キモ姉&キモウト小説を書こう!Part10at EROPARO
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part10 - 暇つぶし2ch750:名無しさん@ピンキー
08/04/08 20:29:10 uNGP10TI
>>741
GJです!最後まで楽しませてもらいました。お疲れ様です!
これからもネタたっぷりのカオスまみれなSSを期待してます!

あと、スレ一周年おめでとうございます!キモ姉万歳!!

751:名無しさん@ピンキー
08/04/09 03:59:30 YUyjsE6x
>>750
お前の後ろでお前の妹が凄い形相をしてるぞ

752:名無しさん@ピンキー
08/04/09 10:51:43 YV/9f8pQ
>>751
え?マジで!?俺アイツになんかした?

753:750の姉
08/04/09 12:19:30 lUFHMdIN
いいの、いいの。
おこちゃまな妹なんかほっといて、>>750くんとにゃんにゃんにゃんよ。

754:750の妹
08/04/09 14:27:36 d94CRJjF
おにいちゃんはおばさんなんかにきょみないの。
きょうみをもっているのは、わたしみたいなぴちぴちなの。

755:750の兄
08/04/09 15:08:03 +kAEz2HW
や ら な い か ?

756:750の父
08/04/09 16:31:28 tBrkoCoY
はあはあ、可愛いな、息子よ

757:名無しさん@ピンキー
08/04/09 17:06:28 vxI2/wMm
一瞬近親相姦スレに迷い込んだと思ったじゃないか自重しるwwww

758:名無しさん@ピンキー
08/04/09 17:13:29 J2YhgJkt
キモ一家……駄目だ、わが妄想力の限界を超えるお題だOTZ

759:750の母
08/04/09 17:49:48 +6uw02O7
ママ以外の女はゆるしませんよ!

760:名無しさん@ピンキー
08/04/09 19:55:03 aZm9+G53
>>758
キモ一家ならこういうのがありますよ
URLリンク(www42.atwiki.jp)

761:名無しさん@ピンキー
08/04/09 23:13:04 DTDWll+f
>>752-756>>759
一度、家族会議を開く事をお勧めします。

という事で、こんなお話はいかかでしょうか。

762:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:13:54 DTDWll+f
「おかえりなさーい!」
ぼくが、いつものよう学校の帰りに神社の境内を通ると、社務所の方から声がする。
ぼくは、ここの神社の息子ではない。神社はただの通り道に過ぎない。
しかし、あの聞き覚えのある声は確かに「おかえりなさーい」と声がする。

「いちいち、うるさいなー」
ぼくが呆れながら、声のするほうにくるりと体を向けると、
社務所の影から、ぴょこんと巫女の格好をしている若い女性の顔が覗いていた。
「まーくん?おかえり」
「ってか、ここ家じゃないし。姉ちゃん、仕事しなくていいの?」
「いいのいいの。わたしの仕事なんかね…」

覗いていたのは、ぼくの姉。ここの神社で働いている…と言うより『ここの神社にいる事が仕事』なのだ。
パタパタと近づいてきた姉は、ぼくの顔を覗き込みながらニコニコと笑う。
「まーくんの元気な所見ないと、あたしね、もーやる気出ないんだ」
「いつでも家で会えるじゃん」
「ちがうの!お仕事中の時でも、まーくんのことずっと考えてて、今日はどうしようかな、
一緒におみくじでも引こうかなっとか、お賽銭ちょろまかして二人で買い物に行こうかなっとか
って…もー、まーくんったら、あたしの事困らせるんだから!」

姉の笑い声だけが、静かな境内に響く。岡目八目に見ても、困っているようには見えない。
むしろ、嬉しそうな姉は、ぼくの頭を恥ずかしそうに小突き、手をぐいぐいと引っ張る。
「もう、家に帰るから…もう離してよ」
「えー、もう帰るの?もっと遊ぼうよお」
バタバタと片方の腕を振る姉。頬の赤い姉は、まるでおこちゃまのようだ。
「きょうは、お客さんが来るんだから帰るの!」
「むー」
「『むー』じゃないの。帰るからね」
「それは『いいお客さん』?それとも『悪いお客さん』?」
「うるさいなあ。『いいお客さん』!」
姉とのくだらない会話を強制終了して、ぼくは鳥居に向かって歩き出す。


763:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:14:33 DTDWll+f
「まったく…姉ちゃんは『お客さん』って聞くと、疑うんだから。でも、きょうは大畑さんが来るんだから楽しみだな」
歩きながら、ぼそぼそと独り言のようにぼくは呟く。
と、向こうから姉が血相を変えて走ってくる。しまった、と思った瞬間、ぼくの目の前に姉がいた。

「何?『大畑さん』って誰よ!!あたしのこの耳に聞こえないとでも思ったの?」
確かに、姉は耳がいい。
事実、ぼくの足音でぼくがここに来た事がわかったらしい。しかも、ぼくの足音だけがビンカンにわかると言う。

それもそのはず姉の耳はきつねのように大きく、というより『きつね耳』なのだ。
姉の耳が小刻みに動く。
さらに、腰から尻尾も生えているいわゆる『ケモノっ娘』。バタバタと尻尾が激しく揺れているのが、ちらちら見える。
もちろん、ぼくが生まれる前からケノモっ娘なのだ。姉がなぜきつねなのかは、良く分からない。
そのせいか、姉は少し人間の常識から離れているようにも思える。
そんな姉は、ぼくの制服のネクタイをむんずと掴む。息が苦しい。

「…おとこの…友達だよ…」
半ば、姉から脅迫されるように答えさせられる。
「それは『ホントの答え』?それとも『ウソの答え』?」
「『…ホントの…答え』…です」
「うそっぱちだったら、呪うからね!末代まで呪うからね!プロをなめんなよ」
(末代までって、身内だし…)
捨て台詞のように『プロらしからぬ』言葉を残し、くるりと踵を返す。
一緒に、姉の腰から生えた尻尾がブンとまわる。


764:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:15:36 DTDWll+f
二階のぼくの部屋から玄関前で、少女がうろうろしているのが見える。
彼女は、なかなか入る決心が出来ないのか。

「もー、早くピンポン押してくれよ」
じっと見ていると、三分経ってようやくピンポンを押した。世界一長い三分間。
ぼくは、急いで玄関に向かう。

「あのー、栗原くん?」
扉越しに少女の声が聞こえてくる。
ぼくは、ドキドキしながら玄関の扉をゆっくり開けると、目の前にさっきまで
玄関前でうろうろしていた少女が一人。
「大畑さん!」
きょうは、大畑さんが家に来てくれる日だった。

大畑さんは、ぼくのクラスメイトの子。大畑さんはどちらかと言うと引っ込み思案。
いつも、クラスで一人寂しそうにしている彼女に、時々ぼくが彼女に話しかけて少しずつ親しくなった。
半年前の大畑さんは、ホントに暗かった。

「わたしって、何やってもだめなのね…」
「そんな事ないよ。オレ、大畑さんの一生懸命な所、いいと思うよ」
と、大畑さん自身が気付かない所をどんどん誉めてあげた。
大畑さんが笑えば、ぼくも笑う。大畑さんが泣けば、ぼくも泣く。

そして「トイレの紙って、破ったら三角にすると気持ちいいよね」とか
「カップ焼きそばって、ソースを入れて蓋をしたまま振ると、きれいに混ざるよね」
というくだらない話まで、大畑さんの方からしてくれるようになった。

そして、昨日の帰りがけ、こんな会話があったのだ。
「あの…栗原くんね…。宿題教えてくれない?」
「えっ?」
「わたし日本史、まるっきりダメなのね。いっつも一人で勉強してて、心が折れそうになるの。
でも、栗原くんと一緒だったら、頑張れるかな…て。ごめんなさい!迷惑だったら聞き流してくださいね!」
「全然、迷惑ではありません!」


765:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:16:14 DTDWll+f
ぼくは、世界一幸せな少年かもしれない。
大畑さんは、一旦家に帰ってから着替えて家に来るという。
ホントは迎えに行きたかったんだけど、とある事情により、ぼくの家までの地図を渡していたのだ。
大畑さんには「用事を済ませてから」と伝えてある。

その、とある事情とは…無論、ぼくの姉である。姉がいたら、どこかに連れ出さなければ。
幸い、きょうは真面目に仕事をしていてくれている。ラッキー。

大畑さんは、春っぽいGジャンに身を包み、ハーフパンツが爽やかな雰囲気のいでたち。
ショートカットなので、ぱっと見は、少年のような大畑さん。
だが、後ろ手でバッグを持って待っている姿は、ほんわかして女の子らしい。
春風で、前髪がなびいている。

ぼくは、玄関を開けて、大畑さんを迎え入れる。
「すぐわかった?」
「う、うん」
「今日は、家の者がいないからごゆるりと」
「ありがとう。わたし、男の子の家に行くの…初めてなのよね」
ぼくは、なんだか嬉しい気持ちだ。ようこそ我が家へ、と。

大畑さんは、ごつめな男物のスニーカーを脱ぎ、家に上がる。
ぼくは、二階のぼくの部屋に案内をする。
ぼくの部屋によその女の子が入るのは、史上初の事。

「あ、このぬいぐるみ、かわいい」
ぼくの机の上には、きつねのぬいぐるみが置いてあった。
大畑さんは、ちょっと気に入っている様子。
「ははは、ちょっとかわいいかなーって、母が買って来たんだよ」

このぬいぐるみ。実は、昨夜、姉とぼくがスッタモンダのケンカをして、姉がぼくにぶつけてきたもの。
ことの原因は、ネットでぼくが見ていたイヌの動画が、メスのイヌというだけであった。
それを見た姉は、尻尾に来て「こんなにかわいいお姉ちゃんがいるのに!」と叫ぶ始末。
姉の部屋から、ぬいぐるみを持ってきて投げつけてきたのだ。
「まーくんのバカー!」と捨て台詞を残し、自分の部屋に逃げて行ったので、置きっ放しになっていた。
大畑さんには、姉の事は話していない。これは、あえて黙っていたのだが…。

「いきなり宿題もなんだから、ゆっくりしていってよ」
「うん。ありがとう」
ぼくにとって宿題なんぞ、どうでもいい。同じ部屋、同じ時間、同じ空気に大畑さんがいることで十分なのだ。


766:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:17:02 DTDWll+f
しばらく、沈黙が続く。

「あの」
「あの」
しまった。気が合っているのか、合わなすぎるのか。なんだか気まずい空気が流れる。

「ちょっと、お手洗い借りていいですか?」
大畑さんを一階のトイレに案内し、ぼくはその間に台所で、お菓子を用意する。
パチリとトイレの電気が灯る。

ぼくのバカ、ぼくのバカ、ぼくのバカ。
こんなチャンス、滅多にないぞ。両親もいない、姉もいない。
憧れの子とふたりっきりお金では買えない、なんという贅沢な時間の無駄遣い。
もともと、女の子とは縁のなかったぼくには贅沢すぎるのか。そんな、ぼくをぼくが責める。

突然、ぼくの携帯のバイブレーションが鳴り出す。メール着信か。
送信主は、姉からだった。

『もうすぐ まーくんのところに もどつて くるからね
 PS おおはたさんが おんなのこ だつたりしたら




.                           』

うわあ、物凄く恐ろしくもあり、気になるメールだ。間違えて途中で送信してしまったのだろうか。

ぼくは、ヘンな汗をかきながら、お菓子を用意する。
さっき言いかけた「お菓子でもどう?」という言葉を言えなかった事を悔やみながら、
お菓子とジュースを持ってぼくの部屋に戻る。
トイレの電気は消えていたので、大畑さんはもう戻っているのか。


767:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:17:34 DTDWll+f
「おまたせー」
あれ、大畑さんがいない。バッグは、ぼくの部屋に置いたままなのに。
一体どこへ行ったのか。
と、最悪の事態がぼくの頭に浮かんだ。お盆を置いて、部屋を出る。

「しまった!」
ぼくの部屋を出て、姉の部屋の扉を開けると大畑さんが固まって突っ立ていた。
間違って、姉の部屋に来てしまった大畑さん。彼女は、もう笑っていない。
姉の部屋には、ぼくの部屋にもあったきつねのぬいぐるみでいっぱいだ。
半年前の暗い顔で、大畑さんが振り向く。目が怖い。

「…ずいぶんと、仲良しなことね…。妹さん?お姉さん?ふっ。どちらでもいいけどね」
「いや、あの…うちのねえちゃんの…」
「別に、お姉さんがいることはどーでもいいのよ。ただね…わたしを一人ぼっちにして…」
「ちがうって!」
大畑さんは大人しい子なのだが、一方嫉妬深い子でもあった。
あえて、姉の事は今まで伏せていたのは、そのためだったのだ。しかし、もう後の祭り。
そんな中、玄関から聴き覚えのある素っ頓狂な声が。
「まーくぅーん!」
しまった!残念な姉だ!


768:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:18:55 DTDWll+f
姉が雪駄を脱ぐ音が聞こえる。巫女装束のまま、神社をトンズラしたらしい。
やばい、二階に上がってくるかな。
「ふーん。あれが、お姉さんね」
姉に大畑さんを会わせてしまうと、ややこしい事になる。ぼくの淡いハートがSOSを出している。
姉の足音が…通り過ぎる。よしっ、一階の居間に姉は走ったらしい。
と、思いきや今度は大畑さんが、ぼくにぶつかってきて部屋を飛び出した。
ぼくがコケている間に、大畑さんは下の階に下りる。姉の所へ行く気だ。
頼むからやめてくれ。今度は、姉からぼくが呪われる。

「今、帰ったよ!!」
別の女性の声が聞こえる。うちの母がパートから帰ってきた。
一階の廊下で、大畑さんと母が鉢合わせ。
「あら、お客さん?」
「あっ、初めまして。栗原くんと同じクラスの大畑みゆきですっ。お邪魔しています!」
大畑さんは、ぱっといつもの大人しい女の子に戻った。
助かった…母さん、グッジョブ。ぼくは、二階の階段からその光景を覗き込んでいた。


769:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:19:19 DTDWll+f
大畑さんが、ぼくの部屋に戻ってくると同時に、一階の奥から姉が玄関にやってくる。

「まーくん、どこー?一緒に『大凶』ばっかりのインチキお御籤つくろうよー。アルバイトになるよー」
「シノブ!あんた仕事ほっぽりだして何やってんだい!早く神社に戻りなさいよ!」
母が姉を叱る声が聞こえてきた。尻尾をピンと立てビックリした姉は、涙目になっている。
姉は両手の人差し指を合わせてグリグリしながら、こう答える。
「やだやだ!だって、まーくんと一緒にいたいんだもん」
「冗談じゃないよ。真人は、お客さんと一緒だよ。あんた、18にもなって恥ずかしいと思わないの?」
「だって、だって…お参りに来る人たちは『神様、神様』ってあたしのこと拝んでくれるよ!」
「何言ってんだい。このバカ神が!」
母が姉の頭をはたく音が聞こえる。神様が叱られている所を初めて見た。

ぼくの姉は、神社で働いている。何の神様かは、わからない。姉自身もわからないらしい。
たまたま姉と会った神主さんがピンと来て、居させて貰っている。
神主さん曰く「200年に一人の逸材」らしい。ホントかな。
この仕事をするまで、ニートだった姉にはもってこいの就職先。
はじめは「まーくんと離れたら、あたし死んじゃう!」と駄々をこねて、行きたがらなかった。
業を煮やした母親と神主さんが姉の尻尾を引っ張りながら、ムリヤリ神社に連れて来たのだ。
始めの頃は、随分と逃亡したり、サボったりしていたが、普通の勤め人よりも、ぼくと一緒にいる時間が多く取れると気付き、
今や姉曰く「神様が授けてくれた天職」とのんきに働いている。

そんなことより、大畑さんだ。しかし、事態は風雲急を告げる。
「なんだか、忙しそうだからわたし帰るね」
「あ、ちょっと!大畑さん!」
大畑さんはそそくさと帰ってしまった。それもこれも残念な姉のせいだ。
その頃、姉は母親から尻尾を引っ張られていた。


770:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:20:17 DTDWll+f
その深夜、ぼくは泣いた。部屋の中で泣いた。
大畑さん、怒ってるかな。あした、ちゃんと話してくれるかな。
ぼくは思い込みが激しすぎるところがある。ちゃんと、それはそれでわきまえているのだが
直りっこない性格なので、ぼくは半ばあきらめている。

「まーくん。寂しいの?」
姉がぼくの部屋にやってきた。なにか紙袋を持っている。お菓子かな。
「うるさいな!」
「泣き虫まーくん、いまだ健在だね」
「帰れ!」
ぼくは、姉のほうにくるっと椅子を回し怒鳴りつける。
まったく、慰めに来たのか、からかいに来たのかどっちなんだ。

「そうだ、きょう『大畑さん』が来たんだってね?」
「う、うん。あの野郎ったらさ…」
大畑さんは、姉には「男子」と伝えている。しかし、ぼくが甘かった。
「女の子でしょ」
「え?」
「わかるんだよ。あたし、獣の血が流れているから、野生のカンがいいんだよ」
うわあ、この姉にカンづかれたかあ。死んでしまいたい。

「あたしね、まーくんが普通の女の子に取られちゃうんじゃないかと、いっつも心配なんだよ。
あたしは、きつねと人間の二つの血が流れてるから、こんな格好なんだけどでも、これがあたしの普通なんだよ」
姉は、ぼくを真正面から抱きしめる。けっこう大きいおっぱいが、姉の寝巻き越しにぼくの胸に当たる。
ああ、姉がゆすると一緒におっぱいも揺れる。
ブラもしないし、さらしも巻かない人なので、柔らかい感触が素晴らしいただ、姉という所が残念だ。

「いつも、まーくんと一緒にいたんだけど、なんせこんな耳に尻尾だから、人の多いところに出かけられないでしょ。
あたしは、どうでもいいんだけど騒ぐやつらは騒ぐからね。あーあ、めんどくさ」
そういえば、ずっと姉は小さい頃から、ぼくとばかり遊んでいたような気がする。
ケモノっ娘という事で、ひっそりと家で暮らしていた姉。自由に外に出ることもままならない。
それに比べて、ごく平凡で、自由なぼくに少し嫉妬していたのかどうか分からないが、
そんな気持ちから、姉のぼくに対する独占欲が生まれているのだろうか。


771:コンコンねえちゃん
08/04/09 23:20:46 DTDWll+f
くるっと踵を返した姉は、腰をぐっとぼくに向け、自慢の尻尾をぼくの股間に当ててきた。
尻尾がふわふわと揺れている。
「ううっ」
「小さい頃から、こうされるの好きだったでしょ?ほーら、こちょこちょ」

尻尾が、ぼくの股間をくすぐる度に、ぼくの理性が壊れそうになる。
気持ちいいし、相手は姉だし、…ぼくは、きつねに騙される!
「この尻尾に謝りなさい!『ぼくは、おねえさんを騙そうとしてました。ごめんなさい』って!」
「ぼくは…おねえさんを…騙そうとしてました…。…ごめんなさい」
いきなり始まったぼくの謝罪会見。こんなに悲しいのに、それでもぼくの股間だけは本能の赴くまま。
ぱたっと、姉は尻尾を振るのを止め、ぼくの顔をじっと見て話し出す。

「ふふふ。実はね『野生のカン』とかじゃないんだよ。あたし、全部分かってるんだから。
あたしが家に帰ったとき、まーくんを家中探したんだ。
居間とか台所とかね。トイレに行った時、洋式のさ、座るところが降りてたの。
で『誰かが座ってそのままにした』んだなと思ってたら、トイレットペーパーが三角になってたよ」
姉は、ぼくの胸を人差し指で突付きながら話を続ける。なんだか、ぼくは涙目になる。

「家じゃあ、そんなことする人いないから、まーくんは入ってないな、じゃあお客さんかなと思ったら
『座るところ降ろして使う』って女の子ぐらいしかしないでしょ?
お母さん、あのあと帰ってきたし、あと家の女の子はあたしだけだし…」
と、次の瞬間。

むにゅ、ぴちゃ!

大畑さんとも、まだした事ないのに…。
初めての感触だった。
ぼくの口の中が甘い。姉の柔らかい唇なんて、と思う反面、少しぼくはぼくを獣と感じる。
ぼくも、オスなんだろうか。

姉は口を指で拭きながら、紙袋から何かを取り出す。
「ね、今夜は一緒に仲良く藁人形作ろうね。もうすぐ丑三つ時だし、ナイスタイミングだねえ。
さて、じゅうたんにコロコロかけたら、大畑さんの髪の毛、引っ付くかな。ああ、月が眩しいなっ!
そのあとは…ねっ、まーくん。顔では泣いてても、体だけは正直者なんだから」
と、姉は右手にコロコロ、左手に五寸釘を持って笑っていた。

今夜は、姉ちゃんが寝かせてくれない。いろんな意味で。


おしまい。


772:コンコンねえちゃん~あとがき~
08/04/09 23:23:24 DTDWll+f
キモ・ダメ姉の新たな可能性を試みようと思いました。
タイトルはかなりテキトーですいません。

投下終了です。

773:名無しさん@ピンキー
08/04/09 23:29:51 ZEP2k4Qb
gj
これはいいケモノっ娘ですね

774:名無しさん@ピンキー
08/04/10 00:20:44 pFTU/qhq
GJ!
よかったら是非続きをかいてください!

775:名無しさん@ピンキー
08/04/10 01:55:26 hNGlMrJU
本番な……し…だと…


ごちです

776:名無しさん@ピンキー
08/04/10 05:54:58 RtOAykvu
>>772
画面にニヤけっ放しのキモいツラが写り込むんですが…

キツネさんの仕業でしょうか

777:名無しさん@ピンキー
08/04/10 06:07:09 gdCUs6sK
しっぽコキシーンが最高でした。
しっぽコキシーンが最高でした。
できれば続きがほしい。

778:名無しさん@ピンキー
08/04/10 07:27:03 JASY71Lf
>>772 GJでした。こういうコメディ系のヤンデレ好きです。こののりで、ヤンデレコンコンお姉ちゃんと
ヤンデレクラスメート大畑さんの対決が読んでみたいです。つまり、続きを書いてくださいというお願いです。

779:名無しさん@ピンキー
08/04/10 19:08:12 PJ7axELD
kwsk
URLリンク(www.vipper.org)

780:名無しさん@ピンキー
08/04/10 19:25:54 tGnrskUq
Meteor(メテオ)のClover Pointだな。体験版しかやってないが、なかなか烈だった。

781:名無しさん@ピンキー
08/04/10 19:39:53 ALwv3QuJ
弁当箱でけぇ

782:名無しさん@ピンキー
08/04/10 20:52:05 JASY71Lf
>>780 779の娘は体験版からヤンデレなの?

783:名無しさん@ピンキー
08/04/10 21:02:04 tGnrskUq
>>782
ヤンデレ予備軍って感じかも。
ツン→デレに移行するキャラだけど、とにかく主人公への依存が半端ない。

784:名無しさん@ピンキー
08/04/10 21:03:37 L2voE7CN
ちうことは
ツンヤンデレ?

785:名無しさん@ピンキー
08/04/10 23:21:40 m9pe9ZV+
いや、個別√は依存+微キモウト
序盤は人見知りからくる少々つっけんどんな態度

786:名無しさん@ピンキー
08/04/11 00:35:38 u6Z+ZnMw
盲目の主人公
しかし妹の姿だけは見ることができる…
依存ありは受け入れられてるのか

787:名無しさん@ピンキー
08/04/11 02:18:53 Qvlo3RxO
>>779
ちょ、もう消えてる・・・
詳細希望、つか妹キャラなんてこれいないんじゃ?
公式見たけど・・・

788:名無しさん@ピンキー
08/04/11 02:23:37 Yk4Pd6lI
>>787
ヒント:ネタバレ要素
よければ体験版プレイしてみ。上で言ってる意味が良くわかる。……あんまりキモくはないかもだけど。

789:名無しさん@ピンキー
08/04/11 02:40:44 aNS0l8D5
>>787
体験版やればわかるけど詳細↓






















夜々は実妹
恋人同士になった後にそれが判明する
常識人の兄(主人公)は少し距離をおくことを提案するも、よるよるはあっさりそれを拒否
そうしてキモウト風味に
まぁ、うけている大部分の理由はキモウト成分じゃなくて、血縁関係が露呈するまでの甘々な恋人としての生活の描写だとは思うが
実妹に抵抗ないならいいんじゃないかな

790:名無しさん@ピンキー
08/04/11 06:44:36 g5CqigNw
このスレで実妹NGってどれくらいいるんだろう

実妹ダメで実姉オッケーならまだしも

791:名無しさん@ピンキー
08/04/11 07:05:43 OpN7eHp/
俺はその逆だな。
というか、何で家の兄弟は姉なんだよ。妹が良かった…

792:名無しさん@ピンキー
08/04/11 11:13:46 sR4VbwL0
>>791
なに!?そいつをこっちに渡せ!!

793:名無しさん@ピンキー
08/04/11 11:32:25 vkQF6i1V
>>791
実妹が出来る可能性はあっても、実姉が出来る可能性はないのだ!!
わがままを言うな!!ちくしょう!

794:名無しさん@ピンキー
08/04/11 11:48:37 cMKeXCj3
今から実妹が産まれてもおいしい頃には俺が三十過ぎのオッサンなんだが……
ていうかオフクロ無理しすぎだろ

795:名無しさん@ピンキー
08/04/11 12:21:06 Emzbpb//
>>794
いや世の中には腹違いの妹なぞ居てだな…

796:名無しさん@ピンキー
08/04/11 13:33:12 OpN7eHp/
792-7932人いるからどちらもやろう。要らないからな。

797:名無しさん@ピンキー
08/04/11 17:19:55 qX6kOtmm
生き別れの姉が現れる可能性もあるってことだ!

798: ◆a.WIk69zxM
08/04/11 18:07:25 f8LJCZKw
 
投下します。
非エロ。13レス予定。

799:__(仮) (1/13)
08/04/11 18:07:51 f8LJCZKw
 
 
 そこは、秋巳たちの住む地元から電車で二時間、さらにバスと徒歩をあわせて一時間ほど離れた避暑地のログハウス。
避暑場といっても特段有名なところというわけでもなく、辺りは緑豊かな自然に囲まれ、
ポツンと一軒その建物が人工物として、その存在を主張しているだけである。
 その邸宅のオーナーが小金稼ぎのために、自身が使用しない時期にだけ、一般客―ほぼ、そのオーナーの知り合い限られていたが―に
貸し出していた。そのオーナーもただ遊ばせておくくらいなら、といった具合で努めて商売熱心ではなかったため、
知る人ぞ知る隠れた穴場的なスポットといえた。
 その場所を葉槻透夏が知ったのは、彼女の父親の縁を通してだった。
 まだ彼女が小学生の頃、そのログハウスのオーナーと彼女の父親の葉槻栖一が知人を介して知り合い、
たまたまその場所を貸し出していることを聞き、家族旅行に、と葉槻栖一が借りたのが始まりだった。
 秋巳の両親の件があってからは、葉槻家でそこへ旅行に赴くということもなくなったが、秋巳と椿が葉槻家を出た昨年夏に、
秋巳たちに戻ってきて欲しいとの思いも込めてか、葉槻夫妻が如月兄妹も誘って数年ぶりにそこへ訪れることを企画した。
結局は、秋巳たちが遠慮することで、葉槻夫婦と葉槻透夏の家族旅行となったが。

