08/04/10 12:33:06 LFPIx8He
>>299
モンスター娘百覧の「アナザー百覧」の投稿小説、みずき氏の「淫魔転生」じゃない?
内容が好きだったから覚えてる。スレ違いだけどみずき氏の作品をもっと読んでみたかったな
301:299
08/04/11 00:36:17 G0qNpupN
>300 うん、それ! いや~解ってすっきりしたよ、ありが㌧。
302:名無しさん@ピンキー
08/04/11 00:55:57 12sEuzuo
やったー、見送られた
303:名無しさん@ピンキー
08/04/11 10:36:58 gsrglJWA
悪かは微妙だけどロボ蔵・禁断の人形遊びってエロアプリは
ネット上で無料でプレイ可能な操り系ゲームとしては何気に究極系に入ると思う
母親以外の攻略条件が難解でモタモタして手間取ると強制的にイベントが起こりゲームが終わってしまうのと
主人公の妹が無条件で無いのが不満要素だけど。
対象が操った時にSEX可能になるまで進めれば後は抱いてれば経験値なんて稼ぎ放題だし
304:名無しさん@ピンキー
08/04/11 15:59:22 KD+zgkWn
今月のガンガンはよかった。うんよかった。
305:名無しさん@ピンキー
08/04/11 17:05:13 n7p5pT3W
>>304
kwsk
306:にょろ
08/04/11 17:10:59 XJi5Eh+R
SS投下します。
微妙ですが…
307:にょろ
08/04/11 17:11:30 XJi5Eh+R
「ったく…なんだってのよこの森は…」
右を向いても左を向いても木ばかりで、ちっとも先が見えてこない。
「な~にが初心者用ダンジョンみたいなもん、よ」
嘘つき。
近くの街でかつてハンターだったと言うオジサンの言葉を鵜呑みにしたばかりに、かれこれ3時間、この森で迷っている。
ガサッ
物音に振り返ると、剣をこちらに向けた女が立っていた。
「…何者?」
鋭い眼光と言葉を私に向ける。
「あなたと同じよ。ホラ」
首から銀の十字架のネックレスを見せる。
「……すまない」
すぐさま女は刀を下ろす。
銀の十字架は対吸血鬼ハンターにしか装着の許されないもの。
女の首にはそれが見えたのだ。
「いいのよ、気にしないで。…それよりあなた、出口知らない?」
「私も探してるが…もう何日歩き回っているか…」
まだ二十前ほどにしか見えない女の服には少し汚れがついていた。
おおかた私と同じように騙されて来たのだろう。
「ねぇ、よかったら一緒に出口、探さない?」
「…そうだな…」
三人よればなんとやら、まぁ一人足りないが迷いまくっていた私にとっては百人力にも等しかった。
「私はセレス。よろしくね!」
「……私はマリア。よろしく」
308:にょろ
08/04/11 17:12:19 XJi5Eh+R
マリアの後についていくように歩く。
若そうなのにしっかりしてるわ…。
とはいえやはりそう簡単に出口は見つからない。
日も暮れかけ、空にはハッキリと月が現れる。
「…嫌な色…」
マリアの言葉に空を見る。
まるで血のような紅。
「なんだか怖いわね…」
「……あぁ。…もうしばらく歩いてみるか」
それからしばらく経ち、私たちは遠くにおぼろながら松明がチラチラ燃えているのを見つけた。
「街かしら?」
「…行こう」
309:にょろ
08/04/11 17:13:01 XJi5Eh+R
行き着いた先は一軒の家だった。
石造りの質素な家。
中には明かりが灯っておりおいしそうな匂いが漂ってくる。
「…すまない」
マリアがドアを叩くと、ゆっくりと開く。
「…誰でしょう?」
大人しそうな少女がおずおずと尋ねた。
首には銀の十字架、どうやら同業者らしい。
旅のいきさつを話すと、中に迎え入れてくれた。
「急いでスープを作りますね」
少女の名はクレアと言うらしい。
父親がこの近くで狼狩りを行うため嫌々吸血鬼ハンターにならされたそうだ。
「どうぞ」
赤く血のようなスープを出される。
「街で買ったばかりのトマトを煮たんです。お口に合いますか?」
ごくん。
空きっ腹にスープが入る。
こんなおいしいスープ飲んだことがない。
「すっごい美味しい!」ガツガツと食べ終わると、温かさのせいか急に眠くなった。
310:にょろ
08/04/11 17:13:50 XJi5Eh+R
「…んんっ…あっ……」
マリアの…声?
「…します…から……してぇ」
何…言ってるの?
ぼんやりと目を開けた刹那、頭が警鐘を叩き鳴らす。
「お願いしますぅ…もっと吸ってぇ!!」
マリアが惚けた顔で地べたに座りビクビクと体を震わせていた。
体に優しく手を回し、首元に舌を這わせていたのは………クレア!
311:にょろ
08/04/11 17:17:34 XJi5Eh+R
「はっ……ぁぁぁあいやぁっ!!…ダメぇっ」
体がガクンガクンとのけぞる。
今まで感じたことのない気持ちよさ。
マリアからの愛撫もだけど、
クレアからはどんな人間にも与えることのできない快感を受ける。
「あひぃっ…いやぁ!!こわれちゃうぅぅ!」
「私に永遠の隷属を誓いなさい、セレス」
「だ…誰……が」
最後の一欠片の理性が反発する。
「隷属を誓いなさい」
甘美な声の響き。
……私は……
……私は…
……吸血鬼になっちゃうの…
何も考えたくない……
クレア様が幸せをくださる……
「なりますぅっ!!クレア様のものになりますっ!!」
体の隅までクレア様のモノになり、
私は果てた。
次に目が覚めたら…
私は永遠にクレア様のモノ…
end
はじめまして。
未熟者ですが書かせていただきました。
エロ分少な目ですがそこはみなさまのお好きなようにということで…
312:名無しさん@ピンキー
08/04/11 17:28:28 QDS4y9Z0
銀にも十字架にも耐性がある吸血鬼なんて無敵じゃないか!
…と思ったけど、吸血鬼の弱点って実は大部分が後付なんだよな。
ひょっとして、冒頭で名前の出てくるおじさんも、日光への耐性を獲得した吸血鬼の手先だったりして?
何はともあれGJ
313:名無しさん@ピンキー
08/04/11 20:00:10 X4eN8ZN2
GJ乙
展開が予想外だった
314:名無しさん@ピンキー
08/04/11 20:27:49 KD+zgkWn
>>305
敵に連れ去られた仲間を助けに、その子のパートナーが迎えに来るんだけど、
その子は既に敵に道徳観を操作されてて・・・
315:名無しさん@ピンキー
08/04/11 21:09:17 /r+kmOiF
昔教育テレビの海外ドラマで、ある兄弟(姉+弟)が吸血鬼に追いかけられて、
無事祖父(か誰か)に助けてもらったが、実はその兄弟も吸血鬼一族だった、て話があった
316:名無しさん@ピンキー
08/04/11 21:46:40 7VYmWqSF
俺も見たことあるわ。どれもこれもラストがバッドエンドな雰囲気だったのを覚えている。
あと確か姉弟を追っかけていた(入れ歯の)吸血鬼が二人の祖父だったようなキガス
317:名無しさん@ピンキー
08/04/11 22:06:08 dw1UIPbL
ラストで楽しかったねとか言いながら姉弟は吸血鬼らしく棺桶で眠るんだっけ。
そんな感じの話を覚えてる。
あのシリーズは題材と雰囲気好きだったな。
>>316も言ってるがどれもこれもラストで実はまだ…って感じで終わって妄想可能エンドだった覚えが。
318:名無しさん@ピンキー
08/04/11 22:20:57 12sEuzuo
>>315
あれは、普通にハッピーエンドじゃなかろうか?
319:名無しさん@ピンキー
08/04/11 22:30:42 u1gxaXjo
全員堕ちたらみんな幸せそうなのにバッドエンドあつかい!
ふしぎ!
320:名無しさん@ピンキー
08/04/11 22:33:28 7VYmWqSF
うん。
あのシリーズの中ではあのエピソードはハッピーエンド。
ただ、……そしてまた、新たな犠牲者が……てな感じのが多かった。あとそれ以外に悪堕ちなエピソードがあったかどうかは覚えてない。
何て題のドラマだっけ?
321:名無しさん@ピンキー
08/04/11 23:18:40 /r+kmOiF
ちょww結構見てるwwwグースパンブスとかじゃなかったっけ?
322:名無しさん@ピンキー
08/04/11 23:20:15 sFf/vIEw
グースバンブス懐かしいなwwwwww
よく覚えてないが最後に飼い犬がゾンビかなんかになってた話を覚えてる
323:名無しさん@ピンキー
08/04/11 23:22:28 /r+kmOiF
ggってみたらそれっぽいのみつけました。
ミステリー・グースバンプス 第20話『吸血鬼の息』 ←これっぽい
URL URLリンク(www.tora-2.com)
324:名無しさん@ピンキー
08/04/12 00:51:44 wQHvndqu
前もこのスレで言ったけど
海外ドラマだとシーバー家のハロウィン話?が俺のトラウマ
周りの人がどんどん宇宙人になってくみたいな話だった
325:名無しさん@ピンキー
08/04/12 00:56:55 pksTZ1QL
で実は自分も宇宙人だったと...〆 (・∀・)
326:闇に仕えし光の巫女
08/04/12 01:33:44 fs0t72jw
ラングリッサーの小説続編です
楽しみに待って下さった方々、大変遅くなって申し訳ありません
諸事情で寝込んでましたが、イラスト保管所に投稿された素敵イラストに触発されて前編だけでも完成させました
これだけ時間かけて完成してませんが、よろしければどうぞ
ボーゼルの手によって、闇の巫女に堕ちたダークプリンセス・ラーナ。
リアナが光の巫女となるより早く、彼女は諸国の君主を焚き付け、各地で戦争を勃発させた。
さらにボーゼル配下の魔物も跋扈し始めたことで、四方八方で戦いが起こる。
光の神殿は防衛に追われ、リアナを迎えに行く余裕などなかった。
村に釘付けになったリアナ、そしてその光の力を狙い、村を包囲した一団があった…
「我々はレイガルド帝国の者だ!光の巫女よ、出て来い。さもなくば村を焼く」
隊長らしき粗暴そうな男の大声に、村人は震え上がった。
「て、帝国軍がついにここまで…」
「あっという間に大陸の半分以上を占領したという強国が、リアナを…」
帝国がどのような意図で光の巫女を狙っているかは分からないが、渡さねば確実に村は滅ぼされる。
「だが女神の祝福を受けた光の巫女を渡せば、帝国に大陸統一の大義名分を与えるようなもの…」
「強引な武力制圧を繰り返す血なまぐさい奴らに、リアナを渡してたまるか!」
恐れながらも、村人たちが武器を手に取ろうとしたとき、当のリアナが彼らの前に飛び出した。
「やめてください!帝国に逆らえば、多くの犠牲者が出ます。
私のために、村のみんなの血を流すなんて耐えられない…私一人で済むなら行きます」
ざわめく村人たちだったが、実際のところ戦っても勝ち目はないし、リアナを逃がすのも容易ではない。
降伏するしか道はなかった。
村の門から外に出ると、兵隊長とその配下たちが待ち構えていた。
「お前が巫女か?」
「はい、リアナです…。私があなた達と共に行けば、村に手出しはしないのですね?」
「おう、もちろんだ。お前にも手は出さねえ。皇帝陛下から厳命されてるんでね」
「…分かりました」
帝国兵が慎重に彼女を取り囲み、逃げないように腕を縄で縛った。
それを横目に見るや、隊長はにやりと笑った、
「けっ!簡単に終わりすぎてつまらんぜ。やはり任務は血を見ねえとな。
お前ら、慰みに村人でも皆殺しにしてやれ。
ただし建物には手を出すなよ。『村には』手を出さない約束だからなぁ」
たちまち柄の悪そうな兵士たちが武器を手に、門の中へ駆け込む。
「ひ、ひどい!なんてことを…っ」
叫んでもがくリアナを見ようともせず、隊長自ら剣を抜いて村に切り込もうとしたその時である。
「待ちなさいっ!」
不意に空から舞い降りた影に、今にも殺戮を始めようとした兵士達は慌てて空を見上げた。
その瞬間視界に広がったのは、巨大な鷹、そしてその上に乗った人間。
あっという間に彼らはなぎ倒され、爪にかかり、また飛んでくる手槍に打ち倒された。
「きゃあっ!」
手で目を覆ったリアナの耳に鳥の羽ばたく音が聞こえ、続いて明るい少女の声が響く。
「ごめんね、驚かせちゃって!ケガはない?」
恐る恐る目を開いたリアナの目の前に、巨鳥が舞い降りようとしている。
周囲を見回してみると、帝国兵の一団は散々に打ちのめされ、散り散りに逃げ出していた。
そして鳥の背からは、先ほどの声の主であろう少女がひらりと飛び降りた。
ショートボブカットの銀髪が印象的な彼女は、見たところリアナと同い年くらいだ。
だがその身軽ながら隙のない身のこなしは、彼女がただ者でないことを示している。
「あ、ありがとうございます。何とお礼を申したらいいか…」
丁寧にお辞儀するリアナに、少女は明るくにこやかに答える。
「別にいいの!帝国軍に困ってるのはあたしも一緒だから。
あっと、あたしの名前はシェリー。よろしくね」
「リアナです…本当にありがとうございます、シェリーさん」
「シェリーでいいわ。話し方も普通でいいの。堅苦しいのはキライだしね。ところで…」
シェリーはじっとリアナを見た。
「光の巫女リアナって、あなたのこと?
