君に届けでエロパロat EROPARO
君に届けでエロパロ - 暇つぶし2ch500:横恋慕7(ケン爽陵辱)
08/12/18 02:26:25 UeqD900E
俺、今なに言おうとしたんだろ。
思わず口元を覆う。

『爽子って呼んでくれたんだよ』

そんなん、俺だってそうしたよ。

『いつだって平等で、優しくて』

そんなん、下心があったからに決まってるよ。

『ちゃんと私のこと見てくれて』

…俺だって、絶対見てたよ。同じクラスだったら飽きるほど見てた。

『いつだって、私の世界が変えるきっかけをくれるの』

なんで、俺じゃないの?
ずるいよそんなの、俺だって貞子ちゃんに優しかったじゃん。

俺のが先に出会ってたら

出会ってたら…?

「-ごめん、ちょっと用事思い出した。俺帰るわ。」

気分でも悪くなったのかな、と心配そうな彼女がちらっと目に入ったけど
俺にはそれをフォローするだけの余裕はなかった。

501:横恋慕 一旦終わり
08/12/18 02:28:26 UeqD900E
今回はココまでです

502:名無しさん@ピンキー
08/12/18 14:38:01 rxTsl69x
GJ!GJ!!
お~次も楽しみ
待ってたかいがあった

503:名無しさん@ピンキー
08/12/18 17:31:21 d1nc7Jb+
続き待ってます

504:名無しさん@ピンキー
08/12/19 00:57:06 oiqby0en
期待!

505:名無しさん@ピンキー
08/12/19 02:08:06 Df/7HgOw
GJ
KENTいいっすねー
続き楽しみにしてます

506:横恋慕8(ケン爽陵辱)
08/12/20 19:34:46 a5qsD4d4
>>494-500 の続き

…やっぱりあんな去り方よくないよな。
少し落ち着くとそんな後悔が襲ってきた。

去り際に見せたあの子の心配そうな顔がちらついて、胸が苦しい。

あの子に一言フォローを入れたら早く帰って寝よ。
あの子が帰ってなきゃいいけど。
そう思いながらクラスに取って返すと、もう人は誰もいないようだった。

あーあの子も帰っちゃってたか。
じゃあ明日フォローを、と帰りかけたとき部屋の奥に人影が見えた。

長い髪にあの子だと気付く。
声をかけようとドアを開けようとした時、もう一人いるのに気付いた。

風早とあの子が話しているんだ。
そう気付いた瞬間手が止まった。
教室の引き戸を少しだけあけると二人の会話が聞こえた。

『なあ、黒沼。…俺のこと、好き?』

彼女は微笑みながら、うん、と頷いた。

『うん、じゃなくて…ちゃんと、言って?』

彼女はぽぅっと赤くなって困ったように笑った。

『言ってよ。聞きたいんだ。』

『う、うん…風早君、だいすき…。』

心臓がばくばくいってる。

507:横恋慕9(ケン爽陵辱)
08/12/20 19:40:33 a5qsD4d4
なんでだよ。なんで、なんであそこにいるのが俺じゃないわけ?
俺だって、貞子ちゃんに優しかったよ
俺だって浮いてるあの子をなじませてあげようと思ったよ
俺だって
俺だって君を可愛いと思ったんだよ…。

二人の会話は続いた。

『じゃあさ、-キス、してよ。』
『え、あの…こ、ここで…?』
『うん。』

戸惑った顔で躊躇う彼女に風早は続けた。

『…ほっぺで、いいから。』

少しの間の後 彼女がそっと背伸びして風早の頬に唇を寄せたのが見えた。
はぁ、と溜息が一つ漏れる。

知りたくない答えを眼前に突きつけられたら絶望するしかない。

恋心に気付いたとたん失恋ってアリ?

立ち去ろうとしたとき、風早の声が聞こえた。

『黒沼…髪、ちょっと上げて?』

反射的に覗き見ると
彼女は不思議そうな顔をしながらもしなやかな黒髪をひとまとめにして上にあげた。
漆黒の髪と目に痛いほどの白い首筋の対比が鮮やかでごくっと息を呑んでしまう。

風早はその首筋に唇を落とした。

『…あ…っ』

彼女は思わず出たと言う感じの甘い声に自分で驚いたのか頬を瞬間に染め
瞳をゆっくり伏せた。

『お返し。-俺のって印、ね』

508:横恋慕10(ケン爽陵辱)
08/12/20 19:49:21 a5qsD4d4
俺はそっと戸を離れて走りだした。
やばい。
あれは、やばい。

セックスしたことがないわけじゃないのに。
女ってあんなだっけ?
女って、-あんなやらしい顔をするもんだったのか?


その夜俺ははじめて夢で魘された。
夢の中まであの白い首筋と、甘い声が追ってきた。

寝苦しくて眼を覚ました時気が付いた。

そっか、あの子を抱けばいいんだ。

====================================

今回はここまでです。
ピーピングケントはとんでもない結論に達したようです


509:名無しさん@ピンキー
08/12/20 20:32:24 c2ZLVyqm
うわああああああああ
キュン死する

超GJ!!!

510:名無しさん@ピンキー
08/12/20 21:01:56 QsDoZG9w
キュン死ぬ・・・・

511:名無しさん@ピンキー
08/12/21 13:03:25 t38vwCv8
やばいよやばいよー
いいよいいよー

GJ!

512:名無しさん@ピンキー
08/12/23 16:10:27 ymJmCR6Q
職人さん待ちの呟き
本スレでちょっと前に爽子はエロイ説が出てたけど
あれは納得できる。しかもピンの指摘のとおり
マニアックな色気だと思う。高校生くらいでは触れたらダメだよあの色気はw
てか風早と爽子がくっついたら普通にエロエロバカップルになっても
おかしくないと思う。それくらい爽子はエロイ。
風早は寧ろよく耐えてると思う
爽やかの塊である風早やモラルの強い爽子が恋愛の持つ狂的な
エロティシズムに振り回され、いけないと思いつつ我慢しきれなく
なっていく姿はエロイと言わざるを得ない。いけないと思いつつってのがいい。
ていうか本誌では絶対無理だろうからせめてココでは見たいw

513:名無しさん@ピンキー
08/12/23 21:00:03 +iV9o4h+
>>512
うんうん、自分も思ってたよ~、あのピュア漫画でw
爽子の色気はすごいよね。
モラルの強さからもだけど、儚さからでる陰の色気も持ってるような気がする。

風早のちょっと異常なまでの爽子への執着とか独占欲はそこに起因してるようにすら思える。
誰かが爽子に触れるの異常に嫌がるし。

もちろん爽子の内面もすきなんだろうけど。

それにしてもみなさん文才ありますね。
いつもGJありがとう!

514:名無しさん@ピンキー
08/12/23 22:36:41 ymJmCR6Q
陰の色気…!そうそうまさにそれだ!
色気ってどこか陰があるのが一番エロイ

爽子のどこまでも健全で健気な魂が光とするなら
あの儚さと陰に起因する色気が影で
風早はそのギャップにやられてるとも思うよ
つかピンの言うとおりマニアックで渋いw趣味だ
親父趣味とも言えるw

千鶴が色気ないのは陰がないからだよなあ
でも書きようによっちゃ千鶴もエロくできそう
メスライオン捕食系みたいな色気w

515:名無しさん@ピンキー
08/12/24 01:04:58 A1atMPBF
だから、こんなに風爽に萌えるんだな
納得した

やのちんは、ねっとりテクニシャンだと思うのは私だけだろうか
ピン矢野とか読んでみたい
外堀からじわじわ確実に仕留めにかかる矢野、罠に思いっきりかかるピンw

516:名無しさん@ピンキー
08/12/24 22:12:09 E+ZybqtC
むしろ矢野ちんは可愛い人だと思うよ
冷静で物事よく見てて自分は周囲の人間より大人じゃないの
って思っちゃってるとこが可愛い。
馬鹿にしてたピンにそういうとこ付かれて動揺し陥としてやる…!
な矢野ちんが見たいw
自分の中では
爽子は一歩間違えば男を破滅に誘うがけっぷちヤバ色気
千鶴は無邪気な大型肉食獣っぽい野生の色気
矢野ちんは小悪魔なようでいて実は可愛いタイプ
くるみは素でどSクイーンwM男を呼び寄せるよ!
(彼女が風早とうまくいかなかったのはSとSだからだと思ってますw)

517:名無しさん@ピンキー
08/12/25 09:36:59 6/WwNa3W
>>516
それを文にして投下するんだ
さあ、さあ

個人的にはM男とくるみが見たいww

518:名無しさん@ピンキー
08/12/25 19:07:14 QQiOalS+
龍が他の誰かに恋する展開きてほしいなあ
最後は千鶴と同じように何らかの形で恋破れて千鶴のとこに戻ってきてほしい
若しくは千鶴が引き戻す展開でもいい
龍が誰かさんに恋焦がれている間、千鶴がイライラするのがみたいw

519:名無しさん@ピンキー
08/12/26 20:59:40 +7bt1tKf
職人さん帰ってこないかな…

520:名無しさん@ピンキー
08/12/26 21:31:22 3mk80Apa
まあ師走で忙しいからね。
保守しながら待ちましょ。
本編の性格上職人さんは女が多そうだし
そしたら情緒的なストーリー長めのもんが多くなるし
ひとまとめになるまで職人さんは投下を控えてるんだよ
以下雑談
全然話は違うし、嫌いな人にはごめんだけど
スクイズの言葉と爽子って立場とか清らかさとかにてるなーとか
なんとなく思った。
まあ爽子がnice boatするとは思えないけどw

521:名無しさん@ピンキー
08/12/26 22:18:26 SX16cw0+
爽子は無意識のうちに色気をだしてそう。
果たして風早は、密室でふたりきりになったときとか我慢できるのか…?

522:名無しさん@ピンキー
08/12/26 22:26:22 DOv3uJtW
>518
龍が千鶴以外に惚れる展開が想像しにくいかなあ。
実際に【千鶴ひとすじ】って言ってるからね。
千鶴が龍のことを好きだと自覚してないからなおさら。
ここに投下されてた、龍にラブレターが来たと思い込んで
一人であわあわする千鶴が私のイメージっぽい。

523:名無しさん@ピンキー
08/12/26 23:34:06 z14gl8d/
自分は文章書くの苦手なもんで、申し訳ないけど職人さん待ち…

でも516さんな色気分析?もおもしろいねーw

爽子エロスに納得。
言動は天然で幼さもあるけど、きれいな心と芯の強さから醸し出す色気と、
脆く儚い色気両方兼ね備えてる。

風早は我慢できないと思うw 付き合いだせば、案外すぐに一応手だけは出しそうw
爽子が応えられるかはまた揉めそうだけどww

524:名無しさん@ピンキー
08/12/26 23:53:50 gpHP0OuT
爽子は天然だけど馬鹿じゃないから色気があるんだと思う。ちゃんと考えて悩める子だし、単純そうでダメなものははっきり言えるし。
そういう奥深さ(?)が色気として表れてるような気がする。

なんだか本誌で黒風降臨してからエロ妄想がスムーズになったし、職人さんもエロをたくさん書いてくれるようになって嬉しいw
切ない展開だったけど黒風はとっても好きだなー

525:名無しさん@ピンキー
08/12/27 14:03:22 zthrGp5r
爽子にキスした上にあまりの可愛さに思わず胸も揉んでしまって、
顔を真っ赤にして慌てるスケベ風早がみたい。

526:名無しさん@ピンキー
08/12/27 16:35:50 DXFFPrR2
職人さん待ってます!

527:横恋慕11(ケン爽陵辱)
08/12/27 18:06:20 oZmGIdqo
526タンの召還に答えたわけじゃないからねっ勘違いしないでよねっ

今から出かけるのでこんな中途半端な時間に間違ったツンデレキャラにて投下>>494-500 >>506-508の続き
ケン爽陵辱っぽい カプ注意
前回まではケントが爽子のエロ気にやられ…いや恋に落ちるまでだったので
ケント視点でしたが、今回より普通視点となります。(微妙にケント寄り視点かも)

=======================================
翌日寝不足のまま三浦が学校に行くと、
爽子が何やら可愛い小袋を千鶴やあやね、
そしてほしいと言った隣席周囲の人間にまで配っていた。
千鶴が早速あけて美味しそうに食べているものをみれば
どうやら手作りのチョコレート菓子らしい。

「どうしたのいきなり」

爽子はぽっと赤くなりながら嬉しそうに言った。

「師匠が、ああ言ってくれたから…」
「ああって?」
「手作りのものが喜ばれてるって…。よかったら、その師匠の分もあるので…」

爽子は三浦にもそう言って小袋を渡した。

528:横恋慕12(ケン爽陵辱)
08/12/27 18:12:43 oZmGIdqo
三浦がそれをぼんやりと礼を言って受け取ると爽子がおや?という顔をする。

「どうかした?」

いつも無駄にハイテンションな三浦がぼんやりと返事した事と
昨日の三浦の去り際とが爽子の中で結びつく

「あの、もしや体調でも…」

三浦は手を振って否定しようとして、途中で言葉を止めた。

「いや、なんともな…」

いきなり言葉を止めた三浦に爽子は心配そうに顔を向けた

「…実はさ、悩み事があってさあ。よく眠れないんだよね。」
「悩み事…!」
「―貞子ちゃんに相談に乗ってもらえたら助かるんだけどな。」

爽子は一瞬固まり、次の瞬間勢い込んで首を立てに振った。
「わ、私にそんな大役が務まるかどうかわからないけど、私でよければ…!」



ああ、そういえば人の役に立つのを至上の悦びとしてる子だっけな。
三浦はくすりと笑いながら待ち合わせに指定した場所で思う。
ここはめったに人が来る事のないカップル逢引の穴場で三浦もよく利用した場所だった。

そんな子につけこんじゃって、普通に悪人だよなあ俺。

三浦は自嘲的に暗く笑った。

529:横恋慕13(ケン爽陵辱)
08/12/27 18:15:44 oZmGIdqo
良心はまだやめろとちゃんと疼き続けてくれるのだけど、
じゃあ諦めるのかと問いかけるといきなりその訴えは黙り込む。

