【みなみけ】桜場コハル Part6【今日の5の2】 at EROPARO
【みなみけ】桜場コハル Part6【今日の5の2】 - 暇つぶし2ch350:黒い人
08/04/27 23:54:30 3/rBRIHN
藤岡が連れてこられたのは校舎の外れの廊下。辺りに他の生徒の姿を見えない。
「藤岡……お前、最近私に冷たくないか?」
突然、カナの口から出た言葉に藤岡は目を丸くした。
「俺が……南に?」
「ほら今だって私のことをそうやって『南』と呼ぶじゃないか! ウチでは『カナ』と呼んでくれるのに……」
「でもここは学校だよ?」
「今は二人きりだ!」
呼称のことでご機嫌斜めなのは理解できた。しかし、カナにはまだ不満がありそうだ。
「それに……」
「それに?」
藤岡が先を促すと、カナは言いにくそうに口をもごもごさせると、
「藤岡は……最近ちっとも私の『相手』をしてくれない」
小さくそう心情を吐露してみせた。

351:黒い人
08/04/27 23:55:22 3/rBRIHN
「相手にしてないって、そんなことないでしょ。この前だって……」
藤岡の脳裏に先日の晩の光景が蘇る。
己の身体に群がる三姉妹。多くは語らずとも『欲しい欲しい』と語る三人の蕩けた瞳。
思い出すだけで股間が熱く硬直してしまいそうな淫靡に彩られた記憶だ。
だからこそ藤岡はカナの言い分に疑問を覚えた。しかし、
「そうだけど……たまには私だけを相手してくれてもいいんじゃないか?」
カナはまるで玩具をねだって駄々をこねる子供ように物欲しげな顔で主張した。
藤岡としても、南家三姉妹を皆、手中に収めた今となっては誰にいつ手を出すも自由という夢のような状況ではあるが、
三人とも平等に愛さなくてはという思いからか、最近では全員同時に相手をすることが多かった。
しかしそれに対しては三人は三人とも不満のようなものはないと思っていたのだが……。
「そもそも藤岡は……最初は私のことを好きだったんだろうっ?」
「そうだね……」
それは確かにそうだ。が、いつまで経っても己の好意に気付いてくれないカナに業を煮やし、
結果としてこのような形になってしまったわけではあるが。
「だったら……たまには私だけに……その……エッチなことをしてくれてもいいんじゃないか?」
心なしかカナの下半身がもぞもぞと何かを欲しがるように僅かに動いているのを見て、藤岡は心の中で思わずほくそ笑んでしまった。

352:黒い人
08/04/27 23:55:43 3/rBRIHN
そして、
「わかったよ」
藤岡はニコリと爽やかに笑って承諾の意を告げた。
「ほ、本当かっ!」
「ただし―」
が、その笑みがこれまた僅かに邪悪に歪んでいることには、その時カナには気付かなかった。
「どのみち今日はもう部活に行かなきゃいけない。
 その後で家に行ってもハルカさんとチアキちゃんがいるから二人ってわけにはいかない。だから……」
「明日までお預けか」と、カナは残念そうに愚痴ったものの、藤岡の手が己の肩に置かれるとビクリと小さく震えてみせる。
頬を赤く染めて熱の篭った視線で藤岡を見上げるその視線には、確かな期待が見て取れた。
「じゃ、じゃあまた明日な!」
そう言って、いつもの元気さを取り戻して去っていったカナを見送りながら、
藤岡は既に思いついた計画の実行について考えていた。

353:黒い人
08/04/27 23:56:46 3/rBRIHN
翌朝、カナが教室のドアを開けると、既に藤岡は自席についていた。
藤岡は自席に集まるクラスメートの男子と昨日のTVとか、海外サッカーの話題で盛り上がっていた。
何となくカナは藤岡を窺うような視線を送ってみたものの、気付くことはない。
(なんだよ……昨日は私のこと気にかけてくれるって言ってたのに……)
少し不満を覚えたので、今日はもう早速机に突っ伏して一日中惰眠でも貪ってやろうかと思っていると、
(ブブブブブ……)
カバンの中に入れていたケータイがバイブレーションを鳴らしていた。
カナははっとして、ケータイを取り出すと「まさか」と心の中で呟く。
どうやらメールの受信のようだ……。差出人は……藤岡。
放課後の逢引の手筈でも連絡してくれたのかと、胸を躍らせながらカナはボタンを押した。
メールの文面は―
『机の中を他の人に悟られないように漁ってみて』
(??? 机の中?)
疑問に思いながらも、視線は前に向けたまま右手で机の中を漁ると、普段は触りなれないプラスチックの物体の感触がした。

354:黒い人
08/04/27 23:57:12 3/rBRIHN
カナは恐る恐るそれを取り出してみた。
「これは……」
それは親指ほどあるラグビーボール状でプラスチックの球体だった。
球体はグロテスクなまでに不気味な真っ黒い色をしている。
「なんだこれ……」
その正体を初めはわかりかねていたカナだったが、すぐにそれが見覚えのあるモノであることを思い出した。
「これは確か……」
(ハルカとチアキが……藤岡にアソコに入れられていた……!!!)
所謂ローターという物体である。それを認識した時、カナはあまりの驚きに声にならない声をあげてしまっていた。
「? カナ、いきなりどうしたの?」
気付くと、今しがた来たばかりの、隣の席のケイコがカナを訝しげに見つめていた。
「い、いや……何でもないさ」
(~~!! なんだこりゃ~!! 藤岡……! 一体どういうつもりだ!?)
カナはすぐに心で思ったことをそのままに藤岡にメールとして返信していた。
すると1分ほどで返信が届く。相変わらずクラスメートと談笑しているのに、いつの間に打ったのだろう。

『それはローターだよ。カナのためにまたインターネット通販で買ったんだ』
『そんなことは聞いてないぞ! とにかくどうするつもりなんだこんなもの!?』
『どうするって? ローターの用途なんて、ひとつしかないよ?』
『まさか……』
『そう、そのまさか。そう言えばカナっていつも朝のHRの前にお手洗いに行くよね?
 今日もそろそろ行った方がいいんじゃない?』
『お前……まさか私に今日一日中……アソコに……こんなものを入れて過ごせというのか?』

355:黒い人
08/04/27 23:59:49 3/rBRIHN
これっきり返信はない。ここでカナははたと気づく。
自分はもしかして藤岡に試されているのではないだろうかと。
自分が望むように、藤岡を独り占めしたいと思うのならば、藤岡の言うとおりにしろということ―。
つまりこれはカナに課された試練……。
カナには、背に腹は変えられなかった。
こんな恥ずかしい思いをしてまでも、藤岡には自分だけを見ていて欲しいと思う気持ちがあるのだ。
放課後の誰もいない空き教室で、藤岡の腕に抱かれ、舌に舐め回され、指に弄くられ、そしてあの剛直で貫かれたならば、
どんなに幸せなことだろうか。
もはや認めるしかない。自分はもう藤岡なしでは生きていけない身体なのだ。
全ては藤岡言うところの『南家三姉妹に宿る淫乱の血―』のせい。
カナはぼーっとした頭で、何とかローターを制服のうちポケットに忍ばせると、ふらふらと女子トイレへ向かっていった。
そしてそんなカナの後姿を、クラスメートの輪の中から首だけを傾けて見つめている藤岡。
その顔が、やはり僅かに邪悪に歪んでいたことなどには誰も気付かない。
ただ非現実的に、エロティックな想像を膨らませることしかできない同年代の男子は勿論、
彼に爽やかなスポーツ少年という神聖化されたイメージと共に、淡い恋心を抱いているような純真な女子たちは言わずもがなだ。

356:黒い人
08/04/28 00:01:19 N1FDJec6
以上です。
ちょっと短く切りすぎましたね……。

前、話にも出てましたがケイコやリコも話に加えられるように頑張ってみたいと思います。
それではおやすみなさい。

357:名無しさん@ピンキー
08/04/28 00:22:17 /m+jvLBo
>>356
wktkしつつ待ってるです
おやすー

358:名無しさん@ピンキー
08/04/28 01:17:45 ajBiGYIi
学内調教キタコレ

>ケイコやリコも話に加えられるように頑張ってみたいと思います。
超期待!

359:プレーンヨーグル
08/04/28 02:17:12 5yYRLh94
藤岡×カナ「過ぎ去りし日の終着点」後編を今夜投下するつもりが、ちょっと再修正で時間かかってます


もうちょいお待ちを

360:宿題1
08/04/28 04:55:04 puAQn8my
「あー、また宿題がいっぱい出ちゃったよ」
社会科の授業中が終わったあと、マコトが呟いた。
「調べもの学習なんて一番苦手なんだ、どうしよう」
宿題の内容は身近な人に質問をして、その結果をまとめるものである。マコト
は助けを求めてチラッとチアキの方を見るが、当然チアキは無視をしている。
「南は誰に聞く?」
「私は、私は姉さまだ」
「いいよなあ、南は」
「きょうだいに訊くのが手っ取り早いもんな。マコトにもお姉さんがいるんじゃ
なかったか?」
「うちの姉貴? 姉貴は俺のことなんか馬鹿にして、もう全然相手なんかしてく
れないよ」
「ま、わからんでもないな。私だったとしてもそうする」
「また言いにくいことを・・・。でもいいよな、南の姉さんは優しくて。俺もハルカ
さんみたいなお姉さんが欲しかったなあ・・・」
 どちらかといえば能天気ともいえるような調子が多いマコトの言葉であるが、
珍しく力なく、心底から羨ましそうに言った。

「・・・今日、ウチ来るか?」
マコトの言葉を聞いて、チアキがぽつんとつぶやいた。
「ホント? 行っていいの?」
「ああ、でもバカなことをやっちゃだめだぞ」
「良くわかんないけど・・・とにかく言うこと聞くし、手伝いだってする!。ありが
とう!」
「手伝いはしなくていい、ただ宿題をやればいいから」
「わかりました!」
「役に立つかどうかわからんが、カナから話を聞いてみるといいかもしれない」


361:宿題2
08/04/28 04:57:02 puAQn8my
 吉野達にも声を掛けたが、彼女達はいったん家に帰った後、南家に遊びに来るこ
とになった。チアキとマコトだけが帰り道から一緒に家に向かう。
「お帰り、あれマコちゃ・・・じゃなかったマコトだっけ? 珍しいな、チアキ」
 リビングではいつものようにカナが寝っころがって、スナック菓子をぼりぼり食
べながら漫画雑誌をめくっている。
「今日はハルカも帰ってるよ」
「ああ」
 ちょうどハルカがリビングに顔を出した。
「お帰り、チアキ。あら、マコト君、ずいぶん久しぶりね。もっと家に遊びに来れ
ばいいのに」
「いや、それはその、俺もいろいろ用事あって・・・なかなか来れなくて」
「別に正直に私のせいだと言ってもいいんだぞ」チアキが言う。

「マコトの宿題のことで、カナに手伝って欲しいんだ」
「私に宿題の手伝を頼む? どういう風の吹き回しだ?」
「あの・・・カナさん・・・小学生時代について聞きたいんですけど・・・」
マコトがおずおずと尋ねる。
「しょうがないなあ・・・じゃあ付き合ってやるよ」カナも比較的親切にマコトの
質問に答えてやった。

順調に聞き取りが終わり、それを文章にまとめる作業をチアキは手伝ってやる。
「全部私がやってしまっては意味がないからな」
「ありがとう南。助かったよ、ここまでできれば後は自分で・・・
「吉野たちは遅いなあ」
ハルカが作ってくれたケーキを食べながら話す。

「ところでマコト、ちょっと聞きたいことがある」
「え、何?」
「お前、男と女のおかしなことについて知っているんだよな?」
「え、そりゃまた急に。一応は知ってるつもりだけど」
「一緒に宿題をすると言っても、実質的に私が一方的に教えただけだ。代わりと
言ってはなんだが、おかしなことについて説明してくれ」
「いや、それは無理だよ。みなみ怒るよ、きっと」
「私が怒るようなことなのか・・・でもここにはバケツもないぞ」
「勘弁してよ!」
マコトは必死で断ろうとするが、チアキは冷たく追求した。

つづく

362:名無しさん@ピンキー
08/04/28 08:48:58 3iQr96py
つづきがwktk!!


363:名無しさん@ピンキー
08/04/28 11:20:57 78t1CzP6
え~と、黒い人さん些細な事だし無粋かも知れないけど
カナを始め南家の人達は携帯持ってない筈

364:名無しさん@ピンキー
08/04/28 12:22:32 E7Zchb13
>>338
感動して鼻血が出た

あとは、ハル×マコ本が夏コミで出るのを希望しとくだけだな

マキ×マコも気になりますが、兎に角お疲れ様でした!

