【DS】世界樹の迷宮でエロパロ B6Fat EROPARO
【DS】世界樹の迷宮でエロパロ B6F - 暇つぶし2ch354:名無しさん@ピンキー
08/04/17 19:38:11 PymFXovv
エロじゃないけど時事ネタ的なものを一つ。筆者の実体験を世界樹的に大幅脚色してラノベっぽく。
あのころ俺は若かった。


『ハイ・ラガードの春』
ビッグルーキー編

ギルド・ファンタジカは数多くの問題を抱えている。その一つが、新人に対する厳しさだ。まあこの場合、問題というよりは体質だが。

「これより、本日付けでファンタジカに所属することとなった新人さんの歓迎会を開催いたします。
司会は私、メディックのクレアが務めさせていただきます」
『どんどんぱふぱふー!』
 高まる緊張をなんとか抑えようと、ブシドーの少女は密かに『人』の字を書いて飲み込んだ。が、あまり効果は無かった。
(最初。そう、最初が肝心なんだ。ここで密かに有能ぶりを見せておけば、必ずや任務遂行の際、お声をかけて頂ける)
「では一人目の方、どうぞ!」
「ハ、ハイッ!」
 この返事はいらなかったかな、などと軽く後悔したかったが、その時間も無い。
舞台袖から出てきた少女の見たものは、期待にキラキラと輝く無数の瞳だった。
(う――)
思わず、息を飲む。
「どうぞこちらへ」
 進行役の衛生士に促され、少女は舞台の中央へと歩みを進める。途中、危うく足がもつれそうになった。
(うう――)
 上下の歯がカチカチと音を鳴らしている。観客の一人が発した「ピュゥ♪」などという口笛にも、いちいち心臓が跳ねてしまう。
「まずは自己紹介からお願いします」
 時は来た。
「……ゴホン」
 軽くせき払い。
「わ、」
意を決し、踏み出す!
「私の名は――」
『エエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!』
「ひっ!?」
瞬間、壮絶なブーイングが巻き起こった。
(えっ? えっ?)
頭が真っ白になる。自分はまだ、名乗ってすらいないというのに。
(私、なんかやっちゃった?)
怒り心頭の理由は、程なく明らかとなった。
「私! 私って!」
「武士道なのに『私』って!」
「それって……メチャクチャ普通じゃん!」
(え、え~~~~~~……)
 明らかとなったが、理解はできなかった。
「他にいくらでもあんだろうが! 『拙者』とか『某』とかさあ! なんなら『我』でもいいよ!」
「あんた異国の剣士なんだろ? 異文化コミュニケーションなんだろ?」
「は……?」
 意味不明な罵声に困惑する。自分は今、さぞ間抜けな顔をしていることだろう。
「見ろよ、あの間抜け面を。知性の欠片もねえ」
 実際に言われてしまった。泣きそうになる。
「だめね。見込みないわこの子」
「……す、すみません……」
「おいおいそこは『面目無いでござる』だろ? よく知らんけど」
「あーあ。なーんか興冷めだわ」
(なに、この偏見……都会(?)って怖い……)
 涙目でガタガタ震えていると、少女にとって更に絶望的な一言が浴びせられた。



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