【DS】世界樹の迷宮でエロパロ B6Fat EROPARO
【DS】世界樹の迷宮でエロパロ B6F - 暇つぶし2ch500:『深緑の星空』
08/05/11 04:10:13 vcEJJ/Dh
 数日ぶりに訪れた迷宮はひどい様相だった。
入口から降り立ってすぐ冒険者たちと狼の乱戦がありありと見てとれる。
 術式で焼け焦げた木々、深々と斧の刃でえぐれた地面、陽光を照り返す装備の砕片。
果樹はあらかた食い尽くされ草陰からは狼のものと思しき腐臭が漂っていた。
この階層に巣食っていたモンスターは身を潜めたらしく、木の葉をゆらす音さえしない。
 十頭いくらの報酬がかかった狼掃討ミッションは数日の間に終息しつつあった。
 冒険者が地の利を得たことが大きい。
迷宮の入口で充分に体力を持った状態で戦えるのだから。
五日を待たずに、群れが後退しはじめたとウワサが流れていた。
「すごいことになってるねぇ。でも、鎮まるの早すぎない?」
 寝かせた手を額に、あたりを見渡すリバ。
 一行の盾を務めるケンネは気を尖らせ閉口していた。妹がいるせいでもあるが。
全身を覆った鎧だけが歩みに伴って鳴り騒ぐ。
「一日そこらで交わって孕んで産まれて育つはずもなし」
「捕食の連鎖は先細りのバランスですしね。相手も動物、増えれば減ります」
 兵糧が尽きたとでも言うべきかも知れないが。
後退こそすれ……群れは地下四、五階にいまだ跋扈しているようだ。
「みんながんばって倒したんだもんね。どうしてアタシたちも出なかったの? おいしいミッションだったのに」
「うちはそういうギルドではない。お忘れで?」
「それはわかってるつもりだけど、さ」
 今回の探索は多少踏み入って鎧の材料を手に入れるためだった。
 チームの要であるケンネに、もしもがあってはいけない。
パラディンとは、だれよりも強くなければならず、だれが倒れても立ち続けなければならないものだ。
 やがて何事もなく目的の地下三階までたどり着いた。
迷宮に点在するうつろな巨木は、内部が階段状に変形し、深く深く冒険者を誘う。
階層という概念もここから来ている。
「……やばいんじゃないかリーダー」
「確かに、妙か」
 静かすぎた。ただの一度もモンスターと出くわさなかった。
しかし戦いの痕跡はさらに凄絶さを増して、道しるべのように続いている。
 より進めば、より狼の長に歩み寄ってしまうだろう。
白い軍勢を率いる長は徐々に増える目撃例から、いつしかスノードリフトと呼ばれていた。
 吹雪の名を冠したモンスター。目撃者はすなわちレン・ツスクルに救われた被害者でもあり、その言はあやふやなものばかり。
あの二人組も救出に追われ観察のいとまもないという。全貌は今もって知れない怪物だった。
「だからもうちっと緊張感のある顔しろ!」
 顔がヘルムに覆われているというのに、ケンネの視線は突き刺さるよう。
「別に笑顔でもないかと」
「そんなんだったら余計気味悪ぃ。殴ってるぞ」
「いっつも眠そうな顔してるよ」
 この兄妹は変わった具合に声をそろえるものだ。
「私も困ってる。いやはや、感情乏しく生まれてしまった」
 半ば口癖のような弁解を聞かせても度々この態度は槍玉にあげられてしまう。
耳にタコができてるとケンネはこぼしたが、その言葉も私の耳にタコをつくっていた。
 とはいえ一度怒鳴れば割り切る男だから問題視することもない。
 話すうちに開いたままの扉に差しかかった。
根が張ってそのかたちで固定されてしまった両開きの木づくりだ。
三叉路のような開けた場所につながることもあって、冒険者が待ち合わせる際のいい目印になる。
「みなさん……どうもけんのんな気配ですよ」
 不意に彼方を見つめてユクガが言った。視線の先には四つの人影。
 色黒のダークハンターがブシドーの少女を抱えて走って来る。
その後を似たような具合の冒険者ふたりが追う。青白い顔と、武具の血のりで撤退と知れた。
 譲った道を脱兎のごとく駆けていく。すれちがいざまに目礼を受けた気がした。
「リバ、戻れ。あいつらについてけば大丈夫だ」
 沈むような低音でケンネが鋭く言い放った。
リバの不安げな円い目がゆれ動いて私にすがる。顎を振って兄に従うよう、うながした。

501:『深緑の星空』
08/05/11 04:11:14 vcEJJ/Dh
 十指はとうに制御桿を通して籠手に戦いを告げている。
静寂にも思えた木々の間を、いつからか遠吠えばかりが行き交っていた。
「平気です。また無傷で帰りますから」
 やさしく笑うユクガだが冷汗が横顔を確かに伝い落ちた。
「スマルか、スマルだなっ!」
 もうひとり、同じ方角から駆けてくる剣士の姿。
過去にギルド規模で共闘したソードマンだ。さきほどのしんがりと言ったところか。
「大群で来やがった! ヘタすると残りの全勢力だっ」
 こちらへ呼びかけるその背後から、影が躍りかかる。
「危ないっ」
 ユクガの叫びは尻すぼみに消えた。
 フォレストウルフの頭が焼け焦げて地に転がる。
雷の術式と、重なるように放たれたソードマンの一閃。久しいわりには鮮やかなチェイスショックだった。
「助かった!」
「それより、彼女とここを離れて」
「お前らはっ」
「気にすんな。さっさとそいつ宿に届けてくれ、大事な妹なんだよ」
 諸手の盾を足元に突き立て、ケンネが言う。
「いいか、やばくなったら逃げるんだぞ。できるだけ速く数そろえて助けに戻る!」
 察したソードマンが太い腕でリバを抱え、駆け出す。
「やめてよっ、私だって戦える! 残る! みんな……っ!」
 悲痛な声が耳に残った。
 振り払うようにケンネが雄叫びを上げ、固定されたはずの扉を引く。
からんだ根がみしみしと音を立て、鉄のブーツが地面に沈み、ついに扉が少しずつ動き出す。
 その間に襲ってくる狼は雷の術式で迎えるが、撃ち漏らした分は容赦なくケンネに食らいついた。
腕に足に脾腹に肩に無数の爪牙が圧をかける。
フルメイルが軋み歪んでいく中で、それでも彼は扉を引く。深い溝は指の跡。
 からみつく狼を、必死にスタッフを振るうユクガと共に引き剥がすころには、わずかな隙間だけを残して扉は閉まっていた。
術式で念入りに凍りつかせる。その間にケンネはたたらを踏みつつ歩き、手ごろな木の下に座りこんだ。
「大丈夫ですかっ!」
「ああ。左足、きつく縛ってくれ」
 鎧の傷みがひどい部位だったのだろう、広がった隙間から牙が腿に届いている。
 止血措置を受けながら、ケンネは顔を動かした。
冒険者たちとリバが走っていった方向。表情はヘルムで隠されてうかがえない。
「早く逃げましょうよ!」
「この分では余所でも似たような状況かと。下手を打てば挟撃される格好に」
「だったら人手集めて来てもあんま意味ねぇな」
 大軍同士でも各地に分散すれば個々のギルドで戦うのと大差はない。
「さて。どうするよ……リーダー」
 ケンネが、不敵な声で言った。痛み止めの葉を差し出しながらユクガは凍った扉を見ている。

502:『深緑の星空』
08/05/11 04:12:42 vcEJJ/Dh
「どうもこうも」
 狼たちが氷の錠ごと扉を打ち破ろうとする音がひびいていた。
「冒険者全体の被害状況、群れの規模、未知数の首魁。いずれをとっても尋常ではない」
 扉はそう長くもたない。そも、入り組んだ樹海には網の目のようにいくらでも道がある。
線を一本断ったところで詮なきこと。
「けれど、ここまでされれば手はひとつ。報復のほかにない」
「なに言ってるんですか!」
 ユクガがほとんど悲鳴のような声をあげた。
「言ったように下手に戻れば挟撃される。が、私たちが残ればリバたちにそのおそれはない」
 しんがりは余力を持つものが担当すべき。
懸念は迂回路で彼女たちを追撃する群れがいる可能性。
「であれば後続の狼がすべてこちらに向くよう派手に振舞う。ケンネはついでにキズと鎧の意趣返しでも」
「それをたった三人で? チェスじゃないんですよ!」
「あきらめるこったな。私事であれだが、リバを無事に帰すためだしよ」
 死も辞さないという調子だった。
「……まったく、仕方ありませんね。お供しましょう」
 眉をひそめて嘆息ひとつ。
おもむろに二振りの剣を引き抜くケンネ。盾はユクガに押しつけられた。
「勝算も勝機もない。落命と救援どちらかが速いのか。まぁ……」
 合図のように左脇の木陰へ雷を放った。
「せいぜい、華々しく」
 火花が葉を食らって燃え上がり、数頭の狼を引きずり出す。
一直線に飛びかかる大顎をケンネの剣が薙ぎ払い、斬り上げ、両断。血潮が炎のようにしぶいた。
 返す刀を振り向きもせず背後へ。半円に滑る刃が奇襲を狙った鼻先にかする。
すかさず反転。
「バーカ。鼻息荒いんだよ」
 逆の剣を押しつぶすように叩きつけた。
「見事見事いや見事」
 拍手でもしたかったがこちらの両手にも暇はない。
扉の氷を張り直しつつあたりへ雷を。とどろく雷鳴が敵を屠り、さらなる敵を誘う。
茂みから次々と狼が姿を見せている。
 ムチを振るうように掌から伸びる雷をしならせるが、細すぎる。
広範囲の術式を起動させている時間はない。
 ケンネのようには捌ききれず、狼の接近を許してしまう。
厚手の服に幾条もの爪跡が刻みこまれる。かかった。
狙いどおりに爪は服に絡めとられた。逃がさず頭を鷲掴んで氷の術式。
スノーウルフといえど、脳まで凍る。
 籠手から漏出する冷気と雷に焼かれた亡骸から立ち昇る煙。
二色のもやが足元で低く渦を巻く。
「もういいでしょう! 充分引きつけてます」
 ユクガも引きずられるようにスタッフを扱い戦っていた。
四方から攻撃を受けるケンネに寄り添い、助け合うかたち。派手な返り血まで分けてもらっているようだ。
「そうだな、リーダーも温存しとけよ!」
 言う間に戦い方が変わる。剣舞のように目を引く大仰な動きはついと消え、一挙一動が静かな構えに。
両断ではなく一撃必殺を狙った最低限の太刀捌き。
「挑発の次は根競べ。ここからが辛いところ……か」
 制御桿を操作、術式の放出量を再設定。限られた残量をもたせるには小出しにするしかない。

503:『深緑の星空』
08/05/11 04:13:15 vcEJJ/Dh
 扉の凍結を打ち切って少しずつケンネたちに近寄る。
無数の屍を踏み越え、血のぬかるみに靴を浸し、驟雨のような爪牙を浴びる。
五日の間に用意した鎖帷子もすっかり磨滅してしまった。失血のせいか、体温の低下も感じた。
 それからはただ耐え忍ぶだけだった。
狼たちは倒すそばから増援を呼び寄せ、わずかでも手間どれば三頭が四頭、四頭が五頭と膨れ上がる。
 ユクガが私たちの死角を補って叫ぶたびに身を返し、すんでのところで攻撃をかわす。
 視界のすみに映るケンネの鎧は次第に砕かれ両手足の肌をほとんどさらしていた。
かく言うこちらも確実に籠手が軽くなっていくのを感じている。
それはすなわち内部の薬品が減少し、術式を放てる限界へと一歩ずつ踏み出す感覚だった。
扉を再度凍らせるだけの量はもうないだろう。
 瞬間だけ扉へそらした視線が、なにかを捉えた。
閉じきらなかった隙間を埋める氷。透明なその向こうに暗紅色の眼球が浮かんでいる。
気づけばいつ止んだのか、扉をかきむしる爪の音や狼が身体を打ちつける震えはない。
「なにやってる! 術式切れなら下がれ!」
 眼前を刀身がかすめ、狼を斬り捨てた。その勢いのまま刃の血を振り落とす。
周囲で動くものはなく狼の猛攻は止んでいた。少なくとも今は。
「耐え抜きましたね。なんとか」
「いや……まだ、まだ」
 言葉をさえぎるように扉から轟音がひびいた。
短く高い音が後に続き、錠代わりだった氷に亀裂が走る。扉は明らかに強烈な衝撃にたわんでいた。
 再び垣間見えるあの暗い赤眼。
間をおかずに再度砲声にも似たひびきがあたりを駆け抜ける。
衝突。それも大型獣の。暴れ牛などではないだろう……可能性はひとつしかない。
 二度目の衝撃であっけなく扉は開きはじめた。
そよ風に押されるような緩慢さだが決して止まることもなく動き続ける。
徐々に広がる景色の中央に、輝くような白い巨躯が。
上顎の両端から剣状に尖った牙が伸び、もやに似た吐息が漏れていた。
 それだけで、あたり一面が冷えていくようだ。
「スノー……ドリフト……」
 だれがつぶやいたのか。
確かにあれは、吹雪と称するにふさわしい四足の異形だった。
「ケンネ」
「いいから行け! 残って死ぬのはオレの持分だ」
 逡巡の間もなく状況が動いた。
長に侍っていたのかスノーウルフが三頭疾走。
見覚えのある散開で三方からケンネを狙うが正面の一頭が、遅い。
二刀のきっさきが両脇へ向かった瞬間にそれは急加速。同胞の遺骸を跳び越えユクガへ顎を開く。
 とっさに腕を出していた。
左の籠手に噛みつかれ勢いのまま倒れこむ。
「スマルさん!」
 狼の脳天めがけスタッフが振り下ろされた。
ひるんだところを両手の術式で仕留める。上半身を起こすと続いて現れた二頭が目に入った。
一方はケンネに躍りかかり他方は再度ユクガを目指す。
声をかけることさえ叶わず頭突きが脾腹をしたたか打ち、ユクガは転げるように崩れた。
 その狼はすぐさま身を返しこちらへ牙を向ける。
交差させた腕を盾に。姿勢がまずかった。術式を放てず組み敷かれたまま押し合うことしかできない。
非力な後衛職、それも持久戦で疲労も極まった状態。じりじりと牙と真紅の喉が眼前に迫る。
先端が頬に触れ突き破るかという瞬間、不意に重みが消えた。

