戦国BASARAでエロパロ 信者4人目at EROPARO
戦国BASARAでエロパロ 信者4人目 - 暇つぶし2ch700:名無しさん@ピンキー
08/04/19 22:24:05 fedHlkG2
最悪スルーされるだけだからいいんじゃね

701:名無しさん@ピンキー
08/04/20 04:06:39 AjnLbY8B
急かすわけではないんだが未消化のSSの続きも激しく気になって仕方ないんだぜ

702:ハナシノブ【注意書】
08/04/20 21:39:50 aErckzVG
以前「夜明け前」を書いた588改め4スレ目588です。
感想を下さった方、ありがとうございました。本当に嬉しかったです。
さて、今回書き上がった物があるのでサクリと落としておきます。


・佐助×かすが
・「夜明け前」の続編
・英雄外伝 風魔小太郎外伝ストーリーネタバレ
・天王山抹消戦を旧暦4月(現・5月)に設定し、以降旧暦で話が進行

こんなストーリーモードの導入があったら良いなと思って書きましたので、
「何故ここで終るの?」と感じる方もいらっしゃると思います。
また、事の最中の描写は抜いてあり突然翌朝になります。

題は「君を待つ」「来て下さい」という花言葉を持つ花忍から取りました。

苦手な方はスルーして下さい。宜しくお願いします。

703:ハナシノブ (佐×かす)【1/17】
08/04/20 21:43:10 aErckzVG
京土産だというその小さな包みを開けた時、かすがは思わず息を飲んだ。
翡翠の玉があしらわれた玉簪が現れたからだ。
石こそ小さいし造りも簡素だが、その深い翠色に一目で高価な物と分かる。
「赤いのとどっちにしようか迷ったんだけどさ」
いつの間にか隣に立った男がヒョイと簪を手に取り彼女の耳元に添え、
満足気に笑った。
「うん、やっぱりこっちの方が似合うな」
見上げると屈託の無い柔らかな眼と視線が絡む。
「綺麗だ」
それは独り言だったのかも知れないが、思わず顔を赤らめ顔を背けた。
一番認めたく無いのは自分が心を動かされたのが優美な簪では無く、
この男の眼差しや言葉だという事実だ。
余りに高価な物だしそもそも受け取れないと言うと、彼は預かっていて欲しいと言う。
「翡翠はお守りだから大事に持ってろよ。今度私服の時着けて見せてくれよな」
頬を弛ませたまま彼が帰る素振りを見せたのでかすがは慌てた。
「待て!だから私は…」
「それじゃあな」
言い分も碌に聞かぬうちに彼は忽然と姿を消してしまった。
一体何故あの男は危険を冒してまで土産一つ手渡す為にわざわざ上杉領まで
来るのだろう。
全く度し難い迄の酔狂だ。
彼女は怒るのを通り越してつくづく呆れ果てた。

704:ハナシノブ (佐×かす)【2/17】
08/04/20 21:47:06 aErckzVG
結局簪は手元に残されたが、武家や大名の姫君で無いかすがには過分な代物だった。
私服を着た時、一度だけ隠れる様に自室で挿してみた事がある。
長持から取り出した青銅の手鏡に油を引いて恐る恐る覗き込むと、
そこには髪に深い翠色を乗せた見知らぬ女が映っていた。
かすがは目を瞬かせ、食い入る様に鏡を凝視した。
これが本当に自分なのかとても信じられない。
―綺麗だ
突然男の言葉が思い出され、あの屈託の無い柔らかい眼と簪が添えられた時
微かに触れた指先の感触が甦る。
何故見られたり言葉を交すと居心地が悪くなるのか、やっとかすがは理解した。
敵で無く忍でも無く、戦場ですら彼から女として扱われる事に苛立ちを覚えていたのだ。
―今度私服の時着けて見せてくれよな
こんな自分の姿を誰かに晒すなどかすがにとって恥辱に等しい。
誰かに見られてはと急いで簪を引抜き鏡を伏せる。
紅潮した頬と喩えようもない胸の疼きに狼狽え、暫く動悸が治まらなかった。
どうせあの言葉や仕草も喜車の術で自分をからかっていただけだという思いと、
心のどこかで本気にしてしまう自分が居て歯がゆい。
(馬鹿馬鹿しい。忍を市井の女の様に飾り立ててどうだと言うんだ)
八つ当たりめいた怒りを覚え、かすがは以後絶対身に着けまいと臍を曲げた。
それきり玉の簪は鏡と共に長持の奥底に仕舞い込まれたままだ。

705:ハナシノブ (佐×かす)【3/17】
08/04/20 21:51:21 aErckzVG
二度と着けるまいと思ったあの簪の夢を、最近頻繁に見る。
本来捨てるべき物だがつい捨てる機会を逸し、今でも越後に置いたままだ。
目を覚ますと丁度夜が明けた頃だった。空気はまだシンと冷えている。
身体を起こして見ると左足の痛みは引いていたし、利き手の感覚も戻っていた。
天王山で風魔に敗れてからもう四月経つ。
辛うじて自分が今生きているのは世話焼きな同郷出身者のお陰だった。
自らも重傷を負いながら彼は燃え盛る山頂から自分を抱えて落ち延びた。
追手が掛かる事を虞て繋ぎを入れるのも憚られ、用心深く居を転々として
漸く二月前に上田城下の外れにある彼の家まで辿り着いた。
初め一月はどちらも這うのが精一杯だったが、自分だけは上田に来てからも
暫く床に就いていたのだ。
山崎からの度重なる移動の際、彼はずっと左足に深手を負った自分を背負った。
最初は背負う背負わないで大喧嘩したものだ。
お互い気が立っていたせいで軽い口喧嘩すら数日尾を引き険悪さに
拍車を掛けたが、結局かすがが折れた。
同郷出身者の一度決めたら梃子でも動かない頑固さを良く知っていたからだ。
独り身の彼の家は、三畳程の三和土と囲炉裏の付いた六畳の板間が一つ
有るだけの極めて簡素なものだった。
部屋の中も必要最低限の物があるだけで生活感が殆ど無い。
その殺風景な侘しさに、今まで空き家だったのではないかとかすがは思った。

706:ハナシノブ (佐×かす)【4/17】
08/04/20 21:54:20 aErckzVG
床を上げ、衝立の裏で彼が用意して呉れた薄い浅葱色の小袖に着替えた。
流石に忍装束では目立つ為、まだ二人共傷が治り切らない時に
彼が骨を折って揃えて呉れた小袖だった。
これを見た時、最初に礼を言わずつい「何故」と言ってしまった。
彼はいい加減うんざりした面持で「何でお前は一々理由を訊くんだ」と返し、
そこからまた口喧嘩になった。
最後に彼は「つべこべ言わずにさっさと着替えろ」とぶっきらぼうに
小袖を彼女の前に放って背を向け、胡座をかいて頬杖ついた。
その態度に傷付いた訳では無いが涙が零れた。
敗北の衝撃と足が動かない動揺で不安定になっていた為涙が止まらず、
かすがは俯いて座ったまま長い間肩を震わせていた。
「身頃揃えたか?」
何とか涙を拭き小袖に腕を通した時、背を向けたまま彼が相変わらず
ぶっきらぼうな調子で問い掛けて来た。
「帯締めてやるよ。利き手がまだ動かないだろ」
彼の最大限の譲歩だ。
「頼む」
大人しくかすがは従った。
「……ごめんな」
後ろから白い帯を文庫結びにしながら彼はポツリと言った。
(いつも先に謝るのは向うだな)
そんな事を思い出しながら身仕度を整えていると家主が帰って来た。

707:ハナシノブ (佐×かす)【5/17】
08/04/20 21:57:21 aErckzVG
行李を抱えて帰って来た家主は彼女を見ると「ただいま」と声を掛けた。
「うん……」
かすがは戸惑う。
居候の自分がどう振る舞って良いのか分からず、いつも歯切れの悪い返事をした。
家主が帰ってきたのはこれで六度目だが、未だに何と答えて良いのか掴めない。
彼は気にせず戸を閉めて上がり框に腰を掛け、行李を脇に置いて足の小具足を外す。
その間に湯を沸かした。
上田に戻るなり仕事に復帰した彼と異なりかすがの傷は未だ癒えない。
手持ち不沙汰と居た堪れなさからつい慣れない家事に手を出した。
お陰で料理は人並みの域まで上達したが、それはどんな物を出されても
顔色一つ変えず食べ続けた家主の忍耐の賜物だった。
食事中、普段口数の多い彼は俯いて沈黙する。
美味いと言えば嘘になり、だが不味いとも言えない膳を前に編み出した秘策だ。
朝餉を済ませると一週間振りに帰宅した家主は、着替えるなり自分で床を設え
布団に潜った。
真田忍隊は上がりの前日に寝ずの番をするらしく、彼の休みは専ら睡眠に充られる。
早々と寝息を立て始めた家主を尻目に、水仕事を片付けてしまおうと
盥を取りに三和土に下りようとした時、框に置いたままだった行李を引っ掛けて
中を床にぶちまけてしまった。
(―え?)
中身を拾い集めようとした手が止まる。
それはここに有るはずの無い物だった。

708:ハナシノブ (佐×かす)【6/17】
08/04/20 22:00:34 aErckzVG
かすがは花色と葡萄の二着の袷を仕立てている所だ。
薄い浅葱と一斤染の二着は単で、八月の山の中では少し肌寒い。
全て質素な無地だったが彼女は気に留めなかった。
わざわざ貴重な布を用意して貰えたのだから、色や柄に注文を付けるなどという
滅多な真似はしない。
最初箸すら持てなかった利き手は針仕事をこなすまでになっていたが、
とても忍として要求される精密さに程遠い。
深手を負った左足の事も考えるといつも陰鬱になった。
癒え切らないこの足は、普通に歩く事は出来ても以前の様な跳躍は全く出来ない。
最も基本的な能力だけに激しい焦燥に駆られたが、家主から焦らず治すよう
何度も言われ、癒えていないからだと思い込もうとした。
ここで家事の真似事をしたのは傷から目を背ける為だったのかもしれない。
今まで見て見ぬ振りをして誤魔化して来たが限界だ。
家主が持ち帰った行李の中身は無慈悲に現実を突きつける。
見慣れた青銅製の手鏡と木製の櫛。
丁度掌に収まる丸い漆塗の紅入れ。
諸々の手入に使う油が入った陶器。
そして深い翠色を湛えたあの翡翠の玉簪―。
長持の中に仕舞ってある筈の、決して多いとは言えない自分の持ち物だ。
越後の自室にあった私物が上田の板の間で散乱していた。
これが一体何を意味するのか。
認めたく無いものを認めざるを得ない瞬間が遂にやって来た。
本能的な怯えで身体が震え、幾ら呼吸しても息が出来ない。
極度に混乱した頭の中でかすがは一つの答えを出した。
剣としての自分は、既にあの夜天王山で死んでいたのだ。

709:ハナシノブ (佐×かす)【7/17】
08/04/20 22:03:41 aErckzVG
佐助が謙信と極秘裏に連絡を取ってかすがの生存を伝えたのは最近の事だ。
命はあっても忍として役に立たない事実を告げねばならないのは
大変辛いものだった。
晩酌中それを聞いた謙信ははらはらと涙を流したが、
いつかこういう日が来ると覚悟していた、と言った。
「お前はさぞ私が憎いでしょうね。剣を奪い、道具として扱った挙句折ってしまった」
涙を拭きもせず珍しく自嘲気味に謙信が言った。
「あんたはあいつを誰かの閨に送らなかった。それには感謝してるさ」
謙信は微かに笑う。
「世話を掛けましたね、武田の忍。私の言えた義理ではないが―剣を頼みます」
表面上かすがが死んだと口裏を合わせる事を固く取り決め、
最後に彼女の身の回りの物を持って行くように言い謙信は晩酌を再開したが、
幾ら飲んでも酔う事は出来ない。
(いつもこの一時、お前は私を守る為心を砕いてくれた)
供も付けず独り気侭に縁側で晩酌を楽しめたのは、かすがのきめ細かで
行き届いた配慮があったからに他ならない。
ほんの短い間でも主に寛げる時間を、と警護を目立たせぬ様に
細心の注意を払っていた。
常に自分の懐刀として側近くに仕え、一心に慕ってくれた剣。
戦場で「斬れ」と言えば綺羅星の如き華麗な技で敵を薙払ったあの姿は、
もう二度と戻らない。
「……あなや、私の美しき剣が今は夢幻か……」
彼は独りごち、杯に映る月を一息に飲み干した。

710:ハナシノブ (佐×かす)【8/17】
08/04/20 22:06:25 aErckzVG
普段の休みならまだ寝ている昼前に佐助は起き出して来た。
「出来れば冬になる前に帰りたいんだけどさ」
次の仕事は長丁場で、二月は帰れないと庭で薪を割りながら言った。
彼の格好は戦場と全く違う。
野良着を着て、普段鉢金で引っ詰めてある橙色の髪を後ろで結い、
腰に手拭をぶら下げているその姿は農民にしか見えない。
郷士の息子である彼は身の回りの事は勿論田畑に至るまで器用にこなした。
「これだけあれば足りるか」
区切りを付け、縁側で葡萄色の袷の仕上げをしているかすがの隣に
どっかり腰を降ろして汗を拭う。
今日は良く晴れていて少し動けば汗ばむ程暖かい。
「一度にこんなに割らなくても良いだろうに」
丁度仕上げた小袖を畳み終えたので、一息つく彼に話し掛けた。
「ひょっとすると雪で年明けまで長引くかもしれないんだ。
その間に薪が切れたら大変だろ?」
彼の湯呑に白湯を淹れながらいつあの行李について問うか考えていると、
先に切り出された。
「なあ、このまま俺と一緒に暮らさないか」
唐突な言葉に驚いて湯をこぼしてしまった。
「……何?」
「ずっとここに居てくれよ」
いつもの軽薄さを装う表情の奥には拒絶を恐れる色が浮かんでいる。
かすがは「ふざけるな」と言わなかった。
呆れたり冷笑したり、佐助を張り倒したりする訳でも無い。
静かに目を伏せ、一呼吸すると小さいがはっきりとした声で言った。
「謙信様が、そう言われたか」
二人の間に気まずい空気が流れた。

711:ハナシノブ (佐×かす)【9/17】
08/04/20 22:09:31 aErckzVG
近所の住民が通り掛ったので佐助が良い陽気ですね、と気さくに声を掛けた。
表向き夫婦という事になっているせいで、無邪気に子はまだかと尋ねられる
時もある。
授かりものだからとはぐらかす彼に内心かすがは鼻白む。
部屋の両端に各々の床を設えるとは冷えた夫婦もあったものだ。
最も自分がしていた仕事を考えれば当然だろう。
遠く離れた床を見る度、否応無くかつて逃げ出した場所を思い出した。
高く晴れた空の下、風は日々秋めいて来た。じき紅葉が始まるだろう。
傷を負ったのは緑が眩しい頃だった。
いつか治る、きっと良くなると思う内にこんなにも時間が経ってしまった。
白湯を一口飲んでから彼は語り始めた。
あの後追手が掛からない様にかすがは死んだ事になっていて、
自分と謙信以外真実を知らない事。
ここで暮らして居るのは千代女を始め他の忍達にも隠してある事。
かすがが戦場に戻れない事を知って謙信が涙を流し、彼女を頼むと
自分に託した事。
今朝持ち帰って来た行李には彼女の私物が入っており、
謙信が持って行くよう言った事―。
全部話し終えると昼過ぎになっていた。
かすがは淡々と庭に視線を投げたまま彼の話を聞いた。
「……話は分かった」
葡萄色の袷を持って彼女は立ち上がる。
「少し考えさせて欲しい」
「返事はいつでも良いさ。…ずっと待ってる」
佐助の最後の一言がかすがの胸に鋭く突き刺さり、逃げる様に背を向けた。

