07/12/10 01:58:42 V5JyD7+J
ローター音もけたたましく、1機のヘリが都心の上空を横切っていく。
独特の形状を持つパワーガールズ専用ヘリである。
そのコンテナの中にパワーガールズ看板娘たちがいた。
「ったくぅ、朝っぱらからなんなんだよぉ……ふわぁぁぁ……」
檸檬がやる気なさそうに大あくびした。
まだ6時を過ぎたばかりであるというのに出動命令が下ったのだ。
都内にある小学校にロボット兵器が出現し、校庭で好き放題に暴れているという。
これに対処するべく、3人が緊急出動してきたのである。
勿論、3人にセックスの説明を迫られたモッツ警部が、出動にかこつけて彼女たちを追っ払ったというのが真相であった。
「結局、セックス教えて貰えなかったね」
茜が残念そうに呟いた。
しかし困り切った警部の顔を思い出すと、これで良かったのではとも考える。
後で二人っきりの時にこっそり聞いてみることにし、茜はセックスのことを頭から追い払った。
「しかしだねぇ、朝の6時に小学校を占拠してどうしようっての?」
檸檬がもっともな質問を投げ掛ける。
「こういうのって、バスジャックとかでガキんちょ人質に取るのが王道じゃん?」
「チビッコたちが喜ぶんじゃない? このままだと学校閉鎖だし」
床に丸くなって寝ていた葵が面倒臭そうに答える。
「そっか。それじゃあ早いとこ解決して、ガッカリさせてやらなきゃ」
檸檬がウシシと人の悪い顔になる。
それと同時に、壁掛けモニターのアラームが鳴った。
現場上空に到達したことを知らせる、操縦士からの合図である。
「それじゃあ、そろそろ行きますか」
葵は立ち上がるとコンテナの開閉ボタンを押した。
コンテナの中に風が渦巻く。
秋の早朝のことであり、澄みきった空気が清々しい。
茜は戦車砲を改造したキャノン砲を担ぐと、胸一杯に秋風を吸い込む。
オーバー90のバストがブルルンと震えた。
「じゃあ、2人ともイクわよ。パワーガールズ、ゴォー・ファイトッ」
掛け声と共に茜がステップを蹴り、虚空に身を躍らせる。
続いて葵と檸檬も宙に飛び出す。