【SO・VP】 トライエースSS総合スレ5 【ラジアータ】at EROPARO
【SO・VP】 トライエースSS総合スレ5 【ラジアータ】 - 暇つぶし2ch128:名無しさん@ピンキー
08/01/07 15:40:16 edVKLPzm
バイエルンは制作速度が速いな
うらやましい

129:名無しさん@ピンキー
08/01/09 22:40:32 4VMZk4YL
テスト保守

130:名無しさん@ピンキー
08/01/11 00:29:19 tbU6tFb/
守りあげ

131:名無しさん@ピンキー
08/01/11 23:04:46 /YOB7SuI
保守

132:名無しさん@ピンキー
08/01/12 12:57:22 YfDCWmsH
ラティイリでお願いします

133:名無しさん@ピンキー
08/01/12 19:24:42 3K2O9v+Z
ラティとエリスでできませんかね?

134:名無しさん@ピンキー
08/01/12 19:43:54 anKeMeAT
リメイク出たんだしSOネタ期待待ち
後個人的にファビョニス新作期待待ち

135:名無しさん@ピンキー
08/01/12 22:13:48 vZ2WH5ac
さっきFDクリアした。
イリアの好感度上げてたので例の告白寸前の場面が印象的でSS書きたいけど文才無いから無理。

136:名無しさん@ピンキー
08/01/13 21:58:21 XV3dlDPH
>>135
FDと聞いてS03のFDレベルかと一瞬オモタ。

137:名無しさん@ピンキー
08/01/14 02:49:26 O3mRXlXQ
俺漏れも

138:名無しさん@ピンキー
08/01/14 06:45:48 lbEmH9Q9
ラティミリーで誰か香いていただけたら。お願いいたしたい
FD本スレでクロードの父親はラティとか言う気持ち悪いのが度々沸くから参る。
こういうエロパロスレとかでラティイリヤとかいってるなら解るんだがなぁ

139:名無しさん@ピンキー
08/01/15 16:59:40 jTlq8eZj
とても年末にリメイク新作出たスレとは思えんな
つーかスレ自体に何人いることやら

140:名無しさん@ピンキー
08/01/15 22:29:33 j9ZmI65b

過疎スレだろうが週に一度は覗いてるぜ
職人さん待ってます!

141:名無しさん@ピンキー
08/01/15 23:40:07 zGHLMzS5
ノシ
ごくたまーに覗いてる

142:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/16 11:16:02 Jtr1J0v9
はいどうも、BMWッス。
1は無理ッス! やったことないんで…。
某の次作SSは、しばし待たれよ。
1/26までには持ってきやす。
あと、フェイト受難! のバレンタインver.を2/14までに持ってくる事を約束いたしやす。
それでは。

143:名無しさん@ピンキー
08/01/16 12:10:51 Xrc1pyAv
とりあえずフィアハード(仮)を書いてるからしばらく待っとくれー

144:名無しさん@ピンキー
08/01/16 20:49:49 qBBpYL6t
>>142
なんだ?
姫初めでミラージュ姉さまにいぢめられたフェイト君、またバレンタインで可愛がられちゃうのか?
今度は誰にだろう?

145:名無しさん@ピンキー
08/01/17 06:49:32 fG19gumX
>139



ラティはウェルチに押し倒された
「うわっ」
「ズボンの中はどおなってるのかなぁー」
「ひ、ひぃっやめて!ズボン下ろさないで!!」
ズボンを下ろされた
「うひゃぁ・・生で見たとき始めてカモ」
「は、はなして!」
「小さすぎず大きすぎず。まさに、巧みの技、ですね」
「なんですかそれ!?ていうかなにしてるんですか!扱かないで下さい」
「魑魅魍魎、跳梁跋扈・・・日頃の旅の疲れを癒しましょ!うふん」
「いやだああああああ!」

146:名無しさん@ピンキー
08/01/17 11:22:12 AfywrSoO
kuso


147:名無しさん@ピンキー
08/01/17 20:30:40 oGwBR12u
>>143-144
待ってる!

148:名無しさん@ピンキー
08/01/17 21:05:34 GbydjPE9
ノシ
がんばるなバイエルン
>>143も楽しみだ
できればバイエルンみたいに大体でいいからいつごろか教えてもらえないか
ところでファビョニスもまたネタできたら~とのことだが、新作書いてるんか?
書いてんならやはりいつになりそうか教えてほしいんだけども

149:名無しさん@ピンキー
08/01/17 22:07:32 SxvJ3bqt
書き手にわざわざ締め切りを設けさせようとする意味が解らん

150:名無しさん@ピンキー
08/01/17 22:27:42 GbydjPE9
そのとおりだな・・・期待で変なこと言ってしまった
恥ずかしいorz
148はスルーしてくれ
143、ファビョニス、ごめん
大人しく投下を待っています

151:名無しさん@ピンキー
08/01/18 00:54:53 nfuLTCyp
悪気がないのはわかる
どんまい
これから気をつけて

152:名無しさん@ピンキー
08/01/19 22:09:36 KJItpncu
>>148
リメイク新作出たとは思えない過疎だもんなorz
気持ちはわかるぜ

どうでもいいけどすっかりファビョニスで定着してんの笑える

153:名無しさん@ピンキー
08/01/20 16:46:42 ZEs3RXXN
ヨシュアとマーヴェルの愛憎どろりんなのを頼む

154:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 16:59:29 /uvdvQzU
どもー、BMWッス。
dat落ち阻止しないと…。
仕方無い…。また、前(艶無し)、後編(艶有り)にわけるしかないか…。
クレ×フェイです。以前別スレで書いた奴の加筆修正、艶追加verです。
前編、どうぞ。


155:貴方がここにいて欲しい ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:01:04 /uvdvQzU
 エリクール2号星。
 アーリグリフとシーハーツの間には和平条約が結ばれ、
 さらにアーリグリフ13世とシーハーツ27世の姪の婚約が成立。
 両国は共に歩むことを選んだ。
 先の戦争で疲弊した両国は、国力の回復と内治に専念することを当面の目標としたが、互いに深刻な人材不足の為、中々軌道に乗らずにいた。

 シランド城、白亜の間。
 太陽は傾き、余熱を残して地平に沈もうとしていた。
 その黄昏の中、三人の男女が会話を交わしていた。
「…どうしても、残るのか」
 クリフ・フィッターは金髪の頭を掻きつつ尋ねる。
「うん。僕には、ここでやるべきことがあるんだ」
 蒼い髪の少年、フェイト・ラインゴッドは力をこめて言った。
「へっ、以前とは大違いだな。ま、オレやミラージュは別に反対はしねぇがな。ディプロで待ってるソフィアの嬢ちゃんやマリアは寂しがるぜ。
それに、俺たちがコイツで行っちまうと当分お迎えはナシだ。帰りたいっつっても出来ないぜ?」
 クリフは側に置いてある短距離転送装置の外壁をコンコンと叩きながら言った。
「いいんだ。もう決めたことだから」
 フェイトはきっぱりといった。
「…そうか、ま、お前なら何かあっても万事オッケーだろう」
「クリフ。そろそろ出発です」
 クリフの横に立つ女性…、ミラージュ・コーストが腕時計を見ながら告げる。
「おう、わかった。じゃな、フェイト。お袋さんの事は任せな」
「フェイトさん、又会う日まで、お元気で」
 クリフとミラージュは別れの言葉を告げると、転送装置に入った。
「ああ、ありがとう、二人とも。マリアやソフィアにも宜しく」
 フェイトの言葉が終わるか終わらないうちに、二人の姿は消える。
「でも…、本当はそれだけじゃないんだ…。僕の、僕の心を奪ってしまった人が、ここにいるから…」
 一人残されたフェイトは、オレンジに染まる西の地平線を見つめながら呟いた。


156:貴方がここにいて欲しい2 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:02:41 /uvdvQzU
 二日後。
 アリアスの村。
 光牙師団「光」の隊長クレア・ラーズバードは病床に臥していた。
 原因は人手不足から来る激務。
 それが彼女に充分な休養を与えず、風邪をこじらせて、肺炎の一歩寸前まで追い詰めた。
 部下たちが慌てて医者を呼び診察させたのが昨日。
 典医からは一週間の絶対安静を言い渡されていたが、ベッドから半身を起こして、今日も書類の決済を行っていた。
「クレア様、お体の方が…」
「私の事なら心配しないで。一体この案件を誰が片付けるというのですか。緊急を要するのです。休んでる暇などありません」
 身の回りの世話をする女性兵士が止めても、いや、誰が諫めても彼女は頑として聞かず、山と積まれた書類に目を通し、判を押す作業を延々と続ける。
(このままでは、クレア様が…)
 部下達のあいだに不穏な空気が流れていたその時だった。
「クレア!」
 凄まじい勢いで、部屋のドアが開けられた。
 血相を変えて入ってきたのは封魔師団「闇」の隊長、ネル・ゼルファー。
 ゲート大陸にその名を轟かす『クリムゾンブレイド』の一人で、クレアの親友だ。
「はあ、はあ、はあ…」
 相当急いで来たせいか、赤い髪がほつれ、肩で息をしている。
「…なんです、ネル。騒がしいわよ」
 クレアは顔を一瞬だけ上げて呟くように言うと、また書類に目を落とした。
「倒れたって聞いて心配して来たら…、何をやってるんだい!」
 ネルはクレアの居るベッドまで近づくと、書類をひったくる様に取り上げた。
「アンタ、これを持ってきな!」
「は、ははっ!」
 そして、側にいたクレアの配下にそれを持たせて下がらせる。
 部屋はクレアとネルの二人だけになった。
「何をするの。返して、ネル」
「クレア! こんな状態になってまで仕事して…、アンタ、死にたいのかい? 
何故、私やラッセル執政官に言わないんだ? …どうしていつも、一人で全てを背負おうとするんだい?」
 ネルは大体の事をクレアの部下から聞いてきたのだろう、沈痛な面持ちで親友に問いかけた。
「…それが私の職務。『クリムゾンブレイド』の義務なの」
 やや間を置いて、クレアが呟くように口を開いた。
「時と場合によるよっ! そういう真面目さも! まずは体を直すことだろ? それからやればいいんじゃないかい?」
「話はそれだけ? 書類を返して」
 ネルは手に負えない、といった感じで天を仰ぐ。
「全く…、アンタって女は…。あ!」
 と、不意にポン、と手を打って明るい表情になる。
「そうだ、すっかり忘れていたよ」
「? 何?」
 不審そうな顔つきで、今度はクレアがネルに訊ねた。
「アンタが倒れた件で、陛下や執政官殿がえらく心配されてね。急遽、光牙師団『光』の副隊長が拝命されたのさ」
 ネルが先程とは変わって、どこか楽しげに口を開く。
「副隊長? 今のシーハーツに、そんな人材がいるとは思えないけど…、誰なの、その人は?」
 クレアはしきりに小首を傾げている。
「ふふ、クレアもよ~く知ってる男だよ。事務も実働もアンタに代わってこなしてくれる優秀な人材さね。ホラ、副隊長、着任の挨拶をしな!」
 ネルは向き直ると、ドアの方に向かって声を張りあげる。
「…一体、誰だというの…?」
「フフフ、見てからのお楽しみさ」
 クレアの疑問をよそに、カチャリと音がしてドアのノブが回った。

157:貴方がここにいて欲しい3 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:04:33 /uvdvQzU
「失礼します」
 聞き覚えのある声に、クレアの瞳が丸くなる。
「!? 何故貴方が…ここに…。とっくに、行かれたものと…」
 次第にか細くなる声。無理も無い。
 本来なら、ここに居る筈のない青年が、クレアの眼前に立っていたからだ。

 …心の中で、密かな想いを育てていた人。
 父、アドレーが高くその才を評価していた人。
 …いつも、誰かの為に奔走していた人。
 …親友達、祖国を、この世界を助けてくれた人。
 …もう逢えない、その思いから、その想いを消す為に、仕事を理由にして、忘れ去ろうとしていた…、でも、消せなかった人…。
  その人の名は…フェイト・ラインゴッド。

「本日付けでアリアス駐屯の光牙師団『光』の副隊長に任ぜられました、フェイト・ラインゴッドです」
 シーハーツ式の左胸に右手を当てる敬礼をしてから、端正な顔に微笑みを浮かべるフェイト。
「ネ、ネル。フェ、フェイトさんが…、わ、私の副官に?」
「フフフ、そういうことさ。なんだい、その顔は。不服かい?」
「不服とかじゃなくて…、ど、どうし…て、な、何故?」
 ネルは普段真面目なクレアの動転してる様子が面白くて仕方ないらしく、しきりに肩を揺すっている。
「本人がシーハーツで働きたいって理由で残ってくれたのさ。
ちょうど、アンタが倒れたって報告が来てね。陛下やラッセル執政官がそれなら…と、推挙したって理由さ。そうだろう、フェイト?」
「はい。まだ新参の未熟者ですが、指導の程よろしくお願いします、クレアさ…、いや、クレア隊長」
 フェイトは一歩前に出ると、深々と頭を下げる。
「えっ…、あ、はい…、ちゃ、着任を認めマス…。こ、こちらこそよろしくお願いシマス…」
 クレアも何が何だか解らないうちにつられて頭を下げていた。
「…フェイト。見ての通り、クレアはダウン状態だ。アンタが代わって全て仕切るんだよ、いいね」
 ネルは真面目な顔付きになると、フェイトに忠告する。
「了解です、ネルさん」
「クレア、そういうことだからアンタは早く体を治すんだよ。これは女王陛下からの厳命でもあるんだ。仕事は病が癒えるまで禁止だよ」
 厳しい口調で、ネルはクレアに告げた。
「…わかったわ」
「よし、それでいいんだよ。いや、しかし、クレアが倒れたってのを聞いた時に、
コレが血相変えて伝令に『クレアさんは大丈夫なんですかッ!』って凄い剣幕で詰め寄ってたの、見せたかったねぇ~♪おっと、これはひみつだったー」
 フェイトを指差すと、ネルは楽しそうに裏話をバラす。
 最後の言い訳は棒読みで。
「えっ…?」
「ちょ…ッ、そのことは…、ネルさんッ!」
 フェイトが顔を赤めてネルに抗議する。
「ふふん、フェ~イト。この者はねぇ、アンタが帰るって聞いた時から、空ばかり見て溜息ついていたんだと♪ 
で、時折『フェイトさん…』と、口に出して呟いていたそ~だ♪ と、封魔の複数のソースから情報が入っているんだ。
あ、たいへんだー。こっかクラスのきみつじょーほーを、ついうっかりしゃべってしまったー」
 今度はクレアの方を向くと、同じ様に裏話をバラす。
 最後の言い訳はやはり棒読み。
「ええっ…?」
「~ッ! ネル!」
 顔を真っ赤に染めたクレアがネルに枕を投げつける。
「おっと。ははは、邪魔者は消えるよ、隊長殿。じゃ、後は頼んだよ、副隊長」
 何なく枕を避けると、ネルは笑いながら部屋を出て行く。
 パタン、と扉が閉まる。
 部屋には男女が二人きり。
 先程の喧騒が嘘の様に、沈黙と静寂が場を支配した。


