ガンダム00(ダブルオー)エロ小説総合スレ3at EROPARO
ガンダム00(ダブルオー)エロ小説総合スレ3 - 暇つぶし2ch500:コーラ×カティ(エロ無し)
08/04/27 09:11:12 ZreDxwjY
コーラサワーが訪ねるまでの時間。
部屋でカティはベッドの上で携帯端末を見つめ、軍から新たに渡された情報と目的を眺めながら作戦を頭の中で軽く組み立てていた。
三国に分けられる新たな兵器が問題だった。
その部隊の指揮を任され過去の作戦見直し、現状に一番似たパターンから想定した上で振るいにかけ、また模索するという思考の渦に嵌る悪い癖だった。
職業病と言っても過言ではない。つい集中して幾つもの戦闘パターンを脳内で演習してしまうのだ。
だが目の前でコーラサワーが「無いです!」と、あっさり否定して見せた態度には見習うべきところもあるかもしれないとカティは考えた。


久し振りに踵の高いヒールを足に引っ掛ける様に履くとドアを開いた。
ドアが開く音に俯いていたコーラサワーが赤く染まったままの顔を瞬時に上げる
「待たせたな。少尉」
一瞬カティを見つめてコーラサワーの口がぽかんと間抜けに開いた。また固まったコーラサワーが身震いして目を見開き
「ぃっいいえ!大佐…綺麗です!!」
改めて薔薇の花束を向けられカティは思わず微笑みながら花束を受け取った。
「で、何処に連れて行ってくれる?」
「はっ大佐…評判のレストランです!」
「大佐か…今は名前で良い。コーラサワー」
「っはい!カティ!!」


501:コーラ×カティ(エロ無し)
08/04/27 09:11:53 ZreDxwjY
その瞬時に拳が動いていた。
油断からか殴られた衝撃でコーラサワーは庭に転んだ後、頬を押さえて信じられないと言う表情を浮かべながら呟いた。
「…カティ…?」
「…誰がファーストネームで呼んで良いと言った?」
腰に手を当てるカティがコーラサワーを注意深く覗き込み、コーラサワーは叱られた犬の如くしゅんとした。
「…………マネキンさん」
「よろしい、コーラサワー。行くぞ」
「…はい!」
手を差し延べて立たせるとカティはエスコートを待つ。だが全くコーラサワーには伝わっていない様子にカティは片眉を上げた。
「マネキンさん…?」
今までどの女もコーラサワーに微笑んで誘う様に首を傾げたのに、カティは動かない所か不機嫌な視線をコーラサワーに向ける。
「マネキンさん…」
「コーラサワー。エスコートと言う言葉を知っているか?」
「はい!知ってます!」
やっと察したのかコーラサワーは乗って来た自慢の車のドアを開き手を差し出した。やっとそこにカティの手がのるとコーラサワーは恭しく礼をし車に招入れドアを閉め、左側の運転席に向かって滑稽といえる小走りをした。
慌ててエンジンをかけ車を発進させると助手席で口許に手をやりクスクスとカティが肩を震わせて笑っている姿にコーラサワーは嬉しくなって頬が熱くなった。



無言なままにタイヤが地面に摩擦する振動と鼓動が重なる。



502:コーラ×カティ(エロ無し)
08/04/27 09:12:44 ZreDxwjY
ハンドルを握る手に汗が湧いた。気の利いた事を言おうと思うがどれもが舌の上を転がる様でコーラサワーは上手く会話を弾ませる事が出来ず焦るが、何故かその様子にカティはずっと窓側を見て拳を口に当てたまま肩を震わせている。
何を笑われているのか分からないがコーラサワーはカティが笑っている事に再度満足した。
郊外を抜け車が通りを進むと夜の街を賑わす灯が増えてくる。
ぽつぽつと背の高い高層ビルが見え初め目指す建物が目に止まるとコーラサワーはイカした自分に合う最高のもてなしをする最高のレストランにカティを優雅に招く自分を想像して一人顔をにやけさせた。
「何を笑っている?」
妄想に先走りコーラサワーにはカティの声が届いていなかった。
角を曲がれば目的の店先に到着だ。優雅に車から降りてカティの手を引く…俺様の優雅さに頬を染めるカティ…
ブレーキを踏んで速度を落としつつ駐車する。いよいよだとキーを捻るとエンジンが切れた。
「…コーラサワー聞いているのか?!」
「!?…カ…マネキンさん到着しました!」
「…全く……」
頬に手を当てカティが小さな溜め息を吐くのが目に止まった。どうして今日に限って上手くいかないんだ。
コーラサワーは急いで車から降りドアを開けてカティをエスコートしながらドアボーイに車の鍵を手渡した。

503:コーラ×カティ(エロ無し)
08/04/27 09:13:34 ZreDxwjY
どぎまぎする間抜けな心臓が腹立たしい上にコーラサワーは染まろうとする自分の頬が憎らしかった。
何でスペシャルな自分が思い通りにならないのか。
お気に入りの店内に入り
「どうぞ」
予約席の椅子を引きカティを座らせる時にふわりと甘い芳香がする。
「ありがとう」

そつ無くコースを選び大差にワインを注文したが運ばれた前菜やスープやメイン料理に満足したのかも舌が麻痺した様に味が馴染まなかった。

カティが少し口の端を上げて笑い、そんな事が喜ばしい。全てが初めて味わう様なの感覚だった。
夢見心地と言うのだろうか。アルコールは運転の為に避けたのにテンションが下がらない。ミネラルウォーターしか口にしていない筈なのに、心も体も浮き足だっている。
カティと食事を共にして笑ったり話もしたが実感が無かった。
「コーラサワー」
赤いワインを口に運びながらカティが呼ぶその姿にも見とれる。
「…はい!」
辛うじて返事をするとまたカティがクスクスと笑った。ほろ酔いで軽くピンクになった頬にキスをしたいが殴られそうだ。
「…そろそろ帰るぞ」
「はい!帰ります!………………へ?」
ウェイターに手を上げてカティが合図すると。静かにウェイターが近付き会計の挟まれている見慣れた黒皮が渡されるのをコーラサワーはぽかんと見つめた。


504:コーラ×カティ(エロ無し)
08/04/27 09:14:54 ZreDxwjY
割り勘だと言い張るカティから会計を奪い取るのに苦労したが、ドアボーイが回した車に乗るとコーラサワーは一息吐いた。
頬染め俯いたたままコーラサワーがキーを捻り車が発車するとカティはにこりと笑う
「中々楽しかったぞ」
けれどコーラサワーは落ち込んだ気分を隠せずに呟いた。
街中を走る車から見えるネオンまでもコーラサワーをからかう様に見える
「…俺は上手く出来ませんでした」
「何故だ」
「こんなに格好悪いデートは初めてです」
「…そんなに緊張したか?」
口に笑みを浮かべてカティが覗き込む仕草に胸が高鳴る。
言葉に詰まり、黙ったまま車が進むとカティの家が見えるまであっと言う間だった。
ちらりと横を見るとリラックスした様子のカティが淡く色付いた頬に、アルコールで潤んだ瞳でコーラサワーを見返す。ハンドルを握る手に力を込めると深呼吸した。
やがてカティの家の前でブレーキを踏み、車を停車させると思い切って口にした。
「好きです大佐」
その声に一気に酔いが冷めたのか無表情にカティが一瞥した。
「…まだまだだな少尉」
「何をですか?」
「焦るな」
厳しい表情でカティが言ったと思うとその唇が悪戯に笑いコーラサワーの頬に一瞬触れた。
「たっ…大佐?!」
「楽しかったぞコーラサワー」
ひらりとドレスを翻しカティが車から降りるのを呆然

505:コーラ×カティ(エロ無し)
08/04/27 09:16:30 ZreDxwjY
と見送った。
開けたドアの前でカティが軽くコーラサワーに手を振り反射的に手を振り返すと家の中に入って行く。先程カティの唇が触れた頬は手で押さえたままコーラサワーは運転席で固まっていた。
「…」
大佐…カティは楽しかったと、俺に言っていた。
大佐がキスした。
好きだと言ったが『焦るな』と言われた。これは断られたのか。いや
大佐がキスした。
大佐がキスした。
大佐がキスした。
これは…今日は。大失敗が失敗じゃない。
大佐がキスした。


「いいぃぃぃぃぃやっほおおぉぉぉ!」
車を発進させながらコーラサワーは叫んだ。

506:コーラ×カティ(エロ無し)
08/04/27 09:21:08 ZreDxwjY
コーラ×カティ難しすぎる上にgdgd流れでさーせん…orz
何度か止めようと思ったけど半分出来てたから無理矢理終わらせた感たっぷりの駄文。
カティは簡単には落ちませんでした。

507:(アレルヤ+ハレルヤ)×スメラギ:間
08/04/27 09:35:04 ZreDxwjY
「嬉しかったです…とても。恥ずかしがらないで」
そんな顔で見つめるのは狡いとスメラギは内心一人ごちた。顔を反らせない状況でアレルヤが優しく微笑んだと思えば
「…また湯中りさせてやろうか?」
と、ハレルヤは悪戯な微笑みを浮かべる。
その言葉に先程の行為に自分が夢中になり、どんなに悦びを覚えていたかを身体が思い出してスメラギは耳まで赤くなった。
「…どうしたんだよ?まだ熱いか」
耳元に意地悪く囁く声に胸がドキリとした。
人を好きになる。何度か経験して傷付く度に臆病になり傷付かない様に計算高くなっても結局はその度に初心者に戻るのだとスメラギは改めて思い知った気分だった。
気持ちを明かすつもりは指揮する立場からも毛頭無かったが、成行きとはいえ気持ちを口にしたのだから仕方ない。志気に関わるなんて理由で逃げる事はもう出来ない。
目の前に居るこの男アレルヤ・ハプティズムが好きなのだ。もう一人の彼であるハレルヤも含めて
「…いけず」
スメラギが抗議の目で拗ねる表情に心臓が愛しさで締め付けられるとアレルヤは感情のままにスメラギを抱き締めていた。
「っ…アレルヤ?」
厚い胸板に抱かれながら頬に伝わる心音が心地良くてスメラギは目を閉じる。
「ずっと前から好きでした」


508:(アレルヤ+ハレルヤ)×スメラギ:間
08/04/27 09:35:51 ZreDxwjY
「実は…前から分かってたわ」
「え?」
思い当たる節が幾度かあった。地上に降りた時やアルコールを口にした時、何かに付けてスメラギを注意したがるのは余程自分を見て居てくれるのかと少し嬉しかったのは秘密にしたい。上目遣いにスメラギがぽつりと呟いた言葉に、アレルヤは目を見開いた後に顔を反らした。
「…スメラギさんは狡い」
「…アレルヤ?」
「僕の事が好きだったなんて…知らなかった。でも僕の気持ち知って…」
「でも…何となく、よ」
抱き締められる力が緩むとスメラギはアレルヤの胸板から顔を見上げた。手で顔を押さえてはいるがアレルヤの顔が赤いのは明白だ。
可愛いなんて嫌がるかもしれないけれどやっぱり可愛い。
気持ちが分からない様に接していたのに全部見透かされていたアレルヤの恥ずかしさをスメラギは想像して胸をくすぐる笑いを堪えた。
「…敵わないな」
「あら?…私もよ」
顔が近付いてお互いの唇を啄みながら口付けが段々と深くなる。
これ以上繰り返すとまた直に肌で触れ合いたくなりそうでスメラギの唇がそっと離れて寂しい中アレルヤは安堵もした。

「…おやすみなさい」
微笑みながらスメラギが言うとハレルヤがふいに顔を近付け頬に軽いキスをした。
「…俺の事は黙っとけよ」
「分かってるわ」


509:(アレルヤ+ハレルヤ)×スメラギ:間
08/04/27 09:36:49 ZreDxwjY
「ハレルヤをスメラギさんが隠してくれませんか?」
「…正直。表に出過ぎた…」
普段のアレルヤの態度を考えると、ハレルヤが人前で表に出る事が無いのだと今のスメラギには分かる。
「ハレルヤおやすみなさい」
ハレルヤの金色の瞳を納めた瞼にキスをしてアレルヤのいつも顔を隠す髪を出来るだけ優しく下ろした。何故隠すのか。先程それを不思議に思って聞いた時、二人の考えが重なる事が滅多になく二人の存在が認められたからと言っていた。それはとても嬉しい事だとも。
「スメラギさんおやすみなさい」
今度はアレルヤがスメラギの頬にキスをして、スメラギもそれを返す

「…アレルヤ」
小さく呼んで軽くアレルヤを抱き締めると手を離した。
ベッドから見送る顔に微笑むと部屋の明かりを消してスメラギの部屋を出た。

変わらない世界と人間に畏怖と不条理を持ち合わせている事。それらが、話し合う必要も無く意見を一致している事は言わずとも肌で感じられた。
けれども時間が許す限りの睡眠は必要不可欠で作戦に支障をきたすのはお互いの志したものの意味を奪う。

平和に暮らしていて出会えたなら…部屋に戻りながらふとその有り得ない現在が脳裏を過ぎった。それが意味を成さない事は百も承知だが、ふと思ってしまう。


510:(アレルヤ+ハレルヤ)×スメラギ:間
08/04/27 09:37:40 ZreDxwjY
自室に付くとアレルヤは部屋の明かりも付けず心地良い疲労感を抱いたままベッドに寝転がった。ドアが閉まると瞼を閉じているのか開けているのか分からない闇の中でアレルヤはもぞもぞと寝返りをうった。

考えてもどうしようも無いだろと囁く声がしたけれどアレルヤは答えない。

優しい世界で出会えた姿を想像した。全くの無駄だと分かるのに考える事が止まらない。くすぐった時のスメラギの笑顔が浮かんだ。


やがてそれでは出会う事も無かっただろうと苦笑が口元を霞めると想う事を止め大人しく眠りに意識を手渡した。


511:(アレルヤ+ハレルヤ)×スメラギ:間
08/04/27 09:39:58 ZreDxwjY
やっと部屋を出たので次からプトレマイオス内うろうろ予定。


512:名無しさん@ピンキー
08/04/27 15:25:57 HoZCVg2U
>>661
コーラかわええwwwwww

513:名無しさん@ピンキー
08/04/27 15:40:27 IlcFReSo
カテコラとアレハレスメもええええええ!
GJすぎるネ申達だぜ!!!!

514:名無しさん@ピンキー
08/04/28 00:36:07 +F70DD6+
カティコラ、すんげー待っていたので嬉しかった!
それぞれらしくて、GJ!
アレハレスメもよかったよ!
00のない週末だけど、神降臨続きで嬉しい。


515:名無しさん@ピンキー
08/04/28 07:11:57 FpcWCeB5
>>675
志村~ID!!ID!!
カティコとアレハレスメ書いてる人同じ

516:名無しさん@ピンキー
08/04/28 07:16:01 FpcWCeB5
保管庫更新乙です!二代目!!


