08/04/18 22:41:22 mS1KW4wW
<守宮さん>・3
「や、守宮……」
僕は、自分の上にのしかかかってくる美しいものに抗おうとして、もがいた。
だけど、僕の身体は言うことを聞かない。
それは、風邪で体力を消耗していたから?
強い精力剤である守宮の尻尾を食したから?
─きっと、ちがう。
僕は、良く見知った女の子が、
僕が、全然知らない牝であることに気が付き、
それに魅入られていたから。
守宮。
大人しくて控えめなクラスメイトは、
今、僕の上で、淫らに大胆に振舞っていた。
僕の上に跨って、膝を深く畳に沈める。
お尻と太ももの裏側で僕に密着して、体重をかける。
たったそれだけで、僕の胴体は床に縫いとめられた。
反射的に、両腕で床を押して状態を起こそうとしたけど、
びくともしない。
多分、僕よりも十キロ以上も軽い女の子は、
物音ひとつ立てずに、圧倒的な力で僕の自由を奪っていた。
「―」
守宮は、無言のまま僕を見詰めた。
その白灰色の瞳は─今や、その色ではなかった。
それは、黄金色に輝いていた。
「や、守宮……」
その色と、輝き方を見て、僕は、
僕の上にいる美しいものが、自分と同じ種族ではないことを「理解」した。
そして、それが欲情しきっているということにも。
守宮は、僕を見据えたまま、静かに自分の衣服を脱ぎ始めた。