牧場物語のエロパロスレ6at EROPARO
牧場物語のエロパロスレ6 - 暇つぶし2ch100:過去462 ◆MlASmWsLOk
08/02/17 01:37:13 9jR88uYL
URLリンク(boku002.hp.infoseek.co.jp) [689]

どうあれ今回はふたではない
ただ、あんまりエロくもないかもしれない

101:名無しさん@ピンキー
08/02/17 01:53:38 MlUurM+I
>>56

「あれは最早 妹ではない。
 君の・・・君の手で楽にしてやってくれ・・・」

「マックスさん!?」

「今まで僕は、現実というものから目を背けてきたわけだけど
 今回ばかりはそうもいかない。
 妹をころすこと。そして、それには君の力を借りなくてはならないこと・・・」

「マックス・・・さん・・・」

「これで・・・、これで彼女の胸を一突きにしてくれ!!
 せめて苦しまないように・・・!!」

「・・・これは・・・!?」

「ただの剣さ・・・人を殺す道具に値打ちなんてあるわけないだろう?」

カイルが受け取った剣は糸のように細く、鋭い。
柄には名前らしきものが彫ってある。



「・・・グローリー・オブ・ヴィヴィアージュ・・・」

102:名無しさん@ピンキー
08/02/17 06:19:12 t02UrfrV
>>100
可愛いGJ
毎度オツです

103:名無しさん@ピンキー
08/02/17 09:29:24 cfzO1Np/
>>100
まいどまいど素晴らしいです!
ルーンの作品が多いのは喜ばしいがたまには普通の牧場シリーズ作品も読みたいな。

104:名無しさん@ピンキー
08/02/18 22:13:00 MsI9NZYq
みれない・・・・

105:春色の笑顔 ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:08:58 EAxlGO1j
新作に入る前にまたお礼を。
『確かな絆・夢の先にある幸せ』にGJをくれた人たちに心から感謝を。
初エロということで色々と表現とか微妙になってしまったが、楽しんでもらえたのなら嬉しい限りだ。
特に75氏の言葉は嬉しかった。
俺の作品でセシリーに萌える同胞が増えてくれるのはこれ以上の喜びはない。

81氏と89氏の作品も超GJです。
短い中にこれほどの萌えがつまっているとは…!
長けりゃいいってもんじゃないんだな…勉強になります。

えと、今回の新作だけど、遅すぎるが一応バレンタインネタになる。
実は、89氏と同じ、アルヴァーナにセシリアが感謝祭を持ち込むというネタを俺も考えていたんだけど、
89氏に先に出されてしまい、しかも俺の文章よりずっとクオリティが高かったため断念した。
でも、完全にお蔵入りさせるのも悔しかったので、方針転換して練り直してみた。
ラムリアかわいいよラムリアということで、その煩悩を叩きつけてみた。
二部のキャラはまだ特徴が完全に掴みきれず、もしかしたら違和感があるかもしれない。
こんなの俺のラムリアじゃねー!と思ったらすまない。
まあ、また生暖かくよろしく頼みたい。

106:春色の笑顔1 ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:10:03 EAxlGO1j
「はぁ、どうすればいいんでしょう…」

夜、ヴィヴィアージュ家の自分の部屋にて、ラムリアは溜息をついていた。
三日後、とうとう待ちに待ったあの日がやってくる。
春の月13日。そう、春の感謝祭が…!

春の感謝祭…それはあまねく乙女たちが一年で最も輝く日である!
あこがれのあの人へ、自らの想いをチョコレートに乗せて伝えるのだ。

元々アルヴァーナにはこの風習はなく、町を挙げて花見をする日であったが、セシリアによってこの風習が持ち込まれたのは8年前の事で

ある。
チョコレートと共に想いを伝える、こんな素敵なイベントにアルヴァーナの乙女たちが飛びつかないはずはなかった。
セシリアの故郷では冬の感謝祭だったそうだが、マナの『セレッソの花の下で渡すほうが素敵じゃない?』の言葉により花見と融合し、春

の感謝祭として生まれ変わった。
今では、想い人と一緒にセレッソの花を見ながら、チョコレートを渡すイベントとしてすっかり定着していた。

そして、そんな淡い思いを秘めた小さな乙女がここにもいた。
アルスさんが好き。
その想いにラムリアが気づいたのは少し前の事である。

彼は、あまり活動的とはいえない自分をいつも連れ出してくれた。

夏、彼に手を貸してもらい、初めて木に登った。
木の上から二人で眺める町並みは今までと違ってとても新鮮に感じた。
服を汚して怒られてしまったけど、とても楽しかった。

秋、彼に連れられて初めてメッシナの谷に入った。
モンスターがいるから入ってはダメだと言われていたが、彼は慣れているようでなんなく進んでいく。
モンスター達も彼の強さが分かるのか、襲ってこようとはしなかった。
二人で紅葉を眺め、ブドウを採って食べた。
あのブドウの味は今まで食べたどんなブドウよりも美味しいと感じた。

冬、雪で滑って転び、足をくじいた自分に肩を貸して病院まで連れて行ってくれた。
日ごろから農作業で鍛えられた肩は、自分と同い年とは思えないほどたくましかった。
病院につくまでの間、ラムリアは自分の鼓動が抑えきれないほど高まるのを感じた。
手当てが終わり、彼の安心したような笑顔を見た時、胸の奥がきゅんっ、と締め付けられ、これが恋なんだって気づいた。

そして春、感謝祭は自分の想いを伝えるには絶好の機会である。
今日、アルスと一緒に花を見ようという約束を取り付けることには成功した。
後は、彼に渡すべきチョコレートを用意するだけなのだが…

そう、問題はそこだった。
お嬢様であるラムリアは、基本的に家事を自分でやる事がない。
学校の授業で料理を習ってはいるものの、あくまで簡単な料理しか習っていない。
また、日ごろからやっていないため経験も絶対的に不足している。
チョコレートケーキを焼こう!と意気込んだものの、いざやろうとすると何から始めればいいのかさっぱりわからない。

普段なら、メイドのセシリーお姉さんに作り方を習えばいいのだが、今回に限ってはそれはできなかった。
セシリアはアルスの母親である。
彼女がアルスに対して秘密を漏らすとは思えなかったが、やはり当日まではできる限り秘密にしておきたかった。

…かといって、母親のジュリアに教えてもらおうにも、悲しいかなジュリアも料理が得意とは言えなかった。
サラダなどの簡単な料理を作ってもらった事はあるものの、基本家事はセシリア任せである。
高度な技術を要する菓子作りができるとは思いがたい。

107:春色の笑顔2 ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:11:02 EAxlGO1j
悩むラムリアであったが、そこでハタと思い当たった。
そうだ、マナ先生に教えてもらえばいいんだ。
彼女は学校で自分たちの料理の先生をしており、技量は折り紙つきだった。
それに、マナ先生ならアルスさんにバレることもないはず。
我ながら名案だった。

翌日の放課後、ラムリアは雑貨屋のキッチンにいた。
午前の授業が終わったあと、ラムリアはマナにケーキの作り方を教えてもらえるように頼み込んだ。
調理施設は学校のほうが充実しているのだが、教わっているところをアルスに見られたくなかったため、雑貨屋でやることにしたのだ。

「それじゃあ始めようか。メモの準備はいい?」
「はい! お願いします」
「それじゃ、まずは小麦粉を量って…」

かくして、マナ先生の課外学習が始まったのだった。


そして、感謝祭当日の朝。
ラムリアは自宅のキッチンでケーキ作りにいそしんでいた。

マナの元でしっかり修行をつけてもらってきた。
昨日、予行演習も行ったが、ばっちり美味しく焼けた。
今の自分になら、この想いを託すのに相応しい素敵なケーキが焼けるはず!

高鳴る気持ちに任せて、鼻唄を歌いながら材料を混ぜていく。
手馴れた手つきで生地を型に流し、オーブンに入れた。
これで、あとは焼きあがったら表面をチョコレートでコーティングすれば完成である。
はやくアルスに渡したい。美味しいと言ってもらいたい。
はやる気持ちが抑えられず、ラムリアは小躍りせんばかりだった。
美味しく焼きあがってくださいね、ラムリアはそう願いを込めると服の準備を整えに自室へ戻った。


「どちらにしましょうか…」

鏡の前で悩むラムリア。
自分の中で一番お気に入りの二着のドレス。
可愛らしさではこちらのピンクの方が…、でも、セレッソの花の下では緑のほうが映えるかもしれない…
それにアクセサリーだって気を使わないと。
いつもの鈴のついたリボンにしようか、それともこちらの花をあしらったバレッタのほうがいいのだろうか…

「あら? こんなにふくをちらかしちゃって、どうしたのん?」

ラムリアが決めかねていると、そこに母親のジュリアが入ってきた。

「あっ、お母さま。今日でかける服が決まらなくて、困っているんです…」
「どれどれ…。ちょっとみせてよー」

彼女の母親は料理はともかく、服飾のセンスに関してはピカイチである。
ラムリアは素直に、母親にコーディネートしてもらうことにした。

108:春色の笑顔3 ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:13:47 EAxlGO1j
30分後、そこにはすっかり着飾ったラムリアがいた。

「わぁ~! すっっごくかわいーわよ♪」
「お母さま、ありがとうございます~」

フリルのついた緑色のドレスに、鈴のリボンで髪を結ぶ。
母親が貸してくれたサファイアのブローチが胸元で輝き、うすくルージュも引いてもらった。
鏡の中の自分は、自分でも見違えるほど可愛らしくなっていた。
母親のセンスの良さを改めて思い知らされていると、母親はニヤリと笑って言った。

「ウフフ♪ これならアルスだっていちころよん!」
「えぇっ! あ…えっと…!」

図星を突かれ、思わずあわてるラムリア。
今日、アルスと一緒に花見をするということは母親にも言っていないはずだった。

「ウフフ、てれちゃってー♪ みてたらわかるわよん。それにしてもラムリアもすみにおけないわねん」
「うぅ…」

すっかりバレバレだったことに真っ赤になるラムリア。
アルスは、自分を見て可愛いと思ってくれるだろうか?
ケーキを美味しいと言ってくれるだろうか?
自分の想いはちゃんと伝わるだろうか?

期待と不安が入り混じり、思い悩むラムリア。
ジュリアは初々しいラムリアを微笑ましげに見ている。
そんな、素敵な時間が二人の間を流れる…

……はず…が……

不意に、ジュリアは鼻に違和感を感じた。
何か…変な匂いがするような…?

「ねぇ、なにかこげくさいようなにおいがしないかしら?」

そう言われ、ラムリアも妙な匂いがするのに気づいた。
そう…まるで、なにかが…焦げる…よう…な…

………………

「ああっ!!」

一瞬で真っ青になるラムリア。
あわてて部屋を飛び出し、キッチンへと駆けていく。

「な、なに!? ちょっとまってよ!!」

ジュリアもあわててその後を追う。
二人がキッチンに飛び込むと、そこにはもくもくと黒煙をあげるオーブンがあった。

「きゃーーっ!!」
「むきゃー!! かじーーー!!!」

二人は大慌てでオーブンの火を消しにかかった。

109:春色の笑顔4 ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:15:21 EAxlGO1j
幸運な事に(?)、オーブンの火は燃え広がる事はなく、中を焦がしただけで済んだ。
…だが、中のケーキはチョコレートとは違う意味で真っ黒になっていた。
見事な『失敗作』の完成である。

「あぁっ……」

ラムリアは思わずがっくりと膝をつく。

「あ、あちゃぁ~~……」

さすがのジュリアもフォローする言葉がなかった。


そして昼も回り、ラムリアはとぼとぼと学校への道を歩いていた。

…結局、ケーキはもうどうしようもなかった。
新しく作り直そうにも材料がなく、あいにく雑貨屋は祝日は休みである。
マナに直接頼みに行ってチョコレートを売ってもらおうとも考えたが、もうそこまでの時間もなかった。

やむを得ず、コーティング用に少量残してあったチョコレートを使ったものの、小さなチョコレートが数個できただけだった。

「ぅ…うぅっ…」

自分の情けなさに涙が出そうだった。
母親は気持ちがこもってれば大丈夫だと励ましてくれたが、やはりケーキをプレゼントしたかった。
準備万端に用意したはずだったのに…どうしてこうなってしまったのだろうか…
春の陽気に華やぐ町の中、ラムリアの周りだけはどよよーんと暗い空気がただよっていた。


「あ! こんにちは、ラムリア!」
「…アルスさん、お待たせしました…」

学校に着くと、アルスが待っていた。

「僕も今来たところだよ。それじゃ、一緒に花を見ようよ」
「はい…」

二人はセレッソの花の下のベンチに並んで座り、満開の花を見上げた。
この町の自慢の花たちは、カイルとマナが出会ったときから変わらない美しさで咲き誇っている。

「すごい、キレイだね!」
「そうですね…」

だが、やはりラムリアの心は晴れなかった。
アルスが隣にいてくれるのに… セレッソの花はこんなにも綺麗なのに…
本当なら、今自分は最高に幸せな時間を過ごしているはずだったのに…
気持ちを切り替えようと思えば思うほど、情けない現状を再確認させられて気分が沈んでいく。

110:春色の笑顔5 ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:17:20 EAxlGO1j
「…どうしたの?」

ラムリアの様子がおかしいことに、アルスも気づいているようだった。

「今日、ずっと元気ないよね…? もしかして、僕が何か怒らせちゃった?」

アルスは本当に心配そうに問いかけてきた。

「あ……」

それを見て、ラムリアはますます自責の念を感じた。
失敗してケーキをプレゼントできないだけでなく、こうやって心配までかけさせてしまっている。
思わず、涙がこぼれてきた。

「ど、どうしたの!?」

突然泣き出したラムリアに驚きの声をあげるアルス。
ラムリアは涙を止めようとするが、一度堰が切れるともう止まらなかった。

「うぅ……ぐす…っ……」

泣き止まなきゃ、そう思っても嗚咽を止めることができない。

「ぐすっ…違うんです…アルスさんの…ぅっ…せいじゃ…ないんです…」

何とか、アルスが悪いわけじゃないという事だけでも伝える。

「泣かないで…、悲しい事があるんだったら、僕に話してくれない?」

優しく慰めてくれるアルスに、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
チョコレートの小箱を取り出し、アルスに差し出す。