504:『深緑の星空』
08/05/11 04:13:46 vcEJJ/Dh
 いや……体力が戻っているのだ。
徐々に強まる膂力が劣勢だった押し合いの流れを奪い返し、拮抗にまで立て直す。
心臓がひときわ脈打つのがわかった。
「 寄る辺なき兵士よ 生家は遠く祈り届かず 消え落つ夕日にその身を重ね見る 」
 背後から涼風が吹き抜けたようだった。独唱が凛と広がり染み入る。
見れば、そっと草をなでるように足を進めるリバ。組んだ手を胸に、目を閉じたおだやかな微笑を浮かべて。
「 干戈の火花が如き生 きらり煌き闇の中 星の瞬く様に似て 」
 ユクガは身を起こし、見惚れていた。
 ケンネは数頭の狼と渡り合いながら、口笛を鳴らしている。
 座して戦いを眺めていたスノードリフトが吼えた。
聞きつけた一群が四方から殺到するが、不可視の壁に阻まれたかのように、リバへは届かない。
鼓舞の言霊はかすかもゆるがずに紡がれ続ける。
「 無数に煌き闇の中 寄りて描きて夜空の神話 朽ちぬサーガが地上を照らす 」
 次々跳びかかっては崩れ落ちる狼たち。角のように矢を頭に埋める。
聴けば、拍子をとるように一定のリズムで弦音がひびいている。
「 神なき流浪の身なれば 星よ彼らに冥護あれ 」
 立ちどまり開いた目には涙が光っていた。
ほぼ同時に群がる狼は一掃され、リバがうつむき、兄の背に抱きついた。
「どうだバカ兄。私だって……ギルドのメンバーだ」
 返事は、鉄のきしみ。ヘルムがリバにかぶせられた。
そっと離れたケンネがまっすぐ歩いていく。横顔は快哉の笑みを隠そうともしていない。
「持ってろ」
 スノードリフトが空へ咆哮し身体を振り下ろす勢いで牙を突き立てる。
二刀でもってケンネがしのぎ、激しい斬り合いを演じはじめた。
「お、重たい! 見えない!」
「口元の部品が確か動くかと。リバ……先ほどの狙撃はもしや」
「シグちゃんが助けにきてくれた」
「……シグ、か。それにしてもちゃんとは」
 仲良くなったものだ。
 獣の亡骸を買い取る店舗は多くない。訊いて回れば五日で探し出せる可能性は充分にあった、ということか。
「スマルさん術式は残ってますか?」
「今確認した。しぼってせいぜい雷一発」
「そっちでよかった。その一撃はぼくに預けてください」
 狼のそばに腰を下ろすユクガ。その手は手術用の小刀を握りしめている。
戦うことはできずとも亡骸に刃を入れていく手腕は鮮やかだ。筋肉の走り方や骨格を把握しきっている。
意図は知れないが、任せてみよう。
「もう帰れとは言わない。続きを、リバ」
 笑顔をこちらに向けてから彼女は目を閉じた。兄とよく似た笑みだった。
声韻朗々と木々の狭間に染み渡り、賦活の音があたりを包む。
ひびくほどに、奮い立つ。
 ケンネの剣が徐々に太刀風をうならせていく。
頭上から迫る大振りの爪を背負うように受けとめ、続く牙を逆手で弾く。
横薙ぎの軌道を捻じ曲げて突き入れると巨躯は俊敏に身を下げる。
流れるような拮抗だが力わずかに及んでいない。ケンネの全身に赤い爪跡が増えていく。
「半歩下がって!」
 素早くケンネが身をかわす。追うスノードリフトの手に、矢が数本降り注いだ。
巨獣のうめきが空気を震わせる。
「粘って。掩護するから」
 弓取りの少女があろうことか姿を見せていた。
「出てくることないだろう! 第一そこだったら!」
 シグとスノードリフトを結ぶ直線上にケンネがいる。
「わかってる。大丈夫だから」
 視線が彼を射抜いたようだった。
ヘルムを外したケンネは、表情の移ろいがよくわかる。口元をスカーフでおおったままのシグとは対照的に。
「……好きにしろ」
「うん」

505:『深緑の星空』
08/05/11 04:14:31 vcEJJ/Dh
 ケンネが背を向けるとすぐさまシグは弓に五つの矢をつがえた。
いずれも石づくりの先端、石鏃。そのきっさきが天を指し示した。
ちぎれんばかりに弦を張られた弓は仰角およそ七十五度を向き、それぞれ異なった角度で五本の矢を乗せている。
 それが瞬間に消えた。
いや、そう錯覚するほどの速度で撃ち出されたのだ。顔を上げて、まぶしさに目をかばう。
地下だというのに若葉の隙間から陽光が漏れ、点在するその光源が樹海に色と熱とを恵んでいる。
折り重なって黒く翳った葉の屋根と無数の光点はまるで星座のよう。
 燦然たる眺めの中、見失っていた石鏃が音を立てて落ちてくる。
みるみる加速するかと思う間に巨獣の両手足を地に縫いつけ、片目を貫いた。
悲痛な咆哮が木霊する。
「だぁぁぁああぁぁぁッ」
 視界の端から人影が飛び出した。ユクガだ。
頭上に掲げた白いかたまりをスノードリフトの顔に叩きつけた。
水気のある音と共にそれは四散する。
「狼の脂、よく燃えるんですよ。ファイアオイルほどではないですけどね」
「なるほどそういうことで」
 雷光一閃。打ち止めの術式も着火の用は果たしおおせた。
炎で橙に明滅する巨体に深々とケンネの剣が滑りこむ。
幾秒かそのまま静止した両者だったが、やがてスノードリフトだけがくずおれた。
絶えることのなかった歌が調子外れの歓声になった。

 戦いの後始末をしていると一頭の狼がこちらに目もくれずに走り去っていった。
草陰の中もなにやら駆け抜けているようで、断続的に音がする。敗残兵がまた群れることも当分ないだろう。
「さて。狼退治のミッションも今日限り……か」
「また静かに探索ができますね」
「おっと? 狼研究に執心かと思っていたが」
「フォレストウルフとスノーウルフはもう充分です。炭を持ち帰っても仕方ありませんし」
 ユクガは続けて、焼いたのはぼくですが、と苦笑する。
「しっ! ちょっと静かにしてて、バカ兄が動いた」
 無残にもすっかり黒くなったスノードリフトのそばで三人、息を潜める。
リバが見つめているのはシグに歩み寄るケンネだ。
「悪いな……リバにムリ言われて連れてこられたんだろ?」
「来たくて来た。助けてとは言われたけど」
 セリフの前半からリバが妙にはしゃいでいた。
「剣、貸してくれたから」
 なんのことかとユクガに尋ねてから、リバが今度はきゃあきゃあ言い出す。
「だからってよお。手ぇ見せてみろ」
 直後、シグの手袋が強引にはぎとられた。赤く擦り切れた指先がこぼれる。
いかに狙撃主といえど、やはり無事では済まなかったか。あれだけの量と速度で弓を扱い続けたのだから。
その細い指にぎこちなく包帯が巻かれていく。急なケンネの行動にシグは戸惑っているようだった。
「手ぇ震えすぎ。イヤか?」
「慣れて、なくて」
「ま、堪忍しとけ。練習台だ」
 無骨な所作は彼らしくはあったが、キュアそのものはおよそ似つかわしくない。
「いつ覚えたんでしょうね」
「ケフト薬局に通ってみんなに内緒で練習してるんだよ。きっかけは特にないみたい」
「ほほう……それをあのように活かすとは。いやお見事」
「バカ兄にしてはやるでしょ。うまくいけばこれからもシグちゃんといっしょに戦えるんじゃない?」
 無邪気にはしゃでいるだけかと思えばなかなかに計算高い。
 ふと、逃げ散る狼とはちがう足音がして目をやると、先刻のソードマンが息を切らせてやって来ていた。

506:『深緑の星空』
08/05/11 04:15:45 vcEJJ/Dh
「おーい! 無事かーっ、て……その黒いの……」
「スノードリフトかと」
「……一応訊くが、倒したのはお前たちだよな?」
「はてさて」
「オイ、またか。また前とその前とその前の前みたいなこと言い出すのか」
 ソードマンのにらみをよけて、仲間たちの表情をうかがう。
リバは問題なしと親指を立て、ユクガは苦笑いでうなずき、ケンネは我関せずと背を見せる。
シグは状況が呑みこめていないようだったが、ひとり放り出すわけにもいくまい。
「私たちはなにも。気づいたらこんな具合に」
「んなことあるかよ! いい加減手柄捨てんのもやめて執政院に名乗り出ろ!」
「いやはや身に覚えがなくてはどう名乗ったものやら。ザコ掃除で疲れたのでお先に失礼」
 聞こえよがしな溜息を背に、歩いていく。
数少ないギルドメンバーが続き足音を重ねる。シグも、リバに引っ張られている。
今はただ、空が見たい気分だった。
 冒険者で溢れかえるエトリアにあって人手が足りないギルドは珍しい。
まったくの無名ギルドなのだから、ムリもない。


:::::::::::
以上。
すまんレス数計算全然違ったわ、半年ROMる


507:名無しさん@ピンキー
08/05/11 13:40:00 E+ZIekTR
GJ!
俺もⅠで初めてスノドリ軍団に囲まれたときには脳汁でまくったな…

508:名無しさん@ピンキー
08/05/12 01:07:40 mOuWx/85
細部に雰囲気出てて読み応えあったわ。GJ!
スレに貼るときは適度に空白入れてもらえると、より見易くて良いかも。

509:名無しさん@ピンキー
08/05/12 04:19:53 o+vTu2h0
なにこの なにこの 燃えるSS……!!
GJじゃよー!

510:名無しさん@ピンキー
08/05/12 15:07:50 QhmrPXsm
エロパロ板において燃えのみで皆を魅了するとは……恐ろしい子!
食い殺されhageEDかと途中まではらはらしたぜ。
てかそれだけ書けて何故サイト閉める。

511:名無しさん@ピンキー
08/05/13 00:14:38 o//8ui27
書くのやめた≠サイト閉鎖  でねえ?


そうだパラもキュア使えたよ
ししょーの性的な意味での治療・・・!

512:うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/13 02:22:00 BYqrl5c6
投下します。

パラディン×バードもの。
結構長い割りに申し訳程度にしかエロがないので、保管所の方に直投稿させてもらいました。
……なんつーかこう、すぐ上で熱く盛り上がってるのに、
それと比べて落差がひどい話だったりするので申し訳ない。
というわけで、読んでくれる人はその辺り注意。

SUPER LOVE SONG
URLリンク(w3.abcoroti.com)

513:名無しさん@ピンキー
08/05/13 10:45:12 Zo+wU/Gj
少しでも感想語るとネタバレになるな。GJ!

514:名無しさん@ピンキー
08/05/13 15:33:10 ishAVpWx
>>512
あまりにもベッタベタだが、それがいい。ご馳走様でした。

515:名無しさん@ピンキー
08/05/13 22:15:06 +ugPUNj6
>>512
早人「どうして……どうして『萌えどころ』が正確にわかるんだァー!?」
承助「…………GJ……!」

516:名無しさん@ピンキー
08/05/14 16:07:28 6v19sJLW
>>512
GJ!

517:名無しさん@ピンキー
08/05/15 21:01:54 1yDY5HDX
>>512
UP後、数日たってるんで、内容込みの感想を。
ラスト近辺、捨てられフラグか死亡フラグかでやきもきしたが、死亡フラグでよかった。
いや、ヘンな感想だけど。

518:名無しさん@ピンキー
08/05/16 00:22:35 WixX41Xa
GJ!
この目の汗をどうすればいいんだ…!

519:名無しさん@ピンキー
08/05/16 01:02:09 uJshnGdt
GJ!!
なんか目からしょっぱい汁が流れてきたんだぜ…(´Д`)

520:512
08/05/16 07:43:33 rIfnDESY
なんか結構な数のレスもらえててびっくりした。
レスくれた人……っていうか、読んでくれた人、いつものことながらほんとありがとう。
投下する側の人間なら同じ考えの人多いんじゃないかと思うけど、
自分が書いたもの読んでもらえる、ってだけで至高の幸せなんだ。
生まれて初めてSS書いてその喜びに触れたのがこのスレで、それからも時折投下しつつ一年ちょい。
まだまだいたらない点だらけだと思うけど、今後も楽しんでもらえるものが書けるようにがんばるよー。


>>517
あー、その展開は1ミリも考えてなかったなあw
そっちのがへこむね、世界樹キャラは男女問わず愛着もってしまった自分には無理だ。
書きながら鬱病になりそう。

521:名無しさん@ピンキー
08/05/16 10:18:51 EANC/FBM
>>512
GJ!
ちょっとおっきした、めいっぱい感動した!

しかし、なぜこんな話が書けるのが不思議だぜ
俺なんか仕事中におっきするくらいの妄想思い浮かんでも
いざ文章にしようとするとなーんにも書けない

522:名無しさん@ピンキー
08/05/20 01:06:39 fLPMpNwk
女顔の金鳥たんが、ふとした間違いから
おにゃのこオンリーギルドに入ってしまって、
自分におちんちんがついている事を隠しながら、
いつバレるかいつバレるかとドッキドキの日々を送ると言う、
ベタベタのエロゲ電波を送信したのはココの住人ですね?

先生怒らないから、送信者はデコソド子ルートの攻略法を教えなさい。

523:名無しさん@ピンキー
08/05/20 01:17:47 ZR9qivJY
>>522
それは俺じゃないが、デコソド子ルートの攻略法は、
デコソド子よりもずっとレベルを上げること。

そうすると「レベルを上げたいから保護者になって欲しい」と
二人きりで迷宮に行くイベントが発生するので
あとはやさしく守ったりレベルアップを一緒に喜んであげたりしてフラグを立てていくもよし、
レベル差に任せて押し倒して奴隷化鬼畜ルートにいくもよし自由にすればいい。

524:名無しさん@ピンキー
08/05/20 07:41:21 JL9aZIK1
>>523
522じゃないが、
言われたとおりやったらパラ子がいじけてギルドの隅で体育座りしてしまった
話しかけると「どーせ私はいらない子なんだ・・・」ってしか答えてくれなくなりました
何がいけなかったのでしょう?

