【ヤック】マクロスFRONTIERでエロパロ【デカルチャー】at EROPARO
【ヤック】マクロスFRONTIERでエロパロ【デカルチャー】 - 暇つぶし2ch600:名無しさん@ピンキー
08/05/27 23:01:02 8skxL7Xp
SMS。マクロスフロンティア船団の防衛の要である彼らは、
アイランド1に接続された戦闘艦、マクロスクォーターで生活しているが、
学生でありSMS隊員でもある者は学業を優先するとされ、
緊急時以外の出動ローテーションからは外され、非番も週末に合わされており、
ほぼ普通の一般市民と変わらない生活を送っている。

「午前中はシミュレータ訓練しようと思ってる」SMSの制服を着ながら、アルトはミハエルに言った。
「またか?ヒマさえあればシミュレータだな。もっと人生を楽しめよ」
「いーや。格納庫をグルグル回るのはもうゴメンだ!今日こそ完了してやる、あのシミュレータ」
(・・知らないってのは、怖いね)
気合いの入ったアルトの背中を見ながらミハエルは思った。
今、アルトが挑戦している戦闘シミュレータのレベルはA-3++。
彼ほど短期間でこのレベルに挑戦できるパイロットは希だと、カナリア中尉が言っていた。
(俺もうかうかしてられない・・か)
だが、それは明日でいい。休むことも、仕事のうちだ。

シミュレータルームにズンズン歩いていくアルトのコミュニケータ端末が、
メールの受信を告げて電子音を鳴らした。
(ランカか・・?)
受信フォルダを開いて、アルトはギクッとした。
"FROM:Sheryl Nome TITLE:今日、休みでしょ?"

「お前っ!どうして俺のアドレス知ってんだ!」
30分後。アルトは涼しい顔をしたシェリルに向かって詰め寄っていた。
「おまけに俺が今日休みだってのも何で知ってる!」
「そんなに怒らなくたっていいじゃなーい」サングラスを外して振り向きながら悪戯っぽく笑う。
「アドレスは、ちょこっとし・ら・べ・た・の。グレースに頼んで、フロンティアのメインフレームに・・」
「それって犯罪じゃないのかよ・・」ガックリうなだれて、アルトはもう降参のポーズを取った。
「休みのことは、ルカ君から聞いたから」
「わかったよ。で?」
「買い物、一緒に行ってもらおうと思って。いいでしょ?アルト」
「荷物持ちならそのマネージャに頼めばいいだろ!」
「友達と行きたいの・・私、本当に友達って言えるヒト、アルトしかいないから」
ああ、ダメだ。
アルトは一瞬で観念した。
この前の出撃の前と同じだ。この寂しそうな顔をされると、俺はどうしようもない。

「前にも言ったでしょ。アルトは私を"シェリル・ノーム"扱いしないから・・居心地がいいの」
「・・わかった。付き合ってやるよ」しょうがない。シミュレータは明日までお預けだ。
「ホント?じゃあアルト、ゴハンもお願いね。デートなんだから。SMSからお給料も出たんでしょ?」
「どこまでハッキングしてんだよ・・お前のマネージャ・・」
不意に近寄ってきたシェリルが、頭を抱えたアルトの耳元に唇を寄せて囁いた。
「アルトのことは・・何でも知りたいわ」



601:名無しさん@ピンキー
08/05/27 23:30:27 lgwqTGDY
うはw
振り回すシェリルと逆らえないアルトかわええ(*´Д`)

602:名無しさん@ピンキー
08/05/27 23:32:10 Np8SzWjc
え、終わりでいい? 終っちゃうの? 続きないの?

では、投下祭りに参加いたしたく急遽。
ミハクラ+アルシェリ。ルカ視点。

603:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/27 23:33:58 Np8SzWjc

「ミシェル、つかまえたっ!」
 ミシェル先輩を突如小さな怪獣が襲いました。
 会社では見慣れた光景だったけれど、休日の学校ではありえないものだったので、ぽかんとしてしまいました。
 背後からの襲撃で大きくバランスを崩したミシェル先輩でしたが、そこはさすがというべきでしょうか、すぐに態勢を立て直しました。
「クランっ!? なんでっ!?」
「なんでもっ」
 先輩が肩車する格好になり、クラン大尉はいつものようにミシェル先輩に噛みつきます。
 食べてしまいたくなるくらいかわいい、なんて思ってるんじゃないでしょうかね。
 ごちそうさまです。大きいサイズで想像すると、ちょっと殺意が湧きます。小さくてありがとう、大尉。
 そして、お客様は一人ではありませんでした。
 いえ、既に我が校の生徒なので厳密にはお客様ではないわけですが、休日の学校にわざわざやってくるのはそんなにはいないもので。
「だーれだっ」
 アルト先輩の顔を覆って、んふふっ、と隠す気もない笑い方。
「シェリル!?」
 銀河の妖精という言葉の持つ実に幅広い意味を皆に思い知らせつつあるシェリル・ノーム嬢です。
 アルト先輩は女顔のくせになぜもてるんでしょう。僕とあまり変わらないじゃないですか。
「あったりー。ご褒美あげるわ」
 ほっぺにキスときましたか。ごちそうさまです。
 高嶺の花過ぎて、あんまりうらやましいとも思えません。偶像ってすてきだね。
「なんでお前ら!?」
 アルト先輩が頬を赤くして叫びます。
「アルトがいないかなあって、あなたの会社に行ってみたのよね。
 そしたら、彼女が三人で学校だって教えてくれて。一緒に来たのよ。
 でもびっくりしちゃった。マイクローン化するとこうなっちゃうのね」
 それは大尉だけの超特異体質ですけどね。
「チャンスがあれば来てみたかったんだ。ミシェルはここでいつも勉強してるんだろ」
 大尉は感慨深げにあたりを見渡します。
 そして、まっすぐに僕の方を見上げました。
 EXギアを付けて、空を飛んでいた僕の方を。
 あ、目が合った。くるんくるんのかわいい目で大尉は言いました。
「私もあれやりたい!」


604:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/27 23:35:30 Np8SzWjc
「お前はダメ! 絶対ダメ!」
 ゼントラーディの力は通常人に比べて強いものです。
 しかも大尉はマイクローン状態だと中身もかなり子供です。
 大変危ないのでミシェル先輩が止めるのは当たり前といえましょう。
 けど止められた大尉は大きな眼に涙を滲ませて訴えます。
「やりたい」
 くっ、また始まった。
「手組んで胸の前で抱えるみたいに丸作って」
 一つ溜息をついて、ミシェル先輩はクラン大尉にそう指示しました。
 ミシェル先輩はなんだかんだと小さい大尉には甘いんです。
 大きい大尉はミシェル先輩に甘いんですけどね。
 クラン大尉が言われたとおりにすると、ミシェル先輩がその輪の中を潜ります。
 よっこらせ、なんて声をかけて小さな大尉の身体を持ち上げました。
「絶対に離すなよ。ゼントラーディが頑丈って言ったって、限度があるんだからな」
 言わずもがなのことを今更注意する先輩に、
「うんっ!」
クラン大尉はよいお返事です。
 ほっぺすりすりとかしちゃって、超仲良しです。割れてしまえメガネ。
 それを見ていたシェリルさんも、きっと同じことを考えたと思います。
「アルト」
 何とも底知れない声でアルト先輩の腕を捉えました。
「あ・た・し・も」
 アルト先輩が怒鳴ります。
「お前はもう自分で飛べるだろ!」
 アルト先輩ひどい。
 そうなったら、どうなるか決まってるじゃないですか。先輩が地上にいちゃ意味ないんですから。
「僕のサムソンは絶対に渡しませんからっ!」
 先手を打って、僕は上から叫びます。
 アルト先輩が裏切りやがったな、ルカ、って顔です。
 それは僕の台詞です。僕のサムソンがどんな目に遭ったと思ってるんですか。
「私をエスコートできるんだから、光栄に思いなさい」
 シェリルさんは先輩のアクションを待っています。なんて女王様。
「はいはい」
 アルト先輩が首を差し出すと、シェリルさんが腕を絡ませ、先輩は荷物を抱きあげるように彼女を抱きあげました。
 あ、下にいたらパンツ見えたかも。
 シェリルさんは今日もかわいいワンピースです。ちょうちょのようです。
 こんなかわいいシェリル・ノームにここまでありがたみを覚えないなんて、アルト先輩のほかにはクラン大尉以外実は眼中にないミシェル先輩くらいじゃないでしょうか。
 僕はシェリルさんとアルト先輩とすれ違うように地上に戻りました。
 二組ともふわふわひらひら飛んでいて、一時間くらい戻ってきませんでした。ふんっだ。

 
 明日に続け



605:名無しさん@ピンキー
08/05/27 23:38:31 fUcHZxzp
>割れてしまえメガネ
いいぞルカw

606:名無しさん@ピンキー
08/05/27 23:42:08 yU1WLWD4
知らん内に黒ルカがデフォにw

607:名無しさん@ピンキー
08/05/27 23:51:40 qlx3d1Rq
俺もルカの立場にはなりたくないw
…ルカが辞表を出す日も近いなw

608:sage
08/05/28 00:07:57 6kuOrD3L
割れてしまえメガネwww

609:名無しさん@ピンキー
08/05/28 00:12:02 eEJoKji5
黒ルカにハゲワロタw w w

610:名無しさん@ピンキー
08/05/28 00:24:05 8Dj0IMOO
暴走の歌が銀河に響きまくってます
妄想暴走!みなさんGJです

611:名無しさん@ピンキー
08/05/28 00:28:46 GMGNg9ei
このスレくると、マクロスFがトライアングラーなアニメだということを忘れてしまうw
いや、本編からして、どこがトライアングラーなのか小1時間問い詰めたくなるw

612:名無しさん@ピンキー
08/05/28 00:30:43 8Dj0IMOO
>>611
骨身に沁みるときが来るさ、イヤでも
それともアレか、3Pを催促してる、のか?

613:名無しさん@ピンキー
08/05/28 00:33:11 N52Fz6CF
シェリルとランカがアルトを搾り尽くす話とか読んでみたい

614:名無しさん@ピンキー
08/05/28 00:49:53 N0kAyq8I
>>611
さらっと流されてるが、>>586とか結構強烈にトライアングラーなわけだがw

615:名無しさん@ピンキー
08/05/28 00:55:32 m+btF2bv
>>588
ですよねー

3Pという意味でのトライアングラーもアリだと思うんだ
願望ですが

616:600ノ続キ
08/05/28 01:19:15 8G0bwy/D
#08.5 ヴァージン・クイーン

にぎやかなゼントラモールの中で、軽やかに鼻歌を歌いながらアルトの前を歩いてゆくシェリル。
今日の彼女は、周りに気付かれないように、前回来たときより念入りに変装している。
今日は絶対、だれにも邪魔はされたくない。
「・・あのなあ」
あきれ果てた口調で、アルトがシェリルの背後から言った。
「なぁに?アルト」あちこちのセレクトショップで買い込んだ服が入った袋を、
両手に持ち、肩から首からぶら下げているアルトに笑顔を向けるシェリル。
「いったいどれだけ買えば気が済むんだよ!何軒回ったと思ってんだ!」
「アルト。女の子の買い物はとびきり重大なの。そんなこともわかんないようじゃ、モテないわよ」
あたし以外の女の子にはね。
最後の言葉は言わずに置いて、シェリルはまた歩き出す。
「くっ・・まったくお前って・・」かわいいんだか、かわいくないんだか。
「まったく、何よ」
「何でもねえ!俺はちょっとここで休む!」アルトはそばにあったベンチにドサッと座り込んだ。
買い物袋が重すぎて、動力を切ったEXギアと同じぐらいの重さを感じる。
「しょうがないわね。そしたら・・あっ!」周りの店をチェックしていたシェリルが、声を上げた。
「?」顔を上げたアルトの目の前に"ランジェリー・ザ・ファッシネイト"の看板があった。

「ここで待ってて。そのあと、ゴハン食べに行きましょ。それとも、一緒に来たい?アルト」
「いっ?バカお前、ここは・・」
「フフッ、冗談よ。楽しいなあー、アルトは」
店の中に入っていったシェリルを見送って、アルトはベンチにもたれて雲の浮いた空を見上げた。
なぜだろう・・・いつもは、高度2000しかないとわかっている空が、妙に高く見える。

彼のすぐ目の前を通り過ぎようとしたドリンクの自動販売ロボットに声をかけ、コーラを飲んでいると、
なぜか買い物袋を下げていないシェリルが店から出てきた。
「なんだ、買い物、もう終わったのか?」
「ねえアルト」これからあなたをビックリさせます。とでも言いたそうな、いたずら心タップリの笑みだ。
「何だよ・・」
「こっちとこっち、どっちが好み?」シェリルはアルトの目の前に、ブラジャーを2つ出して見せた。
1つはゴージャスな深紅のシルク。もう1つは黒の、レースが大胆なデザイン。
ブホォッ!一瞬で耳まで赤くなったアルトの口からコーラが噴き出した。

シェリルの笑い声と、いい加減にしろぉーーーッというアルトの叫びが、
昼時のゼントラモールに響き渡る。

617:名無しさん@ピンキー
08/05/28 01:32:12 eEJoKji5
続きキターw

618:名無しさん@ピンキー
08/05/28 01:54:02 eEJoKji5
寝る前によくある風邪ネタ投下


体が熱くてダルい。
熱があるみたいだが計ってないからわからない。
全身汗で気持ち悪いが着替える気力さえない。
喉が乾いた・・・ミハエルかルカが帰ってくれば・・・

「アルト!風邪引いたんですって!?」
勢いよくドアが開く。ドアが壊れそうな勢いだ。
「シェリル・・・おま・・・」
突然の来訪者に驚いて起き上がろうとしたら目眩がしてそのまま倒れた。
「だめよ!病人はおとなしく寝てなさい!」
「なんでおまえが来るんだよ・・・」
呂律の回らない声でいうのがやっとだ。
シェリルはふふん♪と得意気な顔して「アルトの事はなんでもお見通しなの」と
ちゃかして言ってはみたが、実は学校でミハエルにアルトがいない理由を聞いて
そのまま飛んできたのだ。階段をかけあがってきたので息が少し上がっているのを
気づかれないように冷静を装っているがバレバレだ。