ちょっと一緒に来てほしいんだけど、いいかな。手助けしてほしいって人がいるのよ」
327:闇に仕えし光の巫女・2
08/04/12 01:35:05 fs0t72jw
数時間前のこと、リアナの村から離れた城、カルザスにて――
「シェリー様…やはり城から抜け出そうとしておられましたか」
兵隊長キースが扉を開けたのは、シェリーが今にも部屋を出ようとしていた瞬間だった。
「もう、キースったら!何でこんなタイミングで呼びに来るのよ。せっかく腕試しに行こうとしてたのに」
「帝国軍が活発に動いている中で城を飛び出されては困ります。
…それより、父王様がお呼びです。急ぎ、謁見の間にいらっしゃるようにと」
「謁見の間?…どうしたのかしら」
わがままな姫ではあるが、帝国軍が迫っている今は勝手なことをしている時ではないと分かっている。
「…おお、来たかシェリー」
病に弱った王の前には、来客と思しきふたりの人間が立っていた。
ひとりは、黒いマントに身を包み目元を兜で隠した男。
もうひとりは、黒マントとレオタードスーツに身を包み、年に似合わない冷たい目をした少女。
「ボーゼルと申したな。これがわしの娘、シェリーだ」
「お初にお目にかかる、シェリー王女。私は魔道士のボーゼルと申す者…」
ボーゼルと名乗った男は丁寧に、そして幾分馬鹿にしたように一礼した。
「で、あたしを呼んだのはどうして、お父様?」
「…それについては、彼から直接聞くとよい。ボーゼルよ、説明してくれるかな」
「承知した。シェリー姫は、『光の巫女』についてご存知かな」
それを聞いてほんの一瞬、ボーゼルの傍らに立つ少女の眉間が歪んだが、気づいた者はいなかった。
「見回りで光の大神殿に行くこともあるから、聞いたことはあるけど…確か、リアナって子?」
「分かるなら話が早い。その光の巫女を、私の指定するところへ連れてきてもらいたいのだ」
ボーゼルが話したのは次のようなことだった。
彼は古代魔法文明の遺物について研究しているが、帝国軍が跋扈していることで落ち着いて研究もできない。
さらに帝国は古代の魔法武器を発掘し、大陸の覇権を揺るぎないものにしようとしている。
そんな中、彼の研究していた遺跡から封印された古代の魔剣が発見された。
本来なら封印を解くにはある巫女の祈りが必要なのだが、帝国軍がその噂を聞きつければ、力づくでその封印を破るだろう。
悪用されるくらいなら一足先に封印を解いたほうがいい。
対帝国の切り札として使うか、帝国の知らぬ場所に封印し直すかは巫女に任せるとして――
シェリーにとってはあまり興味のない話だったが、父は強く心を動かされたらしい。
帝国に反目する国のまとめ役であるカルザスだが、帝国の総力をまともに受け止められるだけの力はない。
病もあって弱気になっている王としては、強大な力はぜひとも欲しいところだろう。
シェリーにはそれがよく分かった。
「つまりそのリアナって子を迎えに行けばいいんでしょ?」
「行ってくれるか、シェリー…キースは城の守りに残しておきたいし、他に頼める者もおらんのでな。
それに巫女はお前と年も近いと聞く。無骨者が迎えに行くより、同年代の娘が行く方が安心するだろう」
「でもあたし、リアナの顔分からないわよ」
それを聞いてボーゼルは意味ありげな笑みを浮かべた。
「心配はいらぬ。私の横にいるこの娘…彼女と瓜二つの少女だ。村の場所も分かっている。
だが急いだ方がよかろう…帝国軍が光の巫女を強奪しに向かっているとの噂もあるのでな」
328:闇に仕えし光の巫女・3
08/04/12 01:37:20 fs0t72jw
「あの…シェリー…?」
鷹の上で、爽やかに頬をくすぐる風の中、リアナに呼びかけられてシェリーは我に返った。
連れて来た兵士は村の護衛に残し、リアナの承諾を得、彼女達は今まっすぐにボーゼルの指示した島へと向かっているところだった。
「あ、ごめんボーっとしてたわ。どうしたの、リアナ?」
「その…本当なの?私にそっくりの、女の子がいたって」
まだ遠慮しているのか、ゆっくりと自信なさげに話すリアナ。
それに対してシェリーは屈託ない笑顔とはきはきした口調で返答する。
「うん、本当にそっくりだったわ。ちょっとあっちの方が大人っぽかったけどね。
あと、一緒にいた男の人、カッコよかったけど…なんかうさん臭かったな」
だが、女性の話に気を取られていたリアナは後半部分を聞き逃していた。
「やっぱり…きっと姉さんだわ。少し前に闇のモノにさらわれ行方不明になった…
無事かしら…姉さん」
不安そうなリアナの肩を、シェリーはぽんっと明るく叩いた。
「生きてたんなら無事なのは間違いないじゃない。きっと優しく迎えてくれて、何があったか教えてくれるわよ」
「そうね…ありがとう、シェリー」
これから向かう場所の名前をふたりは知らなかった。
もし知っていれば、そこに招いたボーゼルの正体について何か感づいたかもしれない。
その島の名はヴェルゼリア。かつて闇と混沌の神が降臨した、今なお邪気の残る禁断の地。
島の奥に位置する洞窟寺院跡にはただならぬ気配が漂う祭壇と、ふたつの魔法陣…
そこで奇妙な儀式の準備をするボーゼルと、苛立たしげに歩き回る少女=ダークプリンセスの姿があった。
「どうしたのだ、ダークプリンセスよ。お前らしくもない。
魔剣復活の儀式が終われば、望んでいた力が手に入るのだぞ?」
「…どうしても光の巫女を使わねばならないのですか、ボーゼル様」
ダークプリンセスは憎しみに満ちた赤い瞳で、じっとボーゼルを見つめた。
闇の中でもうっすらと濁った光を帯びたその目には、人間らしからぬ狂気が宿っている。
「光と闇の巫女が揃わねば、魔剣の封印を解くのに無駄な時間を費やさねばならぬ…人間の肉体が滅びるほどの時間だ。
そうなれば、お前の望みもかなわず終わるのだぞ?」
悔しげに唇を噛みながらダークプリンセスはうつむいた。
「しかし、光の巫女と…あの忌々しいリアナと協力するなど、私には…」
「『協力』ではない、『利用』だ。お前の妹は道具に過ぎん」
「はい…」
うなずいたものの、彼女の心情はその鮮血色の眼が雄弁に語っている。このままでは憎悪に任せてリアナを殺しかねない。
「ダークプリンセスよ、もっと私の近くに来るがいい」
「は?はい、ボーゼル様。しかし何を…」
リアナへの敵意と、唐突な命令への戸惑いを浮かべながら、彼女はボーゼルの眼前に立った。
その額に、ボーゼルの指が軽く当てられ…黒い電光がばちりと走った。
「はうっ!?あっ…、あうっ、はあっ!」
ダークプリンセスが小声で悲鳴を上げた。感電したかのように、体のあちこちがぴくぴくと細かく揺れている。
「お前は何者だ?ダークプリンセスよ」
「あぁ、わ、私はぁっ…闇の巫女っ…」
ぶるぶると体を震わせながら、ダークプリンセスは視線を中空に泳がせている。
口は半ば開き、顔には軽い苦痛と怯えの表情が浮かんでいる。
「お前の主は誰だ?」
「ボ、くぁっ…、ボーゼル、さまぁ…です…ボーゼル様の命令は、あぅっ…絶対…」
「お前の主は、何を望んでいる?」
「光の巫女と、ぉっ…私で、魔剣の封印を、っっ…解くことぉ…です」
「そのために、お前はどうする必要がある?」
「はぁぁ…、リアナと封印を、解きます…従順に…ボーゼル様の、命ずるままに…ぃっ」
最後の言葉を口にした瞬間、彼女の震えはぴたりと止まった。
少し呼吸は荒いが、表情は静かで、先ほどまでの憎しみや怯えが嘘のようだ。
そう、まるで先ほどまでとは別人のように冷たい。
「ふぅっ…取り乱して失礼いたしました。ボーゼル様、我が唯一の主様…。
このダークプリンセス、いかなる命令であろうと遂行いたします」
氷のように冷酷な赤い瞳、仮面のような美しく冷たい顔。それを見て、ボーゼルはにやりと笑った。
329:闇に仕えし光の巫女・4(前半終)
08/04/12 01:42:44 fs0t72jw
「ここで待てって言われてたけど…なんかイヤな感じの島ね」
「恐ろしい力を感じるわ…私、この島は怖い…」
洞窟遺跡の入り口前で、シェリーとリアナは不安そうに辺りを見回していた。
今にも化け物が出てくるのではないだろうかという禍々しい空気が、遺跡の中からも島中からも漂ってくるのだ。
そこに遺跡の中から、コツ、コツ、コツ…と乾いた足音が響いてくる。
油断なく構えるシェリーと、怯えてその後ろに隠れるリアナ。しかし姿を現したのは、一人の少女だった。
「ラーナ姉さん!!」
リアナが叫んで飛び出した。一方、シェリーはふたりの姿を見て驚いていた。
改めて同時に見ると、驚くほどふたりは似通っている。顔立ちも背丈も体型も。
だが、その漂わせる空気はまるで別物だ。
リアナが純粋な少女らしさを全身から漂わせているのに対し、ラーナからは人間らしさが感じられない。
抱きつこうとするリアナ。だがラーナは冷ややかに手でリアナを制した。
「姉さん…!?」
…そしてラーナに関して言えば、以前見た時とも雰囲気が違う。
ぎらついた敵意むき出しの眼だったはずが、今は恐ろしく無感情だ。
「リアナを運んできてくれたこと、ボーゼル様に代わって礼を言うわ」
淡々と人形のように、シェリーに向かってラーナは言った。
「運んで、って…リアナをモノみたいに言って、それでも彼女のお姉さんなの?」
むっとした顔で反論するシェリーだが、ラーナはそれに耳も貸さずリアナの手を取り遺跡の中へと導く。
「来なさい、リアナ」
「ね、姉さん…?」
静かだが有無を言わせない力が、ラーナの手にはこもっている。
リアナは怖かった。島が、遺跡が、何より別人のような姉が。
だが逆らえない。恐怖や悲しみ、苦労に耐えたことのない彼女は逆らう術を知らなかった。
逆に直情的なシェリーは彼女らの後を追おうと駆け出す。
「…導かれざる人間が入れば、魔物が容赦なく襲う。死ぬ気?」
ラーナの低い声に、思わずシェリーの足がすくんだ。
「ここで待ってるわ…リアナの身に何かあったら、許さないわよ!」
必死に振り絞った声など聞こえないかのように、ラーナはリアナを伴って遺跡の奥に姿を消した。
「偉大なる闇よ!全てを包む闇よ。今、お前の時代が来た…」
祭壇の前でボーゼルは満足そうにつぶやいた。そして背後の気配に、笑みを隠そうともせず振り向く。
「戻ったか、ダークプリンセス」
「はい、ボーゼル様。光の巫女もここに」
満足そうなふたりと逆に、リアナは異様な気配に震えが止まらなかった。
「ダーク…プリンセス…!?」
なぜ姉が奇妙な称号で呼ばれているのか、それに対する疑問だけでない。
闇の力に満ちたこの遺跡は何なのか。そして禍々しくも美しいこの男は何者なのか。
なぜ姉は闇の力を持つ男を主と呼び、そして自らも闇の力を身に宿しているのか――
わからない。頭が痛い。吐き気がする。意識が遠のきそうになる。
疑念と恐怖、そして遺跡の邪気にあてられ、リアナの思考はぐるぐると渦巻いていた。
「さあ、少しの間魔法陣の中でじっとしていてもらうぞ。お前達の力が必要なのでな」
ボーゼルの魔力ある声が、リアナの耳に入ってくる。
ゆらゆらと揺れる視界の中に、祭壇の左右に設けられた魔法陣が映る。
そこに立たなければいけない。美しい声がそう言っている…。
330:闇に仕えし光の巫女・5(前半終)
08/04/12 01:44:47 fs0t72jw
だが、光の巫女に任じられたリアナの心は、強い意志でその声に抵抗した。
「ああっ…駄目!闇の者の声に、屈してはいけない…」
魔力の支配から逃げることは諦める。ただ、心を売らず、動こうとしない。それだけに集中する。
闇の魔力に抵抗する最も有効な手段を、リアナは無意識のうちに身に着けていたのだ。
ボーゼル一人ではこの抵抗を崩すことはできない。そう、一人なら。
「ダークプリンセス」
ボーゼルの声を聞くや、ダークプリンセス=ラーナがリアナの顔をくっと右手の指で持つ。彼女の眼を覗き込みやすいように。
「私の眼を見なさい、リアナ」
「あ…ね…姉さん…」
慕っていた姉の声。
無意識の心の盾は、無意識の安心感によって取り除かれる。
そして宝石のように澄んで美しく、吸い込まれそうなルビー色の瞳。
冷ややかで落ち着いていて、何の迷いもなくて。
姉の声と眼によって心の障壁を溶かされたリアナの耳に、再度ボーゼルの甘い声が響く。
「さあ、光の巫女、闇の巫女よ。今からお前達は巫女の像となる…。魔法陣の上に立ち、両手を掲げ、そのまま立ち尽くすのだ」
その命令は、すんなりとリアナの頭の中に吸い込まれていった。
そう、私は巫女の像になる。魔法陣の上に立ち、両手を掲げなければ…。
全くぶれのない足取りで魔法陣へと歩むラーナと、うつろな眼とおぼつかない足取りでゆっくり魔法陣の中に入るリアナ。
だが魔法陣の中に入ると、二人は同時に背筋を伸ばし、すっと両腕を天に掲げた。
眼は開かれたまま、しかし何も見ようとしていない。
全く身じろぎをせず、まるで本当の像になったかのように。
その意識は、たったひとつのことに集約されている。
私は、巫女の像。両腕を掲げ立ち尽くす、そのために存在する。
中途半端なところですみません
(前半終)って2回も書いてしまうし…orz
待たせてしまってすみませんが、闇に仕えるのは後編をお待ちください
331:名無しさん@ピンキー
08/04/12 02:20:29 pksTZ1QL
なんという寸止めwwwGJ
332:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:23:43 OT7xjmIs
脳内ご主人様(15歳♀)が明るい悪堕ち物を考えろと要求するので、
元からアレな女の子が調教をきっかけに寝返っちゃえばいいんじゃね?という発想でやってみた
スレの趣旨から外れてたらゴメン
333:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:25:37 OT7xjmIs
「…というわけで、ついに捕らえたぞベタホワイト!」
「どういうわけですか!?」
などと悠長に突っ込んでる場合じゃありませんでした
私は彩色戦隊ベタレンジャーの白担当、ベタホワイト
警備上の理由で本名は明かせませんけど、みんなからはシロちゃんって呼ばれてます
桃色じゃないところがミソですよ
何を隠そう私のエネルギー源は、このハートを真っ白に焼き尽くす愛の力なんですからね
そして今、愛しの旦那さまが私の目の前に!
もう心臓バクバクです
「お前を私に従属させ基地の情報を吐かせれば…ベタレンジャーは滅ぼしたも同然よ!」
ああカワイイなぁもう!
敵の前で今後の予定をベラベラ喋っちゃうなんて
そんなうっかりさんなところもひっくるめて大好きですよ、地獄博士(仮)さん
正式名称も決まってないうちに出て来ちゃう行動力も素敵です
現幹部の出番まだ6話ほど残ってますけど
「さあ、覚悟はいいかね?お嬢さん…」
「覚悟?」
「そう、正義を捨てて私の忠実な奴隷となる覚悟だよ。」
「わ、私をどうするつもりですか!?」
うあー緊張して舌が回らない!
既にあなたの恋の奴隷である私をこれ以上どうするんですか!?
見かけによらない超絶テクニックで体の芯まで虜にするつもりですか!?