517:名無しさん@ピンキー
08/04/28 15:15:03 ERJpgfhb
カティコラキテター!GJでふ!

518:名無しさん@ピンキー
08/04/29 01:23:08 Jb1lbFiC
カティコーラGJ!コーラみたいにドキドキしながら読みました。
恋に純粋なコーラがたまらない。

519:名無しさん@ピンキー
08/04/29 08:41:38 3/y+H/0r
誤字脱字やっぱりしてる…見直してるつもりなのにorz
同時進行きついのでアレハレスメとカティコラ優先させるなら…一番最初のレスさんで決定おk?

520:刹マリ(刹那視点)もとい498
08/04/29 21:47:12 X3qow4eV
神来てたー!両方ともGJです!!

どうもコンバンワです保管庫の人更新乙です。ルイサジのところで498氏と名を貰っていたので
投下時だけ498名乗らせていただきます。…いや、一気に書かないで前編後編とかに分ける自分がいけないんですがね。
コテハンで括ったほうが読みやすかろうと思った次第です。
刹マリ後編できました。中編は?思われた方、長くなりすぎてヤスリどころか金おろしで削り落としていった結果
後編でまとまりました。思ったより短くなりましたハイ。いつもどおり荒さに目をつぶっていただけると幸いです。
甘い二人をお求めなら下二つ~三レスは読み飛ばしてもらうと助かります。熱が一気に冷める可能性大です。
蛇足かと思いつつも締まらないためこんな形になりました。ダメダメでスイマセン


521:マリ刹マリ(刹那視点)1/8
08/04/29 21:53:20 X3qow4eV
>>612-619の続き
>>490-497(マリナ視点)参照
まわされた手の感触がひんやりとしていて傷口を這う舌はとても熱く、その二つの熱に翻弄されていく。彼女の触れる場所全てがとても敏感に感じる。
疎ましい傷痕を彼女がなぞるたび、まるでそこからマリナがしみこんで、全身を駆け巡り俺を侵していく。堪らず身を屈めると、マリナの吐息が弾む。
「何が、おかしいんだ?」
振り返った瞬間、マリナは声を上げて笑う。そんなマリナを見て先ほどまで感じていた熱が徐々に引いていく。今までの流れでどうしてそうなったのか…その疑問はすぐに解消された。
マリナが俺を胸に抱きながら頭を撫でてきた。その子供をあやすかのようなそれに少々ムッとしながらすぐさま前を向く。その一瞬、マリナの手が止まるが身体を預けるとまたそれをしてくれる。
きっとマリナは子供扱いしたことに少なからず責を感じているのかも知れない。けれど俺は、こみ上げる懐かしさに身が震えていた。知られたくない…今、正に母親を重ねてしまった事を。
それを認めてしまったら、知られてしまったら…この世に神など居なくても、俺は最低に違いない。マリナを通してそれを見る限り、俺は肉親にもそういう感情を抱いている事になってしまう。
マリナは、マリナだ…しかしその声が、仕草が彼の人を重ねる。それを含めて欲しいと思うなど俺はどうかしている。


522:マリ刹マリ(刹那視点)2/8
08/04/29 21:54:23 X3qow4eV
「…ねえ刹那」
「何だ」
「今ここにいる貴方はソレスタルビーイングの刹那・F・セイエイ?それとも…カマル君?」
マリナの問いに、俺の鼓動が大きく跳ねる。
「…ラン」
考えるより先に、俺は名を呟いていた。自分でも驚く位あっさりと…
「ソラン・イブラヒム」
それをはっきりと口にすることで今の自分を肯定する。ここにいる俺は刹那じゃない。こんな感情を抱く俺がそれであってはならない。今の俺は…「彼女」の事意外考えられないのだから。
「ソラン?」
鸚鵡返しに彼女は呟いてくる。その呟きに軽く失望感が走った。似たような声であってもアクセントがまるで違う。いつか見た夢の彼女とも違うその呟き…
(ああ、俺は…)
そんな感覚に襲われながらも、俺の全身に熱が駆け巡っていく。これまでに無いほどに。
「ソラン」
再び彼女が呟いてくる。その呟きに丸めていた背を伸ばし、下から覗き込むような形に身体を預ける。彼女の顔を見るために。


523:マリ刹マリ(刹那視点)3/8
08/04/29 21:56:21 X3qow4eV
そのマリナの呟きは、完全に俺からちらつく影を払拭していた。それどころか欲しいとは違う、別の感情が俺を支配していく…これがきっと愛しいという事なんだろう。
俺はマリナに名を呼んで欲しかった…でも今やっとわかった。それはもう居ない母親に縋る事だったのだ。マリナの響きが愛しさとなって俺から湧き上がってくる。
見上げたマリナは俺を見て優しい笑顔を向けてくる。それだけで俺はさらに熱を上げた。近づいてきたマリナが俺の額に口付けをすると、妙な気恥ずかしさが走る。しかし、同時に何かが俺の頬を濡らした。
「…マ、マリナ?」
濡らしたそれが涙だと理解するまでに時間がかかった。顔を上げたマリナが両の目から涙を零すまで悟ることが出来なかった。それはマリナも一緒だったらしい。
「…私はっ」
雨の様にマリナの涙が降ってくる。必死に止めようと堪えている顔がとても複雑で、次第にマリナの顔が曇っていく。ついには顔を隠してしまった。
「マリナ…」
名を呼んでもそれは変わることはなく、ついには微動だにしなくなった。自分を見てくれないことに、激しい苛立ちを覚える。その原因は自分にあるかも知れないのに…
「マリナ・イスマイールっ!!」
「きゃっ…」
苛立ちに従うままマリナを押し倒すように身体を入れ替える。とにかくこちらを向いて欲しかった。しかし、すぐに目を逸らされる。


524:マリ刹マリ(刹那視点)4/8
08/04/29 21:57:17 X3qow4eV
「見ないで…私、とても愚かだった事に気付いた。貴方にまた気付かされたの」
「何を…」
衝撃で離れた手で再び覆い隠した。しかし、今度は見てくれないことよりもマリナの言葉が頭の中で反芻する。愚かなこと、それがこの行為を指すのなら悪いのは俺だ。
正気になれば彼女にとっては確かにこれは狂気の沙汰だ。汚した俺は大罪人…マリナからもこの国からも居場所はなくなる。そうだ、全てを失うのだ。マリナの純潔を奪う代わりに。
(今ならまだ、引き返せる…かもしれない)
しかし、彼女から出てきた言葉は意外なものだった。
「私、内紛が起こるたびに刹那のことを考えていた。貴方が来ないかって…そんなことを想っている私の言葉が国民に伝わらないのも道理だわ。
心のどこかで話し合いじゃ解決できない、刹那達のような力がほしい。側に、貴方がいてくれたら…そんなことばかり考えていた事に気付いたの。だからお願い、私を見ないで」
そんな彼女の言葉にあっけどられる。戦いに身をおく刹那・F・セイエイなら…あの頃の俺なら失望するだろう。しかし、今の俺にはその資格がない。


525:マリ刹マリ(刹那視点)5/8
08/04/29 21:58:05 X3qow4eV
「…マリナ」
震える彼女に優しく口付けをすると驚きに目を見開く。引き返す所か、俺はもう完全にマリナにつかまってしまった。もう、戻れない…
「刹那…どうして」
驚いているマリナの手をとり、傷痕に当てる。彼女がそれを愚かだというのなら、あちこちに走るこれが俺の愚かさに値する。
「……あちこちで紛争が起こるたび、俺は破壊する事でそれを止めた。分かり合う余地も無く。誠意を見せたところで俺達は破壊者だ…簡単に善意が悪意へと翻る。
中にはこの国で知り合った顔もいた。しかし、分かり合うことも無く歪みとして排除するしか俺には出来なかった。マリナのように考える事すらしなかった」
俺達が武力で世界を変えるたび、彼女の心を何度打ち砕いただろう。話し合いすら無意味だといわんばかりに俺達は駆け抜けてきた。自身すら破壊に巻き込みながら。
「戦場だから仕方が無いといったらそれまでだが、この傷をみるたび後悔とマリナの言葉が俺を支配した。目を覚ましてから暫く…今も時々思う。
俺には、俺達にはそんな後悔をすることすら許されない。けれど、俺はマリナに会いに来た。想うだけでは飽き足らずに…そんな俺は愚かなのか?」
それでも、彼女は俺を思ってくれていた。側に居て欲しい…その言葉が俺にとってどれだけ嬉しかったか。


526:マリ刹マリ(刹那視点)6/8
08/04/29 21:59:23 X3qow4eV
「…刹那」
マリナが俺を呼ぶ。けれどその名は、ここでは意味をもたない。
「…違う、ソランだ。刹那・F・セイエイには後悔など許されない。ここにいるのはただのソラン・イブラヒムだ」
「私も、ただのマリナよ。ここにいる私は臣民ではなく、ただ貴方だけを想う一人の…女よ」

そして俺達は互いを求める。それは俺が信じていた神、マリナが信じる神に背く行為。けれど俺は知っている。

……この世界に神なんて居ない事を。





「マリナ…」
激しさの余韻が俺の身体を支配する。お互いに溶け合い繋がったままだ。マリナの意識が朦朧としたまま遠のいていくのを自分に掛かる重さで理解していく。吐息のような呟きは動きで自分を呼んでいると知る。


527:マリ刹マリ(刹那視点)7/8
08/04/29 22:00:37 X3qow4eV
伸ばしてきた手を握り締めるとそのまま引き寄せて抱き締めた。別れの時が迫っている。いつまでもこうしては居られない事が悔しい。だからこそ伝えなければいけないことがあった。
「俺はまだ、刹那・F・セイエイとしてCBに戻らなければいけない」
耳元で囁くその言葉にマリナが反応する。握った手の平にわずかばかりではあるが力が込められた。けれど俺は言葉を続ける。
「けれどいつか…俺は帰りたい場所があるんだ。ソラン・イブラヒムとして居れるその場所に…だから、諦めるな、マリナ」
呟くと一層強く抱き締める。
「……」
意識が落ちたのを確認すると、身体を離し白濁した液と共に自身を引き抜く。朝が来るまでに全てを元通りにしなくてはならない。
濡れた秘部に舌を這わすとそれをきれいに舐めとる。奥に流し込んだそれを掻き出そうと指を入れたが、思うように進まない。意識はなけれども拒むように。
徐々に冷静さを取り戻すと、やってしまった事の大きさに改めて知る。この場を取り繕ってももう取り返しがつかない。もし、今日の事でマリナが…その…中に、命を宿してしまったら、俺は…


528:マリ刹マリ(刹那視点)8/8
08/04/29 22:01:43 X3qow4eV
そこまで考えて頭を振る。こうなった以上俺は覚悟を決めなければいけない。もしもの時は彼女を攫うぐらいの。そのとき俺はCBにも居場所を無くすだろう。追われるかもしれない。その覚悟を…
目が覚めたとき、マリナは今日の事をどう思うだろうか。今はそうでなくてもきっと憎むときが来る。俺ではなく、自身のことを責めるだろう。
「マリナ、俺を信じていてくれ…」
聞こえないと分かっていてもそう呟かずには居られなかった。マリナの寝顔がとても幸せそうで、いずれ気付くそのことに顔が歪むと思うと胸が苦しくなる。
「…いつかじゃなく、必ず俺はマリナの側に」
マリナの顔を指でなぞると口に、首に…下に降りながら胸に痕がつく位、口付けをする。その一つ一つが俺の覚悟を固めていく。
さらに服を着せながら腕に、脇に同様のことをしていく。この身体は俺のものだと言わんばかりに。無論、その心もだ…
「俺は今ここに誓う。神にではなく、マリナに…君がソランとして帰る場所なら、俺は王でも何でも関係ない、ただ貴方の帰る場所として存在する限り守る事を…」
身支度を済ませ全てが整った事を確認するとマリナの手を握り、誓いを立てる。最後の名残を惜しむように長く口付けを交わすと窓へ身を翻すともう空が白んできていた。振り返ることなく宮殿を後にする。
途中さして来た光が目を焼く。かつては思うことの無かったその美しさにマリナを思い浮かべる。朝焼けも、夕焼けも…何度でも一緒に見られるようなそんな世界に、場所に。俺は、必ず還るよ…マリナ


529:マリ刹マリ(刹那視点)
08/04/29 22:07:40 X3qow4eV
以上でした。次はルイサジの続きになると思いますたぶん。
今回書いていて思ったことは某野球マンガの公の中の人かお前は!思わざるを得ないくらいモノローグばっかりだったです。
刹那マリナは刹那の心情がもうちょっとうまくなるまで自重しようかと思います(全てにいえることですが)

それではまたいつかです!

530:名無しさん@ピンキー
08/04/30 02:19:50 hg0gZddP
刹マリ続ききてたー
この二人は真面目な感じがいいね
削った部分も見てみたかったかも
ルイサジも楽しみにしてます

531:マリ刹マリ(刹那視点)
08/04/30 06:34:38 KvIMYo3w
>>692
削った部分は「……この世界に神なんて居ない事を」の上はほぼそのままですが
マリナ視点に書いてあるエロが貫く寸前まで刹那の心の迷いやらなんやら肯定と迷いで
えらいモノローグとられたのと、眠っている姫様に○情して○○○ー主体の3ラウンド目は
ふぃんき(ryがえらく壊れるのと、刹那が不憫になってきたんで削りました

532:名無しさん@ピンキー
08/04/30 14:12:46 8gKtbaxh
長期にわたっての刹マリGJでした。切ない心情がグっとくるね。
ストーリー性もあって、一度で二度美味しかったです。
そして同じくカットした部分がちょっと残念かもw
次回作もたのしみにしてます。

533:名無しさん@ピンキー
08/05/01 00:13:51 FngTOn5g
>>693
しばらく来れなかった間にこんな神が降臨していようとは・・・GJすぎる
刹那とマリナはただの恋愛じゃないというか、背徳感やお互いの立場なんかがあって
複雑な感じになってるのがいいな
素晴らしい刹マリをありがとう!

534:名無しさん@ピンキー
08/05/01 06:36:39 qGHVcxpr
刹マリGJ!文才あるな~
心情描写とかがキレイで公式でも充分いけると思う!

535:名無しさん@ピンキー
08/05/01 08:18:32 4YbHvH9b
(ノ_<。)刹マリGJです!

