07/07/24 23:00:07 haJksQj5
「じゃあねえ~、高須く~ん」
今日もスドバでコーヒーを飲んだ後、妙にハイテンションな川嶋たちと別れた帰り道。
いつものように下らないことについて雑談し、代わり映えの無い午後になるはずだった。
「さて、買い物してくか。大河、今日は何が食いたいか?」
「…………」
夕食が近づいて主婦モードに突入した竜児が大河に夕食のメニューの希望を尋ねたものの、返事が無い。
先に帰ってしまったのかと思い後ろに目を見やると、ムスっとした表情で
不機嫌そうに自分の後ろを付いてくる小柄な少女の姿。
「いるなら返事してくれよ。それとも、腹でも痛いのか?」
「…………」
相変わらず竜児の言うことを頑なに無視する大河。
「どうした、本当に調子が悪いのか?先に帰って休んでるか?」
口も利けないほど調子が悪いのならばただ事ではないだろう。
以前に食べすぎで腹を壊して病院に運び込んだことを思い出し、先に高須家に戻ろうとするも、
「うっさい!あんた、私が怒って無視してるってことにも気付かないの?」
強烈なキックが、竜児の脇腹に炸裂したのであった。
「痛てててて……お前な、加減ってものを心得てくれよ……」
「ふんっ、自業自得よっ!」
脇腹の痛みで一瞬呼吸困難に陥り、近場のベンチで座り込んでいる二人。
相変わらず不機嫌な大河を目にし、一体自分に彼女を怒らせるような非があっただろうかと
考えを巡らせるものの、皆目もって彼女の怒りの原因が思いつかない。
そういえば今日もスドバにいた頃から大河の口数が極端に少なかったが、
ひょっとしてあれも不満を溜め込んでいる彼女なりの怒りのアピールだったのだろうか。
「あんたって本当にエロ犬ね。さっきもばかちーに『じゃあねえ~』なんて色目使われてニヤニヤしちゃって」
「ニヤニヤなんてしてないだろ。それに川嶋だって別に色目なんて……」
話が訳の分からない方向に飛んでいく。川嶋が俺に色目?俺がエロ犬?
「それに、今日の昼休みだってそう。あんた、ばかちーの下着見て鼻の下伸ばしたり、
ばかちーに抱きつかれて立場もわきまえず盛ってたり、スドバでもばかちーが……」