【怪力】スーパーガールでエロパロ【フタナリ可】at EROPARO
【怪力】スーパーガールでエロパロ【フタナリ可】 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/09/12 02:39:13 yG/9Ds9M
またずいぶんとまあ頭の悪そうなクソスレだこと。

3:名無しさん@ピンキー
07/09/12 04:51:20 0Gb7vRON
こういうところとかでなんとかならんものか・・・

【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ3
スレリンク(eroparo板)
オリジナル魔法少女陵辱スレ2
スレリンク(eroparo板)
★ 巨大な女性が登場するエロパロ ★ 2m
スレリンク(eroparo板)
擬人化した狂暴な♀動物が逆レイプする【八匹目】
スレリンク(eroparo板)
【妖怪】人間以外の女の子とのお話22【幽霊】
スレリンク(eroparo板)

4:名無しさん@ピンキー
07/09/13 21:49:41 ColBDI9y
本文がスーパーガールでエロパロと言うよりただの超人女のエロ小説スレみたいになってる件
せめてスーパーガールの説明ぐらいしとこうや

5:名無しさん@ピンキー
07/09/14 19:34:29 7ANfT/pd
>>4
URLリンク(members.at.infoseek.co.jp)

6:名無しさん@ピンキー
07/09/21 04:06:29 6YZTxRSy
ちょっと期待age

スーパーガールのいろいろな小説を探して読んでいるんだけど、
だいたいが>>5でも紹介しているような凌辱系なものが多いんだよね。
他だとGTSとかボディービルダーとか混ざってしまう。
スーパーガールのコスチュームで超人パワーを見せつける作品がいいな。
URLリンク(homepage3.nifty.com)
みたいにね。新作がもっと。

でもスレ名でスーパーガールにフタナリが必要なのかは分からないけど。。。

7:名無しさん@ピンキー
07/09/21 04:21:45 4onjIxLT
ichi jien otsu

8:名無しさん@ピンキー
07/09/21 04:41:55 cRShXvP5
スーパーガールってマ○コの閉まる力とか、フェラでの吸い上げる力とかも怪力なの?



9:名無しさん@ピンキー
07/09/21 09:00:58 cRShXvP5
URLリンク(www.moe-v.net)

これでも読んどけw

10:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/21 19:20:15 /Sv9xUTS
 残暑も厳しい都心の昼下がりのこと、季節はずれの入道雲を割って侵略者のUFOが出現した。
 しかし、町行く人は頭上を旋回し続けるUFOを一顧だにしなかった。
 それどころか時折向けられる視線には憐れみさえ混じっている。
 どうせ地球を狙う侵略者なのであろうが、よほど辺境の星からやって来た三流どころに違いない。
 さもなくば、たったの1機でこの東京をどうにかしようなどと夢想するはずがない。
 そう、彼女が守るこの東京を……。


「また侵略者のUFOなの? これで今週に入って3回目じゃないの」
 さる大手デパートに勤務する深沢恭子は、テレビの速報テロップでUFOの侵入を知り、形の良い眉毛をひそめた。
「しかもたった1機なんて……恭子、やる気なくすなぁ」
 恭子はむくれながらもガスコンロを切り、沸騰しかけのポットを布巾の上に置く。
 そして緩慢な動作でベランダへ出ると、キョロキョロと首を巡らせて周囲に誰もいないことを確かめる。
「そうだ、ちょっと派手めに暴れてみようっと。恭子のこと、もっと宇宙で宣伝して貰えばバカな宇宙人も少しは減るだろうし」
 ようやくやる気になった恭子は上空を睨むと、制服の前をガバッと開いた。

 そこに現れたは、目の覚めるようなブルーのレオタードである。
 そして、その豊かに盛り上がった胸の部分には、正義のシンボルであるSマークが鮮やかに描かれていた。
 上着が、そしてタイトなスカートがフワリと床に落ちる。
 その時、ベランダに立っていたのは恭子ではなく、東京を守る正義のヒロイン、スーパーフカキョンその人であった。

 広い肩幅、骨太の二の腕──逞しく発達した上体に力が漲る。
「タァッ」
 スーパーフカキョンはベランダの手摺りを蹴り、その身を虚空に躍り出させる。
 真っ赤なマントとスカートが風に翻り、スーパーフカキョンが凄まじい速度で上昇していく。
 青い弾丸と化したスーパーフカキョンは、そのまま都心へ向けて飛び去っていった。


「あっ、スーパーフカキョンだぁ。フカキョンが来てくれたぞっ」
「田舎者の円盤をやっつけろっ」
 目聡くスーパーフカキョンの飛来に気付いた通行人たちが歓声を上げた。
 UFOなど珍しくもないが、スーパーフカキョンが来たとなれば話は別である。
 市民は足を止めて彼女の戦いを見守ることにした。

11:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/21 19:21:18 /Sv9xUTS
 下から見上げていると、スーパーフカキョンは超高速のまま、まっしぐらにUFOに突っ込んでいく。
 彼女の接近に気付いたUFOは、舷側に備え付けた対空ビーム砲を起動させた。
 そして彼女を近づけまいと弾幕を張り巡らせる。
 シャワーのようなビーム攻撃に、さしものフカキョンも慌てて上昇せざるを得なかった。

「ふぅ~ん、わりかしやるじゃない。ただのポンコツじゃないって訳ね」
 ビーム一発一発の威力はたいしたことないが、連続で浴びればフカキョンといえど危ない。
 しかし舷側に並べられた砲座は、真上と真下に死角を作っている。
 UFOの真上に上昇したフカキョンは、身を翻すと真っ逆さまに急降下を開始した。

「このまま体当たりで突き破ってあげるわ」
 己の肉体を砲弾として敵に突撃するフカキョンキャノンである。
 その威力は劣化ウランを使った最新式弾頭の貫通力すら遥かに凌ぐ。
 ヘッポコUFOなど一発で撃沈できるはずであった。
 ところが――敵は見掛けほど旧式ではなかったのだ。

「キャァァァーァァッ?」
 突入まであと少しという時、UFOの周囲に光波バリアが張り巡らされた。
 モロにバリア激突したフカキョンは、自分が発生させたエネルギーをモロに被って吹き飛ばされた。
「いったぁ~……コブできてるぅ」
 おでこを思いっきりぶつけてしまったフカキョンは、涙が滲んできた目尻をそっと拭う。

「あんな装備まで付けちゃって……もう、あったまきた」
 フカキョンはUFOを睨み付けると、もう一度フカキョンキャノンを試みようと上昇して距離を取る。
 しかし、フカキョンキャノンの恐ろしさを知る敵は、彼女を近づけまいと対空ミサイルを次々に打ち上げてきた。
 迫り来るミサイル群のためにフカキョンは急降下できなくなる。
 さっと身をかわしきったフカキョンだったが、通り過ぎたミサイル群は軌道を変えて再び彼女に迫ってくる。

「げげっ、ホーミング機能付き? 無理してローン組んだのね」
 慌てて逃げ始めたフカキョンは、ピッタリと食らいついてくるミサイルを振り返る。
 急旋回を続けても振り切れないところをみると、よほど高価なシステムを組み込んでいるらしい。
 おそらく炸薬の方も値段に見合った威力を秘めているに違いない。
 絶対に当たる訳にはいかない。

12:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/21 19:21:53 /Sv9xUTS
 焦るフカキョンに対し、UFOも攻撃に加わった。
 ミサイルに追われる彼女を遮ろうと、前に回り込んではレーザー攻撃を仕掛ける。
 レーザーを喰らったくらいではビクともしないフカキョンであるが、姿勢を崩したらスピードが落ちてしまう。
 そうなれば後方から追ってくるミサイルの餌食になってしまうのだ。


「頑張れぇっ、フカキョオ~ン」
「悪いUFOなんかに負けるなぁっ」
 久し振りに見るフカキョンのピンチに、地上の市民たちが手に汗を握る。
 しかし当のフカキョンは見た目ほど追い込まれてはいなかった。
 ミサイルの性能を見切った後は、ゲーム感覚で楽しむ余裕すらあったのだ。

「燃料切れまで遊んでてもいいんだけど……そろそろ飽きてきちゃたな」
 フカキョンは反撃に出ることにし、わざと大回りの旋回をうつ。
 旋回半径の内側を通ったミサイルが彼女に迫った。
 ギリギリまでミサイルを引き付けたフカキョンは、そのままUFOへ向かって進路を変える。
 そしてUFOの外壁――正確には光波バリアの外縁──スレスレで急上昇を見せた。
 反応が遅れたミサイルが、次々に光波バリアに激突した。
 もの凄い爆発が連続し、UFOが紅蓮の炎に包まれる。
 それが収まった時、大量の衝撃波を中和するため光波バリアのエネルギーは枯渇してしまっていた。

「チャァ~ンス」
 戦機を見逃さず、フカキョンが突撃を開始する。
 青い砲弾と化したフカキョンがUFOの天蓋を貫いた。
 ほとんど間を置かず、艦底を突き破って青い砲弾が現れる。

「やったぁ~っ」
「いいぞ、スーパーフカキョン」
 地上の市民が一斉に歓声を上げ、ニッコリ笑ったフカキョンが手を振ってそれに応える。
 UFOは、と見ると、グラリと傾き、降下を開始したところであった。
 地磁気センサーを破壊され浮遊力を喪失したのである。

13:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/21 19:22:28 /Sv9xUTS
 それを見たフカキョンはUFOの底部へ潜り込み、両手でガッシリと支えた。
 そして全力を振り絞ると、上空へ向かってUFOを持ち去る。
 彼女はUFOを宇宙空間まで運び、安全に破壊するつもりなのだ。
「フカキョォ~ン。ありがとぉ~っ」
「さよぉ~ならぁ~」
 満足した市民たちは、早くも消え行こうとしているフカキョンに向けて声援を送った。

                                 *

 どうと言うこともない普通のUFO迎撃戦であった。
 地上の被害は皆無であり、恭子もおでこにコブを作っただけで全てが解決した。
 だが、この戦いは仕組まれたものであり、恭子の知らないところでとんでもない罠が仕掛けられていたのだった。


「さしものスーパーフカキョンも、あれがモニターUFOだったとは気付いていまい」
 月面に建設された前進基地の中では、悪漢同盟と呼ばれる侵略者グループが会議の真っ最中であった。
「そうとは知らず、自分の能力の全てをさらけ出しおったわ。ククククッ」
「罠に嵌ったことにも気付かず、いい気になって……所詮は怪力だけが取り柄のバカ女よ」

 モニターの中では、光波バリアに突っ込んでいくフカキョンの姿が再生されている。
 光波バリアに衝撃が走った瞬間、何かのメーターがいきなり跳ね上がった。
 バリアはパンチングマシン同様の働きをする衝撃計測器であったのだ。
「フカキョンキャノンの威力は18000dmg……ちょっとした核爆弾並だな……」
「続けてもう1発喰らっていたら、それでお終いでしたな……」
 予想以上の数値に悪漢たちが慄然とする。

「ミサイルの追尾データから、フカキョンの飛行能力が解明しました」
 それによると、フカキョンは速度、上昇力そして旋回性能で、現存するほとんどのUFOを圧倒していることが分かった。
「なんてことだ。あんなクソ女が我々の科学力を凌駕しているなんて」
 自ら先進星をもって自認する星の侵略者たちは、認めたくない事実を前に歯噛みした。

「しかし、現在開発中の新型機ならフカキョンを圧倒できることが判明しました」
 本星において開発している新型UFOは、カタログ上のスペックではフカキョンの能力を20パーセントも上回っている。
 これが量産のあかつきには、フカキョンなど簡単に圧倒できるであろう。
「それにこのデータを徹底的に調査すれば、フカキョンの弱点も解明でき、彼女を倒す戦術も練れましょう」
 ようやく会議室の空気に和やかな雰囲気が漂い始める。
「金など幾らかかってもいい。フカキョンさえ捕らえることができたなら、我々は無限の富を手に入れることができるのだ」
 侵略者たちはそう慰め合うと、久々に心の底から大笑いした。

14:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/21 19:23:23 /Sv9xUTS

 全ての能力を知られてしまったフカキョンに危機が迫ろうとしていた。
 そして彼女自身はそのことを全く知らないでいた。

                                 *

 一方その頃、渋谷の街角でもスーパーフカキョンのことを快く思っていない集団がくだを巻いていた。
「なぁ~にがスーパーフカキョンだよ」
「オバンのくせにいい気になっちゃって」
 ヤキの入った褐色の顔にどぎつい化粧を施した少女たちが、新聞の1面に載ったフカキョンの写真を踏みにじる。
 学校帰りなのであろうか、着ているのはみな一様に学校の制服である。
 しかし皆が同じ高校に通っているのではないのだろう。
 セーラー服からチェックのプリーツスカートまで、種類は様々である。
 ただ、パンティラインぎりぎりの超ミニスカートであることは全員に共通していた。

 彼女たちは渋谷を仕切るコギャルのチーム、その名もギャルサー軍団である。
「フンッ、調子に乗ってられるのも今のうちだけさ……」
 リーダーのエリカがサビの入った長髪を掻き上げながら忌々しそうに吐き捨てた。
「近いうちにクソ漏らすほど痛めつけてあげるよ。衆目監視の中でね」
 そう言ってタバコを踏み消すリーダーを、手下たちは頼もしそうに見詰める。

「それじゃ、イクよ。上納金渋ってる組があるんだって……」
 エリカはずり落ちかけたニーソックスを引っ張り上げると、スモッグに曇る夜空を見上げる。
 そして膝を軽く曲げると、バネを使って宙にジャンプした。
 エリカはただ跳躍したのではなかった。
 空中で真一文字の姿勢をとったエリカは、地上に落下することなくそのまま加速していく。
 彼女もフカキョンと同じく、スーパーヒロインの系譜に連なる末裔なのであった。

「あぁっ、エリカ。ちょっと待ってって」
 手下のコギャルたちが慌ててジャンプし、それぞれの制服スカートをなびかせてエリカの後を追う。

 たちまち超音速に達したギャルサー軍団は、闇夜の中に消えていった。

15:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:48:59 n8f7UvZj
やや微妙だが。
URLリンク(www.cos-more.net)

16:名無しさん@ピンキー
07/09/21 23:19:25 cRShXvP5
作者GJです!!

今度は組を壊滅させるスーパーギャルサー軍団とか希望ですw



17:怪力娘フェチ
07/09/22 20:11:42 BSq+yIGF
>>10-14
いいっすな~ 勃起した!