536:マリ刹マリ(刹那視点)
08/05/04 02:50:06 jEpLVnuR
どうも~498です

今日から…といっても日付は変わっているので昨日からたった三日のGW出かけもせずに何やってるんだろうと思いつつ誰もいないうちに投下です。
削ったネタを惜しむ声があったので、取り合えず再利用してみました。
前半と後半でかなりの温度差があります。
姫様に○情してオ○ニー主体の部分のネタ再利用です。苦手な方はスルーでお願いします。
本編とはもちろん関係ないので多少時間軸がおかしくても笑うところです。

それでは前半ロックオン編、後半刹那編です。

537:side ロックオン1/4
08/05/04 02:52:47 jEpLVnuR
その時、俺は退屈を味わっていた。これはまず間違いない。

アザディスタンの一件以来暫く介入する事が無く、スメラギ・李・ノリエガの提案で、CB総出で地上に降りる準備をしていた。この機会を使ってトレミーに大規模なメンテをするらしい。
そんなこんなで一部を除きいわば俺達は一時的邪魔者になったわけだ。しかし、意外なことに地上は嫌いと言うことを憚らないティエリアが降りて、アレルヤが残ることだ。
俺がいない間何があったんだか…それとなく聞いておかないと亀裂が入りかねないと一抹の不安を感じた。取り敢えずアレルヤの所に向かおう。ティエリアには地上に降りてからでも幾らでも時間が有るからな。

(…刹那?)
向かう途中で刹那を見つける。憂鬱な表情で外を眺めていた。
「どうした?」
「…ロックオン」
仏頂面で無表情なアイツの顔に浮かぶそんな表情と、何かを恋しく眺めている(といっても地球が目線の先にあるだけだが)のに興味を引かれ声を掛ける。
紛争根絶の為とはいえ、故郷に帰って里心でもついたか…分からなくもないがな。幾ら大人ぶっていても刹那はまだ子供だ。ティエリアも違った意味で同じだ。そんな必死さがかわいいねぇ全く…


538:side ロックオン2/4
08/05/04 02:53:37 jEpLVnuR
「故郷の危機を救ったってのに浮かない顔だな」
「……ああ」
自然と会話が止まる。今は止まっても、いつまた再開するか分からないのが内紛だ。俺の国も再開や凍結を繰り返すテロリストが居るくらいだ、複雑な気分になるのも分からなくもない。
「なんだ、気になる子でも見つけたのか?」
そんな刹那を放って置く事も出来ず、ありもしないことを口にする。何度も言うが俺は退屈だったのだ。刹那にそんな質問をしたのはきっと魔が差したからに違いない。
「……っ」
その言葉に刹那は反応する。今だかつてこんなに表情を崩した顔は見たことが無い。
(……ど、どうすっかな~)
今すぐ去りたい所だが、鋭い目付きで睨む刹那を残していくことも出来ない。俺はそんな刹那に表情を崩さないまま、からかい口調で刹那を突っつく。
「俺でよければ、いろいろ教えてやるぜ?」
流石にここまであからさまだと刹那の方から引くだろう。不機嫌極まりない表情を想像したが少し考え込んだ後、予想外の答えが返ってくる。
「…本当か?」
どうやら刹那はそうとは思わないくらい思いつめていたようだ。真顔で返すな!お願いだから…ああ、刹那の視線が痛い。


539:side ロックオン3/4
08/05/04 02:55:02 jEpLVnuR
「お前も、もう16だもんな。興味をもつお年頃かぁ…」
むしろここで穏便に引ける方法があることを知っている奴がいたら今すぐここに来い。いや、誰でもいいから来てくれ。お願いだ!
「…興味?」
何かを考えるように刹那は視線を揺らした。何か思い当たった顔を一瞬見せると、無表情のまま顔が赤く染まっていった。
「……おいおい、冗談だろ」
刹那の反応を見るにそっち方面ではなく、まず基本的な事からだったらしい。多少耳年増だとしても、そういったことは年相応かむしろ以下に近いのかも知れない。なんか少し不憫に思えて来たぞ…
「ち、違う…俺が知りたいのは」
「よーし、いいかよく聞け。女ってのはな、まず…」
視線の泳ぐ刹那の耳元にぼそぼそと吹き込む。クリスやフェルトが居たら白い目で見られること必至だろう。しかし、刹那の表情がこうもくるくる変わる様を見ているのがだんだん楽しくなってきた。
「…と、言うわけだ。分かったか刹那?女性には優しくしとけよ」
離しているうちに固まってしまった刹那の背中を平手で小突くと、止まっていた時が動き出すように身体を震わす。
「お、俺は…ただ、この世界の歪みを…」
後ずさる様に一歩二歩下がると刹那は走り去ってしまった。


540:side ロックオン3/4
08/05/04 02:56:17 jEpLVnuR
「…はぁ~っ」
その背中を見送りながら、開放感に身を委ねる。流石にちょっと刺激が強すぎ…
「ロックオン」
「んなっ!?」
突然掛けられた声に振り向くとそこにはアレルヤが立っていた。複雑そうな表情でこちらを見つめている。
「お前、いつからそこにいた!」
「その…刹那に、アレを…その」
頬を赤らめるあたり、大分前から居たな…なんで出てこない!空気を読むなとは言わない…むしろ読んだ上で妨害してくれたらどれだけ楽だったことか。
「ロックオン…フェルトとそこまで行ったんですか?」
「だからあれは誤解だ!」

結局、本題に入るまで小一時間掛かってしまった。…こうして俺の退屈なはず時間はあっという間に過ぎていく。
(一人になりてぇ…)
これから難関のティエリアが居ると思うとため息しか出てこない。…………はぁ~一番のバカは俺だよなきっと…嗚呼もう退屈万歳!


541:side 刹那1/4
08/05/04 02:57:21 jEpLVnuR
「はぁっ…」
全身を駆け巡る熱に俺はうなされていた。横になってもそれを解消できるはずもなく、悪化の一途をたどっていた。
『よーし、いいかよく聞け。女ってのはな…』
ロックオンの言葉が頭の中で反芻する。あろう事か、それに彼女を…マリナを重ねてしまった。目を閉じるたびそれが浮かんでくる。
彼女の幻影に、俺は全身余すことなく口付けをする。そして長く深い口付け…それもお互いの息が止まるくらいの。朦朧とした彼女に舌を這わせながら首筋をたどっていく。そのまま胸へ降りていって…
「…うっ」
そこまで想像して、さらにアレが主張してくる。外からでも分かるくらいそれはそそりだっていた。
(…どうして)
どうして浮かんでくる顔がフェルトでもクリスでもスメラギでもなくマリナなのか…
そう考えただけでさらにアレが主張する。前を寛げ主張するそれに触れると、体中に痺れが走る。


542:side 刹那2/4
08/05/04 02:58:41 jEpLVnuR
(くうっ…あっ)
初めてこの行為を行う…というわけではない。しかし、こんなに感じた事は今だかつて無かった。きっと妙にリアルなロックオンの言葉のせいだ。
目を閉じれば彼女が浮かび、開ければアレが目に入り羞恥心が身体を焼いた。
しかし、このままではいられない。目を閉じて彼女を汚すくらいなら、さっさと熱を吐き出して冷静になるべきだ。
「……っあん…ハァ」
荒い息をつきながら俺はそれを力強く扱く。すぐに硬度を増して吐き出すのももうすぐだ。
(……っ…?)
しかし、いつまで待ってもでてこない。先端を擦り、窪みに爪を立てても先走りが出るだけで、肝心のモノが出てこない。


543:side 刹那3/4
08/05/04 02:59:51 jEpLVnuR
(何故だ…)
焦りに目をきつく閉じると、彼女のあられのない姿が浮かんできた。
(マリ、ナ…っ)
その瞬間、やっとそれが出てきた。波を打ちながら吐き出すと、急激に力が抜ける。
「どう、して…」
最後の最後で彼女を汚してしまった。幻影とは分かっていても、背徳心が心を締め付ける。母を重ねるくらい神聖な彼女を俺は…
後始末をした後、失意のまま俺は眠りに落ちていった。





「…各種照合データ登録完了。セキュリティに異常なし」
もうすぐ大きな作戦が始まる。正直、どうなるか分からない…自分の生死すらも。だから聞きたかった。二度と聞けなくなる前に…俺とは違う、しかしおなじ場所を見据えている彼女の答えを。


544:side 刹那4/4
08/05/04 03:00:38 jEpLVnuR
そろそろと中に入ると、開け放たれた窓から入ってきた風を受けてマリナが目を覚ました。「そこに居るのは、誰…」
マリナの問いに答えることもなく無言で姿を現す。息を呑むその姿に俺は釘付けになった。
「刹那・F・セイエイ…どうして」
幻影とは多少違う身体つき…しかし生身であるがゆえにロックオンの言葉がダイレクトに俺を貫いていく。
「何故この世界は歪んでいる。神のせいか、人のせいか…」
辛うじて当初の目的を口にする。向けられた視線に全身が総毛だつ。視線がそれた瞬間、俺は部屋を飛び出していた。
あのままそこに居たら俺は、あの日のことを今まさに目の前のマリナに重ねてしまいそうになったからだ。また俺はマリナを汚すのかと思うと嫌悪感が身体を突き動かしていた。僅かな熱と共に…



(何が歪んでいる、それは何処にある)
結局、答えは聞けぬまま俺は戦地に向かう。もし、生還出来たのなら俺は……


545:side 498
08/05/04 03:06:26 jEpLVnuR
以上です。

ロックオンの最後の通し番号間違えました4/4です。思えば二期までこれが最後の出会いなんだな…
二期まで後5ヶ月…情報が出回るのはいつからなのか、刹那の変貌ぶりをはやく拝みたいですね…全く
それでは駄文的なお目汚しスイマセンでした。良いGWでありますように!

546:side 498
08/05/04 03:09:46 jEpLVnuR
スイマセン訂正
×そろそろと中に入ると、開け放たれた窓から入ってきた風を受けてマリナが目を覚ました。「そこに居るのは、誰…」

○そろそろと中に入ると、開け放たれた窓から入ってきた風を受けてマリナが目を覚ました。
「そこに居るのは、誰…」

行繋がってた…orz


547:名無しさん@ピンキー
08/05/04 03:26:49 xnL2QYHb
GJ!

548:side 498
08/05/04 03:43:40 jEpLVnuR
もう一つ間違い訂正

×離しているうちに固まってしまった刹那の背中を
○話しているうちに固まってしまった刹那の背中を

549:名無しさん@ピンキー
08/05/04 17:28:38 TmYzgNdY
純粋で良いな刹那…恋するかわいい男の子っぷりにGJ!


550:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:53:59 elChC5EC
GJです!特に刹那sideを読んでから、前の刹マリを改めて読むと本当に念願叶って良かったなぁ刹ちゃん…と思ってしまうよ

551:名無しさん@ピンキー
08/05/06 00:55:49 c1VO3EWK
p://www.fujimashion.com/academia/gundam00-2.htm

552:名無しさん@ピンキー
08/05/07 15:34:56 JSynTQRg
GJ!

553:名無しさん@ピンキー
08/05/07 22:20:28 YJQfP9IK
URLリンク(www.fujimashion.com)

554:名無しさん@ピンキー
08/05/09 09:24:29 NWykEXm5
他スレに浮気してた…続き書くかw

555:名無しさん@ピンキー
08/05/10 02:50:46 8s60158Q
フェルト1人エッチまだー?

556:名無しさん@ピンキー
08/05/11 00:12:09 nnBT5N4g
略式だが…直接投下するから誤字脱字は勘弁。
>>717
「ぁぁっ…んっく…はぁっ」
窒に指を入れて掻き回す。快楽に唇を噛み締めると同時にフェルトの瞳から涙が溢れ出した。
どれだけ虚しい行為だと分かっても心が必要として体が求める。
「あっぁ…ロックオン…ぁ……ニー…ル…」
力の限り瞳を閉じて、心にある人を呼び起こす。
あの人の囁く様な耳に心地良い声色。
『フェルト…可愛いぜ…』
「んっニールッ…あっあっ…」
『…気持ちいいか?』
「気持ち…良いよっ…」
肉壁を擦りながら律動させ、彼が乳房を撫でるのを真似て手を動かす。
『すげえ濡れてる…今からだぜっ…』
涙が止めど無く溢れても夢中で手と指を動かす。快楽に縋る様に忘れない様に。
「あっああっん…はぁ…」
快感が上り詰めるのを堪えながらフェルトは乳房の先端を弾いていた指先を秘部に動かすと小さく主張する肉芽を指の腹でもって擦った。
「ひぁあっあはぁっん…ああっ駄目っ…」
『フェルト…イクぜっ…』
「ニール!…ああっんっぁぁっニール!…………はぁ……はあ…」
ベッドに体を投げ出すとフェルトは体に余韻が残ったまま腕で顔を濡らす涙を拭った。
「はぁ…っ……」
自分の体を腕で抱く様にする。すると膝を曲げ身を小さくしたフェルトは裸のままで瞼を閉じた。
今まで貰った温もりが残る内に眠りに落ちた。





突発ネタでさーせん。DVDを見直す時間取れたらカティコーラの続きを…………書きたいな…orz

557:名無しさん@ピンキー
08/05/11 17:21:20 hkUerZXy
>>718オナネタなのに…ロックオンへの恋しさと寂しさといとおしさを感じて切なくなった。GJ! 
カティコラ楽しみにしてます。前回の話みて自分もコーラみたいに本気でドキドキな恋したくなった。

558:名無しさん@ピンキー
08/05/12 04:24:45 +tYYlXml
保管庫にエラーで入れないのは俺だけ?
携帯厨だからか?

559:名無しさん@ピンキー
08/05/12 07:08:36 5fROVZng
>>720
二代目さんしか知らないけど、携帯から二代目さんとこ行けるし入れるぞ?

560:名無しさん@ピンキー
08/05/13 04:55:19 U7yqUfDR
パスがいるんだろ。

561:名無しさん@ピンキー
08/05/15 00:04:30 ID1SHZam
パスはこのスレの中にもある。
そして保守

562:名無しさん@ピンキー
08/05/16 05:59:03 SGQU1Poe
保守るお

563:名無しさん@ピンキー
08/05/16 17:46:25 k3wHkd4T
ええいッ!00Pの単行本の発売はまだかッ!
公式サイトのキャラ紹介だけじゃエロ絵やエロ小説書けないんだよ・・・orz

564:名無しさん@ピンキー
08/05/16 22:13:58 ufDaz2jC
>>725
その苦労分かる…分かるぞ!!!!
俺もカティコが進まない…orz

565:名無しさん@ピンキー
08/05/17 08:17:20 ICGjcs5L
>>725
私は我慢弱い。

566:名無しさん@ピンキー
08/05/17 13:30:35 tJl4TK4w
>>725
00Pは羽音さんのおかげで女キャラが皆エロ可愛いよな・・・
この気持ち、まさしく愛だッ!

567:名無しさん@ピンキー
08/05/17 16:57:12 V1nJ0aYJ
刹フェルはマダでつか?

568:名無しさん@ピンキー
08/05/17 20:47:08 NxeUyu54
>>726
カティが先なのか!?

