08/07/09 09:50:31 0LvfXbKT
そんな目で見られるとぞくぞくしちゃう。
アタシは唇に指をあて、にっこりと微笑んで返した。
足元、赤い絨毯に直接座っているシャドウが視線をそらす。睨み返してこない。期待十分ってわけね。
高級レストランの店内整備は美しく、排泄を行うトイレもその路線。
特に女性は化粧をするので、パウダールームという別部屋が用意されている。
奥にはトイレが続くものの、朱色の布が貼られた白い象牙色の大きな椅子や、壁一面を覆う磨かれた鏡。
大理石造りのカウンター。蘭を模した明るいランプ。
全てアールデコでまとめられた部屋は、手の込んだフランス料理を出す店の美意識に貫かれている。
その絵画のように美しい部屋に、雄が一匹。
後ろ手、膝を折って開くようにな姿勢。
アタシはぞくぞくとした感覚がまたやってきて、シャドウが寄りかかっている、パウダールームの大きな扉に手をついた。
そっと足の間をのぞく。
「あらあら」
黒いハイヒールを落とす。
漆黒のイブニングドレス。
深く太腿まで入ったスリットから、白い脚をのぞかせ、ストッキングに包まれたつま先で、つと、足の間に触れてみた。
硬い確かな発情の感触。
「ヘンタイ」
「なっ…!」
甘く囁くとシャドウが顔を上げた。