【あかほん・濱中】氏家ト全 25時間目【妹・生徒会】at EROPARO
【あかほん・濱中】氏家ト全 25時間目【妹・生徒会】 - 暇つぶし2ch400:名無しさん@ピンキー
08/07/20 16:54:10 vIyoi591
「・・・・・・・・・カナミ」
俺は悲しくなって。悲しくなりすぎてカナミをまた、抱きしめた。
「・・・・・・もういいよ、おにいちゃん」
カナミが俺のからだを押し返そうとしたけど、俺はむしろもっと強く、カナミを抱いた。
「違うんだ、カナミ。俺・・・・ごめん、なんて言っていいかわからないけど。でも、俺は」
「わたしね、おにいちゃん。もうイヤなの。怖いの。だいじな人が、いなくなるのが」
「俺も、イヤだよ。俺も、同じなんだ」
「同じ?」
「俺も、お前と同じなんだ。怖いんだ。お前を失うのが。もう、お前だけは失いたくない」
「・・・・・おにいちゃん」
いつのまにか、カナミは泣いていた。服越しに伝わるカナミの涙の温度。
その涙は、あったかいのに、冷たかった。冷たいのに、あったかかった。
「おにいちゃん・・・・・」
泣いているカナミをもう一度抱きしめる。カナミは小さくて柔らかくて、悲しかった。
今のカナミは、、、悲しいっていう感情のかたまりだった。
「わたしと・・・・・いて」
「うん」
「もっと、抱きしめて」
「・・・・うん」
カナミはずっと、泣いていた。多分カナミも、自分でどうして良いのか分らなかったんだろうと思う。
俺だって、そうだったから。カナミの言うとおり、俺たちは、ふたりきりになっちゃったから。
「・・・・・・・ごめんね。ありがとう、おにいちゃん」
「だいじょうぶか?カナミ」
「うん・・・・あのね、おにいちゃん」
なにかを言おうとして、カナミは口ごもる。俺はその様子を、ずっと見つめていた。
(・・・・きれいだ)
いつもはエロボケでおちゃらけているけれど、兄の俺から見てもカナミは十分に美人だった。
でも今のカナミはいつもの夏の朝顔の花みたいな明るい美しさとは違う、
一瞬で壊れそうな、危うくて清澄な美しさをまとっていた。
指で触れようとすれば、カナミは姿も定かでなくなってしまうみたいで、、、
「・・・・おにいちゃん、わたし」
カナミが、月の明りを受けて淡く光る。思わず指先で、その光をすくうようにカナミの頬に触れた。
「ん・・・・・」
ちょっと驚いたみたいに、カナミが吐息を漏す。カナミの顔は薄く夜に輝いたままだ。
それは魅入られるほど美しく、どうにも信じられなかった。
目の前に見えているのに、非現実的で夢の中にいるような気持ち。
カナミに触れていた指が少し震えた。するりと指先から、滑り落ちる。
「あ・・・・」
ぷくっ
声をあげたときには、小さな音とともにカナミが俺の指先を口に含んでいた。
光の欠片は、まだカナミを照らしている。静かな夜の空気が、震えていた。
ぷちゅ・・・ちゅ・・・・ちゅう
密やかに濡れた音は、途切れながら続く。カナミは俯いたまま、俺の指を舐めている。
カナミの舌のやわらかい感触に俺はわけのわからない気持ちになって。
「おにいちゃん・・・・・」
そう囁いた後に、カナミが俺を見上げる。目もとがはれていて、頬には涙のあとがはりついていた。
「キス、して」
「カナミ・・・・でも」
「キスしてよ。苦しい・・・・・・お願い。怖い。わたし、怖いの」
カナミは、本当に苦しそうに震えていた。俺は、、、それが、いけないことだって分っていたけど。でも
ちゅッ
キスをした。カナミの唇に触れた。カナミの唇は、乾いていて、カナミの汗の匂いがした。
「ん・・・・・・・・・・」
生気が戻ったみたいに、青白かったカナミの頬が朱に染まった。
ちゅ・・・・ちゅ


401:郭×伊東 ◆5pkah5lHr6
08/07/20 16:55:18 vIyoi591
音を全部飲みこんでしまうみたいな静寂の闇の中で、俺たちはキスを続ける。
カナミが悲しんでいることが、恐れていることが、苦しんでいることが、全部唇から伝わってきた。
俺とカナミは、唇でつながりながら、お互いの思いを伝えあおうとしていた。
「・・・・おにいちゃん」
長いキスのあと、潤んだ目でカナミが俺を見つめてきた。
「・・・・・・あ。か、カナミ」
パジャマのブラウスを、脱いだ。ブラジャーは、していなかった。カナミのからだが、俺の目の前に。
「おにいちゃん・・・・して」
「それは・・・・それだけはダメだよ、カナミ」
「お願い。わたし・・・・・・怖い。怖くて、寂しいよ、おにいちゃん」
「怖いのは俺も一緒だよ、カナミ。俺だって、怖い」
「違う・・・・わたしは、おにいちゃんがいつか恋人や奥さんをつくってどこかにいっちゃうのが怖い。
そうしたらまた、わたしはひとりだけになっちゃうから。お願い。わたしと、いて。これから、ずっと」
「・・・・・・それは」
さっきよりはずっと普段のカナミに近くなってきたと思ったけど、
カナミの言葉からはどうしようもなく狂ってしまった、取り憑かれているようなものを感じた。
まだ、、、心は、壊れかけのままなのか。おかしくなった、ままなのか。
あの、しっかりもので明るくて、誰にも好かれるカナミは、、、どうなってしまったんだろう。
「約束・・・・・してよ、おにいちゃん」
「約束するよ、だからカナミ」
「なら、して。お願い」
「カナミ・・・・俺」
「どこにも行かないって言うなら、してよ。約束してよ・・・・」
カナミの目からまた、涙があふれ出る。カナミは子供みたいに泣きじゃくっている。
ちいさなからだ全部で、泣いているみたいだった。
(俺は、、、これ以上、、、)
カナミが。カナミの心が、壊れていく。俺は、怖くなった。大切な、妹まで失うことが。
だから、俺は。それが、ダメなことだって。禁じられたことだって。分っていたけど。
「・・・・・・・・カナミ」
ちゅ
キスをした。涙のしょっぱい味。
ちゅ ちゅう ちゅうぅ
舌をカナミのくちの中にいれた。カナミの花びらみたいな、小さい舌をいじる。
「あ・・・・・ん・・・・・おにい、ひゃん」
淡いカナミの花の色につつまれたような気持ち。舌と舌をからませながら、カナミの胸を揉んだ。
むに  ふにゅ
貧乳だとか散々言ってたけど、ここしばらくの心労でカナミは本当にやせてしまったんだろう。
ちっちゃなカナミのおっぱいには、やらかさもあったけど芯みたいな固さが残っていた。
それは、俺を悲しくさせた。とにかく、悲しくなった。
「ん・・・・ふ・・・・」
悲しい気持ちのまま、俺はカナミの胸に触れて、揉む。
全然慣れない、俺の愛撫にもカナミは素直に反応してくれていた。
「カナミ、痛くない?」
「ううん。おにいちゃん・・・・気持ちいいよ」
頬を赤くしてるけど、カナミの表情はちょっとぎこちない感じで。
多分・・・気持いいってのは、俺を気遣って言ってくれたんだと思う。それは、俺だって初めてだったから。
AVだけは見まくってきたけど、どうすればカナミに気持ち良くなってもらえるか分らなくて。
「カナミ、俺」
「悩んだりしなくていいから。わたしは、おにいちゃんに抱きしめてほしいの。
おにいちゃんに、してほしいだけなの。おにいちゃんに、どこにもいってほしくないの」
「・・・・わかった」
大切なカナミ。俺の、大切な妹。俺は、カナミを。
ちゅ 
キスをしながら、カナミのちっちゃいおっぱいを強く揉んだ。ちっちゃな乳首をつまんでくりっとすると、
「あ・・・・・にゃう・・・・」


402:郭×伊東 ◆5pkah5lHr6
08/07/20 16:57:57 vIyoi591
子猫みたいな声でカナミが反応する。カナミが初めて俺に見せる、色っぽい表情。
興奮してしまった俺は、ついそこを何度も触ってしまう。
「んぅ・・・・に、にいちゃ・・・・・」
「・・・・・?カナミ?」
「乳首、気持いい・・・・・おっぱいちっちゃいと、ここの方が気持いいみたい。もっと、さわって」
いつものカナミっぽいことを言っているけど、でもそれはエロボケじゃなくて、
今度は本気でカナミは感じてくれていたみたいだった。言うとおりに触り続けると
「ぅにぃ・・・・ふ、い・・・・・あ・・・・」
くりくりってつまんだりこすったりすると、カナミがすごく生々しい声で悶える。
いつもの可愛いカナミでもなくて、ボケるときの表情でもなくて、
本気でやらしくてスケベになっていく妹を見ているうち、俺の心の中の、罪の意識が欲情に負けていく。
「おにいちゃん・・・・ここも」
カナミが、俺の手を取ってそこに誘った。やっぱり、下着はつけてなかった。俺は、誘われるまま。
く・・・・くに
指の腹で、そこを撫でる。ごわごわした感じじゃなくて柔らかい産毛みたいな、カナミの陰毛の感触。
そしてそこは、確かに湿っていて。
「あ、あ・・・おにいちゃん。あ」
ぷっくり盛り上がったそことぬるっとした入り口に、何度も触れる。目を閉じて、悶えるカナミはすごくきれいで。
(エロボケばっかかましてたカナミも・・・・こんな顔を)
「ん・・・・あぅ、うっ、・・・・ん・・・・・」
触っているうちに、カナミの表情は少しずつ色っぽい感じに変わってきた。
生唾を飲み込みながら俺は、妹のそこをいじくる。カナミの溜息が、俺の肩先を温かくして。
そんで、俺の指先は、もっとあったかくて。
「おにいちゃん・・・・指、いれて」
「・・・いいのか?」
「うん・・・・・」
乾いてたカナミの唇は、いつのまにか濡れて光ったみたいになっていた。
その光は、俺の唾とカナミの唾が混ざった証拠だった。
ちゅ・・・
唇の濡れ方を、確認するみたいにキスする。そうしてから、
ぴちゃッ
「あ・・・・・・ん」
カナミのあそこに、指先を入れた。すぐに、カナミが可愛い声を出す。
「カナミ、あの。俺も初めてだから。痛かったら痛いって」
「おにいちゃん・・・・さわってて、わかるよね」
「え?」
「濡れてるよ、わたし。おにいちゃんに、さわられて、こんなに濡れてる。嬉しくて、濡れちゃってる」
カナミは、笑ってた。それは、久しぶりに見る表情だった。
あれ以来、カナミの笑顔を見ていなかったことに気付いて、俺はまた悲しくなって。涙が出そうになって。
「・・・・・おにいちゃん?」
「カナミ、ごめんな。お前を悲しくさせてて。お前が苦しんでたのに、俺はなんも出来なかった。
エーコや叔父さんに任せて、逃げてばっかりで。俺は、ダメな兄貴だ。俺は」
ちゅ
俺の言葉を遮るように、カナミがキスをしてくる。そうしてから、カナミは、、、、にっこりと、微笑んだ。
「おにいちゃんは、いちばんだから」
「俺は」
「いいの。おにいちゃんは、わたしのいちばんの人なんだから。子供の頃から、そうだったから。
いちばん大好きで、いちばん大事なひとだから」
「か、カナミ・・・・・」
その笑顔は、すごく純粋で、無邪気で、天使みたいにキレイな笑顔だった。
我慢できなくなった俺は、カナミの小さな胸の上で、子供みたいに泣きじゃくる。
「おにいちゃん・・・・・好き。大好きだよ。わたし、おにいちゃんの妹で良かった」
「カナミ・・・俺・・・・お前を、一生、守るから」
「うん・・・・・お願い」
俺と同じように、カナミも泣いていた。俺たちは、泣きながら、


403:郭×伊東 ◆5pkah5lHr6
08/07/20 16:58:43 vIyoi591
ちゅ
キスをして。それから、もつれあうように。絡みあうように、抱き合って。じっと、そのままでいた。
夜が、静かだった。耳が痛いくらいな静寂な中、俺たちはからだを寄せ合って。
「ねえ、おにいちゃん。わたしね、お願いがあるの」
「・・・・・なんだ?」
「いつか・・・おにいちゃんとふたりで・・・・この町を出たい」
「?どういう意味だ?」
「誰も知らない遠い町に行って、ふたりで暮らすの。わたしたちのことを兄妹だって、
知ってる人がいないくらい遠くに。そこで夫婦みたいにして、暮らすの・・・・ずっと、ふたりだけで」
「知らない町って・・・・・だってお前には、マナカちゃんや矢野ちゃんみたいな、大切な友達が」
「おにいちゃんより大切な人なんて、いないもん」
俺は、想像していた。カナミとふたり、海辺の小さな町で過ごしている自分を。
年老いた俺とカナミは、兄妹だって知られないように、静かに暮らしていて。
名字も一緒だから、周りは夫婦だと思ってて。俺たちは、小さな嘘をつきながら、そこで死ぬまで一緒に。
それは、、、怖いくらい、リアルに想像できてしまう未来だった。
「でも・・・・・」
「一緒にいてくれるって、言ったじゃない、おにいちゃん」
「わ、わかった」
そうだ。俺は、、、、カナミを守るって、決めたんだ。それが、たとえ間違ったことだとしても。
「おにいちゃん・・・・・」
カナミの指が、俺のに触ってきた。俺は、無言でうなずいていた。
く・・・くっ、きゅッ、ちゅッ
細い指が、俺のを優しく、扱く。俺も妹の愛撫に応えるように、カナミの乳首にキスする。
「ん・・・・にいいちゃ、おにいちゃ、ん、、、」
「カナミ。んッ、カナミ・・・・気持ち良いよ、カナミ」
「わたしも・・・・きもちいい・・・・ねえ、おにいちゃん・・・・きて」
「・・・・・・わかった」
もう、罪の意識も全部捨てて、俺は、カナミのそこに俺の先っぽをあてがった。
「ぅん・・・にいちゃ」
カナミが熱っぽく俺の耳元で囁いてきて、両腕を俺の首に巻き付けてきて。
俺は指先でそこがカナミの入り口だって確かめてから、俺のを。
む・・・・みりッ、くちゅち・・・・
「あ・・・・う・・・・・あ!!!!」
小さな入り口に埋め込んでいくと、カナミが眉を思いっきり歪めて悲鳴をあげた。
「カナミ、やっぱ、あの」
「いい・・・・・・きて。きて。お願い。わたしの、なかに、おにいちゃん」
カナミが抱きついてきて、子供みたいにそう言って。
「でも、痛いんじゃ」
「痛くない。おにいちゃん、大丈夫だから。おにいちゃん、わたし、おにいちゃんにしてほしいから」
涙目のカナミは早口にそう言うときゅっと脚をからめてきて、俺と密着しようとする。
「無理して、ないか?」
「無理じゃないの。おにいちゃん、お願い」
「・・・・・カナミ、俺」
「おにいちゃん、怖いの。おにいちゃんと、一緒に、いたいだけなの。だから」
「ごめんな、カナミ。少し・・・・我慢して」
「うん・・・・」
痛みに耐える妹の顔を見ながら。今更のように罪の意識に苛まれながら。
(それでも、俺は。決めたんだ・・・・・俺は)
ぐ・・・・ずッ、ぐぐぐぐ・・・・ぶッ、ぶっちゅ
「う、うぁぁぁぁ!!お、おにいちゃん」
「はいって、る・・・・カナミ。はいってるよ、カナミの、中に」
「・・・・・・あ。おにいちゃっ、ん。はいったら、あんまり痛くない・・・・・」
「そ、そう?」
「ウン・・・・・」
痛くないって言ってるカナミだけど、表情を見てると、、、、


