【みなみけ】桜場コハル Part7【今日の5の2】at EROPARO
【みなみけ】桜場コハル Part7【今日の5の2】 - 暇つぶし2ch516:吉野警報発令中 -5/5-
08/06/13 00:06:34 5YgtegAO
衣替えも終えて、梅雨に入ったある日。
「チアキ、明日、チアキの家に遊びに行ってもいい?」
「丁度良かった。カナがお前に会いたがってたぞ?」
「カナちゃんが?」
「ああ。それと、すまんが明日、私はハルカ姉さまとサントムーンに行く予定だからお前とは遊べない」
サントムーンとは、隣の清水町にあるショッピングモールのことだ。
チアキとは遊べないのは残念。でもカナちゃんが会いたがってるのか。
「分かった。カナちゃんに明日行くって伝えてくれる?」
「はいよ。お前、絶対に変なことするなよ? 最近、内田よりもお前の方が心配だ」
変なことはしないよ。『きもちいいこと』はするけど。
あ、でも相手は中学生のカナちゃんだから、私が逆にされちゃうかも………。

翌日、私はチアキの家へと向かった。
「形勢逆転」という言葉を覚えたのは、この日のことだった。

fin.

*****

以上でございます。
次回はPart 2をお送りしましょう。

517:吉野警報発令中 おまけ。
08/06/13 00:21:55 5YgtegAO
おまけ。

「ふと思ったのだが、吉野って、あまり家の事話さないよな」
「何回か話題振ったことあるけれど、すぐに誤魔化されちゃうんだよね~」
「どうした? 内田、南」
「あ、マコトくんだ」
「丁度良い。お前、吉野の家の事、知ってるか?」
「うーん、吉野かぁ。あいつのお父さんがどっかの会社の社長さんらしいぞ?」
「それだけか?」
「それだけだ」
「そうか」
「そうだ」
「うーん、でも、どんな会社の社長さんなんだろう」
「間違ってもそこには王子様は居ない。だから安心しろ」
「そ、そんなこと思ってないよ!! チアキだってサンタ信じてるじゃん!!」
「そりゃあ信じるに決まってるだろ。実際に毎年来ている訳だし」
「それって藤岡くんじゃん!!」
「いいか、内田。藤岡とサンタクロースはイコールだ。つまり、藤岡はサンタクロースだ。いいな?」
「ところで、吉野の家の話はどうなったんだ」
「あ、そうだ。その話をしていたんだった」
「結局本人に訊いた方が早いんじゃないの?」
「そうだね。訊いてみよう」

***

市街地から少し離れた場所に、とても大きな家があった。
地元では結構有名な家であり、特に不動産業界と金融業界が最も恐れている所でもあった。

「ただいま~」
「おかえりゃぁさっせ。お嬢!」
「学校はどうでしたか? お嬢」
「うん、楽しかったよ?」
「茶の間にお菓子の用意が出来てやす。ささ、どうぞ」
「うん、有り難う」
「そう言えば、お嬢のご友人から電話がありました。明日、遊びに行きたいとのことです」
「………ちょっとそれはマズいかな?」
「安心して下せぇ。あっしらがお嬢のご友人を盛大にもてなして差し上げやしょう」
「分かった(何だか不安だなぁ)。後で私から電話するね」
「「「へぇ!!」」」

518:名無しさん@ピンキー
08/06/13 01:09:59 7ywP6M64
GGGGGJ!!
吉野可愛すぎだろ・・・
まさに俺の嫁だな

519:名無しさん@ピンキー
08/06/13 01:10:24 iOlvjbr6
超GJ!!
マコちゃんがどんな辱めを受けたのかが気になる

520:名無しさん@ピンキー
08/06/13 01:16:53 Xf4qJAkJ
うん、いい発想だ。
面白かったぞぉ!!

521:名無しさん@ピンキー
08/06/13 01:32:26 rfK8R7uE
吉野キテター!! GJ!
リクエストした甲斐があったよ。
Part 2もあるみたいなので、半裸で待ってます。

522:名無しさん@ピンキー
08/06/13 06:05:51 Av0hKylg
久々に覗いたら両作品ともGJ!
吉野続編期待して待ってます


>>この野郎氏
攻められる速水もいいなぁ…藤岡に子供が出来た事を話す後日談とか欲しいかもw
いっそ藤岡×アツコもラブホにぶち込(ry

523:名無しさん@ピンキー
08/06/13 19:21:32 ws9cPN8R
たまに思う。春香ってみなみけで一番純情じゃないかって
だからね、藤岡相手でも可愛く翻弄されるんじゃないかなーとwww

524:名無しさん@ピンキー
08/06/13 20:56:30 5YgtegAO
>>559
ヨーシ、今からハルカ姉さまの恋物語を書く作業に着手するんだ。


525:名無しさん@ピンキー
08/06/14 02:52:11 gO3X5s8b
ケイコがメインの話ってほとんど無いのか?
ないなら書いてみるかな

526:名無しさん@ピンキー
08/06/14 11:47:50 lykEIXbp
>>561
頼んだ!

527:名無しさん@ピンキー
08/06/14 18:02:38 OuloyT5f
つまんなそうだしな。>ケイコメイン

528:名無しさん@ピンキー
08/06/14 19:18:32 QVkD8jah
カナだったら面白く書けるに違いない。

そろそろ容量が危ないかと思ったら、余裕すぎワロタ。
他に書き手はおらんのかー!!

529:名無しさん@ピンキー
08/06/14 19:34:30 nJG4gsoR
トウマが四つん這いでお尻をツンと突き出して、
「オ……オレだってこんな格好恥ずかしいんだから…………ほ、ほら! 早くしろってば……ッ!」
なんて、藤岡に言ったりする電波を受信した。

530:名無しさん@ピンキー
08/06/14 23:13:54 kYbpmhJS
酔った勢いで千秋を襲ってしまう藤岡
そのまんまギシギシアンアンしてしまう藤岡
翌朝記憶を無くすが千秋に「責任…取れよな(///」と言われ、焦る藤岡

531:名無しさん@ピンキー
08/06/14 23:30:45 /dBzs3BH
トウマはオレん中じゃ藤岡よりマコトの方が似合ってると思う・・・
藤岡は断然夏奈なんだけどね
だがマコトは内田とのからみが一番好きな俺ガイル

532:名無しさん@ピンキー
08/06/15 00:30:10 0YRPgMKQ
ケイコがカナのパンツ脱がすとこまでSS書いた
明日までに完成させたいけど

もう寝る

533:久留里
08/06/15 02:04:55 SNDA9UXI
夕飯食べてすぐに寝てしまったせいか、こんな時間に目が醒めた。
でも、吉野が可愛すぎて萌え死ぬ寸前なので、これを投下します。

『吉野警報解除』
・『吉野警報発令中』の続き。
・吉野 / 夏奈×吉野、吉野視点
・中途半端にエロあり
・多分 5 レスほど使用。
・何となく沼津くさいのは気のせいです。
・このSSはみなみけの平凡から(ry 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、受け付けられない人は隣の三島駅から新幹線にでも乗ってさっさとスルーしやがって下さい。


534:吉野警報解除 1/5
08/06/15 02:05:22 SNDA9UXI
自分で『きもちいいこと』を見付けた私は、色んな友達にそれを教えてあげた。
自分でするのもきもちいいけど、自分でしてあげるのもきもちいいことが良く分かった。
そんなある日の土曜日、私はチアキからカナちゃんが待ってると聞いて、チアキの家に行くことになった。
あ、うちの学校は私立だけど、第2と第4は休みなんだ。

カナちゃんはチアキのお姉さんで、とても面白い人だ。
ちょっとズレてる所があるけれど、私もあまり人のことは言えない。
私の家からチアキの家までは距離があるので、自転車で行くことにした。

♪ピンポーン

『はい』
「吉野です」
『おう、鍵開いてるから上がれ~』
チアキの家は、基本的に鍵を掛ける習慣が無い。
意外と治安が良いので、誰か居る時は開けたままにしても問題無いとのこと。
ウチの場合は門までしっかりと鍵を……あ、家の事はみんなに知られたらマズいんだった。
「お邪魔しまーす」
「よう、待ってたぞー。まぁ、そこに座りな。今飲み物用意してやるから」
「有り難う」

私も何度か南家にお邪魔しているけれども、カナちゃんと2人っきりというのは非常に珍しい。
普段ならそこにチアキがいて、内田が居るのだから。
初めはお互いの学校とか、日常生活の話題から始まったんだけど、
今日はチアキやハルカちゃんが居ないので、気付けば2人に言えないディープな話題に突入してしまっていた。


535:吉野警報解除 2/5
08/06/15 02:06:12 SNDA9UXI
「それで、私がこっそり風呂場へ入ってみたらさー、それはそれは凄いものを見てしまったわけだ!!」
カナちゃんが妙にハイテンションだ。何か引っ掛かる。でも、その表情からは全く予測が付かない。
「そこにはチアキが居て、それで、それで、そ・れ・で!!」
これは先日、チアキが自分で話していたことだ。
『やり方』を教えたのは私なので、この時の話は良く憶えている。
「チアキが1人で『おかしなこと』をしていた訳だ!! いやぁ、私ゃ驚いたね。
 私は一言も吹き込んでいないのにあんなことやってたんだからさ。だから、続きは私がしてやったよ」
カナちゃんは、私がチアキに『きもちいいこと』を教えた張本人だとは気付いていない………ようだ。
「へぇ」
やっぱり当時の様子を見たかったな。チアキ、どんな感じで気持ちよくなったんだろう。
「だが、もっと驚いた事があった」
「な、なぁに?」
私は続きが聞きたくて、早く早く~とカナちゃんを急かした。
しかし、まさかこの行為が墓穴を掘るハメになるとは思いもしなかった。

「それはだな、お・ま・えがチアキにおかしなことを吹き込んだって事だよ!!
 一体どういうことだい? お前にチアキをいじっていいと許可した覚えは無いッ」
私も許可された覚えは無いよ。てか、カナちゃん、怒ってる?
「お前なぁ、物事には順序ってモノがあるのだよ。
 まずは、だ。お前は自分で覚えた『ひとりおかしなこと』の手順が正しいかどうか、ちゃんと見て貰ったのか?」
「へっ?!」
『チアキに変なことをするな』と怒られるかと思ったら、カナちゃんは妙な事を言い出した。
チアキが言ってた『殺される』おそれは無さそうだけど………。
「そうか。誰も見ていなかったのか」
「そりゃそうだよ。他の人に見られるのは……その、恥ずかしいし」
「そーだよなー。だから、私が特別に見てやろう」
「え?」
「だから、私が特別に、お前が覚えた『ひとりおかしなこと』が正しいかどうかを、私が検査するんだ」
何だか話が凄いことになってきた。
兎に角、カナちゃんが言うには私が覚えた『きもちいいこと』(カナちゃん風に言えば『ひとりおかしなこと』)
がちゃんと出来ているかどうかを『実戦』で評価するとのこと。
防犯教室の時のカナちゃんとは違い、今日のカナちゃんは気合いの入り方が違う。

「なぁに。そんなに身構える必要はない。お前はいつも通りにひとりで『おかしなこと』をすればいいんだ。
 それが出来たら、今度は私を相手に実戦して、私を気持ちよくすれば合格としよう」
「合格すると、何か貰えるの?」
「そうだな。吉野、お前に『おかしなこと師』の資格を与えよう。履歴書に書くと就職が有利だぞ?」
な、なんなの、それ………。てか、私、小学生だからリレキショを書く機会なんてまだ無いよ。

「ヨーシ。説明はこれで終わった。まずは第一次試験から。まずは身体洗ってこい」
「え? な、何で?」
「はい、減点。お前はトイレとかで汚れた『そこ』を、汚い手で触るつもりか?」
カナちゃんにギロリと睨まれる。チアキも内田も居ない私は、初めてカナちゃんの恐ろしさを知った。
いつものペースを保てず、私は1人であたふたする。何て弱いんだろう。


536:吉野警報解除 3/5
08/06/15 02:06:36 SNDA9UXI
シャワーを浴びて、再び同じ服を着る。下着もそんなに汚れていないはずなので、そのまま使うことにした。
「さて、早速だが見せて貰うとしよう」
「えぇっ? こ、ここで?」
カナが指さしたのは、リビングに面した、今は閉ざされている襖。
そう、チアキの部屋だ。
「嫌ならハルカの部屋でもいいぞ」
「カナちゃんの部屋はダメなの?」
「バカもん! 教官の部屋でする資格など、お前には無い!!」
何で私、カナちゃんに怒られてるんだろう。
「じゃ、じゃぁ…………ここで、いいかな」
私はカナちゃんの無駄に高い気迫に圧倒されながらも、リビングのコタツテーブルを指さした。
「ふむ。良かろう。まぁ、リビングの方が掃除しやすいしね」
そういう理由なの?!

