【あかほん・濱中】氏家ト全 25時間目【妹・生徒会】at EROPARO
【あかほん・濱中】氏家ト全 25時間目【妹・生徒会】 - 暇つぶし2ch250:名無しさん@ピンキー
08/06/19 23:53:29 U8Kn5zhb
週マガに移籍らしい
ソースはマガジンスレ

251:名無しさん@ピンキー
08/06/19 23:59:03 zc38erqz
マジかwwきたあああああああ
氏家神もやっと復活だな
まじ嬉しい

252:名無しさん@ピンキー
08/06/20 00:00:51 U8Kn5zhb
スマヌフライングした
吊ってきます

253:名無しさん@ピンキー
08/06/20 00:16:37 7l3IyyK5
>>252
卿には名誉ある自害を許す

254:名無しさん@ピンキー
08/06/20 00:44:21 /E5OWnAD
いや、彼の者には生き恥を晒してもらおう。書き手として己が妄想を衆目に晒すという生き恥をな!!さあ!妄想を文章にする作業に移るんだ!!

255:名無しさん@ピンキー
08/06/20 01:31:47 5OE0ClDx
嬉しいが不安で複雑だな
氏家にとっても週少マガジンにとっても良い方向に転びますように…

256:名無しさん@ピンキー
08/06/20 01:40:22 DQ06b1kZ
どこが不安なんだ?
もう失敗したら後が無いかもとかか?

257:名無しさん@ピンキー
08/06/20 09:43:31 EHrKGpJ7
あかほんのようになりませんように

258:名無しさん@ピンキー
08/06/21 09:24:05 YP30wDMG
投下待ち

259:名無しさん@ピンキー
08/06/21 12:06:45 Va3DdR3C
週刊に移転するのが本当ならめでたい。ここももっとにぎわうでしょう。

260:名無しさん@ピンキー
08/06/21 18:12:24 6JAvdEtQ
>>259本当だったよ さっき確認した
そして、氏家神の最後のページ掲載米が確か「週間マガジンに移転します。」
相変わらずたんたんとしていて面白いwww
いったい喜んでいるのか分からないwwww

261:名無しさん@ピンキー
08/06/21 22:44:07 99JvcRdd
・シホちゃんのおしっこ
・ミナオちゃん
・ドSケイ×ドMシンジ
・ヒカリ先輩
・アリア× タカトシ
マダー


















特にヒカリ先輩

262:名無しさん@ピンキー
08/06/22 08:56:55 zdmpHvgQ
あかほん連載から終了までの経緯、どうも編集部主導で氏家はババ引いた感じがあるからなあ
真実がわからんから今回も大丈夫かという不安はある

あかほん、もったいないと思うんだぜ

263:名無しさん@ピンキー
08/06/23 20:21:07 9kXlaT0q




264:名無しさん@ピンキー
08/06/24 01:05:03 SBg3fTeR
アイディアはあるのに書く時間がなくてもどかしいぜ
生徒会役員共が週マガで始まったら全盛期復活するかな?

265:名無しさん@ピンキー
08/06/24 16:05:22 0IRgOSsN
今、現役の職人は何人なんだろう

266:名無しさん@ピンキー
08/06/24 21:50:49 jZqiXBnt
>>265
一作目投下しようとして、途中のまま何か月も放置してる人間ならここに一人。

267:名無しさん@ピンキー
08/06/24 22:21:21 cOGJHdqM
>>266
まだ未完の作品をかなりゆっくり書いているのがここにも1人いますよ

268:名無しさん@ピンキー
08/06/25 08:16:36 PHNyX2G5
頑張れ応援するぜ
しかし考えると初期から安定したペースで最多投下の郭氏って凄いな…

269:名無しさん@ピンキー
08/06/25 19:33:05 /Y2rRYbf
今日はミサキチの誕生日
ついでに俺も誕生日

270:名無しさん@ピンキー
08/06/25 22:03:06 zf0/IPJH
>269
おめ!

271:傍観者
08/06/25 23:05:20 I6tj23Lc
やっと終わった。
>>88
の続きです。

272:傍観者
08/06/25 23:09:03 I6tj23Lc

 これまでにない不自然な体勢に疑問の声を上げるミサキ。
「じゃあ、いくぞ」
「はぁん!」
 マサヒコは座ったまま尻をわずかに浮かせるように体を揺する。自分の体重が膣に全て
かかるかのような衝撃に不意をつかれ、ミサキは大声を上げた。
「どう?」
「ああ、イイ・・・、凄くイイよ」
 問われてマサヒコに抱きついたまま、ねだるような答え方をする。
「じゃあ、どんどんいくぞ」
「ハァッ!アン!アアッ!」
 ズン、ズン、ズン、と激しく下から叩きつけられるマサヒコの肉棒。上下の移動距離は
正常位や騎乗位より少ないとはいえ、一回一回の往復が全身に重く響くような感覚だ。思
わず飛び上がってしまいそうな体をマサヒコにしがみついて抑える。
 再び快楽におぼれていくミサキ。だが、かろうじてリョーコの教えを思い出す。受動的
なだけではだめなのだ。気付いて脚腰に力を入れる。揺すられるだけでなく、自らも少し
動こうとした。マサヒコの揺れに自分の揺れを合わせる。膣の締め付けに強弱をつける。
「うぁ」
 マサヒコからも少し声が漏れた。一人ずつの動きは小さいとはいえ、二人が徐々に息を
合わせていくと、その振動はベッドを揺らすほどになる。ペニスの膣での動きの幅も大き
くなる。それはつまり、二人の刺激される性感帯が広くなることであり、肉の悦びも当然
大きくなる。
「うっ、うっ、くぅ」
 三度目の勃起で性器がひどく充血しているような、攣ったような感覚を持ち始めたマサ
ヒコ。それでも快感は勃起を強いてくる。二人で協力して行為をしているという感触。こ
んなに疲れていても互いが感じる快楽はこれまでで一番だろう。
「アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!」
 ミサキの声がかすれてきても止まらない。本能と義務感が混ざった状態でマサヒコ自身
を締め上げ、絞り込む。
「ハァ・・・、ハァ・・・、ハァ・・・!」
 マサヒコの体のゆすり方もどんどん激しくなる。二人の動きを合わせると、マサヒコの
肉棒が完全に抜けないのが不思議なくらいだ。それでもマサヒコはもっとミサキの奥に自
分を突き込もうとするかのように自らを勢いよく、深々と埋め込もうとしていく。




273:傍観者
08/06/25 23:09:34 I6tj23Lc


 そして、ミサキはマサヒコの頭を自分の薄い胸で締め壊さんばかりに強く抱きしめ、マ
サヒコはミサキの細い腰は砕かんばかりに指を食いこませ、
「ヒィ、ア、ァ、ァ・・・ッ・・・・・・」
「ウァッッ!!」
 二人同時に苦しく、絞り出すような声をあげてイッた。
 達して一呼吸すると、ミサキの体から力が完全に抜ける。それをマサヒコは倒れないよ
うに背中に腕を回し、支える。腕は糸の切れた人形のように垂れ下がり、マサヒコの腕に
持たれるように後ろに軽く反りかえったミサキの姿。口からよだれを垂らし、その端正だ
った顔には、性の快楽を味わいつくした女特有の、呆けてたるんだ、淫らでどこか幸せそ
うな笑顔が浮かんでいた。
 しばらくそのままの体勢でいたが、
 (感じる・・・。)
 ミサキはまだマサヒコから脈動が伝わってくるのを感じた。自分の体力はもう限界だろ
う。しかしマサヒコが本当の本当に限界にいくまではまだ頑張らなくてはならないのでは
ないか。
「マサちゃん・・・」
 力ない腕をなんとか持ち上げ、恋人の頭を掻き抱きながらミサキは声をかけた。
「どうした、ミサキ?」
 そのままの体勢で顔を上に向け、ミサキの顔を見つめるマサヒコ。
「マサちゃんは・・・、自分の全部を出し切れる?」
「どういうことだ?」
「まだ、マサちゃんはセックスできるよね」
「・・・、もう無理じゃないかな」
 三連発は若くてもさすがに堪える。出るものも無いのではないか。
「違う、そうじゃないの。もう本当に倒れてそのまま気絶してしまうくらい、本当の全体
力よ」
「それは・・・、確かにまだできるかもな」
 今のマサヒコは惰性というか余力というか、そういうので軽く勃起したままの状態でミ
サキの中に収まっている。
「私はマサちゃんのおかげで、自分のほとんど全てをセックスで出し切れたと思う。全部
出して、全部マサちゃんに受け止めてもらって凄い幸せだよ。だからマサちゃんにも全部
を私にぶつけてほしいの」



274:傍観者
08/06/25 23:10:06 I6tj23Lc

 恋人を慈しむミサキの声と表情。憔悴しながらも穏やかに優しいその微笑は慈母のよう
に温かくマサヒコの心を包む。その気になってきたのか疲れたペニスにまた力が加わって
くる。だが、マサヒコはとまどったように。
「でも、大丈夫か?もう疲れきってるんだろ?」
 と告げた。これ以上の行為はミサキにとっては苦痛かもしれない。そうまでして自分の
欲望のありったけを吐き出すことに意味はあるのだろうか。
「私はマサちゃんの恋人だよ」
 軽くふくれっ面を作り、おどけたように答えるミサキ。
「だから大丈夫。マサちゃんの全部を受け止めるよ。だからお願い。私にマサちゃんの全
部をちょうだい」
「ミサキ・・・」
 マサヒコはミサキの覚悟の強さに、下手に心配などをした自分を恥じた。そして、挿入
したまま、ミサキの体をゆっくりとベッドに横たえる。ミサキの弛緩した四肢はそのまま
ベッドに広がった。
「じゃあ、ミサキ。俺の全部を、全力を、受け止めてください」
「はい、マサちゃん・・・」
 マサヒコも覚悟を決めた。本当に動けなくなるまでミサキへ性欲をぶつけようと。

 勃起したものを一度ミサキの入口近くまで引き出し、そして奥深くまで突き込む。疲れ
きったミサキからはこれまでのような締め付けは感じられない。ゴムの皮膜ごしに柔らか
な膣肉を感じる程度だ。そしてマサヒコの性器も疲れと慣れにより快感が麻痺してきてい
る。それでもマサヒコは続ける。

 シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、
パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュ
ッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ


 今までにないほど速く、やみくもに、淡々と前後運動を続ける。ミサキを悦ばそうとす
るのでなく、ただ自分が絶頂に達しようとするだけの動き。激しい運動による疲れが浮か
び、その表情は苦行僧のようにも見える。
 前後運動をするたびに、ぅぅ、ぁぁ、本当に微かな喘ぎを漏らしていたミサキ。しかし、
その声がやや大きくなる。そして、ミサキの中に潜り込んだマサヒコの一部が徐々に締め
付けを感じるようになった。



275:傍観者
08/06/25 23:10:40 I6tj23Lc

 マサヒコの激しい動きは、自分が達する前に疲れきったミサキを無理矢理に三度目の絶
頂に導こうとしていた。もはや体力を使い果たしたミサキからさらに体力を搾り取ろうと
する所業。これではミサキに快感より恐怖と不安を与えかねない。そう思ったマサヒコは
行為をやめようかとも思った。
 だが、ミサキの表情は疲れ、苦悶しながらも拒絶するようには見えなかった。マサヒコ
を全て受け止めると決めた覚悟はどうなっても揺るがないようだ。それを見てマサヒコは
彼女の希望に応えるべく動きを継続する。
「ウー、ハー、ハー、ハー、ハー、ハー」
 ミサキの喘ぎがさらに激しくなる。弛緩していた腕にピクリと力が入った。
「ん、ううっ!!」
 ついにマサヒコが放出した。もはやごく薄い汁さえ出たかどうか分からない4回目の射
精。色濃い疲れの中にも性の満足感がある。動きを止め、全力疾走したあとのような荒い
息を放つマサヒコ。
(まだ・・・、動けるな)
 幸か不幸かマサヒコにはまだ余力がある。男のシンボルに再び力を込め、ミサキへの突
貫作業を再開する。
 激しいマサヒコの動きにより、またまた絶頂に追いやられようとするミサキ。さっき以
上にマサヒコがイクのは遅い。疲れた体をよじらせて喘ぎ、悶える。
「アーッ、アーッ、アアアッ!!!」
 ミサキ3度目の絶頂。その声は掠れた悲鳴のようにしか聞こえない。
 再び弛緩したミサキの体に淡々と突き込み続けるマサヒコ。かれの5回目の射精にはま
だ時間がかかりそうだ。




276:傍観者
08/06/25 23:11:06 I6tj23Lc

 どれだけの時間が流れただろうか。マサヒコはまだ腰を振り続けている。しかし、かな
り勢いは衰えている。
 大分意識が朦朧としてきた。今夜放出するのは次で7回目だったか8回目だったか。こ
の間にミサキを4回目の絶頂に追いやったのは確かだ。今のミサキの意識はどのような状
態なのか。完全に気を失っているか、それとも起きてはいるがぼーっとしているのか。あ
まりにも少ない反応からは読み取れない。
(次で・・・、本当に最後だ!)
 マサヒコは自分の体力の限界が近いのを確信していた。
(あと少し、あと少しで!)
 頭の中にこれまでのミサキの様々な痴態がフラッシュバックされる。それらが頭を巡る
たび、ここまで来るのに大変だったが、なんと幸せだったのかと実感する。
 そして、
「ううっ!!」
 最後の射精。一気に力が抜けていく。最後の最後、疲労困憊の中マサヒコはこれまでの
性行為にはなかったほど充実した気持ちだった。例えて言えば、普段が100メートルを全
力疾走した気分だとすると、今のはこれまでに歩いたことも無い長距離を完走し倒れ込ん
だような気分といったところか。
 ずっとミサキの中に入りっぱなしだった。自分の一物を抜く。そしてミサキと自分を最
後の一線で隔てていたコンドーム(よくここまで破けなかったものだ)を外し、捻ってご
み箱へほうる。
 そこまでが動ける限界だった。ミサキの横に汗だくの体を横たえた。
「ミサキ、終わったよ」
 起きているかどうかも分からない恋人に声をかける。
「うん、良かったよ」
 ミサキがごく小さい声で返答した。そして彼女はマサヒコの方に向き直り、彼にもたれ
かかる。マサヒコも彼女を包むように腕を回し、二人はそのまま深い眠りに落ちた(なお、
こういうことまで踏まえたうえでミサキ、及び裏で指示をだしたリョーコは金曜日を選ん
だのである)。



