煩悩の十二国記*十二冊目at EROPARO
煩悩の十二国記*十二冊目 - 暇つぶし2ch850:景麒×陽子(ギャグ編)
09/09/24 22:12:31 lf/PJ8Ti
「ちょっと待て―― !!」
「おや、寝台がお嫌なのですか?はじめての時はきちんとした場所が良い、と耳にしましたが」
「それ、誰に聞いたんだ?」
「浩瀚です」

(あんの狐、余計な事を!!というか何の話をしているんだよ!!)
そんな陽子の内なる悪態をよそに、彼女の身体は彼女の半身によって、横たえられた。
慌てて身を起こそうとするが、景麒がすぐに上に圧し掛かる。

「待て待て待て!!だから話を聞け、景麒!」
「ご安心を。私もはじめてです」
「う、えっ、そうなの?…って違う!どうでも良い!そんで服を脱ぐなー!
っていうかおかしいぞ、下から脱ぐな!!色気なし!何もそそらない!」

貸してみろ、と陽子は自ら景麒の服を脱がす。
されるがままに景麒は上着を陽子に脱がされる。

(……んっ?私は何をしているんだ?)

下から衣服を脱ぐ景麒に少しの苛立ちを感じたが、
それとは違う何かを感じて、思わず手を出してしまった。

何気なしに景麒を見ると、脱がした衣服の襟元に髪が少しだけ引っかかり、
乱れ髪が紅潮した顔を少し隠している。

(……色っぽい………)

思わずごくり、と陽子の喉がなった。


851:名無しさん@ピンキー
09/09/24 22:33:32 wDmUk46G
おおっ! またまた投下でありますか~
GJ!であります。乙であります。感謝感激雨霰であります。

盆と正月とクリスマスが一緒にきたようなもの
こんなに投下があるのなら民主党を恫喝して
来年もシルバーウィーク作ってもらわないとw

852:(いつの間にか)陽子×景麒
09/09/24 22:35:10 lf/PJ8Ti
第三幕
目覚めた女王


「……お前……、何か……、良いな」
「何がですか?」

(考えた事なかったけど……)

よく見れば景麒は良い男である。
というか、よく見なくてもかなりの美青年なのだが、
何しろ行動と言動がそれを全て覆い隠す。
だから気付かなかったが……

陽子の中で今まで眠っていた何かが、むくり、と起き上がったのを感じた。

「…よし、分かった」
「はい?」
「今日だけだぞ」

そう言うやいなや、陽子は勢いよく景麒を押し倒した。

「しゅ…、主上!逆です!何かが著しく逆です!」
「いや、私は形には捕らわれない性質だ!よかったな!」
「何がですか!?」

混乱の景麒をよそに、陽子は次々と景麒の衣服に手を掛けていった。
主上、と言おうとした景麒の顎に指をあて、
彼の髪をかき乱しながら乱暴に口付けた。
唾液を送り込むと、ちゅる、と水の音がした。
舌を差し入れ、お互いのそれらが絡み合ったとき、
彼自身が高ぶったのを感じた。

「…ふふっ、獣め」
口の周りをてからせ、陽子が妖しく嗤った。
じっと景麒を見つめると、彼の唇が、音なく、もっと、と象った。
彼の顔に唇を近づけると目を閉じたが、
後一寸の所で止め、耳元に息をふっと吹きかけ、
同時に肌着の合わせ目から差し入れた手で彼の胸の小さな突起を軽くこすると、
びくんっ、と身体を震わせ、顎を反らせた。

陽子はその様を見つめると、くすり、と笑う。
「…お前の全てを賭けて、私に快感を捧げるんじゃなかったっけか?
何でお前が感じてるんだよ」
「しゅじょ…」

陽子はつ、と指で彼の鎖骨をなぞる。
そして、景麒の唇の横に彼女のそれをぴたりと付け、
「…欲しいか?」と尋ねた。

853:名無しさん@ピンキー
09/09/24 22:37:52 lf/PJ8Ti
また明日続きかきます。
半端ですみません。

854:名無しさん@ピンキー
09/09/24 22:42:26 tuVgOY8x
ありがとうー!!!
明日も楽しみにしていますww

855:名無しさん@ピンキー
09/09/24 23:47:59 uDHDZtYU
君のギャグセンスに爆笑した、
もしかして銀魂とか見てないんですか?
ボケッツッコミがすげーウマイ

856:名無しさん@ピンキー
09/09/24 23:53:35 7FvJO51D
陽子が延麒に乳房を掴まれる話は萌える?

857:名無しさん@ピンキー
09/09/25 16:45:22 qtt6DX/1
856< うん、ちょっと萌えるね
無邪気に抱きついただけなのに滑ってみたいな?


858:名無しさん@ピンキー
09/09/25 19:56:53 G/yNrcvz
おおっ! つづきWakuteka

859:名無しさん@ピンキー
09/09/25 21:14:55 5GOqD88w
>>857
陽子は延麒を殴るの?

860:名無しさん@ピンキー
09/09/25 23:02:46 yA8Tp5WT
新作が近いと職人さんもイッパイw

861:名無しさん@ピンキー
09/09/25 23:20:29 /2k9EWxo
まだかなまだかな~。

862:(いつの間にか)陽子×景麒
09/09/25 23:31:03 w9aUpUbJ
第四幕
ますます暴走景麒 VS 引き気味陽子


景麒はもう何も考えられない。

「…なあ、景麒、もう一度聞く。私が、欲しいか?」

― 欲しい、です、欲しい、欲しい欲しい!!!
景麒は自身の欲望を眼差しに込めて陽子を見つめた。
しかしそれが災いしたのか、陽子は急に身体を景麒から離し、
一言だけ言い放った。

「やーめた!」

その一言に景麒は一瞬だけ思考が凍りつき、その後がばり、と起き上がった。

「えええー!?しゅ、主上、それはあんまりです!!」
「だって、『欲しいか?』って聞いたのに、何も言わなかったじゃないか」
「しゅ、主上、ほら、『自身の欲望を眼差しに込めて』って書いてあります!上の方!」
「あほか!情景描写に頼るな!っていうかそれは言っちゃいけない約束!」

 彼らがすれ違う理由。
 それは彼らの性格にあった。
 何も言わなければ何も伝わらない陽子。
 眼差しと眉間の皺と溜息の数に全てを託す景麒。

そして陽子は景麒と言い争う内に、冷静さを取り戻していった。
(あっぶなー!!何ださっきの私は!!)

先ほどの自身の行動を思い返して陽子は一人赤面した。
それを何と勘違いしたのか、景麒は懲りずに陽子に接近して行く。

 彼らが歩み寄れない理由。
 それは彼らの性格にあった。
 何も言わなければ何も伝わらない癖に、何も言わずとも何かを相手に感じ取らせる陽子。
 眼差しと眉間の皺と溜息の数に全てを託す癖に、相手からは全く違うものを読み取る景麒。

863:(いつの間にか)陽子×景麒
09/09/25 23:32:38 w9aUpUbJ
「…主上」
「んあ?」
「はっきり言って差し上げましょう」
「ん?」
景麒はにっこりと笑い、陽子に近づいた。
「私は、貴女が欲しい」
「あ、そう」

陽子のそっけない返事にもめげず、(というか気付いていない)
景麒はばったり、と大の字になって寝台に寝転がった。
「さあ、主上!」
陽子はいきなり情けない姿勢で自分を呼ぶ景麒に、びくっと反応した。
「どうした!ついに気が狂ったのか!?」

「どうぞお気の済むまま、私を自由になさい!」
「え!?」
「さあ、煮るなり焼くなり撫でるなり舐めるなり縛るなり苛めるなり、お好きに!!
私はそれを甘んじて受けましょう、それが貴女の愛ならば!」

景麒は、完全に酔っていた。(酒にではなく自分に)
陽子は、これ以上相手をしていたら自分の方がおかしくなる(既に先ほどおかしくなりかけていた)と思い、
無言のまま房室を後にしようとした。

864:(いつの間にか)陽子×景麒
09/09/25 23:32:58 w9aUpUbJ
すると、後ろからすすり泣く声がする。
「しゅ、主上…。途中までお相手をして下さったのに……」
確かにそれは事実なので、陽子は罪悪感に戸の一歩手前で立ち止まった。
「景麒……」
「放置、ですか」
景麒は放心状態だ(大の字のまま)。
「景麒…、あの…」
「それも良い………」
「え?」
呟く景麒の声は小さく、陽子は思わず聞き返した。

「放置もまた良い趣向だ、と申したのです」
「はい?」
「酒は寝かすと美味ですからね」

ふふっ、と不気味に笑う景麒に、陽子は後ずさった。
『お前は酒ではないぞ』と突っ込もうとしたが、
あまりのポジティブシンキングにもう何も言えなかった。
というか恐ろしくて声をかける事ができない、というのが本音である。

陽子は意を決して戸に手を掛け、部屋を後にした。
出際に聞いた、「放置もまた、貴女の愛なのですね」という台詞の意味を考えないようにしながら。




(……しかし、何だったんだ、さっきのは)
まるで自分の手が別の生き物かのように、景麒の着物を剥ぎ取り、
意識しなくとも身体はぴったりと景麒に寄り添った。


真の変態として道を歩み始めた景麒、
それと同時に、
真の女王が目覚める兆しを見せた。

二人の道が交差する日は、近い ―――― のかもしれない。


<完?>


865:名無しさん@ピンキー
09/09/25 23:35:48 w9aUpUbJ
終わりです。
ああっ、構成がめちゃくちゃですみません!
エロ少ないし。
次はきちんと考えてから投下します。