「………………カナちゃん」
「どうした? 初めて良いぞ?」
「すんごく恥ずかしいよぉ」
「お前、チアキを散々弄っておいて何を言うか! はい、5点減点」
「そ、そんなぁ」
「しょーがねーな」
そう言うと、カナちゃんはいつもチアキちゃんが座っている位置に座って胡座をかいた。
女の子なのに大胆だなぁ……。
「吉野、ここに座れ」
「でも、それって……」
カナちゃんの座っている様を見て、藤岡くんの上に座ってるチアキが思い浮かぶ。
「いいから座れ。減点するぞ?」
「わ、分かったよぉ」
半ば脅された私は、大人しくカナちゃんの上に座ってカナちゃんの身体に身を預ける。
カナちゃんの身体は思った以上に柔らかくて、ほのかに甘い香りがする。カナちゃんもまた、女の子なのだ。
藤岡くんがカナちゃんを好くのも分かるような気がする。
そして、カナちゃん自身は「ペッタンコだ」というけど、その膨らみは背中でもちゃんと確認出来た。


537:吉野警報解除 4/5
08/06/15 02:07:06 SNDA9UXI
カナちゃんは何も手出しをするつもりはないという。
本当かどうかは怪しいけれど、ここはカナちゃんの言うことを信じることにした。
「────」
すっと、目を閉じる。
まずはイメージ。私が『きもちよくなった』時のイメージ。
紺青色の空に舞う、不思議な生き物たち。そのなかに居るのが、私。
ただ、ひたすらと、空を舞う私。
今の私は、カナちゃんにはどんな風に見えているのだろうか。
以前、「お前の空気の流れが全く読めない」と言われたことを思い出す。
うーん。もしかしたら、私、ちょっとヘンな子なのかも知れない。
……いや、『おかしなこと』に関しては十分ヘンだ。うん。これだけは認める。

胸の先端と、大事なトコロに意識を集中する。すると、自然にそれらの感度がぐんと高まる。
指は自然とショーツの上を這い回り、やがて、小さな溝を上下に行き交う。
わざとじゃないよ。無意識に動いちゃうんだよ。
「……………んっ…………んあっ」
カナちゃんはずっと黙ったまま、私の様子を観察しているようで、呼吸はとても静かだ。
それに対し、私は胸がだんだんドキドキしてきて、呼吸も次第に荒くなっていく。
「ぅあっ……、ぅん……、んっ……、んんっ………」
声を抑えようにも抑えられない。えっちな声が次々と漏れてしまう。
ああ、そろそろだ。そろそろだ。
私は薄手のTシャツの中にもう片方の手を入れて、下着の上からそっと、胸を撫でる。
身体はカナちゃんがしっかりとホールドしてくれているので、両手が塞がっても体勢はキープ出来る。
「はぁあん、うん、んっ……、んっ……、んっ……、あっ…」
身体が段々熱くなってきた。『きもちよく』なっている証拠だ。
撫でれば撫でるほど、おっぱいとアソコは「もっと、もっと」と気持ち良さを求める。
「くぅぅうううん、んっ、んっ、ふぁああん、んっ………もう、我慢出来ない………」
そして、ショーツの中に片方の指を入れ、直接アソコを刺激する。
もう片方も下着の中に手を入れて、こっちは、今度は乳首を刺激する。
5年生になって成長の兆しが見えてきた私の胸。
先端だけ少し膨らんでいることに気付いたのは、5月に入ってからのことだった。
自分の身体が少しずつ『大人』になっていくことを日に日に感じる………かと思いきや、
成長自体はすんごく遅いので、毎日お風呂場で観察していても良く分からない。
「ぁああああん、あんっ、んんっ、ぅんんっ、うんっ、んっ、んんんっ、んぁあぁああっ!」
でも、その中で一つ、発見したことがあった。
あることをすれば、私の胸は、ほんの少しだけ大きくなることを。
それは、そう。自分で自分の乳首を刺激してあげればいい。
そうすると、中途半端に出かかっている私の乳首は"つん"と大きくなって、そして、固くなる。
それをアソコと一緒にこうして刺激していくと……………。

「ふぁああああああああああぁっっっっっ!!!!!!」

静かに、静かに、私は『きもちよく』なった。
この時にだけでる、おしっこではない液体が、静かに、トロリと溢れ出る。
カナちゃんは結局最後まで、私のことを静観していた。
実は、今の今まで、ここまで静かなカナちゃんの事が恐くて恐くて仕方がなかった。


538:吉野警報解除 5/5
08/06/15 02:08:03 SNDA9UXI
「おーい、大丈夫かー?」
「ん? あれぇ? 私、さっきまで………」

カナちゃんに声を掛けられて、やっと意識を取り戻す。
どうやらそのまま寝てしまったようだ。
私はリビングの窓側で眠っていたようだ。
頭の上には何処からか持ってきたクッション、身体には肌掛けが掛けられていた。
私のえっちな液で汚れた床は、来た時よりも綺麗になっていた。
きっとカナちゃんが掃除してくれたのだろう。

「メシ、食べようぜ?」
「う、うん」
カナちゃんと2人きりの昼ご飯。そう言えば2人っきりでご飯を食べるのは初めてだ。
お昼ご飯は炒飯だった。
朝ごはんのついでに作ってくれた様で、私の分まで用意されていた。
カナちゃんは2人分の炒飯を電子レンジで温めて、冷蔵庫から出したサラダを食卓へと運ぶ。
私も手伝おうとしたんだけど、
「客人は座ってな。私が吉野を盛大にもてなしてやろう」
と言って丁寧に断った。
チアキの話では、カナちゃんはお手伝いを全然してくれないという。
でも、そんな事はなかった。カナちゃんも何だかんだ言ってお姉さんなんだな。
ちょっと変わっているけど、面白いし、明るいし、それに、何よりもチアキやハルカちゃんを大事にしている。
チアキの愚痴を毎日聞いているけれど、チアキも何だかんだ言ってカナちゃんの事を認めているみたい。
「ん? どうした? 私の顔に何か付いてるのか?」
「へ? い、いや、別に………何でもないよ」
そう言って、私はニコリと笑顔で返した。カナちゃんは気付いていないようだ。
「いっただきまーす」「いただきます」
ハルカちゃんが作ってくれた美味しそうな炒飯。スプーンですくってそれを口へと運ぶ。
「───!!!???」
私の身体に異変が起きた!
「─っ! か、カナちゃん、何か入れたでしょ?!」
「ほ、ほら、美味しいものと美味しいものを混ぜれば、もっと美味しくなるって言うじゃないか」
「い、いや、そ、その──」
世の中には『限度』というものがある。
「ぐふっ!?」
カナちゃんまで顔真っ青だよ! 自分でやってどうするの?!
「と、取り敢えず……み、水を………」
「ま、待ってろ吉野………い、今すぐ………み、みず…………」

ぱたん。

それからしばらく、私達は夢を見た。
そこは一面お花畑で間に大きな川があり、その向こうのには去年亡くなったハズのお婆ちゃんが手を振っていた。
カナちゃんも、天国にいるハズのお父さんに声を掛けられたという。

***

そして、いよいよ第二次試験が始まる───。


539:吉野警報解除 by 久留里
08/06/15 02:12:15 SNDA9UXI
以上です。
中途半端に終わったのは、まだ続きがあるからですよ。



続きを書いている途中で
「吉野が藤岡に片思いする」という電波を受信してしまった。
漏れの藤カナ設定をどうしてくれる。

540:名無しさん@ピンキー
08/06/15 02:39:22 LfwLGvns
>575
妄想は自由だ!

541:名無しさん@ピンキー
08/06/15 19:39:04 JrJV8yva
>>575
GJ!
カナが何もしないのはこの後の伏線ですね。わかります


542:ぬしかさ
08/06/15 21:59:39 awqe7qM9
  [特別授業]


「ケイコ、おかしなこととはなんだ」
「・・・え?」
「おかしなことだよ、おかしなこと」
「おかしなこと?」
「そう、おかしなことっ」
「はあ・・・」

いつも通りなカナのおかしな発言に
いつも通りにケイコはため息をついた。

「ねえカナ、何のことについて質問してるの?」
「え、いやだからおかしなことだって」
「おかしなことって言われても、おかしなことってたくさんあるでしょ。もっと具体的なことを言ってくれないとさ」
「えーっ、鈍いなケイコ。おかしなことと言ったらあれだよ、『男と女が一緒に居ると起こるおかしなこと』!」
「男と女が・・・」

ケイコはやっとカナの聞きたいことが理解できた。
要するにカナは不純異性交流のことが知りたいらしい。

「あのねカナ、そういうことはこんな所で―」
「だけどさ、おかしなことってのは男と女の場合の他にもいろいろあるらしいんだ」
「ちょっとカナ―」
「男同士や女同士が一緒に居ると起こるおかしなこととか、一人で居るときにするおかしなこととかってね」
「カナ―」
「でもマキちゃん説明してる途中でハルカに連れて行かれちゃってさー」
「カ―」
「ケイコならもっとよく知ってるんじゃないか!?」
「・・・・・・はぁ」

どうやらカナは男女の場合のほかにも『おかしなこと』があることを知って
それはどういうものなのだーっと興味津々になってしまっているようだ。

(それにしても、おかしなことって・・・)

いくらなんでも、おかしなことについて具体的に説明するのは気が引ける。
どう話を逸らそうかとケイコは悩んでいた。

「ケイコ?もしかしておかしなことを知らないのか?」

ケイコが悩んでいることを露知らずか、カナはがっかりした仕草をする。

「まあケイコは電卓ではあるけど百科辞典じゃないもんな」
「そこまで言わなくても・・・」
「しょうがない、またマキちゃんに聞いてみるよ」
「そう・・・」
「うん、そしたらケイコにも手取り足取り説明してあげるからっ」
「何様さっ!」
「おっと、授業がはじまっちゃうよっ」

言いたいことを言って早々と退散するカナ。

「・・・そんなに知りたいなら・・・」

カナの後ろ姿を半眼で見つめながら、ケイコはポツリとつぶやくのだった。



543:ぬしかさ
08/06/15 22:00:37 awqe7qM9

――放課後――

「やったーーー!終わったーーー!」

夕礼終了とほぼ同時に教室を抜け、廊下を全力疾走するカナ。
下足置き場に一番乗りでやってきた。

「今日の夕飯なんだろなー。ん?」

下駄箱に手を掛けたとき、扉の隙間になにやら紙が挟まっているのに気がついた。

「なんだこれは、手紙か?」

二つ折りになった手紙を引き抜き、開いて読んでみる。

  『教えたいことがあります 誰も居なくなった教室で待っていてください』

手紙にはたったこれだけしか書かれていてなかった。

「これは・・・藤岡からの果たし状!?」

いや、藤岡とは平和的に決着をつけたから違うか?

「教えたいこと・・・もしやヒロコちゃんが新たなハルカ伝説を見つけたとか!?」

でもこのあいだ何か面白い事はないかなーって暇してたみたいだったし・・・
手紙の言葉が何を意味しているのかあれこれ考えてはみるが、さっぱり分からない

「まあいっか。とにかく教室に行ってみよう」




「来てやったぞー!」

勢いよく扉を開けてカナは教室へと入った。
だが教室には誰も居ない。

「呼び出しておきながら遅刻か。来たらいやというくらい文句言ってやろうか・・・」
「カナ」
「おおう!?」

突然後ろから声をかけられ、咄嗟にカナはファイティングポーズをとる。

「来たなこのヤロー・・・ってケイコ?」

後ろにいたのは藤岡でもヒロコでもなく、ケイコであった。



544:ぬしかさ
08/06/15 22:01:38 awqe7qM9
「まったく、ビックリさせるなよ。寿命が千年は縮まったじゃないかっ」
「縮まない縮まない」
「だいたいケイコはここでなにしてたんだ?ちなみに私は手紙で呼び出されて・・・」
「あ、ちゃんと手紙読んでくれたんだ」
「え?じゃああれはケイコが書いたものなのか?」
「うん」
「なんでわざわざ呼び出ししたの?」
「知りたがってたじゃない」

カナの問いに答えながら、ケイコはゆっくりとカナとの距離を縮め始める。

「知りたがってた・・・あーー、何だっけ?」
「おかしなこと」
「あーそういえば」
「だからね、手取り足取り教えてあげる」
「え、え?ケイコ?」

いつもと違うケイコの雰囲気にカナはたじろぐ。

「ほらさっ、早く帰らないとハルカとチアキが心配しちゃうからさっ」
「いいじゃない。少しくらい遅くなったて」

歩み寄るケイコと、後ずさりするカナ。

「でもさっ、暗くなるとあやしいおじさんとかが現れたり・・・あ!」

とうとう教室の窓際まで追い詰められてしまった。

「逃げちゃだめだよ、カナ」

 ギュッ

逃げ場を失ったカナにケイコが抱きついた。

「じゃあ今日は、一人で居るときにするおかしなことからね」

カナの耳元でケイコがささやく。
後ろに回された手がカナの体のラインをなぞりながら、背中から腰、腰から尻へと移動していく。

「えっ、あのっ、ケイコっ?」

 スルッ

「ひゃっ!」

尻までいった手が、今度はスカートの中へと侵入していく。



545:ぬしかさ
08/06/15 22:02:54 awqe7qM9
「なにっ、なにすんの!?」
「まずはほら、脱がないとね」

スルスルスルッ

パンツに手をかけ、ずり下ろす。

「わっ・・・あっ・・・」
「ほらカナ、足を上げて」

勢いに気圧され、カナはケイコのされるがままとなっていた。

「なんで・・・なんでっ?」
「きっとカナは膣液いっぱい出しちゃうだろうから。染み付いたパンツをハルカさんに見られたら恥ずかしいでしょ?」

パンツを脱がせ終わると、今度はスカートに手をかける。
ホックを外すと、スカートはパサリと床に落ちた。

「あーーっ、やだっ、ちょっとケイコ!」

下半身が完全に露出してしまう。
カナは隠そうと必死に上着を下に伸ばしていた。

「さてと・・・じゃあ始めようか」

近くの机にパンツとスカートを置いて、ケイコはカナに向き合った。

「やっ、やっぱりいいよケイコ!また後日ってことでさ・・・」
「今日やれることを明日にまわすなんて勿体無いよ。それに・・・」

「恥ずかしがってるカナがすごく可愛いからもっと見ていたいの」
「なんか怖いよっ!笑顔でそんな発言しないでよっ!」
「じゃあいくね」

ケイコの指がカナ陰部に触れる。

「ひぁっ!」
「まずは大陰唇を軽く撫でてあげて・・・」

陰部に手を押し当てて撫でていく。
手の平と陰部が擦れあうたび、カナの体は小さく震えた。



546:ぬしかさ
08/06/15 22:03:50 awqe7qM9
「次は小陰唇ね」

ケイコは人差し指を、割れ目に沿ってなぞっていく。

「んっ・・・んんっ」


なぞられるたびに、カナの口から声が漏れそうになる。

「うん?こうしたほうがいいかな」

今度はくすぐるように指を動かし刺激してみる。

「んあっ、あぁっ」

我慢できず、声が漏れ始める。

「どお、陰唇辺りが気持ちいい?それとも・・・」

陰核に親指を当て、グリグリと回す。

「あぁっん!」
「クリトリスのほうが感度がいいみたいっだね」
「あうっ、やっ、やぁっ」
「ならここをメインに・・・」

親指と人差し指で陰核をつまみ、他の指で陰唇をマッサージする。

「うああぁっ、もぅっ、いぁっ!」

 クチャ・・・

「あ、ほら見てカナ」

ケイコが陰部を弄る手をカナに見せる。
その指先には液体が付着しており、夕日を反射していた。

「濡れ始めたよ」



547:ぬしかさ
08/06/15 22:04:44 awqe7qM9
「えっ!?あ・・・」

クチュ・・・

「わ・・・あぁ・・・・・・」

カナも自分の手で確かめてた。
陰部に手をあててみると、確かに濡れている。

「うわぁ・・・こんな・・・」

カナの顔が夕日に負けないくらいに真っ赤に染まる。
自分のあそこから、こんなものが出るなんてと、いまだに信じられないといった感じである。

「ケイコ、これって・・・」
「準備が整ったって意味だよ」
「じゅん・・・び?」
「男性器を受け入れるための準備がね」

「ええっ!」

男性器と聞いてドキッとするカナ。

「受け入れるって、え、まさか、あれを・・・」
「ああ、怖がらなくていいよカナ。今日は男の子は呼んでないし、コケシなんかも用意してないから」
「そ、そう・・・いやそうじゃなくてっ」
「でもさ・・・」

