竹宮ゆゆこ作品でエロパロ 2皿目at EROPARO
竹宮ゆゆこ作品でエロパロ 2皿目 - 暇つぶし2ch800:名無しさん@ピンキー
08/01/14 19:36:59 g88sffnJ
一番槍でGJ!!

801:名無しさん@ピンキー
08/01/14 19:38:01 yEEEVjT3
ナイスツンデレ!

802:名無しさん@ピンキー
08/01/14 19:39:15 mpqL2p/9
俺の高校は柔道だったな……


あっ、忘れてた。GJ


はぁ…

803:名無しさん@ピンキー
08/01/14 20:46:42 dG0hsaLB
gj.

地の文がハルヒシリーズみたいだ。

804:名無しさん@ピンキー
08/01/14 20:54:50 g88sffnJ
>>803
確かにww
最初が主人公の回想から始まって終わりがやれやれってそれなんてキョンだなw
まあ面白かったんでどうでもいいが。

805:名無しさん@ピンキー
08/01/14 23:43:05 iYkiHAeC
みのりん、よりによってシグルイw
作者さん、お美事にござりまする

806:名無しさん@ピンキー
08/01/14 23:58:01 dG0hsaLB
麻耶、まるおのことで竜児に相談をもちかける

麻耶、テンパって竜児を押し倒す

竜児、鈍感全開で麻耶をたしなめる

麻耶、(竜児の態度を紳士的と取り違えて)クラッとくる

こんなハーレムルートを思い付いた俺を>>807が殴る

807:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:06:43 JsZXSZT6
──アタシの名前は>>806。心に傷を負った女子高生。モテカワスリムで恋愛体質の愛されガール♪
アタシがつるんでる友達は援助交際をやってる麻耶、学校にナイショで
キャバクラで働いてる 奈々子。訳あって不良グループの一員になってる亜美。
 友達がいてもやっぱり学校はタイクツ。今日も麻耶とちょっとしたことで口喧嘩になった。
女のコ同士だとこんなこともあるからストレスが溜まるよね☆そんな時アタシは一人で繁華街を歩くことにしている。
がんばった自分へのご褒美ってやつ?自分らしさの演出とも言うかな!
 「あームカツク」・・。そんなことをつぶやきながらしつこいキャッチを軽くあしらう。
「カノジョー、ちょっと話聞いてくれない?」どいつもこいつも同じようなセリフしか言わない。
キャッチの男はカッコイイけどなんか薄っぺらくてキライだ。もっと等身大のアタシを見て欲しい。
 「すいません・・。」・・・またか、とセレブなアタシは思った。シカトするつもりだったけど、
チラっとキャッチの男の顔を見た。
「・・!!」
 ・・・チガウ・・・今までの男とは目つきが決定的に違う。スピリチュアルな感覚がアタシのカラダを
駆け巡った・・。「・・(カッコイイ・・!!・・これって運命・・?)」
男はホストだった。連れていかれてレイプされた。「キャーやめて!」ドラッグをきめた。
「ガシッ!ボカッ!」>>806は死んだ。スイーツ(笑)

808:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:16:29 2mmUbAi7
>>807
──アタシの名前は>>806。心に傷を負った20代の女子高生。モテカワスリムで恋愛体質の愛されガール♪
アタシがつるんでる友達は援助交際をやってて学校にナイショで
キャバクラで働いてて訳あって不良グループの一員になってる807。
 友達が一人だけしかいないとやっぱり学校はタイクツ。今日も807とちょっとしたことで口喧嘩になった。
女のコ(笑)同士だとこんなこともあるからストレスが溜まるよね☆
そんな時アタシはいつも通り一人きりで繁華街を歩くことにしている。
がんばった自分へのご褒美ってやつ?友達がいない自分らしさを演出風にごまかすとも言うかな!
 「あームカツク」・・。そんなことをつぶやきながらしつこいキャッチを軽くあしらう。
「カノジョー、ちょっと話聞いてくれない?」どいつもこいつも同じようなセリフしか言わない。
キャッチの男はカッコイイけどなんか薄っぺらくてキライだ。もっと等身大のアタシを見て欲しい。
 「すいません・・。」・・・またか、とセレブなアタシは思った。シカトするつもりだったけど、
チラっとキャッチの男の顔を見た。
「・・!!」
 ・・・チガウ・・・今までの男とは目つきが決定的に違う。スピリチュアルな感覚がアタシのカラダを
駆け巡った・・。「・・(カッコイイ・・!!・・これって運命・・?)」
男はホストだった。連れていかれてレイプされた。「キャーやめて!」ドラッグをきめた。
「ガシッ!ボカッ!」>>806は死んだ。スイーツ(笑)

麻8、7子、亜3のキャラが捏造されたので正しい形に直してみた

809:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:25:18 ZdzufYln
>>808
恋寅ワロタ

810:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:27:19 13/0F3o4
>>808
これってよく見るけど元ネタってあるの?
読んでるだけでイライラしてくる文章を書くってのはある意味才能だよな。
ぜひ原文で読んでみたい、後学のために。

811:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:29:57 J0d4flWD
みのりんはキリノに似てると思うんだ

しかしステキなツンデレさんに成長したなあ、大河は……

812:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:31:04 2mmUbAi7
URLリンク(alfalfa.livedoor.biz)
素で書いた結果があれではなく
スイーツ(笑)や携帯小説をからかう為にわざと書かれたものらしい

813:799
08/01/15 14:38:59 rPlSSas6
GJありがとうございました。
原作者はパロディネタ好きなのでいつかシグルイネタもやると思ってる。
ほんとは大河に星流れやらそうと思ったけど、小手つけちゃチョキ握りできなかったので断念。
あとハルヒシリーズの文体に似てるのは読んでるので仕方ないかもw
1人称視点だと竜児の心情を書けばいいだけなので楽なんですよw
みのりんとかあーみんとか深い部分では何考えてるかわからんですw

あと落書きもういっちょ描いたのでおいてきます。
URLリンク(up2.viploader.net)

814:名無しさん@ピンキー
08/01/15 17:11:02 9ujCBMYb
性的な意味で吹いたw

815:名無しさん@ピンキー
08/01/15 19:09:36 bbH08HNs
>>813
ちゃんと三白眼になってる龍に吹いたw

816:名無しさん@ピンキー
08/01/18 13:50:43 6Mr5zfFZ
ここって結構非エロSSの許容率が高いよな。

817:名無しさん@ピンキー
08/01/18 15:25:24 abXUJBLO
うむ。投下がないよりは百万倍良い。

818:名無しさん@ピンキー
08/01/20 22:39:19 1AqIuZIx
センターが終わったな
新聞に掲載されてるのをやってみたが(英語のみ)、七割五分強しかとれなかったな……後一年かぁ

大河とかは何点ぐらいとれるんだろうか

819:名無しさん@ピンキー
08/01/20 22:48:44 OYYEVPaR
…………

820:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:17:38 hc+w1yrF
>>818
その書き方だとID:1AqIuZIxは受験生でありながらエロパロスレに来ている
キモオタニート候補のクソ虫野郎と誤読する伊欧が発生しかねないので注意しようぜ!

亜美はスドバで「勉強したい気分」と言っているし何気に勉強熱心だと思うが
大河や勤労少女みのりんはどうなんだろう

821:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:34:29 nf4f8V2U
それよりも先に
>>818ここは十八禁だ。留年してるのなら別だが

822:名無しさん@ピンキー
08/01/21 01:58:28 gK8h1zLt
>>821
あれ、21禁じゃなかったっけか?

ゆゆこの新刊まーだー?
そういやゆゆこってまだエロゲのライターやってんのかな。


823:名無しさん@ピンキー
08/01/21 02:09:14 6+k2dtsl
前に確か鯖が変わったかなんかで18禁になった。

824:名無しさん@ピンキー
08/01/21 02:16:23 CQemszpy
>>816
保管庫で確認してみたけど、エロSSの比率がやたらと小さいのな。
エロパロ板のスレとしては異質だけど、ここ以外でネット上にまともなSSがほぼ皆無な状況なせいで
非エロSSの需要と供給がここに集約されてるのかもしれんね。

話は変わるが、保管庫の文字に明朝やらゴシックやら太字やらが
無意味に混在してるのをなんとかしてほしいと思ふ。

825:名無しさん@ピンキー
08/01/21 21:02:53 yusZbdwL
現代仮名遣いでおk

826:1/2
08/01/21 23:33:48 74cRZr8i
 春休みも近くなったある日の昼休みだった。
 いつものように小森と橋本の二人とともに雑談をしていると、唐突に小森が春休みの予定は
あるのか、と尋ねてきた。
「ルーツを尋ねに行くのだ」
 訊かれれば答える。しかし、答えたにも関わらず、目の前にあるのはぽかんとした間抜け面
がふたつ、である。
 間抜け面の片方が、口の開きもやはり間抜けにさらに尋ねてきた。
「ルーツ?」
「そう、ルーツ。日本人たるものだな、自らのルーツとは何なのだろうか、などと思いを馳せる時
があっても良いと思わないかね」
 繰り返すが、尋ねられたから答えているのだ。この田村雪貞、訊かれたことに答えてやらない
ほど無粋ではない。
「俺の姓は田村だ。そこにこうなんというか、自分の先祖であるとかそういう話ではなく、坂上田
村麻呂が祀られている土地、ということにそういう繋がりのようなものを感じるわけだよ」
 俺の愛する鎌倉時代とは直接に関係ないのであまり注目することもなかったのだが、近畿の
ある県に田村神社、という神社がある。坂上田村麻呂が祭神であるのに、坂上神社ではなく田
村神社、というのは後々の土地の名前であるとか、あるいはそこに住まう一門が田村の名を受
け継いだりしているのでないか、と思ってみたりしたわけなのだ。
 それで、何となく出かけていって尋ねてみなければ、という使命感のようなものを覚えた―と
いうのは、半分事実、半分建前である。
 と、いうのも、絶賛遠距離恋愛中である俺の可愛いウサギちゃん、松澤小巻が父親を説き伏せ
てこの旅行に同道してくれるからなのだが。
 今は近辺に温泉付きの旅館などを探しつつ、松澤と歴史ロマンに浸る夢のような時間を夢想す
る、そんな夜が続いている。このために、松澤と会える一日二日を除いては夏も冬もバイトに明
け暮れたのだから。
 本当は初詣で行きたかったのだが、さすがにそこまでの無茶を松澤には要求できない、いや、
言えばうんと言ってくれるだろうが、正月早々からあの父親をこれ以上敵に回すのは得策ではな
い。

827:2/2
08/01/21 23:34:10 74cRZr8i
「坂上田村麻呂、って苗字は坂上だろ、関係ないじゃん」
 そう聞いてくるのは橋本だ。
 そこが問題ではない、というのはさっき言ったはずだが。まあ、それは良い。田村麻呂の坂上は
氏、俺たちが言うところの苗字は名字で、また、姓(かばね)と言うものとも違うものだ、と説明する。
「つまりだな、平家に源流を持つ織田信長などは、実際の氏は平氏であって、そのなかの織田と
いう名字の一族の一員と―」
「あ、相馬」
 そのような声が聞こえた。せっかく氏姓(うじかばね)、それに名字の違いを教えてやってるという
のに。まあ、良い。相馬か。相馬といえば。
「相馬家か。時代は下るが常陸最強と恐れられた名門だなあ」
 しかし、向こうから話題を変えてきたにも拘らず、話を聞きもせずに再び違うことを聞くのはあまり
にも無粋ではないか、と不肖田村、思ったりもするのですが。
「誰と行くの? まさか、松澤さん?」
 まったく無粋、無粋だと思わないのかね自分たちを君たちは。
 そんなことを思いつつ、腕を組んで目を閉じたまま答える。
「判ってて聞くのは無粋だと―」
「そんなのずるい!! 私も行く! 絶対に行く!」
 あれ、橋本の声じゃない、といまさらになって顔を上げた。
 そこにいたのは―

 悪の女魔王、相馬広香!

