ちりとてちんでエロパロ 第三席at EROPARO
ちりとてちんでエロパロ 第三席 - 暇つぶし2ch300:名無しさん@ピンキー
08/04/07 13:44:13 3vRvZXVJ
ある!

301:275
08/04/07 22:21:28 rAflz6GK
GJ下さった方、ありがとうございました。
頭の中であるイメージを、文字に起こすって難しいですね。
特に官能シーン(汗)。映像はあるのに、文章の短いこと。

続き考えてあるんで、また投下させて頂きます。


>>277 エロなしなら一応あり。

302:名無しさん@ピンキー
08/04/07 22:38:31 uYjzAv8w
>>297
自分は、初めて聞いたのが「食べ物粗末にしちゃいけません!」的なヤツだったんで、エロというより下世話なイメージが強いんだが…>バレ噺
普通に艶っぽい噺も有るんだろうが…

303:名無しさん@ピンキー
08/04/07 22:51:00 rDqPgKlE
>>277
自分も持ってない。

304:283
08/04/07 23:20:48 sk6YJUH+
GJ感謝です!
一気書きのことで、誤字ありますねすみません。
>>284 ラストから7行目 ためたっとるねん?→ためらっとるねん?
>>290 冒頭カギカッコ忘れ。
そんなんなのに読んで頂いてありがたや。

>>295
本当にすみません。>>264さん見た後一気書きしたので、>>278には
投稿直前まで気づかんかって。
キャラ違うからまあえっかと思ったんですが、ネタ丸被りとは申し訳ないです…
でも自分の全くエロくないんで、もしお嫌でなければエロい鼻毛バージョン
痴漢電車、お待ちしております。

305:名無しさん@ピンキー
08/04/07 23:29:43 sk6YJUH+
>>295
あ、一応思いついたのを。

内弟子修行明けてすぐ、TVに出始めた若狭にはあれよあれよという間に
熱狂的なファンが…。のみならずストーカー行為に及ぶ不埒者も現れる始末。
師匠や兄弟子の目の届かないテレビ局で、若狭に魔の手がせまる!

みたいな系はいかがでしょ?テレビ局なんで鼻毛はからめやすい?
罪滅ぼしにもなりませんね。連投すんませんでした。

306:275
08/04/08 01:08:49 /gxtFHil
>>265-274の続きです。

本編拡大解釈、最終回まで(ちょっと後日談)。
基本的に四草×若狭、かつ草々→志保前提の草々×若狭が少々。
多分、前作よりは官能的。

本編ラストシーンに感動した方は、読まない方がいいです。

307:空中楼閣  1 秘密
08/04/08 01:11:51 /gxtFHil
常打ち小屋建設を巡って、一門の中で意見が割れてしまった。
それ自体は、仕方がない。
自分だって今は駄目だと考えているのだから。
しかし……
「若狭」
草原は妹弟子に声をかけた。
「……えっと……草々とは、どないなんや」
聞かれて、喜代美は首を傾げる。
「いや、ちょっと気になったんや。
 前のお前やったら、絶対に草々の意見に賛成したやろ。
 干される言うのかて、小草々の心配ばっかりしとったし。
 そやから、上手く行ってんのかいな、思てな」
「え? そりゃ……私はおかみさんなんやでぇ」
喜代美は、草原の目を見た。
「草々兄さんの気持ちはわかるんですけど、いろんなこと考えんならんし」
「そうか」
優しい長兄は、にっこりと微笑んだ。
「大人になったな、若狭。この調子で、草々のこと頼むで」
はい、と素直な返事をして、喜代美は草原を送り出す。
兄弟子の姿が見えなくなると、小さな小さな溜め息をついた。
そういえば……うっかりしていた、と思う。
感情の赴くままに、感嘆してしまった。
もしも、胸の中の秘密を知ったなら……草原は、決して自分を許さないだろう。

308:空中楼閣  2 裏側
08/04/08 01:12:45 /gxtFHil
最近、喜代美は時折四草の部屋を訪ねる。
表向きの理由は、男所帯の四草と小草若のために、妹弟子として料理するため。
「すまんな、若狭。ほな、俺バイト行くわ」
小草若は、そ知らぬ顔で部屋を後にする。
「……また脅しに屈して、のこのこと」
後に残った四草は、射抜くような目で若狭を見る。
続いて、腕を掴まれて引き寄せられる。
「この部屋でのお前の様子……兄さんらは、信じられんやろな」
ゆっくりと、四草の指が若狭の体をなぞる。
喜代美の丸い唇から、息が漏れた。
「兄さんらにバラされとなかったら……言う通りにせえ」
この部屋に来る裏の理由は、四草に関係を迫られ、されるがままになったと、
草々達に黙っている代わりに、と何度も関係を強要されているから。
しかし、それですら真実ではない。
喜代美もまた、四草を求めているのだから。

309:空中楼閣  3 脅迫
08/04/08 01:13:22 /gxtFHil
初めて関係を持った数日後、草々の留守に訪ねて来た四草は、耳元で囁いた。
「こないだの様子……誰にも言われとないやろ」
喜代美は、四草の意図がわからない。
忘れるつもりでいた。
自分を突き放したのは、四草の方だったのだから。
「言われとなかったら……また俺の部屋に来い」
喜代美の目が見開かれる。
それを見て、四草は薄っすらと笑みを浮かべた。
「わからへんか。脅してんのや。
 犯されたの、バラされとなかったら、これからも部屋に来い」
「四草兄さん……」
「ええな」
言うだけ言うと、四草は立ち上がって帰ってしまった。
(またや……)
喜代美は悲しくなる。
四草は、決意してしまったのだ。
自分達の関係を続ける代わりに、全ての罪は自分が引き受けると。
悪役を演じることを厭わない四草の姿は、愛しくもあり、
見ていて胸が締め付けられるものでもあった。

310:空中楼閣  4 虚像
08/04/08 01:13:58 /gxtFHil
それでも、四草のために何の解決策も浮かばぬまま、月日は流れた。
もし、草々が昔のように怒鳴ることがあったら、すぐに家を飛び出しただろう。
しかし、草々は、信じがたいほどに穏やかになっていた。
理由は簡単だった。
草々の理想の女性像である「おかみさん」の姿に、喜代美は年々近付いていた。
どうやら、それは日常の言動だけではなく。
「ほんまに……おかみさんみたいやな……」
ある日、布団の中で、草々は呟いた。
愛しげに喜代美の髪を撫でながら微笑んで言う。
「今のお前は、師匠といはった時のおかみさんそっくりや……」
昔は、草々の口から「おかみさん」が漏れるたびに悲しかった。
今は、何も感じない。
だって、「おかみさん似の若狭」ではない自分になれる場所があるのだから。
草々の心が、草若夫妻の営みを覗き見していた思春期のままであることには、
何の苦痛も感じなかった。
「……若狭……『師匠』て呼んでくれへんか」
ただ、この要求だけは、大変だった。
うっかりすると、今、愛しい人の名を呼びそうになってしまうから。
「し……しょ……う」
喜代美の小さな声に、草々は、若き日の志保を想像した。
いつか、自分が破門になったとき、この妹弟子が探しに来てくれた日のこと。
振り返った喜代美が、あまりにも志保を思わせ、心臓が高鳴ったのを思い出す。
いざ結婚してみると、志保と掛け離れた部分もあって気落ちしたが、
歳月を重ねると、あのときの自分の見立ては間違っていなかった……。
草々は心地よく喜代美を胸に抱いた。
最後の最後では、喜代美が自分を拒んでいるのに気付かないまま。

311:空中楼閣  5 決心
08/04/08 01:14:42 /gxtFHil
そんな日々に終止符が打たれたのは、常打ち小屋の完成も間近の日だった。
自分の中に宿った命に、喜代美は戸惑うばかりだった。
四草もまた、動揺していた。
自分の子であって欲しくもあり、またそうではないことを願った。
だが、喜代美の悪阻が収まるまで、糸子が大阪にいたこともあり、
ゆっくりと話をする機会はないままだった。

ひぐらし亭オープンからしばらくして、喜代美の具合が安定してきた。
草々も安心して地方公演に出かけるようになった。
その留守に合わせ、夜の公演も引けた後に、四草は喜代美を訪ねた。
「……四草兄さんの子供です」
喜代美は、確信を持って答えた。
四草は複雑な気分になる。
「やっぱり、血は争えん言うことなんやな。
 親と同じこと、してしもた」
「後悔……しとんなるんですか?」
不安そうな喜代美に、四草は穏やかな笑顔を返す。
「困った話やけど、してへんのや」
それから、ふと真顔になって言う。
「そやけど……子供には、俺と同じ思いは、させとない。
 温かい家庭を味わって欲しいんや……」
「私も、ずっと考えてました」
喜代美の表情もまた、真剣だった。
「ええ落語家にも、ええ奥さんにもなれへん。
 ほやけど私……ええお母ちゃんにはなりたい」
四草は微笑んだ。
二人は同じ答えに辿り着いた。それでええ。

312:空中楼閣  6 別離
08/04/08 01:15:10 /gxtFHil
これで最後……と四草は喜代美の首筋に口付けた。
慣れた手つきで、白い肌をあらわにしていく。
乳房、腕、そして……
(ここに……おるんやな)
最初で最後に、父親としての口付けを届けた。
喜代美の手が伸びてきて、四草の髪の毛を梳く。
それに応じるように、四草は再び胸元へと戻る。

やがて、四草は意を決して、喜代美から離れた。
「……四草兄さん」
潤んだ目で呼びかける喜代美に、四草は微笑む。
「もう怖がらんでええ。……絶対に、誰にも言わへん」
わかりきっていることをわざわざ言う四草が愛しくて、喜代美は微笑んだ。
その唇に、四草は自分の唇を重ねた。
互いに味わうように、その記憶を刻みつけるように、口付けを交わす。
それすらも、ついに四草は終えた。
「……ご馳走様でした……若狭姉さん」

313:空中楼閣  7 誕生
08/04/08 01:15:45 /gxtFHil
そんな出来事があったため、喜代美が突然
「私の最後の高座にお付き合いいただき、ありがとうございました」
と言い出したときも、四草は一人、その理由を察していた。
母親になるという腹をくくった喜代美は強くてまばゆくて。
四草は微笑んで、若狭の決意を見守った。

数ヵ月後。喜代美は、病院をストレッチャーで運ばれていた。
「頑張れ若狭!」
頭の上で響く草々の声に、遠い記憶が蘇る。
「ガンバレワカサ、ガンバレ、ガンバレ」
初高座で失敗した自分を励ますために、九官鳥に仕込みをしてくれた人。
「その道中の陽気なこと!」
草若の危篤の時、何かを吹っ切ったように「地獄八景」を演じた姿。
全てが四草に結びつくことに罪悪感を感じる暇もないほど、
母になるというのは苦痛を伴った。しかし、
「元気な女の子ですよ」
その声に、喜代美の顔に、心からの満足が浮かんだ。

同じ頃、大阪では、ちょっとした騒動が起きていた。

314:空中楼閣  8 衝撃
08/04/08 01:16:20 /gxtFHil
「ビーコ!おめでとう!」
情報をもたらしたのは、出産祝いに来た清海だった。
四代目草若の襲名祝いの様子を聞いていると、乱入者の話が出て来た。
「四草兄さんの……子供?」
呆然とした喜代美の顔は、単に驚きに映ったらしい。
「何やねんあいつは!責任も取らんと!」
かつて友春に説教をした草々は、すぐにでも大阪に帰って、
四草を怒鳴りつけんばかりの勢いだ。
「あ、ほやけど、小草……草若さんは、変や、て言うとんなりました。
 その子の歳が、草若さんが四草さんと同居しとんなった時を考えたら、
 四草さんの子供やてのはおかしい、て」
ほやけど四草さん、文句も言わんとその子抱き上げなって、
と清海の説明は続く。
草々の気持ちは収まったようだが、喜代美の動揺は続いた。
草若兄さんの気遣いかもしれない、という考えを消せずにいた。
不満に思うのは筋違いだ。
自分は、草々と結婚しているままなのだから。
それでも、四草が、他の女性と子を成したと考えるのは、胸が締め付けられた。

315:空中楼閣  9 算段
08/04/08 01:17:15 /gxtFHil
大阪に戻った後、ある晴れた日。
喜代美は、生まれたばかりの娘を抱いて、散歩に出かけた。
近くの公園を覗くと、四草がベンチに座っているのが見えた。
黙って隣に腰掛けると、四草は腕の中の赤ん坊に目をやった。
「……娘です」
四草は小さく笑うと、赤ん坊の手に自分の指を差し出した。
「四草兄さんとこの子は……」
「あの青い服のや」
子供達の集団の中の一人を、四草は指した。
その距離を確認して、喜代美は小声で切り出す。
「……大変やないですか、いきなり子供なんて。
 確かめたんですか、ほんまに責任取らなあかんのか……」
「迷い込んできたもんは、しゃあない」
四草は微笑んだ。
「俺も平兵衛も、師匠のところに迷い込んだ。
 どこの誰やなんてことは、大した問題やあらへん」
平然と言われた言葉に、喜代美は自分が恥ずかしくなる。
心の小ささに顔を赤らめた喜代美を見て、四草はおかしそうに囁いた。
心に描く、究極の算段を。
「それにな、ちょうどええってもんやで。
 俺達の娘にふさわしい男を、俺が自分で育てるんや」


【完】

316:307-315
08/04/08 01:22:19 /gxtFHil
草々の扱いが悪くて申し訳ない(滝汗)。

とりあえず、個人的に、草々→若狭の要素を本編から感じ取れず、
どこか根底に、草々→志保がある感じがしたもんで。
草々は、光源氏タイプの男です、自分的には。

あと、四草×若狭派としては「ご馳走様でした」を言わせたかった(爆)。

前作が、かなり四草が苦悩してしまったので、完結編として、
四草的ハッピーエンドです、一応。

さりげなく小四草×落子(笑)。

317:名無しさん@ピンキー
08/04/08 01:26:38 7uIxhcBZ
>>316
うわ!リアルタイム投下!
心からGJ!!!ほんまありがとう!
四草に泣けた。切ない、切ないよ…。
本編で若狭が落語家辞める言うた時、四草が微笑んだのが落ちんかったんですが、
これですっきり落ちた。小草若×喜代美派の自分がここまではまるとは…。

318:名無しさん@ピンキー
08/04/08 01:35:33 TU6uGDTM
>>316
前作よりも描写が丁寧で読みやすかった
説得力があった
オチもすごい GJです
これなら本編四草のラストも許せる…
(あのラストに納得いかなかったので…w)

319:名無しさん@ピンキー
08/04/08 01:45:46 CR9vE4oK
GJです!
四草×喜代美派の自分としては
嬉しい限りでございます

320:名無しさん@ピンキー
08/04/08 02:12:13 z10GZ+Hd
>>316さんGJ!