569:名無しさん@ピンキー
08/05/17 23:21:50 L3sTl9Vs
>>730
前はコラカティで書いてたのを確認。
けど大人の余裕のカティコも…悩む…orz

570:名無しさん@ピンキー
08/05/18 00:24:42 khEeaFNl
>>731
どちらも大好物だ! という訳で>>726の投下を待ってます。
ところで、需要少ないのは承知の上でラッセ×スメラギ(もしかしたら逆)を書いてみようかと思ってるのですが。
↓みたいのでよかったら投下しようかと思ってます。
宜しければ腹筋して下さい。…すみません悪ふざけですごめんなさい。
ちなみに野暮用にて三、四日投下で来ませんのでご了承ください。
本当はすんでからやろうと思ったのですが、思い立ったら吉日ということで。
誤字文法などおかしな所ありましたら失礼。

 扉一枚隔てた向こうの部屋に女がいる。
 やましいことなどない。そもそも作戦の失敗を酷く気に病んでいたスメラギを励ましてやろうと思い立ったまでで、それに対して他意は無い。筈である。
 何をこれ程躊躇っている、下心など、ある筈もない。
 妙に気が重く、つい額を厚い掌で抑えたが、一瞬本当に目眩がした気がして溜め息を吐く。
 そもそも何故己がこれ程に彼女に気を回さねばならぬのか、はたとそのことに気が付いて腕を組んだ。
 嵌めたままのリストバンドが煩わしい。愛用のそれは手首に馴染んだものだが、今は初めて嵌めた時の様に、存在がやけに気になった。
「俺は何をやっているんだ、」
 短く切り揃えられた短髪を掻き、やはり止めておこうと体を傾けたが、中から小さな悲鳴が聞こえた気がして、つい乗り込んでしまった。
 自動のドアの開閉速度に苛立って開きかけの扉に手をかけて押し開けて、それでもゆっくりと収納されていく扉に待ちきれず隙間をすり抜ける。
 どうかしたのか、そう叫ぶ様な大声を出しそうになって、そのまま息を喉に詰まらせた。
「あら、めずらしいわね。どうしたの?」
 豊満な胸元で前を合わせたバスローブ姿のスメラギは物珍しそうにラッセを見据えた。
 何が面白いのか顔が少しばかり綻んでいる。
 悪戯っぽい笑い顔に溜め息を吐いて、ろくに止めていないバスローブの前が開けてしまわないか、そればかりが気になって仕方がなかった。
「いや、悲鳴が聞こえた気がしてな」
 ついと視線を逸らすとテーブルを伝う琥珀色の液体が見える。グラスの姿が見えず、視線を走らせれば椅子の下に転がっていた。
「だが、酒を零しただけか。損し―」
「損した? 心配してくれたのね」
 にんまりと顔を歪めたスメラギは上機嫌を振る舞って、部屋の入り口で突っ立っているラッセに近づいた。
 一歩一歩歩みを進め、その度に開きそうになるバスローブの合わせ目から目が離せない。
 自分に叱咤して視線を逸らすと吐き捨てる様に言葉を落とした。
「そんな訳ないだろう、俺がアンタの心配なんてするか」
 先程まで部屋の前で悩んでいたことなどおくびにも出さず、煩悩を消そうと強く瞼を閉じる。
 スメラギはそんなラッセをくすりと笑い、筋肉質な腕に指先で触れた。
 びくりと大げさに腕を引くラッセは驚いて目を見開いて、スメラギの顔を凝視する。スメラギは妖しく笑ってみせた。
「どうかしら。あなたがこんな方角に用があるとは思えないわ」
 偶然にしても、壁を隔てた小さな声に気づく程繊細な貴方だったかしら。
 そう言われてぐうの音も出ないラッセは取り敢えず数歩後退して、つい胸元にいってしまう視線を遮断する。
 仄かに頬が熱い。掌が微かに湿っている。
「慰めてはくれないのかしら?」
 越えてはいけない砦を壊された様で、絡み付いて来た柔らかく細い腕と豊かな胸のせいで彼女を振り払えずに、苦悶のまま、己の腕を細い背に回した。

571:名無しさん@ピンキー
08/05/18 07:24:36 gmxEWctT
>>730
コーラの方が受けくさいからなぁ…

572:名無しさん@ピンキー
08/05/18 12:49:55 Qab01JAZ
>>732
すげえ流れも文章も上手いGJ!!…だが何故ラッセ相手だとこんなに笑いが込み上げるのか…ラッセごめん。

573:名無しさん@ピンキー
08/05/19 02:05:01 vA1QkFbT
ラッセと聞くと腹筋しか思い浮かばないから困る

574:名無しさん@ピンキー
08/05/19 09:00:33 tZh4YjZp
ラッセと聞くと阿部高和しか思い浮かばないから困る。

575:名無しさん@ピンキー
08/05/19 10:41:09 njTew60e
ラッセーラー

576:名無しさん@ピンキー
08/05/19 23:51:18 TxmSBwya
ラッセといえばアリューゼさんなのは確定的に明らか

577:名無しさん@ピンキー
08/05/19 23:53:22 VFohYGeI
ラッセブレン

578:名無しさん@ピンキー
08/05/20 01:01:23 d2DtWcJ3
ラッセ「うほっ」

579:名無しさん@ピンキー
08/05/20 12:48:00 uVEkJZbs
ラッセ「うおーあっちー」

580:名無しさん@ピンキー
08/05/20 15:49:09 rgkKU3fi
おwまwえwたwちw

581:名無しさん@ピンキー
08/05/20 16:44:34 qlSErqjO
>>741
いやあああああああああああああ
トラウマが、トラウマがああああああああああ

582:名無しさん@ピンキー
08/05/21 23:15:45 edxE4Xz0
>>734
ぬおお!! ありがとうございます。
>>735-743
ちょww

>>732です。
思ったより早く済んだので、もう少しだけ続きを投下して反応を見ようかと思いました。
一番書きたかった台詞が入っているのですが、まあ存分に笑ってやって下さい!

「―、すまんが。俺は女の慰め方など分からない」
 すまない、と重ねて肩を押し戻すと、目を瞑ったラッセは顔を逸らして、つい染まってしまう頬をスメラギに向けている。
 然程年は変わらないのに、なんて
 カワイイのかしら。そう思い、しかしどうしてこれ程この男に似合わない言葉があるだろうと忍び笑う。
 女特有の軽い笑い声に、くすぐったそうに小さく首を振ったラッセは、今気づいたかの様に居たたまれなくなって部屋を出ようと踵を返そうとした。
 踵で支え、くるりとつま先で半円を描こうとして、その太い腕を細い指先が捕らえる。
「……な、何だ」
 俺は女の慰め方など、そう台詞を繰り返そうとして振り向いたラッセは、突然腹に抱きついた柔らかい物体がスメラギであることを忘れ、愛執すら覚えてしまう。
「慰め方なんて、決まってるものじゃないんだから」
 ただ、傍にいてくれればいいの。酒が回って来たのか少し頬を染めたスメラギは、今の行動でバスローブの前が開けてしまっていることにも気づかずに強くしがみついた。
 薄いスウェットを通じて伝わる胸の威圧と質感に我に返ったラッセは、しかし彼女を押し返すことが出来ず、降参の印しに、溜め息を一つ口元から落とした。
「俺が役に立つとは思えんが」
 そう言って中腰のスメラギの肩を掴んで彼女を立たせ、前を合わせると瞳をぶらす涙を拭ってやる。その時ばかりは子猫の様にされるがままで、すり寄って来る様で思わず征服心を芽生えさせてしまった。
 常日頃あまり言葉の使い方になれていない彼が意見負けしてしまうことはしばしばだったため、尚更ふくれあがったのだろう。少しずつ、少しずつ手を触れさせていった。

583:名無しさん@ピンキー
08/05/22 12:01:37 yD8ySpNs
>>744
駄目だwww凄く文章GJなのに吹き出すww
『女の慰め方を知らないが』って読んでしまうよラッセらぁ~!

584:ラッセ×スメラギ
08/05/24 08:16:08 nt4u2Rt4
どうも、ラッセとスメラギで書いているものです。
思った以上に長くなりそうなので、前編(エロなし)後編(エロあり)に別けようかと思います。
とは言え書きたいことが増えてどんどん文章量が増えているので、後編が長いかもしれないです。が、どうか気にせずに。
ではではなんだかこいつ誰だなラッセで存分に笑ってやって下さい!
一応の前編です……。

585:ラッセ×スメラギ
08/05/24 08:17:43 nt4u2Rt4
 扉一枚隔てた向こうの部屋に女がいる。
 やましいことなどない。そもそも作戦の失敗を酷く気に病んでいたスメラギを励ましてやろうと思い立ったまでで、それに対して他意は無い。筈である。
 何をこれ程躊躇っている、下心など、ある筈もない。
 妙に気が重く、つい額を厚い掌で抑えたが、一瞬本当に目眩がした気がして溜め息を吐く。
 そもそも何故己がこれ程に彼女に気を回さねばならぬのか、はたとそのことに気が付いて腕を組んだ。
 嵌めたままのリストバンドが煩わしい。愛用のそれは手首に馴染んだものだが、今は初めて嵌めた時の様に、存在がやけに気になった。
「俺は何をやっているんだ、」
 短く切り揃えられた髪を掻き、やはり止めておこうと体を傾けたが、中から小さな悲鳴が聞こえた気がして、つい乗り込んでしまった。
 自動のドアの開閉速度に苛立って開きかけの扉に手をかけて押し開けて、それでもゆっくりと収納されていく扉に待ちきれず隙間をすり抜ける。
 どうかしたのか、そう叫ぶ様な大声を出しそうになって、そのまま息を喉に詰まらせた。
「あら、めずらしいわね。どうしたの?」
 豊満な胸元で前を合わせたバスローブ姿のスメラギは物珍しそうにラッセを見据えた。
 何が面白いのか顔が少しばかり綻んでいる。
 悪戯っぽい笑い顔に溜め息を吐いて、ろくに止めていないバスローブの前が開けてしまわないか、そればかりが気になって仕方がなかった。
「いや、悲鳴が聞こえた気がしてな」
 ついと視線を逸らすとテーブルを伝う琥珀色の液体が見える。グラスの姿が見えず、視線を走らせれば椅子の下に転がっていた。
「だが、酒を零しただけか。損し―」
「損した? 心配してくれたのね」
 にんまりと顔を歪めたスメラギは上機嫌を振る舞って、部屋の入り口で突っ立っているラッセに近づいた。
 一歩一歩歩みを進め、その度に開きそうになるバスローブの合わせ目から目が離せない。
 自分に叱咤して視線を逸らすと吐き捨てる様に言葉を落とした。
「そんな訳ないだろう、俺がアンタの心配なんてするか」
 先程まで部屋の前で悩んでいたことなどおくびにも出さず、煩悩を消そうと強く瞼を閉じる。
 スメラギはそんなラッセをくすりと笑い、筋肉質な腕に指先で触れた。
 びくりと大げさに腕を引くラッセは驚いて目を見開いて、スメラギの顔を凝視する。スメラギは妖しく笑ってみせた。
「どうかしら。あなたがこんな方角に用があるとは思えないわ」
 偶然にしても、壁を隔てた小さな声に気づく程繊細な貴方だったかしら。
 そう言われてぐうの音も出ないラッセは取り敢えず数歩後退して、つい胸元にいってしまう視線を遮断する。
 仄かに頬が熱い。掌が微かに湿っている。
「慰めてはくれないのかしら?」
 越えてはいけない砦を壊された様で、絡み付いて来た柔らかく細い腕と豊かな胸のせいで彼女を振り払えずに、苦悶のまま、己の腕を細い背に回した。

586:ラッセ×スメラギ
08/05/24 08:19:37 nt4u2Rt4
「―、すまんが。俺は女の慰め方など分からない」
 すまない、と重ねて肩を押し戻すと、目を瞑ったラッセは顔を逸らして、つい染まってしまう頬をスメラギに向けている。
 然程年は変わらないのに、なんて
 カワイイのかしら。そう思い、しかしどうしてこれ程この男に似合わない言葉があるだろうと忍び笑う。
 女特有の軽い笑い声に、くすぐったそうに小さく首を振ったラッセは、今気づいたかの様に居たたまれなくなって部屋を出ようと踵を返そうとした。
 踵で支え、くるりとつま先で半円を描こうとして、その太い腕を細い指先が捕らえる。
「……な、何だ」
 俺は女の慰め方など、そう台詞を繰り返そうとして振り向いたラッセは、突然腹に抱きついた柔らかい物体がスメラギであることを忘れ、愛執すら覚えてしまう。
「慰め方なんて、決まってるものじゃないんだから」
 ただ、傍にいてくれればいいの。酒が回って来たのか少し頬を染めたスメラギは、今の行動でバスローブの前が開けてしまっていることにも気づかずに強くしがみついた。
 薄いスウェットを通じて伝わる胸の威圧と質感に我に返ったラッセは、しかし彼女を押し返すことが出来ず、降参の印しに、溜め息を一つ口元から落とした。
「俺が役に立つとは思えんが」
 そう言って中腰のスメラギの肩を掴んで彼女を立たせ、前を合わせると瞳をぶらす涙を拭ってやる。その時ばかりは子猫の様にされるがままで、すり寄って来る様で思わず征服心を芽生えさせてしまった。
 常日頃あまり言葉の使い方になれていない彼が意見負けしてしまうことはしばしばだったため、尚更ふくれあがったのだろう。少しずつ、少しずつ手を触れさせていった。
 最初は頬に触れて指先でその滑らかな丸みを堪能し、掌で包み込んで親指で撫でてみては時折下睫毛に溜まる涙を拭ってやる。
 後に片方の掌は頭へ移動し、柔らかくウェーブのかかった芯の強い髪を撫でては梳き、やはり肌に触れてみたりする。
 最終的には筋肉質な胸の中へ招き入れ、背に手を回して鼻先を顔横の髪に埋める様にして、スメラギを抱きしめた。
 途中、力加減が出来ずに肌に触れることもあったが、スメラギはその間大人しくされるがままにしていた。
 何か言葉を発せばラッセは動きを止め、それ以上は触れて来なくなるだろうし、それを恐れる程に触れられることが気持ちよかったのだ。
 まさか自分がこれ程に癒されてしまうとは思いも因らず、ラッセの動きに嫉妬心すら滲んだ。
 が、しかし直ぐに、こんな力加減の出来ていない人が女慣れしている筈がないと思い直した。そうでなければ気持ちよく触れられてなどいられなかった。
「スメラギ、」
 感嘆する様なテノールの囁きに体を震わせる。
 いつの間にか回していた手で彼のスウェットを掴むと、突然羞恥が込み上げて来た。驚きで答える間もなくラッセは言葉を繋げる。
「キス、してもいいか」