277:傍観者
08/06/25 23:11:32 I6tj23Lc
 同じ夜。

『ハァン、ア、行ク、死ぬ!アン、死んじゃう!イッちゃう!マサちゃ、アン!私イッち
ゃう!イク!イクから!』
『ああ、ミサキ』

 リョーコは前回ミサキが撮影したビデオを見ながらほくそ笑んでいた。演技無しの生々
しいセックス。出演者は二人とも若く、見目麗しい。しかも両方とも親しい知人である。
これほど興奮するエロビはそうそうあるまい。おかげでビールとつまみのサラミがとても
うまい。自分も体が疼いてくる。後でどうにか発散しないと治まらないだろう。
「これは本当に永久保存版ね。あ、念のため複製しておかないと」
 これからもずっとお世話になる大切なビデオだ。マサヒコにばれて捨てられたりしては
たまらない。
「けど、ミサキはうまくやってるかしらね~ぇ。ビデオテープは・・・、まあ多分今回は
足りないでしょう」
 今回もミサキには特訓の成果を確認しなくては、と口実をつけてビデオカメラを持たせ
ている。おそらく、動き・体位にバリェーションに富み、時間も長いという第1作以上の
傑作が出来上がるはずだ。
「頑張りなさいよ。ミサキ、マサ。性の世界は奥が深いのよ。仲良く奥のそのまた奥まで
踏み入りなさい」
 最後に真面目に(?)気遣いを見せながら、リョーコはビデオを最初まで巻き戻した。



278:傍観者
08/06/25 23:12:03 I6tj23Lc
おまけ

ミサキとリョーコの特訓風景。

「まず、基本中の基本の性戯、フェラチオからよ。何をやるかはさすがに分かってるわね」
「・・・、はい」
「じゃあ、はいこれバナナ」
「・・・(ゴクリ)」
「これを舌でじっくりと舐めて溶かしていく」
「はい・・・、んっ、あふっ、んん、これれいいんれふか?」
「ダメダメ!力が強すぎてバナナが折れちゃったじゃない。舐めてマサヒコを気持ちよく
するの。力任せじゃダメよ」
「ふぁ~~い」



「今日は騎乗位の練習をしてみましょう」
「あの、どんなものなんですか?」
「まず、マサヒコが寝る」
「はい」
「で、アンタがマサの上に跨って」
「え?」
「マサの物の上に腰を下して自分の中に入れる」
「ええっ?!」
「あとは上にいるアンタが動いてマサを悦ばすの」
「そ、そんなのどうやって練習するんですか?!」
「はいこれ」
「?!な、な、な、なんですそれは!!」
「ディルドよ。張形って言った方が分かりやすいかしら。この二つ折にした敷布団をマサ
に見立てて、その上でこれを使って・・・」
「イヤです!そんなものを入れるなんて、ダメ、できない・・・」
「あー、嫌か。そうよね。やっぱもっとリアリティがないと。うーん、百合っぽいのは苦
手だけど、私がペニパンを履くから・・・」
「嫌、イヤ!もっと嫌!!」
「??よくわかんない娘ね。じゃあ、ディルドの代わりにこの極太サラミ(直径約5セン
チ)を使えば形も質感もリアルでいいんじゃない?」
「ちが、違うの!わ、わわ、私はマサちゃんに貞操を捧げたんです!だからマサちゃん以
外の物には体を許しません、たとえ練習でも!」
「テイソウ、なにそれ?春秋時代の中国にあった国の名前(鄭と宋)かしら?」
「ななな、何言ってるんですか?!ふざけないでください!!!」
「ヤメテ、闘気出さないで闘気。いや、ホントに分かんない。教えて」
「じゃあ辞書でも引きなさい!!」
「う、はい・・・。(ガサゴソ、ペラペラ)うーん、どれのこと?」
「丁壮、体相、低層、廷争、逓送・・・、え、無い?なんで?!」



「はい、そのくらいの高さで締め付ける!」
「ん、んんん!」
「あー、なんというか腰と腹には力が入ってるけど膣に力が十分に入ってない感じね」
「分かるんですか?その、今は実際にはなにも入れてないんですけど」
「私くらいになると、他の場所の筋肉の張り具合である程度分かるのよ。本当は膣圧計と
かで本格的にやりたいんだけどアンタは嫌みたいだし・・・」
「はあ・・・」


279:傍観者
08/06/25 23:13:30 I6tj23Lc
以上です。書くのは時間かかりますが、投下すると短いですね。残念だ。

次はマサ×リンで書けたらいいな(シチュがいまいち思い浮かびませんが)

280:名無しさん@ピンキー
08/06/26 07:16:50 23kyCfec
乙です。久々に投下があってうれしいです。

281:Y-275
08/06/26 07:38:00 nYvzdNJd
傍観者氏、乙でございます。
っつか、昨日はミサキの誕生日だったんすね。
マサの7月1日は覚えてましたが苦笑
自分も後で、投下します。

282:名無しさん@ピンキー
08/06/26 10:19:30 SbwR5Dv/
乙です
これからも期待してます


ベテラン陣がそろそろ復帰しそうな勝手な悪寒

283:Y-275
08/06/26 23:11:59 nYvzdNJd
住人、職人の皆さん今晩は。
投下します。

カップリングはマサミサです。

スルー対象ワードは

『絡みがマンネリ気味』

『キス描写被りすぎ。』

『本編やや改変気味』

です。

それでは、

284:Y-275
08/06/26 23:15:26 nYvzdNJd

「おこた出したんだ。」

部屋に入って来てマサヒコの部屋の変化に気付き声を上げるアイ

「ええ、もう寒くなってきましたからね。」

「…でも、それだと一人余っちゃうね。」

その時、マサヒコの頭には朝見た占いの『あなたも親切で返せば気になる人との急接近があるかも』という言葉が浮かんだ。

「それなら俺がミサキと一緒に入りますよ。」

そうマサヒコが答える。

「それなら私がそっち行くよ」

「いや、良いですよ。ミサキと一緒に使います。」

「いいから、いいから。」

「いや、ホントに結構です。」

マサヒコの言う言葉も我関せず。アイはマサヒコの上に座った。

………………………………

それから数分後、リョーコ、リン、ミサキがやって来た。
その場にはやる気満々でマサヒコの上に座るアイとやる気なく成すがままのマサヒコがいた。

「この時期はやっぱりそれね。」

「出演料教師!!」

「姦淫!!」

部屋に入って来た3人のそれぞれのコメントだった。

………………………………

それから数分後、アイはマサヒコの横に座り直し勉強が始まった。
受験も近いということで滞りなく黙々と続いていく授業。
と、そこで、唐突にリョーコから先程の事に対する問いが投げ掛けられる。

「ところで何でさっきアイはマサの上に座ってたの?」

「普通にこたつに入ると一人あまると思ったんですよ。」

285:Y-275
08/06/26 23:19:11 nYvzdNJd
「そうそう。それで、マサヒコ君最初はミサキちゃんと入るって言ってたんですけど、それならって私がそっちいったんですよ。」

「ふーん」

何で横じゃなくて上なのか?
リョーコとしてはそれはそれで面白かったし流石はアイ!!なんて思いスルーした。

だが、しかし、今のやりとりの中でどうしても不可解な点が一点ある。リョーコはそこにツッコミをいれる。

「…マサ」

リョーコが口を開く

「なんで、ミサキちゃんなの?別にアイでも、問題なかったわよね?」

「あ、そういえば、マサヒコ君最初私がそっち行くって言ったら頑なに断ってたっけ。」

「そこまでして、ミサキちゃんと入りたかった理由はなんなのかしらねぇ?」

リョーコはしてやったりといった顔でマサヒコを見る。

「他意は無いですよ。ただ、今朝見た占いでそうすると吉ってやってたんで。」

マサヒコのうまいこと追求の手をかわす答えを聞いてリョーコはちっと軽く舌打ちをしてしかめっ面をする。

「マサ君も見たんだ。私も見たよ。」

その言葉を聞いてミサキが声を上げる。心なしか顔が赤いのはきっと一連のやり取りのせいだろう。

「私もみたよ~。二人とも今日一位だもんね。」

「私も見ました。あれだよね?今日は異性に優しくすると運気アップなんだよね?」

こと占いの話となると女性陣の会話に花が咲く。
先程までの受験生の空気がどこへやら。といった感じである。

「そうなんですよ。優しくされて親切で返すと気になる人との急接近もあるみたいな…」

「ちょい待ち。マサ。」

先程から面白くない感じのリョーコだったが今の会話を聞いて息を吹き返した。

286:Y-275
08/06/26 23:20:32 nYvzdNJd
「それでミサキちゃんにこだわったわけね。マサの気になる人ってミサキちゃんの事だべ!?」

「なっ!?」

マサヒコがひきつった顔を浮かべる。

「なんで、ミサキちゃんにこだわるか何か腑に落ちなかったのよね。今の占いの内容を聞いてわかったわ。」

マサヒコは口をパクパクさせながら何も言えずにいる。
さらにリョーコは畳み掛ける。顔に張り付いてるのは得意の小悪魔スマイル。

「これは、もう告白したも同然ね♪で、ミサ…ありゃ、こっちも駄目か。」

ミサキはミサキでマサヒコ同様真っ赤な顔で口をパクパクさせている。
そんな二人を見て苦笑する二人+?印を浮かべる一人。

「じゃあ、今日はリンの家でやりましょうかね。」

「そうですね。今日はマサヒコ君勉強難しそうだし、また後日埋め合わせる事にしましょうかね。」

「えー。まだおやつも出てないのにですか?」

「まぁ、良いじゃない。たまには。この場は若い二人に任せておけば大丈夫よ♪」

楽しそうに言うとさっさと荷物を持って立ち上がるリョーコ。
いつの間に片付けたのかアイとリンコもそれに連なる。

「それじゃあね。経過報告と避妊は忘れないようにね♪」

「それじゃあね、マサヒコ君、ミサキちゃん。うまくやってね。」

「バイバ~イ」

マサヒコとミサキが固まってから三人が出ていくまではあっという間の出来事だった。

………………………………

しばらくの沈黙が降りた二人の部屋で、先に口を開いたのはマサヒコだった。

「全く、あの3人も何を言い出すんだか。アイ先生なんか授業ほうり出しちゃってるし。」

「あ、あはは、そうだね。」

しかし、会話は繋がらない。
すると今度はミサキから問い掛ける。

「ねぇ、さっきの話ってさ…」

287:Y-275
08/06/26 23:22:39 nYvzdNJd

「ん、ああ、気にすることは無いさ。占いでだよ。」

「気になる人ってのは私の事なんだよね?」

「うっ…」

リョーコたちに加えて、ミサキにまで問い詰められてもはやマサヒコに逃げ道はなかった。

「どうなのマサ君?私の事が好きなの?」

真剣にマサヒコを見つめるミサキ。その瞳は不安からかわずかに揺れ動いている。
暫くの沈黙の後、マサヒコが口を開く。

「…俺は、ずっとミサキの事が好きだよ。」

マサヒコの口から紡がれたのはミサキの望んだ言葉だった。

「もう、いつからかなんて俺も正確には覚えてないけど、ミサキの事が好きだ。」

「マサちゃん…」

そこまでのマサヒコの話しを聞いてミサキには何の躊躇いもなかった。

「私もマサちゃんの事が好きだよ。」

「…そうか。ありがとう。」
ミサキから返された言葉に短く礼を言うとマサヒコが続ける。

「本当はさ、受験が終わってから言うつもりだったんだ。
前までは、ミサキに嫌われたくなかった。だから告白出来なかった。
少なくとも友人関係のままならミサキに嫌われることは無い。だけど、最近周りにカップルが増えて来て、このまま誰かがミサキと付き合ってしまうんじゃないかって今度は不安になったんだ。」

マサヒコは少し自嘲気味に笑うと

「馬鹿だよな。ミサキは自分の物なんかじゃないのに、自分の我が儘で関係を作って、今度は別の事が不安になってだなんてな。」

そこまで言って口を閉じる。
今度はミサキが答える。

288:Y-275
08/06/26 23:24:26 nYvzdNJd

「そんなことないよ。昔から私はマサちゃんの物だったんだよ。
小さい頃マサちゃんと結婚の約束をしてからずっと。
ずっと私はマサちゃんが言い出してくれるのをただ待ってた。」

「ミサキ…」


ミサキの言葉を聞いて、マサヒコに迷いは無かった。

「こんな俺だけど、弱虫で優柔不断な俺だけど、俺の彼女になってくれないか?」

「こちらこそ、よろしくお願いします。」

たおやかな見てる全ての人間を引き込むような魅力溢れる微笑みとともにミサキはマサヒコの思いに答えた。

その後、ミサキは当初マサヒコが望んだようにマサヒコの入っている所へと移動した。
直ぐにでも触れ合えるような距離で二人は何をするでもなくただ黙っていた。

ただ、そうしていることが二人の距離を縮めるような、そういった感覚を二人とも覚えながら。

………………………………

そんな時間が数分続いた後ミサキが口を開く。

「ねぇ、マサちゃん、キスしようか?」

マサヒコの返事は待たずにミサキがふっとマサヒコの唇に自らの唇を重ねる。

「えへへ、ファーストキスだね」

頬を紅く染めつつも、どこか面白がっているような、しかしながら、恋人に甘えるような口調でミサキが言う。

「まだ、何にも言ってないんだけどなぁ。まぁ、良いや。今度は自分の意思でさせてもらうから。」

先程ミサキがしたように、返事を待たずにミサキの唇に自らの唇を重ねるマサヒコ。

マサヒコも頬を紅らめながらも楽しんでいるような顔をしていた。

289:Y-275
08/06/26 23:25:34 nYvzdNJd
それを受けて、またミサキがキスのお返しをする。
それにマサヒコがまたキスで返す。
二人はまるでじゃれあうようにキスを続ける。
唇だけでなくミサキが頬にキスをすればマサヒコも頬に。眉間にキスをすれば眉間にといったように繰り返す。
そんなやり取りを長く続けるうちに、二人のキスは触れるだけのものから啄む様なものへと変化していた。

………………………………

幾度目かの唇と唇のキスが終わる。
今度はマサヒコが反撃を試みた。常にミサキ先攻で続いていた一連のやり取りを変えるように、マサヒコは唐突にミサキの首筋にキスをする。

「んっ…」

堪らずに声をあげたのはミサキである。
ミサキの性感が特に強い首筋は唐突に受けたマサヒコからの口撫に強く反応した。
ただでさえキスを繰り返していたことにより、興奮状態だったミサキは断続的に甘い息を吐き出す。

「んっ…ふっ…駄目だよ、マサちゃん。首筋…っふん…はよ…わいんだから…あっ」
その言葉に気をよくしたのかマサヒコは執拗にミサキの首筋にキスを続けた。

「ちょっ…ん…ふ…もう、手に力が…入ら…なふぁ…」

ミサキはそう声をあげると支えていた手の力が抜けた。
自然とマサヒコが押し倒したような体制になってしまう。

「わ、わりぃ」

マサヒコが言う。

「もう、弱いんだから辞めてって言ったのに。」

290:Y-275
08/06/26 23:27:05 nYvzdNJd
そう言って頬を膨らませるミサキ。しかし、その表情には怒った様子は微塵も感じられなかった。
そして、また幾分か静けさが戻って来た部屋で、今度はマサヒコが沈黙を破る。

