男主人・女従者の主従エロ小説 第二章at EROPARO
男主人・女従者の主従エロ小説 第二章 - 暇つぶし2ch234:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:05:08 5cEsyYdC
<第2話 Freesia争奪戦 中編>

@@1

何か変だ。
屋敷を何か緊張が取り巻いている。
何か空気に薄い皮膜でも張り合わせたかのような、
一つ一つの動作に何か制限でも掛かっているような、
空気中を泳いでいるようなそんな緊張感がある。

普通の人なら判らないかもしれない。
しかしこちとら捨て子の貰われっ子。なめてもらっちゃあ困る。
空気を読むことに掛けては万人に引けを取らない自信がある。
その僕が感じるのだ。
屋敷に充満する震えるような緊張感を。

235:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:05:47 5cEsyYdC

確かに一見するといつもと変わらない。
若葉さんも、百合さんも文乃さんもいつも通りだ。
下女中の皆さんも朗らかでいつも通りだ。
何ら変わらない。
しかし何故だか強い空気を感じる。
何か、屋敷内の空気そのものに意思でもあるような・・・

まあ、気のせいなんだろうけれど。
もしかしたら女中さん同士で何かイベントがあったり、
こっそりと隠れて何か遊びのような事
(例えば、何かのスポーツの結果で休みの日の演劇のチケットの争奪戦をしていたりとか)をしたりしていて、
その空気がそんな風に僕に感じさせているだけなのかもしれない。


236:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:06:26 5cEsyYdC
@@2

「今日のお食事はどうでした?」
文乃さんがニコニコしながら聞いてくる。
お風呂前の一時の休憩時間である。
僕の部屋で文乃さんは僕の前に座っていて、手にはトランプを持っている。
小脇にはお風呂セットが置いてある。
文乃さんは生活担当と言う事で毎日の献立なんかを考えてくれたりしている上女中さんで
今年19歳の優しいお姉さん、という感じの人だ。
口調も丁寧なんだけれどとても優しく問いかけてくれるから
一緒にいるとなんだかとても落ち着く。
ここに来たばかりの頃は仕来りを知らなくて迷惑を掛けてしまった時など
百合さんに怒られては文乃さんに慰めてもらっていた。
今ではこの2人が怒り役と慰め役で僕に色々な事を教えてくれていたんだという事位、判っているけれど。
因みにその頃、若葉さんは何故だか僕と一緒になって怒られたり慰められたりしていた。


237:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:06:57 5cEsyYdC

文乃さんは落ち着いた口調と同様、外見も全体的に柔らかい感じがする。
シャープな印象の若葉さんや百合さんとは違う。
地毛だそうだけれどちょっと明るめの髪は緩やかなウェーブが掛かっていて
私服を着ているときはなんだかどこかのお姫様のように見えたりもする。

街にでればきっと凄くモテるんだろうなあと思うのだけれど、
文乃さんは人込みは苦手との事で休みの日もいつも屋敷の中にいるし、
僕が外出する時も若葉か百合さんが同行する事はあっても文乃さんが同行する事は無い。なんだかちょっともったいない気もする。

そんな文乃さんの質問で、
そういえば今日の夕食はなんだか物凄く豪華だった事を思い出す。



238:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:07:37 5cEsyYdC

「ええと、今日は凄かったね。鰻と、白子とニンニクの丸揚げ。あとヤマイモのとろろ。あと不思議な味がしていたけどあのスープみたいなのは何だったの?」

「南米はペルーという国のマカという所で採れる、
日本で言えば蕪のような植物を使用したスープです。
ちょっと苦味がありましたからミルクを入れて味を調えさせました。」

「あれも凄く美味しかったよ!」
凄くまろやかだけど、なんだかとても元気になりそうな味だった。

「そう、それは何よりです。
秀様に喜んで貰えると私も遠くから取り寄せておいた甲斐があります。」
そんなに珍しいものを態々取り寄せておいてくれたらしい。
あ、とその言葉で思い出す

「そういえば珍しく叔父さんとは全然違う献立だったね。」
叔父さんの献立は叔父さん付きの上女中さんが考えるのだけれど、
一緒に食事をする日は大体同じ内容になるように
文乃さんと叔父さん付きの上女中さんで打ち合わせておくのだと聞いたことがある。
今日は叔父さんの食事と僕の食事が全然違っていたので
叔父さんが「おいおい、秀のは豪華だなあ」等と目を丸くしていた事を思い出す。
そんなに珍しいものなら叔父さんの食卓に上ってもおかしくないけれど
あのスープは僕の方にしかなかった。


239:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:08:33 5cEsyYdC

「ご当主様に同じものを食べさせたら今日のお夜伽の女中が次の日仕事にならないから
出せませんと向こうの上女中が・・・んん!ん!ん。
食べ盛り、育ち盛りの秀様とご当主様では食事の中身も
多少変えてお出ししないといけないのです。そういう配慮です。」

「そうなんだ・・・。所で今言ってたオヨトギって何?」
聴きなれない言葉が出てきたので聞き返す。
オヨトギの女中だから何かの場所だろうか。
それとも役目だろうか。
なんかの植物っぽい単語だけれど。

「・・・そんな事私、言いましたか?」
ついと文乃さんが目を逸らす。

「・・・今、言ったけど・・・」

「聞き間違いですよきっと。はい。上~がり。」
と最後のカードを場におかれる。


240:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:09:05 5cEsyYdC

「あっ!ああああああ・・・」
話に夢中になっている間にいつの間にかゲームは文乃さんが上がっていた。

「私の勝ちです。そうですねー。今日の罰ゲームは何に致しましょうか・・・。」
「お手柔らかに・・・」
文乃さんはふふん。と笑う。
僕と文乃さんは大抵お風呂に入る前にカードゲームをやる事になっている。
負けた方が罰ゲームだ。
大抵文乃さんの罰ゲームは次の日の夕食に僕の好きなものを入れる事になって、
僕の罰ゲームは体に良い、でも僕の好きじゃない食べ物が
次の日の夕食に入る事になっていた。



241:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:09:45 5cEsyYdC
「あーあ。」
明日は菜っ葉のお浸しにでもされるのかなあ。と考えつつ文乃さんの顔を見る。

けれど文乃さんはいつもの様に柔らかく笑いながらいつもじゃない事を言った。
「うーんと。いつもいつも明日の夕食の内容じゃ、飽きちゃいますよね。
 今日の罰ゲームはいつもとは違うものにしましょうか。
 お風呂場で出来る罰ゲームなんてどうでしょう。」
そう言いながら僕の頭を柔らかく撫でて。
さ、お風呂に入りましょう。と言いながら
文乃さんは傍らのお風呂セットを持って立ち上がった。

なんだか文乃さんがいつもとちょっと違う雰囲気だなあと思いながら、僕も立ち上がる。
いつも前を歩く文乃さんが僕の横に来て、行きましょうと言う。
文乃さんは年上だけれど背は僕より小さいんだなあと。
僕は、今まで思った事の無い事を思う。


242:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:10:23 5cEsyYdC



@@3

「百合さんさぁ。」
「ん、何?」
湯船の中から声を掛けると百合さんはこちらを見ずに声を返してきた。
相馬家のお風呂はご当主様、若様用と上女中用、
そして他の使用人用と3つに分かれている。
私達は上女中用のお風呂に入るわけだけれど使用人用とは言ってもそこそこ広い。
5人位は余裕で入れるので休憩に同時に入ったような日は
文乃や百合さんと一緒に入る事もある。

百合さんはカラスの濡羽色とはこういう髪の色を言うのだろうという感じの
長い黒髪を漱いている。
この人は本当に同姓から見ても立ち居振る舞いが綺麗だ。
なんというか、昔風と言うか。
お風呂場での百合さんを見ているとカポーンという音が
どこかからか聞こえてきそうな気がする。



243:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:11:05 5cEsyYdC

「…え~っとさ、今日の文乃が言ってた事。本当なの?」
「文乃が言ってた事って?」

「……その、百合さんが処女って事。」
百合さんがぴたりと止まる。

「い、いやだってさ。百合さんだよ百合さん。
沙織さんの再来と呼ばれて次代の女中頭とか言われてる」

「…あの妖怪の再来ぃ?」
「だってさ。」
言いよどむ。すると百合さんはくすくすと笑った。

「…もう。何で私が処女なのが不思議なのよ?」
「だって。百合さん結構どころかかーなーりモテてたでしょう?
高校の時は女子生徒で初めての生徒会長だったし、
今だってお見合いの話がわんさか来てるって話だし。」

「モテるなら文乃の方がモテるわよ。
あの手の一見お嬢様で守りたくなるタイプに男の子は弱いのよ。」
学校じゃ相馬の家のご令嬢じゃないかって噂が絶えなかったのよ文乃。
と言いながら百合さんはくすくすと笑う。


244:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:11:57 5cEsyYdC

「だって文乃はあれじゃない。
高校の時だって学校終わったら屋敷に即直行でしょ。
恋人なんか居たわけないし。
百合さんはよく門限ギリギリになってたじゃない。
学校時代とかそれ以降とか何も無かったの?デートとか。」

「よく見てるわね。・・・ま、お誘いは多かったけど。」
「え、ええ!?誰かと付き合ったことあるの?」
百合さんは笑う。
「どっちにもびっくりするんじゃない。映画は何回か行ったかな。
誘われて。野球部の人でね。」
エースの人。と百合さんは笑いながら髪の毛を結い上げて、
じゃばんと私の横に身を沈めて来た。

「え、え、それで、それでどうしたの?」

「どうしたのって若葉が期待するような事はなにも。
何回か映画に行って、何回か手紙のやり取りをしてそれだけ。」

「なあんだ。つまんない。キスとかもなし?」
がっかりとしてしまう。

「ないよ。まあ、付き合ってもいいかな。と思うことはあったんだけどね。」
そういって百合さんはぶくぶくとお湯に沈む。
百合さんにしては珍しい、歯切れの悪い受け答えだ。


245:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:13:00 5cEsyYdC

「好きだったの?」
「嫌いじゃなかった。」

「じゃあなんで?」
「時間が無かった。」
「嘘。」
ここはとても労働環境が良い。
そのうえ若様はとても良い子だ。
そんな時間なんてその気になれば幾らだって作れた筈だ。
と私は百合さんに言う。
と、百合さんは少し驚いた顔をした。

「若様が良い子。だと若葉は思うの?」
「う、良い子って言い方は良くないかもしれないけど。」
「そう、ううん。たしかに良い子。若様は。とても良い子。」
若葉はそう思うのね。と百合さんは続ける。

「何?違うって言うの?」
「違わない。でも私は若様付きの上女中としてずっと心配だったから。今もね。」
「何がよ?」
イライラとして私が聞くと百合さんはこちらを見てちょっと寂しそうに笑った。
「良い子、なんだよね。若様。誰から見ても。」
それから湯船の中で、しゃんと背筋を伸ばして正面を見た。
なんだかいつもの会議の時みたいな格好だ。


246:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:13:31 5cEsyYdC

「歴代のご当主様はね。とても我侭だったそうよ。子供時代。
今のご当主様もね。もう沙織さんに聞いて驚く位。
我侭と言うより無茶苦茶。
それはそうよね。こういう閉鎖的な場所で育てられるのだもの。
でも私は思うの。その我侭さはきっと必要な我侭さだって。
我侭に我侭に育って貰って。
で、徐々に色々な事を知って頂いて、我侭と我侭じゃ駄目な事を知って頂く。
これが本当の上女中の仕事なの。
何故ならご当主様は、いざと言う時にとても我侭にならなくてはいけないから。
お前は死ね、お前は生きろと選択をする事すらある。
我侭で、他人の事なんか一つも考えないで。
そうじゃないと選択できない事もあるから。」
私が黙ると、百合さんは続けた。
やっぱり寂しそうな顔で。

「ねえ、若葉。お母さんに捨てられて、不良にならない子ってどう思う?
私はね、…おかしいと思う。
あなたが一番、世界中で一番可愛いくて良い子ねって言ってくれる人が自分を捨てて、
平気で居られるわけがないもの。
他人を妬んで、傷つけて当たり前。
若しくは自分の殻に閉じ篭るか。どっちかになって、当たり前。」

「でもそれは」
百合さんの横顔を見て、私は私達がいたからと言う言葉を呑み込んだ。
それ位厳しい顔をしていたから。


247:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:14:03 5cEsyYdC

「若葉は秀様の事、好きよね。ううん。言わなくたって判る。
言葉だけじゃない。立場とかじゃなくて本当に好きよね。
文乃もそう。文乃も若様に夢中になってる。
あの子の場合、ある意味若葉よりずっとね。
でもね、そうやって私達上女中が若様を好きになるのって正しいのかなって。
私は思うの。
沙織さんが昔、私に笑いながら言った事があるの。
私、昔はご当主様にこのクソガキって300回位思ったのよって。
ね。
私は若様にクソガキだなんて一回も思ってない。
ね。今のご当主様はそうなの。
多分、昔のご当主様も。
ね、私達の顔色を読むような、私達に優しいご当主はご当主じゃない。
そうなんじゃないのかな。
私達に優しいご当主様なんて。
優しくて、私達が好意を持ってしまようなご当主様は
ご当主様としては失格なのかもしれないんじゃない?
私達は何か間違えているのかもしれない。
ね、今回の事も。
私達は本当は上女中の名誉の為に抱かれなきゃいけないんじゃないのかって思う。
ね、若葉と文乃、そうなったとしたら2人とも御手付きにされたって思うのかな。
そうじゃないんじゃない?
好きな人に抱かれたって、そう思うんじゃない?
ね、間違ってるんじゃないかな。それ。


248:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:14:37 5cEsyYdC


少なくとも女中会議の時、ご当主様の上女中は名誉の為に自分達から候補者を出したいと、そう言い切ったよ。
多分今のご当主様の時もそうだったんだと思う。
でも私達は違った。
若葉も、文乃も本気。それも若様が来てからずっと。
ご当主様の上女中と私達若様付きの上女中の違い。
その違いは正しい違いなのかな。
上女中として正しく出来ているのかな私達は。私はずっとそれが心配。
今更どうにもならないのかもしれないけれど。
若様はね、今までのご当主様とは多分、違うの。
だから今までのやり方じゃあ、私達は駄目なのかもしれない。
ね、思うんだ私。
もしかしたら、もしかしたら私達は本当は相馬家の上女中の中でも始めての、
前例の無いやり方を若様にしていかなくてはいけないのかもしれないんだって。
そう考えたら、私はとても怖い。怖いと思う。
もし、沙織さんの真似をしてもそれが全く駄目なんだとしたら。
どうしたらいいのかなんて、私は判らない。