「アルスさんに…ケーキを…プレゼントしたかったんですけど……わたし…失敗しちゃって…これだけしか…できなくて…っ!」

途切れ途切れにそこまで絞り出すと、ラムリアはとうとう声を上げて泣き出してしまった。
うつむき、肩を震わせる。
ケーキを失敗した事も、アルスに心配をかけさせた事も、デートをぶち壊しにした事も、何もかも自分が嫌だった。
アルスさんも、小箱を受け取ったきり、何も言わない。
きっと、こんなドジで泣き虫な自分に呆れて…

不意に、ラムリアの細い肩がふわりと暖かく包まれた。
ラムリアは、アルスに抱きしめられていた。

「え…っ…?」

思わず顔を上げると、そこには自分をじっと見つめるアルスの顔があった。

「泣かないで…?」

アルスはラムリアの瞳を真っ直ぐ見つめると、満面の笑顔を浮かべて言った。

「チョコレート、すごく美味しいよ。僕のために作ってきてくれて本当にありがとう。だから、泣かないで?」

111:春色の笑顔6 ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:18:37 EAxlGO1j
「あ……」

そう、この笑顔だった。
かつて、病院に連れて行ってもらったときに、アルスが見せてくれたこの笑顔。
泣き虫の自分が落ち込んでいると、いつもアルスが見せてくれるこの笑顔。
自分が悲しい時に、つらい時に、それを全て吹き飛ばして安心させてくれる春の日差しのような笑顔だった。

きゅんっ

ラムリアはアルスの優しさが自分の胸を貫くのを感じた。
胸がドキドキして、頬が紅潮していくのが止まらない。
止めようとしても後から後から溢れて来た涙が、あっさりと引いていく。

「よかった、やっと笑ってくれたね!」

そう言って笑うアルスがとんでもなく眩しい。
ラムリアの心はたちまち安らぎと幸せに満ちていった。

「ねぇ、折角だから一緒に食べようよ」
「はい!」

そういってチョコレートを差し出してくるアルスに対して、ラムリアは精一杯の笑顔で応えた。
眼は真っ赤に腫れ、ちょっと背伸びしたお化粧も涙で流れてしまったが、それはその日一番の笑顔だった。

二人でチョコレートを食べながら、改めてセレッソの花を見上げる。
先ほどと同じ花なのに、今は全ての花たちが自分たちを祝福してくれるように感じる。

「アルスさん」
「ん、どうしたの…」

ラムリアは振り向こうとするアルスの頬に、そっと口付けた。

「わっ…!」

瞬時に真っ赤になるアルス。
ラムリアも真っ赤な顔のまま、アルスの反応にクスリと微笑んだ。

「アルスさん、大好きですよ」

(完)

112: ◆d2QaWdg0VU
08/02/20 06:22:02 EAxlGO1j
以上です。読んでくれた人はありがとう。
前作では、エロにこだわりすぎたせいか、いまいち甘くできなかったので、
今回は徹底的にあまぁぁぁぁぁぁぁぁい話にしようとがんばってみた。
…が、やっぱ長い割には薄いかもしれないなorz
短い中に書きたい事を濃縮して詰め込める構成力が欲しいよ…。

113:名無しさん@ピンキー
08/02/20 06:22:45 L7e5Huu0
甘ああぁぁぁぁぁぁぁい!!(*´Д`)GJ!!

114:名無しさん@ピンキー
08/02/20 07:18:37 iVplYGVC
おおおお!

2部のSS、それもラムリアものだ!

GJ!!!!

115:名無しさん@ピンキー
08/02/20 08:01:30 avdRBjjw
( ゚-゚)b GJ
投下を煽るわけじゃないけど、
二部でエロって可能なんだろうか…

116:名無しさん@ピンキー
08/02/20 08:56:14 HRtWiNF3
あんまぁぁぁぁぁぁぁいいいいいいい
G・J!! ラムリアかわいいよラムリアはぁ・・・はぁ・・・

117:名無しさん@ピンキー
08/02/20 10:04:41 btc827J0
チョコレートケーキの256倍甘いわっ!

118:名無しさん@ピンキー
08/02/20 14:47:14 EngO2vov
まじGJ!!

次の作品にも期待だな

119:名無しさん@ピンキー
08/02/20 19:38:36 xjOkr4hk
アルラム最高ぉぉぉォぉォ!!!!!

120:名無しさん@ピンキー
08/02/20 20:39:10 BaN4lYkc
でも2章キャラでチョコレートケーキ好きなのって・・・

121:名無しさん@ピンキー
08/02/21 01:13:01 caYu0KHZ
GJ!

>>120
言いたいことは、わかるな?

122:名無しさん@ピンキー
08/02/21 09:34:56 HcKBtGT4
俺の中のアリアは攻めだな。
ロイに年上なんだから優しくリードしてね?と誘うとか
オルファスの耳をフェラしつつ背中から抱きしめて手コキとか
男の子なのにお尻が感じるんだ?と、うつぶせに寝ているリーンを指で弄るとか。

123:名無しさん@ピンキー
08/02/21 09:55:59 MCDS3Ide
よしお前攻めアリア書け!

124:名無しさん@ピンキー
08/02/21 16:17:52 QEjMKMVx
バレット先生やマックス叔父さんに迫るアリアたん(*´Д`)ハァハァ
アルスにカイルを重ねて襲っちゃうマナてんてーも良い。

125:名無しさん@ピンキー
08/02/21 19:16:05 Ffyflj7h
>>122
>オルファスの耳をフェラしつつ背中から抱きしめて手コキとか
お前天才だな

126:名無しさん@ピンキー
08/02/21 23:20:59 4dlMAjRI
カイルの家に遊びに行きてぇ。お土産持たせてくれそう

ドロシ「こ、こんにちは……カイルさん。クッキー焼いてきたんですけど……」
カイル「いやあ、なんだか悪いですね。そうだ、今日収穫した野菜、よかったらどうぞ?」
ドロシ「え、こんなに沢山……。あ、ありがとうございます」
カイル「いえいえ」

ドロシ「わぁ……。ここのモンスターは大人しいんですね。あ、モコモコもいる……」
カイル「皆いい子ですよ。あ、今日取れた牛乳と卵です。持っていってください」
ドロシ「そんな、さっきも頂いたのに……いいんですか?」
カイル「どうぞどうぞ」

ドロシ「この釣竿、バレットさんのだったんですか……。でも釣り大会の優勝、凄かったです」
カイル「運がよかっただけですよ。そうだ、イワナが多く釣れたんですけど、どうですか?」
ドロシ「え、ほんとに悪いですから……。うう、でも……(ヨダレ)」
カイル「いいですよ」

ドロシ「あの、こんなに頂いてしまって、本当にすいません……ありがとうございます」
カイル「いやいや。ああ、これゴードンさんにどうぞ。戦士の証って言うんです」
ドロシ「あ、あの……。えっと、はい……」
カイル「今日は楽しかったです。じゃあまた明日」



ゴードン「おいおい、こんな時間まで何処に行ってたんだ?」
ドロシー「に……、荷物、重くて……っ」

127:名無しさん@ピンキー
08/02/22 00:21:23 Q+NhWCnH
マックス×アリア見たいなあ。純情でも、ラブラブでも何でもいい!!

128:名無しさん@ピンキー
08/02/22 00:29:28 YO4OwFMM
>>126
ありそうだな。イワナでよだれ垂らすドロシーがかわいい。

129:そして始まる新しい物語 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:00:49 bQtzcXmc
まいど、どうも。
まずは、毎回GJをくれる方々に心から感謝を。
本当にありがとう。とても励みになっています。

えと…今作なんだが…
なんていうか…ギャグ…というか…壊れ…というか…
おかしいな…俺はマナの萌える話を書こうとしてたはずだったのに…

3連徹でイッちゃった頭で怒涛のごとく書き終えてみるとこんなものになっていた…

先に一応注意しておきます。
この作品はあなたのマナに致命的な障害をもたらす恐れがあります。
熱烈なマナファンの方はスルーしてくれお願いorz

時系列的には『春色の笑顔』の裏の話になります。
萌えを期待してくれていた人たちは本当にごめんorz
くれぐれも…生暖かく…お願いします…orz

130:そして始まる新しい物語1 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:01:51 bQtzcXmc
ある晴れた春の日、その日は乙女たちが待ちに待った日である。
春の月13日。そう、春の感謝祭である…!

春の感謝祭…それはあまねく乙女たちが一年で最も輝く日である!
あこがれのあの人へ、自らの想いをチョコレートに乗せて伝えるのだ。

……そのはずが……

ここに最も輝いていない乙女(?)がいた。
今年もあげる人がいない…
その虚しさに彼女が気づかされるのは毎年の事である。

4年前、既婚者でも友人としてプレゼントすればいいよね! と思い立ってチョコレートを作ってみたが、夫婦のラブラブバリアに跳ね返

されて近寄れず、渡せずじまい。
結局父親に全部喰われた。
泣いて喜ばれたが、余計虚しくなった。

3年前、ならば町の人たちに日ごろの感謝の念をこめてプレゼントしよう! と思い立ったものの、同世代の男性は全員既婚者だった!
やっぱり近寄れず、町のおじさま達に配って歩いた。
とても喜ばれたものの、やっぱり虚しくなった。

2年前、女同士でもいいよね! と思い立って友人とチョコレートを交換し合った。
現状を再確認し、さらに虚しくなった。

去年、日ごろ頑張ってる自分へのご褒美に! と思い立って自分でチョコレートを作って食べてみた。
どうしようもなく虚しくなった。

そして今年、またこの日がやって来やがった…

そう、セレッソの花の下のベンチに一人座り、暗いオーラに包まれる乙女(?)こそ、我らが正ヒロインのマナたんである!


元々アルヴァーナにはこの風習はなく、町を挙げて花見をする日であったが、セシリアによってこの風習が持ち込まれたのは8年前の事で
ある。
チョコレートと共に想いを伝える、こんな素敵なイベントにアルヴァーナの乙女たちが飛びつかないはずはなかった。
セシリアの故郷では冬の感謝祭だったそうだが、この町では花見と融合し、春の感謝祭として生まれ変わっていた。
今では、想い人と一緒にセレッソの花を見ながら、チョコレートを渡すイベントとしてすっかり定着していた。

そのせいで…

セレッソ広場はどこを見てもカップルカップルかっぷr…
広場中に幸せな空気が満ち溢れている。ぶっちゃけハートが飛び交っている。

だが、その幸せな空気もアンデッド属性になってしまったマナにとっては毒である。瘴気である。
その空気にあてられ、大好きなセレッソの花を満喫することもできやしない。
全く、誰のせいで折角の花見がこんな甘ったるいイベントに変えられてしまったのだろうか!?

…………

あ・た・し・の・せ・い・だ!

ずーん…
マナは気持ちが沈みこんだ。

131:そして始まる新しい物語2 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:03:21 bQtzcXmc
ダメだ! このままでは更に沈み込んでいってしまう…!
ここはなにか、気持ちが明るくなるようなことを考えないと!
マナは、ここ数日の微笑ましい出来事を思い返してみることにした。

=================================================================================================================

二日前、彼女が授業を終えると、教え子のラムリアが彼女の元へ近づいて来た。
何か、今の授業で分からない事でもあったのだろうか? そう思っていると…

「あの…っ! わたしにチョコレートケーキの焼き方を教えていただけないでしょうか…!」

聞けば、感謝祭でアルスにケーキをプレゼントしたいので、アルスに内緒でこっそりと教えて欲しいとのこと。
もちろん、可愛い教え子の頼みを断るはずもなかった。
放課後、自宅で彼女と一緒にケーキを焼く事にした。

「それじゃあ始めようか。メモの準備はいい?」
「はい! お願いします」
「それじゃ、まずは小麦粉を量って…」

自分の細かな注意点とかも聞き漏らさずメモし、不明点は一つ一つ質問してくる。
日ごろおっとりしている彼女とは別人のような気合の入りようだった。
ラムリアはマナも驚くほどのスピードで焼き方を習得していった。

「わたしはいつもアルスさんに助けてもらってばかりですから、今回は自分の力でこの感謝の気持ちを伝えたいんです…」

そう言って頬を染めるラムリアはとても可愛らしく、マナも微笑ましい気持ちでいっぱいになった。

=================================================================================================================

昨日、彼女が店番をしていると、元気な声と共に少女が飛び込んできた。

「マナ先生こんにちはっ! チョコレートくださいっ!」

彼女の親友のセシリーと、その娘のアリアであった。
アリアは籠にチョコレートを次々と入れていく。

「こんにちは、アリア。感謝祭に誰かにあげるのかな?」

マナが笑いながらそう聞くと、アリアは良くぞ聞いてくれたとばかりにっこりと笑った。

「パパとね、アルスにあげるの! 今日、ママと一緒に作るんだ」

アリアはそういって、さらにチョコレートを入れていく。
小さな籠がすでにチョコレートでいっぱいになっている。

「アリア、ちょっと入れすぎじゃないかな?」

それを見てセシリアが苦笑しながら言うが、アリアは意に介さない。

「ううん。大きなチョコレートをいっぱい作りたいの」
「でも、それじゃパパとアルスが食べきれないかもしれないわよ」
「パパと、アルスと、ママと、4人で一緒に食べたいの! そのために大きいのを作るのよ」
「ふふ…それじゃ、頑張って作りましょうね」

セシリアとアリアのやり取りをみて、マナは思わず頬が緩んだ。
アリアは、本当に家族の事が大好きなんだろう。
そんな一生懸命な少女を見て、マナも微笑ましい気持ちでいっぱいになった。

=================================================================================================================

132:そして始まる新しい物語3 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:04:06 bQtzcXmc
なったことはなったが…
よく考えてみると、今この場においては余計自分の寂しさを引き立てているだけでは…?