「さらに熱が上がりそうだ・・・」アルトはこの後の展開を予想して
額に手をやり嘆いた。シェリルがおとなしく看病してくれるとは思えない。
「あら?私が来たのがそんなに嬉しい?」
「違う!断じて違う!」ムキになって言い返すが嬉しいのは事実だ。
「無理しちゃって。ちゃんと看病してあ・げ・ る ♪」
「はぁ・・・お手柔らかに頼むよ・・・」ここはもう素直に従うしかない。
いつもなら憎まれ口を叩くアルトから予想外の返事が返ってきたので
急に照れてしまったシェリル。それを隠すように
「こんな事、めったにしないんだから感謝するのよ!」と早口にまくしあげてみたが、
最後の方は聞こえないくらい小さい声になってしまった。
そんなシェリルをアルトは可愛いと思った。
俺・・・熱でどうかしちゃったのか?・・・

「熱はどう?」
シェリルはアルトの前髪を優しく撫で上げ、額に手を当てる。

冷たくて気持ちいい・・・・・・もっと触っていてほしい・・・

アルトは無意識にシェリルの手に自分の手を重ねようとした時、
シェリルは自分の額をアルトの額にこつんとつけた。
「ん~?熱はそれほどでも・・・ア・・アルト??」
アルトの行き場のなくなった手はシェリルの頬に触れていた。
あと少しで唇が触れそうな距離にシェリルの少し驚いて朱に染まった顔。
アルトもその近さに驚いたが頬に添えた手を離せない。
気恥ずかしさもあって真っ赤になって固まってるアルトに
シェリルはにっこりと微笑み囁く。
「風邪・・・移してもいいよ?」
「バカか・・・歌えなくなるだろ・・・」
「私を誰だと思っているの?シェリル・ノームよ」
「なんだそれ・・・」
シェリルは優しくアルトの唇に自分のそれを重ねた。


\(^o^)/おわた

619:名無しさん@ピンキー
08/05/28 02:09:56 8Dj0IMOO
>>618
はじまったな

続きはまた、な・お・っ・た・ら・ねv

ってことで続きは~?

620:名無しさん@ピンキー
08/05/28 02:10:03 N52Fz6CF
>>603
割れてしまえメガネに激しく吹いた

>>616
選んだ下着で夜はふたり文化するんですね
わかります

>>618
「歌えなくなるだろ」にエロスを感じる

職人さんたち投下祭りGJです

621:名無しさん@ピンキー
08/05/28 02:10:26 cjUsdxVp
他の版じゃ知らんがエロパロ版で喜ばれる事が多い職人ってのは
作品を完結させていきなり投下。後書きとかも一切無し
(このスレは連載?も受け入れられてるけど完結させてこそ作品)
そして他作品やコメントやレスする時は投下した人だと悟られないようにする、だ

スレも始まったばかりだからあえてきつく言う
594(487もだよね)さんは自分がエロパロ版どころか2ch系初心者っぽいと
思わせるくらい浮いて事を自覚してほしい

作品自体は好きだからこの先もこの調子だと叩かれそう
まとめサイトはかなり大変なので作れるのならお願いしたい
でも放置してもエロパロ版全体まとめサイトさんってもいるよ

622:名無しさん@ピンキー
08/05/28 02:45:59 SdiN30zh
>>621
苦言乙。いずれ誰かが…ってのを背負ってくれた訳ね。

623:名無しさん@ピンキー
08/05/28 02:47:47 anfadTEp
>>621
言いたい事は分るが、ちょっとお茶でも飲んで落ち着け

前半の最後の一行より上は同意しかねる所もあるが大体同意だ。
とりあえず>>594>>620もか?)は空気読め

624:名無しさん@ピンキー
08/05/28 02:53:30 N52Fz6CF
俺は職人じゃない
一度に読んだから感想が1レスにまとまっただけで…ダメなら控えるよ

625:名無しさん@ピンキー
08/05/28 02:59:56 3Yndl1bm
>>621も毎回うざい
空気嫁
ここはオマエのスレかよ
職人も感想レスする人も自由に書けなきゃいなくなるだろ

626:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:06:42 N52Fz6CF
一応
職人はあんまり語りしないほうがいいってのは同意だが
感想レスまで制限されたらたまらんね

627:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:07:31 anfadTEp
>>624
誤解だった。すまん。
気にせず感想書いてくれ。

628:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:08:59 qvfdKsCd
>>625
落ち着けw
>>621の言いたいことも分かる。
ただ、前半部分で、書き手側からしたら後書きは少しは許してもらいたい。
あと、作品を完結して投下するのは基本だが、投下された後>578みたいに続編希望されたら連載もありだということを言っとかないとね。

長くてスマンorz

629:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:15:04 VjL3zURR
2chの流儀に合う書き込みしないと
いらぬ衝突(摩擦)が起きるのはわかる

でもほんの少しなら馴れ合いというか
和気藹々と仲良くやっていっても
いいんじゃないかな
気になるレスもあることはあるが
スルーして、さ
(蒸し返し長文スマソ)

630:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:17:26 Eu5hek+s
ぶっちゃけその感想の書き方も空気読めてないからいろいろ言われるんだろ
>>594とか特に2ch初心者丸出しの書き方だし

ちょっとした文の書き方ひとつとってもズレてる
半年ROMれとは言わないがもうちょい場の空気読もうぜ
馴れ合いもいいけどそういうところきちんとしておかないと後々揉めることあるからな

631:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:21:20 eEJoKji5
生シェリルTVで見てデカルチャーしてきてみたらw
おまいらどうしたw

俺はID変えるの面倒くさいから一日同じで通したまま投下して
他作品に感想レスもつけたりするがそれもいかんのかのう・・・

632:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:22:40 VjL3zURR
失敬
>>630に同意

633:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:25:58 2IfEkJlP
後書きや複数感想は全然構わないと思う。
ただ>>487は、ちとやりすぎに感じてしまったかな。

634:名無しさん@ピンキー
08/05/28 03:30:13 qvfdKsCd
>>631
いや、いいと思うよ

あと言えてなかったので、風邪ネタGJ!

635:名無しさん@ピンキー
08/05/28 04:00:18 d8MLAOKx
自分語りや全レス返しに否定的な人間は少なくない
ここは活気もあるし、良いSSがどんどん投下されてるから
この先も住人は増えていくだろう
そうなったら絶対に自分語りや全レス返しを叩く人間が出てくるよ
それも>>621みたいな書き方ではなく、直接的な罵倒でね

荒れる原因になる事を、「控えた方がいい」と事前に進言するのは
悪い事じゃないだろ
それでもまだ続けるというなら好きにすればいいさ
汚い言葉で叩かれて一番傷付くのは書き手本人なんだから




636:名無しさん@ピンキー
08/05/28 06:57:35 +XIyH2oA
本人は気づいていなくても文章の癖で他人には同一人物だとわかるから
傷付きたくなければ突出した発言は控えたほうがいいかもね
そういうのを見つけては粘着叩きする奴も結構見るからさ


637:名無しさん@ピンキー
08/05/28 07:22:25 3Yndl1bm
粘着苦言くんが一番ウザイ晒しage

638:名無しさん@ピンキー
08/05/28 07:25:21 TyieLUww
連載ってなしなの?
ある程度まとめて投下するのは当たり前だけど。

639:名無しさん@ピンキー
08/05/28 07:32:57 km8pVZxg
>>636
>>621>>635のことですね、わかります

初心者空気嫁って言ってる2ch暦の長い方々は、その初心者を生温かく見守ってやることはできないの?
>>487氏については、その都度柔らかく注意してる人もいるんだし
もうちょっと様子見でいいじゃないの

640:名無しさん@ピンキー
08/05/28 08:13:49 GMGNg9ei
個人的に、職人さんには投下前に一言欲しいのと、冒頭にカップリング表記してほしいかな~
あと、投下終了の一言も。

641:名無しさん@ピンキー
08/05/28 08:14:24 ltsGGLIV
他スレでみた読みやすい投稿例のは
名前欄にカプ名や作品名、シチュ+トリップ、
注意事項は投稿の最初に書いたり名前欄だったり、
投稿の長さは例えば連載なら章ごととか
きりのいいあたりまで書いたらまとめて投下とかかな

レスとあとがきはやりたいなら個別(いわゆる全レス)よりも
短くまとめて1回カキコのほうが叩かれにくいと思うんだ

特にトリップは読むとき便利なんでできれば作品投稿時にはお願いしたいが
他人の投稿の感想にまでトリップつけてると
すげー叩かれるので素人にはおすすめできない

642:名無しさん@ピンキー
08/05/28 08:23:12 km8pVZxg
とりあえず職人さんはここを一度見ておいた方がいい

URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

643:名無しさん@ピンキー
08/05/28 09:23:56 9Zw2Na0x
>>616
姫は黒!黒のレース!!

・・・え、姫が着けるんじゃないの?

644:名無しさん@ピンキー
08/05/28 09:38:26 SIpnAD9Z
しかし、まあ、窮屈にすればするほど職人は寄りつかなくなるんだけどな。

645:作戦(1/3)
08/05/28 10:38:19 7GAV5yEC
ランカがアルトへの想いを自覚した……という前提で。

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放課後の屋上。
「シェリルさん、教えてください」
「なぁに? ランカちゃん」
ランカはありったけの勇気を振り絞って言った。
「アルト君のこと、どう思っているんですか?」
シェリルは一瞬だけ目を見開いた。その目が微笑みに変わる。
「そうね……無意味に偉そうで、ムカつく男。でも、期待している答えは、これじゃないわね?」
「友達なんですか? それとも……」
「好きよ」
シェリルはきっぱりと言い切った。
その勢いの良さに、にランカは姿勢を正した。
「ムカつくのに?」
「そう。いつもケンカばっかりしているけど……私って変かしら?」
「変じゃないです。ケンカするほど仲がいいって言いますから」
「そうね」
頷いたシェリルの目もとに、寂しげな色が漂った。
シェリルは自分の言葉で、シェリル自身がどれだけ孤独な場所にいるのかを気づかされた。
現在の場所に上り詰めてから、アルトの他にはケンカする相手さえ居ない。
そして、孤独の影を振り切るように、シェリルはランカの瞳をまっすぐに見た。
「あなたは私のライバル?」
言葉は質問の形だったが、意味は断定だった。
ランカは黙っていた。
「苦労するわよ、ものすごく鈍感だから」
「鈍感なんかじゃないです」
ランカは言い返した。
「知ってるわ」
シェリルは頷いた。
二人とも、アルトの心に隠された傷を知っている。
「勝てるものなんて何一つ持ってないけど、これだけは負けません」
ランカの言葉は宣戦布告。
「相手がランカで良かった」
シェリルはランカの横を通り過ぎながら言った。
「どんな結果になったとしても私たちには歌があるわ。
歌がある限り、あなたと私の絆は切れない……自分でも上手く説明できないけど、それが嬉しい」
ランカはシェリルの背中を見送った。
「手加減なしで行くわ」
「負けません」

646:作戦(2/3)
08/05/28 10:38:59 7GAV5yEC
その夜、ランカは作戦を立てた。
(敵を知り、己を知れば百戦危うからず……だっけ?)
携帯君を手にとりアルトの番号を呼び出す。
どうやって話を切り出そうか、頭の中でシミュレーションする。
深呼吸一つするとコールボタンを押した。
「はい…」
アルトはすぐに電話に出た。
「こんばんは、アルト君。芸能科にいた時、演劇概論とってた?」
事前に想定したシナリオどおりの言葉を一気にしゃべった。
「ああ、あれは芸能科だと必須だろ?」
アルトは担当講師の名前と顔を思い出した。歌舞伎ファンで、何かというとアルトに話をふってきたので、うっとうしい授業だった。
「今日の授業で、ええとなんだっけ?    チ、チカマトゥ?」
ここまで筋書きどおり話を進めてきたのに、度忘れした。ランカは焦った。
「近松門左衛門だろ? 曾根崎心中でも出たか」
アルトの脳裏に曾根崎心中・天神森の段の一節が浮かんだ。
(この世の名残、夜も名残。死にに往く身をたとふれば、あだしが原の道の霜。ひと足づつに消えてゆく。夢の夢こそ哀れなれ
……やっぱり歌舞伎は嫌いになれないな)
「そ、そう。それそれ」
ランカはほっとした。アルトのおかげで、事前のシナリオに戻れた。
「あの話、いまいちピンとこないんだ。なんで二人は死ぬことを選んだの?」
「正直、俺にも判らない。逃げちまえばいいんだ」
「アルト君もそう思う?」
「ああ、心中モノって好きにはなれない。心中は自殺が二つじゃなくて、殺人が二つだ」
「あ、同じこと考えてた」
「芝居だと美しく演出しているけどな」
「ずーっと一緒に居たい気持ちはよく判るよ」
「まあな。でも、その気持ちをこえて、離れていても思いが通じる方が好きだな」
ランカは心の中でガッツポーズを作った。
(やったー! アルト君に恋バナさせるのに成功!)
名付けて『授業の話にかこつけて恋バナに引きずり込もう作戦』は佳境に入りつつあった。

647:作戦(3/3)
08/05/28 10:40:29 7GAV5yEC
シェリルは作戦を立てた。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからずって言うものね」
シェリルの部屋には、どこから運び込まれたのかホワイトボードが設置されていた。
ボードの上には、アルトに関連する報道やゴシップ、果てはネット内の匿名掲示板の書き込みまでが、ハードコピーの形で張り付けられている。
また、アルトに関係する人物の画像・情報も張り出され、本格的なソシオグラム(人物関係図)が完成していた。
もちろん、情報の大半はグレイスが検索能力を駆使して集めたものだった。
「ちょっと、おとな気無いんじゃありません?」
かたわらのグレイスが苦笑気味に言った。
ホワイトボードの周りは、昔の刑事ドラマに出てくる捜査本部のようだった。
「ライオンはウサギを狩るのにも全力を尽くすの」
グレイスの頭の中でウサギ姿のランカがネコ耳をつけたシェリルに追いまわされるマンガが思い浮かんだ。
「やっぱり、狙いはここね!」
シェリルの手入れが行き届いたネイルがびしっと指し示したのは十八世早乙女嵐蔵の写真だった。
「名付けて、アルトとお父さんを和解させてポイントを挙げよう作戦!」
そんな回りくどいことをしなくても……グレイスは軽いため息をついた。

<終>

648:名無しさん@ピンキー
08/05/28 10:56:18 8G0bwy/D
>>621様へ。

ホンットにシャラくさいですよあんた。
何ふんぞり返ってんスかね?マジでエラそうに。
2chの流儀を守った感想とか、空気読んだ感想の書き方って何なんすかねマジで?
煩悩にビビっときた文章にはビビっときたって書けばいいじゃん。
それでおれたちエロパロライターは頑張れんだよ。

いっとくが、アンタみたいな指導員気取りがほっつき歩いてると思うと、
書く楽しみも読む楽しみも無くなるよ。
奔放にエロパロ書いて、人の文に刺激されて感想書いたら621が来て「書き方教室」みてえなダボラを言われると思ったら、
チンコも筆も立たねえよ。

試しに、あなたの推奨する書き方で、一作書いて投下して下さいよ。
そしたら同じライターの薦めだと思って納得すっから。
だいぶエロパロに含蓄がおありのようですし?