やっとのことで鼻毛を書き上げたので投下します。
鼻毛×若狭で、本編では「二人ぐせ」あたりのお話です。
若狭がただの痴女に…orz
挿入なしですがエロです。


321:鼻毛×若狭 消えた艶笑噺 1
08/04/08 02:14:26 z10GZ+Hd
天狗座での出番を終えた尊建が楽屋に戻ると、良きライバルの妻である若狭がお茶を淹れていた。
久しぶりにみた彼女は、最近タレントとして引っ張りだこになっているためか少しやつれたように思える。

「よぉ若狭!久しぶりやのぉ、来とったんか」
「はい、勉強させていただきました。
最近あんまり落語聴けてなかったさけぇ、オフの日は勉強せなアカン思うて」
「なかなか忙しいみたいやなぁ」
「お陰様で…でも本業が疎かになってしもて」
「ま、今は仕方ないやろ」

若狭は尊建の言葉に頷きつつもどこか暗い表情を見せた。
よほど疲れているのだろう、いつもの覇気が感じられない。
そんな若狭を何とかして笑顔にしようと、尊建は明るく話だした。

「よし、ほな今日は俺が落語の勉強に付き合ったろ!」
「え、ホンマですか?」
「おう!オレん家でかまへんか?」
「わあ、あの、はい、ありがとうございます!」
「ほなちょっと待ってて、着替えるわ」

若狭の嬉しそうな顔を見て少し安心した尊建は、急いで着替えを済ませた。

322:鼻毛×若狭 消えた艶笑噺 2
08/04/08 02:15:15 z10GZ+Hd
*****


「~っちゅう訳や!分かるか?」
「あぁ、そういう意味なんですねぇ!知りませんでした!」

ビールを片手に尊建は落語にまつわる色々なことを話した。
若狭は初めて聞くことが殆どらしく、その度大きなリアクションをみせる。
二人ともほんのり酔いがまわりだしたのか、時たまジョークを言ったりした。

「あはは、ふ~っ、おもしろ~」
「せやろ?これがまた堪らんわ」
「ホンマ、尊建兄さんは物知りですねぇ。
私はまだまだ知らんことだらけや」
「ほな、これは知ってるか?」
「なんですか?」
「艶笑噺ってやつ、聞いたことあるか?」
「えんしょうばなし…ですか?きいたことないです」

尊建はいたずら半分でこの話題を切り出した。
艶笑噺―またはサゲ噺ともいう―は、男女間のいやらしい話をおもしろおかしくしたものである。

323:鼻毛×若狭 消えた艶笑噺 3
08/04/08 02:15:43 z10GZ+Hd
そのことを説明すると若狭の顔はぼっと紅くなった。
それをみた尊建のいたずら心には火が付いたらしく、少し苛めてやろうと更に話を続けた。

「艶笑噺に出てくる女房はな、大体が旦那以外にも男がおんねんで」
「ふ、不倫ですか!?」

目を白黒させる若狭に、尊建はいくつか自分が知っている艶笑噺を聴かせてやった。
話終えると若狭は更に赤らめた顔を俯かせてしまった。
少しやり過ぎたかと思った尊建だったが、次の瞬間目を見張った。

「わ、若狭?」
「……っ」

若狭が、正座していた太腿をもじもじと擦り合わせていたのだ。
心なしか呼吸も荒く、半開きの唇は震えている。

「どないした若狭…大丈夫か?」
「あの…わ、私…」
「ん?」
「最近忙しいし、草々兄さんとちょっと喧嘩してて…その…ご無沙汰、なんです」
「…え!?」
「酔うてるんかな、どねしよ…
身体が…熱いんです、疼いてしもてます」
「わ、若狭、落ち着こ!な!」
「尊建兄さん…」

焦る尊建を尻目に、若狭は尊建の肩にもたれかかった。


324:鼻毛×若狭 消えた艶笑噺 4
08/04/08 02:17:40 z10GZ+Hd
腕に豊満な胸を押しつけられ、思わず股間が反応する。

「尊建兄さん…あきませんか?」
「あ、アカンて、お前は草々の嫁やし、今ゴムないし、アカンとにかくアカン!」
「お願いします、触るだけでもえぇさけ…」

そう言って若狭は尊建に跨がって手を取り、自分の胸に押し当てた。
そして自分の股間を尊建の勃起しつつあるペニスに擦りつけるように腰をゆるゆると動かす。

「若狭!やめんかい…!」
「触って…尊建兄さん、お願いです…」
「…っ」
「ん、はぁ」

切ない吐息をもらす若狭に、ギリギリのところで保っていた尊建の理性がプチンと切れた。

若狭の着ているTシャツをブラと一緒に捲りあげ、既に堅くなった乳首にむしゃぶりつく。
そして若く柔らかな白い肌を撫でまわしながらジーンズを脱がし、ショーツの上から尻を揉みしだいた。
若狭はピクピクと肩を震わせながら快感にひたり、更に腰を捩らせる。

「っあ!やぁ、もっと…兄さん…」
「はぁ、は…いやらしい女や」
「そんなこと言わんでぇ…」

布の上から中指を割れ目に沿って滑らせると、そこは既に湿っていた。
それならばとショーツを横にずらして中指を挿入する。


325:鼻毛×若狭 消えた艶笑噺 5
08/04/08 02:18:09 z10GZ+Hd
愛液が溢れ出しているそこは、尊建の長く骨張った指を勢いよく受け入れる。
指にたっぷり付いた愛液をクリトリスに塗り付け激しく動かすと、若狭は短く嬌声をあげた。

「あっあっあ…っ…きもち、い…ん」
「すごいな若狭のココ、とろっとろでぐちゃぐちゃや」
「や…ぁん!はあ、あ…っうあ…兄さ、ん!」

ショーツを脱がし、露になったそこに今度は指を二本に増やして中で掻き回すように動かしてやる。
そこはぐちゅんと音をたてて容易くそれを受け入れ、吸い付いて放さない。

「ひ、ん…あっ、もう、アカ…ンん!」
「…イってえぇで」
「っあ、あ…あああァ…!」

更に激しくピストンしてやると、若狭は絶頂を迎えたようだ。
ひくんと身体を震わした彼女の額に張り付いた髪を優しく梳いてやる。
暫くして指を引き抜くと、若狭は切ない顔で天井を仰いだ。

「はあ、は、は…ぁ」
「大丈夫か?体ツラないか?」
「だいじょ、ぶ…です、けど…兄さんこそ…」
「あ、うん…まあ…な」

先程から若狭に快感を与え続けた尊建のペニスは、既に張り裂けそうになっていた。
流石に申し訳ないと思ったのか、若狭は小さな声で謝ってからベルトに手を掛けた。

326:鼻毛×若狭 消えた艶笑噺 6
08/04/08 02:19:10 z10GZ+Hd
「そんなことせんでえぇ!」
「させて下さい…私ばっかりじゃあせこいですから」
「若狭……っ」
「…ん、むぅ、っ」

若狭は戸惑うことなく尊建の雄々しいペニスを口に咥えた。
そして右手で上下に扱きながら、亀頭を舌で丹念になぞっていく。
竿にねっとりと舌を這わせ、内腿にキスを落とし、咥えこんでじゅぶじゅぶと音をたてながら射精を促す。

「ん、ふ、ぅぷ、っは」
「アカン…出る…っく!」

尊建は絶えきれずに、熱い白濁を若狭の口内に注ぎ込んだ。


********


後日、二人はテレビ局で偶然会った。
ばつの悪そうな顔をした尊建を見て若狭はにっこり微笑んだ。

「この間はすっかり酔っ払ってしまって…兄さんゴメンなさい!
何にも覚えてないんですけど、何かありましたか?」

327:名無しさん@ピンキー
08/04/08 02:21:54 z10GZ+Hd
以上です。

何かホンマに若狭がただの変態欲求不満女に…or2
鼻毛ゴメン。ホンマゴメン。
反省している。

今作も楽しんで頂けたら幸いです~。

328:名無しさん@ピンキー
08/04/08 08:21:21 CR9vE4oK
>>327 GJです
鼻毛兄さんがジェントルマンなんでワロタ
次回作も期待してますよ!

329:名無しさん@ピンキー
08/04/08 15:15:27 VYwmWhs2
若狭ったら積極的w

330:名無しさん@ピンキー
08/04/08 17:58:57 IkAAvEtU
>>316
GJGJ!
うまいなあ、話の展開が本編とからんで無理がない。
自分の書きかけの四草×喜代美なんて
もう書きたくなくなったくらい感動した。これ以上は無理。

>>327
GJでした。若狭ってば、天然小悪魔だなあw

331:名無しさん@ピンキー
08/04/08 21:50:32 G5ZOY6CN
アナルものが読みたい。
柳眉とかってアナル好きそうw

332:名無しさん@ピンキー
08/04/08 22:28:28 cOw9Dp0H
いっそ3Pで二穴攻めはどうだろう。

333:316
08/04/08 22:29:26 /gxtFHil
皆さん、感謝です。反応良くて、こっちが泣きそうになるほど嬉しい。
四草の微笑みに、お前絶対何か知ってるな、と思い。
あの少年は、四草の子供とは限らんよな、と考え。

・・・ゴタクを並べても、四草×喜代美フィルターで本編を見たら、
こない見える・・・っちゅうだけの話でございますw

なので、自分の独断と偏見に、こんな温かいGJ頂いて感動した。


>>327
GJですよー。
タイトルに「鼻毛」入ってるから、どんなやな奴が出て来るかと
思ったら、おたおたしてる尊建かわいい。

>>330
自分は逆に、本編から独立出来ないんで、
他の職人さんに色々投下していただけるとありがたい。
ので、書きたくなくなったなんて言わず、どうかよろしく頼みます。

334:名無しさん@ピンキー
08/04/08 23:41:57 z10GZ+Hd
>>328-330、>>333
ありがとうございます!

なんか皆さん原型とどめた小説で羨ましいです。
自分のは果てしなくかけ離れてるし、ただの安いエロ小説だし…orz
女性にはすこぶる評判悪いかもですが、ヌける小説目指して頑張りますw

>>331
うはwその設定貰っていいですかww

335:名無しさん@ピンキー
08/04/09 00:03:19 7uIxhcBZ
>>334
ちょいと出遅れましたがGJです!!
鼻毛×若狭お待ちしておりましたですよ!
からかうつもりが翻弄される鼻毛がいい味ですねw若狭酒癖悪そうだもんなあ。
原型からかけ離れてるとおっしゃるが、エロエロ路線はやっぱ欠かせんですよ!
柳眉アナルものwktkしつつ楽しみにしております。

336:名無しさん@ピンキー
08/04/09 02:18:38 zdvEykfC
柳眉は変態プレイが似合う

337:名無しさん@ピンキー
08/04/09 22:04:01 m4VbAKob
>>335
ありがとうございます!
そう言っていただけると執筆しがいがあります。

今柳眉×若狭の執筆中です。
am2:00までにはうp出来る…はず。
最近連投し過ぎで申し訳ないorz
自重したほうがいいのかな?

338:名無しさん@ピンキー
08/04/09 23:07:59 J3umPUi8
小草若×喜代美の本編ベースを書きたいと思いつつ、
何かどこまでも救いがない印象になってしまうのはなぜだろう。

四草だと刹那的な結び付きでも、もっと言うと完全に一方通行でも、
そこまで痛々しく感じないんだけど。何なんだ、このキャラの違いw

つーわけで、以下に最終回後の時間軸で、無理なく本編を破壊するか考え中。
・・・今更、草々×A子はあり?

339:名無しさん@ピンキー
08/04/09 23:09:31 zdvEykfC
>>337 アナタのペースでドゾ

340:名無しさん@ピンキー
08/04/09 23:18:55 HpwnJJPt
出来たやないか…
誰でも気軽に入れて職人たちがエロパロの腕を競うスレが。

いやマジで最近また職人さんたちが脂乗ってて嬉しいです。一時期過疎ってから…
いつ来ても皆さんの作品が楽しめる常打ちスレである事を願ってます。

341:名無しさん@ピンキー
08/04/10 00:19:07 Z7ksUjzR
>>340
コテハン叩きとか出て荒れた時期もあったしねえ。


342:名無しさん@ピンキー
08/04/10 00:52:22 3yx0ZX/t
>>338 草々×A子読みたいっす
初代スレからずっとリクエストしてるんだけど、ほとんど投下なし…
いちど自分で書いてみたけど
箸にも棒にも掛からん駄作でした
是非ともお願いします!