URLリンク(powergirls.web.fc2.com)

↑ こことかどうよ?絵メインだけど

18:6
07/09/23 12:31:28 y945hu/i
>>10-14
こんなところでスーパーフカキョンの新作が読めるとは思わなかった。GJ!!
続きが非常に気になります。

>>17
日本では氷河期に陥っていたこの業界(?)で最近活動している方ですよね。
最初の頃はアメコミ風な感じで海外で人気(リンク)が出てましたが、
オリジナルキャラの看板娘たちができると萌え要素が加わって
方向性が決まりさらに頑張っていますね。
もちろん絵は非常にうまい。最高です。
キャラの立ち絵だけではなく怪力のシチュエーションを
いろいろと描いてくれて今後の活躍に期待できます。

19:名無しさん@ピンキー
07/09/23 13:20:46 aFOkIybr
恭子の職場がデパートになってるところがタイムリー
あの番組の影響ですか

20:名無しさん@ピンキー
07/09/23 16:23:13 oTIWEY2G
スーパーフカキョン期待
UFOだけじゃなくて一般人もがっつりやってくれるのも嬉しいな

ともあれGJ

21:名無しIN東京ドーム
07/09/23 19:46:29 soqTylRj
ヤクザ事務所に乗り込んだスーパー・フカキョンが「大掃除をします!!」と言
い、怪力で理不尽に暴れまくるのが見たい!!

22:名無しさん@ピンキー
07/09/23 20:54:15 zI7CxwLQ
スーパーガールみたいな怪力の女性に、死なない程度に嬲られたいですw

23:名無しさん@ピンキー
07/09/24 00:28:09 pQ/jpwa2
>>18
>>17のサイト最近、更新してないんだよねぇ…

URLリンク(www.supersexyheroines.com)

URLリンク(www.new-goddess.com)

URLリンク(www.mandisteele.com)

海外有料サイトなら、ここらがお勧めかな~

24:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:48:10 wwkeY89N
 地球温暖化が進むこの年の夏は、例年にも増して暑かった。
 もう9月も終わろうというこの日もデジタル温度計の表示は35を超え、日没後も25を下回ることはない。
 公平さでは定評のある太陽は、警察署裏にある小さな倉庫にも分け隔てなくその恩恵をもたらせた。
 日中、強烈な太陽光線に炙られたその倉庫は、夜になっても鉄筋に蓄えた熱をゆっくり放射し続けていた。

「あぁ~ぁぁ、暑いっ、暑いっ、暑いぃ~んん」
 言っても詮無いことと分かっていても、言わずにおれない暑さであった。
 檸檬は婦警の夏用制服の前をはだけて団扇を扇いだ。
 いきなり部屋─といっても古い倉庫を改装しただけのオンボロではあるが─の中に突風が吹き荒れた。
 剥き出しのブロック壁が、今にも倒壊しそうにグラグラする。
 しかし部屋に籠もった熱気がかき回されただけであり、それで室温が下がる訳でもなかった。
 それどころか、ちょっとした旋風と化した風は、窓辺に腰掛けて読書に耽っていた葵を室外に放り出してしまった。

「ちょっと、檸檬。少しは考えて行動しなさいよっ」
 葵は猫のようなしなやかさで窓から飛び込んでくると、ズレかけた眼鏡を直した。
「あぁ~っ、どこ読んでたか分かんなくなっちゃったじゃない」
 折角の読書を邪魔されて、葵は柳眉を逆立てた。
「にゃはははは……ごみぃ~ん。けど、これ以上近視が進むよりいいじゃん?」
 檸檬は骨組みだけになった団扇を捨てると、悪びれもせずお気楽に笑った。

「余計なコトしてもお腹が減るだけでしょ。無駄なエネルギーは消費しないよう気をつけなくっちゃ」
 茜はグッタリと横になったまま、罵り合う2人を優しくたしなめる。
 この暑さに参っているうえに、昨日から何も食べていないのだ。
 空腹はもう限界に近づいている。
 だからといって、不満やイライラを他人にぶつけるような真似のできる茜ではなかった。

「そりゃあ茜にすりゃ、この状況は丁度いいダイエットになるんでしょうけど」
「あたし、これ以上バスト痩せちゃったらヤだなぁ」
 葵と檸檬が何気なく呟いた途端、ニコニコ顔だった茜が表情を一変させた。
「こらぁ~っ、もういっぺん言ってみろぉっ。誰がダイエットに失敗したですってぇ~っ?」
 茜は鬼の形相になるとむくりと起き上がり、握り拳で壁を殴りつけた。
 鉄筋の入ったブロック壁が積木のように崩れ落ちる。

25:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:48:44 wwkeY89N
「ヒィィッ」
「いや……ち、違うって……」
 うっかりNGワードに触れてしまったと気付き、葵と檸檬は逃げ腰になった。
 こうなった時の茜は2人掛かりでも手に負えない。
「その、なんだ……この特製サウナは美容のためにいいなって話……」
「そ、そだよ。ただでさえ完璧な茜のプロポーションがますます磨かれるってこと。ずるいや、茜ばっかり綺麗になって……」
 ジリジリと迫ってくる茜を止めようと、2人は必死になって口からでまかせを続ける。
 だが、2人の言い訳は茜の耳に届いていなかった。
 そんな茜を我に返らせ、葵と檸檬を救ったのは、いきなりドアを開いた彼女らの上司であった。

「あら、課長。今夜は当直勤務ですの?」
 すっかり自分を取り戻した茜は、ニッコリ笑って上司を迎える。
 一方、ドアノブを掴んだままの上司は、その横に入り口より遥かに広い大穴を見つけて絶句していた。
「本日より窓を拡張しましたのよ。あんまり暑いんですもの」
 葵は呆然としている課長に向かってホホホッと笑ってみせた。
「ねぇ、かちょお~っ。クゥ~ラァ~。クーラー欲しいぃ~ん」
 檸檬は課長の腕にすがりつき、頻りに甘えてみせる。
「馬鹿者ぉっ。また施設を壊しおって」
 課長は檸檬を振り払うと、いきなり雷を落とした。

「今週に入って何度目だっ?」
 課長は我慢ならないといった風情でこめかみに血管を浮き立たせる。
「取り調べを拒否した被疑者を引っ張り出すのに留置場を破壊。立て籠もり犯を捕まえるのに地下金庫ごと銀行を爆破……」
「逃走車両を止めるのに、パトカー投げつけたのは?」
「こらっ、しぃ~っ……」
 檸檬が脳天気に申告をするのを、葵が小声で制する。

「ともかくだ……これ以上、出費がかさめば、署どころか都の予算だって底を尽きかねん。当分は給料なしと思って貰おう」
 課長は管理職らしく、感情をコントロールして冷静に言った。
「えぇ~っ? そんなの檸檬ちゃん、餓死しちゃうよぉ~っ」
 檸檬が泣きついてくるが、課長はそっぽを向いて相手にしない。

26:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:49:20 wwkeY89N
「ところで、課長。私たちに何かご用があったのでは?」
 茜が思い出したように質問する。
「あわわわっ。そうだ、お前たちに出撃命令を出すんだった」
 課長は肝心なことを忘れていたことに気付いた。
 出撃と聞いて3人の表情が俄に引き締まる。
 彼女たちに出撃命令が下るということは、それなりの大事件が発生したに違いないのだ。



 一見してただの美少女に見えるが、彼女達はかつて軍で開発された戦闘用バイオノイドである。
 だが、予想外のパワーを発揮した彼女たちは制御不能と判断され、挙げ句に危険物として廃棄処分が決定された。
 彼女たちを救った恩人こそ、誰あろう、現在の彼女たちの上司であるモッツ警部であった。

 警部はロボットやサイボーグが引き起こす凶悪犯に対応するハイテク犯罪課の課長であった。
 彼は優秀な人材と兵器を集め、強大なマシンの力に対抗しようとした。
 しかし、人間の力で機械に対抗するのには限界があった。
 そんな折り、偶然バイオノイドの存在を知った彼は、彼女たちの力を都民のために転用しようと思いついたのである。
 あらゆる反対を押し切った警部は、彼女たちを警察で試験採用することに成功した。

 その後、彼女たちに社会的常識を一から教え込むのに、警部はかなりの労力と忍耐を費やすことになる。
 なにしろ、当時の彼女たちは生まれたばかりの赤ちゃん同然だったのだから。
 ともあれ、無事に研修を終えた後、彼女らは署の敷地内に倉庫を改装した一軒家を与えられ、3人での共同生活を始めた。
 普段の仕事は特になく、たまに各部署の応援に出る他は“倉庫”で待機している。
 しかし“通常の特殊部隊”の手に余る事件が起きた時、彼女たちに出撃命令が下されるのである。

 毎回、事件は力技でなんとか解決するが、余りのドタバタぶりのために必ず周辺に被害が及ぶ。
 3人が出動する様な事件では付近の住民に避難命令が出るので、奇跡的に死傷者が出ないのが救いではあったが……。
 ともかく彼女らが都民の日常生活を守っているのは事実であり、もはやそのパワー抜きで治安を維持することは不可能だった。
 その圧倒的な力に対し、都民は憧れと感謝を、そして犯罪者たちは恐怖と怨嗟を込めて彼女たちをこう呼んだ。

 怪力、パワーガールズ看板娘と。

27:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:49:57 wwkeY89N


 課長が簡単に状況を説明する。
「新都庁前で自動ロボット兵器が暴れている。所轄の警官隊では対応できず、今、うちの特殊部隊が出動した」
「あのボーイスカウトが?」
 混ぜっ返す檸檬を葵が肘で突っつく。
 エヘンと咳払いして課長が続ける。
「対象は先週軍の開発部から盗まれた新型駆逐ロボットだ。特殊部隊でも足止めくらいにしかなるまい」
 忌々しいことだが、それは事実であった。
「で、私たちに出動要請が出たって訳ですね?」
 茜が頷いて了解の意を伝える。

「でもぉ、檸檬ちゃんたち昨日から何も食べてないんだよねぇ。こんなんで戦えるっかなぁ?」
 檸檬は自信なさげな表情を作って課長に寄り添う。
「ポンカレー2週間分……で、どう?」
 檸檬は人差し指を立てて上目遣いに課長を見る。
「君たちの維持に関する今月の予算はもう尽きている……」
 課長が素っ気なく答えると、檸檬はやる気をなくしたように鼻をほじり始める。

「……だが、1週間分で良いと言うのなら、私のポケットマネーで善処しよう」
 途端に檸檬の顔が明るくなる。
「やった。流石は課長、太っ腹」
 檸檬は課長の首を引き寄せると、ほっぺたにキスをした。
 ゴキッという鈍い音がして、課長が苦虫を噛み潰したような顔のまま気を失った。

                                 *

「右だっ、右へ回り込めぇっ」
「遮蔽物を利用しろ。身を晒すんじゃない」
 怒号と悲鳴が爆発音に掻き消された。
 ニューシンジュクの幹線道路は、瓦礫と死体の山に埋め尽くされていた。
 放置された車両は軒並み破壊され、どす黒い煙を濛々と噴き上げている。

 その煙を割って、鋼鉄の獣が姿を現せた。
 開発ナンバーXF08、軍部が製造した最新型の駆逐ロボットである。
 試作機のためXが付いているが、制式化されれば現行型に比して2割増になった火力が凄まじい威力を発揮する計算である。
 その実力が図らずも国内、それも都内のど真ん中で証明されることとなったのは、些か皮肉ではあった。

28:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:51:01 wwkeY89N
 ギクシャクした二足歩行で進み出た08号は、パトカーの陰に隠れた特殊部隊員に向けて左手を伸ばした。
 その先端に装備されたガトリング砲が火を吹く。
 高速発射された25ミリ砲弾が車体を貫いて隊員たちを薙ぎ払う。
 悲鳴に被さるようにパトカーが爆発を起こした。

 反対側から自動小銃が撃ちかけられるが、08号のボディには傷一つ付けられない。
 逆襲は凄まじかった。
 08号は背中の無反動砲を右に振り向けると、至近距離から警官隊にぶっ放したのだ。
 たったの一撃で1個分隊が壊滅した。

「駄目だ。火力が違いすぎる」
「このままだと新都庁に突入されるぞ」
 血気にはやった隊員が、パトカーでの体当たりを試みる。
 しかし08号は自分の力を誇示するように、両手を広げて正面からこれを受け止めた。
 勿論、彼はビクともしなかった。
 08号は両手でパトカーを抱えると、怪力を見せつけるように頭上にリフトアップした。


「あぁ~っ、やってるやってるぅ」
 専用ヘリで現場に駆けつけた茜たちは、上空から惨状を確認した。
 3人とも婦警の制服から、パワーガールズの専用コスチュームに着替えている。

 茜と檸檬はそれぞれ赤と黄色のハイネックワンピースレオタードである。
 ただ1人、50センチ台のウェストを誇る葵だけは、くびれを誇示するようにセパレーツタイプのレオタードを着用している。
 履き物だけは3人ともお揃いで、太ももまであるロングブーツで覆われていた。

 警察仕様とは思えないこの制服は、課長にとって頭痛の種である。
 しかし以前、課長は制服改変を試みて、都民の猛反対と都公安委員会の突き上げを喰らったことがあった。
 その後、署内で彼女たちの制服に関する非難が上がることはなく、今日までそのまま放置されている。

「このままの速度で前進を許すと、5分23秒後には新都庁のエントランスをぶち抜くことになるわねぇ」
 操縦桿を握った葵が、冷静に計算結果を口にする。
「そんなことさせないもんっ」
 勢いよく立ち上がった茜が、天井に頭をぶつけてうずくまる。
「なぁ~にやってんだかねぇ、この人は」
「元気があるのはいいけど、ヘリを壊さないで頂戴。全く、PKが出てなかったからよかったものの……」

29:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:51:50 wwkeY89N
 彼女たちが誇る怪力は一種のサイコキネシスで、身体が触れているものにだけ重力コントロールができるのだ。
 50キロに満たない小柄な彼女たちが戦車を持ち上げられる所以である。

「じゃあ、突っ込むわよ」
 葵は真顔に戻ると操縦桿を前へ倒した。


「おぉ~っと、パワーガールズのお出ましだぜ」
「来るのが遅いっての」
 上空に現れたヘリを見上げて、特殊部隊の隊員たちは歓声を上げた。
 これで彼らは合法的にこの場を退散できるのである。

「チィッ。いっつもいいところで……」
 ただ1人、特殊部隊を率いる指揮官だけが忌々しそうに舌打ちする。
 まだ若い、本庁から送り込まれてきたキャリア組の女警部補である。
 しかしパワーガールズが出張ってきたとなると、いつまでもこの場にいることはできない。
 パワーガールズ特別措置法により、現場からの避難が義務付けられるのである。
 それは同じ警察組織である彼女たちも同じであった。
「撤収準備っ」
 女警部補は無線機に向かってがなり立て、彼女の義務を果たした。