今度はきちんと陽子が真の女王として目覚めた
エロい話書けるようにしますね。

866:名無しさん@ピンキー
09/09/25 23:42:55 /2k9EWxo
gj!!!ギャグウケますたw
えろ分はまた楽しみにしてますw

867:名無しさん@ピンキー
09/09/25 23:53:52 w9aUpUbJ
台詞のみ景麒×陽子劇場

「景麒、しりとりしようか」
「尻、取り、でございますか…」
「あれ、もしかして、知らない?しりとり」
「知りませんが、想像で…何となく…」
「そうか、じゃあ、お前からな!」
「わ、私から!?」
「だ、駄目か!?」
「い…、いえ…、本望ですが…、それでは遠慮なく……」
「遠慮って、大げさな…、って、うぎゃ― !!!何するんだ馬鹿!」
「主上が仰ったのではないですか、尻取り、と」
「な、何を言って…、あ…、そういう意味で!?」
「さあ、主上、もう一度!」
「あ!やめっ、やめろー!!」
「良いですね、しりとり!!」
「うっさいボケ!!ほんとにボケ…、あ、いやぁっ!」
「うん、良いお声です!」
「やかましい!」


何をされたかはご想像にお任せしますww
と言っても1パターンしか思いつかんがw

868:名無しさん@ピンキー
09/09/26 13:08:21 7I0skeCz
GJ!であります。真の変態と真の女王w

869:名無しさん@ピンキー
09/09/26 13:26:52 EMmnaHTt
>>867色々想像してニヨニヨw
GJ!

870:名無しさん@ピンキー
09/09/26 13:59:05 6oTV5bw2
859>> うん~六太君の頭を抱きしめる形になると思うよ(望むかも)もふもふみたいな~


871:名無しさん@ピンキー
09/09/26 23:10:54 7OJqlPrl
投下イッパイダ~ みなみなさま乙であります

872:名無しさん@ピンキー
09/09/30 00:10:41 3x0YUnti
ほっしゅっしゅ。

873:名無しさん@ピンキー
09/09/30 23:20:12 +i4ya/7g
よぉーし、
景陽SS書き込むぞー!!

874:桜舞い散る下で(景麒×陽子)
09/09/30 23:21:35 +i4ya/7g
 翡翠の瞳が舞い散る花びらを追い、その花びらと同じ色をした唇が微笑を象るのを、
景麒は時が経つ事も忘れじっと見ていた。
吹く風が彼の人の髪を柔らかく誘い、それを受けて細く長い指が紅の髪を梳く。
その指が自分の髪を梳く様を思い浮かべて、
景麒は頬を染めた。

「…景麒?」
 密かに主を眺めていたのだが、見ているうちに気配を絶つ事を忘れてしまったのだろう、
陽子がこちらを見て声をかけてきた。
「いるんなら声をかけてくれたら良いのに」
小首を傾げて微笑む様がどうしようもなく可愛くて、
景麒は直視できずに視線を逸らした。
その様子をおかしく思ったのか、ゆっくりと近づいてきて、
間近で景麒の顔を覗き込んだ。

―― あまり不用意に近づかないで欲しい。

近くにいるだけで触れたくて仕方がなくなってしまったのはいつの事だったか、
もう思い出す事も出来ない。
それほど長く密やかに、そして熱く主の事を想い続け、見守り続けてきた。

赤くなっているであろう己の顔を見られる事が恥ずかしく、
景麒は顔を背けた。
景麒の様を見て苦笑した陽子は、少し景麒から距離を置く。
それに景麒は少し寂しくなり、
同時に矛盾した己の心に自嘲気味に唇を歪めた。

「……綺麗だと思わないか」
景麒が顔を上げると、陽子はまた花の方へと顔を向けていた。
その先には満開の桜。
狂ったように咲き、惜しげもなく花びらを散らしている。
「…綺麗ですが、少し、恐ろしいような気もします」
場違いな感想に陽子は景麒の方をぱっと見て、
それから少し考えるように瞳を揺らした。
「…そうだな…、そう言えば蓬莱にはこういう話があった」
「それは?」
陽子は悪戯っぽく笑う。
「桜の花が紅いのは、その根元に死体が埋まってるからだって」
それを聞くや、景麒は思いきり顔を歪め、そして盛大な溜息をついた。
「……趣味の良い話とは思えませんね」
戻りましょう、と踵を返すと、後ろから声がかかった。
「おい、もう少し花を楽しもうとか思わないのか?」
その呼びかけに立ち止まると、続きをこの世で最も美しい声が紡いだ。

「…せっかく綺麗だから、お前と一緒に見たかったのに」

875:桜舞い散る下で(景麒×陽子)
09/09/30 23:22:17 +i4ya/7g
それを聞いて、何故か心に浮かんできたのは喜びではなく、怒り。
胸の奥からむかむかとする感情が渦巻いて、景麒は眉間に皺を寄せ、後ろを振り向いた。
「な、何だ?」
「何だはこちらの台詞です」
発した声は自分でも思いのほか冷たく、怒りを含んでいた。
「何だよ、怒らせるような事を言ったか?」
翠の瞳は純粋に困惑を含んでいる。
他意が無く無邪気に好意を寄せると言うのは、
時に残酷である事を彼女は知っているのであろうか?
「…では聞きますが、何故私と桜を見たいと?」
「な、何でって、特に…、何となく…」
「私とだけ桜を見たいと?」
「う、え?あーいや、うーん、鈴とか祥瓊とかとも一緒に見たけど……」
「ほら」
切り捨てるように短く言葉を吐く。

― 私とでなくても良い癖して。
   私に対する想いなどその程度の癖に。
   私は貴女とじゃないと嫌なのに。

「何が『ほら』だよ」
「別に何でもありません」
気がつくとずいぶんと自分勝手な事を言っていると思ったが、
後にはひけなかった。
陽子は唇を尖らせて自身の頬を指でとんとん、と軽く叩いた後、
何を想ったか彼女はにっこりと笑った。

「じゃあ、ひとつ教えてやろう」
訝しげに眉根を寄せると、相反して彼の人の笑みは深くなる。
「お前と桜を見たいと思った理由、『何となく』、じゃない」

景麒が首をかしげると、恥ずかしげにはにかんだ。
「私があちらにいた頃の、ささやかな夢だけど…」
そして翡翠の瞳がそっとそらされる。

「好きな人と、桜の木の下で、口付けしてみたかったんだ」

そう言った彼女の頬は桜色に染まり、
眩暈を起こしそうなほど、可愛らしかった。


876:名無しさん@ピンキー
09/09/30 23:23:01 +i4ya/7g
続きます。

877:名無しさん@ピンキー
09/09/30 23:39:06 ONRic0e9

でもsageてね

878:名無しさん@ピンキー
09/09/30 23:52:29 +i4ya/7g
もういっちょ!

879:桜舞い散る下で(景麒×陽子)
09/09/30 23:53:33 +i4ya/7g
 触れたら消えてなくなりそうな気がして、
景麒は陽子に近づいたまま、しばらくじっとしていた。
数十年ずっと大事に大事に想ってきた愛しい人が、
急に手に入ってしまった。
もったいなくて、でも早く触れたくて、
そんなもどかしい気持ちをもてあました。
すると、不安気に陽子が景麒を見上げた。
潤んだ瞳をして、
「…迷惑、だったか?」と聞いてくる様はそれは愛らしく、
景麒は我慢できずに、世界の全てから陽子を覆い隠すように
強く強く抱きしめた。
掠れた声で己を呼ぶ声が微かに聞こえ、それが景麒から理性の全てを取り去った。
地面に強く陽子を押し倒し、貪るように口付けた。

陽子は驚いたように身を硬くしたが、
そんな事に構う余裕など景麒にあるはずもなかった。
柔らかな感触を自身の全ての感覚で味わい、
それから舌で陽子の唇をこじ開けた。
彼の手は吸い寄せられるように陽子の胸元へと降り、
膨らみを感じると、やわやわと揉みしだき始めた。
「…ん!」
陽子の身体に抵抗する力が生じたが、
舌で舌を絡めとり、唾液を混じらせるように口付けると、
だんだんと陽子の身体から力が抜けていった。

そっと唇を離すと、薄い透明なものに覆われた
美しい翠の瞳と目が合った。
彼女の細い肩は微かに震え、
景麒がふっと耳に息を吹き込むと、びくん、と身を縮まらせた。

「…主上」
自分で出せる一番優しい声音を使って、景麒は陽子を呼ぶ。
「な、に」と、普段の凛々しい姿からは想像も出来ないようなか弱い声で返事が返ってくる。
「…愛しております」
翡翠の瞳が見開かれて、それからぽんっと紅くなった。
(こんな姿は他のどの男にも見せられない)
そんな事を思いつつ、景麒は言葉をつなげた。
「貴方と出会い、王として貴方を向かえた。
私は麒麟だったし、予王との事もあった。
…しかし、ただ主に仕える麒麟でいるには、……貴女は美しすぎた」
景麒はすっと陽子の唇をなでた。
「ずっとずっと触れたくてなりませんでした。
…今日、貴女がお許しくださったのです」
景麒は陽子の耳に口を近づけ、囁いた。
「もう、貴女は私から逃れられません。
逃がすつもりはさらさら無い。
― 後悔なさいませんよう」


880:名無しさん@ピンキー
09/09/30 23:56:50 +i4ya/7g
今度こそ続きます。

881:名無しさん@ピンキー
09/10/01 07:15:00 pHUzQgxb
gj!!!
続きwktk待ってます!