あの甘く芳しい微笑みも、くらくらするような甘い声も、
ふるりと忍び込んでくるようなエロい顔も全部隠してた貞子ちゃんが悪いんだよ。

三浦が考えているうちに待ち人が慌てたようにやってきた。

「す、すみません待たせてしまって…!」
「いや俺が早く来すぎてたんだよ」

どんだけ逸ってんだよ俺。

三浦は内心の苦笑を抑えた。

「あの、それで相談とは」
「あ、ちょっと人に聴かれたくはないから…」

あ、そうだよね、悩み事だもんね、と爽子は神妙な顔で
三浦に導かれるまま資材庫の扉の内側に入った。

酷いよね貞子ちゃん。
その無防備さは死ぬほど残酷。
自分がきれいだからって人もそうだなんて思っちゃダメだよ。

三浦は爽子に気付かれないようにかちゃりと鍵を閉めた。

530:横恋慕14(ケン爽陵辱)
08/12/27 18:21:54 oZmGIdqo
「あの、これ良かったら」

爽子は水筒からこぽこぽと温かい飲み物をコップに注ぎ三浦に手渡した。

「…なにこれ。」
「ハーブのお茶です…。精神安定などに効用がありますので…」

緊迫感の欠片もないとぼけた言葉に、ああ、そう…などと生返事をしながら
口にそれを含む。

「…あ、いい匂い。」

三浦が思わず洩らした言葉に、爽子は嬉しそうに笑った。
普段固い表情の多い爽子の笑みは蕾がほろりと解けるような感じがする。
三浦は無意識にぎゅうっと胸を抑えた

「あの、やっぱり具合が…?」
「…どこも悪くないって。」
「あ、あのじゃあそのお茶が口にあわなかったのかな…」

ハーブって好き嫌いわかれるもんね…やはり緑茶にすべきだった…などと
ぶつぶつ呟いている爽子に三浦は言った。

「いや、うまいよ。…これもうまいし。」
そう言って三浦はさっき爽子がくれたチョコレートを取り出し、
ひとつ口に放り込んだ。
嬉しそうに頬がぱぁっと紅潮する爽子に三浦は続けた。

「うん、ほんとにうまいよ。-味見してみる?」

「いや十分に味見は…」

爽子の言葉は途中で遮られ、そして飲み込まれた。

531:横恋慕15(ケン爽陵辱)
08/12/27 18:28:35 oZmGIdqo
何が起こったのかわからず爽子が目を見開く間にも、
その柔い唇は貪るように弄られる。
強くなったり弱くなったりしながら何度もそれは繰り返された。

爽子の見開いた目から苦しさのあまりに涙が滲み出た時、
ようやく三浦は爽子を解放した。

状況がつかめず、ただ奪われた酸素を取り入れるために
短く荒い息を繰り返す爽子に三浦はなんでもないことのように言った。

「キスの時は眼を閉じるんだって風早はおしえてくんなかった?
あ、そっか風早はチェリー君か。もてもてのくせに彼女作んないからだよなあ。
処女と童貞の組み合わせなんて最悪だねぇ。セックスがちっとも気持ちよくないじゃん」

「し、ししょ、何を」

「そんな色気のない呼び方、もうよしなよ。
今から俺たちセックスするんだしさ。」

軽い口調で絶望的なことを告げられ爽子は一気に蒼ざめた。
現実感がないほど、唐突な展開に事態を完全に理解は出来なかったが、
このままでは取り返しがつかない事になる事だけはわかった。

爽子は狭い室内でも三浦から身を遠ざけるようにしながら
後ろ手でドアを開けようとした。

「!?あかない!?」

532:横恋慕16(ケン爽陵辱)
08/12/27 18:37:19 oZmGIdqo
「逃げちゃだぁーめ。いいじゃん、一回くらい。
風早と違って俺はうまいよー。そうだ男のツボ教えてあげるよ。
風早も悦ぶと思うなあ。」

三浦は爽子の手をぎゅっと掴んだままぐいっと彼女の体を引いた。
細く軽い爽子は羽のようにあっけなくゆらりと揺らぎ、
あっという間に爽子の華奢な体は三浦に組み敷かれていた。

爽子は資材庫に無造作に置かれた古い大きなテーブルの上に
両手をおさえるように貼り付けられた。
三浦は片手で抑えているというのに爽子の二本の手はまったくその力に対抗できない。

(嫌だ怖い…!)

爽子は本能的に怯え、小さく震えた。

「あーそんなに怖がらないでよ。
爽子ちゃんだって初めて、ってわけじゃないんでしょ?」

爽子は涙を浮かべながら首をぶんぶん振った。
「お願い、やめて…っ」

爽子と風早はまだ、そんな関係ではなかった。
お互いの気持ちを確かめ合い、十分なほど求め合ってはいたが、
風早は爽子の歩むゆっくりとした恋愛ペースにあわせると言ってくれたのだ
=============================================

出かける時間にて続きは深夜

533:名無しさん@ピンキー
08/12/27 20:52:31 DXFFPrR2
キター!!
ありがとうございます!

イイ所ですんどめ…
続きが早く読みたいです

534:名無しさん@ピンキー
08/12/27 23:09:01 n/iH2WAn
横恋慕さんの投下までの暇つぶしに、読んでくださると嬉しいです。

これから投下の話は、龍×千鶴の>236の話の続きっぽくなっています。
またエロまで持っていけなかったけど、
なんとなくそんな雰囲気に持っていけました。
次こそは……!

龍ちづNGさんはタイトルNGでお願いします。

535:君に触れたい。1
08/12/27 23:11:17 n/iH2WAn

 初詣は毎年、龍と行く。
 毎年約束をしなくても、いつもの時間に龍の家に行けば、準備万端の龍が待っているはずだ。
 いつもと何ら変わらないけれど、二人の間柄は去年とは違う。
 龍の気持ちを、泣きじゃくった耳ながらも千鶴はしっかりと聞いている。が、しかし、一向にカレカノの雰囲気にならないのが、この二人だった。


「おっちゃーん、龍、いる?」
 いつもと同じように店に顔を出すと、龍の父親が返事をくれる。
「おお、ちづちゃん。昨日まで手伝い有難うなー」
 毎年のことだが、長期の休みに入ると千鶴は龍の家業のラーメン屋を手伝う。昨日で年内の営業を終えたが、龍の父親は掃除のためか、カウンターの中にいた。
 その礼の言葉に、いやなんの、と照れながら階段を上がろうとする背中に、再び声が掛かる。
「……いやほんと、ちづちゃんがうちの娘だったらなあ!」
 前にも聴いたことのあるセリフ。徹に片思いをしていた時だ。儚くも破れた恋だったけれど、そうして気付いたことがある。龍だけは、失いたくないと。
「……あたしも、そうなりたいよ!」
 照れ隠しが、逆に大声になる。瞬間、龍に聴こえたかもしれない、と顔を赤らめた。
 引き戸を開けると、はやりそこには出かける準備を整えた龍がいる。
 さっきのセリフが聞こえてたのではないかと龍の表情を伺うが、その無表情からは何も読み取れなかった。


「んじゃ、行ってくる」
「おっちゃん、またねー」
「おう、気を付けてなー」
  毎年繰り返されてきた会話は、やっぱり今年も変わらない。それが心地いい。
「相変わらず人多いねー」
 神社に近づくにつれ、人口密度が上がる。徐々に、人を避けながら二人で並んで歩くのが困難になってくる。
 今年は特に人出多いな、などと考えながら、冷たくなってきた手に息をかけていると、急に龍が立ち止まった。千鶴も同じように足を止めるが、龍は何も言わずに立ち尽くしている。訝しげに見ていた千鶴が口を開く。
「……なに」
「ん」
 龍はひとことだけ言うと千鶴の手首を掴み、そのまま自分のダウンジャケットのポケットの中に千鶴の手を収めてしまった。
 そして龍の手が同じように入って来て、ポケットの中で重なる。
「りゅっ」
 あまりの突然な出来事が、千鶴の声をひっくり返す。そんな声に龍の言葉が被る。
「手袋くらいしてこい、バカ」
 いつにも増してぶっきらぼうなのは、照れているからだと分かる。それが分かる自分が嬉しい。
「バカって、…アンタも手袋してないじゃんっ」
 軽口を言い返しながら、千鶴は大きな手に包まれる温かさを感じていた。


536:君に触れたい。2
08/12/27 23:13:21 n/iH2WAn
 
 賽銭を投げ願い事をし、去年は飲みそびれた甘酒を堪能し、新年を迎えた後におみくじを引いて互いの結果を罵りあう。
 毎年恒例の行事だが、違うことと言えば、往復する間、千鶴の手は龍のポケットに入ったままなこと。そして歩を進め、龍の家の前に着いて、千鶴が感じた感情。
 離れ難い、というその初めての気持ちに千鶴が戸惑っていると、龍が口を開いた。
「……上がってくか?」
「うん!」
 間髪いれずに返事をして、龍に苦笑いされる。家は近所だから、いつだって帰れる距離だ。龍と出かけていることを知っているわけだし、多少遅くなったとしても家のほうでも心配はしないだろう。
 店に入ると、やけに静かなことに気がつく。
「あれ?おっちゃんは?」
「商店街の忘年会……もう新年会か」
「あ、そ……」
 二人きり、ということに慣れているはずなのに、なぜか千鶴に緊張が走る。
 前みたいにキスされんのかな、と過ぎった頭を振る。いや、何かを期待しているわけじゃないんだあたしは。
 自分に言い訳しながらいつもの癖でベッドに座り、即座に後悔する。ってか、これじゃあ誘ってることにならないか?いやだけど今座るとこ替えたら超怪しいし。って、なんでキョドってんのあたしっ!
「千鶴?」
「にゃっ、にゃにっ!?」
 思考回路が混乱を極めていた矢先に呼ばれ、回らない舌で答えると、龍が吹き出した。
「にゃにって………ぶっ」
「な、なに笑ってんのさ!……あ、こら、笑うな!笑うなって言ってんの!」
 くつくつと笑い続ける龍に自分の緊張が見透かされていたような気がして、千鶴はクッションで龍をバシバシと叩く。それを手でガードしながらも笑い続ける龍。そして、その笑いが千鶴にも伝染した。
 二人でひとしきり笑い終えると、どちらからともなく手をつなぐ。
 目を瞑るタイミングなんて勉強したわけじゃないのに、2度目のキスは前回よりもスムーズだった。
 不思議だ。兄弟みたいに育った相手が、こんなに大切になるなんて思ってもみなかった。そしてその相手の唇がこんなに心地いいなんて。髪や頬を撫でられるのが、こんなに安心するなんて。
 誰かに教えられた訳じゃないのに、顔の角度を変えている自分に驚く。鼻がぶつからないように、なんて、自然の成り行きで、考えてするものじゃないんだ。
 自然の成り行きは、その後もやってきた。龍が自分の身体をベッドへと倒したのだ。流石の千鶴も、付き合っている男女が「そういうこと」をすることくらいは知っている。知ってはいるが。
 いやいやちょっと待て、それはいくらなんでも早い気がする。そんな思考が千鶴を支配する。
「りゅ、龍っ」
「……ん?」
 唇が離れた隙に、呼びかける。とりあえず、こっちに(今は)その気がないことを伝えなくてはならない。
「あ、あのさ」
「いや?」
 先回りして言われると、言葉に詰まる。
「いや、……イヤじゃないんだけど……」
「だけど?」
「ま、まだ早いような……」
「そっか」
 そのあっさりしすぎるくらいの引き下がり具合は、逆に拍子抜けするくらいだ。龍は横たわったままの千鶴を起き上がらせると、ぽんぽんと千鶴の頭を撫でた。
「俺は結構前から我慢してた」
 そんなことを微塵も感じさせなかったクセに、唐突に本音を言う龍に戸惑う。だって、キスだってあれ以来してなかったじゃん。そんな千鶴の感情を余所に、龍が話し始める。
「中学のとき、暴れ馬だった千鶴を本気で負かしたの、どうしてか分かる?」
「……ああ、アンタに負けたアタシの黒歴史ね……」
喧嘩100連勝を目の前にして龍に戦いを挑み、あっさりと負けてしまった千鶴の古傷だ。当時の感情が蘇ったのか、屈辱オーラに包まれる。
「アンタに勝てば100連勝だったのに……!」
「他の男にあれ以上千鶴を触らせたくなかった」
力こぶを掲げようとした千鶴の腕が途中で止まり、驚きの顔で龍を見る。
「龍」
「もし俺を負かせば、千鶴は次の誰かと対戦したろ?いくらアイツらが千鶴を女としてみてなくても、喧嘩しながら千鶴に触れるのがイヤだったし……」
「アンタ今自然な流れで喧嘩売った?」
 そういいながらも、龍がそんな気持ちでいてくれたことを嬉しく思った。もしかして我慢ってその時からかもしれない、とも思ったが、本人に確認するのは止めておいた。 
『あの時負かされたの、チャラにしてやってもいいかな』
 いつになるかは判らないけど、いつかきっとその日が来る。それまで龍を我慢させることが、千鶴にとってあの時に負けた仕返しになるのかも、と、内心で小さく笑った。


 了


537:名無しさん@ピンキー
08/12/28 01:15:58 NNnpX+cK
>>527  >>535
いっつもスレ巡回では真っ先に見に来ているのに、うっかり寝てしまった日に限って…!!
二人ともGJGJGJぅぅぅぅぅうう
続き期待してます                             全裸で


538:横恋慕17(ケン爽陵辱)
08/12/28 01:52:00 iGuSaUdn
>>537今夜は寒いから風邪ひくなよ

>>532続き

実際爽子は風早の施す深く濃厚な口付けにようやく慣れ、
その快感に酔う事を覚え始めた程度だった。

それでも爽子はその先にあるものを決して無視していたわけではなく、
いつかはあける事になるその扉を、できることなら風早と開きたいと
胸の奥で大切にその疼きを育てていた。

その深奥の扉が今無残な形で踏みにじられようとしている。

(風早君…っ助けて…)

泣き始めた爽子の表情にサディズムを強烈に煽られながらも
三浦はそのことに気付いた。

「…え、まさか、まだシタことないの…?
うそだろ、あんだけエロいオーラ撒き散らしといて…。」

三浦は本当に衝撃を受けていた。

あの、放課後の教室での二人の秘め事には尋常じゃないエロスが漂っていた。
なのに、本当にこの二人には体の関係がないというのだろうか。
衝撃のあと、じわりと幸福感が三浦を包んだ。

じゃあ、少なくともこの子の『初めての人』には、なれるんだ。


539:横恋慕18(ケン爽陵辱)
08/12/28 02:03:33 iGuSaUdn
そしてそのままこの二人の仲が壊れてしまえばいい。
そこに漬け込む余地ができるなんてさすがに楽天的な俺でも思わないけど
…少なくともこの子の『特別』には、なれる。

三浦はあいた片手で呼吸に合わせて上下する爽子の胸をやんわり刺激した。
びくんっと爽子の体が三浦の体の下で跳ねた。

「爽子ちゃんさあ、こないだ教室で風早とイイコトしてたでしょ。」

話しながら爽子の制服のリボンをしゅるりと外した。
赤いリボンがはらりと哀しげに落ちた。

三浦はそのまま片手は爽子のブラウスのボタンをぷちぷちと外した。
第3ボタンまで外したところで再度爽子の桜色の唇に自分の唇を覆いかぶせ、
震える唇をこじ開け生ぬるく蠢く舌をねじ込んだ。