 逃げていくパトカーと入れ替わりに、パワーガールズ専用ヘリが降下してくる。
「あらあら、逃げ足の速さだけは感心しちゃうわねぇ」
 葵がクスクス笑うのを茜がたしなめる。
「仕方ないでしょ。あの人たち、撃たれると死んじゃうんだもん。あたしたちとは違うんだから」
 茜は俯いてメランコリックに呟いたが、次に顔を上げた時には迷いの色はなかった。
「それじゃイクわよ。パワーガールズ、ゴォー・ファイト」


 着地と共に彼女たちはヘリから飛び出し、新型駆逐ロボット08号と対峙した。
 08号はパトカーを持ち上げたまま硬直している。
「あんた、08号って言うんだって? ハッちゃんって呼ばせてもらうけど、いいかな」
 檸檬は頭の後ろに手を組んで、無防備に08号に近づいていく。

 08号はいきなり現れた3人娘が敵か味方か判断できず、コンピュータで識別していた。
 同時に彼女らが敵であった場合の危険性を考慮してみるが、体格や火力は問題外であり排除順位は最低ランクと即答された。
 つまり、破壊を優先させるのは、頭上のパトカーであると判断が下されたのだ。
 そこに大きな隙が生じた。

30:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:52:39 wwkeY89N
 彼女たちから味方識別信号が出ていない、即ち敵であると判断された次の瞬間には葵が宙を舞っていた。
 大きく跳躍した葵はパトカーに取り付くと、ひしゃげたドアをプラモのパーツをライナーから外すように取っ払った。
 そして車中にいた勇敢な隊員を抱き寄せると、地上に向かって飛び降りる。
「はぁ~い、いい子にしてたぁ? ママが来たからにはもう安心よ」
 葵はまだ若い隊員にウィンクする。
 そこへ08号のガトリング砲が火を吹いた。

 葵は隊員の頭を下げさせると、彼の体を抱きしめる。
 25ミリ砲弾が葵の背中に命中し、隊員の体にもガンガンという衝撃が伝わってくる。
 しかし、それだけであった。
 隊員がそっと目を開けると、葵の笑顔が見えた。
「自分の足で逃げられるわね? 悪いけど、今からショウタイムなの」

 葵は彼を放すと、全力で08号の右側面に回り込んだ。
 08号の右腕が旋回し、25ミリ砲をぶっ放す。
 だが、動きの速い葵を捉えきれず、代わりに延長線上にあったビル群に壊滅的打撃を与えていく。
「あっ、葵。駄目だって。街を傷つけると課長がうるさいんだからっ」
 茜が眉をひそめて葵に注意を促す。
「だって……アレ喰らうと、こそばゆくって気色悪いんですもの」
 葵が口をへの字にさせて不平を言う。
 この隙に隊員を逃がそうという彼女の意図は明白であった。

「しかたないなぁ」
 茜は身構えると、ガトリング砲を撃ちまくっている08号へ向かって突進した。
 ガンッと鈍い音がして、08号の上体がグラリと揺らぐ。
 AIのほとんどの機能がバランサー回され、射撃がピタリと停止した。

 彼が立ち直るよりも早く、檸檬が右腕に取り付く。
「銃刀法違反の証拠物件として没収しまぁ~す」
 檸檬は08号の右腕を捻り上げると、そのまま一本背負いの要領でねじ切ってしまった。
 08号の肩口が剥き出しになり、内部から滝のような火花が飛び散る。
 同じく檸檬がむしり取った右腕からも激しい火花が吹き出ていた。
「わぁ~い、わぁ~い、花火だぁ」
 檸檬はよほど嬉しいのか、08号の右腕を振り回してはしゃぎ回る。

「もう今年の夏は終わったでしょ。季節感のない子ね」
 呆れたように佇む茜に08号の左手が伸びる。
 先端のマニピュレータが、茜の腰をガッシリ挟み込む。
 08号はそのままねじ切ってしまおうとフルパワーを掛けた。
「あぁっ……あぁぁ~っ」
 強烈な力で腰をグイグイと締め付けられ、茜が苦悶の表情を浮かべる。
 ところが、仲間たちは誰も助けには入らなかった。
 白けきった顔で、仲間のピンチを黙って見守っていた。

31:出撃!POWER GIRLS
07/09/24 02:53:26 wwkeY89N
「ずるいよ茜」
「効いてる振りして、そいつにウェストの揉み出しマッサージさせてるの見え見えなんだけど」
 2人はウンザリしたように溜息をついた。
「ご……ごめんなさい……」
 茜は顔を真っ赤にさせて俯くと、おしとやかな動きでマニピュレータをねじ切った。

 時を置かず、左手の機関砲が火を吹き始める。
 パッと散開した3人は、高速で走り回って射線をかいくぐっていく。
「どうする?」
「弾切れにはまだ間がありそうだし」
「面倒だから、一気にやっちゃおか」
 新たに無反動砲も攻撃に加わり、既に付近は壊滅的な打撃を被っている。
 これ以上の破壊を許すと、また大好きな課長の血圧を上げてしまう。
 それは彼女たちにとっても悲しいことである。
「それじゃ、一斉にやっちゃえ」

 決断と同時に檸檬が08号の足元に転がった。
 いきなり現れた想定外の障害物に、08号のAIが戸惑いを見せる。
 攻撃が止んだ途端、葵が得意のジャンピングキックを放った。
 08号の頭部が吹っ飛び、思考制御が不可能に陥る。
 それでも08号は止まらなかった。
 最初にインプットされた通りに新都庁目指して突き進んでいく。

 その前に茜が立ちはだかった。
「ふんぬぅっ」
 茜は両手を広げると、真っ正面から08号の巨体をガッシリと受け止める。
 鋼鉄の巨体が前進を止めた。
 茜はそのまま数十トンの鉄塊を持ち上げる。
 そしてヘソを中心に反り返り、08号を後方へ投げ捨てた。
「おりゃあぁぁぁ~っ」
 必殺のバックドロップ投げである。
 08号は大きな弧を描いて――そのまま新都庁ビルに激突して大爆発を起こした。

「あ……あぁぁぁ……」
 呆然と佇む茜の目の前で、ニュートーキョーのシンボルが崩れ落ちていく。
「やっちゃったぁ?」
「あたし、しぃ~らないっと」
 葵と檸檬は早くも逃げ支度に入る。
「ちょっとぉ、あたしたち仲間じゃないの。これって、やっぱり連帯責任だよね? ねっ?」
 茜が振り向くと、ヘリコプターに向かって駆けていく2人の姿が見えた。
「ま、待って、一人にしないでぇっ。あたしたち仲間じゃないのぉ~っ」
 茜は泣きながら2人を追い掛け始めた。

                                 *

 手近のビルの屋上に、その光景を見下ろす影があった。
「仲間、仲間ってうるさい子だねぇ。オキナワかっ?」
 緋色のレオタードを着た少女が、流行りの漫才のネタを真似て吐き捨てるように言った。

 眩いほどのプラチナブロンドと覚めたブルーの目が印象的である。
「近いうちに“仲間”の持つホントの意味を思い知らせてやるよ。このスカーレット様がね」
 少女は気取ったポーズでそう呟くとプッと吹きだし、続いて我慢できないように笑い転げ始めた。

 自分の吐いたパクリギャグを思い出し笑いしていたのである。

32:名無し
07/09/24 03:51:13 Je0Xt4FO
その少女は信じられない事に、銃弾を数十発身体に受けながらケロッとしていた。
「無駄な抵抗ですよ。」
薄笑いを浮べ、その女は強盗の持つライフルの銃身を掴む。
グチャッ
飴のように銃身がひん曲がり、驚愕と恐怖で眼を見開く強盗達
「さぁ、ゴミはお掃除しないとね・・・・・。」
銃身が曲がった銃を放り出すと、強盗の襟首を掴み「ぶぶぶぶぶんんんん」と
いう物凄い音を立て振り回す。
「辞めてぇぇぇぇぇぇぇッ止めてぇぇぇぇぇッ!!」
「それぉれっ!!」いきなり襟首を離すと、物凄く回転したまま空の彼方に飛び
去る。
「世の中のゴミをお掃除するのって気持ちいい・・・・・。」
<終わり>

33:名無しさん@ピンキー
07/09/24 06:03:18 pQ/jpwa2
>>24-31
>>32
最高にGJ!


34:名無し
07/09/24 06:49:42 vH+Z88Wo
結城葵は、ごくごく普通の中学1年生だが、実は彼女の両親も幼馴染の健太も
知らない<秘密>がある。銀河の遥か彼方にある<クリーン星>の使者より与
えられた<S>バッチによりスーパーガールに変身し、この星に蔓延る悪をお
掃除する為、戦っているのだ・・・・・・。
             ***
「珍しいわね。憲太がデートに誘うなんて・・・・。」
ソフトクリームを舐めながら、葵が言う。
「そうか・・・・。」
顔を赤らめ顔を背ける憲太。最近、葵はすっかり<女>ぽくなったと思う。
幼馴染で、幼い時は素裸でお風呂に一緒に入ったり泥遊びをしたり、川原で連
れションをしたし・・・・。それも遥か昔の話。いまは<女>を思い切り意識
してしまうのだった・・・・。
葵は、そんな憲太が不満だった。子供の頃はもう遥か昔の話で<女>だと意識
してほしい・・・・・。
「ねぇ・・・。」と言いかかった時、耳に声がした。<クリーン星>から彼女
にスーパーレディの能力を与える為に遣ってきて、いまでは葵が暴走しないよ
うにするお目付け役のクリンだ。
『葵ちゃん、葵ちゃん!!事件です!!』
(嘘でしょ!!こんな時に・・・・。)
『こんな時って・・・。事件は葵ちゃんの都合なんて考えてくれませんよ!!』
(判ったわよ!!遣ればいいんでしょ、遣れば!!)
「御免、憲太!!おトイレに・・・ここで待ってて!!」
そう言うと素早くトイレに入る。
『さぁ、葵ちゃん!!変身だよ!!』
胸の<S>バッチが光る。ふいに体が「ゾクッ」とする。膀胱に尿が溜まる。
ちなみに、彼女は尿が膀胱に溜まる事でスーパーガールに変身するのだ。
閃光。服が青くミニスカート、スーパーガールのマークというべき胸の真ん中
に浮かぶSのロゴ。
「さぁ、いくよ!!」
葵はマッハ4というスピードで空を飛ぶ。
              ***
銃声が響き悲鳴が上がる。
5人組の武装強盗団が銀行に立て篭もっていた。
リーダー格の男が電話を握り「とっとに車持ってこいッ!!人質ブチ殺すぞ!!」
『ま・・待てくれ!!いま逃走車は準備中だ。待ってくれ!!』
慌てふためいた口調で説得係の警官が答える。
男は苛立ちげに受話器を置く。
糞が!!警察も世の中も、俺を舐めてる!!
「どうする!!」
仲間が尋ねる。
「くそったれ!!人質を一人引き摺り出せ!!見せしめにブチ殺して遣る。」
悲鳴をあげ逃げ惑う人質達
その時
「ドカン」という音と共に、天井をブチ抜いて何かが飛び込んできた。

35:名無し
07/09/24 07:06:17 /RDfC+LM
「な、何だ!!」
爆煙を眼を覆い庇いながら5人組の強盗は叫ぶ。SATとかいう警察特殊部隊
が突入したのか!?
だが、そうではなかった。吹き去る爆煙のなかに女の子が立っていた。
「な、何だ御前!?」
「アンタみたいな、人間の姿をしたゴミを掃除しに来たの・・・・!!」
「掃除だぁ!!舐めやがって、殺っちまえ!!」
銃を向け一斉に撃ちまくる。
だが、葵の身体には一発も当っていない。弾は潰れて床に転がる。
「ふぇぇぇぇッ!!」
「こんな危ない玩具は、こうしてあげる。」
銃身を掴み次々と銃を奪い重ねて膝小僧を置く。
ミシミシッ
銃が異様に曲がる。
「☆○□!!」
「さぁ、お掃除を始めるよ!!」
三人の首根っこを次々と掴み「ぶるんぶるんぶるん」と振り回す。
「辞めてぇぇぇぇぇッ止めてぇぇぇぇッ!!」
悲鳴を上げる強盗。一気に離すと風車のように回転しながら壁をブチ破り、待
機する警官隊に向け飛んだ。
「お掃除完了!!」
再び空を飛ぶ
         ****
トイレに戻り放尿をする事で変身が解けた。
憲太の処に戻る。
「憲太」
「うん」
振り返った瞬間、憲太の唇を奪う葵
終わり

36:名無しさん@ピンキー
07/09/24 07:29:18 rDSxfat9
「いい?今からあそこをを開くわよ」
ワンダーウーマンが自分で足を持ち膣部を開き始めた。
「ワンダーパワー」
「うわあ」
スチーブは肉棒を挿入しようとベッドで膝をたてて待ち構えていたがダイアナの膣から吸い込む万力のような力に慌てて
近くにあるものにしがみつく。
「うやあだめだ。ダイアナ、スットープ」
周りのソファやテーブルはもちろん壁を突き破って外に留めてあったボルボまで部屋に飛び込んで来た。
「ああ、スチーブ。いいっもっと固いのちょうだい 」
メキメキ音を立てワンダーウーマンの膣に吸い込まれていく万物の全て。
頑丈を誇るボルボがダイアナのふとももの間でスクラップのように小さく折り込まれて吸い込まれていく。
スチーブはベットの柱にしがみつきながらこの恐怖に耐えた。だが手が痺れ握力も限界だ。
巨大な肉棒も強風に煽られ汁を糸のように引いている。
「ダイアナーっ」
ついにスチーブは真っ二つに折れたベットごとワンダーウーマンの母なる大地に吸い込まれていった。

つづく

37:名無しさん@ピンキー
07/09/24 17:03:22 ui8vxqTd
GJ!!!!

