竹宮ゆゆこ作品でエロパロ 2皿目at EROPARO
竹宮ゆゆこ作品でエロパロ 2皿目 - 暇つぶし2ch250:名無しさん@ピンキー
07/08/16 23:00:40 +ZRVS1Px
学業のために休業中の川嶋亜美が同級生と交際していることが14日、
分かった。川嶋が転入したことがきっかけで、
今秋に交際へと発展。同級生は家事万能で知られ、川嶋も趣味が家事
など、ともに大好きな家事が“赤い糸”になっている。恋のキャッチボールはまだ
始まったばかりの2人、今後の行方は目が離せない。

 今秋一番の注目となる“国民的カップル”の誕生だ。


251:名無しさん@ピンキー
07/08/16 23:05:38 TR1dzSEq
どこのエロカッコイイ人ですかそれは

252:名無しさん@ピンキー
07/08/16 23:56:48 zHpbJgc1
学業のためにソフト部休業中の櫛枝実乃梨が同級生と交際していることが14日、
分かった。櫛枝が同級生になったことがきっかけで、
今秋に交際へと発展。同級生は家事万能で知られ、櫛枝も趣味が家事
など、ともに大好きな家事が“赤い糸”になっている。恋のキャッチボールはまだ
始まったばかりの2人、今後の行方は目が離せない。

 今秋校内一の注目となる“庶民的カップル”の誕生だ。


こっちの方が何かとしっくりくる

253:名無しさん@ピンキー
07/08/17 11:30:02 tcQyTgGX
ここにSSスレあったのか。
「とら」で検索してなかったからあきらめてたけど「たらスパ」で検索したら見つけれた。
本スレに何日か前に投下したエロくないSSだけどこっちにも載せていいですか><

254:名無しさん@ピンキー
07/08/17 13:15:01 WxPKyA5g
>>253
どうぞどうぞ。
見逃してたから気になってたんだ。

255:名無しさん@ピンキー
07/08/17 13:48:15 19Aj5uOo
>>254
なんという優しさ。粗末なものですが><

(無題、季節設定は冬)


「というか・・・あんた達ってなんなの?」

「「え?」」

アホ面のまま振り返るのは大河と竜児。

「だからさ、なんていうかおかしくない?」

別に嫉妬してるわけじゃないし二人の距離が近いのは知っている。
だが物事には限度というものがあり、いくら自分の家の中とはいえこの二人の密着度は異常だ。
大河は竜児の足の間にちょこんと座り(世間一般で言う恋人座りだ)さっきから竜児が剥いたみかんを
「白いの嫌いだからちゃんととってよね」などと文句をつけつつ口の中に押し込まれるみかんを頬張っている。
二人の関係が恋人同士なら「目の前でいちゃつくな」で済むのだが別に付き合ってるわけでもなく本当に自然にそうしているから尚更性質が悪い。

「だから・・・なんていうか、、、恥ずかしくないの?」

竜児は90度首を倒し大河は90度首を上げて亜美の言葉を吟味するみたいに睨み合う(本人達は見詰め合ってるつもりだろうが)

「今更・・・なぁ?」
「今更・・・ねぇ?」

「いやいや、絶対おかしいって。間違ってるって。今時そんなの恋人同士でも出来ないって」

またしても二人は睨み合い

「そんなこと言われても・・・なぁ?」
「そんなこと言われても・・・ねぇ?」

だからもうそれはいいっての。
内心突っ込みつつ考えてみる。
竜児はまだいい。大河の事を「歳の離れた」妹みたいに(下手したら娘?)みたいに見てるだろうから。
問題はちっこいほうだ。
あたしの見立てでは竜児に少なからず気があるはずだ。
なのに、今現在好きな人の腕の中に抱かれあれだけ密着してても至って「素」の状態。
しかもどう見てもあの体勢に慣れきっている。

256:名無しさん@ピンキー
07/08/17 13:50:16 19Aj5uOo
「なによ、その視線は」
「べっつにぃぃ。ただあんた達の密着っぷりに引いてただけ」
「なに言ってるのよこの程度で。だいたい寒いからくっついてるだけに決まってるじゃない」
「ヘ?」
「だから寒いからくっついてるだけ。まぁところどころゴツゴツしてるのがいただけないけど」
「あ・・・あんたねぇ・・・」
「大体あたしは竜児なんて男としてみてないし。それともなに・・・あ、あんたももしかしてしたい?したいの?」
「な、なにいってんのよっ!!」
「ふふんっばかちーにはちょっと無理だよねぇ。カマトトっぶってるあんたじゃ『こ・わ・く・て』無理だもんねぇ」
「ちょっ・・・ちょっとあんた・・・」
「いやぁぁぁん 憧れの竜児の腕の中だなんて亜美ちゃん想像しただけでおかしくなっちゃうぅぅぅぅ・・・ってか!!すぐにエロに結びつける盛りのついた雌犬め」
「じょ・・・上等だこらぁぁぁ!!」

大河の首根っこを持ち上げそのまま投げ捨てすぐに竜児の間に収まる。実にこの間15秒。手間取りすぎである。
そして周りは暴れる大河の手足がテーブルの上のものをあちらこちらにふっとばし散々な状況だ。
しかしそれでも何とか場所は確保し息を整える亜美。
さぁ、あふれ出る女の魅力を存分に味わえ!!(ちょっと竜児にはサービスしすぎかなと心のどこかでは思ったけどこの際無視)
いきなりこんな美少女が足の間に入ってきて、真っ赤になってるであろう竜児を予想しつつ振り替えった亜美が見たものは



ギンギンに目を輝かせる竜児だった



ひぃぃぃぃぃぃぃっ!?

心の中で盛大に悲鳴を上げる
な なになんなのよその目のぎらつきは!!襲うの!?襲っちゃうの!?亜美ちゃんのこと襲っちゃう気!?
そう思われても仕方ないような目を竜児はしていた。
まぁ、当然亜美を襲おうなんて考えは微塵もなく、その視線は亜美を1㍉たりとも捉えていない。
彼が見てるものはひっくり返ったコップやお菓子がとびちり散々なことになった部屋の状況だ。

あのジュースの染みは一度水で汚れを浮かさないと・・・おおっカーテンにまであんなにかかって・・・そろそろ時期的にも丸洗いしてもいい頃だな・・・
これからの掃除プランが決まったのかゴクリッと喉を鳴らす。

それを聞いてますますびびったのが亜美だ。
こいつ犯(や)る気満々じゃねぇか。ってかそこに大河がいるんだぞ?

「くくっ楽しみにしてろよ・・・(掃除を)簡単には終わらせないからな・・・。(部屋中隅っこまで)徹底的にやってやるからな」

うわぁぁぁぁ!!
あたし壊されちゃう、絶対壊されちゃう!!
やっぱり逃げよう・・と思ったけどさっき受けた竜児の視線の余りの衝撃に腰が抜けたみたいだ。


257:名無しさん@ピンキー
07/08/17 13:51:52 19Aj5uOo
と、じたばたしてるところに大河が立ち上がる。
「よ・・よくもやってくれたわね、ばかちー。ここまでするなんて覚悟できてるの?全身コーラでべたべたになったじゃない!!」
怒りの形相で亜美を見るがすぐにその顔に底意地の悪い笑みを浮かべる。
怯えてるばかちーとギラギラと欲望に目を光らせるアホ犬。
あの目の光は何度も見てきたしすぐに気付いた。
そして面白いのがばかちーだ。どう見ても勘違いしてる。
にやっと笑い

「もうこんなになったらシャワー浴びるしかないじゃない。あたし自分の家で浴びるから竜児あとよろしく」

そう言うとささっと部屋を出て行く。
ドアを閉めたときに声にならない悲鳴が木霊したがまぁ日頃の恨みだ。


「さぁ、それじゃ邪魔者もいなくなったしはじめるか!!」(大河は片付けたそばから散らかすもんなぁ)
「じゃ・・・邪魔者って」
「ああ、だいじょうぶだ。お前は何もしなくていいからな」(そうさ この部屋を片付けるのは俺だけだ)
「ひぃぃ、つまり声を出さずに大人しく最後まで我慢していろと!?」
「よくわかってるじゃないか。絶対に動くなよ。動いたりしたらお前といえど、ただじゃおかねーから」(ほこりが舞うからな)
「な・・・なんでこんなことに・・。からかったつもりとはいえあたしにも責任がある・・・のかな」
「まぁ、、、そうだな」(暴れたのは大河だけどこいつがいきなり首根っこなんて掴むから)
「そ・・・それじゃ、しっ仕方ないのかな。・・・あの・・・せ・・・せめて優しく・・・して・・・ね?」
「ああ、もちろんだ!!乱暴になんて扱うもんかっ!!」(優しく丁寧に扱うのは掃除の基本だ!!)

その真剣な剣幕に思わず目を閉じ観念する亜美

「さぁ、やるぞ!!」


















次の日 顔中を真っ赤にしクラスのみんなに痴漢扱いされたが、
結局最後まで何が原因かわからない竜児の姿があったとさ。ちゃんちゃん。



258:名無しさん@ピンキー
07/08/17 14:06:26 19Aj5uOo
231さんのSSの後だとなんと底の浅いものだろうと絶望しつつ投下。
中身があるSS書ける人が妬ま・・・羨ましい><
こんなんですが感想もらえるとありがたいです。

259:名無しさん@ピンキー
07/08/17 15:09:22 WxPKyA5g
>>258
若干ばかちーのキャラが違う気がしたけど……。
GJ!!
やっぱり勘違い娘はイイネ!!

260:名無しさん@ピンキー
07/08/17 15:58:16 Slbo+9us
すごく……竜児らしいです……

261:名無しさん@ピンキー
07/08/17 20:52:22 heTafZCE
>>259-260
禿同!
確かに若干キャラが違う気がする
…が、とっても竜児ですw

>>258GJ!

262:名無しさん@ピンキー
07/08/17 21:37:14 b20YMepD
GJ!! 怯えるばかちーが可愛い…
自分もこんなSS書けたらなぁ。

263:231 ◆vq1Y7O/amI
07/08/18 00:24:51 PiUZaoxK
また来てみた。投稿させて頂きますです。

お口に合えばいいのですがー

264:月と星  ◆vq1Y7O/amI
07/08/18 00:25:53 PiUZaoxK
「あれ」
 珍しいものを見た、と言わんばかりに亜美は目を大きく見広げた。
 駅前のアイス屋で奈々子や麻耶とたっぷりお喋りをしながらアイスを楽しんだ後、彼女達と別れ、
家に帰ろうとしたその矢先のことだったのだ。
「高須くん?」
 思わず声をかけてしまう。それほどに意外だった。
 高須竜児が、一人で歩いているというのは。


月と星


「よう、川嶋」
 しかし彼は、そんな彼女のちょっとした驚きになどまるで気付かず、両手に持ったビニール袋を微かに
あげる。きっと、挨拶をしようとしたのだろう。
「こんな時間に、何やってんだ? 結構、早くに帰ってった筈じゃねぇか」
「奈々子と麻耶と三人で、そこのアイス屋でダベってたの。ってか、高須くんこそ、どうしたわけ?」
 呆れたように竜児の持つ大量のビニール袋を見た後、それとなく亜美はあたりを探る。どこかに彼の
相棒である手乗りタイガーがいるのではないか、と思って。
「あいつならいねぇよ」
 だが、ほんのちょっとした仕草からでも、彼にはわかってしまったらしい。竜児はそう言って、大きな
荷物を持ったまま軽く肩をすくめた。
「何かあった?」

「いや、別に。買い物行くぞ、って言ったのに、今日はそんな気分じゃない、とか言いやがって。寒くなってきたから、出かけたくなくなってるんじゃねぇの?」
 素っ気無い答え、だがそこに亜美はぎこちなさと、わずかな寂しさを感じ取る。それは恐らく、彼の左隣に
『ない』存在のせいだ。
 見ればわかる。彼の右の手に比べて、左の手に持つ荷物は圧倒的に少ない。単純に腕力の問題とは
言えないほどに、不均等なのだ。
 その理由を、彼女は漠然と察する。きっと、いつも左側を歩くあのドジな手乗りタイガーを守るため。何も
ないところで転びそうになる彼女を、いつでも支えられるように、左の手はなるたけ自由にしているのだ。
 それがいつか癖になってしまったのだろう。彼女がいなくても、無意識にそうしてしまっている。
 なんだか、面白くない。
 自然に竜児の右隣を歩かされる形になった亜美は、心の中でそう呟く。彼の持つ大きな荷物が、油断
すると彼女の足に当たってきそうになるから。
「ふぅん、そうなんだ」
 言って亜美はさりげなく、歩を早くして距離を取る。荷物がぶつかってくることがないように。
 これぐらいがちょうどいい。ほんの少しだけ、彼の前を歩くぐらいが。
 亜美は、そう思う。