「うっきゃああああああああっ!!!!」
 情けない悲鳴とともに椅子から転げ落ちた。
 橋本らはすでにこの場を離れて、ツンドラ女王が俺を襲うさまを遠巻きに観察している。
「そ、相馬? いま何と?」
 あまりの驚きに俺の心臓はバックンバックンと破裂しそうな勢いで回転中なわけだが、そんな様子に
も動じることなく相馬が俺に詰め寄った。
「そ、そんな不順異性交遊みたいなこと許さないんだから! わ、わたしも一緒に行く! 貯金、はたい
て行く! 絶対だめなんて言わせ無いんだから! 田村、良いわよね?」
 詰め寄る相馬広香の勢いと、あまりに近い顔や相馬のいい匂いに思わずうん、と肯いた俺を弱いと笑
うなら笑うがいい。―なにしろ、一番そう感じているのが本人なのだから。

 こうして、俺の春休みは平穏無事にやってこないことが早くも決まった、のだった。

828:名無しさん@ピンキー
08/01/21 23:34:42 74cRZr8i
唐突に月から電波がやってきたので。

829:名無しさん@ピンキー
08/01/22 00:04:15 qrZ51u33


しかし月からやってきた電波の割には松澤に優しくないなw

830:名無しさん@ピンキー
08/01/22 02:57:43 JeS7+Avs
おお、GJ!
久々の田村くんSS投下、続きをwktkしながら期待してますぜ。

あと、相馬の一人称は「あたし」だったような。

831:名無しさん@ピンキー
08/01/22 05:36:40 IvcDcCl0
あと不純異性交遊じゃね?

832:名無しさん@ピンキー
08/01/22 23:21:57 Wi1Ygf+W
不順異性交遊
つまり順を問わず異性と交遊
つまり松澤と相馬を

833:名無しさん@ピンキー
08/01/22 23:48:10 QLeWH3h4
無粋は承知で言わせて貰うとあの親父が
まっちゃんと田村二人きりの宿泊旅行を許すとは思えないんだが

……もしかして同行した松澤父が田村を監視しつつ酔い潰している別室で
松澤と相馬があんな事やこんな事をする展開だったりしますか?

834:828
08/01/25 23:09:39 +5+XvaaO
御指摘感謝。続きは書いてます。何足も草鞋を履いてる浮気者なので筆遅いです。
そのうちまた現れるので懲りずに読んでもらえれば嬉しいです。
>>829
優しくなる予定です
>>830
相馬の一人称は「あたし」ですな、余所と混同してさ。ゴメン。
>>831
「不純異性交遊」チェックミス。間抜け極まりなし。とほほ。
>>832
つまり以下ry
>>833
それもいいなあ(オイ

835:名無しさん@ピンキー
08/01/27 19:41:57 XcVr2YzN
漫画版3巻読んで相馬に性欲を持て余した俺に誰か餌をくれないか

836:名無しさん@ピンキー
08/01/28 00:00:54 nvBbhFxG
>>828です。

少ないけど前回の続きを。
今回は(も?)相馬のターン。あと、題名つけた。

837:『田村麻呂さまが見てる』1/2
08/01/28 00:02:57 nvBbhFxG
                        * * *

 春休みの予定を根掘り葉掘り聞き出されて数日。
 たった一つ、大いに気になることを除いては、あの後、特に相馬は変わったような行動をするわけ
でもなく―
 なく―
「ちょっとごめんね。そこ、あたしが座るから。そうよ。田村とお弁当食べるの。そゆこと。じゃね☆」
 ………な、…く……。
「えへへー」
 橋本と小森を追い払って俺の机に弁当を並べた相馬が、緩みきった笑顔でその蓋を開いた。
「田村、はい、お箸」
「おう」
 孤高の美少女も作る弁当は意外なほどに家庭的……って、そうではない!
「じゃないっ! なんだその『えへへー』は。それに弁当を作ってくれるのは感謝しているがなぜあ
いつらを追い出す。でもってなぜ相馬が俺の前に座る。いいか、そういう行為が誤解を、」
「だってー、田村と旅行、って思ったらなんだかウキウキしちゃってさー」
 真夏の太陽のように瞳を輝かせた相馬が、同じく光り輝くような表情で俺を見つめてきた。

 相馬広香は美人だ。
 つん、と澄ました顔もまた美しいのだが、笑顔の美しい女はさらに魅力が増す。相馬はそれも兼
ね備えていて…はっ、い、いかん。
 いかん。
 この顔が、この顔そのものが罠なのだ。思わず赤面しそうになって、それをぐっ、とこらえる。

「いいか相馬。俺は松澤と旅行をするのだ。そのあたりを履き違えては」
「あたしも一緒でいいって言ったのは田村じゃない」
 まさに、ぴしゃり、といった感じだ。
 相馬広香の口調には迷いも惑いも遠慮も無い。ぐう、と俺が無念の表情を浮かべるその隙にも、
相馬は言葉を続けた。
「ちょっとだけ、あたしも調べたんだけどさ、田村が言ってたところって、ほんと何にも無いんだね。
でも、逆に何も無いくらいのほうが…あたしも、田村もお互いから気を逸らされなくて良いかもね。で
さ、今日の帰り、旅行会社行こうよ。どうせあんたのことだから、どこもまだ予約したりとか検討つけ
たりとかしてないんでしょ」
 一気に、畳み掛けられる。反論しようとして、
「はい、あーん」
「おう」
 相馬が差し出した玉子焼きに反応してしまった。しかし、それこそが相馬の狡猾な罠だったのだ。
「じゃあ、決まりね!」
 再び、俺の目の前で太陽のような笑顔が満開になる。
「……む、むぐ、こら、俺は、むぐ、良いなんて一言も…」
「今、おう、って言った」
 なにを言うこの女悪魔め。それはお前が箸を差し出してくるからだな、思わず―
「言った」
 この玉子焼き美味いな…じゃ、なくって! こっ、これは孔明の罠だ!
「言った」
 ジャーン、ジャーン。
「言ったもん」
「許してくれ。判ったと言えばいいんだろう女王様」
 ああ、許せ松澤。田村雪貞は弱い男です。




838:『田村麻呂さまが見てる』2/2
08/01/28 00:03:49 o8mHN2ny
 女の行動力、というものにはしばしば感心させられる―と言うか、その行動力というのも、ほと
んどはこれまでの相馬広香の『それ』を見せ付けられた結果なのだが、今回も相馬は見事なまでに
行動力を発揮していた。
 春ごろは、過去のこともあってか空回り気味だった相馬の行動も、ほぼ一年が経とうとしている今
では、俺には太刀打ちできないほど何事も鮮やかにこなしてしまう。基本が才女なのだろう。
 相馬が才女振りを発揮するにつけ、クラスその他からは、なぜか俺に対して、
『なんであんな奴に』
とか、
『気持ちを弄んでいる』
だのと言った雑音が聞こえてくるのだが、俺は相馬の味方ではあるが保護者では無い。そう答え
ても黙殺さえることが多いのは……納得が行かん。
「ふーん、ここ、良いわね……ちょっと田村、ちゃんと見てるの?」
「む、すまん、ちょっとボーっとしてしまった」
 相馬の行動を眺めているうちに、思考がどこか遠くに飛んでいたようだ。
 声を掛けられて、我に返る。
 制服のままで旅行会社などへ行って何か言われたりしないか、と言うのは杞憂に終わり、カウン
ターのお姉さんのなんとなく生暖かい視線が、俺には少々痛い。
 しかし、相馬はその視線もまったく気にならない様子で、
「もう。ほら、ちゃんと見てよ。こことか、お勧めなんだって。でね―」
 実に嬉しそうな顔で相馬がパンフレットに掲載されたホテルの案内を指差す。
 正直、どんなところが良いのかは、俺一人では判別付きかねるところだったので、この際だから
相馬が良い、と言ったところで決めてしまおう。諦めるしかない。
 諦めるしかない理由もある。
 まさか、松澤に話を押し込んであるとは。
 本当なのだ。
 昨日やってきた手紙に、『相馬さんも来るんだってね』と書いてあったのを見たときには腰が抜け
た。
 いつ松澤の住所まで調べたのだ相馬よ。
 再びむなしい思考の旅に出ていた俺の目の前に、出来上がってきたクーポンが差し出される。
 内容の確認と、移動方法などの説明を受ける。説明を終えたカウンターの女子社員は、ニコニコ
と笑いながらクーポンその他を封筒に詰めると、相馬に向かって言った。
「彼氏と旅行? いいなあ」
 お愛想笑いを浮かべながら出てきたカウンターレディの言葉に、笑顔はまったくのそのままで相
馬が答える。

「いえ、あたし、愛人なの。現地妻ってやつ? それでね、本妻と決着着けな―」

 ブッ、と思わず吹き出す。
 な、なんたる事を言い出すのだこの女悪魔はっ!
 俺は相馬の手を取ると、支払いが済んでカウンターに出てきていたクーポンを引っつかんで逃げ
るように店を出た。
「相馬っ! お前、なんということを言い出す―」
「だって、ほんとのことだもーん」
 相馬広香に悪びれた様子は無い。
 逆に俺に一歩近づくと、ジャケットの胸元を掴んで、俯き加減に、
「あたしだって、田村と一緒に居たいんだもの」
 などと言い出した。相馬の顔が赤くなっているのが判る。そしてたぶん、俺もそうなっている…の
だろう。
「ああいうことを言うのは勘弁してくれ」
 ようやく、たったそれだけ言葉が出た。
「さあ、どうかなっ?」
 相馬の顔にはすでに笑顔が帰ってきている。
 俺は両手を上げて降参のジェスチャーをした。多分、なにを言っても勝てないからだ。
 その日の帰り、相馬は別れるまでずっと上機嫌だった。
 高校一年生の終業式、そして春休みも、もう近い。

                        * * *

839:名無しさん@ピンキー
08/01/28 00:21:33 GCLCaI0l
乙です
つか現地妻ってw

840:名無しさん@ピンキー
08/01/28 02:40:32 PLsqzr5Q
待ってましたぜ。
先が気になる展開ですな……作者さんGJです。
次は松澤のターン?

841:名無しさん@ピンキー
08/02/01 02:10:43 V58HsYhc
続き期待sage

842:名無しさん@ピンキー
08/02/02 17:54:08 VUvo3dLZ
保守

843:名無しさん@ピンキー
08/02/02 18:03:02 vUIrUnhV
今更ですがGJ!

844:名無しさん@ピンキー
08/02/02 23:31:24 ZSvkqdqp
続きがwktk

845:名無しさん@ピンキー
08/02/03 22:36:20 r7KzRiWb
さあ愛人の先制攻撃に本妻はどう出るかw

846:名無しさん@ピンキー
08/02/05 16:21:38 YmAh54Rw
現地妻強いなw

847:名無しさん@ピンキー
08/02/05 18:09:39 ILDe4trP
いやいやここは本妻の巻き返しを期待だろ

848:名無しさん@ピンキー
08/02/08 15:10:28 mO4w6jzx
続き期待・・・ナムナム

849:名無しさん@ピンキー
08/02/09 21:46:59 RTpdgz3A
電撃文庫マガジン読んで早速春田で書いてみる猛者はいないのか?w

850:名無しさん@ピンキー
08/02/11 21:35:54 aq2nlHkT
考えもしませんでした、フヒヒ!