587:ラッセ×スメラギ
08/05/24 08:20:48 nt4u2Rt4
 不覚にも、スメラギは鼓動を早めてしまった。
 彼が部屋に飛び込んで来た時から既に、それを予感して待ち構えてはいた。が、改めて口にさえると気恥ずかしさが幾倍にも増してしまう。
 少し俯いてしまうと、下からうかがい立てる様にラッセの顔が現れ、微笑を浮かべたかと思いきや次には唇が重なっていた。
 暫くもせず離された唇にスメラギは寂しさを覚え、視線で唇を追えばラッセの強い眼光に捕らえられてしまう。
 劣情に染まりつつあるその瞳が俄に細められると、スメラギの思いに答える様に、もう一度口づけた。
 合わせるだけであるが、それでも角度を変えて吸い上げる様に強く合わせては唇の端をなぞってみたりする。
「ん、」
 舌を入れている訳ではないから逆に息苦しく、スメラギは艶のこもった吐息を小さく洩らして目を瞑る。
 衝動的に動くラッセの顔を見つめていたが、いつあの眼を向けられてしまうのか、どうにも不安だったのだ。
 暫くそう激しく合わせあって、物足りなさを感じたスメラギは自らその舌を差し入れた。酷く驚いて体を離してしまったラッセは、数歩後ずさって口を押さえている。
「どうしたの?」
 妙に顔を染めたラッセは相変わらずに口を押さえて、複雑そうに眉を寄せる。不快そうではないその表情に、しかし訳が分からずにその表情を探る。
 ふと、少し口を開いた為に視線を眼に向けた。先程とは違い同様に揺れる瞳はそれでもスメラギを捕らえようとその視線を懸命に辿っている。
「あ、アンタなんで舌なんか……」
 そんなこと普通しないだろう。そのイントネーションに、驚きと知識のなさが滲み出ている様で、スメラギは思わずにんまりと笑いそうになった。
 ラッセの様に触れてくれる男は少なく、新鮮さと嬉しさでされるがままであったが、元より年下の純粋な男をからかうのも好きな性分である。あまりに純な反応にその悪戯な心がくすぐられたのだろう。
「あら、ディープキス、を知らないのかしら」
 くすり、と笑ってラッセを引き寄せると、逃げられない様に首に腕を回して口づけ、そのまま無理矢理に舌をねじ込んだ。
 ラッセはびくりと震えて眼を細める。更に欲が募るのを感じて、しかし押し止めたくないと思う自分に驚いた。知識のない己を少々恥じたが、スメラギの見よう見まねで自ら舌を絡めてみる。
 勝手が分からず、取り敢えずと舌の表面を丹念に舐め上げ、縁を取る様になぞってやれば意外に反応を見せるために、妙に好奇心がわく。それと共に心地よさとは違う快楽が体内に渦巻いた。
「っ、んふ……ん」
 激しさを増す深い口付けに、増す喘ぎ声の数に、快楽が渦巻いては下へと降りて手に入りそうで入らない体の燻りを残す。反応し始めた自身にぞくりと身震いした。
 キスだけではもの足りず、背に回した手をそのまま腹の方へ回し胸の端に触れる。
 指でその形をなぞってやると焦らす様だと感じたのか、スメラギは更に口付けを深くして縋る様な悲願する様な瞳でラッセを見据えた。
「ん、ふ……、もっと触って」
 一旦唇を離すと、ラッセの腕を解いてその掌を取り自らの胸へ押し当てる。熱い掌はじわりと体温を伝え、スメラギの心音を吸収していく。
 その時始めて自分の鼓動が速いことに気づいて、気恥ずかしいと軽く俯いた。
 覗き込む形でラッセの顔が現れたかと思えば唇に軽いキスを落として、バスローブの中に手を差し入れた。

588:名無しさん@ピンキー
08/05/24 11:05:00 HL4rLp0f
え?終わり?かな

589:名無しさん@ピンキー
08/05/24 12:10:25 pHt6V9Y6
GJ!!最終回の男らしいラッセを思い出しながら読んだよ!!
後半もwktkしながら待つ!

590:名無しさん@ピンキー
08/05/26 08:11:42 EZWG0PaH
>>747
たった3ページだったらまとめて投下してほしい

591:名無しさん@ピンキー
08/05/26 10:54:14 Qr2b13NB
ティエリア×クリスが読みたい・・・・・・

592:名無しさん@ピンキー
08/05/26 20:02:14 qVGSaBQg
意識調査 -美少女アダルトアニメゲームや雑誌の規制は必要?
URLリンク(polls.dailynews.yahoo.co.jp)

回答は6月2日までだ。
「まったく必要ではない」にどんどん入れて、悪しき法案を潰そう!

593:ラッセ×スメラギ
08/05/26 20:46:46 YQri/2DR
 なぞる様にその形を確認して、温める様に掌で包み込む。傷つけぬ様にとの配慮なのか、やわやわと揉みしだいていき、吸い込まれる様に鎖骨に唇を寄せた。
「あっ、」
 そのまま滑る様に胸元へ落ちて、内側に強く吸い付いた。赤い痕を残し、それを舌で撫でるとスメラギは嬌声を上げる。それに心地よさを感じてラッセは更に肌に吸い付いた。
「スメラギ、」
 アンタ、可愛いんだな。そう言おうとして言葉が停まる。それを口にして彼女に伝えることが、何故だかものすごく恥ずかしく思えたのだ。
 名前を呼ばれたスメラギは喘ぎ声を呑み込む様にして反応を示す。いや、と言葉を濁してそのまま固くなり始めた突起に舌と手を這わせれば、両方違う快楽が駆け抜け、スメラギはより一層息を漏らした。
「ん、ふぅっ……ねえ、ラッセ。ベッドに行きましょう?」
 つと顔を上げたラッセの鼻にキスを落として、艶のある顔でにっこりと笑いかける。途端に気恥ずかしそうに頬を染めたラッセは、腰を起こして照れを隠す様にスメラギを抱き上げた。
 今までそんなことをされたことがない。
 スメラギは驚きで呆然としていたが、ベッドの上に少々乱暴に降ろされると、唖然とした表情のままラッセを見つめる。
 視線に耐えかねたラッセが視線を逸らしてしまうと、急速に愛おしさが込み上げ、スメラギはラッセの首に腕を回して抱きついた。
 突然のことに戸惑いを隠せず、されるがままのラッセは、取り敢えず自分の掌を背中に回す。艶めかしい髪の毛がさらさらと手に馴染んだ。
 髪が揺れる度に、微かに香る甘いシャンプーの香りに高揚と安心感を覚えて、気恥ずかしさに顔を俯かせる。そこで突然、ジーンズの上から股間の誇張した自身に触れられ、思わずしがみつく。
「んなっ……何を」
 するつもりだ、そう続く筈の言葉な自分の喘ぎに掻き消された。
「う、っくそ……!」
 擦り上げられ、裏筋を撫でられる度に声を上げてしまう。
 屈辱的な状況で感じてしまっていることに悔しさを覚え、どうにか快楽を押さえ込もうと歯軋りする。
 が、快楽を逃がしたくない気持ちもあり、突き放すことは出来ない。
 そんなラッセにどうしようもなく愛おしさを覚えて、スメラギは少し強めに竿を握った。先走りを馴染ませる様に先端を人差し指で撫で回し、触れるか触れないかのところで、浮き出た血管を親指で撫でる。
 スメラギは愉しそうに扱きながら、ラッセの表情を眺めた。
 トレーニング中でさえ見せない、苦痛に耐える様でそれでいて悦した表情を浮かべ、苦悶に喘ぐ。解放されたくて仕方のない熱に浮かされ、それを追い求め様とすればスメラギは動きを緩めてしまう。
 あまりに不安定ないたちごっこは、熱の昂りを募らせるだけで、彼を絶頂へは運ばない。
「あら、トレーニング中でもないのにそんなに汗を掻いてどうしたのかしら?」
 いつの間にかラッセの腕の中を抜けていたスメラギは、天辺に小さなキスを落として上目遣いにラッセを見上げた。
 抵抗もしなければ反攻もしない。ただ熱に踊らされるラッセはどことなく彼らしくない。ただ、強い眼光だけは変わっていなかった。
 瞳に射止められて手を止めてしまうと、チャンスとばかりにラッセはスメラギを押し倒した。自分の隣に横たわらせ、荒い息のまま粗く口付けをして、右手で下半身をまさぐる。
 撫でる様に這う様に、下り上がりを繰り返してゆっくりと中心へ向かうと、既に滴るまで濡れた秘部の端に触れた。
 そのまま腿と尻を伝いバスローブに染みを作る液体に、何故だか頬が熱くなる。そろそろと指を這わせて窪みに指をかけると、スメラギがびくりと震えた。
「んふぅっ……」
 そのまま指を進めてしまえばいとも簡単に呑み込まれてしまった。ラッセが指を動かす前からぎゅうぎゅうと締め付ける内壁は、丸い突起の様な襞がくすぐったい。
 それを弄る様に指を動かすとスメラギは今までとは比べ物にならない声を上げた。
 指を伝い掌に溜まる愛液が照明の灯りで妖しさを増す。女の匂いに酔いそうになりながら、開いている左手で体を支え、スメラギに覆い被さる形をとった。
 緩やかで力強い快楽に涙を浮かべて耐えるスメラギの、閉じられた瞼の縫い目を舌でなぞってやる。
 そうする間に右手の動きを速め、襞を擦りながら出し入れをした。びくびくと体を震わせるスメラギに、攻められる以上の快楽を感じて更に指を動かした。
「っぁ、あっ、っはあ……あああ!」
 ぐじゅぐじゅと音を立てるそこは、秘部が溶け出しているのではないかと錯覚するくらいに愛液を分泌してラッセの指に絡み付く。
 ほんの一瞬、こんな所へ挿入れてしまえたら気持ちいいだろう、そんなことを考えて背を震わせた。

594:ラッセ×スメラギ
08/05/26 20:47:09 YQri/2DR
「あ、っやあ……ぬ、抜かないで」
 切願するスメラギのか弱い声を聞きつつ、ラッセは指を引き抜いた。ふやけて皮の延びた、愛液で光る指を眺めて惹き付けられる様にそれの入っていた秘部に頭を持っていく。
 下から上へ一舐めすると、股の間から顔を出してスメラギの顔色を伺った。
 とは言え、いつもの無愛想な顔を快楽に染めていたまま、表情を変えてはいない。真っ直ぐにスメラギを射止める眼光が快楽と熱の昂りに細められていた。
「スメラギ、挿入れるぞ」
「ああっ、ああぅんっ!!」
 言葉と共に自身を宛てがうと、スメラギの返事を待たずに一気に貫いた。軽く力を加えただけで簡単に呑み込まれた自身は、襞と内壁の圧力に震える。
 体の彼方此方を痙攣させたスメラギは快楽を求めて自ら腰を動かし、ラッセのスウェットを強く掴んだ。
 汗で肌に張り付いたスウェットがスメラギの指に形を歪ませる。
 耐えきれずに肩を押し返してベッドに押さえつけると、初めから舌を差し込んで深く口づける。動きの停まったスメラギの腰に、不意に打ち付けるとそのまま動き始めた。
「んっ、ふんううぅううっ!!?」
 口を塞がれ、上手く声をあげられないスメラギは、口内で潰れてしまう嬌声をそれでもあげながら、抑えきれずに自ら腰を動かしてしまう。
 卑猥な水音に耳までも犯されそうな程大きな音がする。
 ラッセに掻き出されて腿から尻を愛液に浸し、男にしがみついてよがる姿はそれだけでなんとも言えない妖艶さを醸し出し、射精を促された。
「ん、はぁっ……スメ、ラギっ」
 耳元で、熱い息と共に熱に浮かされた声を吐き出すと、悪い、と一言呟く様な吐息で謝って腰の動きを速めた。
 再び口を塞ぎ、スメラギの喘ぎを呑み込むとより一層に強く押し付ける様に動く。
 奥に擦り付け、襞を擦り、また深く挿し込むと、今度は無作法にただ出し入れをする。
 あまりに心構えの出来ない動きをするために、スメラギはただ快楽に流されて、もはや苦痛にも近いそれに溺れるしかなかった。
 喘ぎ声は全てラッセに喰われてしまう。
「んふぅうっっ!!!? んんぅううんんんんんん!!!!」
 黒かった視界が真っ白に変わると、搾る様に襞でラッセを締め付け、限界のそこからの発射を待った。
「っく、うあ―」
 待ち兼ねたそれが注ぎ込まれると、スメラギは更に嬌声をあげてラッセにしがみついた。

「あ、な……なあ」
 暫く繋がったまま覆い被さっていたラッセは、突然自身を引き抜いてスメラギの上から退くと、疲労に目を瞑ったままのスメラギの隣に胡座を掻き、ばつが悪そうにスメラギを見下ろした。
 声をかければ微かに反応を見せてくれる。それが少しだけ嬉しくて、ラッセはこめかみの辺りを掻いた。
「ん、なあに?」
 薄く瞼を押し上げたスメラギはラッセの頬の色を見て俄に笑むと、愛おしさのこもった視線でラッセをみつめる。
 酷く安定した自分の心音に耳を傾けつつ、自然とそうなってしまう自分に恥ずかしさも感じなかった。
 ラッセが部屋へ乗り込んでくるまでは、酷くささくれて、いがいがと自分すら腐蝕して濁っていく気持ちを持て余し、ぶつけることも出来ずに酒で流し込んでいた。
 だが、今ではもうその腐蝕は綺麗さっぱりに消え去っている。
「いや、その、すまない」
 中に出してしまっただろう、と視線を逸らして話すラッセの顔は赤い。上半身を起こしてラッセを覗き込むと、にっこりと笑ってから顎を掴んで無理矢理に口付けた。
「うふふ、責任はきっちりととってもらうわ」

595:名無しさん@ピンキー
08/05/26 20:54:13 YQri/2DR
どうも、ラセスメの者です。
えーと、前編を三つに分けてしまったこと、すみませんでした。
一度全て繋げたら長過ぎる、ということで投下出来なかったのですが。
二つでいい所を、何を血迷ったか三つに分けてしまいました。
無駄にレスを流してしまってすみませんでした。

それでは、楽しんで頂けたなら幸いです。
読んで下さった方、ありがとうございました!

596:名無しさん@ピンキー
08/05/26 23:14:49 uP1XniHL
ラスメ毎回だが…何と言うGJ!!!文章が丁寧なんだよな…俺も頑張るぞ!
最近他の事で忙しかったからな…うん。今週中に…。

597:名無しさん@ピンキー
08/05/27 04:31:13 dbpU4RDF
00Pのおにゃのこが可愛いんだが。

598:名無しさん@ピンキー
08/05/28 01:21:36 7JA+FF5Q
ラッセラーGJネ

599:名無しさん@ピンキー
08/05/30 23:34:27 ExnlhE7S
保守ラッセェラア~♪

600:名無しさん@ピンキー
08/05/31 18:05:32 PeD2p2rB
旧ユニオン軍の兵士どもに凌辱されるマレーネ姉さんの需要はありますか?

601:名無しさん@ピンキー
08/05/31 18:06:11 TZyphLrK
需要なんて関係ない
投下してくれるなら万々歳だ!

602:名無しさん@ピンキー
08/05/31 20:20:09 PeD2p2rB
>>763
了解しました。
今から書き始めます。

603:名無しさん@ピンキー
08/06/01 08:41:14 pyLXIoPh
マレーネって誰?

