08/02/09 03:58:48 QKDfCaY4
当初、製作会社はこの事を理由に1位当選を無効、次点の人気タレントを起用しよう
としていたが、そのタレント本人が「自分も同じバーチャル・アイドルであること」、
また「同じ事務所の先輩であること」を理由に辞退したことを皮切りに、ファンの間か
らは無論、の事製作スタッフの中からも「彼女」を推す声が上がり、原作アニメの配給
会社からの「ファンの気持ちを汲み取って欲しい」というコメントが決定打となって、
今回の壮大な計画がスタートしたのである。
もちろん、「彼女」の復活には様々問題が横たわっていた。
まずは、技術的な問題である。なにせ十数年も前のプログラムである、当時とはハー
ドウェアそのものの規格が変わっており、「彼女」を走らせることの出来るマシンなど
現存しているはずも無く、企画はいきなり暗礁に乗り上げてしまった。
もちろんエミュレータを使う案も出されたが、「彼女」自身がほぼワン・オフとして
作成されており、さらにそれをエミュレートするプログラムを用意することはシステム
を一から構築するようなものであった(また「彼女」の所属していた事務所からは「自
分の筐体を使ってくれ」というバーチャル・タレントが続出していた様だが、これも技
術的な問題から却下されていた様である)。
ところが、この問題に意外な方向から解決の手が差し伸べたれた。
応募企画を行った出版社へ「当時の実機を持っている」という投書が送られてきたの
である。
実は、この計画はすでにネット上で話題となっており、ファンの間で当時の機材の捜
索が有志で行われていたようで、投書をした長野の会社経営者は「東京からいきなり若
者が訪ねてきて土下座をされたときは驚いたが、話を聞いて協力したいと思った。」と
コメントしており、当時の加熱ぶりが窺われよう。
また、同時にネット掲示板において現役のプログラマー達によるエミュレーションソ
フトウェア開発や、エンジニアによる代替機器開発が行われており、当初挙がっていた
障害が次々と(しかも無償で!)解決していったのである。
こうして、有形・無形によるファン達の協力によって「世界初のバーチャル・シンガ
ー復活劇」は無事完了し、ゲーム発売・主題歌CD発売へと至ったのである。
なお、現在「彼女」の移動用筐体が有志によって開発が進められているという話が囁
かれているが、真偽のほどは定かではない。