ずずーん…
マナは更に気持ちが沈みこんだ。

ダメだダメだ! このままでは更に沈み込んでいってしまう…!
ここは、現状の問題点の把握と、これからに向けた対策を考えるべきだ!
マナは前向きに考える事にした。

『カイルよりずっといい男を見つけてセシリーを悔しがらせてあげようよ』
『そうね!』

アリシアとそう誓い合ってからもう8年になる。
いつか現れる自分だけの王子様のために、二人して女を磨いてきたはずだった。
だが、現状は未だに変わらず、悲しい一人身である。
そろそろ、乙女という単語にも疑問符が付くようになってきた。
15-18歳ほどで結婚するのが一般的なこの町において、自分達は超晩婚にあたる。

『売れ残り同盟』

恐ろしい単語がマナの脳裏をよぎる。

そもそも、なぜ自分には素敵な人がいないのか?
アリシアはあの性格だから当然として(←オイ)、自分は(公式発表では)世間で大人気の妹系萌えキャラのはずだ。

男性との出会いがないからだろうか?
いや、この町には同年代の男性が少ないとはいえ、旅人や商人など町を訪れる男性がいないわけではない。
実際、マナとて出会いが全くないわけではなかった。


…ある時、トレジャーハンターの青年が町を訪れた事があった。
カイルと同じ冒険者であり、カイルにはないワイルドな雰囲気を漂わせる青年にマナは心惹かれかけた。

だが…

マナは青年とトリエステの森にてデートをしていた。
いい雰囲気になってきたところで、唐突にいかにも強そうなモンスターが現れた!
おびえるマナ、マナを庇うように立つ青年!
なんて王道!

…のはずが…

「真のトレジャーハンターは、逃げ時をわきまえているヤツのことを言うんだ」

青年はマナを置き去りにして真っ先に逃げてくれやがりました。

あたりに満ちる気まずい沈黙、流れる寒い空気。
マナはモンスターに哀れみの視線で見られるという屈辱を味わった。
なお、その青年はその後、ダグラスに完膚なきまで鉄拳制裁を受けて撃沈したのは余談である。

133:そして始まる新しい物語4 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:05:18 bQtzcXmc
…またある時、旅の吟遊詩人の青年が町を訪れた事があった。
彼は毎日雑貨屋を訪れ、マナに愛の詩を詠った。
甘いマスクから囁かれる愛の言葉に、最初は疎ましく思っていたマナも次第に心惹かれていった。

だが…

結婚指輪は父親のダグラスから奪わないといけないと告げた時、彼はいきなりビビりだした。
一応、決心してダグラスに対峙したものの…
ダグラスの一睨みであっさり逃げてくれやがりました。
なんというへたれ!

…………

オ・ヤ・ジ・の・せ・い・か!!

よく考えれば原因は明白だった。
ほかにもマナに近づいてきた男たちはいたが、皆ダグラスによって撃退されていた。

これはまずい…!
このままでは、自分の魅力とかいう以前に男が近づいてきてくれない!
冷静に考えれば、ダグラスのお陰で変な男に引っかからなくて済んでるような気もするが、そこは気にしたら負けである。

…とはいえ、自分がたとえこの町を出たとしてもあの父親は地の果てにでもついてくるだろう。
雑貨屋も人間関係も全て投げ出してどこまででもついてくる…!

そう思うと、そこまで愛されてる事が嬉しいようなうざったいような…やっぱりうざったかった!

手詰まり…
自分を取り巻く環境自体をすぐに改善する事は不可能、マナはそういう結論に達した。

ずずずーん…
マナはますます気持ちが沈みこんだ。

…余談だが、マナ自身は決して認めようとはしなかったが、明白な原因はもう一つあった。
八年前から女を磨き続けてきたマナであったが、全く磨かれていない八年前と何も変わらない箇所が一つ…
アリシアにあって、マナにないもの…
カイルのようなぺったん派はこの町を訪れる男たちにおいては少数派だったようだorz


いやいや待て! まだ手はあるはずだ…!
マナは気持ちを必死に立て直した。

そもそも、マナの運命の大きな分岐点、それは8年前にあった。
自分の愛した人と、自分の大切な親友との結婚式。
マナは、記憶がない事で悩むカイルの背中を大きく後押しした。
二人が結婚したのはマナのお陰、といっても決して言い過ぎではあるまい。

もちろん、あの選択は正しかったと今でも思っている。
あの時カイルの背中を押した自分を、今でも誇りに思うことができる。

…だが、それでも…
もし…あの時…非情に徹して自分の気持ちを優先させていたら…?
セシリーを失い、落ち込むカイルを自分が慰めていたなら…?
そこには、また違った未来が待っていたのではないか?

134:そして始まる新しい物語5 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:09:02 bQtzcXmc
いや…まてよ?
まだ、今からでも遅くないのでは…?

たとえば…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「こんにちはカイル! えへっ♪」
「…こんにちは。マナ」

ある雨の日の午後、マナはカイルの家を訪れていた。

「雨の日はヒマなので、遊びに来ちゃった♪ 奥さんいるのに、迷惑だった?」
「いや…別に迷惑じゃあないんだけど。でも、ここのところ毎日だよね」

そう、この一週間、なぜか毎日雨が降り続き、マナは毎日カイルの家に入り浸っているのだった。

…言うまでもなく、マナがアリシアをイチゴで買収し、天候操作をさせまくっているのである。
このままでとは水路が氾濫し、町が浸水してしまうとブライたちが深刻そうに話し合っているのが聞こえたが、そんなの関係ねぇ!

「でもマナ、お店のほうはいいの?」

お茶の準備をしながらごく当たり前のことを聞くカイル。

「雨の日って仕事をする気が起きないから休みにしちゃった♪」

しれっと答えるマナ。

「いやそれ違う人だから!」

思わず突っ込むカイルであったが、マナは華麗にスルーした。
更に突っ込もうとしたカイルであったが、マナの顔を見て言葉に詰まる。

『あまりわたしを怒らせないほうがいい』

マナの笑顔が無言のプレッシャーをかけていた。

「そういえば、今日はアリアちゃんたちはいないの?」
「うん、何でも学校でやらなくちゃいけない宿題があるんだってさ」

…言うまでもなく、その宿題をだしたのはマナである。
学校の施設を使わなければできず、なおかつ時間のかかる料理を宿題として出したのだ。

そして、セシリアは平日はメイドの仕事があるため、夕方まで帰ってこない。

そう…、今ここにいるのはカイルとマナ二人っきり…!

135:そして始まる新しい物語6 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:11:30 bQtzcXmc
「カイル…。あたしのとっても大事な話、きいてくれる…?」

不意に、マナはカイルに語りかけた。

「どうしたの…?」

突然場の空気が変わったことに戸惑いつつも、聞き返すカイル。

「あたし……カイルのことが好き……好きだよ! 初めて、セレッソの木の下で会ったときから、ずっと好きだったよ!!」

突然の発言にカイルは椅子ごと後ろにひっくり返った。

「いやその依頼もう掲示板から消えたんだけど! それに僕もう結婚してるんだけど!!」

後頭部を抑えながらも突っ込むカイル。律儀な男である。

「たとえカイルの気持ちがどうでも、あたしの気持ちは変わらないわ…うふふふ♪」
「いや健気そうな台詞だけど状況がおかしいから!!」

倒れたカイルににじり寄っていくマナ。

……………………

…………

……アッーーー!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

…うふふふふふふ♪

妄想にふけり、怪しい忍び笑いを漏らすマナだったが、ハッと我に返った。

今のは一体なんだったんだろう…?
幸福な空気にあてられすぎて謎の電波を受信してしまったようだ。
あんまりな内容の妄想を思い出して、青くなるマナ。

これはいけない…! 
これではカブ毒電波の二の舞だ。

ひとたび汚れ役が定着してしまえば、それを払拭するのがどれほど困難な事か。
先人の失敗からそれを痛いほど思い知っていたマナは、あわてて邪念を振り払った。

…が、ふと正面を見るとムーとスーがドン引きした視線でマナを見ているのに気づいた。
思わず固まるマナ。
これは、何とか誤解だということを伝えなければ…!

「あ、えっとね…?」

「マナせんせーが変な笑い方してる!!」
「こわいの~~!!」

だが、マナが話しかけようとした瞬間、二人は悲鳴を上げて走り去ってしまった!

オワタ\(^o^)/オワタ

今度こそ精神に重篤なダメージを受け、マナはぐったりと崩れ落ちた。

136:そして始まる新しい物語7 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:12:40 bQtzcXmc
ああ…もうこのまま…灰になって大地に還っていくのだろうか…

ベンチに身を預けたまま、マナは薄れ行く意識のなかそう思った。

そのとき…

「あの、すみません…」

声が、聞こえた。

慌てて眼を開けると、そこにはナイスミドルのオジサマがいた。
状況がわからず、戸惑うマナに彼は話しかける。

「あの…ここってどこなんでしょう…?」

「え…?」

予想外の質問に固まるマナ。

「実は私、記憶がないようでして…」

そして、始まる新しい物語…!


Rune Factory3 ~ SeniorSeasons ~

大好評のルーンファクトリーが新たなシナリオとシステムを引っさげて帰ってきた!
青年、ロリ主人公と来て、今度の主人公はオッサンだッ!!
厳しい競争型社会や、つらい会社生活でお疲れのアナタも、感情移入できること間違いなし!
さあ、アナタも牧場でスローライフを満喫してみませんか?

今作は今までとは趣向を変え、大人の男性をターゲットとしております。
選択肢を間違えると即座にシナリオが詰むシビアなゲームバランスが、あなたのプレイに大人の緊張感を与えます!
また、プレイヤーの負担を軽減するためオートセーブ機能を搭載。
そう、人生はただ一度。安易なやり直しなど利かないからこそ、一回一回のプレイに感情移入することができるのです!

シリーズ伝統のバグは今作も健在!
壁抜け・フリーズなど序の口!
セーブデータ自動削除、ソフトウェア破損、DS本体発火など、よりスパイスの効いたバグがあなたをお待ちしています。

☆新システム:ヒロインコンバートシステム

前作、前々作のルーンファクトリー1、2のセーブデータをコンバートする事で、『売れ残った』ヒロインたちが今作に登場します!
また、年齢の関係上前作では攻略できなかった未亡人たちも今作では問題なく攻略可能!
今までの作品では表現できなかった大人の恋愛をお楽しみいただけます。

さあ、冒険にでかけよう…!!

Rune Factory3 ~ SeniorSeasons ~

COMMING SOON!

※本ソフトウェアは18歳未満の方はお求めいただけません

(\(^o^)/オワレ)

137:始まる前に終わった物語 ◆d2QaWdg0VU
08/02/22 06:20:08 bQtzcXmc
_|\○_ なんかもう…あらゆる意味でごめんなさい _○/|_
いやね…言い訳をさせて欲しいんだ…!
俺はマナはセシリーの次に好きなんだ。
だから、萌える話を書きたかったんだけど…
マナは『普通のいい人』すぎて特徴がない…
妹キャラを前面に押し出すわけでもなく、特別なキャラが立ってるわけでもなく…
書いてるとどうしても盛り上がりの欠ける話になってしまう…。

ちょっと最近大学院が地獄モードに入ってきたんで次の作品をすぐにかけるかどうかはわからないが、
できるだけ早く書きたいと思ってます。
次はまじめな話を書きたいな。
最後に、こんなふざけた話を読んでくれた人本当にありがとう!

138:名無しさん@ピンキー
08/02/22 06:29:27 lyAPOf/q
なんて素敵(*´Д`)
SS面白かった
この3は是非ともやりたい

139:名無しさん@ピンキー
08/02/22 07:29:08 LcDCjLZD

ダイアパーリングが出てくるユエのSSも待ってるよ\(^o^)/

140:名無しさん@ピンキー
08/02/22 09:45:45 2XEiyNmt
>>123
アリア「ふふ、先生こんなに大きくしちゃってかわいい」
バレット「アリア頼む早く、はやくしてくれ、もう我慢出来ないんだ」










ぴちゃん
バレット「あぅう」
アリア「先生、もういい大人なんだから一人で目薬ぐらいさしてよね」

141:名無しさん@ピンキー
08/02/22 10:11:23 tg7OdLZO
>>137
フレンドシロップ吹いたwww
つーかこんなのが記念すべき初作品のマナって・・・

142:名無しさん@ピンキー
08/02/22 10:20:07 99ATOxRG
>>137
GJ!
確かにマナはメインヒロインなのに影薄いよなぁ…


>>140
おいw
てか看護婦の嫁にして貰えよw

143:名無しさん@ピンキー
08/02/22 16:57:07 WfFOJrYA
もっと失礼な一作目があったのを忘れたか!

144:名無しさん@ピンキー
08/02/22 20:18:18 Cs4DuKGy
たしかにマナはメインヒロインな割に存在感が薄いが、
未婚の第2部でアルスを初恋のカイルに重ねてにゃんにゃんしちゃうシチュエーションを想像してものすごく萌えました。
牧物シリーズでも貴重な女教師なんだぜ?

145:名無しさん@ピンキー
08/02/22 21:55:02 HW3IslTM
第一部で、もう嫁を決めてるのに
依頼コンプのために他キャラの
イベントこなすのが辛いです…

146:名無しさん@ピンキー
08/02/23 00:01:11 q4pXVQih
ドロシーの娘のアリアと
バレット先生のエロスが見たいぜ

147:名無しさん@ピンキー
08/02/23 02:55:22 lDuHIdCD
ふと思ったけど誰の子供かでアリアの将来は決まることになるのか。胸的な意味で。

148:名無しさん@ピンキー
08/02/23 09:56:05 0+lOKwJY
誰が母親でもぺったんこ

149:名無しさん@ピンキー
08/02/23 10:42:28 yLU1PuLm
うちのアリアはユエママだからきっとそこそこにはなるよ

150:名無しさん@ピンキー
08/02/23 10:54:36 Ltgx5eJp
うちのアリアもアリシア母さんだから可能性あるぞ。

しかし母親からの遺伝だとしたらラムリアとスー&ムーは…

151:名無しさん@ピンキー
08/02/23 14:23:48 MqGKJXkm
だからラムリアは乳製品を摂取するのだ
ひんぬー遺伝子に打ち勝つ為に

152:名無しさん@ピンキー
08/02/23 16:28:34 +dK0w+38
ラムリアは胸より先に腹が成長しそうだよなピザ的に考えて

153:名無しさん@ピンキー
08/02/23 17:20:40 GQWxG67r
うちのラムリアはユエがかーちゃんだから将来は安心だな。
つーかジュリアにしたって他のヒロインと比べたら少しはあるんだぞ?