158:貴方がここにいて欲しい4 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:06:06 /uvdvQzU
「あの…、本当に、良かったのですか? あ、どうぞソコに座ってください…」
 沈黙を破り、先に口を開いたのはクレアの方だった。
「はい、隊長。ココに残った件については…、僕が…、自分で決めたことだから。それに…亡くなった父さんやディオン、アミーナ達の為にも…」
 そう言葉を紡ぎながら、フェイトは彼女の枕元の椅子に腰掛ける。
「あ、フェイトさん…」
「なんです、隊長?」
「『隊長』ではなく…、名前で呼んで欲しいのですが…」
「では…、クレア隊長、でいいですか?」
「あの、ですから…『隊長』抜きで…」
「では、今まで通り…、クレアさん、で」
「はい…」
 クレアは嬉しそうに微笑む。
 顔色はまだ青白く、頬もこけ、体重も少し落ちていたが、その笑みがフェイトには嬉しかった。
「ネルさんが言った通り、実務の事は僕に任せて下さい。こう見えても、レポートとかは意外と得意なんですよ、クレアさん」
「ありがとうございます…フェイトさん」
 クレアはフェイトの手を取って礼を述べる。
 熱のせいか、掌が温かい。
「あ…、いえ、そんなに見つめられたら…」
 フェイトは胸の高鳴りを押さえるのに必死だった。
(うぅ…、クレアさん…、か、可愛過ぎるよ…。だから、僕は…)
「じゃ、じゃあ、僕は、早速、仕事にかかりますよ…」
 抱きしめたい…、という衝動を何とか押さえ、フェイトが腰を浮かせかけた、その時。
「ま、待って、フェイトさんっ…!」
「な、何です、あッ…?!」
 クレアがフェイトの手をぐい、と引き寄せ、男にしては薄い胸に縋る様に顔を埋めた。
「あ、あの、く、クレアさんッ?!」
 フェイトの顔がたちまち桜色に染まる。
「ごめんなさい…、でも…どうしたらいいか分からなくなって…、私、私は…、わたし…うぅ…」
 誰よりも愛しい人の腕の中で、クレアは大粒の涙を溢し、嗚咽する。 
「貴方が帰るって聞いて…、私の心は千々に乱れて…、無理してまで貴方を忘れようとした…。
でも…、駄目だった…。ますます想いは募るばかりで…」
「クレアさん…、泣かないで…」
「貴方が…、ここに、居て、欲しい…」
 涙に暮れながら、クレアは自分の想いを吐露する。
「あ…、クレアさん…。僕は、ここに、確かに、います。だから、だから…、もう、泣かないで…」
 フェイトは慈愛に満ちた微笑みで、そっと泣き伏すクレアの白銀の髪を撫でてやる。
 ふわりと、エーデルワイスの良い香りがフェイトの鼻腔をくすぐった。
「本当に? 側に、側にいてくれるのですか?」 
「はい。そして、いつも、微笑んでいて欲しい。僕の心を奪った、あの優しい微笑みを…」 
 フェイトもクレアの想いに応えるように。
「あ…、フェイトさん…」
「クレアさん…」
 顔をあげ、潤んだ瞳のクレアが、フェイトの蒼より青い瞳を見つめた…。
 フェイトがそっとクレアの華奢な身体を抱き寄せる。
 そして、今にも二人の唇が重なりあいそうになった、その時。
「~~~~~~~~~!」
「~~~~~~~~!」
 何やら、窓の外が騒がしい。

159:貴方がここにいて欲しい5 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:07:16 /uvdvQzU
「な、何…?」
 慌てて、二人は離れる。
「ぼ、僕が見てきますよ。あ、そだ。これ滋養薬です。ルイドさんに頼んで作ってもらったんで、飲んでください」
 何包かの白い薬の包みを取り出してテーブルの上に置くと、フェイトは外の様子を見に部屋を出て行った。
「んぅ~。フェイトさんと…、甘い、キス…、したかった、な…」
 一人残されたクレアは、薬に手を伸ばして服用すると、頬を染めてポツリと呟いた。

「やれやれ、結局誰もいませんでし…、って、クレアさん?」
「…眠い、です…」
 ウトウト、と半身を起こしたまま、舟をこぐクレア。
「そうか、この薬、眠気を催すのか…」
「フェイト…さん…」
「大丈夫です。僕が、クレアさんが寝るまで、側にいてあげますから…」
 再び枕もとの椅子に腰掛けると、フェイトは優しく微笑んで言う。
「はぅ…、ありがとうございます…」
「さ、ゆっくり休んで、鋭気を養ってください。後のことは、僕にまかせて」
 フェイトはクレアに横になる様促す。
「すみま…せん…」
 素直に言葉に従うクレア。
「よしよし」
 フェイトは毛布を掛けると、優しくクレアの頭を撫でてやる。
「はぅ…、お父様に小さい頃、こうしてよく撫でてもらいました…」
 気持ちよさげに眼を閉じるクレア。
「そうですか、サラサラですね、クレアさんの銀髪」
「あぅ…、気持ち、いいです…」
「とても綺麗です、銀の髪も、クレアさんも…」
「すぅ…すぅ…」
 安堵に満ちた表情で、穏やかな寝息を立て始めるクレア。
「あ…、眠ったみたいだね…、さて、仕事をかたづけるか…」
 フェイトは名残惜しげに手を止め、立ち上がると踵を返す。
「…キス、したかった、な、クレアさんと…」
 残念そうに一言、本音を漏らすフェイト。
 互いを求める想いは、二人とも同じであった。

160:貴方がここにいて欲しい6 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:08:56 /uvdvQzU
 一週間後…。
「はい、あ~ん♪」 
 夕食のリゾットを乗せたスプーンがフェイトの口に運ばれる。
「も、もう自分で食べられますから…」
 今度はフェイトがクレアに看病されていた。
 物凄い量の決済事項が溜まっていた為、先進惑星人でクオッドスキャナーを持つフェイトといえど、徹夜の連発を強いられた。
 おかげで体調を崩し、病の全開したクレアに今度は自分が介抱されるというていたらくだ。
 それでも、膨大な決済事項は全て正確に処理されており、クレアや他の隊員を感歎させた。
「駄目です。看病されてください。隊長命令ですよ、コレは。はい、あ~ん♪」
 とても嬉しそうにフェイトに海鮮リゾット(貧乏クジで家庭的娘、作)を食べさせるクレア。
 無理もない、愛する人が自分の為に無理してまで頑張ってやっかいな仕事を片付けてくれたのだから。
「は、はい…あ、あ~ん…」
 恥ずかしそうにクレアから食べさせてもらうフェイト。一週間前とは、まるで立場が逆になってしまった。
「ふふっ♪ 美味しいですか?」
「あ、はい…、とても美味しいデス…」
 と、甘々な雰囲気が漂っている所へ…。
「はあ…、楽しそうだねぇ…新婚夫婦かい?」 
 何時の間に来たのか、ネルが苦笑しながら扉の側の壁にもたれていた。
「うあっ?!」
「なッ…、ネル?!」
「全く、見せつけてくれるねぇ。…クレア、食事が済んだら、ちょっといいかい?」
 ネルは腕組みしたまま、クレアに呼びかける。
「私に?」
「あ、僕、一人で食べられますから…、どうぞ」
「そうかいフェイト。悪いね」
「いや、構わないよ。ほら、クレアさん」            
「え、ええ…」 
 フェイトにも促され、二人は部屋から出てゆく。

 

161:貴方がここにいて欲しい7 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:09:34 /uvdvQzU
 別室にて。
「何? ネル?」
「何、じゃないよ。その…、何だ。ふぇ、フェイトと…、ど、どこまでいったんだい?」
「え…? 政務ならフェイトさんが殆ど…」
 ネルががくり、と肩を落とす。
「違うよ、クレア…。フェイトと…、き、キスくらいしたんだろ?」
「ええっ?!」
 クレアの顔がたちまち朱に染まる。
「…さあ、答えな…、親友に黙秘は許さないよ…」
 クレアに詰め寄るネル。
「う、ううん…、し、シテナイデス…、何も…」
 まるで十代の少女の様に、モジモジと答えるクレア。
「ちょ…、く、クレア。アンタ知らないのかい? フェイトに熱をあげてる女がかなりいる事を…最近じゃ、非公式の親衛隊まで結成されたらしいよ」
「ええ…ッ!?」
 クレアは驚く。確かにフェイトは端整な顔立ちでシーハーツ内での人気が高いとは知っていたが、それ程までとは…。
「フェイトは誰にでも優しいからね…。おまけに鈍感ときてる。本人だけだがね、気付いちゃいないのは」
「うぅ…、確かに…」
「だから、一つ覚悟を決めて公然と『私のモノ』にしないと、横から誰かに奪われてしまうよ…?」
 その言葉に、少しだけ…、ネルの顔が翳ったのを、クレアは見逃さなかった。
「ネル…」
「さ、善は急げ、だ。幸運を祈るよ」
 ネルは優しく微笑む。
「…ありがとう、そしてごめんなさい、ネル…」
 そっと、クレアはネルを抱きしめる。
「…何、親友の幸せの為、さ」
 ネルは抱擁を解くと、ポン、とクレアの両肩に手を置く。
「だから、絶対に逃がすんじゃないよ、クレア。大事なモノは二度とは手に入らないからね…」
 紫色の真剣な眼差しを、クレアに向けるネル。
「ええ、肝に銘じておくわ…」
 軽く頭を下げると、クレアはフェイトの居る部屋に戻る。 
「…はあ。私も相当のお人よしだねぇ…」
 ネルは溜息をつくと、すとんと肩を落とした。


162:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:11:27 /uvdvQzU
前編はココまでなんです。
26日の期日までには続きを投下しやすので、ご了承の程を。
それでは。

163:名無しさん@ピンキー
08/01/22 18:07:11 EadfR48g
内容はともかくとして、自己主張激しすぎる職人は嫌われるぞ

164:名無しさん@ピンキー
08/01/22 18:22:07 dYJiKwO5
人はそれを嫉妬と言う

165:名無しさん@ピンキー
08/01/22 19:05:44 1aL62wjU
>>162
グッド!期待してます

166:名無しさん@ピンキー
08/01/22 21:30:10 K85yiyg6
キャラの口調や行動もよく観察されてるしいいと思うぞ
後編待ち

167:名無しさん@ピンキー
08/01/22 22:23:39 sh5nGQhX
153がおとといageたばかりだったようだが
det落ちしそうだったのか?

168:名無しさん@ピンキー
08/01/22 22:34:19 4AxEFwdF
>>162
GJ 後半も期待してる
>>163
個人的意見を一般論みたいに言うな

169:名無しさん@ピンキー
08/01/22 22:53:27 HEtjKhjg
>>167
だよなあ…

170:名無しさん@ピンキー
08/01/23 03:01:20 W6ScqXcL
SO3プレイしてないのに3ばかりで寂しい。
1か2で自家発電の努力でもすっか…

171:名無しさん@ピンキー
08/01/23 07:58:42 xHwsDi9K
SOFDのラティ×エリス、というネタを思いついたんだけど需要あるかい?

172:名無しさん@ピンキー
08/01/23 09:33:17 6I5vmopG
171
期待して待ってる。ガンバレ

173:名無しさん@ピンキー
08/01/23 10:48:32 9m7yRcxB
エロパロ板 過去ログ倉庫
URLリンク(ninjax.dreamhosters.com)

174:名無しさん@ピンキー
08/01/23 13:59:54 hMtNVXQN
>>171
ああ、やってくれ。
正直その2人の絡みネタが思いつかなかったところだ。

175:名無しさん@ピンキー
08/01/24 12:14:41 vcjL8y2r
ミラージュ系が少ないなぁ・・・性格からして常に相手を責めるパターンに陥りやすいけど・・・

昔ならどうだろうか?7年くらい若い設定で(20位若くして)

心技体の心を鍛える修行のエロパロで・・・なんてどう?

176:名無しさん@ピンキー
08/01/24 13:38:21 PbYBmw7q
27歳の魅力を理解しないお前はクレッセントローカス


クリフとかルシファーとかアルベルあたりなら責められるんでネーノ

177:名無しさん@ピンキー
08/01/24 16:19:40 vcjL8y2r
>>176
27歳の魅力は理解してるけど・・・まあパロディだから多少は多目に
ルシファーならシステムとかいじりまくって色々出来ますねw

178:名無しさん@ピンキー
08/01/25 00:42:28 cTYqy83z
永遠の27才

179:名無しさん@ピンキー
08/01/26 08:06:19 1DWk9o0q
ミラージュさんは万能無敵というイメージが強いからな
攻めているつもりでも結局はミラージュさんの手のひらの上、
という構図しか思いつかん。
誰かこのイメージを払拭するSSを……!

180:名無しさん@ピンキー
08/01/26 08:31:25 HPoCK54J
>>179
アナル責めなんてどう?
真面目過ぎるから故に常識外の責めに屈服する・・・
と言う感じの

181:名無しさん@ピンキー
08/01/26 10:13:50 R2zhzB7I
腹黒
「いくら超人的な身体能力を持つクラウストロ人でも、寝込みを襲われたり
 食事に毒を盛られたりしたらヤバイんだったっけ。 そういえばおまえ、ずいぶん嬉々として語ってたよな。


「ヌケてるように見せかけて実は抜目ないおまえらしくもない失言だったね。
 単刀直入に言うけど、つまり、おまえがあのミラージュさんに
 夜這いをかけたり、怪しい薬を使った経験があるってコトなんだろう?


