とある魔術の禁書目録 7フラグ目at EROPARO
とある魔術の禁書目録 7フラグ目 - 暇つぶし2ch42:872�コlB3xRItf 
07/12/13 18:19:21 /D2fmgnd
へー数学の先生。
女教師意外に属性あるの?
あと出来れば吹寄と上条の絡みを教えて下さい。


43:名無しさん@ピンキー
07/12/13 21:58:14 qo/pXakm
二人きりで野球します

44:名無しさん@ピンキー
07/12/13 22:43:22 b52taBkn
誰だ!?
小萌センセーが当麻に、
「クリスマスも先生と二人っきりで補習ですよー、来なかったら先生皆の前で『上条ちゃんに散々弄ばれた挙げ句捨てられた』って泣いちゃいますからね」
と言われてクリスマスが潰れた事を嘆いてる所に天草式の面々から、
「女教皇が貴方をクリスマスの日誘おうとしていらっしゃる、もし万が一泣かせるような真似をしたら総力を上げてでも■すからそのつもりで」
と手紙が届いて、
「どっちを選んでも上条さんデッドエンドですかー!?」と叫んでるなんて電波を送ったのは!?
送るなら文才のある奴に送ってくれ、俺じゃアウトプット出来ないから!

45:名無しさん@ピンキー
07/12/13 22:50:33 omnB6Ah3
のちの妄想投影装置開発者である

46:名無しさん@ピンキー
07/12/13 23:29:45 8EBr+Zqv
私たちは偉大な瞬間に立ち会った……

47:名無しさん@ピンキー
07/12/14 13:30:17 3KB6OJrV
>>44-46
流れにワロタww

48:名無しさん@ピンキー
07/12/14 14:49:16 3A4bfzhG
なんとなく、クリスマスネタの一方通行×打ち止めをーとか言ってみる




自分が書くと、一方さんが別人のような優しい性格になるんだ……

49:名無しさん@ピンキー
07/12/14 14:58:10 94EKj/qV
じゃあ、その書いたものを投下するんだ

50:名無しさん@ピンキー
07/12/14 15:59:36 xI5SDsG9
>>42
>二人きりで野球します
挿絵はパンチラですぞ。

51:名無しさん@ピンキー
07/12/14 16:19:23 AGE6IrxS
>>48
さぁ、書いてみるんだ。

全裸で開脚後転しながら待ってるから

52:名無しさん@ピンキー
07/12/14 17:01:28 S5WrTTUK
それを見た吹寄が穴に向かって威嚇をしようとボールを投げる。
しかしそのフォークは落ちなくて…。
アッー!!

53:名無しさん@ピンキー
07/12/14 19:38:53 +ExIRKjT
>>44
その手紙は五和からだな?
■は『犯』の文字に違いない! その現場にねーちんがやってきて……
アッー!!

54:携帯の人 ◆0yDabgA/0.
07/12/14 21:03:55 I+XDI4GW
唐突なんだけどさ、前にあったリレー小説、勢いで書き上げちゃったんだよね。
一応続けられるような終り方してみたけど。
んじゃまとうかー。

55:『そんなこんなで上条さん…』 ◆0yDabgA/0.
07/12/14 21:09:11 I+XDI4GW
何ともしがたい状況である。
ここは女子寮、すなわち本来なら女の子しかいないはずの領域。
その領域に上条という『異分子(だんし)』が混じり込めばハプニングの一つや二つ、起こって当然だ。
だから、そのハプニングを起こさないようにの神裂の発言だったにも関わらず上条は着替えを覗いているし。
事故ではあるが。
「…おーい、神裂さーん…?」
とりあえずかけた声もそのままスルーされる。
うずくまったままだ。
さてどうしたものかと頭を捻っていると、
「一つ、お頼みしたいことがあるんですがいいですかね?」
いつの間にか背後に陣取っていたアニェーゼが、上条の服の裾を掴みながら聞いた。
「こっから一番近いんですよ私の部屋」
言いたいことが理解できない顔で、上条はアニェーゼを見つめる。
(…つーかさ…)
ぽつりと思う上条少年。
オルソラとアンジェレネはなんだかうずくまったまま動かない神裂を説得(?)しているし、ルチアはルチアで説教が長い。
インデックスに至っては誰かから貰ったのであろう大きなキャンディ(渦巻いていて棒のついた通称ペロペロキャンディと呼ばれるあれ)を幸せそうに舐めていて周囲のことはほとんど眼中にないらしい。
上条が何を言いたいかというと、
(…このまま放って置いたらいろいろ面倒な気がするんだが…)
こういうことであって。
しかしアニェーゼは、
「ちっとばかし高いとこにあるもんをとるの、手伝ってもらうだけですよ。すぐ終わりますって」
だそうである。
上条の心情が伝わるわけもなく。
そうまで言われて断るのは如何なものか、特に大変そうでもないし部屋も遠くないのに無下に断ったらあれかなぁ、とか思ったので、頷いたら、
「じゃ、早速」
腕をがっしり抱え込まれ、そのまま引きずられていった。
微妙に女性を感じさせる柔らかい何か(認識したら色々ヤバそうなので脳が認識を拒否したらしい)を腕に感じながら。


さて、ここはアニェーゼの部屋である。
問題の荷物は思いの外高い場所にあった。
上条が手を伸ばしてもギリギリ届かない位置にある。
何度かチャレンジしてみたがやはり徒労に終わる。
結局届かないのだ。
「………どうやって乗せたんだ?」
もっともな疑問。
上条が届かないのにどうやって載せたのか。
投げた込んだ、というわけではないだろう。
「…脚立で」
納得。
確かにそれなら一人で乗せられる。
だが、
「………………どうして今、脚立を使わない」
「…見当たらないんすよ脚立。流石に同性に肩車してもらうのも癪じゃねえですか、だから上条さんがいるうちにちょっと、と思ったんですよ」
確かに、頷けることではあるのだが。
台詞の中に少々気になる単語が混じっていた気がする。
肩車がどうの、と。
「……ちょ、ちょっとタンマ! 何、俺がアニェーゼを肩車すんのか!?」
言われたアニェーゼは、しばし間を置いて、
「それ以外で、現状をどうにか出来ると?」
小首を傾げた。
うぐぐ、と言葉に詰まる上条。
そもそも天井付近にあるそれは、ただでさえアニェーゼが届かない位置にある上、そこのさらに奥に置いてあるらしく、椅子か何かを使ったとしても奥まで届かない可能性がある。
もし届いて引っ張り出しても、それが当たりとは限らない。
そして現状で最も確実な方法は上条少年がアニェーゼ嬢を肩車し、彼女自身が探し物を引っ張り出すこと。
「………むぅ…」
こうまで言われては従わざるを得ない。

56:『そんなこんなで上条さん…』 ◆0yDabgA/0.
07/12/14 21:11:58 I+XDI4GW
アニェーゼは率先して足を開く。
後はその間に上条が頭を突っ込み、ふとももを掴んで立ち上がるだけだ。
「……………………」
だけなのだが…。
「何してんですか、早く早く」
はっきり言ってこれは、
(…ご、拷問だぁー!?)
その場で頭を抱えてしゃがみ込みたい勢いだ。
「…? いつまで突っ立ってやがんですか? ちゃっちゃとしないとみんな集まってく…ゲフンゲフン…みんなんとこに戻れないじゃねえでしょ」
振り向いたアニェーゼが何か言っている。
少しだけ引っ掛かるような言葉があったが、そんなことを気にできるほどの余裕、今の上条にはない。
なんせ今から少女の股間に首筋をあて、みずみずしく柔らかいふとももをわしづかみせねばならないのだから。
と、言葉にすると大分あれなのだが。
ともかく、どうにもならない状況にいるらしい。
「………いつまでこの世の終わりみたいなヤバい面したまんまこっち見てる気ですか?」
「ハッ!?」
その言葉で現実に引き戻される上条。
軽く頭を振って意識をしっかりさせる。
「……ともかく、手前から頭を入れんのが嫌ならしゃがんでくんねえですかね。このままじゃ埒あかないでしょ」
「……………わかった…」
確かにこのまま粘ったところで何の特も無い。むしろアニェーゼに迷惑をかけるだけだ。
しかし、答えたもののやはり乗り気でないためかその動きは緩慢に見える。
やっとのことでしゃがみ込んだ上条の側面に回り込んだアニェーゼは、身軽な動作で首を跨いだ。
「……ん…お願いしますよ」
自分で位置を調節したアニェーゼが少しだけ艶っぽい声で言う。
「ぁ、ああ」
ぐっ、と足に力を込めて立ち上がった。
立ち上がって最初に感じたのは見た目以上に軽いアニェーゼの重み。
ほとんど普通に立つのと同じ感覚だ。
「寄ってください」
指示に従って動く上条。
頭上から早速、ごそごそと物をどかしたり引っ張り出そうとしている音が聞こえてくる。
バランス感覚が良いのだろう。支えている上条が特に力を入れずとも自分でズレを修正したりしている。
ある意味手持ち無沙汰だ。
こうなってしまうと、別なところに向けていた意識が最も身近なそれに帰結してしまうのは致し方無いことなのだろうか。
(…頬っぺたに当たる感触…すげーやらけー…)
掴んでいる足は、よく言う折れそうなほど細いを地で行っているような感じだ。
キメの細かい肌が身じろぎして、それを上条にこすりつける。
(…ぅぉおおお!?)
軽く浮き上がるように手を伸ばしているのか時折かかる弱めの加重。
「………届かねえですね…ちっと靴を掴んでもらえますか? そうすればちっとは奥まで届くでしょうから」
「………………………………了解……」
すねの辺りを掴んでいた上条の手が靴の裏に移動し、押し上げるように掴んだ。
「ども。……んー…よっ、と」
やはりあまり重さを感じない。
ちゃんと食事をしているのかすごく気にかかった。
が、しかし。
その心配は、さっきから後頭部に触れている何かのせいですぐに吹き飛ぶことになる。
「…ん……ぅ…ち、ちっと届かねえです…押し上げてください…」
不思議に思ったのは、指示を飛ばすアニェーゼの声に、妙な息遣いが混ざり始めたこと。
「こうか?」
掴んだ手を通じて、腕に力を入れる。
「…よいしょっ、と…」
一瞬だけ加重がゼロになったが、すぐにまた重みがかかった。
「…ん、ッ……はぁ…無理でしたね…」
どうやら乗り上げてでもそれを取ろうとしたらしい。
「…うーむ…これで届かないなら諦めた方がよくねーか?」
思わず呟いた一言に、アニェーゼは押し黙った。
微かな沈黙が満ちる。
「………もうちっと粘ってみますよ。お付き合いしていただけるでしょう?」

57:『そんなこんなで上条さん…』 ◆0yDabgA/0.
07/12/14 21:14:26 I+XDI4GW
その沈黙を破ったのはアニェーゼだった。
「………………ここまで来たら最後まで付き合ってやるよ…」
嘆息気味に吐き捨てる上条に、
「どうも」
アニェーゼは短く、しかしそこはかとない喜びの感情が混じった声で答えたのだった。


一方、こちらアニェーゼが抜けた女子一行。
未だ説教を続けるルチアに、アンジェレネは恐る恐るといった様子で声をかけた。
「あ、あの、シスター・アニェーゼが見当たらないんですけど…」
説教を受けていたシスターを除き、その場全員がびくりと反応した。
恥ずかしいやら何やらで落ち込んでいた神裂ですら、だ。
「……………抜け駆け?」
ガギン、という飴をかみ砕く些かには大袈裟な音が響く。
「…どうでございましょうか…」
オルソラは頬に手を当て微笑みながら(笑みのわりにはなんだか恐怖感を煽ってくる)首を傾げ、
「…………」
どこからともなく刀を取り出し、無言でそれを構える神裂。
「あ、あれ? どうして皆さんこれから戦いに赴くような雰囲気を放ってるんですか?」
そしてイマイチ状況が飲み込めていないアンジェレネ。
「シスター・アンジェレネ。少し黙っていてください」
ルチアがその頭をギリギリと押さえ付ける。
本日何回目かもわからない攻撃だ。
「……手分けして探したほうがいいかも。私、あっちに行くよ」
かみ砕ききった飴の棒をそっと袖口にしまいながらインデックスは言った。
「では、お付き合い致します」
オルソラもその後に続く。
「………………」
何故か無言のままの神裂きは一人でふらりとどこかに行ってしまった。
「シスター・アンジェレネ、行きますよ」
「は、はい! で、でもどこに?」
そして、やっぱり状況を把握できていないアンジェレネと、彼女を引き連れて移動を開始したルチア。
なし崩し的に(?)上条捜索が始まるのだった。


「…ンー、りゃぁぁぁ!」
何だかアニェーゼにありえない叫びを上げながら強引に目当ての箱まで手を伸ばす。
ギリギリで指が掠ったが届かない。
「…もっと押し上げてくださいよ」
それに従い上条が腕を少し上げる。
こうやって腕を固定されたままだと相当体力を使うらしく、そろそろ腕がヤバイと脳が警鐘を鳴らしていた。
「…………ッ……ぁ!」
ぐぐ、っと足に力がこもる。
もう何度目かもわからない筋肉の強張り。
箱の蓋にわずかだけ指がかかり、指の摩擦だけを頼りに強引に箱を引っ張った。

つ、つぅー。

ゆっくり、背伸びしていた背を戻すように後退していくアニェーゼを追い掛けるかの如く箱が移動してくる。
ここまで来れば後は普通に掴めるだろう。
「……っ、とと…取れましたよ……………ぇ…?」
瞬間、のけ反ってバランスを崩したアニェーゼと、予想外の動きに足をとられ転ぶまいとした上条の動きが、悪い方向でシンクロした。
「うお、ちょちょちょっ!」
せめて床にぶつけないように体を捻り、ベッドの方へ不安定なポーズのままダイブする。

ぼふ。

軽い衝突感。
そしてみぞおちに突き刺さる肘。
「ぐぉ!?」

58:『そんなこんなで上条さん…』 ◆0yDabgA/0.
07/12/14 21:16:16 I+XDI4GW
もはや肩車というより手で支えていた状態に近かったため、自分を下敷きにしてアニェーゼを助けようとしたのだが、
「大丈夫ですか!?」
ありえない奇跡…まあ、不幸と言えなくもない具合にダメージを被ったわけだ。
因みに。
心配して上条の顔を覗き込んだアニェーゼは上条を跨いで、まるで覆いかぶさるよう状態になっている。
端からみたらまるで『アニェーゼが上条を襲おうとしている』ように見えたり見えなかったり。
そしてこういう誤解を招きそうな時に限って、都合よく人が現れるのだ。
特に見られたくない人間が。