苦しそうに身をよじりながら逃れようとする爽子だが、
慣らされた舌は三浦の執拗な口付けに反応し勝手に絡んでいく。

「…んっく…んんぅ」
ちゅぷっと口腔内の粘液が銀色の糸を引いて離れた。
三浦は熱い息を満足げに吐いた。

やっべぇ キスだけなのに俺すごいことんなってる…体が燃えるみたいだ。

540:横恋慕19(ケン爽陵辱)
08/12/28 02:13:42 iGuSaUdn
三浦の唇はそのまま爽子の白い首筋へと移っていき、
ちゅっと音を立てて吸い付いた。

「…ぁあっ…!」

「そうそう、そんな感じの甘い声で喘いでた。…めちゃくちゃエロかった。」

三浦は少し笑いながら言った。

「あれみてたらさー勃ってきちゃってさ。…あの日何回も爽子ちゃんで抜いたよ。」
「ぬ、抜くって?」
「あ、知らない?こうやって…」
と三浦は爽子の片手の拘束を解き、自分の性器に触れさせた。

爽子が触れた箇所から甘い痺れが電撃のように広がる。
三浦は怯える爽子の小さな手にそれを握らせた。
そして熱い息と共に言った。

「…はぁ…っ…自分で動かすんだよ。イクまで。」

三浦はうっとりと爽子の羞恥に染まる耳に囁いた。

「爽子ちゃんのHな顔とか声とか体とか想像しながら、何回も。
…すっげー気持ちよかった。…だからさ、俺のになってよ。」

541:横恋慕20(ケン爽陵辱)
08/12/28 02:33:12 iGuSaUdn
爽子は呆然と三浦を見た。

この人は一体何を言い出したのだろう。

爽子は懸命に小さな体の全力で抗いながら
途切れ途切れに言葉を搾り出した。

「わ、わたしは風早君と」

「別れなよ。別れて、俺にしなよ。俺の」

三浦はその言葉を口にするだけで、ぶるりと恍惚感が身を駆け巡った。

「俺だけのカノジョになってよ。」
(続く)
---------- キリトリ -----------
今回はここまでです。

少し字数が余りましたので(PK2だと1回500字前後しか投下できない)
小ネタ カプは風爽 龍ちづ前提で。

ある日の事。
女の子同士のパジャマパーティを開催中での出来事。
夜も更けていい感じでみんなナチュラルハイになってくると
思春期の女子らしく恋愛話になる。
そんな中千鶴が赤い顔でようやくと言った感じで話し出した。
「あのさっ…そそそ、その気にさせるにはどうしたらいいのかな」
あやねは飲んでいたお茶を噴出し 爽子はその気…?と疑問符を浮かべ
あやねにこっそり解説してもらったあとぽっと赤面した。
---------- キリトリ -----------
おっと字数が尽きたようだ。


542:名無しさん@ピンキー
08/12/28 02:58:12 NNnpX+cK
ミ`ー‐、
  `⌒丶、'ー-、_       +             十
     ̄\―ヽ._ 二_‐-
       \   \   ̄ ‐-       ̄二二_ ―_,r'⌒ヽー、
        ̄\ ̄ \‐-     ╋__..ニ -― ´ ̄ __... -―一┘
  +  ニニ ー--\   ⌒Y´ ̄ `丶     __,. -‐二´  ̄ ―     +
           ̄\    !   =,. -‐ 二_
          _   ヽ.._     ノ
           ̄   〉   ー- ノ三二   +  待ってたかいがあったぜ 
    十       ̄―/  ,'   /二  ̄ _     
        ニー/⌒∨  /  二/ /⌒'l    ̄
      _   / l /二    /  ,イ  |二_
        / /| / .ノ 〈. ′ / | _|__     ╋
      ̄_/ _/_ヽ_,   .__,/  |  |_
     彡ニ ,ノ __(     )_   〈__ 三ミ      +
   +  `⌒   ̄ V''V ―       ⌒


543:名無しさん@ピンキー
08/12/28 03:07:03 Msidjy74
ちょw落ち着けw

>>538
ありがとうありがとう
待ってた甲斐がありました

激怒した風早乱入とか…ないかなw

544:名無しさん@ピンキー
08/12/28 03:23:22 iGuSaUdn
>>535
龍ちづ(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ
ちづ可愛いなあ 風爽とはちがうじれったさがなんかこうくすぐったくていいねえ

541の小ネタの続き

「千鶴ちゃんはそのままでもすごく、か、可愛いと思うよ…!そのままで
いればいいと思う…!」
爽子は拳を握り主張し、千鶴は可愛い奴…!と爽子を構い倒した後、ポツンと言った。

「別にそういうことしたいわけじゃないけど、でもあたし、足には自信があるけど
色気にはいまいち自信がないっつか…。ずっと幼馴染やってきてるからきっかけがつかめないつか」
頬杖をつきながらいいかげんに聞いていたあやねもその呟きで、あ、意外と真面目な
悩みなんだと向き直った。
「まあ、あの朴念仁相手だしねえ…。」
あやねはふむ、としばらく考え、どうしたらいいんだろうとオロオロしている爽子に言った。
「爽子。アンタ、見本みしてやんなよ。」
「…ええええっ!?わ、私が!?そういう大人な分野はあやねちゃんの方が…!」
しかしあやねはびしっと言った。


545:名無しさん@ピンキー
08/12/28 03:44:21 iGuSaUdn
小ネタ続き
「ちづみたいなビギナーにあたしの真似ができるわけないでしょ。相手のタイプも
だいぶ違うしね。風早なら龍の親友だし、タイプもあたしの相手よりは近いでしょ」
少し躊躇していた爽子は千鶴のすがるような眼をみて、うん、とキッパリ頷いた。
「役に立てるかどうかはわかんないけど、精一杯やってみるよ…!」
大好きな親友のために 一肌でもふた肌でも脱ごうと思う爽子。
「え、でもどうすればいいの…?」
首をかしげながらあやねにそう問うとあやねはさらりと言った。
「簡単よ。いつも風早を誘う時みたいにやってみればいいのよ。」
「さっ誘うって…!」
真っ赤になる爽子ににやりと笑いながら、あやねは言った。
「いいからやってみなって。風早狼化スイッチがあるんでしょ?さ、あたしを
風早だと思ってやってみな」
赤くなりながらも爽子は千鶴にもう一度眼をやると覚悟を決めた。
そしてすっとあやねの前でかがむとあやねの腕に手をそえ、胸の辺りから
彼女を見上げるようにした。そのまま爽子はあやねをみつめ小さな声で
囁くように言った。
「…すき。」

一瞬その場の時間が止まった。
そして 



546:名無しさん@ピンキー
08/12/28 04:18:51 iGuSaUdn
次の瞬間 あやねは真っ赤になった。
「あっあやねちゃん!?」
あやねは冷や汗を隠しながら気丈にも言った。
「アンタ、それ風早にほんとにしてるの?」
ぽっと頬を染めながらこくんと頷く爽子。
あやねはその瞬間心の底から風早に同情した。
この色気は、やばい。女でもなんかこう変な気分になりそうだわ。
ヘタレだのなんだの貶してごめん。
風早、アンタよく耐えてるわ…。
心配げな爽子をよそに千鶴はそっか、と感心しながら真似しようとした。
「す…だぁーだめだあああ!そんなこといえるかあああ!」
うん、アンタのキャラじゃないわね…。どっちにしろビギナーのちづにこれは
荷が重過ぎる。
爽子は千鶴の様子をみて 役に立てなかった…と一瞬落ち込んだあと
そうだ!と顔を輝かせた。
そしてごそごそとクローゼットの中から(注:爽子んちだった)
赤い紐を取り出し、千鶴の手首にぐるぐる巻きつけた。
「…なにこれ。」
「私はあんまりうまく縛れないんだけど…」
あやねは盛大に噴出した。
ちょっとあんた達なんつうプレイしてんのよ!!!!
てか爽やか王子と純情姫のウブコントカップルでしょうがあんた達は!

547:名無しさん@ピンキー
08/12/28 04:32:36 iGuSaUdn
あやねががま蛙みたいに汗をたらたらと流してるのも知らず
爽子のトンでもレクチャーは続いた。
「あとね、これが参考資料。大事なところに付箋がはってあるから…」
千鶴が手に取ったそれはいわゆる『エロ本』
「ちょっと待った!爽子これはどうしたの!」
あやねはフリーズを強制終了させ、千鶴からその本を取り上げた。
これも風早がよこしたんなら今からでも別れさすか…とあやねが不穏な事を考えていると
爽子があっさり答えた。
「荒井先生が、洗濯のお礼にとくれたので…」
男性の心をもっと学びたいと相談したら…と続きあやねは眩暈を覚えた。
ピンもさぞかし困ったのだろうけど…けど。
あやねは大きい溜息をひとつついた。

結局 千鶴にとっては何ら有益な情報はないまま勉強会は終わりを告げた。

しかしそんな悩める千鶴は龍が千鶴の無防備な寝顔や、何の警戒もなく
摺り寄せる体や、すらりと伸びた足が溌剌と駆け回る姿に日々我慢を
強いられていることなど知る由もない。
結局のところ爽子が一番最初に言った『そのままでいればいい』という
アドバイスが一番有効だったのだ。
(おしまい)

以上小ネタでした。

548:名無しさん@ピンキー
08/12/28 09:42:24 GK3o4PoS
GJすぐる………!!!!



549:名無しさん@ピンキー
08/12/28 12:00:51 DsSBZtcq
>>527
>>535
お二方共、GJ
幸せな気分で正月越せそうです

550:名無しさん@ピンキー
08/12/28 23:52:42 siznR7rZ
職人さん方GJすぎる!!
仕事で疲れた私の癒しです。
職人さん方ありがとう。。。

551:名無しさん@ピンキー
08/12/29 01:31:41 PjGJcCL/
>>535
千鶴がかわいすぎてドキドキするw龍ちづはいつの間にか押し倒されてそうなとこがたまらない

552:名無しさん@ピンキー
08/12/29 23:06:49 cTi3DZtA
神職人様今日も待ってます!

553:名無しさん@ピンキー
08/12/30 03:38:35 Voxbmqq8
書いてみたけど無駄に長くてしかもエロくならかった・・・

554:名無しさん@ピンキー
08/12/30 03:46:18 357eC5um
お願いします!!!

555:名無しさん@ピンキー
08/12/30 04:37:59 BIKAkcbH
おお~
私も待ってますよっと

556:滑稽ラブ
08/12/30 04:47:36 Voxbmqq8
553です。
待っていてくれるようですのでだらだらと投下してみます。

ちょい積極爽子と、いっぱいいっぱい風早で。
筆者はSなんでいっぱいいっぱいな風早好きなんです。
一応、ラブラブ設定です。
なんだろう。もちろんエロパロなんだけど、
すごーくエロくもなく、
なぜこうもリアルな滑稽さを追求してしまうのか。
自身の経験が滑稽だからか。なんなんだ。

557:滑稽ラブ 1
08/12/30 04:51:05 Voxbmqq8
最近の自分はなんだかおかしいと、爽子は感じていた。
風早とデートを重ねるたびに、ドキドキしすぎて話も上の空になってしまう。
7月に入り、暑さが増してきたため、薄着なのは仕方ないとして、
どうしても、自分よりたくましい風早の腕や喉元、
広い背中を間近で見ると、触れたくてたまらなくなってしまうのだ。

「あのね、わ、私・・・変態かもしれない・・・」
消え入るような声で真っ赤になりながらそう告白した爽子に、
あやねは卒倒しそうになった。
これから風早とデートだという爽子に突然呼び出されたと思ったら、
泣きそうな顔でこの相談だ。
とりあえず、詳しく話を聞いてみることにした。

「・・・つまり、爽子はもっと風早が欲しい、ってことなのね」
あやねにはっきり言われ、爽子はますます真っ赤になると、
泣きそうな顔をしてあやねを見た。
「や、やっぱり変かなぁ?」
その様子があまりにもかわいくて、あやねは思わず吹き出してしまう。
「変じゃないわよ。好きなら当然のことだもの。
 相手のことをもっと知りたくて、もっと触れていたくて、全部欲しいって思うものよ。
 ・・・・風早に、そういうことは伝えてみたの?」
爽子は驚いたように両手を顔の前で振って否定した。
「まっ!まさか!そんなの、恥ずかしくて言えないよ・・・
 変な子だって、思われちゃいそうで・・・」
少し呆れたため息をつきながら、あやねは苦笑した。
「だーかーら、変じゃないってば!風早だって、同じこと思ってると思うよ。
 素直に言ってみればいいじゃない『触れて欲しい』って。
 そんなんで嫌いになったりするやつじゃないと思うよ」
「そ、そうかなぁ」
戸惑いながらも爽子は、半分納得したようにうなずいた。
 
風早とのデートに向かう爽子をあやねはにこやかに見送る。
「それにしてもあいつ・・・今まで我慢してやってたのね」
あやねは風早の努力が並大抵のものではなかっただろうことを思い浮かべ、
少しだけ彼を見直した。


558:滑稽ラブ 2
08/12/30 04:55:30 Voxbmqq8
「まいったな・・・急に降り出すなんて」
海辺で遊んでいた二人は、突然の雨に慌てて近くのコンビニの軒下に入った。
風早は、止みそうもない雨を見てため息をつく。
薄手のワンピースを着ていた爽子の服は、雨で体に張り付いて、
下着のラインが浮かび上がっていた。
見てはいけないと思いつつもついつい風早の目は釘付けになってしまう。
「と、とりあえず服乾かさないと!」
理性で何とか視線をそらしつつ、風早は着ていたシャツを爽子に羽織らせた。
「え、私、寒くないよ?」
きょとんとした顔で爽子が風早を見上げる。
「いいの!着てて!」
爽子の上目づかいに負けないように、風早は強引に爽子の肩を押さえた。
爽子は風早の強引さに一瞬首をかしげ、その後ふと見下ろした自分の胸元に
下着のレースが透けているのを確認したらしく、
耳まで赤くなって押し黙ってしまった。

なんとも気まずいことに、目の前にいかにもそれらしきホテルがいくつも建っている。
海辺で遊んでいた分には気づかなかった(というか気づかない振りをしていた)が、
この状況では否が応にも目に入ってくる。
風早はできるだけそういうことは考えないようにしてきた。
もちろん、爽子とそういうことをしたいと思わないわけではない。
というかそういうことをしたいと思わない日はないくらいだ。
けれど、自分が望めば彼女は拒否できない性格だとわかっていたし、
だからといって彼女に無理強いをしたくなかった。

