【総合】新ジャンルでエロパロpart6【混沌】at EROPARO
【総合】新ジャンルでエロパロpart6【混沌】 - 暇つぶし2ch300:名無しさん@ピンキー
08/06/20 23:12:15 dTSF0an5
女 「………」
刑事「女!男友殺害の容疑で逮捕するっ!」

ガチャ

女 「………」
男 「女……お前」
女 「ごめんね。でもいいのよ、男くん。これで……」
女友「女、あんた……まさか!」
女 「………」

ニコッ

男 「………!!」

刑事「さあ、早く乗れ!」

ピーポーピーポー

??「……女………ワタシの罪を被ってくれたのか」

新ジャンル「わざと御用」

301:名無しさん@ピンキー
08/06/21 00:08:35 fMTpyYlf
愛しの青山春樹と、六畳間の隠れ部屋にて二人きりの豆田陽子。
しかし事態は絶望的であり、起死回生の策を立てる陽子には、現状を楽しむ様子はまるで無かった。

しかし、普段はお馬鹿な彼女とて、新醤油学園四天王が筆頭。
喧嘩、荒事にむざむざ遅れを取るつもりなど毛頭ない。
『さて、どうするか…。』
青山春樹は戦力とカウントしないとして…現時点で味方はレーファひとり。
彼女はもう一人の奉公人を呼びに外に出たが、彼は陽子専属の従者ではなく【豆田家の執事見習い】。
『先に貴から指示が出されてたら、アイツは敵に廻ってるだろうな。』
己の妹、四天王XOジャンこと豆田貴子。
最近の春樹絡みの騒動では、妙に自分に突っかかってくる。
味方になるつもりがあれば既にコンタクトをとってくるだろが、今回はその気配がまるで無い。
…まったく、昔は自分の後ろを付いて廻っていたのに。反抗期なのだろうか。
ともかく、敵には貴子ともう一人居ると考えただけで、現時点での彼我戦力は完全に敵と同等。

『逆に味方になりそうなヤツだと…ルカは堅いだろうな。春樹を助けてくれって言えば、きっと首を振らない。
 …ルカを引き込めれば、夕圭も取り込める可能性も。囲炉裏と麻里愛は考えが読めない…こいつ等は、放置か…。』

とりあえず、ルカにメールを送る。
【春樹が狙われている。G08ポイントに居るから、夕圭に案内してもらえ。】
ルカは迷わず夕圭に連絡するだろうし、夕圭がルカをこの場所に連れてくれば、なし崩し的に味方になる確率の方が高い。

『そして、一番の問題だな…。』
今回の作戦の最大の障壁…。BB:Bitch Bossのコードを持つ女…。新醤油学園校長たる千所玲。
豆田の格闘術は先祖伝来のものだが、黒田に近接戦闘を教えたのも、芝村に偵察術を教えたのも、妹に狙撃術を教えたのも彼女である。
…勝てるか?彼女に…。おまけに彼女の妹、舞までが参戦したら、勝ち目が全く無い。

『BBとサシで戦えるヤツ…。あの人に助けを求めるか…。』
やがて、陽子は携帯電話を取り出し、ダイヤルボタンを押す。
「…はい。桜吹雪女学園 校長室です。」

交渉の後、陽子の作戦は固まった。
おそらく追手に廻った貴子…。自身は陽動の意味も込めて、彼女と闘う。
その間にルカと夕圭は青山春樹と合流…。彼女らが付けば、最悪囲炉裏と芝村が敵に廻っても、ある程度の時間稼ぎは期待できる。
その二人で守りを固めている間に、陽子が応援要請した最強の駒【クイーン】がこの戦場にたどり着き、どうにか逆転勝利というシナリオが描けた。

新ジャンル「plan operations」新醤油学園野望編

302:名無しさん@ピンキー
08/06/21 00:11:42 fMTpyYlf
隠し部屋に連れ込まれたものの、陽子は何をするでもなく、何かに考えを巡らせている。
手持ち無沙汰な春樹にできた事は、そんな彼女の顔を眺めていることくらいだったりする。
『…珍しいな。豆田が真面目な表情で考え事をしてる。』
彼女の勉強の面倒を見ている際にも、ここまで真剣になっていない。
やがて電話を切った陽子が、春樹の視線に気づく。
「ん?春樹、どうした?」
「いや。お前がそんな表情してるって珍しいと思ってな。」
と、みるみる陽子の顔に朱がさしてくる。
「み、見てたのか?…ずっと、あたしの顔を。」
「あ、ああ。そうだが…。」
「…………」
…ついには、真っ赤になって黙ってしまった。
そのリアクションに今更気づく。…ああ、こんな狭い部屋に二人っきり。
そういえば、さっき喋っていた時に顔が近い気はしていたし、豆田の吐息すら届いていた気も…(ガムを噛んでいたのか、ミントの香りだった)。
陽子の身体からは女の子特有の甘い感じのいい匂い…。…うん。コレはマズイ。
…性欲が鎌首をもたげ上げる前に、どうにか話題を変えないと。
そこで、今更ながらな疑問が生まれてくる。

「なぁ。…そもそも何でこんなことになってるんだ?」
「あ、あぁ。…春樹はこんな噂を聞いた事はないか?ウチの校長、気に入った男子生徒を【飼う】って話。」
噂どころか、公然の秘密である。
「らしいな。……もしかして!!」
「…多分、春樹も標的にされてる。」
「げ…。マジかよ…。」
「ああ、だが心配するな。春樹はあたしが守る!絶対に!!」
「豆田…。」
陽子の瞳に宿る強い意志…。
その瞳が次第に近づいたかと思うと、急に目を閉じ…。
「っ!?ま、豆田!?」
唇に伝わる柔らかい感触に、ただただ驚愕するだけの春樹。

「へへ。景気づけってことで、春樹の唇貰っちまった…。かわりにあたしの初めてをあげたから、文句ないだろ?
 …じゃ、あたしは少し出てくるけど、春樹はゼッタイにここから動くなよ!?」
「…………あ、ああ。」

いきなり校長に迫られて、豆田とその知り合いにこんな小部屋に押し込まれ、なんだか豆田を見てたらドキドキして、挙句にはキスまで…。
一言で言うと『何がなんだかさっぱり判らない』くらいに混乱している春樹を残し、陽子は一人、隠れ部屋を飛び出す。

『貴ならあの場所で待ち伏せているはず!!…ルカと夕圭が来るまで、派手に暴れてやるさ!!』

新ジャンル「make a sally」新醤油学園野望編

303:名無しさん@ピンキー
08/06/21 14:24:20 8Ssh0xzt
誤用・・・だと・・・?
俺素で間違ってたのか、辞書引き直してくる

304:名無しさん@ピンキー
08/06/21 15:59:26 jRHeRPGb
>>303
でもそれでネタになってるんだからだいじょうぶだお(^ω^)


305:名無しさん@ピンキー
08/06/21 17:07:26 8Ssh0xzt
>>304
べ、別にネタの為に間違えたわけじゃないんだからね!

結構本気だったんだがネタ振りになったと考えればそれはまぁ

306:名無しさん@ピンキー
08/06/21 23:44:09 FZZH1NGB
ふふっ>>305の奴

ばかだなぁそこが可愛いんじゃないか…

307:名無しさん@ピンキー
08/06/22 20:58:13 1XzvmK9e
ここは何書いてもおkって感じでいいなぁ

308:名無しさん@ピンキー
08/06/22 22:02:53 90t/fXni
妄想力激しい奴がネタに転換してくれるからな

309:名無しさん@ピンキー
08/06/23 01:27:19 c4bucHoJ
つまりあれだな、作者さんの中に内気妄想がまぎれこんでる訳だな

310:名無しさん@ピンキー
08/06/23 04:56:33 lxvXplKy
私は毎晩夢を見る、薄暗い廃墟で何人もの男に押さえつけられ無残にも犯される…そんな夢。
窓から漏れた一筋の光で一瞬男の顔が見える……

お前は・・・・!

内気「…朝か」


夢はここで終わる。夢なのに…起きたら身体が震える。

内気「風邪を引いたのかな…」
無理矢理自分に言い聞かせて今日も私は学校へ行く。

俺「内気ーおはよ!」

内気「お、お早ぅ」
やった朝の挨拶が交わせた、嬉しい
私は気になる人がいる、俺君だ。
友達がいない私に最初に話しかけてくれた。
彼は…好きな人とかいるのかな……

俺『今日の一時限目って理科の性処理法だよな』

内気「性しょ…!?」

俺「え?聖書?今日は理科の生物だよな」

内気「あ…あぁそうだよ」
今のは…空耳?俺君がそんな事言うわけないよ。気のせいだよ

俺「どうしたんだ?顔色悪いぞ」

内気「へ、平気だよ」

311:名無しさん@ピンキー
08/06/23 11:41:44 lxvXplKy
生徒「起ー立、礼」

先生「今日の生物は人体です52Pを男、読んでみろ」

男『はい女性性器は大陰唇と小陰唇、クリトリスで構成され…』

内気「えぇ!?」ガタン

先生「どうした内気?」

内気「いえ…何でもないです」

今ものすごく卑猥な内容だった…教科書は普通なのに


俺「上腕二頭筋は腕で一番よく使う筋肉と言われ…」

私はどうしちゃったんだろう……恥ずかしい


キーンコーンカーンコーン
俺「どうしたんだよ内気、保健室行くか?」
内気「…そうする」

私、変になっちゃったのかな…

312:名無しさん@ピンキー
08/06/23 11:54:30 lxvXplKy
内気「ベッド借りまーす、先生いないのかな?」

幻聴が聞こえるなんて今までなかったのに、このままだと日常生活すらままならないよ…




やめて…やめてください、何でもするから…
痛い…初めてなのに
嫌だ、嫌だ、嫌だ…
ごめんなさい…
ごめんなさい…
貴方は……だ…れ


俺「内気!?」

内気「・・・・俺君?」

先生「随分うなされてたよ、で保健委員に来て貰ったのよ」

俺「大丈夫か、早退する?」

内気「いや…教室に戻るよ」

もう少しで夢の最後が見れた気がする、でも見てはいけない…
そんな気がする…夢なのに

313:名無しさん@ピンキー
08/06/23 12:03:20 lxvXplKy
俺「何か悩みでもあんのか?保健の先生も心配してたぞ」

内気「…な、何でもない、よ」

俺「何かあったらいつでも力になっからな、気軽に言えよ」

内気「う、うん!」

こんな私にも声をかけてくれる、本当に俺君は優しいな…

友「おっ夫婦が帰って来たぞー」

俺「そんなんじゃねーよ」

内気「…////」

友「所で次体育だけど内気さんここにいて平気なの?」

内気「へ?」

友「みんな脱いでんだけど…」

内気「うゎ…あ、どうしよ、う」

友「一緒に着替える?」
俺「バカいうな」

314:名無しさん@ピンキー
08/06/23 12:18:18 lxvXplKy
男子の更衣室は教室、女子の更衣室は校舎から離れている

内気「もうみんないない……あ、女さん」

女「ああ内気さん、具合はどう?」

彼女は女さん、クラスで浮いてる時に声をかけてくれた。クールで頭脳明晰、運動万能
完璧だけど料理は苦手という一面を私は知ってる
同学年だけど私の憧れの人だ

女「みんな体育館に行ったよ私たちも着替えましょ」

内気「…うん」

女「あっ」カシャンッ

私の前にヘアピンが落ちた

女『悪いけどそれ床に這いつくばって口で拾って』

内気「くち…で?」

女「え?いやそっちにピンが行ったから拾ってって…口?」

内気「いや…何でも」
女さんはあんな事言わない、いつもの幻聴だ
私は最低だ…

315:名無しさん@ピンキー
08/06/23 12:32:31 lxvXplKy
私はお昼をそこそこに済ませて図書室に行く
前までは一番落ち着く場所だったんだけど
今では不良の溜まり場みたいになってる
知っていたら図書委員なんて選ばなかったのに

不良「この本借りてぇんだけどー」

内気「あ、の学生証…ある?」

不良「は?何言ってんのか分かんねー」

内気「が…くせぃしょ…ある?」

不良「がくせいしょ?なんだそれ?いいから借りんぞ」

もう嫌だな…返ってきた試しがないもん
先生も注意してくれないし、早く仕事終わらないかな

内気「ちゃんと返して、ね?」

不良「はぁ?俺が泥棒すると思ってんの?ちょっと皆聞いてくれよー」

ああ…逆効果…
早くチャイムなって…

316:名無しさん@ピンキー
08/06/23 12:46:47 lxvXplKy
不良A「泥棒疑惑かけたのテメェだろ?謝れよ」

内気「注意…しただけ」

不良B「はぁ謝るのが先だろ?」

「「あーやまれっあーやまれっ!」」

内気「ちゅうい…」グスッ
不良「じゃあ俺が借りる本のタイトルを読んでくれたら許してやんよ」
「鬼畜だなーお前」
「情け容赦なしだな」
「鍵掛けとこうぜ」

読みたくない、でも逃げられる空気じゃない。

内気「・・・・・女性器のしくみ、性交とは・・・・・
男性の・・・・ペ、ニ・・・を…」
キーンコーンカーンコーン

不良A「ちぇっ終わっちまった」
不良B「今度イチャモン付けたらマジ殺すからな」

内気「助かった・・・・・うわぁぁぁあん」

317:名無しさん@ピンキー
08/06/23 13:03:18 lxvXplKy
ジュースの缶やタバコの吸い殻を片付けて教室を出る…私の居場所はなくなってしまった

内気「顔洗いに行かなきゃ…」ガラッ

女「!?どうしたの内気さん!」

内気「…何でもない」

女「本当?」

本当は今すぐ話を聞いてほしい、でもバレたら女さんにも危害が及ぶかもしれない

内気「本当だよ」
私は偽りの笑顔を見せた
でも女さんは頭が良いから…バレたかもしれない
嘘が下手って損だなぁ…

318:名無しさん@ピンキー
08/06/23 16:41:18 9KhqNOhU
何が何だか

319:名無しさん@ピンキー
08/06/23 17:48:04 lPZx+Y98
思いつきで書いてみたやつだから期待しないでね~

ここはアースという惑星だ。
俺は元もと地球にいたんだが、何かの拍子にこの世界にきちまった。
てゆーか、この惑星に「アース」って名前付けた人は地球人に近いと思うのは俺だけ?
あ、そうそう、俺は神無 月(かみな つき)15歳だ。
自分でも珍しい名前だと思ってる
それはさておき、俺はこの異世界に来てからとある学園の理事長にお世話になった。
この世界でも俺ぐらいの年ともなると学校に行くらしい。
だがこの世界で身よりもない俺は仕方なく理事長の学園に行くことになった。
ただそこは武芸専門の学園だと知ったのは転入した時だった…
転入初日
「え~、今日から転校してきた神無 月くんだ。仲良くな」
俺のクラスの担任となった人が生徒に言う。
俺は2年生として転入した。
(正直、転校も何もこの世界で学校に通ったことないんだけど…)
「神無くんの専門は剣術だそうだ。アズリアと一緒だな。ついでだ、隣になりなさい」
「…え、何のお話ですか…?」
「だからあそこにいるアズリアの隣にいけと…」
「そうじゃなくて、剣術って?」
シーン
虚しい沈黙が流れた。
それも当然。普通は覚悟の上で入学するはずの学園なのだから。
「聞いていないのかい?」
先生が聞く
「ええ」
即答する俺
「…」
沈黙するクラスメイトたち
これからここでやってくのか、俺は…
ってか、武芸なんかしたことないってば!
どうすんだよ~っ

