【友達≦】幼馴染み萌えスレ15章【<恋人】at EROPARO
【友達≦】幼馴染み萌えスレ15章【<恋人】 - 暇つぶし2ch140:名無しさん@ピンキー
08/04/02 10:35:34 tYqMiWCT
感想とアドバイスどうもありがとうございます。
できればエロ含む完結篇も書きたいと思うのでその時はどうぞよろしく…

141:名無しさん@ピンキー
08/04/03 05:15:53 uClsbPOI
>>140
遅くなったがGJ!!
幼めな口調のボクっ子…大好物です。
続き期待してます。

142:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 22:56:01 pYqxUnrm
こんばんは。このスレではお初です
以下に投下します
今回はエロなしです。すみません

143:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 22:58:29 pYqxUnrm
『断らない彼女』



 それは、二人が知り合って間もない頃のことである。
「ゆきなりくん、3がつうまれなの?」
 小さな女の子は驚いたように言った。
 男の子はおもしろくなさそうに頷く。
「……そうだけど」
「じゃあわたしのほうがおねえさんだね。わたしは4がつ」
「そ、それくらいでいばるなよ!」
 女の子は目を丸くした。
「いばらないよ。そうじゃなくて、わたしがおねえさんになってあげようとおもって」
「……え?」
 女の子はにっこり笑う。
「ゆきなりくんもわたしもきょーだいいないでしょ? だからわたしがおねえさんになるよ」
 男の子は困惑した顔で呟く。
「……ぼくにおねえちゃんなんていないよ」
「だーかーらー、わたしがかわりにおねえさんするから」
「そんなのいらない!」
「わたしはおとうとほしいよ? なんでもきいてあげるから、なんでもいって」
「いわない!」



 放課後の教室で、自分の椅子に腰掛けながら、高橋雪成(たかはしゆきなり)は昔のことを
思い出していた。
 唐突ではない。同じクラスの女子生徒をぼんやり眺めていたら自然に思い出したのだ。
 雪成の視線の先には、帰る準備をする幼馴染みの見慣れた姿。
 彼女─田中亜季(たなかあき)は雪成と同じ高校一年生である。
 4月生まれのため、クラスの誰よりも年上だ。
 百五十センチに満たない身長に、背中まで届く長い黒髪。ぱっと見の特徴はその二つ。
 成績は優秀。運動はあまり得意ではない。友達はそれなりにいるが、騒がしいのは苦手。
 そして、
「田中さん、今日掃除当番代わってくれない?」
「うん、いいよ」
 人からの頼み事を断らない。
 基本的には好ましい点だろう。しかし周りにすればそれは『便利な人』でしかないのでは
ないだろうか。
 雪成はそれを忌々しく思う。
 亜季のその性質は周りのみんなにとって都合のいいものだ。宿題を見せてもらったり、
当番を代わってもらったり、多くの人間が亜季を利用する。
 みんながみんな悪気を持っているわけではないのだろう。しかし、
「ホント? ありがとう田中さん! 今度何かおごるよ」
「いいよ別に」
 クラスメイトは嫌いではないが、それでも今のようなやり取りを見ると嫌気が差すのだ。

144:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:00:53 pYqxUnrm
 亜季に片目をつぶって礼を言うと、女子生徒は小走りに教室を出ていった。
「亜季」
 雪成は席を立つと、机を引く亜季に声をかけた。
「雪成くんまだ帰らないの?」
 幼馴染みは柔らかく微笑む。
「掃除、手伝うよ」
「いいよいいよ。雪成くん当番じゃないし」
「お前だってそうだろうが」
 亜季は目を丸くした。
「少しは断れよ。いつも言ってるけどさ」
「でも、別に私嫌じゃないし」
「甘やかすなって言ってるんだよ。みんなどこかでお前を便利屋扱いしてるぞ」
 亜季は答えず、箒で床を掃き始める。
 雪成も箒を持ってそれに続く。
「他の奴らはどうしたんだよ」
「さあ、わかんない」
「サボりか」
「用事があるんだよ、きっと」
 亜季は肩をすくめて笑う。
「そんなわけ、」
「ごめん、遅れちゃった!」
 雪成の声を遮るようにドアが開き、一人の女生徒が現れた。
 クラスメイトの百合原依子(ゆりはらよりこ)だった。依子は少し息を切らして教室に
入ってくる。走ってきたらしい。特徴的なポニーテールが小さく揺れている。
「ごめんごめん。宿題持っていったら先生いなくて、見つけるのに手間取っちゃった。
……あれ、二人だけ?」
「依子ちゃん含めて三人だよ」
 彼女は苗字で呼ばれるのを嫌うため、周囲に名前で呼ぶよう言っている。
 亜季が言うと、依子は頬を小さく掻いた。
「しょうがないなあ。ていうか亜季ちゃんもユキナリくんも当番じゃないし。みんなサボり?」
 当番は四人制である。
「知らね。小川はさっき亜季に押し付けていったけど、他はどっか消えたな」
「そういう言い方しちゃだめだよ」
 亜季が人差し指を立ててたしなめた。
「押し付けられたのは事実だろうが」
「私は別に嫌じゃないもん。それに小川さんちは母子家庭だからいろいろ大変なんだよ」
 ちゃんと相手にも理由があるの、と亜季は言う。
 しかし理由をつけられること自体が雪成は気に入らない。反論できないからだ。
「じゃあ他の奴らは? 百合原だけ、」じろりと睨まれた。「……依子だけだぞ来てるの」
「掃除くらいでそんなに怒らなくてもいいじゃない」
「……俺はお前が、」
「はいはいストップストップ」
 雪成が言い募ろうとした瞬間、依子がそれを遮った。
「口論は後でね。早く掃除終わらせようよ」
 雪成は黙って依子を見返す。
 さっきの目はどこへやら、ニコニコと毒気のない笑顔に何も言えず、ため息と共に掃除を
再開した。
 箒で集めたチリをチリ取りで取ると、机を今度は教室の前側に寄せる。教室の後ろ側の
チリを掃き集め、同じようにチリ取りで取ってごみ箱に入れた。
「ごみ捨ててくる」
 雪成はごみ箱を持って教室を出ようとする。
「早く戻ってこないと亜季ちゃん先に帰っちゃうかもよー」
 依子がからかうように言った。
「大丈夫、ちゃんと待ってるから」
「……」
 亜季の笑顔に雪成は小さく肩をすくめると、灰色のごみ箱を抱えてごみ捨て場に向かった。

145:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:02:43 pYqxUnrm
      ◇   ◇   ◇

 幼馴染みなんてろくなものじゃない。
 雪成は最近強くそう思う。
 家族のように近い距離にいることが当たり前で、それがたまに鬱陶しい。
 互いの生活リズムは丸わかりだし、何かあったらどうしても気にかけてしまうし、長い
付き合いの分遠慮がなくなるし、そのくせ歳を取るにつれて昔の気安さをそのまま持ち込む
ことに若干の抵抗を感じるし。
 ましてや、異性の幼馴染みなんて。
(意識するなって方が無理だろ)
 朱に染まった夕暮れの帰り道を、二人は並んで歩く。
 亜季の狭い歩幅に合わせながら、雪成は隣の幼馴染みのことを思う。
 小さい体だ。この体によくもまあクラスの連中はいろいろなことを押し付けられるものだ。
 亜季は決して弱い人間ではない。だからそんなことで潰れたりはしないだろう。
 しかし、やはり側にいる者としては不安なのだ。
 頼みごとを断らないというのは、美点であり欠点だ。
 人が好すぎるために、それが亜季を苦しめないかと心配になるのだ。
 当の本人はそんな雪成の気持ちをわかっているのだろうか。
「どうしたの? ぼんやりこっち見て」
 亜季が雪成の顔を覗き込んできた。身長差が三十センチ近くあるため、見上げる形になる。
「なんでもない。晩飯のこと考えてた」
「うちは今日スキヤキだよ。いいお肉がお母さんの実家から届いたの。よかったら来ない?」
「いいよ。母さんが作ってくれてるはずだから」
 雪成の家は共働きだ。両親共に遅くなることも多いので、そういうときは母親が前もって
用意してくれている。
「そっか、残念。久しぶりに雪成くんと一緒に晩御飯食べられると思ったのに」
「……」
 気安い、と雪成は思う。
 亜季はこちらをそれほど意識していないように見える。だからこそ彼女はいつまでも
幼馴染みとして変わらない。
 雪成が好きな幼馴染みとして。
 それはとても嬉しいことだが、同時に寂しかった。
 こちらだけが意識して、ときに鬱陶しささえ覚えるのは寂しかった。
「……えっとね、大丈夫だよ」
 不意に亜季が言った。
「何が」
「心配してくれてるのはわかるの。でもね、雪成くんが思うほど、私弱くないよ」
「……知ってるけど」
「だからね、私は好きで頼まれごとを受けてるわけだし、大丈夫だよ。安心して」
 亜季は雪成を元気づけるように、にっこりと笑った。
 そんなことはわかっている。
 雪成は別にそこを心配しているわけじゃない。
 雪成が心配しているのは、亜季の強さや弱さではなく、相手の悪意や好意の方だった。
 亜季は人をいい者と信じているし、他人を信用しすぎている。
 クラスメイト相手と言えども、それは危ういと思うのだ。悪意なら避けることもできるし
断ることもできる。しかし好意だったら、亜季はそれを拒絶できるだろうか。
 人の好意が必ずしも誰かのためになるとは限らないのに。
「……お前、なんか連帯保証人とかにさせられそうだけどな」
 わりと本気で思ったことを口にすると、亜季はむくれた。
「ひどい! 私は真面目な話をしたのに、どうしてそんな茶化すようなこと言うの?」
「いや、結構本気で言ったんだが」
「なお悪い!」
 頬を膨らませて怒る姿はどこかかわいい。
 こういう姿を見せるのは雪成の前だけだろう。それはちょっと嬉しかった。
「嫌い、雪成くんなんて」
 そっぽを向く幼馴染みに、雪成は苦笑した。

146:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:05:50 pYqxUnrm
      ◇   ◇   ◇

 ある日のこと。
 亜季の様子がおかしかった。
 普段と違い、どうにも落ち着きがない。教室で席に座りながら、友人との会話にもあまり
身が入っていなかった。
 雪成は怪訝に思い、昼休みに直接尋ねてみた。
 返ってきた答えは「なんでもない」だった。
 もちろん納得などしない。
「いや、なんでもないことないだろ。今日のお前、なんか気が入ってないし」
「そ、そんなことないよ?」
「授業中に二度注意されて、休み時間も上の空で、移動教室間違えて授業に遅れた人間が
何言ってんだ」
「ううー……」
 亜季は小さく唸ると、ちらりと雪成の顔を見やった。
 何か迷っているような表情で、すぐに顔を伏せる。
「言いたいことがあるならはっきり言えよ?」
「うん……」
 口を開きかけて、しかし閉じる。そんなことを二度三度亜季は繰り返したが、なかなか
思い切れないのか言葉が出てこない。
 雪成はせかさなかった。ただじっと、話し出すのを待った。
 やがて意を決したのか、亜季が口を開いた。
「えっと、ここじゃ人も多いから、別の所行こ?」
「いいけど、聞かれたくないことか?」
「できれば」
 亜季は席を立ち、廊下に出ようとする。
 後についていくと、亜季はそのまま階段に向かって進んでいく。
 階段を上がっていく幼馴染みに雪成は首を傾げた。上の階は二、三年の教室が集まる所で、
その先の階段は屋上に繋がっているが、学校側が開放していないので外には出られないはずだ。
 しかし亜季は迷いなく階段を上っていく。仕方なく雪成もそれを追っていく。
 屋上に通じる扉の前で亜季は立ち止まり、くるりと振り返った。
「あ、あのね」
「お、おう」
 相手の緊張が伝わってきて、なぜか雪成まで固くなってしまう。
 亜季はゆっくり息を吸い込むと、小さな声で言った。
「放課後にね、呼び出されてるの」
「……は?」
 予想外の言葉にきょとんとした。
「……番長グループとかそういうやつ?」
「いつの時代の話? そうじゃなくて、えっと、男の人と待ち合わせの約束をしてるというか……」
「!?」
 心臓が一際強く跳ねた。嫌な予感が。
「だ、誰? 相手は」
「二年の三原先輩。図書委員やってて、私よく図書館行くからそこで知り合って……」
「……待ち合わせって、何の用だよ」
「あ、デートとかじゃないよ?」
「なら何だよ?」
「……」
 言い淀む亜季の様子に、なんとなく想像が間違ってないことを悟る。

147:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:08:26 pYqxUnrm
 雪成は胸が急速に締め付けられる思いに駆られたが、平静を装って尋ねた。
「で、どうするんだ?」
「どうって……わからないよ。いい人だし……」
 息が詰まる。もしOKするなんて言われたら、どうすればいいのだろう。
 すると亜季がじっと見つめてきた。
「……何」
「……」
 亜季は何も言わない。
 しかしどこか探るような目に、雪成はたじろぐ。
「な、なんだよ。言いたいことがあるなら、」
「言いたいことがあるのは雪成くんの方だと思う」
「……え?」
 ドキッとした。
 何かを期待するような亜季の目が、下から突き刺さる。
「私が断らないのを知ってるのに、それでも雪成くんからは言ってくれないんだね」
 断らないとは誰に対してだろう。
「これじゃ役割があべこべだね。何かを言うのはいつも雪成くんの役目なのに」
「……」
 雪成は固まって答えられない。
「言わないなら私から言うね。私は、」
「待てよ!」
 咄嗟に大声を上げて言葉を遮った。
「……俺のこと全部わかってるような口ぶりはやめろ」
「……ごめん」
「言いたいことはある。でもそんな簡単に言えるなら苦労はしないだろ」
 亜季がくすりと笑う。
「私だって一緒だよ。だから今迷ってる」
「迷ってるのか?」
 何に、とは訊かない。放課後の件であることはわかりきっている。
「うん。とても、迷ってる。だから雪成くんに打ち明けたんだよ?」
「俺が断れって言ったら断るのか?」
「違う。そういうことじゃなくて、踏ん切りつけさせてくれるかな、って期待してたから」
「……」
「でもいいの。もうわかったから」
「え?」
「雪成くんに話してよかった。ちゃんと勇気もらったから」
「はあ?」
 まったくわけがわからなかった。今のやり取りのどこにそんな要素があったのだろう。
「じゃあ、先行くね」
「あ、おい!」
 雪成の横をすり抜けて、亜季は階段を駆け下りていく。
 相手のいなくなった空間で、雪成は歯噛みした。
 言いたいことがあるならはっきり言うべきだったのに。

148:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:10:52 pYqxUnrm
      ◇   ◇   ◇

 放課後。
 急いで教室を出ていく亜季を窓際の席から見つめていると、後ろから声がかけられた。
「ユキナリくん」
 振り返ると依子がニコニコと笑顔を浮かべていた。
「なんだよ」
「つれない反応だなあ。おねーさんもっと素直な子が好きですよ?」
「同い年だろうが」
「早生まれのくせに」
 なんで知ってるんだ。
「亜季ちゃんに聞いたの。三月生まれだから私の方がおねえさん、だって」
「……」
 雪成は閉口した。昔から言われているそれは、雪成の気に入らないネタの一つだ。
「……何の用だよ」
「いやいや、今日は亜季ちゃんと帰らないの?」
「今日も、だ。いつも一緒に帰ってるわけじゃない」
「そうなの? 仲良いのに」
「幼馴染みだからな」
 言いながら、自分で嫌な返しだ、と思った。
 幼馴染みというだけで仲良くしているわけじゃない。少なくとも雪成はそうだ。
 好きだから近くにいるのだ。
 すると依子は小さく首を傾げた。
「とっても綺麗な縁で繋がってるのになあ……」
 意味のわからないことを言う。
「は?」
「ああ、いやなんでもない。こっちの話。うーん……でもなあ」
「なんなんだよ」
「ユキナリくんは亜季ちゃんのこと好きなんでしょ?」
 いきなりずばりと言われて、雪成は息が詰まった。
 赤くはならなかったと思うが、すぐには答えられなかった。
「告白はしたの?」
「─待てよ、なんで俺があいつを好きってこと前提で話進めてんだよ!?」
「声大きいなー」
 はっと気付いた時にはもう遅かった。
 教室に残っていた結構な数のクラスメイト達が、興味深々の目を向けてきていた。
 さすがに顔が熱くなった。恥ずかしさに頭を抱えたくなる。
 依子はそんな雪成の肩を軽く叩くと、小さく囁いた。
「ここだと色々面倒だから、出よっか。一緒に帰ろ?」
 雪成はじろりと相手を睨み、しかし何も言い返せずに力なく頷いた。

149:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:13:11 pYqxUnrm
「えっ? じゃあ亜季ちゃんは今先輩の告白を受けてるの?」
 下駄箱でスニーカーに履き替えながら、依子が驚いたように言った。
「それってユキナリくんにはおもしろくないよね」
「……何でだよ」
「もう。自分の気持ちには素直になった方がいいよ。好きなんでしょ?」
「……」
 ストレートな物言いは反論を許さない程に強烈だった。
 気に入らない。清々しいくらいに気に入らない。
「ずかずか人の心に入り込んできて楽しいか? 俺は不愉快だ」
「……ごめん」
 素直に謝られた。
 まるでこちらが悪いように思えてきて、雪成は舌打ちした。
「……好きだよ、あいつのことは」
 苦々しい口調で、しかし素直に雪成は己の気持ちを吐露した。
「小さい頃から一緒で、あいつのことはなんでも知ってる」
 靴を履き替えながら独り言のように続ける。
「きっと嫌われてはいない。むしろ向こうだって、自惚れじゃなく俺のことを好いてくれて
いると思う」
「うん」
「けど……近すぎるんだよ、やっぱり。この距離に、幼馴染みの距離に慣れてるし、今の
関係も嫌いじゃない。それを壊すのって、怖くないか?」
「うーん」
 依子はあまり納得できないようである。
 外に出ると夕方ながら、残暑の太陽が厳しく体を照り付けてきた。
「例えばさ」
 右手で体をぱたぱたと扇ぎながら、依子が呟いた。
「例えば、テストの解答用紙がある人の目の前にあるとするよ?」
「何の話だ?」
「例え話だよ。答えも検討がついているのにその人は答えを書かない。それは間違えたら
どうしよう、って臆病な気持ちが決断を妨げているせい」
「……」
「でも書かなければ、そのまま制限時間を過ぎれば、どのみち不正解で終わってしまう。
だから追い詰められたら人は駄目元で答えを書くの」
「……」
 いまいち何が言いたいのかわからない。
「でも、それは制限時間があるから決断するわけで、それがなければその人は答えをいつまでも
書けないと思うの」
「……」
「で、今のユキナリくんはそういうものに追い立てられていない。物書きさんだって〆切
設けられなかったらいくらでも怠けると思う。『まだ時間はある』ってね」
「……」
「だけど人生には、そんなわかりやすい〆切や制限時間なんて設けられていないんだよ。
知ってる? 宇宙にはたくさんのチリがあって、いつ地球に落ちてくるかもわからないん
だって。ひょっとしたら私たち、明日にも死んじゃうかもしれないんだよ? 隕石落下の
ディープインパクトで。三冠馬には勝てないんだよ」
「おもしろくねえよ。……そりゃ先のことはわからないしな。そういうこともあるかもな」
 ぶっちゃけた話、二秒後に心臓発作で倒れることもありうるのだ。……倒れなかった、よかった。
「先のことはわからない。制限時間も不明。ならさ、今できることをやるしかないよ」
「月並みな励ましだな」
「ユキナリくんにはそれで十分じゃない? 月並みな悩みなんだから」
「……」
 皮肉を言ったのにあっさり切り返された。苦手だこいつは。

150:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:15:04 pYqxUnrm
「偉そうなことを言うけど、お前はどうなんだよ。お前はできることをしてるのか?」
「まあそれなりに。カレー作ったり囮になったりお節介を焼いたり、色々してるよ」
「なんだそりゃ」
 謎の言い回しに眉をひそめるが、とにかく。
 雪成にできるのは想いを口にすることだけだ。それを相手に伝えることだけだ。
 あとは向こうがどう受け止めるか。
 それさえ、昼のやり取りである程度察しているのだ。あのとき幼馴染みの言葉を雪成が
遮らなかったら、あるいは望む答えが聞けたかもしれない。
 一つだけ気掛かりがあるとするなら、それは例の告白の件で。
「後手後手に回ってる時点でヘタレ確定かもな……」
「ん? そりゃ君のせいだよ」
「わかってる。十年以上も時間もらっといて何もしなかった俺が悪い。だから……待つよ」
 校門の前で、雪成は歩みを停めた。
 おもしろそうに依子が見つめる。
「十年以上も幼馴染みやってきたの?」
「ああ」
「ずっと好きだった?」
「……まあな」
「もし、亜季ちゃんが先輩の告白を受け入れたらどうするの?」
「どうもしない。それが亜季の選択なら諦める。十年間の積み重ねが足りなかっただけだ。
それは俺の責任なんだから」
「潔いね」
「どこがだよ。頭の中はもう諦め悪い考えでいっぱいだぞ。後悔ばかりだ」
「まあ大丈夫だと思うけどね。亜季ちゃんの気持ちを君が知らなさすぎなんだよ」
 わかった風な口を聞く依子を雪成は軽く睨んだ。
「……あいつは、人の好意を拒絶できるやつじゃないんだ」
「知ってる。でもちゃんと、相手のことを思って答えの出せる強い子であることも知ってる」
「……」
 幼馴染みの自分より依子の方が亜季をわかっているみたいで、少しおもしろくない。しかし
そうかもしれないと雪成は思った。
 いずれにせよ、待つことしか雪成にはできないが。
「じゃあ頑張ってね。私は先に帰るよ」
「ああ。ありがとな」
 依子は驚いたように目を見開いた。
「……ユキナリくん、人にお礼を言える人だったんだね」
「どういう意味だそれは!?」
「いやいや、素直な子は好きですよ?」
「さっさと帰れ」
 依子はぺろりと舌を出すと、その場でターンをして背を向けた。綺麗に結ったポニー
テールが飛行機の旋回のように踊った。
「明日結果教えてね」
「誰が言うか」
「じゃあ亜季ちゃんに訊くよ。んで、明日君をからかうのだ」
「地獄に落ちろ」
 明るい笑い声を残して依子は去っていく。
 雪成は無言でその後ろ姿を眺めていた。

151:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:17:00 pYqxUnrm
      ◇   ◇   ◇

 待ち合わせ場所の北校舎裏に行くと、すでに相手はそこにいた。
 眼鏡をかけた細面の上級生。スマートで背の高いところは幼馴染みによく似ていると思う。
 三原正志(まさし)は亜季の姿を認めると、穏和な笑顔で迎えた。
「亜季ちゃん」
 どこか嬉しげな声で呼ばれて、亜季はぎこちなく笑う。
 二人が最初に出会ったのは図書館。正志はカウンターで受付をしていた。
 入学当初から図書館に通っていた亜季は、すぐにその顔を覚え、覚えられた。
 梅雨の時期にはおすすめの本を教え合うくらいに親しくなり、夏休み前には下の名前で
呼び合うようになった。
 正志は亜季にとって、気安い先輩だった。
 穏和で人懐っこい性格は近付きやすかったし、本という共通の話題があったため、会話にも
困ることはなかった。
 部活や委員会のような組織に入っていない亜季にとっては、唯一親しい先輩だった。
 そういった『先輩後輩』の関係は亜季には新鮮で、とても楽しく嬉しいものだった。
 しかし、
「亜季ちゃん」
 もう一度、正志は名を呼んだ。
 亜季は顔を上げ、真っ直ぐ相手を見つめる。
 眼鏡の奥の目は穏やかながらも真剣で、唇は真一文字に結ばれている。緊張が強く窺えた。
 亜季は軽く息を呑む。緊張を移されたみたいだ。
 正志は静かに口を開いた。
「急に呼び出してごめん。でも、来てくれてありがとう」
「いえ……」
 亜季の方があるいは緊張しているかもしれない。返事もそっけなくなってしまう。
「……えっと」
「はい……」
「……亜季ちゃん」
「……はい」
「ぼくは……君が好きだ」
「…………はい」
 頷く。喉が微かに震えた。
 予想していたことだから、前置きなく単刀直入に言われても取り乱しはしなかった。だが
やはり驚きは隠せず、亜季は相手を見返すのが少し辛かった。
「初めて会ったときは何も思わなかったけど、話をして君を知っていくうちにぼくはなんだか
嬉しくなっていった。穏やかに本を読む亜季ちゃんを見るのが好きで、当番の日はいつも君を
待っていた」
「……」
「君と同じ本を読むのが楽しかった。本の話ができて嬉しかったし、共通の趣味を持てること
がすごく嬉しかった」
「……」
「ぼくは君が、とても好きです。だから、もしよければ、ぼくと付き合って下さい」
 はっきり想いをぶつけられた。
 もし図書館などで準備なくいきなり言われたら、きっと石か何かで頭を殴られたような
衝撃に襲われただろう。しかし、準備できていても、亜季の胸には鉛のように鈍く重い思いが
広がったに違いない。
 実際、今その胸には、立っているのがやっとの苦しさが渦巻いている。

152:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:18:38 pYqxUnrm
 それでも逃げるわけにはいかないのだ。
 勇気をもらったから。
「先輩……ごめんなさい」
 亜季は深々と頭を下げた。
「先輩のことは嫌いじゃありません。全然そんなことなくて……むしろ先輩に好きって言われて
嬉しいくらいです。でも、その気持ちに応えることはできません」
「……」
「私、他に好きな人がいるんです。だから、先輩と付き合うことは……できません」
 言い切って、途端に苦しさが増した。
 相手の想いが真剣だとわかっているから、こちらも真剣に答えなければならない。応え
られないが答えなければならない。
 亜季の答えは、断ること。
 他人主義の彼女にとって、それはとても苦しいことだった。
 それでもそうしなければならない。自分のために。正志のために。そして、幼馴染みのために。
 すると、正志は微かに目を細めた。
「ああ……それは、しょうがないよね……」
 僅かに言い淀む声は寂しそうだ。
「ごめんね。変なこと言って困らせて」
「そんな! 変なことだなんて」
 憂いの色が隙間から覗く正志の表情は、目を逸らしたくなる程に寂しい。
 亜季は目を逸らさなかった。
 悲しいことを言わないでほしい。亜季は、嬉しかったのだから。
「……すごいです。先輩は」
「え?」
「想いを伝えるって勇気がいりますよ。私にはそんなの……だから、先輩はすごいです」
 正志は目をしばたき、それからおかしそうに微笑んだ。
「ちゃんと断れたじゃない」
「え?」
「ぼくの告白をちゃんと断った。それも、勇気のいることだと思うけど?」
 正志は茫然とする亜季にただ笑いかける。
「本当はさ、ちょっと期待していたんだ」
「何、を?」
「亜季ちゃんが断らないことを。君が頼み事を断らない子だっていうのは、この半年で十分
わかっていたからね。だから、結構期待してた」
「……」
「でも、そんなことはなかった。君は決して受け身な人間じゃないし、自分の意思を通せる
強い子だ。だから、亜季ちゃんはすごい娘だよ」
「……」
 真正面から褒められて、亜季は思わず赤面した。
 正志は微笑んだまま亜季を見つめている。
「で、その相手って?」
「へ?」
「亜季ちゃんの好きな相手」
「え、あ、その、……お、同い年の幼馴染み、です」
「ああ、前話してた子か。うまくいくといいね」
「は、はい」
 亜季は頷くと、もう一度頭を下げた。
「もういいから、先に行って。ぼくはもう少しここにいるよ」
「……はい」
 ゆっくりと足を逆方向へ返して、亜季は背を向ける。
 そのとき、最後の声がかけられた。
「明日も、図書館に来てくれるかな……?」
 不安げな問いかけは先程の告白よりも遠慮がちだった。
 亜季は顔だけ振り返り、言った。
「……またおすすめの本、教えてくださいね」
 笑顔でそう答えると、正志は救われたような、ほっとしたような顔で、「うん」と頷いた。

153:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:21:08 pYqxUnrm
      ◇   ◇   ◇