851:名無しさん@ピンキー
08/02/12 04:10:49 ZgDvXLKV
URLリンク(yuyupo.web.fc2.com)

852:『田村麻呂さまが見てる』1/5
08/02/13 00:56:41 U62Ei1FD
 どれほどバタバタするのか、と思っていた三学期も実にあっけなく過ぎ去り、春休みがやって
きた。
 月が変われば、俺たちも高校二年生だ。
 と、その前に松澤との旅行、という俺にとってはこれまでの人生で最大のイベントがあるわけ
だが。
 そうして出発の朝、昨夜は、起きなければならない時間がどれだけ早くても眠れないんじゃな
いだろうか、などと思っていたにも関わらずぐっすりと眠った俺は―俺も神経が図太くなった
ものだとは思う―まだおかんも眠っている。朝飯は駅前のコンビニでもいいか、と鞄を抱えて
家を出た。
 玄関の鍵を掛けて、鞄を肩に掛けなおす。そうして振り向いて、
「田村、おはようっ!」
「ぎゃああああっ!!!!!」
 誰かに声を掛けられる、と言う予測もしなかった事態に驚いて、俺は尻餅を付いた。
「何してんのよ田村?」
 見上げれば、一年間氷の女王を演じきった演技派の女悪魔が俺を見下ろしている。
 その女悪魔、相馬広香は丈の短いコートの襟元にざっくりと編み上げた小洒落たマフラーを
巻き、そのコートの裾からはフリルも可愛らしいミニスカートが覗かせていた。
 見下ろしながら、嬉しそうに笑顔を作る。
「……なぜ、相馬がウチの前にいて俺を見下ろしているのだ」
「田村を迎えにきてあげたに決まってるじゃない。へへ」

 と、まあ、そんなことがあって、俺たちは今まさに出発しようとする特急列車の中にいた。
 松澤とは本州の半分の距離がある。会えるのは、現地も近くなってローカル線に乗り換える
直前だ。相馬もそのあたりは心得ていて―
「そんなに近づかなくても席は充分広い」
「えー。 せっかく田村と二人っきりなのにー」
 乗車時間は長い。荷物もしばらくは邪魔者なので、網棚に載せようとする俺にわざわざすり寄
ってくる。首筋に息がかかった。あえて黙殺する俺に、相馬は負けじと声を掛ける。
「ねえ田村、これも上げてくれない?」
 なんだ、そんなことなら、と手を出すと、渡されたのは相馬のコートだった。む。女物のコート
だ、そっと載せてやらねばなるまい。
 ……いや、それくらいの気遣いは持ち合わせているつもりだが? コートを俺に手渡した相馬
はといえば、そのまま座席に座り込んだようだ。
 俺も、荷物を上げてしまって座席に着こうと半身を返し、相馬の方を向き、
「……田村、どうしたの?」
「い、いや、なんでもない」
 大きく開いた相馬の胸元が目に飛び込んできた。コートと小洒落たマフラーに隠れて判らな
かったが、このようなトラップを用意しているとはっ!
 平静を装いつつ、座席に腰をかけた。
「へへー」
 とびきりの悪戯を思いついた子供のごとく瞳を輝かせた相馬が、シートに腰を下ろした俺に寄
りかかるように近づく。

853:『田村麻呂さまが見てる』2/5
08/02/13 00:57:15 U62Ei1FD
「何かな相馬くん」
「見てたでしょ」
 見えたのだ。見たのではない。少しは目が行ったことは認めよう。しかし、目が行くように仕組
んだのは相馬であって、視線がそちらに向いたとしてもそれは不可抗力というものであってだ
な?
「なんで、目、逸らすの?」
 実に嬉しそうな顔で、相馬がわざわざ目線を逸らした俺の顔の前にと身体を寄せてくる。
「どんなカッコしたら、田村が喜んでくれるかなあ、ってずっと考えてて、あたしとしても気合い
入れてきたのになあ。感想、無いの?」
 ねえねえ、と顔を近づけながら相馬が俺の袖口を引っ張る。そうすると、これまたひらひらとフ
リルがたくさん付いている割には上品な感じのするミニスカートの、その向こうの相馬の太腿の
感触が手の甲に伝わり、俺は無理矢理に手を引っ込めた。
 その、手の引っ込め方が少々乱暴に感じたのだろうか、相馬が抗議の声を上げる。
「ひどーい。田村ったら、こっち向いてもくれないし、手だって無理矢理離すし……」
 やむなく俺は相馬の方に顔を向ける。顔を向ければ、嫌でも相馬の胸元が視線に飛び込む。
顔が少々熱くなるのが、自分でも判った。
「あのだな、相馬? 少々派手にすぎんか、その格好は」
 なんとかそう答えたが、逆に相馬は俺が目線を合わせたことで、その声に再びはしゃぐような
明るさが戻る。
「だってさ、田村と出かけるんだよ? しばらくは二人っきりなのに。言ったでしょ? 田村、喜ん
でくれるかなあって思って、あたしだって気合い入ってるんだから。ね、どう? 可愛い?」
 言いながら、相馬は俺に縋り付くように近づいてくる。そうすると、さらに胸元の肌色が強調さ
れるわけで。
 俺だって健全な青少年なのだ。こうも刺激が強いのは。その、それに、俺には松澤が―
「可愛い?」
 しかし、ダメ押しするかのように相馬が俺を詰問する。いや、詰問するような口調などではな
いのだが―悪魔が誘惑するような声が俺の耳に忍び込む。
「ああ」
「素敵だと思う?」
「ああ」
 実際そうなのだから反論のしようもない。確かに相馬は普段でも可愛いのだが、今日は本人
も言うとおり、お召かしにも気合いが入っているのだろう。眼福だ、という以上に目の毒だ。俺に
は刺激が強すぎる。
 平静を装うことに気を取られて、俺は生返事を繰り返していた。
「惚れちゃう?」
「ああ」
「あたしが一番?」
「―あ…ああ?」
 すんでの所で我に返った。
「ちょ、ちょいまち!」
「いいところだったのに。なんでなんでー。そこでもああ、って言ってよー」
 恐るべし相馬広香。ニコニコ笑いながら俺に失言を誘う。言ってしまってからでは遅いのだ。
気が付いて、ホッとする。繰り返すが、なにしろ俺には松澤が―
「まっ、今回はいいわ。とりあえず、お弁当にしましょ? どうせ田村のことだもん、朝ご飯食べ
てないんでしょ?」
 とりあえずは助かったようだ。が、読みが鋭いというか、行動を読まれ切っているというか、こ
こ最近は、なにかと相馬に先手先手を打たれてしまう。
 朝飯のこともそうだといえばそうなのだろう。隣では、相馬が鼻歌など歌いながら弁当を広げ
ている。ちらと横目で見ると、小さめのおにぎりに色とりどりのおかずと、こいつは一体何時に
起きたのだろう、と思わせるような品数のそれが目に入った。
「へへ、美味しそうでしょ?」
 相馬は頬を緩ませっぱなしにしながらそう言うと、箸でタコさんウインナーをつまみ上げて俺
に差し出した。
「田村、あーん」
「なんだそれは」
「あーん、しないの?」
「………」
「はい、あーん」
 悪魔の誘惑に俺は負けた。俺は今、自分の弱さを猛烈に呪いたい。


854:『田村麻呂さまが見てる』3/4
08/02/13 00:58:32 U62Ei1FD
 
                        * * *

 松澤小巻は走った。
 予定通りに移動してきて、待ち合わせの時間まではまだ充分に余裕がある。しかし、足が勝
手に動いてしまう。
 会いたい、会いたい、早く会いたい。その一心が足を動かす。
 とあるターミナル駅の、約束したホームの上に辿り着いて周囲を見回した。春休みとは言え
平日の昼間、人通りは多くない。待ち合わせの人物はまだ着いていないのだろうか、姿は見あ
たらない。
 それでも、もうすぐ会えるのだと思うと、松澤小巻は胸の鼓動が早くなるのを押さえられない。

                        * * *

「おい相馬、これはなんだ」
「なにって、何がダメなの田村? こんなところでクラスの連中とかそんなのが居るワケじゃな
いし、いいじゃない」
 俺の質問に満足に答えることなく、極上の笑みを浮かべた相馬が俺の腕に絡みついたまま、
ホームの階段を上がる。俺が困ったような表情をしているのを見て、さらに悪戯心を刺激され
たのだろうか、相馬は離れるどころかさらに密着の度合いを高めてきた。
 柔らかい何かが俺の腕に押しつけられる。
「……もう、待ち合わせ場所に着くのだが。離れることはできんのか、相馬」
 そんなことを、言い聞かせるように相馬に話しかけていると、
「田村くん。そういうの、嬉しいの?」
 傍らから声がする。
「いや、そのだな、―――あ? ………ま、松澤っ」
 その微笑みが本心からなのか表面だけなのかは判らない。数ヶ月ぶりに出会った俺の彼女、
松澤小巻が―じっ、と俺と、俺に腕を絡みつける相馬広香を微笑みながら見つめていた。
「嬉しいの?」
「うっ……」
 松澤の、微笑みながらも表情の読めない瞳に見据えられ、蝦蟇の油のごとくとろーりとろりと
脂汗が背中を伝う。
「嬉しいに決まってるわよね、田村っ」
 俺を堕落の道へと誘惑する女悪魔が耳元で嬉しそうに囁く。俺はと言えば、ただひたすら脂
汗を流すのみだ。
 そんな俺たちの姿をじっ、と見つめていた松澤だったが、すっ、と相馬とは逆の俺の横に立つ
と、突然その腕を絡めてきた。松澤の身体が強く密着してくる。
「嬉しい?」
 とは、松澤の声だ。
「嬉しいんだと、いいな…」
 松澤の方を向き、辛うじて肯首することで何とか返答を試みる。伝わると良いのだが。
 密着してきた松澤からは、石鹸かなにか、そう言った素朴な良い匂いがする。反対側の相馬
の、さりげないコロンの香りもまた――ああああっ! 俺は一体っ! 何を考えてっ!
 声も出せずに固まる俺を左右からがっちりと捕えたふたりの少女が、連行するかのように次
に乗るローカル線のホームへと足を進める。
 両側を固められ、ただ泡を食うだけの俺は、決めていた列車が何時来たのか、どんなところ
を通ったのか、そしていつ目的の駅に着いたのかさえ良く判らなかった、のだった。


 そうしてよく判らないままに現地の駅に辿り着いてしまって、俺はようやく我に返った。
 自分たちの感覚から言っても、いかにも田舎の駅、といった風情のそのロータリーにホテルの
送迎バスが待っている。
「あ、あそこのバスだ。と、とにかく、アレに乗ってしまおう」
 バスに乗る、ということを言い訳に―実際乗らなくてはならないのだが―、俺はこの雰囲
気を打破しようと試みる。功を奏するか否かは後の話にしても、とりあえずは、張り詰めた空気
が緩んだ。
「一番後ろに乗ろう」
 兎に角も、あの雰囲気の再燃は避けたい。最後尾のシートはバスの幅いっぱいのベンチだ
から、三人並んで座れる。こうすれば、俺の隣に松澤が居ても、相馬も俺の隣に座れるわけだ
から、少しは静かになるだろう。

855:『田村麻呂さまが見てる』4/5
08/02/13 00:59:48 U62Ei1FD
 バスの発車を待ちながらも、さっきは聞けなかったことを松澤に尋ねる。
「松澤と一緒に行けて本当に嬉しい。だがな、あの親父さんを…よく言いくるめたな……」
「んー…」
 きょとんとした表情でこちらを向いた松澤は、それでも特に言いにくいといった様子も無く、俺
に事の顛末を話してくれた。
「あのね、春休みに……ってお父さんに言いかけたら、詳しい話を聞く前に『田村君のことなら
ダメです』っていきなり言ったから、『お父さんなんてキライ』、って」
「え?」
 松澤とは思えない発言に少し面食らう。
「お父さん、なんだかその後、部屋に篭って出てこなかったんだけど、出てきてから、お願いが
あるんだけど、って言ったら、どんなことか言う前に『何でもオーケー、小巻の好きなことをした
ら良い』って」
 あの時は、あまりにもわざとらしく俺から松澤を隠すように帰っていったことには今でも悔しい
思いがわき起こるのだが、この言葉を聞いて、少しだけあのプロレスラー親父に同情した。しか
し、それ以上に松澤の決意に胸が熱くなる。
 いつに無く松澤は饒舌だ。
「うさぎは寂しがりやなんだよ、放っておかないでね、泣いちゃうよ。帰りたいって」
 そう言って、松澤は俺の目をじっと見つめた。
「松澤小巻は、田村くんのうさぎだから。……帰る場所も……」
「ま、松澤……っ!」
 聞いた瞬間、俺は松澤を抱きしめていた。なんて、なんて愛いやつ。ああ、俺、こいつの彼氏
で良かった、と胸に広がる熱い何かが、松澤を抱きしめた腕に力を込めさせる。
「田村君……」
 強引に抱きしめたわけではない。
 松澤の声も柔らかい。そして何より、松澤は女の子らしく柔らかくて、小さくて、良い匂いがし
た。俺のうなじに、松澤が顔を埋める。松澤からも近づいてきてくれるなんて。俺はますます感
動した。