343:名無しさん@ピンキー
08/04/10 00:59:01 byl9RvbY
案外早く書きあがったので投下します。

アナルもので柳眉×若狭。
若狭のタレントの仕事が減ってきたころのお話です。
枕営業がテーマなんですが「なんで柳眉に枕営業すんねん!鞍馬にせぇ!」というツッコミはなしでおながいしますw
そして若狭の台詞が五割喘ぎ声でスイマセンww




344:柳眉×若狭 仕事がない! 1
08/04/10 01:00:31 byl9RvbY
「若狭、ほなそろそろ」

柳眉はすっと立ち上がり奥の襖を開けた。
その部屋には布団が一組だけひいてあり、大きな姿見が置いてある。
―…そう、いわゆる枕営業というやつだ。
以前に比べてすっかり仕事が減ってしまった若狭は、なんとかして仕事を手に入れようともがき苦しんでいた。
そして泣く泣くこのような形になってしまったのだ。

「さ、こっちゃ来んかいな」
「…は、い」

いやらしい笑顔に導かれ、若狭はゆっくりとそちらに向かった。
姿見の前で胡座をかいた柳眉は足の上へ座るように促し、若狭もそれに従う。
後ろから抱きすくめられる形になり、薄い浴衣越しに相手の温度を背中で感じる。

「お前もつらいかもしれんけどな…これがこの世界では当たり前やさかいな、堪忍やで」
「分かってます…」
「ほな」
「よろしく、お願いします」

柳眉はすらりと伸びる白い脚を右手で優しく撫でた。
脚を大きく広げさせ、手は徐々に上へ上へと前をはだけさせながら内股を擦る。
そして左手は胸元をまさぐり、大きな乳房が見えるよう浴衣を両肩からずらした。

345:柳眉×若狭 仕事がない! 2
08/04/10 01:02:42 byl9RvbY
決して脱がさず、帯だけで体に纏わりついた衣はやけに官能的で、若狭は鏡に映る自分の姿に唇を噛んで目を背けた。

「これこれ、大事な商売道具の唇を噛みなさんな」
「あ…す、すいません」
「ちゃあんと鏡見とき」
「…え?」
「丸見えやろ、お前の何もかも」

命令で湯上り後は下着を付けていなかったため、鏡の中の若狭は布を纏っただけの霰もない姿だった。
ふと鏡越しに柳眉と目が合う。
それは普段の優しい柳眉とはまったく違う『男』の目だった。
目は鏡に映る若狭の肢体を隅々まで舐め回す。

「前々から思うてたけど、お前やっぱりえぇ体しとるな」
「ん…っ」
「感度もえぇし若いし、草々が羨ましいわ」
「え、っあ…」

突然出された旦那の名に、思わず体がビクリと跳ねてしまった。
罪悪感がふつふつと込み上げる。
柳眉は若狭のその表情を楽しみながら秘部に指を差し込んだ。
わざとぐちゅぐちゅと音をたてながら中をかき混ぜる。

「っひ!ん…んン…う…っ」
「若狭、そこの紙袋開けてみぃ」
「あ…っは、はい…」

鏡の横に置かれていた紙袋に手を伸ばし、言われた通り中を覗きこんだ。
するとその中には男性器を象った真っ赤なバイブが入っていた。

346:柳眉×若狭 仕事がない! 3
08/04/10 01:08:32 byl9RvbY
「あ…あの柳眉兄さん、これ…」
「分かるやろ?」
「え…?」
「鏡見ながらそれでオナニーせぇ」

若狭は驚きのあまり紙袋を落としてしまい、中からバイブが転がり出た。
柳眉はそれを拾いあげ、嫌がる若狭の唇にぐいと押しつけた。

「ほれ、舐めて濡らさんと挿れられへんやろ」
「い、いや…!」
「口開けぇ」
「ん!うぐ…むうっ」

無理矢理口をこじ開けてバイブを押し込み、唾液を飲み込む暇もないほど激しく動かし口内を犯す。
暫くして柳眉はべっとり濡れて妖しく光るバイブを若狭に手渡した。

「さ、はよぉ挿れてオナニー見せぇ」
「っ…いや、です」
「……仕事欲しいんやろ?」
「!!」


その言葉にとどめをさされた若狭は震える手でそれを受け取り、おずおずと割れ目へと近付けた。
既にぬめっているそこにゆっくりバイブを擦り付けると、先端が少しだけ中に侵入する。
暫くそうしていたが、その刺激では物足りなさを感じ始めた。

(恥ずかしい…けど、仕事のためや。
それにもっと…もっと気持ち良ぉなりたい…)

心の中で都合よく自分に言い聞かせ、バイブをゆっくりと中に埋め込んでいく。
そこはズブズブと音をたてて卑猥なそれを飲み込んだ。

347:柳眉×若狭 仕事がない! 4
08/04/10 01:12:26 byl9RvbY
すかさず柳眉がそれに手を伸ばしスイッチをいれるとブルブルと震えだし、余計に若狭を興奮させる。

「あぁあ…っあ…はぁ…ん!」
「ほぉ…えらい艶っぽい声だすんやなあ」
「ん!んん…!あ、は…っ」
「よし…ほな四つん這いになり」

刺激に飲み込まれて頭がまわらなくなった若狭は、しっかりバイブを咥え込んだまま四つん這いになった。

「お~お~、こんなとこまでやらしい汁が垂れてきとる!
これやったらローションいらんなあ」

柳眉は溢れている若狭の愛液をたっぷり指ですくいあげ、アナルに塗り付けた。

「前はバイブでいっぱいやから後ろに挿れさせてもらおか」

前に突き刺さったバイブを左手でゆるゆるとピストンしつつ、アナルを解きほぐすように右手の人差し指を徐々にめりこませていく。

「ひ!い、いた…ああっ!いたい…っ」
「こっちは初めてかいな…開発し甲斐があるな」
「っうああ!ひ…やあ、っ…ん!」
「こらこら、力ぬかな痛いでぇ…」

畳に爪を立てて痛がる若狭の姿は柳眉を更に興奮させた。

348:柳眉×若狭 仕事がない! 5
08/04/10 01:14:04 byl9RvbY
柳眉は時間をかけてアナルへ挿入する指を増やしていき、最終的には3本もの指がすっぽり収まるほどになった。
その間若狭は何度も絶頂を迎え、朦朧とした意識の中で更なる快楽を求め腰を揺らしていた。

「そろそろえぇころやな…若狭、力抜いてくれや」
「はぁ…っあん…う…りゅ、び兄さ…ください…」
「安心せぇ、仕事は鞍馬会長に言うてお前にくれたるさかい」
「違う…はよぉ兄さん…下さい…!」
「ふは!やらしいこっちゃ…
ケツは初めてのくせしてもう感じてんのか」

柳眉は若狭のしなる背中をべろりと舐めあげ、アナルに自身をあてがい一気に貫いた。
痛みと快感とが混ざり合い、若狭は悲鳴に似た嬌声をあげた。
そしてどちらからともなく腰を振り、奥へ奥へと刺激を求める。

「ちぎれるがな!もうちぃと力抜かんかい…っ」
「うぅんっあぁ!あ!ひ、やぁぁあぁ!」
「っ…く!アカン、もう出てまう…」
「あ!あ!ぁああ…!」
「中で出してもかまへんな…出すで…っ!」

349:柳眉×若狭 仕事がない! 6
08/04/10 01:17:25 byl9RvbY
一層ピストンのスピードをあげ、柳眉は若狭のアナルに全てを吐き出した。
それと同時に愛液にまみれたバイブが畳にぼとりと落ちて震え続けた。


++++++


その後、減っていた若狭の仕事は元通りとはいかないものの増えていった。
タレント業を好ましく思っていなかった草々も理解を示し、若狭の仕事が増えたことを喜んだ。
若狭はその草々の姿を見ては何とも言えない気持ちになるのだった。

350:名無しさん@ピンキー
08/04/10 01:19:16 byl9RvbY
以上です。
オチが弱くて申し訳ないw
そしてここ最近投稿しすぎww
ちょっと自重しつつ、これからもひっそり執筆します。

351:名無しさん@ピンキー
08/04/10 02:36:37 9QaYpez/
GJGJ!
柳眉変態ワロタ
こうして若狭は普通のセックスじゃ物足りなくなっていくのかw

352:名無しさん@ピンキー
08/04/10 04:11:23 3yx0ZX/t
GJです!
やっぱり変態だよね、柳眉兄さん

353:名無しさん@ピンキー
08/04/10 07:22:50 6rwBfa4B
いつの間にか
徒然亭(枕)営業担当になっている若狭

若狭の営業次第で一門の高座出演予定が決まる

354:名無しさん@ピンキー
08/04/11 00:01:20 9K8oeMQA
GJ!おもろかった!

>>352
やっぱり変態てwww柳眉変態説は思いつかんかったけど
そう言われてみると…似合うな。

355:名無しさん@ピンキー
08/04/11 01:12:29 +bbmhVIt
>>352 な、なんですと!?

356:名無しさん@ピンキー
08/04/11 02:52:38 0qLvP2H8
職人さんの変態柳眉兄さんがハマりすぎて、
ぐるっと関西お昼前のよね吉さんを直視できぬではないかw

357:名無しさん@ピンキー
08/04/11 17:04:21 baGMAJX1
>>351-356
いつも温かい感想ありがとうございます!
変態柳眉、好評で嬉しいですw

ちょっとチラ裏。
実は先日ぐる関のスタジオ観覧(外から見るだけ)に彼女と行ってきた。
どうしてもよね吉の笑顔がエロく見えてしまったw
よね吉ゴメン。
でも反省はしていない。

さぁてそろそろネタが尽きてきましたよw

358:名無しさん@ピンキー
08/04/11 17:04:33 +qA8bQ53
ドSで両刀使いで女装癖の柳眉兄さん…
言ってみただけです。すみません反省してます

359:名無しさん@ピンキー
08/04/11 17:06:33 baGMAJX1
>>358
ちょw12秒差ww

だが断る

360:名無しさん@ピンキー
08/04/11 18:06:34 dTYHiqi7
柳眉「草々お前えぇケツしとるなぁ。」
草々「な、なんやねん…!気持ち悪いな!」
柳眉「キュッと締まってて…ムフフ」

361:名無しさん@ピンキー
08/04/11 20:14:23 xU4dEUsa
アッー!

362:名無しさん@ピンキー
08/04/11 21:09:28 83v/MuJf
今日、喜代美が妹で正平が兄、という夢を見てしまった・・・。

今までアニメやドラマの夢を見たことがなかっただけに、
自分がどれだけこのドラマにやられているかを実感した。



363:名無しさん@ピンキー
08/04/11 21:12:20 +qA8bQ53
sageてね

底抜けのジングルで目覚める自分は
大概イヤな夢で目覚めるよ

364:名無しさん@ピンキー
08/04/12 19:52:42 QjKskHz7
初めてここに来たんだが、エロパロなのにwちゃんと元ネタを大事にしてるところに敬意を表して一つ情報投下。

へーべー(九官鳥)はオスですねん。

ソースはえねっちけーの携帯サイトでの四草インタビュー
Q相棒である平兵衛クンとの仲は?
A「平兵衛クンとの仲なんですが(中略)特にはないんです彼とは」

365:名無しさん@ピンキー
08/04/12 23:34:53 2KqGkoHv
いや、「平兵衛」って名前だけで、Q側もA側も「オス」と思い込んでるだけじゃ?

366:名無しさん@ピンキー
08/04/12 23:50:39 TfzU96WX
「特にはないんです彼とは」って真面目に答えてるAに吹いたw

367:名無しさん@ピンキー
08/04/12 23:56:08 Am9JsYGe
烏のオスメスの区別は難しいからね

368:名無しさん@ピンキー
08/04/13 00:57:13 NROm2EY4
賭けますか?

369:名無しさん@ピンキー
08/04/13 02:25:17 b7miz8Ov
草々×若狭書きました。
初めての投下なので、不手際ありましたらお許し下さい。
エロちょっとだけあります。

370:草々×若狭1
08/04/13 02:26:50 b7miz8Ov
京都の廃屋に辿り着いたとき、草々は、それこそまるで息も絶え絶えに弱りきった恐竜のようにぐったりとしていた。
一目で具合の悪いことが分かる。若狭はそのごつい肩をやっとの思いで抱え上げ、自分の膝の上に乗せた。
“草々兄さん、こんなになってしもて”
額や頬に手を当てて、熱があるのを確かめる。救急車を呼ぼうか、それとも近所の人に助けを求めようか。草々の首の辺りの汗を持っていたハンカチで拭いながら迷っていると、
ふいに草々の手が、若狭のその手を両手で握り締めてきた。
「おかみさん─」草々がつぶやく。
“おかみさんの夢をみてはるんや…”若狭は草々の手を握り返した。
「おかみさんから師匠に謝ってください。小草若はほんまの子供やから、きっと許してくれる…」
“草々兄さん、こんなに悲しんでる。師匠のこともおかみさんのことも、小草若兄さんのことも、本当の家族や思って大好きなんや”
頑固で、いかつくて、ぶっきらぼうで、でもこんなに家族の愛情に飢えている草々。
そのことについては草原からも聞いていたし、自分でも気が付いていたが、熱にうなされ弱った草々のうわ言が今はっきりと胸の奥に響き、若狭はたまらず声を発する。
「大丈夫。絶対1人にはせえへん…」
救急車を呼ぶのは止めた。
“私が、私が助ける。草々兄さん。必ず。”


371:草々×若狭2
08/04/13 02:29:49 b7miz8Ov
隣家へ赴き、毛布とタオルと洗面器を貸してもらった。
仰向けに横たわる草々に毛布をかけてやり、濡らしたタオルをしぼって
額に乗せるのを何度も繰り返す。
2時間ほど経ったころ、熱はまだ下がりきってはいないが息づかいが
かなり落ち着いた。草々の表情も随分穏やかに変化していた。
“良かった。明日の朝には楽になってる気がする。”
絶対に助けなきゃという緊張と意気込みが解けた若狭は、
ほうっと大きな息をついた。
安堵の気持ちで改めて草々の顔を見つめると、笑みがこぼれる。
「いっつも怖い顔してはるのに、なんか今は優しい顔してる… 
寝るときはいつもこんな顔してるんやろか、草々兄さん…」
今までこんなに近くで草々の顔を見つめたことがあっただろうか。
好きで好きで、大好きで、でも好きだと言ってはいけない兄弟子の草々の顔。
草々兄さんの恋人になれたら、こんな風にこんな直ぐそばで兄さんの顔見てていいんや…
無防備な、草々の寝顔を眺めながら若狭は思う。
好きで好きで、誰にも取られたくなかったくらい焦がれた草々の、見たことも無い無防備な寝顔。
若狭の胸が高鳴り始めた。さっきとは別の緊張が走る。


372:草々×若狭3
08/04/13 02:31:46 b7miz8Ov
草々にかけた毛布に、若狭はそっと、もぐりこんだ。
仰向けに横たわる草々の胸に静かに片手を置き、まだ身体に熱のあるのを感じ取ってから、
ゆっくりと頭を間を動かし愛しい人の顔を見上げた。
無精ひげに覆われたごつごつした顎、高い鼻、角ばった頬骨、そして今は固く閉じられている、
野生の動物のようにするどい視線を放つ大きな目。
“やっぱり好き…”心の中で若狭はつぶやく。
もうすぐ年季が明ける。明けたら好きと言ってもいいかもしれない。けれど、
この人に異性として好きではないと言われるのは怖い。だったら告白しない方がいいかもしれない。
こちら側は焦がれても焦がれても、これまで草々が自分に好意を寄せるどころか、
女としてさえ見ていないことは明確だ。
そう、ずっとずっと妹弟子のままでいれば、兄さんの傍にはずっとずっといられるんやから…
師匠の落語を伝えていく同士として!
もし、これからもそんな関係が続くなら、せめて今だけは…
せつない想いで、若狭は草々の肩に、頬をすり寄せた。
“今だけ、今夜だけ。ううん、5分でもいい。草々兄さんの恋人みたいにさせて下さい…”
熱い想いを込め目を閉じる。すると突然、草々の大きな体が覆いかぶさって来た。