インデックス達がそのことに気がついたのは寮内を大分走り回ってからだった。
『一緒にいなくなったのがアニェーゼで、その上あの場所からアニェーゼの部屋まで距離があまりない』
となればまずそこに捜査のメスを向けるべきだったのだ。
急いでそこに集合する面々。
インデックスが率先してドアノブに手を伸ばし、勢いよくドアを開け放った。


バタン!!
思いの外大きな音と共にアニェーゼの部屋の扉が開かれた。
思わず二人、同じ動作でそっちを見る。
入って来た途端、驚愕の表情で固まるインデックス。
オルソラはまたしても恐怖を煽る笑顔で、ルチアとアンジェレネは顔が引き攣っていた。
神裂は…言わずもがなである。
さて、その微妙な表情で佇む彼女らにアニェーゼはとんでもない爆弾を放り投げた。

『いいところだったのですから邪魔しないでほしいですね』

刹那、ビギリ、という空気の軋むような嫌な音が聞こえた気がした。
上条にその言葉の意味はわからない。何せ放たれた言葉は日本語ではなかったのだから。
「………ナニ?」
恐る恐る呟く上条。
その呟きに押されたみたいに軋んで止まった空気が動き出した。
「…とうま? 最後のお祈りは済んだかな?」
言いながらインデックスのプリチーなお口がじわじわと開いていく。
凶器とも言える煌めく歯(やいば)を見せながら。
ルチアはどこからともなく車輪を引っ張り出して来た。本当に一体どこから持ってきたのやら。
その後ろにいたアンジェレネはいそいそと脱いだフードに硬貨を詰めている。
不穏だ。
オルソラに至っては笑顔で頬に手を添え、もう片方は無駄に力強く拳が握られている。
笑顔がやはり怖い。
神裂は……目がマジだった。持っている刀がゆらりと揺れた。
『やる気満々ですか』
言って、『司教杖』を水平に構えるアニェーゼ。杖はベッドの下に隠していたらしい。
挑発するようににたりと笑う。
ここまで来て、ようやく上条にも現状が些か不穏であることに気がついた。
「いや、待って! みなさん落ち着いてー!」
叫ぶ上条の努力も虚しく、女子寮の一室から巨大な爆発音が聞こえてきたのだとか。


翌朝。
なんだかんだで多大なダメージを一身に集めた上条少年。
割り当てられた部屋でうんうん唸っていると、カチャリとドアが開かれ、誰かが入ってきた。

59:携帯の人 ◆0yDabgA/0.
07/12/14 21:18:19 I+XDI4GW
ほい終了。
確か朝起こしに来る順番って決まってるんだよねー。
さてさて、なんだが無駄にアニェが活躍してるけど、気にしないで。

じゃ、ばーいびー。

60:名無しさん@ピンキー
07/12/14 21:50:08 8hbMAlOw
>>54
うぁ、アニェきたw
GJ!! その活躍は無駄じゃないです!

61:名無しさん@ピンキー
07/12/14 22:37:43 +ExIRKjT
このリレーもオルソラに始まり神裂がきたかと思えば次はアニェ。
さあ次は誰かーにゃ?ぐっじょぶ。ここで女子寮民以外の誰かが出るのも面白いかもねw

62:579 ◆UHJMqshYx2
07/12/15 00:26:07 J5OJpu8n
携帯氏のリレー来たーwww
GJです。

さて、おいちゃんは今年最後かもの投下して寝るよ。

63:『たとえばこんな最終奏 Into_Outroduction』1/5
07/12/15 00:27:26 J5OJpu8n
 本当にこれで良かったのかと言えば、それは上条には判断の難しい、いや、判断の出来な
いことだった。
 しかし、これでひとまずは―それがどれくらいの期間なのかは判らないが―友人や、仲
間たちが不毛な争いに巻き込まれることはないのだろう。
 兎にも角にも、終わったのだ。
 ……たった一つの問題を除いては。

 ひとり、外に出る。風が冷たい。
 ここが異国の地であることを、風の匂いが教えていた。不思議なもので、記憶喪失となった
今でも、身体は生まれ育った環境を憶えているのかもしれない。
「記憶、か……」
 目の前の風景も、見ているようで目には入らない。
 風景を霞ませて目の中に浮かぶ少女の姿を思って、独り言が唇から漏れる。
「いつまでも、黙ってたらダメだよな、本当のこと、言わないと…。もう、終わったんだから―」
 すべての発端かもしれないその右手を握りしめる。
 瞳の中の少女。純白のその少女は、真っ白な病室で、今にも泣きそうな顔のまま、無理に笑
顔を浮かべていた。
 ―まるでおとぎ話のような、自らが記憶を失うまでの顛末を聞かされて、
 まるで信じることが出来なかったその話も、
 あの泣きそうな脆い笑顔が、それは真実だと語っていた―
 だから、今の自分は偽りの自分かもしれない、やろうとしていることはただの自己満足、ある
いは偽善に過ぎないのかもしれないと思いながらも、自分に対して向けられたあの瞳を―
守ってやろうと思ったのだ。

 そうしていくつもの事件に巻き込まれ、いつしかそれは『戦争』などと形容されるものになり、
そこで自分とその少女が自ら望んだわけでもないのにキー・アイテムとして扱われ、それを乗
り越えようともがくうちに、いつしか、自分にとってもその少女の存在が大きなものであること
を自覚するようになっていたのだ。
 しかし、この諍いも終わった。
 終わりを迎えた今、少女に対する気持ちを強く自覚するからこそ、これ以上隠していてはい
けないと上条の心が告げている。
 それが、上条にとって最悪の結果になろうとも。

 最後に壊さなければならないのは、嘘を隠し続けられるという自らの幻想―。


64:『たとえばこんな最終奏 Into_Outroduction』2/5
07/12/15 00:28:01 J5OJpu8n
「本当の事って、なに?」
 背後からの声に、驚いて振り向いた。
 振り向いた先には、いつの間にか隣にいるのが当たり前になっていた、そしてたった今も思
い起こしていた―純白の修道衣を身に纏った銀髪碧眼の少女、インデックスが立っていた。
「ここにいたんだね」
 少女が微笑む。
 上条も微笑み返そうとして果たせず、躊躇うように一度目を逸らして再び視線を戻した。
「あ、ああ。考え事、してたんだ」
 微笑んだままのインデックスの瞳を見つめ返して。
 意を、決する。
「騙してた、って軽蔑するなら、それでも良い。本当のことを言わないとって、考えてた」
 息を吸い込んだ。声を出そうとして一度詰まり、言い直そうとした上条に、逆にインデックス
が小さな声で話しかけた。

「……記憶のこと、なら、わたし……、知ってたよ」

「えっ…?……」
 驚きの表情に変わるのが、上条自身にも判った。
「それなら、どうして―」
 相対するインデックスには、微笑んだままで、今にも泣き出しそうな綻びがその表情に浮か
ぶ。
「だって、とうまと一緒にいたかったから。とうまは、とうまだよ。私を止めてくれたとうまも、そ
の後の……私の、せいで、傷ついたとうまも……とうまなんだよ」
 上条の言おうとしていたことが何か、判っていたのだろうか。
 その表情の綻びが少しずつ大きくなるのを止められないのだろう。インデックスもまた、無理
やりに言葉を絞り出している風だった。
 涙を湛え始めた瞳を揺らして、笑顔を作り直そうとする。小さな唇が、再び開いた。
「私、言ったよ? インデックスはね、」
 上条には判った。インデックスが、あの時と全く同じ顔をしていることを。
 そして、何を言おうとしているのかも。
「ダメだ、インデックス」
 強い声で制止した。
 その声に、インデックスが驚きの表情を向ける。
 そして、徐々にそれが悲しげなものに変わって―
「どうして? やっぱり、私じゃ……」
「違うんだ、インデックス」
 上条は、もう決してこの少女から瞳を逸らさない。
 インデックスは知っていた。知っていて、何も憶えていない『偽物』の上条当麻と寄り添って
いてくれた。
 そして遂に、ここへと至るまで。
 心の中にわだかまっていた迷いが、霧が晴れるように消えていくのが判った。
 迷わないからこそ、今度は少女のほうから言わせてはいけないような気がしたのだ。
「こんどは、俺が言わなくちゃ」
 強張っていた顔の筋肉から力が抜けていく。自然な微笑みが浮かんでいると思う。声も、自
然に出た。

65:『たとえばこんな最終奏 Into_Outroduction』3/5
07/12/15 00:28:41 J5OJpu8n

「上条当麻は、インデックスのことが、大好きなんだ」

 え、と碧玉の瞳の少女が言葉を漏らした。
 上条は、もう表情を作ったりとかそういったことを意識しない。
「人の名前っぽくないけど、俺、犬とか飼ってないし。猫はいるけど、スフィンクスって言う名前
だから。でも、インデックスって名前の娘、ひとりだけ知り合いにいるんだよ。猫の名前も、その
娘がつけたんだけどな」
 インデックスの胸に、『驚き』とか『泣き』とか、そのほか様々な衝動がせり上がってくる。
 飲み込もうとして、その矢先に上条が再び言った。
「何度でも、言える…ぞ? 照れくさくはあるけどな、上条当麻は、インデックスが、」
 その声に、飲み込もうとした衝動がインデックスの身体を突き動かした。

「とうま、とうま―大好きっ、大好きっ、大好きっ!」

 感極まったのだろう、涙の粒をこぼしながらインデックスが上条の胸に飛び込んできた。飛
び込みざまにその両腕が上条の首に巻き付く。
「……んむっ…!」
 飛び込むように抱きつかれ、バランスを崩して倒れ込む上条の唇をインデックスのそれが塞
いだ。
 瞳を閉じた少女の顔が大写しで目の中に映る。
 そして、その少女の柔らかな唇の感触。上条も目を閉じた。
 永遠にも思える一瞬の後、二人の唇が離れて、笑顔なのに泣きながら―前とは違う、笑っ
ていたいのに、嬉し涙が止まらないのだ―インデックスが口を開いた。
「私、わたし、ずっと、待ってたんだよ? とうまのこと、大好きで、それで、それで…」
 気持ちが暖かくなる。上条も、自分に強く巻き付いた腕に負けないように少女の小さな身体
を抱きしめた。
「ごめんな、インデックス。でも今は、もう一回、インデックスとキスしたい」
 その言葉に、インデックスがくしゃ、と顔を崩して笑う。
「とうまのばか」

 そうしてふたつのシルエットが、ひとつに重なった。








66:『たとえばこんな最終奏 Into_Outroduction』4/5
07/12/15 00:29:26 J5OJpu8n

・・
・・・
~アウトロのコーダ~

 気が付いたら、上条が姿を消していた。止められるのも聞かずに勝手に連いてきたとは言
え、何も言わずに姿を眩ますとは。
「……ったく、さんざ心配かけといてどこ行っちゃったのよあいつは?」
 周囲では、一緒に戦ったなんとか式、とかいう若者たちが負傷した者の手当をしている。自
分は幸いかすり傷程度のことで済んだが、あいつは結構怪我してたような…と思い当たって、
御坂美琴は姿を消した上条を捜しにその場を離れた。
「聞きたいことも、あるし……」
 さほども探さなかったと思う。案外すぐに上条の姿を見つけた。
 さっきまでは戦場だった、とは思えないほど場違いな庭園の奥にそのシルエットが見えた。
絶対に見間違えない自信もある。
「ちょっと、ア―」
 声を掛けようとした、そのとき。
 一人だと思っていたその影から、小柄なシルエットが離れた。
 そう言えば、あのシスターの姿も無かったと気付く。気付いて思わず声が出る。
「ちょっとちょっとちょっと! 怪我人が勝手に出てって、なにしてんのよ?!」
「お?」
 声を聞いて、上条が振り返った。
 上条が振り返ると同時に、こちらを見た銀髪のシスターが驚いたように頬を染め、上条の陰
に隠れる。
「なんだ、御坂か。びっくりしたじゃねーか。…って、まあ、俺はともかく、御坂は…その様子だ
と、怪我とか無かったみたいだな、良かったよ」
 言って、上条が安心したような笑みを浮かべる。
 その笑みに思わず顔が火照って、しかし今追求したいのはそんなことではない、と美琴はブ
ンブンと首を振った。
「そ、そうじゃなくってっ! アンタたち、勝手に出てって何してたのよ?」
 その美琴の大きな声に、何か美琴からすれば違和感を覚える縮こまり方をしていたシスタ
ーが、上条の背後でますます小さくなる。
「あれ? どうしたんだインデックス……って、あ、そうか。そう言や、今の今まで紹介もしてな
かったんだったな、インデックスと御坂は」
 上条が、自分の後ろに恥ずかしげに隠れたシスターと美琴との間に視線を巡らせながら、一
人納得したように言った。
「え、いや、そうじゃなくって―」
 言いかけた美琴の言葉は聞こえていなかったのだろうか、上条は純白の修道服の少女に
向かって話しかけているところだった。
「インデックス、あいつがレールガンの美琴。御坂美琴。学園都市じゃ最高の能力者の一人な
のに、何故か俺のことを倒す! って何かと絡んでくるチューガクセーだ」
 なっ…、と御坂美琴が息を詰まらせる。この期に及んで、上条当麻は自分が何故ここに連い
てきたのかを理解していないのだ。
 その紹介の仕方は何よ、と言い返そうとして、それよりも早く上条の口が動いた。

