07/10/31 19:00:59 o/h9gFxV
<M'aider M'aider>
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「嫌です。」
きっぱりと断言される。にべもないとはこの事だ。
「困ったな・・。」
「困りません。それが私の仕事です。さ、若様。」
そう言いながら若葉さんはいつものようにきゅいと肩までの髪をちょんまげに結わえ上げた。
若葉さんは見た目だけは凄くソリッドな感じの美人だから
そういう伝法な動作がなんとなく似合う。
「でも」
「でもも味噌もありません。若様は私をクビにするおつもりですか?」
「そんな事無いよ。でもさ。僕の話を聞いてくれても」
「私の仕事は私の仕事。若様の仕事は私にお世話される事。
次代の御当主がそんな我侭ばっかりじゃ駄目なの。」
はいはい。と言いながら僕の背中を押す。
若葉さんは大人の女だ。
確か今年でもう17歳になっている。
13歳になったばかりの僕とは違う。
だからこうやって理屈で攻められると、いつも何もいえなくなってしまう。
それでも若葉さんは僕付きの上女中の中では
一番年が若いから何でも相談がしやすい。
そういう事もあって提案したのだがにべも無く却下されてしまった。
若葉さんはぐいぐいと背中を押す。そして言った。
「さ、お風呂に入りましょう。若様。」