少女ファイトでエロパロat EROPARO
少女ファイトでエロパロ - 暇つぶし2ch135:少年もファイト
07/12/31 01:11:20 Piz43iFy
百合です。しょ-こりもなく鎌倉×お嬢で(笑) あんまエロくもない。苦手な方はごめんなさい。

今日も私はお嬢の傍らに立つ。お嬢の影として僕として、自分を押し殺したまま。

「はい、鎌倉先輩、大ファンです?」
(え……ちょ……)
スカッ
(ああ……)
瞬速のスパイクになるはずだったボールは、見事、鈍亀のヘナチョコボールと化した。
ギャラリーが騒つく。『まさか、ここでフェイントとは……』という声が聞こえてくるが、そんなんじ
ゃない。黒曜谷ストレイドッグス恒例のエキシビション。新入部員実力測定テスト『制服レシーブ』
を任された私の失態だった。
(まさか、この程度のことで動揺するなんて……)
今までも私の『ファン』と称する生徒は何人か存在したが、遠巻きに眺めるだけで声を掛けてくる
様なことはなかった。こうまであからさまに直球で好意をぶつけられたのは初めての経験だった。
(まさか、私の動揺を誘うための作戦?)
と勘繰ってみたが、様子を窺うと本心からの叫びだったようで、
(天然、恐るべし!)
長年の付き合いである由佳は、流石に気付いたようで
(沙羅が、あんなにうろたえた姿なんて、初めて見たわ)
と、苦笑している。恥ずかしくて、穴があったら入りたい気分だ。
お嬢は……とても顔を向けられなくて、どんな表情をされていたのか分からなかった。

お嬢は、終始ご機嫌だった。新入部員が曲者揃いの粒揃いだったせいだろう。廃部寸前まで追い
詰められ、紆余曲折を繰り返してきた女子バレー部も、いよいよ本格始動となりそうだ。お喜びに
なられるのも、むべなるかな。
部活終了の下校時、帰宅されてからもテンションは高いままで、浴室で私がお嬢の背中をお流し
している時も、なにやら鼻唄まじりで、私もつい嬉しくなって、
「何か良いことでも、御ありだったんですか?」
と訊いてみた。
「うん? ああ、あった、あった。お澄まし顔以外の沙羅の表情が久しぶりに見られたもんだから、
嬉しくなっちゃってさあ」
「えっ……見られてましたか? やっぱり」
思いがけない返答に、言葉が詰まる。
「とーぜん?」
「申し訳ありません」
「おかしいよ。何故、謝るの?」
何を思ってか、お嬢は突然、こちらへクルリと向き直り、私の顔を両手で挟みこむ。不意のことで
身体が硬直し、訳も無く心臓がドキドキした。
「私はね、幼い頃のことをよく憶えてる。あの頃の沙羅はとても表情豊かで、よく笑ってた。沙羅の
笑顔を見なくなって随分久しい気がする。前から思ってたんだけど、それって私のせい……」
「違います」
私は言下に否定する。
「前から申し上げている通り、私は本来こういう性格で……」
「本当に?」
お嬢の瞳がいつになく真剣な眼差しで、私の心を射抜く。核心をつかれた人間の心理は脆い。だけ
ど、私はその点、充分に鍛え上げていた。お嬢の真っ直ぐな瞳に耐えるのは、至難の業だったが。
「本当です」
「……そう」
そう言って、目を伏せられる。嘘を述べたつもりは無い。だけど、お嬢を傷つけてしまったことは間違
いなく、私は激しい罪悪感にさいなまれた。





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