「武芸もできない奴が何しに来たんだ」
そう言ったのは俺の隣の席のアズリアって人だ
一見男っぽいけど、女のようだ。
「え~と、いろいろあって学園に入学することになったんだけど、それがここしかなくて…」
仕方なく本当のことを伝える
「はぁ、実力もない奴が武術専門の学園に来るとは…。正直迷惑だ。」
(何だとコイツぅ~!)
これが本音なのだが初対面の相手なので、
「自分でもそうは思うけど…」
「言い訳はいい。とにかく邪魔になるだけだ」
ブチッ
完全にキレたよ。久々にさ。
「なんだと!さっきから聞いてりゃ邪魔だの何だの、オマエこそ武術できんのか?」
「ああ、できるとも。もちろん。少なくともオマエよりはな。」
「本当か~?」
アズリアのかわりに先生が答える
「実はね、彼女はこの学園で現在武術レベルが一位なんだよ。」
…完全に冷めたおれ。
やべぇ、やばいやつにきれちゃったよ…
「そういうことだ。分かったか?」
「くっ」
こんな感じに初日は終わった。
明日が不安で眠れなかった…

320:名無しさん@ピンキー
08/06/23 18:04:24 c4bucHoJ
腹筋が爆発したwwwwwwwwwwwwwwwww

321:名無しさん@ピンキー
08/06/23 18:04:53 c4bucHoJ
ごめん超誤爆死にたい

322:名無しさん@ピンキー
08/06/23 18:05:19 91IROckd
まあ大体何やってもフリーダムなここだけどさ、
「書きながらかんがえてだらだらいつ終わるかわからないのを細切り投下」
ってのは勘弁な。


323:名無しさん@ピンキー
08/06/23 20:24:57 Fo/QZLGD
せめて最後に新ジャンル……

324:名無しさん@ピンキー
08/06/23 21:15:29 9KhqNOhU
新ジャンル「俺」

325:名無しさん@ピンキー
08/06/23 21:18:31 5SR1FUpy
女「男、実は私には秘密がある」
男「なんだよ、改まって……」
女「実は、私は男、君なのだ!」
男「なにぃ!」
女「つまり、君は私で俺は私で君は俺なんだよっ!」
男「な、なんだってー! という事は、昨日あんなに激しくまぐわったのも……」
女「ああ……凄いオナニーだったな」 ポッ
男「嘘だと言ってよ女ぁ!」


新ジャンル「俺」

326:名無しさん@ピンキー
08/06/23 21:47:51 9KhqNOhU
ほんと何でもネタにしてくれるのな

327:名無しさん@ピンキー
08/06/23 22:05:25 lZSPbYak
バーローwwwwwwwww

328:名無しさん@ピンキー
08/06/24 09:49:52 jHkSa0wB
なんか「内気な子の妄想」を見てもっとダークに書こうと思ったんだが…長すぎたお
(^ω^;)すぐ終わらせるお
>>317

内気「終わった…」

女「一緒に帰ろ」

内気「うん」

女「内気さんは好きな人とかいる?」

内気「い?いる…」

女「それって・・・男君?」

内気「!!!あ…なんで知ってるの」

女「そんな気がしたから、私たちライバルだね」

内気「ぉ、女さんも…」

女「うん///」

負けたくないけど女さんなら負けてもいいかなと私は思った。

今日も私は夢を見る。何人もの男に押さえ付けられ犯される夢だ。
最後に出てくる男の顔、今日はわかるかな




(;^ω^)以上だお
暫く自重するお
内気の妄想・ダーク完

329:名無しさん@ピンキー
08/06/24 20:40:11 YgP2rNUT
妄想というか既に幻覚レベルだったぜ


330:名無しさん@ピンキー
08/06/24 20:59:00 jHkSa0wB
>>329

> 妄想というか既に幻覚レベルだったぜ



(^ω^ )・・・・ですよねー
今読み返したら妄想というか幻聴だったお

やっぱ妄想の人の方が面白いお…


331:名無しさん@ピンキー
08/06/24 21:25:05 0HShNZmt
>>330
新ジャンル「内気幻聴」

こうですね!わかります!

内容自体は結構個人的にナイスだと思ったので、
次に投下する時があったら書き上げてから投下するとか、
そういう部分に気をつけてやってくれい。

332:名無しさん@ピンキー
08/06/24 21:40:35 jHkSa0wB
>>331

(^ω^ )
そうですね、書いては載せて書いては載(ryだったら収集つかないね


333:名無しさん@ピンキー
08/06/24 21:47:07 YgP2rNUT
いっぺんに書かなくてもいいからある程度纏まってると嬉しいんだぜ
何にせよ内気かわいいよ内気

334:名無しさん@ピンキー
08/06/24 21:48:39 0HShNZmt
んだね。
ある程度までまとめてくれりゃそれでおk。
書きながらだけはやめてくれれば。

内気は可愛かったのでGJ

335:名無しさん@ピンキー
08/06/25 12:57:21 jQfWGaa2
女「・・・」
男「キスしようぜ?」
女「・・・」コクッ
男「っちゅ」
女「!ふー」
男「うぷっ・・・」プクー
女「ふー」
男「おぷぷ」プクー
女「ふー」
男「っぶしゅ!」ズルッ
女「うひゃあ・・・鼻水ついた」
男「お前が口の中に空気送り込むからだろうが!」
女「・・・」

新ジャンル「口に付いたものはなんでも膨らます女の子」

336:名無しさん@ピンキー
08/06/25 13:04:28 jQfWGaa2
男「こうやって、口に風船をくっつけますと」
女「ふー」プクッ
男「風船を膨らそうとします」
女「ふー」プクーッ
男「そこで、風船を揉んで空気を口の中に送り返します」ギュッ
女「ぶへっぼ!」ズルッ
男「行き場を失った空気が勢いよく器官と鼻に流れ込み、むせるのと同時に鼻水が出ました!」
女「うー」ズルーッ
男「あっはははは、きたねぇwww」
女「む」
男「次は、女がシャーペンを咥えます。シャーペンは膨らみません」
女「ふー」プクー
男「なので、どんどん頬が膨らむばかりですが、それにも限界があります」
女「ふー」プクー
男「そして、その空気はシャーペンと同時に口から勢いよ・・・え?」
女「ぷっ!」ビシッ
男「いてぇええ!おい!目の近くに当たったぞ!一歩間違えば失明したかもしれんのだぞ!」
女「・・・」

新ジャンル「口に付いたものはなんでも膨らます女の子」


337:名無しさん@ピンキー
08/06/25 18:44:23 CS3to9JL
その子がフェラなんてしたら大変な事に・・・

338:にんじん畑でつかまえて(1/17)
08/06/26 23:19:23 d1p7Y7pA
 
ピーター・ベンジャミン・キャロットは変わり者だ、とよく言われる。
ピーターは魔導師の一族であるキャロット家に生まれた。
この小さな国で魔導師といえば、他所の国でいうところの貴族にも等しい。
先祖がかつての戦争で魔法によって手柄を立てたために、子孫である彼らもまた
生まれながらにしてなに不自由なく暮らしているのだ。
ピーターもまた毎日の贅沢を約束された日常を送っていたのだが、ある日突然実家を飛び出して
魔法技術の研究がより進んでいるラルティーグに留学してしまう。
というのも、キャロット家は魔導師として既に機能していない、『ただの』貴族になってしまっていたからだ。
折角の魔道の才と知識がありながら、土地の管理と社交界でのおべっかで
終わってしまう人生に嫌気がさしたというのがピーターの言い分だった。
そしてラルティーグから帰ってきた彼は――ここからが彼の変人と呼ばれる所以なのだが、
何を考えているのか自分に委ねられた土地をあろうことか畑にしてしまう。
しかも使用人も雇わずに、だ。たった一人で管理をしているのである。

貴族の豪奢な生活を捨て、魔導師として真理を目指すのならばそれでいい。
しかしその技を得たにも関わらず、よりにもよってたった一人で土弄りである。
これでは農夫と変わらないではないか。道楽にしても度が過ぎている。
ピーターはとうとうキャロット家からも呆れられ、半ば勘当されたも同然になってしまった。
社交パーティが開かれても、もう彼には招待状は届かない。

『変人』ピーターの噂は領地の人々にも広がり、誰も彼には近づこうとしなくなった。
それでもたまにピーターの屋敷の近くを通る人が出ると、
彼ないし彼女はピーターしかいない筈の屋敷に大勢の人影を見るという。
畑には得体の知れない魔獣を飼い、秘密の軍団を揃えて戦争を起こそうというのか。
事実、時折ピーターの屋敷からは人のものとは思えない気味の悪い叫び声がするらしいが……。
真実を知る者はいない。みな、外国の魔術を学んできたピーターが恐ろしいのだ。
実害がないので聖堂教会に応援を頼むわけにもいかず、その国の人々は困り果てていた。

そんな時である。

紅のマントを翻し、伝説の勇者たちがこの国を訪れたのは――。



「――で、引き受けたのか」
「ああ」

あからさまに顔をしかめているリューに、ヒロトは大真面目に頷いた。
今夜の宿はいつもより少し豪華だ。
と、いうのもヒロトたちは正式な客人として持て成されているからである。

この小国に入り、いつものように教会で祝福を受けた後のことだ。
この、キャロット家が治める地方に行くよう指示があったのは。
何でも勇者であるヒロト、そしてジョンがキャロット家の食事会に招待されたらしい。
珍しいことだった。勇者とはあらゆる組織に縛られず行動することを定められた者。
故に彼らに賄賂は通じない。もしおかしな真似をしようにも、勇者の動向は常に聖堂教会が目を光らせている。
それに勇者側にしても、そこらの貴族など問題ではない、世界最高権力の『聖堂教会』を
後ろ盾にしているのだからこれをわざわざ裏切るような真似はしない方が得だろうというものだ。
ほとんどの貴族はそれ故に、勇者に積極的に関わろうとはしない。
勇者を手懐けようとして、逆に藪をつついて蛇を出す結果になりかねないからだ。
ヒロトたちは首を捻りながらキャロット家の屋敷に行き――そして、
食事の後に『変人』ピーターの話を持ちかけられたのだった。

仕事の依頼である。


339:にんじん畑でつかまえて(2/17)
08/06/26 23:20:08 d1p7Y7pA
勘当したとはいえ、ピーターはキャロット家の一員。
もし、もし。万が一、ピーターが噂の通りに軍団を揃え、戦争を企んでいるのなら。
勿論それを放っておいたキャロット家も無事では済まない。
悪くすれば責任を追及されるどころか『共犯』扱いされ、一家全員打ち首になってしまう。
どうか噂の真相を確かめ、もし真実であれば、すみやかに考え直すよう説得して欲しい。
その為ならば多少、手荒な真似をしても構わないから、と――。

「……自分で行けばいいじゃん」

至極もっともな意見を言うリオルだが、しかしジョンは首を振った。

「キャロット家の魔導師としての力は衰えています。そもそもそれを憂いてピーターは
 留学を決意したのですから。キャロットの家に魔導師と戦う力なんて残っていないんですよ。
 騎士たちを動かせば大事になってしまいますしね」
「めんどくさー」
「身内の恥を他に知られたくはない、ということだな」
「ま、そういうものですわ。大抵の貴族なんてね」

ローラが訳知り顔でうんうんと頷く。今は休業しているが、そもそもローラはこんな国より
もっとずっと大きな王国・ヴェラシーラの王女である。覚えがあるのだろう、色々と。

「ま、依頼は依頼だ。別に特別なことじゃないさ。倒して来いって言われた訳じゃないんだし、
 様子を見るだけならそう危ないことじゃない。なんなら俺たちだけで行ってこようか」

ヒロトがそう言うと、ジョンは顎に指を当て、

「しかし、噂が本当だとして、ピーターが軍団を育成していたら?一人で挑むのは……」

そこから先が出てこない。危険では?と続けようとしたのはわかる。そして続けられなかった理由も、
この場にいる全員が身に沁みて知っていた。ヒロト相手に一人だろうが軍団だろうが大して変わりはない。
鬼神のような強さは世界最強、たとえ相手が何者だろうが関係はあるまい。ただ蹴散らすのみだ。

「………いや、まだそうと決まったわけじゃないから、一人で挑もうなんて思ってない。
 だから俺『たち』と言ったんだ。最低でもローラにはついてきて欲しいし」
「承知しましたわ」
「む!」

ヒロト指名にローラはどこか嬉しそうに頷き、リューはまた不機嫌そうに唇をへの字に曲げた。
いやヒロトの判断はわかる。
リューは確かに交渉に於いての切り札だ。切り札というか反則に近い。なにせ魔王である。
交渉どころか、リューを一目見ただけで逆らう気を無くしてしまう者も少なくない――魔獣相手なら。
だが相手が人間の場合、リューはただの少女に過ぎない。
人間の世界に詳しくないリューは、人間相手の交渉の席についても何の役にも立たないのだ。
そしてその際、ヒロトをサポートするのは専らローラの役目である。
王たる風格を以って威風堂々と佇む彼女を傍に置けば、それだけで相手を圧倒して有利に話を進めるのは簡単だ。
いざという時は頭も口も回る彼女のこと、舌先で相手をやり込めることもできるだろう。
さらには本人やヒロトはまだ知らない、『王気』の能力も――。
………だから、こういう時に頼りになるのがリューよりもローラであるということはわかる。
理解はしている。納得もしている。でも、ヒロトがリューよりローラを頼るのは嫌だ。つまりはヤキモチである。

「………我も行くぞ。まさか、別についていって困ることはあるまい?」

むくれ顔のままで低く呟く。ただでさえ最近はなんとなくヒロトとのスキンシップが
足りない気がするリューである。ここは乙女的に譲れないところだ。

340:にんじん畑でつかまえて(3/17)
08/06/26 23:20:55 d1p7Y7pA
 
「と、いうことは魔道書の解析ができないということですね」

ジョンが頷く。
勇者ジョン・ディ・フルカネリは己の使命のため、賢者の石の秘密を探っている。
が、その為に必要な魔道書はリューが魔王城の書庫から召喚するため、
リューの協力が得られないなら解析どころか触れることさえできないのだ。
………それに、ジョンの能力を魔道書のレベルが遥かに上回るため、ジョンの生命を守るためにも
魔道書を完璧に制御できるリューの付き添いは必要不可欠なのだが――それは、リュー以外には秘密である。