525:名無しさん@ピンキー
08/05/20 10:21:48 XXbGUhev
>>524
バカだなぁ
帰りに採掘で宝石を持って帰るか
交易所でアクセサリを買わないからそうなるんだよ

ただその子が生真面目な性格なら効かない
そういう子には「実はこの前○階で隠し部屋を見つけたがら一緒に行かないか」
って誘えばコロリよ

526:名無しさん@ピンキー
08/05/20 11:55:24 fHlnwt4q
カス子「ククク……テラーにしてしまえばこちらの物だ。命ず、自ら慰めよ」

ショタガン「らめぇええええ!掃射しちゃうのおおおおお!!!」


―ショタガンが引退してから数日後、

レン男「らめぇええええ!サジタリウス(ry」

527:名無しさん@ピンキー
08/05/20 13:59:32 C2WCGEPl
>>524
金髪パラ子はプライドが高いので「レベルを上げたいから
保護者になって欲しい」というイベントそのものが発生しない。
金髪パラ子はソド子とは逆に、レベルを低めに抑えて
自分から「レベルを上げたいから保護者になって欲しい」と頼みに行け。
自分より弱いやつを守っているというパラ子の欲求を満足させるんだ。
ただしこっちの方がレベルが低い以上、ソド子のように
簡単に押し倒して鬼畜奴隷化ルート、というわけにはいかない。
最初は守られる立場としてフラグを立てておいたあと、
密かにレベルを追い越してプライドをずたずたにしないといけない。

528:名無しさん@ピンキー
08/05/20 14:44:26 m0pL2FWw
パラ師匠の純愛ルートは、
ガードを10回以上かけてもらうと、
宿に帰ったときに会話イベントが発生して、
あとは「パーティの皆を守るために、僕達もっと強くならないといけないと思うんです!」
で二人っきりの特訓イベントが自動的に始まるので、
一緒にやってるとLV関係なしに勝手に進みます。
簡単簡単。
ただ、これは前衛キャラのみなので、後衛キャラの場合はしらない。

529:名無しさん@ピンキー
08/05/20 18:58:20 kYcMioPF
ダク姐があまりにも難攻不落すぎる。

ちょっとでもこっちからアプローチしようものなら
即『男バレ→黙ってて欲しかったら私の専用ペットに』コンボですぐhageる。

かと言って、ほったらかしにして向こうからの接近を待ってると
ギルドの外で男作っちゃうし。

530:名無しさん@ピンキー
08/05/20 19:03:50 XXbGUhev
最近レンジャー(男)とダクハン(女)が仲悪いんだがなんなんだ?

アザステすると「べ、ベタベタ近寄るなっ!」
って、滅茶苦茶慌ててイヤがるからオールボンテージ使う時も控えてんだよ

で、敵よりやや遅くなったカスメ(女)にアザステしてから睡眠の呪言使うのが常套手段になったんだが…

最近レンジャーを見るダクハンの目に殺気立ったものを感じる…


やっぱり自分がいやなものを他人にされるのもイヤなのかな?
妙に顔が赤かったし…

531:名無しさん@ピンキー
08/05/20 19:23:49 JL9aZIK1
>>529
ダク姐一番最初に落とした俺はラッキーだったのかな?
俺やったときはヘッドバッシュで縛ったらエクスタシーフラグ立ったってのがボス戦で二回あった
そしたらその戦闘の後ダク姐が話しかけてきてくれて後で酒場で話そうって流れになった
酒場で飲みながら話するんだが、ダク姐お酒強いから付き合って飲んでると先につぶれてしまって
話が進まないのでダク姐にばれない様に飲んだフリして誤魔化さないといけない
上手く誤魔化せたらダク姐が弱気な発言するのでそこでヘタに慰めないで黙って抱きしめたら
ダク姐が抱きしめ返してくれてその後、宿屋でセクロ(ry・・・でした
弱気なダク姐に萌えちゃったよ・・・

532:名無しさん@ピンキー
08/05/20 19:25:50 m0pL2FWw
一番フラグたちにくいのはペット。
需要もあんまりないと思うが。
でもパンダの後ろのチャック下ろすと、
中の娘は(ry

533:名無しさん@ピンキー
08/05/20 19:26:35 rTVmF3UB
>>529
鬼畜ルートが手っ取り早いぞ。
正攻法はめんどくさいからやめとけ。

534:名無しさん@ピンキー
08/05/20 19:54:36 jbXKQrpH
>>532
ホワイトタイガー(以下、白虎)と二人で四層歩いてたら
白虎が変な木の実を見つけて食べたんだ

どうやら媚薬効果のある木の実だったらしくて
押し倒されて、のしかかられて。
服ひんむかれたんだけど虎と人間じゃ上手く行かないから
白虎が焦れてるのが目に見えてわかった。

しばらくして急に、白虎が光りだしたかと思ったら
後には大きな白い耳をしたワイルドな女の子が……。

535:名無しさん@ピンキー
08/05/21 00:25:41 eTx36VaE
お前らゲームのキャラなのに気持ち悪い想像してるな…
俺の金髪パラ子は俺の横で世界樹の迷宮をプレイしてても静かだぜ?
でも静かだとついイタズラしたくなっちゃうんだよなこれが
後ろからいきなり乳揉んだりとか

536:名無しさん@ピンキー
08/05/21 14:14:19 /CgB4H6u
手っ取り早くEDが見られると思っても、
ケミ姉から惚れ薬を貰ったら駄目だぞおまいら。

爽やかな絵柄で実験動物EDになるとは思わなかった。

537:名無しさん@ピンキー
08/05/21 14:20:20 BmWp86Xy
>>535
もう一回電源を入れて確認してみろ。
他の女キャラ消されてるから。

538:名無しさん@ピンキー
08/05/21 17:46:53 eTx36VaE
>>537
なんか引退できるキャラが全部引退させられて名前は同じだが性別が男になってた
可愛い奴だなもう

539:名無しさん@ピンキー
08/05/22 11:00:20 meG4mOXo
褐色パラ子さんは、
純愛ルートと調教ルートが、
師匠パラ子さんと真逆になっているので要注意。

540:名無しさん@ピンキー
08/05/22 22:26:38 WHfWOjbf
パラ子の治りかけ傷痕なぞりキュアルートは至高

541:名無しさん@ピンキー
08/05/22 22:44:42 1iItP1PD
「この傷は・・・残しておいて欲しいの・・・」とかベッドで言われるわけですね。わかります!

542:名無しさん@ピンキー
08/05/23 00:01:01 MZjPfKGi
そのルートは、ヘタにメディ姉さんとの親密度を上げておくと、
「うふふそうね、何度でも味わってもらいましょう」
と隣りの部屋から処女膜復活させられて、
Hが全然次に進まないから気をつけろ。
あれではまってループしてる奴が結構多い。

543:名無しさん@ピンキー
08/05/23 00:03:18 0qWuHAYR
>>534
フローズンさん「ごめん、ぶっちゃけ人間に興味ない」

544:名無しさん@ピンキー
08/05/23 01:16:52 +zflxSyq
フランベルジュさん「ただの人間には興味がない!
 この中に! 猫耳、犬耳、ウサ耳、語尾が【がお】な娘がいたら、
 私のところに来なさい! 以上!!」

ペットと冒険をしているのも、聖杯の力でペットを動物ッ娘にしようと
考えているから、という電波を受信したが、多分気のせいだろう。
あと「食べっ娘動物」というのも混線だな。

545:名無しさん@ピンキー
08/05/23 16:00:02 MMdRjBqU
フラッググレネードさんはペットを連れてる凄腕ギルド員じゃなかったのか?
あんなにあっさりやられるとは…

546:名無しさん@ピンキー
08/05/23 19:00:00 fb9LspDt
復讐に眼(まなこ)を曇らせれば、お主もそうなる・・・。
アイスフロートは、それをお主らに身を持って伝えたのじゃ・・・。
努々気をつけるのじゃぞ・・・ふぉっふぉっふぉっふぉ・・・。

547:名無しさん@ピンキー
08/05/24 06:37:43 BbJOLz2+
凄腕(の)ギルド(の)一員だから本人が凄腕とは…フライトロールさん…

548:名無しさん@ピンキー
08/05/24 07:24:43 N2kcGDo1
フラッペロールさんの凄腕でクロガネが発情期のときは毎晩きゃんきゃん鳴かせてたとかなんとか。
君はクロガネが♂だと思ってもいいし、♀だと思ってもよい。
もちろん人間の姿に化けて夜ばいを仕掛けるクロガネたんを妄想してみるのも自由だ。

549:名無しさん@ピンキー
08/05/24 20:51:23 hJGxKkDO
>>548
折角だから俺はこの
「人間の姿に化けて夜ばいを仕掛けるクロガネたんを妄想してみる」ぜっ

狼っ娘(;´Д`)ハァハァ

550:名無しさん@ピンキー
08/05/24 22:36:48 TwdDw0m1
>>549の書き込みを見て賢狼さんよりさきに人狼でスケベェなアシスタントの押しかけ弟子を想像した俺は間違いなくオッサン

ペットの狼の外見がアレでもシロという名前にしてる・・・

551:名無しさん@ピンキー
08/05/24 22:43:46 CVG4bQCH
うちのパンダは夜になると狼になります

552:名無しさん@ピンキー
08/05/25 00:07:31 +3sct8qB
軟弱者が嫌いで、強い冒険者に憧れる幼子可愛いよ幼子

553:名無しさん@ピンキー
08/05/25 00:13:49 KuRDt44Y
絶望した!
幼子って言ってるのに全然幼子じゃない幼子に絶望した!


554:名無しさん@ピンキー
08/05/25 23:55:31 h6sjnR9F
現役を引退してペットになるってえろいよね

555:名無しさん@ピンキー
08/05/26 00:12:59 N92nEucX
>>554
なにその素敵ワード

556:名無しさん@ピンキー
08/05/26 18:05:45 AhyYhzhc
奇才あらわる。

557:名無しさん@ピンキー
08/05/26 19:55:41 R654E+4g
そういや、引退させるときは装備ぜんぶひっぺがして全裸にするんだよな
そしてペットとして登録すると、信頼の首輪をつけるんだよな・・・

全裸に首輪
最高じゃないか

ただしブシ子のさらしは脱がさない

558:MY SAD LOVE 0/6  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:45:35 IimBqPo5
SSの流れじゃないけどごめん。投下します。
ショタパラ×ロリメディっていうか、実質ロリメディ×ショタパラ。
短いけど、前回の反動で今回はほとんどエロオンリー。
ただし、それはもう思いっきり趣味に走りまくって、
羞恥系ライトSM・足コキ・アナル舐め・腋コキ・本番なし、と恐らくは極めて狭い層向けなので注意。

以前にもこの組み合わせの話書いたけど、続編ではないです。
別人設定、というか別バージョンかな。
自分はどうもこの組み合わせの、しかもちょっとひねくれた設定が好きすぎて困る。

559:MY SAD LOVE 1/6  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:46:52 IimBqPo5
夜の森は、時として昼間とはまるで違う顔を人々に見せる。
耳が疼くほどの静寂の中、どこからか幽かに聴こえてくる獣の遠吠え。
仄かな月明かりの下、生暖かい夜風を受けて妖しくざわめく木立。
その奥からは得体の知れない生物が牙を剥き、涎を垂らしてこちらを窺っているのかもしれない。
多くの人間にとってそれは、まさしく恐怖の対象たるものだろう。
だがその一方では、その危うげな死の香りまでも、酷く魅力的なものとしてとらえる人間も存在する。
自ら望んで死地に赴く、『冒険者』と呼ばれる類の人間たちならば尚更だ。
そして―
昼と夜でまるで違う顔を覗かせるもの、それは自然に限ったことではない。


「ほーら、もっといやらしい声あげて下さいよ。
 ……好きなんでしょ? 声を聴かれるの。
 それでその恥ずかしいおちんちん、気持ちよくしたいんですよね?」
白衣に華奢な身体を包んだその少女は、小首を傾げて邪な笑顔を浮かべた。
栗色のショートカットが僅かに揺れる。
整った顔立ちながら、幼さを色濃く残したその容貌は
「綺麗」と言うよりはまだまだ「可愛らしい」という表現がふさわしい。
だが、小動物的な愛らしさを備えるくりっとした丸い瞳には、
それに似合わず、はっきりとした加虐の色が見て取れる。
「くぅっ……ふぅ……んんっ……」
少女同様に、まだ男らしさよりも幼さが前面に浮かぶ金髪の少年は、少女の言葉に喘ぎ声で応えた。
一糸纏わぬ姿でシーツに横たわり、自らの剛直を扱きあげている。
その先端からは、既に透明な液体がじくじくと溢れ出していた。
苦悶にも似た恍惚の表情を浮かべ、己を見下ろす少女を切なげに見上げる。
「くすっ……ほんっとに情けない声。なんですかその目は。
 なにか言いたいことでもあるんですか?」
少女は、さもおかしくてたまらないといった様子でころころと笑った。
「大体私は、こんなに普通の格好してるのに。いやらしいことなんてなにもしてないのに。
 それなのにどうして、一人で勝手に興奮してるんですか?
 そんなにおちんちん大きくしちゃって ……変態」
口調こそはどこまでも丁寧だが、口を開くたびに蔑みの言葉が少年に浴びせられる。
一語発するごとに、加虐の悦びでその白い頬が少しずつ紅潮していく。
そしてそれを受ける少年もまた、被虐の悦びに打ち震えていたのだった。


たまたま同じギルドに所属することになった、メディックの少女とパラディンの少年。
そんなありふれたきっかけから二人は恋仲になった
昼間の少女は、誠心誠意の態度で仲間に尽くすギルドの癒し手であり、
昼間の少年は、あらゆる刃から身を扮して仲間を守るギルドの盾だった。
そんな二人が付き合うことになったことは、
周りの誰からも羨望され、祝福された。
だが、初めて一夜を共にした日、
少女は少年の耳元でそっと囁いた。
「最初に会った日、私には一目見てすぐわかりましたよ」
「なにが?」
「あなたが……いじめられて興奮する変態だってこと」
少年はその日、少女の加虐嗜好を始めて知った。
そして同時に、どうやら彼女の言うとおり、
自分の奥底にも被虐嗜好が眠っていたらしいということを。



