【SO・VP】 トライエースSS総合スレ5 【ラジアータ】at EROPARO
【SO・VP】 トライエースSS総合スレ5 【ラジアータ】 - 暇つぶし2ch50:名無しさん@ピンキー
07/12/13 13:10:57 4331lLlY
>>48
許さん
罰として続きを書くように

51:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:16:05 w5x5pB3C
>>34
>>36
お待たせしやした、期日に何とか間に合ったBMWッス…。
ご要望のフェイ×マリッス。マリア攻め主体で。
タイトル訳は独語で「二つの青」ッス。
ではどうぞ~。

52:Zwei・Blau1 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:16:41 w5x5pB3C
…私は、一人の男性と踊っている。
…それは、誰よりも愛しく…、そして、誰よりも側にいて欲しい人。
…だけど、抱きしめれば彼は悲しそうに笑い、刹那、光の粒子となって消えてしまう…。
…手にしたのは、一握の砂のような、彼の記憶の破片。
…それでも私は、諦めきれず、幻想の中を彷徨う。
 彼を、探して。
…この身が千切れるほどに思う…、逢い、たい…。
 でも、逢えない…、何故なら…、私、私は…

「…はっ…、また、夢…ね。はあ…」
 木で出来たベッドの上で、半身を起こし額を抑え、溜息をついているのは、反銀河連邦組織『クォーク』の元リーダー、マリア・トレイター。
 背まで伸びていた青髪を、肩のあたりまでカットした以外、以前と何一つ変わっていない。いや、変わっていないといえば嘘だ。
「やれやれ…、いい加減、慣れてもらいたいものね…」
 そうこぼすと、ベッドから降り、服を着替えに洗面台に向かう。
「…これまた酷い顔ね…。また泣いたみたい…、はぁ」
 鏡に映した自分の顔に、がくりと肩を落とすマリア。
 涙の後が乾いて、微かに白くなっている。
 慌てて、パシャパシャと顔を念入りに洗う。
(しっかりしなさい、マリア・トレイター。もうクォークも、ディプロのクルーも、そして…、フェ、いえ旅を共にした皆も、もう…誰もいないのよ。それは自分が望んだこと。そうでしょう? マリア・トレイターと言う名の私…)
 鏡に向かって一指し指を向け、もう一度自分に言い聞かせる。
 潤んだ悲しげな瞳が自分を見つめ返してきた。
(しっかりしなさい、私。誰も、選ばなかった、わたし…)
一粒の涙が不意に、ホロリ、と蒼い瞳から零れ落ちる。
「…未練がましいわね」
 マリアは苦笑うしかなかった。

53:Zwei・Blau2 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:18:32 w5x5pB3C
 ここはエリクール2号星。ゲート大陸、グリーテン領内。
 体内でレアメタルを生成するバーク人の同系列のアンフロックが人口の半分を占め、技術力ではアーリグリフやシーハーツを凌駕する国家。
 聖王国シーハーツと国境を接する森林地帯の一角。
 マリアはそこに一人、小型シャトルを偽装した居を構えていた。
 かつての仲間を頼る事を、潔しとせず、何故この地に移ったのか。
 それは、自らの身に刻まれた恐るべき『改変』の力を、コレ以上使わぬ為。
 そして、ひっそりと、一人で生きていこうと決めた為…。ココならば、自分の事は誰も知らない。
 『造物主』ルシファーを四次元世界で倒した後、皆はそれぞれの道を歩き始めた。  
 いつまでも、クリフやミラージュの側には居られない。
 ネルやアルベル、アドレー、ロジャーやスフレは、自分とは生きる世界が違う。
 リーベルの思いも断り、ディプロの皆とも別れた。 
 そして…、フェイトは…、ソフィアとともに親の元へ帰ってしまった。
「これからは、一人で道を切り開いてみせる。でも…」
 寂寥感。あの、騒がしかったが、楽しかった日々。それが今では、小鳥が囀り、木々が風にざわめくだけの毎日。
「これは、自分で選んだことだから」
 簡素な朝食を済ませ外に出たマリアは、自分に言い聞かせる様に呟く。
 決意の証として切った蒼い髪と、白い腰の布地が、風に揺れた。

 「ふう…、こんなものね。ちょっと買いすぎたかしら…」
 昼下がり。交易都市ペターニまで足を伸ばし、大きな買い物袋を二つ担いで家路に急ぐマリア。
 国境を越える為に必要なシーハーツ女王の許可は貰ってあるので、別段問題は無かった。
「ミラージュにもっと料理も教えてもらうべきだったわね…」
 料理のレシピが少ない。これは一人暮らしにおいて致命的な事だ。
 とりわけ、今のマリアにとって一番頭の痛い問題がコレである。
 お金の方は、職人ギルドにクリエイター登録されたままなので、月一でウェルチから受け取ってくればいい。
 また、何か作って特許料を貰えば、一人で食べていくだけのお金は何とかなった。
(…やはり、男は家事、料理上手な子がいいのかしら…)
 一人の、紋章術士の顔が脳裏に浮かぶ。彼の、幼馴染。彼と一緒に…。
 慌ててマリアは頭を振る。
「もう、終わった事のはずなのに…」
 項垂れるその足取りも重く、小さな我が家へ足を進める。
 と。
「アッ…、ちょ、ちょっと…」
 林檎が一つ二つ、コロリと買い物袋からこぼれてあらぬ方へ転がってゆく。
「仕方無いわね…、あとで…ひゃうッ!」
 首筋に冷たい感触を感じ、危うく買い物袋を落としそうになり、抱え込む態勢で跪くマリア。
「ちょ、ちょっと! 何す…る?!」
 顔を上げたマリアは絶句した。
「あはは。ごめんな、マリア。髪の毛切ってたから林檎の感触が冷たかったかな?」
 落とした林檎をぽい、とマリアの持っている袋にいれ、屈託の無い顔で微笑む蒼い髪の青年、フェイト・ラインゴッド。
「な、ななな、なな…」
 あまりに咄嗟の事で、マリアはフェイトを指差したまま、ストンと尻餅をついて固まってしまった。
「ん? どうしたのマリア。僕がそんなに珍しいかい?」
「ど、どうしてキミがここに…」
「それは…、後で、ね。ほら、荷物は後で僕が持つよ。立って」
 フェイトはス…、と、マリアに手を差し伸べる。
「…ありがとう」
 幾分か顔を朱に染め、差し出された手を握るマリア。
  その手は、とても暖かく、彼女の乾いた心の器を満たしていった。

54:Zwei・Blau3 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:19:48 w5x5pB3C
 シャトルを改造したマリアの住まい。
 その中は簡素で、余り生活感を感じさせない。
 テーブルに椅子が二つという狭いダイニングで、マリアはここで暮らす事情を掻い摘んでフェイトに説明する。
「ふーん。マリア、君は大人なんだね…」
「別に…、キミが思う程大した事じゃないわ。私はただ、誰にも知られない場所でひっそりと暮らしたかっただけよ…」
 ポットにかけた紅茶を淹れ、フェイトに渡すマリア。
「ありがとう。でも髪を切るなんて…」
「決意、よ」
 擦れた声で、ポツリ、と呟く。
「決、意?」
 フェイトは紅茶をすすりながら首を傾げた。
「そう…、一人で生きてゆく…ね」
 マリアは寂しげに目を伏せた。
「…僕ではダメなのかな。マリアの力になれないかな?」
 フェイトがズイ、と身を乗り出して言う。
「…軽々しくそんな事を言わないでッ!」
 マリアは吐き捨てるように言う。だが、心では…。
(違う、こんなことを言いたい訳じゃないッ…)
「ご、ごめん、マリア…。だけど僕は…」
 フェイトはいささか狼狽したように身を引いたが、言葉穏やかに続ける。
「やっぱり、君をこのままにしては置けないんだ…」
「どうして? それは同情?」
(違う! 私は、何故、素直に言葉を紡げないの?)
 二度と会えないと思った人に逢えた、その喜び。そして、伝えたい想い。幾夜の眠られぬ身悶える思い。そして、幾度、彼を思って自分を慰めたか…。でも…、彼に恋人がいる…、そんな気がして、 それがマリアの言葉と態度を頑なにさせていた。
「違うよ。マリアとディプロで別れたとき、君は凄く寂しそうな表情だったから…。だから、それが気になって…」
「…ッ、でも、キミには、ソフィアが…」
 思わず上擦った声でフェイトに訊ねるマリア。コーヒーカップを持つその手が、カタカタと小刻みに震えている事にに気づき、慌ててテーブルに置く。
「ソフィア? ソフィアは…僕にとって、大事な…」
「愛する人、なんでしょう?」
 半場、諦めたような掠れた声でフェイトに問いかける。
「うん。守ってはあげたい。でもそれは、『兄』としての感情なんだ」
「!?」
 予期せぬ言葉に、マリアは思わず腰を浮かし掛けていた。
「ソフィアは、僕にとって、大事な『妹』だから。あの時、ソフィアと一緒に帰ったのも、母さんやクライブ小父さんやキョウコ小母さんに無事な顔を見せたかったからなんだ。ハイダで別れて久しかったからね」
「……」
 マリアは立ち尽くしたままだ。
「で、大学も無期限の休校になっちゃったし、皆に逢おうと思って、この星に小型宇宙艇で来て」
「……」
「たまたま、ウェルチさんに君の居場所を聞いて」
「……」
「でもマリアが元気そうで、安心したよ」
「……」
「だからさ、その、僕…、マリアの力になりたいんだ。はは、いつも君に助けてもらってばかりだったから…、今度は僕がマリアの力にな…ま、マリア、どう…したの?」
 フェイトは慌てて立ち上がると、マリアの側に駆け寄る。
マリアの双眸から、涙の雫が止め処なく流れ落ちていた。
 それは、安堵の為なのか喜びの涙なのかは、もうマリアの中ではどうでもよかった。
 ただ、抑制していたフェイトへの想いが…。

55:Zwei・Blau4 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:21:43 w5x5pB3C
ーもう、抑えられないー
「ッ…、フェイトッ…、フェイトッ…、フェイトッ…!」
 ー彼が、欲しいー。
 それが今のマリアの全てだった。
「ちょ、な、マ、マリアさん?」
 マリアにいきなり全体重を預けられ、フェイトは後ろに後ずさる。
「フェイトッ、フェイトッ、フェイト…、フェイト!」
 なおもマリアは愛しき人の名を連呼しながら、圧し掛かる様に押してゆく。
 ドアが自動で開き、寝室への道を示す。
「あ、ちょ、後ろベッ…うわわわ!」
 ドサリ、とマリアがフェイトを押し倒す様な格好でベッドに倒れこんだ。
「あ、え? うわ、マリ…うむぅ…ふ…」
「んん…ん…ん…んぅ…」
 そのまま、マリアはフェイトの唇を激しく奪う。
 舌を絡め、思うまま蹂躙する。
「あっ、は…、ぅッ…」
 うっすらと潤んだ瞳で、フェイトはマリアを見つめる。
「んぅ…。フェイト…」
 重ね合わせた唇を離して、マリアが悲しげな瞳でフェイトを見つめ返す。
 涙に濡れた、蒼より青い瞳。それはまるで、飛び方を忘れた小鳥の様な瞳…。
「あ、べ、別に僕は…、い、嫌じゃないから…で、でもそのいきなりこんな…」
 ベッドで仰向け状態のフェイトがぎこちなく答える。
「…もう、抑えられないの。キミが…フェイトの全てが、欲しい…」
 そう言いながらマリアは、フェイトの上着を脱がせにかかった。
 男にしては薄い胸板が晒される。
「マリア…、は、恥ずかしいよ…」
 顔を赤めて、口ごもるフェイト。
「フェイトの胸…、綺麗よ…」
 マリアがフェイトの胸に頬を寄せる。
 心臓の音。生きている証を確かめる様に耳を澄ませるマリア。
そ しておもむろに、フェイトの乳首を含み、舌先で優しく愛撫する。
「は…あッ…、うあッ…」
 フェイトの体がびくり、と跳ね、シーツを握る手に力が入る。
「敏感、なのね…」
 マリアは舌先でフェイトの乳首を弄びながら、上目遣いで囁く。
「アッ…、だ、だって、女の子にこんな事された事なんて無…っ」
 体が痺れる様な甘い快楽が、フェイトの全身を侵していた。
「ああ、フェイト…」
 マリアはフェイトの胸を舌で弄ぶのをやめると、今度はズボンを脱がしにかかった。
「あっ、そ、そんな…、ああ…」
 もはや、フェイトはマリアの為すがままにされていた。
 気づけば上着もズボンも下着も脱がされ、生まれたままの姿でベッドに横になっていた。
「はぁ…ッ、フェイトのココ…ビクビクしてる…」
 マリアの好奇の視線が、ある一点に集中する。
「そ、そんなに見つめないで…。は、恥ずかしいよ…」
 フェイトは羞恥に耳まで赤める。
 己の性器が、痛々しいくらいに勃起していたからだ。
「苦しそうね…。楽にしてあげる…」
 マリアはほぅ、と溜息をつくと、フェイトの屹立した性器をゆっくりと手で嬲り始めた。

56:Zwei・Blau5 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:23:11 w5x5pB3C
「あァッ!、ま、マリアぁ…、そ、ソコは敏感なんだ…。だから、だから…、優しく…あッ…はっ…」
 マリアのひんやりとした手が、フェイトの熱く憤ったペニスをゆっくりと包み、上下させる。
 その度に、フェイトは切ない声を上げた。
「そ、そんなにしたら…ッ、僕、ぼくっ…」
 すでにフェイトの先端からは、快楽に身悶える証拠の液体が溢れ出していた。
「はぁはぁ、フェイト…。このままッ、私の、手で、果てて…」
 マリアも昂奮の為か、荒い息になり、右手の動きを加速させる。
「あ、ああッ、は、ま、マリアッ!」
 あっけなく、フェイトは快楽の限界を超えてしまった。
「うあっ! あ、あ、あああ、はあ、はあ…ああああ…」
 ビクン、ビクンと射精後の男性器がマリアの手の中で痙攣している。
「はぁ…なんて切なそうな声をあげるのよ…。そんなに私の手がよかった…?」
 指やフェイトの肢体に付いた精液をティッシュで拭き取りながら、マリアは耳元で囁く。
「だ、だって、こんな事…された事ないから…」
「自分では…、してたでしょ…」
「う…。うん…。でも、それは…」
「…私は、キミを想ってしてたのよ…」
「え…?」
 フェイトが目を丸くする。
「怖かった。別れた時に、キミの気持ちを聞くのが…。ソフィアの事をどう思っているか、当時の私にはわからなかったから…」
 マリアはフェイトの胸板に顔を埋めながら、募る思いを吐露してゆく。
「……」
「だから…、キミを誰にも渡したくない…。私の、側に、いて、欲しい…」
 あの日、あの時、伝えたかった、伝えられなかった想い。それが、今になってやっと言うことが出来た。
「…マリア…」
「キミと、一つに、なりたい…」
 マリアの双眸から再び熱い涙が流れ出し、フェイトの胸にこぼれ落ちる。
「僕も伝えなきゃいけないことがある…。マリア、僕は…、君と共に歩いていきたいんだ。だから、僕は君を受け入れるよ…。もう泣かないで、僕のマリア…」
 自分の胸で、怯える子猫の様に泣きつくすマリアを、両の腕で優しく抱きとめるフェイト。
「フェイトッ…!」
「あ、ま、マリア…あう…」
 歓喜の表情でマリアは再び、フェイトの唇を奪う。
「んっ…」
「ちょ…ぷあ…、そんなに慌てなくても、僕は逃げないから…」
「フェイト…、もう、私…」
 マリアは自ら着衣を脱ぎ捨てると、フェイトの上に跨る。
ほっそりした造形美のスレンダーな体が、フェイトの眼前に晒される。
「ああ…、マリア…、とても綺麗だよ…」
 天を向いてそそり立ち、自己の存在を主張するペニスに、マリアはそっと右手を添える。
 剥き出しの亀頭の先端からは、また透き通った液体が滴っていた。
 これから起きる未知の快楽を期待するかのように。
「いい…? 入れるよ?」
 ペニスをくい、と持ち上げ、自らの秘所にあてがう。
 マリアの蒼い茂みも、すでにひたひたに濡れぼそっていた。
「ああ…僕もマリアと早くひとつになりたいよ…」
 …そして、ついに二人は騎乗位の体勢で一つになった。