正面を向いたままそこまで言うと、百合さんは一つため息をついてこっちを向いた。


249:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:15:10 5cEsyYdC

「で、私は若様をどう思ってるのって顔してるわね。若葉。」
「う、うん。」
百合さんが厳しい顔のままなので思わず緊張したまま頷く。

その瞬間、ふにゃんと百合さんは顔と体勢を崩した。

「抱かれたいに決まってるじゃない。」
「え」
「私ロリコンだもの。ロリコンって言わないのかな女の人の場合は。」
「えええええええええ、今までの話はあ?」
がっくりと脱力する。

「今までの話は上女中としての私。
何で処女なのって若葉言ったでしょ。
若様としたかったからに決まってるじゃない。
野球部の人を見て、帰ってきて若様を見て、もう全然。
私駄目だなって思っちゃった。
もう、若様可愛くて可愛くて仕方ないもの。私。」

「真面目に聞いて、損した・・・。」
百合さんはすでに隣で目を輝かせている。
真面目な顔をしたと思えばこうやって可愛くなる所が百合さんはずるい。
美人なのか可愛いのかはどちらか一方だけにしておくべきだ。

250:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:15:42 5cEsyYdC

「あーあ。今日の会議、失敗したなあって。
女中会議から持ち帰ったなんて言わないで、
もう最初から私に決まったって言っておけばよかったなぁ。」

「ちょちょっと!百合さん。」
「ちょっとした友情を見せたお陰で、賭けなんてする羽目になってさ。
あ、どうするのよ、若葉。どうせ色々考えてるんでしょ。」

「敵には言いません。百合さんこそあれでしょ。
 勉強教えてる時に胸元とか開ける予定でしょ。」
夜の遊び時間にテレビを一緒に見ながら膝の上に乗ってもらって
あれ、若様大きくなってない?どうしてかなーなんて作戦は言わない事にしておく。

「私も言いません~。」
百合さんがふんにゃりしながら言う。

「あ、でもさ、今日私文乃があんな事言うなんて思わなかった。」
私が言うと百合さんは湯船の淵に顎を乗せてにやにやと笑った。
「ふふふ。それは若葉、文乃を判ってないなあ。
まあでもそれにしても今日の文乃、気合入ってたよねえ。
なんだかんだ言っても、あの子がある意味一番夢中だからねぇ。若様に。」
文乃はこわいよう、と百合さんは冗談めかした声で言う。


251:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:16:36 5cEsyYdC

「なんでよ。私だって。」
若様に夢中よと言おうとして百合さんにちっちっちと止められる。

「あの子はね。特殊。性欲とか、恋とかそんなんじゃないから。」
「じゃあなによ。」
「んー。」
暫く考えてから、百合さんは答えた。

「大岡越前かな。」
「おおおかえちぜん?」
「そう。ここに1人の子供がおります。2人の母親が両方、
その子供が自分の子供だと言っていました。って奴」

「あ、知ってる。両方から手を引っ張れって奴でしょ。」
「そ。離した方がより子供を考えているっていうやつね。」
「そうそう、それ。」
それなら知っている。昔何かの本で読んだ。

「文乃はね、離さない方。」

「何それ。じゃあ駄目じゃない。」
そう言うと百合さんはちょっと首を傾げた。
「ふふ。そうなのかな。
でもね、多分文乃はどうしてもね、離せない。
それが愛情だって判っていても、離せない。
そういうタイプ。」
「わかんない。」
ん、判んなくていいよ。と百合さんは言いながら
じゃばじゃばと行儀悪く足でお湯をかき混ぜた。


252:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:17:48 5cEsyYdC

「文乃はどういう作戦で来るんだろうね。興味あるなあ。
お風呂に入っているボーっとした頭じゃ、思いつかないか。」

「そだねーま、どっちにしろ明日からどう出てくるかだね。」

「だねー。」

「うーん。お風呂でボー。お風呂、お風呂・・・・・なんか忘れてない?」

「なんだろうねえー」
2人して湯船の淵に顎を乗せて呟く。

段々茹だって来た。
うーん。何か忘れているような気がしてならない。


/後編へ続く。


253:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/05 20:27:02 5cEsyYdC
ーーーーー
ご感想ありがとうございました。
嬉しいです。

次回こそ後編です。

>>230さん~
世界感は
大正、昭和から第2次世界大戦を迎え、
結果もう少し上手く終わらせた後、
大正ロマンを残した現代のような感じを想定しているです。
勝手に。

では。

254:名無しさん@ピンキー
07/11/06 01:37:08 AI5AdOji
今度は百合に萌えた。
GJとしか言えない。


255:名無しさん@ピンキー
07/11/06 22:38:41 uTOsybXq
年長のお姉さんが年下の男の子のチンポくわえる姿に萌える漏れ。
百合さんには是非若様のチンポをフェラしてほしい。

256:名無しさん@ピンキー
07/11/07 08:16:59 1uj6CoBV
ぐじょーぶなんだぜ。

若様も大好きだけど、西洋ものが好きなので
誰かそういうのも書いてクリン。
テンプレでいうなら王と女宰相みたいなの(・ω・)

257:名無しさん@ピンキー
07/11/09 04:37:25 aMYioG6s
保管庫から作品を削除できるのはIDを持っている方もしくは承認されたユーザーだけになるそうなので、IDをお持ちの管理人様に削除をお願いします。
以下、削除していただきたいものを書きだします。

ユリシスとイリス、シリウスとメル、サンタ×トナカイ、奴隷と主人、陛下と側近、
グランとエス、執事とメイドと若様と、探偵と助手、初代スレ486保守、初代スレ631埋め

シリーズものはシリーズ全て削除していただきたいです。
数が多いので手間をかけますが、お暇なときでかまいませんのでよろしくお願いいたします。

コテやトリがないので本人だと証明しろといわれると難しいのですが、書いた本人ですので疑わずにいてもらえればと思います。

258:名無しさん@ピンキー
07/11/09 08:26:25 TZUxPFvb
あれっ、消しちゃうんだ。残念だな。

つかまとめってWikiじゃなかったけ。
Wikiでもページ削除にIDいるの?

259:名無しさん@ピンキー
07/11/09 13:48:15 aMYioG6s
編集は誰でもできるけどページの削除はID持ちか承認されたユーザーしかできないそうです。
年の差スレもwikiがまとめになってるんですが、IDをお持ちの方がそう仰ってました。

260:名無しさん@ピンキー
07/11/09 18:50:08 vfztVLEO
保管庫の管理人さんはまだスレ見てたり保管庫管理してたりしてるの?
まとめの人がコメント欄に削除してくれって書いたページが削除されてないし
放置状態なんじゃないかと

261:名無しさん@ピンキー
07/11/09 22:58:37 aMYioG6s
放置状態では消していただくというのは不可能ですね。削除していただきたかったのですが。
でも、もしかしたらまだ見てくださっているかもしれないのでもう少し待ってみます。

262:名無しさん@ピンキー
07/11/13 22:54:24 jN/v8Ww7
ほしゅ

263:名無しさん@ピンキー
07/11/16 21:40:26 A6wfNCwb
百合のショタコンに萌え

264:名無しさん@ピンキー
07/11/19 00:27:25 r58bT8mI
保守

265:名無しさん@ピンキー
07/11/21 09:03:57 6t859UP3
週末あたり圧縮かも保守

266:名無しさん@ピンキー
07/11/21 14:06:39 NNqTJzdA
まとめwiki管理人です。
スレの方はヲチしていましたが
wikiのほうまで手が回っていませんでした
申し訳ございません
ページの方は削除可能ですが
タイトルは一覧より削除せずリンク解除+打消線での対応とさせていただきたいとおもいます
お返事をいただいてからの対応となりますのでよろしくおねがいします

267:名無しさん@ピンキー
07/11/22 17:50:36 XUe3E6Be
>>266
削除依頼した者です。
wikiだと消した後事情を知らない方がまとめに載せたりするかもしれませんし、その対応でかまいません。考えて下さってありがとうございます。
お手数おかけしますが姉妹スレ含めよろしくお願いいたします。

268:名無しさん@ピンキー
07/11/24 07:24:18 oY/6uRsN


269:名無しさん@ピンキー
07/11/25 18:33:16 a+RIQAN+


270:名無しさん@ピンキー
07/11/26 01:09:59 lcQn9w5y


271:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:25:37 cfq5fR36
お世話になってます。

M'aider M'aider
[第1話]
>>175-193

[第2話]
前編>>206-223
中篇>>234-252

後編その1です。

272:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:26:15 cfq5fR36
<M'aider M'aider 2話>
<Freesia争奪戦 後編その1>

@@1

「文乃さん・・・」

「若様・・・」
見詰め合う瞳、上気した頬。

「文乃さん・・・」
「若様・・・はやく・・・」
一刻も早くとばかりに文乃さんはもどかしげに首を振る。
首を振るたびに優しくウェーブの掛かった栗色の髪が汗で塗れた首に張り付く。
文乃さんはとても柔らかい感じのする美人だ。
シャープ若葉さんとは違って

「文乃さん・・・」
問いかける僕の声など聞こえないように、いや,いやと首を振る。
早く、早くと訴えかけてくる視線は僕の瞳を捕らえて離さない。
ひり付く様な喉の渇きを覚えて唾を飲みこんだ瞬間、ごくりと喉が鳴った。

いや、できない、そんな事はできない。
と首を振ろうとする度、声に出してもいないのに。
文乃さんは判っているかのようにそっと首を振る。


273:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:31:25 cfq5fR36

いつもと違う。
いつもの文乃さんは物分りがよくて、優しくて
僕の嫌いなものが献立に入っていても
一口食べることが出来たらそれでよし。と微笑んでくれて。
百合さんに叱られた時、若葉さんに苛められた時には優しく庇ってくれて、
いつも本当のお姉さんみたいに僕を可愛がってくれて。

僕はそんな文乃さんを、本当に本当のお姉さんみたいだって・・・
それなのに・・・
そこまで思って、僕は首を振った。

駄目だ。やっぱりそんな事は出来ない。
いくら文乃さんにだってそんな事は出来ない。

「文乃さん・・・無理です。」
俯いた僕の顔を文乃さんはさらに低い位置から見上げるように。
もどかしげな顔すらして訴えかけてくる。

「そんな事ない。お願い、若様。私を助けると思って。」
「そんな・・・無理、無理です。文乃さん」
「早く・・・して。こぉら、若様。」

優しいだけじゃない、艶かしいような、
決して叱っているのではない、甘えるようなそんな声で囁いてくる。
優しいんだけれどいつもの文乃さんの優しさとは全然違う。
なんだかまるで、プライベートな文乃さんの
誰にも見せていない素顔を見せてくれているような
そんな気すら起こさせるような顔で文乃さんは僕を見つめる。
学校にいた時は相馬の姫様と噂されたという端正な顔立ちも
なんだか今日はちょっと甘く溶けているような気がする。

274:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:32:09 cfq5fR36

「で、でも・・・やっぱり無理です。」

「もう・・これは、必要な事なんです・・だから・・」
文乃さんは僕の目を見ながら情熱的に訴えかけてくる。。
やっぱり無理だ。本当に無理。
俯き、首を振る僕に更に首を振って拒否の意を示し、
どうしてもとせがもうとする文乃さんに対して更に僕は首を振る。

文乃さんはそれを見て、一度は力なく俯く。
しかしそれは一瞬だった。
ぶんぶんと甘えるようだった先ほどとは違う、力強い首の振り方をして。
きっと睨むような強い視線で此方を見てきた。
そして宣言をするように文乃さんはゆっくりと口を開いて。

「駄目です。やっぱり駄目。
早くタオルを取って、おちんちんを私に見せてください。
早く。早く。」

と言ってきた。



275:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:38:44 cfq5fR36
@@
「いや・・・無理です」
という言葉を文乃さんの真剣な顔を見て飲み込む。

現在の僕の格好と言えば下半身にタオル一枚で、
文乃さんは珍しく女中姿ではなくつい半年前まで着ていた高校の頃の制服を着ている。
文乃さんが学校に行っていたつい半年前までは学校帰りに一緒に遊んで、
制服のまま一緒に入ることもあったけれど最近では珍しい。
まあそれを除けばお風呂場に二人でいるという点だけを見れば
僕らの普段のお風呂の光景と同じである。

しかし、いつもと完全に違っているのは僕らの態勢だった。
いつもなら僕は湯船に浸かって、
文乃さんは洗い場にいて僕と今日あった事とか、
今度はどんな遊びをしようかとか何を食べたいかなんて話をする。
しかし今日は違った。
僕はお風呂に入るなり湯船の縁に座らされていて、
なぜだか目の前で跪く文乃さんに熱狂的に変なお願いをされている。

風呂の湯気のせいだろうか、いや湯気のせいだけではない。
文乃さんはいつもと違って妙に強情で、それでいてこんな風になんていうか、
ちょっと違う雰囲気なのは初めてだ。
だから僕はびっしょりと汗をかいて下半身のタオルを押さえている。

だって文乃さんの言う事を聞くなんて絶対に無理だって。
絶対に出来ない。
文乃さんが何でこんな事を言っているのか意味がわからないし、
見せるなんて無理無理絶対無理。


276:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:39:23 cfq5fR36

「早く。早く。わかはには見せたのに、文乃には見せてくれないんですか?」
若葉さんには見せたんではなく見られたんです。

「見せてくれたら、私のも見せますから!」
何でこんな幼稚園児のお医者さんごっこみたいなことを文乃さんは言っているのか。

「そうじゃなくて、そうじゃなくて、訳を教えて下さいよ訳を、文乃さん。」
とにかく流れを、この流れを変えなくてはいけない。
訴えかけてくる文乃さんを必死で抑えながら
お願いだからいつもの優しくて余裕のある文乃さんに戻って下さい。
と訴えかける。

