08/06/12 21:48:12 fGk/fvkj
>>381
だからこそマヨイちゃんにはナルホドみたいな
どんな時も前向きな男と結ばれてほしいって気持ちもある
マヨイちゃんが里を守りつつつつナルホドは弁護士続けて
ずっと倉院の里を守るマヨイちゃんやハミちゃんを守ってほしい
そんな未来を願った時期が俺にもありました
384:名無しさん@ピンキー
08/06/12 22:13:52 K5OW86i0
マヨイ好きなら当然GS美神のおキヌちゃん好きだよな?
385:名無しさん@ピンキー
08/06/12 23:13:11 AwDwb+Fm
>>383
今でも願ってますがなにか?
386:名無しさん@ピンキー
08/06/13 00:00:16 zFzjcVle
>>383
4はパラレル世界の一つで
俺の中ではそれが正史ですがなにか?
387:名無しさん@ピンキー
08/06/13 07:06:52 4hdHa03M
>>384
おキヌちゃんナツカシス
マヨイちゃんに憑依してもらいたいな…
388:名無しさん@ピンキー
08/06/13 16:20:24 vWa+RQDg
>>387
生き返ったので無理です
ちなみに復活後はほぼ別人と言っていいほど性格変わりました
389:名無しさん@ピンキー
08/06/14 09:42:48 c4DEilWD
>>388
俺のトラウマをよくも…
390:名無しさん@ピンキー
08/06/18 16:06:33 53CNu3rf
ここは逆裁のスレなんだが
391:名無しさん@ピンキー
08/06/18 21:20:11 KxpJOwy4
趣味の幅が広がるから嫌いじゃないんだけどね
じゃあなんか話題振ろうぜ
392:名無しさん@ピンキー
08/06/18 22:49:36 LCGexRWO
書き手さんがヒントになるような話題ないかな
真宵と冥と成歩堂
真宵と冥と御剣
とか?
393:名無しさん@ピンキー
08/06/18 23:10:31 4E5WOnZl
3Pいいな
男2女1でもいいけど
394:名無しさん@ピンキー
08/06/19 01:54:04 KSceDSBF
だめだ、「成歩堂が女性陣にいじめられる図」が脳を占領してるw
395:名無しさん@ピンキー
08/06/19 03:58:34 RSq1neLS
綾里姉妹×成歩堂とか
396:名無しさん@ピンキー
08/06/19 14:48:47 hIi3j71L
ハミちゃんが霊媒したチヒロさんに指導されて
マヨイちゃんの処女を奪うナルホドとか?
397:名無しさん@ピンキー
08/06/19 14:50:49 o/ylMquB
新人時代の御剣×千尋がもっと見たいです
398:名無しさん@ピンキー
08/06/19 20:29:29 rqhCObvO
>>397
若さ故のあやまちwww
399:名無しさん@ピンキー
08/06/19 21:42:54 dpoqQzVm
>>397
私はどうかと思いますね!
400:名無しさん@ピンキー
08/06/24 02:01:32 i1pS/jdD
3Pというか、ミツメイのやってる所をナルホドに見せて
御剣「こんな所を成歩堂に見られて感じてるなんて、やっぱり冥は変態だな」
みたいのが読みたい。
最終的にナルホド乱入しても良し
401:名無しさん@ピンキー
08/06/25 14:28:45 ufUL7HCk
ミツマヨがみたいお
402:名無しさん@ピンキー
08/06/25 14:48:01 8rQxq1Os
正統派ミツメイに飢えている俺が通る
403:名無しさん@ピンキー
08/06/25 21:52:38 udVMT5O4
御剣に犯されてるマヨイたんが見たい
ナルマヨが本命だけど御剣の鬼蓄変態プレイに期待してしまう
404:名無しさん@ピンキー
08/06/25 22:37:14 IMX29V4q
トノサマンのレアグッズで誘い出すわけですね、わかります!
405:名無しさん@ピンキー
08/06/26 00:20:02 pNrwkAW/
ミツメイの結婚ネタ、というか人妻冥ネタを希望。
旦那との純愛物でも良し、別の男との不倫物でも良し
裸エプロンやウェディングドレスのオプション付きだとなお良しw
406:名無しさん@ピンキー
08/06/26 10:42:40 qNdNj0OR
>>405
ちょうど六月だしいいね
もうすぐ終わっちゃうけど
407:保管庫収蔵なしで
08/06/26 21:54:34 5AV8zGgX
ゴドー×春美です
とんでもなく長いです。申し訳ない
苦手な方スルーでお願いします
408:名無しさん@ピンキー
08/06/26 21:55:12 5AV8zGgX
神なんていやしいねぇ
反吐が出るほど思い知らされた
けどな
あんたの為ならば
いくらだって祈ってやるさ
あんたの為ならばな
神なんていやしねぇが
この祈りだけは本物だ
409:名無しさん@ピンキー
08/06/26 21:55:59 5AV8zGgX
あの最後の裁きの庭で。
俺の罪が暴かれ拘留されて。
これで全て終わったと安堵した矢先、
あのトンガリ頭の弁護士が乗り込んできやがった。
うっとおしかったのでコーヒーを奢ってやったがその程度では出て行かず。
あげくお得意の屁理屈を並べ立て俺の弁護をすると言い出しやがった。
『俺の罪を暴いたのはあんただぜ?』とからかってやれば、
『それを望んだのはあなただ』と言い放ちやがった。
一瞬作ってしまった隙に土足で踏み込んできた奴は、
ごり押しと突っ込みと無茶苦茶な理屈で俺から『Yes』をもぎ取っていった。
瞬間ガッツポーズを決めた奴に、決して硬くはない堪忍袋の緒が切れる。
その間抜け面めがけて何杯か奢ってやると大騒ぎして異議を唱えてきた。
軽く無視してコーヒーを啜ればわざとらしい溜息をつく。
『本当に乱暴な人だ……あなたは』
乱暴なのはどっちだ、まったく。
気まずさと照れ臭さを仮面で隠して闇を飲み干す。
憮然とする奴のツラにカップを突き付けにやりと笑ってやった。
『よろしく頼むぜ……弁護士サン?』
トンガリ頭は忠犬の如くに頷いて見えない尻尾を振り回す。
……馬鹿犬ほど可愛いってのはあながち嘘じゃねぇな。
後で知ったことだが俺の弁護は奴だけの考えではなかったようだ。
あの綾里の女達が必死で懇願したらしい。
特に小さな方のお嬢ちゃん…春美が強く願ったことだったそうだ。
複雑な気分だ。
被害者一家に救済を望まれる殺人犯。
まだ『あいつを死刑にしてくれ』と言われた方が楽だったかもしれない。
その後の裁判は……何と言うか、奇妙なものだった。
審理は極秘で行われ、関係者には緘口令が敷かれた。
弁護士、検事、裁判長、そして…俺。
たった4人の静まり返った法廷で淡々と審理は進み、終わった。
懲役刑は出たが、執行猶予がついて早々に釈放された。
あまりにあっけないものだった。
だがこれは俺を守ろうとした結果ではない。
警察局・検察局共に思惑が一致したのだ。
『綾里家を失うわけにはいかない』
『そしてその存在を利用していかなければならない』
その為には綾里家絡みの裁判を表に出すわけにはいかない。
そもそも俺が検事をやれたのは綾里家の存在をちらつかせたからだ。
DL6号事件はあったが、いまだに警察・検察内部で綾里家を信奉する者は多い。
何しろ綾里家の力は『本物』だからだ。
その綾里家の次の家元を守った俺は…いわば功労者的な扱いを受けたわけだ。
皮肉なもんだ。
現家元を殺すことで次の家元を助けたというのに。
…分かっている。人の命は天秤に掛けられないが…分かっている。
真宵はこれから子を産み育てていかなければならない。
真宵が生き残らないと綾里家はますます先細って行く。
だから真宵は何があろうと生き残らなければならなかった。
彼女が、それを望まなかったとしても。
俺は真宵を守った。
だが俺は……本当に真宵を守ったのか?
410:名無しさん@ピンキー
08/06/26 21:56:50 5AV8zGgX
釈放後、待ち受けていたのは…あのトンガリ頭とちょんまげ二つだった。
迎えに来た青い弁護士に無理矢理引っ張り込まれた事務所。
そこにいたのがちょんまげ二つというわけだ。
無数の紙飾りで彩られた室内。
紙の鎖に風船、宗教じみた謎の飾りに…短冊を飾ったクリスマスツリー…?
凄惨な光景となった事務所のど真ん中には不釣合いで膨大な料理の数々。
どうやら随分気張って向かいのホテルに注文したらしい。
「向かいにはちょっとしたコネがありまして…ゴドーさんは嫌かもしれませんが」
……あの事件のことだろう。
申し訳なさそうな弁護士をちょんまげ二つが押しのけ俺を席に座らせる。
ちょんまげ達はその隣に腰を下ろしたので、図らずも両手に花となった。
「はい、ゴドーさん!コーヒーだよ!」
「さあさあ飲んでくださいませ。どうぞ遠慮なく!」
ちょんまげ達に力技で薦められ、二人の入れた闇より苦いブツを飲まされた。
吐き出さなかったことを誰か誉めて欲しい。
目の前の青ハリネズミが肩を震わせやがったので、残りは全て奢ってやった。
「お!ゴドーさんの奢り!久し振りだねぇ。良かったねなるほどくん!」
「久し振りですね!良かったですね、なるほどくん!」
「全然良くないよ!」
キャンキャン吠える成歩堂を華麗に無視した二人は俺に料理を突き出してくる。
人類であるならば処理不能な大量の料理。
とにかく一口ずつクリアしていって、残りは全て成歩堂に押し付けた。
奴の顔が刻々とビリジアンに変わっていくが知ったことではない。
その後もお菓子だケーキだと散々騒いで成歩堂をパシらせまくって。
はしゃぎ疲れたお嬢ちゃんたちは二人仲良くソファで眠ってしまった。
仮眠用らしいくたびれた毛布を掛けてやりその顔を覗く。
まったく、寝顔だけは天使だな。
「なんていうか…すみません」
散らかった部屋を極力音を立てないで掃除をする奴が申し訳なさそうな声を出す。
肩をすくめることを返事として俺は一人掛けのソファに腰を下ろした。
「二人ともゴドーさんが帰って来るのが相当嬉しかったらしくて…。
これでも随分と押さえた方なんですよ?
直前まで矢張からトノサマンのバルーン人形借りてくるって聞かなかったんですから」
それはそれは。
もしかしたらこの部屋に鎮座していたかもしれない存在を思う。
…恐らくこの部屋の三分の二はそいつで埋まるな。
「本当にすみません。とにかくあなたが帰って来るのが嬉しかったんですよ。
それだけは分かってやってください」
片付いてない部屋を片付いたとみなしたのか、奴は給湯室に引っ込む。
ガタガタと不器用な音と共に安いアロマが漂った。
「すいません、あまり美味しくはないですが」
千尋の残した物だろうか。
上品な白磁のカップに闇が揺れている。
一口どころか香りだけで安物と分かるそれ。
本当に美味くはないがさっきのよりはマシだった。
口直しにならない口直しで禊をし、割らないよう細心の注意を払ってカップを戻す。
「さっきから気になっていたんだが…」
「はい?」
座る場所を埋められて所在無げに立つ所長に声を掛ける。
「……どういう意味だい?」
「え?」
「どういう意味かって訊いているのさ」
411:名無しさん@ピンキー
08/06/26 21:57:26 5AV8zGgX
「その……『どういう意味』がどういう意味なんでしょう」
「物分りの悪い弁護士くん…カッコつかないぜ」
「いやいやいや!あなたが分かりにく過ぎるんでしょう!」
ビシッ!と突き付けられる指に顎をしゃくって対応する。
しばしにらみ合っていたが、根負けしたのか奴は肩を落とした。
「…で、どういう意味なんですか?」
項垂れて疲れた声で。
真上を向いたトンガリ頭に、さてどうしようかと軽く迷う。
言い難いのはきっと、何かを期待しているからだ。
期待………期待?
期待だって?
「その…『帰ってきた』ってのはどういう意味かと訊いているのさ」
「どういうって……そのままでしょう」
本気で分からないという顔だ。
大丈夫なのか?こののんびり屋の所長さんは。
「だから……」
「あー!良く寝たー!!」
「うわあっ!ビックリした!!」
突然健康なゾンビの如くに起き上がった物体に成歩堂が声を上げる。
俺も叫び声こそ出さなかったが相当驚かされた。
「いきなり起きるなよ!」
「何それ!普通起きるのなんていきなりでしょ?どうやって徐々に起きるのよ!」
「いや、そういう意味じゃなくて…」
じゃあどういう意味だ。
さっきの奴の台詞のような言葉を胸中で呟く。
何だか今までの緊張がすっかり馬鹿馬鹿しくなっていた。
「あああああああっ!!!」
「今度は何だっ!」
再びの奇声。ここに静寂ってモンは存在しないのか?