「…話題を変えようとするるなよ。目も逸らしたって無駄だよ。
 なあ、それでどうなったのか、その時のコトを教えてくれよ。
 誰にも言わないからさ。いいだろ? クリフ。

182:名無しさん@ピンキー
08/01/26 10:13:56 ebPX9Em2
職人さんVPとラジアータものもよろしくー

183:名無しさん@ピンキー
08/01/26 15:02:00 6JFkMyt2
ヨシュア×マーヴェルが読みたい

184:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 16:57:06 whwjX4zr
ども。BMWッス。何とか間に合った…。
後編、投下します。ドゾー。


185:貴方がここにいて欲しい8 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 16:57:59 whwjX4zr
 三日後。
 その日の夜は、嵐だった。
 雨風が窓を激しく叩きつけ、ガタガタと揺れる。
 微かに、遠雷が鳴り響く。 
「これじゃ、眠れないな。…仕方無い、本でも読んで時間を潰そうか…」
 クレアの看病のおかげで、すっかり復調したフェイトは、寝台から身を起こすと、燭台の明かりを燈す。
 ぽう、と、焔が闇の中で揺らめき、暗い部屋が明るくなる。
「不便だけど、味があっていいな。ん…?」
 ふと、違和感を感じたフェイトは視線を移す。
「あ、あれ…?」
 扉が、少しだけ開いていた。
「おかしいな。ちゃんと閉めた筈なのに…」
 寝巻の帯を締めなおし、首を傾げながら進むと、ドアを閉める。
「よし。施錠して、と。…って、うわぁ!」
 振り返ったフェイトの眼前に、一人の女性がローブ姿で立っていた。
「フェイトさん…」
「く、クレアさん…、どうしたんですかっ、こんな時間に、僕の部屋に…」
「……」
 何も答えず、ぎゅう、とフェイトを抱きしめるクレア。
「うわっ! く、く、クレ…」
「お嫌、でしたか…?」
 消え入りそうな、声で。
「え…? いえ、そ、そんな事はないですが…」
「…こんな事をする女は、嫌いですか…?」
 そのまま、唇を重ねあわす。
「えっ?! あッ…、んっ…、う…、ふぅぅ…」
「んん…、ん…、ん…」
 初めてのキス。
 フェイトは驚いたような瞳で、クレアは潤んだ瞳で見つめあいながら…。
「んぁ…、ふあっ…、く、クレア…さん…」
「…ん…、ごめんなさい、私…、自分勝手ですね…、フフ…」
 名残惜しげに離した唇から、謝罪の言葉を紡ぐクレア。
「こんな時間に、押しかけて、勝手に唇を奪って…」
 顔を伏せ、瞳を閉じて。
「フェイトさんを私だけのモノにしよう、なんて考えて…」
「…」
「ごめんなさい、自分の部屋に帰ります…」
 クレアは身を翻すと、横を抜けて部屋を出ようとした。
「…待って、クレアさん」
 そんなクレアをそっと、後ろから抱き止めるフェイト。
「え…?」
「嬉しいです、貴女みたいな人に、そこまで想われてるなんて…」
「フェイト…さん…」
「クレアさんになら、その…、奪われたいです…。だって、一番大事な人だから…」
 そこまで言って、フェイトは赤面する。
「ぼ、僕、何言ってるんだろう…」
「フェイトさん…、本当ですか、今の言葉…」
「二、二回も言わせるんですか…? 恥ずかしいです…、ただでさえ心臓が爆発しそうなのに…」
「…私の事、好きですか?」
「は、はい、クレアさん。世界でいちば…」
 その後の言葉は、熱き唇で塞がれ、続ける事が出来なかった。 
 雷雨の音より一層、激しく。

186:貴方がここにいて欲しい9 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 16:59:27 whwjX4zr
「あッ…、ふぁッ…」
 ベッドの上で重なり合う影絵が、稲光に一瞬照らされてカーテンに映る。
「フェイト…、可愛い…、フェイト…」
「やっ…、可愛いなんてそんな…、くあっ…」
 クレアがフェイトの胸に舌を這わせ、固くなった突起を執拗に愛撫する。
 右手は固くなった若き鋼鉄を上下に扱いて。
「んっ…、女の子にこんな風に、されるなんて…、ああっ…」
「フェイト、嬉しいわ…、女の子って言ってくれるのね…」
 クレアは恍惚の表情で、さらにフェイトの屹立を攻める。
「ふぅぅっ…、ク、クレアッ…、そんなに、激しくしないで…」
「一回出した方が、楽なんでしょう…? こんなにパンパンになってるんだから…」
 クレアの言うとおり、そのしなやかな手の中で、フェイトの熱き滾りがはちきれんばかりに増大している。
「だ、駄目だよ…、気持ちよすぎて、おかしくなっちゃいそうなんだ…」
 はあはあと、荒い息の下、クレアの為すがままにされるフェイト。
「そんな切なそうな顔されたら、もっとシテあげたくなったな…」
 フェイトの胸を攻めていた舌が、下腹部に沿って下がっていく。
「え…はぁっ…く、クレア、何を?」
「私の口で、フェイトを愛してあげます」
 衝撃的すぎる言葉。
「!!! そ、そんなコトされたらっ!!!」
「…こちらの方は、とてもシテ欲しそうに跳ねてますが…?」
「うう…。く、クレアさん積極的すぎます…」
「もう…、二人きりの時はお互い呼び捨てにしようって、先刻決めたばかりじゃない…」
「で、でもこんな…、あッ…!」
 ふっ、とフェイトの先端に息を吹きかけるクレア。
 ビクン、とフェイトの身体とソコが反応して震える。
「ふふっ…、失礼しますね…ン…うちゅ…ふぅッ…」
 軽く亀頭の先端にキスすると、愛しげに指と舌を使って奉仕するクレア。
「はあっ…ああぅ…くっ、クレアぁ…」
 背筋を突き抜ける様な甘美なる快楽に、フェイトは上体を起こすと、瞳を潤ませる。
(こんな…ッ、こんな清楚で綺麗な年上の人にッ…大事な所をっ…)
 フェイトの頭は爆発してしまいそうなくらいに混乱していた。
(あんなに颯爽と、一軍を指揮して、政務も処理して、男女問わず人気のある人が、こんな事…)
 信じられない光景が、目の前にある…。
「あむ、はむ、チュ…、フェイト、どんどん先端から溢れてくるよ…? 気持ちいいの?」
 クレアは一心にフェイトの分身を舌で舐り、指を這わせる。
「う、うん…、溶けちゃいそうだよ…くぅッ…」
 窓を叩く雨風の音と、クレアの奏でるピチャ、ピチャと言う音が、まるでサラウンドの様に部屋に響き渡る。
「溶けて…、私の舌と指で…」
 ほどなく、フェイトに限界の時が迫る。
「あっ、も、ヤバいよ、僕ッ…!」
 クレアは舌を離すと、男性器をくい、と自分の胸の方に向ける。
「いいよ…、全部、受け止めてあげるから…」
 右手で握り締め、性器が壊れる程の激しいスピードで上下に動かすクレア。
「ちょっ、そ、そんなにしたら…! う、うわっ、もう、駄目、だッ……!」
 瞬間、フェイトの怒張は、クレアの豊満な二つの丘の間に、想いを乗せた迸りを勢いよく放った…。

187:貴方がここにいて欲しい10 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:02:01 whwjX4zr
「んッ…、一杯出たね…」
 うっとりとした表情で、自分の胸の谷間を見るクレア。
「はあ、はあ…クレアさん…、いや、クレア、ごめんね、汚しちゃって…」
 荒い息で謝るフェイト。
「いいの。好きな人のだから…」
「ふ、ふくよ…」
 枕元にあったタオルでクレアの胸を拭くフェイト。
「はい、綺麗に…、って、あ…」
 フェイトの右手を取り、自分の左胸に手を添えさせるクレア。
「触って…」
 とくん、とくん…。
 柔らかな胸の感触とともに、伝わる、命の証。
「凄く…、ドキドキしてるの…。お願い、私、もう…」
 クレアは潤んだ瞳で真っ直ぐにフェイトを見つめる。
「来て…」
 その言葉に、項垂れる自身は直ぐに復活を果たした。
「う、うん…。君がこんなに愛してくれたなら、僕も答えるよ…」
 そっとクレアを抱き寄せると、蘇った自身を、クレアの鍵穴付近に宛がう。
「あ…」
「何も言わないで…」 
 すでにそこは、フェイトを迎え入れる準備が出来ていた。
「クレアも、感じていたんだね…、嬉しいよ…」 
 淫水が、止め処なく溢れていた。
「と、当然よ…あんな事してたら…」
 頬を染め、やや怒ったように言うクレア。
「可愛いよ…クレア…、僕より大人な君が見せるその可愛さは反則だよ…」
「な、なに言って…あっ、は、ハイって来た…」
「うわ、ヤベッ…スゴイ…何コレ…ッ!」
 フェイトのつるりとした先端部分が、クレアの銀の茂みを掻き分け進入する。


188:貴方がここにいて欲しい11 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:02:33 whwjX4zr
 と。
「ンッ!」
 クレアの身体がビクンと仰け反る。
「え? ぼ、僕まだあんまり入れてないんだけど…」
 フェイトが面食らった様な表情でクレアを見つめる。
「んぅ…」
「ひょっとして…、軽くイッちゃいましたか?」
「!」
「あ、あの、いいんですよ? クレアさん? ぼ、僕だって少しヤバかったんで…」
 気遣うあまりに口調が元に戻るフェイト。
「ゴメンナサイ、続けて…」
「う、うん」
 ずぷずぷと、フェイトはクレアの奥へ入ってゆく。
「あ、痛…ッ!」
 やがて、関門に当たる。避けては通れない道。
「あ…。ここは、一気に行った方がッ!」
 フェイトがそれは何かはとうに理解している。
「ごめん、クレア!」
 何かが、メリ、と破れる。
「ッつぅ…クッ…」
 破瓜の痛みに耐えるクレア。
 ついに、女になった瞬間でもある。
「い、痛かったでしょ?」
「ふう…、お、思った程じゃ…」
 切れ長の瞳の端に少しだけ涙を浮かべ、クレアが答える。
「ごめんね…じゃ、ゆっくり、優しく動くから…」
 正面から抱きかかえるような態勢で、フェイトはゆっくりと腰を動かす。
「ああっ…、フェイトっ…フェイト…!」
「んっ…、クレアッ…、スゴイよっ…クレア…! 僕の事、締め付けて離してくれないッ…!」
 降り続く雨はサラウンドの様に。
 ベッドの軋む音は規則的に、ゆっくりと。
「うんッ…愛してる、愛してるのッ、フェイトッ…!」
「ああっ、クッ、僕もだよクレアッ…! ああ、君の中で僕が溶かされていくッ!」
 そして、重ねあわす唇。
「ううんっ…んむぅ…ッ…ふぅ…ッ!」
「ん…ッ。ぷあ…、大好きな人とするキスが、こんなにも気持ちイイなんて…ッ!」
「私もッ…同じッ…ひぁっ…、フェイト…も、もう…」
 そして、また再び、フェイトの芯が甘く痺れだす。
「げ、限界だよ、もう…クレアの中凄すぎるッ…!」
「中に出してッ…」
「で、でもその…、こ、子供出来ちゃうよ…」
「いいの…出来てもイイ…から…。ね…?」
 問答している間にも、快楽は容赦なく襲い来る。
「や、やばっ、ああっ、うわっ、くあああっ!」
「んっ、フェイトっ! あっ…、お腹の中に一杯…」
「ああああ…、ああ…」
 全てを出したフェイトは、ばったりと大の字になってベッドに身を沈めた…。


189:貴方がここにいて欲しい12 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:03:20 whwjX4zr
 荒い呼吸と、弱い雨音が部屋に流れる。
「はあ、はあ…は…、クレア…。す、凄く良かったよ…」
「ふう、ふう…。凄く感じやすいのね、フェイトって…」
 互いに一つベッドで横たえて、残りの夜をまどろむ様に。
「クレアさん…、いや、クレア、ごめんね、汚しちゃって…」
「いいの。フェイト…。貴方をどうしても独り占めにしたかったから…」
「ええ? 僕を?」
 どうして? と、青い瞳が瞬く。
「…貴方、凄く人気あるのよ? 女の子から…」
「え?」
 きょとんとするフェイト。
「…貴方を狙ってる子は、私の調べでもかなりいるわ。ネルだって、凸凹コンビだって…」
 無論、タイネーブとファリンの事だ。
「ソフィアさんやマリアさんだって、どうだったか怪しいわね…」
クレアの双眸が険しく光る。
「ええッ? 嘘ッ?」
 その言葉に目を見開いて驚くフェイト。
「…鈍感」
 ぼそり、と。
「べ、別に僕は…、君さえ側に居てくれれば…」
「…でも、それでよかった。そうやって、即死級の愛の言葉を紡いでくれるから…」 
 クレアはとても嬉しそうに瞳を細める。
「ハハ…君だけを、見ているから。心配しないで」
「私も、貴方だけを見てる。誰にも、渡したくない」
「僕も、だよ」
 絆を確かめる様に、強く抱きしめあう二人。
 互いの温もりを分かち合う、至福の一時。
「ねえ、フェイト」
「なんだい、クレア?」
「…いつの日か、フェイトのお母様に挨拶したいな…」
「ハハハ…、そうだね…。僕も君を、母さんに紹介したいな…」
「私の婿養子になるんだから…ね」
「え…、やっぱりそうなるわけか…。フェイト・ラーズバードになるのか、僕は…」
「お父様が絶対に逃がしてはくれませんよ?」
「そう…だね…ハハ…」 
 羽根が舞い、花が散る夜に、二人の想いは一つになった。
「フェイト、そういえば」
「うん。雨、止んだみたいだね…」 
 いつの間にか、雨は止んで、綺麗な星空が雲間から二人を羨ましげに窓を通して覗いていた…。
 

190:貴方がここにいて欲しい13 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:04:28 whwjX4zr
 さらに、二週間後…。
 アリアスは今日も穏やかに日々が流れていく。
 「ここに作るのはどうかな? ちょっと大変だけど」
 「そうね、予算はなんとかするわ。あとは人員の確保ね」
 領主の館の会議室で、クレアとフェイトは地図を見ながら論議していた。
 新しい補給路の開拓の件だ。
 と、そこへ。
「よう。やってるね、フェイト、クレア」
 友人のネル・ゼルファーが顔を出した。
「あ、ネルさん、今日は」
「ネル。何かあったの?」
 二人の視線が、ネルの方を向く。
「いや、今日は任務明けだから、様子見にね。すっかり元気になったようだね、クレア、フェイト」
 ネルの言う様に、クレアもフェイトも精気に満ち溢れていた。
「ええ、全て新任の副隊長のお蔭、よ」
「いや、隊長のお蔭です」
 お互いの顔を見合わせて、嬉しそうに微笑むクレアとフェイト。
「ほほう。私の前で見せつけてくれるじゃないか…」
 ちょっとだけ残念そうに、けれど笑顔で冷やかすネル。
「ええ、感謝してるわ、ネル…」
「いや、いいんだよ…」
 その理由は、二人だけが、知っている事。
「…お礼に、ネルに素敵な殿方を紹介しようかしら?」
 話題を転じようと、クレアはフェイトに目配せする。
「アルベルなんかどうかな。アイツまだ独り身だよ」
 フェイトがそれを察して、素早く合わせた。
「ああ、それはいい案ね。ネル、貴女もそろそろ…」
 クレアが悪戯っぽく笑う。
「ちょっ…、冗談! 誰があんなのと…!」
 ネルがムキになって否定する。
「この前のお返しよ」
「アハハ、そうですよ、ネルさん」
「ええい、もう…。ま、息もぴったりなら何よりさね」
 ネルがやれやれ、と肩を竦め、片目を閉じて苦笑う。
 つられて、フェイトもクレアも笑った。
 窓からは小春日和の穏やかな日差しが差し、人々のざわめきが聞こえてくる。
 (側にいてくれるこの人と、日々を過ごしていきたい…、これからも、ずっと、ずっと…)
 互いの手をそっと重ねながら、クレアとフェイトは願った。