265:月と星  ◆vq1Y7O/amI
07/08/18 00:26:58 PiUZaoxK
「そういえば、随分と色々買い込んでるみたいだけど、どうしたわけ?」
「おう、今日は月に一度の大売出しだからな。卵1パック98円、国産豚肉細切れ100g88円、キャベツなんて
一玉100円だぞ? 他にも色々と安く買えたし、ラッキーだったなぁ」
 ほくほくと心の底から嬉しそうに竜児は笑う。もっとも他人からは、デカいヤマを首尾良く終えて悪どく
笑っているようにしか見えないのだが。乾いた唇を湿すための舌なめずりが、明らかに誤解を加速させたのだろう、すれ違った女性が硬直した後にダッと逃げるように、いや本気で逃げているのだろう、駆けて行く。幸か不幸か、彼はそれに気付かなかったのだけど。
「うわ、生活臭だだもれ」
 だが竜児のささやかな喜びも、亜美にかかると一刀両断だった。顔をしかめて言った彼女は、なんだって、
と睨み付けてくる(本当はただ見ているだけなのだが)彼の視線にも動ぜず、
「そんなだからおばさん男、なんて言われるんだよ」
 と追撃を一つ。
 ぐ、と言葉に詰まった竜児を見て、亜美はふふん、と鼻で笑う。悔しかったら反論してごらん、とでも
言いたげに。
「お、お前だけだろ、そんなこと言ってるの」
「えー? ホントにそう思ってるわけー? 超ウケるんだけどー」
 何とか反撃の態勢を整えようとする彼だったが、追撃の手を止めない彼女の憎らしい笑顔に、ついに
陥落する。
 俺って皆に、そう思われてるのか……?
「アハハ、冗談だって、冗談♪」
 先ほどまでとは一転、真剣に悩み始める竜児に、こらえきれなくなったのだろう、亜美は今度は声を
あげて笑う。
「すぐ本気にするんだから。高須くんってば、ホントに騙されやすいね」
「…………!」
 彼は亜美のその姿に、顔を真っ赤にして、口をパクパクさせる。恐らく、声も出ないほど怒っているの
だろう。彼女にだけでなく、自分の不甲斐なさにも。それを見て、亜美はさらに笑いを募らせる。その姿が、
あまりに滑稽に思えたから。
「あー、おかしいの」
 目尻に涙が浮かぶほど、存分に笑った後、彼女は憮然としている竜児の前に回って、
「機嫌悪くした? ごめんね?」
 今度は心配そうな表情で、顔を近づける。天使のよう、と形容されてもおかしくない、綺麗な彼女の瞳から、
しかし竜児は、
「……もう騙されないぞ」
 プイッ、と視線を背ける。
「なんだ、残念」
 言って亜美は、スッと顔から表情を消して、いつもの彼女に戻る。内心、竜児は舌を巻いていた。さっきの
ことがなければ、きっと信じてしまっていただろうから。
 実際、彼の心臓は、わかっていたこととはいえ動揺してか、早鐘のようになっていたし、顔をそらすのは
至難の業でもあった。
「あーあ、つまんないの」
 そんな竜児の内心を知らずに、亜美はそう言って頭の後ろで手を組む。そして浮かべるのは、アンニュイ
な表情。
「なんでお前の退屈しのぎに、俺がからかわれなきゃならないんだ」
 精一杯の虚勢を交えながらの彼の言葉に、彼女は可憐な唇を尖らせる。
「えー。だって楽しいしー」
「そりゃお前はな。俺は楽しくねぇ」
「あたしが楽しければ、それでいいの」
 言葉とは裏腹にとろけるような優しい笑顔を見せる亜美に、竜児は思わず絶句する。
 手乗りタイガーとは一味違う、天性の女王様気質。
 春田や能登あたりならば、すぐにでもはいつくばって靴とか舐めるんだろうな……
 そんな想像をしてしまって、しかもそれが妙にリアルで、
「あのな、お前。そういうのは、もっと人を見て言えよ……」
 思わず彼はそう言ってしまう。言ってから、竜児は心の中で二人にごめんと手を合わせて謝ったが、その
彼らも何で謝られるのかわからない、という顔でキョトンとしていた。全然オッケー、むしろカモーン。そんな
幻聴さえ。
「高須くんにしか言わないよ、こんなこと」
「は?」
 何か聞き捨てならないことを言われたような気がして、彼は顔を上げるが、亜美は素知らぬ顔で前を歩く。
「どういう意味だよ?」
 思わず尋ねる竜児に、彼女はちらりと横顔を見せた後、オーバーに肩をすくめて、
「反応が面白いから。ま、でもまだ、もの足りないんだけどね」
 その答えを聞いて、竜児は再び憮然となる。亜美は、その顔にまた声をあげて笑ったのだった。

266:月と星  ◆vq1Y7O/amI
07/08/18 00:27:41 PiUZaoxK
 さんざっぱらからかい、からかわれた後、二人はとりとめのない話題で花を咲かしていた。学園祭の
打ち上げでゆりちゃんが感極まって泣き出した話や、最近のドラマのこと、二年の誰それと一年の
誰それが付き合ってるといった話まで。
「よく知ってるな、お前……」
「女の子の情報網を甘く見ない方がいいよー。高須くんのことだって……」
 ニヤリ、と彼女が笑ったことに、思わず竜児は身構える。気分は猫の前の鼠、またなぶられるのか、
と思った瞬間。
「お、あーみん発見!」
 思わず誰もが振り向くほどの大声で、彼女に向かって走り来る影が一つ。
「アタァァック!」
「や!? ちょ、きゃぁぁ!!」
 演技でなく素の声で叫んだ後、
「アハハハハハハ! ちょ、やめてっ、苦しいって、プッ、ククククク」
 亜美は身をクネクネとよじらせる。驚く竜児が見ると、彼女は背後から誰かに脇腹をこそぐられていた。
弱点なのか、恥も外聞もなく笑い転げている。
「ふははははは、敵に背を向けるからだよ、あーみん!」
 ようやく解放されて地面に座り込む彼女を、立ったまま見下ろしているのは、
「実乃梨ちゃん……」
 櫛枝実乃梨だった。恨めしそうに見上げてくる亜美の視線も軽く受け流し、ふ、と何故か人差し指の先を
フッ、と吹く。
「命拾いしたな、ここが本当の戦場だったら……って高須くん?」
 横顔を亜美に見せ、ニヒルに決めようとして初めて、実乃梨は竜児の存在に気付いたようだ。一瞬、
硬直した彼女に彼は、
「よ、よう、櫛枝。また随分な登場の仕方だな」
 精一杯の愛想を見せて笑う。が、
「や、そうかい? あたしにとっちゃ普通なんだがね。おっとぉ、のっぴきならねぇ用事を思い出しちまった。
行くぜ、八。へい、合点承知のすけっ」
 じゃあねっ、あーみん、高須くん。最後にそう言い残して、実乃梨は再び駆けて行く。呆気にとられる
亜美と、引き止めようとした竜児を残して。

267:月と星  ◆vq1Y7O/amI
07/08/18 00:28:23 PiUZaoxK
「なんだったわけ?」
 チラリと少女は、横目で隣の少年を見る。彼は先ほどからずっと、肩を落とし、溜息ばかりを付いている。
それでも買ったものをしっかりと握っているのはさすがだったが。
「……ん?」
 鈍い反応。だが亜美は、苛立ちをグッと我慢してもう一度問いかける。
「なんだったわけ、実乃梨ちゃん。もしかしてまだ、喧嘩してたりする?」
「いや、それはない」
 はっきりと、竜児は言い切った。実際、亜美は二人の喧嘩の原因が何かを知らない。知らないが、仲直り
しただろうとは思っていた。聞いてみたのは、単に確認の為だ。
「にしては、実乃梨ちゃん、変な態度だったみたいだけど」
「俺が聞きたいよ……」
 また一段階、肩を深く落とす。買い物袋の底が、地面に付きそうなほどに。相当、参っているなぁ、と
亜美は見て取った。
「なんか、最近、櫛枝の態度がおかしいんだよな。仲直りした直後は普通に話せてたのに、最近は……
なんつーか、ちょっと距離を置かれてるような……」
 そのぼやきは、決して亜美に聞かせる為に言ったものではないだろう。独り言のようなものだったに
違いない。
 だが。
「ああ、なるほどね」
 それだけで、亜美には十分だった。
 なんとなく、わかってしまった。きっと、そういうことなのだろう。
 考える彼女は、どこか冷めていた。心のどこかで、予想していたことだったからかもしれない。
 パズルのピースの最後の一つが、自然とはまる。そんな感じに近い。
「川嶋、なんか知ってるのか?」
 思わず呟いてしまった言葉を聞きとがめたのだろうか、竜児がじっとこちらを見てくる。必死なのだろうか、
血走った目は、いつも以上に凶悪そうだ。

 だが亜美は、そんな彼が見た目だけだということを知っている。
 本当は喧嘩など一度もしたくなくて、生活臭漂うほどおばさんっぽくて、気が弱くて。
 だけど家事は抜群で、マザコンかというほど母親思いで、人並み以上に優しくて。

 今なら。
 甘い誘惑の声が脳に響く。
 手乗りタイガーも、彼の想い人も、今は彼の側にいない。

 逢坂大河が、全存在をかけて甘えまくっていたあの大河が、買い物に一緒に行かなくなったこと。
 櫛枝実乃梨が、男女の別なく誰とも平等に接する彼女が、彼に対してだけは不可解な行動を取ること。
 その異常に、気付かないのは、彼一人。

 そして、そんな彼の側にいるのは、亜美一人。

 今なら。
 誘惑の声は響き続ける。
 彼のたった一人の存在になれる。

268:月と星  ◆vq1Y7O/amI
07/08/18 00:28:55 PiUZaoxK
「知らない……知ってたって、教えないけど。自分で考えな」
 彼女の言葉に、竜児は落胆の素振りを見せる。だがしかし、彼も亜美がそう返すだろうことはわかって
いたのだろう、決して彼女が不快になるほどではなかった。
「相変わらず、大人だよな、お前は……」
「まぁね。けど私に言わせりゃ、高須くんが子供すぎ」
 当然、といった感じに胸を張った後、亜美は顔から全ての表情を消す。残るのは、真剣で純粋な『彼女
自身』。
「皆、変わってってるだけ。高須くんはどう? 変わってる?」
 グッ、と再び、竜児は言葉に詰まった。ぶつかりあう眼差しは、決して絡むことはなく、丁々発止の切り
合いを宙で繰り広げる。
「そのままがダメってわけじゃない。けど、そのままでいいのか……じっくり考えてみることだね」
 言って亜美は、一度目を伏せる。そして次に顔を上げた時には、
「なーんて。ま、悩めばいいじゃん。悩みは人を大きくする、って言うしね」
 すっかりいつもの彼女に戻って、天使の笑顔で颯爽と歩き始めたのだった。


「じゃ、ここで」
「おう。また明日な」
 彼と別れて、一人歩く道。

 もったいない。
 そんな声が聞こえた気がした。

 もったいない。
 少しだけ、亜美もそう思った。
 こんなチャンスは、そうはないだろうに。

 けれど、それは後悔と呼べる程には大きくなかった。
 何故だろう。
 考えて、すぐに気付く。

 もの足りないのだ。

 そもそも第一に、弱味に付け込むというのが、自分らしくない。亜美は真剣に、そう思う。姑息な手段など
使わなくても、堂々としていればいい。少なくとも、この戦いにおいては。
 逆に言えば、例え弱味に付けこんででも勝とう、と思える程ではなかったということ。がむしゃらになって、
ひどく汚れたって、つまりはどんなことをしても勝ちたい。そんな気には、まるでならなかった。

 つまりは、もの足りないということ。

 彼はまだ、そこまでの存在ではなかったのだ。

 だから亜美は、突き放す。
 いつか宣言したように、少し前を歩いて行く。
 もしも彼が追いついてきたのなら、その時は並んで歩いたっていい。もしかしたら、並んで歩きたいと
思えるようになれるかもしれない。
 けれど今はまだ、そんな時期ではなかった。

 ずっと先に後悔するかも。そんな風にも思ったが、その時はその時だと彼女は割り切った。
 青田刈りをするほど飢えてはいない。じっくり成長を見守ってやろう。

 亜美はふと、夜の空へと顔を向けた。そしてそこに見つける。
 月の側に、小さく輝く星を一つ。
 寄り添うでもなく、離れるでもなく、並んでいるその姿が。
 自分達のようで、彼女は少し。
 ほんの少しだけ、笑ってみせたのだった。

269: ◆vq1Y7O/amI
07/08/18 00:32:13 PiUZaoxK
言い忘れてたけど非エロでした。

>232-234
ありがとうございます。またまたばかちーのターン。ってか、ばかちーを書きたかった
だけかもしれない。何か違う気がしなくもないけど。とりあえずゆゆぽはすごいとだけ
わかりました。


>258
GJ! 僕なんてまだまだ全然ですよ。とらドラの世界をしっかり掴めてる258さんの方が
すごいと僕は思っています。



まぁともあれ、どうかよろしくお願いいたします。

270:名無しさん@ピンキー
07/08/18 00:47:59 zE6vzv9W
GJ
ばかちーのターンきたよ、キタキター!

竜児は半歩ダッシュして手を掴み俺を嫁にしろ!というべきだね

271:名無しさん@ピンキー
07/08/18 01:12:03 x9F0BZL8
ばばばばばばばばばばばば

272:名無しさん@ピンキー
07/08/18 01:25:03 Sj8bNAXV
ずっとばかちーのターン!!
素晴らしすぎる

273:名無しさん@ピンキー
07/08/18 02:05:23 lWZELZSZ
GJすぐる…たらスパ奢ってやりたいくらいだぜ。
やっぱばかちーと竜児にあまあまは似合わんな。この位がちょうどいい。

274:名無しさん@ピンキー
07/08/18 08:19:04 4pjjCMlC
>>269
GJ!!
家にきて好きなだけたらスパもって行って良いぞ!!
とらドラは基本竜児の一人称だからばかちーの一人称ってのが新鮮で堪らねえw

275:名無しさん@ピンキー
07/08/18 14:30:56 Kxfoporl
>>269
細かいところとか隙が無いうえ人物描写完璧です。
綺麗にまとまってるしグッジョブすぎる・・・。SSの鑑みたいなSSだ。
ゆゆぽのみそしる 好きなだけ飲んでください><

>>259-262
おおむね好評だったみたいでよかった。
亜美をもっと理解するためとらドラ読み直してくる><
ギャグっぽいのしか書けないけどネタが浮かんだらまた書かせてもらいます。GJありがとう。