856:『田村麻呂さまが見てる』5/5
08/02/13 01:00:14 U62Ei1FD
「――うううう……っ」
 が、背後から突然、俺たちの間を裂くかのごとく、地獄の底から響くような呻き声が上がった。
「ああ、甘い、甘いわ、砂糖、食んでるみたい」
 その声に驚いて振り向くと、表情は一見恨めしそうながら、目じりを潤ませた相馬がこっちを
睨んでいた。
 その、泣きそうな表情には俺も思わずドキリ、とする。
 相馬が再び口を開いた。
「学校じゃ、あんなに優しくしてくれるのに……やっぱり、遊ばれてるんだあたしっ…」
「お、おい相馬、人聞きの悪いことをっ……」
 俺が相馬に反論をしようとすると、またも意外なところから声が出てきた。
「田村くん、優しいから。優しくしてあげるのは良いよ、でも、田村くん、私に一等賞、くれたんだ
から…」
 ど、どうした松澤? 口調は温和しくても、俺には猛烈に挑発的に聞こえるのですがっ?
 そして相馬にも、その台詞はその様に聞こえたらしい。目じりを潤ませながらも挑発を挑発で
返そうとする。
「ふーん、そ、そう。飼われちゃう宣言までしてるんだもん、よっぽど進んでるんでしょうね、当然、
き、キスくらい済んでるわよね」
 こ、この地獄からの使者はなんということを言い出すのだっ! 松澤が困っているではないかっ!
「あら? ひょっとして、まだなの?」
 相馬広香がにやり、と不敵に笑った。その表情を見て、俺の背中には怖気が走る。
 俺の怯えに気づいているのかあるいは無視しているのか、相馬はその一瞬の不敵な表情か
ら一変、恥ずかしげに頬を染めて口元に片手をやると、
「そっかー、じゃあ、あたしのはじめては……田村に、あげたけど、田村も、はじめてをあたしに
くれたんだあ……」
 俺のほうに向き直って、肩に抱きつきながらささやいた。
 なんですか相馬さんっ! その誤解を招くような物言いはっ! 俺、泣くよ?
 そんな俺の心の悲鳴も虚しく、相馬の台詞は続いて、
「田村のはじめてに、あたしのはじめてをあげられて、あたし、嬉しい」
 これを聞いた、俺の腕にすがりつくようにしていた松澤の腕の力が強くなる。
 しかし、それ以上反論をすることはなく、松澤は俺の腕を取ったままぴたりと俺に寄り添い、そ
れはホテルに付くまで続いた。
 まあ、その逆では相馬が同じことをしていたわけだが。
 つまるところ、ローカル線の中でそうだったように、俺は身動きすらままならないまま―まさ
に連行される、と言うのがふさわしい状態に陥っていたのだった。

857:名無しさん@ピンキー
08/02/13 01:02:28 U62Ei1FD
>>828です。
前の続きを。なかなか話が進まないのを堪忍してください。
あと、レス数に混乱してなんかぐちゃぐちゃですがこれも勘弁してね。

858:名無しさん@ピンキー
08/02/13 01:04:17 ekw4wFVF
リアルタイムGJ!
当日、相馬に黙って出て行くために早朝から出発しようとしたら何故か相馬が家の前にいたっていう解釈でいいの?

859:名無しさん@ピンキー
08/02/13 01:19:25 0o2QIrVJ

さあいよいよガチンコ直接対決開始かw

860:名無しさん@ピンキー
08/02/13 03:42:11 qeZ3LisL
修羅場キター!

861:名無しさん@ピンキー
08/02/13 12:07:45 9cAMYZVI
これは?携帯だけだけど
URLリンク(courseagain.com)

862:保管庫”管理”人 ◆Dash///1.k
08/02/14 00:27:30 z9f+SkPt
だいぶん時間が経ってしまい申し訳ありません。
保管庫を更新しました。

前スレですがどうやら鯖が変わったのか、リンク先を開こうとしてもエラーが出てしまいます。
URLリンク(sakura03.bbspink.com) → URLリンク(yomi.bbspink.com) 
どなたかログを持ってらっしゃる方はいませんか?

それと>>799
ここでアップされた画像2つは保管庫の方でも載せてもよろしいでしょうか?
よろしければご返事の方をお願いします。

863:名無しさん@ピンキー
08/02/14 01:26:18 6cLAM/qf
>>862
ほいよ
URLリンク(sakuratan.ddo.jp)

あと、2つほどここに投下した職人が自サイトでも同じSSを掲載してるとこが有るんだけど、
そういう場合、保管事の兼ね合いってどうなるんかな?

864:保管庫”管理”人 ◆Dash///1.k
08/02/14 02:19:25 z9f+SkPt
>>863
ログ有難うございます。

作者様から保管庫でのSS掲載を取止める様に要望があれば
こちらもすぐにそのSSの公開を停止します。
あくまでもSSは投下した作者様自身の物ですので、その場合はいたしかないかと・・・


865:名無しさん@ピンキー
08/02/15 01:46:28 Oi5iAbAP
「抱き締めなさいっ、慰めなさいっ、私を好きって言いなさいっ!
 ……それからキスも、して」

なぜか仕事用の手帳の隅に書きなぐってあったメモ。
だめっぽいので、竹刀を構えたすみれとブルマみのりんの待つタイガーレス道場にいってきまス

866:名無しさん@ピンキー
08/02/15 02:08:10 EVoDTyRv
coccoのカウントダウンの歌詞と似てるな

867:799
08/02/18 10:44:40 kG4lEKgl
>>862
保管庫管理人様、更新おつかれさまです。
スカジャンを始め3つとも載せていただいてありがとうございました。

「台所の守護者」と「日本昔ばなし」を描いたのも自分です。
そちらもよろしければ掲載よろしくお願いします。

868:名無しさん@ピンキー
08/02/20 23:00:50 DcASU45U
比較的オリジンを壊さずにえちぃに移行出来るシチュはないものか

869:名無しさん@ピンキー
08/02/21 00:55:25 l5gebYlw
軽く怪我した竜児が保健室に行くと先生不在で代わりに二日酔いで苦しんでいる兄貴。
兄貴はゲロ吐いて制服を汚したので裸白衣。
適当に誤魔化せうんたらかんたら言っているうちに兄貴にベッドに連れ込まれ
揉みあっているうちに(性的な意味ではなく)白衣の胸元ボタンが弾け跳び乳

北村と竜児が××××菊×××挿×××

870:名無しさん@ピンキー
08/02/21 05:37:10 LMpWkD0a
やっちゃんの初体験

871:朝の風景
08/02/21 23:48:59 lXUYj7b0
 始まりは、朝の教室。ホームルーム開始直前の慌しくも賑やかな喧騒のさなかで、ある男子生徒が
その異常を察知したことによる。彼は後に友に語った―「いや、なんかさ、手乗りタイガーがおかしくて…
なんつうか、不機嫌、いや、不機嫌なのはいつものことか。机に頬杖ついてさ、つまんなそうな顔してんのが
むしろ普通。なんか、一週間毎日違う髪形とかにして来そうな感じ?いや、違うか。ああ、それはどうでも
いいんだ。」本当にどうでもいいので彼の述懐を借りるのはやめておく。とにかく、彼は気付いた。
 「あれ、なんか…手乗りタイガー、弱ってね?」と。その言葉を受けて、彼と談笑していた別の男子生徒も
それに気付く。いつもは自由を謳歌するフリーダムタイガー、そこのけそこのけ虎が走るといった風情を醸す
その少女が、今朝は明らかに気分が悪そうな表情で机にもたれかかっている。
 
 「おいおい、どうなってんだ」「あの手乗りタイガーもあんなにぐでんぐでんになるのか」「あの日か?」
「おまえは黙ってろ」「最低…」「ぎゃあ」少女の様子が只事ではないような気がして、いつも仲良し2-Cの面々は
声を潜めて事態を見守る。音は立てるな。不自然な態度を悟られるな…彼らの対応はすでに堂に入ったもの。
唯一、春田の頭部に爽快な打撃音が鳴り響いた以外は、自然同然。いつもの朝の風景そのもの。
 
 「お、高須だ…」「高須が声をかけるぞ…」生徒たちの眼前では、手乗りタイガーなる少女―
逢坂大河がぐってりとよしかかっている机の主が着席し、「邪魔だ」とばかりに虎を追い払おうとする光景が
繰り広げられる。何気ない仕草だが、見守る生徒たちからしたらその行動は命知らずもいいところ。
長老から決して行ってはいかぬと申し付けられている神域に全身に蜜を塗りたくって踏み入るようなものだ。
しかし、それを可能とするのが彼、その机のマスターであるところの高須竜児、手乗りタイガーの相棒なのだ。
 「おい、なんか話してるぞ」「ひそひそ話だ…」「聞かれたくないことか?」「全然聞こえないぞ」「誰か探ってこいよ」
手乗りタイガーと高須竜児が時折このようなひそひそ話に耽るのを見て見ぬ振りする情けが2-Cの面々にもあった。
情けはあるが好奇心もある。お年頃だから。故に、彼らは偵察役を立て二人の会話を探らんとする。
幸い、近くの席の女子生徒たちが自然に…出来る限り自然に着席することに成功した。
彼女らは可能な限り聞き耳を立て、メモをとることに勤める。
 
 「きもちわるい…」
 本当に、弱った、か細い声だった。どうやら、手乗りタイガーはよっぽど苦しんでいるようだった。
 あまりにか細いので、近くの席に座っていても全ては聞き取れない。
 「おおう、どうした?あ…まさか……………………」
 あまりに辛そうな大河の様子に、竜児も心配なようだ。机の上を占拠するのも非難せず、静かな声をかける。
 周りに聞かれたくないのか、彼もまたその声を小さくしてしまう。偵察役の女子生徒たちが神経を集中させる。

 「うん………できちゃったみたい…………」

 ゲホッホおお、と、得意のデビルイヤーを発揮していた女生徒が、カモフラ代わりに口にしていたイチゴ大福を思いっきり吐き出した。
隣の女生徒も飲んでいた野菜ジュースが変な所に入ったのかげほおげほおと余り可愛らしくない音を立てている。
あまりのことに、偵察役以外の生徒たちが彼女らに近寄ってきて、状況の説明を求める。
デビルイヤー少女が速攻で携帯電話のメモ欄に数文字の言葉を打ち込み、このお方をどなたと心得るなポーズで彼らに見せ付ける。
それを見た生徒たちも動揺し、突如ランダバを踊り狂ったり、溢れる混乱をボディランゲージで表現してみせる。
そういった馬鹿どもを無視して、偵察役たちは引き続き任務に集中。

 「やっぱりか……………最近は………毎日…だったし……悪りぃな……」
 「ううん…私だって…………好きだし………後悔してないよ……………」
 きゃああっ、と少女漫画かケータイ小説のようなイベントを目撃して興奮したのか、偵察役3号が黄色い声を出す。
竜児と大河の会話の前に、彼女は討ち倒れたのだ。他の偵察少女隊の面々が彼女の行動を非難し、睨もうとした、
が、出来ない。彼女たちとて限界ギリギリなのだから。

 「そうか…でも、高校生で………………ってのは、やばいんじゃねえか?」
 「だいじょぶ………………」
 …なにが大丈夫なものか。やばいに決まってる、と思わず偵察役1号がボソリ。ううん、愛があるならこういうのも
アリなんじゃないと2号がボソリ。

872:朝の風景
08/02/21 23:51:55 lXUYj7b0
 「そうだな……で…………………いつからだ………?…」
 「…………多分……………三ヶ月前………から………………」
 「………………やっぱり………………」
 え、三ヶ月前って「私のだあ事件」の頃じゃない!?と復活した偵察役3号、何々、それってそういう意味だったの!?と
全然関係ない女子生徒…既に、周囲には事態の重大さを察知した他の生徒たちも集まっている。

 「………………責任………………取ってくれる?」
 きたきたきたきたあお約束!、と、もはや自然な様子をゲシュタルト崩壊させて生徒たちが盛り上がる。
 「おう………………」
 「うん、ありがと」
 自然な表情で返答し、水筒のお茶を手渡す竜児。それを受け取り、今までの気分悪そうな表情が少しばかり
明るくなる大河…見守る生徒たちは、一つのハッピーエンドの瞬間に立ち会ったような表情で立ち尽くすしかなかった。

 「とりあえず………………病院行った方がいいよなあ………………子供のためにも」
 「……………将来のためにも…ね……………ああ、学校どうしよ………………………………」
 再び俯く大河。現実の難しさを噛み締めているのか―おそらく、二人の前には茨の道が立ち塞がるのだろう、
それを愛だけを武器に突き進んでいかなければいけないのだ…だが―見守るクラスメイトたちは信じている、
二人が自分たちの思いを貫き通すだろう事を。そして、自分たちのなすべきことは影ながらクラスメイトを
応援していくことなのだ。その第一歩として、まずは「タイガーだけに退学って!あははあははははは」と
自分で自分の言葉が面白くてたまらないのか、愉快そうに笑う馬鹿野郎の頭頂部に、
友の拳によるセカンドインパクトを起こしてやる。ああ友情よ永遠なれ。

 この日の休み時間、竜児と大河のもとに、二人の共通の親友である櫛枝実野里女史による非常に深刻な
説教&アドバイスがもたらされたことによって、いよいよ事態は混乱の極みに達し、大河が屋上に胃の中のものを
根こそぎブチ撒けることになるのだが、それは別の話。ちなみに、クラスのアイドル川嶋亜美ちゃんはこの事態を
当初から「くっだらねえ」と無視しておられた。
 