「この先はさ、ミサキは嫌?」

この先…マサヒコが指したものを理解するとミサキは首を横に振る。

「マサちゃんとだもん、嫌じゃないよ。それにね、さっきから沢山キスをしてたらキスがすごく気持ち良くて…」

ミサキの口からは否定の言葉が紡がれる。

「ただね…」

「ただ?」

ミサキに言われマサヒコも返す。

「いや、こたつの中でってのはちょっと抵抗あるなぁ…」

「あっ!」

マサヒコも思わず声を出す。

「全くロマンチックさのかけらもないんだから。」

ミサキはまた頬を膨らませる。今度はよりありありとマサヒコに甘える様が現れている。

「そのなんだ…ええと…ベッドに移動しようか。」

マサヒコは真っ赤になりながらそれでもしっかりとミサキに問い掛ける。

「うん…服も脱いだ方がいい?」

その言葉を聞いてマサヒコはさらに真っ赤になる。

「冗談だよ。マサちゃん。さ、立って、私が移動できないよ。」

もう、ミサキの方が覚悟を決めているのか、マサヒコを促すと静かにマサヒコは立ち上がった。

291:Y-275
08/06/26 23:29:27 nYvzdNJd

………………………………

「ちゅっ、ん、はっ…」

ベッドへと上がり、2人は改めてキスを交わしていく。

ちゅっ、ちゅっと断続的に部屋に響いていたキスの音もやがて途切れる。

その後に響くのは、

「ふっ、はっ、んふ、ん…」

深いキスへと移行し、互いの息を吸う際の若干息苦しげな呼吸音のみ。

ディープキスへの移行はどちらかが望み、言い出した訳ではない。

強くSEXを意識し、その上でのキスが互いを昂ぶらせていった結果どちらからともなく伸ばした舌にもう一方が応えた結果始まった行為である。
ミサキはうっとりと、マサヒコはまるでそれが礼儀であるかのように目をつぶり互いを求めた。
暫くした後、まるで示し合わせたように二人は顔を離す。
二人の間には濃い唾液の混じり合った橋が掛かっていた。

顔を紅く染め、ミサキが言う。

「キスがこんなに気持ちいいものだったなんて、ホント知らなかったな。」

そして視線で既にいきり立っていたマサヒコのペニスを捉えながらマサヒコに問い掛ける。

「マサちゃんも気持ち良かった…?」

ミサキにとっては、マサヒコと互いに感覚を共有した事を確認する行為。
もちろん、マサヒコの解答は

「ああ、俺も気持ち良かった。」

ミサキの望んだものであった。

292:Y-275
08/06/26 23:30:38 nYvzdNJd

その会話の後、再び二人は顔を近づけていく。

再び互いを求める。自然と強く抱きしめるように伸びた手は徐々に摩る動きへと変化していく。

ただ、互いの全てが愛おしく、互いの距離を限りなく無くすかのように。

「んっ…っふ、ん、あぁ…あ」

その行為は既にキスで昂ぶり始めていたミサキの口から艶のかかったくぐもった声をあげさせるのには充分で、マサヒコも更なる昂ぶりを感じ、手つきは淫らなものへと変化していく。

自然と手は慎ましやかなミサキの乳房へと触れていく。
同時にマサヒコのキスはミサキのいたる所へ降り注ぐ。時には甘く歯を立てながら。
耳たぶへ、首筋へ、額へ、頬へ、指先へ。

ミサキはその行為を受け入れていく、快感に支えられなくなった自らの身体をベッドへと横たえながら。

マサヒコのキスはなおも降り注ぐ。

ミサキの臍へ、ミサキの下腹部、薄く生えた淫毛の生え際へ。そして、そこからマサヒコは北上して乳房へとたどり着く。

自らの乳房が回りの女子達のそれより下回っている事に、ミサキがコンプレックスを抱えている事をマサヒコは良く知っている。

それならばと、今までの数倍もの時間と自らの技量でもってそこに愛撫を加えていく。

まずは下乳と腹の境目辺りに舌をはわす。
舌が這った後を今度はキスでなぞっていく。
左手で開いた乳房を揉みながら、右手はミサキの腹の側面を淫らに撫であげる。

293:Y-275
08/06/26 23:32:12 nYvzdNJd

「ふっ…んぁぅ」

控えめながらも確かに反応を返すミサキ。

その反応を良しと見るや、徐々にその唇をほのかに色づく乳首へと移動していくマサヒコ。

しかしながらなかなか乳首に直接の口撫は施さない。
マサヒコは焦らすことを選んだ。

時間が経つにつれ、その効果はありありとミサキに現れていく。

目は潤み、若干のもどかしさと切なさを湛えながらマサヒコを直視する。

「んっふ…アッん……、ふわっ、わ、わた…しもんっ…う。」

ミサキの切なさと快楽に震える声にマサヒコは仕上げを行う。

今まで散々避けていた乳首に、甘噛みというには強く、しかしながら噛み付くと呼ぶには弱い口撫を施す。左手でもう片方の乳首をしごきあげながら。

散々焦らされたあげく、突如与えられた刺激に

「んっ、ふっ、あ、あああ」

一際大きな嬌声をあげ、ミサキは身体を反らす。

乳房のみで達したということはさすがに無かったが、ミサキの快楽の意識を一段階持ち上げるのには充分だった。

………………………………

チュ、チュ゙、ズ、ジュ…

暫くしてマサヒコは直にミサキの性器を解していく。

指を最初は1本から、2本にふやし、掻き交ぜるように、しかしながら、傷つけないよう細心の注意を払いながら。
同時にミサキのクリトリスに口撫を加えていく。

「ん、ふぁああ、ん、あ、あ、マ…サん、あぁ!!」

ミサキはそれを嬉々として受け止め、大きな声で喘ぎ声をあげながら、自らの愛おしい人の名を呼ぶ。

294:Y-275
08/06/26 23:33:20 nYvzdNJd

「ああ…んあぁぁ、ま、ふぁっ、…んああ、マサちゃ…も、もう…ふっ、あああ!!」

快楽に弄ばれながら、自身の限界を訴えるミサキ。その直後。

「あぁぁあ、あ!!」

ピクピクと身体を跳ねさせる。

今度こそ絶頂に達したミサキはしばし肩で息を整える。

数瞬ののち、ミサキは言葉を紡ぐ。

「こ、今度はわたしが…」

快楽の余韻が残る声を出しながらそういうと、マサヒコのペニスに手を伸ばしていく。

今までミサキに対してマサヒコが行っていた様にやさしく、愛でるように触れていく。
そうこうするうちに、ミサキは顔を近づけ裏筋から、カリ首に向けて啄むようにキスをしていく。
亀頭までキスをすると今度は下から舐め上げる。

「う、あ…」

マサヒコは堪らず声をあげてしまう。

その反応にミサキは自らが受け入れられている事を強く感じ、真っ赤な舌を出しながら、マサヒコのペニスを舐めあげていく。

丹念に優しく、しかしながら、確実にマサヒコのツボを抑えながら。

「う、あ…」

ミサキの責めに思わず声をあげるマサヒコ。

さらにミサキはマサヒコのペニスを口に含み、盛大に舌を動かす。

亀頭に舌をこすりつけるように。

マサヒコも初めてだった為、その刺激には耐えられず。
ミサキの口内に自らの性を撒き散らす。

マサヒコも初めての割にテクの方はかなりのものがあったが、ミサキの方もそこに関しては負けず劣らずなのだった。

………………………………

「ミサキ…挿れるよ?」

「うん、マサちゃん…」

ミサキの口を拭い、マサヒコの復活を待ち、マサヒコは改めてミサキの脚の間に座する。
ここまで散々行為に及んできた二人だが、いざ本番を控え、その不安を払拭するかのように互いの名前を入れ声をかける。

そのやりとりの後、マサヒコはあてがった自らのペニスに徐々に圧力を加えながらミサキに挿入していく。

295:Y-275
08/06/26 23:35:06 nYvzdNJd


「ふぁ、あああ…っっ!!」

最初は前戯の余韻からか多少ミサキの声に甘いものは感じられたものの、推し進めるにつれてその声に痛みが混じってきたのがわかる。

ミサキが、自らの恋人が、痛みに震える姿にマサヒコはどうにか痛みを和らげたいと思った。最も初めてとは思えないような責めを披露したマサヒコをしても、そんな努力が自分に出来るのかなんてわからなかったが。

それでも推し進めたペニスはその全てをミサキの中に納める。

「はいったよ、ミサキ。」

「…んっ、ふ、はあっん、ふぅ、はぁ」

マサヒコの声に対してミサキはただ、痛みを耐えるような声を出すのみ。

そんなミサキの姿にマサヒコは最後までしてしまったことへの後悔の念を感じる。

マサヒコは不安そうにミサキの顔を眺めながら、しばしの沈黙を余儀なくされた。

そうこうしてるうちに、落ち着いたのかミサキはマサヒコの首筋に手を絡めながら抱き寄せていく。

「さ、最初は、…みんな痛いものなのでしょう?
大丈夫だ…よ。今までは二人とも痛みを感じ…っ!ないように逃げながら歩んできたんだか…ら、
初めてのこの痛み、私は覚えておきたい…の。動いて、マサちゃ…ん。」

完全に密着した状態での耳元での呟き。マサヒコはミサキの表情を窺い知ることは出来ない。
しかしながら、ミサキと触れた頬には確かに液体が流れているのを感じた。

その涙が痛みなのか何なのかはマサヒコにはわからない。
しかし、マサヒコは痛みに耐えながらマサヒコを想うミサキに、その決意に、答えようと思った。

296:Y-275
08/06/26 23:36:55 nYvzdNJd

何も言わず一度ミサキに唇を落とすと、口を開き、舌を絡めながら静かに抜き差しを繰り出していく。

ズッ…チュッ…

ゆっくりと確実に自らの存在をミサキに刻み込むようにピストンを繰り返していく。

同時に上半身の至る所へキスをしていく。

「はぁ…ん、ふぁ…マサちゃん…はぁ、…」

やや痛みの余韻の残るミサキの声であるが、やや艶っぽくはなってきた。
それを受けて、より丁寧に、もう一度快感を引き出すように、キスをし、舌を這わせ、甘噛みをしていく。

「は、ふぁっ……あ、あ、す、すご…こんふぁ…のわたし」

マサヒコの繰り出すピストンに慣れてきたのか、徐々に緊張が解れてきたのか、ミサキの声に快感の甘さが戻ってくる。

「はっ、…ふぁっ…ん」

マサヒコの規則正しいピストンに確かな声をあげるミサキ。

(でも、もっと…)

もっとミサキを良くしてあげたい。自然とマサヒコはそう思った。

「んっ、はひ、ふぁ、あ…」

刹那、マサヒコはミサキのクリトリスへと手を伸ばす。

297:Y-275
08/06/26 23:38:29 nYvzdNJd

ビクンと大きく身体を跳ねさせながらミサキが反応する。

「そ、…それはだ…め、おか…しくなっちゃう。あ、あっ……ひあああぁ」

膣の内壁を掘り起こすように出入りする固くなったペニスが愛液を撹拌して、凄い音をたてはじめる。

「ミサキ…たくさん、汁が出てるよ」

「やぁぁぁ…ふっ、く、音たてないでぇ、んあああぁ」

ミサキの膣内はマサヒコを容赦無く締め付け、互いを限界まで追い込む。2人ともにぞくぞくとした快感が背筋を駆け抜ける。

(くっ…もう)

マサヒコは自身の限界を感じ、ミサキにそれを告げる。

「ミサキ、お、おれ、もう…出そう」

「はっ…あっ…あっ…ふぁ!!あ、あ、あぅ…はっ」

マサヒコの言葉にミサキはただ喘ぐのみで何も答えない。

マサヒコは限界を感じ自らのペニスを引き抜こうとする。
次の瞬間、ミサキはマサヒコの腰に両足を絡め、引き寄せた。

「ちょっ、ミサキ…俺もう、限界。」

マサヒコの腰は止まらない。

「あっ…んっ…ふぁ、あっ、マ、サ…ちゃん、あっ、あっ、なか、…んぁっ、私の…ふあああぁぁっ!!」

「くっ……」

呻き声のような声をあげて、マサヒコはミサキの中に思い切り精を放った。

「熱っ…あっふ…でて、る…あっ、あん…ん」

射精は一度では収まらず、ミサキの身体がびくんと跳ねる度に連鎖反応のように続く。

「……はぁ……はぁ…っぁ」

下腹部から身体全体に拡がるような振動がミサキの身体を走っていく。

それを感じいたわるようにマサヒコは下腹部を撫でながらミサキに声をかける。

298:Y-275
08/06/26 23:39:48 nYvzdNJd
「ミサキ、大丈夫?」

「……うん。」

それだけ答えるとミサキは再びマサヒコを抱き寄せた。

………………………………

後始末を終え、二人は暫くベッドの上で余韻に浸った後、勉強を再開させていく。

「ねぇ、マサちゃん?」

「ん?」

手を止めミサキが声をかける。

「これからもずっと一緒だよ。」

それだけ言うとミサキは移動してくる。

マサヒコの入っている側、当初、マサヒコがミサキを…と望んだ場所へ。

「えへへ、暖かい…」

等と呟いてマサヒコの肩にもたれ掛かる。

「確かにな。」

一言だけマサヒコは返事をすると、ミサキの肩に手をかけ、抱き寄せていった。

299:Y-275
08/06/26 23:48:49 nYvzdNJd
以上です。

なにはともあれ一日遅れですが、ミサキチ誕生日おめでとう。ということで。
あと、この事実を知らせてくださった>>269氏も誕生日おめでとうございます。

『幼なじみ』とか、『甘~い』とか使うとエ作板からなにか飛んできそうなので、タイトルは無難に

『マサヒコの女運引用ミサキルート』

でお願いします。
それでは、駄文乱文失礼しました。
失礼します。

300:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/27 00:43:41 OZsWgKPx
傍観者氏、Y-275氏お疲れさま&GJです。

あまりに仕事が忙しくて滞ってましたが、マサヒコの誕生日前後には何とか短めでも一作投下出来ればと思っています。
では生徒会週マガ移籍とスレのこれからの発展に期待を寄せて



徹夜で仕事します。

301:名無しさん@ピンキー
08/06/27 12:10:30 I17k51eV
Y275氏GJ!

302:名無しさん@ピンキー
08/06/27 21:38:55 YBux2RKS
相変わらずGJです。しかも投下ペースが速い。

303:名無しさん@ピンキー
08/06/28 07:10:37 jpmUVPO1
まさに二代目アジアンエキスプレス

304:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:08:11 l0THglmL
はい、どうも郭です。
>>Y275氏にGJですよ。久方ぶりの大型新人、すばらしい。
あとWiki保管庫、すごいです!!これは!!
書き手としてはただただ感謝。励みになりますよ、マジで。
ところでですが、全然規制が解除されません(涙)。
出張ついでに、アヤナ帰国SSの最終章投下。では。


305:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:08:49 l0THglmL
「そろそろ戻ろう、若田部。多分みんな、待ってるから」
「うん………」
炎が消えるまでを見つめ続けていたふたりは、ようやく、絡め合っていた指先を離した。
それでも、アヤナの指先にはマサヒコの体温が残っていたし、
マサヒコの指先にも。確かに、アヤナの体温が残っていた。
それがとても不思議なことだと――ふたりはなぜか、そんなことを考えながら屋上を後にした。

「おう、マサヒコ?実行委員の後かたづけ、終わったか?」
「ん、今終わったとこ。悪かったな、和田。教室の片づけ任せちゃって」
「ま、いいって。どうせ残りは明日やるんだし」
教室に戻ると、いち早く和田君がマサヒコに声をかけてきた。
「アヤナ~~?ねえねえ、教室かたしたらさ、みんなで打ち上げ行こうって言ってるんだけど?」
「あ、良いね!柴原さん!」
マサヒコから少し遅れてアヤナも戻り、すぐに柴原さんがアヤナに声をかけた。
(悪い………柴原、和田)
マサヒコは、無言で感謝していた。和田君も、柴原さんも。
クラスの他の人間が、マサヒコたちをからかう隙を作らないように素早くフォローしてくれている。
そのことに、もちろん気付かない彼ではなかった。
「わ~~い、いこいこ♪アヤナちゃ~~ん、アイ先生も中村先生もね、来てくれるんだって♪
みんなでカラオケ行こッ♪えへへ、ね?杉内くんもね♪」
「行く行く、行くなっていっても無理矢理行く!!行きましょうって、若田部さんも!」
「なぁ、杉内?殴って良い?」
“バキッ、ドカッ、ボスッ!”
「あは。あはははは、痛くない。痛くないよ?なんでだろう?」
あっという間に、フクロにされる杉内君。そして。
「だいじょうぶ~~?すぎうちくん?ほ~~ら、痛いの痛いの、とんでけ~~♪」
「ああッ!本当に、痛くない!!」
“ボスッ、バキッ、ドカッ!!”
今度は合図も無しにクラスメイト一同にボコボコにされる杉内君だが、
リンコはなぜかそんな恋人の様子をニコニコと見守るのであった………て言うかリンコ、なにげに酷い。
「ま、良いから、じゃあ片づけもうすぐ終わりそうだし、行くか?みんな」
「「「「「おう!」」」」」
マサヒコの言葉を合図に、2-Aの有志面々は教室を後にした――

「♪~~♪~~♭♯」
「おし、次、濱中さん!お、俺と一緒にお願いします!」
「コラ、大野!抜け駆けすんな!」
「まあまあ。じゃ、三人で一緒に歌う?大野君、佐々木君?」
「はい!」
「ぜひ!」
結局男女20人ほどの生徒にアイ+リョーコというメンバーで駅前のカラオケボックスに集合すると、
大部屋ふた部屋に別れての打ち上げ会がすぐに始まった。
「しかし濱中先生、大人気ねえ………」
「あの人の胃袋を知れば引く奴もいるかと思ったが」
「正直、俺もあれはドン引きだった」
「お前が正常だよ、和田」
マサヒコは意識的にアヤナと別部屋に入っていた。柴原さんに和田君、それにアイという面々だが、
そこでは既に男子生徒によるアイの争奪戦が始まっていたのであった。
「しかし柴原?ここの支払いとか大丈夫なのか?」
「あ、それ大丈夫。中村さんがさっきお金は任せなさいとか言ってたから」
「それ、本当に大丈夫か?言っとくけど、今日の売り上げに手をつけるとかは無しだからな?
あれ、まだ精算が済んでないって杉内が言ってたし、明日には実行委員会で売り上げ報告が」
「だから大丈夫だって。ここだけの話よ?なんでも森脇先生にカンパしてもらったって」
「?カンパ?」
「うん、なんでも森脇先生と中村さんって昔からの知り合いだとかで、お願いしたら快くカンパしてくれたって」


306:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:10:03 l0THglmL
(快く、ねえ………)
なんとなく副担任教諭・森脇の顔を思い浮かべて気の毒に思うマサヒコだが、
それもどこか自業自得と思ってしまうところもあったりして。
「ね~~ね、しばっち!歌おうよ!」
「あ、いぐっちゃん、じゃ、歌う?歌っちゃう?歌っちゃえ!」
あっさりと井口さんの誘いにのってマイクを握りしめる柴原さんを、苦笑しながらマサヒコは見守る。
そしてごく当たり前のように和田君がマサヒコの隣に移動してくる。
「で、大丈夫だったか?マサヒコ」
「………大丈夫だったよ、なんとかな」
「そうか…………」
複雑な表情を浮かべる友のことを見て、和田君もそれ以上は聞かなかった。
その後はタンバリンを叩いたり、歌っているクラスメイトを囃し立てたりと、
いつもクールな和田君にしては珍しいくらいにはしゃいだ、振りをしていた。
それは、彼なりの優しさだと――マサヒコは、思った。
「わ~~~い、歌い疲れちゃったよ、マサヒコ君!」
「正確には食い疲れもあるんじゃないですか、先生」
「あ、ひど~~い!」
ちょっとむくれて見せるアイだが、テーブルに広がる跡形もなくなったピザやらパスタやらの皿、
それに空の丼等の数々を見れば、説得力などなくなってしまうわけで。
「しかし………すげえですね、相変わらず」
「へへ、最近のカラオケはフードメニューも充実してるんだよね♪」
「はあ。で、どうします?まだなんか頼みます?」
「そうね~~、じゃ、ミックスピザのLを」
「ドリンクじゃないんですね、やっぱ」
「追加で三枚お願いね♪マサヒコ君」
((((まだ食うんかい!!!!!!!!))))
アイの驚異の食欲にさすがにひっくり返る面々だが、アイはいつもどおり満面の笑みなわけで。
「はい、じゃ、ピザの追加で。はい?ええ、ミックスをLサイズ、三枚です。はい。お願いします」
そしてもはや慣れっこのマサヒコは、淡々とフロントに注文を伝えるのであった。
「ねね、マサヒコ君は歌わないの?」
「いや、ホラ、俺音痴ですし」
「も~~う、相変わらずなんだから。はい、じゃ、私とデュエット!」
「………だからですね、先生?」
「イヤなの!そういうの!マサヒコ君も、一緒に楽しまないと、私はイヤなの!」
マサヒコの腕をとり、ダダをこねるように揺らすアイ。その仕草はとても可愛らしいものだった。しかし。
「??………あ!先生、飲んでますね?」
いつもよりちょっとほの赤い目許と、いつもよりちょっと甘えた感じのアイを見て、気付いた。
そう、マサヒコの言うとおり、アイはほろ酔い加減で上機嫌に出来上がっていたのだった。
「大丈夫~~~他のコには飲ませてないから」
「そういう問題じゃ!柴原!お前なあ、先生の近くにいたんだったら」
「いいじゃん、濱中先生は未成年ってわけじゃないんだし」
「………あのなあ」
「歌おうよ~~へへ、マサヒコく~~ん」
「はぁ。分りましたよ、しょうがないな……」
諦め顔で、マサヒコはアイから渡されたマイクを手にする。その様子を見てにっこりと微笑むと、
アイは先にスポットライトの下へと移動していた。
「マサヒコ、うらやますぃ~~!!」
「ひゅ~~ひゅ~~!!アイ先生!!」
周囲の声に押されるように、マサヒコはアイの横に立つ。
「で、先生?どの曲入れたんですか?」
「えへへ、前も一緒に歌ったことあるから、マサヒコ君も大丈夫だよ」
「はあ……あ、この曲ですか。はは、懐かしいっすね」
マサヒコも、その曲名を見るとつい頬が緩んだ――そう、その曲は、あの日。
合格発表を見に行った後、みんなでカラオケボックスに行ってアイと一緒に歌った歌。
「………あの頃は」


307:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:10:58 l0THglmL
「え?」
「毎日が、すごく楽しかったよね、マサヒコ君」
「………はい」
アイの表情は、その言葉と裏腹に、ほんの少し寂しげなものだった。
彼女の思いは、マサヒコにも分っていた――分っていても。
「じゃ、行くよ!マサヒコ君!」
「あ、はい!広い宇宙の、数あるひとつ、青い地球の、広い世界で………」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

「………ほぉら~~~♪ほぉら~~♪ほぉおらぁぁ~~~♪ひ・び・け!恋のう・たぁ!!」
曲を歌い終えると、アイとマサヒコは微笑みあいながら見つめあい、ハイタッチを交わした。
どこかほのぼのとした師弟のそんな様子を、クラスメイト達はやんやの喝采で迎える。
「お~~~、小久保君意外に上手じゃん!」
「濱中先生、プリティっす!!!!」
「えへへ、ありがと~~~♪」
「あんまからかうなって、お前ら………」
照れるマサヒコと笑顔のアイ。ふたりは舞台から降りると、隣り合ってシートに座り込む。
「お疲れ様でした♪マサヒコ君」
「はぁ。あ~~あ、でも今日は歌うつもりなかったのにな」
「私と歌うの、そんなにイヤだった?」
「!あ、ち、違いますって。あの、俺はやっぱ人前で歌うのはあんまその、苦手っていうか」
「ふふッ、知・っ・て・る!」
「………勘弁して下さいよ、先生」
相変わらずのマサヒコ&アイ。ふたりは、姉弟のようで、恋人のようで、やはり教え子と家庭教師なのだった。
“♪♯♭”
「あ?メールって……すいません、先生。ちょっと」
慌ててマサヒコが携帯を開けると、そこには。
<From:若田部><Sub:今外にいます><来て下さい。話が、したいです>
(…………若田部)
アヤナからのメールを見て複雑な表情を隠せないマサヒコ。
アイはそんな彼の様子を見て、既になにがあったかを、察していた。
(マサヒコ君………)
そして、アイは。マサヒコの耳元に唇を寄せてきて。
(??)
ほんの少し漂うアルコールの湿った匂いと、それと混じったアイの薫りが、して。
「行ってきなさい、マサヒコ君」
「え?せ、先生?」
「まだ、答えが出てないって顔してる。そんな君の顔、見たくないな………私は」
「先生。でも、オレ」
「いいから、行け!マサヒコ!」
突然立ち上がると、アイはマサヒコの頬をぱん、とひっぱたいた。
「!イテッ!な、なにするんすか、先生?」
「行け!マサヒコ。ゴチャゴチャ考えるな!」
「…………はい」
今日二度目だな、と苦笑しながらマサヒコはアイに送り出される。
もちろん柴原さんと和田君も、彼を見ていた。そしてふたりは、顔を見合わせて、頷く。
「??どうしたんだよ、マサヒコの奴」
「ねえね、しばっち?小久保君どうしたの?」
「あははは、彼女からお呼びがかかっちゃったみたいね」
「あ、噂のミサキちゃんから?」
「あ~~あ、いいな~~、モテ男君は」
「ひがむなって、湯上谷。俺らはもうちょっと盛りがっとく?」
「「「「「「おう!!」」」」」
仕切り上手コンビにより、マサヒコの脱出劇はさほど騒がれずにすみ、宴は続くのだった――


308:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:11:42 l0THglmL
「あ………ゴメンね、小久保君」
「いや、良いよ」
カラオケボックスを出ると、そこには商店街の灯を背にしたアヤナが佇んでいた。
いつもの言葉を発さずとも、いるだけで。そう、ただ存在するだけで華やかな彼女と違い、
その姿はどこか儚くて、脆くて、今にも消えてしまいそうな――幽玄とした、感じがした。
「一緒に、来てくれる?」
「良いのか?お前の部屋の方は」
「ウン。後は、お姉様にお願いしてきたから」
「そうか………」
ふたりは、肩を並べて歩き始めた。無言だった。言葉は、要らなかった。
マサヒコには、彼女がどこに向かおうとしているのか、言わなくても分っていた。

「どうぞ、小久保君」
「ああ」
着いたのは、やはり若田部家だった。アヤナがドアを開け、マサヒコを誘う。
あの日と同じ、少し空気のひんやりとした玄関で靴を脱ぐと、ふたりはまた無言で。アヤナの部屋に向かう。
「…………」
「…………」
部屋に入っても、しばらく。ふたりは、無言のままだった。
ふたりの頭の中には、いくつもの、言葉が渦巻いていたにもかかわらず――ずっと、無言のままだった。
“きゅッ………”
そして、ようやく。マサヒコが、アヤナを軽く抱き寄せた。
「…………小久保君」
胸の中で、アヤナが呟くような、ちいさな声を漏す。その声は、少し、苦しそうで。少し、悲しそうで。
「若田部………オレさ、ずっと、どうすれば良いか、分らなかった。オレ、逃げてたんだと思う。
お前からも、ミサキからも。多分ミサキは、そんなオレの情けなさを見抜いてて。
だから、あいつには愛想を尽かされたと、思うんだ。お前も………そう思うんなら、オレ」
「………私は、あなたから、逃げないよ。逃げないし、逃がさない」
「………」
「天野さんは。あの人は、優しいから。あなたが、私と天野さんの間で、悩んでるのを見て、
きっと、あなたを苦しませたくないと思って。だからあなたの前から去ったんだと、私は思う。
でも、私はあなたから、逃げない。私は、天野さんと違うから。優しくなんて、ないから。
狡くて、酷い人間だから。あなたを楽になんか、してやらない。これから、ずっと。あなたを、好きでいる」
「……………」
大きくて、澄んだ瞳が、ほとんど動かずに自分を見つめている。
そして、唇だけが、別の生き物のように言葉を紡いでいる――マサヒコは、そう、思った。
「あなたは天野さんと同じくらい、優しい人だから。きっと、天野さんが去っていったことを一生後悔する。
その原因になった私といる限り、苦しむ。でも私は………ずっとあなたと、一緒にいたい。
たとえ、それがあなたには負担だとしても。私は、小久保君の、側に、いたい」
「若田部……」
愛の告白というより、復讐のような――呪いのような言葉だと、思った。
それでも、それは間違いなくアヤナの、真情からの言葉だと、マサヒコは知っていた。
“ちゅッ”
アヤナが、キスをしてきた。唇を塞ぎにかかるような。呼吸を、堰き止めようとするかのような。
それは、攻撃的な、キスだった。そのまま、覆い被さるように。マサヒコを、ソファベッドに押し倒す。
“くちゅ………くちゅ、つぅっっ”
唇を吸ってから。舌を口内にねじりこむように、挿れてきた。性急で、なにかに取り憑かれたように。
「は………ぁ………」
なすがまま。アヤナに圧倒されながら。マサヒコは自分がひどく昂ぶりはじめていることに、気付いていた。
「ん………ぅ………あ………」
貪るように、唾液を掻き混ぜ合う。強く、激しく。野蛮で、原始的な激情を、剥き出しにして。
“ぷきゅ………”
長いキスのあと、ようやくアヤナが唇を離す。頬が上気して、目許にぽわっとした赤みが広がっていた。
「若田部………」
「抱いてよ………小久保君」


309:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:12:31 l0THglmL
「でも………」
「抱いて。天野さんのことを、忘れてしまうくらい。今日のことも、全部、忘れてしまうくらい。
それに………私が、憎いでしょう?小久保君」
「そんな、ことは」
「いいの………あなたに、嫌われても。あなたに、憎まれても。私には、あなたを好きでいることしか、
できないから。もしかしたらあなたの気持ちは、永遠に変わらないかもしれないけど。
それでもあなたの気持ちが変わるまで。私は、待つから。ずっと…………ずっと。いつまでも」
彼女が泣いていることに、気付いた。大きな薄鳶色の瞳から、光の線が伝い、落ちる。
(若田部は……………)
幼子をあやすように優しく。もう一度、アヤナを抱く。マサヒコは思っていた。
―この子は、こんなに、良く泣く子だったろうか?
――こんなにも弱く、感情を剥き出しにしてしまう子だったろうか?
――もしかしたら。自分が、かつて知っていた若田部アヤナという子は、幻影だったのではないか?
そんなことを考えてしまうくらい、両腕の中の少女は、あまりにも弱々しくて、あまりにも小さかった。
「お願い………抱いて。私のからだに、あなたを刻んで。あなたを、下さい」
「………分ったよ、若田部」
“ちゅッ”
アヤナを落ち着かせるように。優しく、静かなキスをした。
上に組み敷かれていた体勢から、隣に寝かせる。そして彼女の弱点にも、舐めるようなキスをする。
「あ………!んッ………」
耳朶に唇を寄せられ、アヤナは切なげな声で喘ぎ、自然と身体が傾ぐ。
生温い、マサヒコの吐息が吹きかかるのを感じて、がくり、と力が抜けそうになる。
“ちゅ……ちゅぅッ、くちゅう”
そのまま、執拗なくらい。マサヒコはアヤナの耳を舐め、吸う。
「う………あ………ぁ!はぁッ………こ、こくぼ………くん」
声を抑えることが、出来なかった。鼻から高い声が漏れて、肌が粟立ち、ぶるぶると震えた。
くすぐったいような、気怠く痺れるような快楽に、アヤナは身体の芯から熱くなっていった。
「脱がすよ?」
「うん………」
“する………”
為されるがまま、制服を脱がされてゆく。ブレザーを。ワイシャツを。スカートを。
マサヒコのその仕草は、滑らかで、手早かった。下着だけの姿になるのに、さほど時間はかからなかった。
“きゅッ……”
(え?………)
マサヒコの細い指が、自分の衣服を剥いでいき、身体に触れ、纏い付く――
まだ、たったそれだけで。アヤナは自分の裂け目から滴が漏れてきたことに気付いて、驚く。
「やっぱり、きれいだよ。若田部は」
“ちゅ………くつッ”
「ふぁッ………」
大きな胸の谷間に顔を埋め、キスをした。跡がついてしまうであろうことも構わず、強く、吸い出す。
乳房をブラ越しに揉む。少し力を加えるだけで、それは下着から溢れんばかりに、形を変える。
「私は………キレイなんかじゃ、ない。………汚れちゃったから。狡い女だから。私は」
「きれいだ、若田部」
アヤナの自虐的な言葉を遮るように断定口調でそう言うと、
“ぱち………ぷつッ、ちゅ”
マサヒコはそのままブラを外し、乳首を口に含む。
「あ……あぅ」
暗い感情を吐き出していたアヤナの口から、溜息が漏れる。
柔らかだった乳首は、マサヒコの口撫にすぐに反応して、つん、と固くなる。
“く………つ。ちゅ。ちゅ、ちゅぷ”
「ふ……ッ、あぅん………あッっ………」
ひたすら、マサヒコはアヤナの乳首を舐め、吸い、味わう。アヤナも、ただその愛撫に身を任せていた。
“ぷくッ………”
そして乳首から口を離すと――少しだけ、悲しげな表情をしてから、また。
マサヒコはアヤナの乳房に顔を埋めてから、呟いた。


310:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:13:38 l0THglmL
「ゴメンな、若田部」
「小久保君が、謝ることなんて、ないよ……………全部、私が」
「お前にしか、謝れないんだ。あんなこと言っておいて、オレ、やっぱりすごく後悔した」
「……………天野さんを」
「違う。ミサキを失ったことじゃなく。お前と、こうなってしまったことでもないんだ」
「…………」
「上手く言えないけど。もっと良いやりかたが、あったんじゃないかって。もしかしたらオレ達は、
友達のままでいられたんじゃないかって。……後悔するとしたら、そういうことなんだ。
オレはミサキと付き合ってたのに、今思えば心のどこかに若田部のことが残っていた。だから」
“ぎゅッ”
アヤナが、優しくマサヒコを抱き締めた。やらかい乳房に、頬を包まれる。
華やかで、甘い――彼女の薫りに、自分がくるまれるような、錯覚を感じた。
「………私は、今、嬉しいよ」
「え?」
「言ってくれたから。小久保君が、私のこと。心の中に残っていたって、そう言ってくれた」
「ああ。若田部のことが、オレはずっと」
「ねえ?小久保君。私が一番怖かったことが何か、分る?」
「?」
「忘れられて、しまうこと」
「………忘れられて?」
「思ってたの。アメリカに行ってから、ずっと。小久保君に会えなくなってからずっと、思ってた。
あなたは、私のことをいつか忘れてしまうのかな、って。私は、忘れられてしまうのかな、って。
そう思うと、ものすごく寂しくて、ものすごく怖くなった。だって、それは……私という存在が、
あなたの中から、消えてしまうってことでしょう?それが、私は怖かった」
「オレは、お前を忘れたことなんて、ないよ」
「そうだと良いな、って私も思ってた。でも、それは確かめることができなかったから。
あんなに楽しくて、大切だった日々が……ただの思い出になって、消えてしまう。
そのことに気付いたとき、私は決めたの。日本に帰るって。天野さんにも、正直に言おうって。
天野さんは、私にとって一番大切な友達。前も言ったけど、それは、今でも変わらない。
こうなってしまっても。私は、あの人のことを、友達だって思ってる。それでも、私は」
“ちゅッ”
アヤナがマサヒコのつむじにキスをした。それは、母親が子供にするような、慈愛のキス。
「全てを、言おうと決めた。私の、思いを。それで、壊れてしまっても。後悔しないって。そう決めたの」
「…………多分オレは、後悔するんだな」
「そう。あなたは、後悔する……優しいから。後悔、し続ける」
アヤナはそう言うと、マサヒコをぎゅっと抱き締めた。
(若田部………)
彼女の鼓動が、聞こえた。ほんの少し汗ばんだ肌は、しっとりと馴染むようで。
なにより、柔らかくて、温かかった。マサヒコは不思議なくらい、安らかな気持ちになった。
「背負うから」
「え?」
「あなたの、その思いを。わたしも、背負うから。ずっと」
“ちゅ”
そして、アヤナは――マサヒコの頬を両手で挟み、唇を重ねた。
「…………」
「…………」
お互いの気持ちを確かめ合うように、ふたりは微動だにせず。ただ、そのままでいた。
“つ………”
「若田部………オレ」
どれくらいそうしていたのだろう?ようやく、唇を離して。マサヒコが、言う。
「なにも………言わないで。あなたの、考えていることは、分るから」
「………ああ」
「でも………ねえ、小久保君?そう思った私たちは」
アヤナが言葉を切る。そして、力無く、笑う。
「間違って、いたのかな」


311:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:14:16 l0THglmL
「間違ってたのかもしれない…………多分だけど」
「………そうよね」
ふたりは、顔を見合わせて寂しく笑った。しばし流れる、沈黙の時間。
そして、また――マサヒコは、ゆっくりとアヤナを抱き寄せた。
「………」
“しゅ”
「ふ………」
顔を埋め、ちゅッ、ちゅッ、と胸の谷間にキスをしながら。薄い布に包まれた、アヤナの丘を撫でる。
長い会話の後にもかかわらず、そこはまだ、十分な湿度を保っていて。
“じぅ………”
すぐに、愛液が漏れ出てきた。布越しでも、そこがじんわりと滲んできたことが分った。
“す……すぅぅ………”
中指の先にある、その感触を確かめながらマサヒコは、小さな弧を描くようにして指先を往復させる。
「う………ぅん………ダメ、小久保君」
「ゴメン、痛かった?」
「違うの。気持ち良いんだけど………あの、ショーツが汚れちゃうから………脱がせて?」
「あ、うん。」
今更気が付いたようにアヤナの両脚を軽く上げさせると、下着に手をかける。
青と白のストライプのショーツは彼女が心配していたとおり、愛液で既に汚れてしまっていた。
「………濡れて、くっついちゃってるよ。若田部」
「やン。恥ずかしいから、言わないで」
ショーツの中央にできた灰色の染みが肌にぺっとりと貼りついているのを、剥がすように脱がす。
アヤナの裂け目が、マサヒコの目の前に露わになる。小さく息を飲みこんだ後、それに指を伸ばした。
“くちゅッ”
「!あンッ!!」
横に柔らかく生い茂った恥毛が手のひらに絡みつく。指先には、温かな粘膜の感触。
「若田部………濡れてて、あったかいよ」
「ア………う」
目を閉じて恥じいるアヤナを見つめながら、マサヒコは彼女の耳元で囁く。
「昨日は若田部、自分からオレの前で見せてたのに、やっぱ恥ずかしい?」
「あのときは、必死だったの。どうしてもあなたは、私を抱いてくれそうになかったから」
「………ゴメン」
「良いよ、もう。だから………」
潤んだ目で。おねだりをするように、アヤナがマサヒコの頬にキスをして、抱きつく。
それに答えるように、マサヒコはアヤナのぬかるみの中をかき混ぜた。
“ちッ………ぐちゅ。クちゃッ。くりッ……くちゅッ”
「あッ……ん、あ……」
首筋や、顎や、こめかみへのキスを続けながら。濡れてはいてもまだ固さの残る裂け目を、
ほぐすように優しく触れ、両襞を撫でていたが――突然マサヒコは、指先でそこを。
“きゅッ”
「!?!……きゃあッ!あ!あッ!!」
ぐいッ、と一気に左右に広げ、剥き出しにしてしまった。
一瞬、彼女が目を見開いて驚きの声を発するのにも構わず、
めくれて広がったそこの上部にある小さな珠を、きゅッ、きゅッと擦る。
「ひゃん!??や、きゃァッ!!ダメェッ、こくぼく……ん、きゃ!」
いきなりの手荒い愛撫に、アヤナの豊かすぎる肢体が、固くなり、引きつり、戦慄く。
悲鳴にも似た声を無視して、マサヒコは小さな珠をくにくに、と弄り続け、耳朶をちろちろと、舐め続けた。
「きゃ、あ!………や、そこも、ダメ!や!んくぅ、や、あぁぁん!!!」
“ぷくちゅぅぅぅぅッ”
「あ………ゃ……」
大きく震えた後に裂け目から愛液が溢れ出し、マサヒコの手のひらを濡らした。
薄い紅色の唇から涎が零れ、つぶらな瞳は焦点を失い、目の端には涙が溜まっていた。
それは、彼女が達した、確かな証だった。
「敏感なんだね、若田部は。昨日も、すぐいっちゃったし」
「あ………や。やァ」


312:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:15:40 l0THglmL
あっさりと絶頂に達してしまった恥ずかしさからアヤナは顔を両手で隠して身を捩るが、
彼女の意志に反して下腹部は、灼けるように熱くなってしまっていた。
(恥ずかしいけど………でも………)
アヤナは、自分のそこが更なる甘美な悦楽を欲してじゅくじゅくと疼いているのを、はっきりと感じていた。
“ぐッ………ちゅ”
「!こ、小久保君?」
彼女の情欲を察したかのように――マサヒコは素早く頭を下げて潜り込むと、
熱したアヤナのからだに唇を触れさせ、舌を這わせた。
“ちゅッ………つ、ち、ちゅぅ”
「!きゃ、ひぃああああ!!」
玉の汗が光る、たっぷりとした乳房。柔らかに締まった、中央の稜線。滑らかに窪んだ、臍。
キスと舌撫を交互に繰り返しながら、マサヒコはアヤナの下半身を愛撫してゆく。
そしてそこに行き着くと、両膝を開かせてアヤナの入り口に顔を寄せた。
――少し酸い薫りが、マサヒコの鼻腔を直撃する。しかしそれは、不快な薫りでは、なかった。
「ん………」
まだ完全に羞恥心を捨て切れないアヤナはほんの少しだけからだを強ばらせるが、
すぐに力を抜いてマサヒコのなすがまなになった。
(………可愛いな、若田部のここ)
彼女の髪と同じ薄茶色の恥毛が、疎らに生い茂っていた。
汗と愛液で湿った茂みから、うっすらと顔をのぞかせるアヤナの女唇。
それはミサキのそれより、やや肉厚で、濃いピンク色で、ぷっくりとしていた。
昨日、他ならぬ自分が何度もその奥に精を放ったばかりだったが、
マサヒコはアヤナのそこを、たまらないくらい、愛おしいと思った。
“りゅ……”
「ひぅん!」
指先で、小さく拡げて。マサヒコが、温かい舌を入り口に這わせてきた。アヤナは、思わず悲鳴をあげる。
“ちゅッ………ちゅ、つ~~~、ちゅる”
「あ!ヤっ!んあ!……ひあ!ん、ぅくん………は、くぅん」
夢中でミルクを飲みほそうとする、子猫のように。丹念にマサヒコが舐め続けるうち――
やがてアヤナの声からは固さが消えていき、艶やかな、円味を帯びた声へと変わっていった。
そして入り口は徐々に開いていき、奥からさらにとくとくと愛液が染み出てきていた。
「赤くなってる………若田部の」
「や!やだ、言わないでよ、そんなコト」
十分に潤っていたアヤナのそこは、マサヒコの舌撫でさらにぽってりと赤く腫れたようになり、
さきほどの指撫で軽く剥かれた小さな珠も、既にぷっくりと突起状になって姿を見せていた。
“つ………ちゅ、つぅ”
「!?!きゃ、きゃぁあああああ!」
敏感な珠を、唇ではさんで、吸って、舐る。アヤナが叫び声を上げ、
からだを弓なりに反り返らせるのにも構わず、マサヒコはひたすらそこを責め続けた。
“づ……じゅ、じゅうッ”
そして奥から次々と溢れてくる愛液を、じゅるじゅると、わざと音をたてるように啜る。
「や………吸っちゃ、いや、恥ずかしいよぉ、こくぼ、くん、あ、は、や!」
両脚で、マサヒコの頭をきゅっと挟んだ。爪先が震え、体中から汗が噴き出るように、流れた。
泣きたくなるような恥ずかしさを覚えながら、アヤナは昨日の処女喪失よりも、確実に。
自分のからだが、快楽の渦に沈み、欲望を貪っていることを、感じていた。
“じゅ、ぷじゅッ、じゅるッ”
さらに、ぴったりと。マサヒコが顔面をアヤナの裂け目に密着させるようにして、吸い上げると――
「は!あ………だめ……ダメぇぇぇぇ!!」
視界の全てが、白く覆われ、アヤナはさっきよりもずっと深く、激しく。自分が、達してしまったことを感じた。
“ぴしゅぅッ!!!”
濃厚で、愛液よりもさらに粘つく、とろとろとした蜜が吹き出され、マサヒコの鼻先を汚した。
“ぴッ……とろぅ………”
「ん……ん………あ、ふあぁぁぁ………」
何度も蜜を垂らし、何度も痙攣を繰り返してから。アヤナは、がっくりと脱力してしまった。
「………………」


313:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:16:34 l0THglmL
無言で顔をあげ、マサヒコは見つめてきた。アヤナの蜜で、口元から鼻先までべっとりとまみれていた。
「や………見ないで、私、いっちゃった………恥ずかしい……」
弱々しく声をあげるアヤナだが、マサヒコはただ、目も伏せられぬほど美しい彼女の肢体を見つめていた。
皮膚がはち切れてしまいそうなくらい桃色に上気した肌には、玉の汗が光っていた。
アヤナは鈍く震えて――息を吐くのさえ、精一杯の様子だった。
“ごくッ”
マサヒコは自分の中から、静謐な欲望と、確かな愛情が湧いてくるのを感じていた。
――今すぐ、目の前のこの少女を犯してしまいたい。
いや、ゆっくりと、大事に彼女を包んでしまいたい――
相反するようで、近しいふたつの感情。それに突き動かされるようにして、マサヒコは。
“ぎゅッ”
アヤナを、強く強く。抱き締める。身体と心の震えが、大きく柔らかな胸から伝わる。
「大丈夫?若田部」
「だいじょうぶなわけ、ないじゃない……バカ」
「久しぶりだよな、それ」
「なによそれ…………バカ」
頬を赤く染めてまたそう言うアヤナを見て、マサヒコは微笑んだ。
しおらしいアヤナより、今のアヤナの方が、やはり彼女らしいと、思った。
“ちゅ”
アヤナのおでこにキスをしてから、ソックスだけで裸の彼女を横たえると、ようやくマサヒコも制服を脱いだ。
下着の中で既に雄々しくそそりたったペニスを、じっと見つめていたアヤナに誇示するように取り出すと、
それを彼女の両脚の間に、ゆっくりとくっつけた。
「………若田部、怖い?」
「怖く、ないから。………ください」
そう言うと同時に、アヤナはマサヒコに抱きついてきた。
そして、羞じらいながらも両脚を広げて絡めてきた。固くなったペニスが、ぐいッ、と押しつけられた。
その先が、柔らかな入り口に触れていることを、感じた。
「………じゃ、いくよ?」 
「ウン………」
指先で、確認するようにアヤナの入り口を優しく広げると、マサヒコは、怒張しきったペニスを。
“ぐくッ、、、、ぬぅる………”
「あ!………あぁッ!!」
アヤナの中に、埋めていった。眉をひそめ、高い声で、アヤナは艶やかに、鳴いた。
「まだ、痛い?」
「……………痛い。けど、ちゃんと…………感じるよ」
「本当?」
「ウン。痛さも感じるけど。ちゃんと感じる。ちゃんと、小久保君を、感じる。
あなたが、私の中にいることを、感じてる………だから、もっと、きて」
性急に。ねだるように。アヤナが腰を密着させてくる。
「………若田部」
“ぐ……ぅ。ず………るくッ”
「う………あ………こくぼ……くん」
(入った……)
昨日より、なめらかにアヤナの中に入った。やはり、そこは昨日と同じく。
くにくにと、柔らかく、熱く、マサヒコを包んできて。
「は――ッ………あ………」
「若田部………」
「いい………へいき、だから。もっと。もっと、奥まで」
無言で、頷いた。言葉通り、マサヒコは。
“るぅ……、ぐ、ぐ、ぬる、ずぅぅッ”
「あ………うン………入って、きた。こくぼくんの。あ、すごく    あ!」
「…………動くよ?若田部」
「ウン………き、て………小久保、くん……」
炙られるような苦痛に、身を焦がしながら。痺れにも似た快楽に、浸りながら。
アヤナは――自分の肉体が、浅ましいほど、マサヒコを欲しているのを、感じていた。


314:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:17:30 l0THglmL
“ぐ………ずるッ、ぐちゅッ、ずくッ、ぐじゅッ”
「ふぁ………あ、あ。あ、ン!は………ぁ!」
奥まで突き立てて。それを、浅く引き抜いて。また、それをずぶずぶと、沈める。
繰り返されるピストン運動に応えるように、アヤナの口からは獣じみた呻き声が漏れる。
“ちゅ………とぅる”
その肉欲の叫びを、塞ぐように。マサヒコが、唇を重ねて、舌を入れてきた。
アヤナも夢中になって、舌を絡めて、吸う。
(あ………いい……気持ちいい……すごく。それと……小久保君……の、匂い)
奥の奥まで、マサヒコの肉体で隙間無く埋め尽くされていると、感じながら。
ふと、アヤナは――今更のように。彼の体臭が、鮮鮮しく薫ってきたと、思った。
それは、ほのかな香りだった。青い樹木のような、若々しい香りだった。
“きゅッ”
耐えきれないくらいマサヒコが愛おしくなったアヤナは、彼の首に手を回して力の限り、抱き締めた。
マサヒコも、すぐに抱き締め返してきた。ぴったりと、裸と裸のまま、密着したふたり。
アヤナは、マサヒコのペニスを埋め込まれたまま。マサヒコは、アヤナの中に包まれたまま。
貪るように。息をすることすら、忘れたように。長く、激しいキスをする。
「ん………あ………」
「は………ふぁ………」
ようやく唇を離すと、少しの間、見つめ合ってから――
“ぐ………ぱン!ぐちゅッ、ずる!ぐちゅッ、ぬりゅッ!!”
「は、あ!う!ぁああああ!!」
より激しく、マサヒコはアヤナの奥にペニスを突き立てていった。
彼女の荒い息と咆哮はマサヒコの鼓膜を心地良くくすぐり、さらにそのリズムを早めさせる。
“る………”
そしてマサヒコは、無意識のうちに。アヤナの肌に光る細かい汗の粒を、舐めた。
「あ!いい!あ!はぁン………」
飢渇の思いに炙られながら。アヤナのからだは、マサヒコの浸入を歓び、受け入れていた。
むず痒いような楚痛は、微かにずくずくと疼いていたが――
まだ二回目だというのに、アヤナは完全にマサヒコとのセックスに溺れていた。
「あ………わかたべ………」
マサヒコも、アヤナの肉体とアヤナとのセックスに惑乱し、完全に溺れていた。
甘い、花の香りのようなアヤナの薫りに浸り、ピストン運動を繰り返す。
たぷたぷと揺れる豊かな乳房に顔を埋めたり、キスをしたり、舐めたりした。
「あ!ン!こくぼくん、あッ、くすぐったぁい………!あッ!!!」
そのたびに嬌声をあげるアヤナの反応を楽しむ余裕すらなく。
からだの火照りと喉の渇きに苛まれて、背骨を軋ませるように、ひらすら彼女を求めていた。
“ぐちゅッ!ぱん!ずぶぅッ!!ぅるぅ!!”
「くはッ!あッ!あぁッ!!!くぁッ!!」
感情の高まりとともにアヤナの叫びも、粘度を増して、より深い艶声へと変化していった。
(ん………あ!きもち、いい………こくぼくん。……いい………あんなことの、あとなのに………。
あんなことの、あとだから……すごく、エッチになってる、私……ああああ!!)
アヤナは、感じていた。マサヒコに抉られ、突かれるたび、悲しいほどに、自分が女だと思った。
(私は………私は。天野さんが、好きだった………小久保君が、好きだった………なのに)
緊張と弛緩のリズムに襲われ、快感の奈落にずるずると滑り落ちながらも――
アヤナは胸の奥がつかえるような哀しみを、また思い出していた。
「あ!こくぼ、くん………わたし………わ、た、し………あああッ!!!」
網膜に、光が、爆ぜて。悲しみと、快楽のふたつの渦に呑み込まれて。アヤナは、達した。
歓びの悲鳴を叫んで、ふたつの巨きな乳房がぷるぷると震え、玉の汗が噴き出る。
「ゴメン………若田部。オレ、まだ………」
「う………あ、あ。い、いよ。………小久保君。来て………いい、から」
茫然としていたアヤナだが、両手を広げてマサヒコを迎え入れる。
――マサヒコは、申し訳ないような気持ちになったが、それでも。
“ず…………ぐちゅッ、ずちゅッ!!”
「あ………あ!ぁぁあああッ!」
緩やかに、ピストン運動を再開させた。既に何度も達していたアヤナだが――


315:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:18:21 l0THglmL
再び内臓の奥まで抉られて、情欲に火がつき、燃えさかるのを感じていた。
“ぐちゅッ!!じゅッ!!ぽぷッ!!!”
「はっ………あ、んっ。こくぼくん………熱い。こくぼ、くぅん……すき。すきぃ」
半ば意識が飛んだトランス状態で、アヤナは譫言のようにマサヒコの名を呼び、求めていた。
絡めた脚に力をこめ、 彼の打ちつける腰の速度にシンクロさせて、
花弁を擦り上げるように自らも腰をくねらせる。
“ぐちゅッ!!つぴッ!!ず………ずぷッ!!!”
そしてアヤナの裂け目も、再び――生温かい、ぬめった白濁の果汁を溢れさせ、
マサヒコを更に熱い、奥深くへと引きずり込もうとしていた。
(あ………もう、ダメ………壊れる……わ、た、し………全身が、あそこに、なったみたい……)
「あ………若田部……おれ、あ!は、うッ」
“ずるッ………ぴゅッ!!どくッ!!”
雄叫びともつかない声をあげると、間一髪、マサヒコはアヤナの胎内からペニスを引き抜き、
青い精で、汗に濡れたアヤナの腹部を。若草を。乳房を。汚していく。何度も、何度も。
「あ………はぁ………い、いい……こくぼくん…………」
精液で汚されているのにも構わず、アヤナはマサヒコの射精をうっとりと見つめていた。 
(かかってる……小久保君の、が。わたしに………あ。……あったかい)
「あ………は、はぁ、は……わかたべ………」
自らのペニスに手を添えたまま、マサヒコも荒い息でただ射精を繰り返す。
精を吐き尽くしてもなお、それは固さと角度を失わぬまま―アヤナの方を、向いていた。

後始末を終えたあと。ふたりは無言のまま、寄り添うように並んで寝ていた。
「………小久保くん?」
どれくらいの時が過ぎたのだろう――ちいさな声で囁くと、アヤナはマサヒコを見た。
そして、気付いた。当たり前のように、マサヒコが腕枕をしてくれていたことに。
「…………」
彼は――目を閉じていた。初めは眠っているのか、ただそうしているのか分らなかったが、
耳を澄ますと、マサヒコの鼻から漏れるほんのわずかな寝息の音が聞こえた。
(…………あ)
また、気付いた。マサヒコの目許に涙の痕があって、まだ少し、涙が流れていることを。
(夢を………?)
それは、ミサキの夢なのだろうか。悔悟の夢なのだろうか。それとも、自分の夢なのだろうか。
アヤナはそんなことを思いながら、飽かずにマサヒコの顔を眺めていた。
(小久保君………)
それは、アヤナが覚えていたより、ずっと大人びたものだった。帰国してから、ずっと。
彼だけを、見つめ続けていたと、思っていた。しかし、かつての端整な顔立ちはそのままに――
マサヒコの表情は、より精悍で、より男らしい、逞しいものになっていた。
それが、自分のいなかった空白の間に起こったことだと思うと、
アヤナは胸が締めつけられるほど、寂しい思いに襲われるのだった。
(でも………その分、私はずっとこれから、あなたといる。そう、決めたから。ずっと、あなたと…………)
マサヒコを起こさないよう、静かに彼の裸の胸に耳を寄せた。とく、とく、と心臓の脈打つ音が聞こえた。
「………ん?若田部」
「ごめん………起こしちゃった?小久保君」
「いや………ん、そろそろ帰らなきゃ」
“ぎゅッ”
アヤナは、体を起こそうとしたマサヒコに無言で抱きついた。そして、彼も無言で、そのまま。
(………図々しいかもしれないけど)
アヤナは、思っていた。いつか、ミサキとも。笑いあえる日が――許してもらえる日が、くるのかもしれない。
都合の良い、勝手な思いかも知れないが――そう、アヤナは信じたかった。
“ふ…………”
マサヒコが、アヤナの髪を撫でた。それは、柔らかくて、優しくて、
「小久保君………私、」
「一緒に、いてくれ」
「!?え………」
「言えなかった、ずっと。一緒に、いてくれ。オレを………許して、くれ」


316:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:26:44 l0THglmL
「許すって………」
「オレな、若田部。やっと気付いたことがあるんだ」
「………?」
「なんだか照れくさいけど、オレ、すごく、良い友達や、良い人たちに恵まれてるっていうか。
でも、オレはそのことに全然感謝してなかった。当たり前だと思ってた。
お前と、こういうことになってから………今更だけど、気付いたんだ。
和田にも、柴原にも、中村先生にも、濱中先生にも、オレは感謝しなきゃならないって。
みんな側にいて、心配してくれてる。そんで……なによりお前に、オレは、感謝しなきゃならないって。
こんなオレでも、好きだって言ってくれて、一緒にいてくれる、って言ってくれるお前に。
だから………もう一回言うよ。オレと、一緒にいてくれ。どうしようもないオレを、許してくれ」
「小久保君………」
それは、拙い愛の告白だった。嬉しさで心が満たされながら――アヤナは、思っていた。
ふたりでこれから、歩いていく日々を。きっとそれは、平坦ではないだろう。
もしかしたら、祝福されるものでは、ないかもしれない。それでも、アヤナは。
「…………いっぱい、キスしよう」
「え?」
「いっぱいキスして、いっぱい愛し合って、いっぱいケンカしようよ、小久保君。
それでね、ふたりが、おじいさんとおばあさんになって。あんなこともあったね、って。
皺くちゃになって、笑いあえるようになりたい。………それくらい、あなたと一緒にいたい」
「すげえ長い先だな、それ」
ちょっとマサヒコが苦笑する。それでもそれは、どこか照れたような、ほんの少し、嬉しそうな。
(それくらい先になれば、きっと………笑い話に、できるよね)
アヤナは、マサヒコの笑顔を見つめながら――そんなことを、思っていた。