「ならボクも行きますよ。元々ボクに与えられた依頼でもありますからね」
「ジョンが行くならあたしも行くー」

リオルが能天気に手を挙げて、これで五人。つまるところ全員参加だ。

『変人』ピーターとはいかなる人物か。
それはわからないが、明日、勇者二人と魔王、王女、龍の世にも奇妙な一団が彼の屋敷を訪れることになる。
それがピーターにとって何をもたらすのか――今のところ、まだ、わからない。
今は、まだ。



翌日訪れたピーター・ベンジャミン・キャロットの屋敷は、なんというか、思ったより『普通』だった。
屋敷といってもそれほど大きなものではない。ピーターは使用人も雇っていない一人暮らしのはずなので、
あんまり広い屋敷では管理が追いつかないという理由からだろう。
造りは立派だがどこか小ぢんまりとした屋敷とは別に納屋があり、見た限り農民の家を豪華にした感じ、
という印象を受けた。あとはキャロット家で聞いた通りに畑が広がり、なにやらにんじんを育てていたりする。
のどかだった。少なくとも、噂のように反逆の軍団を人知れず育成しているなどという気配はない。

普通だ。
あまりに、普通だ。

「……なんか、逆に怪しい感じ」

リオルがぼそっと呟いた。ローラは思わず、心の中で相槌を打ってしまう。
――が、もう一人の少女。魔王たるリューはそうではなかった。
炎のような眼を煌かせ、探るように辺りを油断なく見渡している。

「どうしました?」
「……魔力の残滓だ。確かに感じる」

ローラの問いに、リューは小さく答えた。ぎょっとする。ローラには何も感じない。
優れた魔法力を持つリューだからこそ感知できる微弱な魔力。魔法を使った痕跡。だがこれは――。

「なるほど。確かに魔導師としてはあまり優秀ではないらしい。心配するな。
残り香が微弱なのはそもそもさほど大きい術を使っていないからだ。
 この程度の魔導師なら無傷で拘束するのも造作ないな」

ふん、とつまらなそうに鼻を鳴らす。

「ローラ」

と、そこにヒロトが声をかける。彼はさっきから身をかがめて、じっと畑を見つめていた。


341:にんじん畑でつかまえて(4/17)
08/06/26 23:21:47 d1p7Y7pA
「どう思う?」

ヒロトの右手は畑の土をなぞっている。土?いや違う。そこにあったのは足跡だ。
柔らかな畑の土を踏み固めた、大きく無骨な足跡が――刻み込めれている。
ローラはあ、と声をあげた。『大きすぎる』。
残された足跡は頑丈な戦士のブーツをはいたヒロトのものよりずっと大きい。およそ畑仕事には向かないほどに。
これを元に身長を逆算するなら、この足跡の持ち主は見上げんばかりの大男ということになる。
キャロット家の情報による限り、ピーターがそんな怪人だという話はなかったはずだ。
百歩譲って――いや、そんなに譲る必要もないのだが、まぁそれは置いておくとして。
『多すぎる』。
ピーターは一人暮らしだと言った。変人扱いされ、滅多に人は寄り付かないと。
なのに、この足跡の多さはなんだ。畑には大きな足跡がいくつも刻みこまれている。
とても、一人の人間によるものではない。

「――少なくとも四人。いえ、五人。この小さい足跡も含めれば六人分ですわね」
「小さいといっても普通の大きさだな。これがピーターの足跡だろうか」
「おそらく。軍団というには少ない気もしますが、少なくともピーター氏が一人で暮らしているという話は
 真実ではないということになりますわね」
「……それにしては」

二人の隣ではもう一人の勇者、魔法知識担当のジョンが首を捻っている。

「畑で育てているのは本当にただの野菜ですね。品種改良したマンドラゴラかと思いましたが、
 普通のにんじんですし。少なくとも霊草の類は育てていないようですよ?」

薬師でもあるジョンが言うのだ。ここは本当に怪しいところなどない、
普通の畑としてしか機能していないのだろう。
『変人』ピーター以外の人間が闊歩するただの畑に魔力の残滓が漂い、かと思えば作っているのはただの野菜?
なんだかちぐはぐだ。怪しい。怪しくないところがあるのがまた怪しい。
大げさな――まるで、攻城戦弓(バリスタ)で兎を狩るような違和感がある。
わざわざ留学までした魔導師が農民の真似事をしているのも十二分に妙な話だし、
野菜を作りたいならそれこそ、人を雇えば事足りるのではないのか?

「………………わけがわかりませんね」
「わかんないんだったらもう直接本人に聞きに行けばいいじゃん」

ものすごく簡単に言うリオル。だけど、正論には違いない。ここで憶測を並べているよりはよほど良い。
ヒロトは立ち上がり、頷いた。

「そうだな。じゃあ、ローラとジョンは一緒に来てくれるか」
「……我は?」

リューがヒロトを睨みつける。リューにしてみれば、今回ヒロトと行動を共にしたくて
ついてきたようなものなのだ。しかし、ヒロトは首を振るのだった。

「あんまり大勢で押しかけて警戒されるのはうまくない。それに、相手は仮にも魔導師だ。
 リューやリオルじゃ、威圧しすぎるとも限らないだろ」
「なーる」
「………………………」

交渉役のローラ、魔術知識のジョン、そして護衛としてヒロト。布陣は完璧。それが定石というわけだ。
セオリーとも言う。ならばリューは邪魔だってか?リューは唇を尖らせた。


342:にんじん畑でつかまえて(5/17)
08/06/26 23:22:33 d1p7Y7pA
「じゃーさ、あたしらは何をしてればいいわけー?」
「そうだな……周辺をぐるっと回って調べてきてもらえるか。噂にはピーターは魔獣を手懐けている、
 というものもあった。畑の様子を見る限り、それが根も葉もないものとは言い切れないだろう」
「ん。りょーかい」

リオルは手を挙げると、ぶつぶつ言っているリューを引き摺るようにして行ってしまった。
リューは腕を組んだままこっちを、というかヒロトを睨みつけていたが、
やがて引き摺られているのが苦しくなったのか乱暴にリオルの手を振り払った。
そして何やら空を仰いでうがー、と叫んでいる。なかなか面白い光景だが、彼女は仮にも、
というか紛れもなく世界最強の魔力を持つ魔王なのであって、あんまり簡単に機嫌を損ねたりしないで欲しい。
世界が滅びるから。と思うヒロトであった。それにしても、何でリューは怒っているんだろう。
別におかしなことはしなかったはずだけど。と、続けてヒロトは首を捻る。

「………リューさん……」
「……心中お察ししますわ」

ローラとジョンが何故か苦笑いしているのもよくわからないが、ヒロトはとりあえずピーターの方が
先決だと頭を切り替えた。こういう『正しさ』が万事を解決する術ではないと学ばない男である。
でもまぁ気配りが完璧なヒロトというのも考えてみれば相当に気持ち悪いが。

「周りに民家がないとはいえ、できるだけ戦闘は避けたい。ローラ、頼めるか」
「ええ」

ローラはリューに手を合わせるのをやめて、真面目な顔になって頷いた。
これからピーターの屋敷に直接訪問するわけだが、何も馬鹿正直に『御用改めである!』と
権限を振りかざすだけが手ではない。相手が警戒してしまってはやりにくくなる。
特に、相手は秘密裏に何かを企んでいる魔導師なのだ。こちらがキャロット家の回し者だと知られたら
逆上して襲い掛かってくることもなきにしもあらず。できるだけそれは避けたいところだった。

なんというか、ピーターの生命を守るために。

先日の特訓の際、威嚇のつもりで踏み込んだ足が力余って地割れを引き起こしたヒロトである。
相手が思いのほか『やる』場合、うまく手加減できるかは微妙なところだ。
今回はローラやジョンもいるため、ブレイズ戦の時のように攻撃にひたすら耐え続けるという手段も難しそうだし。

とりあえずの作戦はこうだ。

『お忍びで旅行中の良家のお嬢様が町を探索中、郊外の屋敷の前に広がる畑に興味を持って
 従者の制止も聞かずに屋敷の戸を叩いた』。

頭から尻尾まで全てを偽る嘘はかえってバレやすい。
なら、好奇心旺盛なお嬢様という設定をはなっから作ってやれば、こちらも動きやすくなるというもの。
一国の王女でありもかかわらず、ヒロトを探しに王城を飛び出したローラならその役を演じるのは朝飯前だろうし、
もし相手がその手の人間を嫌うようであっても、彼女ならば臨機応変に対応できる。
直接反乱だとか、戦争だとかいう単語を探り出せなくてもいい。
言葉の端々から情報を導き出せればこちらの目的は達成されるのだ。
もちろん、もしピーターが本当に危険な思想に染まっているなら実力で阻止するまでである。

「――というわけで、心の準備はいいな?」

ヒロトは先頭に立って、ローラとジョンがその背後で頷く。
ピーター・ベンジャミン・キャロット。
衰退の魔導師一家に生まれ、なお魔力を求めた異色の魔導師。
彼は一体いかなる人物か――。
コンコンと、扉をノックする。


343:にんじん畑でつかまえて(6/17)
08/06/26 23:23:15 d1p7Y7pA
………………………。

「――はい。どちらさま」

しばらくして返ってきたのは若い男の声だった。男、というより少年のそれに近いかも知れない。
ピーターのものと見て間違い無さそうだ。留守なら留守でもよかったのだが、本人がいるならその方がいい。
作戦続行。ヒロトは背後のローラを一瞬だけ見やって、頷いた。

「突然の訪問をまず許されたい。旅の者です。我が主が貴方と話がしたいと。どうか扉を開けて頂けますか」

凛と、丁寧な口調で言う。こういうとき、王城暮らしで叩き込まれた礼儀作法は役に立つ。
勇者とは基本的に聖堂教会の後ろ盾を得ているだけの冒険者に過ぎない。
だがマナーも何もあったものではない過酷な旅生活で、それでも身なり人なりをきちんとできるのは
信頼を勝ち得ていく上で案外重要なものだったりする。もしヒロトが礼儀知らずの乱暴者だった場合、
いくら魔獣を退治しても生きる伝説とまで謳われるような勇者にはならなかったかもしれない。
あの王城での日々が。確かに、ヒロトの糧となっている。その事実が、ローラにはとても嬉しく思えた。

「旅の――か」

中では何やらガタゴトと重いものが動く音がして、

「驚いた。お前、男の声真似ができるんだな?」

ピーターが、おかしなことを言った。
え?と思わず聞き返す。真似?なんのことだ?
中ではがたん、と一際大きな物音がして、突然扉が勢いよく開かれた。
そして――。

「ブッ飛べこの悪戯ウサギィィィイイイッッッ!!!!」

巨大な拳が。
ヒロトめがけて、襲い掛かってきた。



風はそよそよ。日差しはぽかぽか。
真っ青な空は吸い込まれるように高く、思わずあくびが出てしまうようないい陽気であった。
背の低い草に覆われた緩やかな起伏の緑の平原、あちこちに咲いている黄色いたんぽぽ。
その葉っぱをよじよじと上って、赤いテントウムシがぱっと羽を広げて飛んでいく。
畑を囲んでぐるっと立てられた柵、その周りをすたすたと探索中の少女が二人。
一人は灼炎龍リオレイアの魂をその身に宿す少女、リオル。
もう一人は世界最強の魔力を誇る少女、魔王リュリルライア。
リオルはなかなかにこの『散歩』を楽しんでいるようだが、
リューはというと、ぶっすぅぅう、と膨れっ面で不機嫌なのを隠そうともしていない。
リオルはそんなリューを振り返って、呆れたように言った。

「リュリルライア様ー。いい加減、機嫌直しましょうよー。ほら、テントウムシいますよテントウムシ!
 うわっ、なんか黄色いの出した!」

けらけら笑う。リオルは楽しそうだ。リューは楽しくない。
ヒロトがリューを追い払ったのは、その理由は理解できる。それに対して文句を言うつもりもない。
間違っているとも思わない。ヒロトは依頼された仕事をこなすために最善の手段を取っただけだ。
他意はない。ないと理解できる。理屈では。ヒロトは決してリューがうざったいから
『外回り』に回したわけではない。ローラが特別好きだからローラを傍に置いたわけでもない。

344:にんじん畑でつかまえて(7/17)
08/06/26 23:24:00 d1p7Y7pA
そんなこと、わかっているのだ。わかっているから文句は言えない。
だからこうやって、ただふてくされているのである。
本当は、もっと大事にされたいのだ。
我が侭だと分かっていても、触れることができる距離にいたいのだ。

「ふん」

リューは足元の小石を蹴飛ばした。
畑の周りを調べるといっても、ここはジョンが言うとおり何の変哲もないただの野菜畑である。
反逆の軍団どころか、スライム一匹出くわさない。微弱な魔力の残滓は相変わらず畑全体に感知できるが、
それはほとんど無視できるレベルだ。結界も張っていないし、ここには死守するべきものなどないのかも知れない。
それとも、単に結界の張り方を知らないとか。
魔法障壁、絶対無敵の盾を持つリューから見れば――見るにも値しない脆弱さ。
失笑が漏れる。漏れないけど。拗ねてるから。

「だいたい、ヤツは我のことをナメきってる。そうは思わんかリオル。一応アレだぞ。好きだと言ったんだぞ我は。
 自分を好いている女だと知っているくせに、ビフォーアフターで態度が全ッ然変わらんのはどういうことだ。
 おい、どういうことだリオル!」
「知りませんよそんなの」

テントウムシをぱっぱと空に逃がして、リオルは半目で憤っているリューにどうでもよさそうに返す。

「じゃー、言えばいいじゃないですか。ヒロトに。もっと構ってくれって」
「そんなこと言ってウザイとか思われたらどうする!」

ほな聞くなや。
リオルはそう思ったが、相手は魔王。魔族の魂に刻み込まれた絶対的上下関係(カースト)が
それを口に出すことを許さない。
だいたい、リオルに恋の駆け引きなどわかるものか。灼炎龍時代はオスなんか興味はなかったし、
ジョンに助けられてからは割と好きな時にじゃれてるし。
ジョンがリオルを大切にしてくれているってことは知ってるし。
不満があるとすれば、最近だろうか。リオルが賢者の石で魔力を自己回復できるようになったために、
定期的に行っていた魔力補充――つまり性行為のことだが――がめっきり減ってしまったのだ。
いや減ってしまったというか考えてみれば、あの賢者の石事件以来一度もシてないんじゃないか?
いやいや、賢者の石が自己回復能力を得たと発覚したのはグリーンドラゴンのゾーラとガチ勝負をした後。
それ以前もなんやかんやで機会を逃していたから……あれ。もしかして結構シてない?