 で、くっだらねえ解答篇はこちら
 
 「『きもちわるい』。頭痛い…吐きそう…」
 「『おおう、どうした?『あ…まさか』昨夜も泰子に付き合って朝まで酒飲んでたのか?」
 「『うん。』二日酔いのまま『で、来ちゃったみたい…』うう、吐きそう…」
 「『やっぱりか…まあ、』康子も『最近は』大変だしな。『毎日』残業『だったし』。朝に帰ってきてから寝る前に
少し愚痴吐きたいみたいなんだ『悪りぃな…』」
 「『ううん…私だって』やっちゃんとお酒飲むの『好きだし』おいしいお土産も食べれるし『後悔してないよ』…でも、きもちわる…」
 「『そうか…でも、高校生で』毎朝酒飲んでから登校『ってのは、やばいんじゃねえか?』」
 「『だいじょぶ』平気。むしろやっちゃんのが心配じゃないの?」
 「『そうだな』ヨレヨレ『で』帰ってきてすぐに酒飲むんだからな。見てて、「こ『いつ、身体』壊すんじゃねえだろうな『?』」とか思うぞ」
 「ま、そこはやっちゃんもプロだし、『多分』大丈夫でしょ。寝る前にちょっと飲んだ方が気持ちよく起きれるって言ってたし。
むしろ、愚痴の内容のが大丈夫じゃないわよね…ナントカっておっさんが『三ヶ月前』に出てった息子が事故で入院したとか、
嫌な話ばっか。帰ってきて『から』飲みたくなるのもわかるわ」
 「ああ、ありゃ『やっぱり』きついよなあ」
 「なんか助言しようにも『責任』ありそうだし、やっちゃんも大変だわ…あ、水かなんかあったら『取ってくれる?』」
 「『おう』、ウーロン茶飲んでとっととアルコール追い出しとけ。先生にバレたらやばいぞ」
 「『うん、ありがと』」
 「『とりあえず』、佐々木のおっさんは、息子が入院してる『病院行った方がいいよなあ』。勘当したとはいえ、
そっちのが『子供のためにも』なるだろうに」
 「ま、どうでもいいけど、そっちのがおっさんの暗そうな『将来のためにも』いいでしょう『ね』…
うう、んなことどうでもいいわ。やばい、気持ち悪すぎる。『ああ、学校どうしよ』。サボっちゃおうかな」
 「おいおい、櫛枝が怒るぞ。ほら、向こうからなんかこっちを睨んでるし」
 「あ、本当だ。どうしたんだろ、みのりん」

873:名無しさん@ピンキー
08/02/22 01:18:32 AUSF3fUi
>>871-872
GJ!
というか最近マジ過疎ってねえ?!

874:名無しさん@ピンキー
08/02/22 08:25:52 QJ656tlQ
GJ!

875:名無しさん@ピンキー
08/02/22 09:59:14 V8KmMMqI


まあ最近のみのりんやばかちーなら違う反応になりそうな気もしないではないがw

876:名無しさん@ピンキー
08/02/22 17:23:59 4UOWDl4O
とりあえず新刊決まったしマターリとやりましょうや(´∀`)

877:名無しさん@ピンキー
08/02/22 18:19:35 3L3qxsyP
まさか4月とは…もっと遅くなるものかとw
さて誰が最初にデレるのか…

878:名無しさん@ピンキー
08/02/24 06:30:40 31PzET2P
たかすくんはちゃんと自己処理してるのでしょうか

879:名無しさん@ピンキー
08/02/24 09:42:50 xzcGhW+W
女性の描くキャラだけあって、そういうところはあんまり想像つかないよな。
他の男子もなんだかんだいってサワヤカ。
文化祭でおばけ屋敷とか、ホントは男子が乗り気なんだよな。
外部の女性客やらを相手にソフト痴漢行為(どういっても痴漢は痴漢なのだが
場の雰囲気で大事にならないだけで)にはしる層のせいで


880:名無しさん@ピンキー
08/02/24 18:38:54 DTVh5Lwv
>>878
大河から返してもらったマフラーで、ちょうど誰もいないときに…

という電波を受信した。誰か書いてくれw

881:名無しさん@ピンキー
08/02/24 22:42:58 fdRcLxUg
おかずもみのりん一筋なのか
それとも好きな娘は使いづらくてばかちーあたりをネタにしてるのか(ry

882:名無しさん@ピンキー
08/02/24 23:28:25 KL8MH7NB
驚いたわ竜児
あれだけみのりんLOVEを公言しておきながら
まさか二次元でしかぬけないなんてね・・・

883:名無しさん@ピンキー
08/02/24 23:44:34 LYnbBmR+
春田「高須、お前って何をおかずに自己処理してんの?」
太陽犬虎「!?」
能登「おい、変なこと聞くなよ」
竜児「おかず? 今日は給料日だから奮発してステーキにするつもりだが」

みのりん「たたた、たかすきゅん!?」
ばかちー「……ばっかみてぇ」
大河「やたっ!今夜はステーキ!」

884:名無しさん@ピンキー
08/02/25 00:03:07 fdRcLxUg
大河wwww反応するのはそこかよww

885:名無しさん@ピンキー
08/02/25 02:21:56 aiPzbmgX
>>881
ばかちーで妄想すると、甘い喘ぎ声じゃなくて罵詈雑言ばかりが浮かんできて
俺みたいな変態じゃない限り途中で萎えそうだ
大河は・・・なんか、終了後、みのりん使用以上の凄まじい罪悪感が襲ってきそうだ

886:名無しさん@ピンキー
08/02/25 04:48:27 FbyjTWFO
・・・やっちゃn(r

887:名無しさん@ピンキー
08/02/25 06:58:30 0q1DTQmG
大河使うのも違う意味で変態なようなw

888:名無しさん@ピンキー
08/02/25 07:50:06 hjrGdkdE
>>883
思わず「ステーキプレイ」なるド変態行為を思い浮かべた。

889:名無しさん@ピンキー
08/02/25 11:41:42 iTzygY6N
このスレ人いたのかwww


みのりんは恐れ多くて使えない
大河は性の対象認識外

やはりここはバカチーだろう

890:名無しさん@ピンキー
08/02/25 12:45:21 N6ffnUuO
知り合いをオカズに出来ないような人格のような気がする
そして、エロ本が見つかり、付き合ってもいないのに三者の機嫌を悪くしそうだ(エロ本に嫉妬)

891:名無しさん@ピンキー
08/02/25 16:40:30 fc4dhQXC
やっちゃんには何処にどういう本を隠しているのか、いつ耽っているのかバレバレだろうな…
むしろなんかアドバイスしてくれそうで困る

892:名無しさん@ピンキー
08/02/25 21:48:58 KT2CdB+V
意外と麻耶……って水着観察の時にギャル系は嫌いと名言してたか。やっぱばかちー?

893:名無しさん@ピンキー
08/02/25 22:48:38 0q1DTQmG
まあばかちーなら少なくとも(竜児脳内での)キャラ的に
あんま罪悪感感じずに使えそうではあるw

894:名無しさん@ピンキー
08/02/25 23:21:52 vM1wUlpe
賢者タイムになってから落ち込みそうだけどな

895:名無しさん@ピンキー
08/02/26 01:55:31 9nW5nAZh
つかばかちーだと思ってる人は具体的にどういう妄想でしてると思ってるわけ?

いつものちょっかいの延長線上でそのまま火がついちゃったばかちーに押し倒されるってシチュで妄想、なのか
それとも竜が男を舐めるなって攻守逆転したシチュで妄想してると思ってるのかw

896:名無しさん@ピンキー
08/02/26 01:56:31 r+zqreZs
グラビアでも見ながらシてそのまま後悔、みたいな感じ

897:名無しさん@ピンキー
08/02/26 02:02:15 cgZV9O0E
まあ、やっぱ普通にエロ本とかだろうな


そして、一仕事終えてから、ふと横を見るとカーテンを閉め忘れているのに気付いて…

898:名無しさん@ピンキー
08/02/26 02:03:58 S/+Op81Z
竜児は誰かで妄想とかは考えず、普通に寝ているときに夢の中で
妙に素直なばかちーが迫ってきて目覚めると……という系統だろ。

と考えたけれど竜児は別荘話やママ餓死爆発でトリップしていたのを思い出した

899:名無しさん@ピンキー
08/02/26 18:42:10 KcIh0d+V
家のどこかに秘密の隠し場所とかありそうだな。
しかし厳しい家計でやりくりしてるから、エロ本とかグラビアとかはあんま買ってないかも。
……やっぱ妄想発電かな。

900:名無しさん@ピンキー
08/02/26 19:02:57 iwabenOk
>>899
春田や能登から回してもらっているということもあるのでは?
学校で貸してもらおうとしてる時にばかちーあたりに見つかって……。

901:名無しさん@ピンキー
08/02/26 21:12:43 Bh+Bmlns
>>897
窓の向こう側のお隣さんもこちらを覗いていけない遊びに興じていたという展開
で一つ頼む

902:名無しさん@ピンキー
08/02/26 21:24:08 S/+Op81Z
そして、一仕事(調理)終えてから、ふと横を見るとカーテンを閉め忘れているのに気付いて…

窓の向こう側のお隣さんもこちらを覗いていけない火遊び(調理)に興じていたという展開

マンション炎上。巻き添えで借家も炎上

竜児は北村・みのりん・亜美のうち誰かの家で世話になることになり……

903:名無しさん@ピンキー
08/02/26 21:47:17 9nW5nAZh
普通に北村んちだろ
家出した時の協定まで結んでるぐらいなんだから

904:名無しさん@ピンキー
08/02/26 23:00:48 uy33Bgg2
>>903
いやいや、他二人が何らかの圧力を加えるかもしれない

905:名無しさん@ピンキー
08/02/27 07:31:37 vgOuhd75
>>902
やっちゃんと大河はどうなるんだ…

906:名無しさん@ピンキー
08/02/27 11:30:41 a0FTEVFB
>>905
大河はほら、おとうさんがいるだろ?

907:名無しさん@ピンキー
08/02/27 15:14:38 ZA8MoFIg
>>906
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

908:名無しさん@ピンキー
08/02/27 15:18:31 FFVkkrPs
むしろ、竜児×大河父展開で

909:名無しさん@ピンキー
08/02/27 19:59:03 dAkoP/6n
俺的には竜児VS大河父の方が…

910:名無しさん@ピンキー
08/02/27 21:31:59 2wpJd20B
「VS」だったはずが気が付いたら「×」になってるのはよくあること(ry

911:名無しさん@ピンキー
08/02/27 22:54:02 o30ASL3U
「竜児くん、私は惨めさのあまり死んでしまいたい気分だ…ああ、私は…なんて愚かな男だったんだ…」
「ああ、間違いねえ。あんたみたいな最低野郎は見たことないぜ」
「君に殴られて初めてわかったよ…本当に大切なものが何か…私は男である前に、父なのだと…」
「俺も、初めて人を殴って…わかった。あんたがどんな男であっても…やっぱり、あんたは大河の
父親なんだって…拳の表面で感じたんだ、これが親父の感触なんだ、って…」
「君が息子であったならば、私ももっと早く気付けていたかもしれないな…会社は隠居すると言って
やめたし、あの女とは無理矢理別れて来た。君たちに喜んで我が家を貸し出そう。好きなように使ってくれたまえ」
「で、でもよ、本当の家族でもないのに、それはいくらなんでも悪いぜ」
「いや、大河に聞いたよ。君は行く当てもなかった、友人ですらなかった大河を家族同然に扱ってくれたんだ
君は私の誇りだ。魂の繋がった真の家族だよ。もし良ければ…父と呼んでくれ」
「お、お父さん・・・!」
「む、息子よ・・・!」
そして激しく抱き合う馬鹿二人に炸裂する虎の木刀

912:名無しさん@ピンキー
08/02/28 11:40:03 8AUDMEkS
女性の身体を洗い、マッサージをする仕事になります。
射精の瞬間を見たいという要望も多数あります。
fukugyouinfom@yahoo.co.jp

913:名無しさん@ピンキー
08/02/28 19:20:33 zMDQ1Eqr
>>912を見ようとした瞬間、ヤンデレ化したまっちゃんか相馬に(性的含む)マッサージされる田村

914:名無しさん@ピンキー
08/02/28 20:38:24 aNbduaTr
「シクシクごめんまっちゃん俺汚されちゃった…」
「気持ちよかったぜ」

915:名無しさん@ピンキー
08/02/28 22:58:46 RHbIZpR4
最近の流れを横目で見つつ、てきとうに拾ってきた画像で処理していたら、
机の脇に置いてあった大河のフィギュアと目が合った。

悲しい顔じゃった

916:名無しさん@ピンキー
08/02/29 07:41:19 T9YCt87M
>>915
イ㌔。
強く生きろ泣くんじやない。

917:名無しさん@ピンキー
08/03/01 00:29:16 CMV+UU8c
1巻表紙のやつなら、ちょうど顔の下に両手のひらを合わせているから、虎をよけてぶっかk

918:名無しさん@ピンキー
08/03/01 01:58:30 Wk8h1aOn
田村麻呂さまの続きに期待

919:828
08/03/01 07:48:10 LKuvhlgm
うっ……

920:名無しさん@ピンキー
08/03/01 10:54:15 QvfVsSd7
マンボっ!