 -fin-


191:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:05:43 whwjX4zr
はい、御終いッス。
砂糖を山盛りにしてみました。
では、バレンタインSSの方でまた。

192:名無しさん@ピンキー
08/01/26 21:23:32 3tfbOVXA
あまい、甘いぜwww(糖分的な意味で)

GJ!想いあってる二人っていいなぁ。

193:バイエルン発動機製作所 ◆kgcRvDbWxg
08/01/28 09:38:31 YUl1L7TC
諸般の事情により、2・14のSSが書けなくなりました。
本当にごめんなさい。
私はここからも撤退します。
作品を褒めてくれた皆様、今迄お世話になりました。
さらばです。

194:名無しさん@ピンキー
08/01/28 14:07:33 i0IuGY5W


195:名無しさん@ピンキー
08/01/28 15:06:32 bAQ6aq51
なんつうかなあ・・
バイエルンはまず最低限の空気読むこと覚えた方がいいよ
現在のこの板で
過疎とはいえそこそこレスついてるこのスレがdat落ちとかありえねーっての
ぶっちゃけうざかったけどSS制作はそこそこ頑張ってる職人だから
こういう去り方されるとこっちも気分悪いわ
他のスレでは頑張ってな

196:名無しさん@ピンキー
08/01/28 16:13:59 /yfSL5lR
ここでも誘い受けですか
二度と来るな

197:名無しさん@ピンキー
08/01/28 19:47:21 TfUCFMAP
クレアスレでもバイエルンふるぼっこにされてるw

198:名無しさん@ピンキー
08/01/29 00:47:51 1I3NNEP+
一つも擁護レスが付かないのが笑えるな。

199:名無しさん@ピンキー
08/01/29 01:48:58 Cw+Me2hy
要らない子だからな

200:名無しさん@ピンキー
08/01/29 13:50:30 CLhUMF6W
ここでもクレアスレでもフルボッコか
自分はSOよく知らないから基本スルーしてたが、たまってる人はたまってたんだな…

201:名無しさん@ピンキー
08/01/30 12:45:01 XcJ8peJX
こういう流れ見てると
あまり期待してるとか書かない方がいいんかなと思う

202:名無しさん@ピンキー
08/01/30 13:46:03 yBDdMg2z
そして更なる過疎化へ。

203:名無しさん@ピンキー
08/01/30 14:27:05 LruuMH8c
過度の馴れ合いや自分語りがウザがられるだけで、SS自体にケチがついたワケではない件。

204:名無しさん@ピンキー
08/01/30 15:47:43 NWkcE4X0
あとは空気が読めてなかっただけだな

205:名無しさん@ピンキー
08/01/30 16:17:15 Y+pUNHqJ
>>201
今回は特殊なケースだろ
職人さんに期待してること伝えるのはいいことだ
>>203
「過度の」馴れ合いなんてあったか?
クレアスレでもバイエルンの取り巻き、信者が・・などと言ってる輩がいたが
そんな熱烈なレス見かけたことないが・・・

206:名無しさん@ピンキー
08/01/30 16:21:24 taIIov9l
こうして職人は誰ひとり居なくなりました

207:名無しさん@ピンキー
08/01/30 17:06:45 XcJ8peJX
まだだ、まだ(ry
つか書いてるって宣言してる職人さんいるじゃん
待つよ

208:名無しさん@ピンキー
08/01/30 22:18:54 NeyNg4NP
ファビョニス投下をひたすら待つ

209:名無しさん@ピンキー
08/01/30 22:40:47 Y+pUNHqJ
あと>>143>>171もいる
まったり待とうぜ

210:名無しさん@ピンキー
08/01/31 00:15:44 RGeuYTUC
ああ。俺は>>143をひたすら待っているんだ…

211:名無しさん@ピンキー
08/01/31 00:23:37 LtKAuZBn
俺は>>171だぜ

212:名無しさん@ピンキー
08/01/31 00:24:04 jDwVeZg0
ファビョニス!ファビョニス!

213:名無しさん@ピンキー
08/01/31 02:16:22 dQ4BWS0R
>>205
馴れ合いじゃないけど、彼の人の自己顕示欲が(ry

214:名無しさん@ピンキー
08/01/31 02:52:07 /4p1QEhk
もうバカの話はいいから職人降臨を待とうぜ

215:名無しさん@ピンキー
08/02/03 01:02:28 l3WdtokT
ほしゅ

216:名無しさん@ピンキー
08/02/03 22:59:14 l3WdtokT
エロ要素なしのフェイマリなら書けるが……需要ある?

217:名無しさん@ピンキー
08/02/03 23:27:58 8C2+4IcI
凄くあります。

218:名無しさん@ピンキー
08/02/03 23:58:04 /UBUNjWP
そういやフェイマリスレはお亡くなりになったんだよな

219:名無しさん@ピンキー
08/02/04 06:12:18 E51CQssS
職人の誘い受けなんて幻想だ。いっつも期待させておいて放置プレイ
いや放置プレイもいいけどな

220:名無しさん@ピンキー
08/02/04 09:21:39 EAMHV+BA
ファビョニスまだー?

221:名無しさん@ピンキー
08/02/04 21:57:00 QLb+BAW9
とりあえず
>>217が凄くあるって言ってくれたので製作にあたらせていただきます。


222:名無しさん@ピンキー
08/02/04 21:57:47 rmLcA0YP
>>143>>171まだー?

223:名無しさん@ピンキー
08/02/06 00:09:47 rZVFR+Ct
>>221
せっかくだからエロくしてよ。
お風呂でキャッキャウフフとか

224:名無しさん@ピンキー
08/02/06 01:24:32 2zvtsL1b
>>213
エロ要素を入れるのは苦手ですが、少しならいけると思うのでできるかぎりの範囲でやってみます。

225:名無しさん@ピンキー
08/02/06 01:26:18 2zvtsL1b
すまない。
213ではなく223に対してです。

226:名無しさん@ピンキー
08/02/06 15:04:45 kXfT7NOz
意気込みは結構だが、それをわざわざ書き込まなくても良いよ。
そういう馴れ合いや誘い受けを嫌がる奴もいるから、思いの丈はここじゃなくて
執筆のほうにぶつけてやってくれ。期待してるから。

227:名無しさん@ピンキー
08/02/06 18:55:35 4dpYEZeV
>>226がいいこと言った

228:名無しさん@ピンキー
08/02/06 19:50:09 mJidlMjF
しっかし例の人以外の投下は
もう数ヶ月なしかあ・・・・・
何がいけないんだろうなあ

229:名無しさん@ピンキー
08/02/06 19:57:10 rZVFR+Ct
トライエースが長らくゲームをリリースしてないから仕方ないんだぜ。

230:名無しさん@ピンキー
08/02/06 20:52:27 xwkVx1G5
1と2のリメイクはあるけど、やっぱりリメイクだし
でもインフィニットが出るって分かってるだけいいかと

231:名無しさん@ピンキー
08/02/06 23:11:40 rZVFR+Ct
これまでのヒロインを集めたギャルゲ的なものを出すか、クレアやマリア辺りをメインにしたゲームが出れば、すぐに人が溢れると思うw

232:名無しさん@ピンキー
08/02/07 00:44:53 oM1EA2TT
むしろクリエイターを中心にだな……
あ、ルイドさんは呼んでないです、すいません

233:名無しさん@ピンキー
08/02/07 01:12:48 scw2ngCi
エロエロなクレアさん相手に部下が襲い掛かるも
性的な意味で返り討ち的展開マダー?

234:名無しさん@ピンキー
08/02/07 01:27:11 n3ndgVLE
クリエイターならアクアはほしいなー。エヴィア?いりませんがなw

235:名無しさん@ピンキー
08/02/07 01:29:46 oM1EA2TT
おいおいスターアニスだろう、常考

236:名無しさん@ピンキー
08/02/07 02:18:46 zT8EJO1k
>>228-230
時間たっててもSS投下の多いゲームスレはある
残念だが、単純に作品としての魅力が足りないのだろう
これだけキャラの頭数そろってんのにな

237:名無しさん@ピンキー
08/02/07 02:23:45 QVRIZEvC
あらかた出てしまったってのと、
SO3はサブキャラ同士のエンディングがないこと
VP2はエロがつくりにくいストーリーと舞台設定だからかと

SO2なんかは一番書きやすそうだね

238:名無しさん@ピンキー
08/02/07 02:27:25 YaBMn2Nj
まぁそんな事はどうでもいいさ。
『こんなシチュエーションが見たい』とか妄想語りしてりゃ職人も食い付いてくるかもよ。

239:名無しさん@ピンキー
08/02/07 02:31:58 7U/0mRG9
>>237
なんかどれも的はずれ

240:名無しさん@ピンキー
08/02/07 04:36:12 E/JBZpVN
職人をやたらと叩くからだろ。
だから皆おらくるルームに去っていくんだ。

241:名無しさん@ピンキー
08/02/07 04:48:36 QVRIZEvC
叩かれてたのは一人だけだろ

242:名無しさん@ピンキー
08/02/07 22:34:19 zT8EJO1k
やたらとまではいかないが
職人にやさしくないスレだとは思う

243:名無しさん@ピンキー
08/02/07 23:22:47 YaBMn2Nj
しつこく蒸し返す奴がいるな。叩かれた経験でもあるのか?

244:名無しさん@ピンキー
08/02/08 12:17:00 vlZ8fduD
どっちもどっち

245:名無しさん@ピンキー
08/02/08 16:57:55 lg32wfD7
                   /
                 ′  ,イ
                 //l//                --―‐-   .
  /   |  ┼  / ヽヽ    /                 ´。゚。°/ ̄ ̄ヽ  丶
  \   l  d‐  /  \    /              ∠_`i ″ // ̄`ヽ 」   ヽ.
           ,  /     7_           , ' ニミi」{{∠∠ニ二 _    |i |i '.
   _l,. ┐┼┴、  イ      /        / . -   _ .. -―- 、 `ヽ  |l lj  i
.   /|  l/ |  ‐'  .│     /        /´_ -‐''´  __    ヽ   lj  - 、!
           ┬    /        //´ _  -‐''´ .:.:.:. `ヽ,__|   / , -、丶
   |   /   ┴    i-<⌒丶   / { ー〈 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:__',___|    /⌒ヾ|
   |   \   ノ レ   |/`ヽ.__〉  i |\-\ .:. , ― 、.:./:::::::ー| |i ├- 、 | |
   |   _、__   ─     > ,ハ   ! ', :.:`ー'.:./.::::::::::し'.::::::::::::::| lj   )  }ノ |
   |   -ゝ-   _/  { /   〉   ', ', :.:.:.:.:.:.{:::::::::::::::::__:::::::::}   r‐、_ノ ,′
   |  (´__    !    ゝ  /}    ',  , :.:/⌒i, 一ァ'´   /⌒/    ヽ.___/
  _   ‐一ァ  |      {     , ′   ′ V⌒l/   ′ /⌒ ′   /
    )   /  ////   ゝ /        ヽ \ `ー―一´  /   /
    ´     {_ ・・・・    {‐'´   ,. -―: 、   \` ̄ ̄ ̄ ̄      !    /:
  ////              \-‐ァ'.:.:.:.:.:.:. .:.\_ 丶、 __   '´    ヽ/ン'´/.:
  ・・・・               __V.:.:.:.:.:.:.:.:. .:./: : : \_/      /    //.: .:. .:. .:.
                 |.:.:.:.:./.:.:/.:.:.:.:.:./ : / ̄ ̄|    ∠ -‐ァ'´.: .: .: .:. .:. .:. .:.
            /\!.:.:.:〈.:.:/.:.:.:.:.:.:. :. :.〈 ̄ ̄ ̄丶__/   /.: .: .: .: .:. .:. .:. .:. .:.
///l/ ̄ ̄ ̄\/   !.:.:.:.:.V.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:. :.\        /.: .: .: .: .: .:. .:. .:. .:. .:. .:.

246:名無しさん@ピンキー
08/02/08 18:58:03 Ib5gq+W/
来なくていい。

247:名無しさん@ピンキー
08/02/08 19:38:28 PIYHmlom
246みたいな事をいうやつがいるから他の職人もこな(ry

248:名無しさん@ピンキー
08/02/08 19:42:21 RmvQ0qd2
>>245
AAはワロタが やめてくれ。

249:名無しさん@ピンキー
08/02/08 20:08:43 g7DPq/af
たしかに空気読めないバイエルンはもう勘弁してほしいな。
その辺りが改善されてるならその限りでもないが。

このスレは職人に優しくない、というより叩かれる要素を隠そうとしない
職人自身の身から出た錆なだけのような気がするんだが。
全ての職人が叩かれてるわけじゃないし、現に叩かれるどころか
次作の投下を望まれてる職人だっているわけだし。

250:名無しさん@ピンキー
08/02/08 21:09:15 J85XqpSV
バイエルンは特殊だからおいといて
上の方でも誰か書いてるが
一投下にほぼ必ず一つはケチつけるレスついてんのは気になってたかな
まあ今ではその投下自体ないけどな~

251:名無しさん@ピンキー
08/02/09 21:30:27 f6+oBR7E
まあ過疎スレにしてはレスつく方じゃね?ここ
まったりと投下待とうや

252:名無しさん@ピンキー
08/02/10 03:53:13 fWfJ3IKU
トライエースのスタッフがウルフチームから独立したのってテイルズがほぼ出来上がった後なの?
それとも、半分もできてないころなの?