365:プレーンヨーグル
08/04/28 13:28:01 5yYRLh94
大学の講義終了したので書き込みます


家に帰った後もカナは藤岡のことばかりを考えていた。ボォ~~としていると、それに気づいたチアキがカナにデコピンをした。
「痛ッ………」
「珍しいな……お前が食事中にそんな風にボォ~~とするなんて」
手に持つお椀の味噌汁の湯気も既に消え去り、エビフライもサクサクよりもしっとりになっている。
「具合でも悪いの?」
「そんなんじゃ……ねえよ」


風呂に入るとなおさら藤岡の顔が頭をよぎる。それは間違い無く自分が今までなく、初めて生まれた気持ち。
「思えば……私はいつも藤岡と一緒にいたっけな……」
彼がラブレターをくれたのが始まりだった。きっと、果たし状だった事も自分の勘違いで……
「あいつは……真剣に私を思ってくれてて……」
いつの間にか、自分の心の中で藤岡の存在は大きくなっていた。それは当たり前のはずだったのに。もっと早くに気づけたはずなのに。
「遅すぎ……だよな」


そして3月9日。ついに卒業式を迎えた。この日はハルカとチアキの卒業式も兼ねた日であるため、カナ1人で出席する事になっている。
式は終わり、教室で別れの言葉で先生・生徒含め、泣いて別れ惜しむ中でカナと藤岡は外を見ながら話していた。
「ついに卒業だな……」
「あ、うん」
すっかり脚の怪我は治り、あと数時間で藤岡は合宿へと無事に参加できるだろう。
「南……」
「ん?」
「………いや……やっぱいいや……」
藤岡は自分の気持ちを知らない。伝えない方がいい。その方が、藤岡のためだから。
卒業式が終わった後は、クラス全体で藤岡を送り出す事を兼ねてお別れ会をすることになっていた。

366:プレーンヨーグル
08/04/28 13:29:17 5yYRLh94
藤岡は最初いただけで、すぐに出てしまった。カナはその気持ちを覆い隠すようにクラスの友達達を笑わせようと芸をしてみせる。
みんなが笑う中、自分1人が笑っていない。もちろん顔は笑っている。しかし、カナの心の中は………


芸を終えるとより一層の盛り上がりを見せる。本来ならば笑顔の自分と藤岡がいたはずなのに。
「情けないわね……」
「!?。リコ……?」
ツンとした表情のリコがカナの隣へと座る。手にはジュースの入ったコップを2つ持ち、1つをカナに手渡す。
「私は藤岡君の事好きだった」
よく知ってる。見ていればそんな事はわかる。でも、藤岡が相手にしてなかったようなので特に気にもしなかったが……
「でも、私の完敗なのよ。藤岡君はあんたしか見てなかったんだから」
ずっと、見ていてくれたはずなのに。自分はそれに気づいてやれなかった。少し考えればわかったはずなのに。
「私は馬鹿だったんだよ」
「藤岡君のレア顔……あんたしか作れないんだよ……。だから、行きなよ」
震える手を見てリコはイライラしていた。カナがそんな事を言ったら、振られた自分の立場はどうなるのか。
「あんたはいつでも明るくて、馬鹿な南カナでしょ?。馬鹿は馬鹿らしくバカやってみなさいよ!」
藤岡が彼女に惹かれた理由。それはきっと他の人にはない、純粋なまでの明るさ。
天真爛漫なカナはそれを誰にでも振るってるのだ。周りを明るくしてしまう……バカみたいな明るさで。


「……………誰が馬鹿だ……。私は、私は南カナ様だぞ!」
立ち上がってカナは宴会場から走って向かった。クラスのメンバーが驚く中、リコだけは少し寂しげな笑みで見送っていたのだ。

367:プレーンヨーグル
08/04/28 13:30:33 5yYRLh94
「はぁ……はぁ……」

―手紙、読んでくれた?

"読んだよ。でも、馬鹿な私はチアキの言葉に振り回されて……。勘違いした私の馬鹿にいつも付き合ってくれていたんだ……
ずっと一緒にいたんだ。だったら、これからも一緒にいたい。やっぱり……私は……"


バス停には藤岡しかいなかった。母親は家から見送ってくれたが、1人で行けると自分だけで来たのだ。
もう目と鼻の先にバスは見えている。バッグを持って乗る準備をした。だが、バスの後ろに見えた少女に目を向けてしまう。
「南?」
風になびいてるツーテール。カナは息を乱しながら必死に走っているのがわかる。
「お客さん、乗らないんですか?」
「………行ってください」
荷物を降ろし、藤岡もカナの下へと走っていった。両者が向かい合った時、そこには今までにはなかった感情が生まれかけていたのである。
「南、どうしたの?そんな汗だくになるまで走って……」
「お前に……ハァ……言いたい……事が、……あるんだよ……」
「??」
カナは戻らない過去を振り返るのをやめて、今を抱き締めようとしている。
「番長は……やっぱりお前だよ!私の完敗だ!」
「へ?」
違う。そんな事が言いたいんじゃないのに。カナはニヤニヤと作った笑いをしていた。
「お前の蹴りは凶悪だ……相手の選手に怪我させるなよ!」
「あ……うん」
言いたいことは一つだけのはずなのに、無数に言葉が出てくる。それなのに、言いたい言葉は一向に出ない。
「お前の怪我……私がそんな夢を見るからしてしまって……」
「そんなの関係ないって!」

368:プレーンヨーグル
08/04/28 13:31:42 5yYRLh94
「いや、そうじゃなくて……だから……」
違うんだ。カナは自分の変な笑いを止めた。自分はいつでも明るいカナ様と、心の翼を広げて真剣に藤岡を見た。
思ったよりもいい男と今更になって気づいた。自分の気持ちを……確かな想いを伝えたくて走ってきたんだから。
「私は……藤岡……お前が……好きだ!!」
真っ赤な顔をしてるのは放熱してるからじゃない。それがきっとカナには初めてで、きっと何よりも大切な言葉だから。
「……俺が49回言って駄目だったのに……こんな簡単に……」
藤岡はクスッと笑うと、カナの方を向いて息を吸い込む。精神統一を図ると、瞳が瞳へとピッタリと一致した。
「南、俺も君が好きだ。今までも、今も、これからも。ずっと俺は君が好きだから」
それはきっと近すぎたからわからない恋で。近づきすぎたからこそ時間がかかった。
でも、だからこそ2人の気持ちは確かな想いになり、伝え合うことができたのだ。

次のバスが来るまで2人は話し合った。思い出も、これからの事も。カナは藤岡には日本代表になってもらわなきゃ生活が困るなんて事も。
何も変わってないはず。それでも確かに変わったことが、2人にはわかる。
「藤岡……私のことはカナって呼べよな?」
「うん。わかってるよみな……カナ」
バスが眼前に止まり、藤岡は荷物を持って乗ろうとする。その顔は物凄くいい顔になっている。
「………藤岡!」
カナの声に反応し、振り向いた藤岡。スッと唇には感触があった。
「カナ……」
「お前は日本代表の番長になれよ!絶対だぞ?。このカナ様が惚れた男なんだからな!!」
「うん……」


春を迎える頃、白い服に身を包んだカナはふと街中で足を止める。ここにも思い出があるって、振り返れるからだ。
再びカナは歩き始めた。思い出と明日を一緒に背負って歩んでくれる人の晴れ舞台を見に行くために。

―過ぎ去りし日の終着点。それは振り返るためにあり、明日へ向かうための出発点
焦らなくても、そこに終着点と出発点は存在する。それは今を生きる、その瞬間なのだから―

369:名無しさん@ピンキー
08/04/28 14:23:21 yRPc4eCI
ちょっww何この投下ラッシュwww
とにかく読んで来る

370:名無しさん@ピンキー
08/04/28 20:58:59 TiNR8RwB
なぜか目から汗が出た

371:名無しさん@ピンキー
08/04/28 23:10:41 y+KgVeDo
>>356の別の番外編がみてみたいな

372:名無しさん@ピンキー
08/04/28 23:47:07 GLMuf4Ez
EDの曲聞きながら見たらピッタリで目から大量の感涙が…GJです!

373:プレーンヨーグル
08/04/29 10:23:52 ISSp5/Ct
遅れて申し訳ないです。すいません

1期もおかわりも好きなんですが、ちょいと不評(?)のおかわりOPとED、さらに最後のシーンを意識して書いてみました
至らない部分が多々ありますが、これからもよろしくお願いします

次は卒業式が平行して行われている小学生組・吉野→シュウイチ×チアキ、できればマコト×ユカを書きたいです

374:名無しさん@ピンキー
08/04/29 13:37:54 dDnmFT6T
>>361の続きが気になる

375:名無しさん@ピンキー
08/04/29 17:55:07 7p3TcPVD
>>365
みなみけには甘酸っぱい何かが似合う。
なんか最近マジパロターンだが、こういうのもいいねえ。

376:プレーンヨーグル
08/04/30 23:19:05 a6c8/Mmm
過疎阻止


トウマはマコトに気があるんじゃないか的な気もするんですが、やっぱ定番はマコト×ユカなんですかね?

377:名無しさん@ピンキー
08/04/30 23:22:21 To6P289o
トウマ×マコトか
それもいいなぁ・・・

378:プレーンヨーグル
08/04/30 23:54:32 a6c8/Mmm
トウマは構ってあげてる内にマコトを好きになるとかも考えたんですけどね
卒業式ネタはどっちにするか試行錯誤中です


「過ぎ去りし日の終着点」で、多少なりギャグをいれたつもりでしたが面白くはないんですかね?
みなみけ的ギャグは流石に生み出せないっす……

379:名無しさん@ピンキー
08/05/01 00:03:58 bAEaTVn7
ハルカ×マコ全裸待機中

380:名無しさん@ピンキー
08/05/01 00:07:53 r9wqwOUc
マコト×チアキも忘れないであげてください><

381:名無しさん@ピンキー
08/05/01 00:08:28 j/9I20za
なんだかんだで結構人がいて安心したwww

382:名無しさん@ピンキー
08/05/01 00:10:38 r9wqwOUc
小学生組のなかじゃ一番フラグたってるってのになんでこう忘れられがちなのか・・・

383:名無しさん@ピンキー
08/05/01 00:14:20 BxIn8A7H
激しくGJ
なぜか脳内にハイドンの弦楽四重奏曲が流れたけど気にしない

リコ大好きな俺としては絡めてくれて嬉しかった

384:名無しさん@ピンキー
08/05/01 01:12:40 k3/b2WE9
トウマコは以前にこの野郎氏が書いてくれたと思う

385:名無しさん@ピンキー
08/05/01 01:15:17 OkTkARlV
そう言えば
ハルカ×カナ

…って、どうだろう
敢えてチアキを絡ませずに

386:名無しさん@ピンキー
08/05/01 01:26:24 r9wqwOUc
>>385
かなりアリだと思う

そういや101話は
チアキ×カナだけじゃなく
カナ×ハルカもあったよな

387:名無しさん@ピンキー
08/05/01 01:30:53 UWhfP2PY
チアキが生まれるまえの二人はどんな感じの姉妹だったのかは知りたいですな。
二人が何歳ぐらいになるんだっけ?
タブーである親問題に触れるし、マジパロ路線なので、このスレ的にはNGかも
しれませんが。

388:名無しさん@ピンキー
08/05/01 01:36:15 lvsUo2Z1
>>385
早く百合板へくるべき!
そしてその思いを文章にするんだ!

389:名無しさん@ピンキー
08/05/01 02:02:25 OkTkARlV
>>386
そのハナシを読んでからなんだよ
ハルカ×カナ というものを思い立ったのは…

390:名無しさん@ピンキー
08/05/01 02:22:23 OkTkARlV
>>388
すまんが俺には文才がない

職人の降臨を待つのみ

391:名無しさん@ピンキー
08/05/01 02:24:33 OkTkARlV
>>387
そこを敢えて一筆お願いしたいです。
三姉妹の置かれている立場って・・・

かなり重いような気がする今日この頃

392:名無しさん@ピンキー
08/05/01 02:45:11 lvsUo2Z1
SSなんて、99%の妄想と1%のやる気があれば誰でもかけるさ!

>>390に足りないのは、まさに1%のやる気。文才なんて後から付いてくるさ!

393:名無しさん@ピンキー
08/05/01 03:58:27 uJFA0iAG
>>387
ハルカ6さいカナ3さい、だと……?

394:名無しさん@ピンキー
08/05/01 11:32:20 j/9I20za
まだ日も昇らない深夜の事、私は左半身が重い気がして珍しく夜中に目を覚ました。
「う~ん……なんだいったい? 体が重い…………ん?」
ベッドで寝る自分の横には、確かな膨らみ。まったくあのバカ野郎……
「おい、カナ! お前、人のベッドに潜り込んでどう言う……つも…………り…………」
えぇぇぇぇ?!!!!!