276: ◆vq1Y7O/amI
07/08/19 02:09:22 DIqLv/Tz
またまた来させていただきましたです。

が、ばかちーのターンは一旦、終了。
今度は手乗りタイガーものです。

277: ◆vq1Y7O/amI
07/08/19 02:10:08 DIqLv/Tz
 大丈夫。
 私はひとりで、生きていけるから。



Stand Alone



「何、見てるの~?」
 突然に背後からかけられた声に、大河は慌てて読んでいた雑誌を座布団の下に隠した。
「や、やっちゃん? 起きてたんだ?」
 振り向いて早口で誤魔化そうとする彼女に、やっちゃんこと泰子は、夢うつつのポヤンとした瞳のまま、
小さく首を傾げる。その様は、高校生の息子がいるとはとても思えないほどの幼さだった。
「ちょっと喉が渇いただけ~もうちょっとだけ寝ててもいいよね~」
 ジャージ姿のまま、フラフラと台所に向かう彼女を、大河は慌てて追う。案の定、机にぶつかりそうに
なってバランスを崩す泰子を支え、手近な椅子に座らせてから、冷蔵庫の中からよく冷えた麦茶を出して
コップに注いで渡してやる。
 クイクイクイッ。受け取ったそれを泰子は一気に飲み干す。プハーッ、と大きな息を付いた彼女に、
大河は机に置いた麦茶のポットに手をかけながら、
「お代わり、いる?」
「ううん。大丈夫ー。ありがとう、大河ちゃん」
 泰子は言いながら、満面の笑みを浮かべる。そして、
「優しいね、大河ちゃん」
「こ、これぐらい、当然よ」
 思わぬ褒め言葉に、大河の顔は瞬時に真っ赤に染まった。照れ隠しなのだろう、腕を組もうとした瞬間。
「あっ」
 机の上のポットに肘がぶつかって倒してしまう。幸い、大河にも泰子にもかかることはなかったが、床には
大きな水溜りが出来てしまっている。
 最後まで決めていられない、逢坂大河はそういう女だった。
「あれれ、大変、大変」
 ティッシュを手に立ち上がろうとする泰子を、
「いいよ、やっちゃん。私がやるから」
 言葉で制したのは大河だった。彼女の手からティッシュの箱を取り上げ、一生懸命、床に広がった麦茶を
吸い上げようとする大河を、泰子は驚いたように見つめていた。
「なに?」
 その視線に気付いて、振り仰いだ大河に彼女は、
「大河ちゃん、ちょっと変わったね」
「え?」
 唐突な感想に、むしろ大河の方が面食らう。それに気付いてか気付かずか、泰子はニッコリと笑って、
「すごく頼りになるなー、って。ホント、ありがとうね」
「……別に、私がやっちゃったことだから」
 ぶっきらぼうに答えて、彼女はビショビショになったティッシュをまとめてゴミ箱に放り込む。
「ほら、やっちゃん。もうすぐ時間じゃないの? 準備しないと」
「うん、そうだねー。それじゃちょっと、お風呂に入ってくるー」
 言って脱衣場に向かう泰子の瞳に、暖かな笑みが浮かんでいたことに、大河は最後まで気付くことは
なかった。
 何故なら、嬉しさと恥ずかしさで真っ赤になっているのを隠すために、ずっと顔を背けていたから。

 頼りになる。
 単純なその一言が、大河は嬉しかったのだ。

278: ◆vq1Y7O/amI
07/08/19 02:11:11 DIqLv/Tz
「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー♪」
 シャワーの音に交って聞こえてくるのは、泰子の鼻歌。楽しそうな彼女の様子に、なんとなく大河の気持ち
も盛り上がる。時計を見て、まだもうしばらくは竜児が買い物から帰らないだろうと計算して、座布団の下
から彼女は隠した雑誌を取り出す。
 ずらずらと並ぶそれは、どれもこれも求人誌。
 大河は、片っ端からそれをめくって、いいバイトがないか、と探す。
「うーん、あんまりいいのがないなぁ……」
 思わず口にするのは、不満の声。数冊並んだ雑誌の中には、やたらと分厚いものもあるにはあって、確かに
求人の数は揃っているのだが、どれもこれも彼女の望む条件には程遠い。
 そもそも、高校生可というものが少ない。勤務時間が平日の昼間、というのが多いのだ。大河達の通う
高校は、一応、アルバイト可ということになっているが、さすがに授業をサボって働くことまでは許して
くれないだろう。
 さらに言えば、この地域での求人の数が少ない。元々、小さな街なのだ。需要と供給がアンバランスに
なっていることは否めない。
 とはいえ、大河としては、あまり遠くに行く気にはなれなかった。
「へぇー。席に座って話してるだけで一時間五千円、能力次第で一万越えだって……ねぇ。高校生でも可、
か……」
 胡散臭そうに読み上げながらも、一瞬、大河の目に逡巡が生れた。が、その所在地がひどく遠かったこと
もあって、断念する。
 ペラペラと次々にページを捲っていった彼女は、やがて溜息を付いて雑誌を鞄にしまいこんだ。
 ゴロンと畳の上に寝転んで、天井を見上げる。

 働こう。そう思ったのは、学園祭の直後だった。

 あの夜。
 ひとりで、生きていく。
 そう決めた。

 チクリ、チクリと記憶が胸の奥をついばんでくる。痛いけれど、泣きたくなるほどではなくて。だけど無視
出来るほどではなくて。

 学園祭。あれほど楽しみにしていたのに、父親は来なかった。
 直接のメールすら寄越さずに、竜児を通じて彼女はそれを知った。
 ああ。やっぱり。
 不安が現実になった時、悲しさは振り切れた。
 どうして期待してしまったんだろう。来る筈ないのに。ただの気まぐれだったのに。
 拒絶していたのは、それを知っていたから。

 誰かのせいには、したくなかった。
 形としては、確かに、竜児の言葉に負けたことになっている。
 けれど、あの時、本当は誰よりも駆け寄りたかったのは、自分自身だということもわかっていた。
 だって、裏切られた過去を彼に話さなかったのは自分だったから。あの時、それを話していれば、何かが
違っていたはずだ。
 話さなかった理由は、大河自身にもわからない。竜児の滅多に見せない弱い部分を見たからかもしれ
ない。彼の『父親』への思いを守りたかったのかもしれない。
 あるいは全部が言い訳なのかもしれない。ただ自分の為だけだった、そういう風に感じもする。
 どんなに傷付けられても、大河の記憶の底には、楽しかった頃の思い出がこびりついている。母と……
今の父の妻ではなく大河を産んだ実の母と、父と大河の三人で、幸せだった頃の。
 もしかしたらそれは、表向きだけの幸せで、裏では冷え切っていたのかもしれないけれど、それでも。
 大河は幸せだと感じていたのだ。
 だから、彼女は父親を拒絶し切ることが出来なかった。もしかしたら、本当にもしかしたら、今度こそ
本当で。
 そう思ったからこそ、思ってしまったからこそ、駆け戻った。

 結果として、やはりまた大河は裏切られたのだけれど。

279: ◆vq1Y7O/amI
07/08/19 02:12:17 DIqLv/Tz
 信じていたのにと、泣き言を言うつもりは、今の大河にはさらさらなかった。
 信じたのは自分。裏切られた過去があるのに、それでも信じてしまったのは自分。
 全て自分のせい。
 だから、痛くても仕方がない。
 だから、立ち上がる。
 それが大河の選択だった。



 けれど。



 閉じた大河の瞼の裏に浮かぶのは、あの夜のこと。
 手を繋いで駆け寄ってきた、竜児と実乃梨。心配そうに覗き込んでくる二人の顔。
 キュッ、と心臓が収縮する。
 苦しくて。息が出来なくて。
 彼女は胎児のように、体を丸める。

 大河が『信じてしまった』ことで、二人まで傷つけてしまった。
 彼女の問題なのに。彼女だけの問題だったのに。
 巻き込んでしまった。

 大丈夫。
 大丈夫。

 呪文のように、大河は唱える。
 私はひとりでも、生きていける。大丈夫。大丈夫だから。
 何度も何度も頭の中で、自身に言い聞かせる。
 そう。大丈夫。
 もう二人を傷つけたりしない。心配もかけない。
 ひとりでも、大丈夫。


 だから彼女は思ったのだ。働こうと。
 父親に頼らなくていいように。
 竜児に甘えなくていいように。
 実乃梨に心配されないように。

 ひとりで生きていけるように。

280: ◆vq1Y7O/amI
07/08/19 02:13:00 DIqLv/Tz
「おい、大河。そろそろ起きろって」
 ゆさゆさとゆさぶられて、大河は薄く目を開けた。
 考えているうちに、いつの間にか、眠ってしまっていたらしい。目の端に感じた違和感に、触れると微かな
涙。夢を見て、泣いていたのだろうか。
「おう、起きたか?」
「竜児……」
 ぼんやりとした声で言ってから、慌てて大河は彼に背を向けた。泣いていた所など、見られたくなかった
から。
「起きたんなら、そこどけって。晩飯の準備が出来ないだろ」
「あ、うん」
 幸い、気付いていなかったらしい。竜児が晩飯を並べていくのを見ながら、ゴシゴシと服の袖で目を
こする。泣いてなどいなかった。私は。

「そういや大河、お前、お茶こぼしただろ?」
「……それが何よ?」
 竜児の言葉に、大河はガチャガチャと皿を洗う手を止めずに答えた。
 晩飯を終えて、すでに泰子は出勤していない。
 洗い物をするのは、大河。言い出したのも、大河。ひとりで生きていく第一歩、ぐらいのつもりで言った
のだが、その言葉を聞いた時の竜児の驚きっぷりはすさまじかった。インコちゃんも同様だったのだろう、
止り木から真っ逆さまに落ちて、その後にバタバタと籠の外に逃げ出そうとしたほど。
 熱でもあるのか!? と言ってくる竜児の胸板に大河はチョップを一発、二発、散髪。それを見て『Woooo!!』
とインコちゃんが叫ぶ。そうして竜児を黙らせてから、彼女はシンクの前に立ったのだった。
 それはともかく。
「で、そのお茶をティッシュで拭いたろ?」
「だからなんだってのよ」
 キュッ、と蛇口を閉めて、皿洗いを終えた大河は竜児に向かい合う。
「そういう時はな、お前、雑巾を使えよ。ティッシュがもったいないだろ」
「…………」
 期待していたわけでは、決してなかった。ただ、泰子に褒められたことが頭の片隅に残っていただけ。
「それか、キッチンペーパーな。あっちの方が……」
「おらぁぁぁぁ!」
 まだくどくどと言い募る竜児の喉に、大河の肘を曲げたラリアットが見事に決まる。『イッチバーン!』と
叫んだのは当然、インコちゃん。
「ったく、いちいちこまかいヤツねっ。そんなだからばかちーにおばさん男なんて言われるのよ」
 けっ、と言って大河は部屋に戻る。竜児はといえば、インコちゃんよろしく白目を向いたまま、台所に置き
去りにされたのだった。




 後日。
 大河はめでたくアルバイトを見つけることが出来た。
 実乃梨が働いているのとは違う系列のファミレスでのウェイトレス。
 竜児が聞けば驚きの余り失神しかねない職だった。
 聞けば、だが。
 彼女は、竜児にも実乃梨にも、そのことを秘密にしていたから。

281: ◆vq1Y7O/amI
07/08/19 02:19:11 DIqLv/Tz
また言い忘れてた。非エロです。ついでに前作『月と星』と微妙に続いてます。


で、終り方でもわかるように、この後も続きます。
もうしばらくお付き合い下さいませ。


>270->274
ヽ(゚∀゚)ノたらスパー!
でも今回はばかちーものでないんですよね……食べさせてもらっておいて、
申し訳ない(´・ω・`)

>275
ゆゆぽのみそしる飲んだら、具がたらこだったですよ。
それはともかく、お互い頑張りましょう。


ではよろしくお願いいたします。

282:名無しさん@ピンキー
07/08/19 02:43:36 u6Q+mxgS
一番槍GJ!
もう、たらスパを好きなだけ食べさせてあげたいwww
大河もいつかあの父親にお前がいなくても生きてけるって決別して欲しい。。

283:名無しさん@ピンキー
07/08/20 00:44:07 JABAbW1j
>>280
GJ!こういうのもいいな。
インコちゃん不遇すぎるw


なんつーか、4巻の最後で立った大河フラグが5巻で消滅してるよな。
5巻の最後なんて読んでてポカーンだったぜ。

284:名無しさん@ピンキー
07/08/23 22:41:42 7YkVEyBv
恋愛フラグではなく家族愛フラグだと予想してた俺は勝ち組。



すんません嘘尽きました。

285:名無しさん@ピンキー
07/08/24 00:12:40 VCNjrkFC
北村好きだからもっとやれ北村!とも思うんだけど、
皆はどう?やっぱ大河は竜とうまくいってほしい?

286:名無しさん@ピンキー
07/08/24 00:33:40 yusEenIe
>>285
大河は北村でいいけどな俺は
そして竜はばかちーと(ry

287:名無しさん@ピンキー
07/08/24 00:38:23 Wc0dkIxj
北村→会長は相馬→田村兄のように恋愛感情ではなく憧れでした、
本当に好きなのは大河でした展開もアリだとは思う

>>286
あれ、俺が居る?

288:名無しさん@ピンキー
07/08/24 01:26:34 QKDVGIRW
次スレのスレタイにとらドラ、私たちの~を入れるのを提案する。
今のままじゃ絞り込んでも出てこないぞ。

289:名無しさん@ピンキー
07/08/24 01:31:41 oZVL+wnl
>>288
文字数制限

290:名無しさん@ピンキー
07/08/24 01:39:31 yR6BFwqn
【田村くん】竹宮ゆゆこ総合 3皿目 【とらドラ】
こんな感じ?
あえてバランス考えて!は削ってみた。

291:名無しさん@ピンキー
07/08/24 01:40:29 yR6BFwqn
って過去スレまんまじゃないかw
何やってんの俺。orz

292:名無しさん@ピンキー
07/08/24 19:52:44 rEP8BawN
>>1が田村くんを消したのが問題というかテンプレで過去スレに付いてたのすら見ない奴が問題というか。

293:名無しさん@ピンキー
07/08/25 10:42:40 TZbUjpB7
つかもうゆゆぽでいい

294:名無しさん@ピンキー
07/08/25 18:24:38 N3LcOHPc
290でいいじゃんこの際。
変に芸を凝らしても機能性がないと

295:名無しさん@ピンキー
07/08/26 05:44:54 xG2Uqgzf
てか今から次スレの話っていくらなんでも気が早すぎると思うのだが

296:名無しさん@ピンキー
07/08/28 23:53:09 2kmFTrTu
過疎ってるからage

てかほのぼのとした竜児×大河を書いてくれないか?

297:名無しさん@ピンキー
07/08/29 01:29:43 pt0znrhV
このレベルで過疎とは……しかし、なんだ。
言い出しっぺの法則だからな。任せたぞ。

298:名無しさん@ピンキー
07/08/29 23:52:28 GEP9Ne+K
保管庫の管理人は飽きて投げ出したか?
誰か別のやる気有る人が新しく保管庫作った方がいいかもしれんね。

299:名無しさん@ピンキー
07/08/30 00:34:00 P/esjYUj
最終更新一月前だぜ?
このスレの投下頻度から考えると別にまだ文句を言うタイミングじゃないと思うぜ

300:名無しさん@ピンキー
07/08/30 01:35:19 DxiT0YSI
せっかちな奴だなぁ。
この位の速度なら次スレに移ってこのスレがdat落ちするまでに保管し終わるとか数ヶ月に一回とかの程度でも十分じゃないか。

301:名無しさん@ピンキー
07/08/30 02:21:02 K31ILSRs
誰かみのりんエンドきぼんぬ

302:名無しさん@ピンキー
07/08/30 06:16:06 AX2r8zJD
今まで信じていなかった存在を意見を180度変えて、その存在を信じさせるぐらい想われるわけだから、交際時のヤンデレ度は一番高いと思う。

303:名無しさん@ピンキー
07/08/30 18:14:52 GOLEfO1T
>>302
一言でたのむ

304:保管庫”管理”人
07/08/30 18:26:19 aHB+OPCq
ここまでの作品を保管しました。
帰省していたため、1ヶ月ほど間が開いてしまいました。
本当に申し訳ありません。
なお、何かおかしな点などがありましたら教えていただけると助かります。

305:名無しさん@ピンキー
07/08/30 18:42:19 FTYBPTB5
>>304
いやいや、まとめてくれてるだけでありがたいです
乙でした

306:名無しさん@ピンキー
07/08/30 18:48:30 hl/VIAAH
>>304
乙ですー

307:名無しさん@ピンキー
07/08/30 19:25:57 AX2r8zJD
>>304
乙です
>>303
世界観が覆されるぐらい影響力があることが前提になるのかな?
上手く言えないけど、幽霊をまったく信じていない人がオカルトマニアになるとか、宗教を改宗するとか、そういうことはよっぽどのことがないかぎりないと思う。まあ、影響を受けやすく自分の中の世界観や流行をコロコロ変える人もいますけど……

308:名無しさん@ピンキー
07/08/30 21:33:10 wK6rEtsP
>>302
価値観の反転……っていうのとはちょっと違う気がする。
見える人達を羨ましく眺めてるとか、存在を感じてはいたと言われたり(4巻P146)と、変化しうる兆しみたいなもんはあったみたいだし。
病むタイプはむしろ、「そうでなければ生きていけない」類の、自分の形を変えられない人間が当てはまる気がする。
多分重要なのは依存度。4巻までは大河の方が病みやすいように思えた。

309:名無しさん@ピンキー
07/08/31 03:07:56 bL1poG1y
>>304
お疲れ様です。
ただ、1スレ目最後の小ネタと2スレ目最初の小ネタが同じものになってますよ。

あと提案なんですが、過去スレをhtml化して保管庫に載せるってのはどうでしょうか。

310:名無しさん@ピンキー
07/08/31 03:09:58 bL1poG1y
追加要望もう一つ。
一覧のページからエロか非エロかが分かるようにしといたほうがいいと思います。

311:名無しさん@ピンキー
07/08/31 10:14:52 +ATY3+ly
『スイカ割り』1/4 <勢いで書いた。反省はしない。ほれ、>>301

 亜美に誘われて竜児と実乃梨は海の家にやってきた。大河は
どこか遠慮していて、何度か誘ったのに来るのを拒んだ。北村
は用事があるらしい。
 それにしても、亜美の行動はわけが分からない。誘っといてす
ぐどっかに行ってしまった。仕事があるらしいとのこと。でもそれな
らどうして誘ったのだろうか。
 実乃梨との会話はいまでもギクシャクしていて、二人でいるのが
辛くなってきた。せっかくのチャンスなのに、と竜児は実乃梨の海
で泳ぐ姿を見る。
「おおーい、お昼だから食べよう!」
 ブクブクと実乃梨は水面から顔を上げた。
「おおーい」
「ごめーんごめん高須くん」
 急いで駆けてきてそっと実乃梨は座った。
 竜児は水着にドキドキしていて、落ち着けない。それでもゆっくり
と言った。
「お昼どうする?」
「どうしよっか。あ、そうだ!」
「ん!?」
 実乃梨はすぐに走ってどっか行った。戻ってくるころにはなぜか
スイカをと釘バットを持っていた。
 釘バットってそんな簡単に用意できるのだろうかと竜児は少し悩む。

312:名無しさん@ピンキー
07/08/31 10:16:53 +ATY3+ly
2/4

「これでスイカ割りやろう。それじゃあ高須くんからね」
「え、まじかよ」
 仕方なく言われたままに鉢巻で目隠しをする。竜児は通報されないことを祈った。
「よーい、はじめ!」
「い、いくぞ!」
 真っ直ぐ進んでるはずである。でも、そう
ならないのがこのゲームだ。
「くしえだー! 良いところいってる?」
「あ、え? あああああ大丈夫大丈夫。あ、
右右!」
 右にと進路を変えてみた。
「あ、ち、違う。次はちょっと左左!」
 竜児は慌てて進路を変える。しかし―
「行け! 行け! 右右! 今!」
「はああああ」
 ズボッ
 急いで目隠しを取ってみると、案の定。釘バットは砂浜に埋まっ
てた。横にはツルツルのスイカがある。
「高須くん、おしい!」
「じゃあ交代! 余所見しないでよ」
「分かってるって」
 目隠しをした実乃梨に息を飲んだ。そっと視線をそらすも、すぐに見入ってしまう。
「たた高須くん! み見てないで早く始めて!」
「あっつ! 行くぞ。スタート」
「とおりゃあああ。いくぜええ」
「あっ違う。右右真っ直ぐ真っ直ぐ」
 勢いつけた実乃梨は一回点してまっすぐ迫ってくる。


313:名無しさん@ピンキー
07/08/31 10:18:55 +ATY3+ly
3/4

「え、おい。違う違う左左! う、うわあああ」
 突っ込んできた実乃梨に覆いかぶせられ、そのまま二人は後ろに吹っ飛んだ。竜
児はゴクリと息飲み込む。鼻と鼻、口と口がごく間近にあった。
 無言に包まれ、身動きできない。実乃梨が動かない限り竜児はどうしようもなかった。
「高須くん」
「な、なんだよ櫛枝」
「恥ずかしいから目隠し取らないから」
「え」
「聞いて。……りゅ、竜児くん。名前で呼んで!」
「え、あ」
 息をそっと落ち着かせて竜児は言った。
「実乃梨さん」
「……嬉しい。ねえ竜児くん」
「な、なんだ」
 実乃梨はそっと目隠しを取っていった。口から舌がちょびっと出ている
「ごめん、待てないから私が先に言うね。わ、私は高須くんのこと好き!」
「お、俺もだ! 実乃梨さんのことが好きだ!」
 そう答えた瞬間、竜児は言葉を失った。実乃梨の軽い口付けだった。
 彼女はバッと横になって竜児の隣に寝転んだ。


314:名無しさん@ピンキー
07/08/31 10:20:56 +ATY3+ly
4/4

「あとで真っ先にあーみん言おう。……その後に、
大河ね」
「う、うん」
 実乃梨はニッコリ笑って手を握り締めてきた。竜児もそれに答えて握り返す。
「一緒にスイカを割ろうよ」
 二人して釘バットを持ち、スイカの前に来る。
「よし」
「いっせいの、せ!」
 グシャリ!
 飛び散ったスイカで二人が真っ赤になったのは言うまでもない。おかしくて
一緒に笑いあった。


では五巻買ってくる。ノシ

315:名無しさん@ピンキー
07/08/31 23:22:53 ksIxrGaz
「今だけ・・・手乗りタイガーのことを嫌いになった高須くんでいて」
「俺大河のこと嫌いになった訳じゃないから、
うまく言えないかもしれないけど・・・

最高だ、川嶋、大河よりずっと良い
川嶋のこの大きくて柔らかい胸に比べたら
大河のなんて物足りないよ、川嶋の胸は最高だ
ここも、締まりもすごくて、大河のじゃ全然いけないけど
川嶋には入れるだけでもうすぐにもいっちゃいそうだ
大河のあんな体に溺れていたなんて自分で情けないよ
この吸い付くような肌に触れたら
もう大河のブヨブヨとした体なんて触る気もしない
大河なんて中出しさせてくれるくらいしか価値のない屑女だよ
川嶋さえ居れば俺は・・・ 川嶋ぁ、川嶋ぁぁ」

316:名無しさん@ピンキー
07/09/01 00:50:53 VRSILacU
>>315
誠は氏ね

317:名無しさん@ピンキー
07/09/01 00:52:13 R537a7Vj
フライングタイガーが見られそうなシチュエーションだ

318:名無しさん@ピンキー
07/09/01 01:01:42 lmFuvKi4
.    /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
   /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V
  < : _: : : / 〈  {} |/  レ  {} }|:./ヽ: : |
  <:: |. 小{   _,,.. -    、-.,_  レ{: :.|ヽ:|    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   厶ヘ ハ         、     {ハ/ V   |
      \_!      _ '     !         | どうせ虎が竜を包丁で刺してENDなんだろー
        ヽ    /   `t   /      < 
      ___,r| \  {    / /         \____________
    /:/::::| \  ヽ `_⌒ ィ ´            (⌒) 
  /::::::/::::::|  \   ´ ∧>、         ノ ~.レ-r┐、
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、  ノ__  | .| | |

319:名無しさん@ピンキー
07/09/01 03:22:26 L/eqQRX+
うぜえwwwww

320:名無しさん@ピンキー
07/09/01 11:14:09 u0Eoz7wa
これほど嫌われてる主人公は孝之以来だなw

321:名無しさん@ピンキー
07/09/02 19:07:15 X42oLfQV
よく知らんけど>>315ってスクイズ?
グロいってことしか知らなかったが、鬼畜要素もあんのな…

322:名無しさん@ピンキー
07/09/02 21:26:42 wtkf+KKz
URLリンク(vista.undo.jp)

323:名無しさん@ピンキー
07/09/03 17:35:58 ZoElvHeN
詳しく

324:名無しさん@ピンキー
07/09/05 14:17:18 fVA2FeXc
>>323
ヒント:右上

325:名無しさん@ピンキー
07/09/05 22:57:18 Ep76JeEy
ああああああもう何でこんな過疎なんだろう
とらドラアニメも漫画も決まってんのに。宣伝でもするか?
いや冗談ですよ

326:名無しさん@ピンキー
07/09/06 00:23:09 CSEAjTPC
>>325
スレタイにとらドラと田村が入ってないからな。
このスレの>>1には何か悪意を感じる。

327:名無しさん@ピンキー
07/09/06 11:01:18 /Sy7grBg
いっそのこと立て直しでもいいと思うぞ。マジで。

328:名無しさん@ピンキー
07/09/06 21:25:01 imuKqz2M
そんな理由で立て直しとかふざけてるの?

329:名無しさん@ピンキー
07/09/06 22:01:41 rbVj5ZDg
投下が無いから寂れると知っていながら、ネタがまとまらず議論で埋まるこのジレンマ。
うーん、こういうのも過疎スレって言うのでしょうか?

330:名無しさん@ピンキー
07/09/06 22:25:39 DR0L5Rqd
んじゃリレーでネタだしでもしようか。

大河と亜美が


331:名無しさん@ピンキー
07/09/06 22:41:04 auVZ5tjD
……続けづらくね? と言いつつ考えてみる


休みの日に竜児を別々に誘い


332:名無しさん@ピンキー
07/09/06 23:10:25 33GY+djF
竜児は悩んだ挙句インコちゃんを選び


333:名無しさん@ピンキー
07/09/06 23:11:32 PqmAu5m2
インコちゃんを鏡の前に連れていくと


334:名無しさん@ピンキー
07/09/06 23:12:09 y9VJ6BeA
インコちゃんの中の人にみのりん光臨

335:名無しさん@ピンキー
07/09/07 01:57:56 e5j7wPGc
>>325
アニメ化決定してるの?

336:名無しさん@ピンキー
07/09/08 10:33:21 wOzdwBrg
>>318
うぜぇwwwwwwwwwwww

久々に覗いてみたが見事に過疎ってるな

337:名無しさん@ピンキー
07/09/08 21:13:48 LSubU/Gn
URLリンク(kjm.kir.jp)
URLリンク(kjm.kir.jp)
我が家に●ンコちゃんが来た

338:名無しさん@ピンキー
07/09/08 21:16:24 VX9I8R0x
>>337
隠すところ一つでこんなにも踏むのを躊躇うことになるとは・・・

339:名無しさん@ピンキー
07/09/08 22:14:35 DpZAkVte
マンコちゃんが毎日家に来てるのに何もしない竜児は

340:名無しさん@ピンキー
07/09/09 05:21:47 FwC6+ezj
電子ちゃんだと

341:名無しさん@ピンキー
07/09/09 11:40:31 Ao1ndfTb
Tiger Days

高須竜児(たかす りゅうじ) 声:平井達矢/平川大輔
誕生日:10月16日(てんびん座)
主人公。2年C組。16歳。特技は料理。
両親は離婚しており、現在はスナックの雇われママの母親と2人で借家暮らし。遺伝のせいか目つきが相当悪いため不良と勘違いされることが多く、本人はそれを嫌がっている。
その場の雰囲気と状況に流されやすい優柔不断な性格の持ち主だが、根は優しい性格のため女性には異様にモテる。
クラスメイトの櫛枝実乃里に秘かに想いを寄せており、隣の家のクラスメイト逢坂大河の後押しから最初は奥手ながらも一歩ずつ進みだし、実乃里と念願の恋人関係になる。
しかし、仲を取り持ってくれた大河の突然の行動をきっかけに関係は大きく揺らぐ事になる。

342:名無しさん@ピンキー
07/09/09 14:30:46 IeCaxkAE
みのりんがヤンデレwww

343:名無しさん@ピンキー
07/09/09 20:25:25 wjJuJ1kl
投下こないかな~

344:名無しさん@ピンキー
07/09/11 12:50:54 zQ54jpqC
エロ無し 竜児、美乃梨、大河、その他多数

 『ハンカチ』1/4

「行ってきます」
「バカ犬遅いったら! 早くしろ」
「あーもう、分かったから」
 夏休みを明けても竜児の立ち位置は変わってない。でもほんの少しだけ、ほんの少しだけ大河が距離を置いたように竜児
は思う。そして、実乃梨との関係も、少し変わった気がした。何でもないことなのに、より一層緊張した雰囲気になる。もしかし
たら……と考えている。
「ったく」
 前を歩く大河のスカートの隅がほつれていた。やれやれ、と竜児は
「スカートあとで直さないとな」
「え、あ。……バ、バカ!」
 大河はさっとスカートを押さえて立ち止まった。獲物を食い殺すような眼で睨まれて、慌てて説明をする。
「ち、ちがう! そこ! スカートのほら隅っこ!」
「それが、なに! 変態バカ犬! ……あとで直しなさいよ」
 そういうと大河はすたすたと先に走っていった。
「あ、待てって!」
 その時、視界の隅に落し物を見つけた。ハンカチがひとつ電柱の影に落ちている。しかも、ここから見て誰のものかも
分かる。なんというお間抜け。
「く、櫛枝の! でも……名前の刺繍が大きすぎだろ」
 ハンカチの3分の2をしめる名前の刺繍。【櫛枝実乃梨】と堂々と付けられている。櫛枝らしいといえば櫛枝らしい。でも
なんでここで、と竜児は思う。もしかしたら櫛枝もこの帰り道を利用してるのかと考えた。
 その思考の途中で遠くにいる怒った大河の声が聞こえた。
「なにしてるの! 早く来い!」
 時計を見て竜児は慌てて走った。待ってくれた大河に少し感謝をしつつ、今日こそは実乃梨とと喝を入れる。竜児はハンカチを
ポケットにしまってすぐに大河を追いかけた。

 教室に着くと、春田と能登のところへ向かった。
「おはよう。てか、春田飯今食うな」
「あんむひょふはわで」
「おはよう。なあ、今日は体育らしいぜ」
 と、能登は春田をしたに押さえつけながらニヤニヤ言った。
「ぬまんひゃなわ。……ふぅ。ああたまんねえぜ」
「ま、まじかよ」
 スカートの隅を直しておけば良かったと竜児は思った。細かいことが気になって仕方がない。実乃梨の困った顔を思い浮かべ
た。悔しくて仕方がない。でも、体育だからと思考が反転する。すぐに実乃梨のカッコイイ姿を思い出した。あれは何度思い出し
てもドキドキしてくる。気になって、外の様子を見るようにして実乃梨を探した。彼女は大河の隣の居て、ふと眼が合う。
「ああああ」
 と、櫛枝の悲鳴が出て、さっと彼女は大河の横に隠れた。

345:名無しさん@ピンキー
07/09/11 12:52:56 zQ54jpqC
2/4

 またか。
 自分が何をしたんだと竜児は自信がなくなって、大河に眼を向ける。
「ひぃ……」
 大河もまた殺気だった眼をして睨んできた。なにもしてないだろと愚痴るが、聞こえたらただで済まないから小声で文句
を言いつつ下を向いた。
「なあ、高須。なんかお前櫛枝に避けられてねえか?」
 竜児はビクッとした。まさか、そんな。気づかれたか?
 そんなはずがないと思いつつ、すぐに答える。
「そ、そう思うか?」
「んーいやでもなあ。……そうだ」
「な、なんだ?」
「なにかあいつの持ち物とか……それを返すときに聞けばいいんんじゃね?」
 突然なにを言い出すんだと、困った顔を見せるる。
「……持ち物?」
 ふと、登校途中に拾ったハンカチを思い出した。あれなら間違いない、【櫛枝実乃梨】と書いてある。竜児は
嬉しくなってきた。
「ははーん。……よくわかんねーが、がんばれよ」
「まあ、そういうこった」
 春田と能登の応援に竜児はうれしく思う。春田は分からないが、もしかしたら能登には気づかれたかも
しれない。
「物好きだな」
 否定できない。
 竜児はここに居てもただ冷やかされるし、迷ったままだと返しそびるれる可能性があるので、さっそく返すこと
にした。このままここにいては危ない。
 善は急げと大河のところに行った。
 またも大河と眼が合う。
「なにバカ犬?」
「いや、お前じゃない。く、櫛枝」
「は、はひいい?」
 実乃梨はさっと一歩離れて心配そうに見てくる。それがまた悲しい。
「ちょっと返したい物があるんだけどよ。ちょっと……良いか?」
「返したい物?」
 竜児は手をふるわしながらポケットから拾ったハンカチを取り出した。
「あ!」
「みの……りん?」
 大河も不思議そうにそのハンカチを見つめている。
「ありがとう高須くん」
 実乃梨は照れた表情をして言った。そこで緊張が途切れたようで、彼女は近づいてきた。良いきっかけを得
たことに感謝をする。竜児は嬉しいドキドキでカーッと体が熱くなるのを感じる。
「りゅ……。ほら、みのりんと話したいんでしょ。もっとこっち!」
 大河に引っ張られて、実乃梨の前に立つ。大河に左腕を押さえつけられて動けない。仕方なく笑って実乃梨
にハンカチを渡した。彼女の機転に感謝して、あとで北村をなんとかしてやると決める。
 そのとき実乃梨とちょっと触れ合った。
「あ……」
 竜児は幸福感いっぱいになる。実乃梨は実乃梨で、眼をこちらに向けてじっとしたいる。
 その間は数秒。
「エロ犬!」
 大河の声にハッとして慌てて眼をそらした。
「よ、よく見つけてくれたぜ、高須くん」
 バシバシッと実乃梨に背中を叩かれた。


346:名無しさん@ピンキー
07/09/11 12:54:57 zQ54jpqC
3/4

 竜児は感激で爆発しそうだった。
「こんの!」
 その後すぐに左腕に鋭い痛みを感じて、慌てて照れてだらしない気持ちをもとに戻した。
「高須くんはこれ、どこで見つけたの?」
「ああ、それは登校途中の電柱で」
「も、もしかして?」
 実乃梨はあわただしく周囲を見回した。心配になったので、実乃梨に近づこうとするとまた、左腕に痛みを感
じた。さすがに竜児もイラッとくる。
「いてーよ大河! もう大丈夫だから!」
「む……心配なのよ。みのりんを守ってるの!」
「守ってるって、いま櫛枝が!」
「う、うるさい!」
「あ、あのね大河。だ、大丈夫大丈夫」
 実乃梨は大河に話しかけてくれた。やはり実乃梨は良い。しかし―
「ち、違うのなんにもないのよ、みのりん」
 さらに激痛が走ったのでバッと勢いを付けて大河の手を離す。
「あ……」
 大河のか細い声が聞こえたように思う。
「ふ、ふん! エロ犬はいつまでもそうしてなさいよ!」
 怒ったように大河は言って、しばらく睨んできた。
「どうしたの大河?」
 実乃梨は心配そうに見ている。こうしちゃいられない。
「櫛枝、別になんでもない。な、大河?」
「好きにしなさいよ!」
 しかし大河はさらに怒って言った。走って教室から出て行く。あっという間の出来事に、竜児は呆然として実乃梨を
見る。彼女も困惑を隠し切れないようであった。
「ど、どうしよう……大河が大河が。で、でもね」
「櫛枝大丈夫か? ……大河を追わなくちゃな。ごめん、行って来る」
 罪悪感いっぱいに気持ちが広がってくる。いますぐ追わなくてはいけないと竜児は思う。しかし、思うように体が動か
ない。追いかけても意味ないという気持ちを押さえつけて竜児は気持ちを引きずるようにして外へ向かう。体と心は
離れ離れな気がした。
 たぶん本当は実乃梨とも一緒は嬉しいけど、友達の大河の方も心配であった。
「あ、待って! 私も行くから。すまねえ高須くん」
 うれしい助け舟がきた。情けないことに、それで体が軽くなったきもした。
 廊下に出て二人して歩く。せっかくの二人きりなのに、なんだか落ち着かない。
「……ねえ高須くん。幽霊はすでに見えてるの?」
 二手の分かれ道でどちらに行くかを考えているとき、実乃梨は突然話を飛ばして言ってきた。あまりに突然で、し
どろもどろに竜児は答えた。
「見えてる。もう見つけてる」
 竜児は実乃梨の顔を直視できずに上の空で答えた。
「もしも、もしもだよ。幽霊は一人じゃなくたくさんだったりしたらどうするの?」
 その質問にびっくりしてもう一度彼女の顔を覗き込んだ。
 真剣な眼だった。
 こんな時に……でも、すぐには答えられない自分に気がついた。答えは決まってるのに口に出せない。
「私の幽霊は見つかったかもしれない。でも高須くんは?」
 見つかった? 誰だ? いったい誰なんだろう。ものすごい不安にかられる。
 意を決して搾り出すように竜児は答えた。
「絶対絶対一人だから。見間違うはずがない。……右曲がろう」


347:名無しさん@ピンキー
07/09/11 12:56:59 zQ54jpqC
4/4

「そ……うん。早く見つけて仲直りだ」
 いつもの雰囲気に戻って竜児はほっとした。これでいいはずだった。
 右に曲がってしばらく進むと、窓辺でこしを下ろしてこちらを見ている大河がいた。
「竜児! みのりん……」
「おい、大河。大丈夫か?」
「タイガー、元気になったか?」
 大河はぶすっとしながらもすこし照れていた。
「ちょっと竜児はそこで立ってて。許してあげるから。みのりんこっちに来て」
「だって、高須くん。すこしそこで待っておれ」
 実乃梨の男らしい言葉に従って、立ち止まる。それになんだか男が立ち入ってはいけない感じがしたからだった。
 二人は小声で話してるようで、内容は分からない。それもすぐに終わって、二人は近づいてきた。
「ほら行くわよバカ犬!」
 満面の笑みで二人は笑いあっていた。二人は互いに頷きあうと近づいてきた。
 ガシッと大河に左腕を取られる。
「お、おいまた―」
 いい終わらないうちに右手に手のぬくもりを感じる。
 困って右を向くと、実乃梨も恐る恐る右手を握っていた。
「え、え!?」
 予想外の事態に混乱する。これはいったいどういうことなんだ?
「い、行こうぜ高須!」
「あ、ああ」
 実乃梨に促されて、聞こうとした質問が宇宙のかなたへ飛び去っていった。
 二人に引っ張られるようにして竜児は歩く。両手に花と考えたらいいのだろうか。でも、そんなはずはないだろうと
彼は思った。第一、大河は怒ってる顔して前を歩いている。実乃梨の方は別に緊張するほどのことでなく、いつ
もの元気な姿で手を握っていた。でも、嬉しいことは隠しようがない。なんだか必死に否定するのも肯定するのも
恥ずかしくなった。
「竜児、なにニヤニヤしてんの! 授業遅れたらあんたのせいだからね。あんたの弁当の分も半分もらうから」
「はあ、って待てよ」
「俺ももらおっかな」
「みのりんは私の分けてあげる! ほ、ほら行くわよ犬!」
 いつもの食い意地の大河といつもの(良い意味で)変な実乃梨。何も変わってない、何も変わってないと念仏の
ように唱えた。でも、なんか苦難が増えた気がした竜児であった。         END

348:名無しさん@ピンキー
07/09/11 21:50:19 zDCJFhWD
GJ!
みのりんも大河も可愛いなー。

349:名無しさん@ピンキー
07/09/11 21:56:19 8s/VT3Mq
これはいい

350:名無しさん@ピンキー
07/09/11 23:37:41 MiEnlp5t
大河!大河!大河!大河ぁぁあああわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!大河大河大河ぁああぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!逢坂大河たんの栗色ふわふわの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
小説5巻の大河たんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
アニメ放送されると良いね大河たん!あぁあああああ!かわいい!大河たん!かわいい!あっああぁああ!
コミックも連載開始されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!コミックなんて現実じゃない!!!!あ…小説もアニメもよく考えたら…
大 河 ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!手乗りタイガーぁああああ!!
この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?表紙絵の大河ちゃんが僕を見てる?
表紙絵の大河ちゃんが僕を見てるぞ!大河ちゃんが僕を見てるぞ!挿絵の大河ちゃんが僕を見てるぞ!!
小説の大河ちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕には大河ちゃんがいる!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!!
あ、コミックの大河ちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあ亜美様ぁあ!!み、みのりんー!!兄貴ぃぃぁああああああ!!!さくらァぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよ大河へ届け!!たらスパの国の大河へ届け!

351:名無しさん@ピンキー
07/09/12 10:37:38 h0Cx1FLh
ちょwwwおまwww
なしたwww

352:名無しさん@ピンキー
07/09/12 11:02:03 Zne7E7Dx
翠星石で同じバージョンを見たキガス

353:名無しさん@ピンキー
07/09/12 13:21:42 725JLXi2
「ケティ」で元ネタの出所がわかるな

インコちゃんに変えろ

354:名無しさん@ピンキー
07/09/13 14:29:05 YJ0PmLmg
竜児「頼む大河!!一日一回だけとは言わずに何回でもしたいんだ・・・・いいだろ?」
大河「そっそんなの無理に決まってるでしょ!!ただでさえ毎日してるのに何度もだなんて・・・」
竜児「だいじょうぶだ、俺ならいくらでも頑張れるから!!」
大河「あんたがよくったってあたしが参っちゃうのよ!!」
竜児「なに言ってんだよ。そういうわりにはお前だって始めてしまえばけっこうノリノリじゃないか」
大河「きゃーっ!!しっ信じられない!!普通そういうこと言う!?」
竜児「まぁまぁ。なんだかんでお前だって結構好きなはずなんだって」
大河「うぅ・・・そうなのかな?」
竜児「そうだって。お前には素質があるからな」
大河「真面目な顔して言わないでよ・・・・もう、そこまで言うのなら・・・いいわよ好きにすれば・・・」
竜児「ぃやっほぅー!!そいじゃ遠慮なく・・・」






竜児「あぁ、朝昼晩掃除が出来るなんて俺はなんて幸せものなんだ」

355:名無しさん@ピンキー
07/09/13 17:16:06 ruWm4dcK
オチは読めたのにワクテカしましたwww

356:名無しさん@ピンキー
07/09/13 17:56:09 jCJKJZEQ
田村くんが日課のネット巡回をしている最中に、一つのアングラサイトを発見する
暴力行為の写真、動画を配信し特に女性に対する監禁暴行風景を好むそのサイト
に吐き気を催しながらも、好奇心からそのサイトを覗くことをやめることが出来ない。
一方、さくらを含めた友人達との長期旅行を怪我によって行けなくなった幸太の元に、
差出人不明のアダルトビデオが届く
モザイク処理されたそのビデオに写る肢体はさくらにそっくりで、思わずオナ
ニーしてしまう幸太。
怪我で動けない退屈さも相まって、誰ともわからない陵辱ビデオに見入る幸太。
数日後、旅行に行った友人からメールが届く。
「なんでさくらちゃん来てないの?」
そして再び届けられたアダルオビデオ。
モザイクの外されたビデオに移る少女の顔は…




「ひどいなぁ…これ」

田村くんの顔を照らすモニターの中では、胸の大きな少女が体中を傷と
精液まみれにしながら「幸太」という名前へと助けを求め続けていた。




ってな話を誰か書いてください


357:名無しさん@ピンキー
07/09/13 21:26:39 Rbrje3oN
その勢いでお前が書くんだ

358:名無しさん@ピンキー
07/09/13 22:53:14 AMiBl0lh
>>356
それって確か螺旋回廊だっけ?

359:名無しさん@ピンキー
07/09/14 02:20:41 vsTxXV2c
>>358
お、知ってる人いたか
すごいマッチする組み合わせだと思うんだよね、ゆゆぽ作品と

360:358
07/09/14 03:17:31 M9jVutr6
>>359
確かにNoelの例もあるからってマッチするかも…ってねーよwww
てかマッチするとかしないとか以前にレイプとか陵辱物が凄まじく苦手な俺には耐えられん。
前スレのヤンデレ作品とか途中までしか読めなかったしw

361:名無しさん@ピンキー
07/09/14 04:12:34 vsTxXV2c
>>360
いやでもほら、犬調教施されて「わん」しか言えなくなったばかちーや
あまりに激しい陵辱に幼児退行起こした会長や、薬漬けにされて
性奴隷化した相馬さんとか・・・たまんなくね?

ごめん自重する

362:名無しさん@ピンキー
07/09/14 14:04:32 YvScx724
自重するなら最初から言うなよ。
キメェ

363:名無しさん@ピンキー
07/09/14 22:14:10 9oN1TeRR
>>361には多少シンパシーを覚えないでもないが、自重するとか言いつつ書きこみするのは確かにウザいな

364:名無しさん@ピンキー
07/09/15 00:13:05 0y1YjS97
犬扱い調教施されて凹み「わん」しか言えなくなった竜児に興奮を覚えるドSばかちーや
あまりに激しいさくらの天然攻撃で幼児退行起こした竜児に母性本能感じる会長や、
“薬”漬けにされて炊事奴隷化した竜児に共感を覚える相馬ならみたいが
>>361は氏ね

365:名無しさん@ピンキー
07/09/15 01:54:03 G7XPXbF4
>>364
竜児は今のままでも炊事奴隷ならやってくれそうな気がw

366:名無しさん@ピンキー
07/09/15 11:32:32 H15XcG3l
あんま>>361たたいてやるなよ。つーかエロパロ板だし、陵辱も普通にありだろ。
自重するうんぬんの発言がウザいとかいうが、この程度ふつーにあるだろ。
そもそも「以降は自重する」ということだと思うんだがね? 
>>364とかは間違いなく尻馬に乗っただけだろw

367:名無しさん@ピンキー
07/09/15 21:28:16 OOKD+WGg
『尻馬』ってどことなくヒワイな響きですね

368:名無しさん@ピンキー
07/09/15 22:08:27 7Td8X0X3
そういや今朝は松澤と一緒にお風呂に入って相馬が俺にやきもちやいてくる夢を見たな。
松澤のちっちゃなおっぱいも嫉妬してむくれる相馬も可愛いよ。

369:名無しさん@ピンキー
07/09/16 00:53:03 /aWYLHu2
>>368
「あ、あたしのほうがおっぱい大きいんだからねっ!?
 ほ、ほら、よければこれで洗ってあげるし……え?
 あ、あああの、ほんとに? 待ってごめん、今の言葉のあやっていうか……
 うぅ……するの……? 田村のへんたい……ぐす……」

こうですかわかりません

370:名無しさん@ピンキー
07/09/16 02:22:08 PlW5aYQ4
>>368
松澤ってひんぬーなのか?
悪くて並くらいジャマイカ

371:名無しさん@ピンキー
07/09/16 12:35:48 2Kg6fhJ2
ひんぬーと聞いてやってまいりました

wktk.∧ ∧ ∧ ∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  Σ(゚Д゚;≡;゚д゚) < ひ、ひんぬー・・・・どこ?どこ!?!
     ./ つ つ    \______________
  ~(_⌒ヽ ドキドキ
     )ノ `Jззз

372:名無しさん@ピンキー
07/09/16 12:49:53 ysYKTYs/
ひんぬーだな
URLリンク(yasu895.hp.infoseek.co.jp)

373:名無しさん@ピンキー
07/09/16 16:43:06 BhzB0n9d
偏見かもしれないけど部活やってる女子は
乳も含めて全体的にスレンダーになる傾向なんじゃないか?

砲丸投げや柔道?
あれはゆゆp、じゃなかった例外

374:名無しさん@ピンキー
07/09/16 16:46:19 1f4Y3Duf
俺のクラスメイトだった陸上部員は巨乳だったなぁ
部活の練習かなんかでランニングしてたとき胸がばいんばいん揺れてて邪魔そうだった

375:名無しさん@ピンキー
07/09/16 16:58:40 /aWYLHu2
ソフトボール部に美人+スタイル良しな短髪娘がいたなあ。さばさばしてていい友達だったけど、
エロい体だった。腰とか手足とか細いんだけど、胸と腰だけ肉づき豊かだった。
脚のばして立ったまま前かがみで靴紐結ぶ奴だったんだが、高々と突き上げたジャージの尻にパンツのラインが
くっきりと浮いたりね……

376:名無しさん@ピンキー
07/09/16 17:00:00 /aWYLHu2
胸と腰×→胸と尻

377:名無しさん@ピンキー
07/09/16 21:48:42 3MtkfZJo
かつてダメ水泳部員だったが、速い女子部員の体のラインが実に美しい曲線を描いていたのを覚えている。
不思議とあまり欲情はしなかった。

なぜあの時写真に残さなかったのかと(ry

378:名無しさん@ピンキー
07/09/17 02:48:56 jt7vW5ol
>>377
きっとそのころは三次元に興味がなかったのであろう

379:名無しさん@ピンキー
07/09/17 20:31:32 PCRj+6tY
>>372
いやいや、ひんにうなんじゃなくて着痩(ry

まぁサイズなら相馬>松澤かもしれないが、スタイルなら松澤>>相馬だろう

380:名無しさん@ピンキー
07/09/19 12:18:51 8NS8ILBl
今日は松澤の誕生日。
というわけで田村が「俺がプレゼントだっ!」とリボンのみで特攻するという妄想が。

381:名無しさん@ピンキー
07/09/19 13:12:31 AWcQHKKr
うっ・・・

382:名無しさん@ピンキー
07/09/19 15:06:14 Qevd0ZHZ
マンボッ!

383:名無しさん@ピンキー
07/09/19 23:18:42 lGBJjxrq
松澤誕生日おめでとー、ってことで軽く小ネタ投下。

 * * *

「松澤、誕生日おめでとう」
そう言って、俺はそっと松澤の首にバイトして貯めた金で買ったネックレスをかける。

「うっ、嬉しい……田村くん、ありがとう」
「ごめんな、こんなものしか用意してやれなくて」
松澤には本当に申し訳ないと思うけれど、学生の身空ではこんな安物しか買えなかったのだ。
そんな俺の不安とは裏腹に、松澤はネックレスを手にとって本当に幸せそうな柔らかい笑顔を見せてくれる。
その聖母のような表情を見ていると、今までのそんな不安もいっぺんに消し飛んでくれるような気分になれる。

「ううん、いいの……私は田村くんがくれたものならば何でもいいし、
 それにこのネックレス、田村くんの気持ちがこもっていてとってもあったかい気がするの」
ううっ、なんて泣かせることを言ってくれるんだ松澤よ。
ああ、こんな彼女を持てた俺は世界一の幸せ者です。
俺の今までの不遇な人生は、全てこの日の幸福を迎えるための試練だったのではないかとさえ思えてくる。

「それにね、田村くんはネックレス以外にも……とっても素敵なプレゼントをくれたんだよ」
「……へっ?」
ネックレス以外のプレゼント?
もしかして、今俺がここにいてくれることが一番のプレゼントだとか言ってくれちゃったりして?
きゃー、まっちゃんったらなんて可愛いのー、と桃色の想像が頭をかすめてしまい、
ついつい松澤の次の言葉をにやけながら待っている俺。

「それはね……これだよ」
穏やかな顔をして、自分のお腹を優しくさすっている松澤。
……何ですと? これは、まさか……?

「検査薬で調べてみたんだけど、できちゃったみたい」
そしててへっ、と悪戯っ子のような顔を見せる。

「は、はは……そりゃあ、よかったな……ははは……」
そうですか、あの時つけずにしちゃったときにできちゃったんですか。

俺は妊娠を喜んでいる松澤をどこか遠い目で眺めながら、突然訪れた早すぎる人生の決断を前にして、
相馬にどんな説明をして関係を清算すればいいのかと思い悩み、暗鬱な気分に陥っていたのだった。

384:名無しさん@ピンキー
07/09/20 00:05:54 wS6eUbwg
   /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V
  < : _: : / 〈  {} |/  レ  {} }|:./ヽ: : |
  <:: |. 小{   _,,.. -    、-.,_  レ{: :.|ヽ:|
   厶ヘ ハ         、     {ハ/ V    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      \_!      _ '     !         |  二又かよ
        ヽ    /   `t   /      <   お前最低だな
      ___,r| \  {    / /         \____________
    /:/::::| \  ヽ `_⌒ ィ ´            (⌒)
  /::::::/::::::|  \   ´ ∧>、         ノ ~.レ-r┐、
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、  ノ__  | .| |

385:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:17:26 /xBeVopi
まさかここでまで言う事になろうとは・・・

誠 死 ね

386:名無しさん@ピンキー
07/09/20 09:55:40 V/HDQ+dL
>>383 ……。

微エロ 竜児、亜美、+大河。+北村

『もしも大河が一時間遅かったならば』1/3

「や、やめろよ!」
 竜児は覆いかぶさった亜美を押しのけた。勢いがつき過ぎて、彼女は横に転がっていった。
「きゃあ! いったー」
 亜美は立ち上がって竜児を睨む。
「ひどい! 単なる冗談なのに。それとも……もしかして本気にした?」
 すぐに亜美は小ばかにした表情に戻る。冗談ならなおさらそういうのはやめてほしい。
 竜児はほっとした。一瞬動けなかったのである。あれは本気の顔じゃないのか。
 彼は亜美の冗談に答えずに言った。
「……お茶でも飲むか?」
 竜児は何気ない表情で亜美を見つめ返す。こういうとき、下手に慌てても仕方ない。努めて冷静に振舞おう。
「それは良いかもね」
 亜美もまた、そっけなく答えた
「高須くんは大河のことどう思うの?」
 真剣な表情で彼女は竜児を見た。
「え、どうって?」
 竜児は急須にお茶を入れ終えてのふいの質問に答えられない。そもそも、質問の意図が分から
なかった。家族として? 友達として? それとも、恋愛対象として? 竜児はどれも違うような気がしてきた。
「高須くんは、いつまで大河の隣にいるの?」
 亜美はか細い声で、答えて、と言った。
「それは……」
 竜児は言いよどんだ。たぶん終わるのは北村のことが終わってから。でも……大河はお腹が空いて仕方ないだろう。北村がわざわざ作りに来るとは思えないし、でも、
二人の恋路の邪魔となるのは自分である。だから、いる必要はない。必要とされなくなっていくのではないか。
 家事ぐらいは教えていたほうが良いだろうか? でも、大河にそんなことができるだろうか。
 竜児は首を横に振った。大河の努力をバカにするわけじゃない。ただ、さびしいのである。もしかして、大河
をだしに寂しさをまぎらわしてないだろうか。
 実乃梨との関係はどうなるのだろう。このまま友達でしかないのではないか。それに、いまだに告白さえしていない。大河はまっさきに終わったはずなのに。
「憧れじゃあ、いつまでも変わらないよ」
 亜美の言葉にハッと息を飲み込んだ。
 うぬぼれではない。しかし、現実問題、実乃梨と付き合うことになったら大河とはいられないのである。
「た、たい―」
 大河と言おうとしたところで、亜美に手で口をふさがれた。
「そうやって、いつも大河大河。高須くん……竜児くんは大河の親代わり?」


387:名無しさん@ピンキー
07/09/20 09:57:43 V/HDQ+dL
2/3

 亜美はそういって唇を噛んで押し黙る。
 沈黙。
 重苦しい空気が周囲を漂う。
「いや、それは大河は……」
「高須くん、いつも大河のことだよね? ほんとうは、誰にも興味がないから彼女の犬奴隷なの?」
「そんなことねーよ」
「そ」
 竜児は亜美の楽しそうな表情にイラッときた。
「……おまえこそ、いつまで仮面を被って人をたぶらかす気なんだよ。バカじゃねえー」
 竜児はハッキリとは言わず遠まわしに言う。
「だからお前は好きになれねーんだよ」
「お前と大河とさ―」
「高須くんって、なんなのよもー!」
 そのときだった。亜美は思いっきりガラスの食器を叩き割った。ガラスの破片は床いっぱいに広がっていく。
竜児は駆け寄ろうとして足を切ってしまった。血が足裏からにじんでいく。
「大河。口を開けば大河。別に恋愛とかそんなんじゃないんでしょ!」
「あ、おい―」
 亜美は駆け寄る竜児を押し倒す。ジャリジャリっとガラスの破片が音を立てていく。
 背中や首筋、あらゆるところに破片を感じる。慌てて竜児は立ち上がろうとしたが、亜美に睨まれて立ち上がれなかった。
「そうやって、気持ちをごまかすん、だ」
「だから…んむ!?」
 キスをされて呆然。一瞬の出来事だった。
 こう着状態のまま一分ほどが過ぎて、亜美の唇が竜児の口から離れた。
「これで、ファーストキスは私の」
 竜児はドキドキして、彼女をまともに見れない。
「……わたしって卑怯よね。でも、こういうのも悪くないかな」
「おまえ、なにするんだよ……」
 そこでようやく竜児は言いたい言葉を搾り出した。しかし、
「逃げようとすれば、大変なことになるよ。でも、竜児くんが本気ならば、逃げれるはずじゃないよね」
 亜美の言葉に一刀両断されて、言葉の続きが出なかった。小悪魔じみた笑みに気持ちわるさとは違った鳥肌
が立つ。確かに逃げられないこともないが、なんだか惜しいような気もする。
「……痛いのと気持ちいいのがどっちが好き?」
 亜美は舌を出してニヤリとした。彼女は返答をまたずに次の言葉をつむぐ、
「どっちにしよ~かな。……やっぱり気持ちいいほうが好み、よね」
 亜美はそう言って、右手をもぞもぞと竜児の体の上を這わした。
「く……」
 竜児は自分の情けなさに唇を噛んだ。文句を正直に言えば彼女はやめたはずである。
でも、情けないことに言えなかった。


388:名無しさん@ピンキー
07/09/20 09:59:44 V/HDQ+dL
3/3

 そして今、こうしてることに興奮する自分がいた。
 亜美の小さな手が唇から足先の方へと降りていく。彼女の手先が触れるか触れないかの感覚がもどかしい。
身体は正直に反応していった。
「ほ~ら、もうこんなに大きくなっちゃった」
 亜美は膨らんだズボンの上を人差し指でツンツンすして、ケラケラ笑った。
「あむんむ……ちゅん」
 さらに口付けを施されて、思考を中断させられる。竜児の頭の中はいつのまにか真っ白になっていった。
「お願いだ。……やめようぜ、やめてくれ」
「息が荒い竜児くんに、そんなこと言われたくないね」
 竜児は黙った。言い返せない、身体は正直である。
 ジジジジー
 ズボンのチャックは下ろされて、そこから逸物を取り出される。
 亜美の指先が竿をしたから這っていく。その刺激に体がついていくように、熱が体全体に伝わった。竜児は
顔を真っ赤にしながら亜美を見つめた。
「すぐにイかしてあげるからね」
 さわさわさわ……うにうにうに。
 くすぐったいような、痺れるような感覚。玉袋のあたりからは熱いエネルギーが集まってきていた。
 顔が向き合っている方では亜美の体臭や香水の匂い、そして白く柔らかい肌が触れ合っていく。次第に二人は
息が合ってきた。
 股間をまさぐる手はさらに動きを増していく。手でぐりぐりと強く弱く上下運動させられて。ついに粘ついた
我慢汁が彼女の手に付いてきた。
「はぁふぅ。そ・ろ・そ・ろ!」
 もう誰にばれても良いや、と竜児は思う。亜美だって、そんなに悪いやつじゃない。
 その思考を中断するように彼女はまた接吻をした。
「かけても良いよ。……竜児くんなら」
「……うん」
 彼は首を縦に振った。
 しごく手がゆっくりと、はたまたすばやく上下に動いていく。
 そして射精の欲望が頂点に達した。
「う……く!」
 びゅっ!! ビュルルル!! ビュルルルルル!
「ううう……はあはあ」
「あ~あ、私のスカートが真っ白だ。でも、竜児くんはキレイにしてくれるよね」
 亜美はそう言いながら指先で白濁液をすくいとって舐めた。
「苦いね……」
 亜美は小悪魔じみた笑みを見せる。こういうのも、悪くはないかもしれない。やはり犬畜生なのかも、と竜児は
大河に言われた言葉を反芻する。
 ふと、竜児は横を向いた。亜美もつられて横を見る。
「……え?」
「あ……北村」
 台所を隔てた部屋の向こう側で、大河をおぶった北村がいた。二人は商店のさだまらない眼でこちらを見ている。
顔を真っ赤にした二人は震える声で言った。
「りゅ、りゅう、じ」
「亜美おまえ……」
 大河はもしかして泣いてるのか?
「わ、わたし……帰る」
 大河は器用に北村から降りると、玄関の方へ走っていった。残された三人で顔を見合わせる。
 もう大河はどこにもいない。遠のく足音が、よく響く床だった。             END   

389:名無しさん@ピンキー
07/09/20 10:15:35 13ihiFIB
>>388
物凄く…GJです…
でもあの時点での亜美や大河がこんな言動とるだろうかとか思ってしまう俺がいる。

390:名無しさん@ピンキー
07/09/21 12:00:09 tTwCX+5g
>>388
商店の定まらない目…買い物で迷ってるんだな…

391:名無しさん@ピンキー
07/09/23 23:45:21 6mNOqeWX
お前らちゃんと生きてる、か?

392:名無しさん@ピンキー
07/09/24 00:05:40 Bl/8GdHE
生きている人、いますか?

393:名無しさん@ピンキー
07/09/24 00:55:38 6UsCFwDb
スレ内生体反応…2

394:名無しさん@ピンキー
07/09/24 13:18:26 2bfJ4mjC
とりあえず世界樹の葉を5枚ほど置いてきますね

395:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:39:20 1SVJrOPQ
このスレでCCネタを見るとは思わなんだ

396:名無しさん@ピンキー
07/09/24 23:49:29 478qzffR
エロ無し 竜児、美乃梨、大河、+北村

『帰り道』1/2

 俺は決断を渋っていた。家ではネコを飼えない。ただでさえ、大河に困っているのにネコを飼うのは
無理すぎる。でもここでそれを決めたとして、隣にいる実乃梨の悲しそうな顔を見るのはしのびない。もしも、
それで嫌われたらこれからどうすればいいのだろうか。そんなことは起こりえないが、軽はずみに飼って
手放すことになったもいやだ。
 普段快活な実乃梨が悲しそうに言った。
「しょうがないのかな」
 彼女はため息をついた。それがなんだか、自分を責めているようで、心苦しい。
「かわいくてしかたねー」
 喉をいじったりしてネコとじゃれあう実乃梨も可愛い。俺もそれに習っておずおずと手を伸ばした。ニャーと
言いながら指先をなめてくる。捨てた飼い主を思うと怒りが収まらなかった。
「どうして捨てるんだよ。身勝手すぎだろ!」
「無責任。馬鹿馬鹿馬鹿だ」
「ああ」
 ここでこれ以上怒っても意味がない。今は当面の問題に集中しないといけない。
 でも自然と表情が抜けていった。癒されてるようだ。
 ミャーオとネコは甘えるような声で鳴いた。物欲しそうな目で見上げてくる。もしかしたらお腹がすいてる
のかもしれない。
「お腹すいてるのかな?」
「キャットフードいるのかな」
 実乃梨も同じことを考えていたようで嬉しくなった。
 家にはもちろん無い。でもたしか近所のスーパーマーケットに売っていたはずだ。餌ぐらいなら俺たち
でもできるかもしれない。
「よし」
「高須くん?」
「ちょっと待っててくれ。今すぐキャットフード買って来るから」
 実乃梨はそれを聞いて笑顔がパアーっと開いた。彼女が笑うとこちらも嬉しくなる。いつも感謝するぜと心
の中で俺は言った。
「……待ってるぜ」
 ニャーニャーニャー!
 ネコも彼女に合わせて鳴いた。よし、待ってろとネコの頭を撫でた。
「すぐに来るから」
「うん」
 ニャー

 ギャー! ギャー!
 缶詰を手にして戻ってくると、騒いでる声が聞こえてきた。どうやらネコとトラが争っているようである。実乃梨
を探すと、遠くで電話していた。もしかしたら手助けを読んでるのかもしれない。
「キィーーーー! うるさーーーーい!」
「ギャーーーー! ギャーーーー!」
 大河と張り合ってるネコも凄いが、ネコ相手に半ば本気で怒ってる大河もいろんな意味で凄かった。これ
以上黙って見てても仕方ないし大惨事になっても意味ないので止めることにした。
 ネコと大河の首根っこを掴むと、両方を遠くに引き剥がした。
「あ……」
 ニャー


397:名無しさん@ピンキー
07/09/24 23:51:33 478qzffR
2/2

 実乃梨も気づいてこちらに駆け寄ってきた。
「あれ? どうかしたの二人とも?」
 今、ちょっと北村くんに頼んでてと耳打ちしてきた。ちょっとドキドキが止まらない。俺はありがとう、と
小声で言った。
 ふと殺気に気づいて顔を上げると大河が怖い目をして睨んでいる。
「お。おい」
「私が近づくと生意気にも怒るのよこのネコ。ムカツク」
 それに対してネコは「私はなにも悪くないから」という感じでニャーと鳴いてきた。擦り寄ってしっぽをふりふりする。
「あ、こら!」
 ギニャーー!
 実乃梨が茶化すようにいった。
「高須くんは人気者だぜ」
「いや、それは」
「エロ犬、どうすんのよこのネコ!」
 大河がイライラしたような声で言った。今日の大河はいつもよりも不機嫌だ。ちょっと怖い。
「それが、北村がなんとかしてくれるらしいぞ」
「え、え、北村くんが?」
「櫛枝のおかげだぜ」
 彼女に向いて俺は言った。
「そ、そんなこたあないぜ。高須くんのおかげでもあるんだしよ」
「く、櫛枝。……そんなことねーよ」
 なんだか照れ顔を二人に見られたくない。だから下を向いてネコの餌の缶詰をあけた。手が滑って落として
しまうが中身はこぼれないで置けた。缶詰に嬉しそうにネコが近づいて食べはじめた。
「まったく竜児はすぐ失敗するんだから」
 呆れた大河の声だった。助けを求めて実乃梨に顔を向けると、ジッと見ている。その後数秒間見詰め合って
いるのに気づいてあわててそっぽを向いた。
「このエロ犬!」
「あ、いや。うん。ほら大河、落ち着いてよ」
「みのりん……うん」
 助かった。大河に感謝をする。あのまま気まずい雰囲気では死んでしまう。
「お~い、みんな~」
 北村の声だ。お~い、とこっちも手を振って答えた。あいつの顔から大丈夫なようで一安心する。
 大河も真っ赤になりながら小さく手を振っていた。
「どうやら見つかったみたいだな」
「良かったね」と実乃梨はネコの背中をいとおしむようになで上げる。
 ニャーとネコも食事を終えて甘えた声で鳴いた。やっぱり可愛い。でもこんな分じゃ買えないよな、と大河に
視線を移して見た。
「なによ?」
「いや、なんでもないです」
「ふん」と大河はそれでそっぽを向いてしまった。
「もう持って行くけど良いか?」
「北村、餌もな」
「頼むぜ」
「た、たのむ」
 と大河の緊張した声。
 ヒョイと北村はダンボールごと抱え上げた。北村を見送ると、静寂が残った。
「行っちゃった」
「ああ」
「竜児、仕方ないことよ」
「そうだな」
 俺はうなずいた。確かにしかたないことなんだから。
「帰ろうっかタイガー、高須くん」
 今実乃梨は少なくとも、太陽のような遠い存在では無くなったかもしれない。竜児は嬉しい変化に戸惑い
ながらも、ネコの行く末が心配になっていた。少し優柔不断なのかもしれない。
「行くよ」
 大河に思考を中断され、はっとする。こんなのも良いかもしれない。
「あ、ひっぱるな!」
 大河に引っ張られながら、このまま変わらなくても良いなと、竜児は思った。         END

398:名無しさん@ピンキー
07/09/24 23:55:16 Mpn+/Ac4
なるほど。つまりは竜児、北村、春田、大河、亜美、みのり、会長、先生の8人だけをのこしてある日、世界から人が消え去ってしまうんだな

399:名無しさん@ピンキー
07/09/25 00:08:49 n2HIRc5P
ゆりちゃんじゃなくてインコちゃんだろ!

400:名無しさん@ピンキー
07/09/25 07:53:46 Gg3+i5N0
>>396-397
この大河の科白がくぎゅ声で再生される俺はどうすれば

401:名無しさん@ピンキー
07/09/25 12:48:09 4BPpfg7F
マイナー声優のネタは他所でやれ

402:名無しさん@ピンキー
07/09/27 23:02:17 ju0Ifsup
なんか起爆剤無いかね?

403:名無しさん@ピンキー
07/09/27 23:50:10 Kbf6w0u1
少ない髪を盛り上げる育毛剤なら手元にあるが

404:名無しさん@ピンキー
07/09/28 12:58:31 RK9yN+Fv
リスクやマイナスなら腐るほど抱えてますが

405:名無しさん@ピンキー
07/09/28 20:17:41 YfPn//pl
出会い系で逢えないのって理由がある。

URLリンク(550606.net)

406:名無しさん@ピンキー
07/09/30 12:37:40 QoD4dh9P
アニメ『Tiger Days』第12話

・OPはカット。第一話と同様にタイトルがガラスのように割れる。
・竜児、亜美を連れてレストランへ。自宅で料理を作って待っている大河へ「用事が出来て帰れない」と電話。
 大河、竜児のウソに勘づくが逆切れされた勢いに押されて電話を切る。料理をキッチンの床へ投げつけ、竜児の家を飛び出す。
・落胆したまま駅のホームを歩く大河。向かいのホームを通過した電車に竜児と亜美を見つけてギョッとする。
・竜児、亜美を自宅へ。キッチンにぶちまけられた料理に驚くが、自分は悪くないと大河を責める。
・竜児の家に駆け戻った大河。居合わせた亜美を見つけて平手打ち。「竜児を奪った」亜美を責める大河だが、それは逆だと言われて言葉を失う。
・亜美、さらに実乃梨の裏切りを暴露して大河を追い詰める。「私は寛容だから」竜児とディープキス。見せつけられた大河、絶叫。
・大河、歩道橋をよろよろと歩きながら、想像上の実乃梨に責められる。
・翌日。憔悴したまま目覚める大河。竜児からのメールに喜ぶが、メールの文面を見て表情が変わる。
『川嶋が知り合いの病院を紹介してくれるって言ってる。早いほうが身体の負担が少ないって話だから……』
・学校。教室へおそるおそる入る竜児に大河からメール。
『会って話したい。
 家まで行くから。
 二人だけで。』
・昼休み。屋上で食事する竜児と亜美。竜児、亜美に改めて告白。
・夕方。竜児の自宅。机を挟んで、大河の斜め前に座る竜児。「病院に行ったのか。どうだった」ときく竜児に、大河は無言。
 お茶は自分が入れる、と大河、キッチンへ。
・キッチンのゴミ箱には、大河が作ったクリスマス料理。自室へ戻っていく竜児の背中を見ながら、大河、包丁を握りしめる。
・ショッピングセンター(?)亜美、竜児の夕飯を作りに行くことを、妹にうらやましがられて笑顔。今夜は竜児の部屋に泊まり、翌日は海へ遊びに行く予定だった。
・竜児の自室。携帯には、大河からの新着メール。
「ごめん。
 
 (長い改行)
 
 さよなら。」
・メールの文面に竜児、眉をひそめる。気配に振り返れば、目が死んだ大河。包丁を腰だめに、走り寄ってくる。
・よろめき、倒れ、助けを求めて手を伸ばす竜児。
・大河「ひどいよ!自分だけ、ばかちーと幸せになろうだなんて!」竜児に馬乗りになり、何度も包丁を振り下ろす。
 「たいが……」かすれた声で大河の腹へ手を伸ばす竜児。瞳孔が開ききった竜児の目で我に返り、大河、包丁を握ったまま逃げ出す。

407:名無しさん@ピンキー
07/09/30 12:38:20 QoD4dh9P
・亜美、竜児の死体を見つけて呆然。
・大河の携帯へメール。「屋上で待ってる」送信者は竜児だった。
・夜。学校屋上。私服の大河。無人の屋上をけげんに思うが、歩を進める。手は上着のポケットに入れたまま。
・ベンチには、大きめのバッグが置かれている。
・亜美「病院、行った?いいお医者さんなのよ」目が死んでいる亜美の手には、竜児の携帯が。
・大河が病院に行かなかったのは、想像妊娠が発覚するからだと言ってのける亜美。大河は否定できない。
・竜児のやりたいことをしてあげただけだと叫ぶ大河。
 亜美「高須君?高須君ならそこにいるよ。きいてみたら」
 亜美の視線は、ベンチのバッグに。大河、バッグの中身を確認し、嘔吐。
・亜美「手乗りタイガーの言ってること(妊娠の事実)、確かめさせてよ」
 亜美、手にしていた布包みを解いたと同時に動く。包みから現れたのは、既に血にまみれたノコギリ。
・大河、上着のポケットに忍ばせていた包丁を取り出すが、亜美の左手に手首をきめられ(虎眼流簾牙)、取り落とす。
 亜美、不適に笑う。
 夜空に吹き上がる血しぶき。
・屋上の床に広がる血だまり。
 糸をひく裂け目から、血まみれの亜美を見上げるアングル。
 亜美「やっぱり。嘘だったんだ。(語気を強くして)中に誰もいないじゃない」
・沖に出ているNice boat.
 甲板、竜児の頭を抱きしめている亜美。目の下にくまが。
 亜美「やっと二人きりになれたね、高須君」

・ED。PC版OPをバックに、竜児の携帯電話は誰も映さず。

・Cパート。
 春を迎えた学校。明るい調子の面々だが、そこに竜児、大河、亜美はいない。
 屋上のベンチには竜児の携帯電話。了。

408:名無しさん@ピンキー
07/09/30 12:44:02 QoD4dh9P
おまけ
URLリンク(ranobe.sakuratan.com)

409:名無しさん@ピンキー
07/09/30 15:42:55 wsmc8BhS
まんま元ネタの12話じゃないか。
てか我らが高須きゅんはそんな非人間じゃねぇよ?


410:名無しさん@ピンキー
07/09/30 15:47:47 YBZ7HNuo
Nicetarako.

411:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:50:25 0/6OdL5o
で竜児死ねのシュプレヒコールと

412:名無しさん@ピンキー
07/09/30 22:46:47 o9E8JGMI
>>408を本スレに転載している鹿田&相馬みたいなのがいるので引き取ってもらえますか?
スクールデイズネタは嫌っている人も少なくないだろうしある程度配慮のようなモノを

413:名無しさん@ピンキー
07/09/30 23:08:33 t8ihFlwe
こいつぁシグルイねたじゃないのか?

414:名無しさん@ピンキー
07/10/01 00:58:28 cfyXxuZk
クソ!(虎眼流簾牙)で吹いたじゃねーかw

415:名無しさん@ピンキー
07/10/01 03:16:38 C0exIYPO
SS投下します。
非エロ、田村くんネタで。

416:夕日の中の少女(前編) 1/4
07/10/01 03:19:55 C0exIYPO
誰もいない放課後の教室。
そして目の前には小さいながらも威圧感のあるきつい目線で、
虎のような動物を抱えながらこちらを見据える髪の長い少女。
もちろんこの少女は人間ではない。そう、いわゆるフィギュア、という代物である。
誰の持ち物かは知らないが、こんなものを持ってきたら没収されるだろうにと思いつつ、
見覚えのあるその姿についつい目線が引き寄せられる。
この虎娘の名前は逢坂大河というはずだ。最近読んだライトノベルのヒロインだったのでよく覚えている。

もう一度辺りを見回してみる。
今は放課後だ。教室に残っているのは俺だけで、人がやってくる可能性も低いだろう。
そんな状況に置かれた俺の心中で、ある一つの欲望がムクムクと起き上がってくる。
そう、こんな場面で男がすることといったら一つしかない。フィギュアのパンツを覗くことだ。

もはや一度燃え上がった好奇心はどうにも抑えられないところまで来てしまっている。
思い起こせば少年時代の苦い思い出がよみがえる。友達の家に遊びに行ったときに、
その妹が持っていた着せ替え人形のスカートの中身を覗こうとしたところ、
泣かれてしまって結局見ることが出来ないまま有耶無耶になってしまったという甘酸っぱい記憶。
今となってはインターネットで好きなだけ無修正のエロ画像を見ることが出来る俺なのだが、
スカートの中身というのはいつになっても憧れて止まない男の桃源郷なのである。

ああ、神様仏様松澤様。こんな哀れな俺を笑ってください。雪貞は今から堕落します。
これを目にしてしまったら自分の中で何かが終わるかもしれないと感じつつも、
その時の俺は好奇心と性欲に負け、目の前のフィギュアを手にとってその女体をひっくり返したのであった。

……だが、見えない。
手の中で姿勢を変えずに女の子座りをしている逢坂大河のスカートは硬く閉じられていて、
隙間からもパンツらしきものは一向にお目にかかれない。
それでも何とかしようと思う辺りが悲しき男の性なのか、傾けたり、下から覗き込んだり、
息を吹きかけたりとひたすら無駄な努力を続けていたところに突如として聞こえる扉の開く音。
びっくりして扉に目線を向け……そこに現れた人物を前に俺は固まってしまった。

相馬様がみています。逢坂大河のパンツを覗き込もうとしているこの汚れきった田村雪貞のことを。
しばらくお互い言葉も無く固まっていた俺たちであったが、正気を取り戻した相馬は教室に入って鞄を手に取ると、
立ち尽くす俺に対して言葉もかけずに教室から走り去っていってしまった。
ああ、俺は、何て醜態を相馬に見せてしまったのだろう……

417:夕日の中の少女(前編) 2/4
07/10/01 03:21:59 C0exIYPO
「ほら、雪貞、さっさと起きて学校に行きなさい」
「嫌だ! 俺はもう、汚れてしまったんだ……このまま登校拒否からニートになって
 一生家族に迷惑をかけて暮らす最低の男なんだ……」
「はいはい、分かったからさっさとご飯食べて学校行きなさい、片付かないでしょ」
そんな問答を母親と繰り返した後に、重い足を引きずって学校に向かう。
昨日の件は相馬にばっちり見られていた。
相馬のことだから他人にばらしたりすることはないであろうが、
きっと内心では俺のことを軽蔑しきっているに違いない。
今日からは相馬手作りの弁当を味わうこともなく、
あの綺麗な顔から見下された冷たい目線を浴びつつ残りの高校生活を過ごす羽目になるのだろう。

今更こんなことを言っても手遅れなのだが、せめてあのフィギュアが
もっと別のキャラだったならば救われたのかもしれないのに。
いくらなんでも、あんな小学生にしか見えないような少女のパンツを覗こうとするなんて言い訳の余地無く変態ロリコンである。
設定上は高校2年、俺よりも年上であったとしても……
そんな言い訳が本を読んでいない人間に通用するとは思えない。
もはや俺の最後の望みは、早く席替えをして相馬から離れることしかありえないのだった。

「なあ、相馬……」
なるべくにこやかに、フレンドリーに相馬の様子を伺ってみようとした作戦は見事に失敗。
相馬は俺を見た途端に顔も見たくないと言わんばかりにぷいっと顔を逸らしてしまう。
そこまで俺のことを軽蔑していやがりますか相馬さんよ。
これは触らぬが花であろう。今後はなるべく相馬と関わりあいにならないように過ごすのだ。
とはいえ休み時間、席を離れた俺に向けられる相馬の目線が辛くて、
常に針の筵に座っているような状態だったのだが。

そして最後のホームルーム。これが終われば今日は相馬とお別れだ。
やっと辛い一日から解放されると気を抜いた途端に教師が取り出したある物体に目をやると、
どうやらあれは昨日のフィギュアではないか!
「いいか、今回は返してやるが、今後は学校に持ってくるんじゃないぞ」
話の流れからすると、あのフィギュアを持ってきた奴が教師に見つかって没収されたものを返してもらったらしい。
そして何でそのタイミングでこっちに向かって振り返るんですか相馬さんよ。
ああ、そうなのか。きっと今の相馬は俺を心の中でこの幼女趣味の
変態ペドフィリアロリータコンプレックス野郎めと罵りながら睨みつけているのだろう。
そんな、そんな目で見つめられたら俺は……

418:夕日の中の少女(前編) 3/4
07/10/01 03:23:05 C0exIYPO
「う……うわああぁぁぁ…………」
「ど、どうしたんだ田村?」
もう、俺は終わりなんだ……こんな惨めな俺を、皆で笑うがいいさ……
「全部俺が悪いんです! 同情なんかまっぴらだ! お願いだ、俺に罰を与えてください……」
「そうか、よく分からんが、お前が望んでいるのならばとりあえず
 ホームルームを邪魔した罰として後でプリントのコピーを取っておいてくれ」
「はい……」

……唐突なトラウマが発生したことで、思いも寄らぬ雑用を背負い込む羽目になってしまった。
そういえば、初めて相馬と会話らしき会話をしたのも俺のトラウマが発動し、
罰として準備室の整理を押し付けられたことがきっかけだったことを思い出す。
あの時は何故か相馬が俺を手伝いたいと申し出てきて驚いたものだった。
その後は相馬に問い詰められ、黒パンツを拝み、足首を捻挫して相馬に俺の正体を告げ泣かせてしまったりと
色々なことがあったものだが今となっては懐かしい思い出だ。
とはいえさすがに今回は相馬も手伝ってくれない。
押し付けられた大量のプリントを一人ぼっちで延々と機械にかけ続け、
コピーが終わった頃には既に日も沈みかけている様子。
俺は担任に大量の用紙を持っていった後に、薄暗い校舎の中を教室に向かって戻っていったのだった。

誰もいないと思っていた教室に入ろうとしたが、中の人影を見てふと足が止まる。
そこにいたのは見まがうはずもない相馬広香の姿。
夕日を背にし、長い影を伸ばしている彼女の姿は何故か普段より色っぽく見えてしまう。

「ねえ、田村……」
「うおっ!」
今日になって初めて聞いた相馬の声だ。
俺を呼び止めるとは、昨日のことを問い詰めるためなのだろうか。
お願いです相馬さん、なるべくお手柔らかにしてください。俺を苛めないでください。
「そ、相馬、何か用事でもあったのか? こんな時間に残ってるなんて」
駄目だ、後ろめたさから心臓の鼓動が物凄いペースでバクバクいっている。
声が上ずってまともに相馬の顔を見ることすら出来ない。
「あたしね、田村と話がしたくて残ってたんだよ……」
「そ、そうなのか……」
やはりあのフィギュアの件なのか。
何か言い訳しようとするも、実際にパンツを覗こうとしていたのは事実だし誤解と呼べる要素は何もない。

419:夕日の中の少女(前編) 4/4
07/10/01 03:25:09 C0exIYPO
「あのね……きのうはびっくりして逃げちゃったけど……そのね、誤解してたなら悪いんだけど、
 田村はあの人形の、その……スカートの中を、見ていたんだよね?」
おずおずとした口調ながらも、相馬は俺に向けられた疑惑の真ん中を突いてくる。
俺を傷つけまいと慎重に言葉を選んでいるのは分かるのだが、
その配慮がかえって男のプライドを打ち砕くのだ。
「ああ、そうさ! 俺は美少女フィギュアのパンツを覗こうとする変態さ! 好きなだけ俺を罵るがいい相馬よ!」
くそっ、もう俺は破滅なのだ。こうなったらとことん開き直ってやる。
男の醜い性欲を赤裸々に暴露して相馬を幻滅させ、田村雪貞という男の社会的生命はここで終焉を迎えるのだ。

「あのね……男の人って、やっぱり女の人のスカートの中とか見たいものなのかな……?」
「当然だよワトソン君! パンツは男の桃源郷なのだよ!」
「じゃあ、田村は……あたしのスカートの中も見たい……なんて思ってたりするの?」
「あたしのって……ゲホッ、ゲホッ!」
なんちゅう質問をするのだこの鬼娘は。唐突な質問についむせあがってしまう。
まあ、見たいか見たくないか、と聞かれれば当然見たい。
しかしこの状況では俺はどう返答すべきなのだろうか?
もし見たいと答えれば、俺は性欲を隠しもしない獣欲の持ち主だと思われるかもしれない。
しかし、逆に見たくないと答えれば今度はロリ系フィギュアに欲情しても
現実の女性には興味を持たないような真性二次元ロリコンと誤解される可能性もある。
ええい、どっちに転んでも悪い結果の可能性が待ち受けているのならば、嘘をつかずに堂々と素直に答えてやる。
これで失敗したらそれはそれで仕方ない。どうせ相馬の俺への評価はこれ以上落ちようがないのだから。

「まあ、相馬のだったら見たいかもな……ほら、相馬はやっぱり美人だし……」
一応パンツを見る相手は誰でもいいわけではないということをフォローしておく。
さすがにおかんや青い果実のパンツなど見てしまっては目が潰れてしまう。
相馬の反応を見ると、表情は俯いていてよく分からないが、少なくとも怒っている感じはしない。
これは美人だとおだてておいたのがよかったのだろうか。
これはもしかして上手く切り抜けられるかな……と思っていたところ、恐るべき発言を繰り出す相馬。

「じゃあ、あたしのスカートの中も見ていいよ……田村だったら、見せてもいいから……」

そんなとんでもない許可を、俺に出してきたのだった。


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