57:Zwei・Blau6 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:24:30 w5x5pB3C
「ああ…」
 思わず、フェイトが声をあげる。余りにも甘美なる快楽が、己の性器を襲ったからだ。
 秘肉が肉棒に纏わりつき、溶かしていく様な感覚。
「んッ…やっぱり、最初は痛いものなのね…」
 マリアが片目を瞑り、破瓜の痛みに耐える。
「だ、大丈夫…?」
「いいの。私の事はいいから…。…こんな痛みより、キミと一つになれた事の方が嬉しいから…」
「じゃ、ゆっくり…動くよ…」
 フェイトは言葉どおり、ゆっくりと腰を使い始めた。
「あッ…、はあ…」
 フェイトが腰をゆっくり動かすのに呼応するように、マリアの小ぶりな乳房がふるふると揺れ動く。
「うあッ、マリアの中凄い…ッ! キュウキュウ僕を締め付けて…ッ!」
 もしマリアに腰を使われたら、1分も経たぬうちに果ててしまう様な甘い痺れを、フェイトは性器全体に受けていた。
「あっ…何か…私も…気持ちよく…」
 マリアにも、苦痛の中に、快楽の種が芽生えはじめていた。
 愛液が破瓜の血を洗い流し、清め、『女』にする儀式のような…。
「よ、よかった…。僕だけ一方通行で気持ちいいのもダメだから…、ッあ…マリア…。そんなに僕自身を愛されたら、君の中で果ててしまうよ…」
「いいよ…。フェイ、トの子なら、私、生み、たいから…」
「ええ…? で、でも、お父さんになるにはまだ若すぎるよ…」
「ッフ…。今日は安、全日だか、ら…、多、分大丈、夫よ…」
「クッ…僕、もう…」
 フェイトは迫る限界を自覚した。陰茎が甘く痺れだし、急速に絶頂に向かい駆け上ってくる。
「来て…私の、中で、出して、いい、から…」
「----------ッ!!!」
 そして、フェイトは声にならない呻きをあげる。
 瞬間、フェイトは熱き子孫の種をマリアの膣内に捧げ、果てた。

「フェイト…」
 マリアはフェイトの上に覆いかぶさり、体を抱きしめた。
その表情はとても歓喜に満ちていた。
「マリア、好きだよ、僕のお姫様」
 フェイトが穏やかな笑みを浮かべてマリアの耳元で囁く。
「フェ、フェイト…」
 マリアがやめて、という風にそっぽを向く。
「好きだよ、マリア。これからも君のそばにいたい」
 フェイトはマリアの短く切った髪を愛でながら再び囁く。
「…フェイト」
「何だい? お姫様」
 聞き返してその顔を見ると、マリアは顔を赤らめながら、どこまでも碧く澄んだ瞳でフェイトを見つめてきた。
「私も同じ気持ち。これからも、キミが側にいて欲しい」
 フェイトは嬉しい気持ちで目を細め、さらにマリアを強く抱きしめる。
 出来る限りの気持ちを言霊に込めて、もう一度好きだと囁いた。

 これからも、二人手をつないで歩いていける、そんな未来を互いに願って。

-FIN-

58:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 12:28:41 w5x5pB3C
これで終わりッス。
こんな作品でも満足していただければ嬉しいッス。
別スレでも絵とSSの納期が迫ってるので、25日以降にリクはお願いしやす。
アリュ×アーリィは無理ッス…。ゴメンナサイ。本当にごめんなさい。
それでは。

59:名無しさん@ピンキー
07/12/16 15:01:18 BC6T/HaA


60:名無しさん@ピンキー
07/12/16 20:18:44 siaILxPP
バイエルンまたまた乙
アリュアリみたいのは苦手なんか?意外だ

61:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
07/12/16 20:30:58 w5x5pB3C
>>60
苦手という訳ではないッス。
ただ、1だけしかやったことのない某では、2で出番の多いアーリィ殿の魅力が分からないんでス。
完全に情報不足の為、要請を断念させて頂きやした。
あ、SSのタイトルの読みは「ツヴァイ・ブラウ」ッス。
              直訳   2   青

62:名無しさん@ピンキー
07/12/16 20:44:59 J/kSXHjq
おお…なんか来てる…

ショートってことは2Pカラーの青髪版かな?やっぱ。
いや、久々にフェイマリ分補給できた
バイエルン氏激しくGJ!!

63:名無しさん@ピンキー
07/12/17 00:33:02 C6nqopgh
457 名前: バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek [sage] 投稿日: 2007/12/14(金) 01:20:33 ID:Ol7U7s8u0
>>456
ダンケ・シェーア。
では、これをお納めくだされ。

【愛のクッキング、ですよ!】
URLリンク(imepita.jp)

本当はクリスマス用に書いたやつなんスけどね。
それでは、グーテン・ナハト!

バイエルン氏、絵師も兼任かよ!!! GJ!

64:名無しさん@ピンキー
07/12/17 01:18:19 LoiDlPsq
はいはい乙

65:名無しさん@ピンキー
07/12/17 09:29:30 /iXuAE/9
>>61
そっか
じゃVP2のリクはだめだな残念
まあいいや次回作待ってるぜ
他の職人さんも待ってる

66:名無しさん@ピンキー
07/12/17 13:18:21 0eNEGNGR
クレアスレは何故か知らんがやたら絵師がいるな・・・

67:名無しさん@ピンキー
07/12/18 12:55:04 gsGTEhgG
なんでドイツ語なの
バームクーヘン?

68:名無しさん@ピンキー
07/12/19 06:10:19 11pzUqG/
擁護するわけじゃないけどドイツ語は響きがかっこいいよね

69:名無しさん@ピンキー
07/12/20 14:19:31 3g9eS3Pu
こんにちは
前スレでファビョニス完全体ネタ(長文アドニスセレス)投下させてもらった奴です
前スレ読ませてもらってたら最後あたりで
続きを期待してくださってる方がおられたからお詫びを
ごめん鬼畜かけなくて今で言う少コミになっちまって挫折した
すまんかった
またネタ出来たらお邪魔します

70:名無しさん@ピンキー
07/12/20 17:55:45 MC5HyyUT
バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
(´_ゝ`)プッwwwwwwwwwww

71:名無しさん@ピンキー
07/12/20 21:02:12 1MIX0Atb
>>69
あなたの挑発的なエルドが好きなので
もしかしたら書いてくれるんじゃないかと
こっそり楽しみにしていたのだが残念だorz
また気が向いたらよろしく

72:名無しさん@ピンキー
07/12/20 22:40:34 6IVZ5xy2
>69
ファビョニスはツボだったwww
新しいネタも心待ちにしてます。

73:名無しさん@ピンキー
07/12/21 15:44:51 Mi1nY0Tk
ファビョニスktkr
少コミでもまゆたんでもいいから書いてあるならエロ部分だけでも投下しろ
してくださいお願いします

74:名無しさん@ピンキー
07/12/22 07:34:35 NsyZHefH
前スレ読んできた
爆笑した
69はバカだろww(いい意味で)
続きってのはエルドの手をとってしまったバージョンのことか?
俺はどちらかというとファビョニスの後日談のが読みたい

75:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
07/12/26 15:37:49 6DMPMo7z
はいどうも。BMWッス。
なんかリクあれば今日、明日でドゾー。
無いなら独自で書くッス。
それでは。

76:名無しさん@ピンキー
07/12/26 16:13:31 Qpd16/85
時事ネタで、

地球の『お正月』を体験するエリクールのご一行。



やはり姫初めネタに走るべきだろうか?
この世の地獄を思わせる、クリフやロジャーが部屋の片隅でガタガタ震えてるような
とってもステキな笑顔でフェイト争奪戦を展開する女性陣というところで如何でありましょうや?
勿論ミラージュ姉さんは素敵な笑顔で他を煽る役www

77:名無しさん@ピンキー
07/12/26 16:16:21 Qpd16/85
最終的に誰が勝者で勝ち残るかの選択はお任せしますw
意表をついてタイネーブやファリンでも可www

78:名無しさん@ピンキー
07/12/26 16:32:43 jGRwQGen
俺はリク特にないな読めればいいや
バイエルン頼んだ
他の職人さんも待ってるぜ

>>69
ちょ!ファビョニスwファビョニスじゃないかw
お前もなんか書いてってくれよ

79:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
07/12/26 16:50:15 6DMPMo7z
>>76
貴殿の要請を認める。
しばし待たれよ。(1/5くらいには…)

80:名無しさん@ピンキー
07/12/26 19:23:25 M+useQKk
ほしゅ

81:名無しさん@ピンキー
07/12/26 20:46:56 NaeB+mV9
フェイト争奪戦・・・

   ソフィア
△ マリア
◎ ネル
○ クレア
   タイネーブ
× ファリン

解説:ミラージュ
生贄:ロジャー&クリフ&アルベル

であろうか?・・・
エロシーンよりむしろ対決シーンの方が楽しみw
飲みながら危険な会話が乱れ飛ぶ予感・・・♪(そして絶妙の間で茶々を入れ皆を焚き付けるミラージュ様・・・)

82:名無しさん@ピンキー
07/12/26 21:37:29 7WsMneiE
クレアたん◎でお願いしますw


83:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
07/12/26 22:57:13 6DMPMo7z
>>81
何この的確な予想w。貴殿は某の脳内プロットよみましたw?
面子にウェ○チ殿も追加よろ。生贄にはア○レー、○ーベルも。
やはり、ス○レ殿は出番すら与えられませんか。合唱。
いや某も出すつもり全くないすけどね…。

ス○レ「ね~、アタシも出してよ~。アタシ一回も書いてもらってないよ~」
BMW「ダメっス。戦闘時のソ○ィア殿の様に、SS素材としては非常に使いずらいンス」
ス○レ「がーん。ショック…」

こうして、新春フェイト争奪戦に加われなかった一人の少女は、肩を落とし去っていった…。
ス○レ・ロセッティ、門前払いにより脱落。

こんぐらいしか書くことないっス。本とゴメン、ス○レ。

84:名無しさん@ピンキー
07/12/26 23:34:50 NaeB+mV9
あーいや、面子としちゃ地球組+エリクール組に、エリクール組を地球まで運ぶクォークメンバーってことで、
ロセッティ一座の出る幕ないかなーとw(・・・隠し芸なら?)

んで、バイエルン殿はついこの間フェイマリ書いたから、本命はマリア以外だろうなーということで
ネル本命クレア対抗と予想しますたが・・・
もしかして追加面子のウェ○チ嬢が本命だったり?(w

とりあえず、クレアとかファリンは笑顔で一服盛りそうで怖い・・・
まあ仲間内だからせいぜい睡眠薬ってところだと思いたい・・・が・・・ライバル蹴落とすために他とくっついてしまえ! とばかりに
媚薬を使うのもアリそうで・・・gkbr

85:名無しさん@ピンキー
07/12/27 00:37:03 2NioLHTT
スレリンク(gamechara板)l50
>>84
いや、クレア、ネルは無いと見た。最近もここで書いてるし。つかクリ絵の左の子は誰?
もれの予想は本命ウェルチ対抗ファリン穴ソフィアで。
ウェルチ×笛って見たことねーし。つか見たいwww。

86:名無しさん@ピンキー
07/12/27 08:16:05 UGcOp7ua
ソフィアは気弱だし、他の女性陣のマシンガントークに圧倒されて早々に戦線離脱と見るがどうよ?
ネルとタイネーブはクレアやらウェルチやらの策謀に乗せられて直接対決でダブルノックダウン・・・とか。

87:名無しさん@ピンキー
07/12/27 09:16:15 Gj71e6rL
ハーレム厨いきなり活性化か
うぜ

88:名無しさん@ピンキー
07/12/27 15:44:33 VZ0/Q4O0
職人……いや、言うまい

89:名無しさん@ピンキー
07/12/27 16:16:30 wVA+Ad60
ウェルチは職人ギルドのクリエイターたちから色々もらいうけて争奪戦に参加しているとな?

90:名無しさん@ピンキー
07/12/27 19:39:49 OJFIQNAp
昔あったSO3スレの保管庫ってもう消えてますか?