――そして朝になり……

「ふぁ~……おはよぉ~―って! 何してんだお前達!!」
カナが驚くのも無理ない。だって私の横で妹の様に抱きついてくるこの子の正体は……
「カ、カナ!! これは夢か? 幻か?!」 
「……お、落ち着け千秋! とりあえず……ハルカ? そこで何してんの?」

そう、その正体はハルカ姉さま。
深夜に目を覚まして布団をめくると、そこにいたのはカナでは無くハルカ姉さまだったんだ。
「あのね……実は昨日、千秋が学校から帰ってこなくなる夢を見ちゃって……」
「はぁ?! お前何歳だよ! そんな事言ってないで、早く朝ごはんを作ってくれ!」

まったく良く言うよ。一昨日は自分がハルカ姉さまにべったりだったくせに……
「ハルカ姉さま、私も手伝います。一緒にいれば安心ですよね?」
「千秋……ごめんね。落ち着いたらすぐ離れるから」
「いえ、ハルカ姉さまの為ならこの体、いつでも貸して差し上げます」



こうしていつものしっかり者のハルカ姉さまではなく、頼りないハルカ姉さまとの一日が始まった。







ハルカ→千秋ってのも珍しくて好きな自分が通りますよ


395:名無しさん@ピンキー
08/05/01 13:59:49 Ej0maSx/
今週のヤンマガでのアツコで、どうしてもアツコの話が読みたくなった

396:名無しさん@ピンキー
08/05/01 14:40:18 r9wqwOUc
>>394
GJJJJJJJJJJJ!!!!
和んだ。
ハルカかわいいwww

397:名無しさん@ピンキー
08/05/01 16:20:15 sAdePuGx
1+5レス投下します。
まだ本番にならない\(^o^)/

398:ぶつ切り おさらい
08/05/01 16:21:03 sAdePuGx
積年の、三年越しの想いを漸く成就させた藤岡。
夏奈も、本気で自分を好きになってくれている藤岡にどんどんと心を傾けていく。
しかし、それは束の間の喜び。藤岡の恋路を応援してきた筈の千秋が、その藤岡に告白したのだ。
千秋の想いの丈を知り、無下にはできない男、藤岡。
そして彼は、「夏奈と同等に愛せ」という千秋の願いを受け入れてしまう。

夏奈と千秋は、それぞれ藤岡の身体を求め始める。
さてはて、藤岡はどうなることやら。


399:ぶつ切り 藤岡サイド
08/05/01 16:22:02 sAdePuGx
何故南がここにいないのか。
しかし、千秋ちゃんにとって、それはどうでもいいことみたいで、
「まあ、藤岡と二人きりなら、何よりだ。」
と、お姫様はご満悦だ。
「なあ、ところで、そのバスタオルはなんなんだ。」
千秋ちゃんが、俺の下半身を覆うそれを指摘した。
「さ、さあ、なんだろ?」
俺は冷や汗をかいた。今バスタオルを取ったらまずい。何故なら、俺のモノが露出しているからだ。
ベルトもチャックも外れていて、下着ごと半脱ぎな状態だ。

ぴくん

「え?」
し、しまった。つい、反応してしまった!
千秋ちゃんが、僕の股間、つまりはモノがあるあたりを凝視する。
「ふーん。」
何かち、を悟ったみたいで、悪戯な笑顔を浮かばせる。
「ち、千秋ちゃん?」
「たったのか。」
「え゙」
「中学生に見られると思って、たったのか。」
そう言いながら、タオルの裾を指先でつまむ。
「ちょ!」
「やっぱり、気が変わったよ。」
「へ?」
「私は、臨機応変に対応する。目の前に、自分に欲情している男がいる、しかもそれが好きな男なら・・・」
千秋ちゃんは一気にタオルをめくった。
「私が、お前を癒してやるよ。」


400:ぶつ切り 千秋サイド
08/05/01 16:23:18 sAdePuGx
今、私のサディスティックな部分が覚醒している。
ついさっき、夏奈に申し訳ないと思ったばかりなのに、もう逆転している。
藤岡と、結ばれたい。
露呈した、藤岡のペニスは既に大きくなりかけていて、私が直視してやると、更に大きさを増す。
「ふ、かわいいぞ。藤岡。」
「や、やめて、千秋ちゃん。」
そう言いながらも、決して抵抗してこない。私は、指先で竿をなぞってやる。
「うっ、ぐ、くぅ・・・」
「感じてるのか、藤岡。」
決して肯定しない。けれど、身体は正直だ。
藤岡のペニスはあっという間に10cmを超え、カッチカチに硬くなり、赤黒く染まる。
私は、ペニスを掴む。掴むだけだ。
「なあ、藤岡。お前はどうしてほしい。」
「ど、どうって・・・」
「藤岡が、やめてくれ、と言うなら、私はやめるよ。最愛の藤岡がそう言うなら仕方ない。」
掴んだ手は決して動かさない。あくまでも今の状態を維持する。勿論、力もそのまま保持する。
「そ、それじゃあ、やめてくれるかな。」
私は優しく微笑む。すると、藤岡も安心したのか、微笑んだ。
その笑みに一瞬だけど、動揺した。が、
「断る!」
私は、藤岡のペニスを握る力を強くした。
「ああぁっ!」
ピクピクと震えだす。
「ふふふ、可愛いぞぉ、藤岡。」
ふと、先端から何かが溢れてきたのに気づくき、ちょんとついてみる。ねっとりしてる。
「ぐ・・・」
「きもちいいのか?」
藤岡は目を背けた。
「答えないなら・・・」
一度だけ、握った手を上下に動かす。
「ちょっ、本当に、やめっ!」
震えが増し、ねっとりとしたものが更に溢れた。
「答えろ。」
「答えたら、どうするんだい?」
「・・・わかった。今度こそやめるよ。」
「本当かい?」
「本当だ。」


401:ぶつ切り 藤岡サイド
08/05/01 16:24:22 sAdePuGx
千秋ちゃんはそう言うけれど、答えてもやめてくれない気がする。
『気持ちいい』と答えたら、続けるかもしれないし、答えに満足して、やめてくれるかもしれない。
『きもちよくない』と答えたら、意地になって続けるかもしれないし、諦めてくれるかもしれない。

そもそも、俺が千秋ちゃんにやめてほしい理由は二つある。
まず第一に、俺は南の彼氏だ。こういうことは、大人になってから、恋人同士でやるべきなんだ。
それに、仮に俺が大人で、一番に千秋ちゃんが好きだったとしても、俺は南の彼氏なんだ。
第二に、時間。既に夕方、いつ何時、春香さんが帰ってもおかしくない。
南だって、どこからか帰ってくるかもしれないし、それ以前に、家のどこかに隠れてるだけかもしれない。
更に言えば、この家は、来客が多い。いつチャイムを鳴らしてくるか分かったもんじゃない。
その時、俺は普通でいられる自信がない。

さて、どうすればいいだろうか。千秋ちゃんは俺の答えを待っている。どう出ればいいだろうか。
そう考えてる時だった。


402:ぶつ切り 千秋サイド
08/05/01 16:25:32 sAdePuGx
「遅い!!!」
私は痺れをきらして、握った手を上下に激しく動かせた。
「あああ!ちょっと、だ、ダメだ・・・!」
問答無用。どの道、お前がなんと答えようと、こうするつもりだったんだ。
「なあ、藤岡、もっと喘いでみろ。」
私は耳打ちし、藤岡の首筋を舌でなぞる。
すると、無言の喘ぎ声を発した。
犬のように息をし、全身をガタガタと震えさせる。
握っていた私の手は、ねっとりだらけでツルツルして、動きが加速する。
「ほ、ほんとに、でっ、出ちゃうよ!」
『出る』とは、射精のことだろうか。私は、射精というのがどんな風なのか分からない。
けれど、さっきのねっとりみたいに、この先端からあふれ出てくるのだと思う。
「はあ、はあ。」
藤岡は何かを耐えている表情を浮かべ、汗を滲ませ、必死に呼吸している。
「藤岡って、そんな顔できるんだな。」
苦悶。まさにそれを表していた。


403:ぶつ切り 藤岡サイド
08/05/01 16:26:07 sAdePuGx
『どうにでもなれ』
心からそう思う。
さっきの質問に答えるならば、勿論気持ちいい。
誰かにこんなことをされるなんて初めてだし、その感動も相まって、自分でするより気持ちよく感じる。
それに極めつけは、罪悪感と戸惑いを浮かべた、その表情。
千秋ちゃんは、さっきから俺を一方的に攻めているけれど、自分で気づいていないのだろうか。
口では、俺を苛めて楽しんでるようなことを言ってるけれど、その表情は全てを語っていた。
心のどこか奥底ではわかっているんだ。
こんなことをしてはいけない。俺は姉の彼氏であって、自分の彼氏ではない。
好きになってはいけない、俺は自分の彼氏にはならない。罪悪感。
恐らく、初めて目にする異性のそれ。初めて目にする現象。未知の世界。戸惑い。
その二つが、折り重なって、『私はどうすればいいのか』と、問いかけてる。

ように感じた。
そして、その表情に、俺は心から見惚れた。もっと、そういう、マイナスな表情をしてほしい。
変態?いいさいいさ、何とでも言えばいいさ。分かってる。今の俺は変なんだ。
『どうにでもなれ』ばいい。そんなことを思ってる時点で、俺は普段の俺じゃなくなっている。
激しい快感に、身を預けてしまった。
だいじょうぶ、心配しなくても、春香さんや南は帰ってこない。筈だ。根拠はない。
帰ってこなければ、南もこのことを知らずにすむし、これからも仲良くしていける。
そうさ、何も心配することは無いんだ、今は、心配しなくていい。
今はただ、この快感に、ゆだねて・・・
俺は、射精した。
それはもう、とめどなく、これでもかという程に、噴出した。
射精ルートには、ちょうど千秋ちゃんがいて、髪やら顔やらに修まらず、服も容赦なく汚す。
漸く射精が終わり、俺のモノがヒクヒクと痙攣していても、千秋ちゃんは呆然としていた。


404:名無しさん@ピンキー
08/05/01 16:27:13 sAdePuGx
おそまつで ごじます。

405:名無しさん@ピンキー
08/05/01 17:40:54 R/1thxK6
GJですーーー
攻められるってのはいいね。興奮する。


406:名無しさん@ピンキー
08/05/01 21:56:01 HwhF45k4
GGGGGGGGGG
JJJJJJJJJJJ


407:名無しさん@ピンキー
08/05/02 00:17:25 t+bDQOhl
一番読んでみたいのはマコト×チアキかな

408:名無しさん@ピンキー
08/05/02 01:02:54 Dy3dAvIu
>>398-403
超GJ!!!
強がってる千秋かわいいww

>>407
はげどう

409:名無しさん@ピンキー
08/05/02 01:19:25 t5zvOSlA
帰ってきたか、あんたの作品待ってたぜ

410:名無しさん@ピンキー
08/05/02 01:28:10 DOkRry5E
>>409
恐縮でごじます。

411:名無しさん@ピンキー
08/05/02 11:37:26 U57wmhqE
藤カナ派としてはハラハラしますなあ!

412:名無しさん@ピンキー
08/05/02 12:31:52 9Fy4MX08
みんながマコト×千秋やハルカ×カナのカップリングで萌えている中、
千秋×保坂フラグが立ったオレは気持ち悪いのか?

413:名無しさん@ピンキー
08/05/02 12:47:40 lUVzvRdv
OK、過程を聞こうか。怖気つくことはない。
過去にもトウマ×タケルとか吉野×藤岡とか色々なものがあったからな。

414:名無しさん@ピンキー
08/05/02 16:14:22 a1rhz7GS
藤岡のナニが100mにみえた

もうだめだ

415:名無しさん@ピンキー
08/05/02 16:44:45 peptP3GM
チアキ「藤岡のちんちんシュッ!シュッ!シュッ!」

416:名無しさん@ピンキー
08/05/02 20:21:07 B4vKtEm2
>>412
うん
とりあえずそれで一本書いてみようか

417:名無しさん@ピンキー
08/05/03 00:55:50 4OUdBAeP
「ハルカ姉さま、あの男はいったい何者なんでしょうか?」

私の言う『あの男』……それはハルカ姉さまの先輩が連れてきた謎の男。
しかも、その男を置いて自分はさっさと帰ってしまった。
「あの人はバレー部の部長さんで、保坂先輩って言うの。……まぁ、速水先輩が何で家に連れて来たのかは知らないけど―」

その保坂とやらが何のために家に連れてこられたかは、ハルカ姉さまにも分からないのか……。
リビングでは、さっきからカナと賑やかに何か話している。
カナと話しが合うって事はバカ野郎? いや、しかし馬鹿にバレー部の部長が務まるものだろうか?
考えれば考える程、私の中で保坂は謎につ包まれていった。

「でも……保坂先輩ってそっくりなのよね……お父さんに」
「えぇ?!!!!」
お父さんにそっくり?? でも、前に藤岡が来た時も同じ事を――
「あの、ハルカ姉さま? お父さんにそっくりなのは藤岡ではないんですか?」
「うん、雰囲気はね。―でも、見た目は保坂先輩にそっくりなの。……って言っても私の子供の時の記憶なんだけどね」

あれがお父さん? 私はどんな顔か再度確認するため、台所からリビングを覗き込む。
確かに少しカッコ良い様な気がする……そうか、私のお父さんはあんな感じなんだ。あれが……

「だから……ん? あっ、千秋! そんなトコで見てないで助けてくれ。さっきからこいつ、『パパ、パパ』ってうるさいんだよ」
「こいつではない、PAPAと呼べ」
「……な? 気持ち悪いだろ? ――って、千秋? お前、なにしてんの? こいつは藤岡じゃないんだぞ?」

私は藤岡にするように、保坂の前に座って寄りかかってみた。
藤岡よりも大きいけど、筋肉で体が硬い。とてもじゃ無いが座り心地が良いものではなかった。
でも……なんでだろう? こいつがお父さんに似ていると思うと、嫌な気はしないな。

「なるほど、姉と違って妹は甘えん坊なのだな。子供らしくて可愛いじゃないか」
「はぁ? 千秋が甘えん坊? お前、バカだろ」
「BAKAでは無い! PAPAと呼べ!!」
「はぁ……ダメだこいつ。千秋、こんな奴放っとけ」

「――パパ……」

無意識に呟いてしまっていた。
別にこの男をお父さんと認めた訳でも無いし、そう思った訳でもない。
ただ……それでも一度でいいからその言葉を誰かに言ってみたかったんだ。
カナやハルカ姉さまと違って、私にはお父さんを『お父さん』や『パパ』と呼んだ記憶が無い。
だから、その言葉に憧れみたいな物を抱いていた。


「千秋? こいつは父親なんかじゃ――」
「分かってるよ。だが、客がパパと呼べと言っているんだ。そう呼んでやるのが持成しだろ?」


418:名無しさん@ピンキー
08/05/03 01:04:41 4OUdBAeP
千秋―(パパ大好き)―→←―(愛すべき娘)―保坂―
|                                     |
|                                    (夫)
|                                     |
|                                    (妻)
|                                     |
 ―(愛する姉(母)―→←―(可愛い妹)―ハルカ――

保坂とハルカの間で幸せに暮らす千秋の図。
ちなみに、カナは藤岡と結ばれてどっか行きましたノシ

419:名無しさん@ピンキー
08/05/03 01:29:59 R8A9jP5/
GJJJJJJ!!
保坂きもちわるいwwwww

420:名無しさん@ピンキー
08/05/03 01:40:24 ounlFKUk
なんと心地よい気持ち悪さかwww

421:名無しさん@ピンキー
08/05/03 08:20:34 TVKHVelo
このスレみて思った。文才の無い人間に文才ないねって言うのは失礼だと思うんだ。誰とは言わないが

422:名無しさん@ピンキー
08/05/03 15:12:11 uZUDXepf
>>421
このスレは新規や自分に合わないSS書いたヤツには容赦ない糞スレだからしょうがないよ
既存の書き手はどんなSSでもベタ褒めするくせに他は「乙」の一言しかないような場所だしね



423:名無しさん@ピンキー
08/05/03 15:13:08 uZUDXepf
○「乙の一言も無い」 ×「乙の一言しかない」

424:名無しさん@ピンキー
08/05/03 16:28:20 aKxghOTg
ここが糞スレということはないと思うんだけどな。
どういう私怨をもってる人か知らないけど。

425:名無しさん@ピンキー
08/05/03 16:39:07 vc7nc8Dk
>>242
自作自演だ、華麗にヌルーしようZE!!