「倦怠期到来かっ!?マズくないあたし!」

リオルは大変なことに気付いてしまった。これが世に言うセックスレスというヤツかっ。

「……ふふん。それ見ろ。貴様とて楽観している場合ではないではないか。
 もっと、こうだな。それと気付かれることなく相手を意識させるにはどうすればいいかを考えるべきなのだ」

セックスとか性行為とか、リオルとジョンの関係はリューとヒロトのそれより大分オトナちっくなので、
聞いてるリューの頬は少し赤くなってしまう。
が、そこは魔王としてのなけなしの威厳を保ってウンウンと頷いておく。

「いやぁ別に。あたしの場合ジョンに直訴すればいいだけの話ですし」
「なんだと貴様!裏切るのか!」
「裏切るも何もないですよう。っていうかホラ。ちゃんと探索しないと後で怒られますよヒロトに」
「ええい構わん!どーせ何もないのだから適当に……」

嫌な先輩さながらにリオルに無理矢理ヘッドロックをかけようとするリュー。
嫌がってる後輩そのままに超迷惑そうな顔でヘッドロックをかけられるリオル。
二人のヒトならぬ少女はほとんど同時に、はたと気が付いた。


345:にんじん畑でつかまえて(8/17)
08/06/26 23:24:45 d1p7Y7pA
畑の一角。
丁度柵に隠れて見えないが、何かいる。

「たーらららららんなないろっ♪にんじ~んらっちゅーぃえー♪」

ご機嫌な歌を口ずさむ謎の影。
何をしているのかと覗き込んでみれば、むくりと起き上がり
一仕事終えたいい顔で額に浮いた汗なんかを拭いている。
おしりをふりふり、白くて丸いしっぽをぴこぴこ。
空色のチョッキに赤い蝶ネクタイ。腰には金色の懐中時計が揺れている。

「ふー、これで今日の収穫はおしまいですぅ。にんじんにんじん。さて、あとは落とし穴を掘って、と!」

少女だった。
ただし、人間ではない。人間の耳はあんなに白くて長くない。頭のてっぺんから生えてない。

ワーラビット。

人間を素体にウサギのパーツをブレンドしたような外見をしているそのイキモノは、
パッと見、カジノで働くおねーさんに見えなくもないがこれでも獣人。魔族の一員だ。
人間を凌駕する身体能力を持ち、特に逃げ足のスピードは相当なもの。
主な生息地、草原。

「………………」
「……………………」

柵に寄りかかってじぃーっとウサギ少女を観察する。
ウサギ少女の隣には山積みになった野菜。主ににんじん。そして、荒らされた畑。
ウサギ少女は引っこ抜いたにんじんの生えていた一角を、またサクサクと掘っている。

「………………」
「……………………」

野菜ドロだ。
リューとリオルは同時にそう思った。

「うに?」

と、その思念を聞き取ったかのようにウサギ少女の耳がぴくぴくと動いた。
驚異的なスピードで掘り進んでいた穴からひょこっと顔を出し、
きょろきょろ辺りを見回した。かと思うとこっちを向く。

「………………」
「……………………」
「……………………………」

「「「………………………………」」」

沈黙が流れた。
ウサギ少女がそのどんぐり眼をぱちぱちと瞬かせる。
リューとリオルは変わらず、柵に寄りかかった姿勢のままウサギ少女を見つめている。
じー、と二人と一人の視線が交差して約一分。

「きぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!!!」


346:にんじん畑でつかまえて(9/17)
08/06/26 23:25:33 d1p7Y7pA
ウサギ少女が絶叫した。
目に一杯の涙を溜めてわたわたわたと両手両足をバタつかせ、
ひと蹴りで身長の二倍ほども跳ぶと穴から一瞬で脱出、文字通り脱兎の如く逃走を――

「どこへ行く」

――リューの威圧的な声に、ぴたりと止まる。
駆け出していた体勢のままギギギと首だけ錆びた鉄門の蝶番よりぎこちなく回し、るるると泣きながら振り返る。
柵に腰掛け、頬杖をついているリュー。柵に寄りかかったままのリオル。
リオルの方は何やらのほほんとしているが、リューは炎の瞳を揺らめかせ、にいっ、と笑う。
さっきまで恋する男の愚痴をぶつくさ呟いていた少女とは思えない、魔王に相応しい壮絶な笑み。
かわいそうに、ウサギ少女は失禁寸前、といった様子でふるふる震えている。

「何故逃げる。まだ我は貴様に『去れ』と命じてはおらぬぞ?」

吹き荒れる魔力の奔流。雲ひとつない青空の下、絶好のお昼寝日和に間違い無しの陽気が嘘のようだ。
この畑の一角。ここだけ魔界になってる。限りなく黒に近い紫色の空気になってる。
屈強な戦士の亡骸が埋葬もされずに白骨化し、路傍に積みあがっているような、そんな感じ。

(な、ななななんで魔王サマがここここんなところにぃぃぃいいいっ!!?)

ウサギ少女が悲鳴をあげるのも無理はない。洗濯物がよく乾きそうな平和なある日、
ふと振り返ったら魔王がいたなんてシュールすぎてリアリティにも欠ける。
が、肌に痛いほど感じるのは夢かと疑う余地すらない威圧感。これはまさしく現実。
ウサギ少女のなけなしの魔族としての本能がビンビンに告げている。今目の前にいる
燃え盛る炎の如き鮮やかな赤い髪をした少女が、この世全ての闇と魔を司る魔王・リュリルライアであることを。

「こんなところで何をしている。見たところにんじんを収穫していたようだが。持っていかなくていいのか?
 まさかこそこそと野菜を盗んでいたわけでもあるまいに。まぁ、万が一。本当に野菜ドロなどという
 小賢しい真似をしていた場合――この魔王の名を穢したとして、相応の罰を受けてもらうが構わんな?」
「ひ、ひぃぃぃいいいい!!?」

リューの指先に炎が灯る。ランプの火よりも小さなそれは、しかしひとたび放てばドラゴンブレス以上の
破壊を巻き起こす地獄の業火だ。哀れ、ウサギの丸焼きがひとつこんがりと出来上がるかと思われたその時――。

「リュリルライア様ー、八つ当たりはへっぽこですよ」
「馬鹿者。冗談だ。それとあんまりへっぽこって言うな。傷つくから」

ふ、と。
張り詰めていた空気が弛緩する。リューの纏うそれも魔王から普段の少女のものに戻り、
ウサギ少女は危機が去ったと悟って緊張の糸が切れたのか、へなへなとその場に崩れ落ち、
そのままぱったりと倒れてしまった。



「いやぁ、申し訳ない!!」

ピーター・ベンジャミン・キャロットは後頭部に手を当てて、あっはっはと笑った。

「人間のお客さんは本当に久し振りでして!てっきり魔獣と勘違いして攻撃しちゃいましたよ!」


347:にんじん畑でつかまえて(10/17)
08/06/26 23:26:14 d1p7Y7pA
空色のチョッキに赤い蝶ネクタイ、よれよれ白衣といった格好の青年は陽気に過失を告白した。
扉が開け放たれた時、先頭にいたのがヒロトでよかった。ヒロトでなかったら突然のことに驚いて
その怪力に吹き飛ばされていただろうし、もちろんそれでは無事では済まなかったに違いない。
しかし戦闘力なら史上最強の一人とも謳われる勇者はその奇襲にも動じず、襲い掛かってきたそれを
ひょいとかわすと背中の長剣を抜き払い一閃した。硬い石で出来ているはずのそれは
肩口から腰に掛けて真っ二つに両断され、今は玄関先で転がっている。

ゴーレム。

魔導師が操る動く人形である。ポピュラーなものでは粘土を捏ねて魔力を通し、
形を作って使役する使い魔であるが、その汎用性は高い。
ジョンがダンジョン探索の時、複雑なマップを掌握するために使うマウスもそのひとつなら、
リューがその無尽の魔力を体現するように喚び召すクレイドラゴンもそのひとつ。
他にも人間そっくりの外見を持つほど精巧な『ガイノロイド』や
門を守護する『ガーゴイル』など、様々な種類を持つ術である。

「しかし、自分のストーン・ゴーレムを剣で斬り裂くとは!剣士さん、すごい腕していらっしゃる!」

何故か嬉しそうなピーターの言葉に、微妙な顔をするヒロトたち三人。
そりゃあそうだろう。ヒロトがその気になれば石どころか山だって斬れるのだ。
その辺の魔導師が造ったゴーレムなんぞ目ではない。
――と、いうことは胸の中に置いておいて、ローラはにこやかに微笑んだ。

「私の従者をお褒め頂き、ありがとうございますわ。ですが貴方のゴーレムもなかなかのものとお見受けしました。
 もしや名のある魔導師様のお弟子様では?」
「いや、いやぁ!自分なんて!自分なんて!少しばかりラルティーグで基礎を学んだだけですので!」

美人のローラに笑顔を向けられて顔を真っ赤にし、ピーターはがりがりと頭を掻きながらアハハとさらに笑う。
ラルティーグ、と聞いてジョンの耳がぴく、と震える。しかしそれだけだ。ジョンはゴーレムに関しての
技術的な話が出ない限り、ローラの従者として黙って静かに出された緑茶を啜っている。

しかし――と、ジョンは思う。

彼の操るさっきのゴーレム。あれはたいしたものではない。
造形からして雑なのが見え見えだ。シルエットこそ辛うじて人型に見えるものの、首はない。
盛り上がった上体から直接頭が生えており、身体のパーツパーツがごつくて大きい。腕が妙に長く、
地面に届きそうなほどに対して足は短く、膝はどこかと思うほど。はっきり言って不細工だ。
あれではパワーのほうはともかく、精密な動作なんてとても叶わないだろう。
ゴーレムの外見は術師のイメージに寄るものが大きい。
より高度なゴーレムはそれだけ精密なイメージを必要とするのだ。
リューの召喚するクレイドラゴンとは比べるのも馬鹿らしい、月とすっぽんである。
ラルティーグで学んだ、と言うのならもっとマシなものになるまで帰ってこなければいいのに――。
ラルティーグが誇る天才、ジョン・ディ・フルカネリは心の中で溜息をついた。

「ですがなんだか申し訳ありませんわ。私は魔術のことはよく知らないのですが、
 その、貴重なのでしょう?ゴーレムって。急に襲い掛かられたからといって、それを真っ二つに」
「ああ、それは構いません。悪いのはこちらですし、それにストーン・ゴーレムはまだ代えがありますから!」
「そうなんですの?」
「あはは。元々畑仕事をさせるためにいくつも創った試作品のひとつでね。まぁ、貴重といえば貴重ですが、
 修理すればまだ動きますから!」

ローラはにこにことした笑顔を崩さず。
ヒロトは従者らしく、瞑想するように控えたまま。
そしてヒロトの隣で緑茶を啜るジョンの目がすっと細まった。


348:にんじん畑でつかまえて(11/17)
08/06/26 23:27:01 d1p7Y7pA
畑仕事をさせるために。

やはり。これではっきりした。畑に残っていた大きな足跡、そして魔力の残滓はこのゴーレムのものだったのだ。
……しかし、それではそれで合点がいかない。
そんなこと、人間の手でもできるではないか。何故わざわざ、ゴーレムを使わなければならないのだ。
町に広まった噂の影響で従業員を雇うことができなくなったのか?それもあるかも知れない。だが違うだろう。
そもそも噂が広まったのはピーターがキャロット家を追い出されて郊外に――つまりここに屋敷を持ってからだ。
この青年がゴーレムを使って畑を耕したのが始めであり、噂はそのあと生まれたのだから。
それに魔導師が畑を耕すなんて聞いたこともない。秘薬を作るために霊草を育てるならまだしも、
畑に生っているのは何の変哲もない唯のにんじんである。
魔道の才を持ちながら唯人に堕ちたキャロット家を憂い、ラルティーグに留学したんじゃないか。
それなのに何故わざわざこんな、誰にでもできるようなことをしている?
……はっきり言って、せっかく学んだ魔道の術を無駄にしてないか、こいつ。

じー、と、知らない内にジト目でピーターを睨み付けている自分に気がついて、ジョンは慌てて目を伏せた。

「まあ。畑仕事を?ゴーレムに?」
「ええ!」

その間にもローラはピーターと話を続けている。

「よく働いてくれます。本当は全自動生産を目指してはるのですが、
 まだまだ自分の腕ではそんな複雑な命令はインプットできなくて。いやぁ、難しいものです!
 畑仕事というのも、魔術というのもね!」
「――全自動?」

それまで黙っていたヒロトも、それからローラも。驚いてジョンの方を見る。
思わず聞き返していたのだ。しまった、と思ったがもう襲い。ピーターは訝しげな顔でジョンを見、
――そして顔を綻ばせた。

「ええ!それこそが自分の夢!野菜の栽培から収穫まで全自動で行われるオートマティック・ファーム!
 どうです?素晴らしいと思いませんか?指一本動かさずとも美味しい野菜が食べられるのです!
 ビバ大地のMEGUMI!!」
「……ですが、ピーターさんはキャロット家、つまり名家の生まれなのですわよね?
 それなら始めから何もせずとも食べるには困らないのでは」

大きく手を広げるピーターに、ローラは可愛らしく小首を傾げた。
しかし、ピーターはノン!と立ち上がって拳を握り締める。

「そうではありません!自分も知らなかったことなのですが、野菜を作るのは大変な手間がかかるのです。
 自分が調べたところによると、米を一粒作るのに農民は実に八十八の手間をかけるとか。八十八!なんと!!
 自分はそれを知ったとき稲妻のような衝撃を受けました。自分は!その農民たちの努力の上に立ち!
 一体彼らに何を返してきたのかと!!」
「………………………」

ローラたちは目を丸くした。特にローラは。
なんとなく、ピーターが変人と呼ばれる所以がわかった気がした。魔導師を志したからではない。
貴族に――『貴き血族』に生まれ、なお平民の上に立つことを当然としないとの姿勢こそが、
傲慢な彼らの中で異端だったのだろう。魔道に身を染めたのは些細なことだったのだ。

「幸い自分には魔導師の一族の血が流れていた!自分は唯人ではない!
 何か彼らにできることがあるはずだとラルティーグに渡り!そして手に入れたのがこの!!
 ストーンゴーレムの秘術なのだァーーーーーーッッ!!!!」

349:にんじん畑でつかまえて(12/17)
08/06/26 23:27:50 d1p7Y7pA
 
スタンディングオベーションだった。

ローラは立ち上がった。そして拍手した。
民のことを考え、そして貢献できる――しようとできる者。己が何の上に立っているのか知り、
その上で行動できる者。確かに人の上に立つ存在は必要だ。そうでなかったら人間の社会は秩序を保てずに
崩壊してしまう。だが、その中で自分が生まれもって優れていると勘違いし、傲慢に振舞う者のなんと多いことか。
それはもはや貴族ではない。王ではない。真の貴族は彼だ。彼こそが、貴族の名に相応しい。