 トンッ

「わあっ!」

ケイコが軽く体を押してだけで、カナは尻餅をついてしまう。
さっきまでの前戯のせいで、足に力が入らなくなっていた。

「カナって押しが強いけど、押されるとすぐに弱くなっちゃうよね」
「え、え、えっ、ケケケケケイコっ!!」

立ち上がれないカナに覆いかぶさって、完全に押し倒してしまう。

「相手の思うがままにされて、やられたい放題って悔しいでしょ」
「いやあのっ・・・」
「だからしっかり予習をしようね」



548:ぬしかさ
08/06/15 22:05:38 awqe7qM9
再びケイコの右手がカナの陰部へと伸びる。

 クチャクチャッ

「いやぁっ!!」

濡れて潤滑のよくなった陰唇は、ケイコの人差し指と中指を容易に受け入れた。
膣の中を二本の指が激しく掻き乱していく。

 クチャクチャッ ピチャッ

「はあぁ!!あっ・・・んっ!!」

荒い息遣いと卑猥な喘ぎ声が教室に響き渡る。

「カナ、男の人のはこんなものじゃないんだから、これきらいで音を上げてちゃ駄目だよ」

 プチャッ ズブズブ・・・

「ああんっ!いあっ、あっあぁっ!!」

指がカナのさらに奥へと入り込んでいく。

「ああっ、うあっ!ひぐっ!」
「もっといくよ、カナ」

ケイコはさらに左手の指も挿入していく。

 ズブ・・・ズブズブッ クチャッ
        キュチャッ グチュグチュッ

「ひああぁあぁっっっ!!」

両手でカナの性器を弄り犯す。

 クチャッ ズブッ
         クチャッ ズブブッ

「ひぃっ!あっ!あっ!んんっ!」

さらに抜き入れを何度も行っていく。
入れられるたび、抜かれるたびに、カナわ悶えてビクッビクッと体を震わす。



549:ぬしかさ
08/06/15 22:06:11 awqe7qM9
「ひっ!いっ!あっ!あっ!!」

クチュッ ズズッ ズブッ

「いあああぁっ!!んん・・・・・・・・・・・・」

そしてカナは絶頂へと達し、そのまま気絶してしまった。

「カナ、カナ?」
「ん・・・・・・・・・・・・・・・」
「そっか、果てちゃったんだね」

カナの頬を滴る汗をケイコが優しく拭う。

「お疲れ様、カナ」

カナの出したものを掃除するため、覆いかぶさるのを止める。

「う・・・・・・ん・・・・・・」

見下ろすと、どことなく満足そうなカナの寝顔が見える。

「今日はこれでお終い。じゃあ・・・」

100点を取ったいい子の頭を撫でてあげるかのように、カナの乱れた髪を撫で上げて・・・

「明日は実践しよっか」

最後にケイコはそう口にした。



550:ぬしかさ
08/06/15 22:08:37 awqe7qM9

――翌日――

「あ、カナ。おはよう」

「おはよー・・・う」

 ドサリッ

カナは登校して早々、机に突伏した。
昨日はよく眠れなかったためだ。

「うーん・・・」

昨日あったことを思い出す。

(昨日は、放課後にケイコ呼び出されて・・・)

だが呼び出された後のことがしっかりと思いだせない。
気がついたら机に突伏して眠っていた。

(それでケイコが起こしてくれたんだよな)

あの時何かあったのかとケイコに聞いたが、
覚えていないならそれでいいよと笑顔ではぐらかされた。

(それで家に帰ってもう一度よく思い出そうとしたら・・・)

思い出そうとした時、急にあそこが熱を帯びたような感じになってしまい、
悶々となって一晩中寝付けなかったのだった。



551:ぬしかさ
08/06/15 22:09:38 awqe7qM9
「はあ、もお思い出すのやめよう・・・」
「ねえカナ」
「えっ」

ケイコの声に、一瞬ドキッとした。

「え、あ、なあにケイコ?」
「今日の放課後、予定はないよね」
「え?う・・・うん」
「じゃあ教室で待っててくれるかな」
「それって―」

 ガラガラッ

「おはよう、南」
「え、ああ、藤岡おはよう」
「また後でね」
「あっ、ケイコ・・・」

タイミングよく藤岡が挨拶してきたため、カナはケイコに聞きそびれてしまった。


「今日の一時間目は国語だから・・・ん?」

藤岡は机から教科書を取り出そうとした時、なにやら紙が挟入っているのに気がついた。

「なんだろう、手紙?」

二つ折りになった手紙を取り出し、開いて読んでみる。

  『放課後 誰も居なくなった教室で待っています』

 




552:名無しさん@ピンキー
08/06/15 22:18:31 JrJV8yva
連投支援

553:久留里
08/06/15 22:53:37 SNDA9UXI
>>587
すみません、そろそろGJしたいんですけど投下終了でおkですか?


こっちも書けましたので、投下しても良ければ投下します。

『夏奈高気圧接近中』
・『吉野警報解除』の続き。
・夏奈×吉野、吉野視点
・中途半端にエロあり
・多分 5 レスほど使用。
・何となく沼津くさいのは気のせいです。
・このSSはみなみけの平凡から(ry 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、受け付けられない人は隣の三島駅から新幹線にでも乗ってさっさとスルーしやがって下さい。



その前に風呂入ってきますノシ

554:名無しさん@ピンキー
08/06/15 22:58:06 YXufWvAn
とりあえずID:awqe7qM9さんGJ!
俺の中でのK子像とぴったりだった。
俺もK子にこんなふうにいじられたいぜ。

555:久留里
08/06/15 23:10:26 SNDA9UXI
同感だ。こっちの夏奈は可愛くていいなぁ。


では、そろそろ行きます。

556:夏奈高気圧接近中 1/10
08/06/15 23:11:29 SNDA9UXI
「ヨーシ、じゃあ第二次試験、行ってみよー!!」
何とか生き返った私達は、カナちゃんの部屋に移動した。
相変わらず凄い部屋だね……。
でも、部屋のところどころに女の子らしさが垣間見えるのが、カナちゃんらしくて面白い。
チアキ、いいなぁ。私もカナちゃんみたいなお姉さん、欲しいよ。ハルカちゃんでもいいけど。
第2回戦といいつつも、始まったのは『おかしなこと』ではなく、
ただ、ベッドの上に座って、他愛もない話をするだけだった。

本当ならば、チアキのことでカナちゃんが私を怒って、
その後で私がカナちゃんを『きもちよく』してあげるつもりだった。お詫びの印として。
でも、今はこの有様。カナちゃんは物事を面白い方向へ持って行くのが上手な人だ。
私も行きしなの下らない考えは捨てて、今はすっかりカナちゃんと楽しんでいる。
実際、この方が楽しいしね。やっぱり私もお姉ちゃんが欲しかったなぁ。

「吉野、お前結構可愛いやつじゃないか。気に入ったぞ」
「へへへ、有り難う」
「へへへじゃないよ! ったく、こうしてやる」
「きゃー!!」
私とカナちゃんのじゃれ合いが(特にカナちゃんの方が)エスカレートしていく。
「とりゃー!!」
とうとう私はベッドの上に押し倒されてしまった。
「あはは、いやらしいおじさんが居るよー」
「えっちなお嬢様には言われたくないよ。ほれっ」
「ひゃー☆」
初めはただはしゃいでいただけだったのに、知らぬ間に『おかしな』方向へと進んでいた。

  ぷちゅ。

いきなり唇を塞がれた。カナちゃんの唇によって。
つまりこれは、私の初めてのキスだった。
「んっ…………」
アメリカの映画にあるような挨拶代わりのキスではない。
『先生と二ノ宮くん』の様な、好きな人同士がするような、キス。
カナちゃんの甘い香りを、何故か口の中で感じた。
何だろう、この感じ。
「んっ……、んっ………、…………!!!」
にゅるり、と何かが入ってきた。カナちゃんの舌だ。
カナちゃんの舌が、私の口を割って入ってきた。もしかして、私を求めているの?
  ぺろり、ぺろり、ぺろり、ぺろり、
やっぱり……だ。
私も真似して、舌を前に出してみた。すると──、

  くちゅ。

変な音が確かに聞こえた。
カナちゃんの舌と私の舌が絡み合う音。
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ…………、
いやらしい音が静かに、静かに響く。
さっきの大騒ぎは何処へやら。耳に入るのは、私とカナちゃんとのいやらしいキスの音──。


557:夏奈高気圧接近中 2/10
08/06/15 23:12:00 SNDA9UXI
私達は、どのくらい続けていたのだろう。
やがて、カナちゃんがそっと顔を離すと、口と口の間からつーっと銀色の糸が光った。
私の涎とカナちゃんの涎が混じったもの。冷製に考えれば汚いモノなんだけど、何故だろう。
頭がぼうっとしてきた。

「──服、脱ごっか?」
「う………、うん」
カナちゃんに言われて、服を脱ぐ。
私は重ね着風のTシャツを、カナちゃんは「I AM BOSS」と書かれた黒いTシャツを脱ぐ。
お互い下着姿になって向かい合う。女の子同士で、お風呂とかで裸も見ているのに、何だか恥ずかしい。
「吉野、結構あるな。てか、何だその下着は。まるで水着みたいじゃないか」
「そ、そんなに無いよ」
膨らみ始めたのに気付いたのは、5年生になってからなんだから。
私は今日、初めてブラジャーというものを身につけていた。大人の人がする、そう、あれ。
お母さんがこの前買ってきてくれたんだけど、窮屈そうだったから、付けるのにずっと躊躇していた。
ブラといっても私のは小学生用で、カナちゃんが付けてるものとは形も違うし、付け方も違う。
「どれどれ、絶賛成長中の吉野のおムネでも拝見いたしましょう。ウヒヒッ」
「やだー☆ カナちゃん、変なおじさんみたーい」
カナちゃんは妙に嬉しそうにニコニコしながら、私のブラをたくし上げる。
成長が始まったばかりの微かな膨らみが、カナちゃんの前に晒される。
「……と思ったら、なんだ。流石にまだか」
そんなこと言われたってしょうがないじゃん。小学生なんだから。
悔しいので私もカナちゃんのブラに手を触れる。ホックは前の方にあったけど、上手く外れない。
結局カナちゃんが自分で外してしまった。
「そんなにジロジロ見るなよ。見るほど無いだろ?」
それでもカナちゃんは、ふん、とわざとらしく身体を反らせる。
その反動でカナちゃんの胸が少しだけ揺れた。
「無い無いって言うけど、カナちゃんは揺れるだけの大きさが、あ、あるじゃん!」
小さく見えるのは、ハルカちゃんのがすごく大きいからだよ、きっと。
「何だお前、私の胸が羨ましいのか?」
「いや、そういう訳じゃぁ……」
「安心しな。お前は将来有望だ。私は中学あがるまでペッタンコだった。
 そのうちチアキどころか、私まで追い抜くよ、きっと………くそぅ」
今、最後に何か言った?
「えへ、何か嬉しいなぁ」
「何照れてんだよ。ツッコめよ!」
あれ? 逆にツッコまれちゃった。てへ。
「てへ、じゃないよ! ヨーシ、お前の分を吸い取ってやる。それ!」
「へ……ちょ……ふわぁああっ!」
カナちゃんが胸に飛びつくと、突然片方を舐め始めた。
もう片方は手で軽く撫でる。円を描くように。
手つきが違う。カナちゃんもまた、やり慣れているのだろうか。
もしかして、カナちゃんも1人で『きもちいいこと』をするのだろうか。
──中学生って、よく分からないや。


558:夏奈高気圧接近中 3/10
08/06/15 23:12:33 SNDA9UXI
 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ…………、

「んああぁぁ…………」
段々カナちゃんの舐め方がいやらしくなってきた。
わざと音を立てて乳首を舐める。もう片方は軽く揉んだまま。
カナちゃんが舐めれば舐める程、私の乳首はどんどん固くなっていく。
「うっ………んんうっ………うっく………き、きもちいい」
時折、同じリズムで揉む側と舐める側が入れ替わる。
「っん、…………んっく、………ん、………んんっ」
きもちよくなっているせいかな。無意識のうちにえっちな声が漏れてしまう。
自分が人にされるって、こうも気持ちが良いとは思わなかった。