「駄目。早く。バスタオル取って。おちんちん。ね。若様。」
聞いてくれない。

今宵の文乃さんはマジだ。
口調は兎も角、その裏に隠されている雰囲気はマジな時の雰囲気だ。
嫌いな献立の時、一口は食べるんです。と言う時の真剣な雰囲気だ。

絶対絶命である。


277:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:41:18 cfq5fR36


@@

おちんちんとは何か。
残念ながらもうすぐ14歳になろうとする今の今まで
本気で考えた事がなかった事に今更ながら後悔する。

今まで僕は何をやってきたのか。
学校の勉強ばかり真面目にやって、こんな事も判らないのだろうか。
数学や、国語なんてこんな時、全然役に立たない。
それは人としてどうなのか。
胸を苦い後悔の味が過ぎてゆく。

今の僕には、おちんちんを見せてと言う文乃さんに対して
おちんちんを見せる事が出来ませんと説明する術がない。
納得させられる手段を持っていない。
駄目だから駄目です。
こんな事では絶対にこういう状態の文乃さんは納得してくれない。

なぜ駄目なのか。
いつもお風呂で体を洗ってくれたりする文乃さん。
ご飯の前とかに一緒に遊んだり、
文乃さんの上女中のお仕事の休みには一緒に本を読んだり。
そんな文乃さんに見せる事がなぜ駄目なのか。
僕は今、今すぐにでも文乃さんに説明できなければならない。
今そういう状況に置かれて、
僕は生まれて初めておちんちんとは何かという事を真剣に考えている。。


278:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:41:52 cfq5fR36

よく考える。文乃さんに駄目だ見せられないと言う事を
説明出来ないというのは何故なんだろう。
何故だ?何故。
今ちゃんと考えれば、きちんと説明できるはずだ。
百合さんも家庭教師の時間に言っていた。
説明できるという事は理解できたという事です。
説明できないという事は理解できていないという事です。
当主になる為には皆に色々な事を説明できるようになる。
そしてその人達を動かせるようになるという事なのです。と。
いつか相馬家の当主になるとかそんな事は関係がなくて。
せめて僕は今お世話になっている3人にはなんでも僕なりにきちんと考えて、
納得してもらえなくてもそれでも説明を出来なくちゃいけない。
その位の義務が僕にある事くらい、僕は理解できる。

きちんと考えれば、それは恥ずかしいものではないはずだ。
男なら誰でも持っていて、持っていることを女の人だって皆知っている。
世の中大きいほうが良いとか、剥けてる方が良いとか
色々あるという事くらいは知っているけれど
別段そんな事にコンプレックスを感じることはない。
人間個体差がある。胸を張って生きていけば良い。
良いと思う。多分。
そのうち剥けると思うし。ねえ。
そう、恥ずかしいものではない。
人として当たり前の器官が当たり前の場所についている。
なんら恥じることは無い!
ないはずだ!
多分。


279:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:42:40 cfq5fR36

・・・でもさ、見せろってのは別だと思う。
だって見せるのは恥ずい。
すごぶる恥ずい。
そう、恥ずかしいんだ。

何で恥ずかしいかっていうと・・・。
何故だろう。
多分・・・。
そりゃあ、僕だって見たいと思う事くらいある、からだ。
そうかもしれない。
文乃さんが同じ気持ちなのかどうかは判らないけれど
僕は僕でそういう、見たいとか、変な事を考えてしまうこともある。
例えば、若葉さんが遊ぼうと言ってくっついて来た時だとか、
文乃さんがにこにこしながら隣で一緒にカードゲームをしている時だとか。
その、おっぱいを見てみたいとか触ってみたいというような
そんな気持ちになる事がある。
3人は昔どおりに接してくれているのに、僕だけが変な事を考えてしまう。
そんな気持ちになることに罪悪感を感じる。

そう、自分で言うのもなんだが僕だって健全な14歳だ。
エロ本だって持ってる。1冊だけだけど。
月間テラエロスの昨年の12月号。水着だけじゃなくてヌードの写真まである。
あとエッチな漫画とかも巻末についている。
学校で友達に貰って、若葉さんに、文乃さんに、百合さんに絶対に見つからないよう
鞄の奥の奥底に潜ませて胸をドキドキとさせながら持ち帰った。
その後ベッドの脇にある本棚の中、3人が決して興味を抱かないであろう
建築学の基礎という分厚い叔父さんから貰った本の裏に大事に隠してある。


280:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:43:10 cfq5fR36

3人は僕の事を子供扱いするけれど。
つまり、その位の、恐らく人並みにそういうものを
日々夜にこっそりと眺めるくらいの、その位の女の人への興味は僕だってある。
正直言って、おっぱいとか見てみたいし触ってもみたい。
まあ友達とかが言うSEXとかにも興味はあるけれど、多分それは早すぎるよね。
結婚をして、それからだから多分当分先の話だ。

でもきっと、そういうものに興味を持っている僕は、
そういう気持ちを心の中に持っている僕はきっと3人が期待していない僕だ。
そう思う。
きっとそういう事がばれたら嫌われてしまう。
気持ち悪いとか思われると思う。
だって自分でも思う位なのだから。

もちろん思うだけじゃばれないかも知れない。
思ったことが全部周りの人にばれていたらそれは大変だ。
普通は思うだけじゃばれない。
だから、僕も百合さんや文乃さんや若葉さんに嫌われなくても済む。
普通なら。



281:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:43:55 cfq5fR36
そこがお風呂場じゃなければだ。

男の辛い所だ。辛い所だと思う。多分。
時々大きくなってしまうのだ。
変な事を、考えてしまう事によって。
例えば文乃さんが、僕の背中だけじゃなくて前を洗いそうになった時とか、
若葉さんがびしょびしょに濡れながら僕にフザケかかってきた時とか。

このままその・・・おっぱいを触ったりしたり出来ないかなとか、
その、そんな事を考えてしまって大きくなってしまう。
そういう時は隠すのに凄く苦労する。
大抵はお湯をこっそり水に変えてじゃばじゃばと掛けてむりやり小さくしたりする。

だから、若葉さんとか文乃さんとお風呂に入りたくないというのは
ただ社会的に、倫理的に恥ずかしいだけじゃなくて、そういう所もあるのだ。
僕が、変な事を考えてしまうから。
そしてそれがばれてしまうかもしれないから。
ばれてしまったらきっと変だって思われるから。

だから、きっとそう云う事なんだろう。
僕は、僕の心の中にあるそういう事をばらしたくなくて、
知られるのが怖くて、それが恥ずかしいという感情になるのかもしれない。

そう、だから僕は嫌なんだ。
見たいと思う自分の気持ちが嫌で、
そういういやらしい気持ちが気づかれるのが嫌で、
だから見せたくないんだ。


282:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:44:56 cfq5fR36

でも。
じゃあ文乃さんはなんで僕のあれを見たいんだろうか。
そんな疑問がふと浮かぶ。

僕は見たいと思う。
いつもいつもじゃないけれど、でもそういう事を考えてしまう事があって。
そういう自分が嫌でそう思っていることを知られたくない。
だから文乃さんも僕と同じ気持ちだと勝手に思い込んでそれで嫌だと思ってた訳だ。

でも文乃さんは違うかもしれない。
いや、多分違う。
単純に、何か相馬家の仕来りとして何かそういう事があって、
それで見たいのかもしれない。
それなら見せないっていう僕の恥ずかしさは
ただ僕の自意識過剰だからくる感情なのであって、
本当は恥ずかしがる事なんてないのかもしれない。
逆に見せないほうが不振に思われるのかも・・・。

でも、
文乃さん恋人がいるとか聞いたことがないし
多分そんな事は絶対無いと思うけど文乃さんはちょっとこれで変な所もあるから
僕のそういうことに僕と同じような意味で興味とかあったりしたら
それはきっといけない事だ。
ぼ、僕も見たいけどで、でも見せあいっことかそんな事は駄目だ。

だって人とは獣ではないのだから。
見たいから見せてください。はいどうぞ。という訳にはいかない。
そ、そういう理由なら見せられない。
だって、見たくてもそういう事は我慢すべき事なんだから。


283:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:46:08 cfq5fR36

だからまずどういう理由で見たいのか。
それを僕は確認するべきなんだ。
僕は前を向いて目の前の文乃さんに口を開く。

「文乃さん、何で見たいんですか。理由だけ教えて下さい。」

「別に理由なんて無いです。」
ないのか。こんなに考えたのに。
ぷいと横を向きながら文乃さんは答える。

「な、ないなんてない筈です。
 た、例えば上女中のお仕事としてとか、そそういう事ならですね。」

「…違います。」
なぜか眉根を顰める文乃さん。

「あのね、若様。いくら文乃でもお仕事でおちんちんを見たいなんていいません。」
仕来りじゃないのか。

「じゃあなんで」

「文乃が見たいからです。」
尚更なんでなんですか。

「あのね、若様。いくら私でも心の準備が必要なんです。
私も恥ずかしいんですから。」
会話が噛み合わない。

「私は若様より年上ですけど。緊張するものは緊張するんです。
 ご当主様の上女中はしないかもしれないけど、
 百合さんと若葉と私は絶対にするんです。」
迫力に思わず頷く。

「年上だって緊張するのっ。そういう所で気を使えないと、もてないんですよ。」
こんな事だったら学生時代にたくさんあったお誘いの一つ位・・・
、いや、でもやだもの。そんなのやだもの。せっかく守ってきたのに。
とぶつぶつと文乃さんは柔らかく髪を揺らしながら呟く。
なぜ怒られているのか意味はわからないけれどはい、と僕は頷く。



284:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:50:18 cfq5fR36

話がこんがらがって判らなくなってきた。
湯あたりをして来たようで、頭がぼんやりとする。
まるでお正月の時にお神酒を飲まされた時みたいに。

僕がこんなに真面目に考えているのに文乃さんは見せて見せてと言う。
僕は説得できない。
そんなに見たいか。
なら見せてやろうじゃないか。
残念ながら僕は完全に勃起しているけれども。
嫌われたって構わない。
嫌われたら嫌だけど。

でもそんな僕だっているんだって事を知ってもらっても良いのかもしれない。
そうしたらもう一緒にお風呂には入らないことになって
それはそれで僕の望んでた所なんだけれど、
でも3人に気持ち悪いとか思われて、それで入らないことになるのって何か嫌かもしれない。
でも、
僕は我侭だ。
でも
でも
でも
ああ、もう考えるのはいやだ。

「わかりました。文乃さんがそんなに言うのならバスタオル外します。
 でも、あんまり見ないで欲しいです。」

そこまで言って。
僕はあんまり良く考えるのはよして、
こくこくと頷いている文乃さんの前でバスタオルを外した。


/
後編2に続く


285:名無しさん@ピンキー
07/11/26 20:51:20 dDFN9kga
スーパーおちんちんタイム!?

286:uni ◆/pDb2FqpBw
07/11/26 20:52:42 cfq5fR36
ーーーーー
ご感想ありがとうございました。
嬉しいです。

次回、第2話最終回です。多分。

では。

287:名無しさん@ピンキー
07/11/26 21:06:50 subOoScV
ここでお預けか~

288:名無しさん@ピンキー
07/11/26 23:56:44 ndZ2UAyX
優しくしてください、文乃さん…

289:名無しさん@ピンキー
07/11/27 23:09:52 VVo2LauG
おお、続き待ってました、GJ!
是が非でも若の純潔を奪ってやってください

290:名無しさん@ピンキー
07/11/28 22:01:35 Q3xN4SNY
若様…
お口がいいですか?
手がいいですか?
それとも胸が
いいですか?
そ、それとも下のお口?

291:名無しさん@ピンキー
07/11/29 12:06:45 e2g6azTA
>>290
じゃあお尻で

292:名無しさん@ピンキー
07/11/29 22:35:43 8tT+h5mm
尻コキなんて…マニアックしますうう!
若様、どどどこでそんな事を!?

293:名無しさん@ピンキー
07/12/04 01:04:58 qyWXFfsL
ほしゅ

294:158
07/12/06 23:19:47 bbrjM2Ry
別の話書いてみました。


295:王太子と女騎士
07/12/06 23:21:38 bbrjM2Ry

「お許しください。殿下!」
ユマは悲痛な声をあげた。
寝椅子の上に自分を押し倒し、圧し掛かってきた男の身体を力ずくでどけようとする。
「なぜ、こんな酷いことをなさるのですか!?」
男の手が、騎士団の制服の上から荒々しく胸を揉み、ボタンに手をかけていた。
その銀髪の前髪から覗く紫色の瞳には、女への劣情の他に怒りの色が混じっている。

「君が、女だからだ」
そう言い放ったクライドは、自分を押しのけようとする女騎士の両手をひとまとめにし、
制服から剥ぎ取った帯剣用のベルトで縛り上げた。
話し合って解決しようとユマが油断していたせいもあったが、単純な力比べなら男の方に
分があった。
「女ならば、他にも沢山いるではないですか!」
ユマの声は、ショックで強張っていた。

普段は温厚で聡明な主人が豹変した理由が分からず、ユマは困惑の極みにあった。
十代にして常に何人かの愛人を囲っているクライドが、女に困っているはずはない。
肩の上で短く切りそろえられた栗色の髪と、女だてらに剣を持ち、筋肉質で女性の丸みに
欠ける身体のどこに欲情したのだろうと、ユマは眉根を寄せた。

「あぁ! それ以上は、どうか、お止めください! いやぁあああ!!!」
ユマの懇願を無視し、クライドは女騎士の服の前をはだけさせ、胸を固定する下着をずりあげた。
薄い乳房と桃色の乳首が、クライドの眼前にさらされる。
もうすぐ二十一歳になるユマは、まだ男を知らなかった。


ユマは縛られた両手で懸命に胸を隠そうとしたが、クライドは非情にもそれを押しのけ、
僅かに盛り上がる乳房を強く掴んだ。
「やめてぇええ!!」
ユマは激しく身を捩って抵抗した。
三年間で築き上げた二人の信頼関係が、音を立てて崩壊していくようだった。

「君が悪いのだ……」
クライドが低い声で呟いた。
ユマの腕を頭の上までどかすと、微かに反応を示す乳首を口に含む。
「いや、こんなの」
ユマの藍色の瞳に涙が滲んだ。

296:王太子と女騎士
07/12/06 23:23:22 bbrjM2Ry

クライドの愛撫で、ユマの両乳首は痛々しいほどに固くなり、白い乳房には所々に
赤い鬱血の斑紋がつけられた。
その膨らみの上下には、いくつかの古い傷跡が残っている。
なかには、クライドと一緒に戦場を駆け、負傷したものもあった。