253:名無しさん@ピンキー
08/02/10 05:15:11 GWXYsl2i
>>252
そんなディープな事は知らんがお前のIDがイクだ

254:名無しさん@ピンキー
08/02/11 07:49:59 MkmpHKgL
保守

255:名無しさん@ピンキー
08/02/11 08:37:28 t91Ro0Na
心配するな。バイエルンはまた来る。
つーか、こっちで引き取ってくれ。

256:名無しさん@ピンキー
08/02/11 09:55:34 IqkFG6EI
>>253
俺も知らんがお前のIDがWXYだ。縦に並べると女体に見えるらしい。

257:名無しさん@ピンキー
08/02/11 10:50:23 DUAdFd0s
バイエルンはクレアスレでもここでも自演してるからなあ、まだ。
まあ、まったり待つさ

258:名無しさん@ピンキー
08/02/11 12:56:43 KKjSN42f
クレアスレの自演見て来たけどこれはマジでひどい
バイエルン大人しく2ちゃん以外でSS書いとけよ
叩かれるだけだぞ

259:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:12:16 mofux9pH
こんばんは。

以前フェイマリを書かせていただくと言ったものです。
読み手に上手く伝わるかどうか不安ですが作品が出来上がりましたので報告にあがりました。
それでは次から始まります。



260:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:17:43 mofux9pH
ソフィアは何かと理由をつけてフェイトの傍から離れようとしなかった。
そして、シランドからペターニへ向かう途中の今もソフィアはフェイトの隣で楽しそうに話をしていた。
時折、笑い声も聞こえる。
そんな様子をマリアは後ろから面白くなさそうに見つめていた。


261:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:18:34 mofux9pH

〈伝えたい想い〉


一同は目的地である交易都市ペターニに到着すると、休息を兼ねて自由行動にした。
酒場に行く者、買い物へ出かける者、喫茶店へ出かける者、皆様々な行動をとる中、マリアだけは外出をしようとはせずベッドの上に横になっていた。
先程の光景を思い浮かべながら。
「フェイトがいないだけでこんなにも退屈するなんてね……」
マリアは誰に向かって言うわけでもなく小さな声で呟き、つまらなそうに溜め息を吐いた。
自分が今までフェイトの傍にいたのだ。
街に買い物へでかける時も、アイテムクリエイションをする時も。
どんなに細やかな事でも、フェイトの傍にいると楽しそうに笑っている自分がいた。
しかし、ソフィアが仲間になってからは2人で過ごす時間はまったくなくなり、今だってソフィアがフェイトを連れ出して買い物にでかけている。
だから、こうして暇をもて余しているのだ。
(きっと明日もつまらない1日になりそうね)


262:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:20:08 mofux9pH

「んっ………」
目を覚ますと辺りが暗い。いつの間にか寝てしまっていたようだ。
そろそろ顔を出さないと皆が心配するかもしれない、そう考え起き上がろうとした時、ふと、誰かが傍にいることに気がついた。
しかし、特に慌てることもなくその見慣れた人物に目をやり、
「まったく、何しに来たのかしらね?」
呆れが混じった声で、しかし表情はどこか嬉しそうに微笑んでいた。
そう、フェイトがベッドの傍で気持ちよさそうに寝ていたのだ。
そんな様子を暫く眺め、起きる気配がないことを確認すると自分の気持ちを打ち明け始めた。


263:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:22:11 mofux9pH

「フェイトがいないと私はダメね。あなたと過ごす時間がなくなってみてようやく気がついたの。私はフェイトを必要としていることに。同じ紋章遺伝子改造を受けた同類だからとかそんなんじゃなくて、私の幸せにあなたを必要としていることにね。」
告白にもとれる言葉。
起きていたら絶対こんなこと言わない、いや、むしろ言えない。
寝ている相手に言葉を伝えただけで耳まで真っ赤にしてしまったのだから。


264:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:24:26 mofux9pH
その時、
「ん………マリア…起きたんだ…」
まだ眠たそうに目を擦りながらフェイトが目を覚ました。
「フェ、フェイト!?」
もしかして聞かれたかもしれないと思い不安になったが、
「突然ゴメン。マリアが気持ち良さそうに寝ていたから僕もつい眠くなってね」
そう言ってフェイトは欠伸をし、体を精一杯伸ばした。
どうやら聞かれていなかったようで安心したが、少し残念な気もした。
「それより何しに来たのかしら?勝手に人の部屋に入るなんて失礼よ。」
冷静さを取り戻し、いつもどおりに振る舞った。


265:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:26:13 mofux9pH

「久しぶりにマリアとゆっくりしようかなって思ってね。逢いたくてもソフィアがいて中々逢いに行く機会がなくてさ。」
フェイトは優しく微笑んだ。
「ふーん。それよりソフィアと一緒に買い物にでかけたんじゃなかったの?」
どんな理由であれ、フェイトも逢いたい気持ちでいてくれたことが嬉しかったが、普段から素直な気持ちになれないマリアは素っ気ない言葉で返した。
「ソフィアとならすぐに別れたよ。用事があるからまた今度にしようって言ってね。」
「珍しいわね。ソフィアとの約束を途中で反故にするなんて。で、その用事はもう済んだのかしら?」
そう返したマリアの言葉にフェイトは少し困った様な表情をした。


266:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:27:27 mofux9pH

「だから、マリアに会いに行くための理由だって。そうでも言わないとソフィアが離してくれるわけないだろ?マリアとって言えばなおさらだし。」
「……え?」
驚いているマリアをよそに、フェイトはもう後には引けないと思いながら話しを続けた。
「ソフィアといても楽しいよ。幼馴染みだしね。でもそれ以上は何も思えない。だけど、マリアといると幸せでずっと傍にいて欲しい、そんな風に考えるんだ。」
こういったことに鈍感なマリアもさすがに気が付いた。
フェイトが私のことを好きでいてくれることに。
「もっとわかりやすく説明しなさいよ。」
嬉しさで涙がでそうなのを必死に堪える。
「ようするに、僕はマリアのことが好きってこと。」
フェイトは照れた様子で想いを告げた。
一方的に想っていなかった、フェイトもまた自分を想っていてくれたことがマリアにとって嬉しかった。
「私も…!」
マリアはついに抑えきれなくなり涙を流した。
そんなマリアをフェイトが慰めるように優しく抱き締めた。


267:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:28:11 mofux9pH

そして、暫くしてマリアがようやく落ち着つきを取り戻し、その頃を見計らってフェイトは話し始めた。
「そう言えばさ、僕が寝ている間に何か話しなかった?寝惚けてたから聞き取れなかったけど。」
フェイトの気持ちもわかった今となっては聞かれてもよかったかもしれない、そんなことを考えながら、
「もういいのよ。」
そう一言だけ答えた。
「そっか、まぁいいけどね。」フェイトも追及するわけでもなく納得した。
「さて、クリフに娘さんは僕がもらいましたって言いに行かないとね。」
「……バカ…」
(ずっとこの人と共に歩みたい。)
抱き締めながら二人はそう願った。

fin



268:名無しさん@ピンキー
08/02/11 23:30:21 mofux9pH

以上です。
大変長くなってしまい無駄にレスを費やして申し訳ありませんでした。
それでは失礼します。

269:名無しさん@ピンキー
08/02/12 00:05:47 Aksc2nvS
乙女フィルターがかかったマリアっぽいけど乙

270:名無しさん@ピンキー
08/02/12 00:15:58 T0x/Tocj
キタデー(゚∀゚)ー!

271:名無しさん@ピンキー
08/02/12 22:28:24 cSGmshEI
これは?携帯だけだけど
URLリンク(courseagain.com)

272:名無しさん@ピンキー
08/02/14 14:40:51 qzg2Dzm7

ここに来ているやつ挙手


273:名無しさん@ピンキー
08/02/14 19:06:21 k1i4gj/4
そろそろラジアータ分が欲しいな…

274:名無しさん@ピンキー
08/02/14 21:21:03 GKm84jq5
俺はVP2に飢えている

275:名無しさん@ピンキー
08/02/14 21:23:03 r2pcUky2
VP2って誰が居たっけ?
アリーシャのふとももしか記憶にない。アリーシャの顔すら忘れつつある。

276:名無しさん@ピンキー
08/02/14 21:59:44 GKm84jq5
ふともも王女・半妖精・不死者王・忠臣、
変態・傭兵と雇い主・3女神・花屋のおねえさん
メインキャラだけでもこんなもんか。
あとは神とか空気なエインフェリアとかお好みで

277:名無しさん@ピンキー
08/02/14 22:37:01 FgMDarg4
犬もいるな10匹ほど

278:名無しさん@ピンキー
08/02/14 23:44:05 fMDRXuR8
それよりもSO1に(ry

279:名無しさん@ピンキー
08/02/15 04:24:04 3LBEOKnR
書いてる宣言してるお三方マダー?
〆切もうけさせたいんじゃないんだが
せめて書いてるなら
今どれぐらいの状況か教えられる職人は教えてくれよ

280:名無しさん@ピンキー
08/02/15 07:53:29 6iL1Pacj
美しい尻のエインフェリアも忘れないでください

281:名無しさん@ピンキー
08/02/15 09:04:38 XjdStrZV
VP2のキャラは上半身より下半身に魅力が集中している
トライエースはよくわかっているな

282:名無しさん@ピンキー
08/02/15 19:28:50 jAFlNEmW
気が付いたら女の子ばかりが手元に残りハーレム完成間近なVP2のデータ……

283:名無しさん@ピンキー
08/02/15 20:19:09 3Ql2h0eE
>>279
前から思ってたんだけど、そのお三方の内の一人に数えられてる>>69
書いてるとは言ってないと思うんだ…
>>69の最後の一言は社交辞令っつか、そんな感じじゃね?
もちろん動いててくれたらうれしいけどさ
待ってる人たちには申し訳ないが

あー職人こねーかなー

284:名無しさん@ピンキー
08/02/16 01:01:17 EtEleqXB
待ってんだから悲しいこと言うなよ‥orz

285:名無しさん@ピンキー
08/02/17 00:50:48 dc1tA7LV
むちむちクレアさんにふぐふぐされたい

286:名無しさん@ピンキー
08/02/17 01:18:07 vMT8N3Z7
クレアはスレンダーなんだよばーかばーか!

287:名無しさん@ピンキー
08/02/17 20:48:32 CTyK7U3m
>>283
・゚・(つД`)・゚・。

288:名無しさん@ピンキー
08/02/18 12:28:12 hTyrrNBV
ラジアータのユーリをアンアン言わせる話キボンヌ

289:名無しさん@ピンキー
08/02/18 12:48:44 hTyrrNBV
>>285
クレアさんのどこでふぐふぐされたいか。それが問題だ。

290:名無しさん@ピンキー
08/02/18 16:45:35 dsvSStHJ
>>289
おっぱいとふとももとお尻だけで今回は我慢しておく

291:名無しさん@ピンキー
08/02/19 04:41:03 7mHFLFki
>>290
それは贅沢すぎる。
……何かクレアさんが夜のバイトを始める姿を想像してしまった。

292:名無しさん@ピンキー
08/02/21 00:30:13 FFqjaXFY
ほちゅ

293:名無しさん@ピンキー
08/02/22 08:45:06 LcTJ5RWZ
ひちゅ

294:名無しさん@ピンキー
08/02/22 20:56:54 63VOgKfV
>>283
うわあ…ほんとだorz
無駄な期待を費やしてしまった…

295:名無しさん@ピンキー
08/02/26 01:07:01 JiACx1fV
保守

296:名無しさん@ピンキー
08/03/01 01:57:49 DZ3odBSM
こんばんはファビョニスです。何度も出てきてしまいサーセン
現在、>>74さんにご希望もらった後日談を挫折のお詫びに書いています
ご指摘の通り69の時点では社交辞令でした、まぎらわしくてすいませんでした
少し仕事忙しいので今月末くらいに投下します
次回も長文でお邪魔させてもらいます

297:名無しさん@ピンキー
08/03/01 06:06:01 J29V5PU1
わー!楽しみに待ってます!!

298:名無しさん@ピンキー
08/03/01 20:19:07 BB7uOOQc
落ちそうだからあげとこう

299:名無しさん@ピンキー
08/03/02 00:37:28 LcUw7P5Q
>>296ようファビョニス
何だよ実質リクおk状態だったのか…書いてみりゃよかった
まっいっかセレス好きだし
月末を心待ちにしてる
職人さんSOとラジアータもよろ

300:名無しさん@ピンキー
08/03/02 16:50:42 +CZro9jt
ちょwよりによってあれの続きかよwどうなることやら
だが待ってる!

301:名無しさん@ピンキー
08/03/02 20:31:17 ae2kuKp8
>>296
楽しみすぎてもう服脱いじまったじゃねーか

302:名無しさん@ピンキー
08/03/02 22:30:11 5DLeYQaK
とりあえず服は着ろw

303:名無しさん@ピンキー
08/03/03 00:05:55 /agbq7Nz
昔のSO3の保管庫ってもう見れないんだね

304:名無しさん@ピンキー
08/03/03 01:04:38 uNs3rmGi
>>301
月末までまだ長いぞ
まだまだ寒さ厳しいんだから服きとけ
俺もパンツ下ろして待ってたが今穿いた

ところでリメイクSO1まだ一作もきてねーの?ある意味すごいな…orz

305:名無しさん@ピンキー
08/03/03 01:13:31 9nbUb+x7
>>304
このさい、お前でも書いてくれないか>SO1
てかマジで誰か書いてくれorz

306:名無しさん@ピンキー
08/03/05 01:28:19 wF40xB5S
女とヤってお金が貰える♪
まさに男の夢の仕事!
出張ホストっておいしくない?
URLリンク(neets.net)

307:名無しさん@ピンキー
08/03/05 02:04:44 lKJt5APG
月末を正座して待ってます!けどエルドルートの方はお蔵入りか…ショボーソ
仕方ないか…

308:名無しさん@ピンキー
08/03/07 05:08:27 isBT5uvJ
ラジアータのキャラで妄想するためにゲーム購入

序盤の雰囲気は結構気に入って、妄想もいい具合に進む

あれ? なんだか話が重くなってきた?