38:名無しさん@ピンキー
07/09/24 20:00:48 pQ/jpwa2
>>34-35
スパガのコスチュームで放尿する中1少女を想像して、不覚にも興奮してもうたw
>>32
クソワロタ

39:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/24 20:52:47 e8Y64uxt
 池袋のビル街は騒然としていた。
 ある商社ビルに入っていた企業事務所が爆破されたのである。
 割りと名の知れた商社であった。
 しかしその商社が、実は関西を本拠とする角菱組のフロント企業である事実は余り知られていない。

 崩れ落ちた梁がフローリングの上で煙を吐いていた。
 その他にも砕け散ったコンクリートやガラスの破片で床の上は埋め尽くされている。
 それに紛れるようにして、ピクリとも動かない男たちの背中が見え隠れしている。
「だから、言わんこっちゃない」
「うちら泣く子も黙るギャルサー軍団だっつぅ~の」
 濛々と立ち込める爆煙をものともせず、コギャルたちは涼しい顔で笑った。

 彼女らと対峙しているのは、対照的に怯えきりへっぴり腰になったダークスーツの大男であった。
「ひぃっ……ひぃぃっ……化け物ぉっ」
 男は手にしたトカレフをメチャクチャに振り回して乱射した。
 ところがコギャルたちは身を潜めるどころか、細く整えた眉一つ動かさなかった。
 まぐれ当たりの銃弾がコギャルの制服を貫くが、肝心の中身は微動だにしない。
 トカレフは直ぐに弾切れをおこしたが、男はそれでもトリガーを引き続けている。

「……頭悪いね」
「……ねぇ」
 コギャルたちは呆れたように互いの顔を見詰める。
「うちらにそんなもの通用しないって……何度試せば分かるのかっての」
 コギャルたちがズイッと前へ出る。
 その分、男が後ずさる。
 無駄な後退は直ぐに壁に遮られた。

「ひゃあぁぁぁっ」
 男は全力でトカレフを投げつけるが、先頭にいたコギャルがあっさり受け止める。
 コギャルは伸ばしたままの右手に力を込め、堅牢な軍用拳銃を握り潰してしまった。
 鋼鉄のボールと化したトカレフが床に転がる。
「ひぃやぁぁぁ……お、お助け……」
 その男─角菱組の池袋支部長は床にへたり込み、ズボンの前を濡らし始めた。
 異臭を放つ水溜まりが広がっていく。
「やだぁ~、お漏らししてるぅ」
「キャハハハハッ」
 コギャルたちは一斉に笑い転げた。

40:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/24 20:53:37 e8Y64uxt
「アンタらが決められた上納金を納めないからいけないんだろ?」
 頃合いを見てエリカが切り出した。
「真似してアタシら舐める連中が出てこないとも限らないからねぇ」
 エリカはこれが他の組に対するデモンストレーションであると語った。
 彼女は支部長の襟首を掴み取ると、万力のような力で締め始める。

「グェェェッ……ま、待ってくれぇ……そ、総本部の意向で、うちの寄り親が変更になったんだぁ……」
 支部長は情を乞おうと、目を剥いて事実を語った。
「なんだって? 誰だい、アタシらの上前はねようって欲深者は」
 エリカの片眉が跳ね上がった。
「そ、それは……新興財閥の……ライフトワ……」
 支部長はそれだけ言うと、白目を剥いて失神した。

 エリカが手を放すと支部長はだらしなく水溜まりに崩れ落ちた。
「ライフトワ……あのポリエ社長か……」
 ライフトワグループは総資産1兆円以上を誇る巨大企業で、その影響力は財界ばかりでなく政界にすら及んでいる。
 そのうえ、マスコミすら自由に操作できるとなれば、ギャルサー軍団といえど手が出し難い存在であった。

 少し前のこと、エリカはライフトワグループ総帥であるポリエに口説かれたことがあった。
 ポリエは一晩を共にする代金として、エリカの目の前に現金1億円を積んで見せた。
 しかし、エリカはその成金根性が鼻につき、ポリエを半殺しにしてその場を後にしたのだった。

「あの、ポリエが……」
 エリカの脳裏に、ポリエの爬虫類じみた顔が蘇る。
「エリカァ~、ヤバいんじゃない?」
「今度ばっかりは相手がまずいよ」
 手下のコギャルたちが青ざめた顔で撤収を進言する。
 それがかえってエリカの心に火を付けてしまった。

「ふんっ、何がライフトワだい。所詮は成り上がりのネット屋じゃないさ」       エリカは崩れ落ちた鉄骨を拾い上げると、渾身の力を込めてねじ曲げた。
「ギャルサー軍団を舐めてくれたこと、きっちり後悔させてあげるよ」
 飴細工のようになった鉄骨が床に投げ捨てられた。

                                 *

 それからものの数分後には、5人のギャルサー軍団たちが六本木ヒルズに迫っていた。
 全力で飛び続ける彼女たちの前に、ヒルズのシンボルである森タワーがその威容を現せた。
 高さ238メートル、延床面積38万平米の超高層タワービルは、幾つものライトに照らし出されて不夜城の様相を呈している。

41:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/24 20:54:20 e8Y64uxt
「ゴクリッ……」
 最右翼を飛んでいたミホが生唾を飲んだ。
 夜の都心に浮かび上がった巨大なビルが、難攻不落の要塞に思えたのである。
 ミホの弱気を感じ取ったエリカだったが、軽い舌打ちをしただけで咎め立てはしなかった。

 ギャルサー軍団はしばらくタワーの回りを飛んでいたが、目指すポリエの居場所が分からない。
 そこで、やむなく階下から攻めることにした。


 エントランス前に着地すると、入り口にはガードマンの人垣ができていた。
 ライフトワ系列の新日本警備が誇る、いずれ劣らぬ屈強の男たちである。
「ふん、既にお見通しってことかい」
 エリカが腕組みして呟いた。
 角菱組の支部がギャルサー軍団に潰されたことはポリエも知っているだろう。
 となると、次に彼女たちが押し掛けてくるのが、ライフトワ本社であることくらいは容易に推測できる。

「にしても舐められたもんだね。こんな人数でアタシらをどうにかできると思ってるとは」
 エリカは対峙しているガードマンの群を眺め見た。
 その数およそ50名。
 全員が柔道や空手の高段者であり、グループ総帥ポリエに忠誠を誓う猛者ばかりである。
「掛かれっ」
 指揮官の号令で、男たちが一斉に走り始めた。
 大げさな喊声を上げないところが一応プロじみている。

 先陣を切った大男が、振り上げた特殊警棒をエリカの脳天に叩き付けた。
 ゴキッという音がして特殊合金製の警棒がへし折れる。
「ヒッ」
 男は半分になってしまった警棒を見詰め、次いでそれを放り投げると両手でエリカの胸ぐらを掴んだ。
 そして柔道の払い腰でエリカを投げに掛かる。
 しかしエリカの足は根が生えたように動かなかった。

「金の亡者に集るアンタらは、さしずめウジ虫ってとこか」
 エリカは薄笑いを浮かべると、男の胸ぐらを掴み上げた。
 あっさり持ち上げられた男が、全力で投げ捨てられる。
 男は仲間を10人巻き添えにしてアスファルトに転がった。
「やった、ストライク……キャハハハッ」
 それを見ていたマユミが大受けした。


 ものの5分も経たないうちに、警備員たちは壊滅していた。
 ほとんどが失神してだらしなく伸びている。
「手間掛けさせんじゃないっての。イクよっ」
 エリカはベッと唾を吐き捨てると、エントランスへずかずか入っていった。

42:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/24 20:54:58 e8Y64uxt
「チィ~ッス」
 ギャルサー軍団がだだっ広いエントランスへ入ると、そこは全くの無人だった。
「ちぇっ、愛想ないなぁ」
 拍子抜けした彼女らは、やむなく自分たちでライフトワ本社の所在を調べることにした。

「ライフトワ……ライフトワ……あった、54階……最上階だよ」
 テナント表示を確認していたリオが嬉しそうに叫んだ。
「やっぱ成金は高いトコが好きなんだよな」
 アキナが軽蔑しきったように鼻を鳴らす。
 無数の監視カメラと隠しマイクで見張られているのは先刻ご承知だが、ギャルサー軍団は一顧だにしない。
 彼女たちは正面から堂々と乗り込もうとエレベーターのボタンを押した。
 ほどなくアラーム音がしてエレベータのドアが開いた。

 同時にいきなりエレベーター内から銃声が上がった。
「むぅっ?」
 なんとエレベーターは、銃器で武装したガードマンを満載していたのである。
 マシンガンを構えた警備員がトリガーを引きながら飛び出してきた。
「このビルの中は治外法権って訳か」
 エリカの顔が不遜に歪む。
 そこに無数の銃弾が襲いかかる。
「なら、こっちも遠慮しなくてイイってもんよ」
 マシンガンの掃射によりクリーム色のベストがボロボロになっていくが、エリカ自身は涼しい顔をしている。

「ギャルサー軍団を舐めんじゃないよぉっ」
 エリカは警備員の中に突っ込んでいくと、左右のパンチを振るって男たちをのしていく。
 同じく手下の4人も銃弾をものともせずに、警備員に躍りかかった。
「そんなモン、ウチらに通用しないって。いい加減気付きなよ」
「こんな弱っちい番犬、何の役にも立たないじゃん」
 コギャルたちはヘラヘラと笑いながら、1人また1人と武装警備員を再起不能にしていく。

「だ、駄目だぁ……至急、救援乞う」
 マシンガンでは歯が立たないと悟った警備員は、米軍横流しの重機関銃を戦線に投入した。
 重い発射音と共に50口径の巨弾が吐き出される。
 飛行機すら撃墜する12.7ミリ弾が、エリカのプリーツスカートを台無しにする。
 だが、エリカはライスシャワーでも浴びたように、顔色一つ変えずに突っ立っている。
「ひぃっ、化け物ぉっ」
 警備員たちはようやくギャルサー軍団の恐ろしさを知り、クモの子を散らすように逃げていった。


 マユミが重機関銃を拾い上げ、太い銃身を無造作にねじ曲げる。
 銃身を固結びにしてしまうと、マユミは興味なさ気にブローニングを投げ捨てた。
「あぁ~ああ、制服が台無しじゃん。これじゃ学校いけないよ」
 アキナが穴だらけになったセーラー服を眺め回す。
「よく言うよ。どうせ学校なんか行かないくせにぃ」
 同じく制服をボロボロにされたマユミがケラケラ笑う。
「この際だからポリえもんに買い取らせようよ。あいつブルセラ病だから絶対高く買ってくれるって」
 リオはブルセラ病の意味を間違えたまま、真剣な顔で提案した。

43:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/24 20:55:50 e8Y64uxt
 その頃にはミホも最初に感じていた不安をすっかり忘れ去っていた。
「それじゃあロリコン社長にアポ無し突撃といきますかぁ」
「ウィ~ッス」
 ギャルサー軍団は意気揚々とエレベーターに乗り込んでいった。


 超高速エレベーターはほとんどGを感じさせなかった。
 こんな所にも最上級の技術が惜しみなく使われているのだ。
 コギャルたちが感心していると、エレベーターはアッという間に最上階に到着した。

「あった、ここだ」
 広いフロアを探すこと5分、ようやく社長室のドアを発見した。
 ミホは頷くとドアノブに手を掛け、フルパワーで押し開いた。
「おぉ~い、ポリえもぉぉぉ~ん」
 ミホは思いっきり情けない声で叫びながら社長室に入っていった。

 そこには、30畳はあろうかという広い空間が待ち受けていた。
 遥か先、偉そうなデスクの向こうに一人の男が座っていた。
 ライフトワ総帥のポリエ社長である。
「どもっ、ポリエっす」
 Tシャツ姿のポリエは、コギャルたちに向かってペコッと頭を下げる。
 そしてエリカと目が合うと、バツが悪そうに頭を掻いた。
 その人懐っこそうな笑顔に、コギャルたちは毒気を抜かれる。

「あのさぁ、ポリえもん? うちら上納金横取りされて干上がってんだけどぉ」
「それにさぁ、この制服見てよ。これって社長が高く買ってくれるんでしょ?」
「買ってくんなきゃ、いやぁぁぁ~ん」
 コギャルたちは取り敢えず話し合いを試みようと、フロアの中央へと進んでいった。

「うぅ~ん。そういうのを会社の経費で落とすってのは、企業倫理に反するなぁ」
 ポリエは腕組みすると真面目くさった顔を頻りに左右に振った。
「けど、ボクのポケットマネーで個人的に買うのなら問題ないかな? うんっ」
 ポリえもんの決断に、コギャルたちは歓声を上げた。
「さっすがポリえもん様、分かってらっしゃるぅ」

 はしゃぐコギャルたちにポリエが水を差した。
「ただし、買ってもいいのはエリカちゃんのだけ。レベルに達してない他の人のはノーサンキューだから」
 ポリエは顔色変えずに呟いた。
 プライドを傷つけられた4人が凶暴そうな顔になる。
「あんだってぇ?」
「うちらのおパンティ、いらないってのぉ?」
 ガングロの顔が醜く歪む。

「君らがボクの言うこと何でも聞いてくれるってのなら話は別だけど。そんな訳ないよね」
 ポリえもんはケラケラ笑うと、デスクの上のコンソールを操作した。
 途端にフロアの床が抜け落ちた。

44:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/24 20:56:47 e8Y64uxt
「アァ~ッ」
 いきなり足元が消え去り、5人は落体の法則に従った。
 そして飛行能力を発揮させるよりも早く、液体の中に落ち込んでしまった。
「ウエェッ~プ」
「こらぁ~、ポリえもんっ。誰が室内プール入りたいって頼んだぁ」
 コギャルたちは直ぐさま飛び上がろうとして、力が入らないことに気付いた。
 この緑色の液体がスーパーパワーを奪い取っているのだ。

「どうっ? クリプトナイトの室内プール、気に入って貰えた?」
 気が付くとプールサイドにポリえもんが腰掛けて笑っていた。
「ライバル会社のアマゾニアで通販したんだ。高いんだぞ、液化クリプトナイトは」
 ポリえもんが恩着せがましく言うが、エリカたちは溺れないように藻掻き続けるのに必死である。

 クリプトナイトはスーパーマンの故郷、惑星クリプトンの破片である。
 スーパーマンは太陽から電磁気を得てエネルギー源にしているが、クリプトナイトに近づくと光合成の過程が邪魔される。
 そればかりか、長時間クリプトナイトの近くにいると大変な痛みを伴ってエネルギーを失っていき、遂には死んでしまう。
 これはクリプトン人の遺伝子を持つ者に共通したウィークポイントなのだ。
 ギャルサー軍団にしても例外ではなかった。

「こ、このぉっ」
 エリカはプールをぶち破ろうとコンクリート壁を殴りつけたが、エネルギーを喪失した身ではどうにもならない。
「無駄、無駄、無駄ぁ。そんなコトしても拳が痛いだけだよ」
 エリカの目の前で小馬鹿にしたように笑うポリエ社長。
 その顔が徐々にぼやけていった。