91:名無しさん@ピンキー
07/12/27 21:53:27 0l5QVaIz
過疎スレだしうぜえとまでは言わないが
関連スレとはいえ他スレの話題まで持ってきてんのはどうかと思う

92:名無しさん@ピンキー
07/12/28 16:55:12 k+abznDP
>>90
保管庫じゃないけど
URLリンク(www9.atwiki.jp)

93:名無しさん@ピンキー
07/12/29 10:16:12 f3uqoTrk
>>91
ごめん、無くなってたからこのスレに合流したのかと思った
>>92
ありがとう

94:名無しさん@ピンキー
07/12/29 10:52:30 2iwEBNG0
多分>>91はあなたのこと言ってるんじゃないと思う

95:名無しさん@ピンキー
07/12/30 14:21:15 Dk5fpEMs
スターオーシャン1のリメイク版が出てから3日経つから
そろそろスターオーシャン1のエロパロが出ていいはず

96:名無しさん@ピンキー
07/12/30 16:03:16 BRjUDzcT

SO1リメイク出たのか
ほんと職人来てほしい


97:名無しさん@ピンキー
07/12/30 16:47:30 hGeGQ6xX
序盤はラティ×イリアばっかだぜ

98:名無しさん@ピンキー
07/12/30 17:59:55 lA8OQR4T
>97
ちょっと買ってくるわ

99:名無しさん@ピンキー
07/12/30 20:16:24 LxzT+gqa
フィアのSSが投下されますように(-人-)

100:名無しさん@ピンキー
07/12/31 18:08:48 wLWcQvy1
結局新スレになってから投下してくれた職人は一人か…
来年はたくさんきてくれますように
SO1はもちろん他AAA作品物も待ってます
みんなよいお年を

101:名無しさん@ピンキー
08/01/01 15:17:18 n5xWJWD9
明けましておめでとうございます皆さん
今年こそはSO1の発売と相まってたくさんの投下を職人樣方にお願いしますw

102:名無しさん@ピンキー
08/01/01 17:43:19 JYqYhKYj
あけおめことよろ
同じく職人さん達待ってます
あとこのスレ2.3週間に1回巡回するだけの俺がいうのもなんだが
前スレ位から一つの投下にたいてい一つは中傷レスついてんのな
合わないSSとかあるのは仕方ないが過疎スレだし書き込むのは我慢してほしい
職人居着かないのそういう側面もあると思う
頼む

103:名無しさん@ピンキー
08/01/02 02:59:04 EnZ01IPj
思いつくネタはあるんだが、クリムゾンみたいなのばかりなんだぜ(´・ω・`)

104:名無しさん@ピンキー
08/01/02 08:00:06 kCsBp5lr
>>103
頑張って執筆するか、ネタを投下するんだ

105:名無しさん@ピンキー
08/01/02 12:01:09 qH6hVIQ0
ラティとエリスってあまり絡みがないんだよなあ~
俺の知る限り、PA時に絡まれてたのを助けに入ったぐらいで

106:名無しさん@ピンキー
08/01/02 12:09:38 k226MoUE
俺は傍観してたからヨシュアが助けに入ったぜ
そのあと「兄さん///」「エリス///」っていう禁断の展開に


107:名無しさん@ピンキー
08/01/02 20:00:03 01/KhwSX
少コミでもクリムゾンでもいいから読みたい
投下してくれー
最初に前書きしとけばなんだって無問題だろ
逆にネタとして楽しまれるかもよ


108:名無しさん@ピンキー
08/01/03 01:33:45 t3lOF39T
ギリギリなんであげ

109:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:21:53 1Y1bQLRQ
な、即死のファクター発動?! それはマズイ!
あ、どうも、BMWッス…。
SSが長くなりすぎやした…。
ここは前編(エチ無し)、後編(エチ有り、視点変更)にわけるしかないか。
と、とりあえず、
>>76、81、82、85、86、89殿、お待たせしやした…。
タイトルの独語は(注意しろ!、気をつけろ!)の意味ッス。 
では前編ドゾー。

110:アハトゥンク! フェイト受難1 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:25:19 1Y1bQLRQ
 ムーンベース。地球の衛星『月』といえばわかるだろうか。
 あの戦いから、僕は母さんとムーンベースで暮らしている。
 ときおりソフィアが訊ねてくるくらいで、わりと落ち着いた生活を送っていた。
 地球は再建作業が急ピッチで進んでいるものの、エクスキューショナーの与えたダメージは大きく、かなりの時間が懸る見通しだ。
 つい先程、一年が終わり、次の年が始まった。
 ヴィジョンには『新年おめでとう!』と、うんざりするくらい同じ言葉を繰り返す人達だけが写っている。 
 新年を祝う気にもなれず、僕は一人コーヒーでも飲みにスペースカフェに行くことにした。
「母さん。ちょっと僕出てくる」
「あまり羽目をはずさない様にね、フェイト」
「いや、コーヒー飲んで時間潰すだけだよ」
僕はコートを身に纏うと、家の外に出る。
「さ、寒いな…。全く、気温調節なんてしなくてもいいと思うんだけど…」
 地球があんな風になったため、冬の感じを出す為に、ワザと気温を低めにしているらしい。
「はあ、皆、家にいるみたいだな」
 見事なまでに、通りには人がいない。
「フェイト! どこにいくの?」
「ん、ああ、ソフィアか。何だよその格好?」
 振袖を身に纏ったソフィアが、僕の前に現れた。
「何って…、今日は元旦でしょ? ね、似合う?」
 ソフィアは僕の目の前でクルリと一回転する。
 簪がしゃらん、と涼やかな音を立てて揺れた。
「ああ、そうだっけ、な。うん、いいと思うよ」
キョウコおばさんはセンス良いからな。
「えへへ…。ね、フェイト、よかったら一緒に静かの海に初詣…」
と、そこまでソフィアが言ったとき-
 
 シュワイーン…。

「? ? ?」
「えっ? 何? フェイト?」
 あれ? 僕らは確か道を歩いていて…。
「ここ…何処だ?」
「何か…見覚えあるよ、ココ…」
 ちょ、長距離転送室…? てことは、僕達、きょ、強制転送されたのか? 
 しかもここは航宙艦の中…か?
「ね、なんか張り紙が…」
 と、ソフィアが正面の壁を指差す。
「ええ? 何々…」
 僕はつかつかと進むと、紙を剥がして目を通す。
【はぴーにゅーいやー。皆で新年会やるYO! そのまま次の部屋にGO!。皆待ってるYO!】
「何が『やるYO!』だよ。これ書いた奴、ぶっ飛ばしてやる!」
「ま、まあ落ち着いて、フェイト…」
つい、怒りでディストラクション発動しそうになった。自制、自制。
「ここ、ディプロかな…」
「恐らくね…」
 だいたい、こういう大人げない真似をする事で思い当たるのは一人しかいない。 
 ったく、ふざけた事しやがって、36歳独身め!
 僕は怒りに燃えると、正面の扉の前に立った…。

111:アハトゥンク! フェイト受難2 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:27:56 1Y1bQLRQ
「な、なんだコレ…」
「うわあ…」
 あまりの事に、僕は怒りを忘れ立ち尽くしていた。
 死屍累々。
 ディプロのクルーがそこかしこにエントランスで倒れている…。
「うわ…、お酒臭い」
 何か、全員酒の香りが…。
 一体何なんだこの惨状は?
「な、何が…あっ、ロジャー?」
 クルーに混じって、見覚えのある尻尾の生えた小柄な少年…ロジャー・S・ハクスリーが倒れている。
 え? 嘘だろ?
「え? ろ、ロジャーちゃん?」
 慌てて、僕達は駆け寄った。
 そもそも何でロジャーがここにいるんだ?
「おい、しっかり!」
 僕はうつ伏せに倒れていたロジャーを助け起こす。
 うわ、コイツ…、顔真っ赤だ。
 相当飲んだ(もしくは飲まされた)みたいだな…。
「あうう…、に、兄ちゃんに、姉ちゃんも?」
「うわ…ロジャーちゃんもお酒臭い…」
「あ、あそこには…行くなじゃん…ガクッ」
「お、おい、ロジャー!」 
 ロジャーが最後の力で指差した先には、何故か襖(?!)があった。
 もうこれだけで、バリバリ嫌なオーラを醸し出している。
 本能も告げる。あそこにはいくな、と。
「ぼ、僕ブリッジ見てくるよ。マリエッタさんかミラージュさんがいるかもしれない」
「う、うん」
 生還できる一縷の望みに賭けて、僕はブリッジに向かった。

 希望は、儚く散った。
「自動操縦だったよ、はは、は…」
 終わった。どう考えても終わった。
 コレはどうしてもあの襖の向こうに逝けということDEATHか! 
 まさにTill the End of Time!
「帰るためには…、あそこにいくの…? こ、怖いよ」
 ソフィア、僕だって怖いさ! ええ怖いですよ! ある意味隠しボスより怖いさ!
「仕方無い…話も進まないし、逝くしかないか…」
「ふぇ、フェイト…、『行く』の字が…」
「いいんだよ、コレで。五体満足で帰れるとは微塵も思ってないから…クスン」
 ホンと、もう泣きたいよ。
 何で新春早々こんな目に…。
「じゃ、開けるよ」
 ガラッ!
 禁断の扉が開かれ、僕達は中に歩み出した。

112:アハトゥンク! フェイト受難3 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:31:48 1Y1bQLRQ
「こ、これは…?」
「あ…、あれ? みんな…」
「いらっしゃい、フェイトさん、ソフィアさん」
 背の高い金髪の女性が、僕達を笑顔で迎えてくれた。
 ミ、ミラージュさん? 
 あ、あれ?
 思い切り肩透かしを食らった気分。
 何だか…和気藹々としてる…。
 和式の宴席の座で、皆が談笑している。
「ガッハッハ、クリフ殿、まあ一杯」
「お、アドレーの旦那、すまねえな。ほら、ランカー、お前も飲れ」
「おっとと…、こりゃどうも、大将」
 クリフにランカーさんに…、あ、アドレーさん?!
「リーベル、モスコミュール(ウォッカ+ジンジャーエールのカクテル)もう一杯」
「はい、マリアさん!」
「もう…、リーベルのバカ…」
「ははは、仕方ないさ、ほら、ミルクセーキでもどうだい?」
 あそこにはマリアにリーベル、マリエッタさんにスティング。
「ふう。皆でこうして飲むのも、悪くないもんだねぇ」
「そうね、ネル。たまにはこういうのもいいわね」
「そうですね、ネル様、クレア様」
「ええ~、これで漆黒の股チラが居なければねえ~」
 ちょ…、ネルさん、クレアさんはいいとして…(いやよくないだろ!)タイネーブさんにファリンさんまで?! 
 しかも飲んでるのはビールにワインにウイスキー…って、チャンポンかよ! 
 これは危険だ、あそこに近づいたら最後、アルコール漬けになってしまう。
「フン…、くだらん…、クソ虫共が馴れ合いやがって…」
 ああ~、アルベルまでいるよ…、しかも一人、手酌でポン酒をカパカパ飲んでるし…。
「な、何だよコレ…」
 僕達が呆然として立ち尽くしていると、
「フフフ。驚きの様ですねー」
 突如、後ろから声を掛けられた。て、この声…?
「うわっ、え、えええ?!」
「うえ、ウェルチさん?!」
「こんにちは、新製品開発の調子はどうですか? 他のクリ…って違ったっけ」
 テレグラフじゃないんですけど…、って、突っ込むとこはそこじゃない! 
 誰だこの人連れてきたの!?
「な、何故ここに?」
「まー細かいことは気にせず、ささ、ずいと中へ」
 ウェ、ウェルチさん、さらっと流さないで下さいよ…。
「そうですよ、生贄…おっと、主賓の登場です、上座へどうぞ」
 え? 今ミラージュさん、何か物凄い事言わなかったか?
 様々な疑問が残るが、とりあえず二人に勧められ、僕達は奥の席に座っ…。たのは僕だけ?
「ちょっと待って。フェイトの隣は私が座る事になってるの、ソフィア、貴女はココにでも座ってなさい」
 はい? マ、マリア? 何言いだすの? しかもなんで指差した先に、むしろが敷いてあるの? 時代劇の取調べ?
「それは聞き捨てなりませんね、マリアさん。フェイトのパートナーはワタシです。だから当然相席はワ・タ・シですっ!」
 ちょ、何でソフィアもそこで反応する訳?
「フン、一人だけこれみよがしに振袖なんか着て。フェイトの気を引こうとするのが見え見えね、この泥棒猫」
 そういえば、僕とソフィアを除いて皆デフォルトの普段着だ。
「え~え~、正月なのにいつも同じ格好のマリアさんには敵いませんね~。そんなんだから彼氏の一人も出来ないんですよ~だ」
「な、何ですって?!」
「か、彼氏なら、お、俺が…」
 リーベル、お前の告白は思いっきり無視されてるぞ…。
「ふ~んだ。少しはマリアさんもオシャレしたらど・う・で・す・か・ッ!」
 ああ、売り言葉に買い言葉…、何と恐ろしい…。
 しかもマリアはともかく、ソフィアは素面で反応してるから、なお始末に終えない…。
「…フン、ならこれならどう?」
 え、何、マリア?! 何か僕やった?
「え…、お、おわあ!」
 僕の体が一瞬、光に包まれる。

113:アハトゥンク! フェイト受難4 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:34:12 1Y1bQLRQ
 シャイーン。
 …何だ、一体何が…ってあああ!
 ぼ、僕の服装が…、1pスタイルになってしまったー! しかもご丁寧に鞘に収めた剣付きかい!
「ぼ、僕のコートが…、ああ…、高かったのに…」
 この人何こんな事にアルティネイション使ってるの? マリア、マジ勘弁してよ! 別な意味で冒険始めたくないし!
「フフン、これで一人だけ浮き確定ね、ソフィア」
「ちょ、何勝手にフェイト改変してるんですか! せめてゴスロリにしてくださいよ!」
 は?! 何言ってるのソフィア!? ご、ゴスロリだって?! アンタ気は確かですか!? 自分の趣味を持ち込むなよ!
「はい、ここでフェイト争奪戦PAのスタートです! まずはマリアさん対ソフィアさんですね♪」
「あらあら、これは大変ですね、皆さん、頑張って下さい」
 は? ウェルチさん、唐突に何実況中継してるんですか? その前にどっからその…、指し棒と解説席出したの? それにそんなPAは存在しない!
 で、またそれをなんで冷静に解説してるんスか、ミラージュさん? その〈ゲスト席〉って何なんですか?
「り、リーダー…いえマリアさん、こんな奴らなんかほっといて俺と楽しく飲みま…」
「こんな香具師ら、ですって? フェイトも、あんな香具師と言うの、リーベル?」
 マリアのこめかみにぴしッと亀裂が走ったのが見えたのは、僕の気のせいだろうか…。つーか香具師じゃなくて奴なんだけど。
「い、いやその…ふぇ、フェイトなんかどーでもいいじゃないっすか」
 それはそれで頭に来るな…、リーベル…。
「うっさいわねリーベル! 沈んでなさい、『弧月の軌跡』!」
 どごっ、グシャ。
うわぁ…、マリアのクレッセント・ローカスがリーベルの股間に…、ちょ、直、撃…。
「お、おおお…っ、おうふ…」
 ああ…、リーベル白眼剥いて口から泡吹いてるよ…。いくら屈強なクラウストロ人でも、急所は…。
「リ、リーベル、しっかりして!」
「す、すぐに医務室へ!」
 哀れ、リーベルはマリエッタさんとスティングによって部屋から連れ出されていった…。
 つーか、今医務室も手一杯だと思うな、僕は。
 他の面々は我関せず、って感じなのが、僕をより一層戦慄させた。
 と、アルベルが腰の剣をスラリと引き抜くと僕の席に近づいてきた。
 うわ、コイツもまた結構酒廻ってるな…、眼が座ってるし、足元がふら付いているぞ。
「お~う、フェイト。ほう…その格好、…ちょうどいい、今ココで俺と殺りあおうや」
 は? また何この空気読めない発言? 
「お前、いい加減にしろよ?! 人の寝込みは襲うし…」
『何ですって!?』
 ハモった? …え? 何? シーハーツ四人組がこっちに来たよ?!
「ちょっとまった、漆黒の股チラ。私のフェイトに何因縁つけてんだコラ。おまいのせいか、フェイトがシーハーツに残ってくれなかったのは」
「雪国の露出狂、私のフェイトさんの寝込みを襲って押し倒した…、ですって? 薔薇したなんていったら、ぶっ○しますよ?」
 ね、ネルさんにクレアさん…、一升瓶とワインの空瓶もって凄むのリアルに怖いんですけど…、っつーか、いつ僕が二人のモノになったんですか!?
 それから、発言が極めてデンジャーですし、勝手に話を作らないで下さいッ! 
 それから、後ろにいるタイネーブ&ファリンさん、ワインの一気飲みはヤメテ!
「っせえクソ虫共。俺が斃してえのはフェイトの阿呆だけだ。テメエらはすっこんでろ、弱者共」
 プチン、ビシッ、ピきっ、パンッ。
 え、今の音何? ラップ音?
「クレア! タイネーブ! ファリン! コイツ…、殺るよッ!」
「はっ!」
「はい~!」
「覚悟! シーハーツ裏奥義『絶式・死方陣』、散!」
 クレアさんが技名を叫ぶ。すると、空ビンをほうり投げ、四人がアルベルの回りを囲んだ。
 そして四方から突進?! な、何をする気だ?!
「沈みなっ!」
「この、やろ!」
「逝くです~!」
「逝きなさいッ!」
 無防備なアルベルの股間に四人の正拳が死角から時間差でガッ! ガッ! ガッ! ガッ!
「うおおおおおおああぁぁぁぁぁぁっ!!!」 
 断末魔の叫びを上げ、ゆっくりと孤を描いて、アルベルは畳に崩れ落ちた…。
 ひい~! な、なんて事を…、アルベル、僕、お前の事嫌いだけど…、今回ばかりは同情するよ…!
「あーっと、ここでアルベル・ノックスさん脱落です。男としても脱落したかもしれませんがね(笑)」
「あらら、ご愁傷様」
 こ、この二人も別な意味で怖い…。皆どんだけ酒廻ってるんだ…。