ジョンも立ち上がった。そして拍手した。口笛も吹いた。
魔導師の術を無駄にしている?三分前の自分は馬鹿だった。『人が為』。それがラルティーグの魔術師の
誇りじゃないか。そも、ジョンの目指す賢者の石も同じ。ゆくゆくはヒトの世に更なる繁栄をもたらす為に、
何世代もの研究者たちが目指してきたのである。事実、賢者の石の研究はその過程でさえ、
世の中に貢献してきた。それがラルティーグの在り方だろう。
彼はその力を欲し、得たのだ。真の魔術師は彼だ。彼こそが、魔術師の名に相応しい。

ヒロトは座ったままだった。そして、ちょっとローラとジョンの異様な盛り上がりにびっくりした。
だけど立派だと思ったことは思ったので立ち上がり、両手を広げて天を仰いでいるピーターに拍手した。

ピーターは泣きながら『ありがとう、ありがとう』と答え、何故かこちらも泣いている
ローラやジョンと熱い握手を交わした。ヒロトにも向かってきたのでとりあえず手を出したら、
何故かヒロトだけ抱擁された。泣きながら。それを見てローラがさりげなく抱きついてきた。
ノリだろうか、ジョンもヒロトの背中に身を預け、一同は一体となって感動を分かち合った。

なんだこれ。


「でも、困っていることもあるんですよ」


しばらくスポーツの祭典で優勝を決めたチームのように抱擁しあっていたが、
やがてウソのように冷静になったピーターが眉間に皺を寄せて言った。

「困っていること?」
「というと?」

こちらもさっきの熱狂などなかったように一瞬にして冷めたローラとジョンが真剣な顔で訊く。
ヒロトはちょっと疲れてた。

「この近くに魔獣が住んでいまして。いつも自分の畑を荒らすんですよ。あげく、畑に落とし穴まで掘る始末」
「落とし穴………とは。なんとも、緊張感のない魔獣ですわね」
「それだけではありません!自分が畑に出ている間に勝手に自分の家に入り、
 写真や服、果ては家具までもを盗んでいくのです!」

『写真』。

専用の道具を使い、術師のイメージを紙に焼き付けた絵のことである。
見たものから己の印象を排除して正確に現像するのは至難の業であるが、
そういった『写実念写』を可能とする念写師は信用を第一とする
大手の吟遊詩人結社――ミンストレルスギルドにとっていなくてはならない存在だ。
だが魔法使いにとっては真実(現実)とはむしろ歪めるべきものであり、低俗な魔法とされ、
念写を専門とする魔導師は少ない。最近では未来視や千里眼を併用する術式が確立されて
そのような考えは変わってきたようだが、それでも貴重なものは貴重なのだ。

「………ですが、魔獣なんですわよね?犯人は」


350:にんじん畑でつかまえて(13/17)
08/06/26 23:28:34 d1p7Y7pA
人間のコソ泥ならまだわかる。ピーターの服や家具はキャロット家から追い出されたとはいえ上等なものだし、
写真だって貴重品だ。売れば結構な値がつくだろう。
……なんで、魔獣が?

「恐ろしく逃げ足の速いワーラビットです。自分をからかうのを生きがいにしている、
 悪魔のようなようなヤツです!きっと盗んだものをいいようにして、嘲笑っているに違いない!」
「悪魔……ですか。ぞっとしませんね」

つい最近悪魔に憑り殺されかけたジョンが口をへの字に曲げる。
しかし、魔獣と人間の諍い事なら黙ってはおけない。ローラはヒロトに目を合わせた。
ヒロトがこくんと頷き、ローラも頷き返す。

「――で、その魔獣はどこに住んでいるんです?」



畑からしばらく歩き、森にほど近いそこに、彼女の住んでいる穴はあった。
自分で掘ったのだというそこは入り口ににドアが取り付けてあり、中は小さな部屋となっている。
いかんせん地中であるため窓はないものの、ベッド、机、棚、箪笥まで用意してあり、
なかなか住み心地はよさそうだ。

「ほほう、ここが貴様の住処というわけだ」
「うう……住処、じゃなくて家って言って欲しいですう、魔王サマ」

部屋をぐるりと見回すリュー。
その隣では結局パチってきた野菜をぼりぼり齧るリオル。

「うぇ~、苦ッ。ねー、肉ないの肉」
「ご、ごめんなさい。お肉はないんですぅ、火龍サマ」
「馬鹿者リオル。こやつは草食。野菜しか喰わんベジタリアンというヤツだ。……あれ?魚がある」
「川から釣ってきて干物にしてあるんですぅ。ウサギだからって野菜ばっかり食べてるわけじゃないですよぅ」
「………チッ」
「え!?何ですかぁその舌打ち!?ごめんなさぁい!ベジタリアンじゃなくてごめんなさぁい!!」

ウサギ少女、アリス・ワーラビット・ネザーランドはぺこぺこ謝った。
あのあと気絶から目覚めたアリスは目の前にリューたちがいないことに気付いて夢だったんですねぇ~と安心し、
振り返ったら引っこ抜いたにんじんを物色しているリューたちを発見して再び気絶し、
さらに目覚めた後に無理矢理この洞窟・アリス邸に案内させられたのだ。

しかしリューとリオル。この二人、まったくいい客人とは言い難い。
なにせアリスはヌシでもない唯のワーラビットであり、一方相手は魔王と火龍。種族のレベルが違いすぎる。
魔族とは混沌から生まれし種族の総称だ。人間のように貴族と平民でも裸になれば同じ人間というわけではなく、
力の強い種族と弱い種族で露骨に差が生まれる。それでも知能すらない最下級の魔獣なら、愚かな鈍感ゆえに
上の者の『存在』に何のプレッシャーも感じないかも知れないが、残念ながらアリスはそうではなく、
普通の人間並の魔力しかない癖にレベルの差は感じ取れるという哀しい下級魔族だった。
そして目の前の二人は上級種『ドラゴン』と頂点たる『魔王』。
簡単に言えば、『死ね』と命じられても二つ返事で死ななきゃならないくらいのレベルの差がある。
これが良い客人になるわけがなく、さっきからの傍若無人っぷりで済んでいることが奇跡なのかも知れなかった。

――と、いっても、リューやリオルはヒロトたちとの旅でだいぶ考え方が『人間っぽくなって』丸くなった
魔王と火龍であり、いきなり無茶な命令なんかするわけがないのだが(傍若無人は二人の素である)。
………それを、アリスが知っているかと言うと、まぁ答えは言うまでもないだろう。

351:にんじん畑でつかまえて(14/17)
08/06/26 23:29:12 d1p7Y7pA
 
「そっかー、肉、ないのかー」

リオルは少し残念そうにしている。小腹がすいたのだろう。肉好きのリオルは取っておいたジャーキーを
食べようかなと思い、しかし今食べてしまうと『おやつのジャーキーを少しずつ取っておいて、
まとめてお腹いっぱいジャーキーを食べる大作戦』がまた遠のくなとも思った。
そしてふと、戸棚から何か取り出しているアリスに声をかける。

「アリスちゃん、なにやってんの?」

アリスが持っているのは黒い――火打ち石?
かきんかきんと打ち付けることによって火花が散り、火を熾すことができるアレだ。
もっとも現代では火の魔印を刻んだ『ジッポストーン』が普及しているため時代遅れのものとなっているが。
………しかし何故火打石?

「アリスちゃんなにやってんの!?」
「火龍サマに召し上がっていただくお肉は残念ながら持ち合わせておりません。
 ですから不肖、我が身、アリスめの身体をこんがりとぉ――!」
「待った!いいから!そんなんいいから!!」

くわッ!と手にした黒石を振り下ろそうとするアリスに飛び掛り、慌てて羽交い絞めにする。

「止めないでくださいぃ!アリスは月に!お月さまに逝くんですぅぅ!!」
「無理ー!無理だから!人身御供っても月面のクレーターが見せる影模様にはなれません!!」
「……リオル落ち着け。何を言っているのかまるでわからんぞ」

どったんばったんと暴れる二人から離れて、リューが顔をしかめた。
リューの細腕では獣人であるアリスと火龍の化身であるリオルを押さえつけるなど……実は簡単にできたりする。
筋力はないが魔力なら並ぶものなし、魔王リュリルライアは適当に緊縛の魔法でもかけて二人から
自由を奪ってしまおうか、でもこんなくだらないことにわざわざ我が動かなければならないというのもなー、
と面倒くさそうに溜息をついた。

「アリスはー!生まれ変わったらまた貴方と出逢いたいー!」

どんがらがっしゃ、と棚の上に立てかけてあった何かが崩れる。
それを何気なくひょいと拾い上げて、リューは眉をひそめた。

「……なんだこれ」

額縁に飾られた、恐ろしく精密な絵……いや、前に見たことがある。
写真とかいう人間が編み出した技術で写し出した『画像』だ。
一人の青年の姿が写っている。背景はどこかの観光地だろうか、
空色のチョッキに赤い蝶ネクタイの青年が恰好をつけて剣を掲げている――誰だこいつ。

「あー!ま、魔王サマー!駄目ですぅ、それは!」

気付いたアリスが声をあげるも、リオルに羽交い絞めにされているので動けない。
リューは小首を傾げ、きょろきょろと再び部屋の中を見渡した。
……そういえば、とひとつ疑問を抱いた。この部屋の装い。獣人の住処にしては異様に豪華だ。
戸棚や机は細かい模様細工が彫ってある高級品だし、羽ペンには銀の装飾まで施してあった。
ベッドに掛かっている毛布――いや羽毛布団は雲のようにふかふかしていそうで、
どんな宿屋にもそんな柔らかな寝床はないだろうという程。
そういえばアリスが腰にぶら下げている金時計だって見るからに高価そうなシロモノである。
っていうかなんでこんな僻地の魔獣が時計なんか持っているんだ?
そこでリューは気付いた。
写真の青年の服装と、アリスのそれが同じものだということに。


352:にんじん畑でつかまえて(15/17)
08/06/26 23:29:51 d1p7Y7pA
「なになに?どうしたんです、リュリルライア様!」

………………………。
なにやら目を輝かせているリオルとは対照的に心が冷えていくのを自覚する。
この女、まさか――。

「あ、あうぅ……」
「………この男を殺して装備を奪ったか。なるほど?魔獣の本性というわけだ。いやいやいや、構わんよ。
 ここで、魔王たる我が、貴様を糾弾することはできぬということはわかっているさ。
 だが――あいにくと今の我はある愚かな勇者と行動を共にしている身でな。
 ヤツの理想と真正面から対立するような貴様の所業を、――見過ごすわけにはいかんのだ!!」
「……え、ええぇっ!?」

リューの瞳がカッと見開く。そしてゴオッ!!と魔力の奔流が空気を掻き乱し、大風を巻き起こした。
さながら紅の海が波立ち逆巻き、全てを飲み込む時化となるように。先程アリスをからかったものなど
比べ物にならない。魔力の波動にただ居るだけで血潮が逆流し、皮膚を食い破って吹き出しそう。
狭い部屋の豪奢な家具が吹き飛ばされ、壁に押さえつけられてミシミシと嫌な音を立てた。
たまらず箪笥は衣類を吐き出し、戸棚もまた扉を開いて中のものをぶちまける。
台風さながらのリューの怒りの波動に、たまらず少女二人は悲鳴をあげる。

「ちょ、リュリルライア様!落ち着いて!抑えて下さい!」
「誤解っ、誤解ですぅ!あたしはピーターを殺してませぇん!!」

アリスの叫び声に、リューはピタリと魔力の放出――これだけの威力があって、未だ『放出しただけ』
――をやめた。どさどさと壁に縫い付けられていたアリス、そしてとばっちりのリオルが落ちてくる。

「痛た……もう、リュリルライア様ったら短気なんだから………」
「では何か。譲り受けた、貰いものだというのか?」

お尻をさすっているリオルをさりげなく無視して、リューはジト目でアリスを睨みつける。

「……あぅ、いえ、それは……違いますけど」
「なら、やはり『ニア 殺してでも奪い取る』ったのか!」
「違いますったら!なんでそう極端なんですかぁ!?」
「アリスちゃん、リュリルライア様はいつもだいたいこんな感じだよ」
「リオルは黙れ」

魔王の一瞥でリオルを黙らせてから、リューはアリスにずいと迫った。
アリスはこめかみから冷や汗を流しながら、思い切り目を逸らす。が、そこは魔王とワーラビットの
哀しいまでの種族的階級差。重圧に耐え切れるわけもなく、がくりと観念したように肩を落とす。

「………畑の向こうにピーターっていう人間の屋敷があるんですけどぉ」
「知っておる」
「………そこから、盗んできましたぁ」
「何故」
「………綺麗だし。便利だったからですぅ」

るるると泣きながら耳まで垂れてるアリスだが、リューは懐疑的な目でじろじろアリスを眺め回している。
そこへ、それまでお尻へのダメージを癒していたリオルがあっけらかんと言った。

「えー、ウッソだぁ」


353:にんじん畑でつかまえて(16/17)
08/06/26 23:30:44 d1p7Y7pA
え、とアリスが顔を上げる。リオルは足元に落ちていた写真――さっきの立てかけてあったものとは違う、
戸棚の中身がバラ撒かれた拍子に飛び出していたものだ――を拾い上げた。
ピーター。
これも、ピーター。
それも、ピーター。

「この写真全部同じ人のじゃん。ええと、この人ピーター・ベンジャミン・キャロット、でしょ?」
「あぅ……」

そこへ、何かを察したらしいリューがフムと頷く。

「……なるほど、そういうことか」

あると便利だった。豪華だったから。それもあるだろう。しかし、芯の部分は、違う。
それでは同じ人間の写真を何枚も持っている理由にはならない。そもそも、写真やペンや、時計――こんなもの、
盗んだってワーラビットであるアリスには何の使い道もないだろうに。
ならば答えはひとつ。アリスはこれが必要だから盗んだのではない。
これを手元に置いておきたかったから盗んだのだ。
つまりそれは、意中の男と常に一緒にいたいがために彼の持ち物を持ち出してしまうという
乙女ちっくハートの成せる行動。そう、アリスは――。

「アリス!貴様、ピーター・ベンジャミン・キャロットに恋をしているなッ!!」
「ギクぅッッ!!」

リューがビシィッ!と指を突きつけると、アリスは面白いくらいに肩を大きく跳ねさせた。
その顔が見る見るうちに真っ赤に染まる。わたわたと手を無意味に動かしたあと、
ふわふわで真っ白な耳まで赤くして、アリスはぷいと横を向いた。

「そ……そんなんじゃないですぅ」
「「ウソつけっっ!!」」

そのリアクションで十二分。二人のツッコミに部屋の端まで追い詰められたアリスは、しばらくうぅー、
とか唸っていたが、どうせ魔王の追求にウソはつけない。アリスはとうとう、両手両膝をついて告白した。

