キモ姉&キモウト小説を書こう!Part10at EROPARO
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part10 - 暇つぶし2ch77:名無しさん@ピンキー
08/04/22 23:09:30 PBOwII3r
>>72
別にキモウトはどうでもいいが
キモ姉たるものやはり本物の弟を愛するべきだとは思わないのかね

78:名無しさん@ピンキー
08/04/22 23:24:02 FfMgCPb3
>>77
俺は5年前からこのスレ見てるけど、
あんたみたいにキモウトどうでもいいって言う奴はじめて見たよ。

79:名無しさん@ピンキー
08/04/22 23:29:52 qBtfoB/M
ロリ好きな俺からしたら、キモ姉の方が好きじゃないな。

…………今書いてるのはキモ姉ものだけど。

80:名無しさん@ピンキー
08/04/22 23:32:07 lsuRjnL1
>>79
ロリなキモ姉ですねわかります。

81:名無しさん@ピンキー
08/04/22 23:38:46 qBtfoB/M
>>80
…………なんでバレたんだろう?

82:名無しさん@ピンキー
08/04/23 00:03:50 OLTrEhEo
>>78
別にキモウト(が自分を好いてくれない兄を偽者扱いすること)はどうでもいいが

…って意味じゃね?

83:名無しさん@ピンキー
08/04/23 00:17:48 5oIZeY6k
勝手な憶測だけど、姉がいる人はキモウトが、妹がいる人はキモ姉が良いのかな?俺は姉がいるから「キモウトが欲しかったなぁ~」なんて思ってしまうからなぁ

84:名無しさん@ピンキー
08/04/23 00:45:56 PyyZVOhv
俺も友人の妹が妹代わりだったからお姉ちゃんが欲しかった。

85:名無しさん@ピンキー
08/04/23 00:51:39 deJm60V/
俺はリアルにシスコン気味だから半可な妹キャラじゃ萌えられん
その点、キモウトは二次元でしか得られない良さがあるよ

86:名無しさん@ピンキー
08/04/23 01:16:03 eEPpCr01
俺は姉が二人いてもキモ姉欲しいって思う
たぶんシスコン気味とか、仲が良い奴はそういう傾向があるんじゃないかな

87:♯Harmonics
08/04/23 01:26:27 Pt2YxLtb
投下するのは初めてなのでとりあえず試験的に導入部だけですが今から投下します
ロリ姉もの
>>81
お前さんもかw

88: ◆UFrJSLI6GU
08/04/23 01:34:39 Pt2YxLtb
ミスった・・・orz


陽のあたる忘れ物 Prologue

陽が山々の間に没し、風が夜気を伴って縁側に腰掛ける僕の顔を撫で始めた時、それまで俯き黙りこんでいた姉がようやく口をひらいた。
「ようくんがさっき言ったことって………ほんとう?」
彼女の不安に揺れる双眸が僕の瞳をとらえる、僕は恥ずかしさから蚊の鳴くような声しか出すことができなかった。
だけどそれはほんとうの気持ちだ、誰よりも優しくて暖かい姉。
そんな姉に嘘をつくなんて僕には考えられない。
「そっかぁ……ありがと」そう言って姉は笑った。
僕は普段できないこと。姉の頭をなでながら、彼女の肩の下までのびた艶やかな黒髪に指を通してみる。
「んぅ……」
拒まれるかもしれない…でも姉は気持ちよさそうに目を細めた。
僕がお父さんに怒られた時、友達とけんかをして落ち込んでいる時、姉は何も言わず僕の頭を優しくなでてくれた。
だけど今は僕が姉の頭をなでているのだ、彼女も頭を僕の胸に乗せて目をとろんとさせている。
なんだか姉が僕を頼ってくれているような気がして誇らしい。
僕は姉の温もりを感じながら決意する――これからは僕がおねえちゃんを守るんだと……

***

また例の時間だ。
毎朝この時間はやってくる、ジリジリと喧しい電子音を響かせながら。
毎朝、起き抜けにこんな音を聞かされていれば、寿命が縮んでしまうかもしれない。
この暴君は俺を殺そうとでもしているのだろうか?
いや、俺がこの時間が嫌いな理由はこんなものじゃなかったはずだ。
「はぁ…」
その理由を思い出せないまま、騒々しい朝の支配者を黙らせるべく彼に手を伸ばした。
……ん?
彼の安っぽいプラスチックの体を掴むはずだった俺の手が、柔らかい感触を伝える。
なんだ?……いや、これはアレか…

この幾度もくりかえされた出来事に俺は怒りも呆れもとっくに通り越していたので、無表情に掛け布団をめくる。
「すぅ…すぅ……すや…すや」
そこから現れたのは可愛らしい寝顔で眠る、年の頃11から12に見える少女であった。
あくまで見かけ上ではあるが。
本当は俺より年上の筈の彼女の小さく華奢な身体が、俺の胸にすっぽりと収まって穏やかな寝息をたてている。
その姿は俺の庇護欲を刺激するし、彼女の長く艶々とした黒髪はとても綺麗でいつまでもなでていたくなる。
それはとっても、大変、おおいにけっこうなのだがいつもは纏められているその髪は俺のベッドの上で、バサバサと広がり惨状を呈している。
どうやら人の布団に忍び込んだというのに、また髪も纏めずに寝てしまったようだ。
ほんのりと漂う、どこか優しく甘い匂いに少々辟易しながら
「…はぁ……」
俺は早くも本日2度目となるため息をついたのだった。




89: ◆UFrJSLI6GU
08/04/23 01:37:08 Pt2YxLtb

 ふと時計に目をやるとそろそろ下へおりないとまずい時間だ、俺はその少女を起こすことにした。
「おーい、姉さんもう朝だよ」
そう言うのと同時に姉さんの身体を揺する。
「うぅん………ふぁ~、もう朝なの~?あっ!!ようくん!」
眠そうにあくびをした彼女が、俺の姿をみとめるやいなやその大きな目をぱっちりと開き、満面の笑顔を浮かべた。
「おはよう姉さん、もう起きないと遅刻するよ?あと俺のベッドに勝手に入ってこないでって…っうわ!?」
昨日も一昨日もそのまた一昨日もというよりほぼ毎日言ってるよね、と続けようとした俺に姉さんが抱きついてきた。
「なっ!?、何するんだよ!」
「ふふー、おはようのぎゅっだよ」
俺の動揺など意に介した様子もなく、自分の頬を俺の頬に擦り付ける。
「はふぅ……ようくんのほっぺたは、とっても気持ちがいいねぇ…」
「わ、わかったからやめてってば」
姉さんの頬はスベスベで気持ちいいのだが、その恍惚とした表情に危険なものを感じる。
「ようくん……ようくん………」
俺は警鐘を鳴らし続ける本能に従い身体を起こし、一向に頬ずりをやめようとしない姉さんを抱えあげると、その軽い身体を隣の彼女の部屋に放り込む。
そしてドアが開くことのないよう、外開きのそれに自分の身体を寄りかける。
「ようく~~んっ、開けてよ~」
彼女がノブをガチャガチャするが、当然彼女の力ではドアは開かない。
「早く着替えなさい、それまでは絶対に出さない」
そう冷たく言い放つと「うぅ…ようくんのいぢわる!」という声と共に布擦れの音が聴こえる。
その音をもって俺の朝の日課は終わりを告げた。

疲れた……
見ての通り俺が朝起きるのが辛い理由は、俺の1つ上の姉の野々原 夏希にある。
中学生、いや下手すれば小学生にも見らかねない小さく華奢な体躯、それに見合った小さく可愛らしい顔と長く艶のある黒髪の持ち主である。
「いっしょにお風呂に入ろうよ!ようくん」などと素で言ってしまうような低い精神年齢の持ち主でもある……本当に高校生なのか?
子供っぽく妹のような彼女に俺が構いすぎた(構われすぎた?)のがいけなかったのか、周囲が引いてしまうような過剰なスキンシップをもって俺に接してくるようになってしまった。
でも俺はそんな姉さんの素直な愛情表現が嫌いではないし嬉しくもある、もう少し自重してくれればの話だが。


俺はのろのろと階下へおりて、洗面所で顔を洗い居間へ向かった。


90: ◆UFrJSLI6GU
08/04/23 01:38:09 Pt2YxLtb

***

俺がテーブルに腰掛け、姉弟間における同衾の問題性について思考をめぐらしていると、キッチンからエプロンを着た母さんが顔を覗かせた。
「おはよう、今朝もご苦労さま」
母さんはそう言って笑顔を見せる。
息子がこんなことを言うのもなんだが、母さんは美人だ。
ふわふわとした柔らかそうなブラウンの髪、豊かな母性を湛えた優しげな瞳、女性にしては高い身長、年だって随分若く見える。
「おはよう母さん、ほとんど毎朝だものもう慣れたよ」
俺はくすっと笑う母さんから、視線をニュース番組を流すテレビに移動させた。
その中ではお馴染みの毒舌司会者と難しい顔をしたどこかの大学教授らしき人物が、大国の金融問題について議論を交わしている。
そういえば今この家にいないもう1人の家族は、その大国にいるらしい。
相変わらず家にはなかなか帰って来ないし、どんな仕事をしているのか見当もつかないが生活費だけはきっちり送ってくれているようだ。
俺は姿の見えない家長に感謝しつつ、母さんの料理に箸をつける。
それから数分後、ドタバタとした音を引き連れて姉さんが居間にやって来た。
バラバラだった髪はいつもの片側ポニーにまとめられている。
「おはよう、ようくんと……秋穂さん」そう言って俺の隣の席に腰を下ろした。
因みに秋穂というのは母さんの名前である。
「うん、おはよう姉さん」
「おはよう…夏希ちゃん」
姉さんと母さんは仲が良くない。
いや、正確には姉さんが一方的に拒絶しているだけなのだけども。
何故そうなのかを姉さんに訊いても答えは返ってこないし、やけに不機嫌になってしまうため俺の中でそれは一種のタブーとなっていた。
母さんも母さんで何か負い目でもあるのか、必要以上に姉さんに干渉しようとしない。
俺はこの件に関して完全に蚊帳の外な立場にいるのだ。
思春期特有の親を疎ましく思う気持ちの発露かとも考えたが、どうにも違う気がする。
俺の持っている最も古い記憶の中でさえ、姉さんと母さんの関係は今と変わらないのだから。

91:名無しさん@ピンキー
08/04/23 01:38:13 nnCL39oX
sageたまえホンダラー

92: ◆UFrJSLI6GU
08/04/23 01:40:49 Pt2YxLtb
投下終了
忘れてた・・・orz
申し訳ない

93:名無しさん@ピンキー
08/04/23 02:46:04 9aMxNhUv
ロリ姉&ママンキター(・∀・)

94:名無しさん@ピンキー
08/04/23 03:14:59 mnGz4nhw
イイヨイイヨー
是非続き書いてください待ってます

95:I love sweet brother
08/04/23 08:04:27 f+Fm5PBs
投下します

だんだんキモ成分が薄くなるという外道な話になっちゃった

96:I love sweet brother
08/04/23 08:05:19 f+Fm5PBs
コンコン
「沙希、ちょっと話があるんだけど…」
夜9時。僕は妹の部屋の扉を軽くノックした。
この時間なら両親はリビングでテレビを見ていて、
2階に上がってくることはないはずだ。
…今からする話は親には到底、聞かれたくない話なのだ。
「どうぞ」
歓迎されているのかされていないのか、帰ってくる言葉からは判断できないが
お邪魔することにする。
勉強中だったのか、沙希は辞書と参考書らしきものを手早く机の隅に重ねるとこちらに向き直った。
「そんなところに立ってないで、ベッドにでも掛けてください」
「あ、ああ」
僕はベッドに腰を下ろすと、椅子の向きを変えこちらを向いた沙希と目が合った。
癖の無い黒髪を腰まで伸ばし、切れ長の眼を持った妹は大抵の人は美人と感じるだろう。
無表情というか、喜怒哀楽を表すことが少ないことはより美人さを印象付けるが、
同時に冷たさも感じさせる。
沙希とは他愛のないこともしゃべったりするから、嫌われているわけではないとはわかっては
いるけれど、じっと見つめられると少し緊張してしまう。
「それで話というのは、なんでしょうか」
ああ。そうだ。
切り出しにくいなぁ。でもいい加減言っておかないと。
「あのさ――」

97:I love sweet brother
08/04/23 08:05:56 f+Fm5PBs
「はぁぁ…いい匂い。兄さんの匂い。んんっ…私の大好きな大好きな兄さん…」
僕のシャツを着て、トランクスを嗅ぎながら自慰をしていた。

「ちゅぱ…ちゅ…ちゅう…んはぁっ…兄さんのお箸おいしい…茶碗も、ちゅうぅ…はぁっ」
僕の箸と茶碗をしゃぶって自慰をしていた。

「じゅる…ぷはぁっ…これで私のつばでいっぱぁい。これで兄さんが毎日歯磨きするんだぁ…」
僕の歯ブラシを唾液まみれにしていた。

「れろれろ…ぴちゃ…兄さんの食べ残したソース…おいひい…」
僕の皿を洗う前に舐めていた。

「はむ…兄さんのザーメンンおいしい。兄さんのおちんちんも欲しい。ちょうだぁい…」
僕の使用済みティッシュをしゃぶった後、アソコに入れた。




事実をそのまま口にすることは抵抗があったので所々ぼかしたけど、
話し終わった後、沙希は少し驚いた顔をして
「見ていたんですか」
とだけ言った。
正直なところ、普段の沙希の態度と自慰をしている時の甘い声と惚けた表情が
僕の中では結びつかず、もしかすると勘違いをしているのでは?
と思ったがそうではないようで安心した。と同時に複雑な気持ちにもなる。
「あの…ああいうことはあまりしちゃいけないよ」
「オナニーのことですか?」
「…!!」
誤魔化しても仕方ないこととはいえ、直球で返されるのも困る。
「ある年頃を過ぎたら誰でもすることでしょう。何故いけないのですか?」
「いや、それは別にいいんだ。…問題は僕のものを使っていろいろしてたことで」
「それは兄さんが好きだからですよ。好みの異性に欲情するのは別に不思議ではないと思いますけど」
沙希の喋り方は普段とまったく変わらず落ち着いている。
むしろ僕の方が言葉を選ぶ分、ぎこちなくなってしまう。
「好みの異性って…それは沙希が僕を好きだということ…?」