373:草々×若狭4
08/04/13 02:33:33 b7miz8Ov
さっきまで、おかみさんの夢を見ていたはずだ。
小草若と派手な喧嘩をした後とか、稽古の成果が思うように出ない時なんかに、度々見るあの夢だ。
春の陽だまりのように暖かい手のひらをしたおかみさん。
優しく肩を抱いて話を聞いてくれるおかみさん。
だけど、なんでや。俺の肩に手を回して優しく微笑んでいるのは、いつの間にか若狭に変わっていた。
なんで俺、若狭の夢なんか見てんねん。
おまけに俺を抱きしめて、髪の毛触ったりほっぺたくっつけて来たり、
なんでこんなに俺を可愛がってくれてんねん。
10歳も若くていっつもふにゃふにゃと泣き言ばっかりの妹弟子のくせに…!
そやけど、気持ちええなあ。
こいつの胸、柔らかい。なんや、抱かれてたら安心するわ。
ようわからんけど、俺の体えらい重うて言う事きかへんし…
このままこいつと抱きおうとこ。どうせ夢や、ええ気持ちや…


374:草々×若狭5
08/04/13 02:37:11 b7miz8Ov
いきなり覆いかぶさってきた草々はうつろな目のまま、唇を若狭の唇に重ねた。
反対に思わず目を見開いて固まってしまう若狭。
予想もしてなかった出来事にどうしていいか分からない、頭の中はパニックだ。
身体はずっと硬直したままで、抵抗するどころか、
草々の口付けをじっと受けることしか出来なかった。
しかし草々の定まらない視線から、彼が正常な精神状態でないことはわかった。
風邪の熱のせいか、…きっと夢と現実がごっちゃになって、
自分の行動や心をコントロールできなくなっているのだろう。
どうしていいかわからず微動だにしない若狭。
けれど不思議なことに恐怖や嫌悪のようなものは少しも感じなかった。
生まれて初めてのキスなのに。
やはり自分は草々が好きなのだ。
小草若に抱きつかれた時は怖くて咄嗟に突き飛ばしてしまったけれど。

草々に抱きしめられる自分をこれまでに幾度となく妄想していた。
その妄想が現実になった今、どうして拒否ができるだろう?
草々の唇は熱く乾いていた。
視線を合わせると草々が正気に戻ってしまって、このくちづけが終わってしまうかもしれないと思った若狭は、
きゅっとまぶたを閉じた。
今夜だけ、今だけ、草々兄さんの恋人になれる…
長い長いいつまで続くか分からないキスに胸の鼓動がはちきれそうになって、
息が止まりそうになって、とうとう若狭がかすかに口を開いた。
するとねっとりとした草々の舌がその薄い小さな唇をつつ…と舐めた。
草々もまた、夢の中で、若狭の唇を舐めていた。可愛らしい唇や、と思いながら…


375:草々×若狭6
08/04/13 02:39:32 b7miz8Ov
お互いの舌をたっぷりと絡ませた後、草々が若狭のシャツをブラジャーごとたくしあげた。
あっと驚く間もなく、両手で両方の乳房を掴み、顔を埋め、舌と指先で味わう。
力任せの愛撫に快感はなく、若狭はむしろ鈍い痛みばかりを感じていたが、
愛しい草々に求められているという事実だけで幸せだった。
声をあげるとやはり草々が現実にもどってしまうかもしれないから、
そのかわりに草々の頭を両手で抱えた。
カリっと乳首に立てられる度に、そのくるくると巻いたクセのある髪の毛を掴んだ。
草々の吐き出す熱い息に肌が火照ったときは、弄って愛おしさを伝えた。
そうしているうち、抱えていた頭が少しずつ下に降りて行って、
腹を伝いわき腹を通り、
ジーパンも下着も勢い良くまとめて下ろし、若狭が今まで誰にも見せたことの無い、
その部分に辿り着いた。
草々の両手がなんの躊躇もなく若狭の両足を押し広げる。
恥ずかしさに両手を草々の髪から離し、若狭は自分の顔を覆った。
もはやもう声は出ない。条件反射的に、出さない“癖”がついてしまったようだ。
さっきまで胸や脇腹を這っていた草々の舌が、とうとう一番恥ずかしい“そこ”を舐め回す。


376:草々×若狭7
08/04/13 02:42:06 b7miz8Ov
平静な精神状態でない草々は、荒々しくまるで蹂躪するように若狭の粘膜を味わう。
舌の動きに逆らわない柔らかい肉に、甘いような生臭いようなねっとりとした液体。
そしてその奥にあるはずの、もっともっと自分を気持ちよくしてくれる場所を求めて。
そして若狭は、胸の愛撫の解きとは違うむず痒いような、
いや、例えようも無い経験したことも想像したこともない快感に打ち震えていた。
“恥ずかしい。こんなところ触られて、舐められて、気持ちよくていつまでもこうしていて欲しいなんて…!”
声が出ない代わりなのか、若狭の目尻から涙がこぼれた。
初めての交わりへの恐怖からではなく、緊張のせいでもない。
初めての快感に心も体も耐え切れなくなっていたからだった。
「草々兄さん…もっと、もっとして欲しい…!」
口に出して言わない代わりに手を伸ばしもう一度草々の髪を掴み、欲望を伝えた。
そんな心の声が聞こえたのかどうか、草々は指も中に入れて動かし始めた。
太く長い指をずっと奥まで差し込まれて、
内壁が擦り切れるようなかすかな痛みと圧迫感に襲われ、
若狭は少しだけ、今夜で最初の恐怖を感じた。
しかしそんな事に気づくはずもなく、朦朧とした意識の中で草々は
最後の瞬間へのタイミングを図っていた。
指を激しく抜き差ししながら。
“ここや、ここが若狭の中や。ここに入ってったらほんまに気持ち良さそうや…。
それにほら、若狭も気持ち良さそうな顔してる。はよう来てくださいって言うてる…”


377:草々×若狭8
08/04/13 02:44:34 b7miz8Ov
チュンチュンと小鳥の鳴き声がして、草々は目を覚ました。
あるはずのない毛布がかかっていた。
窓から差し込む光に、少しずつ頭の中がはっきりして来て、昨夜見た夢も
まざまざとよみがえる。
「若狭を抱いた…。この手で、この体で。」
夢というにはあまりにもリアルだった。若狭の肉体の感触が、
この口に、指先に、そして…に確かに残っている。
まさか、大体こんなところにあいつが居る訳もないのに、ただの夢や。
雨に打たれて昨夜ものすごい寒気がして、いつのまにか寝てもうて…
それで、こんなけったいな夢見たんや。アホか俺は…
気を取り直しクシャクシャ頭をかくと、玄関が開く音がし、誰かが入ってきた。
「…若狭?」
「良かった。熱下がったんですね。これ飲んで下さい、ホットミルクです。」
いるはずのない奴が現れて、なんのためらいもなく額に手を当てて、ニッコリと笑いかける。
いっつもおどおどしてるくせに、今日はやけに自信たっぷりの頼りがいのある顔をして。
やっぱり、昨夜から若狭はここにいたのだ。この毛布がなによりの証拠。
それじゃああの、昨夜の官能的な恥ずかしい夢は、ホンマやったんか、それともただの夢なんか…?
大阪へ帰るために荷物をまとめながら、若狭の顔をチラチラと伺う。
「おい、若狭、昨夜な…。お前の夢見た気いすんねんけど…」カマをかけて見る。
すると、毛布をたたむ手を一瞬止めて若狭は幸せそうに微笑んだ。
「私も…草々兄さんの夢、見た気いするんです。」
そう答えるとくるりと向きを変え毛布を返しに玄関を出て行った。
ということは、どっちやねん…病み上がりの恐竜頭では、答えも出ず、
そしてそれ以上何も聞けないまま、草々は大阪徒然亭へと帰っていった。


378:名無しさん@ピンキー
08/04/13 02:54:09 b7miz8Ov
以上です。
PART1読み辛くてすみません。

読んでくださった方、ありがとうございました。
長い割にあっさりしたエロですが、
喜んでくれる方がいたら嬉しいです。

379:名無しさん@ピンキー
08/04/13 04:19:44 D+qo4kWz
“草々兄さん、こんなになってしもて”

いや、死んだかと思ってびっくりしたw
楽しく読みました

380:名無しさん@ピンキー
08/04/13 08:03:29 3xOUkvde
>>369
GJ
女じゃなくて妹弟子でなきゃいけなくて、せつなくなる若狭萌え。

>>379
 _,,..,,,,_
/ ,' 3  `ヽーっ
l   ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
きれいな顔してるだろ。 眠ってるんだぜ、それで….

もまいのレスで、このAA思い出しちゃったじゃまいかw

381:名無しさん@ピンキー
08/04/13 09:40:15 b7miz8Ov
>>369です。

>>379>>380さん読んで頂き、ありがとうございました!
ちりとてらしく、ちょっと笑える部分も入れたかったのですが、
力不足でこの程度のものしか書けませんでした…


382:名無しさん@ピンキー
08/04/13 10:27:21 yw61qdVo
>>369
GJです!
エロいことしてるはずなのに、思春期の少年少女のような甘酸っぱさ。
この夫婦大好きだ。

383:名無しさん@ピンキー
08/04/13 14:37:19 1736SwcV
>>369
乙です!久しぶりの草々×若狭で嬉しいです!
続き楽しみに待ってます

384:名無しさん@ピンキー
08/04/13 22:47:13 b7miz8Ov
>369です。
>>382>>383さんどうもです。
続きなんて思いもしませんでした…
無邪気にエロい草々若狭の雰囲気が出てたなら嬉しいです。

385:名無しさん@ピンキー
08/04/14 07:55:52 XDFVisUJ
テレビ終わったのに全然熱が冷めず、今頃初めてこのスレに来ました。

みなさん文章力スゴいですね!
四草×若狭、小草若×若狭、をずっと心に思っていたので
テレビでは物足りなく思えていた部分を完璧に補って貰えました!
ありがとうございます。
願わくは、もっと早くこのスレを知りたかった~(>_<)

どなたか、携帯から過去ログの見方教えていただけませんか?お願いします。
ぜひ、前スレも読みたいです!

386:名無しさん@ピンキー
08/04/14 10:07:45 bpt9lTip
流れ読まずに投下させて頂きます。
喜代美→草々×A子 あとちょっと。
語り手が目まぐるしく変わるので、タイトル欄に語り手を入れています。
長くてエロ弱いです。そんなので良かったら読んだって下さい。 
時期的には、ブラックA子が徒然亭を訪ねてきたところです。

387:喜代美→草々×A子 1(清海) 
08/04/14 10:09:05 bpt9lTip
みひつ-の-こい【未必の故意】
自己の行為から、ある事実が発生するかもしれないと思いながら、
発生しても仕方がないと認めて行為する心理状態。故意の一種。

  
  ****************************


(B子がいたら、その時は帰ろう。でも、もしいなかったら。)
懐かしい界隈の近くを、和田清海は徒然亭へと向かっていた。
かつてテレビでももてはやされた美貌は、けれど今は少しすさんで見えるかもしれない。
(いなかったら…草々さんを。もう一度、草々さんと。)
でも、草々さんはもうあの子と結婚しているのに。これは…罪ではないのか?
懐かしい、かつては親友とも思った少女の笑顔を思い出しては心が痛む。その繰り返し。
迷いは清海の足取りを重くさせ、表情に影を落とさせた。
いっそのこと引き返してしまえば楽なのに、とも思う。
けれど歩みを止めて引き返すには、自分の心はあまりにも乾きすぎていて。
あの角を曲がれば、もうそこは徒然亭。あのひとのいる、徒然亭―。

「あ…」
意を決して曲がりかけたとき、ちょうど角を曲がりかけてきた一人の男の姿が清海の目に映った。
男のほうも清海の姿に気づき、ほんの少し目を見開く。もしかすると驚いた表情なのかもしれない。
あれは確か…B子のすぐ上の兄弟子の、、、
「徒然亭、四草さん?」
ほとんど、というより少しも話したことはないけれど、にぎやかな徒然亭の面々を
一歩引いて見つめていたという印象の男だった。少し苦手と感じる相手ではあったが。
「お久しぶりです。前にお会いしましたね。和田、清海です。」
「…若狭の」
どうやら自分のことは覚えていたらしい。
「大阪出てきたから、久しぶりにB子に会おう思うて。」
「へえ…」
どことなくこちらを見透かすような目。やはり苦手な相手かもしれない。
「そしたら、失礼します…」
軽く会釈して歩みはじめた時、後ろから低い声が響いた。
「今、若狭いませんよ。」
はっとして振り返る。なんとなく自分の頭の中を読まれているような落ち着かなさに襲われる。
「そ、そしたら今日は、帰ろうかな…」
「…でも草々兄さんは、いますよ。」
「え…」
「久しぶりに懐かしい顔見たら、喜ぶ思いますよ。」
言って、男は薄く笑う。
「…『次の御用日』いう落語、知ってますか?」
男の言いたいことがよくわからないままに、清海はあいまいにうなづく。
「え、ええ…。前に落語見に行ったときに…。」
確か草々さんと、何回目かのデートで行った落語会でかけられていた。「アッ!」という奇妙な
声の連発がなんとも面白くて、「あれは落語家の咽つぶしや」と苦笑する草々と微笑みあったっけ。
懐かしい、幸せな恋。思い出すだけで胸が締め付けられるような思いがした。
「あれに出てくる“とおやん”。昔からあれが草々兄さんの理想の女やったそうですよ。
 か弱あて、男が守ったらなあかんと思わせるような娘です。」
淡々と、男は語る。男の意図が読めず、清海はただ聞いていることしか出来ない。
「そのとおやんが、貴女にとても、似ていたんでしょうね。」
それだけ言うと、雷に打たれたように固まる清海を残して、徒然亭四草はきびすを返した。
だんだんと遠くなる徒然亭四草の後姿をぼんやりと見送る。心にわき上がる思いは唯一つ――
(草々さんに、会いたい――)


388:喜代美→草々×A子 2(清海) 
08/04/14 10:10:01 bpt9lTip
「A子ちゃんやないか!!ほんま久しぶりやなあ!」

懐かしい笑顔。よく響く大きな声。
久しぶりに会う草々さんは、以前と全く変わっていなかった。いや、以前よりも落ち着いて、
声に張りがあるかもしれない。弟子を取ったということだから、落語家として充実しているということなのだろう。
あたたかく自分を迎えて、嬉しそうな表情で近況を語る草々さん。もう自分とのことは、無かったことなのだろうか?
「A子ちゃんに振られた時は俺も落ち込んだけど、若狭の言うてた通り、時が解決してくれるもんやなあ」
ついでのことのようににこやかに語る。B子の高座名を口にする草々さんに、胸が焦げそうな想いがする。
(ほんまやったら。私が。このひとのそばにおったはずやのに――)
無骨で大きな手。明るい笑顔。不器用な優しさ。全部私のものだったはずなのに。
そんな清海の心中など知らぬげに、草々は続ける。
「ああ、折角きてくれたのに今日、若狭おらんねん。俺は今から落語の稽古せなあかんけど―」