END


317:郭泰源 ◆5pkah5lHr6
08/06/28 14:28:17 l0THglmL
今回は以上。しかしま~~~~長い時間かけた割には、相変わらずのダラダラです。
タイトルは『Back in Japan』でよろしくです>Wiki管理人様
長々続いた連載ですが、ようやく終わって一安心。
次作は今回ギリギリで脱稿が間に合わなかった、嫁との完全共作、シンジ×カナミです。
ヒロキ×アキも間に合えば。生徒会役員共も展開あれば書けるかな?
個人的には、コトミとムツミが一番書けそうです。
次作投下は出張のある7月半ば頃を予定。ていうか海外ホストの規制ってなんやねん。では、股。

318:名無しさん@ピンキー
08/06/28 19:08:07 VCVtyQRM
郭氏来たああああああ

郭氏、Y-275氏共に乙&GJです!!
Y-275氏はかなりハイペース投下ですね。本当にお疲れ様です。
郭氏は次は7月ですか、ちょうど生徒会も連載開始ぐらいのタイミングだし、wktkがたまりません。

319:名無しさん@ピンキー
08/06/28 21:34:22 VBtD0bQo
新旧エースの共演リレーGJ!
やっぱり大黒柱が戻ると安心します。ピンキリ氏もwktkしながら待って鱒。

320:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:13:30 cP3wAZLo
 住人の皆さん職人の皆さんお疲れ様です。
濱中でマサヒコ誕生日ネタ、スルー対象ワードは「猥談」です。
タイトルは「最適のプレゼント」でお願いします。

では。

321:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:14:04 cP3wAZLo
 梅雨がまだまだうっとおしい六月末の某日。
小久保邸には五人の若い女性が集っていた。
もはやいちいち誰とか説明する必要もないだろうが、そこを敢えて言うと、
濱中アイ、天野ミサキ、若田部アヤナ、的山リンコ、中村リョーコの面々である。
 マサヒコたちが中学を卒業して二年、
マサヒコとリンコは同じ高校に通うことになったが、ミサキは別の進学校、アヤナは父の都合で渡米、
アイは卒業研究と就職活動、リョーコは社会人一年目……と、
家庭教師時代とは異なりそれぞれ離れた時間が多い生活になるかと思いきや、
もともとミサキはマサヒコの隣人で、何より彼氏と彼女の関係、
アヤナは一年であっさり戻ってきて、アイの卒論と就活も早目に蹴りがつき、
リョーコはリョーコで何だかんだ言いつつこの年下連と縁を切るつもりなんざなし。
で、結局は仲良し関係を変えず変わらず続けている状態なのだった。
「では、さっそく会議を始めましょう」
「はい、中村先生しつもーん」
「早速のその意気や良し。で、何? リン」
「今日は小久保君の誕生日プレゼントを皆で決める会議なんですよね」
 マサヒコの誕生日は七月一日。
今日から目と鼻の先で、プレゼントを用意するのにちんたらしている暇はない。
「そうよ」
「じゃあ、何で小久保君の家で話し合いをするんですか?」
 濱中アイと中村リョーコは、未だにマサヒコたちから先生と呼ばれている。
家庭教師と教え子の関係は中学卒業と同時に解消されており、
小学校の教師であるアイはともかくとして(まだ産休職員の代替で臨職扱いだが)、
リョーコは業界大手のいつつば銀行に勤めているので、先生呼ばわりは本来はおかしいところっちゃおかしいところ。
が、三つ子の魂ではないが、それならそれで「濱中さん」「アイさん」「中村さん」「リョーコさん」と呼び方を急に変えるのも、
ちょっと微妙な話だったりするのもまた事実ではある。
呼ぶ方もしっくりこないし、何より呼ばれる方もこそばゆくて落ち着かないということもあり、
結果、旧来のまま「濱中先生」「アイ先生」「中村先生」「お姉さま」といった呼び方が続いている次第なのだ。
「答は簡単、私のマンションでは出来ないからです」
「何でですか」
「酒瓶と未洗濯の下着とアダルトグッズが散乱しているから」
 昨日もセイジで遊んでね、と腕を組み頷きながら言うリョーコ。
まったくもって自慢出来ることではないが、それを悪びれもせずに堂々と理由にするところは彼女らしいかもしれない。
「じゃあアイ先生のところは」
「ごめんね、あのね、昨日ゴキブリが出てね」
 曰く、バルサン中。
「アヤナちゃんの家は」
「……今、兄さんの彼女が来てるから。父と母に会いに」
 曰く、結婚前の重要な面接(?)中。
「ミサキちゃん……」
「え? そ、その、私は別に……。わ、私の部屋でも良かったんだけれど」
 曰く、展開に流され中。
「んー、で、私の家は皆の家から遠い、と」
 的山邸はポツンと離れた距離にあり、集まるのに不適。
で、結論としては。
「ま、そういうことでマサの家が一番都合がいいのよ」
 小久保邸は集合場所。
これもまた、以前から変わることないお約束である。

322:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:16:40 cP3wAZLo
「さ、ちゃっちゃと話を進めるわよ。早くしないとマサが帰ってきちゃうから」
 部屋の主であるマサヒコは現在外出中である。
母に命じられ、駅前のデパートまでお買い物に出かけているのだ。
このポイントは、マサヒコ本人がいないのに部屋に女性陣を勝手に上げちゃう母ってどうなのよ……ではない。
息子が女の子に囲まれている状況が楽しくて仕方ない母がちょっと策を弄しちゃいました、というところにある。
すなわち、息子の部屋で会議をさせるべく、わざわざ当の息子を追い出したということ。
息子がいたらいたでおもしろい展開にはなるだろうが、
どうしても突っ込み兼ストッパーになってしまい話が佳境に入る前に切れてしまうのだ。
それでは盗み聞きの楽しみが薄れてしまう。
「で、さっそく本題なんだけど」
「プレゼントのことですか」
「そうそう。結論に飛んじゃうと、もう一つしかないでしょ」
「? PS3ですか」
 尋ねるミサキ。
前々からプレイステーション3が欲しいと何度かマサヒコが口にしており、
瞬時に「マサヒコが欲しいもの」と言えばこれくらいしか思い浮かばない。
「違うわよ、んなもん自分の小遣いで買わせなさい」
「じゃあ、何ですか?」
 ミサキを筆頭に、アイ、アヤナ、リンコの頭上には見えないハテナマークが浮遊。
リョーコはそんな四人をニヤリと笑いつつ見回すと、胸を張って言い放つ。
「決まってるでしょ。カラダよカラダ」
「カラダ……? 清涼飲料水ですか」
「はいボケないボケない。つまり肉体よ肉体!」
「……」
「はいあきれないあきれない。若く瑞々しい乙女の肢体をこう、首にリボンでも巻いてプレゼントに」
「……あのう」
「マサの目の前に四人一列に並んで、誰から味見する? なんて」
「すいませんけど」
「恋人にプラスして自由にしていい処女が三人なんて男にとっちゃ超ド級のプレゼント……」
「いい加減にして下さい!」
 リョーコの暴走、それに怒るミサキ、急ぎ足の展開についていけないアイ、
わかってるのかわかってないのかほよよんとした表情のリンコ、
突っ込みたいのに相手がリョーコだからそれがなかなか出来ずに赤面して黙り込むアヤナ。
ストッパー役のマサヒコがいないとこうなります、という典型的な流れになっている。
「そ、そんなこと出来るわけないですし、しません!」
「あらどうして?」
「どうしてもこうしてもです! 常識的に考えて!」
 語気荒いミサキだが、リョーコにはその心底が透けて見えている。
常識に照らし合わせて、という立場で反論してくるミサキだが、結局は恋人であるマサヒコに他の女性が近づくのが許せないのだ。
嫉妬と言ってしまえばそれまでなのだが、
アイ、アヤナ、リンコのマサヒコに対する感情が「異性の友人」と一言でまとめるには、
あまりに曖昧なままであるのがミサキの中では無視出来ない問題となってしまっている。
アイはショタコン疑惑、リンコは天然で性意識の壁が低いという危険性がそれぞれあり、何より女の直感的にアヤナがどうにも怪しいわけで。
ただでさえ日中別々の高校に通っていて側で目を光らせられないのに、
その上本来なら安全牌であるはずの親友がマサヒコに本気になったら……と、
友情とはまた違った次元で、ミサキにしてみれば気が気でないところ。
それで、そんなミサキの「恋する乙女の心の動き」は、
色事について百戦錬磨なリョーコにゃわかりやす過ぎる程にバレバレなのだった。

323:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:17:58 cP3wAZLo
「ミサキはああ言ってるけど、あんた達はどうなの?」
 ここでリョーコ、反対意見に真っ向から立ち向かわず、
一旦別人に話を振って場の雰囲気を泥沼な方向へと持って行くという戦法に出た。
これで振った面子も一斉に歩調を合わせて敵対してきたら作戦失敗なのだが、もちろん中村リョーコはそんな見通しの甘い迂闊な人間ではない。
アイたちの性格と思考を見越しているからこそ打てる、狡猾にして勝率の高いカケヒキなのだ。
「わ、わっわた、私もそんなこと出来ません」
 アイは反対するものの半ばパニクる。
「な、何で小久保君何かにそ、そ、そんなことを、してあげなけりゃならないんですか!」
 アヤナも同様で、こちらはパニクるというより慌てると言った方が適切か。
「えー、じゃあ小久保君のセックスフレンドになれってことですかあ? うーん……」
 リンコは論点が完全にズレた答を返す。
「リ、リ、リンちゃん! 何考え込んでるの?」
 リンコに反射的にミサキが突っ込む。
もうこうなると完全にペースはリョーコのもの。
ミサキもアイもアヤナもリンコも、ミキサーでかき混ぜられる果物の如しだ。
どういったジュースが出来上がるかは、それはミキサーたるリョーコの思惑次第。
「ミサキ……あんた将来、看護師になりたいって言ってたわね」
「へ?」
 リョーコ、二の矢を放つ。
突如まったく違う方向に話題を振って相手をさらに惑わせる、これぞ彼女の常套手段。
もちろんまったくの無暗撃ちではない、ちゃんと意図あってのものである。
「そ、それがどうかしたっていうんですか」
「ううん、あのね……オトコって奴はね、コスチュームプレイに誰しも弱いのよ」
「は?」
「ナースなんてその中でも上位に来るのよねぇ、例外なく。マサヒコも多分そうじゃないかなー、なんて」
「え、え、え?」
「そうねえ、設定は……マサが医者でアンタが新人看護師で――」

  「天野君……君はいけない子だな。聖なる医療の場でこんなに淫らに濡れるなんて」
  「あ……あ、そ、それは、それは小久保先生が……」
   天野ミサキは今年の春にこの小久保病院に就職した新人看護師。
  中学時代に見た医療番組の影響でこの道を目指し、見事夢を叶えることが出来た。
  彼女の前途は明るかった。
  いや、明るいはずだった。
  「さあ、いつものようにおねだりして、ゆっくりと腰を下ろしてみて」
  「は、い……。小久保先生の、マサヒコ先生の太いお注射を、私に突き刺して下さい……!」
   小久保病院の跡取り息子、マサヒコ。
  端正な顔立ちで若い看護師連から人気があり、ミサキも勤めて初日から仄かな想いを彼に寄せていた。
  「あ、あっ……す、ごいで、す……!」
  「いやらしいな天野君……ミサキは。もう根本まで飲み込んだ」
  「はぁ、はぁ……」
   ミサキがマサヒコから声をかけられたのは、出会って一か月が経った頃。
  ミサキが一人、夜の資料室でカルテを直していた時だった。
  「大変だね、手伝おうか」と優しい口調で言われ、ミサキは一気にのぼせあがってしまった。
  「ここは今はたまたま使ってないとはいえれっきとした病室なのに、ミサキは恥ずかしくないのかい」
  「言わないで、言わないで下さい……! あ、んんっ、き、気持ちいいよぉ……!」

324:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:19:21 cP3wAZLo
   その後も事あるごとに会話を重ねるようになり、
  もともと異性に関しては純過ぎる程に純なミサキは完全にマサヒコの虜となった。
  そして。
  「くっ……ミサキ、どこに出してほしい?」
  「あ、あっ……! ダメ、服は、看護服はダメ……まだ、仕事が……外は、ダメです……! ああっ!」
  「それじゃ、中がいい?」
  「はぁ、あああん……! ダメ、それもダメぇ、にん、しんしちゃう……!」
   カーテンから差し込む月明かりに照らされて、
  天野ミサキはベッドの上、マサヒコの上で腰を振っている。
  ナース服のままで。
  「大丈夫……くぅっ、ここは病院だ、堕ろすことなんて簡単に出来る」
  「ダメ、そんなのダメ、ダメぇ! ああっ、私は、私はぁ……ダメっ、いく、イッちゃうよぉ!」
   マサヒコが舐めろと言ったらミサキは舐める。
  飲めと言ったら飲む。
  中出しを求められたら応じる。
  今のミサキは、完全にマサヒコの奴隷だった。
  「よし……出す、ぞ……っ!」
  「あ、あ、あああーっ!」
   ミサキはマサヒコを愛している。
  そう、心の底から。
  マサヒコが他のナースにも手を出している事実を知らずに。
  この患者がおらずいつも空き室になっている病室で、毎晩違うナースを抱いている事実を知らずに。 

「――とか、何とか」
「なっななななな、何を言ってるんですかっ!」
 リンゴやイチゴもかくや、と思われる程に顔を赤くし、ミサキは怒鳴る。
しかし彼女は気づいていない、既にリョーコの術中にはまってしまっていることを。
リョーコのエロ話を区切りの良いところまで聞いてしまっているのがその証拠でもある。
所詮、こっち方面ではミサキはリョーコに勝ち目などない。
「だ、だいたいそれじゃコスプレとかいうレベルじゃないと思います!」
「んー?」
「な、なりきりじゃなくて何かもう完全にそのものじゃないですか!」
 ミサキのツッコミはある意味正しい。
正しいが、悲しい程に無力である。
「ねぇミサキ」
「もう、知りません!」
「怒ってるけど、アンタは一度も考えたことがないの?」
「え?」
「ナースプレイはともかくとして、マサの子供が欲しいと思ったことは、さ」
「なっ!?」
 リョーコ、倶梨伽羅峠の火牛の如く一気呵成の責め、いやもとい攻め。
動揺を誘ったところに急所を突いてトドメを刺す、まさに悪女の面目躍如と言えようか。
「マサちゃんの子、ども……?」
「いい、アンタはこの面子の中では勝ち組なのよ? 彼氏がいて」
「……で、でも、まだ私もマサちゃんも高校生で」
 まだ高校生、とか口走っている時点で完璧に陥落しているわけだが、最早ミサキはリョーコマジックの檻の中。
過去に何度もひっかかり、いい加減耐性も出来そうなものだが、やはりミサキの本質は夢見がちな乙女であるということか。

325:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:20:21 cP3wAZLo
「もう処女じゃないんでしょ? ほら、前回マサに抱かれたのはいつ? その時のことを思い出してみなさい」
「……」
「恋人へのプレゼントが妊娠の報告なんて素敵と思わない?」
 さらばミサキ、妄想の園へ。
頬を染め、ブツブツと愛しい彼氏の名前を呟く今の彼女に聖光女学院で五指に入る秀才の面影はない。
「お、お姉さま! こ、こ、高校生でに、に、妊娠なんて不潔です! 風紀が乱れてます!」
「そうですよ先輩! 家族計画です! 子づくりは計画的に!」
 アヤナとアイの遅すぎる自己主張。
もちろんこんなもん、焼け石に水、暖簾に腕押し。
リョーコにしてみりゃこのタイミングで二人がつっかかってくるのもお見通しである。
「アヤナ」
「は、はいっ!?」
「アンタは保育士になりたいんだっけ?」
「え、な、なりたいと言うか、子供が好きなので……」
「じゃあシチュエーションは決まりね。アンタの保育園でマサの子供を預かっていて」
「ちょ、ちょっとお姉さま!?」
「迎えに来たマサを倉庫に連れ込んでかねてからの想いを遂げる、と」

   若田部アヤナは薄暗い倉庫の中、四つん這いの格好で無心に腰を振っていた。
  彼女の背後には、一人の男性が覆いかぶさっており、これもまた同じように腰を動かしている。
  所謂、後背位のセックスだ。
  「ああっ、小久保君、小久保くぅん!」
  「わかた、べ……!」
  「いや、いやいやっ……! アヤナって、アヤナって呼んでくれなきゃイヤ……!」
   若田部アヤナと小久保マサヒコ。
  二人は中学時代、同じ学校に通っていた。
  間に何人か挟み、色々あったがまず異性同士としては仲が良かった方であろう。
  やがて中学卒業と同時にマサヒコは幼馴染と交際を始め、
  アヤナはアヤナで両親の事情でアメリカへと移住、接点は無くなった。
  「やばい……もう出そうだ」
  「あんっ、あっ、中に、中に……欲しいよ、小久保くんっ」
   涎を垂らして懇願するアヤナ。
  彼女の前髪や頬には、つい十分前にマサヒコがしたたかに撃ち放った精液がまだこびりついている。
  舌と乳房で奉仕をした結果だった。
  「でも、今日は……くっ、ヤバイんじゃないのか」
  「うん、うんっ、でも、でも欲しい、小久保君の精子、精液、子種が、欲しいっ!」
   二人が再開したのはまったくの偶然だった。
  アメリカから帰国後、アヤナは東大進学を強制する父に逆らって家を飛び出し、
  かねてからの希望であった保育士になるべく短大へと入学。
  無事資格を取得し、密かな母の援助もあってこの保育園へと就職した。
  「だけど、くっ、やっぱりダメだ、デキちゃうだろ……っ」
  「ううん、欲しいの、小久保君の赤ちゃん欲しいの!」
  「わ、若田部っ」
  「ごめんなさい、あんっ、あま……ミサキ……!」
   小久保マサヒコの妻、小久保ミサキ。
  旧姓天野ミサキは、アヤナの中学時代からの親友にしてライバルな関係だ。
  「ごめんね、ごめんね、でも、私、わたしぃ……」

326:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:21:21 cP3wAZLo
   アヤナは薄暗い虚空に向かって謝り続ける。
  それはマサヒコへの、ミサキへの、そしてこの保育園に通っている一人の小さな女の子へのもの。
  そう、マサヒコとミサキの子への。
  「好きなの、どうしようもないくらい、小久保君が好きなの……ぉ!」
   満開の桜の下、マサヒコが娘を連れて入園式に現れた時、アヤナは言葉を失うくらいに驚いた。
  学生結婚、娘の誕生、そしてミサキが病気で入院という顛末をマサヒコの口から直に聞いた時、彼女の心の奥に再び炎が灯った。
  マサヒコへの、かつてひた隠しにしていた愛の炎が。
  「……ダメだ、外に出すよ若田部」
  「どうして、どうして……!」
  「俺はこれ以上、ミサキを、娘を裏切れない……!」
   妻が入院中で男の欲望を吐きだす機会がなかったマサヒコ。
  ミサキ不在で心に自制をかけることが出来なかったアヤナ。
  ともに弱い人間だったと言ってしまえばそれまでなのだろう。
  二人は、保育園のお迎えの時間に密かに裏の倉庫で逢引を重ねる仲になった。
  「ゴメンな、若田部……」
  「ううん、私こそゴメンね、小久保君……」
   マサヒコとミサキの子は、大好きな先生と大好きな父の爛れた関係を知らずに部屋で迎えを待っている。
  そう、今も――

「とか、なーんとか」
「ありえませんッッッ!」
 アヤナ、完全に声が裏返っている。
パニックを通り越して頭の回路がショート寸前になっていることが良くわかる。
得てして自立心の強い自信家は予想外過ぎる出来事には脆いものなのだ。
「なんなんなんでわたわた私とこくこく小久保君がそんそんそんな関係に」
「落ち着きなさいアヤナ」
「だいたいたいありええないですす。小久保君と天野さんがもし結婚したなら私がそれを知らないわけが」
 ミサキは勉強上でのアヤナの倒すべき(?)ライバルだが、同時に大切な親友でもある。
仮にアヤナがアメリカから何年も日本に帰れなかったとしても、それでもメールで連絡を取り合うくらいはするはずの仲だ。
「ふふん、アヤナ」
「なな、何です?」
「アンタ、マサとミサキが結ばれることに抵抗はないわけ?」
「へっ!?」
 渡米直前、マサヒコに対する微妙な気持ちはふっ切った。
アヤナはそう信じていた。
信じ込もうとしていた。
ミサキだけはそれを心の奥で疑問視していたが、
少なくともマサヒコをはじめアイやリンコはアヤナがマサヒコへ恋心らしきものを抱いていることに気づいてはいなかった。
が、ぎっちょんちょん。
これもリョーコはあっさりと見抜いていたのだった。
ミサキとマサヒコの仲をアヤナが認めたつもりで認めていなかったのを。
「アヤナ、あんたはマサヒコを欲しいと思ったことが、本当に一度もなかったの?」
「私は、でもそんな……小久保君を、私は……」
 アヤナ、落ちる。
認めることは妥協すること、それはすなわち心が弱いということ。
そんな自分を決して許すことが出来ないプライドの持ち主だからこそ、こういう誘導尋問にはからっきしである。

327:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:22:23 cP3wAZLo
「私は、でも、でも、でも」
「恋は奪いとるもの。そういう見方もあるわよ」
「待ーって下さいせんぱーい!」
「んっ、何よアイ」
「それ以上はダメです! マサヒコ君とミサキちゃんの仲を裂くようなことはー!」
 アイの言葉に、リョーコはにんまりと微笑んだ。
アイが自分を止めてくるとしたら、多分こんな言い方をしてくるだろうと踏んでいたからだ。
「アイ!」
「はいっ!?」
「アンタは教師、ならば王道路線で行くべきね。教師と教え子の禁断の恋路!」
「えええええええええええ」
「ついでにリン!」
「ふえ!?」
「アンタはファッションデザイナー志望だったっけ……ま、それとは関係なくアンタはスク水で野外プレイ!」
「何か風邪ひきそうですケド」
 小久保マサヒコへの誕生日プレゼントを何にするか。
その緊急会議は着地点が見えないまま限りなく空へと上昇中。
リョーコが仕切るとたいていは議論の向う先が見えなくなるものだが。
「よし! じゃあ教師とロリっ子と3Pで。いや、いっそ5Pか? Pだけにプレゼントということで」
 今回のこれは極めつけかもしれなかった。
暴走のバッケンレコードがひたすら伸びていく――


「……ホント、楽しい子たちねえ」
 さて。
やはりというか何と言うかマサヒコ母、ドアの向こうでバッチリ盗み聞き。
彼女にしてみてもこれが目的でマサヒコを追い出したわけだから、見事目的達成と言えた。
「しかしリョーコちゃん、最初からプレゼントの話をする気なかったんじゃないかしらね」
 類は友を呼ぶとか、天才は天才を知るとか何とか。
性格構造に似たところが多々あるだけに、リョーコの暴走が計画的なものに思えてきた母なのだった。
「だけど、どうも若田部アヤナちゃんもウチの子に気があるみたいね」
 まったく誰に似たのやら、と胡坐かきつつ首筋をポリポリとかくマサヒコ母。
お行儀悪いが、さすがに立って聞き耳をたてるのはしんどいうということか。
座布団があったら良かったのだろうが、それはさすがに無いものねだりであろう。
「まだまだ波乱があるかも、これは」
 立場的に、マサヒコ母はミサキを応援はしている。
小さな頃からミサキがずっとマサヒコを好いていてくれたことも承知しているし、
二人が付き合い始めて無事に男女の仲になれたことも感づいている。
出来れば、息子にはこのままミサキと結ばれて欲しいとも思っている。
しかし、自身の過去の経験から、マサヒコ母は知っている。
恋愛というのはどう転ぶかわからない……ということを。

328:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:23:19 cP3wAZLo
「ふふん、半分冗談のつもりだったけど、もしかしたら案外タイムリーな買い物だったかもしれないわね」
 ニヤリと笑うと、マサヒコ母はズズズとすすった。
本来ならミサキたちにふるまうはずだった、氷が溶けてすっかりぬるくなってしまった麦茶を。
そして思った。
今頃マサヒコ怒ってるだろうか、それとも途方にくれているだろうか。
「さて、我が息子はどうするか?」
 買い物のメモを持たせて駅前のデパートへとマサヒコを行かせたわけだが、
ボックスティッシュやら蚊取り線香やらの商品名が並んだそのメモの一番最後に、彼女はこう書いたのだった。

 『誕生日プレゼントとしてコンドーム一年分』と。



  F   I   N

329:ピンキリ ◆UsBfe3iKus
08/06/29 03:26:04 cP3wAZLo
以上です。
アイとリンコのエロ妄想部分は結局省いた形になってしまいました。
すいません。

では、また。




>wikiの方
感謝の言葉もありません。
本当にありがとうございます。

330:名無しさん@ピンキー
08/06/29 07:14:53 KdtldHnj
おおおーっ!!
久々の大量投下、みなさんご苦労様です。

331:名無しさん@ピンキー
08/06/29 10:47:21 kRgfwoJd
郭  氏  復  活  キ  タ  ー  !
超乙!

332:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:43:16 gkY6MmsH
ピンキリ氏まできたあああああ
本当久しぶりの投下ラッシュ、生徒会でもっとこれが活性化すればいいな^^

333:名無しのWiki職人
08/06/29 13:02:13 fqP7YczW
お疲れ様です
Wiki保管庫更新しました


以前は一記事15KB程度が限界だったので長編は分割していたのですが、
一記事のサイズが大きくても大丈夫になったようで
たとえば郭氏の「Back in Japan」(約140KB)でも1つに出来ます。
編集人としては楽なのですが、ちょっと長すぎる気もしますね。


334:名無しさん@ピンキー
08/06/30 01:41:14 rsZLM80j
祝!郭泰源氏カムバック!
そしてwiki人も乙!

335:名無しさん@ピンキー
08/06/30 10:24:48 nDWDeMA4
移籍情報確認してないんだけどいつ移籍するんでしょうか?

336:名無しさん@ピンキー
08/06/30 22:26:21 vGU+eB/w
>>335
7月23日発売のマガジンからだよ

337:名無しさん@ピンキー
08/07/01 07:10:55 DDEo7PWy
郭氏帰還というのに人が少ないな

338:名無しさん@ピンキー
08/07/01 07:18:56 Ylhcz/TD
んなこたないぞー

339:名無しさん@ピンキー
08/07/01 15:13:53 DDEo7PWy
そうかーすまん
あ、マサヒコ誕生日オメ

340:名無しさん@ピンキー
08/07/01 17:09:13 4Jtz3avE
まあ、今は仕方ないよ 週間に変わると目につきやすいから、人増えるかも・・・
でも、ROM専の人もいるだろうそこそこ人いるんじゃないかな

341:名無しさん@ピンキー
08/07/02 09:03:35 VP/Uaf+3
黄金期の一気に十数人がGJレスを返す様は壮観だったな
まぁ昔は昔今は今でマターリできればいいんだけどな

342:Y-275
08/07/02 17:42:44 zJ+0Bv4e
こんにちは。住人、職人の皆さん、お疲れ様です。

唐突ですが、投下します。

かなり前に書いた小ネタを上回るやっちゃいけなかったかな感のある小ネタです。

スルー対象ワードは

『涼宮ハルヒ』

『タカトシ視点』

です。

かなりの悪ふざけネタなので薄目で読んでください。

343:Y-275
08/07/02 17:46:07 zJ+0Bv4e

『すいません、遅れました。』

俺が一声かけて生徒会室に入るとそこには異様な光景があった。

『遅かったわね、津田君。』

遅れた理由に関しては触れずに、ただ一言だけ返す、アリア先輩。

ただ、その格好は…

『メイド服??』

『こら、アリア!!素で返してどうする!?服着せる前に言っただろう!!今日は未来から来たドジなメイドの役だと。萩村を見習え!!』

いつもの場所辺りから会長の声が聞こえる。
だが、肝心のスズ先輩の姿が見当たらない。
俺は辺りを見渡す。

『…いた。』

スズ先輩は生徒会室の片隅でハードカバーの分厚い本を読んでいた。
いや、ぶっちゃけ、その体格でその本を持っているのは重そうなんだが…

『…………』

スズ先輩は視線をこちらに向けたが表情一つ変えず、何もしゃべらない。3点リーダー製造機と化してしまっている。

声でいつもの場所にいると判断し、今まで一度もそちらへ向けてなかった会長の方へ俺は視線を移した。

『……っ!?』

俺は思わず絶句してしまった。
何の気まぐれか会長の髪型はポニーテールだった。
それと何故か腕に『生徒会長』と書いた腕章がついていたことも言っておかねばなるまい。

………………………………


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