人間編終了 orz  いや、まだ妖精編が

妖精編終了 orz


なんで俺、友人の忠告を聞かなかったんだろう
なんでゲーム買っちゃったんだろう

教えて偉い人

309:名無しさん@ピンキー
08/03/07 07:11:17 xqMvGjZK
そんな事はどうでもいい。ユーリを仲間にできない事に憤慨しろ。

310:名無しさん@ピンキー
08/03/07 19:42:17 XaoO0hJT
妖精編ですらリドリーをまともに使えない事にこそ絶望すべき

311:名無しさん@ピンキー
08/03/08 12:03:45 DKWAkMoP
過疎なんで聞いてみたかったことを聞いてみる
ここってやっぱり各作品だけしかやってないって人が多いのかな
それともAAA作品全部制覇してますが何か?な人が多いのかな

312:名無しさん@ピンキー
08/03/08 17:21:40 dzwMzKFh
SO2とブルースフィア、VPとVP2くらい

313:名無しさん@ピンキー
08/03/08 18:32:53 rZnZPmcE
SO1のみ。ただひたすらに投下されるのを待ってる

314:名無しさん@ピンキー
08/03/08 19:07:11 UMumFx3R
VP1.2だけ。だが雑食なので投下されたものはすべて目を通させてもらってる。
キャラの名前だけよく覚えてしまった。
月末のファビョニス待ちだが、それまでに各作品で一作ずつくらいくるといいな。

315:名無しさん@ピンキー
08/03/08 21:08:33 g8qCdJZU
SO3とVPだけ

316:名無しさん@ピンキー
08/03/09 00:22:23 7psJH9Q5
ブルースフィアとラジアータ以外は全部やってる

317:名無しさん@ピンキー
08/03/09 00:54:35 1KeEH6Xj
全部制覇してますが何か?

318:名無しさん@ピンキー
08/03/10 00:11:32 1nTRG7Zx
VPは両方とも、SOは何故か2だけやってる

319:名無しさん@ピンキー
08/03/10 05:09:17 HLOceHOf
SOはBS以外全部、あとVP

320:名無しさん@ピンキー
08/03/12 17:01:45 I++QNZDV
結構VPも多いな


マジ何でもいいから誰か職人きてくれー
月末まで長すぎる………

321:名無しさん@ピンキー
08/03/12 20:29:50 siunwssG
コラ何でもいいって言うな
例の人が来てしまう悪寒



322:名無しさん@ピンキー
08/03/12 21:37:28 zbC/EGt0
ここには言葉の使い方もろくに知らない子供が混ざっているな。
「何でもいいから」とか「お前でも書いて」とか「無駄な期待」とか
微妙に他人を見下している態度がどうにも嫌な感じだぜ。

323:名無しさん@ピンキー
08/03/12 21:49:43 siunwssG
>>322
深読みのしすぎっつーか他人の言葉を悪く捉えすぎだと思うぞ
俺はまったくそうは思わない
過疎スレ住人のただの悲しい雄叫びだろ


324:名無しさん@ピンキー
08/03/12 22:35:26 eYDvnSd2
>>323
お前が言うな

325:名無しさん@ピンキー
08/03/13 04:13:54 cU/qzkpX
>>323に普通に同意
気にしたこともなかったからポカーンだ
意地悪く解釈してる奴もいるもんだな

326:名無しさん@ピンキー
08/03/13 04:15:30 jUcVIvE0
あの人じゃねーの?

327:名無しさん@ピンキー
08/03/13 14:48:05 TT/KJdlN
>>324はガチあの人

328:名無しさん@ピンキー
08/03/14 18:55:58 jV1uJJWD
スレに活気戻るのは完全新作のインアンかな
4月のSO2リメイクもできるだけ来てほしいけど

329:名無しさん@ピンキー
08/03/15 01:11:28 c1UcMHX3
戻るかね・・・

声はともかく、あの絵柄のレナじゃおっきしないだろ

330:名無しさん@ピンキー
08/03/15 09:07:20 WtLr2f+s
ネガティブだなあ

331:名無しさん@ピンキー
08/03/16 03:47:44 oT4cyhKD
新作はDSでVPだとか


332:名無しさん@ピンキー
08/03/16 08:10:06 mMk+NkU1
身を削り寿を削り心を削り財布の中身も削れる
俺はAAA系のスレってここにしか居ないんで最初冗談かと思ったけど、本当っぽくてびっくりだよ

333:名無しさん@ピンキー
08/03/16 14:20:19 wXmpgVQE
レザード乙

334:名無しさん@ピンキー
08/03/16 18:07:16 /G9/mPux
今更なマジレスだけど
攻略サイトではエルウィン>ニュクスだけど実際どうだろね
最強編制をイセリア戦を想定して比べると
レナス
接近系と遠距離系を交互に使って安定感がある、切り技はダメージがもっとも大きい
HPも高く間違いなく最強だが時々ボーとしている節がある
エルウィン
常に敵を切っていて与える合計ダメージがトップ
しかし切り技しかなく接近し続けるので被ダメが多く回復に手間がかかる、放っておけば最初に死ぬ
ニュクス
どの技も一回で四連撃になるのでガードされても攻撃がやむ事がなく与えるダメージはそこそこ
近接技1遠距離技2の割合で敵と離れている事が多く被ダメも少ない
上記の特徴上攻撃がよく外れるのが欠点

335:名無しさん@ピンキー
08/03/16 23:51:01 5n8BQGR/
>>332
あー、Aエンドルートの終盤だっけ。
そうか、お前はそんな気持ちだったかって思ったもんだw

336:名無しさん@ピンキー
08/03/19 01:11:55 YkfFn6Qh
ヴェルカント退治の際に味方殺られてヤられるイリアとか

337:名無しさん@ピンキー
08/03/23 11:45:00 7nflMbRg
>>336
そういえばイリアを使ったSSが全く無いな

338:名無しさん@ピンキー
08/03/23 15:37:41 OA3kMgcF
>>336
よう!兄弟

339:名無しさん@ピンキー
08/03/24 00:16:28 e90ZVDY1
>>337
イリアどころかSO1が全くない状態

340:名無しさん@ピンキー
08/03/26 00:08:06 iCNDPKba
1だとペリシーのSSがあるくらいだっけ?イリアさんは人気あるのにSSが全くない罠

341:名無しさん@ピンキー
08/03/26 16:53:27 THDLD6Tz
スターオーシャンTilltheEndofTimeスレ時代の保管庫はもうどうやっても見れないの?

342:名無しさん@ピンキー
08/03/30 15:16:36 wXdQhzIU
>>341
>URLリンク(www.archive.org)

保管庫じゃないけど
>URLリンク(www9.atwiki.jp)

343:名無しさん@ピンキー
08/03/30 15:21:42 q9d0ZHxV
月末ってそろそろかなと、めちゃくちゃワクテカしてる今日この頃。

344:名無しさん@ピンキー
08/03/30 16:13:45 FVxpVssV
月末って今さっ

345:名無しさん@ピンキー
08/03/30 20:00:58 YHnLwGCY
書く書く詐欺さっ!

346:名無しさん@ピンキー
08/03/30 23:19:43 4tbUO5Wu
同じくワクテカ待ち
予習で前作読み直してきた
相変わらずバカだったw

347:名無しさん@ピンキー
08/03/30 23:35:01 tF9M8fvp
そうか続編だったっけ俺も読み返しとこうかな



しかしSO1リメイクものは本当にこねーな…

348:名無しさん@ピンキー
08/03/31 00:33:39 agwaTenG
月末「あたり」って話だから5日位まで様子見かな
何にせよ久しぶりの投下楽しみだ

前作読んでVP2買おうか迷ったんだが評判悪かったり
エインフェリアの扱いがアイテムレベルらしかったので
結局やめてしまった

349:名無しさん@ピンキー
08/04/01 19:49:16 wDJr8f6D
「ねぇ、私の事愛してる?」
「もちろんだよ」
「私もあなたの事愛してるわ」
「知ってるよ」
「私、あなたとの子供ができたみたい」
「嘘……だろ?」
「ええ、嘘よ。だって今日はエイプリルフールだもの」
「ああビックリした。一瞬頭が白くなったよ。この年齢で子供を持つにはまだ早いからな」
「ふふ、ビックリした? じゃあ成功ね」
「全く。……心臓に悪いよ」
「そう良かった。あなたの子供じゃないもの」
「……え?」
「あなたとの子供じゃない。きっとあの人との子供」
「な、何を言って……」
「あの人と最後に寝た日が、ちょうど逆算した日に一致するの」
「……冗談はよしてくれ」
「でも、あなたとの子供かもしれない。可能性は否定できないわ」
「……」
「私の事愛してるならお腹の子供も一緒に愛してくれるわよね?」
「……」
「一生愛してくれるわよね?」
「……」
「あなたの事愛してるわ」
「……」
「……なんてね。今までのは冗談よ。そんなに暗い顔しないでよ~」
「そ、そうか。そうなのか……?」
「ええ、でも本当の事も言ってるわ」
「……え」


「さて、どこからどこまでが私の嘘でしょう? 分かるわよね? 私を愛してるあなたなら」


テキトーなキャラにあてはめるといいかも

350:名無しさん@ピンキー
08/04/02 00:49:15 8Hpxiszo
後味のあまり良くないあたり、藤原祐のSSを思い出すな

351:名無しさん@ピンキー
08/04/02 10:54:19 jRaTvIcN
>>349やな女だな

352:名無しさん@ピンキー
08/04/02 11:26:40 g3cwhv5F
いまふとこんな感じの関係を思い付いたんだが…


ヨシュア←ペリシー←ティニーク→エリス

よく考えたら食物連鎖だった
これじゃ性的な意味じゃなくて、食的な意味で喰っちゃう

353:名無しさん@ピンキー
08/04/02 12:26:21 BUw98eU3
>>349
こんなやついたら嫌だな
なぜかフェイトとクレアで脳内再生されたが

>>350
同意見

354:名無しさん@ピンキー
08/04/03 00:52:44 05TFRBiA
盛り上がらないな・・・

355:名無しさん@ピンキー
08/04/05 12:47:44 x0aOJY25
リメイク2やってるけどセリーヌさんてこんなどこの馬の骨ともわからん王子とくっついたっけ?
もう完全に忘れてる\(^o^)/

356:名無しさん@ピンキー
08/04/05 13:28:20 loOwvg8l
>>355
確かPS版では、PAの結果次第で王子とくっついたはず
EDは相性のいいキャラがいなかったら専用EDになったようなそうでないような

357:名無しさん@ピンキー
08/04/05 17:49:52 p5VEKDlL
>>355-356
クリス王子だっけ?
レナ編限定のPAでくっつけられたはず。
ブルースフィアでもくっついてたはず。

358:名無しさん@ピンキー
08/04/05 20:30:23 STg+9lR4
ヴァルプロ新作キタコレ

今度は過去のレナスに復讐を誓う人間の話だそうな。

359:名無しさん@ピンキー
08/04/07 01:15:37 AImTYylL
まぁ、初代で唯一神と化したからな、レナスは。
俺の望みは一つ。ちっちゃい子でないかな~…だが。

そういやAエンディングの最後のムービーでレナスを抱きしめたルシオが
レナスの作ったコピーだと知ったとたんに救いようの無いエンディングに見えるようになったっけな。

360:名無しさん@ピンキー
08/04/07 01:53:42 z0JYvyGt
ファミ通に一報が来てたが
レナスがアーリィみたく馬車馬のように働いてた時代の話らしいな。
その過程で家族をエインフェリアとして奪われ家庭崩壊したガキに恨まれるレナスのお話。

あーいや主人公はそのガキか。

361:名無しさん@ピンキー
08/04/07 23:13:39 HqthjEHw
投下に備えて服を脱ぎ一ヶ月が経った…
それでも俺は服を着ない!!

362:名無しさん@ピンキー
08/04/11 01:57:18 gkdA1yMr
1で何か書きたいがネタがないないと悩んでいるうちに、
PSP版2が発売されてしまった(´・ω・`)
PS版2が出た頃に書いたプリシスSSとか、今ならタイムリーだらうか…

363:名無しさん@ピンキー
08/04/13 15:34:45 97M5n4W5
ファビョニス(もうコテ化しとるW)をひたすら正座して待つ!!…全裸で。

364:名無しさん@ピンキー
08/04/14 00:54:13 +X6IkL90
>>362
御託はいいからさっさとそのプリシスSSとやらをうpしろ

…うpしてくださいおながいします

365:名無しさん@ピンキー
08/04/14 17:14:19 aHJeLUUW
猫の手の助っ人でモリブはブックの中の人ってわかったけどプラチナムとジョージがわからん
ジョージの人は慣れてないっぽかったしさなえたん?
プラチナムの人は勝手にイリーナの中の人とか思ってんだが

366:名無しさん@ピンキー
08/04/14 17:21:15 rrqsch9n
SWからの誤爆か?

367:名無しさん@ピンキー
08/04/14 18:17:07 fcxHL80D
自称職人は誘い受けするわりには投下しねーな

368:名無しさん@ピンキー
08/04/14 19:22:51 NhdhkFjZ
俺の場合後先考えずに投下して後で
冷静になってから死ぬほど恥ずかしくなった覚えがあるぜHAHAHA

……('A`)

369:名無しさん@ピンキー
08/04/14 19:46:05 Patb0f9h
>>369その気持ちわかるw
俺も後先考えずに投下して後になって恥ずかしくなった覚えがあるからなw

370:名無しさん@ピンキー
08/04/14 19:47:13 Patb0f9h
訂正>>369→×
>>368→○

371:名無しさん@ピンキー
08/04/16 00:10:19 WFUCIuz9
遅くなりましたファビョニスですすいません
前作の続きものが出来上がったので投下させてもらいます
リクエストしてもらった鬼畜ルートは度を過ぎた長文&泥沼化により挫折してしまいました、申し訳ないです

・前回「終焉」と設定同じです。VP2エインフェリアのアドニス×セレス。非常に無節操なギャグで長文
・アドニス(ってかもうアホニス)視点。前作よりかなり下品になってます、性格改変注意
・結婚してます。喧嘩はしますが相思相愛です、むしろ甘くしすぎて俺死亡
・メインキャラと他エインフェリアもギャグパートで多数出ています。下ネタが苦手な方は回避願います
・挫折したSS引きずっちゃっててエルドが今回本当に酷い扱い、エルド好きな人マジにごめん、お気をつけて
・NGワードはタイトルの『代償』です

372:代償
08/04/16 00:12:21 WFUCIuz9
良い剣というものは鞘に収まっているものだと昔何処かで聞いたことがある
馬鹿らしいと鼻で笑った
抜き身で結構だ
ずっとそう思っていた
たとえ生涯をともにする女が出来たとしても


