ガンダムヒロインズ MARK ⅩⅢat EROPARO
ガンダムヒロインズ MARK ⅩⅢ - 暇つぶし2ch54:ISAP ◆ISAPgGZZNI
07/12/30 17:48:03 BUaZST+R



一転して追い立てられる獣が如く、2機のガブスレイが盛大にバーニアを噴かして飛ぶ。
操縦用レバーを握り締めるエルシー・シャトラン中尉の顔は憎悪に歪んでいた。
『畜生! このままじゃ済まなさないよ。宇宙人共め!』
エルシーは、スペースノイドに宇宙人という蔑称で呼ぶだけの価値しか認めていない。
地球に住む者には、彼女のようにスペースノイドへの差別意識を持つ者が多かった。
初期宇宙移民の多くが、強制的に移住させられた人間だった事から出た思考だ。
社会的に低い階層の者達が宇宙へ厄介払いされ、特権階級達は地球に残る事が出来た。
この政策を称して、俗に“棄民政策”と呼ぶのは必ずしも間違ってはいない。
アースノイドの一部にしてみれば、スペースコロニーなど貧民街に等しいのだ。
宇宙開発が本格化した現在では、必ずしもその物差しは必ずしも正確ではないだろう。
有能な科学者や思想家の多くが、宇宙に出てそこに骨を埋める時代である。
だが、依然としてスペースノイドは地球から支配され続けているのも確かだった。
だいたい、どこの国家が“植民地”に一定以上の権利を与えようとするだろうか─?
『殺してやる、殺してやる、殺してやる、殺してやる、殺してやるよォォ』
前方を一心不乱に睨み付けたまま、エルシーは呪いをかけるが如く呟き続けた。


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