ずっとおっぱいを舐められていたせいで、だんだん下の方が熱くなってきた。
「ふぅぁああああっ」
「ふぅーん。結構やらしいんだな。吉野も」
「か、カナちゃんだって………その、……えっちじゃん」
特に舐め方が。
「…………バレた?」
うん。バレバレ。
「…………。よし」
「?」
カナちゃんが何かを決意したようで、余っている方の手をそっとお腹の方へとのばす。
「──ッ!!??」
案の定、今度は私の下……アソコに指を入れてきた。
「ああっ、だめ、そ、そこは……」
とろり。
「ぉお~お~、感じてる感じてる」
ブラと同じデザインのショーツが、びっしょりと濡れたのを感じた。
カナちゃんの指がショーツに現れた『筋』を上下に動く。
その度に身体がびくん、びくんと動く。
「くっ、ふぁあああああ…!!」
カナちゃんの指は、はじめはショーツの上を行ったり来たり─さっき私が1人でした時の様に─
している。
その度に私が反応してしまうものだから、カナちゃんは半分面白がってその行為を続ける。
本当はもっときもちよくなる所があって、カナちゃんも知っていると思うんだけど、
一向に攻める気配は無い。それはそれで有り難いんだけど……。
「カ……カナちゃん…………」
「ん? どうした?」
意を決して訊いてみる。
「………な、何で、……んっ、せ、攻めない……の……んんっ!!」
くちゅり、くちゅりとアソコがどんどん濡れていく。
カナちゃん、もしかして焦らしてる?
同じ行為がしばらく続いてから、指の動きに変化が現れた。
カナちゃんがショーツの横から指を入れようする。
「だ、ダメ。……ま、まだ………こ、心の………じゅ、準備が…………」
私は開きかかっていた脚をすぐに閉じた。それでも、カナちゃんの攻撃は収まらない。
「何だよ。自分でする時は平気なくせに、人にされる時は抵抗するのかよ」
耳を甘く噛みながらカナちゃんが私に抗議する。私は恐かった。


559:夏奈高気圧接近中 4/10
08/06/15 23:12:57 SNDA9UXI
今まで内田やチアキだけじゃなく、男の子のマコトくんにまで手を出したことを思い出す。
人に『きもちいいこと』をしてあげることに、強い快感を覚えていた。無論、ひとりでする時も。
ところが、今はどうだろう。私はカナちゃんに『きもちよく』されることによって、
自分が壊れてしまうのではないかと怯えている。
内田は2回目の波が来た時に、失神してしまった。息はしていたのでそっとベッドの上で寝かせたけど、
彼女は2回目の事は全く覚えていないという。内田は壊れる寸前だった。
今、カナちゃんは私の『中』に入り込もうとしている。
嫌、嫌だ。入れないで。カナちゃんでもそれはダメ!!
カナちゃんは諦めずに何度も何度も突破を試みる。
攻められているのはアソコだけじゃない。さっきから胸や脇の下、首筋、耳、鎖骨や鳩尾(みぞおち)、
色んな所を舐められている。
「………んふぅ、……んふぅ、………んんっ……んんんっ!!」
『下』の方の指も、遂に『もっときもちよくなる所』をショーツの上から突かれる。
「ふぁあぁああ、ぁあああっ、ぁああぁんっ、ぅぁあぁああぁんっっ」
ダメだ………。身体がカナちゃんの攻撃を許してしまう。
あちこちを舐められる度に、私は興奮してしまい、全身から段々力が抜けていってしまう。
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、
「あ、ダメ……、ダメ……、ダメ…、ダメぇ!!」
脚の力が抜けていく。突破されるのも時間の問題だ! 私は朧気な意識を脚に集中させて、力を振り絞った。
ところが………。
 くちゅ。
「?」
突然、カナちゃんの抵抗が止んだ。
カナちゃんは左の乳首を一舐めしてから身を起こして、私から離れる。
アソコはまだヒクヒクしている。
「───うすうす気付いていたんだが、私が一方的に攻めるのは不公平だと思うんだ」
突然何を言い出すの?!
「だから」
「だから?」
「お前も私を攻めるべきだ。まずは私の乳を揉め」
「えっ………」
私はカナちゃんの言ったことに驚いた。
カナちゃんは私を最後まできもちよくするつもりじゃなかったの?
「どうした。チアキにした様にやってみろ」
これは罠だ。私にきもちよくさせようとして、逆に私をきもちよくさせるつもりなんだ。
「早く掛かって来なさいよッ!」
「ひゃっ!!」
私が躊躇していたら、カナちゃんは片手で私の頭を押さえて、無理矢理自分の胸へと引きつける。
顔じゅうでカナちゃんの汗の臭いの混じった甘い香りと、柔らかな感触を感じ取る。
「わ、分かったよ………」
胸への圧迫を逃れた私は、息を大きく吸った。
一体何を企んでいるのだろう。ロクなことを考えていないのは確かだ。


560:夏奈高気圧接近中 5/10
08/06/15 23:13:37 SNDA9UXI
アヒル足で座って、私とカナちゃんは向かい合った。
「じゃ、じゃあ、行くよ」
カナちゃんのおっぱいに触れる。

 むにゅ。

程よく膨らんでいるカナちゃんのおっぱいは、
私のとは比べ物にならない(比べること自体、無意味だけど…)ほど柔らかく、感触もずっと大きい。
『揉んでる』っていうのが良く分かる。
「どうだ?」
カナちゃんは今のところ平気みたい。揉み慣れているのだろうか。
「うん、カナちゃん、女の子じゃないね」
「なッ!? お、おま、お前、いくら小さいからって言って良いことと悪いことがあるんだぞ?!」
「か、勘違いだよ!」
さっき自分で小さいって言ってくせに。
「じゃあどういう意味だよ!」
「お、女の子じゃなくて、お姉さんだなって………」
「お、お姉さんって言われたの………初めて……かな……」
カナちゃんは少し顔を赤らめた。照れているのかな?
カナちゃんが油断している隙に、私はカナちゃんがさっきしていた様に、
片手で片方の乳首をつまみ、もう片方の乳首は舌で突っついてみる。
「───ッ!!」
カナちゃんの目が虚ろになる。感じ始めたんだ。
片方は乳首をつまむ力を加減してみたり、つまんだままぐりぐり回してみたりして、
もう片方は舐めたり、赤ちゃんの様に吸ってみたりする。
内田やチアキのとは違って、カナちゃんのおっぱいは大人の人のそれと同じで、先端部は円錐形だ。
先端が円錐形の場合、まだまだ成長する証しだという。これからも大きくなっていくのだろう。
カナちゃんは高校生になったら、やっぱりハルカちゃんみたいになるのだろうか。

 しゅちゅ、くちゅ、ぴちゅ、んちゅ………………、
 じゅるるるるるるるっ…………、っはぁ、
 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、──、

あまり使われて居なさそうな机から、置き時計の時を刻む音が聞こえる。

 くちゅり。

再び私のアソコから、えっちな汁が出始めた。
ショーツを失ったアソコからはどんどんえっちな汁が出てきて、ベッドの掛け布団を汚していく。
「……んっ、……んっ、…………んっ、……んっ、………んっ、……………んっ」
「何してんだよ」
「!?」
カナちゃんが真顔で問いかけられて、私ははっとした。
私はカナちゃんのおっぱいを揉んだりつまんだりしながら、残った手の中指をアソコに入れていた。
「自分で入れてんじゃないよ」
と言いつつも、カナちゃんはそれを止めようとはしない。
「私もそうさせて……貰うから」
そう言って、カナちゃんはショーツの中に手を入れて、自分のアソコを刺激しはじめた。
「カナちゃんも、ちゃっかり感じてるみたいだね」
カナちゃんのショーツも、すっかり濡れていた。


561:夏奈高気圧接近中 6/10
08/06/15 23:14:20 SNDA9UXI
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、………………、
「んっ……、んっ……、んっ……、んっ……、…………んんっ、んっ……、」
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、…………、
「んっ……、んっ……、んっ……、んっ……、…………んんっ、んっ……、」

お互いに自分のアソコを刺激していく。
でも、私のは既に限界に達していた。散々カナちゃんに弄られた後だったので。
このままだと、カナちゃんよりも先にきもちよくなっちゃう。
「んはぁあああ!!」
ダメ、きもちよくなっちゃうよ!!!
 がぶ。
「痛ァアアアアア!!!!!!」
 どん!!
『きもちよく』なる直前で、私は突然カナちゃんに勢いよく突き飛ばされた。
コンクリートの壁に頭を打って、危うく気を失う所だった。
「いたたたたたたたた…………」
「痛いのはこっちだよ!! 噛むなよッ!!」
凄い剣幕で怒られた。カナちゃんは私がさっき声を上げた時に、思い切り乳首を噛んだと言う。
「ご、ごめん」
「もう怒った。こうしてやるっ!!」
言うやいなや、カナちゃんは私を強く押し倒す。本気で怒っているカナちゃんはめずらし……恐い!!
でも、悪いのは私だ。大事な所を噛んじゃったんだから。
カナちゃんは破けそうな勢いでショーツを引き脱がす。ずっと隠し続けていたアソコが外気に触れ、肌寒さを感じる。
「ふふん、随分生意気なオチョコじゃねーか」
何処のどの辺りが生意気なのか分からないけれども、
突き刺すように私を睨みながら笑うカナちゃんには、流石の私も訊こうとは思わなかった。
「こんなにパックリ開いてたら、まるで『今すぐ入れて下さい』と言ってるみたいじゃないか」
「そ、そんなにハッキリ言わないでよ!!」
「うるさい!!」
 ずぷっ!!
「─────ぁあッッ!!!!!!!!!!」
今までに経験したことのない激しい痛みが、私を襲った。

 くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ…………………、

激しい勢いで、カナちゃんの指が私のアソコの中を引っかき回す。
「いゃぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
それも、いきなり3本。


562:夏奈高気圧接近中 7/10
08/06/15 23:14:53 SNDA9UXI
 くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、ぁあああああっ!!!!」
「良いこと教えてあげるよ。男のアレって、これより太いんだぜ?」
「あっ、あっ、あっ、あっ、お、男の、あっ、ひとの、あ、アレ、って、あっ、ぁああ!!」
男の人のアレとはアレのことだ。確かカナちゃん、『おかしなこと』この前したんだっけ?
「まだ喋る元気があるみたいだな」

 くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ…………、

「あっあっあっあっあっあっ、ぁあああああああああああんんんんんッッッッ!!!!!!!」
だ、ダメ、ダメ、ダメ、も、もうダメ、もう、来ちゃうよ、来ちゃうよォ!!!!
「ぁああああああ、も、も、も、もう、だ、ダメぇぇぇぇええええ!!!!!!
 …もち…く……ちゃう、……ち……なっちゃう、きもちよくなっちゃうよぉ!!!!」
「このままイけぇぇぇぇぇぇええええええええ!!!!!!!!」


「ひゃぁぁあああああああああああああああんんんんんんんんんんんッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」


大きな津波が、身体の中を駆ける。私のアソコからは、おびただしい量のアレが溢れ出した。
その量は、自分でした時のよりもずっと多くて、身体から水分が抜けきったような感じ。
もう、身体の何処にも、力が入らない……………。

っはぁ、はぁ、はぁ、はぁ………、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、…………、
乱れた息を何とか押さえようと深呼吸しようとする。が、それが出来ない。
くるしい。
心臓がドクドクと激しい脈を打つ。今にも爆発しそう。
そんな悲惨な状況の中でも、私の中には『やり遂げた!』という達成感があった。

「カ、カナちゃん」
「どうだ参ったか」
「き、気持ちよかった」
「イった時の感想は聞いていない」
「いく?」
「お前が言う、『気持ちよくなった』時の事を『イく』って言うんだよ」
「ま、参りました~」
「ヨーシ、じゃあ、次、行こうか」
「え、ぇえ?!」
「ぇえ? じゃないよ。まだ私がイってないじゃないか」
「で、でも……………」
そんな体力、もう、無いよ………。
「何を甘えてる! 気合いが足りん!! 不合格にするぞ!!」
試験って、まだ続いてたんだ。
「今度は私が気持ちよくなりたいから、一緒に『する』ぞっ!!」
「一緒に……する?」
「そうだ。一緒にだ」
「ど、どうやって?」
「まずは、こうしてだなぁ……」
と言って、カナちゃんはベッドの上に座ったままショーツを完全に下ろした。
年相応に生えそろった『毛』が、大人を感じさせる。カナちゃんは女の子ではない。『女』だ。
カナちゃんのアソコは、毛を含めてびっしょりと濡れていた。


563:夏奈高気圧接近中 8/10
08/06/15 23:15:58 SNDA9UXI
カナちゃんは、私を寝かせたまま右脚だけを上げる。カナちゃんがその脚に絡みつく様に上に乗る。
身体と身体が密着して、アソコとアソコが密着した。
私のアソコがじんじんする。まだ収まりきっていない胸の鼓動が、少しずつ加速する。
「じゃあ、行くぞ」
カナちゃんが真顔でゴーサインを送る。
「う、うん」
拒否なんて、出来るわけがない。この体勢では逃げようにも逃げられない。
カナちゃんが、ゆっくりと、腰を動かす。

 くちゅ。

「んんっ」
「んぁあっ!!」
私とカナちゃんのアソコとアソコが擦れる。私のえっちな汁とカナちゃんのえっちな汁で濡れているせいか、
くちゅ、といういやらしい音がした。
 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、
カナちゃんが腰を動かせば動かす程、私とカナちゃんの『とてもきもちよくなる所』が触れ合う。
どっちも固くなっているみたいで、擦れる度に当たっているのが良く分かる。

 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、

「ぁあああああん」
「ぁああ、ぁああ、ぁああ、」

 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、

腰の動きが少しずつ、少しずつ加速する。私を求めるように。カナちゃん、本当にきもちよくなりたいんだ。

 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、

「ぁあああああん、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、」
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、」
カナちゃんの出す声は、どことなく色っぽくて、大胆だ。
これがきもちよくなってる時の『女』なんだ。カナちゃんは、やっぱり女の子ではない。『女』だ。

 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、…………、

「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、ぁああああんっ!!!!」
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、ぅぁああああっ!!!」
カナちゃんの腰の動きが加速する。が、突然、速度が落ちる。

 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、…………、

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、ぁああんっ!」
あれ? 良く見ると、カナちゃんの動きが停まっている。
私は、何と、知らぬ間に自分でも腰を動かしていた。しかも、全然止まらない!!
身体が、私の身体が、私の身体がカナちゃんを求めてる!!
全然意識していなかった。
カナちゃんが、カナちゃんが好きだから?
そして、再びカナちゃんが動き始めた。今度は上下だけじゃなくて、左右にも動く。
複雑に擦れ合うアソコからは、ひっきりなしにいやらしい音が聞こえる。


564:夏奈高気圧接近中 9/10
08/06/15 23:16:22 SNDA9UXI
 くちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっ
 くちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっ……………………………

いやらしい音が部屋中に響く。
「ぁあああん、ああんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、」
「あっ、あっ、あっ、あっ、ご、ごめん、い、い、イきそう…………ぁああっ、」
「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、も、もう少し、が、が、我慢しろっ!」
「ふぁああああっ、あっ、あっ、あっ、ぅぁああああっ!!!」
さっき気持ちよく……イったばかりなのに、また津波が迫ってくる。
ダメ、ダメだよ私!! か、カナちゃんが、カナちゃんが、待ってるんだから!!
頑張れ、頑張れ私!! ま、まだ、き、気持ちよく……、い、イっちゃ、ダメぇぇええええ!!!!

 くちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっ………

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あ、あと少し、あと少しだッ!!」
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、う、うん、も、も少し、が、頑張るッ!!」
でも、でも、もうそろそろ限界………。

 くちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっくちゅっ………

「じゃあ、行くよ、行くよ!!」
カナちゃんがラストスパートをかけることを宣言する。
私はそれに答える。
「う、うんっ!!」
すると、カナちゃんの動きが一気に速くなった。私はそれを相殺しない様に、横へ激しく動かす。

 くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ…………

「あっあっあっあっあっあっあっあっあっイくっ、イくっ、イくっ、イっちゃう!!」
「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ、わ、わ、わたしもっ!!」
 くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ…………
「ぁああああああんっ、ぁあああああああああんっ、い、一緒に、一緒にイこう!!」
「くっぅうううん、くぅぅうううああああんっ、う、う、うん、うん、イこう、一緒にイこう!!」

 くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ…………

2人のゴールが目前に迫る。私達は全力で身体を、腰を、動かす。
溢れんばかりのえっちな液が、更に更にいやらしい音を大きくしていく。

「イくっ、イくっ、イくぅ、イくぅ、イっちゃうぅぅ!!」
「あっあっあっあっあっあっあんっあんっあんっわ、私もぉぉおお!!!」



「「ふぅぁああああああああああああああああああっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!」」





565:夏奈高気圧接近中 10a/10
08/06/15 23:17:18 SNDA9UXI
その後からの記憶は一切無い。カナちゃんも同じだった。
どうやら私もカナちゃんも、気持ちよくなった……イった時と同時に失神してしまったようで、
そのままベッドの上に倒れてしまったようだった。
ベランダからは梅雨のオレンジの夕日が差し込む。
「そろそろハルカ達が帰ってくる」
「え?! じゃ、じゃあ、急がないとっ」
2人で気持ちよくなった後の余韻に浸っている場合ではなかった。
てか、意識が飛んじゃったので、浸れる余韻すら無い。
すぐさま撤収作業に入り、カナちゃんはびっしょり濡れた布団カバーを剥ぎ取って、洗濯機へ放り込んだ。
どうして買えたのかは知らないけれど、南家の洗濯機は乾燥も出来るドラム式。
布団カバー一式とネットに入れた下着を放り込んでスイッチを入れる。すぐに乾燥するから心配無いとのこと。
洗濯機を回している間、私はカナちゃんと一緒にお風呂場へ。
ここだと裸になってもちっとも恥ずかしく無い……無いハズだったんだけど、
『下』を見た途端、顔が赤くなってしまった。
カナちゃんも、少し赤い。
「カナちゃん、途中で色々あったけど、気持ちよかったよ」
「あ、うん。私も気持ちよかった。でも次は噛むなよ? 死ぬかと思ったんだぞ?」
「えへへ、今度から気をつけるね…………って、」
『次は』?!
「………ま、また、試験してやるから。こ、今度も、頑張れよ」
カナちゃんが言いたいことがすぐに分かった。成る程。そう言うことか。
「は、はい! お願いします、カナ師匠!!」
「分かればよろしい」
「うふ、うふふふふ!!」
「ふふっ、ふふふふ、ふはははは!!」
「「あはははははは、はははははは!!」」
何だかおかしくなってしまって、私もカナちゃんも、一緒に笑ってしまった。
たまには、こういう時も、いい………のかな?

とにかく、これが私の初めての『おかしなこと』だった。



566:夏奈高気圧接近中 10b/10
08/06/15 23:17:44 SNDA9UXI
「おい、カナ。じゃなかった、バカ野郎」
「何でそこで間違った方へ訂正するんだよ!」
「バカにバカと言って何が悪いんだ。このバカ野郎」
「だから何だよ! ハルカー、チアキが明日、ピーマンの肉詰めと人参飯食べたいってさ」
「2人ともやめなさい。お客さんも居るんだから」
「「………はーい」」
「えへへ。なんか、チアキの家って、いつも賑やかでいいね」
「ていうか、そもそもお前がここに居ることが不思議だ」
「そう言えば、最近よく来るようになったわね」
「すみません。カナちゃん……えっと、チアキが会いたくてしょうがないって言うから……うわっ?!」
チアキに頬っぺたを引っ張られる。
「お前に毎日夕飯を食べに来いとは言っていない。
 ハルカ姉さまが良いって言ってるから別に構わんが」
「何だよチアキ。お前、最近私が吉野と一緒だから妬いてるのか?」
「う、うるさいっ。ただ、お前のバカが移らないかどうか不安なだけだっ」
「てへ。大丈夫だよ。チアキが居るから勉強の方は大丈夫だよ」
「勉強以外の方でバカになりそうだから、私は心配しているんだっ」
「チアキ、落ち着きなさい。カナもチアキをあんまり構わないの。
 ほら、食べましょ? 折角持ってきてくれたんだから。今日は有り難う」
「いえ、お構いなく」
「でも、お前、いいのか? 家の人、寂しがってないのか?」
「うん、大丈夫。こっちで食べる時はちゃんとお手伝いさんに伝えてあるから」
「「「お、お手伝い?」」」
「うん」
「………は、ハルカ姉さま、何ですか? その、お手伝いさんとは?」
「えっとね、お家の中をお手伝いする人のことよ?」
「さっぱり意味が分かりません」
「くそう、このブルジョアめ」
「そういや吉野の家って何やってるんだっけ?」
「おい、バカ、それは私が訊こうとした質問だ」
「お父さんはどんなお仕事しているの?」
「えっと、その……………白い粉を作ってます」

しばしの沈黙。

「し、ししししししし白い粉って……………」
「ま、まさか、あ、アレの、こ、こと?」
「ハルカ姉さま、アレって何ですか?」
「チアキ、それはだなー。元気の出ない人が突然元気になるそれはそれ……ふごっ?!」
「カナ。変な風に教えないで?」
「あれ? みんなどうしちゃったの?」


567:夏奈高気圧接近中 by 久留里
08/06/15 23:19:32 SNDA9UXI
以上でございます。予告の時に使用レス数間違えた上、1レスオーバーしたorz
ご迷惑様でした。


小学生向けのブラってどういうのがあるのか気になったので、
某大手下着メーカのサイトで調べてみた。奥が深すぎワロタ。

568:おじさま
08/06/15 23:22:04 bXYO1koi
相変わらずいい仕事をしているね

569:名無しさん@ピンキー
08/06/15 23:38:29 sBwHgYmN
>>604
おじさま!

570:名無しさん@ピンキー
08/06/16 00:57:13 46UH1I2L
>>587
GJ!
ケイコ可愛いよケイコ。そして黒いよw
続き期待して待ってます

>>603
GJ!
吉野の総攻めになると思いきや、カナの攻めだったんですぬぇ。
白い粉を作ってる……って、小麦粉ですね。わかります

571:名無しさん@ピンキー
08/06/16 02:15:47 02nMCCCG
久留里さんGJ!!
攻められる吉野と攻める夏奈に激しく萌えた

さて、そろそろ男女がみたいわけだ。
高校生ぐらいになった千秋とマコトが見てみたいな。普通に付き合ってそうだし。

572:名無しさん@ピンキー
08/06/16 02:54:19 InWqHrH0
最近投下が多くてホクホクさせてもらってます。
本当にありがとうござ(ry

573:名無しさん@ピンキー
08/06/16 14:48:06 umbcX64b
ヒトミ再登場記念SSを希望と言ってみるテスト

574:名無しさん@ピンキー
08/06/16 15:19:03 7XQYGb2Y
高校生になったトウマが社会人になった藤岡と付き合う






…という電波が届いた

575:名無しさん@ピンキー
08/06/16 17:22:31 P+qXK5qO
てことは藤岡は良くて高卒だな、3学年差だし

576:名無しさん@ピンキー
08/06/16 22:01:15 1NcUn9Lq
個人的に、夏奈とアキラとのラヴラヴなHが見たいZE!

577:久留里
08/06/16 22:12:37 eWOd6Ka5
初めてのエロSSだったので、臨場感がイマイチorz
でも、みなさんおおきにです。

>>606
小ネタ『よしの組』
******

この日、吉野は風邪をひいて学校を休んでいた。
学校で配られたプリントを届けにチアキと内田、それにマコトの3人は吉野の家へ向かっていた。
「おいマコト、本当にこの道で合ってるんだろうな?」
「うーん、番地はここだと思うんだけど」
3人が歩いていた一本道は、住宅街が途切れると車幅が一気に狭まった。
向かって右側は林、左側は大きな垣根が延々と続いている。
担任から貰った住所が書かれたメモを便りに周辺を探しているのだが、彼女の家とは中々見付からない。
「どこかで道、間違えたんじゃないの?」
「いや、ここで合ってるハズだ! この地区に行くにはここしか無いんだから」
「お前のは説得力が足りないから不安だ」
林が途切れたところで、内田が声を上げた。
「あ?!」
「い、いきなり叫ぶな。バカ野郎」
「ごめん。ほら、あれ、見て」
内田が指さす方へと、チアキとマコトが振り向く。
そこには沼津城の様な大きくて立派な門があり、左上には「吉野」という表札もあった。
………が、
「お、おい、こ、ここって………やばいんじゃないのか?」
「何処がどうやばいんだ。説明しろ」
「ほ、ほほほほ、ほら、チアキ、ドラマとかで良くあるじゃん」
「お前達の言っている事はさっぱり分からん」
この大きな屋敷には、大きな門はあるものの何故か門扉が無い。
つまり、門の向こうも見渡せる。
純和風の前庭の向こうには、どっしりとした純日本家屋があった。
脇のガレージには黒塗りの高級車がズラリと並ぶ。

3人が屋敷の入り口で呆然としていると、中から人が現れた。2人いる。
1人は坊主頭で派手な柄のシャツを着た、がっちりとした体格の男。
もう1人はパンチパーマでサングラスを掛け、金色のネックレスをした男だった。
「坊主達、何のご用でい?」
声を掛けられた3人は、驚いて姿勢を正す。
「み、南……」
「恐いよぉ」
「マコト、こういう時はお前の番だろ。何とかしろ、バカ野郎」
「何とかしろって、どうすりゃいいんだよ! オレ達、さらわれちゃうぞ、きっと」
「なっ…………」
ふと気が付くと、さっきの男達が3人の目の前に立っていた。
「その制服は………」
「ひょっとして、お嬢のご友人かい?」


578:久留里
08/06/16 22:13:09 eWOd6Ka5
(つづき)
***

「ははは、何だ、そういう事か」
内田が差し出されたジュースを飲みながら、からからと笑った。
「驚かせちゃってごめんね。あの人達、ウチのお手伝いさんなの。
 見た目は恐そうだけど、とっても優しい人だよ」
パジャマに袢纏を羽織った吉野は、学校のプリントとノートを受け取りながら笑って返した。
「経緯はどうであれ、お前のお父さんは本当に社長さんだったのか」
チアキが納得した表情を見せる。
「な? 思ってた通りだろ? 吉野の家が恐いおじさんの家な訳が無いじゃないか!」
「真っ先に疑ったのはマコトくんでしょう?」
「そうだ。吉野に謝れ」
「大丈夫。よく間違われてるから。お父さん、ちょっと変わってるからね」

そう、彼女の父親は製粉工場の社長であり、
静岡県内のスーパーで売られている小麦粉などの粉製品は、その殆どが吉野製粉で作られている。
しかし、この家がしばしば「そのスジの家」と誤解されているのは、別の理由にある。
話すと長くなるので割愛するが、取り敢えず、
周りが思っているような事はしていないのでご安心して頂きたい。

「今日は来てくれて有り難う。明日はちゃんと学校行くね」
「う……うん。またね」
「おう、今度はあのバカを連れて来てやるよ」
バカとはチアキの下の姉であるカナの事だ。
「よーし、今度はオレがお詫びにプリンを持ってこよう!」
「ふふふ、楽しみにしているね」

***

「それでチアキ、私にお土産は無いのか?」
「無いに決まってるだろ。私は吉野にプリントを届けに行っただけだ」
「でも、誤解が解けて良かったわ。私もてっきり、あちらの方かと思っちゃって。
 いつか謝らないとね」
「さて、そろそろ焼けて来たな~」
「じゃあ、頂きましょうか」

「「「いただきます」」」

fin.

579:名無しさん@ピンキー
08/06/16 22:28:40 tKUmJoqC
>>613-614
なんか某5才児が出てくる漫画にも似たような話があった気がする
何はともあれGJ

580:名無しさん@ピンキー
08/06/16 22:31:39 46UH1I2L
やっぱり小麦粉だったんですね。
そりゃもうオレは吉野の事1%も疑って無かったですよ、えぇ本当に。
GJ

581:名無しさん@ピンキー
08/06/16 23:29:43 q+JuPkBx
吉野の家がヤの頭文字の、主として暴力を生業とする商売のおうちだったなんて、
漏れはつゆほども思っていませんですたが、勘違いした香具師反省汁!

