08/08/17 04:47:09 JzDK9fi0
「…ロックオン」
「おぉ?」
「…悪かった」
その言葉に、俺は微笑を浮かべる。俺が、ティエリアにどう映るか分かった上で。俺のずるさがなせる業だ。
「ミス・スメラギもいってただろ?失敗ぐらいするさ、人間なんだからな」
そう…人間だから嘘をこの身にまとえるし、隠し事もする。ティエリアの何もかもが正直な姿は普通の人には出来ない。だからこそティエリアにはまだ、そのままでいて欲しい。いずれ覚えるその時まで。
ティエリアから去った後、ハロが俺を探すようにやって来た。
「よう、相棒」
「ロックオン、サガシタ。ハロオコッテル、オコッテル」
「…ごめん、悪かった」
ハロを抱え上げながら苦笑する。
「悪かったよ、ニール…」
誰にも聞こえない様に俺はあいつの名前を呟いた。それが俺とハロの真実。ティエリア、お前がヴェーダとリンクをする様に俺はハロを通じて半身と繋がっている。だから誰よりも分かるんだ。