08/10/12 00:57:44 blWY0V9y
>>499
つづき、いきます。
「失礼します・・・」
コーティが遊びに行った先のカティオムがアパートに訪ねてきた。
話を受けたときには2人で来るものだと思っていた。
と言うことはコーティとシェルウートゥが2人っきりになっている。
そして、フォロンとカティオムも2人っきり。
なにか深刻な話なのだろうか?
出かける際のコーティの表情が固かったのもそのせいなのだろうか?
「本当はいけないんでしょうけど・・・」
「ま、まぁ・・・」
そう良いながらワインの栓をあけ、お互いにグラスに注ぎ合い、
精霊をパートナーにもつ「男」2人の話が始まった。
--奥手な2人と進んでいる2人と 2 --
「フォロンさんの事だから気がついていると思いますけど、
コーティカルテさんは、僕のマンションでシェルと2人っきりで話をしています。」
「うん、てっきりシェルウートゥと2人で来ると思ってた・・・」
神曲楽士でもない人間と、契約を結んでいない自由精霊。
普通の「理由」であれば一緒にいるはずのない2人、
だから2人を結ぶ「理由」は強固で純粋なものだ。
コーティがシェルウートゥと話をし、
フォロンがカティオムと話をする。
似た者同士とはいえ、フォロンに諭せる程の経験があるとは思わないんだが、
大切な話と言われれば真摯に聞き真摯に答えるしかない。
「お話がしたいのは・・・
フォロンさんとコーティカルテさんの事です。」
「・・・えっ?!」
てっきりカティオムとシェルウートゥの事だとばかり考えていたフォロンには、
自分の耳を疑ってしまった。
その反応でわかったのであろう、もう一度カティオムは言った。
「お話がしたいのは・・・
フォロンさんとコーティカルテさんの事です。」
「僕とコーティって・・・どういう事?」
フォロンの頭の中では想像がつかない。