(いかないで)

立ち上がりかけた草々さんを引き止めるように、思わず口を開いていた。
「あ!あの、一つお願いしてもええですか?」
草々さんは少し意外そうに、けれど優しく微笑んだ。
「ん?なに?」
「…落語、聞かせてもらえませんか?」
「ええけど、、ほな何にしょか?」

(あれに出てくる“とおやん”。あれが草々兄さんの理想の女やったそうですよ。)
徒然亭四草の低い声が、閃光のように頭にひらめく。
(そのとおやんが、貴女にとても、似ていたんでしょうね。)

思い出して。どうか、私のことを。
小さく息を吸い、呼吸を整える。奇妙に声が震えないように。

「そしたら『次の御用日』…お願いします。」

その瞬間、草々さんの明るい表情が、ひび割れたように凍りついた。



389:喜代美→草々×A子 3(草々) 
08/04/14 10:11:20 bpt9lTip
久しぶりに訪ねてきた清海の姿に、なぜか心が騒ぐのを必死で無視していたのに。

『次の御用日』――。
清海の口からその言葉が出た瞬間、草々の胸には激しく、ささくれたような痛みが走る。
無意識に、この何年間も避けていた落語。
とおやんの姿を思うたび、かつて自分に向けられたはかなげな笑顔が思い出されて、頭から離れなくなるから。
自分を一心に見つめる清海の姿に、懐かしい日々が重なる。

化石を見つけたのは自分ではなくB子だったのだと、涙ぐんで自分に告げた清海。
作った料理を食べる自分を、「おいしい?」と心配げにうかがう清海。
一緒に落語会に行って雨に降られ、濡れた瞳で自分を見上げる清海。

忘れていたはずの、時が解決してくれたはずの想いだったはずなのに。
「そ…そやな。あれやったら、はめもんなしでいけるしな。」
心とは裏腹に、口は勝手にそんな言葉を紡いでいる。
けれど心のさざなみは、予想以上に大きくて。口慣れた『次の御用日』の冒頭が出てこないくらいに。
「え、ええと…ちょっと待ってな。」
埋もれていたはずの遠い日々があふれてくるのを、止める術もなかった。
初めて会った時から、心を奪われた。
知れば知るほど、なおいっそう恋焦がれた。
この子を、自分が守りたいと思った。ただただ夢中で恋した。
今の若狭に向ける穏やかな想いではなく、それは燃やし尽くすような想い。
東京へ行って夢を叶えたいと清海が自分に告げた時の、絶望にも似た苦しみを思い出す。
行かないでくれと、声を枯らして叫びたかった。どこにも行くなと。俺の傍にいろと。
だから、清海が居なくなってどうしようもない虚無感に襲われた。
だから、想いを封印した。

なのに、どうして。どうして今になって。

「…々さん、どないしなったんですか?草々さん?」
清海の声が自分を呼んでいるのに気づいて、はっと顔を上げる。
見上げると、そこには心配そうに自分を見つめる女の顔。自分が、たまらなく恋した、女。
「なんで…」
「草々、さん?」
「なんで今になって、戻ってくるねん…」
否応無しに思い知らされる。時は全く解決の役には立たなかったことに。
「草々さんに…草々さんに会いたかったから…」
その不安に揺れる瞳。はかない表情。引き寄せられるように細い体を抱きすくめる。
「そうそう、さん…、、私、私、、…草々さんが…」
言いかける唇をふさぐように激しく口づけた。

頭のどこか奥のほうで、若狭の泣き顔が見えたような気がした。



390:喜代美→草々×A子 4(喜代美) 
08/04/14 10:12:23 bpt9lTip
買い物がすっかり遅うなってしもうた。
今日は木曽山君が用事で出とる日やから、あれやこれやとせなあかんことが重なって。
木曽山君、ウソツキなんは大問題やけど、ほんまにようてきぱき仕事する子やから、
普段ずいぶん助けてもらっとるんやなあって、こんな時に実感する。
師匠の家にやっとのことで帰り着き、ふと見ると玄関には見慣れない女物の靴があった。
誰やろ…?
お客さんが来るのは珍しくはない落語家の家だから、女の人が来ることもあるけれど。
なぜか、胸騒ぎがした。
頭をひとつ振って、奇妙な胸騒ぎを追い払う。
昔から自分には、妙に心配性なところがあるから。
勝手に妄想して、勝手にへこんで、勝手にひがんで。その結果…ドツボにはまる。
あかん、まだB子パターンが抜けきってへんのやな…。
苦笑いして、買ってきた物を片付ける。
客間からは何か物音がしている。やっぱりお客さんやったんや。お茶ださんとなあ。
そんなことを思いながら、まずはお客様に挨拶をしようと、客間を覗き込んだ。

覗き込まなければ、良かったのに。

そこでは。

草々兄さんと、女の人が、裸で。

すっかり見慣れた草々兄さんの大きな背中。そこに回された見慣れない白い腕。
草々兄さんの下でのけぞる白い首。その先に続く、快楽に紅潮した表情を見せる美しい顔は。
まぎれもなく、A子だった…。
草々兄さんが腰を大きく打ちつけるたびに、A子の口から細い喘ぎ声がもれる。
繰り返されるぐちゅぐちゅと湿った音。いやらしい、いやらしい音。
草々兄さんはA子の形のいい脚を持ち上げ、よりいっそう深くつながる体勢をとる。
大きく衝かれて甲高い悲鳴をあげて大きく体をそらし、より一層深い快感を得ようと
草々兄さんの動きにあわせるように腰を振る。あのA子が。

目が、離せなかった。
一声あげれば良かったのだろうか?
それとも黙ってその場を去れば良かったのだろうか?
そのどちらも、できなかった。多分、衝撃のあまりなのだろう。よくわからない。
せめてそのどちらかでも出来ていれば、この先を見なくて済んだのに。

草々兄さんの動きが、A子の細い体が壊れそうなほどにどんどん激しくなり。
A子の中に、草々兄さんがすべてを吐き出したその瞬間。
A子が。
こちらを見ていた。
罪悪感に震える目で。申し訳なさそうな目で。
けれど、見間違いようもなくその目の中に踊るのは、残酷な愉悦。勝利の表情。
自分を見つめたままのA子の唇の端が、わずかに笑みの形を作った瞬間。

耐え切れず、喜代美はその場を駆け去った。



391:喜代美→草々×A子 5(喜代美) 
08/04/14 10:13:17 bpt9lTip
なんで、なんで?
後も見ず師匠の家から駆け出す。
衝撃と、みじめさとに打ちひしがれて、そんな疑問ばかりが頭に浮かぶ。
なんでこんなことに。
ひどい。
こんな、なんで?
私がふるさとやって言うてくれたのに。
脈絡もない、疑問符だけの頭の中。知らない間に目からは止めどもなく涙があふれ続けて。
そうそうにいさん、わたしの、草々兄さん…。
嫌、こんなの、嫌や…。
なのに頭のどこかでは、こうなる運命やったんやと悟っている。
嫌や、そんなん悟りたない。私は、草々兄さんと結婚しとるんやで。
(A子を東京に追い出してその間に?)
違う!
(本当は草々兄さんはずっとA子を求めとったんやないの?)
違う、違う…
(A子に向けていたような気持ちを、本当に草々兄さんは私に向けていた?)
それは…。

本当は判っていたのかもしれない。
A子に向けて草々兄さんが放っていたあの突き刺さるほどの想いを、自分は向けられていないということを。
草々兄さんの心の中には、今でも、ずっとA子が住み続けていたということを。
そして結ばれるべき2人の間に、、、自分が割って入った闖入者だということを。

「時が解決してくれる」――
A子を想って心を焦がす草々兄さんにそう告げた。
そんなはずはないのに。
時が解決してくれるのなら、どうして自分はいつまでもいつまでも子供時代の劣等感を引きずったりする?
時は気持ちになんの解決もつけてくれない。そう自分は知っていたのに。
したり顔で、草々兄さんを騙した。A子への思いを封じてもらうために。自分を見てくれるように。
そんなつもりじゃなかった。騙すつもりなんて、これっぽっちも。
ただ――草々兄さんが恋しくて恋しくて。
それやのに、草々兄さんとA子は。
私を愛しとるって、言うてくれたのに――!

混乱して、もう何を考えているのかよくわからないまま、涙で目がかすんでよく見えないままに
角を曲がろうとした時、何かにどんとぶつかってよろめく。
よろめいてこけかけた自分を、向こうから来た黒い影はとっさに手を伸ばして抱き支える。
「ちゃんと前見ろ、若狭。」
その黒い影は―四草兄さんだった。


392:喜代美→草々×A子 6(喜代美) 
08/04/14 10:14:09 bpt9lTip
「すみ…ま、せん、し…そうに、さん」
ひっくひっくとしゃくりあげてしまい、上手く声にならない。
こんな顔を見せたくなくて、うつむいて顔をそらす。
はやく、早く行ってしまって欲しい。こんな、こんな顔。
これ以上口を開いたら、きっと涙声にしかならない。
会ったのが小草若兄さんじゃなくて良かった。
いつも優しい小草若兄さん。
こんな時に優しくされたら、その優しさにすがってしまいたくなるから。
「それ…じゃぁ、ちょ…と買い物、、行、てきます…ね」
そう言って通り過ぎれば、済んでしまうはずだった。
四草兄さんは、なんだあいつとちょっとだけ思って行き過ぎてくれるはずだった。
けれど。

「泣くな、喜代美…」

四草兄さんの腕が柔らかく自分を包み込む。
思いもかけなかった四草兄さんの行為に、頭が真っ白になり反応することができない。
けれど抱きしめられた四草兄さんの胸は、本当にしみこむようにあたたかくて。
とく、とく、と少し早いリズムで打つ胸の鼓動に、なぜか泣きたくなるような安心感を覚える。
「さっき、あの子が来るのに会うたんや…」
四草兄さんの声が、頭の上から聞こえる。
あの子…A子のこと?

「俺やったら、お前を泣かせたりせえへんのに」

四草兄さんの声がどこか切なく響いて、私を抱きしめる腕が強くなる。
その言葉に、私の涙はもうどうしても止まらなくなって。
私はいつまでも四草兄さんの胸で泣き続けた。
ああ、四草兄さんの声ってこんなに優しかったんやと思いながら。



393:喜代美→草々×A子 7(四草) 
08/04/14 10:16:40 bpt9lTip
泣きじゃくる喜代美を抱きしめながら、四草は思う。
これは罪なのだろうか、と。
喜代美の同級生の、あの同姓同名の女と師匠の家の近くで出くわした時。

もしかしたら、この女はまだ草々兄さんに未練があるのかも知れないと思った。
もしかしたら、「次の御用日」を避ける草々兄さんも、この女に未練があるのかもしれないと思った。
もしかしたら、「次の御用日」とこの女が揃えば、草々兄さんは昔の恋を思い出すかも知れないと思った。
もしかしたら、2人の行為の最中に、買い物から喜代美が帰るかもしれないと思った。
もしかしたら喜代美は泣いて飛び出すかもしれない。
そしてもし、その時を逃さなければ。

喜代美は、この手に落ちてくるかもしれない。


抱きしめた喜代美に、口づけをおとす。

だから、あの女に「次の御用日」のとおやんの話をした。
でもそれはただの世間話。ただ、それだけ。



394:名無しさん@ピンキー
08/04/14 10:22:42 bpt9lTip
以上です。お粗末さまでした。
話の長さにばらつきがあって、読みにくくて申し訳ないです。

>>369
GJです!!!
草々×若狭らしい初々しさがすごく良かったです!
なんか切ない気持ちになりました。

395:名無しさん@ピンキー
08/04/14 10:37:57 1+kQeqEq
>>394
GJ!!!!
あのシーン、昼ドラならこんな感じになりそうな緊迫感ありましたよね
四草と落語も絡ませてくるなんて!すばらしい!(ありがたい!)
また投下お願いします

396:名無しさん@ピンキー
08/04/14 10:43:15 s/QbhkVN
>>394
うぉぉ。算段の四草~!本領発揮だw
GJです!ありがとう。

397:名無しさん@ピンキー
08/04/14 12:30:47 5oKBtivi
「泣くな、喜代美」 キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!
>>394 GJです!ムッハ=3

398:名無しさん@ピンキー
08/04/14 12:45:47 il5sI4rp
>>386
うわ…A子もB子も草々も切ないなこれは…
そして四草、なんちゅう悪い奴や
GJです!

399:名無しさん@ピンキー
08/04/14 13:18:13 R+I8ZT/o
>>394
>369です。どうもです。
四草×若狭も好きなので楽しませて頂きました!
四草悪い奴… でもセクシー…
GJ!!

400:名無しさん@ピンキー
08/04/14 13:31:26 5BXQZ5X3
GJ!!!

この後の四草と若狭の関係がどうなったのか気になる。

401:名無しさん@ピンキー
08/04/14 14:13:02 nko6s6du
ヤッホオォォイ!ナイス算段!

402:名無しさん@ピンキー
08/04/14 14:15:48 8ny6oxss
四草…おいしいとこさらっていきやがってw

403:名無しさん@ピンキー
08/04/14 16:56:32 i3nimUD1
>>386
GJ!なんかもう色々と切ねぇ!!

404:名無しさん@ピンキー
08/04/14 19:38:03 dSrSnojz
>>394
読み応えありました!
エーコみたいな女を直感的に嫌がる咲さんと四草は同じ感覚持ってんな

405:名無しさん@ピンキー
08/04/14 19:56:39 zfsd+On9
>>404
お咲さんも四草も、いい女・嫌な女の両方をうんと知ってそうだ

406:名無しさん@ピンキー
08/04/14 21:58:45 utetJne6
ちりとて始まってから今までずーっと四草×B子(若狭)な自分だった
それなのにこのスレの存在を知らなかったなんて
今、過去ログ全部読んできた
感動した
職人さんがた、ありがとーう!!
どこぞに専門サイトはないものか・・・

407:名無しさん@ピンキー
08/04/14 22:13:08 5oKBtivi
>>385 ここからドゾ

ちりとてちんでエロパロ 第二席
URLリンク(same.u.la)


初代スレにもここから行けるはず

408:名無しさん@ピンキー
08/04/14 22:44:14 /nH4zR3k
>394
GJ!堪能しました。
四草、恐ろしい子w
でも結果良ければすべてよしですね。

409:394
08/04/14 23:50:35 bpt9lTip
読んでいただいて本当にありがとうございます。
感想頂けて、めっちゃ嬉しいです!!
本編で景清リクで、草々と喜代美の結びつきの強さをA子が思い知らされるシーンでしたが、
あそこでは絶対、草々の気持ちは揺れるはずだと勝手に確信していたので、
そこから妄想が…w本編終わったのに妄想ヤバイww

自分、小草若×喜代美派のはずなのに、ここの職人さんの作品拝読して、
四草×喜代美にも目覚めてしまいそうです…。これからも楽しみにしております!