「で、御坂、こいつはインデックス。イギリス清教のシスター……あー、細かいことは良いや。
俺のカノジョ」


67:『たとえばこんな最終奏 Into_Outroduction』5/5
07/12/15 00:30:00 J5OJpu8n
 そう言うと、上条は優しげな表情をインデックスに向けて、その肩をそっと抱いた。
「ちょ、とうま……」
 肩を抱かれた純白のシスターが、さらに頬を赤く染めてもぞもぞと呟く。
「あれ? ダメだったのか、インデックス?」
「だ、ダメじゃないけど、は、恥ずかしいよ…」
 美琴にすれば青天の霹靂である。
 頭の中が呆然とするその目の前で、二人がいちゃいちゃと絡み出した。呆然となればなる
ほど逆に視界が冴えて、上条の頬や首筋に小さな唇の跡、としか思えないような点々が目に
入った。
「か、カノ…ジョ? カノジョって、彼女?」
 足下がふらふらとする。視界が霞んで、意識が薄れた。
「おっと」
 そのまま後ろに倒れた御坂を支えたのは、その背後から現れた身長2メートルの真っ赤な神
父だった。倒れるのを受け止めて、さらにその背後に連いてきていた誰かに美琴の身体を預
けた。
「よう、ステイルじゃん。お互い無事でなにより―」
「そんなことはどうでも良い。それよりも、さっき貴様が言っていたことなんだがな」
 咥え煙草を噛み千切りそうな表情で現れたステイル・マグヌスが、上条当麻に詰問口調で
言葉を掛ける。
「さっき? んん? ……ああー、」
 ステイルの表情が見えているのかいないのか、上条は考え込むような様子を見せた後、イ
ンデックスをちらりと見て答えた。
「なんだよ。聞いてたのか。そう言うことでさ、インデックスとはお互い同意で恋人することに―
―」
 上条の言葉が終わるまえに、煙草を噛み千切ったステイルが駆け出した。
「ゆ、許さん、他の何が許しても、僕は絶対に許さん!」
 炎剣が飛び出す。
「おわっ!!」
 我を失ったステイルの表情と行為に驚いた上条が悲鳴を上げる。ステイルの背後では、数
人の少女が声を上げていた。
「ス、ステイル! あなたはともかく上条当麻を……」
「ぶっ、ブラザー・ステイル! 上条さん、怪我させたら許さねえっすよ!」
 ステイルが現れたときに連いてきていたのだろうか、神裂火織やアニェーゼ=サンクティス、
その他にも幾人かの少女が口々に叫び出す。
「あらあら。みなさん判ってらっしゃったのに、かすめ取る気満々でございますね?」
 そんなことをさらりと言って見せたのはオルソラ=アクィナスである。
 その言葉が聞こえていたのだろう、ステイルの突然の狂態に驚いていたインデックスが、上
条の陰から拳を振り上げて叫び返した。
「こっ、こらー! とうまは私のなんだからー! そんなこと言って、ゆ、許さないんだよっ!!」
 インデックスの台詞に、駆け寄るステイルがさらに表情を歪める。
「こっ殺す! 絶対に殺す! 僕は貴様を許さない! 死ね上条当麻!」
 結局はバタバタで終わるのか―でも、いつもの病院エンドはちょっとな、と思いつつ、上条
はインデックスの手を取って走り出す。
「ひゃ、とうまっ」

「逃げるぞインデックス、今度のは愛の逃避行ッ!!」

 上条当麻は自分を不幸だと思わない。
 握りしめた幸せを、もう決して離さない。
 笑いながら、上条当麻とインデックスは駆け出した。

68:579 ◆UHJMqshYx2
07/12/15 00:32:06 J5OJpu8n
非エロです、すまん。
例によって間無し、申し訳ない。
しかも、ネタはありがちと言う…。

寝落ちして逃げますおいちゃん。

69:名無しさん@ピンキー
07/12/15 03:01:32 SVwg6h6H
GJ!
なんという普通にありそうな最終回www
しかし御坂さんのスルーっぷりがセツナス

70:名無しさん@ピンキー
07/12/15 03:05:24 SVwg6h6H
GJ!
なんという普通にありそうな最終回www
しかし御坂さんのスルーっぷりがセツナス

71:名無しさん@ピンキー
07/12/15 07:28:22 /P+XrnuP
最後は結局ハーレムエンドだと僕は勝手に幻想しますね

72:名無しさん@ピンキー
07/12/15 09:24:01 IB22yWF+
禁書が読者からキャラ人気無くても最後はこんな最終回であって欲しいわ、ほんま。
でもないと不憫過ぎるわ・・・

73:名無しさん@ピンキー
07/12/15 17:22:55 DDmQQzYj
作者の恋人にしたいキャラNo.1はインデックスらしいけど、最近扱いが微妙だよなぁ
まぁ、それでも一応フラグは1番立ってるかと思うけど

74:名無しさん@ピンキー
07/12/15 18:13:49 Tt9Mg6bP
そんな幻想(フラグ)は(ry

75:名無しさん@ピンキー
07/12/15 19:54:05 j6ADSVyY
OCN規制に今ほどもどかしく感じた時はない
579氏に心からのGJを送る
俺はやっぱり禁書好きだぜ

76:名無しさん@ピンキー
07/12/16 08:57:40 QE24V2ss
実際最終回ってどんな感じなんだろうね。
自分の予想はこちら

当麻は魔術という存在を消す

世界がもし魔術(又は超能力)がなかったらっという世界になる。

一巻の初めの様に、当麻が御坂から逃げているとインデックスと出会う。
END

77:名無しさん@ピンキー
07/12/16 09:46:36 Rd+br2jD
そりゃ


神「くっ・・・貴様我をここまで追い詰めるとは・・・
こうなれば我が禁呪で全てをry」
上条「俺には・・・守りたい人達がいる。
インデックスに御坂に妹、吹寄に風斬に小萌先生に青髪ピアスに土御門に百合子、オルソラにアニューゼにルチアにアンジェレネに五和、父さんに母さん、神裂にステイル、初春に佐天。他にもたくさん・・・な。
だから・・・テメェの全てを無に帰すなんてふざけた幻想はな俺が・・・俺が必ず潰してやる!」



●●「私は?」

神「ふん!ならば守ってみせろ!絶対に不可能だがなぁぁぁぁ!!
くらえ!我が禁呪!ノスフェラート【フラグ潰し】!!」
上条「幻想殺し・・・みんなを守りやがれぇぇぇ!!」

・・・・・・・・・・・・・・・

上条は神との戦いで全ての記憶を失ってしまった。しかし皆は上条から離れようとせず、修羅場なエブリデイが続いていた・・・

ーーー彼の新しい物語は今、また始まるーーー

78:名無しさん@ピンキー
07/12/16 12:40:39 8Dpuhn16
自分の予想は…


ようやく記憶を取り戻した上条。全ての戦いも終えて皆のアタックが熾烈を極めていく最中。

上条「今まで忘れていてごめんよマイラバー!」
神裂「えっ、ちょっ、ちがっ」
その他「え~!!」



なんとそれは、ラスボスだった偽教皇代理が死に際に放った渾身の魔術であった…。


どうするインデックス!
負けるな美琴!
頑張れ姫が(ry

79:名無しさん@ピンキー
07/12/16 14:02:40 BLiN3YMM
親船゙最中"さんで?

80:名無しさん@ピンキー
07/12/16 22:46:46 wSu7iJ/M
上条「俺はまだ、登り始めたばかりなんだ、
   
   果てしなく続くこの、フラグ坂を!」


未完!

81:名無しさん@ピンキー
07/12/17 01:43:54 Ey4fd+H4
最終回でまたもや記憶を失った上条さん
そのことを知った上条軍団はチャンスとばかりにアプローチと言う名の猛攻をかける
今日も今日とて学園都市に叫びが響く「不幸だぁぁぁぁ~~~~」


ハーレムエンドにしないと選ばれなかった方々から空中コンボくらって永久に地に足がつかなくなると思うんだ

82:名無しさん@ピンキー
07/12/17 03:41:46 IfmbAJk9


83:名無しさん@ピンキー
07/12/17 07:48:51 XkLUkeYQ
俺の中では

実は全て一巻で植物人間になった上条の夢

ってのが最有力なんだが

84:名無しさん@ピンキー
07/12/17 16:06:54 AqIcZJ2Y
それじゃあまるで『アリス・イン・ワンダーランド』だね。
キャラ構成とかは違うけど。

85:名無しさん@ピンキー
07/12/17 18:02:49 PWI2ZqAP
サイレント・ヒルの方を思い出した俺は異端ですか?

86:名無しさん@ピンキー
07/12/17 18:56:22 jwWeNknN
ドラえもんじゃねえの?

87:名無しさん@ピンキー
07/12/17 19:17:59 bHlWrX71
>>83
そんな切なくて泣ける鬱エンドなど許さん……

88:名無しさん@ピンキー
07/12/17 20:40:05 wGUEVrNo
ドラえもん最終回の都市伝説

89:名無しさん@ピンキー
07/12/17 21:51:25 1K1nUIUv
俺的最終回予想(寧ろ妄想)。
最後の戦いで行方不明になる上条当麻、必至の捜索にも関わらず発見出来ず五年の月日が流れる。
しかし神裂が任務に向った先で偶然にも当麻を発見、なんでも再び記憶喪失になったらしい。
会えた喜びも束の間、実は当麻は結婚をしていて妻のお腹には子供が。
会えなかった五年分の思慕と怒りが合わさり神裂ヤンデレ化、当麻を秘密裏に監禁、妻の方は腹を裂いて「中にだれも居ないじゃ無いですか」。

(神裂にだけ)HAPPYEND

90:名無しさん@ピンキー
07/12/17 22:00:46 d86WnTP7
nice boatはやめてほしい

91:名無しさん@ピンキー
07/12/17 22:13:36 bHlWrX71
あれだろ
行方不明

三年後くらいにひょっこり帰還

三年関溜め込まれたヒロイン達の思いが大暴走

さんはい「不幸だー!!」

92:名無しさん@ピンキー
07/12/18 01:46:26 xKx4zFTG
上条さんは一度女性に刺されるべきだと思う…

93:名無しさん@ピンキー
07/12/18 03:47:37 YsYOWvpV
つまり、後から尻にぶっすり突っ込まれて新たな快感に目覚めさせられた挙句、
その女性無しでは生きて行けなくなってそのまま隷属ENDですか
刺す物は・・・
禁書  → うまい棒
小萌  → チョーク(ダース単位)
神裂  → 七天七刀
美琴  → 電流付きの鉄棒
姫神  → スタンガン埋め込んだ新素材の警棒
妹達  → メタルイーターMX
風斬  → 頭の脇から伸びた一房の髪でくすぐったり
オルソラ→ 十字架
アニェ → 杖
吹寄  → 健康グッズ
オリアナ→ 市販の物
五和  → おしぼり

むしゃくしゃしてやった。長文すまないと思っている

94:名無しさん@ピンキー
07/12/18 05:08:35 677oLV4H
最終回は決戦で生死不明になった当麻が、異国の地で一発キャラにフラグ立てて終わると思う。
絡まれているのを助けるとかそんなんで、上条軍団は猛スルー。

95:名無しさん@ピンキー
07/12/18 05:12:29 yoNQdY5z
最終回予想……

上条さんの幻想殺しスペシャルが☆の野望を打ち砕く

しかしその結果上条さんから幻想殺し、ついでにフラグ能力も消え去ってしまう

幻想殺しが無くなり、魔術にも超能力にも対抗出来なくなったため上条さんの株は大暴落(利用価値的な意味で
魔術側からも科学側からも距離を置かれるように

超能力の消失と☆への反抗の責をおわされて学園都市から追い出される事に

どこかふっ切れない思いを抱えつつも学園都市を出ようとする上条さん
しかしその時、低Lv能力者の集団が無能力者を襲おうとしてる場面に遭遇

幻想殺しが無かろうと、この拳でテメェらの幻想をぶっ殺す!!

結局の所、彼の魂、彼の意志そのモノこそ、幻想殺しと呼ばれる異能だったのかもしれないね、と言うカエルでシメ

長文スマン

96:名無しさん@ピンキー
07/12/18 11:31:26 lz/LmHUE
>>93
メタルイーターの砲口制退器は大人の手の幅よりでかかったと思う...
M82A1 でググると出るけど

97:目を覚ますと。美琴版1/2○lB3xRItf
07/12/18 12:53:56 X+fPEXyt
顔が床に直撃する直前、上条はベッドから飛び起きた。
「ゆ、夢だったのか?」
荒い息を整えて額に浮かぶ汗を腕で拭う。
とんでもない夢を見た。
吹寄と結婚して子供までいるなんて普通の夢じゃない。
いや、それとも・・・
「内なる願望が夢になったてか?くだらねぇ」
軽く頭を振りながら汗びっしょりとなった体をシャワーで流そうとしたとき、当麻は気づいてしまった。
彼の寝ているベッドがダブルベッドだということに。
当麻は一度止まった汗が再び汗が噴き出すのを感じた。
鼓動が速くなり、首が油を点していない自転車のチェーンのように首がうこかない。
そして恐る恐る振り返るとそこには見覚えのある茶色い髪と顔の一部がふとんからのぞいていた。
ふとんのふくらみがその茶髪の持ち主はそんなに大きくないことを悟る。
「こ、こいつ、あのラストオーダーって奴か?」
そういったが最後、当麻の頭には一つの言葉が浮かぶ。
ロリコン。
「ち、違う!上条さんはロリコンなんかではさありません!」
大きな声で否定するが頭の中にはロリコン、という言葉が無限にループする。
そしてどこからか青髪ピアスと土御門の声が聞こえてくる。
(にゃーカミやん、我らの世界にようこそですたい)
(ボクはカミやんがやっと理解してくれてうれしいでー)
(ちがう!ちがうんだ!俺は!)
(言い訳なんて見苦しいにゃー)
(認めたほうが楽になるで、カミやん?)
(そうだにゃー!この俺、土御門元春がロリは偉大だといっているのでだにゃーカミやん!)
(ロリが他の萌属性に対して優れているなどと!)
(人類(男たちには)他の萌属性だけでは満足できていないのや!)
(だからといってロリ(犯罪が)いいというわけではない!)
(なら今すぐ人類にロリ以上に偉大な萌属性をみせてみい、カミやん!)
(貴様らの幻想をやってからそうさせてもらう!)

98:名無しさん@ピンキー
07/12/18 12:55:06 i7SAf7jT
>>96
つまり極太をぶちこまれてよがる上条さんですね?