ジュルリ
あら、失礼
334:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:27:22 OT7xjmIs
「くくく、このアクセサリーを身につけてもらうのだよ。」
「わあ、かわいいチョーカー。」
「首輪だよ!つければ精神を支配され、私の命令に対してイエスとしか答えられなくなる洗脳装置だぞ!凄いだろう!フハハハハハ!」
「なんて…」
なんて素敵な大人のおもちゃなの!
このほとばしる愛が限界を超えてさらに燃え上がるなんて!
思わず私も感嘆符が多くなっちゃいます!
でもこの拘束のしかただと首輪は付けにくいですね!
ちょっと首を浮かせて…と
「ふむ、観念したか?なかなか潔いではないか、気に入ったぞ。それカチッとな…」
「あ…くぅ…」
うぁ…
こ、これは予想以上に…
あぅ…体が…痺れて…あうぅ…
うああ、声が!声がぁぁぁ!
頭の中で声がするよぉぉぉ!
ああああああああっ!
すごい!これすごい!
盗聴器なんかよりずっといいぃ!!!
「うあぁぁああぁあああん!」
「気に入ってもらえたかね?」
「…ス…」
「んん!?聞こえんなあ!もっと大きな声で言ってみろ。」
「イエス、マスター」
335:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:29:10 OT7xjmIs
はふぅ
気持ちよかったぁ
…で、洗脳はまだですか?
「よしよし、無事成功したようだな。」
「イエス、マスター」
いや、してませんってば!
なんか体の自由だけ利かないし
何とかしてこのことを伝えないと…
このまま調子に乗っていたら彼は赤っ恥まちがいなし
将来の妻としては見過ごせません!
ええと…とりあえず、かろうじて動かせるまぶたを使って
「…ッ!…ッ!」
「ん、なんだ?」
とどいて私のモールス信号!
せ・ん・の・う・で・き・て・ま…あっ間違えた!
待って待って今のなし!
ああ、首も動かない!
きゃー!きゃー!
「フン、まだ精神が完全に屈服していないのか…」
通じた…?
やったぁ、これも愛の力ですね!
相思相愛ってステキ
きゃはっ
「…その強がりがいつまで持つか、見ものだな。」
「……」
「ついてこい。私の部屋でたっぷり拷問してやろう!ククククク…」
「イエス、マスター」
わーい、お部屋に招待されちゃいました
私達の愛の巣はどんなお部屋かしら~
…ぐは
さすが男性の一人暮らしですねえ
珍しいもの見せてもらいました
336:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:31:07 OT7xjmIs
「ここで、これから自分が何をされるか、わかるかね?」
「イエス、マスター」
そのえっちぃ表情から言って、私の期待通りと見てよさそうですね
大丈夫、こんなこともあろうかとスーツの下は常に勝負下着です!
ただ、周りにゴミが散乱してるのはちょっと…
ほらあそこ、なんか動いてますよ
「そうか、わかるか!ははは、大人しそうな見た目の割に随分と乱れているのだな?」
「……」
「聞けば、捕らえたときは一人で仲間達から離れて行動していたというではないか。よもや最初からこうなることを期待していたのではあるまいな?」
すごい!大正解!まさに以心伝心!
私たちきっと理想のおしどり夫婦になれますねっ!
諦めなくて本当に良かった…この世に許されない恋なんてないんだ!
邪魔な女幹部はバイク事故に見せかけて始末しておきましたから、これからは夫婦水入らずですよ!
…でも、お願いですから、その前に掃除しましょう?
さすがに黒くて硬い生き物と川の字になるのは願い下げです
「だが、ただ犯したくらいではお前の心は折れまい…?」
「……」
「そこで…更なる屈辱を与えてやる。まずはこの部屋を掃除しろ。私に汚され、支配されるための場を自らの手で整えるのだ!」
「イエス、マスター」
ああ良かった!
それじゃあパパッと終わらせちゃいますから、外で待っててください
散乱した本とCDを片付けて、はたきをかけて…掃除機ガー…仕上げに水拭き…できたっ!
あ、ついでにシャワーも浴びてきちゃいますねー
…それとベッドの下の雑誌は燃やしておきましたから!
まったくもう、今度からは基地だけじゃなくて部屋の中にもカメラ仕掛けなきゃ
あはは…あー震えてきた
337:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:32:52 OT7xjmIs
「どれ、見せてみろ」
「イエス、マスター」
「ふふ、いい子だ。その美しい肌にたっぷりと屈辱を刻んでやる…コトがすむ頃にはそれすらも悦びに変わっているだろうがな!」
はだか見られちゃった…
でも、これからあんな事やこんな事もするんです
この程度で恥ずかしがって…
恥ずかしがって…
うぅぅ…やっぱり恥ずかしい
「ん?なんだ、もう濡れているではないか。そんな指示は出していないが?」
「……」
「肌もこんなに上気させて…もしかすると、お前は私に抱かれるのが嬉しいのかな?」
う、嬉しぃ…です…
ポッ
はぁ…こ、言葉攻めって…はぁ、はぁ…すごく…興奮しますね…
私…マゾだったんでしょうか…?
わ、わんわん!わんわん!
ほら見て旦那さま、顔だけメス犬のポーズ
わんっ…わんっ…わぉぉん…は、はなぢ出そう…
「ははは、随分と首輪が効いているようだな!そろそろ止めを刺してやるとしようか…股を開け。」
「イエス、マスター」
「ようし、ではそのまま私の上にまたがれ。そして、自ら受け入れるがいい。お前の永遠の主を…」
「イエス、マスター」
ふえぇ…処女の女の子捕まえて騎乗位を強要するなんてぇ…
でもでもっ!
そんな強引なところもステキで痛ァッ!?
あ、あっ…これ…ちょっと…真剣に辛いかも…
痛いよぉ…う、動かさないでぇぇ
「痛いか!苦しいか!ならば私に忠誠を誓え!そうすればお前の体に命じてやろう。痛みを忘れろ、とな…」
「イエス、マスター」
「誓うのだな?もはや人間には戻れんぞ?…よし、契約の証として新たな名を与える。今日からお前の名前はシロだ!メス犬にふさわしい名だろう?フハハハハハ!」
338:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:34:38 OT7xjmIs
えぅ…ジンジンする…
痛…あれ?
急に痛くなくなってきました
いえ、むしろ…これは…
「ハァッ…フゥ…」
「痛みだけを麻痺させた。どうだ?もう既に快感が襲ってきているのではないかな?」
「フ…ッ…ァァァァァ…」
「なにも我慢することなどない。欲望を解き放て!好きなように感じて泣き叫ぶがいい!はーっはっはっは!」
「イエ…ス…マス…タ…ううぁああああああ!いいっ!気持ちいいっ!」
さすが私の旦那さま!
初夜から気持ちよくしてくれるなんて最高です!
抱かれてるだけでも幸せなのに、こんなに気持ちよくしてくれるなんて!
旦那さま!旦那さまぁ!旦那さまは最高の男性ですっ!
一生ついていきますぅぅぅ!
「気持ちいい…すごく気持ちいいです!腰が勝手に動いちゃいますぅ!」
「ハハハそうかそうか!好きなだけ楽しむといい。快楽に溺れた分だけ心の支配は強まるがな!」
いやだから精神の方には全然影響がないんですってば!
でも気持ちいい!
旦那さまも気持ちよくしてあげます!
お腹の中のザラザラした所で、いっぱいこすってあげますっ!
あふぁぁぁ…きぃ、きもち…いいですか?
ねえ、きもちぃれすかぁぁぁ!?
わたしはきもちぃよくて死んじゃいそうれすぅ…
「あ゛っ…ひぃぃ…もう…ダメ…来ちゃいます…あたま…真っ白に…あぁあああああ!」
「ぐっ…な、なんだ、もうイッたのか?だらしのないメス犬め!。」
339:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:36:17 OT7xjmIs
はひぃ、ごめ…なさ…
ごめんなさいぃ…
でも、ダメなんです!
きもちよくて!
すぐにトんじゃうんですぅ!
こしふるのとまらないよぉぉぉ!
グリグリまわしながらおまたパンパンすると…っ!
お、おくまでズンズンとどくのぉ…
「ううっ!こ、この!」
「ひゅー…ひゅー…ぎッ?きひぃっ!?」
「がっつきおって、この淫乱めが!子宮口を直接責めてくれるわ!」
あぎゃっ!?
がああああっ!?
しゅごいのぉ!
これ!これ!しゅごしゅぎるぅぅ!
あかちゃんぶくろトケちゃうぅぅ!!!
「うひぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「出すぞ!受け取れ!私の精を受けいれろ!」
…?
…あー?
でちゃったぁ
ドクドクって…
おなかのなかにでちゃった…
えへへへっ、女の幸せゲットです
「…好き…」
「ふぅ、腰が…ん?」
「好きです、だんなさま…ずっと…ずっと、みてました…」
「…なんだと?」
「んぅ~…」
ぎゅってしちゃいます
あったかい
「妙だな、そんな精神操作はしていないのだが。」
340:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:38:15 OT7xjmIs
後日
「これだけ効果があれば、現段階でも十分実践投入できる。フハハハハハ!楽しみにしておくがいいシロよ!お前の仲間達もすぐに我が配下としてくれるわ!」
「……」
なんですって?
冗談じゃありません!
私と旦那さまのエンゲージリングを薄利多売?
他の四人+3クール目から配属予定の六人目にも与えるですって!?
ふざけんじゃないわよ!
色とバイザーしか違わない低予算コンパチヒーローの分際で!
「だが、その前に…だ。面白い余興を思いついたぞ。シロ、この戦闘服を着て昔の仲間に顔を見せてやれ。」
「イエス、マスター」
うわ、エロッ!
こんないかにも食い込みそうな衣装で戦ったらポロリしちゃいますよぅ
だいたい真昼間の街中でハイレグなんて痴女みたいじゃないですか
しかも股間にディルドーついてるし
「私によく尽くす褒美だ。従来の能力に加えて、胎内に溜めた私の精液をお前の力に変換するブースト機構を備えている。淫乱にはぴったりの武具だろう?」
「イエス、マスター」
あ、それは確かに私にぴったり
さすが旦那さま、私の事ちゃんとわかってくれてます
お腹いっぱい頂いた純白の愛で、クソ憎たらしいドロボウ猫を駆除しろってことですね!
フハハハハハハ!覚悟なさいベタレンジャー!
私の旦那さまをたぶらかした罪は死をもって償ってもらうわ!
「さあ行けい、魔狼戦士シロよ!なんなら倒してしまってもかまわんぞ!」
「イエス、マスター」
でも、いい加減気づいてください
もっとあなたの事が知りたい
もっと私のことを知って欲しい
あなたとちゃんとお話がしたいんです
ねえ、旦那さま
こんな首輪が無くたって、私の心はあなたの物ですからね
…よし、らぶらぶパワー満タン!
がんばるぞーっ
341:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:39:52 OT7xjmIs
以上です
投稿始めてから、前の人からあんまりレス開いてないことに気づいた…
342:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:49:47 irgum4+b
なんと素敵な投稿ラッシュ
343:名無しさん@ピンキー
08/04/12 04:41:21 b0I1E/M/
急に投稿ラッシュが来たw
>>330
寸止めwwwGJ
>>341
ちょwwwまた吹いたじゃないかwww
シロのビッチぶりに萌えた。
文章が面白くて読みやすかったので、今度はぜひ真堕ちの話を読ませてください!
あむぁい氏のような明るくて軽快なエロを思い出させる。
344:名無しさん@ピンキー
08/04/12 07:01:38 NDdkeK/A
やべえ、シロさん策士過ぎるwwwwwwww
345:名無しさん@ピンキー
08/04/12 09:47:56 OZGbVJvA
なにこのビッチwwww
既に堕ち済みじゃねえかwww
346:名無しさん@ピンキー
08/04/12 10:13:38 hxZvrdCB
>>341
GJ
テンポ良くて楽しかったぞ
余談だが低予算コンパチヒーローと聞いて
バンプレストのザ・グレイトバトルシリーズを思い出した
347:名無しさん@ピンキー
08/04/12 16:47:41 ucBuBGr2
不覚にも(ry
最近斬新なパターンが多いなw
348:名無しさん@ピンキー
08/04/12 17:11:16 hxZvrdCB
だな、
サツキの奴といい、淫魔のといい、シロといい
349:名無しさん@ピンキー
08/04/12 18:12:09 lTR5V/3f
>>341
ちょっと待て。こいつもしかして正義の味方の癖に悪の組織の
拠点に盗聴器仕掛けて個人で楽しんでたのか。
更に事故に見せかけて単独で幹部撃墜………
どっちが悪の幹部だオイ
350:名無しさん@ピンキー
08/04/13 13:43:42 DpIR3lF8
男と女のラブゲームですな
351:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:03:23 m4bYDGPD
あ、ありのまま起こったことを話すぜ!
俺は正統派悪堕ちSSを書こうとしていたら、脳内ご主人様(15歳♀)が登場人物の片方をショタにしていた!
なんだか変り種ばっかり投稿してますが、いつもの食卓のちょっとしたアクセントにどうぞ。
352:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:04:55 m4bYDGPD
トキワ村北部の森における怪現象および、その原因と見られる不審人物の調査。
備考:不審人物は『魔王』と名乗っている。
これがあたしの受けた依頼の全貌だった。
大方どこぞの貧乏魔法使いが材料費をケチって密漁にいそしんでいるんだろうと踏んで、最低限の対魔術装備しか持ってきていない。
メンテにお金かかるしね。
しかし…
「あ!す、すいません…」
「迷子…じゃないわよね?」
でっかい角付きカブト、トゲだらけの鎧、そして真紅のマント…を纏った子供だ。
格好はアレだけど、結構かわいい。
ゴメン嘘
正確に言うとモロ好み。
ええと、周りに人は…いないわね。
…こ、こんな不気味な森の中だし…はぁはぁ…な、な、何が起きても…ハッ!?
「と、とにかく村まで行くわよ!何やらかしたのか知らないけど、村人が不安がってるわ。」
「…いや、そういうわけにはいかない。」
「なんでよ?」
「僕は誓ったんだ!最強の魔物を集め、究極の魔王軍を編成して、魔界一の魔物マスターになるって!」
え?魔物マスターって何?
理解不能だけど仕事は仕事だ。
適当にあしらって力づくで捕まえちゃえ。
んでもって、身寄りが無かったらあたしのアパートに連れ込…げふんげふん
「そのために、まずは光の力の色濃いこの森の動植物を調査して、次の錬兵所で有効な属性の魔物を…」
「あーはいはいそーですかー」
「姿を見られた以上、本来ならば貴女を始末しなくてはならない。でも…」
「ふーんすごいねー」
「むやみに人をを殺したくないんです。だからどうかこの事は内密に…ってうおーい!念属性キター!お姉さんちょっとそこどいて!」
「ほーそりゃおでれーたー」
「ちょ…どいて!どいてってば!危ないからどいてぇーっ!」
「んーわかったわかっ…おえぇぇぇ!?」
353:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:06:29 m4bYDGPD
ちょ、ちょっと!