410:名無しさん@ピンキー
08/04/15 00:06:40 n/mzPvB6
>>394
もう、GJ,GJ!
それしか言えないです!
四草が「次の御用日」教えた時に、「ひょっとして狙ってる?」と思ったら、
期待通りに進んで、四草×喜代美派としては、うひょひょひょひょ、でした。

それにしても、もっともキモのカップリングを隠して進めはるなんて、
知恵者でいらっしゃいますねぇ~、嬉しい驚きでした。

411:名無しさん@ピンキー
08/04/15 00:42:14 91YSAN02
GJ作品が読めてしあわせ(・∀・)
自分もいろいろ妄想するけど、オチが思いつかない、文章にできない・・・orz
若狭出産後、なんとなくのセックスレス状態→復活の草々夫妻の
設定を考えるんだけど、うまく出来なーい!

412:名無しさん@ピンキー
08/04/15 00:53:00 O6kQEVJe
>>409
それでは小草若×喜代美もぜひぜひ…!

413:名無しさん@ピンキー
08/04/15 02:11:10 YlgCVU89
>>407さん、ありがとうございました!
今から読んできます!
嬉しくて泣きそう。。。


414:名無しさん@ピンキー
08/04/15 06:44:21 Kw/jlcbm
>>411
確かに繊細で難しい設定だけど、
草々×若狭大好きなので書いて下さい!
オチはラブラブであればOKです!

415:名無しさん@ピンキー
08/04/15 13:34:19 6FKMwo9z
>>411
自分も草々×若狭大好きなので楽しみに待ってます!

若狭も「お母ちゃん」に専念するので、第一子出産を機に
堰を切ったように子供が生まれそうな気がする
上方落語の大家としてでなく、子沢山落語家として注目を集める日も近い?

416:名無しさん@ピンキー
08/04/15 23:28:26 Yz2RhdmY
>>394
GJです!裏本編みたいで生々しくて良かったですw
続き期待してもいいでしょうか?

本放送終わってから四草×喜代美にはまったので
ここで存分に読めるのが嬉しい(*´Д`) 
初めから見直せば四草→喜代美なシーンがある気がする

417:名無しさん@ピンキー
08/04/16 13:44:59 aW8LA3yz
すみません。この四草祭りに便乗して投下します。
四草→喜代美
エロあり
書いたら四草が気の毒になりすぎたんで、ファンには申し訳ないです。

418:四草→喜代美1
08/04/16 13:46:34 aW8LA3yz
上方芸能を一手に牛耳る天狗芸能。
その権力を誇示するかのように聳え建つ演芸場、天狗座の真向いに中国料理屋延陽泊はある。
立地条件と味の確かさも手伝って、昼時ともなれば厨房は戦場の忙しさだ。
午後のピークを過ぎ、裏口で一服いれていた従業員の李は
いつの間に来たのか、無言で煙草を差し出す隣の男に火を貸した。
「百円ライターか、相変わらずシケてるな」
滑らかな中国語で軽口をたたくこの男は、店の人間ではあるが同胞ではない。
住み込みのバイト、兼この国の落語という伝統的演芸の芸人で
四草という妙な名で呼ばれている日本人。

「随分ご無沙汰だったじゃないか」
ここ数年、バイトに出る以外は住家にしている二階に引籠りきりだったこの男は
最近本業に復帰し不在の時が多くなっている。
今日も朝早くから出ており、こうして顔を見るのも実に十日ぶりだ。
そういえば、と李は思い返す。
「あっちもご無沙汰のようだな。どうしたんだ、インポか?」
「おまえには関係ない」
この日本人は無愛想な外見のわりに存外な女好きで
頻繁に女を連れ込んでは昼夜問わず嬌声をあげさせていたものだ。
それがここの所、ぱったり音沙汰無しときた。
「あれが最後だったよな…ほらバイトに連れて来たちっこいの」
去年の暮れに、短期で使ってやってくれとこの男が口利きをした女を思い出す。
もっとも。
「あれはさすがにあんたの趣味じゃないよな、あんなションベン臭い女は」

一本まるまる吸い潰してから四草はその場を後にした。
(俺の趣味やない、か)
確かに、と彼女を思い浮かべ自嘲する。
今まで部屋に入れた女たちとは全くタイプが違う。顔も身体もなにもかも。
荒淫が止んだのはそのションベン臭い女のせいだ、と明かしたら
あの男はどんな顔をするだろうか。
まさかあんな少女に捕われるとは、他ならぬ四草自身さえ信じられないのだから。
しかし、まるで少年時代のような青臭い慕情は、自分の中に確実に息づいている。
今はまだ幼過ぎる相手に一指も出せないでいるのだが。
そう。
彼女はまだ幼いのだ。
少女が今、想いを寄せているのは四草の年下の兄弟子。
あんな直情型の男に胸を焦がすような子どもなのだ。
固く青い蕾を無理にこじあけることはない。
仕掛けるのは花弁が色付き綻び始めてから。
(あと三年…いや、四年か)
落としの算段は彼女の年季明け一年後からだ。
それまでは。

419:四草→喜代美2
08/04/16 13:47:23 aW8LA3yz
その算段は結局大幅に狂わされた。
子どもの恋だと侮っていた彼女の想いは、予測を大きく裏切り。
見事にあの男を振り向かせてしまったのだ。
その一途さと強さを眩しく思うと同時に、四草はそっと自身の想いを捨てた。
目のない賭けに手を出すべからず。
それが、算段の平兵衛を自認する男の矜持だった。

平成九年。正月。
草若邸は徒然亭一門を集め賑々しく三箇日を迎えた。
一門の二番弟子と五番弟子の結婚記念日でもあるその日を、
四草は四番弟子としてからかい、茶化し、言祝いで過ごした。
(少し、酔うたな…)
冴え冴えとした星空の下、首を縮めて自宅へ向かいながら独りごちる。
飲めない酒に身を委ねたのは、酒癖の悪い兄弟子たちに絡まれたからだ。
―決して、妹弟子の初々しい若妻姿に心奪われたからではない。
(…おや?)
延陽泊の店先まで来た四草はふと足を止めた。見れば二階の自室に灯が煌々と燈っている。
(…女か)
鈍る頭で思い付くままここ数ヶ月の間に引き入れた女の顔を並べてみる。
正直、都合が良かった。相手が誰であれ、こんな夜は女の柔らかな肉に沈むに限る。
冷えた指先でドアを開けると温い空気とともに朗らかな声が四草を包んだ。
その、声は。
「…なんで」
なんで おまえが ここに
そこに居たのは、つい先刻、別れたばかりの
今は、他の男の腕の中にいるはずの
「ほやけどゆうてたやないですか」
にっこりと微笑んで彼女は続けた。
「年季明けて一年になったら落としてくれなるて」

冬の白い陽は案外眩しい。
瞼の裏を刺す容赦ない光に、四草は今一度温もった布団の中へ戻ろうとする。
「いい加減起きてください!もうお昼です」
無情にも冷たい光に晒された彼は、その原因を恨めしげに見やる。
「なんや…来とったんか」
「なに言うとるんですか。さっさと起きて顔洗って下さい、ご飯冷めますよ」
ぷんとむくれた唇が愛らしい。堪らず引き寄せ、その生意気な口を吸う。
「おはよう、喜代美」

この部屋に『和田喜代美』が現れるようになって一ヶ月。
四草は彼女との生活に浸りきっている自分に気付いていた。
部屋を一歩出れば、そこには兄弟子の妻となった彼女がいる現実がある。
しかし、この部屋はその現実から遮断された、文字通りの別世界。
『喜代美』はなにもかもが彼女そのものだった。
くるくる変わる愛くるしい表情も。白く柔らかなその身体も。

420:四草→喜代美3
08/04/16 13:48:21 aW8LA3yz
違うのは。
その澄んだ大きな瞳が映すのは。

夜。
濃厚な闇が部屋を包む。
素裸で胡座をかいた男はそこに女を招き入れる。
そそり立つ中心に小さく怯えながらも健気に従う白い裸体に
四草は言い様のない愛おしさを感じる。
戸惑うようなあどけない少女の顔をした女は
それを裏切るように豊かな乳房とまるい腰を持っていた。
たっぷりと重量感のある乳を下から掬い上げるように指を這わせる。
あ、と小さく漏れた溜息に密やかに笑うと大きな瞳が四草を睨んだ。
(そんな顔、反って男を煽るだけやろ)
きゅ、と乳首を摘んでやるとふるふると揺れる白い身体。
両の乳房を弄びながら緩い快感に耐える耳元をぺろ、と舐める。
「今日はな、コレでやりたい」
え、と聞き返す喜代美にわざと下卑た声で囁く。
「パイズリさせえ言うてんのや…判るか?意味」
真っ赤になってうつむく彼女がいじらしくて益々苛めてしまいたくなる。
「兄弟子の言うこと聞けへんのか?」
「…兄弟子はふつうそんなやらしいこと妹にさせません」
「散々しとるやないか、やらしいこと」
火照る耳たぶを食みつつ言葉で煽る。
彼女はもう一度四草を睨むと意を決したように屈みこんだ。

ふわふわと蕩けるような温かな肉が一物を包む。
そのあまりの心地よさに達してしまわぬよう下腹に力を込める。
見下せばそこには自らの乳房を掴み、男に奉仕する女の淫らな姿。
「そうや…そのままゆっくり動かしてみ」
言われるままに滑らかな白い肌が脈打つ茎を磨る。
「…っふ…う…」
痺れるような快感が腰を貫き、先走りの液が登頂を濡らす。
熱に浮かされた表情で女の潤んだ目がそれを追う。
「喜代美…」
名を呼べば小さな赤い舌が滴りを舐めとる。幼さの残る唇が施す卑猥な行為。
その煽情的な光景に脳髄まで侵されるようで。
くらくらする。
「―あっ…」
ぱしゃ。
我に返ったのは、喜代美の口元に己の精が飛び散った後だった。
―情けない
「喜代美すまん、すぐに拭くもん…」
慌てる四草を尻目に、少しの間呆けてた喜代美は、白濁の液を細い指で拭うと
それをまるで見せびらかすかのように小さな口に含む。
「…苦い、四草にいさんの」
その淫奔な行為とは裏腹に、はにかむ微笑みは無垢な少女のそれで。
気付けばその白くあえかな身体を力の限り抱き締めていた。

421:四草→喜代美4
08/04/16 13:49:58 aW8LA3yz
その日の天狗座の出番は、穴を開けた他一門の若手の代理とのことだった。
ピンチヒッターとはいえ、徒然亭四草の名を売るには又とない舞台だ。
烏山からの打診に真っ先に名乗り出た四草は、寝床寄席でならした『延陽泊』をかけた。
客の反応は上々で、気分良く袖に下がった四草は
のっそりと出迎えた巨体に微かに眉を顰める。
「珍しいですね草々兄さん…どういう風の吹き回しですか」
正直、今はあまり顔を合わせたくない男だ。
そんなこちらの感情など意に介さず、年下の兄弟子は満面の笑顔を見せる。
「良かったで今の…四草、また腕上げたな」
自他共に落語に厳しい彼が、こんな風に手放しで誉めるのは滅多にない。
「寝床寄席でもかけたネタですから」
「いや、前のより格段に上手なってる。嫁への情がよう出てたで」
嫁。その単語に心中動揺する。落ち着け。相手は何も知らない。
ひとり満足げに頷く草々に、どう返答したものか思案する中、
「ずるいです草々兄さん!ひとりでさき行かんといてください!」
会いたくない人間がまたひとり現れる。
「なんや、また迷子になったんか」
しゃーないやっちゃな、と小突く草々に彼女はぷんとむくれる。
いつかの朝と同じ顔。
「そや四草、今日は差し入れがあるんや」
ほら、と促された彼の妻は慌てて持っていた包みを四草に差し出す。
「若狭が打った越前そばや、まだ飯食うてへんのやろ」
「別の容器に入った、大根おろしと鰹節とそばつゆかけて食べなってください」
「ええか四草、そばはな、忍者が手裏剣とともに持ち歩いてたんやぞ、あの身軽な忍者が」
「…草々兄さん、その話はええですさけ」
妻の手料理を大仰な身振り手振りで誇らしげに語る兄弟子と
そんな夫を愛しげに見つめる大きな澄んだ瞳。
「…おおきに」
自分は今、うまく声を出せているだろうか。
挨拶もそこそこに四草はその場を辞した。

いつものように部屋のドアを開ける。
「おかえりなさい、四草兄さん」
いつものように女は出迎える。
『彼女』そのものの笑顔で。
先刻の、天狗座でのやり取りなどまるで無かったかのように。
『彼女』そのものの容姿をした女を、四草は無言で腕の中に納める。
「四草兄さん、どねしはったんですか?」
『彼女』そのものの声色で女は尋ねる。
感づいていた、薄々は。
(これは…この女は)
―己の浅ましい執心が作り出した都合の良い幻想なのだと。

422:四草→喜代美5
08/04/16 13:52:27 aW8LA3yz
そう。これはただの幻。幻のはずなのだ。
それなのに。
「…四草兄さん?」
白い首筋に顔を埋めた四草は、そこから伝わる温もりを感じていた。
とくん とくん とくん
幻のはずの女は確かにこの腕の中で脈打っている。
温かな吐息が触れる。
柔らかな髪が香る。

もしもあの頃。
下手な算段なぞ弾かずにただひたすら喜代美を求めていたら。
この腕の温もりは現実のものになっていただろうか。
「四草兄さん…」
熱い吐息とともに自分の名を綴るまるい唇にそっと口づける。
自分ひとりに向けられる大きく澄んだ瞳。
まわされる白い腕。
四年前、自分が思い描いた通りに、否それ以上に少女は美しい女になった。
ゆっくりと色付き、綻び始めた頃、他の男に手折られてしまった女。
不器用ながらも揺らぐことのない真直ぐな彼女の恋は目映いばかりで
そこから目を背けるように棄てた自分の拙い思慕は
こんなにも歪なかたちで育ってしまった。