712:ハナシノブ (佐×かす)【10/17】
08/04/20 22:12:59 aErckzVG
あの後夕方には戻ると言って佐助はそそくさと買出しに行った。
狭い家の中で一人きりになりたいかすがに気を遣ったのだ。
三和土で夕餉の支度をしながら彼女はずっと余所事を考えていた。
考えさせて欲しいと言っても他に選択肢は無い。
たとえ越後に帰るとしても女の独り歩きは国境で止められてしまう。
それに戦えなくなった自分に追手を撒いたり倒したりするのは無理だ。
自分を全力で庇って呉れている佐助の立場もある。
何より主の謙信が自分の身を彼に託した以上、ここに留まるしかない。
頭では理解していても「主の元へ帰りたい」と希う気持ちと、一度棄てた場所へ
戻る疚しさはどうしても拭い切れなかった。
希望が悉く打ち砕かれ、後は空しさしか残っていない。
今朝まで治ると信じていた自分の浅はかさが心底恨めしかった。
彼が真実を伏せていたのは自分に無謀な行動をさせない為だろうがしこりが残る。
今まで歩んだ事の無い道に踏み出そうとしている事実にも戸惑っていた。
全てに決着をつけ幕引をするのは自分だと言うのも分かっていたが、
そんな気力が自分の裡にあるだろうか。
様々な感情が津波の様に次々押し寄せて自分を翻弄し、一気に引いて行った。
野菜を刻む手を止め包丁を置いて上がり框にペタンと腰を下ろす。
(―疲れた)
空っぽになったかすがの中を虚無がジワジワと満たして行く。
もう全部投げ出してしまいたい。いっそ死んでしまおうか。
いつも自分は叶わぬ事を望む度し難い存在だと、かすがはどこかで自嘲した。

713:ハナシノブ (佐×かす)【11/17】
08/04/20 22:17:11 aErckzVG
夕餉を済ませたかすがは早めに床を設えた。
とても眠る気になれなかったが、布団を被り身体を丸めて無理矢理目を閉じる。
そうしないと虚無が満ちて脱力した五体が今にもバラバラになりそうだった。
「かすが」
後ろから声がした。
「今迄の事は全部忘れろ」
「そんな事出来るはず無い」
背を向けたまま彼女は答えた。主の事を忘れられる日が来るとは到底思えない。
「……だよな」
溜め息混じりに言うと彼は脇に胡坐をかいてかすがの頭を撫でた。
辛い時、いつも彼は何も言わずこうして呉れた。
自分は彼と任務に当たったあの夜から少しも成長していない。
この四ヶ月間改めてそれを嫌と言うほど思い知らされた。
「何でいつも中途半端に優しくするんだ」
佐助の手が止まる。
「突き放してくれればお前の事が嫌いになれるのに」
男の寝首を欠く女は抱けないとはっきり言って欲しかった。
「かすが……」
「もう私に構うな」
誰かに寄り掛からないと立って居られない今の自分を、誰より自分が
嫌っていた。
こんな自分などいっそ消えてしまえば良い。
全てに苛立ち、全てに絶望し、全てが哀しい。
「―お前なんか、嫌いだ」
それはかすが自身に向けた言葉だった。

714:ハナシノブ (佐×かす)【12/17】
08/04/20 22:20:27 aErckzVG
「……お前の一番悪い癖はな」
佐助は彼女の頭を再び撫でながら低い声で静かに諭す。
「大きな壁にぶち当った時、死んで楽になろうとする事だ」
「………」
図星だった。彼は的確に自分の心を見透かしていたのだ。
「確かに今の世の中、戦馬鹿だらけで生き難い。
 浮世を儚んで死んだ方がマシだって思う時もあるさ。
 でもなかすが、この世は戦ばかりじゃない。
 お前が知ってるのはほんの一握りの事だけだ。
 戦なんて関係ない平凡な生き方がある。お前にもそれが出来るんだ」
厳しいがとても優しい声色で彼は続けた。
「苦しみでのた打ち回ろうが精一杯足掻いて生き抜け。最期の時までな」
何故この男は冷酷な迄自分に生きろと言うのか。酔狂でなければ救い難いお人好しだ。
「いつもお前が焼くのは、余計な世話ばかりだな」
かすがは背を向けたまま諦めを含んだ声で呟いた。
「どう言われようが性分でね」
いつもの調子で佐助は言った。
「あんまり深く考えないでここで暮らせば良いじゃない。
 正直この家俺一人じゃ持て余しててさ。
 帰った時に誰か居るのと居ないのは全然違うし、居て呉れると助かるよ」
勇気を奮い起こして訊いてみる。
「……男の寝首を欠いていた様な女でもか?」
「うん、それでも」
即答され、胸にズキンと痛みが走った。
チラリと彼の方を見る。ヘラヘラした表情を浮かべ、これが犬なら
尻尾をブンブンちぎれんばかりに振っているだろう。
かすがは溜め息を吐いた。
「本当に酔狂な奴」

715:ハナシノブ (佐×かす)【13/17】
08/04/20 22:23:52 aErckzVG
起き上がると彼が懐から何かを取り出した。
「これ、持っててくれたんだな」
深い翠色を湛えた、翡翠の簪。
かすがは横を向きぶっきらぼうに呟く。
「捨て損ねていただけだ」
苦笑しながら佐助はかすがの耳元にそっと翠色を添えた。
「やっぱり良く似合う」
屈託の無い柔らかな眼を見詰め返す。
眼が合った瞬間、鳶色の双眸が微かに揺れた。
「忍には過ぎた代物かも知れないけど、たまには……いや」
そこで一旦彼は言葉を切って簪を引く。
視線を落とし下唇を噛んで少し逡巡していたが、再び顔を上げると
改めて簪をかすがに差し出した。
「これから先ずっと着けて呉れないかな、なんて」
何故この男はこうなのだろうとつくづくかすがは呆れた。
あれ程死ぬな死ぬなと口喧しいのに、肝心な所はいつも照れてしまう。
差し出された簪に目を向けた。
受け取れば忍の道と全く違う、市井の道に踏み出す事になる。
不安は大きいがもう自分は独りでは無い。
橙色の髪と鳶色の双眸を持つ酔狂な世話焼きが一緒だ。
忍の先輩で、家主兼同居人で、昔青臭い関係になったその骨張った手に、
かすがは自分の白い手を重ねる。
初めて会った時彼は少年で、自分はまだ子どもだった。
その時手渡してくれたのは鞠だったらしいが、幼かったかすがは覚えていない。
でもきっと自分はこうやって微笑んだ筈だ。
「……うん」
佐助が泣きそうな顔をしている。何故、と思いながら眼を閉じて唇を重ねた。
彼の腕の中、そのまま自分の帯が解かれる音を聞いた。

716:ハナシノブ (佐×かす)【14/17】
08/04/20 22:27:03 aErckzVG
睦言の後佐助はまず謝った。
どうも怖気づいて抱けなかったと言ったが、かすがは看破していた。
市井の道へ強引に放り込む事だって出来たのに、それをしなかったのは
彼が与えられた道と選んだ道の大きな違いを知っているからだ。
「……ウソツキ」
余韻を匂わせた甘い吐息で囁くとそのまま彼の耳を甘噛みした。
翌朝まだ暗い内に彼は発った。
起き上がると昨夜の名残が少し溢れる。
彼の激しさが一晩で体中を駆け抜け、まだ幾分気怠さを引き摺っていた。
―もっと早く体を重ねていれば叛かなかっただろうか。
髪を梳かしながら鏡の中の自分に問い掛ける。
それは違うと鏡に映る自分は答えた。
きっと自分は叛き、互いに憎み合いながら身体を求め合う爛れた関係に
なっていたか、叛いた時に殺されていただろう。
梳かして結った髪に翡翠の簪を挿す。
私服の時に着けて欲しいと言われたのはもう随分前だ。
見慣れない自分が鏡に映る。だがそれを見てもう取り乱す事はなかった。
ずっと昔から彼には自分の姿がこう映っていた。
市井の道を選んだ今、それを恥じる必要は無い。
今迄の事をすぐに全部忘れられないが、少なくとも心の奥底に鍵を掛けて
仕舞っておこうと決心した。
自分は最早剣で無く、唯の女なのだ。
秋も深まった頃、彼女は初めて体調の変化を感じた。

717:ハナシノブ (佐×かす)【15/17】
08/04/20 22:30:13 aErckzVG
木枯らしが吹くようになっても佐助はまだ戻らなかった。
冬になる前に帰りたいと言う希望は叶わなかったようだ。
暮が近付くと一段と寒さが厳しくなり、雪が舞うようになった。
寒さが障りにならないか心配したが、彼が多めに薪を用意していたお陰で
体調を崩す事は無かった。
―ひゅうううう
年が改まって間もない晩、かすがはその音で目を覚ました。
―ひゅうううう
最初はただの風の音だと思ったがどうも違う。
―ひゅうううう
この呼び掛ける様な音は一体何の音だったろう。
―ひゅうううう
どうも気になって寝巻のままそっと縁側の戸を細く開けた。
―ひゅうううう
「――!!」
外を見たかすがは文字通り凍り付いた。
満月を背にして庭先にあの男が立って居る。
自分から忍としての命を奪った男。
姿を見た者は全て葬り去って来た故に伝説と呼ばれる男―。
声にならない声で彼女は呟いた。
「……悪、魔」
―ひゅうううう
答える代りにその口から風の音がした。
体は震えて足が竦み一歩も動けないが、今ここで死ぬ訳には行かない。
悪魔はジリジリ彼女に近付いて来た。彼女は僅かに後退る。
(まだ死ねない)
悪魔の姿が一段と大きく迫り、その影が彼女を完全に呑み込んだ。
(私は、まだ死ねないんだ―)

718:ハナシノブ (佐×かす)【16/17】
08/04/20 22:33:23 aErckzVG
「どうした?佐助」
突然足を止めた従者を見て、白い息を吐きながら幸村が馬上から尋ねた。
任を終え帰路を急いでいる所だ。
「いや…何でも無え」
「ならばぐずぐずするな。また雪が降り始めたら厄介だぞ」
若い主はせっかちに手綱を握り直した。
ただでさえ信濃は急峻な地形のせいで行軍が困難だが、これ以上雪で足止めを
食うのは何より避けたい。
「分かってますって」
答えながら佐助は妙な胸騒ぎを覚えた。
(まさか、な)
白いものがヒラリと視界を過ぎる。二人は同時に天を仰いだ。
「また降り出したか……急げ、後僅かだ!」
幸村は忌々しげに呟くと隊員達に号令した。
遅れたりはぐれたりする者が居ないか佐助は眼を光らせる。
ふと自分の掌に雪が舞い落ちるのを見た。
体温で雪が儚く融けていく様は余計な事を思い出させる。
掴んだと思ったものがすり抜けた時の苦い思い。
一度目は奪われ二度目は自分の目の前で喪い掛けた。
ふと三度目はあるのかと考え、佐助は拳を握り締め視線を隊へ戻す。
かすがに執着するのには理由があった。
彼女と居れば、普段忘れがちな人としての感情が甦る。
隠し切れない血腥さを持つ自分でも、まだ人間なのだと確認したかった。
自分が剣なら彼女は鞘で、二つ揃わなければ意味がない。
鞘を喪えば自分は返り血塗れの抜き身の剣になってしまう。
抜き身の剣は敵味方関係無く傷付け、徐々にヒビが入って最期は折れる。
かすがを喪うのは最も忌諱すべき事だった。

719:ハナシノブ (佐×かす)【17/17】
08/04/20 22:37:31 aErckzVG
翌朝上田に到着し、細かい采配を終えた彼は久々に自宅に戻った。
白い息を弾ませ、長い留守になった事をどう詫びるか考えながら家路を急ぐ。
雪が降るだけあって今日は身を切る様に風が冷たい。
そうだ、朝餉にそばがきが食べたいとかすがにねだってみよう。
いい大人が間食を食事代わりにするなと彼女に叱られるだろうか。
しかし羹をすするという経験はここ半年近くすっぱり抜け落ちている。
ネズミの様に薄暗い所で干し飯や兵糧丸をひたすら齧り続けた記憶しかない。
長い仕事の後くらい少々甘えて我侭を言ってみたかった。
だが、そんな思いは家が近づくと跡形も無く消し飛んでしまった。
縁側の戸は開いたままで家の中はもぬけの殻だ。
(何でこんな時の勘は良く当るんだよ)
舌打ちしながら土足のまま中に上がる。
血痕が見当たらないので拉致された可能性が高いだろう。
薪の残量や寝具がそのままになっている様子から、それが一両日中の
夜間に起きたと当りをつける。
更に詳しく室内を見回すと壁に何かあった。
それはあの翡翠の簪で、矢文宜しく文が結び付けられ小さな布切れと共に
壁に突き刺さっている。
簪を引き抜き文に目を走らせてから布を広げたが、摘み上げて凝視した。
まだ縫いかけの産着だ。
一体これに何の意味があるのか。そもそも何故ここに産着があるのだろう。
結論に至るまで少々時間が掛かったが、至ると同時に血の気が失せた。
たった一度の契りで彼女は自分の児を宿したのだ。
佐助の眼が無機質な色を帯びて文は無言のままグシャリと握り潰された。
次の瞬間彼の姿は消え、産着と文だけが黒い羽が舞う中残される。
その文末には松永弾正の署名があった―。

720:4スレ目588
08/04/20 22:41:08 aErckzVG
読んで下さった方、ありがとうございました。
最後に一つプチネタを。



アスパラガスの花言葉は、無敵


お目汚し失礼致しました。

721:名無しさん@ピンキー
08/04/20 22:47:30 MtrPTEYS
リアルタイムで読ませてもらったが、マジGJ!
ほんとよかった。

722:名無しさん@ピンキー
08/04/21 01:49:24 gU3H6tgN
超GJ!情景描写や時代物の(行李とかそういうの)言葉遣いが丁寧で、
安心してすんなり物語に入っていけた。二人が結ばれたとこは切なくて泣きそうだぜ…
また作者の作品読みたいので待ってます!

723:名無しさん@ピンキー
08/04/21 08:59:37 5d3paQti
うおおおぉおぁああ!
GJです!
忍大好きせつな萌の人間には大変美味しゅうございました!

724:名無しさん@ピンキー
08/04/22 12:53:35 R0VN7a/m
超GJ!!!!!
話の構成がしっかりしてるし、2人の会話もすごく良かった!

そして予想外の展開に、いい意味で裏切られたぜ!
これからもがんばってくれ!