404:郭×伊東 ◆5pkah5lHr6
08/07/20 17:01:32 vIyoi591
「しばらく・・・・このままでいるか?カナミ」
「え?う、ウン」
入れた状態のまま、俺はなるべく優しくカナミを抱いた。それから、なんにもできずに、そのままでいた。
(ええっと・・・・・)
なにしろ俺も初めてで、しかも相手はよりにもよって実の妹だし、カナミだって初めてで。
ていうか、俺らってお互いエロ知識だけは無駄にある思春期兄妹のはずなのに、
実戦になったらそんなもんがまるで役に立っていないのが情けないというかなんというか。
でも、その。カナミの中に、まだ多分全部は入りきってないと思うんだけど、
ただこうして挟まれてるみたいにしているだけで、気持ち良かったりして。
「?おにいちゃん?」
「ん?あ、ああ、ごめん。ちょっとボーーっとしてた」
「・・・・・おにいちゃん、わたし、気持ちよくない?」
「!!ち、違うって、カナミ。その・・・・逆っていうか、えっと、なんていうか。
気持ちよすぎてボーーーっとしてたんだよ」
「・・・・・・・・ホント?」
「本当だって。あの、それよりカナミ。お前は・・・・どうなんだよ?」
「ちょっと、落ち着いたみたい。おにいちゃんのおちんちん、思ったよりおっきくてびっくりしちゃった」
(思ったよりデカいって・・・・それは、どうなんだろう?)
複雑な気持ちになる俺だが、カナミのそれはいつものエロボケだったわけではないみたいで。
「おにいちゃん、、、もう動いても、いいよ」
「い、いいの?」
「ウン・・・・わたし、もっと深く、奥までおにいちゃんを感じたいから。だから、動いて」
「あ、ああ」
ぐ・・・・・ずぅ・・・
刺激しないように気をつけながら、カナミの中に突き立てていった。
ずりずり、と柔らかいカナミの襞を左右に割り入っていく。
「はあぁ・・・・くうぅぅ~~~~ッ、に、にゃぁ!!あ、おにいちゃん」
身悶えるカナミを見つめながら、俺はもっと奥まで、深く、カナミを感じるために動いていく。
「きもちいいよ、カナミ。カナミの中、狭くて、あったかいから」
「う、あくッ、、、そ、そうなの?嬉しい・・・・おにいちゃん」
「カナミ・・・・カナミ、俺の」
「おにいちゃん、好き。大好き、おにいちゃん・・・・」
カナミがキスしてきて。両腕で、俺の上半身を強く抱きしめてきて。
両脚で、俺のを挟んできて。それはとろけそうなくらいに熱くて。
「動いても、いいか?カナミ」
「あ・・・・・いいよ。おにいちゃん。わたし、おにいちゃん、欲しい」
ぐ・・・ず・・・ずぅるッ、ぐじゅッ
「あ・・・・いい。おにいちゃん、きもちいい・・・気持ち良いよ、これ。おにいちゃん」
俺のがカナミのいちばん奥をとらえ、膨張したそれはカナミの壁を擦り上げた。
カナミの可愛い声は、もう啜り泣きに変わっていた。
「カナミ・・・・俺も、気持いい・・・」
ぐずッ!ちゅぶッ、ずるッ!
俺は、罪の意識も、妹を労る心も忘れて、カナミを突き立て、こねまわしていた。


私の心は、壊れてしまっていた。

おにいちゃんのおちんちんが私の中で動いているのを感じながら。痛みと快感に突き刺されながら。
私は、、、おにいちゃんが夢中になって腰を振っているのを冷めた目で見つめていた。
(・・・おにいちゃんは、私のもの)
ずっと、手に入れようとしてきたものが、ようやく私のものになった。
そう思うと、私は微笑みが漏れるのを隠せなかった。
お父さんとお母さんを失って、、、、私は、怖かった。本当に、怖かった。
なぜなら、ほとんど悲しくなかったから。ううん、正直に告白してしまおう、私は、はっきりと、嬉しかったのだ。

おにいちゃんを、わたしのものにする。おにいちゃんを、手に入れる。



405:郭×伊東 ◆5pkah5lHr6
08/07/20 17:07:52 eHMfxTJB
私は、そのことを思って、ただ喜んでいた。
もしかしたら・・・・エーコちゃんやマナカちゃんは、私の本当の心に気付いていたんじゃないか、と思って。
私は怖くてふたりに会えなかった。そう、怖かった。私は、あの日から自分が、怖かった。
同時に、両親を失ったことを悲しむことすらできない、そんな自分に私は戸惑っていた。
自覚は、していた。それが、異常なことだと。人として、許されざることだと。
それでも、私の頭の中は、既におにいちゃんを手に入れることでいっぱいだった。
子供の頃から、私はそのことをずっと思っていた。でも、私はいつか大人になって。
そんな思いが、幼い頃の思い出にしか過ぎないことになると、そう、最近まで信じていた。
いや、そう思いこもうとしていただけなのかもしれない。
なぜなら、私は今こうしておにいちゃんを手に入れたことに、最高の歓びを感じているのだから。
(おにいちゃん・・・・)
膨張したおにいちゃんのおちんちんが、私の奥を擦っている。初めこそ痛かったけど、
今はただ、気持ちもからだも、気持良い。
「そこ・・・・あ・・・・・あ!おにいちゃん。もっと、もっと、ついてぇ・・・」
快楽に身を任せて、私は歓びのまま訴える。おにいちゃんが応えて、浅く深く、優しくまた烈しく突き上げる。
私は腰を振りながら、あそこからおにいちゃんを零すまいと、必死でおちんちんを追いかける。
(ふ・・・・ふふ・・・・・)
後悔する気持ちが、まるでなくて。そして、悲しむ気持ちもなくて。私は、心の中でまた微笑みを漏す。
「あ・・あ!か、カナミ・・・・カナミぃ!」
「!あ、あン!あぁあああぁ・・・・・    !     す、すごいよぉ!おにいちゃん」
沸点を超えた私のあそこが、おにいちゃんのをくわえたまま悲鳴を上げるように烈しく痙攣した。
私は、おにいちゃんとの初体験で早くも昂みに押し上げられようとしていた。
おにいちゃんにすがって、鳴声をあげた。
私の中をこねまわしているおにいちゃんのおちんちんも、きゅぅきゅぅと悲鳴をあげている。
おにいちゃんは私の腰に手を回して、さらに激しく前後の動きを繰り返している。
短く、そして長く。繰り返される動きに、ますます私は満たされていく。
絡まる愛液とおにいちゃんの液が、ぬちゃぬちゃとエッチな音をたてて。
「あ・・・・あ、いく・・・・あ、カナミ。俺・・・」
「私も。あ!いクぅ、おにいちゃん、いッ、いクぅ!」
私は叫びながら、また歓びに満たされる。
(ずっと・・・・ずっと、死ぬまで、一緒だよ?おにいちゃん・・・・・)

私の心は、確かに、壊れてしまっていた。

おにいちゃんに突かれながら。そう、心の中で思いながら。私は、笑っていた。

END


406:郭×伊東 ◆5pkah5lHr6
08/07/20 17:09:06 eHMfxTJB
今回は以上。すいません、途中一回ageちゃいました。
アウトラインは嫁、エロシーンなんかの細々したとこは私です。
しかしまあ、、、、、思春期が終了したから書けたようなSSですね。
いや、ま、書いた本人が言うのもなんですが。
タイトルは「兄妹の秘密」でお願いします>新管理人様
あ、あと個人的なお願いですが、シンジ×ナツミ×ケイが「Non Title1」になっていますが、
これは確か「さんにんの関係≠三角関係」というタイトルだったはずです。
自分で編集やろうかと思ってたんですが、Wikiってタイトルの編集は管理人以外出来ないんですかね?
あと何個かある未タイトル作品もボチボチチェックしていきます。
アヤナ帰国モノも全部に纏めた方が良いのかな?でも長いしなあ、、、
生徒会週刊マガジン移籍でここがまた賑わうといいなと願ってます。
や、今ののんびりムードも結構良いなと思ってますけど。
次回は多分アキ×ヒロキの続編と延び延びになってた「Some Girls」の完結編、
8月半ば以降を予定しています。では股。


407:名無しさん@ピンキー
08/07/20 21:31:27 XQ8+CFYq
郭氏キタワァGJ
次回も期待してます

しかし時がたちましたなあ
初期組唯一の継続者としてこれからもお体を労りつつ頑張ってください

408:名無しさん@ピンキー
08/07/21 09:22:55 bHFwhIuU
>>406
GJ

生徒会週マガ移籍ってことで久しぶりに来たら…
みんなの愛を感じたよ( ´Д⊂ヽ

409:名無しさん@ピンキー
08/07/21 10:46:08 i/pJGLKz
最速100突破、最大投下数、初期からのただ一人の残留職人‥‥か
郭夫妻には頭が上がらんな、下の頭は上がるけど

これからもマターリと無理せずがんばって下さい

410:名無しさん@ピンキー
08/07/21 12:42:39 yybLHCar
久しぶりに来てみたら股間にパトスがオーバーロード

411:名無しさん@ピンキー
08/07/21 15:00:29 UD8E11nb
>>406
郭氏と嫁さんGJ

いやぁエロエロいいっすなぁ
これからも体を壊さない程度に頑張ってください><
ホント、感謝です


412:名無しさん@ピンキー
08/07/21 16:19:00 /vpHhpdF
GJ!なんだけど
みんなの郭夫妻の扱いがベテラン通り越して老人みてーじゃねーか。
でも相変わらず郭氏の文章は上手いなー。特に会話文が秀逸。
てなわけでこれからも頑張ってくださいね

413:名無しさん@ピンキー
08/07/21 17:40:14 i/pJGLKz
いや、そう聞こえてしまったのなら郭夫妻にも>>412にも失礼こきました申し訳ないw
今気づいたがこのスレで宣銅烈氏が復帰しておられるから初期スレからは二人継続なのか
その直後にペピトーン氏やトマソン氏、518氏、72氏、ピンキリ氏、アカボシ氏たちが一気に参入してきたんだっけか?

414:名無しさん@ピンキー
08/07/23 07:20:55 MPN/5kKX
とりあえず

氏家週マガ復帰オメ

415:名無しさん@ピンキー
08/07/23 08:26:51 Lp3+Hiqj
同じく復帰オメ

初めて読んだのだが、これって思春期?

416:名無しさん@ピンキー
08/07/23 16:55:34 M8HrD56h
ムツミか会長希望

417:名無しさん@ピンキー
08/07/23 17:19:18 RWuXXm6W
シノやアリア、スズの年齢が引っ越しで下がちゃったね
ピンキリ氏や郭氏が書いてくれた生徒会SSがパラレルになってしまうのが残念

ハッ、いっそ全て職人が手直しうわローソクとムチはやめdrftgyふじこlp(←不遜な発言なので以下粛正)

418:名無しさん@ピンキー
08/07/24 02:15:36 LFD1bjCr
一時期完全に死んだと思われたこのスレがまた息を吹き返してるな・・・
濱中思春期赤本全巻持ってるくせに今までマガスペで連載あったなんて
全く知らなかったわ

419:名無しさん@ピンキー
08/07/24 10:05:34 Xe2t4SoM
息吹き返した?
もう全盛期がすぎて、このスレはあんま変わってないと思うけどな
スレ速度もあんまかわらんし、職人の数も増えてるけど活動しているのはそんなにいないし
これで息吹き返したはないわ


420:名無しさん@ピンキー
08/07/24 11:05:52 pDWTLpzk
まぁあの時期は異常なくらいの賑わいだったからなw
古参から新しい職人まで何人かまったり活動してるし、新保管庫も出来たんだから今でも恵まれすぎてるくらいだろ、ここは

421:名無しさん@ピンキー
08/07/25 14:29:38 fbqjOmUC
ふわ~り

422:名無しさん@ピンキー
08/07/25 16:29:57 Wf7M3uTP
>>419
そう思うなら来るな

423:名無しさん@ピンキー
08/07/25 16:42:24 M7IZDzVs
こしふれ
いやせんずれ

いやいや、おちつけ
職人が投下しずらい雰囲気を作ってどうする

424:名無しさん@ピンキー
08/07/25 21:51:16 d07AfK6m
久しぶりに空気が汚れているね

まあふわ~り

425:名無しさん@ピンキー
08/07/26 12:31:12 rTfOA6bw
この話題も散々ガイシュツだがあの頃が異常だったと思わないと。
濱中連載中期から後期は作者氏家自身と職人が神がかっていた。
その後あかほん自爆あたりからここも嵐紛いの奴が出没し始めて職人と住人も減ったが、
それでもそこそこのペースと雰囲気は保たれてるんだから良しとしないと。
スクランやハヤテなんてしばらく悪意だらけのレスばっかで読む気にならんかったぜ。

426:Y-275
08/07/26 13:19:32 2Xr2Lo5z
住人、職人、保管庫管理人の皆様こんにちは、お疲れ様です。
いつもレスの流れを読んでないような気がしますが投下します。
>>380の続きです。

427:Y-275
08/07/26 13:21:10 2Xr2Lo5z


『あれ?』

私達はそうして混浴の露天風呂にやって来ました。

『なんすか、七条先輩?』

『いや、なんかタオルの使い方間違ってない?』

『いや、先輩の考えてるような使い方はしないですよ普通。』

うーん、私の思っていたことがおかしいのでしょうか?

