08/07/07 22:26:14 HhzaoHZl
なんでもする、か。
取引として、その言葉のとおりに女の子と付き合ったり、もしくはエッチなことをして、
それがそのうち、本当の愛とかいうものになるのは、ルートとしては、よくある。
だけど、同じくらいにバッドエンドの行き先であることも、よくある。
考えろ。今はどっちなんだ。エルシィを攻略するには、どうすればいい。
だいたい、本当はまだ、エンディングが見えていない状況でする質問じゃなかったはずなんだ。
さっきから、ボクはおかしすぎる。
かのんの時みたいに、ぎりぎりまで待つべきだったのに。
だけど、もう、ボクが待てない。
こんなクソゲーな世界のバグだらけの悪魔。
いつも一緒にいるはずのこいつを、もう逃がしたくない。
「今さら、褒美としてのお前なんて……必要ない」
「か、神様ぁ」
泣き顔がボクに向けられる。その表情に、続けようとした言葉を噛む。
「ご……誤解するな。忘れたのか。ボクは落とし神だ。
欲しい女くらい、自分で攻略してみせる」
細い肩を掴んで、ボクに近づける。
「そんなのに頼らなくても、お前は……ボクが落とす。ボクの、ものだ」
理解していないのか。ひたすらに見つめるボクを、驚いたようにただ見ている。
「……ボクの心は、二次元の愛で埋まってる。だから、もうスキマがないんだ。
だから、スキマがないから、溢れそうなこれを、お前に注がせろ。
こぼしたりなんか……するなよ」
言葉を切った後、そのまま、吸い寄せられるように、その場所へ重ねた。