                                 *

 どれくらい気を失っていたのだろうか、エリカが目を覚ますと先程の社長室にいた。
 辺りを確認すると、全裸に剥かれた4人の仲間がバンザイスタイルで吊されていた。
 慌てて助けようとして、エリカは自分も全く同じ境遇であることに気付く。
 全員が手錠が掛けられ、天井から下ろされた長い鉄パイプに通されていた。

45:帰ってきたスーパーフカキョン
07/09/24 20:57:28 e8Y64uxt
「あぁーッ?」
 エリカは悲鳴を上げて身をよじるが、手首に食い込んだ手錠はビクともしない。
 クリプトナイトのプールで、スーパーパワーを奪い取られてしまっているのだ。
 他の4人もようやく意識を取り戻す。
 そしてニヤニヤ自分たちを見上げているポリエ社長に気付いた。

「こらぁ、ポリえもんっ」
「ウチらは新巻鮭じゃないよっ」
 コギャルたちが悔しそうに歯噛みするが、体の自由は戻らない。
「まだそんなことほざいてるの君たちぃ。立場をわきまえなさいよ」
 ポリエ社長が説教口調で言う。
「ふざけやがって、体力が戻ったら覚悟しときなよっ」
 しかし狡猾なポリエ社長が、彼女たちにそんな時間を与える訳がなかった。

 ポリえもんはポケットに手を突っ込むと、緑色に輝くバイブを取り出した。
「クリプトンバイブゥ」
 ギャルサー軍団たちが息を飲んで固まる。
 その効用は聞かずとも明白であった。

 ポリエは黙ってミホに近づくと、左腕で彼女の下半身を抱きかかえる。
「ヤ、ヤメロォーッ」
 ミホは必死で暴れてヒップを振り乱すが、ポリえもんの力には抗えなかった。
「やめろっ……やめっ……アァッ?……アァァァ~ァァッ」
 クリプトナイト製のバイブがミホの秘裂に差し込まれた。
 ポリエ社長はミホの反応に満足そうに頷くと、バイブをゆっくり出し入れさせ始めた。
「ひぃぃっ……ひぃぃぃぃぃ~ぃぃっ……」
 ミホは今にも死にそうな声を上げてのたうち回った。

 それを見てポリエがほくそ笑む。
「こいつらを言いなりにしてスーパーフカキョンを捕らえるんだ……あの子を抱ければ、いつ死んでもいい」
 ポリエの瞳に狂気が宿る。

「あぁっ……はあぁぁぁ~ぁぁ……」
 ミホの喘ぎが最高潮に達していた。

46:正義のスーパーガール
07/09/24 21:36:17 oEqjpD6Y
スーパーガールは、自分の仕事の邪魔をしたこの警官たちが許せなかった。
まずは、右腕に押さえている警官と握手するように、右手の小指から人差し指までの4本の指を、まとめて彼女の右手で握った。
そのまま、彼女の感覚でいうと、「軽く、そっと」握り締める。
「ご、、ごおおおおお!!○▲¥×□○♯!」
バキバキッツという大きな嫌な音が部屋中に響いた。
スーパーガールの右手の親指を除く4本の指は、手ひらに付くまで完全に握り締められた。
男の指の骨は、スーパーガールのとんでもない握力で粉々に粉砕されてしまった。
「柔らかい手。」
右の警官は、完全に戦意を喪失し、痛みのあまり泣きわめいている。


47:名無しさん@ピンキー
07/09/24 21:55:51 pQ/jpwa2
おー!新展開!
続き超期待です!

しかし、ポリエ社長マジで大物だなw

48:名無しさん@ピンキー
07/09/24 23:25:43 YJIF4SP8
なんか投下されるSSのレベルにとんでもない差があるような
というより、他人がSS投下した直後に毎回おかしげな小ネタ投下してる人って
他の作者さんのやる気を削ごうとしていう作戦なのかなw

49:名無し
07/09/24 23:27:06 8M7xLhb3
スーパーフカキョンが「お掃除」というセリフを言ったら超興奮かも!!

50:名無しさん@ピンキー
07/09/25 00:15:30 xlsYxtGI
>>48
まぁ、マニアックな趣向のスレなんだし、小ネタや妄想の垂れ流しでも
過疎るよりはいいんじゃない?



51:名無しさん@ピンキー
07/09/25 00:24:52 yGspX+m3
軽いSSでも大歓迎です、人いないしなーw

52:名無しさん@ピンキー
07/09/25 00:36:01 vT6O72E1
看板娘のノベライズなんか初めてじゃないのか
わずかな設定をフルに使って丁寧に書いてるなあ
mots氏はSSの中でもやっぱり3人の管理人やってんのね

53:名無しさん@ピンキー
07/09/25 00:59:09 tJQfzcxH
ところでスーパーフカキョンってオリジナルは誰が創作したキャラなの?
俺の初見はAV研の悪の書房なんだけど

54:6
07/09/25 02:20:13 B+kdUZMK
>>23
英語わからないのに「New Goddess Cinema」で半年に1回会員になってダウンロードしてる。
いっつもワンパターンで展開が読めるのにコスチュームが違うだけで欲しくなる。
「supersexyheroines」や「mandisteele」は英語わからないと損するのでプレビュー止まり。
翻訳ソフト使ってもまともに小説は読めないのが残念。
でもmandiの写真や動画はヤフーグループやゆうつべに探せば出てくる。
>>23に出てなかったのものでは「project:superwoman」で気に入ったもの単品ダウンロードしてる。
英語分からなくてもなんとかなるものだ。
URLリンク(www.projectsuperwoman.com)
日本だとスーパーガールの写真が販売されるようになったのは嬉しい。
ただコスプレの括りになってる感じで最後はピンチというより凌辱される写真ばかり。
映像も怪力みたいなのはなく敵と戦うものばかり。
もともと戦闘ヒロインが日本の常識だからそうなってしまうのも仕方ない。
けどGIGA発売の「スーパーヒロインドミネーション Vol.06」の「ストロンガール」は
もろスーパーマンリターンズのオマージュが最高だった。
URLリンク(www.giga-freeks.net)


っというより予想以上に投稿があって嬉しい。
自分では好きなのにこういう物が捻りだせないので
小ネタのSSでも充分満足なのに
全ての作品が期待以上に良品で質が高くて驚いてます。
本当に書いてくださるのに感謝です。

>>52
それ思った。原作者のmots氏のHPより先にここで小説が読めるとは思わなかった。
ってか、mots氏が書いたのかと思っている。もちろん違うはずなのだが。
>>24-31とにかく作品は最高。

>>53
「Japaneseスーパーヒロイン」管理人AK-3氏が悪の書房に投稿してる同時期に
ホームページを開設してスーパーフカキョンのコラージュと小説を書いたのが
違和感なく浸透したして広まったような感じ。←間違ってるかな。

そうそう>>39-45続編帰ってきたスーパーフカキョン良かったです。次回作も期待してます。
ほかにも>>34-35も良かったです。放尿で変身が解ける想像力が素晴らしい。
もちろん他のSSや小ネタも読んでるだけで楽しくなるんだけど病気かな。

55:名無し
07/09/25 06:53:26 ZrhU63we
爆発が起きた。
恵比寿ビル。この街では893の事務所がある事で有名なビルである。
抗争か!?
誰もがそう思った。
だが、そうではなかった。
次々と宙に舞う人間、ビルの至る処が穴だらけだ。
「クソッタレ!!」
組員が銃を向け、撃ちまくる。
だが、その少女は身動ぎもせず(腰に両手を置いて)受ける。
ボロボロ
「だから、無駄だって!!」
スーパーガール葵は、ニッコリと笑うとそう言うと動揺する組員の胸倉を掴ん
で、まるで人形みたいに軽がると持ち上げる。
「あわわわッ!!な・・・なんでッ!!何か俺達が悪い事したか!?」
「貴方達、中学生に危ない薬を売ってるでしょ?ゴミは大掃除しないとね☆」
強烈なパンチ。宙を舞い隣のビルにぶつかり何度かビルのビルを弾いて駅裏の
ゴミ溜めに落下した。その頃には組員は肉の塊になっていた。
「お掃除完了!!」
空を飛び去る。
              ***
路地に降り立ちキョロキョロと周囲を見回す。
誰も居ない。
『葵ちゃん!!早く変身を解かないと・・・・。』
(判ってるよ・・・・)
葵は放尿をする事で変身を解くのだが、うら若き乙女が路地で放尿するのは勇
気がいる物だ。
『急いで!!早く変身を解かないとメルト・ダウンしちゃうよ!!』
慌てて下着を膝下まで降ろし、壁を背にして脚を拡げお尻を突き出すように中
腰になる。こうすれば遠目で見れば放尿しているのに気づかないはずだ。
ジョジョッ
溜めに溜めた尿を放出すると、変身が解けた。
「正義のヒロインが放尿しないといけないなんて馬鹿げてる!!」
プンプンする葵
<終わり>
* 少しスレ違いですが、変身のシステムを説明するのに、こんな内容になり
ました・・・・・。

56:名無しさん@ピンキー
07/09/25 12:31:47 iZjMSgWX
スーパーガールって、オナラの風圧で、人や車を吹き飛ばしたり出来るのかな?

57:名無しさん@ピンキー
07/09/25 14:16:49 xlsYxtGI
>>56
ビルを倒壊させることも、飛んでいる飛行機を撃ち落すことも可能です

58:名無し
07/09/25 20:43:51 MT20Fh6J
スーパーガールはテロ組織の基地に降り立った。
警報が鳴り響き、次々と建物から重武装して出てくるテロリスト達
テロリスト達は銃を構え取り囲みながら、眼前に平然と立ち尽す少女を見た。
長くストレートに伸ばされた黒髪、青い服、赤いミニスカート、胸の真ん中に
大きく<S>という文字が浮かんでいる。
「はぁ~い!!極悪非道なテロリストの皆さ~ん!!今から貴方達、テロリストの
巣を大掃除しま~す!!」
指を一本天空に突き立て、この状況には場違いすぎる陽気な笑顔を浮べる!!
「ふざけるな、帝国主義者の犬め!!撃て、撃ち殺せ!!」
指揮官らしい男の号令で銃弾の雨が浴びせられるが、彼女は両腰に手を置いて
身動ぎもしない。その余裕の現れのように弾丸が潰れ次々と足下に落ちていく。
「もういいの、蛆虫さん達?じゃぁ、大掃除を始めるよ!!」
軽くパンチを放ち、2・3人が纏めて停車したトラックの側面にぶつかる。
さらに、停車したトラックを踵でヘシ折り膝小僧で丸めて巨大な球体を作る。
「ストライクになるかな?そ~れッ!!」
ボーリングの要領で、逃げ惑うテロリスト達に向け投げ込まれる。
スペイン語、ペルシャ語、ロシア語が混じった悲鳴
グシャべチッ、プシィュュュッ
次々とひき潰しミンチにしていく。やがてボールは建物を2棟破壊し停まった。
「ストラィィィク!!」
指をパチンと鳴らし嬉しそうな表情を浮べる
「一気に綺麗サッパリ片付けるかな!!」
背を向け、脚を大きく拡げると、お尻を突き出すように中腰になる。
ブゥゥゥゥッ
放屁。その瞬間、最大風速50メートル以上の強風が逃げ惑うテロリストと基地施設
諸共吹き飛ばした。
「あ~スッキリした!!」
<終わり>


59:名無しさん@ピンキー
07/09/25 21:13:07 iZjMSgWX
>>58
作者乙であります
いいな~、放屁攻撃w

もうちょい恥じらいながら、やってくれれば最高っすね

60:名無し@ピンキー
07/09/26 00:29:14 4rQTQgQM
小麦色の肌を鮮やかなブルーのセーラー服が包んでいる。
彼女の名は牧村唯。都内有名私立桜花女学院中等部の一年生だ。
「ねぇねぇ、唯。帰りマックに行かない?」
幼馴染の供花が尋ねた。彼女とは保育園から現在まで同じ学校に通う仲良しで、
唯とは同じ新体操部に通っている。
「どうしょうかな・・・・。」
育ち盛りの唯は御腹が減り夕食以外にも食べるが、それでも体重が42キロから
上がった事がない。だから、太る心配はしなくても良い。
「行こう」と言おうとした瞬間、脳波に別の声が聞こえた。
「御免!!先に帰ってて!!」
拝むように謝ると、足早に教室を出てトイレに駆け込む
          ***
トイレのドアを閉める。
『唯ちゃん、事件だよ!!』
銀河連邦から派遣された女性保安官 アリスだ。
”もう!!いつもいつも、こんな大事な時に・・・・!!”
文句を呟きながら、胸に着けられた<S>バッチをそっと触れた。
ドクンドクン
膀胱に急激に尿が溜まり、凄まじい閃光
             ***
「壊せ!!踏み潰せ!!」
ヒステリックな笑みを浮かべ叫ぶ悪溜博士。それに従うように次々とビルを破壊
し、道に放置された車を踏み潰すロボット<マキシム・ゴーリキーⅠ>
その時、空中から物凄いスピードで何かが飛んできた。
戦闘機では無く。それは中学1年くらいの女の子だ。
青い服、ミニ・スカート、胸の真ん中には<S>のロゴが刻まれている。
スーパーガールだ。
「いくわよー!!」
マッハで飛び<マキシム・ゴーリキーⅠ>にぶつかる。普通なら<マキシム・
ゴーリキーⅠ>はキロ幾らの鉄屑と化していたが、全く無傷だ。
「嘘・・・・。」
「フハハハハハッ!!スペース・チタンで造られた<マキシム・ゴーリーキーⅠ>
は、それぐらいではビクともせんわ!!」
空中で唖然とする唯を捕まえ、腕で握り潰そうとする。
必死にもがく唯
<続く>

61:名無しさん@ピンキー
07/09/26 05:57:06 mgafdvzN
>>60
乙です。

それにしても、放尿ブームなのか…?