582:久留里
08/06/17 01:26:37 lE3FCSCI
>>617
ごめんなさい。

吉野「一番謎なのは、チアキの家だよね~。お金無かったらあんな大きなマンションに(ry」

583:名無しさん@ピンキー
08/06/17 19:39:21 0XpFHUVO
>>610
なんか想像して萌えた


しかしトウマ高校生だと千秋と藤岡を取り合いしそうだよな…

584:ぬしかさ
08/06/17 22:47:57 2Z6wukkw
ケイコSS考えてる時、小ネタ系をいくつか思いつきました
そのうちの一つが書き終わったので投下します


  [誤解]
・たぶん微エロ
・ベースは原作第51話
・およそ3スレほど

585:ぬしかさ
08/06/17 22:56:26 2Z6wukkw
     [誤解]


アキラ「はあ~、今回のテスト散々ですよ。特に国語が」
カナ 「ほー国語がか。何点だった?」
アキラ「62点です。漢字の書き間違いが多くて・・・」
カナ 「そうかそうか。ちなみに私は65点だ。どうだ、人間らしいだろう」
アキラ「なんだ、たった3点の差じゃないですか」
カナ 「なにを言うっ、一年生と二年生では1点の差は五倍あるんだぞ!」
アキラ「ええっ、じゃあ15点差ですか!キツイなー」


藤岡 (またあの男・・・南と活発な意見交換を!!)
    (何を話しているんだ?この距離じゃよく聞こえない・・・)


アキラ「だいたいひらがなとカタカナがあれば十分なんですよ。それだけで人間生きていけるんですよ」
    「難しい漢字をいちいち覚えていったって日常生活じゃそんなに使うことないでしょう?」
カナ 「いや、それなりに使ってるよ」
アキラ「あ、でも漢字じゃないと変な誤解を招くこともあるからな~」
カナ 「例えば?」
アキラ「例えばカタカナでですけど、100万個って言葉を・・・・・・」


藤岡 「・・・・・・カナ・・・・・・・・・まんこ・・・・・・を・・・。なっ、マンコ!!」


リコ 「っ!!」
   (今藤岡君が『マンコ』って言った!藤岡君が『マンコ』って言ったのを聞いちゃった!!)
   (きゃーーーっ、藤岡君のレア台詞!!)
ケイコ「リコ、なんかご機嫌だね。いいことでもあったの?」


藤岡 (あの男、南のマンコをどうするっていうんだ!!)



586:ぬしかさ
08/06/17 22:57:40 2Z6wukkw

カナ 「あー、いや待て。下ネタは言わなくて結構だよ」
アキラ「下ネタって、そんなことカナの前じゃ恐れ多くて言えませんよ」
カナ 「やれやれ、赤点ギリギリなのにちゃんと勉強せずにそんなこと考えてるお前に、一生彼女が出来ることなんてないぞ」


藤岡 (あ・・・いや・・・・・・ねた・・・・・・よ)
    (・・・・・・そんな・・・かな・・・おそ・・・い・・・・・・)
    (や・・・や・・・あか・・・・・・ちゃん・・・・・・・・・おまえ・・・でき・・・なんて・・・)


藤岡 (これはもしかして・・・)

      『あっ、いやっ!お前なんかと寝たくないよ!!』
      『へっへっへ、そんなカナちゃんだからこそ襲いたくなるぜ!』
      『やだっ、やだぁ、赤ちゃん出来ちゃう!!お前の赤ちゃんが出来るのなんてやだよう!!』


             /´〉,、     | ̄|rヘ
       l、 ̄ ̄了〈_ノ<_/(^ーヵ L__」L/   ∧      /~7 /)
        二コ ,|     r三'_」    r--、 (/   /二~|/_/∠/
       /__」           _,,,ニコ〈  〈〉 / ̄ 」    /^ヽ、 /〉
       '´               (__,,,-ー''    ~~ ̄  ャー-、フ /´く//>
                                     `ー-、__,|     ''


アキラ(あれ番長さんが睨んでる?すごく睨んでる!!なんかゴゴゴゴゴって音がする!?)

  ガタン ガタン ガタンッ

アキラ(まっすぐこっちに来る!!)

  ガシッ

藤岡 「君の言葉、しっかりと俺の所まで届いたよ」
    「つまり、宣戦布告ってことだね」
アキラ「ええ!?」
藤岡 「さあ、勝負をしようじゃないか」
アキラ「いやっ、そんなっ、オレは何も!?」
カナ 「勝負するのか?勝負するなら体育館の裏に空きがあるけど?」
藤岡 「さあ、体育館の裏に行こうじゃないか」
アキラ「いやっ、そんなっ、助けてーーーーー!!」


ケイコ「藤岡君が誰かを引きずって出て行ったけど?」
カナ 「しかしなんだ、番長とは勝負したがるものなんだな」
ケイコ「番長だから勝負したがるってのはどうだろう」


                                              おしまい

587:名無しさん@ピンキー
08/06/17 23:27:53 0XpFHUVO
>>622
あるあr…ねーよw

588:おじさま
08/06/17 23:48:54 X/HBclex
やあ 書き手ちゃん 
相変らず良い妄想をしているね

589:名無しさん@ピンキー
08/06/18 00:06:43 iFvxf23u
これは何というアホGJww
リコのセリフに思わず吹いたwww

ケイコSSも期待して待ってるよ


590:名無しさん@ピンキー
08/06/18 00:43:46 V60UUv5+
GJなんだが、アキラはカナのこと「カナさん」って呼んでた気がする

591:名無しさん@ピンキー
08/06/18 02:41:56 tcpICze+
>575

>続きを書いている途中で
>「吉野が藤岡に片思いする」という電波を受信してしまった。
>漏れの藤カナ設定をどうしてくれる。



次はこれが来ると思って裸で待機してたのに!

592:名無しさん@ピンキー
08/06/18 18:00:46 YdpDRo5F
保管庫管理人は更新する気が無いなら素直にそういえよ屑

593:名無しさん@ピンキー
08/06/18 18:08:20 YdpDRo5F
 >現在管理人が多忙につき保管作業を行う時間がない。
 >一応スレのログは定期的に取っているので、まとまった時間が取れ次第再開する。



しかもなんでこいつこんなに偉そうなの?ろくに仕事もしないくせに管理人名乗ってんじゃねーよカス
こういうゴミはwiki管理人降板したほうがいい。スレ住人もそれを望んでいる。こいつ管理人の才能ゼロだな

594:名無しさん@ピンキー
08/06/18 18:14:40 3dC/yUN5
YOUアカウント取得して編集しちゃいなよ


ってか勝手にスレの総意にすんな

595:名無しさん@ピンキー
08/06/18 19:42:41 sOv69mkK
何やってんだ鉄アレイ。

596:名無しさん@ピンキー
08/06/18 20:36:37 WaGAavIh
鉄アレイって何?
新参者だからよくわかんない

597:名無しさん@ピンキー
08/06/18 20:49:25 9sDXPSkX
>>628
安心しろ
お前は人間の屑だから


598:久留里
08/06/18 21:37:40 PaoC4hC6
>>627
シコって……いや仕込んでるから待ってて。



この野郎氏の「メルト」を保管庫で読んだのだが、
チアキが可愛すぎて糖尿病になりかけたぞこの野郎。

よーし、小学生らしく甘~い展開で行くとしよう。
吉野が恋をしたっていいじゃない。


599:名無しさん@ピンキー
08/06/18 22:12:35 YdpDRo5F
>>633
俺だけかな。いつも思うんだけどこの人の日本語ってなんか不自由だよね
脈絡がないっていうか、意味が通じないというか。俺がいえたことじゃないですがね

600:名無しさん@ピンキー
08/06/18 22:29:42 PaoC4hC6
コウジ「お子さまの喧嘩は放っておいて……」
ツバサ「……大人の僕らはさっさと着替えますか」


夏奈「待てー、お菓子返せー!!」


601:名無しさん@ピンキー
08/06/18 23:33:28 iFvxf23u
>>634
コレはwktkせざる得ないww

602:名無しさん@ピンキー
08/06/18 23:38:42 sK5hBuoY
ハルマコまだぁ?

603:名無しさん@ピンキー
08/06/20 03:09:17 FeNJ/LfE
ここにきて思ったこと(気付いたこと)


内田は潮吹き体質。
それはもう激しい。

604:名無しさん@ピンキー
08/06/20 19:35:26 V2G9C19m
明日から休みだから吉野SS書くよ


605:「迷惑だよこの野郎!!」  ガチャッ カナ 「ただいまー」 カナが帰ってきた。 カナ 「どうしたチアキ?いつも以上に不機嫌そうだけど」 チアキ「うるさいよ!それよりさっさとおやつ出せよ!」 カナ 「わかったよわかったよ。ほら、おやつだぞー」 カナは買い物袋から大きめな箱を取り出した。 トウマ「なんだこれ?」 カナ 「ケーキ。1ホール丸々一個」 内田 「ええっ、そんなに!」 カナ 「ケーキが大安売りだったんだよ」 箱からホイップクリームたっぷりのケーキを取り出す。



606:ぬしかさ
08/06/21 03:03:52 lG6i7vLm

カナ 「じゃあ切り分けるぞー」
トウマ「オレとカナとチアキと内田と吉野で五等分だろ。切るの難しくないか?」
カナ 「いいよ四等分で。私はいらないから」
チアキ「めずらしいな、変な物でも口にしたか?」
カナ 「私はもう食べたから。シュークリーム五個」
内田 「五個!」
カナ 「シュークリームも大安売りだったんだよ」

綺麗に四等分に切り分け、それぞれの皿へと運ぶ。

内田 「一人四分の一って結構多いね」
チアキ「あれ、炭酸がないぞ」
カナ 「炭酸なら冷蔵庫にあるよ」
チアキ「取ってこいよ」
カナ 「やだよ。シュークリーム五個で腹が重いんだもん」
チアキ「やれやれ・・・」

チアキが炭酸を取りに台所へ行った。

 「カァ」

チアキの姿が見えなくなった途端、さっきまでじっとしていたカラスが動き出した。

カナ 「おお、なんだ?カラス?」
トウマ「そいつ吉野なんだってさ」
カナ 「吉野?・・・ああ、そういう遊びか」

 ヒョコヒョコッ バサッ

カラスは食卓に飛び乗った。

カナ 「なかなか礼儀正しいやつじゃないか」
トウマ「そうか?」
 「カァッ」

 ガツッ ガツッ

食卓に上ったカラスは、そばにあったケーキをついばみ始めた。

カナ 「こいつケーキも食べるのか。贅沢なやつだな」
内田 「っていうよりそれ、チアキの分じゃ・・・」
チアキ「あーーーーーーー!!」

炭酸を取って戻ったチアキが叫ぶ。

 「ガァッ」

 バサバサッ バサッ バサッ

チアキの声に驚いたのか、カラスはベランダの開いた窓から大空へと飛び去っていった。


607:ぬしかさ
08/06/21 03:04:44 lG6i7vLm

チアキ「待てっ、吉野ーーーーー!!」

急いで後を追うも、相手は空の彼方。

内田 「ケーキ、ほとんど全部食べられちゃったね」
チアキ「うわーーーーーん!」

 ガチャッ

吉野 「おじゃましまーす」

チアキが泣き叫んでいたとき、吉野がやってきた。

吉野 「あれ、チアキどうしたの?」
カナ 「実はな・・・」

  かくかくしかじか

吉野 「そうなんだ。じゃあ私の分のケーキをあげるよ」
チアキ「・・・・・・ありがとう」

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

チアキ「ていうかお前が盗ったんだろ!」
吉野 「なんで?」
チアキ「口元に白いのが付いてるんだよ!」
吉野 「え?あ、ホントだ」

吉野は口元のクリームを拭って恥ずかしそうに笑った。

吉野 「実は用事っていうのがお母さんに頼まれたお買い物だったんだ」
    「それでお買い物済ませて戻ったらおやつのケーキが用意してあってさ。家でおやつ済ませちゃったんだ」
チアキ「それで口元にクリームが付いてたのか」
吉野 「うん」
チアキ「じゃあなんで私の髪を突いていじめようとしたんだ?」
吉野 「いじめる?そんな、私チアキをいじめたりしないよ」
    「だってチアキのこと大好きなんだもん」
チアキ「その言葉、どこまでが本当なんだ・・・」
吉野 「信じられないかな?」
チアキ「・・・いや、もういい。全部水に流そう。さっさと宿題を終わらせるぞ」
吉野 「そうだね」

こうして平凡な日常に起こった事件は、静かに幕を閉じたのだった。


内田 「でもなんであのカラス、チアキだけいじめたんだろ?」
カナ 「あれだろ。ついつい好きな子にはちょっかいを出しちゃうっていうあれ」
トウマ「まっさかー」

                                              おしまい



608:名無しさん@ピンキー
08/06/21 06:29:34 WREALlnS
乙J!
でも、部屋にカラスを入れるのは危険過ぎるww
千秋のホイップがむしり取られなくて安心したw

609:名無しさん@ピンキー
08/06/21 11:17:57 2UMUrb0s
吉野SSまだぁ?

610:名無しさん@ピンキー
08/06/21 12:28:56 TH2SpwGs
超GJ!
吉チアいいよ吉チア

611:名無しさん@ピンキー
08/06/21 15:29:52 SKa/nuJN
アニメ見て藤岡嫌いになった……演技って大事だな

612:名無しさん@ピンキー
08/06/21 16:22:18 O7yYg7mF
それはアンチスレで言えよ

613:名無しさん@ピンキー
08/06/21 21:41:00 oBWLt1xy
藤岡いいとおもったけど??

もれはだれかっていうとアキラが最初違和感あったけど

614:名無しさん@ピンキー
08/06/21 21:48:07 CYdux6RL
チアキが可愛い。それだけで満足です。はい

615:久留里
08/06/22 01:22:03 C7M7mPF+
おばんです。メルトの影響を受けたので、無駄に長編になってしまいそうです。

『ライラック 第一幕』
・アニメ無印版ベース
・吉野×藤岡、吉野視点
・エロなし
・多分 5 レスほど使用。
・沼津のかほりがするのは、多分気のせいです。
・このSSはみなみけの(ry 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、受け付けられない人は新幹線にでも乗ってスルーしやがって下さい。

******

0.

北海道から持ってきたというライラック花が、ウチの庭で咲き乱れている。
うす紫色の花は、とても可愛らしい。

花言葉は『初恋』。
私の中にも、いつかそのうち芽生えるのだろうか。


616:ライラック 1. -1/4-
08/06/22 01:23:08 C7M7mPF+
1.