自分の演説が終わったとたんに不意打ちしてきやがりましたよこいつ!
信じらんねー!
…なんて取り乱してる場合じゃなかった。
この状況、実は結構絶望的だったりするのよね。
「がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「あああ…人に当たっちゃった!ごめんなさいお姉さん大丈夫?」
ぶぎゃぎゃぎゃぎゃ!
こ、これは酷い!
自慢じゃないけどあたしは魔法が下手だ。
魔法剣の所持資格のために魔剣士課程は取ったけど、術の類は教習所以来一度も使っていない。
ぶっちゃけローブの着付けができる剣士と言っても過言ではない。
そんなあたしにこの脳みそ直撃するタイプのやつはちょっときついきついきついってば!
「あぎゃががががが!こ、このガキーッ!殺してやるッ!うっぎゃあああああーッ!」
「あわわわわ!ご、ごめんなさーい!」
「あやまってすむ問題じゃ…げががががあああああああああああ!?!?!?」
あぁぁ頭が頭が頭がぁっ!頭がわれるうううううううう!!!!
ぎゃあああああああああああああーッ!!
こんなヒロインらしからぬ大絶叫が最後の言葉なんてイヤァーッ!!!!!
「……」
「し、失神した…?はあ…どうしよ…目当ての魔物には逃げられるし…」
……………はっ!?
あ、あたしは…?
私は…
ああ!私はなんと言う無礼を!
「も、申し訳ございませんーッ!」
「うわわっ!?お、おはよう…ございます?」
354:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:08:24 m4bYDGPD
魔王様に向かっての数々の暴言…
不遜!短慮!愚劣!
ええい、このバカ女め!貴様は不敬罪で即刻処刑だ!
血反吐ぶちまけろ!
「魔王様!なにとぞ…これにてお許しを!」
「わっ!?ま、まって!待ってよ!」
今まさに割腹せんとしていた私の腕を魔王様が止める。
ああ、なんと言う慈悲深さ!
殺してやるとまでほざいた愚かなメスブタに今一度チャンスを下さるというのですね!
これほど器の大きいお方には出会った事がない!
さすが魔王様!
「あー…やっぱり魔物用のはキツかったかぁ…はぁ…」
「魔王様ッ、どうなされました!?」
「ひっ!?あ、ああ…いやね。村の人たちには悪いことをしたなーってさ…」
村人…?
そうだ!恐れ多くも魔王様の妨害を謀った愚かな人間ども!
思い出したら急に腹が立ってきた。
「魔王様、私にお任せください。」
「うん、お姉さんが報告に戻らないと心配するよね。悪いけど僕の事はうまく言っておいて。」
「はっ、仰せのままに!」
「それと、帰ったら今後は魔王と名のつくものに近寄らない事。封魔球に入らなければ半年くらいで術は解けるから…ってもういない!?」
おのれ、思い上がった人間どもめが!
魔王様の忠実な下僕たるこの私が思い知らせてやる!
魔王様は『うまく言っておいてくれ』とおっしゃった。
ふっ、王者にふさわしい洒落た言い回しではないか。
さすが魔王様!
「聞けい!愚かな人間どもよ!この森はすでに我が君、魔王様の領地である!貴様ら害虫は即刻立ち去れいッ!」
「いきなりなんだぁ!?」
「昨日来た姉ちゃんもグルだったのか!?」
「フン、私だけではないわ!いずれはこの世界全てが魔王様にひれ伏すことになるのだ!ウェーッハッハッハ!」
「な、なんだってーっ!?」
「もうおしまいだ…」
355:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:10:15 m4bYDGPD
ああ、ご覧ください魔王様!
この恐怖にゆがんだ人間どもの表情!
私は魔王様の配下として恥ずかしくない宣戦布告をいたしました!
「「な、何やってるんですか!?」」
「うわぁ!何処からともなくボーイソプラノの叫びがッ!?」
「聞いたら死ぬ系の儚げな声だぞ!」
「魔王じゃ、魔王のしわざじゃ~」
「あ、魔王様。やりました!人間どもは完全にビビってます!この村が魔王様の手に落ちるのも時間の問題ですよーっ!」
「「誰がそんなことをしろと言いましたか!もういいから戻ってきて!騒ぎが大きくならないうちに早く!」」
雷に打たれたような衝撃だった
なんと言う失態!
魔王様は最初からこんなチンケな村など歯牙にもかけていなかったのだ!
そうとも知らず怒りに身を任せて魔王様の遠大なる野望を漏らしてしまうとは!
一生の不覚!
「あああ、なんて事を…」
「申し訳ございませんーッ!」
額を擦り付けて土下座する。
やってしまった…
魔王様のお役に立つはずが逆に邪魔をしてしまうとは…
罰が必要だ。
二度とこんな事ができないような厳しい罰が。
「魔王様、この愚かな下僕めに罰をお与えくださいッ!のた打ち回るくらいキツイのを!できれば下半身希望!」
「あ、いや…済んだ事は仕方がないよ…うん。だからその…お尻しまって…?それよりこれからどうするつもりですか?たぶん、明日には手配書が回ってると思うんですけど…」
「どう…と、申されますと?」
何を言っているのだろう?
生涯の主を得た私に、他に行くべき所などあるはずが…ハッ
356:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:11:46 m4bYDGPD
「もちろん、この命尽きるまで魔王様にお仕えする所存にございます。」
そうだ
魔王様は今一度あらためて、私自身の口から隷属の誓いを欲せられたのだ。
確かに、こうして口に出すと忠誠心がモリモリと沸いてくる。
ふしぎ!
さすが魔王様!
「そう…そうだね…原因は間違いなく僕だしね…責任はとらなきゃ…ついてきて…」
「ははッ!ありがたき幸せ!」
そして私は魔王城に連れて行かれた。
広大な迷宮の奥にリビング・ダイニング・キッチンを備えた四畳半の寝室がある。
一通り案内されて私は感心した。
威圧感を与えるダンジョンの最深部にご自分の控える小さな隠し部屋…古き良き伝統にのっとった様式美の完成形!
さすが魔王様!
「ごめんなさい。部屋が一つしかないんです…布団は予備のを出しますから、しばらく我慢して。」
「は、喜んで!」
寝室を共にする、それは即ち全幅の信頼を寄せると言うこと。
あれほどの失態を犯した私にここまで目をかけてくださるとは!
なんと言う懐の広さだろう!
…いや、待て!
驕るな私。
魔王様ともあろうお方が何のお考えも無く無防備をさらすはずがない。
私を箱詰めにせず、寝室にまで招く理由…それは…!
そうか、わかった!
「今日はもう寝よう。お休みなさい。」
「はい、お休みなさいませ。」
照明が消される。
同時に、私は服を脱ぎ捨てて隣の布団へGO
そうだ、簡単なことではないか。
魔王様は夜伽を望まれていたのだ。
そして、今日配下に加わったばかりの私がどれほど尽くすかを試すため、あえて私から誘うのを待っているというわけか。
さすが魔王様!
357:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:13:19 m4bYDGPD
「魔王様、その薄い毛布では寒いのではありませんか?」
「大丈夫だよ、寒いのは慣れてるから。掛け布団はそっちで使って。」
「布団ならばもっと暖かいものがもう一つございます。」
「ん?野営セットを持って来たの?」
「いいえ。この、魔王様専用の肉布団でございますわ。」
ふ、決まった!
未熟者ではございますが、忠誠心だけは誰にも負けぬつもりです。
あなた様が望まれるのならば売女の真似事とていたしましょう。
っていうかむしろしたい!
きっと知らぬ間に私の体は魔王様の邪気に魅了されていたのだろう。
そうに違いない。
さすが魔王様!
「え、ちょ!待ってよ、お姉さん!」
「はぁっ!はぁっ!ああ、なんて滑らかなお肌…柔らかい唇…」
「うわっ!?わっ!?ま、まって!僕こんな…ひゃぅ…ぃあぁん!」
「ああ!可愛らしいお声…私は、私はもう…ッ!」
ああ魔王様!
なんとお美しいのでしょう!
幼さの中にも確かな逞しさを備えた理想の肉体!
愛らしさの中にも凛とした張りを持つ甘い声!
閨を共にしているだけで私はもう気が狂ってしまいそうです!
これが…
これが本物の魅了の術なのですね!
以前冴えない淫魔から受けたものなど比べ物にならない!
さすが魔王様!
「はぁぁ!魔王様!素敵です…素敵すぎますぅ!」
「だ、めぇ…お姉さん…やめてぇ…」
「あーもう!可愛すぎるぞコンチクショーッ!」
「ゃぁ…そこ…汚いからぁ…」
「何を申されますか!偉大なる魔王様に汚い部分など!ふん!ふーッ!ふーッ!」
「やああ!嗅がないで!だめぇぇ…」
かぐわしい体臭…まるで若葉のよう…
魔に堕ちた私の身さえ蕩けさせる誘惑の香り…
もう辛抱たまらん!
358:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:14:49 m4bYDGPD
「魔王様ぁ…こんなにそそり立たせて…溜まっていらしたのですか?」
「あぐっ…う、うん…じゃなくて!お姉さん!もう…もう…!」
「まあ、もったいない。ハムッ」
ビュクビュクと、私の胸(ふふん、Fカップだぞ人間どもめ!)の間で魔王様が跳ねる。
脈打つ熱い管の中を上り、大量の子種が私の口の中になだれこんできた。
これぞ甘露!
ほろ苦くもさわやかな春の香り!
同じ精液でも、相手によってこうまで味が変わるものなのか!
さすが魔王様!
「あう…ご、ごめんなさい…」
「はい?」
「その、口に…だから、ごめんなさい…」
「え…?あ、ああ!魔王様は何も悪くありませぬ!全ては私めの失態にございます…」
なんとお優しいのだろう。
このお方は、自分の精が私の胎に入らなかったことを気にしておられるのだ。
とっさに口で受けた私が悪いというのに!
にもかかわらず、私ときたら自分の快楽にかまけて…従者として恥ずかしい!
しかし、魔王様の睾丸はそのくらいで空になったりはしなかった。
半勃ちにまで回復していた肉棒に汗まみれの体をこすりつけ、再び凶悪な肉の槍に変える。
ドクドクと脈打つものをいよいよ…
「あふぅ…か、硬いぃ…」
「んやぁぁ」
「ああ!魔王様!魔王様!最高です!気持ちよすぎますぅッ!」
「うぁ…あ、あ、あぁーん!」
「魔王様ぁ!な、中に!この卑しい下僕めにお情けをぉッ!」
「や…だめ…お姉さん、妊娠しちゃ…あぅぅッ!?」
妊娠
その言葉が頭に響く。
私が、一介の下僕に過ぎぬ私が魔王様の仔を孕む。
偉大なる魔王の血を受け継ぐ闇の御子を。
なんと素晴らしいのだろう!
しかしなぜ私のような新参者に?
ああもうそんな事はどうでもいい!
きっとこれは運命だ、私は魔王様の御子を産むべくこの世に生を受けたのだ。
そうに決まっている!
私の運命さえも支配してしまうなんて…
さすが魔王様!
359:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:16:32 m4bYDGPD
「光栄です!幸せの極みでございます!魔王様ぁ!」
「う…お、お姉さんがわるいんだ!」
「ふぇ!?」
「お姉さんがそんなにイヤらしいから僕までおかしくなったんだ!責任とってよぉ!」
魔王様の体が唐突に跳ね上がり、私を押し倒す。
突如猛り狂った魔王様の勢いに、私はなすすべも無く四つん這いにされ、そのまま後ろから貫かれた。
「ひへあああああーっ!?」
「動くなッ!」
「は、はいぃ!」
イかされた。
限界まで昂ぶり、欲求不満に震える体は、ひと突きで屈服してしまった。
もちろん、それで終わるはずもない。
たった一言で総身を支配する甘美な命令に従い、嵐のような責めに身をゆだねる。
「うわああああッ!お姉さん!出すよっ!?」
「…~~~~ッ!!」
もう出てます!
などと返事をする余裕などない。
硬くそそり立った肉棒で胎内をメチャクチャに蹂躙され、目の前に火花が散る。
自分が心の底から征服されていくのがわかった。
これが真の忠誠…魔王様はこれを私に教えるために…?
私などのために…い、いけない!感激のあまり涙が…
いくら感謝してもし足りない。
さすが魔王様!
「また、出るぅ…全然とまらないよぉ…うはああ…」
「ひぃ…あひぃぃ…ま、魔王様ぁ…わ…わたし、また!またイく!魔王様の精子でイかされちゃいますぅぅぅ!」
今までに受けたどの精よりも激しい勢いで子種が膣内を駆けめぐる。
肉壁を焼き、私の内側にメスの烙印を押しながら一直線に最奥へ…
魔王様の子を宿すために存在するわたしの子宮へ…
至福!
この上もない至福!
瞬く間に悶え狂うほどの悦びが脳髄を埋め尽くした。
具体的に言うとベッドにダイブしてバタ足したくなる的な。
360:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:18:05 m4bYDGPD
「あ…中…出しちゃった…」
「はふぅ…ありがとう、ございました…魔王様…」
3度の射精を受け、2度の絶頂を経て、既に極まったと思っていた私の忠誠はさらに強固になった。
もはや、このお方に逆らおうなどという意思は微塵も湧いてこない。
というよりも、魔王様に仕えていない自分の姿が想像できない
これこそが魔王様の狙いだったのだ。
性交による肉体の篭絡を通じて、無防備になった精神をも掌握する。
私が魔王様に歯向かう事は未来永劫ないだろう。
さすが魔王様!
「魔王様…あなた様に出会えて…私は幸せでございます…」
「お姉さん…」
「一生お仕えします…あなた様と共に魔界…そして行く行くは人間界をも…」
「…うん、そうだね。目標は大きくもたなきゃ。一緒にがんばろう、世界最高の魔物マスターをめざして!」
「毎晩ご奉仕いたしますわ…私の心身に忠誠を…魔王様のご威光を刻み込んでくださいませ…」
「…え゛?」
361:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:20:28 m4bYDGPD
運命の出会いから半年あまりが過ぎた。
心身ともに魔王様の側近として進化した私は、今や配下の魔物たちのまとめ役だ。
魔王様のライバルを名乗る不届きな輩は完膚なきまでに叩きのめしてやった。
ついでに、魔物をそそのかして魔界に弓引かんとする勇者サカキの一味も成敗した。
魔王様が言うには、私を魔物に当てはめると格闘属性と念属性を併せ持つ攻撃力偏重の固体ということになるらしい。
自慢の体術と魔法剣を駆使して有象無象の魔物を跪かせ、魔王様の名声を勝ち取る。
それは魔王様の魔界における地位の向上を意味する。
なんと素晴らしいのだろう!