62:名無しさん@ピンキー
07/09/26 06:10:01 BIVvA7zi
URLリンク(www33.tok2.com)

ここの『たびじさんの作品』ってAK-3氏の作品らしいけど、
この人って、本当に怪力女性&フカキョンが好きなんだなw

63:名無しさん@ピンキー
07/09/26 23:22:07 s5BJytV0
期待sage

64:名無しさん@ピンキー
07/09/27 02:22:39 V+0VLXgf
なんでふたなり属性もついてるのか・・・ふたなりはいらんだろ別に。
スーパーガール単独の方がいいよ

65:名無しさん@ピンキー
07/09/27 02:29:30 V+0VLXgf
>>17
この人以前もHP公開してたんだけど今は削除されてるっぽい。今の絵柄も最高だけど昔の絵柄も見たいので保存してる人居ないかな。
年代からして2003年か2004年あたりだろうか。定期的にこの手のサイト検索してるんだけど俺は全く気がつかなかったよ・・・
検索に一切引っかからなかったしGoogleも既に企業サイトの収集しかやってないのかなー
昔の立ち上げ当初は個人サイトもマメに拾ってたよね。

66:名無しさん@ピンキー
07/09/27 06:24:13 qSvt2LHZ
ガキの頃、「スーパーマンⅡ」で悪の女クリプトン人が、「キスしてあげる…」とか言って
息だけでヘリコプターを墜落させるシーンを見て、スゲー興奮してたなぁ

67:名無しさん@ピンキー
07/09/27 17:10:38 LA2KPIHF
俺もふたなりはいらんな...
まぁ好きな人がいるのなら止めることはできんが

68:名無しさん@ピンキー
07/09/27 17:14:57 JaZGTeqH
>>66
分かるわ~
いくら超人相手とはいえ、女性の吐く息に、なす術もないなんてw

俺も小学生の時、スーパーガールが
トラック運転手を吹き飛ばすシーン見てチンチン勃ったもんw




69:名無しさん@ピンキー
07/09/27 18:09:57 QHzlnRbr
>>66
あ~、あのシーンってスーパーマンⅡだったのか。
記憶の片隅に残ってたけど、何の映画か忘れてたわ。
今度観直してみよう…。

70:正義のスーパーガール
07/09/27 20:49:25 Rr+iDFF6
 その男は、ちょうど2人の女性を連続して強姦し、満足の笑みを浮かべベンチに座っていた。
 突然、暗闇から現れたスーパーガール。何が起こったのか分からない強姦男。
 スーパーガールが男の右手を前腕部と上腕部を自らの両手で掴む。
 まるで割り箸を折るかのごとく簡単に、強姦男の右腕は『バキッ』と肘の部分でへし折られた。
 男は、事態が把握できない。あり得ないに曲がった腕。激しい痛み。
「ぎぇッああぁぁッ!」
 男が絶叫している間に、スーパーガールが残りの腕の前腕部を掴んだ。
 スーパーガールの握力は200トン以上。
 野球の硬球でも、彼女の手の中では、まるで軟式のテニスボールの様に軽々と変形する。
 そのまま彼女は無表情のまま握りしめる。
 バキィッ。
「ギャイイッッッッ!」
 強姦男は、あらんかぎりの叫び声を上げた。両腕がへし折られ、焼けるような激痛が男の脳髄に響く。
 男は立ち上がり、スーパーガールから距離を取ろうとした。
 しかし、、足がもつれて、尻餅をついてしまった。
「きゃはは、どうしたの♪ 逃げるの?」
 男は恐怖と激痛のあまり、声を出すことができない。
「助けて欲しいの?」
 しゃがみこんで、にっこりと笑顔を見せるスーパーガール。    
「でも、だめ。あなたも、そんなふうに女性に懇願されたら、レイプをやめたのかしら。」
 男は嗚咽しかもらさない。
 スーパーガールが尻餅をついた男の前で片膝をついて、しゃがみこんだ。
 彼女の右手が彼の股間に伸びる。

71:正義のスーパーガール
07/09/27 20:50:29 Rr+iDFF6
「命は助けてあげる。でも女性を犯すのはだめ。2度とできないようにしてあげる。」
 超常の怪力を秘めたスーパーガールの指。
 手加減せずに弄ばれればペニスや睾丸の形や機能などあったものではない。
 強姦男は、恐怖を顔に浮かべたまま、立ち上がることもできない。大粒の涙が頬をしたしる。
 スーパーガールの右手は俊樹のペニスをズボンの上から、そっと握り締めた。
「ぎゃァァー。」
 強姦男の脳髄に激痛が貫く。
 ズボンごしだが、スーパーガールの指はしっかりと男のペニスを掴んでいる。
「さよなら。」
 デニムのズボンがスーパーガールの指に引き裂かれた。
 かつてペニスであった血塗れのミンチ肉とデニムの切れ端が、指の間からにじみ出た。
「これじゃ、性欲だけは残ってしまうかな。性欲も2度と起こらないようにしたげる。」
 というと、スーパーガールの右手は、血塗れのズボンもう少し下の部分に移動した、。
 両方の睾丸をしっかり確保すると、5本の鋼鉄の指が無慈悲に閉じられた。
 グチョ。と小さな音が指の間から聞こえた。
 (おわり)

72:名無しさん@ピンキー
07/09/28 00:15:45 aWKnM/C3
>>70-71
いつも乙です。
スーパー葵ちゃんの方の続きも、期待しちょります

73:名無しさん@ピンキー
07/09/28 01:08:02 JA/Z2xNF
>>70-71
激しくGJです!!

今回のシチュエーション最高でした!もしスーパーガールに局部を弄ばれたとして、
手コキはもちろん、本気でフェラやパイズリなんかされたりしたら… ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ



74:名無し
07/09/28 07:20:03 sNb98yWh
* 70-71は、私の作品ではありません。
深夜の静寂を切り裂き無数の光の束が道路を疾走して行く。
凶悪暴走族「蛇神」である。
彼等の凶悪非道さは他の暴走族や893でさえ怖気を震う程だ。
暴走行為は当然の事ながら、気にいらない車はヒックリ返しグチャグチャにし
運転手は植物人間になるか殺すまで暴行し、女を見たらさらい輪姦する。
警察も少年法だ、リーダーの親父が民自党長老議員という事で手をこまねいていた。
            ****
無数の群の前に立ち塞がる1人の少女
中学1年生くらいの少女だ。
「あんだ、コラァァァッ!!小娘犯すぞ!!」
怒鳴りつける特攻服
それに対して意外な事に、少女は可愛く微笑むと特攻服の胸倉を掴んで無造作に
放り投げた。
悲鳴をあげる間も無く、放り投げられた少年は遥か向こうに黒いシルエットになって
浮かんでいる山の頂上にブチ当り「ドーン」という爆発音と土煙を上げる。
「○☆△!!」
声が出ず唖然とする暴走族
「今日は、皆さんみたいなゴミの大掃除に来ました・・・・。」
置かれたバイクを横に倒し膝小僧を置く。「メリメリ」という音を立て異様な形に曲がる
バイク。さらにまるで粘土を丸めるように両手でバイクを鉄の球体に変える。
全員、やっと気づいたのだが少女は真ん中に<S>とロゴがされた青い服にミニスカート
といういでたちだった。
「さぁ、大掃除を始めるよ!!」
深夜の道路が悲鳴と破壊音が響いた・・・・・。
<終わり>

75:名無しさん@ピンキー
07/09/28 08:02:18 oD+x8+V7
スーパーガールが陵辱されるSSはまだですか?

76:正義のスーパーガール
07/09/28 09:45:16 gP/aqZPY
 最近、すっかりテレビや新聞でも、正義の味方として有名になったスーパーガール。

 実は○○大学のラグビー部員による都内私立女子大生に対する集団レイプ、
 集団婦女暴行容疑の逮捕でも一役を買っていた。
 首謀者の谷村容疑者ら5人は昨日、雑居ビルの屋外階段で、
 酒に酔った女子大生を介抱するといって1階下の階段に連れ出し、彼女に暴行をはじめた。
 だが不幸にも、上空を飛んでいたスーパーガールに見つかる。
 青いトップに深紅のミニスカートとブーツ、もちろん胸には大きなシンボルの「S」。
 スーパーガールのいつもに格好のまま、突然男たちの前にに降り立ち、腰に手を当てた。
 5人組のうち抵抗した4人は、彼女の人間離れした身体能力をまざまざと見せつけれた。
 全身打撲と腕や足の骨折。重傷を負わされ警察に引き渡された。
 きっと4人全員に、後日「障害者手帳」が支給されるだろう。

 この中で大学3年の山崎敏幸(21歳)は、スーパーガールに抵抗せず、震え上がっていたため無傷であった。
 山崎は、180cmの身長にがっしりした体躯、そして端正な顔つきだった。
 スーパーガールは警察に4人を引き渡す前、雑居ビルの一室に彼を閉じこめ、
 警察の事情聴取のあとその部屋に戻り、山崎と対峙した。
「品行方正な正義の味方を続けるのも大変なの。私の遊び道具になってもらうわ。」
 とスーパーガールは言い放った。彼女は、山崎をストレス解消の道具にしようと決めていた。
 山崎のジーンズに正面から右手を掛け、そのままベルトごと引き裂く。トランクスももろとも。
 山崎の下半身があらわになる。
「あれ、あれ、恐怖のあまり萎縮しちゃってるのかな。動いてはだめよ。睾丸にあたると不能になるかもしれないわよ。」
 というと、目からX線ビジョンをペニスの亀頭部分に照射した。
 猛烈な刺激がペニスを襲う。
 2秒ほどの照射でペニスは、ビンビンに膨れ上がった。

77:正義のスーパーガール
07/09/28 09:46:01 gP/aqZPY
「それじゃあ、スーパーガールの鋼鉄のヴァギナを体験させてあげる。めったにできないわよ。」
 といい、立ったまま深紅のスカートをめくりあげ、ショーツを少しずらし、ヴァギナを露出させる。
 立ったまま性器を結合させる前面立位。
 スーパーガールは、左手のみの腕力で軽々と山崎を抱きかかえた。「片手逆駅弁」の体位。
 彼女の右手が、無造作に山崎のペニスを無造作に掴む。
 人間離れした握力で掴まれ、ペニスに激痛が走り、痛みは脳髄まで麻痺させる。
 そのまま半ば強制的に鋼鉄のヴァギナにねじ込まれた。
 彼女は、ペニス全体が挿入したのを確認した瞬間、、無造作にヴァギナに力を込める。
 山崎は狂気の悲鳴を上げた。
「ギャーアアアアッ!」
 堅いペニスがヴァギナの中でぺしゃんこになる感覚。
 彼女のヴァギナは直径3センチほどの鋼鉄の棒さえも歪め、ねじ切ってしまうことで知られている。
 そんな力を、普通の男性の体に加えてしまった。
 彼女がペニスを引き抜こうとするが、潰れたペニスはスムーズに抜けない。
 鋼鉄の括約筋で締め付けられたまま、ペニスは根本でちぎれてしまった。
 山崎は激痛のあまり、床にしゃがみ込み、両手で出血が続く自分の股間を押さえていた。
 
 彼女の指で自分のヴァギナをまさぐると、細いリボンのような血塗れの肉片が肉壺から掻き出された。
「柔らかすぎて、挿入されたのかどうか分からないわ。」
 というと、彼女は大粒の涙を流しながら泣いている山崎の右腕を見た。
 ペニスは中に骨がないが、腕なら少し堅いだろうと。
 スーパーガールは山崎の右腕を掴んで、ヴァギナに無理矢理挿入する。
 少しサイズが大きいが、そんなことに構うことなく、肘の少し先までねじ込んだ。
 やはりその瞬間、スーパーガールのヴァギナが無慈悲に収縮する。
 バキッベキボキという破砕音とともに、再び山崎が奇声を発した。
「ギャアアッッッッッ!」
 手のひら、手首、前腕の全ての骨が粉砕される。
 そのあとも左手、右足、左足の順で、鋼鉄のヴァギナの餌食となった。

「あーあ、もう入れるもの、なくなっちゃった。私の正体を見た使えない道具は処理するしかないわね。」
 というと、すでに気絶しかかっている山崎の頭を右手で鷲掴みにした。
 そのまま、頭蓋骨からミシミシ、ペキッという音が漏れる。
 スーパーガールの鋼鉄の指がそのまま、山崎の頭に食い込んだ瞬間、、大絶叫がビルに響き渡った。

(おわり)

78:72
07/09/28 10:53:59 aWKnM/C3
>>74
それは大変失礼致しました。
やっぱり葵ちゃんいいですね

79:73
07/09/28 17:00:59 JA/Z2xNF
>>76-77
今回も最高ですね!

ところで、スーパーガールの肺活量で、フェラされたらどうなるんだろう?
一度吸い上げられただけで、相手の身体がストローで中身を吸い尽くされた牛乳パックみたいになるのかな?

80:名無し
07/09/28 20:02:30 ITxU/ceR
深夜の2時。都内の閑静な住宅地にある結城家は当然、全員が深い眠りにある。
父親の優介は明日朝早く取引先の社長との接待ゴルフがある。ワザと負けるとい
うのも結構、体力と神経を使わねばならない。母親も啓介の朝ご飯の用意の為、
深い眠りについていた。
2階にある葵の部屋だけは違った。寝ていたはずの葵がムクッとベットから身体
を起こす。
「さぁ、行くわよクリンちゃん!!」
ピンクのバジャマに<S>バッチを着け、優しく撫でる。
「ドクン」という感触。膀胱に急激に尿が溜まっていく。
身体をピンク色の閃光が光り、真ん中にSのロゴがされた青い服、ミニスカート、
ブーツ、赤マントといういでたちに変わった。
ドアを開け、空中に身を投げる。
            ***
山道の道路を無数の光の束が疾走した。
暴走族「鬼魔羅」の集団である。厳密に言えば、もはや「鬼魔羅」は暴走族とは
言えない凶悪な集団である。暴走行為は当然の事ながら、麻薬密売や路上で女性
を浚い輪姦(それで自殺した者や精神病院に長期入院を強いられている女性も居
る)、893の依頼で殺人さえ手がける者さえいる。警察もそれを知ってはいた
が、相手が与党民自党の長老が溺愛する孫が頭をするチームだ。手をこまねいて
いた。
まず、最初に<異変>に気づいたのは2輪に二人乗りした少年だった。
道路のほぼ真ん中に、群を遮るように立つ人影
(な、なんだ!!)
この少年が、まず頭に思い浮かべたのは幽霊だという事だ。
だが、すでに季節は秋である。幽霊が秋に出るなどという話など聞いた事も無い。
では、生身の人間!?ここは人里からかなり離れていて、人間がいる訳が無い。
ましてやシルエットとして浮かぶ陰は女、しかも12~3だ。
急迫する群。少年は焦った。凶悪無比で知られる「鬼魔羅」メンバーとはいえ、多少
は眼前で起きている事態に慌てる。
(糞!!どけよ!!)
そんな思いとは裏腹に、身動ぎもせず立ち尽す少女
(クソッタレ!!)
少年は毒づくと、後方に指示を出し停める。
スピードを徐々に殺し、手前20メートルで停まった。
<続く>

81:名無しさん@ピンキー
07/09/28 20:19:38 NAvYTSIM
いつもagaってるけど1のオナニスレ?