 亜季は歩きながら昔のことを思い出していた。
 雪成と出会ったのは四歳の頃。
 初めての異性の友達は、ちょっとだけひねくれていた。最初亜季が挨拶しても、目を合わせずに
軽く頷くだけだった。
 元々の性格もあっただろうが、仕事で親が夜遅くまで帰ってこないのも、一つの要因だった
のかもしれない。
 そこで亜季は自分の家に雪成をよく招いた。
 最初は嫌がっていた雪成も、次第にそれを受け入れていった。二人は一日のほとんどを
亜季の家で過ごすようになった。
 ときおり見せる雪成の寂しそうな顔を、なんとかしたいと思っていた亜季は、少しずつ
笑顔を見せるようになっていった少年の様子がとても嬉しかった。
 早生まれの雪成に対してお姉さんぶりたかった、というのもあったかもしれない。思えば
亜季は、幼馴染みの世話をやたら焼きたがった。
 好きなお菓子は一番に譲ってやったし、困ったことがあればいつも助けてやった。
 そうすれば少年は、ぶっきらぼうだったけど、必ずお礼を言ってくれたから。
 少年を助けてやることが、何かをしてやることが、何より嬉しかったのだ。
 でも、それはいつまでも続かなかった。
 少年はいつの頃からか、もう少女の助けを必要としなくなっていて、お姉さんぶる必要も
なくなっていった。
 それでも誰かのために何かをすることは嬉しかった。頼られることが嬉しく、役に立つ
ことが楽しかった。自分にできることなら、亜季は喜んで引き受けた。幼馴染みはそれを
快く思ってはいないようだが─。
(誰かの役に立つことの嬉しさを教えてくれたのはあなたなのにね)
 苦笑が洩れそうになる口をなんとか引き締め、亜季は校門へと歩いていく。
 そのまま門を抜けようとして、しかしその真ん中で亜季は足を止めた。
 塀にもたれかかるように、幼馴染みがすぐそこに立っていた。
 亜季は驚いて、その場に立ち尽くしてしまう。
 こちらに気付き、雪成が近付いてきた。
「終わったのか?」
「え……な、何が?」
「……告白されたんだろ。どうだったかって」
「あ、うん……」
 亜季は正志のことを思い出して、顔を曇らせた。
 しかし雪成を心配させたくなかったので、わざと明るく言った。
「断ってきたよ。うん。先輩も納得したみたいだったし、後腐れなし」
「……そうか」
 雪成は安心したような、しかしどこかこちらを案ずるような、複雑な表情を見せた。
 やっぱり心配させてしまったのだろうか。亜季は帰ろ、と短く言い、雪成を先導するように
歩き出した。雪成は何も言わず、黙って亜季の横に並ぶ。
 横目でちらりと隣を見やる。
 相変わらず高いなあ、と内心でぼやく。背を抜かれたのは小学六年の頃だった。中学に
入ったら雪成の身長は一気に伸び、今やセンチで175を数える。
 本当にもう、亜季の助けは必要ないのかもしれない。
 そんな自分が雪成の側にいるには、どんな立ち位置を取ればいいのだろう。

154:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:23:51 pYqxUnrm
「……俺さ」
 不意に雪成が口を開いた。
 慌てて横目を戻そうとしたが、その表情に微かな緊張があることに気付き、亜季は思わず
じっと見入ってしまった。
 雪成は軽い呼吸を何度か重ねると、立ち止まって言った。
「俺、亜季のことが好きだ」
 亜季の足も止まった。
 夕日が雪成の顔を朱に染めている。きっと自分の顔もそうだろうと、亜季は思った。
 赤面していたとしてもこれならごまかせるかも、とずれたことを思った。
 雪成は軽く髪をかき上げる。手が微かに震えていたのは気のせいじゃない。
「……今、言うの?」
「今じゃなきゃ、決心が鈍りそうだったから」
 亜季は呆れ笑いを向ける。
「……昼休みのときに言ってほしかったんだよ?」
「……悪かった」
「……私が先輩のところに行くとき、止めようとは思わなかった?」
「資格がないと思った。十年以上何もしてこなかった俺に、止める資格なんてない」
 資格。そんなもの、どうだっていいのに。
「そういうときは、強引になってもいいんだよ。少なくとも私に対しては」
「……悪い」
「ううん、嬉しいんだよ。私の知ってる雪成くんはもうちょっとひねくれていて、自分の気持ち
なんて素直に言葉にするような人じゃないもの」
「……」
 不満そうな目を向けられたが、文句は来なかった。自覚はあるらしい。
「だから嬉しい。自分の気持ちを真っ直ぐ伝えてくれて」
「……」
 沈黙する雪成の手を亜季はそっと掴んだ。
「断るのって……辛いんだね」
「……」
「先輩の告白を断って、すごく心が苦しかったの。人の好意を受け取らないのが、こんなに
苦しいなんて、知らなかったよ……」
「……」
「本当はすごく迷った。先輩は本当に優しくて、とても仲がよかったから。でも……でもね、
昼休みに雪成くんの慌てる姿を見て、やっぱり断らなきゃ、って思ったの。雪成くんに慌てて
もらえるくらいには、私も好かれているのかもしれない、って思ったから」
「……」
「雪成くんの気持ちが少し見えた気がして、勇気もらったから」
 自惚れた気持ちかもしれない。それでもよかった。
 亜季は、やっぱり、
「私ね、ずっとあなたの支えになりたかった。あなたのお姉さんとして、ずっと。でもそれも
終わり。あなたの恋人になるには、姉弟じゃだめだから」
「……お前、忘れてるんじゃないだろうな?」
 雪成が眉をしかめて言った。
「……え?」
「昔、最初に言っただろ。俺に姉はいないって。姉はいらないって」
「……」
「もし覚えてるなら、あれの意味……今ならわかるだろ?」
「……雪成、くん」
 幼馴染みは顔を背ける。恥ずかしそうに、ぷいっと。

155:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:29:54 pYqxUnrm
 亜季が雪成を恋愛対象として見るようになったのはいつのことだろう。
 たぶん小学生のときだ。彼が亜季の助けを必要としなくなって、そのうち背も追い越されて、
姉弟である必要がなくなっていった頃。
 しかし雪成は、それよりもずっと前から亜季のことを想っていたのだろうか。

『……ぼくにおねえちゃんなんていないよ』
『だーかーらー、わたしがかわりにおねえさんするから』
『そんなのいらない!』
『わたしはおとうとほしいよ? なんでもきいてあげるから、なんでもいって』
『いわない!』

 亜季は、泣きたくなった。
「……バカ」
 うつ向く亜季に、雪成は囁く。
「かもな……ごめん」
「違う……バカは私。そんなに前からそういう風に見ていてくれたことに、なんで気付かな
かったんだろう、って」
「ずっと言わなかった俺も似たようなものだ」
「……うん。あなたはいつだってひねくれているものね」
 亜季は掴んだ手を胸元に引き寄せると、それを包み込むようにぎゅっと抱き締めた。
「でも、そんなあなたが大好きです」
 彼の想いに応えたい。自分の気持ちを伝えたい。抱き締めるその手の温もりを通して、
少しでもその気持ちが彼に届けばいいと思った。
 亜季は頭を上げ、笑顔を浮かべた。
 雪成もそれに応えるように、優しい微笑を見せる。
「付き合ってくれるか?」
「うん─」
 見つめ合い、頷き合う。
 亜季は相手の手を握り直して、寄り添うように雪成の横に並んだ。
 繋いだ左手の感触は、少しだけ硬く、温かかった。
 もうただの幼馴染みじゃない。それが切なくて、嬉しくて、亜季はまた泣きたくなる。
 でも泣かない。今はまだ我慢する。帰ってからおもいっきり泣くのだ。それが亜季の最後の
仕事だ。雪成の前で泣かないことが、お姉さんとしての最後の仕事だ。
「帰ろ?」
「ああ」
 二人は手を繋いだまま、ゆっくりと歩き出した。

156:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:31:16 pYqxUnrm
      ◇   ◇   ◇

「アキー、宿題見せてくれない?」
「うん、いいよ」
 雪成は亜季とクラスメイトのやり取りを、席からじっと眺めていた。
 亜季は相変わらず人からの頼みごとを断らない。それはもう、亜季の性質として切り放せない
ものなのだろう。
「不満そうだねー、ユキナリくん」
 背後から楽しげな声がかけられた。雪成は振り返りもしない。
「別に不満なんかない」
 ぶっきらぼうに言葉を返すと、依子は前に回り、雪成の顔を覗き込んだ。
「んー、心配なのはわかるけどね」
「あいつの性格なんだから、もう何も言わねえよ」
「でも心配でしょ?」
「……」
 相変わらず人の心を見透かしてくる。雪成はうんざりした。
 しかし、依子は続けて言った。
「でも、前とはちょっと違うみたいだよ」
「……違うって、何が」
 依子はにっこり微笑んで、促すように左手を差し向けた。
 その先には、小さな幼馴染みの姿。
「亜季ちゃん、今日掃除代わってくれない?」
「あ、ごめんね。今日はムリ」
 聞こえてきた亜季の言葉に雪成は驚く。
「え? 何か用事あるの?」
 うん、と頷くと、亜季はくるりと雪成の方を見た。
 目が合って、雪成はドキッとする。
 亜季は楽しそうな笑顔で答えた。
「彼氏と待ち合わせしてるから」
 えーっ、と驚く女子達の声が響く。
 にやにや笑う依子を横目に、雪成は恋人から、真っ赤になった顔を慌てて逸らした。

157:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/03 23:34:41 pYqxUnrm
以上で投下終了です
今回はエロなしですが、次回はエロありで
それでは

158:名無しさん@ピンキー
08/04/04 00:07:14 dhXViPfx
>>157
オレ、オマエ、スキ。ツギ、トウカ、マッテル。全裸で。

159:名無しさん@ピンキー
08/04/04 00:31:43 SaR6tNE/
>>157
GJ!! エロ無しでも全然おk。

はじめてな気がしないけどはじめましてw
次もお待ちしております。

160:名無しさん@ピンキー
08/04/04 01:25:52 FQISAiSd
>>157
GJ!! まさかこのスレで貴方の作品に出逢えるとは思っておりませんでした。流石の出来ですね!

次もお待ちしております。それまでには、私も自分の作品を投下出来るよう頑張ります!!

161:名無しさん@ピンキー
08/04/04 02:43:30 VMJKh918
>>157さんは最高です…

162:名無しさん@ピンキー
08/04/04 02:44:27 VMJKh918
>>157さんは最高です…

163:名無しさん@ピンキー
08/04/04 09:52:03 fbNGCRCZ
>>157
うっひょうっ
うっひょうっっ
うっひょうっっっ

164:名無しさん@ピンキー
08/04/04 17:42:23 x7tZUBVx
俺だけだろうか?幼馴染みは主人公より気が強い気がする…

165:名無しさん@ピンキー
08/04/04 19:38:33 BPqjYD7t
>>164
幼馴染みは大体そんなもんじゃないの?
俺は腐れ縁の幼馴染み(女)が一人いるが
「おめぇ人の心フルボッコにする気?」って思うくらいに
他人(特に俺)に歯に衣着せぬ口きくぞー

166:名無しさん@ピンキー
08/04/04 19:59:20 mLuLAlVu
>>165
しかし、それは愛情の裏返し。本当は優しくしたいし、優しくして欲しい。
愛したいし、愛して欲しい。

167:名無しさん@ピンキー
08/04/04 22:56:35 bNfYMNYB
ツンデレスレとこのスレは、うーんと、二卵性双生児くらいの感じ

168:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:36:01 b9LrwZMd
みんな聞いてくれ。>>131-135の続きができたぞ!
というわけで投下します。

169:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:37:19 b9LrwZMd
「キス、しちゃったね」
「ああ」
「恋人同士、だね」「ああ」
恋人同士。改めて確認すると、恥ずかしくて嬉しくて。叫んでしまいたい気分だ。
それに…今のキスで、頬を朱に染めて微笑む姫を見ていたら、俺はもう止まらなかった。
「ヒロちゃん、その…あんまり見つめられると、んむっ…!」
もう一度、今度はさっきより強引にキスをする。
さっきよりも長く、姫が、息苦しくなったのか俺の胸板を押してくるまでくちづけを交わす。
ぷはあっ、と姫が呼吸をする。
落ち着いたのを確認すると、今度は姫の華奢で小さな体をぎゅっと抱きしめる。
姫は驚いて一瞬体を強張らせるが、すぐに背中に腕をまわして抱きしめ返してくれた。
「ごめん姫、俺もう無理だ、止められない」
言うが早いか、姫のセーターをめくってブラウスをスカートから引っ張り出し、隙間から両腕を突っ込んだ。
「ひゃああっ!ちょっとヒロちゃっ、なにすっ、あっ…んぅっ…!」
突然の行動に驚いた姫だったが、俺がブラジャー越しに軽く胸を揉むと、体を強張らせた。
そのまま、胸を揉むというか、さすりながら言う。
「なにって、わかるだろ。恋人同士がすること、もうひとつあるだろ?」
「でも、えと、はうぅっ…そういうのは…っ、もっと、段階を重ねて、ステップアップしてから…んっ…」

170:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:39:42 b9LrwZMd
さわさわと内側に向けて円をえがくように姫の胸を揉みしだく。
「んっ…ふぅっ…は…っ…ひぁ…」
姫の、我慢しているのだろうが押さえ切れず漏れてくる艶っぽい声が俺を高ぶらせる。
なにより、自分が好きな人を気持ち良くさせていると思うと、嬉しくてたまらない。
「ヒ、ヒロちゃっ…うあぁ…っ、気持ち、いいよぉ…」
「俺も…姫の声聞いてたら…興奮してきた…
姫の身体、もっと見てみたい。触りたい」
「んぅっ…ヒロちゃんなら、ボクのっ、ぜんぶ、好きにしていいんだよ、っ」
「そんなこと言われたら、やばいって…」
胸を揉む内に、俺の高ぶりに応じて俺のペニスも制服のズボンを破らんばかりに膨らみ、痛いぐらいに堅くなっていた。

まだ早いだろうか。お互い初めてだ、もっと馴らしたほうがいいだろう。
早くこいつを突き入れて一つになりたい。尽き果てるまで犯しつくしたい。

理性と欲望が激しく渦を巻く。爆発してしまいそうだ。
理性がかき消えそうになる。
ブラジャーをたくしあげ、現れたかわいらしい乳房に乱暴にむしゃぶりつく。
先ほどからの愛撫で既に乳首は勃起している。俺はなめ回したり甘噛みしたりしてそいつをいじる。

171:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:40:32 b9LrwZMd
「あぁっ、ヒロちゃっ、いきなりっ、はげしすぎぃっ、んん~っ!」
「姫っ!姫ぇっ!」
乳房への責めを早々に切り上げ、スカートに手をかける。
「あっ!ヒロちゃっ、ダメぇ!そっちはまだ早いよぉっ!」
姫の抗議を無視し、スカートをめくりあげる。姫の股間には、ブラとおそろいのかわいらしいピンクのパンツ。
しかしてそこは、既にびちょびちょに濡れそぼっており、大洪水といった状況だった。
「姫、お前…」
それを見て、理性を失いかけていた自分を揺り起こす。
「見ちゃやだよ…ボク、胸だけでこんな…ううん、キスだけで…濡れ、ちゃった」
おそらく感じやすい体質なのだろう。恥ずかしそうにそう打ち明ける。
「ボク、初めてなのに、こんなっ…ヒロちゃんにいやらしい女だなんて思われたくないのに…」
ああ、なるほどそういうことか。こんなに敏感だと知られたら軽蔑されると、嫌われると思ったのか。
「そんなことない。いやらしくなんかない。俺は、姫がこんなに喜んでくれて嬉しい。
それに、そんなことだけで嫌うほど短い付き合いじゃないだろ?俺がそんな奴じゃないって、姫が一番よく知ってるだろ?」
「ヒロちゃんは、優しすぎるよ…」
「俺が優しいのは姫にだけだよ」
「ねえヒロちゃん、さっきからきついんだよね?辛そうだもん。ボクはもう、いいよ…?」

172:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:42:12 b9LrwZMd
「それはそうだけど、本当にいいのか」
「だいじょうぶだよ。ボクも、ヒロちゃんのが欲しい、一つになりたい」
「じゃあ、いくぞ…」
「うん」
下着に手をかけ、するすると下ろしていき、足から引き抜く。置場に困ったが適当に床に放っておいた。
俺もズボンのベルトをはずし、ズボンとトランクスをまとめて下ろす。
俺の屹立したペニスを見て、ひゃ、と姫が小さく声をあげる。
濡れそぼった姫の秘部に触れ、軽く指で弄ぶと、どんどん愛液が溢れ出てくる。
これならもう本当に前戯は必要なさそうだ。
俺はその液をペニスに塗りたくり、潤滑油がわりにする。

「えと、その…こんどーむは、つけないの?ボクたちまだ高校生だし、デキちゃったら困る、よ?」
「こんなことになると思ってなかったからな…あいにく用意してない。
どうしてもダメだっていうなら仕方ないさ。俺はそれに従うよ」
「でもボクもヒロちゃんも、準備万端だよ?ヒロちゃんが中途半端なの嫌いなの、知ってるもん」
「まあな…しょうがない、避妊できるかは運だけど、中に出さないように善処するよ」
「ヒロちゃんと、生でつながるんだ…こわいけど、それもいいかも」
「怖いこと言うなよ…まあいい、いくぞ?」

173:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:43:31 b9LrwZMd
姫が足をゆっくりと開き、完全に受け入れる体勢となる。
「ヒロちゃん、きて」
「姫、今のお前すごくかわいいよ。陳腐かもしれないけど、世界中の誰より君を愛してる。」
「へへっ、恥ずかしいこと言うんだね。…ボクも、同じだよ。愛してる。」
「うん…じゃあ」
開かれた足の間にある秘裂に、自分自身のそれを近付けていく。
そこに触れると、くちゅ、と卑猥な音が鳴る。それだけで射精してしまいそうだった。
姫はきつく口を結び、目を閉じている。その瞬間に備えているのだろう。
徐々に挿入していくが、姫は必死に声をあげずに快楽に耐える。少し挿入しただけでその熱さときつさで一気にはち切れそうになった。が、俺も必死にそれを押さえ付ける。
少し奥で、引っ掛かりをとらえた。おそらく処女膜だろう。じわじわ痛め付ける趣味はない。一度入口まで引き抜き、もう一度一気に突き入れる。
ぶち、という音と共に軽い出血。
覚悟していたその瞬間に、姫はのけぞって痛みを訴える。
俺は姫の頭をこちらに向かせ、唇を重ねる。
「んふうぅっ、うっ、ぐぅっ!」
キスしているから声はあげていないが、苦しそうな表情と吐息からその痛みの激しさは伝わってくる。

174:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:44:04 b9LrwZMd
俺は一度唇を離す。
「大丈夫か!辛かったら、いつでもやめるからな!」
「だいじょうぶ、すごく痛いけど、信じられないくらい辛いけど、ヒロちゃん、と、一つになった証だから!」
「姫華ぁっ!」
こらえられない。
これ以上美しいものなんかあるものか。
もう絶対に離さない。ぎゅうっ、と強く抱きしめる。
「ヒロ、ちゃん…そろそろ、動いていいよ…」
「もう、いいのか?」
「うん、ボクも、気持ちよく、なってきた…ヒロちゃんが…ボクの中にいるって、わかるよ」
「じゃあ、最初はゆっくりいくからな…」

少しずつ、姫が辛くないように本当にゆっくりと前後に動く。
動くたびに、ぐちゅぐちゅと淫靡な音が鳴り、俺も姫も興奮が高まっていく。
「ふぁっ…ぃうっ…んんんっ…ひゃあっ…」
「ぐっ…くう…きつい、な…姫の中」
「やぁっ…ヒロちゃんの、中で擦れてる…すごく、あつい…」
「ごめっ、やっぱ無理だわ…姫、気持ち良すぎる」
「ボクも、もっと気持ち良くなりたい、もっと激しくして!」
言われなくても。
体勢を変え、姫の太股を掴み、持ち上げて激しいピストン運動を始める。
今までとは比較にならない快感が襲ってくる。長くはもたないだろう。
「姫っ、俺っ…そろそろ、イキそうだっ…!」
「ボクもっ…!一緒に、ヒロちゃんと、一緒に!」
ラストスパートをかけて、絶頂へと駆け登る。
ぱんぱん、と腰がぶつかる音が響く。もう、駄目だ!
「くぁっ!姫華っ!」
「あっ、あっ、ヒロちゃん!ヒロちゃん!」
「出るっ!」
「んっ、ああぁーっ!」
マズい、と発射寸前にペニスを引き抜く。
ほぼ同時にイっただろうか、少し中に出したかもしれない。

175:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:44:29 b9LrwZMd
「はぁっ、はぁっ、大丈夫、か、姫…っ」
「へへっ、ちょっと、大丈夫じゃないかも…しばらく立てそうにないよ」
「そ、そんなにか…お前、ホントに処女かよ…」
「はじめてだから、慣れてないから余計に、きちゃったんだよ」
「そういうもんかぁ?…っと、ごめん姫華、その…ちょっと、中に出ちまったかも」
「もしデキちゃっても、きっとお父さんたちなら許してくれるはずだよ。
それに、これからだってずっと一緒だもん、だいじょうぶ」
「まあ、そう言うなら…でも今度する時は、ちゃんと避妊しような」
「もう次の予定なんて…けだものだね!」
「うるせえなっ!姫が、かわいすぎるんだよ!」
「面と向かって言われると照れちゃうなあ…でも、ヒロちゃん、カッコイイよ」
「へっ、動けないんだろ、しばらく寝てろ」
「そうさせてもらうね」
ティッシュで事後処理をし、服装を正す。そして、姫華に布団を被せる。
と、不意にドアをノックする音が響く。
「ちょっとヒロー!?さっきからガタガタうるさいよー?
それに変な声も聞こえるしー?」
やばい、姉さんだ!待て、今はマズい!
「なんでもない!今静かにさせるから!」
「ん?誰か来てるの?」
ガチャ。
「あ。」
「あら姫華ちゃん。ん?んん?あれれれー?」
二人して真っ赤な顔。
ゴミ箱の大量のティッシュ。
隠せない性交後の淫臭。



そして、床に落ちてる姫華のパンツ。


もう駄目でした。


「あらあら邪魔しちゃったわねあとは若い二人に任せるからどうぞごゆっくりー♪」
「まっ…ちが…姉さん!」
楽しそうにドアを閉めその場を去る姉。
ちょっと待てなに「おかーさーん!ヒロがー!」とか言ってる!


「あああ…」
「いいじゃん、いつかは言うんだし。気にしなくていいよ!」お前は、気楽でいいなあ…

おわり

176:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:46:44 b9LrwZMd
あっ、>>169の後にこれ入ります、スイマセン



「さっき言ったろ。もう、止められないってな」
「うぅ~…!で、でもね、もうちょっと、えと、優しく、して欲しいよ…」
軽い愛撫で上気した頬と、潤んだ瞳で姫はそう懇願する。
でもそんな顔されたら、もっと乱暴にしたくなるのが男ってもんだ。
でもさすがにいきなり嫌われたくない。一度ブラウスから腕を抜き、服に手をかける。
セーターをたくしあげ、ブラウスのボタンを下から外していく。ほどなくピンク色のかわいらしいブラが露出する。
「え…あの、その、着たまましちゃうの…?えと、そういうのって、お互いはだかでするんじゃ」
「ごめん、俺の趣味」
「ヒ、ヒロちゃん…変態さんだぁ」
ぐっ…着衣H程度で変態扱いか…これじゃ先が思いやられる…。
じゃなかった、今は続きをしよう。
「い、いくぞ」
「う、うん。きて」
なんか確認をとると恥ずかしい。
そして、ブラジャーの下から手を入れ、今度は直に胸に触れる。
「ひあぁっ!!」
「うあっ、どうした!だ…大丈夫、か?」
「ヒ、ヒロちゃんの手が冷たくて、ちょっとびっくりしちゃっただけ。だいじょぶ」
「そ、そうか。」
「うん。うん。だから、つ、続けて…」
いきなり大声あげる

177:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:50:19 b9LrwZMd
以上です。一気に書いたから誤字脱字ほかおかしなところあるでしょうがご容赦を。


もう二度と書けません。
告った子との決着篇でも書こうかと思ったけど無理っす。

これでおわれ

178:名無しさん@ピンキー
08/04/05 02:53:32 b9LrwZMd
>>176が途中で切れちゃってる…
たびたびスイマセン


いきなり大声あげるからこっちもびっくりした。
でも変だな、さっきもみ合って俺の体温、上がってるはずだけど…
「姫の胸…あんまり大きくないけど、すっげえ柔らかいな」
「き、気にしてるのに!いいもん、発展途上…ボクにはまだ将来が…」
生きてきた中で一番柔らかいかもしれない。女の子っていいな。
そんな事を考えつつ、そろそろ本気で胸をかわいがってやることにした。

179:名無しさん@ピンキー
08/04/05 03:13:10 H1g8Boo6
>>177
乙&GJ!!!
> もう二度と書けません。
次は別のキャラ/シチュでってことですね。わかります。


> 「ごめん、俺の趣味」
ヒロちゃんとは魂の友になれそうだw

180:名無しさん@ピンキー
08/04/05 05:14:49 OjzYgLUp
GJ!!
素晴らしく萌えました。姫可愛いよ姫。
次の投下待ってますぜ。

181:名無しさん@ピンキー
08/04/06 23:45:17 OBqX2Ltx


182:名無しさん@ピンキー
08/04/07 07:39:41 VrwpyUa7
前にcan't stop~って感じの名前のSSってありませんでしたっけ?続きが気になるんですが...

183:名無しさん@ピンキー
08/04/07 10:13:46 PY4eMDXr
>>182
多分スレ違いの上完結してたような。
保管庫行って見れば?

184:名無しさん@ピンキー
08/04/07 10:14:43 c8AaTMuk
>>182
純愛スレの方の作品かと
最近はないようですが、去年の末に続き来てました
エロパロ板保管庫にありますので、そちらへどうぞ

185:名無しさん@ピンキー
08/04/08 02:58:43 vmFW45/n
あれは完結してたのか。
純愛スレは最近行ってなかったけど気にはなってたんだ。

186:名無しさん@ピンキー
08/04/08 03:10:40 wOXrUhN9
>>185
完結してないぞ

187:名無しさん@ピンキー
08/04/08 03:20:35 YBw6k36D
好きだったSSもう一回読みたいと思ってもどのスレのやつだったっけ?
って悩む事けっこうあるよね

188:名無しさん@ピンキー
08/04/08 14:42:36 oHzFP9RH
>>187
あるあるww
そんな作品に限って保管庫無+dat落ちとかorz

189:名無しさん@ピンキー
08/04/10 18:31:50 ag49gzSC


190:名無しさん@ピンキー
08/04/10 20:39:24 yOhkorh7
空ageするな

191:名無しさん@ピンキー
08/04/11 19:00:37 XMQzDOT8
ケイタとアキラは、通う小学校は違ったけれど、ずっと仲の良い親友だった
ところが、中学生になって同じ学校に入ったら、ずっと男だと思ってたアキラが、スカート穿いてて実は女の子だった

驚くと同時に、可愛らしい異性として、激しく意識してしまうケイタ


幾夜も眠れない夜を過ごした彼は、ようやくアキラに告白する決心を固めた

そしてその夜
久しぶりにグッスリ眠るケイタは、アキラの夢を見る

恋人になった二人は、いよいよ初エッチ
ケイタがアキラのあそこに手を伸ばすと、そこにはなぜかチンコがあって--
ってところで目が覚めた


その夢に混乱して、結局告白出来なかったケイタであった

192:名無しさん@ピンキー
08/04/11 19:28:40 XMQzDOT8
ケイタとアキラは、通う小学校は違ったけれど、ずっと仲の良い親友だった

しかしアキラは6年生の春に初潮を迎え、自分が女の子であると自覚を持つようになった

そして自然に、ケイタのことを好きになってしまう
しかしケイタはアキラのことを男だと信じており、友情が壊れることを畏れたアキラは、女だと打ち明けることが出来なかった