クライドは目を細め、脇腹にある傷跡のひとつに優しく手を這わせた。
「こんなことをして何になりましょう。もう、やめてください」
クライドの手の動きが落ちついたのを見て、ユマは神妙に頼んだ。
「これは、二年前に北の蛮族を討伐したときに負った傷だな。
 あのとき僕たちは、陽動作戦で深追いし、同じ隊の味方もすべてやられて、
 二人で孤立してしまった。
 もうダメだと思ったが、僕たちは救援がくるまで持ちこたえた。
 あのときは、君がいてくれて、本当に心強かった」

遠い目をするクライドに、ユマも当時のことを思い出す。
男に押し倒されている状況を忘れて、神懸り的に強かったクライドの勇姿を思い浮かべた。
「君が背後にいるなら、いつまででも戦える気がしていた」
ユマは無言で頷いた。
実際は、救援が駆けつけたところで、二人とも立っていられないほど疲労していた訳だが、
戦っている最中は、このまま二人でずっと戦っていたいとさえユマは思っていた。

クライドが傷跡をそっと指でなぞると、ユマは脇腹に痺れを感じた。
つるりとした表面の傷跡は他の皮膚と感覚が異なるのだ。
脇腹の痺れは、唾液に濡れて感覚が過敏になっている乳首にも飛び火する。
「やめて、殿下……」
ユマは目で訴える。
戦場で、かつてないほどの一体感を共有した貴重な関係を壊したくなかった。

しかしクライドは、そんな女騎士の思いを踏みにじるように、ユマのズボンに手をかけた。
「駄目!」
ユマは目を強く瞑り、反射的に腹筋を使って上体を起こした。
クライドの重心が下に移動していたこともあり、すんなりと置き上がれたユマは、
身を守ろうとする本能のままに、クライドに勢いよく上半身をぶつけた。



297:王太子と女騎士
07/12/06 23:25:10 bbrjM2Ry

「っ!」
想定外の反撃に、クライドは寝椅子の端に弾き飛ばされた。
ユマは、寝椅子から降りて、窓際まで逃げる。
部屋から出て行かなかったのは、今の自分の格好を考えた結果だった。

「僕に抱かれるのが、そんなに嫌か!!」
クライドが怒鳴った。
その口元には血が滲んでいる。ユマの頭突きが当たったのだ。
「殿下! どうか、冷静になってください! 
 私は……、私は来春嫁ぐのです。
 殿下の一晩のお戯れで純潔を失うわけには……」
「黙れ!」
クライドは強く奥歯を噛み締めた。

「誰が、騎士を辞めるのを許した?」
「陛下に許可を頂きました。来月には正式に解任手続きを……」
「相手は二まわりも上の男だぞ。それに再婚だ!」
「貴族の結婚など、みんな似たようなものです。
 家同士の利益のためにするのですから。
 それにこの縁談は、大臣閣下からのお話で……」
断わることができない。
手の自由を奪われている状況と、結婚への不安からか、月明りが差し込む窓辺に佇む
女騎士の姿は儚げだった。

クライドは、自分の妃候補の中に大臣の娘がいるのを思い出し憤然とした。
「君が断われないのなら、僕が破談にしてくれる」
クライドの申し出に、ユマは首を横に振った。
「なぜだ!?」
「もう、限界なのです」
「いくら男より体力の衰えが早いとはいえ、君は、まだ十分現役で戦える!」
いつも落ち着いているクライドが、焦りも露わに声を荒げていた。

「……体力のことではありません。辛いのです」
ユマは藍色の瞳を伏せ、唇を噛み締めた。
「何がだ!?」
「お許しください。殿下。私は騎士を辞め、嫁ぎます」
クライドの問いに、ユマは答えなかった。



298:王太子と女騎士
07/12/06 23:26:51 bbrjM2Ry

「ユマ!!」
クライドが寝椅子から立ち上がり、ユマのほうへ一歩歩み寄ったときだった。
ユマは縛られた両手で短剣を取りだし、自身の首筋に刃を向けた。
「何をする!?」
「近づかないでください!
 それ以上近寄ったら……自ら命を断ちます!」
ユマの声は真剣で、鬼気迫るものがあった。
クライドは、胃の府から込み上げる強烈な吐き気を堪えた。
「君は! ―それほどまでに、僕を拒絶するのか!?」

焼けつくほどの悲しみは、憎悪にも似て紫色の瞳を焦げつかせていた。
クライドの激情が自分に向けられていることに、ユマは心を震わせる。
「違うのです! これは私のわがままです。
 私は貴方の唯一の女でいたい。
 一緒に戦場で命をかけた唯一人の女に。
 ……そうなれば、剣に捧げたこの身も救われましょう。
 だから、ここで抱かれる訳にはいかないのです。
 関係を持った沢山の女の一人に成り下がってしまうから……」
戦場での二人は、お互いに命を預け、他の誰も割り込めないほどに固い絆で結ばれていた。
その自負を胸に、ユマはこれからの人生を生きようと思っていた。

「それは、僕の気持ちを踏みにじってまで、貫き通すものなのか」
クライドは毛足の長い赤い絨毯に視線を落とし、力なく呟いた。
「殿下の気持ち?」
ユマの鼓動が一際大きく脈打つ。
「君を愛している」
ユマに熱い視線を投げ、クライドははっきりと言い放った。


299:王太子と女騎士
07/12/06 23:29:29 bbrjM2Ry

「からかわないでください!」
ユマは耳まで真っ赤に染め上げて叫んだ。
「からかってなどいない!」
クライドの反論に、聞きたくないとばかりに、ユマは首を左右に振って後退る。
「私は殿下の愛人を何人も知ってます。
 皆、可愛くて、華奢で、女らしくて、私とは正反対だった」
愛人たちを見るにつけ、自分がクライドに愛される日などくるはずがないと思っていた。
だから、身体の繋がりより、戦場での心の繋がりの方が重いと、ユマは自分を納得させてきたのだ。

「愛人の容姿は、僕が君を好きだということの否定にはならないよ」
「そんなこと、信じられません!」
ユマは短剣を強く握り締める。
藍色の瞳には涙がたまり、今にも零れ落ちそうだった。

クライドは大きく溜め息をついた。
「どうして、君はいつもそう頑ななんだ……
 誰よりも騎士らしく、常に清廉潔白で、剣のみを愛して男には目もくれない。
 色んな愛人を君にわざと引き合わせたりもしたが、顔色一つ変えなかった」
「な、……酷い! わざとだったのですか?」
愛人たちの元に通い、彼女たちを愛でるクライドの姿を垣間見るにつけ、
ユマは胸が張り裂けんばかりだった。
女としてクライドに愛される彼女たちが羨ましい。
そう自覚したとき、ユマは戦場での心の繋がりが意味のないもののように感じてしまった。
強い羨望の感情は妬みを孕み、ユマはクライドの側にいることに見切りをつけた。

堪えきれず、ユマの瞳から涙が零れ落ちる。
「少しは、妬いてくれていたのか?」
ユマの様子が緩やかに変わりつつあるのを感じ、クライドは余裕を取り戻した。
「……」
「君を他の男に渡したくない」
「……だからって、こんな」
肌蹴た上着の隙間から覗く、白い乳房につけられた赤い斑紋を目にとめて、ユマは口篭もった。

これをつけたときのクライドは、欲望と怒りの感情を剥き出しにしていて、少し怖かった。
けれど、自分の身体に彼が触れた痕跡が残っているという事実に、ユマの胸は熱くなる。
「ユマ」
気がつけば、クライドはユマのすぐ側まできていた。
「殿下、私は……」
ずっと望んでいたものが目の前にある。
優しく自分を見つめる紫の瞳に目を奪われながら、ユマの唇は本心を告げるために開かれた。
「殿下の愛人が、羨ましくて、羨ましくて仕方なかった……」
震える声でそう呟いたユマの手から、短剣が滑り落ちる。
ユマが自分の顔を両手で覆うよりも早く、クライドはユマを強く抱きしめた。

こんな風に抱きしめられたことは、今までなかった。
クライドの体温と匂いが近くにあって、鼓動は早くなりつつも、包み込まれて守られて
いるような安心感をユマは感じた。
「殿下……信じさせてください」
ユマの瞳から流れ続ける涙を、クライドが拭う。
「ああ」
頷いて、クライドはユマの唇を奪った。

 ◇


300:王太子と女騎士
07/12/06 23:31:02 bbrjM2Ry

ユマの身体は、男のクライドから見れば、十分に女らしかった。
薄く筋肉のついた身体は、傷跡さえも綺麗に見えて、クライドはことさら丹念に全身を愛撫した。
小ぶりな胸は感度がよく、膣内は男を強く締めつけ、艶やかな唇から漏れる声は甘かった。
破瓜の痛みに耐える顔はけなげで、クライドの精が膣内に放たれると、頬をバラ色に染めて、
幸せそうにはにかんだ表情を見せた。

今、男の腕の中で疲れて眠る寝顔は、まだ十代のようにあどけなく可愛らしい。
その栗色の髪を梳きながら、クライドは、今後どうやって彼女の立場を確固たるものにするか、
算段を巡らしていた。
「とりあえずは、縁談か」
ユマが一晩、王太子の私室から出てこなかったとなれば、縁談はすぐに立ち消えになるだろう。
大臣には釘をさしておかなければと、クライドは考えていた。
「クライドさま……」
ユマの寝言にクライドは破顔する。
考えるのは明日にしようと、ユマを優しく抱きしめる。
軽く唇を重ねると、彼女は「ん」と小さく唸って、クライドに抱きつくように身を捩った。
これほどまでに他人に気を許し、隙だらけの女騎士の姿は初めてで、嬉しくなる。
「おやすみ。僕のユマ」
朝起きて、彼女がどんな顔で自分を見るのか楽しみにしながら、クライドは双眸を閉じた。




301:名無しさん@ピンキー
07/12/06 23:34:19 bbrjM2Ry

以上です。
正攻法で口説けばすむ話だったりしますが、
書いた勢いで投下してしまいました。


302:名無しさん@ピンキー
07/12/07 00:44:26 Yt35AU3z
好きな展開だ。グッジョブ(;゚∀゚)=3

303:名無しさん@ピンキー
07/12/07 01:15:13 v8cijZWq
俺も大好きだ(*゚∀゚)=3
98GJだな

304:名無しさん@ピンキー
07/12/07 09:10:17 0nLZEuCP
GJ!! こういう話大好きだ
主従ハァハア

305:名無しさん@ピンキー
07/12/10 01:29:48 QwRuJFvm
激しくGJ

306:名無しさん@ピンキー
07/12/11 00:39:14 FPWvpA/Z
新作投下サレテター

GJ!
出来たら立場を確保する過程もみたいな

307:名無しさん@ピンキー
07/12/12 01:09:35 oWi/3/4m
新作投下気ヅカナカッタ…

職人さんいまさらだけどGJ!

308:名無しさん@ピンキー
07/12/17 02:37:30 2Zz9KdF9
ほしゅ しとくね。

309:名無しさん@ピンキー
07/12/22 20:40:20 rZccaPzj
ほしゅ

310:名無しさん@ピンキー
07/12/26 17:05:33 speAIuqM
ho

311:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:18:04 KOM6NRAk
ほっしゅ

312:名無しさん@ピンキー
07/12/27 01:55:42 bw8IuILH
ぼっちゃまあああ

313:名無しさん@ピンキー
07/12/27 05:29:30 dTAdx7yz
保守

314:名無しさん@ピンキー
08/01/01 20:51:00 OHme2jAB
あげ

315:名無しさん@ピンキー
08/01/08 00:58:22 8T3wjnYB
ほしゅ

316:王様と書記官
08/01/08 15:20:39 AWDHW0fr
お正月なので勢い余って投稿。


「あん、あ、あっ……」
 ぐちゅぐちゅと隠微な音が響き渡る部屋。
 私に覆い被さった方は、私を様々な角度から責めたててきた。
 思えばそれはほんの三月前、時間にすれば僅かな時間。
 私がこの方、現国王陛下に体を許すようになったのは。
 もう少しで雲から水滴が舞い降りてくるだろう、という時に特有の湿気が城を覆っていた。
 そんな夜だった。


 私、リトレ・サヴァンがラディス国の書記官を務めてから、もうそろそろ五年目になります。
 書記官というのはこの国特有の官僚制度で、王城の中で執務を執り行う文官です。
 宮廷武官とほぼ対になる立場で存在しているもので、主に貴族の子弟がなるものです。
 女の身で書記官という地位に就いている私に、人はあまり良い顔をしません。
 私自身、女の身で肩肘を張って仕事をするより、家でのんびりと過ごすほうが性分としては合っているほうです。
 まして、女であると言うだけならまだしも、前宰相であった私の父ラディ・サヴァンは謀反人処刑されています。
 謀反人の子供、それも女が秘書官などという職に就き、王宮で働いているのを見て、悪く言う者がいるのは知っています。
 私も、もし逆の立場ならばそう思ったでしょう。
 本来は父が亡くなった時点で爵位を返上するのが筋でしたが、その旨をしたためた書簡を送り、陛下にお目通りを願ったところ
「そのような必要はない、お前が当主となってサヴァン家を盛り立てるが良い」
 と言われ、爵位返上のための参上の筈が、サヴァン家当主の就任式となってしまいました。
 後で陛下に伺ったところ
「謀反を起こそうとした当人達は既に処刑している。それも未遂で終わっている事だ。
 一族郎党の全てを罪に問うつもりはないし、そのようなことをしていては国がつぶれてしまう」
 だそうです。
 成る程、宰相をしていた父を筆頭に、王宮の重要な役職は大体我が一門が占めております。
 もし一族郎党まで罪に問うことになったりしたら、この国の政治は止まってしまうでしょう。
 権力争いが起こり、悪くすれば他国の介入もあるかも知れません。
「平時なら良かったんだが、今は西の国境も不穏だし、権力争いに明け暮れるわけにもいかぬ。
 それならばお前を仮の当主に据えたほうがいい。」
 陛下は私に言い聞かせるように仰いました。
 思えばその時、国王陛下は若干12歳。
 私より5歳も年若だというのに優れた洞察力を持ち、人並み優れた施政の力を持っておりました。