あ、下がってるから上げるね

725:名無しさん@ピンキー
08/04/22 20:39:25 wiT19u/N
すごい引き込まれる文章だな~。佐かすがますます好きになった!ありがとう!


今度はアスパラガスをタイトルでww

726:4スレ目588
08/04/22 23:15:47 0LxKk7uJ
感想を寄せて頂きありがとうございます。一つ一つ読んでます。
佐かすの需要がどれくらいあるのか分からず、正直投下するのを迷ってました。
また書きあがったものが出来たら投下させてください。

727:名無しさん@ピンキー
08/04/27 01:19:16 cu4SxjLQ
保守

728:相模/夕暮(筆頭×いつき)
08/04/27 18:35:32 0IlOKTsx
保守がわりに短文投下。
筆頭×いつきで甘いものを目指してみました。
エロはないのですが、もどかしい感じで。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

山裾に沈んでいく夕陽を眺めながら、いつきは小さく溜め息をついた。
そのまま後ろにぱたりと倒れこむと瞼を閉じた。
「どうした、いつき?」
「…えっ!」
不意に頭上から聞こえた声に吃驚して飛び起きる。
少し身を屈めて彼女の顔を覗き込む伊達政宗の姿に更に驚き、ちょこんと正座をした。
「Oh,sorry…今日は頑張ったからな、夕餉まで休んでいても良いぞ」
ちぐはぐないつきの様子に吹き出しそうになるのを必死で堪えながら、政宗は手で制した。
そして彼女の正面へと腰を降ろす。
「今日の様子なら、あと十日もすれば一緒に遠乗りに行けるな」
蒼味がかった隻眼を細めて表情を和らげると、いつきに声を掛けた。
「だども…」
「そんな顔をするんじゃねえ、あの時、俺達に啖呵切ったお前はどこいっちまった?」
政宗は悪戯っぽく笑いかけると、いつきの小さな顎へと指をかけた。
そのまま掠めるように軽く口付けると、じっと大きな瞳を覗きこむ。
「な、な、な…」
耳まで赤くそまったいつきは、そのままくるくると目を回すのではないかという程に慌てていた。
「お前は俺の隣に立つんだろ?」
「…んだ」
「ほら、良い女が台無しだ」
ぽん、と肩を叩かれ、いつきは瞳をぱちくりと瞬かせて再び赤面した。
「そうだな…明日はちょっとお休みにするか」
あまり根を詰めすぎても体を壊してしまうからな、と呟き、政宗の口元に緩く笑みが浮かぶ。
「俺も久方ぶりに休みが欲しい」

(続く)

729:相模/夕暮2(筆頭×いつき)
08/04/27 18:36:23 0IlOKTsx
長いといわれたので分けました。

政宗は手を伸ばすと、いつきの細い体を抱き寄せて、胡坐をかいた自分の膝の上に乗せた。
咄嗟に状況を掴めずに、ぱちぱちと大きな瞳を瞬かせていたが、いつきはすぐに顔を赤らめるとじたばたと暴れだした。
「まだ明るいだ…」
「ん、何だ、そんな事を気にしているのか?」
お日様が、と言い訳しようとするいつきの頬に口付けながら、政宗は細い顎に手をかけた。
「…それに夕飯もまだ食べていねえだ」
いつきの言葉に反応するように彼女の腹がきゅうっと鳴った。
二人は顔を見合わせ、しばし固まる。
「Ha…お前らしいな」
何だか気が削がれたぜ、と呟き、政宗は手を離した。
「あお…」
「俺の名前は『青いお侍』なんかじゃねえぜ、いつき」
「う……」
指をぐりぐりと弄りながら、いつきは政宗の名を呼ぼうとしているが、どうも最後の一歩が踏み出せない。
「…焦りすぎたか、俺も」
ふう、と溜め息とついた政宗はいつきの頭に手を置いた。
思案する素振りを見せ、何かを思いついたのか、彼女の顔を覗き込む。
「それじゃあ、夜にお前の所に行こうか」
「へっ!?」
「……喉が嗄れるまで俺の名前を呼ばせてやるよ」
それなら夕餉の後だし問題ないだろう、と意味深に笑う。
「ま、ま、待つだ…それは……」
「明日は休みだ、少しばかり遅く起きても構わねえぜ?」
長い腕でいつきの細い体を抱きすくめて捕まえると、政宗は果実のように赤くそまった耳朶を甘く噛みながら囁きかける。
そのまま政宗の手がいつきの着物の袷に触れようとした時、不意に背後から声がした。
「…政宗様」
ぱっと手を離すと、政宗は忌々しげに後ろを振り返る。
障子の向こう、正座して控えていた片倉は十分に間を置いてから入ってきた。
「夕餉の支度が整いましたので呼びに来たのですが…」
「OK,すぐに行くぜ」
「くれぐれも遅れませぬよう」
ぴしゃり、と障子を閉めると、足音が遠ざかっていく。
「さあ、飯を食いに行くか」
いつきに差し伸べられた政宗の手は温かかった。

(とりあえず終わる)

730:名無しさん@ピンキー
08/04/27 20:46:48 3QpoELqZ
ぐっじょぶでござるぁぁぁぁー!!
凄く萌えた!満たされた!

欲を言えば次の機会にでも
筆頭といつきがにゃんにゃんしているところが読みたいでござるよ

731:名無しさん@ピンキー
08/05/01 23:27:09 Q3SuCnTp
なんて可愛い・・・!
エスコートも完璧ではないですか筆頭ー

732:名無しさん@ピンキー
08/05/02 18:27:02 Q9AurRTY
萌えた萌えたァァァア!

筆頭がかわいいよ。年相応な感じだな。

733:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:14:30 t34t05HR
壁|'。')期待age

734:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:28:25 jjXZYpE5
格ゲーおもしろい?

735:名無しさん@ピンキー
08/05/05 23:06:18 5DF0RE6W
>>734
自分は面白いと思っているよ
もともと格ゲーを以前やっていたから、すんなり操作も慣れたし。
格ゲーに慣れていないと慣れるまでが大変かな?
あまり分かってなくて適当でもなんとかなったりするから、とりあえずやってみるのが一番と思うけど

736:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:53:16 6m3QxPdd
格ゲーまったくやったことなかったけど、
BASARAはあっさり出来るようになったよ。
ど素人でもずばんずばん進んでいけるのが楽しい。
慣れてきたらきたで、いろいろ技とかコンボ試せるのも楽しい。
何よりキャラが面白かった。

737:名無しさん@ピンキー
08/05/10 02:14:01 0OkTyuU7
保守

738:名無しさん@ピンキー
08/05/11 01:32:06 1XMvbZ+4
アスパラガスさん待ち保守…!!!!

739:4スレ目588
08/05/11 15:13:47 snGxwB5K
昨日投下しようとした物を誤って削除してしまい今最初から書き直しています……。
名指しは職人の方々の作品投下意欲を鈍らせますので、出来れば避けて頂きたいです。申し訳ありません。

740:名無しさん@ピンキー
08/05/11 23:26:51 1XMvbZ+4
>>739
スミマセンでした…以後気を付けます!
頑張って下さい!

741:名無しさん@ピンキー
08/05/15 23:23:53 wQGQnkxl
電撃マ王の漫画のおかげで、
慶次×けんしんさま(♀)に萌まくりな俺が通りますよ。

通りついでに保守あげ

742:名無しさん@ピンキー
08/05/16 02:55:22 iwgrop6B
保守ついでに妄想。

雨が降って肌寒い夜に布団の中で抱き合って温まっている浅井夫婦が思い浮かんだ。
口では何かと文句言いつつ、しっかりと市を抱きしめている長政さまとか。

743:名無しさん@ピンキー
08/05/16 16:16:04 fxZCSrHc
>>742
それ萌えた、激しく萌えた
自分は光秀×帰蝶を妄想してる
織田家に嫁ぐことが決まった帰蝶に元服したばかりの光秀がいろいろするんだ。

書きたいけど携帯だからどうしようもなすorz


そんな吐き捨てすまん

744:名無しさん@ピンキー
08/05/16 20:15:48 JZRnysQM
>>743
是非書いてくれないか

745:4スレ目588
08/05/20 22:46:37 CYeAvj/X
短い佐かすを投下させて頂きます。
苦手な方はスルーして下さい。宜しくお願いします。

746:溺れる月(佐助×かす→謙信) 【1/3】
08/05/20 22:50:11 CYeAvj/X
暗闇の中雨音だけが響いていた。それは陸に居ながら溺れて行く幻覚を抱かせる。
月の無い晩、この夜の中でかすがを包むのは降り頻る雨音だけだ。
音も無く寝間の戸が閉まった。
誰かが衝立まで歩き、掛けてあった手拭で濡れた身体を拭いている。
程無く衣擦れの音がして布団の中に潜り込んだ人影は、
まだうっすら濡れている額をかすがの背に押し当て後ろから抱き竦めた。
寝間着一枚通してその冷たさがじわりと染み出す。
かすがは何も言わない。
夜具に入り込んだ不埒者を叩き出す訳でもない。
ただ目を閉じてじっと雨音に聞き入っている。
今夜も自分は溺れるんだ―背に広がる冷たさとは別の厭わしさがかすがを支配する。
背中の深い溜め息が雨音を遮った。
濡れている脛を足の裏でなぞると冷たい足が素早くかすがの足を
内側からがっちり絡め取り、股の間に割って入る。
「へへ、待った?」
聞き慣れた声が耳元で響いた。やはり今夜も自分は溺れるらしい。
「別に」
背を向けたまま素っ気無い返事を返す。
「あーあ、毎度の事ながらつれないねぇ。ここまで来るの大変なのに」
軽く愚痴めいた口調が一層嫌悪感を増大させたがそれでも相手を拒めない。
仄かに冷たさを残す唇が耳の裏から首筋へと滑って行く。
雨が降る夜、二人は共犯者になった。もう何回目の秘め事か覚えていない。
秘め事の間、暗闇の中で尚かすがは固く眼を閉じる。
瞳を閉じればそこに一番愛しい人の姿が浮んだ。
乳房をまさぐる節くれ立った指はたおやかな指に変わり、
自分を見詰める視線は涼しく麗しいものに変わる。
絡ませた腕や足は細くなり、熱っぽく囁かれる名前はあの呼び名になった。
かすがの口から誘う様な焦れている様な甘い吐息が次々に咲く。
―謙信様
思わず言いそうになり僅かな理性で咄嗟に薬指を噛む。
弁えるべき所を知る二人は決して快楽を餌に取引を持ち掛けたりせず、
かすがも寝間で主の名を口にしなかった。
夢を見たい。せめて今だけ甘い夢を見て酔い痴れていたい。
体を重ねている相手があの方で、抱かれた後身体に残る汗の匂いがあの方の
ものなら何て僥倖だろう―。
今夜も男の腕の中でかすがは泡沫の夢に溺れた。
いつも自分を擦り抜けて遥か高みを望み続ける方。
どんなに慕っても自分をモノとしか見てくれない方。
初めは傍らに居られるだけで幸せだった。
モノで無く女として見て欲しいと言う思いが押さえ切れなくなったのは
いつからだったろう。
もっと自分を見て欲しい、その手に触れたい、抱き締めて欲しい、一つになりたい―。
叶わないと思えば思う程激しさを増す行き場の無い熱はかすがの中で嵐となって荒れ狂う。
男が忍んで来たのは丁度そんな夜で、雷鳴轟く驟雨の中だった。

747:溺れる月(佐助×かす→謙信) 【2/3】
08/05/20 22:54:43 CYeAvj/X
男は雨に濡れた両手でかすがの頬を挟んで何か呟いたが雷に掻き消された。
離せと言うつもりで開いた口を男の口が塞ぐ。
撥ね除けようとする心とは裏腹に男の首に自分から腕を絡ませてしまった。
最後の一滴で満たされた水盆から滴が零れる様に、口付けだけで二人は堕ちた。
稲光が縺れ合う姿を鮮明に浮かび上がらせる。
闇の中現れては消える残像を網膜に焼き付けながら、二人は互いを傷付け合い
傷を舐め合った。
男の体温が虚ろな肌を埋めて行く。
身体の芯から込み上げる熱い波に溺れ掛け、かすがは主の面影を抱いたまま
男の背に爪を食い込ませた。
驟雨と共に与えられた慰めは雨と共に去った。
月明りが腰巻一枚で横たわるかすがを薄く照らす。
絡めた腕も与えた乳房も繋げた所も、全て酷く穢れた気がした。
何故―今更ながらその思いが胸に去来する。
何故抱かれてしまったんだろう。
何故あいつは抱いたんだろう。
何故こんなに苦しいのに、また逢いたいと思うんだろう―。
かすがは指先で左肩の赤い印をなぞる。
―空いてる時もし雨が降ってたらまた来るよ
別れ際、男がそう言って残して行ったモノだ。
二度と来るなと言う言葉は遂にかすがの口から出なかった。
その夜以来雨が降ると二人は共犯者になり、全てのしがらみを振り切って
夜の底へと堕ちて行く。
深く堕ちる度かすがの胸は痛んだが、同時に齎される強い甘さに耽溺した。


いつの間にか雨が止んでいた。
月は出ていないのか辺りは真っ暗で微かに木々の葉が風に戦ぐ音がする。
他に聞こえて来るのは自分を捕えて離さない男の鼓動と息遣いだけだ。
かすがは自分達だけが夜の底に取り残された様な錯覚を覚えた。
静寂の中ポツリと呟く。
「お前と居ると身と心が分かたれて行く」
「一緒に戻れば楽になれるさ」
「………」
「火照りを鎮めるだけの交わりがそんなに辛いならな」
事も無げに言う男に眉を吊り上げた。
「出来ない事を言うな」
そう答えると男がくっくっと喉を鳴らす。
「お前だって俺を傷付けてる癖に」
何時も冗談半分のこの男が傷付く事などあるのだろうか。
「惚れた女が他の男を想ってるのは結構辛いんだぜ?
 まして抱くなら尚更ってね」
「……なら、何で?」
男はかすがの柔らかい髪をゆっくり掬い上げる。
「誰かさんはお前のこんな姿を知らない―それで薄っぺらな自尊心を
 満足させたいのかもな」
「フン、物好きなこと」
「お前だって同じだろ?」
再び男は髪を掬い上げる。かすがはその手を捉え頬擦りした。
男の親指が唇を愛しげになぞる。
「確かにお前と体を重ねる度に傷付く」
唇に這う指を軽く吸った。
「でもこの痛みが無いのは堪えられない」
「……悪い子だ」
獰猛さを含んだ低い声に甘い被虐感を味わいかすがの背が粟立つ。
今夜は少し深く堕ち過ぎたらしい。

748:溺れる月(佐助×かす→謙信) 【3/3】
08/05/20 23:00:08 CYeAvj/X
取り返しがつかなくなる前にかすがは男の腕を擦り抜け身体を起こし、
寝間着を肩に羽織った。
「……ありゃりゃ」
頼りない月の光が滑り込み闇の中かすがの座る姿が朧に浮ぶ。
男が溜め息を吐いた。
「今夜こそ捕まえられると思ったのになぁ」
横になったまま頬杖をつきかすがの寝間着の袖をパタンパタンとひっくり返す。
子供染みた仕種を見ていると男と目が合った。
今夜まともに顔を見るのはこれが初めてだ。
その目は全てを達観した老人の様でもあり、駄々をこねて拗ねる子供の様でもある。
男の目には自分がどう映っているのだろう。
何故だか男が一瞬寂し気な笑顔を作った。
「ま、所詮月を捕まえようって方が野暮か」
男は起きて手早く身仕度を整える。
「んじゃ、またな」
かすがはいつも答えない。
一緒に居たい気持ちと主に対する後ろめたさが相俟って外方を向いたまま黙っている。
肩を竦めて「やれやれ」と呟くと物音一つ立てず男は去って行った。
残されたかすがは深呼吸をすると褥に顔から突っ伏し、暫くそのまま動かない。
後何回堕ちれば自分達は気が済むのだろう。
これから先何回主に秘密を作るのだろう。
何故いつ男が訪うか待ち遠しく感じるのだろう。
厭わしい―肌にも髪にも夜具にまで男の匂いが染み付いている。
雨音と暗闇に紛れてやって来る男も、それを拒めない自分も厭わしい。
でもあの痛みと泡沫の甘い夢に溺れるのは何物にも代え難い。
雨が降る夜は厭わしい。
月の無い夜が厭わしい。
厭わしさと期待を胸にかすがは次の雨の夜を待つ。
雨が降る夜、二人は共犯者になった。

749:4スレ目588
08/05/20 23:05:20 CYeAvj/X
読んで頂きありがとうございました。
佐かす以外のものが書ける様精進して出直して参ります。

>>743
是非読みたいのでお暇な時に書いて下さい。
因みに私は携帯でガチガチ打ってますよ。
投下したのは全て携帯で作りました。


750:名無しさん@ピンキー
08/05/21 00:21:39 CXUz5Ktk
>>745佐かすGJ!!
共犯てのになんだか非常にときめきましたハァハァ

そんな自分は743なんだが、ちょっと頑張って光蝶書こうと思ってきた。
いっつもSSしか書かないから書ける気がしないけどがんばる!
携帯でもがんばるよ秀吉!