426:名無しさん@ピンキー
08/05/03 16:39:59 vc7nc8Dk
>>244だた

427:名無しさん@ピンキー
08/05/03 17:41:11 vc7nc8Dk
>>424 だっ(ry

恥ずかしすぎる

428:名無しさん@ピンキー
08/05/03 17:53:55 TVKHVelo
自演じゃないし私怨もない。率直な感想を言っただけ。良スレだとは思うよ

429:名無しさん@ピンキー
08/05/03 21:50:53 D6fef7Wy
>>417
気持ち悪い中にほのかな感動さえ内包させてしまう高度な技ですね。
二重膨らましのフーセンガムのようなテクニックに感動しました。

430:名無しさん@ピンキー
08/05/04 01:03:01 Fei/5ltM
今日は投下が少ないな・・・
きっと職人は今書いてるんだよな

431:名無しさん@ピンキー
08/05/04 01:32:14 vFvLvjl4
この野郎氏と黒い人氏の作品が神がかかり過ぎ。この二つの作品を見るためだけに常駐してるといっても過言ではない

432:プレーンヨーグル
08/05/04 01:38:00 GCB30zcO
特定のカプをこの間あげましたが、訂正して小学生組大混雑SSになりそうです

誰かが誰かを好きな風になりそうなんですが、スレ的に大丈夫でしょうか?(あのメガネは除外は言わずもがな)


おかわりでいたハムスターの名前ありましたっけ?あれを鍵にしたいんですけど

藤岡×カナよりも純愛メインにちょいと微エロに挑戦してみます

433:名無しさん@ピンキー
08/05/04 01:52:50 kRrSrTqZ
オレは「少女達の上に乗る膝」の続編をwktkしながら待ってるよ。
後、温泉アフター書いてた人の再来も心から待ち望んでる。

434:名無しさん@ピンキー
08/05/04 01:54:16 kRrSrTqZ
>>432
ハムスターに名前は無かったと思うけど、内田なら「ハム吉」となずける筈ww

435:名無しさん@ピンキー
08/05/04 02:33:32 Zb85SA5n
>>431
>>422のような偏屈をわざわざ刺激しなくても

436: ◆bi8/V/6HZA
08/05/04 03:50:05 uKEfVRXf
エロなし、小ネタです。


― 散髪 ―

リビングにでっかいアポロチョコがあった。
髪を下ろし、首から下をシーツで覆っている夏奈である。
その後には春香がハサミとクシを持って立っていた。

秋「お前髪を切るのに春香姉様の手を煩わせるなよ」

夏「毛先をそろえるだけだしさ」

春「あたしは別に構わないけど、でも夏奈は髪はきれいなんだから、ちゃんと美容院行った方が良いんじゃない?」

夏「髪は、って何さ!? 髪“は”って!!」

秋「根性は汚いという事だ」

夏「あぁなんだ、それなら…」

秋「いいのかよ」

夏「いやー知らない人が背後で刃物持ってる、って何か怖いじゃん?」

秋「日頃の行いが悪いからな。あれ? 夏奈、冷蔵庫にプリンが一個残ってただろ、アレどうした?」

夏「シラナイヨ。オマエ自分ノ分ヲ食ベタノ忘レテルダケジャナイノ?」

秋「あれ春香姉様の分だぞ!」

夏「え!? えぇ・・・とぉ・・・」

春「夏奈ぁ。知っている人が背後で刃物持っているほうがよっぽど怖いと思わない?」

夏「え゛!!」

おしまい

437:名無しさん@ピンキー
08/05/04 10:05:08 kRrSrTqZ
百合板にてハルカ×マコが所望されていたので書いたんだけど、投下直前に更新したら、
ハルカ×マコは百合じゃないと言う、的確すぎるレスがあったんでこっちに投下しますw

3レスだけの短編。 以前のマコ×ハルカとはまったくもって無関係です

438:名無しさん@ピンキー
08/05/04 10:05:47 kRrSrTqZ
「――あれ? マコちゃん、ちょっといいかしら?」
「はい?」
いつも通り女装して南家に来たある日、オレはハルカさんの部屋に招かれた。

そう言えばハルカさんの部屋に入るのって初めてだ。
結構ぬいぐるみとか集めてたりするの好きなのかな? ベッドのまくら元等には、ぬいぐるみが並べられている。
でも、本棚には難しそうな本がいっぱい並んでるし、やっぱり大人っぽい部屋だなぁ。
それになにより……いい匂いがする!!

「マコちゃん、そこに座ってくれる?」
「へ? あっ……、はい!! ―――ふぇ??!」
突然服の中に手を入れられて、……む、胸を触られてる?!
なんで? どうして急にこんな事?!

「うーん……少し大きくなった気がしたんだけど、まだちょっと早いかなぁ―?」
大きくなった気がした? まだちょっと早い?? あっ、そうか……下着の話か。
もぉー、びっくりしちゃったよ。オレは男なんだから胸が大きくなるなんて事無いのに。
それにしても困ったな……あんまり触られてると、オレの男気が。

「ごめんね。でも、胸が小さいからって気にする事無いのよ? 私だってマコちゃんくらいの時は小さかったんだから」
そっか、ハルカさんあのデパートでの事、まだ気にしててくれたんだ。
オレの事考えていてくれたなんて……そう思うと少し嬉しい。
でもハルカさんが昔、胸が小さかったなんて信じられないな……いったいどうやってこんなに大きくなったんだろう?

「えっと……じゃあハルカさんは、どうやってそんなに大きくなったんですか?」
そう尋ねると、ハルカさんは少し恥ずかしそうにしながらも答えてくれた。
「牛乳をいっぱい飲んで、それと後は、……」
「後は?」
「こうするの。――……えい♪」

その掛け声とともに、ハルカさんはさっきまで触っていただけの胸を揉み始める。
なんだろう……ハルカさんにこんな事されたらオレ、男なのに変な気分になっちゃうよ……。
「あのっ……、コレって意味あるんですか?」
「良く分からないけど、私は毎日こうしてたら大きくなったよ?」
毎日って……じゃあハルカさんは毎日自分の胸を揉んでたって事?
なんか想像すると、自分の胸を揉むその姿はちょっとえっちな気がした。

439:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/05/04 10:06:20 kRrSrTqZ
うぅ……なんだか気持ち良くなってきて、頭がくらくらしてきちゃった……。
きっとこの部屋の甘い匂いも関係あるんだと思う。
「あの、……ハルカさんの胸、触ってみて良いですか?」
「私の胸? どうして??」

あれ? オレ今何か言ったのかな? 頭がポーっとなって良く覚えて無いや。
確か胸がどうとか―
「ねぇ、どうして私の胸を触りたいの?」
「え?」
そそそ、そんな事言ったの?! 何言ってんのオレ! 良くやったよ!! じゃなくて、バカ!!!
とにかくなんとかごまかさなきゃ……なんとか――

「あのっ、その……ハルカさんの胸が目標だから、どれくらいの大きさなのか手で確かめときたいなぁー……なんて」
とっさに出た苦しいいい訳。でもハルカさんは、
「そんな大袈裟な……でも、目標はあった方がやりがいはあるのかな? ……う~ん、分かったわ。ちょっと待ってね」
そう言って、上着を脱いで下着姿になった。

水色の下着の中には、胸がギュッと詰められている。あんなに締め付けてこの大きさなんて―
「……って! ハルカさん?!」
「ん? どうしたの?」

どうしたのって……
「あの、下着まで脱いじゃうんですか?」
「だって、付けてたら良く分からないでしょ?」
そりゃそうだけど……でも、そんな事されたら……って、もう脱いじゃってるし!

す……すごい。その一言しか出ない。
まるで拘束具を外された様に、解放された胸は普段の見た目よりずっと大きくて……
こう言うのをツンと上に上がってるって言うのかな? すごくきれいな形。
「えっと……あんまりジロジロ見られると恥ずかしいんだけど……」
「え? わ、わわっ、ごめんなさい!!」
「フフッ、変なマコちゃん。女の子同士なんだから、そんなに真っ赤にならなくていいのに。―はい、どうぞ」

そう言って背中を向けるハルカさん。後ろから揉んでいいって事かな?
今更、オレ男だから……なんて言えないし。 こうなったら……!


――むにっ、……ふにふに。



440:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/05/04 10:06:48 kRrSrTqZ
な、なんだこれ?! すごく柔らかい! 女の人の胸って、本当にマシュマロみたいなんだ。
それともハルカさんだから、こんなに柔らかいのかな?
肌もスベスベで――

「んっ……ぁ……」
「あっ、ご、ごめんなさい! 痛かったですか?」
「ううん、大丈夫。ちょっとくすぐったいだけ。……どう? 目標がどんな感じか分かった?」

目標? あっ、そうだ! ハルカさんの胸の大きさを確かめる為に触ってたんだった。
「あ……っと、やっぱりオレはまず地道にカナの大きさから目指す事にします。それからハルカさんを……」
「ウフッ、そうね。まずはカナの大きさまで成長して、ブラを付けなくちゃね♪ ――でも……」
ハルカさんは振り返りオレの前髪をあげると、顔を近づけてジッと見つめる。

「マコちゃんくらい可愛ければ、胸なんて必要ないと思うけどなぁ」
「なっ、そんな! オレなんて全然っ」
「そんな事無いよ? 私がお嫁さんに貰っちゃいたいくらいだもん」

ハルカさんのお嫁さん? オレがハルカさんの? ……いい! 良いよそれ!!
そうだ、男と言う事を告白しないで、ずっとマコちゃんでいればいいんだ!
それでオレはハルカさんのお嫁さんに……

「あのっ……ふつつか者ですが、よろしくお願いします!!」
「うん。マコちゃんみたいな可愛い子なら、私も大歓迎だよ」

笑顔でそう答えてくれたハルカさん。
やった! 告白どころかプロポーズまでしちゃったぞ! しかも大歓迎って!
よし、そうと決まれば女を磨かなくちゃ!! まずは洋服だ!




こうしてマコちゃんは、身も心も女の子になったのでした。

おしまい。

441:名無しさん@ピンキー
08/05/04 13:15:04 qoKHOq16
この野郎氏GJ!!!
マコちゃんかわいいよマコちゃん

442:名無しさん@ピンキー
08/05/04 13:15:09 ybEVqNqG
最高だこの野郎!

もうマコは付いてるだけの女の子だと思うんだ。

443:名無しさん@ピンキー
08/05/04 15:34:23 nUr3+YoH
【ついに】犯したい漫画のキャラ5スレ目【復活】
スレリンク(csaloon板)l50

444:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:34:52 T+PxSPCr
特定の職人だけ擁護する哀れなスレはここですか
>>431みたいなの気持ち悪い
そこらにいる宗教団体となんら変わらんしたった二匹の職人のためのスレなんて
板の負担になるだけの害虫だし削除依頼だしとけよ

445:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:42:02 fOzUjN1M
SS投下します。10レス前後になりそうです。

ほさか×速水先輩の仲良し奇人コンビで。

速水先輩が翻弄されるところを書きたくなったんでつい・・・

性描写ありです。

446:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:43:10 fOzUjN1M
―――南ハルカ、この高校を選んだこと、心から感謝する。


 某高校3年某教室内―――
(こう、肩に手を置いて、抱き寄せるわけだ。そして体を離すと、南ハルカは熱っぽい視線で俺を見つめるわけだ。そして、その視線をやさしく受け止めた俺は、彼女を・・・・・・問題はここからだ)

「保坂って、黙ってても・・・アレだよね」
「今日はいちだんと変だよ」
 3年某教室内、先日のエアパスタを上回る、奇妙な謎のエアな動き。まるでそこだけ異空間であるような、保坂の世界に近寄るものは無く、誰もが微妙な表情で、見てみぬふりをするしかなかった。
 ただ1人、保坂耐性を有する彼女を除いては。

「ほさかほさかー」
「なんだ・・・速水か。悪いが今、俺はイメージトレーニング中なのだ。後にしてはもらえないか」
「また変な妄想してんの?そんなことしてても、いつまでたってもハルカちゃんと仲良くなれないぞ」
「妄想ではない。イメージトレーニングだ」
「はいはい。どっちでもいいけどねー」
 速水はいつものように目を細めた表情のまま、そういうと、ちょっと回りの様子を伺い、それから、保坂の耳元で囁いた。
「それより保坂、アンタ、女の子の扱い全然わかってなさそうだよねー。妄想なんかよりも実際の女の子相手に訓練したほうがいいんじゃないの?私が練習台になってあげようか?」
「なにっ!」
 教室中に響く、保坂の声。教室中の生徒がビクッとして保坂の方を一瞬注視したが、係わり合いになりたくないとばかりに、皆すぐに視線を元に戻した。
「納得いかない部分もあるが、ありがたい申し出だ。が、いいのか?」
「いいよいいよー。今日はちょうど部活ないし、帰りアンタの家寄ってくってことでどう?」
「速水よ、恩に着るぞ!」
「声大きいよ。じゃ、あとで。ああ、あと、謝礼として今日のお弁当は私によこしなさいよー」


447:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:46:47 fOzUjN1M
 その日の帰り、保坂と速水は踵を合わせて、保坂邸へと向かった。
「相変わらずおっきい家ー」
「さあ、入ってくれ」
 保坂は速水を自分の部屋へと案内する。そこは、広く、綺麗に整頓されている。
一般的な高校生らしくはない、妙に品のある部屋ではあった。
だが、それすらも保坂の気持ち悪さを際立たせるかのようである。
壁には巨大な全身鏡があり、机の上には、昨夜寝る前に聞いたのだろうか、
『G線上のアリア』と『弦楽セレナード』のレコードが置いてあった。
「いかにも、って部屋ねー。マキに見せてあげたいかも」
「さぁ、では早速。いや、まずは飲み物を持ってこよう」
「よろしくー」
 そういって、保坂が部屋を出た後で、速水は保坂のベッドに『ぼすっ』とダイブした。
「うーん、1回、おっきいベッドにダイブしてみたかったのよねー。うわーふかふかだ・・・あ」
 ベッドでごろりと転がった速水の鼻腔が、嗅ぎなれた感覚をとらえる。
それは高校に入学してから3年間、学校で毎日のように嗅いだことのある、匂いであった。
(保坂の匂いだ・・・なーんか、眠くなるような匂いなのよねー)
 そうして目をつぶると、なんだか本当に眠くなってくる気がする。少しずつ遠ざかる速水の意識。
それを追いかけるに、徐々にリズミカルな音と振動が大きくなり、『ガチャリ』とドアの開く音がした。
そこで、速水の意識は覚醒した。
「・・・何をしている?」
「何って、見てのとおり寝てんの。あー喉渇いちゃった。わあ、おいしそう。いっただきまーす」
「まあいい。それを飲んだら、早速はじめよう」
 保坂と速水はグラスに注がれた、高級そうな飲み物に口をつけた。保坂は一気にグラスの中身を飲み干し
「変わった味だな」と呟いた。速水もゆっくりと中身を飲み干すと、グラスをトレーに戻して保坂のほうを向き直った。
「ところで保坂、アンタは一体、ハルカちゃんをどうしたいわけ?マネージャーにしたいの?
1回汗を拭いてもらえば満足なの?それとも、お弁当を食べてもらう?それとも、いっそ付き合いたいの?」


448:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:49:27 fOzUjN1M
「矢継ぎ早だな。だが、いい質問だ。俺としてはそうだな。初めは、マネージャーにして汗を拭いて
もらうことが究極目標だった。だが、今となっては、それすらも過程の一つに過ぎないかもしれん。
俺は、南ハルカの全てを受け入れたいのだ!子供も家庭も苦楽も何もかも含めて・・・だっ!」
「ふーん、そうなんだー」
 シャツのボタンを一つ一つはずしながら、熱く語る保坂。それに対して、速水はいつも通りのやや
笑みを含んだ表情で答えた。そして、ぐいっと体を保坂のほうへ寄せると、楽しそうな表情で言葉を続けた。
「じゃーあー、ハルカちゃんとエッチなこともしようなんて考えてるわけー?」
「エッチなこと?ああ、性行為の俗語のことか。あまり、そういう表現は好ましくないが・・・まあいい。
もちろん、彼女が望むならば、俺は応える義務がある!いや、むしろ、俺と南ハルカの血の縁を
結びつけるためには――避けては通れない!」
「へえ、そうなんだー。じゃあ、ハルカちゃんとエッチなことしないといけないねー」
「うむ」
「アンタ、エッチしたことあるの?」
「無論ない。というか、婚前交渉はしないのが普通だろう」
「じゃあ、ハルカちゃん相手にぶっつけ本番だー」
「うむ」
 そこで、速水の目はゆっくりと開眼した。
「甘い。甘いわ保坂。アンタぶっつけ本番でハルカちゃんとセックスして、うまくいくと思ってんの?
ヘタクソなセックスしたらハルカちゃんは痛いだろうし、悲しむだろうなー。『保坂先輩のヘタクソ!
大嫌い!』なーんてことになるかもねー」
「なにっ!確かに、南ハルカほどになれば、その要求されるハードルももはや電柱クラスの高さ」
「そう。たとえハルカちゃんが百戦錬磨だからって、彼女に全てを委ねる・・・そんな情けないこと、
私の知ってる保坂ならできないはず!アンタはベストを尽くす男、ハルカちゃんを手に入れるには、
女性経験を避けては通れないのよ!」
「はっ!!!そうか。そうだ、その通りだ。さすが速水。だが、問題がある。女性経験を積もうにも、
そればかりは練習のしようがない・・・練習させてくれと言われて、体を開く女性など、普通はいない
だろう。それに、南ハルカを想定して、それなりの相手でなくてはいけない」
「だーかーらー、目の前にいるでしょー!私なら胸はハルカちゃんにちょっと負けてるけど、身長は
上回ってるぞー」
「速水、確かにお前の体格と知性ならば、適役だ。ありがたい申し出だ。だが、お前はそれでいいのか?」
「いーから、いーから、私がいいって言ってんだから。そんな遠慮してちゃ、いつまでもハルカちゃん
をモノにできないよ。さあさあ、早くシャワーを浴びよう・・・ぜっ!」
「速水・・・心の底から感謝するぞ」


449:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:51:57 fOzUjN1M
 シャワーを浴びながら、ハルカをどのように抱くのかを陶酔した表情で
シュミレーションする保坂。部屋に戻ると、先にシャワーを浴びた速水が
保坂のベッドにくるまっていたが、保坂の姿を確認すると、のそのそと
ベッドから出てバスタオル一枚の立ち姿を晒した。
「さあ、保坂。妄想の成果を私に見せてちょうだい!」
「うむ。では、はじめるぞ」
 そういうと、保坂は速水の肩に手を当てて、胸に抱くように抱き寄せた。
そして、しばしの沈黙。速水のほうもバスタオルを押さえていた手を離し、
保坂の背に手をそっと回した。はらりとバスタオルが床に落ち、速水の
体を隠すものは何もない。保坂はそっと速水の体を離すと、速水の顔を
見つめる。もっとも、保坂の目に映っていたのは速水ではなく、自分を
うっとりと見つめるハルカの幻覚である。
(いざ!)
 心の中で呟くと、保坂は速水の膝の裏に片手を当て、いわゆるお姫様
抱っこをして、ベッドへ運ぼうとした。
「ストーップ!」
「なぜ止める?」
「私としては、抱き合った後に、キスを入れてほしかったなー」
「そういうものか。任せろ、キスのイメージトレーニングも十分だ」
 保坂は抱き上げた速水を軽々と元の体勢に戻すと、『がっし』と速水の頭
を掴んで目を閉じると、顔を近づけた。
 初めは唇の表面同士で優しく。速水のリップクリームがついた唇は、保坂の
妄想上のハルカに劣らない柔らかさと潤いを持っていた。そして徐々に熱く、
ねっとりと唇の粘膜を絡みつかせるような濃厚なキス。『ちゅ』と音を立てて
お互いの唇が離れる瞬間、保坂と速水の唇の間に一瞬、銀色の細い線を引いた。
「保坂、意外とうまいじゃない。でも、惜しい。頭をあんな力入れて押さえた
のは減点ね」
「む、強かったか。だが、女は男の力強い仕草に惹かれるのではないのか」
「限度があるわよ。特にアンタは人より力強いんだし。もっと優しく、ムードを
大事にしないとだめだぞ」
「なるほど。では、もう一度だ」
 今度は、そっと頭を抱き寄せて、先ほどのキスを再現をする。速水も今度は
具合が良かったのか、細い目の奥でうっとりとした表情で、自然と「ん・・・あ」と
ため息のような声をあげた。
 速水からストップがかからなかったので、保坂は改めて速水を抱え上げて、
ベッドへと横たえた。


450:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:55:02 fOzUjN1M
「優しく、ムードを大事にか・・・ああ、南ハルカ」
 ぼそぼそと呟きながら保坂は、速水の上に覆いかぶさる。速水の意見を
参考に、それまでのイメージトレーニングのときよりも、優しく、速水の素肌
の感触を味わうような、頬や耳への愛撫。保坂の熱い手や唇が肌を伝う
たびに、速水の口からは「はあっ、んぅぅ」とこらえ切れない、ため息のような
喘ぎ声が漏れた。
「んんっ!」
 首筋に唇をつけられ、思わず、大きな声をあげてしまう速水。保坂はそれを
見逃さず、「なるほど、ここがいいのか」といわんばかりに、愛撫を集中させる。
そして、また新たな性感帯を求めて、保坂の手と唇は徐々に首から鎖骨、
豊かな胸へと侵攻してゆく。
(やだなあ、さすが保坂・・・んんっ、学習能力が異常に高い・・・あぁ)
 保坂の手が速水の胸を包み、ゆるゆると揉むと、速水は、ぞくぞくと性感が
高まるのを感じた。雌の本能を刺激される速水の体はほのかに熱を帯び、
いつもは楽しげに細められている目も、今は、快楽の波に揺られ弱々しげに
見える。
「う、ん・・・あはっ、はぁ・・・っ、ん・・・はあぁぁぁぁん」
 保坂の指が、速水の胸の膨らみの上で主張し始めた突起をそっとつまむと、
速水はきゅっと眉をひそめて、堪えきれないといった声をあげた。保坂の指が
敏感な突起をつまみ、連続的に刺激を与えるにつれて、速水の体の芯から
切ないような快感がじわじわと広がっていく。さらに、保坂は片方の膨らみから
手をどけると、おもむろにそこへ顔をうずめた。
「いやっ、んんーっ・・・はぁ、保坂・・・ぁん」
速水は胸の敏感な突起を舌で舐められ、さらに回すように転がされると、体を
ピンと突っ張らせて、ビクビクと震えた。ぼやけるような視線で保坂に目をやると、
一心不乱にタクトを振るう指揮者のような表情で自分の乳頭を舐めている保坂
がいる。
(真剣な顔・・・ああ、私、保坂にこんなことされてるんだ・・・)
普段の保坂との馬鹿馬鹿しいやり取りとのギャップを考えると、速水は尚更
いやらしい気持ちを抑えられなかった。心臓と下腹部に、熱いものが湧き上がる
のを感じる。もう、自分でもあの部分が恥ずかしいぐらいに潤んでいるのが、
よくわかる。


451:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:57:39 fOzUjN1M
保坂の方は、唇は胸を攻めたまま、速水の張りのある白くきめ細かな肌の上を、
つぅーっと指を滑らせ、一気に、愛液を湛えた割れ目に指先を滑り込ませた。
「っ!」
 突然、敏感な粘膜を触れられ、速水はガクンと顎を仰け反らした。一瞬達して
しまったかと思うほどの刺激。それが波紋のように体中に広がりフェードアウト
するのと対照的に、自分でも何かが漏れてしまったかと思うくらい、速水の女性器
からは、とめどない愛液が溢れてきた。
(やだ、恥ずかしい・・・)
 そう思いつつも、速水は身も心も、更なる快楽を求めていた。だが、肝心の保坂
のほうは、速水の秘部に指を差し入れたまま、動こうとはしない。いつの間にか、
唇での胸の愛撫も中断され、戸惑い交じりの表情で、速水の顔を見つめている。
「むう、これは・・・速水、ちょっといいか」
「えー、なに?いいところだったのに」
「お手洗いに行きたかったのなら、いつでも行ってくれて構わなかったのだが」
「はぃ?」
「まあいい、生理現象は止むを得ない。出てしまったものは仕方がないだろう。俺も
この程度のアクシデントに驚いるようでは、甘いな・・・」
「ちょっ、これおしっこじゃないわよ。その・・・ぬ、濡れてるだけなんだから」
「濡れる?おしっこではない・・・なのに濡れるとは、何が原因で、何によってこれほど
濡れているのだ?」
「だ、だから、アンタにいろいろ触られたから、濡れたのよ。さっきから、恥ずかしい
こと何回も言わせないでよ・・・もう」
 濡れてしまったことを繰り返し自己申告させられて、速水には珍しく、あからさまに
恥じらいが表情に浮かんだ。
「むう・・・ああ!なるほど!もしかすると、性器の動きを良くする為に愛液が出る現象
のことか。これがそうなのか」
「はぁ、知らなかったんだー」
「うむ。実はイメージトレーニングを繰り返しても、女性器の部分だけは、どうしても
イメージがわかなくてな。聞こう、速水。女性器はどう扱えばよいのだ。教えてくれ」
「ああーもうわかったわよ。教えればいいんでしょ」
 なぜ、こんなときに、いい歳した男子に性教育をしなければならないのか。とほほな
気分で速水の即席の性教育授業が行われた。


452:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:00:47 fOzUjN1M
「なるほど、よくわかった。さすが速水。なかなかの講師ぶりだった。感謝する。
ちなみに、南ハルカも大体、構造は同じなのか?」
「さぁー見たことないけど。似たような感じなんじゃないのー?同じ人間だし」
「そうか。なるほど。俺は南ハルカの○○に@@@するわけだ・・・すると、南ハルカの
××は$$$するわけだ。そこで、俺はおもむろに△△△に☆☆☆をするわけだ。
すると、どうだ。2人の夢が生まれたではないか!」
「保坂、夢から覚めて・・・」
「ようし、イメージトレーニングは十分だ。さあ、早速実践だ!いくぞ、速水!」
「ちょっ、そんな、いきなりっ、あっ・・・ん・・・」


「んんーっ!はあっ・・・だめ、こんなの・・・やっ、ほんとイクッ、イクッ、んっ、んっ、
んーっ!!」
 速水の教えを受け、イメージトレーニングを経た保坂は、もはや、速水の予想の
上を行っていた。速水の敏感な粘膜の中から特に速水の反応がいい部分を探り
当てると、絶妙な力加減で愛撫を加える。速水は膣内のザラザラした部分を攻め
られながら、包皮ごと最も敏感な珠を小刻みに擦られ、あっさりと一回目の絶頂
に達した。
「こ、こんなのはじめて・・・ほさかぁ、もう・・・イッちゃったよぉ・・・」
「まだまだ!この程度では俺の中の南ハルカは悦ばない!続けていくぞ!」
「やっ、マジ?こんなの続けられたらああっ!・・・ひぃん」
 保坂の舌と指は速水の哀願を無視して、引き続き、速水の光を反射するほど濡れ
ぼそった性器を蹂躙しにかかった。割れ目を舌で押し開き、柔らかな襞をなぞると、
そのまま舌で膣口を犯す。その間に、片手で淫靡な珠を包む包皮を捲り、もう片手で
速水の愛液をすくい、露になった珠へと緩急をつけながら塗りつける。
「やっ、だめ、ほんと・・・だめ・・・あぁぁ、さっきイッたのに、ウソ・・・また、また・・・あっ、
あああああああ!!」
 一度達し、まだその余韻が残っている体にさらに絶頂をぶつけられ、速水は自分
でも意識しないままに、悲鳴のような声を上げ、ベッドにぐったりと沈み込んだ。


453:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:02:53 fOzUjN1M
「も・・・もう、ダメ・・・ちょっと休ま」
「まだまだ!南ハルカを相手にするのならば、この程度では心もとない。さあいくぞ、速水!」
「だから、もう・・・イッたんだって、あっ、あああああああ!」
『ビクンビクン』
「ちょっ…と、ほ、さ、か・・・」
「まだまだ!次はこうだ!」
「えっ、あっ、ああああああ!!」
『ビクンビクン』
「た、たすけ・・・て」
「まだまだ!こういうのも試してみなくては」
「ひっ、やあああああ!!」
『ビクン・・・ビク』
「あ・・・あぁ・・・」
「まだまだ!これを忘れてはいけないな」
「っ!!」
『ビク・・・ン』
「・・・・・・」
「まだまだ!せっかくだからおさらいをしなければ」
「・・・!!」
『ぴくり』
_____________
_______
___


454:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:05:20 PeUdn+3d
 翌日―――
「うう、腰、痛い・・・今日部活出れるかな。」
『ガラガラガラ』
(この感じは・・・)
 速水が重い体をおして教室にたどり着き、ドアを開けると、教室の中は
奇妙な空気に包まれている。この教室では良くあること。こういうときは
決まって、あの男がエア・・・
『ドサッ』
「あは・・・」
 速水は、窓際の席で奇妙な動きをしている保坂を目に留めると、鞄を
その場に落とした。そう、保坂は虚空を相手に、昨日速水にしたのと全く
同じような動きをしている。いわばエアペッティングの真っ最中であった。
速水は保坂に気付かれないように保坂に近づくと、耳元でこっそりと囁きかけた。
「保坂、ちょっと」
「・・・おお、速水か、昨日はとても参k」
『パシィィン』
「・・・なぜ叩く」
「なぜ余計なことを言おうとするの?それも、声が大きいし。保坂アンタねぇ、
そんな変な動きしてて、私に昨日どーしたとか言ったら、周りにバレるじゃないの」
「そうか。まあいい。ところで、速水。また、新しい攻め方を思いt」
『パシィィン』
「・・・くっ・・・・・・っぅ・・・」
「だから、声が大きいって。それに、その話はここでしないでって言ってるでしょうが」
 そこでいったん言葉を区切ると、速水はさらに声を潜めて、早口でまくし立てた。
「その、また、部活のないときに付き合ってあげるからさ。今度は、アンタも責めら
れる側を実践しないといけないんだから。それまで、その話は一切禁止ね!」
 そういって、速水は足早に自分の席に着いた。

(それが終わったら、今度は何の実践練習をしようかなー)
速水の細目の表情がいつもより楽しげだったことには誰も気付かなかった。


―――ハルカちゃん、ウチの高校に来てくれて、心から感謝するわー


455:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:07:55 XLipbCZB
ggj!!
もうね、なんだか目から変な汁が出た。
保坂と速水先輩の、こんな良SSが見れるなんて……
もちろん続くんだよね? ……続くと言ってくれ!!

456:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:08:56 PeUdn+3d
以上で終わりです。おそまつさまでした。

最初は、数年後のトウマコかハルカ×ナツキを書こうとしたはずだったのに、
気付いたら、こんなのができてました。

はじめて投下した感想ですが、何なんでしょう。この、後悔と満足感の入り混じった感じは。

ともかく、楽しんでくれる人がいればいいなあ。

457:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:10:05 PwS+HHVj
おかげで俺の創作意欲がかきたてられました。

458:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:13:44 XLipbCZB
>>456
はじめて投下したって、このスレでは初めてって事かな?
もし処女作なら、ばけもn(ry
これからも居座ってくださいorz

459:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:26:50 VMYapB8z
>>457
間違ってもこのスレに投下するなよ!いいか、絶対だぞ!

460:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:39:18 zox3GrJJ
何この大型新人。
書きなれてるよねえ・・・。

461:ぶつ切り 藤岡サイド
08/05/05 00:47:17 PwS+HHVj
千秋ちゃんは呆然とした。初めて目の当たりにした『射精』に戸惑っているようだ。
「これが、精液?」
「うん・・・」
異臭が鼻をつく。
「変な、におい、だな。」
千秋ちゃんが、頬についた精液を指にとって嗅いだ。
「さっきのが、『射精』なのか。」
「そう、だね。」
千秋ちゃんは、指にとったそれをじっと見つめ、そして、なんと舐めた。
「ん。」
「千秋ちゃん!?」
「んぐっ、変な、味だな。」
しかも、飲み込んでしまった。
「でも、悪くは無いな。」
そう言って、あちこちについたそれを、ぴちゃぴちゃと舐めとっていく。
俺は、その光景に見とれてしまった。
「なあ、藤岡。さきっぽにもついてるぞ?」
「え?」
「私がきれいにしてやる。」
「ちょっ、ちょっと!」
俺のモノに残った精液を、舌でなめとっていく。勿論それは、俺に快感を与える。
「ああ、あぁ・・・」
思わずため息が漏れる。
「今一度問おう。気持ちいいんだろ?」
「ああ、千秋ちゃん。とっても、きもちいいよ。」
つい、正直に答えてしまった。

462:ぶつ切り 藤岡サイド
08/05/05 00:47:50 PwS+HHVj
「ふふ、正直者の藤岡に、ご褒美だ。」
すると、今度は先端を口の中に含み始めた。口内で舌をフル稼働させて、刺激を与え続ける。
「いいよ、千秋ちゃん。」
あっという間にギンギンに勃起してしまった。
「また、でそうなのか?」
「う、うん。でも」
「でも?」
「もっと、満遍なく、全体を舐めてほしい、かな。」
って、俺は何を言ってるんだ!早くこの状況を何とかしなきゃいけないのに・・・
でも、この快感に勝てるはずがない。
千秋ちゃんは従順に、舌でカリや竿の部分も攻め始める。
その小さなお口と舌で、俺のモノを一生懸命に慰める姿は、俺により凄まじい快楽を与えた。
「い、いいよ、千秋ちゃん。その調子だ!」
その一言で、千秋ちゃんはますます勢いよくなる。
唾液を口いっぱいに含ませて、ローション代わりにし、ジュボジュボと卑しい音を立てる。
いったいどこでそんなことを学んだのか・・・。
「こ、今度は、根元まで口の中に入れて。」
「こ、こんなに大きいのをか?入るのか?」
「入れるんだ!」
我ながら鬼畜だった。俺は千秋ちゃんの頭を鷲掴みにして、無理や喉の置くまで押し込んだ。
「んっ、んぐぅっ、ぐっ、ぅう・・・」
俺は、千秋ちゃんの頭を上下に動かすと同時に、腰も動かす。俺は千秋ちゃんの口を犯しはじめた。
初めは首を激しく振らせて拒絶していたが、やがて俺を受け入れて、自らしゃぶりだした。
「はあぁ・・・、すごく、いいよぉ。」
さっきの射精で、少しだけカピカピの千秋ちゃんの頭を撫でてやった。
「ねえ、千秋ちゃん。俺を見て。」
千秋ちゃんは、口に咥えたまま俺を見上げた。
その瞳に映ったのは、恐怖や怒り、悔しさや悲しみといった負の感情・・・ではなかった。
その瞳が表したには、『喜』と『従』。心から、俺に尽くしていた。

463:名無しさん@ピンキー
08/05/05 00:48:36 PwS+HHVj
投下宣言してなくてすまそ。
今はここまで。ぶつ切りらしく。

464:名無しさん@ピンキー
08/05/05 01:01:41 VMYapB8z
心理描写が下手単調でツマラン

465:名無しさん@ピンキー
08/05/05 01:07:18 PwS+HHVj
>>464
俺もそう思った。本当に、いいかげん終わらせろって話ですね。

466:名無しさん@ピンキー
08/05/05 01:28:31 PwS+HHVj
あー、なんか読み返せば読み返す程、酷いって分かるな・・・
なんだかスレ汚ししてしまったみたいですまんです。申し訳ない。

467:名無しさん@ピンキー
08/05/05 02:01:56 99/6idAY
ID:VMYapB8z←NG推奨

>>463
GJ!!とても良かったです。
ドMな千秋とは新鮮でしたww

468:名無しさん@ピンキー
08/05/05 03:38:11 VMYapB8z
普通に感想を言っただけでNG扱いか?何様のつもりだ
このスレでは当たり前のことではないか。>>68がいい例だ

469:名無しさん@ピンキー
08/05/05 03:40:58 GJPqjZPW
>>68は近年稀にみる粗大ゴミだからな。
あれに対する批判ならば許されるwwww

470:名無しさん@ピンキー
08/05/05 03:50:36 99/6idAY
>>468
お前、>>459でも変なこと言ってるだろ。
まるで>>457が投下しちゃいけないみたいに

471:名無しさん@ピンキー
08/05/05 03:53:28 99/6idAY
推敲が完了したので、処女作ですが投下します。
千秋の受験ネタ。
一応、小6ごろってことになってます。

472:名無しさん@ピンキー
08/05/05 03:53:56 99/6idAY
「千秋は受験するの?」

掃除の時間。
唐突に、吉野が口に出した言葉だった。

「まだ決まってないな。しようとは思ってるんだが、まだ明確には。
 というか、なんてまた急に?」
「んとね、千秋がたしか前に『私はいい中学に行くんだ』とか言ってたような気がして」
「そうだったか」
「うん。
 で、寂しくなるなーと思って。」
「寂しく?」
「いい中学に行くとしたら、私たちとは離れちゃうよね。
 だから、寂しくなるなって。」

そういえばそうだ。
今まで、そんなこと考えもしなかった。

受験か。
あまり深く考えてなかったが、そうか。
みんなと会えなくなるのか・・・

家に呼べば遊べないこともないだろうが、
吉野や内田と毎日会えなくなるのは嫌だ。
冬馬とは・・・毎日家にくるから会えるな。



「……で、これを先生のところへ持っていけばいいんだな?」
「そうだな。それで私たちの仕事は終わりだ」

放課後。日直の私とマコトは、最後の仕事を片付けようとしていた。

そういえば、受験したらこいつとはもう会えなくなるのか。

「・・・そういえば南、受験するんだっけ」
「なんでそのことを知ってるんだ」
「吉野から聞いたんだよ。
 本当に、みんなとは違う中学に行くのか?」
「・・・・・・」
「そうか。南が行きたいって言ってるなら仕方ないけどさ。
 でも、みんなと離れていいのか?」
「・・・・・・」
「南なら、きっと中学でも楽しくやっていけるだろうけどさ」

マコトが、寂しそうな目でこっちを見る。
なぜか、吉野の言葉が思い出される。

――やっぱり、やめようかな。
幸せな今が崩れるのは嫌だ。

大体、春香姉さまだって夏奈と同じ中学に通ったんだ。
私だけいい中学なんてずるい。
やっぱり、受験なんてしないほうがいいのかもしれない。


473:名無しさん@ピンキー
08/05/05 03:54:29 99/6idAY
「しないよ、受験」
「えっ?」
「やっぱりやめだ。私もみんなと同じ中学に行く」
「そ、そうか」
「そうだ。中学もみんな一緒だ。誰とも離れたくなんてない。」

そうだ。内田と吉野、冬馬、シュウイチ・・・
誰とも離れたくなんてない。

「・・・オレとも?」
「なんだ」
「南は、オレとも離れたくないのか?オレのことも、嫌いじゃないのか?」
「・・・嫌いなんかじゃ」
「じゃあ、なんでいつもオレに冷たくするんだ?
 嫌いだからじゃないのか?」
「それは、お前が」
「バカだから?でも、南はバカなやつが嫌いなんだろ。だったらオレのことも嫌いなんじゃないのか」

マコトの言うことはもっともかもしれない。
私はバカなやつが嫌いだったんだ。
バカのことは卑下して見ていた。

・・・でも、離れたいかと訊かれると、そうでもないんだ。
夏奈とも内田とも、もちろんマコトとだって離れたくない。

別にそれだっていいじゃないか。
嫌いでも、離れたくない。
そんな感情だって、あってもいいじゃないか。

「私はお前と離れたくはないんだよ」
「え?」
「お前の言うとおり、もちろん私はお前のことなんか嫌いだ。
 でも、離れたくはない」
「えっと・・・それ、どういうこと?」
「だからっ!
 とにかくお前とも離れたくないんだよ。何度言わせるんだ、このバカ野郎!」
「う、うん、ありがとう、南!」
「わかったら行くぞ、ほら」
「・・・はいっ!」


おわり

474:名無しさん@ピンキー
08/05/05 03:56:04 99/6idAY
以上です。
文章が拙ですが、初めてということで見逃していただければ幸いです。

恋愛も何もない感じですみません。

475:名無しさん@ピンキー
08/05/05 04:19:32 SZmUVF9q
68の粗大ゴミを投下した屑ですが、荒らしてるの俺じゃないからね。なんか疑いがかかってるみたいなので

476:名無しさん@ピンキー
08/05/05 04:45:27 SZmUVF9q
あと68を擁護してたのも俺じゃないからね。自演なんかしてないよ>>258は勘違い甚だしい 死ね

477:名無しさん@ピンキー
08/05/05 04:53:45 VMYapB8z
>>470
文面見てもらえば分かると思うけど
普通にジョークなんだけどね。その程度のことも言わなきゃ分からないのか
>>469
俺としては>>457で自身あり気に言うからどんなものかと期待した結果が
あれじゃなぁ 文章能力一点に絞るなら>>68と大して変わらないよな

478:名無しさん@ピンキー
08/05/05 05:10:22 SZmUVF9q
68と比べるのは失礼だろ。あー自虐楽しいな。新たな快感に目覚めそうだわ

479:名無しさん@ピンキー
08/05/05 05:25:36 1JO8SOMF
>>474
乙GJ
甘しょっぱかった!


つまらん言い合いで長文書くなら、「乙」と労いの一言でもかけてやりなさいよ!
そんな事も出来ずに言い合いを続けるなら、この壊れたビーサンでも履いてどっか行っちゃえ!

480:名無しさん@ピンキー
08/05/05 08:58:44 aqNOEf+q
こんなとこで争うな!
このバカどもが!

481:名無しさん@ピンキー
08/05/05 10:18:45 j10jR63B
ここで争うバカヤロー多いなぁ・・・
処女作推敲中。

482:名無しさん@ピンキー
08/05/05 11:19:30 rA8HnxNL
SSを書いてくれた人に対してなぜ乙の一言が言えんのだ
読みたくないならNGにしろよ


483:名無しさん@ピンキー
08/05/05 11:23:00 21+miTm/
>>482
読む人と作者のバランスがないとこういうスレは荒れる。
とりあえず禿同

484:名無しさん@ピンキー
08/05/05 12:43:02 MexEzvVn
事故でほさかと一緒に体育倉庫に閉じ込められたマキとアツコの話はまだかね?

485:名無しさん@ピンキー
08/05/05 12:47:22 XLipbCZB
自分の中で、ケイコ×カナと言う、マイナーフラグが乱立した
ケイコ可愛いよケイコ

486:名無しさん@ピンキー
08/05/05 13:45:17 +/dScMUw
らき☆すたのエロパロスレの書き手です。
こっちは非エロはおk?
おkなら今からネタを仕込んでみる。

あと>>482-483に同意。


487:名無しさん@ピンキー
08/05/05 13:55:32 XLipbCZB
OK!大歓迎だ!
全裸で待機……じゃなくて、ネクタイ締めて紳士的に待ってる。 全裸で。

488:名無しさん@ピンキー
08/05/05 15:03:57 MexEzvVn
息子に蝶ネクタイ締めて正座で待ってます。

489:名無しさん@ピンキー
08/05/05 15:57:22 1JO8SOMF
SSが投下されると聞いて、とにかく全裸になってみた。

490:名無しさん@ピンキー
08/05/05 19:09:39 ROFmuYMd
>>487-489


うpうp!

491:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:02:08 D1jfmegf
SS投下します。8レス前後かと。

ナツキとハルカを軸にしたハルカ視点の一人語りです。

ナツキルートの新キャラの存在を最近知って、予定が狂った。

近親間(♂♀)のキス描写あり。性的描写なし。
エロパロのエロはエロス(=愛)のエロということで勘弁。


492:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:04:09 D1jfmegf
 例えば、最悪だった出会いの日、お菓子の作り方を教えたこと、トウマの誕生日の
ことで相談を受けたこと、今となっては、どれもかけがえがなくて―――


 間違えなく、何かが動き出したのは、マキがナツキくんをウチに連れてきた日だと思う。
あの日、リビングで寝ていた私が目を覚ますと、そこにはマキと、予想外なことにナツキ
くんがいたの。
 後で聞いた話だと、マキは保坂先輩から私を護ろうとして、ナツキくんと私を仲良くさせ
ようとしたみたい。私は保坂先輩という人がどういう人だったのか、いまだに良くわから
ないけれど、ただ、マキの心遣いには感謝しなくてはいけないのかな。
 ただ、あの日は―――
「こちらの南さんでは、変わった味のお菓子を食べるんすね」
「私は、そんなカレー味のお菓子の作り方なんて教えてないわよ」
なんて、つい、私は熱くなっちゃって、ナツキくんに厳しく当たっちゃって。ナツキくんは
すぐに「メシ作んないといけないんで」って帰っちゃって。ナツキくんが帰ってから、
ちょっと申し訳なく思ったわ。マキも、気まずそうに私に聞いてきたわ。
「ごめん。もしかして、ナツキのこと嫌いだった?」
 って。あのとき私は、「わからない」と答えたと思う。嫌いなわけではないのに、ナツキ
くんに対しては、言いたいことを言ってしまう。あのときはまだ、ナツキくんのことを特別
に意識してなかったと思う。ただ、なぜか、ナツキくんの前では、素の自分でいられたって
ことぐらい、気付くべきだったのかも。

マキは、ナツキくんのことを色々とフォローしてくれた。
「あれでも、意外と律儀だし、昔はやんちゃだったらしいけど、部活に入ってからはかなり
丸くなったみたいだよ。見た目だって悪くないでしょ?」
 全部正解。あのときは、まだ、私よりもマキのほうが、ナツキくんのことを良く知ってい
たんだよね。今だったら、私はナツキくんの良い所をもっともっと知っているもの。

 私は、ナツキくんに厳しく当たってしまったことの罪滅ぼしにと、後日、ナツキくんを
ウチに呼んで、前回なぜかカレー味になってしまったという、例のお菓子の作り方を
教えたわ。ナツキくんはとても真剣な顔をして私の話を聞いてくれたから、私も嬉し
かったわ。その後で、私が作ったお菓子を食べてもらったのよね。


493:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:05:31 D1jfmegf
「おいしいっす」
 そういったナツキくんの表情からは、あまり感情の起伏は感じられなかったけど。
もともと、ナツキくんはポーカーフェイスだから。でも、今ならナツキくんのわずかな表情
の変化でもわかるわ。あのとき、ナツキくんは本心からおいしいって言ってくれたんだと思う。
 ナツキくんは、本当に律儀。律儀すぎるぐらい。お菓子のお礼だって、松茸なんて
持ってきたときには驚いたけど。私は、そんな高価なもの受け取るのに気が引けたから、
ナツキくんにも食べてもらおうとしたの。私も、松茸の調理はしたことがないから、インター
ネットで調べて、ナツキくんとの共同作業だった。今思い出しても、とても楽しかったわ。
 でも、せっかくできたのに、ナツキくんは「メシ作んないといけないんで」って言って、全然
手をつけないで帰ってしまったの。私が玄関先でナツキくんを引き止めている間に、カナが
ナツキくんの分を食べてしまって・・・あのときは、久々に本気でカナを叱ったわ。

 そんなことがあって、自然と、ナツキくんはウチに来ることが多くなっていったのね。いつも
すぐ帰ったけど。ナツキくんが来たときはいつも、ウチの台所が私たちの料理教室だった。
チアキはナツキくんが来ると、あんまり嬉しそうな顔をしなかったけど、カナは、食べるものが
増えるからって、ナツキくんを歓迎してたわ。

「女は、料理を作ってやると喜ぶんすか?」
 ある日、ナツキくんがそう尋ねてきたわ。ナツキくんの口から、女の子の話が出たのは
初めてだったから、あのときのことは凄くはっきりと覚えてる。
「きっと、嬉しいわよ。ナツキくんの料理ならおいしいから、なおさらね。ナツキくん、誰か
そういう人がいるの?」
「いや、そういうわけではないっす。ただ、オレの尊敬する人が言ってたんで・・・」
 そのときは、まだ、その相手が誰なのかってことより、ナツキくんもそういう話するんだー
って思いのほうが強かったけど・・・ね。

 それでもしだいに、ナツキくんの存在が私の中で当たり前の存在に・・・ううん、かけがえ
のない存在になっていったの。
ナツキくんに言ったことがあるの。「ナツキくんみたいな弟がいたら良かったのに」って。ナツキ
くんは目を閉じて、「恐縮っす」って。「オレもハルカさんみたいな姉がいたら良かったです」って
言われたとき、私の中で何かが跳ねたのを今でも覚えてるわ。
マキたちにナツキくんの話をしてて、「ハルカはナツキの話するときは楽しそうだねー」ってマキ
にからかわれたこともあった。マキからしたらそこまでは、狙い通りだったってことなんだよね。
私は「弟」のはずのナツキくんを登校時間に、休み時間の廊下に、グラウンドで体育をしている
生徒の中に、無意識のうちに、目で探すようになっていた。マキたちに、「何を見てるの?」って
聞かれて、はっと我に返って、気付かされたの。マキはあのとき私がナツキくんを探していたこと
に気付いていたのかしら。


494:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:07:50 D1jfmegf
 私がはっきりとナツキくんのことを意識した日の話なんだけど。よく晴れた日だったわ。
あの日も、ナツキくんはウチに来て、私がお菓子の作り方を教えてた。そのうち、チアキが
トウマを連れてウチに帰ってきたんだけど、トウマの膝には赤黒い乾いた血がこびり付い
ててね。サッカーをしていて、全力でプレイしているうちに、強く擦りむいたんだって。
トウマは「平気だって」って言っていたけど、痛々しい傷跡にチアキは動揺しているし、
私は、急いで救急箱を取りにいったわ。で、戻った私に、ナツキくんは言ったの。
「ちょっと、シャワー借りていいっすか?」
「いいけど・・・そうね。まずは傷口を洗わないと」
 ナツキくんはトウマに肩を貸して、シャワールームに連れて行くと、シャワーでトウマの
傷口を洗い出したの。
「ちょっと沁みても我慢するんだぞ」
「うん」
 トウマの膝は大部きれいになったけど、砂が入っちゃって黒い部分が残ってた。
「砂が入ってる・・・」
「いいよ、これぐらい、ほっときゃ直るって!」
「いや、痕になったらまずい」
 そう言って、ナツキくんはトウマをバスタブの淵に腰掛けさせて、自分は体を屈めて、
トウマの膝に唇をつけたのね。
「ちょっと、ナツキ!やめろよ、恥ずかしいだろ!みんな見てるんだぞ!」
トウマは顔を真っ赤にして言ったんだけど、ナツキくんは「いいから・・・」って言って、トウマ
の傷口を口で含むようにして舐め続けた。私の視線は、トウマの膝に口付けするナツキくん
に、その表情、唇の動きに釘付けになっていたんだと思う。だって、トウマの表情とかそう
いう他の記憶が全然ないんだもの。ナツキくんの舌が動いているのが、唇越しにわかると、
なんだか、私は自分がキスされたみたいにぞくぞくして、頬が熱くなったの。ほんとに恥ず
かしい話だけど・・・。
 ナツキくんが口を離すと、トウマの膝から黒い砂はすっかりなくなっていた。トウマの膝を
シャワーで濯いで、口に水を含んで砂を吐き出すと、ナツキくんは「これで大丈夫だ」って
トウマの頭にポンって手を置いて。そのときの、今まで見たことがない、全てを包み込むような
]優しい表情を見て、私の心臓は回りに聞こえるんじゃないかってくらい、すごいドキドキして、
くらっとしたわ。トウマも顔を真っ赤にしていたけど、きっと、私はそれ以上・・・私は、赤面してる
のがばれるのが恥ずかしくて、慌てて、トイレに駆け込んだ。必死になって落ち着いて、
リビングに戻ったら、もう、ナツキくんの姿はなかった。チアキからの言伝だと「メシ作んないと
いけないんで」だって・・・力抜けちゃった。
その後、どうしても、ナツキくんと話したくて、トウマの怪我の具合を理由にナツキくんに電話を
かけた。電話越しのナツキくんの声を聞いて、ナツキくんの優しい表情を思い出して、私1人で
テンパッちゃってたと思う。


495:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:10:29 D1jfmegf
 私がナツキくんのことを好きだって認識してから、ナツキくんがウチに来てくれるのが
ほんとに嬉しかった。でも、皮肉よね。ちょっとしてナツキくんはウチに来なくなっちゃって。
遠回しにトウマに聞いてみたら、自分の家で料理の練習をしてるって・・・「どうして?」って
言っちゃったわ。ウチに来てくれればいいのにって。もしかして、私がナツキくんのこと好き
なのバレたんじゃないかって、私は愛想をつかされたんじゃないかって、悪い方に考え
ちゃって、その日は一日中苦しかった。夜も眠れなかったわ。

 次の日、思い切って、早く学校に行って、登校してくるナツキくんを窓から探して、偶然
そこを通りかかったふりをして、聞いてみたのよね。
「あら、ナツキくん、おはよう」
冷静を装いながら、私の心臓は不安と緊張でどうにかなりそうだった。私は勇気を出して、
震えそうになりながら「最近、ウチに来ないわね」ってなんとか聞いたの。
「いや、今、どうしても、作らなきゃいけないもんがあるんで」
「へえ、何かしら。ウチで作ればいいのに。私も手伝うわよ」
「スンマセン。ハルカさんの手を借りたら意味がないんで」
「ナツキくん、何を作ろうとしているの?」
「いや・・・その・・・」
ナツキくんは珍しく狼狽した表情で、私から目をそらしてね、それから、思い切ったように
言ったわ。
「最高の弁当を研究してるっす」
 私は、一瞬それがいつもと違うナツキくんの態度や、ウチに来ないこととどういうつながり
があるのか理解できなかった。だけど、思い出したの。「女は、料理を作ってやると喜ぶん
すか?」って言ってたことを。それに、私の手を借りたら意味がないって・・・
私は「あぁ」って、間抜けな返事をしちゃって、ナツキくんは心なしかちょっと顔を赤くして、
「失礼します」って言って教室へ行ったわ。
 その日は、もう、一日中なにも手につかなかったわ。だって、ナツキくんが、「私のために
お弁当を作ろうとしてる!」って思っただけで、もう他の事なんてどうでもよかった。その日
は浮かれて、速水先輩にお弁当全部あげちゃったりして。ほんとバカみたいね。


496:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:12:10 D1jfmegf
 で、とうとう、その日が来たのね。窓から登校風景を見てたら、ナツキくんが、いつもは
持って来ていないお弁当箱を持ってきているのが、遠目に見えて、もう、私はそれだけで、
いてもたってもいられなくて。早く昼休みになってほしいのに、その日は1時限、2時限目
がすっごく長く感じた。2時限目の後の休み時間に、マキたちの話を上の空で聞いて
いたら、とうとう、教室の入り口に、ナツキくんが来たの。
 私の方にすうーっと向かってくるナツキくん。手には、水色の布に包まれた箱があったわ。
私は、ようやく気付いたふりをして、「あら、ナツキくん、どうしたの」ってガチガチになり
ながら言ってみたわ。教室の注目が集まってるのがわかったけど、そんなのぜんぜん
気にならない。私は、ナツキくんの手にある水色の箱だけを見てたわ。
「ハルカさん、とうとうできました。ぜひ、食べてみて下さい」
 ナツキくんの手からお弁当を受け取った。ずいぶん小さなお弁当箱だったわ。きっと、
あれはトウマがもっと小さい頃に使っていたものじゃないかしら。蓋を開けると、中は
きれいな彩りで、煮物、焼き物とおかずがバランスよく並んだ、おいしそうなお弁当だったわ。
おいしかったわー。今でも忘れられないくらい。
「んー、おいしぃー!」
「マジすか?ハルカさんにそう言ってもらえて、心の底からマジでホッとしたっす」
 多分、私の顔は真っ赤だったわね。ナツキくんはほっとした様にちょっと笑ったわ。
私もつられて、「くすっ」って。
「それじゃあ失礼するっす。また、あとで弁当箱取りに来るっす」
 そういい残して教室を出るナツキくんの背中を、私はぽーっと見送ったわ。

 3時限目なんて、もう、全然何があったのか覚えてないよ。昼休みが始まるチャイムが
鳴ると、私はさっさと食べ残しのお弁当を取り出して、机の上に置いてね、もう、マキがパンを
買って来るのを待てないから、自分が持ってきたお弁当はマキにあげたわ。マキは「いやー
これで保坂先輩のきもちわるい魔の手からハルカを護れたよ」とか、他にも色々言って私を
からかったけど、まあ、恥ずかしかったけど、それ以上に喜びのほうが上だったわ。マキと
アツコがナツキくんがくれたお弁当をつまんで、おいしいって言ってくれて、私はちょっとした
優越感を感じてた。「でも、お弁当箱ずいぶんちっちゃいね」って、アツコが言ったわ。まあ、
確かにそうなのよね。でも、それは、自分のお弁当も持ってきてる私への、ナツキくんなりの
気配りだって思った。


497:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:13:43 D1jfmegf
 ナツキくんのお弁当はあっという間にからっぽになったから、私は、ナツキくんが来る前にナツキくんの教室に行って、お弁当箱を返してあげようとしたの。廊下を歩いている間中、私が行ったらナツキくんはどういう顔するかな?ってワクワクしてたわ。
 あっという間にナツキくんのクラスに着いちゃって、教室を覗いてみるたら、ナツキくん
がいた。気に入らないことに、ナツキくんがお弁当を食べてる横で、しれっとお弁当を
食べてる子がいて、正直、ムッとしたわ。私のナツキくんの横で何してんの?って。
ほんと、笑っちゃうよね。
「ナツキくん」
 って、私は、ちょっと周りに通るぐらいの大きめの声で、ナツキくんの横に座ってる子にも
聞こえるように声をかけたわ。ナツキくんは私のほうを向いて、「ウス」って返事して。
「はい、お弁当箱、とってもおいしかったわ」
 ナツキくんと隣の子に見せ付けるように、お弁当箱を差し出す私。


 ようやくそのとき、気付いたの。
 ナツキくんの前に、私が食べたのと同じ中身で普通サイズのお弁当が一つ。横の子の
前に、全く同じお弁当がもう一つ・・・


 ああ・・・そういうことだったんだ・・・ってね。試食かぁって。私、バカだなぁって。
ナツキくんは、お弁当箱を受け取って、「ハルカさん、どうもありがとうございます」って、
深々と頭を下げたの。もういいよ、ナツキくん。やめてよって心の中で思ったわ。惨めに
なるだけだから・・・。
ナツキくんはその後もなんか言おうとしてたけど、私は、「ごめんね、ちょっと・・・」って言って、
すぐに教室を出たわ。さっきまであんなに明るかった廊下が、今は周囲がぼやけて暗くて、
色がない感じで、私は、ふらふらしながら、少しでもナツキくんのいる教室から離れたかった。
なんか、勝手に涙が出てくるから、むせたふりをして、ゴホゴホいいながら私は、顔を隠して
トイレの個室に篭ったわ。変な人だと思われたかもしれないわ。

一息ついて、ナツキくんのこと考えたら、もうどうしようもないぐらい泣けてきちゃって。
今でも・・・泣けてきちゃいそうだもの。私は、外に泣き声が漏れないように、ハンカチを口に
当てたり時々水を流したりして、だましだましでずっと泣いてたわ。
ようやく人心地ついて、気付いたら、もう5時限目終了間近だったわ。私は、泣き疲れた体を
おして個室をでて、鏡を見たら、もう、目がひどく腫れちゃってて、ちょっと水洗いしたけど、
全然意味なくて、それでも仕方ないから、授業終了を見計らって、教室に戻ったわ。目を見られ
ないまま俯いてたけど、マキは気付いたみたいで。「嬉し泣きかよー」なんて、何も知らない
マキの冷やかしが辛かったわ・・・


498:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:15:59 D1jfmegf
 放課後、マキとアツコには本当のことを話したわ。マキは、ナツキくんのことを「朴念仁」
とか「KY」とか「きもちわるいやつの弟子」とか色々言ってたわね。ほんとよね。アツコも
私のことを慰めようと、色々言ってくれたわ。でも、2人の優しさが嬉しい反面、私の惨めさ
が深まるような気がして、耐えられなくなって、ウチに帰ったわ。

 ウチに帰って、いっそ寝てしまえればよかったのに、やっぱりナツキくんの顔が勝手に頭に浮かんで、
悲しすぎて、全然寝られなかった。もう、なにもする気力が出なくて、ベッドでごろごろしてたら、
ノックの音がして、カナが「ナツキって人から電話だよ」って。私は、寝起きのふりをして、
涙の跡を疑われないようにしながら、電話に出たの。
「本当にありがとうございます」
「ハルカさんのこれまでの指導のおかげです」
「ハルカさんの舌で最後に確認したかったんで」
 ナツキくんの声が他人事のように、私の耳を通り過ぎていって、私はどう受け答えした
のか全然覚えてない。

「今まで、ありがとうございました」
 そこで、私の意識は一気に覚醒したわ。せっかく止まってた涙も一気に溢れて
きちゃった。
 だって、すごく聞きたくない言葉が入っていたから。きっと、律儀なナツキくんは彼女に
筋を通すために、ウチには来なくなるし、こうやって電話で話すこともなくなって、道で
会っても挨拶するだけになっちゃうんだろうなって思ったの。「今まで」の私達では
いられなくなるんだろうなってね。


 最後に、「さようなら」って言って電話が切れて、それで、お終い。
 私の初恋も、かりそめの姉弟関係も―――






 今思い出しても、泣けてきちゃう・・・ほんとに惨めで悲しかったんだから!!
 だから、これからは、あのときの分も私のことを幸せにしてよね!!

(完)


499:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:16:20 D1jfmegf
以上で終わりです。おそまつさまでした。

Wikiの中の人に感謝。これもよろしく頼みます。

冒頭の「近親間(♂♀)キス描写」で過剰にwktkした人、すまん。

では、さようなら。


500:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:46:46 JaPJgmUR
>>499
もつかり
っ旦~

501:474
08/05/05 21:06:57 99/6idAY
>>477
変な勘違いをしているようだが、俺は>>457じゃないぞ。

502:474
08/05/05 21:09:11 99/6idAY
よく読み返してみたら俺のことじゃなかった><
もうID変わるまで恥ずかしくて書き込めない><

503:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:12:09 JaPJgmUR
>>502
どんまい
っ旦~

504:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:16:32 bfU+esx6
イイ…イイヨ…。
マコトとチアキのこういう絡みは少ないからな、新鮮だ。

505:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:30:34 bfU+esx6
>>491
す、素晴らしすぎる…!!
キャラの一人称視点はなかなか難しいのに…

506:名無しさん@ピンキー
08/05/05 22:26:07 L7QoswWp
>>499
GJです
感想を上手く文章表現出来ない自分が嫌になりました。
さようならっと言わずまた来て頂ける事を切に思います。

507:名無しさん@ピンキー
08/05/05 22:46:37 0p8mV0XU
評価厨は下がってろ

職人に言うなら
○○したら読みやすくなるんじゃない
とかにしとけ、結構批判されたら心に痛いから(いや、ガチで

508:黒い人 ◆1RZ50xVUzg
08/05/05 23:35:20 4VQ8PEzk
こんばんは。

>>355

の続きで、12レスほど借ります。

509:黒い人 ◆1RZ50xVUzg
08/05/05 23:37:12 4VQ8PEzk
その日の一時間目の授業は国語だった。
さて、中学校の授業風景における少年少女達など大概は以下の二つに大別される。
一つは、教科書やノートと睨めっこし、来るべき己の輝かしき将来に向けて一生懸命に授業に集中する者。
もう一つは、授業などそっちのけで睡魔とランデヴーするか、
ありもしない妄想を浮かべてボーっとするか、要は全く集中していないも者
もっとも、乱暴な言い方をすれば中学生など殆ど後者であり、カナもまた普段はそちらに属するはずだった。
しかし今日のカナは様子がおかしい。集中していないのはいつものことだが、その様子が異常なのだ。
もっともその異変に気付いているのは、本人以外にはこの教室に一人しか存在しないのではあるが。
(うう……なんかこれ、すっごく気持ち悪い……)
既に破瓜の儀は済ませていたカナではあったが、初めて味わう膣内の違和感に戸惑いは隠せなかった。
こんな状態じゃ、教科書の文字なんて読めやしないし、教師の説明だってロクに耳には入ってこないのも当たり前だ。
と、またメールの受信を告げる振動音。カナは周りのクラスメートや教師に悟られぬよう、そっとケータイを開いた。

510:名無しさん@ピンキー
08/05/05 23:37:17 6GJiFoa6
ついにナツキ×ハルカが!とwktkしてたら・・・


しかしGJと言わざるを得ない。
面白かったぜ。

511:黒い人 ◆1RZ50xVUzg
08/05/05 23:37:36 4VQ8PEzk
『どう? 初めて咥えたローターの感触は?』
どうもクソもない。よくもまあハルカやチアキはこんな違和感に耐えていたものだと思う。
『まだまだ。これからが本番だから』
と、それっきり藤岡からのメールはまた中断された。
カナが懸命に視線で藤岡に何かを訴えようとしても、肝心の本人はきっと黒板を見据えたまま、
涼しい顔をして真面目に授業を聞いている生徒を装っている。
と、その時―
「ひぁっ」
カナは思わず声をあげた。ローターが小さく振動したのだ。
(そうか……忘れてた。これは『こういう』ものだったんだ……)
しかも半径ウンメートル以内なら、リモコンを持つものの意思によって操作が思いのままという、
遠隔操作機能つきだというから堪らない。
そしてまずリモコンは藤岡の手にあるとみて間違いない。
カナが何とかそこまで結論付けた瞬間にまたローターが振動する。今度は少し長い、持続的なバイブレーションだ。
「んっ……あっ……」
カナは何とか漏れ出る喘ぎ声を抑えようとする。
なにせここは授業中の教室だ。大きな声を出せばすぐに異常が周りに勘付かれる。
(そうか……藤岡は……この状況でいかに声を出さずに耐えられるか……私をテストしているんだな……)
そこまで気付いたもののどうすればよいというのか。
開発されたばかりにカナの下半身に、この心地よく振動するローターの感覚はあまりにも危険すぎた。
藤岡は相変わらず視線は前に、じっと机に座っている。
遠隔操作用のリモコンを持っていると思われる右手は制服のポケットの中にあるようで、カナの位置からは見えない。
そして一度収まったと思った振動の並が、突如またカナを襲う。
「んぁ……!」
思わず大きな声を挙げてしまった。まずい、と口を手で塞いだのも束の間、周りの生徒が何人かカナの方を見やっていた。
すぐになんでもない風を装うと、その生徒らもまた一様に視線を元に戻す。

512:黒い人 ◆1RZ50xVUzg
08/05/05 23:38:08 4VQ8PEzk
しかしホッとしたのも束の間、
「それでは……67頁から……南さん、読んでみてください」
なんと、中年男性教師がカナを教科書の朗読に指名したに返事をしてしまう。
 眼尻に涙を一杯にためて懇願の目をするも、天下無敵の千秋には通用しない。
 しかたなく、パンツを脱いで、スカートを両手で上げて下半身を晒した。


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