98:I love sweet brother
08/04/23 08:06:29 f+Fm5PBs
「そうですよ。私は生まれてこの方、兄さん以外を好きになったことはないし、
 これからも好きになるつもりはありません」
これは告白?いや待て、これはおかしいぞ。
「沙希?僕は兄で、沙希は妹。妹が兄を好きになっちゃいけないんだよ」
「近親相姦、ということはわかってます。でも好きなものは好きなんです」
駄々を捏ねたような言い回しが沙希には珍しい。
「兄として妹に好かれているということは素直に嬉しいよ。
 ただ僕のものを使ってオナニーしたりするのは駄目だ。
 そんなことをする沙希は―」
(そんなことをする沙希は嫌いだ)
というのは簡単だけど、できれば言いたくない。
僕以外の人に迷惑を掛けているわけでもないし、一般的にタブー視されている近親相姦といえ、
純粋な好意なんだから。
僕は性的な目では見れないけど、沙希は可愛い妹なんだ。
「僕のものを使ってオナニーするのはこれから禁止。
 でもそのかわりに沙希がしてほしいことがあったらなんでもしてあげる。
 もちろんセックス以外でね」
我ながらすごく甘いな、そう思いつつ妹の変態的行為を止めさせたい、
できれば何かしてあげたいという気持ちが強かった。
「じゃあ、一緒に買い物行ってくれますか?」
少し興奮した沙希が言う。
「いいよ。ってそれくらいお願いされなくても」
「外で腕組んだりするのは?」
「周りに人があまりいない時ならね」
「兄さんが毎朝飲むコーヒー、私が入れてもいいですか?」
「…今だってほとんど沙希が入れてくれてるでしょう」

と、そんな感じでその他にもいろいろと約束してしまった。
…これで沙希がまともになるのならいいかな。

99:I love sweet brother
08/04/23 08:07:18 f+Fm5PBs


「すぅ……すぅ…………ううん……」
夜。私は兄さんの部屋のベッドで、兄さんに寄り添って寝ている。
私が兄さんの持ち物でオナニーすることをやめることと引き換えに手に入れた権利の一つだ。
兄さんの寝顔を見れて、体温を感じておまけに匂いも嗅ぎ放題。
内緒でオナニーするよりこちらのほうがよっぽど幸せだ。
一緒のベッドで寝るのは恋人同士のすることだけど、
兄さんは私を女として意識していない。それが悔しい。
明日は買い物という名のデート。
お互いの服を選んで、おいしいケーキを食べて、腕を組んで海沿いを歩いて―
兄さんに楽しんでほしい。私のことを好きになってほしい。
でも過度な色仕掛けや、無理やり押し倒したりはしたくない。
だってそれは私を許してくれた兄さんを裏切ることになるから。
できれば―できれば自然な形で私を愛してくれるようになったらいいな。
「兄さん。大好きです。おやすみなさい」
私は兄さんの胸に顔を埋め、匂いを胸いっぱい吸い込むとそのまま眠りにおちた。


100:I love sweet brother
08/04/23 08:07:43 f+Fm5PBs
おわり

(キモ姉妹スレ的に)こんな兄いねえよヽ(`Д´)ノ


101:名無しさん@ピンキー
08/04/23 08:44:05 5oIZeY6k
GJ!なんか保管庫にあった背が低い兄(姉もいるから弟でもある)の話もそんなのみたいだから、良いと思うぜ?しかし、最近キモ姉が多かったけどやっとキモウトが来てハッピーだ。背が低いやつもだけど、続編楽しみにしてるよ。

102:名無しさん@ピンキー
08/04/23 14:23:48 jSuztIUO
このスレ建ったのって五年も前だっけ

今年だった気もするんだけど俺の気のせいだったんですね



103:名無しさん@ピンキー
08/04/23 18:41:17 5oIZeY6k
全て合わせて5年じゃね?

104:貴方だけを愛します ◆PsPjd8yE3E
08/04/23 20:02:12 bRTgdH+/
ERROR:このスレッドは512kを超えているので書けません!
と全スレ995で、出たので続きです。


----------これより下本文。

それに、私が、洗濯物を分けるのも、

「ッ、イクッ!!」

こうやって貴方を想って、行為に至る為なんです。
シュチュエーションは兄さんとの純愛とか、
兄さんに行為を気づかれて、無理やりに抱かれて、
でも、最後に『愛してる』って言ってもらうとか。


そう想うといつも早くイってしまう。
果てながら、あなたの薫りを嗅いでると、
幸せになれる瞬間ってあるんだな、って本当に感じます。

だから貴方だけを想わせてください。
だから貴方だけを愛させてください。
だから貴方だけを嫉妬させてください。
だから貴方だけを願わせてください。


兄さんがいれば、わたしは何もいらない。



あなたは、あーゆー本を使わなくていいし。
あなたは、二日に一回出る丸めたティッシュなんて処理しなくていいし。
あなたは、雌犬共に気を止められようとする必要だってないんです。


私は、貴方を、貴方だけを、愛しますから。


105:貴方だけを愛します ◆PsPjd8yE3E
08/04/23 20:03:56 bRTgdH+/


「好きですよ、兄さん♪」



呟かれた言葉は、あおむけに寝ている彼に届くことはない。
なぜならば、彼女が事を終えたのは深夜だったから。



魁の使い古されたシャツを寝間着に、
魁[かい]の寝ているベットへ、
魁へと、彼の胸元へと、潜り込む。

「兄さんの、匂い」

そういって、彼のジャージへとこすりつけ、眠りについた。




投下終了です。

これは、一話完結として成り立つのでしょうか?
続編を書いてみるべきなんでしょうか?

106:名無しさん@ピンキー
08/04/23 20:15:59 zNJTcDvn
GJ
後誘いうけはやめたほうがいい
書きたいなら書けばいいし、これで終わりにしたいなら書かなくていい
そういう風にされるのが嫌いな人がいるからな

107:貴方だけを愛します ◆PsPjd8yE3E
08/04/23 20:22:14 bRTgdH+/
ありがとうございました。
次回からは気をつけます。

108:名無しさん@ピンキー
08/04/23 21:10:30 mtTSZ6jn
>>105
続けろ!!!

109:名無しさん@ピンキー
08/04/23 21:23:45 yrhNbP9r
そしてエロくしろ!!「あぁ、兄さん私に抜かせてください!」

110:名無しさん@ピンキー
08/04/23 23:40:39 XtZSZcR9
>>108-109
お前ら欲望に忠実だなwwww
まあ俺もだが。続いて欲しいものだ。

111:名無しさん@ピンキー
08/04/24 10:28:45 FLeNvF2H
そういえばROOMNoってここでは有名かな?ああいう経験豊富なフリして実は処女な姉とかツボかもしれん
ただ4巻で早々に退場してしまったのが最大の難点だが……

112:名無しさん@ピンキー
08/04/24 14:50:40 vl569qON
あれはキモ姉かなぁ?

113:名無しさん@ピンキー
08/04/24 15:38:16 f2xF0y5L
あれはただのDQN女だろ

114:名無しさん@ピンキー
08/04/24 17:27:53 ejmzhO+4
前スレまさかの寸止め!
1000到達ならずw
ここって1000いったことあったっけ?

115:名無しさん@ピンキー
08/04/24 18:52:53 3HIFqD0F
SSスレなんだから1000行くほうが異常

116:名無しさん@ピンキー
08/04/24 23:27:09 WtB8/I4m
他スレに喧嘩売る発言だな。複数のスレ見てっからお前にイラッときたわ。お前何様?

117:名無しさん@ピンキー
08/04/24 23:38:44 IeEFhyqm
気持ちは分かるがスルーしろ。

118:名無しさん@ピンキー
08/04/24 23:41:54 WtB8/I4m
>>117
お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない!!

119:名無しさん@ピンキー
08/04/25 00:08:47 JxCLObBn
義妹の依存もいいよねと思う今日このごろ

120:名無しさん@ピンキー
08/04/25 00:16:08 Cn510+EW
それすなわち俺の好物

121:名無しさん@ピンキー
08/04/25 00:17:46 Cn510+EW
連続ですまんが「永遠のしろ」読み返して見ると「籠の中」の聖理がいて吹いた。

122:名無しさん@ピンキー
08/04/25 00:38:10 sycAWPLE
ん、どっか出てたっけ

123:名無しさん@ピンキー
08/04/25 01:57:16 SGNkNkQw
名前だけ出てる
つか多分無形氏の作品はヤンデレスレなんかのも含めて多分世界観が繋がってる

124:名無しさん@ピンキー
08/04/25 01:58:34 CYaznQe6
一話にある。

それより籠の中の続編があったらいいなと思う今日この頃。
実は兄が生きてたってことでどうでしょう無形さん。

125:名無しさん@ピンキー
08/04/25 02:10:42 tHfqsVO6
>>124
いや生きてただろ。最後よく読んでみそ

126:名無しさん@ピンキー
08/04/25 12:56:25 O2cyq/w9
Sのキモ姉・キモウト、Mのキモ姉・キモウト…一番少ないのはMのキモウトだよな。

127:名無しさん@ピンキー
08/04/25 13:08:05 kxQIA+gg
Mのキモウトって、いるのかよ

128:名無しさん@ピンキー
08/04/25 16:27:32 yPdILAvM
妹系の某スレの妹ならそれっぽいが…

129:陽のあたる忘れ物 prologue ◆UFrJSLI6GU
08/04/25 17:07:18 5ReFOynU
>>90の続きを投下します。
ちなみに下はprologueで、その次のレスから一話です。

130:陽のあたる忘れ物 prologue ◆UFrJSLI6GU
08/04/25 17:08:16 5ReFOynU

俺だって何もしなかったわけじゃない。
幼い頃は幼い頃なりに。
思慮分別がつくようになってからもその時の自分のできる限りのことをして、2人の関係の正常化に努めてきたつもりだ。
だが2人に(少なくとも1人は確実に)その気がないようなのだから、もとより俺のそんな努力が実るはずもない。
さらに家族としての形をなんとか保つことのできる程度の会話を、交わしていることもまずかった。
自分たちの日常が破壊されるほどの何かがなければ、革命的な変化は起こり得ない。
彼女たちは最低限の言葉を交わすことで、その何かをギリギリのところで回避し続けてきたのだった。



131:陽のあたる忘れ物 第一話 ◆UFrJSLI6GU
08/04/25 17:09:45 5ReFOynU
俺が居間を後にして自室へ戻り、通学鞄の中身を確認しているところでドアがノックされた。
「どうぞ」
すぐにドアが開き、姉さんがひょこっと顔を覗かせる。
「ようくん、そろそろ行こ?」
「うん、すぐ行くから先に出ててよ」
俺が高校に入学してから半年以上経つのに、彼女は顔をほころばせ子供のようにこくんと頷くと静かにドアを閉めた。
どうやら一緒に登校できることが嬉しいらしい。
出勤の準備を始めていた母さんにあいさつをしてから、姉さんの待つ玄関へ向かった。

玄関の扉をくぐるとひんやりとした空気に全身が包まれる。
季節のうつろいを感じていると、鞄を持っていないほうの腕にひしっと暖かいものが巻きついた。
「ふふー、寒そうにしてるようくんのために、お姉ちゃんが1日限定のあったか抱きカイロになってあげるね?」
そのぷにぷにの腕をいっそう強く絡ませ、身長が俺の胸の高さにも満たない小さな身体を俺にぴったりとくっつける、嬉しそうな姉。
茶色のブレザーとチェックの模様のついたスカートがよく似合っている。
「毎日してることは、1日限定なんて言わないよ……どちらかというと抱かれてるの俺だし」
「もー、ようくんは細かいんだから。そんなんじゃお姉ちゃんにもてないよー?」
「そこは女の子にって言うところでしょ?」
と冗談めかして言ったのだが……身体が後ろに引っ張られる。
振り返ると姉さんが少し顔を俯け、立ち止まっていた。
身長差から彼女の表情を窺い知ることはできない。
「どうしたの?姉さ…っい!?」
俺の腕が痛いくらいに締め上げられる。
彼女の唇が小さく開き、普段より少し低い声で言葉が紡がれる。
「ようくんは……私だけなんじゃないの?それとも………アレは嘘だったの?」
アレ……
姉さんがことあるごとに口にする言葉。
彼女が何よりも大切にしているもの。
でも俺はアレのことを覚えていない。
漠然と大きい存在だと考えていた姉さんは、本当は小さく脆いということを理解し、姉さんを守ろうと誓った日。
アレはその日に確かにあったことなのだろう。
しかし10年という長い時間の中で、忘却の彼方に埋もれてしまった。
「ごめん姉さん、俺が軽率だった。姉さんの気持ちも考えずに……本当にごめん、アレも嘘じゃないんだ」
俺はまた姉さんに嘘をつく。
己の愚かしさに吐き気がする。
なんのかんのと理由を付けて、大切なことを忘れてしまった自分を正当化しようとしている、要は姉さんに嫌われたくないだけなのだ。
姉さんに冷たい目で見られる、そう考えただけで身体の芯が冷たくなる。
なんて自分本位で浅ましい考えなのだ。
俺はどれだけ姉さんの想いを冒涜すれば気が済むのだろう?

***


アレは嘘じゃない、本当だとようくんは言ってくれた。
彼だけは私の全てを受け入れてくれる、私だけを見ていてくれる。
この世界で唯一、心から信じることのできる存在。
分かってる、分かってはいるけれど時には確かめたくなるのだ。
ようくんは謝ってくれた、不安にするようなことを言ってごめんと。
許すよ、ようくん。
でもあまり不安にするようなことはしないでほしい。
不安になった私が何をしでかすのかわからないから。
自分自身が恐ろしい、ようくんにひどいことしちゃうかもしれない。
だけど私はそんな自分を御することはできないだろう、それほどまでに彼を想う気持ちは大きく育ってしまっているのだから。
返事をするかわりにようくんの大きな胸に顔をうずめる。
彼の身体は温かなお日様の匂いがした。


132:陽のあたる忘れ物 第一話 ◆UFrJSLI6GU
08/04/25 17:10:28 5ReFOynU
「じゃあ…またお昼にね?」
「うん」
名残惜しそうに俺の腕を放した姉さんが隣の校舎に吸い込まれていく姿を見送り、俺も自分の教室に入る。
この高校には職員室や事務室、保健室などがあるA棟、2年生と3年生の教室があるB棟、1年生つまり俺の教室があるC棟の3つの校舎がある。
それなりに地元では名の通った学校ではあるが、公立の高校であるため設備の面では私立の高校に少々劣る。
自分の机の引き出しに鞄の中から取り出した教科書やらノートやらを放り込んでいると、誰かが俺の机の前に立っていることに気がついた。
「今日も愛しのお姉様とラブラブだったようだな、陽(あきら)」
「見てたのか……」
俺を本名である陽(あきら)とよぶ長身の男の名前は、倉橋 歩(くらはし あゆむ)。
俺の中学校へ通っていた時からの友人である。
成績は極めて優秀で試験では常にトップ5をキープしており、運動においても誰にも負けない天性の才能を発揮する。
特に彼の父が道場を営む、剣道は全国大会に数度出場するほどの腕前を誇る。
まさに文武両道を地でいき、さらに周囲からの人望も篤いときているのだから非のつけどころがない。
「往来の真ん中で腕をくんでいれば、いやでも目につくだろ」
まぁ、道理だな。
「やっぱり、姉さんと一緒に登校するのはまずいかな?」
高校生にもなって姉弟でそんなことをするのは、やはり変なのかもしれない。
「いや、大丈夫だろ。2人が姉弟だってことを知ってるやつなんてそういないんだし」
「そういや、そうか」
でも気をつけるに越したことはない、姉が弟にベタベタ甘えているところを見れば、異常に思うことうけあいだ。
「しかし、僕はお前の境遇が非常に羨ましいぞ。可愛い姉と美人な姉の2人と一つ屋根の下で、生活できる奴なんてそうそういるもんじゃない」
「………うん、まぁそうかな」
こいつは母さんのことを俺の姉だと思っているらしい。
訂正するのも面倒なので放っておくことにする。
「おーい、倉橋」
教室の前方で男子生徒がこちらに手招きをしている。
「ん、すまないが呼ばれているようだ」
わざわざ断りを入れてから、俺の席から離れる。

1人になった俺は窓際の席に座る幼なじみの少女へと視線を向けた。
彼女の名前は上家 泉(かみいえ いずみ)。
ある一件から彼女とはよく遊ぶようになった、しかし彼女は小学校を卒業すると同時に全寮制の女学校に入学したのだ。
そして1度も会うことのないまま3年が過ぎた。
そして昨日彼女はこの高校に転入してきたのである。
少し冷たい感じのする整った容貌と豊かな胸、身長は平均より少し高く髪はセミロングの彼女は妙な時期に転入したこともあり、周囲から明らかに浮いていた。
彼女はあのことを覚えていたから戻って来たのだろう。
やはり俺から話しかけるべきか、そうするとどんなことを話せばいいんだ?
などと考えていると彼女と目が合った。
慌てて目を逸らす情けない俺。
思い直し再び窓際の席を見ると、彼女は頬を紅くして俯いていた。


133:陽のあたる忘れ物 第一話 ◆UFrJSLI6GU
08/04/25 17:12:49 5ReFOynU

***


私にとっての小学校での6年間は、ただの猶予期間だった。
でもそれは私を世間から隔離されたお嬢様学校に閉じ込めようとしていた厳格な父に、せめて幼い内だけは普通の子供と同じようにさせてあげたいと母が一矢報いた結果だったのだ。
そのことを私が知ったのは6年生の秋。
父に彼の書斎に呼び出され、小学校を卒業したらみんなとは違う学校に行くこと、その学校の寮で暮らすことになること、そこの付属大学を卒業するまで帰ってここには帰ってこれないことを教えられた。
私は愕然とした。
彼――あきら君ともう少しでお別れしなければならない?
そんなのいやだ、でも私はその気持ちを口にすることはできなかった。
幼い頃の私には父の言葉は絶対だったのだ。

野々原 あきら君、彼を初めて1人の男の子として意識したのは2年前。
その日、私は間近に迫った父の誕生日のプレゼントを買うために両親に内緒でデパートにきていた。
そしてその帰りに道に迷った。
思ったよりプレゼントを選ぶのに時間がかかったらしく、辺りは既に真っ暗になっている。
そんな夜道を迷いながら1人で歩いている時に彼に出会った。
「あれ?上家さん?」
「あ……野々原…君」
「こんな時間にどうしたの?…泣いてるけど何かあったの?」
彼も自分の家に帰るところだったのだろう、だけど私が道に迷っていることを伝えると自分が送ると言ってくれた。
「ほんとうにいいの?」
「うん、そんなに離れてないし。じゃあ行こう」
「あ……ありがとう」
私たちは手をつないで歩く。
彼の手はとても温かくてなんだか心が安らぐようだった。
しばらくすると私の家とその前に立つ父の姿が目に入る。
父も私たちに気がついたようで近づいてきた。
お父さんただいま。
そう言おうとした私を遮るようにして、父は野々原君を大声で叱りつけた。
父は彼が私を連れまわしていたと勘違いしているようだ。
野々原君は何も悪くないよ、そう言いたかったけど声がでない。
私は初めて見るそんな父の姿に恐怖を感じていたのだ。
一通りの叱責を終えた父は、私の手を引いて家にはいる。
後ろから野々原君の「ごめんなさい…」という小さな声が聞こえた。

134:陽のあたる忘れ物 第一話 ◆UFrJSLI6GU
08/04/25 17:13:13 5ReFOynU

その翌日、私は学校に行きたくなかった。
親切にしてくれた野々原君になんて酷いことをしてしまったのだろう。
嫌われてしまっただろうな、でも謝らないといけない。
私は学校に着くとすぐに野々原君に駆け寄った。
「あ、あの…野々原君!」
「おはよう、上家さん。昨日はお父さんに叱られなかった?」
「う、うん。怒られなかったよ」
「そっか、良かったね」
父に叱られたのはあなたなのに……どうしてそんな穏やかな表情をしていられるの?
「あの、き…昨日はごめんなさい。お父さんが勘違いしちゃって……」
「ううん、全然気にしてないから」
その言葉の通り、彼はその後も私に対する態度を変えなかったのだ。
それから気がつくと彼のことを目で追うようになっていた。
そしてその2年後、私とあきら君は近所の公園にいた。
彼は私がここを離れるという話を聞き終わると「泉ちゃんはそれでいいの?」と私に問う。
「いいも悪いもないよ…お父さんがそう決めたんだもの」
「でも言いたいことがあるならきちんと伝えなきゃだめだよ?それができるのが家族なんだから」
「そうなの?」
「うん。僕の家にもうまく自分の気持ちを伝えられない人がいるんだけど、その人と僕のお母さんは家族に見えないから……」
彼は少し悲しそうな表情でそう言った。
「そうなんだ、じゃあその人にも伝えなきゃって教えてあげたの?」
「その人は僕から教えてもらわなくてもいつか自分で気づくと思う、だからそれまでは僕がその人を護ろうって決めたんだ」
「そっか……じゃあ、私も自分の気持ちをお父さんに伝えられるようにがんばる。だからそれまで待っていてくれる?」
「わかった。僕、泉ちゃんが戻ってくるまで待ってる」
「ありがとう、あきら君」
私のあなたへの想いを伝えるのも帰って来てからにしよう、だからあなたも待っていてくれるよね?

そして3年をかけて父を説得して彼のもとに戻ってくることができた。
でもずっと願い続けた彼との再開を果たすことができたというのに、昨日は彼に話しかけることが出来なかった。
怖かったのだ。
もし彼が私のことを覚えていなかったらどうしよう……。
胸が締め付けられる。
そんな時、彼と目が合った。
恥ずかしさから思わず顔を伏せる。
ううん、こんなことじゃいけない。
震える足に力を注ぐ。
さぁ、立ち上がろう。あの時の誓いを果たすために

135:陽のあたる忘れ物  ◆UFrJSLI6GU
08/04/25 17:14:01 5ReFOynU
投下終了です。


136:名無しさん@ピンキー
08/04/25 18:14:38 LPLcYQ5H
otsu

137:名無しさん@ピンキー
08/04/25 19:45:03 Ke+uZxPy
GJ!!
この話の家族の母と姉は実母と実姉だったっけ・・・?
義姉とか義妹の話が多いから色々混同してしまうw

138:名無しさん@ピンキー
08/04/25 19:48:08 wi0ktbXi
そう?義理姉妹より実姉妹の方が多数派な気がするが。
暇なときに保管庫で数えてみるかな?

139:名無しさん@ピンキー
08/04/25 21:02:54 yTcDBn8C
キモ姉対幼馴染か
うむ、どちらにも年季の入った想いがあっていいね

140:名無しさん@ピンキー
08/04/25 23:05:07 Cn510+EW
ところで、髪型、容姿について指定されてないとき、どんな風におまえらは想像している?

141:名無しさん@ピンキー
08/04/25 23:16:14 nacgaOUy
特に描写ない場合はストレートのセミロング
あとは性格が似てる既存ヒロインの容姿を当てはめたりとか

142:名無しさん@ピンキー
08/04/26 01:45:37 fV925+VN
>>140
口調、性格、胸の大きさなどのデータを入力すると俺の脳はそれに似合うような過去の様々なキャラのパーツを組み合わせて新しい容姿を作り出す
指定が多いほどイメージは鮮明になるぜ

143:名無しさん@ピンキー
08/04/26 03:58:51 DunpgNdG
大体全部阿部孝和で読んでる

144:名無しさん@ピンキー
08/04/26 05:29:05 x9RI5JRA
>>142
すばらしい脳だな。お前が日本代表だ

145:名無しさん@ピンキー
08/04/26 09:52:33 VERKLk7J
>>123
え、無形氏ってこことヤンデレスレ以外でも書いてるの?

146:名無しさん@ピンキー
08/04/26 15:00:56 k9CC72Vh
ホーミング機能を備えたキモウトが欲しい

147:名無しさん@ピンキー
08/04/26 16:08:35 ZhpSgci/
つまりはストーキングするキモウトってこと?

148:名無しさん@ピンキー
08/04/26 17:06:54 uyMKPpn5
シロ姉さんは、始めは高城千砂のイメージだったけど、最近は「夕日ロマンス」のバカ姉のイメージになってきた。

149:名無しさん@ピンキー
08/04/26 17:31:46 QfhkgiP9
>>142
さあ!今すぐ筆を取れ!!
このスレにはいまだ絵師がいない!
新しき神となるのだ!
ひほうをよこせ オレは かみ になるんだ

150:名無しさん@ピンキー
08/04/26 17:43:15 RCDoIpjC
よそのスレでは、結構絵師がいるみたいだね。
長寿スレなのに、未だイラスト投下がないのが不思議なくらい。

151:名無しさん@ピンキー
08/04/26 17:54:13 fV925+VN
>>144
化学的な霧が酷いので代表して北京になんて行けません><

>>149
悪い、俺は文系なんだ

152:貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E
08/04/26 19:17:08 ZhpSgci/
第二話投下予告。



153:貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E
08/04/26 19:17:56 ZhpSgci/
まずはじめに誤っていたことだけに、謝っておきたいことがある。

タイトルは
×『貴方だけを愛します』
○『貴方だけを愛し続けます』

だった。

すみませんねぇ、間違えてました。



[kai side]

俺は、珍しく、早朝に目覚めると、
同じベットにいて寝顔を覗いている雪の姿があった。

その微笑みは何物にも、かえ難いと思わせる笑顔。

「にい、さん。朝ですよ」

長らく夢を見ることなんては、なかったのだけれども。
そう思って、

「これは夢だな」

まったくD.C.の音夢[ねむ]かよ。と一言つぶやいて、
せめて愛娘ならぬ愛[まな]義妹[いもうと]を抱きしめ、
まさかの二度寝という愚考に奔った。



[yuki side]

「びっくりしちゃった」
とドキドキバクバクの心臓を抑えながら、
私はは自分の唇を魁のそれに合わせてすぐ離した。

寝ぼけ眼の兄さんに、もう開き直ろうと思った矢先、
彼は優しく雪を抱きしめ、眠りについた。

こんなに心臓がばくばくしてる。




154:貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E
08/04/26 19:19:00 ZhpSgci/

[kai side]


朝起きて、横を見つめると、やはり雪の姿はなくて。

ぼりぼりとかゆくもない背中を掻くと、
やっぱり夢か、と呟いてベットから起き出した。



予想通り、雪は軽い朝食を作っていた。
後姿はいつもどおりで、夢に見た儚さはない。

俺堪ってんのかなー?と考えつつ、
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し咥えた。

味噌汁をお玉で掬って小皿に分ける雪を尻目に、

「なぁ、雪」
「なんですか、兄さん」
「お前、ベットに潜り込まなかったか?」
「ぶっ、ごほっごほっ」

なんて事を喋り出す口先だった。

味見をしていた雪は咽返り、
あわてて俺が口付けたミネラルウォーターを雪に差し出した。

雪は素早く取ると口に付ける。その間、俺は妹の背中をさすってやる。
・・・決していやらしい意味ではない。と弁解は心の中で語る。

「まったく何言い出すんですか兄さんっ」
「わりぃわりぃ。冗談だよ冗談」

そうやって誤魔化すと、ミネラルウォーターを、
雪の手からひったくった。


155:貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E
08/04/26 19:19:31 ZhpSgci/

口付けてから雪は、

「それ、私が・・・(///) 」



「あン?どぉし」

『どおした』と呟こうとした俺は口に咥えたペットボトルの先を見つめ、
小皿を片手に持った状態で色白い指で唇をなぞりペットボトルの先を見つめ、



俺と雪は不意に固まった。



「べ、別に俺は!!うん、そんな妹との間接キスなんて気にしないし!!」
「そうですよねっ、そうですっ!! 兄さんぐっと呑んじゃってください」

俺と雪はお互いに顔を朱に染めて、俺は一気に水を飲んだ。
味がわからなかった。・・・・・・いや水だから当たり前なのかもしれないけど。





156:貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E
08/04/26 19:19:53 ZhpSgci/
[yuki side]

私は、兄さんの部屋に、盗聴器と盗撮ビデオを仕掛けている。
私が一手に家事をこなすので、兄さんより幾分か多く小遣いを貰っている。
食費を節約しながら、先月やっと購入できたものだ。
もちろん、録画と同時に中継再生だって可能の優れもの。
だが、やはり、中継に越した事は無い。だって、私が慰めている十メートル以内では兄さんも励んでいるのだから。



兄さん、なんでそんな本で抜こうとするんですか?
本に写されている、二次元の少女達に私は嫉妬した。
だけど、破るわけにもいかない。好きの反対は無関心だってよく言うけど、

兄さんに不の感情を向けられるだけで私はそれこそ自殺したくなるほど欝になる。
もっとも、次の朝お早うと笑う兄さんを見て、元気がみなぎってくるのだけども。



兄さんが世界にいないと生きていけない。



なんて言うほど私の感情は“甘っちょろい”ものではないのだ。



“兄さんが”私の世界なのだ。



話が少し脱線した。



157:貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E
08/04/26 19:20:32 ZhpSgci/
自分で言うのもなんだけど、可愛い義妹がいるじゃないですか。
本の中にいる、可愛い子より、もっと可愛い私が。



私を寵愛してください。
私を蹂躙してください。
私を篭絡してください。
私を堕落させて下さい。



私は、本ではできないことだって喜んでやってあげます。

あなたの其れを咥えて、しゃぶって、扱いて、
なんなら、私のヴァージンを使ってください。後ろだって捧げてみます。

あなたが望むなら淫乱な言葉を、貴方のために言って見せます。


あなたが望めば、私はどんな風にだって変わって見せます。



だから、そんな、雌犬の本で、
あなたの貴重な精子を、貴重な時間を使わないで下さい。



イヤホンで兄さんが果てたのを聞きながら、
私は頭を真っ白して

「イクッイクッイクゥゥ!!」

口を抑えながら、同時に果てた。



兄さん、愛してます。


第二話投稿終了ー。お疲れ様ー。

158:名無しさん@ピンキー
08/04/26 19:27:22 5m9AfbO0
お疲れー!(・∀・)

159:名無しさん@ピンキー
08/04/26 21:05:54 HIUHi0Ih
>>157
お疲れ&GJ
ただ、もうちょっと改行を減らしてくれた方が読みやすいとは思う

160:名無しさん@ピンキー
08/04/26 21:40:58 BA1BNHII
乙~
ただ一つだけ
>>156
>兄さんに不の感情を向けられるだけで私はそれこそ自殺したくなるほど欝になる。
"不の感情"ではなくて"負の感情"ですの


161:名無しさん@ピンキー
08/04/26 23:13:23 7NflGB4U
篭絡はすでにされてるようなものな気がするw

162:名無しさん@ピンキー
08/04/27 00:39:12 hc4tvsxo
途中で西城秀樹おもいだした

163:名無しさん@ピンキー
08/04/27 02:23:56 PzaSIbJH
タァァァァンエェェェェェェエ~~~~

164:名無しさん@ピンキー
08/04/27 05:42:11 QAfMjBR7
なんというど真ん中なシチュエーションw
実妹主義だったが義妹もいいなあ

GJ!

165:名無しさん@ピンキー
08/04/27 10:51:51 Dt+/8Gdl
【社会】「妹を殺せば幸せに」 妹の頭を石で殴り殺害、姉を逮捕…神奈川・横浜市
1 : ◆10000/JzLc @よろづ屋φ ★:2008/04/27(日) 10:15:20 ID:???0
★妹殺害の容疑で姉を逮捕 横浜、石で頭殴る

 神奈川県警港南署は27日、自宅で妹を殺害したとして、横浜市港南区芹が谷、
無職依田佐恵子容疑者(44)を逮捕した。「口論になった。妹を殺せば幸せに
なると思った」と容疑を認めているという。

 調べでは、佐恵子容疑者は26日午前4時半ごろ、自宅2階の自分の部屋で
寝ていた妹の日本体育大職員依田幸子さん(39)の頭を、庭にあった石で殴って
殺害した疑い。

 依田さん方は姉妹と父親の3人暮らしで、当時、父親は外出中だった。

 佐恵子容疑者は東京都渋谷区の知人の弁護士に相談し、26日午後、弁護士に
付き添われて警視庁渋谷署に「自宅で妹を殺した」と自首。連絡を受けた港南署が
逮捕した。

URLリンク(www.47news.jp)


これこそが、キモ姉!!

166:名無しさん@ピンキー
08/04/27 10:59:54 9wsTeXIi
44とかキモイな(見た目的な意味で)


167:名無しさん@ピンキー
08/04/27 11:40:40 qcwNSVKM
三次とか勘弁

168:名無しさん@ピンキー
08/04/27 11:53:52 nMo5woZf
別にキモ姉じゃなくね?ただ単にケンカとかしてたからじゃないのか?しかも三次で歳がなぁ…

169:名無しさん@ピンキー
08/04/27 12:01:09 1mSly2gy
おいおいヤンデレスレにも同じ記事のせてるやつがいる
なんかキモ姉とかヤンデレを勘違いしてる子多いな・・・

170:名無しさん@ピンキー
08/04/27 12:30:18 1mSly2gy
ごめんエロゲ板の嫉妬修羅場スレだ
ていうかカキコしたの同一人物だろw

171:名無しさん@ピンキー
08/04/27 13:11:24 Dt+/8Gdl
そうです。
私が犯人です

だが、どうする。私を牢獄に入れるつもりかぁ!!

172:名無しさん@ピンキー
08/04/27 13:40:17 8y2PxsAm
>>171
( ゚Д゚)ポカーン

173:名無しさん@ピンキー
08/04/27 14:00:14 68z2HBEt

やっぱり>>171ちゃんだったのね……
弟君がさっきから、私を避けてるようだったからおかしいと思ったの。
それで弟君の部屋のPCを見たら>>171ちゃんの書き込みが開かれてた。
私は弟君のことが大好きなだけなのに勘違いされちゃって……
>>171ちゃんは妹だから今まで見逃してあげてたけど、もうユルサナイ………
ダ・カ・ラ・シ・ン・デ?

こうですか?(>_<)

174: ◆busttRe346
08/04/27 14:18:34 zCR9BE7t
長らく間が空きました。監禁トイレ11話投下いきます

175:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:19:14 zCR9BE7t
「たっくん行かないで…行かないでよ…。私を置いていかないでぇッ!!」
「義兄さん!!お願いですから…出ていくなんて言わないでください!!」
二人は狂ったように叫ぶ。それでも彼に駆け寄る事はない。出来ないのだ。
姉は義父に、妹は義姉と母親に羽交い締めにされていたからだ。
「行きなさい、早く!!」
父親の檄が飛ぶ。達哉はそれに押されるように家を飛び出した。閉まりゆく玄関のドアが内と外の世界を
分断するまで、二人はひたすら少年の背中を見つめ、叫び続けた。
その日から二人は少しずつ、両親に殺意を積み重ねていく。
それもわずか五年で溢れかえってしまう事になるのだが。



いや、よくぞ五年も保ったと言うべきなのかもしれない。








176:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:20:46 zCR9BE7t
ガンッ、ガンッ、ガンッ――!!
けたたましい殴打音で目を覚ました。
ガンッ――!!
僕の顔のすぐ横を、何かが通り抜けていく。

「…何やってんのよ…」

ルールを理解したおかげか。
ああ今度は萌姉ちゃんの番なんだな、とすぐに気付いた。だが今はそんな事どうでもいい。

「ね、姉ちゃん……」
問題は、姉ちゃんがブチ切れているということだ。
「たっくん…何してるのよ…何で、キスなんか、したの……それは、ワタシ二、
して、くレる、もので、ショうッ!?」
一言一言区切りながら、でもうまく定まらない言葉と共に後ろの壁を叩く。
目の前にいる姉ちゃんの目は、限界まで開ききっていた。瞳は収縮を繰り返し、白目に赤い稲妻が何本も走り、
こうして見ている間も中心に向かっていく。歯ぎしり音の万力が、頭を締め付ける。

「ひっ……!!」
ガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッ
左右の手が代わる代わる僕の横を通り抜ける。右手にはサバイバルナイフが握られていた。
グリップを壁に向けて打ちつける。
右。
左。
右。
左。

ガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッ

「姉ちゃん…姉ちゃん…落ち着いてよ…!!」
音と震動がタッグを組んで僕を震わす。
ガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッ
「蕾に、自慢されたわ!!たっくんとキスしたって!!」
ガンッガンッガンッガンッガンッガンッ
「義兄さんが私を選ぶのも時間の問題ですね、って!!何でそんな事したの!?
どうして私じゃないのッ!?」
ガンッガンッガンッガンッガンッ…ガッ……ツッ…


音がやんだ。


「ねぇ…何で、なんで…?わたしのこときらいになったの?わたし、なんか、
いないほうがいいの…?…っぅぐッ、ひぐっ…」
姉ちゃんの目からぽろぽろと涙が零れだした。
「こたえてよぉ…たっくん…」

どうすれば良いと言うのだ。僕だってしたくてやった訳じゃない。一応、ファーストキスだったんだぞ!?
何が悲しくて義妹に捧げなければならないんだ。しかもあんな形で、だ。
「姉ちゃん…頼むから落ち着いてくれよ…。僕が自分からそんな事すると思う…?」
姉ちゃんは手を丸め、目をぐしぐしと擦る。そしてゆっくり顔を上げるとその表情は、豹変していた。

「ああぁ……そっかぁ…そうだよねぇ…」
ゆらゆらと姉ちゃんが立ち上がる。

177:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:22:44 zCR9BE7t
薄く瞑った目は気怠げだが、そこには確かに殺意が宿っていた。

「そうだよ、そうだよねぇ、そうに決まってる。あの娘が無理矢理したに決まってるよね…。
きたなくて、くさくて、きもちわるいつぼみ。ごめんねたっくん…」
ナイフのグリップが、ぎりっと音を立てる。
握り締めた右手は赤く染まり、いかに力を込めているかを、雄弁に物語る。
「いまあれをころしてあげるからね…」

まずい。
まずいぞ…!!

「姉ちゃん!ストップ!!」
姉ちゃんは止まらない。
か細い体とは不釣り合いなパーカーにくるまって眠る蕾に近付いていく。
萌姉ちゃんの横顔は壮絶、の一言だ。
「姉ちゃん!!」
止まらない。

「ころすころすころすころすころすころすころす…」

空ろな顔は、ただひたすらに呪詛を吐く。
「……萌ッ!!」

姉ちゃんの足が止まった。

どうしたんだ?
「……すて……」
萌姉ちゃんが何かを言った。
「ね、姉ちゃん…?」
ガバッとこちらに向き直る萌姉ちゃん。その顔は歓喜に満ちていた。
「たっくんが…呼び捨てにしてくれた…」

え、ええと…。
とりあえずうまくいった…のか?

「ね、たっくん…もう一回呼んで」
「え…?も、萌ね……」

178:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:25:45 zCR9BE7t
「呼び捨てで!!」
焦りからか、口がうまく回らない。咳払いをして一度深呼吸をする。
「…もえ」
ああ、うまく言えたけどうまくいってない。感動してるもん。何か涙ぐんでるもん。
どうやら変なスイッチを押したらしい。
「たっくん…もう一回…」
「…萌」
「ふふっ…なぁに?」
いや、あんたが呼べって言ったんだろ。
姉ちゃんはご機嫌だ。さっきまでの怒りは脳内のブラックホールに吸い込まれてしまったらしい。
いや、脳内がブラックホールなのか。
何はともあれ蕾が目の前で惨殺される事態だけは避けられた。後でせいぜい恩を売ることにしよう。

「萌姉ちゃん、僕ちょっとトイレ使うから。ぜッ、た、い、に、邪魔しないでよ!」
「ええー…」
唇を尖らせて不満やるかたないご様子。

「…もえ。お願い」
「えへ…へへへ…しょうがないなぁもぅ…」
「良いって言うまでこっち見ないでよ?」
「はぁーい」
…ふん、ちょろいな。
しかしここに監禁されて初めて優位に立てた気がする。これは良い傾向と言っていいだろう。
でもこんなに空しいのは何故だろう。
自分の器の矮小さを再確認しつつ、便座に座る。姉ちゃんは手で顔を隠している。
…指の隙間からこっち見るな。

あの人どんどん幼くなっていってる気がする…。

小便が便器の中で弾けている。流砂を幾筋か垂らしたようなその音は、身体と心から余分なものを
拭い去っていく。

床には自然光が円を形作っていた。夜は空けていたらしい。
監禁生活は二日目に突入した訳だ。
外部との連絡手段は皆無だし、未だに説得の成果も見られない。説得を始めること自体、出来ていない。
尿も便もとっくに出し終えていたのだが(勿論、用を足した後すぐに流した。)、僕は扉を見つめて
考えていた。
ここから出るための方法を。



ここまでの経緯を整理してみよう。
頭を殴られ拉致された。目覚めると障害者用トイレに監禁されていた。
トイレは五畳程の広さで、入口に立ったとき左奥には手洗いがある。便器は右奥に存在する。
車椅子から便座へ座る時の配慮なのだろう、便器の両側には手すりがついている。左手の手すりのそばには
双子のどちらか(現時点では蕾)が壁に寄り掛かって眠っている。
もう片方の手すりには、手錠で繋がれた僕がいる。


179:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:30:54 zCR9BE7t
このトイレが地図上で何処にあるのかは不明。トイレ内に時計がある訳もないので現時刻も不明。
ただし入口のすぐ右手に小さな窓があるので、朝か夜くらいは判別出来る。

監禁された理由は僕に萌姉ちゃんか蕾、どちらかを「選んで」もらう為、らしい。
二人は交代制で、僕の世話と自己アピールをする。片方がアピールしている間、もう一方は
僕らに関与してはいけないそうだ。

持ち時間は決められているらしく携帯電話のアラーム音が鳴るとアピールタイムの終了だ。
交代する時に僕は薬で強制的に眠らされ、二人はその間にトイレ等を済ませているとのこと。

食糧について。
一応、二人の持ってきたリュックの中におにぎりやサンドイッチ、飲料水がある。
だがリュックの大きさを見る限り、もってあと一日が限度だろう。
蛇口を捻れば水道水は出るが、食糧はそれで打ち止めになる。

脱出経路について。
窓は小さすぎて僕の体では通過不可、当然、残る脱出路は入口のみだ。
入口はバーを回して施錠するタイプで、現在、ドアはきっちりと閉ざされている。
さらに角材のつっかえ棒もある。

脱出方法。
携帯電話は回収された。よって外部への通信手段は無い。
手錠は本格仕様でちょっとやそっとじゃ外れそうにない。腕力での逃走は不可能。
以上より脱出案、無し。



「おぉぅ…」
何と不毛な事をしているのだろうか。便座の上で頭を抱えた。人間ってやつは困ると本当に頭を
抱えるらしい。
脱出方法について考えるために現状考察をしてみたのだが、考えれば考えるほど良く出来ている。
一番穏便な解決方法として「二人を説得する」があるのだが、説得しようにも萌姉ちゃんは話が通じないし、
蕾は意思が通らない。



実は一つだけ解決策はある。
それはどちらかを選ぶことだ。そう、選んでしまえば片が付く。命一つを犠牲にして選んでしまえば、
何の労力も要らずにここから出られる。
何度か考えたが選べなかった。

甘いと言われるかもしれないが、まだ二人を家族と思っていた僕には、家族を犠牲になんて
出来るわけなかった。
「たっくんの悩み顔は格好いいけど下半身すっぽんぽんだとしまらないね」
と、萌姉ちゃんが口を開く。幸せそうなその笑顔が無性に腹立たしい。

180:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:33:37 zCR9BE7t
うっせえ。
誰のせいで悩んでると思ってやがる。こんなやつ家族じゃないやい。あと手を下ろすな。目を隠せ。

想像以上に疲れてるな…僕。
ついでに腹も減った。ズボンを履き、いつもの定位置へと戻る。「姉ちゃん、食事にしないか?」
姉ちゃんは窓の方を見て、ぼけっとした…フリをしている。たまにこちらにチラチラ視線を寄越す。
つまりは催促だ。
ああ、もういい加減にしてくれ。

「…萌。僕はお腹がすいたので食事がしたいのですが」
「そうだね!私もお腹ペコペコだよー」

リュックの中から食糧を取り出す。例の薬品の瓶や、飲料水の入ったペットボトルも見てとれた。
薬品も食糧も予想より残量は少なめだ。遠慮無しに食べれば今日中に尽きてしまうかもしれない。
土台、三人分の食糧をこんな小さなリュックに何日分も詰め込める訳がなかったのだ。
「たっくんどれ食べたい?」
「おにぎり。おかかで」
「ええー…つまんないなぁ。新商品のツナトマサンドがおすすめなのに…」

わざとやってるだろアンタ。

姉ちゃんは食糧を全部取り出し、それらを抱えて僕の隣にちょこんと座った。
早速手を伸ばす。

「駄目ッ。ちゃんといただきますしてから!」

また手をはたかれた。
トイレ内で食事している時点でとっくにマナー違反だろうに。
「はい、それじゃあ…」
「いただきます」
「……いただきます」
口と手を使って包装を解き、食べ始める。昨日、一食しか食べていないので空きっ腹だ。
おにぎりはあっという間に胃袋に収まり、左手は次の獲物を求めて動く。
萌姉ちゃんはプリッツを囓りながら僕の食事を見守っている。そんなものまで持ってきてたのか、
遠足じゃないんだぞ。

「食べないの?」
「…?食べてるよ?」
プリッツを咥えながら首を傾げる姿はちょっとリスに似ている。不覚にも可愛いと思ってしまった。
「ちゃんとしたものを、だよ。プリッツなんかじゃ体壊すよ?」



181:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:36:07 zCR9BE7t
しばし自分の下腹部を睨み付け、
「うーん……食べる!!」
そう言うと手近にあった炒飯のおにぎりを掴んだ。

それ狙ってたのに…




一時間後、おにぎりやサンドイッチは全てビニールゴミと化し、腹をさすって壁にもたれる僕達がいた。
さて、貴重な食糧を食べ切ったのには理由がある。
「あー…食糧…食べ切っちゃったね…」
残りのプリッツを囓りながら、さり気なく話しかける。

「たっくんよっぽどお腹空いてたんだねぇ…。おにぎり4個とも食べ切っちゃうなんて」
「それを言うなら姉ちゃんだってサンドイッチ、三パックとも食べ切ったじゃない」
「ぅぅ…言わないでぇ…」
耳を塞ぐ姉ちゃん。

さて、本題に入ろうか。

「食糧無くなっちゃったけどさ、これからどうするの?」

下っ腹をつまんで溜め息をつく姉ちゃん。
「どうするって…何が…?」
心なしか目付きが鋭くなった気がする。焦ってはいけない。怯えてもいけない。
慎重に、慎重に。
「んー…その、このトイレにはもう食べる物は無いから…まだ少しの間は
我慢出来るけど、いずれは大変な事になるよね…?」
「…そうかな…?」
「…なると思うんだけど」

「それで、」

声にドスが効いてきた。
「たっくんは何が言いたいの?」

「…いつまでやるつもりなのかなって…」
「そんなのたっくん次第でしょ…?」
「もしどっちも選ばなかったら……どうなるの…?食べ物も無いし、
このままじゃみんな…飢え死にする事だってあるよ?」
「選んでもらえないならこのまま死んじゃってもいいよ、私」



寂しそうに笑う姉ちゃん。だがこっちにとっては笑い事じゃない。
「ちょ……」

ナイフの刃がこちらを向いていたから。

182:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:37:43 zCR9BE7t
「やっぱりたっくんは私の事嫌いなんだ?私以外の女の人が良いんでしょ?
やだよ。やだよやだよやだよやだよやだよやだよやだよやだよやだよやだよ
やだよやだよやだよやだよやだよやだよやだよやだやだやだやだやだやだやだ。
私以外の誰かがたっくんの隣にいて。笑って。手を繋いで。たまに恥ずかしそうに、
してるのなんて」

ナイフに、今にも死にそうなくらいに怯えた男が映った。

「絶対に、耐えられないよ」
日の光を帯びた切っ先が真っ直ぐ、僕に向かってくる。

死ぬ。
目をギュッと瞑った。
瞼の奥にぐわんぐわんと痛みが広がる。この痛みがナイフの痛みを和らげてくれないものか。
そんな根拠のない祈りにも似た考えに縋り、さらに目に力を込める。ナイフの切っ先が僕の左胸に、触れた。
ジャージの先に刃先の感触。身体がこわ張る。ナイフが進み、肉が凹んで、食い込んで。
…進んで……ない?

恐る恐る目を開けた。
「たっくん…怖がりすぎだよ」
姉ちゃんが呆れ顔で僕を覗き込んでいる。ナイフを突き付けながら言う言葉じゃないぞ。
姉ちゃんが僕の膝の上に座ってきた。ナイフはまだ僕の胸の上でとまったままだ。
「どうやったら私がたっくんの一番になれるか、考えたんだけどね。
やっぱりこうした方が良いと思うんだぁ…」
話しかけながら姉ちゃんは僕の顔に左手を添える。こっちはそんな事を気にしている場合じゃない。
何せ、中心からやや左寄り…つまり心臓の上にナイフがあるからだ。
いつ刺されるか分かったものではない。

「たっくん…目、閉じて…」

おいマテ。

「あ、あのですね……。今から何をしようとしてらっしゃるんデショウカ…?」
「ちゅーだよ。はい、ちゅぅぅー…」
「待て。ちょっと待…待てって言ってるでしょぉぉぉがッ!!」
唇を突き出してくる姉ちゃんの頭を押さえ付け、同時にのけ反る。
勢いをつけすぎて壁に頭をぶつけた。

「何で止めるの!?大体ムードが無いよ!!キスだよ?これからキスするんだよ!?
男の子なんだからリードしてよ!!」

言いたい放題だな。
そもそもあなたがムードについて文句を言いますかそうですか。やはりここは奥の手を使うしかあるまい。
今僕の持てる唯一の武器、再々度のご登場である。

「…萌。僕は今そういう気分じゃないんだよ…」

さあ、ここは大人しく退いてくれ。


183:監禁トイレ⑪
08/04/27 14:39:43 zCR9BE7t
途端、ナイフにかかっていた力が増した。
「良く考えたら私、たっくんのお姉さんなんだよね…。やっぱりお姉さんが
弟の言う事聞いてちゃ、教育的に良くないよね…」
「え…」
「私、お姉さんだもんね。私がたっくんをリードしてあげる!!」
左手が僕のベルトをいとも簡単に解いた。片手で何秒とかからずに出来るんだから器用なものだ。
僕が慌てて妨害しようとすると、
「動いちゃ駄目だよ。刺さっても知らないよ?」
などと姉ちゃんはのたまいやがる。
「じゃあナイフをどけろよ!!」
「やだ」

またですか。

「覚悟決めてね、たっくん。私とたっくんの初めて、交換しようねっ!」
反論する間もなく、僕の唇は塞がれた。


「んっ…」
僕らを繋ぐ口内はひたすらぬるい。
手を入れ、大丈夫だなと思って入った湯水のぬるさ。ちょうどあんな感じだ。姉ちゃんの涎を注がれる。
僕の涎は奪われる。互いの唾液を溜め、それを互いの舌先で掻き回す。
舌と舌が接吻し、蛇のように捩れ絡み付く。
引きずられるようについてきた唾液が、空気をはらんで泡立ちぐちゅぐちゅと音を立てる。
「ン、ン、はぁむ…ちゅぷっ…チュパッ…」
僕の喉を通行拒否された涎は、唇の端から糸を引いて垂れる。姉ちゃんは時折それすら舐め取って、
僕の口内に無理矢理押し込む。
姉ちゃんの瞳は今にも溶けてなくなりそうなくらい潤んでいる。瞳の境界線が曖昧だ。
相変わらず左胸にはナイフのちくりとした痛み。そしてキスしている間に姉ちゃんの左手は、
僕の下着に到達していた。

「んぱぁ……」
「はぁっ…はぁっ…ね、姉ちゃん…」

指先が僕の股間をなぞる。
「…おっきくなってきてるね…」
彼女の手が張り詰めた剛直を握った。頭の奥、瞼の裏でチロチロと炎が上がる。
「良いよね……?」
ナイフの光に怯えながらも性欲は沸きあがり、「次」を待ちわびて僕の性器は何度も跳ね上がる。
それを見て微笑みながら、姉ちゃんは僕の逸物を取り出した。
「たっくんが早く言ってくれれば、いつだってしてあげたんだよ…?」
細くて白い指が性器を扱く。
ついに唾を、飲みこんだ。


184: ◆busttRe346
08/04/27 14:40:28 zCR9BE7t
投下終了です

185:名無しさん@ピンキー
08/04/27 14:40:39 64osgOju
監禁トイレキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!

186:名無しさん@ピンキー
08/04/27 14:48:45 uo9x1atw
おーエロいな。描写

>>184
乙。

187:名無しさん@ピンキー
08/04/27 16:18:31 hc4tvsxo
>>184
イッ・イッヤっほー!!ずっと待ってたんだからね!!とりあえず出てないけど実姉に一万点!!

188:名無しさん@ピンキー
08/04/27 16:46:33 uuaGSoU2
>>184

お待ちしておりまシター( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)`Д´)-_-)冫、 )ノД`)=゚ω゚)━!!!
遂にエロ部分に来ましたね!

しかし俺は実姉の摩季を応援したい


早く実姉!、急げ摩季姉!
弟の貞操がピンチ!
救えるのは摩季、君だけだ!

189:名無しさん@ピンキー
08/04/27 19:55:15 1dpDSURo
現在放送中のアニメで、キモウト・キモ姉が登場するアニメって何かない?

190:名無しさん@ピンキー
08/04/27 19:57:40 ijKNV5T3
ルルーシュはキモアニだな

191:名無しさん@ピンキー
08/04/27 20:58:20 ryEpSfVa
日本語の読めない糞腐女子は帰ってください

192:名無しさん@ピンキー
08/04/27 21:30:26 xLD/M+s+
ナナリーは黒いキモウトですが何か?

193:名無しさん@ピンキー
08/04/27 22:04:59 nMo5woZf
自分が書いた文字すら読めないのか…キモアニと書いてキモウトとは読まねぇよ腐女子が…

194:名無しさん@ピンキー
08/04/27 22:28:19 koevo6nc
URLリンク(blog.plaync.jp)

195:名無しさん@ピンキー
08/04/27 23:01:53 uo9x1atw
過去ならば空鍋で有名な楓さんがいるが・・・、
今放送中でそんなの起きるのかなー?

俺としてはD.C.Ⅱのセカンドシーズンから朝倉音姫が擬似的にそうだと思う。
主人公自体がパラレルワールドの存在だから、考え方によっては義姉さんじゃないのかな?

196:名無しさん@ピンキー
08/04/27 23:11:32 /uXb8FjG
監禁待ってます

197:名無しさん@ピンキー
08/04/28 04:11:07 6TtctuFB
>>149
ラムフォリンクス乙
せんせいにとかされてしまえ

198:名無しさん@ピンキー
08/04/28 05:20:33 TQAfjPZh
キモ姉の策略により想いを寄せていた女の子にフラれた主人公が、からかいに来た(物理的に慰めに来た)幼馴染みにヤケになって

「あーもうお前でいいや、結婚して」

と告げられて真っ赤になる幼馴染みと盗聴器ごしに青ざめるキモ姉

という電波を受信した。

199:名無しさん@ピンキー
08/04/28 07:05:30 3rPP6tpt
>>198
でも幼馴染は今まで男として意識してなかった主人公の言葉に困惑して
保留にしてもらってる最中に危機を感じ焦った姉が体や精神攻撃、飴と鞭で篭絡し
幼馴染が結婚を決めたときには手遅れで、姉の策略により姉弟のまぐわいを見せつけられ
そしてそのまま主人公と姉の共依存でハッピーエンドですね。わかります

200:名無しさん@ピンキー
08/04/28 09:58:20 6nIYF+Oi
とみせかけて幼馴染が覚醒
言葉様モードになりました

・・・・あれ?キモウトキモ姉スレでこの展開はおkだっけ?

201:名無しさん@ピンキー
08/04/28 11:15:11 8Z1mN97h
キモいならおkなんじゃね

202:名無しさん@ピンキー
08/04/28 11:15:36 Nh2gBj03
その幼馴染が妹みたいなものだったら問題ないだろ

203:名無しさん@ピンキー
08/04/28 15:06:35 mJoYQTp7


204:名無しさん@ピンキー
08/04/28 15:08:19 4KBIhB2g


205:名無しさん@ピンキー
08/04/28 15:18:25 D+/38oCY
鶴光

206:名無しさん@ピンキー
08/04/28 19:46:01 9JGhTPQT


     絵師はまだか



207:名無しさん@ピンキー
08/04/28 20:00:32 mU3FlwNl
どこかの国でキモ父が娘を20年以上監禁してたそうだな。キモ姉妹ではないが
参考にはなりそうだ。何でも自宅地下に台所や風呂まである秘密の部屋を作って監禁
妻(監禁された人の母親)は、足下に娘が監禁されているのにずっと気付かなかったとか

208:名無しさん@ピンキー
08/04/28 20:00:37 Ddd8KsAl
絵師とかいらんだろ

209:ランボー
08/04/28 20:57:46 mJoYQTp7
>>198 を自分好みに変えてみた

「あーもうお前でいいや、結婚して」
裕也が家に遊びに来ていた幼馴染の美紀になんの前置きもなく少しイラついた声で
言った
「・・・・え・・・」
呆然となる美紀そんな美紀の様子に苦笑いをしながら裕也は
「実はな、麻子のことなんだけどな・・・・」
「麻子ちゃんがどうかしたの?」
首をかしげ美紀は聞いてきた、その美紀の仕草に裕也は萌えながら表面では冷静を
装って鼻をヒクヒクさせて萌と戦っていた
「・・あ・・・ああ、ちょっとな最近さあいつの様子が少しおかしいかなと思ってな、あいつ
いつもは乱暴なとこがあっただろそれがなんか最近はそんな所もなくなって少し大人しくなってな、
それに・・・」
「それに?」
「今までほとんどあいつとメールをしたことがなかったのに最近は1日最低は50通もメールが来てな
それが、あいつが高校に入学したときから急になんだ」
「それだけだと結婚とつながらないんだけど」
と少し不機嫌そうに美紀は言った、そんな様子の美紀に首をかしげながら裕也はここ最近の妹・麻子のの奇行について語りだした

210:ランボー
08/04/28 21:03:14 mJoYQTp7
D・Cの眞子みたいなお話 

ごめん間違えて修正前を投稿してしまった・・・

211:名無しさん@ピンキー
08/04/28 21:13:08 B3Z0vEmL
>>210
速やかに修正後を頼む

212:名無しさん@ピンキー
08/04/28 21:15:01 arDSLWhI
とりあえずsageようぜ

213:名無しさん@ピンキー
08/04/28 21:33:04 owjXPu7b
携帯で書いて投稿してたりして・・・>sageない理由

214:ランボー
08/04/28 22:13:43 mJoYQTp7
修正した


「あーもうお前でいいや、結婚して」
裕也が家に遊びに来ていた幼馴染の美紀になんの前置きもなく少しイラついた声で
投げ遣りに言った
「・・え・・・」
呆然となる美紀、そんな美紀の様子に苦笑いをしながら裕也は
「実はな、麻子のことなんだけどな・・・・」
「麻子ちゃんがどうかしたの?」
首をかしげ少し口を尖らせながら聞いてきた美紀の仕草に裕也は萌えてしまい表面では冷静を
装い、内面では激しく悶えながら鼻をヒクヒクさせて萌と戦っていた
「・・あ・・・ああ、ちょっとな最近さあいつの様子が少しおかしいかなと思ってな、あいつ
いつもは乱暴なとこがあっただろそれがなんか最近はそんな所もなくなって少し大人しくなってきてな、
それに・・・」
「それに?」
「今までほとんどあいつとメールをしたことがなかったのに最近は1日最低は50通もメールが来てな
それが、あいつが高校に入学したときから急になんだ」
朝~夜まで麻子と会わない時間、学校(お昼以外)・部活や友達と遊びに行っているときに
『いまなにしてるの?』
『今日の晩ご飯はカレーだよ^^)v』
『好きな人いるの?』
など、どーでもいいような世間話を1日50通も送ってくるのだ最初は麻子からメールが来たことがうれしくてメールを返していたのだが
最近はメールを返すのがだんだんめんどくさくなってきていた
「それだけだと結婚とつながらないんだけど」
と少し不機嫌そうに美紀は言った、そんな様子の美紀に首をかしげながら裕也はここ最近の妹・麻子のの奇行について語りだした
「実は・・・」




215:名無しさん@ピンキー
08/04/28 22:16:53 Ddd8KsAl
半年ROMれ

216:名無しさん@ピンキー
08/04/28 22:18:33 mU3FlwNl
そして半年が瞬く間に流れ去った

217:名無しさん@ピンキー
08/04/28 22:23:14 Ddd8KsAl
その半年の間に世界は核の炎に包まれた
海は枯れ地は裂け・・・ あらゆる生命体が絶滅したかに見えた・・・ だが、キモ姉は死滅していなかった!

218:名無しさん@ピンキー
08/04/28 22:27:45 TQAfjPZh
>>199
分かってらっしゃる、よし!書いてくれ!!

219:ランボー
08/04/28 22:28:33 mJoYQTp7
おお!そういうことか!今分かった、これから気を付けます、すみません・・・


半年ROMってきます


220:名無しさん@ピンキー
08/04/28 22:29:57 l/6Tyjgt
いやいや半年後じゃ困るw 即刻掲載してくれ

221: ◆a.WIk69zxM
08/04/28 22:40:24 unK66Evu
 
続けてですまないが、投下します。
非エロ。8レス予定。

222:__(仮) (1/8)
08/04/28 22:41:04 unK66Evu
 
 
 柊神奈の消息が知れなくなってから六日目の夜。辺りの繁みからはコオロギの鳴き声が響き、付近の民家からは
夕餉の匂いが漂ってくる公園内。
 園内に点在する街燈のひとつに照らされて、水無都冬真がその柱に背を預け立っていた。
 手には携帯電話。画面に映し出されるは、三十分程まえに送られたメール。萩原睦月に宛てられたものである。
 その内容は、自分がいま居るこの場所にて待つから、夜分に申し訳ないが来て欲しい、というもの。
できれば、いますぐ直接話したいことがあるから、と。

 そのメールを受け取った萩原睦月の頭の中に、まず思い浮かんだのは、話というのは柊先輩のことだろうか、という推測。
 ここ一週間近く、水無都冬真と萩原睦月が話すことといったら、ほぼそれともうひとつの話題のみであった。
 日が経つにつれ、萩原睦月も不安が募っていったが、柊神奈のことを話す水無都冬真は、それ以上に鬼気迫る雰囲気があった。
 それを萩原睦月は、柊神奈の身を案じているからだろうと察していたが、どこか腑に落ちないものも感じていた。
 確かに水無都冬真の口から出る言葉は、柊神奈を気遣うものばかりであるし、その態度が醸しだす空気も至って真剣であるが、
なにか別のものに気を取られているような印象も受けていたのだ。

 柊神奈の行方を調べるために、あれをしてみたら、これをしてみたらと彼女が提案しても、反応は鈍かったし、
自分が手伝いをすると言っても、まず萩原睦月自身の身を気をつけてという返答がくるばかりで、同意はされない。
 萩原睦月は、それを、水無都冬真も動揺しているし、自分が嫉妬して穿った見方をしている所為じゃないかと、自分の中で結論付け、
思い違いだろうと考えていた。

 そして、もうひとつの話題とは、水無都冬真に対する何者かの嫌がらせが、最近始まったこと。
 萩原睦月は水無都冬真から伝え聞いただけであるが、無言電話やいたずら電話に始まり、夜道にひとりで歩いていると
背後からつける足音がする、また歩道を通っていたら後ろから何者かに車道側へ突き飛ばされるなど、
悪戯にしてはかなり悪質なものもあったらしいとのこと。
 萩原睦月は、柊神奈の行方と同じくらい、いや、それ以上に、そのことについて心配していた。
柊神奈に続いて、水無都冬真にもなにかあったらと思うと、不安で碌に眠れない夜が続いていた。

 そんなことが、ほぼこの一週間でのふたりのやり取りだったため、そのメールを受け取ったとき、彼女がまず思ったのは、
柊神奈の行方が判ったのではないか、というものだった。
 次に思ったのが、水無都冬真に悪戯している人物の正体が判明したのではないか、ということ。
 それをなぜ、自分にメールでも電話でもなく、直接呼び出して伝えるのかまでは判らなかったが、どちらであっても、
きっと要らぬ心配、取り越し苦労という結果になったことを期待して、萩原睦月は水無都冬真に呼び出された場所まで急いで赴いた。


 公園の広場で佇む水無都冬真の元に駆け寄る萩原睦月。
「す、すみません。水無都先輩。お、お待たせしてしまいましたか」
 走ってきたためか、荒い呼吸を整えるよう、腰を折って上半身を前に傾けながら膝に手をつき、水無都冬真に声をかける。
「いやいや。こっちこそ、急に呼び出してごめんね。しかも、もう夜時分に。
 いくら夏とはいえ、この時間だともう暗いもんね」
 そう返して、萩原睦月が落ち着くまでゆっくりと待つ水無都冬真。
 その表情は非常に穏やかなものであり、優しげな視線を萩原睦月に送っていた。
(あれ―?)
 萩原睦月は、違和感に気づく。
 ここ最近、水無都冬真と会ったときに漂っていた雰囲気とは明らかに異なる。
 口調や態度こそそれほど従来とは違わなかったものの、確かになにかに焦っている空気は伝わってきていたのだ。
 最後に会ったのは、二日前の昼間。
 そのときの水無都冬真は、なにかに思いつめて、ひょっとしたら危ないことでもしでかすんじゃないかと
萩原睦月は心配したくらいだった。
 とすると、やっぱり、柊神奈の安全が確認されたのだろうか。
 萩原睦月は思う。
 

223:__(仮) (2/8)
08/04/28 22:44:23 unK66Evu
 
 それが判れば、なによりだという気持ちを込めて、萩原睦月は水無都冬真に切り出す。
「はぁ。すみません。落ち着きました。あの、それで、今日は、どうしたんですか。
 直接話したいことって? もしかして、柊先輩の行方が判ったんですか?」
「ん? あぁ、柊ちゃんね。うん。まだ、ちょっと判らないんだ。
 あれこれツテを頼ってはいるんだけどね」
「あ……、そうなんですか……」
 自分の予想が違ったことに、更なる疑問を覚える萩原睦月。
 では、なぜ水無都冬真の様子がそこまで変わっているのだろうか。なにか、心配事が解消されたからではないのだろうか。
「じゃ、じゃあ、あの、水無都さんに悪質な悪戯してくる人の正体が、判ったんですか?」
「ん? あ、ああ。そっちもまだ、だね。うん。ほら、俺ってば、女の娘にモテるからねー。
 いろいろなところで、逆恨みとかかっちゃってるかもしれないし。それに、もしかしたら、
 内気で無口でシャイなかわいい女の娘が、俺に想いを伝えられなくて、
 こんな捻じ曲がったアプローチをしてきてるのかもしれないし」
 水無都冬真は、いつものごとく軽口で返答する。
「み、水無都先輩! もう! その言葉、冗談で言ってるんだとは思いますけど、
 それにしても性質悪すぎますよ? 下手したら、水無都先輩の身の危険だって―!」
「ああ。うんそうだね。ところで、この話って、他に誰かにした?」
 萩原睦月の意見を半ば遮る形で受け取ると、逆に質問をする。
「え?」
「あ、ほら。誰かに嫌がらせを受けてるとか、あんまりいい風評じゃないからね。
 とくに秋巳とか椿ちゃんに伝わって、余計な心配をさせても、あれだし、ね」
「あ―!」
 水無都冬真のその言葉に、萩原睦月はしまったという様子で慌てて口に手を当てる仕種をする。
「ん? どうしたの?」
「あの……。すみません。もう、喋っちゃってます、椿に……」
 申し訳なさそうに首を垂れながら萩原睦月。
 そんな彼女に対し、水無都冬真は腕組をし「うーん」と唸ると、
「そっか。いや、別に俺も、誰某に言わないでとか伝えなかったしね。うん。
 まあ、伝わっちゃったんなら、いいよ。ごめん。気にしないで」
「あの、でも、なんで、私には?」
 萩原睦月は、そう疑問を投げかける。
 彼女の中で、自分だけには話してくれたという特別感とは全く逆の感情を抱きながら。
 そう。水無都冬真が自分に話したのは、おそらく自分が特別だから、ではない。
秋巳と椿が特別だから話さないのだろう、と萩原睦月は思ったのだ。
 そして、そんな心情を抱く自分を嫌悪した。

「萩原ちゃんは、吊り橋効果って知ってる?」
「え?」
 質問に応えず、問い返してくる水無都冬真に戸惑う萩原睦月。
「あの、どういう……?」
「緊張状態での興奮を、恋愛感情のドキドキと取り違えちゃうっていう話」
「あ、いえ、その文句自体は、聞いたことありますけど……」
「つまり、だ。危機感を共有した男女は、恋に落ちやすい、と」
「はあ?」
「あれ? ここまで言って、気づかない? 結構、萩原ちゃんって鈍いとこあるのね」
「え……?」
 萩原睦月は、刹那混乱する。
 なぜ、自分に嫌がらせを受けていることを話したのかという問いに、吊り橋効果の話を持ち出すのか。
 危機感の共有のため?
 それは、つまり―。
「あ―!」
 漸くその結論に行き着いた。それから、その意味を理解すると萩原睦月は頬を赤らめる。
 

224:名無しさん@ピンキー
08/04/28 22:47:32 88UHPPWD
支援

225:__(仮) (3/8)
08/04/28 22:47:36 unK66Evu
 
「みっ、水無都先輩っ!」
「あはは。気づいた?」
「もっ、もう、あたしをからかっているんですね!」
 半ば拗ねた声をあげる。
「いやいや」
「そ、それにもう……あたし、とっくに落ちてますけど?」
 怒った勢いのまま、自分の感情を素直に吐露する萩原睦月。
「いや、これまた、随分と直球だね。うん、でも、そうだね。いまさらだけど、最初が最初だしね、
 萩原ちゃんの気持ちはとっくに判ってたんだけどね」
「あたしだって、自分の気持ちがとっくに知られていることを知ってました!」
 意地になって言い返す。
「うん。いままで、はっきりしなくて悪かったけど、このごたごたが片付いたら、
 ちゃんと応えを出すから。どっちにしても、ね」
 萩原睦月の瞳に映る自分の顔を覗き込むように水無都冬真。
「あっ、いえ、そんな! だって、あたしの方こそ、自分のこと全然水無都先輩に判ってもらえてない状態で、
 そんな急かすようなことしたくないです。あたし、気は長いほうなんで」
 それこそ、自分は何年も水無都冬真のことを想ってきたのだから、という自負を込めて言う。
「うーん。でもね、判ってもらう必要があるのは、俺のほうかもね」
 そう寂しげな表情を浮かべて、水無都冬真は呟く。
「え?」
「萩原ちゃんが、俺にまだ自分のことを判ってもらえてないと思うのと同じくらい、
 俺も萩原ちゃんには、まだ自分のことを理解してもらえてないって思ってるしね」
「そんな……」
「ほら、よく恋愛で重要な要素である価値観とかさ。たとえば、萩原ちゃんは、
 自分の好きな人が自分を一番に想ってくれてなかったらどう思う?」
「それって、いきなり『あたしは二号さん』宣告ですか?」
 萩原睦月は、半眼で、じと、と水無都冬真を睨みつける。
「あはは。事は、そんなに単純じゃないんだけどね」
「ふーん! いいですよーだ! いまに、あたしが一番って言わせてみせますから!」
「あはは。羨ましいね。その性格。いや、ほんとに。心底」
 水無都冬真は、萩原睦月に微笑を向けながら思う。
(でもね。萩原ちゃん―)
 君は、如月椿か自分のどちらかを取れって訊かれたら、答えられるのかな―?
 
 
 
 街燈と周囲の家から洩れる照明の明かりのみの薄暗い公園内で、水無都冬真と萩原睦月がそんなやり取りをしている中、
暗がりに紛れるようにして近づいてくる足音に、ふたりは気づく。
 おそらく単に通りがかった人だろうと、萩原睦月はそちらにちらと視線を向ける。
 それに倣うかのごとく、同じ方に目線だけを向ける水無都冬真。
 近づいてくるに従って、街燈に足元から照らされる人影。そのライトアップの部分が胸にまで差し掛かったとき、
そちらから声が洩れる。
「こんばんは。水無都先輩。こんな時間に、女の娘とデートとは、随分といいご身分ですね?」
「え……?」
 萩原睦月の口から、驚愕の声が洩れる。
 聞いたことある声。それもよく。一番その声を聞いたのはどこであったろうか。そう、あの文化祭での演劇の舞台。
「宇津木、くん……?」
 まるで芝居の照明効果のごとく徐々に照らしあげられたその顔は。
 如月椿に告白し、水無都冬真が好きだからという理由で拒絶された、椿と萩原睦月のクラスメートである宇津木であった。
 
 
 
 
 
 

226:__(仮) (4/8)
08/04/28 22:51:00 unK66Evu
 
 
          *  *  *  *  *  
 
 
 
 水無都冬真と萩原睦月が夜の公園で邂逅しているのと、ほぼ同時刻。秋巳の家では、椿が夕食の支度を終えて、
秋巳とふたり食卓につき食事を始めようとしていたところであった。
「兄さん、それではいただきましょうか」
「うんそうだね。いただきます」
 ふたり向かい合って、食事の礼をする秋巳と椿。
「そういえば、兄さん、最近浮かない顔をしていますね。なにか心配事でも?」
 秋巳の気色を伺う仕種で、訊ねる椿。
 それは、もうこの一月で大分当たり前の光景になった食卓での兄妹ふたりの会話。家族の光景。
「う、うん。ちょっとね」
 秋巳は歯切れの悪い返事をする
「柊さんのことでしょうか?」
 椿は、兄の悩みの種を追求する。そこには、自分が取り除いてあげたいという思いが込められているのだろうか。
「え? あ、ああ、うん。それも、なんだけど、ね。椿はそのこと知っているの?」
「ええ。睦月から聞きました。睦月は、水無都さんが大分心配しているって言ってました」
「え、ん。あ、そうなんだ」
 少し挙動不審ぎみな秋巳の様子をじっと見詰める椿。
「兄さん、こんなときに、というか、さらに、兄さんの悩みを増やすようなことを言って申し訳ないのですが、
 私もちょっと心配事があるのです。柊さんのことに加えてさらに」
「え?」
「透夏さんのことです」
「透夏さん?」
「ええ。いま、透夏さん旅行に出かけているでしょう。予定だと明日戻ってくるみたいですけど、
 いま、連絡が取れないのです」
「透夏さんと?」
「はい。最初は、メールを送っても返ってこなかっただけなので、見落としてるのかな、
 くらいに思っていたのですが、柊さんの話を聞いて、ちょっと心配になって
 連絡を携帯に直接してみたのですが、繋がらないのです。何度かけても」
「ええっ? と、透夏さんまで音信不通になってるの?」
 初めて聞いたことに驚きの表情を浮かべる秋巳。
 それまで秋巳の気分を表すかのごとく、もそもそと動いていた箸が止まる。
「メールを何度送ってみても、返信は一向に返ってきません。それで、心配になって、
 伯父さんたちに連絡しようかどうか迷ってるんです。あまり、大ごとにするのもどうかと思いますし、
 もしかしたら、どこかで携帯をなくして、家にはちゃんと連絡を入れているかもしれませんけど」
「どのくらい連絡がとれないの?」
「最初に送ったメールは五日前ぐらいでしたけど、何度かけても連絡が取れなかったのは今日だけです。
 それより前は連絡してないので」
「そうか」
 そう頷くと、秋巳はなにかを考え込むように目を閉じ、しばし沈黙する。
「そう、だね。明日になっても連絡取れなかったら、ちょっと相談はしたほうがいいね。
 僕からも透夏さんに直接連絡をとってみるよ」
「ええ。お願いします」
 椿がそう返事をしたところで、居間のテーブルの上に置いてあった椿の携帯電話が着信を知らせる。
 もともとその機種に設定されているなんの色気もないピピピという呼出音が、居間から食卓へ響く。
「あら? もしかしたら、噂をすれば、とかですかね。きっと、
 携帯電話を宿に置きっ放しにしてたとかのオチかもしれません」
 椿は、そう言って席を立つと、リビングの卓の上へ向かう。
 椿が席を立つと同時に、着信音が鳴り止み、その回数からおそらくメールだろう考えながら、
椿は携帯電話を手にとり、確認する。
 

227:__(仮) (5/8)
08/04/28 22:53:16 unK66Evu
 
「兄さん―!」
 画面を見た椿が叫ぶような声で秋巳を呼ぶと、なにかあったのかと慌てて秋巳も椿の元へ向かい、彼女が見ている画面を確認する。
「ど、どうしたの!」
 椿の画面を見ると、送信者は、萩原睦月になっていた。
 その内容は。

『たすけてこうえんで』

 漢字変換もされず、おそらく途中で送信したであろうそれは、その内容も相まって明らかに萩原睦月の異常事態を示していた。
 秋巳は、椿の手から携帯を引っ手繰るようにして奪うと、すぐさま、萩原睦月をコールする。
『この携帯は電波が―』
 と、不通を告げるメッセージが流れるのみ。
「兄さん! 睦月が! 睦月が!」
 しゃがみ込んだ秋巳に縋りつき、その肩をがくがくと揺する椿。
「落ち着いて! 椿」
 秋巳はポケットから自分の携帯電話を取り出すと、水無都冬真にコールする。
 果たして返ってくるはずの呼出音は、期待を裏切られる。
『この携帯は電波が―』
(どういうことだ―!?)
 不測の事態なのか。
 秋巳の中に焦燥が湧き上がり、溢れ出す水のごとく心を浸食していく。
「兄さん? 水無都さんにも連絡が取れないんですか」
 不安をさらに積み上げた顔を見せる椿。
「あ、ああ。とにかく、公園に行ってみよう!」
 それしか手がかりはないのだから。
 秋巳はそう提案すると立ち上がり、椿の手を引きながら玄関へ向かう。
「で、でも、このあたりには、公園はいくつかありますよ。ど、どうするんですか?」
「全部回るしかないだろう」
 半ばやけ気味の声をあげると、秋巳と椿のふたりは家を出る。
 
 
 
 
 夜も大分回り、元々人口の多い街ではないが、さらに人通りの少なくなった住宅街を、秋巳と椿のふたりが疾走する。
 まだ昼間の熱気冷めやらぬ気温の中、噴出した汗により胸にへばりつくシャツの感触が、秋巳の焦りをなお一層増幅させる。
「兄さん、睦月に、睦月になにがあったんですか?」
 そんなことは秋巳に聞かれても当然判らないのだが、秋巳の後ろを走る椿は動揺しているためか、息切れ切れに秋巳に問う。
「いや。判らない。判らないけど、良くない予感がする」
「良くない予感って、睦月になにかあったってことですか? それに、水無都さんも」
「判らない! 判らないよ!」
 水無都冬真にも連絡が取れない。
 それがなにより秋巳を混乱させた。
 それからふたりは無言のまま、いちばん近い公園へと到着する。
 それほど広くない、子供の遊び場のための遊技場。明かりに乏しいこの暗闇の中でも、ほぼ一目で誰もいないと判るほどの。
 それでも、秋巳と椿のふたりは、周囲も含めてひととおりぐるぐる回り、呼びかけにも誰も応じないことを理解すると、
ここは違ったのであろうと悟る。
 

228:__(仮) (6/8)
08/04/28 22:55:30 unK66Evu
 
「ねえ、兄さん。ひょっとしたら、もう、睦月は公園にはいないんじゃ……」
「まだだ。まだ、ひとつしか回ってないだろう。そうだ、二手に―」
「いやっ!」
 二手に分かれて探そう。そう提案しようとした秋巳の言葉を遮り、悲鳴としかいえない声をあげて拒絶すると、
椿は秋巳の腕の裾を強く掴む。
「おねがいです。ひとりにしないで―!」
「つ、椿……」
 椿の見せた心からの叫びに、僅かに呆然とする秋巳。
 そして、これは違う、違うはずだと慌てて頭を振ると、椿に応える。
「判った。一緒に回ろう。でも、急がなきゃ。早く次のところへ」
「ええ……」
 力なく頷くと、椿は秋巳に付き従う。
 
 
 
 その後心当たりのある公園をすべて回ってみたが、水無都冬真はおろか、萩原睦月の影さえ見つけることは出来なかった。
「ねえ。兄さん。睦月、睦月の家に行ってみたら……」
 途方に暮れそうになった秋巳に対して、椿がそう提案する。
 その提案を受けて、秋巳の頭にもうひとつの行き先が思い浮かぶ。
 水無都冬真の住居。
「椿。萩原さんの家の場所は知っているの?」
「はい」
「ここから、どのくらい?」
「多分、走っても三十分ぐらいだと。でもタクシーを使えば……」
 いまいる辺りは住宅街のため、タクシーはそう通らない。捕まえるためには、一旦駅前まで出なければならないだろう。
 それを考えたら、あまり時間差はない。
「椿。萩原さんの家の番号は、知ってる?」
「え、ええ。携帯に入っているはずだけれど」
「じゃあ、萩原さんの家に連絡しながら、冬真の家に向かおう」
「水無都さん?」
「ああ。冬真はひとり暮しだから。家に電話を引いてない。だから、直接向かおうと思う。
 萩原さんのほうは、家族に訊けばいるかいないかは、判るはずだ」
「で、でも、どうして、水無都さんに」
「冬真にも連絡がつかない。おそらく、冬真なら、なにか知っているんじゃないかと思うんだ」
 ある種の確信を込めて、秋巳は椿に述べる。
「あまり考えている時間はない。急ごう! それと、萩原さんの家族には、いまの段階では、
 あまり心配させるようなことは言わないでおいて」
 もしかしたら、を考えている秋巳は、そう椿に念を押す。
 それから椿の手を引いて再び走り出す秋巳。その秋巳の後姿を見つめながら、椿はもう片方の手に握った携帯電話を開く。
 秋巳とはまた別のもしかしたら、を考えながら。
 
 
 
 

229:__(仮) (7/8)
08/04/28 22:58:48 unK66Evu
 
 
               *  *  *                  
 
 
 
「はあぁっ―! どういうことだ!?」
 秋巳は自宅の玄関口に凭れかかって、切れた息を整えながらずりずりとしゃがみ込む。
 結局、萩原睦月の家に本人はいない上、水無都冬真の住むアパートの電気も真っ暗であり、
呼び鈴を押しても誰も出ない状態であった。
 なすすべなく途方に暮れた秋巳たちは、いまさらのように交番に駆け込んだが、その反応は想像どおりであった。
 悪い意味で。
 メールが一通来たのみで、かつ本人に連絡がとれないだけだと、警察としては直接動きようがない。
 まず、友達同士の悪戯なんじゃないのという怪しい目で見られ。秋巳たちの真剣さを感じると、それから慌てて取り繕い、
勿論この街の公園を中心に周囲の警戒は強めるし、パトロールの数も増やす、と述べた。
 だが、それ以上の手はいまの段階では打ちようがない。なにかあったらすぐに連絡を欲しい。
 そう言って、秋巳と椿ふたりの連絡先その他情報を幾つか調べられただけで、直接的な進展はやはりなかった。
 まるで、死体でも出てきたら動いてやるよ、と言わんばかりに。
 それは、若干秋巳の穿った見方を含んでいたが、椿も似たような印象を抱いた。
 だからこそ、いの一番で警察に駆け込んでも無駄であるどころか、あれこれ調べ上げられて時間を浪費すると思ったから、
まず自分たちで探し回ったのだ。
 それでも、その場で、所轄署に対してすぐさまパトロールの増援依頼を出してくれたことを考えただけでも、
御の字だったのかもしれない。

 家の玄関前でへたれこむ秋巳と、その隣に幽鬼のごとくぼうっと立ち尽くす椿。
(そうだ―! 透夏さん)
 失望と困惑で染まった秋巳の中に思い浮かんだ人物。
 水無都冬真や柊神奈、萩原睦月と同様に連絡が取れなくなっている人。
 関係ないとは思ったが、こう立て続けに消息が判らなくなる事象から、もしかしたら、誰かに連絡がつけば連鎖的に
みんなの居場所が判明するんじゃないかと、なんの根拠もなしに夢想し、秋巳は携帯電話を取り出して呼び出す。
 果たして、携帯電話の向こうから聞こえる音は。
 今日三度目の繰り返し。
『この携帯は電波が届かないところ―』
(なんで―!)
 秋巳は力なくオンフックボタンを押すと、玄関脇の草むらにそれを放る。
 秋巳はいま自分たちを取り巻くこの現象に、頭がどうにかなりそうだった。
(なんなんだ! これは一体。どうしてこう誰も彼も消えてゆく―!)

「ねえ、兄さん」
 玄関の扉に背を預け尻餅をついている秋巳の前を塞ぐかの様子で、いつのまにか屹立している椿。
 その声は夜の帳が落ちた静かな街の空気の中に、染み入るように冷たく、それこそ夏の陽気に似合わず凛と低く冷たく響く。
 俯いたその表情は、玄関灯の逆光になり、よく伺えない。
「椿……?」
「ねえ。兄さん。皆いなくなってしまうんですね。私の前から」
「ど、どうしたの。椿!」
 慌てて立ち上がると、椿の肩を掴む。
「透夏さんも、睦月も、水無都さんも、それから、柊さんも。
 ねえ、皆、私の前からいなくなってしまうんですね。兄さんも、ですか?」
「な、なにを―」
 秋巳が抗議しようとしたその刹那。その一瞬。
「んっ―」
 秋巳の口を、椿が塞ぐ。その自身の唇を以って。
 それは、どのくらいの時間だったろうか。一瞬だったかもしれないし、一分だったかもしれないし、十分だったかもしれない。
 驚愕の感情が秋巳から時間の感覚を奪う。
 その口付けた部分から、椿の熱が吐息とともに秋巳に伝わる。まるで秋巳の心を焼き尽くすかのごとく。
 さらに、椿の汗の匂いと、やわらかな椿自身の匂いが、秋巳のそれと混じりあい、秋巳の世界を侵食する。
 秋巳は信じられなかった。いま、自分がなにをやっているのか。
 口付けをしている? 実の妹と? 
 

230:__(仮) (8/8)
08/04/28 23:01:47 unK66Evu
 
 秋巳は力任せに椿の肩を押し、無理矢理引き離す。
「椿、おまえは―っ!」
「ねえ。兄さん。兄さんもまた私を捨てるのですか。あのときのように」
 あのとき。
 父と母が相次いで亡くなり、悲しみに打ちひしがれた秋巳は、椿を捨てた。その存在を消した。
 その事実が秋巳の心に深く突き刺さる。いや、もともと秋巳の心の奥深くに突き刺さっていたのだ。
それがさらにぐりぐりと捻りこまれる。
 一生消えることのない杭を刺したまま塞がりつつあった傷口は、再びばっくりと開き、そこから血が溢れ出す。
「兄さん。私がただの妹だから、ですか。私が、単に如月秋巳の妹という存在に過ぎないから、ですか。
 だったら―。だったら、私は、あなたの親にも姉にも恋人にも親友にも妻にもなりましょう。
 だから、私を捨てないで。私は、あなたの望むものなんにでもなります。あなただけがいればいい。
 あなただけが欲しいのです。だから、あなたも私だけを受け入れて」
 そう言って、秋巳に再び飛びかかる形で接吻をする。
「やめ―っ!」
 秋巳が紡ごうとした言葉は、椿の口内に呑まれる。反抗は許さないとばかりに。
 それから、口を離すと、椿は双眸を細め、口の端を少しつり上げる。
「ふふ。ねえ。ほら。私は、あなたが失ってしまった全ての人間になります。
 だから、あなたも私の全てになって」
 それは微笑み。秋巳が初めて見る椿の微笑み。
 見るものが見れば、虜にされるであろうその笑顔。
 しかし、秋巳が感じたのは心の奥底からの恐怖であった。
 傍から見れば、椿はおかしくなってしまったのだろう、狂ってしまったのだろうと受け取れる。
 立て続けに、親戚が、親友が、幼馴染が行方知れずになり、その安否も判らない状態で、指数関数的に膨らんでいく不安に押しつぶされ。
かつての両親を失い兄に見捨てられたときの忌まわしい記憶と相乗効果を引き起こしてしまったのだろう。そう思える。
 秋巳が誰より肉親として愛している妹が、そうなってしまったら。それも、その素地を作り上げたのが他ならない自分であったのなら。
 秋巳は、一生かけても椿に尽くしたであろう。椿の望むままに。それが秋巳自身の幸せだと信じていたのだから。
 誰よりも愛していて、信じている妹なのだから。
 だが、秋巳にはもうひとつ信じている人があった。
 夕焼けの屋上での会話。真剣に射抜く眼差し。
 
 
 
 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ .・ ・ ・ ・
 お か し く な っ て し ま っ た の で は な く、 も と か ら そ う だ っ た と し た ら。
 
 
 
 だから、秋巳は言葉を紡ぐ。決定的な最後の一擲を。その言は、この上ない力を以って夏の夜空に吸い込まれる。
 
 
 
 
 
「椿。これが―! これが、椿の望んでいた結末なのか―!」
 
 
 
 
 
 
 


231: ◆a.WIk69zxM
08/04/28 23:02:42 unK66Evu
 
以上。投下終了です。
おそらく次ぐらいでラストです。

232:名無しさん@ピンキー
08/04/28 23:05:58 88UHPPWD
GJ!
次ぐらいでラストか…楽しみです

233:名無しさん@ピンキー
08/04/28 23:06:16 arDSLWhI
>>231
キモウト覚醒きたああああああああああああああああ!!超GJ!!

234:名無しさん@ピンキー
08/04/28 23:06:34 l/6Tyjgt
>>231
うおお、なんかドキドキする まさにクライマックス
椿にしてみれば「計(ry」なのだろうか

235:名無しさん@ピンキー
08/04/28 23:07:25 GmXIYyxh
>>231
GJ! 俺がこのスレを見始めた理由の作品が次でラストか・・・なんだか感慨深いと同時に寂しいぜ・・・
とにかく次回に期待してます

236:名無しさん@ピンキー
08/04/28 23:33:27 TcbQIvxa
椿がものすごくイィw
これはGJと言わざるを得ない。
ラストになるかもしれない続きにも期待

237:名無しさん@ピンキー
08/04/29 00:44:04 RwpaOC+e
常識ではラストに向けて一人、一人と着実に片付けるものだろうが、
まさか全員一斉に始末したのか?
予想外の展開ではあるが、突然編集者から打ち切りを宣告された漫画みたいだな。
作者さんも色々忙しいのだろうか。

238:名無しさん@ピンキー
08/04/29 01:44:34 oo22afgX
>>237
なるほど、そういう手法もあるのか。
と、では作者視点でもう一度見てみようと言ってみる。

>>231
GJ、陰ながら応援してるぞー。

239:ランボー1話
08/04/29 02:29:31 y6S8IblG
この後に投下しずらいが・・・
いきます


240:ランボー1話
08/04/29 02:41:15 y6S8IblG
214はプロローグ
ランボー1話
「実は・・・」

裕也には最近悩んでいることがある、それは妹の麻子のことだ、前までは兄を兄とも思わない
言動で裕也をいつも鬱にしていた麻子が高校入学以来なぜか乱暴さはなりを潜めて今
は、今までの分を取り戻すような懐きっぷりで少し疲れているためだった

入学式当日の夜
家でソファーに座りテレビを観ながらボーっとしていると、裕也の隣にピッタリとくっつ
くように座り兄の服の裾を掴み「私も一緒に観る」と言いテレビを観だした麻子に大きな
戸惑いを感じた、今まで麻子は裕也を避けるようにして離れて座っていた
一度ソファーで座ってテレビを観ていた麻子の一メートル位離れた場所に座ったらすぐに
別の場所に無言で移動し座り直したことがあった、その後思春期の娘を持つ父親の気持ち
が分かり自室で「俺まだ高一なのに・・・」と謎なことをつぶやきながら枕を涙で濡らし
たことがあった、そんなことを思い出した裕也は恐る恐る麻子に尋ねてみた

「なあ・・なんかあったのか?」
というと麻子は裕也の口元を見ながら顔を赤らめて
「なんでもない、この番組私も観たかったから」
と言うと
「本当に?」
「うん、いつも観てる」
「・・・・・釣り・・・好きだっけ?」
「・・え!?・・・う、うん少し、バス釣りは面白そうだね!」
「海でバスは釣れないと思うぞ」
「う、うるさい///」
真っ赤になって俯いてしまった、そんな麻子の自分に対する話し方と行動が大分変わった
様子に大きな戸惑いを感じて少し離れて座ろうとソファーの端に移ろうと移動するとすぐ
に麻子も同じように移動して先ほどと同じように座り直した、今度こそおかしいと感じ何
かあったのだと思いもう先程と一度同じ質問をしてみると
「当ててみてくださいに・い・さ・ん」
うれしそうに微笑みながら言う妹に少しドキッとさせられそれを誤魔化すように少し大きな声で
「わ、分からん」
そんな兄の様子に嬉しそうに微笑みながら答えを言おうとすると



241:ランボー1話
08/04/29 02:48:49 y6S8IblG
ピピピピピピピピピピピピ
と携帯の着信音が鳴った、裕也はビクッとすると慌てて通話ボタンを押し電話に出た
答えを言えなかった麻子は不満そうな顔をしたが兄が話しやすいようにチャンネルを取る
と音量を下げた

「もしもし?」
『私だよー』
「ん?美紀か、どうした?」
『んーとね明日暇?』
「何だ突然に」
『まあまあ、いいじゃないで、どうなの』
「まあ暇と言えば暇だな」
『じゃあ一緒に明日ショッピング行かない?』
「・・・荷物持ちとウインドウショッピングなら行かないぞ」
『幼馴染の頼みを聞いてくれないと勉強見てあげないぞ♪』
「くっ!・・分かったよ、行きましょうお嬢様」
『ウフフフフじゃ明日駅前で10時ね、よろしくじゃあ明日ね♪』
「10時ね分かった」
ピッ

フウとため息をつきソファーにもたれてテレビを観ていると
「・・・美紀さん?」
隣からものすごいオーラが出ている気配と声で妹が話しかけてきた、その声の重さにビクッ
となり恐る恐る妹の方を見ると笑顔で不自然なほどにニコニコ笑っている妹がいた
「は、はい!」
恐怖に声を上ずらせて答える
「デートですか・・・」
「い、いや荷物持ちをしてくれって言われたんだよねい、いやーマイッチングーよね?」
と最近の流行のネタで妹の顔を笑顔にしようとがんばってみるが、当然だめだったようで
妹は無表情でそうですかと言うと立ち上がり自室に入っていった、そのときチラッと見え
た妹の横顔は今まで見たこともないような怒りに満ちた表情だった

リビングにはハアーとため息をつく少年と
「江原さん・・」
という馬鹿な言葉が残された

何かいやな予感がしてもう一度今度は深くため息をつく裕也だった









242:ランボー
08/04/29 02:54:55 y6S8IblG
タイトルに深い意味はない映画で公開するようだからこんなタイトルになった

243:名無しさん@ピンキー
08/04/29 03:25:27 wR/3CiYm
一応投下終了なのか?GJといいたいが、微妙だな。

244:ランボー
08/04/29 03:55:41 y6S8IblG
ごめん・・これはスルーして下さい 

自分には才能がないことが分かった


           い い 経 験 だ た

245:名無しさん@ピンキー
08/04/29 04:07:54 np8H6d1A
最初に誤爆した時点で気づけよ

246:名無しさん@ピンキー
08/04/29 08:45:18 zJlFdYAm
才能など問題ではない。重要なのは、
「投下しない大天才より投下する凡人たれ」
これだけだ。

247:199
08/04/29 09:40:01 h1fU7f64
いろいろと妄想がにじみ出てきたので俺も198-199で話し書いてみた
長文投下も地の文も慣れてないから見苦しいところもあるだろうけど
生ぬるい目で見守ってくれるとありがたい。
ちなみに何レス使うかはわからないが多分3レスで収まると思う。
そんなわけで投下

248:名無しさん@ピンキー
08/04/29 09:40:35 h1fU7f64
「ごめんなさい。私・・・焼きそば屋の娘として焼きそばにマヨネーズまでは許せても、
 あなたみたいにマヨネーズとさらにケチャップをかけるような人は許せないから。
 だから・・・だから、ごめんなさい!」
「待って! マヨネーズだけでも美味しいけどケチャップをかけることでさらに美味しいから!
 まっ・・・お、美味しいからー!」
俺の必死の呼びかけにも彼女は振り返ることもなく、こうしてまた一つ俺の苦い青春の1ページが追加された

「というお話だったのサ。何で彼女の前で焼きそば食べてないのにそれを知ってたかは謎だけど」
落ち込んでいた俺を見かねて慰めに来てくれた幼馴染に説明すること約20分。
ついこの間出来た心の傷を自分から説明する羽目になり心が痛かったです。
「良伸もあたしもいつも食べ物関連で振られるねぇ~。
 そんなに食べ物の好みは悪くないと思うんだけど。まぁこういうときには自棄食いしますか」
そういうと幼馴染の町子はコンビニ袋からおもむろにおにぎりを取り出した。
きっとこうなることを見越して買っておいたのだろう。
「すまないね。振られるたびに慰めてもらっておまえと姉ちゃんには頭が上がらないよ」
「いいっていいって、あたしと良伸の仲じゃないの。ほんじゃまいただきまーす」
さすがに4回も5回もこんなことになってるとなれた物で
あからさまに同情しない町子の姿勢におもいやりを感じるとともにありがたい気持ちでいっぱいになる。
「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」
ありがたい気持ちがあふれはするがやはりこいつの食べ方はどこかおかしい気がする。
いやうまそうに飯を食うのは確かだがなんかこう・・・心の狭い男には受け入れてもらえないだろうと思う。

「しかしあれだね、お互い異性運ってもんがないねお互い顔はまぁまぁそこそこはいいと思うんだけど」
3つ4つおにぎりを食べ終えたあたりで唐突に町子が言い出した。
そういえばこいつも今まで彼氏が出来た例がなかったな
「そうだよな。俺たちそんな顔は悪くないよな・・・そこまで俺たちの食事って致命的なのか?」
「そんなことはないと思うけどねえ、でもあたしはこの食べ方直さないと彼氏も出来そうにないなぁ」
たしかに一般受けするような食べ方でもないけど変えようとして変えられるものなのだろうか?
「食いあわせは変えられるかもしれないけど変えたくはないよな。でも変えないと恋人も出来そうにないのか。むむむ
 あーもうお前でいいや、結婚して」
言い終わるとほぼ同時に町子の口からライスシャワーがバフゥッ! と噴射。
結婚とかけてこんな体を張ったギャグとはとんだサービス精神だ
「いきなり何言い出すの!? 振られすぎて頭がかわいそうになっちゃったの!?」
「何を失礼な。気心も知れてるし俺はあんま食い方気にならないしこれは双方にいいのではないだろうか
 と思っての発言だ。姉ちゃんも町子と仲いいだろ? 俺も割と町子のことも好きだしな」
顔を赤くした町子もなかなかいい顔してると思うし。と続けるとさらに赤くなったこれは脈ありなのではなかろうか
「と、とにかくいきなり言われても困るから一旦保留! しばらく考えてから答えだすからまってて!」
そういうと町子はそそくさと自宅へと帰っていった。いい答えが返ってくるといいが。


249:妄想のごった煮
08/04/29 09:41:38 h1fU7f64
※ ※ ※

ついにこの時が来てしまったしまった、としか言いようがない。
私と二人いつまでも幸福に過ごせるように育て守ってきた弟を我が物にする上で一番の障害になるだろう
良伸の、そして私の幼馴染の町子がついに良伸とくっつきそうになってしまった。
いつか来るだろうとは思っていたがまさか良伸のほうから告白を飛ばしてプロポーズするとは思いもしなかった。
非常時のためにカメラと盗聴器を仕掛けておかなければ手遅れになるまで気付かなかっただろう。危ない危ない
男言葉の姉でも受け入れてくれた良伸、悲しいときには慰めてくれた良伸、
鎖骨のラインがセクシーな良伸、性に目覚めた頃に仕掛けた私の下着で自慰行為を覚えた良伸、
はぁ、はぁ、良伸可愛いよ良伸・・・おっとついトリップしてしまった。
とにかくそろそろ既成事実を作ってもいい頃合だろう。早速あれを準備せねば

※ ※ ※

姉ちゃんも落ち込んだ俺を気にかけていてくれたようで「いい物を見せてやるから付いて来い」と言われ、
姉ちゃんの厚意を無碍にする気もない俺は誘われるままホイホイ姉ちゃんの部屋について行っちゃったのだ。
「この布をかぶせてある物体だ。きっと驚くだろうから心の準備をしてから布をめくってくれ」
そういった姉ちゃんの先には布がかぶせてある70~80cmくらいの物体が床においてある。
「いったいなんなのさ姉ちゃん、なんか振られただけなのにこんな大掛かりな物まで用意して。
 なんかの記念日でもないし、なにか姉ちゃんにも有ったの?」
「私には特に何もなかったさ、むしろこれからあるというかなんというか。とにかく早く布をめくってくれ」
待ちきれないかのような姉ちゃんの急かすような物言いに押され布をめくり何があるのかを見ると、

それは 玩具と言うにはあまりにも大きすぎた
大きく 醜く 重く そして毛深すぎた
それはまさにファービーだった

姉ちゃんこれは? と問う間もなくファービーが光を放ちそのまま俺は意識を 手放 し た  。



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