921:名無しさん@ピンキー
08/03/01 18:24:25 0AbjwpLS
そーいや漫画版ってどうなん?

922:名無しさん@ピンキー
08/03/02 00:14:26 mhzr7aQC
アニメイト限定版と通常を買ったが、まだ読んでない

923:名無しさん@ピンキー
08/03/02 21:12:58 mSf3NUYh
本スレでエロパロみたいなことやってるな・・・

924:名無しさん@ピンキー
08/03/03 19:05:48 3bO7FtRv
やあ。一応書いてみたんだが・・・サブキャラなんだ。
今までの作品見た感じで聞くけど、ここに載せて平気?

925:名無しさん@ピンキー
08/03/03 19:10:44 xu1vBgRl
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   wktk
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +

926:名無しさん@ピンキー
08/03/03 21:55:19 QbTkHoTI
大河「竜児が受けに決まってるでしょ!ばかちーはほんとばかちーなんだから」
亜美「はあ?どう考えても祐作が受けじゃない…馬鹿なのはあんたよタイガー」
竜児「……何をやってるんだあいつらは」
みの「ごめんね高須くん…何度も話を軌道修正しようとしたんだけどあの二人止まらなくて」
竜児「い、いや…俺としては櫛枝さえわかってくれてればあとはまあ割とどうでもい」
みの「高須くんは能登くんとだもんね。全く二人とも受け攻め以前にカップリングが間違ってるって何度も言ったのに」
竜児「…はい?」
みの「北村くんは男子ソフト部にちゃんとした相手がいるんだよ。女子ソフト部ではこれ常識」
竜児「うわぁぁぁぁぁん!櫛枝だけはまともだと信じてたのに!」(泣きながら走り去る)
みの「……だから言ったじゃん。高須くん私のことすごくイイモンだと思ってるって…」

927:名無しさん@ピンキー
08/03/04 00:45:53 Yh9XxbOD
ウホッいい裸族

928:名無しさん@ピンキー
08/03/04 00:52:24 RuS28t3w
兄貴「ふむ・・・しかし、それでは幸太の立場がないぞ。あいつは既に北村なしでは生きていけない体のはず…」
巨乳「幸太くんは庶務先輩の暖かい言葉と肉体に慰められるんだよ、お姉ちゃん」

929:名無しさん@ピンキー
08/03/04 10:13:12 Yh9XxbOD
鹿多「田村くんでBL?…う~ん、やっぱ小森くんか橋本くんかな」
相馬「何言ってんのあの二人はどう見てもデキてるじゃない!田村の入れる隙なんてないわよ」
鹿多「確かにそう言われれば…でもそれなら田村くんの相手は?まさか時宗とかブッ飛んだこと言い出すんじゃないよね」
相馬「まさか!あれは田村の片想い、所詮は実らぬ恋よ」
鹿多「いや片想いとかそういう問題じゃ…で結局誰だと思うわけ?」
相馬「そんなの決まってるじゃない!田村先生よ!!」
鹿多「……それって田村くんのお兄さん?相馬のカテキョやってたっていう」
相馬「そうよ!勿論田村が攻めね。クールで知的そうな眼鏡キャラが実はヘタレ受けとか凄くそそるじゃない!」
鹿多「それなら橋本くんでいいじゃない…つか近親モノとかさすがにハードルが高すぎて」
相馬「そんなこと言っても橋本は小森とデキてるんだからしょうがないじゃない!」
鹿多「なら三人で」
相馬「……つまり3Pってこと?ごめん、あたしにはそっちの方がハードル高い」
鹿多「そうかなぁ?せっかく入れる部分と入れられる部分があるんだからこう、数珠繋ぎになって」
相馬「それがイヤなの!リバですらあんま好きじゃないのに受け攻め同時になんて邪道もいいとこよ!!」
松澤「あの…」
鹿多「ああごめん二人だけで熱くなっちゃって…松澤さん、だよね?」
松澤「あ、はい…えと、田村くんと仲良い男子なら高浦くんが」
相馬「高浦って、あーあのヤジウマ男か…なるほど、それは盲点だったわ。あいつとなら田村の方が受けね」
鹿多「…てか誰それ?」
相馬「あそっか知らないんだよね…田村の中学時代の」
松澤「で、でも!」
馬&鹿「「…?」」
松澤「でも、田村くん普通に女の子が、好き…」
相馬「……そんなの言われなくてもわかってるわよ」
鹿多「そうそう、お遊びの妄想と割り切って楽しむというか」
松澤「わたしのこと、いっぱい可愛がってくれるし…」
馬&鹿「「!!!」」
松澤「たまにしか会えないから、会えた時は本当に凄くて……えへへ」
相馬「……きゅう(バタン)」
鹿多「ちょ、相馬大丈夫!?気を確かに!」
松澤「…だから妄想の中の男子でも田村くんは渡さない」
鹿多「はあ…どうもごちそうさまです」

930:名無しさん@ピンキー
08/03/04 14:53:52 tmb3renR
GJなのはいいとしてそろそろ次スレなわけだが。

931:名無しさん@ピンキー
08/03/04 17:04:16 KLsjmKOU
『大河の一滴』って何かエロイですよね

932:名無しさん@ピンキー
08/03/04 21:49:38 xPRp2nD8
次スレのタイトルを文字数制限内に収めるとすればこんな感じか。
【田村くん】竹宮ゆゆこ 3皿目【とらドラ!】

とりあえずこのペースだと970くらいで次スレよろ。

933:名無しさん@ピンキー
08/03/05 00:34:47 /jrTrKt7
>>932
そうだな。
今のスレタイはステルス機能を持ってるから変更した方がいい。
しかし、過疎が激しいな。
SSまーだー?

934:名無しさん@ピンキー
08/03/05 02:16:40 qE/2dqV6
スレタイ変更には同意だが、ステルスだのなんだのと騒ぐ粘着がウザいな。
別にスレタイに作品名入れなくてもそんなに困らないと思うが。

935:名無しさん@ピンキー
08/03/05 02:20:01 3K2+QRHM
作者名単体のスレの方が珍しいだろう、実際の話。

936:名無しさん@ピンキー
08/03/06 00:37:20 Ykvihizl
質問
このスレ的には無理矢理ヤっちゃう・ヤられちゃう作品はアリなの?
要はリンカーン描写はありでおkなのかって事ね

937:名無しさん@ピンキー
08/03/06 01:03:02 f4zI0hXc
あまり好まれはしないだろうけれどダメな事はないと思う。
気になるならNG指定しておいてくれとでも言っておけば

ただ大河みのりんばかちーに無理矢理汚される竜児や
松澤相馬伊欧に無理矢理汚される田村というシチュなら大歓迎

938:名無しさん@ピンキー
08/03/06 01:06:24 UcGpgyun
輪姦ってそっちかよw

939:名無しさん@ピンキー
08/03/06 01:11:49 Pr1sDm3N
竜児能登春田にムリヤリ汚される裸族は?

940:名無しさん@ピンキー
08/03/06 01:18:05 91UxV33Z
でももうすぐスレが埋まるから、実験的な作品を投下するのは今が一番いいと思う。

941:名無しさん@ピンキー
08/03/06 01:19:12 Ykvihizl
保管庫を見る限りは和姦ばかりだから空気読んでそっちにするか
次スレまでどんぐらいだろ? さっさと書くわ

942:名無しさん@ピンキー
08/03/06 12:50:38 mknUU6MD
>>941までで414kB

943:名無しさん@ピンキー
08/03/06 12:51:30 gkK3H59u
【中国】スター三人、無修正写真流出「セックス?スキャンダル」

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[?思慧]-37P-
URLリンク(idol1.jpger.info)
URLリンク(idol1.jpger.info)
URLリンク(idol1.jpger.info)

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[梁雨恩]-40P-
URLリンク(idol1.jpger.info)

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[??思]-10P-
URLリンク(idol1.jpger.info)

944:『田村麻呂さまが見てる』
08/03/06 23:33:23 nneca46+
 フロントで受付を終えた俺たちの前を、仲居さんが荷物を載せたカートを押して進む。
 フロントの社員もそうなのだが、この仲居さんもどうしてそんなに生暖かい視線を俺に向けるので
すか。いや、判っているのだが。言わせて欲しいのだ。これくらいは。
 自問自答をしているうちに、部屋へと辿り着く。
「やーん、おすすめの部屋だけあるわね、素敵な部屋だよ田村?」
 相馬がはしゃぐような声で俺の背中を押す。上座の座椅子に押し込まれる俺を生暖かい目で見
ながらお茶を淹れた仲居さんが、ごゆっくり、と言いながら去っていった。
 真横にピッタリとくっついた相馬が、俺の目の前に湯飲みを引っ張りながら指を指す。
「あれが一番の目玉なの! 部屋つき露天風呂! 背中、流したげるね!!」
「ぶほあっ!!」
 指さした先に、大きな陶器の湯船が見えた。そんな部屋だったか? しかも、目隠しはあるにはあ
るが、基本的には丸見えではないか! 俺は、飲みかけていた煎茶を盛大に吹き出した。
「ちょ、ちょっと待て! 温泉宿にはしたがそんなことは―」
 そう言いかけた俺を、相馬が横から冷たい目で覗き込んできた。
「一緒に決めたのに。何にも聞いてなかったの? 信じらんない」
「いや、あのな、アレでは丸見え―」
 慌てて言い訳をしようとして、何か的はずれなことを言ったような気がする……が、相馬からすれ
ばそれで良かったらしい。にっ、と何かを企むような表情になって―それがまた嬉しそうに見えて、
しかもえらく可愛いのは反則だと俺は言いたい―俺の耳元に囁く。
「田村だったら、覗いても良いよ? それとも、一緒に入る?」



 ――かぽーん。
 このかぽーんは一体何の音なのだろうか。とにかく、露天風呂というと必ず入る効果音のような
気がするが、まあ、いい。
 湯ノ花が舞う、少し厚めの湯はすこしぬるっとした感触で、いかにも温泉といった風情だ。
 湯の感触を楽しみながら、目の前に浮かんだ盆に手を伸ばす。
 と、俺の掴んだ猪口の横から白い手が伸び、
「お酒とあたし、どっちが美味しいと思う?」
 湯気よりも熱い吐息が俺の耳を擽った。
 片手で徳利を傾けながら、俺の真横で湯に浸かっていたもう一人が、艶めかしく俺に寄り添う。
「ねえ、どっち?」
 振り向いた先には、湯か酒か、それとも別の何かに酔っているのか、肌を火照らせた相馬が俺に
肌を寄せて――



「あきゃああああああああああああああ!!!!」
 あまりといえばあまりな妄想に、俺は畳の上をのたうち回った。しかも、なぜ、なぜ相馬が!?
「きゃっ、た、田村、ど、どうしたの?」
「田村くん?」
 我に返った俺を見下ろす松澤と相馬。いかん。どうして脂汗が滲むのだろうか。
「は、ははは、すまん。唐突に新たなトラウマが蘇ってな」
 起きあがりつつ、二人の視線から目を逸らす。どんな目で俺を見ているのか、確かめられるわけ
がないだろう?
 そうして脂汗を垂らす俺に救いの手を差し伸べたのは。
「長旅で、疲れたんだよ。せっかくあそこにお風呂もあるんだし、掛け流しって書いてあるし、田村くん、入ってきたら? 私たちは、荷物とか、片付けてるから」
 松澤だった。振り向いた俺に奇異の目を向けることもなく、にっこり笑って俺を見つめる。
「ね?」
 嬉しいぞまっちゃん、旦那を立てる良妻ぶり、俺の目も源泉掛け流しになりそうです。
「そ、そうね、そうしなさいよ。朝、早かったし」
 相馬がその後を追う。この際、誰の意図とかそう言うことは目をつぶってしまおう。すまん、とふた
りに声を掛けて、俺はそそくさと風呂へ移動したのだった。
 目隠しの障子を閉めてな。