 檜の香りの漂う屋内。周囲はセミの鳴き声と風が木々を揺らすさざめきのみに包まれる人工音の存在しない静かな領域で。
ふたりの少女が存在した。
 ひとりは、木製の椅子に腰掛け眠っている。もうひとりは屹立し、テーブルに軽く腰を預けて冷ややかにそれを見下ろしながら。
 前者は柊神奈、後者は葉槻透夏である。
「ん……。んぅ」
 小さく呻く声をあげ、身体を捩る仕種をする柊神奈。目覚めのときが近いのだろう。
 葉槻透夏は、その頬を引っ叩いて一気に覚醒させてやろうかとも思ったが、ぐっと堪えて思い直すと、自然に目を覚ますままに任せる。
 うっすらと瞳を開いた柊神奈を見て、声をかける葉槻透夏。
「はい。お目覚め?」
「……ぅ、うん?」
 柊神奈は、まだよく事情が飲み込めていないのか、二、三、瞬きをすると、目の前の人物に応じる。
「……あれ? 葉槻、さん?」
 どうして、と問いたげな表情を浮かべる。それから、眠りに落ちる前の事情を思い出す。
 そう。自分は、ここで、葉槻透夏と落ちあって、そしてお茶を飲みながら話していたら、急に眠くなって―。
 そこまで考えてから、自分が椅子に座らされたまま、身動きが取れないことに気づく。
「え? あれ?」
 立ち上がろうにも、腕が椅子の後ろ脚に沿う形で固定されて離れない。自分の脚が椅子の前脚に縛り付けられて動かない。
腰が格子状の背もたれに括りつけられている。
 身体を動かそうした拍子に椅子がカタンと音を立てるのみであった。
「ああ。あんまり動かないでね。跡が残ると厄介だから」
 その言葉どおり、葉槻透夏は、柊神奈の手足に縛られた跡が残らないよう、きつく縛り付けてはいなかった。
抜けないよう配慮しながらすこしだけ遊びを持たせて、解けないよう結び目だけは硬く締め付けて。
「は、葉槻さん……? こ、これは……?」
 まったく事情の飲み込めない柊神奈は、眼前の食卓用テーブルに腰を凭れながら自分に哀れみと憎悪の混じった視線を向ける
葉槻透夏を見上げながら訊ねる。
「うん? どうしたの?」
「いえ、あの、私、なんか、縛られてるみたいなんですけど?」
 理解できないまま、現在の自分の状況を、ただそのまま伝えるのみの柊神奈。
 なんで、自分がこんな状態でいるの?
 なぜ、葉槻さんはこの状況の中、平然としているの?
 どうして、自分に親の敵でも見るような目を向けているの?
 柊神奈は、全く判らなかった。
 そんな彼女の動揺など微塵も気にとめずに、腕を組んだまま葉槻透夏は淡々と応える。
「うん。そうだね」
「え、えっと、その……」
 この事態をまったく異常と捉えていない葉槻透夏の返答に、困惑する柊神奈。
 そもそも、なんで、自分が椅子に縛られているのか。なんで、それを見て、葉槻透夏が平然と当たり前の態度をとっているのか。
 単純に考えれば、眼前に立つ女が、自分を縛りつけたのだろうとの結論を得られるはずだが、まったく現実についていけず
混乱している柊神奈の頭では、それを導き出せない。
 

800:__(仮) (2/13)
08/04/11 18:10:35 f8LJCZKw
 
「えっとね。柊さんと、ちょっとお話がしたいんだ」
 柊神奈の困惑など気にも留めず、葉槻透夏はそう彼女に話し掛ける。
「あの……。そのまえに、これを」
「これ?」
「その、この紐を」
「紐を?」
「は、はずしてもらえませんか……?」
「あはは。ダメだよ。だって、それじゃ、柊さんと『お話』できないもん」
 愉快そうなその言葉とは裏腹に、苛立ち紛れの表情を浮かべる葉槻透夏。
 柊神奈には、彼女の論理が理解不能であった。
 なんで、話をするのに、自分が縛られる必要があるのか。なんで、葉槻透夏が自分にこれほど忌々しげな顔をみせるのか。
 あきらかに彼女の表情は、柊神奈に対して敵意を放っている。
「は、葉槻さん? どうしちゃったんですか?」
「うん? あたし? あたしはどうもしないよ?」
「…………」
 柊神奈は、沈黙する。いまのこの葉槻透夏に、自分との意思疎通が図れる気がしなかった。
 これまで葉槻透夏の害意を少しも疑ったことのない柊神奈にとって、いま自分を見下ろしているこの女の人は、
彼女の知る葉槻透夏とは、全く別人としか思えなかった。

「さて。それじゃあ、お話しようか。好きな男の子の話―」
 葉槻透夏が、そう切り出す。
 それは、彼女たちの間で何度か交わされた語らい。喫茶店での会話を契機に、それを共通事項として、何度か会い、
そして、親しくなっていたと思っていた。柊神奈の方は、と但し書きがつくが。
 人の悪意を疑うことをあまりしない柊神奈にとって、葉槻透夏は、自分の相談に乗ってくれる良き姉のような存在であった。
 葉槻透夏自身が仕向けたとはいえ、彼女がどのような想いを抱いて柊神奈の話を聞いていたのかなど、柊神奈は露ほども気づかなかった。
思い至らなかった。

 事実として、柊神奈の良く通う喫茶店で働く葉槻透夏と『たまたま』会って、柊神奈が己の想い人のことを告白してから、
喫茶店以外でもふたりで会うことがあった。その場所のひとつがこの別荘である。
 柊神奈がこの場所を訪れるのは二回目。
 葉槻透夏がいい場所を知っているんだ、と柊神奈を誘い、日帰りでこの場所を案内し、さらにその後オーナーに紹介したのである。
 葉槻透夏が、彼女をこの場所に誘った名目は、秋巳との仲を深めるために遊びに行く場所としての紹介。
隠れ家的スポットで、オーナーに掛け合えば融通も利くから、秋巳たちと遊びにくるのに是非ここを利用したらどう、と提案し、
その下見もかねて、ふたりで遊びに来たのが一度目。
 葉槻透夏の本来の目的は、最終的に柊神奈を始末する場合になったときに、都合のいい場所としてここを選出した。
彼女の亡骸が発見された場所に、自分の足跡を完璧に残さないようにすることは現実的に考えて、まず難しい。
 自殺や事故として処理された場合であれば、まず問題ないだろうが、万が一にも事件として扱われた場合に、自分がそこにいた証跡を
どこから発見されるかわからない。だったら、はじめから自分がいた跡が残っていてもおかしくない場所にすればよい。
 自分がいるはずのない場所に、自分がいた証拠が残れば、疑うに足る―さらに言えば確信に足る―材料であるが、
己のいたことのある場所で『事件』が起こったとしても、確信に至る証拠にはなりえない。
 葉槻透夏はそう考えていた。
 自分が紹介した場所を、柊神奈が『利用した』としてもらえれば良いのである。
 だから、今回は、柊神奈自身にこの場所を用意させた。オーナーに連絡させ、このログハウスの鍵を借りさせ、
彼女ひとりでこの場所に向かわせた。そこに、『旅行中』の自分が落ち合ったのである。彼女に、内々に話があるから、と持ちかけて。
 

801:__(仮) (3/13)
08/04/11 18:13:49 f8LJCZKw
 
 葉槻透夏も喫茶店の邂逅から、いきなりこの結果を持ち出したわけではない。準備は怠らなかったが、
その過程で出来うる限りの回避策はとってきた。
 葉槻透夏にはうざったいだけであったが、大学での『顔見知り』を通して、いわゆる女性に人気のある、
格好良くて、面白くて、女性の扱いに長けている男を偶然を装い紹介したこともあった。
 勿論建前上は、柊神奈に男性との仲を取り持つなどという形は取らずに、たまたま会った知り合いに挨拶をする上で
礼儀上紹介するという体裁ではあったが。
 葉槻透夏本人は、大学での人間関係などどうでもよいと思っていたこともあり、そのような策を取ること自体結構な労力を
費やす必要はあったが、それでも、柊神奈が秋巳から離れてくれるなら、とその苦労を惜しまなかった。

 だが、柊神奈は、全く靡かなかった。
 葉槻透夏は、その結論を元々ある程度想定はしていたが、
僅かでも―それこそ微々たる可能性であっても―それで解決するものならそうしたかった。
 彼女は、柊神奈のことなどどうでもよかったが、だからこそどうでもよい存在のために、自分が危険を冒して、
秋巳との幸せを失うリスクを負うことまでは、できれば行いたくなかった。
 しかし、柊神奈は、ひとつも葉槻透夏の思惑通りにはならなかった。

 だからこその最終手段である。
 それでも葉槻透夏は、まだ、その一手前の策を残していた。柊神奈自身の生命と引き換えに、秋巳を諦めさせる。選ばせる。
己の命と天秤にかければ、彼女は必ず身を引くだろう。誰だって自分の命は惜しいものだ。恋愛熱に浮かされただけの人間であれば、
我が身可愛さにさっさと退散するであろう。
 もし、葉槻透夏が逆の立場であったら、絶対彼女は引かない確信があったが、自分の想いと比べて、
柊神奈のそれなど取るに足らないものだ、そう信念を持っていた。
 その後の柊神奈の行動次第では、自分は脅迫罪に問われるかもしれない。だが、己の身可愛さに秋巳を切り捨てたという事実を
柊神奈に突きつければ、彼女は二度と秋巳には近づくまい。そう考えていた。
 柊神奈を精神的に『殺す』ことにしたのである。二度と秋巳のことが好きだななどと口に出来ないよう。

「ほら。柊さん。いつもみたいに話そうよ。あなたの好きな男の子、秋くんの話を、さ」
 柊神奈の顎に手を当て、自分を見つめるように顔を上げさせると、そのまま首筋にスライドさせ、そこを撫でながら話し掛ける。
「は、葉槻さん、お、おかしいですよ……。ど、どうしちゃったんですか……?」
 まったく葉槻透夏についていけないまま、先ほどと同じ台詞を吐く柊神奈。
 葉槻透夏の手から、指から、感じる冷たさが、柊神奈の中から生まれてくる得体の知れない恐怖を増幅させる。
 柊神奈の心臓の動悸が、彼女自身に警鐘を鳴らす。
「あなたも大概くどいね。あたしは、どうもしないって言ってるじゃない。
 それより、あたしの言葉が通じない? あなたは好きなんでしょう。
 あたしの半身である秋くん―如月秋巳のことが」
「え?」
 葉槻透夏の言葉が耳には入ってくるが、頭の中には入ってこない柊神奈。自分の半身とはどういう意味なのか。
「な、なにを―っ」
 言っているんですか、その台詞の後半は柊神奈の口から紡がれることはなかった。
 パァン、と鋭く差込む音を立てて、葉槻透夏が柊神奈の頬を叩いたからだ。
「―っ」
 彼女の右腕の動きに合わせて、彼女の左手になぎ払われる柊神奈の頭部。
 憎しみを持って本気で頬を叩かれる、という生まれて初めての痛みと畏怖で柊神奈の身が竦む。
 葉槻透夏の目的は、彼女の頭の中を埋め尽くすこと。精神的な恐怖と、肉体的な苦痛をもって。
 そうして己が身の可愛さを実感させる。自らの想いの弱さを痛感させる。それが、葉槻透夏の狙い。
「あはは。まだ、寝ぼけてるのかな? これで、目が醒めたかな? 
 これでもダメなら、もうちょっと手伝ってあげるね」
 そう言うや否や、葉槻透夏はテーブルの上に置かれたナイフを取り持つと、柊神奈の頬にペタペタと音を立てながら、押し付ける。
「ひぅ―」
 柊神奈は、目の前の葉槻透夏の異常な態度と、押し付けられているナイフの恐怖からか、口から悲鳴を含めた呻きを洩らす。
また、引っ叩かれた衝撃に対する体の反射反応だろうか、それとも戦慄からだろうか、彼女の瞳に涙が浮かぶ。
 

802:__(仮) (4/13)
08/04/11 18:16:40 f8LJCZKw
 
「じゃあ、もう一回質問するね。あなたは、あたしが誰より愛おしい秋くんのことが、
 好きなんだよね?」
「…………」
「うん? どうしたの? 口が利けなくなっちゃった? ああ。この状態だと喋りづらい?」
 そう言って、柊神奈の頬に押し当てたナイフを離す。
「……は、葉槻さん、あなたは、如月くんのこと―」
「ええ。愛しているわよ。あなたみたいな、『恋愛ごっこ』の熱に浮かされたわけでもなく。
 彼はあたしの全てなの。なににも変えられないあたしの全てなの。存在意義そのものなの」
 いまさら隠すことなどなにもない。むしろ、この柊神奈に、自分が秋巳のためなら彼女を殺すことをも躊躇わないと
思わせることこそ、本望。
 実際、それは演技でも偽りでもなんでもなく、葉槻透夏の素直な気持ちであった。
 それをもって彼女を屈服させる。自らの想いの強さを知らしめると同時に、彼女の愛情とやらの脆弱さを露呈させる。

「で、でも前に―」
 心の情動が怯え一色に包まれつつも、葉槻透夏に対して抗議の言葉が柊神奈の口からついてでる。
 かつて葉槻透夏は、柊神奈に言った。自分は一途に想っている人がいる。それは、柊神奈の知らない人だ、と。
「ああ。誤解しないでね。嘘を言ったわけじゃないわ。あなたの知っている秋くんは、彼の一部なの。
 あたしの愛している如月秋巳の一部なの。あなたは、あたしの存在意義である
 如月秋巳は知らないもの。だから、嘘じゃない」
「それで、なんでこんなことを……」
「なんで? 決まっているじゃない。邪魔なの。あなたが」
 葉槻透夏は、柊神奈の鼻先に、握ったナイフを突きつける。触れるか触れないかの位置まで。
 その声色はあくまで冷酷に。その表情は冷徹に。葉槻透夏は、そのように努めているはずだった。
 しかし、葉槻透夏のなかで、徐々にどちらの想いが強くなっているのか区別がつきにくくなってきていた。
 脅して身を引かせるだけにするのか。
 本当にこの目の前の女―柊神奈―を消すのか。
 自分が誰より想う秋巳のためなら、ここは身を引かせるだけに留まるべきなのだ。
 それは、判っている。
 それでもなんとも言いようのない感情が彼女の心を支配しつつあったのだ。
 それは、恐れにも似たもの。危惧であり脅威。
 威圧している立場の葉槻透夏が、脅迫されている立場の柊神奈に、そのような感情を抱いているのは、なんとも皮肉といえるであろう。
 だから、葉槻透夏の言葉には、若干の焦りの色がつく。
「ねえ? あなた、この状況見て、自分が置かれた立場がまだ判らないの? 
 自分が、いま、これからなにをされるか」
「こんな……、こんなことをして、如月くんが、喜ぶと思ってるんですか?」
「は! 恋に恋して、自分の恋愛感情を追いかけているあなたが、秋くんの幸せを語るわけ? 
 彼の喜びを語るわけ? 彼の『為』を想うわけ?」
「違う! 私は! 私は、自分のこの想いが彼に受け入れられないなら、
 如月くんに押し付けようとは思わない。如月くんが望みもしないのに、
 私と一緒になって欲しいなんて思わない。でも、あなたがこんなことをして、
 如月くんが幸せになるなんて、到底思えない!」
 その瞳に強い意志を宿して、葉槻透夏を睨みあげる柊神奈。それが葉槻透夏を逆上させる結果になろうとも。
「おためごかしを―。なら、なにが、彼の幸せだと言うわけ? 
 なにがあなたにできるわけ? まさか、一途に想っているだけで、
 彼が振り向いてくれて、それで、彼も幸せになれるとでも?」
「判り、ません。でも、如月くんは、あなたがこんなことをしても喜びません。
 きっと悲しみます! それだけは、判ります!」
「よく回る口だこと。それでなに? あなたが言いたいのは、あたしがあなたを殺しても、
 秋くんは喜ばない。だから、己の命を助けろ、と?」
「ち、違います! どうして、判ってくれないんですか! 私が言いたいのはそんなことじゃ―」
 柊神奈の台詞はそこまでだった。葉槻透夏が、ナイフを持つ手とは逆の手で、彼女の首を締め上げたからだ。
「ぁっ―。ぅぐ―」
 