そして小学校を卒業し、同じ中学に進んだとき、スカートをはいた制服姿で、ケイタに女の子であることを白状した

そのままアキラは、ケイタに告白しようと思ったがやめた
彼が激しく動揺しているので、すこし日を置いてからにしょうと決めたのだ


だが、やはりケイタとの関係はギクシャクしてしまった
どうやらケイタは、女の子になった親友に、付き合い難さを感じているようだった

アキラはこのままケイタと疎遠になるのを畏れて、いよいよ告白を決意する

そしてその夜
久しぶりにグッスリ眠るアキラは、ケイタの夢を見る

恋人になった二人は、いよいよ初エッチ
ケイタがアキラのあそこに手を伸ばすと、そこにはなぜかチンコがあって--
ってところで目が覚めた



その夢に落ち込んで、結局告白出来なかったアキラであった

193:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:55:38 PLpNUcyv


194:名無しさん@ピンキー
08/04/17 10:52:36 Aiire7VU


195:名無しさん@ピンキー
08/04/18 10:16:59 XuoVOz4q


196:名無しさん@ピンキー
08/04/18 17:37:43 vpdfX7v0


197:名無しさん@ピンキー
08/04/18 17:52:05 Wpm3ZwKr


198:名無しさん@ピンキー
08/04/18 19:59:08 T/DAeDgS


199:名無しさん@ピンキー
08/04/19 00:10:06 jGwvVUlr


200:名無しさん@ピンキー
08/04/19 00:12:39 GkPqnjiG


201:名無しさん@ピンキー
08/04/19 18:33:52 kyuhegtJ
ルワンダとブルンジの並びを見て一言↓

202:名無しさん@ピンキー
08/04/19 19:01:56 IhMuXzRE
ハーフの二人が幼馴染なんですね。わかります。

203:名無しさん@ピンキー
08/04/20 16:09:56 TX/cIHvp


204:名無しさん@ピンキー
08/04/20 16:46:31 VxUml9N8



205:名無しさん@ピンキー
08/04/20 22:19:10 E8AFm1OS


206:名無しさん@ピンキー
08/04/22 16:52:20 YhyYmbXo


207:名無しさん@ピンキー
08/04/22 17:50:32 SLnJ2WKc


208:名無しさん@ピンキー
08/04/22 18:34:46 xUR19VFc


209:名無しさん@ピンキー
08/04/22 19:37:19 jV9MzE/+


210:名無しさん@ピンキー
08/04/22 19:55:21 swgqon/M


211:名無しさん@ピンキー
08/04/22 21:27:00 6MKipW+r
なんか餓えた獣の叫びが聞こえてくるようだ。

212:名無しさん@ピンキー
08/04/23 15:24:26 zmwYBCPO


213:名無しさん@ピンキー
08/04/23 17:10:40 NdypyPVB


214:名無しさん@ピンキー
08/04/23 18:14:49 plSUt2wD


215:名無しさん@ピンキー
08/04/23 18:33:44 5My1YODV
CV:小野大輔

216:名無しさん@ピンキー
08/04/23 20:05:29 C0xtI69s
ヘンタイですか。

217:名無しさん@ピンキー
08/04/23 23:24:40 ApT9/ZNo
予想通りの結果になって俺は大満足

218:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 06:55:13 Li089HEW
おはようございました。かおるさとーです
約三週間ぶり、このスレは二度目ですね

以下に投下します。>>143-156の後日談的なものを
エロあり、というかエロ編です

219:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 06:57:19 Li089HEW
『続・断らない彼女』



 ある日曜日のこと。
 田中亜季は部屋の真ん中で緊張していた。
 六畳間の一室。小さな座卓の前にちょこんと座り、彼女は部屋の主を待っている。
 勉強机と大きなベッド。壁に張り付くように置かれたタンス。タンスの横の押し入れ。
他には座卓と、二つの窓。
 高橋雪成の部屋は、そんな簡素さに満ちた部屋だった。
 小学生の頃までは何度も訪れていたが、ここ最近は全然だった。
 部屋の雰囲気は昔と変わっていない。
 机の位置が変わっていたり、ベッドのサイズが大きくなっていたりと、確かに部屋自体は
変化している。しかしシンプルな雰囲気は昔のままである。
 亜季は懐かしい気持ちになった。ここにはちゃんと昔の空気が残っている。
 外は雨が降っている。
 冷たく聞こえる雨音は、静寂を生み出すような気配を伴った矛盾の音だ。
 この雨のせいで─おかげで、亜季はこの部屋にいる。
 今日は本来デートのはずだったのだ。ところが秋雨前線の余計な頑張りで、何度目かのデートは
中止になってしまった。
 ……いや、正確には中止ではない。
「お待たせ」
 ドアが開き、幼馴染みが姿を現した。烏龍茶の入ったグラスを二つ、盆に載せている。
「う、うん」
 亜季は腰を浮かせたが、雪成がそれを制した。盆を卓の上に置き、グラスを一つ亜季に差し出す。
「あ、ありがとう」
 声が微かに震えた。
 このような状況を作ったのは、実は亜季の方だった。
 雨が降っただけでデートがなくなるのはあまりに残念である。なんとか代わりの案を出そう
として、思い付いたのがこれだったのだ。
『家、行ってもいい?』と亜季がメールをすると、雪成は案外簡単にOKしてくれた。
 随分とおもいきったことをしたなあ、と亜季は他人事のように振り返ったが、これは確かに
自分が望んでいることだった。
 なんというか、『いろいろと』望んでいる。
 二人が付き合い始めて一ヶ月になる。
 互いを好き合い、順調に仲を深めてはいる。デートを幾度も重ね、学校の昼休みには一緒に
亜季の手作り弁当を食べるようになった。
 それはそれで幸せなのだが─そこから先の段階に、二人は踏み込んでいなかった。
 まだキスさえしていないのである。せいぜい手を繋ぐ程度の接触しかなく、亜季は少し
焦れったく思っていた。
 最大の原因は雪成が奥手すぎることだろう。雪成は亜季を大事にしてくれるが、それゆえに
どこか積極性に欠けていた。
 別に急がなくてもいいとは思う。しかし、思春期の男の子ならもう少しそういうことを求めても
いいと思う。
 亜季は雪成の彼女なのだから。
「……」
 亜季は烏龍茶を一口飲んだ。液体は渇いた喉を潤し、高鳴る胸の奥へと落ちていく。
(うあー……私、緊張してるよ……)
 すぐにまた喉が渇く。唾が呑めなくなる程に口の中はカラカラで、鼓動のリズムも激しい。
 そっと顔を上げる。
 対面に座る雪成と目が合った。
(!)
 ふい、と目を逸らす。
 意識過剰かもしれない。しかし意識してしまうのを止められない。

220:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:01:16 Li089HEW
「……そんなに緊張するなよ」
 呆れたように雪成が言った。
 うつ向いて亜季は答える。
「して、してないよ」
「どもるなどもるな」
「うう……」
「なんにもしないから安心しろ」
 雪成は苦笑する。
 亜季はその言葉におもいっきり眉を寄せた。
「……な、なんだよ」
 亜季の睨みに雪成はたじろぐ。
「……二人っきりだよ」
 休日にも関わらず、雪成の両親は仕事で出ている。
「……ああ」
「何もしないの?」
「……何も、って、何を」
「……わかるでしょ?」
 亜季は真っ赤な顔で雪成を見つめる。
「私は……したいよ」
「……」
「手をつないだり、抱き締め合ったり、キスをしたり……そ、それ以上も、私……」
「……」
 雪成は答えない。しかし表情を見るに、慌てているのは一目瞭然だ。
 亜季はなんとか心を落ち着かせようと、大きく息を吐き出した。
「……たぶんね、私、わがままになっちゃったの」
「……」
「雪成くんの彼女になれてすごく嬉しいの。幸せで、毎日が楽しくて、ずっと浮かれてしまう。
でも……同時に不安なの。ちゃんと私、彼女できてるかなって」
「……」
「私、魅力あるのかな、って……」
 亜季の声はだんだん小さくなり、最後にはずいぶんとか細いものになってしまった。
「……どこがわがままなんだよ」
「だって、『足りない』って思っちゃうんだよ? もっともっと雪成くんに近付きたい、
愛されたいって思っちゃって、気持ちが抑えられないの。こんなの初めてで、私……」
 亜季は溢れ出る想いに流されるように、心情を吐露する。
 ずっと「お姉さん」として雪成の側にいたのだ。だから亜季は、雪成のために何かをすることは
あっても、自分の欲や願望のために何かをすることはほとんどなかった。はっきり表に見せる
ことなどありえなかった。
 しかし今の亜季は、確かに自分のしたいことを主張している。
 それはお姉さんではなく、恋人としての立ち位置。
 その主張の内容はかなりアレだったし、亜季自身恥ずかしくて仕方なかったが、抑えることなど
できなかった。
「……だから雪成くんも、もっと……」
 熱で浮かされたような目で、亜季はじっと雪成を見つめた。
 すると、雪成はすくっと立ち上がり、亜季のすぐ隣に寄ってきた。
「……ゆき」
 名を呼ぼうとした亜季の口が、「な」で止まる。
 雪成がしゃがみこむや、亜季の体を抱き締めたからだ。
 力強い抱擁だった。背中に回された両手は、どこか焦るように荒々しく、亜季にしがみついてきた。
 胸が遠慮なく押し付けられる。

221:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:04:35 Li089HEW
「……どう、したの」
 かろうじて、それだけを訊く。
 雪成は小さく呟いた。
「限界だ……」
「え?」
「いくらなんでも反則だろ」
 何が、と問おうとして、その言葉は発せられなかった。
 雪成の唇が亜季の唇を開かせなかったからだ。
「ん─」
 抵抗はしなかった。受け入れたわけではなく、突然のことに体が動かなかっただけだった。
 唇が離れる。温かい感触が消える。
 雪成の目がじっと亜季を見つめてくる。いつもの優しい印象はなく、野生動物みたいだと
亜季は思った。
 そのときになってようやく、自分が雪成に求められていることを理解した。
「ゆ、雪成くん」
「もう止まらないからな」
 雪成のノンストップ宣言に、亜季は顔を真っ赤にしながらもこくりと頷いた。

      ◇   ◇   ◇

 ベッドの上で仰向けになった亜季は、高鳴る鼓動の音を内に聞きながら目の前の相手を見つめた。
 覆い被さるように上から見下ろしてくる幼馴染み。ベッドに着いて体を支える両手は亜季の
肩口近くにあり、まるで格子のようだと亜季は思った。
 しかし嫌悪はない。緊張と高揚が入り混じり、熱っぽくなっていく感覚が少し心地よい。
 雪成の顔が近付く。睫毛が長い。鼻筋が真っ直ぐ通っている。恰好いいとか綺麗とかそういう
感想はなぜか出てこない。
 思ったのは─愛しい。
 それだけで、この状況を受け入れるのには充分だった。
 雪成は亜季の頬に手を添えると、ゆっくりとキスをした。
 さっきのような荒々しいキスではなく、いたわるような優しいキスだった。口唇が柔らかく
亜季を撫でる。
 亜季は一瞬どうしようか迷った。こちらも積極的に応えるべきかどうか。
 しかしその間に雪成の唇が離れる。亜季は「あ……」と声を洩らした。
「……不満か?」
「!」
 顔が熱くなる。でも、それは雪成の勘違いだ。不満とかそんなんじゃ、
 ……本当に勘違いなのだろうか。
 答えを返す間もなく雪成の口がまたくっついてきた。
 さっきよりも深く繋がる感触。海に溶け込むような心地よい安心が広がっていく。
 勘違いではないかもしれない。繋がっていることに、こんなにもほっとするのだから。
 亜季は相手の背中に手を回して、自分から深く求めた。
 雪成の口が細かく動いた。唇に生温かい何かが触れる。
(舌が、)
 亜季の弛緩していた体が一気に強張った。唇を舐め回していたかと思ったら、隙間から舌が
ねじ込むように侵入してくる。
「んんっ……」
 強引に突破され、無理やり口を開けさせられる。だらしなく開いた口から涎が染み出るように
垂れて、頬を伝って落ちていく。
 舌同士が絡み合った。雪成の舌は蛇のようにしつこくまとわりつき、亜季の口内をなぶる。
肉が触れ合った瞬間、亜季はぞくぞくと背中が震えた。
(……こんなに、気持ちいいんだ)
 不快感はまるでない。亜季にとって初めてのキスで、ましてやディープキスなど経験どころか
想像さえろくにしたことがなかったが、しかし痺れるくらいの感触は、決して悪くないものだった。
 それどころか、
(離れたくない─)
 亜季は雪成の体を強く抱き締める。背中のごつごつした肉感が掌を通して伝わってくる。
 絡み合う二つの舌は唾液と熱を交換するように密着し、互いの味を求め合った。擦れる歯が、
顔を撫でる息が、興奮を高めていく。

222:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:08:29 Li089HEW
「んっ」
 不意に雪成の右手が動いた。左胸を触られて思わず声が出る。感じたわけではないが、驚いて。
 雪成の口が名残惜しげに離れた。
「……柔らかい」
 何を言うかと思えば、たったそれだけだった。亜季は拍子抜けする。
「私の胸、そんなに大きくないよ」
「でも揉めるぞ」
「……ひょっとして、小さい方が好きとか」
「お前のならなんでも好きだ」
「……」
 話している間も雪成の手は止まらない。
 左手も同じように動く。両胸を同時に揉まれて、亜季は恥ずかしくなった。
「ゆ、雪成くん……」
「服、脱がすぞ」
 両手が胸から少し離れる。ブラウスのボタンが上から順に外されていき、その下のシャツも
捲り上げられた。抵抗する間もなく、胸を包む下着も上にずらされる。
 亜季は反射的に胸を右腕で隠した。
「見えないぞ」
 不満げに呟かれる。
「ごめんね。いざとなると……ちょっと恥ずかしい」
「さっきも言ったけど、今さらやめないからな」
「……うん」
 右腕をおそるおそる下にどける。
 乳房が露になると、雪成の息を呑む音が聞こえた。
「……どう、かな」
「……」
 雪成は答えない。呆けたようにただ亜季の胸を凝視している。
「いいよ、……触って」
 亜季は心持ち胸を張る。あまりボリュームに自信はないが、雪成が好きと言ってくれるなら
もう気にしない。
 左胸に、次いで右胸に大きな手が降りる。未成熟な果実をもぎ取るかのように、指が膨らみを
しっかりと包み込んだ。
 始めは慎重に。次第にやわやわと大胆に揉まれる。特に気持ちいいわけではないが、なんだか
不思議な気持ちになる。恥ずかしいのもあるが、それ以上に『しょうがないな』という気になる。
「あ……」
 乳首を指先で撫でられる。少しくすぐったい。
「ん……んっ」
 こりこりと摘まれたり、押し潰されたりする。くすぐったさに自然と声が洩れた。
(ちょっと気持ちいいかも……)
 初めての感覚に亜季は戸惑った。
 雪成の顔が降りてくる。胸に、その先っぽに、
「ひうっ」
 左胸を舌でなぞり上げられた。下から真ん中にかけて、唾液を染み込ませるように舌が伝い、
登頂部で止まる。
 生温かい感触が先端を刺激して、亜季は思わず体を震わせた。
 雪成の手は休むことなく両胸を揉んでいる。少しずつ力が入っていくのが亜季にはわかる。
決して乱暴な手つきにはならないが、それでも揉むというより揉みしだくといった方が正しい
くらいには強い。
(雪成くん、本当に私を求めてる)
 緊張、不安、困惑、羞恥、そんなマイナス感情は確かにあるが、求められていると思うと
少しも苦にならなかった。
 右胸から左胸に口が移動する。同時にくすぐったさも左に移る。
「あ……んん……」
 普段なら出ない妙な声が、亜季の口から吐息と共に洩れた。
 それは雪成も同じのようで、荒い息が乳房に強く当たる。
 互いに気が昂っている。亜季にはそれがいいのか悪いのか見当がつかない。

223:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:11:19 Li089HEW
 ただ、
「うわっ」
 雪成が慌てた声を上げた。
 亜季が雪成の頭をおもいきり抱き締めたのだ。
「お、おい、亜季」
「ごめん、でも私っ」
 昂ったまま亜季は力を緩めない。
 愛しい気持ちが止まらない。胸の奥からせり上がってくる想いに、亜季は逆らえない。
「……怖いのか?」
 雪成が心配そうに尋ねてくる。
「違うの、よくわからなくて……」
 怖くはない。むしろ、
「たぶん……ううん、きっと、嬉しいの。求められて、愛されて、あなたのものになれることが
とても嬉しくて、こうやって抱き締められるくらい近くにいることも嬉しい」
「……俺もだよ」
 雪成は亜季の腕を引き離した。
「でも少しだけ間違ってる」
「え?」
 雪成は頭を上げ、真っ直ぐな目で亜季を見つめめきた。
「お前が俺のものになるだけじゃない。俺も、お前のものになるんだ」
「…………うん」
 亜季は雪成の頬を両手で挟むと、そっと口付けた。雪成もそれに応え、二人は静かに目を閉じた。
 浅く添える程度の、しかし互いを支え合うような和らかいキス。
 十秒間の繋がりの後、二人は唇を離した。
「あっ」
 亜季の首筋に雪成が舌を這わせた。
「ん、急に何するの」
「おいしそうだったから」
「ムード考えてよ」
「お前のことだけ考える」
「……もう」
 頚動脈から喉辺りを強く吸われる。痕が残らないかちょっと心配になるが、今度は耳を甘噛み
されてすぐに余裕はなくなった。
「ひゃあ!」
 スカートが捲られた。右手が太股を大胆に撫で回してくる。
「やっ、ああ」
 内腿から尻にかけて揉むように触られる。遠慮のない手つきについ声が出る。
 指が下着の端にかかった。
「っ、」
 するすると脱がされていく。着ているものを剥がされていく度に、どこか心許ない気持ちに
なって、亜季は再び体を強張らせた。
 膝辺りまで下着が下ろされ、下半身が部屋の空気にさらされた。
 そして、
「─んっ!」
 脚の間、一番大事な部分に右手が触れる。指で縦になぞられて、亜季は目をつぶる。
「ちょっと濡れてるな」
 不意に耳元で囁かれて、瞬間的に頭が沸騰した。
「バ、バカぁ!」
「おっと、暴れるなよ?」
 軽く頬に口付けされる。それからまた指が動いた。
 割れ目を優しく撫でられる。他人に許したことのない部位を預けるのはかなり緊張するが、
同時に襲う快感がそれを上回る。
 くちゅ、と微かに水音がした。
(は、恥ずかしい……)
 羞恥と快感が入り混じる中、雪成の指は止まらない。
 ゆっくり慣らすようになぞられる。次第に湿り気が増していくのを自覚する。

224:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:14:05 Li089HEW
 やがて、指が膣の中に侵入した。
「ああっ!」
 亜季の叫びに雪成は眉をしかめる。
「ひょっとして、自分でいじったことないのか?」
「え? な、い、いじるって」
「ないのか。道理で妙に狭いと思った」
 苦笑いする彼氏に、亜季はばつの悪い顔をする。
「やりにくい?」
「なんだそりゃ」
「だって、慣れてる方が楽なんじゃないの?」
「さあ」
 雪成はそっけなく返す。
「はっきり言ってよ」
「知るかよ。お前以外の女なんて知らないんだから、やりにくいも何もあるか」
 亜季は目を丸くした。
「……雪成くんも初めてなの?」
「……悪かったな」
「だ、だって、さっきからあんなに気持ちよくしてくれるからてっきり……あ」
 失言だった。
 雪成が嬉しそうに笑う。
「そっか、気持ちよかったのか」
「や、その、」
「これからもっと気持ちよくしてやる」
 赤面する亜季の耳に口付けると、雪成は右手をゆっくり動かした。
 人差し指が膣内をほぐしていく。入り口から徐々に奥へと潜り込んでいき、内側から肉を
外へと拡げていく。
「ああ……やぁ……」
 亜季は新たな感覚に体を震わせた。
 大事な人に大事なところをいじられている。その事実だけでもたまらないのに、性的な快感が
強烈に脳を揺さぶってくる。
「あんっ、あっ、ああっ、」
 声を抑えることもできない。陰部への刺激に亜季は理性を保てなくなりそうだった。
 雪成は亜季の様子を伺いながら、今度は中指も一緒に入れてきた。
 二本の指は案外すんなりと入った。濡れすぼった秘壺をぐちゅ、ぐちゅ、とかき回されて、
亜季はたまらず叫声を上げた。
「ふぁあっ! あんっ、ゆきなりくん、そんな……ああっ!」
「そんなに喘ぐなよ。抑え利かなくなるだろ」
「そんなこといわれても……はぁんっ」
 亜季は頭を振って堪えようとするが、雪成の容赦ない攻めの前に陥落寸前だった。
 中指の腹が膣内の側面を小刻みに擦り上げてくる。亜季は幼馴染みの指の感触に絶頂を迎えて
しまいそうになる。
 しかし、その寸前で雪成の指が引き抜かれた。
「んんっ……え?」
 突如引いていく波に亜季は戸惑いを隠せない。
 雪成は体をゆっくりと起こした。二人の間に空間ができる。
 数十センチの距離を隔てて、亜季の視界には雪成の上体がはっきりと映っている。
 亜季は消え去った快感に不満の目を向けようとした。しかし雪成がずいぶんと真剣な目を
していたので、途中でやめる。
 いや真剣と言うより、なんだか余裕がないような─
「もう入れたい。いいか?」
 声がどこか焦っているように聞こえる。

225:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:16:51 Li089HEW
 亜季は頷きかけて─首を振った。
「……その前に、雪成くんも服脱いで」
 雪成はきょとんとなる。
「……そういえばまだ着たままだったな」
 素で忘れていたようで、亜季は呆れのため息をつく。それだけ没頭していたということか。
「ちょっと待っててくれ」
 雪成は急いで服を脱いでいく。長袖シャツを捲り上げると、筋肉質な体が姿を現した。
 次いでジーンズも脱ぎ捨てる。ベルトの金属音がカチャカチャと、焦るように鳴り響く。
 雪成が目の前で服を脱ぐなんて小学生のとき以来である。なんだか懐かしいと同時にこそばゆい
嬉しさを亜季は覚えた。
 何でもないことなのかもしれないけど、改めてちゃんと近くにいるんだ、という気がした。
 トランクス一枚になった幼馴染みを、亜季はぼんやり見つめる。
「な、なんだよ」
 雪成の狼狽する様子がなんだかおかしい。
「だって……」
 亜季の目は正面にあるものをしっかり捉えている。雪成の下腹部、トランクスの真ん中の
膨らみをじっと注視している。
「あんまり見つめるなよ」
「雪成くんだってジロジロ見たじゃない」
「……」
 急に恥ずかしくなったのか、雪成はトランクスを脱ぐのを躊躇した。
 亜季は目の前の膨らみに腕を伸ばす。
「あ、亜季!?」
 無視してトランクスをずり下ろす。途中、逞しい突起物に引っ掛かるが、硬直したそれを
うまく外して、亜季は下着を膝下まで脱がした。
 ついにというべきか、現れた男根は亜季の想像以上に大きかった。自分の指よりもずっと長く、太い。
 亜季の視線に照れたのか、雪成は顔をしかめた。
「……」
 亜季は沈黙。
「……何か言えよ」
「……へ? あ、う、うん」
「気持ち悪いか?」
「そんなことないよ。ただ……」
「ただ?」
「……これが私の中に入るんだなって思うと、なんか不思議な感じで」
「……不思議って」
 亜季は照れを隠すようにはにかんだ。
「今から私たち、その、……えっち、するんだよね?」
「……ああ」
 亜季は小さく深呼吸をすると、姿勢を正して改めて雪成に向き直った。
「優しくしてとは言わない。雪成くんのしたいようにして下さい」
 柔らかく亜季は微笑む。
 雪成は微かに眉を寄せた。
「それは、俺のためか?」
「私のためだよ。私の『頼み事』」
「……わかった。じゃあ俺は俺のために、お前をできるだけ優しく抱く」
 亜季は笑みを深めた。
「ホント、ひねくれてるね」
「うるさいな」
「ううん、それが雪成くんだもの。私が知ってる、優しいひねくれものさん」
 そういう人を好きになったのだ。素直じゃないけど、誰よりも亜季を大切に想ってくれる
優しい幼馴染みを。
 抱くぞ、と囁かれ、亜季は仰向けに倒れ込んだ。
 枕元のベッドの引き出しから、雪成はコンドームの箱を取り出す。一つだけ中身を抜き取ると、
袋を破って自身の逸物に装着した。
 その間に亜季は、最後に残ったスカートを脱ぐ。紺色の布地から脚を抜き、ベッドの下に落とす。

226:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:19:59 Li089HEW
 そして、準備を終えた二人は互いに見つめ合った。
「じゃあ行くぞ」
「ん……来て」
 雪成が慎重に腰を沈めてくる。亜季はどくんどくんと激しく鳴る胸の鼓動に、心臓が壊れるん
じゃないかと思った。
 秘部に、彼の逸物が触れた。
「んっ」
 体が固まる。反射的に身を縮めようとする。
 何かが侵入してくる。指よりもずっと大きな異物が、亜季の中に、
「あっ!」
 ずん、と一気に塊が入ってきた。膣口もそうだが、中にひどく響いた。
「いっ、あっ……くうっ」
 体を裂かれるような感覚と言おうか。割れ目から奥までを、無理に広げられている。
 亜季は声を上げない。
 特別我慢する気はなかった。それでも声を抑えたのは、雪成の性格をわかっているからだ。
苦痛の色を濃く見せれば、彼は行為をやめてしまうかもしれない。それだけは絶対に嫌だった。
 ちゃんと、最後まで、
「手……」
 亜季はか細い声で言った。怪訝な顔をする雪成に、今度は幾分はっきりと、
「手、握って……」
 雪成は頷き、指を絡めるように亜季の手を握った。
 確かな感触が届き、亜季はほう、と息をついた。雪成の手はごつごつと固く、亜季のそれよりも
一回り大きい。
 雪成が心配そうな顔でこちらを見つめている。
「まだ……全部、入ってない、よね」
 荒い呼吸を続けながら、亜季は途切れ途切れに言った。
「ああ。半分くらいかな」
「ん。じゃあ、一気に……入れて、いいよ」
「……それで大丈夫なのか? ゆっくり入れた方が、」
「あんまり、長くやられると……そっちの方が、多分きつそう、だから」
「…………わかった。できるだけ早く終わらせる」
 亜季は微笑みと共に頷く。
 緩やかな腰の動きに合わせて、再び鈍痛が下腹部に響いた。
 互いに呼吸を落ち着かせる。亜季は数回の呼吸を重ねてから、ぐっ、と歯を食い縛った。
 その瞬間、一息に奥まで貫かれた。
「うああぁっ!」
 あまり女の子らしくない悲鳴を上げ、亜季は思わず固まった。
 奥がズキズキと痛い。大きなナイフで貫かれたような、未体験の痛みが亜季を襲う。
 息が止まりそうになる中、必死に呼吸を重ねて、亜季は痛みに耐える。
「全部入ったぞ」
「……ん」
 うまく言葉を出せず、亜季は短く答えた。
「痛いか?」
「……ん。……雪成くんは?」
「きつい」
 一言で返される。亜季は不安になった。気持ちよくないのだろうか。
 しかし雪成はすぐに付け加える。
「きつくて、締め付けがすごい。予想以上に気持ちいいな」
「……よかった」
 涙が滲む目を細めて、亜季は笑顔を浮かべた。
 依然として痛みはある。しかし亜季は満たされる思いだった。
 痛みと共に雪成を直接感じられる。それが愛しさを増大させて、とても嬉しくなる。

227:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:25:29 Li089HEW
 雪成はしばらく動かなかった。
「……動かないの?」
 少し痛みに慣れてきた亜季は、ふと訊いてみた。
 それに対して雪成は答えなかった。言葉では。
「きゃうっ」
 不意に乳首を摘まれて、亜季は叫声を上げた。
「な、何するの?」
「お前にも気持ちよくなってもらいたい」
「え……別にいいよ」
「俺が嫌なんだよ。少しは俺にも頑張らせろ」
 雪成は言うと、左手で乳首をいじり回した。
 さらに右手を下に持っていき、亜季の陰部の上端を軽く擦った。
「あんっ!」
 男性に比べたら遥かに小さい、しかし敏感な突起物を触られて、亜季は声を上げる。
 雪成は腰を動かさず、しばらく愛撫に専念した。
「や、あん……ひゃう、ううんっ……ああっ」
 小さな胸を撫でるように揉まれる。陰核をこねるようにいじられる。挿入前の愛撫と同様の
快感が亜季の全身を駆け巡り、亜季は激しく身悶えした。
「ふあ、あぁん! やんっ、やんっ、やぁ、あん、ああっ、あんっ!」
 声が際限なく洩れる。部屋中に響く淫声に混じって、ベッドが軋み始めた。
「あっ……うごいて」
 雪成の腰が少しずつ動く。ゆっくりと腰を引くと、逸物に引っ張られるように膣の中の襞が
激しく擦れた。
 亀頭のえらの縁が肉襞に引っ掛かり、亜季は悶絶する。
 再び男根が奥まで入ってくる。少し前まで未開だった内部を、亀頭の先端で容赦なく蹂躙される。
「んん──っ!」
 緩慢に繰り返される往復に、亜季は悲鳴を上げた。
 痛い。確かに痛いのだが、しかし何か違う感覚が痛みの中に混じっている。
 亜季はその感覚の正体が掴めず、軽く困惑した。
(わけわかんないよぉ……)
 今日一日初めての体験の連続で、亜季の頭は許容量を越えそうだ。
 そんな中もたらされた新たな感覚は、妙に意識を蕩けさせるようで、亜季はひどく陶酔した。
「気持ちいいのか?」
 その言葉に亜季はようやく自覚する。
(そっか……私、感じてるんだ)
 気持ちいい。痛みはまだ強く残っているが、その感覚は小さいながらも明確に存在していた。
 亜季は小さく頷く。
「うん……私、気持ちいい」
 雪成はよかった、と安心の笑みを浮かべた。
「なら、もうちょっと激しく動くぞ」
 腰の動きが速くなる。性器同士の摩擦が一段と激しさを増す。
 亜季は痛みに耐えながら、入り混じる快楽に身を委ねた。
「あぁっ! んん、あっ、あっ、あっ、やんっ、んっ、やぁんっ!」
「ふっ、くうっ」
 雪成の声も微かに響く。亜季の耳に届くそれは、懸命に何かに耐えているようだった。
「悪い、亜季っ。俺もう限界だ」
「あっ……うん、いいよ。あっ、気持ちよく、んっ……なって」
 亜季は雪成の首に両手を回して、強く抱き締めた。
 雪成の腰がさらに速さを増した。膣から漏れ出る愛液が、互いの陰毛を濡らして妖しく輝く。
 二人の腰が激しくぶつかる。ベッドは壊れそうな程に軋み、スプリングが大きく跳ねる。
 亜季はしばらく後に到るであろう幼馴染みの絶頂を、拡散しそうな意識の中でひたすらに待った。

228:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:29:24 Li089HEW
 そして、
「あっ、やっ、やああぁ──っ!」
「ううっ」
 雪成は微かに呻くと、腰の動きを一気に落とした。
 膣内で暴れていた男根が、小さな震えと共におとなしくなる。
 亜季は甲高い声を収めると、直後に襲ってきた倦怠感に大きく息を吐いた。
「亜季……」
 雪成の力ない声が耳を打つ。
 亜季はろくに返事もできなかったが、なんとか雪成の顔を引き寄せる。
「雪成くん……」
 どちらからともなく、二人は唇を重ねた。
 幼馴染みの温もりを感じながら、このままずっと抱き締めていたいな、と亜季は思った。

      ◇   ◇   ◇

 亜季が目を覚ましたのは夕方頃だった。
 外は依然として雨が降っている。静かな雨音が、疲れた体に染み込むような気がした。
 隣には幼馴染みの寝顔がある。
 穏やかな寝息を立てながら、雪成は眠っている。
 寝顔を見ながら、亜季は小さく息をついた。
 下腹部にはまだ鈍痛が残っている。
 しちゃったんだ、と改めて亜季は行為を振り返った。
 ちゃんと最後までできた。めちゃくちゃ痛かったが、気持ちよくもあった。最後の方は軽く
達してしまった。
「……」
 嬉しさのあまり、笑いが込み上げてくる。にやけるのを止められない。
 さらに嬉しいことに、これはまだ最初の一回目だということだ。これから何度もこういうことが
できるのだ。信じられないくらい嬉しい。
 痛みさえなければ、今すぐにでもまたしたいと思う。
(ああ……)
 自然とそう考えていることに、亜季は驚いた。同時にそれを嬉しく思った。
 最初は雪成の本当の彼女になるためにという意識が強くあった。それは、雪成のものにして
ほしいという面が大きかったためだ。
 しかし今は少し違う。雪成を自分のものにしたいと強く思っている。
 雪成は言った。亜季は雪成のものになるのだと。そして、雪成は亜季のものになるのだと。
 自分達にはそのスタンスが一番合っていると思う。
 ずっと長い間、並んで歩いてきた幼馴染みなのだから。
(ならあと一つ、直さなきゃいけないことがあるかな)
 一つだけ、ずっとやりたかったことがあるのだ。亜季は心の中でそのイメージを描く。
 しばらくして、雪成が微かに身じろぎをした。
 亜季はそれを見て身構える。
 やがて亜季は、ぼんやりと目を覚ました幼馴染みに向かって、穏やかに微笑んで言った。

「おはよう、『雪成』」

229:かおるさとー ◆F7/9W.nqNY
08/04/24 07:32:47 Li089HEW
以上で投下終了です。ぴったり10レスで収まったことにびっくりしてます
それではまた次の機会に

230:名無しさん@ピンキー
08/04/24 07:52:34 xH/DXOKx
>>229
おいおいおいおい!
朝っぱらから何だよ!
テラGJじゃねぇか!
もう学校行けねーよw

231:名無しさん@ピンキー
08/04/24 17:20:30 R4eqv0cJ
某スレでもファンですた
流石です
GJ!

232:名無しさん@ピンキー
08/04/24 19:30:32 5hhfvlXc
>>229
グレート!いい話だぜ!

233:名無しさん@ピンキー
08/04/25 00:52:36 yXfyoB1W
GJ!
自分も某スレからのファンです。
初々しさが伝わってきて、ニヤニヤ止まりません!

234:名無しさん@ピンキー
08/04/25 23:57:03 maYE2wYB
gj!

某スレっていうか、かおるさとー氏がSS投下してるスレ一体幾つあるんだよwww
俺が知ってるだけで3つ以上あるww

235:名無しさん@ピンキー
08/04/29 11:46:13 QhSPSeKy


236:名無しさん@ピンキー
08/04/29 20:06:38 zPdJO8X8


237:名無しさん@ピンキー
08/04/29 21:01:44 26rdA7a8


238:名無しさん@ピンキー
08/04/29 22:41:07 N9/+iFKJ


239:名無しさん@ピンキー
08/04/29 22:45:17 26rdA7a8
あまぁぁぁあああああああい!!!

240:名無しさん@ピンキー
08/04/29 23:17:12 FucDnNhR
ワロタww

241:名無しさん@ピンキー
08/05/01 20:07:49 uTxgY9wf
「このほしがきあまぁぁぁああああい!」
 そう言って笑顔を見せる隣家の女の子。
「だろー?」
 ふふん、と誇らしげに胸を張る俺。
「じーちゃんが毎年送ってくれるんだぜ!いいだろー」
「いーなぁ・・・。ねぇ、もいっこ頂戴?」
「えー、ダメだよ!さっきのは特別にあげたんだ!」
「けちー」
 頬を膨らまし、ジトっとした目で抗議され一瞬たじろいでしまうが、
「ダメなものはダメ!家族の分しかもうないの!」
 本当のことを言って諦めて貰うことにした。
「えー・・・。でも、あ、そっか」
 残念そうだった表情が一転、何か得心したような顔になると
「じゃあ、お嫁さんになれば好きなだけ食べられるんだね!」



「あなた、お義父さんがこんなに」
 妻が俺に実家から届いた荷物を見せてくれる。
「親父も毎年よく送ってくるよなー」
 そろそろ来るころだと思っていたが、そのまめな所に思わず苦笑してしまう。
 今度礼に孫を連れて帰るか。と思っていると妻は早速そのうちの一つを味見していた。
「お前、本当にそれ好きだなぁ」
 少し呆れて言う。毎回俺の倍ぐらい食べるからだ。
「いいじゃない。あの時食べてから大好物になっちゃったんだもの」
 美味かったのだろう。最高の笑顔で答えられた。
「食べさせた俺に感謝してほしいね」
「あら、あなたが私に悪戯して泣かせちゃったからくれたんじゃなかった?」
「・・・やなこと覚えてるなぁ」
 妻はふふっと笑ってから、それに、と付け加える。
「あなたがくれたから余計に美味しかったのよ。」
照れたように言うのは、もちろん嫁になる!と干し柿目当てで言った女の子である。

勢いだけで書いた。反省はしていない。

242:名無しさん@ピンキー
08/05/01 21:27:25 ULqbP0St
>>241
ちょw だがGJ!

243:名無しさん@ピンキー
08/05/01 21:29:26 qiMSEcPD
いいなw

244:名無しさん@ピンキー
08/05/01 23:06:52 r0MuTjhR
ちょっと干し柿買ってくる。

245:湯泉
08/05/04 20:16:00 BefZfrC9
言い訳はすまい…ちょっと諸々の事情で二ヶ月程遅れたが投下させて頂く…!

246:You is me
08/05/04 20:18:35 BefZfrC9
 あたしは最近、いつも有頂天だった。理由は簡単。長年の初恋が……叶っちゃったからで。
 あ、だめ。自然に顔がにやけてきちゃう。あーもう、こんなことしてないであしたの服装をさっさと決めて
寝なきゃいけないのに。
 明日は休日。それで女の子がおめかしする理由は? 答えはひとつ。好きな男の子と出掛ける、つまりは
デートだ。しかも、初デート。初。はじめて。思わず脳内で明日のデートのシミュレートを始めてしまう。
 手を繋いで貰って、ちゅーもいっぱいして貰って、もたれかかったりもしちゃって、色んなとこ回って、ご飯も
雰囲気のいいとこで食べて、ちょっとぎゅーっ、てしてもらっちゃたりなんかして……それで、それで、もちろん最後は―
 最後は、その……当然……きゃー!
「へ……へくしゅ!」
 なーんてバカなことを考えてたらくしゃみをひとつ。時計を見ると既に午前一時。流石に寝なきゃ……
 よしと気合いの入っている服、アクセサリーを決め、念のために下着もお気に入りの物を選択、布団に潜った。
 明日―じゃないや、今日という日が良い日でありますように……
 そして、今のあたしはとても憂鬱だった。
「38度5分」
「うう……」
 体温計をもったゆーちゃんがやれやれという表情であたしを見た。
「デートは中止だな。養生しろ」
 それについて抗議の声をあげようとするが、力が上手く入らなかった。あたしは風邪を引いて、熱を出し、
ベッドで寝込んでいた。頭ががんがん痛む。寒気がする。咳が出る。喉も痛い。


247:You is me
08/05/04 20:20:52 BefZfrC9
 朝、起きたあたしはもうベッドから抜け出せないほどにしんどかった。時間になっても現れないのを不審に
思ったゆーちゃんに発見され―今に至る。
「ほれ、こいつでも貼っとけ」
 ぴた、と額にひんやりした感触。市販の熱冷ましシートだ。
 あ、きもちい…
「薬、飲んだか?」
 首を横に振る。
「じゃあ、今から薬と、あと色々買ってきてやるから、大人しくしてろ」
 ゆーちゃんがそう言って、ぱたんと扉が閉められた。足音が遠ざかっていって、玄関の扉が閉まる音がして、
門の閉まる音がした。
 失敗、しちゃったなぁ……あーあ。
 しんどいせいか、熱に浮かされているせいか、細かいことが脳裏に浮かんでは消える。
 その中で、あたしは昔も同じ様なことがあったのを思い出していた。
 ……いつぐらいだったか、あたしが同じ様に熱だして、同じ様にお母さんもお父さんも仕事が忙しくて、でも、
やっぱりゆーちゃんがずっと傍にいてくれて。
 あの頃くらいかな、ゆーちゃんを本当に好きになったのは。
 恋を自覚するのは今から考えると早過ぎかなぁ……でも、仕方ないよね。ゆーちゃん、凄く優しいんだもん。
女の子なら放っておかないよ。ゆーちゃんは気付いてないみたいだけど、女子の間では評判も良いんだよ? 

248:You is me
08/05/04 20:22:55 BefZfrC9
 風邪の寒気なのか、そのもしもを想像してなのか、寒気が走る。
 もし、ゆーちゃんがあたしじゃない女の子を好きになってたら―
 息が詰まるほどの恐怖感。嫌だ。そんなの嫌だ。絶対に嫌だ。胸が苦しい。
「本当に、あの日」
 勇気を出して良かった。
 心から思う。
『一日中、ゆーちゃんとちゅーしてたい』
 あの瞬間から世界がぐるりと変わった。夢みたいに。
「…-…おい」
 今がずっと続いて……
「おい、みー」
 いつの間にか寝ていてしまったみたいだった。声に気付いて目を開けると、ゆーちゃんが横に立っていた。
「飯、食えるか?」
「う、ん」
 掠れた声が喉から漏れる。
「首を振るだけでいいから大人しくしてろって」
 ゆーちゃんが苦笑しながら言った。ぽんぽんとあたしの頭を軽く叩く。
 たったそれだけで妙に気分が落ち着いてしまうあたしは本当にゆーちゃんがすきなんだな、と思う。
「すぐ作るから。あと、これ買ってきたから飲めよ」


249:You is me
08/05/04 20:26:36 BefZfrC9
 取り出されたのはスポーツドリンク。それをグラスに注いであたしによこしてくれる。ちょっとだけ体を起こして
ゆっくりとほんのり甘い液体を飲み干した。喉がカラカラだったからかとてもおいしい。
 ゆーちゃんはそんなあたしを見て、満足そうに頷いて笑って部屋を出ていった。
「あ、はは」
 思わず笑い声。あたし、結構おかしいな。ゆーちゃんの笑顔を見ただけで少し幸せな気分になれるだなんて。
 しばらくしてゆーちゃんが持ってきたのはおかゆ。具はとき卵だけ。ゆーちゃんに食べさせて貰った。具体的には
ふーふー、あーん、の繰り返し。風邪で苦しいのに顔が笑顔になってしまい、ゆーちゃんに「本当は大丈夫じゃ
ないのか?」と疑われる。だって仕方ないじゃない。その後、薬を飲んだ。「口移しで」と言ったら無言で頭を軽く叩かれた。
 小一時間くらい経過すると、薬の効果か少し気分が楽になった。すると、おもむろにゆーちゃんが袋からある物を
取り出した。
「あと、デザートな」
「あ、アイスクリーム! しかもちょっと高いやつ」
「流石にこれは自分で食べるだろ? ほれ、スプーン」
「やだ」
「……は?」
「食べさせて」
「……まぁ、いいけどさ」
 釈然としない表情のゆーちゃん。スプーンでアイスをすくって―あたしがそれを止めて言った。
「口移し」


250:You is me
08/05/04 20:27:56 BefZfrC9
「馬鹿じゃねぇのかこいつ。……あ、しまった。つい心の声が」
「バカ~?」
「いや、まぁ、うん、その、なんだ。あ、口移しで食べたいんだったな。喜んでさせて頂きますとも。わーい、うれしいなー」
 言葉の抑揚の無さが気になったけど、ちゃんとしてくれるようなのでベッドに上半身を起こしたまま、目を閉じた。
いつものように胸のざわめきが激しくなる。
 そして、ゆーちゃんの唇があたしの唇と接触した。


251:湯泉
08/05/04 20:29:37 BefZfrC9
とりあえず、今回はここまで。
続きは今日か明日か明後日には絶対に投下するのでよしなに。

自分で言っておいてメチャメチャ遅れてごめんなさい。

252:名無しさん@ピンキー
08/05/04 20:46:07 q+8IY1YY
おお、待ってたよ湯泉……!
甘いなぁ畜生! 何で俺はお持ち帰りの激辛カレーなんか食ってるのかなぁ!