すっかり崩れたちょんまげがぶんぶんと勢い良く振り回された。
「ゴドーさんは!?」
「……そこにいるだろう」
法廷さながらの人指し指で人を指しやがる。
気に入らないのでカップなしのコーヒーを奢ったら、その叫び声で春美が起きた。
「んー…真宵さま…?」
「あ、おはよー、はみちゃん」
「おはようございます……。
………ま、真宵さまっ!おじさまはっっ!?」
「あそこあそこ」
真宵の傍らで目を覚ました春美は恥ずかしそうにこちらを見た。
「良かった……おはようございます、おじさま。
こんなはしたない姿で申し訳ありません。」
「……おはよう。お寝坊なコネコちゃん」
「指さしたのになんで真宵ちゃんは奢られないんだ…」
ぶつぶつ呟く成歩堂を笑う二人の清やかな声が事務所に響いた。
412:名無しさん@ピンキー
08/06/26 21:58:12 5AV8zGgX
あの『お勤め終了おめでとうパーティー』(真宵が名付けた)の後。
結局…俺はなし崩しにこの事務所のやっかいになるはめにおちいった。
もちろん弁護士としてではない。いうならば単なる事務員だ。
だがあいつらはそう思っていないらしい。
真宵は『影の大所長』、春美は『なるほど法律事務所の大看板』、
成歩堂は『秘書…いや、顧問…相談役……お目付け役…?』だそうだ。
一体俺に何をさせる気なんだ、あいつらは。
出勤初日の緊張は忘れがたい。
あれだけのことをした俺だ。受け入れてもらえるなんて嘘だ。
『帰ってきた』なんて言葉に期待してはいけない。
あの言葉には大した意味なんてない。
単に、本当に単に物理的に『娑婆に戻ってきた』という位の意味しかない。
だから何も期待してはいけない。
これは同情なのだ。
全てを失った、愚かで間抜けでどうしようもない男に対する同情。
お優しい弁護士サマとお嬢ちゃん達が放っておけないとお情けを下さった。
そのお情けにみっともなく縋る惨めな男。
それが俺だ。
あいつらが手を伸ばしてくれたわけじゃない。
俺が必死で縋り付いているだけなのだ。
そう自分に言い聞かせて失望しないように予防線を張り巡らせて。
そうやってガチガチに緊張した状態の俺が見たのは。
『神乃木・ゴドー・荘龍法律事務所』と毛筆で書かれた紙が張ってあるドアだった。
紙はそのままにドアを開けて入れば、ちょんまげ二人が期待の眼で見上げていて。
最高に興奮した様子で飛びついてきた。
「すっごい良い案でしょ!はみちゃんと二人で考えたんだよ!
字もね、はみちゃんが書いてくれたの!上手でしょう!ね?ね?」
「どうでしょうおじさま。わたくし随分と練習したつもりなのですが…」
…愛おしかった。
目の前の存在が何よりも愛おしかった。
あんた達はどうしてそうなんだろうな?
こんな犯罪者を簡単に許してしまえるなんて。
あんた達の大切な身内を殺した奴を許してしまうなんて。
いいのかい?調子に乗っちゃうぜ?
調子に乗って…あんた達を守っちゃうぜ?
「ああ…最高に良い案だぜ。立派な大看板さ」
左手で真宵を、右手で春美を抱き上げて柔らかな頬二つに口付けを落とす。
眼を丸くした二人と、ようやく出勤した所長さんが叫び声を上げるのは同時だった。
413:名無しさん@ピンキー
08/06/26 21:58:54 5AV8zGgX
あれから三ヶ月。
新しい生活リズムにもすっかりと慣れていた。
毎朝一番(とはいえ基本二人だが)に出勤し、掃除をし、郵便とメールのチェック。
寝惚けて出勤するだらしない所長さんにコーヒーを奢り、
容赦なく小突き回し、法廷でサポートし、時に指導をする。
まったく、こいつはよくもこんな状態で一人でやってこれたもんだ。
呆れるほどに素人臭い。
だがさすがは千尋の弟子だ。
恐ろしいスピード、そしてパワーで吸収していく。
今後の奴の姿を思うと身震いしてくる。
きっと伝説となる素晴らしい弁護士に成長するだろう。
その昔、千尋に感じたように。
こいつの向こうに透けて見えるあの日の若い千尋。
二人分の愛情を込めてきっちりと揉んでやった。
「うう……鬼ですか、あなたは」
「この程度で音を上げる弁護士クン……カッコつかねぇぜ?」
「そうだよ、なるほどくん!カッコつかねぇぜ!」
「カッコつきませんわ!なるほどくん!」
「この事務所に僕の味方は存在しないのか…」
笑い声を上げるのも随分久しぶりだ。
笑うことも忘れていたあの頃。
あの震えるような冬の日が終わる時がくるなんて。
この事務所…成歩堂、真宵、春美、そして……千尋。
ここにある全てが俺を凍てつく氷の世界から救ってくれた。
特に俺を温めてくれたのは春美の存在だった。
あれだけのことをした俺を勿体無い位に慕ってくれる。
ヒヨコのように俺についてきてしきりに気を使ってくれる。
以前に里の人間が美味しいと言っていたインスタントコーヒーを、
俺に飲ませる為わざわざ水筒に入れて抱えてきたことがあった。
『皆が美味しいと言っていたので…是非おじさまにと思いまして』
『ありがとうよ、コネコちゃん…』
可愛らしいコネコ柄の水筒からコーヒーを分け合って飲む。
あの日が逆転したようだった。
もう寒くはないのに二人寄り添って座る。
逆転したのはコーヒーだけではない。
俺達の心もだ。
俺達の心の中にはあの日のような悲しみも絶望も存在しなかった。
『お口に合いましたか?』
『ああ……最高のアロマと味わいだったぜ』
『まあ本当ですか?おじさまに喜んで頂けて、わたくしとっても嬉しいです!』
ソファで飛び跳ねるちょんまげを見ていると、
真宵に対するものとは形の違う感情がこみ上げてくる。
決して認めてはいけない感情。
認めてはいけないから俺は目を逸らす。
逸らすしかない。逸らすしかないだろう?
こんな……こんな、こんな思いは……。
感情が噴出してしまわぬよう、俺は必死でコーヒーを呷る。
空になった水筒を悲しそうに見つめる春美を抱きしめてしまわぬよう。
きつく拳を握って己の汚れた手のひらを再確認する。
抱きしめてしまわぬ為に。
最高の愛情を込めて。
俺達がそうして静かに過ごしていたその時に。
綾里キミ子の死刑は執行されていたのだった。
414:名無しさん@ピンキー
08/06/26 21:59:45 5AV8zGgX
母親の死を知らされた時、春美は冷静だった。
どうしていいのか分からずにオロオロと取り乱していたのは
成歩堂や真宵のほうだった。
もちろん俺も。
当然顔や態度には表さなかったが。
そんな俺達を見抜くかのように春美は落ち着いていた。
いつも通りの態度で成歩堂と共に法的な手続きを済ませ、
真宵に付き添われて里に戻り母親の弔いを済ませた。
俺は…俺は、何も出来なかった。
執行猶予の身では派手に動くことは出来ない。
いや、俺は幾らでも春美の為に動きたかったのだが…。
成歩堂と真宵に必死で止められた。
『大丈夫です、僕達に任せておいて下さい』
『大丈夫だよ!あたし達で頑張るから!大船に乗ったつもりでいてね!』
俺の身を案じてのことだったのだろう。
そんなものクソ食らえと言いたい所だったが…そういう訳にはいかない。
もし何らかの悪しき事態が起きて。
再び塀の向こうに行くような羽目になったとしたら。
俺はこいつらを裏切ることになる。
それは充分に分かってはいたが、春美を思うと苛立たしくて仕方がなかった。
汚れた手。自由なき身。
俺に出来ることなどほとんどなかった。
だからこそ出来るだけのことはした。
事務所に来れば最高のカフェ・オ・レで出迎えてやり。
傍らに引き寄せて好きなだけ本を読んでやった。
飽きれば簡単なテーブルマジックを披露してやり。
眠れば起きるまでずっとそばにいた。
出来ることなどないから、出来るだけのことはする。
いい歳した男が情けないことこの上ない。
歯がゆくて仕方がないが手前の身の上を嘆いてる場合じゃない。
今はとにかく春美だ。春美のことだけだ。
そうやって必死で遣り過ごしていたある日。
春美は真っ直ぐに俺を見上げるとこう言ったのだった。
「おじさまのお家にお邪魔してもよろしいでしょうか?」
415:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:00:25 5AV8zGgX
正直驚いた。
春美が俺の家に来るのは初めてではない。
これまでも成歩堂と真宵を二人きりにする為に、
春美が俺の家に泊まったことが何度もあるからだ。
『真宵さまと愛しいなるほどくんを二人きりにしてさしあげたいのです!
お二人は今後の為にももっと愛を深めていかねばならないのですから。
どうかおじさま、協力してくださいませ!』
そう言って俺の家で眠るまで大願成就の祈祷をしていた。
そのわりにはあまり上手くはいっていないようだったが。
『まったく、なるほどくんはオクテで困りますわ。
やはりこういったことは殿方からりいどして頂かないと…』
爪を齧りつつぼやく姿はまるで一昔前のやり手ババアだ。
こいつは本当に真宵の幸せしか考えていないんだな。
方向性は少々修正が必要なようだが。
それでもその姿はいじらしく愛おしい。
それに春美の望む形ではないが、あの二人はそれなりにいい関係のようだ。
俺だって真宵の幸せは春美以上に望んでいる。
だから共に過ごしてくれる成歩堂に感謝してもいた。
そこで『ならば春美の相手は…』と下衆な妄想をした自分にうんざりしたが。
「あの……おじさま?」
おずおずとした声が掛かる。
どうやら驚きすぎて少々思考を飛ばし過ぎたようだ。
「その…ご迷惑ならば…」
俺の沈黙を困惑と受け取ったのだろう。
泣き出しそうな顔を隠すように俯いてしまった。
おっと、いけねぇ。
可愛いコネコちゃんを泣かせるなんて俺のルールじゃねぇ。
ちょんまげを崩さないように気をつけて頭を撫でてやる。
「いいぜ、来な。コネコちゃんならいつだって大歓迎だぜ」
いつもならばはしゃいでしがみついて来る筈だが今日はそれがない。
真宵と成歩堂を二人にさせたい訳でもないらしい。
それ以外の理由で俺の家に一人で来たことなどないのに。
そもそも今日は真宵はこちらに来ていない。
色々あったが結局倉院は真宵を家元に選んだ。
その為に格段と忙しくなった真宵は以前ほどこちらには来れなくなっているのだ。
代わりに春美がその穴を埋めるが如くに来ている。
下手をすると学校が終わり次第毎日のようにやってくる。
俺としては喜ばしいことこの上ないが、倉院や真宵としてはどうなのだろう。
実際成歩堂もそれが気になっているらしい。
金銭的にも色々不安だったのでここまでの定期券を渡してやっていた。
それが良い事なのかどうか分からないが。
「さて、コネコちゃんは今夜は何をご所望だい?あんたの願い……叶えちゃうぜ?」
心配そうな成歩堂を残して歩く帰り道、なるべく穏やかに尋ねてみる。
だが春美は地面を見つめたままだった。
「特に……ありませんわ」
いつもなら味噌ラーメンだカレーライスだとはしゃいで飛び付いて来るのだが。
俺は重い不安を腹に抱えたまま小さな手を引いて歩き続けた。
416:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:01:00 5AV8zGgX
「…ご馳走様でした」
小さな両手が合わせられる。
結局あれからどこにも寄る気になれず、あり合せの夕食となった。
冷蔵庫に残っていた野菜を刻んだスープと半熟に仕上げたオムライス。
どちらも春美の好物だし味も決して悪くないのに半分以上残されてしまった。
料理にはちょいと自信があったんだがな。
喪失しちゃいそうだぜ。
「お口に合わなかったかい?コネコちゃん」
「い、いいえ!!そんなことはありません!ええありませんとも!」
必死にフォローしてもらえるのは有難いが残したのは事実だ。
俺自身も何だか食欲を失い早々に食事を諦めた。
「………」
「………」
沈黙が重い。冷めてく食卓を前にしてなす術もない。
いつもなら食後の一杯を用意するのだがそんな気にもなれない。
二人、言葉もなく目の前の物体を見つめているだけだった。
「………」
「………」
さて、本当にどうしたものか。
脳みそをフル回転させてこの状況の打破を画策する。
音楽でもかけようか?
お気に入りの古い映画でも見ようか?
この間買い溜めておいた絵本を読んでやろうか?
どれも決定的な方法とは思えない。
情けない話だ。
これだけ生きてきて、目の前の女一人笑顔にできないなんて。
「……おじさま」
「…っ!」
突然声を掛けられて飛び上がりそうになる。
もちろんそんな失態は犯してはいないが。
だがコーヒーを口にしていたら確実に噴出していたな。
「…なんだい?コネコちゃん」
精一杯に落ち着き払い格好つけ余裕のある振りをして尋ねる。
だが春美の方が余程落ち着いて見えた。
「おじさま、わたくしどうしたらいいですか?」
残り物を見つめたまま掠れた声で呟く。
春美はさっきから俺と目を合わそうとしない。
不安だった。俺の方こそどうしたらいいんだ?