803:__(仮) (5/13)
08/04/11 18:19:23 f8LJCZKw
 
 葉槻透夏は激昂していた。
 柊神奈が、この女が、圧倒的弱者の立場にいるのにもかかわらず、自分に口答えしてくることが。
 己に対し、秋巳のことを説くその言葉が。
 自分の保身の懇願を一切吐かないその態度が。
 すべてが葉槻透夏を苛立たせた。
 首筋に手で締められた跡が残ると、後々困ることになるなんて打算は、葉槻透夏の頭から消し飛んでいた。
「ねえ? 苦しい? 辛い? 死にたくない? 
 それでも、秋くんの、などと口走るわけ?」
「えっ、げほっ、ごほっ……ぅぐ、げほっ、はぁっ、はっ」
 一旦、柊神奈を開放する葉槻透夏。眦に涙を浮かべ、苦痛にその端正な顔立ちを歪める柊神奈を見下ろしながら。
「どう? 痛みは、苦しみは。生への渇望を呼び起こすでしょう? 怖いでしょう? 
 死にたくないでしょう? あたしの気が変われば、あなたのことを生かしておいてもいいわよ?」
「なにを―」
「そうね。あたしを納得させたら助けてあげる。あなたが、秋くんのことなんて好きじゃないって。
 あなたの貧困な語彙の限りを尽くして、あたしに、柊神奈が如月秋巳のことを嫌いであるって
 納得させられたら、おうちへ返してあげる。もう、痛いのも苦しいのも怖いのも嫌でしょう?」
 葉槻透夏は気づかなかった。自分が焦っていることに。本来であれば、柊神奈から自発的に己の助けを乞う言葉を吐かせるはずだった。
いまの台詞は彼女が「助けてくれ」といって初めて言い渡すはずだった。それを彼女自身が、自ら先出ししていることに。
 自分でも気づかないその苛立ちを暴力に変換して紛らわすように、柊神奈の腹をナイフの柄で突き上げる。
「あぐっ―!」
「そうだ。このまえ、あなたに紹介した男どものなかで、結構あなたを気に入った人たちがいるのよ。
 あなたにご執心でね。ねえ、あなた、処女なんでしょう?」
「げほっ、ぐぅっ」
 さらに柄を押し込む。
「それとも、もう、男を知っているの?」
「はぁ、……はっ」
 痛みと苦痛で息を切らす柊神奈。
「ほら、答えて」
 その命令と同時に、ナイフを握った手とは逆の左手で彼女の頬をバチンという音とともに打ちつける。
さきほど彼女の首を締めたその手で。
「どうなの?」
「しっ、知りません」
「そう。じゃあ、男も知らないまま逝くなんて可哀想だから、
 あたしが、『紹介』してあげましょうか。きっとあなたなら、大人気よ。
 好き放題できる女がいると知ったら、彼らは喜び勇んで知り合いも呼んで、
 集合してくれるでしょう。最後にきっと素敵な思い出をくれると思うわ。
 ここなら、誰も来ないし、泣き叫んでも誰にも聞こえないから、安心できるわよ」
 左手を柊神奈の胸に手をもっていき、強く揉みしだく葉槻透夏。
 その葉槻透夏の脅迫は、あくまで脅しのための、柊神奈の恐怖を煽るためのそれであり、実際彼女にそれを実行する意志はない。
 この目の前の柊神奈が、男どもに犯されようが、葉槻透夏の関知するところではないが、
自分の策略に他人を介入させるつもりは毛頭ない。
 このことは、自分ひとりで全てカタをつけなければならない。葉槻透夏はそう考えていた。
「や、やめて、くだ……さい」
 痛みと苦痛で顔をしかめる柊神奈。
 徐々に柊神奈の心が恐怖心に覆い尽くされていくのを感じながら、葉槻透夏は、もう一度先ほどの言葉を繰り返す。
 彼女に絶対的な絶望感を植え付けるために。二度と消えない諦念の楔を打ち込むために。
「じゃあ、もう一度訊ねるわ。あたしを納得させてみて。あなたが、如月秋巳のことを嫌っていて、
 そして、二度と彼に近づかないと信じるに足りうるだけの言葉を。ほら! 心から気持ちを込めて。
 じゃないとあたしは、納得しないから」
 葉槻透夏は、柊神奈の頭髪をつかみ、自分の顔に向き合わせる。
 

804:__(仮) (6/13)
08/04/11 18:21:27 f8LJCZKw
 
 実際、彼女が心から、秋巳を否定する言葉を吐くかどうか、それはどうでもよかった。
 己の苦痛から逃れるために、恐怖から逃れるために、安寧を得るために、秋巳を否定する言葉を口にした時点で、
この女は絶対秋巳に心からの笑顔を向けられない、葉槻透夏はそう確信していた。
 己が助かりたいために、自分の安息を得たいがために、たとえ一時的にでも―それが演技だとしても―葉槻透夏に迎合した柊神奈は、
この先二度と如月秋巳に純粋な気持ちを向けられない。葉槻透夏はそれで満足だった。
 それで、この女を排除したことになる。そのはずだった。
「ほら。どうしたの? 考える時間が要る? 言葉を選ぶ猶予が要るの?」
「…………」
「悩むことはないわよ? これからの人生は長いの。
 あなたは、これから様々な男の人に会うでしょう。
 その中に、きっとあなたに合う人がいるはず。でも、それは生きていればこそ。
 このまま、ここで終わってしまうほど、あなたの人生は無意味な、
 無味乾燥なものなの?」
 その口から、柊神奈を堕落させるための甘言をもたらす葉槻透夏。
 ここで、恐怖に屈してもそれは恥ではない。これが最後ではない。まだまだ、あなたには機会があるのだと。これから先があるのだと。
 秋巳に拘る必要はないのだ、と。
「私は―」
 葉槻透夏に顔を叩かれたことで口内を切ったのだろうか、口の端から血を垂らしながら、柊神奈が言葉を紡ぐ。
「私は?」
 葉槻透夏は先を促す。彼女の口から吐き出されるその先の台詞を想像して。
 秋巳のことが嫌い。秋巳のことなんか愛していない。彼なんかどうなっても良い。彼がどうなろうと私は知らない。だろうか。



「私は、如月秋巳のことを愛しています!」


「なっ―!」
「この世で誰より、如月秋巳のことが好きです! 大好きです。愛しています!」
「なにをっ―!」
「たとえ、私がどうなろうとも、恐怖に屈して、如月くんのことを否定した時点で、
 私は終わりだから。私は、この先誰も好きになる資格はなくなるから! 
 だから、私は自分の気持ちに嘘はつかない! 好き! 大好き! 
 狂おしいほど、如月秋巳を愛しています!」
 瞳からは涙が零れて。それでも、葉槻透夏から視線をはずさずに。柊神奈は、そう言いきった。

「あはっ! あはははっ! あはははははっ! そう! そうなの!
 なんでっ! なんでなのよっ!」
 葉槻透夏は両拳を握り締めて、テーブルを叩く。それから、その拳が緩むと、手にしていた刃物がその手からカランと音を立てて滑り落ちる。
 葉槻透夏は身を引き裂かれそうな思いだった。
 どうして! どうして!! どうして!!!
 この女はことごとく自分の予想を裏切る!
 
 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
 ど う し て 自 分 と 同 じ 行 動 を と る の だ!
 
 それは、葉槻透夏が逆の立場だったらとる応え。もし、自分が誰かに脅され、同様の行為を強いられたときに対する返答。
 自分が誰よりも秋巳を愛し、誰よりも秋巳のことを考え、どんな人間よりも秋巳のことを想っているからと自負するからこその回答。
 それをなぜ、この降って湧いた女がとるのだ。己の命を危険に晒されながら。自身の純潔を風前の灯としながら。
それでも自分の尊厳を守り抜くというのか。
 

805:__(仮) (7/13)
08/04/11 18:23:17 f8LJCZKw
 
「そう! そうなの! それが、おまえの応えってわけ! いいわ! 確かに受け取った。
 おまえの意思を! 大したものね。ある意味尊敬するわ。
 だから、あなたの想いに応えてあげる。確かにあなたの想いは本物よ!
 そんじょそこらの浮かれた感情とは違う!」
 それは、自分と同じ高みまで、彼女の想いが上ってきていることを認める言葉。
許容したくはないが、本気で柊神奈が如月秋巳のことを想い、自分の計略には動じないことの証左。

 葉槻透夏は思いつめる。
 ―だったら、もういい。
 この女を消すまでだ。自分の秋巳に対する情意は誰にも負けない。そのためにも、この女は排除すべきである。
 テーブルに横たわるナイフを再び拾い上げると、空いたほうの手で柊神奈の襟元を掴みあげ、半ば椅子ごと自らの元に引き寄せると、
葉槻透夏は、彼女に最後通告をする。
「おめでとう。あなたの想いは、本物よ。でも、悲しいかな、それを別の誰かに向けるべきだったわね。
 あたしと如月秋巳の間を脅かすものは誰もいない。そう誰もね!」
 そのまま、柊神奈の頭へ、握ったナイフの柄を振り下ろした。
 
 
 
               *  *  *                  
 
 
 柊神奈が、頭部に受けた衝撃から、気を失って、再び目を覚ましたのは、約三十分後。
 彼女が気を失う直前と、なんら状況が変わっていない―彼女は相変わらず椅子に縛り付けられたまま―ことを
理解すると同時に先ほどと僅かに異なる違和感に気づく。
(下着を穿いていない―)
 下半身に感じる涼しさから、彼女は実感する。柊神奈はミニのスカートを着けているが、その中で直接陰部に感じる空気に、
自分が下着を脱がされていることを悟り、戸惑った。
「ああ。おはよう。柊さん。二度目だけど、目覚めはどう?」
 柊神奈の背後から、部屋の扉を開け、彼女の前に回りこんだ葉槻透夏が、彼女が目を覚ましたことに気づき、声をかける。
手には制汗剤のスプレーとコンドームを持って。
「…………」
 沈黙を守る柊神奈。いまの葉槻透夏には、なにを言っても通じないだろうという思いを込めて。
「そうそう。あなた、これでもかっていうくらい、模範的ないい子ちゃんだから、
 本当に困ったわ。自殺の理由が見つからなくて」
「なにを―?」
「だからね、こっちで理由まででっち上げなくちゃいけなくなっちゃったのよ。
 ひとりの女の娘が自殺に至るまでの、ね」
 葉槻透夏はそう愉快そうに声をあげ、コンドームの袋を破る。ビニール手袋をしたその手で。
「ねえ。好きでもない、見ず知らずの男にレイプされて、それを写真にとられて脅されて、
 それを悲観して自殺するっていうストーリーはどう思う? 
 自殺の理由としては、それなりのものだと思わない。それにしても便利な時代になったものね。
 いちいち写真をプリントアウトなんかせずに、相手の携帯にでも送ればいいのだから」
 そう言いながら、スプレー缶にコンドームを被せる葉槻透夏。
 

806:名無しさん@ピンキー
08/04/11 18:24:53 hltbFLg7
ほしゅ

807:__(仮) (8/13)
08/04/11 18:25:08 f8LJCZKw
 
「あはははっ! このときばかりは、自分が男じゃないのが残念ね。まあ、いいわ。
 あなたの『初めて』を奪うこれをじっくりと見せてあげる。どう? 感慨深いでしょ?」
 そう彼女の頬に、その物体をこすりつける。その冷たさと鼻につくゴムの匂いが柊神奈の悲しみを呼び起こし、絶望へと誘う。
「それが……、それが、あなたの望みなんですか?」
 葉槻透夏は、右拳を握り締め、彼女の腹を穿つことでその質問に応える。
「あぐっ―!」
「ええ。そうよ。あたしの望み。おまえが絶望して、この世を去ることが、葉槻透夏の望み」
「はぁっ……! どうしてっ! どうして気づかないんですか。
 あなたは自分で放棄している―」
 葉槻透夏が、片手で柊神奈の両頬を掴みあげる。渾身の力を込めて。
「ぐふっ―っ」
「ああ。もういいのよ。あなたは喋らなくて。『お話』の時間は終わったのだから。
 あとは、ただ、ひたすら受け入れれればいい。すべての結果を。大丈夫。
 秋くんは、あなたが消えたところで大してショックを受けない。安心しなさい」
 まだ、いまならね。と言う言葉は彼女に伝えない。いや、葉槻透夏自身が認めない。
 スプレー缶を脇に置くと、テーブルの上に置かれた錠剤を掴み取り、鼻を摘み上げ無理矢理こじ開けた柊神奈の口に押し込む。
「ほら。これを飲み込んで」
 その錠剤を彼女の口に押し込むと、さきほど傍らに置いた水の入ったペットボトルを手に取り、
柊神奈の口に流し込むために無理矢理差し入れる。
「さあ、飲んで。次にあなたが目覚めることはおそらくないだろうけど、
 そのときは、きっと秋くんが幸せになっているから。
 あなたは、なんの心置きなく旅立つといいわ」
「えほっ……、ごほっ!」
 咳き込む柊神奈が、その薬を戻さないよう口を押さえて、嚥下するよう促す。
「はい。よくできました。さあ、ゆっくりお休みなさい」
 赤子になにも心配することはないのよ、と語りかけるかのごとく柊神奈の頭を抱き、その人生の終焉を迎えるよう促す。
 頭を優しく撫で、ひたすらに穏やかに。
 それから、葉槻透夏は思い出したように、脇に置かれた―テーブルの上の―スプレー缶を手にとる。
「そうそう。折角だから、あなたの『初めて』くらい、まだ意識のあるときに、奪ってあげるね」
 そう柊神奈の下半身に―愛撫もなにもなくさらさらに乾いた彼女の陰唇に―コンドームを被せたスプレー缶を押し当てる葉槻透夏。
「ひぅっ―」
「ねえ。どんな気分? やっぱり、せめて本当の男の人のほうがいいのかな? 
 あたしだったら、秋くん以外のはごめんだけど」
 そう言って、柊神奈の股間に押し当てる物体に力を込める葉槻透夏。
 徐々にぼんやりしていく柊神奈の意識。
 ぼやけていく視界。遠くなる音。薄れていく痛み。
 柊神奈が最後に聞いた葉槻透夏の声がそれだった―。
 
 
 
 
 
 
 

808:__(仮) (9/13)
08/04/11 18:26:54 f8LJCZKw
 
 
 
        *  *  *  *  *  *  *  *
 
 
 