317:王様と書記官
08/01/08 15:30:35 AWDHW0fr
 当時、まだ年若い陛下を侮る者は数多く、その筆頭は宰相である私の父でした。
 小僧に何が出来るとうそぶき、王以外は触れてはならないはずの王印を自宅に持ち帰ったりもしていたそうです。
 しかし、国王陛下はそのような行為を黙って見過ごすような方ではありませんでした。
 私の兄であるディクレ・サヴァンは、本名よりも「お調子者のディー」というあだ名の方が有名な人間。
 陛下はそのお調子者の元に極上の女を忍ばせました。
 女は、来る日も来る日も囁きます。
「国王陛下はまだ子供。跡取りのいないうちに殺してしまえば、王の位は宰相である貴方の家に転がり込んでくるでしょう。」
 勿論兄も、初めは取り合いませんでした。
 けれど、根がお調子者だったからでしょう。いくらか薬も使われていたようです。
 いつしか女の言うことを真に受けるようになり、女の言うままに国王陛下を暗殺しようとしました。
 後はもう、簡単なことでした。暗殺の準備が整い決行は明日、と言うところで女が役所に走ります。
 血判状や、実行計画をしたためた書類が動かぬ証拠として提出されました。
 兄と父の首が広場に晒されたのは、それからわずか半刻後のことでした。
 暗殺を企てていたとはいえ、ときの権力であった宰相を処刑し、見せしめのように一人残された当主は女。
 以来、陛下のことを年若だと侮るような人間はいなくなりました。
 あれからは、怒濤のように日々が過ぎていきました。
 なにぶん女の身です。当主となるような教育は、それまで一切受けておりませんでした。
 知っているのは行儀作法と刺繍を少し。男勝りと言われていても、できるのは僅かに乗馬くらい。
 当主の職務を覚え、こなしていくのであっという間に時が経ち、父が亡くなる少し前は
「お前もそろそろ嫁に行く頃だ」
 と言われていたのですが、気が付けばもう、とうに嫁に行くときは過ぎておりました。
 その頃にはおぼろげながら私にも
「自分は罪人の子だから、一生結婚することはないだろう」
 という諦めにも似た、一種の悟りのような考えが浮かぶようになっていました。
 その頃にお付き合いをしていた男性が他の女性と結婚したこともあったかも知れません。
 そのような一連の事件を経て、それもようやく落ち着き、当主としての務めにも慣れた頃。
 陛下に呼ばれたのは、そんなときでした。


318:王様と書記官
08/01/08 15:32:46 AWDHW0fr
 私が呼び出されたのは夜も更けた頃、もうそろそろ就寝しようと支度をしていたときです。
 陛下は若干17歳と、まだお若いながらも公私をしっかりと分ける方で、意味もなく夜更けに部下を呼びつける方ではありません。
 仕事で何か手違いでも生じたかと思いながら手早く支度を済ませ、陛下の待つ執務室へと向かいました。
「リトレ・サヴァン、参りました。」
 うっすらと月の光の差し込む執務室は、なぜか人払いがされておりました。
 一体何事だろうと訝しみながら陛下を見やると、ランプは消され、唯一の灯りである月が陛下のけぶるような金髪を彩っておりました。
 こういう時、私はぞくり、と戦慄を覚えます。
 年若い娘などは陛下のことをお美しいと素直に褒めそやしますが、私には陛下はなにか、怖ろしい生き物のように感じられるのです。
 陛下の目は金の瞳、太陽のようにまばゆいと人は言いますが、ほんの少しでも油断したら襲いかかってくる猛禽類のようにらんらんと光っております。
 そのお体は神々しく、アポリオンのように堂々としたお姿だと言いますが、その実、その中には得体の知れない企みや不穏な謀が詰まっております。
 その日、雨の降る直前のじっとりした空気は肌に重く、国王陛下の底知れぬ恐ろしさが空気ごしに伝わってくるようでした。
 私が、半ば後じさりながら陛下を伺っていると、一語一語をゆっくりと区切りながら
「お前に俺の閨の相手を命じる」
 そう、陛下は仰いました。
 遠いあの日、私にサヴァン家の当主になれと命じたときと同じ口調でした。



319:王様と書記官
08/01/08 15:35:59 AWDHW0fr
「閨…と申しますと、私に陛下の相手をせよと、そう言うことですか?」
 陛下の言葉が発せられてから、随分の時間が経って、私はようやくそう口にしました。
 実際はそんなに時間が経っているわけではないのかも知れませんが、私には嫌に長い時間だと感じました。
 うむ、と陛下が頷くのを見て、私はあっけにとられてしまいました。
 一体この人は何を言っているのだろう。
 計りがたい人だとは思っていましたが、今回ばかりは計るどころではなく理解不能。
 先ほど発したのも人間の言語かと疑ったほどです。
 恐ろしさも忘れてつい、まじまじと陛下を見つめてしまいました。
「あなたは…馬鹿ですか?」
 いつもならば決して口にしなかったような言葉がつい口から出てしまったとしても、仕方ありません。
 それほど吃驚していたのです。
 口に出してしまってからその言葉の不敬に気づき、身が縮こまる思いをしましたが、陛下はむすっとして、押し黙っていました。
 よくよくみると頬が赤らんでいます。
 ああ、これは照れているのだなと気が付くと、急に陛下を可愛らしいと思う気持ちが湧き上がってきて、くすくすと笑ってしまいました。
 私が笑うと、陛下はますます顔を真っ赤にして一言、笑うな、と仰いました。
 けれどその言葉に先ほどまでの王者の威厳は欠片もありません。
 そこに立っているのは、まだ初心な少年でした。
「陛下、お戯れもいい加減になさいませ。
 陛下にはもっと年若い、可愛らしい娘でないと。
 私のようなおばさんに、陛下の相手はつとまりませんわ。」
 では失礼。
 そう言ってスカートを翻し退出しようと思いましたが、それを遮ったのは、荒々しい抱擁でした。
「な……」
 何を、と言いかけた唇を強く吸われ、胸を無茶苦茶に揉まれました。
 その手つきがあまりに乱暴だったので眉をしかめ、抵抗しようと突っ張った腕は瞬く間に捻り上げられてしまいました。
「おやめ下さい、国王陛下!」
 体をねじり、必死でキスを逃れながら叫んだ声は、ドレスを破る音でかき消されました。
「いや、やめて…」
 必死で抵抗する私のあごを掴むと、陛下は私の唇を執拗に吸い、下着を剥いでいきました。
 涙のにじむ目で見上げると、陛下の目は赤く血走り、食い殺さんばかりの形相で私を見下ろしていました。
「ひっ………」
 あまりの恐ろしさに叫ぼうとしても、引きつったようなうめき声にしかなりません。
 まだ濡れてもいないような場所をいじられて、無理矢理貫かれました。
 その時に何と叫んだかは覚えておりません。きっと言葉ですらなかったのでしょう。
 陛下が私の中に精を放ったときは、霞がかかったような頭の中で、やっと終わった、とだけ感じました。


320:王様と書記官
08/01/08 15:59:53 AWDHW0fr
 事が済んだ後、私は放心したまま横たわっておりました。
 私もとうに乙女ではありませんでしたが、それでも男の人に体を開くなどと言うことがそうそうあったわけではありません。
 まだほんの年若で、与えられた役目の重圧にあえいでいた頃。
 うなだれていた私をかばい、励ましてくれていた方がおりました。
 お互いに心を寄せ合い、愛を誓い合った仲でした。
 謀反人の娘でも構わないと仰ってくれていたその方が、周りの声に抗いきれずに他家の娘と結婚することが決まったその夜。
 私とその方は、お互いの涙に濡れながら抱き合いました。
 それ以来、男の方と愛を交わしたことはありませんでした。
 自分でも心のどこかで、生涯あの方一人と決めておりました。
 その誓いが、こんなに容易く破れようとは思ってもいませんでした。
 呆然と見上げる天井は、重く冷ややかでした。
 月は、その姿すら見えないほど朧気で、それなのに光ばかりが差し込んで、陛下を残酷に照らしあげます。
 うつろになった体でぼんやりとその様を見ていると、ばさりと深緋が翻りました。
「お前は俺の閨役を務めるんだ。」
 これは決定事項だと、まるで書類を読み上げるような無機質な声で言うと、私の体に深緋のマントをうちかけました。
 深緋の色は、高貴な色。
 ただ一人、国王陛下にのみ許された色です。
 そのマントを掛けられると言うことは、所有か、もしくは死を意味しています。
 マントを掛けられ、私も観念しました。
「分かりました…」
 喉から出た声は、枯れた、かすれた声でしたが、陛下には届いたようで、満足げに目を細めるのが見えました。
 私はそれを見届け、ともすれば消えそうになる声で続けました。
「……貴方に体を許します。その代わり、この事は誰にも言わないで下さい。」
 もし私が国王陛下の愛人になったとしたら、その話は瞬く間に広がるでしょう。
 生涯ただ一人と誓った、あの方の元にまで。
 あの方にそのような噂を届かせたくはありませんでした。
 たとえあの方に妻がいようと、それでも私だけはただ一人、あの方だけを思っていたかった。
「秘密にしてください、お願い……」
 もう、この身は汚れてしまった。
 けれど、せめて表面だけでも清いままで。
 あの方に身を捧げたままでいたかった。
「秘密にせよと? 都合の良い、そんなこと聞くわけが…」
「聞かねば舌を噛んで、自害します」
 あざ笑う陛下の言葉を断ち切る厳しさを込めて言い放つと、陛下がびくりと震えた。
「随分外聞が悪いでしょうね、謀反人の娘が陛下の部屋で強姦された上に自害だなんて。
 お望みなら今この場で、舌を噛んでみせましょうか?」
 そう言って見せつけるように口を開き、突きだした舌をちろちろと揺らしながら、ゆっくりと歯を閉じていく。
 「分かった、分かったから止めよ!!」
 これには流石の陛下も慌てたらしく、すぐさま私に馬乗りになって口をこじ開け、舌を噛むことが出来ないように口の中に指を差し入れました。
 その動作があまりにも速かったので、私の方が驚いてしまったほどでした。
「そなたの言いたいことは分かった。そなたとのことは一切口外せぬ、誰にも秘密だ。
 だからもう、そのような真似をするな、良いな?」
 その言葉にこくんと頷き、あごの力を緩めたのを認めると、陛下は慎重に私の口から指を外しました。
「その代わり、そなたは俺の好きなときに体を開くのだ。よいな?」
 私はまた、頷きました。
 頷いた拍子にこぼれた涙に、月の光が映って見えました。


321:王様と書記官
08/01/08 16:36:31 AWDHW0fr
以上です。
王様と書記官で誰にも秘密、と言うシチュを考えたら
こんぐらがった設定になってしまいました。

322:名無しさん@ピンキー
08/01/08 16:51:52 /i1fkEKR
いや、面白いぞ。
続き、所望

323:名無しさん@ピンキー
08/01/08 21:18:30 rCG+hbBA
面白かった!続き!続き!

324:名無しさん@ピンキー
08/01/08 23:44:09 PCyu1Mpi
リトレさん、22歳はおばさんではない!仕方なく抱かれる~みたいなところが最高でしたGJGJ!

325:名無しさん@ピンキー
08/01/09 11:42:41 u7KZT6Yq
朝チュンに近いものがあったから、そこに至るまでをじっくりねっとり書いてくれ

326:名無しさん@ピンキー
08/01/09 18:42:20 7dMMIOUC
うにさんまだ?

327:名無しさん@ピンキー
08/01/09 20:43:08 Ja+/hcUX
GJ!続きマダー?

328:名無しさん@ピンキー
08/01/09 21:26:21 GWdYIAL1
文乃!文乃!

329:名無しさん@ピンキー
08/01/09 23:30:57 7dMMIOUC
ほしゅ?

330:王様と書記官 その2
08/01/10 23:43:17 JC2w7ZFC
正月なので第二弾。


 王宮は多忙を極めていました。
 あと一月先に開催を控えた大舞踏会は冬越しの祭りと呼ばれ、その日には貴族も平民も、分け隔て無くお城に集い、歌い踊ります。
 この日に知り合った男女が結婚することも多いために、若い者を中心に城中の人間が……いえ、国中の人間が浮き足立つ季節です。
 そうなると、書記官の私も仕事が増えるわけです。
 冬越しの祭りの準備や、それまでに済ませてしまわなければならない仕事を済ませる為に文官総出で書類の山を処理したり、作り出したり。
 祭りのために王都へ出てくる地方領主との謁見の為の諸々の調整もやるわけですから、大忙しです。
「リトレ様、国王陛下に提出する書類が纏まりました!」
 そう声を掛けてきたのは、私の直属の部下であるディックです。
 今年で19になる彼は、若手の俊英と噂される頭脳の持ち主。
 まだ位階は三位と、書記官の中では駆け出しですが、これからが楽しみな青年です。
 受け取った書類を読みながら、その出来に感心します。
「良く纏まってるわ。流石ね、ディック。」
 そう言って書類から顔を上げると、緊張した面持ちだったディックの顔が、ぱっと笑顔になりました。
 喜怒哀楽が透けて見えるところが清々しくて軽く笑むと、ディックは真っ赤になって、ありがとうございますとお辞儀を返してくれました。
 とん、とん、と書類を揃えて袋に入れる。
 後はこれを陛下に提出すれば完了です。
「……あの、ディック。私はまだやらなきゃいけない仕事があるの。
 悪いけど、私の代わりに陛下にこれを持っていってくれる?」
 本来は、一位の書記官である自分が国王陛下の元に出向き、提出するべき書類です。
 けれどもどうしても、気が進みませんでした。
「え? 僕が陛下に、これを?」
「ええ。この書類はあなたが作ったものだし、あなたの方が上手く説明できると思うの、お願いね。」
 ディックに経験を積ませたいから、だから彼に頼むのだと心の中で言い訳じみた事も考えます。
 駄目押しのようによろしくねと言って、渋るディックを送り出しました。


331:王様と書記官 その2
08/01/10 23:45:02 JC2w7ZFC
「やっぱり、いきなりは無理だったかしら……」
 書記官室を出て行く時の半泣きだった彼を思うと、少し胸が痛みました。
 でも、あの書類を持っていくという事は、国王陛下と相対すると言うことなのです。
 私は陛下のあの、冷たく底光りのする金の目を思い出してしまい、両腕で自らの体を守るようにかき抱きました。
 あの夜。私と陛下、二人だけの密約が交わされてから、もう三月が経とうとしています。
あの日約束したとおり、陛下は私との関係を誰にも明かさず、表面上はそれまで通り、書記官と国王の間柄を続けております。
 私も初めはあまりに普段通りなので、あの夜のことは悪い夢か何かの冗談なのだと思いました。
 しかし、ある日いつものように陛下の執務室に行くと、いつかの夜のように人払いがされていました。
「失礼いたします。」
 衛兵も小間使いもいない執務室は、あの夜を思い起こすには充分でした。
 椅子から立ち上がり、近づいてくる陛下に、ドレスは破かないで欲しいと言うと、ちょっと目を丸くし、それから低い声で笑いながら頷きました。
 注文の多い人だ、と囁きながら口づけをされました。
 それから少し間を置いて、床でするのとソファでするのとどちらがいいかと聞かれました。
 床ですると背中がこすれて痛いのですが、ソファは窓際です。
 外から見えてしまう危険性もあるので床が良いですと答えると、陛下は私の希望通り、床の上でなさいました。
 陛下は目だけはぎらぎらと光って、欲望を露わにしていましたが、所作は年の割に落ち着いたもので、私の反応を観察なさっているかのようでした。
 政務に没頭していた国王陛下には浮いた話の欠片もありませんでしたから、女性の身体が珍しかったのかもしれません。
 それからは、執務室に行くと陛下に求められるようになりました。
 珍しい物でも扱うように私の反応を引き出してゆくことで、陛下自身もまた、上達してゆきました。
 「陛下の望む時に抱かれる」という約束をしてしまった以上、求めに応じないわけには参りません。
 陛下の方は「決して誰にも話さない」という約束を守ってくださっているのですから、なおさら私が拒むわけにはいかないのです。
 けれど、今回は間が悪すぎました。
 冬越しの祭りの準備でただでさえ疲れているというのに、陛下のお相手までしていたら、それこそ身が持たないというものです。
 更に、やっぱりこれも冬越しの祭りのせいですが、陛下に決済を求めるべき書類が異常と言っていいほどの数になっているのです。
 それまでは多くて三日に一度陛下の元に参上すればいいほどだったのですが、ここ一週間は毎日と言っていいほどに陛下の執務室を訪れています。
 そして、執務室を訪れる度に抱かれているのですから、ここ一週間の疲労は尋常ではありません。
 一昨日は四回も書類を持っていく事になり、色々な意味で死にそうになりました。
 流石に4回目をなさろうとしたときには「駄目です」と拒否して譲らなかったのですが、結局私が陛下に口で奉仕することになってしまいました。
「それは嫌です」とごねると、「嫌なら襲うぞ」と脅されたのです。
 おまけに全部飲め、などと言う始末。
 私が「こんな事は金輪際しないで下さい」と言うと、では抱かせろ、の一点張り。そんな事を言われても困ると言うと、約束が違う、お前はいつでも俺の望むままになると約束したではないか、と反論なさいます。
 結局は、陛下の仰るとおりにするしかありません。律儀に守られた約束は有り難いのですが、それは私をも拘束するものでした。
「身が持たないわ……」
 今も刻々と増えつつある書類の中で、こっそり呟きました。


332:王様と書記官 その2
08/01/10 23:50:47 JC2w7ZFC
 ディックが真っ青になって帰ってきたのは、彼を送り出してから暫くのことでした。
 何でも、私が参上しないことで陛下にねちねちと嫌味を言われ、上手く答えられなかった部分をしつこく追求された挙げ句、
「これでは埒があかぬ、リトレを呼んでこい」
 と言われたのだそうです。
 可哀想にディックは、唇の先まで蒼くなって
「ごめんなさい、ごめんなさい」
 と繰り返すばかりです。
 元はと言えば、陛下の元に行くのを避けようとした私に非があります。
 申し訳なく思って、ディックの震える手を取り、手の震えが収まるまで握ってあげました。
「謝るのは私の方よ。一人で行かせてしまったりしてごめんなさい。書類はしっかりしてるのだから、これに文句を付ける陛下の方が意地悪なのよ。」
 そう言って励ますと、ディックはみるみる血色が良くなっていきました。
「私が今から行って、お話してくるから安心して。きっと陛下も分かってくださるわ。」
 スカートを翻し書記官室を後にすると、むかむかと怒りがこみ上げてきます。
 彼の答えられなかった部分は報告の全体には関わってこないような枝葉の部分。
 あんなになるまでいじめられるような事ではありません。
 この忙しい時に可愛い部下を潰すだなんて、なんていう王様なのかしら!
 ぷりぷりと怒りながら陛下の執務室をノックすると、「入ってよいぞ」という了承の声も聞かず、陛下の執務室に飛び込みました。
「リトレ、随分と早く来たな」
 執務室の机の向こうに座っている陛下は、ディックをさんざん苛めてすっきりしたのでしょう。
 やけに上機嫌でした。
「私の部下をいじめて、そんなに楽しいんですか?」
 言葉に精一杯のトゲをまとわりつかせながら睨むと、陛下はにやにや笑いながら手招きをなさいました。
 私は先ほどディックから手渡された書類を持って、ずんずんと進んでゆきました。


333:王様と書記官 その2
08/01/10 23:58:43 JC2w7ZFC
「そっちではない、こっちだ」
 と陛下が自分の膝を指さしましたが取り合わず、書類の束を机に叩きつけました。
「一体どう言うつもりですか、この忙しい時に!
事と次第によっては、陛下でも許しませんよ!」
 腰に手をやって、本気で怒って抗議しているというのに、陛下はぬけぬけと
「だからそっちではない、そなたが来るのは俺の膝の上だ」
 と仰いました。
「何、ふざけたことを言ってるんですか!!」
「お前は部下の不始末を詫びに来たのだろう。
それならば俺の言うことを聞いて、俺の怒りを解く為に尽力するのが筋というものではないのか?」
 可愛い部下にいちゃもんをつけておいて何を、と思いましたが、
ここで下手に機嫌を損ねたら、有望な若者の前途が断たれてしまうかも知れません。
 私は怒りを抑えて、大人しく陛下の膝の上に乗ることにしました。


334:王様と書記官 その2
08/01/11 00:01:02 JC2w7ZFC
「では、失礼いたします。」
 スカートの裾を押さえ、貴婦人が乗馬する時のように横座りになって陛下のお膝に乗ると、違う、と言われてしまいました。
 こう、足を広げて陛下にまたがれと仰っているようで、私は随分嫌がったのですが結局は強引に押し切られ、恥ずかしい格好で陛下のお膝の上に乗っかることになってしまいました。
「ん、こうですか…?」
 スカートの裾がめくれて、露わになってしまう太腿を隠そうとすると、陛下にその手を制止されました。
「駄目だ。俺の背中に手をまわせ。」
 大人しくその言葉に従いながらも、スカートをどうにかしたくてもじもじしていると、
「恥ずかしいのか?」
 と、聞かれました。私が素直に「はい」と答えると、にんまりと笑って
「ならば、俺がそなたのスカートを直してやろうかな?」
 と言いながら、太腿をすっと撫でました。
「あっ……」
 思わず、溜息よりも甘い声が漏れてしまいます。はしたない声を漏らしてしまったことに恥じらいを覚えながら、それでも今は陛下に従うしかありません。
「陛下……。お願いします、どうかスカートを直して下さいませ……」
 甘くかすれる声を自覚しながら、私は陛下を見上げ、懇願しました。
 けれど陛下は金の目を輝かせながら意地悪そうに笑うばかり。
「さて、どうしよう。さっきは随分威勢の良いことを言っていたな。」
 言いながら陛下の手は、私の太腿をじっくりと味わうかのように動きます。
「陛下、いい加減おやめ下さい……!」
「俺の気が済んだら止めてやるさ」
 逃げようとしても、膝の上では逃げ場はありません。
 太腿への愛撫はいつしか秘所へも及び、身動きが取れないままに私の身体は解きほぐされてゆきました。
 陛下の指に目に舌に、嬲られるがままに身をくねらせ、喘いでいるうちに、剥ぎ取られたドレスがふわりと床に落ちました。
「ああ……陛下、いやぁ…………」
 執務室で、しかも陛下の膝の上で嬲られることに羞恥を覚えその身を縮こまらせると、陛下は嬉しそうに笑って「お仕置きだ」と言い、私の中へと入ってきました。


335:王様と書記官 その2
08/01/11 00:02:11 WYBRWiYb
 もう、何のための、何をした事によるお仕置きなのかもよく分からずに陛下の「お仕置き」を一身に受け、途中からは、これが「お仕置き」なのだ、と言うことすらも分からなくなっていました。
「よいか。これからそなたの部署の書類は全て、お前が持ってくるのだ。それがお前の仕事だろう?」
 さぼりおって、と言いながら陛下は私の腰を揺らします。
 密室に、隠微な音が響き渡りました。
 そうして正体をなくすほどの「お仕置き」をされた後に、気が付けば私は陛下に「一日一回は必ず陛下の元に参上すること」を誓わされていました。
 私が嫌だと言うと「うんと言うまでいかせてやらぬ」とまで言われ、泣く泣く条件を飲むことになったのです。
 その代わりに、陛下には「理不尽に家臣を怒らない」という条件を飲ませました。
 いつものように身なりを正しながら、陛下はもっと沢山の文官と触れあわなくてはなりません、と言うと、ちょっと嫌そうな顔をして、
「そなた以外の文官って……男しかおらんだろう?」
 男となど誰が触れあうか、という考えがその顔にありありと書かれていたので、
「ご不満なら女官も付けますが?」
 と言うと、「違う違うそうじゃない、そう言う意味ではないのだ!!」とか何とか言った後、「女官は付けずとも良い」と仰いました。
 いつものように居住まいを正し、退出するとき。
「リトレ」
 声を掛けられ振り向くと、陛下は私にそっと口づけを落とされて、
「また明日」
 そう、おっしゃいました。
「明日……ですか」
 思わず引きつった私の顔を面白そうに眺めると、
「明日、だ」
 そう言って、にっこりと。そこだけはやけにあどけない、年相応の顔で笑いました。


336:王様と書記官 その2
08/01/11 00:05:00 JC2w7ZFC
以上です。
ここまでエロを書き込んだのは初めてなので、うぷ主自身が羞恥プレイ。
改行が上手くいかなかった部分もあるので目に優しくなくてすいません。

337:名無しさん@ピンキー
08/01/11 01:33:01 ek6iSK/u
GJ

338:337
08/01/11 01:36:53 ek6iSK/u
途中送信してしまった。スマン
続きありがとう!投下お疲れ様
絶倫陛下が読めて、起きててよかったw
GJ、GJです

339:名無しさん@ピンキー
08/01/11 02:11:18 z6m2msy8
保守してきた甲斐があった!GJありがとう
やきもちやいた激しい王とかも見たいな。

340:名無しさん@ピンキー
08/01/11 22:14:33 z98dyK+b
GJ

いいよ、いいよー
はじめは温度差があるのは珍しいと思ってたけど、こういう展開もいいね

341:名無しさん@ピンキー
08/01/11 23:03:39 cnTSt0Nl
ほっしゅほっしゅ

342:王様と書記官 その2.5
08/01/12 09:38:08 cXr8Lyes
お正月のあまりもの。
エロ無しですが、微妙に続いてるので投下します。


 年越えの祭りが終わってもまだ春は遠く、寒空の下で細々と鳴く鳥の声は春を恋しがっているかのようです。
「今年の年越えの祭りは盛況だったな」
 と陛下が仰ったのは、もはや「いつもの」と言うしかない行為が終わった後でした。
 身を起こすと仕草は気怠げで、陛下の汗ばんだ身体には行為の後の濃密な空気が漂っています。
 私は白貂の外套にその身を横たえたまま、冷たく澄んだ光で映し出される陛下の姿をぼんやりと見上げておりました。
「みたいですね。私は会場の方には顔を出していないので知りませんが、
 お嬢様方が陛下と踊っていただいたって大騒ぎしてましたね」
 ことん、と頭を陛下のお体にもたれかけます。
「何だお前、祭りに参加しなかったのか? 道理で姿が見えないと思ったら」
「生憎と、書類の山に埋もれてましたので」
 素知らぬふりでそう言うと、ぽんぽんと頭を撫でられました。
「勿体ないことを。今年はこれでもかと言うほど大勢の娘と踊り倒してやったんだ、
 リトレとだって一曲くらい踊ってやったかもしれんというのに」
 撫でられた部分からひたひたと、私の身体を冷気が浸食してゆきます。
 私は身体の熱を奪い去られないように外套に身を潜めました。
「踊りはあまり、好きではありませんから」
「嘘を申すな。踊りが好きで、年越えの祭りを楽しみにしていたとそなたの父が……」
 そこまで言って気が付いたのでしょう、陛下は口をつぐみました。
 罪人として父が死んだ後、私の周りから急速に人が消えてゆきました。
 爵位こそ剥奪されなかったものの一人残された娘を見て、人々は正しく私の立場を理解したのです。
恭順の意を示して領地を差しだし、市井の中に紛れようとした私を、書記官として王城に留まらせたのは陛下ご自身。
 それは、思い上がった一族の末路を皆に忘れさせないようにする為でした。
 そのような人間が、どうして祭りなどに顔を出せるでしょう。

「約束だよ、リトレ。一緒に年越えの祭りに出よう。僕が貴方を誘うから」

 束の間、日だまりの中にいるような安らぎを感じさせてくれる日々もありました。
それはあっけなくかき消えて、果たされないままの約束が私の手元に残りました。
 気まずそうに目をさ迷わせている陛下の狼狽えようが可哀想になって、私はそっと、冷気に浸された部屋の空気を撫ぜるように笑いました。
 覚え立てのステップを踏み、それを夢見ていたのは、ずっとずっと昔のことです。
 沢山のおしゃべりと、刺繍と踊り。ひたすら甘いもので形作られていた時代。
「もう、好きではないのです」
 だから、そんな顔なさらないで。
 言外にそう伝えると、陛下はますます眉根を寄せられ、難しい顔をして俯きました。
 冷えきった室内で身なりを整え、扉に手を掛けたとき。
「すまない」
 絞り出された小さな声を、私は聞こえなかった振りをして退出しました。

343:王様と書記官 その2.5
08/01/12 09:42:55 cXr8Lyes
以上です。
お付き合いありがとうございました。。

344:名無しさん@ピンキー
08/01/12 18:01:11 BrdAvV1s
GJ!切なくっていい感じ。ハムスターのように空回りしている王様がいいですね。

345:名無しさん@ピンキー
08/01/12 23:44:45 p2GgR2Gh
王様と書記官、素晴らしい。
続きを激しく狂おしくキボンヌ。
でも作者さんの負担になるのは本意ではないので、
無理なら無理でいいです。

346:名無しさん@ピンキー
08/01/13 20:17:22 K7+qlpSv
保守がてらどうでもいい小話を投下してみる。改行変ですまん

「…はッ……あ…いや…もう、許してください……王子…」
「王子ではない、リオンだ」
俺のものになってもう半年が経つというのに、寝屋では名前で呼べと命令しているのに、この女は一向に命令を聞こうとしない。
……忌々しいな。
独占欲と焦燥感が入り混じったような、なんとも言えない気持ちを目の前の透けるような白い肌にぶつける。
「いやッ…あ…もうこれ以上はやめてください…」
「こんなに濡らして…」
触ってくれと言わんばかりに主張している膨れ上がった芽を、愛液を絡めながら中指で刺激すると、女は豊満な肉体をくねらせてよじった。
「あああああ…!!だめぇ!」
何がだめなんだ。この女の、俺を拒むような態度が気に食わない。
いつまでたっても…。
無意識のうちに女の身体に口づける。
首に、肩に、胸に。
「!王子、おやめ下さい!跡が残ってしまいます……服、服で隠れないところはどうか」
「見せつければいいだろう。おまえが実質俺の妾であるということは周知の事実だ」
「……!」
「それと王子ではない。…リオンだ」
女の耳元で囁きながら、自身のものを深く埋めてゆく。

347:名無しさん@ピンキー
08/01/13 20:18:54 K7+qlpSv
出会いは偶然だった。
鷹狩りの最中に偶然見かけ、その美しさに目を奪われた。
自らの権威を利用したのはその時が初めてだった。
結婚間近であった女を城へ無理矢理連れ帰り、自分付きの召使いにした。

その時から女は俺に笑いかけない。一度たりとも。
俺の地位と容姿に媚びる女共は腐る程いる。
隙あらばコネを作ろうとする武官や文官も多数いる。どうでもよい者ばかりが集まってくる。
俺が必要とする者たちは俺を嫌うのだ。
………この女も……両親も…………。

「…皮肉なことだな」
自嘲的な台詞を吐きながらも、次第に高まる快感に目を細めて耐える。
この女の泣き顔は見慣れたものだ。いくらでも泣くがいい。
どんなに泣いても喚いても、………離してやらない。


以上。スレ活性化を願って。

348:名無しさん@ピンキー
08/01/13 21:37:13 fWIedlBD
GJ!
淋しがり王子、可愛いな。

349:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:03:17 kZwxTKXh
GJ!こーゆう暗めの一方的なのも嫌いじゃない

350:名無しさん@ピンキー
08/01/15 22:10:13 IiD+PKIe
GJ! おいしく頂きました。

351:名無しさん@ピンキー
08/01/18 01:13:01 cEkZqdX5
いったん浮上

352:名無しさん@ピンキー
08/01/20 14:36:03 166ZtjQP
保守

353:名無しさん@ピンキー
08/01/20 19:05:20 uauyzmDJ
男・王子
女・部下の女騎士
でSMありのやつを書きたいんだけど携帯からでいつ書き終わるかわからないので
もう少し案を練ってから登校します。

354:名無しさん@ピンキー
08/01/24 01:39:54 sqo9pfBA
春休みになる前に登校してくれると嬉しいな
スカは苦手だがSMは好きなんでwktkして待ってるよ


355:名無しさん@ピンキー
08/01/25 18:28:52 bXuWGW1m
保管庫から削除してもらえるってユリシスの人が前にブログかいてたけど消えてないように見えるのは俺だけ?
ユリシスの人に削除されてないって教えてやるべき?

356:名無しさん@ピンキー
08/01/25 18:48:51 1Z41W2sm
ほっとけば?

357:名無しさん@ピンキー
08/01/25 22:08:11 kEvu4fum
好きにすりゃいいだろ、そんなの

358:名無しさん@ピンキー
08/01/26 00:17:52 6ECFn8go
>>355
お前みたいなのがいるから職人さん達いなくなったんだと思うんだ。自重しろ。



姉妹スレにも書いたんだけどこっちにも書く。

ここも姉妹スレも過疎ってきてることだし合併してはどうだろう?

359:名無しさん@ピンキー
08/01/26 00:45:55 /tvJ0PPR
>>358
姉妹スレとじゃスレの趣旨が違いすぎないか?

360:名無しさん@ピンキー
08/01/26 01:45:31 q3hHgeZp
>>359
主従スレのことだろ
一緒でいいんでないか

361:名無しさん@ピンキー
08/01/26 19:31:03 xvfDLL0T
合併賛成。だけどタイミングが…。
実はあっちの新スレ立てるときに提案しようと思ってたんだけどいつの間にか立っていたorz
まだ17レスだから、「今から統合です」で間に合うかだけが心配。

362:名無しさん@ピンキー
08/01/31 12:12:04 bKsSLQIB
むこうで次スレからって話が出てるみたいだし、
ここが埋まってから引っ越すのでおk?

363:名無しさん@ピンキー
08/02/04 22:36:33 iKhNGaTw
一応保守


364:名無しさん@ピンキー
08/02/04 23:06:51 151436rC
それでいいと思う。今はどっちのスレも容量あまってるから。

365:名無しさん@ピンキー
08/02/06 13:05:33 jnFUf0GY
保守

366:名無しさん@ピンキー
08/02/08 15:45:13 7uCJ4tfi
俺もそれで良いかな。

ところでここは社長×秘書とか、現代物もいけるのか?

367:名無しさん@ピンキー
08/02/08 15:51:42 xOD/5duO
問題ないかと

368:名無しさん@ピンキー
08/02/08 17:23:46 BKZ5AE00
>>366
大好物です。ぜひお願いします!

369:名無しさん@ピンキー
08/02/08 17:33:41 Qiq/dHTi
社会的な地位や主従関係は男>女で、
男がドMで、女がドSな場合、どっちのスレに投下すればいいんでしょうか?
例:ドSメイドとドMご主人様

370:名無しさん@ピンキー
08/02/08 18:52:14 Yqoa0r/d
>>369
本来の主従関係のスレに一言注意書きして投下するほうがいいと思う
どうしても気になるなら合併するまで待つとか
どっちにしろ注釈は必要

371:名無しさん@ピンキー
08/02/12 18:17:05 haYj7mTD
これは?携帯だけだけど
URLリンク(courseagain.com)

372:王様と書記官 その3
08/02/14 23:41:16 TaR6f0Qz
バレンタインの滑り込みで投下させていただきます。

373:王様と書記官 その3
08/02/14 23:43:39 TaR6f0Qz
「ところでな、これには媚薬が入っているのだ」
 そう言って手渡されたのはチョコレートでした。
 いつものように陛下の元に参上すると、手招きをされ、右手にころんと黒い固まりを落とされたのです。
「びっ……な、何でこんな物を、陛下っ!!」
 そんな汚らわしい物、本当は窓の外にでも投げ捨ててしまいたいのですが、国王陛下から寄越された物を粗末にするわけにはいきません。
「ふ、ふざけたことは止めて下さい。どうせただのチョコレートなのでしょう? 
 そんなっ……媚薬入りのチョコレートなんて、そうそう手に入るわけがないじゃないですかっ!!」
 手の平にチョコレートを載せたまま、半泣きになって陛下を見ると、陛下は金色の目を実に愉快そうに細めておりました。
「実は、今朝方レジオン卿がやって来てな。俺に女性関係の噂が無いので
『これと思う女性がいたら押し倒せば良いんです! やったもん勝ちです、
媚薬でめろめろにして押し倒してしまいなさい!』といってな、これを押しつけられた」
 陛下はその時の事でも思い出したのか、やれやれといったご様子で肩をすくめてみせました。
「レジオン卿ですか…あの方、陛下にまでそんなものを……」
「何だ、知ってるのか?」
「以前、『貴方は嫁き遅れもいいところだから、これでもつけたら誰かが貰ってくれるでしょう』と、ほれ薬入りの香水とやらを頂きました……」
 女性に香水を送り付ける所といい、二重に失礼な方でした。
 私個人への嫌がらせかと思えばそうでもなく、会う人会う人に変な贈り物をして嫌がられているんだとか。
 巷では『愛の押し売り伝道者』と呼ばれている方です。
「それはまた、災難だったな」
「ええ、とっても」
 思い出しても溜息が出ます。
 そう言って溜息をついてみせると、笑われてしまいました。
陛下の笑い声にふくれっ面をして見せながら、そっと陛下のお顔を窺います。
 引き結ばれている口元が緩むと、年齢よりもなお若く、子供のようなお顔になるのです。
 自分でもそれを意識しているようで、陛下はあまり笑いたがりません。
 そんな所が余計に子供じみていて、密かに微笑ましかったりするのですが、それはともかく。
 今は手の上のチョコレートです。
「溶けておるぞ」
「知ってます」


374:王様と書記官 その3
08/02/14 23:45:22 TaR6f0Qz
 手の平の体温で柔らかくなったチョコレートは、溶けすぎてどうにも出来ない状態になっていました。
「食べぬのか」
「謹んでお断りいたします」
「だが、もう返して貰うことも出来ぬほどに溶けてしまっているな」
「こんなもの、手を洗えば済むことです」
「勿体ないではないか」
「チョコレートに媚薬などを混ぜ込んだ時点で既に勿体なくなってます。
 全く、城下にはお腹を空かせている子供だっておりますのに」
 お菓子で遊ぶなんて、と憤ると、陛下がまた笑いました。
「全く、リトレはいつも生真面目だな」
 そう言って私の右手を引き寄せると、手の平をぺろりと舐めました。
「へ、陛下っ……!!」
「勿体ないだろう?」
 思わず引っ込めようとした手を強く引き戻され、体のバランスが崩れました。
「きゃあっ!」
 ここで陛下に倒れ込んだりしては大変です。
 とっさに陛下のお座りになっている椅子の背もたれに手を付いて、何とか踏みとどまることが出来ました。
 根性です。
 私がそんな風になっているのを余所目に、陛下は丹念にチョコレートを舐め取ってゆかれます。 
「陛下、あの……」
「黙っていろ」
 それ以上は言いつのることも出来ず、右手を陛下に委ね、中腰のままじっとしていると、陛下のつむじが目に入りました。
 されるがままという状況が何だか口惜しくて、つむじでも押してやろうかしらと思いましたが、流石にそんな事を国王陛下に出来よう筈もありません。
 暫く左手を陛下の頭の辺りでうろつかせていましたが、指先に触れた髪の毛の感触が思ったよりも硬い事に驚いて、手を引っ込めました。
 舌が掌の上を這う感触はこそばゆくて、何だかこのままじっとしていたいような、暴れだしたいような、妙な感じがいたします。
 そうしてもじもじしていると、陛下は立ち上がりざま私の身体をぐいと引き寄せ、キスをなさいました。
「んっ……」
 口の中に甘くて苦い液体が流し込まれ、こくり、と喉が動きました。
 チョコレートの味の口づけに身体は甘く痺れ、いつの間にか陛下に縋り付いておりました。


375:王様と書記官 その3
08/02/14 23:47:39 TaR6f0Qz
「……どうだ、効いただろう?」
 なぜか得意気な陛下の声に我に返って、急いで身体を離しました。
「そ、そんなわけないじゃないですか。たかがチョコレートですよ、ばかばかしい」
 後ずさりながら早口に言うと、やっぱりそうかと陛下が呟きました。
「レジオン卿が退出するときに言っていたんだ。
 『陛下、女性にとって甘い物はときに媚薬以上の効果を発揮します。
 試してみる価値はあると思いますよ』とな」
「な……。じゃあ媚薬って、嘘じゃないですか!」
「いいや。俺に渡すとき、レジオン卿は確かに『媚薬入りだ』と言ったぞ」
「え? でも……」
「レジオン卿が何を考えているかは、俺にはいまいち分からん。
純粋にチョコレートかもしれんし、本当に媚薬が入っているのかもしれん。
リトレ、そなたはどう思う?」
「えっと……び、媚薬という物を飲んだことがないから何とも言えませんが……
 私には、普通のチョコレートのように感じます」
 口の中に残る甘い味を確かめながら私がそう言うと、陛下はちょっと考えてから
「媚薬だと言うことにしてしまわんか?」
 と、仰いました。
「え?」
「だから、これは媚薬だったのだ。よいな」
 言ってまた、私に長い口づけをなさいました。
「……っ、んっ……」
 思わず漏れた甘い息に、陛下はにやりと笑いました。
 ああ、確かにこれは媚薬かもしれません。
 だって、チョコレートより甘くて熱い。
「効いてきたのではないか。随分と感じた顔をしている」
 言葉に詰まって目をそらすと、陛下は服の曲線にそって私の身体をなぞってゆきます。
 肩から胸へ。
 ゆっくりと降りてきた手は、服のダーツに沿って降りてゆき、腰まで来ると、
また胸へと上がってゆきます。
 陛下の手は何度も胸と腰の間を往復なさいました。
 服と肌がこすれる音が恥ずかしくて辺りに目をやると、タペストリに織り込まれた
女神達が、アーモンドのような瞳で見下ろしておりました。
 まるで見られているような気恥ずかしさを覚えて目を伏せ、胸を揉み込まれる感覚に
耐えていると、スカートをたくし上げられました。
 そのまま下着の中に潜り込んだ指が、室内に湿った音を響かせます。
「もう……よいな」
 我慢できない、という色が滲んだ声で陛下に囁かれ、私も思わず頷いておりました。