560:MY SAD LOVE 2/6  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:47:24 IimBqPo5
「お願いします……見てるだけじゃなくて……
 んん……触って、下さい……」
「んー? 触って下さいって、どこにですか?」
わかっているくせに、愉快でたまらないといった表情で少女が問いかける。
「僕の……おちんちん、です……」
「は? 見てて欲しいっていうからわざわざ見てあげてるのに、
 なんで私がそんな小汚いものに触らなきゃいけないんですか?
 あんまり調子に乗らないで下さい、この変態」
そう言って少女は、少年の顔面を踏みつけた。
「むぐ……ぅ」
水色とピンクのボーダーの入ったオーバーニーソックスで鼻を塞がれ、少年が呻く。
だが、少女は、そんな少年の動きの微妙な変化を見逃さなかった。
「ちょっと……なに、おちんちん扱くの、速くしてるですか?
 ……まさか、靴下を履いたままの足で顔を踏まれて悦んでるんですか?」
少年からの返答はない。
だが、剛直を扱く際のぐちゅぐちゅという水音の大きさと加速具合だけが、
その問いに対する答えを雄弁に物語っていた。
少年は、樹海で少女の一日分の汗をたっぷり吸った靴下の芳香を顔中で吸い込む。
その香りもさることながら、自分は今、
最愛の少女に罵倒されながら足蹴にされているのだという事実が、
少年の一物を痛いほどに硬直せしめていた。。
少女は、更に体重を込めて少年の顔面をぐりぐりと踏みつけた。

「この変態!」
「………」

「変態」
「……………」

一言罵られるたびに、少年の性器がびくんと跳ね上がる。

「変態」
「…………はぁ……はあぁ………」

「変態」
「………くうっ……! んんっ……はぁ、はぁ……」

「変態」
「…………………うっ、ああっ…………あああっ………!」

「はぁ……」
少年の我慢が限界に近づいたことを敏感に察知し、
少女は、わざとらしく溜め息を一つついて足を上げた。
「あっ……」
目の前にぶら下げられたニンジンを取り上げられた少年が、物欲しげな視線を送ってくる。
「もう、これじゃ全然お仕置きにならないじゃないですか。
 ご褒美をあげたつもりじゃないんですよ、私は」
「お願いします、もっと……踏んで下さい」
見栄も外聞もなく、少年が哀願する。
「はあ? 今度は踏んでくれ?
 最低ですね、あなたって。
 そんなみっともない姿で聖騎士とか、なんの冗談ですか?
 あなたなんて、ペットの方がよっぽどお似合いですよ」
ゾクゾクする感覚が背中に這い上がってくるのを感じながら少女が吐き捨てる。
もちろん言葉とは裏腹に、それは嫌悪感からくるものではない。
最愛の相手を思う存分嬲る快感からくるものだ。
「……お願いします」
「なんだかもう、気持ち悪いのを通り越して気の毒になってきましたよ。
 わかりました。手伝ってあげるから、早くその見苦しいおちんちんをなんとかしてください」
「ああ……ありがとうございます……早く、早く……してください……」

561:MY SAD LOVE 3/6  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:48:16 IimBqPo5
「ほら、これでいいですか? このド変態」
少女が踏みつけたのは、少年の顔面ではなく性器そのものだった。
「あああっ……!」
「うわ、こんなに固くして……足ですよ?
 正気ですか? あー、もう最低……」
オーバーニーソックスごしに性器の硬さと熱さを感じながら、
前後にさすってあげる。
性器から染み出した液体が、たちまちのうちに布地に染み込んでいく。
「こんなにいやらしい汁、おちんちんからいっぱい出して……
 靴下がビショビショじゃないですか。最悪」
「………ぅぅ」
「なんとか言って下さいよ、変態。
 この情けない変態おちんちん、気持ちいいですか?」
親指と人差し指との間に器用に幹を挟みこみ、そのまま上下に滑らせる。
「………うぅぅ」
「聴こえなかったんですか? 答えないんならもうやめますよ」
「おちんちん……気持ちいいです……
 もっと……両足で……して、欲しいです……」
「……調子に乗りすぎじゃないですか?
 どうしてもっていうのならそれ相応の頼み方があると思うんですけど。
 ちゃんと言って下さいよ。
 『変態な僕の小汚いおちんちん、両足で扱いてください』って」
少年は一瞬ためらったが、すぐにそれを口にした。
「変態な僕の……こ、小汚いおちんちん、両足で扱いてください……
 ……我慢出来ないんです……」
「はいはい。あーやだやだ。変態だと全然羞恥心がないんですね。
 こんなにあっさりいわれると面白くもなんともないじゃないですか」
悪態をつきながらも、少女は少年の足元に体育座りの要領で腰を下ろした。
そして両手を後ろにつくと、少年の性器を両足の裏で挟み込んだ。
請われるがままに、ゆっくりと扱きあげる。
ごつごつとした芯を持つそれが、両足の間でますます固く、熱くなっていく。
少年が何度も大きく呻く。
散々いたぶられていたこともあって、既にそれは爆発寸前だった。
「どう? これで満足ですか?」
「ああああっ……おちんちん、きもち、いいですっ………
 もう……で、でちゃいます………!」
「じゃあ、さっさと汚らしい精液出して下さい。
 ……これ、結構疲れるんですよ」
そう言いながらも少女は、単純な前後運動だけでなく、
指先でなぞりあげたり、強弱をつけて揉みほぐしたりと
多彩な刺激を与えていく。
「ほら、さっさとイっちゃいなさい、変態さん」
そうしておいて、とどめとばかりにギュッと強く挟み素早く扱きあげた。
「ああ………せ、精液で、でますぅっ……ああ、あああ……あああああっ!」
とうとう少年の性器が爆ぜた。
感極まった叫び声とびくん、びくんという性器の脈動を
シンクロさせつつ、白く粘ついた液体を放出する。
その大半は、少女のオーバーニーソックスへと注がれた。
「あーあ、こんなにいっぱい精液出しちゃって。
 これ、お気に入りだったのに。こんなにいっぱい汚いのかけられたらもう履けないじゃないですか」
「ごめん……なさい」
立ち上がった少女は、息も絶え絶えに答える少年の前にグイと足を突き出し言った。
「責任とって、舐めて綺麗にしてくれますよね?」
「…………はい」
少年は、素直に精液にまみれた少女のオーバーニーソックスに舌を這わせた。
「今度は自分のきったない精液舐めて興奮してるんですか?
 プライドってものがないんですね、あなたって人は」
ゆっくりとした曲線で温度を下げつつあった興奮の残り火が、
少女に罵倒されることによって少年の中で再度燃え上がる。
その生暖かさと苦味に顔をしかめながらも、ドロリとした自身の欲望を丹念に舐め取っていく。

562:MY SAD LOVE 4/6  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:48:44 IimBqPo5
「ふふっ、そんなに夢中になっちゃって……綺麗になりましたね。もういいですよ。
 でもあなた、まさか自分だけ気持ちよくしてもらって終わりにするつもりじゃないですよね?」
「いえ。そんなつもりはありません。なんでもします」
この宴はまだ終わりではないのだ。少女は自分にどんなことを命じてくれるのだろう。
少年の中で、興奮に続いて歓喜の炎が燃え上がる。
「そうですねえ……じゃあ、舐めてもらおうかな」
「おまんこを、ですか?」
「身の程をわきまえて下さい。そんなところ、あなたには勿体ないです」
「じゃあ……胸?」
バカじゃないの、といった表情を意図的に浮かべ、少女は首を横にふる。
「お尻の穴。どう? そんなとこ、舐めるのは嫌ですか?」
「……舐めたいです」
「……ぷっ! はははは、あははははははっ!
 そう、舐めるのイヤじゃないんですね、お尻の穴。あははははっ!
 あー、もう。おかしすぎて涙が出そう。真顔でなに言ってるんですか? あなたは」
笑いながら少女は、下半身につけていたものを一枚ずつ脱ぎさっていく。
「じゃあ舐めて下さい。
 ただし、お尻の穴だけですよ。他のところに触れようとしたら……もう二度と口をきいてもあげませんから」
下半身だけすっかり脱ぎさった少女は、
幼児がおしっこをするかのような姿勢で、少年の顔をまたぎ、尻を突き出した。
少年の目の前に小さな菊門が、そしてその下の方に桃色の秘唇がさらけ出される。
その部分を目の当たりにするのは初めてだったが、
目前に映る秘所には既にキラキラとしたものが光っていた。
思わずそこに触れたくなったが、もとよりそれは許可されていない。
少年は欲望を押さえ込んで、少女に命じられた通り、きゅっとすぼまったアナルにだけ舌を伸ばした。
そこに触れるか触れないかの瞬間、少女の肢体がぴくっと震える。
「んんっ……そう、変態のあなたには……それがお似合いですよ……
 どう、私のお尻の穴……美味しいですか?」
「ふぁい……すごく、おいひいです」
少年の言葉に嘘はなかった。
少女の可憐なアナルが、どうしようもなく可憐で、甘美でたまらない。
自分にだけ与えられた特権だと思えば、その感動もひとしおというものだ。
夢中になって、ひだの一本一本まで丁寧に舐め回す。
「必死になって……バカみたいにお尻なんて舐めまわして……
 本当に……動物以下、ですね……はぁっ………
 ほら、もっと奥まで……舌を入れてください……あぁ……」
少年は少女の奥深くまで舌を進めようとするが、弾力のある肉に押し返されてしまう。
そのたびに、舌先の美肉がひくひくと蠢いた。
「誰にでも、取り柄はあるんですね……
 でもそれが……お尻を舐めることだなんて……お笑い種ですね。
 ふふっ、今からでも本当にペットに転職したらどうですか?」
「……んっ……はあ、はあ……。
 そしたら僕のこと……ずっと飼ってくれますか?」
「さあ? あなたのことなんて、飽きたらすぐに捨てちゃうかもしれないですよ。
 ほら、休まないで。もっとやらしく、獣のように舐め回してください……」
言われるがまま、少年はアナルを更に満遍なく口で愛撫する。
抵抗を乗り越え、穴の奥深くまで進めた舌をかき回した。
「そう……そこを、もっ……と………
 ううっ、あっ、あぁっ………はぁぁぁぁっ……」
少女の体が、大きく痙攣した。
どうやら、アナルを責められただけで軽く達してしまったらしい。
少女はしばらくはそのまま体をかすかに震わせていたが、
もうおしまい、というかのようにゆっくりと立ち上がった。
それまで舌を這わせていた部位が、少年の顔からみるみる遠のいていく。
「はあ、んんっ……もう、そこまでです……」

563:MY SAD LOVE 5/6  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:49:06 IimBqPo5
そこで少女は、少年の下腹部をちらりと一瞥した。
「……私のお尻の穴舐めてるうちに、またおちんちんおっきくしちゃったんですね。
 本当にもう……いい加減言葉もでないですよ」
少年は、少女に指摘されて初めて自分が再度勃起しきってしまっていることに気づいた。
「……まあ、今日はあなたも頑張ったから特別にもう一回だけイかせてあげてもいいですよ。
 私の中に入れさせてはあげませんけどね。
 どうして欲しいですか? 手? 口? それとも、もう一回足?」
「じゃあ……腋でして欲しいです」
「わ、腋?」
反射的に口から出た少年の言葉に、少女が困惑した顔を浮かべる。
「はい。腋で、挟んで、受け止めて欲しいです」
「いいですけど……
 せっかく口で気持ちよくしてあげてもいいっていってるのに、そんなのがいいんですか?」
これには演技でなく素で呆れたようだった。
「はい。腋がいいです。
 じゃあ……挟んでもらう前に舐めて濡らしてもいいですか?」
「……勝手にして下さい」
少女は上半身の衣服も脱ぎ去ると、右腕だけ万歳の姿勢を取った。
その腋は綺麗に処理されており、シミ一つなくすべすべしている。
少年は本能の赴くままそこにむしゃぶりついた。
「……ふっ、あは、あはははっ! くすぐったいです」
性的な気持ちよさなどよりも、純粋なくすぐったさの方が遥かに勝り、
少女は笑い声をたてて身をくねらせるが
少年はそれに構わず、思うがまま舌を遊ばせる。
息を大きく吸い、少女の香りを楽しんだ。
ほんのりと汗の匂いを感じ、その興奮で性器はますます硬度を増した。
このままずっと少女の腋を舐めていたい。
でも、一刻も早くこの腋に欲棒を擦り付けたい。
矛盾する二つの考えに葛藤した末、少年は名残惜しそうに少女の腋から口を離した。
「それじゃあ……お願いします」
天を向いていきり立ったそれを、唾液でてらてらと光る少女の腋へとあてがう。
「……勝手にして下さい」
腋で性器をギュッと締め付けられた少年は、
通常のピストン運動の要領で腰を前後に動かした。
「足に続いて、今度は腋でイっちゃいそうなんですか?
 人には……とても話せないですね、そんな趣味。
 ほら、変態さん。早くその汚らわしいおちんちんから、汚らわしい精液を吐き出してください」
少女に罵られるたびに少年の腰に、睾丸に、氷柱で貫かれたような鋭い快感が突き上げてくる。
もっと、もっと罵って欲しい―口には出さなかった。
「で……でますっ……! あああっ……!」
少年はその日二度目となる欲望の滾りを、少女の腋の中で放出した。
「ああ……出てますよ、私の腋の下で、あなたの汚らしい精液が。
 こんなところに興奮して……本当にみっともない人」
一度目の時よりは粘りの少し薄れた白濁液が、つーと流れて脇腹をつたっていく。
「あーあ、またこんなにしちゃって……
 どうすればいいのか、もう言わなくてもわかってますよね?」
「……はい」
進んで少女の前にひざまずいた少年は、すぐさま腋に舌を這わせ、精液を舐め取り始めた。
「そう、よく出来ました。
 自分の精液なんだから、責任とって最後まで綺麗にしてくださいね」
少女は、そんな少年の様子を見て、満足気に加虐の笑みを浮かべた。

564:MY SAD LOVE 6/6  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:49:42 IimBqPo5


実のところ、少年はまだ一度も少女への挿入を許されたことがない。
これも少女の施す加虐嗜好の一部なのか、と少年は考える。
いつかはこのサディストの少女の華奢な身体の中に、己が分身を収めることが出来る日がくるのだろうか。
それとも、これからもずっと焦らされ続けるだけなのだろうか。
もしそうなら―
いや、それならそれで悪くないのかもしれない。
どうやら自分も真性のマゾヒストらしいから。
少年は、精液の匂いが漂う少女の腋に舌を這わせたまま、被虐の笑みをそっと浮かべた。

(了)


565:MY SAD LOVE   うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/05/26 23:51:32 IimBqPo5
以上です。読んでくれた人、ありがとうございました。


566:名無しさん@ピンキー
08/05/27 02:21:56 Fe2VHrva
俺は基本的に女キャラを虐める方が好きだが、これもありだな。

567:名無しさん@ピンキー
08/05/27 21:04:36 pBoTfOgW
いいぞ!すごくいいぜ!
罵られながらメディ子のわきで果ててぇと心底思わされたんだぜ…

568:名無しさん@ピンキー
08/05/28 07:50:27 nJoA22d6
>>565
凄い!癒やしキャラであるメディックでドSキャラ!
新しい!
罵られる快感にこっちまで目覚めちゃいそうだぜ!
ショタに続いてまた新たな属性に目覚めそうだ!ホント世界樹スレは地獄だぜ!
作者さんGJ!

569:名無しさん@ピンキー
08/05/28 20:23:48 fwz5sJw2
ショタパラを羨ましいと思った俺はドM

570:名無しさん@ピンキー
08/05/28 20:57:34 mVDeaktA
メディックと言えば、某ラノベ作家がこんな妄想してたなあ……

>・メディック(女)
> パーティーの回復を一手に引き受ける白衣の天使……に見えて、単に血とか内臓とか傷口を見ないと性的興奮が得られない生まれつきの変態。
> 仲間の見ていないところで血の付着した自分の指を淫猥にしゃぶったりしている。しかしその様子を偶然目撃したアルケミストの男の子が何かの天啓を受け、彼女にひと目惚れ。
> 同時にメディックも、火傷や凍傷にかかった皮膚は余裕で射程距離範囲内のため、彼の思いを受け入れる。現在、パーティー内唯一のカップル。純朴で何の知識もなかったアルケミストを人倫的に間違った方向に開発しているらしい。
> あと、ブシドーの女の子のことは、怪我をしまくるので(性的に)気に入っている。

571:名無しさん@ピンキー
08/05/28 21:09:48 nJoA22d6
それ誰だよwwww

572:名無しさん@ピンキー
08/05/28 22:08:37 vlEWQeZA
>570
一言で言って変態だな。

……俺と趣味が合いそうなので誰なのか教えてくれ。
読んでみたい。

573:名無しさん@ピンキー
08/05/28 22:12:45 mVDeaktA
URLリンク(www1.vis.ne.jp)

ちなみに、2007/02にもっと破滅的なエトリアがあるw

574:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:31:40 pLSwyB8z
脳内妄想スレよりヤバいキャラ設定吹いたw

575:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:39:04 BdyWI4gb
メディ子はブシ子のさらし巻くときに
せいぜいこっそり切れ目入れとくくらいかな
あとでバレてお返しされてもおいしい

576:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:47:35 8Klrb4ed
メディックのおにゃのこはいじめられるのも好きに違いないんだぜ

577:名無しさん@ピンキー
08/05/29 08:21:16 aPP9mTAC
>>574
こんな奴らを好きになる宿屋の娘とか交易所売り子は一体どういう嗜好なんだw

あとペインカスメ吹いたwwそりゃ歪むよなあw


578:名無しさん@ピンキー
08/05/29 08:48:42 RaH85WAm
>>577
多分修羅場大好きのフィクサー系なんだろうな宿屋の娘は

579:名無しさん@ピンキー
08/05/29 15:06:39 XSenHxnw
>>573
こういうの見るとプロって凄いなと心から思う。
俺の妄想など足元にも及ばないぜ。

580:名無しさん@ピンキー
08/05/29 15:09:41 SP+LwWdF
あの人はプロというか元々鬱いというか……
その癖挿絵がリリカルな人ばっかだから
騙される人が絶えなくて困る

581:名無しさん@ピンキー
08/05/29 19:53:16 Yo1pTN5Z
>>570
自分のパーティの後衛がアルケミストとメディックだし二人ともお気に入りのキャラなんだ
その設定でなんか書いてみたくなったけど……設定難しすぎるだろ

582:名無しさん@ピンキー
08/05/29 19:55:12 n/d0IDH2
つまり、鬱のプロか。

583:名無しさん@ピンキー
08/05/29 20:05:33 xNgZzU71
軟派青ダク男がツンデレ眼帯レン子をどうにかする妄想をしてるのは俺だけか

584:名無しさん@ピンキー
08/05/29 20:06:13 FOTjvyPD
「おいでよ ぞくぶつのもり」とか言い出すしなw
この人の作品、いい話だったり甘酸っぱかったり笑えたり熱かったりする分、鬱な部分が際立つんだよなあ……

>>581
変則SMプレイはどうだろうか。

585:名無しさん@ピンキー
08/05/29 20:15:47 zdQo12Or
>しかしその様子を偶然目撃したアルケミストの男の子が何かの天啓を受け、彼女にひと目惚れ。
ここの辻褄合わせが難所だな

586:エロ無し小ネタ
08/05/29 21:10:35 J1pSoB5M
「てぇぁああああああ!」
 裂帛の気合を吐き出しながら、私は刀を振るう。
 斬。斬。そして斬。特殊な呼吸法で高められた腕力は、敵の亀に
くっきりと三つの太刀筋を刻む。だが―
「クケェェエエ!」
 ―仕留め損ねた。傷を刻まれた怒りか、亀の赤く染まった瞳が
私を見据える。その顎は、先ほど呪言を放ち損ねたあの人の血で
その瞳と同じ色に染まっている。
 今度は、私があの牙に貫かれ、喰われ、死ぬ番なのだろうか。
 願うならば―そう、願うならば、そうであって欲しかった。
 なのに……あいつらが邪魔をする。そうはならないようにと、邪魔をする。
 私はそんな事、願ってないのに。
「聖女様! お避けくださいっ!」
 盾を構えた宗教女が、私の前に割り込んでくる。
 それでも防ぎきれず、私の身体を亀の牙がとらえる。
 何度無く味わった痛み。だが、その痛みは最早心地よかった。
 一瞬だけとは言え、希望を感じさせてくれるから。
 この責め苦からの……世界という名の枷からの解放を、一瞬だけとは
いえ夢想させてくれるから。
 なのに……その些細な希望すらも、あいつらは奪っていく。
「聖女様っ!」
 宗教女の悲鳴が聞こえたと思った次の瞬間、
「ヒール!」
 私の身体を温かい……胸が悪くなる程に温かい光が包む。
 偽善女の使った回復巫術の効果で、傷は見る間に癒され、痛みが、
私にとっての希望が失せていく。
「……ペイントレード」
 いつの間にかメディックの手によって復活させられていたあの人が、
ボロボロの身体で痛撃付与を放ち、亀にトドメを刺す姿を見ながら、私は
思っていた。
 何故、こいつらは私の邪魔をするのだろう、と。
 私は、そんな事望んでいないのに。
 動かなくなった亀の頭部にさらに銃弾を打ち込むメガネ女と、死んだ魚の
ような目でたたずむアイツを他所に、残った三人は私の元へと歩み寄ってくる。
「大丈夫だった? もう一回ヒールしておこうか?」
 偽善女の言葉に、私は首を横に振る。
「……余計な事はしないで欲しいわね」
 その偽善女に毒づくのは、死んだ魚のような目で佇むアイツを、恍惚とした
視線で見ながら近づいてきた変態女だ。
「この娘の傷はわたしが治すんだから、あなたは転化してくれればそれでいいの」
「そういうわけにもいかないじゃない。あなたが動くより先に、敵の方が動いたら
 危険でしょ?」
 ……どちらにしろ治されるのだから、私にとっては同じ事だ。
 そのまま放っておいて欲しい。もう終わらせて欲しい。そんな私の願いは、
こいつらには届かない。二人にその想いを率直に言った事もあった。だが、
『そんな遠慮はしなくても、私は大丈夫だから安心して!』
『あなたは沢山怪我してくれるから好きよ。しっかり治してあげるから安心してね……フフフ』
という答えが返ってきただけだった。
「貴様ら、聖女様の御前であるぞ! 醜い諍いは控えよ!」
 ……もう、何もかもが鬱陶しかった。この宗教女だけじゃない。何故か、
こいつらは私に笑顔を向けてくる。私の事を好きだと言ってくる。
 それが、もう、とにかく……とにかく、鬱陶しかった。
 私は大嫌いなのに。
 何もかも、無くなってしまえばいいと思っているのに。
 こいつらも、この世界も……ありとあらゆるものが無くなってしまえば
いいと思っているのに―なのに、こいつらは私の事を好きだという。
私の事が大切だという。
 ……考えれば考える程に、ますます私は嫌いになる。
 こいつらが。そして、この世界が。

587:エロ無し小ネタ
08/05/29 21:10:46 J1pSoB5M
「……」
 私は、言い争う三人を置いて、歩きだした。
 もっと先に進めば、偽善女の回復も、変態女の復活も、宗教女の防御も、
何もかもを無視して、私を壊してくれる存在がいるに違いない。
 だから、私はこの迷宮を進む。この、世界樹の迷宮を。
「……いい御身分だね。僕は毎回こんな風に死にそうになってるってのに」
 ―そんな世界の中で、この人だけは違った。
「手厚い加護を受けて、今もほぼ全快まで回復してもらってさ、
 一体君と僕の何が違うんだろうね? 今回だってトドメを刺したのは
 僕なのに、声すらかけてもらえない。回復もしてもらえずに放置さ。
 なのに……君は……君は……」
 彼だけは、私に悪意をむけてくれる。私の事を嫌ってくれる。
 それが、私には心地よかった。私が世界を憎み、嫌うのと同じように、
私の事を憎み、嫌う人間がいてくれる事が、私には希望だった。
 彼は、全身から今もまだ血を流している。
 彼が用いる痛撃付与の技は、彼の痛みを倍増し、敵に与える技だ。
故に、彼は皆から省みられない。それが、私にはとても羨ましかった。
 だが……彼は私と同じように、私の事が羨ましいらしい。
「……代われるなら、代わってあげるわ」
「はっ! 僕への気遣いかい!? まったく、献身的聖女様は、
 僕のような性根の曲がった奴にもお優しいことだね!」
「……違う」
「違わないさ! いくら僕が望んでも、引退して鍛えなおしでも
 しない限りは君のような力は得られない! 望んでも、させてくれないしね!
 毎回毎回、雑魚は眠らせ、強敵にはペイン、死んでもリザレクションで
 ボロボロのまま復活させられ、常にペインを放てる状態を無理やり維持
 させられて回復もしてもらえない、この辛さが君にはわかるかい!?」
「……」
 今回の戦闘で、何かが切れたのだろうか。
 彼は、普段の暗い目で沈黙している姿からは想像できない剣幕で、私にまくしたてた。
「巫術士のあいつからは『辛いと思うけど頑張ってね。頼りにしてるから』とか
 言われ、医術士のあいつからは変な目で凝視され、聖騎士のあいつからは
 存在しないかのように扱われ、銃士のあいつはわけわかんない!」
「……」
 私は黙って聞いていた。
「もう何回逃げ出そうと思ったか! なのにその度に捕まえられて
 連れ戻されて……もう嫌だって言ったのに、望んでないのに……」
 ……ああ、そうか。この人は、私と同じなんだ。同じになってしまったんだ。
「……あなたは、世界が憎い?」
「え? ……ああ、憎いさ! 君も含めてね!」
 ……ああ、そうか。そうなんだ。やっぱり、この人は……。
「……ありがとう」
「へ?」
「そのままでいてね、あなただけは」
「……な……君は……ふざけるなぁぁああああああ!!」
「何をやっている貴様っ! 聖女様、ご無事ですか!?」
 襟首を掴んで私を殴ろうとした彼を、宗教女が割って入って押し留める。
「もう、いじめちゃ駄目じゃない! あなたは男の子なんだから!」
「……まあ、殴られて怪我してたら私が治したけど」
「何言ってんの! 仲間内で殴った殴られたなんて駄目です!」
「だから貴様ら、ここは聖女様の御前なのだから……」
 ……少しだけ、心が軽くなった気がした。
 彼は、物凄い目で私を見ている。
 ……もっと、その目で私を見て。
 そしていつか……私を壊して。世界を壊して。貴方の絶望、そのままに。
「……ふふっ」
 私は微笑んだ。もしかすると、生まれて初めてかもしれない笑みを浮かべた。
 早く終わって欲しい人生が続く苦しみに、これからは少しだけ耐えていけるかもしれない―

終わり

588:エロ無し小ネタ
08/05/29 21:11:24 J1pSoB5M
ブシドー女の設定に轢かれたので書いてみた。
反省はしている。

589:名無しさん@ピンキー
08/05/29 22:05:45 qVPP5R8E
> 毎回毎回、雑魚は眠らせ、強敵にはペイン、死んでもリザレクションで
> ボロボロのまま復活させられ、常にペインを放てる状態を無理やり維持
> させられて回復もしてもらえない、この辛さが君にはわかるかい!?」

台詞にされると改めて凄まじい境遇だなw GJw

590:名無しさん@ピンキー
08/05/30 20:00:55 WhyNWGMt
>>588
轢かれた。が誤字に見えない。ふしぎ!

591:名無しさん@ピンキー
08/05/30 22:13:29 Pin/So+d
>>584
とりあえず書いているがエロ部分が難しい
今まではノーマルなものしか書かなかったのでいきなりSMとか、ねぇ……

がんばるわ

592:名無しさん@ピンキー
08/06/01 00:08:38 kBxJFDbx
GJ

・・6人いる?

593:名無しさん@ピンキー
08/06/01 00:21:22 LFclCsA9
ギルドでリーダーやってるパラ子さんが責任感の強さから悩みをひとりで背負いこみ、大して飲めもしない酒に逃げて云々みたいな話を書きたいんだが需要はあるのだろうか?