 
 夏休みも中盤を迎え、いまだ強い日差しを避けるように冷房の効いた図書館の机の一角で、椿と萩原睦月は向かい合って座っていた。
夏休みの終盤を憂いなく過ごすために、学校で出された夏休みの課題を片付けようと、椿が萩原睦月を誘ったのがきっかけだった。
 教科書と問題集、それにノートを広げながら、時々お互いの判らないところや疑問点を確認しあいながら、淡々と問題を解いていくふたり。
 そんななか、ふと思い出したのか、それとも問題に詰まってひと休み入れようとしたのか、萩原睦月が椿に話し掛ける。
「ねえ。そういえば、椿のお兄さんのクラスの、柊先輩のことって聞いてる?」
「いえ? 柊さんがどうかしたの?」
 萩原睦月に倣ってノートに走らせる筆を止め、彼女に訊ねかえす椿。
「なんか、家出しちゃったみたいなんだって。水無都先輩が、連絡取れなくなったーって、
 言ってて。話を聞いてみたら、家にはしばらく空けるから心配しないでって連絡が
 あったみたいなんだけど、どこに行ってるのかは判らないらしいの」
「へえ。そんな人には、見えなかったけれど」
「うん。あたしも。だから、水無都先輩なんて、かなり心配しているっぽい」
「そう。こちらも、透夏さんが旅行に行ってから、ちょっと連絡が取れなくなってるから、
 少し心配なのだけれど」
「えっ?」
 初めて聞いた話に、驚きの声をあげる萩原睦月。
「ああ。睦月は直接会ったことなかったかしら。前に何度か話したことがあると思うけど、
 私と兄さんの従妹で、葉槻透夏さんって人がいるのだけれど、いま旅行に行ってるのよ」
 そう言いながら、椿は、手にしていたペンをノートの上に置く。
「葉槻さんって、椿がお世話になってた人だよね?」
「ええ。それはもう。ものすごく」
 様々な思いを込めて言葉を紡ぐ椿。
「その人が、旅行中に連絡取れなくなちゃったの? もしかしたら、
 事故なのかもしれないじゃない」
「そんなことはないと思いたいけれど。多分、いつもと違う気分で楽しんでいるところを、
 私という日常に邪魔されたくないだけじゃないかしら。
 まあ、私もしつこく連絡したわけじゃなくて、一回メールして、
 返信がこないだけだから、もしかしたら、見落としているだけかもしれないしね。
 元々、それほど気にしていなかったんだけれど、睦月のいまの話を聞いたら、
 少し心配になっただけ」
「まぁ、そうだよね。そうそうそんなことが重なるわけないよね」
 そう軽く頷いたあと、ペンを弄ぶかのごとく手の上でくるくると回しながら、萩原睦月は、はぁーと深い溜息をつく。
「どうしたの? 睦月。柊さんのことが心配?」
 若干俯いた萩原睦月のその浮かない表情を、覗きこみながら訊ねる椿。
 

809:__(仮) (10/13)
08/04/11 18:28:43 f8LJCZKw
 
「ううん。ちょっとそのことで自己嫌悪」
「自己嫌悪?」
「うん。柊先輩のことは、知らない人じゃないし、本当なら第一に心配するべきで、
 確かに気がかりなんだけど、ものすごく心配している水無都先輩を見てると、
 自分でも嫌な気持ちが浮かんできちゃんだよね。
 あたしが、同じ立場でも水無都先輩はこんなに心配してくれるのかな、とか。
 ほんと醜くて嫌な感情だよね。嫉妬って」
「あら。それは、仕方がないんじゃないのかしら。確かに、柊さんは知らない仲じゃないし、
 なにより兄さんの友達だから、私も心配だけど、その睦月の気持ちは、
 人としてごく自然のことだと思うわよ。でも、あなたの中で、それを良しとしないことこそが、
 むしろ睦月の感情が醜いどころか、誠実な証だと思うけれど」
「あ、はは。ありがとう。椿。慰めてくれて。ごめんね、愚痴っちゃって」
「謝ることないわよ。むしろ、私から見たら、睦月はもっと素直に自分の気持ちを出していいと思うけど。
 水無都さんに対してとか、遠慮してない?」
 先日の夏祭りのときの秋巳と似たことを椿は言う。
 あのとき、秋巳は、睦月の相談に対して、自分の想いを素直に追いかけていい、椿に遠慮して、自分の気持ちを殺すことない、と言った。
 ああ、やっぱりこのふたりは兄妹なのかな。改めてそう実感する萩原睦月。
「そんなことないよ。あたしは、いまは水無都先輩の傍にいられるだけで充分だから」
「そう。欲がないのね」
「それを言ったら、椿こそ、じゃない?」
「私が?」
「椿こそ、誰かに遠慮したりとかしてない?」
「私が? いいえ。自分で言うのもなんだけど、私は欲深いわよ?」
「あはは。またまた。椿のなにがなんでもっていう執着心は、あたし見たことないよ」
「欲しい欲しいと子供のように駄々こねて手に入るなら、そうするけれど」
「うわ。もう。クールでいらっしゃるんだから」
「ふふ。それはともかくとして、柊さんのことだけど、やっぱり心配よね」
 一旦ふたりのあいだで和んだ雰囲気から、話を戻すためか、椿は一転真顔になる。
 それに伴い、萩原睦月の顔からも笑みが消える。
 確かに、萩原睦月自身が言っていたように、柊神奈に対するわずかな嫉妬はあるものの、彼女のことが心配と述べた萩原睦月の言に嘘はない。
「高校生くらいの女の娘なら、一時そういうはじけ方をしてもおかしくはないとは思うけど。
 特に、柊さんは、あまり我を出すタイプには見えないから、
 もしかしたら、内々に鬱屈を溜め込んでいたのかもしれないし」
 胸の前で腕を組むように椿。
「うん。まあ、特に危ないことがなければ良いけど。
 でも、椿、その台詞を同じ高校生である女の娘で、しかも当人より年下が言う?」
 椿のあまりにも冷静な判断に、つっこみをいれる萩原睦月。
「あら、失礼ね。誰よりも高校生の女の娘らしい、私に向かって。まあ、それはいいとして、
 水無都さんは、なにか対応しているの? 柊さんの心当たりを探しているとか?」
「うん。柊先輩の友達とかをあたっているらしいんだけど、
 まだ、行き先とかは判っていないみたい」
「そう。早く見つかると良いわね」
「うん。なにもなければ、なによりだよね。まあ、杞憂に終わるとは、思うけど」
 そう不安げな面持ちを掲げるふたり。
 それぞれ違う意味で―。
 
 
 
 
 
 

810:__(仮) (11/13)
08/04/11 18:30:32 f8LJCZKw
 
 
 
        *  *  *  *  *  *  *  *
 
 
 
 夕陽に赤く染まる学校の屋上。昼間の熱気を充分吸収したコンクリートは日が傾いてもいまだその熱を失わず、
ヒグラシの鳴き声を遠くに、一帯に黄昏の空気が漂っている。
 そんななか、屋上のドアノブを、その熱さを手に感じながら、秋巳は押し開ける。
 ぎぃぃと錆付いた蝶番の響きとともにドアを開ききると、落陽を背負い、屋上に設置されたフェンスに背を預けながら待ち受ける人物がいた。
 水無都冬真である。
 一瞬そこに立つ人物が、逆光のため判別がつかなかった秋巳ではあったが、目の上に手をかざして、
五、六メートルほど離れた場所に佇む影の正体を視認すると、その歩みを進めた。
 彼のもとへとゆっくりと歩み寄る秋巳に、水無都冬真は、片手を挙げて応じる。
 そうして交じる二つの影法師。
「よう。秋巳。悪かったな。夏休みなのに急に学校に呼び出して」
 そう爽やかな笑顔を浮かべる水無都冬真の表情には、しかし、どこか寂しげなものが漂っていた。
「ううん。いや、別にいいよ。冬真の頼みだからね」
 彼の前に立ち、そう応える秋巳。そんな秋巳の穏やかな反応に、はは、と乾いた笑い声をあげると、水無都冬真は小さく呟く。
「俺が、話し終わっても、その台詞を言ってくれることを願うよ」
「え?」
「いいや。なんでも。ところで、最近、椿ちゃんとの仲は、どうなのよ?
 一時の気まぐれでやっぱり冷たくされてるか?」
 そうなにげない世間話でも始めるかのように水無都冬真。
「え? いや。前からじゃ考えられないくらい、普通の兄妹をしてるよ。
 一緒に買い物に行ったり、その日一日あった出来事を夕飯のときに話し合ったり」
 幸せそうにはにかむ秋巳。それもそうであろう。それこそが、彼が望んでいた生活なのだから。椿とのたったふたりの家族風景なのだから。
「でもね、自分は、椿にあんな仕打ちをしたのに、こんなに幸せでいいのかなって、
 ちょっと後ろめたく思うんだ。椿は、気にしないって言ってくれてるけど、
 それで、僕の罪が消えるわけじゃないからね。でも、自分の罪悪感だけで、
 もう、椿の望まないことはしたくはないと思ってる」
「そう、か」
 納得したのか、とりあえずといった感じで頷く水無都冬真。その心中は複雑ではあったが。
「なあ、俺が椿ちゃんを奪っていったら、おまえはどう思う?」
 その水無都冬真の台詞に、秋巳は、真っ直ぐに彼を見つめ返す。
「冬真は、椿のことが好きなの?」
「だとしたら?」
「冬真が、椿のことを幸せにしてくれるなら、僕にはなにも言うことはないよ。
 むしろ、こちらからお願いしたいくらいだから」
「じゃあ、だとしなかったら?」
「…………」
 秋巳は沈黙する。そして疑問に思う。
 水無都冬真の質問の意味はどういうことだろう。
 水無都冬真が椿のことを好きでなかったとしたら。
 好きでない上で、椿を奪っていく?
 わけが判らない。
「仮定の話じゃ、応えられないよ」
「そうか。俺はね、おまえには感謝しているよ。正直いまの俺があるのは、秋巳、
 おまえのおかげだと思ってる。おまえと俺が初めて会ったとき……、
 いや、その言い方は適切じゃないか。初めて会話したとき……、
 いいや、これもおかしいか。そうだな、初めて遊んだときのことを憶えているか?」
「どうしたの? 冬真?」
 急に語り始めた水無都冬真についていけずに、秋巳は質問に問い返す。
 

811:__(仮) (12/13)
08/04/11 18:32:08 f8LJCZKw
 
「いいから。俺の昔話に付き合ってくれよ。どうだ、秋巳、おまえは憶えているか? 
 おまえと俺が初めて一緒に遊んだとき」
 そう懇願する水無都冬真の雰囲気に飲まれ、いや、正確にはそれに逆らいたくないという秋巳の自発的な意思により、その質問に応える秋巳。
「うん。憶えているよ。小学校三年のときだよね。僕が、冬真を誘ったんだよ。
 一緒に遊ぼうって」
「ああ。そのとき、おまえ、俺のことどう思った? というか、なんで俺を誘ったんだ?」
「うーん。よく覚えてないけど。確か、新しい遊び教えてもらって、
 早く遊びたいってわくわくしてたんだ。
 それで、いままで話したことなかった冬真を見かけたからさ、
 ちょうどいいやって巻き込んじゃったような気がする。あはは、冬真からしたら怒るよね」
 頬を掻きながら、後半は後ろめたそうに語る秋巳。
 ようするに、遊んでくれる人なら誰でもよかった、と半ば言っているようなものだから、秋巳としては言い難いのは当たり前であった。
 ただ、綺麗な言葉で取り繕ろうなどとは露ほども考えなかった。
 相手が水無都冬真だからこそ。いまでは、誰よりも親友であるといえる彼に対してだから。
「あははっ! そう、そうなんだよな。だからだよ。だからこそ、なんだ。
 俺がおまえのことを好きになったのは」
 秋巳のその応えに満足げに、水無都冬真は笑った。
 あのころ水無都冬真の周囲の環境は最悪であった。
 家に帰れば親は別れるだの別れないだの終始喧嘩し、言いあい、罵りあい。
 お互い愛はなく憎しみあっているのにおまえが生まれたからだの、嫌いあっているのにおまえがいるからだの、
水無都冬真に向かって残酷な言葉を吐き。
 学校では、あそこは悪い家庭だからその子供と付き合うな、などと言い含められた子供たちが、水無都冬真を差別し、敬遠し、無視をし。
 たまにあるのは、からかいと嘲笑だけ。
 そんな境遇において、偏見も穿ちも持たずに接してきてくれたのは秋巳だけであった。他の誰とも変わらず、その他ひとりとして、
構ってくれたのは秋巳だけであった。
 そこに同情も憐憫も優越感もなく。
 そんな秋巳だったからこそ、水無都冬真の唯一の親友になったのだ。
 そんな秋巳だったからこそ、逆に秋巳が両親の件で周囲から浮いたときであっても、水無都冬真はなんら変わらなかったのだ。
 そんな秋巳だったからこそ、水無都冬真は他の誰よりも秋巳の幸せを願っているのだ。

「ほんとに、今日はどうしたの? 冬真?」
 愉快そうに笑い声を上げる水無都冬真に、不審げな顔を浮かべる秋巳。
 ひとしきり声をあげて、それから落ち着くと、水無都冬真は秋巳の両肩に手を置き、一旦俯いた後、再び面を上げた。
 その顔は、なにかを決意したように。
 

812:__(仮) (13/13)
08/04/11 18:33:40 f8LJCZKw
 
「さて、秋巳。そろそろ本題に入っていこうと思うが、
 おまえ、最近、柊ちゃんと連絡取ったか?」
 急に話題が変わり秋巳は戸惑う。
「え? 柊さん? いや、連絡とかはしてないけど。どうしたの? なにかあったの?」
「ああ。柊ちゃんが家出しているらしい。もう四日ほどかな。
 一応、家には連絡が入っているらしいんだけどな」
 その水無都冬真の話の内容に、秋巳はわずかに衝撃を受ける。
 あの柊さんが、家出?
 そういうタイプには全然見えなかったが。
 しかし、連絡が入っている以上、事故とかに巻き込まれたわけではないのだろう。
「そ、そうなんだ。まあ、無事ならなりよりだよ」
「本当にそう思うか? 家への連絡は、メールでされているらしい。
 メールなんて、柊ちゃんの携帯があれば、誰でもできるんだぞ?」
「え? えっ!? 冬真は、柊さんがなにかに巻き込まれたと思ってるの?」
 水無都冬真の台詞から、推測すれば、それは、もう事故の可能性はありえないと言うことになる。
 意図的に、柊神奈の無事を装っている人間がいるということになるのだから。
「さあな。あくまで可能性だからな」
「その可能性を考えるよりは、柊さんが自分でメールを送っていると思うほうが自然だけど?」
「だから、あくまで可能性、だ。もしかしたら、俺が柊ちゃんを監禁して、
 勝手にメールを打っているだけかもしれないぞ?」
「あ、はは。冬真、冗談が過ぎるよ」
 乾いた声をあげる秋巳。完全に冗談と受け取れなかったのは、水無都冬真の表情が真剣だったから。
「冗談じゃないけどな。それぐらい、疑えってことだ」
 その声色に、鉛のような重厚さをのせる水無都冬真。秋巳の肩を掴む手に力が入る。
「冬真……?」
 やはり、いつもと雰囲気の異なる水無都冬真に対し、秋巳は心配げな視線を向ける。
「それで、いまから言うことが、俺が今日、おまえを呼んだわけだ。いいか―」
 その秋巳の瞳を、水無都冬真は真っ直ぐ射抜く。
 
 
 
 
 
「―いつぞやの貸し。今日これから返してもらうぞ」

 水無都冬真の覚悟を決めた言の葉が、秋巳の耳朶に深く突き刺さった。
 
 
 
 
 


813: ◆a.WIk69zxM
08/04/11 18:34:25 f8LJCZKw
 
以上。投下終了です。

814:名無しさん@ピンキー
08/04/11 18:35:18 rUZKoy+e
GJ

815:名無しさん@ピンキー
08/04/11 18:36:20 d9+jCXK2
一番槍GJ!