604:名無しさん@ピンキー
08/06/01 12:00:32 zhg87x+z
第二世代のガンダムマイスター

605:名無しさん@ピンキー
08/06/03 08:12:17 JQOh4Ju0
出来上がらないが書いてるから保守

606:名無しさん@ピンキー
08/06/03 19:12:59 v6fvcz1n
マレーネ、なんかモレノといい感じになってるな

607:名無しさん@ピンキー
08/06/03 21:19:43 dotPM9wi
>>768
モレノさんとマレーネのお医者さんプレイを想像してしまったw
興奮して今夜は眠れなさそうだw

そういやルイードっておやっさんとモレノさんが来るまではさりげなく4Pフラグが立ってたよな。

608:名無しさん@ピンキー
08/06/03 21:26:05 lD6amr76
>>769
来てからは乱交ですね、わかります

609:名無しさん@ピンキー
08/06/03 22:44:50 49oJ7Lvu
ルイードでさえ童貞卒業したのは確実なのにカタギリやおっさんやスペイシーときたら・・・

610:アレスメ党員
08/06/03 23:57:23 JQOh4Ju0
フェルトのオナは俺でよろしくです、二代目。書き上がらないから短絡投下。


「っ…ぁ…」
「どうしたのかな?フェルト」
「ぁぅ…何でも無い…です…」
「ここはどうかな?宇宙空間生活が長いと神経がね…」
「大丈夫…で…す…」
モレノの指がフェルトの胸を弾いて弄ぶが、性について無垢なフェルトは声を殺して頬を赤くする。瞳は生理的な涙で溢れそうだ。ピンクの乳房の先端は主張して立ち上がり、モレノの愛撫に安易に刺激される。
「はぁ…先生…」
「次は此所だよ」
「ぁぅぅ…」
下腹部に指を滑らせ、下着越しに陰部を撫でる。しっとりと湿った陰裂を撫で上げプックリと膨れた肉芽を指の腹で擦り上げるとフェルトの体が快楽に震える。
「せ…んせい…そこ…大丈夫です…」
「医者は私だ。判断は私がする。次は足を開いて」
「は…い…っあ」
足を開かせ陰裂が露になる様にショーツをずらすと濡れてぐちょぐちょになった窒に指を入れたかき混ぜた。肉壁を擦るとフェルトが指を締め付ける
「ここは…どうかな」
「はぅ…んっあ…はぁ…はぁ…あ」
「凄く溢れてきたね…栓をしてみよう」
愛液でてらてらと光る指を引き抜くとモレノはそれを舐めとり自身を取り出した。
先端を割れ目に這わせると滑る
「ぁあっ…」
それにすら反応してフェルトが嬌声を上げた。
診察と証する躾はフェルトの体に丹念に教え込んだ。
「入って行くよ」
「モレノ…先生…ああぁ」
「宇宙空間の…生活は…診察が必要だ」
「は…い…あぁ…ん」
潤滑役の愛液とフェルトの肉壁がモレノの自身を包むとモレノの鼻から熱い満足感が漏れ出す様に息が漏れる。
「気持ち…いい…先生…」
「ああ。…今回も…正常だな…」
律動するとフェルトが快楽に腰を振るとモレノもその動きに合わせて腰を打ち付ける
「ぁあっん…もぅ…駄目…です」
「始まったばかりだ…」
何度も焦らす様にぎりぎりまで引き抜いて貫く。
「ああぁぁぁぁぁっ」
悦びの声を上げてフェルトが果てたが構わず腰をぶつけた。余韻が消し飛ぶ余裕もなく律動しフェルトは直ぐに快楽に戻る。
「ひぁっ…ん…ぁあ」
指を切なそうに加えて自分に身を委ねるフェルトが無垢で汚す事に欲が扇情される。
「っはぁ…モレノ…せんっあっあっあ…」
診察台はフェルトの愛液でびしょ濡れだ。
「ここか…ら…だよフェルト…」
「あんっ…ぁあっあ…」

もっとよく調べてあげよう。耳元に囁いた。

611:名無しさん@ピンキー
08/06/04 00:05:36 qiNtZEl8
俺は…誤字脱字…あいかわらぐふもう…すみません…orz

612:名無しさん@ピンキー
08/06/04 00:39:54 AHQLIfXM
>>771
しかし、ロベールの方は最新号でデボラがちょいデレたぞw
一人で行くのが不安だから一緒に来てくれ、って頼まれてスローネヴァヌラス(だっけ?)を見に行ってたからね

613:名無しさん@ピンキー
08/06/05 21:09:51 3L5dp3aF
>>771
ビリー「君達(おっさんと香辛料博士)は童貞なのかい?恥ずかしくないのかい?」

614:名無しさん@ピンキー
08/06/05 23:21:02 agFROX7T
>>772
ぬおおぉぉぉぉ!!!!!!!!

615:名無しさん@ピンキー
08/06/06 07:56:22 rIQJBZGi
>>775
貴様は甚だしい勘違いをしている。
香辛料(スパイシー)博士ではなく、スペイシー博士だ。

616:名無しさん@ピンキー
08/06/06 22:29:42 kLMvK1ZZ
「おっさんと香辛料」て、
「狼と香辛料」のエロパロか何かと思ったw

617:名無しさん@ピンキー
08/06/07 20:40:47 7+gwdjFg
>>775
お前にだけは言われたくないとビリーをボコボコにするおっさんとロベールを想像してグラタン吹いたwww

618:名無しさん@ピンキー
08/06/08 23:49:06 JEXGHxX/
スメラギ×シャル(00F)、4レス分書いてみましたが、
upしてもいいですか?

619:名無しさん@ピンキー
08/06/08 23:59:53 hzO7Mk0W
何を迷う事があるのか
今すぐ投下するんだ!

あ、特殊なシチュエーションの場合は注意書きがあったほうがいいよ

620:780
08/06/09 00:04:10 rxzQYh9k
>>781
了解しました、ありがとうございます・・・

外伝00Fの筋に沿って書いたので、読まれたことの無い人にも
分かるように前書きをつけますね。

621:780/前書き1
08/06/09 01:01:59 rxzQYh9k
外伝00Fに特有の組織と登場人物

●フェレシュテ
ソレスタルビーイングの下部サポート組織。シャル・アクスティカが創立した。
CBのマイスターやトレミークルーにさえ極秘でサポート活動を行うことが
目的のため、その存在を知っているのは公式には王留美、イアン・ヴァスティ、
それにドクター・モレノだけ。スメラギさんには知らされていない。
CBマイスターたちの乗るガンダムのプロトタイプである、アストレア、
サダルスード、アブルホール、プルトーネを使用している。ただし太陽炉は
1つしかないため使いまわし。

●シャル・アクスティカ(31歳・女)
フェレシュテの管理官。
外伝00Pに出てくるのは、第二世代マイスターだった若い頃のシャル。
その時代に起こった、上記ガンダムプルトーネ絡みの事故(詳細は今後00Pで
描かれる予定)で顔の左側面に大きな傷を負い、左眼を失明(または義眼化)
した。それ以来髪も白くなっている。
さらにシャルは、仲間のルイードやマレーネが事故で死んだのは自分の責任だと
思っているふしがある(詳細はまだ公式には不明)。ヴェーダに願い出て、
フェレシュテを創立したのもそのことが大きな動機になっている。

●フォン・スパーク(18歳・男)(このSSでは名前は言及されず)
フェレシュテのガンダムマイスター。凶悪犯罪者だがガンダム操縦技術に優れ、
頭も切れるため、ヴェーダに選ばれた。ヴェーダの命令に背くと爆発するように
なっている首輪と、出動時のみ解除される手錠をいつも付けている。
最初はイカレた凶暴キャラだったが、回を追うごとにいいヤツであることが
判明してきている(はず)。管理官であるシャルに気のあるようなそぶりを
見せる一方、シャルの出す作戦命令はほぼ無視状態で暴れまくっていたが・・・

622:780/前書き2
08/06/09 01:06:51 rxzQYh9k
このSSの背景となる00Fのあらすじ
●00F4話(単行本1巻収録)
トリニティ兄妹がスローネでフェレシュテに来襲。ヴェーダの命令と称して
太陽炉を取り上げ、フェレシュテを解散させようとする。
たった一人でガンダムプルトーネに乗ってミハエルに立ち向かい、結果的に
トリニティの陰謀を食い止めるフォン・スパーク。しかしヴェーダの命令に
逆らったために首の爆弾が炸裂し、瀕死の状態になってしまう。
フォンに応急処置を施し、モレノ医師に治療を受けさせるために
プトレマイオスに向ったのは、フォンに常に付き従う幼女型のAIであり、
00P時代からシャルとともに戦い続けてきたガンダムマイスターでもある
ハナヨ(874)だった。
ハナヨの行動を読んだシャルは、「ヴェーダはフォンが役に立つ存在である
限りは見捨てない。私たちも後を追いましょう」と、フェレシュテメンバーを
プトレマイオスに向かわせる・・・

●00F5話(ガンダムエース2008年5月号。単行本未収録)
プトレマイオスに着いたシャルたちは、フォンが秘密ドックでモレノ医師の
治療を受けていることを知って一安心する。
フェレシュテの存在をスメラギに明かすことはできないため、シャルはわざわざ
王留美の口添えを取りつけて、自分たちを補給のためのエージェントということに
していた。だがイアンは、「本当にスメラギが気づいていないかどうかは
分からない」という。
ここで、シャル、イアン、モレノ、そしてハナヨが00P時代からの仲間であったことが
初めてはっきり明かされる。また、プルトーネの事故後、おそらくは後遺症の
治療のためにシャルがモレノ医師の定期的な検診を受け、特別な薬を
処方されていることも、そしてもしかしたらフェルトの母親かもしれないことも・・・

623:780
08/06/09 01:08:10 rxzQYh9k
前置きが長くなってすみません。次からUPします。

624:スメラギ×00Fシャル(1)
08/06/09 01:10:02 rxzQYh9k
「ねえ。あなたが補給チームのリーダーさん?」
艦内の狭い通路で、前方の人影に声をかける。

驚いたような気配を後ろ姿に見せて止まると、
その女が振り向いた。
プラチナブロンドの髪がふわりと漂う。

王留美がよこしてきたファイルには目を通していたから、
今度、彼女の口添えでトレミーに来たという補給チームの
メンバーの外見とプロファイルの概要はつかんでいる。
特に、リーダー格の女性に関しては。

だから、振り向いた顔の側面に走る無残な傷あとには驚かなかった。
私がはっとしたのは、彼女の瞳が怯えたように見開かれていたからだ。
怖がりの10代の少女のように。
私と顔を合わせるのがよほど予想外だったらしい。
それとも、よほど顔を合わせたくないと思っていたから、
今こうして鉢合わせたことで動揺しているのかしら。

「・・・ス、スメラギさん、ですね?」
わずかに震える声も、内気な少女を思わせる。
これも王留美のデータによれば、私よりも年上のはずなのに。
「は、はじめまして。補給エージェント代表のシャル・アクスティカと申します」
言いながら、高くポニーテールに結った頭をぺこりと下げる。
思わず、校長先生にいたずらの現場を見つかった小学生を連想した。
「ご挨拶にも伺わずにすみません。本当はずっと秘密ドックの方にいる
予定だったのですけれど、その・・・モレノ先生の検診を受けるには
どうしてもプトレマイオスにあるメディカルユニットの設備が
必要だということでしたので・・・送っていただいたんです」

625:スメラギ×00Fシャル(2)
08/06/09 01:11:08 rxzQYh9k
補給に来て、検診ですって?
それも、モレノ先生の開発した特別な設備を必要とするような?
一介の補給エージェントが?
・・・もしもこのシャル・アクスティカという女性が、一介の
補給エージェントなどではないとしたら?

「そう・・・それで、検診というのはもう終わったの?」
「あ、はい。ついさっき、問題ないから大丈夫だってモレノ先生が
おっしゃってくださったので、これからドックに戻ろうと」
「なら、ちょっと付き合わない?」
「・・・・・・え?」

それから自室に着くまでの間ずっと、嫌がる仔羊の首に綱をつけて
引きずっていくような気がして少し後ろめたかった。
といっても、明らかに早く帰りたがっているシャルが途惑い顔で
時々見上げてくるたびに、知らぬ振りを決め込んだけれど。

シャルの背中を押すようにして部屋に入り、ソファに座らせておいて
早速キャビネットを開く。
「シャルさん、いける口?」
「い、いえあの、お酒は全然ダメなんです。すみません」
「・・・あら。そう」
なんとなく予想はしていたけど、やはりね。
酔わせるまでの時間が短いのは助かる・・・といっても、それは最後の手段だ。

「気を悪くしたらごめんなさい。シャルさんってあまり押しが強そうには
見えないけど、任務に就いていてそれで苦労することとか、ない?」
借りてきた白猫のように緊張で固まっているシャルの隣に腰掛けると
ジュースのボトルを手渡し、自分は一応控えめに酒をあおりながら聞いてみる。

626:スメラギ×00Fシャル(3)
08/06/09 01:12:02 rxzQYh9k
補給エージェントのリーダーならば、部下の数も決して少なくないはずだ。
それだけに上にも下にもいろいろと気を遣わなければならず、強烈な自己主張と
同時に狡猾な立ち回りが必要になる場面も毎日のようにあるに違いない。
なのに、私も含めて、そんな立場にある人間特有のアクの強さが
シャルにはまったくといっていいほど感じられなかった。
だからリーダーとしては苦労が多いのかもしれない。そう思ったのだ。
・・・彼女のプロファイルデータが真実だとしての話だけれど。

「そうですね。苦労しているかもしれません」
手にしたボトルを見つめるシャルの横顔に、
ゆっくりと微笑みが広がる。
「ひとり、部下に手に負えないのがいますから」
「・・・手に負えない?どんなふうに?」
たずねながら、なぜか胸に小さいけれど鋭い痛みが走るのを感じた。
「いつも振り回されっぱなしなんです。彼は、自分のしたいようにしかしません。
邪魔をする者はたとえ神様でも薙ぎ倒す・・・そんなタイプですから」
ふうん。彼、か。
振り回されっぱなしにしてはやけに嬉しそうじゃないの。
そう思ったが、もちろん口に出したのは別のことだった。
「なるほど、厄介な部下ね。で、」
言いながらソファの上で腰を浮かせると、相手との距離を一気に詰める。
「その男なのかしら?あなたたちが来る少し前に、重傷を負って
秘密ドックに運び込まれたというのは」
「!!」