「王子様は絶対に居るって!!」
「それは外国での話だろ?」
「違う! そっちの王子様じゃないの! 王子様はね、絶対居るんだから!
 王子様はいつか白馬に乗って、私の家までお迎えに来てくれるの。
 それで、お城の舞踏会に連れて行ってくれるんだよ」
「分かった分かった。沼津城にでも行けばいるんじゃねーの?」
「何よ! チアキだってサンタ信じてるじゃん!」
「実際に居るんだから信じるしか無いだろ」
「だったら私にも信じる自由を!」
「いいか、内田。外国に行けば王子はいくらでもいるが、『王子様』は絵本の中での話だ」

昼休み。チアキと内田が教壇の前で激しく言い合う。
パッと見だと口げんかにも見えるけど、これは一種の漫才のようなもので、5年2組の『日常』だ。
だから、私も他のクラスメイトも2人を止めようとはしない。
もし、本当に喧嘩になりかけたら、私が止めてあげればいい。
因みに、沼津城は明治時代に無くなって、今は中央公園になっている。

「チアキの言ってるサンタって、藤岡くんのことじゃん!」
藤岡くん?
私はその単語に思わず反応した。
「何度言えば分かるんだ。藤岡とサンタはイコールだ」
「違うよ! 藤岡くんはサンタじゃないよ! チアキのためにサンタに変装したんだよ!」
何か、いつの間にか話題が変わっている様な気が……。まぁいいや。見ていて面白いから。
藤岡くんは、チアキの2番目のお姉さん─カナちゃん─のクラスメイトで、
しょっちゅうチアキの家にお邪魔しているらしい。


617:ライラック 1. -2/4-
08/06/22 01:23:33 C7M7mPF+
「ん? どうした吉野」
「えっ?!」
チアキに声を掛けられて、私はハッとした。
いつの間にかサンタの話は終わっていて、2人はどうやらぼーっとしていたらしい私を不思議そうに見つめている。
私を見たって良いこと無いよ?
「何だ? お前も藤岡が気になるのか?」
「うーん……」
ちょっとだけ。
「何々? もしかして、藤岡くんのこと、好きなの?」
「ち、違うよ! どうしてそうなるの!?」
内田にからかわれるとは思わなかった。
「えー、だって私とチアキが藤岡サンタの話をしてる時、ぼーっとしてたじゃん」
あ、本当にぼーっとしてたんだ。私らしくないや。
てか、2人の会話はサンタの話で終わったのかと思ったよ。知らない間に藤岡くんの話もしてたんだ。

「言っておくけど、藤岡くん、競争率高いらしいよ? 中学校だと女の子に人気があるみたいだし、
 それに、チアキも気に入ってるみたいだし」
「なっ、そ、それは違う! お前と一緒にするな!!」
「じゃあ、内田こそどう思ってるの? 藤岡くんのこと」
「もっちろん、素敵な王子様に決まってるじゃない」
「いいや、藤岡はサンタだ。そんなに王子が好きなら製紙工場にでも行けば良い」
………あ、近所にある王子製紙の工場のことか。
というか、2人の会話がまたややこしくなってきた。
「王子様なの!!」
「サンタだ!!」
「王子様!!」
「サンタだ!!」
「「ぬぅ~~~~っ!!」」
2人が教壇を挟んで向かい合い、火花を散らす。マズい。そろそろ止めないと。
てか、どうして私は巻き込まれたんだろうか。
「と、取り敢えず、私は藤岡くんは王子様じゃないと思ってるよ。藤岡くんは藤岡くんだよ」
「サンタかどうかについてはどうなんだ?」
これも答えないといけない、か。
「チアキがサンタさんだって言うから、多分サンタさんだよ」
「なっ、ひ、ひっどーい!! 何でチアキの肩を持つ訳?」
「吉野はお前のバカさ加減に呆れてるだけだ。諦めろ。バカ野郎」
そ、そこまで思ってないよ……。
「もういいもん! 王子様は居るんだもん! 藤岡くんは王子様なんだもん」
内田は何故か泣きながら、さっさと教室を出て行ってしまった。
いつもの事だから、私もチアキも気にしない。5分もすれば元に戻るからだ。


内田をいじるのは結構楽しい。


618:ライラック 1. -3/4-
08/06/22 01:24:17 C7M7mPF+
「じゃあね」
「うん、また明日」
本当にわずか5分で立ち直った内田と別れた私は、市街地を北に進んでコクイチ(国道1号線)のバイパスを渡る。
私の家は住宅街の外れにある、地元では「地主階級」と呼ばれる人が住む地区にあって、結構歩く。
うーん、沼津駅からチアキの家に行くくらいはあるかなぁ。
結構歩くけど、今は体力も付いて来たので、この長い道のりもそれほど苦にはならない。

市道に入ってマルトモの前を通りがかった時だった。
「あれ、おかしいな………」
詰め襟を着た男子中学生っぽい人が、下を向きながらスーパーのまわりをぐるぐると歩き回っている。
何か探し物をしているようだ。
──はて、この人、何処かで見覚えのある様な。
「何か、お探しですか?」
「あ、うん。財布を落としちゃったみたいでね。それを探しているん──ああっ!!」
目が合って、彼が誰なのかがすぐに思い出せた。そう、彼は藤岡くんだった。
藤岡くんが何でこんな所に居るのか知らないけれども、
取り敢えず、彼が探しているとおぼしきモノが目に入った私は、それを指摘してみる。
「………で、そのお尻のポケットに入っているのは、何ですか?」
藤岡くんは「えっ?」と言いながらズボンのお尻のポケットに手を延ばす。
それに手が触れると、彼はそれを取り出した。
「ああ、本当だ。有り難う。えっと…………」
「吉野です。あの、チアキの友達の…」
「ああ、やっぱりそうだ。吉野…さん、でいいかな?」
「うん」
私の下の名前は覚えづらいからね。チアキに名前を忘れられた内田の二の舞にはなりたくない。


619:ライラック 1. -4/4-
08/06/22 01:25:07 C7M7mPF+
「本当に有り難う。助かったよ。こっちの方面だったんだね」
「藤岡くんもこっちだったんだね。あれ? でも、そしたら学校は門(かど)中じゃないの?」
門中とは、沼津市立門池中学校のことだ。
「あはは、おれ、学区外通学なんだ。小学校は門(かど)小だけど。色々あってね」
その『色々』で何があったかとても気になるけれども、詮索するのはやめておこう。
知っても幸せにはなれなさそうだから。
「へぇ。私がもし門池小だったら、私は藤岡くんの後輩だったんだね」
「あ、ま、まぁ、そういうことになるね」

狭い県道を歩いていくと、国道とぶつかる交差点に出る。
「じゃあ、私はここで」
「うん、気をつけてね」
彼に手を振られて、私は歩道橋の階段を上がる。
上がり掛けたところで、私は藤岡くんに呼び止められた。
「あ、待って」
「?」
「こんど、お礼させて」
「え、別にいいよ。大したことしてないし」
本当に大したことしてないし……。
「ううん。おれに何かさせてくれないかな?」
「うーん…。じゃあ、次会った時に考えさせて」
「分かった」
彼にそう答えると、彼は笑顔で手を振った。
よく考えると、彼もずいぶんと遠距離通学だ。
中学だと自転車が使えるらしいけど、使わないのかな?

…………あれ??

「次会った、時?」
私は確かに、彼にそう言った。
無意識のうちに、そう言ってしまった。
何故だろう。何故なんだろうか。

「ああ、そうか」
私は多分、どこかで偶然会うだろうと思っているんだ。多分そうなんだ。きっとそうなんだ。
「さって、お父さんが心配するから帰ろっと」
私はやや早歩きで歩道橋の階段を下り、住宅街の外れの道へと進んだ。

***

ライラックの芽が、いつの間にか私の中に植えられていた。
この事に気付いたのは、ずっと、ずっと後の事だ。


620:ライラック 1. by久留里
08/06/22 01:27:07 C7M7mPF+
以上です。
まだまだ始まったばかりなので、何が一体どうなるのかさっぱり分かりませんねぇ。


続きはまたこんど。でも、過度な期待はしないで下さい。

621:名無しさん@ピンキー
08/06/22 02:40:06 kTvOgWqs
GJ!

ライラックと聞くと弟切草を思い出す

622:名無しさん@ピンキー
08/06/22 13:03:40 UW4tTK44
最近またゴミ職人が増えたね。この野郎氏の作品投下されるまでの繋ぎとして一応読んでやってるけど
ゴミ職人と言えばぶち切れ氏最近見かけないね。身の程をわきまえたのかな?

623:名無しさん@ピンキー
08/06/22 13:17:27 sa8GuVmu
>>661
GJ!続き投下されるまで半裸で待機してる

624:名無しさん@ピンキー
08/06/22 14:25:08 raNZnqDX
>>661
吉野の話なのに内田が気になって仕方無かったwww
続きwktkしながら待ってる

625:名無しさん@ピンキー
08/06/22 21:12:28 R/LQpaim
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626:名無しさん@ピンキー
08/06/22 21:37:53 R/LQpaim
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627:名無しさん@ピンキー
08/06/23 16:46:34 afUhp/yE


吉野続きまだぁー?

628:久留里
08/06/23 23:11:51 E/u8Lsvh
おばんです。吉野が毎晩夢に出てきて萌え死にそうなので、続きを投下します。

『ライラック 2.』
・アニメ無印版基準(but シリアス展開)
・吉野×藤岡、吉野視点
・エロなし
・多分 6 レスほど使用。
・現実の沼津市立大岡中学校とは一切関係ありません。
・このSSはみなみけの(ry 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、受け付けられない人は新幹線にでも乗ってスルーしやがって下さい。


629:ライラック 2. -1/6-
08/06/23 23:12:53 E/u8Lsvh
2.

それからというものの、私は何となくだけど、藤岡くんの事が気になるようになった。
本当に何となくで、別に好きとか嫌いとかいう考えは無いし、
そもそも『そういう意味での好き』は、まだ私には分からない。
例えば、マコトくんやシュウイチくんは確かに好きだけど、多分、『そういう意味での好き』とは違うと思う。
ただ、マコトくんやシュウイチくんのとは違い、藤岡くんは私の中でちょっと気になる…程度だった。

4月も終わりに差し掛かる。
あの一件以来、私は藤岡くんとはめっきり会わなくなった。
チアキの話によると、藤岡くんはサッカー部に入っていて、朝早く出て、夕方遅くに帰る生活をしているという。
学校から家までの距離を考えれば、朝は私よりもずっと早く出ているだろうし、
夕方は私が家に帰ったずっと後に帰宅しているのだろう。
それにしても………。
「どうしてチアキが藤岡くんのこと、知ってるの?」
ずっと気になっていたことを、訊いてみる。
「ああ、あいつたまに来るんだよ。去年の秋くらいかな?
 カナが果たし状を受け取って以来、何故かうちによく来るようになった」
「果たし状?」
「ああ。ラブレターに見せかけてカナに決闘を申し込んだんだ」
ラブレター? 申し込んだ?
私の中では次々と「?」マークが浮かび上がる。
「女に不自由しない藤岡のことだ。あんなバカに用があるとしたらあいつを黙らせるくらいしか考えられない」
藤岡くん、やっぱりモテるんだ。確かにモテそうな感じがするよね。

「──という訳で、藤岡がたまにうちに来るようになった」
「へぇ~」
藤岡くんはちょっと複雑な経緯でカナちゃんと友達になったんだ。
いいなぁ。
「ん? 何か言ったか?」
チアキがいつも以上に顔をしかめて私に訊く。
「ううん、何でもない」
ほんと、何でもないよ。


630:ライラック 2. -2/6-
08/06/23 23:13:16 E/u8Lsvh
土曜日の放課後──。

「じゃなー、内田」
「明日、一緒に遊ぼうね」
「うん、2人とも、じゃあね」
内田と別れた私は、チアキと一緒に自由ケ丘団地を通り抜ける。
「本当に大丈夫なの?」
「ああ。カナの話だと、サッカー部は土曜日は昼までしか練習しないらしい」
藤岡くんやカナちゃんが通う中学校は市立(いちりつ)なので、土曜日は授業がない。
でも、その代わり部活動の練習があるので、一部の生徒は土日も学校に行くという。
「まぁ、お前がどうして藤岡に会いたいのかは知らんが、悪い奴じゃないからそんなに緊張するな。
 ほら、着いたぞ」
チアキがそう言って指さしたのは、大岡中学校の校門。
グラウンドではちょうど、サッカー部が練習を終えたところらしかった。
チアキはハルカちゃんと買い物に行くからと言って、先に帰ることになった。
「じゃなー」
チアキは手を振ってその場を後にした。が、少し離れてから思い出したように私に振り返る。
「あ、カナには気をつけろよ?
 あいつ、お前のことを知ったら、また妙なことをやらかすに違いないから」
『悪気は無いんだけど』と付け加えて、チアキは私に忠告した。
どうしてチアキはこうも、カナちゃんのことを警戒するのだろうか。
「カナちゃんのこと、そんなに嫌いなの?」
「い、いや、違う。あいつは本当にしょうもないバカだから、周りに迷惑掛けないか心配なんだ。
 お前のことだから大丈夫だろうけど、一応、な」
「う、うん。分かった」
そして、改めてチアキは手を振り、帰途に就いた。