751:名無しさん@ピンキー
08/05/21 07:15:15 tZ7QmP5P
どっちも切なくて泣きそうだ
GJでござる!

752:名無しさん@ピンキー
08/05/21 09:26:12 CXaV4dN0
禿萌えたけどセツナス
GJでした!

753:名無しさん@ピンキー
08/05/22 23:23:15 Z1fDS8FX

743です。本当に書いちゃいました。
きちんとしたの書いたことない上に携帯だから見にくいことこの上ないと思います。
改行てどのぐらいですればいいんだ…(´・ω・`)

とりあえず途中まで投下します。
エロはまた後ほど投下しにきます。
萌のかけらもありませんがどぞー。

754:光秀×帰蝶 1
08/05/22 23:24:13 Z1fDS8FX

もうすぐ梅雨になると、白髪のまだ少し幼さの残る青年は手にした書物を閉じ思った。
雨の日は嫌いではないが、何日もそれが続くとなると少し憂鬱になる。
それは誰もが思うことだろう。
「もうすぐ、梅雨ね」
それは青年の隣にいる少女にも言える事であった。

「帰蝶は、梅雨はお嫌いで?」
「あまり好きではないわ、じめじめしているんですもの」
帰蝶と呼ばれた少女は、自身の髪を弄りながら青年の問いに答えた。
「桃丸も雨ばかり続くと嫌でしょ?」
「そうですね、帰蝶の機嫌が悪くなるのであまり好きではありませんね」
とばっちりを受けますから、と笑いながら言うと少女は気に食わなかったのか、眉を潜めて頬を膨らませた。
「ふふ、冗談ですよ。それと、私はもう桃丸ではなく、光秀ですよ」
青年、光秀は柔らかく笑むと少女の眉間に指を伸ばした。
「ほら、せっかくの綺麗な顔に皺ができてしまいますよ?」
「もう、あまりからかわないで!」


そんなやり取りをしていたのが、数日前。



「も…光秀、お話があるの」
光秀は数刻前に帰蝶にそう告げられ、部屋にに来るように言われていた。
今にも雨が降りそうにぐずついた天気の中、光秀は足早に彼女の部屋へ向かった。

755:光秀×帰蝶 2
08/05/22 23:25:11 Z1fDS8FX

戸を開けると、少女は部屋の中央に座っていた。
「話とはなんですか?」
光秀は帰蝶にゆっくりと近付きながら尋ねた。
遠くで雷が鳴っている。そろそろ雨が降るのだろう。

「…光秀、私お嫁にいくの」

今帰蝶がなんと言ったのか、光秀には理解できなかった。否、したくなかったのだ。
幼い時からずっと供にいた少女が、自分から離れてしまうことを認めたくなかった。
自分以外の誰かが、この少女に触れることが許せなかった。
「…今、なんとおっしゃったのですか?」
「お嫁にいくの。尾張の織田家よ」
自分が混乱しているのに、彼女は酷く落ち着いているのが気にくわなかった。
自分はこんなにも想っているのに、それに気付かず他の男のものになってしまう。
許せなくて、悔しくて、悲しかった。

雨が少しずつ降ってきた。
だんだんと強さを増していく雨は、光秀の心のようだった。
今まで彼は、帰蝶をとても大切に扱ってきた。
幼なじみだから、いとこだから。
理由はたくさん付けれたけれど、一番の理由は彼女を好いていたからだ。
生まれながら白髪で、親にも家臣にも疎まれていた。
彼女だけは、普通に接してくれた。
それは、彼女も自分と同じ気持ちだからだと思っていたのに。
裏切られた
そんな思いが広がり、悲しみは怒りへ変わっていった。
雨は強く、雷も鳴りだした。

756:光秀×帰蝶 3
08/05/22 23:27:06 Z1fDS8FX

「…そう、ですか織田に…ですか」
あんな大うつけの元へ彼女は嫁ぐという。
それが余計に腹立たしかった。
未だ見たこともない織田に怒りと殺意を覚えた。
だがそれ以上に、目の前にいる少女に怒りを覚えていた。
その怒りを必死に押し殺し、勤めて平常に接した。
それも、彼女が嬉しそうに話す度に崩れていく。
「あの方の為ならなんでもするわ。どうしたら喜んで頂けるのかしら」
彼女のその言葉で、無理して作り上げた平常心は脆くも崩れ去った。

「…男が喜ぶこと、なら私も教えることができますよ」

にこり、と警戒を与えないよう笑顔で言うと
「どんなこと?私にもできるかしら、教えてくれないかしら?」
彼女は微笑みながら応えた。
「もちろん、貴女にもできますよ。只、少し練習が必要なのですが」
「大丈夫よ、お願い教えて?」
「…途中で投げ出したりしませんか?」
「ええ」
彼女の言葉に、気付かれぬ様にニヤリと光秀は笑った。
そして彼女に近付き、頬に手を添えていつもの様に微笑んだ。自分の醜い心の内を悟られぬ様に。

「…では、始めましょうか?」

そう言いゆっくりと彼女の唇に自分のそれを重ねた。




とりあえずここまで。
エロパートは次からです、エロまで長くて申し訳ないorz

757:名無しさん@ピンキー
08/05/22 23:43:38 MuaoYcjJ
GJ!
続きが楽しみすぎる

758:名無しさん@ピンキー
08/05/23 01:05:23 asFn5G0O
GJ!続きの投下を楽しみにしております!

759:名無しさん@ピンキー
08/05/23 12:32:14 V7PgD3gj
GJです!濃姫かわいいよ濃姫

改行その他はこのスレの>>880辺りから読むと多分参考になると思います。
スレリンク(eroparo板)


760:光秀×帰蝶 4
08/05/23 18:06:53 6qkhseax
光秀×帰蝶の続きです。
エロてむずい(´д`)



帰蝶が呆けている間に舌を彼女の咥内に差し入れる。驚き動かないのをいいことに、強く抱きしめ咥内を堪能した。
今まで味わうことも叶わないと思っていた彼女の咥内は、とろけるようだった。
「っ…!」
自分が何をされているのか気付いたのか、ようやく帰蝶が抵抗を見せた。だが、始めて起こった出来事に戸惑い、その抵抗はとても弱いものであった。
口を離すと、どちらのものとも解らぬ唾液で出来た糸が二人を繋ぐ。糸はすぐに切れた。
「…っ何を、するの!」
そう言う彼女の頬は、酸欠からか軽く赤みがかっている。瞳は潤み、まるで誘っているかのようだ。
「…貴女が、教えてと言ったのですよ?」
「っでも、こんなっ…」
「投げ出さないと言ったのは、貴女ですよ?」
「でもっ…」
「…夫となる方を、喜ばせたいのでしょう?」
「……」
「…大丈夫、これは練習ですから。それに、上手くできたらご褒美をあげますよ」
幼子にするように頭をゆっくりと撫でてやる。いつもの様に笑顔で言えば、帰蝶は不安そうな目をしながら彼を見つめ
「…がん、ばるわ」
と言うのだった。

光秀はその場に帰蝶を横たわせ、再度口付けをしながら器用に彼女の着物の帯を外し始めた。彼女の白い身体がだんだんと露になってゆく。
口をずらし、耳元を舐めると帰蝶の身体がぴくりと動いた。
「みっみつ、ひで…」
不安気に彼女は言い、光秀の頭に手を差し込んだ。
「大丈夫ですよ、恐いことはありませんよ」
「や、そこで喋らない、で…」
擽ったいのか、感じているのか。とりあえず感度は良さそうだ。
彼女の夫となる者よりも早く、彼女にこのように触れるのが最初だという事実に光秀は酷く優越感を感じた。
着物を左右に開くと、帰蝶は産まれたままの姿となった。
着物の上からでは解らなかったが、胸の膨らみは中々に大きい。しかし無駄な肉など一切なく、その身体はただ美しかった。
誘われるように光秀は彼女の乳房に触れた。壊れ物に触れるかの様に優しく触り、軽く揉むと確かな弾力が感じられた。
頂きには触れずにゆっくりと揉み続けると、帰蝶の口からは切なげな溜め息が零れ始めた。首筋をねっとりと舐めると、少しずつ息が荒くなる。
いつも見せる可愛いらしい少女な顔ではなく、少しずつ『女』の顔が現れてきた。彼女を自分の手で変えていることに、光秀は興奮を覚えていた。

761:光秀×帰蝶 5
08/05/23 18:09:29 6qkhseax
首筋から段々と舌を胸元へずらしていく。柔らかな乳房は、まるで高級な菓子の様に甘い味さえしそうだった。
先端をペロリと舐めると、帰蝶がとても小さく声を発した。
「声、もっと出して下さい」
「…はず、かしい」
「ふふ、周りには誰もいないから大丈夫ですよ。それに声は出ている方が男性は喜びますから」
我ながら汚い手を使っている。
光秀はそう思いはするが、もう止めることはできなかった。

彼女が気持ち良さそうにする度に、怒りはだんだんと収まってきた。
その代わりに自分の手でもっと乱れさせたい。今、この時だけでも自分しか見えない様にしたい。という欲望が光秀の中で膨れ上がりだした。
形を確かめる様に舐め、次第に舌の動きを激しくした。まるで赤子が母乳を求めているかの様に見えるが、光秀の舌は意思があるかのように動く。
「あっやぁあ…!」
軽く噛んでから強く吸うと、ついに帰蝶は喘ぎだした。
それが嬉しくて、何度も強く吸うと同時に空いたてでもう片方の乳房に愛撫をする。
「やっ変…光秀ぇっ!」
「大丈夫ですよ、それが正しい反応なのですから」
始めての行為に対する不安と、今まで感じたことのない感覚に帰蝶はただ首を左右に振るしかなかった。
背中にぞくぞくとした感覚が走り、足の付け根が疼いてきたのが自分でも理解できた。だが、その正体を知らぬ少女にとっては恐怖にしか感じられなかった。
光秀は乳房から頭を離し、再度帰蝶に口付けると手を少しずつ下方へ動かしていく。腰や下腹部を撫でると彼女の身体は小さく固まった。
「…そんなに、身体に力を込めないで下さい」
「だ、だって…」
羞恥からか、恐怖からか、彼女の目には涙が溜まっていた。罪悪感が胸を責めたが、もうこの昂りを鎮めることは光秀にはできなかった。
目元に口付け、涙を舐めとる。当然ながらそれはしょっぱい。光秀は一度帰蝶から離れ、体勢を整えた。
揃えている膝に手をかけ、優しく両に開く。今まで誰も見たことがないだろう帰蝶の秘部は、もう既に濡れそぼっていた。
「見ないで…!」
羞恥に顔を真っ赤に染め、彼女は哀願する。光秀は聞こえない振りをして彼女のそこに指を這わせた。

762:光秀×帰蝶 6
08/05/23 18:11:02 6qkhseax
くちゅ、と音を立てて帰蝶の愛液が光秀の指も濡らした。
「ふふ…濡れてますねぇ」
「ふっ…やぁ…!」
「おやおや、嫌だなんて言ってはいけませんよ?」
自分の手で彼女がこんなに濡れたことが嬉しくて、そのまま指を擦る様に動かす。
「わかります?ここに貴女は男性のモノを銜えるのですよ。私の手も貴女によってぐしょぐしょになってきましたよ」
恥ずかしさに堪えれないのか、彼女は自分の顔を両手で覆う。勿論、そのような事を光秀は許す訳がない。
「駄目ですよ、顔を隠したら…。そんなことをしたら嫌われてしまいますよ?」
そう告げると、彼女は渋々と手を退ける。光秀は満足そうに頷くと、未だ隠れている突起を擦り始めた。
「あっやっやだぁっ!」
「こらこら、違いますよ」
親指と中指で挟み、こねるように愛撫する。彼女は声をあげて震えるしかなかった。
「やっやだ、やぁあっ!」
「嫌なんて言っちゃ駄目ですよ」
「だっ、て、…ゃんっ!こ、こわ…い!」
「嫌、とか恐い、というのを、全て気持ち良い、と言ってみてください」
そうしたら、気持ち良くなりますからと言うと光秀は突起を責める手はそのままに、再び乳房を舐めだした。
「あっ…ひゃうっやぁぁあ!」
「ほら、違うでしょう?」
「ぅ…んっ気持ち…ぃっぁっあん!」
与えられる強すぎる快楽に、帰蝶は泣きながら喘いだ。

「きも…ちぃ…み…っひ…でぇ」
「そうです、もっと言って下さい」
「やらぁあ!ひもちいっあっぁぁあっ!」
乳首と突起を強く刺激すると、帰蝶は一際高い声を出して大きく痙攣した。どうやら果てた様だ。
だらりと四肢は投げ出され、荒い息だけが響く。
「ふふ…初めてなのにこんな…。素質あるんでしょうか」
光秀は彼女の愛液で濡れた手を舐める。帰蝶を休ませる事もなく、今度は身を屈めて彼女の秘部に顔を埋めた。
「み…ひでっ…」
「まだまだですよ」
女の性臭を胸一杯に吸うと、割れ目に沿って舌を這わせた。そこからは、確かに女の味がした。
舐めても舐めても蜜は零れ、どんどん床を汚していく。その間も帰蝶の口から喘ぎは止まらなかった。