154:名無しさん@ピンキー
08/02/23 19:38:38 reW6kKoE
うちの娘、幼少期からドロシーさんに育てられたのに
よく明るく育ったもんだな
未だに前髪で顔隠してるそうとうな駄目母だと思うんだが

155:名無しさん@ピンキー
08/02/23 20:12:09 s514GHxu
馬鹿ばっかだなwwだがあえて乗ろう妄想だが
ラムリア>ムー>カノン=スー
ラムリアは乳製品取りまくってるから割とでかくなりそうスー&ムーはムーがちゃっかりスーを
追い越すと思うカノンとスーは…置いといてアリアは未知数な感じ、母親によるかも知れないけど
ただカイルの血が入ってるからよく分からない。ところで二部の男達のナニの大きさはどう思う?私的だけどリーン>アルス>ロイorオルファス?
リーンはあの顔でもの凄そうそれでアリアやアルスを襲ってきそう、アルスは主人公補正で大分おっきくなりそう
ロイとオルファスはまぁ標準前後ぐらいだと思う。
>>152
ん?胸より先に孕…

156:名無しさん@ピンキー
08/02/23 20:57:58 Ai20ZcaC
>>152
太りそうになったらジュリアの温泉地獄コース

157:名無しさん@ピンキー
08/02/23 21:45:01 mDzEIbVs
あれ?もしかしてこのスレは俺みたいなひんぬー派は希少種なのか?

158:名無しさん@ピンキー
08/02/23 21:49:24 C0IjRets
あるならあるでいいし無いなら無いでいい。胸の大小は個性である

159:名無しさん@ピンキー
08/02/23 22:11:26 Dq8nR12t
ジョルジュ長岡は全ての乳に公平である。

160:名無しさん@ピンキー
08/02/24 00:24:55 g40oNqtk
俺の計算だとそろそろアリアと双子姉妹の百合百合エロがあるはずなのだが…

161:名無しさん@ピンキー
08/02/24 08:46:21 pZ7kqTfR
アリアと双子姉妹の結婚ごっこがあるなら、
アルスとリーンの(以下略)

162:名無しさん@ピンキー
08/02/24 09:30:19 +SJuNJoE
「ぼ、ボク…本当は女の子なんだ」
「こんな可愛い子が女の子なはずがない!」

163:名無しさん@ピンキー
08/02/24 10:11:02 S3RFFeTi
そういやリーンってバレットを手伝って合成の材料を集めてるらしいが、
ダンジョン行かなきゃ材料調達なんてできないよな。
やっぱりリーンはかわいい顔して実は凄いモノ持ってるんだろうか。
ジェイク程度なら一撃で倒せるとか。

164:名無しさん@ピンキー
08/02/24 11:14:20 BruEq2Z2
実は隠しラスボス

165:名無しさん@ピンキー
08/02/24 12:02:27 TAvUxOZk
(性的な意味で)

166:名無しさん@ピンキー
08/02/24 14:37:00 g2tU0J3b
さっき小説が完成したんだが…投下しても良いだろうか?
初心者で文才が無いのは見逃してほしい

167:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:09:36 QrQ+wBEt
>>166
投下キターー!

お願いします。

168:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:24:55 g2tU0J3b
秋に芽生えるキモチ1

ある晴れた秋の日の午後…
マナはいつものように出荷箱からカイルの出荷物を回収しその代金を置いて行くつもりだった。

しかし、今日に限って出荷箱を覗いたら何も入って無かったのだ。今までは必ず何かしらの出荷物が入っていた。

マナ「あれ…?どうしたんだろ?」

マナは理由を聞こうとカイルを探したが牧場には見当たらない。いつもなら畑で元気に水撒きをしている時間だが…

家の中にいるのかもしれない…そう思いドアをノックしてみる。返事が無い。

マナ「カイル~?いないの~?」
ドアを開けて呼んだがやっぱり返事がない。

マナ「…寝てるのかな?……お邪魔しま~す…」

部屋の一階には誰もいないのですぐにマナは階段に。
階段を上がった先はカイルの寝室だ。ベッドにもカイルの姿は無かった。

マナ「留守なのかな…」

ふと、彼の日記が置いてあるのが見えた。

マナ「ちょっとだけ読んでみようかな…」

~春の月2日~
今日からここで生活する事になった。牧場なんてやった事無いのに出来るだろうか?
…いや弱気になるのはやめよう。あの親切な女の子マナとその父親のダグラスさんにお礼をする意味でも頑張らなければ!

169:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:27:19 g2tU0J3b
秋に芽生えるキモチ2

~春の月3日~
今日は仕事が終わった後街の人達に挨拶に行った。みんな優しそうな人ばかりだ。
僕には記憶が無いけど…ここで新しい楽しい記憶が作れそうだ。

マナ「ふふ♪あの頃はセレッソの花が綺麗に咲いてたっけ」
マナは楽しそうにページをめくる。

~春の月10日~
街の人達と少しでも仲良くなるために掲示板の依頼を沢山やった。
その後畑仕事をやろうとしたけどとても疲れてしまったので今日はやめようかと思った。
だけどマナに励まされたので頑張る事にした。
マナは不思議な子だ。会ってまだ間もないのに、親しげに話かけてくれる。

マナ「…鈍いのね…」
はぁ…とため息をつく。

~春の月13日~
今日はお花見というお祭りだった。一人で見るのは寂し過ぎるのでマナを誘った。彼女はとても嬉しそうだった。
マナと別れた後一人でお花見しているユエさんがいた。
一人でお花見は寂しいだろうと思い誘う事にした。
やっぱりユエさんも一人でお花見するのは寂しかったらしい。誘って良かった。

マナ「…むっ……ユエさん…」




170:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:29:35 g2tU0J3b
秋に芽生えるキモチ3


~夏の月2日~
今日はドロシーさんの依頼を受けた。人と話す練習がしたいらしい。ドロシーさんは色々話してくれるようになってきている。良い傾向だ。


マナ「…む…今度はドロシーさん…」


~夏の月9日~
今日はジュリアさんの依頼を受けた。新しい美容保持の体験者になって欲しいらしい。内容は長く風呂に入るというもの。
風呂の外にいるジュリアさんと色々話していたが僕は途中でノボせてしまった。ジュリアさんは普段もっと長く風呂に入るらしい。
凄い…


マナ「・・・・・・」


マナは日記を読んでいるうちに不安になってしまった。
日記を元に戻し、カイルのベッドに横になった。

マナはカイルの枕に顔を埋めた。
…彼の匂いがする。

マナはその匂いを嗅ぐうちになんだか興奮してしまった。

マナ「まだ…帰って来ない…よね…」

我慢出来なくなってスカートを捲り、下着の上からなぞる。
マナ「んん……はぁ」

下着の上からでは刺激が足らず下着の中に手を入れ直接触る。

マナ「…んぁ…カイル……カイル…」



171:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:31:35 g2tU0J3b
秋に芽生えるキモチ4


一方その頃カイルは…
ダンジョンで鉱石掘りを終えてシルバーウルフに乗り帰宅途中だった。

家に着き、シルバーウルフを飼育小屋に送った後、家のドアが半開きになっているのに気付く。

カイル「おかしいな…出掛けた時は閉めたはずなのに」

中を覗くと何やら二階から物音が聞こえる。

カイル(泥棒か!?)

彼は愛用のクレイモア大剣を構え静かに二階に登る。しかも物音は…女の子の声…それも妙に艶っぽい声が聞こえる。

カイル(一体何が…?)

階段の最上段からそっと覗き込むとそこには…

カイル(!?)

ベッドにマナが横たわり自分の下着の中をまさぐっている。
マナ「…あぁ…いいよぉ…カイル…」

カイルは驚いて手にしていた大剣を落としてしまう。

ガシャーン!!

けたたましい音が辺りに響く。

マナ「あ…!!」

カイル「あ…えっと…その」

マナ「…ごめん…勝手に入っちゃって…」

カイル「う、うん」

マナ「あ!」
マナは慌てて自分の服を直す。

カイル「…」

マナ「…見た…よね?」

カイル「…え?」

マナ「…見ちゃったよね」

カイル「…あ…えっと…ごめん」

172:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:34:48 g2tU0J3b
秋に芽生えるキモチ5


マナ「…今日は勝手に入ってごめんね」

カイル「うん…」

マナ「じゃあ帰るね」


マナが帰った後カイルは一人ぼんやりしていた。

心臓がバクバク言っている。
びっくりしたのはもちろんだが…彼女が女性である事を改めて認識した。決して忘れていたわけでは無いのだが…

椅子に座り天井を眺めながら考える。

仕事の事を考えようとしてもすぐにさっきのマナの姿を思い出してしまう。

今日はさっさと寝ようと決意しベッドに潜りこんでもやっぱりマナの姿を思い出してしまう。



今までこの街の多くの女性との付き合いのなかでこんな気持ちになったのは初めてだった。



カイルはしばらくたった後、自分の気持ちにようやく気付きマナにプロポーズするのだが…
それはもう少し先の話。



END

173:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:36:20 g2tU0J3b
あとがき

如何だったでしょうか?
小説は普段読むだけで書く事は滅多にないので…
下手くそだったかも…
(´・ω・`)

174:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:44:37 OzQG+cuT
うん、碌に感想もかけない馬鹿だけど一言だけ言わせてくれ
GJ

175:名無しさん@ピンキー
08/02/24 19:06:50 pZ7kqTfR
微エロありだし、レアなマナ小説だし、おもしろかった! GJ!

176:名無しさん@ピンキー
08/02/24 19:09:00 QrQ+wBEt
>>173
GJ!
初投下乙カレ。これからもガンガン投下してくれ。

177:名無しさん@ピンキー
08/02/24 19:43:51 g2tU0J3b
>>173です。
沢山のGJを頂き作者はびっくりまた嬉しく思っております。
いつ投下するかは分かりませんが上の大二部「秋に花咲くキモチ」を作ってみたいと思います。

178:名無しさん@ピンキー
08/02/24 20:40:08 735vqGQX
GJ!微エロいいよ~。
ただ一つ注文付けると、タイトルは名前欄にでも放り込んでくれたほうが読みやすい。

179:名無しさん@ピンキー
08/02/24 23:30:00 Os9zanTp
そろそろ教会でお祈りをしていたゴードンがエンドールさんに襲われるエロが投下されるはず

180:名無しさん@ピンキー
08/02/26 00:13:34 ud2B8SjQ
>>173だが…続編の第二部「秋に花咲くキモチ」がたった今完成した

今回は非エロなのだが…投下しても構わないかね?

181:名無しさん@ピンキー
08/02/26 00:20:59 nfkBE+HI
その辺は各自で脳内変換するから安心したまえ

182:名無しさん@ピンキー
08/02/26 00:23:13 65eFoLom
ちゃんと小説を投下してくれよ

183:名無しさん@ピンキー
08/02/26 00:31:21 lqW7HSLv
ささ、どーぞ

184:名無しさん@ピンキー
08/02/26 00:35:49 Z9th4Cy7
投下は大歓迎なのー。

185:秋に花咲くキモチ1
08/02/26 00:35:50 ud2B8SjQ
マナの秘密の事を見てしまってからカイルは落ち着かなかった。何より仕事が手につかない。ジョウロで水を撒いてもボンヤリして雑草に水を撒いたり、モンスターにブラシがけしてもいつの間にか、何もいない所にブラシをかけている始末。


仕事が上手く行かないのはマナも同じ。
荷物の配達でサツマイモを届けるはずがジャガイモを届けたりお釣りを支払いより多く渡してしまったりと失敗が続く。


ダグラス「マナ…一体どうしたのだ?」

マナ「あ………お父さん…」

ダグラス「何か悩みか?ならばこの父になんでも打ち明けるが良い」

マナ「・・・・・」

言えるわけが無い。片想いの男の家で自慰、さらにはそれを最も見られたくない相手に見られてしまったのだから。

ダグラス「さては…カイルに何かされたのだな!そうなんだな!?」

マナ「違うの!カイルは関係無いの!」(関係あるけど!)

ダグラス「安心しろ。マナよ。この父がカイルを絞めあげてやろう」

マナ「もう!お父さん!!!」

ダグラス「しかし…マナ…」

マナ「お父さん…大丈夫だから…」

186:秋に花咲くキモチ2
08/02/26 00:37:42 ud2B8SjQ
二人とも気まずいのかお互い相手を避けている状態になってしまっている。
小さい街だ。いずれ皆にも気付かれてしまうだろう。

誰がこんな悩みを聞いてくれるだろうか…マナは街を歩きながら考える。

父親に改めて相談するか…いやいやそんな相談しようものなら卒倒して病院に担ぎ込まれてしまうだろう。

セシリアに相談しようか…いやいや…セシリアもカイルの事が好きなはず…互いに口には出さないが分かるのだ。


そんな事を考えながら歩き舟着き場まで来てしまった。
アリシア「あら…?マナじゃない?どうしたの?顔色が悪いわよ」

マナ「アリシア…」

アリシアはどうだろう…秘密を守ってくれそうだし何より経験や知識が豊富そうだ。

アリシア「ご飯でも食べに行く~?エンドールさんのとこにさ」


マナ「うん…」


アリシア「何食べようか?太るからあんまりカロリー高いのは食べられないけどね~♪」


マナ「うん…」


アリシア「…ねぇ…さっきから話聞いてるの?」


マナ「うん…」


アリシア「だったらいいけど。マナは何食べる~?」

マナ「うん…」


アリシア「・・・」


アリシアはマナは宿屋まで引っ張るように連れて行った

187:秋に花咲くキモチ3
08/02/26 00:39:47 ud2B8SjQ
エンドール「お待ちどうさま」


アリシア「わぁ~美味しそう♪頂きま~す♪」


マナ「・・・・・」


アリシア「マナも遠慮しないで食べてよ。今日は私のおごりで良いから♪」


マナ「・・・・・」


アリシア「…何かあったんでしょ?カイルと」


マナ「あ…」


アリシア「話してみてよ。力になれるかもしれないし」


マナ「…絶対、絶対誰にも言わないって約束してくれる?」


アリシア「あのねぇ…私は占い師よ。守秘義務は守るわよ」


マナ「…あの…実はね…この前…カイルの


マナはアリシアにこの間あった事の全てを打ち明けた


アリシア「ふ~ん…大体分かったわ。でもあんたも随分大胆な事をしたわねぇ…」


マナ「…うう…言わないでよぉ…」


アリシア「…で、どんな顔して会えば良いか分からないって所かしら?」


マナ「…うん…それになんだか避けられてるみたいだし…」


アリシア「いっその事自分の気持ちをぶつけてみたら?」


マナ「え?でも…もしダメだったら?」


アリシア「…これ以上状況が悪くなるとは思えないけど?」

188:秋に花咲くキモチ4
08/02/26 00:42:03 ud2B8SjQ
マナ「…そうよね。分かったわ。頑張ってみる。」


アリシア「…それにさ…」


マナ「それに??」


アリシア「…これはある意味チャンスかもよ?」


マナ「どうして?」


アリシア「…彼は確かにアルヴァーナの色々な女の子と仲良いけど…何ていうのかな…」

マナ「?」

アリシア「彼って…女の子をあまり意識してないみたいなのね。全然カッコつけたりしないで男の友達と同じように別け隔てなく付き合ってるから…今回の事で彼の心に火を付けられたかもしれないわね」

マナ「…避けられてるのに?」

アリシア「…多分そうだから避けられてるのよ」

マナ「…え?」

アリシア「彼は記憶が無いのよ。もちろんこれまでに好きな女の子との思い出もあったでしょうけど…そういうのも全て忘れちゃってるから…きっと戸惑ってるのよ」

マナ「あ…」

アリシア「…まあでもそんな純粋な彼だから女の子にも人気があるのでしょうね」

マナ「…」

アリシア「だから…あなたも彼を好きになったんでしょ?」

マナ「うん!」

189:秋に花咲くキモチ5
08/02/26 00:43:46 ud2B8SjQ
一方のカイルと言えば…

相変わらず仕事が上手く行かず無駄な動きが多いためすっかり疲れてしまった。
カイル「はあ…どうしたんだろう?僕は…」

ジョウロを投げ出し牧草の上に寝転がる。

牧草の香りと涼しくなった風が心地よい。

こうして休んでいる間もマナの事が頭に浮かんで来る。
仕事が上手く行かない理由は分かっている。マナだ。彼女の事しか頭に浮かんで来ないのだ。街ですれ違っても心臓が飛び出しそうな程鼓動が激しくなる。
しかし彼には記憶がない…この気持ちの正体に気付けないのだ。

誰かに相談しようと結論を出したが…誰にすべきか?
彼は思考を巡らせある人に行き着いた。

ゴードンさんだ。彼なら聞いてくれるに違いない。
そして正しい結論に導いてくれる。
そう決めると彼はジョウロを片付け、街の教会に向かって走って行った。

カイル「ゴードンさん!」
ゴードン「おう、カイルか?どうした?俺の説教を聞きに来たか?」

カイル「いえ、違います!ゴードンさんに聞いて欲しい事があるんです!」

ゴードン「悩みの相談か?いいぜ、聞こうじゃないか」


190:秋に花咲くキモチ6
08/02/26 00:45:59 ud2B8SjQ
さて…何から切り出したものか…カイルが悩んでいると…
ゴードン「話にくいのか?ならばこうしよう」

カイル「?」

ゴードン「俺がお前に質問をしていく。お前はそれに答えるだけだ。いいな?」

カイル「はい」

ゴードン「お前は何か困っている事がある。そしてそれを俺に話して解決策を探しに来た。そうだな?」


カイル「はい」

ゴードン「うむ。そしてその困った事を一つ挙げてみろ」

カイル「…仕事が上手く行かないんです」

ゴードン「うむ。その原因は分かるか?」

カイル「…マナだと思います」

ゴードン「ほう。マナが四六時中付き纏うのか?」

カイル「違います!…いえ…違わなくも無いんですけど」

ゴードン「…つまりお前の心の中にマナが付き纏うと言う事だと思うのだが違うか?」

カイル「…はい。」

ゴードン「それでお前はその心の中のマナをどうしたいのだ?」

カイル「…教えて欲しいんです。どうして僕はこんな事になってしまったのか?」

ゴードン「…お前…本当にそれが何か分からないのか?」

カイル「はい…もしかしたら病院に行った方が良いような病気なんですか…?」

191:秋に花咲くキモチ7
08/02/26 00:47:22 ud2B8SjQ
カイル「街でマナとすれ違っても急に鼓動が激しくなっちゃうし…」

ゴードン「…ああ思い出したぞ。お前には記憶が無いんだっけか」

カイル「…はい。」

ゴードン「…道理で鈍いわけだ。マナも苦労するな」

カイル「???」

ゴードン「…話が逸れたな。本題に戻そう。カイル、お前は病気にかかっている」

カイル「…え…」

ゴードン「それもとびっきり重いヤツだ。ワイングラス片手にお供を付けて赤絨毯歩けるくらいタチの悪いヤツだな」

カイル「…そんな…」

ゴードン「お前の病名はな…『恋の病』だ」

カイル「……え?」

ゴードン「お前は…今マナの事が好きで好きでたまらないのだろう?」

カイル「…でもマナは前から好きでしたけど…?」

ゴードン「…違う。そうじゃない。例えばそうだな…確かマックスやレイとも仲が良かったよな?」

カイル「はい」

ゴードン「あいつらの事は好きか?」

カイル「そりゃそうですよ。大切な友達ですから」

ゴードン「その『好き』と今のマナに対する『好き』は一緒か?」

カイル「…あ…」

ゴードン「違うだろう?その『好き』ってヤツがな、カイル。人を愛するってヤツなんだよ」

192:秋に花咲くキモチ8
08/02/26 00:48:49 ud2B8SjQ
カイル「ゴードンさん…僕はどうしたら…?」

ゴードン「簡単じゃねぇか!マナに自分の気持ちを伝えるんだ」

カイル「…でも…」

ゴードン「安心しろ。マナもきっとお前の事が好きなはずだ」

カイル「ええっ!?何で分かるんですか!?」

ゴードン「そりゃあ…大体マナの様子見てれば分かるからな…」

カイル「そうなんですか!凄いなあ」

ゴードン「いや…あれで気付かないって方がどうかしてると思うぞ…」

カイル「…あはは…はぁ…」

ゴードン「とにかく胸張って張り切って行って来い!」

カイル「はい!ありがとうございました!」

ゴードン「礼なんていらねぇよ。感謝するならここでマナとお前の結婚式を挙げてくれ。それが最高の礼だ!」

「はい!」

カイルが出ていった後…ゴードンは一人呟く

ゴードン「…ふっ…若いってのはいいな。久々に色々思い出しちまった…」

ゴードン「…なあ、お前。」

そういってゴードンは壁に架けられた絵の中で美しく微笑む婦人に目を向けた。

193:秋に花咲くキモチ9
08/02/26 00:50:40 ud2B8SjQ
カイルは牧場に戻り、今日も出荷物の回収に現れるであろうマナを待っていた。

牧場に夕焼けの紅い光が差し込む頃、彼女は現れた。

カイル「マナ~!」

マナ「…カイル?…どうしたの?」

カイル「…マナ…大事な話があるんだ…」

マナ「…え?」

カイル「…マナ…僕は…僕は…マナの事が好きなんだ。好きで好きでどうしようもないんだ!」

マナ「…カイル…」

カイル「…だから僕と…結婚してほしい!」

マナ「…はい。喜んで…」


カイル「!?なんで泣いてるの…?」

マナ「…違うよぉ…嬉しくて泣いてるの…」

カイル「…マナ…」

マナ「…ずっとずっといっぱいアプローチしたのに…カイルったら全然気付いてくれないんだもん…」

カイル「…ごめん」

マナ「やっと気付いてくれたのね…」

カイル「うん…」

マナ「…嬉しいよぉ」

カイルは泣きじゃくるマナを抱き寄せてキスを交した。

夕闇の迫る牧場に二人の重なる影が静かに伸びていた。


続く

194:名無しさん@ピンキー
08/02/26 00:53:16 ud2B8SjQ
如何だったでしょうか?
会話文形式が殆んどで小説とは呼べないシロモノになってしまったかもしれませんね(´・ω・`)

相変わらず素人文脈ですし…
読んで頂けたら嬉しいです

195:名無しさん@ピンキー
08/02/26 01:24:55 rLhvcpfj
セリフでキャラがきちんと判別できるから「」の前に名前を付けるのはいらないんじゃないかな。
内容はGJ。マナのネタ以外のSSは切望していたよ。このまま続けてくれー

196:卒業 ◆d2QaWdg0VU
08/02/26 04:59:30 5K0It4Y5
まいど、どうも。
前回はふざけた作品を投下してしまいすまなかった。
マナファンの気分を害したなら心から謝りたい。
また、あんな作品にもGJをくれた人たちに心から感謝を。

194氏は超GJです。
俺がマナを書くとどうしても脇役になってしまうので、
氏のマナSSにはマジ萌えました。
続きも超期待してます。

今作なんだけど、本当はユエ物を投下したかったんだが、
ちょっと今あまりに難航しすぎててまだしばらく完成しそうにない。
ので、気分転換と真面目路線のリハビリを兼ねて、セシリア物を書いてみた。
だが、正直展開が急すぎて微妙かもしれない。
ずっと書きたかったネタなんだけど、うまく形にする事が出来なかった。
自分でも練りが足りないとわかってはいるんだが、推敲を繰り返しても
今の俺の実力ではこれ以上のものに出来なかった。
構成がしょぼいのは毎作のことでホントに申し訳ないと思うが、容赦して欲しい。
また、生暖かく読んでもらえれば幸いだ。

あ、文脈から一応わかるとは思うけど、最初の少女は娘ですハイ。
8歳になるのかな? 年代的に。
まあ、イメージとしてはカノンっぽいのを想像してもらえれば。
母親譲りの明るくて人懐っこい娘です。

197:卒業1 ◆d2QaWdg0VU
08/02/26 05:00:23 5K0It4Y5
「うーん…、やっぱり僕は残ろうか…?」
「もう、今さらなにいってるのよぉ! お父さんが行かないと意味ないでしょー!」

春の晴れた朝、さわやかな日差しの中。
しかしそれに相応しからぬ喧騒がひびく。

「お父さんが行かないとセシリーお姉ちゃんがっかりするよ? 行くって手紙出しちゃったんでしょ?」
「うーん、それはそうなんだけど…。でもお前を残していくのはやっぱり心配だし…畑の世話もあるし…」

困り顔の青年に、隣の女性が切り出す。

「ねえラグナ、ラグナはやっぱり行ったほうがいいと思うし、あたしが残るわよ」

だが、少女はそれを聞いてますます怒り出す。

「もぉー! お母さんまでそんなこと言うー! 畑の世話とかはちゃんとやれるから大丈夫だってばぁ!」
「「うーん…」」

顔を見合わせて悩む二人。
その時、後ろから声がかかった。

「大丈夫ですよ。コルネちゃんはあたしがちゃんと面倒みますから」

そう言いながら、ミストが歩いてきた。

「そうだよ! ミストおばちゃ…じゃなくてお姉ちゃんがいるから大丈夫だって!」

少女はミストの側に駆け寄り、大丈夫だという事をアピールする。

「お父さん達は新婚旅行にも行けなかったんでしょ? 折角の機会なんだから楽しんできてよ!」
「そうですよ。畑の管理はあたしたちがやっておきますから安心して行って来て下さい」

二人の言葉に、夫婦も決心したようだった。

「うーん、それじゃあ言葉に甘えようか?」
「そうねぇ」

夫婦はそう言って、旅行用の大きな荷物を担ぎ上げた。

「それじゃコルネ、行って来るね。ミストさん、コルネをよろしくお願いします」

ミスト達もにっこり笑って二人を送り出す。

「いってらっしゃい! セシリーお姉ちゃんによろしくね!」
「お気をつけて行って来て下さいね。ラグナさん、メロディさん」

そうして、笑顔で手を振るミストとコルネを後ろに、ラグナとメロディはラッセルの待つ図書館へと向かったのだった。

198:卒業2 ◆d2QaWdg0VU
08/02/26 05:03:00 5K0It4Y5
『セシリアが結婚』そのニュースがカルディアの町に届いたのは三日前のことだった。
いつまでも子供だと思っていたセシリアの突然のニュースに、町の人たちはみな驚いた。
本当は直ぐにでも飛んで行きたかったラッセルであったが、図書館を放り出していくわけにもいかず、結婚式に参加することはできなかった。
だが、折角のめでたい出来事を祝わないでどうする! ということで町の代表として何人かで祝いに行こうという話が持ち上がった。
相談の結果、父親であるラッセルと、セシリアが最も懐いていたラグナ夫婦が行くのが適任だろうという話になった。
図書館の管理はトルテが代理を申し出、ラグナの娘の世話はミストが引き受けることになり、話はトントン拍子にまとまったのであった。
こうして、ラッセル、ラグナ、メロディの三人はカルディアを発ち、アルヴァーナへの旅路についた。

「お父さん、来てくれてありがとう」
「結婚おめでとう、セシリー。結婚すると聞いたときは驚いたけど、幸せそうでなによりだよ」

二日後、アルヴァーナの町にて、セシリアはラグナ達と再会を果たしていた。
結婚式でなにやら一騒動あったと聞いたが、とても幸せそうなセシリアにラッセルは安心していた。
お互いの自己紹介も済ませ、ラッセルとカイルもすっかり打ち解けてにこやかに話している。
その日は親子で積もる話もあるだろうということで、ラッセルがカイルの家に泊まることになり、ラグナとメロディはそのまま宿に向かった。



翌日、ラグナ達はセレッソ広場にピクニックに来ていた。
この町の一番の名物、ということで、花を見ながらみんなで話をしようということになったのだ。
セレッソの花はカルディア地方では見られない花だということもあって、ラグナ達はその美しさに目を奪われた。
セシリアのお手製の弁当を皆でつまみながら、積もる話に盛り上がる。

やがて昼も回り、話も一段落ついた。
ラグナはベンチに腰掛けて、花を見上げていた。
カイルはラッセルを連れて町の案内をしに行き、メロディも自分の隣ですやすやと気持ちよさそうに眠っている。
手持ち無沙汰になって花を満喫していると、弁当の片づけを終えたセシリアが隣へやってきた。

「改めて結婚おめでとう、セシリー」
「ありがとうございます、ラグナさん」
「それにしても、ちょっと前まではあんなに小さな子供だったのに、もうこんなに大きくなったんだなあ」
「ふふ、もう八年ですよね。はじめてラグナさんと会った時から」

しばし、思い出話に花を咲かせる二人。
海開きで一緒に水遊びをしたこと、町でかくれんぼをしたこと、冬は雪合戦をしたこと…
積もる話は尽きず、盛り上がる二人。

「あの…ラグナさん」

話が一段落した時、不意にセシリアが切り出した。

199:卒業3 ◆d2QaWdg0VU
08/02/26 05:04:27 5K0It4Y5
「今だから言いますけど…実は私、ラグナさんが好きでした」
「え…?」

思いもかけない言葉に驚くラグナに、セシリアは続ける。

「カーマイト洞窟で私が迷子になった時のことを覚えていますか?」

それはセシリアが幼少時のこと、興味本位で洞窟に入り込んだセシリアは中で迷い、出られなくなってしまったのだ。
その際に、セシリアを探し出し、助け出したのはラグナだった。

「あの時、助けに来てくれたラグナさんがすごくステキにみえて…その時に気づいたんです。お兄ちゃんとして好きなんじゃなくて、男の

人として好きなんだって」

セシリアはそういうと、寂しげな表情になった。

「だから…ラグナさんがメロディさんと結婚したときは、すごく悲しかったです。幸せそうなラグナさんとメロディさんを見ると、すごく

胸が痛くなって、でも二人とも大好きで、どうしようって思って…」

そこまで言うと一度言葉を切り、懐かしげにクスリと笑った。

「ふふ、私がこの町にホームステイしようと思ったのも、それが理由の一つだったんですよ。一度町を離れて、自分の気持ちを整理してみ

ようって思って…」

ラグナは黙ってセシリアの独白を聞いていた。
ずっと妹のように思っていたセシリアが抱いていた想いを知り、驚きに言葉がなかった。

「でも、この町に来たお陰で、私は誰よりも大切な人に出会う事が出来ました。これも、ラグナさんの導きだったのかもしれませんね」

セシリアはそういうと、顔を上げ、ラグナの顔を真っ直ぐ見た。

「だから、今だからはっきりと言えます。ラグナお兄ちゃん、素敵な想いをくれてありがとう」

ラグナはまだ驚きの中にいたが、今言うべき言葉だけははっきりと分かった。
セシリアの言葉を受け止めると、真っ直ぐに応えた。

「僕のほうこそ素敵な想い出をありがとう。セシリー、カイル君と誰よりも幸せになるんだよ」

セシリアはその言葉に満面の笑みを浮かべて答えた。

「はい、私誰よりも幸せになります!」

ひとしきり二人で微笑みあうと、セシリアは立ち上がった。

「私、お父さんとカイルさんを探してきますね!」

そう言って、広場の出口へと駆けていく。
後には、ラグナが残された。

200:卒業4 ◆d2QaWdg0VU
08/02/26 05:05:42 5K0It4Y5
ふう、と息をつき、再び花を見上げる。
まだ頭の中がぐちゃぐちゃで、整理が必要だった。
ぼーっと見上げながら、頭の中で今の会話を反芻する。

そうしていると、不意に横からにゅっと手が伸びてくると、ぎゅぅと頬を引っ張られた。

「いたたたたっ!?」

驚いて横を見ると、寝ていたはずのメロディが笑顔でラグナの頬をつねっている。

「ふっふーん♪ こんな可愛い妻の真横で浮気とは勇気あるわねぇ」
「起きてたの!? というか、今の話聞いてた…?」

焦るラグナに、メロディはますますつねる力を強くする。

「あら? ラグナは聞かれたらまずい話をしてたのかしらぁ?」

メロディは笑顔だが、よく見れば目が笑っていない。

「い、いや浮気なんてしてないって! それにセシリーにそう想われてたなんて今まで知らなかったんだよ!」

慌てて弁解するラグナ。
その言葉に、メロディは苦笑して手を離した。

「やっぱり気づいてなかったのねぇ。鈍いんだから」

その言葉に、ラグナは再び驚かされる。

「もしかして…メロディは知ってたの…?」
「当然じゃない。だって明らかにラグナを見る目が違ったもの」

そう言って、ため息をつくメロディ。

「というかね、ミストも、ロゼッタも、というか町の女の子たちはみんなラグナにぞっこんだったわよ?」
「……」

今度こそ完全に言葉を失うラグナ。
全く気づいてなかった。自分はそこまで鈍かったのか…
ショックに打ちのめされるラグナであったが、横で鈍いわねーとばかりに笑うメロディにちょっと悔しくなった。

「別に鈍くてもいいんだ。僕にはメロディしか目に入らなかったんだから」

直球ストレートで反撃してやると、メロディもたちまち赤くなる。

「…嬉しい事言ってくれるじゃない。それじゃ、ずっとあたしを大切にしてくれるわよね?」

ラグナは大きくうなずいて、返した。

「もちろんだよ。僕はメロディとコルネが何よりも大切なんだから」
「大好きよ、ラグナ。幸せにしてよね」

メロディはラグナにそっと口付けすると、その肩に身を預けた。

春風に乗って、セレッソの花の香りが広場を包み込んでいく。
それは、二組の夫婦の未来を祝福しているかのようだった。

201: ◆d2QaWdg0VU
08/02/26 05:14:48 5K0It4Y5
(完)

↑しまった入れるの忘れてた。
以上です。
セシリーをルーン1のキャラと絡めたネタはずっと書きたかったんだけど、
消化不良になってしまったな・・・。
ユエの話も書いては消し書いては消しの繰り返しで進まないorz
というかプロットすら二転三転…orz
自分の書きたい事を思い通りに表現できないって悔しいな。

あ、ちなみに今さらかもしれないけど、俺の書いてる話は
マナのアレは黒歴史として、それ以外の話は全部同じ時間軸上で繋がってます。
ルーン2の二部ではカイルは失踪せず、カイル、セシリー、アリア、アルスの
4人PTでラスボスとかは倒されたという強引設定><;;
今度書く話も、番外編を除いては基本全部同じ軸上の話になる予定。
一応毎回状況が分かるように説明を入れるつもりではいるんだけど、
もし俺が書き忘れたり説明不足でバックグラウンドがわけわかんね、ってなったら
それを念頭においていただけると助かります。
最後に、読んでくれた人は本当にありがとう。

202:名無しさん@ピンキー
08/02/26 06:18:50 XFpFXWPK
GJ
カブ女、かわいそうです(';ω;`)

203:名無しさん@ピンキー
08/02/26 06:20:00 i7N0hMVR
GJ!

雰囲気というか、作風がとても素敵ですね

いつも楽しみにしてます

204:名無しさん@ピンキー
08/02/26 06:43:46 RWgEemEO
GJ!
カブ女の元に残された娘と畑、かわいそうです(';ω;`)

205:名無しさん@ピンキー
08/02/26 10:01:37 +LJuAB6k
まて!娘とミストを二人っきりにするのはやばい!
帰ってきたときにカルディアで血の惨劇に…!

206:名無しさん@ピンキー
08/02/26 10:58:08 7opd0Nzr
心配ない、ラグナの娘ならミストを逆に食ってくれるさ

207:名無しさん@ピンキー
08/02/26 11:46:41 ud2B8SjQ
>>194です

またGJを頂き、感謝しております。

>>201
ありがとうございます!超ベテランの方からGJを頂き本当に嬉しく思います!
セシリーの作品も読ませて頂きました。
さすがベテラン、面白いですね。私などが言うのもあれかもしれませんが…
GJ!と言わせて頂きます。
続きは全く練れていないので何時になるか分かりませんが…完成した時は投下したいと思います。
ではノシ

208:名無しさん@ピンキー
08/02/26 13:10:50 gW7dHbTE
ルーンファクトリー1でネタ気味もの。
ミスト×ラグナ(女性)。でもネタが殆ど。
プロレスネタと逆転裁判ネタだよ。
長いわりに大したエロもないよ。
もしもラグナが女性だったらってネタです。
ごめんねこんなネタで。

209:MOTHER
08/02/26 13:12:52 gW7dHbTE
「ラグナさーん、>>160さんが百合百合ですって」
「お花ですか?」

そういえばこの辺百合の花を見かけませんよね、
とラグナは続けてそう言った。
最近、というかここに来た時からラグナは私の(エロ)ボケを見事な勢いでかわしてくる。
私のボケが例え強めのジャブだろうとストレートだろうと、デンプシーロール並のボケ返しで
そのままさらりと逃げてしまうのだ。天然というのは、本当に恐ろしい。

とはいえ、カウンターばかりやられているのも私の性に合わないし
これではいけない筈だ。一度クリーンヒットを顔面に叩きつけて
{無論(エロ)ボケで、だが}
誰が株主、もとい牧場主か思い知らせてやるべきである。

「百合の花があったら、お花摘みにでも行くんですけどねえ…」

畑に沢山の作物を撒いているせいで、畑仕事も大変らしく
水巻を朝っぱらからやっているようだ。
一度ダンジョンに言ってみてはどうかと助言してみたが、
モンスターと対等に渡り合えずそのまま返り討ちになっていた。
確か、半年ぐらい前に彼がこの地に来た時の事である。

その際ついでに追い討ちをかけてやろうと

「ラグナさんって女顔だから、アッー、な出来事になりませんでした?」

自室のベッドの上で寝込むラグナに言葉で
マウントプレスを叩きつけてやったのだが、

「とりあえず叫ぶような出来事にはなりませんでしたよ」

としか言わないのだ。

「でも、あんなかわいいリスが襲ってくるとは…油断してました」

ベッドの上でそう乙女みたいに泣くラグナを見て、
あまりにかわいそうだったので頭をそっと撫でてやった事もあったり。

つまり。
男なら誰しも分かる筈のエロボケの数々を
彼は天然で返す、というよりも…理解すらしていないのだ。
よくよく考えてみれば、技をかけるかけない以前に
彼は私と同じリングに上がってきてるのかすら危うい。
しかしもし上ってきていないのならリングから降りて戦えばいい事。
観客席にいようがWWEなら認められる筈。

そんなこんなで、さっきのお花摘み発言。
彼のこの発言で、ようやく隙が出来た。
ストレートはこの際当てれないだろう、だがジャブなら。

210:MOTHER
08/02/26 13:14:09 gW7dHbTE
「お花摘みって。あはは、ラグナさんって女みたいですね」

そういった途端、彼の目が変わった。
肩をドキリと上げ、少し驚いている様子である。
よし。やはり弱めのジャブが一番いいか。
このまま返されないうちに、ガンガン責めてやらねば私の気が済まぬ!

「モンスターの時もリス追いかけてダンジョン入ったそうですし、
もしかしてラグナさんって女の人なんじゃないですか?」

入った。私のアッパーが、初めて彼に入った。
そう、初めから気づくべきだったのだ。
彼は元々女顔で、もし本気で勝ちを狙いに行くなら初めからそこを狙うべきだった、と。
て、あれ。

「…そ、その証拠はあるんですか?」

ラグナが怯えながら肩を抱え込んでいる。
まるで、女の子のように。
これは…まさか!
(発想を逆転させるのよ、ミスト!)

「そうですね…まず、そのポーズ、ですか。」

私は一連の出来事を整理して、証人・ラグナへと次々とゆさぶりをかける。

「男性は怯えたとして、ちょっとやそっとじゃそういう屈み込み方をしません。
次に、この地に来た時の出来事です。あなたは何の武器も持っていなかった。
旅に出てるにしろ、武器ナシじゃあ襲われる危険性だってある。
それであえて、そういう格好にしたんじゃあ、ないですか?」

ラグナさんが記憶がない、というのはこれは本当でしょう。
ですがもし、彼が『女』であるとするなら襲われる可能性は十分にある。
もし記憶喪失になったとして、村に居る場合だったら少しは記憶が戻っている筈です。
つまり、ラグナさんは道中で記憶を失くした、
あるいは記憶を消された後道中に置いていかれた可能性が高い!

だから彼は…いや、彼女は
男の服を着て、男として振舞う事で…
何処かから逃げようとした!

弁護人、ミストは証人ラグナを…
何処かから逃げる際、男装することで旅をしてきた、と。
そう、告発します。

211:MOTHER
08/02/26 13:14:32 gW7dHbTE
「しょ、証拠は!証拠はあるんですか!」
じょうろも落とし、ズボンも濡れているというのに
只管堪えてうろたえるラグナ。
ここで終わらせないと、彼女の人生にもよくない。

「いいでしょう…では、証拠をお見せします。
ラグナさん。あなたの服装をよくみてみてください。」

「ぼ、ぼくの服装、ですか?」
「はい。」

このSSを見ていてくれている裁判員の方々にも証拠をお見せします。
公式サイトの、キャラクターページのラグナさんの服装、よく見て下さい。
URLリンク(www.bokumono.com)
ここの、ラグナさんの下半身部分をよく御覧頂きたい。

「これ…『まるでスカート』、みたいですよね。」
「!そ、それが…それがどうした、って言うんですか!」
「ラグナさんはズボンも履いていらっしゃるのに、
何故…『スカートのようなモノ』を履いていらっしゃるのですか?
まるで…いや。元が女の子でなかったら、こんな装備など…」

必要ありませんッ!!

212:MOTHER
08/02/26 13:14:56 gW7dHbTE
畑が、牧場が僅か三十分の間にリングへと姿を変え、
そしてそのまま裁判所のようになったかと思うと、
あっというまにボクは留置所にいれられた。
ああ、この人はボクより遥か上の人だったのか---
事実とはいえ男装を暴かれた時、
ボクは膝を突いてみじめに泣くことしか出来なかった。
このまま、真犯人として明日には裁かれるのか…
そう思うと、ボクの部屋も名残惜しい、て。

…て、違う違う!ここはボクの部屋だ!
正確にはミストさんからお借りした部屋なんだけれど。

ひとしきり涙を流した後、ミストさんはハーブティーを煎れてくれた。
まだ目尻に涙が残るボクの頭を、そっと撫でてくれる。
モンスターに襲われた時もそうだったけれど、
ミストさんはお母さんみたいな人だな、そう思った。

「お話、聞いていいですか?」
「はい。」

まずボクは、ミストさんの推理が殆ど当たっているという事を告げた。
そして、いくつか少し違う点があることもいい、改めて事実を話すことにした。

もう、嘘をついてまで生きていきたくない。
そう思ったからだ。

「ミストさん…せっかくだしタメ口でいいですか?」
「…萌えが減りますからダメです。」

…?萌えってなんだろ。まあいいか。

213:MOTHER
08/02/26 13:15:31 gW7dHbTE
半年前、目を覚ました時ボクは道の上で眠っていました。
今思えばあれは山の中腹あたりだったんだと思います。
その時は緑色の十寸スパッツの上にスカートを着ていたのですが、
何故だか後ろの方で軍隊が去っていくのを見て、『ここに居ると危ない!』と考えたんです。
けれど軍隊についていこうにも、ふらついた足はすぐに土にすくわれて転んでしまい、
走ろうにも足が痛くて追いつけそうにありませんでした…。
それに、なんだか…その軍隊にはついていっちゃいけないような気がして。
声を出そうと思ったけど、そのまま思いとどまってしまいました。

足の怪我は幸い半日ぐらいで収まったのだけれど、
その間に当然ながら軍隊はもう見えなくなっていて。

それに、転んだ際にスカートが…

「二つに、破けてたんですね。」
「はい。…前のトコロに、まるで線が入ったように。」

その際、この辺に山賊がいるかも、って考えまして。
幸い、上着は中性的な服でしたから、これなら誤魔化せると。

スカートはポケットにたまたま裁縫道具があったので、
それで破れた部分をくっつけずに縫って前開きにして。

そうやって服装を変えた後、そのまま軍隊の居た方向とは逆の方向に進んで…
三日ぐらいですか。ボクも女ですから、ここを見つけるまで三日掛かったんです。

「そうだったんですか。…ラグナさん。」

突然ミストさんに、ぎゅっと抱きしめられた。
背中にまで手を伸ばして抱っこされたので、
初めは苦しかったけれど
体が、ゆっくりと温もりに包まれるのを感じると、
段々、涙腺がゆるくなってくるのも感じた。

「…ラグナさん、本当に大変だったんですね。」

214:MOTHER
08/02/26 13:16:10 gW7dHbTE
上擦った声で、ミストさんがそういった。
嬉しかった。男として生きていこうとして、
畑仕事やダンジョン狩りに勤しむ事にして。
女みたいだな、と言われても動じないよう、必死に誤魔化してきて。
銭湯で男湯に入るたび真っ赤になったりとかもしたっけ。
でも、もう…そんなごまかしは必要ない。
この町の人たちは、皆信用出来る人ばかりだから。
ただ、きっかけが無くって。話すことも出来ずに。

「もう、大丈夫ですから。男装しなくても、無理しなくてもいいんですよ。
女であれ、男であれ…あなたがラグナさん、それだけでいいんです。」

頬からあごまで、ゆっくりと涙が流れていくのがわかった。

ボクが泣き止むのにはとても時間が掛かった。
日が暮れ、夕焼けになった頃に一緒に晩御飯を食べ、
お茶を入れてもらうまで、まだ少しぐずってた程だ。


「さて、ラグナさん。落ち着いたことだし、一緒に寝ますか。」
「はい…。ありがとうございます… て、ええ!?」

ちょ、ちょっと待ってください!

「これ、セミダブルベッドとはいえ…さ、流石に一緒に、なんて」

女の子同士とはいえ、そんなの初めてだし、恥ずかしすぎる…
そういっても彼女は聞こうともせず。

「つべこべ言わずに、さあさあさあ!早く寝ますよ!」

両手を天に高く上げそう叫ぶ彼女の姿は、
やはり、母親のようだった。


MOTHER おわり。

215:MOTHER後日談 今度こそおわり
08/02/26 13:20:43 gW7dHbTE
後日談

朝ご飯も食べ、シャワーを軽く浴びて、
髪を拭こうとした際、ミストさんに髪の毛をちょっといたずらされました。

女の子なんだから、もう少し伸ばしてもいいんじゃないですか?
っていうか髪の毛スルスルしてるんですねー。
トリートメント、いいヤツ使ってたりするんですか?

なんて色々言われたりとかしたけれど
この人なら、ついつい気を許してしまうのです。

服を着替え、じょうろを持ち、ドアを開け。
「さて、じゃあ畑仕事、行って来ます!」
そう宣言した時、頭の上を摘まれた。

「あいたたた!何するんですか!」

そう怒り振り返ってみると、
ミストさんが腕を組んでこういった。
いや、こう言ってくれたと言うべきか。

「あたしにも、仕事をさせなさい。」
「いやいやいや、唯でさえ家を貸して貰ってるのに、仕事なんか」

そりゃ、貴方が男だと思ってましたからね、そう彼女は宣言すると。

「けれど貴方が女の子だと分かれば話は別です。
昨日だって畑仕事ですらふらふらだったじゃないですか。
あれじゃあ、こっちもおちおち安心して見ていられませんよ!
それにですね。こういうのは。」

彼女はどこからともなくさっと、二つ目のじょうろを出して。

「皆でやれば、楽になるものなんですよ。」

そう、ボクに宣言してくれた。

「朝のうちにぱぱっと仕事終わらせて、
そんでもってお昼からは服を買いに行きましょう!」

いつまでも男装しているわけにもいかないでしょうし、
それに打ち明ければみんな受け入れてもらえると思いますよ。

「…はい!」


お父さん、お母さん。
ボクはあなたたちの顔を思い出せないけれど、
いつかきっと、記憶が戻ったら…
この素敵な友達と一緒に、あなたたちに会いに行きます。
それまで、待っててください。

かしこ。

216: ◆pf49iEZ.7g
08/02/26 13:22:16 gW7dHbTE
06年にゲームが発売されて以来
このネタが書きたくてしょうがありませんでした

笑ってもらえたら幸いです。ではでは。

217:名無しさん@ピンキー
08/02/26 15:25:44 KnxuQKE/
逆裁パロw笑ったGJ!!

218:名無しさん@ピンキー
08/02/26 17:55:26 Sr7eoEEz
やっぱりミスト様はいいな。
GJ!

219:名無しさん@ピンキー
08/02/28 19:51:46 xFPbm6Fo
結婚後、ユエのダーリンボイスに撃沈
良かったユエと結婚して本当に良かった

220:名無しさん@ピンキー
08/02/28 20:20:45 ZH1FUrjT
>>216
逆転裁判とルーンファクトリーのまさかの融合、そして笑える!GJ!

少し聞きたいんだがワンダフルライフのセピリアのエロネタって需要ある?

221:名無しさん@ピンキー
08/02/28 21:06:43 5MYbA84v
ゴードンとエンドールのガチホモにすら需要があるのだから
需要のないエロネタなんてない

222:名無しさん@ピンキー
08/02/28 21:56:18 WWsq/LD4
>>220
ルーンの作品が多いのが嬉しい限りだが、その分通常の牧場シリーズ分が不足してるので頼む。
・・・ところでセピリアって誰だっけ?ナミさんとムームー星人じゃない方のヒロインだったっけ?

223:名無しさん@ピンキー
08/02/28 23:07:11 ZH1FUrjT
>>221
確かにw
下手くそなSSだが書き上げて投下する。
>>222
黒髪セミロングのヒロインだったな。多分それだ。
なるべく急いで投下するから待っててくれ。
エロシーン入ってから書くのが恥ずかしくなってなかなか筆が進まない
(´・ω・`)

224:名無しさん@ピンキー
08/02/29 01:46:11 9CRa+CMa
>>223だが…たった今書き上がった。表現力に乏しいのは見逃してほしい。
投下する前に確認したい事がある。
主人公のデフォルト名前はマークでおk?
息子のデフォルト名前ってあったっけ?あるなら投下する前に手直ししておきたい。

225:名無しさん@ピンキー
08/02/29 10:24:33 fht6E3ED
デフォルトネームは無かった筈だが、公式攻略本ではマークになってた。

やっちまえ。

226:名無しさん@ピンキー
08/02/29 17:00:31 9CRa+CMa
おk
今から投下する

227:六年目の結婚記念日1
08/02/29 17:02:57 9CRa+CMa
マークとセピリアが結ばれて早六年。結婚当初は度々喧嘩をする事があったこの夫婦も今ではすっかり落ち着き、今では一人息子レイの世話やまたいずれ彼の一人部屋を作ってやるために仕事に追われる毎日だ。
忙しい日々が実に充実しており、マークとセピリアは幸せを感じていた。

今日はこの夫婦の結婚記念日。だが…今日もいつものように何事もなく終わろうとしている。

「あの人ったら…今日が何の日か忘れちゃってるのかしら…?」
セピリアはそれとなく何回かほのめかしたのだが…
マークは全く気付いていないようだ。

いつまでも遊ぶレイを寝かし付け、風呂に入っているマークに文句の一つでも言ってやろうとキッチンに歩き出した。

セピリアがドアノブに手を掛けた瞬間、ドアが勢いよく開いた。
「セピリア、レイはもう寝た?」
「…あなた…ええ…レイはもう寝たわ。そんな事よりも!今日が何の日か覚えてるの!?」
「まあまあいいから、こっちに来て」
「…」


セピリアが膨れっ面でキッチンを覗くと…テーブルにはささやかなご馳走が用意してあった。
「今日は結婚記念日だろ?」
「…あなた」
「これからお金が沢山いるから…アクセサリーは買えなかったけどね」

228:六年目の結婚記念日2
08/02/29 17:04:28 9CRa+CMa
「…ふふ♪いいえ私はこれで十分よ」

「良かった」

「…朝から何も言ってくれないから忘れちゃったのかと思ったわ」

「…どんなに忙しくても大切な奥さんの結婚記念日を忘れたりしないさ」

「…もう…あなたったら♪」

「あ!久々にお酒でも飲もうか?」

「ふふ♪そうね。じゃあお願いしようかしら?」

「ちょっと待ってて。今何かカクテル作るから」

セピリアをテーブルに座らせマークはキッチンに立つ。冷蔵庫からブドウを取り出して果汁だけを抽出し始めた。彼は慣れた手つきでカクテルを作って行く。
彼の料理の腕は忘れ谷でも五本の指に入るだろう。(元々人の少ない谷だが…)街で料理店を開いても十分にやっていける腕前だ。

「…あなたって本当に料理が上手ね。」

「…まあね。お金の無かった時に採れた作物とか手を加えて出荷してたからかなあ……よし出来た!」
マークはカクテルの入ったグラスをセピリアに渡す。
「じゃあ乾杯」

「はい…乾杯」



229:六年目の結婚記念日3
08/02/29 17:06:17 9CRa+CMa
予め隣の部屋から持って来てあった蓄音機からマリンジャズが静かに流れる。
料理を摘みながら二人でカクテルを飲む。

「…いつもすまないな」

「…え?」

「…掃除とか洗濯を任せきりにしてしまって…」

「そんな事…あなたは牧場の仕事を頑張ってるじゃない。料理も作ってくれるのよ?レイの面倒だってよく見てくれるし」

「…」

「あなたにはいつも感謝してるわ」

「…セピリア………あれ?グラスが空だぞ」

マークは彼女のグラスにカクテルを注ぐ。

「ありがと♪…うふふ可愛い奥さん酔わせてどうするつもり?」

「さあどうしようかな?」

「もう…あなたったら♪」

セピリアの顔はほんのり赤みが差し眼もとろんとして色っぽい。

見慣れた顔とはいえマークはなんだかその表情に欲情してきた。

マークは席を立ちセピリアの裏に回る。

「…あなた?」

「…セピリア…その…久しぶりに…」

そう言うとマークは彼女の髪を掻き揚げ、耳を舐め、首筋にキスをする。

「…んん…だめ…レイが起きちゃう…」

「…大丈夫だよ。もう遅いし…」

230:六年目の結婚記念日4
08/02/29 17:07:43 9CRa+CMa
「…ダメよ…あなた…レイに見られたらどう説明するの…?」
いくら言ってもマークの動きは止まらない。
首筋にキスしながらマークは聞く。

「…セピリアは嫌なのか?」

「…それは…」

「…こっちに聞いた方がいいかもね…」

マークはセピリアのロングスカートを捲り上げた。そして下着の中に手を入れる。

「…あ…ダメ…」

「…濡れてるね…こっちは嫌がってないみたいだけど?」

「…もう…しょうがないわね…」

二人は背中越しにキスを交わす。始めはフレンチキスだったが次第にディープキスへと変わって行く。二人は舌を絡め互いを求める。
キスの最中マークはセピリアの胸に手をやり揉みほぐす。
決して大きいと言うわけではないが…その柔らかさにマークはやはり興奮する。