いや、やはり技量が最大の不安要素ではありますが

594:名無しさん@ピンキー
08/06/01 00:39:30 4EUSIcIw
なし崩し的に合体イベント突入するようなら是非
クダ巻いて愚痴垂れて説教されておしまいだったらちょっとごめんなさい

本音で言えばこんな感じ

595:エロ無し小ネタ
08/06/01 13:41:00 GOUyeYZO
>>592
そう、そこにこの話最大の謎が!


ごめんなさい、普通に間違えましたすいません
ガンナーはいなかったものとしてお考えください。

596:名無しさん@ピンキー
08/06/02 03:22:48 UuwunO7j
>>593
エロありでもなしでもバッチこー

597:名無しさん@ピンキー
08/06/04 22:00:47 pLMLUqD/
最近さすがに流れがゆっくりになってきたね
DSでの続編とか発表されて欲しいもんだ

598:名無しさん@ピンキー
08/06/05 23:56:59 WwbEhXXM
>>573のとこの設定で書いたアルケミとメディック
イメージとしてはメディックB(若い方)とアルケミストC(金髪)です。うちの主力二人がこのビジュアルなので。
とりあえずSMを勉強中ですのでとりあえず前半だけ、エロなし


599:名無しさん@ピンキー
08/06/05 23:57:38 WwbEhXXM

「血が、足りない」

仲間から少しはなれたところでぼそっと呟いたのはとあるメディックの少女だ。
普通のメディックがこんな事を言えば誰かが出血多量だということになるだろう。
しかしこの場合は違う。
この少女が求めているのは生きるために必要だからではない。自分が興奮を得るためだ。

鉄の臭い、錆びた味、ドロッとした肌触り、赤黒い外見、飛び散る時の音。


全てが不足していた。


パーティが強いので今日は大きな怪我が無く、せいぜいかすり傷だ。
更に今日は植物系しか出てこなかったのも原因の一つ。血が出ない敵など眺めていても楽しくない。
ゆえに今日は血が不足しているのだった。
たいしたことではないように思えるがこの少女にとっては大きな問題だった。
そのためだけに樹を上っているというのにそれが得られないのだ、ストレス発散の場なのに逆効果だ。
そして既に仲間の一人は糸を用意していた、今日はもう帰ると言う事だろう。

600:名無しさん@ピンキー
08/06/05 23:58:13 WwbEhXXM
足りない足りない足りなイ足りなイ足りナイ足りナイ足りナイ足りナイ足リナイ足リナイ足リナイ

血ガ欲シイ

コノ渇キワ癒スタメニ


少女はその要求を抑えきれずに狂ってしまいそうだった。いや、既に狂っているのかもしれないが。
その歪んだ瞳に血は移っていない。だがその瞳は血を求めている。
少女は町へと戻ると一目散に彼の元へと向かった、渇きを癒してくれるもう一つの存在の元へと。




僕はその姿を美しいと思った。

彼女は今、指に付着した血を舌で舐めとっていた。その顔はとても幸せそうで、見ているほうも幸せになるような感じだ。
しかしそれは正常な行為ではなく、狂気で彩られている。まっとうな人間が見たら間違いなく引いてしまうだろう。
そのために普段は誰にも見られないように注意している。

601:名無しさん@ピンキー
08/06/05 23:58:56 WwbEhXXM
しかしその日は違った。
アルケミストの少年は先ほどの治療のお礼を言おうとしていた、そのためにメディックの少女の元へ向かったのだ。
しかしそこに居たのは何時もの天使とはかけ離れた存在だった。
その微笑はたしかに何時もの……いや、何時も以上の綺麗な形をしていた。だがその行為は狂人のそれだ。
しかし少年はそれを美しいと思った。

血とは体温が具現化しているものだと少年は思っていた。

そしてそれを体の中に取り込んでいる。彼女は自分の『熱』を取り込んでいる。


いわゆる2軍という枠の中に存在している自分ははたして必要な存在なのかと考えたことがある。
たまに皆について行くことがあるが周りのレベルの高さに疎外感を感じる。
自分は不必要なのではないかと思っていた。
だが、その行為を見ていると心が救われた。彼女が自分の熱を必要としているような気がしたからだ。

602:名無しさん@ピンキー
08/06/05 23:59:32 WwbEhXXM
「ねぇ」

声をかけるとビクッと肩を震わせて彼女はこちらを向いた。
こちらに気づいていないようだったので後ろからいきなり声をかけられたことに驚いたのだろう。

「何をしていたの?」

「あっ……えっと」

苛めるように問いかけてみると困ったように口をつむぐ。
それを見た少年は笑いながら問う。

「君は僕が必要?」

「え?」

「……君は僕を必要としてくれる?」

彼女は少し考えた後にこう言った。

「この渇きを癒してくれるなら」


既に少年は狂っていた。

603:名無しさん@ピンキー
08/06/06 00:00:09 WwbEhXXM
迷宮に行かなかったパーティメンバーは基本的にギルドに居る、しかし少年は別の場所に居た。
彼女との秘め事をするために借りた部屋だ。
中にはベッドとバスルーム、着替えが入ったタンスと怪しげな道具が有った。
そして今、その部屋に響くのは何時もの艶かしい声ではなく、苦しそうなあえぎ声。

少年もまた乾いているからだ。

少女が血を求めるように少年もぬくもりを求めている。
それは孤独を埋めるものであり、ひとにとって無くては成らないものだった。
しかしこの少年にぬくもりを与えられるのはただ一人だけだ。
少女に完全に依存してしまったこの少年は、もうあの少女なしでは生きられない。
もし、戦闘中に少女が死んだらその敵を全力で潰し、その後に自ら命を断ってしまうだろう。
そして、既に夜となっている。少女がいないこの少年はとても不安定だ。

その時、ドアが開いた。
入ってきたのは天使の姿をした狂人。

二人は渇きを癒すために、お互いを抱きしめた。



604:名無しさん@ピンキー
08/06/06 21:55:38 CZJwo240
どんなSMプレイが展開されるのだろうか…
続きまで全裸でまってるぜ!

605:名無しさん@ピンキー
08/06/06 21:57:03 0aPuxMX1
SMで済めばいいがな・・・。
グロ描写の注意書きが必要なレベルかもしれんw
何せ、死なない限りは・・・いや、むしろ死んでも死ねないわけだし。

606:名無しさん@ピンキー
08/06/07 01:17:49 Ia6+8kli
この世で最も残酷な魔法は、治癒魔法だからな……切っては治し、切っては治しで延々と苦痛が続く。

607:名無しさん@ピンキー
08/06/07 03:28:03 O0vy75A1
メディ子が回復し続けながら無邪気に全体重かけて飛び跳ねての足コキとな?

608:名無しさん@ピンキー
08/06/07 06:00:05 CLIVrNbP
思い立ってスケッチを保管所にうpしてみました。
おって後半もうpしますので、よろしくお願いします。

609:名無しさん@ピンキー
08/06/07 22:19:56 CLIVrNbP
全然予定通りの長さにならないんだぜ……
全体の推敲してからうpするべきだったんだぜ……

610:名無しさん@ピンキー
08/06/08 03:54:43 GZUpSC1J
>>608が忘れてるみたいだから貼っとくよ(お節介

sketch [前編]
URLリンク(w3.abcoroti.com)

sketch [中編]
URLリンク(w3.abcoroti.com)

sketch [後編]
URLリンク(w3.abcoroti.com)

611:名無しさん@ピンキー
08/06/08 03:56:26 GZUpSC1J
それから本題。>>593にインスピレーションを受けて勝手に盛り上った挙句、
長々と書いた俺の駄文↓

URLリンク(w3.abcoroti.com)

エロは後半に少ししかない。@純愛コメディのため、非常に臭う。窒息死するかもしれない。

612:名無しさん@ピンキー
08/06/08 07:58:39 e58E9ruI
>>610
おお、㌧クスであります。

しかし改行を40文字ごとに埋めるついでに、前編と中編をマージしてしまったのでして……
折角リンクしていただいたのに申し訳なしorz

613:名無しさん@ピンキー
08/06/08 10:08:01 qYyN2WRd
>>611 >>612
両方とも読んできた。ご馳走様。
しかし、どちらの作品もメインが黒パラ子さんとは同時期に同じ場所から同じ電波でも受信したのかw

614:名無しさん@ピンキー
08/06/08 12:25:15 z1W6zErR
両方ともGJ! 面白かった

615:名無しさん@ピンキー
08/06/08 16:53:56 e58E9ruI
完結編でございまする。

sketch [完結編]
URLリンク(w3.abcoroti.com)



ところであっしめの正体はミリヲタだったりすんですが、
300人のパラディン(+そのほか)が、
100万匹(か人)を相手に真っ向勝負!
みたいな全然エロじゃないっぽい話って需要ありますかね……?

616:名無しさん@ピンキー
08/06/08 16:54:40 e58E9ruI
直リン 鬱死

617:名無しさん@ピンキー
08/06/08 17:30:44 km9cbVKR
ジス イズ フロントガード!!!

とかヒゲもじゃおっさんがマッパで叫ぶ話ですね。
うん、1名分は需要あると思うよ。

618:名無しさん@ピンキー
08/06/08 21:56:41 c3Va/h9r
SS投下ってここでいいんですかね。
姫子が足の匂いに目覚めるSSです。

URLリンク(www3.uploader.jp)

619:名無しさん@ピンキー
08/06/08 23:20:24 t35vJ6d6
荒削りだが足フェチは貴重だから是非頑張ってほしい。

620:名無しさん@ピンキー
08/06/08 23:22:47 tNu9b6/0
足匂いフェチのウイルス感染がここにまでwww
つづきも楽しみだ

621:名無しさん@ピンキー
08/06/08 23:27:31 DBUfouRo
なんか、ここしばらくの停滞っぷりが嘘のような投下ラッシュだね
みなさまお疲れ様、そしてGJ
特に、ふぇちがふえるのはいいことだとぼくはおもいます

622:名無しさん@ピンキー
08/06/09 01:54:04 ZPEe7KlL
>>618
どこかで見たときには酔狂な方もいるものだと思ってましたけど、まさか本当に文章化してくれているとは…。
ありがたすぎるので同じところに着色verを投下。

ガン子は二次感染だから、姫子より真っ当な意識が残っている状態なんですよね!よね!

623:611
08/06/09 04:14:03 rAcuvWGU
>>612
お節介なので気にしないでな。
また、お前さんの文は作法が出来てるので飽きずに読めた。GJだ。
俺は軽い物ばっかで深く書けねぇや。

>>613
>>593が金パラで書くものと思ってたら、裏目に出た様子。
ある意味じゃ電波だなw

>>618
そのまま、ソックスをハントしはじめるのかと思った。
足裏も案外気持ちいい。反面、しょっぱくて腹壊すけど。GJ。

他、不親切な箇所を修正。
最後に、見てくれた方々へはありがとうと感謝をば。

624:名無しさん@ピンキー
08/06/09 13:41:43 urZUj6dp
>>611
あ、>>593です。
オレが何気なく漏らした一言をネタにしてくれるお方がいようとは。美味しくいただきました。

こちとらエロパロに挑戦した経験がないのでえらい難産してます。酔いどれパラ子は途中まで書きましたが投げ出しました。 また構想からやり直しなんだぜ…。

625:610
08/06/09 15:33:46 j2LkZnAo
>>617
もうひとつ混ぜれば微エロにできることに気づいたので書いてみるであります
読者が一人でもいるなら書くぜ!

>>623=611
あっしめはよく「あんたはもっと軽く読めるものを書けるようになれ」と言われており。
軽く笑えてさっくり読めるのって難しいですな……611氏の作品はGJと思うでありますよ
でも次は300人のマッチョパラディン書きますがね!

>>624=593
実はあっしも最初の動機は>>593氏の一言だったり。
勝手に持っていってしまって申し訳なし。


>>つまらぬ長文を読んでくださった方々
たいへんに多謝です。
完結編の最後の問答に不満があるんで、またあとで少し手をいれるやもです。
省略しすぎるとイミフになるし、やりすぎると「解説しよう!」臭が……

626:名無しさん@ピンキー
08/06/09 15:39:45 j2LkZnAo
age鬱死


すみませんすみませんすみません
1年くらいROMってた(比喩ではなく)んでいろいろ忘れてますた……

627:Do me 0/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:42:16 e9mA6b+j
投下いきまーす。
師匠&メディ子ネタ。 ああ、またメディ子。
今回の二人は例の初回限定特典のサントラのおまけ漫画設定準拠、っていうことで
自分たちが「世界樹の迷宮」のキャラクターだということを知ってて
メタ的な発言とか連発するので、そういうのNGな人は回避して下さい。

ダク男とソド男との複数プレイ、百合あり。

628:Do me 1/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:42:44 e9mA6b+j
パラ子は激怒した。

必ず、かのツンデレぶった性悪銃士を除かなければならぬと決意した。
パラ子には己の属性がわからぬ。
「ししょー」
パラ子は、街の聖騎士である。盾を構え、牙を防いで暮して来た。
けれども人気に対しては、人一倍に敏感であった。
「ししょー!」
ことし未明パラ子はエトリアを出発し、野を越え山越え、
百里はなれた此のハイ=ラガードの街にやって来た。
パラ子には―