114:アハトゥンク! フェイト受難5 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:38:20 1Y1bQLRQ
「あ、クリフさん、アドレーさん、ランカーさんも脱落です。残念な結果ですね♪」
 へ? 何でですか?
 慌てて僕は立ち上がると、三人の席に駆け寄った。
 つーか、マリアとソフィア、君達いつまで口論してるんだよ。
 あ。
 どうやら、全力でブン投げた空瓶四本(大攻撃)が、プロテクト突破して頭にクリティカルヒットしたらしい。
 三人ともダウンしてる…。 
 クリフ…、お前だけ二本ヒットしたのか…、可哀想に…。お前はそういうキャラだもんな…。
 しかも一本は股股(またまた)股間かよ!
 ランカーさんは関係ないのに…、ひどいや…。
 あ、アドレーさん…、クリエイションで寝た様な顔で失神してる…。
 え? これ…、クレアさんが投げた瓶じゃ?! ね、狙ったとしたら恐ろしい…。
 ん!? ま、待てよ? あれ、これで…ここにいる男は、僕一人ジャマイカ? …じゃない、じゃないか?
 待て、冷静に整理してみよう。
 ここに来る途中で既にロジャーが×。
 リーベルはマリアがKO、それをスティングが搬送。
 アルベルはネルさん達四人で滅殺。
 そのとばっちりでクリフ、アドレーさん、ランカーさんがお陀仏。
 あ…、やっぱボクだけしか居ないや…。
 女性陣は…、マリアとソフィア、クレアさん、ネルさん、タイネーブさんにファリンさん、ミラージュさんにウェルチさん。
 マリエッタさんはリーベルの付き添いで消えたから、合計八人か…。
 ん? 何か、視線を感じる…。
 あれ?
 僕、その八人に包囲されてるんですけど。
 「さて…、余興はここまでで、第137回フェイトさん争奪戦、始めますか」
 一同「おお~!」
 ミラージュさん? え? 過去136回行われてるの? 初耳だよ僕? 
 しかも、この惨状を、さらりと、笑顔で、余興と言ってのけるところが凄いですね! 
 「優勝者には、副賞として一週間のリゾート惑星旅行チケットを、フェイトさんとペアでプレゼントです!」
 一同「おおお~!」
 ウェルチさんが楽しそうにビシッと指し棒で僕を差す。 
 へ? 僕…賞品、なの? しかも主賞品?
 「も~、メインのフェイトさんは煮るなり焼くなり輪姦すなり、お好きなように!」
 一同「おおおおおおおおおおおお~!」
 極めつけに恐ろしい事言わないでくださいよ! 今されてもおかしくないんですから!
 つーか何だその食いつきは! 全員、酒のせいで理性飛んでるのか!
 「えー、ここでビデオレターが届いております。ムーンベースのリョウコ・ラインゴッドさんからです。映像出まーす」
 は? 母さん、だって? え? うわっ、マジかよ?!
 母さんのホログラムが座の真ん中に出現する。
 『ソフィアちゃん以外は初めまして、フェイトの母親のリョウコ・ラインゴッドです。いつもお世話になっています。う~ん、ふつつかな子ですが、どうかよろしくお願いしますね、未来の娘さん。あ、フェイト。式の日取りがきまったら早めにね。それじゃあ皆さん頑張って』
 オイオイおいおいおいおいおいおいおいおいおい!
 あ、あ、あ、あんたって人は…、む、息子を見捨てるのか!
 し、しかも火に油を注ぐ様な発言を…! 
 一同「はい、お義母様!」 
 何故だろう…、物凄く一人で旅に出たくなった…。
 ははっ、前が霞んで見えないや…。クスン…。 
「フム、ならばこの4人は邪魔ですね。私がクリフの部屋に放り込んでおきます」
 ひどいやミラージュさん…。そして、凄いやミラージュさん…。
 いくらクラウストロ人とはいえ、女性の身で大の男4人を軽々と担いでいけるなんて…。

115:アハトゥンク! フェイト受難6 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:40:50 1Y1bQLRQ
 そして、ここからが本番。
 仁義なき女性の戦いの火蓋が切って落とされた。
「んくんく…ぷは、フェイヒョはわらしとこれから初詣に行くんれすから、皆さん遠慮してくだひゃい!」
 おお、そういえばソフィア、お前だけは酒…ってオイ17歳! 何をラッパ飲みしてんだ17歳! 何を! な…、船中八朔?
「ん…、ん…、ふうー。何が初詣よ、餓鬼。私なんかね、エリクールにフェイトが迎えに来てくれて、あーんな事や、こーんな事までした深ーい仲なのよ? おぱーいがデカいだけの脇腹贅肉小娘の出る幕なんてないの!」
 え? マリア、僕そんな事した覚え、全くないんですけど? 
 つーか君も樽酒を柄杓で飲むの止めてくれない?
「何レスって? このヒンヌー教信者! ぺチャパイ! いくら自分に胸が無いからって僻まらいでくれます~」
 ソフィアもマジギレしたな…、お互い、凄まじい暴言だ…。
 トライア様、僕、全て聞かなかった事にしたい!
「くぴくぴ、ぷふぅー。ちょっと聞き捨てならないですねぇ~。誰が腹黒胸デカ贅肉娘なんですかぁ~、マリアさん」
「うぃ~、ソフィアさん、ひんぬ~ってのは、暗に私も含めてるんですか?」
 う~わ、殺気から殺ってるマリア対ソフィアに、それぞれタイネーブさんとファリンさんが加わっちゃったよ! やはり気にしてたのか! 
 それとワインのラッパ飲みはマジで止めて!
「あらマリアさん、私なんてエリクールでフェイトさんが優しく何度も愛してくれたのよ…、うふふ…」
 頬を赤めたクレアさんが陶酔したようにほぅ…、と己の身体を抱きしめる。
 って、オイ! そんなコト、一切してないよ! 僕は潔白だ!
「私だって、フェイトと溶けるまで愛し合ったさ。何度も…」
 ……。ネルさんまで身に覚えがないことを言う。
 トライア様、本当に僕、全て聞かなかった事にしたい!
「わらしのほーが、こーんらにフェイトを愛しれるのっ!」
「私の方がもーっと、フェイトを愛してるわ!」 
「ヒンヌ~! 洗濯板~!」 
「豊胸手術! 風船胸!」
「ああ…、彼の身体…。凄く逞しかったわ…」
「彼の身体…、とても華奢なのに逞しくて…」
「『ネルさん、今夜は眠らせないよ』って、耳元で囁いてくれてねぇ…」 
 喧々諤々、誰も譲ろうとしない。
 僕は泣きたい気分で、女衆のヤヴァイ発言が飛び交う宴会(処刑)場に一人取り残されていたが、ふと気づいた。
(あれ…? ウェルチさんがいない…。でも、待てよ? 今、僕に注意がいってない…。これは、脱出のチャンスだ!」
 六人はそれぞれが聞くに堪えない罵詈雑言の応酬をしており、ミラージュさんはクリフの部屋に行っている。
 ウェルチさんが居なくなったのは謎だが、この千載一遇の脱出の好機を逃がすわけにはいかない。
(フェイト…、巧くやれよ!)
 自分に活をいれると、そろそろと音を立てずに壁際に移動し、そっと襖を開き、部屋の外に出る。
(よし!)
 第一段階成功! 次は転送室に行く事だ。
 そこかしこに倒れているディプロのクルー達に同情の視線を送りながら、僕は急いで転送室に向かった。
(うん、いい感じだ!)
 難なく第二段階も突破した。
 よし、後は座標を入力してムーンベースに帰り、どこかに逃げればミッションクリアだ!
「3、いや2分必要か。速くしなきゃ!」
 僕はコンソールのパネルを開いて素早く入力する。が…。
〔ピー。ソノ場所ヘノ転送ハ出来マセン]
「ど、どうして?」
〔アクセス制限中デス。中央ブリッジニテ行ッテ設定ヲ解除シテクダサイ〕
「…ううー、仕方ない…、急がなきゃ」
 急いで来た道を戻り、ブリッジに入ろうとすると、物陰から何かが飛んできて足元に当たった。
 その間抜けなアヒル型の黄色い玩具に、見覚えがあった。
「ぴ、ピコピヨボムッ…!!!」
 ボムッ! 
 爆発音とともに、希望の光が、遠くに消えた気がした。

116:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/03 14:44:10 1Y1bQLRQ
前編はここまでなんデス。
早ければ明日、遅くとも5日には後編を落とします。
ではまた。

117:名無しさん@ピンキー
08/01/03 18:02:10 g7ubfDZV
SOシリーズはキャラくらいしか知らないがなかなか楽しめた

アルベルの扱いが何気にひどいw

118:名無しさん@ピンキー
08/01/03 19:59:13 z/GTXGIx
すっごくノリノリで(死語)楽しんで書いてるのが伝わってきます。
後編も楽しみに待ってますよ~

119:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/04 23:18:58 P69xm3p4
ハイ、BMWッス。
後編、視点が変わってます。
ではドゾー。

120:アハトゥンク! フェイト受難7 ◆JF./hUt3Ek
08/01/04 23:22:06 P69xm3p4
「ん…はっ! ここはッ…」
 気絶していたフェイトが目を覚ます。
「そうか! 今までの事は全部夢ー」
 喜んで身体を起こそうとしたが、全く動かない。
「あ、あれ…って何だコレー!」
 両手が交差した状態でパイプ式のベッドに括り付けられ、足はベッドの端に拘束されている。
「残念でしたねー、フェイトさん♪」
 ウェルチが嬉しそうにフェイトの顔を覗き込み微笑む。
「な…、ウェルチさん? ここは何処?」
「ディプロの客室でーす♪」
「た、助けてくださいよ!」
「駄目です。色々申請品の効果を確かめたいので…、ではどうぞ、クレアさん、ネルさん♪」
「な!?」
 ネルとクレアが、幾分か上気した顔でフェイトの視界に入る。
「ああ。駄目だよフェイト…、私らから逃げようなんて…、フフフ…。おしおき、だねえ…」
「ええ、ネル。苛めちゃいますから、覚悟してくださいね、フ・ェ・イ・ト・さ・ん・☆」
 二人は唇に淫蕩な笑みを浮かべた。
「え…、あっ、な、何を…」
 ネルとクレアはマフラーを外し、胸元をはだけると、フェイトの上着のジッパーを下げ、ズボンを擦り下げた。
 男にしては薄い胸板と、蒼き陰毛に覆われた陰部があらわになる。
「あっ…♪」 
「はい、こんにちは~☆」
 二人のたわわな双丘が、ぷるんと揺れる。
「な…、何を…するんですか…」
 フェイトは蒼い瞳を瞬かせ、震える声で訊ねた。
「何って…ナニするに決まってるだろう?」
「あん、フェイトさん…、早く大きくなって…!」
「ちょ…、あぁ、まっ…あぅぅ…」
 ネルとクレアにそれぞれ乳首を吸われ、性器は指で刺激され、たちまちフェイトの分身は仁王立ちしてしまう。
「そ、そんなに胸吸っちゃあ…、だ、駄目ですっ…!」
「おお~。速くもおっきしちゃいましたねー。えっちなんですね、フェイトさんは♪」
 ウェルチに自身をまじまじと見つめられ、フェイトは真っ赤になって反論する。
「…ッ! こ、こんなコトされたら誰だって…、ぅあっ…」
 もにゅ。
 正月の突き立ての餅の様な柔らかい感触が、フェイトの臀部を襲う。
「フェイト、余所見してないで、こっちを見な…」
「そうですよ、フェイトさん…、貴方自身が、私達の胸の中に埋もれてゆく所を…」
 フェイトの限界まで屹立した肉茎が、クレアとネルの胸の間に収まった。
「あ、はあ、あああぁ…」
 その暖かで柔らかい甘美な感触に、フェイトは思わず嬌声を上げてしまう。
「んん…、暖かいよ…、フェイトのぺ●スっ…」
「あん…、フェイトさんが胸の中でビクビク脈打ってる…」
 クレアとネルは己の胸に手を添えると、ゆっくりと上下に動かし始めた。
 良い形の4つの乳房が、グニャリとひしゃげる。
「ああッ…! こ、こんな事されたら…、僕っ、ぼくッ…!」
 フェイトはあまりの快楽に、蒼い瞳を潤ませる。
 二人の寄せた胸から覗いた、皮の剥けた敏感なピンクの部分の先端からは、すでに透明な液体が滲み出していた。 
「ふふ…、そんなに私の胸が気持ちイイのかい…?」
「もっともっと、キモチ良くシテあげますよ…☆」
 ネルが滑りが良くなるように唾液を胸の間に垂らし、クレアは突き出たフェイトの先端に舌を這わせる。
「うわっ…! す、凄い…よぅ…、何、これっ…」
 フェイトは余りの快楽に、ガクガクと腰を震わせる。
 その挙動が、ますます2人の嗜虐心を誘った。
「フフ…、フェイトのペ●ス…ガチガチだねえ…♪」
「んっ…、んむ…ちゅぱ…、フフフ…、美味しいですね☆」
 ネチャネチャという音が、部屋の中に響く。
「はわわ~、お二人とも物凄くエロエロですねぇ~。いいですよ~♪」
 ウェルチは己の秘部に指し棒を押し付け、自らを慰撫しながら食い入る様に見つめている。
「ん…ッ、パフィさんの作った催淫剤、かなり強力ですねえ…。95点♪」
 恐ろしい名称が二つも、ウェルチの口から出てきた。