あぁ、一体これからどうなるのか楽しみ過ぎて仕方ない。

816:名無しさん@ピンキー
08/04/11 18:37:44 hltbFLg7
GJ!
スリル感がたまりません

あとほしゅじゃなくて支援でした

817:名無しさん@ピンキー
08/04/11 18:38:55 d9+jCXK2
一番と言ってみて違うと結構恥ずかしいもんだね…orz

818:名無しさん@ピンキー
08/04/11 18:58:17 lCt4U47t
>>779のサンプルCG見て来たけど、パンスト娘いるんだね。しかも黒髪。この組み合わせは最強だぜ。
エロゲーでは意外とパンスト娘は少ないからな……、だから貴重だ。

819:名無しさん@ピンキー
08/04/11 19:35:18 wVxSlIXU
GJ!

読み終わって確信した。これは名作だ!
いや、ここまでレベルが高いssはひさしぶりだw

820:名無しさん@ピンキー
08/04/11 19:41:04 lBKYQP8V
夢中で一気に読み終えてしまうし
読み終えた途端に先が気になってしょうがなくなるw
とにかくGJ!!!!

821:名無しさん@ピンキー
08/04/11 20:18:01 w4HbbBdH
>>820
俺は読み進めるのが怖くて、一気になんて読めなかったよ…

822:名無しさん@ピンキー
08/04/11 20:26:28 OpN7eHp/
だっ誰かっ!俺に義妹を!義妹をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!

823:名無しさん@ピンキー
08/04/11 21:18:14 E60JzLvp
実姉とそれなりなことは経験したが、キモ姉ではないのでスレが違う。

824:名無しさん@ピンキー
08/04/11 22:47:19 5xTjd4Dc
あー毎回思うけど続き気になるw
GJです

825:名無しさん@ピンキー
08/04/11 23:30:25 uBUf84hL
そういえば、アリスなんとかのアニメでさ、

きらはというキモウトがいてね
あのキモウトはコミック版の1巻は凄かったよな

兄と一緒にお風呂に入ったり
兄のためにゴスロリの服を着たり、
ライバルのヒロインの前でキスをしたり


懐かしいぜw




826:名無しさん@ピンキー
08/04/12 00:02:00 zVnf+Kdg
永久アリス輪舞曲か
アニメしか知らんが…兄で妄想してハァハァしたりと、今思うと完全なキモウトだなw
しかも兄を好きな女相手どころか、兄が好きな物語の中の女の子にさえ嫉妬する始末

wikiによると原作では兄妹以上の関係になるらしいな

827:名無しさん@ピンキー
08/04/12 01:28:11 NxygQFZI
なんてアニメ?

828:名無しさん@ピンキー
08/04/12 01:29:33 9bdlFEXp
>>827
>>826

829:名無しさん@ピンキー
08/04/12 01:29:44 NxygQFZI
すまん

830:名無しさん@ピンキー
08/04/12 02:08:12 lPdSpB0w
「『永久アリス輪舞曲』か。アニメしか知らんが…」
「なんてアニメ?」
「(うっ、妹よ。何故こんな所に)な、なんでもないよ」
「ウソ!!わたしに内緒でそのアニメでハァハァしてるんでしょ!?」
「ち、違うんだ…。日本のアニメ文化について語っていた所で…」
「もー!お兄ちゃんがわたしにだけハァハァするようにしてやる!!」
妹は、兎のようにぼくの元から駆け出して言った。

ぼくの部屋から、妹の薄ら笑いが聞こえる。
部屋に入ると、ぼくのアニメDVDが全て粉々になっていた。


831:名無しさん@ピンキー
08/04/12 03:14:54 fzsvzCQN
>>813
GJ!


神奈がああああああああああ

832:名無しさん@ピンキー
08/04/12 05:34:56 2LC9LI0y


833:名無しさん@ピンキー
08/04/12 07:16:55 pLYXPNj/
当時はそんな意識もなくアニメを見ていたな。
そっか、あれがキモウトになるのか。


834:名無しさん@ピンキー
08/04/12 09:37:12 MOKGP9d4
>>830を見て何故か『「邪神ハンター」を妹に読ませたら』が頭に浮かんだ

835:名無しさん@ピンキー
08/04/12 11:24:05 NxygQFZI
もっとオススメ漫画教えてくれ~
ダ・カーポとかどうよ?

836:名無しさん@ピンキー
08/04/12 14:24:10 uUFi7Nfn
漫画・アニメは×
ゲームだけやっても嫉妬深いだけの妹
公式設定の内容を知って始めて微妙な所だなと思う
 
キモ姉・キモウト的行動はしていないのに、キモウトSSの兄の呼び方が「兄さん」だと何故かⅡの朝倉姉妹が一瞬脳裏に浮かぶのは俺だけだろうか?

837:名無しさん@ピンキー
08/04/12 14:30:13 NxygQFZI
ダカポⅡ二期の妹がヤンデレしてくれそうな雰囲気なんだが

838:名無しさん@ピンキー
08/04/12 14:55:28 FFEzrGHD
魔法で小さくなった主人公が、妹に散々虐められて、最後に食べられる。
と言う内容のゲームがある

839:名無しさん@ピンキー
08/04/12 15:42:29 9bdlFEXp
kwsk

840:名無しさん@ピンキー
08/04/12 16:23:24 JaDOjL7L
>>837
妹より姉の方がヤバイ件について・・・

自分以外のルートだと容赦なく消し去ろうとするぞw

841:名無しさん@ピンキー
08/04/12 17:33:42 sVWOgnb4
最近投下が減った気がするな
特に古参の人々を見かけない…

842:名無しさん@ピンキー
08/04/12 17:39:30 IDek/TR9
書いてる人は勤め人が多いってことかもね。学生は春休みでも
年度末~年度初めは働いてる人間は忙しい。

843:名無しさん@ピンキー
08/04/12 21:18:23 E0OYq26X
・・・・文が多すぎるから削ったほうがいい。そうすればもっとよくなる。あと、缶にゴムはそれなんて綾?

844:名無しさん@ピンキー
08/04/12 21:29:09 NxygQFZI
URLリンク(www.imgup.org)

845:名無しさん@ピンキー
08/04/12 22:01:26 txEuc/g2
>>844思わず振り向いてしまったジャマイカww

846:名無しさん@ピンキー
08/04/12 22:19:25 sDYX7xj/
>>844 これAYAKASHI H?でも、こんなシーンあったけかな?

847:838
08/04/12 22:20:07 FFEzrGHD
妹に食べられるのはBAD ENDルート

URLリンク(www.toranoana.jp)

848:名無しさん@ピンキー
08/04/13 02:18:28 /rv5Du1M
キモ姉に監禁されるssないですか?

849:名無しさん@ピンキー
08/04/13 11:13:54 FLpbiG6W
>>848
それは君が書くんだ!!
半裸で待ってるぞ。

850:名無しさん@ピンキー
08/04/14 13:33:15 EDc2n4CO
神奈、密かに応援してたのに…

851:名無しさん@ピンキー
08/04/14 15:22:36 5+sdb6Rp
姉ちゃん好きだったのに…

852:名無しさん@ピンキー
08/04/14 16:35:07 Fgp2Qfyb
無形さん
HPや過去の投下場所等、できれば教えて欲しいです

853:名無しさん@ピンキー
08/04/14 18:44:39 JPKW/pVi
携帯の俺に>>844>>847が何だったのか教えてください

854:名無しさん@ピンキー
08/04/14 19:31:57 28tic25p
もばじらと検索してみよう
幸せになれるはずだ

855:変名おじさん ◆lnx8.6adM2
08/04/14 22:38:00 uY2uuzGq
世間一般で新生活が始まる時期、少々忙しくしておりました
果たして私は古参と言えるのかとか思いつつ投下

856:湊家の朝 ~妹・彼波~
08/04/14 22:39:17 uY2uuzGq
その日も、湊 奏(みなと かなで)の朝は柔らかな重圧によって始まった。

「う・・・」

深い眠りの中から引き上げられた強引な目覚め。
頭が重く、無理矢理な覚醒に、未だタールに似た流れの意識が揺れる。
反射的に目を開こうとして、しかし上手く行かない。
目蓋越しの朝日が遠く、思考するための言葉は半分以上が夢の中。
接続を焦った肉体が混線を起こし、睡眠欲求の不満が不具合として訴えられる。
鉛の感覚。
特に、つっかえたような息苦しさを訴える胸が一際重い。
それから腹、腰の順で軽くなりつつも何かが自分の上に乗っている。
布団の重さではないだろう。
纏まらない意識で懸命にそこまで考え、奏は数秒の苦闘を経てから瞳に光を浴びた。

「────何だ、またか」

その日一番の言葉を紡いで、漸く動き出した脳から急速に眠気が抜け出す。
押し出されたそれに代わって首の下から順番に繋ぎ直されていく神経の上を通る意思が全身に行き渡り、
部屋に差し込む日の光に細められた両目が焦点を結んだ。

「彼波(かなみ)」

起き抜けの、少し枯れたような声による呼びかけ。

「ふふ」

首だけを起こした奏の胸の上で鈴の音が響く。
軽やかな、高いが控え目な微笑の声。

「朝起きて最初に家族に言うのは『おはようございます』ですよ、兄さん」

相手の身じろぎに合わせて奏の体が揺れた。
開いた目の十数センチ先には自分と同じ色の瞳を持った制服姿の少女。
奏が長男を務める湊家の次女、彼波。
一つ下の妹が、兄の前で春の太陽のように柔らかな笑みを浮かべていた。

「・・・・・・おはよう」
「はい、おはようございます。兄さん、今日もいい天気ですよ」

爽やかとは言い難い調子で応えると、晴れやか、という顔で返される。
そんな妹にすぐには二の句が告げず、向けられる笑顔の前で二秒ほど悩んでから、
奏はふと最初に指摘すべきだったことに思い至った。

「あのさ、彼波」
「はい、何でしょう」

寄せれば触れそうな顔の近さで小首を傾げてみせる妹に、内心で失礼かと思案してから口に出す。

「どいてくれない、かな? その・・・息苦しいん、だけど」

重い、と言いかけてずらした視線が捉えたのは、いつも見るより早い時刻を示すデジタルの時計。
肺の圧迫に加えて、目覚めが悪くなる理由には十分だ。
つまり、原因の半分は今この瞬間にも自分の胸や腹の上に身を置いている妹。
ついでに言うと、彼女が第二次性徴期を迎えていると実感させる膨らみはまだ押し付けられたままである。
身体的と倫理的、奏にとっては二つの意味で心身に良くない。

857:名無しさん@ピンキー
08/04/14 22:39:41 yq+23Uz9
支援

858:湊家の朝 ~妹・彼波~
08/04/14 22:41:42 uY2uuzGq
「あ。すみません兄さん」

言われ、彼波が身を起こそうと二人の乗るベッドを揺らす。
それまで抱きつくように密着していた彼女の腕が離れ、マットが沈み込む感触と共に顔の位置が上がった。
衣擦れより幾らか重い音を立てて布団が退けられ、重さの中心が奏の胸から腰へ移る。
彼波が膝で奏の腰を挟み込む馬乗りの体勢。
世間的には着衣の上でも問題のある姿勢だが、彼波は終始頬を赤らめることもなく奏から身を離した。
ベッドから降りる際に、その背中で振れる艶やかな黒髪の流れが奏の目に入る。
前髪よりも遥かに長い、天然色の一筋の流れ。
腰まで伸ばされたポニーテールは微かに左右へと毛先を躍らせると、
持ち主が振り返る動きで逃げるように背後へと隠れた。

「げほ」

胸の重石が取れた拍子にか、奏が何となく咳をする。

「どうしました?」
「いや、何でもないよ」

見咎めた彼波に首を振って答え、それで、と続けた。

「何でまたこっちに? それも制服を着て」

言いながら、奏が視線をやった先には自分が使用しているのとは別のベッド。
奏から見て彼波を挟んだ部屋の対岸には、彼の妹用の寝具が設置されていた。
昨夜、彼波はそこで眠ったはずであり、現にそちらの布団も乱れている。
彼女が起きたのも何時間も前という訳ではないだろう。

「朝御飯の用意が出来たので兄さんの様子を見に来たんですけれど・・・・・・その、
 兄さんの寝顔を見ていたら久しぶりに家族のスキンシップを図りたくなりまして」

着衣越しに兄と体を重ねるよりもその理由を告白する方が恥ずかしいらしく、彼波が僅かに頬を染める。
その様を可愛らしいと感じると同時に、奏は溜息を心中に留める努力を行わねばならなかった。
現在、湊の家に子供用の部屋は二つしかなく、そのうち一つは年長の姉に割り当てられている。
新たに部屋を設けるスペースも金もない湊家では必然的に年下の二人が残る一部屋を共有しなければならず、
結果、奏と彼波の二人は同じ部屋で寝起きを共にしている。
その結果自体に不満があるわけではない。

当時、最初から最後まで他ならぬ妹自身が兄と同じ部屋になることに肯定的だったのが、奏にとっては問題だった。
むしろ、積極的とさえ言えたかもしれない。
今でも、いや、むしろ以前より頻繁に奏の脳裏にはブラコンという言葉がよぎる。