「一体何がだい?何があんたの可愛いお顔を曇らせちゃってるんだい?
よかったら俺に……教えちゃくれないか」
顔を上げてくれないから、俺の方から身体を近付ける。
前屈みになって出来るだけ身を寄せて聞き逃さないようにする。
手に触れたかったが生憎膝の上に揃えられていて叶わなかった。
「もちろん秘密は全て守るぜ?全てこの俺のハートに閉じ込めておくさ。
だから安心して話してくれよ。守秘義務に関しては折り紙つきだぜ!」
必死の説得だ。我ながら見苦しい。
だが俺はこいつを守りたいんだ。その為には情報が少なすぎる。
頼む、心を開いてくれよコネコちゃん。
説得が功を奏したのかようやく顔を上げてくれる。
ほっとしたのもつかの間、目の前の天使はとんでもない爆弾を落としてくれた。
「どうしましょう…わたくし……お母さまが死んでくださったことが……
嬉しくて仕方がないのです……」
417:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:01:34 5AV8zGgX
信じられなかった。
信じたくなかったのか、信じてはならないと思ったのか。
何だかは分からなかったが信じられなかった。
あの春美が。あれだけ母を思い慕っていたこの子が。
己の母の死を、死刑を喜ぶだと?
ありえねぇ。そんな子じゃねぇ。
だが頭の片隅の常に冷静な部分が嫌な言葉を囁く。
以前成歩堂から聞いた話。
真宵を苛めた鞭のお嬢ちゃんをばっさりと切り捨てたという。
この子の真宵に対する危険すら感じさせる過剰な愛情。
その思いならば実の母親をも切り捨てるだろう。
只でさえ死というものに慣れている子だ。
真宵の為ならば、母親の死体すら冷静に眺めるだろう。
「全てはお母さまの所為なのです。
倉院の里がこうなってしまったのも、
真宵さまがたくさんの悲しい目に合われたのも、
全部お母さまの所為。
お母さまの愚かな願いの所為でたくさんの方が悲しい思いを…。
だからお母さまが死んで下さって、わたくし嬉しくてならないのです」
ばちん、ばちん、と嫌な音がする。
一瞬分からなかったがどうやら春美の口元あたりから聞こえる。
見れば親指の爪を毟るように噛み千切っていた。
「やめねぇか!!」
急いで手を伸ばし口をこじ開ける。
俺には見えないが手も口も赤く染まっているのだろう。
焦って救急箱のある場所まで引っ張っていこうとする。
だが静止の言葉を勘違いしたらしい春美が突然にキレた。
「だって、皆死んでしまいましたわ!お母さまもお姉さまも舞子さまも!
お母さまさえいなければ真宵さまがお命を狙われることはもうありません!
あやめお姉さまは真宵さまを守ってくださった方ですし
こちらにはなるほどくんもおじさまもいらっしゃいます!
お母さまさえいなければ、お母さまさえ死んで下されば
真宵さまの将来も綾里家の未来も安泰です!
倉院の里は真宵さまの元で美しく蘇るでしょう!
それなのになぜ喜んではいけないのですか!?」
……半狂乱だ。
一番心配していたことが現実になってしまった。
418:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:02:11 5AV8zGgX
犯罪者の娘。
それが春美を表す言葉の一つ。
父親を除けばこの子の家族は全て犯罪者だ。
真宵が家元になった今、綾里家の主流は真宵や舞子を推す者達だ。
だが今だしぶとく春美を家元に推したい輩がいるらしい。
担ぎ上げようとする奴等に一番効くのがこの言葉だろう。
『犯罪者の娘を祭り上げるわけにはいかない』
それは当然春美の耳にも入るだろう。
聡いこの子は分かっているはずだ。
自分の力が真宵の立場を危うくすること。
自分の立場が倉院の未来に影を落とすこと。
真宵が葉桜院の住職から聞かされた話では
春美は倉院を出て葉桜院に行くことも考えているようだった。
真宵の傍に居たいのに、里のどこにも居場所がない。
事務所に来るのも只単に里に居られないからだ。
もちろん真宵は春美を妹同然に愛し大切にしている。
だがそれがまたこの子を責めるのだろう。
自分が自分であるが故に愛する者の傍に居られない。
幼い子供が背負うなど不可能な十字架。
今日この時まで我慢に我慢を重ねてきたのだろう。
愛する真宵をこれ以上傷付けない為に。
出口を失ったそれはやがて腐り捻れて母親に向けられた。
実際この子の言う通り、すべてはあの母親の所為なのだから。
押さえすぎた為に制御不能となった感情の暴発。
そして不謹慎にもそれを喜ぶ自分が居た。
それがあんたの本音かい?
俺だけはあんたの汚れた部分を見せてもらえるのかい?
「真宵さま、何てお可哀想に…!
千尋さまも舞子さまも失われて一人ぼっちになってしまわれて!
真宵さまは何一つ悪いことなどしていないのに!
全部全部、お母さまが!お母さまが!お母さまが!!」
大声を上げて止まらない涙を流して。
己の母を罵り断罪する。
そうだ。抱えた闇なんざ全部吐き出しちまいな。
俺が全て飲み込んでやる。
「お母さまどうしてもっと早く死んで下さらなかったの!
もっと早く死んで下されば、真宵さまと舞子さまは今頃…!
もっと早く死んで下されば、わたくしなぞこの世に……っ!」
俺はこいつの闇ならどんな闇でも飲み込んでやれる。
だが最後の台詞だけは許せなかった。
あまりの言葉に頭に血が昇る。
春美の興奮に煽られてまともな考えなど吹っ飛んでしまった。
無理矢理抱え上げた存在を傍らのソファに投げ飛ばす。
その上に素早く圧し掛かり、力一杯押さえつけて小さな唇に噛み付いた。
「んっ!」
「……っ」
見開いた目が徐々に正気を取り戻す。
春美とのはじめての口付けは濁りのない血の味だった。
419:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:02:47 5AV8zGgX
小さな身体が震えている。
角度を変え幾度も交わす口付けに夢中になる。
見ることの出来ない液体の味。
子供特有の甘ったるい匂い。
どんな上等なコーヒーよりも俺を酔わせる。
血を舐め唾液を啜り奥の奥まで堪能してもまだ足りない。
欲しい。もっと欲しい。もっと。
この渇きを癒すまで。もっと。
「んっ!こふっ…けふっ……ぅ」
……おっといけねぇ。
上手く呼吸の出来なかったらしいコネコちゃんが咽る。
すぐ横向きにして回復体位をとってやり背中を撫でた。
「こふっ、ふ…っ」
「大丈夫かい?」
胸をさする俺の手にしがみ付いて身体を折る。
しばし苦しそうな呼吸をしていたが、時間と共に落ち着いていった。
崩れた髪。乱れた裾。肌蹴た胸元。
装束の合わせから覗く白い脚はぽきりと折れてしまいそうな細さだ。
丸い眼は涙を湛えて淡く煌いている。
儚く美しい少女の姿。
自分の中でもたげる何かを捻り潰す為に、涙で汚れた顔を愛撫してやる。
いく筋も跡の残る頬や瑞々しく潤う目尻。
一口で食べてしまえそうな小さな顔を舐めてやる。
まるで子猫の世話をする母猫にでもなったようだ。
泣き虫コネコは腕の中でずっとおとなしくしてくれた。
「すまねぇな、コネコちゃん……どうやらおイタが過ぎたのは俺のようだぜ」
目の毒である髪や衣服の乱れをさりげなく直してやる。
脱力した腕を取り、噛み千切った爪に口付けた。
「だがな、コネコちゃんも随分と悪い子ちゃんだぜ…?
もしあんたが産まれていなかったら、俺は何を希望に生きりゃいいんだ?
俺をコーヒーより深い漆黒の闇に突き落とすなんていけない子だぜ」
血が濃い。相当量流れているようだ。
これはすぐ手当てしなければ。
「待ってな」
春美を座らせて洗面所へと急ぐ。
やたらと充実している救急箱と、掴めるだけのタオルを抱えて戻った。
春美は自分の手を見つめて呆然としている。
恐らく記憶にないのだろう。
どれだけ自失していたのかが分かる光景だった。
「ほら、治療するぜ?」
小さな身体を膝に抱え上げる。
後ろから手を回して痛んだ手を取った。
420:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:03:51 5AV8zGgX
手のひらに下から清潔なタオルを当てる。
救急箱からスプレー式の消毒液を取り出し蓋を弾き飛ばした。
もう一枚のタオルを春美の口元に当てる。
不思議そうな眼がこちらを見上げた。
「噛んでな。相当染みるだろうからな。ちっと我慢してくれよ?コネコちゃん」
きちんと噛んだのを確認してから液体を吹きかける。
痛むのだろう。
膝の上の身体がぐっと強張るのが分かった。
「本当にいけないコネコちゃんだな…」
シュ、シュ
吹き付ける度に固まる身体。零距離でそれを感じる。
口の中が乾いた。
「あんな悲しいことを言うなんてな…とんだ小悪魔ちゃんだぜ。
俺を一人ほっぽり出して、あんたはどこに隠れちゃう気だい?」
消毒液と共に流れた血がタオルに染み込んでいく。
黒く変わらないうちは俺の眼には見えないのが残念だった。
「あんたがいないなんて、俺をどんな絶望の闇に落とす気だい?
あんたがいないと生きていけない俺をそんな言葉で弄ぶなんて…。
本当にいけないカワイ子ちゃんだ。これは俺からのお仕置きだぜ?」
さっきの痛みなのか、今の痛みなのか、悲しみなのか。
春美の目には涙がある。瞬きの度に流れ落ちて俺を惑わせた。
「痛いかい?すまねぇな。だけど俺のハートはもっと痛かったぜ?
あんたの言葉というナイフに突き刺されちまったハートは傷だらけさ。
あんたにも俺にも見えねぇ血で染まっちゃってる。痛くてたまらねぇぜ」
化膿を恐れているのか、別の感情なのか。
自分でも判別つきがたい激情に押されじっくりとアルコールを吹き付けた。
食い縛る口元からタオルの軋む音が奏でられる。
「俺だけじゃねぇ。真宵や成歩堂だってどんなに心を痛めるだろうな。
あんたがこんないけないこと考えちゃう子だなんて知ったら…。
あんたはそんな子だったのかい?
大好きな真宵さまやなるほどくんを傷つける子かい?
違うだろう?あんたはいつだって優しくて可愛い天使ちゃんなのさ」
続く痛みに時折眼を伏せて身体を仰け反らせる。
俺の太腿を挟むように跨いだ場所で。
薄い布越しの部分がしっとりと湿るのが分かった。
震える身体の体温が上がっていく。それは俺も同じだった。
「そんな天使ちゃんに傷付けられた俺の悲しみが分かるかい?
あんたのいない世界なんて、まるほどうの入れるコーヒーより救いのねぇ闇だ。
そんな闇を生きる位なら…あんたのいる永遠の闇を生きるほうがマシだぜ」
ローテーブルに足を付き、わざと角度をつけて膝を立てる。
身体が滑って背中全体が胸元に当たった。
割れた装束の裾から真っ白いものがちらりと見える。
調子に乗っているのは分かっていたが、止まりそうもなかった。
膝を軽く揺すると塞がった口の奥から声が漏れる。
知らず舌なめずりをしていた。
「あんたのいない世界、あんたのいない闇…。
悲しすぎるぜ。耐えられねぇ。そんなの辛すぎる。
それならいっそ俺を殺してくれよ…」
春美が痛みに耐えながら必死で首を振る。
悶える姿に眼を細め、唇が耳たぶに触れる距離で囁いた。
「春美…生まれてきてくれて………ありがとうよ」
421:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:04:27 5AV8zGgX
血が止まったかどうかを匂いで確認し、ガーゼを当て包帯を巻く。
出血は多かったが傷はさほど深くはなさそうだ。
今すぐ病院に駆け込むほどではないだろう。
明日俺の担当医にでも見せに行くか。
利き手だから治るまでは多少不便だろうが仕方がない。
俺が面倒を見てやれば済む話だ。
「終わったぜ、コネコちゃん?よく我慢したな。いい子だったぜ?」
後ろから抱きしめ包帯の上からキスしてやる。
咥えたままのタオルを取り、汚れたタオルと纏めて床に放った。
「さて、仕切り直しといこうか。そういや今夜はデザートがまだだったな。
何か食べたいものはあるかい?言ってみな。聞いてやるぜ」
初めて腕の中に収めて舞い上がっているのだろう。
饒舌になっている自分が分かる。
ずっと請い願っていたことが現実となって浮かれていた。
この子は傷付き痛んでいるというのに。
「それとも絵本でも読むかい?あんたの好きそうなの揃えておいたぜ?