腕の中の『喜代美』が四草を見つめ微笑む。
現実には有り得ない情景。
(幻でも、ええ)
今、自分の腕の中にいる『喜代美』は、ただひとりなのだから。
迷いを断ち切るように、四草は静かに腕に力を込めた。

「あっ…ああっ…だめ…だめ…だめぇ…」
息も絶え絶えに漏れる嬌声が耳に心地よい。
「…やっ…こんな…にいさん…し、そうにいさん…!」
その声をもっと聞きたい。聞いていたい。貪る指に熱を込める。
今、喜代美の裸身は四草の腹の上に逆さに重ねられていた。
腰に当たる乳房が弾む。
頬に触れる太股が跳ねる。
―恐らく、現実の『彼女』でさえも夫に許したことの無いであろう体位。

真白な太股は大きく割り開かれ、秘め処は全て男の眼前に晒され。
羞恥と期待で緋色に染まり、愛液を滴らせる蜜壺を、目と指と舌で犯す。
指を奥深く埋め込み、尖らせた舌でねぶり溢れる蜜を啜り込む。
「っん…ああ…っ!!」
逃れようとくねる腰を捕らえ、敏感な芯に愛撫を施せば、一段と高くなる嬌声。
くたりと崩れ落ちた身体を抱え直し、蕩けきった蜜壺へ猛る己を一息に沈める。
「――ッ!!!」
綺麗にしなる背中。
真直ぐに伸びる首筋。
四草の上でのけぞる喜代美はどこまでも淫らに落ちてゆき。
声にならない声は夜の静寂に消えた。

423:四草→喜代美6
08/04/16 13:53:30 aW8LA3yz
トントントン トントントン

陽も高くなり、寒さも幾らかゆるむ時分。
薄いドアを遠慮がちに叩く音で四草は目を覚ました。
「…誰や」
掠れた声で呼び掛ける。喉がひりつく。
「四草兄さん、若狭です」
よく知る女の声が応えた。

「今日は、天狗座に師匠のお使いで来とるんです」
寝起きのままドアを開けた自分に、些か怯えたように妹弟子は言葉を続ける。
「…昨日、なんや四草兄さんいつもと違ってたでえ、落語うけてたのに変やなあって」
覚えのあるふっくらとしたまるい唇が動く。
「ほしたら草々兄さんが、ちょっと寄って様子見てこい言いなって」
「…草々兄さんが」
鸚鵡返しに呟くと、勢い込んでこくんと頷く。
「あの、もしかして、昨日のおそばで具合悪うなってたらどねし…」
「いや、なんともない」
いきなりネガティブ思考に陥る若狭を急いで遮る。
(…ほんま油断も隙も無い)
「おおきに、ご馳走さん…容器はまた返しに行くわ」
「ほやけど兄さん、ほんまに具合悪いと違います?」
訝しげに見上げるその顔に既視感を覚える。
間違うな。
「大丈夫や、ええから帰…」
すっと白い指が伸びる。
かさついた唇に
指先が
触れる。

―ほら唇切れとるやないですか、声もガラガラやし、大事にせなあきませんよ
妹弟子の声はどこか遠くから聞こえてくるようだった。

あれからどんなやり取りをしたのか記憶にない。
九官鳥の羽音だけが響く部屋で、ひとり蹲る四草は己の指で唇に触れる。
かさついたそこは酷く熱を帯びて疼いていた。
「―っく…はははははははは」
渇いた笑いがひりつく喉から零れ出す。
夢の中の女は散々に暴いたというのに、
現実の彼女には指先ひとつでこうも囚われてしまうのか。
恋にならない恋に四草は生涯逃れられぬ運めを感じた。
それは、まるで、甘露のような絶望。

混濁する頭を振り切るように窓を開ける。
頬に触れる風はまだ冷たいものの、幾分和らいでいた。
もう、春が近い。
―さよなら、四草兄さん
風に乗ってどこか懐かしい声が聞こえた気がした。


中国料理屋延陽泊。
その裏口で一服する男に四草は煙草を差し出す。
「そういや、あの女どうしたんだ」
百円ライターで火を点ける男は、ふと思い出したように訪ねた。
「ほら、最近まであんたの部屋にいた、ちっこくて色の白い―」





424:名無しさん@ピンキー
08/04/16 13:56:48 aW8LA3yz
以上です。
すみません、もうひとつ懺悔します。
ケータイからでも長文打ち込めるんすね…
以前、カラスだのアイスだの無駄にレス数伸ばして申し訳なかったです。

425:名無しさん@ピンキー
08/04/16 14:21:51 0iTtCKlm
>>417
おっと、これは良いSS。
サゲが恰好いい。

426:名無しさん@ピンキー
08/04/16 14:24:45 xkVOqB+j
GJ!
すごく読み応えがあったよ
四草は確かに気の毒だけどw
それにしても四草の妄想(現実)はエロくてええな

427:名無しさん@ピンキー
08/04/16 15:24:43 aAv3akIT
>>417
GJです
四草…切ないね(つд`)
サゲが気になる
夢か現実か…?

428:名無しさん@ピンキー
08/04/16 16:28:17 TVn7kzHn
>>417
ひとくせもふたくせもある逸品でした
本当に四草は不幸なのか、それとも・・・?
余韻が味わい深い
エロもいいなあ

429:名無しさん@ピンキー
08/04/16 17:18:16 unuuxm2V
>>417
GJ!!! ありがとう! 切ない余韻が胸に残る変化球、お見事です。
四草が静かに狂っていく…と思ったらラスト5行と来た。
蜘蛛の巣にかかって逃れられないような、何とも奇妙な気持ちです。
あと5回ほど読んでみる。


430:名無しさん@ピンキー
08/04/16 17:27:19 unuuxm2V
>>417
ごめん。ちょっと追加。
カラスだのアイスだの…ってことは、、、ホント名作ぞろいですね。
正直すげーと思った。
また投下楽しみにしてます。


431:名無しさん@ピンキー
08/04/16 17:49:53 VDd/4xQN
GJ!
切ないのう。エロエロなのに切なくて、もう…。

432:名無しさん@ピンキー
08/04/16 19:55:57 sBtrEPPM
すごい筆力。
これもひとつの 夢でもなく現ともなく ですな。GJ!

433:名無しさん@ピンキー
08/04/16 20:10:39 fRtqMZa9
>>417
すごく読み応えありましたGJ!
あの「喜代美」は一体…?『世にも奇妙なちりとてちん』ですね
ラストの従業員さんのひと言が後を引きます

434:名無しさん@ピンキー
08/04/16 20:15:14 fPROunP3
>>417 GJです!

最近また賑わい始めて、しかも名作揃いなんで
非常に嬉しい!

435:名無しさん@ピンキー
08/04/16 20:39:35 ltikWBvP
>>417
GJ!エロいのに切ない…あれ?目からヨダレが。
何気に従業員の男がいい味出してる。

436:名無しさん@ピンキー
08/04/16 21:50:28 cSHUmQLi
>417
GJ! なんかいいねぇ。すごく切ないけど、幸せかも。

四草、これで、ドラマラストみたいに、自分に似た可愛い男の子がやってくれば
楽しい生活になりそうだ。

437:名無しさん@ピンキー
08/04/16 23:09:31 zhiYHZ4C
>>417
うわぁ・・・すごく幻想的できれいだった!
こんなに「美しい」という言葉が似合う話があったろうか。
カラスとアイス・・・って、あの方ですか!!
いやはや、カラス・・・あれも美しい話だったんで・・・。
それにしても、読めば読むほど泣ける話だなぁ・・・。

いっこだけ。延陽「伯」だった気がしますです。

438:名無しさん@ピンキー
08/04/16 23:41:47 zhiYHZ4C
417さんが、あんまりにも美しい話をお書きになったので、
自分の用意してたシリアス系四草×喜代美は、ちょっと保留。

つーわけで、流れを読まずに、逆に与太話。
草々→若狭←四草っぽい話。
時間軸は……小草若が若狭のことを完全に吹っ切った辺り。
エロ度=???

439:ねやのひま  上
08/04/16 23:43:11 zhiYHZ4C
天狗座から帰宅した草々は、弟子の一言に凍りついた。

―おかみさんて、色っぽい声出しはるんですね。

何でお前がそんなこと知ってんねん、と問う前に、嘘つきの弟子は姿を消した。
いや、深く考えることはない。所詮は嘘つきの言うことだ。

そう思って廊下を進んでいった時だった。

「……ああ……ん」

聞こえるうっとりとした声の主は、間違いなく若狭のものだった。
思わずその場で足を止める。

「気持ち……いいです……っ」

草々は、全く動けなくなった。

「あ……そ……そこ……っ」

快楽に身を任せているような若狭の声。
どこのどいつかは知らないが、中に入って殴り倒せばいい。
それなのに、若狭の言動の意外性からか、草々は呆然と立ちすくむばかり。
そして、さらなる衝撃が草々を襲う。

「あ……四草兄さん……上手……」

あまりにもよく知った名前が聞こえてきた。
女との関係が絶え間ない弟弟子。
それでも、まさか、若狭にまで手を出すとは思ってもみなかった。
雷に打たれたような状態の草々の耳に、

「ここは……どや」

と、四草の声が聞こえて、改めて現実だと思い知らされる。

「あああ……っ!いい……っ!」

これ以上聞いてられない、と外へ飛び出そうとした時だった。

「草々?何を底抜けにぼけーっと突っ立っとんねん?」

もう1つ、聞き慣れた声が背後からした。

440:ねやのひま  下
08/04/16 23:44:17 zhiYHZ4C
すぐに返事が出来ず、草々は黙って振り返る。
今度は、若狭の声が背景となった。
ところが、小草若は平然とした様子で、その声を聞く。

「あー、四草、上手いもんなー」

あまりにも意外な反応に、草々はさらに凍りついた。

「ついでやから、俺も頼もっかな~。四草ー!」
(はああああああ?!!)

草々が驚きのあまり声も出ない中、
小草若は颯爽と、若狭と四草のいる部屋へ侵入した。

「若狭ー、もうええやろー、今度は俺の番やでー」
「えー、小草若兄さんは、夜にしてもらいなったらええやないですかー」

よくわからないが、四草を巡って、若狭と小草若が争っている。
若狭がぎゃいぎゃいと騒ぐのを意にも介さず、小草若は言う。

「四草、四草、頼むわ~。ここ、ここ、ここのツボやねん!」

……ツボ……?

「小草若兄さんやったら、『底抜け~』てやっとんなったら、
 ええ運動になりそうやないですか~!」
「あのな、底抜けをビシーッ!!と決めよう思たら、疲れんねん!」
「ほやけど、私、家事と落語の両立で、肩がパンパンなんです!
 四草兄さん、よう頭使っとんなるのに、何で肩こりと無縁なんですか~?!」

溜め息混じりに、冷静沈着な声が答える。

「お前も小草若兄さんも、ろくに働かへん脳みそを無理に使うから肩がこるんや」
「なるほど」
「おい、若狭、納得すな!」
「……ええんですか、マッサージせんでも」
「あああ、わかったわかった、俺の脳みそ働かんて認めるから、頼むわ四草!」
「四草兄さんのツボ押し、上手ですもんねぇ……」

草々は、へなへなと廊下に座り込んでいた。
ややこしい声の出し方すな!と内心で叫びながら。

441:438
08/04/16 23:47:01 zhiYHZ4C
つーわけで、箸休めにもならん、しょーもない話、でした。
いや、自分が肩こりなモンで・・・(苦笑)。

途中でオチわかった方も多いやろな・・・。

ツボ押しの報酬として、四草が何をゲットしていたか、は、また別の話w

442:名無しさん@ピンキー
08/04/16 23:52:56 +tShwCWX
延陽伯仕込みのツボ押しw

443:名無しさん@ピンキー
08/04/17 02:57:16 C6cHvgOs
>>441
ナイス!ほわんと和んだよ。
若狭と小草若の屈託ない掛け合い、いいね。
底抜け、やってみたら結構大変な姿勢だもんなあ…w GJでした!!!

がっつり大作があると思えばギャグありシリアスありエロエロあり幻想的あり。
おまけに本編ベースも楽しめればアナザーストーリーも楽しめるときた。
そんないろんなおいしいとこが味わえるこのスレ最高です!!!
それぞれの職人の皆さん、ほんまありがとう!

444:名無しさん@ピンキー
08/04/17 05:44:24 UDODSpMR
>>441
小草若と若狭がかわいいなあ~。
草々がちゃんとやきもち焼いたことに安心w

気持ちわかるなあ、自分もちょっと保留…。
けど小ネタはないので、感想だけ書き逃げw

445:名無しさん@ピンキー
08/04/17 05:49:04 80QK8mOM
>>438
GJです!
紛らわしい発言しといてさっさと消える小草々くん…素敵だ。
四草×喜代美メチャメチャ読みたいです!保留になぞしないでください!
自分ニセ喜代美書いた者ですけど、
もっともっと職人さんたちの作品が読みたいんです。

伯の字思いっきり間違えてますね…
カッコつけた文で誤字脱字とかめたくそカッコ悪いです。
それなのに、温かいお言葉かけていただき感謝の極みです。
ありがとうございました。

446:名無しさん@ピンキー
08/04/17 10:17:58 uI4bQmG1
ちりとて職人の皆さんへ


 ┌─○─┐
 │保 留は |∧_∧
 │ 無しで |・ω・`)
 └─○─┘//





447:名無しさん@ピンキー
08/04/17 10:19:31 uI4bQmG1
ズレた、もう一回。

ちりとて職人の皆さんへ


 ┌─○─┐
 │保 留は |∧_∧
 │ 無しで  |・ω・`)
 └─○─┘//




448:名無しさん@ピンキー
08/04/17 10:43:47 izTgvGhZ
>>446->>447
底抜けにGJ

放送終了してからスレが再活性化してるのがめちゃ嬉しい。
ビバ!常打ちスレ!