763:光秀×帰蝶 7
08/05/23 18:12:35 6qkhseax
「貴女のここ…とても美味しいですよ」
「ひぅっや、ぁあんっ!」
突起を舌で突くと、彼女の身体は大きく震えた。割れ目から舌を侵入させる。始めて異物を受け入れようとするそこは、舌でさえきゅうきゅうと締め付ける。
「ん…いいですか、ここに入るんですよ」
「きゃうっやぁ…しゃべらな…でぇ!」
「もう充分濡れていますし、大丈夫ですかねぇ」
光秀は帰蝶の秘部から顔を離し、自分の着物の前を広げた。既に硬く張り詰めたそれを取り出し、秘部になすりつける。
「少し、痛いかもしれませんが、大丈夫ですからね」
何が大丈夫というのか。自分の発言の適当さに呆れながらももう我慢はできなかった。
ゆっくりと自身を埋めていく。初めてではやはりとてもきつく、先端が入るのもやっとだ。
帰蝶も声も出ないのか、目を見開き口を開閉させていた。光秀は腰を進める。
「ぃ…やぁぁぁあああああ!!」
「…っはぁ、力を抜いた方が…楽ですよ」
目をつむり、一気に貫いた。
ぶちぶち、と膜の破れる感触がして全てが埋まった。
「やぁぁぁっ痛い、痛いぃぃい!」
嫌々とするように首を振り涙を流す帰蝶。光秀は抱きしめるしかできなかった。
帰蝶の方が辛いのだろうが、光秀自身も辛かった。きつく締め付けられていて気を抜くと今にも達してしまいそうな程に、彼女の中は心地よかった。
いつまでそうしていたか、段々と帰蝶が落ち着いてきた。
「ふっ…ご、ごめん…なさい」
「大丈夫ですよ」
謝る彼女をあやす様に頭を撫でて口付けをする。しかし、光秀もいい加減限界が近かった。
「…っ動きますよ」
「え…まっまって…っ!」
一旦動いてしまったら、もう彼女の声は聞こえなかった。熱く、絡み付いてくる彼女の中に夢中になってしまうのだ。
獣のように帰蝶を求めて動いた。

幸いなことに、次第に帰蝶の声から痛みは消えていきその声は快楽を表すようになっていた。
動く度に揺れる乳房も、先程の言い付け通りに『気持ち良い』と言う彼女自身も、全てが愛おしく感じた。
「あぁぁっきもちっ気持ち良いのぉ!」
「ふっ…帰、蝶…好きだと言ってみて…下さい」
「あぅっやっす、き…好き!」

快楽に溺れている彼女にもう理性はなく、ただ叫ぶだけだった。光秀の心は満たされないまま限界が近づく。

764:光秀×帰蝶 8
08/05/23 18:15:31 6qkhseax
「ひぁっなにかくるっ!ふぁぁぁっ!」
「くっ…はっ出ますよ!」
腰を掴み、今まで以上に激しく腰を動かした。肌のぶつかる音と水音、女の喘ぎ声と男の荒い息が部屋を埋め尽くす。
「やぁっひぁぁぁあんっ!!」
「…っ…!」
帰蝶が限界を迎えると、その締め付けで光秀も彼女の胎内で果てた。2、3度震え精を出し尽くす。
「ぁ…うあ…」
帰蝶は虚ろな瞳で光秀を見つめ、柔らかく微笑んだ。まるで、愛しいものを見るかのような瞳だ。

「…、も…まる……き」
「…え?」
今彼女が何と言ったのか聞き取れずに尋ねようとしたら気を失ってしまったのか、瞼を閉じてぐったりとしていた。
光秀は彼女から自身を抜き出すことにした。起こさない様に、ゆっくりと動く。
ぽっかりと空いた穴からは、光秀の欲望と血が混ざり桃色の液体が流れ出す。まるで、幼い頃に見た桜のようだと光秀は思った。
自分と彼女の身なりを整え、光秀は頭を抱えた。
どうしてこんなことをしてしまったのか。
確かに、帰蝶に怒りを感じた。壊してしまおうとも思った。けれど、いざ行為が終わってしまうと胸には虚しさと愛しさしかなかった。
眠る彼女の髪を掬い、感触を楽しんだ。

拒まれたのならまだ吹っ切れた。なのに、理由を付けて丸め込んだとはいえ彼女は自分を受け入れてしまった。
嬉しいのに、悲しい。


「…行か、ないでください…」

そうだ、本当はこの一言が言いたかっただけなのに。
小さな呟きは雨音に掻き消され、頬を伝う涙を見た者は誰もいなかった。







収拾がつかなくなったので無理矢理終わらせましたごめんなさい。
言い訳は色々あるけど我慢…が、ま…orz

orz
そういやタイトルないし。

>>759さんの教えて下さったスレを参考に改行頑張ってみたんですが…。あれ、できてなくね?
とりあえず読んで下さった方、ありがとうございました!

765:名無しさん@ピンキー
08/05/23 19:39:12 750wFGwi
GJ!エロく、かつ切なく最高でした!

766:名無しさん@ピンキー
08/05/23 23:00:56 V7PgD3gj
萌えました!GJ!
次作わっふるしながら待ってます。

767:名無しさん@ピンキー
08/05/23 23:01:23 tli/9cw2
光濃GJ!
帰蝶かわいいよ

768:名無しさん@ピンキー
08/05/24 00:11:04 CdBidWwv
次は、初夜の時に生娘じゃなかったことを、若魔王にネチネチと
言葉攻めされながら、体の方も攻められる帰蝶キボンw

769:名無しさん@ピンキー
08/05/25 07:56:47 Oi50dQeq
>>768
実はいつか迎える妻の為に童貞を守っていた若魔王が頭を過ぎった。慣れたフリして攻めながらも心で号泣w

770:名無しさん@ピンキー
08/05/25 19:21:42 kGD74ohg
若魔王切なすぎるwww

771:名無しさん@ピンキー
08/05/25 22:18:22 U6C+oP8e
>>743
光秀も帰蝶も切ねえ・・・GJ!

>>769
若魔王、心で号泣は何か可愛いwww

772:名無しさん@ピンキー
08/06/03 23:14:14 H07HRTQN
下がり過ぎだろ。あげ

773:名無しさん@ピンキー
08/06/08 22:13:09 f6thPDeJ
あげ

誰か半兵衛×かすがの
調教モノ書いてくれ

774:名無しさん@ピンキー
08/06/13 14:54:26 ChqMLhgm
でも丸と犬の初めてはもらったけどな

775:名無しさん@ピンキー
08/06/13 21:11:12 3XDbixUL
どなたか「けんしんさまの口調がブーム君になってしまう呪い」を解いてくれる方はいらっしゃいませんか!

776:名無しさん@ピンキー
08/06/14 00:07:13 5wEOkHVQ
>>775
謙信様が喋ると何故か某トンガリ坊ちゃまが脳裏に浮かぶ自分じゃむりです。
あれ、全然違う筈なんだがな…。

ところでヤンデレ明智て書いたら怒られる?

777:名無しさん@ピンキー
08/06/14 02:41:03 svjfEH/9
>>776
むしろお願いしたい

778:名無しさん@ピンキー
08/06/17 11:04:37 QcusfTVh
明智はむしろヤンデレでは

779:名無しさん@ピンキー
08/06/17 13:16:50 AewflrNC
デレてねーよただひたすらに病んでるよ

780:名無しさん@ピンキー
08/06/17 15:58:02 ZrLs4DWS
光秀は
×ヤンデレ
○ヤンデル
と…...~φ(。。)

781:名無しさん@ピンキー
08/06/17 22:51:05 DZCdLbpl
光秀はヤンデルクイナ
と…...~φ(。。)


782:霧夢(幸村×かすが)【1/5】
08/06/19 01:50:56 3+bxJOCt
需要あるのかどうか分かりませんが、幸村×かすが書いて見ました。
でもどっちかというとかすが×幸村。微エロ。


・・・・・・・・・・・・・・・

露わになった白肌を水に沈める。
人の手の届かない霧深い山の中、小さな湖、静かに響く水音と広がる波紋。
忍である事、戦場の事、全ての鎖をほんの一時だけ解く事が出来る影の、
私の唯一の場所が此処にあった。
日が昇ろうと沈もうと一瞬もその身から緊張を解く事が許されない世界。
生と死の隣り合わせの一生。でも、此処だけは、ほんの僅かでも只の女になれる。
剣も忍び装束も全て脱ぎ捨て此処で体を洗い流すだけで開放感に満たされる。
心酔してる主の前でも見せた事のない私だけの場所が此処にあった―のに。

闖入者はその静寂な場を全てぶち壊すかの様に現れたのだ。否、ぶち壊してきた。

「…………何。」

最初は獣の遠吠えが聞こえたか思ったら、背後から雪崩の如く滑り落ちて
その男はこの湖へ向かって豪快に落ちて来た。
落ちた拍子に跳ね返った水を頭から被せられ暫し呆然としてしまう。
目の前で落ちた男は体を湖から起こすと、
犬みたいに首をブンブンと横に振って水を払って顔を上げる。
戦場で何度か見たことある。嗚呼、見間違いでなければ其の顔は。

「真田…幸村…?」
「…………はっ……」

武田の虎若子らしき男は間の抜けた顔を上げたかと思えば、人の姿をまじまじと見るなり暫しの間。
やがて口をぱくぱくと動かし、顔はみるみる内に真っ赤になっていて何何だこいつはと思ったが、
突然の出来事にすっかり頭から飛んでいたが、その時にやっと私は自身が全裸だった事を思い出した。

「は、はははははれんっ……!!ははれ、はれ破廉恥!!!うう、うわあああああああ!!」

体を隠して見るなと抗議する前に向こうが勝手に暴れ始め水の中で
バシャバシャと跳ねたりひっくり返っていた。
鎧の重みと水を吸ってしまった服の重み、更に変な暴れ方をして、幸村は半分溺れかかっていた。

「お、おいこら馬鹿!起きろ、溺れるぞ!…………ああ、もうっ…!」



783:霧夢(幸村×かすが)【2/5】
08/06/19 01:53:40 3+bxJOCt
霧山の向こうへと白い鳥が足に文をつけ、飛び立って行った。

武田の将が此処にいるならば考えられるのは奇襲。
一刻でも早く主の下に着くようにと願いを込めて見届ける。
―尤も、その将がこんな所にいるならば、
今頃その武田部隊も士気の低下やら混乱が起こっているだろうが。

この湖は上杉領の中でも険しい山と深い霧に万年囲まれた秘境に近い場所。
普通の人間は愚か、身軽な忍でもなければまず好んで来る者はいない。
それ故、私の唯一の憩いの場だったのに。
「迷っただろうとはいえ、よくもこんな所まで自らの足で来たものだ…
方向音痴ならここまでくると賞賛する。」
幸村は服もぼろぼろで、体中は木の枝や葉で出来た様な切り傷と
後は何処でどうやって打ち付けたのか分からない痣だらけ。
敵の将ならば黙って溺れ死ぬのを待ってれば得だったのに、
不意にとはいえ何故助けたのだろうと今更ながらに後悔している。
「んんっ…ん…」
「気付いたか。」
幸村がゲホゲホと口に含んだ残り水を吐き出して起き上がる。
寝ぼけ眼は私の姿を見るなり丸くした。理由あって私は未だ全裸だ。

「は……は、はれん、破廉恥いいいいいい!!!!」
「うるさい、いい加減黙れ。」
「何という破廉恥な姿を!お、おお女子がはだ、裸で!!」
「お前がこんなにしてくれて何を言う。」

破廉恥破廉恥と吼える煩い虎若子の前に黒い布切れを差し出す。
幸村が滑り落ちてきた場所は丁度脱いだ服を置いていた場所だった。
残念ながらもう無残な形で着る物はない。
「………も、申し訳ない。」
親に叱られた子の様にしゅんとなり頭を下げる。こういう所だけは無駄に馬鹿丁寧だ。
「か、風邪を引く!某ので良ければ、き、きき着るが良い!」
そう言いながら自分の着ている上着を脱いで押し付けてきた。
顔は真っ赤にして頑なに背けつつ。

汗臭い。という言葉は心に留めておいて一応有難く借りる事にした。



784:霧夢(幸村×かすが)【3/5】
08/06/19 01:55:37 3+bxJOCt
「お前、腕が深くやられているじゃないか。」
「あ、ああ、大丈夫だ。其の内止まる。」
「馬鹿を言うな。血が止まってないだろう。来い。」

背けたままの彼の手をやや強引に引いて湖畔へ連れて行く。
上着を脱いだ体はやはり傷と痣だらけで未だ血が出ている部分もあった。
「は、離せ!」
「良いからじっとしてろ。」
幸村の手を取り、体の傷口に塗るように水を取って、流す。
背中に回るとまた傷と痣が大なり小なりとついていた。
「こんなになるまで一体どんな歩き方をしたんだ?」
「……………。」
幸村は何かを我慢しているような妙な顔をして答えない。
大方、一体なんでこんな事になってしまったのか。とでも考えてるのか。
だがそれは私も言いたい。何でこんな事になったのだか。
彼から借りた上着は前が開いている為、体を流したり布切れで止血している時に
時々彼の背中に胸が僅かに触れてしまったりするとビクリと幸村は反応した。
そうでなくても治療中はずっと体は異様に固まったままで、顔は相変わらず、耳まで真っ赤だ。
あまりにも過剰すぎるその様に少々呆れため息が零れた。
「…お前の嫁になる娘は気の毒だな。」
「そ、某は嫁などいらぬ!」
本気で言ってるなら重症だ。仮にも一城を持つ武将でもあると言うのに。
そんな事を言ったらお前の大将が泣くぞ。

降って沸いた悪戯心に、幸村の背中にぴたりと自らの額と胸を軽く押し付けた。
水滴が混じって皮膚と皮膚は吸い付くように重なって、胸が背中の線に沿うように柔らかに潰れる。
背中の突然の只ならぬ感触に幸村はますます動揺して顔をますます紅潮させた。
「な、なな、何をする!!」
「女は恐いか。」
落ち着かない返答ばかりする幸村とは対照的に宥める様に静かに柔らかな言葉を返す。
言葉を吐く息も背に触れて彼はさらに体を震わせた。どれだけ免疫がないんだ。
女と手を触れた事もないのだろうか。ないのだろうな。
そう思いながら無意識に幸村の腰に自分の手を回して目を瞑っていた。


785:霧夢(幸村×かすが)【4/5】
08/06/19 01:57:18 3+bxJOCt
「一つだけ。」
「………な、何だ。」
「女を見るたびに無闇に破廉恥などという言葉を投げるのは止めた方が良い。」
「お前が思うように恥じらいを持ちながらも、想い人に馳せて努める女もいる。子種を受ける痛み、
未来の子を成す痛みにも耐える。大事に想う主を守る為、血を繋げる為にな。」

「お前はそんな女も恥知らずに見えるのか?」



「……………すまぬ。」

そう呟いた返答は暫しの静寂の間が通った後。
「その、」
「何だ。」
「女子が恐いわけでは、ない。」
「…………。」
「戦で傷つき、泣くのはいつも女と子供だ。勝とうが負けようが何処かで傷つく者がおる。
何度やってもそれはどうしても変えられなかった。」