それができないならそのデカい口を閉じてて下さいよ。

649:名無しさん@ピンキー
08/05/28 11:29:04 OBBd6pDf
スルーしろwww

そいつ勢い出てきたスレで荒らしてる常習者だから

650:名無しさん@ピンキー
08/05/28 11:31:07 8G0bwy/D
>>649 マジっすかごめんなさい

651:名無しさん@ピンキー
08/05/28 11:43:03 8A0DeYrU
>>648
自分も何度かこのスレに限らず投下したことある人間だが、
読む方としても投下されてれば萌えるものが読めて嬉しいし、
投下した方も読んでもらって喜んでもらえて嬉しいもんだよ

ただ、どこにでも最低限のマナーやモラルは必要なわけで、
それはここのような無記名掲示板でも同じだよ
それをやんわりと諭されたくらいで、汚い言葉まで引っ張ってきて吐き捨てる、
それって大人気なさ過ぎだと思わないのかね?

あなたのようなタイプはサイトやブログで発表した方がいいと思うよ
いい作品書けるんだから、頑張ってみたら?

652:648
08/05/28 11:50:50 8G0bwy/D
>>651
ゴメンナサイ。俺、釣られたみたいなんです。
ガンオタの放った刺客だと思ったんでついエキサイトしました。

653:名無しさん@ピンキー
08/05/28 11:57:21 vc5LQezd
流れをぶった斬るには、明日、明後日の放送後からのミシェル×クランのSS大量投下による爆撃だな

職人さん達はケーニッヒモンスターに搭乗準備w

654:名無しさん@ピンキー
08/05/28 12:01:27 SIpnAD9Z
>>651
やんわり、ねえw

655:名無しさん@ピンキー
08/05/28 13:11:50 7GAV5yEC
アルシェリ職人(ウンチク派)でございます。
自分語りは嫌われるとの由、これで最後にしますので、どうぞご容赦。

ID:7GAV5yEC と G0bwy/D は別人です。念のために、前者が私。
>645-647は、「読みやすいSSを書くために」を読んでフォーマットを整えてみました。
いかがでしょう? 不足はありませんか?
と書いてから、カプの分類も書いておいた方が良かったかと激しく後悔。

慣れてない上に調子に乗ってたので、ご迷惑おかけしました。
ルールを遵守する意思はありますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

「迷いの多い人間を、どうぞ哀れと思し召せ」(泉鏡花『天守物語』より)

656:名無しさん@ピンキー
08/05/28 16:09:01 4jyCzUgQ
>>655
もうね、あなたみたいなのは個人サイトでもやってろと。

それがあなたの為。このスレの為。

657:名無しさん@ピンキー
08/05/28 16:26:26 tnDpAnfD
まあまあ、落ち着けって。

658:名無しさん@ピンキー
08/05/28 16:28:02 3Yndl1bm
嫌ならスルーすればいいのにいい加減にしろよ
普段ロムってるこっちまで気分悪い

659:名無しさん@ピンキー
08/05/28 16:30:46 N52Fz6CF
まあ>>656みたいなのがいるから自己主張はしない方がいいってことだ

660:名無しさん@ピンキー
08/05/28 16:39:44 jvIB43+1
職人には他のスレみたいに冒頭、もしくは名前欄にカプ名入れて欲しいな
もちろん話に仕掛けがあってばらせないって場合は仕方がないけど
マクロスだとヒロインによって派閥があったりするからなおさら

661:名無し
08/05/28 17:24:53 Z+bh3WTl
職人さんも改善しようとしてるんでしから、そんなに目くじら立てなくていいじゃありませんか。
作品楽しみにしてます

662:名無しさん@ピンキー
08/05/28 18:04:06 5WayIEhA
>>660
言われなくても分かってる、と言いたいところだがカプ名入れてない職人さんもいるんだな
だがちゃんと書いてる職人さんもいるということも分かって欲しい

>>655
他のエロパロ板とか読んでみたらいいんじゃないかな。
あと書き手の集まるスレとか。
あなたの作品好きだからこれからも書いて欲しいのが本音。

663:名無しさん@ピンキー
08/05/28 18:14:07 tF5F5S7K
>>655
GJ
本編でもシェリル相手に引かないランカが見たいねぇ

あとね、投下前に一言「これから投下します」とか書き込んだ方がいいよ
カプ表記もその時に書けばおk

664:名無しさん@ピンキー
08/05/28 18:58:14 qJoOdqUY
・投下が重なると読みにくい
・誰の作品が混乱する

せめてタイトルぐらいは名前欄に入れてくれたら嬉しいぞ、と。

665:名無しさん@ピンキー
08/05/28 19:42:38 ZPf3QX5K
>>645-647
GJ!
シェリル・ランカそれぞれの策士ぷりが面白かった
しかしアルトの野郎はいつまで気づかないつもりかと言いたい

666:名無しさん@ピンキー
08/05/28 20:26:51 ssSHzRrz
まだ1スレ目なんだし、職人さんが気持ち良く投下できる環境をみんなで作らないと…
・タイトル
・投下予告
とかのルールさえ守ってればいいんでないか?

667:名無しさん@ピンキー
08/05/28 20:56:42 tnDpAnfD
>>666
獣の数字に同意
今は最低限のルールだけで良くないか?
まだ先の話だけど次のスレ出来るならその冒頭に職人さん向けの注意書き載せて、
次スレからはそのルールを守ってもらえばいいと思うけど

668:名無しさん@ピンキー
08/05/28 21:51:55 2GfKhCHb
読んでてふと思った邪推なんですけど、
もしかして、>>600>>616の間に、
オープニングが入ると想定して書いてますか?


669:名無しさん@ピンキー
08/05/28 21:52:03 8Dj0IMOO
>>647
>ウサギ姿のランカがネコ耳をつけたシェリルに追いまわされる
これかわいい
シェリルの喩えのライオン(シェリル)とウサギ(姫)もかわいいなぁ

670:名無しさん@ピンキー
08/05/28 22:10:46 NHz1qGUX
わかりづらい投下なのに
「ついて来れないおまいらが悪い」
みたいな発言うんざり

きちんと作品として味わうつもりでいるから
そちらもある程度わきまえて欲しいかも

671:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/28 23:28:36 TyieLUww
>>603-604続き。
今更だが、ルカが崩壊気味注意。



 僕忘れられたのかなあと思う頃、四人が帰ってきました。
 どうやらどこかで降りて、そこから歩いて戻ってきたようです。
「明日は筋肉痛だな」
「これしきで音を上げるとは……十周の刑」
 屋上で僕に聞こえてきた第一声はそれでした。
「なんでだよ! 俺のは重いんだよ! お前のと違って!」
「俺んだって重い! 見た目とは違って!」
 先輩達に、女の子二人の鉄拳制裁が加えられました。
 イケメン面が乱れておりますのでしばらくお待ちください。
「お腹空いた!」
「そうね、あたしも。学食開いてたわよね、行きましょ」
 アルト先輩とミシェル先輩は視線を交わし、やれやれと肩をすくめ、気の早い女の子たちの後に続きました。
「お前も行くか?」
 アルト先輩が僕に振り返ります。
 ……僕だってお腹空いたんですけど。
 も、帰っちゃおかな、部屋でナナセさんの立体アイコラ作りたいな、とか考えたのを我慢して待ってたんですけど。
「おごってやるよ」
 懐具合に困ってなんてないのに、ミシェル先輩の甘い言葉にほだされてしまったのが間違いだったわけですよ。


672:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:28:39 oMZboouY
>>670
お前はどんだけ偉いんだよwwww
読ませてもらってる立場なのにわきまえて欲しいとか、あんま笑わせんな


>>ウンチク派の人
いつも楽しませて貰ってます
俺は>>666くらいで十分だと思うんで、あんまり難しく考えない方がいいんじゃないかと

673:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/28 23:30:12 TyieLUww
 
 普段は生徒たちでごった返す学食も、休日の今日は比較的静かで5人分の席も楽々取れました。
 でも今日は取れない方がよかったなあ、とひしひし感じました。
「そう睨むなよ。ほかの奴らが近寄れないだろ」
「だって、シャワーも浴びてないんだもの。近寄られるの嫌だわ」
「飯の後にシャワー? 普通逆だろ。俺はシャワーが先がいい」
「とか言いつつアルトはちゃんと付き合ってくれるのよねー」
「うるさい!」
 まず左手で向かい合ってるのは、出会ってしばらく、お互いを意識し始めて日が浅く、見てるこちらがこっぱずかしい二人。
「ん、んまい!」
「だろ。これもうまいぞ」
「ほんとだ。ミシェルはいつもこんなうまいものを食べているのか」
「学費の元は取らないと」
 右手で向かい合っているのは、幼馴染なものだから程度が全然わかってないでナチュラルにいちゃつく二人。
 アルト先輩とミシェル先輩の間に座って正面に誰もいないのが僕。
 テーブルの幅が狭いから、一人の方が使いやすし、風が涼しいよ。
「んー、運動の後のご飯はおいしーい」
「運動したのは俺」
「いいじゃない。ほら、分けてあげるから」
「いらない」
「はい、あーん」
 フォークに刺さった肉がこちら方面に運ばれてきます。
 そこでどうして、口を開けてしまうんでしょうかねアルト先輩は。
 遠巻きのギャラリーの悲鳴が耳に痛いです。
 あ、ちょっと右が静かです。何やらクラン大尉がシェリルさんの方を見ています。
「ミシェル」
 やな予感。
「何?」
「やる」
 大尉がフォークに刺さったムニエルをミシェル先輩に差し出しました。
「要らないよ。俺はいつも食べてるから、クランが食べればいい」
 小さい大尉限定で女心を解さない人だなあ。
「子供は食わんと成長しないぞ!」
「はいはいっと。俺、デザートとってくる」
 ミシェル先輩は、クラン大尉の頭をわしゃわしゃと撫でて、席を立ちました。
 あーんを強制するふり、嫌がるふり、というプレイにいそしんでいたシェリルさんもデザートがまだだったことに気付いたようです。
「あたしもケーキ!」
 我に返ったアルト先輩が、こほんと咳払いをしました。
「太るぞ」
「デザートは別腹よ。それにステージで消費するからいいの!」
 シェリルさんがアルト先輩の頭を肘で小突きつつ、通り過ぎました。

674:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/28 23:31:45 TyieLUww
 やがて別々に戻ってきたミシェル先輩とシェリルさんのお皿には、ケーキが一つずつしか載っていませんでした。
 僕の分に期待などしていません。ええ、はなから期待してませんとも。
 でも、相手の分がないのは意外でした。クラン大尉もそんな気配です。
 アルト先輩はあまり甘いものが好きではなかったかな。
「アルトも食べる?」
 シェリルさんが皿ごと押しやってくれるのに、首を振ります。
「いいから食べなさいよ。疲れたんでしょ」
 いちごショートケーキがかわいそうなくらい大きくちぎったアルト先輩でしたが、実際に口に運ぶと、端っこだけを口に入れて、微妙な顔になりました。
「甘……」
「何よその顔。あたしは甘いのが好きなの。要らないならよこしなさい」
 アルト先輩は、素直にフォークに刺さったままのケーキの残骸ごと、皿をシェリルさんに返しました。
 シェリルさんはご不満です。額に青筋が見えるようです。
 あーこれは。
「逆がやりたいみたいですよ、シェリルさんは」
 仕方なく、口添えをしてあげると、アルト先輩はフォークとシェリル先輩を何度も見比べて、結局お姫様のご要望に従うことを選びました。
「ノーコメントなのアルト?」
「言えるか! 恥ずかしいことさせやがって!」
 嫌がりつつやるなら最初からノリノリでやられる方がまだましなんですけどね。見てる方的に。
 あ、また右が静かです。
「ミシェル、私にもよこせ」
「ほい」
 ミシェル先輩のチョコレートケーキは、クラン大尉にとってははるか上空に差し出されました。
 わざとに決まっています。またプレイかよ。
「ぐぬぬぬぬっ」
 椅子からジャンプしても届かず、届きそうところでまで高度を下げておいて、今度はミシェル先輩はフォークを速やかに手元に回収し、一口堪能します。
 おっと、業を煮やした大尉がテーブルに乗り出した。
 フォークにかじりつくかと思いきや……直接、ミシェル先輩の襟をひっつかみ、唇をなめとりました。
 なんかいろいろ嫌になってきました。
 さすがにアルト先輩とシェリルさんも目が点です。
「ん、うまい」
 クラン大尉のご満悦な表情とともに、唇が離れます。
 ミシェル先輩が大きく息を吸い込みました。
「そこまでして食いたいのか。普段、何を食べてるんだ? クラン!? それにテーブルに乗るな!」
 あの……? 全然問題が違いますよ、ミシェル先輩……
 