82:名無し
07/09/28 20:54:28 KLiHxsO1
「あんだぁ!!何停めとんのじゃ、ウラァァァッ!!」
頭の富永と仲間達が次々と2輪と4輪を降り、前方に来る。
「オイ、コラッ!!オノレかぁぁッ!!殺すぞッ!!」
先頭の少年の胸倉を掴み、額を着けて眼を飛ばす。
先頭の少年は、富永が怖かった。以前、キレて交機を鉄パイプでメッタ打ちに
して植物人間にしているのを見ているからだ。
「あ・・・あれ・・・・。」
震える指先で前方を指す。全員が指差した方向に視線を遣る。
13歳くらいの少女が道路の真ん中に、まるで塞ぐように立っていた。
肩の辺りまでストレートに伸ばされた髪、健康的な小麦色の肌、顔は幼い。
真ん中に<S>とロゴがされた青い服、短いスカート、ブーツ
「あんだぁぁぁぁっ、小娘!?」
特攻隊長が眼を飛ばしながらスーパーガールに近づく。手には変形し横に血糊
がベットリとついた鉄パイプを握っている。だが、それにも関わらず少女は平
然と可愛い笑みを浮べる。
「大掃除です・・・・。」
「大掃除だぁッ!?」
意味が理解出来ず唖然とする。
「貴方達、ゴミの大掃除・・・・・。」
「ふ、ふざけんなぁッ、コラァァァァッ!!」
特攻隊長は鉄パイプをスーパー・ガール葵の頭上に振り下ろす。このままでは
脳味噌を道路にブチ撒けるだろう。誰もがそう思った。
だが!?
振り下ろした鉄パイプが、頭の形に合わせて変形していた。平然として笑みを
浮べる葵。
特攻隊長の胸倉を掴み、12・13歳では考えられない怪力で片手で持ち上げ後方に
投げる!!
「あぁぁぁぁぁぁッ!!」
悲鳴を上げ突如、姿を消す特攻隊長。すぐに張るか向こうにシルエットとして聳え
立つ山の頂上で「ドオォォォン」という爆煙があがった。
声が出ないまま、頂上と少女の顔を交互に見る。
「さぁ、大掃除始めるよ!!」
<続く>


83:名無し
07/09/28 22:43:57 GnM+6Jnk
逃げ惑う暴走族を次々と掴み片手で宙に放り投げる。
道路に面した向こうの森林や山に次々と爆煙が上がる。
置かれた2輪を倒し膝小僧を軽く置くと「メキメキッ」という音を立て曲がる。
それをさらに両手で丸め巨大鉄の球体を造ると地面に放り投げ、さらに車も同じ
要領で鉄団子にして地面に放る。
「あぁぁぁッ!!辞めてくれぇぇぇッ!!」
無残に鉄団子にされていく車や2輪を見て泣き叫ぶ。
葵は、その男の胸倉を捕まえ「ブンブンブン」と円を描くと、やはり宙に飛んで
消えた。
警察でさえ手が出せない凶悪暴走族「鬼魔羅」は、物の2分ほどで鉄団子を残し
てしまった・・・・。
「あわわわッ!!」
道路で尻餅を着き、声さえでない富永
恐怖のあまり失禁している。
「貴方がリーダーさんね☆貴方には特別な掃除をしてあげるね☆」
片手で持ち上げると砲丸投げの要領で身体ごと廻す。
「辞めてぇぇぇぇッ!!止めてぇぇぇぇぇぃッ!!」
宙高く放り投げると富永は物凄いスピードで飛び、大気圏を越え月面に激突した。
「お掃除完了!!」
満足げに葵は、そう言うと微笑む。
               ***
家の前に着くと素早くパンティを脇にずらし電柱に立ったまま放尿を始めた。
変身が解除され葵の姿に戻ると、2・3回お尻を上下に振る。
「あっ、しまった!!いま変身を解くとお部屋に戻れないよぉ!!」
気づいたのが遅かった。結局、家の者が起きるまで外にいたせいで風邪を引いて
遠足にいけなくなるハメになるのだった・・・・。
<終わり>
    

84:名無しさん@ピンキー
07/09/29 00:24:29 dzql8xXp
誰か熟女or人妻のスーパーガール(ウーマン)のSSを書いてくれッ!

85:名無しさん@ピンキー
07/09/29 09:31:58 QNsJJx9l
>>84
ムチムチの体にスーパーパワー・・・
大人の色気ただようスーパーガール(ウーマン)っていいっすねぇ

86:名無しさん@ピンキー
07/09/29 12:47:01 SYHeQdYE
子持ちのスーパーガールってのもいいね~!
もちろん旦那と子供には正体隠して

87:名無しさん@ピンキー
07/09/29 12:47:12 zkESq+i9
URLリンク(www.kogalu.everystorm.com)

88:名無しさん@ピンキー
07/09/29 15:57:34 9uMqQ2Uh
>>84
ここイケ
スレリンク(eroparo板)

89:名無しさん@ピンキー
07/09/29 21:56:17 3oMLl4pJ
>>88
そこは、なんか違うんだよな~
それに、スレの雰囲気悪すぎ…

90:名無しさん@ピンキー
07/09/30 08:44:08 8Sln+ylH
>>84-85
ウルトラマンメビウスで、美保純が宇宙人に憑依されてスーパーウーマンになる話があったけど、
どうみても普通のオバチャンの美保純が、エプロン姿で高速で走ったり、車を片手で持ち上げたりして、
そのギャップにメッチャ萌えた。

91:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:33:15 L+3LR9vb
 荒涼とした草原を一陣の風が通り過ぎていった。
 一面に生い茂った草は、よく見るとひび割れたアスファルトの隙間から伸びている。
 それは、ここがかつて滑走路であったことを示す僅かな痕跡であった。
 そして今一つ、草原の片隅に立った管制塔が、この半径10キロ内で唯一の地上建造物として辺りを睥睨している。

 この管制塔が飛行機の発着を管理する日は2度と来ないであろう。
 にもかかわらず、建物の中は大勢の人間でごった返していた。
 ほとんどの者が軍人で、それに混じって白衣を着た科学者の姿がチラホラ見える。
 この以前飛行場だった草原は、その所有を軍部の管理下に移してからは新兵器の秘密実験場として機能しているのだ。

 元々過疎化の進む農村地域にあった地方空港は、その手の候補地として最高の立地条件を満たしていた。
 最後の住民の立ち退き交渉が成立すると、同地区は即日立ち入り禁止措置がとられた。
 その後、付近一帯は軍の秘密施設として完全に閉鎖され、好事家からは“日本のエリア51”などと噂されている。

「そろそろ時間だな」
 大佐の階級章を付けた軍人が確認するように呟いた。
 俗に『P計画』と呼ばれるプロジェクトの総責任者である。
 コンソールのデジタル時計は、まもなく17時になろうとしている。
 『P計画』の総決算と言うべき、実戦トライアルの開始時間が迫っていた。
 大佐は正面の窓に近づき、厚さ15センチの防弾ガラス越しに下界の風景を見下ろす。
 試験用の新型兵器なのであろうか、眼下に3台の戦闘車両が待機していた。

 トライポッドと呼ばれる三脚戦車の1個小隊である。
 彼らは装輪式戦車よりも低速であるが走破性に優れ、建物の多い複雑な地形での戦闘─―つまり市街戦に特化している。
 武装は両腕に付いた水冷式20ミリバルカン砲が2基、そして上部装甲に装着されたグレネードランチャー1門である。
 何よりも、自律型AIを組み込んだフルオートマシンであることが一番の特徴だった。
 しかし大佐の視線はトライポッドを通り越し、その遥か先に注がれていた。


 管制塔から約1キロ離れた所に大型のジェットヘリが駐留していた。
 機体後部は双胴になっており、その間に箱形のコンテナを挟み込んでいるところを見ると輸送ヘリなのであろうか。
 そのコンテナの前に数名の人影が見えた。
 一人は白衣を着たドクターであり、目の前の3人に何かレクチャーしているところであった。

92:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:34:00 L+3LR9vb
「いいか、今日はお前たちのお披露目パーティだ。派手に暴れてみせるがよい」
 初老のドクターは3人に向かってニヤリと笑いかけた。
 その笑いがどうしてもスケベ根性丸出しに見えるのもやむを得なかった。
 彼の前に立っていたのは、あられもない格好をした3人の美少女だったのである。

 年の頃なら10代半ばであろうか、発育のいい若い肉体をそれぞれ色違いのレオタードに包んでいる。
 赤いレオタードが茜、ブルーのレオタードが葵、そして黄色のレオタードを着ている少女が檸檬という名前であった。
 一様に身に着けた太ももまであるブーツと二の腕までを覆うロンググラブも、それぞれが着ているレオタードと同色である。
 ほとんどボディペイントに見えるほど薄手の生地であり、体の曲線や起伏がクッキリと浮き出ていた。
 彼女たちならどこのミスコンに出ても、上位三位までを独占することは間違いないであろう。
 そう断言できるほど水際だった美少女ぶりであった。

 彼女たちが軍の広報担当官でないことは、先程からのドクターの台詞で分かる。
 それどころか、彼女たちこそがこの『P計画』の主役であるらしい。
「よいか、今回の敵はアレだ」
 ドクターがアゴをしゃくり、管制塔の前に並んだ3台のトライポッドを示した。
「遠慮することはない。総攻撃でお前たちの威力を見せてやれっ」
 いきり立つドクターだったが、こんな半裸の、しかも丸腰の少女たちに何ほどのことができようか。

 その時、17時を知らせるアラームが鳴った。
「よし時間だ。行けぃ、茜っ、葵っ、檸檬っ……パワードールズ、ゴォー・アタック」
 ドクターが腕を振り下ろすのと同時に、3人が一斉に駆け出した。
 3人はグングン加速し、たちまち風のような速さに達する。
 その走りっぷりはオリンピックレベルを凌駕している。
 否、最高速に達した時、彼女たちの速度は自然界の常識すら超越していた。

 距離が500を割ったところで、トライポッドの戦術ソフトが起動した。
 不気味な音を立ててグレネードランチャーが動き始める。
 レーダーと連動した火器管制システムが、3人の未来位置を予測して照準を定めているのだ。
 シュポンという軽い発砲音がしてグレネードが発射された。
 だが、爆発が起こったのは3人の遥か後方であった。
 なにしろ少女たちの走力は人間のものではないのだ。
 対人射撃用照準ソフトを使用していては、とても追い切れるものではない。
 だが悲しいかな、対マシン用ソフトに切り替えるほど、トライポッドのAIは応用力に富んでいなかった。
 カメラが捉えている標的は、あくまで可憐な少女の形をしているのである。

93:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:34:43 L+3LR9vb
『速ヤカニ標的ヲ排除セヨ』
 入力済みのコマンドを実行するため、AIは火器を変更して対処することにする。
 6基のバルカン砲が、1分当たり2500発の速度で20ミリ弾を発射した。
 圧倒的な火線が、走り寄る少女たちを包み込む。
 ところが、数十発の弾丸を叩き込まれたというのに、少女たちの走りは全く衰えを見せなかった。
 それどころか、3人の疾走は一段と速さを増したように感じる。

 次の瞬間、助走の余勢を駆って3人が大きく飛翔した。
 驚異的な走り幅跳びで、残り100メートル弱を一気に詰める。
 トライポッドに防御体勢をとらせる暇も与えず、3発のドロップキックが炸裂した。
 運動エネルギーは物体の質量に比例し、その速度の2乗に比例する。
 体重50キロに満たない少女たちは、スーパーヘビー級の戦車を蹴り倒し、その反動で再び空高く飛翔した。
 3色のレオタードが宙を舞い、そして羽のように身軽に着地する。

 回路から火花を吹き上げながら、トライポッドがヨタヨタと立ち上がる。
 バランサーが狂ったのか、その動きは赤ん坊のようにぎこちない。
 それでもサブの回路を使ってどうにか姿勢を制御した。
 それを見守る少女たちは、息を切らせるどころか汗一つかいていなかった。

 いきなりトライポッド1号が高々と脚を上げ、眼下の茜を潰そうと踏み下ろした。
 しかし、脚が地響きをたてるより前に、見えない壁に遮られたように空中で停止してしまう。
 頭上に掲げられた茜の両手が、重い鋼鉄の脚を支えていた。
「ふんぬぅっ……」
 茜はそのまま脚を掴み取ると、気合いを入れて1号機の本体を頭上に持ち上げる。
 そして腰を捻って体勢を変えると、トライポッドの巨体を背負い投げで叩き付けた。
 一際大きく火花が上がり、トライポッド1号が機能を停止させた。

 それを傍目に、檸檬がトライポッド3号に飛び掛かり、膝のジョイント部にしがみつく。
 そして剥き出しになった巨大なビスを掴むと、佃煮のビンを開けるように易々とねじり取ってしまう。
 バランスを崩した3号機が前のめりに崩れ落ちた。
 そこに無慈悲なエルボードロップが落ちてくる。

 残る2号機に立ち向かったのは葵であった。
 彼女は真っ正面から敵に飛び掛かると、招き猫のような手つきで拳を振り下ろす。
 そのまま巨体を飛び越えて2号機の背後に降り立つ。
 同時に2号機のハイチタン製ボディが、カマイタチを受けたように真っ二つに切り裂かれた。

 ここまで僅か3分45秒。
 軍神の如き早技であった。

94:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:35:20 L+3LR9vb

「よぉ~し。見たかぁっ、ワシの芸術作品、パワードールの威力を」
 双眼鏡を覗いていたドクターが歓声を上げる。
「ワシのバイオノイドが、あんなゼンマイ仕掛けのガラクタに後れを取るものかよ」
 笑い転げるドクターの目が狂気の色を帯びていた。

 言うまでもないが、3人の娘は人間ではない。
 パワードールと呼ばれる、少女の形をした生体兵器である。
 1体につき50億ドルもの予算を注ぎ込んで作られた、最新型戦闘マシンなのである。
 彼女たちは一種のサイコキネシスを発し、身体が触れているものに重力コントロールを加えることができる。
 それこそがあの驚くべき身体能力の裏付けであり、彼女たち最大の秘密であった。
「うわはははっ、アイツら一人でゆうに一個師団に匹敵する戦闘力を持つ。軍部も大幅なリストラができるというものじゃ」

 科学者はチラリとコンテナの内部に視線を移す。
 そこにはカプセルに収納された、10体ばかりのパワードールが待機していた。
 白、黒、緑、紫そして緋色など、色とりどりのレオタードに包まれた肢体が、培養液の中で心地よさそうに揺れている。
 それを見ているうちに、ドクターは自分が神になったような気分になってくる。