良くある事だ。
戦火に巻き込まれ、混乱に乗じた野盗に襲われ、部落一つが消えるなど混乱の世には良くある事。
家を焼き払われ、財産は全て奪われ、子供を目の前で殺され、
泣き叫ぶ女は慰み者にされて最後は無残に殺される。良くある事だ。
それが自分にとって敵ならば悪として立派に成敗する事も出来よう。

だが現実は敵も味方もない。戦場は分かり易い弱肉強食を絵に描いた様に容赦なく目に映す。
夢と理想を抱いて初陣した彼に取っては次々と目の前で乱暴に犯されて
後は塵の様に捨てられていく女達の末路はあまりにも惨い現実だった。
男達の士気を上げる為には尤も容易で効率が良いからと差し出された事もあった。
「武士として戦うならば、お館様の上洛を成す為ならば、
その様な現実も受け入れなければならぬ事もあると言われた。 自身にもそう言い聞かせてきた。」
でも、もう限界だったと。彼の体は酷く震えていた。虎の若子は武士としてあまりにも純粋過ぎたのだ。
「迷ったのではない。逃げてきたのだ。某は、兵を、国を守らねばならぬと言うのに逃げてしまった。」

彼の背中に彫られた無数の傷と痣をもう一度見つめる。
どれだけ必死になって、夢中になってここまで逃げてきたのだろう。
抑えていた気持ちと、幾度と頭を巡る葛藤と、武士としての使命と共に。
幸村の体を伝って向き直る。覗き込んだ彼の眼は堪え涙で溢れていた。
何時の戦だったか。あの時に見た彼の姿は野原を思うがままに駆け回る虎の如く、
相手を勢いだけでなぎ倒す恐ろしくも勇ましい姿が印象的だった。
でも今此処にあるのは年相応の少年だ。
理想と現実の壁に勝てなくて。情けない自分が悔しくて、でも最後の精一杯で意地を張って。

「…男でも、泣きたい時は泣いて良いんだぞ。」
今にも零れ落ちそうな彼の眼に浮かぶ涙をそっと拭いて、頬に手をかけた。
「命が散る事に、惨い現実に涙して悲しむ武士がいるならば、
戦が終わるその時までその心を片時も忘れる事がなければ。
散っていった者も少しは報われる…きっとな。」
子をあやす母のように震える彼の体を優しく抱き締める。
「今一時なら、私で良ければ胸を貸そう。心に溜まった悲しみも怒りも全部受け止めよう。
だから、もう堪えるな。」

幸村は崩れるように私の胸へ滑り落ちた。彼の涙が私の胸を濡らした。
私は只、栗色の髪を撫でていた。
ひとしきり泣いた幸村が僅かに顔を上げた時に目が合った。
私は―静かに唇を落とした。


786:霧夢(幸村×かすが)【5/5】
08/06/19 02:02:49 3+bxJOCt
僅かに薄まった霧から覗く空をみる。そこには鮮やかな夕焼けが見えた。
膝の上で穏やかに眠る男の髪を私はずっと静かに撫でていた。

一線を越える事は無かった。二人は只、互いの体を抱き締め、
撫でては唇が触れ合うだけの柔らかい接吻を繰り返した。
飯事の様な愛撫も彼に取っては女に対しての最大限の愛し方だった。
私もそれ以上超えるつもりはなかった。
一度とはいえ逃げ出してしまった彼は武士としては失格なのだろう。
それでも、彼には人間として大事な物を持っていたから。

「そして私も、やはり忍としては失格なのだろうな……」
後ろの木にぶら下がる影に向かって言葉を投げた。

「さあ、どうだろうね。」
影は地に着いてその姿をようやく現した。
「…いつからそこにいた。佐助。」
「そんな睨まないでよ。酷いなあせっかく着替え持ってきてやったってのに。
…ついさっきだよついさっき。」
着替えまで用意して置く余裕な姿でついさっきはないだろうと睨み返すも
相も変わらず飄々としたその忍は深い眠りに着いた虎若子をひょいと拾い上げる。

「とにかく…子供の躾け位ちゃんとしろ。」
「そうするよ。家出人捜索にこんな所まで行くなんてもうこりごりだ。」

帰りもきついんだぜ、と余計な言葉が減らない忍にそっぽを向いて早く帰れと促した。
また綺麗な裸拝ませてね、という再度余計な一言に煩い帰れ殺すぞと脅せば
溜息交じりに大きな羽音が聞こえ、幸村の気配も佐助の気配もそこで消えた。

小さな湖はまたいつもの平穏な景色を取り戻す。
胸に残る幸村の涙の痕を見て、もうこれ限りで忘れようとしていたのに、あの顔が再び頭を過ぎった。
次に戦で会った時、私はもう一度剣を向ける事が出来るだろうか。
主の為にと剣を振るっている自分も、何時終わるか分からぬ戦に結局は自身を誤魔化している。
戦う度に自身を只追い詰めてるという事に薄々気付いてはいる。

それでも。

「私は……私には謙信様がいればそれで良いから。」

言い聞かせるように私は胸を押さえ、そして霧の向こうへ飛び立った。


・・・・・・・・・・・・・
「佐助。」
「今度は何だい旦那。」
「すまなかった。」
「もう黙って抜け出さないならそれで良いよ。」
馬乗りの幸村の歩調に合わせて空を飛ぶ忍は一つ大きなため息をついて呟いた。
「しっかし旦那に先越されちゃうなんて思わなかったなあ~…」
「な、何の事だ佐助。」
「どう旦那。女の子の唇は美味しかった?」
「なっ…!!なああななんあ何をさ、ささ佐助、なな、ななんでそ、……ああああっ!!」
大きな音と共に幸村は派手に落馬した。


「あっれー?少しは免疫ついたかと思ったのにねえ……」


【終】
以上です。書き始めは幸村攻めのつもりだったのですが、
幸村が主導だと話が進まなく…すみms

787:名無しさん@ピンキー
08/06/19 02:33:28 sbg6Wtra
これはいいな


788:名無しさん@ピンキー
08/06/19 05:00:59 bXCJdY8A
GJです!
かすが良い子だなぁ。
また作品読みたいので投下お待ちしてます。

789:名無しさん@ピンキー
08/06/19 17:19:52 rsRBsWZK
超GJ!!
ちょっと切なくて、甘くて萌えますた。

乙です!

790:名無しさん@ピンキー
08/06/19 20:07:06 RydqA2ql
ぐぐぐぐっじょぶでござるぁぁぁぁーーーー!!

791:名無しさん@ピンキー
08/06/19 23:17:14 qCoGlDYc
す…素晴らしい!
あれ?目から汁が…。
幸村のことただの暑苦しいヤツと
思ってたのに、ちょっと好きになっちまった。
GJでした!!1!!!

792:名無しさん@ピンキー
08/06/20 18:16:09 3I5xZxWn
かすが可愛いなあかすが
GJと言うより他がない

793:名無しさん@ピンキー
08/06/22 10:38:46 UUpAs4tf
GJと書いてゴッドジョブ!!
幸村×かすがは密かに大好きなので嬉しかったです。
次回は幸村攻めで是非とも一線を越えていただきたい!ガンバレ幸村!!

794:名無しさん@ピンキー
08/06/22 13:56:23 ysSvoAWO
かすがの台詞が泣けた
GJ!!!

795:名無しさん@ピンキー
08/06/24 17:56:22 J+018mC9
幸村いい奴だよ幸村
かすがいい子だよかすが
ぜひまた投下プリーズ!

さりげなく佐助もよかった。
この二人がくっついたら佐助どうするんだろw

796:782
08/06/24 21:50:19 77gw5Spm
予想外の反応にびっくり感動です。本当にありがとうございます。
でも今読み返したら日本語おかしい部分がちらほらと…orz
今度から書く時は少し寝かせてから出そうと思った。

幸かすは個人的に姉弟のイメージが強いのでなかなか一線越えが
形になりませんが、出来上がったらまた投下させて頂きたいと思います。

797:名無しさん@ピンキー
08/06/26 15:26:35 SuT3/DkO
幸かすGJでした!
保守ついでにあげてみた。

ところで、ヤンデレ明智を書こうとしたらただの病んでる明智になりました。
すんごいキモチワルイ!
やっぱヤンデレは無理か…。
完成したらまたきますノシ

798:名無しさん@ピンキー
08/06/27 07:55:32 k9FJQglK
>>797
大丈夫!
病んでるのがある意味光秀の醍醐味だから!
ワクテカして待ってるよ

799:528
08/06/30 03:11:40 wNJM06sK
かなり間が空きました。
改めて携帯+読みにくい事を前提に投下します。

かすが凌辱です。

800:続 性のあれこれ1
08/06/30 03:12:48 wNJM06sK
かすがは、捕らえられていた。
敵陣の真っ直中で多数の男達に乳房を揉みしだかれ、乳首を吸われ、陰核を舐め回され、膣を指で掻き回される。
一通り弄ばれ、膣を掻き回していた男がかすがの前髪をぐいと掴み、生暖かい息を吹き掛け囁いた。
「可愛い面して、女陰はぐちょぐちょだぜ…雌猫よぅ。入れて欲しくて堪らねぇんだろぉ?」
「…………」
かすがは答えない。自分の蜜が絡んだ中指を頬に押し付けられても、ふん、と男からわざとらしく顔を逸すだけ。
「ぶち込んで欲しいんだろぉ!今の状況判ってんのかぁ?!」

ばしっ。

手甲をしたままの手で思い切り頬を張られる。白い頬はみるみる腫れ上がり、切れた唇の端から一筋の血が流れて滴った。

―確かに―

こいつ等の行為に身体は反応している。乳首は隆起して女陰から蜜は滴ってはいる。

―だがな―

かすがはぺろりと舌で血を掬い上げると、目を細めて唇を窄めた。彼女を打った男を見つめる。

―私はくのいち―

媚びる様な視線におののいた男達の下卑た笑いを余所に、俯いたかすがは実にふてぶてしく目を爛々と光らせ唇を歪ませる。

―貴様等の精、ごっそり抜き取らせて貰うさ―

801:続 性のあれこれ2
08/06/30 03:14:25 wNJM06sK
「おっ、おっ、おっ…うぅっ!」
かすがの金色の髪を陰茎に絡ませながら、男は彼女の口腔に精を吐き出す。
震える陰茎をずらして亀頭を舌で刺激すれば、じわりと更に精液が迸った。ぶるぶると首を揺すり絶頂を迎えた男を尻目にかすがはすかさず彼女の乱れた姿に欲情していた男の陰茎を咥え込む。

―もっと、だ―

「くあぁっ!」
かすがの膣を突き上げていた男が同じく震えて彼女の子宮に精を吐き出した。

―まだだ、まだ…!―

じゅぽじゅぽと音を立てて陰茎を啜るかすがが、尻を突き出し白濁した液を膣から滴らせれば。また別の男が花に誘われる蜜蜂の様に女陰にむしゃぶりつく。

「おぉ、おぉ!畜生、こんなにぐちょぐちょのゆるゆるにしちまいやがって…」
わざと音を立ててかすがの膣に指を突き立てる男が、多少残念そうに呟いた。
それでも膣に陰茎を突き立て、激しく男は腰を振る。


「うおぉう!」
「くはぁっ!」
「らめぇぇっ!!」

―半刻も立たぬ内に―

白濁した液体を滴らせ、ふん、と息を吐くかすがの周りに奇妙な赤い玉を転がした男達が地に伏していた。

「貴様等の精、たっぷり受け取った」

呟いたかすがの肌は、やけに艶やかだった。男達の精を搾り取り、満面の笑みで彼女はその場を立ち去ったのだ。

802:続 性のあれこれ出題
08/06/30 03:15:07 wNJM06sK
絶倫絶倫w
いやはや、くのいちは恐ろしい。
卿等も気をつけ給え。誘って来る「女」は必ず下心があるものだw

Q2:膣は性交を重ねると、緩くなる

Q3:何度も射精すると赤い玉が出て、「打ち止め」になる

Q4:精子は栄養満点だ

忘れた頃にやってくる。それが「性のあれこれ」だ。

803:名無しさん@ピンキー
08/06/30 23:21:37 Q9JjAaQT
>>802
懐かしのボンバーマン松永乙wwwこれ○×問題ですか?
××○かな……

804:名無しさん@ピンキー
08/06/30 23:46:31 /Mj6HNbo
らめぇで鼻水出たwww

えーと〇××かな?


805:名無しさん@ピンキー
08/07/01 15:48:47 xCJSeFTq
全部×にしてみる

解答編待ってます、松永先生!

806:名無しさん@ピンキー
08/07/01 16:42:02 Ztwr4bWb
性のあれこれキテル━━━(゚∀゚)━━━!
前回すごく笑ったので心待ちにしてたでござるよw

A:○××かなあ。
前全部×だったから今回もとは思うがあえて。
解答お願いいたしまする。

807:名無しさん@ピンキー
08/07/02 01:14:35 euSNLZC/
らめぇぇワロタww
くのいち本来の姿?のかすががかっこよかったですw

自信無いけど○××かなー。教えて松永先生。


808:続 性のあれこれ 解答編
08/07/02 02:19:28 NVvvmUhP
さて、解答だ。間違えた者は…(すっ、と指を翳して)……いやいや。先ずは卿達の聡明さを称えよう。
問参を誰も〇にしなかったのは素晴らしい。順序は逆になるが、問参から解説しよう。

簡潔に言えば、これは「親父ぎゃぐ」なのだ。昔の「ぱちんこ台」は打ち止めとなると目印として「赤玉」が出た事に引っ掛けて「打ち止め=赤玉」と言う。卿等の祖父に聞いてみてはどうかね?…まぁ、その後の祖父との関係については責任は持てないが、ねw

さて、問弐については…これも×だ。女人の膣は伸縮性に実に富んでいる。性交、更には出産でも膣が広がる事は無い。卿等の居る時代には「膣圧計」なる素晴らしい器具がある。それを使えば一目瞭然。
「名器」はいつ迄も「名器」だ。

問四だが…先ず、実際精液が一回の射精でどれ位出るのかから始めよう。

「5~7㍉㍑」

がっかりしたかね?しかも成分の殆どが水分で、たんぱく質や「こらぁげん」は数㌘という有様だ。栄養価等、たかが知れるだろうww
よって、これも×だ。
正解は全部×。くだらない都市伝説に惑わされず、楽しい「性らいふ」を贈り給え(指を弾く、後には火薬の焼けた匂いと焦げた地面だけ)


機会があれば、また今度。

809:名無しさん@ピンキー
08/07/04 16:06:42 u14or2il
松永先生、またぜひ来て下さいww



そういえば、松永のSSってまだ投下されてないよな。
松永×濃姫の凌辱ものとか読んでみたい…。

810:名無しさん@ピンキー
08/07/05 00:15:35 DL4STSXp
>>809
松永先生に凌辱される濃姫を妄想しようとしたのにただの不倫ものになってしまた
欲のままに絡み合う関係とかいいかも

「魔王の妻…とは形ばかりか?欲に餓えている獣の様な目ではないか」

とかなんとかいって破廉恥なことをし始める松永先生に
夫婦だけど夜のこととか一切ないから欲求不満な濃姫は抵抗ができない

松永先生は楽しみながら、濃姫は背徳感を感じながらも快楽に負けて身体を重ねる…

みたいなことを妄想した
でもまずなんでそんな関係になったかがわからん

811:名無しさん@ピンキー
08/07/05 20:03:41 vTvuvCDS
>>808
松永先生勉強になりますた!!
すでに自分の中で松永=先生になってきてるw


>>810
松永そういうの似合いすぎるw
ありきたりだけど、人質助ける為に松永んとこ行ったけど逆に捕まって……みたいな?