熊の話がいいかい?それともうさぎか?猫もあるぜ?あんたと同じだなコネコちゃん」
「……おじさま」
「…っ!何だい?」
やたらと機嫌の良い俺の声に暗い声が被る。
どうにもはしゃぎ過ぎた。内心舌打ちをする。
腕の中の体温は随分下がってしまっていた。
「わたくし……どうしたらよいのでしょう」
また同じ会話だ。堂々巡りの不毛な。
何もなかった振りをして終わりにしたいがそうはいかないようだ。
この子の性格ではそれは出来ない。
「わたくしは何て恐ろしい考えを…。実のお母さまなのに死を喜ぶなんて…。
何て娘なのでしょう。おじさまも軽蔑なさったでしょう?最低の娘ですわ…」
「……あんただけじゃねぇさ」
避けて通れぬなら正面突破のみ。それが俺のルールだ。
…こうなりゃのってやるぜ。
「俺もそうさ。最低の男だ。俺はあんたや真宵を守る振りをして
あんたの姉さんと真宵の母親を殺した…。最低の男だぜ、俺は」
「っっ!!そ、それは…」
意義を唱えようとする唇を指で押さえて言葉を封じる。
「結果的には俺は真宵を守ったのかもしれねぇ。
だがな、俺は舞子さんを…あんたの姉さんを刺した時、こう思ったのさ。
『ざまあみろ』ってな」
春美が息を呑む。俺はそれが怖かった。
「苦しみやがれ、誰よりも苦しんでのた打ち回れってな。
他の誰の為でもねぇ、俺の人生を狂わせやがった恨みを晴らしたかったのさ。
あいつが抵抗して仮面を飛ばしてなけりゃ何度もでも刺しただろうさ。
積年の恨みを全てぶつけて、形がなくなるまで何度もな…。
俺の心の闇は誰よりも深かったようだぜ。それこそあんたよりな」
俺はあの女が肉体を持ったことを喜んだのだ。
例えそれが舞子の身体だったとしても。
「いいか、最低なのは他の誰でもねぇ。この俺だ。
あんたは被害者なんだ。だからあんたが自分を責めるなんて違う。
あんたが自分を責める必要なんてどこにもないのさ」
どさくさ紛れに目の前の小さな唇を吸い上げる。
やはり俺は最低の男だな。
「だから泣いちゃ駄目だぜ?コネコちゃん。
男が泣いていいのは全てを終えた時だけ…だぜ」
422:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:05:04 5AV8zGgX
沈黙は長かった。
春美の崩れてしまった髪を解く。
複雑に結い上げていた髪は重力に従って落ちた。
色は違うが真宵に良く似た重く真っ直ぐな髪。
腰まであるそれを指先に絡めて弄んだ。
抱きしめている身体から音はしない。
ただ弱々しい心音だけを感じる。それが嬉しかった。
「おじさま……」
春美が顔を胸元に埋めたまま囁く。
肌蹴たシャツの間に感じる吐息がくすぐったかった。
「こんな娘でも……おじさまのお傍にいてもいいですか…?」
小さな手のひらが俺の胸毛を梳く。子猫のじゃれにも似た動き。
愛おしい。
「それは俺の台詞さ、コネコちゃん。こんな男でよかったら置いてくれるかい?
俺をあんたの傍にいさせてくれよ。俺は…あんたがいないと生きていけねぇ」
「おじさま…」
顎をすくって上を向かせる。焦がれ続けた唇にバードキスを贈った。
意外なことに何度目かからは春美の方からキスをしてきた。
「おじさま、わたくしなるたけ急いで大人になりますわ。ええなりますとも。
真宵さまのような素敵な女性になりますわ。だから、だから」
真宵も悪くはねぇが俺はあんたの方がいいんだがな。
そう言ってやりたかったが黙っておく。
自分がとんでもなく緊張しているのが分かった。
焦りを隠して言葉の続きを待つ。
春美は身体を伸ばしもう一度俺にキスをしてから囁いた。
「だからもし大人になったその時には……
わたくしを……おじさまの『コネコちゃん』にしてくださいますか?」
この天使は。
どれだけ俺を驚かせたら気が済むんだい?
大の男をここまで翻弄しちゃうなんて…とんだ小悪魔ちゃんだぜ。
「できねぇな」
春美の目が見開かれる。俺はその瞼にキスしてやった。
「待てねぇよ。あんたが大人になるまでなんて」
そうだ、待てるわけがねぇ。
俺は今すぐあんたが欲しい。
あんたが大人になるまで指咥えて待ってなんていられねぇ。
いつ誰に取られちまうか分からないのに。
今すぐこいつが欲 れている。
何にも覆われていない無防備な場所。
つるりとした感触が楽しくて頬擦りすると、身を捩って喘いだ。
「くすぐったかったかい?すまねぇな」
髭の感触が敏感な部位には耐えられなかったのだろう。
可愛らしい反応にほくそ笑みつつ、さてどう攻めようかと思案する。
真っ白な肌に引かれた一筋の線とその下の淡い蕾。
そのどちらも可愛がってやりたい。
だがまずは定石通りに。
「……んっ!」
その線をするりと舐め上げる。
まだ硬い、熟れてはいない感触。
それが益々興奮を煽る。
更に深く味わう為に、もう少し奥まで沈ませて舐めた。
「んんっ!…ぅ」
これだけでもう舌先との間に糸が引かれる。
ちゅ、わざと音を立てて糸を吸い取った。
「そう…さま…」
舌足らずな発声。
見ればさっきまで汚れていた方の手をしゃぶっている。
残骸であろうが春美の体内に己が入り込んでいく。
それだけのことに異様に興奮していた。
「おいしいかい?コネコちゃん…?」
こくりと頷く。
まさかと思いつつもシーツにこびり付いた粘液をすくう。
春美は差し出された手のひらを両手で掴んでしゃぶった。
423:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:09:20 5AV8zGgX
いやらしい顔だ。
撒き散らされた男の体液を夢中で喰らう顔。
だが今の自分はもっと醜い顔をしているのだろう。
期待と快楽で歪んだ汚れた顔を。
「あ、あぁっ!!やぁっっ!」
春美が今までにない大声を上げる。
もう技巧だの何だの考えていられなかった。
女の股に顔を埋め、無我夢中で貪る。
脚を開かせ閉じた裂け目を無理矢理開き舌を差し込む。
色が識別し難くなっているということは、いやらしい赤に染まっているのだろう。
陰唇を剥く様に開いて中の肉壁をしゃぶり尽くす。
舌先に感じるざらついた表面を持つ肉の膨らみ。
独特の感触のそこを舌を押し当て攻め立てる。
「んっ、んんっ!そうさまっ!あ、そう、さ…あぁっっ!!」
抵抗なのか髪を引かれる。だがそれもどうでもいい。
ざらついた部分の上にあるものに標的を移す。
小さなそこに相応しい小さな造り。
閉じ込められたものを取り出す為に、守り包む包皮をめくった。
「……っっ!!」
声すら出せなかったようだ。
身体が大きく仰け反り一段と蜜が溢れだす。
包まれた奥にあったその粒は、丸々として美味そうだった。
遠慮なしに包皮に舌をねじ入れる。
逃げるように奥へ引っ込んでしまう粒を追いかけて更に押し込んだ。
「あっ!く、ぅ……うっ!だ、め…ぇっ!」
ふわふわした心許ない感触。動きで逃げる粒。
舌を尖らせて中で幾度も回転させた。
「そうさ、ま……そう、さま…ぁっ!」
包皮の根元を歯で軽く噛む。締められて飛び出した肉芽を強く啜る。
その度大げさに跳ねる身体が嬉しくて、乱暴なまでに吸い上げた。
「ひっ…ぃ……っぁひ…ひぃっ!!」
流れる体液の匂いが濃くなる。浮いた汗が主張する。
その全てを吸い上げる気持ちで力を込めた。
「そ、ぉ……さ……あぁっ」
春美は身体を痙攣させている。
口の周りは唾液でべとべとだ。
いいぜ、その顔。
たまらねぇ……最高だ。
腫れた肉芽を摘まみ上げ根元を絞って粒を押し出す。
可哀想に守ってくれるものを失ったそこ。
剥き身の痛々しい肉の粒。
手加減なしに犬歯を立て吸い尽くした。
神経そのものを削られるだろう感覚。
「ひ、ぃ………いやぁああああっっ!!!」
寝室に響く春美の叫び声。
心地良いその響きに俺は酔いしれた。
424:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:09:52 5AV8zGgX
溢れ出る蜜で喉を潤す。
おそらく人生で始めての絶頂を迎えた春美は動くことも出来ないでいた。
俺は間断なく流れるものを一滴も零すまいと夢中で舐めとる。
「そぉ……さ、ま……ぁ」
少し掠れた可愛らしい呼び声。
桜色の胸の上で感じることのなかった乳首が勃ち上がっていた。
軽く摘まんでみる。
「ふぅうっ!あ、ぁふ……」
今ので目覚めたのだろうか。反応が格段に良くなっている。
股をしゃぶりつつ両手で弄り回してやった。
「は、ぁ……あ…っ」
高くなった体温。熱い裂け目を呑みながら胸の粒を転がす。
春美の喘ぎ混じりの呼吸が耳に心地良かった。
「コネコちゃん、次はこっちを覚えようぜ…」
滑らかな粒から手を放して下へと降りた。
肉芽の下にある秘密の扉。
まだ誰も開けていないそこを指先で軽くノックした。
「っっ!」
すっかり花開いてくれた肉芽と違ってこちらはまだ硬い。
蜜は滲ませるが進入を許す気配はなかった。
「鉄壁の守りって訳かい…?随分焦らすじゃねぇか」
自分とは思えない下卑た声。垂れ流される欲望。
時折掠める理性が警告を発するが、春美も嫌ではなさそうだった。
こちらを見つめる眼が期待で濡れているのは俺の錯覚じゃないだろう。
そろそろ感覚を取り戻しただろう下肢はいまだに開かれている。
そそるじゃねぇか、コネコちゃん。
いいぜ。あんたの牙城、崩してやるぜ。
「覚悟はいいな……春美」
ドスのきいた声で宣告すると素直に頷いた。
春美も何となくは分かっているのだろう。
いや、ませたこの子ならこの先も知っているのかもしれない。
自分の小指を春美の口に突っ込んで舐めさせる。
唾液をたっぷり絡ませてから膣口に当てた。
「息を吐きな」
言いつけ通り吐かれる息に合わせて指を埋め込む。
想像以上に狭い場所だった。
充分濡れてはいたが、入り口も肉壁も硬い。
ゆっくり事を運ばないと傷付けてしまいそうだった。
「いいぜ……その調子だ…」
言葉で励ましつつ慎重に指を進める。
小指と言えどやはり太いのだろうか。
みっちりと纏わりついてきて侵入を阻んだ。
「そうだ…もう一度だ…お利巧だな」
緊張を解くために肉芽に触れて揺すってやる。
だが入り口は一向に解れなかった。
425:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:10:24 5AV8zGgX
「ふぅっ!ん、んん…っ!」
親指と中指で肉芽を摘まみ、飛び出た粒を人差し指で撫でる。
一度開花したそこはこちらの刺激以上の喜びを表現する。
それなのに下の扉は閉じたままだった。
「貞淑なコネコちゃん……嫌いじゃないぜ」
少しでも解す為に入り口に舌を伸ばして愛撫する。
入れた指も捻ったり小刻みに揺さぶったりしてみた。
「荘さま…ぁあ……ん…荘、さ…ま」
「ああ…分かるかい?半分まで入ったぜ…?」
時間をかけてようやく半分まで潜った指を曲げてみる。
「きゃあっ!あ、あんっ!」
「良いようだな…」
軽く曲げるだけで面白いほど身体が跳ねる。
どうやら恐ろしい訳でも痛い訳でもないようで安心した。
「荘、さま……荘さま…が…っ」
「ああ……入っちゃってるぜ?分かるだろう?俺があんたの中にいる…」
長い時間をかけてようやく最奥まで辿り着いた。
とはいえ小指でさえ少し余ってしまう深さだ。
浅く狭い器官。
幼く未成熟で青く硬い。
そしてそこに潜り込む己の分身。
その光景を妄想して身体中が火照った。
「……っ」
切なさに大仰な溜息が漏れる。
入れたい。今すぐ繋がりたい。
けれどそんなことをしたら。
春美を傷付けてしまう。
天秤に掛けるまでもない。
春美の為なら何でも出来る。
暴れる欲望を死に物狂いで押さえ付けて指を引き抜いた。
「んっ……荘…さま…」
小指をしゃぶる。自分の部位ながら妬ましい。
さっきまでこいつの中に入れていたなんて。
「あんたに……惚れてんだよ…」
決心したというのに見れば心が揺れてしまう。
入れないのなら、せめてその感触だけでも。
往生際が悪いが、名残惜しさに肉棒の先端で入り口を突付いてみた。
「荘さま……っ!!」
「…っ!」
………驚いた。
あれほど硬く閉ざされていた入り口が。
あれだけ硬かったのに。
ほんの数回肉棒で突付いただけでとろけだした。
「春美…」
もう一度指先を当ててみる。
入り口が信じられないほど柔らかくほころんでいた。
そろりと指を侵入させる。
小指一本でも締め付けていたそこは。
俺の指全てを受け入れていた。
426:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:11:02 5AV8zGgX
「荘、さま……?」
「あんた……どこまで俺を煽れば気が済むんだい…?」
落ち着く為に自分で自分の喉を掴む。
こうでもしていないとこいつを犯り殺しそうだった。
どうやって抱くかの算段だけが頭を回る。
サイドボードに放り込んでおいたゴムもローションも忘れ去っていた。
「…荘さま」
「なんだい」
酷い声だ。春美も恐れているだろう。
気持ち悪いモンおっ勃たせた大男が圧し掛かっているのだから。
だが春美の台詞はこちらの予想からまったく外れていた。
「…申し訳ございません」
「…あ?」
何を言っちゃってるんだ?このコネコは。
詫びを入れるのはむしろこっちの方だぜ。
「何であんたが謝るんだい?」
「だって………荘さまがとてもお辛そうに見えます」
辛そう?俺が?
目覚めてから今迄で一番最良の時間を過ごしている俺が?
これ以上ない幸せな時間を過ごしている俺が?
「わたくしの身体がこんなだから……おじさまには物足りないのですよね」
悲しそうに俯いて自嘲する。
見たこともない痛々しい女の顔。
「わたくしがもっと、真宵さまや他の皆様のように大人だったら」
ここで千尋の名を出さないのはこの子の天性の優しさだろう。
そしてその優しさがこの子を不幸にしていく。
「わたくしなりに頑張ってはみたのです。
たくさんご飯を食べたり、たくさん滝に打たれたり……」
綾里の人間は滝に打たれると乳が張るのか?
ならばその割に真宵にはあまり成果が……。
って馬鹿なことを考えている場合じゃねぇ。
「でも、どうしても駄目で…。こんな身体のままでした。
だから、おじさまに苦行を強いているのですね……申し訳ありません」
俺の為に、か。
俺の為にその身体を変えようとしてくれたのか。
俺を喜ばせる為に。
「ああ、苦行を強いられているさ」
砕けるほどに抱き締めた身体が怯える。
可愛い顔にしつこいまでのキスを降らせた。
「あんたが欲しくて欲しくて我慢できなくて…苦しくて仕方がないのさ。
ほら、触ってみなこいつを……」
小さな手を導いて己の怒張に触れさせる。
「こんなに硬く勃っちまっているだろう?あんたが欲しくて頑張っちゃってるのさ」
起立に沿って手を這わせる。
腰から広がる快楽に酔いしれた。
「俺は今ここにいるあんたが欲しいのさ。
どんな豊満な女並べられたって、あんたの前じゃ霞んじゃうぜ!」
427:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:11:37 5AV8zGgX
春美はまだ少し疑っているようだ。
慎重に俺を見定めようとしている。
いくらでも暴いちゃってくれよ。
どんなに探したって、俺の中にはあんたへの愛しか見つけられないさ。
「なあ春美…あんたをさらっちゃっていいかい?
あんたのすべて、俺が貰っちゃっていいかい?」
腰を股間に擦り付けて哀願する。
応えるように小さな腰が淫らに揺れた。
「わたくしのすべては、おじさまのものですわ」
まったく。完敗だ。
いや、最初から俺が勝てるわけがないんだ。
「じゃあ俺はあんたのものさ……すべて、な」
焦りで震える手を伸ばしてサイドボードからゴムを取り出す。
不器用に毟って箱を開き中の物を取り出した。
手が上手く動かなくてシーツに中身をぶちまけてしまう。
箱を投げ捨て適当に掴み上げたそれを千切る。
ぬめるものを引き出した所で春美と眼が合った。
「そういったものを使うのは……やはりわたくしに触れたくないからですか…?」
再びの悲しそうな顔。
投げ捨てたラテックスは壁にぶつかって落ちた。
「そんなことある訳ねぇだろう…?」
潤滑油で汚れた手をシーツで拭う。
四つん這いでにじり寄り、裸の脚を大きく開かせた。
「あぁっ!」
「捕まえたぜ?この子悪魔ちゃんめ」
「あ……荘さま…」
恥じらいで顔を紅くしているのだろう。
だが顔を覆う手の隙間からは。
期待に満ちた眼。
「あんた……本当にいい女だぜ」
両足首を一纏めにして頭の方へ押しやる。
無茶な姿勢も柔らかな身体は難なく受け入れた。
「そう…さま…ぁ」
「今入れる」
股の間で盛り上がる白い隆起。
その中心を割る紅かろう線。
そこに先端をあて、内部へと押し込んだ。
428:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:14:47 5AV8zGgX
「……っ!!」
紅い線が俺の形に開く。
中に溜まっていた蜜がじわりと溢れて周囲を汚した。
垂れたものは尻の穴を伝って下に落ちる。
「…っ!…ぃ、あ……っ」
見えない穴に飲み込まれていく肉棒。
やがて亀頭部分が完全に飲まれて見えなくなった。
「あ、ぁ…あ……」
先端が入りきったのを確認して手を放す。
片方ずつ足首を掴んでもう一度左右に割り開いた。
「あぁんっ!!」
先端とはいえ入れたまま開かされた衝撃が強いのだろう。
内部が熱く蠢いて蜜を吐き出した。
春美が俺の肉棒を支えにして不安定な身体を捩る。
内壁が余計に擦れて眉を寄せて喘いだ。
「そう、さ、まぁ……あ、あぁんっ」
小さな少女が女になっていく。
俺はその光景をじっと見つめていた。
己の肉棒と春美の性器、その向こうに見える顔。
最高のアングルだ。
少し内側と馴染んできたのか呼吸が落ち着く。
ようやく眼を開けた春美がこちらを見た。
「……ぁ」
とろけていた顔が驚きに変わる。
俺達が互いに繋がる部分を凝視していた。
「…まだ、あんな、に……」
まだ先端しか入っていないのに驚いたのだろう。
入った部分はほんの少しでまだ大部分を残している。
もう全部入ったとでも思っていたのだろう。
それだけ衝撃が強かったということか。
可愛い奴だ。
「そうさま……」
「ああ……まだ残っちゃってるぜ?」
お預けをくらっている竿の部分を握る。
ふっと溜息を吐いて体勢を整えた。
「おっかねぇかい?」
「大丈夫、です…」
そうは言っても随分緊張している。
掴んだ足首から震えが伝わってくる。
罪悪感で胸が軋んだ。
「……すまねぇな」
「謝らないで下さい……!」
とても情事の最中とは思えない声音で叱責された。
「すべてわたくしが選んだことです!
脅されたのでも強要されたのでもありません!
わたくしが荘さまに抱かれることを望んだのです!
謝られる覚えはありません!」
……さすが綾里の女だ。
どいつもこいつも肝が据わってやがるぜ。
「だから荘さま……早く」
「今入れる」
もう一度同じことを言って緊張していた上体を倒す。
春美の奥目掛けて腰を落とした。
429:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:15:34 5AV8zGgX
「…っ!ぅ、あ、…んん……っ!」
「……っ」
熱く柔らかい器官に自分が入っていく。
久しく忘れていた感覚。
原始に帰っていく喜び。
だがそれもすぐ行き当たった。
「く、ぁ…あぁんっ!」
温められた先端が最奥に到達する。
当然だが全部どころか半分も入らなかった。
それなのに今、気の狂いそうな快楽を感じている。
「…入ったぜ」
再び春美が瞼を開ける。
同じ場所に眼をやって顔を曇らせた。
「まだ、残って……」
「ああ、これ以上はちょいと無理だな」
「待って、くださいね……きっと、すぐ、大人に」
いじらしい女だ。
あんた、俺には勿体なすぎるぜ。
脚を下ろし、身体を合わせて力一杯抱き締める。
「大人になっても、俺と一緒にいてくれるのかい?」
「灰に、なるまで……荘さまの、お側に、おりますわ」
小さな手が伸びて頬を撫でてくれる。
もみあげから髭にかけてのゆっくりした動き。
弄られたピアスが硬質な音を立てる。
鎖骨の辺りに感じる春美の呼吸。
荒々しく乱れた女の息遣い。
俺のものだ。
この女は骨の髄まで俺のものだ。
誰にも渡さねぇ。
神にも仏にも渡しはしねぇ。
永遠に俺だけのものだ。
「愛してるぜ、春美…」
「愛、してます、荘さま…」
入ったばかりの道を軽く戻る。
喘ぎと甘ったるい水音。
そして最奥まで一気に押し入った。
430:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:16:08 5AV8zGgX
「んあっ!!う、く……ぅ…んあぁっ!!」
「く……ぅっ」
衝撃で肉筒全体が激しく収縮する。
肉壁に勢い良くぶつかった先端も潰される。
先端部分に感じる甘美さと根元部分に感じる空虚さ。
もどかしくて欲しくてどうしようもない。
緊張で口が渇く。
下を見ればとんでもない光景に出くわした。
真っ白な肌に開いた穴。
その縁は真っ赤に染まっているのだろう。
その清潔な肌から伸びるのは己の怒張した肉の棒。
あまりのギャップにくらくらする。
限界以上に開かされ肉芽は完全に開ききり、中の粒が丸見えになっている。
初めて触れるだろう外気に震えその流した涙でつるりと光っていた。
……触りてぇ。
欲望のまま開いた包皮の中に指を埋めるとペニスを包む肉壁全てが収縮した。
「いやぁあぁっ!」
中ほどで締め付けられる性器。
中途半端な位置で食い千切られるかと思った。
「あんた、ほんと……良すぎ、だぜ」
細い腰を支え親指で目当ての場所を押す。
へこんでいく感触と共に春美の身体に震えが走った。
「ひぃいっ!あ、やっ、荘さ……あっ、あぁああんっ!!」
シーツを掴み身を仰け反らせて大声で喘ぐ。
最高の音色だ。
「いいぜ!もっと鳴きな!!」
「きゃぁああっ!」
腰を目一杯まで押し付けて激しく掻き回す。
動きに付いて行けない仮面が揺れて視界がぶれた。
煩わしい。
邪魔な仮面を剥ぎ取り投げ捨てる。
途端に視界がゼロになる。
だが何もなくなった俺は自由を得た。
「春美……っ、春美……!」
自分を縛り付ける疎ましい鎖全てを引き千切る。
見えない眼で春美を見つめる。
肌で、口で、耳で、鼻で、手で。
己の全てを使って春美を感じる。
「春美…あぁ……っ…春美……っ!!」
何の技巧もなくただ我武者羅に春美を求める。
犬の如き呼吸と動き。
激しく打ち付けすぎて何度もペニスが抜ける。
その度荒々しく舌打ちして入れ直した。
幾度も引き抜かれこじ開けられる動きに春美の声が掠れていく。
更に深く抉る為に、手探りで目当ての物を掴む。
肉棒を入れたまま腰を持ち上げて、それを下に引き入れた。
431:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:16:42 5AV8zGgX
「んっっ!!あ、ぁあっ……あぁあああっっ!!」
掠れた悲鳴が空気を裂く。
枕によって更に受け入れやすい体勢になった身体は
己の持つ深さ以上に肉棒を受け入れた。
「荘、さまっ!あっ、あっ…熱、い……深、い…っ!あぅうっ、あんっっ!!」
切なく喘ぐ恋人。
可愛がってやりたくて、手探りで顔を探す。
涙と唾液でべとべとになった顔。
身を屈めて嘗め回しながら腰を打ち付ける。
「春、美……春美…っ」
「荘さ、ま…くぅっ!うっ…そうさまぁ……っ!」
お互い快楽の激流に翻弄される。
熱を持った腕が首に巻きつき締められる。
ああ、このまま絞め殺されちまいてぇ。
「春美…良いの、かい…?あんたも…良いのかい…っ?」
「荘、さま、変です…っ…あっ……か、らだが…変、に……っ!」
巻きついた腕に更に力が篭る。
緊張に突っ張る身体。
絶頂に向けた動き。
あんたを初めてイかせるのは、あんた自身でも他の男でもなく俺なのか。
最高だぜ……!
「それで、いい、のさ…そのまま……最後、まで…感じてな…っ!」
最奥に押し込んだまま腰を激しく回す。
全身を使って最後の絶頂まで押し上げる。
「あ、あ、あ……っ!そう、さま……荘さま!!」
悲痛な叫びと共に身体が限界まで緊張する。
春美はしがみ付いたまま身を仰け反らせ絶頂を迎えた。
「あぁ…は、ぁ……は…」
惚れた相手を『女』にした満足感にほくそ笑む。
内側全てが濡れたのが分かったが、
みっちりと肉に埋められたそこからは一滴も零れ落ちなかった。
「……良かったかい?」
耳元で甘く囁いてやると、荒い息の合間にこくりと頷く。
汗で一層しっとりとした肌が心地良く吸い付いてくる。
腹の底から湧き上がる多幸感に叫びだしてしまいそうだった。
「……一休みはできたかい?」
いまだ微かな喘ぎを漏らす女の顔を両手で包む。
大体の見当で落としたキスは顔中に当たった。
「おじ、さ、ま」
春美がぎくりと身体を強張らせる。
落ち着いてきてようやく気付いたのだろう。
己の中の異物の状態に。
「そうさ、コネコちゃん……分かるだろう?」
入れたままのそれを軽く動かしてやる。
過敏になっている身体は簡単に泣いた。
「今度は俺の番さ……俺にもあんたとの甘い夢…見せてくれよ」
息を呑むのが気配で分かった。
逃げられないように肩を掴む。
こっちも必死だった。
「愛してるぜ…?俺の春美……」
充分に温められた肉棒を引く。
敏感な身体に容赦のない一突きを喰らわせた。
432:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:17:18 5AV8zGgX
「あぁああああっ!!」
「春美……っ!」
肩に爪が食い込む。
俺に見えない色が滲むのが分かる。
何という幸福感か。
痛みすら恍惚に変わっていく。
「いい、ぜ…おてんばネコちゃん…?」
流石に切羽詰ってきている。
抜けてしまわないように、引くよりも突き上げる方に集中した。
「あんっ、あ、あぁんっ!……ひぃっ!」
切ない声。
所々掠れて聞こえない。
だから余計に腰を回し下品な音を立てる。
眼の見えぬ俺に音は重要な情報源だ。
手や肌では追いきれない情報を耳で掴む。
互いの身体で立てる音で春美の状態を追う。
気持ちがいいかい?感じてくれてるかい?
俺を、愛してくれてるかい?
俺はあんたを幸せに出来てるのかい?
「クッ……春美…あぁ……はる、み…っ!」
「あぁんっ!んっ、んんっ!ひゃぁ…あんっ!」
「愛、してる、ぜ……愛してんだよ……畜生…っ!!」
見えない中手を動かして結合部分に触れる。
絶頂を迎えた所為で勃起している肉の粒。
期待と恐怖に戦く気配。
春美の顔のある方向に向けて笑ってやる。
薄っぺらい陰唇を左右に開き、両手の親指で同時に押した。
「きゃああああぁあっっ!!!」
異音の混じる叫び声。
肉筒が握り潰す勢いで俺を締め付ける。
最奥を突く動きに合わせて指を押し付けた。
「きゃあっ!きゃぁああっ!いやぁあっっ!!あぁあああっ!!」
ぎちぎちと締め上げられる肉。筒を滑る性器の音。
愛しい女の艶やかな悲鳴。
白く泡立った蜜は肉棒の中程で溜まっている。
後でたっぷりと味わおう。
春美が俺を味わってくれたように。
「さあ…フィニッシュだぜ……コネコちゃんっ!」
本能が絶頂を欲して内側からドアを叩く。
突き動かされるままに無様に腰を振って春美の尻を叩いた。
「あん、たの、一番、エロい声……俺に、聞かせちゃってくれよ…!」
手加減も何も関係なく指に渾身の力を込める。
鋭い叫び声を追いかけて、限界以上に肉を突き刺した。
「ひぃいっ!!荘さまぁあっ!!イクぅうっっ!!!」
「春美っ春美…っ、春美……っっ!!」
歯を食いしばり奥の奥に欲望をぶちまける。
狭い肉筒に注ぎ込まれた白濁の液。
完璧に汚しきった満足感。
汚れのない幸福感。
長い溜息が漏れた。
名残惜しい場所から萎えたそれを引き抜き春美の横に倒れこむ。
細い足をすくい邪魔な枕を蹴り落として火照る身体を抱き寄せた。
硬く身を寄せ合って息を整える。同じ温度になった違う身体。
「愛してるぜ、春美……分かってくれたかい…?」
「はい…」
見えないから自分の唇を指で叩いた。
仕草の意味を理解した春美が唇を寄せる。
最後に相応しい、静かで穏やかなキスを交わした。
433:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:18:24 5AV8zGgX
静かで穏やかな空気。
情後の空しさなどどこにもない。
俺は仰向けに寝転がり、春美はその上でうつ伏せになっていた。
胸元に散る乱れた髪に指を絡めて弄ぶ。
春美は俺の胸毛を弄って遊んでいた。
少々くすぐったい。
「…それがお気に召したのかい?」
「殿方という感じがして…」
紅葉の手が胸を滑る。
きっと会ったこともない父親を投影しているのだろう。
だがなんだっていいさ。
俺はこいつのもんだ。好きにしてくれればいい。
丁度いい位置にある尻を触るとくすくすと笑われた。
「もう…荘さまったら」
いけない手をきゅっとつねられる。
だが声は拒否しているものではなかった。
春美が身を捩った所為で、内部で温められたものが溢れだす。
手前の腹に垂れる薄汚い欲望の跡。
汚らしいそれも春美の中にあったと思えば不快にならなかった。
むしろ誇らしい位の気分だ。
俺がこいつの全てを犯した証なのだから。
「ねえ、荘さま?」
うとうとしていた所を愛しい声で起こされる。
眼を覚ます為に身体を抱えなおして頭部にキスをした。
「何だい?コネコちゃん」
春美が胸の上で動く。
いざった身体が伸び上がって手のひらが頬に当てられる。
俺には見ることの出来ない顔の傷跡に小さな舌が触れる。
髪を掻き混ぜられ幾度もキスをされた。
触れるだけでは物足りないので舌を伸ばす。
ちゃんと返してもらえたキスに、初めの血の味はもうなかった。
春美が唇を触れ合わせたまま囁く。
「荘さまは男が泣いていいのは最後だと仰いました。
でもわたくし、今とても幸せなのです。
……だから、泣いてはいけませんか?」
ああ。
あんたは、あんたって奴は。
そんな嬉しい言葉を口にしてしまうのかい?
そこまで俺を幸せにしてくれちゃうのかい?
どこまで俺を惚れさせるんだい?
落ちてくる長い髪を掻き分けて、俺は春美の顔を撫ぜた。
「……それなら一緒に泣こうか」
春美の涙が顔に落ちて俺の涙と交じり合う。
心を痛めぬ純粋な感情の雫。
この世には、幸せな涙というものもあったのだ。
<終>
434:おまけ
08/06/26 22:19:09 5AV8zGgX
明るく優しい場所だった。
暖かくていい香りのする場所。
立っているだけで嬉しくなるそこでわたしは誰かと一緒だった。
繋いだ手の先が誰なのか。
確かめようとしたその瞬間に、意識が浮上していった。
「………」
暗闇の中、眼を覚ます。
辺りは静かで、遠くに雨の音が聞こえた。
「……ゆめ…?」
寝惚けた頭でさっきまでいた場所を思い出す。
とても安心できる所にいたような気がする。
寒いことも痛いことも何もない幸福な場所。
出来るならいつまでもあそこに居たかった。
「……ざんねん」
溜息を吐いて顔を覆う。
周囲はまだ薄暗い。
ああ、早く起きなければ夜が明けてしまう。
夜明け前に起きて支度をして禊をして。
それから掃除をして洗濯をして朝餉の準備をして。
それが終わったら学校に行って買い物をして帰って。
そして夕餉の準備をして片付けをして明日の仕込をして。
風呂を焚いて布団を敷いて火の始末をして戸締りをして。
ゴミを纏めて分別をして竈の掃除をして。
最後のぬるくなった風呂で一日の汚れを落として。
その全てが終わったら宿題をしよう。
頑張らなければ。
犯罪者の娘であってもお役に立つことを証明せねば。
そうでなければ真宵さまの、お家元の傍にはいられない。
真宵さまのお傍にいられるように励まねば。
一生懸命やっていればいつかきっと認めてもらえる。
葉桜院に行かなくてもすむようになる。
その為には今以上に懸命にお勤めに励まねば。
だけど今は。
幸せな夢を見られたから。
もう少しだけ、このままで。
「……起きたのかい?コネコちゃん」
暗闇の中、愛しい人の声が聞こえる。
慌てて起き上がると、視線の先には彼の人の姿があった。
435:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:22:01 5AV8zGgX
「お、おじさまっ!」
どうしておじさまがここに?
倉院にいらしたことなんて一度もないのに。
離れた場所にある綾里の墓所にはよく来られているようだけれど。
おじさまはどこか拗ねたご様子で人差し指を仮面に当てた。
「おいおい……一夜の夢が終わったら他人行儀かい?
随分とつれないコネコちゃんだぜ」
おじさまの言葉でようやく昨夜のことを想い出す。
そうだった。
昨夜わたしは、おじさまに女にして頂いたのだ。
「い、いえ!そんなことはありません!ええ、ありませんとも!!
ただ少し寝惚けてしまっただけで…」
裸の身体をシーツで隠して俯く。
なんてはしたないのか。
きちんと身繕いもしてない姿を殿方の前に晒してしまうなんて。
「クッ……お寝坊なコネコちゃん…キライじゃないぜ?」
おズボンだけを穿いたおじさまが寝台に腰掛ける。
結い上げていない髪を撫でられ唇を奪われた。
「お目覚めのキスさ、コネコちゃん…それとももっと濃厚じゃねぇと起きないかい?」
ネコのように喉を撫でてからかわれる。
恥ずかしさの余りついビンタをしてしまうが、あっさりとかわされた。
崩れた身体を抱きとめられ膝に乗せられる。
シーツが外れてしまって恥ずかしかったが、おじさまは気にしていないようだった。
よかった。はしたない娘だと軽蔑されなくて。
「……なあ、春美?」
おじさまが耳元で囁く。お髭が耳に当たってくすぐったい。
「何でしょうか?」
裸の身体を髪や手で隠しながら気もそぞろに返事をする。
するとおじさまは驚くことを仰った。
「あんた……ここに住まないかい?」
436:名無しさん@ピンキー
08/06/26 22:22:44 5AV8zGgX
「………え?」
よく意味が分からず顔を覗き込む。
おじさまは倣岸に笑ってわたしを抱き締めなおした。
「プロポーズってやつさ、コネコちゃん」
さっきまで気付けなかったけれど、おじさまの指先が震えている。
緊張と共に真剣な覚悟が伝わってきた。
「倉院にも葉桜院にも帰る必要はねぇ。あんたはここに居ればいい。
ここで俺と暮らして、ここで真宵やまるほどうと会えばいいのさ」
「荘さま…!!」
知られていたのだ。葉桜院行きのことを。
わたしの微妙な立場も何もかも分かっていたのだ。
「荘さま、わたくし……」
知らず流れていた涙を指輪を嵌めた指がすくう。
「泣き虫なコネコちゃん……キライじゃないぜ?
だがな、笑顔のコネコちゃんの方がもっといいんだがな?」
おじさまがご自分の指輪を外す。
少し迷う素振りの後、わたしの左薬指に嵌めた。
「どうだい…?俺と一緒に闇に堕ちていく覚悟はあるかい?」
どこか自信のなさそうな素振り。落ち着かない仕草。
けれどわたしを離そうとはしない。
ああ、おじさまは本当にわたしを愛してくださっているのだ。
可愛らしくて、愛おしくて、嬉しくて、泣きたくて。
これ以上泣き顔を見られてしまわない為に急いで仮面を奪った。
戸惑うおじさまの首にしがみ付く。
わたしは精一杯の愛情を込めて囁いた。
「……地獄の底までお供しますわ」
そして。
わたしたちは誓いの口付けを交わした。
<おわり>
437:名無しさん@ピンキー
08/06/27 01:54:24 OU9P66r2
神 降 臨 G J ! !
素敵過ぎる。
神過ぎ る
アッー
ナルマヨも見たい
438:名無しさん@ピンキー
08/06/27 20:35:16 ALNS1xKM
なんという神…!
大作乙でした。GJ!
439:名無しさん@ピンキー
08/06/27 22:19:55 QtS6AjrQ
異色の組み合わせなのに中身がしっかりしてるから抵抗を感じない……
素晴らしいです、GJ!!
440:名無しさん@ピンキー
08/06/28 00:53:58 4Qw5ZE4b
異色カプだなー、長そうだなーと
読む前に思ってた自分を思いきり殴りたい
すごいGJの大作でした・・
感動しましたよGJJJJJJJ!!!!
441:名無しさん@ピンキー
08/06/28 01:00:03 2uvwE1EF
ロリペド物なら注意書きが欲しがった…
まあ乙
442:名無しさん@ピンキー
08/06/28 03:41:49 3wMHn9c8
ゴドはみ大好きな自分としては最高の作品だったよ
ありがとうGJ!
443:名無しさん@ピンキー
08/06/28 07:33:04 Q8P+YSdI
鬼畜キモイ
444:名無しさん@ピンキー
08/06/28 17:46:42 qANxHRXR
>>449
お前がキモい
ガチホモ死にやがれ
445:名無しさん@ピンキー
08/06/28 23:05:05 csKUEmk5
ホモとは限らんだろ(w
まぁ鬼畜っぽい描写があるときは注意があったほうがいいな。
たとえ純愛的でも。暴力と紙一重だし。
ただでさえ昨今うるさくなってきてるから自主的に。
446:名無しさん@ピンキー
08/06/30 22:03:11 GR6oxHdX
今月の逆裁スナップはナルマヨミツメイゴドチヒのトリプルデートですか?
