07/08/16 01:16:25 9Yxhdga9
「いやぁぁぁぁ…」
真っ暗ななか、奥へ奥へと動かされ、転がってゆく首。
彼女は見えない中直感的に感じていた。
あたし、呑み込まれちゃったんだ。
首だけの彼女はそのまま虚空の奥底へいざなわれる。
その先にはモンスターの胃袋が彼女を消化するために待ち構えているはずだった。
妹の感触を喉越しで感じながら姉はおなかをなでさする
「おいしかったわ。ごちそうさま」
市場をでた姉の目に、明るい太陽の光が降り注いだ
彼女の手には、肉屋で買い付けられた肉が下げられていた
それは、彼女と同じ生まれの教会の娘のそれだった。
太陽の光を浴びて、新鮮な娘の肉は独特の艶を見せていた。
その太陽の光の届かないモンスターの胃の中で彼女の妹は最後の瞬間を迎えつつあった。
胃の中に送り込まれた彼女の首。すでに胃の中に送り込まれた彼女の体の成れの果てとともに
消化されるときをむかえる。彼女の首は噛み砕かれて飲み込まれた彼女の内臓や肉とともに埋もれた。
待ち構えるかのように彼女の姉の胃は蠕動を始め胃液を噴出し始めた。
調理され、首だけにされた彼女には、もう何をすることも出来ず、されるがままになるだけだった。
体や内臓とともに混ぜ合わされた彼女の首にモンスターの胃液が降り注ぐ。
ドロドロに溶かされた首に残った瞳は呆然と虚空を映していた。