気がつくと面白い程赤い世界にいた。
突如襲ってきた化け物どもと、それに乗じて隙をつこうとしてきた馬鹿どものが肉塊となり、
だだ漏らす体液で赤く辺りを染めている。
つい先日まで仲間ごっこをしていた男の胴に蹴りを入れる。
報酬配分が気に入らなかったのだろう。
――何匹つるもうが雑魚の火力で俺の相手になるか、屑ども。
空は夕焼け。焼け付くかのように赤い。
普段の夕暮れは彼女を思い出すのだが、今日の空から振る赤はあの女を思い出させる。
侵攻先でずっと焦がれていたあの女に会った時は、幾度となく窮地に追い込まれ、脱してきた自分にさえ鳥肌が襲ってきた。
長かった。
とことんまで追いつめられてやっとお出ましになった。
ずっとずっと、先の大戦で目にした時から、その麗姿が脳裏に焼きついて離れなかった。
紅く鮮烈で、そのくせ嘘のように清廉。自分という存在の何もかもを狂おしいほど滾らせた。
煉獄に放りこまれたかのような灼熱の緊張感はあまりにも心地よく、内でたぎる炎火をさらなる業火へと煽る。
この女を形成した全てに、この女に至るまでの脈々たる血流に、この女が自分と対峙する運命に感謝した。
口角がつりあがる。
干戈を交えると魂にまで打ち響いてくる。
熱源から全身に行き渡り、滞りなく燃焼していく。
剣戟の響きの何と心地よいことか。
最高だと思った。
死んでもいいと思った。
ほんとに死んだ。

373:代償
08/04/16 00:14:13 WFUCIuz9
「しっかし」
赤い海原に立つ漆黒の死神は、亡骸に囲まれつつもため息をついて空を仰ぐ。
実力に差がありすぎて張り合いがない。
「つまらねえなあ……」
正直、彼女のビンタの方がよっぽど痛い。
そういえば一人逃がしてしまった。常時おどおどして役に立たない年若い男だった。顔も覚えていない。
何故だろう。以前なら大喜びで追い殺しにいくのだが、元気が出ない。面倒くさい。
生前はそうした容赦のない残虐さにより名の上がっていくことに喜びを感じていたが、
そんな殺戮家業を二度目の生でも続けるのは流石に疲れる。
俺も年か。
いや違う。あれだ。
苦しまないようにしてだの殺戮よだの結果は見えていただの、離れていても彼女が耳元でぎゃんぎゃんとうるさいからだ。
アホか。殺し合いにモラルもクソもねえだろ。殺らなきゃ殺られるだけだ。うぜえんだよ本当にテメェは―――
エインフェリアになってからはいつもそんな言い合いをしていた。
怒鳴り返しても怯えすらせず、さらに綺麗事を並べて噛み付いてくる。
うんざりするほど煩い女だった。
解放されたら即刻ぶった斬って転がった首を足蹴にしてやる。
何処へ行きやがっても必ず見つけ出して復讐を、必ず――
ずっとそう思ってきた。
認めたくはないが、以前から自分が彼女に病的な執着を持っていることは薄々感じていた。
その膨らみゆくばかりの熱を、殺されたのだから当然のことだと必死で思い込もうとしていた。
記憶の中で紅い髪が揺れる。
同じ色をしていても、自分の目玉とは質が違うといつも思っていた。
絶対に相容れない赤だとばかり思っていた。
それが彼女の赤だったのか、あの女の赤だったのかは、覚えていない。



名はアドニス。歴史に悠然と名を刻むカミール17将の一人である。
名を刻むとはいっても、アドニスの場合は限りなく悪名に近い。
前世では黒刃という二つ名を与えられる程、金とともに戦場を与えられるごと、傍若無人に暴れ回っていた。

374:代償
08/04/16 00:15:19 WFUCIuz9
……どうでもいいけど俺の二つ名って何て読むんだ?
こくじん?こくは?くろやいば?
本人も知らない。
ぼったくり設定資料集ではちゃんとふりがなふれよ!
そして自慢ではないが、といいつつ自慢だが、当時最強の戦士だったとも言われている上、
歪んだ世界樹で最終決戦寸前まで一軍に在籍していた唯一のエインフェリアでもある。
…変態と本格的に戦りあう前に御役御免にされてしまったが。
あれはそう、ラスボス戦である対変態2戦目の直前。
エインフェリア解放とヴァルキリードーピング作業中の話だ。
最早女を捨てたといっていい程にムキムキマッチョメン化してゆくヴァルキリー。その勇姿を横目に、
他のエインフェリア連中と共に自身まで解放されてしまうことについて、アドニスは激しく噛みついていた。
「ふざけんな!ここまでやらせた俺まで解放するっていうのか!?最後までやらせろよ!!」
捕らわれのレナスを解放するため、レザードを攻撃して生まれる少しばかりの合間に結晶を叩くという、
地味で苛立つ作業をずっと強いられてきたのだ。
これからだという時に解き放たれるというのである。
納得がいかない。
願い叶わずなのは薄々予感していたが、それでも冗談じゃねえぞとしつこく粘った。
腕組みした不死者王が尊大な面持ちのまま、ゆっくりと口を開く。
「何ゆえに死に急ぐ…」
「へっ。何だよ説教か?俺は戦れれば何でもいいんだよ!その先に何があろうが知ったこっちゃねえ」
戦うためにエインフェリアになったのだからリスクなど当然のことだ。
どうせ死んで悲しむ人間もいない。
聞き分けのないアドニスに小さくため息をつき、目を閉じると、ブラムスは歪んだ世界の天井を仰いだ。
「“死”を…感じる……」
「……それちょっと台詞早いだろ。つかごまかすなコラ」
ツッコミを食らうと、ブラムス、いや元ディパンの賢王は、何かよくわからんが
姿勢を正し深々と丁寧なお辞儀をしてきた。
「いたらない上にはねっかえりにも程がある子孫ですが、どうぞ末永く可愛がってやってください」
あまりの意味不明さにむしろ脱力する。

375:代償
08/04/16 00:16:08 WFUCIuz9
「…………………何言ってんだ?じいさんついにボケたか?」
訝しげにブラムスの顔を覗き込もうとしたら、
「あああぁあうるっせええっ!!ぐだぐだ言ってないでとっととミッドガルドもどれ!!おらっ餞別だぁ!!」
あさっての方向から矢が二本飛んできて、アドニスの兜に容赦なくぶっ刺さった。
「ぎゃあぁあぁ何すんだヘタレ半妖精!!俺の選び抜かれた兜が!洗練されたフォルムがああ!!」
「ヘッ!即席ウサ耳だ!ただでさえ中ボスみたいな見た目なんだからこれで何とか可愛がってもらえんじゃねーの」
まだひこ●ゃん兜を装備させられる方がいい。
ていうか、可愛がってもらえって、誰に!!
「てめ、ルーファス…!」
胸ぐらを掴もうとしたら、
「いいじゃんか!行けるんだからとっとと行けばいいだろぉおおっ!?」
半狂乱に叫ばれて先に掴み上げられてしまった。
「俺だって!俺だって、ホントはっ!!アリーシャ連れて逃げてーんだよぉおおぉ!!」
「新主神本音&半泣き自重」
「おおお俺なんかっ、まだキスさえしてないのにオワタんだぞ………。
 越えてはならない一線どころの話じゃねえよあぁああ俺のアリーシャアァアあああぁあ」
大絶叫の背後でアリューゼが体育座りでずーんと落ち込んでいる。
「ルーファスはまだいいじゃねえか、よせあげネーちゃんトコ行くんだから…。
 俺なんかお供はオーブだぞ…球だぞ…ツンデレ長女フラグがボッキリ折れたのに、玉だけ3つあっても…」
「お前ら5周目だからって余裕ありすぎだ」
落ち込む二人に毒づくと、猛烈な反撃が返ってくる。
「うるせー!アドニスのくせに生意気だぞ!」
「そうだそうだー」
「いてっ!いていてっ!……てめーら俺をのび太ポジションにするとはいい度胸だあぁあぁあ!」
アリュアンとルー夫とのびニスが無駄に争っている地点から少し離れたところで、
他エインフェリア達の解放作業は着々と進んでいる。
最早お祭り騒ぎである。
ええい、こいつらではラチがあかねえ!
そう判断したアドニスは、今やガチムチの兄貴さえときめくであろうヴァルキリーをギロリと睨んだ。

376:代償
08/04/16 00:17:06 WFUCIuz9
「おいシルメリアいるんだろ!何とかいえ!シルメリアオラッ!!早く出てきやがれシルメリアど畜生が!!」
一番付き合いの長い戦乙女の名前を連呼し、朝のトイレ争奪戦よろしく鋼鉄のヘアバンドを高速ノックする。
しばらくすると、限りなく春日部市の幼稚園児を思い出させる声が重々しく響き渡った。
「うるさいわね。入ってるわよ。そして痛いわよ。何よアドニス。
 新作で自分のターンがこなかったアーリィが最高に機嫌悪いんだから静かにしてよ」
「何を言うシルメリア!私は三姉妹として当然の権利を主張しているだけだろうがっ!何もおかしくない!!
 ……わ、私だって! 私 だ っ て な ぁ あ あ ぁ 」
「落ち着いてくださいアーリィ次出るのは外伝じゃないですか、ねっ?きっといつか皆が待ち望んでいる神シナリオと
 神システムと神演出と神その他で邪神じゃない等身大神フィギュア付き超豪華特装版VP-長女-が出ますよ…ねっ」
「下手な慰めはよせアリーシャ!だいたい、だいたいだな、レナス…  ま た お 前 か ッ ! ! 」
「アーリィ…出れれば良いというものでもないわよ…私次回作こそ絶対に穿いてないわ」
四人の言い争い…もとい、かしましいお喋りは傍から見ていると、完全に一人芝居にしか見えない。
「と に か く っ ! !」
話が盛大にそれているので大声を上げて軌道修正し、面倒そうなヴァルキリーに血走った目でこれでもかとガンをつけた。
「いいから俺も連れてけやシルメリア」
「駄目よ。命を無駄にすることないわ。早くミッドガルドへ戻りなさい」
「ニーヴァレまでのつなぎくらいはできる!!」
「イラネ」
「即答かー!!」
さすが主人公の扱いを受けなくてもモッコス後継者にされても耐え凌いだ強靭な戦乙女シルメリア、非常に容赦ない。
「いいの?」
ブチ切れ寸前のアドニスの目前に、指を一本すっと立てる。
依代の大事にしている指輪が優しくきらめいた。
「あなた、本当はもっと話をしたい人がいるんじゃないの?」
一瞬目の泳いだアドニスを確認して、運命の女神は目を細めた。
「今誰かよぎったでしょ」
「別に…「大丈夫よ。あなた結構変わったもの。正直、解放して大丈夫かなって心配なうちの一人だったのよ。
 一人だと心配だけど、二人でなら解放できるわ……」
「…何だ二人でならって」
「言わせたいの?」
一人の女から四人分のくすくす笑いが聞こえるのは多分気のせいではない。
「じゃ、そゆことで」
「コラ!勝手に話を終わらすんじゃねえ!待たんかしんメリアー!!」

377:代償
08/04/16 00:21:15 WFUCIuz9
掴みかかろうとしたら、あさっての方向からグングニルが飛んできて衝撃を起こし、会話を遮断される。
「話が進まあぁあん!!」
次の瞬間には、全てを超越した変態…………いや、破滅を求める変態に胸ぐらをつかまれて激しく揺さぶられていた。
「お情けで行かしてやろうと言っているのだぞ!早く戻って虫けらどもで最後の告り合いでも楽しむがいい!!」
「ぐあ!やめろレザード!変態が伝染る!」
「うおおお!!万能たる神の私がフラれたのに何故貴様ごとき蛆虫を想う女がいるのだあああ!!!」
「あーわかったわかった三周目はエインフェリアクリアで転生できるよう頼んでやるから!来世でがんばれ!なっ!」
「嫌だあぁっ!レナスでなければ!レナスで…我が愛しき女神でなければ何の意味もなぁあい!!
 今の貴様にならわかるだろう黒い蛆虫!!」
「だあぁあぁっ!いい年した男が泣くなぁあ!あーもう時間!時間だから!!スタンバってろホレっ!!」
「ふじこおおぉおおぉ」
必死に変態を定位置に押し戻してから一息つき、さあ再度ヴァルキリーに詰め寄ろうとしつこく決意の顔を上げた途端。
「いい加減にしないかアドニス!さあ来るんだ!!」
醜態を見かねた元赤光将軍によって羽交い絞めにされた。
「ぐあ!やめろエーレン!老け声が伝染る!」
暴言を吐いたら、そばにいたエーレン信者のお嬢様に殴られた。
「殺すぞ貴様!せめてナイスミドルボイスと言え!」
「ナイスじじいボイス」
「貴様ー!!」
「よさないか二人とも………」
この義理の親子(と言うとクレセントは不満げだが)とアドニスの関係は、生前から何も変わっていない。
「エーレンやっぱり止めることないわ!とっととシルメリア様達と行かせてしまいましょうよこんな奴!」
暴言ながらもクレセントが自分の味方をしている。やはりここは異世界だ。
そんな彼女を、彼女が慕う男は眉をひそめて軽く諌めた。
「何を言っているんだクレセント」
「だ、だって」
鼻息の荒さが失せて、見る見る間にしょんぼりする。
「セレス様のためにも行かせちゃった方がいいと思うんだけどなあ……」
初代黒光将軍を毛嫌いしていた白光将軍は、二代目とは結構仲が良かったらしい。
ぴくりと反応する。
「おお、そうだ。あの女のためにも俺を行かせちまった方がぜってーいいに決まってるだろ?
 なんせ解放されたら首落とさなきゃなんねえからな!」
陰湿なにやつきを浮かべながらそう言っても、エーレンには失笑を、クレセントには嘲笑をかっただけだった。
「「どうせ斬れないくせに」」
「ハモるなあぁああぁっ!!斬る!斬るっつったら斬 るッ!!」

378:代償
08/04/16 00:22:32 WFUCIuz9
怒声を張り上げると、クレセントからいつも通り、汚物を睨め付ける視線を容赦なく注がれる。
「あーあやだなあもう…最悪。こんなウロコイカスミ鎧つけたゲス野郎の一体どこがいいのかしら…。
 セレス様絶対どうかなさっちゃってるのよ。そうよ。きっと一時的な気の迷いなんだわ。
 決して“ボディパは強いけど男の趣味はエインフェリア史上最悪”とか、そんなことないのよ!
 これから時間はたっぷりあるんだし、もっとゆっくり探せばきっと釣り合うステキな人がいるのに…。
 かといってエーレンは駄目だけど…」
むくれるクレセントの肩にエーレンの手が添えられる。
「そういうなクレセント。大事なのはお互いの気持ちだろう?元は同じロゼッタの仲間、応援してやろうじゃないか」
「う~。エーレンがそう言うなら…。う~でもやっぱりやだなあセレス様にこんな珍獣…やだなあ…泣きそう」
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえ!!俺は残るぞ!」
あからさまに周囲に気持ちがダダ漏れてしまっている現状がいたたまれない。
さっきから何なんだ、みんなして、まるであの女もこっちのことを、みたいな言い方ばかりしやがって。
そりゃあそんな奇跡みたいなことが起こるのなら、戻ってやるのも一興だが…。
駄目だろ。無理だろ。殺すだの斬るだの実は重戦士のくせに誤魔化すなだの散々怒鳴り散らしてきたのだ。
奇跡は起こらないから奇跡という、の典型的な一例だ。
つうかそんなことが起こるなら、今死んでもいい。
その隙を、アドニスが前世で最後に仕えた男の、眉毛を伴わない片目が見逃すはずもなかった。
『スピリチュアルソーン!』
「ぐわあああっ!!」
見事に即死魔法が炸裂し、身体から動く力が失われる。
「あとでエヴォークフェザーしてあげますからねーアドニス」
「ア…アンタなあ…」
ぼやけゆく視界で、ゼノンがにっこりと、さよ~なら~とばかりに手を振っているのと、
「せいせいしたわホントに」
最早癖になっているのか、ただの本心か、クレセントがお決まりの台詞を吐いたのと、
「さあ早く連れていこうか――彼女の元へ」
エーレンが(老け声のくせに)爽やかに自分を担ぎ上げるのを感じたのを最後に、がっくりとうなだれた。
遠のく意識の中でオマケとばかり、クレセントの諦めを含んだ大きなため息が聞こえた。