私がほっと一息つくと、後から突然声がした。
「誰がしょうもないバカだって?」
振り向くと、何とそこにはカナちゃんが居た。私服姿なので、おそらく学校には用は無いのだろう。
「か、カナちゃん、どうしたの?」
突然だったので、私は驚きの表情のままカナちゃんに尋ねてしまった。
「どうもこうもないよ。私はただ、コンビニで買い物をしていただけだよ」
そう言って、手に提げたビニール袋をガシャガシャと振る。
中には特大サイズのプリンが3個入っていた。みなみけのみんなは本当にプリンが大好きだ。
「チアキのやつ、またバカって言ったな。
 吉野、安心しな。私は吉野と藤岡の仲を邪魔するつもりはない。むしろ応援してやるぞ。
 泥船に乗ったつもりでいておくれ」
「泥船じゃ尚更心配だよ」
それに、私が藤岡くんと2人っきりで会ったのはあの時だけだし。
「ヨーシ。チアキは罰としてプリン没収の刑だ。吉野、ほれ。食べな」
「え? 悪いよ…。チアキ、多分スネちゃうよ?」
「いいよいいよ。私にバカと言ったのが悪いんだから。ほれ、持ってけ」
そう言って、袋から取り出したプリンとスプーンを半ば強引に突きだした。
私はどう答えていいか分からないまま、言われるがままにプリンを受け取る。
ホント、カナちゃんには敵わないよ。
「じゃ、そゆことで。あ、そうだ」
帰ろうとしたカナちゃんは、もう一度私に向き直る。
「藤岡は普段は間抜けな顔してるけど、仮にも番長だからな? 蹴られないように気をつけろよ?」
「カナちゃんじゃないから大丈夫だよ」
「そっか。それもそうだな…………ん? 何か吉野に非道いこと言われたような……」
「気のせいだよ。ほら、早く帰らないとプリン溶けちゃうよ?」
「お、それもそうだな。うん。じゃなー」
「じゃあね」
手を振ってカナちゃんを見送る。カナちゃんは手を少しだけ振って、鼻歌を歌いながら去ってしまった。


631:ライラック 2. -3/6-
08/06/23 23:13:41 E/u8Lsvh
その直後だった。
「あれ? どうしたの?」
カナちゃんが線路の向こうへと消えたのと同時に、藤岡くんが姿を現した。
今日は授業が無いからだろう。藤岡くんはジャージ姿にスポーツバッグを肩から掛けていた。
今の今まで練習に励んでいたのだろう。ちょっと汗臭い。
「ちょ、ちょっと、カナちゃんと話してたから……」
ここに来た理由を素直に話せないまま、中途半端な言い訳を藤岡くんにする。
「南が? 休みの日にここを通るなんて、珍しいね」
「え?! そうなの?」
「うん。南が外に出る時は買い物に行く時か、友達の家に行く時くらいで、
 普段はあっちの線路沿いを歩いて沼津まで行っちゃうんだよ」
そう言って、藤岡くんは御殿場線の単線のレールを指さす。ちょうど、2両編成の御殿場方面行き列車が通過した。
「それで、吉野さんはどうしてここに?」
「あ、あの……実は……」
藤岡くんが気になるあまりに、チアキに無理言って中学校まで案内してもらったなんて、言おうにも言えなかった。
「あ、言いにくかったら別にいいよ」
そう言って、藤岡くんは私に笑顔で言った。


632:ライラック 2. -4/6-
08/06/23 23:14:14 E/u8Lsvh
「あはは、そういうことだったんだ」
私はやっとの思いで、私が中学校まで行った理由(わけ)を話した。
「おれもいつかお礼をしようと思っててね」
「あ、べ、別にいいよ。うん、大丈夫だから」
お礼のこと、覚えてたんだね。
「それにしても、私立は土曜日も授業かぁ。おれだったら土曜日は授業があってもサッカーをしてたかもね」
昔は市立も土曜日は授業があったらしい。それが、会社みたいに土日が休みになったそうだ。
「授業があるって言っても第二と第四はお休みだよ。それに、授業があるって言っても3時間だけだし、
 3時間目は学活(学級活動)の時間だから、大したことはやらないよ」
「そっか」
それから藤岡くんは、小学校時代の話をしてくれた。
話を聞いていると、同じ小学校でも私立と市立はずいぶんと違うものなんだな、と感じた。
藤岡くんのイメージだと、私が通ってる学校は何だか窮屈なイメージがあるのだという。
「でも、吉野さんのこと見てると、そうでもなさそうだね」
「なんで?」
「何か、楽しそうだから」
「うん、楽しいよ」
「何だ。おれも私立に行けば良かったなぁ。
 まぁ、うちは貧乏だから行くお金なんて無いし、そもそもおれがバカだから、受験しても落ちただろうね」
藤岡くんは半ば自虐的に言いながら、笑った。
「藤岡くんは、バカじゃないよ」
「どうして?」
わざと意地悪く訊かれる。
「うーん、根拠は無いけど……、藤岡くんは優しいし、しっかりしているから、それと……」
「それと?」
「えー……っと………」
「?」
藤岡くんはその場で立ち止まり、しゃがんで私に目線を合わせる。
興味深そうに私を見つめて、そして、頬笑む。
何か、恥ずかしくなって来ちゃった。胸も少しだけドキドキし始めた。

「有り難う」
「へ?」
少しだけ気まずい空気が流れた後、何故か私は彼にお礼を言われた。
間抜けな声でそれに答えた私は、恥ずかしさのあまり、思わず下を向く。
「そう言われると嬉しいよ。あと、自分で言うのもなんだけれど、サッカーだけは唯一取り柄があると思うんだ。
 あまり上手じゃないけれど、もっと練習してみんなと一緒に県大会まで出場したいね」
「そっか。うん。私、応援するね」
「うん、有り難う」

話が途中で変わってしまったけれども、何とか上手くやれた。うん。私、頑張った。


633:ライラック 2. -5/6-
08/06/23 23:15:54 E/u8Lsvh
途中、コンビニに寄ってアイスを奢って貰った。
私と藤岡くんは、ソフトクリームを食べながら2人で新幹線の下をくぐる。
猛スピードで風を切り裂く新幹線は、両方向からひっきりなしにやってくる。
ヒュンヒュンヒュンヒュンという鋭い音が住宅街に響き渡る。その音は、私の家の中に居てもよく聞こえる。
「そう言えば、お礼のこと……」
「だから気にしなくていいよ」
藤岡くん、律儀で嬉しいんだけど意外としつこいかも知れない。
「じゃあ、こうしよう。お願い! おれにお礼をさせて下さい!」
ぱんっ、と手を合わせて私の前で頭を下げる。
下げられた私は呆気にとられて目を丸くする。
「そ、そこまで言うなら………」
「君がしたいこと、行きたいとこ、何でもいいよ。何なりと申してください」
絵本の召使いの様にわざとらしく手を前に添え、深々と頭を下げる。
ちょっとおかしくて、笑ってしまった。
「え、おれ、そんなにヘンだったかなぁ」
頭を掻きながら苦笑い。藤岡くんはよく笑う人なんだなぁ。
「うん、ヘンだった」
からかうつもりで、ストレートに答えてあげた。
すると、藤岡くんは「そっか」と言ってまた笑う。笑顔が絶えない人だ。
私が一番好きなタイプの人かも知れない。


634:ライラック 2. -6/6-
08/06/23 23:16:42 E/u8Lsvh
そうだ、藤岡くんの『お礼』、何にしようかな?
「うーん、だったら………」
少しだけ考えること数分。ちょっとだけ無理を言ってみる。

「魚が見たいなぁ」
当然、魚市場の方ではない。
「魚かぁ。うーん…………」
西伊豆にある、あの大きな水族館に行きたいな。
「ちょっと、遠いかな」
藤岡くんは、ややためらいがちに断った。
「藤岡くんの方だよ? 何でも願いを叶えるって言ったのは」
「うーん、おれたち、直接接点がある訳じゃないし、まだ会ったばかりだから、ちょっと……」
藤岡くんの様子を見るに、直接の関わりがない私と一緒に、
少し離れた水族館まで行くのは何かと気まずいらしい。
うーん、確かに。私と藤岡くんは、チアキとカナちゃんが居なければまず顔を合わせなかっただろうし、
いきなり遠い所へ行くのは、やはり気が引けるのかも知れない。
うん、そうだよね。歳が離れている上に、私はまだ小学生。だから、やっぱり難しいんだよね。

「うーん、それじゃあ千本浜公園に行きたいな」
千本浜公園とは、沼津駅から1kmほど離れた所にある砂浜に面した公園だ。
海水浴場もあるので、夏は毎年、内田やチアキ達と一緒に行くこともある。
「うん。それだったらいいよ」
「じゃあ、何時にしようか?」
「連休の最初の土曜日──つまり、来週の土曜なら空いてるよ。一緒に行こう」
「分かった。約束だよ」

こうして、私は藤岡くんの『お礼』をされることになった。
でも、これって、よく考えると……………、……………!!!

「で、で、デート??!!」

ぽっと、顔が赤くなったような気がした。

「ど、どうしたの? 顔、赤いよ?」
「え? う、うん……えっと、その……うん、な、ななな何でも無いよ? うん、何でもない!!」
私は必死に平静を装おうとした。でも、何かドキドキしてしまって仕方がない。
違うの! 私は藤岡くんのこと、そんな風には思ってないの! うん、そうだよ!
この時、何でこんなに必死だったのかは分からない。でも、何か、ドキドキしてしまった。


「じゃ、じゃあ、ま、ま、ま、また今度、また今度ねっ! バイバイ!!」


私はダッシュで歩道橋を渡り、住宅街を外れる一本道へと走って行った。
藤岡くんは、こんな私を見て、どんな風に思ったのだろうか。



ライラックの芽が顔を覗かせた。
芽は瞬く間に成長したけど、私はそれには全く気が付かなかった。

635:ライラック 2. by 久留里
08/06/23 23:18:59 E/u8Lsvh
以上です。
何やら少女漫画的展開でデートフラグが立った模様です。

次回はただでさえ可愛い吉野が更に可愛くなる予定ですが、
その前に今度の土曜日にリアルで沼津行ってきますノシ
自転車持って行こうかな?

636:名無しさん@ピンキー
08/06/23 23:19:28 QDxjD9iU
いいね。
SSで白い吉野って珍しいからよけいにね。

637:名無しさん@ピンキー
08/06/23 23:27:11 sLkgn2Ty
>>676

っ旦~

638:名無しさん@ピンキー
08/06/23 23:40:49 1+qmxJFo
それからというものの、私は何となくだけど、藤岡くんの事が気になるようになった。
本当に何となくで、別に好きとか嫌いとかいう考えは無いし、
そもそも『そういう意味での好き』は、まだ私には分からない。
例えば、マコトくんやシュウイチくんは確かに好きだけど、多分、『そういう意味での好き』とは違うと思う。
ただ、マコトくんやシュウイチくんのとは違い、藤岡くんは私の中でちょっと気になる…程度だった。

4月も終わりに差し掛かる。
あの一件以来、私は藤岡くんとはめっきり会わなくなった。
チアキの話によると、藤岡くんはサッカー部に入っていて、朝早く出て、夕方遅くに帰る生活をしているという。
学校から家までの距離を考えれば、朝は私よりもずっと早く出ているだろうし、
夕方は私が家に帰ったずっと後に帰宅しているのだろう。
それにしても………。
「どうしてチアキが藤岡くんのこと、知ってるの?」
ずっと気になっていたことを、訊いてみる。
「ああ、あいつたまに来るんだよ。去年の秋くらいかな?
 カナが果たし状を受け取って以来、何故かうちによく来るようになった」
「果たし状?」
「ああ。ラブレターに見せかけてカナに決闘を申し込んだんだ」
ラブレター? 申し込んだ?
私の中では次々と「?」マークが浮かび上がる。
「女に不自由しない藤岡のことだ。あんなバカに用があるとしたらあいつを黙らせるくらいしか考えられない」
藤岡くん、やっぱりモテるんだ。確かにモテそうな感じがするよね。

「──という訳で、藤岡がたまにうちに来るようになった」
「へぇ~」
藤岡くんはちょっと複雑な経緯でカナちゃんと友達になったんだ。
いいなぁ。
「ん? 何か言ったか?」
チアキがいつも以上に顔をしかめて私に訊く。
「ううん、何でもない」
ほんと、何でもないよ。



639:名無しさん@ピンキー
08/06/23 23:41:10 1+qmxJFo
そうだ、藤岡くんの『お礼』、何にしようかな?
「うーん、だったら………」
少しだけ考えること数分。ちょっとだけ無理を言ってみる。

「魚が見たいなぁ」
当然、魚市場の方ではない。
「魚かぁ。うーん…………」
西伊豆にある、あの大きな水族館に行きたいな。
「ちょっと、遠いかな」
藤岡くんは、ややためらいがちに断った。
「藤岡くんの方だよ? 何でも願いを叶えるって言ったのは」
「うーん、おれたち、直接接点がある訳じゃないし、まだ会ったばかりだから、ちょっと……」
藤岡くんの様子を見るに、直接の関わりがない私と一緒に、
少し離れた水族館まで行くのは何かと気まずいらしい。
うーん、確かに。私と藤岡くんは、チアキとカナちゃんが居なければまず顔を合わせなかっただろうし、
いきなり遠い所へ行くのは、やはり気が引けるのかも知れない。
うん、そうだよね。歳が離れている上に、私はまだ小学生。だから、やっぱり難しいんだよね。

「うーん、それじゃあ千本浜公園に行きたいな」
千本浜公園とは、沼津駅から1kmほど離れた所にある砂浜に面した公園だ。
海水浴場もあるので、夏は毎年、内田やチアキ達と一緒に行くこともある。
「うん。それだったらいいよ」
「じゃあ、何時にしようか?」
「連休の最初の土曜日──つまり、来週の土曜なら空いてるよ。一緒に行こう」
「分かった。約束だよ」

こうして、私は藤岡くんの『お礼』をされることになった。
でも、これって、よく考えると……………、……………!!!

「で、で、デート??!!」

ぽっと、顔が赤くなったような気がした。

「ど、どうしたの? 顔、赤いよ?」
「え? う、うん……えっと、その……うん、な、ななな何でも無いよ? うん、何でもない!!」
私は必死に平静を装おうとした。でも、何かドキドキしてしまって仕方がない。
違うの! 私は藤岡くんのこと、そんな風には思ってないの! うん、そうだよ!
この時、何でこんなに必死だったのかは分からない。でも、何か、ドキドキしてしまった。


「じゃ、じゃあ、ま、ま、ま、また今度、また今度ねっ! バイバイ!!」


私はダッシュで歩道橋を渡り、住宅街を外れる一本道へと走って行った。
藤岡くんは、こんな私を見て、どんな風に思ったのだろうか。



ライラックの芽が顔を覗かせた。
芽は瞬く間に成長したけど、私はそれには全く気が付かなかった。


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