「その通りですぅ。わたしは……アリスは、人間をスキになっちゃったんですぅ」
「やはりな」
「わぁい」

フフンと何故か勝ち誇ったような顔をするリューと、これまた何故か嬉しそうに顔をほころばせるリオル。
アリスは目いっぱいに涙を浮かべると、悲痛なまでの声で叫んだ。

「魔族にあるまじきこととは存じておりますぅ……お叱りは何なりと受けますぅ!
 でもでも、ピーターは、あの人は何にも知らないんですぅ!ただ、わたしが勝手にスキになって、
 遠くから見てただけなんですぅ!お願いしますぅ!ピーターには手を出さないでくださいぃ!!」

魔王リュリルライアと灼炎龍リオルは――、

え、と顔を空白にさせた。

そしてこそこそと二人顔を寄せ合うと、秘密会議モードに突入する。

「………おいリオル。人間に恋をするのは魔族的にタブーだったのか?」
「さあ……。でもおとぎ話だと大抵悲恋に終わるっぽいですけど。確かに」
「ああ、鶴とか狐とかフタクチとかか?ふん、そんなものがどうした。ヒロトはそんなんじゃないからな!」
「ジョンだってそうですよぅ。ようは男と女の覚悟次第……これは人間どうしでもそうじゃないですかね?」

354:にんじん畑でつかまえて(17/17)
08/06/26 23:31:36 d1p7Y7pA
「であろう。だいたい我、っていうか魔王的にも自由恋愛を禁じた覚えはないし」
「じゃ、アリスちゃんは?」
「無論OK。オールOK」
「っていうかあたしらがブーブー言える立場じゃないですもんねぇ」
「ん、まぁな」

あっはっはと笑いあう魔王と火龍。アリスとしてはかなり不安な光景である。

「あ、あのぅ……お叱りは」

おそるおそる声をかけてみるアリスを振り返って、リューはぱたぱたと手を振った。

「ああ、そんなもん、いい。いい」
「はぁ?」
「それよりアリス。貴様、遠くから見ていただけと言ったな」

含みのある顔ではあるが、アリスをまっすぐに見つめる魔王リュー。アリスはまたもびくっ、
と竦みあがるが――その視線が威圧的なものでないことに気が付いて、かえって混乱する。

確かに言った。そして事実だ。アリスはもともとこの土地に棲んでいた魔獣であり、
ピーターを知ったのは彼の屋敷が建てられてからのことである。こんな僻地に家を建てるのも酔狂だと思い
こっそり様子を伺っていたら、ゴーレムを引き連れてきたのでとても驚いたのを覚えている。
もしや自分を討ちにきたのでは、しかし自分なんかやっつけたって何の得にもならないよぅ、
とびくびくしていたら、何故かゴーレムたちは畑を耕し始めたのだった。
それまで怖がっていた気恥ずかしさもあり、よくも驚かせたな、と毎日睨みつけるように様子を伺って――
で、気が付いたらそれがとても楽しみになっていた。
あとはリューたちの思った通り。家具や小物を盗んだのはピーターといつも一緒にいられるような気がするから。
畑の野菜を盗んだり、落とし穴を掘ったりしてイタズラするのは自分がいるというアピールのためである。
直接会ったり話したりしたことはない。向こうはアリスの名前も知らないだろう。

それは寂しいとは思うけど――別に、アリスは、それ以上は――。

「甘いッッッ!!」
「ひぃ!?」

ちょぴりセンチメンタルになっていたアリスを、腕組みで仁王立ちのリューが吹き飛ばした。
あまりの迫力に尻餅をついたままわたわたと後ろにさがろうとするアリス。しかし背中に、どん、と何かが
ぶつかり、それ以上の後退を許さない。見上げると――そこにはやはり、腕組みで仁王立ちのリオルが。

「魔族の女の子と人間の男の子の恋とあらば!あたしたちは見逃すわけにはいかないっての!!」
「その通り!!」

囲まれた。もう逃げられない。
アリスは異様なテンションの二人に迫られてガタガタ震えた。
頼むから。頼みますから。余計なことはしないでくださいぃ―――とは、言えない。
この二人の少女は上位種。それも魔王と火龍、ワーラビットなんぞメではない絶対的種族階級の支配者なのだ。
はっきり言って、『死ね』と命じられても二つ返事で死ななきゃならないくらいのレベルの差が――。

「往くぞリオル!アリスの恋を成就させるために!!」
「サー!イエッサー!!」


……………こうして、『変人』ピーターと『白兎』アリスの恋は。
半ば無理矢理に、始まることになるのでしあ。



              にんじん畑でつかまえて~新ジャンル「うさぎ」英雄伝~ 続



355:名無しさん@ピンキー
08/06/27 00:01:11 qZyLCKji
魔王キターwww
新シリーズはドタバタなラブコメですか
続きwktk

356:名無しさん@ピンキー
08/06/27 11:38:38 HRXr9Qo1
男「女ァ、そのウンコを爆弾にしたなッ!」
女「んー、どうだったかな?したかもしれないし、してないかもしれない」
男「ちゃんと質問に答えろォー!」
女「好きすぎず、かと言って嫌いでもなく!このポジションがいいのだ!」
男「ちくしょうッ!」
女「男くんと友達以上恋人未満・・・ちょうど幼馴染みたいな関係が私の心に平穏をもたらしてくれる!」
女「進展もせず、かと言って終わるわけでもなく!」
男「なら・・・なら、俺を女友さんとのデートに行かせてくれ!時間がないんだァー!」
女「このまま忠告に従っておとなしくしてるもよし・・・ウンコまみれになって、家に帰らなければならなくなっても」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

男「くしょう!ちくしょう!強行突破だッ!押させないぞ!」
女「いいや、限界だ!押すね!」

カチッ ドッグオオーーーーーン

男「ぶべらっ!」
女「これで今夜もグッスリ寝られる♪」

新ジャンル「心の平穏を求める女の子」

357:名無しさん@ピンキー
08/06/28 23:49:45 VQ7qhxQ1
友「お、ありゃあ女さんじゃねーか。隣にいるのは……男?おーい」

女「キュキュッキュッキュキュキュキュ♪キュキュッキュキュッキュ♪HEY!YO!友くんおはYO!YO!
  今日も朝からイイおten key!キミは毎日めっちゃ元気ィ!HEY!YO!」
男「おはよ、友」
友「女さん、なんかいつもにも増してHIP☆HOP育ちだな。なんかいいことでもあったのか?」
男「あ、バカ!」
友「?」

女「メーン!」

シュルルルルルル

友「アッー!女さんの鞄(学園指定)からッ!」
男「一枚のレコードが飛び出したーッ!!」

シュルルッ!ジャキーン!

友「そして女さんがいつも駅弁売りの人みたいなスタイルで持ち歩いているターンテーブルにON!!」
男「あのレコードはッ!まさか――ッッ!!」

 『キュキュキュッ♪キュッキュキュッキュ♪』
 『俺……女さんのことが好きなんだ!』『好き』『好き』『なんだ』『好』『好きなんだ!』

男「アッー!!やっぱり昨日の俺の告白だァ――ッッ!!」
友「お前ー!っていうかだから女さんは上機嫌だったのかーッッ!!」

女「YEAH!!」


旧ジャンル「DJ女」

358:名無しさん@ピンキー
08/06/29 00:25:20 3NqaqYHy
 
男 「なあ、じいさん。あんたは結局、何が欲しかったんだい?」
老人「………」
男 「金ならいくらでもあったろう?いくつも会社を経営して、そのどれもが巨大企業に成長した。
   妬む人もいなくなるくらいに、あんたは『成功』したんだ。あんたが望めば、
 それこそ国ひとつだって手に入ったはず。………なのに」
老人「………」
男 「あんたは結局、企業も、家族も、何もかも手放して……こんな貧乏人に最期を看取られている。
   なあ、金があればなんでも買えるんじゃないのかよ。俺は……それを信じて田舎から出てきたんだ」
老人「……はっ、ははは」
男 「……おかしいかい?」
老人「――ああ、おかしいね。まるで……昔の儂を見ているようだ」
男 「………昔の、あんた?俺が?」
老人「ああ。儂も坊主くらいの頃はそうだったさ。金、金、金……金さえあえば、何でもできる。手に入る……。
   そう、思っておったよ」
男 「違うのか?」
老人「――ああ。違ったよ」
男 「でも、金さえあればいくらでも食える。でかい家にも住めるし、時間だって、愛だって買える。
   そうだろう?違うとは言わせないぜ。あんたが世の中の贅沢の限りを尽くしたってことくらい、
   この国の人間なら誰だって知ってるんだ」
老人「贅沢……か」
男 「………」
老人「なあ、坊主。そんなもの、所詮、金があれば買えるものでしかないんだよ。
   ああ、儂は確かに、贅沢をしてきた。それだけの金があったからなぁ。
   だが、それが儂のものになったことなど一度もなかったよ。儂だから贅沢を許されたんじゃない。
   坊主、お前さんに同じだけの金があったなら、儂と同じ贅沢ができただろうさ」
男 「………」
老人「――そうさ。金で買えるものなど、その程度……。坊主。儂が、儂が本当に欲しかったものは……。
   うっ!ごほっ!ごほっ!!」
男 「じいさん!しっかりしろよ!」
老人「ふ、はは。坊主。金で変えないものはこの世に確かに存在するよ。それは――」
男 「それは……?」
老人「ごほっ!ごほっ!――だ」
男 「じいさん!じいさん!」
老人「ははは。は、はは。ああ、欲しかった、なぁ――」
男 「じいさん!じいさ……!」
老人「―――……」
男 「………………」

男 「……じいさん……。そりゃあ、金じゃ買えねぇわ……」


旧ジャンル「幼馴染み」


359:名無しさん@ピンキー
08/06/29 00:41:14 3NqaqYHy
男「粉塵爆発ってさぁ……」
女「え?何?」
男「粉塵爆発」
女「なにそれ?」
男「俺もよく知らないけど」
女「うん」
男「なんか、あるじゃん。粉」
女「粉?」
男「粉」
女「粉が?」
男「ぶぁーって、なるじゃん」
女「あー」
男「黒板消しとか」
女「黒板けしとか?」
男「うん」
女「それで?」
男「そこに火ィ付けると」
女「どうなるの?」
男「爆発する」
女「嘘だぁ」
男「いや、マジで」
女「チョークの粉?」
男「校舎半壊」
女「怖ぁ」
男「それが、粉塵爆発」
女「へー」
男「ん、でさ」
女「うん」
男「新しいオナホールってさ、付いてるじゃん」
女「………何が?」
男「粉」
女「そうなの?」
男「うん」
女「へー」
男「爆発しねぇのかな」
女「粉塵爆発?」
男「粉塵爆発」
女「吹き飛ぶオナホール」
男「焼け焦げたオナホール」
女「シュール」
男「な」


新ジャンル「粉塵爆発」


360:名無しさん@ピンキー
08/06/29 01:53:02 CTxU5czb
>>358
全米(ぜんよね)が泣いた

361:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:18:43 w6z2brld
新醤油学園高等部における第三会議室。
そこは一般教員及び生徒の立ち入りを禁止する、いわゆる聖域。
その内部とは?

「姉さん、いくらなんでもベッドを学園内に持ち込むのは…」
「構わん。私がルールを作る立場だし、第一これは自腹で購入したしな」
「…………」

第三会議室の中は巨大なベッド、半透明のガラスで仕切られたシャワー室に、栄養剤の詰まった
冷蔵庫に各種18禁な玩具、妖しい衣類。
どう見てもラブホテルですありが(ry

「もうすぐだ、もうすぐで青山春樹が…!!」
校長、千所玲の興奮度合いは相当の様だ。
『いいのか…これで?』
反対に妹、舞の表情は冴えない。
『私が望んだのは…』


中等部校舎の廊下。そこに、一人の少年がうつ向きかげんに歩いている。
「参ったなぁ…これ以上給料下がったら、母さんに仕送が…」
「どうしたネ、マイダーリン?」
少年に声を掛けた少女が一人。
「レーファ!?…いやなんでもない…」
「嘘ネ!!顔見ればすぐ分かるヨ…ワタシじゃ役立てないカ?」
「…ううん。でも貴子様から『給料ダウン』って言われちゃって…」
「?訳を話すネ」
「うん…」
少年は自分の相棒(兼恋人)に経緯を語る。
「成程ネ…貴子サマがそんな事ヲ」
「うん…」
レーファとしては恋人の役に立ちたい所だが。
『…陽子サマの信頼を裏切るのは…駄目ネ』

362:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:20:08 w6z2brld
桜吹雪女学園校長室。
一年華組遠山理菜は授業中に呼び出され、この校長室へと通された。
呼び出したのは、校長青山夏実、幼馴染み春樹の母親。しかし…
「………」
いつもとは違い、沈黙を保ったままの夏実に理菜は戸惑うばかり。
『…どうしたのかしら?おばさまが黙ってるなんて…』
「…理菜ちゃん。おばさまは禁止よ」

ギリギリ

「あだだだ!!ひ、人のモノローグ読まないで!!」

必殺アイアンクローから理菜を解放して、夏実は語る。
「さっき、新醤油の生徒会長さんから電話があったのよ」
「!!……豆田姉が!?」
「そう。…陽子ちゃん」
「ん?でも変ですね。豆田姉はお馬鹿ですけど、決して無能じゃ…」
「どうやら『仔猫ちゃん』が動き出したの」
『仔猫ちゃん』。聞いた限りでは、可愛らしい印象の言葉だが。
「!!!!新醤油学園校長がですか!!」
「そう…千所さんが」

実はこの二人、新醤油学園校長の千所玲にはそれぞれ因縁がある。
夏実は夫を狙われ、理菜は入学直前に新醤油学園を追われた。
「…ターゲットは春樹みたい、陽子ちゃんの話によれば」
「!!…ぶち殺す!!」
理菜の怒り、いや殺意は燃え上がる。
「…本来なら私一人で乗り込みたい所だけど……理菜ちゃんにも借りがあるでしょ、彼女に」
「当たり前です!!」
「では…」
「行きましょう!!新醤油学園へ!!」

新醤油学園 青春編
「出撃!!桜吹雪女学園」

363:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:23:13 w6z2brld
校内をあちこち探し回るルカ。
もっともサボりは後で春樹に怒られるので、休み時間のみの探索。
これでははかどらない事この上ない。
「ハルのばかぁ…一体どこ行っちゃったの?」
「るかさーん!!」
「あ、真智ちゃん…ってお菓子食べながら歩くなんて……」
真智子の口の回りには、様々なお菓子の食べかすが付着している。
「どんだけ食べたのよ…あーあ、こんなに口の周り汚して(ふきふき)」
「ありがとです。(もきゅもきゅ)でもしゅうちゅうして(もきゅ)さがすとおなかが…」
ルカとの会話中も食べ続ける真智子と呆れた顔で見つめるルカ。
すると……

『あにもえー♪すきすきまいぶらざー♪』

「な、なんですか!?」
「あ、メール。マナーモードにするの忘れてた」
「ちゃくしんおんがきになります!!」
「ま、まぁいいじゃ……豆田姉からだ」
「まめあね?」
「うん。えっ…『春樹が狙われ…(略)』って、どうゆーことなの!?」
「わ、わたしにも」
事情の分からない二人はうろたえるばかり。
「夕圭ちゃんならハル達の居場所が分かるみたいだけど…」
「ゆかさんとごうりゅうです!!」




364:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:24:28 w6z2brld
「…麻里愛、話ってなんなのかな?」
「夕圭にゃん、誰もいないし何時もの喋り方でいいんじゃないの?」
夕圭はとある建物の屋上で同僚である麻里愛と話していた。
「…ううん。決めたからもう……」
「?」
麻里愛の顔に疑問の色が浮かぶが、すぐにある事を悟り愕然とする。
「ま、まさか!?」
「うん…テンメンジャンでいるより、黒田夕圭として春樹くんに向き合いたいから…」
「で、でも!!四天王脱退って!!あなた奨学生としてなんだから!!」
「…学校は辞めて働くつもりなの。これ以上青山家に迷惑を…」

麻里愛は夕圭の意思の堅さを感じとったが、呼び出した本題で食い下がる。
「こ、今回は静観してなよ。トウバンジャンだってむざむざ…」
「ううん。陽子だけでは校長には勝てない。私と貴子ちゃんがいて勝てるかどうか…」
「わ、私も!!」
「駄目。麻里愛までいなくなったら、学園の守りはどうなるの?」
「………」
麻里愛は悲しげに溜め息をつく。
「ふぅ……ならひとつしか方法はないね」
「えっ?」
「…コード・グランドクロスよ」


365:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:26:41 w6z2brld
コード・グランドクロスとは?

