【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合28at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合28 - 暇つぶし2ch624:契約(その10)
08/03/06 02:12:10 WBRqO+jN
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「サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ。
―上の者、この国における一切の基本的人権・及び生存権を剥奪し、トリステイン国籍からその名を削除する事を宣告する。ゆえにその身は、神と始祖と王家の定めし国法の庇護を受ける事は、永久に許されないものとする」
「は……?」
「なお、以上の刑の執行は、国権の代表者たる女王の名のもとに行われ、いつ、いかなる形で処罰が科せられるかは、女王の判断に基づくものとされる。―トリステイン王国女王アンリエッタ・ド・トリステイン」

 そこまで一気に読み上げて、シエスタは不安げに才人を見た。
 彼は、―予想通りというべきか、一度聞いただけでは文章の内容が把握できず、ぽかんとしていた。
「あの……サイトさん、これ、読みます?」
「うん。いいかな」
 彼は、羊皮紙を受け取ると、文章とにらめっこを開始するが、……やはり、あまり理解しているようには見えない。

 さすがにアンリエッタが、そのパッとしない彼の反応に焦れだした。
「~~~~~~っ!! で・す・か・ら!! つまりサイト殿!! 誰が貴方を殺そうが、法は、殺人犯を逮捕できないという事なのです!! 貴方はいま、この瞬間から一切の法の庇護を受けられなくなったのですから!!」
 しかし、才人はまだ、きょとんとしている。
 文章の内容が問題なのではない。彼にとっては、そもそもアンリエッタが、何故そんな事を言い出したのか、全く理解できないのだ。

「―つまり、こういう事なのですわ!!」
 アンリエッタは、懐からもう一枚の書類を取り出し、シエスタに渡す。
 そして、シエスタはそれを読み上げ始めた。
 先程にも勝る、氷のような声で。

「―私サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガは、以下の契約を結ぶ事を、始祖ブリミルに誓います」
「え?」
「現在行われつつある、ヴァリエール家の三女との婚姻を、その心中で封殺し、夫婦関係の維持に必要な最低回数の性行為を除き、妊娠の可能性が高い排卵日の性行為を、絶対にしない事を。さらに―」
「なっ……!? なにいいっ!?」
「その上で、以下の四人の女性との愛を、新たに始祖の眼前で誓い、四人の“妻”の望む時に、望む場所で、望むがままに“夫”の肉体を捧げ、全霊を持って奉仕する事を」
「いやだ!! いやだいやだいやだ!! 冗談じゃねえっ!!」
「シエスタ、タバサ、ティファニア、アンリエッタの四人の“妻”に仕える、“夫”という名の奴隷契約を、始祖の御前にて交し、“妻”に対する永久の奉仕者宣言をする事を」
「いい加減にしろシエスタっ!! そんな契約、出来るわけないだろうがっ!!」
「なお、忠誠の証しとして、我が“便宜上の”花嫁たるルイズ・フランソワーズの処女を、“本当の”花嫁たる四人の“妻”に捧げる事を」
「……本気なのか……?」
「以上のことを、始祖の御前にて誓います。―サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ」



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