08/04/20 16:52:30 tSSPTKXa
「なぁー藤岡、男女が二人でするおかしな事って何なんだ?」
チアキのこの一言に、南家における暖かいリビングの空気は凍りついた。
口をパクパクして後ずさりするハルカ、『これは面白い事になった』と二ヤケるカナ、
何故か正座して背筋をピンと伸ばすマコちゃん、そして顔面蒼白の藤岡。
チアキは周りの異変に気づき、不思議そうに首をかしげている。
「えっと……おかしな事って言うのは……それはそれは」
「それはそれはおかしな事なんだよ……はダメだからな」
言う前にカナにツッコまれ、どうしたものかと凍りつく藤岡は、一番頼りになると思われるハルカに助けを求める。
「ハルカさ…………あれ? ハルカさん?」
気づくとハルカは、ずっと後ろに下がって、壁から顔を半分だけ覗かせ恥ずかしそうに様子をうかがっていた。
「その様子からすると知っているんだろ? さぁ藤岡、私におかしな事を教えてくれ」
チアキに迫り寄られ、藤岡はダメで元々、カナに助けを求める様に視線を送る。
「フフフッ……ほら、藤岡は知ってるんだろ? 早くチアキに教えてやってくれ」
なんと言う悪い笑顔……藤岡はすぐにあきらめ、標的をマコちゃんに代えた。
「マ、マ……マコちゃんはそんなの困るよね? ねっ?」
「オ、オレは……その、……オレの事は気にせず始めてくださいっ!!」
「えぇぇぇ?!」
予想外の返事に驚く藤岡。
何となくしか分かっていない『おかしな事』が詳しく知れると思い、マコちゃんは興味津々といった様子で見つめている。
しかしカナにはソレがあまり面白くなかった。
マコちゃんはもっと、慌てふためいて困るキャラじゃなくてはツマラナイ……とでも考えているのだろう。
何か困らせる作戦は無いか……カナは考え、そして思いつく。
「じゃあさ、マコちゃんが一番興味あるみたいだし、藤岡がマコちゃんで実演して見せてよ」
「おぉ、そりゃいい。聞くよりも見た方が早いもんな」
その一言に、藤岡よりも早くマコちゃんが振り返った。
「カ、カナ! どう言うつもりだよ! ……だってオレは……」
「なんだ? マコちゃん、このあたしに逆らおうって言うのか? そんな事したら色々バレて困っちゃうんじゃない?」
カナがそう言いながら視線を送った先には、以前顔を半分覗かせて様子をうかがうハルカの姿があった。
「そんな……ひ、卑怯じゃないか!」
「まぁ私も鬼じゃない、ギリギリで止めてやるよ。……さぁ……やるのか? やらないのか?」
「……くっ…………あぁ、もう!!」
結局マコちゃんはカナに逆らえず、言われるままに藤岡の前へ座った。
「……マコちゃん?」
「さぁ、早くしてください!!」
「えっと……千秋ちゃん?」
「うぅ……私の特等席を……だが仕方無い。……藤岡! さっさと終わらせてマコちゃんをそこから退かせろ!」
「南……」
「さぁ、藤岡! 男を見せてみろ!!」
「あの……ハルカさん、そんな所で見てないで止めてもらえませんか?」
「えっ? えっと……マコちゃんが嫌じゃないなら良いんじゃないかな……私は傍観者、気にしないで」
もはやこの部屋に助けは無い……諦めた藤岡はついに決意をした。
「どうしても……どうしても実演しろって言うなら、オレは南としたい!」
「ほぇ?」
この後、カナを筆頭にチアキ・ハルカが途中参加、マコちゃんもさりげなくハルカにチョッカイだして、5Pでワッショイだ!