「ししょーってば!」
「うわ! 耳元でいきなり怒鳴るな!」
私は、耳元で突然発せられた大声で我に返った。
目の前には、くりくりとした大きな二つの眼で私を見つめるメディ子の顔があった。
その表情からは、はっきりと呆れの色が見てとれる。
「いきなりじゃないですよ、さっきから何回も呼んでるのにぃ」
「嘘をつくな、全然聴こえなかったぞ」
「嘘じゃありません! 聴こえなかったんじゃなくて、気づかなかったんでしょ?
 一人で勝手にニタニタしてみたり、突然怖い顔になったり……
 またあれですか、ガン子さんを亡き者にしようという妄想ですか?」
「う……ち、違う!」
正解だった。
こうやって、毎日毎日宿での待機を命じられていると、
ついつい暇にまかせて、しょうもないことを考えてしまう。
そんな私を、誰が責められるというのか。
「そのリアクション……図星なんですね。 ほんとにもう、師匠ったら……」
メディ子は、大袈裟に溜め息をついてみせた。
愛らしい容姿のメディ子は、そんな仕草までいちいち絵になっていて
可愛いものだから、余計に小憎たらしい。
この子との付き合いは、それなりに長い。
"Ⅱ"以前の、"世界樹の迷宮"のときからの関係だ。
ただし、いわゆる看護師であるところのメディ子が、聖騎士の私を師匠と呼ぶのが何故かはわからない。
たぶん、メディ子もノリでそう言っているだけで、自分でも正確にはよくわかってないだろう。
だが、メディ子が私によく懐いているのは事実だし、
ことあるごとに「師匠、師匠」と自分のことを慕ってくるメディ子のことを、
可愛いやつだと私も思っている。
思ってはいるが―現在の二人の境遇はあまりにも離れていた。
私は、悲しいことに今では二軍扱い。で、今日も街でお留守番。
一方メディ子は、今作でもちゃっかり一軍入りし、
迷宮の探索に余念がない毎日を送っているはずだ。
「あれ? お前、なんでここにいるんだ?
 今日も探索にでかけてるはずじゃなかったのか?」
「今日はお休みですよ、たまにはオフの日もないと疲れちゃいます」
「……たまには、か。いいなお前は。
 私なんてこのところ、毎日こうして待機、待機だ」
自分でも嫌気がさすぐらいに湿った溜め息が出る。
最後に迷宮に入ったのはいつだったか。
そんなことすら思い出すことが出来ないのだ。
言うまいと思っていても、ついこうして愚痴がこぼれてしまうのは、
相手が気心の知れたメディ子だからというのも大きな理由の一つだろう。
だが、そんな私にメディ子もまた手厳しく、遠慮のない言葉を浴びせてくる。
「駄目ですよ師匠、こんなところで腐ってるばっかじゃ。
 陰気なイメージまでつくと、ますます人気がなくなっちゃいますよ」
「ま、ますますとはなんだ!
 私に人気がないみたいな言い方をするんじゃないッ!」

629:Do me 2/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:43:05 e9mA6b+j
「人気がないのは事実じゃないですか!
 水着を着て人気取りに走っても、見事に空回り……
 このままじゃ師匠の人生、一生このまんまですよ!」
この貧乳娘め。
いくら温厚な私といえども、この暴言は聞き捨てならない。
「ごちゃごちゃうるせー!」
私は腰に挿していた剣を素早く抜きさると、そのままメディ子の顔面目掛けて切り払った。
「ぎゃあああああーっ! ……なんちゃって」
「あ、あれ?」
しかし、なんということだろう。
それはいともあっさりと、メディ子に避けられてしまった。
もちろん、本当に怪我をさせるつもりなんてなかったが、
それにしても鼻先を掠めるくらいの勢いで放った一閃だったのに。
「……ししょー、よく考えてみてくださいよ?
 わたし今、レベル64なんですよ」
「ろ、ろくじゅうよん? お前、いつの間にそんなに……!」
あろうことか、声が裏返ってしまった。
「迷宮を毎日のように彷徨ってたら嫌でもそうなっちゃうってものですよ。
 じゃあ、師匠の今のレベルは?」
「13……」
「レベル13の人の攻撃がレベル64の人にまともに当たると思いますか?」
「思いません」
「ですよね」
「はい」
なんということだ。
いつのまにか、ここまで歴然たる差が開いていたなんて。
いかん。気がつけば口調まで丁寧語になってしまっている。
これでは、仮にも師匠である面目が丸潰れじゃないか。
「だ、だがなメディ子!
 私だって、多少レベルは低いかもしれないが、
 これでもいざというときは周りから頼られてるんだぞ!」
「いざというときって……
 まさか……採取部隊が『ああっと!!』したときの全力逃走じゃないですよね?」
「……………」
「……………………」
気まずい沈黙が流れる。
「……なんだかごめんなさい」
「いや、こちらこそごめんなさい」
互いに謝りあう羽目になってしまった。なんだこれ。
「それにしても……どうやったらもっと使ってもらえるようになるんだろう、私は」
再度溜め息が出る。情けないが仕方ない。
「そこですよ、師匠!」
「どこだ?」
「常春の国の王様みたいなリアクションはやめてください!
 師匠は、"世界樹の迷宮"とは、どんなゲームだと認識していますか?」
一瞬のうちに色んなイメージが頭をよぎり、端的にどう答えればいいものか悩んだが、
私の出した回答はこうだった。
「一瞬の油断が死に繋がり、問答無用でタイトル画面に戻される、
 マゾプレイヤーが泣いて喜ぶ昔ながらの硬派で高難易度なダンジョンRPG……だな」
「そう、それも一側面です。ですが、このゲームにはもう一つの大きな側面があります。
 わかりますよね?」
他に世界樹から連想されるもの―それは、硬派なゲーム性とは対極に位置するもの。
「……キャラ萌え?」
「正解!
 そしてこのゲームのキャラクターには大きな特徴があります。
 『無個性ゆえの個性』、ずばりこれです!」
「『無個性ゆえの個性』……? どういう意味だ」

630:Do me 3/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:43:31 e9mA6b+j
「それはですね、つまりこういうことです」
メディ子は得意げに話を進める。
一刺し指をピンと立てて、したり顔で講釈をたれるその姿がなんか無性に腹立つ。
一発殴りたい。
「師匠もわたしも、他のみんなだって、公式には一枚絵でしか存在してないわけです。
 ゲーム中でも一切喋ったりしない、すなわち内面的にはまったくの無個性です」
「ああ、それはそうなるな」
私は素直に頷いた。
「そ・こ・で ですよ。
 公式設定が存在しない、ということはどういうことか?
 すなわち、プレイヤーが任意の人物像を100%自分の好きなように当てはめられるということです!
 これすなわち、100人のプレイヤーがいれば100通りのキャラクターが生まれる、つまりは究極の個性です!」
「なるほど、それが『無個性ゆえの個性』……
 プレイヤーの数だけ私たちは存在するということか」
頷ける話だった。確かにそれは一理ある。
「したがって、"世界樹の迷宮"では、キャラクターの内面が1から10までプレイヤーの想像に委ねられるという点が
 キャラクターが細かく設定付けなされているタイプのRPGと大きく異なっているわけですよ。
 ……そこでわたしを見てください」
メディ子はその場でくるっと一回転した。ふわりと白衣の裾が舞い上がる。
「ほら、わたしって清く正しく美しく、という言葉がぴったりくるような清純派じゃないですか?」
「自分で言うな」
私のツッコミを黙殺して、メディ子はさらに言葉を続ける。
「だからわたしのことを、容姿通りの清純なメディックの少女という設定でゲームを進めてるプレイヤーだっていっぱいいるはずです。
 ところが! 見方次第ではこの清純一直線な容姿が逆のベクトルで生きてくることもあるわけですよ」
「どういうことだ?」
「ふふふ。『清純なようでベッドの中では俺だけに淫乱』とか『ああ見えて実は、血に興奮するサディスト』とか、
 『いや、逆に虐げられるのが大好きなマゾ娘に違いない』なんて妄想が、様々なプレイヤーの中で無限に膨らんでいくのです!」
「ほ、ほんとか? 嘘をつけ」
「嘘なものですか、この私わたしが言うのです」
癪に障るのも事実だが、人気キャラの筆頭ともいえるメディ子に
力強く断ぜられると、つい納得してしまいそうになる。
それにしてもこいつ、こんな話をしておきながら清純派だなんてどの口が言うのだ。聞いて呆れる。
「わかりやすい特徴があるということは、それを起点として、
 正の方向も負の方向にも想像の幅に余地を持たせやすくするということなのです。
 ……ところがっ!」
そこでメディ子は、私をビシッと指差して言い放った。
「師匠は、はっきり言ってキャラが弱いんですっ!」
「な、なんだってー ……って、おい!
 お前、師匠に向かってなんて言い草だ!」
「師匠、自分でガン子さんのことを以前こう言ってましたよね?
 『ツンデレ気取りの性悪女』って。
 つまり逆にいうと、ガン子さんの容姿には、そういう側面を即想像させる魅力があるということなんです。
 ところが師匠にはそれがない……確かに可愛いですけど、一見しただけではただそれだけなんです!
 巨乳なわけでもロリロリなわけでも露出が多いわけでもツンデレに見えるわけでも
 腹黒に見えるわけでもお嬢様に見えるわけでもない、これは大きなハンディです!」
「ぐっ」
他の仲間達の姿を思い浮かべてみる。
そう言われてみると、人気のある面々は確かに―。
なんということだ。私がまさか、そんな―!
「そんな……私になにか強みはないのか、メディ子!」
「うーん……」
メディ子は、考え込んだ挙句に言った。
「おでこ?」

631:Do me  4/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:44:13 e9mA6b+j
「わ、私の存在意義は額だけかッ!」
「ちなみにそれも、ソド子さんと……更に今作では、ドク子さんとも被ってます」
なんという無情な追撃。鬼かこいつは。
「じゃあ一体私は、どうすればいいというんだ」
「問題はそこなんですよね。水着でのアピールも無駄でしたし。うーん。」
メディ子は、不躾な視線で私をじろじろと見回した。
「失礼ですけど師匠って……男性経験ないですよね?」
「な、なに言い出すんだいきなり! バカかお前は!」
しどろもどろになって答えてしまう。
自分の頬が赤くなっていくのがわかる。
「……相変わらずのわかりやすい反応ありがとうございます。
 よし、ヴァージン喪失の場面を武器に、ここで性的にアピールしましょう!
 師匠がこの先生きのこる道はそれしかありません!
 今の師匠には……愛もあります! 悲しみもあります! でも……陵辱がないでしょうっ!」
「待て! おかしいだろうその理屈は!
 なんでそうなるんだ!」
「それが一番の手段なんです! 男なんて単純なんですから、
 師匠のそんな姿を目にしたら一発でメロメロになりますよ!」
「そんなにうまくいく保障なんてどこにもないじゃないか! そんな博打が打てるか!」
「ここが最後の勝負時なんです!
 師匠はこのまま、いちかばちかの賭けもせずにジリ貧人生でもいいんですか!」
辛い。それを言われると辛い。
もう宿で待機し続けるだけの毎日は嫌だ。私だってまた一軍で脚光を浴びたい。
でも― だけど― しかし―
「さあ、決断を!」
ずい、と近づいてくるメディ子。
その表情は真剣そのものだ。
言ってることは滅茶苦茶に思えるが、こいつはこいつなりに、私のことを思ってくれているようだ。
もし本当に上手くいくのなら、もう一度栄光に満ちた日々が私のもとへ巡ってくるのだろうか。
そして、私は覚悟を決めた。
黙っていても、状況は好転しないだろう。このままくすぶり続けているぐらいなら―
「……わかった。やってみる」
「その意気です! 師匠!
 わたしは心から応援してますからねっ!」
目を輝かせたメディ子は私の手をぎゅっと握ってぶんぶんと振った。
「こら! レベル64の腕力で力任せに手を振るな!
 痛い! 痛い! ちぎれる!」
ああ。私はなんだか、とんでもないことを了承してしまったのかもしれない。
早くも後悔の念が襲ってきた。


「……というわけで、師匠のことよろしくお願いしますね」
「待て! なんだこの状況は!」
「はい? なにか気になる点でも?」
メディ子の行動は素早かった。
私の気が変わらないうちに、ということなのか、
あのあとすぐに宿を飛び出すなり、その一時間後には男を連れて戻ってきたのだ。―二人。
「なにかって…… は、初体験をするのに二人も必要ないだろ?」
「んー、わたしも最初はソド男さんにだけ声かけるつもりだったんですけど
 ここにくる途中でダク男さんにバッタリ会っちゃって、
 事情説明したら『じゃあ俺も混ぜて』って言われて、押し切られたんですよ。
 まあ、初めてがそういうのもレアで、記念になるかなあって思っちゃったんです」
「思っちゃったんです、じゃない! このバカ娘!
 初めてで二人相手になんて出来るか!」
覚悟を決めていたとはいえ、こんな状況なんて想定してるはずもない。
私はメディ子に対して精一杯の抗議を行った。

632:Do me  5/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:44:36 e9mA6b+j
「そう怒るなよ、師匠ちゃん。いいじゃん別に?
 メディ子ちゃんだって悪気があったんじゃねえんだし」
青髪のダク男がニヤニヤしながら言う。はっきり言って私の嫌いなタイプだ。
「なにが師匠ちゃんだ! お前に気安く呼ばれる筋合いはない!
 大体お前が無理についてきたのが悪いんだろ?」
「別に無理についてきたつもりはないんだけどな。
 ちょっと頼んだらすぐOKが出たから来ただけさ、なあメディ子ちゃん?」
「うーん……そうですね、そんなに強く断りはしなかったかなあ」
ほんの少し困ったような顔を浮かべるメディ子だったが、
そんなに悪びれている様子でもない。
結局悪いのはこいつか。
「メディ子! お前はというやつは……!」
「まあまあ、落ち着いてパラ子ちゃん」
それまで黙って私達のやりとりを聞いていた赤髪のソド男が口を挟んだ。
「ようするに、一人で僕達二人の相手をするのが嫌なだけだろ?
 だったらさ」
「あ……」
ソド男は背後からメディ子に近づき、いきなりその両胸を揉みしだいた。
不意をつかれたメディ子が小さく声をあげる。
「メディ子ちゃんにも参加してもらおうよ。そうすれば問題ないじゃん」
「お、いいねそれ。4Pだ、4P」
ソド男の発言に迎合して、ダク男も耳障りなはしゃぎ声をあげる。
「どう? メディ子ちゃん?」
なおも衣服ごしに、胸の先端にあたる部分を弄くりながら、ソド男はメディ子の耳元で囁いた。
「ん……いいですよ……」
「メディ子! 本気で言ってるのか!?」
「はい。師匠の側で見ていたいというのもありますし……
 あはぁ……こういうのも……んっ……キライじゃないですから」
胸を弄ばれ、息を荒くしながらも答えるメディ子。
「おお、そうこなくっちゃ!
 んじゃオレは、先に師匠ちゃんの方相手にさせてもらうかな」
「あ、待って……」
「ああ?」
私の方に近づいてこようとしたダク男の服の裾をメディ子が掴んだ。
「最初は……っ……二人ともわたしがお相手します。
 師匠、きっとまだ緊張で固くなってるから……」
「まあ、いいけどよ。
 そんなこと言ってお前、自分が好きモノなだけなんじゃねえのか?」
「……ふふっ、それも少し……あるかなあ」
そう言って淫靡な微笑みを浮かべるメディ子の顔は、既に少しずつ上気し始めていた。
「ししょー、そこで見てて下さいね。
 お手本を見せてあげますから」
「メディ子……あんた、ほんっとにどこが清純派……」
「あは、言ったじゃないですか……
 これも無数に存在するわたしの一人に過ぎないんです」
「なにゴチャゴチャ言ってんだ?
 まあいいや、まずはしゃぶってもらおうかな。
 ……ソド男、いつまでも胸ばっかいじってないで離してやれよ」
ソド男は肩をすくめると、メディ子の腋の下を通して胸に伸ばしていた手を離す。
解放されたメディ子は、ダク男の足元に跪いた。