627:スメラギ×00Fシャル(4)
08/06/09 01:12:58 rxzQYh9k
*** ***
次の瞬間、シャルはソファに押し倒されていた。
必死で起き上がろうとする華奢な身体を、柔らかいくせに強靭な
スメラギの身体が包み込むように押し戻す。
「なっ・・・!スメラギさ・・・ん・・・」
「このあたしが気づかないとでも思っていたの?」
倒した獲物を両前脚で押さえつけた豹のように、
スメラギが優雅に首を伸ばしてシャルの顔を覗き込む。
「自分のところに出入りする人や物も把握しきれないような戦術予報士なんて、
ヴェーダにお払い箱にされても文句はいえない。でしょ?」
爛々と輝く黒い瞳に至近距離から見つめられ続けるうちに、
全身から力が抜けていくのをシャルは感じた。
「あなたは補給エージェントなんかじゃない」
スメラギの顔がさらに近づき、長い髪がシャルの頬をくすぐる。
「ここへ来た目的は、あの男の治療以外にはありえないわね・・・だけど」
両腕がシャルの頭と肩の下にもぐり込み、白い髪ごとすくい上げる。
「ヴェーダもあなたたちについては、何も教えてくれない。かといって王留美には
聞く気も起きないし」

「・・・イアンさんの言っていたとおりだわ」
観念したように一度伏せられたシャルの瞳が、また薄く開いた。
少し微笑んでいるようにも見える。
「イアン・ヴァスティが?」
「ええ・・・あなたが本当に、わたしたちが補給エージェントだって思っているかどうかは

分からない。そう言ってました。すみません・・・これ以上は」
「了解。私も余計な詮索は趣味じゃない。ただ、一応トレミーの責任者みたいになってる

のに蚊帳の外というのはあまり気分がよくなかったの。脅かしてごめんなさい。でもね」
スメラギの右手がシャルの喉元まで上がり、タイの結び目を探り当てる。
「ス、スメラギさん!?」
「あたしの目的はもともとあなたなのよ、シャル・アクスティカ」

628:(修正)スメラギ×00Fシャル(4)
08/06/09 01:16:52 rxzQYh9k
※すみません、(4)だけ改行がおかしくなったのでUPし直します。
*** ***
次の瞬間、シャルはソファに押し倒されていた。
必死で起き上がろうとする華奢な身体を、柔らかいくせに強靭な
スメラギの身体が包み込むように押し戻す。
「なっ・・・!スメラギさ・・・ん・・・」
「このあたしが気づかないとでも思っていたの?」
倒した獲物を両前脚で押さえつけた豹のように、
スメラギが優雅に首を伸ばしてシャルの顔を覗き込む。
「自分のところに出入りする人や物も把握しきれないような戦術予報士なんて、
ヴェーダにお払い箱にされても文句はいえない。でしょ?」
爛々と輝く黒い瞳に至近距離から見つめられ続けるうちに、
全身から力が抜けていくのをシャルは感じた。
「あなたは補給エージェントなんかじゃない」
スメラギの顔がさらに近づき、長い髪がシャルの頬をくすぐる。
「ここへ来た目的は、あの男の治療以外にはありえないわね・・・だけど」
両腕がシャルの頭と肩の下にもぐり込み、白い髪ごとすくい上げる。
「ヴェーダもあなたたちについては、何も教えてくれない。かといって
王留美には聞く気も起きないし」

「・・・イアンさんの言っていたとおりだわ」
観念したように一度伏せられたシャルの瞳が、また薄く開いた。
少し微笑んでいるようにも見える。
「イアン・ヴァスティが?」
「ええ・・・あなたが本当に、わたしたちが補給エージェントだって思っているか
どうかは分からない。そう言ってました。すみません・・・これ以上は」
「了解。私も余計な詮索は趣味じゃない。ただ、一応トレミーの責任者みたいに
なってるのに蚊帳の外というのはあまり気分がよくなかったの。
脅かしてごめんなさい。でもね」
スメラギの右手がシャルの喉元まで上がり、タイの結び目を探り当てる。
「ス、スメラギさん!?」
「あたしの目的はもともとあなたなのよ、シャル・アクスティカ」

629:780
08/06/09 01:25:39 rxzQYh9k
読んでくださった方々、ありがとうございます。
続きもまたUPします。

補足:
文中の「*** ***」は、視点が切り替わるサインです。
ないと混乱するかと思い、入れてみました。

630:名無しさん@ピンキー
08/06/09 23:39:27 9B3GhB5M
GJ
全裸待機で待ってるから!

631:スメラギ×00Fシャル(5)
08/06/10 23:19:31 K6phVxPj
*** ***
そう。一目惚れしてしまっていたのだ、私は。シャルという女に。
無味乾燥なID用イメージからさえ分かるほどに濃い愁いを漂わせた
眼差し。それとは裏腹の、口もとに現れた強い意思。
王留美のファイルで彼女の姿を初めて見た時に思った。
このひとに会ってみたい。
トレミーまで来る予定がないのなら、適当な理由をつけて
呼んでみようとさえ思っていた。
それがわざわざ彼女の方からたずねて来てくれるとは、ついている。
・・・例の、モレノ先生絡みの件がひっかかるとはいえ。

望みどおりその姿をこの眼で見て、言葉を交わしてみると、
彼女に対する私の想いはさらに強くなった。
IDイメージから得ていた印象に加えて、生身の彼女からは
なんともいえない愛らしさが感じられたからだ・・・いったい
どこから来るのだろう、三十を過ぎているというのに、
なぜかフェルトを思わせさえする初々しい愛らしさは。
見ているだけじゃ分からない。どうしても、触れて確かめたい。
シャルが早く帰りたがっているのは分かっていたが、
この機会を逃すわけにはいかない。
私には知らされない理由で、彼女は私から隔てられている。
ヴェーダそのものの意思によって。
王留美も、イアン・ヴァスティもそのことを知っている。
それに間違いなく、モレノ先生も。
今このまま帰したら、次はいつ会えるのかさえ分からない・・・

とはいえ。私だって、好きになった相手はちゃんと
自分の魅力で口説き落としてから抱きたい。
無理にでもアルコールを飲ませ、酔わせてからものにすることさえ
考えたが、やはりそれはプライドが許さなかった。
だから、タイの結び目に指をかけながら耳元でこう囁いてみる。
「私に抱かれるのは、嫌?」

632:スメラギ×00Fシャル(6)
08/06/10 23:22:50 K6phVxPj
手に負えない部下がいる。そう話したときにシャルの見せた微笑みは、
男を想う女のものだった。本人が気づいているかどうかは分からないが。
その部下とは、シャルに鎌をかけてみた時の反応からして、
今秘密ドックで治療を受けているという男に間違いない。
もしもシャルが本気でその男を好きならば、私など無粋な
邪魔ものでしかないのではないか・・・男であろうとなかろうと。
が。私は取り越し苦労をしていたらしい。
「・・・初めてじゃありません」
「え?」
「初めてじゃないんです、こういうの」
「・・・・・・女と寝るっていうこと」
「ええ」
私の腕の中にくったりと身を延べている女が、小さく声を立てて笑った。
少なくとも、嫌がっているようにはみえない。
「学生のとき、AEU圏内の交換留学でヘルシンキから来ていた
ひとつ年上のお姉さんに可愛がってもらったことが・・・
きれいだったけど、いつも男みたいなしゃべり方をしてました」
ああ、なるほど。私だけじゃなかったのね。
「そう、私よりきれいなひとだった?」
答えは聞かず、指にかけた結び目を一気に引き抜いた。

一瞬、シャルの肢体が私の下でびくりとこわばる。
だがその後は私のなすがままに任せ、じっと身を横たえていた。
潤んだ右の瞳を時々瞬かせて、自分を衣服の拘束から
解き放っていく私を少しだけ不安そうに見上げながら。
お願い。そんな、狩られたうさぎのような眼で見ないで。
おかしくなりそう・・・
露わになっていく肌から感じ取れるぬくもりと息遣いに
煽られるように衝動が湧き上がり、気が付いたときには
シャルの唇に自分の唇を重ね合わせていた。

633:スメラギ×00Fシャル(7)
08/06/10 23:33:58 K6phVxPj
*** ***
「お互い、胸が大きいのも困りものね・・・」
唇を離して息をつくと、スメラギが苦笑する。
「正面からだと顔が近づけにくいし、圧迫されて息が苦しいったら
ないもの、せっかく舌を挿れても続きやしない」
「・・・なら、これは?」
上気した頬にいたずらな少女のような笑みを浮かべてシャルが
上半身を起こし、タイとシャツを揺り落として完全に脱ぐ。
外したブラも肩から落とすと頭頂に手をやり、まとめた髪の根元から
幅の広いリボンを引き抜きながら、
「あ」
スメラギの左肩を豊かな胸の谷間に押し付け、唇と舌で首筋をなぞり始めた。
目の前の気弱そうな女に別の生き物が宿りつつある。
温かく湿った愛撫がゆっくりと首から下に移動していくのを感じて
身を震わせながら、スメラギはそう思った。
やられっ放しというのは性に合わないが、しばらくはこのままがいい。
「んっ・・・」
スメラギの背中に軽く筋を引きながら、白魚のような指がくまなく上下に這う。
少なくとも、並みの男には決してできないたぐいの悦ばせ方だった。
「っあ・・・」
片手が胸側に移り、片方の乳房に舌が絡みつくのと同時にもう一方の乳房を
優しく揉みしだき始めた。
完全に解けた銀髪が、波を打ちながらスメラギのなまめかしい太腿に
流れ落ち、繊細な刺激をさわさわと送り込み続けている。
「っ!あぁ・・・あん・・・」
スメラギの背中が反りをうち、白い喉が無防備にさらけ出される。
シャルの唇が片方の乳房の頂点を捉え、指先がもう片方の乳首を挟んだのだ。
それから数分間。シャルが身じろぎするたびに、スメラギの息遣いは
加速度的に荒くなっていった。
「はぁ・・・はあ・・はああ・・・あ・・・あ」
不意に白い身体が紅い髪を跳ね上げ、相手の女から離れる。
「スメラギさん・・・どうし」
焦点の定まらない青い瞳で見上げるシャルの唇が荒々しくふさがれ、
言葉が途切れた。喉をレイプするかのような激しさで舌がねじ込まれてくる。
「・・・・・・!!」
線の細い優美な顎を両手で抱え、濃密な接吻に没頭しながら、
スメラギは心の中で宣言した。 
--とってもよかったわ。でもそろそろ、私にも攻めさせて。

634:780
08/06/10 23:40:23 K6phVxPj
スメラギ×Fシャルの続きをupしました。
読んでくださった方、ありがとうございます。
また週末にこの続きを持ってこようと思います・・・

>>792
待っててくれて、ありがとうございます。

635:名無しさん@ピンキー
08/06/11 03:32:00 SleUnQsx
>>796
うォォォ!待ってましたぜGJ!

636:名無しさん@ピンキー
08/06/12 17:22:09 vlXefJVO
ネナ刹マダー? チンチン

637:名無しさん@ピンキー
08/06/12 18:51:23 jxpGmKMo
そんな糞ないよ

638:名無しさん@ピンキー
08/06/13 19:18:34 itBVg70s
(*´Д`)ハァハァ保守

639:名無しさん@ピンキー
08/06/14 20:04:14 /WKm333g
>>796さんマダー?(AA略

640:名無しさん@ピンキー
08/06/14 20:51:01 Filbs1K4
刹フェルマダ~?

641:498
08/06/15 15:45:15 6xqDMU7D
保守がてらに投下。お久しぶりです~このスレの住人の方々は地震大丈夫でしたか?
本震、余震と続くもんだからうっかり寝ていられなくてかなり寝不足です。
地震で原発がやられたら(しかも二箇所ある)めっちゃ放射能が行き届く領域にいるのでひやひやデス。

だから刹那をいじめた訳ではないです。
ルイサジじゃないのは
「リジェネって男として書いて良いんだろうか?」
「そもそも、男か?(中の人的に)」
と言う疑問にぶちあったたため情報が揃うまで手が出せない自分を笑ってやってください。

今回は手元にビデオが無いためフェルトの若干の違和感があっても笑うところです。
一応刹マリです。
99%夢という名の妄想で出来ています。
病み成分が(いろんな意味で)高いので注意が必要です。
エロは……少な目です。

某スレに書いてあった恋愛で擬似親子で姉弟と言う言葉を元にしています。
前置きが長くてスイマセンでした!

642:夢の果てに…1/9
08/06/15 15:47:18 6xqDMU7D
俺は夢を見ていた。夢だと分かるのはつい最近見た夢の荒野の中に居たからだ。足元の花も変わらないままそこにある。
視線が誰かを探すように視界が揺れ動く。しかし、どれだけ見渡しても彼の人は居ない。
(…マリナ)
この空間に彼女がいない、ただそれだけで俺は焦燥感が駆け巡る。
(俺は…)
戦いを止めたがっている?戦わなくていいと口にした彼女をこの空間から追い出したというなら俺は戦いを望んでいる、のか…
(…マリナ・イスマイール)
俺はその場に小さくうずくまった。足元の花が最後の望みを歌うように揺れ動く。それに見入りながら、俺の手が花を引きちぎるように摘み取る。俺の意思とは関係なくまた一輪…最後には無くなってしまった。
(…俺はっ)
「ソラン」
俺はその花を持ったまま後ろを振り返った。そこには俺のことを見下ろしているマリナがいた。立ち上がっても少し視線があがっただけで見下ろされている事には変わりない。
「おかあさん、おはな」
(何!?)
「ありがとう、ソラン」


643:夢の果てに…2/9
08/06/15 15:48:25 6xqDMU7D
幼い声が自分から発せられ、事もあろうにマリナをお母さんと呼び縋りつく。マリナは膝をつくと飛び込んでくる俺を抱きとめた。俺の思考とは別に、嬉しいともいえなくないような良く分からない感情が広がっていく。
「おかあさん、だっこ!」
(だっ…!)
必死に抵抗するもそれは俺の意識だけで、手を伸ばしたマリナに嬉々としてしがみついていた。まるで、「ソラン」に「刹那」である俺が寄生しているような感覚で、感情や行動がダイレクトに流れ込んでくる。
「ふふ、甘えん坊さんね」
膝に座るように俺を持ち上げると、柔らかな胸が優しく俺を包み込む。その感触を確かめるように俺は腰に腕を回し、ふかふかと気持ちのいいそこに何度も顔を埋める。
(…やめろっ)
目を逸らしたくても、自分の勝手にはならない。感触として伝わってくるそれが心地よいという反面、全身が焼けるような炎を俺は…俺の意識は感じていた。
(止めてくれ!!)
俺が…「ソラン」がまるでマリナにそういうことを求めているようで心地よさに溺れそうになる。今、マリナに甘えているそれに意識がもっていかれそうになる。そんな俺にマリナは優しく頭を撫でる。


644:夢の果てに…3/9
08/06/15 15:49:49 6xqDMU7D
(………母さん)
首筋に頭を乗せながらマリナは優しく俺を撫でた。首筋から懐かしい、けれど心地よい匂いが漂ってくるようで「ソラン」はそこに頭を擦りつける。
(こんな資格、もう俺にはないのに…)
匂いまで感覚として伝わってくるのはきっと…母に幼い頃同じ事をしたからかもしれない。けれど自らそれを壊した俺に、こんな夢を見る資格はないのに…
(…ごめんなさい、お母さん)
撫でる手が、そうされて喜ぶ俺の笑い声が俺の胸を締め付けた。相反する二つの感情の間で俺は嗚咽をもらすことすら出来ない。次第に俺は「ソラン」としてマリナに溺れていく。
きっと母としてマリナが出てきたのは声が非常に似ているからだ。同じ声で俺を呼ぶから…マリナにこんなことを求めている訳ではないはず。
そして額に優しくキスをされる。そして俺もマリナの首筋にキスをした。しかし、見上げたマリナの顔はとても悲しそうに俺を見ていた。
「私に花をくれるのはうれしいわ。けれど、摘み取った貴方はどうするの?」
(マリ…―)

―…ソラン

(…!?)