やはり私は魔王様に仕えるべくして生まれてきたのだ。
そして称えるべきは、あの偶然の出会いでそれを見抜き、私を下僕に加えた慧眼。
さすが魔王様!
「魔王様、八つ目のバッジを献上いたします。」
「うん、ご苦労様。」
最後の錬兵所を平らげ、魔王様はいよいよ、魔皇帝とその直属の四天王に挑まれる。
私もこれからが正念場だ。
同じく魔王様に使える魔物たちと共に魔皇帝の軍勢に挑み、我が君による帝位簒奪をなすため、よりいっそう精進せねばなるまい。
「巻き込んでしまってごめんなさい。でも、おかげで凄く助かりました!」
「もったいなきお言葉…私は魔王様のためならば命さえも惜しくはありませぬ。」
「ありがとう、二人で一緒に頂点を目指そう!それで…戦いが終わったらその時は、僕と…もごもご…」
また魔王様が小声で何か呟いている。
きっと、まだ下僕達には明かせない作戦上の最高機密なのだろう。
最強の魔物使いである魔皇帝をたおすため、魔王様はどれほど邪悪で狡猾な作戦を立てるのか。
そして、それを実行するにあたり、私はどれほどお役に立てるのか。
血が滾ってたまらない。
しかし、それとは別にひとつ懸案事項があった。
「参りましょう魔王様。栄光を掴むために!」
「う、うん。そうだね!まずは前へ…前進あるのみだ!」
「その意気です。さすが魔王様!」
最近生理が来なくなった。
魔王様のお力かと思い聞いてみたが、どうやら違うようだ。
となれば、やはりアレだろう。
私のお腹の中には…
「あの、魔王様…」
「ん、なに?」
「…いえ、なんでもありません…」
「…?そう。」
毎晩あれだけ激しく求め合えば当然かもしれない。
まあ何はともあれ、まずは地盤を固めねばなるまい。
魔王様の野望を実現し、確固たる地位と富を築く。
第一の側近たる私の腕の見せ所だ。
そしてその後は…
三人のこと、ゆっくり話し合おうね?
あたしの魔王様
362:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:22:17 m4bYDGPD
書いてから気づいた。
最後の最後で洗脳が解けてるって、このスレ的にバッドエンドなんじゃないかと(・ω・;)
まあ、堕ちてはいないけど落とされてるんで、勘弁してください。
363:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:46:18 s6tagGTq
15♀の人、乙!
前のこともあるから最初からニヤニヤしてたら案の定だったぜwww
話としては面白かったけど、
「こんなおもろい話でヌケるかー―い!!」
ってなる所が難点だ
あと、この設定なら連鎖堕ちとかドロドロした展開もできただろうからそれが少し残念
しかし、書くペースがかなり早いのと話の展開とキャラの立て方の上手さに関心した
なにはともあれ乙カレー!
364:名無しさん@ピンキー
08/04/13 15:29:50 VnbzjVBu
GJですwwwwwというかどっちが魔王だかwwwwww
かく言う私の脳内には24♀が棲んでいます。
365:名無しさん@ピンキー
08/04/13 17:26:28 N97CWm6u
何という投稿の速さ
しかもテンション早いしおもろい
366:名無しさん@ピンキー
08/04/13 18:34:03 oRseZVRl
俺の脳内には35842歳の♀が棲んでます。
367:名無しさん@ピンキー
08/04/13 19:00:58 G0LDDeqe
15歳♀氏GJ
気軽にすんなりと読めた作品だった。
てか書くのはえw
368:名無しさん@ピンキー
08/04/13 23:39:37 O9zMdCjJ
>>326
多士済々な絵板で私などに過分なお言葉を賜り恐縮です。
そして、続編ありがとうございました。
姉妹堕ちまであと一歩と、後編が待ち遠しい終わり方ですが、お体には十分お気をつけて。
しかし最近皆様のパワーが凄くて、スレについていくのがたいへんです…
369:名無しさん@ピンキー
08/04/13 23:52:50 nIyrFUWy
吸血鬼堕ち大好き!
370:名無しさん@ピンキー
08/04/14 00:08:08 8Pz6GH3O
悪堕ちのパターンはいろいろあって面白いね
怪しげなマシーンに入れたり、
ダークチップや魔水晶を埋め込まれたり、
魔王・邪神からダークパワーを受けて変身したり、
定番の吸血堕ちしたり
俺は全部大好き
371:名無しさん@ピンキー
08/04/14 01:13:24 wXmpphd3
今回の舞方氏の作品は悪堕ち・・・なんだろうか。
372:名無しさん@ピンキー
08/04/14 02:09:35 1WxdCRbL
>>371
今回のは、快楽堕ちを含んだ異形化になるんじゃないかな?
373:名無しさん@ピンキー
08/04/14 04:08:17 WM3JBOnk
掲示板のローザの絵で何かが目覚めた
暇な時に妄想膨らませてみよう
あの絵はまじやべぇ
374:名無しさん@ピンキー
08/04/14 08:54:33 NJGYIE/J
>>373
稀に見るクオリティの高さでビックリしたよな
オレに文の才能があればSS書きたいのだが…
375:名無しさん@ピンキー
08/04/14 11:23:19 0XoDggo9
もと白魔ってことは、リジェネで体力回復させながら延々逆レイプとかしたりするんだろうか
376:名無しさん@ピンキー
08/04/14 13:26:55 QGaBrNEB
あの絵、俺の目の錯覚かもしれないんだけど、萌え絵としては微妙に頭が大きいんでなんか
不恰好に見えるというか、あまりにも普通の日本人体型で違和感があるんだよな。
6頭身位?
絵の描けない俺みたいな奴が言うことじゃないと思うんだけどさ、
微妙だと完全デフォルメよりもかえって違和感が出る感じ。
377:名無しさん@ピンキー
08/04/14 17:48:43 ut0HjJRG
ラングはシェリーとか悪落ち(つうか洗脳)して欲しかった…。
俺だけじゃないよね?
378:名無しさん@ピンキー
08/04/14 18:21:10 VJwfhKWC
「や、やだ…まだ死にたくない。」
一人の魔術師、それもまだ少女といっていい年頃のかわいらしい娘が倒れていた。
「お主が命を奪おうとした人間に命乞いをうするのか?」
彼女を打ち倒した老人が振り向き、目を細め、言葉を投げかける。
「お願い、助けて……」
少女は手を伸ばし、老人の足を掴み、そして意識を失った。
「良かろう。だが手段は選ばぬぞ。」
哀れみか嘲笑なのか。
どちらとも付かぬ言葉を吐きながら
老人は少女の身体を拾い上げ、魔方陣の中へ引きずっていき、呪文をつぶやく。
すると光が少女を包み、衣服を分解し、代わりにその背に蝙蝠の翼を生やす。
しばらくして、少女は目を覚ました。
自分の置かれている状況に気が付いたのか、
後ずさり、自らの胸と秘所を手で覆う。
「はぁん!!」
今まで味わったことのない感覚に少女であったものは嬌声を上げ、
そして老人がいるにも関わらず、自慰に耽る。
「死にたくなければその性への欲求を支配することじゃな。」
老人はそう言い残し、この場を立ち去った。
しかしその言葉が聞こえているのか聞こえてないのか、
先ほどまで少女であった魔物は自慰を続けていた…
379:名無しさん@ピンキー
08/04/14 18:22:26 VJwfhKWC
とあるスレの流れ的に作って見たが
貼ろうと思った時には既に流れが変わってたのでコッチに貼った。
適当な文だが反省はしていない。
380:名無しさん@ピンキー
08/04/14 18:32:39 eZls/Xh/
じゃあ言うが反省しろ。
381:名無しさん@ピンキー
08/04/14 18:39:34 0XoDggo9
>>379
で、逆襲に来た魔物っ娘が返り討ちにあった上に性衝動をどんどん増幅されてエロの使い魔にされちゃうわけですね、わかります
382:名無しさん@ピンキー
08/04/14 19:20:40 yC8zvtzb
今週のゴーオンジャー
特撮モノで、一般人をさらって戦闘員にするってのは久しぶりに見たな
あれでもうちょっと戦闘員のデザインが良くて
戦闘員化後に洗脳済みなら・・・こう・・・なぁ・・・
383:名無しさん@ピンキー
08/04/14 21:15:00 lzQsaEV2
なんで>>377さんを無視するの
同意
384:名無しさん@ピンキー
08/04/14 21:30:58 +8LuLFQI
電脳空間上でウィルス退治のエキスパートな女の子が堕ちるのがたまらん。
しかし少佐では萌えない俺ガイル。
385:名無しさん@ピンキー
08/04/14 21:38:19 V8qEjYLV
でラナ・ニールセン化するわけか
386:名無しさん@ピンキー
08/04/14 21:44:15 ilkfAkl8
>>382
でも時間が経つと意識も変わっちまうって言ってなかったっけ?
後からじわじわ来る方が個人的には好きだなあ
それよりなにより堕ちへ向かう前フリとしてジャンクワールドじゃ変身できないって設定が妄想を刺激された
まあ残念な事に生身のまま戦って一般人を見事に救出してましたけどさ
387:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:04:41 0XoDggo9
嫌々二重生活を送っていたのが、いつの間にか戦闘員やるのが楽しくて仕方なくなっちゃうとか、萌えるよな。
この喜びをみんなにも伝えたいとか言って、ネズミ算式に増えていくとか。
それはさておき、脳内ご主人様(15歳♀)が、あんたのSSはシリアス分が足りないのよ!とおっしゃるので、自家発電してみた。
調子に乗って主人公を壊しまくったら男のキャラが弱くなって反省。
388:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:06:13 0XoDggo9
『ミカちゃん。』
『なあに、ケンちゃん?』
『ボク大きくなったら魔法使いになる!』
『じゃあねーあたしはお姫様になる。』
『うん、魔法の馬車で迎えに行くよ!』
『魔法の馬車?』
『うん。ミカちゃん、大きくなったらボクのお嫁さんに…』
「もう終わりにしましょう、健太郎。」
「美夏!…本気なのか?」
魔法使いになりたい。
子供じみた夢想と笑い飛ばしていたその言葉を、幼なじみの健太郎は実現しつつあった。
人間の意思を機械的に強化し、世界のあり方さえ捻じ曲げる量子言霊。
常識では有り得ないオーバーテクノロジーを生み出したこの男は、今や紛れもなく世界最大の火種だ。
「本気よ。あなたの研究は危険すぎるの。ただ存在するだけで人の心を脅かすほどにね…」
「しかし、これは必要なことだ!一刻も早く新しい生き方を見つけ出さなければ人類は…」
「そのために、一体どれだけの人を不幸にしたの!?必要な犠牲だった、では済まされないわ!!」
震える手で掴んだ凶器を、しっかりと健太郎の額に向ける。
どうしてこうなってしまったんだろう?
家族、友人、同僚…大切な人を守りたい気持ちに偽りはない。
なのに、私の一番大切な人は、こうして私自身に武器を向けられている。
「ねえ、もう一度だけ言うわ健太郎…私と一緒に来て。あなたが研究を中断してくれさえすれば…」
「残った資料を元手に君の飼い主が大もうけできる、か?」
「…ッ!」
「君だって気づいているんだろう?連中の本当の狙いは…」
「それでも!あなたにこんなことを続けて欲しくないのよ!」
おびただしい数の死体。
そして人間の魂を燃料に動く機械。
誰の魂で?
分かりきっている。
その魂はみんな…あのズタズタに刻まれた人間の中身だった物だ。
あんな悪魔の所業を許すわけには…
いや、それは違う。
そんな正義感はただの建前。
私は、健太郎が…最愛の人が汚れていく事に耐えられないだけ。
この人がどこか遠くへ行ってしまうのが怖いだけだ。
ならばいっそ…!
引き金に指をかける。
この距離ならはずさない自信があった。
弾は二発で足りるだろう。
健太郎と、私に一発づつ
あなたが汚れてしまう前に…
389:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:07:50 0XoDggo9
「健太郎、最後だから言うね…私…」
「美夏。」
「…なによ?」
「俺はこの技術を生み出した者としての義務がある。まだ法規制もできていない今、君のお仲間みたいなハイエナどもに魔法を渡すわけには行かないんだよ。」
「…」
「だから、美夏。寂しいけど、お別れだ。」
「なッ!?」
全く予備動作が無かった。
バネ仕掛けのように跳ね上がった右手から青白い光が放たれる。
一直線に伸びたそれは私の額を照らし…
「きゃあああああああ!?」
「忘却の魔法だ。もう俺の事は忘れてくれ…もうこんな事には関わるな。」
消えていく
消えていく
消えていく
消えていく
健太郎の顔が、健太郎の声が、健太郎の言葉が、健太郎の記憶が
「あ…あぐ…ぁ…」
「美夏、君とすごした時間…すごく楽しかったよ。」
いや!
やめて!
それに触らないで!
私の健太郎に触らないで!
「やめ…や、めてぇ…」
「もうお休み。目が覚めたら…全て終わっているから。」
やだやだやだ!
思い出がなくなっちゃう!
私と健太郎の思い出が!
大好きな健太郎との思い出が!
『大きくなったらボクのお嫁さんに…』
やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!
それだけは!それだけはゆるして!
わたしの宝物なの!
おねがいだから!
もうしないから!
ケンちゃん!ケンちゃん!ケンちゃん!
それこわしちゃやだぁぁぁぁぁ!
390:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:09:26 0XoDggo9
「いやああああああーーーーーーッ!」
「ぐぁッ!?」
「はッ…はーッ…はーッ…」
どうしよう、ケンちゃんに嫌われちゃった…
「つッ…み、美夏!大丈夫か?」
「う…うぇ…ぐす…うぇぇぇぇぇ…」
「どうした!?どこか打…何やってるんだ!!」
もうダメ
ケンちゃんにきらわれちゃった
死にたい
「も…イヤ…死…だ……が…」
ちょうどてのなかにピストルがあった
つかいかたは知ってる
あたまにあてて、ひきがねを
「やめろバカッ!」
「きゃ!?」
ぶたれた
やっぱりきらわれちゃったんだ
もう生きていけない…
「何やってるんだよ…」
「だって…ケンちゃん、ミカのこと…き、嫌いに…うわぁぁぁん」
「嫌いになんかなってない!俺は美夏を嫌ったりしないよ。だから…そんな物下ろせ。」
え?
嫌われてない?
ケンちゃん、ミカのことキライじゃないの?
「本当…?」
「ああ、誓って。」
「じゃあ…約束…」
約束、まもってくれる?
私のこと、お嫁さんにしてくれる?