現四天王結成時、痴女クール校長は四人を前にこう告げた。
『諸君らは私の配下となり働いて貰う、忠誠の見返りに十分な報酬と学園内での安全は保証しよう』
『だが、私の意に反する場合にも四天王の意思統一があれば、特権として覆す権利も与えよう』
『但し、その時は身を持って私に捧げる事も忘れないで貰おう』

つまり、校長の決定を覆すべく四天王の貞操を代償とする、ある意味諸刃の剣たる最強のカード。
なお、名前の由来は学園創設時に遡るらしいが、そこまでは彼女達も知らない。


「……なんでよ…?」
夕圭の声が震える。
「なんでそこまでしようなんて言うのよ!!」
「ん?当然でしょ」
麻里愛は気楽げに言い放つ、ただし若干の演技力を要して。
「私達、同志でライバルで戦友じゃない。仮に私が夕圭にゃんの立場なら、夕圭にゃん達も…」
「馬鹿……!!」
泣き出した夕圭を麻里愛は優しく抱きとめた。

366:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:30:34 w6z2brld
「…んだありゃ?夕圭と麻里愛じゃねーか?」
実妹貴子と対決するべく、部室棟の屋上へとやって来た陽子。
そこで彼女が目にしたのは。


「夕圭が…震えてる!?」
そう、夕圭は身を震えさせて泣いていたのだが。
「…!!…そうか…麻里愛に絞め技食らって!!」
相変わらずの早合点ぶりでそう判断した陽子。死角から一気に近付くと、

ザクッ

「ぎゃんっ!!」
「ま、麻里愛!?」

腹部への一撃で麻里愛を気絶させてしまった。

「ったく、危なかったな夕圭。麻里愛が校長に付くなんて…ってその握り締めた拳はなんd?」
「くぅおのぉ……お馬鹿ずん胴パ○パ○えぐれ胸!!!!(ドムッ)」
「ぐふぅっ!!」


気絶した二人の少女を前に夕圭は決意する。
『どうせ一度は身を捨てる覚悟はしたんだ』
『陽子を連れていき、油断した校長を倒し…あの人に全てを打ち明けよう…』


「…どこにもゆかさんいないですね…」
「携帯にかけてみよっ」

『もしもし?』
『夕圭ちゃん、今どこ?ちょっと…』
『ごめんね、今無理なんだ。また後で…』
『ちょ、ちょっと!!じゃあG08ポイントってどこにあるの!?』
『中等部の四階、空き教室の横よ。じゃあ』
夕圭の電話はそこで切れ、無機質な音が鳴るだけ。
「…でもさ、変な場所の示し方するのね。生徒会は」
「どうでもいいですよ、はるくんがいるなら!!」
「うん、行こ。真智ちゃん!!」


367:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:33:00 w6z2brld
真智子達が中等部へと向かう10分程前のこと…


授業を聞き流しつつも豆田貴子はPCを使い、春樹と姉の居所を探っていた。
勿論級友と教師は気付いてはいたが、何も言わない。
『豆田関わるべからず』
それが中等部一貫しての貴子への対応だった。
もっとも貴子は気にすることもなく、自分の作業を続行する。

『…馬鹿姉が春樹さんを連れて行く場所、それは高等部からはそう離れていない筈』
『しかし、チーマージャン配下の偵察隊には発見されない所…』
『…となればある地位以上の人間が知っている場所…隠し部屋…』
『…電力供給がいつも以上の所に二人はいる…』

ブゥーンブゥーン…

マナーモード中の貴子の携帯が振動する。

『メール…居所が?……いや…お姉ちゃん!?』

姉陽子からのメール。
『あたしは部室棟の屋上で待つ!!捕まえられるなら捕まえてみな!!』

しかし貴子は裏を読む。
『恐らく真実…でも逃走を考えれば、春樹さんとは別行動…ならば春樹さんを……!!』


そわそわと落ち着かない風で部屋を見回す春樹。
「しっかし…部屋もそうだが、この部屋の存在を知ってる豆田って一体…」
思わず『豆田』の名前を口に出した途端、春樹の顔が赤く染まる。
「豆田ともキスしちゃったよ…俺どうすればいいのか…」

ガチャガチャ…ピー

突然物音が部屋の外で起こり、扉の解錠が行われる。
「…豆田か?無事なのか?」
「………春樹さん」
「た、貴子ちゃん!?」
突然この部屋に現れた貴子に驚く春樹。
「ど、どうして…?」
「…………」
「あ、ああ。豆田が教えたのか」
「……違う!!」


368:名無しさん@ピンキー
08/06/29 12:36:05 w6z2brld
語気を強める貴子。
「えっ?じ、じゃあどうやって…」
「…春樹さんがどこに行っても私は……見つけます……私…の大切な人、だから…」
「貴子ちゃん…」
しばし無言になる二人。しかし…

シュルルル…

貴子が胸のネクタイをほどき、ブレザーを脱ぐ。
「ど、どうしたのさ!?」
春樹の問いかけには答えないまま、続いて貴子はシャツのボタンを外していく。
「た、貴子ちゃん!?」
「……春樹さんは…む、胸の小さい…子は嫌い……ですか?」
「へっ!?そ、そんな…」
「…答えて……」
「い、いや嫌いじゃ……ない…けど」
「…良かった」
答えにある程度の満足が得られたのか、貴子は滅多に見せない微笑を浮かべる。
何度見てもドキリとする春樹だった。
『か、可愛い笑顔…』
その間にも貴子の手は止まる事は無く。

スーッ……

ホックを外されたスカートが、白く細い腿を滑り落ちた。

「だ、駄目だよ…」
「…私を春樹さんだけ…のものに…して…」
正面からゆっくりと近付く貴子を、春樹はボンヤリと見つめるのみ。

『春樹さんは…頂いていく……ね』


新醤油学園 青春編
「貴子強襲」


369:名無しさん@ピンキー
08/06/29 17:55:23 hxCWlt7x
醤油学園の女の子の積極的姿勢、俺嫌いじゃないぜ

370:名無しさん@ピンキー
08/07/01 00:32:26 eimnN/ii
ああ、やっと追い付いた、読むのが..最近ホント規制が多くって…
>>338-354
相変わらずのテンポの良さでGJ。
つかリューとリオルがラブチェリースになっとる(w
あのー、念写のカメラはわりと普及してるって事いいんですよね?
魔術師はあまり使わないけど、ってニュアンスで。

371:名無しさん@ピンキー
08/07/01 02:18:28 eimnN/ii
女「…以上で本日の会議を終わります、みなさん、ご苦労様でした…書記は議事録を」

男「春日…これ」
女「会長。」
男「会長、議事録…」
女「『会長、議事録をもってきました』くらい言いなさい。」
男「う、」
女「返事は『はい』!」
男「はい…」

生徒1「会長キツいなぁ相変わらず」
生徒2「春日て普段誰にも人当たり良くってそんなにキツイ感じじゃないのに、あいつにだけキツいのな」
生徒1「まぁな、あの眉目秀麗、成績優秀で才気煥発、飛耳長目な才色兼備で謹厳実直、不撓不屈でありながら
性格は純情可憐、温厚篤実にして春風駘蕩、洒洒楽々、でも外柔内剛の人呼んで四文字熟語オンパレード、
マスターグレードの春日にしてみりゃあの絵に書いた凡俗エアーマンの登小路が身内ってのは流石にイライラ
来るんじゃ無いのか?」

生徒2「え?身内って、親戚?」
女生徒「そだよ」
生徒1「うわ、なんだよ静、来てたか」
女生徒「えー…迎えにきたのにー…遅いしー」
生徒1「遅いって、普段のお前の方がどんだけトロいと思ってんだよw。」
女生徒「えー…なにそれー…」
生徒2「ハイハイいつもながら仲のイイこって…つか御所、それホントなんか」
女生徒「うん…一緒に住んでるって…」
生徒2「えー!マジかよ!あんな美少女と一緒って」
女生徒「…春日さんチに…居候?って感じな…」
生徒1「立場的に家でも肩身狭そうだな」
生徒2「春日といえども帰ってもあれじゃ辛いかなぁ…」
生徒1「家でも家事とかやらされてそうじゃないかw」
生徒2「うわーツレー(笑」


男「…ただいま」
女「おかえりなさいまし!旦那様!御飯に致しますか、それともお風呂?それとも…(///)ポ」
男「…」
女「旦那様?この乃鹿、妻として何か粗相を致しましたでしょうか…」

男「妻って…勝手に親同士が決めた事だし」

女「いいえ!乃鹿はずっと興(はじめ)様の事をお慕い申しております、外では登小路家の当主として相応しく
なって頂くために厳しく教師の様に、家では一日の疲れを優しく癒す妻として一所懸命に御使えしようと…
今日も心を鬼にしてに興様に辛くあたりましたが、そう言いながら乃鹿は興様のことを思うと…
想うと…乃鹿のそそは…その…恥ずかしい事になって…(///)もう早く慰めていただきたいと…
なのに興様は一向に素振りも無く…乃鹿はいつになったら女にしていただけるのかと…」

男「乃鹿…あのさ…」
女「はい!なんでございましょう、旦那様!」
男「とりあえず何か着てくれないか…」
女「あらぁ着てますわ、妻の証しの首輪とエプロン!」

新ジャンル「内柔外剛(違)」


女「春日 乃鹿(かすがのじか)」
男「登小路 興(のぼりこうじはじめ)」


372:名無しさん@ピンキー
08/07/01 11:05:32 FQcDahfQ
男「内気ぃ悪いけどシャーペン貸してくれ」

内気「しゃ、シャーペンは…ないです」

男「じゃあ他に書く物ある?」

内気「ま…まごの手~…なんて」

男「ギャグはいいからその鉛筆貸しな」

内気(渾身の出来なのに…)


373:名無しさん@ピンキー
08/07/01 16:51:38 FQcDahfQ
TV『台風8号は勢力を強め〇〇県に移動
全壊した家は二十数件にも及び…』


男「昨日のニュースみたか?屋根が吹き飛ばされた家もあったんだって」

友「見た見た、家畜の鶏とかも飛んでったらしいぜ」

内気「屋根が、飛んだ…やぁねぇ~」



友「あれ反応したほうがいい?」

男「反応したら頭に乗るからほっとけ」


内気(今回のは…ちょっと古かった)

374:名無しさん@ピンキー
08/07/01 17:03:16 FQcDahfQ
先生「今日はエロパロ高校の見学です、みんな静かにしましょうね」

幼児「はーい」


男「懐かしいなー」

友「俺あそこの幼稚園卒業だぜ」

男「マジで?あの幼稚園って元貴族や王室の子供が通うとか聞いたけど嘘だったのか」

友「ちょw嘘じゃねーし」


内気「王様そろって…ハイキングぅ~」


友「クスッ・・・あっ」

内気「にぱー(・ω・*)」

男「久々にレベルが高いギャグなのに他人のネタも取り入れてんじゃねぇよボケ」

内気「シューンρ(_ _。)」

友「そんなに言ってやるなよ」

男「いやこのくらい言わなきゃ図に乗るからな」

新ジャンル『すべる内気っ子』

375:名無しさん@ピンキー
08/07/01 19:15:04 aUOPJhUC
内気www

男はツンデレだな、うん。

376:名無しさん@ピンキー
08/07/01 21:34:31 TMYKwww3
内気をギュってしたい

377:名無しさん@ピンキー
08/07/01 21:50:10 qcxOuGmA
奈良シリーズで新キャラでてる件と内気が可愛い件

……でもそれ以上に、内気さんが笑点の木久扇師匠を彷彿とさせる件

378:名無しさん@ピンキー
08/07/01 22:35:38 FQcDahfQ
男「奈良の1300年祭のマスコットに新キャラ登場だってよ」

友「まんと君だろw投票とはいえどうなのwww」

男「初めてせんと君見た時はアリエネェって感じだったけど慣れたら何ともないよなー」

友「慣れてきた頃合を見てまんと君出すって凄いな」


内気「せんと、みつお、ナラナラ…」




友「・・・今の何?」
男「多分『せんだみつおゲーム』だと思う」

内気「せ…せんと君はどこ?彼なら銭湯にいr」

男「口にガムテープ貼ってやろうかコラ」



379:名無しさん@ピンキー
08/07/01 22:51:11 FQcDahfQ
彼氏「ノートに何書いてんだー?」

彼女「あっ勝手に見ないでよバカバカ~」


男「・・・・」
友「・・・・」


内気「ρ(・-・`;)」カキカキ

男「何書いてんだ内気~」

内気「あっノート!返して、返してぇ」

男「えーとなになに?」

[布団がお山に吹っ飛んだ、おやまー]←自信あり
[バスケット選手がバス蹴っとる]←いつか使えるかも
[チーターが穴におっこちた]←これもいつか
[ネズミが宙を舞うっす]←本当に飛んだ時に


内気「ど、どう?」

男「オラオラオラー!!!」ビリビリビリ

内気「あぁ酷い(´□`。)!」


友「セールスマンが来た、うるせぇ留守だ」
男「せめて友くらいのレベルを作れ」

内気「うぅ…ぼろぼろ」

380:名無しさん@ピンキー
08/07/01 23:01:22 FQcDahfQ
2/14
彼女「はいこれ、自信作だよ」

彼氏「さすが料理研究部、かなり美味いぞこれ」


男「むかつくイベントだ」
友「同じく」



内気「お、おと、男君!こ…これ」

男「え?俺に!?・・・嬉しいなー」カパッ


チョコレート(チョコ頂戴、ちょこっとね)

内気「…どうかな?」

男「義理ならこの場で叩き潰す、本命なら作り直させる」

友「俺によこす選択肢はなしか?」

381:名無しさん@ピンキー
08/07/01 23:21:47 FQcDahfQ
内気「~~♪~~♪」ユサユサ

友「内気ってあんな胸あったっけ?」

男「大方寄せてあげるブラじゃね?」

内気「ちっ違うもん!し、証拠にホラ…」(男の手を胸に付ける)

友「この…役得な奴め!!」

男「…暖かい、てか熱い」

内気「正解は、肉まんでした~…」ホカホカ

男「気が利くな、一個受け取れ」

友「サンキュー内気」

内気「私の肉まんー…」

男「帰りに友と俺のフランクフルトやるから」

内気「…じゃあ、あげる・・・」


382:名無しさん@ピンキー
08/07/01 23:55:24 FQcDahfQ
内気「男君、約束の…フランクフルトは?」

友「・・・・」
男「・・・・ちょっとトイレまで来い」

内気「トイレ…で食べるの?」

友「買い食いはいけない事だからね」
内気「そっかぁ…」




男「ほれフランクフルト」

内気「うゎ!…これは違…」

男「ほら食べろよ」

友「二本もあるぞ」


内気「フ、ランクフルトと…ウィンナー…」
友「orz」
男「プ…」

男「・・・面白かったから本物買ってやる」

内気(助かった…)

友「俺の心の傷はどうするつもりだ」

383:名無しさん@ピンキー
08/07/02 12:21:20 z10V/Mod
もう内気でもなんでも無ぇじゃないか(笑)

384:名無しさん@ピンキー
08/07/02 12:22:57 kNnBD1gO
新ジャンル『すべりっ子』でいいんじゃね?