812:名無しさん@ピンキー
08/07/05 23:43:04 pD2Q3Mzp
人妻三人攫って柱に縛りつけて動けなくして
それぞれに三好三人衆あてがって無理矢理やらせて
それを杯片手に膝に猫乗せて眺める松永を受信した
そして達した順番に今度は自ら味わうと

813:名無しさん@ピンキー
08/07/06 11:01:28 nm4xXGbT
>>812
ひとりだけ三郎丸にボコボコにされてるんですね。わかりま(ry

814:名無しさん@ピンキー
08/07/09 01:17:37 1tT+D46l
まつ姉ちゃんはパッと見無害そうなのに一番怖いな

815:名無しさん@ピンキー
08/07/10 01:25:07 Y7nq+liC
それは旦那をしっかり尻に敷いているからですよw

北国のアイドルやうつくしきつるぎも先生の毒牙に!

816:名無しさん@ピンキー
08/07/12 11:33:39 YvtLreIP
これも花嫁修業の一環です、と教え込むんですね。わかります。

817:名無しさん@ピンキー
08/07/13 03:12:00 1id8POYJ
>達した順番に
とか言われると、順番が気になります松永先生!

818:名無しさん@ピンキー
08/07/13 12:40:41 yeeTycVe
>>810
書こうかと色々考えたが
どうしても、団地妻に良いよる宅急便の兄ちゃんみたいにしかならなくて辞めた
おいしいと思うんだけどなー

819:名無しさん@ピンキー
08/07/13 20:20:27 ftuKoJtq
そのまま書いたらいいじゃないか。
欲望のままに行動しろって、松永先生も仰ってるじゃないか。

820:名無しさん@ピンキー
08/07/13 21:14:42 PKdgOcez
冷静に書くより、欲望のまま勢いに乗って書いた奴の方が良かったりする
ソースは俺

821:名無しさん@ピンキー
08/07/15 07:57:45 lNhIgFv+
松永先生のお言葉には背中を押されますな
とりあえず下がりまくってるのでアゲ

822:名無しさん@ピンキー
08/07/17 19:12:02 WNYYQB7b
ところでわたくしはいつまでおんせんぷれいとやらをしていれば
よいのでしょうね? このままではとけてしまいますよ

823:名無しさん@ピンキー
08/07/19 23:32:15 T0zwI54/
>>822
どうぞ、そのままこころゆくまで、
おつづけくださいけんしんさま。
ごじつでかまいません、かすがさまとのじょうじをかたってください。

824:続々 性のあれこれ
08/07/20 01:11:39 kvELOkEZ
さて、そろそろ趣向が卿達にも判って来たと思うが、敢えて出題させて貰おう。
温泉…といったらこれだろう。

825:続々 性のあれこれ 蘭丸の日記
08/07/20 01:12:46 kvELOkEZ
蘭丸、今日はお城がいちぼうできる温泉に一番乗りでした。
お城をながめながらお湯につかってたら、なんだかワクワクしてきました。
そしたらチンチンがたってきたので思いっきりシコシコしてみました。
お城を見ながらチンチンシコシコするのはとても気持ちがいいです。
シコシコシコシコしてたら、湯船に白いの出しちゃいました。すっげ~気持ち良かったです。
濃姫さまが蘭丸の次に温泉に入ったんですが、白いのはバレませんでした。

そのあと、信長さまが光秀の変態ヤローのせいで行方不明になっちゃって…。でも色々あって、濃姫さまが光秀をぶっ殺したあと、濃姫さまに赤ちゃんが出来ました。

…でも、変なの。蒼いのが言うには、信長さまと濃姫さま「せっくすれす」とかいう、一緒に寝ない事だったみたいなのに…。
コウノトリが連れて来てくれたのか、玉菜(きゃべつ)に赤ちゃんがいたのかな?
でも、赤ちゃんができたのはうれしいことです。

信長さまが帰って来るまで、蘭丸が濃姫さまとおなかの赤ちゃんをまもります。

826:続々 性のあれこれ 出題
08/07/20 01:17:52 kvELOkEZ
……無邪気無邪気。

いやはや、実に恐ろしい。自分のした事に責任すら感じない、子供のいたずら…?
よくある話だが…どうかね?

問:湯船に射精し、その後妊娠する可能性のある女性が入浴すると受精する。

827:名無しさん@ピンキー
08/07/20 03:18:30 NBuZsWO+
>>825
蒼いの自重w

精子が膣の中に入らないかぎり妊娠はありえないでしょ
湯船の精液では受精しないに一票

828:名無しさん@ピンキー
08/07/20 08:40:23 UgBA8KHe
精子の保存は確か冷たい方が良いと聞いたので×だと
多分浸透圧の関係で生存出来ないと思います

829:名無しさん@ピンキー
08/07/20 09:50:33 93ABNuLs
精子は熱に弱かった気がする。×でお願いします、松永先生!

しかし空気に触れても死滅するって聞いたけど本当か?

830:名無しさん@ピンキー
08/07/21 21:22:02 u1jEmt4W
ヒトの体温より若干低い温度(35℃前後)が最適と聞いたから、風呂の水温じゃ無理

831:名無しさん@ピンキー
08/07/22 02:20:14 BESO93su
>>824
出た瞬間全滅wwww
卿達より卿等の方がいいんじゃないかと言って見る。

832:名無しさん@ピンキー
08/07/23 13:41:26 BGoBH9I4
質問だが、いつきで本番が少ないのって皆ロリ自重してるからだろうか?


後、話題には登るのになかなか書く人が居ないあのカプ・・・
慶次×まつ..._| ̄|○<ヨミテェ

833:名無しさん@ピンキー
08/07/23 14:27:49 qsfUey2e
>>826
いやいや、これは×でしょ松永様w
…×だよね?

834:名無しさん@ピンキー
08/07/23 15:29:33 cWiN8fSL
無印上杉軍のOPの後
暗殺者の寝返りなど簡単に信用できない
そこで、上杉への忠誠心を試すためだとか言って
かすがに兵全員の相手をさせてしまう腹黒謙信様(自分には指一本触れさせない)

をこっそりリクエストしてみる

835:名無しさん@ピンキー
08/07/23 19:02:15 /JqWbwi+
>>832
(゚∀゚)人(゚∀゚)ナカーマ
筆頭がいつきにおイタするのとか
KGがまつにセクハラするのとか
欲望のままに欲してみる。

836: ◆Al94qE2sQg
08/07/24 19:01:45 g0iq/C3H
赤いの×濃姫ってまいなー杉?

837:名無しさん@ピンキー
08/07/25 08:39:15 FiDgxcpz
マイナーだとは思うけど読んでみたい

838:名無しさん@ピンキー
08/07/25 09:48:14 igM4T9TM
無印の時から、幸村への濃姫様の台詞はやけにエロ美しい

839:名無しさん@ピンキー
08/07/25 10:09:15 RLG3kuTt
幸村みたいな女性に免疫がない、性的な事が未体験なタイプって
一回体験して性的な悦びを知ると、今度は逆に快楽に溺れて肉体を徹底的に貪りそうな気がする。

840:名無しさん@ピンキー
08/07/25 13:11:44 U0WTusY/
幸村って濃姫のことなんてよんでたっけ?
奥方?濃殿??

841:名無しさん@ピンキー
08/07/28 02:55:54 3c7BfclY
保守

842:松永×幼濃姫(1)
08/07/28 23:28:49 abycZ+vC
松永×ロリ濃姫(帰蝶)
需要がなくても構わない!
斎藤道三と松永先生知り合いだって言うから!!

…避難所送りにしたほうがいいですか?








美濃の蝮と呼ばれる男は、旧知ではあるが友と呼ぶにはいささか苛烈な間柄である。
世間は下剋上という言葉で松永と斎藤を並べたがるが、国盗りという言葉以外に共通項などありはしない。

否、一つ。

美しいものに執着する、耽美に悦楽を覚える人種、その一点のみで二人は交流を保っていた。

ある日、松永自慢の茶器へ餓えたような視線を送っていた道三が、ふと顔をあげた。

「今日の花は菖蒲であったか」
「左様」

道三自慢の花器に活けられた花は菖蒲。
今を盛りに美しい花、そのはかなさもまた哀れ。

「花器には収まらぬが、良い花が咲いておる。お見せしよう」
「それは興味深い」

競うように持ち込んだ茶器に花器、いささか道三のものが見劣りするのは確かだった。
しかし、にわかに機嫌を良くした道三に興がわいたのもまた事実。
松永が言われるままに中庭へ歩を進めれば、菖蒲の緑の中に、ひときわ大輪の紫が見えた。
白地に踊る、菖蒲の中の菖蒲柄。

「帰蝶」

呼ばれて振り返る幼子は、絹糸のごとき髪をわずかに揺らし、こちらを仰ぎ見た。

「ととさま?」

薄く開かれたリンゴの唇に松永の喉が鳴る。

「佳い花であろう」

どれほど魅入っていたのか、したり顔の道三に松永の口の端が歪む。

(なるほど、今度は私が餓えた視線を送っていたわけだ)

「いや眼福。これは末が楽しみなことだ」
「ふふふ」

含み笑いで道三は姫君の手を引いた。
視線をそらさない松永に何を感じたか、そっと姫君は庇護者の影に隠れた。

(男の欲情を本能で解するか、末といわず楽しみな姫君ではないかね。)



843:松永×幼濃姫(2)
08/07/28 23:29:27 abycZ+vC
視界の隅で蝶々が踊る。

「松永さま」

舌足らずな貴夫人はいじらしい足取りで武士のもとへ駆けていく。
今日は薄緑の紗に揚羽の柄。父親の見立てだろうか、涼しげに美しい。
あの日以来足しげく土産を持参して通う松永に、すっかり警戒を解いた様子でなついている。
その警戒心のなさが愛おしくも愚かしい。

「帰蝶殿、今日は桃丸はどうされた?」
「桃丸?」

きょとん、と純真な瞳を丸くして、姫君は首をかしげる。
世が世ならば天子に愛でられたやも知れぬ、ぬばたまの髪はさらりと揺れる。

「桃丸ならば、ととさまの…父上の御用でおりません」
「そうかね」

年の離れた従兄殿は、この無邪気な蝶の番犬だ。
守護者の不在を簡単に暴露してしまった帰蝶の手をとり、安心させるように頭をなでた。
くすぐったそうに身をよじるしぐさに、猫を思い出す。

「今日は、とっておきの茶器をお見せしよう」
「茶器…?」

幼い瞳に、失望と好奇心が浮かぶ。
甘いお菓子や煌めく簪を期待したのだろう。
しかし、父親の陶酔然とした茶器への情熱を見知っている少女の関心を引くには十分だったようだ。

「ただし、帰蝶殿にだけ…それもごくごく秘密裏に」
「秘密?」
「私の一等大切な茶器だ。父君にも見せたことはない」
「父上も…」
「誰にも秘密に、内密にできるというなら」
「…はい!誰にも、秘密にします」
「重畳、重畳。ではこれをあげよう」

指先ほどの琥珀の飴玉を差し出すと、疑いもなく小鳥の口に放り込む。
きらきらと好奇心に輝く瞳に屑ほどの良心の痛みと…嗜虐めいた歓びの予感が松永を貫いた。
小さな手を引いて、花々の間を通り抜ける。
母屋から離れた庵…道三の持つ茶室の一つにたどり着く。
周りに人はいない。
ひっそりとしたその庵の扉が、ぱたりと閉じられた。


844:松永×幼濃姫(3)
08/07/28 23:30:11 abycZ+vC
稽古事では立ち入ったこともあるが、作法に則らずに茶室へ入り込むのは初めてのことである。
帰蝶はわずかな緊張と身の内のわずかな違和感にぎゅっと松永の手を握った。

「そこへかけたまえ」
「はい」

素直に松永の向かいに正座する。
父が常々羨ましいとこぼしている松永の茶器、それを見るために。

(…なんだか、おかしい…)

体の違和感がぬぐえないのだ。
確かに蒸し暑い季節ではあるけれど、外側からではなくて体の内側から熱い。

(でも、松永さまに失礼があっては…)

幼くとも厳しい教育を受けてきた美濃の姫君として、帰蝶はしゃんと背筋を伸ばして松永を見上げた。
おや、と、松永は口の端を持ち上げた。
主犯はこの男である。先ほどの飴は大陸から手に入れた媚薬。
肉体の快楽を知っている女であれば耐えがたいほどの焦燥を覚えるそれだが、幼すぎる姫君にはいささか効果が薄いらしい。

「…どうかしたかね?」
「ぃえっ…ぁ、」

声が裏返ったことで帰蝶はますます動揺してしまった。
動揺してこぼれた吐息が熱っぽい。
熟れた桃の様に染まる頬に、震えるまつげが影を落とす。

「熱でも?」
「ぁ、」

触れられた肌がざわりと粟立って、帰蝶は震えた。
その反応に気を良くした松永は、膝で詰め寄ってその細腕をとらえた。

「城下で流行っている病やもしれん」
「えっ」
「失礼するよ」

薄く笑った松永の笑みは帰蝶には見えなかった。
唇が重ねられ、意図するところのわからない幼子は侵入してくる舌をこばむことができなかった。

「んっ…んんっ」

苦しげに訴えられる抗議の声に、しゅるしゅると布の擦れる音が重なる。
角度を変えてその柔らかい唇を味わいながら、松永は帯をほどき終わってしまった。
簡単に止めてある数本のひもも器用に探り当ててほどくと、紗の着物の隙間から珠の肌がのぞいた。

素肌に当たる空気に帰蝶はびくりと体を震わせたが、死んでしまうのではないかと思うほど口を吸われていて、
しかも体の中には何か得体のしれない疼きがあって、思うように動かせない。

「今私が診て進ぜよう」
「は…ぁ…」

無骨だが繊細な手が、茶器を扱うように優しく姫君を畳に寝かせ、着物の前をはだけさせた。
白い肌に黒い髪が散って、その隙間から薄桃色の乳首が覗いている様は、初々しくも瑞々しい果実を思わせる。
薬のせいか口付けのせいか、とろんとした目つきで帰蝶はただ松永を見上げている。

845:名無しさん@ピンキー
08/07/28 23:50:47 abycZ+vC
とりあえずここまでー


846:名無しさん@ピンキー
08/07/29 00:33:11 5C6moANS
まさか松永×濃姫(幼)が読めるとは!

続きワッフルワッフル

847:名無しさん@ピンキー
08/07/29 13:02:50 KVBMHyoO
こ、これは…!
続きワッフルですぞ

848:名無しさん@ピンキー
08/07/29 16:10:10 sfSNHJHC
ワッフルワッフル!(*´∀`)
続きを楽しみにしております!

849:名無しさん@ピンキー
08/07/29 20:37:45 zGf4b2xd
女体化ネタがちょっと浮かんだんだが避難所行きかー…
と思ったら避難所が1000スレ行ってるじゃないか。どうしてくれる

850:名無しさん@ピンキー
08/07/29 21:31:37 aTrhwrwM

戦国BASARA エロパロ避難所 女体化5夜目
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)


851:名無しさん@ピンキー
08/07/29 22:07:58 fAfC748P
わっふるわっふる!

852:名無しさん@ピンキー
08/07/30 00:00:37 Jp0W9ONz
わっふるわっふる!
続きを全裸で待っておりまする。

853:松永×幼濃姫(4)
08/07/30 00:10:54 6SRxmNPS
大丈夫そうなので続き投下します~








膨らみと呼ぶにはささやかすぎる胸をやわやわと揉むように撫で、その肌のきめ細かさを愛でる。
くすぐったさが勝るのか、細腰をよじって逃れようとする様は猫そのものだ。
まだ閨術を教わった気配はないのに(そもそもこうして男の前に肌をさらしている意味も知らない様子なのに)
男を誘うすべを知っているようだ。松永はくつりと喉の奥で笑った。

「まつ、なが・さま、ぁ…?」

混乱から、不安げな声で帰蝶は松永の手を止めようともがく。
傷をつけないようにその手を取って口づけると、松永は優しく優しく囁く。

「やはり、卿は病にかかっているやもしれないな」
「…っぁっ、ぁん」

脇腹をなで上げ、胸の頂をつまむ。
ぎゅうと押しつぶすように力を込めれば、刺激が強すぎるのか骨細の体は雷に打たれたようにびくりと揺れた。

「体がおかしいとは思わないかね?」
「はぁっ…はぁっ…ぁぁ」

こくこくと大きく首を縦に振るたび、細い髪の毛がひらひらと踊った。
固くとがった乳首を解放し、掬いあげるように優しく撫でてやると、帰蝶はほっと息をついた。
少し無体をしすぎたかと、松永は帰蝶を膝に抱き上げた。
するりと帰蝶に絡みついていた着物が腕から抜けて、細い二の腕があらわになる。
ぐったりとのけぞった首が艶めかしくも白いので、惹かれるままに口に含んだ。

「ひぁっ!?」

なめ上げ、歯をたて、思うさま味わう。
ぞくぞくという震えの他に、しゃくりあげるような泣き声が重なって松永は動きを止めた。
帰蝶は漆の瞳を潤ませて、ほろほろと涙をこぼしている。

「何を嘆くのかね?蝮の姫よ」
「だって…松永さまは、私を食べてしまわれるのでしょう?」

その言葉の意味合いであれば、正しく松永は帰蝶を食べつくすつもりであるが。
この怯えの意味合いが違うことを、やはり正しく松永は理解していた。

「私が喰らうは卿の身の内の病のみ」
「…?」
「その熱も、疼きも、私に委ねればすべてとりさってあげよう」
「…食べたり、しない?」

先ほどの甘噛みを捕食と勘違いしたらしい。
松永は自信が薄気味悪くなるほどやさしい笑みを浮かべて幼子の髪をなでた。

「私が卿を害することは、天地が裂けようともあるまいよ」

そう、害するつもりなどない。
ただ、優しく蹂躙するだけだ。
そんな内心の声など聞こえぬ帰蝶は、場違いにも安堵の笑みを見せた。
優しい父親の友人に、間違いなどないと信じ切っている。

854:松永×幼濃姫(5)
08/07/30 00:13:06 6SRxmNPS



松永の手が行為を再開し、その薄桃の乳首を口に含んでも、くすぐったそうに身をよじるのみだ。

「ふぅっ…ぁっ、あんっ」

己の唇から洩れる息が常と違うためであろう、帰蝶は無意識に声を抑えようとしていた。
美濃の姫君としての矜持であったかもしれない。
しかし、抑えてもこぼれる艶声は成熟した男の本能をただあおるものでしかない。
あえぎ声は、抑えて漏れるものが一番飢えを誘うことを知っているかのように。

「ぁあっ…やぁ、ぁふっ」

その細腰を両手でつかめば包めてしまいそうなほどにこの器は小さい。
執拗に、固く尖った胸の頂を吸い上げ、舌で押しつぶすようにねぶると、帰蝶はふるふると首を振った。
薬の影響かもともとの感度か、帰蝶は敏感に反応しては背をしならせ、足をひくつかせた。



松永は自身の羽織を畳に敷くと、そこへ帰蝶を横たわらせた。
白い肌に汗をにじませた帰蝶は、人形めいた美しさと生々しさが合わさって倒錯的な艶めかしさを見せる。

「嗚呼、ここだ」

わざとらしくもさも見つけたかのようにその腰を抱えあげ、足を広げて固定した。
ちょうどM字に開かれた足の間には、処女独特の肌色と、子供独特の汚れない薄桃が覗いている。
まだ毛も生えそろわない恥部が、時折ひくりと動くのが目に楽しい。
顔を近づけると、吐息に反応したのか、びくりと帰蝶が震え、目が合った。
腰を固定されているので、逃げることもできずただ見下ろすことしかできない。

「見えるかね、毒が」
「ひぅぅっ!?」

松永は遠慮なくその割れ目に指を入れると、しっとりと湿った入口をぐるりと人差し指で回転させた。
そのまま手を引くと、つと糸を引いてわずかな液がてろりと光る。
帰蝶が息をのむ音がした。
再びその幼い蜜壺へ無遠慮に指を挿入し、ほのかにぬめりを帯びた内壁を探る。
予想はできていたことだが、指一本でかなりきつい。

「いかに蝮の姫君といえど、この毒は卿にはつらかろう」
「ふぇっ、ま、まつながさっ…いっ…ぁ…」
「おっと…足を閉じては治すことも叶わない。そのまま力を抜いていなさい」
「ふくぅっ…ぅ、ぁ、やだぁ…中、いやぁ…」

臓腑をかき回されるような違和感と、痛み、そして肌の内側で感じるぬるりとした何かに帰蝶は怯えていた。
毒だと言われれば毒なのだと信じてしまえるような、それほどの恐怖だった。


855:松永×幼濃姫(6)
08/07/30 00:13:44 6SRxmNPS
松永の指は繊細に、しかし依然無遠慮にぐりぐりと帰蝶の中でうごめいている。

(いや、名器名器。よく締め付けて絡むことだ)

肉壁の感触を楽しんでいた松永だったが、ぷくりと愛らしく熟れた豆に目をとめた。
幼さゆえか処女ゆえか、恥ずかしげに埋まっているそれを空いた左手でゆっくりと押しつぶす。

「ひぁっ!?」

快感に逃げようとする体を、足を抑えて固めてから口を近づけた。
口に含めばほのかに雌の匂いがして、よく回る銘酒のように松永を酔わせた。
舌先で転がしてやれば、中を探っていた松永の指をきゅうと入口が締め付けた。
反応の良さに思わず笑みがこぼれる。
指を引き抜くと、ひくんと秘所が反応した。

「…ぁっ」

帰蝶から洩れた声が思いがけずねだるような甘さを含んでいたので、
松永はずいと帰蝶の顔を覗き込んだ。
とろりと酔ったように焦点の合わない眼で松永を見上げながら、帰蝶は首をかしげた。

「まつなが、さま、」
「なんだね?」
「体が、おかしくて…」

帰蝶は戸惑っていた。
薬のせいではあるが、体の内側からむず痒い様な熱い様な何かがせりあがって不愉快なのに、
松永の指が中を這いまわっている間はそれが一切なくなるのだ。
こうして指を引き抜かれた今はまた切なくてむず痒くて仕方がない。
味わったことのない焦燥に、幼い体は我慢というものを知らなかった。

「もっと…もっと、して、下さい…」

その舌足らずなおねだりは、無邪気を形にしたような愛らしい唇から発せられたのだ。
女と呼ぶには幼い体はくたりとだらしなく男の前にさらされて、己のしていることの意味さえ理解できていない。


856:松永×幼濃姫(7)
08/07/30 00:14:21 6SRxmNPS
これほど扇情的な光景はそうはあるまい、松永はつばを飲んだ。

「少々荒くなるかもしれないが…かまわないかな?」
「…ぅ、んんっ、は、い…はぃっ松永っ、さまぁ」

再び指を入れた秘所は狭さは相変わらずだが先ほどより潤んでいる。
口が笑みの形になるのが止められない。
松永は二本目の指を滑り込ませた。

「ぁうっ…!」

帰蝶の柳眉が一瞬苦痛の形に歪んだが、刺激は疼きを納めてくれる。
背筋を貫く甘美なものが官能の歓びだと理解しないまま、幼子は貪欲にそれを求めた。
愛らしい人形が、悶え、喘ぐ姿に嗜虐的な欲望が頭をもたげる。
この経験のない花はもう指二本で限界だろうことは彼の目にも明らかだが。
薬で官能を無理やりこじ開けられた体は幼いというのに蜜をあふれさせて呑み込んでいるのだ。

(出来ない道理はあるまい)

実に無理ばかりの理論で、その実ただ嗜虐的な欲求に耐え切れず、
松永は三本目の指をねじ込ませた。

「いっ、痛い!痛いっ嫌ぁっ松永さまぁ!」

哀れにもぷくりと膨らんだ下腹部を見下ろしながら、ぞろりとその指を動かした。
痛い痛いと帰蝶は泣きながら体をよじるが、そうすると松永がじっとしていても指と肉壁が擦れてずるずると
愛液を掻きだしてしまう。松永の手を伝って、透明な蜜がとろとろとあふれてくる。
しばらくそうしてじっとしていると、痛みが治まってきたのか、帰蝶はおとなしくなった。
動くと痛むことを学んだのか、肩で息をしながら松永の様子をうかがっている。
ここに至っても助けを呼ぶという考えの至らない姫君の幼さに、改めて松永は苦笑した。

(佳い花だが、すこし無防備にすぎる…虫も寄ってくるだろうに、もっと棘をつけてやらねばなるまいな)

ずるりと一気に指を引き抜くと、帰蝶はびくりと震えた。
ものほしげに入口がひくつくので、やさしく、ぬるりとした蜜を塗り込めるようにその入口をなでてやる。

「もう少しで病も治せるが…最後の治療は少々手荒い。耐えられるかね?」
「…っ」

先ほどの痛みが脳裏に走り、体をすくめた帰蝶だったが、
予想外に目をそらしてこくりとうなずいた。

「帰蝶は…帰蝶は蝮が娘です。恐れるものなど、ありましょうや」

この場合その健気さこそが最大の問題だと、彼女に教える人間はいなかった。
頼りない小動物の威嚇に似た強がりは、猛禽類にはやさしい晩餐にしかならない。


857:松永×幼濃姫(8)
08/07/30 00:15:39 6SRxmNPS
松永は懐から絹の袱紗を取り出すと、二つに折って帰蝶に差し出した。
不思議そうな顔をする帰蝶の口に噛ませると、ゆるりと笑う。

「先ほどから唇を噛んでいる様子が、実に哀れでね」
「…っ」

上品な香をたきしめた袱紗を、小さな唇に噛ませたまま、松永は帰蝶の体を反転させた。
やわらかな桃尻がひんやりと心地よい。
軽々とその腰を持ち上げると、衣の前を寛げた。
すでに苦しいほどに張りつめていたそれが、茶室の薄暗い畳に影を落とす。
その大きさから帰蝶が恐慌状態にならないための配慮である。

ぐ、と

おしつけても、先ほども花には入らない。
ささやかすぎる蝶の花にねじ込むには哀れなほどの体格差。
しかし、朱色の袱紗を唇に噛ませ、ふるふると震えているその姿が松永の嗜虐心を煽ってしまった。

「んんっ!!!んー!!!!」

振り向くこともできないほどの激痛が帰蝶を襲う。
手足をばたつかせても、腰を抑えている松永の手はびくともしない。

「美濃の姫君ともあろうものが、はしたない」
「っ!!」

その言葉に帰蝶の抵抗はぴたりとやむ。
黙って手足を突っ張らせ、激痛に耐えている。
その隙に武人の腕は無理矢理に秘所をこじあけ、とうとう雁の部分をすべてねじ込んでしまった。
流れた血を指にとって舐めながら、松永はさらにぐいと腰を進めた。

「…んぅ、んーっ!!」

半ば中に浮かされるように挿入されながら、帰蝶は耐えていた。
痛いほどに狭いそこを傷だらけにするつもりなど松永にはなかった。
しばらくはつながったまま、先ほどと同じように痛みに慣れるのを待つ。
帰蝶が肩で息をし始めると、とん、とん、と軽く後ろから突いた。

「んっ、んっ、んんっ」

小さな体を持ち上げ、膝に抱えあげる。
えぐれる位置が変って帰蝶は涙をこぼしたが、松永はやはりとん、とん、と軽く挿入を繰り返した。
うしろからささやかな胸のふくらみを愛撫し、花芯にも愛撫を加え、首筋を甘がみしていくと、
次第に挿入が容易くなった。蜜の量が増したのだ。


858:松永×幼濃姫(9)
08/07/30 00:16:02 6SRxmNPS
(そろそろ、かまうまい)

つらぬいたまま、人形でも扱うように帰蝶の体を反転させる。
帰蝶は袱紗を加えたまま、目を堅くつぶって震えている。

鷹狩りの最中に、仕損じた兎を思い出した。
急所を外した獲物は、それは無残に震えているのだ。

(それもまた、哀れというのだろうがね)

震える幼い体を一気に引き下ろした。
弓なりに反った背中を支え、ずるりと自身を引きずり出し、抜けぬところからまた一気に引き下ろす。

「んーーーーっ!!!」

ぼろぼろと零れる涙、震える睫毛、白い肌に朱色の袱紗。
これほど背徳の中にありながら、ただ美しい絵画のようでもあって、松永は酔ったように腰を打ち付けた。
淫猥な水音はぐじゅぐじゅと泡立つ音に変わり、太ももがぶつかるたびにぱちんとはじけるような高い音をたてた。

「!」

と、松永の一物がひときわ強く締め付けられた。
その感覚を松永は知っていたが、それは成熟したおみな達に感じてしかるべきものだ。
まさかと、帰蝶の加えている袱紗を取り去った。

「あっ…ぁあ、ふっ…んっ」

嫌だ痛いの言葉を覚悟していた松永の耳朶を打ったのは、予想外の善がり声だった。
陶然と男根を飲み込み、瞬きの隙間に焦点の合わない眼で快楽を見つめながら、幼子はきゅうきゅうと松永を締め付けていた。
無論故意ではあるまいが、器の小ささもあいまってかつてない快楽を松永に与えていた。

「流石、と言うべきか…卿は傾国となるだろう、末の恐ろしい花だ」

凄みのある笑いを口元に張り付けたまま、松永は帰蝶を抱える腕に力を込めた。
がくがくと揺さぶられ、帰蝶の嬌声がいっそう激しくなる。

「ぁああぁっぁ、やぁ、んぁ」
「くっ…」

ひときわ強く締め付けられ、松永は己の精を小さな蜜壺に放った。
ただでさえいっぱいに満たされた器からは、どろりとあふれて羽織を汚した。



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