「…んぅ…ん…あなたぁ…」

二人は顔を離す。互いの口から相手の口に向かって唾液が糸を引いている。

「…セピリア…脱がすよ…?」

「…はい。あなた…」

マークはセピリアの服を脱がせて行く。セピリアもそれに素直に従う。

231:六年目の結婚記念日5
08/02/29 17:11:35 9CRa+CMa
久々に見る妻の裸体は子供を産んだ体とは思えない程美しかった。

「…セピリア…凄く綺麗だ…」

「…あなたのためだもの。私だって気を付けてるのよ…」

健気な妻の言葉にマークは愛しさが膨れあがってくる。
セピリアの背後から胸と秘部を愛撫する。

「やだ…ちょっと…せめてベッドまで待って…」

「ベッドだとレイが起きちゃうよ」

「…でも…ここじゃ明るいし…」

「もう待てない…」

マークはセピリアの中に指を入れて掻き回す。水っぽい音が聞こえる。
それだけでセピリアは軽く絶頂を迎えたみたいだった。

「…や…あぁ…あなたぁ…」

「セピリアの中…もうぐちゃぐちゃだね…ほら」

マークは愛液で濡れた指を引き抜きセピリアに見えるようにかざす。

「…いや…言わないで…」

「どうして?」

「…だってあなた…こんないやらしい奥さん嫌いでしょ…?」

「…いやらしいセピリアも好きだよ」

「…」

二人は再び肩越しに舌を絡める。

「…ねぇ…あなた…」

「ん?」

「…指じゃなくて…あなたのをちょうだい…」

「…しょうがないな…じゃあ壁に手を付けて」

「…え?こう?」



232:六年目の結婚記念日6
08/02/29 17:14:24 9CRa+CMa
セピリアは壁に手を付けて不安そうにマークを見ている。

「…こんな恰好…恥ずかしいわ…」

「…じゃあ行くよ…」

マークは硬くなった自身を彼女に当て、擦り付ける。

「…意地悪しないでよぉ…」
セピリアは涙目になってマークを見つめる。その姿が可愛くてまた意地悪したくなってしまう。

「…ホントにいやらしい奥さんになっちゃったな」

「私がいやらしくなっちゃったのはあなたのせいなんだから…」

「…セピリア…愛してる…」

「こんなにいやらしくなっちゃったのに…?」

「…どんなにいやらしくなっても…どんなに歳を取ってもずっと愛してる…」

「嬉しいわ…あなた…」

マークは自身をセピリアの中に押し込んだ。

「…んあぁ!…ああ…」

「…動くよ」

マークは腰をゆっくり前後に動かす。

「ああっ…凄い…あなたを感じるわ…」

「セピリア…ずっと一緒だ…」


マークは腰の動きを速めて行く。

「…ん!…あ!…あなた…もっと…」

「セピリア…凄い…!前より…絞まってる…」


233:六年目の結婚記念日7
08/02/29 17:17:08 9CRa+CMa
マークは次第に頭がぼうっとしてくる。隣でレイが寝ている事も忘れ、ひたすら妻を突く。肉がぶつかる音が辺りに響く。

「セピリア!…セピリア!…」

「ああ!…あなた!…」

愛しい気持ちを全てぶつけるようにさらに腰の動きを速くする。

「セピリア…僕…もう…」

「来て…私の中に…」

「………くっ!」


「ひぃ!あああああぁ!!」

マークは目の前が真っ白になり彼女の中に精を放つ。それと同時にセピリアも絶頂に達した。



独特の熱気が覚めた後二人はキッチンに寝転がったままぼんやりしていた。

「…ねぇあなた?さっき言った事ホント?」

「え?さっき?」

「『どんなに歳取っても愛してる』って」

「…言ったかな…そんな事」

「絶対言ったわよ!覚えてないの!?」

と…その時…一人息子のレイが…




「…おしっこ…」


「!!!」

「……とーたんとかーたん…なにちてるの…?」

「ああ…ええっと…これはその…」

「お風呂!お風呂入ってたのよ!」

「そ、そう!お風呂入ってたんだよ」

レイは寝ぼけていたのか大して二人の言い訳も聞かず用を足すとベッドに戻って行った。


234:六年目の結婚記念日8
08/02/29 17:18:31 9CRa+CMa
「あ…危なかった…」
マークはほっと溜め息をついた。

「レイに明日聞かれたら…何て答えようかしら…?」

「夢でも見たんじゃないか、で済ませばいいだろ。寝ぼけてたみたいだし」

「…そうね。気を付けないと…」
ふと時計を見るともう午前二時を回っている。

「僕達も寝ようか…」

「あなた明日も早いんでしょ?大丈夫なの?」

「…大変だな…でも」

「でも?」

「頑張らなきゃな。可愛い奥さんと子供のためだ」

「頑張って♪あなた」


二人はベッドに入ってこれからの事を考えながら眠りに落ちた。



次の日…マークとセピリアは激しく寝坊し…二人してタカクラに大目玉を食らったのは言うまでもない。


END

235:名無しさん@ピンキー
08/02/29 17:20:16 9CRa+CMa
後書き
如何だったでしょうか?
マナと同じく影の薄いセピリアにスポットライトを当ててみました。
表現力が乏しいのは仕様です

236:名無しさん@ピンキー
08/02/29 19:08:12 PfNtmcsH
GJ!!

>マナと同じく影の薄い
(⊃Д`)

237:名無しさん@ピンキー
08/02/29 19:16:16 9R01+2jN
これはいいものだ・・・。影の薄いヒロイン万歳!

238:名無しさん@ピンキー
08/02/29 21:52:13 o4YbUHAg
逆に考えるんだマナの影が薄いんじゃない他が濃すぎると

239:名無しさん@ピンキー
08/03/01 21:05:45 qNjwEQvH
保守

240:名無しさん@ピンキー
08/03/02 00:27:42 6lhIYvRj
影が薄いと言うより正統派なんだと思う

241:星のお姫さま ◆d2QaWdg0VU
08/03/02 13:40:07 9Z96JTWi
まいど、どうも。
まずはいつもGJをくれる人たちに心から感謝を。

208氏、235氏の方々も超GJでした。
存分に萌え+笑わせてもらいました。

俺はルーンしかやってないので他の牧場物語は書けない…
その上エロもほとんど書けないので、エロネタを投下できる神は尊敬してます。
俺もエロかけるように練習しなきゃな。
もっといっぱい書きたいけど最近時間がなくてあんまり書けなくて悲しいorz
とりあえず、あまずっぱあぁぁいシリーズその2を書いてみたので投下します。
生暖かくよろしくお願いします。

242:星のお姫さま ◆d2QaWdg0VU
08/03/02 13:40:55 9Z96JTWi
冬の月7日、流星祭の夜、ラムリアの自室にて。
ラムリアはため息をついて本を閉じた。

『星のお姫さま』

それは今アルヴァーナの町の住民達の中で大人気の小説である。

===================================================================================================================

天の星の国に、とても美しいお姫さまがいました。
星の王様はお姫さまをとても大切に育て、お姫さまはほとんど城から出ることなく育ちました。
そんなある日、お姫さまはたまたま町に出た際に、とある騎士の青年に一目ぼれをしてしまいました。
彼もまたお姫さまを憎からず思っており、想いは通じ合ったかのように思えました。

しかし、星の国の王様は騎士とお姫さまの交際を決して認めようとはしませんでした。
なぜなら、彼は星の国と対立する月の国の王子さまだったからです。
怒った星の王様は、星の川を起こして天を二つに分け、月の国と星の国の間の行き来をできなくしてしまいました。
想い人と引き裂かれたお姫さまはとても悲しみ、お城の部屋に篭りきってしまいました。

ですが、月の王子さまは決して諦めませんでした。
星のかけらを集めて魔法をかけ、光の天馬を作り出したのです。
そして、流れ星の降る夜、王子さまは天馬に乗り、お姫さまを迎えに来るのでした。
その熱意に打たれた星の王様は二人の結婚を認め、二人は幸せな夫婦になることができたのです。
それ以来、冬の夜、空を駆ける流れ星は王子さまが天馬にのって天の川を渡る光なのだと伝えられているのです。

===================================================================================================================

ゼークス帝国のとある吟遊詩人の書いたこの小説は周辺諸国でもたちまち評判となった。
アルヴァーナにもユエによって持ち込まれ、町の乙女達の心をたちまち虜にした。
それはラムリアとて例外ではなく、もう何度も読み返してしまった。

自分のもとにもいつか素敵な王子さまが現れてくれたら

夢見る乙女であるラムリアはそう憧れずにはいられない。
そのため、今年の流星祭は今までよりも特に楽しみにしていた。
友達の子供達と一緒に星を見に行く約束もしていた。
していたのだが…

「はぁ…」

またため息が漏れた。
昨日、ラムリアは雪で滑って転び、足をくじいてしまったのだ。
病院で手当てしてもらったため大した傷ではなかったが、長距離を歩くのは困難だった。
そのため、両親に外出する事を止められてしまったのだ。
結果、皆と一緒に星を見に行く事も出来なくなってしまった。

「うぅ…」

今日をずっと楽しみにしていたのに…
どうしてわたしはこんなにドジなんでしょう…?
自分の間の悪さが恨めしくなる。

きっとみんなは今ごろ満天の星空を楽しんでいるのだろう…
そう思うとこうして自室で一人いる自分が情けなくなり、涙が出てきそうだった。

今日はもう寝てしまおう…
そう思って寝間着に着替えようとしたとき、どこかでコツンという音がした。

243:星のお姫さま2 ◆d2QaWdg0VU
08/03/02 13:42:18 9Z96JTWi
…?
気のせいだろうか?

そう思ったとき、今度は窓の方からコンコンという音がはっきりと聞こえた。

ここは二階なのに、どうして音が聞こえるのだろう?

慌ててカーテンを開けると、そこにはアルスの顔があった。
窓の直ぐ側の木の枝から身を乗り出して、ラムリアの部屋の窓をノックしている。

「ええっ!? アルス…さん…?」

驚いて思わず声をあげると、ガラス戸の向こうのアルスが口に指を当ててしーっとジェスチャーをした。
慌てて口を押さえ、窓を開ける。

「こんばんは、こんな時間にごめんね」
「あ…えっと…こんばんはです」

混乱しながらも挨拶を返すラムリア。
どうして今ここにアルスがいるんだろう?
皆と星を見に行ったはずでは…?

「ねぇ、今から僕と一緒に星を見に行かない?」

アルスの言葉はますますラムリアを戸惑わせた。

「でも…わたしは歩けないのでご迷惑をかけてしまいます…。それにお父さまにも外出はダメだと言われてしまいましたし…」

無念そうに言うラムリアだが、アルスはなおも引かない。

「大丈夫! 見つからないようにこっそり行くから! それに歩けなくても大丈夫だよ」

アルスは妙に自信満々に誘ってくる。
歩かずに星を見に行くことなんてできるわけがないのに…
両親の言いつけを破ったことなど今まで一度もないのに…

なのにどうしてだろう? アルスに言われると大丈夫なような気になってしまう。
行ってみたいという気持ちが抑えられなくなってくる。

「…行ってみたいです」

ラムリアは思わずそう答えてしまった。
後ろめたい気持ちはあるが、笑顔でうなずくアルスをみると妙な安心感と期待感に包まれる。
こっそりと玄関に靴を取りに行くラムリア。
両親に見つかったら…、そう思うと不安でドキドキが止まらないのに、なぜかそれが妙に心地よかった。

部屋に戻ってくると、アルスがラムリアの手を両手でしっかりと握った。
思わずドキッと動悸が打つ。

「それじゃ行くよ。手を離さないでね」

そういうアルスだが、ラムリアの耳には入っていなかった。
なぜだろう。アルスに手を握られるとなぜか心臓が高鳴ってしまう。
昨日、アルスの肩を借りた時もそうだった。
自分はどこかおかしくなってしまったのだろうか?

244:星のお姫さま3 ◆d2QaWdg0VU
08/03/02 13:45:05 9Z96JTWi
混乱するラムリアをよそに、アルスは呪文を唱え…

「エスケープ!」

瞬間、自分の足元から魔法陣が浮かび上がると、ふわりと重力の感覚が消えた。
視界が光に包まれ、次の瞬間には夜の闇の中にいた。
周りを見渡すと、そこはアルヴァーナ北広場のようだった。

「お待たせ!」

そう言って、アルスが飼育小屋からハンターウルフを連れて出てくる。

「僕の後ろに乗って」

正直怖いラムリアだったが、笑顔のアルスに促されて恐る恐るハンターウルフの背に乗る。

「それじゃしっかり掴まっててね。行くよブリッツ!」

アルスの掛け声と共に、ハンターウルフが駆け出した。
その瞬間、周囲が瞬時に加速した。

「きゃ…!!」

思わず悲鳴を上げるラムリア。

速い。とんでもなく速い。
ハンターウルフの速度はラムリアの予想より遥かに速かった。
景色が一瞬で後ろに流れていく。
慌ててアルスの背中にしっかりとしがみ付いた。

大きい、ラムリアはそう思った。
昨日肩を借りた時もそうだったが、アルスの背中はとても大きく感じた。
自分と身長はそんなに変わらないし、アルスは決して男の子の中でも大きいほうではないはずなのに。
アルスの背中の温かさが心地よい。
ラムリアは再び動悸がはやくなるのを感じた。
この速度が怖いはずなのに、なぜか安心感に包まれていた。

バドバ山脈を駆け抜け、洞窟の中を走る。

「さあ、着いたよ」

やがて、アルスの声とともにハンターウルフが停止した。

「わぁ……!」

ラムリアは思わず声をあげていた。
洞窟を抜けた先、そこには光の平原が広がっていた。

氷原は月の光を受けて輝き、夜とは思えないほどの明るさだ。
そして、風が吹くたびに舞う氷の結晶に星々の光が反射し、流れ星のように輝いている。
まるで地上から天に至るまで光の川が続いているようだった。
地上と天の両方で流れ星が乱舞する幻想的な光景にラムリアは目を奪われた。

「キレイだよね」
「はい…綺麗です…すごく…」

ラムリアが見入っていると、アルスが笑いながら言った。

「よかった! やっと元気になったね」
「え…?」


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch