08/12/26 21:45:31 bfaLRQNj
>>617
四人は物音をたてないように倉庫内に入っていく。
一階には誰もいないので二階に様子を見に行く事にする。
階段を上がっていく途中で上から人の声が聞こえてきて四人の足が止まる。
(男の声か?)
(いや…今…?…やっぱり!七海だ!七海の声がした!)
(ほっ、本当か!?一鍬)
(落ち着け二人とも…今俺と吼太が見に…)
一甲の手を擦り抜け一鍬が二階に駆け上がる。
(おいっ)
足音はそれほどせず二階にいる者には気付かれなかったようだ。
打ちっぱなしの扉のないコンクリの部屋を一がそっと覗くと、遅れてやってきた三人もそれに倣う。
そこで四人は信じられないものを見てしまった。
「あぁん…気持ちいいぃ…」
女の喘ぎ声がする。四人がよく知っている可愛い声だ。
部屋の中央にはベッドがあって、その上に野乃七海はいた。
一年前と変わらないあどけない顔と艶やかな短い黒髪。
だが、決定的に違っていたのは彼女の腕に数えきれない注射跡がある事だった。
そして、もうひとつ、彼女の腹は肥満のそれではなく膨らんでいた。
七海は妊娠していたのだ。