それより最後は誰か一人と決めずにドタバタで終わるとしか思えん
色んな意味でそうとしか終わらせられないと思う

99:目を覚ますと。美琴版2/2○lB3xRItf
07/12/18 12:55:06 X+fPEXyt
とイマジンブレイカー(右手)を土御門と青髪ピアスの声がする方向にふるおうとした時、
ドアが大きな音をたてながら空くと同時にど怒鳴り声が聞こえてくる。
「あんた、パパ起こすのにどんだけかかってるのよ!」
ものすごい剣幕で入ってきた女性を当麻は過去みたことがある。
忘れもしない、御坂美鈴は詩菜と同じ能力(若作り)をもっていてとても一児の母には見えない人、美鈴さん。
「パパ?」
確かに彼女はそういったはずだ。
美鈴が自分のことをパパと呼ぶにはこの部屋にはパパがいなくてはならない・・・ま、まさか!
(上条さんは人妻とにゃんにゃんしたという意味ですか!!)
美鈴らしき人物が大声で叫んでもベッドで寝ている女の子を見た。
額に青筋浮かべる女性には話しかけられるような雰囲気ではない。
しかし、前見た時は美鈴さんはもっとのんびりしていたような気がするなー、とか思っている当麻は
目の前の美鈴がとなりの子供の首根っこ掴んで部屋から引っ張っていく。
こんな状況でも起きていない女の子は将来大物になるなとくだらないことを考えながら、
その後ろ姿を見つめていた。
もうなにがなんだかわからなくなってきた当麻はぽっつんとベッドの上に座り、何気なく部屋を見回す。
いかにも夫婦の寝室という感じの部屋は普通の部屋だ。
すぐ横にあるベッドサイドテーブルには見たこともないような携帯電話が置いてあり、そのすぐ近くには写真立て。
当麻が居る位置からは写真が見えないのでなんとなくその写真を手を伸ばす。
写真に写っていたのは美鈴らしき人と先ほど部屋を引きずり出された少女。
なんとなく写真の裏を見ているとそこには自分の字でこう書いてあった。
『愛しのハニー美琴とマイラブチャイルド美○』
(つまりさっきの美鈴さんは美琴で今の女の子は俺の娘(?)・・・)
オーバーフロウした頭が本能的にシャットダウンする。
司令塔(脳)のコントロールを失った当麻の身体はゆっくりと倒れる。
ベッドの上で倒れるのだから柔らかいベッドの上で倒れるはずなのだが不幸にも彼はベッドを越え、床に向かって突っ込む。
「と、当麻?」
「パパ!?」
そんな声を聞きながら当麻はもう一度床とキスをした。

100:872○lB3xRItf
07/12/18 13:09:27 X+fPEXyt
と言うわけで前スレの続きです。
このままヒロイン全員をやろうと思います。
次にやって欲しいキャラがいたら言って下さい。

>>96
飢えた女性が銃をナニ代わりにしてナニしているときに誤って発砲。
なんて話聞いたことありますよ。

101:名無しさん@ピンキー
07/12/18 14:11:57 J46t6MgH
ねーちん!

102:名無しさん@ピンキー
07/12/18 14:12:52 J46t6MgH
うおおおおおおおおおおおおお規制解けてるううううううううううううう!!!!!!!
ねーちんを!!!!狂おしいまでにねーちんを!!!!!

103:名無しさん@ピンキー
07/12/18 14:20:56 4IZkj6Dr
>>102
天草式十字凄教へお帰り下さい。

104:名無しさん@ピンキー
07/12/18 14:21:37 J46t6MgH
すいません(´・ω・`)

美琴はいいお母さんになりそうだよね

105:名無しさん@ピンキー
07/12/18 18:15:08 y2hpJ0NZ
禁書は〆にお願いしたいところ。
次は巫女さんでひとつ

106:名無しさん@ピンキー
07/12/18 18:59:02 hffx4ZlZ
全力でねーちんを所望しますよおおおおおおおお!!!!1

107:名無しさん@ピンキー
07/12/18 19:10:16 rtulSAP5
え?御坂つながりでシスターズ行って,
シスターズつながりでラストオーダー&一方さん
という外伝をしてくれるんですよね?

108:名無しさん@ピンキー
07/12/18 20:03:10 lz/LmHUE
>>98
>>100
フィストどころの騒ぎじゃないよ...

109:名無しさん@ピンキー
07/12/19 08:44:52 Aphpurof
>>100

前スレの続きってのは、次書いてほしいキャラでいいんですよねっ?
アニェかオルソラを所望しますっ!

110:名無しさん@ピンキー
07/12/19 10:03:11 YjIJBIYS
>>107
一方さんと打ち止めのラヴラヴ☆新婚生活が想像出来ない件について


このカップルは好きだけどな!

111:名無しさん@ピンキー
07/12/19 21:10:58 Vq8OfkKL
>>110
「あなた、起きて~、とミサカはミサカは低血圧で朝が弱いマイラヴァーを起こそうと声をかけながら毛布の上から揺すってみる」
 朝7:30、十代後半程の少女が毛布にくるまり規則的に寝息をたてている人物―彼女の台詞からしておそらく夫であろう―を起こそうとしている、しかし僅かに身体をずらし微かに呻くような声を上げるだけで一向に覚醒の気配を見せない。
 その内少女は諦めたのか揺さぶるのを止めた。
「むぅ~、これでも起きないか……、とミサカはミサカはやや呆れつつも次の手段を実行に移してみる」
 少女はそう言うと足側から毛布の中に顔を潜り込ませる。
「むふふ~、ごほ~しごほ~し~、とミサカはミサカはあなたのズボンを下ろして男性器を口に咥えてみる」
 少女はそのまま生理現象により朝からいきり立っている男性器に口付け―

こうですか?解りません!

112:名無しさん@ピンキー
07/12/19 21:23:36 W8dc48XB
その……世の中には…つまり…越えてはいけない
………まぁ…一線というものが……あって







うん…いいんじゃないb

113:名無しさん@ピンキー
07/12/19 21:32:10 xhKz/5rK
>>112
越えてしまいましょうや。倫理も道徳も何もかも。

仕方ないじゃない、エロいんだもの。

114:名無しさん@ピンキー
07/12/20 00:23:50 fZQ/4dYd
>>100

サーシャ希望!

ロリが好きとちゃうでー、
ろりも好きなんやでーっ

115:名無しさん@ピンキー
07/12/20 09:50:34 7AhsLvhK
>>110
イイヨーイイヨー

>>112
超えてはいけない一線……?
そんな「幻想」は俺が(ry

116:名無しさん@ピンキー
07/12/20 09:51:15 7AhsLvhK
安価ミス
×>>110
>>111

117:名無しさん@ピンキー
07/12/20 14:35:38 /VBlmfmT
そういや、一方通行×打ち止め書いてくるって言った人が上に居たよな……


まだなのか、まだこないのか

118:名無しさん@ピンキー
07/12/20 22:11:41 e+eqSmxH
>>117
そんな「幻想」は俺が(ry


119:名無しさん@ピンキー
07/12/20 22:39:06 K0niSpMW
美鈴ママン×一方さん書いてた人も続きマダかな?

120:名無しさん@ピンキー
07/12/22 00:06:53 vL3XFwF2
アニェーゼかわいいよアニェーゼ

121:名無しさん@ピンキー
07/12/22 08:52:59 w1P3aIXD
それはある日のことだった。ミサカ10032号はカエル医者に呼び止められた。
「どうやら君達はなんとかしてあの少年から特別な指輪をもらおうとしているみたいだね。
だが日本の法律では1人としか結婚できないから指輪をもらえるのは1人だけになってしまうよ?」
それはシスターズたちにとっても悩みの種だった。だがどうすればいいのかわからない。
「だけど待ってほしい。結婚ではそうでも子供なら何人でも授かることができるよ。
父親と母親の遺伝子が同じなら異母兄弟なんて悩む必要もないし、検討してみてごらん?」
その提案は確かに考察の価値があるものだった。
その夜、ミサカネットワークの勢いはまさに祭りというべきものであり、上位個体である
ミサカ20001号も「みんななんか面白そうなことしようとしてる?私もやるー!」と加わってきた。


その次の日、公衆の面前で物凄いことを言われて慌てふためくお人よしの少年と、
小さな女の子に同じことを言われ困惑する本名不明の能力者の姿があったとか。


122:名無しさん@ピンキー
07/12/22 09:25:13 gft3tbbC
続きをkwsk

123:名無しさん@ピンキー
07/12/22 10:18:58 H7hgYYZI
( ゚∀゚)o彡゚サーシャ!サーシャ!

124:名無しさん@ピンキー
07/12/22 13:49:53 vyzln6yd
オマイラ餅つけ!
全員やってくれるって話なんだから大人しく待っていようぜ、なっ?

125:名無しさん@ピンキー
07/12/22 15:17:32 l6O/YpCj
とうまたんりょうじょくイベント?

126:名無しさん@ピンキー
07/12/22 20:02:01 K4kJQdXC
あおぴたんりゅうじょくいべんとだろ

127:名無しさん@ピンキー
07/12/23 01:43:43 BWr64tq/
びあーじおたんりょうじょくいべんとでは?

128:名無しさん@ピンキー
07/12/23 05:09:38 sKo33rGi
>>125-127
狂ってるよお前等w

129:名無しさん@ピンキー
07/12/23 09:13:07 xhMFwL9w
禁書の食費を稼ぐためにサンタコスしてアルバイトする上条さんとクリスマスに上条さんを誘うために彼を探している女性陣と出会うという電波や、
恥ずかしながらも子ども向け・少女向けの店に入ってまで打ち止めに高価なプレゼントをする一方さんという電波を受信した。発信源は誰だ?礼を言いたい

130:名無しさん@ピンキー
07/12/23 11:02:53 27QDNtUh
>>129
何で俺がこンなコト……とか心の中で呟きつつも、
顔を若干赤面させ、店員に向かってぶっきらぼうに商品を渡す一方さんにときめいた。


131:名無しさん@ピンキー
07/12/23 18:08:05 12XWDCHG
まてまて、誰が発したかわからんが

一方さんが24日にファーストフード店でバイトすることになった(サンタコス)が眠気でぼーっとしてしまう。
そこに来た上条さんが罰ゲームで「スマイルお持ち帰りで」と言ったら寝ぼけてる一方さんが「かしこまりました」って

電波が来たぞ

132:名無しさん@ピンキー
07/12/23 23:24:51 qkVN61dD
もの凄くあくどい笑顔浮かべてみんなのとこまで追撃(おもちかえり)…です?


そこで丁度電池切れだったら俺かも

133:名無しさん@ピンキー
07/12/24 00:40:44 AzJsvmBL
昨日も例のごとく不幸なことがあった上条当麻がぼろ雑巾の
様に自室で眠っていると、そこにに近づく影がひとつ。

「当麻、起きてください。朝ですよ。」

その女性は当麻を優しく揺すり、慈愛に満ちた声で当麻を起こ
そうとする。

「ふぁぁ…ん、かっ神裂?」

思わず疑問系になるのも無理はない、目の前に立っていた神裂
火織はいつもの露出の高い格好ではなく暖かな色の服装の上から
さらにエプロンを着けた、まさに若奥様だった。

「どうして神裂がここに!? そんなことよりその格好はなんな
のですかー!? どこの若奥様ですかあなたはっ!?」



みたいな熱愛聖人のアフターが思い浮かんだ。このあと学園都市
滞在中にねーちんが通い妻になったり、当麻と新妻プレイをしたり
する妄想が……
だれか書いてくれないかなぁ……

134:名無しさん@ピンキー
07/12/24 08:58:06 WROIcYBo
遠回しに『目が覚めると』のねーちん編書いてくれと言ってんのか?
がっつくなよ半か臭ぇな…
全て時間の問題です

135:名無しさん@ピンキー
07/12/24 10:05:21 BvGJenPh
>>134は道民か…?

136:名無しさん@ピンキー
07/12/24 15:56:00 8g5i47eM
>>135
半か臭ぇな
に反応しおったなw

137:名無しさん@ピンキー
07/12/24 16:37:02 4hT0OR2c
>>136
半角臭せえなのミスタイプかと思ってた。

138:名無しさん@ピンキー
07/12/24 18:16:01 k66j/HMZ
>>134-136
まあ、北海道にも道教にも道路公団にも属してない俺にはわからんやり取りだな



…、いや 道路関係の用語である一方通行を信奉する民族の合い言葉である可能せ(ry


ないならないとーいぇーい

139:579 ◆UHJMqshYx2
07/12/24 23:41:30 CksnuUvn
忙しいからやらねーって言ってたんだけどねえ。

2時間くらいで書いて推敲もしてないから赦してね。

140:1/6
07/12/24 23:45:23 CksnuUvn
いつかのメリークリスマス Silent_Night_,_Holy_Night

 終業式後の今年最後のホームルームが終わって、上条当麻は早々に教室を抜け出した。
「さて、食いモンの買い溜めっと…」
 決してそーっと抜け出した、と言うわけではないのだが、誰にも声を掛けなかったせいだろう
か、あるいは割と遅くまで教室にいる―補習の常連、という不名誉からだが―ことが多い
せいだろうか、上条が帰ったことに気付いたクラスメイトはいなかった。
「25日過ぎるまでは街も煩いしな……。それにあのイベントで不幸がやってこないはずがない、
判ってますよカミジョーさんは! それが判ってて騒ぎに混じったりはしませんよ、くわばらくわ
ばら」
 上条的には―お祭りはキライではない。が、記憶を失って以来の事件事件事件の生活で
は、冬休み最初のイベント…つまるところ、クリスマスというアレなのだが、十字教の聖者のお
祭り、という本来の性格にも何か不穏な響きを感じるし、とにかくその期間となる数日が過ぎ
るまでは引きこもり生活をすることを誓ったのだった。
 何か忘れているような気もするのだが。
「おっと、携帯も切っとこう」
 ボロボロの携帯を取り出して、そう言やあ、機種、換えたのにもうボロボロだなあ、などと思
いつつ電源を落とす。電源を落として顔を上げると、もう目指すスーパーの前だった。
「安売りなのがチキンとかばっかりなのはまあ、仕方ないよなあ―」
 レジカゴの奥に張り出されたチラシを見ながら呟き、上条はスーパーの中へと消えた。

                     -*-

141:2/6
07/12/24 23:45:54 CksnuUvn
「よし、パーティーやるわよ……って、あのバカは?」
「そういえば。どこにも」
 クラスの親しいメンバーでクリスマスパーティーをすることになっていた。店は、今回も土御
門が確保している。
 『あのバカ』を確保していなかったのは、いつもいつもギリギリでないと何かとゴタゴタで捕ま
らなくなることが多かったためだ。なんでいつもいつもゴタゴタしてるのアイツは、とは思ってい
ても、それでも学校にはきちんと出てくるから安心していた―なぜ安心するのかについては
深く追求しない―吹寄制理である。
 いったん寮に帰る前に、件の『あのバカ』、上条を確保しようと教室を見回したのだが―上
条はいない。思わず姫神のほうを振り返ったが、姫神もまた上条の行方を知らないようだった。
「あれ、カミやんもう帰ったンやろか?」
 青髪ピアスがきょろきょろと教室を見回す。
「なんでこういう肝心なときには居ないのよ…っ!」
 上条の不在にイライラする、その理由には踏み込みたくない吹寄である。



「……なんで、電源まで落ちてんのよ…」
 メールが届いてない、という事態がなぜか頻発したため、今回は間違いなく捕まえようと直
接電話を掛けたにも関わらず、上条の携帯番号から帰ってくるのは電波の圏外もしくは電源
未投入のメッセージだけであった。
 わざと電源を落としているのかそれとも電池切れか、むしろ上条なら後者か―と思いつつ、
御坂美琴は舌を鳴らした。
 なにしろ、今夜はクリスマスイブである。
 美琴は十字教徒と言うわけではないが、それ故に日本のクリスマスには馴染みきっている。
「早く捕まえとかないと、誰にホイホイついてくか判んないのに」
 日本のクリスマス―若者たちにとっては、恋人同士で過ごす一年最大のイベントだ。聖ニ
コラウスが泣いているぞといっても、まあ、日本人ですから。
 上条が好き、と言うことは認めたくなくても、それでも上条とクリスマスを過ごしたい美琴であ
る。せっかく手に入れた携帯番号が何の役にも立っていないことに臍を噛みつつ、御坂美琴
は上条の姿を求めて街を歩く。
 今、通り過ぎたスーパーに上条が入っていく所だったのに気付かなかったのは、御坂美琴
今年最後で最大の失態だったかもしれない―

                     -*-

142:3/6
07/12/24 23:46:34 CksnuUvn
 大量の食料品が詰まったレジ袋を抱えて、上条当麻は帰宅した。まずはこいつらを冷蔵庫
に…と部屋に踏み込む。
「とうま、おかえりー…って、どうしたのそんなにたくさん」
 声を掛けられ、声の方向に振り返って上条は今思い出しました、とばかりに目を覆った。
「あちゃー……。なんで、こういうときに限って同居人の存在を忘れてるんだろう…なんかやた
らたくさん買ってるな、とは思ったけど…インデックスの腹の虫の分はもう意識しなくても計算
の内ですか…」
 上条の溜息という、いつもなら不機嫌を呼ぶその行為に、なぜか今回に限ってインデックス
の心中には心配が涌く。
「どうしたの、とうま? なにか困ったことでもあったの?」
 インデックスに顔を覗き込まれて、ごちゃごちゃ言い訳しても仕方あるまい、しかし嫌なモン
は嫌だしはっきり言っておこう、と上条当麻は覚悟を決めた。
「いやな、インデックス? 今街に出るとクリスマス、クリスマスってすごい騒ぎでさ、不幸体質
のカミジョーさんとしてはどこにも出かけたくないんで、このお祭り騒ぎが終わるまでは外出無
し、で赦して欲しいんだが。これはその期間の分の食料」
 バツが悪そうに言う上条に、外出したくない、何処にも行かない、ということには落胆を感じ
たインデックスだったが、今日に限ってそのことが違う方向へと回路が繋がる。
 辿り着いた思考に、上条に答えようとして言葉がもつれ、顔が赤くなるのが判った。
 それでも何とか返事はする。
「テレビで映ってた街がキラキラしてて見てみたかったけど、本来は厳粛にお祈りを捧げる日
だし、とうまが出かけるのが大変なら私は構わないよ」
 インデックスの返事に、安心しつつもやはり上条としては心苦しさもあるのだろう。
「悪いな、インデックス。でも、何も起きないくらいの方が良いんだよ実際」
 気遣いも感じるその表情に、さらに胸がドキドキしてくるのを感じたインデックスだったが、こ
の少年の朴念仁ぶりはよく判っている。ここで一押ししておかなければ、と言葉を絞り出した。
「そうだね、事件、ばっかりだったもんね…。だから、私は構わないよ。家で、ゆっくりしようよ。
それに―」
 何故か赤面して俯き加減に話すインデックスの態度に、どうしたんだろう上条がその顔を覗
き込もうとすると、銀髪碧眼のその少女が顔をあげて言葉を繋いだ。
「ふ、ふたりっきりで、居られるんだもんね、とうまと」
 上条も、これを聞いて思わず赤面する。
 普段は特に意識することもないのに―いや、女の子と二人暮らしという異常事態に対応
すべく、無意識下で『意識しないように』コントロールしていたのだろう。
 意識しようがしまいが、インデックスが結構な美少女であることに変わりはない。そして、そ
れが意識の中で急浮上してきた、それだけのことだ。
 が、『それだけのこと』でも思春期の少年には大問題である。
 なんでこんなにドキドキするんだろう、と思いつつも、何とか言葉だけは絞り出した。
「そ、そういうのも、たまにはいいかもな」


143:4/6
07/12/24 23:47:11 CksnuUvn
 その後、夕食の準備に本格的に取りかかるまで、何をすればいいのか、どうしていればいい
のかも見当がつかず、上条にも、インデックスにも長いような短いような気恥ずかしい―な
ぜか、それでも満足感のある―時間だけが過ぎていった。
 そして、スーパーで安かったもの、と言う基準だったためにチキンが並んで少しはクリスマス
の雰囲気もあっただろうか、という夕食の後、唐突にインデックスが言った。

「ねえとうま、日本のクリスマスは、恋人と過ごすんでしょ?」

 『隣に行っても良い?』と聞かれ、なにも考えずに了解の意を伝えたため、インデックスは上
条の真横に座っていた。
 この質問の前に、少し距離を詰めてきていたようだ。
 ぴったりと寄り添う形になり、少女の体温が服越しに伝わってくる。少し、ドキッとした。
「え、あ、そう言う連中も居るみたいだな」
 妙に真剣なインデックスの視線に途惑いつつ答える。
「とうまは―私のこと、きらい?」
 余程思い切ったのだろう、真剣な表情ながら目が少し潤んでいる。
「嫌いなはず、ないだろ?」
 嫌いではない。
 嫌いなら、イギリス清教とか『必要悪の教会』といった組織がそうさせようとしている、という
思惑など関係なくインデックスを匿おう、などと言う酔狂なことはしない。
 何しろ、彼らと関わったがためにこれまでの事件の数々がある。インデックスは―本人の
思惑とは関係なくても、その元凶の一つと言っても過言ではないのだ。
 では、ただ守ってやりたいという以外に何か理由があるのだろうか?

「……じゃあ、好き?」

 今にも泣きそうな潤んだ瞳でインデックスが尋ねる。
 そう聞くインデックス自身はどうなのだろう、と思い、その疑問を打ち消した。聞くまでもない。
インデックスは―とっくに答えを出しているではないか。
「んっ……」
 インデックスが嘆息を漏らす。
 これがクリスマスの魔力なのだろうか。インデックスの言葉に、声で応えることなくその少女
を抱き寄せると、唇を塞いでいた。
 唇を離すと、インデックスが満足げな嘆息を漏らしながら上条を見つめる。
「ねえ、とうま…? わたしは、いいんだよ…?」
 上条は抗えない。
 再び、唇を合わせた。少女の被っていたフードをはぎ取って、銀髪に隠れた耳朶から顎、う
なじへと唇を這わせる。
「ふあっ…」
 首筋を吸われて、インデックスが嘆息を漏らした。その甘い声音は、さらに上条を煽るだけ
だ。
 修道服の形を保たせている安全ピンに手を伸ばした。ひとつ、ふたつ、みっつ、とピンが外
れる。こんなに器用だったっけ、俺…と思いつつも、指は止まらない。
 インデックスが上条の袖を握ったが、拒否するような雰囲気は感じなかった。むしろ、身体を
任せるような感さえもする。
 はらり、と少女の身体を覆っていた純白の修道服が床に落ちた。
 その下に隠されていた、絹布にも劣らぬ白く艶やかな少女の肌が顕わになる。
「いいよ、とうま―」


144:5/6
07/12/24 23:47:54 CksnuUvn
                     -*-

「ほなら、次はボクが歌うで! けーだかきーあんですーかーけめぐるー……」
 飲んでもいないのに―いや、もちろん彼らは高校生なので飲酒は不可なのだが―テン
ションを上げまくった青髪ピアスが歌い出した。
「薙ぎ払え」
 いかにも不機嫌です、と言った表情をした吹寄制理がぼそりと呟く。
「げふっ!!!!」
 吹寄の呟きに、幾人かが跳ね起きると、青髪ピアスに対して思い思いの制裁を加えた。
「こっ、これからがええとこやのにーっ!!」
 叫びも虚しく、上座から引きずり下ろされる。
 制裁を加えた数人が、いかにも哀れなものを見ています、と言った表情で青髪ピアスを引き
下ろしながら、「吹寄の機嫌、どんだけ悪いと思ってるんだ」とか、「女の子の前であんなモン
歌うバカが居るか」などとたしなめ―もとい、罵倒する。その言葉に、なんでやねんっ! と
抵抗していた青髪ピアスだったが、姫神の前を通った際、
「いっぺん。死んでみ?」
 と呟かれ、抵抗はそのまま嘆きの叫びに変わった。

「吹寄もだけど、姫神さんも機嫌悪いな」
「上条くんが居ないからかしら―やっぱり?」
 陰で囁きつつも、触らぬ神には祟り無し、を決め込んだ級友たちである。



 結局上条は見つからなかった。
 失意のままに寮に戻って、そのまま部屋に引き込んでしまおうとした御坂美琴だったが、白
井ほかの寮生たちに誘われ―騒ぎたい気分ではなかったが―せっかくの誘いだし気を
紛らわそう、とささやかなパーティーに参加した。
 が、キャンドルに火を入れて部屋を暗くしてみると―やっぱり、上条を見つけられなかった
ことに対しての悔しさ、いやむしろ寂しさが沸き起こる。
「ううっ、あのバカ……。なんで、肝心なときには見つからないのよ…」
 しかし、ここで挫けないのが御坂美琴の御坂美琴たる所以、である。
「来年こそは…っ、来年こそは―見てなさいよ…」
 キャンドルの炎を前に、決意を新たにする美琴であった。

                     -*-


145:6/6
07/12/24 23:48:42 CksnuUvn
 カーテンの隙間から見える風景に、ちらりと白いものが混じった。
「インデックス、雪だ―」
 上条の言葉に、銀髪の少女が毛布の中からはい出てくる。
「ほんとだ…」
 暖房のスイッチが入っていても、毛布から出ると肌寒い。
 というのも、二人が何も着ていないからなのだが―それで、上条は枕元に置いていたシャ
ツを広げると、インデックスの腕を袖に通させる。続けてボタンを閉じながら呟いた。
「隠れちゃうな、名残惜しや名残惜しや」
 聞いて、インデックスが笑う。
「とうまのえっち」
「……そりゃあ、カミジョーさんも健全な男の子ですから」
 笑いながら出てきたインデックスの言葉に、冗談めかして答えながらボタンを閉じ終えると、
上条は少女の膝に頭を乗せた。
 膝枕の上で、煽り見るように窓のほうを向く。
「綺麗だな……。ホワイト・クリスマス、か…」
 突然膝枕をされて、一瞬だけ面食らったような表情をしたインデックスも窓の外を仰ぎ見る。
それから、外を眺める上条を見下ろしながら、呟くように歌い始めた。


―きよし…この夜  星は、ひかり

   救いの御子は  み母の胸に―


 ああ、こんな綺麗な声、してたんだなあ…、と、上条の耳に心地よく少女の声が響く。歌う少
女を見上げた。
 その少女―インデックスは、優しげな瞳で上条を見つめながら歌う。


―眠りたもう  夢やすく―


 歌い終えた少女に話しかけた。
「そういや、まだだったな…。メリークリスマス」
 少女は笑顔で答える。

「メリー…クリスマス」

146:579 ◆UHJMqshYx2
07/12/24 23:51:09 CksnuUvn
いいわけー。上にも書いたけど、2時間くらいで慌てて書いたから推敲も何もしてませんゴメンね。
それから、今回はマジでたぶん今年最後の投下です。

では皆の衆メリークリスマス&ハッピーニューイヤー、良い年を。




147:名無しさん@ピンキー
07/12/25 00:51:23 vQjgOkOs
>>146
メリークリスマス! GGJ!!

148:名無しさん@ピンキー
07/12/25 01:08:48 ATYkgL15
579氏GJ!
メリークリスマス!

149:名無しさん@ピンキー
07/12/25 03:31:14 Msdi/l8p
>>146クリスマスにふさわしい綺麗なお話でした。貴方に幸あれ。
メリークリスマス

150:872○lB3xRItf
07/12/25 07:50:50 7HwTHjtR
お久しぶりです。
昨日日本に帰ってきた872○lB3xRItfです。
夢が覚めるとなんですが、ちょっと仕事関係でゴタゴタしてまして全く書いてません。
一応ねーちん版を書いているんですが、ちょっと詰まり気味です。
ねーちんは好きなキャラなので絶対にやりますがちょっと後の方になりそうです。
次はオルソラか姫神だと思います。



151:名無しさん@ピンキー
07/12/25 12:57:58 KDjskS+A
待ってるから…ずっと待ってるから…だから……

152:名無しさん@ピンキー
07/12/25 13:36:30 /yDFj3Gb
メリークリスマス!
579氏、あんた最高のGJだぜ!
このインデックスならメインヒロインといってもよい。

153:名無しさん@ピンキー
07/12/25 13:46:16 EwuJQtr6
その幻想を…

154:名無しさん@ピンキー
07/12/25 14:28:17 y9RJElxS
そのままに

155:名無しさん@ピンキー
07/12/25 16:10:48 +Oo/cDug
お届けします!

156:名無しさん@ピンキー
07/12/25 16:12:56 bSHvTf2s
着払いで!

157:名無しさん@ピンキー
07/12/25 16:40:00 +Oo/cDug
さあ、今すぐ

158:名無しさん@ピンキー
07/12/25 16:54:00 cQxZhf7C
お電話を!!

159:名無しさん@ピンキー
07/12/25 16:55:00 cQxZhf7C
お電話を!!

160:名無しさん@ピンキー
07/12/25 17:33:06 bSHvTf2s
 ( ゚д゚)…。

 (つд⊂)ゴシゴシ

 (;゚д゚)……。

 (つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
 (;゚ Д゚)……!?

161:名無しさん@ピンキー
07/12/25 17:35:33 MVey/5ZS
>>153-158の流れにワロタwwww

162:名無しさん@ピンキー
07/12/25 19:33:47 l0cvKkgj
ちょっと俺電話してくるwww

163:名無しさん@ピンキー
07/12/25 20:15:32 X4pVASlW
流れに吹いたwwww
SSの余韻ぶっ飛んだぜ

164:名無しさん@ピンキー
07/12/25 20:22:53 sMkzz+Zv
電話したら

「はい、コチラ幻想配t「何か御用ですか?」

って、やけに丁寧な口調の男に割り込まれた。

165:名無しさん@ピンキー
07/12/25 22:23:23 M1Ej6+mj
>>153-158の流れに感動しつつ駄文を投下するよ
かなりやっつけ感があるから
まぁ見てやんよ、てきな感じで期待せずにね

166:とある聖夜の客人訪問
07/12/25 22:25:28 M1Ej6+mj
「えっと……インデッ……あっ、上条さんのお、お家って……ここ、ですか!!」
 突然の来客にドアを開けてみれば、どこかの制服姿の少女が深々とお辞儀をいていた。
 少しだけ眼鏡のずり落ちた、胸の辺りに大きな豊かさを携えた少女。
 風斬氷華であった。
「まぁ、そうだな。ドアから出てきたのが上条さんなんだし、あってると思うぞ?」
「へっ? ……あ、あぁっ!! か、上条さん!? あ、あの、その……きょ、今日はですねっ!」
 自分の目の前に立っていた人物が上条当麻だったことに気づくと、風斬の挙動は一気に慌ただしくなった。
「風斬、落ち着け―っごはぁ!?」
「ひょうかっ!!」
 上条の言葉を遮って、上条の体を押しのけて、純白のシスター服を身にまとった少女は奥の部屋から猛ダッシュでやってきた。
 その少女、インデックスの姿を目にすると、風斬もその表情を一面の笑顔に変えた。
「インデックス! 久しぶりだね」
「うん! ひょうかも久しぶり。元気だった? ゴハンはちゃんと食べてる? もしかして、とうまになんかされたの? あ、今日は
どんな用事? 一緒に遊べる?」
「ふふっ、そんなに色々聞かれたって全部は答えられないよ」
 痛みに苦しむ上条を無視して繰り広げられる女の子同士の黄色い会話。
「じゃあさ、中でお話しよっ!! とうまはお茶とお菓子もってきてほしいかも。ひょうかと二人分だよ!」
「うん。それじゃあ……か、上条さん、お邪魔します」
「ど、どうぞ……」
 さっさと居間に進んでしまう二人を、上条はわき腹をさすりながら見送ることしかできなかった。
 ただ思うことはお茶は三人分ではないのか、ということだけだ。

 * * *

「上条ちゃーん、いらっしゃいますかー? 小萌先生がお邪魔しにきたのですよー?」
 それは風斬とインデックスの話が盛り上がって、ポテトチップスの三袋目が開けられようとしたときだった。
 玄関の向こう側からかわいらしい声が届いてきた。
「こもえ? ……とうま、またなにかしたの? ……まさか補習?」
「そ、それはない!! ……と思うんだがなぁー。はいはーい、今開けますよー」
 そそくさとインデックスの白い目から逃げるようにドアへ向かう。
「いったいどうしたんですか、小萌せんせ……いぃっ!?」
 なにか急な連絡でもあるのだろう、と思っていた。ただ、それなら電話連絡でいいのでは、とも思っていたが。
 しかし、上条の予想は違った意味で裏切られた。外に立っていたのが小萌だけではなかったからだ。
「こんにちは。上条君。みんなで遊びにきたわ」
「遊びにきてやったわ! 感謝しなさい、上条当麻。あと、これは手土産よ!!」
「と、いうわけなのですよー」
 にっこりと笑みを浮かべる見た目年齢十二歳の担任教師。
「いや、どういうわけですか。姫神と吹寄まで連れて……っ!?」
 小萌の両側で佇む二人のクラスメイトに視線を送る。姫神秋沙は女の子らしさ溢れるおしとやかな装い。吹寄制理は少しボーイッシ
ュで活発さがあるパンツルック。私服の二人をはじめて見た上条は、一瞬だがグッときてしまった。
 さっと視線をずらした上条に小首をかしげる小萌。
「ん? 上条ちゃん、どうかしました? ……あら? シスターちゃんに風斬ちゃんもいるじゃないですか。これは好都合……安心し
てください。はい、上条ちゃんに負担をかけないように色々買ってあるですよー!! じゃ、お邪魔しますねー」
 そう言うと小萌は、姫神と吹寄を引き連れてずかずか、とういうかトコトコと上条宅に上がりこんできた。
「上条君の家……お邪魔します」
「あがらせてもらうわね。あら? ちゃんときれいにしてるのね、上条当麻のくせに」
 両手に小萌から手渡されたスーパーの袋をぶらさげて、上条は一層盛り上がっている居間の喧騒に耳を傾けていた。

 * * *

167:とある聖夜の客人訪問
07/12/25 22:27:50 M1Ej6+mj
「ってか、風斬も小萌先生たちも、どうしてウチにきたんだ……のですか?」
 担任の小萌がいるため、なんとか敬語に切り替えた上条。もはや手遅れでそんな意味もない気もするが、一応けじめは大切だ。
 それを受けた各々が上条の疑問に答えていく。
「もちろん小萌先生は姫神ちゃんと吹寄ちゃんの保護者なのです!」
「……小萌先生が。上条君の家に遊びに行くって誘ったから。明日は忙しいんだって」
「あ、あたしは姫神さんも行くっていうし、上条当麻が奇行に走らないか見守るためよ!!」
 正直者のクラスメイトによって小萌の嘘は筒抜けとなってしまった。涙目になりながら「二人とも約束が違うのですよー!?」と生
徒に講義する担任、という不可思議な光景を視界のすみに追いやって上条はもう一人の客人を見る。
「あの、私はインデックスに会いにきたの……明日は二人ともよ、用事あるでしょ?」
 その発言に部屋の雰囲気が一変した。
 姫神と吹寄からの視線が容赦なく上条に突き刺さる。
 小萌はそんな二人とインデックとを嬉々とした表情で見比べている。
 風斬は自分の発言で気配が変わったことに思いっきり慌てている。
 そしてインデックスは……、

「ん、みんなどうかしたの? 食べないならこのお菓子食べちゃいたいかも。うまー!!」

 相変わらず……のように見える。そう、見えるだけだ。
 インデックスの隣に座っていた上条には、風斬の言葉に一瞬手が止まったことも知っている。なにより今インデックスが口にしてい
るお菓子は合成甘味料が多すぎて以前は三口で食べるのをやめてしまったものだ。あのインデックスが。
 とはいえこの気まずい雰囲気をなんとかしたい上条だったが、幸運にもドアチャイムの音で束の間の問題解決となった。
 しかし、忘れないで欲しい。
 上条当麻という人物は幸運に恵まれていただろうか。
 誰かを助けることができる、その点では恵まれた状況にあるだろう。その一方で上条の私生活は散々な状態だ。
 差し出された命綱に簡単に飛びつき、引き上げられたところで谷底まで突き落とされる。
 ドアを開けた上条はそんな気分だった。

 * * *

「お久しぶりです、風邪などひいていませんか、とミサカは心底丁寧に挨拶をしてあなたへの印象アップを企てます」
 唖然としている上条に、常盤台中学の制服を身に着けた少女が一風変わった喋り方で話しかけた。
 その後ろにはそっぽを向きつつも目だけでチラチラと上条を確認する少女が、少し偉そうに腕を組んでいた。
 二人の顔はまったく同じ、瓜二つだった。
「御坂妹にビリビリ……な、なんでお前たちまで……」
「ちょ、ちょっと待てぇ! ど・う・し・て・この子はミサカでアタシはビリビリなわけ? ひとをないがしろにするのもいい加減に
しなさいよねぇ……」
 そう言いつつも、前髪からイルミネーションのごとく放電しているのを見てしまうと、どうも言い方を改める気にはならない。
「きゃっ!?」
 上条は右手を少女の額にかざして放電を消し飛ばすと、二人に向き直った。
 常盤台中学の超能力者(レベル5)御坂美琴と、そのクローンである姉妹達(シスターズ)ミサカ一〇〇三二号。
 はたから見れば三人は色々と複雑な関係だったが、上条からすればやたらと喧嘩を売ってくる中学生とその妹といった具合だった。
良いか悪いかは別としてそれなりの縁があった。
 とはいえ上条の家に二人から訪れたことなど物騒なこと以外なかった。若干不安に思う上条に御坂妹が告げる。
「明日は病院の方でクリスマス会があるのですが、私達も手伝うことになったのです、とミサカは本題に入る前に情報を与えます。忙
しくなってしまうので今日くらいは、ということであの医者から外出許可をもらったのです、とミサカはあなたの家を訪れた理由を顔
色が優れないことを心配しつつも説明します。それと、私は他の姉妹達(シスターズ)との熱く激しい戦闘(バトル)を勝ち残って、
あなたの家を訪ねる権利を獲得しました、とミサカは手に汗握る壮絶な争いを思い出しながら補足説明します」
 最後の台詞は聞かなかったことにして上条は美琴を見つめる。


168:とある聖夜の客人訪問
07/12/25 22:28:57 M1Ej6+mj
「ア、アタシはただの通りすがりっていうか……その―」
「いえ、お姉様(オリジナル)はあなたの家がわからず、第七学区をさまよっていたのでミサカがしょうがなく連れてきたのです、と
ミサカは相変わらず素直になれないお姉様(オリジナル)に呆れながら守秘義務を破って暴露します」
 さきほどの小萌たちと同じように「ちょっと、アンタ黙っててくれるって言ったじゃない!!」とかやっている。
 玄関先で騒ぎ出した上条たちを居間から見つめるたくさんの視線に御坂妹が気づく。
「そういえばさっきも『お前達まで』と言ってましたし、もしかしてお邪魔だったのですか、とミサカは一抹の不安を覚えながらも、
どうせこの人はお人よしだから家にあげてくれるでしょうと楽観的に訪ねます」
 そうまではっきり言われると苦笑いしかできない上条だったが、それもまた事実のため否定もできなかった。
「まぁ……な。かなり狭っ苦しいけど、ここで帰すのも悪いし……あがってってくださいよ」
 総勢六人が狭い学生寮の一室に押し込まれて上条の部屋はより賑やかになっていく。
「あっ、短髪! とうまの家にまでなにしにきたの!? 邪魔しないでほしいかも!!」
「邪魔ってなによ! あと短髪って言うのやめなさいよね!! ちょっとアンタどうなってるの!? 説明しなさい!」
「上条君。……早くこっちにきて」
 三人そろえば姦しいとはよく言ったものだ。
 上条は先人の言葉を深くしっかりと胸に刻み込んだ。

 * * *

「あの……お久しぶりです、上条当麻。いきなり訪ねて驚かれていると思いますが、身辺お変わりありませんか?」
「どうも。随分ですね、カミジョー」
「これが東洋の寮ですか……かなり古そうですね。地震が多いはずですが、物持ちもいいのですか」
「こ、こんにちは。いきなりで悪いんですけど……なにか飲むもの頂けませんか? 長旅で喉乾いちゃって……あ、甘い物がいいんで
すけど……」
「あらあら、皆様はしゃぎすぎじゃございませんか? アニェーゼさんったら、そんなそっけなくしていらっしゃらないで、もっとお
話したらよろしいのに……あらあら、なにを怒ってらっしゃるのかしら?」
 上条はドアを閉めようとしたが、アニェーゼの厚底サンダルがすっぽりと壁との隙間に入り込んできた。これでは閉めるに閉められ
ない。
 隙間から赤毛の少女の真ん丸とした瞳が覗いている。
「カミジョー、どうしてしめちまうんです?」
「いや、だってさ……」
 先程の状況から、これ以上はトラブルが起きないだろう、と楽観視してしまった自分を恥じた。
 それは、今から十数分ほど前に遡る。

 美琴と御坂妹は一卵性双生児として上条から皆に紹介した。
 それでも異様なほど似通った二人に、自分も珍種であることを忘れて小萌は興味津々だったが。
 最初は二人の歓迎ムードだったが、しだいに部屋の毛色は変わっていった。
 小萌を含めるべきかは保留にしておくとして―男は上条一人、そこに女性が六人という人口比率だ。一度は回避したはずの上条へ
の無言の追及がさらに強くなったのは当然と言えるだろう。
 そこにきての本日四度目のチャイム。
 二度あることは三度ある。仏の顔も三度まで……は違うだろうが、上条の思考はかなりおかしくなっていたのだろう。不幸にも上条
はこれ以上の来客の可能性を捨てていた。
「はいはいはいはいっ! 今度はどちら様ですかー? 訪問販売(キャッチ)のたぐいは全てお断りしてますのことよー!!」
 なかば自暴自棄になった上条はそうしてドアを開けてしまった。
 待っているのが女教皇様(プリエステルス)だとも知らずに。

169:とある聖夜の客人訪問
07/12/25 22:30:14 M1Ej6+mj
 甘んじて現状を受け止めることにした上条は、部屋に客が大勢いること、この部屋ではさらに五人は入れないことを説明した。それ
を理由に、できるならひき帰ってもらおうとしたのだ。案の定神裂は眉根を寄せて悩みだした。
 神裂の口から、それでは、の台詞が出てきたときには「それじゃまたの機会に……」と早くもお別れの言葉を考えていた上条だった
のだが……、
「―天草式の面々とともに食事でもどうですか? イギリスにいた者が日本に帰るというので私達も一緒にきたのです」
「へっ?」
 予想外の返答に上条が目を丸くしていると、
「まぁ、私たちローマ正教は観光みたいなもんですがね……天草式はけっこうな数がいやがるんで下で待ってます。その目で見てみた
らどうです?」
 アニェーゼの提案を受けて上条は廊下の手すりから階下を覗き込んだ。
 そこには見えるだけで十五人前後の少年少女がポケットに手を突っ込んだり、座り込んだりと思い思いの格好で話していた。寮の建
物に隠れている者もいるはずなので、かなりの人数がいそうだった。
「うわぁ……まじかよ。ってかクリスマスって教会でなんかやったりすんじゃないのか?」
「……いちいち細けぇんですね、カミジョーは。さっさと決めちまってくださいよ」
 いきなりそっぽを向いてぶつくさ言い出すアニェーゼ。
 なにか失言でもあったのかオルソラに尋ねようとした上条に、いきなり神裂が耳打ちしてきた。
「―上条当麻」
「ひぃぁっ!? な、なんだよ神裂……」
「つかぬ事を伺いますが……インデックスの食費は大丈夫なのですか?」
「うっ……」
 月末も近くなってきた今、上条もなるべく出費を抑えたかった。小萌が食材を買ってきたとはいえ上条の家でパーティ状態ではイン
デックスの胃袋は満足しないだろう。どう考えても買出しが必要だった。
 神裂は優しく微笑んで右手を差し出してくる。
「経費は全てこちらもちですが?」
「のった!!」
 言葉よりも早く右手が動き、神裂と握手を交わす上条。
 さっそく神裂との内緒話を居間から覗いていたインデックスたちに出かける準備を促す。背後で神裂が小さくガッツポーズを決めて
いるのにも気づかずに。
 こうして上条と総勢四〇名ほどの大所帯によるクリスマスパーティーが決定した。

 * * *




170:とある聖夜の客人訪問
07/12/25 22:30:40 M1Ej6+mj
「あ、あのこれ……」
「ん? あぁー、オシボリな。サンキュ―ってインデックス! それは俺の唐揚げだ!!」
「とうま、馬鹿なことを言わないでほしいかも! いい? これは立食パーティーみたいなものなんだから、俺の私のって台詞は通用
しないかも! それが私のジャスティス!!」
「上条君。そんな唐揚げはいいからこれでも食べて。揚げたてだから美味しいと思う」
「ちょっと、『そんな』とはなによ『そんな』とは!! こ、これでも寮の女の子たちからは評判いいんだからね!? べ、別にアン
タの口に合うかなんて気にしないけど……」
「こら、上条当麻! そんな揚げ物ばかり食べてないで、ちゃんと食物繊維をとりなさい! すぐに摂取できるからこのサプリメント
でも飲んで……」
「その錠剤は通販用に大量生産されたもので、実際はあまり効果がありません、とミサカは牽制球を送りながらもすかさず橋の上の鶏
肉をアノ人の口の中めがけて……ってあぁ!!!」
「まったく学園都市の食事ってやつは……いいですか、カミジョー? バランスってやつが大切なんです。だから……ほら、サラダも
しっかり食べなきゃいけねぇんですよ?」
「あのっ、あのっ、せっかくのパーティなんで甘いケーキでも…………皆さん注も―っもがぁあああ!?」
「なにをしようとしたのですか、シスター・アンジェレネ!! このような公衆の面前……しかもあの人の前で二度目なんて……」
「まったく……食事の席くらいもう少し節度というものをですね……と、ところで上条当麻。このようなものあるのですが……」
「こ、こらー!! みなさんは未成年で……あなたは未成年ですか? ……十八歳、本当なのですか? と、とにかくお酒はダメなの
ですよ!!」
「イ、インデックス、ちょっと食べすぎだと思うよ。 って私はいいか……ぐむっ!?」
「あらあらあらあら……まったくあのお方ったらはしゃぎすぎじゃないのかしら? あらあらあらあら……」
 とにもかくにある一名を中心にして大騒ぎのパーティーだったそうな……。

171:名無しさん@ピンキー
07/12/25 22:35:20 M1Ej6+mj
一応終わり……
シメとかダメじゃね……ってか女教皇様(プリエステルス)ってプリエステスだよね
ミスった

……エロ?
え、このあと乱交ですか?
考えてませんけど……どうかな?

172:名無しさん@ピンキー
07/12/26 00:46:05 42zBppkr
乱交などとはしたない事をしてはいけません!


行儀良く順番に一人ずつですよ、一人ずつ全員!

173:名無しさん@ピンキー
07/12/26 01:43:32 lLNo8mgw
プリエステルスってw
まぁ天草式は溶け込むもんだからあながち間違いでもないかもっ!

174:名無しさん@ピンキー
07/12/26 02:22:33 fKNMWHHr
~フラグまみれの君達へ~
カミジョー♂パラダイス

175:名無しさん@ピンキー
07/12/26 07:01:59 CU/gE2Ix
>165
GJ!
とはいえいやいやここは何の板かと。
とゆーことで突っ走ってGO! でお願いプリーズ。

176:名無しさん@ピンキー
07/12/26 14:20:51 92F/qJA6
てすと

177:名無しさん@ピンキー
07/12/26 14:47:10 AFXiRQ68
個人的には野郎も他の淑女も集まってどんちゃん騒ぎのギャグコメディとかに行ってもOKじゃ舞夏?
うん、俺がステイルやつっちーを見たいだけですね

良いじゃんたまにはさー、上条つっちー青ピステイル一方海原建宮のヤローどもが
ぶちぶちグチグチギャーギャー騒ぎながら
オールナイトダラダラ過ごす「THE7名様」みたいなSSが有っても……
ダメか、ダメですね、エロパロ板だもんね……

178:名無しさん@ピンキー
07/12/26 16:18:19 r4SkciB4
エロくすればいいんだよ!
野郎共で女性陣の着替えを覗くとか!!

179:名無しさん@ピンキー
07/12/26 16:26:04 pXzVQkz1
フラグたってる女性キャラを上条以外の目に晒すとな?

180:名無しさん@ピンキー
07/12/26 16:41:01 rQ7nbSUi
そんでもって上条だけバレて追い掛け回された挙句に
上条一人で全員を相手にすることになると既に決まっている。
我が脳内で。

181:名無しさん@ピンキー
07/12/26 17:12:57 CZFetm49
>>180
「既定事項ですよ~」

182:名無しさん@ピンキー
07/12/26 17:19:16 eNrdxmvS
hoshu

183:名無しさん@ピンキー
07/12/26 20:46:14 yrpEYcnq
なんか物騒な状況なので捕手

184:名無しさん@ピンキー
07/12/26 20:48:10 42zBppkr
念のため避難所を立てておくか?

185:名無しさん@ピンキー
07/12/26 21:42:59 pXzVQkz1
む、なんかあったの?

186:名無しさん@ピンキー
07/12/26 21:49:14 42zBppkr
>>185
コピペだけど



エロで発展するPINK町。その消火を委託されている2ch町消防署がありました
    (;;,,,(_(;;;; ;,,,()____ ___          
   ,/――//―┬─┤| ||__|┌┬┬┐   姉妹都市として交流していることもあり  
   /        /,/   |    ||[]:::::::::::::::□::::::::::::|     ボランティアで防火・消火活動に努めます
  [/____/(|__|__||:::2ch::消防署::::|                              (   ) ) . |   
  ,||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|_|:::::::::::||:::::::::::|::::: γ ヽ::::::::::::::::::|                             ((⌒   ))  . |. 
  l,0llii―iill0||:::::::;;;;;;;||;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;||;;;,;/ ̄ヽ;;;;;;;|                          (⌒((⌒))  )   |
  |;;;━口━;;;;;;;;l;;;;;;フ.l O |l | |コ□((/l´O`ソ              ∠⌒0ヽ           (⌒( ⌒ ) ⌒ )|
   ̄ ̄`ー' ̄   `ー' ̄ ` ー'  )) `ー'              √/,,゚Д)            ( (( ⌒ )) )
                   ノノ                   r―U―∩┬┐ピロリロリ~   (( ⌒ )) )), 
                  くく                   ノノ7 ̄~~〉ノ ̄~         从::;;;;;ノ  );;;;;从
                   ヽ二ニニニ二二二二二二二ノノし⌒ノノ            从;;;;;::人 ;ノ;;;;;从人
でも・・・
一部住民は「なぜこっちまで( ´_ゝ`)」「消火活動に巻き込まれて水浸しだ(#゚Д゚)ゴルァ!!」と訴えます
町長と町の有力者は消防に関心が無いようでいつまでたっても丸投げです
2ch町の消防士は「必要とされていないし割に合わない(;^ω^)」と感じ撤退してしまいました

するとこの無法地帯に放火魔は大喜びΨ(`∀´)Ψ PINK町は大火災に見舞われました
大事な家々がどんどん燃え落ちて、住民達は大慌てで有力者に対応を求めます
有力者は「町長は当てにならない。また2ch署に防火してもらう他ない。どうしたらいいか話し合おう」と言いました
「なに悠長なこと言ってるんだ!今はとにかく水をかけてこの火災が広がるのを止めてくれ!(;゚Д゚)」住民が詰め寄ると
有力者は「やり方がわからない(;´~`)そんなことより文句言われてた消防士さんの気持ちを考えよう」と一蹴し
どうやって謝るかや、今後2ch署に協力する人を集める会議を開きにいってしまいました

住民は町を焼き尽くす炎を目の前になすすべも無く
ごめんなさいと手紙を書いている有力者を見て絶望するだけでした ( ゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)               おしまい



187:名無しさん@ピンキー
07/12/26 21:56:11 42zBppkr
で、具体的に言うと、あらゆる規制、連投規制もスレ立て規制も無くなって
スクリプトによるスレ立て荒らしがBBSPINK中で猛威を振るってる。
葉鍵板や半角なんかはあらゆるスレが押し流された。
この板でも数十のスレが立てられて圧縮が発動した。

188:名無しさん@ピンキー
07/12/26 22:39:46 yrpEYcnq
最低限、このスレのログ(dat)の確保はしておきたい。
まあ専ブラ使ってれば保存されるだろうけど。

>>184
避難所か。エロパロ関係の避難所ってどっかにまとめて存在するの?

189:名無しさん@ピンキー
07/12/26 22:46:21 42zBppkr
>>188
エロパロ板避難所
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

かつてエロパロ板ガイド(消滅)を作ってた人が借りた板。
主になりきりスレが活用中。
但し管理人が消息不明なので業者スレが削除されず残ったまま(3年ほど)


エロパロ板SS投下専用掲示板
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

このスレでもお世話になってる、保管庫とエロパロガイドの人の借りた板。
ほとんど活用はされてないが、削除などは行われてる模様。

190:185
07/12/26 23:29:55 +09EqvA1
>>187
なるほど。
thxついでに保守

191:名無しさん@ピンキー
07/12/27 01:25:50 VA/hAxIA
知らなかったぜ。保守。
専ブラって何処にログ残ってるのか知らないけど、残るなら一先ず安心だわな。

192:名無しさん@ピンキー
07/12/27 03:27:38 glsCJlsL
それでここ数日LoadAvg.11.04とかなってたのか

193:名無しさん@ピンキー
07/12/27 06:24:45 aQKzinDT
禁書板にもなかったっけ>避難所

194:名無しさん@ピンキー
07/12/27 10:16:35 imqO33KN
さぁ保守るぞ

195:名無しさん@ピンキー
07/12/27 10:42:40 LGPXCYM5
>>193
放置されてるエロばなしスレがあったね。
一時期のリサイクルブームにも使われずに残ってるやつ

196:名無しさん@ピンキー
07/12/27 16:08:59 YHrztonH
>>194
URLキボンヌ。

197:名無しさん@ピンキー
07/12/27 16:10:28 YHrztonH

>>194
>>195の間違いだった。
申し訳ない。

198:名無しさん@ピンキー
07/12/27 16:13:21 /uoSRDvg
>>196
URLリンク(www.google.co.jp)

199:名無しさん@ピンキー
07/12/28 19:12:40 2QTP+yr5
hosyu

200:名無しさん@ピンキー
07/12/28 22:09:41 zSk+d22H
ホス

201:名無しさん@ピンキー
07/12/28 23:50:04 6D9OsSJh
謎の呪文

ちんコスコスちんコスコスちんちん
いちまいたんたんタンプラたん

202:名無しさん@ピンキー
07/12/29 03:19:25 DlWay0j2
なんか美琴と吹寄とルチアのツントリオになぜか押し倒されてる
上条さんという夢を見たんですが、電波の発信源は一体・・・

203:名無しさん@ピンキー
07/12/29 06:18:02 cLfz9V/d
>>204の物です
早く利子をつけて返しましょう

204:名無しさん@ピンキー
07/12/29 18:34:50 PgPpHOmh
え……そんな電波を発信した覚えは……受信してどっかに中継した覚えはあるけど

205:名無しさん@ピンキー
07/12/29 21:39:31 ZZxPuI+7
「トリオに押し倒される」だけ見て「ヒロインが三バカにヤられる」妄想を受信した。

206:名無しさん@ピンキー
07/12/29 22:29:11 21nS+8Mz
上条さんにヤられる以外の選択肢しかヒロインにはないのです。
というか俺が許s(ry

207:携帯の人 ◆0yDabgA/0.
07/12/29 22:35:21 pOB8U6Mx
>>202
> なんか美琴と吹寄とルチアのツントリオになぜか押し倒されてる上条さん

これを見て、本当に突発的に書いた。後悔はしていない。
けどオチも無い。
なんせ導入部だからね。

208:『押し倒されて上条』 ◆0yDabgA/0.
07/12/29 22:37:33 pOB8U6Mx
とある男子学生寮の一室。
時刻はそろそろ明日が始まろうかとしている頃。
夜中真っ最中の時間にも関わらず、この一室はおかしかった。
別にこの時間に電気が煌々と着けられているのとか、普段ならいてしかるべきの純白シスターがいないのとか、そんなことは置いておくとして。
いつもの彼の行動や、その周りの様子をよく知っていれば異常なのかどうか甚だ疑問を持つところなのだが、今回は何分勝手が違いすぎた。
「ねぇージュースどこ~」
と、さっき飲み干したばかりのコップを持って冷蔵庫を漁る御坂美琴嬢。
来た時間も早かったし遅くまでいるのもいかがなものかと思ったが、門限が過ぎた今となってはさっさと帰ろうが明日になろうが同じことだ。
そういわれて思わず納得してしまった部屋の主。
「…何で片付けても片付けても片付かないのよ…貴様も手伝いなさい!」
個人的にはしっかり片付けていた部屋を、バシバシ自分好みに片付けていく吹寄制理。
突然具材を持って押しかけ(その時仲良くジュースを飲んでいた美琴を見て眉をひそめたが)夕食を一緒に食べることになった。
なし崩し的にこうなったが、無理矢理納得させる。
しかし。
しかし、だ。
どう考えても『彼女』がこの部屋に居るのは絶対におかしいはずだ。
警備とかいろいろ、本当にいろいろなものを突破しなければここにいるはずのない、
「…まだ起きているのですか?」
黒衣の(これが普通なのだろうが)シスター、ルチア。
やれやれ、といった様子で呟いているのだが、こっちとしては気が気でない。
「皆さん…そろそろお帰りになったほうが…」
引き攣ったような愛想笑いで、上条当麻は切にそう願った。

209:携帯の人 ◆0yDabgA/0.
07/12/29 22:41:27 pOB8U6Mx
まとめちゃえばよかったかも、と今更ながらに思ってるんだけど…まあ、心優しいスレ住人さんは許してくれるよね?
ともかく、ここまで書いたのはいいんだけど、まだハーレムルートが残ってるから続きは書かないよん。
期待しないでネ。
じゃ、さいなり。

210:名無しさん@ピンキー
07/12/30 00:12:53 /l4pnT32
もちろん感謝です

211:名無しさん@ピンキー
07/12/30 00:17:28 ZUbyP+cM
おい生殺しかおい
お疲れ様です

212:名無しさん@ピンキー
07/12/30 07:07:32 VTXxhPSJ
これは新鮮な組み合わせ。
続きが楽しみです

213:名無しさん@ピンキー
07/12/30 13:19:17 pp0Fd83y
>>209
GJ!!!
ハーレムルートも期待してます!

214:名無しさん@ピンキー
07/12/31 03:16:35 i6WiPI2+
sage

215:名無しさん@ピンキー
07/12/31 03:24:54 MLYuENLn
>>214
しむら~ageちゃってるよ~

216:名無しさん@ピンキー
07/12/31 18:44:27 vTqzaAls
ねーちんと年越すよー\(^o^)/

217:名無しさん@ピンキー
07/12/31 18:47:07 TBDLKwG8
「ごめん、とうま」
「っ、何でだよ、インデックス!」
「私はね、とうま・・・・」
「インデックス・・・・?」
「夜叉、なんだよ・・・・」
「夜叉・・・・?」
「心を制御出来なくて、どんどん、人を滅ぼしちゃうんだよ」
「インデっ」
「とうまを私から奪おうとする人を、みんな、殺しちゃうんだよ」
「~~~~っ」
「私はね、ずっと前から、こう叫び続けてたんだよ

 返してよ

 とうまは私のものだから、みんな触らないで

 かおりは嫌い、短髪は嫌い・・・・
 オルソラも嫌い、こもえも嫌い
 ルチアも、ひょうかも嫌い・・・・

 吸血殺しは、大嫌い・・・・っ

 こんなに、私を狂わせる、かみじょうとうまなんか大嫌い

 そして、世界で一番大嫌いで、憎くて、許せないのは、禁書、目録

 なんで、なんでみんなとうまのことを好きになるんだよ・・・・
 お願い、私からとうまを取らないで

 私を一人にしないで」

「インデックス・・・・」

「わかったでしょ、とうま・・・・
 早く帰って。でないと、私は、トウマのことを殺しちゃうんだよ
 殺して、自分だけのものにしちゃうんだよ」
「お前をひとりぼっちになんかできるか」
「なら私は、とうまのこと、殺すね?」
「やりたければ・・・・やれよ・・・・」
「だからとうま。死に物狂いで抵抗して。

 それで、もし、できるのなら」
「できるのなら・・・・?」
「私を、殺してほしいんだよ」
「インデックス、インデックスぅぅぅぅ~~っ!!」

218:名無しさん@ピンキー
07/12/31 21:58:14 i6WiPI2+
何その萌…燃える展開

219:名無しさん@ピンキー
08/01/01 00:08:45 xmQmOgeQ
あけおめ!

220:名無しさん@ピンキー
08/01/01 00:52:51 iS1LVUrz
ことよろ!

221:名無しさん@ピンキー
08/01/01 00:59:10 xmQmOgeQ
死語じゃないかwwそれってww

222:名無しさん@ピンキー
08/01/01 02:11:49 RzUqGybL
黒子と年越しセックルしてきた!

223:名無しさん@ピンキー
08/01/01 05:09:02 KJHiudM7
>>217の後にOPが流れますね

224:名無しさん@ピンキー
08/01/01 07:16:31 C2npHxGU


225:名無しさん@ピンキー
08/01/01 14:18:12 wcLJN0ZJ
>>222


226:名無しさん@ピンキー
08/01/01 14:18:47 wcLJN0ZJ
>>222
上条さん、一発殴らせろ石を握りこんだグーで

227:名無しさん@ピンキー
08/01/01 19:47:47 wqI2yU55
>>226
その幻想を…

228:名無しさん@ピンキー
08/01/01 21:32:25 iS1LVUrz
食べてしまう

229:名無しさん@ピンキー
08/01/01 22:17:58 3WSQOgJI
白い少女を

230:名無しさん@ピンキー
08/01/01 22:24:41 aNtugAt0
窓から

231:名無しさん@ピンキー
08/01/01 22:42:20 ZHjKe8BT
ぶちまけた

232:名無しさん@ピンキー
08/01/01 22:43:42 BZFVxPgD
今回はいまいちだと言わざるを得ない

233:名無しさん@ピンキー
08/01/01 23:24:00 mmbC7oWp
と、当麻に言われたシスターは

234: 【1870円】
08/01/01 23:30:11 xdkr27Ql
とりあえず頭に噛み付いてお年玉を強奪し

235:名無しさん@ピンキー
08/01/02 00:46:56 IUYBXyj7
蝶高級レストランへ突撃

236:名無しさん@ピンキー
08/01/02 01:16:51 JOhxNrFx
不幸だ~

237:名無しさん@ピンキー
08/01/02 01:28:42 KokNeEer
帰ってくると首を吊って冷たくなった上条さんが

238:名無しさん@ピンキー
08/01/02 01:34:47 IUYBXyj7
一瞬見えた気がして

239:名無しさん@ピンキー
08/01/02 02:39:50 A1FHl1bw
黒子の顔が真っ青に

240:名無しさん@ピンキー
08/01/02 06:43:53 5jqjDqPq
なったように見せかけてほくそえむ
「計画通り」

241:名無しさん@ピンキー
08/01/02 06:57:17 wszZa0lv
という初夢オチ

242:名無しさん@ピンキー
08/01/02 08:24:34 txi6WhGN
に御坂さんが真っ青になったり微笑みや憤慨を繰り返したお正月

243:名無しさん@ピンキー
08/01/02 12:12:45 JOhxNrFx
その午後に、たまたま上条に出会う美琴

244:名無しさん@ピンキー
08/01/02 13:24:35 Q0UZ5Mn3
しかし上条さんの後ろには、腹ぺこシスターと姫神が

245:あるアパートの夜の話
08/01/02 13:36:35 QuVk7gsq
注意!妄想設定全開ですっ!

注意書き
・土御門元春×舞夏?
・微エロ?でもエロくなーい
・捏造設定多数

それでもよろしければお付き合い下さい。
ではでは。

246:あるアパートの夜の話
08/01/02 13:37:39 QuVk7gsq
土御門舞夏は唐突に目を覚ました。
全てが闇に閉ざされていて時刻を知る術は無いが、周囲の無音がその夜の深さを証明している。
その闇の中、目を凝らせば何かが動いているのがかろうじて見てとれるが
舞夏はわざわざそちらへと目を向けはしない。
自身の左側をまさぐればそれで充分だった。そこにはわずかなぬくもりだけが残っている。
サイレント映画のように全くの無音の中、闇の中の何かは部屋の外へ出て行った。
(…………何だかなー)
いつもの事とは言え、決して慣れはしない孤独感が彼女を襲う。
10月とは言え夜はそこそこ冷えた。今まで横にあった温もりが消えれば尚更だ。
寒い。
その寒さを忘れる為に右手がするりと股間へ伸びていった。
うつぶせになって胸をベッドにすりつける。肌触りのいい寝巻きの裏生地がもどかしい。
「……んっ……」
ぼんやりと体の内側に熱が生まれた。思考が少しずつ胸や股間へと収束していく。
寝巻きの上から押さえると柔らかいその場所は簡単に形を変えた。
土御門舞夏はメイド見習いである。
両親が死んで、遠縁の本家である土御門に親権がうつると同時に
学園都市の学校へ義兄が編入してきたのだ。。
それまでは土御門なんて聞いた事もなかったし、当然この部屋の主である義兄にもあった事は無かった。
思考が嫌な方へと向かっていくのを、右手の動きを激しくする事で誤魔化す。
「んぅ……んっ……んひぅ!」
ぬるりとした感触が指から伝わってくる。中指の腹で谷間を強く抑えた。
腰が跳ねる。
舞夏にとって義兄は駄目人間だった。
黙っていればかっこいいくせにファッションセンスや奇行で全て駄目にしているし
成績は底辺だし友人も類が呼んだのか駄目人間ばっかりだ。
だが、土御門舞夏はメイド見習いだった。
「ふぁ…ぁっ……ひぁ……ぁ……きぃ…………」
指の動きを激しくする。腰を高くもたげるとベッドに胸が強く押し付けられた。
掛け布団は既に体から落ちており、ベッドの上でひとり痴態を演じている。
人に仕える為に自身を鍛えていく中で得た多くの技術のひとつが彼女にある事実を気付かせる。
「ぁ……に……――――ぃっ!!!」
一際大きく腰が跳ねた。じんわりと下着が濡れていくのが解る。
だが、行為を止めれば考えたくない事が脳内へ流れ込んでくる。

247:あるアパートの夜の話
08/01/02 13:39:13 QuVk7gsq
メイドを志したからこそわかってしまった。
仕える主の体調を知る為にその体の動きからどのような健康状態か知る術を学んでしまったから。
義兄である土御門元春がその体を何度もボロボロにしている事を、
それを必死に隠そうとしている事を。
おかしい部分はいくらでもあったのだ。
モテる為に筋トレしたと言っている体は格闘技のプロ以上に
使う為に絞り上げられ、削り落とされ、鍛え抜かれていた。
尋常じゃない筈のトレーニングを行っている所を舞夏はまだ見たことが無い。
恐らくこのような深夜に誰にも見られないように行っているのだろう。
では―――――――
これでは足りない。
義兄の頭がつい先程まで置かれていた枕に顔をうずめ、思い切り吸い込んだ。
先程まで自分を包んでいた義兄の匂いが脳内を蹂躙する。
「ぁにきぃ……………お、兄ちゃんぅっ!?」
夢中で動かしていた右手の一指し指が偶然服の上から陰核を弾いた。
口からだらしなく垂れた涎が義兄の枕を濡らすが舞夏はそんな事に構っていられない。
麻痺した思考はようやく不安を感じなくなった。
義兄が何をしているのか尋ねる勇気は舞夏には無い。
尋ねて、もしその時嘘を吐かれたら…………心の底に浮かぶ疑問の冷たさは熱でごまかした。
寝巻きと下着を一緒にずりおろし、腰を高く掲げて行為に没頭する。
直に触れた指の冷たさが秘所の熱をより一層際立たせた。
「ぉにいちゃ……んっ!ふぁ……ひぅ……ひぅぅんっ!?」
今の自分の恰好を脳内で思い描く。
だらしなく涎をたらし、裸の尻を高く掲げ、見せつけるように秘所を押し広げて快楽を貪る自分。
義兄が帰ってきたらどうなる?
舞夏の麻痺した思考は本来ならありえない妄想の義兄を思い描く。
自分は慌てて布団で身を隠す。だが、血走った目をした義兄がその布団を奪って自分をベッドに組み伏せる。
そして丁度今の姿勢にされ、無骨な指でまさぐられるのだ。
「ぃや……やぁ……」
中指が粘膜を押し割って奥へと侵入するが、舞夏の小さな手では一番奥までは届かない。
もどかしさが一層動きを激しくさせた。

248:あるアパートの夜の話
08/01/02 13:40:07 QuVk7gsq
自分の必死の抵抗はしかし鍛え抜かれた義兄の膂力の前に霧散する。
あっという間に充分な湿り気を帯びたそこを確認した義兄は一旦離れるのだ。
次に来る行為を察したしかし自分は恐怖に震えて動けない。
唯一動く口で精一杯拒否をするしかないのだ。
「駄目、駄目だぞぉ……ぁに……きっ!?ぉにいちゃんぁあっ!?」
指を二本に増やす。先程よりも太いものに押し広げられた粘膜は
今まで以上の熱を舞夏の脳内に送ってくる。
義兄に犯された。信頼していた義兄に。
モテなくて駄目人間で、でもそこが可愛くて大好きだった義兄に。
こんな事――――と絶望する自分。
しかし結ばれた事に幸せを感じている自分も脳内のどこかに存在した。
被虐による苦しさの中にひとつ純然たる悦びが混ざる。
そしてその悦びは思考を段々と侵食していき、やがて脳内全てを埋め尽くした。
右手が卑猥な音を立てて秘所を蹂躙していく。
左手も股間へと伸びていった。大きな波が来る瞬間に備えて陰核に触れる。
「……きてっ!きてぇっ!?おに―――――――」
摘む。抉る。
「んきゅぅぅうぅぅううっっっ!!!???」
腰が何度も跳ねた。口から漏れる声を枕に顔を埋めることで出来るだけ小さくする。
股間から大量の液が飛び散った。
それに合わせて義兄が痙攣し、自分の中に欲望を流し込んでくる。
「うぁ……あにきぃ…………」
勿論それは妄想で、義兄は今この部屋にいないし当然舞夏を犯してもいない。
未だ経験の無い舞夏にはそれらの感触は妄想でしかない。
しばしの間、土御門舞夏は妄想の感覚を貪った。



行為の余韻を充分に味わった後、舞夏はむっくりと体を起こした。
涎まみれの枕、愛液で汚れた下着とシーツ。
問題点は山積みだ。
毎度の事とは言え、うんざりするのもしょうがない。
本当ならこのまま寝てしまいたいくらいいい心地なのだ。
だが、義兄にバレるわけにはいかないから後始末をしなければいけない。
理不尽な怒りが湧いてくる。
「これも全部アンタのせいだぞー。馬鹿兄貴ー」
明日の朝食は義兄が苦手なものを使って作ってやろう、
ささやかな復讐を思いついた彼女は先程の寝室を再現すべく行動に移った。



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