945:『田村麻呂さまが見てる』
08/03/06 23:34:54 nneca46+
 
「はああ、生き返る…」
 こういうと何だが、実際かなり疲れていたらしい。合流してからのあの雰囲気は、あー……、思い
出したい状況ではない。正直、神経が持たん。
 まったく、こういうときは風呂に限る。こればっかりは部屋に露天が着いているのを無理やり選ん
だ相馬に感謝せんと。そして何より、まず風呂で一息ついたらと言ってくれた松澤にな。
 窓から見える山も、新緑には若干早いがまあ、自然を堪能するには悪くない。
 と、
 きい…と、背後で物音。振り向こうとして、
「やっ、こっち向いちゃ、だめ」
 松澤の声だった。
「へ? ま、松澤?」
「む、向こう向いてて」
 ひたひたと、裸足の足音がする。……と、言うことは…?
(い、いかん、そんなはずはっ!)
 と、俺の頭の中を邪な考えが埋め尽くそうとするのを耐えていると、こと、と木桶を拾う音がして、
「少し、向こうへ詰めて? あ、こっち、向いちゃだめだからね」
 すぐ背後から松澤の声が聞こえた。
 頭に急速に血が上るのを感じながらも、ざばざばと音を立てて陶器の風呂桶の中を前方ににじり
寄った。にじり寄ってすぐ、背後でざあ、と湯を掛ける音がして、誰か―松澤以外にありえないの
だが―が、湯船に入ってくる気配がした。
 掛け流しと紹介されていた湯船の湯が溢れてこぼれる。
 そして、俺の両肩に小さな手が乗り、
 ふにゅ、と背中に柔らかいものが当たる感触。こ、これは…っ!
「相馬さん、送迎バスに荷物忘れちゃったんだって」
 耳元に送り込まれる松澤の声。
「えへ…田村くんの背中、やっぱり、おっきい…」
 婦、婦女子がなんと言うことをっ! と、いつだっかかのようなことを思いつつも、背に感じる松澤
の―あー、その、やわらかい感触と、松澤小巻の行動とも思えぬその大胆さに、俺の頭の中は
真っ白になりかけてた。
 肩に置かれていた松澤の手が、俺の脇をくぐって胸元に回る。それに合わせてさらに密着度が上
がった。
「一緒に入っちゃ、ダメだった?」
「い、いや、この田村雪貞、光栄の極みでありますっ」
 くすり、と笑う松澤の小さな声が聞こえた。
 少し熱めの湯なのに、松澤の体温を強く感じる。心臓が強烈に早鐘を打ち出した。
「田村くん、ドキドキしてるね……」
「こ、この状況にドキドキしない男子は居りませんっ!」
 いや、血流が激しくなっているのは心臓だけではないのだが、それは…言えん。
(やあやあ我こそは田村雪貞が長子、小田村雪貞―)
 ええい、だからおとなしくしとれと言うのに俺の息子ッ!
「でもね、わたしも……ドキドキしてるんだよ、判る?」
 そう言って、松澤の腕が少し力を強めた。さらに強く、お互いの身体が密着する。
「ねえ、田村くん、目、閉じて、横向いて?」
 松澤が耳元でささやく。
 今の俺に、松澤の言うことに逆らうだけの意志力は存在しない。言うとおりに目を閉じて、横を向
いた。
 と、密着していた背中の感触が離れ、ざば、と湯の音がしたかと思うと、

 唇に柔らかい感触が触れた。


946:『田村麻呂さまが見てる』
08/03/06 23:35:57 nneca46+
 驚いて一瞬目を開いてしまい、目の中に飛び込んできた大写しになった松澤の顔と、その向こう
の一面の肌色に、俺は慌てて目を閉じ直した。
 ―今のこの感触は、紛れもなく、松澤小巻の唇……!
 しばらくして、その唇の柔らかい感触が離れると、背中に吸い付くような感触が帰ってきた。
「田村くん、あのね、ごめんね……」
 ぼそりと、松澤の声。
「ごめん、って、何が、ごめん…?」
「でもね、私は、初めてだから……」
 ま、松澤…っ! 何という…! いいんだ、アレは事故というか、そう、逆レイプだったのだから。で
も、気持ちよかったくせに―という脳内の悪魔の声は黙殺する。
「あ、いや、松澤? 謝るのは、俺じゃないか…。それでも、すごく、うれしいよ俺…」
 あの柔らかな感触に、俺の全神経が歓びに打ち震えているのは紛れもない真実なのだ。
 俺の肩に乗せられた松澤の小さな手を、ぎゅっ、と握る。
 一瞬、俺の背中にぴくりと驚いたような感触が伝わってきたが、それは本当に一瞬で、すっ、と力
を抜いた松澤が俺にもたれかかってきた。
 言葉など要らない、というのはこういう状況のことを言うのだろう、と、その心地よい沈黙に浸って
いたそのとき――

「ああああっ! たっ、田村、あたしがいないどさくさに紛れてなにしてんのよっ!」
 忘れ物を取りに行っていたという、相馬広香の叫び声が聞こえた。
「なによなによなによっ! あ、あたしだって……っ!!」
 後ろを振り向いたらしい松澤が、俺を背後からぎゅっ、と抱きしめた。そのために後ろを振り向い
たりはできない。
 しかし、背後から聞こえるこの音は、間違いない、衣擦れの音……っ! まさか!?
 それから小さな足音がして、
「あたしも田村と入るっ!」
 そのまさか、相馬がこっちに向かって半ば駆け寄るような裸足の足音がした。
「やっ、だめ……」
「ダメじゃないもんっ!」
 松澤の抵抗の言葉も虚しく、湯船からもう一人分の湯が溢れてこぼれ出す。同時に俺の腕に強く
当たる、柔らかな―ボリュームと張りを兼ね備えた、柔らかな感触。ちょ、これはまずい、いやまじ
で!
 俺は慌てて目を閉じた。が、目を閉じたがために、腕に、背中に当たる二人の感触がさらに強く
感じられてしまう。それでも、目は開けられない。


947:『田村麻呂さまが見てる』
08/03/06 23:36:30 nneca46+
 開ければ大変なことになる。しかし、閉じた目の中でも、
『やあやあ我こそは田村雪貞が一子、小田村雪貞なり! この黒金作りの太槍に討ち果たされた
いものは進み出よっ!』
 緋色縅も凛々しい騎馬武者姿の、デフォルメされた俺が戦場で立ち名乗りを上げていた。
 要するに、あれだ、そういうことだ。
 周囲では湯が跳ねる水音がする。
「たっ、田村君は私の彼氏なんだもんっ」
 うれしいぞ松澤。お前がそんなにはっきりとそう言ってくれるとは。
 しかしまっちゃん、その、あのですね、あなたのその―いろんなところが当たるわけですよ。ぐっ
と押し付けられたり当たるか当たらないかだったりして、その、先っちょとかも判ったりして―
「だからって、諦めなきゃならないの? あたしだって、田村が好きなのっ」
 いいか相馬、お前の気持ちは知っている。普段の好意も感謝している。
 だが、俺には松澤小巻という彼女が居てだな、そ、それより、けっこう大きいんだな相馬―いや
いやいや、いかん、あっ、そんなに柔らかくて張りのあるのを押し付けられてはっ!
 そういうわけで、目を開ければ肌色が視界を舞い踊ることになる。いや、だから、そのだな、
「はうっ」
 い、いまどなたの手が当たったのですかっ?
「あっ…」
 ま、松澤?
「田村君……すごい、硬くなって―」
 きゃー。
 い、言うな、言わないで松澤っ。それは男の生理という奴で、
「ちょっと松澤さん、どさくさにまぎれてずるいっ」
 へ?そ、相馬、今何と?
「相馬さんはだめっ」
 小田村雪貞―要するに血流の集中した下半身のあるポイント―に、
 二人の指が絡みついてきた。
『俺の強さに恐れをなしたか臆病者め―ぬ、ぬお、二人がかりとは卑怯なりっ』
 思わず目が開く。目を開けばもちろん視界に飛び込んでくるものがあるわけで。
 ああ、相馬、お前のスタイルは完璧だ。お湯で火照ったその肌などもうたまりません。
 松澤。カモシカのように引き締まっていながら、その柔らかさは反則だ。
「くはっ」
 そうしておれは、湯船の中から一筋の真っ赤なしぶきを上げる間欠泉となって、意識を失ったの
だった。


948:828
08/03/06 23:38:42 nneca46+
828です。
いい加減間も開いちゃったので、本当はもうちょっと分量行きたかったけど前の続きを。
短くてごめん。

>>918
ご期待に添えたでしょうか。

>>920
あいしてるぜベイベ。

949:名無しさん@ピンキー
08/03/06 23:40:48 K6fMewQU
>>948
リアルタイム&一番槍GJ!!!
田村の流されっぷりがすごいですね
これで目が覚めたときどうなることやら…

950:828
08/03/06 23:42:47 nneca46+
改行ミスってるカッコワルイ…

::::::::::.: .:. . ∧_∧ . . . .: ::::::::
:::::::: :.: . . /彡ミ゛ヽ;)ヽ、. ::: : ::
::::::: :.: . . / :::/:: ヽ、ヽ、i . .:: :.: :::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ヽ、_ノ ̄

951:名無しさん@ピンキー
08/03/07 00:30:53 aum6S3rr
久々に来たら新作が何本もキテター

801ネタ吹いたw

952:名無しさん@ピンキー
08/03/07 01:58:31 iHHbPNzn
田村麻呂さまキタ━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━!!

エロいなあ……松澤も相馬もエロいなあ……
いよいよ次回は3P突入でしょうか?

953:名無しさん@ピンキー
08/03/07 22:32:42 75aq5iBz
ばかちーって処女?

954:名無しさん@ピンキー
08/03/07 22:49:44 GmylzqKG
「私天然だから勘違いされやすいのかな?ナントカ君はただのお友達、恋人じゃないよw」
ばかちーはああいう性格だし男本人と周りの人間が
彼氏と思っている相手はいても本当の意味での恋人はいないと予想。

竜児と本気で付き合い始めたら手を繋ぐだけで
真っ赤になるような初心っぷりを披露してくれると信じている

955:名無しさん@ピンキー
08/03/07 23:36:15 aum6S3rr
そのうち竜の携帯をコンクリのベンチに叩きつけて破壊するようになりますw

956:名無しさん@ピンキー
08/03/08 02:17:56 tBgnxOOf
待ち受けがみのりんのままだったとか?w

957:名無しさん@ピンキー
08/03/08 02:53:56 zSRV0d8l
>>948
GJと言わざるを得ない…

958:名無しさん@ピンキー
08/03/08 17:09:43 gW/wmVK2
「小悪魔的な痴女っ子で、男を誘惑する10の方法を大特集」
1.お酒の席で、太ももに乗せた手をそのままゆっくりと男の子の股間のほうに持っていっちゃえ!

2.氷を口にくわえてさりげなく首元に落としちゃえ!
男の子が「ひゃっふ!」って言ったら、強引に首元にキスしちゃおう!!

3.男の子と二人っきりになったら、「○○くんって耳可愛いよね」って言って耳たぶをかぷっと食べてしまおう。
「あうっ!」っとなって、男の子は自然とえっちな気分になっちゃう

4.男の子にお酒の飲ませすぎは注意!あそこが、ふにゃふにゃになってしまうから。
程よい量だったら問題なし。むしろ、手の届かないような王子様から抱かれてしまうかも(笑)

5.彼氏が中々積極的になってくれない貴方は、ナッシングパンティにチャレンジにしてみよう。
部屋の中で二人っきりのときに、すっと立ち上がってツナギをゆっくりめくりあげれば、彼氏はその瞬間に獣に(照)

6.告白は少しだけエロ可愛くいってみよう!
例えば、メールの最後に「今日は○○くんのために可愛い下着をつけて待ってます」とか。
これで男の子は貴方の魅力にドキドキ!

7.満員電車で二人っきりになったらさり気なく男の子の股間にタッチしよう。
そのときに、「混んでるからごめん」って照れた顔すれば、バッチグー!