253:名無しさん@ピンキー
08/05/04 20:56:31 umhDyq8D
看病イベントキタ━━(゚∀゚)━━!!!!
相変わらずラブラブな二人ですな。ニヤニヤしっぱなしですわw

254:名無しさん@ピンキー
08/05/04 21:53:00 ASBTOmW9
>>251
口移しなんかしたせいで、風邪をうつされるんですね?わかります。

255:湯泉
08/05/04 21:55:19 BefZfrC9
ちょっとだけおまけ(書いといて忘れてた)
>>247の八行目から分岐



「けほっ、ゆーちゃん、薬なら確か救急箱の中に、あるよ……」
「そうか、まぁ、でも、他にも買うものあるから出かけてくらぁ」
(中略)
「……なぁ、みー、救急箱に薬あることはあったけどさ」
「?」
「これ……座薬だぞ?」

省略されました…全てを読むにはここをクリックしてください。



流石にジャンルが違ってきそうだし、かなり好みが分かれそうなので省略させて頂きました。
実はオシリスキー(スカトロ的な意味合いではない)なんだよォォォォォごめんなさいごめんなさいごめんなs

256:名無しさん@ピンキー
08/05/04 23:02:18 3LeWSTJb
クリック出来ないぞー。訴えてやるー!

まあなんだ超GJ

257:名無しさん@ピンキー
08/05/05 11:18:07 XCLuo7oy
壊れんばかりにクリックしたのに展開されない(´・ω・`)
とはいえGoodJob

258:湯泉
08/05/05 18:01:35 k1+5QGLt
なんとかあがったぜ…他に投下する人がいなければ二分後より投下する…!

259:You is me
08/05/05 18:04:15 k1+5QGLt
 至って普通の唇の感触。それから、ゆーちゃんの冷たい舌があたしの口腔内に入ってきた。
「―っ!」
 声が出た。互いの舌のさきっちょがくるりと絡まる。ゆーちゃんの口に一回入って少し溶けたバニラアイスの味が、
口に広がる。顎がだるくなるぐらいの甘さ。口腔内に溜まったアイスと二人の唾液を音を立てて飲み込んだ。
 やがて距離が離れた。離れる時に唾液の糸があたしとゆーちゃんの間に出来た。あたしはそれがなんだか
途轍もなくいやらしい光景に感じた。
 うわ……なんか、ゆーちゃんの顔が見れない。なんだろう、何か……胸がむずがゆい。
 ごく、と息を飲む音が聞こえた。でも、それはあたしが立てた音じゃない。まさか、と思って、そのむずがゆさも
忘れて顔を上げた。目が合った瞬間、ゆーちゃんが言った。
「……まだあるけど、どうする?」
 そう、食べたアイスはまだほんのひとくちだけ。
「残すのはもったいない……よ」
 それだけで確認は終わった。アイスを含んで飛びつくように荒っぽく口付けを交わした。ゆーちゃんの背中に両手を
回して服をきつく握り締めた。全身に震えが走る。熱のせいなのかな、なんて、解ってるのにわざと勘違いして見たり。
 最初はゆーちゃんがあたしに口移しする一方だったけど、何回かしてから、ゆーちゃんがあたしにくれたアイスを
もう一度、あたしがゆーちゃんの口に送り返すような事もし始めた。
 あたし―いや、あたしとゆーちゃんっておかしいのかな……? ううん、きっとおかしいんだろうなぁ……だって、
風邪で苦しいはずなのに口のまわりをべたべたにしながらアイスの食べさせあいっこしてるなんて、どう見ても―
どうみても。

260:湯泉
08/05/05 18:04:55 k1+5QGLt
抜けてた。>>259>>250からの続きです。

261:You is me
08/05/05 18:07:08 k1+5QGLt
「ん、く、ふぅっ、はぁっ、ね、ゆーちゃん……?」
「……ん?」
「あたしね、ゆーちゃんが恋人でよかった」
「……なんで?」
「……だって、あたしもゆーちゃんも同じくらいすごいおかしいから……あたしたちはあたしたちじゃなきゃ恋なんて
出来ないと思う」
 ゆーちゃんは呆気に取られた表情をした後、笑顔であたしの頭を二回、軽く叩いた。
「……そうだな、俺はみーに染められちまったな」
「……その言い方じゃあ、あたしは最初からおかしかったみたいな言い方なんだけど」
「違うのか?」
「だ、だって、あたしは―」
 幼稚園の頃からゆーちゃんに対してひたすらにちゅーをせびっていた自分が頭に思い浮かんだ。
「あたしは……だって」
「うん?」
 あたしは思い切って言った。
「だって、ゆーちゃんがすきなんだもん……ずっとそうで、ずっとずっとああしたい、こうしたい、って思ってて、
それで今、やっと夢が叶って、こんな風になっちゃったら、もう、ガマンなんてできないよぅ……」
「……そう、なのか」
「……うん」



262:You is me
08/05/05 18:09:21 k1+5QGLt
 そして部屋に広がる微妙な空気。言ったあたしだけじゃなく、何故かゆーちゃんも恥ずかしそうにしている。
二人っきりの部屋で顔を真っ赤にした二人が横目でチラチラ見るというわけのわからない状況が展開される。
 は、はずかしーっ! 言わなきゃよかったー!
 心の中に手足をバタバタさせて悶えてる自分が描かれるくらい恥ずかしい。
「ま、まぁ、あー、そうだ。残ってるアイスを全部食べようぜ」
 照れ隠しとはっきりわかるぐらいゆーちゃんがどもりながら言う。あたしもそれは指摘しない。
「えっと……口移しで?」
「いや、もうやめとこ……普通に」
 確かに今からもう一回やると行き着くとこまでいっちゃいそうだから、普通が良さそうだった。あたしは頷いた。
 本当の事言うと……あたしはまだしたいし、やっちゃってもいいんだけど、まだ体調が悪いから仕方ないよね。
うん、仕方ない仕方ない。
 そんなことを思いながら、あたしはゆーちゃんがスプーンで差し出したアイスを頬張った。
 ……またしたいな。

 なんて馬鹿な事をやったせいか、一度ちょっと下がった熱がまた上がった。その間、ゆーちゃんはずっと傍に
いてくれた。励ましたり、冗談言ったり、手を握ってくれたり。……せびったらまたちゅーもしてくれちゃったり。
「みー……何ニヤニヤしてんだ?」
 ちょっと用で台所に降りて、戻ってきたゆーちゃんに言われた。あたしはちょっと元気になったのも手伝って、
ついいたずらの様なことを言った。
「すきな人が横にいてくれるって幸せだなー、って思ってた」
 あたしの言葉を聞いたゆーちゃんは顔を赤くして顔を手で押さえた。

263:You is me
08/05/05 18:11:23 k1+5QGLt
「―っく、な、なんでそういう事を突然言うかね、このお嬢さんは」
「えへ、ごめーん」
 舌を出しながら謝った。九割くらいは本気だけど。
「……まぁいいや。それより汗かいたろ? お湯持ってきたから体拭けよ。着替えもしといたらいい」
「―え」
 ゆーちゃんの言葉にあたしは固まった。そ、それって……?
「どうした、みー?」
「え、あ!! そ、そっか、そうだよね、ごめん!」
 あたしを不思議そうに見詰めたゆーちゃんを見て、自分の盛大な勘違いに気付いた。うわぁ、あたしってほんとに……
「……どうゆうことだよ?」
「あ、う……その……ゆ、ゆーちゃんがあたしの体を拭いてくれて、着替えさせてくれるのかな、って思っちゃった、り……」
「はぁ!? 何をどうしたらそう―」
「だ、だからごめん! 今のナシ! 忘れて!」
 うう、最近のあたしって考えがいつもこんな方向にばっかり行ってる……女の子としてどうなの、それって。
 体は自分で拭くことにした。もちろん、ゆーちゃんは外に出てもらってだ。流石に、ずっとあのむずがゆい空気に
浸っていると……汗をかいてるんだか拭いてるんだか。
 ゆっくりやっているとなんだかまた騒動が起きそうな気がしたので、さっと終わらせよう……
 ぱっぱと拭いてさっさと着替える。ショーツの一部が汗以外の液体で濡れてるのを今更確認して頭を抱えたくなりながら。
あたしって……感じやすいのかなぁ……?

264:You is me
08/05/05 18:13:31 k1+5QGLt
 それからはまた午前中と同じ。ベッドで寝ているあたしの横にゆーちゃんがずっといてくれる。あたしが寂しく
ならないように。
「ね、ゆーちゃん」
「んー?」
「なんでもなーい」
 あたしが嬉しそうに言ったのを見て、ゆーちゃんはあたしの頭を軽く叩いて言った。
「ほら、バカやってないで寝とけよ」
 ……ゆーちゃん、そんな優しい顔で言っても説得力無いよ?
「ったく。もう元気じゃないのか?」
 こつんと額が合わさった。吐息がかかってくすぐったい。なんで体温を感じるだけでこんなにドキドキするんだろう……
ゆーちゃんはそんな事に気付かず「まだちょっと熱いかな」と言っている。
 相変わらずだなぁ、と思う。だって、もしゆーちゃんがそうゆうことに敏感な人なら、もっと前にあたしたちは今みたいな
関係になってたかもしれないから。いや、それなら他の可能性もあったかもしれない。実は友達とかからゆーちゃんを
紹介して、と頼まれたのは一度や二度じゃないし、手紙とかだって……と、もうやめよう。そんな可能性はきっと
無くなった―はず。
「みー?」
「ん、え、何?」
「あー、いや、なんかみーが寂しそうに見えた気がして……勘違いかな」
 おかしいな、とゆーちゃんが頭を掻きながら言った。

265:You is me
08/05/05 18:16:53 k1+5QGLt
「……あは」
 思わず笑いが漏れた。知ってた事を再確認できて嬉しかった。
「おいおい、今度は何だ」
「ううん、ゆーちゃんってそうだったなぁ、って」
「……意味がわからん」
 そう、ゆーちゃんは鈍感かもしれない。でも、あたしが困ってるときはいつだって傍にいてくれた。いつだってあたしに
元気をくれる。いつだって、ただ、あるがままに、そこに、ゆーちゃんは。
「ね、ゆーちゃん、今日はごめんね。デート駄目になって迷惑かけちゃって」
 ゆーちゃんはその言葉を聞いて―
「あだっ」
 あたしにデコピンをしてきた。
「な、何するの~?」
「馬鹿、これが俺とみーが逆の状況だったら、みーは迷惑に思うか?」
「……思わないけど」
「こうゆう時の言う言葉は逆だろ?」
「ありがとう……」
「よろしい」
 ゆーちゃんが笑顔で頷いた。
 あたしはその笑顔を見て、この人が好きで、この人があたしを好きで―幼馴染で、本当によかったと思っていた。
 ね、ゆーちゃん、あたし、ほんとにあなたの事―だいすきだよ。

266:湯泉
08/05/05 18:18:55 k1+5QGLt
とゆうわけで終り。

次はまた投下するの凄い空くこと確定です。ごめんなさいぃぃぃ。
下手したら二ヶ月程度空きます。また覚えていていただけたら幸いです。
では、またお会いする日を心待ちにしています。


267:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:18:22 dQ7txHIQ
空いても良質な物語が提供できれば何も問題はないぜ。書けるだけでも羨ましい。
てなわけでGJ!

268:名無しさん@ピンキー
08/05/05 20:39:36 Z0C/GfBW
悔しくなんかないぞ、今俺は妹からもらったチョコレートを食っている……!
く、悔しくなんか……orz イイ サクヒン デス

269:名無しさん@ピンキー
08/05/06 00:48:18 MICdrO8o
羨ましくなんかないぞ、今俺は>>268を見て自分の人生を振り返って絶望している……!
う、羨ましくなんか……orz

湯泉の旦那GJ!どんなに間が空いても覚えて待ってます。

270:名無しさん@ピンキー
08/05/06 08:53:02 tEYqAYez
幼なじみほしー!

271:名無しさん@ピンキー
08/05/06 09:01:39 Z6aHjSPu
幼馴染って、なんでいないんだろうなぁ…

と、幼年時代に幼馴染成立フラグをバッキバキにへし折った俺が言ってみるorz
うわぁぁぁぁん

272:名無しさん@ピンキー
08/05/06 10:28:33 luH3Vbdy
俺はあと二ヶ月全裸で正座していないといけないのか・・・

俺の両親とあちらの母親が同じ職場で、俺の母親とあちらの父親が従兄弟で、親の職場の託児所時代から約20年
の付き合いでそこそこ顔もいい幼なじみがいるが、その約20年の間特に何にもない。
このスレ見てるとすごい損した気分になる。

273:名無しさん@ピンキー
08/05/06 13:56:49 j+5rtyY3
特に何もないだけで接点ないんじゃないんだろ?

諦めたら、そこで試合s(ry

274:名無しさん@ピンキー
08/05/06 19:24:37 EafIZolh
幼稚園、小学校、中学校(田舎なんで全部一緒)の同窓会にて

幼馴染A『ねぇ、私と付き合ったりする気ない?』

俺『へ?ずっと仲の良い姉弟みたいなもんだと思ってたからそんな気は起きないなぁwww』

幼馴染A『酷い事言うね(苦笑)んじゃ、三十路までお互い独身だったら貰ってよ』

俺『構わんが、俺25までには結婚するつもりなんで期待すんなよー』

幼馴染A『人生そんなに上手く行きますかねw?』

幼馴染フラグを余裕でブチ壊す俺

何故なら俺は幼稚園の頃から幼馴染Bの事が好きなんだぁぁぁぁぁ

ちなみに幼馴染Bは酔っ払って『〇〇君の事ずっと好きだったんだ~』とかデカい声で言ってますた
(´・ω・`)

275:名無しさん@ピンキー
08/05/06 19:28:37 V56Xjkuy
>>271>>274
リアル幼馴染なんてそんなもんだよね……


276:名無しさん@ピンキー
08/05/06 19:30:14 V56Xjkuy
間違えた。スマソ

>>271 ×

>>272 ○

277:名無しさん@ピンキー
08/05/06 20:02:13 EafIZolh
>>275
リアル幼馴染なんてそんなもんさね

いっそ幼馴染Bに告白してフラレて禁止委員になっちまおうかなぁ・・・

278:名無しさん@ピンキー
08/05/06 20:29:49 luH3Vbdy
>>274
俺も田舎だから小学校中学校同じで一学年一クラスだった。


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