ねえ、健太郎
「約束?」
「うん…あのね、ミカのこと…ミカのこと…」
391:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:11:13 0XoDggo9
お嫁さんにしてください
そんなこと言えない。
言えるはずが無い。
だって私は、健太郎に銃を…
彼を…殺そうと…
ぅぅぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!
「あ…あー…あー…」
「お、おい!しっかりしろ!美夏!たのむよ、おい!」
どうしようどうしようどうしようどうしよう!
すてられちゃう!
ケンちゃんにすてられちゃう!
そんなのヤだぁ…
やだ…
やだ…そうだ!
「あ、あのねケンちゃん!ミカね!」
「ああ…なんだ?」
「ケンちゃんのペットになりたいの!」
ペットだって家族だもん
お嫁さんが無理ならペットになればいいんだ!
ペットだって死ぬまでいっしょにいられるもんね!
あはははははっ、頭いいなあ私。
ねっ健太郎?
「何を言ってるんだ美香!おい、しっかりしろよ!」
「…ダメ?」
「ダメも何もペットってお前…」
「…そう。やっぱり私…捨てられちゃうんだ…健太郎に嫌われて…捨て…ぅぇ…」
ピストルはとられちゃった
そうだ床があるじゃない
いっぱいぶつければそのうち死ねるよね
すごくいたいけど
ケンちゃんにすてられるよりは…
「ま、待った待った!分かったよ!ペットにでも何でもしてやるから!」
「ほんと?」
「ああ、本当だ。」
「ほんとにほんと?ミカのこと死ぬまで飼ってくれる?」
「う…わ、分かった!ミカの気が済むまで俺が飼い主だ。だからもう止めてくれ…」
「わぁい!ケンちゃん大好き!」
やったやった!
何でも言ってみるものね!
健太郎が手を引いて立たせてくれた。
ああ、あったかい手。
もう何があっても離さない…絶対に
392:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:13:00 0XoDggo9
「健太郎。」
「…!正気に戻ったのか!?」
「首輪つけて。」
「…は?」
「首輪。」
実験動物用の大きな首輪を取り出して、首に巻いてくれた。
これが健太郎と私の絆。
お嫁さんにはなれないけど、私は十分だよ。
だって、これでもう殺しあったりしなくてすむもの。
「ねえ、健太郎。」
「なんだ?」
「呼んでみただけー」
「な、なんだよそれ!」
「えへへ、健太郎!けーんたろぉっ!あっはははっ。」
「…すまない、美夏。おれがあんな物を使わなければ…」
「んー?なんで謝るの?」
「自分では気づいてないかも知れないけど、お前は今おかしくなってるんだよ。俺のせいで…」
おかしくないわよ!
むしろ前がおかしかったの!
健太郎に銃を向けるなんて…ああもう、さっきまでの私をひっぱたいてやりたい!
よりによって健太郎を殺そうとするなんて!
気でも違ってたんじゃないかしら。
「謝るのは私のほうよ。ごめんね健太郎、あんな物向けたりして…驚いたでしょう?」
「いや、もういいんだ…君の言うとおりかもしれない。魔法は俺の手には余る技術なのかも…」
「そうそう魔法!すごいよねえ健太郎って。本当に魔法使いになっちゃうんだもん!」
「え?あ、ああ…うん…まあな。」
「ね、覚えてる?ちっちゃいころさ、健太郎ってば私のこと魔法の馬車で…」
むかえに来る。
私をお嫁さんにするために。
でも、お嫁さんにはなれない。
なれない
393:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:14:32 0XoDggo9
「魔法の馬車?あー…ええと、いつの話だっけ?」
「…お…よめ…あたし…およめさ…ぁぅ…ぁ…」
「あー、思い出せそうで思い出せない!…美夏?おい、美夏ッ!」
「およめ、さん…イヤ…だめ…ダメ…」
あたしはペットでいい
でも
ケンちゃんに本当のお嫁さんができたら…?
きっとあたしは捨てられちゃう
およめさんとペットの違いって何?
どうすればいいの?
どうすればケンちゃんはミカで満足してくれるの?
一緒にくらして
いっぱいおはなしして
それから、それから…
「えっち」
「…え?」
「えっち、したい…」
そうだ
お嫁さんはえっちして赤ちゃん作れるんだ
じゃあ、あたしもそうすればいい
ケンちゃんがお嫁さんをもらわなくていいように
ミカがしちゃえばいいんだ!
「ケンちゃん…チューしよ!」
「美夏…」
「むー…ちゅっ!えへへへー」
「ごめん…ごめんな美夏…俺ちゃんと責任とるからな。」
「んん?」
「ちゃんと美夏のこと元に戻すよ。そしたらこの研究は止める。」
「えー、もったいない!」
健太郎が弱気になってる
こういう時リードしてあげるのも女のたしなみよね!
「ケンちゃん?しよ!」
「…ああ。」
健太郎が抱っこしてくれた
あったかい
「…脱がせるよ。」
「うん、ケンちゃんも脱がしたげるね」
ああ、裸にされてる…
大好きな健太郎に抱かれるために…
私も健太郎を裸にしてあげる
わあ、お肌キレイ
でも私だってお肌は自信あるもん
スリスリしちゃえ
394:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:16:23 0XoDggo9
「ん、んっ…ケンひゃぁん…むちゅ…じゅぶ…」
チューされちゃった
へへ、おいしい
ケンちゃんおいしい
「美夏…こっちに。」
「うん」
「かわいいよ…」
「ケンちゃんも」
「…」
「…」
「…」
「ねえ」
ああ、最後の決心がつかないのね
まったく情けない男!
これは一生私が面倒見てあげるしかないわね!
結婚なんかしてる場合じゃないわよ、健太郎?
「繋がりたい。」
「…ああ。」
「ケンちゃん…」
「…」
「…入れて?」
「ああ、分かったよ!」
ヤケクソ?
いきなり大声出すからビックリしちゃったわ。
健太郎の手が私の足にかかる。
健太郎の目が私の中を覗き込んでる。
健太郎が私を欲しがってくれてる。
ああ、幸せ
見られてるだけでこんなに幸せなのに、一つになったら…
私どうなっちゃうんだろう?
狂っちゃうのかな?
楽しみぃ
「入れるよ、美夏。」
「うん…ッ!」
きた!
ケンちゃんが!
あああケンちゃんがあああああ!
ひろげられてるよぉぉぉぉぉ!
おなかがぁぁぁぁ!ミカのおなかがああああ!
ケンちゃんのモノにされちゃったよおおお!
うああああああ!
イタい!イタい!おまたイタいぃぃッ!
395:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:18:07 0XoDggo9
「あぎぃ!?い、イタい…」
「美夏、これがセックスだ。お前が思ってるようないい物じゃ…」
「う、れし…」
「…美夏…!」
ああああああ!しってるよコレぇ!
ショジョマクっていうんでしょ?
いまブチブチいってるの!
ケンちゃんがやぶいてるの!
やった!
ケンちゃんにうばわれた!
ミカのはじめて!ケンちゃんにうばわれたぁ!
うれしいぃぃぃ!
うあああああーーーー!!!しあわせだよおおおおおお!!!!!!
「ケン、ちゃん…ケンちゃん…あぐ…あっ…ケンちゃん…」
「最後まで…するか?」
「う、うんっ!もっとして!イタいのいっぱいして!」
「わかった。もう少しだけな。」
「あッ、あッ、あッ、あ…ああああ!」
イタぁ~いぃぃ!
イタいのってこんなにうれしいことだったんだぁ!
こまるよぅ…
ミカ…イタいの大好きになっちゃうよぉぉぉぉ!
あぎゃ!
う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!
そこ!きず!
イタいとこぉぉぉぉ!
うわああああ!!もっとおおおおおおおおお!!!
もっとブチブチしてッ!!!
こ、殺してぇええええええええええっ!
ケンちゃん!ミカのことコロして!コロして!コロしてぇぇぇぇっ!
ケヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ
396:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:20:47 0XoDggo9
「はがッ!あー!あぁぁぁーッ!」
「…ッ…だ、出すよ美香!」
「だ、す…?」
せーし?
ミカにせーしだしてくれるの?
ミカのおなかに?
ケンちゃんのせーし、だしてくれるの!?
わぁぁ、夢みたぁい…
「う…ッ!」
「ああああああああああああ!!!!」
急激に意識が覚醒する。
気持ちよさそうな健太郎の顔が見えた。
私の中で射精するのがそんなに気持ちよかったんだ。
うれしい。
彼の顔を見ているだけで、他の事なんてどうでもよくなってしまう。
こんな、かけがえの無い物を自分の手で壊そうとしていたなんて…本当に私は馬鹿だった。
何のためにそんなことしたんだっけ?
「…健太郎。」
「ふぅ…なんだ、美夏?」
「邪魔者の情報…教えるわ。」
家族、友人、同僚…私に健太郎を傷つけさせた奴ら。
許さない。
健太郎は優しいから、私が黙っていればきっと彼らを見逃してしまうだろう。
でも私は許さない。
みんな壊れればいいんだ。
ケンちゃんをイジめる奴はみんな死んじゃえばいいんだ!
「美夏…?邪魔者って」
「あなたの研究を掠め取ろうとする奴らよ。まあ、数が多いだけの烏合の衆だわ。」
「と、突然どうしたんだ?いや、助かるけど…」
「だって、ケンちゃんを悪魔って言ったんだよ?死んで当然だよ、あんな奴ら!ううん、私がこの手で殺してやる!」
「…美夏、おまえ…本気で言ってるのか?」
「私気づいたの!正しいのはあなたの方。怖がるあいつらの方こそおかしいんだって!そんなおかしいモノはこの世に有っちゃいけないのよ!」
397:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:22:22 0XoDggo9
ホント、バカみたい!
バッカみたい!
こんな当たり前の事に気づかなかったなんて…
きっと、下らないモノのために脳ミソ使ってたせいだよね。
ケンちゃんの魔法でぜんぶ消してもらおう。
ケンちゃんのことしか考えられない、ケンちゃんだけのペットにしてもらおう!
そのアトは、みんなホントウにコロしちゃおう!
ヒャはハはははハはは!
ああ、タノしみだなぁ…
ケンちゃんと、ミカだけのセカイ…
そウナったらマイにちミカのカラダ、つカってモらエるノかな…
キッとシぬホどしあワせなんだロうなァ!
ホントウニ タノシミ ダヨ
398:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:25:57 0XoDggo9
シリアス展開って超むずかしいお(・ω・`)
しかも漢字とひらがなとカタカナが入り混じって読みにくいお
やっぱ、笑い所って必要だなと痛感した今日この頃。
399:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:29:11 zMD1GMqF
名前のせいで知人の顔が浮かんでしまう・・・
400:名無しさん@ピンキー
08/04/15 00:22:14 Ew9QlARE
なにはともあれGJ
401:名無しさん@ピンキー
08/04/15 00:55:00 2DCWPQGn
GJ!
このスレでヤンデレっぽいキャラは斬新かも。
402:名無しさん@ピンキー
08/04/15 06:56:20 njc7Al98
15♀さんGJ
何故かなのはのプレシア思い出した
403:名無しさん@ピンキー
08/04/15 14:17:44 CkZ8z97h
GJ!シリアス展開が難しいなら上手に書く修行を積めばいいじゃない
コミカルすぎて「悪」も「堕ち」も感じにくかった前の作品より断然好みなんだぜ
404:にょろ
08/04/15 15:39:39 YAtzi7kr
>>384
攻殻見たことないんですが、そのシチュに触発されてみたのでSS投下させていただきます。
405:にょろ
08/04/15 15:40:18 YAtzi7kr
「パトロール、行ってきますっ!」
首から伸ばしたコードを慣れた手つきで空いている穴にパチリとはめこむ。
「マユ、今日の区域は先月『バグ』のウイルスが出たところだから、十分気をつけるのよ」
「はいはいわかってます!」
まだまだ入りたてのド新人だけど、成績は優秀なんだから!
「行きます」
私の心は、一瞬にしてバーチャルの海に飛ばされた。
406:にょろ
08/04/15 15:40:51 YAtzi7kr
「あんまり使用者がいないのねぇ・・・余裕余裕♪」
私の仕事はバーチャルの海で、正常なネットワークが行われているかを監視・ウイルスを退治する、いわば「おまわりさん」みたいなもの。
ウイルスに出会った日には完全退治するまでネットワーク内にいなきゃいけない。
どうやら今日はウイルスがいない・・・・・・
「ウイルスはっけーん!」
バーチャルの世界ではウイルスもまるで人間のように存在する。
ただ一つ人間と違うのは、服が全身黒ずくめであること。
今日のウイルスはなかなかのイケメンな模様。
「やっつけるのもったいないなぁ・・・って言ってる場合じゃないか」
迅速に退治すべし!
407:にょろ
08/04/15 15:41:32 YAtzi7kr
腰に装着した銃をドカンと発砲する。
即座にウイルスはよけて逃げようとした。
ウイルスはプログラムだから、よけることもある一定でしかできない。
あと何回か撃ってみればパターンが読めるはず!
「待ちなさいっての」
撃てども撃てどもよけられる。
「まさか・・・あいつは『バグ』のウイルス?!」
『バグ』とは自らをそう名乗るネットハッカー。
あまりのやり方の汚さ、ウイルスの出来の良さから一目置かれているのだ。
当然手配はされているものの、ちっとも捕まる気配がない。
「ご名答、僕はバグ様の新種のウイルスだよ」
機械的な声が聞こえた。
「もう逃げるのはやめにする」
「そうね、諦めなさい」
408:にょろ
08/04/15 15:42:08 YAtzi7kr
ウイルスの体から、無数のケーブルが延びる。
「キャッ!」
銃をとられ、体がケーブルで絡められる。
「何するのよ!」
「バグ様は合理的なことを思いつきました」
私のコネクターにケーブルが挿入される。
カチリ。
「人間をウイルスにする」
私の頭がクラッシュする。
「あ・・・あぁぁ?」
シュルシュルとケーブルは体を覆い、私を裸にしていく。
「なにをするの・・・」
コネクターを通して『何か』が送られてくる。
それはまるで媚薬のように私をとろけさせる。
(何よ・・・これ)
電気信号が体を通り抜ける。
体の疼き。
内部から「アレ」を求めるようにあそこがヒクヒクとしだす。
(いや・・・私・・・何で・・・?)
409:にょろ
08/04/15 15:42:55 YAtzi7kr
胸の突起を乱暴にケーブルが撫でつける。
「ひっ・・・ぁあんっ」
(ダメ、こいつはウイルス!倒さなきゃ・・・)
手に力が入らない。
ケーブルによって手足を拘束され、胸、首筋・・・すべての性感帯を弄ばれていた。
シュルシュル・・・
「あぁん・・・いぃよぅ・・・」
蜜壷をちゅぷちゅぷとケーブルにいじられ、涎を流して狂喜する。
コネクターからピリピリといやらしい望みが増幅される。
(ケーブルなんて細いものじゃ・・・我慢できない)
(でも・・・こんなの・・・ダメ)
「あ、あの・・・」
「どうした」
「あっ・・・あぁぁぁ・・・」
(仕事・・・なんて、どうでもいいよね・・・?)
「お願いします・・・ケーブルじゃ、その・・・」
ウイルスのモノに私は釘付けになっていた。
「何が言いたい」
410:にょろ
08/04/15 15:44:28 YAtzi7kr
ケーブルが束となって秘所を貫く。
ジュブジュブッ
「あひぃぃぃっ!お、おかしてくださいっ!!あなたのがほしいのぉぉっ!」
ウイルスは近づき、すぐに勃起したモノを形作る。
「僕と交わればあなたもウイルスになる。かまわないか?」
「いいっ!ウイルスになりますぅ!」
ジュブッ
「あぁぁぁ太いっ!奥までちょうだいぃぃっ」
手足のケーブルははずれ、コネクターと秘所だけで繋がる。
コネクターからはバグ様の素晴らしさを教えてくださるデータが、
ウイルスからはありのままを感じる喜びが伝わってくる。
(どうして私・・・ウイルスを目の敵にしてたんだろう・・・)
「っはぁ!くるっ!くるよぉぉっ!!」
「・・・ウイルスデータ、送信完了しました」
「・・・マユの意識は・・・まだ戻らないの?」
事件後、ネットワークを繋いだ人々が同じように意識不明となる事件が相次ぎ、人々は混乱に陥っていた。
チュパッ・・・レロッ
「うっぁ・・・イく!!」
「ウイルスデータ送信完了・・・あはっ♪またバカな男を仲間にしちゃいました・・・バグ様、ご褒美くださいませぇ♪」
end.
411:にょろ
08/04/15 15:45:21 YAtzi7kr
お目汚し失礼しました。
もうちょっとわかりやすい文かけるよう精進します。
412:名無しさん@ピンキー
08/04/15 15:53:08 umauOvek
>>410
GJ
説明台詞があんまりないのに世界観がパッと伝わってくるのは凄いと思った。
この後、個人で事件を調査してた被害者の身内とかが次々と連鎖堕ちしてハーレム状態になっちゃうんでしょうかね(・∀・)
ついでに堕とした男も女体化して(ry
413:名無しさん@ピンキー
08/04/15 15:57:10 x/oz322r
最近は連続爆撃がトレンドなのか?w
414:名無しさん@ピンキー
08/04/15 18:24:54 QocNWknd
何と言う勢い。全裸でPC前に待機してなきゃ間に合わん
415:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:53:50 OvLVDGcR
RD洗脳教室だと思ってたら全然違った
416:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:55:08 NvT6729A
ちょwww何ということをしてくれたんだwwwww
GJすぎて何か出たwwwww
417:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:55:42 NvT6729A
ID変わってた。384です
418:名無しさん@ピンキー
08/04/15 22:04:43 NvT6729A
何かwwww俺のIDwwww型番みたいだだだ・・な・・あ・あ・・・・、、、、プログラムの更新を確認しました。
419:178 猟血の狩人 第四回
08/04/15 22:34:16 rO45sOnc
なんかSSの投稿ラッシュが行われていますが…、便乗して自分も。猟血の第四回です。
あれ?
私は何で外にいるんだろう。確か、暖かいベッドの中でぐっすりと眠っていたはずなのに。
外は真っ暗で、月がとっても明るく光っている。月の光でも、影ってできるのね。
寝巻き一枚で、冷たい風がぴゅうぴゅう吹いているのに体はちっとも寒くない。むしろ、胸の奥がどきどきして体がどんどん熱くなってる。
なんだろう?この気持ちは。
まるで、何かとっても大切な人を待ち焦がれているような、そんな気持ち。
どこ?どこ?どこにいるの?
右を振り向いても、左を振り向いても、動くものはなにもない。こんな夜に、起きているものなんているはずがないわ。
でも、私にはわかる。ここのどこかに、私が探している人がいる。
その証拠に、私のどきどきはどんどん大きくなっている。胸がキュゥッって締め付けられて息を吐くたびにため息が洩れている。
いる。近くに。私が恋焦がれる方が。
どこ?!どこなの?!
もう我慢できない。私の目があの方を捉えたがっている。私の腕があの方を抱きしめたがっている。私の脚があの方に絡まりたがっている。
私の口があの方を称えたがっている。私の胸があの方に搾られたがっている。私の舌があの方を清めたがっている。
私の大事なところがあの方を受け入れたがっている。私の首が、あの方に捧げられたがっている。
私の 血が あの方に 吸 わ れ た が っ て い る。
「よく…、来たね。僕の花嫁」
いた!あの御方がいた!!
ああ、あんなところで手招きをしていらっしゃる。月明かりに照らされたその姿は、どこまでも貴く、美しい。
その蜂蜜のような金髪。透けるような白い肌。蕩かすような甘い笑顔。紅玉のように紅い瞳。錐のように鋭い牙。
その全てが私に向けられている。
今、参ります。貴方様の下へ。私をお選びくださったことへの、感謝の念とともに。
こんな寝巻きはもういらない。あの御方が求めておられるのは、私であって私以外の物はいらない。
どうですか?最愛の主様。私の体は綺麗ですか?主様のものとして相応しいですか?
「ああ…。とても、美しいよ」
ああ!なんて嬉しいお言葉だろう。下賎な私如きの体を、主様は本当に愛でてくださっている!
もう、もう体の疼きが我慢できない。太腿を、とってもいやらしい液体がとろとろと流れ落ちていっている。
入れてもらいたい!挿れてもらいたい!!
早く、早く主様の太いもので、私めを刺し貫いてください!!
「そうだね…。焦らすのは、よくないね」
主様の腕が、私の体を優しく包み込んでくれる。とっても冷たいけれど、私の心の中はとっても暖かく満たされている!
あっ、あっ!主様の太いものが、私の中にはいってくる!はいってくるぅっ!!
すごい!首、気持ちいい!主様の牙が、私の首にぐっさり刺さってる!私、貫かれてる!!私、血を吸われてる!!
主様に、私の命、捧げられている!!もっと、もっと私を吸ってください!私の全て、吸い取ってください!!
「……。今日は、ここまで」
ああっ!主様!なんで、なんで抜くんですか?!私に何か、至らないところがあったんですか?!
「今日はまだ、君を迎えるに相応しい時ではない。次に月が満ちる時、迎えにこよう」
ああっ、主様が去って、いく……
でも、仕方がない。主様がそういわれたなら待つしかない。私は主様のもの。主様の言われることに逆らうわけにはいかない。
待とう、次の満月まで。なに、そんなに気を病むことはない。
もうすぐ、もうすぐ主様に身も心も全て捧げられるのだ。それまで待つのも悪いことじゃない。
420:猟血の狩人
08/04/15 22:35:16 rO45sOnc
「これは…、確かに吸血鬼に魅入られているわね」
ティオは、椅子にもたれかかって気だるく微笑み続ける女性を見るなり即答した。
虚ろな瞳は意志の光が消え失せ、代わりに闇の者を印す邪悪な赤光が僅かながら虹彩に宿っており、
近くに手をかざしても何の反応も示さず、窓の外をただ一点眺め続けている。
「ああ…、主様……」
時折紡がれる『主様』という言葉は、まるで自分に今の主人が誰なのかを言い聞かせているかのように見える。
そして、白い首筋に深々と穿たれた二つの噛み跡。
「三日ほど前でしょうか…、娘が夜に突然いなくなって、村人総出で探し出したとき、娘は村はずれにある小高い丘の上で今のような
状態で見つかったのです」
女性の父親が、無念さを滲ませた表情でティオとニースに語りかけてくる。
「それ以来、娘は何の反応も示さず、一日ただ外を眺めながらうわ言のようになにかを呟き続けるようになってしまいました。
教会に相談しようとしても、狩人の派遣には一週間はかかるといわれてしまいました。それでは、恐らく娘は…」
「無理でしょうね。獲物をそんなに気長に待つ吸血鬼なんていないわ」
自身が吸血鬼だから相手の気持ちが分かるのだろうか、ニースはあっさりと答えた。
「三日もそのままにしておくってのも相当おかしいけれど…、十日も吸血しないでほったらかしておくなんてどんな吸血鬼も絶対にしない。
私だって、五日も我慢したら…あわわ!!」
さりげなく、とんでもないことを口走りかけたニースは慌てふためきながら口元を抑えた。その様子に女性の母親は小首を傾げたが、深く
詮索はしないでティオのほうへと向き直った。
「お願いです!娘を、リムを助けてください!このまま娘を吸血鬼の餌食にさせないでください!!」
その剣幕に、流石にティオも「いいえ」というわけにはいかなかった。
「で?どうするのよティオちゃん」
二人に与えられた空き部屋の中で、ニースは不機嫌そうにティオに話し掛けてきた。
「どこにいるかもわからない。いつやってくるかもわからない吸血鬼を討滅するの?相手がどんな奴かもわからないってのに」
通常、吸血鬼を相手にする時は迎え撃つという真似はしない。光の当たらない世界では相当な力を持つ吸血鬼と戦う場合、わざわざ相手の
得意な時間に勝負をかけるなど愚の骨頂でしかない。
日があるときに吸血鬼のねぐらに乗り込み、十分な力を出させること無く倒すのが手っ取り早いからだ。
もっとも、ティオとニースに限っていえば、ニースが闇の世界に生きる吸血鬼なために夜に戦うという選択肢もあるのだが、それでも相手
がどんな力を持つ吸血鬼か全く分からない状態で戦うというのはかなり無謀だ。
もしも、相手の吸血鬼が高位貴族だったりしたら、さすがに夜では勝ち目がない。
「う~~~~ん……。でも、あの場合放っておくわけにもいかないじゃない」
ニースの責めるような視線に、ティオは困りきった笑顔を浮かべて答えた。
なにしろ、街中を二人で歩いていた時、いきなり一人の男が「助けてください!」って迫ってきたのだ。どうやら、ティオが着ている仕事
着を見て、最初は教会の関係者かと勘違いしたらしい。
丁重に無視する。という選択肢も無くは無かったが、とりあえず話だけでも聞いてみようとしたら件の事だ。吸血鬼がらみの話とはいえ、
ティオもニースもはいそうですかと安受けあいするにはリスクが非常に高い。
「とりあえず…、私は他に吸血鬼の被害がないか、ここらへんに吸血鬼が巣食っているような所がないか聞き込みをしてくるわ。
まだ日が高いからニースはここで待っててね」
「は~~~い」
まだ不満げなニースを一人残し、ティオは情報集めに外へと出て行った。
後には取り残され、部屋の中でぽつねんとしているニースが一人。
「全く…、ティオちゃんは甘すぎよね。他の人間がどうなろうが、かまいやしないじゃない」
もしティオちゃんが私以外の吸血鬼に噛まれたらどうなるの?私が我慢して我慢してティオちゃんに牙を立てるのは辛抱しているって
言うのに、その私の苦労を無駄にしてもいいって言うの?!