「何も制服を着たままでなくてもいじゃないか。シワになるぞ」

それでも、今それを言い出しても良い結果にならない、
いやむしろ悪い結末しか迎えないことを経験から知っているため口にはしない。
軽く、そして遠回しに注意を促しておく。

859:湊家の朝 ~妹・彼波~
08/04/14 22:42:57 uY2uuzGq
「いいんですよ。それが兄さんと『肌で触れ合った』証拠になるんですから」

奏は妹の返答に、口紅の跡の類でもあるまいし、スキンシップに証拠云々とは変に生々しいな、
とまで考え、そこで流石に意識し過ぎかと思い直す。

「とにかく、僕も着替えたら行くよ」

そのまま、わざわざ和製英語を翻訳したせいだと思うことにして暗に退出の要求を示した。

「わかりました。早く来てくださいね」

今度は兄の言いたいことを察した様子で、彼波も踵を返す。
乱れのない足取り。一定のリズムでポニーテールが踊る。
そして彼波がドアの手前で立ち止まると揺れる尻尾も止まり、振り返る動きと共にぽん、と跳ねた。

「ああ、そう言えば」

着替えようと部屋の入口に背を向けた奏の後ろで、ドアノブを回す音に混じる笑みを堪えたような声。



「兄さんは、着ないままの方がお好きでしたか?」



妹の問いかけに奏がその言葉の意味を理解しようとして、
自分の台詞を思い出し、相手の意図を理解し、顔に血が集まるよりも早く振り向く。

「なんっ・・・!」

────同時に扉が閉まり、部屋には赤面した兄だけが残された。

「はあ」

咄嗟に言いかけた何かが、続きを伴わずに部屋の四隅へと消えていく。
遣りきれない。そして妹ならやりかねないと思い、一人、ようやく溜め込んだ息が吐けた。

「どうにか、ならないかな・・・」

願望に過ぎないと理解していても、つい口をついて出てしまった。
今の奏は、ほぼ姉と妹と三人暮らしという状況にいる。
三人も子供を抱えた両親は稼ぐのに忙しく、
また奏達がある程度大きくなってからは安心して夫婦共働きに出られるようになったからだ。
そこにきて妹と、更に今日はまだ見ていない姉の無警戒振り、と言うには積極的過ぎるブラザーコンプレックス。
前にそんな暮らしで男性の朝に特有の生理現象を見られたりはしないのかと友人に揶揄されたこともあり、
内心気が気でない。

「────?」

と。
そこで一旦首を傾げてから、下げる。
妹と同じ黒瞳が見詰めたのは被服のために見えない腰の下部、両脚の付け根の間にあるもの。

「そう言えば」

最後に朝勃ちしていたのは何時だったか、と。
ふと気になって思い出そうとして、正確に思い出せないことに気が付く。
一年前か、二年前か。
妹、それに姉が布団に潜り込むようになった頃は気を付けていたのだが、
それが習慣化するあまりいつの間にか記憶に残らなくなっていたようだ。

860:湊家の朝 ~妹・彼波~
08/04/14 22:44:32 uY2uuzGq
「一応、気を付けないと」

これまで騒ぎになった憶えはないが、用心に越したことはない。
いっそ枯れてくれた方が楽かもしれないと思いながらもそう心に留め、奏は妹のいなくなった部屋で着替えを始めた。
脱ぎ着するに従って髪を始めとする体毛が床に落ちる。
奏にとっては今朝の出来事もたまにある日常の延長であり、頭を悩ませながらも異常と捉えてはいなかった。





────ガチャリ。

扉が閉まる。
回されたノブが戻り、金属の取っ手が鍵となって内外を隔てた。

「ふふ。本当は、おはようございますよりも先に『御馳走様でした』を言うべきでしたね、私は」

防犯としては薄く脆い一枚の木の板。
それでも防音には役立つ仕切りを隔てて、彼波は小さな声で愛しの兄へと呼びかけた。
聞こえてはいないと知りながら。
聞こえてはいけないと思いながら。
聞こえればいいのにと焦がれながら。
胃の腑へ収めた兄の一部に火照り、喉奥に残るそれの芳香を反芻する。

「息、生臭くはなかったでしょうか?」

『普通の女性らしく』口臭対策を施してはあっても、彼波は兄の猛りの凄まじさを思うと不安になる。

「私には最高のアロマセラピーになるんですけれど」

兄の前とは違う、艶の加わった笑み。
ん、と鼻を鳴らした彼波がドアノブの感触に冷えた指をスカート越しにその奥へと触れさせてみると、
沈み込んだ指先に熱いぬめりの手触りが返された。
二度、三度と五指を蠢かせる。
押し込み、弾き、摘み、引っ掻く毎に、口内で止める喜悦の代わりに兄への愛情の証が溢れるのが分かった。
はあぁ、と吐息が漏れ、指と触れ合うそこからどうしようもない痺れが這い登ってくる。

そこで、手を止めた。

「・・・・・・ふう」

それ以上は本当に止まらなくなるからだ。
兄から『ご馳走』を戴いた時に彼女が堪えられる限界は、せいぜい数度。
重ねて来た経験による答えである。
あまり『はしたない』女は兄の好むところではないという判断も手伝い、
彼波は軽く額をドアに触れさせ、惜しむように数秒が経ってからそっとその場を離れた。

861:湊家の朝 ~妹・彼波~
08/04/14 22:45:53 uY2uuzGq
「残りは、また兄さんに買出しをお願いした後で」

そう言いながら、声と共に吐き出される呼気はひどく熱い。
だが、耐え難きを耐えるのも、その先に目標がや救いがあるならそう苦にはならなかった。

「その時は、兄さんに包まれて、全身に兄さんの香りを擦りつけながら」

あの、兄さんのベッドで、と低く呟く。

「ふふ。お部屋のお掃除も楽しみですね」

摘むような動作。
服に付いた汚れを取るように、しかしそれにしては慎重に、彼波が制服に付着した何かを二本の指の腹に挟む。

「兄さんの分の朝御飯は、しっかりと作ってありますからね」

輪を作った右手を顔の前に運ぶ。彼波の視線が上向き、摘んだものをじっと眺めた。
ひどく美味しそうに、期待するように舌で唇を舐める。
大きく、限界まで顎が開かれた。

「では、兄さん」

閉じていた指の輪が開かれ、支えを失ったものが落下する。

「一足先に────『戴きます』」

彼波の口内に吸い込まれるように消えたもの。
細く線のように浮かび上がる縮れた何か。
誰かの陰毛にも見えるそれが彼波の舌に触れると同時、ぱくん、と小気味良く音の鳴りそうな勢いで口が閉じられた。

「ん・・・おいふぃ」

先ず歯を噛み合わせ、次いで顎を前後させて磨り潰し、『旨味』を引き出していく。
三十回。健康ではなく、兄への愛と感謝の念を込めてよく噛む。
その間、鼻腔を通る呼気に乗せて香りを楽しむのも忘れない。
もごもごと口を動かしながら、大きく、ゆっくりと鼻から息を抜き出していく。
擦りつける様に粘膜に匂いを吸収させながら、一回の呼吸に十秒近くをかける。
何度か繰り返す内に、流石に噛む作業が終わった。
喉を通る感触を意識しながら嚥下する。
それから舌の蠢かせ、内側から頬を押し上げながら口内に残った味を掬い取り、
薄くなった分だけよく味わってから唾液に溶かすと、くちゅくちゅと攪拌してから飲み下す。

「それではご馳走様でした、兄さん」

丁寧に時間をかけて兄の陰毛を味わい尽くした彼波は、ごくりと喉を鳴らし終えてそう言った。
扉に向かって手を合わせ、踵を返して歩き出す。
場合によっては、兄が着替えを終えて顔を洗ってくるまでに朝食を温め直さなければならない。
念のためにもう一度味見もしておこうか。
粘ついた喉とたっぷりと唾液に濡れた口内を意識しながら、彼波はそう考えて笑みを浮かべた。

862:変名おじさん ◆lnx8.6adM2
08/04/14 22:50:22 uY2uuzGq
投下終了
スレも早一周年。本当に早いものですね

それと、遅レスですが
>>722の方

あの双子ちゃんは通称『戯言シリーズ』の澪標(みおつくし)深空(みそら)・高海(たかみ)姉妹、
それからブラックラグーンの兄様姉様兄妹・・・姉弟?がアイディア元になっております
特に後者、当時は衝撃的だったもので

>>724の方
頑張りますorz

863:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:11:42 Jw/kvDyj
724です。本当に楽しみにしているので、執筆頑張ってください。

864:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:17:10 OqpQT60I
キモ弟小説が読んでみたいな、なんとなく

865:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:42:30 JthDG9vZ
味ってあるのかな…と思いつつもそのシチュエーションがいいね
GJですた

866:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:45:57 ZfAS0Liq
>>862
GJ

867:名無しさん@ピンキー
08/04/14 23:59:03 ZbYqMZd1
>>864
ショタか・・・。

兄は背が高いが顔はあれで目立たなく鉄ヲタで世間一般的に見てキモいと言われてる奴で。
弟は背が低いが顔は奇麗で学校の人気者でいつも注目をあびていて男女からモテる存在な奴で。
昔は兄弟仲良く暮らしてたが今では口も聞かなくなった兄に対して弟がなんとかかんとか。

868:名無しさん@ピンキー
08/04/15 00:36:58 wLxz8nXL
>>867
オール・二人用A寝台個室の
北海道行き豪華寝台特急「カシオペア」
モテない鉄ヲタたちは、料金の高さと相手の居ないことに躊躇して
乗りたくても乗れない列車

鉄道雑誌を見て「チッ」と舌打ちする兄に、ショタ弟が「ボクと一緒に乗ればいいじゃない」と提案
「なんだかなあ」とか言いながら、弟の誘いに乗って、せいぜいススキノの安ソープで抜いてこようかと考えている兄
かくして二人で乗り込んだ札幌行きの寝台車
だが弟の真意は……

ってなとこか?

869:名無しさん@ピンキー
08/04/15 00:43:24 6alls1Ym
>>862
GJ。姉も待ってます

870:名無しさん@ピンキー
08/04/15 01:05:25 PkL9avp1
>>862
けしからんキモウトめ!エロエロじゃないかGJ!!

871:名無しさん@ピンキー
08/04/15 01:13:29 S9bTzrAW
>>867
おとこでキモはないわー

872:名無しさん@ピンキー
08/04/15 01:20:02 dv+Vr0FO
>>867
男前の兄にキモ弟(ショタ)が憧れている。
しかし、兄の妹、弟の姉がキモウト&姉で弟を邪険に扱う。
「ちょっと、お兄ちゃんが困ってるじゃないの。もう、近寄らないでね!」
「で、でもぼく…」
「はあ?じゃあ、わたしとチューする?」
「それは…やめてよ…」
「ムカつく弟ね!」

873:名無しさん@ピンキー
08/04/15 01:26:23 hyHoXy1a
ショタならいいかも・・・、とも思うがまあ需要がないのはあれだろうな

874:名無しさん@ピンキー
08/04/15 02:19:26 3SUy27Ig
腐とかやめてくれよ・・・・
男同士とか普通にキモイ

875:名無しさん@ピンキー
08/04/15 03:44:17 M+0kVCEZ
変名おじさんがついにエロを書いたか。GJ。

876:名無しさん@ピンキー
08/04/15 03:47:56 Sapt7qsq
キモ姉が弟に執着
弟が姉を意識するようになって、こっそり服装とか姉の真似をするようになる
キモ姉が発見し、弱みを握って・・・

↑こんなシチュが一部入るのはアリだなぁ
キモ姉に引きずられた微キモ弟

877:名無しさん@ピンキー
08/04/15 03:52:12 /+WuW8Dg
ショタは需要以前にスレ違いだろう
それ相応の場所に行っておくれ

878:名無しさん@ピンキー
08/04/15 03:54:49 /+WuW8Dg
ゴメン、間違えた
男同士だった

879:名無しさん@ピンキー
08/04/15 03:55:52 6lkUMq9B
脳の一部に妹が入ってる弟なら許せる

880:名無しさん@ピンキー
08/04/15 04:56:58 HVESHvRC
はあ……一緒に死んでくれるようなキモウトが欲しい……

881:名無しさん@ピンキー
08/04/15 05:49:47 hyHoXy1a
読みたくないんならスルーすればいいんじゃね?と思う今日この頃

882:名無しさん@ピンキー
08/04/15 06:10:28 L3ZXCznS
それが出来ないやつがいるからスレが荒れる

883:名無しさん@ピンキー
08/04/15 06:32:37 UkW/S3nb
スルーすればいいじゃねとか言う以前にスレ違いのものを投下されること事態が迷惑なんだが
ID:hyHoXy1aはそんなことも分からんのか?
なんのための住み分けだと思ってるんだよ。

884:名無しさん@ピンキー
08/04/15 07:05:38 hyHoXy1a
どこと住み分けしてるんだよw

885:名無しさん@ピンキー
08/04/15 07:14:13 7fTCvEfm
男同士なら801行けばいいんじゃね?

886:名無しさん@ピンキー
08/04/15 07:59:53 WdAIEWRa
相変わらずスレタイが読めないのが混じってるな。
男同士が読みたい&書きたいなら801行けばいいのさ。

887:名無しさん@ピンキー
08/04/15 11:07:55 h/6wcAGO
まあそこまでにしておけ
言っとくが議論も言い争いもスレ違いだからな

888:名無しさん@ピンキー
08/04/15 13:25:45 69LVVisp
>>852

ヤンデレスレいけばあるよ

889:名無しさん@ピンキー
08/04/15 13:33:38 jXnnivd+
古い荷物整理してたらタクティクスオウガ出てきた
カチュアってキモ姉でいいのかな。
血の繋がりは無いんだっけ?

890:名無しさん@ピンキー
08/04/15 13:53:19 tIp9MaKd
血縁が無くてもキモければ良いんじゃない?

891:名無しさん@ピンキー
08/04/15 14:46:55 3SUy27Ig
別に血の繋がりはなくてもいいんじゃないか?