と思ったら、真宵の陰にはみちゃんがいるなw
447:名無しさん@ピンキー
08/06/30 23:10:12 tTu6igHX
まだ見てないけど、そりゃはみちゃんはナルマヨ推進委員会のリーダーですから
448:名無しさん@ピンキー
08/07/03 19:58:51 RoEZz7/F
ミツマヨが見たいお( ^ω^)
449:名無しさん@ピンキー
08/07/03 23:04:43 d+H8G2d3
真宵たんならもう誰でもおk
450:名無しさん@ピンキー
08/07/03 23:20:09 mFLxyeIB
じゃあハミガキ×マヨイで
451:名無しさん@ピンキー
08/07/03 23:42:59 d+H8G2d3
問題ない。やってみろ
452:名無しさん@ピンキー
08/07/03 23:53:27 vjwWBVOh
ウザイマヨイやホンドボーマヨイが王道だろうjk
453:名無しさん@ピンキー
08/07/04 10:02:07 1TmEiJPF
4で霧人×真宵で
454:名無しさん@ピンキー
08/07/04 11:27:12 mebAqrJC
冥×ナルホド 冥×オドロキ ミヌキ×オドロキ 茜×オドロキ 茜×冥がみたいです お願いします
455:名無しさん@ピンキー
08/07/04 11:37:12 9mC6wtUS
test
456:名無しさん@ピンキー
08/07/04 15:09:13 6xbwNLOe
冥とオドロキの絡みは興味あるな。
難しそうだけど。
457:名無しさん@ピンキー
08/07/04 20:50:10 73BZNLX2
>>455
真宵×オバチャン(濃厚レズ、オバチャンは100%ノンケっぽいので真宵が攻め)
ミサイル×真宵(獣姦)
タイホくん×真宵(無機物ファック)
458:名無しさん@ピンキー
08/07/05 00:02:55 lMi7wjhF
>>463
一番下はものっすごく興味がある
459:名無しさん@ピンキー
08/07/05 16:03:25 X+1ZzjHK
オドロキは女垂らしだよなぁ・・・
460:名無しさん@ピンキー
08/07/05 16:25:27 hLtHQrNN
トノサマン(のきぐるみ着た御剣)とヒメサマン(のきぐるみ着たマヨイ)kr
461:名無しさん@ピンキー
08/07/05 18:03:31 kV9bfk3O
>>462
ひたすらオドロキが鞭でしばかれてそうw
冥たんはナルホドに対して以上にオドロキに容赦ないに違いない
オドロキもいいけど牙琉兄弟と冥もまた見てみたいな
462:名無しさん@ピンキー
08/07/05 22:05:13 XdDuTACM
>>466
バカップルワロタw
463:名無しさん@ピンキー
08/07/05 22:56:39 LDWs8Dnu
>>456>>458>>463
まるでゲテモノ料理の店のお品書きみたいだw
でも自分はやっぱり普通にナルマヨがいいです。
464:名無しさん@ピンキー
08/07/06 19:10:47 R2EphlqF
トノサマンプレイは冥の場合だと嫌がりそうだけど
マヨイはノリノリって感じだろうなw
465:名無しさん@ピンキー
08/07/06 19:22:19 KQ6Yytem
真宵にプレイを強要されて嫌々付き合う成歩堂でもいいw
466:名無しさん@ピンキー
08/07/06 19:34:30 R2EphlqF
いいなw
ナルマヨでトノサマンプレイみたいw
467:名無しさん@ピンキー
08/07/06 21:12:27 XPf+e0GE
前に投下されたミツメイのトノサマンプレイは神だったな
ナルマヨバージョンも見てみたい
468:名無しさん@ピンキー
08/07/07 11:15:36 YSKrs/LD
響茜ももっと読みたい
人気ありそうなのに保管庫にも少ないのは何でなのさ
469:名無しさん@ピンキー
08/07/07 17:23:05 cRTdZXce
>>474
人気無いからだろ・・・・
470:名無しさん@ピンキー
08/07/07 17:39:07 bQ1BcNtK
サイト数は多いのにね
471:名無しさん@ピンキー
08/07/07 18:04:14 iDv7yqVe
>>474
なんつーか、原作中での接点は少ないからあまり色々思いつかない。
二人とも癖のないごくフツーのキャラだしさ。膨らましどころが少ないよ。
嫌いじゃないんだけどな。
ナルマヨとかミツメイみたいな王道カプは原作中に妄想を膨らませられるドラマチックな展開が多い。
その分やっぱり書き易いよね。
よほど好きじゃないと面白く書くの難しいと思う。響茜の好きな人が中心に集まる個人サイトならともかく、
こういう不特定多数の集まる目の肥えた人たちのところに晒すのは勇気がいるなあ。
472:名無しさん@ピンキー
08/07/07 23:21:06 N/IA/NW7
まあ読みたいならば自分でどんどん投下するという手もある
だからがんがれ
473:名無しさん@ピンキー
08/07/07 23:46:30 AXs8jveg
ここはナルマヨミツメイ以外のカプには厳しいからね
474:名無しさん@ピンキー
08/07/08 00:20:23 DbyNPhD3
厳しいというか、その二組(とカミチヒ)は人気が別格だから仕方ない
475:名無しさん@ピンキー
08/07/08 01:37:25 5b+sKiQa
このスレはミツメイの人が一番多いよな
476:名無しさん@ピンキー
08/07/08 11:33:05 dAU+8JBM
書き手の点呼を取りたいなあ。
読み手しか残ってないのかな。
477:名無しさん@ピンキー
08/07/10 15:52:01 E96NXPfC
メイたんの総受けが読みたい。
478:名無しさん@ピンキー
08/07/11 11:00:27 PCBbPnzN
>>481
一番がミツメイ、次がナルマヨって感じかな?
やっぱりなんだかんだで王道だし喜ぶ人も多いんだと思う
王道から外れてるけど人気で作品が多かったのは
やっぱりハミとイトノコかな
479:名無しさん@ピンキー
08/07/11 11:07:49 L3ic3ot5
ただマイナーカプを気負わないで投稿できる場所であってほしい。
書き手さんが書きづらいなと思うようなふいんき(←なぜか
をあんまり生み出したくは無いな
勿論名前欄に書いたり注意事項をちゃんと書いておくのが前提だけどね
480:名無しさん@ピンキー
08/07/11 12:29:47 4zzV+z6y
保管庫見ればわかるけど何でもアリだよね
コピペ改造したギャグとか、もちろんエロなしも歓迎
481:名無しさん@ピンキー
08/07/12 23:58:46 uDatAj/3
エロエロな冥をkrkr
482:名無しさん@ピンキー
08/07/13 04:31:39 Gqr4zNLo
カプじゃなく一人で…自慰が読みたい
483:名無しさん@ピンキー
08/07/15 01:17:21 T4lYBhtG
冥「あっ!レイジ…レイジっ!」
冥「はぁ・・・あん、そこ・・・だ、ダメ・・くぅ・・ん」
冥「あぁ・・・はぁ、レ、レイジのくせに・・っ!な、ナマイキ・・・あぁっ」
冥「うんっ・・そうよ・・そこ・・。イイ・・」
冥「良い子ね・・レイジ、はぁ・・はぁ」
御剣(マ、マテ!冥の頭の中では私は一体どんな事になっているのだ!?)
みたいな自慰にふける冥と扉の向こうから声が聞こえてきて
部屋の中に入るに入れなくなった御剣とか?
484:名無しさん@ピンキー
08/07/15 01:25:50 mGSi2obr
恥ずかしいけどついいじっちゃうはみちゃんとか?
485:名無しさん@ピンキー
08/07/15 21:46:59 ULAGacBU
>>489
せっかく指名されてるんだから、そこはさり気なく
部屋に乱入して手伝ってあげるのが紳士というものだろうw
でもそのシチュエーション、二人が付き合ってるなら微笑ましいけど
そうでないならとんでもなく気まずい雰囲気になってそう
486:名無しさん@ピンキー
08/07/15 22:09:47 HkOwCBwT
御剣もドア越しで自慰ですよ
チキンな二人
487:名無しさん@ピンキー
08/07/16 00:58:40 nAkCLPuA
>>492
で、目撃する豪ですね。わかります。
488:名無しさん@ピンキー
08/07/16 02:23:05 sNTlGgjU
それで御剣は豪にありとあらゆるものを搾り取られるんですか?
わかりません
489:名無しさん@ピンキー
08/07/16 12:30:12 DSWRxEIU
御剣も豪も変態という名の紳士ってやつかw
490:名無しさん@ピンキー
08/07/18 20:58:44 5IG1gudp
491:名無しさん@ピンキー
08/07/20 10:03:42 g2NQn/xF
>>494
アッー!
492:名無しさん@ピンキー
08/07/21 17:34:20 80WM+VP/
御剣・豪×冥の3P希望
近親相姦上等
493:名無しさん@ピンキー
08/07/21 18:11:43 v20zD7za
パパとレイジに前後から串刺しにされて乱れるわけか
494:名無しさん@ピンキー
08/07/22 23:41:15 wxOa3kDw
500げと
495:名無しさん@ピンキー
08/07/26 06:19:00 L7eFWLLJ
ほ
496:名無しさん@ピンキー
08/07/30 02:24:03 Ce7EwkpM
ケータイだからなぁ…
話は考えついてもね。
497:名無しさん@ピンキー
08/07/30 22:04:24 mdbs2qGg
しゅ
498:名無しさん@ピンキー
08/07/31 11:50:50 RCYvtips
ぴ
499:名無しさん@ピンキー
08/07/31 17:30:32 dh1+TeUg
今月のゲーマガはおいしいな。
ミツメイでヤハメイでノコメイでオバミツだ。
500:ミツメイ
08/08/01 01:46:00 CCk3B3IK
「うんっ、くう、ふぅ、ううん、はぁ・・・」
くぐもった吐息が薄暗い部屋の中にひびく。
部屋の中にいるのはあどけなさの残る少女と、老齢に差し掛かったような外見を持つ男だ。
男は目を閉じ、反らせた胸の前で腕を組み、足を肩幅ほどに広げて立っていた。
少女は首に(犬の首に巻かれるような)皮の首輪をつけ、上半身を覆うレザーの黒いビスチェを着ていた。
しかしその下着に胸を覆うべきカップは無く、
その場所には、代わりに赤い荒縄が乳房を変形させるほどきつく縛り付けられていた。
胸を絞る事によって乳首は痛々しいほどとがっている。
乳房には玉のような汗が浮かび、とがった乳首はなにか塗りつけているのではと思われるほどピンク色だった。
少女は後ろ手に縛られ、たちひざのポーズで一心不乱に男の怒張をくわえ込んでいた。
ジュブジュブといった、唾液にまみれた口が怒張をこするときに出る音がいやらしく鳴り響く。
「ううん!」
時折思い出したように体が震える。
その原因は少女の股間に深々とささり、いやらしくうごめく物体であるに違いなかった。
秘所に埋め込まれたバイブレーターは、落ちないようにバンドで固定されている・・・。
501:ミツメイ
08/08/01 01:46:29 CCk3B3IK
「狩魔は完璧をもってよしとする・・・」
目を閉じ、詩でも吟ずるように男はつぶやく。しかし顔にはなんの表情も浮かんでいない。
「完璧な奉仕、完璧な悦び、完璧なまぐわい・・・」
「冥、狩魔家の一員であるからにはすべてに完璧を求められる事、わかっておろうな」
そういいながら狩魔豪は狩魔冥(!)のとがった乳首をつねり上げた。
「!!」
痛みに冥の歯が豪の肉茎を強くこすりつけた。豪の顔に怒りの表情が浮かぶ。
「痴れ者!何をしておる!」
豪は罰として冥の股間に刺さったバイブレーターの出力を最大にした。
「うううう!!はぁぁぁぁ・・・」
激しい秘所の振動に冥は思わず口を離してしまった。
長時間あごを使っていたため、流れでるよだれが冥の口からこぼれ落ち、床にしみを作った。
息がうまくできないのか、冥はだらしなく口を開けハァハァと細かい呼吸を繰り返す。
502:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:46:52 CCk3B3IK
「そのようなことで、完璧な奉仕ができると思うな。快楽におぼれてはいかん」
厳かな雰囲気で冥をしかりつけた後、一転して豪はやさしい声をだした。
「しかし、上手になってきたな、冥よ。これならばそろそろ誰としても恥ずかしい事はないであろう」
しかし、いまだバイブが秘所を刺激続けているため聞く余裕が無いのか、冥は荒く息を吐き続ける
だけだ。後ろ手に縛られているため、地面に手をつける事もできず顔が直接床についている。
豪の眼が怪しく光る。
(試すのによい相手がおる・・・)
かすかに口元をゆがめながらどのように計画を実行しようか豪は考え始めていた。
503:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:47:39 CCk3B3IK
うららかな春のその日、私、御剣怜侍は公私にわたるの師匠といえる狩魔豪検事の家に呼ばれた。
大学の春休みのため、数日前から狩魔冥がアメリカから帰ってきているらしい。
昔一緒に暮らしていたため、久しぶりに食事でもという事であった。(冥が腕を振るうとの事・・・)
日本にいたなら中学生であるはずの冥が、すでに大学生であるという。
しかし、彼女の資質と親の教育を目にしていた私には、驚くに当たらない。
・・・ところで冥が日本に帰ってきてから、初めて会う事になる。
私も検事にり、冥は勉強のためアメリカに残ったため一緒にいた記憶は数年前のままだ。
何年振りであろう。どのように変わっているかとても興味がある。
「よく来た。」
豪検事が自ら出迎えてくれた。険しい雰囲気を感じさせる凄みのある声だ。
私はもうなれてしまったが、初見の人はこの声を聞く事で緊張するであろう。
外見だけでなく、内面も恐ろしい人だ。
私はこの人のために人生を狂わされたものを少なからず知っている。
狩魔の完璧主義の犠牲者として・・・。
504:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:48:07 CCk3B3IK
リビングに案内される。今日はメイドがいないのか、豪検事が自らお茶の用意をしてくれた。
しかし、本来ならば今日のもう一人の招待者である人物の姿が見えない。どうしたことか。
「冥・・・さんは」
昔は冥と呼んでいたが、会うのもひさしぶりだ。とりあえず無難な呼び方をする。
「うむ、今は少々別の場所で準備をしておる。着いたばかりで申し訳ないが挨拶にいってくれまいか」
こちらから挨拶に行くとはどういうことであろうか。
疑問に思いつつも案内されるまま家の地下の扉に手をかけた。
扉を開けると明かりはついておらず、それまでの明るさになれた私の目には何もうつらない。
505:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:48:28 CCk3B3IK
・・・・・・・
・・・・・
・・・?
妙な・・・音がする。
何なのか・・・甲高い・・・虫の羽音のような・・・それに・・・
「ふぅうん、はあ・・・あは」
すすり泣くような・・・これは・・・声?
間違いない。これはあ、あえぎ声だ。ということは・・・。
「パチッ」
指を鳴らす音とともに部屋の明かりがついた。
鳴らしながら電気のスイッチを入れたのか。ご苦労な事だ。
私はそんな豪検事の茶目っ気に、(本人は大真面目なのだろうが・・・)
この場の異様な雰囲気も忘れ、少し和むような気持ちになった。
眩しさにくらんだ目が徐々に視界を取り戻す・・・。
506:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:48:53 CCk3B3IK
「めっ(冥!)」
私は絶句した。
私から見て正面に大きないすがあるのが確認された。
昔のヨーロッパの王侯貴族が座るような派手な装飾の大きなものだ。
そこに・・・裸の女が座っている。
足首はそれぞれのいすの足に革手錠で括り付けられ、手はいすの後ろに回っていて見えない。
そして、虫の羽音のような音の原因は・・・
股間を深々と刺し貫いているバイブレーターのモーター音だったのだ。
うなだれていて顔は良く見えない。が、どうも見覚えのあるような・・・。
いや、わかっているのだ。
信じられないが今私の目の前にいるのは、狩魔・・・冥。
私の斜め後ろに立つ狩魔豪検事の娘に他ならない。
人間は本当に驚くと妙に冷静になるらしい。
それとも私だけであろうか。思いのほか取り乱すことは無かった。
507:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:49:27 CCk3B3IK
「これは、どういうことですか、狩魔検事」
「フッ」
腕を組みうつむいているので表情は見えないが確かに笑ったようだ。
「今日貴様を呼んだのは他でもない」
「・・・」
「冥が日本に一時帰国した。であるから久しぶりに皆で食事をする」
「それは聞いておりますが、今この状況とどういう」
「冥ももう14歳だ」
「はい」
「狩魔家は14歳にして成人したとみなし、閨中の技を磨かなくてはならない」
「はぁ」
狩魔家というのはそんなに歴史のある家なのか?というか話に脈絡がない。
なぜセックスの技を磨かなくてはならないのだ。
「狩魔は全てにおいて完璧でなくてはならない」
呆けた私の顔が気に入らないのか、豪検事は表情を厳しくする。
「冥に手ほどきをした。今日、その技を実践に移さなくてはならん。
その相手として貴様を選んだという事だ。御剣怜侍」
なんだとっ!正気か?この親父!
508:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:49:53 CCk3B3IK
このような会話をしている間にも冥のあえぎ声は、間断なく聞こえてくる。
その声を聞いていると正直、頭が麻痺してくるかのようだ。
豪検事に導かれるままに、冥のそばへと近づいていった。
しかし・・・。まだ発達しきっていないとはいえ、胸はふくらみ、異物を差し込まれた秘所は大きく広がって、
充分に大人の女性の雰囲気が感じられる。
どのくらいこの状態でいるのだろう。肌には滝のように汗が流れ白い肌をつやつやと光らせている。
夢見心地のまま、私はテレビの中の風景を見るように客観的な気持ちでいた。
冥はいつ顔を上げたのか、こちらを向いて切なそうな表情を浮かべている。
部屋に入ったときには押さえ気味だった声も、今となっては我慢することなく出しているようだ。
ガチャリ・・・
足を拘束していた足枷を豪検事がはずす。はずされた足枷は床に重い音を立てて落ちた。
さらに後ろに回り手を拘束している手錠もはずしたらしい。
私は所在無くそんな光景を立ち尽くしてみていた。
両手両足が自由になった冥は立ち上がった。
それと同時に股間に差し込まれていたバイブレーターが落下する。
509:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:50:34 CCk3B3IK
「冥・・・」
声をかけてみてどうするつもりだったのだろう。私は。
今、これからどうするべきであるのか。
冥は私が手を伸ばせばふれられそうなくらい近くまでに来た。
豪検事が声をかける。
「さあ、怜侍、冥、見せておくれ。完璧なまぐわいを・・・」
そんな、人前でセックスなどできるものか!
ふと亡羊とした気分からさめ断ろうと思った刹那、冥が私に抱きついてきた。
「な、冥、放したまえ」
「レイジ、ああ、レイジ」
熱に浮かされているかのように、冥はつぶやいた。
「ねえ、して、もう、めちゃくちゃに、ねえ、わたし、もう、ダメ、なの、ねえ」
「落ち着け」
「ねえ、して。素敵なオチンチン頂戴。もう我慢できない・・・」
ぐ、ぐ、ぐ
「クックックッ。女にそこまで言わせて逃げ出しては男がすたるぞ。怜侍」
豪検事は忍び笑いをもらしてベッドを指し示す。
「ちょうど、そこにうまい具合にベッドがある。
大丈夫だ、冥は今日は安全な日だ。狩魔の完璧な計算によりわかっておる」
510:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:51:12 CCk3B3IK
「ねえ、レイジ。抱いてぇ」
もどかしそうに冥はズボンのチャックを下ろし、わたしのペニスを引き出そうと躍起だ。
それまで雰囲気に飲み込まれて元気の無かったわたしの息子だが、
冥にいじられているうちに充血しだすのを感じていた。
フム、悪くない・・・。
冥はかわいいし、妹のように感じている(冥に言わせれば私が弟のようだが)
とはいえ、女を感じさせるには充分な体だ。
父親が見ているというのが引っかかるが、どの道狩魔家に常識は通用しない。
なるようになれ、だ。
「クッ」
滑稽な気分になって思わず笑みがこぼれた。
511:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:51:38 CCk3B3IK
私は冥の腕を引き上げた。
「あん」
もう充分に高まっているのかそのような行為でも甘い声をだす。
手を引きベッドに投げつける。
ベッドに倒れこんだ冥はハァハァと荒い息をつき、顔をあげようとしない。
服を脱ぎながら私の感情がどんどんと高ぶる。
こんな事になるとは思っていなかったが、楽しませてもらおうか、存分に。
胸に手を伸ばす。まだ硬さの残る乳房を円をかくようにもみしだく。
半開きになった唇をなぞるように舌でなめた後、強く吸った。
舌を割りいれると、待っていたかのように冥も舌を絡めてきた。
唾液を送り込むと、むさぼるように飲み込む。
(冥との初めてのキスがこんなに濃厚なものになるとは・・・)
妙な感慨を持ちながら、胸の硬くなった部分に指を当てた。
乳房はまだ小さいが、乳首はすでに大きくなり大人であるという事を主張しているようだ。
軽くつまみあげる。こねくり回す。指の腹で押しつぶす。
「ふん、ふ、はん」
唇をふさいでいるため、冥は苦しそうに鼻から息を吐き出した。
声もつらそうだ。私は唇を離す。
512:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:52:04 CCk3B3IK
「冥」
「はい」
妙にしおらしく返事をする。常に無い事だ。面白い・・・。
「ずいぶんと感じているではないか。私はまだ胸をもんでいるだけだぞ」
肩を震わせ、ベッドに顔をうずめた。
「イジワル・・・」
(か、かわいい)
私自身もずいぶんと興奮しているらしい。
押さえがきかなくなり、うなじ、耳たぶ、首筋をむさぼるように強く吸い上げ嘗め回した。
「はぁ、はぁ」
私はいよいよ冥の大事な部分へと手を滑らせていく。思わず息が荒くなる。
淡く生えている繊毛を包み込むようになで上げる。
そんな何てことない愛撫にも冥は、体をしならせる。
「冥、冥、かわいいぞ」
つぶやきながら秘所に指先を触れさせた。
ぴくん。
冥の体がまた大きく跳ねる。
すっかり洪水だ・・・。
もともと、バイブで充分に高められていたのだろう。
冥の秘所の周りはあふれ出した淫液でぬるぬるになっている。
「これは、すごい・・・」
「いやぁ、いわないで」
私に悪い感情が芽生えている。もっともっと冥をいじめたい。
「だが、事実だ」
含み笑いをしながら耳元でささやく。
「あはん、はぁ」
ぶるぶると体をふるわせ、冥はいやいやをするように首をふる。
513:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:52:28 CCk3B3IK
「冥、いやがっているのか?ここはあとからあとから蜜があふれでてくるぞ」
半開きになった花弁を指でさらに開き、中指で割れ目をこすりあげると、
言葉のとおりぬるぬるした液体があふれでてくる。
指が、まだ未開発なクリトリスに触れた。まだ小さい。
私は皮をめくり敏感であろうその豆を、淫液をまぶした人差し指でやさしくなであげる。
冥は私の手首をつかむがその力は弱い。
「どうした、冥。やめてほしいのか」
いじわるな気持ちで私は冥に問いかける。
「いや・・・」
「どういやなんだ」
「あははははあん」
言葉を継ぎながら、わたしは指を細かく震わせてクリトリスを刺激し続ける。
「やめないで・・・」
「何?」
「気持ちいいのぉ、もっとしてぇ」
最高だ!大声で笑い出したくなる気持ちをおさえ、私は指を膣穴の中へと挿しこみ狭い膣壁を前後に動かす。
膣の中は熱い。そして絡みつく淫液がじゅぶじゅぶといやらしい音を立てる。
抜き取った指についた白濁した液を、冥に見せつけ、私は笑いかける。
「冥、もうとろとろだ。もうそろそろ良いだろう?」
冥は焦点の合わない瞳をこちらに向けて答える代わりに抱きついてきた。
514:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:52:50 CCk3B3IK
痛いほどにいきり立ったペニスを膣へと宛てる。
「いくぞ、冥」
冥は瞳を閉じてコクンとうなずいた。
「来て、レイジ」
ここまで夢中になって冥の体をむさぼっていたが、ふと豪検事のことが気にかかった。
私が顔を上げると豪検事は身じろぎもせず腕を組んだままこちらを見つめている。
その表情からは感情を読み取れない。
「ねぇ、レイジ」
じれたように冥がつぶやいた。
「す、スマン」
私は気を取り直し彼女にまた集中した。
ゆっくりとゆっくりと冥の中へと進入していく。
「はあん」
甘い声をもらしあごをのけぞらせるその仕草に、私の気持ちははやる。だが、あせりは禁物だ。
このままではすぐに果ててしまいそうだ。
慎重に奥へと到達すると、私は一度動きを止めた。
下になっている冥の背中に手を差し入れ軽く抱きしめる。
徐々に腰を動かしていく。
じゅぼっじゅぼっ、前後に動くたびに驚くほど大きな水音が聞こえてくる。
(せまいな・・・)
充分に濡れているにも関わらず冥の中はすこしきつい。
言い知れない気持ちよさが下半身に広がる。我慢できない。クッ、入れたばかりなのに・・・。
私も興奮しすぎているという事か。
515:名無しさん@ピンキー
08/08/01 01:53:13 CCk3B3IK
・・・・・
冥はまだ私の背中に手をまわし、足を腰に絡みつけしがみついた格好だ。
やってしまった・・・。14歳の子供に、しかも中出しを・・・。
いくら興奮してたとはいえ。
冥の体温を体に感じながら呆然としていていると、拍手が聞こえてきた。
「よくやった。怜侍、冥。・・・女がオーガスムに達すると同時に男が射精。完璧なセックスだ」
私が顔を向け目が合うと、狩魔豪はニヤリと笑った。
「これでこそ、我輩が見込んだだけの事はある」
この人は、狂っているのであろうか・・・?
実の娘を男にレイプさせた上、それを観察しているとは。
ふと我に帰ると得たいの知れない恐怖に急に体が冷える気がした。
「なぜ、そんな顔をしておる。貴様は私の期待に答えたのだ。胸をはるが良い」
「はあ・・・」
私は体を起こして、体に巻きついた手足をそっと引き離す。
ペニスがずるりと抜け出した。
冥の秘所からは、先ほどの情交のしるしである白い液体がどろりと垂れていた・・・。
そばにあったティッシュを渡すが、冥は呆けてしまっており受け取ろうとしない。
しかたがない。私はティッシュで後始末をした。