882:名無しさん@ピンキー
09/10/01 23:59:23 ZnXCD6pR
続き、いきます!

883:桜舞い散る下で(景麒×陽子)
09/10/02 00:00:57 ZnXCD6pR
「景…っ!」
陽子が己の名を紡ぐ前に、景麒はまた陽子の唇を塞いだ。
ずっとずっと、こうして唇を合わせる事を夢見てきた。
想像を遥かに超えた甘い味に気が遠くなりそうだった。
桜の花びらが敷き詰められた地面は思ったよりも柔らかだったので、
景麒は自身の体重を掛けて陽子を拘束した。
陽子の頬は桜と同じ色に染まり、
唾液で濡れた唇は艶やかに景麒を誘った。

景麒は陽子の額、耳、頬、そしてもう一度唇に長い口づけをして、
今度は顎、そして首筋へと自身の唇を移動させていった。
陽子の腰を抱いている手とは反対側の手で、
陽子の帯を解く。
しゅるり、と衣擦れの音がして、その音にすら羞恥に耳まで染める陽子が
ただひたすら愛しかった。
幾重にも重ねられた服が取り払われ、
陽子を肌着一枚にした所で景麒は動きを止め、
今度は自分の服に手を掛けていった。
自身も絹の薄い衣一枚になった所で、
景麒は陽子の身体を隅々までまさぐりはじめた。

胸から、腰、背中、太腿にかけて、まるで測量をするかのように丹念に触れていく。
すると、「は…っ」と陽子の口から溜息とも喘ぎとも判別つかないような声が漏れた。
自身の声に驚いたように慌てて口をふさぐが、
しかし深くなっていく息は隠しようもなかった。
その気配をうっとりと感じながら、
景麒の手の平はまた陽子の胸へと戻っていく。
肌着の上から柔らかな膨らみを揉みしだくと、陽子の吐息が更に深くなった。
少し手の位置をずらせば薄い布に皺を寄せる突起が見えた。
景麒は悪戯心を起こし、優しく「主上」と呼んだ。


884:桜舞い散る下で(景麒×陽子)
09/10/02 00:01:54 ZnXCD6pR
「なに…?」
「ほら、ご覧下さい」
「何を…?」

景麒は陽子の手をとり、先ほどの突起に指を触れさせる。
途端に大きな瞳を更に見開かせ、それから顔に血を昇らせた。
衣の上からでも分かるような、硬く大きくなっているそれを信じられないような顔で見、
それから顔を勢いよく逸らせた。

「やだ…!」

その様に景麒はくすくすと機嫌よく笑い、それから今度は自身の指で擦るように弄った。

「あぁ…っ」

可愛らしいその声がもっと聞きたくて、
少し力を加えてこりこりと触った。
次第にそれだけでは足りなくなり、
乳首を弄る手はそのままに、自身の唇はもう一つの突起へと近づいた。
そして口に含み、下でしごく様にいじくる。

「やぁっ!あ、ああん!」

瞳に涙をためて、ひとつひとつに反応する様を見て、
景麒は本当に幸福な気持ちになった。

「…これだけでは足りないのでしょう?」

そして景麒は勢いよく陽子から全てを取り去り、また自身の服も脱いだ。


885:桜舞い散る下で(景麒×陽子)
09/10/02 00:03:09 ZnXCD6pR
陽子の目ははたと下の位置で止まる。
そこで彼女の思考は止まってしまった。

「いやらしい方だ…」

陽子はしばらく呆然としていたが、言われた意味を理解したのだろう、
ぱっとそれから目を逸らす。

「おや、そこまで見たのですから、きちんとしていただけませんと」

陽子はなるべく下に目を遣らないようにしながら、
「するって、何を…?」と聞いた。
すると景麒はらしからぬ笑みを浮かべ、
先ほど陽子に彼女の乳首を触らせたように陽子の手を取り、
自分の猛りを握らせた。
途端電流のような痺れが背筋に走ったが、
それを表面には出さないようにする。
硬直している陽子の耳に近づき、
「こう、するのですよ」と呟く。
自分の男根を握っている陽子の手を上から押さえ込み、
上下に動かす。

「け、景麒!」

咎める声には耳を貸さず、どんどんと激しく双方の手を動かしていく。
その内に景麒の息が荒くなり始め、「ふ…っ」と艶かしい喘ぎが漏れた。
陽子は未だ戸惑いを含んだ顔で、おずおずと、
「景麒…、これが良いの?」と聞く。
紅潮した顔で頷くと、陽子は「景麒、手を離して。自分でやるから」と恥ずかしげに言った。
言われるままに手を離すと、陽子は慣れない手つきで景麒の猛りを捏ねる様に握り始めた。
自身で動かしていた時とは全く違う感覚に、景麒は爆発しそうな声で

「ああ、主上!あ、あ、良いです!もっと!」

と叫んだ。

886:桜舞い散る下で(景麒×陽子)
09/10/02 00:03:45 D864uaKu
それを受けて陽子は今度は景麒の肉棒を口に運び、丹念に舐め始めた。
ちゅうちゅうと音をたてて吸ったり、舌でしごいたりしながら、陽子は景麒を愛した。
ざらざらとした舌の感覚に、景麒の意識が遠ざかっていく。

「ああ、う、ああああっ、主上!もう、これ以上は…!」

景麒は意志の力で陽子から離れ、今度は陽子の足を肩に担ぎ上げ、
愛しい人の秘所を目にした。
途端に悲鳴のような声が聞こえる。

「やだ!景麒!見ないで!見ないでぇ!」

そうして腰を振る様は誘惑としか言い様がなかった。
細い腰が揺れるたびにたぷたぷと乳房が揺れ、
密やかな場所を見られる羞恥の為か、ひくひくと割れ目が動く様が何とも言いがたい。
艶やかに濡れた蜜壺に一本だけ指を入れて、
わざとぴちゃぴちゃと音を出してかき混ぜる。
途端にその場所から大量の蜜が溢れる。
それを満足げに眺め、
「主上がこんなにいやらしい体をされているとは思いませんでした」と囁く。


887:名無しさん@ピンキー
09/10/02 00:04:14 D864uaKu
すいません、またも続きます。

888:名無しさん@ピンキー
09/10/02 13:24:17 a23+Q9o5
支援
     ,、
     V\
     ヽノ\ ,..-:::::-..、   ,..、
    _  ,.ゝ、ノ>::::::::::::::::\/ i   _
    !,>'::::::' ̄::::::::::::::::::://! / / `i
    i::::;.'::::;::::::::::::::::::`く/.:.//,/  ,イ        _
    !:::|:::::;!、:::::::ヽ、::::::::`:;彡':ヾo_ o'゙d   __,,. ''゙゙ )
     ):゙i、_:ゝヽ-―,=ニ;,゙´ヽ::::::、-'Oo"´ ̄     /
   く:;/       i i'/∧  i:::;:::_> / Oo _o-'O
    i         ヾク,ソ  'へ-'7   O_O_,∠._
    l            ,    /    O,Oャ-ミヾ、
     ヽ、     ノ/         ̄ ̄  i ノノ:j
        ` ー一7´                 ,! ;'(:::(
           !               v' ヾヾニ‐-、
          人              ヽ   >-;::i::i
           ;'   \_/   ,_,,. ‐'ヽ、   l  (::::‐'::::;ノ
           ヽ、 ::/   / `ー、:::::〉   ,'   `ー‐'゙
           \_|     |     ヽ/   /
             |    i    '、_,ノ
             `ー-‐′

889:名無しさん@ピンキー
09/10/02 18:51:21 vWZl/kGB
可愛い支援だw
そんなわけで続きをwktkですw

890:名無しさん@ピンキー
09/10/02 20:11:10 fUGaXEf6
おおっ! 愚作でも新作が出たらこのスレにも投下がイッ~パイ
GJであります。とてもとてもGJであります。Wakuであります!



891:名無しさん@ピンキー
09/10/03 11:23:28 7USI8mi1
なかなか景麒がテクニシャンw
続き待ってます

892:名無しさん@ピンキー
09/10/06 21:59:11 obZAJOtI
続き待ちほ

893:名無しさん@ピンキー
09/10/10 00:10:08 e2SSRW7J
ほっほ

894:名無しさん@ピンキー
09/10/11 01:04:38 M+E2t0XX
ほほう~

895:名無しさん@ピンキー
09/10/11 23:25:35 5QS51lxv
ほうほう

896:名無しさん@ピンキー
09/10/12 00:44:34 NWrCW9wk
静かな湖畔の森の陰から♪

897:名無しさん@ピンキー
09/10/12 11:21:19 n7yoLdT6
もう起きていかがと○○コが勃つ~♪

898:名無しさん@ピンキー
09/10/12 23:11:01 0sr2OzTD
ほも~ ほも~ ほも・ほも・ほもっ

899:名無しさん@ピンキー
09/10/13 20:45:47 HVsh3vco
はパス

900:名無しさん@ピンキー
09/10/15 22:37:57 5S4D/IJg
900毛"

901:名無しさん@ピンキー
09/10/19 22:52:33 kzbZSAkL
ほっほっほ

902:名無しさん@ピンキー
09/10/23 23:01:35 Jrj8HcWn
続きまだかなあ保守。

903:名無しさん@ピンキー
09/10/27 01:34:08 B5VhEnFl
新刊でたのに伸びないね

904:名無しさん@ピンキー
09/10/31 19:12:24 CJcUo3VL
新刊ではなく新作だと言う突っ込みも無い程荒廃してしまったのか・・・

905:名無しさん@ピンキー
09/11/02 15:22:24 IwXl0mQX
珠晶と泰麒が好きです

906:名無しさん@ピンキー
09/11/02 16:55:41 +4qsHUua
長生きスレだねー

907:名無しさん@ピンキー
09/11/02 22:45:00 RQ+fpYpu
>>904
とゆーより、大幅規制がかかっていた所為かと思われ。
やっと解除されたorz

新作カマーン!!!

908:名無しさん@ピンキー
09/11/07 13:38:05 bcrYtjPA
>>905
ロリショタ好き乙

909:名無しさん@ピンキー
09/11/10 20:57:23 aje00EZC
ほしゅ

910:629
09/11/11 00:55:04 ABXjVq/C
しかし、新刊読むと仙籍に入れて凌遅とか、漏れと同じ発想の主上でわろたwww
俺が陽子だったら、政教や商工、謀反を起こした近人などは簡単に死なないよう仙に封じた後、
数カ月かけて凌遅数万刀でイジメ殺してやるのになwww
常世にも凌遅の刑罰があった事は驚いたが、向こうは仙があるからよりエグいことできそうで垂涎wwwwwwww

911:名無しさん@ピンキー
09/11/15 21:04:05 i5ascOe8
なんとなく幽遊の痴皇の末路を思い出した。

912:名無しさん@ピンキー
09/11/16 01:53:54 DtOnpUtr
>>629続き

「主上」
景麒が、陽子に詰め寄った。険しい表情だ。
「―あまりにも惨すぎます」
「なにがだ?」
陽子はとぼけた貌で、薄ら笑いすら浮かべる。
「あの下手人たちへの処遇です」
陽子は黙って聞いている。
「いくら悪人への処置とはいえ、あまりにも度を越しています」
「景麒」
「は」
景麒が陽子に応えて顔を寄せた。
「ぶぐっ」
その顔を陽子の拳が殴りぬいていた。
「知った風な口きくんじゃねえよ、ダボが」
鼻血を出して蹲る景麒にぺと唾を吐きかけると、陽子は言い捨てて去った。
「あいつらは、あと百年かけてイジメ殺してやるんだ♪」

「あれ以来、大輔は熱を出しておられる」
白髯の老人が苦々しく吐き捨てる。
冢宰の礼服を着た壮年の男性が頷いた。
「麒麟は固仁獣。主上のやりようを受け、病んでしまったのでしょう」
園甫と浩瀚は、陽子の「御乱交」に対する定例会議を開いていた。
陽子の治世に問題があるのではない。
即位後二十年、慶の国政は軌道に乗り、社稷の礎石はしっかりと築かれていた。
このまま行けば、少なくとも後百年は赤王朝は揺るぎない。それが衆目の一致する所だった。
だが―
「このままでは大輔は失道される」
園甫が絞り出すように呟いた。
蘭玉を殺めた下手人を捉えてから17年、陽子は以来下手人たちを仙に叙してひっきりなしに拷問を加えている。
本来、この様な無道を止めるべきはずの女史や女御もこれに加担している。
浩瀚たちはそれとなく諌めるのだが、陽子は聞く耳をもとうとしなかった。
「儂かて蘭玉を殺めた悪漢どもじゃ。憎くないと言えば嘘になるが……」
「主上は慶にとって千年に一度の逸材と思っておりまする。このような事で、失道するのではあまりにも……」
二人は顔を見合せ息をつく。
方法は一つしかない。
「殺るか―」

ギギと音がして、その房間の扉が開かれた。その何重にも施錠された分厚い鉄扉は、
常世と地獄との境目であった。その軋む音がする度に、中の囚人たちは絶望にむせび泣くのだ。
「あひぃ……もう殺して」
「殺してやろう―」
男たちは、入ってきたのがいつもの嗜虐者でない事に気づいた。
「主上の勅命である。貴様ら六名、昇鉱に加担して罪なき生民を殺めた罪により、斬首いたす」
その瞬間、男たちは涙を流した。歓喜の涙を。
「ほんと? ほんとに殺してくれるの?」
浩瀚は黙って頷く。
数名の兵士が剣を抜き、鎖に繋がれた男たちの前に立った。
「嬉しい! 早く、早く俺を殺してええええええええええっ!!」
歓喜にむせび、号泣しながら叫ぶ男たちは、皆目玉を抉られ眼窩がからっぽで、
手足もなく、体中至る所が損壊されて創と骨皮をさらし、陰部には陰湿な責めの痕があった。
「早く、早く俺を……」
「慌てるな、主上の命だ……」
「―へえ、そんな命令、初耳だ」
慌てて、振り向く。そこには禁兵を率いた陽子の姿があった。
冬器の白刃が浩瀚たちに向けられる。
「浩瀚、貴様は私の寵を良い事に専横の振る舞いに出た。許せん。この男どもと同じ刑に処す」
「しゅ、主上……!」
「引ったてい!!」

913:名無しさん@ピンキー
09/11/21 14:46:00 2YzP1ZXV
おおっ! >>912 続き投下乙であります。GJ!であります
規制解除直後にパソがぶっ壊れて今日までスレにこれんかった

914:名無しさん@ピンキー
09/11/22 16:27:43 7bSpw0Yg
この後どうしようか、陽子が実は重度のレズで蘭玉で毎日オナってるから、
ここまで狂気に至ったとか設定しようか。かそってるし、
もう埋め立てだから好きにしていいよね。

915:名無しさん@ピンキー
09/11/22 20:01:04 Tt7RmKrI
>>914 許す
埋めたてでなくとも職人さんの自由です

916:名無しさん@ピンキー
09/11/22 23:03:33 +ypc8+P8
ここまできたらいっそ好きにやっちゃってくださいw

917:名無しさん@ピンキー
09/11/24 01:12:01 cRgkMqKc
>>912続き

自分があの子にこんなに執着してしまったのはいつからだろう。
初めて会った時から気にはなっていた。
其の境遇と為人を知る裡に愛着が生まれたようだった。
そして、―失って、自分の愛着の本当の意味を知った。

「蘭玉……」
金波宮の燕朝、奥深く、陽子の寝室。
陽子は一人寝台に横たわっている。人目を気にする必要のない休息時、
半裸で寝そべり、その肌理の細かい柔肌を灯火が橙色に照らしている。
いつしか、こうして蘭玉の笑顔を胸に浮かべる事だけが、陽子の秘やかなそして唯一の慰めとなっていた。
今の自分だったら、たぶん迷わない。
蘭玉に想いを打ち明ける。
この胸の狂おしい時めきを。
彼女への強い衝動を。
たぶん女の子としてまともな彼女は拒絶するだろうが、それで構わない。
そうして心の靄を取り除きたかった。
でも、それも永遠には果たせない。―あいつらが、彼女を奪ったから。
「ごめん、助けられなかった……守れなかった……」
陽子は、その雄々しい王業を肇める嚆矢となった内乱に参戦した后、
靖共・呀峰ら大逆の一味を、暁天で衆人環視の下陵遅刑にかけた。
無論、仙籍にある者は身分を解かず、無冠の者は改めて仙に叙して。
処刑は三十日間に及び、三万刀を超す切り刻みの末、激痛のため自死し、
すっかり脳が委縮してしまった呀峰らが息絶えたとき、陽子は今のように、改めて涙を流した。
寸刻みの肉はその場で火考肉(やきにく)にして、民衆に配り、怨恨極まる両州の生民が其の血肉を食らって憂さを晴らし、
残骸は人糞に混ぜて狗の餌にして、それでも陽子の悲しみは尽きなかった。
その晩陽子は初めて蘭玉で自分の躰を慰めた。

(陽子)

(陽子、今晩は帰らないんでしょ?)

(良い人によろしくね!)

涙が、溢れてくる。
偶に気まぐれで桓魋や夕暉に伽をさせ、身を任せる事もあったが、そんな事で飢えは飽かされなかった。
楽俊とは―雁に留学以来もうずっと会ってないが、もっと精神的な繋がりだった。
未熟な蓬莱時代には未だ持てなかった恋情。
この世界に来て初めて少しだけ成長できて、最初に抱いた想い。
その想いは、永遠に行先を見失ってしまった。

918:名無しさん@ピンキー
09/11/24 01:13:03 cRgkMqKc
「はあ……ぁ……」
手で自分の乳房と陰部を揉む。乳房は赤々と火照り、陰部は已に濡れそぼっていた。
きゅっと指先で、乳首と陰核を摘まむ。
陽子は体をビクッと仰け反らせた。
「はう……っ」
内奥からどんどん熱い液体が溢れてくる。紅い髪が乳房で震える。
陽子はせつなさに喘いだ。
「ん、んんっ……」
傍らの水寓刀を手に取る。
ふと、その刃紋を見やるが、ただ茫洋たる幻がうつろうだけだ。
自分が望むあの子の姿はいつも映してくれない。
あの子はうつし郁(くに)にいないからだろうか?
いや、仮令千里を見通すこの宝重と雖も、自分の疼きはいやして呉れない。こうしなければ。
柄を陰部に挿入した。
「ああっ!!」
水寓刀の柄が根元まで沈み込んでいく。やがて、奥まで達すると、抜き差しを始める。
湿っぽい音が陽子と灯火のつくる陽子の影の二者だけの部屋に響く。
そうやってしばらくして。
陽子は無意識に腰を浮かせ、しだいに引き攣るようになっていった。
「ああ、蘭玉、あたし、あたし……っ!!」
陽子の声が震える。
ビクンビクンと痙攣して、陽子は果てた。

余韻に浸りながら荒く息をつく。自らを瀆した後はいつも虚しい。
其の時自分の乎気だけのはずの房間に、ふと声が響いた。
「―主上」
「なんだ、いつからいた班渠」
陽子はまだ熱さの残る体を身づくろいもせず云った。
「御自分を慰められている間からずっと。それよりお耳に入れたき事が」
「何だ?」
「太史令が松伯と謀り浩瀚さまたちを釈放させようとしています」
「―桂桂が?」
太史令とは、蘭玉の弟桂桂だった。彼女亡き後、陽子は自分の子供のように桂桂を育てたが、
彼は書算詩文の才があり、国学を卒業して今は其の官にあった。
「如何なされますか」
「…………」
蘭玉を殺めた下手人に使令を張り付かせるよう命じたのは陽子である。
其の故、浩瀚たちの独断を察知する事が出来た。
浩瀚らは今は拘束して刑を待っているが―
「禁兵に知らせろ。卒を一個程動かす」
陽子は上着を着ながら、号令した。

「鏖(みなごろし)だ」

919:名無しさん@ピンキー
09/11/24 21:33:15 ddWKGcZq
キター!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

でも途中なのね。マッテル

920:名無しさん@ピンキー
09/11/26 22:36:43 gugErT/3
ダイスケ…

921:名無しさん@ピンキー
09/11/27 23:46:53 SP0wjS6Q
>>918続き

金波宮の一角は、深夜にもかかわらず騒然としていた。
百人ばかりの兵士が、辺りを警戒し、燕朝に詰め込んでいる朝臣の殆どは野次馬に駆けつけていた。
その人垣の列が割れる。陽子が先触れも伴わず、水寓刀を引っさげて来着したのだ。
「陽子……」
兵士に冬器の白刃を向けられ、蒼ざめた遠圃うめく。
「やあ、遠圃。太師のお前が謀反を企てるようでは、慶東国の社稷も危ういな♪」
「陽子、好い加減に正気に……」
遠圃の言葉が途切れた。水寓刀の鞘で頭を強打された遠圃が、鼻血を出して地べたに顔をこする。
「ううっ」
「この老いぼれが、すぐにぶった斬って……」
「陽子、もう止めようよ……」
其の時、少年の声が起こった。
同じく押さえつけられているその相貌を見て、陽子の胸がちくりと痛む。桂桂だった。
「姉ちゃんは……こんな事をしたって姉ちゃんは帰って来ない……」
「…………」
「ううん、姉ちゃんはこんな事望んでないよ。姉ちゃんなら、きっと陽子にもうむごい事はやめてくれって」
陽子が苦々しく顔を背けた。
「桂桂、お前は……」
桂桂は思春期に入ったばかりで仙に封じてある。其の面影は線が細く、蘭玉を思わせるものがあった。
その桂桂が目に涙を浮かべて主人の無道を諫めていた。
「蘭玉は……ただ、殺されただけじゃなかった。面白半分に嬲り殺されたんだ。それでもお前は……」
「だからって、こんな事をしても姉ちゃんは戻って来ないんだよ!!」
分かっている。そんな事は。だからそれだけ、無性に腹が立った。
なぜだ?
なぜ、生きている?この弟は。
そもそも、この弟が男たちの注意を惹きつけていれば蘭玉は逃げられたんじゃなかったか?
同じく刺されたのに、蘭玉は死んでなぜこの弟が生きている?
弟なら姉を守るべきではなかったか?
蘭玉を犠牲に、自分だけ生きて、その上で、私のやる事に差し出口を?
弟のくせに、蘭玉の死を弔う事も、仇を討つ事もせず、挙句の果てに謀反?
陽子の頭の中でぶちんと何かが切れた音が響いた。
「漢文」
突然の言葉に辺りが鎮まる。皆その意味を計りかねている。
「私ね、高校の頃は漢文わりかし得意だったんだ。授業でならったけど『史記』の著者の司馬遷は武帝を諫めて腐刑に処されるんだよね」
そして、目にぬらっとした狂気を浮かべた。
「お前も司馬遷と同じ太史令だ。歴史を再現するのも面白くないか?」
「よ、陽子……」
陽子は左右の兵士に命令した。
「おい、こいつのポコ○ン出せ」
言われるまま、士卒が桂桂の衣を脱がす。その陰部が露わになる。陽子は水寓刀を抜いた。
「や、やめ……」
ざぐっ。
剣の切っ先は、桂桂の陰茎を付け根から切断していた。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああっ!!」
あまりの激痛に桂桂は転がりまわり泣き叫ぶ。
切断面からは血が噴水のように吹き出ている。
「止血と化膿止めして、まとめて牢獄ぶちこんどけ」
陽子は妙な高揚感が湧きあがってくるのを抑えられなかった。
女として、蘭玉を手に入れられなかった、自分に欠けているもの。
それを仇敵から奪ってやったような倒錯した感覚に陶酔していた。
其の晩、さすがに見かねて、鈴と祥瓊が寛恕を乞いに来た。
陽子は、失道しては元も子もないと思い、浩瀚らの罪を赦し、下手人たちへの拷問も以後二十年取りやめた。
そのため、赤王朝の命脈は伸び、拷問が再開され、下手人たちは百年に渡って苦しむ事となる。

922:名無しさん@ピンキー
09/11/28 00:43:22 WcX0Yjw0
キター!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

でもまだ途中なの? おわり? 


923:名無しさん@ピンキー
09/11/28 10:11:06 hfZbMchH
KKは仙籍には入ってなかったよね?
もし入ってたら、おてぃんぽも子供のままなの???

924:名無しさん@ピンキー
09/11/29 04:58:36 4cKYua24
おてぃんぽ

925:名無しさん@ピンキー
09/11/30 20:06:54 NLOoxXHJ
「ちんこ」と言いなさい

926:名無しさん@ピンキー
09/12/04 21:00:55 FzW8m9rf
ほう~

927:名無しさん@ピンキー
09/12/08 21:41:05 L2GO5eb9


928:名無しさん@ピンキー
09/12/13 13:36:24 F4EsKHhQ
MO

929:名無しさん@ピンキー
09/12/14 16:44:23 8EChdljY
サピエンス

930:名無しさん@ピンキー
09/12/15 11:42:52 13t/ZtMn
あんたなんて、素股で充分よ!と、球昌は叫んだ>

931:名無しさん@ピンキー
09/12/15 11:52:29 13t/ZtMn

そんな話なぞされても困る。大体目の前に居るこの麒麟と会う事事態初めてだと言うのに。

932:名無しさん@ピンキー
09/12/15 12:29:16 13t/ZtMn
さめざめと泣く供麒。の向かいで景麒は嘆息した。(何故この様な相談なぞ・・)

933:名無しさん@ピンキー
09/12/15 12:35:19 13t/ZtMn
てな莫迦ノリテイストで景×陽一本落としても良いカナ。良いよね。誰もいないし?

934:名無しさん@ピンキー
09/12/15 19:02:52 ueJwDJnb
楽しみにしてる!

935:名無しさん@ピンキー
09/12/15 20:16:24 L1ttl5Rn
まってるうううう

936:名無しさん@ピンキー
09/12/15 20:42:01 rp37C8JY
おおっ! 職人さんから投下予告が
Wakutekaです

937:名無しさん@ピンキー
09/12/25 22:27:35 qfWa5EJo
投下待ちほしゅ

938:名無しさん@ピンキー
09/12/27 16:29:34 TvvAv1dJ
今まで夕暉×鈴ってあった?

939:名無しさん@ピンキー
09/12/27 16:58:34 4qc5ucuh
>>938
マイナーカップリングではあるかもしれんがネット上でもたまに見る

940:名無しさん@ピンキー
09/12/27 17:45:33 TvvAv1dJ
>>939
ありがとう ネット上のは見尽くしたと思う。
やはりマイナーなのかorz今禿げもえなんだがなあ

941:名無しさん@ピンキー
09/12/27 19:40:32 BAEHUt7u
彼らの実年齢を考えるとかなり来るものがあるw

942:名無しさん@ピンキー
09/12/27 20:03:16 T85+/6pG
だが、それがいい。

若さという勢いのある肉食系夕暉と、100年磨きをかけた天然ボケの鈴はかなりの見ものだと思う。

943:名無しさん@ピンキー
09/12/28 00:18:11 SNmztkhp
いつまでもお姉さんぶる生娘の鈴に
堪えきれなくてぱくりとやっちゃう非童貞の夕暉ですね
わかります

944:名無しさん@ピンキー
09/12/28 22:55:43 q+mETcM7
どう考えても夕暉にいいように弄ばれる鈴というパターンしか浮ばん
夕暉なら鈴など手の平の上で身も心も自由自在、思いのままでしょう

945:名無しさん@ピンキー
09/12/29 18:00:36 bJ7wENHm
ハァハァ

946:名無しさん@ピンキー
09/12/30 23:22:56 /V6L5XLU
夕暉「こんなに簡単に落ちるなんて、癖になりそうだぁ・・俺ワルイ男になりそう」

947:名無しさん@ピンキー
09/12/31 11:00:24 /sr0+nXR
いや、簡単に落ちると逆に執着がなくなって女に淡泊になりそうだ。
一般的に落とすのに苦労する程、執着は強くなるぞ。
「あんなに苦労したんだから、この女はもっと素晴らしい筈だ!」と
自分を誤魔化す方向に行く上、次に別の女を落とせるのがいつになるか判らないからw

948: 【ぴょん吉】 【1574円】
10/01/01 00:52:32 AfbAqMQn
大吉なら

949: 【中吉】 【344円】
10/01/01 02:36:30 SQif2+0o

あけおめ!
新作マダー

950: 【凶】 【715円】
10/01/01 23:09:40 ObSrvCoB
なんという過疎

951:名無しさん@ピンキー
10/01/03 19:20:44 kKJey+ak
あけおめ

952:名無しさん@ピンキー
10/01/06 23:46:06 Cdl/prMZ
今年もぼんのうまみれです。

953:名無しさん@ピンキー
10/01/07 23:43:17 KEta3IyR
kiki

954:名無しさん@ピンキー
10/01/11 01:01:03 be2MtBak
ぴょん吉、中吉、凶……
駄目だこりゃ

955:名無しさん@ピンキー
10/01/13 00:22:08 zXuH5xwy
5冊目989です。データの整理をしていたら、続きが出てきました。
超今更なのですが投下してもよいですか?
陽子が男体化(?)している、陽子×祥瓊というアレなカップリングなのですが…


956:名無しさん@ピンキー
10/01/13 00:39:43 7mnSdZDP
うをー待ってます!!

5冊目からいらっしゃる人いるんだなぁ。

957:5989
10/01/13 16:46:21 zXuH5xwy
では、失礼して… 
5冊目989はss書庫に入ってます。

ちなみに、データを見つけてからこのスレを探したので、
ずっといたわけではないです。まだあってちょっと感激!

958:男体化陽子×祥瓊 1
10/01/13 17:00:19 zXuH5xwy
<前回のあらすじ>
 胎果であった陽子は、こちらの世界に来る事で容姿と性別が変わった。
男の体に馴染めない陽子が朝の生理現象に困っていると、祥瓊がやってくる。
祥瓊はそれを処理すると、
「次は私も楽しむから、今夜は覚悟しておいてね?」
と去っていったのであった。


「他人に話をするときって、相手を三種類くらいに分けていると思うの。
同性、異性、話のわかる異性、って感じかしら。」
 朝の言葉どおり寝所にやってきた祥瓊に、まずは話をしようと陽子は持ちかけた。
それにすんなりと頷いた祥瓊は牀(しんだい)に腰掛けると口を開いた。
「異性には話せない事でも同性には気軽に話せるし、気軽ではなくても、話のわかる異性には
それなりには話すことはあるわ。
 でも。陽子は今、どれにも属していないの。元は女なのに、今は男だから女性相手に一歩引いている。
今は男なのに、少し前まで女だったから男相手に踏み込めない。違う?」
「…耳が痛いな…その通りかもしれない。」
 女史の口から出た内容は予想をはるかに超えた物だったけれど、
それは陽子の問題の核心をつくものだ。

959:男体化陽子×祥瓊 2
10/01/13 17:01:52 zXuH5xwy
「体はどうあれ心は女のままで押し通すのか、心身ともに男になるのか、
それとも、どちらでもあるように振舞うのか…どれかにならないとだめだと思うの。
私としては三番目がお薦めかしら。」
「どちらでもあるように?なんか中途半端な感じもするけど。」
 今の状態では、どれを選んだとしてもなりきる事は難しいと思ったが、あえてそう反論してみた。
「そうかしら。せっかく、女の事情も知っていて、男の事情も分るのよ?
これは陽子だけがもつ特権だもの、大事にして育てないともったいないわ。
 そのためにも、陽子は自分の男を受け入れて認めなくちゃいけない。」

  話が繋がった。
しかし、陽子は腹の底にほんの少し 、不快なものが湧き上がるのを感じた。
「…だから、祥瓊は私とその…しにきたの?」
 陽子は祥瓊から目を逸らし、つぶやく様に吐き捨てた。
「勘違いしないで。私は王のために犠牲になるとか、そういう偽善をしたいんじゃないの。
それに、遠甫か浩瀚か、もしくは台輔も、私を同じ事を思いつくんじゃないかしら。
そうしたらきっと、適当で最適な相手を陽子に見つけてくると思う。
王を育てたいのなら、それを眺めてるほうが、きっと正しい。」
 祥瓊は立ち上がると陽子の脇に回りこみ、逸らした視線の先に立つ。
「でも、それが嫌だから、きたの。」
それを傍観していたら、きっと手を伸ばせなくなってしまうから。
「私は…私か、私の認めたような人じゃないと、陽子の相手になんて絶対に嫌。
…いいえ……せめて、陽子の最初は私じゃなきゃ、嫌。」
いとおしむ様に両の手で陽子の頬に触れ、揺れる瞳で問いかける。
「それとも陽子は…私が相手なのは…嫌?」
それに対し陽子は、衝動的に相手の唇を奪う事で、答えた。

960:男体化陽子×祥瓊 3
10/01/13 17:16:53 zXuH5xwy
 それは、たしかに陽子のみに与えられた特権であった。
女として過ごしてきた年月で得られた物。
何処が良いのか、どの程度が良いのか、そして、どういう風に扱われる事を望むのか。
それらを全て、実行した。
しかし、それだけでは終わらなかった。
自分が抱いているのは祥瓊なのだ。
これは愛しい女史であって、自分の中の女ではない事に、陽子は思い至った。
"女としてして欲しかった事"を参考にするのはいいが、それが目的になってはいけない。
それでは、ただの自慰行為である。
陽子は、祥瓊を愛し、惜しみなく彼女にとっての快楽を与えるように抱いた。
そして淫らに踊り、快楽にすすり泣く彼女を見ることで男としての征服感の様なものが満たされ、
二人同時に頂点を極められた事に、これ以上無い程の愛情が溢れたのだった。


 後戯も終わりかけた頃、柔らかな愛撫を交わしながら、陽子は口を開いた。
「祥瓊…ありがとう。私に、男を教えてくれて。」
「男…?女じゃなくて?」
「うん。祥瓊という女性を愛する事で、私の中の男という物がどういうものなのか、分った気がするんだ。
きっと…いや、絶対に、他の女性が相手だったら、分らなかったと思う。」
「いいのよ?別にお世辞を言わなくても。」
「そういうんじゃないんだ。…最初、私は"女だった時、どうして貰いたかったか"という様な考えで動いていたんだ。
でも、祥瓊を見ているうちに、"女の自分"じゃなくて、"祥瓊を"満足させたい、愛したい、と思うようになった。
だから、他の人だったら、私はその人を通じて自分の中の女を抱いて終わったんじゃないかな。」
それでは、自分の中の男を受け入れたとはいえない。
「だから、初めてが祥瓊で、本当に、良かった。」
陽子はそこまで言い切ると、祥瓊をぎゅっと抱きしめた。
「…じゃぁ私も、陽子に女を教わった、というべきかしら。」
くすくすと笑いながら、祥瓊も陽子を抱きしめる。

その後、景王赤子の治世は長く続き、人心をよく知る賢君として知られるようになる。
しかし、その脇には1人の女性がいたことを知る者の数は少ないという。



961:5989
10/01/13 17:19:09 zXuH5xwy
以上です。あまりエロくなかったですね…
お目汚し失礼しました。

962:名無しさん@ピンキー
10/01/13 18:43:01 DmR4huxf
乙です!!!久々に来た方だったんですね。
最近作品が少ない中嬉しいんだぜ。

大規模な規制も早くとけてほしい。

963:名無しさん@ピンキー
10/01/14 12:12:36 imOAcU6D
んにゃ~。

964:名無しさん@ピンキー
10/01/14 12:16:18 imOAcU6D
あ。なんか書き込めたんで短いの落とします。素股プレイは長くなりそうなんで。

965:禁じられた遊び
10/01/14 12:24:04 imOAcU6D
同世代の相手と寝たことなんてなかった。いつも―初めての時も相手は年上で。
今、目の前にいる娘(こ)の様な表情はしていなかった。

966:禁じられた遊び2
10/01/14 12:28:59 imOAcU6D
「-駄目?」
「-え、と。」
いいのかな、とは、思う。こうして誘ってる自分でも。
この娘は慶の王で。
自分は泰の麒麟で。

967:禁じられた遊び3
10/01/14 12:37:09 imOAcU6D
しちゃったら失道とか、その場で死ぬとか。(天帝は変にいけずだから。)
でも。したいものは仕方ないと。
助けてくれた恩人で、自分が兄の様に慕っていた人の想い人。大切な宝物。
「あ、の。」
「うん。」

968:禁じられた遊び4
10/01/14 12:45:00 imOAcU6D
「た、高里くんは彼女、李斎だよね・・?」
「うん。だけどしたいんだ。中嶋さんと。」
一瞬で耳まで朱に染まる。その顔。やばい、可愛い。


969:禁じられた遊び5
10/01/14 13:06:49 imOAcU6D
李斎が好きなのは間違いない。一番好きだ。側にいてくれるだけで幸せだ。
けれど。この娘を抱きたいと強く願う自分も確かにいて。興味なのか恋愛感情なのか自分でもわからなくて。
「中嶋さん、景台輔とだけ?ずっと?」
「-え?」
「ずっとこれから何百年て生きてくのに一人だけ?」
「何百年って・・そんな上手くいくか・・」
「仮定の話.大王朝になったとして。」
「無理だと思うけど・・」
本題から話がずれていきそうになる。そうじゃなくて。
「中嶋さん、その間sexするの景台輔だけ?」
「~せっ!!」

970:禁じられた遊び6
10/01/14 13:19:32 imOAcU6D
ぎょっとした表情でまじまじと僕を見た。
「そういうの男の立場から言わせて貰うと重い。」
「お、重い?」
「うん、いつも自分だけ見てるのが嬉しいのなんて初めのうちだけだから。束縛されてるかんじで浮気に走る。」
ああ、自分て汚いと笑いそうになる。
あの一途な麒麟がこの人相手にそんなこと思うはずないのに。いっそ気持悪いくらい大事にしてるのに。
(そのわりには、もうやってるみたいだけどね。)
「-いい?」
「・・・・・・う・・ん。」

971:禁じられた遊び7
10/01/14 13:58:35 imOAcU6D
肩に触れて初めて気付いた。この人はこんなに細いんだと。小さく震えてるのがなんていうか。
ーすごくいい。
顔を斜めに傾けて唇に近付くとそっと目を閉じた。
ちゅ、と触れるだけのキスを数回繰り返す。
息が軽く上がっていくのが手に取る様に分かった。
(16の娘ってこんな反応なんだ・・・・)
いままで、年上とばかりしてたからこういう初々しいのは新鮮だった。
舌をそっと滑り挿れるとびくりと身体が震える。
「大丈夫?」
唇を離し瞳を覗き込むと微かに潤みはじめていた。
「あの、ね。」
「うん、何?」
「なんだか学校に忍び込んでしてるみたいだ・・・」
確かに、ここは白圭宮の書庫で、今は夜で、誰かが来るかもしれなくて。
学校Hとは盲点。それは経験したことない。
「あの・・」
「何・・?」
「私本当にしたこと少ないから・・・」
恥かしそうに囁く声がいつもより甘いのに本人は多分気付いてないんだろう。
「何回・・?」
少し虐めたくなり耳元で問う。
赤かった頬をさらに赤くして消え入りそうな声で答える。
「・・・・さ、三回・・・」
「-へえ・・・」
大事にしてます、接物以外はしてません。なんて態度だったくせに三回も抱いてたのか。

972:禁じられた遊び8
10/01/14 14:13:33 imOAcU6D
「ぜ、全然慣れてないから・・」
「うん、大丈夫。」
肩を抱いてそっと床に身体を横たえる。ひやりとした冷たさに驚くさまが可愛い。
もう一度唇を重ねる。柔らかな震えるそれに。
「すごく」
「・・。」
「悪いことしようとしてるみたいだ」
真面目な顔でそう呟くのが可笑しくて笑いが漏れる。
「高里くん・・・・?」
「ご、ごめん。」
だって《すごい悪いこと》を今からするのに。

973:禁じられた遊び9
10/01/14 14:48:23 imOAcU6D
息遣いだけが聞こえる。
甘い喘ぎ声って慣れてないと出ないって初めて知った。
襦裙の袷から手を差し入れ胸に触れる。ぴくりとそれだけで身体が動いた。
(反応いいんだ・・
何度か掌を包みこむように動かすと中央の頂が固くなり始める。
「…っん・・」
小さく漏れる吐息にあわせるかに重ねた襦を剥いで小衫の上から静かに接物る。
微かな柔らかな感触。頂だけが目立つそこは幼女のようで可愛らしい。
(小さい胸ってこんな感じなんだ・・)
そういえば、自分が寝た相手はみんな大きな胸だったなあ、などと。
「今。」
「えっ!?」
「小さいなって思った・?」
怒ったみたいな顔で、そう問うてくる。
「思うけど・・」
やっぱりね、と呟く。
「景麒もそんな顔してた・・小さいとがっかりする?」
「えーと・・」
がっかりというよりも。
「大切にしなきゃって思う。」
ぱちくり。そんな擬音が似合いそうに瞬きを数度。
「可愛い胸だと思うよ?」
くすくすと笑いだす。
「な、何?」
「ごめん。なんか景麒と同じこと言うから・・・」
「嘘・・・」
「本当。」
―ちょっとそれは同レベルっていうのは厭だ。

974:禁じられた遊び10
10/01/14 15:12:09 imOAcU6D
「だからね、あんまり触らないで欲しいんだ。」
ぱちくり。と今度はこちらが瞬きする。
「景麒にもいうんだけど。」
「あ、ああうん。」
「痛いから強く触ったりしないで?」
お願いと囁く声は可愛いけど、楽しみ半分ていうか。
「駄目・・かなやっぱり。」
「景台輔は触るの・・?」
あいつは・・と恥かしそうに告げた。
「やだって言っても触るし。やめてくれない。」
おいおい大丈夫なのかよと呆れる。そのうち無理矢理しそうと心配していた氾台輔の読みは半分あたりだ。
「だから・・」
「うん、わかった。」
ありがとと礼を言われるのも可笑しいのだけれど。
「・・・・・・ん・・?」
あれ、と気付いた。
それって。
ねえ。
「高里・・・くん・・?」
ずいと顔を近くに寄せる。
「中嶋さん・・それって。」
「それ?」
するりと裙の裾から指を這わす。
「え、や、ちょっ!」
「こっち触っててことだよね?」


975:禁じられた遊び11
10/01/14 15:35:47 imOAcU6D
温かなそこは微かに湿っている。
人差し指でぴたりとあわせめを数回撫でる。閉じられていた脚が緩やかに開く。
「やっやだ!高里くん!」
「だって、触れって言ったの中嶋さんだよ?」
とろりとした液体が指に纏わりつく。ああ濡れてきたんだ。とくつりと笑う。
「なんかもう、指挿入ても平気そう・・」
「・・っ。」
経験回数は少ないのに感じやすくて濡れやすいって可成美味しいと思う。
(景台輔狡い・・・・)
くちゅと音をたてて指が胎に飲み込まれる。指一本でもきつそうな貌。
でもなんだか違うような。
「ねえ・・」
「・・・ぇ・・?」
ぐいと両脚の間に頭を寄せる。綺麗な紅の茂る潤いを湛えたそれを見ながら。
「舐めてあげようか・・・?」

976:禁じられた遊び12
10/01/14 15:55:39 imOAcU6D
がたん!!
と音がして二人して音の方向に振り向く。そこにいたのは、

ーなんということでしょう。泰麒のお父様泰王驍宗。(嘘。)

「んな、なにを・・・・」
何をも何も見りゃ分かるだろうと邪魔者に視線を投げる。
ついぞ見たことのない驚きと焦りの入り混じった表情の主に。

自分の麒麟と隣国の女王が仲が良いのは知っていた。
笑い合い軽く触れあったりもする。
蓬莱では普通のことだというしお互い良い仲の相手もいることだし。
息子も大きくなりお父さんさみしいなあ・・などと考えていた今日この頃。

それが、今眼前で繰り広げられているこの光景は・・!!

977:禁じられた遊び13
10/01/14 16:08:41 imOAcU6D
息子に裏切られたー!!
そうその顔に書いてあった。(息子でもないし裏切った覚えもないが。)

そしてその夜白圭宮に主上の怒声が響いたという。
「お父さんそんなの許さないぞ!!」
と>


978:禁じられた遊び14
10/01/14 16:47:59 imOAcU6D
次の日予定を繰り上げ帰途につく景王ににこやかに近付いて泰麒はそっと耳打ちした。
「今度はちゃんとしようね。」

「金波宮で会議室Hみたいな。」
発火するのではと思わせる勢いで顔を赤くした景王にあははと笑いかける。
「こうりー!!!!」
怒鳴りつける主など意に介さずとばかりにけらけらと笑う。

―もしかしたら自分はとんでもない人物を常世に呼び戻したのかも知れないと押しに弱い若き女王は思い悩むことになる。

979:名無しさん@ピンキー
10/01/14 18:55:05 a6Z9U5zG
ちょwwwぎょうそうのキャラ崩壊www

泰麒が黒くて面白かったよGJ!!
次は是非本番も書いてくれ!

980:名無しさん@ピンキー
10/01/14 20:55:55 kwgaBOwS
楽しみにwktk読み進めてたらオチがwww
GJ!!!

981:名無しさん@ピンキー
10/01/16 00:44:18 GBikBmuf
GJ! いや~久々に来ましたねぇ~♪

ID:imOAcU6D さん感謝でありんす。お年玉もろた気分w

982:名無しさん@ピンキー
10/01/16 01:31:31 BtlQiq3R
こんな駄作でよいのなら、規制かかってなければいくらでも・・・

983:名無しさん@ピンキー
10/01/16 01:43:59 BtlQiq3R
あ、また書き込めた・・泰×陽寸止め(でもないか・・)おとした土匪です、
つか素股プレイの予告したのもわしでつ。はよ落とせってセルフつっこみだ。
でも↑のネタで本番したら景麒罰金ですよね・・十両?店長誰?小松?
あ、でも、長くなると思うんで新スレ立ったら風俗ネタ落としたいと思います。

984:名無しさん@ピンキー
10/01/16 01:52:17 eOxkDpu/
どんな話なんですかw
自分としては早く見たいですwwあ、でも980過ぎたら落ちやすくなるんだっけか。

985:名無しさん@ピンキー
10/01/16 02:08:11 BtlQiq3R
慶の三人娘は祥瓊大(F)鈴(C)陽子(A)のお胸だと大変よいです。
ちっちゃいことはいいことだ!!!ーすんません、貧乳派なんですー
ちっぱいマンセー!!あ、景麒の元カノは爆乳の方向で。小松は巨乳派。ガチで。
ここで大切な一言。
《いくら揉まれたところで仙籍に入ってしまえば大きくならない!》―S&Yー

眠いとアホなことしか浮かばないもんでつね・・・
楽俊の妄想ネタ書きたくなったのに眠くて耐えられな・・・
規制とけてたらあちた落としたいとおもいます・・きっと中学男子ノリのエロネタだと思います・・

986:名無しさん@ピンキー
10/01/16 10:47:34 IyBPnTCq
新作投下スバラシイ!!!!!!!!!!!
ぜひとも再投をキボンヌ

ただ、次スレのこと
最近ピンクはモリポタの持ち主でないと建てられないそうです
だれかポタ持ちのヒトよろしくお願いシヤス

987:名無しさん@ピンキー
10/01/16 12:13:11 GbIfjhR9
げっまじすか!?
最近継続して立ててた者ですが今回難しそうだな…orz

988:名無しさん@ピンキー
10/01/16 14:29:44 MW5mHBew
985です・・昨日の自分に呆れてます・・何だよちっぱいマンセーて。
貧乳スキーなのは分かったから・・・。お詫びに妄想楽俊落とします。

989:妄想妄想大妄想1
10/01/16 15:01:10 MW5mHBew
「文張はいいよなあ。」
大学の寮の楽俊の部屋に講義の後なだれこんで来た数名の学友達が開口一番そう言っ
た。
「何がだ・?」
自分の何処がいいのか楽俊にはわからない。(毛皮か?)
「何言ってんだよ、まったく!」
「そうだ!」
「この淫乱上級官吏!」
何だ、それ。髭をひくりと動かしながら楽俊は困惑する。
「分からないとか言うなよ?お前だって正丁なんだから。」
そう諭す鳴賢の顔を獣の丸い黒目でじっと見つめる。
「やっべ!これだよ!この目が狡いんだ!」
「くっそ~!半獣って卑怯だ!!」
狡い、卑怯だ、と騒ぎだす学友達の真意がちっとも分からない楽俊。
「文張、おまえ・・本気で分からないのか・・?」
異様に優しい眼差しで鳴賢は楽俊を見つめる。
「だから・・何がなんだ?」
はあああ~っと、景台輔もかくやというため息をついて彼は楽俊に囁いた。
「おまえんとこに良く遊びに来る赤毛の娘と緩く巻いた髪の娘のことだ。
と。」

990:妄想妄想大妄想2
10/01/16 15:22:58 MW5mHBew
「陽子と・・祥瓊のことか・・?」
「あ、なんだよ!分ってんじゃねかよ!」
「どっちか譲れよ!!」
譲れと言われてもどちらも楽俊のものではない。大体二人に失礼だと思う。
「あの、赤毛の娘いいよな~、女らしくはないけど。」
「馬鹿!それがいいんじゃねえか!夜は別の顔みたいな!」
「夜は女~ってかんじかよ!」
「もう一人の娘もいいよな~。」
「気位たかそうな子が迫ってきたりな!」
「あの子胸でかいしな!」
何で知ってんだよお前~などと盛り上がる莫迦たち。いくら将来有望な学生とはいえ女っ気の少ない大学生活では色々えろえろ溜まるものも合るとは言えかなり
情けなく、嘆かわしい。
音もなく立ち上がり楽俊は部屋の扉を開ける。
「―文張?」
いぶかしむ友人等に低~い声で告げた。
「お帰りはあちらだぞ。」


991:妄想妄想大妄想3
10/01/16 15:43:09 MW5mHBew
なんてことを言うんだあいつらは。
珍しくイライラした様子で書机を蹴ろうとしてやめる。この姿で蹴れば怪我をする。
夜は女。胸でかい。この二つの言葉がぐるぐるとまわりだす。
陽子はぶっきらぼうだけど、最近なんだかはっとするほど女らしく見える時がある。
祥瓊がさりげなく腕を組んできた時にあたった驚く位に柔らかく弾力のある胸。

二人とは、旅で寝食を共にした仲で、衝立越しに着替えたりしたこともある。陽子なんか自ら着替え
させた。
あの時の感触を思い出す。
痩せてはいたがところどころ柔らかく自分と違う性の肢体。
ずくり。
身体の中心が疼きだす。
(二人ともおいらが嫌いなわけねよな・・)

992:名無しさん@ピンキー
10/01/16 16:35:13 eNbnYvhQ
wktk

993:妄想妄想大妄想4
10/01/16 17:53:54 MW5mHBew
「楽俊・・・」
そう、震える声で囁きながら陽子は肩から袍を滑り落とした。
「ね、楽俊・・」
艶然と微笑み祥瓊は襦裙を一枚ずつ優雅に脱いでゆく。
「わかるでしょう・・?私達あなたが好きなの・・。」
「し・・祥瓊・・」
ゆったりと流れるように見事な裸身が楽俊の目に晒される。
「他の誰かに盗られるのは厭なんだ・・」
ぎこちなくまだ発展途上の裸を羞恥で震えながら陽子は楽俊に見せる。
「お、おいらは・・」
「どちらか決めろなんて言わないわ。」
「でも、楽俊じゃなきゃ厭だから。」
ふたりが。ゆうるりと近付いてくる。これは。もう。耐えられない。
「よ、陽子・・、祥瓊・・おいら・・。」
唇の両端を美しく持ち上げ祥瓊は嗤う。
「いいのよ、どちらが先でも。ただし陽子は初めてだから私も手伝うわ。」

994:妄想妄想大妄想5
10/01/16 18:56:06 MW5mHBew
驚いて楽俊は陽子を見る、恥ずかしそうに頷いた。
「台輔とはしてねえのか・・?」
「してないよ。したがるけど私は楽俊がいいの。」
嬉しいのだけれどいいのだろうか、半身を差し置いて半獣風情が。
「いいのよ。」
優しく嗤って謳う様に祥瓊は言う。
「半身だからって何でも一緒にしなくていいのだから。」
楽俊の手を取り陽子の柔らかな膨らみにそっと触れさせる祥瓊の顔は女神の様。
「あ・・」
ちいさく声を上げる陽子に楽俊は確認する。
「おいらでいいのか・・?」
「楽俊が・・・いいの。」
見つめ合う二人に祥瓊は苦笑する。
「私もいるのだけど?」




995:名無しさん@ピンキー
10/01/16 19:14:17 9v1tKAHm
>>987ですが試しに立てたら立っちゃったw
今てんぷら貼り中です。

煩悩の十二国記*十三冊目
スレリンク(eroparo板)

996:名無しさん@ピンキー
10/01/16 23:09:03 YclS4Xxo
>>988
投下 乙であります。GJ!!!!!!であります

>>987
スレ 乙であります


997:名無しさん@ピンキー
10/01/17 00:05:36 +Wc4cf+p
続きwktk

998:妄想妄想大妄想6i
10/01/17 01:29:27 DZhFuhpV
以前に触れた時よりも遥かに柔らかく悦い陽子の身体に眩暈がする。
震える指で胸の中央を摘む。
「痛っ・・」
「わ・悪い陽子。」
慌てて指を離す楽俊を祥瓊は嗤う。
「楽俊、女は繊細なの。もっと丁寧に・・・ね?」

999:妄想妄想大妄想7
10/01/17 01:49:03 DZhFuhpV
どくん
「・・・・あ。」
でちまった・・・・・・。
正丁とはいえ楽俊はまだ、誰ともそういうことをしたことがなかった。
ので、妄想もここまでが限界だ。
はあ。とため息をついて今自分が出したものを手巾でふき取る。
ようことしょうけい。
二人共皆がいうように可成り良い部類に入るだろう。
「いつか・・・」
いつか、この妄想が現実になったりしたら・・・
「おいら・・・どうしよう・・」


大学の中でも注目株の功よりの留学生張清。
お人好しでつめの甘い彼は恋人に近い位置にいた女子二人を麒麟と熊に
かっさらわれたことにまだ気付いていなかった。


「楽俊は情けないな。」
「おまえだって景麒に陽子盗られたじゃねえか。」

1000:名無しさん@ピンキー
10/01/17 02:35:00 0MEpauj6
1000!

1001:1001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。


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