385:名無しさん@ピンキー
08/07/02 18:40:10 z10V/Mod
>>384
ソレダー!(σ・∀・)σ

386:名無しさん@ピンキー
08/07/02 18:43:22 JeYAKLlc
アレだろこの後フランクフルト食べつつ友をどっかにやって
内気「…男くんのも食べたい…」
男「な、おま……………ちょっと家に来ようか」

ってオチなんだろ?

387:名無しさん@ピンキー
08/07/02 18:56:34 I9HPnE32
なんかこう俺の胸にキュンキュンきてるw

そして男はやはりツンデレだと思うw

388:名無しさん@ピンキー
08/07/02 19:27:07 kNnBD1gO
>>387
なんていうかSだよな


389:名無しさん@ピンキー
08/07/02 20:51:21 I9HPnE32
愛のあるSだな。
ただ単に弄んでるだけなら、逸物まろびだして何事も
なかったかのように本物買いに行くとかありえないしな。

とりあえず、アレだ、こういう時に言う言葉は一つ。

GJ!

390:名無しさん@ピンキー
08/07/02 21:30:45 z10V/Mod
>>389
いやいや、お前のフォローの方ががGJ!だぜ(笑)。

391:名無しさん@ピンキー
08/07/03 00:01:25 uqHqIcdO
男「女…いいな?」
女「…(コクン)」
男「と、そのまえに…ん、…あれ?…おかしいな…」
女「…」
男「ええと…くそ…」
女「…男くん」
男「あ、いやちょと、ちょと待っててくれ…」
女「男くん、…あの、わたしが…」
男「え?いや、いいよ…これくらい」
女「いいの、大丈夫だからわたし」
男「え。でも」
女「いいの…男くんはそう…寝ててくれたらいいから」
男「いや、あの…うっ、お、女、おま、」
女「…(ペロ、ペロペロペロペロペロペロペロペロペロ)…どう?」
男「ふ、、ぁあ、ああ…き、気持ち言いよ、女…」
女「…よかった…(ペロペロペロペロペロペロペロペロペロ)」
男「ふぁああっ!お、女…さん、ああいい、いいよぉ!」

新ジャンル「なめる子」


男「ああ、ヤバかった…じゃ、今度こそ…いくよ?」
女「…(コクン)」
(あんなに緊張しちゃって可愛い、ホントに初めてだったのね。
わたしの舌だけでイっちゃいそうになっちゃって可愛いんだからっ(w)。
でも以外に大きいのにはびっくりしちゃった。
うふ、でもどこまで頑張れるかしら、ドーテー君(w

数分後

女「ああ!あひぃ、ひい、ひああああっ!、やっやっ、やぁああ、いやぁあ、あひゃぁあん!」
男「ハァ、お、女、ハァ、おんなぁハァ、ハァ、ハァ、まだ、まだぁ!ふんんんっ!」
女「ひ、ひくぅう!ひっっちゃふ、ひゃぁ、ひゃぁ、ひゃあああっ!もう、もうらめ、ひゃぁあああん!」
(もう、駄目、だめぇいいちゃう、またいっちゃふうう、こわれちゃうううううっ、すごいのぉお!)

新ジャンル「なめてた子」


男「いくぞ、女!」
女「まかせて!林業にはグラップルソー、解体作業に油圧粉砕ニブラー!狭い敷地でも安心の回転式フォーク!
そしてこれがクラス最大の作業半径16mを実現したホイール式スクラップローダァァァァァアアアア!」

新ジャンル「コベル子」


男「あれ?女?」
女「お。おーおとこくんやなぁ、おぼえてるでぇ」

韻ジャンル「つるべ子」

392:名無しさん@ピンキー
08/07/03 00:03:33 uqHqIcdO
女教師「大体さぁ、センとかマンとか、ヌル棒とかって名前からしてダメじゃん!」
女生徒1「はぁ?」
女教師「デザイン以前の問題だよねっ?」

女生徒2「そうかなぁ、わたしこの『まんとくん』は結構好きかも」
女生徒1「そう?その「まんと」って名前付けるトコがなんかイヤじゃん?わたしー、もう『ぬる坊』でいいと思うけど」
女生徒2「えー天理ってそんな趣味なん?」
女生徒1「えー、いいじゃん別に」

女教師「よかないヨ!大体ナンだよぬるぬる棒っていやーらしいよね?」
女生徒2「明日香ちゃん…ぬる坊だし…」
女教師「とにかく、名前がよくない!」
女生徒1「じゃぁ明日香ちんはどんなのがいいの?」
女教師「あんなヘンなのじゃなくてー!ナラには昔から「あすかちゃん」と言ういいキャラが居るのに!
何故あれを使わないかと小一時間…」

女生徒1&2「あーはいはい(さんざ引っ張ってそれか)」


新ジャンル「奈良キャラ」

たしか『あすかちゃん』と『たいしくん』ってのがいましたよね?
わたし個人的には「せんとくん」好きなんですがw


393:名無しさん@ピンキー
08/07/03 09:11:54 Hml0lbpE
男「おじゃましますー」

内気「部屋上だから…上がって」

男「部屋にエアコンとテレビだと?贅沢モノめ」

内気「あの…お、面白いTV番組がね、あるから…観よ」

男(こいつの面白いレベルだとイロモネアかヘキサゴンあたり・・・まぁいっか)

男「いいよ、観ようぜ」

内気「にぱー(・ω・*)すぐ用意するね!!」

男(しょうもなかったら帰ろ)

TV『エン〇の神様~今日も独特なキャラクターがエ〇タに舞い降りる~』

男(想像以上だった・・・)


男「で、三時間延々と〇ンタを観てた」

394:名無しさん@ピンキー
08/07/03 09:25:35 Hml0lbpE
男「例の番組見た?」
友「見た見た、『栃木のいい所はどこですか?』『ねぇんだよなそれが』www」

男「不良自重しろよな」

内気「栃木が…ちょっとちぎれる」




男「ちぎれちゃったら栃木の人どうなるんだよ、土地が千切れるって大災害だぞ?」

友「いやただのギャグだしそのくらいで…」

男「災害をギャグに例えて笑えだなんてお前は最低だな」

内気「うぅ・・・ごめんなさい」


新ジャンル「すべりっ子」になっちゃったんだね

395:名無しさん@ピンキー
08/07/03 09:43:15 Hml0lbpE
友「昨日は楽しかったな~」

男「ノリはよかったけど女はイマイチだったな」

内気「昨日…メール送ったけど…どこ行ってたの?」

男「合コン」

内気「まぁ酷い(ノ□`。)゜。」

男「酷い?何で?」

友「もしかして内気さんって男のこと好きなの?www」


内気「好きだよ」


友「・・・・マジで?」


内気「すき焼並に好き!」

男「なんだ大したことないレベルか、来週のセッティング考えとけよ」

友「こんな時にギャグはねぇよ」


内気「うぅ・・・ギャグが裏目に…」

396:名無しさん@ピンキー
08/07/03 14:12:40 Hml0lbpE
先生「今日の写生大会の舞台は動物園です、他人の迷惑にならないように行動し、写生してください」

友「射精大会ならよかったのに」

男「ウィンナーから飛ばすのか?かわいいな」

内気「アハハハハハハ!!」

男「おい内気どうした!?」

内気「写生大、会で射精とかアハハハハ( ゚◇゜)ケキョキョキョキョキョ!!」

先生「どうしたの内気さん、どうしましょう何かの発作かしら!??」
保健委員「こんな内気さん初めてだ、とりあえず救急車を…」

男「笑いの沸点が低いって損だな」

内気「と、止めてぇぇへへふひゃーハッハッハ」

397:名無しさん@ピンキー
08/07/03 14:18:51 Hml0lbpE
内気「し、死ぬかと…おも、思った・・・」

男「死んだらよかったのに」

友「俺鳥系描こうと思うんだけどいいのいるかな?」

男「そうだな、フラミンゴやフクロウ、飛ばない鳥ならペンギンとかは?」

友「もっとカッコいいやつ」

内気「コンドルが…壁に、めり込んどるー」



友「あ、やっぱライオンにするわ」

男「カッコいいっつったらライオンだよな」


内気「・・・・・・・冷たい」

398:名無しさん@ピンキー
08/07/03 19:44:32 8fp4wLlw
やっぱりもう内気じゃねえw
あれだな、内気とかいてないきと読むんだな。



399:名無しさん@ピンキー
08/07/03 20:50:38 Hml0lbpE
↑に新ジャンル『すべりっ子』の方がいいんじゃない?と指摘があったので滑り優先にしました

内気は名残です
オドオドした子が空気を和ませようと寒いギャグ飛ばす話です

400:名無しさん@ピンキー
08/07/03 21:30:45 PZ/ETxaz
おK、じゃ「内気すべりっ子」でいいんじゃね。
あれだ、ここVIPじゃないからここの書き方に合わせてくれた方がいいかな。
あなたの投下の仕方はあんまりSS板じゃ歓迎されないから。
まとめWikiとか過去ログも読んでな。

つーことで新シリーズだな(笑)

401:名無しさん@ピンキー
08/07/04 01:49:46 dAyjW/uC
うん、やっぱり内気をギュってしたい

402:名無しさん@ピンキー
08/07/04 10:20:22 04i3B81g
栃木がちょっとちぎれるにワロタ

403:名無しさん@ピンキー
08/07/05 11:17:46 CWPhl71n
新キャラのレーファの相方の名前とか決めておいでですかね?設定固めてたら教えて下さいな
以下本文


『蝶が蛹を脱ぎ捨てて、美しい姿を見せようとしている。』
眼前で広げられている光景を青山春樹は後にこう語った。

『…私を春樹さんだけ…のものに…して…』
彼にそう告げた少女、豆田貴子の身体を覆っているのは可愛らしい縞柄のブラとショーツのみ。
身体の線は女と呼ぶには余りにも幼い。
乳房と呼ぶにはまだ未成熟な青い果実。たわわに実った黒田や理菜とは対極であり、姉の陽子にも及ばない大きさ。
しかし、年少者の特権である肌理の細やかさはずば抜けて美しいことが見て取れる。
白磁のような横顔と、艶やかな黒髪の流れ。紅玉の唇と黒曜石の瞳を持つ少女は、まさに可憐だった。

彼女の腕は後ろに回されているから、ブラのホックが外されるのも時間の問題だろうか。
こんな閉ざされた空間に、今は可憐であり、やがては女として美しく成長するであろう少女と二人きり…。
知らず知らずの内に己の鼓動は速くなり、視界もぼんやりと霞みがかっているようにみえる。
…だから、きっと驚愕のあまり凍りつた表情を浮かべた妹と同居人が見えたのは気のせいだろう。
「ってルカに囲炉裏!?何でここに!?」

しかし、彼女たちから返事はない。瞬きすらせず、貴子を見つめている。
…妙にじとっとした視線で。
それはそうだろう…。
春樹が狙われているという通報でここに駆けつけたのに、目の前ではラブコメ展開で鼻の下を伸ばしている男。
当然怒りの感情は生まれるわけだし、その矛先も明らかになっている。

「……ちっ。」
見られている側の貴子は悔しげに舌打ちし、おもむろに脱ぎかけていた服を身に着ける。
『獲物を前に舌なめずり。三流のすることだな。』
どこかの組織の軍曹が言っていた台詞を思い起こし、臍を噛む。
リボンを結びなおし、身支度を整え終わったところで囲炉裏が彼女に声をかけてきた。
「なにをしていたのですか?まめこ。」

………2対1では不利。…しかも、相手にルカさんがいる。
囲炉裏一人なら倒せない相手ではないが、飛び道具の効かないルカとは圧倒的に相性が悪い。
海辺の温泉、黒田の看病イベントに加え、先日の公園でも敗れ続けているわけだし。
そして今も丸裸…というか全裸2歩手前の徒手空拳な状況では全くの勝ち目は無い。
なら、誤魔化すしかないか…。

「……はるきさんをたすけにきた。」
…ちょっと片言になっていたが、多分大丈夫。
「だったら服を脱ぐ必要ないでしょ!!」
……無理があったか。

春樹は一瞬前とずいぶん変わった状況を見つめていた。
視線の先では囲炉裏が貴子を羽交い絞めにした状態で、ルカが両拳を彼女のこめかみに押し付け捻じ込んでいる。
…春日部市在住の野原家の長男が母から受ける懲罰…いわゆるグリグリ攻撃という技だ。

「っ!?ぎぶぎぶぎぶぎぶ!!」
珍しく貴子ちゃん、本気で悲鳴を上げてるなぁ…などとどこか他人事のような心地で傍観している春樹。
貴子が倒れたら自分の番が廻ってくることは明白なのだが。
もっとも、自分がルカの追跡を振り切れないことも理解しており、まな板の上に乗せられた鯛は諦めて捌かれるのを待つだけだった。

新ジャンル「隠れ部屋でのお仕置き」新醤油学園野望編


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