8.雨の日は、わざと傘を持たずに薄着で出ちゃえ!
そして、ナッシングインナーで乳首が透けちゃえば、勝ったも同然!
男の子は一日中貴方にドキドキしまくり!

9.ここまで、さり気なくやってもその気にならない男には、真っ正面からぶつかるかしかない!
夜の横断歩道で振り向きざまに「○○、セックスしよ!」 これで男は撃沈!

10.1~9をやってもその気にならない男は、ノンケ、インポ、マザコンの
可能性があります。注意しましょう。可能ならば別れましょう。

959:名無しさん@ピンキー
08/03/08 18:19:26 bGtnBSjY
>>958
それぞれの反応
大河→途中で「って私はばかちーかっっ!!」と叫んで竜児をフルボッコ
亜美→途中で「なにやってんのお前」と竜児がドン引き
実乃梨→竜児撃沈

960:名無しさん@ピンキー
08/03/08 18:30:44 tBgnxOOf
つかノンケって何だよw

961:名無しさん@ピンキー
08/03/08 18:35:24 KderKoqq
>>958
独神「なんでもいいから私を貰って!」
手芸部「あ、あの……竜児君だったら私……その、……いいよ?」
北村「男は度胸。なんでも試してみるもんだ」


962:名無しさん@ピンキー
08/03/09 03:31:38 TxLX3Uy4
間違いなく需要の無いブツを投下してみます。
多分反響は無いです(確信)

 ――片想い。
 そう、この想いは紛れも無い片想い。
絶対に成就しないと思い知らされた、あの体育館での告白騒動。
 平静を装ってはいたけれど、内心では驚愕なんて言葉で言い表せないくらいで。
 だから、私はとても、辛かった。
「……うん。明日、一緒にお買い物にでも行きましょう? 私に話すだけでも、何か楽になるかもしれないから」
「ありがと……奈々子。迷惑掛けちゃってごめん」
 クラスメイトで親友の香椎奈々子に、電話で泣きついてしまうくらいに。
「気にしないで。私たち、親友じゃない」
 その優しい言葉が、とてもありがたかった。

 電話を切ってから、流した汗を落とす為にお風呂に入った。
 もう十二時を回っているから、家族は全員入り終えている。湯船のお湯は少しだけ汚れが浮いていた。多分、お父さんだろう。普段なら文句の一つでも言いたいところだけど、今日はそんな気になれなかった。
 私にとって、北村祐作という人は特別な人だった。
 ギャルの真似事しか出来ない自分を、素直に受け止めてくれた。私そのものを見てくれた。他に理由は無い。奈々子は単純だと言っていたけど、それでも良かった。
 だって、好きだから。
 自然と目で追う回数も増えた。まるおは沢山の人に慕われているから、自分だけが独占出来る時間はとても少ない。それでも自分の方を向いて、自分だけを意識して喋ってくれている僅かな瞬間だけで、代えがたい幸福感に包まれた。
 それはきっと、恋の魔力なのだと思う。そして、日々の幸福が強ければ強いほど、反動も大きい。
「はぁ…………」
 お湯を肩に掛けながら、溜息を吐く。
 すみれ先輩が凄い人だというのは知っていた。まるおがその先輩を慕っていることも。
「私じゃ、敵わないのかな」
 決して、スタイルが悪いほうだとは思わない。むしろバランスが取れているし、出るところも出ている。少なくとも、去年まるおが告白した逢坂さんよりは。
 それでも、すみれ先輩には到底及ばない。スタイルも、成績も、運動神経も。そして多分、人としての度量も何もかも。
「やだなあ。全部悪い方に考えちゃう」
 これ以上湯船に浸かっていても、きっと良い事なんて無い。それよりも早く寝て、明日に備えよう。
奈々子と一緒に買い物に行くのはいつもの事だけど。それでも、いつもより明日を待望する気持ちが強かった。

翌日。
待ち合わせに使うスドバの店内で、私は奈々子を待っていた。
愛飲しているラテを片手に、もう片方の手で携帯を耳に固定。
「おっかしいなあ……」
 電波が届かないという定番の台詞に不信感を募らせる。時間には正確な奈々子が、もう二十分も遅刻している。おまけに電話は入らない。
 まさか……いや、有り得ない訳ではない。もしかしたら途中で事故に遭ったのかもしれない。どうする、探しに行くべきか? 奈々子が通る道は全て把握しているから、擦れ違う可能性も殆ど無い。
 よし、行こう!
 そう結論を出し、力強く立ち上がろうとしたところで、
「……木原?」
 ドスの効いた渋い声が、背後から突然襲い掛かってきた。

963:名無しさん@ピンキー
08/03/09 03:34:18 TxLX3Uy4
とまあ、麻耶一人称物という奇特なジャンルです。サブキャラ弄りが好きなものでしてw

964:名無しさん@ピンキー
08/03/09 11:28:11 AFIXjCcd
乙です
つか実際麻耶ってどの程度まるおに対してマジなんだろうかw

965:名無しさん@ピンキー
08/03/09 11:38:35 xinQCcOF
127段階の59段目ぐらい好き、だと思う

966:名無しさん@ピンキー
08/03/09 17:20:08 4vqdkJaD
麻耶かわいいよ麻耶

>>965
グラフで表してくれ

967:まやドラPart2
08/03/09 21:23:13 TxLX3Uy4
懲りずに第2パートです。一応最終的にはエロあり予定。
・・・てか、奈々子編まで考えてる俺はw

 慌てて振り向くと、そこには想い人の親友が、まるで射殺すような視線でこちらを見ていた。
 高須竜児という男子生徒ことヤクザの構成員。まるおの親友で、外見は怖いけど話してみると意外と良い人らしい。
 まるおの近くにいるのでなんとなく覚えたが、まあ卒業までに定型句以外の話はしなさそうだな。そう無意識に感じていたから、こっちからは特に話しかけていないし、あっちからも特に話しかけられた覚えは無い。
よくある、同じクラスというだけのクラスメイト同士。
――そのはずだったのだが。
「……おぅ。香椎にスドバに行って木原に声を掛けろと言われたんだが、……何か知らないか?」
「奈々子に……?」
 思わず唖然としてしまう。奈々子が、高須君を? なんで? どうして?
 奈々子は何を考えているんだろう。自分は来ずに、高須君を呼ぶ理由なんてないはず。
「……分からない。それより、なんで奈々子のアドレスを知ってるの? あの子って、結構警戒するタイプだから、一部の人にしか教えてないはずだけど」
 自分も、アドレスを教えてもらうのに何ヶ月も掛かった。教えてもらった限りでは、奈々子のアドレス帳には数人分のデータしか入っていないはず。殆ど縁の無い高須君が入っているとは思えない。
 もし、本当は見た目どおりの性格で、脅されて仕方なく……そういう事だとしたら、私がハッキリと言っておかなければ。
「香椎とは趣味が同じでな。買い物の時によく会うんだ。ほら、香椎って料理好きだろ?」
「そうだけど。……そういえば、この前高須君に教えてもらったレシピで作った料理を食べさせてもらった」
「ああ。携帯は主にレシピ交換に使ってる。たまに雑談もするけどな」
 確かに、奈々子は料理が好きだ。創作料理もよく創っているし、それを食べる事が多いのは、他ならぬ私。
 思い返してみれば、奈々子は携帯のディスプレイを見ながら料理をする事が多かった。もしかしたら、私が食べた料理の大部分は、高須君のアイデアなのかもしれない。そう思うと、なんだか複雑な気分になってきた……。
「そうなんだ。誤解してごめん。……それで本題に戻るけど、奈々子は他に何か言ってなかった?」
 体調が悪くなったのなら、直接メールをしてくればいい。それをせずに高須君を寄越すということは、何か企んでいる証拠だ。
「特には無いな。俺も何がどうなっているか、よく分からない」
 困惑げに目を細め――多分、私をどう陵辱してやろうかと考えているわけではないだろうが――凶悪な顔つきを更にダークサイドに転落させる。
 しかし、それではますます分からない。これが親しい女友達ならまだ分かるが、殆ど縁の無い高須君を派遣する理由は無いはずだ。
「そうだ。立ってないで座りなよ。疲れるでしょ」
 事情は分からないが、高須君を責める理由は少なくとも無い。それなのに私が無言でいたら、責めているように感じてしまうかもしれないので、席に座るよう促す。高須君も遠慮する事無く、静かに腰を下ろした。
(それにしても……)
 真正面から高須君を眺めると、意外と【怖い】というイメージを受けなかった。確かに顔付きは怖いし、雰囲気もその筋の人だけど、不思議なくらい優しい感じがする。
「それで、木原は何か予定があるのか? よく分からんが、買い物くらいなら付き合うぞ」
「一応、奈々子と行く予定だったけど……服飾類だから、高須君は行き辛いと思うよ?」
「ああ、それは大丈夫だ。大河の付き添いでよく行ってるから」
 ……逢坂さん?
 そういえば、この二人は色々と噂されていた。同棲疑惑とか、既に一線を越えちゃったとか、もう両親公認の仲だとか。
 確かに同じお弁当を持ってきたり、一緒に帰ったりと、随分仲が良い。噂もあながち間違いでは無いのだろう。
「それじゃあ、お願いしようかな。……逢坂さんみたいに高い服は買えないけどね」
 私の家は、決して裕福じゃない。大学に通えるかも怪しいし、だから手に職付けて働く覚悟はある。本当はまるおと一緒の大学に通いたいと、思ってはいるけど。
「無理して高価な服を買う必要は無いだろ。裁縫と古着ショップを駆使すれば、デザイン性のある服も安く仕上げられる」
 大真面目に語る高須君の顔が、なんだか妙に可笑しくて。
「……ふふ、なんだか主夫みたい」
 私は自然と笑みを浮かべていた。

968:名無しさん@ピンキー
08/03/09 23:11:29 xinQCcOF
ん……なんかすごいな
GJ!

969:名無しさん@ピンキー
08/03/09 23:25:46 kYlyT6Hx
↑GJ
↓次スレよろ

970:名無しさん@ピンキー
08/03/10 00:38:38 ODYC/Hjc
立ててきた。
【田村くん】竹宮ゆゆこ 3皿目【とらドラ!】
スレリンク(eroparo板)

971:名無しさん@ピンキー
08/03/11 12:26:07 hx/OYIZl
梅ネタに期待

972:名無しさん@ピンキー
08/03/11 18:21:57 nreCLGEA
梅ネタを松

973:名無しさん@ピンキー
08/03/12 23:53:00 vs1M8Jl7
それならばかちーを期待して待つ

974:名無しさん@ピンキー
08/03/12 23:54:47 vs1M8Jl7
失礼、>>962>>967GJ。需要あるよあるよー。

975:名無しさん@ピンキー
08/03/13 00:02:10 NEzcrPdn
じゃあ俺は高浦×田村を期待

976:名無しさん@ピンキー
08/03/13 15:53:07 UDimfjtu
>>975
伊欧×雪貞ですね、わかります。

977:名無しさん@ピンキー
08/03/13 16:07:05 9aSQs5up
伊欧は玉井姓だが・・・

978:名無しさん@ピンキー
08/03/14 01:22:35 tjiBsT1E
小森×橋本と能登×春田とどっちがいい?

979:名無しさん@ピンキー
08/03/14 16:45:23 BHeqvYpK
>>978
別にプロレス好きでもないのに小橋×橋本に見えて橋本はもう……。
とか思ってしまった。

980:名無しさん@ピンキー
08/03/14 21:13:07 c6JpqZKr
相馬って、田村がまっちゃんと結婚しようがずっと田村の近くにいるような気がする
 
ヤンデレじゃないけど、意図的に高校の文系・理系、大学、就職先まで田村の後を追う相馬を想像した俺は末期

981:名無しさん@ピンキー
08/03/14 23:14:44 4DrtQ3/J
田村のそばにいない相馬なんて相馬じゃないだろうよ、と。

982:名無しさん@ピンキー
08/03/15 00:05:17 JxwLZfa9
田村と結ばれる事が叶わないのなら、せめて田村の血に連なる相手と……
と今は好きでもない田村兄と結婚、しかも自分の子を田村の子と結婚させようする。

ある意味ヤンデレよりもヤバイ相馬を想像するのに比べればまだまだ

983:名無しさん@ピンキー
08/03/15 10:03:27 a9gSDrfd
>948
GJ。

目が覚めた田村はどうなる(どうされる)ことやら。
3Pを楽しむのではなく輪姦されてしまいそうな流されっぷり。


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