449:名無しさん@ピンキー
08/04/17 11:19:54 Uf5Hmpmz
常打ちスレありがたいなー
職人の皆さん、これからもGJ!な作品お待ちしています
ホントに素晴らしい・・・

450:名無しさん@ピンキー
08/04/17 18:04:39 UDODSpMR
>>444です…。
考えてみれば、みんなが保留してたらスレストしてしまうわけなのでw
四草祭り、ってことでご容赦ください。>>441さん、お先します。すみません。

ベタなドラマ風wの四草×若狭。
エロありですが、あまり強くはない、かも。
ほとんど書いたことないのであまりよくわからん。難しい…。

四草モノローグ多めなので、お嫌な方はスルーしてください。

451:四草×若狭その1
08/04/17 18:05:25 UDODSpMR
沈丁花の香りがむせ返るようだ。
明るい日の光の下で見る沈丁花は、小さな薬玉のような可憐な花だ。
あどけない少女のような。
しかし月光の中に浮かぶ沈丁花は、香りが立ち上り妖艶な姿に見える。
ふたつの表情を、身に纏う花。

自分は、どこで間違えてしまったのか。
四草は問う。
他人の女に思いを寄せるほど、女に不自由しているつもりはなかった。
むしろ、他人のものに興味はなかった。
それが、自分の母親に対する子どもじみた反発心からきていることも
わかっていたけれども。
女の出入りが激しいように思われ、
実際にそうだったことも否定はしないが…
けれど、他人の女に手を出したことだけはなかった。

どこで間違えてしまったのか。

女として意識していたつもりはなかった。
まじめ一本槍の兄弟子に思いを寄せていることは、
出会った瞬間からわかったことだ。
「こんな男のどこがええんですか」と聞いた自分に、
きょとんとしたまなざしを返してよこした女。
まだ子どもだった。
まるで対象外だったはずだった。

あの時の自分は、今でも思い出したくもないほど荒んでいて、
堅物で暑苦しい兄弟子やら、無邪気な子どものような女やら、
まぶしくて目に付き刺さるようで、見ているのもいやだった。
だから、とっとと追い返したし、
次にその兄弟子が転がり込んできた時もわざと出て行かせるよう振舞った。
自分なぞ、見限ってしまえばいいと。

間違えたのは、おそらく。
感情のほとばしりを見られたときだ。
面倒見のいい、兄弟子。そして無邪気な女。
荒みきって、渇ききった自分だったのに、涙が出るとは思わなかった。
涙も。落語への思いも。
自分の中にすべて封じて、他人には見られないようにして。
そうやって過ごしてきたはずだったのに。
あの感情の爆発が間違いを生んだのかもしれない、と
つまりは最初から間違えていたのかもしれない、と
四草は自嘲気味に思う。

自分は、あの女を思ってなどいない。
これは決して恋などではない。
言い聞かせれば言い聞かせるだけ、自覚せざるをえないことはわかっていたけれども。

452:四草×若狭その2
08/04/17 18:06:25 UDODSpMR
沈丁花の花の香りが立ちのぼる春先。
夕刻に徒然亭へ足を向けたのは単なる気まぐれだった。
必要な資料が、師匠の蔵書の中にあったことを思い出したからだ。
門の前に立つと、いつもとは違う静寂さが漂っていた。
いぶかしく思いながら、中へ入るとぱたぱたっと若狭が駆け寄ってくる。
「あ、四草にいさんお疲れ様です。今日は天狗座で高座でしたよね?」
「…小草々はおらんのか?」
若狭の問いには直接答えず、問い返す。
この場合、若狭ではなく小草々が出てくるべきだろう。
そう思って問うた四草に小首を傾げ、若狭が答えた。
「にいさん、小草々くんに用事ですか?」
ちゃうやろ。
内心でつっこんだが、口に出す間もなく若狭が言葉を続ける。
「小草々くんなら、草々にいさんと泊まりで城崎の落語会に行ってますけど…」
「なら、今おまえ一人か」
一瞬胸に浮かんだよからぬ衝動を押さえ、つとめて普段どおりの口調で四草が言った。
もちろん若狭がそんな四草に気がつくはずもなく、こくこくと頷く。
「そうなんです~。高座もないですし、なんだか手持ち無沙汰でぇ」
あどけない顔で、ふうう、とため息をついた。
そんな若狭をあえてざっくりと無視し、すたすたと稽古部屋へ向かう。
なぜだか若狭もぱたぱたとついてきた。
四草はそんな若狭を振り返りもせず
本棚をざっと見渡し、目的の本を手にとった。
「これ、借りてくぞ」
やっと振り返って、若狭に声をかける。
はい!と満面の笑顔で応える若狭に、
なぜか息苦しさを感じた四草はすっと視線を外した。
「邪魔したな」
そのまま立ち去ろうとするところへ、慌てたように若狭が言う。
「あ、にいさん!今、お茶入れますさけ!」
いらん、もう帰る…という四草の返事も聞かず、若狭は台所へ消えた。

結局、なぜか居間で二人でお茶を飲むことになった。
…しかし、とくに会話があるわけでもない。
さぞかし居心地が悪かろうと思うのだが、
よほどそれまで一人で暇を持て余していたのか
若狭はにこにことそこに座っていた。
ピーナツなぞを出してきて、四草にすすめる。
仕方がないので、四草も黙々とピーナツを食べる。
そのまま時間ばかりが過ぎていくかと思われたが、
ふと、若狭がいいこと思いついた!といった調子でぽんと手を打った。
「にいさん、お夕飯まだですよね?!食べていきませんか?
カレー作りすぎたんですー」
カレー。何を突然。そういや小浜でも散々食うたな。
しかしこの妹弟子は色気のないこと、この上ない。
が、そんな若狭にちょっとほっとしているのも事実だった。
二人きりにならないように、ずっと気をつけていた。
自分がどう暴走するか、わからなかったからだ。
いつもの算段を逸脱しかけている自覚がある四草は、
近寄らないことでそれ以上の暴走を避けようとしていた。
うっかり二人きりになってしまったこの状況を、意識しなかったといえば嘘になる。
しかし、何があるというのだ?
妹弟子。あるいは、兄弟子の嫁。
この状況で「カレー作りすぎたんですー」という女と。この自分の間に。
自意識過剰だと、自分を嘲う。
だから答えた。

「そうやな、カレーならおまえでも致命的な失敗はせんやろからな。
…ご馳走になりますよ、若狭ねえさん」

453:四草×若狭その3
08/04/17 18:08:53 UDODSpMR
致命的な失敗どころか、普通においしいカレーだった。
しかし量はとんでもなかった。炊き出しに出せそうだ、というほどの。
「作りすぎ、言うても限度があるやろ。何人分作ってんねん」
「ほやかてぇ、いつも草々にいさんも小草々くんもたくさん食べるさけ、つい…」
ぶつぶつと若狭が答えた。
「とくに草々にいさんは、おかみさんのカレーが大好きやったみたいで、
たくさん食べなるんです。オムライスとカレーライスが好きや、言うて…」
その味覚はまるっきり子どもやな。と、突っ込んでやりたかったがあえて黙る。
若狭の愚痴が、カレーのことを言っているのではないような気がしたからだ。
「草々にいさんは…いつもおかみさんが基準やさけ…」
ああ、そのことか。四草は得心する。
草々が若狭におかみさんの面影を重ねていることは、気がついていた。
同時に舌打ちしたい思いも浮かぶ。
本人に気がつかせてどないすんねん、あの恐竜頭。
しかも、このうじうじ暗い陰気な若狭に。落ち込むだけやないか。
「まあ、草々にいさんにとっては母親代わりやからな」
しゃあないやろ、と四草にしてはやさしげな返答をする。
それに力を得たのか、若狭は溜まっていたものを吐き出すかのように言葉を続けた。
「そうなんですけど。にいさんはいつも幼い言うんです。私のこと。
もっとおかみさんのようにせえ、言うて」
若狭が俯く。言うに事欠いて…と四草は内心でさらに恐竜頭をののしった。
「私は私やのに…。カレー作っても、何をやっても、
草々にいさんは私をおかみさんのようかどうかしか見てくれへんのです」
ふと、じりりと胸が疼いた。なんだ、これは。
俯いた若狭の姿が、胸を苦しくさせるのか。
言ってることは「カレー」だというのに。
四草は、自分がおかしくなり始めていることに気がついた。
間違えてはいけない。自分は、恋などしていない。
「幼い、言われても…どねしたらええのかわからんし…」
自分は、この女に焦がれてなどいない。
俯いていた顔をぱっと上げて、若狭は四草を見つめた。
そのまっすぐなまなざしを受けて、四草はますます息苦しさを感じる。
水中の金魚になったような気がした。
見るな、そんな目で。
「私、幼いですか。おかみさんのようになれませんか?
草々にいさんには聞かれへんのです。四草にいさん、教えてくれませんか?」
胸が疼く。頭の芯が痺れる。
思わず、答えた。
「おかみさんのように…て、それは無理や。若狭は若狭でおるしかないやろ」
自分のそのまますぎる返答に思わず苦笑しそうになる。
俺としたことが、若狭の真っ正直に引きずられてどうする。
「けど、草々にいさんは…多分、私のことは見てなくて…
ほんとは、私は"若狭"ですらなくて…きっとこのまま…私は私になれへん…」
俯いた若狭の膝に一筋の涙が零れ落ちた。じんわりと広がってゆく。

その涙を見た瞬間、四草は自分の中の何かが爆ぜるのを感じた。

―これは恋などではない。
草々にいさんが、泣かせるのか。若狭を。
―この思いは、感情の昂ぶりが間違わせた気の迷い。
手に入れておきながら、泣かせるのか
―この焦がれるほどの、感情。ならば、この熱は、なんだ?
泣かせるならば、俺が。

454:四草×若狭その4
08/04/17 18:10:07 UDODSpMR
そばに寄り、頭を撫でた。何度も何度も丁寧に撫でてやる。
「泣くな、若狭」
若狭は子犬のように無邪気に、泣きながら四草にからだを預ける。
若狭のやわらかな重みを感じ、思わず抱きしめた。
きょとんとする若狭。
そのまま押し倒すと、さすがに若狭も驚いて声を上げる。
「し、四草にいさん?!何するんですか?!」
「何、って…わかるやろ。幼い女にはようせんことや」
そのつもりで、抱きしめたのだ。半ば無理やり口付け、舌を押し込んだ。
口腔内をむさぼるように舌を動かす。若狭は抵抗しない。
驚きすぎて、できないのかもしれない。
そんな若狭をかわいらしいと思ってしまう浅ましさを四草は自嘲する。
「泣くな、若狭。俺の前で隙を見せたらあかん」
驚きのあまりなされるがままになっていた若狭だったが、
そのことばを聞き、力が抜けたようだった。
「四草、にいさん…」
あどけない色を瞳に残したまま、ためらいがちに応えはじめる。
息を漏らす若狭に煽られた四草は、襟元から手を無理にねじ込み
手のひらからあふれそうな柔らかなふくらみをおさめた。
そのまま激しく揉みしだく。若狭のからだがぴくりと跳ねる。
その間も貪欲な舌は若狭を求めることをやめない。
細い白いうなじに薄い唇をあてる。
ゆっくりゆっくりと、官能を引き出すようにうなじに舌を這わせる。
「あ、ああ…ん、四草にいさん…」
けして拒んではいない、若狭の声。背中に真っ白な腕が回される。
ふと気がつくと若狭の瞳の色が変わっていた。
いつもの、幼いあどけない表情ではなかった。
欲に濡れた女のまなざし。思わずどきりとたじろぐほど妖艶な。

草々にいさんはいつも見とるんか、若狭のこんな顔を。
冷えた思いと、滾るほどの感情が同時に溢れ出す。
草々にいさんが若狭に教えこんだのか。
そのくせ幼いと若狭をさいなむのか。
ならば、そのからだに自分がもっと快楽を与えてやる。
四草の中に凶暴さと紙一重の欲望が浮かび上がった。
指と舌に性急さと激しさが加わる。
柔らかなふくらみの先端を摘み上げると、若狭の背がしなった。
その強い反応に、四草はますます煽られる。
「あ…ああっ…んっ…」
カットソーを引き上げ、やわらかなまるみの先を露わにする。
舌で嬲るように刺激を与えると、耐えられないといったような風情で
甘い声を漏らしながら、若狭は腰をくねらせた。
くっきりと浮かび上がる快楽の表情。からだが薄桃色に色づき始める。
そんな若狭を見て、四草は背徳的な充足感に満たされる。

455:四草×若狭その5
08/04/17 18:10:49 UDODSpMR
すでに中心は昂ぶって潤っていた。
四草はその滴りを味わうかのように、そっとそこを撫でた。
「ん…っ、ああん、にい、さぁん…」
若狭がいやいや、というように首を振る。
何を欲しているのかわかっていたが、あえて周りをゆるゆると撫で回す。
「ねえ…にいさん…お願いですさけ…四草にいさん…っ」
「どないして欲しいんか、言え」
耳元で、わざと冷たく言い放った。
熟し始めた若狭は、耳に息がかかるだけでびくびくと白い背をしならせる。
「意地悪、言わんでぇ…四草にいさん…」
とろけるような声で、若狭が言った。
もっと、呼べ、俺を。草々にいさんではなく。その甘い声で俺を呼べ。
そう念じながら、若狭の瞳を見つめる。
ひたりと見つめ返した若狭が熱に浮かされたようにつぶやいた。
「四草にいさんの…目が好きや…。ずっと見つめて欲しなる…。
ずっと…好きやったのかもしれへん…」
かっと、頭の隅が熱くなった。
焦らして言わせてやろうと思っていたことばなど、頭から吹き飛んだ。
もう充分に潤っているそこへ、細い指をねじ込んだ。
するりと指を飲み込む様が、どうしようもなく淫らで。
「ああ…っ、ああん…にいさん、四草にいさん…」

貪欲な四草の指と舌に若狭は翻弄され、何度も身を昂ぶらせた。
その度に若狭は高く伸びる甘い声をあげ、熱い息で四草を呼んだ。
何度目かの絶頂の後、眉を寄せ荒い息を吐きながら若狭が言った。
「四草にいさんが欲しいのに…くれへんのんですか…」
はやく、はやくと…若狭がねだる。声が、腰が、まなざしが自分を誘う。
求められた情動に、四草は驚くほど自分が強く満たされるのを感じた。
こんなふうに女を求めたことがあっただろうか。
もう既に、自分自身も限界だった。若狭の中へ一気に沈める。
「四草にいさん…ああ…っんん…」
桜色に染まったからだをしならせながら、若狭が喘いだ。
溶けた息を漏らし、官能に震えながらささやく。
「四草にい、さん…。喜代美、って…喜代美って呼んでください…。
私を…私にしてください…」
それは必死の願い。
激しい情欲に身を震わせ、体中から熱を発していても。
ほのかに紅を刷いた肌に官能を滲ませていても。
四草がよく知る、いつものあどけない女のささやかな願い。
呼びたかったのは、自分のほうだ。ずっと、こうして呼びたかった。
「泣くな、喜代美…」
俺の―


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