08/04/17 14:27:12 QiA4PFu6
シルク・ド・フリークはとある裏寂れた町の外れにある
荒れ果てた草地で公演していた。
客の入りは例によって例のごとく、
今日も上々であった。
「ダレン、仕度はできたのか?」
舞台衣装に着替えたクレプスリーがダレンに声をかけた。
「うん、いいよ。」
ダレンはマダムオクタの籠を片手に提げて
クレプスリーの元へとやって来た。
「よし、では行くぞ。」
ダレンとクレプスリーはトレーラーの扉を開け、
ステージがあるシルク・ド・フリークの大テントへと向かっていった。
クレプスリーがマダムに口に巣をかけさせていて、
笛を吹けない時はダレンがマダムを操る。
今では2人の息はぴったりだ。
その様子はまるで本物の親子のよう。
だが、クレプスリーにはたったひとつだけ、
ダレンに対して待ち望んでいて、
それを焦がれるあまり不満にさえ思っていることがあった。
そろそろ・・・いいのではないか?なあ、ダレンよ。