645:夢の果てに…4/9
08/06/15 15:50:47 6xqDMU7D
再び背後から呼ばれ振り返ると、俺はマリナを見下ろしていた。体が熱を帯びている感じがする。しかし、思考は何処までも冷えていた。恐怖が俺を支配していたからだ。
「…ソラン」
呟くとマリナは俺の首に手を回すと唇を重ねた。そんなマリナに俺も手を回していた。唇から離れるとそのまま俺の首筋のボタンを外し、そこを這うように降りていく。
(…何を、まさか!?)
マリナがやろうとしている事を悟ると離れようともがく。だが案の定、身体は動かずされるがままになっていた。マリナの手で服のボタンがさらに外され下に降りていく。完全に寛げると下に手を掛けられる。
(……っ)
さっきと違い相手の感覚が無い。あるとすれば今マリナが手を掛けている所だけ。あれが自分の体験の追従ならこれから先は未知の領域だ。
痴態をさらすマリナから視線が離れる事はなく、俺は恐れと共にそれを見ていることしか出来ない。自然と息が上がってくる。
「貴方が欲しいの…」
そんな彼女の呟きに、俺の心は躍っていた。まるでその言葉を待っていたかのように。マリナを欲しているのは自分だと宣言しているのと同じだ。


646:夢の果てに…5/9
08/06/15 15:52:23 6xqDMU7D
(違う、俺はそんなことを求めては…)
俺の手がマリナの服に手を掛けると露になった肌を手でなぞっていく。そのまま荒野に倒れ込むように崩れるとマリナが両手を広げた。
「来て」
うっとりとした微笑に悪寒が走る。俺の「ソラン」の心はさらに躍り上半身の服を脱ぎ捨て身体を重ねる。首筋を下から上へ舐めあげると胸の突起に吸い付いた。その度にマリナの顔が快楽に歪む。
(違う、こんなのはマリナじゃない…っ!)
しかし、マリナの醜態よりも俺はそれを受け入れ行っている行為が信じられなくて叫びに似た慟哭を吐くも響くことも無く消える。
俺はこんなのを求めてはいない、だから触るな!彼女は自分をこんなに簡単に差し出したりはしない!だがどれだけ拒否をしても、俺の手が花びらを一枚ずつ取り除くように彼女の服を奪い去っていく。
「…っあぁ…ソラン」
胸の突起を片手と口で転がしながらもう一方の手で秘部をまさぐっていた。マリナの悦に入った表情が眼前に広がり、俺の意識は今にも折れそうだった。俺の手がマリナを喜ばせている事に…汚している事に。


647:夢の果てに…6/9
08/06/15 15:53:22 6xqDMU7D
「見て、ソラン」
マリナの視線の先に先ほど摘み取ったはずの花が咲いていた。マリナはそれに手を伸ばすと強引にそれを摘み取った。
「この荒野ではいずれ枯れるわ。ならいっそ…」
そうして彼女はそれを俺の胸に当てる。
(……っ?!)


声にならない叫びが意識の中にこだまする。世界は暗転し再びあの荒野に戻っていた。…そして、見上げるでも下げるでもなく同じ目線の彼女が立っていた。
「刹那」
そう言って手を差し出した彼女から俺はあとずさっていた。彼女が怖かった…違う、次に彼女に何をするか分からない俺が怖かった。
「マリナ・イスマイール…」
零れた言葉に自分が自由である事を知る。それを悟った瞬間、俺は大地に跪いていた。それに合わせてマリナも側に座る。彼女の微笑みに自然と涙が零れた。
「ねえ刹那、聞かせて欲しいの…」
「…何を?」
「この花を貴方はどうするの?」
マリナの指の先で、花は何事も無かったかのようにそこに静かに揺れていた。


648:夢の果てに…7/9
08/06/15 15:54:15 6xqDMU7D
「…守りたい」
それは本心だった、戦いの中に見出した一つの道…未来の破片。荒廃した大地に緑が戻るという事は争いがなくなった事を意味する。それを蹂躙する者は誰もいないのだから。
「なら、私に出来る事は無いのかしら?」
「…?」
「私にして欲しい事は無いの…?まだ、間に合うかも知れない」
「間に、合う…?」
『そうだ…』
「…なんだ!?」
マリナの奥から別な声が聞こえる。聞き覚えのあるそれは俺の声、だった。
『俺はまだ彼女に伝えていない。この花を守って欲しいと』
「貴方の想いが私に伝わればまた一つ咲くかもしれない」
『戦いが終わっても「お前」はCBであることは変わりない。戦いでしか世界に干渉できない…でもマリナなら…』

≪だから≫

二つの声が重なる。世界は歪み一瞬の暗転の後目を開くと、トレミーの自室が目に飛び込んできた。


649:夢の果てに…8/9
08/06/15 15:55:16 6xqDMU7D
「………」
長い夢だった。けれど、あれが妙にリアルに感じるのは少なからず真実を含んでいるからだろう。それから覚めた後だからこそ分かる。蓋をしたそれを、こじ開けられたからこその恐怖…
きっとこの間の夢で、俺の中の「刹那・F・セイエイ」が揺らいでいると悟ってしまったから悪夢として見たのかも知れない。俺にはまだやることがある。ロックオンの…いいや全ての仲間のために。

(刹那は手紙を送りたい人はいる?)
(いないな)

あの時そう答えたのは、俺の迷いを払拭したかったからかもしれない。けれどそれは自身にすら向き合っていなかった証拠だ。

(…寂しいね)

フェルトの言葉…きっとあれは俺に向けられたものじゃない、今はそう感じる。フェルトには見抜かれていたのかもしれない。


650:夢の果てに…9/9
08/06/15 15:56:16 6xqDMU7D
「マリナ・イスマイール、貴方がこれを読んでいるとき俺はもう…」
刹那・F・セイエイは死ぬ。CBが無くなったその瞬間に…俺達は一度死ぬのだ。戦いは俺達が消えるまで続くだろう。

(私は生き残るから…)

けれど、「刹那」は死んでも「ソラン」は生き残る。CBが復活短い期間だけかも知れない。だけど…その間俺は貴方の戦いを側で見ることが出来る。何のしがらみも無く側に立つ事が出来るかもしれない。

(だから俺も、生き残る…)




たとえそれが望みの薄い賭けだったとしても…


651:夢の果てに…498
08/06/15 16:00:41 6xqDMU7D
以上(悪)夢の果てに…でした。超駄文失礼しました。

ぶっちゃけほぼ刹那の妄想(と欲望)で出来ているので健全なマリナをお求めの方
ほんっっっとスイマセンでした!!

652:夢の果てに…498
08/06/15 16:06:09 6xqDMU7D
ついでに≫間違い修正
×CBが復活短い期間だけかも知れない
○CBが復活する短い期間だけかも知れない

orz

653:名無しさん@ピンキー
08/06/15 19:40:16 TcDYMxZn
なんかこのスレ刹ネナアンチ沸いてない?

だからこそ刹ネナを書きやがってくださいおながいします

654:スメラギ×00Fシャル(8)
08/06/16 00:35:19 oLcbBXvf
息が止まり、喉の奥まで入り込んでくる舌先にむせかえりそうになる。
それでも、抗おうという気は起きなかった。
このままずっと、スメラギさんの荒々しい愛撫に身を浸していたかった。
ほんのつかの間しか一緒にいられないことを忘れて。

あのひとも、こんな風にわたしを愛してくれたことを思い出す。
彼女が北の故国へ帰る前夜・・・あの時も短い時間しか残されていなかった。
「泣くな。今生の別れというわけでもないだろう」
手の上にこぼれた涙に気がつくと薄い唇を離してそう言い、
わたしの顔を両手で捉えなおすと、鋭い眼でじっと覗き込む。
「おまえは私がいないからといって、修道女のように暮らす気か?
この世界の半分は男だ・・・時間がかかってもいいから、
いい男を見つけるんだぞ。おまえにはその価値がある」
それから、不敵な笑みをつくってみせた。
「私にもだ」
嫌。他に好きなひとなんて考えられないよ、男でも女でも。
そうつぶやく代わりにあふれてきた涙を、
彼女の唇がそっとキスで受け止める。
「そんな顔をするな。おまえを忘れようとしてるわけじゃない。
どのみち、私が惚れる気になるような男がこの先現れるかどうかは
分からんしな・・・」
言葉の最後の方にため息が混じったのが、少し気になった。
「・・・カティが好きになれそうな男の人って、そんなに少ないの?」
「まあ、な」
苦笑を浮かべると、蒼白い額に落ちた前髪をかき上げた。
「男は、少し常軌を逸しているくらいがいい。自分の頭では
何ひとつ考えようとせず、組織の中での保身しか頭にないような
手合いは願い下げだ・・・牧場で群れている羊と変わらない。もっとも、
常軌を逸している男というのは九割がた、ただの馬鹿か犯罪者だがな」
--- 今思えば、17歳の少女にしては特殊すぎる男性観だったかもしれない。

655:スメラギ×00Fシャル(9)
08/06/16 00:37:53 oLcbBXvf
それから十数年。
再び会う機会のないまま、わたしたちは敵味方に分かれた。
AEU軍のMS隊作戦指揮官を務める、カティ・マネキン大佐。
彼女と別れた直後、ヴェーダに選ばれてソレスタルビーイングに入り、
今はサポート組織フェレシュテの管理官となってガンダム運用に携わる
「シャル・アクスティカ」のコードネームを持つ女。

彼女とわたし、それぞれが自分の進む道を真剣に考えた末の結果だ。
だから敵同士となったこと自体を嘆くつもりはなかった。
たとえカティがわたしの今の姿を知ったとしても、
同じように考えるだろう。
それに立場こそ敵同士になったものの、十数年前に彼女がわたしの身体と
心に刻みつけた測り知れない影響は、少しも薄れたりはしていない。
たった今、スメラギ・李・ノリエガに抱かれていることだって、
その証なのだ・・・・・・マイスター時代、マレーネに淡い恋心を抱いたことも。
だからこそ。細身の鞭のような身体と黒い髪を持つ女の面影を
今は封印し、心の奥底に埋める。

「シャル・・・大丈夫?」
唇と舌が離れ、急に息が楽になる。
眼をあけると、スメラギさんが心配そうにわたしの顔を覗き込んでいた。
長いこと息をしないでいたので気遣ってくれたらしい。
乱れた紅い髪が、顔の周りで炎のように躍っている。
「ごめんなさいね。私ばかり夢中で」
予想どおり気が強いひとだけれど、それ以上の優しさを持っている。
そう感じて、肩で大きく息をしながらも彼女を見上げ、微笑んだ。
「謝らないでください・・・好きなんです。こんな風に激しくしてもらうのが」
*** ***
「謝らないでください・・・好きなんです。こんな風に激しくしてもらうのが」
そう言って私を見上げるシャルの、なかば白髪に隠れた右の瞳が
さらに青く、そしてみだらに輝いたように見えた。
はじめてかもしれない・・・同性を相手にこれだけ燃え立たせられるのは。

656:スメラギ×00Fシャル(10)
08/06/16 00:40:40 oLcbBXvf
ベッドに移ろうかと思ったが、思い直した。
たぶんソファの方がやりやすいだろう。
それより、シャワーを浴びた方がいい。
無言で立ち上がると、一緒に身体を起こしたシャルの肩を引き寄せて
うなじにキスしてから、シャワールームの方を顔で示す。
うなずくと、シャルも立ち上がった。
すらりとした下肢から、ダークカラーのタイトスカートがするりと落ちる。
止める間もなく、シャル自身の手で最後に残った布がくるくると
巻かれながら美しい脚を滑り落ち、可愛い足先から抜けた。
「・・・・・・」
「スメラギさん?」
この手で脱がせられなくてちょっと残念かも、と思う気持ちと、
そんな自分をエロ親父のようだと責める気持ちの両方に苛まれてしまう。
「あの・・・」
「な、なあに?」
「スメラギさんのも、よかったら脱がさせて・・・」
カットソーとブラは、もうとっくに自分で脱いでソファの隅に放ってある。
そもそも、喉もとまでタイを締めて窮屈な制服をかっちり着こなしていた
シャルとは違って、私の服装など普段からネグリジェも同然だ。
それでも、まだ下半身は手付かずだった。
豊かな白い髪をほどいて、雪をかぶった妖精のようにも見えるシャルに
上目遣いで見上げられるとつい「お願い」と言いたくなったが
敢えて辞退し、手早くすべて脱いで部屋の隅に放る。
なんとなく、「男役」の立場を保ちたかったのかもしれない。
*** ***
水滴を身体にまとわりつかせたまま、もつれ合うようにして
シャワールームから転がり出ると、息を乱しながら二人の女がソファに向う。
スメラギがシャルの腰を抱き締めてソファに倒れ込んだ。
どちらもくせのある紅い髪と白い髪がソファの上に広がって散ると、
そのまま、身体の動きに合わせて震え始めた・・・

657:796
08/06/16 01:00:06 oLcbBXvf
大変遅くなってすみません。スメラギ×Fシャルの続きをUPしました。
読んでくださった方々、ありがとうございます。
また保守してくださった方々も、ありがとうございます。

>>797, >>801,
待っててくれて、ありがとうございます。

スメラギ×Fシャルのみのつもりでしたが、なりゆきで
カティ×Pシャルまで入れ子にしてしまいました・・・
カティコラファンの方すみませんm()m
(私も、この二人の組み合わせは好きです)

おまけにPシャルが16歳でCBにスカウトされたことを忘れていて
うっかり20前後でカティと会ったつもりで書いていたため、
カティの言動が17歳とは思えなくなってしまいましたorz

また、次の週末(すみませんが、一番遅くてこの時間)に続きを
UPしますので、それまで別の話を書いた方がいたら、
ぜひ投下よろしくお願いします・・・

658:名無しさん@ピンキー
08/06/16 03:49:29 apy9YENF
久しぶりに来てみたら投下があった
職人さんGJ
刹那マリナの疑似母子相姦が背徳的で面白かった
こういうの好きだ
スメラギとシャルは外伝キャラよく知らないけど
百合好きなんでたまらんかったです

659:名無しさん@ピンキー
08/06/17 12:55:19 +WxtLKWC
>>813>>819
GJGJGJ!
良い萌え補給をした

660:名無しさん@ピンキー
08/06/18 20:55:54 FDJb6vGc
神職人様方いつもGJです。

ついでに保守しておきますか。


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