ただ、どちらがグッとくるかと言えば・・・・俺は実の妹だと言い切らせてもらう

892:名無しさん@ピンキー
08/04/15 15:27:14 jSJuRp5F
>>868
それをどうにか抽出したいwww

893:天才天災転載
08/04/15 15:30:35 R63IPYMr
「お姉ちゃん・・巴君に言っておきたいことがあるんです」
「何だよ」
「どうして、巴君はお姉ちゃんの部屋に夜這いを仕掛けて来ないの?
  全国の弟の皆様は問答無用にお姉ちゃんを襲うために布団に入り込むのに」

「いい歳して姉の寝床に入り込む人間はいないだろうが」
「そんなのダメですぅ!! 巴君は若い性欲を受け止めるのは世界でただ一人だけなのよ
  他の女の子に痴漢やレイプすれば、亡くなったもとい、弟と夢の二人暮らしのために
  謀殺したお父さんとお母さんに顔向けすることができないわ」

「いや、ちょっと待て。数秒待て・・。今、とんでもないことを言わなかったのか」
「そ、そ、そんなお姉ちゃんのことを性欲に飢えた狼の瞳で見つめないで
  恥ずかしすぎるぅぅぅよぉぉぉおぉぉ!!」
「華麗にスルーしやがった・・このクソ姉」
「巴君・・乱暴な言葉遣いしないの・・。さあ、お姉ちゃんがベットの中で
  大人の保健授業を教えてあげるから♪」
「うん。全力でお断り致します」
「そ、そ、そ、そ、そんな。実の姉、義理の姉、血の繋がらない姉に欲情しない
  弟は不潔よ。不潔よぉぉ!! 巴君はそんな悪い子じゃないよね?」
「残念ながら・・最近、嫉妬スレやヤンデレスレを見て悟ったことがあるんだ」
「何かな?」
「キモ姉というのは弟の事を考えずに激しい独占欲と嫉妬心で檻に閉じ込めるのが
  スタンダードらしい。これはあるある捏造なんてレベルを遥かに超えている都市伝説なんだけど・・
  姉は違うよな?」

「・・・・檻に閉じ込めるなんて・・そんなことは全国にいるお姉ちゃんなら
  誰だってやっていることじゃない!!」

「((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル」

「愛しい弟に近付く泥棒猫から守るためには家から一歩に出さないわ。
  プライベートも巴君の自由な時間すらもお姉ちゃん権限で全て管理してあげるよぉ・・。
  ずっと、お姉ちゃんは巴君の傍から離れないわ」

「ま、ま、まさか。キモ姉は実在していたのか・・」
「うふふふ・・巴君巴君巴君・・お姉ちゃんだけの巴君・・」

「ちょっと待ってよ・・本気で俺を檻に閉じ込めるのか?」
「お姉ちゃんの布団で肌と肌を重ね合うように抱きしめてくれるなら
  檻に閉じ込める件については保留してもいいですよ」
「保留かよ!!」
「嫌なら今すぐにこの時のために作った地下牢の中に閉じ込める」
「ううん・・俺も今すぐにお姉ちゃんと一緒に寝たかったんだよ」
「やったぁーーー!! じゃあ、お布団の中に入ろうね」

 結局、キモ姉を持っている弟は絶対に逆らうことができないだろうと
  俺は姉の暖かなゆりかごに包まれながら、意識は遠くなって行った


894:名無しさん@ピンキー
08/04/15 15:31:01 D/xPzbtP
>>892
弟を妹or姉にすれば問題なし

895:即興で義理姉ネタを
08/04/15 15:53:38 tIp9MaKd
「○子。あんたちょっと、ブラコンにも程があるんじゃない? 確かにあんたの弟は
良い男だけど、弟だよ。いい加減にしとかないと」
親友の忠告めかした言葉に、私は「その時」が来たことを悟った。彼女と親友で
あり続けられるかを決する時が。
私は静かに最後通告を口にする。
「問題ないわ。私、養女だから」
ああ、鳩が豆鉄砲食らったような顔ってのは、こういう顔なのね。
「解った? 私は本気なの。あの家の子になってからもう10年、あの子が
18歳になる日を待ち続けてるわ。
あの子を夫と呼ぶことができる日をね。
あなたが弟に気があることは知ってるわ。だから選んで。このまま
私の親友でいてくれるか、消し去るべき敵になるかを」

896:名無しさん@ピンキー
08/04/15 17:27:30 GXmtx106
>>893
6行目 
巴君は若い性欲を受け止めるのは世界でただ一人だけなのよ

巴君の若い性欲を受け止めるのは世界でただ一人だけなのよ

897:名無しさん@ピンキー
08/04/15 18:57:36 gA2pNvUX
1レス投下、どちらも乙です
殺伐と和む



898:名無しさん@ピンキー
08/04/15 18:58:45 bR6ME0ji
>>867辺りの流れはつまりあれか。
普段はキモウトだが二重人格でショタなキモ弟になる訳か。
体は女、人格は男。

899:名無しさん@ピンキー
08/04/15 19:05:27 S5RnlFJq
神楽坂潤的なキモウトですね
わかります

900:名無しさん@ピンキー
08/04/15 19:18:39 l7gPFJ89
キモウトとキモ弟だと、書き分けが苦しそうだ。巧い人なら大丈夫なのかな?
弟の方は、ショタなだけで常識ある弟が良いかも。ちょっと性同一性障害だけど
それ以外はまともな弟の方をつい可愛がりすぎて、キモウトが自分の第二人格を
敵と認定……客観的には自傷になるのか?

901:名無しさん@ピンキー
08/04/15 19:38:07 86dcqcuh
なんというか某神郷ブラザーズの三男がキモ化したらそうなりそうだな

902:名無しさん@ピンキー
08/04/15 20:37:41 Otl7tG3J
>>901
URLリンク(ja.uncyclopedia.info)
これか

903:名無しさん@ピンキー
08/04/15 20:41:25 8zO4TWjk
>>899
俺は「殺戮は一日一時間」的なのが思い浮かんだんだが

904:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:28:04 48cVZYMB
スレタイが読めないのかなんなのか

905:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:29:58 jSJuRp5F
いちいち指摘する厨

906:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:31:20 sbNK5TgP
801板でやれということですね、わかります

907:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:41:22 CVEXmPlK
ここで「男同士もおk?」とか言ってる人は単なる荒らしでしょ。

908:名無しさん@ピンキー
08/04/15 21:43:47 ebZz59dY
「おっ、伸びてる!」と思って開けりゃ何コレ
脱いだズボンをはき直しました


909:名無しさん@ピンキー
08/04/15 22:12:59 JzKOp+xL
まぁキモウトキモ姉好きでも801属性かショタおkないと厳しいだろ・・・
せめて埋めネタみたいな感じで投下すれば見てる人もすくないだろうが・・・

910:名無しさん@ピンキー
08/04/15 22:39:48 HYTzkheZ
そもそも投下する事自体がNGだろ、801板にはショタ専とか無いのか?

911:名無しさん@ピンキー
08/04/15 23:18:44 WWafsRlM
801板じゃくてもエロパロ板にもそんなスレあるでしょ!たしか?

912:名無しさん@ピンキー
08/04/15 23:21:19 4+2gXwkB
男同士がいいとかいっているやつは俺の妹に処分されてしまえ

913:名無しさん@ピンキー
08/04/15 23:22:41 pMKEBo3d
ここは姉・妹スレだからな
どうしても投下したいならスレ立てればいいと思う

914:名無しさん@ピンキー
08/04/15 23:34:41 LSjvhZ//
ここから先投下ラッシュスタート

915:名無しさん@ピンキー
08/04/15 23:34:46 9fdJFuk9
姉と妹の話をしようぜ。

916:名無しさん@ピンキー
08/04/16 00:08:53 fe9k4ifn
じゃあキモウトプリンセスでどうやったら全員生存エンドが見られるか考えようぜ

917:名無しさん@ピンキー
08/04/16 00:13:06 BoZbhDve
続きよみてぇなぁそれw

918:名無しさん@ピンキー
08/04/16 00:33:23 18C9xLsV
姉が修学旅行だからあいつの本棚調べてたら奥に死ぬまでにはしたい10のオナニーなる本発見した…まじかよ…

919:名無しさん@ピンキー
08/04/16 00:39:45 devfdSBw
あの益田君オンリー本か

920:名無しさん@ピンキー
08/04/16 01:18:08 E2PVuhMb
ところで、保管庫の掲示板でひっそりとキモ姉が暗躍しているようだが

921:名無しさん@ピンキー
08/04/16 06:14:12 hBfzUXZv
>>920
まさに隠密活動だなw
こっちで書いてくれないものか

922:名無しさん@ピンキー
08/04/16 11:31:43 PQm5QT6/
キモ姉・キモウトの手によって陥落してしまった兄か弟の話が読みたい今日この頃
エロパロにふさわしい内容になると思わないか?

923:名無しさん@ピンキー
08/04/16 12:07:01 xyqSyyu9
視点を変えた話というのも面白いかもな
陥落する心理と獣の本能の葛藤が楽しそうだ

924:名無しさん@ピンキー
08/04/16 15:14:43 5S9EkDbN
ここの住人たちとしてはキスシスはアリか?

925:名無しさん@ピンキー
08/04/16 15:44:42 hIg4mTOD
レズのキモウト・キモ姉も百合板にご退場願いたいが、
生憎キモウト・キモ姉に変わりないから退場願えない罠

926:名無しさん@ピンキー
08/04/16 15:50:08 PPsn0kJp
>>922
タオロー兄さんのことですか?

927:名無しさん@ピンキー
08/04/16 16:22:20 YV8cWEH4
キスシスってキモ要素なくね?

ただブラコンなだけで

928:名無しさん@ピンキー
08/04/16 16:37:18 PQm5QT6/
スレチでなければkwsk

929:名無しさん@ピンキー
08/04/16 16:38:50 PQm5QT6/
↑安価忘れたorz
>>926へのレスでした

930:名無しさん@ピンキー
08/04/16 18:41:23 RAoUWBRf
未完の作品達の続きが読みたい
何ヶ月も経ってるのは、もう無理なんだろうか

931:名無しさん@ピンキー
08/04/16 19:31:46 +wHpClpi
どれが読みたいんだね?

932:名無しさん@ピンキー
08/04/16 19:48:39 hIg4mTOD
貧乳フェチの兄に爆乳の妹の話が見たいですな

933:名無しさん@ピンキー
08/04/16 19:50:33 gWMWTokV
>>930ではないが淫獣のつづきが読みたい・・・

こないかな・・・

934:名無しさん@ピンキー
08/04/16 21:16:36 pl7pPpBA
どんなのだっけ…

935:名無しさん@ピンキー
08/04/16 21:57:56 8UQkjeNM
淫獣って「淫獣のむれ」のこと?そういえばあの頃すごいペースで投下されてたなぁ

936:名無しさん@ピンキー
08/04/17 02:34:05 E8OsBdjx
>>927
小便した後に弟に拭かせるのはタダのブラコンで済ませていい物だろうか・・・?

937:名無しさん@ピンキー
08/04/17 04:43:27 c7ns8fAI
淫獣は読みたいなぁ
けど、他のは・・・・

938:名無しさん@ピンキー
08/04/17 05:15:13 Q7T90NDU
じゃあ永遠のしろは俺がもらっていって差し支えないと言うことでちょうだいしていきます。

939:名無しさん@ピンキー
08/04/17 05:38:00 Jyxgns2Y
じゃあ虎とあきちゃんは俺が…

もうあの駄目姉が恋しくて恋しくて………

940:名無しさん@ピンキー
08/04/17 14:55:14 zmypvQpo
>>932
逆もイイよ!
僕娘の妹が爆乳の兄にキレる。

941:名無しさん@ピンキー
08/04/17 14:55:41 zmypvQpo
ぎゃああああああqsljkfwねがwミスったえ;rkghwshw
!!”!1」

爆乳好きの兄だった

942:名無しさん@ピンキー
08/04/17 15:11:44 +jh0UxBA
TSかと思った

943:名無しさん@ピンキー
08/04/17 20:03:10 ROqRAhCG
俺は120㌔級のデブ兄を想像しました

944:名無しさん@ピンキー
08/04/17 20:54:53 x95tX6n9
妹よりカップ数が上で揉み心地のいい胸を持つ…………兄w

945:名無しさん@ピンキー
08/04/17 22:38:46 3y2IbTWe
某緑色の人を思い出した
兄を監禁して徐々に女性化させていくわけか

946:名無しさん@ピンキー
08/04/18 00:22:32 Y6y/fLo0
無形氏は俺の嫁

947:名無しさん@ピンキー
08/04/18 01:03:21 /XyqZxjU
>>946
節子、それSSやない。作者や。ってかキモ姉やなくてええの?

948:名無しさん@ピンキー
08/04/18 01:21:55 84927/Oq
無形氏を嫁にすれば自動的に氏の創作するキモ姉妹もついてくるということですね。わかります

949:名無しさん@ピンキー
08/04/18 01:33:26 St2QiwIq
そんなのどう転んでも全滅ENDやないか

950:名無しさん@ピンキー
08/04/18 02:38:43 xQIcf5pQ
つまり綾の人は俺の嫁でいいということですね。本当にどうもありがとうございました。

951:名無しさん@ピンキー
08/04/18 02:45:01 ZysOckzG
次スレ誘導
スレリンク(eroparo板)

952:内の世界外の世界
08/04/18 20:52:59 fjvJBNAY

チュンチュンチュンチュン

AM5:55
俺は起きた
冴えない目を擦りながら片手で届く位置にあるテレビの電源をつける
画面にはニュースキャスターが座ってニュースを読んでいる
くだらないニュース、くだらない毎日
テレビ画面の左上に表示された時間は6:00
そろそろか

コンコン
予想通りに鳴るノックの音

「お兄さま…朝ですよ?」
「ん…起きてるよ」

「そうですか…それはよかったです…ご飯置いときますね」

ここにきて説明するのもなんだが俺はニートという存在だ

トイレに行くか風呂に入るか
それ以外自分の部屋からは出ない

例え何かが必要なときでも
先程の声の主、妹の楓が持ってきてくれる

それをありがたいとも思ってるし煩わしく思ってもいる

とにもかくにも、俺の一日は始まった

953:名無しさん@ピンキー
08/04/18 21:02:43 mY0XNMty
支援


954:名無しさん@ピンキー
08/04/18 21:03:41 mY0XNMty
支援

955:内の世界外の世界
08/04/18 21:14:00 fjvJBNAY
第1話
「内の世界」

楓が持ってきてくれた朝ごはんを食べる

味噌汁のしょっぱさがなんとも言えない
しかし…なぜ楓の作る味噌汁からはいつも柑橘類の匂いがするのだろうか
未だに謎である

目玉焼きの上に乗っている赤い調味料ケチャップ
まるで抉りとられた目玉を潰した時に出た血のような…

そういう事を考えて楓の飯を食べている俺は罰当たりであろう

しかしこういう性分なので仕方がない

朝ごはんも終わり次にすること

スタンバイさせていたPCの前に座る
そしてネット
ブックマークから大型掲示板を呼び出す

さぁ…今日も楽しむか

退屈な内の世界は相変わらず退屈で平和だった


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