『そいういうのは、お互い自然にしたいと思ったときにするものだよな』
そうは思いつつも、いつまで自分が我慢できるのかは定かではなかった。

559:滑稽ラブ 3
08/12/30 04:58:52 Voxbmqq8
気がつくと、ホテルの入り口に立っていた。
「・・・・・えっ?!」
あまりにも予想外な展開に、風早は思考が停止しそうになる。
隣には、しっかりと風早の手を握った爽子が意を決したような目でホテルを睨んでいた。
「じゃ、じゃぁ、いきます!」
爽子は喉をごくりと鳴らすと一歩足を踏み出した。
「ちょちょちょちょちょっと待って!黒沼、わかってんの?!」
あわてて爽子の手を引き戻して、風早が爽子の前に立ちはだかった。
「え、何を?」
「これって、その、つまり、ら、ら、・・・・ホテルだよ?!」
湯気を出しそうなほど真っ赤になりながら風早が爽子に諭すように言った。
「うん・・・・でも、風早くん、そのままじゃ風邪引いちゃうよ」
爽子も少しだけ赤くなりながら、けれども困ったように眉を寄せて言う。

確かに、風早は先ほどからくしゃみがとまらない。
爽子はそんな風早を見かねて、決死の覚悟でホテルの前まで風早を引き連れてやってきたのだ。
「こ、ここなら、きっと服も乾かせると思うの」
そういって無理やり笑う爽子を見て、風早は観念したように小さく息をついた。

彼女が自分のことを心配してくれるのはよくわかる。
そして、その彼女の純粋な想いを自分が無碍にする事ができないこともよくわかっている。
大丈夫、自分をしっかり持っていれば、どんな状況だって
自分の欲望だけで彼女を泣かせることはしない。
そう言い聞かせて、風早は、爽子を見て情けない表情で笑った。
「そうだな、じゃあ、服、乾かそうか」

560:滑稽ラブ 4
08/12/30 05:03:10 Voxbmqq8
なにしろ2人ともこういうところに来るのが初めてなので、システムがよくわからない。
「料金はかいてあったからわかるけど、前払い・・・かな?」
「あ、もしかしてこのボタン押すのかも・・・」
「わ、光った。・・・これって勝手に入っていいのかな」
「誰も、いないのかな・・・」
緊張もあいまって、2人ともなぜか饒舌になってしまう。
周りから見たらさぞかし滑稽だろうと思うものの、そんなことを考える余裕すら2人にはない。
ただ、妙なテンションだったことは確かだ。

ようやく部屋に入り、一息つく。
「なんか、部屋に入るだけで一苦労だね・・・・」
どっと疲れが出て、二人は一瞬顔を見合わせると思わず吹き出してしまった。
「黒沼ビクビクしすぎだよ!」
「か、風早君だって!」
ひとしきり笑った後、ふと訪れる沈黙に、どちらからともなく目をそらしてしまう。

小さくくしゃみをした爽子に、風早が洗面所からタオルを持ち出して差し出した。
「先に、シャワー浴びてあったまりなよ。着替えもあるみたいだから」
「でも、風早君の方が寒そうだし」
遠慮がちに言った爽子に、風早はどうしても譲れないという意思を込めて
爽子の瞳を覗き込んでいった。
「いいの、おれ男だから!・・・こんくらい、かっこつけさせて」
「・・・・うん、ありがとう」
爽子は少し顔を伏せたままタオルを受け取ると、それを胸に抱きしめて浴室へ向かった。

パタンと脱衣所のドアが閉められ、一人取り残された風早は、
ひとまずぬれたTシャツとジーンズを脱ぐと、脱衣所から持ち出してきていた着替えを羽織った。
なんだか変なパジャマみたいな形で、ズボンはなく、でかいTシャツをきている気分だ。
濡れたTシャツとジーンズをソファに広げると、それ以上することもなく手持ち無沙汰になった。

ベッドに腰を下ろして何気なくつけたテレビに、いきなり洋モノのAVが映し出され、
そのあえぎ声が大音量で響き渡った。
半ばパニックになって風早はあわててテレビを消す。
『・・・音、黒沼には聞こえてないよな??』
大丈夫だとは思いつつも、つい心配になってしまう。
浴室のほうに視線を送るが、シャワーの音が響いてくるばかりで、特に変化はないようだ。

しかし、先ほどの映像は普段見ない洋モノとあって、いろいろ凄かった。
『・・・でかかったな・・・』
思わずぼんやりと先ほどの映像を反芻してしまう。
『いやいやいや!今そーゆーんじゃないから!てか、今そーゆー気分になったら困るから!』
あわてて浮かびかけた映像をかき消して、風早はベッドに仰向けに倒れこんだ。
「・・・・大丈夫か、おれ」
大きなため息とともに、風早の呟きが爽子のいない部屋に響いた。

561:滑稽ラブ 5
08/12/30 05:23:58 Voxbmqq8
「か、風早君・・・お待たせしました」
ほかほかと湯気をまとった爽子が脱衣所からひょっこり顔を出すと、
風早はベッドに仰向けに寝転んでいた。
爽子と目が合うと、あわてて飛び起き、立ち上がって爽子に場所を譲る。
「俺も、シャワー借りるわ」
そういうと、風早は、爽子と目を合わせることもなく浴室に向かった。

その風早の様子に、爽子は少し不安を覚える。
『やっぱり・・・こんなところに強引につれてきてしまって、はしたなかった、かな』
けれど、あのままだったら風早が風邪を引いてしまうことは間違いなかっただろう。
あやねの言葉を思い出して、こぶしをきゅっと握る。
『風早だって 同じこと思ってると思うよ』
それが本当かどうかはわからないけれど、爽子も何も知らない子供ではない。
風早が自分を欲しいと思ってくれるのならば、身をゆだねてもいいと感じていた。
『わたし、こんなに風早くんを欲しかったんだなぁ』
濡れたワンピースを乾かしながら、爽子はぼんやりとそんなことを考える。
あの手にもっと触れたい。あの頬にもっと触れたい。胸に頬をうずめて鼓動を感じたい。
何度もくれたキスを、もっともっと欲しい。
『もっと欲しい・・・だなんて、なんて破廉恥なの!!』
せっかく伸ばしたワンピースをくしゃくしゃに丸めて顔をうずめながら、
爽子はこれ以上ないくらいに赤くなる。
ほぼ爽子の自爆だった。

562:滑稽ラブ主
08/12/30 05:27:08 Voxbmqq8
ひとまず本日はここまでで。
また明日投下します。

563:名無しさん@ピンキー
08/12/30 05:34:58 BIKAkcbH
投下ありがとう!ドッキドキするyo!私もいっぱいいっぱいな風早すきだ
読みやすくて二人らしくて可愛いな~もう
そしていつも後押ししてくれるやのちん乙
リアルな滑稽さがキュンキュンを増殖させてくれている気がするから、いいんじゃないかな?
続き待ってます

564:名無しさん@ピンキー
08/12/30 07:37:07 gWSTbZYa
朝からいいもん見た
GJ

565:滑稽ラブ主
08/12/30 12:13:05 xEjRa2PV
>>563
>>564
ありがとう
そんな君らに後押しされてさらに投下

566:滑稽ラブ 6
08/12/30 12:14:35 xEjRa2PV
風早は浴室から出ても、爽子と目をあわせられずにいた。
風早とおそろいのだっさいパジャマは爽子には大きすぎて、
鎖骨や胸元があらわになっている。
そういうところはちゃっかりチェックしたものの、
凝視してしまうとせっかくの理性がぺしゃんこにつぶれてしまいそうだったので、
風早はできる限り爽子を見ないように心がけた。

「あ、なんか飲む?」
コーヒーや紅茶が置いてあるコーナーに近寄って、
風早は爽子の返事を待たずにお湯を沸かし始めた。
「うん、手伝うよ」
隣にやってきた爽子から湯上りのいい香りがする。
自分も同じシャンプーやボディーソープを使ったはずなのに、なんでこうも違うのか、
風早はその香りだけで頭の奥がじんとなった。

「いいよ!おれにまかせて!」
無理やりそう言うと、戸惑う爽子に背を向けたまま、
風早はガチャガチャとカップを用意し始めた。
いつもとは違うその突き放したような言い方に、爽子は少しだけ傷つき、
伸ばしかけた手を下ろし、おとなしくベッドに腰掛けた。
「はい、コーヒー」
「あ・・ありがとう」
言葉少なにやりとりを交わした後、風早は爽子の隣に腰掛けず、窓際にあるソファーに座った。
二人の間にどうしても沈黙が訪れてしまう。

「あの・・・風早くん」
爽子は湯気の立つカップを握り締めたまま、勇気を出して、風早の名を呼んだ。
「急に雨降ってきてびびったよな!天気予報では全然言ってなかったのに!」
爽子の呼びかけが聞こえなかったかのように、風早はわざとらしいほどに明るく笑って、
急に立ち上がるとカーテンを開けた。
が、そこはそういうホテルなだけに、外が見えないようになっている。
「・・・・」
風早は自分の空回りに赤くなって再びソファーに座るとコーヒーを一口すすった。
「あのね、私・・・」
爽子は先ほどの続きというように口を開いて、ベッドから立ち上がって風早の座っていたソファーに近づいた。
「そ、そういえばさ!明日の英語って小テストだったよな!黒沼もうばっちり?」
爽子と入れ違いになるように風早はソファーを立って洗面台に向かった。
意味もなく洗面台にコーヒーの入ったマグカップをおくと、
風早は無理やり笑顔を作って返事のない爽子を振り返った。
しかし、そこで見た光景に、風早は目を丸くする。
「・・・・黒沼・・・?」


567:滑稽ラブ 7
08/12/30 12:15:36 xEjRa2PV
爽子は顔をうつむけて、手の甲で必死に頬をぬぐっていた。
しかし、ぬぐいきれずにぽたぽたと大きなしずくがカーペットの上に落ちる。
「・・・なっ・・・!ど、どうしたの?!」
風早には理由がまったくわからない。
あわててそばによるけれど、爽子は風早が肩に触れようとすると一歩後ずさりした。

「なんで・・・目・・・合わせてくれないの・・・?」
小さな小さな声でそうつぶやくと、爽子はまたポタポタとしずくを落とし続ける。
「こんなところに無理やりつれて来て、はしたない子だって、思ってるから・・・?」
今にも消え入りそうな声で、けれど、一生懸命、爽子は続けた。
「私、最近、おかしくて、風早君にもっとくっつきたいとか 触れたいとか
 そんなことばっかり考えてて」
途切れ途切れに爽子は言うと、自分の発言に恥ずかしくなったのか真っ赤になると、
こらえきれないように口元を押さえた。
「そういうこと考えてるから 風早君が嫌いになるんじゃないかと思って 怖くなって」

風早はうつむいてしずくをこぼし続ける爽子を、たまらずに抱きしめた。
「あのさ、黒沼。・・・・引かないで聞いて欲しいんだけど」
爽子を抱きしめたまま風早はひとつ大きな息をついた。
「俺なんて、黒沼と付き合いだした頃からずっと 
 もっと黒沼に触れたいとかキスしたいとか それよりもっと先に進みたいとか
 そう言うことばっかり考えてて、
 でもそれは俺の独りよがりでそういうことしちゃいけないっていうのわかってるから、
 押さえるの必死だった」
一言一言続けながら、自分の鼓動が凄い速さで音を立てているのを風早は聞いていた。
「今日も予定外とはいえ、こういうところにきてしまって、
 自分が抑えられなくなったらどうしようってそればっかり考えて、
 だからなるべく見ないにしてたんだ ごめん」
こんなことを言ってしまって爽子がどういう風に感じるかとても不安だったけれど、
正直な自分の気持ちを伝えるしか、風早には方法がなかった。
「黒沼に触れたら、その先に進みたくなってしまうのなんて、目に見えてたから」

自分の正直な気持ちが爽子にちゃんと届いたのかどうか心配になり、
風早がそっと腕の中の爽子の顔をのぞきこむと、爽子は涙に濡れた顔を上げて、
ふっくらとした唇をそっと開いた。
「私・・・私、平気だよ」
風早は、頭の奥がしびれるような感覚を覚える。
「風早君のものになりたい」

風早の中で何かがはじけた。


568:滑稽ラブ 8
08/12/30 12:17:03 xEjRa2PV
風早は、熱を帯びた瞳で、爽子に口付けた。
はじめはいつものキスと同じで、口先をついばむように。
そして、それが数度繰り返された後に、風早は爽子の奥深くにもぐりこむように、深く深く口付けた。
片腕で爽子の腰をきつく抱きしめ、もう片方の手で後頭部を支えて、
思わずのけぞるようになった爽子に覆いかぶさる。
爽子は、倒れてしまいそうな自身の体を必死で支えるように、風早の背中に腕を回した。
風早は、背中に爽子の腕のぬくもりを感じながら、舌で爽子の口の中にもぐりこみ、
やわらかい爽子の舌に自分の舌を絡めた。

「ん・・・・ふ・・・」
苦しそうな爽子の息に気づき、ようやくいったん口を離す。
爽子の涙に濡れた瞳と、上気した頬、お互いの唾液で艶めくピンクの唇に、
風早は体中が熱を帯びていくのがわかった。
「・・・・いいの?」
両手で爽子の頬を包み、風早はその目を覗き込んだ。
爽子はふと視線を落とし、長いまつげで上気した頬に影を作りながら、小さくうなずいた。

風早は爽子の手を引いてベッドに座ると、爽子を隣に座らせて、もう一度口付けた。
首筋に手を滑らせると、ピクリと爽子が反応する。
その髪をそっとかき分けて、風早は耳にキスをした。
「・・・んっ」
小さくこらえるように爽子が声を漏らした。
その反応がたまらなくて、風早は耳から首筋、そして鎖骨へと唇を滑らせる。
そのとき、爽子がいとおしそうに風早の髪をそっとなでた。
その髪に触れられる感触がとても心地よくて、風早は思わず顔を上げた。

「・・・黒沼」
一言そうつぶやいて、そっと爽子をベッドに横たえると、風早はその上に覆いかぶさった。
手のひらを握り締めて組み敷いて、もう一度爽子の顔を正面から見る。
その頬は上気していて、少し開いた唇からは今にも甘い吐息が零れ落ちそうだ。
誘うようなその表情に、頭はパンクしそうだけれども、やり方なんて、雑誌やAVの知識しかない。
それでも、いとおしい気持ちがあふれてきて、どうにかして爽子とひとつになりたかった。


569:滑稽ラブ 9
08/12/30 12:18:05 xEjRa2PV
首筋に胸元にキスの嵐を降らせながら、片手でださいパジャマのボタンをはずそうと試みる。
なかなかうまくいかなくて、結局は両手ではずしたところ、薄いピンクのレースのブラジャーがあらわになった。
真っ白な爽子の肌によく映えている。

「か、風早君、ちょっと は、はずかしいから電気を・・・」
爽子は真っ赤になった顔を背けながら、腕で顔を隠した。
爽子の訴えに、慌てて風早はベッド横のライトの光量を絞る。
ふと、風早の脳裏にあることが浮かんだ。
『そういえば・・・・あれはどこにあるんだ・・・・?』
爽子の髪を優しくなでながら、ベッド脇にすばやく視線を走らせる。
幸いなことに、それはティッシュ箱のすぐ横に見つかった。
少しだけほっとしながら、風早は爽子の肩を優しくなでた。
するり、とブラの肩ひもが外れる。
しかし、当然ながら後ろのホックをはずしていないので肩ひもは途中で止まった。
風早は少し焦って爽子の背中に手を回すと、一生懸命片手でホックをはずそうとした。
しかし初心者にそんなにうまくできるはずもなく、何度つまんでも外れた感触がない。
「~~~~ごめん、なんかかっこ悪くて」
風早は小さな声でつぶやくと、爽子の背中に両手を回して、無事にホックをはずすことができた。

ほろりと零れ落ちたしろい二つのふくらみに、風早は感動すら覚えた。
触れていいものなのだろうか。この手で、汚してしまわないだろうか。
ふと、そんな考えが頭を掠めた。
おそるおそる触れてみると、それは感じたことのないぬくもりとやわらかさで風早の手を押し返した。
先ほどから早くなる一方の鼓動に、風早はそのほかのものはもう何も聞こえない状態で、
無心に爽子の胸にそっと口付けた。
少し強めに爽子の白い肌を吸うと、ぱっと赤い花弁が咲く。
それが自分のしるしのようでうれしくて、風早はいくつもいくつも赤い花を爽子の胸に散らした。

中心の小さな突起に口づけると、「あっ・・・」と爽子が小さな声を漏らした。
その声がもっと聞きたくて、風早は夢中になって小さな突起を舌で転がした。
「んっ・・・や・・・あっ・・・」
そういいつつも、爽子は風早の頭を抱え、肩をやさしく支え、風早の口による愛撫を受け入れてくれている。
「んあぁっ・・・!」
風早が歯を立てないように甘噛みすると、爽子はひときわ大きな声を上げた。
上目遣いに爽子を見ると、胸で大きく息をしながらも、腕を口に当てて声を我慢している。



570:滑稽ラブ 10
08/12/30 12:19:40 xEjRa2PV
風早はいったん胸から離れて自分のだっさいパジャマを脱ぎ去ると、爽子の右側に体を横たえた。
再び首筋に口付けを開始すると、左腕で自身の体をささえ、
右腕で静かに爽子の下半身に手を伸ばす。一瞬、爽子は体を硬くしたが、
「ふ・・・ぅっ」とひとつ大きな吐息を漏らすと、ふっと力を抜いた。
風早が手を伸ばしたそこは、下着の上からでもわかるくらいにすでに爽子自身で湿っていて、
風早は自分の口付けや愛撫が受け入れられていることに感動を覚えた。

腰の横に手を滑らせて、そっと下着を脱がすと、爽子は少しだけ腰を浮かせて協力してくれた。
風早はごくりと喉を鳴らせながら右手を伸ばし、中指でそっと割れ目にもぐりこんだ。
そこはひどく暖かく、とろけるようなやわらかさで、
風早は『そこにはいったらどんなに気持ちいいだろう』と、もうそのことしか考えられなかった。
傷つけないようにそっとそっと、指を奥にもぐりこませていく。
「はぁ・・・っ」と爽子の口からあえぎ声ともため息ともつかない大きな息が漏れた。
その間にも、風早は片手で自分の下着を取り去り、
先ほど手元に寄せたコンドームを器用に片手であけ、反りたった自身のものにつけた。
そこでなんだかひとまず任務完了した気分になる。

爽子にもぐりこませた指をそっと動かしながら、風早は改めて爽子の胸元に口付けた。
いろいろな作業を滞りなく行って、ようやく集中して爽子を味わうことができる。
風早は、興奮のあまり高鳴る胸を少し沈めようと、爽子の胸に顔をうずめて大きく深呼吸した。
しかし爽子の香りが、再び風早の脳を麻痺させる。
肩で大きく息をしながらも夢中で爽子の唇をむさぼるように吸うと、爽子は少しだけ苦しそうに身もだえした。
「ん・・・ふ・・・あっ」
その隙間から漏れてくる小さな声に、風早は腰の辺りがじんと熱くなるのを感じる。
首筋に口付けながら、風早はゆっくりと爽子の足を開いた。
その間に自分のひざを割り込みながら、風早はゆっくりと自分の物を爽子の暖かい部分にあてがう。
自分の鼓動が、荒く繰り返される呼吸が、爽子のかすかなあえぎ声が、空間を支配した。
ゆっくり、ゆっくり確かめながら爽子に入ろうとするが、緊張のあまりうまく入らない。
はやる鼓動を落ち着けるためにいったん深呼吸をして、風早はふと爽子の顔を見上げた。
そのとき風早が見たのは、ぎゅっと唇をかんで、目を閉じて、ひたすら息を殺している爽子だった。


571:滑稽ラブ主
08/12/30 12:22:16 xEjRa2PV
ここで一区切り。
続きは日付が変わって投下予定。
あまりエロくなくてすまん。

572:名無しさん@ピンキー
08/12/30 12:25:43 APkfXosy
初めてリアルタイムで投下に遭遇した!!
爽子かわいいよ(*´д`)
風早がいっぱいいっぱいで、こっちまでキュンキュンですよ!!
続きも楽しみにしてます!!



しかし、だっさいパジャマw
そんなにダサかったのかw

573:名無しさん@ピンキー
08/12/30 21:29:40 4ME3fGTa
ちょっと見ない間に風爽が投下されてる…!!
続きも楽しみにしてます。GJ!

574:名無しさん@ピンキー
08/12/30 22:02:21 JH80id+x
やばい!キュンキュンする!

描写上手いですね~
同じく続き待ち続けてます

575:名無しさん@ピンキー
08/12/30 22:16:44 BIKAkcbH
うお続きが!!
後押しならいくらでもするぞっ
GJGJ~、続きwktk

576:滑稽ラブ主
08/12/31 00:17:20 AyOVZXhi
日付変わったので投下開始しようと思います。
>>572
確かに「だっさい」書きすぎたw
イメージは人間ドックの時とかに着てそうな検査着
>>573~575
後押しありが㌧
描写上手いといってもらえてうれしい
一応サイトもちです

577:滑稽ラブ主
08/12/31 00:23:19 AyOVZXhi
ちょい準備に時間がかかりそう


578:滑稽ラブ主
08/12/31 01:25:58 AyOVZXhi
遅れてすまそ
見てる人いるかわからんが
投下します

579:滑稽ラブ 11
08/12/31 01:27:22 AyOVZXhi
風早の暖かい手が、唇が、爽子の上を滑るたびに、爽子は声にならない心地よさを覚えた。
誰にも触られたことのない部分を探られることも、とても恥ずかしかったけれど、
暖かくて心地よい気持ちの方が大きかった。
誰かに触られることがこんなに気持ちいいことだと思わなかった。
いや、風早に触られるからこそだろうということは爽子にもわかっていた。

けれど、風早が爽子の足をゆっくり開いてその間に割り込んできた瞬間、本能的に爽子は体を硬くしてしまった。
『大丈夫、大丈夫』
心の中で自分に言い聞かせるのだけれど、どれほどの痛みがやってくるのか想像もできない。
また、自分がどうなってしまうのか、そういうことをすることで
自分が変わってしまうのではないか、爽子は怖くなってしまった。

けれど、自分で覚悟を決めたことだった。
爽子はぎゅっと目をつぶってその瞬間をまつ。
しかし、いつまで経ってもそのときはやってこない。
息を詰めてその瞬間を待っていると、ふと風早のぬくもりが爽子の上から少しだけ遠ざかった。
驚いて目を開けて、爽子は風早を見た。
風早は、爽子の足の間で身を起こすとうつむいて手の甲で口元を覆っている。

爽子はあわてて体を起こして、風早の顔を覗き込んだ。
「・・・風早くん・・?」
爽子はそっとその名前を呼んで、髪に触れる。


580:滑稽ラブ 12
08/12/31 01:28:28 AyOVZXhi
風早は眉を寄せて泣きそうな顔をしたかと思うと、ポツリと言葉を漏らした。
「ごめん・・・おれ、なんかいっぱいいっぱいで、
 傷つけないって決めてたのにやっぱり黒沼に無理なことさせて」
爽子はその言葉に驚いて、信じられない思いでゆっくり首を横に振った。
確かに少し怖いと思ってしまったが、風早はぎゅっと目をつぶっていた爽子の表情を見て
不安になってしまったのだろうか。
違うのに。

爽子は諭すように風早の頬を手のひらでそっと包んだ。
「・・・無理なんかじゃないよ?」
そういった爽子の声が聞こえなかったかのように、風早はうつむいたまま続ける。
「怖がらせたくないのに 黒沼に嫌われたらどうしようって」
「嫌いになんて ならないよ・・・」
悲しそうにそういった爽子に対して、風早は、ひとつ大きな息をつくと、
爽子の耳もとにそっと触れた。その手は少しだけ震えている。
「俺 怖いんだ 自分が変になりそうで」
その言葉に、爽子はたまらなくいとしさがこみ上げてくるのを感じた。
私が怖いのと同じように、彼も怖いと感じているのだ。
自分が変わってしまうことが。相手を傷つけてしまわないかが。

「わからないんだ 優しくしたいのに どうすれば優しくできるか」
不安を吐露する風早の頭を爽子はそっと抱きしめた。
こんなに優しい人が、いや、こんなに優しい人だから、こんなに不安に感じてしまうのだ。
大丈夫。この人となら大丈夫。
爽子は改めて風早とぬくもりを分かち合えることを幸せに感じた。

心の底から暖かい気持ちが湧き上がってきて、風早の頭を抱きしめる腕に力を込めると、優しく言った。
「・・・大丈夫だよ。大丈夫だから。・・・名前を呼んで?」
風早は、爽子の胸元に顔をうずめながら、震える声で名前を呼んだ。
「・・・・さ わこ」
「・・・うん」
初めて呼ばれたその下の名前に、爽子は心が震えた。
微笑みながら返事をすると、風早は顔を上げて切なげに爽子の名を繰り返した。
「爽子 爽子」
そう言いながら、風早は爽子に深く口づけると、再びゆっくりとその体を横たえた。
「・・・しょーた くん」
ああ、なんていとおしいんだろう。なんでこんなにいとおしいんだろう。
爽子は悲しくもないのに涙が出てきそうになる。
その涙を見て風早がまた不安になってはいけないと、爽子は手を伸ばして風早の耳に触れた。
「大丈夫だよ そばにいてくれれば 私は幸せだから」
そういってにっこり笑った爽子の首筋に、風早は柔らかな唇を滑らせた。


581:滑稽ラブ 13
08/12/31 01:29:38 AyOVZXhi
「さわこ」
再び熱を帯びてきた二人の体は、このまま溶け合ってしまうのではないかと思うほどだった。
風早に触れられる体はどこもかしこも暖かくって、ぼんやりと夢のようで、
ただ2人の吐息だけが規則正しく繰り返される。

片手で爽子の手を握りながら、反対の手で自身に手をあてがって、ゆっくりゆっくり風早は腰を進めた。
先端が少しずつ暖かいとろみに入っていくのがわかる。
途中でその強く押し返されるような感触に、風早は爽子の様子を伺う。
「・・・・・・っ!」
「ごめんっ!」
息を詰めた爽子の様子に風早は心配そうに爽子の頬に手を当てた。
「・・・はぁっ」
爽子は一つ大きな息をつくと、口の端をあげて笑った。
「・・・大丈夫・・・続けて」
そう言って優しく微笑んでくれる爽子を気遣いながら、そっと爽子の額にキスをした。
「んっ・・・ゆっくり するから」

言いながらも、風早本人にもそれほどの余裕があるわけでもなかった。
包まれたことのないぬくもりにもっと突き進みたいという欲求で頭がいっぱいだった。
けれども、目の前に見える爽子の笑顔がかろうじて理性を引き止めてくれる。
大切にしたい。できる限り優しくしたい。
とろけそうな下腹部の快感と闘いながらも、不思議と風早の心は温かいもので満たされていた。
「ぎゅって して」
爽子ははじめての痛みに堪えながら、できるだけ風早に心配をかけないように笑顔を浮かべて風早の首元に手を伸ばした。
応えるように、風早はゆっくりと、しかし深く爽子を抱きしめる。
「爽子 ・・・あったかい」
ゆっくりゆっくり腰を進めて、ようやく自身を全部爽子の中にうずめることができて、風早は深く息をついた。


582:滑稽ラブ 14
08/12/31 01:30:43 AyOVZXhi
「翔太君 ・・・ずっと、こうして触れたかった」
ひりつくような熱い痛みを局部に感じながらも、爽子は満たされた思いでいっぱいだった。
やっと、彼のものになれた。やっと、一つになれた。
「動いて 大丈夫?」
風早はそっと身を起こすと、腕で体を支え、爽子の瞳を覗き込んだ。
爽子が小さくうなずくのを見て、少しずつ、少しずつ、風早は優しく腰を動かした。
「あ・・・っ」
まだ痛みが強く、思わず眉根を寄せた爽子の口から声が漏れてしまう。
そのたびに風早は少し動きを緩め、爽子の様子を伺いながらゆっくり行為を進めてくれた。
爽子はその風早の優しい動きに、たまらなくいとおしい気持ちになる。
「名前・・・たくさん呼んで」
あえぐようにそういった爽子に応えて、風早は爽子の頬を優しくなでる。
「爽子・・・」
切なげに眉を寄せると、風早は少しずつ動きを早めていった。

「爽子・・・爽子っ」
だんだんと腰の動きがスムーズに、そして激しくなっていく。
爽子は風早のリズムに翻弄され、頭が真っ白になっていった。
いとおしい気持ちがあふれて涙に変わり、爽子の頬を流れる。
2人の混ざり合う音が吐息が混じって響き渡った。

「爽子 俺 変になりそうだ」
眉根を寄せて、風早がいとおしそうに爽子を見つめながら、
腰を駆け上がってくるような快感に耐えながら言った。
「翔太君 わ 私、もっ」
痛みと心地よさが入り混じったようなその感覚に、
爽子は息が詰まりそうになりながら必死で風早にしがみついた。
「・・・・・っ!」
声にならない叫びをあげて風早が腰を強く爽子に押し付けた。

それが、2人の初めての最後だった。


583:滑稽ラブ 15 エピローグ
08/12/31 01:31:38 AyOVZXhi
「・・・大丈夫?黒沼」
そっと爽子の横に身を横たえ、荒い息の中そう尋ねてきた風早の顔を見て、
爽子はふっと笑った。
「ふふ。もう『黒沼』に戻ってる」
「あっ・・・ホントだ・・・」
風早は驚いたように口を手で覆って、一つ咳払いをすると、上目遣いに爽子を見た。
「もっかい言わせて!・・・大丈夫?さわこ」
「・・・はい」
そう答えて微笑んだ爽子の首に手を伸ばすと、風早はうれしそうに笑って口を開いた。
「・・・俺のことも呼んでよ」
爽子は一瞬目を丸くしたが、少し頬を染めて恥ずかしそうにすると、
まつげを伏せたままそっと言った。
「翔太 くん」
風早は、赤くなった爽子を見てたまらず抱きしめる。

「はー・・・・おれ、こんなに幸せでいいんだろーか・・・」
心の中で思ったつもりだったのに、つい口から出ていた。
風早の腕の中で爽子が小さく笑い、
「私も、おんなじだよ」とつぶやいた。
2人は、もう一度見詰め合って、もう一度、キスをした。

584:滑稽ラブ主
08/12/31 01:33:26 AyOVZXhi
終わりです。
ここまで読んでくれた人
駄文を読んでくれてありがとう。

しばらくこれないけど
また機会があったら書きます。

585:名無しさん@ピンキー
08/12/31 01:44:25 42S1SAI8
超GJぅぅぅうううううう
可愛いよう、可愛いよう

586:名無しさん@ピンキー
08/12/31 16:00:48 diRCIBZW
幸せそうな二人に、こっちまで幸せな気分になるわー
GJ

587:名無しさん@ピンキー
08/12/31 20:01:44 YOnHSH6L
年末にGJ バーチャル初体験みたいでドキドキしたよ
あと爽子ハッピーバスデイ 君に幸あれ

588:名無しさん@ピンキー
08/12/31 22:18:09 YOnHSH6L
爽子陵辱の続き書こうとおもったけど
爽子の誕生日にそんなもん書くのもなあと思ってやめた
とりあえず小ネタ

風早は頬杖をつきながらぼーっと宙をみていた。
時折面白いほど相好を崩しては、また宙を眺め、熱い吐息をついた。
「…しょーた。なんか不気味。」
龍のストレートで失礼な言葉に生返事を返した風早はぼそりと言った。
「なー…『爽子』って綺麗な響きだよなあ…」
「…は?」
「なんか、可愛くって、瑞々しくて…いい名前だよなあ」
風早はうっとりと続けた。
「おれ…子供生まれたら 絶対『爽子』ってつけるわ。」
龍はちょっと引きながらも律儀に答えた。
「…ていうか、お前、母親と同じ名前つける気か?」
とたん、風早は真っ赤になる。
「はっ母親って…!黒沼がははお…」
そこまで言って風早はぽーっと何か考え出し、また真っ赤になって
額に手を当てた。
そしてぶつぶつと何か呟いた。龍の耳が切れ切れにその呟きを捉えた。
「…やっべ…すげえ…いい、うん。」
「しょーた…妄想しすぎ」
「はっ なんで俺が妄想してるとわかったんだ…!」
「わかるって…てかさ。」
「うん?」

589:名無しさん@ピンキー
08/12/31 22:33:25 YOnHSH6L
「できたのか?」
その言葉が風早の脳に浸透するまで数秒。
そしてそれが言語中枢にまで達した時風早はそれまでにもまして
真っ赤になった。
そして 俺たち学生だから、まだ早い気がする…とか呟いている龍に
叫ぶように言った
「できてない!ちゃんと着けた…!」
そこまで言ってしまってから風早はもはや赤くないとこがないほどに
赤面し、口を押さえた。
ふしゅううーと湯気を出して風早は座り込んだ。
しばらくして風早はちらりと龍を見た。
「…あのさ。黒沼、恥ずかしがるからさ…その、吉田とかには」
龍はこくんと頷いた。
「言わない。つかそんな話しないし。」
胸をなでおろす風早。
しかし 一晩で色気を大幅に増大させた爽子の様子に異様に勘の良い
あやねが気付かぬわけもなく、爽子の二人の親友は
『爽子が大人になった日』のことはばれていたのであった。

オチはないけど強引におわりです
爽子が大人になった日の事は妄想で補っといてください
書けたら書きます。
今日は酔ってるので寝ます

590:名無しさん@ピンキー
09/01/01 01:12:38 ZUbh/SDj
あけおめ
だめだ、龍に萌える


591:名無しさん@ピンキー
09/01/01 03:52:54 CHim4bv7
あけましておめでとうございます。
今年も良作が読めますように。

>>588
GJGJ~!
「できたのか?」は、むしろ
「あ、『作り方』知ってたんだな」の方かと思ったww

592:236・535
09/01/01 17:53:37 3kB5TPcW
あけましておめでとうございます。
昨年は沢山のGJ有難うございました。
早速ですが、書き綴って参りました龍×千鶴、
完結編が出来ましたので、無駄に長いですがお読みくだされば嬉しいです。

今回はタイトルがまったく思い浮かばなかったので、
NGな方はNGIDでどうかよろしくお願い致します。

593:龍×千鶴  1
09/01/01 17:55:38 3kB5TPcW

高校最後の夏、龍にとっては高校最後の大きな試合が待っている。
この試合を最後に、龍たち3年は部活を引退し、進路に専念しなくてはならない。
「甲子園はまあ無理だとしても、せめて全道大会は出たいな」
その夢を実現するには、地区大会を制覇しなくてはならない。春の大会では、あと一歩のところで敗退している。既に正キャッチャーとしてチームの要となっている龍は、練習に余念がない。
「頑張れよ、龍!応援してっからさ!」
「……ん」
放課後、声をかける千鶴に、毎度のことながら愛想のない返事をして龍はグラウンドへと向う。その手には、『野球馬鹿野郎』と書かれた巾着がぶら下がっている。
既に1年以上も持ち歩いている所為で結構ダメージを受けてはいるが、今日も龍の大切なミットを守っている。
その巾着に視線を落とすと、千鶴は一人照れ笑いをした。


「あー、そろそろ進路決めなきゃねえー」
帰宅途中にあやねがそんなことを言い出したのは、ホームルームに配られた進路調査用紙の所為だ。3年になったばかりのときも配られたその紙だが、今回は1学期の中間テストの結果を踏まえ、再調査の為に配られたものだった。
「爽子は進学するんでしょ?」
急に話を振られ、爽子は言葉に詰まりながらも答える。
「あっ……うん……そのつもりでいる……」
「だよねー。最近風早も勉強頑張ってるみたいだし」
あやねが冷やかすと、爽子は顔を真っ赤にして下に向ける。最近、風早は爽子と同じ大学を目指し、脇目も振らずに勉強に励んでいるらしく、その成果は目を瞠るほどだ。
相変わらずの純愛っぷりに、訊いたあたしが馬鹿だった、とひとりごちて話題を千鶴に振り直す。
「ちづは?」
「アタシ?……う、うーん……」
1度目の調査のとき、千鶴はその用紙に『未定』と記入して提出した。自分は何になりたいのか、何をしたいのか。未だにはっきりしていない。
「子供好きだから、先生とかもいいかと思ったんだけどさぁ……」
「あー、それ以上言わなくても分かる」
勉強嫌いな自分が、子供に勉強を教える立場になれるわけがない。千鶴が言いたいことは、あやねにも簡単に想像できた。
「あ~~~っ!いっそ、体育だけ教える先生になれたらなあっ!」
「じゃあちづちゃん、中学とか高校の体育の先生になれば……?」
千鶴の言葉を受けて、爽子なりの助言をしてみる。が、千鶴は、それも考えたんだけど、と続けた。
「でもさ~、アタシがなりたいのは小学校の先生なんだよ。中学とか高校とか、こう、中途半端に知識つけたヤツとかはイヤなんだよ~~」
と、一度は教職に就こうと思った人間の発想とは思えないセリフが飛び出し、あやねは深く溜息を吐いた。
「ま、ピンみたいのでも先生になれるんだから、アンタも頑張ってみれば?」
「う、う~ん……」
あやねがあまり励ましとは思えない言葉と同時に千鶴の肩を叩くと、千鶴は何かを考えるように口を結んだ。


594:龍×千鶴  2
09/01/01 17:56:40 3kB5TPcW

「おお、龍!お疲れー!」
練習が終わりクタクタの中帰宅して店を覗くと、龍の代わりに店を手伝っている千鶴が出迎える。龍の部活が忙しくなり始めたとき、千鶴が自分から提案したのだった。
その申し出があったときはさすがに悪いと思い断ったのだが、千鶴が断固として譲らなかったため、夏の試合が終わるまでの約束でお願いすることになった。
「ちづちゃん、もう店も落ち着いてきたから、上がっていいよ。いつもありがとな」
「なんのなんの!」
「急いで作るから、龍と一緒に喰ってきな」
「ありがとー!」
そういって、店を出る龍の背中に続く。
程なくして出来上がったラーメンを龍の部屋で戴いているとき、ふと、帰り際の話題を龍に振ってみた。
「龍は、何になりたいのさ」
「ん?」
急に放たれた話題に着いて行けず怪訝な顔をする龍に、進路調査用紙、とひとこと投げると、ああ、と思い出したように頷いた。
「野球で喰っていけるならそうしたいけど、それは無理だから」
「だから?」
「……まあ、いろいろ考えてる」
「……そっか……まあ、アタシもそうだけどさ」
話題はそれ以上広がりを見せず、ラーメンを啜る音だけが部屋に響く。互いに食べ終わって器を重ねた後、千鶴が帰宅の用意をする。
「器、下げとくね」
「千鶴」
帰ろうと器の乗った盆を持ち上げようとした時、不意に呼び止められる。顔を上げた瞬間、龍の唇が千鶴のそれに重なった。
一瞬だけ、軽く触れただけのキスだったが、久しぶりの接触だ。
「な、なにしてんのさっ」
「なにって、キ」
「いいから、言うなっっ!」
放っておくと、『キス』という露骨な単語が出てきそうで、千鶴は大声で遮った。――そんなこと言わなくても分かってるって!
こんなキス一つでドキドキしてしまう自分が悔しい。キスなんてセリフだけでも照れてしまう自分がもどかしい。
一気に階段を駆け下りて器を返すと、
「あれ?ちづちゃん、顔、どうかしたかい?」
と龍の父親に指摘されるほど、千鶴の顔は真っ赤に染まっていた。


595:龍×千鶴  3
09/01/01 17:58:21 3kB5TPcW

梅雨のない北海道が一番過ごしやすくなる頃、龍たちの出場する地区予選大会が始まる。
いざ開幕してみると、龍のチームは思わぬ快進撃を見せていた。今年入学した1年生も結構な粒ぞろいで、代打や代走などで活躍を見せる選手もいる。
このトーナメント中、最大の敵といわれる学校と対戦するのが土曜日だと分かったとき、応援に行きたいと思った。しかし、千鶴には龍と約束した店の手伝いがある。自分から言い出したことを反故に出来るわけはない。
――龍、負けんな。
スタンドで大声で応援する代わりに、千鶴はいつもよりも元気な声で接客をしている。
そろそろ試合が終わるころだろう、というとき、千鶴の携帯が震えた。着信の知らせだ。
今日は、千鶴の代わりにあやねと爽子が応援に行ってくれていた。恐らくこの電話は結果を知らせるためのものだ。
店主である龍の父親にひとこと断ってから、店の外で通話状態にする。
「も、もしもし?やのちん?」
向こうから聞こえてくる音の中に、歓声はない。それだけで分かる。
『……ちづ……』
「……負け、た?」
『……うん、ダメだった……』
「……そっか」
知らせてくれてありがとね、とだけ言って通話を切る。泣くな。泣きたいのはアタシじゃなく、龍だ。
きっ、と唇を結んで店に戻ると、出来るだけ明るい顔で龍の父親に告げる。
「おっちゃん!……龍、負けたっ!」
一瞬、悲しげな表情を見せた父親だったが、すぐに笑顔に戻る。
「そっか!残念だったな!」
店はまだまだ客足が途絶えない。それどころかますます混雑していく。
今日のこの店の手伝いをこなすこと。これが千鶴にとって、龍にしてあげられる最大の労いのような気がしていた。
日が落ち、夜の混雑の時間が過ぎても、龍は帰宅しなかった。そろそろ帰ってきてもいいのに、と思う時間だ。
「ちづちゃん、もう遅いし」
言外に、早く帰りなさい、という意味の言葉を、龍の父親は何度も繰り返している。
しかしその度に、龍が帰るまで、と言って、千鶴は店の手伝いをし続けた。
そして、そろそろ閉店と言う時間になり、千鶴は気付く。龍は、あの場所にいる。
「おっちゃん、アタシ、もう帰るね」
「おお、今日は本当にありがとな。気をつけて帰りな」
店を出るなり走り出し、千鶴の思う『あの場所』へと向かう。


596:龍×千鶴  4
09/01/01 17:59:17 3kB5TPcW

徹に失恋した日、龍に慰めてもらった川原に向うと、ぽつんと座る黒い影が見える。
「龍」
背中に声をかけるが、返事はない。それが、龍だという答えになっている。千鶴は息を整えながらその背中の隣に座る。
「……見に行けなくて、ごめん」
「いや……サンキュ」
唐突な感謝の言葉だが、それが店を手伝ったことに関してだと、千鶴には理解できる。この少年の不器用さは、誰よりも知っている。どうやって声をかけようか、考えに考えて口を開く。
「あのときの約束、果たそうか」
「ん?」
「アタシが徹に振られた時の!」
唐突な提案に、龍が吹き出して笑う。そういえばそんなこともあったな、と小さく呟く。
千鶴が徹に失恋した時、この川原で龍に慰められた。そして千鶴は、龍に何かあったときは自分が慰めてやると言ったのだ。
「じゃ、慰めて」
苦笑交じりで龍が言うと、龍が千鶴の太腿を枕にして仰向けに寝そべった。
「な、なにしてんのさっ」
「なにって、膝まく」
「言わなくていいっ!」
闇のお陰で見られることはないが、千鶴の顔は既に真っ赤だ。それを悟られたくなくて、そっぽを向く。
「ちょっと硬い」
「!!」
「いて」
自分の太腿が硬いといわれ、反射的に龍の頭を殴る。そんな軽口を重ねたあとで、千鶴が口を開く。
「……残念だったね」
「いや、判ってたことだし」
「……龍の最後の試合、見たかった」
「千鶴」
呼ばれて下を向くと、以前と同じように龍の唇が待っていた。龍は上半身を持ち上げて、千鶴の唇を奪う。
この間のように一瞬で終わるキスではなく、深く重なるそれに、千鶴も目を閉じて応じる。
片手で自分の身体を支えながら、もう片方の手で千鶴の頭を抱き寄せて、より深く交わろうとする唇。
そしてキスを続けながら完全に上半身を起き上がらせると、千鶴を優しく抱きしめる。
呼吸が苦しい。でも、唇は離れない。徐々に息が荒くなる自分に、千鶴は戸惑っていた。
龍の腕が緩められると、その手が千鶴の胸へと移動してくる。大きな手が、千鶴の胸を包むように揉み出す。
「ちょ、待っ……」
「いや?」
いつぞやと同じシチュエーションだ。パニクる脳は、言い訳を考える前に言葉を発させる。
「や、えーと……ここじゃ……イヤっていうか」
そんな千鶴を見透かしてなのか、逆に龍は真面目な口調で訊く。
「ここじゃなきゃいいの?」
「龍っ!」
千鶴の反応に喉で笑うと、龍は立ち上がって千鶴に手を差し出す。その手を借りて立ち上がると、龍は千鶴の手を離さないまま歩き出した。



597:龍×千鶴  5
09/01/01 18:01:24 3kB5TPcW

「ただいま」
「お帰り……って、あれ、ちづちゃん」
どこに連れて行かれるのかと思えば、龍の家だった。さっき帰らせたと思っていた千鶴が再度目の前に現れたので、父親は目を丸くして驚いた。
「おっちゃん、……あ、あの、えと」
「千鶴と上にいるから」
焦る千鶴を余所に、龍はこともなげに返事をして家の方に回る。手をつないだままなので、千鶴も龍に付いて行くしかない。店に顔を出したのは、帰ったことを知らせるだけだったらしい。
龍の部屋に入ると、灯りも点けずに再度抱きしめられて唇を重ねる。さっきと同じように優しいキスだ。千鶴を味わうような龍の唇の動きが、頭を痺れさせる。
「んっ……」
堪える声が、呼吸に混じる。龍が、続きと言わんばかりに胸を揉む。指先でその柔らかさを確かめるように、ゆっくりと。
心臓が、破裂するくらいに高鳴っているのが分かる。同時に、体温が上がっていくのも分かる。龍の唇や手の動きに翻弄されている自分が分かる。
悔しいと思うのに抗えない。段々、呼吸が荒くなる。
Tシャツの裾から中に入り込んで、下着の上から触れる手が、熱い。
「……っ」
恥ずかしさから逃げてしまいたくなるが、そうできない自分がいる。
指が、肌と布地の隙間へと入り込んでくる。すでに硬くなり始めた頂上を見つけられ、指の腹で撫でられた時、身体の芯が痺れた。
「千鶴、緊張しすぎ」
千鶴の身体の硬直具合を指摘した声が、耳元に届く。耳に吹き掛けられる息でさえ、今の千鶴を更に緊張させる要因の一つだ。
「あ、あったりまえ……」
少しでも言い返そうとした声が、龍の声で消される。
「俺も、緊張してる」
そうだった。龍も、初めてのはずだ。龍も緊張していると分かって、千鶴は少し笑う。その笑いで少しだけ緊張が解けたのか、自然と手が龍の背中に回る。
その瞬間、千鶴を膝から掬って抱き上げ、ベッドへと下ろす。着ていたTシャツを脱ぐと、薄っすらと差す街灯が、日に焼けて引き締まった肌を晒した。さすがはスポーツやってるだけあるなぁ、と感嘆の言葉が脳裏を過ぎる。
「ごめん。シャワー浴びてない」
試合の後のことを言っているのだろう。ということは、必死で闘った汗がまだ肌に残っているということだ。
「今から浴びてくる余裕もない」
あまりに正直な龍の言葉に、千鶴は笑いを堪えきれない。
「いいよ、別に。アタシも店走り回ったし」
お互い様、と言う千鶴に、龍は口付ける。
「で、でもさ」
この期に及んで躊躇を見せる千鶴は、心配の一つを告げる。
「し、下におっちゃん居るのに……」
こんなことバレたら、と顔を赤らめていると、階下から声が聞こえてきた。
「おいー、龍っ!」
呼ばれて部屋から顔だけ出すと、父親が出掛ける用意をしていた。
「父さん今から町内の集まりあるから。戸締りよろしくな」
「ん。わかった」
気付いて気を利かせたのか、それとも本当に集まりがあるのかは判らない。だけど、龍にとっては最高の父親だ。


598:龍×千鶴  6
09/01/01 18:03:01 3kB5TPcW

扉が閉じる音の後に、鍵のかかる音。もうこれで、心配事はなくなった。
脱がされたのか、自分で脱いだのかも覚えていないが、二人で裸のまま抱きしめあった。龍の腕は、限りなく優しい。
龍の唇が首筋や胸元にキスを残し、舌が余すところなく肌の上を滑り、歯が胸を軽く噛んで転がす。
くすぐったいような、気持ちいいような。感じたことのない感触が、千鶴の身体を駆け巡っている。ちょっとでも気を許せば、唇から声が漏れてしまう。
千鶴は声を抑えるのに必死だった。
龍は、誰も居ないし声出せば、と言っていたが、千鶴はどうしてもそれが出来なかった。
さっき我慢できずに出した声は、まるで自分の喉から出たとは思えないほど、甘えた可愛い声だった。それを聴かれるのは堪らなく恥ずかしい。
だけど、その封印は途中で効かなくなった。龍の指が下半身を攻めて来た時、思わず嬌声が溢れ出た。その声に反応して、龍がそこを攻めあげる。
「やっ……龍っ……やだっ……」
「ここ、すごいことになってる」
「やめて…って……やだってっ……ふぁあっ……」
抵抗すればするほど龍の攻めは激しくなり、それに伴って蜜が溢れてくる。
と、急に龍の手が止まって、机の引き出しから何かを取り出した。千鶴に背中を向けてベッドに座ると、なにやらガサゴソとやり始める。
なんだ?と思い覗き込んで目を凝らすと、龍は暗い中で避妊具と格闘中のようだった。
おっと、ここは女が口を出すところじゃないな、と野生の勘が働く。しかし、龍がどうやってソレを手に入れたのかが気になるところだ。
そんなことを考えていると、自身を上手く覆うことに成功したらしく、龍が千鶴に向き合った。
「千鶴」
名前を呼ぶと、膝に手をかけてゆっくりと開かせる。『ハジメテ=イタイ』とは聞いていたため、恐怖はあった。がしかし、それを龍に悟られるのはいやだった。
「いい?」
「そ、そんなこと訊くなっ」
千鶴の、否定のような肯定の返事を待って、龍は自分をあてがい、腰を押し進めた。
「………っつ!」
「痛い?」
「…へ、平気だからっ……ふぁっっ……」
「千鶴、力、抜いて」
言うとおりにしようとするが、なかなか下半身から力は抜けなかった。しかし、一進一退しながらも押し広げながら進入してきた龍は、程なくして千鶴の中に全てを収めた。
「マジ、死にそうに嬉しいんだけど」
龍が落としたセリフは、思わず出た本音なのだろうか。それを聴いて、急に龍への愛しさが増す。
「バカっ……!アタシだって、う、嬉しいよっ」
「千鶴」
龍が千鶴にキスをする。その首に、腕を回す千鶴。そのまま、龍の腰がゆっくりと動き始めた。
「あっ……」
いきなり深くを突かれ、声が漏れる。龍のゆっくりな動きは、痛みを徐々に和らげていく。そして、次第に声を殺すことが辛くなってくる。
「……声、出せば」
そういう龍に、ふるふると首を横に振る。しかし、その抵抗も空しく、龍の動きは知ってか知らずか、的確に千鶴の快感の場所を突いて来る。
「ふっ……ぅっ……んっ………んんんっ…」
思わず喘ぐ。痛みが快感へ。その移行が完了しそうな瞬間、龍の動きが止まった。
健全男子高校生の頑張りはここまでだった。がしかし、二人の初めては間髪入れずに2回目に突入し、千鶴の『移行』は完遂された――。


599:龍×千鶴  7
09/01/01 18:04:13 3kB5TPcW
終わった直後の恥ずかしさといったら、いまだかつて経験がないほどだ。
千鶴は即座に自分の下着を見つけ出しては、身に付けていく。龍もそれに倣いながら、衣服を整えつつ話し始めた。
「この間の質問の答え」
「ん?」
「何になりたいかって、訊いた」
「あー。何のことかと思った」
やっと全てを身に付けて、明かりをつける。乱れたベッドが目に入って顔を赤くする千鶴に、龍がその答えを言った。
「店、継ぐよ」
ベッドの上に胡坐をかいて、龍が話を続ける。
「野球は高校まで、って決めてたし。大学行くほど勉強したいわけじゃない。オヤジの店を継ぐのが、一番の選択だと思う」
千鶴は黙って龍の話を聴いている。
「店の名前も『徹龍軒』だしな」
いまどき、子供の名前を店につけるなんてなー、と二人で吹き出して笑う。ひとしきり笑い終えた静寂に、ポツリと龍が言う。
「なんだかんだ言っても、オヤジも期待してるし」
「そっか」
「千鶴は?」
逆に質問されて、返答に困る。
「アタシは……えーと、……まだ、決めてないや」
その答えに、龍は少し笑ってくしゃっと千鶴の頭を撫でると、送ると言って支度を始めた。
将来を決めた幼なじみの背中が、いつもより少し大きく見えた気がした。


その夜、風呂に漬かりながら将来について千鶴は考えていた。
何かを考えていないと、龍との初めて(2回目も)を思い出してしまいそうだったからだ。
自分は何をしたいのか。何になりたいのか。
昔は徹のお嫁さんになるのが夢だった。今の、アタシの夢は……。
ヒントの糸口が悪かったのか、それが千鶴の本心なのか、それは千鶴本人にもわからない。
千鶴は顔を赤らめて、そのまま風呂の湯に沈めた。
――うわっ……どうする、どうするっっ!
辿り着いた答えはあまりにもリアルすぎた。そして気付いてしまうとそれ以外に自分がなりたいものがないことも判ってしまった。
この日、千鶴が一睡も出来ずに朝を迎えたのは、「龍との初めて」だけが原因ではなかった。


600:龍×千鶴  END
09/01/01 18:05:32 3kB5TPcW

「あぁ?!お前がこの大学狙うなんざー、百万年早いわっ!」
「うっわ、コイツ、身の程を知れーっ!」
数日後、ピンが回収した進路調査用紙に、いいだけ文句を言いながら目を通していると、目に止まった用紙があった。
「真田龍……家業を継ぐ、か」
ふぅん、と鼻を鳴らして次の用紙を見た途端、ピンの顔が訝しげにゆがんだ。
「なんじゃ、こりゃ」
その用紙、吉田千鶴の提出したものには、こう書かれていた。
『第一志望……ラーメン屋』




徹に振られたときに言われた言葉、『妹だと思ってる』。
それは近い将来、現実のものとなる。


 了

601:龍×千鶴 
09/01/01 18:09:42 3kB5TPcW
お読みいただきました方も、そうでない方も有難うございました。
長々と書いた割にはあまり中身がなく…orz
沢山のレスを消費しましたこと、お詫び致します。

追伸:
龍が使ったのは、新婚の徹が帰省した際、大酔っ払いになり、
「龍ーっ!ちーを悲しませるなよー!」
と箱ごと渡したものだということは、千鶴にはナイショにしてください。

また萌えたら書きに来ますノシ

602:名無しさん@ピンキー
09/01/01 21:52:35 uMvp49dg
す、素敵なお話でした・・・!!


603:名無しさん@ピンキー
09/01/01 22:41:24 IRxtHRpM
超GJ超GJ超GJ
おもしろかったー!締め括りがよかった

604:名無しさん@ピンキー
09/01/02 15:49:31 QEX5pSxB
GJ

605:名無しさん@ピンキー
09/01/02 20:53:13 Zi9JZJUX
駄目だぁ~、オチがうますぎる。
GJのため息が出ます。

606:名無しさん@ピンキー
09/01/02 22:06:41 Zi9JZJUX
これからも、このさきも、となりで笑ってくれるなら。
ふいに彼女と目が合った。ふわり、と彼女が微笑む。
 →レスNo.5より抜粋
 こういう切ない言葉を読めたことに、心から感謝を。

 レスNo.24 風早くんの憂鬱の感想
 ピンえげつないw でも本当にこういうことしそう。GJ!

「あたしは死ぬ!いま、ここで死ぬうっっっ!」
 レスNo.236 キミには到底敵わない。より抜粋
 エロパロで数多の職人さんの千鶴への描写を読んで、改めて千鶴の一途さ、素直さなどが
胸にすっと入ってきました。それゆえにこの発言には噴出しましたし、君に届けが更に好きに
なってしまいました。どうしよう。
 あと最後のシーンで四人のぞれぞれの描写がとてもいい感じです。GJ。

 402 の作品の感想
 ニヤニヤが止まらないw いやーもう、何と言ったらいいのでしょうね。その漫画から出て
きたような言葉を選べる職人さんに素直に敬意を表したい、というか「すっごく面白かった」です。
終わらせ方も秀逸です。惚れ惚れします。

 →279 ヤン早 の感想
 とても楽しませてもらいました。GJ

607:名無しさん@ピンキー
09/01/03 10:18:40 SvSMOdY5
>>593
GJすぎてビビる 龍ちづでエチーは無理と思ってたが
こんなキュンエロになるとは
原作のちづと龍っぽいのにちゃんとエロい
キュンなのにエロい

608:名無しさん@ピンキー
09/01/03 11:25:21 SvSMOdY5
爽子誕生日にせっかくだから(?)風爽のなんか甘い感じの書いてみた
====================================
爽子は風早の腕の中で戸惑っていた
(えっと、どうしてこんな事になったのだろう)
冬の川原はひたすら寒い。
自分は大好きな人の腕の中で温かく、しかも鼓動が爆発しそうだから寒さは一切感じないのだが風早は寒くないのだろうかと爽子は心配になる。
しかし風早はそんな事まったく意にも介さず幸せそうに爽子を抱きしめていた。

なぜこんなことになったのか。
時は少しさかのぼる。
爽子は風早に誕生日に何がほしいか聞かれた。
爽子は気持ちだけで…と言いかけて彼に遮られた。
「だめ。そんなん。いつも黒沼はそうやって遠慮するけど、今度こそちゃんと黒沼が【ほしいもの】をあげたいんだ。」
なおも戸惑う爽子に風早はにこっと笑って言った。
「たまにはワガママ言っていいよ。てか、おれがそうしてほしい」
まさかわがままを言えとわがままを言われるとは思わなかったが
さわこがそのおひさまのような笑顔に逆らえたためしはない。
しかし、その場では考え付かなかったため後日返答となった。


609:小ネタ2
09/01/03 11:31:11 SvSMOdY5
ほしいものと言われても…爽子は困り果てた。
風早にたくさんの物をすでにもらっていると思っていたからだ
彼は自分の世界を明るい光で満たしてくれた。
しかも想い、想いかえされる喜びを教えてくれた。
いつでも爽子は満たされていたからこれ以上ほしいものなんてない。
困った挙句に親友たちに相談すると「贅沢な悩みだ」と苦笑された。
それでも相談に乗ってくれる辺りが大好きだなあと爽子はまた感動した。
相談された親友二人も真面目に考えたがそもそもこの物欲の薄いこの子が世間的なプレゼント(指輪とか)を彼氏にねだるとは思えない。
「そうだ、爽子あんた 風早に言いたいこととかないの?」
「言いたいこと…?」
「そうそう風早って妙にもてるからさーたまには【他の子を見ないで】とか言ってみるとか。」
「そ、そんなこと言えないよ!」
「えーじゃあ爽子は風早がほかの子といるの平気なんだ」
爽子は赤くなって少し俯いた。
「へ、平気…じゃないけど…。でもそんなこと言っちゃいけないと思う…。」
風早はとても人間が好きで、だから人も彼を大好きになる。
爽子はそれを否定したくはない。
そんな彼だからこそ好きになったのだ。

610:小ネタ3
09/01/03 11:36:24 SvSMOdY5
たどたどとそんな事を言う爽子を見ながら、
あやねはたまには嫉妬してあげたらあのヤキモチ王子も喜ぶだろうけどねと思う。けど別に風早を喜ばせる義理もないからその事は黙っていた。
「…でも、そっか、そういうのもいいんだ。」
爽子が何か思いついたようにうん、と頷いた。
そして相談に乗ってくれた親友たちに礼を丁寧に述べた。
12月31日
風早と爽子はいつもの川原にいた。
「結局、何が欲しいか教えてくんなかったね。」
白い息をはきながら風早が残念そうに言う。
爽子はふふっと笑った。
「今から、ちゃんと言うよー。」
「え?でも今からだと用意できないよ?」
「いいの。」
爽子は嬉しそうに微笑んで、風早の正面に立つとそっと彼の手を握った。
普段控えめな爽子のそんなふるまいに風早は赤くなって爽子をみつめた。
その視線に爽子は赤くなって瞳を伏せた。
「…あのね。私の我侭を聞いて欲しいの。」
「わ、わがまま…?」
戸惑いながらもくすっと笑って風早はいいよ、と頷いた。
「私ね、風早君が全部欲しいの。」

611:小ネタ4
09/01/03 11:47:08 SvSMOdY5
沈黙が流れ、数秒後風早は全身から湯気を出しそうなほどに赤くなった。
「くっ黒沼!?」
そんな風早の戸惑いに瞳を伏せている爽子は気付かずに続けた。
「ちょっと前から思ってたんだけど、風早君は私のことを、
とても気遣ってるでしょう?でも、私だって風早君を大事にしたいんだよ…?」
そしてダメ押しの一言が爽子のあどけない唇から漏れた。
「だいすき、だから。」

そう、爽子が思いついたのは風早に我侭を言う事、だった。
少し前から、爽子は風早が時折みせる気弱な言葉や、
時折泣きそうな顔で自分をやんわりと抱きしめる様子なんかが気にかかっていた。

『俺から離れていかないで』『…嫌いにならないで』

そう苦しそうに言われた事もあった。
離れるわけがないのに。嫌いになんかなるわけがないのに。
強いところも弱いところも全部含めて風早の一部なんだから、
爽子は風早のどんな欠片だって受け入れるつもりだった。
自分に気を使って風早が言いたいことも言えずにいるままなんて嫌だった。
わがままだなあと自分でも思うけど、せっかくの風早の申し出に便乗して自分の気持ちを伝える事にしたのだ。

612:小ネタ5
09/01/03 11:51:11 SvSMOdY5
「だからね、これからは気を使わずに…わ!?」
途中で爽子の言葉が止まったのは息も止まるほどに強く抱きしめられたからだ。
そして頭の上から風早の熱い吐息めいた台詞が聞こえた。
「…いいの?」
いいの…って何が…?ああ、気弱なところも全部見せていいのって意味なのね?
爽子はそう解釈してぎゅうぎゅうの腕の中でも僅かに動かせる頭を頷かせた。
「―もう止まんないよ?」
止まんない?何が?そう思ってると頬に彼の冷たい手がきて、
気が付くとキスされていた。しかもさらりとしたキスではなく熱く濃厚な口付けだった。
爽子の唇を味わいつくした後ようやく離れた唇は幸せそうな吐息とともに呟いた。
「はぁ…。俺、なんかもうめちゃくちゃ幸せ…」
戸惑いを伝えようとした時に、爽子は気が付いてしまった。
こ、この腰にあたる感触は…
おそるおそる風早を見上げると、彼は赤くなって謝った。
「…ごめん。」
そして爽子は気が付いたのだ。
もしかして、私は、とんでもない台詞を言ってしまったのでは…?

『風早君の全部が欲しい』『だいすきだから』

もしかしてもしかしてこれは…
ええええええっちしたいという意味に取られたのでは…!?

613:小ネタ6 終わり
09/01/03 11:59:11 SvSMOdY5
いくら何でも『初めて』なのにそんなにはしたなくも大胆になれるわけもない。

「ち、ちがうの風早く…」
「やっべ…マジに嬉しい…俺だって黒沼がずっと欲しかった…」
風早は少し泣きそうな顔をしていた。
しかしそれは今まで見た、苦しそうな、何かを耐えている苦い顔ではなかった。
「…はは、おれ、ちょー情けない。でも、ごめん、嬉しい…。」

だって、黒沼が俺ほしがったことなんかないもん。

独り言みたいに呟くと風早はもう一度
ぎゅうっと爽子を抱きしめた。

爽子は、やんわりと風早を抱きしめ返しながら瞳を閉じて、思った。
風早君がこんなに嬉しそうならいいや。
こんな顔見た事ないもん。

そして物語は>>588に続くのであった。
エロなくてスマン

614:名無しさん@ピンキー
09/01/03 12:32:05 AY848A+V
おおお可愛いのうかわいいのう!!
風早って結構大変そうだよね 爽やか王子であるが故に

615:横恋慕21(ケン爽陵辱)
09/01/04 01:04:57 q8I/gMLw
>>494-500 >>506-508 >>527-532 >>538-541 続き
ケン爽陵辱っぽい カプ注意
---------------------
三浦の言葉に爽子は泣きながら首を振った
「離して、お願い…!」
前から思ってたけど、この子の泣き顔ってエロイよなー
なんか苛めたくなる。
つついて苛めて泣かせて喘がせて…いろんな顔が見たい…。
風早しか想っていない一途さが逆に三浦を煽った。
1回壊して、俺で埋めてしまえ。
昏い声がそう囁く。
きれいなものは汚される時が一番エロイよ。そうだろ?
だから一番やらしい顔にしてあげるよ。
眦の涙を舐めとると濡れた瞳が乞う様に三浦を見上げた。
ゾクっと背骨を快感が走った。
やっべぇ…爽子ちゃん煽らないでよ。挿れる前に十分慣らしてあげたいんだからさ
三浦はこの哀れで綺麗で愛おしい生き物を穢したくて狂いそうな気がした。
これ以上爽子の欲を煽る泣き顔を見ていたらまずいと判断した三浦は爽子の体をうつぶせにした。
そして片腕で爽子の両手を押さえると
あいた手で爽子の口の中に指を入れた。
「-!!ぅぐ…っ」
くにゅくにゅと指で舌をなぶられ、苦しさと恥ずかしさとで爽子は気が遠くなりそうだった。

616:横恋慕22(ケン爽陵辱)
09/01/04 01:08:54 q8I/gMLw
口腔を犯され、何もいえない爽子に三浦は後ろから囁いた。
「爽子ちゃん、いや?本当にやなら、この指噛み千切ればいいんだよ。
噛み千切らないんだ。じゃあ、してもいいって事だよね?他の男とシタ女なんか風早、嫌がるだろうなー」
「んんんー!!!」
爽子は泣きながら、懸命に動かせる範囲で首を横に振った。
三浦は爽子のスカートを捲り上げた。淡い紫色の下着が露わになる。
三浦はそれに自分の局部を擦り付けた
「でも、こんなになってんのにほっとけないでしょ?ほら、入りたいって言ってるよ」」
薄い布越しでもはっきりわかるその熱に爽子の恐怖は急激に高まった。
言葉は出せなくても嫌々と懸命に体をよじる。
「俺、するよ。爽子ちゃんが嫌がっても絶対する。」
なおも儚い抵抗をやめない爽子を押さえつけながら三浦は甘く睦言のように囁いた。
「…だからさ、俺にしときなよ。俺ならあんな風に爽子ちゃんを泣かせない。」
爽子の体がぴくっと反応した。
「モテモテ君はもてた事しかないから女の子の気持ちがわかってないんだ。
よーするにガキなんだよ。…俺なら間違えないよ。」
爽子が意を決したように口腔内の三浦の指に思い切り歯を立てた。
「…つっ!」

617:横恋慕23(ケン爽陵辱)
09/01/04 01:11:16 q8I/gMLw
三浦は思わず手を引いた。
しかし片手はしっかりと爽子の華奢な手を抑えたままでピクリとも動かさなかった。
三浦は歯形のついた指をペロリと舐めるとにやっと笑った。
「爽子ちゃん、男って抵抗されると燃えるもんなんだよ?」
そして爽子にぴたりと体をつけると固く熱を持った局部をつけ擦りはじめた。
熱く荒い息が爽子の耳にかかり、局部の感触が下着越しに伝わってくる。どんどん硬度をましていくそれは爽子にとっては恐ろしい凶器となって爽子を絶望に追い込んでいく。
擬似セックスのような行為はまるでこれから行われる事の予告のようで爽子は無駄とはわかっていても渾身の力で逃れようとせずにいられなかった。
三浦は熱い息を吐きながら楽しそうに爽子に囁いた。
「赤ちゃん、できちゃうかもね。-いいね、そしたら産んでよ俺の子。」
その言葉にいよいよ爽子は恐慌をきたした。
「いやああっ!!!やめてっ!お願い…お願いだから…っやめて…三浦…君…っ」
搾り出すような懇願にふ、と三浦は表情を変えた。
-はじめて、名前を。
こくっと三浦の喉がなった。
三浦は腕の力を緩めて爽子を正面に向き直らせた。

618:横恋慕24(ケン爽陵辱)
09/01/04 01:16:35 q8I/gMLw
「赤ちゃん、できちゃ困るよねえ。いいよ。手でしてくれたら挿れるのはやめたげるよ。」
三浦は片手で器用にズボンの前を寛げた。
はじめて見る男性器のグロテスクな姿に爽子は恐怖と嫌悪を強く覚えた。
それでも最悪の事態を免れるためにそろりと三浦の熱塊に触れた。
「はぁ…っ…いいよ、爽子ちゃん…そう、そうやって動かして…」
言われるがままに爽子は上下に擦るように手を動かした。
それは爽子の手の中で生き物のように脈打ち、少しずつ形を変え育っていく。
やがて彼女の細い指がぬるりと先走りの液で濡れはじめた。
(うう、気持ち…悪い…)
爽子は吐きそうな嫌悪感に襲われた。
その心底嫌そうな表情に同情心より嗜虐心が勝ってしまい、
三浦は興奮が高まってくる。
加えてどうしようもない羞恥心で赤くなって目を伏せる様や、
それでもこの奉仕によって最悪の事態は免れると信じ、懸命に言われるがままに従順に動かす様に征服欲が煽られ、
ふわりと漂ってくる汗と石鹸の混ざる匂いにこらえきれない衝動が沸き起こった。

619:名無しさん@ピンキー
09/01/04 01:18:41 z5PxHLdu
爽子はもちろんのこと、はやとちり風早も「ばっかだな~」と思えて可愛ぇえ

620:横恋慕25(ケン爽陵辱)
09/01/04 01:22:19 q8I/gMLw
あー俺、マジ変態…
自嘲的に思うが、凶暴な衝動が三浦を突き上げ、それどころではない。

もっともっといろんな顔が見たい。快楽に身を震わせるいやらしい顔が見たい。
狭い入り口に自分の熱をねじ込み、この華奢な白い体の中に自分の精液をあますことなく飲み込ませたい。
自制を忘れてしがみつかれたい。細く白い足を絡みつかせてほしい。我を忘れた甘い声が聞きたい。

三浦は爽子を貫いた時に汗ばんだ肌が吸い付く感触や収縮する中を想像し眩暈がしそうなほどの興奮を覚えた。

「…ごめんやっぱだめ。がまんできない。」
三浦は再び爽子を押し倒すとぐいっと胸をはだけさせた。
そして細い首筋と胸元に音を立てて吸い付いた。
「いやぁっやだっやめっ…ああっ…!」
爽子の白い首筋に、胸元に、赤い痕が無造作につけられていく。
まるで所有印のようなそれに三浦は感動すら覚えた。
---------------------

今回ここまで。次回でケント篇終わり 近日中に

621:名無しさん@ピンキー
09/01/04 01:54:51 pZqZZ1/G
GJ!!!
エロイ・・!!エロ書くのうまいですね
続きが気になる~!!

622:名無しさん@ピンキー
09/01/04 11:53:20 pqZiyX6Q
>>615
GJです!

続きが読みたいよー

623:名無しさん@ピンキー
09/01/05 05:49:48 MrkiuUlu
ケントいいよ~
職人さん、gj!!

624:横恋慕26(ケン爽陵辱)
09/01/05 22:46:54 MVenrwSN
>>494-500 >>506-508 >>527-532 >>538-541 >>615-620続き
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爽子の白い肌を貪りながら三浦は爽子の大腿を撫で上げた。
びくんと大きく爽子の体が跳ね、三浦はそれを自らの体で押さえ込んだ。
指は滑らかな肌を辿り薄い布に包まれた秘所へと辿りついた。
そのまま指はつぷりと爽子の内側へと潜り込んだ。
「!!いやあああ!」
「ちゃんと濡らさないと爽子ちゃんが痛いだけでしょー?俺も気持ちよくないし」
爽子の秘所は恐怖に縮こまり、三浦のペニスどころか指すら受け入れる事はできなさそうだった。三浦は爽子の下着を強引に膝まで下ろした。
絶望の中でうわごとのようにやめてと繰り返す爽子の内部を少しでも潤そうと三浦はなだめるように優しく触れながら慎重に抜き差しを繰り返す。
三浦の指が爽子の敏感な箇所をすりあげたとき爽子の足が一瞬痙攣したように動いた。
「や…あぁん…っ」
その声は明らかに甘い色を帯びており、爽子自身も自らの嬌声に混乱した顔を見せた。
三浦は全身の血がかぁっと沸騰するような気がした。
やべ、あんま持ちそうもない。



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