 おめでとうございます、今日からあなたはロリコンです。


 シャワー編へと続け

675:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:36:49 TyieLUww
>>672 すまん、はさんだ。

676:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:36:57 oMZboouY
>>671>>673-674
GJ
なんというバカップル


あとすまない
タイミングが悪かった

677:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:43:38 p6naxM+S
>>670
自分の理解力のなさを棚に上げてずいぶんな言い草だな、ゆとり脳

678:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:47:14 GMGNg9ei
>671
シャワー編まで全裸で待ってますんでw

ルカとことん可哀想だなw

679:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:48:57 p6naxM+S
最後のロリコン認定に噴いたwwwwww
いいぞルカw
もっと突っ込めwww

680:名無しさん@ピンキー
08/05/28 23:49:51 N52Fz6CF
バカップル萌え
続きも楽しみにしてます

681:名無しさん@ピンキー
08/05/29 00:03:55 +4HRLiVm
>>671-674
萌えた
全裸で続き待ってる

682:名無しさん@ピンキー
08/05/29 00:26:18 p/i8cyo+
>>671
GJ!!どちらのカップルにも禿げ萌えたっ!!
半裸で正座してシャワー編待ってます。

683:名無しさん@ピンキー
08/05/29 01:13:40 tnKUDL49
GJ!素晴らしきかな、バカップル

684:名無しさん@ピンキー
08/05/29 01:21:55 7NRxomcv
ミシェル×クランで投下よろしいでしょうか?
枕が長いんで、なかなかクランが登場しませんが^^

685:名無しさん@ピンキー
08/05/29 01:23:22 uGgCnYxT
カモン

686:奇襲(1/3)
08/05/29 01:25:02 7NRxomcv
SMSのブリーフィングルーム。
「ふわぁあああ」
教師役のオズマ・リー少佐は大きな欠伸をした。
ただ一人の生徒は早乙女アルト准尉。
「一応、俺達パイロットは士官ってことになっている。そこで将校教育ってのが必要になる。中途採用のお前には詰め込みになるが、受けてもらわんとな」
アルトは型通りに挙手した。
「早乙女准尉、質問があります」
「質問を許可する」
「何で俺達は会社員なのに、軍の階級を持ってるんですか?」
「あー、そっから説明しないといかんのか」
オズマは頭をボリボリとかいた。
「いいか、俺達は平時は会社員だが、戦時は軍人として正規軍の隷下(れいか)に置かれる」
ブリーフィングルームの壁のうち一面を占める大きなディスプレイに、新統合軍フロンティア艦隊の戦闘序列が表示された。
SMSマクロス・クォーターは艦隊司令部直属の独立任務群扱いになっている。
「そうなるとだな、前線で誰が指揮権を握っているかが問題になる。正規の指揮官が指揮不能になった時に、俺達が指揮をしなければならない状況が生まれるかも知れん」
「どこでも縄張り争いか……」
アルトは憮然とした。
「星の数は単なる飾りじゃない。いざとなれば、上官はお前に死ねと命令できるんだ。そして軍隊とは、どれだけの犠牲が出ようとも目的を遂行する組織だ。指揮官が作戦中に死ぬなんざザラだからな」
オズマはディスプレイの画像を切り替えた。
映像で記録された古今東西の戦闘の様相を集めたイメージビデオが流れる。
「さて、本題に入ろうか。戦争の目的はなんだ?」
アルトは即答した。
「敵に勝つこと」
「敵に勝つ、とは、どういうことだ?」
「え……敵を倒すこと」
「それは違う。武力を以て、こちらの目標を達成することだ。敵を倒すのは過程に過ぎない」
オズマの授業は、体験談を交えながら進められた。
途中で、オズマに呼び出しが入った。
「途中ですまん、艦長からコールだ。ええと、誰かに代わってもらおうか」
オズマは社内ネットワークで手すきの者を探した。内線越しに話しかけた。
「ミシェル、アルトの将校教育1回目頼む」
スピーカーからミシェルの声が出てくる。どこかいつもとは違う響きだった。
「ええっ? 了解しました」
見慣れない格納庫らしき場所にいるミシェルがディスプレイに映った。
「ミハエル、お前どこにいるんだ?」
「マクロスのゼントラーディー区画」
「もしかして…」
アルトに向かってミシェルは頷いた。
「そうだ。今、俺はゼントラーディー・サイズだ」
声がいつもと違ったのは、巨大な声帯と体躯から生まれる響きが違うためだ。
「なんでまた?」
「クァドラン・シリーズの操縦系統評価試験」
完成されきったゼントラーディーの兵器体系は、何千年にわたって基本設計に変化はない。しかし、地球人類との交流によって、見直しの機運が出てきている。
「試験飛行までは、ちょっと時間があるからな。ここからの遠隔授業になるが、お前の教官役を引き受けてやるよ、姫」
「くっ」

687:奇襲(2/3)
08/05/29 01:26:50 7NRxomcv
「ええと、どこまで進んだんだっけ?」
ミシェルはオズマの残したチェックシートを見た。
「では、早乙女アルト准尉、軍事作戦が備えているべき要件は何だ?」
「明確な目標・明確な命令・柔軟な戦力の運用」
「よし、覚えたな。では、柔軟な戦力の運用の実例を見せよう」
ディスプレイの表示が地図に変わった。
赤と青の矢印が表示される。どうやら軍隊の布陣のようだ。赤の勢力より、青の方が多い。
「どっちが勝ったか判るか?」
ミシェルは、面白がっている顔つきだった。
「わざわざ問題にすると言うことは、少ない赤が勝ったんだろ」
「正解」
赤の矢印は、各所で青を分断し、包囲殲滅を繰り広げる。
「これは、史上有名なナポレオンのアウステルリッツの戦いだ」
ミシェルの解説が続く。
「いいか、赤のフランス側は連携して青のオーストリア・ロシアの連合軍の弱点を突破・分断している。
総数では青の方が勝っているのに、局地的に見れば常に赤の方が青より多い兵力を集中しているんだ」
アルトは頷いた。
「戦闘は原則として数が多い方が勝つから、常に敵より多くの味方を集める必要がある、ってことか」
「そうとも言えるな。奇襲・待ち伏せ・さまざまな陣形、これらは戦力集中のための道具だ。
そこで、だ、アルト准尉。お前ひとりで突っ込むのは止めろ」
先のバジュラ母艦との遭遇戦に触れられて、アルトは言い返した。
「くっ……あの時はしょうがないだろ」
「結果的にルカが助かったし、バジュラ母艦の貴重な内部情報も得られた。
お前は飛ぶのは上手い。しかし、すぐ頭に血が昇る。エキサイトした頭は複雑なことは考えられない。
単純な行動は、戦力の硬直した運用に結びつく」
理詰めのミシェルに反論できないアルト。
「もっと俺達を信じろ。信じられないなら、せめて利用しろ。でないと…」
ミシェルは言葉にしなかったが、アルトには伝わった。
“死ぬぞ”

688:奇襲(3/3)
08/05/29 01:28:27 7NRxomcv
将校教育でアルトをやりこめたものの、ミシェルの気は晴れなかった。
クランクラン大尉のクァドラン・レアをテスト機として、決められたメニューをこなしながら飛行する。
さすがにゼントラーディの兵器だけあって、操作性は抜群だった。いくつかのディスプレイについては改良点が思いついたので、心の中に書きとめる。
順調に評価試験を続けながらも、心のどこかで、アルトの死、あるいはアルトに巻き込まれる形での自分の死を考えていた。
だから、気付かなかった。気づいたのは、マクロスへと帰還する直前だった。
左腕を差し込むアーム部分、その奥に何かが入っている。紙のように薄いシートだった。
「?」
ミシェルが取り出してみると、手書きの短いメッセージが記されたカードだった。
“評価試験後、可能な限り早く24番ゲートへ”
(24番? ゼントラーディ用のゲートだ)

評価試験終了後、ミシェルはマイクローンサイズに戻る暇なく、24番ゲートへ向かった。
そこで待っていたのは…。
「早かったな」
ドレッシーな装いのクランクラン。白のホルターネックのノースリーブシャツは背中が大胆に見えているカット。黒のタイトスカートに、黒い光沢のあるヒール。胸元にはシンプルなデザインのネックレスが輝いている。
「……クラン」
ミシェルは絶句した。完全な奇襲だった。
いつもなら不可能な高さから見るクランクランは、ミシェルのハートを揺さぶった。
(こんなの、反則だ!)
ルージュで彩られた唇が開いた。
「フォルモでな、ジャズライブのチケットが手に入ったんだ。ペアだから、無駄にしたくない。さあ、こい」
「え、あ? でも、俺、ゼントラーディサイズの服なんか持ってないぞ」
ミシェルの服装は、借り物のSMS制服ゼントラーディーサイズだった。クランクランの服を見て、ドレスコードが気になった。
「かまわん、兵は拙速を尊ぶ」
クランクランはミシェルに腕を絡めると、ゼントラーディー用連絡通路へと向かう。

<終>

689:名無しさん@ピンキー
08/05/29 01:41:32 NYDxMWBd
>>686ー688
GJ!GJ!出来ればその続きが読みたいです

あとうるさいかもしれんが、投下よろしいでしょうか?じゃなくて、○×△で投下します!でいいと思うよ。てかそうじゃないと人がいないとき待つ羽目になる

690:名無しさん@ピンキー
08/05/29 02:03:58 l68kL8YP
ミシェクラきたぁ
本編でも早く掘り下げこねぇかなー

・・・ルカ機みたいに敵艦にとっ捕まって触手プレイとか絶対あるねこの夏は
んで助けに来たミシェルのバルキリーにしがみついてわんわん泣く大尉
メキメキ軋むバルキリー、必死であやすミシェルとかあると死ぬね、俺が

691:名無しさん@ピンキー
08/05/29 02:05:48 VhkKwp1D
>>686-688
見事な奇襲、そしてさりげなく死亡フラグ?

>>674
是非続いてくれ。しかし、このバカップルども、どうしてくれようwww

>>647
ランカとシェリルのキャラがよく出てるが、
そこまでディープに協力するグレイスに危険なものを感じる…

しかしクオリティ高いなこのスレ。

692:名無しさん@ピンキー
08/05/29 03:44:27 FOPyWR32
今週はミハクラ祭りを期待している俺がいるw
予告見る限り、ミハエルってシスコンっぽいが…


ミハエルとアルトの殴り合い→シェリル「アルト、どうしたの、その傷?」クラン「ミハエルどうした、その傷?」なシーンがあったら、俺は萌死ぬw

693:女体探検再び
08/05/29 13:08:10 gE0Df/7x
「ルカ、この前面白い発見があったぞ」
「なんですか、ミシェル先輩?」
「ゼントラーディのサイズになると、水に濡れても肌の上に水滴ができないんだ」
「?」
「正確に言うと、水滴はできているが表面張力の関係で……」
そこまで聞かされるとルカにも理解できた。
「ああ、水滴が小さすぎて人間サイズの時と感触が変わっちゃうんですね」
「そうそう、そういうこと。日焼け止めのオイルも、やっぱり感触が違うしな」
「先輩、誰とどこに行ったんです?」
「まあ、細かいことは気にするな」
(ミシェル先輩の女体探検は続いているようです)
ルカは心のメモ帳に書き留めた。

<終>

694:名無しさん@ピンキー
08/05/29 14:34:02 KLn3t6VE
>>693
どうして濡れたのか?ってことかwww

695:名無しさん@ピンキー
08/05/29 19:14:10 /Wov335R
こちらラビット1、爆撃開始。

600と616をまとめて加筆修正した完全版。
内容アルシェリ。


696:ヴァージン・クィーン1
08/05/29 19:17:03 /Wov335R
SMS。マクロスフロンティア船団の防衛の要である彼らは、アイランド1に接続された戦闘艦、マクロスクォーターで生活しているが、
学生でありSMS隊員でもある者は学業を優先するとされ、緊急時以外の出動ローテーションからは外され、非番も週末に合わされており、ほぼ普通の一般市民と変わらない生活を送っている。

「午前中はシミュレータ訓練しようと思ってる」SMSの制服を着ながら、アルトは言った。
「またか?お前、ヒマさえあればシミュレータだな。もっと人生を楽しめよ」ミハエルが寝台に寝ころびながら茶化すと、アルトは彼にビシッと指を突きつけて宣言した。
「いーや。格納庫をグルグル回るのはもうゴメンだ!今日こそ完了してやる、あのシミュレータ」
ドアを開けたアルトが突風のように出ていくと、ミハエルは真面目な顔になった。
(・・知らないってのは、怖いね) 今、アルトが挑戦している戦闘シミュレータのレベルはA-3++。
彼ほど短期間でこのレベルに挑戦できるパイロットは希だと、カナリア中尉もクランも、オズマ隊長ですら言っていた。
(俺もうかうかしてられない・・かな)
ライバルとも言えるアルトのパイロットとしての技量が、
自分のすぐ背後に迫っているのはひしひしと感じてはいる。が
(休むときは、休むのも仕事のうち・・と)
ミハエルは誰かヒマなガールフレンドを見つけようと、
コミュニケータ端末を取り出した。

部屋を後にしてシミュレータルームにズンズン歩いていくアルトのコミュニケータ端末が、
メールの受信を告げて電子音を鳴らした。
(ランカか・・?) 受信フォルダを開いて、アルトはギクッとした。
"FROM:Sheryl Nome TITLE:今日、休みでしょ?"

「お前っ!どうして俺のアドレス知ってんだ!」30分後、彼は涼しい顔をしたシェリルに詰め寄っていた。
「おまけに俺が今日休みだって、何で知ってる!」
「そんなに怒らなくたっていいじゃなーい」サングラスを外して振り向きながらシェリルは悪戯っぽく微笑む。
「アドレスは、ちょこっとし・ら・べ・た・の。グレースに頼んで、フロンティアのメインフレームに・・」
「・・それって犯罪じゃないのかよ・・」ガックリうなだれて、アルトはもう降参のポーズを取った。
「休みのことは、ルカ君から聞いてたから」
「わかったよ。で?」
「買い物、一緒に行ってもらおうと思って。いいでしょ?アルト」
「荷物持ちならそのマネージャに頼めばいいだろ!」
「友達と行きたいの・・私、本当に友達って言えるヒト、アルトしかいないから」
(ああ、ダメだ)アルトは一瞬で観念した。この前の出撃の前と同じだ。この寂しそうな顔をするシェリルに、アルトは手も足も出ない。
「前にも言ったでしょ。アルトは私を"シェリル・ノーム"扱いしないから・・居心地がいいの」
「・・わかった。付き合ってやるよ」しょうがない。シミュレータは明日までお預けだ。
「ホント?じゃあアルト、ゴハンもお願いね。デートなんだから。SMSからお給料も出たんでしょ?」
「どこまでハッキングしてんだよ・・お前のマネージャ・・」
不意に近寄ってきたシェリルが、頭を抱えたアルトの耳元に唇を寄せて囁いた。
「アルトのことは・・何でも知りたいのよ。私」
彼はなんとも言えない渋い顔で、シェリルを見返した。

697:ヴァージン・クィーン2
08/05/29 19:18:57 /Wov335R
#another ヴァージン・クイーン

にぎやかなゼントラモールの中で、軽やかに鼻歌を歌いながらアルトの前を歩いてゆくシェリル。
今日の彼女は、周りに気付かれないように、前回来たときより念入りに変装している。
今日は絶対、だれかに気付かれて邪魔はされたくない。
「・・あのなあ」
あきれ果てた口調で、アルトがシェリルの背後から言った。
「なぁに?アルト」あちこちのセレクトショップで買い込んだ服が入った袋を、
両手に持ち、肩から首からぶら下げている彼に笑顔を向けるシェリル。
「いったいどれだけ買えば気が済むんだよ!何軒回ったと思ってんだ!」
「アルト。女の子の買い物はとびきり重大なの。そんなこともわかんないようじゃ、モテないわよ」
あたし以外の女の子にはね。
最後の言葉は言わずに置いて、シェリルはまた歩き出す。
「くっ・・まったくお前って・・」かわいいんだか、かわいくないんだか。
「まったく、何よ」
「何でもねえ!俺はちょっとここで休む!」アルトはそばにあったベンチにドサッと座り込んだ。
「しょうがないわね。そしたら・・あっ!」周りの店をチェックしていたシェリルが、声を上げた。
「?」顔を上げたアルトの目の前に"ランジェリー・ザ・ファッシネイト"の看板があった。
「ここで待ってて。そのあと、ゴハン食べに行きましょ。それとも、一緒に来たい?アルト」
「いっ?バカお前、ここは・・」
「フフッ、冗談よ。楽しいなあー、アルトは」
店の中に入っていったシェリルを見送って、アルトはベンチにもたれて雲の浮いた空を見上げた。
疲れを感じるが、悪くない気分で、ベンチを埋めている買い物袋を見回す。
量が多すぎて、動力を切ったEXギアと同じぐらいの重さを感じるほどだ。
(結局、格納庫を回ってるのと変わんねえか・・・)
そう思うと笑えてきた。気分がいいせいか、いつもは高度2000しかないとわかっている空も、いまは妙に高く見える。
(ならきょうはとことん、あいつに付き合ってやるかな)

アルトがすぐ目の前にやってきたドリンクの自動販売ロボットに声をかけ、コーラを飲んで休んでいると、
なぜか買い物袋を下げていないシェリルが店から出てきた。
「なんだよ。欲しいもの、なかったのか?」
「ねえアルト?」これからあなたをビックリさせます。とでも言いたそうな、いたずら心タップリの笑みだ。
「何だよ・・」
「こっちとこっち、どっちが好み?」シェリルはアルトの目の前に、ブラジャーを2つ出して見せた。
1つはゴージャスな深紅のシルク。もう1つは黒のハーフカップで、レースが大胆なデザイン。
ブホォッ!一瞬で耳まで赤くなったアルトの口からコーラが噴き出した。

シェリルの笑い声と、いい加減にしろぉーーーッというアルトの叫びが、昼時のゼントラモールに響き渡った。


698:ヴァージン・クィーン3
08/05/29 19:22:32 /Wov335R
「ああもう、すっごいおかしかった。さっきのアルトの顔」
「ホンットに信じらんねえ女だな。お前。かわいげってものがないのかよ」
ムスッとした顔でシーザーサラダをつついているアルト。
「だって、店員さんが、彼氏の好みでどっちか返品してもいいって言うんだもーん」
「彼氏じゃねえっ!」
「そんなに怒ると、ゴハンがまずくなるわよ。
ホントアルトって、私を特別扱いしない男よね。ある意味ショックなぐらいよ」
運ばれてきた牛肉のカルパッチョを食べて、シェリルは歓声を上げた。
「おいしい!これが天然の牛肉の味ね?感動的だわ」
喜んで食べているシェリルを見ながら、アルトはコミュニケータ端末を取り出して、いまやっている映画をチェックしてみた。

オレは何をやってんだろうな・・。
ワガママ女に振り回されて、面倒を見て、それでも・・それでも別にイヤじゃないのは・・
シェリルを好きになりかけているせいかもしれない。
アルトが周りに張りつめている壁のような気持ちを、ハデにぶちこわして接近してきたシェリルが、
イヤリングをお守りに持っていってと彼に告げたあの時から、
だんだんと大きな存在になりつつあるのは、もう認めなければいけない。
こういう事で、人は自分の心をいつまでもだましておけないのだ。
「ねえアルト、そのチーズ、ちょっと食べさせてよ」
少し考えこんでいた彼の前にあるカプレーゼの皿から、シェリルがあっという間にモツァレラを持っていった。

「ああもう、今日はほんとに楽しかった」シェリルは草の上に寝ころんだ。湖が見える丘の上で、草の匂いのする風が気持ちいい。
「満足したか?もうフロンティアで、お前の見てないところは残ってないぐらいだぞ」
「ありがとう。やっぱりアルトといると居心地がいいわ。気張らなくてすむから」
「だからってブラジャーで驚かすのはどうなんだよ?」
アルトは木にもたれかかって腕を組み、表情だけ怒った顔で言った。
「やだもう!また笑っちゃうじゃない。やめてよアルト」
ひとしきりコロコロと笑って起きあがったシェリルはヒザを抱いて座り、一日の終わりを告げる夕日を眺めた。
「そろそろ帰ろうぜ。帰ってきませんでしたって事になったら、お前のマネージャに何をされるやらだ」
シェリルの顔からとつぜん明るさが失われた。視線を地面に落としたシェリルは、ぼそっと言った。
「・・いいの」
「えっ?」
「グレースは、私がアルトと一緒だって、知ってるわ。
言ってきたの。私は今夜、帰らないって。私の居場所をスキャンしないでって」
「なに言ってんだ・・お前」
「私、夜がきらい・・夜が来ると、一日がいくら楽しくても、ひとりぼっちに戻っちゃう」
「・・・」アルトは何も言えず、ただ足元でうずくまるシェリルを見つめる。

「いまの私は、宙ぶらりん。帰る場所も行くあてもない。夜が来ると、ギャラクシーはもうないって考えちゃうの。
壊されてバラバラになって、真っ暗な宇宙に散らばってるだけ。私の知ってる人たちはみんなみんな死んで、誰も残ってない。
それを思うと眠れないから、薬で脳活性を下げて、ムリヤリ眠るの」
下を向いて話すシェリルは、座り込んでヒザをきつく抱きしめることで、どんどん小さくなっていくようだった。
「毎晩毎晩、不安で悲しくて、寂しくても、誰にも話せない。私はいつも前向きな“全速前進のシェリル・ノーム”でなきゃいけないから」
木の幹にもたれてシェリルの言葉を聞いていたアルトがそこに見たのは、いつもの勝ち気な、自信たっぷりな態度の下にゆっくり潜み続けていた悲しみと、絶望に潰されそうな、ひとりのか弱い女性だった。
「ここにいるより他の船団に行ったらどうかってグレースは言うけど、私はこれ以上ギャラクシーから遠い所に行くのは耐えられない。
私一人だけ生き残って歌いまくって踊りまくって、まわりから持ち上げられても、そんなの、ただのピエロ。私はシャロン・アップルじゃない。
悲しいこともあるし、つらさも感じる人間なの。だから私は」
冷たくなり始めた風の中にちぎれ飛び続ける言葉が、ふいに途切れた。
シェリルの後ろに座り込んだアルトが、彼女の体を抱きしめていた。人の体の暖かみと、女のように細いこの男の体が秘めた、たくましく強い力。

699:ヴァージン・クィーン4
08/05/29 19:26:49 /Wov335R
「もう・・それ以上言うな」アルトはもっと、つよく抱いた。
いま彼は、自分が何のために、戦う組織に身を投じたのかを理解した。
それは守るため。宇宙をさまよう、寄る辺ない放浪者であるフロンティア船団を守るため。
そして、シェリルと同じ悲しみを背負うものを、増やさぬため。

「・・あなたが必要なの・・ここにいたいの。帰る所も行く所もないけど、
いま私がいたい場所は、ここよ。アルトがいる、フロンティア・・」
アルトの肩にもたれ、シェリルは彼の方を向いて瞳を閉じた。求められるままに、アルトはシェリルの唇を奪う。
それは長い、長い、シェリルの悲しみ、さびしさを全部引き受けよう、吸い出してしまおうとするような、優しいキスだった。
強い風が吹いて、シェリルがかぶっていた帽子が飛ばされ、丘の上へ消えていっても、二人のシルエットは重なっていた。

アイランド1には、雨が降っていた。シェリルはアルトに借りた男物のシャツを着て、部屋の窓から外を眺めていた。
そこは彼がSMSに入るまで住んでいた部屋で、フロンティアでは成人とされる17歳になった者が希望すれば、
独立のために小さな居住スペースが割り当てられるのだという。

シャワールームが開いて、Tシャツと短パン姿のアルトが現れた。シェリルの心臓はもう胸を突き破りそうに跳ねている。
これほど胸が高鳴ったのは、いつ以来だろう。
最初のオーディションを受けたとき?それとも、初めてライブステージに立ったとき以来?
「聞いて、アルト」
「・・なんだよ?」
「絶対笑わないでね。私・・初めてなの・・。男の人と、こういうの」今度はシェリルが耳まで赤くなる番だった。
「そうか。意外と言えば意外かな・・でも別に」アルトはベッドに座り込み、タオルをイスの背に投げた。
「怖かったら、しなくたっていいんだぞ?」
「もう!私がこんなに恥ずかしい告白してるのに、なんで余裕たっぷりなのよ!アルトのくせに!」
「お前はそうやってプリプリしてる方が」アルトが言った。「似合ってるよ」
そして彼は、窓際のシェリルに向かって手をさしのべる。
その手を見たとき、彼女の心に歌の歌詞が浮かんだ。もうずっとずっと昔から歌われてきたあの歌詞が。

いまあなたの声が聞こえる ここへおいでと さびしさに負けそうな私に

(ああ・・この歌のハート。今ならわかる)
そしてシェリルは、アルトの手を握って、彼の横に座った。
「おかしいでしょ?歌ってる歌はいろいろ挑発的なのに、私はまだ・・したことがないなんて。
ヴァージン・クイーンってとこね。これ、次の曲のタイトルにするわ」
「クイーンね・・そう言うとこ、やっぱりお前らしいな」
言うと、アルトはシェリルの頬に触れた。少し冷たい指。
恥ずかしさにアルトの顔を見ていられなくて、目を閉じたシェリルの体がピクッと反応する。

豊かなストロベリーブロンドをかき上げると、イヤリングのない、彼女の左の耳が現れた。
アルトの指はその耳たぶに優しく触れ、つまみ、首筋を、唇を愛撫してゆく。
彼の指が触れた所から全身へ、絶え間なく波が伝わるようで、彼女の体はそれにいちいち反応してしまう。
(すごい・・これが「感じる」ということなのね)
指で触れられるだけで、心もからだも溶けていってしまう事に、ぼうっとしていくシェリルの意識は驚きを覚える。
「お前のイヤリング・・なくしちまってゴメンな」
「何よ・・こんな時に・・ずるい・・んっ」
キスで唇を塞がれ、彼女の心はたちまち流れ去った。イヤリングは失われ、アルトは帰ってきた。
それでいい。これから始まる心と体の繋がりが、これから彼を戦場で生き残らせ、彼女を悲しみから救う絆になると思いたい。
シェリルはキスに応えようとあごをコクンと上に向け・・そして理性は体の外に叩き出されて、何光年も遠くに飛んでいった。

700:ヴァージン・クィーン5
08/05/29 19:31:11 /Wov335R
アルトのキスは控えめな、あの丘の上でのキスとはちがっていた。
彼の舌がシェリルのそれを求めてうねり、絡むたびに、彼女はくぐもった声を鼻から漏らし、息をする瞬間だけ唇を放した。
それだけでどうにかなってしまうほど、長いキスだった。
その間にもアルトの指が、宇宙で最高のエステティシャンたちにケアされたつややかな背中をなぞり、愛撫し、
もう片方の手は髪をなで、かき上げ、うなじに触れてくる。
「あんっ・・っはあ・・だめアルト、こんなの・・私、変になる・・」
「それでいいんだ・・「もっとよくしてあげる」って、お前も歌ってるだろ」
そのキスの間にシェリルはいつの間にかシャツを脱がされてしまっていた。
背中を支えられながらベッドに寝かされる途中、
昼間に買ってそのまま身につけた黒のブラも、気付かぬうちにホックを外された。
男の指がこれほど器用に動くのが、シェリルには驚きだった。
「やっ、恥ずかしい・・見られちゃう。あっ、やだっ」
今まで、この宇宙の誰も触れた事のない、シェリルの固く尖った先端にアルトの唇が触れた瞬間、
彼女の体がビクンッと跳ね、高オクターブが口から漏れた。

「ああっんっ!」信じられない快感だった。キスよりも、指よりも感じてしまう。
処女の固さをほぐすためにアルトはあらゆるテクニックを駆使してシェリルを愛撫している。
それがもたらす体の反応が、死んでしまうかと思うほど恥ずかしい。
そう思えばそれだけ、彼女の体は最初よりもっと敏感になってゆくのだ。

唇に甘くはさみ込まれた先端が舌先で転がされ、もう片方も指で、
何かのスイッチのように優しくひねられている。
もうシェリルには、自分の体のどこが感じているのかわからなくなっていた。
アルトの触れるすべての場所が、快感で喜んでいる。
「ああっ・・あっ・・だめ・・だめ・・んっ、んんっ・・」
脚の間がもう耐えられないほど熱く、おしっこが漏れたかと思うほど濡れているのがわかる。
無意識のうちに彼女の腕が、上になったアルトのシャツの下にもぐり込み、それを脱がせる。
「大丈夫か?シェリル」
シェリルの体の反応が強烈すぎるかと、気遣ったアルトが声をかけると、彼女の瞳がスッと開いた。
「んっ・・はあ・・いま・・なんて言ったの?」
「大丈夫かって・・」キョトンとしたアルトは素直に答えた。
「ちがう。そのあとよ」
「シェリルって・・名前を呼んだだけだろ?」
シェリルは彼の首に両手を回して引き寄せると、自分からキスをした。
どれだけ、アルトに”お前”ではなく名前で呼んで欲しかったか。どれだけ、彼を求めていたのか。シェリルは今わかった。

唇を離した彼女はアルトが一瞬クラッとするほどの艶めかしさで、彼の耳元にささやいた。
「だいじょうぶ・・だから、最後までして。アルト」
うなずいたアルトは、手を回してシェリルの腰を少し浮かせると、するりと最後に残ったランジェリーを抜き取った。


701:ヴァージン・クィーン6
08/05/29 19:35:07 /Wov335R
優しく脚が開かれ、その間にアルトの体が割り込んでくる。
シェリルが見つめるその顔は真剣で、何だか難しい顔をしているのが不思議だった。
どうして男はこれほど冷静な顔で、女の体をこれほど燃え上がらせる事ができるのだろう。
「あんっ・・そう、そこ」入り口にアルト自身が当たると、彼女はせつなく反応した。
「行くぞ。シェリル」
「きて・・アルト。ああんっ、んあっ・・んんうっ!」
アルトの体が動くのを感じたとたん、シェリルの唇はキスで塞がれ、彼女は夢中でアルトの背中に両手でしがみつく。
「あっ、いたっ・・アルトお願い・・もっと、やさしくして」シェリルはこの世の男を一人残らず腰抜けにしそうな甘え声でささやくと、アルトの耳を噛み、首筋に力いっぱいしがみついた。
「うっ・・もうちょっと、力抜け・・シェリル。もう少しだから」
「ああんぁっ!」
痛みの最高の部分はもう過ぎていたが、生まれて初めての痛みで、意識が全部そこに飛んでいるせいで、
ちゃんとこの体がアルトを受け入れているのか、シェリルにはわからないし、
そこを見て確認するようなことは、まだとてもできない。

「はあっ・・は・・動くぞ。シェリル・・」アルトが、荒い息の混じった声でささやいた。
「動くって、ちょっと待ってアルト、あたしっまだ・・あっ・・ああっダメえっ」
それまでに感じたものとはケタ違いの快感が爆発する反応弾のように広がると、
残っていた痛みを体から押し流し、シェリルはまた、アルトに必死でしがみつくしかなくなった。その背中はうっすら汗をかいていて、彼もまた感じているのだと、シェリルに伝えてくる。
「アルト・・私、ダメっ・・こんなの・・おかしくっ・・なりそう」
「くそっ!シェリル、締めつけすぎだぞ・・お前っ」

耳元で途切れなく感じる吐息と切れ切れの声。
アルトの耳たぶを噛み、夢中でしゃぶりつくシェリルをきつく抱きしめながら、彼は限界が近づいてくるのがわかった。
「シェリル・・俺もう・・ダメだ。イッちまう・・抜かないと」
「あっ・・いいの。そのままで・・いいの。私を、アルトのものにして・・」
この言葉で、持続させるために残っていたアルトの理性のカケラもぜんぶ、吹っ飛んだ。
彼はシェリルの上半身をベッドから抱き上げると、対面座位で最後の突き上げをかける。
「くっあっ・・シェリル・・」
「やっ、これ・・さっきより、深いの・・ア・・ルト・・あんっ!」
シェリルがアルトの唇をふさいだ瞬間、彼は彼女の中で爆発し、二人は手を握ってベッドに倒れ、そこから何もわからなくなった。

バスルームで熱い湯をたっぷり浴びながら、アルトは汗を洗い落としながら考えていた。
今日から彼女になったとはいえ、シェリルは銀河ヒットチャート1位のアイドル。普通の女とはワケがちがうのだ。
正直、これからどういう風に付き合っていけばいいかなんてわからない。でもきっと、想像もつかない毎日になるだろう。
そんなことを考えていると、バスルームの扉がバーンと開き、シェリルが堂々と入ってきた。
「何よアルト、お風呂に入るんだったら起こして欲しかったな」
「いっ!?何やってんだよお前!寝てたんじゃないのか?」あわてて前を隠そうとするアルト。
「お風呂ぐらい一緒に入りたいじゃない?アルトは私の彼氏なんだし。ところで、何で隠してるの?」
「恥ずかしいからだよ!お前も少しは隠せ!」横を向いてそう言うと、シェリルの顔がみるみる笑顔になった。
その顔はそう(これからあなたをビックリさせます)の顔だ。
「ふうん・・恥ずかしいんだ。そう言えば・・」
「そう言えば何だよ」
「私、さっきアルトのをちゃんと見てないのよね。
アルトだけ私のこのボディをじっくり見といて、ずるいわよ!今度は私にソレを見せなさい!」
「やめろおっ!ベッドの上と風呂は別もんなんだよ!」必死で抵抗するアルトにシェリルは言った。
「おとなしくしなさい!じっくり見れば、きっといい曲が浮かぶわ!」
「ウソつけ、どんな曲だソレ!やっぱりお前、かわいく・・んむ」
シェリルが不意にアルトにキスをして、けっきょく彼はその言葉を最後まで出せなかった。

唇を離したシェリルが、ポカンとしたアルトに宇宙最高の微笑みで言った。
「大好きよ。アルト」

いつのまにか雨の上がったアイランド1の空が、宇宙の星空を映している。
そこにバルキリー隊の流星のような光が飛んで、消えていった。




702:名無しさん@ピンキー
08/05/29 19:53:00 FOPyWR32
>695-701
超GJ!!
文句なしのアルシェリだw

703:名無しさん@ピンキー
08/05/29 19:56:30 uGgCnYxT
甘ぇww
スニッカーズ並にあめぇww糖尿病になりそうwww

704:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/29 20:57:46 WiSGErfW
>>671 >>673-674の続き
基本的にミハクラのターン



 食事の後はシャワータイムです。
 ほかに人もいず、独占です。
 ビバ男だけの時間! いちゃいちゃを見なくて済むってすばらしいね!
 ところが髪を濡らすか濡らさないかのうちに誰か入ってきました。
「ミシェルー」
 クラン大尉です。三人して、反射的に頭を下げました。足は隠せないのが残念です。
「何入ってきてんだ!?」
 さすがのミシェル先輩も呆れ声です。
「なんとか部とやらがおおぜいで入ってきて……なんでこどもがいるのーとかかわいーとかどこの子ーとかうるさい……」
 そういえば、コートの方に人が動いていたような。女子の運動部が活動していたようですね。
 ぺたぺたと足音がして、まっすぐにミシェル先輩のボックスに入りました。
 足だけでもわかるもんなんだなあ。
「ふっ、ミシェルもだいぶ成長したな」
「どこ見て言ってんだっ!? 戻れ」
 ほんとどこ見て言ってんだ。
「よいではないか。つい何年か前までは、一緒に入ってただろう」
 その話、くわしくお願いします。
「ガキの頃の話をいつまでも……」
 ミシェル先輩の何年か前っていつなんだろう。
「だめなら隣に入れてもらおうかな」
 えっ!? なんで僕!? 一人で浴びれば?
 ってああそうか。蛇口の位置が高くて手が届かないんですね……
「わかった。いていい」
 反応早っ。
「服は持ってきた。荷物はシェリルが自分のと一緒に持ってきてくれるって」
 シェリルさんも止めてくださいよ。
 僕はなんかもうアホらしいので、はやく出てしまおうと思いました。
 シャンプーつけたとこでなければとっとと出てしまえたんですが。
 僕の髪は少し癖っ毛だからか、半端に洗うと後がひどいことになるのです。


705:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/29 20:59:45 WiSGErfW
「くすぐったいだろ。追い出すぞクラン!」
 髪を洗いながら隣に目をやると、間仕切りにクラン大尉のつるぺたな影が映っていて、そこから伸びた青い髪の束がミシェル先輩の身体に絡みついています。
 一部に需要がありそうな光景です。
 ゼントラーディ系の男性は、触手プレイできるのかなあ。ミシェル先輩の髪が動いてるとこは見たことないんですが。
 あ、髪洗ってあげてるっぽい会話がする。ミシェル先輩過保護。
 そんなことをぼーっと考えていると、視線を感じました。
 じっと、クラン大尉が間仕切りの上に手をかけて登って頭だけ出して、こちらを見つめていました。
 髪を下ろした大尉は貴重で……って、きゃー、痴漢。
「ミシェルのと違う……」
「あー? おとなしくしてろよ」
 ミシェル先輩は自分の髪洗うのに夢中で、目が届いていません。
 しっかり管理してください。お願いですから。
「皮が……」
 とんでっけー♪ 僕のプライドー♪
 ミシェル先輩がシャンプーの瓶を放り出して、勢いよくクラン大尉の口をふさぎました。
 大尉がもがもがうめきます。
「なにおふる。みへる」
 くそ、人に言うことをきかせられる超能力とかで、今のこと忘れさせたい!
 オズマ隊長に日頃のクラン大尉とのあれこれとかちくってやりたい!
 バルキリーでバカップル殲滅したい!
「いやまあその、あれだ。すまん」
 あやまらないでくださいミシェル先輩。余計惨めになります。
「……いえ」
 いいもん、いいもん、いつか手術するんだもん。
 こういうときだけはアルト先輩は空気読めるなあ、ありがたいなあ、と思って感謝の思いを込めて見詰めたらば……
 アルト先輩は入口の方を熱い目で見つめていました。
 前言撤回。シェリルも来ないかなあ、とか思っていやがる。
 いくらシェリルさんが男前でも、それはさすがにやらないと思います。
 クラン大尉みたいにちっちゃくないから、僕らにも見えちゃうし。
 髪下ろしたアルト先輩が向こう行く方が成功率高いです。
「ちょっと男ども!? このあたしを待たせて何やってんの!? さっさと出てきなさいよ!」
 やっぱり。やけくそ気味なシェリルさんの叫びが外から届きました。
 本当はお似合いの年齢なのに子供相手になってしまって気の毒だな、とかミシェル先輩に同情だけしてた僕が馬鹿でした。
 まさかわざと子供っぽくふるまってるわけでもないでしょうけど、幼女と言い張ればすり抜けられる、男女の壁ってのがあるんですね。
「あいつも小さかったらよかったのに……」
 隣からアルト先輩がぼそっと呟くのが確かに聞こえました。
 だめだこいつも。早くなんとかしないとバカップル病にかかってしまいます。
 それとももう手遅れかな。


 もうちっとだけ続くんじゃ

706:名無しさん@ピンキー
08/05/29 21:06:19 4grSf/ie
がぁぁぁぁぁwwwGJGJGJGJ!!!
これはGJを送らずにはいられない。

707:名無しさん@ピンキー
08/05/29 21:10:57 o6Lh4VXm
ルカがギアスを持っていたら大変なことになっていたな

708:名無しさん@ピンキー
08/05/29 21:16:19 TcXUvDIl
ルカは真性なのか仮性なのか

709:名無しさん@ピンキー
08/05/29 21:32:39 RS/8d1XO
こうしてルカは何か真っ赤な誓いをするわけだな

710:名無しさん@ピンキー
08/05/29 21:33:41 cLK0aeyK
二人ともGJ!
というか最近のこのスレの進み方がすごいなw

711:名無しさん@ピンキー
08/05/29 22:38:11 apBTW5x1
何だ何だ昨日からのデカルチャ投下祭りは!w
萌 え 死 に

職人さんたちみんな激しくGJ!

712:名無しさん@ピンキー
08/05/29 22:47:20 3aO3Ua5e
>>695
アンカつけてくれると読むのに助かる

713:名無しさん@ピンキー
08/05/29 22:48:53 rKJVUaSi
このスレ本当に楽しすぎる!
職人様GJGJGJ!!
本当にありがとうございます

714:695
08/05/29 23:04:44 YJ9poqrt
「ヴァージン・クイーン」アンカー設置しました
>>696 >>697 >>698
>>699 >>700 >>701



715:名無しさん@ピンキー
08/05/29 23:28:13 yZizVzbD
そうじゃないと思うぞw
>>712は>600、>616のことを言ってるはずww

ともあれ、職人さんぐっっっじょおおおおおおおぶ!!!!
ニヤニヤが止まらんwww

716:名無しさん@ピンキー
08/05/29 23:57:18 FOvTn9i+
GJ!ここのスレめっちゃ楽しいwww!

717:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/30 00:16:31 v6ZckNri
意外にはやく書きあがった。連投済まない。
>>704-705の続き。これでラスト。



「こういうところがガキなんだよな……」
 帰り道。ミシェル先輩と手をつないだ先で、クラン大尉があからさまに船を漕ぎ始めました。
「クラン。クーラーン」
 一番先頭を歩いていたミシェル先輩たちは立ち止まり、ミシェル先輩が繋いだ手を揺らします。
 クラン大尉もゆらゆら揺れます。
 運動して、ご飯食べて、お風呂入って、そしたら眠くなっちゃうのか。立ったままって器用だなあ。
「ふふっ。かわいい」
 後ろを歩いていたシェリルさんが、クラン大尉の頬をつつきます。
 つついた勢いのままに、クラン大尉の頭がけっこうな勢いで揺れます。
 なんでしたっけ、こういうおもちゃありましたよね。
「しょうがないな」
 ミシェル先輩がしゃがんで背中を差し出しました。
「悪い。アルト姫。クランおぶらして」
「悪いとか言う前にその呼び方をなんとかしろ」
「悪い。アルト様。おぶらして」
 くっと拳を握りながらも、アルト先輩は、クラン大尉をミシェル先輩の背中に乗せます。
 子供の扱いに慣れてない感じですね。子供って言っても上官なんだから当たり前ですけど。
「おんぶ……」
 シェリルさんが不穏です。見なかったふりをしたい。
「お前、部屋に連れ込むんじゃないだろうな」
「クランが放してくれたらいいんだけどね。クランは早朝にミッション入ってるし、このまま寝かしときたいな。
 うるさかったら悪い」
 クラン大尉の腕がミシェル先輩の首をしっかり押さえてるのが最後尾の僕からも見えます。無意識でしょうか。
「安眠妨害だろ……」
 アルト先輩がげんなりとうめきます。
「あら、じゃあ、あたしが泊まってるホテルに来る? ディナーおいしいわよ」
 アルト先輩の背中が揺らぎました。
 ああっ、少し前に遅い昼食食べたばかりなのに夕食につられているっ!?
 だめです先輩逃げて。超逃げてー。
 ミシェル先輩はドSな外道に見えて良識派なのです。しかも寝泊まりしてるのは会社です。
 万が一くらいしか間違いなんて起こりません。
 でもシェリルさんのホテルになんて付いていったら、食べられちゃうに決まってるじゃないですか。
 少なくとも、一緒のシャワーと何か理由付けてのおんぶは確定だと思います。

718:いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
08/05/30 00:18:05 v6ZckNri
「部屋は広いし、いいものもあるのよ」
 良識が邪魔をして食いつけないでいるアルト先輩に、シェリルさんは重ねます。
 そんなに付き合いは長くないのに、扱いがうまいです。
「いいもの?」
 アルト先輩がわかりやすいてのもありますけどね。
「熱気バサラの全出撃収録ディスク。グレイスがネットワークから拾って編集したんだけどね」
「行く」
 あ、アルト先輩落ちた。
 でも、これは確かにお宝です。
 バサラはあくまでもミュージシャンで、パイロットとしての腕も卓絶していたのですが、その点からの評価に本人があまり重きをおいていないようで、
パイロットな観点から正式に手に入る映像は少ないのです。
「僕も見……」
 シェリルさんの目がアルト先輩を通り過ぎ、こちらに向きました。
 すいません、何も言いません、ごめんなさい。
「それ見せてもらったら帰るからな」
「どうぞ?」
 アルト先輩……タダより高いものはないんですよ。
 先に言っときますが、脱童貞おめでとうございます。
「あ、ホテルこっちよ」
 交差点に来たところで、シェリルさんがアルト先輩の腕を引っ張りました。
「じゃあ、ここで。ルカはどうするんだ?」
「本屋に寄ってきます」
 ミシェル先輩と一緒に会社に帰るのもな……道中がな……
「じゃな」
「はい、また」
「学校でね」
 しばし見ていると、シェリルさんがアルト先輩の腕に腕を絡めました。
 はー、見てらんないな。
 学校でも会社でも僕らは一緒だから、どちらかでは会えない女の子を優先するのは当然でしょうけど。
「男の友情なんて、もろいもんですね……」
 ただの独りごとだったんですが
『なんで?』
 右の道からミシェル先輩、左の道からアルト先輩が振り向きました。
 ミシェル先輩の顔がクラン大尉の顔にぶつかったらしく、その場に座り込んでしまいます。
 シェリルさんは突然立ち止まったアルト先輩のせいでけつまずいたようで、ご立腹の兆候です。
「なんでもありません」
 僕が返すと、二人ともやけに優しく言いました。
「ま、今度一杯おごってやるよ」
「同じく」
 もう一回、別れの挨拶をして、ミシェル先輩とクラン大尉が、アルト先輩とシェリルさんが、それぞれに仲睦まじく去っていきます。
 僕の声が聞こえてはいるならいいのです。
 今日は一人で、立体アイコラを作ることにしましょう。
 きっと、これまでで最高の作品が作れるような気がするのです。


 おしまい


719:まとめ(自作だけ)
08/05/30 00:29:03 v6ZckNri
だいぶ散ったのでまとめ。
投下作品が多い中でのハイペース連載はまずかった。
読んでる人もほかの職人さんもごめんよ。

いちゃいちゃ競争、あるいはルカ・アンジェローニの憂鬱
(ミハクラ、アルシェリ←逆?、ルカ視点)
>>603-604 >>671 >>673-674 >>704-705 >>717-718

過去作
小話・ミハクラでエロパロが難しい理由 >>371
無題(クラン←ミハエル×通りすがりの女) >>476-478

720:名無しさん@ピンキー
08/05/30 00:36:20 QBaVKqBa
最近ここ知って毎日ちまちま読んでるけど
好みの文が多いなぁ・・・・
職人さんたち乙カルチャー

721:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:00:23 8WgcQySm
シェリルは正直もうお腹イパーイ。
てなわけで、だれかアルランお願いします!

722:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:19:51 POVORf0a
>>721
自分がチャレンジしてみようZE!

723:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:21:43 TlRhQhmo
ルカ続き乙でした
単にイチャイチャだけじゃなく日常的なやりとりみたいなのと
ルカのつっこみが面白いバランスだったよw

724:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:23:09 TofQI9An
>>721
お前が書けよ。希望書くのは構わないが、職人さんに書いてもらってその発言は失礼すぎる
書いてもらえるだけありがたいのに

>>717
GJ!このシリーズ楽しませてもらった!出来れば新作お待ちしてますw

725:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:29:36 7lb6WtOK
>>アル&ラン
正直けっこう難関デスよ。
「ようじょにそんなことしちゃいけない!」って
想像力がストップかけてしまうんです。
ようじょじゃないのに、見た目がそうさせてる 藁


726:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:32:27 VkJZ87IJ
書く方にも好みがあるからなあ

727:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:42:38 SFs0Qc6a
アルランは正直ネタが無い…
いまの本編展開では、かなり困難というか…

まだミハランとかブレランとかのほうが、ネタが思いつきやすい。

728:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:49:10 XjHQUHyH
ブレラはこの先よっぽどのことがない限り変態キャラとして使えるしな
シェリルのパンツ取ったのだってホントはランカのおぱんちゅが欲しかったんだろ?

729:名無しさん@ピンキー
08/05/30 01:59:36 pGsxmyKm
関西からの帰還者が言っておく
覚悟しておけ、主に純情エロス的な方向で

730:名無しさん@ピンキー
08/05/30 02:05:27 4k1dpEpD
頬赤らめるおっきいクランに、皆の者爆沈せよ

731:名無しさん@ピンキー
08/05/30 02:07:12 qPRi3mPl
純情乙女クラン万歳!
アルシェリも良い。

732:名無しさん@ピンキー
08/05/30 02:14:31 vCQ7tXV/
ミハクラはじまったな
アルシェリもたまらじ

733:名無しさん@ピンキー
08/05/30 02:14:55 SFs0Qc6a
ミハクラだけでなくアルシェリまであったのか、9話w
関西組報告乙w

734:名無しさん@ピンキー
08/05/30 02:25:45 gvLOZfj3
メカ燃えとカップリング萌えの両方で楽しませてくれる良アニメ

735:名無しさん@ピンキー
08/05/30 02:33:23 NdxuCAXs
アルトが9話からミハエルからミッシェル呼びに変わったな

736:電脳マネージャー、グレースさんのある一日1/2
08/05/30 03:48:41 7lb6WtOK
「じゃあ、行ってくるわね。グレース」
「行ってらっしゃい。シェリル」
グレース・オコナーは、美星学園の近くに停めた高級車の中から、
校門をくぐって登校するシェリルの制服姿を見送ると、フッと小さなため息をついた。
(まったくあの子ったら、わかりやすく元気になっちゃって)
ここ一週間のシェリルの体調は、それまでに比べると別人のように調子がいい。
脳活性抑制薬を使わなくても眠れているし、求められる最適値をやや越えるカロリーも
摂取している。この現象はシェリルが一週間前「48時間の絶対プライバシー権」を
行使した日から始まった。
(フフッ。銀河の妖精もやっぱり女の子ね。早乙女アルト・・とりあえず、シェリルを
元気にしてくれてありがとうって言っておくわ)
グレースが、アルトは有名なカブキ・アクターの息子で、現在はSMS所属の軍人だと
知ったとき、そのままカブキをやってくれてたらよかったのにと思った事がある。

それは将来二人が結婚でもすれば、早乙女アルトの経歴が話題作りになる可能性が
98%と出たからだったが、カブキ・アクターというものが驚くべきことに、
「カブキを演じるスキルを高めるために」複数の女性と次々に関係を持つことが、
伝統的に許された理解不能な職業とわかると、女性としてのグレースは、
シェリルがこんなスキャンダラスな職業の男より、軍人である今のアルトと
付き合っていた方が幸せだろうとも思えるのだ。
だがそれも、ヴァジュラがどうにかして、宇宙から消えてしまえばの話なのだが。

<グレースさん、フラットに戻りますか?>
運転手兼シェリルのボディガードが電脳で送ってきた通信が、生体脳の思考を抜けて、
グレースに届いた。
<ええ。あなたはここでモード2継続監視。わたしの体をお願いね>運転手に答えた
車の中のグレースの表情がフッとうつろになり、顔がコクンと下を向く。
次の瞬間、グレースは滞在しているホテルの一室にあるイスに腰掛けていて、
その部屋の壁紙を見ていた。
そこはグレースが自分だけが使うために特別に借りた一室で、彼女が座っている
イスの前のデスクには、マクロス・ギャラクシー船団からフロンティアへ
やってきたときに持ち込んだ、量子コンピュータデッキが3台置いてある。
このデッキたちはグレースの行く所、どこへでも持ち込まれる物品だが、
フロンティア船団には存在しないタイプのデッキだった。
デスクの上にある、デッキよりもう少し小ぶりな四角い箱には”DECOY-1”から
”DECOY-6”と書かれた、前世紀の内燃機関に使われたスパークプラグに似た形の器具が
付いていて、その箱から太いケーブルが伸びている。
グレースはそのケーブルをつかむと、自分の後ろ髪をかき上げ、首筋に埋め込まれた
ニューロイーサ規格のジャックに、そのケーブルを接続した。

彼女の意識がいったん、イスに座っているボディの生体脳ストレージにセーブされると、
その意識は蛍光グリーンと蛍光ブルーに満ちた電脳世界にジャンプ・インした。
<アシモフ。きょうの制圧対象の数を報告して。
クラーク。フロンティアのフォールド通信のインバウンド、アウトバウンドを過去12時間分報告。
ディックはSMSと新統合軍の過去12時間の通信内容を報告。
最優先語彙は”ギャラクシー”、セカンダリは”ヴァジュラ”>
デスクの上の3つの量子デッキがコマンドに従って、
グレースの電脳に膨大な量のデータを送り込んできた。

737:電脳マネージャー、グレースさんのある一日2/2
08/05/30 03:49:16 7lb6WtOK
<きょうの削除対象は、1584か。ちょっと多いわね。美星学園の生徒さん・・のが多いか。
あんまりシェリルを撮ってもらっちゃ困るのよね>
グレースは今日も、フロンティア船団のメインフレーム「フォン・ノイマン」を経由して、
シェリル・ノームの画像を無断で持っているストレージに対して、
攻性肖像権保護を実行する手順を始めた。この手順は毎日やっていることで、
大した手間は要らない。
先週、シェリルに早乙女アルトの携帯コミュニケータのメールアドレスを調べてくれと
頼まれたときの方が、まだ仕事としては歯ごたえがあった。
あの時は、フォン・ノイマンの攻性ファイアウォールに、デスクの上の身代わり端末を、
4つまで破壊されたのだ。
グレース個人としては、そのメールアドレスだったら、早乙女アルトの友人、
ルカ・アンジェローニに訪ねれば89%の確率で入手できると伝えたのだが、
「アルトをビックリさせてやりたいのよ!だからお願い、グレース」の一言で、
危うくこの高性能義体までもファイアウォールに焼かれそうなハメになったのだ。

まあシェリルには私がアイランド1の行政府に出かけていって、何か書類を書いて
アドレスを聞いてきたとでも思わせとく方が、やりやすいんだけど。

実時間で54分後、1584件の肖像権侵害の疑いがあるストレージすべてに対して、
シェリルの画像を読み込むと、同種の画像をすべて削除して消えるウィルスを
注入して、仕事は終わった。
ギャラクシーとヴァジュラに関する新しい情報は何もなく、むしろそっちの収穫が
欲しかっただけに、彼女は今日も少し失望した。
電脳世界から義体に意識が戻ったあと、首からケーブルを外したグレースは、
シェリルの学校が終わるまで、どうしようかと少し考えた。

(そうだ)グレースは名案を思いついた。
この間、シェリルと早乙女アルトが食事をしていた、あのイタリアンレストランに
行ってみようかしら。あの日はシェリルの居場所をスキャンしないことになっていたので、
本当はそんな店、私は知らないことになっているけど。
(知らないって言うことは、怖いわね。シェリル)

グレースはうっすら微笑んで、その部屋を出て行った。

738:名無しさん@ピンキー
08/05/30 03:52:01 7lb6WtOK
「ヴァージン・クィーン」の裏話のつもりで書きましたが、
なんかマネージャさんが腹黒くなってしまいました。
実験的内容で、エロもないのですいません。



739:名無しさん@ピンキー
08/05/30 04:33:25 Dt+4Fr4a
GJ
グレース腹黒いよグレース

ちょっと質問なんだが、ちょくちょく出てくる専門用語的な単語は公式のもの?
それともYOUの創作?

740:名無しさん@ピンキー
08/05/30 04:38:11 7lb6WtOK
恐悦至極です(`・ω・)>
現実にある単語と、
現実にある単語を組み合わせた造語です。
ニューロイーサは脳神経のニューロンと、
イーサネットっていうLAN用語のミックスです

741:名無しさん@ピンキー
08/05/30 04:42:03 7lb6WtOK
書き忘れました。
フロンティアのメインフレームがフォン・ノイマンって名前なのは
フィクションです。量子コンピュータデッキなんてのも出てこないです。
絶対プライバシー権は、
タレントが主張できる完全自由時間の権利が契約書にあるんじゃねえかなと
想像してみました(・ω・)

742:名無しさん@ピンキー
08/05/30 04:43:56 URiHwiuO
ミハクラはガチ
アルシェリブレランもキタキタ

743:名無しさん@ピンキー
08/05/30 05:02:46 Dt+4Fr4a
>>741

世界観に対して違和感のない言葉ばかりだったので公式の設定なのかと思ったよ

744:名無しさん@ピンキー
08/05/30 09:48:17 SFs0Qc6a
アルト×シェリル投下する。エロ無し。


最近シェリルは美星学園にご無沙汰だ。
まもなく新曲の発売日ということで、プロモーション活動で仕方がないんだが、俺の隣が空っぽで静かなのも妙な具合だ。
「ところで先輩、昨日のシェリルさんの番組見ました?」
授業の合間に、俺のとこにやってくるルカ。
「いや、見てない」
昨日はずっとSMSで訓練だったろうが。
そんな俺の返答など見すこしていたように、ルカは懐からディスクを取り出すと、勝手に俺のPCにインストールする。
「おい、こらっ」
「まぁまぁ、せっかく録画してあげたんですよ」
いきなりシェリルのドアップ。
フロンティアTVでも人気のトーク番組。毎回有名人をスタジオに招いて語り合う形式だ。
「シェリルさんはライブ衣装も多彩でおしゃれですよね」
女性司会者が、話題を振る。
画面の中のシェリルはにこにこ妖精の笑みを浮かべながら、デザインコンセプトとか、衣装スタッフとの裏話を語っていた。
「シェリルさんは白もお似合いですよね」
「あ、私、ライブでは白の衣装は避けているんですよ」
「え、そうなんですか?意外ですね」
「やっぱり白って、女の子にとっては特別な色でしょ?人生一大事の。ふふふ」
シェリルはくすぐったそうに笑う。


745:名無しさん@ピンキー
08/05/30 09:49:37 SFs0Qc6a
「『ダイアモンドクレバス』の衣装は、スタッフは是非とも白でいきたかったらしいんですが、私は断固却下。別れの歌に白は使いたくない。これ、シェリルノーム的に絶対譲れないとこなんです」
「じゃあ、白を使う時はとびきり甘いラブソング?」
「さぁ、どうかしらね、うふふ」
ふいにシェリルの表情が変わる。
「…ここでいうのもなんだけど、しばらくライブでは『ダイアモンドクレバス』は歌うのを封印しようと思っているの」
「…それはやはりギャラクシーの件で?」
「…そうね、それもかなり大きいわ。なにより私は最後の最後まで希望を持ちたいと思っている。他の人があきらめろと口を揃えても、私はきっぱりNOと言うわ。あなたの無事を信じている私がここにいるから、ちゃんと帰ってきて、戻ってきて、いま歌いたいのはそういう歌」
ふいに俺のポケットの携帯が鳴った。ルカも自分の携帯を覗く。
SMSからの非常召集サイン。
出撃の合図だ。
俺もルカも、急ぎ教室を飛び出す。
残されたモニターには、シェリルの新曲が流れ始めていた。
力強いメロディラインが俺を送り出してくれる。

あなたの無事を信じている私がここにいるから、ちゃんと帰ってきて、戻ってきて…


約束の歌をもう一度聴くために…

了。

746:名無しさん@ピンキー
08/05/30 11:08:29 O86fVMA/
マクロスフロンティア エピソード9 字幕無し日本語版

URLリンク(www.veoh.com)

veoh.comより

747:名無しさん@ピンキー
08/05/30 12:40:11 gvLOZfj3
>>744-745
GJ!


748:名無しさん@ピンキー
08/05/30 15:02:45 /buxbC0m
もう神投下が多すぎてついていけねぇよwww
みんなGJ過ぎる

749:名無しさん@ピンキー
08/05/30 17:48:06 qAAi8cSC
神投稿が続くのにビビリつつ投稿してみる
ジャンルは、あえて言うならシェリルonly

750:一日艦隊司令(1/4)
08/05/30 17:48:53 qAAi8cSC
美星学園の図書室で航宙科パイロットコースの四人組が試験勉強に余念がなかった。
「これ覚えるの大変。グレイスみたいなインプラントとか外部記憶が欲しくなるわ」
シェリルはモールス信号の一覧表を前にため息をついた。
「大丈夫ですよ、音感やリズム感がすばらしいんですから覚えられますって」
ルカが励ました。
「これトンとツーだけでしょ。せめて音階があれば、もうちょっと馴染みやすいのだけど」
「音階はちょっと……でも単純な音の組み合わせだから、非常時には宇宙船の外殻を叩いて船内と外で通信できるんですよ」
「そうね」
「そんなシェリルさんのために、作ってきたんです」
ルカは愛用のノートパソコンを取り出した。自作のゲームを起動する。
「ルカ君はプログラムもできるの?」
シェリルは目を丸くした。
説明しながら、ルカは照れて鼻の頭をかいた。
「出てくる文章をモールスに置き換えたり、耳で信号を聞いて平文をタッチタイプしたりするんです。初心者向けヒント付きモードもありますから、最初はこっちを使ってください」
「わぁ、面白そうね」
シェリルの言葉はお世辞ではない。
ゲーム画面にはアルトやミシェル、ルカ、ランカ、ナナセのキャラクターが動き回って、応援のメッセージをふきだしの形で表示していた。
「携帯にもインストールできますから、空き時間にでも遊んでください。携帯端末貸してもらえます?」
「お願いするわ」
一方、アルトとミシェルは図書館に充満した異様な空気に気がついた。
「なぁミシェル、俺たち他のヤツから睨まれているんじゃないか?」
「ああ、そうだな。シェリルのファンから嫉妬と羨望の視線で睨まれてるな」
「そういうもんか? あっちの女の子たちはシェリルを睨んでいるようだが、あれもファンか?」
「ああ、あれはアンチ・シェリルだな。パイロットコースの学年一位と二位を侍らせているからだろ」
「有名人も大変だな」
「お前な、他人事みたいに言うなよ。当事者の癖に」
「俺は関係ないだろ」
ミシェルはため息をついた。
「あんだけ派手なことやらかして、関係ないなんてあり得ないだろ。まったく試験のヤマは当てるくせに、どうしてこーゆー方面は鈍いのかね、お姫さまは」
衆人環視の中、二度もシェリルを抱いて飛んでいるのに。ミシェルは首を横に振った。
シェリルが来る以前から、アルトは学園の中で目立つ存在だった。
ナナセからの情報によれば、文芸部の女子生徒たちがアルトを題材にエロパロを執筆して回し読みしたり、映像部の学生が隠し撮りしたアルトの着替えショットや、レスリングの授業でホールドされるアルトの苦悶の表情を捉えた写真が出回っているそうだ。
シェリルが学園にやってきてから、コアなアルト・ファンは、硬派なアルトを懐かしむ派閥と、シェリルとアルトの女王様・奴隷プレイを妄想する派閥に分かれて、激しい闘争を繰り広げているとの噂もある。
「姫とか言うな」
横目でミシェルを睨むアルト。
「さーて、そろそろ集中力も切れてきたし、軽く運動なんかどうだい?」
アルトを軽く無視すると、ミシェルは一同に向かって提案した。
「運動って、何するんですか?」
シェリルに携帯を返したルカが尋ねた。
「そうだな……“気をつけゲーム”なんか、どうだろう?」

751:一日艦隊司令(2/4)
08/05/30 17:49:27 qAAi8cSC
美星学園航宙科棟にある極低重力室は、内壁・天井・床にクッションが張られていて、口の悪い学生からは拘禁室と呼ばれていた。
体育用のスーツに着替えた四人組が、0.005G以下という弱い重力の室内でフワフワと浮いている。
「じゃあ、まずアルトに手本を見せてもらおうか」
団体行動の時は、自然とミシェルが仕切るようになっている。
アルトはルカに合図を送った。
「よーし、いいぞ。ルカ、回せ」
壁に足を固定したルカが、空中で“気をつけ”をしているアルトの足をつかんで回した。次は手をつかんで別軸の回転を加える。アルトの体は、体操選手でもてこずりそうな三軸回転運動の状態になった。
「いくぞー、止まれ!」
ミシェルの合図で、アルトは体の捻りだけでピタリと静止してみせた。
「なるほど、無重力の宇宙空間では一度動き出すと、静止するのが難しいのね?」
「そういうこと」
ミシェルがうなずいた。
今度はアルトが足を壁に固定して、シェリルが回転する役になった。
「初めてなのよ、優しくてね」
「人に聞かれたら誤解を招くような台詞は止めろ。お前はオヤジか」
憮然としたアルトは、それでもシェリルの足をつかんで、ゆっくり単純な一軸回転の動きを与えた。
「3・2・1…止まれ」
ミシェルの合図で止まろうとするシェリル。しかし、慣性を打ち消しきれずに、わずかに回転が残る。
「アウト!」
ルカがダメ出しした。
「もう……もう一回よ!」
負けず嫌いのシェリルは、再度チャレンジする。

ルカは買ってきた紅茶の缶をシェリルに渡した。
「やっぱりシェリルさん、運動神経がいいんですね。初心者で二軸回転までクリアする人は居ませんよ」
軽く汗をかいてから、シャワーで汗を流した四人組はロビーで飲み物をとっていた。
「次は、アルト並みの回転に挑戦するわ」
シェリルは頬が健康的に紅潮していた。
「素人には無理だって」
アルトは肩をすくめた。
「もう、どうしてそういう言い方するのよ」
アルトにつっこみながらも、シェリルはささやかな幸せを感じていた。
(私、今、すっごく普通の学生してる)
芸能界の仕事を選んだのは決して後悔していないが、そのために捨ててきたものへの感傷はある。思いがけない状況の変化からフロンティアにとどまる事になったが、ギャラクシーでは無理だった普通の生活を取り戻している。
「そろそろ時間だ」
ミシェルが携帯で時刻を確かめる。SMSに所属する三人は、それぞれカバンを肩にかけた。
「仕事なの?」
「ああ、航路哨戒だ。またな」
アルトはそっけなくシェリルに背を向けて、エントランスへ向かった。
ミシェルとルカは、手を振ってアルトに続く。
「気をつけて……アルト! この次は試験のヤマ、教えなさいよね!」
おどけてみたものの、三人の後姿に、シェリルは胸を締め付けられるような寂しさを感じていた。
しかし、すぐにあのいたずらっぽい笑みが唇に浮かぶ。
「でも、後でまた会えるんだけど」

752:一日艦隊司令(3/4)
08/05/30 17:50:11 qAAi8cSC
SMSマクロス・クォーターの格納庫。
「ぶっ」
アルトは軍用通信回線の画像を見て噴いた。
「グラス大統領閣下に一日艦隊司令を命じられましたシェリル・ノームです」
画像のシェリルは新統合軍将官の制服を着用していた。階級章は准将。マクロスが所属する任務群の司令ということらしい。
「ここまでやるのか」
VF-25のコクピットでアルトは呆れて呟いた。
一方で、シェリルに感心してもいる。
ギャラクシー救援活動のために、軍の広報活動に協力しているのだろう。

任務群旗艦アグライアのCIC(戦闘指揮所)では、シェリルが全艦隊へスピーチを行っていた。
「先の救援艦隊の派遣に、ギャラクシー市民を代表してお礼申し上げます。
皆様の活躍を間近で見る機会を与えられて感激しています。どうか気をつけて無事任務を達成なさってください」
最後にピシリと敬礼を決める。
CIC要員が拍手をする。
「素晴らしいスピーチありがとう、ノーム司令。どうぞこちらへ」
軍を代表して労ったのは本来の艦隊指令サンダバット少将だった。浅黒い肌の中年男性だ。司令官の席へシェリルを導く。
「どういたしまして」
シェリルは優雅に会釈すると、シートに座った。目の前には艦隊の状況や、周囲の宙域の情報が表示されている。
予定では、航路哨戒の様子を視察、艦載機チームによる展示飛行、その後フロンティアへ帰還という手はずになっていた。
「本艦は予定航路を進行中。現在のところ異常なし」
そう報告があった直後、警報が鳴った。
「ピケット艦パラスより入電。コードVictor。数は12!」
任務群の反応はすばやかった。直ちに戦闘態勢へ移行。母艦機能を持つ艦からは、艦載機が飛びたつ。
「いきなりこれか……シェリルさん、すぐに退艦の準備を」
サンダバット少将が連絡機の手配をしようとしたところ、シェリルは押しとどめた。
「少将、お願いがあります。一日艦隊司令の権限を少しだけ、少しだけ濫用させて下さい」
「なんですと?」
「私のために連絡機を出すより、艦載機の発艦を優先なさってください。フロンティアの人々を守るために」
「しかし……今のタイミングを逃しますと、連絡機は出せませんぞ」
「かまいません。私に人手を割くより、今は戦いを」
サンダバット少将は少しばかり沈黙した。おもむろに口を開く。
「よろしいでしょう。では、軍艦に乗っている以上、戦力になっていただきましょうか。副官、シェリルさんをスタジオへご案内しなさい」


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