421:猟血の狩人
08/04/15 22:36:16 rO45sOnc
吸血鬼であるニースにとって、ティオ以外の人間がどうなろうが基本的にどうでもいいと思っている。
人間は自分の体と命を潤す血袋であり、袋にかける情けなんかない。
ティオが吸血鬼になった暁には、どこかの村一つをティオの生誕祭としてティオと一緒に吸い尽くそうと考えているくらいだ。
そのティオが他の吸血鬼の毒牙にかかるのだけは、ニースとしてはなんとしても阻止しなければならない。
そのため、今回の件はどうしても気乗りがしなかった。
並大抵の吸血鬼なら返り討ちに出来る自信はある。それだけの魔力は蓄えてきたつもりだ。
だが、今回の吸血鬼はどうもやっていることが不可解に過ぎる。
なぜ、一気に吸い尽くさずに放置しているのか。何故こちらに対策を立てる時間を与えているのか。
(その吸血鬼がよほどの変わり者か、あるいは、普通にしもべを作ることに飽き飽きしているのか…)
もしかすると、よほどの大物なのかもしれない。
「なんにせよ…、こっちとしても調べる必要はあるわね…」
ニースは思いつめた表情を浮かべたままスッと立ち上がり、リムがいる部屋へと向っていった。
部屋に入ると、リムは相変わらず呆けた表情を浮かべたままじっと外を見つめていた。
窓から太陽の光が差し込んでくるため、ニースは降闇を羽織ったままリムへと近づき、座っている椅子をくるりとこちらに向けた。
「あ…」
強引にニースの方へと向けられたリムが反射的に窓のほうへと顔を向けようとするところを、ニースは両手でリムの顔をがっしりと押さえ
紅い瞳で射抜くように、リムの顔を睨みつけた。
「答えなさい。あなたの主様ってどんな奴なの?」
ニースの魔眼に睨みつけられたリムは一瞬体をビクッと強張らせ、搾り出すようにたどたどしく言葉を放った。
「あ、あの方は……、あぁ…
透けるような白い肌、秋の稲穂のように綺麗な金色の髪、雄々しい牙…」
瞳を潤ませながら吸血鬼の身体的特徴を述べていくリムだが、そんなことを聞いてもニースはとんとピンとこない。
「そんなことはどうでもいいの。名前は?どんな奴だって言っているのよ」
「な、名前はぁ……知らない。聞いてない。教えて、くれてない……」
ニースの言葉にリムは弱々しく首を振って答えたが、ニースとしてもここで止めるわけにはいかない。
「知らないはずは無いわ。血を吸われた時点で、あなたの心の奥底には吸った吸血鬼の存在が刻み込まれているんだから。
さあ、呼びなさい。あなたの主人の名前を。さあ、さあ!さあ!!」
ニースの目の赤光が部屋を照らすまで明るくなっている。リムの瞳はその光を一身に受け、魔眼の強制力により心の奥底にある決して表に
出てこない言葉を強引に引きずり出されようとしていた。
「あ、ああぁ!わ、私のある、主さまはぁぁ…。な、なん、南天(なんてん)のきみぃ……、うああぁっ!!」
魂の深層に打ち込まれた主の名前を無理やり呼び起こされたからか、リムは胸を掻き毟って悶え、そのままパタッと意識を失ってしまった。
「南天の君?聞いたことないわね、そんな貴族…」
ニースの過去の知識を紐解いても『南天の君』なんて吸血貴族は聞いたことが無かった。教会の資料室を調べれば出てくるかもしれないが、
もちろん今のニースは教会に行くことは出来ないし行く気もない。
「やっぱ変わり者の貴族くずれなのかしら…。っと、もう一つ調べる事があったっけ」
ニースはポン!と少し演技臭く手を叩くと、右手の人差し指の爪をキリキリと鋭く伸ばし、気絶しているリムの右腕にぷすり、と突き刺し
ぷくーっと膨らんでくる血球を掬い取ってぺろりと舐めてみた。
「う~~ん…、まずくは無いけれど、取り立てて美味という訳ではないわね」
もしかしたら、リムの血があまりにも美味しいので吸血鬼がもったいぶってゆっくり啜ろうと意図してこんなに間を開けているのかと考え
たが、どうやらその線でもないようだ。
「本当に、面倒くさいことに巻き込まれちゃったわね…。いざとなったら、ティオちゃんだけでも逃がすようにしないと…」
この時、まさか守ろうとしているティオに命を狙われる事態に陥るなど、神ならぬニースは想像もしていなかった。
422:猟血の狩人
08/04/15 22:37:57 rO45sOnc
「おや…?」
人の世から隔絶された深い森の中に佇む小さな廃城。手入れする者も無く荒れ放題だった城内の光も射さないほど奥の部屋で、
ただ一箇所だけ燭台の灯火が揺らめいているところがある。
散らかり放題の廃城の中でその一角のみ綺麗に整頓され、高級そうな家具がセンスよく並べられていた。
その部屋の中で、赤いビロードで作られたソファに座りながら本を読んでいた男がピクリ、と体をふるわせてから本をぱたりと閉じた。
年恰好は15歳前後。よって、男というよりは少年といった方が正しいか。
短く切りそろえられた金髪、人形のように整った顔立ち。白い長袖シャツに黒いズボン。それを支える黒のサスペンダーに黒皮の靴。
そして、モノクロームな色調の中にアクセントとして首に巻かれた赤のリボンタイ。
その見た目はどこかの良家の御曹司といった風貌である。が、
その瞳に宿る禍々しいまでの赤光と口元から除く牙が、少年が人外のものだということを主張していた。
「どうなさいましたの?アレクサウス兄様」
そして、その奥にさらにもう一人。
顔立ちは『兄様』と呼んだ少年吸血鬼に良く似ているが、見た目の年はより若く14歳手前といったところか。腰あたりまで伸ばした髪を
大きなヘアバンドで結わき、黒を基調としながらところどころを白のレースで飾り付けられたドレスを身に纏い、黒のブーツを履いている。
そして、その手には革紐が握り締められており、その先は四つん這いになって地面を這う裸の青年の首に撒かれている首輪に繋がっていた。
勿論、彼女もアレクサウス兄様と同じく吸血鬼である。
「ああ、アルマナウス…。町に残してきた花嫁の気配が消えたんだ。弱ったな、迎えに行くまでまだ二日もあるのに」
「…何を仰っているんですか、兄様は」
アレクサウスはいかにも弱ったといった口調でアルマナウスと呼んだ少女吸血鬼に語りかけるが、アルマナウスは兄が幾許も弱っていない
と言うのは先刻承知済みである。
その証拠に、アレクサウスの口元には笑みが零れている。これから起こることが愉しくて愉しくて仕方がないといった笑みだ。
「そんなに花嫁が大事なら、満月までなんて猶予をおかずにさっさと同族にしてしまえばよろしいのに。
私なんて、とてもそんな我慢など出来ませんわ」
そう言いながら、アルマナウスは手に持った革紐をぐい!と上へ引っ張った。そのため下で這い蹲っている青年の首輪が一瞬だが首を圧迫し、
青年はゲホゲホと苦しくむせ返った。
「ほら、私は気に入ったおもちゃがあればすぐに持ち帰ってきてしまいますから…、こうして愛でたいときに愛でることが出来るのですよ」
アルマナウスは『愛でる』といいながら、青年の背中をブーツでぐりぐりとねじつけている。靴の底が背中の皮膚を破り、血がうっすら
と滲み出ている。
が、青年の顔には苦痛ではなくそのことに対する恍惚の笑みが張り付いていた。
「まあ、そう言うなよアルマナウス。5年ぶりに娶る110人目の花嫁なんだ。すぐに同族にしたんでは飽きも早くきてしまうし
こうして、他に面白い事態が発生することがままあるわけなんだからね…」
「…確かに、飽きが早く来る。というのは間違ってはいませんけれどね」
アルマナウスは下にいる青年をちらり、と見た。
4日ほど前、夜の町を歩いていたら連れの女と寄り添っているところを目撃し、ちょっと顔が良かったから連れ帰ってきた男だ。
女はいらないからその場で首を跳ね飛ばした。女の血なんて吸う気にもならない。
男は女を殺されたショックで半狂乱になっていたが、ちょっと口付けを与えてあげるとたちまち私の虜になった。
私の言うことに何でも従い、日がな一日私に血を吸われる事を求め続けている。
最初の頃は可愛かった。吸っている時に時折見せるアヘ顔が見ていて愉しかった。持って帰ってきた女の首で自慰をしろって言った時に
喜び勇んで腰を振っていた様が愉快でたまらなかった。
でも、なんか醒めて来た。
なんで私はこんな奴を持って帰ってきたんだろう。ちょっと顔がいいだけで、どこにでもいるつまらない奴ではないか。
下で芋虫のように這い蹲っている姿を見るだけで、なんかムカムカしてくる。
「でも、飽きたなら捨てればいいだけのこと。所詮花嫁といっても、退屈を紛らわすだけの人形ではありませんか」
アルマナウスは青年を踏みつけている脚にぐい!と力を篭めた。吸血鬼の怪力で踏みつけられ、青年の体はあっけなくアルマナウスの
脚で串刺しにされてしまった。
423:猟血の狩人
08/04/15 22:39:40 rO45sOnc
青年は自分に何が起こったのか最初は理解できず、胴の辺りから滴り落ちる自らの血液の感触でようやく自分が主人に捨てられたことを
悟り…、主人の手で始末をつけられたことに満足げな笑みを浮かべて事切れた。
「あぁ…、何をしているんだアルマナウス。せっかく片付けたっていうのに汚してどうするんだい」
目の前に噴き出した血を見てアレクサウスは妹をたしなめたが、アルマナウスは全く意に介さず涼しい顔で兄に言い放った。
「どうせ、長居はしない城。気に入らないなら他の部屋を整理して使えばよろしいではありませんか。
小さい城とはいえ、空き部屋ならまだ両手に余るほどありますわ」
そう、この兄弟は吸血鬼としての生を得てから500年余、自身の終の棲家という物を持たず世界のいろいろなところを彷徨って来ており、
気に入った場所に落ち着くとその都度やりたい放題の所業を行ってきていた。
その場所も周期も非常に気まぐれなため個体としての知名度が上がることはなく、過去に起こった大きな未解決の吸血鬼関連の事件に
いくつも関わってきているのだが、教会のほうでその名が大きく取り上げられることは無かった。
彼ら自身は自分の名前を取って『南天』『北天』を自称していたが、正式な爵位ではないので勿論教会の資料には記されておらず
したがってニースも『南天の君』と言われてもピンとこなかったのである。
「そうだけれど…、僕はこの部屋が気に入っているんだ。仕方が無いな」
やれやれといった顔をしてから、アレクサウスは本を机に置いて両手をパチパチと叩いた。
すると、部屋向こうから音も無くメイド姿の女性が3人現れ、アレクサウスの前にすっと並んだ。
全員、首筋に噛み跡が見えることから兄妹の手でしもべにされた人間のようだ。
424:猟血の狩人
08/04/15 22:40:40 rO45sOnc
「お前たち、この肉を片付けて床を綺麗に清めて置くんだ。
僕たちは今夜、ちょっと出かけるからそれまでに染み一つ無いようにしておくんだぞ」
アレクサウスの言葉に、メイド達は表情も変えずこくりと頷いた。さっそく二人のメイドが哀れな青年の亡骸を抱えて表へと運び出していく。
「ああそう。その肉はお前達の好きにしていいからな。捨てるなり、喰うなり自由にしろ」
アレクサウスの言葉を背中越しに聞き、メイド達の顔が喜色に歪んだ。
メイド達は暫くの間青年を持ち歩いていたが、滴り落ちる血に我慢できなくなったのか足を持つほうのメイドが太腿にむしゃぶりつき、
それを見た腕を持つメイドが遅れてはならじと首に牙を埋めた。
暫くの間、静寂に包まれていた廃城の廊下に血を啜る音が響き渡っていた。
メイドが遺体を抱えて出て行ってから、アルマナウスは兄の方へ鋭い視線を向けた。
「兄様…、私も行かねばならないんですか?たかが人形の居場所を確かめに行くだけでしょう?」
アルマナウスがいかにも不機嫌そうに顔を顰め、兄に向けて不満をこぼした。
が、アレクサウスはそんな妹に諭すかのように話し掛けた。
「それもある。けど、見てみたいと思わないかい?
僕と血の交換をした花嫁の気配を感じさせなくなるほどの術式を使える相手というのを。
きっと、退屈しのぎにはもってこいだと思うんだ!」
このアレクサウスの言葉に、アルマナウスの顔はぱっと輝いた。
「ああ、なるほど!確かにいいおもちゃが見つかるかもしれませんね!
私、俄然心がときめいてきましたわ!!」
アレクサウスもアルマナウスも、そのはしゃいでいる姿は外見の歳相応に相応しいものである。が、
人をおもちゃと言ったり抵抗を退屈しのぎと捉える認識は、明らかに兄弟の本質の底知れない闇を表している物だった。
「では私、少し身支度を整えてきますわ。人間の前に出ても恥をかかないようにしておかないといけませんからね」
思い立ったが吉日か、アルマナウスは飛ぶように自分の部屋へと戻っていった。
「やれやれ…。いつまでも子どもだなアルマナウスは。それにしても…」
妹のはしゃぎぶりに苦笑したアレクサウスだったが、次の瞬間冷徹な吸血鬼の顔に戻り右手を顎のところに寄せながらぼそりと呟いた。
「僕の力を遮断するほどの力を持つ…。どういうことだ…」
通常、相手が不可視の結界を張ろうが血の繋がりを保っていれば気配を探ることは出来る。吸血鬼の血の支配というのは
それほど強固で強大なものなのだ。
それが、今回は気配すら断たれている。これが意味する物はただ一つ。アレクサウスが施したものより強烈な支配を、
相手が施した以外考えられない。
「なかなか面白いじゃないか。こんな昂揚感は久しぶりだよ…」
最近、心に燃え滾る物が久しくなくなり生きることに退屈してきたところだ。アルマナウスではないが心にときめきが迸り始めている。
「どんなものが待っているかは知らないけれど…、期待を裏切らないでくれよ。クフフ…」
口に手をあててほくそえむアレクサウスの足元では、床に散らばった血を残っていたメイドが真っ赤な舌を伸ばしながらピチャピチャと
美味しそうに舐め取っていた。
425:猟血の狩人
08/04/15 22:41:41 rO45sOnc
ここで、話は少し前にさかのぼる。
ティオが聞き込みから戻ってきてニースに分かったことを報告してきたが、その内容は非常に芳しくないものだった。
「じゃあ、この近辺で吸血鬼の被害が出たってのはここ10年ないってことなの?」
「ええ。おまけにこの近辺に貴族の居城のようなものもないし、野良がまぎれてやってきたってこともなし。
本当に訳がわからないわ。これ」
ティオは打つ手が分からない、といったふうに両手を広げ、とすんと椅子に腰をつけた。これでは対策が立てようがない。
「ねえ…、ティオちゃん…。『南天の君』って言葉に覚えない…?」
ニースはニースで聞き出した唯一の手がかりをティオに尋ねてみたが、
「??いやゴメン。全然分からないわ」
と、無下に返されてしまった。
「あ~あ、せめて相手が来る時だけでも分かればいいんだけれど…」
このまま、いつ来るかもわからない相手に毎夜臨戦態勢を敷いていては身が持たない。待ち構えるにしても、待ち伏せが出来るような
体勢を整えておかなければただでさえ不利な現状が挽回不能なまでになってしまう。
両手で頭を抱え悩みぬくティオに対し、ニースはいつもは見せないような真剣な表情を浮かべていた。
「ティオちゃん…、一つだけ吸血鬼をおびき寄せる方法があるわ」
「えっ?」
意を決したかのようにぼそっと呟いたニースの言葉に、ティオはぱっと顔を上げた。
「ティオちゃん、吸血鬼って血を交換しあった相手とはある程度離れていても相手がどこでどうしているか認識できるって知ってる?」
「え、ええ…。聞いたことが、あるわ…」
実際は、聞いているどころか実践されたりもしているのだが。
「この能力があるから、吸血鬼は一度血を交換した相手ならどこに隠れていようと探し出して再び牙を立てることが出来るの。
彼女の血を吸った吸血鬼も、これがあるから余裕ぶっているんだと思う。
だから、彼女を完全に隔離してしまえば吸血鬼は泡を食って探しに来るはずよ」
「…はぁ~~っ…」
ニースの言葉にティオはなるほど!と頷いた。確かにほっぽってある餌が突然どこに行ったか分からなくなったら探しにやってくるだろう。
「じゃあ、彼女をどこかに隠してから不可視の結界を張って…」
「無理よ。そんな結界ぐらいじゃ吸血鬼の認識を遮断することなんて出来ない。吸血鬼の私がいうんだから間違いないよ」
ニースは『わかってないなぁ』と言った風情で首を横に振った。
「うまくいくかどうかは分からないけれど…、私がリムに暗示を上書きしてみる。
相手がかけた力より私の力が上だったら向こうの認識は届かなくなるはず。そうなれば、向こうは彼女を見失うわ。
本当は、血を吸ってから暗示をかければ完璧なんだけれど、それは……」
そこまで言ってから、ニースはちらりとティオのほうを見た。
「………」
ティオは厳しい顔をしながら両手を胸の前でクロスさせ、大きなバッテンを形作っていた。
「ダメよね…。やっぱ」
ニースはちょっとだけ残念そうに首をかくん、と折った。
「じゃあ…。だめもとでやってみますか」
「となると…、どこか彼女を隠す場所が必要ね。この家のどこかに隠してもすぐに見つけられるだろうし…」
相手の吸血鬼の正体が全く分からないのは相変わらずだが、自分たちだってかなりの数の吸血鬼を相手にしてきたプロフェッショナル。
迎撃体勢さえ整えられれば勝負にはなる。ティオとニース、二人ともこの時点ではそう考えていた。
二人がリムの部屋に入った時、さっきのニースの魔眼の影響で気絶したリムはベッドの中で寝かされていた。
「さて…、ちょっと起きてもらうわよ」
ニースが手をパチリ!と鳴らすと、寝静まっていたリムの眼がカッと見開かれた。
「あ…?、主様ぁぁ…」
リムは熱に火照ったような目を窓のほうへと向け、よろよろと起き上がろうと身を起こした。
が、その前にニースが立ちはだかり、リムの顔をがっしりと両手で押さえ込んだ。
「ど、どいてぇ…。主様が、主様が…」
「悪いけれど、暫く主様のことは忘れてもらうわよ」