376:王様と書記官 その3
08/02/14 23:49:29 TaR6f0Qz
「あぁ……すごい」
 壁に掛かったタペストリの上に縫い止められるような格好で貫かれ、思わず出て
しまった言葉を恥じ入る間もなく突き上げられておりました。
 豊饒の女神の上で交わるなんて、という私の言葉を嘲笑うように
深く、浅く、と責め立てられ、いつしか我を忘れて交わっておりました。
「良かったぞ、リトレ」
 ようやく我に返ったのは、陛下に耳元で囁きかけられてからのことです。
 途中はあまり覚えていないのですが……いえ、思い出したくもありません。
 あんな、ねだるような…………何でもないです、何でもないのです!
「あんなに可愛いお前は初めて見た」
 だから知りませんってば、そんな事!!
 私が真っ赤になってそっぽを向くと、陛下はおもしろがって、最中に私が発した
うわごとを耳元で囁いてゆきます。
「な……何でそんなこと、細々と覚えてらっしゃるんですか、いやらしい!!」
「そうは言っても、あんな可愛らしい声でもっともっととせがまれたら、
忘れろという方が酷というものだろう」
「やめてっ! やめて下さい!!」
「嬉しそうに声を上げて、搾り取られるかと思ったぞ。
 恥ずかしいとか言いながら、あそこは貪欲に……」
「違います! あれは……」
「あれは? 何なのだ、一体」
 反論できるものならやってみろ、とからかう陛下が小憎らしくて睨み付けると、
怖い怖いと首をすくめて笑われてしまいました。
 それ以来、抱かれる時に嫌だと言えなくなってしまいました。
 何しろ、あれほど乱れたのです。
 「嫌」と言っても、陛下は笑いながら「お前は嘘つきだ」と仰るのです。
 そこでやっきになって否定するのも気恥ずかしく、何も言えなくなってしまいました。
 それはその……段々気持ちよくなっているのは確かなのですが、決して積極的に
いたしているわけではありません。
 それなのに、まるで喜んで抱かれているように言われて、反論も出来ないなんて。
 あんまり口惜しいので、残りのチョコレートは全て没収して焼却炉に放り込んでおきました。


 あれから、チョコレートを食べる時に赤面してしまうことは誰にも秘密です。


377:王様と書記官 その3
08/02/14 23:53:51 TaR6f0Qz
以上です。

以前の話にコメント下さった方、有り難うございます。
やっつけなので色々あれですが、せっかくのバレンタインなので投下しました。

378:社長と秘書
08/02/15 03:28:59 mD6FawpP
机のうえの携帯が震えながら光る。



……五分後、私は社長室の前にいた。

五分前にかかってきた電話は社長からだった。通常、会社内の業務連絡などは内線を使う。
そう、これは誰にも秘密の会話…………


社長室の中にはいると、窓際の豪華なデスクに20代後半の青年が座っていた。
その青年こそ、起業して五年でこの会社を名の通る企業に育てた社長、中丸雄二だ。

「……お呼びですか?」

呼び出されてすることはわかっているが、あえて聞く。

「スカートをめくれ」

私は命令通りにタイトスカートを腰までずり上げる。
露出した下半身にはガーターベルトとストッキングを除いて纏っているものは何もない。

「よし、じゃあ始めるか」

そう言って彼がこちらに向かってくる……



ダメだ、つまらないorz

379:名無しさん@ピンキー
08/02/15 04:24:47 dj+aiM4f
王様と書記官きてたー!
今回は王様も心身ともにご満足されたことでしょうw
いじましいなあ。ハムスターから進化できてよかったよかった。
リトレさんの複雑な境遇や心情を思うと切なくなるけれど
今後どう展開していくのか楽しみにしています。

380:弁護士秘書 茉莉花
08/02/17 12:37:06 7rpH2LKG
「木野茉莉加君。何で呼ばれたかは……見当が付くな?」

 怒りを押し殺した低い声で呼ぶと、彼女は青くなりながらこくこくと頷いた。
 その様子を確認しながら、坂井は書類を半ば叩きつけるように机に置いた。
「読んでみたまえ」
「は……はひっ!」
 声がうわずってるな、と思いながら彼女の様子をじっくり見つめる。
 書類をめくる手は小さく細く、あまり労働には向かない手だ。
 茉莉花は震えながら一枚一枚書類をめくっていく。
「それは何だか分かるか?」
「こ、今度の裁判の資料です」
「それを誰が作った?」
「私……です」
「なぜ23箇所も誤植があるんだ?」
「そんなに少ないんですか?」
「木野君っ!!」
 ばん、と机を叩くと茉莉花はびくりと震え、ついでに一歩後ずさっていた。
「す、すいません……でも、前回が51個だったから、随分減ったなあと思ったんです」
「君って人は……」
 坂井が睨み付けると、彼女は身体を縮こまらせた。
 そうすれば書類の陰に隠れられるとでも思っているのだろうか。
 馬鹿じゃないのかと呟くと、今度は狂ったようにぺこぺことお辞儀を繰り返す。
「ご、ごめんなさい、善処します、頑張ります、精進しますっ!」
「昨日もその台詞を聞いたぞ。なのに君には全然進歩がない」
「あの、51から23というのは飛躍的な進歩だと」
「反省の色無しか、仕方ないな……机に手を付いて尻を突き出せ」
 溜息をつき、突き放した口調で命令する。
「せっ……せせせ先生、それは」
「黙ってろ。俺は昨日3時間しか寝てない、つまり機嫌が悪い。
言う通りにしないと手加減は出来ないぞ」
 彼女は暫くおたおたしていたが、坂井が促すように顎をしゃくると、書類を机に置き、
その横に手を付いた。
 そのままゆっくり腰を上げ、椅子に座ったままの坂井を懇願するように見つめた。
 悲痛な瞳に哀れみの感情がこみ上げたが、坂井はわざと視線を外し引き出しを開ける。

「今日はどんな道具が良い?」
 引き出しの中の物を一つずつ、彼女の目の前に並べてゆく。

 バイブレーター、ローター、鞭、セロハンテープ、ローション、消しゴム。

 一つ机の上に置く毎に、彼女は青ざめたり真っ赤になったりする。
 その反応が面白いので、たまに関係のない物を混ぜて並べてゆくのだが、
彼女はそれに気が付いていないようだった。
 それどころか、どのように使うのかと想像しつつ混乱しているらしく、
特大サイズのゼムクリップを置いたら顔が歪んだ。
 飴玉、シャープペン、ホチキスと並べたところで泣き出しそうになったので、
そろそろかと思い、坂井は席を立った。

 坂井は茉莉花の背後に立つとスカートをめくり上げた。
「命令の通りちゃんとガーターをつけてきたんだな。これだけは褒めてやろう」
 言って尻を撫でると、茉莉花はひう、と涙混じりの声を上げる。
 下着を引きずり下ろすと赤い裂け目が濡れそぼっていた。
「まず、誤植の数だけ鞭打ってやる。その後はこの中から一つ使ってお仕置きを
するから覚悟しとけよ」



という、保守。

381:名無しさん@ピンキー
08/02/17 12:52:17 f8MZNAj1
(;´Д`)

382:名無しさん@ピンキー
08/02/17 16:23:38 fONkKLIc
セクレタリーという映画があってだな

383:名無しさん@ピンキー
08/02/17 20:54:54 V4cmlcuU
ああ、あれはいい映画だった。
Mは究極のSという。

保守GJ。

384:名無しさん@ピンキー
08/02/17 20:58:50 wld8HR/w
>>377
遅ればせながら、GJ!

リトレさん、可愛らし過ぎる。
そして、>>379と同じく王様が少しはリトレさんに受け入れてもらえて良かったなぁと(2.5がチト暗かったらね)。

続きを楽しみにしています!


385:保守
08/02/21 00:58:38 oa9x0AYY
「あ、だめです……だんさまっ、ふあっ…いけません! なか、は……あっ、ああっ」
 今にも達しそうな私の高ぶりを内部で感じているようで彼女は力の入らない腕で必死に私の胸を押す。体を離そうとしているくせに、内部は蠢き吸い付き私の精を搾り取らんと複雑に締め付ける。
「大人しくして」
「あっ……できちゃ、っ! あッ」
「いいかい。こうして私たちが交わることは大事なことなのだよ」
 冷静に語りかけたつもりが声がだいぶ上擦っている。
 彼女が一瞬怯んだ隙に、深々と奥まで突き込んで欲望のすべてを吐き出した。
 射精感が全身を支配し、彼女のすべてを満たした歓喜に私は身を震わせる。
「ああ、私の可愛いレディー」
 繋がったまま抱き寄せると彼女の中がきゅっと締まった。
「いけませんと申しましたのに」
「さっきも言ったけれど私たちが交わることはとても重要なことだ」
 髪を避けて額に口づけ、私は彼女に微笑みかけた。
「時にはこうして交わり、その様を皆に見ていただくことでスレの存続を保たねばならない」
「しかし旦那様。それは中で果てることとは関係がないのでは」
「それは違う。私と君の間に子ができればその子が保守というかけがえのない仕事を継いでくれる」
 彼女は納得がいかないような顔をしている。言っていることに嘘はないが、中で果てたかっただけというのが理由の八割だとバレているのかもしれない。
 私はまだ衰えていない滾る欲望を使い、彼女を丸め込むことに決めた。
「ほら、もう一度。神々の降臨を待つ間、スレを保守しなければ」
「や、だんなさま……少しやすませ、ああっ」
「だめだよ。そうして気を抜いている間に圧縮がきたらどうするんだい? 神々を待つ間は私たちがスレを守るんだ。義務なのだから、さあ続けよう」
 ずっとこうしていられるなら過疎でもいいかと思った私の気持ちを見透かしたように彼女が涙ぐんだ目で睨みあげてきた。
 ……冗談です。神々の降臨お待ち申し上げております。
 彼女のこめかみにキスをして、私はしばしの睦事を思う存分楽しもうと誓った。

386:名無しさん@ピンキー
08/02/22 01:20:56 4X7iIiL/
ワロタ

387:名無しさん@ピンキー
08/02/23 15:18:57 Ct22xjSB
保守ついでに質問

このスレの住人は一回の投下がどのくらいの長さ&エロ割合を求めているんだ?
自分の勝手にやれって言われればそれまでなんだが、自分はエロメインに書けないんで参考までに。

388:名無しさん@ピンキー
08/02/23 17:10:13 AfkPDz2g
>>387

あくまで個人意見だが
話は長いにこしたことはない。
エロが多すぎると辟易するけどね
一割くらいがちょうどいいかな

389:名無しさん@ピンキー
08/02/23 18:20:44 h/gZrHg3
正反対っぽい意見になるけど、3スレぐらいで纏めてくれたらありがたいです
私は、短編シリーズ系読むのが好きなもんで…

390:名無しさん@ピンキー
08/02/23 21:45:25 qNqIcdmv
結論
話の出来が良ければ長短問わずOKってことで。 

391:名無しさん@ピンキー
08/02/23 22:55:45 OY+66xAS
うむ

392:名無しさん@ピンキー
08/02/24 00:48:42 AzDND6wU
タイトルにもこの板自体にもエロと入っているとおり
エロがないと一切読まない。

393:名無しさん@ピンキー
08/02/24 01:11:29 tVCzPVcN
エロといっても、キスやハグ、それこそ身体の一部が接触するだけであっても
ものすごくドキドキしたり色っぽいと感じることがあるし、極端な話
会話だけであってもエロいと思えればそれはもうエロだと思う。
あと、服装とか、それこそ綿か絹か麻か、そのさわり心地やしわのつき方の描写でも
読み手を想像力を刺激させることはできる。

逆にいえば行為自体の描写でも単なる組体操だとかホモサピエンスの交尾としか
受け取れないもんだってある。まあそこはたぶん男性女性で見方が変わると思う。


割合でいえば、前ふりが全くないのも味気ないが、たしかに直接関係のない部分が
長く続いても興が削がれるな。正直、たまに途中すっとばし読みすることもある。
だからといって厳密に割合このくらいが自分にはベストといいきれないから難しい。

394:名無しさん@ピンキー
08/02/27 01:14:05 xxw046Ib
過疎age

395:名無しさん@ピンキー
08/03/04 21:16:12 njGy56G3
上司と部下で小ネタ。保守代わりにどうぞ。

396:保守小ネタ 1/4
08/03/04 21:18:47 njGy56G3
 腕を掴んだ手を離され、私の体は柔らかなベッドに沈み込む。だけど、貫かれた部分はそのままで元帥は変わらぬ強さで私を責める。
 腰だけを突き出した体勢で私は元帥に突かれる度にシーツに顔を擦りつけた。
「や、げんす……もっ、だめ」
 まるで抉られるみたいに中を擦られ、たまらずにシーツをぎゅっと握りしめた。
「クロウ」
 腰を折り、元帥は私の耳朶に息をかけるようにして囁く。一瞬何を言われたかわからなくて、けれど元帥は同じ言葉をもう一度口にする。
「ベッドの上では名前で呼んでくれと言ったはずだ」
 元帥の手が腹を伝って下へ。私の体で一番敏感な場所を撫でられて、私は一気に上りつめる。
 元帥の動きが止まり、私の中が自分でもわかるくらいに収縮する。
「俺は個人的に君に協力しているだけで、これは俺と君の職務上の関係とは一切関係ないだろう。だから、名前で」
 私の中にあるものは熱く滾ったままなのに、元帥の声はそれが嘘のように冷静そのものだった。それでも、ほんの少し上擦っているように聞こえるのは彼も興奮状態にあるからだと思う。
「欲しいか」
 元帥に問いかけられ、全身が総毛立つ。
「くださ……クロウの、ほしい」
 必死でねだると元帥は私の腹に手を添えて抱き起こす。膝立ちのまま、ゆっくりと元帥は腰を動かし始めた。
「君が欲しいなら、いくらでも。早く俺の子を孕むといい」


◇◆◇


「俺でかまわなければ協力してやろう」
 祝勝会の席でひっそりとお酒を飲んでいたはずなのに気がつけば広いバルコニーで元帥と二人きり。相当酔ってしまっていたのだと認識できるほどには酔いはさめてきているらしい。
 何に協力して下さるのだろうかと首を傾げると元帥は変わらぬ調子で口を開いた。
「俺では不満か」
 一体何の話をしていたのかと記憶を辿り、思い至った途端に冷や水を浴びたように酔いがさめた。
 今の私は相当顔が赤いだろうと自分でもわかる。はいともいいえとも言いかねてしどろもどろになっている私を見て何を思ったのか元帥は小さく溜め息をこぼした。
「一個人としての俺でかまわないと思うならいつでも訪ねてくるといい」
 そう言って元帥は指から指輪を引き抜き私の手に握らせた。
「それがあれば屋敷へ入れる」
 呆然としている私に背を向け、元帥はバルコニーから立ち去った。





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