『あ、そうか。』

『どうしたんすか?』

『四六時中勃ちっぱなしなわけではないものね。』

そう、どうも、私は勘違いしていたらしい。
あの隠し方は勃った時ようであって、常にあのような隠し方はしないものなのだ。

『というわけで、ちゃんとした隠し方するために早めに勃ててね。』

『ちょっ、先p…』

津田くんが最後まで言い終わる前に私は津田くんとの距離を詰めて、津田くんのペニスに触れていきます。
完全に固いわけではないけれど半勃ちなのか、少し大きくなり始めている気がします。
なによりもすごく熱を持っているのが良くわかります。
ペニスの形を確かめるように私は根本から先までゆっくりと丁寧に撫で上げていきます。
時々ビクッと強く反応しているのが良く分かり、その反応を楽しみながら私は執拗にその行為を繰り返します。

いつの間にか私の手の中には完全な固さを伴ったそれが握られています。
その反応に気を良くしてしまい自分でも行為に熱中してしまっていたみたい。
これは反省しなくては。

そう思いながら顔を上げ津田くんの顔を覗き込むと、津田くんはなんだか切なそうな、しかししっかりと興奮の色を目に称えているような表情でこちらを見ています。

428:Y-275
08/07/26 13:22:42 2Xr2Lo5z

『……………………』

私は言葉を紡ぐ事が出来ませんでした。
その表情は私の心のどことも表現に困る場所を満たしていきます。
そのなかでもっとそんな表情がみたいという欲望が強く生まれていくのも自覚できます。
いわゆる嗜虐心というやつなのでしょうか?
今なら痴女の気持ちがわかる気がします。
私は身体を津田くんに預けるように押し付け、肩に顔を乗せ、丁寧にペニスを扱いていきます。

『く、あっ…』

喉から息が漏れるような津田くんの声が聞こえてきます。
その声が私の心をさらに満たして行くのがわかります。

『津田くん、気持ちいい?』

気付けば思わず呟いてしまっていました。

『…気持ち…いいです。くっ!』

!!
やばい、これはホントにやばいかもしれません。
私のなんとは無しのつぶやきに津田くんが言葉を返した瞬間私の背筋は強い電流が流れたみたいにぞくぞくしました。
今なら痴女の気持ちがほんとにわかってしまいそうです。

『…そう、津田くんはこうして女の子に好きなようにされるのが好きなんだ。』

もっと、もっとそんな津田くんの声が聞きたくなって、先程とは違い、意図を持って呟きます。

『…い、や、そんなこと。』

言いながらも津田くんのペニスが跳ねたのがわかりました。

『否定してるけど、こっちは強く反応してるよ?』

私は"こっち"が津田くんによくわかるように扱く手のペースを上げます。

429:Y-275
08/07/26 13:24:20 2Xr2Lo5z

『く…!!』

ペースを上げたことに津田くんはかなりの快感を受けているようで、もはや、言葉も繋げられないみたい。
津田くんの表情を覗き込むと、先程よりもさらに切なそうな顔をしています。

『津田くんはそろそろイキたいかな?』

そんな津田くんに私は質問を投げ掛けます。
もはや、限界も近いのでしょう、津田くんはやはり何も言わずに首だけを縦に動かします。

『そう、わかった。』

私は手と身体を津田くんから離しました。
顔を見ると、今までで一番の失望の表情を浮かべています。
ああ、この表情も堪らないものがあります。
思わず、溢れてしまいそうなほど私を満たし、強い電流に私は身動きが出来なくなりそうです。

『ふふ…そんな顔しないの。言ったでしょ?"胸"でシてあげるって。』

自分でも分かるほど頬の筋肉を緩ませながら私は津田くんにそう告げました。

………………………………

『うわ、熱い。』

ボディソープを垂らして津田くんのペニスを胸で挟み込むと、強い熱を私につたえてきます。
時々脈打つペニスを私は丁寧に根本から亀頭まで扱き上げていきます。

『くあっ、それ…!』

津田くんの方からは気持ちそうな声が聞こえて来て、そちらに顔を向けると期待通りの表情を浮かべる津田くん。
その表情に思わず見とれながら私は問いかけます。

『気持ちいいでしょ?』

『は、はい!』

思わず声が裏返っている津田くんに吹き出しそうになります。

『…なんで、そ、そんなにうまいんですか…く』

腰が砕けながらも津田くんが問いかけてきます。

『女の子は、勉強するものなのですよ。』

『そ、そうなんですか…っつか、俺、…もう』

そんな短いやり取りの後、津田くんは私の顔に思い切り射精しました。

………………………………

430:Y-275
08/07/26 13:25:22 2Xr2Lo5z

『七条先輩、その、俺…』

2人して身体を洗い、今はお湯に浸かっています。

『ふふ、津田くんの気持ちはわかってるわよ。なんだかんだ私で気持ち良くなってくれたものね。』

『…う。なんか、そういう言われ方をされると微妙に気まずいような…』

『そう?』

『そうですよ。その、で、こう言うことになってしまって、俺、正式に…』

私は津田くんの唇に人差し指を押し付けてその先の発言を封じ込めます。

怪訝な表情を浮かべる津田くんに私は顔を近づけ…

"ちゅっ"

唇と唇を合わせます。

『ふふふ、この先は私がちゃんとシノちゃんにライバル宣言をしてからね。』

そう、このまま最後までシテしまうのは簡単です。
しかしながら私には若干の後ろめたさがあります。
だから、今日はここまで。
そこまで言葉を告げるとお先にと声をかけ、私はお風呂を後にしました。

………………………………

『しょ、しょうがない奴だ。』

帰りの車の中で眠りこけてシノちゃんに寄り掛かった津田くんに満更でも無い表情を浮かべながらシノちゃんが呟きます。
津田くんが寝てしまうのもしょうがない気がします。
夜遅くまで私と一緒で朝も2度寝しようとしたのを起こしての帰り道ですから。

シノちゃんからされたお願いは達成できないまま合宿は終わりを迎えてしまいました。
しかも、私には新たな課題が上積みされた形。
その事を考えると若干憂鬱ですが、それもこれも津田くんといる楽しい未来の為です。

よし、頑張ろう。ああして次に寄り掛かられるのは私であるように。

私は心の中で呟き、津田くんの寝顔を見ながら、帰路の車に揺られて日常へと帰っていきました。


続く……のかな?

431:Y-275
08/07/26 13:33:22 2Xr2Lo5z
以上です。
タイトルは
『そんな生徒会役員合宿』
で。
なんだか思ったよりパイズリシーンがあっさりといってしまいましたが、その辺スルーしてください。
多分続きます。色んな形で。

あと、ヤンデレな感じのはスレ的にどうなんでしょうか?
ネタは浮かんだのですが、書くかどうか悩んでます。

とりあえず現状こんな感じです。
生徒会が週刊に移りファンとして嬉しいかぎりです。また本編から色々拾ってかけたらなと思ってます。

それでは駄文乱文失礼致しました。
失礼します。

432:名無しさん@ピンキー
08/07/26 15:33:07 U6MutrcN
乙乙

しかしいいペースですね、目指せスレ三人目の100作投下!

433:名無しさん@ピンキー
08/07/26 21:46:16 mqyahSjl
乙&GJです

ヤンデレは氏家作品では会わないからなあ・・・まあ読んでは見たい
レイプ作品の時みたいに先にジャンルの所で注意書きしておけばおkだと思う


434:名無しさん@ピンキー
08/07/27 00:18:43 9nxrxNvu
ミホチカはヤンデレになりそうだったと思う
特にチカ
ミホはヤンデレ+スイーツ(笑)だけど

435:名無しさん@ピンキー
08/07/27 00:34:07 TRtTfSDq
ケイちゃんにレイプされたい

436:名無しさん@ピンキー
08/07/27 00:39:55 cxho2oaj
おいらはナツミたんにレイプされたいお

437:名無しさん@ピンキー
08/07/28 16:04:00 mMwznu1i
まぁまったりイこうじゃないかベイベー

438:名無しさん@ピンキー
08/07/28 21:41:19 kXWGveVN
じゃあおれはミナオちゃんにレイプしてもらう

439:名無しさん@ピンキー
08/07/29 16:58:31 LNC2600H
ペドだったの?

440:名無しさん@ピンキー
08/07/29 18:47:58 v1f2wtTe
せめてロリと言え!!

441:名無しさん@ピンキー
08/07/30 17:01:30 ySbgLJFB
初代スレが立ってからもうどれくらいたつ?

442:名無しさん@ピンキー
08/07/31 11:16:08 QFPj02UK
普通に初代スレ見ればいいのに・・・これだな
1 :名無しさん@ピンキー:04/09/20 12:53:18 ID:k7f1yEFd
まったりいきましょう

もうすぐで4年だな妹がその前からあったせいか4年が短く感じる


443:名無しさん@ピンキー
08/07/31 16:28:20 ul6Jdiro
四年で25スレか、中堅マンガ家としては恵まれたパロスレだな
このスレで投下している郭氏、宣氏、ピンキリ氏あたりは三年半以上も在籍している計算になるのか・・・

444:名無しさん@ピンキー
08/07/31 20:03:51 AINaLysL
中でもほぼ皆勤賞のPK砲ことピンキリ氏&郭氏のコンビには上下の頭で敬礼!
だな。何度か荒れかけたときもあったけど御二人なくしてこのスレはなかったぜ、マジで。

445:名無しさん@ピンキー
08/08/01 17:09:28 zQsChIzx
最大の功労者は旧保管庫を作ってくれた古田氏
あの保管庫があったからこそ今につながっている

446:名無しさん@ピンキー
08/08/02 16:57:25 FhZppewM
ヒーローはみんなだ!

447:名無しさん@ピンキー
08/08/04 15:42:48 EFnyn6/w
4年近く続いている底力は伊達ではない!

448:名無しさん@ピンキー
08/08/05 19:35:16 s6kWJ1PF
そろそろ投下がありそうな悪寒

449:名無しさん@ピンキー
08/08/06 19:04:58 S4H/kC9J
いろいろ読み返してみると職人ごとにキャラのとらえ方が異なっていておもしろいな

450:名無しさん@ピンキー
08/08/07 09:34:42 BuqyxnLp
今、高校野球見ているけど、日田林工のユニホームがリンコに見える。

451:名無しさん@ピンキー
08/08/07 19:17:17 KK6UHUQ+
>>449
郭氏のはシリアス風味、518氏のはほんわかテイスト、ピンキリ氏のはギャグタッチみたいな感じだな

452:名無しさん@ピンキー
08/08/07 22:59:13 QLsWjrqv
オナバカケイちゃん

453:名無しさん@ピンキー
08/08/08 18:18:29 5EeRkR3V
職人諸氏お元気ですか?

454:郭@携帯
08/08/09 17:23:18 QJ0Jc1xY
元気どす ノシ
現在ヒロキ×アキの続編執筆中。月末あたり投下しや~~す

455:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/08/10 01:18:09 cFCmfp0V
お盆休みもキツキツです、ちょっとまいってます。
今月中には一本何とか投下出来ればと思っています。

456:名無しさん@ピンキー
08/08/10 02:45:35 mIEh5a1L
この保管庫にある濱中SSって文体や心理描写がこのスレの職人と似ている気がする
URLリンク(library.s12.dxbeat.com)
それとやっぱりこのスレだと鬼畜系は需要ないの?

457:名無しさん@ピンキー
08/08/10 21:11:16 QydxKDLD
需要は分からないけど氏家の作風に鬼畜は合わないから嫌う人は多いかも
以前もそういう作品が上がったときは少し荒れたし

まあ投下するなら最初に注意書きがあればいいかと

458:名無しさん@ピンキー
08/08/11 15:40:22 XcMv3HPV
津田が陵辱されるのなら万々歳だぜ

459:名無しさん@ピンキー
08/08/11 16:46:13 1tBqzbUg
タカトシがシノちゃん親衛隊の女生徒に囲まれて穴ブチ抜かれるんですね

460:名無しさん@ピンキー
08/08/12 10:46:49 ETGM6VyW
んー、それならアリなのか?w

461:名無しさん@ピンキー
08/08/12 11:11:55 /U9Rqad9
生徒会役員共1巻買ってきた。

462:名無しさん@ピンキー
08/08/12 11:39:43 sOXbKqJM
地方だから明日が発売日だorz

463:名無しさん@ピンキー
08/08/12 11:44:38 gj38da+I
仕事が終わってからじゃないと買いにいけないぜ。
売り切れなきゃいいんだが・・・

464:名無しさん@ピンキー
08/08/12 12:52:45 ETGM6VyW
濱中、思春期、あかほん、生徒会
四つも作品が刊行されて氏家も立派な漫画家だなあ(まあ当たり前なんだが)

465:名無しさん@ピンキー
08/08/12 13:34:25 oeCdSplp
むしろ思春期書いてるときから漫画家だろww

466:Y-275
08/08/13 19:16:59 d1/qhsWd
住人、職人、保管庫管理人の皆さんこんばんは。
しばらく規制に巻き込まれてました。
解除確認できたんで投下します。
スルー対象ワードは

『エロ無し』

『キャラ変』

『ぐだぐだ』

で。

467:Y-275
08/08/13 19:18:53 d1/qhsWd

『あれ、三葉じゃねーか?』

生徒会役員での会議が終わり、タカトシが教室に忘れ物を取りに戻ると、そこには部活終わりのムツミがいた。

『タカトシくんも今帰り?』

普段のように気軽にタカトシに声をかけるムツミ。

『あぁ、"も"って事は三葉もこれから帰りか。』

『そうだよ。一緒に帰る?』

『あぁ、そうするかな。』

そう言ってタカトシは忘れ物を回収するとムツミを待ち、教室を後にした。

………………………………

『しかし、柔道部の活動は活発だな。早くも対外試合が決まるだなんてなぁ。』

『まぁね、頑張った甲斐があるってもんだよ。でも、みんな気合いが入るのはいいんだけど、練習が確実にハードになってるね。おかげでヘトヘトだよ。』

口ではヘトヘトなどと言いながら元気に笑うムツミ。

『しかも、まだまだ暑いから練習後の汗くささといったらすごいよ。』

『あぁ、わかるわかる。俺も昔から運動部だったから夏は更衣室すごかったもんな。でも、男と違ってそんな気にするほどじゃ無くないか?』

汗くさいなどと言われてもそんな風には一切感じないタカトシは思ったまま口にする。

『もう~!デリカシー無いよタカトシくん!女の子だもん、ちゃんとシャワー浴びてから制服着るよ。』

『あぁ、それもそうか。』

自分の発言の軽率さに反省するタカトシ。

『まったく、まだまだ女の子の扱い方は下手くそだね。これだけ女の子に囲まれてるっていうのに。』

『ははは、面目ない。』

苦笑しながらタカトシは謝罪する。

『まぁ、でもそういう感じじゃなきゃここまで仲良くはなれなかったかな。』

デリカシーが無い等と一瞬はしかめっ面を作ったものの、次の瞬間にはまた笑顔で普段通りの元気印の女の子に戻るムツミ。
対してタカトシは。

『なんだよ、それ。』

あまり面白くはない。褒められてないところ、そこが良いところみたいな言われ方をされても、その心持ちは微妙である。

『ん~、だって女子校が共学化したようなところに通っといて、全然ガツガツしてないし。逆にそんなだったら仲良くなる前にひいてたね。未だに男子で友達ランクなのなんてタカトシくんぐらいだよ?』

468:Y-275
08/08/13 19:21:56 d1/qhsWd

『そうなのか?』

ムツミの性格から言って、男子と話が出来ないなどと言うことは決してない。
しかしながら、どこかで線引きはしていて、タカトシは友人の方のラインへと入るらしい。とタカトシは推察する。

『そうだよ。中にはいるんだろうけど、私が見た感じじゃみんなやっぱりどこか色目使ってるね。
あと、そういう奴らを気にして妙に気合いいれちゃう女の子も私は苦手。』

うへ~などと舌を出しながらそんなことを言うムツミ。
部活後だというのになんとも元気である。

『う~ん。俺の場合生徒会のメンツもあんなだし、女の子のパワフルさに押され気味なだけなんだけどな。』

苦笑するタカトシ。

『あらそう?でも、そんなんじゃ、彼女出来ないぞ?せっかくより取り見取りなのに。』

そんなタカトシになんとも無いようにムツミは言葉を返す。

『わかった、じゃあ、私がタカトシ君とデートして少しはその苦手イメージを払拭してあげよう。』

『ええっ!?』

思わぬムツミの発言にタカトシは素っ頓狂な声をあげる。

『良いから良いから!!…なんて、本音を言ってしまえば友達同士遊び行かない?ってだけなんだけどね。』

『なんだよ、びっくりしたよ。』

『う~ん、やっぱりタカトシ君はまだまだね。普通ここ、それでもデートには変わりないんじゃ?なんてドキドキするところだよ?』

『そういうもんなのか?』

タカトシの返事にムツミは盛大な溜息で返す。

『まぁ、いいや。詳細やなんかはまた後日って事で。私こっちだから。また明日タカトシくん!!』

やっぱり最後まで元気印なムツミだった。

………………………………

『お~い、タカトシくーん!!』

時は流れて日曜日。
そんな放課後の翌日、社交辞令等ではなく、ホントにムツミはタカトシを誘った。
いわく『今週末から公開の映画のペアチケットがあるから一緒に見に行こう。』とのことで、
『実は前から持ってて、誰と行こうか悩んでたし、昨日あんなこと言った手前、タカトシくんと行くことにするよ。』とも付け加えていた。

『ごめん、待った?』

やや出遅れたのであろう、ムツミは若干息を切らせながらタカトシのもとへと駆け寄ってくる。
その恰好は水色のタンクトップにミニスカート。足元はサンダル。しかしながらそこまでヒールは高くなく、ムツミの動きを妨げるようなものではない。

469:Y-275
08/08/13 19:23:14 d1/qhsWd
まだまだ暑い9月も上旬ならば、みんながしてるような薄着でムツミはタカトシの前に現れた。

『ん~、まぁ、少しな。』

『はい、減点ね。』

『何故に!?っつか、減点されると何が!?』

『前に言ったでしょ?デートだって。女の子に第一声でかける気の利いた言葉の一つぐらいあるでしょ?』

そんな事を言うムツミに合わせるようにポニーテールもピョコピョコと揺れている。
そんなムツミを見た後、タカトシは

『三葉の私服初めて見たけど似合ってるな。』

何気なく言う。別にムツミの先程の発言に答えたわけではない。
ムツミの性格を表すような変に飾り気のない服装。しかしながら普段は決して見ることの無い露出した肌。
柔道で鍛えた身体はすらっとしていて、そんな露出感もいやらしいものとはせず、動き易そうな軽装として活発なイメージのムツミとよくマッチしていた。

『でしょ~!!』

改めて嬉しそうに笑うムツミ。
どこまでも引っ張られて行くような活発さを今日も振り撒くムツミに先導されながら2人は歩き出す。

………………………………

2人がみた映画は王道も王道、ベタもベタといわざるを得ないような恋愛物で、
1人の少年に恋する少女を軸とし、周りの人物はコミカルに描かれる。
そんななかで少女をライバル視している別の少女が留学間際に主人公の少女を後押しする形で2人は結ばれる。
ハッピーエンドまっしぐらな今時なかなかお目にかかれない、しかしながらやはり言い現すなら王道でベタ。
そんな所が話題を呼び、ヒット間違い無しと言われているものである。

『いや~、面白かったねぇ~。』

かなりの上機嫌、普段通りのニコニコ顔でムツミを先頭に2人は映画館を後にする。

470:Y-275
08/08/13 19:26:12 d1/qhsWd

『ん~、面白かったんだけど、何回かツッコミをいれかけちまった。なんか、男の主人公と境遇が似てた気がするんだけど、気のせいか?』

『そう?そんなこと、微塵も感じなかったけどなぁ…』

タカトシの発言にムツミはやや考えているような顔をする。

『まぁ、良いじゃない?それより、お腹すかない?』

『あぁ、確かに。』

朝一で映画館に飛び込み、上映を見ていた為、時刻はちょうど昼頃。
良い具合に腹も空きだす時刻である。
もともと朝一で映画を見に行くということで、昼ご飯も一緒に食べるのも規定事項。
ムツミの提案に2つ返事でタカトシが答えると2人は近くのファーストフード店へ向かっていく。

………………………………

『しかし…』

『ん?どうしたの?』

『いや、よく食べるなと…』

3個目のハンバーガーに手をかけるムツミをみながらタカトシは言う。
ちなみにムツミのトレイにはもう一つハンバーガーのストックとポテトにジュースが乗っている。

『スポーツマンだもん、むしろこれぐらい食べないと。』

反論さえ出来ない清々しいムツミの答えにタカトシはこの話題を続けられなくなる。
そうすると必然的に話題は映画の方へ向かう。

『さっきの映画さ、前評判通りだったな。』

『それは良い意味で?それとも悪い意味で?』

『もちろん良い意味だよ。その点誘ってくれた三葉には感謝だな。しかし、恋愛映画なんて彼氏とかと見に行った方が良かったんじゃねえの?』

軽く礼を述べた後、タカトシは思ったままを口にする。

『ん~。大丈夫だよ。言ったでしょ、デートだって?嫌いな人とはデートしないもん。』

『ちょっ、三葉!?』

やや頬を紅く染めながら言うムツミにタカトシは思わずドキッとしてしまう。

『……………』

そのまま、2人の間に沈黙が降りる。

471:Y-275
08/08/13 19:27:38 d1/qhsWd
『………………プッ』

ムツミが先に沈黙を破る。

『アハハハハ、真顔になりすぎだよ、タカトシくん!!』

『なんだよ、笑うなよ。』

『だって、可笑しいんだもん!!でも、少しは前進したって事で良いのかな?』

『ああ、降参だよ、降参。完全に意識しちまったよ。』

ヨッシャッ!!などとガッツポーズをしながらムツミは笑う。

『なぁ、ところで、三葉さっきの?』

そんなムツミにタカトシが問う。

『あぁ、嫌いな人とはデートしないって話?もちろん、本音だよ。』

簡潔に答えムツミはまた笑う。

『じゃあ、それって…』

『さぁ~、どうでしょー?』

タカトシの質問をムツミははぐらかす。
すっかり手玉に取られ面白くない様子のタカトシを見ながら『可笑しい~』等とまた声をだして笑いながらムツミはハンバーガーを平らげていった。

………………………………

ファーストフード店を出たあと2人は繁華街を遊び歩く。
ウィンドゥショッピングでムツミがファンシーショップに入ろうとするのをタカトシが同行を嫌がり怒られたり、
何気なく入ったゲームセンター、ダンスゲームで白熱するうちにムツミのパンツが見えかけてタカトシが慌てたり、
そして、そうこうするうちに、ムツミの『なんか運動したくない?』の一言がきっかけとなり2人はバッティングセンターへとやって来た。

『なんていうか、今までの流れはどこへやら、って感じだな。ま、三葉らしいけどな。』

『あー、それどういう意味よ!!』

ムツミのポニーテールが再びピョコピョコと揺れる。

『いや、元気だなと。』

『あ、そういうことか。てっきりボス猿とか言われるかと思ったよ。』

なんて言葉を返しながらムツミはまだまだ元気に笑う。

472:Y-275
08/08/13 19:28:49 d1/qhsWd

『私、小学校時代ソフト部だったんだから。』

なんて言葉を残してバッティングケージに向かう。

『っ、きゃあ!!』

派手な悲鳴をあげながらムツミは派手に空振りをする。
それもそのはずで、ムツミの入ったケージは140キロ。
高校球児でもなかなかお目にかからない、投げようものなら快速球などと評される球速。

『おい、三葉、それは流石に無理じゃね?』

ムツミの初球をみたあとで球速に気付いたタカトシが声をかける。

『ううん、大丈夫。』

『いや、キツいだろ…』

ムツミの返答に半ば呆然とするように口にするタカトシ。

『今日は1回だって、情けない姿は見せたくないの。だって、』

ブン!!

次の球も見事に空振りする。ポニーテールも半瞬遅れで空を切る。

『タカトシくんに好きになってもらわなきゃならないんだから!!』

『…!!』

もうそれ以上はタカトシは何も言えなかった。
正確には言えなかった。
突然の告白同然の発言への驚きと、ムツミはどこまで自分のことを思っているのかが頭を占領してしまったからだ。

ブン!!

『…うわ、またダメだし。』

三度、虚しく空を切るムツミのバット。

4回、5回、6回、7回と虚しくも空を切る回数のみがカウントされていく。

『今度こそ…』

もはや、真剣そのものでバットを握り直すムツミ。

ブン!!

『う~ん、ダメかぁ…』

それでも、空を切るバット。
そこまで真剣なムツミを気付けばタカトシは心の中で応援していた。

473:Y-275
08/08/13 19:31:33 d1/qhsWd
最初はただ、同じクラスで話すようになっただけ。
男女比率のおかしい桜才学園に通うようになり、
向こうから話かけて来てくれたムツミとタカトシが打ち解けるのにそこまで時間はかからなかった。
それからムツミの相談を受け、柔道部の設立を生徒会役員として仲介。
生徒会の面々と一緒の場にムツミがいるとその空気の違いがよくわかる。
ベクトルが違うのだ。
前にムツミには女の子のパワフルさに押されてるといった。
確かにパワフルさではムツミも負けない。
ただ、違う。
けして不快ではないパワフルさ。
確かに女の子女の子した可愛さもタカトシは良いと思う。
でも、ムツミの可愛さはこのパワフルとも呼べる快活さ。
そこに居心地の悪さは無くて…

キン!!

今までの"ブン!!"ではなくて小気味良い音が響き渡る。

『惜しい!!』

ムツミは心底悔しそうである。
9球目ムツミのバットは初めてボールに当たった。
だが、しかし結果はファール。

『惜しい!!三葉、もうちょっとだ、頑張れ!!』

気付けばタカトシは口にだして、頑張れと言っていた。

『…!!、うん。』

びっくりしたようなリアクションをした後ムツミは再びバットを構える。

そんなムツミなら受け入れられる。
むしろ受け入れるならムツミが良い。とタカトシは思う。
さっきの告白同然の言葉。そこには告白への強い意志も含まれていた。
ムツミを受け入れる。と決めたタカトシとしては是が非でも頑張ってほしかった。

"キン"

再び小気味良い音が響き渡る。
ボールは前方でバウンドする。

『やったー!!』

その直後ムツミが歓喜の声をあげる。
それに合わせてポニーテールも跳ねている。

『やったよ、タカトシくん!!』

『あぁ、やったな。』

今にも飛びつきそうな勢いでバッティングケージから出てきたムツミとタカトシはハイタッチを交わす。

474:Y-275
08/08/13 19:32:52 d1/qhsWd



『…何あれ?』

『ラブコメ?さぶ。』

『ハレンチだ…』

そんな2人を終始見ていた3人の女の子の声がムツミとタカトシに聞こえたかどうかは定かではない。

………………………………

『ふぅ~、楽しかったね。』

『あぁ、今日はサンキュな。』

2人はデートの締めくくりに公園を選んだ。

ただ、まったりとベンチに座り今日一日を振り返り笑いあう。

『ねぇ…』

不意に真剣な面持ちになったムツミ。

『タカトシくんって付き合ってる娘とか居るの?』

今更、ほんとに今更ムツミはわかりきった事を聞く。
それ以前にもう告白同然の発言までしてしまっているのだから当然タカトシはその言葉に含まれている意味も自身の答えもわかっている。

『いないな。三葉は?』

『ううん、私もいないよ。』

そう言って普段通りムツミは快活に笑う。
1日で随分と変わったものだとタカトシは思う。
前はそれがムツミの標準仕様だった。
しかし今では確実にタカトシはその笑顔に惹かれている。

『なぁ、じゃあさ、三葉。』

『ん、なぁに?』

これ以上無いほどタカトシの胸は高鳴っている。

『俺達、付き合わないか?』

『あらあら生徒会役員自ら校則違反?』

475:Y-275
08/08/13 19:34:22 d1/qhsWd

からかうようにムツミが言う。

『でも、喜んで。私もタカトシくんのこと好きだから。』

"ぽふっ"

そう言ってムツミはタカトシの肩に自らの頭を預ける。

『………………』

2人の間には緩やかな時間が流れる。
気付けば互いに手を握り、互いに温もりを交換しあう。

何気なくタカトシがムツミの方に視線を向けると視線が交わる。

『汗くさい?』

これでもかってほど潤んだ瞳でムツミはタカトシに聞く。

『いや、良い臭いがする。』

タカトシは答える。

『ん、じゃあ、抱きしめて。』

甘えるようにムツミはタカトシに告げる。

『……………』

無言のままタカトシはムツミを抱き寄せる。
そうすると顔は自然と至近距離になる。

"チュッ"

どちらからともなく目を閉じると2人はキスをまじわした。

………………………………

『ほら、行こっ!!タカトシくん。』

『ちょっ、ムツミ!!』

時は流れて文化祭。
ムツミは元気にポニーテールを揺らしながらタカトシの手をひく。
2人は付き合いだしてから順調な時を刻んでいる。

周囲に対しては"友達"と公言してはいるが、誰もがわかっている。

『まったく、今日もあの2人はラブラブだな。』

476:Y-275
08/08/13 19:35:24 d1/qhsWd
『ふふ、嫉妬かしらシノちゃん?』

『だ、誰が!!』

そんなタカトシとムツミを眺めるアリアとシノ。
今では2人は桜才学園の期望。
共学化。それに伴い校内恋愛が禁止された学園内初のカップル。
しかも片方は副会長。
そう遠くない未来、この校則は解禁されるであろう。
そう思いながら2人を見守る生徒は多い。

『友達と公言してるならアレはアウトじゃないか?』

『ふふ、確かにね。』

面白くない顔をシノが見せる時もあるが、2人も見守る側だ。

『ちょっと、浮かれ過ぎだな。後で説教だ!!』

『まあまあ、良いじゃない今日くらい。』

そんなシノをアリアが制する。

『私達が言わなくても、言う人くらいいるわ。それに学園の生徒の希望として、あれは乗り越えなくちゃ行けないしね。』

そう言ってアリアが指を指す。

『こら~!!そこの2人待ちなさい!!』

風紀委員長の声が響き渡る。

『やばっ、五月蝿いのが来た!!まくよタカトシくん。』

そう言ってムツミはより強くタカトシの手を引く。

『ちょっ、今何て言った!?良いから止まりなさ~い!!』

一層大きな声が響く。

やれやれ等とタカトシは言いながらもムツミに合わせてペースをあげる。
タカトシの眼前でポニーテールは揺れている。
そんなムツミの引っ張っていく未来の為にも捕まるわけには行かないな等とタカトシは思いながら、2人は駆け抜けていった。

477:Y-275
08/08/13 19:43:31 d1/qhsWd
以上です。
タイトルは
『ポニテシンドローム』で
なんていうか、もうノリです。
投下してて気づきましたが、勝手設定も、それっぽいなぐらいで流していただけると幸いです。
単行本買いましたがムツミが可愛すぎます。

あと、色々と近況的な。
前言ったヤンデレ方面は当面保留で手をつけないことにしました。
あと、前投下したアリアSSで色んな形で続くと言いましたが、シリーズ物みたいにして自分がエロ楽しく書けるような物にしようと画策中です。
なんでアリアSSはとりあえずあそこで一句切だったりします。
また機会があればアリアルートは書きたいなと思ってます。
長々すいません。駄文乱文失礼致しました。
それでは失礼します。

478:名無しさん@ピンキー
08/08/13 21:16:42 Osf+ieZC
この人のマンガ、ほんと面白くないよね。
やっと前のマンガ終わったと思ったらまた変なワンパターンシモネタ漫画が
はじまったしいい加減にしてくれよマジで。つまんねんだよ。

479:名無しさん@ピンキー
08/08/13 21:38:20 9cSfism+
>>478
嫌なら読まなきゃ良いだけ


480:名無しさん@ピンキー
08/08/13 21:45:41 kzhMOxbg
>477
これはGJと言わざるを得ない
感情の振れぐあいなどよく理解できていいですなぁ
ムツミは最高

481:名無しさん@ピンキー
08/08/13 22:06:10 CMZPxzKQ
Y275氏乙
新時代エースがんばれ

482:名無しさん@ピンキー
08/08/13 22:25:45 A2vtup0+
>>478
携帯だと縦読みしずらいんだがなんて書いてあるんだ?

483:名無しさん@ピンキー
08/08/13 22:31:03 9cSfism+
乙です
ムツミ可愛いですよね
原作では誰がタカトシと恋愛フラグ立てるんだろ

484:名無しさん@ピンキー
08/08/13 23:28:57 45AvyiWq
>>478
つまらないのはネタの意味がわからないからだろう
駄目だよエロゲーばかりじゃ
ちゃんとリアルの友達と会話……
ごめん悪いこと言った

485:名無しさん@ピンキー
08/08/14 20:58:30 pYxYc2tB
Y-275氏すばらしい!

486:名無しさん@ピンキー
08/08/14 21:13:49 fXOW0gaj
タカトシと畑のカラミが見たいのは自分だけ?

487:名無しさん@ピンキー
08/08/14 21:30:49 wrXtW0Sy
さすがにベテラン陣がゆるやかなペースになってきた今、Y-275氏の登板ぷりはありがたいな

488:名無しさん@ピンキー
08/08/14 23:59:34 lCeYPx98
>>486
お前だけじゃないさ
つーか生徒会はキャラ全員魅力的過ぎる
濱中だとアヤナ・ミサキに集中してたけど

489:名無しさん@ピンキー
08/08/15 00:41:43 4Hc5g+CB
>>488
仲間がいてくれてよかった
ただ一つ思ったけど畑がToLoveるの春菜に見えてしまう(なんとなく生気のなさそうな感じで)

490:名無しさん@ピンキー
08/08/15 13:14:48 jo7Y12e9
誰もいないのでアイ先生はいただいていきます

491:名無しさん@ピンキー
08/08/15 18:03:10 bgXl8k/w
>>490

アイせんせぇは譲れない!俺んだぞ!
アイせんせぇ かわいいよな~(=´ω`=)


492:名無しさん@ピンキー
08/08/17 10:23:36 cvL09obB
じゃあみんな俺の嫁ということでどうか

493:名無しさん@ピンキー
08/08/17 11:39:18 6uBEZKGO
なにこの流れwww

494:名無しさん@ピンキー
08/08/17 11:59:44 jzIAIEhC
絶倫マサヒコか片っ端から・・・希望!

495:名無しさん@ピンキー
08/08/17 23:32:39 MQ2VtZPu
シノ・アリア・スズに声をつけるとしたらどんな感じ?

496:ペピトーン ◆NerkxCFOyg
08/08/18 07:19:49 jNGlysUe
住人の皆さん、お久しぶりです。
復帰の挨拶代わりに小ネタを一つ。エロ無しですが。
タイトルは「make it glow」で。

497:ペピトーン ◆NerkxCFOyg
08/08/18 07:22:17 jNGlysUe
レイ・プリンセス事務所所属のマネージャー、井戸田ヒロキ。真夏日が続くこの時期にもかかわらず
営業活動などで一日中立ち回っている。


「ただいまー」
すっかり体中日焼けして黒くなったヒロキが事務所に帰ってきた。
「いつもご苦労様です」
「あっ、お兄ちゃんおつかれー」
「おっ、今日も一段と精がでるねー。でも、気持ちイイからって出しすぎはだめよ」
(まったくこのクソ暑い時に…)
ヒロキはシホのボケには構っていられないと言わんばかりに冷房のところに一直線に向かった。
冷たい風を感じながら、
「ああ、やっぱり中は涼しくていいな」
「そうでしょ、でもやっぱり人肌程度に温くてあとは適度な締め付けがあるともっと気持ちイイと思うんだけど」
「だから何の話だ」
二人が微笑ましい(?)やりとりをしていると、ユーリがヒロキの元に近づき、
「あっ、お兄ちゃん皮むけてる」
と言いながらすっかり日焼けしてめくれ上がった腕の皮をむこうとする。
「ヒロキくん、折角だからついでにチ○コの皮もむいてもらったら?」
「シホ、アンタちょっと自分の立場をわきまえなさい」
ヒロキは呆れ返った様子で、
「大体オレは包茎じゃない、それにしても今日はいつも以上に飛ばしてるな」
するとシホはヒロキの体をバシッと叩きながら、
「またまた、飛ばすのは男に決まってるじゃない!」
「痛ぇっ!!」
日焼けして赤くなっているところを叩かれたので思わず声を上げてしまった。
「いい加減にしなさい」
バチーン、とシホの頭にカルナの一撃が飛んだ。
「もう、アンタさっきから一体どうしたのよ?」
「いやー、今おバカキャラが流行ってるから、それに対抗して私たちはエロキャラを
前面に出していこうかと思って」
「アンタと一緒にされたくないわ」
「エロいのはシホちゃんだけでしょ」
「お前なあ、目指す方向が間違っているぞ」
真夏の芸能事務所の一コマであった。


498:ペピトーン ◆NerkxCFOyg
08/08/18 07:26:57 jNGlysUe
以上です。相変わらず短いネタばかりですが。
本当はそのまま引退しようと思っていたのですが、ふとまた創作意欲が
わいてきたのでマイペースでも投下していこうと思います。
ちなみに本作のタイトルはそのとき聞いていたCDのタイトルから引用しました。
最後に次回投下は…何とか四周年には間に合わせたいと思っています。では、
今回はこれにて失礼させていただきます。

499:名無しさん@ピンキー
08/08/18 17:15:59 dNBf1QIh
乙です
現役では郭氏の次に投下歴が長い職人さんだと思いますが、
まだまだこれからもベテランパワーを見せて欲しいです

500:名無しさん@ピンキー
08/08/18 20:28:09 mb8xDQUl
わーいペピトーン氏乙ー
これからもがんばってください

501:名無しさん@ピンキー
08/08/18 22:16:34 vQbHGp+s
畑さんが写真をネタにタカトシ君を脅迫するというのはどうでせう。

502:名無しさん@ピンキー
08/08/19 04:31:55 ealX4y3i
>>501

畑『津田副会長、この写真、分かるわよね?』

津田『………………』

畑『何も言えないってことは肯定ととっても良いって事よね。』

津田『………………』

みたいな感じっすか?

503:名無しさん@ピンキー
08/08/19 12:08:00 6SaG6jdb
>>502
今すぐそれで書いて

504:名無しさん@ピンキー
08/08/19 23:27:55 4oX4IxOg
>>501のネタを参考に思い付いたので
さわりの部分だけでも投稿します

505:名無しさん@ピンキー
08/08/19 23:35:00 4oX4IxOg
とある日の放課後,今日も生徒会室ではいつもの四人が仕事を行っていた。
そんな生徒会室に一人の生徒が訪れた。

「失礼します。新聞部の畑です。」
「久しぶりだな,今日は急にどうしたんだ?」
生徒会長の天草シノが突然の来訪者に応対する。
「突然で申し訳ないですけれど,写真部の清掃を行っていたのですが
部員だけでは人手が足りないので,力を借りようと思いまして訪れました。」
シノの問いに畑は淡々と答える。
「そうか,だがこちらも作業中だからな…。」
シノが悩んでいるところにタカトシが手を挙げる。
「あの…会長,なんなら俺が手伝いに行きましょうか?」
「おお,津田それは助かるが作業の方はまだ残ってるんじゃないか?」
「シノちゃん大丈夫よ。私の分はほとんど終わったから,津田君の分は私とスズちゃんで引き継ぐわ。
それに,力仕事もあるから男の子の力も必要でしょうし。」
「そうですよ,皆で手伝いに行っても逆に邪魔になるかもしれません。」
難色を示すシノにアリアとスズが救いの手を出す。
「それもそうだな。そうしてくれるか二人共?」
「分かったわ~。」
「分かりました。」
三人が作業の調整をしている所に畑が,
「すみません。生徒会の仕事を邪魔するみたいになってしまって。」
「いや大丈夫だ。困っている所を助けるのも生徒会の仕事だからな。」
「会長,七条先輩ありがとうございます。じゃあ畑先輩,行きましょうか。」
そう言って,タカトシと畑は生徒会室を後にしていった。


506:名無しさん@ピンキー
08/08/19 23:42:21 4oX4IxOg
こんな感じで
っていうか,そもそもSSを書くのは全くもって初めてで
先輩方のように即戦力ルーキーにはなれませんが実力をつけていきたいと思います
この続きはさわりの部分を改めて書き直して投稿しようと思っています
(目標は今月中を目指しています)
皆さんのご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いします

507:501
08/08/19 23:49:11 UmRVwWgx
GJです。お粗末な妄想にお付き合いいただきありがとうございます。
俺としてはそうしてタカトシ君の弱みを握った畑さんが性的な意味でタカトシ君を
いじめるのがいいなと考えてます。他の読者様のお眼鏡に叶うようなストーリーが
できたなら当方でも書いてみようかと思案しているのですが宜しいでしょうか?

508:名無しさん@ピンキー
08/08/20 00:27:36 wbS04JNd
なんかいい感じの流れになってきたね♪

期待してます!wktk~


509:名無しさん@ピンキー
08/08/20 01:48:08 5PWMN1RN
乙~


他のスレはあまり覗かないが、
エロなしでも特に問題なし・原作雰囲気重視・短編長編問わず・通算職人多数なこのスレはもしかしてめちゃくちゃ恵まれてる?

510:名無しさん@ピンキー
08/08/20 03:33:50 rNfv6njt
乙鍋

てか仕事が早いなw

511:Y-275
08/08/20 14:12:56 ukd7Qdm/
住人、職人、保管庫管理人の皆様、こんにちは、お疲れ様です。
前に書いたアリアSSの続編。今回はスズ目線の話になります。
スルー対象ワードは

『マガスペ設定』
『展開強引』
『足コキ』です。

では、投下。

512:Y-275
08/08/20 14:14:47 ukd7Qdm/

『さて、新学期だ。2学期は体育祭、文化祭と大忙しだからな。夏休み気分も昨日までだ。』

夏休みが終わり、一番最初の生徒会会議。
2学期はイベントが多い。
そのそれぞれに実行委員会があるものの、私達が休めるというわけではない。
だから新学期も初日から生徒会役員は召集され会議を行う。

『それじゃあ、アリア、去年の競技の書き出し頼む。』

一見すると普段通り。だけど、その表情は陰りがちな会長。
七条先輩も普段通りだけれど、やけにニコニコと笑みを称えている時間が増えた。
そして津田は七条先輩の方へちらちらと視線を送ってはなにやら落ち着かない様子。

気に食わない、ほんとに気に食わない。
私だけが蚊帳の外。
この3人の間に何かしらあったであろうことは容易に想像できる。
だから余計に気に食わない。
小さい頃友達から仲間外れにされた時のような疎外感。
ホントにイライラする。
秋の生徒会活動は私の苛立ちとともにスタートした。

………………………………

『スズちゃん、なんかイライラしてない?』

今日は生徒会役員会議後、書記、会計各々の仕事を片付けるために七条先輩と2人居残っている。

『別にしてませんよ、イライラなんて。』

明らかに刺のある声、言い方で返事をしてしまう。

『明らかにしてるんだけど…もしかして、2日目?』

なんていうか、予想通りのボケが帰ってきた。会長といい、七条先輩といい、少しは真面目に出来ないのだろうか?

513:Y-275
08/08/20 14:17:53 ukd7Qdm/

『いえ、大丈夫ですよ。』

さらに上乗せされた苛立ちも隠さずに言葉を返す。

『…………………』

頑なな私の態度に遂に七条先輩は返す言葉も無くなり、生徒会室は居心地の悪い沈黙に包まれる。

『…津田と最近何かありました?』

沈黙に耐え切れなくなって、私は先に話しかける。私の苛立ちの原因を少しでも解消するために。

『なるほど、それが苛立ちの原因だったりするわけね。』

『…ご想像にお任せします。』

先程の会話の流れからいえば自分から相手の疑問を解消する答えを与えてしまったのは明らかだ。

『ええ。あったわよ。生徒会合宿でね。』

『何があったんですか?最近の様子から察するに津田が七条先輩を意識して、会長が気を落とすような事ですよね?』

『ん~。半分は正解。だけど、半分は違うわ。』

『どういう事ですか?』

無意識に先を促す。

『シノちゃんはね、津田くんの事が好きなのよ。』

『は?え、だってそれって校則違反じゃ?』

『人を好きになる事が校則違反だなんて、どこにも書いて無いわよ?それに2人は付き合ってるわけじゃ無いの。』

『そうなんですか?じゃあ、なんで会長は落ち込んでるんですか?』

『ん~、私がライバル宣言しちゃったから?』

なんで疑問符なのだろうか?いまいち話が見えて来ない。

『私もね、津田くんの事好きなのよ。ううん、合宿期間中に好きになってしまったのよ。』

『つまり、前もって会長の心を知りながら、七条先輩は割り込み、それによって会長は気を落としている。そういうことでいいんですか?』

『うん。多分ね。結局私はシノちゃん本人ではないから、心の中まではわからないの。』

なるほど、さっきの疑問符はそういうことか。

『それで、津田の事は何があったんですか?』

『あぁ、それは私が胸でシテあげたのよ。』

………………

思わず固まってしまう。

514:Y-275
08/08/20 14:19:21 ukd7Qdm/
胸でシた?何をだ?

『何をしたんですか?』

『パイズリでヌいてあげたの。津田くんのすごい立派だった。』

頬に手を当て、紅くなりながら告げる七条先輩。
私が知らないところで、そんないかがわしいことが行われていようとは…
というか、津田が盛りのついたオス犬のように思えてきた。
会長に気があるように見せてその気にさせて、片や七条先輩にも手を出している。見る目を変えざるを得ない。

"コンコン"

その時、不意に生徒会室のドアがノックされる。

『あの、すいません、忘れ物したんで、中入りたいんすけど、今、入っちゃって大丈夫すか?』

飛んで火にいる夏の虫。今まさに考えていた人間がすぐ側まで来ている。ここらで一つちゃんと教え込まないと、生徒会として汚点を残すことになる。
盛りのついた犬はちゃんと躾ておかねば。

『は~い、どうぞ。』

私が考えている間に七条先輩は返事を返す。

………………………………

『このエロ犬がっ!!』

私はドアが開かれると同時に飛び出し、思い切り津田のスネを蹴り飛ばしてやった。

その場で悶絶して転げ回る津田。

『ちょっと、男の癖にだらし無いわよ!!』

『いや、萩村先輩さっきのはシャレにならないですよ!!』

私の怒りを込めた一撃。少しはこいつが反省すれば良いが…

『あらあら。』

七条先輩の事で私は思い切りこいつを蹴飛ばしたというのに、当の本人は呑気に笑っている。

515:Y-275
08/08/20 14:21:29 ukd7Qdm/


『スズちゃん、そんなに津田くんの事…』

『は?』

次の一撃も辞さない。そんな気持ちで構えを解かずにいた私は間の抜けた声を出し毒気を抜かれてしまう。

『好きだからこそ許せないんでしょう?』

続けて発射される2言目。どこからそんな考えに至るのだろうか?
つまりは好きな子ほどいじめてしまうそんな風に脳内で変換されたとでも言うのだろうか?
だとしたら甚だ心外だ。
身なりは子供っぽくても心はそれなりに成熟しているつもりだ。
好きな人間に好きだと言うことぐらい私は出来る。

『私はそんなことありません!!』

声のトーンをあげて私は否定する。

『あらあら、これは図星かしら?』

『いや、そんなことありません!!』

否定すれば否定するほどドツボにはまっていく気がする。

『良いのよ?素直になって?人を好きになる事はそんな難しい事ではないのだから。』

ダメだ。ここまで来てしまうとこの人は止められない。もし、止められるとしたら津田のツッコミだけ。不本意だけど期待してるわ。本当に不本意だけど。
私が津田へと視線を移す…
…津田も固まってしまっていてこれは期待できそうもない。
そんな津田の側まで七条先輩は近づいていく。

『えいっ!!』

何気ない動作で津田を倒す。一片の無駄もなかった。合気道かなにかだろうか?多くの習い事を習っている七条先輩なだけに不思議はない。
それから七条先輩は何気ない動作で津田のチャックを下ろしていく。

516:Y-275
08/08/20 14:23:12 ukd7Qdm/

『でもね…』

そこで初めて七条先輩は口を開く。

『一つだけ、大事な事があるの…』

『…っつ!!』

なんのためらいも無く津田のペニスを取り出した七条先輩に私は短く息を吐き出す。

『それはね、"シタい時にスルこと"なの。』

………………………………

『ちょっ!!七条先輩シャレになってないです。勘弁してください。』

逃れようとする津田は身体をよじるが、七条先輩は体重のかけ方一つでそれを制する。なにかしら習っているであろうことを今更疑う余地はない。

『ふふ、スズちゃん、良いのよ?』

津田は華麗にスルーされてしまっている。とは言っても良いって何を?七条先輩は遥か前方。私をかなり彼方に置き去りに話を進めている。

『津田くんのこと好きなのでしょう?初めては約束だからシノちゃんに取っておかなきゃダメだけど、私がしたみたいに本番前までなら良いのよ?』

『ちょっ、七条先輩何を言っ…ぐあっ!!』

津田は最後まで言葉を紡げないまま情けない声をあげる。
七条先輩が津田のペニスに触れゆっくりと上下に扱き出したから。
七条先輩の手の中で反応するそれを思わず凝視してしまう。

517:Y-275
08/08/20 14:24:35 ukd7Qdm/
そうこうしているうちに津田のペニスは完全に勃起してしまう。
いけない、見入っているうちに事態は確実に悪化している。

『このエロ!!変態副会長!!何勃ててるのよ!!』

七条先輩の暴走のせいだというのはわかっている。しかし、七条先輩は責められない。それに津田も少しは自制出来ないのだろうか?これではほんとに発情期の犬と変わりが無い。

『ちょっ、なんで、俺…』

津田は半泣きになっている。

『何半泣きになってるのよ!!ほんとだらし無いにもほどがあるわ!!』

『ふふふ、ほんとにスズちゃんは頑固ねぇ。そんな事言ってる割には視線は釘づけのようだけど?』

『うっ…』

痛いところを付かれて私は思わず呻いてしまう。
私だって女なのだ、初めて見るペニスに興味が無いといったら嘘になる。それゆえに凝視してしまった。
それに頬が熱を持ち始めている自覚だってある。

『良いのよ、スズちゃん?』

再三に渡る七条先輩からの言葉。
徐々にその言葉に、含まれている誘惑に身を任せても良いような気がしてきてしまう。

『…………』

私は何も言わず唾を飲み込むと津田のペニスへと手を伸ばす。

ビクッ

その時、津田のペニスが反応した。
びっくりして私は手をひいてしまう。

『あらあら、相変わらず、正直ねぇ。』

七条先輩は可笑しそうに笑う。

『………………』

私は再度手を伸ばし、ゆっくりと掴む。

『萩村先輩、気を確かに。』

相変わらず半泣きな津田の声が聞こえる。

『五月蝿いわね!!黙ってなさいよ!!』

反射的に身をひいて私は立ち上がる。
蹴りでもいれてやろうかしら?
足を振り上げて私はふと思う。
なにも手でやる必要性は無いのではなかろうか?
よくよく考えてみればこれでは津田が気持ちいいだけ。
それに七条先輩に流されてしまったとはいえ、津田は躾てやる必要性がある。

518:Y-275
08/08/20 14:26:03 ukd7Qdm/
それならば、手でしてやる等と役得を与える必要性はない。

『そうね、それが良いわ。』

私は呟くとおもむろに上履きを脱ぎストッキング越しに津田のペニスに触れる。
ストッキング越しであっても十分な熱と脈を伝えてくるそれを私はゆっくりと上下していく。

『…くっ、ちょ、は、?…』

津田は屈辱感と快感がないまぜになったような表情を浮かべている。
正直、良い気味だと思う。

『ふふん。少しは自分の発情加減を恥じなさいよ!!』

そう、これは躾。何故自分がそういう立場におかれているかよくわからせる必要がある。

私は徐々にペースをあげていく。
それに合わせて徐々に足の裏がヌルついていくのがわかる。
同時にビクンビクンと津田のペニスの反応が強くなっているのがよくわかる。

『っ…ちょっ、俺、もう!!く、あっ、……!!』

津田の声とともに不快な臭気と足の裏に温もりが広がる。
津田は私の足で果てた。

………………………………

その後私は七条先輩の『足コキ…なんてマニアックなの…』という言葉、呆気に取られたようなさまに急に恥ずかしくなり生徒会室から逃げ出した。
幸い今日は体育があった為替えの靴下はあった。
しかしながら、いつまでも足の裏に温もりが残っている気がしてならない。
足の温もりを気にしだすと、自然と火照るのがわかる。
今日は流されるまま妙な事をしてしまった。
そう考えると自己嫌悪に陥る。同時にあの光景も焼き付いているようで自然と再生されて私はまた火照ってしまう。
それにしても津田の奴!!

これも何度も繰り返したループ。
一言目にはさっきの事、二言目には身体の火照り、三言目には津田。
それはまるで吊橋効果でどんどんと順序、思考が入れ代わって、モヤモヤとする。

私は横の電柱に視線を向け足を止める。
高く伸びた電柱は私のことを見下しているようで妙に気に食わなかった。
とどのつまり自分の戸惑いを苛立ちとしてぶつけられればそれで良いのだ。

『私は絶対、デレ無いんだから!!』

思い切り叫びながら蹴りをいれる。
それでも電柱は微動だにしない。
それが腹立たしくてまた蹴り飛ばす。

これで良い。まさか津田の事で自分が悩むなど有り得ない。さっきあんなことをしたせいだ。
そう自分に言い聞かせながら私は帰り道を歩く。
それでも、やはり頭をよぎる津田の事を考えながら。

続くわよ!!

519:Y-275
08/08/20 14:33:59 ukd7Qdm/
以上です。
なかなか文体が安定しないので読みにくくて申し訳ないです。
タイトルは
『そんな生徒会役員の秋』
で。
マガスペ設定なのは台詞の問題というよりも、その設定の方がスズの上から目線が自然だからだったりします。
次回はこの続編のシノ目線を予定してます。

ペピトーン氏、504氏、ほんとに乙&GJです。このスレがかなり元気になってきた気がしてうれしいです。
駄文乱文失礼致しました。
それでは失礼します。

520:名無しさん@ピンキー
08/08/20 14:50:38 feWkvKWf
すんばらしぃ!GJ!!でござるよ!

521:名無しさん@ピンキー
08/08/20 16:56:38 +gKhubuu
乙乙
エースの風格を感じるようになってきたぜ!

>>509
基本エロパロ板だしエロなしSSは本来対象外なんだろうけどな
でもこのスレなら全然無問題

522:名無しさん@ピンキー
08/08/20 17:33:29 ye5B98q6
果てしなくGJ

Y-275氏の絶倫っぷりは異常
こっちの腰がガクガクですぜ

523:名無しさん@ピンキー
08/08/21 00:17:49 fp0ON3Ux
思ったんだが
スズって津田とタメだよな

524:名無しさん@ピンキー
08/08/21 00:32:40 7bjYIiYP
>>523
最初に『マガスペ設定』と書いてある
マガスペ設定では
シノ、アリア→3年
スズ→2年
タカトシ→1年
だった

525:名無しさん@ピンキー
08/08/21 13:23:48 Lt7cMJof
シノ、アリア、スズ、ムツミ、カエデ、横島、畑、コトミ、スズ母
何気にあかほんだけでなく濱中よりもキャラが増えたな、生徒会

引っ越しにより消えてしまった三年生の新キャラはくるか?

526:名無しさん@ピンキー
08/08/22 13:43:54 lSmxE4aE
やはりタメになったならタメの設定が読みたいな。
全員先輩ってのもあれだし

527:名無しさん@ピンキー
08/08/22 17:47:05 HQyV90Ci
まとめ更新されてた乙
しかし中堅非看板漫画家のSSなのにとんでもねー量だ

528:名無しさん@ピンキー
08/08/22 22:54:58 bi1YQSsA
ペドで先輩なのが良いんじゃないか

529:名無しさん@ピンキー
08/08/22 23:48:01 yC8uRN6j
せめてロリっていえ!!

530:504
08/08/23 12:02:46 Nma3+xQc
遅ればせながらY-275氏乙です
あとGJ頂き有難うございました

さて,投下予告をしていたのですが
文章もほぼ完成し後は細かい所の修整を残すのみとなったので
早ければ今日の夕方以降には投下することができそうですが皆さん宜しいでしょうか?


531:名無しさん@ピンキー
08/08/23 17:17:20 x5MB8ymF
ちょっくらティッシュ買ってくる

532:504改めボルト
08/08/23 20:39:09 Nma3+xQc
文章が完成したので投下させて頂きます。
ただ完成したといっても前編部分+エロ無しなのですが,宜しくお願いします。


533:ボルト
08/08/23 20:41:01 Nma3+xQc
 とある日の放課後,今日も生徒会室ではいつもの四人が仕事を行っていた。
 そんな中,生徒会室のドアをコンコンと叩く音がした。
「どうぞ~,鍵は開いていますよ~」
 生徒会の一人,七条アリアはそう答えると,一人の生徒が入って来た。
「失礼します。新聞部の畑です」
「久しぶりだな,今日は何の用だ?」
 生徒会長の天草シノが畑に問い掛ける。
「急な話で申し訳ないですが,写真部の清掃を行っていたのですけど,
 私一人だけでは人手が足りなくて,それで生徒会なら手伝ってくれると思って訪れました」
 シノの問いに畑は淡々と答える。
「そうか大変だな,だがこちらも仕事中だからな…」
 どうしたものかとシノが悩んでいるところにタカトシが手を挙げる。
「あの…会長,なんなら俺が手伝いに行きましょうか?」
「私は構わないが仕事の方はまだ残ってるだろう?」
「あ…,そう言われればそうですね」
 タカトシは自分の目の前に置かれている資料を見渡す。まだ半分しか終わっていなさそうだ。すると前からアリアとスズが,
「シノちゃん。それなら大丈夫よ。私の分はほとんど終わったから,津田君の残りは私とスズちゃんで引き継ぐわ。
 それにね,力仕事もあるなら男の子の力が必要でしょう?」
「そうですよ,皆で手伝いに行っても逆に邪魔になるかもしれません」
 難色を示すシノに二人が提案する。
「そうしてくれたら有り難いが,大丈夫か二人共?」
「平気よ~」
「私は問題ないです」
 四人で仕事の調整をしている所に畑が,
「すみません。皆さんのお仕事を邪魔してしまって」
「いや気にすることは無い。困っている人を助けるのも生徒会の仕事だからな」
「みんな有難うございます。それじゃあ,畑先輩行きましょうか」
 そう言って,タカトシと畑は生徒会室を後に写真部へと行った。

534:ボルト
08/08/23 20:41:58 Nma3+xQc
 
………数分後
 
「着いたわ,ここが新聞部の部室よ」
「ここですか。そういえば,新聞部に来るのはオレは初めてですね」
「そうね,じゃあ先に中に入って」
「あ,すみません。失礼します」
 そう言ってタカトシは部屋の中に入っていった。それに続いて畑も入っていく。
 部屋の中に入ったタカトシ。たが,目の前の光景に違和感を感じた。
「あれ?特に散らかっているように見えないんですけど…」
 そんなタカトシの言葉を余所に後から入って来た畑が後ろ手に部屋の鍵を掛ける。
「畑先輩?片付ける所ってどこにあるんですか?」
 タカトシの問い掛けに対し畑は答える。
「ごめんね,掃除をするって言ったことは嘘なの」
「え?それってどういう事ですか?」
 畑はタカトシに近づきながら話を続ける。
「実はね,津田君に大事な話があるの。だからここに来てもらったの」
「話なら生徒会室で良かったんじゃないですか?わざわざ嘘までつかなくても…」
「言ったでしょ?大事な話って」
 そう話すと畑は机の引き出しから1枚の写真を取り出した。

535:ボルト
08/08/23 20:42:49 Nma3+xQc
「この写真を見てくれるかしら」
 そう言うと畑はタカトシに1枚の写真を見せる。
 それは雨の中をタカトシとシノが二人で相合い傘をしている写真でだった。
「これって確か会長の誕生日会の時の…って,いつ撮ったんですか?」
「ジャーナリストたる者,何時でもスクープを探しているものよ」
「まさか雨の中オレと会長を付け回してたんですか」
「その通りよ」
 冷静に畑は答える
「この写真を見る限り,とてもお似合いのカップルね。二人共いい笑顔をしているわ。
 実はこの写真を使って来週の校内新聞の記事にするつもりなの。
 『大スクープ!生徒会長・天草シノと副会長・津田タカトシ二人の熱愛発覚!』
 って所かしら」
「何考えているんですか!別に俺と会長は付き合っている訳じゃ無いんですよ」
「これが全校生徒に知れたら大変な事になりそうね。
 生徒会長と副会長が自ら校則違反をしているんだから」
「人の話聞いています?付き合ってないですって」
「あなたが付き合ってないと言っても,噂が広まれば嘘も事実と同じよ。
 もしこの件が職員会議とかになったら軽くて厳重注意,重ければ解任や停学もありえるかもね。
 知ってるでしょ?元々ここは伝統のある女子高だって。
 男子の受け入れを始めて,すぐに問題を起こしちゃったら,それなりの処罰が待っているのは当然でしょ。もちろん会長も処罰は免れないと思うわよ。
 それに会長のファンクラブの子達からも目をつけられるかもね。命の危険もあるかも知れないわよ」

536:ボルト
08/08/23 20:43:56 Nma3+xQc
 畑は矢継ぎ早に怖いことを言い続ける。
「…結局,何が言いたいんですか畑先輩?」
「まだ分からない?この事を記事にされたくなかったら,大人しく私の言う事を聞いてもらうわ」
「約束してくれるなら,写真のデータは津田君に渡してあげる」
 タカトシは畑の余りにも身勝手な発言に言葉を失っていた。
(この人は急に何を言い出すんだ?だけどもし逆らったらオレも会長も…)
 少しの沈黙が流れた後,タカトシは,
「…一日だけ待ってください。それまでに答えを出します」
「いいわよ。だけどこれはあなたにとって,決して損はしない話だと私は思っているの」
「えっ?損はしないって…?」
「…とりあえず今日はここまでね。あなたに私の携帯のメルアドと番号を教えてあげる。
 明日,時間を決めて呼び出すから確認をとれるようにしてね。
 もし来なかったら交渉は不成立と受け取るわよ」
 そう言われて,畑から番号の書かれた紙を受け取ると,タカトシは何も言わずに生徒会室へ戻っていった。
 
………
 
「…ただいま戻りました」
「ご苦労だったな。ん?どうした?私の顔を見つめて」
「あらあら~?津田君,まさかシノちゃんを相手にHな妄想してるのかしら?」
「何考えているの津田!イヤラしいわね!」
「いえ別に…,別に何もないです…」
「そうか?それならいいが…,ちょうど私達もいま仕事が終わった所だ。
 そろそろ暗くなって来るし,ここで終わりにするか」
「じゃあ帰りましょうか~」
「そうですね。明日も頑張りましょう」
「お疲れ様でした…」
 そう言って4人は生徒会室を後にし,それぞれの家路に着いた。
 
 その夜,タカトシは畑の言った最後の一言に疑問を感じていた。
「…どうしようもないよな。皆に迷惑かけられないし。
 でも,損はしないってどういう事なんだろう?」

537:ボルト
08/08/23 20:44:44 Nma3+xQc
 
次の日…
 
タカトシの携帯に一つの着信メールがあった。そこには…
 
『今日の午後5時に写真部に来てちょうだい 畑』
 
 
その頃2-Bの教室では…
「シノちゃん。昨日のタカトシ君,新聞部から戻って来た時,何が様子がおかしくなかった?」
「そうだったか?私は別に変な風には感じなかったが」
「もしかしてシノちゃんの事を好きだったりして」
「そうなのか?いくら私の事が好きでも校内恋愛禁止だからな…」
 生徒会長として真面目な事を言いながらも,顔を朱くするシノ。
(あらあら,顔を朱く染めちゃって。可愛いわよシノちゃん。
でもタカトシ君の方は気になるわね。後で様子でも見に行ってこようかしら)

538:ボルト
08/08/23 20:51:04 Nma3+xQc
以上が前編になります。
一応,タイトルは『a photograph』となります。
コテハンは今,旬の人であるウサイン・ボルト氏から採らせて頂きました。
また初めてのSS投下という事で誤字・脱字と,皆さんのお目を煩わせる点があったかもしれませんが,
これからも皆さんが楽しんで下さるよう頑張って行く次第であります。


539:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:08:24 Oo929hos
乙です!!
また新しい職人さんの登場ですねいや~嬉しいです
コテ名の通り最速の男になることを期待して続編待ってますよ

540:名無しさん@ピンキー
08/08/23 23:41:20 SZ4nZ13b
乙ガンダム
がんばれー!

541:501
08/08/24 00:05:30 kbpxP+2W
アク禁で苦しんでいたところ、俺の妄想を素晴らしい形で具現化していただき
ありがとうございました。後編も楽しみにしてますよ。

542:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/08/24 17:12:19 Hr384j1N
皆さんお疲れ様です。

「ハナとプチ」で三つ目のSSになります。
スルー対象ワードは「エロ会話」 、タイトルは『お祭りでプレイ』でお願いします。

543:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/08/24 17:13:23 Hr384j1N
「わあ、凄い人ですねえ」
「そうね」
「この辺りで一番大きなお祭りらしいんですって」
「わんわんわん」
 華やかな提灯にたくさんの露店、そして賑やかなお囃子。
どこから見ても紛うことなき“夏祭り”である。
「おいおい皆、先々行くんじゃない。迷子になるぞ」
「すいませーん」
「先にイクのは男に抱かれてる時だけにしときなさい」
「すいません、一緒に歩くと恥ずかしいので先に行っていいですか?」
 その夏祭りに遊びに来ているのだった。
私立雛菊女子高きくもじ寮のおなじみの面子が。

 一年生のハナ、三年生のヒカリとエレナ、寮母の叢雲、そして犬のプチ。
雛菊女子高等学校のきくもじ寮で暮らす四人と一匹である。
夏休みの最中だが、ヒカリとエレナは大学受験対策の夏季講習があるために寮に残っていたのだ。
じゃあハナはどうしているのかというと、これは単純に寮と実家がそんなに離れていないから。
「二年半寮で生活しているけど、このお祭りに来るのは初めてだわ」
「え、ヒカリ先輩、初めてなんですか?」
「そうよ」
「じゃあロストバージンですね、今日」
「……」
 雛菊女子は付近でも有名な進学校であり、校則も寮則もそれなりに厳しい。
門限以降の時間の生徒だけの外出は基本的に禁止なのだが、
今回は寮母の叢雲が同伴ということで特別に許可されたのだ。
最もこの寮母叢雲、禁煙のはずの寮内で堂々喫煙する、寮生の前で酒は飲む、
時にいかがわしい発言をかまして皆を困惑させる等々、よくお前寮母になれたなという人物であるからして、
ヒカリなどから見れば一緒に来たからと言ってまったく安心出来なかったりするわけだが。
「ハナちゃん、プチの手綱を離しちゃダメよ」
「はいっ」
「ハナにも首輪つけときゃいいんじゃない。エレナ、今持ってる?」
「ごめんなさい叢雲さん、今は残念ながら所持してなくて」
「素でそういう会話をしないでくれ、この人混みの中で」
「わんわんわん」
 ボケを飛ばしまくる叢雲とエレナ。
この二人、波長が合う上にとにかくエロ方面に知識が豊富なので、
ほったらかしとくとどんどん交わす言葉の内容がエスカレートしていってしまう。
ハナも基本ボケタイプであり、プチは何といってもただの犬。
自然、ヒカリがこの中でまとめ役というかストッパーになるのはいた仕方ないところなのだった。
「でもアレですね」
「なあに、ハナちゃん?」
「結構浴衣を着てくる人って多いんだなあ、と思って」
 ハナの言葉を受け、エレナとヒカリは周囲をぐるりと視線を走らせた。
成る程、彼女の言う通り、主に女性を中心に浴衣姿の人がかなり見受けれられる。

544:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/08/24 17:15:12 Hr384j1N
「日本の伝統文化だものね」
「お祭りに浴衣って当たり前なような気もしますけどね」
「でも確かにあんまり着た記憶がないわね、せいぜい旅館に泊まる時くらい?」
「ま、かくいう私らも浴衣姿だけどな」
 そう、四人はそれぞれに鮮やかな模様が入った浴衣を身に纏っていた。
ハナは白地に黄色い揚羽蝶、エレナは薄い青地に金魚と水草、ヒカリは桃地に撫子、叢雲は紺地に藤といった塩梅だ。
これは各自個人の持ち物ではなく、一式全て寮母の叢雲の物。
着付けから全て彼女が行い、髪型のセット、さらには下駄や帯の色も浴衣に合わせて選ぶという結構な凝りようだった。
こういうのをさらっとこなす辺り、なかなか叢雲は侮れない女なのだが、
普段が普段だけにあまり尊敬されないのが悲しいところではあった。
「でも叢雲さん、何で四着も浴衣を持ってるんですか?」
「んー? まだまだあるわよ、部屋っつーか押入れに」
「へえ、叢雲さんって浴衣マニア?」
「どっちかって言うと私はメイド服マニアなんだけどな。いやまあ、前の寮母さんが辞める時に置いていったってワケ」
 きっと叢雲の前の寮母も、こうして寮生たちに浴衣を貸して、祭りに繰り出したりしていたのであろう。
きくもじ寮の微笑ましい伝統と言えなくもないかなと、叢雲の話を聞きつつヒカリは思った。
「浴衣もプレイとしては悪くないんだけど、浴衣イコール屋外でってなもんだから面倒なのよねぇ」
「適当な茂みを探すのに手間取るんですよね」
「見つけても先客がいたりな」
「寮母と寮生の会話と思えん」
 叢雲が色々経験豊富なのは承知しているが、さてエレナは本当のところはどうなのか。
きくもじ寮には一年の頃から一緒にいるが、
実家に帰っている時は知らずもこっちでは彼女に男の影を感じたことはない。
となると、中学時代によっぽど経験を積んできていることになる。
親友ながら、その辺りをどう突っ込んで聞いていいものやら、ちょっと怖い処女のヒカリである。
「しかし夏だけに汗が鬱陶しくて」
「べとべとになるんですよね、それで草とか貼りついちゃって」
「それと蚊がな」
「虫よけスプレー必須ですね」
「浴衣はパンツはかない時もあるし、一度太股の付け根を噛まれてなー」
「今日は女の子だけですから普通にはいてますけど、男の人と一緒だとはかない方が喜んでくれますよね」
「もうそろそろ二人ともやめにしてくれないか
 テープにでも起こせばその筋に高値で売れそうな会話だが、
実際側で聞いているヒカリにしてみればたまったものではない。
なおさっきからハナがまったくの無言になっているが、
これは話についていけないのではなくて綿菓子を舐めるのに必死になっているからである。
鼻の頭に綿菓子をぽつんと一欠片くっつけている辺り、なかなかこの娘は天然の萌え要素を持っているのかもしれない。
「で、結局部屋に戻ってすることになったり」
「お殿様プレイは絶対ですよね」
「ああ、帯を引っ張ってくるくるくるー、ね」
「はい」
「あれさぁ、一度本気で目を回して倒れて吐いた覚えが」
「あらあら、大丈夫だったんですか?」
「んー、出して気持ち悪くなったけど、すぐに出されて気持ちよくなったし」
「ストップです! 祭りを楽しんで下さい!」

545:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/08/24 17:16:53 Hr384j1N
 ここいらが限界と見て、ヒカリは二人の間に割って入った。
このタイミング、きくもじ寮で暮らすうちに身についた“流れを読む力”のタマモノであろうか。
今後社会に出てそれがどれだけ活用出来るスキルかはわからないが。
「あー、金魚すくいだ」
 と、ここでようやく綿菓子を食べ終わったハナが輪に戻ってきた。
彼女が舐めていたのは普通サイズの綿菓子だったが、
も一つ上の大きさのビッグサイズ(100円増し)だったらあと五分以上はかかっていたことだろう。
「叢雲さん、やっていいですかあ?」
 目をキラキラと輝かせて叢雲にお願いするハナ。
プチを拾ってきた経緯もあることだし、この娘はどうやら“小さくて可愛らしいもの”に弱いらしい。
「ダメー」
「えーっ」
 叢雲、一刀両断。
口に咥えたタバコのせいか、言い方にあまり寮母としての威厳を感じ取れないのが残念なところではある。
「寮内ペット禁止だから」
「金魚もダメなんですか」
「立派なペットにあたる」
「もうすでにプチがいるじゃないんですかあ」
「金魚はバター舐めないでしょ」
 バター舐めるなら蛇でもトカゲでもはたまたノコギリエイやモリアオガエルでも許可するんだろうか、
とはヒカリは思っただけで言葉にはしなかった。
あまりにもバカバカしかったので。
「じゃ、じゃあウナギ釣りとかヤドカリ釣り、フナ釣り、タガメ釣り、カマキリ釣りもダメなんですか?」
「今どきそんな露店ないと思うけど」
「えー、実家の近くのお祭りじゃありましたよぉ」
「あんた、どこ出身だったっけ?」
「カラーひよこもありました」
「問題だろ……それ」
 ハナ、ヒカリ、エレナ、叢雲、そしてプチ。
まあ、こんな感じで何やかやと騒ぎつつ、祭りの奥へ奥へと進んでいくのだった。
「じゃ、じゃあ射的やりましょうよぉ、おもちゃ取りましょうおもちゃ」
「景品に大人のおもちゃとかあるかしら?」
「あるわけない」
「下着ならあるかもねー」
「わんわんわーん」
 四人と一匹、肩を並べて。



   F   I   N

546:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/08/24 17:18:16 Hr384j1N
ここまでです。

ペピトーン氏にY-275氏、そしてボルト氏、乙&GJです。
これからもぼちぼちとですが頑張っていきたいと思います。

547:名無しさん@ピンキー
08/08/24 22:42:22 ctChoAvP
ふぅ‥‥

548:名無しさん@ピンキー
08/08/25 07:14:33 qIID0zNf
GJです!相変わらずここの職人は雰囲気作るの上手いなぁ

549:ボルト
08/08/25 12:28:47 RU3ZT5+5
皆さん有難うございます。
最初に一つ訂正があります。
>>533の最後で写真部とありますが新聞部の間違いでした。
何度も何度も確認したのですが間違いが出てしまいました。
 
さて後編なんですが,構想もまとまってきたので,近い内に投下出来ればいいかなと思っています。
ただ一つ,畑さんの下の名前が分かれば,自分にとってうまくいく展開に書けそうな気がします。

550:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:38:58 l8CIcGsF
思春期のケイの苗字が不明なので郭氏が暫定的に「木佐貫ケイ」にしたことも以前あったな
キョウコからケイ、マリアからアリアの例もあるように名前とかは結構氏家マンガじゃ適当だからなあ
畑さんの名前も下手すりゃずっと不明のままかもしれないw

とにかく応援してますよボルト氏!
これからもがんばってエースを目指してください!

551:名無しさん@ピンキー
08/08/26 00:29:55 2UYsxJ0l
>>549
ボルト氏ガンガレ!

552:ボルト
08/08/26 21:11:43 nDULRpRZ
どうもボルトです。
後編が完成しました。
スルー対象ワードは
「ややクーデレ?」
「微エロ」
です。
では『a photograph 後編』を投下します。

553:ボルト
08/08/26 21:13:01 nDULRpRZ
 
……………
 
 畑から,呼び出しのメールを貰ったタカトシ。幸い今日は,生徒会の仕事も無かっので放課後は適当に時間を潰し,新聞部へと向かって行った。
 新聞部の前に着いたタカトシは,不安に駆られながらも,観念したかのようにドアを叩いた。
「…津田ですけど,畑先輩いますか?」
「――待ってたわよ,中にどうぞ」
「…失礼します」
「いらっしゃい。あ,ちゃんと鍵を閉めてね」
 そう言われるとタカトシは部室の鍵を掛ける
「そこの椅子でいいから座ってくれる?」
 タカトシは言われるがままに椅子に座る。
 タカトシの前に立った畑は写真を片手に話を始めた。
「約束通り来てくれたという事は,私の言う事を聞くと受け取って構わないわね?」
「…はい。皆には迷惑をかけられないです。オレ一人が我慢すればいい事ですから…」
「正しい判断よ。じゃあ早速,一つ聞いてもらいましょうか」
「…分かりました。何をすればいいんですか?」
「まず目をつぶって。そのあと,手を膝に当てて,軽くかがんで」
「…これでいいですか」
 軽く中腰になるタカトシ。
「そうよ。そのままじっとしてて」
 畑の言われたままにするタカトシ。すると抱き付かれた感触があった。
「ん……ちゅっ………ちゅっ…んふっ…」
 さらに口元に何が柔らかい物が当たっている。
 タカトシは薄目になると,目の前の光景に驚く。畑の唇が自分の唇と触れ合っていたのだから。

554:ボルト
08/08/26 21:13:52 nDULRpRZ
(畑先輩がオレにキスをしている!)
 タカトシは思わず目を見開く。
 それに気付いた畑は,そっと唇を離して,
「駄目よ。目を閉じてなきゃ。ばらされてもいいの?」
 畑にそう言われると,タカトシは頭の中が混乱しながらもゆっくりと目を閉じた。
(急にキスをするなんて…何で?畑先輩は何でオレに……?)
「んっ……ちゅ……ちゅっ,……ん……んふっ……」
 優しく唇が触れ合うだけのキスをする畑。
「…ちゅっ……ちゅっ……んふっ……んふぅん………」
 暫くすると,畑は舌を入れてタカトシの口の中を無理矢理こじ開けていく。
「ちゅっ……ちゅるっ,じゅじゅ……ちゅぱっ……はふっ,んふっ……れろれろっ…」
(……!?…舌が入って来た!)
 更に予想もつかない行動に,思わずタカトシは口を離して距離をあける。
「ぷはっ…はー,はーっ………嫌っ,離れないで。……お願い,このまま続けて」
「…でも,急にこんな事…」
「……約束でしょ?」
 タカトシよりも背の低い畑は上目使いでそう答える。
 
………ぷつっ
 
 普段は一度も見せた事の無い畑の行動に,タカトシは理性が弾け飛んでしまった。
 今度は自らキスをして,舌を口の中に挿し入れていく。
「…ちゅっ,ちゅっ…………じゅるっ……ちゅぱっ……ちゅぱっ…………」
「…ちゅぱっ……ん,んんっ……じゅじゅっ……ちゅっ,ちゅっ………」
 舌と舌を絡ませる程,激しいキスをする二人。お互いの唾液が相手の喉を通っていく。息をするのも忘れたかのように二人はキスを続けていた。
 やがて息が続かなくなったのか,二人は同時に離れて大きく息を吸った。
「ふー,ふーっ………ふぅ……ふぅ…」
「はぁはぁはぁっ……はーっ……はー……はぁ……」
 すると互いに目があった二人。息を整えているのにも関わらず,二人は再び口づける。
「……ちゅっ…ちゅっ,じゅじゅじゅっ……ちゅぱっ,ちゅっ……ちゅっ………」
「………じゅっ…じゅるじゅるっ……れろっ……れろれろれろっ……ちゅぱっ…」

555:ボルト
08/08/26 21:14:38 nDULRpRZ
 
…………
 
 それから何分経っただろうか?5分ぐらいだろうか?だけど二人にしてみれば時間の流れはとても緩やかに感じただろう。
 
…………
 
「…気持ち良かった?」
「…はい,でも何で急にこんな…」
「まだ気付かないの?意外と鈍い所があるのね。実はね,私………あなたの事が好きなの」
「はい……………………はいっ!?」
「好きになったのは,あなたに初めて出会った時からよ。
 あなたの事を考えてたら,胸が張り裂けそうなほど好き。
この写真だって本当はあなたの写真を撮ろうとしたの。でも会長と二人で傘を差してるなんて思わなかった。気付いたらシャッターを押していたわ。………見て」
 そう言うと,畑は机から写真の束を取り出した。その数は裕に百枚以上はある。それらは全てタカトシの写っていた写真だった。
「軽蔑した?私が隠し撮りするような人だって」
「…知らなかったです。先輩がオレの事を好きだったなんて。
 本当の事を言うとオレも先輩の事が気になっていました。最初に会った時は正直変な人だなと思っていました。
 けど,先輩が生徒会に来る度にだんだん好きになってしまって。告白しようと考えていた時もありました。
 だけど副会長として校則を破る訳にはいかなかったから,それが出来なかったんです…」
「…嬉しい。お互いそう想っていたなんて。……校則の事は分かっているわ,でも一緒にいたいの。ただ,津田君の側に居たいの。それだけでいいの」
「…こんなオレなんかでいいんですか?」
「うん…」
「分かりました。オレも一緒に居たいです……これから宜しくお願いします,畑先輩」
「ありがとう津田君。…ねぇ,もう一つお願いがあるの。二人でいる時は下の名前で…『タカトシ君』って呼んでいいかしら?」
「…構いませんよ」
「…ありがとう。嬉しい」
 そう言うと二人はお互い顔を見合わせたまま,口を近づけて行き,再び濃厚なキスを始めた。
「……ちゅっ,ちゅぱっ……じゅじゅっ……ちゅっ………んふっ,………んんっ………」
「……ちゅるっ……ちゅっちゅっ……じゅるっ……じゅじゅじゅっ……んふっ……ちゅぱっ………」

556:ボルト
08/08/26 21:16:47 nDULRpRZ
 
…………
 
 新聞部の中をずっと見続けている人がいた。七条アリアだった。その手には部室の鍵が握られている。
 タカトシの様子が気になったのか後を付けていると,新聞部の中に入っていく様子が見えたので,生徒会室から鍵を取りに行き,再び戻って鍵を開け,ドアを数センチ開くと,まさに濃厚なキスの真っ最中だった。
(あらあら~こんな事になっていたなんて。…本当はいけない事なんだけど,二人の為にもシノちゃんには黙っておきましょう)
 そう心に思うと,そっと鍵を掛けて新聞部から離れて行った。
 
…………
 
「ごめんね,脅したりして」
「………いえ,オレを脅して下さい。一緒に居ないと写真の事をばらすぞって」
「……………ふふっ,うふふっ」
「…………ははっ,あはははっ」
 お互いに笑い出す。
「ねえタカトシ君,もう一つお願いがあるの」
「何ですか?先輩」
「写真を撮ってもいいかしら?今まで,あなた一人の写真しか撮ってこなかったから,今度は二人で一緒に写りたいの」
「…もちろんですよ先輩」
 
 そう言って畑は写真の準備をする。
 タイマーをセットしてタカトシの側に近づいていく――

557:ボルト
08/08/26 21:17:36 nDULRpRZ
 
………………………
 
 畑は一枚の写真を見ていた。
「先輩~,柔道部の取材に行くんでしょ~,先に行ってますよ~」
「ごめんね,今行くから」
 新聞部の後輩が急がすように畑を呼んでいる。
 畑はその写真を自分の机の中にそっと入れて部室を出て行った。
 
 片やタカトシも一枚の写真を見ていた。すると,
「津田,ぼっとするな。早く柔道部の応援に行くぞ」
「すみません,会長。今行きますから」
 シノに怒られたタカトシは慌てて準備をして出て行く。もちろんその写真は大切にカバンの中に入れている。
 その横でアリアが優しく微笑んでいる。
 スズは呆れたような顔をしていた。
 
…………………………
 
 二人が見ていたその写真は,タカトシと畑が仲良く寄り添っている写真だった。
 
 この先,二人の関係はばれるかもしれない。
 だけど,二人にとってそんな事は関係なかった。
 この写真のように,どんな事があっても二人仲良く居続けようと心に誓うタカトシと畑だった。
 
FIN.

558:ボルト
08/08/26 21:27:25 nDULRpRZ
これにて『a photograph』完結になります。
今回が初めてという事で苦労する所が多々ありましたが,何とか完成することが出来ました。
これも皆さんの激励があったからこそです。ありがとうございました。
また,>>501さんにはSSを書くきっかけを作って下さって,特に感謝してます。

さて,次回作ですが,生徒会3人娘の誰かor今回のアフターストーリー的な物を予定しています。
個人としてはSSは生徒会一本に絞って書こうと思っています。

最後まで読んで下さった方々,ありがとうございました。<(__)>

559:名無しさん@ピンキー
08/08/27 00:17:27 SjRg3uLM
乙です

最近久々に濱中読み直したら、ミサキが可愛い過ぎる件について

560:名無しさん@ピンキー
08/08/27 00:30:15 I6ot0m2h
ぼけーっとしてたらいつのまにやら新作が来ていたので驚いた
ボルト氏にGJ!


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