633:Do me  6/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:45:02 e9mA6b+j
「それじゃ、始めますね」
さっさとやれよという代わりに無言で顎をしゃくりあげるダク男の様子を確かめると、
メディ子はズボンに顔を埋め、鼻で息を大きく吸い込んだ。
「ふうっ………んんっ…はぁ……」
そのまま顔中を股間に擦り付ける。
「あはぁ……だんだん、おっきく、なってきました……」
ダク男の股間は、ズボンの上からでもはっきりそうわかるほど膨れ上がっていた。
「ほんとに夢中だな、お前。そんなにチンポに顔なすりつけるのが好きなのか?」
「はい。ズボンの上からでも、やらしいにおいがします……ああ、おちんちんのいいにおい……いとおしいです」
メディ子はダク男の股間を、円を描くような動きでズボン越しに舐めまわした。
いつの間にか左手では、ソド男の股間を撫でさすっている。
そちらの方も膨れ上がっているのが、遠目にも見てとれた。
部屋には、ドクンドクンという音だけが響き渡っている。
―ドクンドクンだと?
違う。これは、私にだけ聞こえてる音―私の心臓の鼓動の音か。
これまでに味わったことのない不思議な感覚だった。
親しい少女が男の股間に顔を埋めている様子を目にして、私は興奮しているというのか。
「んっ、れろ……こんなに大きくしちゃって、凄く窮屈そうです……出してあげますね」
メディ子は器用にも、空いた右手でダク男のベルトに手をかけた。
カチャカチャとという音が響き、それが外される。
続いて、ジッパーに手をかけ、引きおろす。
「あっ……」
その奥から飛び出してきたものを目の当たりにして
小さく声をあげてしまいそうになり、私は慌てて口を押さえた。
勃起したペニスを目にするのは、生まれて初めてのことだったが、
それは想像していたのとはまったく違う形状だった。
ペンのように、きっちりとした直線で構成された先細りの棒を漠然と想像していたのに、
実際のそれは、上向きに反り返っていて例えるならそう―まるでキュウリのようだった。
それでいて、先端だけはキノコのように奇妙な膨れ上がりを見せている。
人間の肉体の一部に、あんな不思議な形をしたものがあるなんて。
そもそも―そもそも、なぜあれが普通にズボンの中に納まっていたのだ?
「んはぁ……あぁん、凄いにおい……頭くらくらしちゃいます」
メディ子は、鼻をくんくんとひくつかせて、その香りをいっぱいに吸い込んでいる。
「ああ、最近忙しくて全然洗ってないからな。
 それに、女とヤる暇もなかったからかなり溜まってるぜ。嬉しいか?」
「嬉しいですぅ……くさいおちんちんから濃いせーえき、いっぱい出してほしいです…んぅぅ」
「ったく、どうしようもねえな、てめえはよ。
 ほら、ソド男の方も脱がしてやれよ、放置してると可哀想じゃねえか」
「あ、ごめんなさい……ぃ」
メディ子はダク男のペニスから顔を離すと、
先ほど同様にいそいそとベルトを外し、ジッパーをおろす。
「ぁぁ……おちんちん二本目、出ちゃいました」
待たせてごめんね、というかのようにそれにいとおしげに頬擦りをする。
ソド男のペニスは根元から先まで真っ直ぐ伸びた円柱状の剛棒であり、まだ私が想像していたものに近かった。
先端が笠状に膨らんでいるがついているのは変わらないが。
ダク男に比べるとやや短い。その代わり、太さはダク男に比べて勝っている。
どうやら、女性のバスト同様に、個体差がかなりあるらしいという見当がついた。
だが、どちらにしても気色悪いという点ではまるで違いがない。
なのに―この醜悪な物体から目を離すことが出来ない。
露出された二本のペニスに向かって、交互にちらちらと目を向けてしまう。
バクバクと胸を打つ鼓動が、ますます早くなる。
ひょっとして私のこの鼓動は、本当にこの場にいる全員の耳まで届いているのではないか、
そんな馬鹿げた考えまで脳裏によぎる。

634:Do me  7/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:45:24 e9mA6b+j
「……ッ!」
ふいにダク男と目が合った。
一瞬だけ視線の交わったダク男は口を歪めて―嗤っていた。
私の心の奥底まで見通すかのように。
慌てて視線を逸らし、気づかぬフリをする。
「ほら、いつまでも頬擦りばっかりしてないで、そろそろ咥えてくれる?」
頬をぬるぬるしたもので光らせたメディ子は、ソド男の頼みにこくりと頷くと、
先端の部分をぱくりと咥え込んだ。
「じゅぷっ……くちゅ………じゅく、ちゅぷ」
そうしておきながら、幹の部分に手を沿え、前後に滑らせる。
「ああ、気持ちいいよ。メディ子ちゃん、またフェラ上手くなったんじゃない?
 こりゃ、暇を見ては相当な数咥えこんでるね。迷宮の中でもさんざんやってるんでしょ?」
メディ子は否定も肯定もしなかった。
ただ夢中で、目の前のペニスへの奉仕を続けている。
「ちゅぷ……れろ……んんぅ……おいひいれふ」
「そうか、じゃあ、チンポ大好きなメディ子ちゃんに、こっちの方も味わってもらわなきゃな」
今度はダク男のペニスが、メディ子の眼前に突き出される。
「んぅぅ、こっちにもおちんちん……」
メディ子は嬉しそうに、そちらの方へと舌を伸ばした。
軽くキスをしたあと、円を描くような動きで先端を舐め回す。
「おら、そうやって一本に集中せずに、交互にやれよ」
「ふぁい、ごめんなさい」
細く長いペニスと太く短いペニス。
命じられた通り、メディ子はそれらに交互に舌を這わせた。
舌先で触れられないときは手で愛撫し、扱きあげるのも忘れない。
「ちゅる……んっ、美味しいよぉ……おちんちん、すごくおいしいですよぉ…ぁぁん…」
「どっちの方が美味しい?」
二本のペニスへの奉仕に余念のないメディ子に、ソド男が尋ねる。
「うー……どっちもれふ……くらべられません」
「どっちも、ってのはずるいんじゃないの?」
「らってぇ……どっちもおいしいんですもん」
「そうか、じゃあ同時に味わってみるか?」
ダク男の口角がひきつり、底意地の悪さがそのまま表れたような顔つきになっている。
「ふぁい?」
「口を思いっきりあけな。二人でつっこんでやるよ」
「はい………んあっ」
メディ子が、言われたとおり大きく口をあける。
ダク男とソド男は顔を見合わせてにやりと笑うと、
その口中にペニスを押し込んだ。
「んんん……んんぅぅ」
さすがに苦しそうに呻くメディ子。
「どうだ、二本同時に咥えられて嬉しいだろ? ほら、もっと舌を使えよ」
「はぁ…はぁ………ふひのなかへ、おふぃんいひんいっあいにあっひゃってあう」
言葉にならない呻き声を漏らしながら賢明に舌を動かす。
「ぎゃははは! なに言ってんのか全然わかんねえ」
馬鹿笑いしながらダク男は、さらにペニスを奥までおしこもうとしているようだ。
端から見てるだけで反吐がでそうになる。
だがメディ子は、苦しそうにしているが決してそれを嫌がってはいない。
目が蕩けそうにトロンとしている。
なぜああにも。私には―わからない。
ひとしきりメディ子の口中をいたぶると、ようやくダク男とソド男はペニスを引き抜いた。
「けほっ、けほっ……はぁ……はぁ」
ようやく自由になったメディ子が咳き込む。
「大丈夫? ちょっとひどかったかな……って、おっと……その心配はなかったか」
メディ子は、咳き込みながらもソド男のペニスに手を伸ばしていた。
そして、咳がおさまるのすら待ちきれなかったという様子でそれに再びむしゃぶりついていく。

635:Do me  8/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:45:46 e9mA6b+j
「やば……そろそろ出ちゃいそうだ」
「もうか? 早いな、お前」
「うるさいな、僕だって溜まってたんだよ
 ……ほら、メディ子ちゃん、口の中で出してあげるからね」
口いっぱいにペニスを頬張ったまま、上目遣いにソド男を見つめ、メディ子が頷いた。
じゅっぽじゅっぽという卑猥な音をたて、さらにペニスを吸い上げる。
「イくよ……あ、出る! うぅぅ!」
メディ子は目を閉じて、自分の口の中に精液が注ぎ込まれていくのを
うっとりと堪能しているかのようだった。
「……ふぅ、良かったよ」
ソド男のペニスが引き抜かれたメディ子の喉から、ごくりという音がした。
口の中に溜まっていたものを残らず嚥下したらしい。
さっきまであんなに固くなっていたソド男のペニスは、今はだらりと力なく垂れ下がっている。
「すごく美味しかったです……ありがとうございました」
「はははっ、よかったな、大好きな精液を飲ませてもらえて。
 で、オレはまだイってねえんだけどさ」
「あ、すぐに……続きをしますね」
「いや、待て」
ペニスを再び咥え込もうとしたメディ子をダク男が制する。
「はい?」
「……お前、マジで趣旨忘れてないか?
 今日の主役は誰だ?」
「あ……」
マジかよ、という顔でなされたのダク男の問いに
しまった、という顔でメディ子が答える。
「ししょーです」
「だろ? じゃあ、そろそろ師匠ちゃんにも参加してもらわないとな。
 さっきから、ずっと物欲しそうな顔でこっちを見てるんだぜ」
「バカなことを言うな! だ、誰がそんな!」
「あ? そんなことをどの口が言うんだ?」
ダク男はゆっくりと私の方へ向き直り、言葉を続けた。
「気づいてないと思ってたのか?
 お友達……いや、弟子か? どうでもいいけどな。
 弟子がオレとソド男のチンポに夢中で奉仕してるのを見て、自分でもわけわかんねえぐらいに興奮してたろ?」
「………誰が」
やっとのことで口にした否定の言葉は、自分でも滑稽なほどに弱々しかった。
屈辱だった。
こんな男に見透かされていたなんて。
「ししょー……大丈夫ですか?」
メディ子が不安そうな視線を送ってくる。
「大丈夫だ、メディ子。
 色々納得のいかないことはあるが、今更やめるなんて言ったりはしない。
 来い、ダク男、相手をしてやるよ」
「おーおー、強がっちゃって。
 まあ、それならお言葉に甘えるとするさ」
ダク男はこちらに向かって近づいてきたが、
途中でふと振り返ると、メディ子に声をかけた。
「おら、メディ子ちゃん。お前も来いよ。
 師匠の姿、しっかりと見てやんな。
 異存はねえよな、師匠ちゃん?」
「……好きにしろ」
ソド男は遠巻きにこちらを眺めている。
そして、ダク男とメディ子が私の間近へとやってきた。

636:Do me  9/14  うるる ◆mUGNZ0/0kY
08/06/09 23:46:08 e9mA6b+j
「んじゃ、今度は師匠ちゃんに口でやってもらおうか」
反り返ったペニスが、私の前に突き出される。
間近で見るそれは、禍々しいだけではなく、
とてつもなく巨大なものに見えた。
こんなものが体内に侵入してくるなんて、俄かには信じられない。
「そんなにじっくり見るほど気に入ったのか?
 でも、見てるだけじゃ一生終わんねえぞ」
「…………」
私は、仕方なくペニスへと手を伸ばした。
幹に指を絡め、握りこむ。
熱い。
そして、脈打っている。
これが、男性の―。
鼻を近づけ、そっと匂いをかいてみる。
メディ子の言っていたとおり、頭のくらくらするような強烈な匂いだった。
むせ返るような男くさいにおいと、メディ子の唾液の匂いが混然一体となっている。
だが、100%不快かというとそうではない。
―そんな自分が、今は不快だった。
先端から、透明でぬるぬるした液が滲み出ていた。
そこに舌を触れさせてみる。
しょっぱい
見よう見まねで、さっきメディ子がやっていたように
先端の部分を口に咥え、幹の部分を扱いてみる。
たちまち口の中いっぱいにペニスの香りが充満する。
「ちゅぱ……んちゅ」
昨日までは―いや、つい数時間前まではこうなるなんてこと考えてもいなかった。
まさか、男のペニスを口に含むようなことになるなんて。
「んっ………くっちゅ、ちゅう……」
「……ああ、やめやめ。ストップ」
突然、ダク男から待ったがかかった。
こいつ、一体なんのつもりだ。
「やっぱだめだな、処女は。
 お前ヘタくそすぎるぜ」
「なんだと、バカにする気か!」
ついカッとなり、私はダク男に食って掛かった。
これはダク男の策略なのだという想いは、この時の私の頭の中には一切ない。
「んなこといってもなあ、じっさいヘタだからしょうがねえだろ?
 これじゃいつまで経ってもイけねえぜ」
「……じゃあもっと、試してみろ!」
私はダク男を睨みつけると、再度ペニスに顔を近づけた。
馬鹿にされたままで黙っていられない、その一念だけで懸命に舌を這わせる。
先端に、根元に、何度も口づけをし、舐めまわす。
「はぁっ………ふぅ……れろ、れろ」
幹を上唇と下唇の間に挟みこみ、そこで扱きあげる。
「どうだ……これでも、か?」
「けっ、やれば出来んじゃねえか」
ダク男が息を荒げ始めた。
不覚にも、どうだという愉悦がこみ上げてくる。
私は更にペニスへと強い刺激を与えた。
喉奥にあたるまでペニスを深く吸い込み
先端まで一気に唇を滑らせる、ということをことを繰り返した。
このまま一生ペニスの匂いが口中にこびりつくのではないか、そんな錯覚に陥いる。
「おぉし、そのデコにザーメンをぶっかけてやる、おら、顔あげな!」
「!?」


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