121:アハトゥンク! フェイト受難8 ◆JF./hUt3Ek
08/01/04 23:24:03 P69xm3p4
「なっ…!?」
「ふふ…、私たち三人とも飲んでるんですよ☆」
「うん、むちゅ…、そうだよぉ、フェイトぉ…、ぺろ…♪」
 役割を変えた二人が楽しそうにフェイトの性器を嬲る。
「あふぅ、ぼ、僕にも、何か…しッ、たん…れすか? ふぁ…」
「はぁ…、フェイトさんには、ミレー二アさんが作った精力増強剤を注射しておきました…♪」
 自分自身を慰めながら、ウェルチが快楽に喘ぐフェイトに教える。
「ええ…、そんなッ…、はぅぅ…、コト…」
 そういえば、身体が酒を飲んだわけでもないのに熱い…、とフェイトは快楽に喘ぎながら思う。
「だから、ね…、何発イってもいいんだよ…」
「たくさん楽しみましょう…、フェイトさん☆」
「…ちょ、待っ…て…、クッ…、他の…人は、あぁっ…?!」
 理性がぶっ飛ぶ様な快楽に耐え、フェイトが気になっている事を聞く。
 これ以上参加されたら…、いくらなんでも己の性器が持たない。
「ああ、あの四人はまだ言い争いしてますよ…、ふふ、先っぽからHな液、どんどん溢れて来ますね…♪」
「ミラージュ殿は知らないねぇ。…何か考えてたみたいだけど…そんなコトより楽しもうじゃないか…」
「ひゃうっ…、ふあぁ…。ま、まっ…」
 そういって二人はまた胸を使いフェイトの性器を刺激し始める。
 すでに互いのの胸の間は唾液と粘液でベトベトになっていた。
「クッ…もう、僕…だ、ダメ…ですっ…」
 荒い息使いで、フェイトが己の限界を告げる。
「フフ…、射精しちゃうのかい? 私とクレアの胸の中で? いいよ、思いっきりイキな…♪」
「いいですよ…、我慢しないでイってください☆」
 ネルとクレアは嬉しそうに眼を細めると、さらに胸の動きを加速させる。
「あぁ~、とってもいい表情ですねぇ~、フェイトさん♪ イってイって☆」
 ウェルチがとどめとばかりに、言葉でフェイトの射精感を煽る。
「あぁ、あ…ッ! …くあぁッ! …あ、ああ、…はぁ…」
 クリムゾンブレイド二人によるWの豊胸肉攻めに耐え切れず、ついにフェイトの肉塔は陥落。
 乳房の中で欲望が弾けてしまった。

122:アハトゥンク! フェイト受難9 ◆JF./hUt3Ek
08/01/04 23:25:29 P69xm3p4
「んっ! フフ…、イッちゃったんだねえ…フェイト。まだ、胸の中で暴れてるよ…」
「ンフッ、熱い…。凄い量ですね…☆ 溜まってたんですか?」
「はぁ…、溢れてますね~、Hなお汁が先っぽから…」
 うっとりと満足そうな表情を三人が浮かべる。
「ン…、うちゅぅ…、濃いねぇ…。フェイトのザー●ン…」
「ええ…はむ、はむ…ふ、うふふ…、ピクピク振るえてる…」
「はあ、はあ、はあ…うあぁ…」
 まだ項垂れぬ反り返った性器と、互いの肌に付いた精液を舐め取るクレアとネル。
 とても淫靡でインモラルな光景が、フェイトの眼前で展開されていた。
「あぁッ…、い、今はとても…び、敏感ですから、そっと、そっと…」
 ようやく、白濁を舐め取られ、唾液まみれになった性器が胸と舌から解放される。
 快楽の名残を惜しむように、二度ビクリと脈打って。
「じゃ、今度は私の番ですね♪」
 ウェルチが上気した顔で満面の笑みを浮かべる。
「はぁはぁ…、は…?」
 信じられない、と言う風に、フェイトの瞳が丸くなる。
「やは…☆ 見てたらオ●ニーだけでは我慢が出来なくなりまして…、チョコバナナ大好物だし…下から戴こうかと…ね♪」
「ち、ちょ…、それ違ッ…、ウェ?、クレ…、ふぁむ…お、お酒の…んんんっ!」
「ん…、んちゅ…ん…む…」
 バタバタと拘束された手足を動かし抗議するフェイトの唇を、クレアが舌を絡ませ黙らせる。
「じゃあ、私はフェイトの胸を戴くとしようか…」
 ネルはフェイトの乳首に舌を絡ませ愛撫する。
「ン…、立ってるねえ…、そんなに感じてるのかい?」
「んむっ! ンンんン~、んふっ、んく!」
「ほら、ウェルチ、滑りよくしてやるから、速く跨りな」
 ネルは右手で垂直にフェイトの陽根を立てると、口に含み、さらに唾液塗れにする。
「ン…、フむ…、あはっ…コレでいいだろう…ほれ」
「ああっ、あ、か、あ…」
 液体塗れの塔が、ネルが手を添えた事により真っ直ぐ聳え立つ。
「わー、ネルさんどうもー♪、ではー、姫初めおっぱじめますかー☆」
 下着を脱ぎ捨てたウェルチが指し棒を持ったままフェイトの下腹部に跨る。
 実に楽しそうだ。
「ちょ、そんなの…、だ…、んんぅ~?!」
「アン、駄目れすよ? もっとキスしましょ…、ん…☆」
 クレアはどうやらフェイトとの甘い接吻に夢中らしく、離す様子が全く無い。
「じゃあ、フェイトさんのチョコバナナDX頂きま~す♪」
 ウェルチの秘部がゆっくりと、フェイトの一物を美味しそうに吸い込んでゆく。
 唾液塗れのせいか、大した抵抗も無くスムーズに入ってゆく。

123:アハトゥンク! フェイト受難10 ◆JF./hUt3Ek
08/01/04 23:26:53 P69xm3p4
「んんん~! んむっ、んくぅ…!」
 膣が肉室の襞を信じられないほど甘く吸い付かせる快楽に、フェイトは腰を何度か痙攣させた。
「んっ、フェイトさんの硬くて熱いですね~♪ 99点ですよっ、コレはッ…☆」
 やがて、ネルが手を離し、完全に見えなくなる。フェイトの分身は全て飲み込まれてしまった。
「ン…、ぷあ…、えっちな眼になってきましたね…、フェイトさん…☆ ちゅ…」
「やはッ…、ど、どうして…、ぼ、僕まで変な気分に…ぷあ…」
 フェイトは知らなかったが、クレアの服用した催淫剤とアルコールが、激しい接吻によって自身にも影響を与えていたのだ。
「フェイトさん、私の中で出しても構わないですよ? ルイドさんの作った効果抜群の避妊薬飲んでますから…♪ ま、もし出来ちゃったら責任取って貰いますけど♪」
「んんん~ッ! んんっ!」
「ほら、暴れるなよフェイト…、こんなに乳首立たせて感じてるくせに…」
 ネルがまたフェイトの胸に舌を這わせて愛撫する。
「んくっ、いいですよぉ♪ フェイトさん♪ 皆が狙うのも判りますっ、こんなにいいモノをお持ちで…♪」
 自らの胸を慰撫しながら、ウェルチは腰を使い、フェイトとの淫らな行為を楽しむ。
「あはっ♪、私の膣で暴れてますよぅっ! あ、ん、気持ちイいッ!」
 ウェルチが腰を上下に動かすたび、ベッドがギシギシと揺れる。
「んむっ…ん…うくッ…」 
 フェイトの性器がぐぽぐぽという卑猥な音を立てて、ウェルチの膣に出たり入ったりを繰り返す。
「ひゃあっ…、凄いぃ…フェイトさんのぺ○スぅ…、子宮の奥まで届いてる…あはぁッ!」 
 ウェルチは速くも快楽の極みに達してしまいそうだった。
「ぷはっ…、あ、僕…、もう、もうっ…! んむぅ…」
 フェイトの下半身にもせつない様な感覚がこみあげてくる。
「んふっ…、フェイトさん、イキそう? イキそうなんですね? 私の目を見ながらイってくださいっ…!」
 昂奮したクレアが少しの間だけ柔らかな唇を離して告げると、再び激しく重ねあわす。
「さあ、イってしまいな、フェイト…フフ、腰を思いっきり退いて…可愛いねえ♪」
 ネルもフェイトの胸に舌を這わせながら嬉しそうに囁く。
「ああっ! ああ…」
 ウェルチの腰がビクンと跳ね、全身を引きつらせたあと、ゆっくりとフェイトの身体に倒れこむ。
「おや、ウェルチったら…失神するぐらいフェイトのぺ○スがよかったのかい…?」
 ネルがフェイトの胸から舌を離すと、ニヤニヤと眼を細める。
「んんっ! んん…っ…んくぅ…ふぅん…」
 やや遅れて、フェイトも気を失っているウェルチの膣に激しく射精してしまった。
「んちゅ…、あはっ、イってしまわれたんですね…、潤んだ瞳がとても…♪」
 クレアもフェイトの唇をようやく解放する。思う存分舌を絡めたせいか、満足したように微笑む。
「はぅぅ…、も、もう満足ですよ、ね…」
 フェイトは得られたあまりの快楽にしばしぼんやりしていたが、荒い息で訊ねる。
 蒼い瞳を潤ませて。
「ダーメッ♪」
「まだ私たちが残っているよ…、ふぇ、い、と♪」
 二人が淫蕩な笑みを浮かべて却下する。
(そ、そんなッ…、このままだと、この二人に飽きるまで犯されるッ…)
 と、フェイトが心の中で嘆いたときー
「フフフ、お楽しみは、そこまでですよ」
 突如、扉が開き、ミラージュが颯爽と登場する。
 そして。
「な…ッ、くっ…」
「えっ…、あうっ…」
 ネルとクレアに素早く当身を見舞い、気絶させる。
「み、ミラージュさん! た、助かった…」
 フェイトの顔に喜色の色が浮かぶ。
「あらあら、随分素敵な格好で」
「あ、い、いやこれは…」
 ミラージュに指摘され、羞恥に顔を赤めるフェイト。
 無理もない、雨霰のようにキスされ、胸をむしゃぶられ、性器はウェルチと繋がったままなのだ。
「待っててください。今、拘束を解きますんで」
 ミラージュはニコリと微笑むと、フェイトの拘束を解いてゆく…。

124:アハトゥンク! フェイト受難11 ◆JF./hUt3Ek
08/01/04 23:27:54 P69xm3p4
 
 イーグル2のシャワールーム。
 拘束を解いてもらった僕は、ミラージュさんに抱きかかえられてイーグル2の機体の中に移動した。
 ムーンベースまで送ってゆく、ということなので、僕は全てをミラージュさんに任せた。
「クスン…、身も心も汚されちゃった…」
 僕は身体を洗いながら呟く。
 ウェルチさんに大事な操を奪われ、唇はクレアさんに激しく絡められ、両胸はネルさんに散々玩ばれてしまった…。
「はあ…、犬にでも噛まれたと思って諦めるしかないか…」
 僕はポジティブに考える事にした…シクシク。
 何で新春早々こんな目に…、って、全然思考が前向きじゃないぞ。
「ふう…、サッパリしたな…」 
 散々三人に嬲られた肉体を洗い、ユニットの湯船に浸かる。
「ふー。しかし、コレは困ったな…、収まらないよ…」
 問題は、分身が薬の影響なのか、全然冷静になってくれない。
「はあ…、どうすればいいんだよ…」
 と、僕が途方に暮れていると…
「お困りの様ですね。私に任せて下さい」
「ぶーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!?」
 み、みらーじゅさん?! 何全裸で風呂にきてるんですか?
「ちょ、ミラージュさん、背中流すとか、全然間に合ってます、ぼ、僕出ます」
 僕は慌てて出ようとするが、あっけなくミラージュさんに組み伏せられてしまう。
「あうっ」
「逃げようとしても無駄です。フフフ…、フェイトさん、この船、本当にムーンベースに行くとお思いですか?」
「え?」
 何だろう。物凄く嫌な予感がする。
「新春恒例フェイト争奪戦の優勝者の副賞は、リゾート惑星旅行のチケットですよ?」
 な、なんDEATHってーーーーーーーーー?! 
 …ということは、僕を救ってくれたわけじゃなく、かっさらっていったって訳ですか?!
「は、はめたんですね? 僕を?」
 僕はバスマットに倒されたまま聞く。
「いえ、ハメるのはこれからです」
 はい? ハメるって、まさか…。
「ぼ、僕、さっき散々玩ばれたんで、出来ません!」
 その意を悟った僕は必死で身体をよじり抵抗するが、悲しいかな、クラウストロ人の彼女に敵う訳が無かった。
「フフフ、こちらの方は拒否していませんよ?」
 ミラージュさんの視線が硬直した僕自身に注がれる。
「あ、いや、これは…」
 今だけでも縮まれよ、この野郎(泣)!
「ふふふ、惑星に着くまで、ゆっくり楽しみましょう?」
 ミラージュさんが悪魔の様な笑みで僕の身体に迫ってくる。
「うわああああああん! 正月なんて大ッ嫌いだー!」
 僕の叫ぶ声が、バスルームに空しく響いた。

             御終い。

125:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/04 23:31:18 P69xm3p4
はい、御終いッス。
最終的な勝者はミラージュさんでやした。
さて、某はコレで。
1/16以降にまたお会いしやしょう。
それでは。

126:名無しさん@ピンキー
08/01/06 07:45:52 r3kHKpSk
>>125
IDがシックスナインで3Pです

127:名無しさん@ピンキー
08/01/06 13:28:01 vrJ5cAjR
GJっ 次回も期待してる

128:名無しさん@ピンキー
08/01/07 15:40:16 edVKLPzm
バイエルンは制作速度が速いな
うらやましい

129:名無しさん@ピンキー
08/01/09 22:40:32 4VMZk4YL
テスト保守

130:名無しさん@ピンキー
08/01/11 00:29:19 tbU6tFb/
守りあげ

131:名無しさん@ピンキー
08/01/11 23:04:46 /YOB7SuI
保守

132:名無しさん@ピンキー
08/01/12 12:57:22 YfDCWmsH
ラティイリでお願いします

133:名無しさん@ピンキー
08/01/12 19:24:42 3K2O9v+Z
ラティとエリスでできませんかね?

134:名無しさん@ピンキー
08/01/12 19:43:54 anKeMeAT
リメイク出たんだしSOネタ期待待ち
後個人的にファビョニス新作期待待ち

135:名無しさん@ピンキー
08/01/12 22:13:48 vZ2WH5ac
さっきFDクリアした。
イリアの好感度上げてたので例の告白寸前の場面が印象的でSS書きたいけど文才無いから無理。

136:名無しさん@ピンキー
08/01/13 21:58:21 XV3dlDPH
>>135
FDと聞いてS03のFDレベルかと一瞬オモタ。

137:名無しさん@ピンキー
08/01/14 02:49:26 O3mRXlXQ
俺漏れも

138:名無しさん@ピンキー
08/01/14 06:45:48 lbEmH9Q9
ラティミリーで誰か香いていただけたら。お願いいたしたい
FD本スレでクロードの父親はラティとか言う気持ち悪いのが度々沸くから参る。
こういうエロパロスレとかでラティイリヤとかいってるなら解るんだがなぁ

139:名無しさん@ピンキー
08/01/15 16:59:40 jTlq8eZj
とても年末にリメイク新作出たスレとは思えんな
つーかスレ自体に何人いることやら

140:名無しさん@ピンキー
08/01/15 22:29:33 j9ZmI65b

過疎スレだろうが週に一度は覗いてるぜ
職人さん待ってます!

141:名無しさん@ピンキー
08/01/15 23:40:07 zGHLMzS5
ノシ
ごくたまーに覗いてる

142:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/16 11:16:02 Jtr1J0v9
はいどうも、BMWッス。
1は無理ッス! やったことないんで…。
某の次作SSは、しばし待たれよ。
1/26までには持ってきやす。
あと、フェイト受難! のバレンタインver.を2/14までに持ってくる事を約束いたしやす。
それでは。

143:名無しさん@ピンキー
08/01/16 12:10:51 Xrc1pyAv
とりあえずフィアハード(仮)を書いてるからしばらく待っとくれー

144:名無しさん@ピンキー
08/01/16 20:49:49 qBBpYL6t
>>142
なんだ?
姫初めでミラージュ姉さまにいぢめられたフェイト君、またバレンタインで可愛がられちゃうのか?
今度は誰にだろう?

145:名無しさん@ピンキー
08/01/17 06:49:32 fG19gumX
>139



ラティはウェルチに押し倒された
「うわっ」
「ズボンの中はどおなってるのかなぁー」
「ひ、ひぃっやめて!ズボン下ろさないで!!」
ズボンを下ろされた
「うひゃぁ・・生で見たとき始めてカモ」
「は、はなして!」
「小さすぎず大きすぎず。まさに、巧みの技、ですね」
「なんですかそれ!?ていうかなにしてるんですか!扱かないで下さい」
「魑魅魍魎、跳梁跋扈・・・日頃の旅の疲れを癒しましょ!うふん」
「いやだああああああ!」

146:名無しさん@ピンキー
08/01/17 11:22:12 AfywrSoO
kuso


147:名無しさん@ピンキー
08/01/17 20:30:40 oGwBR12u
>>143-144
待ってる!

148:名無しさん@ピンキー
08/01/17 21:05:34 GbydjPE9
ノシ
がんばるなバイエルン
>>143も楽しみだ
できればバイエルンみたいに大体でいいからいつごろか教えてもらえないか
ところでファビョニスもまたネタできたら~とのことだが、新作書いてるんか?
書いてんならやはりいつになりそうか教えてほしいんだけども

149:名無しさん@ピンキー
08/01/17 22:07:32 SxvJ3bqt
書き手にわざわざ締め切りを設けさせようとする意味が解らん

150:名無しさん@ピンキー
08/01/17 22:27:42 GbydjPE9
そのとおりだな・・・期待で変なこと言ってしまった
恥ずかしいorz
148はスルーしてくれ
143、ファビョニス、ごめん
大人しく投下を待っています

151:名無しさん@ピンキー
08/01/18 00:54:53 nfuLTCyp
悪気がないのはわかる
どんまい
これから気をつけて

152:名無しさん@ピンキー
08/01/19 22:09:36 KJItpncu
>>148
リメイク新作出たとは思えない過疎だもんなorz
気持ちはわかるぜ

どうでもいいけどすっかりファビョニスで定着してんの笑える

153:名無しさん@ピンキー
08/01/20 16:46:42 ZEs3RXXN
ヨシュアとマーヴェルの愛憎どろりんなのを頼む

154:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 16:59:29 /uvdvQzU
どもー、BMWッス。
dat落ち阻止しないと…。
仕方無い…。また、前(艶無し)、後編(艶有り)にわけるしかないか…。
クレ×フェイです。以前別スレで書いた奴の加筆修正、艶追加verです。
前編、どうぞ。


155:貴方がここにいて欲しい ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:01:04 /uvdvQzU
 エリクール2号星。
 アーリグリフとシーハーツの間には和平条約が結ばれ、
 さらにアーリグリフ13世とシーハーツ27世の姪の婚約が成立。
 両国は共に歩むことを選んだ。
 先の戦争で疲弊した両国は、国力の回復と内治に専念することを当面の目標としたが、互いに深刻な人材不足の為、中々軌道に乗らずにいた。

 シランド城、白亜の間。
 太陽は傾き、余熱を残して地平に沈もうとしていた。
 その黄昏の中、三人の男女が会話を交わしていた。
「…どうしても、残るのか」
 クリフ・フィッターは金髪の頭を掻きつつ尋ねる。
「うん。僕には、ここでやるべきことがあるんだ」
 蒼い髪の少年、フェイト・ラインゴッドは力をこめて言った。
「へっ、以前とは大違いだな。ま、オレやミラージュは別に反対はしねぇがな。ディプロで待ってるソフィアの嬢ちゃんやマリアは寂しがるぜ。
それに、俺たちがコイツで行っちまうと当分お迎えはナシだ。帰りたいっつっても出来ないぜ?」
 クリフは側に置いてある短距離転送装置の外壁をコンコンと叩きながら言った。
「いいんだ。もう決めたことだから」
 フェイトはきっぱりといった。
「…そうか、ま、お前なら何かあっても万事オッケーだろう」
「クリフ。そろそろ出発です」
 クリフの横に立つ女性…、ミラージュ・コーストが腕時計を見ながら告げる。
「おう、わかった。じゃな、フェイト。お袋さんの事は任せな」
「フェイトさん、又会う日まで、お元気で」
 クリフとミラージュは別れの言葉を告げると、転送装置に入った。
「ああ、ありがとう、二人とも。マリアやソフィアにも宜しく」
 フェイトの言葉が終わるか終わらないうちに、二人の姿は消える。
「でも…、本当はそれだけじゃないんだ…。僕の、僕の心を奪ってしまった人が、ここにいるから…」
 一人残されたフェイトは、オレンジに染まる西の地平線を見つめながら呟いた。


156:貴方がここにいて欲しい2 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:02:41 /uvdvQzU
 二日後。
 アリアスの村。
 光牙師団「光」の隊長クレア・ラーズバードは病床に臥していた。
 原因は人手不足から来る激務。
 それが彼女に充分な休養を与えず、風邪をこじらせて、肺炎の一歩寸前まで追い詰めた。
 部下たちが慌てて医者を呼び診察させたのが昨日。
 典医からは一週間の絶対安静を言い渡されていたが、ベッドから半身を起こして、今日も書類の決済を行っていた。
「クレア様、お体の方が…」
「私の事なら心配しないで。一体この案件を誰が片付けるというのですか。緊急を要するのです。休んでる暇などありません」
 身の回りの世話をする女性兵士が止めても、いや、誰が諫めても彼女は頑として聞かず、山と積まれた書類に目を通し、判を押す作業を延々と続ける。
(このままでは、クレア様が…)
 部下達のあいだに不穏な空気が流れていたその時だった。
「クレア!」
 凄まじい勢いで、部屋のドアが開けられた。
 血相を変えて入ってきたのは封魔師団「闇」の隊長、ネル・ゼルファー。
 ゲート大陸にその名を轟かす『クリムゾンブレイド』の一人で、クレアの親友だ。
「はあ、はあ、はあ…」
 相当急いで来たせいか、赤い髪がほつれ、肩で息をしている。
「…なんです、ネル。騒がしいわよ」
 クレアは顔を一瞬だけ上げて呟くように言うと、また書類に目を落とした。
「倒れたって聞いて心配して来たら…、何をやってるんだい!」
 ネルはクレアの居るベッドまで近づくと、書類をひったくる様に取り上げた。
「アンタ、これを持ってきな!」
「は、ははっ!」
 そして、側にいたクレアの配下にそれを持たせて下がらせる。
 部屋はクレアとネルの二人だけになった。
「何をするの。返して、ネル」
「クレア! こんな状態になってまで仕事して…、アンタ、死にたいのかい? 
何故、私やラッセル執政官に言わないんだ? …どうしていつも、一人で全てを背負おうとするんだい?」
 ネルは大体の事をクレアの部下から聞いてきたのだろう、沈痛な面持ちで親友に問いかけた。
「…それが私の職務。『クリムゾンブレイド』の義務なの」
 やや間を置いて、クレアが呟くように口を開いた。
「時と場合によるよっ! そういう真面目さも! まずは体を直すことだろ? それからやればいいんじゃないかい?」
「話はそれだけ? 書類を返して」
 ネルは手に負えない、といった感じで天を仰ぐ。
「全く…、アンタって女は…。あ!」
 と、不意にポン、と手を打って明るい表情になる。
「そうだ、すっかり忘れていたよ」
「? 何?」
 不審そうな顔つきで、今度はクレアがネルに訊ねた。
「アンタが倒れた件で、陛下や執政官殿がえらく心配されてね。急遽、光牙師団『光』の副隊長が拝命されたのさ」
 ネルが先程とは変わって、どこか楽しげに口を開く。
「副隊長? 今のシーハーツに、そんな人材がいるとは思えないけど…、誰なの、その人は?」
 クレアはしきりに小首を傾げている。
「ふふ、クレアもよ~く知ってる男だよ。事務も実働もアンタに代わってこなしてくれる優秀な人材さね。ホラ、副隊長、着任の挨拶をしな!」
 ネルは向き直ると、ドアの方に向かって声を張りあげる。
「…一体、誰だというの…?」
「フフフ、見てからのお楽しみさ」
 クレアの疑問をよそに、カチャリと音がしてドアのノブが回った。

157:貴方がここにいて欲しい3 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:04:33 /uvdvQzU
「失礼します」
 聞き覚えのある声に、クレアの瞳が丸くなる。
「!? 何故貴方が…ここに…。とっくに、行かれたものと…」
 次第にか細くなる声。無理も無い。
 本来なら、ここに居る筈のない青年が、クレアの眼前に立っていたからだ。

 …心の中で、密かな想いを育てていた人。
 父、アドレーが高くその才を評価していた人。
 …いつも、誰かの為に奔走していた人。
 …親友達、祖国を、この世界を助けてくれた人。
 …もう逢えない、その思いから、その想いを消す為に、仕事を理由にして、忘れ去ろうとしていた…、でも、消せなかった人…。
  その人の名は…フェイト・ラインゴッド。

「本日付けでアリアス駐屯の光牙師団『光』の副隊長に任ぜられました、フェイト・ラインゴッドです」
 シーハーツ式の左胸に右手を当てる敬礼をしてから、端正な顔に微笑みを浮かべるフェイト。
「ネ、ネル。フェ、フェイトさんが…、わ、私の副官に?」
「フフフ、そういうことさ。なんだい、その顔は。不服かい?」
「不服とかじゃなくて…、ど、どうし…て、な、何故?」
 ネルは普段真面目なクレアの動転してる様子が面白くて仕方ないらしく、しきりに肩を揺すっている。
「本人がシーハーツで働きたいって理由で残ってくれたのさ。
ちょうど、アンタが倒れたって報告が来てね。陛下やラッセル執政官がそれなら…と、推挙したって理由さ。そうだろう、フェイト?」
「はい。まだ新参の未熟者ですが、指導の程よろしくお願いします、クレアさ…、いや、クレア隊長」
 フェイトは一歩前に出ると、深々と頭を下げる。
「えっ…、あ、はい…、ちゃ、着任を認めマス…。こ、こちらこそよろしくお願いシマス…」
 クレアも何が何だか解らないうちにつられて頭を下げていた。
「…フェイト。見ての通り、クレアはダウン状態だ。アンタが代わって全て仕切るんだよ、いいね」
 ネルは真面目な顔付きになると、フェイトに忠告する。
「了解です、ネルさん」
「クレア、そういうことだからアンタは早く体を治すんだよ。これは女王陛下からの厳命でもあるんだ。仕事は病が癒えるまで禁止だよ」
 厳しい口調で、ネルはクレアに告げた。
「…わかったわ」
「よし、それでいいんだよ。いや、しかし、クレアが倒れたってのを聞いた時に、
コレが血相変えて伝令に『クレアさんは大丈夫なんですかッ!』って凄い剣幕で詰め寄ってたの、見せたかったねぇ~♪おっと、これはひみつだったー」
 フェイトを指差すと、ネルは楽しそうに裏話をバラす。
 最後の言い訳は棒読みで。
「えっ…?」
「ちょ…ッ、そのことは…、ネルさんッ!」
 フェイトが顔を赤めてネルに抗議する。
「ふふん、フェ~イト。この者はねぇ、アンタが帰るって聞いた時から、空ばかり見て溜息ついていたんだと♪ 
で、時折『フェイトさん…』と、口に出して呟いていたそ~だ♪ と、封魔の複数のソースから情報が入っているんだ。
あ、たいへんだー。こっかクラスのきみつじょーほーを、ついうっかりしゃべってしまったー」
 今度はクレアの方を向くと、同じ様に裏話をバラす。
 最後の言い訳はやはり棒読み。
「ええっ…?」
「~ッ! ネル!」
 顔を真っ赤に染めたクレアがネルに枕を投げつける。
「おっと。ははは、邪魔者は消えるよ、隊長殿。じゃ、後は頼んだよ、副隊長」
 何なく枕を避けると、ネルは笑いながら部屋を出て行く。
 パタン、と扉が閉まる。
 部屋には男女が二人きり。
 先程の喧騒が嘘の様に、沈黙と静寂が場を支配した。


158:貴方がここにいて欲しい4 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:06:06 /uvdvQzU
「あの…、本当に、良かったのですか? あ、どうぞソコに座ってください…」
 沈黙を破り、先に口を開いたのはクレアの方だった。
「はい、隊長。ココに残った件については…、僕が…、自分で決めたことだから。それに…亡くなった父さんやディオン、アミーナ達の為にも…」
 そう言葉を紡ぎながら、フェイトは彼女の枕元の椅子に腰掛ける。
「あ、フェイトさん…」
「なんです、隊長?」
「『隊長』ではなく…、名前で呼んで欲しいのですが…」
「では…、クレア隊長、でいいですか?」
「あの、ですから…『隊長』抜きで…」
「では、今まで通り…、クレアさん、で」
「はい…」
 クレアは嬉しそうに微笑む。
 顔色はまだ青白く、頬もこけ、体重も少し落ちていたが、その笑みがフェイトには嬉しかった。
「ネルさんが言った通り、実務の事は僕に任せて下さい。こう見えても、レポートとかは意外と得意なんですよ、クレアさん」
「ありがとうございます…フェイトさん」
 クレアはフェイトの手を取って礼を述べる。
 熱のせいか、掌が温かい。
「あ…、いえ、そんなに見つめられたら…」
 フェイトは胸の高鳴りを押さえるのに必死だった。
(うぅ…、クレアさん…、か、可愛過ぎるよ…。だから、僕は…)
「じゃ、じゃあ、僕は、早速、仕事にかかりますよ…」
 抱きしめたい…、という衝動を何とか押さえ、フェイトが腰を浮かせかけた、その時。
「ま、待って、フェイトさんっ…!」
「な、何です、あッ…?!」
 クレアがフェイトの手をぐい、と引き寄せ、男にしては薄い胸に縋る様に顔を埋めた。
「あ、あの、く、クレアさんッ?!」
 フェイトの顔がたちまち桜色に染まる。
「ごめんなさい…、でも…どうしたらいいか分からなくなって…、私、私は…、わたし…うぅ…」
 誰よりも愛しい人の腕の中で、クレアは大粒の涙を溢し、嗚咽する。 
「貴方が帰るって聞いて…、私の心は千々に乱れて…、無理してまで貴方を忘れようとした…。
でも…、駄目だった…。ますます想いは募るばかりで…」
「クレアさん…、泣かないで…」
「貴方が…、ここに、居て、欲しい…」
 涙に暮れながら、クレアは自分の想いを吐露する。
「あ…、クレアさん…。僕は、ここに、確かに、います。だから、だから…、もう、泣かないで…」
 フェイトは慈愛に満ちた微笑みで、そっと泣き伏すクレアの白銀の髪を撫でてやる。
 ふわりと、エーデルワイスの良い香りがフェイトの鼻腔をくすぐった。
「本当に? 側に、側にいてくれるのですか?」 
「はい。そして、いつも、微笑んでいて欲しい。僕の心を奪った、あの優しい微笑みを…」 
 フェイトもクレアの想いに応えるように。
「あ…、フェイトさん…」
「クレアさん…」
 顔をあげ、潤んだ瞳のクレアが、フェイトの蒼より青い瞳を見つめた…。
 フェイトがそっとクレアの華奢な身体を抱き寄せる。
 そして、今にも二人の唇が重なりあいそうになった、その時。
「~~~~~~~~~!」
「~~~~~~~~!」
 何やら、窓の外が騒がしい。

159:貴方がここにいて欲しい5 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:07:16 /uvdvQzU
「な、何…?」
 慌てて、二人は離れる。
「ぼ、僕が見てきますよ。あ、そだ。これ滋養薬です。ルイドさんに頼んで作ってもらったんで、飲んでください」
 何包かの白い薬の包みを取り出してテーブルの上に置くと、フェイトは外の様子を見に部屋を出て行った。
「んぅ~。フェイトさんと…、甘い、キス…、したかった、な…」
 一人残されたクレアは、薬に手を伸ばして服用すると、頬を染めてポツリと呟いた。

「やれやれ、結局誰もいませんでし…、って、クレアさん?」
「…眠い、です…」
 ウトウト、と半身を起こしたまま、舟をこぐクレア。
「そうか、この薬、眠気を催すのか…」
「フェイト…さん…」
「大丈夫です。僕が、クレアさんが寝るまで、側にいてあげますから…」
 再び枕もとの椅子に腰掛けると、フェイトは優しく微笑んで言う。
「はぅ…、ありがとうございます…」
「さ、ゆっくり休んで、鋭気を養ってください。後のことは、僕にまかせて」
 フェイトはクレアに横になる様促す。
「すみま…せん…」
 素直に言葉に従うクレア。
「よしよし」
 フェイトは毛布を掛けると、優しくクレアの頭を撫でてやる。
「はぅ…、お父様に小さい頃、こうしてよく撫でてもらいました…」
 気持ちよさげに眼を閉じるクレア。
「そうですか、サラサラですね、クレアさんの銀髪」
「あぅ…、気持ち、いいです…」
「とても綺麗です、銀の髪も、クレアさんも…」
「すぅ…すぅ…」
 安堵に満ちた表情で、穏やかな寝息を立て始めるクレア。
「あ…、眠ったみたいだね…、さて、仕事をかたづけるか…」
 フェイトは名残惜しげに手を止め、立ち上がると踵を返す。
「…キス、したかった、な、クレアさんと…」
 残念そうに一言、本音を漏らすフェイト。
 互いを求める想いは、二人とも同じであった。

160:貴方がここにいて欲しい6 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:08:56 /uvdvQzU
 一週間後…。
「はい、あ~ん♪」 
 夕食のリゾットを乗せたスプーンがフェイトの口に運ばれる。
「も、もう自分で食べられますから…」
 今度はフェイトがクレアに看病されていた。
 物凄い量の決済事項が溜まっていた為、先進惑星人でクオッドスキャナーを持つフェイトといえど、徹夜の連発を強いられた。
 おかげで体調を崩し、病の全開したクレアに今度は自分が介抱されるというていたらくだ。
 それでも、膨大な決済事項は全て正確に処理されており、クレアや他の隊員を感歎させた。
「駄目です。看病されてください。隊長命令ですよ、コレは。はい、あ~ん♪」
 とても嬉しそうにフェイトに海鮮リゾット(貧乏クジで家庭的娘、作)を食べさせるクレア。
 無理もない、愛する人が自分の為に無理してまで頑張ってやっかいな仕事を片付けてくれたのだから。
「は、はい…あ、あ~ん…」
 恥ずかしそうにクレアから食べさせてもらうフェイト。一週間前とは、まるで立場が逆になってしまった。
「ふふっ♪ 美味しいですか?」
「あ、はい…、とても美味しいデス…」
 と、甘々な雰囲気が漂っている所へ…。
「はあ…、楽しそうだねぇ…新婚夫婦かい?」 
 何時の間に来たのか、ネルが苦笑しながら扉の側の壁にもたれていた。
「うあっ?!」
「なッ…、ネル?!」
「全く、見せつけてくれるねぇ。…クレア、食事が済んだら、ちょっといいかい?」
 ネルは腕組みしたまま、クレアに呼びかける。
「私に?」
「あ、僕、一人で食べられますから…、どうぞ」
「そうかいフェイト。悪いね」
「いや、構わないよ。ほら、クレアさん」            
「え、ええ…」 
 フェイトにも促され、二人は部屋から出てゆく。

 

161:貴方がここにいて欲しい7 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:09:34 /uvdvQzU
 別室にて。
「何? ネル?」
「何、じゃないよ。その…、何だ。ふぇ、フェイトと…、ど、どこまでいったんだい?」
「え…? 政務ならフェイトさんが殆ど…」
 ネルががくり、と肩を落とす。
「違うよ、クレア…。フェイトと…、き、キスくらいしたんだろ?」
「ええっ?!」
 クレアの顔がたちまち朱に染まる。
「…さあ、答えな…、親友に黙秘は許さないよ…」
 クレアに詰め寄るネル。
「う、ううん…、し、シテナイデス…、何も…」
 まるで十代の少女の様に、モジモジと答えるクレア。
「ちょ…、く、クレア。アンタ知らないのかい? フェイトに熱をあげてる女がかなりいる事を…最近じゃ、非公式の親衛隊まで結成されたらしいよ」
「ええ…ッ!?」
 クレアは驚く。確かにフェイトは端整な顔立ちでシーハーツ内での人気が高いとは知っていたが、それ程までとは…。
「フェイトは誰にでも優しいからね…。おまけに鈍感ときてる。本人だけだがね、気付いちゃいないのは」
「うぅ…、確かに…」
「だから、一つ覚悟を決めて公然と『私のモノ』にしないと、横から誰かに奪われてしまうよ…?」
 その言葉に、少しだけ…、ネルの顔が翳ったのを、クレアは見逃さなかった。
「ネル…」
「さ、善は急げ、だ。幸運を祈るよ」
 ネルは優しく微笑む。
「…ありがとう、そしてごめんなさい、ネル…」
 そっと、クレアはネルを抱きしめる。
「…何、親友の幸せの為、さ」
 ネルは抱擁を解くと、ポン、とクレアの両肩に手を置く。
「だから、絶対に逃がすんじゃないよ、クレア。大事なモノは二度とは手に入らないからね…」
 紫色の真剣な眼差しを、クレアに向けるネル。
「ええ、肝に銘じておくわ…」
 軽く頭を下げると、クレアはフェイトの居る部屋に戻る。 
「…はあ。私も相当のお人よしだねぇ…」
 ネルは溜息をつくと、すとんと肩を落とした。


162:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/22 17:11:27 /uvdvQzU
前編はココまでなんです。
26日の期日までには続きを投下しやすので、ご了承の程を。
それでは。

163:名無しさん@ピンキー
08/01/22 18:07:11 EadfR48g
内容はともかくとして、自己主張激しすぎる職人は嫌われるぞ

164:名無しさん@ピンキー
08/01/22 18:22:07 dYJiKwO5
人はそれを嫉妬と言う

165:名無しさん@ピンキー
08/01/22 19:05:44 1aL62wjU
>>162
グッド!期待してます

166:名無しさん@ピンキー
08/01/22 21:30:10 K85yiyg6
キャラの口調や行動もよく観察されてるしいいと思うぞ
後編待ち

167:名無しさん@ピンキー
08/01/22 22:23:39 sh5nGQhX
153がおとといageたばかりだったようだが
det落ちしそうだったのか?

168:名無しさん@ピンキー
08/01/22 22:34:19 4AxEFwdF
>>162
GJ 後半も期待してる
>>163
個人的意見を一般論みたいに言うな

169:名無しさん@ピンキー
08/01/22 22:53:27 HEtjKhjg
>>167
だよなあ…

170:名無しさん@ピンキー
08/01/23 03:01:20 W6ScqXcL
SO3プレイしてないのに3ばかりで寂しい。
1か2で自家発電の努力でもすっか…

171:名無しさん@ピンキー
08/01/23 07:58:42 xHwsDi9K
SOFDのラティ×エリス、というネタを思いついたんだけど需要あるかい?

172:名無しさん@ピンキー
08/01/23 09:33:17 6I5vmopG
171
期待して待ってる。ガンバレ

173:名無しさん@ピンキー
08/01/23 10:48:32 9m7yRcxB
エロパロ板 過去ログ倉庫
URLリンク(ninjax.dreamhosters.com)

174:名無しさん@ピンキー
08/01/23 13:59:54 hMtNVXQN
>>171
ああ、やってくれ。
正直その2人の絡みネタが思いつかなかったところだ。

175:名無しさん@ピンキー
08/01/24 12:14:41 vcjL8y2r
ミラージュ系が少ないなぁ・・・性格からして常に相手を責めるパターンに陥りやすいけど・・・

昔ならどうだろうか?7年くらい若い設定で(20位若くして)

心技体の心を鍛える修行のエロパロで・・・なんてどう?

176:名無しさん@ピンキー
08/01/24 13:38:21 PbYBmw7q
27歳の魅力を理解しないお前はクレッセントローカス


クリフとかルシファーとかアルベルあたりなら責められるんでネーノ

177:名無しさん@ピンキー
08/01/24 16:19:40 vcjL8y2r
>>176
27歳の魅力は理解してるけど・・・まあパロディだから多少は多目に
ルシファーならシステムとかいじりまくって色々出来ますねw

178:名無しさん@ピンキー
08/01/25 00:42:28 cTYqy83z
永遠の27才

179:名無しさん@ピンキー
08/01/26 08:06:19 1DWk9o0q
ミラージュさんは万能無敵というイメージが強いからな
攻めているつもりでも結局はミラージュさんの手のひらの上、
という構図しか思いつかん。
誰かこのイメージを払拭するSSを……!

180:名無しさん@ピンキー
08/01/26 08:31:25 HPoCK54J
>>179
アナル責めなんてどう?
真面目過ぎるから故に常識外の責めに屈服する・・・
と言う感じの

181:名無しさん@ピンキー
08/01/26 10:13:50 R2zhzB7I
腹黒
「いくら超人的な身体能力を持つクラウストロ人でも、寝込みを襲われたり
 食事に毒を盛られたりしたらヤバイんだったっけ。 そういえばおまえ、ずいぶん嬉々として語ってたよな。


「ヌケてるように見せかけて実は抜目ないおまえらしくもない失言だったね。
 単刀直入に言うけど、つまり、おまえがあのミラージュさんに
 夜這いをかけたり、怪しい薬を使った経験があるってコトなんだろう?


「…話題を変えようとするるなよ。目も逸らしたって無駄だよ。
 なあ、それでどうなったのか、その時のコトを教えてくれよ。
 誰にも言わないからさ。いいだろ? クリフ。

182:名無しさん@ピンキー
08/01/26 10:13:56 ebPX9Em2
職人さんVPとラジアータものもよろしくー

183:名無しさん@ピンキー
08/01/26 15:02:00 6JFkMyt2
ヨシュア×マーヴェルが読みたい

184:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 16:57:06 whwjX4zr
ども。BMWッス。何とか間に合った…。
後編、投下します。ドゾー。


185:貴方がここにいて欲しい8 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 16:57:59 whwjX4zr
 三日後。
 その日の夜は、嵐だった。
 雨風が窓を激しく叩きつけ、ガタガタと揺れる。
 微かに、遠雷が鳴り響く。 
「これじゃ、眠れないな。…仕方無い、本でも読んで時間を潰そうか…」
 クレアの看病のおかげで、すっかり復調したフェイトは、寝台から身を起こすと、燭台の明かりを燈す。
 ぽう、と、焔が闇の中で揺らめき、暗い部屋が明るくなる。
「不便だけど、味があっていいな。ん…?」
 ふと、違和感を感じたフェイトは視線を移す。
「あ、あれ…?」
 扉が、少しだけ開いていた。
「おかしいな。ちゃんと閉めた筈なのに…」
 寝巻の帯を締めなおし、首を傾げながら進むと、ドアを閉める。
「よし。施錠して、と。…って、うわぁ!」
 振り返ったフェイトの眼前に、一人の女性がローブ姿で立っていた。
「フェイトさん…」
「く、クレアさん…、どうしたんですかっ、こんな時間に、僕の部屋に…」
「……」
 何も答えず、ぎゅう、とフェイトを抱きしめるクレア。
「うわっ! く、く、クレ…」
「お嫌、でしたか…?」
 消え入りそうな、声で。
「え…? いえ、そ、そんな事はないですが…」
「…こんな事をする女は、嫌いですか…?」
 そのまま、唇を重ねあわす。
「えっ?! あッ…、んっ…、う…、ふぅぅ…」
「んん…、ん…、ん…」
 初めてのキス。
 フェイトは驚いたような瞳で、クレアは潤んだ瞳で見つめあいながら…。
「んぁ…、ふあっ…、く、クレア…さん…」
「…ん…、ごめんなさい、私…、自分勝手ですね…、フフ…」
 名残惜しげに離した唇から、謝罪の言葉を紡ぐクレア。
「こんな時間に、押しかけて、勝手に唇を奪って…」
 顔を伏せ、瞳を閉じて。
「フェイトさんを私だけのモノにしよう、なんて考えて…」
「…」
「ごめんなさい、自分の部屋に帰ります…」
 クレアは身を翻すと、横を抜けて部屋を出ようとした。
「…待って、クレアさん」
 そんなクレアをそっと、後ろから抱き止めるフェイト。
「え…?」
「嬉しいです、貴女みたいな人に、そこまで想われてるなんて…」
「フェイト…さん…」
「クレアさんになら、その…、奪われたいです…。だって、一番大事な人だから…」
 そこまで言って、フェイトは赤面する。
「ぼ、僕、何言ってるんだろう…」
「フェイトさん…、本当ですか、今の言葉…」
「二、二回も言わせるんですか…? 恥ずかしいです…、ただでさえ心臓が爆発しそうなのに…」
「…私の事、好きですか?」
「は、はい、クレアさん。世界でいちば…」
 その後の言葉は、熱き唇で塞がれ、続ける事が出来なかった。 
 雷雨の音より一層、激しく。

186:貴方がここにいて欲しい9 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 16:59:27 whwjX4zr
「あッ…、ふぁッ…」
 ベッドの上で重なり合う影絵が、稲光に一瞬照らされてカーテンに映る。
「フェイト…、可愛い…、フェイト…」
「やっ…、可愛いなんてそんな…、くあっ…」
 クレアがフェイトの胸に舌を這わせ、固くなった突起を執拗に愛撫する。
 右手は固くなった若き鋼鉄を上下に扱いて。
「んっ…、女の子にこんな風に、されるなんて…、ああっ…」
「フェイト、嬉しいわ…、女の子って言ってくれるのね…」
 クレアは恍惚の表情で、さらにフェイトの屹立を攻める。
「ふぅぅっ…、ク、クレアッ…、そんなに、激しくしないで…」
「一回出した方が、楽なんでしょう…? こんなにパンパンになってるんだから…」
 クレアの言うとおり、そのしなやかな手の中で、フェイトの熱き滾りがはちきれんばかりに増大している。
「だ、駄目だよ…、気持ちよすぎて、おかしくなっちゃいそうなんだ…」
 はあはあと、荒い息の下、クレアの為すがままにされるフェイト。
「そんな切なそうな顔されたら、もっとシテあげたくなったな…」
 フェイトの胸を攻めていた舌が、下腹部に沿って下がっていく。
「え…はぁっ…く、クレア、何を?」
「私の口で、フェイトを愛してあげます」
 衝撃的すぎる言葉。
「!!! そ、そんなコトされたらっ!!!」
「…こちらの方は、とてもシテ欲しそうに跳ねてますが…?」
「うう…。く、クレアさん積極的すぎます…」
「もう…、二人きりの時はお互い呼び捨てにしようって、先刻決めたばかりじゃない…」
「で、でもこんな…、あッ…!」
 ふっ、とフェイトの先端に息を吹きかけるクレア。
 ビクン、とフェイトの身体とソコが反応して震える。
「ふふっ…、失礼しますね…ン…うちゅ…ふぅッ…」
 軽く亀頭の先端にキスすると、愛しげに指と舌を使って奉仕するクレア。
「はあっ…ああぅ…くっ、クレアぁ…」
 背筋を突き抜ける様な甘美なる快楽に、フェイトは上体を起こすと、瞳を潤ませる。
(こんな…ッ、こんな清楚で綺麗な年上の人にッ…大事な所をっ…)
 フェイトの頭は爆発してしまいそうなくらいに混乱していた。
(あんなに颯爽と、一軍を指揮して、政務も処理して、男女問わず人気のある人が、こんな事…)
 信じられない光景が、目の前にある…。
「あむ、はむ、チュ…、フェイト、どんどん先端から溢れてくるよ…? 気持ちいいの?」
 クレアは一心にフェイトの分身を舌で舐り、指を這わせる。
「う、うん…、溶けちゃいそうだよ…くぅッ…」
 窓を叩く雨風の音と、クレアの奏でるピチャ、ピチャと言う音が、まるでサラウンドの様に部屋に響き渡る。
「溶けて…、私の舌と指で…」
 ほどなく、フェイトに限界の時が迫る。
「あっ、も、ヤバいよ、僕ッ…!」
 クレアは舌を離すと、男性器をくい、と自分の胸の方に向ける。
「いいよ…、全部、受け止めてあげるから…」
 右手で握り締め、性器が壊れる程の激しいスピードで上下に動かすクレア。
「ちょっ、そ、そんなにしたら…! う、うわっ、もう、駄目、だッ……!」
 瞬間、フェイトの怒張は、クレアの豊満な二つの丘の間に、想いを乗せた迸りを勢いよく放った…。

187:貴方がここにいて欲しい10 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:02:01 whwjX4zr
「んッ…、一杯出たね…」
 うっとりとした表情で、自分の胸の谷間を見るクレア。
「はあ、はあ…クレアさん…、いや、クレア、ごめんね、汚しちゃって…」
 荒い息で謝るフェイト。
「いいの。好きな人のだから…」
「ふ、ふくよ…」
 枕元にあったタオルでクレアの胸を拭くフェイト。
「はい、綺麗に…、って、あ…」
 フェイトの右手を取り、自分の左胸に手を添えさせるクレア。
「触って…」
 とくん、とくん…。
 柔らかな胸の感触とともに、伝わる、命の証。
「凄く…、ドキドキしてるの…。お願い、私、もう…」
 クレアは潤んだ瞳で真っ直ぐにフェイトを見つめる。
「来て…」
 その言葉に、項垂れる自身は直ぐに復活を果たした。
「う、うん…。君がこんなに愛してくれたなら、僕も答えるよ…」
 そっとクレアを抱き寄せると、蘇った自身を、クレアの鍵穴付近に宛がう。
「あ…」
「何も言わないで…」 
 すでにそこは、フェイトを迎え入れる準備が出来ていた。
「クレアも、感じていたんだね…、嬉しいよ…」 
 淫水が、止め処なく溢れていた。
「と、当然よ…あんな事してたら…」
 頬を染め、やや怒ったように言うクレア。
「可愛いよ…クレア…、僕より大人な君が見せるその可愛さは反則だよ…」
「な、なに言って…あっ、は、ハイって来た…」
「うわ、ヤベッ…スゴイ…何コレ…ッ!」
 フェイトのつるりとした先端部分が、クレアの銀の茂みを掻き分け進入する。


188:貴方がここにいて欲しい11 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:02:33 whwjX4zr
 と。
「ンッ!」
 クレアの身体がビクンと仰け反る。
「え? ぼ、僕まだあんまり入れてないんだけど…」
 フェイトが面食らった様な表情でクレアを見つめる。
「んぅ…」
「ひょっとして…、軽くイッちゃいましたか?」
「!」
「あ、あの、いいんですよ? クレアさん? ぼ、僕だって少しヤバかったんで…」
 気遣うあまりに口調が元に戻るフェイト。
「ゴメンナサイ、続けて…」
「う、うん」
 ずぷずぷと、フェイトはクレアの奥へ入ってゆく。
「あ、痛…ッ!」
 やがて、関門に当たる。避けては通れない道。
「あ…。ここは、一気に行った方がッ!」
 フェイトがそれは何かはとうに理解している。
「ごめん、クレア!」
 何かが、メリ、と破れる。
「ッつぅ…クッ…」
 破瓜の痛みに耐えるクレア。
 ついに、女になった瞬間でもある。
「い、痛かったでしょ?」
「ふう…、お、思った程じゃ…」
 切れ長の瞳の端に少しだけ涙を浮かべ、クレアが答える。
「ごめんね…じゃ、ゆっくり、優しく動くから…」
 正面から抱きかかえるような態勢で、フェイトはゆっくりと腰を動かす。
「ああっ…、フェイトっ…フェイト…!」
「んっ…、クレアッ…、スゴイよっ…クレア…! 僕の事、締め付けて離してくれないッ…!」
 降り続く雨はサラウンドの様に。
 ベッドの軋む音は規則的に、ゆっくりと。
「うんッ…愛してる、愛してるのッ、フェイトッ…!」
「ああっ、クッ、僕もだよクレアッ…! ああ、君の中で僕が溶かされていくッ!」
 そして、重ねあわす唇。
「ううんっ…んむぅ…ッ…ふぅ…ッ!」
「ん…ッ。ぷあ…、大好きな人とするキスが、こんなにも気持ちイイなんて…ッ!」
「私もッ…同じッ…ひぁっ…、フェイト…も、もう…」
 そして、また再び、フェイトの芯が甘く痺れだす。
「げ、限界だよ、もう…クレアの中凄すぎるッ…!」
「中に出してッ…」
「で、でもその…、こ、子供出来ちゃうよ…」
「いいの…出来てもイイ…から…。ね…?」
 問答している間にも、快楽は容赦なく襲い来る。
「や、やばっ、ああっ、うわっ、くあああっ!」
「んっ、フェイトっ! あっ…、お腹の中に一杯…」
「ああああ…、ああ…」
 全てを出したフェイトは、ばったりと大の字になってベッドに身を沈めた…。


189:貴方がここにいて欲しい12 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:03:20 whwjX4zr
 荒い呼吸と、弱い雨音が部屋に流れる。
「はあ、はあ…は…、クレア…。す、凄く良かったよ…」
「ふう、ふう…。凄く感じやすいのね、フェイトって…」
 互いに一つベッドで横たえて、残りの夜をまどろむ様に。
「クレアさん…、いや、クレア、ごめんね、汚しちゃって…」
「いいの。フェイト…。貴方をどうしても独り占めにしたかったから…」
「ええ? 僕を?」
 どうして? と、青い瞳が瞬く。
「…貴方、凄く人気あるのよ? 女の子から…」
「え?」
 きょとんとするフェイト。
「…貴方を狙ってる子は、私の調べでもかなりいるわ。ネルだって、凸凹コンビだって…」
 無論、タイネーブとファリンの事だ。
「ソフィアさんやマリアさんだって、どうだったか怪しいわね…」
クレアの双眸が険しく光る。
「ええッ? 嘘ッ?」
 その言葉に目を見開いて驚くフェイト。
「…鈍感」
 ぼそり、と。
「べ、別に僕は…、君さえ側に居てくれれば…」
「…でも、それでよかった。そうやって、即死級の愛の言葉を紡いでくれるから…」 
 クレアはとても嬉しそうに瞳を細める。
「ハハ…君だけを、見ているから。心配しないで」
「私も、貴方だけを見てる。誰にも、渡したくない」
「僕も、だよ」
 絆を確かめる様に、強く抱きしめあう二人。
 互いの温もりを分かち合う、至福の一時。
「ねえ、フェイト」
「なんだい、クレア?」
「…いつの日か、フェイトのお母様に挨拶したいな…」
「ハハハ…、そうだね…。僕も君を、母さんに紹介したいな…」
「私の婿養子になるんだから…ね」
「え…、やっぱりそうなるわけか…。フェイト・ラーズバードになるのか、僕は…」
「お父様が絶対に逃がしてはくれませんよ?」
「そう…だね…ハハ…」 
 羽根が舞い、花が散る夜に、二人の想いは一つになった。
「フェイト、そういえば」
「うん。雨、止んだみたいだね…」 
 いつの間にか、雨は止んで、綺麗な星空が雲間から二人を羨ましげに窓を通して覗いていた…。
 

190:貴方がここにいて欲しい13 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:04:28 whwjX4zr
 さらに、二週間後…。
 アリアスは今日も穏やかに日々が流れていく。
 「ここに作るのはどうかな? ちょっと大変だけど」
 「そうね、予算はなんとかするわ。あとは人員の確保ね」
 領主の館の会議室で、クレアとフェイトは地図を見ながら論議していた。
 新しい補給路の開拓の件だ。
 と、そこへ。
「よう。やってるね、フェイト、クレア」
 友人のネル・ゼルファーが顔を出した。
「あ、ネルさん、今日は」
「ネル。何かあったの?」
 二人の視線が、ネルの方を向く。
「いや、今日は任務明けだから、様子見にね。すっかり元気になったようだね、クレア、フェイト」
 ネルの言う様に、クレアもフェイトも精気に満ち溢れていた。
「ええ、全て新任の副隊長のお蔭、よ」
「いや、隊長のお蔭です」
 お互いの顔を見合わせて、嬉しそうに微笑むクレアとフェイト。
「ほほう。私の前で見せつけてくれるじゃないか…」
 ちょっとだけ残念そうに、けれど笑顔で冷やかすネル。
「ええ、感謝してるわ、ネル…」
「いや、いいんだよ…」
 その理由は、二人だけが、知っている事。
「…お礼に、ネルに素敵な殿方を紹介しようかしら?」
 話題を転じようと、クレアはフェイトに目配せする。
「アルベルなんかどうかな。アイツまだ独り身だよ」
 フェイトがそれを察して、素早く合わせた。
「ああ、それはいい案ね。ネル、貴女もそろそろ…」
 クレアが悪戯っぽく笑う。
「ちょっ…、冗談! 誰があんなのと…!」
 ネルがムキになって否定する。
「この前のお返しよ」
「アハハ、そうですよ、ネルさん」
「ええい、もう…。ま、息もぴったりなら何よりさね」
 ネルがやれやれ、と肩を竦め、片目を閉じて苦笑う。
 つられて、フェイトもクレアも笑った。
 窓からは小春日和の穏やかな日差しが差し、人々のざわめきが聞こえてくる。
 (側にいてくれるこの人と、日々を過ごしていきたい…、これからも、ずっと、ずっと…)
 互いの手をそっと重ねながら、クレアとフェイトは願った。

 -fin-


191:バイエルン発動機製作所 ◆JF./hUt3Ek
08/01/26 17:05:43 whwjX4zr
はい、御終いッス。
砂糖を山盛りにしてみました。
では、バレンタインSSの方でまた。

192:名無しさん@ピンキー
08/01/26 21:23:32 3tfbOVXA
あまい、甘いぜwww(糖分的な意味で)

GJ!想いあってる二人っていいなぁ。

193:バイエルン発動機製作所 ◆kgcRvDbWxg
08/01/28 09:38:31 YUl1L7TC
諸般の事情により、2・14のSSが書けなくなりました。
本当にごめんなさい。
私はここからも撤退します。
作品を褒めてくれた皆様、今迄お世話になりました。
さらばです。

194:名無しさん@ピンキー
08/01/28 14:07:33 i0IuGY5W


195:名無しさん@ピンキー
08/01/28 15:06:32 bAQ6aq51
なんつうかなあ・・
バイエルンはまず最低限の空気読むこと覚えた方がいいよ
現在のこの板で
過疎とはいえそこそこレスついてるこのスレがdat落ちとかありえねーっての
ぶっちゃけうざかったけどSS制作はそこそこ頑張ってる職人だから
こういう去り方されるとこっちも気分悪いわ
他のスレでは頑張ってな


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