少女ファイトでエロパロat EROPARO
少女ファイトでエロパロ - 暇つぶし2ch129:少年もファイト
07/12/28 20:19:36 O3L03Mqt
私の中学校時代の渾名は、『鉄仮面』
他者から見た私の印象は、『無口』、『暗い』、『何を考えてるのか分からない』、『犬神の犬』
心無い男子生徒からの聞こえよがしの中傷が、何故か耳から離れない。

『鎌倉ってさぁ、感情ってもんを親の腹の中に忘れて来たんじゃねえの?』

目が覚めた。
時計を見れば、深夜の2時。普段は寝付きのいい私が、何故こんな中途半端な時刻に。胸騒ぎがした。
何の根拠もない。だが、確かめずにはいられない。私は躊躇無くベッドから起き上がり、部屋をでた。闇
と静寂に包まれた廊下を慣れた足取りで進む。不躾な足音を立てることなく速やかに。長年、犬神家に
仕えている母から仕込まれた歩行法で、目的の場所へ向かう。
(どうか、私の思い過ごしであってほしいが……)
だが、悪い予感は的中した。部屋の外からでも激しく咳き込む声がする。自然に足が速くなる。
「失礼します。お嬢」
ノックをするのももどかしく、同級生にして親友、そして私が仕える主人、犬神鏡子の部屋のドアを開けた。
一刻も早く安否を確認したかった。
私がそこに見たのは、ベッドから上半身を起こし、背中をくの字に曲げて口元を押さえ咳き込む彼女の姿。
布団の上には何やら怪しげな工具やら部品やらが散らばっている。
「大丈夫ですか、お嬢?」
ベッドの傍らに腰掛け、背中を擦る。
「……やあ、新しい玩具に夢中になっててねえ。根を詰めすぎちゃったみたい。今回のは、少しキツかった
かな?」
「あまり無理はなさらないでください。練習試合も近いことですし」
「そうだった、そうだった。心配させてごめん」
「いいえ、とんでもありません。……で、今度は何を作っておられたんです?」
「ああ、これはねえ……」
お嬢が私に製作途中の工作の説明をしてくれる。この手のことに関して私は詳しくなくて、残念ながらお嬢の
言っていることの半分も理解できない。だけど、実に楽しそうなお嬢の顔を見るのが嬉しくて話に聞き入ってし
まう。
「それはまた、由佳に怒られても知りませんよ」
私が、そう言うと、クックックッと愉快そうに
「そうだねえ、怒るだろうねえ。楽しみだなあ」
悪戯を仕掛けた子供のような笑顔を向けてくる。
顔を真っ赤にして憤る、もう一人の親友、蜂谷 由佳の姿がありありと脳裏に浮かんだ。でも、それは彼女なり
のお嬢への気配り。感情をストレートにぶつけられる彼女が、時々羨ましいと思うことがある。私は自分の性格
上と立場上、とてもそんなことは出来そうも無いから。
その間も、私はお嬢の背中を擦り続けていた。これには、ちょっとしたコツがある。どうすれば、お嬢の発作を軽
くして上げられるか。長年、試行錯誤して編み出した私がお嬢にして差し上げられる数少ない奉仕の一つ。
「ああ、やっぱり沙羅は上手だよねえ。すごく、楽になったよ。……悪いけどさあ、もうしばらくの間、このまま……」
(はい、お嬢が望まれるなら、いつまでだって)
やがて、私の腕の中で軽い寝息をたてられたお嬢を、頃合いを見計らってベッドに寝かせ布団を掛ける。でも、油
断は禁物だ。治まったと思った発作がぶり返すことは、決して珍しいことではないからだ。椅子に腰掛け、お嬢の寝
顔を見守る。穏やかなその表情を窺っていると、その体内に病魔が巣食っていることなど信じられない思いがする。
それだけに、お嬢が不憫で……。
(止めろっ! お嬢の前で、そんな顔をするなっ!)



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