「………」
回想を終えると頭痛を感じていた。
今思うと、エインフェリア連中のみならず、シルメリア達にまで強力に背中を押されていたらしい。
いくらアドニスとはいえ多少の気恥ずかしい思いで満たされる。
ちっ、おせっかいどもが。誰もんなこと頼んでねーよ。どいつもこいつも死ね。

379:代償
08/04/16 00:23:36 WFUCIuz9
とは毒づいても、連中にとっては予定調和だったのだろうその奇跡は起こってしまったわけで。
らしからぬ重いため息をつく。
他人に道を作られるのは好きではない。
「………………」
もうすぐ、ヴィルノアに到着できるだろう。
彼女の元へ戻る。
復讐の相手ではなく、自分の女になってしまった彼女の元へ。
――足が重い。
現状に、自分の選んだ道に、本当にこれで良かったのだろうかと思う。
空からの赤が静かに失われてゆき、闇が広がる。
地面を汚す体液の赤だけが残されて、何だか取り残されるような気持ちになる。
光というのは、去っていくものなんだな…
そんな、自分らしくないことを感じるようになった。
己が人間として輪を形成できない異端な存在であることはわかっている。
皆と同じ行列に並べるような性格でもない。
理解なんぞされたいとも思わない。
生前なら孤独を感じた時は酒でも女でもいいからその場を凌げればよかったし、
鮮血に呼ばれて絶叫を引きずって恨まれ嫌われ憎まれて、
今も昔もこれからもずっと一人だと思っていた。
おいシルメリア。
何が大丈夫だ、何があなた変わっただ。
やっぱり俺は普通の生き方ってのに全然向いてねえぞ。
他人を大事にすることなんてガラじゃねえんだ。
適当なこと吐いて、結局は体のいい厄介払いしたかっただけなんだろ?
戦乙女さんよ――
答えが戻ってこないのをわかっていて空を仰ぐ。
宵闇が視界にも心にも忍び込んでくる。
――多分。
自分が選んだ女の中には、大きく分けて二人存在する。
一人は早く戻ってきてねと微笑むが、一人はさようならと言って微笑む。
今こうしている間にも、少しずつ、あの女を殺していることを感じる。
本当にちょっとずつ。
ゆっくりと、静かに、寝かしつけるように。
本当はそんなことは欠片も望んでいないのだが…。
かぶりを振る。
悩んでいても仕方ないと思考を遮断する。とりあえず帰宅しよう。
「あー…」
重苦しい息をつくと本音までぼとりと落ちた。
「おっぱい揉みてー………」


目が覚めると陽は昇り、窓から明るい光をこぼしていた。
ヴィルノアへの帰路、小さな村にある宿の一室。
外からは子供達の無邪気な笑い声がする。

380:代償
08/04/16 00:24:41 WFUCIuz9
混沌とした世界がほんの少しずつだが安定を取り戻しゆくのを感じる。どうやらアリーシャ達はうまくやったらしい。
あれだけやる気だった自分を放り出しやがった雇い主なんぞもう知ったことではないが、一応は褒めてやる。
ため息をついて頭をかく。
気を許した女との二人寝の味を知ってしまうと、一人の床がどうも空虚に感じる。
欠伸の後、性格を体言しまくる威圧的かつ凶悪な緋色のツリ目がぎょろりと動く。
全体的に見ればかなり美形の部類ではあるのだが、普段の黒い防具と持ち前の粗雑な性格で常に台無しである。
ふと、幼い声に名前を呼ばれた気がして、窓の下に目をやる。
兄弟だろうか。年端もいかない少年が二人、木の棒を振り回して遊んでいた。
ちっこい方が弾丸のように猛突進してゆく。
「このげどーめ!おまえのあくじもここまでだアドニちゅ!かくごー!とりゃー!」
「ぐあああああっ!せ、せれすきさまー!やーらーれーたー」
兄らしき少年の方がわざとらしい呻きと共に首をおさえて膝をつき、「ばたっ」と口で言って倒れた。
弟はふんぞり返って棒を高々と掲げる。
「せーぎはかつ!」
…………。
薄ら笑いと青筋が浮かぶ。
悪鬼扱いなのは別に構わない。事実だから。
悪者扱いなのも別に構わない。似合うから。
だが目の前でやられると結構むかつく。
自分達が派手に戦り合っていた時代から既に数百年が経っている。
後世に語り継がれている姿としては、嫁は英雄で自分は悪魔である。
どうでもいい。
先達の偉人なんぞ、正義か悪かどちらかに大きく偏っていた方が、頭を使わず扱いが楽なのだろう。
実際にはあの女もあっち行ったりこっち行ったりと十分にアレな人生だったと思うのだが――
まあどうせあながちは間違っていないのでどうでもいい。
いいのだが。
…一騎打ち自体は俺の方が圧倒的有利だったんだ。想定外の信じらんねー一発逆転劇だったんだ。
ちょっとは史実どおりにやれ。つうかやられたなんて言ってるヒマあるか。首とんだんだぞこのクソガキども。
鼻水たらしてねえでちったあ勉強しろ。
と怒鳴りたいのを必死で堪える。
もっとも―――。
ヴィルノアに構えた新居では、その首ちょんぱ女が自分の帰りを待っているのだから、事実は小説より奇なり、なのだが。
「…………」
本当に。
…何でこんなことになってしまったのだろうか。

381:代償
08/04/16 00:25:59 WFUCIuz9
まさにぬるぽと言えばガッと返される仲になってしまった。
時々自分に用意されている人生選択肢の凄惨さに眩暈を覚える。
いつ俺はこんなトンデモフラグおったてたのであろうか。
そう、確か。
生前の(逆)恨みから絶対復讐してやるといろいろとちょっかいを出しているうちに何故かそんなことになってしまっていたのだ。
男と女なんて本当にいつどう転ぶかわからない…としか言い様がない。
解放後、水鏡の破片からミッドガルドへ放り出されてからの経緯としては下記のとおりである。
決着を着けるべく正々堂々と果し合いを申し込んだところ、
『私じゃもうあなたに敵うわけないから体で許して!』と懇願するので仕方なく妥協してやったら、
『本当はずっと前から素敵な貴方が好きだったの!離れたくない……!』と縋りついてきた為、
まあいいかとそばにおいてやることにしたのだ。
ただし、これは黒刃菌による都合のいい脳内変換が95%ほど行われているため、事実とは徹底的に異なる。
そんなわけでとりあえず一緒になった。
だが、二人だけになり、剣も交えず、普通に自分の隣りを歩かれるのは最高に落ち着かず、むずがゆい気分だった。
正直とんでもないことになったと一夜のあやまちを後悔し、トンズラしてやろうと思った回数は片手では数え切れない。
刃で結ばれた間柄とはいえ根本的な人間としての種類がまったく違う。
無理だ。絶対うまくいかない。いくはずもない。
そう常々思ってはいても。
夜半、伏せ目がちに寄り添われ薄紅の頬でOKサインを出されては、
すいません俺が悪かったですありがたくいただかせていただきます状態へ、べしっと簡単に叩き落とされる。
少し歯止めがきかなかった日でも、終わった後には疲れきった顔でそっと微笑まれる。
その繰り返しである。
めちゃくちゃな組み合わせは意外にも相性が良く、しばらくは何事もなく世界をぶらついていた。
それが崩れたのは、大きな仕事を果たして依頼主の村に戻った日の夜だった。
村人達から割れるような拍手と歓声で出迎えられる。
無駄に纏わりつかれるのが心底嫌いなので、自然と人目を集めてしまう彼女の輝きが非常に助かる。
それでも自分におべっかを使いに数人が近寄ってきたが、
彼等に美人だきれいだと相棒を褒められるのは決して悪い気分ではなかった。
いい…。
とてもいい。
やはりこいつを斬らなくて正解だった。
俺一人でも十分大量破壊兵器だが、こいつがいれば天下さえもう一度望めそうな気がする。
このままどちらかがくたばるまで一緒に、ずっと無双っていたい――
この女と一緒なら何だってできそうな気がしていた。
とにかく非常に気分が良かった。
良かったのに。

382:代償
08/04/16 00:26:55 WFUCIuz9
眠りにつく前、何か言いたげだったので吐かせてみたら、実はもう剣を置きたい、とぽつり呟いた。
耳を疑うと同時に、やはりか、という交わらない二つの感想が頭に浮かんだ。
この女が剣を持つ時には何か大きな理由が必要で、その為だけにあの鮮烈な剣技は現れる。
持ってしまえば潔いもので迷いはない。だが、本音は持ちたくはないし、できる限り戦場から遠ざかりたい。
だいぶ前から気付いてはいた。
この女は自分と違って剣を振るうことに恍惚を感じていない。
本当によくわからない女だ。天武の才を投棄する気らしい。それだけの腕をドブに捨てると言うのか。
それを喉から手が出るほど手に入れたい輩が一体どれだけいると思うのか。
…いや。自分には理解し難いが、結局はそういうものなのかもしれない。
それ以前に。
すぐにでも剣を置きたい今現在、持ち続けている理由は、
……………俺のため、か。
舌打ちする。強気で身勝手なくせに変なところだけ献身的で気色が悪い。
沈黙していると、『ちょっとそう思っただけだから気にしないで』などと見苦しい言い訳をしてくる。
こいつぁもうだめだと思った。
これ以上やらせると彼女は自分でも気付かぬうちに、戦い続ける程、己を追い詰め削っていくのだろう。
紅い花は己に宿る烈火に喰われてゆく。
本能的にもう戦いたくないのだ。
沈黙の後、『じゃあどうすんだ』と訊ねたら、『…できれば何処かに落ち着きたい』と珍しく弱腰に答えた。
『なら好きにしやがれ。別に無理して付き合えなんて一言も言ってねえぞ』と返した。
『でも』
『でももクソもねえ。んな半端な奴に付いてこられてもこちとら迷惑だ』
『…私は大丈夫よ、だから』
『大丈夫ってほざく時点でもう駄目だな。つーかうぜえ。疲れたからもう寝るぞ』
遮断してベッドに潜り込むと、隣りでうつむいていたセレスがぽつり呟いた。
『…たまには会いにきてくれる?』
『あぁん?何勘違いしてんだ?お前が住むのは俺の家だボケ』
この台詞がほとんどプロポーズみたいなもんだったことに、吐いた本人が気付いて茶を吹くのは、かなり後である。
資金が貯まるまでのつなぎとしてヴィルノアで借りたのは、古ぼけてお世辞にも立派とは言えない一戸建てだったが、
彼女はいいと言った。
こんな調子で、いつの間にやら事実婚といっていい関係になってしまっていた。
誓う神などいない。
誓ってやってもいいたった一人の女神である戦乙女はもういない。
互いのみだという契約のようなものだろう。

383:代償
08/04/16 00:27:52 WFUCIuz9
戦士だった女が慣れない手つきで家事を始める姿は実にたどたどしかった。
壁や家具の破損を伴う度重なる凶悪な失敗に、がんばれ借家成仏しろよ家具、と何度も思ったものだった。
出される食事もけして美味くはなかった。
最初に出された夕食で泡をふいた時は正直謀られたかと思った。
しかしどの失敗にもあまり強くは言えなかった。
元は身分の高い女、他人がやって当たり前の世界にいたのだから、家事など初めてなのだろう。
それでも懸命に頑張っているのは伴侶をしていればよくわかる。
しょげる彼女に(ツンデレ全開で)次がんばればいいと(力いっぱい遠まわしに)言った。
仕方ないので泡を吹いた次の日は何百年かぶりに自分で料理した。
何とか喰えるだろうという大雑把な野郎料理そのものだったが、彼女はいいと言って微笑んだ。
彼女は本当に何も文句を言わなかった。
安い服、きたない家。昔なら食べる心配も無い栄華の頂点で皆にちやほやされながら生きていただろうに。
ふと、思い出したくもない糞野郎がセレスをからかってお姫様などと呼んでいたことを思い出す。
そうだ…こいつお姫様だったんだよなあ。………………かなり規格外だが……。
仮にも現在も続くラッセンの元領主夫人、滅びたとはいえ出身は王家。
メイドの一人も雇えないのかこの甲斐性無しとなじられるかと恐れていたが、彼女はやはり何も求めてこなかった。
あまり欲を示さない。
同じ屋根の下で生活していると色々なことに気づかされる。
戦姫だったとはいえ立ち振る舞いに気品が染み込んでいて、育ちのよさをうかがわせる。
彼女には何気ない動作なのだろうが王家仕込みの優雅で上品な作法が垣間見え、粗末な部屋と雑種な旦那にまったく合わない。
そんなのを嫁にしてしまった。
非常に落ち着かない。
そんな姿を見ていると心なしか哀れになってきて、彼女にそんなミッドガルド版神田川を強いている自分が情けなくなり、
逆に何も期待されていないのかと焦りを覚え、
自分の妻になった女なのだから、メイドは雇えなくてもせめて少しは良い家を与えようと思うようになった。
ある程度の生活はさせてやりたい。
別に惚れた女には良い暮らしをさせたいとかそういうのでは決してない。
あんまり貧乏生活させてるとそのうち書き置き残して逃走されるとか危惧したわけでは絶対にない。
とにかく金がほしい。金は幾らあっても困りはしない。
酒場で受けた簡単な仕事の後、遠くだが割の良い仕事が見つかったので、そのまま現地へと流れた。
気がつくと数ヶ月が経過していた。


宿を出る頃には、先ほどの兄弟は友達を交えてニブルヘイムの霧ごっこに没頭していた。
午前中は自分だった少年が、昼下がりには英雄ディーンと成り代わっている。


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