「このトライアルが成功すれば、予算は取り放題。ワシの権限もより一層強化され……」
 そこまで呟いた時、ドクターの表情が凍りついた。
 彼の目に、管制塔に飛び掛かっていく3人娘の姿が映ったのである。
「あわわわっ……まさか……や、止めろぉっ」

 悲痛な叫びを終えるより早く、対爆処理の施された管制塔が崩れ落ちた。

                                 *

 それから8時間後――秘密工場の地下格納庫に、ガックリと項垂れた3人の少女がいた。
「茜がいけないのよ……破壊する目標が、あの管制塔だって勘違いしたんですもの」
 体育座りした葵が、膝の間に頭を挟み込んで溜息をついた。
「だ、だってぇ、『敵はアレだ』って言ったとき……ドクターのアゴ、確かに管制塔を指してたもんっ」
 茜は泣き出しそうな顔をして、首を激しく左右に振る。
 まさか、あんな玩具のようなトライポッドが破壊対象だとは思いもしなかった。
 せいぜい、目標たる管制塔を守り、自分たちを妨害しようとするオプションくらいにしか考えていなかったのである。

95:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:35:56 L+3LR9vb
「まったく困ったモンだねぇ。今後は、なんにも考えずに行動するのは止めてもらいたいなぁ」
 檸檬が頭をかきながらウンウン頷く。
「その台詞……あなたには、って言うか、あなたにだけは言われたくないわ」
 茜は檸檬を睨み付けると、ホッペタをプゥ~ッと膨らませる。
「あ、そっかぁ~。にゃはははははっ」
 檸檬は納得したように屈託のない笑顔をみせた。

「そんなことより、あたしたち……今後どうなるのかしらね」
 葵が悲観的な声を出す。
 管制塔が崩れ落ちた時、かなりの重傷者が出たと聞いている。
 その中には責任者の大佐を始め、佐官クラスの将校が何人も混じっているという。
「やっぱ、お払い箱っかな? さすがに銃殺刑って線はないよね。ねっ?」
 茜は同意を求めるように2人の顔を交互に見詰めた。
「それはないでしょ。あたしたちの開発には天文学的な予算が注ぎ込まれているんですもの」
 葵は自分に言い聞かせるように呟く。

「あたし、ぜぇ~んぜん心配してないよ」
 檸檬は両手を後頭部で組み、自信満々に反っくり返る。
 茜と葵は、その根拠を促すよう、期待を込めた目を檸檬に向けた。
「だってぇ……檸檬ちゃん、こんなに可愛いんだもんっ」
 満面の笑みになった檸檬と対照的に、茜と葵は天を仰いで溜息をついた。

                                 *

 その頃、軍の統合幕僚本部では、残酷な決定が下されようとしていた。

 パワードールがトライアルで見せた実力は、軍の仕様要求を満たしていた。
 それどころか、事前に提出されたカタログスペックの数値を上回りさえしていたのだ。
 実際、トライアル映像を目の当たりにした高官たちは、その性能の高さに驚愕した。
 しかし……。

96:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:36:59 L+3LR9vb
「……しかし、あのような不安定な兵器では、とても実戦投入させることはできんっ。廃棄処分に賛成」
 会議に臨んだ高官たちの言葉は冷たかった。
「味方が安心して肩を並べられぬような『戦友』は不要だな。私も廃棄処分に賛成」
 パワードールの高性能が、制御しきれないものと知るや、高官たちの熱はたちまち冷めてしまったのである。
 それどころか、軍の規律を乱す厄介者として、『P計画』の中止とドールの廃棄処分を口々に申し立てた。
 一部からは「任務転換させてみては」と下心見え見えの意見も出たが、大勢の前にあっさりと黙殺された。

 あまつさえ、投入された開発資金の額面すら、ドールの廃棄を後押しした。
 多大な税金をドブに捨てた、その証拠ごと跡形もなく消し去れというのである。
 この裏には、科学技術敞の主流派と巨大軍需産業を巻き込んだ、汚い政治の力学が作用していた。
 技官たちは権威を、そして兵器メーカーは軍からのオーダーを、それぞれ失う訳にはいかなかったのである。

「あの人間モドキどもは、あまりにアブナイ。『P計画』はお蔵入りだ」
 怒りに震える統幕議長の言葉が全てを決定づけた。
 最後まで公表されなかった事実であるが、実は負傷した佐官の中に彼の息子が含まれていたのである。

                                 *

「あぁ~ん……やっぱり銃殺じゃないのぉ」
 茜が檸檬の頭をポカポカと殴りつける。
 両手首を繋いでいる手錠がジャラジャラと音を立てた。

 ここは軍の秘密研究所の地下にある防空壕である。
 四方の壁、それに天井と床は分厚い鉄筋コンクリートで固められ、巡航ミサイルの直撃にも耐えられる構造になっている。
 その上、彼女たちが掛けられている手錠からは、特殊な電磁波が流れ出ていた。
 その電磁波はパワードールのPK能力を相殺する特性を持っている。
 今の彼女たちは怪力を封じられた状態で、この小部屋に監禁されているのであった。
 期間はもちろん、彼女たちが処分されるその時までである。

「ちょ、ちょっとぉ。檸檬ちゃんに八つ当たりしないでってば」
 檸檬は両手で頭を庇い、ウンザリしたように眉をひそめた。
「もぅ。そんなに頭を叩かれたら、檸檬ちゃんバカになっちゃうよ」
 その台詞に茜がカチンと来た。
「なんですって。あなた、これ以上バカになるつもりなの? あつかましいっ」
「にゃははははは。いやぁ~、参ったねぇ」
 檸檬は照れ臭そうにペロッと舌を出す。

97:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:37:34 L+3LR9vb
 いつもは穏やかで面倒見のよい茜がパニックに陥っていた。
 全ては、自分が率先して管制塔を破壊したことに起因していた。
 自分が与えられた指示を誤って遂行してしまっため、十数人の姉妹たちが処分されるのである。
 心中穏やかでいられる筈がなかった。
「他の人たち、まだ無事なのかなぁ」
 茜は顔を曇らせて仲間のドールたちの安否を気遣った。

 彼女たちパワードールは、2人もしくは3人のチームで部隊を編成している。
 開発されたのもチームごとなら、調整もそれぞれが個別に受けてきていた。
 よって他の仲間の存在は知っていても、その詳細な情報となるとほとんど伝えられていなかった。
 先行試作タイプだという、クロエとシラキには2度ばかり会ったことはある。
 あのスタイリッシュな先輩たちが、既に処分されてしまったのではないかと考えるだけで、茜は気が変になってくる。

「あぁ~ん、どうしよっ。どうしよぉっ」
 茜は檸檬を無視し、唯一頼りになりそうな葵を見詰める。
 しかし肝心の葵は達観したように目を閉じ、床の上に丸くなって寝そべっていた。
「アンタたち、どうしてそんな冷静にしていられるのよっ。死ぬのが怖くないの?」
 茜の目には涙が滲んでいた。
「あたしは嫌っ。せっかく与えて貰った命なんですもの。それを……こんな形で……」
 言っているうちに悲しくなり、遂に茜はシクシクと泣き始めた。

「あのさぁ、檸檬ちゃんだって死んじゃうのは嫌だし、もちろん怖いよ」
 檸檬がおもむろに呟いた。
「ただ、そんなシチュに追い込まれることを恐れないだけなの。ビビって泣くのは最後の最後になってからでも遅くないじゃん」
 茜が視線を上げ、檸檬の顔をまじまじと見詰める。
 のんびりしたいつもの笑顔があった。
 その顔を見ていると、不思議と怒りや恐怖が薄らいでいく。
「わかった……ありがと檸檬。あたしも最後の最後まで諦めないから」
 茜は檸檬に微笑み返すと、指先でそっと目尻を拭った。

「で、どうするわけ? その時がきたら、ひと暴れして……脱走しちゃうの」
 葵がさり気なく、しかし重要な質問をした。
 脱走すれば当然のこととしてお尋ね者になり、死ぬまでお天道様の下を歩けないことになる。
 しかし、座して死を待つには彼女らは余りにも若すぎた。

98:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:38:06 L+3LR9vb
「どっちにせよ最後まで付き合うつもりだけど、これをどうにかしないとね」
 葵は両手を突き出して、ガッチリ食い込んだ手錠を示した。
 これがある限り彼女たちは怪力を発揮できない。
 今の彼女たちは見かけ通りの、単なる超美少女に過ぎないのだ。
 それを思うと、茜の顔が再び曇りがちになる。
 重苦しい不安を振り払うように、檸檬が脳天気に笑った。

「なぁ~に、いよいよとなればどうにかなるって。だってぇ……」
「……こんなに可愛いんですもの、あたしたちって」
 檸檬の後を引き継いだ茜と葵も、我慢できないように吹きだしてしまう。
 その時、葵の鋭い聴覚がエレベーターのモーター音を捉えた。
 続いて扉が開く微かな気配がしたかと思うと、足音が近づいてくるのが分かった。
 しかし、それが彼女たちの人生を変える、運命の足音であることまでは誰も知らなかった。

                                 *

「…………っ!」
 モッツ警部はタオルケットをはね除けて身を起こした。
 そこは見慣れた警察署の仮眠室であった。
「ふぅぅぅ~っ」
 もの凄い悪夢にうなされていた彼は、軽く頭を振って溜息をついた。
 反射的に枕元の時計を見ると、起床までにはまだ1時間あった。
 しかし、二度寝する気をなくした警部はタバコを取り出して火を付ける。
 溜息と共に紫煙が吐き出された。

 久し振りに見た夢は、掛け値なしの悪夢であった。
 彼の目の前で、愛する妻と娘が惨殺されるのである。
 足を撃たれて身動きできない彼は、家族を救うどころか指をくわえて見ていることしかできない。
 しかも、それはただの夢ではなく、現実に目の前で起こった事件のフラッシュバックなのだ。


 世は科学文明真っ盛りのハイテク時代である。
 人々は科学の力に保証された幸せの極致を謳歌していた。
 だが、科学の恩恵は犯罪の分野にも施されることになった。
 今、世間には自らをサイボーグ化した凶悪犯や、悪人に操られたロボットが跳梁跋扈している。
 犯罪の世界もハイテクに裏付けされた新時代に突入したのであった。

99:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:38:39 L+3LR9vb
 たまの休みに家族と外出した警部を襲ったのも、そんなハイテク犯罪者の一団である。
 当時、特殊部隊の隊長だった警部は、彼らにとって目の上のタンコブだったのだ。
 美しい妻と、まだ高校生だった娘は即死状態であった。
 だが、警部は辛うじて命を取り留め、その後、奇跡的に復職を果たすことになる。
 後遺症のため特殊部隊を辞めざるを得なくなった警部は、ハイテク犯罪課を立ち上げてその初代課長に就任した。
 所管するのはロボットやサイボーグが引き起こす凶悪犯罪である。
 警部は機械の獣に対抗すべく全力を尽くしたが、彼らの前に人間は余りにも非力であった。

 限界に苦悩する警部が軍で開発されたバイオノイドの存在を知ったのは、ほんの偶然からだった。
 彼女たちの力を知った警部は、その能力を機械との戦いに利用しようと思いつく。
 使えるコネは全て使った。
 下げたくない頭を下げたし、恐喝まがいのこともした。
 ともかく、あらゆる反対を排除した警部は、3体のパワードールを獲得することに成功した。
 増加試作タイプのパワードール茜、葵そして檸檬である。

 事の善悪すら判断できないパワードールに社会常識を教え込むため、警部が払った忍耐力は特筆すべきものであった。
 それでも、なんとかドールたちに最低限の常識を叩き込んだ警部は、彼女たちを署の一角に住まわせることにした。
 そして、もう人形ではなく人間になったのだと自覚を持たせるため、彼女たちにパワーガールズの名を贈った。
 その後の活躍により、署の看板娘としてすっかり定着した彼女たちだったが、まだまだ非常識さは目に余る。
 特別研修を終えるまでには、まだまだ長い道のりが待ち構えているようであった。


「だからぁ……檸檬ちゃんが聞くんだってぇ。ちゃんとクジ引きで決めたじゃんかぁ」
「だって、あなたが教えて貰ったって、話の半分も理解できないじゃないの」
 廊下に怒鳴り合う声がして、警部の頭痛の種がやってきた。
「葵、そういう言い方はよくないと思うのよね」
 茜がドアノブを回して仮眠室に入ってくる。
 厳重な筈のロックは、あっさりとねじ切られていた。

100:出動!POWER GIRLS
07/10/01 01:39:34 L+3LR9vb
「あっ、警部。おはようございます」
 茜が警部に向かってお辞儀する。
 3人ともパワーガールズ専用の特殊レオタード姿であった。
「な、なんなんだお前たちっ?」
 寝込みを襲われた警部は、慌ててタオルケットで身をくるむ。
「あのさぁ、檸檬ちゃんたち一般常識の復習してたんだけど、授業で教えて貰ってないトコ見つけたんだぁ」
 檸檬はそう言うと、警部手製による一般常識の教習書を突き出した。

「馬鹿もんッ。こんな早朝に人の寝込みを襲っておいて、一般常識もクソもあるかっ」
 いきなり警部が雷を落とした。
「しかも、仮眠室の鍵を壊しおってからに」
 熱心さを褒めて貰おうとした3人は、ションボリとしょげかえる。
「だからよそうって言ったのに」
「あっ、ずるぅ~い」
 しかし一瞬後にはすっかり立ち直っていた。

 警部は精神安定剤を含み、水の入ったコップを口に付けながら3人を睨む。
「で……何なんだ。質問ってのは?」
 待ってましたとばかり茜が口を開いた。
「実は、このセックスって分野なんですけど……」
 警部が口の中の水を一気に噴き出した。
「書かれてる意味が、余りに抽象的すぎてよく分かりませんの」
 葵も興味津々に前へ前へと身を乗り出してくる。

 警部は彼女たちに一般常識を植え付けるため、必要最低限の範囲で性行為を教えようと試みた。
 そのため教習書にはセックスについて数行を割いたのだが、余りに照れ臭く、馬鹿らしくもあったので授業では省略したのだ。

「何となくですけど、これは非常に重要なことのように思えるのですが」
「やっぱり秘密事項なんですね。私たちにはまだ早いとか?」
 6つの巨大な乳房に迫られて、警部が珍しく狼狽える。
「その慌てっぷりからすると、かなりの機密事項ですなぁ。檸檬ちゃん、ますます知りたくなってきたぞぉ」
 今や警部はベッドの片隅に追い込まれていた。

                                 *

 3人が脳天気な騒動を起こしているのと同じ頃、都内の某所ではとんでもない企みが進行していた。
 それはパワーガールズが迎える最初の試練であった。


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch