ファルコムでエロ小説PartⅤat EROPARO
ファルコムでエロ小説PartⅤ - 暇つぶし2ch599:アルウェンRPG VS アークシェロブ編 BAD END
09/02/21 01:30:02 hmfJhJtN
 ひゅうひゅうとアルウェンの呼吸が整わないのも気にせず、アークシェロブは舌で股を舐め上げる。粘液を丹念に擦り付けて、恥部をどろどろに溶かしていく。
 恥丘は既に硬いところは存在せず、極上の肉になっていた。割れ目に肉を挟めば、ぐいぐいと締め付けつつも優しく吸い付く。
 アークシェロブは、アルウェンが溶けきったと判断した。細めの舌に力を入れてやや硬くし、まだ開かぬ小さな穴、膣にそれを差し込んだ。
「ひゃぁぁぁ……ああぁぁぁ、ふぅぅぁぁぁああ!」
 ぷしぃ、と今度は強く尿道から潮が飛び出た。挿入の刺激に耐えられず、アルウェンはイってしまた。
 クリトリスを左右に振られる事で、アルウェンの尻も左右に揺れる。ただ入っているだけの舌から自ら刺激を作り、腰はアークシェロブに忠実に動かされ続ける。
 舌が抜き差しを開始するが、刺激は弱かった。元々突起らしいものはなく、太さも細い。体はそれが不満で腰を押し込もうとしたが、固定されている体は望み通りに動かず、待ち望む快楽を得られない。
 舌は膣の中をどんどん侵入していき、やがて最奥、子宮口まで到達した。舌先のぶにぶにした感触で、アルウェンの子宮口は舐められていく。
「ひゃあん! ふぅ、ふわぁぁ! あぁ……ぁぁあん!」
 つつかれ、舐められ、押し込まれ、撫でられ、アルウェンの子宮口はありとあらゆる快楽を教え込まれた。膣の中はアルウェンの愛液と、舌から出る唾液でどろどろになり、断続的に膣の間から飛び出る。
 舌は力を入れてもさほど硬くはならず、刺激の弱い形状をしている。その代わり、自由自在に動かす事が出来た。
 子宮口を刺激する先端はそのままに、膣の中の舌が上下左右に暴れまわる。中に空気が進入し、ぶちゅぶちゅと大きく音がなる。それが、体を伝ってアルウェンの耳に届いた。
 アルウェンの膣はどんどん開発されていった。感度だけではなく、柔らかさや広さ、伸縮性までもをどんどん育てられていった。
 膣の中の舌が、大きく膨れだす。入り込んだ空気は全て追い出され、膣を舌が限界まで伸ばした。
「ふぁあ、あぁぁん! あん! あぁん! ……す、ごぉ……いいぃぃ!」
 ぴったりと膣の中に張り付いた舌は、まるで中を全て引き摺り下ろすような刺激があった。吸盤のように膣壁に吸い付く舌が、アルウェンの心ごと堕とそうと躍起になって挿入される。
 アルウェンの心は、確かに喜びを感じていた。快楽に否定的な考えは殆ど淘汰され、顔は淫靡に彩られている。敵であるはずのアークシェロブさえ愛しく思えてきてしまう。
 舌たちは一斉に行動を開始した。緩やかだった攻めは急激になり、尻は舐めて揉み解され、アナルさえもびちゃびちゃにされている。太腿は完全に舌に埋まり、舌の柔らかい感触を楽しんだ。クリトリスはより大きく勃起し、さらに強い刺激を求める。
 いまや下半身は完全にアークシェロブに隷属していた。彼女の下半身はどんな事を命じられても、素直に従うだろう。
 引き下げられた子宮口が、くぱぁと口を開く。舌はほくそ笑むように、細くおとなしくなった。これを待っていたのだ。
 細くなった舌は、アルウェンの子宮口を押し開きながら貫いた。
「うああぁぁ………………っっ!」
 びくびくと震えたアルウェンは、再び潮を吹いた。舌はそんな事お構い無しに、再び太くなる。太くなった舌は、子宮口を上下から挟み込み、ぐにぐにと揉み解しだした。
「あぁぁぁ! うわぁぁぁ! ひゃぁ、んわぁぁぁああ!」
 アルウェンの脳がスパークし、意思とは無関係に体が暴れだす。ぷしぷしと連続して潮が吹き出て、思考を底から真っ白に染め上げる。
 アークシェロブは足を叩き、アルウェンの拘束を解いた。口だけでアルウェンを持ち上げると、口の中に飲み込んでいく。アルウェンの足は折りたたまれ、子供がおしっこをする体制で固定された。
 固定が完全である事を確認すると、アークシェロブは歩き出した。一歩進むたびにアルウェンの体が跳ね上がり、喘ぎ声を上げる。
 移動中も子宮口はぐにぐにと刺激され続け、振動もあいまってアルウェンを屈服させつづける。
 アルウェンには、もう拘束から逃れるほどの力は残されていなかった。それどころか、体はアークシェロブに殆ど従順になっている。
 どれほど歩いたのか、アルウェンには理解できなかったが、アークシェロブの足が止まった場所は巣らしき場所だった。
 アルウェンの膣から、中を十分に溶かした舌が引き抜かれる。僅かに名残惜しさを感じた。
 体こそ言う事を聞かなかったが、アルウェンの心はまだ屈服しきっていなかった。離された事で正常な判断力も僅かばかり復活する。
 とりあえず、どうにかして逃げなければならない。杖を回収して、体勢を立て直す。それだけを考えた。

600:アルウェンRPG VS アークシェロブ編 BAD END
09/02/21 01:35:19 hmfJhJtN
 体に力の入らないアルウェンは、そのまま地面に転がされた。仰向けに倒され、座るような体勢になると、手を上げさせられ糸で固定される。
アークシェロブは顔をアルウェンに向けたまま、器用に尻を前にもってきた。僅かに震えると、その先端から舌よりももっと太い、反しが多く付いたものがあわられる。僅かに白く、肉感的でグロテスクだった。
 アルウェンの肉壷はぱくぱくと喜び泣いたが、アルウェン自身はまったく逆に青ざめた。
 突起も何も無い舌でさえあれほどの刺激だったのだ。こんなものを入れられたら、自分はどうなってしまうのか。想像するだけで恐ろしかった。
「入れるな! そ、そんなもの入らぬ! 早く収めよ!」
 股を閉じて抵抗しようとしたが、刺激され続けてまったく力の入らぬ足など、無理矢理開かせるまでもなかった。
 突起をひざに触れて少し力を入れれば、自然と足が開いていく。その様子をアルウェンは絶望的な気持ちで見ているしかなかった。
 突起が恥丘に押し付けられる。ぐにりと押しつぶされた恥丘は、突起に沿って道を開き受け入れを歓迎した。そして、一気に挿入される。
「うわああぁぁぁぁ! ああぁぁぁぁぁあん!」
 舌とは比べ物にならない快楽だった。あれだけ刺激され続けたが故の絶頂が嘘のように、イかされてしまう。引き抜いた時は、大量のカリ首が愛液を引きずり出し、びちゃびちゃと床に跳ねる。
「うわああ! おあああぁぁぁぁ!」
 脳を貫く快楽に耐える事などできなかった。アルウェンは無様に喘ぎ声を上げ、口からよだれが零れ落ちる。その大きな陰茎に、されるがままに翻弄された。
 陰茎の先端が、アルウェンの揉み解し開かれた子宮口を通過する。息を全部吐き出して、刺激を全部受け入れた。
 アークシェロブはカリ首に固定された陰茎を引き抜こうとする。陰茎は反しに固定され、子宮が内側から引っ張り出される。
「ひゃ、ひゃめてぇ……、それ……いやだぁ……。つよすぎるのぉ……」
 アルウェンが弱弱しく懇願する。アークシェロブはそれを無視して、具合を確かめ続けた。
 しばらくして動きが止まり、アルウェンは安堵した。あんなのを耐え続ける自信はない。しかし、アークシェロブが自分の言う事を聞き入れる事など無い事も理解している。何をするつもりだ、と思った先に、自分の中が小さく振動しているのが分かった。
 アークシェロブの陰茎は、ぼこぼこと膨れ上がっていた。陰茎は今アルウェンの子宮内部まで進入しており、その膨れの中身は、自分に埋められる事になる。
「い、いやぁぁぁぁ! やめよ、そんなのやめるのだぁぁぁーー!!」
 アルウェンは自分の快楽も無視して、必死に暴れた。こいつは、自分に産卵する気なのだと悟った。
 今のアルウェンが暴れたところで大した抵抗にはならない。アークシェロブは陰茎を一度引っ張り、アルウェンをイかせて黙らせた。
 ぼこぼこと進んでくる卵は、アルウェンの膣内まで進入した。
「おおおぉぉぉ! おおあああぁぁぁぁ!」
 卵はぐりぐりとアルウェンを刺激しながら、進入してくる。快楽は想像を絶するものだった。
 卵の突起は、アルウェンのGスポットと言わず性感帯の全てを強力に刺激した。卵に押し広げられた子宮口は歓喜の泣き声を上げて、愛液で愛し子を生めることを祝福した。
 アルウェンの腹がどんどん膨らみ、その膨らみに比例して快楽がましていく。絶頂は限界まで引き上げられ、この上ないほど頭の中をかき回した。
 飛び散る潮が、アークシェロブの陰茎を濡らす。潮は卵の突起を避けて流れ、地面に愛液と潮の泉を作る。
 もう入らない。それほど卵を入れられたにも関わらず、アークシェロブはまだ入れようとする。卵は意外に硬く、互いにぶつかり合い刺激を子宮内で反響させる。反響は脊髄まで届き、全身が快感を覚える。
 こんどは快楽だけではない。本当に体の内側から支配され始めている。こんな事を続けたら頭まで支配されてしまう。それでも、逃げ道など一つもない。アルウェンはただ与えられるままに翻弄され犯され続けるしかなかった。
 卵を全て入れ終えたのか、膣と子宮の振動だけは収まった。陰茎の先端が小さくしぼんでいき、ちゅるんと音を立てて引き抜かれる。
 卵が子宮口から飛び出ようとアルウェンを刺激した。入れられるのとは全く別の快楽に、アルウェンの体が跳ね上がる。
 アークシェロブは卵が出てくるのをよしとせずに、陰茎の先端で卵を抑えた。そして押し込み、再び離す。また卵が落ちてくれば押し込む。
 子宮口が卵を落とさないほど閉じるまで、これは繰り返されるのだ。アルウェンは理解それをしても、どうする事もできなかった。子宮口の閉じ方など分からないし、わかってもそれほどの力が残ってるとは思えない。

601:アルウェンRPG VS アークシェロブ編 BAD END
09/02/21 01:40:04 hmfJhJtN
 出ては戻され、戻っては出ての刺激に、アルウェンは人形のように振り回された。その機械的な作業は、イきたくてもイかせてもらえなかったり、唐突に絶頂させられたり。意思を保つ事すら難しくなっていった。
 どれほど繰り返したか、卵の落下がなくなるとみると、アークシェロブはゆっくりと陰茎を引き抜きだす。それに安心したアルウェンの前で、思い切り挿入を開始した。
「ぉああああぁぁぁ! なんりぇえぇぇ!」
 なんの前触れもなく、唐突に絶頂させられたアルウェンは絶叫した。
 アークシェロブの行為は、今までと違ってとても乱暴なものだった。今までの行為はアルウェンを刺激し解きほぐすものだったのに対し、今度のはアークシェロブ自身が快楽を得るための行為だった。
 それ故に、もうアルウェンの調子などみない。ひたすら挿入を繰り返し、快楽を得ようとする。
「だめ……こわれっ! そんっ、なっ、こわれ……ひゃうぅぅぅ!」
 気が狂いそうになったアルウェンは、必死に許しを請うた。少しでも快楽を抑えるために、全身脱力して嵐が過ぎ去るのを待ちたかった。
 しかし、体は反逆した。アルウェンの下半身は、既にアークシェロブの奴隷だ。アークシェロブが快楽を求めるならば、残った力の全てを使い膣を締め上げる。全体を蠢かせて、少しでも陰茎に奉仕しようとした。
 ぶちゅぶちゅという音を聞きながら、アルウェンはまるで他人事のように自分の体を見た。
 裸に剥かれて、性感帯を開発され、恥部を淫らに花開かされ、体の支配権を奪われ、その上孕まされている。今は種付けの最中だ。
 まるで奴隷だ。完全に変態の体にされて、蜘蛛に必死に媚を売り快楽をねだるこの体はもう奴隷のそれだ。
「あん! あぁぁん! んぁぁ! ひゃああん!」
 全く抑えられる事がない喘ぎ声は、口からよだれを流れさせ、胸を伝って流れていく。それすら心地よかった。
 アークシェロブの陰茎がぶるりと震え、閉じかけた子宮口にその先端を差し込む。飛び出た精液は子宮内を占拠し、卵に接触する。
 陰茎内に残る精液を、膣は健気に搾り出そうと蠢く。根元から搾り出すように奉仕し、やっと射精が止まった。射精の終了と同時に、少しだけ奴隷となりかけたアルウェンの思考が回復した。
 やっと抜かれる、と思った陰茎は、再び挿入を開始した。またアルウェンの思考を従順な奴隷へと構築しだす。
 媚びた目で誘う。喘ぎ声を我慢しない。膣を動かして奉仕する。子供を生ませていただく。いつでも股を差し出す。絶対に逆らわない。
 いくつもの奴隷の心得が、アルウェンを変えていく。変わるアルウェンを、心は受け入れ始めていた。
 ごちゃごちゃに乱れ壊されるアルウェンがやっと気絶する事が出来たのは、次の射精が来た時だった。





 あれからどれほど時間がたっただろう。常に薄暗いこの場所は、月の上り下りなど知ることができず、過ぎた日数も分からなかった。
 アルウェンは奴隷を続けている。好んでそうしているわけではなく、逃げられないのだ。手枷がアルウェンの行動を妨害していた。
 アークシェロブはアルウェンを犯すと、どこかに消えていった。アルウェンは体力の回復を待ち、逃げようとしたが必ず体力が回復する前にアークシェロブは戻ってくる。
 そして、アークシェロブが目の前に立った時のアルウェンはただの奴隷だ。そうやって体ごと心を調教されていった。
 嫌だと思っても、体は勝手に股を開く。恥丘までぐしゃぐしゃに濡らし、おねだりを始める。顔に突き出されれば必死で舐めたし、出された精液も全部飲み込んだ。
 そうするべきだ、と心が言うのだ。ご主人様の前では恥も何も存在しない、全て受け入れろと。
 実際、自分の調教は完璧だっただろう、とアルウェンは考える。たとえ逃げるだけの体力が回復しても、アークシェロブと遭遇すればすぐに跪いて股を開く核心があった。たとえ魔力が完璧でも、頭を垂れると言えるほど屈服してしまった。
 まだアルウェンと奴隷のアルウェン、この二つを分けられている。だから未だにアークシェロブが居なければ逆らおうとも思えるし、殺してやるとも考えられる。
 それでも、リミットは近いだろうと思った。憂鬱な気分のまま、自分の腹を見る。妊婦のように膨らんだ腹は、今少しだけうごいていた。
 もうすぐ、アークシェロブの子供が生まれる。これはその前準備みたいなものだと分かった。
 いよいよ戻れない場所まで行きそうなのだから、すぐにでも逃げなければいけない。それでも、アルウェンにはできなかった。
 今なら体力的に手枷を引きちぎるのは不可能ではなかったが、そこまで考えが回らなかった。

602:アルウェンRPG VS アークシェロブ編 BAD END
09/02/21 01:45:00 hmfJhJtN
 腹の中で動き回る子蜘蛛は、常にアルウェンを刺激し続けここしばらく恥部が濡れていない時はない。しかも、胸が僅かに膨らみ母乳が出始めた。母乳が吹くたびにアルウェンは軽くイってしまう。この二つが、アルウェンから正常な思考を奪い続けた。
 ぷしゅり、と音がして、子宮から液体があふれ出す。出産が始まってしまった。
「おおああぁぁぁ! んあああぁぁぉあ!」
 刺激は予想を遥かに超えるものだった。痛みなどはまったくなく、快楽が多くを支配した。破れた卵から蜘蛛がでて、その蜘蛛が別の卵を破り連鎖的に大量に出てくる。
 最も敏感な場所から媚肉を伝い、全身をまさぐられているような感覚がした。子宮内の子供はまだ出きっていないのに、生まれた子達がアルウェンの体を上る。
 手のひらほどもありそうなアークシェロブの子供たちは、我先にとアルウェンの乳首へと吸い付いた。
「ああぁぁーーーー! あっ、あっ、あっ、うぅぅああぁぁぁ!」
 胸を刺激されるのも始めてのアルウェンは、母乳を搾り出される感覚に耐えられなかった。乳首に噛みつかれ、はやくだせと乳房を刺激される。ただそれだけでどうにかなりそうだ。
 強烈な快楽に、アルウェンの脳はブレーカーを落とした。あとはアルウェンの体は人形となり、されるがままにアークシェロブの子ども達に遊ばれ続けた。
 ……アルウェンは快楽で目を覚ました。それほど時間は経っていないようだが、とりあえず出産は終わったらしい。腹の膨らみと刺激からそう判断した。
 それでも、胸を弄られていまだイき続けている。潮がぴゅるぴゅると吹き出ていた。
 いつの間にか、目の前にはアークシェロブが佇んでいた。それを見ただけで、アルウェンの膣は濡れだす。また犯されることを心と体が喜びだした。
 しかし、アークシェロブの行動は違った。爪でアルウェンの手枷を壊し、子ども達をアルウェンの上からどかす。
 唐突に自由になった手の感触を、アルウェンは不思議に思った。目の前のアークシェロブは道を空ける。もう、帰っていいと言う事なのか。
 震える足に活を入れて、アルウェンは立ち上がった。アークシェロブの脇を通り過ぎようとして、急に足が止まる。まだ歩く事はできるのに、足は言う事を聞かなかった。
 横のアークシェロブを見た。アークシェロブはアルウェンに何もしようとしない。アルウェンは定まらない思考でずっとアークシェロブを見つめ続けた。
 アークシェロブが唐突に動き出す。器用に尻を前に出し、陰茎を露出させた。
 アルウェンの心が、喜びを訴えだした。これは、選べと言う事なのだと。まだチャンスはあるのだと。
 チャンスとはなんだ。逃げるチャンスではないのか。なぜチャンスでまた奴隷に戻る事を考えた。
 アルウェンは、アークシェロブの陰茎から目が離せなくなった。どうしよう、と具体的なことなど何も考えず、思考はぐるぐると回り続ける。
「し…………しかたない、んだ」
 小さく、独り言をつぶやいた。その目はとろんと潤みだし、淫らに染まっていく。
「だって、すごく……気持ちよいのだから……な」
 ぺたり、とその場に座り込む。座ったまま、手の力でアークシェロブの陰茎に近付いていく。鼻先に漂う匂いは嗅ぎなれたもので、すぐにこれが主だと確認した。
 陰茎を愛しむように撫でると、陰茎を突き出される。アルウェンは迷わずそれに口づけをし、舌を這わせながら飲み込む。
「んちゅ……、あと……くちゅ……んちゅ……いっかい……。そう、あといっかいだけ……くちゅ、ん……んちゅ……ちゅう」

603:アルウェンRPG VS アークシェロブ編 BAD END
09/02/21 01:46:55 hmfJhJtN
 アルウェンはまだ気づいていなかった。とっくに手遅れだったのに。奴隷かそうでないかという話など、自分を満足させる為だけの言い訳だったのに。
 とっくにアルウェンは快楽に飲まれていたし、アークシェロブをご主人様だと認めていた。もう離れることなどできなかったし、隷属させられる事は喜びになっていた。
 既に支配されているアルウェンは、逃げるつもりなど無かった。今のアルウェンにとって、奉仕こそが使命なのだから。
「くだ……さい。たくさん、たまご……ください。また、せいえき……たくさん、いれて……ください……。はらんで……こどもうんで……ぼにゅうだして…………また……したいです…………ご主人様」
 アルウェンは自分から股を開き、恥部を指で広げ晒した。そこは既に前戯など必要ないほど濡れていた。媚びた視線でアークシェロブを見上げる。アークシェロブの視線と交わるだけで、アルウェンは軽くイった。同時に母乳が吹き出る。
 もう一回孕んで、生んで、気持ちよくなって、全部それからでいい。アルウェンはそう言い訳をした。
 ぶちゅっ、と音を立てながら、陰茎が差し込まれ愛液が飛び散る。アルウェンは喘ぎ声も、快楽に彩られた顔も、奴隷の歓喜も隠さなかった。
 子ども達がアルウェンに群がり、母乳を搾り出す。それをアルウェンは愛しそうに撫でた。
 いつかのように、子宮に陰茎が進入する。卵の刺激を思い出すだけで、アルウェンはまたイってしまった。
 アルウェンは考えるのをやめて、奴隷の自分に全てを任せる。そこにはめくるめく世界があり、アルウェンは心から祝福された気がした。
 アルウェンが言い訳を必要としない日が来るのも、そう遠くはないだろう。

604:アルウェンRPG
09/02/21 01:47:26 hmfJhJtN
投下終了しました。

605:名無しさん@ピンキー
09/02/21 10:37:04 yku349uJ
すごく・・・濃い描写です
これはGJ

606:名無しさん@ピンキー
09/02/21 14:59:48 zoc3V8z5
むう
完全な人外相手に墜ちるか
えろいな

607:名無しさん@ピンキー
09/02/21 23:09:10 fOMwa4oZ
やっぱり神様なんていなかったね

608:名無しさん@ピンキー
09/02/22 22:39:06 MfPYidLm
>>603
GJ!! これはこれで本人にとってはグッドエンド、なのかも?

609:名無しさん@ピンキー
09/03/05 14:23:35 Vmii55Sa
いいのか悪いのか、保守の人が来なくなったね

リリアたんにロダの実の果汁を口移しで飲ませたい
セルセタの花はリリアたんの秘めやかに濡れそぼる場所にそっと生けたい

610:名無しさん@ピンキー
09/03/10 04:41:47 XHUA0stt
















































イッヒヒ

611:名無しさん@ピンキー
09/03/10 04:42:36 XHUA0stt




















































ウッホフォ

612:名無しさん@ピンキー
09/03/10 23:43:40 TOimidpH
春だなぁ

613:名無しさん@ピンキー
09/03/11 23:55:41 qcJhSB+X




















































ファジベェ

614:名無しさん@ピンキー
09/03/15 05:55:57 Yudstz5S
ユニカたんとサラたん、先祖と子孫の絡みを見たい

615:名無しさん@ピンキー
09/03/15 17:36:11 KGtyNwQy




















































フォントゥトゥ


616:名無しさん@ピンキー
09/03/21 11:02:15 aN/sKCnL



















































バイーヤンロ

617:名無しさん@ピンキー
09/04/02 13:31:16 NDQ/eDvS


618:名無しさん@ピンキー
09/04/05 11:21:10 WSwEnG9t



















































ペムシィ


619:名無しさん@ピンキー
09/04/18 10:10:31 nes2cNsU
【隔離】場外乱闘専用スレ【施設】
スレリンク(eroparo板)

620:名無しさん@ピンキー
09/04/25 06:57:39 ++1Zs5rB
保守

621:名無しさん@ピンキー
09/05/05 00:05:50 cdrkcjEf
保守

622:名無しさん@ピンキー
09/05/05 11:05:27 nU95I+UW
一つ聞きたい事があります。

イースオンラインネタもここでOK?

623:名無しさん@ピンキー
09/05/05 11:17:25 ePcIedmF
>>622
おk

624:名無しさん@ピンキー
09/05/05 11:34:32 ygKvdoyC



















































エヌエズゥラスラァ

625:名無しさん@ピンキー
09/05/05 11:36:18 ygKvdoyC



















































トックスポゥ


626:名無しさん@ピンキー
09/05/21 17:14:48 GQa3zQHs
age

627:583
09/05/22 04:16:03 gt4OnIml
583です。仕事で疲れることが多くなりこうして本当に遅くなってしまいました。予告通り、Ys6ものです。
マーヴとシルバという、非メインキャラ同士の絡みになりました。
なぜ終盤、ケビンのおっちゃんは命の種を売れるようになったのか? に対する妄想推測および、
ケビンさんは実はただものではないという妄想設定入ってます。
少しだけウェヌカさん萌えも入ってるかもしれません。
細かいとこで本作と食い違うとこはあるかもしれませんがご容赦を。

申し訳ありませんが、Ys6をご存知ない方を考えた書き方をしてないです。
幼女とも言え得る歳のおにゃのことの肉の交接が許せない人は、
本文をスルーしてどうぞYs7の発売を心待ちにして下さい。

628:583
09/05/22 04:16:49 gt4OnIml
「はぁ、私ってやっぱ何やってもダメなのね……」
レダの集落有数のうっかりさん、ウェヌカが自宅の裏でため息をついていた。
ソラの家で料理の手伝いをしていたものの、それも不首尾に終わって
彼女の自信が回復する余地はますますなくなっていた。
「はい、どっこいしょっ、と」
目の前で、このレダの集落唯一のエレシア人、ケビンが何かを運んだり降ろしたりしている。
遠目に見ると運んでいるそれは木桶のようだ。
(なにをやってるのかしら……)
ウェヌカがずっと見ていると、その木桶がどうやら土で埋まっているらしいことも分かった。
そして何かがその桶の一つ一つに植えられている。
(あまり見ない植物ね。……いえ、あれは……)
それはまさしく大半が、まだ幼生のリーファ、ユリーファだった。
その二種とも、成体にもなれば毒霧を噴出する、人里に置いておくには危険極まりない植物である。
「ひっ! モンスター!?」
植物たちの正体に気づいた驚きの声は、ケビンを振り向かせる。
「ああ、こりゃウェヌカさん、こんにちは。不安がらせてしまって、すいませんね。
 これのことなら心配要りませんよ。ちょいと品種改良してるんです」
「品種改良……ですか?」
「ええ。以前アドル君から、不思議な効果を持つ種子を見せてもらいましてね。
 食するだけで、腕力その他の身体能力を、少々ながらも向上させられる効能があるそうです。
 あれはこの地域特有のようですし、あれと似たものなら、これらの毒花が持つ化学成分と
 この地の他の植物の特性を掛け合わせれば、量産できるんではと思いついたんで、
 ただ今、鋭意実験中といったところですよ」
「はぁ……そんなこと、思いつくもんでしょうか……?
 それに、それ、ほっといたら成長するんじゃ」
ウェヌカの疑問はもっともだったが、ケビンは自分が独学ながらも農学・植物学を研究し続けていること、
またある対策を施せば危険な二種の成長は止められる旨を話し、応える。
「不安になるのも解りますが、ちゃんと成功はしてるんですよ。数少ない成功作がこれです」
そう言って差し出したのは、黄金色に輝く種子であった。
「これには、服用者の生命力を高める働きがあります。ただ、量産化には適さないようですから、安価ではちょっと売れないですね。
 成功がこの金色の1粒とすると、それ以外の……いわば、失敗作がこんなにできてしまいました」
そう言って、後方に置かれてある大きな麻袋を示す。中には紫色に輝く種がどっさりと入っていた。
「この失敗作の特別な効果は特にありません。食べてみましたが、毒性もないようです。ただ、とても美味ですよ」
ウェヌカも一粒もらって食べてみた、確かに美味い。チトの実が問題にならないほど美味い。
もしかすると、これを食材にすれば私も料理が成功するのでは。そんな考えをふっと浮かばせるほど美味かった。
「でももしものことがありますから、くれぐれも開けて食べたりしないよう、
 子供たちにも言っておいていただけませんかね。一粒では大丈夫でも、慢性的に食したり、
 一度に大量に食べたりしたらどうなるかわかりませんしね。今、ラーバ先生にサンプルを送って
 成分分析をお願いしているところです」

629:583
09/05/22 04:17:38 gt4OnIml
マーヴは物陰から、あるレダ族の戦士を見つめていた。
「お礼、言わなきゃ……」
以前、ロムン帝国兵が大挙して集落へ攻め込んできた時、彼、シルバがマーヴを庇い、代わりに捕まった。
しかし、アドルやラドックの活躍でこうして全員が無事に帰還できてから、しばらく経つ。
アドルは突如ゼメス島に巨大な遺跡が現れてからまたどこかへ行ってしまい、ラドックたちもまたこの集落にはいない。
だが、マーヴがお礼を言うべきもう一人の人は、今目の前にいる。
(……でも、どうやって声をかけたらいいんだろ……?)
シルバは、とてもではないが気軽に声を掛けられる雰囲気の男ではない。
リューグには活発極まりないマーヴでも、彼に声をかけるのは、少しためらわれた。
ために、こうして物陰からじっと見ている。
(でもこのままじゃいけない、ちゃんとお礼ぐらい言わなきゃ)
と、心の中で繰り返すものの、足は一向に動かない。
(あーっ、どうしよーっ)
あと一歩を踏み出せない迷いにふと体の向きを変えてみる……と、
見慣れぬ麻袋を肩にずっしりと抱えた、怪しさ満点の姿でソラの家へ入っていくウェヌカの姿が見えた。
(……? 今、ソラさんはいないよね)
ソラは木の実採集へと出掛けたはずで、家は無人のはずだった。ウェヌカの不審な動きが気になり、
マーヴはソラの家へと近づく。そっと入口から中を覗いてみた。

(な…。なに、あれ?)
麻袋をひっくり返して、ざーらざーらと大き目の鍋に何かの種を満載している。どうやらあれを材料に何か作る気らしい。
(でも、なんか毒々しい色……)
材料を盛る段階でアレなので、当然ながら作っている手つきも危なっかしい。
料理をまだよく知らないマーヴでも見ていられなかった。
「て……手伝い、ましょうか?」
思わず口に出してしまい、陰から出る。
「ひっ!?」
どう見ても、ウェヌカはびっくりしすぎだった。
(そ、そこまで驚かなくても……)
「な、なんだ、マーヴちゃんなの……私はまたてっきり、ケビンさんかソラさんだと」
(ソラさんはともかく、どうしてケビンさんが……?)「その種、いったいなんですか?」
「えー、えー…と、ね。この近くで新たに発見された美味しい種なんだって。ソラさんから分けていただいたの。
 だからこうして試しに作ってるの」
どことなく発話がぎこちないのは気のせいだろうか。しかし、マーヴはある考えを思いついた。

(そうだ! ここで料理を作って、お礼ということにしよう! それがいいわ!)
なんとか、シルバに声をかけるきっかけが見つかった。内心喜々として、マーヴもウェヌカの手伝いを始める。

630:583
09/05/22 04:18:58 gt4OnIml
(俺には何も出来ない……)
いつものように集落の中心近くで過ごしているシルバの胸中には、ある思いが積み重なっていた。
(エレシアの連中が攻めて来た時もそうだったが、今もこうして……)
ふと空を見上げる。そこには木々に囲われた空があるだけであったが、その遥か先には間違いなくゼメス島が、
そしてそこに突然浮上した、遥か先祖が築いたとされる漆黒の巨大建築物があるはずだった。
(それに比べて、あのエレシア野郎はどうだ。あいつは俺達全員を、エレシアの連中から俺までも救い出しやがった)
だが、自分はこの集落を守りきれなかった。
(族長が重傷を追うほどの相手がいたのだとしても、それは理由にはならない……)
あの日以来、無力感がシルバの中を霧のように覆っていた。
この日も、そうして一日が終わるはずだった。

夕方、他人の顔がはっきりとは見えなくなる頃だった。
「あの……」
聞き慣れない声が自分を呼ぶ。というより、普通シルバを呼ぶのはクヴァルやラーゴぐらいのもので、
用事でもない限り彼に声をかけようとする者はいないはずだった。
「な……、マーヴ……なのか?」
薄暗くなりつつある夕陽にぼんやりとだけ浮かぶ小さなシルエットは、
よくよく見ない限りマーヴだとは判らない。その姿が判別されたとき、驚かずにはいられなかった。
その手には器らしきものを持っている。
「あの……助けていただいて、あ、ありがとうございます」
「ん、ああ……」
一瞬何のことかわからず生返事となったが、すぐに理解した。
「でも礼を言う相手が違うな。俺は何もしていない、礼ならエレシア野郎に言うんだな」
理解した彼はまたすぐいつもの冷淡なシルバに戻り、マーヴから向きを変えようとする。
「あ、あのっ! 作ったんです! た、たた、食べて下さい!」

そう言ってパニック気味に器を両手で差し出し、最敬礼の姿勢で硬直するマーヴ。
(わたし、なにやってんだろなにやってんだろ、これお礼だって言わなきゃならないのに!)
腕を差し出したまま顔は俯いたまま、ひたすら赤面してマーヴは顔を上げることもできない。
と、ふと気づくと腕が軽くなっていた。
「はれ?」
顔を上げる。そこには、器を手にしたシルバが、その中味をただただ口にしている姿があった。
「うまいな。これ、マーヴ一人で作ったのか?」
淡々と食べ続けている。ある程度食べたところで今度はシルバが器を差し出した。
「マーヴも食べるか?」


「……どうもマーヴたちの帰りが遅いねぇ……」
日が落ちそうな表情の空。マーヴとリューグの母、ナーリャは帰りの遅いわが子を案じていた。
一方、父・トクサは何事もないかのように一杯機嫌で答える。
「またリューグの奴が隠れちまって、探すのに手間取ってるんだろ?」
「まあそうだろうけどね。あの子が一緒だから、心配はいらないと思うんだけどねえ」

631:583
09/05/22 04:20:38 gt4OnIml
既に日は落ちた。器の見た目に反して料理は結構な量があり、
二人が器の中身を空けてしまうまでにはしばらくの時間がかかってしまった。
「……すっかり、暗くなってしまったな……」
器を空けてしばらく、二人の間の沈黙をやり過ごした後、シルバは見たままの風景に言及する。
空は日没後の錆びたような濃橙色から群青に、そして漆黒に変わろうとする気配で、
風景もその彩度を失い、薄絹の如き青い闇をまとってしばらく経っていた。
「……マーヴ……?」
彼女のほうを見遣ると、すっかり寝入っているかのように見えた。が……
「……変……なんです。からだ、熱くて……」
目こそ閉じているが、よく見ると息は荒くなっており、顔も火照っている。
「大丈夫か!? 病気なら早く……」
駆け出そうとするシルバの服を握って制するマーヴ。
「だ、大丈夫です……体はすごく熱いけど苦しくないし、頭もポーッとしてるけど、なんだか心地いい……
 それに、シルバさんに触られてるとこ、なんだかくすぐったくてきもちいいです……」
シルバは介抱しようとマーヴを抱きかかえるような姿勢になっていたのである。変だ。
シルバがそう思うや否や、今度はシルバ自身にも変化が感じられてきた。
「う……あ、あぁ……ぁ」
急に目眩がして、体が急激に火照ったように感じる。
頭もまるでまどろんでいる時のように、心地良く働きが鈍くなっていた。
急な変化に思わず、抱えていたマーヴへ被さるようにして倒れこんでしまう。そんな状態でマーヴの声が聞えてきた。
「シルバさんも……こんな感じになっちゃったんですかぁ……?」
「マーヴ……おまえ、あの料理の材料、なに、使ったんだ……」
間違いなくあの料理が原因だと悟った時はもう遅かった。更なる変化が二人の体に現れていく。
「……シ、シルバさん……」
「こっ……今度は、なんだ?」
「おしっ……こ……したくなりました……」
「そ、そうか。それなら……行ってきたらいい……」
シルバは自分の体の、とある部分の硬直化に気づかれなかったことに少しホッとした。しばらくするとマーヴが戻ってくる。
「どうも二人とも変になってしまったな。早く帰ろう」
「いえ……出ないんです……ここ、むずむずしちゃってるのに……」
そう言ってマーヴは股間を押さえる。

632:583
09/05/22 04:21:51 gt4OnIml
「シルバさんも……おしっこ、したいんですか? その……ぱんぱんにふくらんでます……」
いくら暗くとも気づいてしまうほどに、シルバの股間は大隆起していた。
もちろん、尿意から来るものでないことは彼が最もよく解っている。
「い、いや、違うんだ、これは」
「もしかして……あの料理のせいで、腫れちゃったんですか!?
 わたしのおまたもむずむずして、なんだかいじくり回したくなっちゃうような、変な感じになっちゃってるんです……」
これは間違いなく、「そちら方面」に薬効がある成分が大量に含まれた食材が使われてしまったのだろう。
こんな幼い子でも性感を催してしまうほどに……
「ごめんなさい、私のせいです。もし膿とかたまっちゃってたら大変! 早く出さなきゃ……」
「え、ちょっ」
シルバが制止する隙もなく、マーヴはまだ幼い手つきでシルバの下半身の着衣をほどいていく。
そして程なく、エメラスの槍を思わせるほどに硬化した、勇ましげな肉の槍が剥きだしにされてしまう。
「すごい……こんなに熱くて、大きい……」
マーヴはリューグのそれを見たことはあった。だが、あれはそのほとんどの部分が袋で、
申し訳程度に先端に付いていた排尿部は、小さいドリル状のものでしかなかった。
それが今眼前にあるものはほとんどが柱の部分であるばかりか、
太く硬くたくましい、大人の男性の頼もしさと恐ろしさを共に具現化させたような、肉の兵器そのもの……
「あっ! お、おい、こする……な……あっ」
マーヴは一瞬、目の前に鎮座するものの迫力に圧倒されてしまったが、これは病気のせいかもしれないと思い直し、
小さな両手を使って、目の前の肉棒へ搾り出すような動きで刺激を加えていく。
「そんな……っ、そんな動きでそんなところを刺激された……ら……」
シルバの息がさらにあがっていく。それを誤解したマーヴは、もはや手では遅いかもと思ってしまう。
「手じゃしぼり出せないかも……よし、それなら!」
柱をマッサージする動きを止め、その逞しい根元をがっしりと両手で掴む。
直立不動、血管を全身に浮き上がらせた凶悪な表情で、一つ目の雄々しき獣はマーヴをじっと見つめている。
その目玉の部分を、マーヴもじいっと見つめる。まるで何かを決意したかのように。そして顔と棒の獣との距離が縮まっていく。
そしてマーヴの口がぱっくりと開かれた。
「な、何を。マーヴ、やめ」
そう言った頃には、既に棒の部分からマーヴの口中のやわらかな熱が感じられていた。
粘膜接触の瞬間、シルバはとうとう力が抜け、仰向けに倒れてしまう。
マーヴは棒の内部にあるはずの膿を吸い出そうと夢中で熱くなった先端を吸っていたが、
シルバがさらに息を荒げて倒れたことから焦りを募らせ、
吸いたてつつ前後に動かす、唇での柱へのマッサージも加えていく。
当然その行動はシルバに強烈な快感をもたらした。
力を加えるたび、途切れ途切れの快い空白が脳内に生まれて、熱に浮かされたようになってしまう。
(お口だけじゃだめかも……なら)
マーヴはさらに一度退かせた両手を再動員し、玉、袋、その周囲、前立腺を含む部分へも刺激を加え始めた。
肛門付近の処女地を侵されたことに戸惑うシルバの意思に反し、
怒れる肉獣は自らを慰撫する少女の口へ、褒美の怒濤を注ぎ込む時を心待ちにしている。
与えられる快い刺激に任せ、少女の口中で無遠慮に自らの大きさを主張する。
「そ、そんなに刺激したら、あ……あぁあ! あっ、あぁ……あ」
一瞬大きくマーヴの口の中で膨らんだかと思うと、はち切れそうなシルバ自身は
まだ幼い少女の口の中へ、肉欲の精華とも呼ぶべき濁り汁を思う存分吐き出してしまった。
一度出しただけでは収まらず、そのまま断続的に放精は行われていく。
彼本人は硬直したまま、彼自身が排出したがっている白濁をただただ出させるに任せきっていた。
そして彼女は出されるがままに激噴を受け入れ、さらに吸い立てていく。多分少しは飲んでしまったに違いない。
(出して……しまっ……た)
まだ幼女とも呼べうる女の子の口の中を、濃厚白濁汁で汚してしまったことに、
快楽こそ感じつつも、罪悪感は拭いきれない。シルバは排出の快感と後悔との狭間に落とされ、ただぐったりしていた。
だがそんな呆けたような表情の彼を、ホッとした表情で彼女は見下ろしている。

633:583
09/05/22 04:23:09 gt4OnIml
「いっぱい……膿、出ちゃいました。もうこれで病気の心配はないですよね」
彼女の口元には少し白濁が残っているのが見えた。
そして発される言葉には、まだ粘りが口中に残っているのか、発音しにくそうなぬめりが音となって感じられる。
「俺は……なんてことを」
「元々私のせいでこうなっちゃったんですから、当然です。でも、本当によかった……」
「……」
「?……どうしたんです、か……きゃっ」

シルバ自身にも、何故いきなりそうしてしまったのか、解らなかった。
ただ、自分を本当に心配してくれたこの女の子が、この上なく愛しく思えてしまった。
そして、その可憐な唇を独占してしまいたいという衝動が咄嗟に生まれたことだけは確かだった。
ただひたすらにマーヴの唇を吸い、その中に自らの舌を滑り込ませる。
不思議と彼女も嫌がらない様子で彼のくちづけを受け入れていた。
彼女の口の中には少し自分の精液の残り香がするが、もはや気にもならない。

(俺は……マーヴが好き、なのか?)

自分の唾液と彼女の唾液とを絡め、互いの唇の感触を味わっているこの時に、彼は今さらなことを思った。
何人かの集落の女の人に対し、似たような感慨を持ったことは何度かある。だがそのどれも、
ここまで直截的な行動に移したくなるほどの熱さには至らなかった。無論、オルハに対するそれも含めて。
(い、いや。料理の中の妙な成分のせい、なのかもしれんが……)
だが、そんな躊躇は目の前の少女の前には、そして唾液と舌が粘り絡み合う心地良い感触の前には、全くの無意味だった。
唇を離しても互いの唾液が糸を引き、しばらくお互いの唇は結ばれていた。
暗がりの中で僅かに見えるマーヴの瞳は少し潤んでいるように見える。
その濡れた瞳には狼狽の色こそ少しあったが、嫌悪や拒絶の表情はない。二人は闇の中で見つめあう。

634:583
09/05/22 04:23:55 gt4OnIml
「ごめんなさい……わたし、変です。チュッてしてもらって……きもち、いい……」
少し涙声で、いきなりのキスへの戸惑いを、そして歓びを露わにする少女。
これも先ほどの料理の薬効のせいなのだろうか。
シルバを正面から見つめる彼女の表情には、快楽と綯い交ぜになりながらも、
確かに一人の男性を想う、恋する乙女の色香があった。
「一緒に……変に、なっちまおうっ」

もはやシルバを、二人を止めるものは存在しない。
さらなる熱いキスが再び二人を結びつけ、そして荒々しい戦士の手はまだ幼い少女の秘部へと潜り込んで行く。
人当たりの悪い彼の女性経験はほぼ絶無であるにもかかわらず、
マーヴの内股を、そして股間を彼が一撫でするたび、彼女は微かな嬌声を洩らして敏感に反応する。
「気持ちいい、か?」
唇から離れ、首筋にキスしながら耳元で囁く。マーヴは無言で頷いた。
彼女がシルバを抱きしめる力は、より強くなっていた。
そして、その可憐な両手は再び、彼の股間へ訪れていたのである。
先ほどのように柱の部分をさすりつつ、さらに今度はその先端を、丸く指先で磨くような動きで撫でてくれてもいる。

「マーヴ、もう俺は大丈夫だから……」
「わたし……気持ち、いいです。おまたとか、その近くも、くすぐられて……
 だから、シルバさんにも、もっと気持ちよくなってもらいたい……」

幼い少女による肉棒奉仕という返礼には、肉体的快感とともに、幼女愛という禁忌を冒すことへの背徳の甘美も滲んでいた。
恐らく、いや間違いなく、幼い彼女が男の局部をこうして握り、こすり立てたのは生涯初めてのことであろうし、
実は彼もまた女の人に自らの弱点をいいようにされてしまう経験は初めてであった。
ならばと彼もまた股間へだけではなく、彼女の服へも手を忍ばせ、そっと乳首を探り当てる。
弄り始めるや否や、彼女の息がさらに上がり、甲高い鳴き声が交じり始める。

「もう、もう……がまん、できません……からだ全体で、私のいろんな所、こすって下さい……」
彼女は全身を彼の肉体へこすりつけ、さらなる快楽の共有を急き立てる。
熱くいきり立つ剛棒から彼女のたおやかな手が離れた代わり、
彼女の両太股に包まれた股間が、精液充填中の肉砲摩擦の接待をし始めた。
彼女の軽い全身が彼へと乗っかり、前後に律動を始める。
それは大人の女性が性の交わりに勤しむ動きとほぼ、揆を一にしているかのようであった。
剥き出しの最も敏感な男の部分を同じく剥き出しの女体でこすられて、
彼の性衝動の内圧は最早臨界点近くまで高まっていた。高まりすぎた性の衝動は、生殖を模した直接行動へ容易に転化される。

635:583
09/05/22 04:24:41 gt4OnIml
「おま……たの、なか、に……シルバさんの、あついの、がぁ……あ、ぁ」
膜を破ってしまわぬように、先端の紅の部分だけを彼女の谷間に宛がって前後に擦り立てていく。
まだ幼い女性器へ、その煮え滾る全砲身をぶちこむわけには行かない。
上から見ると、股間の先端、真っ赤に実ったスモモが、彼女のちんまりとした両脚の狭間を出たり入ったりして
果実同士の戯れを愉しんでいるかのように見える。
脳と下腹部で渦巻く性欲の奔流に衝き動かされながらも、彼にはまだ目の前の幼女を思い遣る余裕があった。
その肉柱の先端に輝く紅冠だけが、彼女の幼い宮殿への誉れある初の来賓として参内していた。
初めての殿方を股間で接遇した少女の瞳には、牡という未体験の存在への怯えと躊躇いが、その十分すぎる潤みと共に見て取れる。
しかし嫌がってはいないことに、彼は同時に気づいていた。
「痛く、ないか……」
「きも……ち、いい……です。あつくって……すごく、おちんちん、うれしそう……」
膜の手前で暴れさせている幼児性の先端の、肉感的な熱さとこするような彼の動きとが、
彼女には無邪気に甘えているように感じられていた。
「ちんちんだけじゃない……俺自身も、すごく、嬉しい」
彼女は痛がっていなかった。それだけで、彼は救われたように感じた。
自分の動きで気持ち良くなってくれる女の子がいて、そして自分にも無上の快感がある。
体を接して、ひたすらにお互いの敏感な部分をこすり合わせていることがただただ、至福に感じられていた。
だが、その至福感も、快感の絶頂を終止符にして終りを迎えることに気付かないではいられない。
白い濃厚液の予感が股間に兆す。赤い潮を迎える前の少女を相手に生殖の目的を果たし得ず、
ただ少女との快楽のためだけに解き放たれる性欲の結晶が、新鮮な幼い亀裂を汚辱しようとしていた。
「あ、ああぁ……も、もう、出そ……う、だぁっ」
彼の異変に彼女も気付き、荒い息のままで彼を見つめる。性器とは違う熱源を急に股の間で感じる。
何かが注ぎ込まれたような触感。引き抜かれた彼の雄しべの先端からは、白い蜜が雫となり一滴、二滴と垂れている。
「だ……だめ」
彼女が彼に願う。離れないでほしいと。
引き離された彼の肉幹を掴み、再び、その逞しい温もりが寄り添ってくれることを願った。
彼は従う。まだ、濃厚な雫の名残が潤う赤い肉の宝玉を、彼女の秘密の小部屋へと宛がう。
そのまま潤滑に任せ、彼女の幼い秘部は彼自身を頬張った。
二人の営みの余熱は沈黙となって、二人の間を温かく埋め尽くしていた。

636:583
09/05/22 04:25:37 gt4OnIml
(やっちまった……)
しばらくして、二人はどちらともなく自然と離れ、並んでぐったりとしていた。
シルバは虚空を眺めている。その視界の先にはもう星が瞬いていた。
「わ、悪かった、マーヴ、こんなことをするつもりは」
ぐったりとしながらも謝ろうとするシルバの胸元へ、マーヴが全身ごと密着してくる。
その突然の愛らしい感触に言葉が詰まってしまった。
「シルバさん……」「……」
返答できない。感情が言葉にならない。いや、言葉は出せるのだが、
どんな言葉も、自分の想いを伝えるには絶対に足らないような気がして、出せなかった。
「……」
シルバが答えを躊躇っているうち、今度はマーヴのほうが彼の唇を奪った。
「……!」
突然のことに驚きながらも、目を閉じ、彼女を受け入れる。
彼女は舌を動かしたりするようなことはなかった。
しかしその分だけ、互いの唇をより深く味わえたのかもしれない。
そうしているうち、急にマーヴがちゅぽんと唇を離す。
「……なさい」「?」
シルバが聞き取れなかったことに気づくと、また改めてマーヴはしぼり出すような声で言う。
「ごめん、なさい……」
シルバは困惑した。謝るべきは間違いなく自分のほうなのだから。
「どうして、お前が謝らなきゃ……」
「だって……伝えられなかったから……」
「???」
「好きだって気持ち、伝えたかったんですけど、好きだって言うより先に体が動いちゃって……」
シルバは唖然とした。
(なんてことだ、こんな小さな子に気を遣わせちまった挙句、先に告白されてしまうとは)
「変……ですよね。こんな子……」
「……いや、変じゃない」
シルバは正面からマーヴに向き合う。
「変なのは俺のほうだ。素直に好きだって言やあいいものを、気ィ遣わせて先に言わせちまって……
 だから……改めて、言わせてくれ」
─もしかすると、お互い妙な成分のせいで体が火照りきり、それで好きな気持ちが一時的に昂っているだけなのかもしれない─
「俺は、まだ戦士としても未熟だ。だから……こんなことを、お前に言えるような立場じゃないことは、分かっている。
 俺はお前を護るに相応しい戦士になってみせる。俺は……お前を、護りたい。それは、つまり……」
─だが、それでもよかった。初めて感じる、この今の気持ちを伝えられるなら─
「……お前が、好きだ」

返ってくるのが、どんな答えだろうとも。これでよかった。

637:583
09/05/22 04:27:28 gt4OnIml
それから間もなく、ラーバからの知らせが集落へ舞い込んで来た。
ケビンが依頼していた「失敗作」の成分分析結果である。結果はやはりと言うかなんと言うか、
「一時的な滋養強壮・精力増進に効あるものの、過剰に摂取すれば猛烈な催淫効果を発現する」というものだった。
そしてさらに、その失敗作を詰め込んだ袋がそっくり消えていたことで、また騒動になった。
が、そちらの方は「金目の物を漁っていたロムン兵の生き残りが怪しげな袋を抱えて、どこかへ運んでいた」という目撃情報で収まることになる。
その情報提供者がウェヌカであることは、言うまでもない。
そしてなぜか彼女の家の裏手には、失敗した料理の山が捨てられていたという……

ともあれこうした紆余曲折を経て、命の種がケビンの店で、無事? 高額ながらも発売され始めたのであった。


……そして、時が少し経った頃。
かの匣の崩壊という結末を迎え、アドルたちが島から離れようとしていたその時。

シルバは不意に声をかけられる。族長その人だった。
「もう、お怪我は大丈夫なんですか」
「お陰様でな。さて……この度、大きな問題が一つ解決したわけだが、我々には未だ解決されざる問題がある」
「……なんでしょう?」
「オルハの後継者のことだ。つまりは、その夫たるべき人物ということだが……
 その候補をつらつらと考えてみるに、お主もそのうちの一人として十分資格があると思う。どうであろうか」
以前のシルバなら、不意の朗報に喜んだであろう。しかし。
「……族長、申し訳ありません。私には……想う人が既に、いるので」
「そうか。いや、無理にとは言わん。……しかし普段ろくに
 異性どころか同性の同胞とも語らわぬお主が、一体誰に心惹かれておるのか少し気になるな」
「その人と対等に並び立つには、私などでは未だあまりにも力不足で、ただ恥じ入るばかりです……
 その人を護るに相応しい戦士たるべく、一層精進せねばならぬと感じているところです」
「うむ。善き心意気だ。相手が誰なのかはもう訊くまい。一族の戦士としての誇りとともに、
 その想う者に相応しき者となれるよう、努力するのだぞ」

638:583
09/05/22 04:33:08 gt4OnIml
以前と比べ、魔物の活動は明らかに沈静化していた。風見の丘へ至る樹海北西部の道も例外ではない。
ついさっきも子供たちがその付近で遊んでおり、散り散りになって集落へ帰っていく。
その風見の丘近く、二人だけの秘密の場所、遊び疲れたマーヴはシルバの腕の中で眠っていた。
以前は全く子供と縁のなかったシルバが、子供たち相手に遊んでやるようになり、
彼女のみならず子供たちとの距離が急に近くなったことに、皆は歓心を覚えこそすれ、疑いの目をかけることはなかった。
彼の腕の中で眠る彼女の表情を見ていると、つい微笑ましくなってしまう。
しかし同時に、邪心が少しくすぐられて股間が芽生え始めてしまう。
芽生え始めるとそれが若々しく猛る樹になるのに、そう時間は要しない。
遊び疲れて眠った彼女へ血気盛んな剛棒が押し当てられると、その硬度は極限まで高まる。
彼は彼女を抱きしめる腕の力をそっと強める。体温が柔らかく感じられた。
(あの夜のアレは、一時の気の迷いではないだろうな……?)
シルバが懸念しているのは、自身のそれではなく、マーヴのそれである。
その幼い肉体をいいようにしてしまった事に、彼女は後悔していないのだろうか……
だが、その懸念は彼女の手つきで払拭される。
「お兄ちゃん……かたく、なっちゃってますね」
「起こしちまったか、悪い」
彼は、マーヴから恋人としてではなく、兄として慕われるようになっていた。それを彼が望んだということもある。
まだいっぱしの恋人になるには彼女は幼すぎるし、
また自分も、彼女を護るべき者として、様々な技倆が足りないと思っていた。
でも、二人とも一緒には、いたい。
だから今は、共に歩むべき兄妹として付き合い続ければいい。
ちょうどマーヴの弟、リューグも今回の事件を経験し、一族の男としてどうあればよいかということを考え始めているようなので、
戦士としての心構え等々を教えるための存在にもなればいい、とシルバは思い始めていた。
二人はお互い両思いながら、自らの幼さを認めた上で付き合っている。
「マーヴ、今日はいい。疲れてるんだから無理するな」
「私はいいんです。こんなに苦しそうに硬くなって……」

639:583
09/05/22 04:33:51 gt4OnIml
彼女は起き上がると、座した彼の両脚を開いてその奥へと跪く。
差し伸べられた幼い手で、硬く緊張した男の本性は穏やかに揉みほぐされていく。
射精を急かすような忙しない動きではない、自らを硬く固めた男を優しく思い遣る、
心の込められた慈母の如き手つきに、牡の器官は愉悦の快哉を上げていく。
「もうそろそろ……うれし泣き、しちゃいますか?」
幼い彼女は、強張った肉棒から白いものがどろりと出て、
ぐったりと萎れてしまう生理現象を涙に喩えてみせる。たしかに彼は嬉しかった。
「ああ……マーヴの前でなら、俺も……」
最後まで言うのはやはり気恥ずかしい。冷静な表情こそ崩してないものの、上気して赤面した顔がより熱を増す。
それを気付かれるのが嫌で、つい彼女から顔を背ける。彼女はそれを察してただ微笑む。
「安心して、泣いちゃって下さいね」
既に下半身の着衣は下ろされ、剥き出しの牡が少女の指に導かれ、白日の下に曝け出される。
その醜悪とも言えるほどに膨張した肉棒を、指で味わうかのように丁寧にさするマーヴの姿は可愛らしく、また美しくも見えた。
同じ視界にある自らの膨れた男根との対照でそう見えるのかもしれないが、それだけではなかった。
(俺の精も何もかも、まるごと包み込んでくれるつもりなのか……)
左手は柱をそっと握りその包皮を優しく撫でていく。右手は指を揃え、掌を凹ませすっぽり亀頭を包み込むように載せて、
ころころと玉を磨くような動きで転がしている。本当に大事な宝玉を磨いて手入れするような慎重さで、彼女は彼の性器と接していた。
その、ぎこちないながらも、愛情のたっぷり込められた手の動きに慰められて、
彼は射精するのも忘れ、陽だまりの中、そのまま眠ってしまった。

すっかり慰撫され、安心しきった猛獣のように、その硬さを残す獣性を彼女の手の中に委ねている。
弄られることへの性的興奮というより、大事なところを一身に預けていられる甘やかな安心感をより強く感じていた。
もはやただの快楽ではない。自らを任せられる異性への信頼感とそれに基く安らぎ。
外気と陽光の温かさと、股間より伝えられる温かさ、二つの温かさに彼は包まれていた。

股間の上を繰り返し繰り返し、同じところを撫でさすり続ける手。
静かに繰り返される興奮棒磨き。彼の寝息に彼女が気づくのは、しばらく経ってからだった。

暖められたそよ風が、彼の寝顔を撫でていく。
寝ているシルバの顔は普段の無愛想な表情とは打って変わって、
無邪気な男児そのものに、マーヴには見えた。思わず、髪ごしに頭を撫でてしまう。
彼は起きているのかいないのか、身を転がして彼女へと体を密着させてくる。
彼女もそれに応じ、彼に密着して横になる。
「甘えんぼさんのお兄さん……ずっと……私を、護って下さい……」
マーヴは眠っているシルバの頬に、そっとくちづけをした。

二人を吹き抜ける風は、静かな波音だけを乗せ、眠れる二人を包んでいる。
凪いだ海の波音は、あの大渦の消失を、何よりも強く証明していた。
無数の因業を呑み込んできた渦は、もはや無く。
波濤きらめく穏やかな海からは、ただそよ風が吹いてくるのみであった─

─了─

640:583
09/05/22 04:41:22 gt4OnIml
かなり長くなってしまいました。にもかかわらず、
573さんの激しい描写にも及べぬ自らの限界がよく解り……
とりあえず、後続により良き職人諸氏が続くことを願いまして、
これにて失礼いたします。

641:名無しさん@ピンキー
09/05/22 04:50:19 aFk3dLao
乙!

642:名無しさん@ピンキー
09/05/22 09:58:25 G1SDCfaF



















































アヌサンァモォ


643:名無しさん@ピンキー
09/05/22 09:59:48 G1SDCfaF



















































ピッキヒフィフィ


644:名無しさん@ピンキー
09/05/24 23:50:46 N1DEi3Gw
>>583さん
乙でありました! 何使っても大失敗なウェヌカたんww
また次のご投稿お願いします!

645:名無しさん@ピンキー
09/05/25 01:31:26 a0pP+qxY



















































ソヌモォォンヌ


646:名無しさん@ピンキー
09/05/25 01:32:03 a0pP+qxY
イビィギィン

647:583
09/06/02 05:15:31 7I3XOKdZ
調子に乗ってしまい、またYs6もの・非メインキャラの品です。
リモージュで店構えてる姉弟同士、やっちゃっております。
ロゼさん痴女属性ついてて、さらに後半でイッちゃっておりますので、
苦手な方はご遠慮下さいますよう……

648:583
09/06/02 05:16:28 7I3XOKdZ
アドルさんがいつものように、外で獲得したカミオの花、蜂蜜、骨付き肉などを山と持って来る。
そして僕はいつものように、通常の引き取り値より高い値でそれらを全て買い取る。
「……ええ、いいんですよ。アドルさんは悪くないです」
アドルさんは申し訳なさそうにこちらが差し出したお金を受け取ると、
ごくたまに、そのうちからいくらかを使って蒼の秘薬を買ってくれるのが習慣で、これで何とか店が持っている。
アドルさんは残りのお金を持つと、またどこかへ消えていく。

噂では、向こうの島に残ってるケビンさんが高値で貴重な品を取引し始めたらしい。
多分、秘薬を買わないときはそれを買うために使うんだろう。
そしてそれは、この島々の災厄を取り除くには多分必要なものなんだろう。
それならば、僕がこんな形でアドルさんへ資金を提供していることには確かな意味がある……
僕はまたそう思い直して、理不尽な姉の仕打ちの結果を正当化するための理窟を、自分へ言い聞かせる。

僕がなぜ、アドルさんとの取り引きでいくらか譲歩しなければならないのか?
その原因、いや元凶は、我が愚姉ロゼにこそある。

「おーおー、ちゃんと姉の御威光に従って、
 赤毛君からの引き取り値は上乗せして、買い取ってるわね。
 さすがクロア、わが優秀な弟」

……噂をすれば、だ。
露出が決して少なくない衣服に、所々身に着けたきらびやかな装飾品の映える女の人が、僕の後ろにいる。
この女の人こそわが姉ロゼであり、バスラム商会の庇護の下、武具店を経営している。
で、僕、クロアはその店の軒先で雑貨屋っぽいことをやっているのだが、
姉さんは自分の店の商品を一通り買ってくれたお礼にと、ある約束を勝手にアドルさんへしてしまった。
それは、アドルさんが僕の店へ要らないものの下取り依頼にきた際、その買い値に色をつけるように、というものだ。
逆らっても無駄なのが分かっているので、こうして従っている。

「姉さん、店は?」
「客が来そうにないんですもの。それはそうと、今日はあの日だから。早く店じまいしなさいよ」
「はいはい」
ほぼ週に一度、僕はこうして早々と店じまいさせられる。
それは姉の店じまいの手伝いのためでもあるのだが、その姉弟揃って早々に店じまいする理由が、問題なのだ。

649:583
09/06/02 05:17:07 7I3XOKdZ
「わかってるわね? 先に入ってなさい」
「わかってるよ……」
僕はいつものように、姉さんから言われて浴室へ向かう。
そうして、僕が先にお風呂に入ってると、後ろから人の気配がし始める。姉さんだ。
僕は無視して頭を洗い続ける。姉さんがそろりそろりと近づいてくるのが分かる。姉さんが僕の真後ろに座る音がした。
そしていつも通り、頭を洗う僕の腕と太ももの間へ左手をスルッと忍び込ませる。
その手は僕に感づかれてないとでも言いたげに、剥き出しになった目標物へ大胆に襲い掛かる。
そして哀れ、股間の袋と棒ともども、むんずと鷲掴みにされてしまうのだ。

そう、姉さんが僕に早々に店じまいをさせる理由が、これだ。
僕を使って自分の性欲処理をするため……
そりゃまあ、僕だって姉さんを根っから嫌いなわけじゃないし、気持ちいいし……
だからどうしてもイヤだってわけではない。が、やっぱり実の姉、気が咎める。

僕の弱点を鷲掴みにした手は、そんな僕の困惑など知らぬ風に、ぐにぐにと力の強弱をつけて遊んでいる。
袋を掴んだり棒をさすったりと忙しい動きに、男の肉の形はいいように歪まされてしまう。
最早そこに男の尊厳の威容はなく、牝の遊び道具にされる、ただの哀れな肉棒があるだけだ。
「あら、驚かせちゃった? おちんちん洗いがおろそかになってるから、手伝ってあげようかと思ってぇ~」
「後で洗うよっ! いいよっ」
「もう、またそんなこと言っちゃって。いっつもこうして姉さんが襲ってあげるたび、おちんちん喜ばせるくせに」
姉さんはそう言って僕をいじめる間も、股間に密着させた手の動きを決して止めない。

(姉弟でこんなことやっちゃっていいんだろうか……?)
たぶん、まっとうな悩みなんだと思う。
股間をいじめられながら悩むようなことではないんだろうが……
「あらあらどうしたのクロア? そんなにうわのそらのマグロを決め込んでると、
 お姉さまはもっともーっと、弟君を責めちゃいまちゅよぉー?」
「!」
姉さんの股間指遊びは、より速さ、力強さ、激しさを増していく。
それに反応するように、僕の股間はただ垂れ下がる排尿器官から、性に飢えた雄の角へと変わってしまう。
「あーらあら、クロアの可愛いおちんちん、もうこんなに喜んじゃってる。
 ま、優しい姉さんが恋人もいない弟のお世話してあげてるんですもの、当然よね」
悔しいけど、確かに姉さんの手の動きは絶品だ。ぐーにぐーにと
扱き上げられ擦られて、見る見るうちに僕の愚息は大勃起させられてしまう。
「ほーら。もうおちんちん喜んじゃった。おちんちん、にこにこ笑ってあたしのマッサージを受け入れてるわよぉ。
 ほらっ、言ってみなさい。こうしておちんちん毎週可愛がってもえるのは、誰のおかげなの?」
「姉さん……です」
「そうよね、そんなクロアはお姉ちゃん大好きっ子だものねー。そんな大好きなお姉さまに
 おちんちんいじらせて気持ちよくなっちゃうなんて、もうケダモノよね。怖いわぁー。
 いつ姉さん、けだものクロアに襲われちゃうかと、気が気じゃないものぉー」
「姉さんを襲うわけ……なっ、ないだ……ろっ」
こんな風に会話しながらも決して姉さんはこっちのおちんちんから手を放すことはしない。しつこくしつこく、
袋から玉から柱から先端の感じすぎる亀頭まで、御丁寧にくまなく撫で回してくれる。
「あら? じゃあ他の誰かを襲っちゃうわけー? あらあら~。じゃあ、優しいお姉様がこうして可愛がってあげないと、
 いつクかロアが性欲のけだものとなって、メイプルちゃんとかティセちゃんとかを襲っちゃうのね?
 ひょっとしたらエミリオちゃんと道ならぬ、肉欲まみれの男の世界へ溺れちゃうかも……
 あらあら、それは姉としてとっても心配ねぇ~」
「そ、それもありえない……よぉっ……!」
「だ・か・ら、そうならないように、こうして姉が責任持って童貞君の性欲処理をしてあげてること、感謝しなさいよ?」
「どっ、童貞じゃないよぅ……」
「そうよね♪ あ・た・し・が、クロアの、もらっちゃったもんねぇ~」

650:583
09/06/02 05:18:50 7I3XOKdZ
元々は、僕がまだ年も一ケタだったころ……
寝ていたところに、男の股間に興味を持ち始めた姉さんがもぞもぞと近づいてきて、
自分の好奇心の赴くまま僕の下半身をずりっと剥き出しにして、その中味をいじってきたことから、こんな関係は始まった。
自分でも小用の時にしか触れなかったところを、いきなり皮を剥かれ、ころころと転がされたあの衝撃……

「可愛かったわぁ~。クロアったら、あたしがムキムキしたちんぽ、
 すりすりって撫でてあげるたびに、みゃっ、みゅぅっ、て産まれたての子ネコみたいに、か弱く鳴いちゃうんだもの……
 ほんと、あたしだけのモノにしちゃいたいって思っちゃったんだからぁ。
 だから思わずキスしちゃった。クロアはお口じゃなくて、おちんちんにキスされるのが好きだもん、ねー?」
「そんなの……昔の話だよぅ……」
こねこねと股間をこね回しながら、姉さんは思い出すように語る。
「んーんー。このさわりなれた手触り! ふかふかしたタマタマ袋に、ピチピチしたカメさん頭、
 完全勃起した柱の、ぷよぷよ、もちもちとした感触♪
 この、やさしいやらしい勃起全開弟チンポをニギニギしてるだけで、癒されちゃうのよね~」
「そんな……いちいち感想言わないでぇ……恥ずかしいよっ」
「恥ずかしかったら、ガマンしないで泣いて、泣いてぇ♪ 羞恥の涙でお姉さまはもっと、癒されちゃうし喜んじゃうんだからぁ。
 今だって、子供の時みたいに可愛く鳴いちゃっていいのよぉー? いっそ涙流してお姉ちゃーんって叫んで、
 泣きついて甘えてもいいんだからさぁ~。お姉様の前では素直になっちゃっていいのよぉ~?」
もみもみと優しく触れてくる、昼の恐るべき姉と全く違う夜の手つきに、僕の股間はすっかり飼いならされていく。
「初めて種汁を出したのも、そして初めて女の子を知ったのも、みんなみぃーんな、
 あ・た・し・と……だったわよねぇ。そうして、今はこんな風に自分の姉を性処理の道具に使っちゃうなんてぇ。
 クロアって、なぁんて恐ろしい子……」
僕は否定する余裕もなく、姉の手つきに頭も股間も沸騰させられ、姉のされるがままになっていた。
「すっかり感じちゃってエッチねぇ。あの日からお姉さまに反抗することもなく、すくすくと育ってくれちゃって。
 やっぱり姉の教育がいいのよね、性教育も含めて」
ぎゅうっ、と硬くなった肉棒を握りしめる。親指と人差し指で亀頭をこすり上げるのも忘れない。
「ああ! 出る! 出ちゃうぅう!!」
僕はいつものように、手だけで姉さんに果てさせられる。びゅっ、びゅ、と
股間の噴出口から重厚な排泄感が脳へと響いてくる。
「最初は指だけでイッちゃうのよねぇ、んー、愛いやつ愛いやつ♪」
こうして第一の発射を見届けると、姉さんは上機嫌になる。
たぶん、僕を支配下に置いていることを、射精させることで確認しているのかもしれない。
「姉さん、今日は、まだ……だめ」
今日はちょっと疲れていた。いつも通りなら、これからまた激しい第二ラウンドに突入してしまうはず。
「……お姉様に命令する気?」
やっぱり姉さん怖い……でも疲れているのは本当だ。
「ちょっと、疲れてるから……」
「いいわ、ならゆっくり、お姉様の舌遣いで癒されなさい」
そう言って、ぱっくりと僕のを包み込む。蕩けるような、
ゆっくり、ねっとりとした舌遣いにぼくは思わず目を閉じてしまう。
これがいつもなら速く、強く、僕のを責め立ててくるのだが、それと比べれば明らかに癒しペースである。

651:583
09/06/02 05:19:12 7I3XOKdZ
「ね、姉さん、ちょっと強すぎ……」
それでも、姉さんの舌遣いは、やっぱり僕には刺激的過ぎる。
「んー? こんなにお姉様が、ねっちりとサービスしてあげてるのに、そんなこと言っちゃうわけぇ!?
 弟のくせに生意気ねっ。そんな生意気極まりない子ネコちゃんには、おしおきしなくちゃねぇっ」
姉さんはしゃぶり回す舌の動きを速くしたかと思うと、
同時に僕のお尻の穴に人差し指を宛がい、すぽすぽと第一関節だけを出し入れし始めた。
「ね、姉さん、おしりなんか、だめぇえっ」
始めは出し入れするだけだったが、次第に第一関節から先までも捻じ込まれるようになり、
ぐるぐると錐のように回転させ始める。ついには、中に入れたまま指をぐねぐねと曲げて、
えもいわれぬ奇妙な異物感をお尻から感じさせ始めてきた。
お尻を、恥ずかしい穴を、姉さんに責められちゃってる……
「ほらほら、いいんでしょいいんでしょ。お尻の穴で感じちゃってるんでしょ!?」
姉さんの指はまるで触手状の一匹のモンスターだ。僕のお尻の穴をいいように
なぶり、いたぶり、掻き回し、肛門そのものをおもちゃにしている。そして僕までも、おもちゃにされる。
僕は姉さんというモンスターに弄ばれ、恥ずかしいやら気持ちいいやら、気が遠くなりそうな快感に浮かされていた。
「だめっ、姉さん。お尻……変な感じだようぅ」
「感じて。その変な感じで、気持ちよくなっちゃいなさい! もっともっとイケナイ快感、感じるのっ。
 お姉様のお指で、もっと感じちゃいなさぁい!」
姉さんは僕の股間にその全精力を傾注し、白く濃い涙を流させようと責めてくる。
そして程なく、僕は姉さんの指責めに屈服してしまった。咥えられたまま、姉さんの口へと出し放題に出してしまった。
「んふ……やっぱり、溜めに溜めた男の汁。一発出しただけじゃとても薄まらないわね」
姉さんは自分の口に出された精液を手のひらへ吐き出すと、それをさも宝石でも見るかのように
目の高さまで上げて、じっくり観察している。僕はそれを、息を荒げて横たわったまま、見上げていた。

652:583
09/06/02 05:20:02 7I3XOKdZ
そして僕は寝室へ無理やりに移され、全裸で寝かされている。
姉さんも隣に全裸で寝転がり、僕の股間をひたすら捏ね回している。
「んー? 今日はなかなか元気にならないわねぇ……?」
それでも少しだけ硬くなっていて、その硬さが弄られるには気持ちいいのだが、
それでは姉さんが愉しむ事はできない。
「ごめん、やっぱり今日、疲れてる……」
僕の弁解も聞こえているのかいないのか、姉さんはただしつこく、萎んだ雄花の蕾を握り、擦り続けている。
「そう……それでもいいわ。こんな時こそ、お姉様が何とかしてあげるものよ」
大きく膨らみ咲いていた大輪の花を懐かしむように、さらさらと僕の蕾を撫でている。
また肉柱をすっぽり覆い隠してしまった皮の先端を、摘んでは放し、摘んで引っ張っては放しを繰り返し。
「おちんちん弄りがダメなら、お尻で攻めてみようかしらぁ?」
そう言って、姉さんは僕を跨ぎ、四つん這いになって大きなお尻を突き出してきた。
姉さんはちゃんと見た目すっきりしたきれいな体なのに、こうして見ると
ちゃんと女らしい、大きなお尻をしていると判る。
「クロアはお尻好きだもんね。さ、いじりなさいよ」
大きなお尻を、プリンプリン振ってくる。僕はドキドキしながら姉さんのお尻を両手で支えるように掴み、
その威容をまじまじと見つめる。僕の視界を埋め尽くす、でんとした大きなお尻。
僕は生唾を思わず飲む。男を誘うために甘く熟れた、巨大な牝尻……そんな喩えの似合う、卑猥なお尻だ。
僕はぴったり閉じた姉さんのお尻の谷間に、両手の親指を挿し込む。
そして、まるで熟れた果実を皮ごと押し開くように、力を入れていっぱいに広げてやる。姉さんは甘い声を出しながらお尻を震わせる。
「あぁん……クロア、そんないきなり強く広げないでっ」
そして僕はじっくりと姉さんの、人には絶対見られたくない部分を観察してやる。

653:583 (ここは食事中は見ないほうがいいかも)
09/06/02 05:20:57 7I3XOKdZ
谷間の奥には、お尻の穴の中心核とも言うべき、茶色く熟れた菊の蕾が息を潜めている。
それは美人な姉さんの顔とは対照的、正反対に臭く、汚い肛門。
経血で化粧をし、赤いシミをつけた姉さんの肛門。
濃い茶色をして皺が多く、閉じた形が歪で中心が少し窪んでいる。
ウンコを窄み切ったら、きっと穴周りにはたっぷりのウンコを残しそうだ。
そう、まるでお行儀の悪い子供が食後、口の周りに食べ物をいっぱいつけている様に。
(そんな行儀の悪い尻穴は、まさにクソ穴と呼ぶに相応しい穴だよね……)
毎回言葉にこそ出さないけれど、そんな少しひどい感想を、姉さんの尻穴へ抱いてしまう。
実際、たまに少しウンコの拭き残しも見たことがある。強いウンコの香りを、経血臭と一緒に漂わせていた。
そしてそんなお尻の穴の下には、女全開の生理中の下半身の唇が、淫らな華を咲かせている。
経血でべっとり湿り、黒い密林のような陰毛に覆われている様は、まさに淫靡な風格すら漂わせる、女の性器。
その大人の女の証は何もしてないのに開いており、大陰唇からはひときわ大きな小陰唇が飛び出している。
まるで鶏の頭の鶏冠の如き質感の外見で、色は鮮桃色から少し黒ずんでいた。
経血に汚れてこそいるものの、それすら艶かしさを引き立たせる材料になっている。
僕は思わず大陰唇を指で摘み閉じてみた。飛び出た肉の唇は、その中に収まりきらない。
姉さんの肉ビラが、どれだけ大きく飛び出しているかがよくわかる。
「こら、イタズラしない。ちゃんとご奉仕なさい!」
僕は姉さんに促されるまま、再び女の肉門を開き、
紫色に充血した肉のクレバスと、膣口、尿道口、そしてクリトリスと対面する。
膣口は少し開き気味で、今も少し残る経血をここから吐き出すかと思うと、姉さんとは別の生き物のような感じがする。
そことは少しずれた位置に隠されているはずのクリトリスは経血で彩られ、包皮に包まれていながらも、
勃起しないままにその大きさを主張している。
そして更に、姉さんの谷間の肉の溝には、週一毎度のことながら、いっぱい垢のようなものが溜まっている。
これだけで既に僕の眼前に充満する、結構なにおいの塊となっているのだが、姉さんの尻から
においとなって発される強烈な色気の素は、これにとどまらない。
仕事上がりの姉さんの体臭と、酸っぱいおしっこの香り、
さらに、チーズの醗酵したようなおりものと、秘部に溜まった垢の匂い、
尻穴の皺にこびり付いた、茶色い物体のほろ苦く臭い便臭。そして何より膣から溢れ出る、
もの凄く強烈な、生臭いを通り越して悪臭とも言うべき生理臭、
その全てがブレンドされて凄まじい誘惑の淫香となり、この眼前の巨大な尻をより淫らに魅せてくれるのだ。

654:583
09/06/02 05:21:47 7I3XOKdZ
こうして一週間の性器の汚れを掃除させられるのも最初は嫌だったが、だんだんと気にならなくなり、
しまいには性的魅力すら感じるようになった。のみならず、その匂いから姉さんの体調も少しだけ察せられるようになってきた。
ひょっとすると、僕はこの手の、女の人の体臭とかが元々好きだったのかも知れないと、思ったりもする。
こうしてここまで姉さんの強烈な匂いを嗅がされると、
僕は辛抱できなくなって、姉さんの女穴とお尻の穴にしゃぶりつき、音を立てながら愛撫し始めてしまう。
「んっ……そう、そうよ! いいわよクロア! ちゃんと舐めとりなさい!
 お姉様のアソコ、今週も凄く汚れてるでしょ。だから、ちゃんと汚いものを隅々まで舐め取って、綺麗にしなさい!」
「うん……姉さんの穴とお尻の穴、今週もすごく汚れてて、臭くて、汚いよ……
 一週間ぶりの汚い穴……でも、なんだか凄くいやらしいよ」
「バカ、クロアってほんと変態ね! いけない子……、実の姉にこんなことさせられて、いやらしく思っちゃうなんて。
 姉を綺麗にするのは、弟としての責務なの。あんたをメロメロにさせるためじゃないの! ホラ、ちゃんと綺麗にする!
 んん……でも、やっぱりクロアったら上手い。凄く気持ちいいわ……
 やっぱりこの感覚、ダメ、もう抑えられないわ。クロア、もっと舐めて。しっかり、舐めて! 臭いだろうけど、我慢しなさい」
「うん……本当に臭いよ。店で扱ってる薬品類にはいろんな臭いものがあるけど、
 こんなに臭いのは、やっぱり姉さんだけだね。弟の僕じゃなかったら多分、遠慮なく吐いてるよ。
 それに出血も多いけど……姉さん、最近多いの?」
「違うわよ、元々よ、そんなの! さぁ、無駄口叩かないで! あたしの大切なとこ、早く綺麗にしなさい!」
姉さんはお尻をブルブルと震わせ、僕の口へその巨大なお尻の穴や牝穴を、自分から押し付けてくる。
僕は姉さんの性器の垢を舐め取りながら、勃起したクリトリスやプ二プニとした肉ビラを思いっきり、
食い千切らんばかりに歯をたてて噛み付き、姉さんを責め立ててあげる。
少しばかりきつくしたほうが姉さんも喜んでくれるのだ。その度に姉さんは電気に打たれたように痺れて小さな悲鳴をあげる。
そして牡を受け入れるべき穴から、愛液をダラダラ流してくれる。
もちろんきつい責めばかりしていると後が恐ろしいので、ちゃんと僕は姉さんの膣口やお尻の穴へ
唇や舌を押し付け、まるで赤ちゃんが母乳を飲むように吸いたて、その中身を吸い出そうとしてあげる。
そして更に指を突き立てて生理の穴とクソ穴を穿れば、僕の指にはベットリと経血と愛液とウンコがついてくる。
もう中味をほじくられた段階で姉さんは陶然として、次の段階を待ち望むようになる。僕のほうも辛抱たまらなくなっており、
姉さんの両穴へ愛撫を続けながら、気づかれないよう、そっと下半身のいきり立つ欲棒の準備を始める。
そして姉さんの了解を得ず、姉さんに覆い被さると同時に膣口へ欲棒をあてがい、
一気に姉さんの中に挿入、結合を済ませてしまうのが、いつもの恒例悦楽行事となっている。

655:583
09/06/02 05:22:15 7I3XOKdZ
「ああん、なに! 今日もいきなり強烈なの来たわね! 挿れたの、姉さんにチンポ挿れたのね!」
「うん、姉さんのお尻が『セックスしたいセックスしたい』って誘うもんだから……」
「やっぱり出来た弟ね……クロア、いい子よ。さあ、もっと奉仕しなさい」
そうして、僕と姉さんは股間肉のぶつけ合いを始める。
「ねぇ……」
いつもなら、このまま声も出さずに肉奉仕を続けるのだが、今日に限って僕は当然の疑問をぶつけてみた。
「なに?」
「姉さん……僕以外の人と、してないの」
「……なぁに? お姉様が浮気して、知らない男、家に引っ張り込んだほうがいいっての?」
「いや、そういう意味じゃなくて、姉さん美人だし、とても年相応には見えないから
 男の人だってほっとかないだろうなと思って」
「ねぇクロア、そんなこと気にするぐらいなら、このままお姉様とセックスして、ちゃんとお肉でご奉仕してくれるかしら?
 ……本当はしちゃいけないことなんだけど、どうしても定期的に姉さんの女に火がついて、子宮がジンジンして、おさまらないの。
 誰彼に頼むわけにもいかないの。わかるでしょ? お姉様を、抱いてくれるわ・よ・ね・?」
まあ根っから嫌なわけじゃないし……と、僕は答えとばかりに激しく腰を動かし始める。
「あん、それでいいの。いい子ね」
姉さんもお尻を振りだし、僕と姉さんは再び獣のように激しく交尾を始めた。
姉さんに覆い被さり、腰を振りながら仰向けにした姉さんの胸へと両手を襲い掛からせる。
宙に飛び出た、型崩れしていないままのおっぱいをまるで手綱を握るように握り、激しく腰を叩きつけていく。
パンパンとリズミカルな肉と肉のぶつかる淫音を響かせ、こうして僕たち実の姉弟は、禁断のセックスに酔い痴れる。
そして、僕より早く姉さんは高みに達してしまう。
「クロア、もうダメ! 姉さんもうイきそう。一緒に果てなさい!」
そんな命令を受ければ、この淫欲の宴を終わらせるため、最後の指を発動させなければならない。
眼下で腰一突きごとにプックリ膨らんだり、引っ込んだりしている肛門へ、人差し指を一本あてがう。
それを一気に、根元まで突き挿すのだ。
「ダメ、お尻ダメぇえええ、イっちゃうぅううう」
こうしてあげると、まるであっけなく絶頂を迎えてしまう。
お尻の穴が姉さんの急所だと気付いてからは、これで終わらせないと、後で必ず文句を言われてしまうのだ。
そして、恍惚と蕩けた表情でまどろんでいる姉さんを組み敷いたまま、
自分のを一気に姉さんの膣穴で擦りたてていく。イッたばかりの絶頂の余韻で姉さんの膣は敏感になっているばかりか、
さらに子宮口までも突き上げられて、姉さんの顔がさらに切なそうになってしまう。
それがとても可愛く思えてしまい、僕が絶頂に達するかどうかというタイミングで、キスしてあげる。
そうすると姉さんも僕に応じてくれて、唇を思いっきり吸い舌をねじ込んでくれる。
そうして唇と股間とで結ばれあったまま、僕の子種は姉さんの中へと激しく噴射、膣内射精で姉弟のまぐわいは終わる。
姉さんがちゃんと日取りを調節してくれてるのか特別な薬を飲んでいるのか、姉さんが孕んでしまったことは一度もない。
そして今日も、自らの快楽のために僕の使役を終えると、服装を整えながら満足げに、姉さんは無駄話を始める。
「今日もあたしの臭いで興奮したのね? 変態な弟を持つと苦労するわぁ」
「興奮はしてないよ、変なこと言わないでよ……」
「こんな変態君はちゃんとあたしが面倒見なくちゃだわ。でも、もし彼女が出来ちゃうようなことがあっても、いいのよ?
 彼女とかいてもいいから、お姉様へのご奉仕も忘れないことね。また、来週あたりお願いね~」
一頻り無駄話をして満足すると、姉さんは自室へ去っていく。やれやれ。
こうして、僕は疲れと牝の臭いとでクラクラしたまま、眠らされる破目になるのだ。
これがほぼ週一前後にあるのだから、苦しいやら困るやら。
でもこっちだって気持ちよくなっているから、断固として断ることができない。
嫌いになれない姉だけに、僕の苦悩はさらに深まるのだ。

656:583
09/06/02 05:22:39 7I3XOKdZ
それからほぼ一週間。
「あの……」
今日もいつも通り、普通に店に立っていた。
そしていつも通り、アドルさんがいろいろ売りに来て、また蒼の秘薬を買っていった。
そしていつも通り、一日が終わるはずだった。
しかし。
「シアちゃん?」
紛れもなく眼前にいるのは、ガゼルさんとソフィアさんの愛娘、シアちゃんである。
父さんの方がここへ薬の類を買いに来ることはたまにあるが、シアちゃんが来るのは初めてだ。
「えらいね、おつかい?」
シアちゃんは首をふるふると振る。
「ここには……シアちゃんがほしいものは置いてないと思うんだけど……」
「あるよ」
「どれ?」
シアちゃん、表情を変えず人差し指をびっとこちらへ突き出す。まるで僕を指すかのように。
「え゛。ああ、この店そのものってこと……は、はは。冗談うまいね……」
シアちゃんはまた首を振る。
「クロアたん」
「あ゛」
「クロアたんが、ほしいの。いじわるなお姉さんにいじめられても、
 いっつもいっしょうけんめいで、じみちにがんばるそんなすがたに、わたしは心うたれてしまったの」
「ほ、褒めてくれるのはうれしいけど、それは」
「この街ぜんぶふくめて探しても、クロアたんみたいにかたぎでまじめなひと、そうそういないとおもうの。
 だからきめたの。わたしのおむこさんは、クロアたんしかいないって」
僕は絶句するしかなかった。シアちゃんはひたすらに続ける。
「わかってる。そんなすぐにおへんじはできないって。だから、まってあげる。
 これは、じさんきんがわり」
そう言ってシアちゃんは拾い集めたと思われるエメルのかけらを手渡す。
「いいおへんじ、まってるからね。じゃ」
言うだけ言うと、たたたっ、とシアちゃんは駆け出していった。僕はただ呆然とするばかり。
「クロア君……そんな趣味があったんだね」
振り向くと、エミリオ君がこっちを見てニヤニヤ笑っている。
なぜか脇のピッカード達までもが笑っているように見えてしまう。
「ない! 絶対ない! 断じて、ない!」
しかし、この光景を見ていたのはエミリオ君だけではなかったのだ。

657:583
09/06/02 05:23:18 7I3XOKdZ
今日は結構、仕事の終わりも手早く、姉さんの店の手伝いも早々と終えることが出来た。
けれども何故だ。姉さんはどう見ても不機嫌そのもの。
(離れたい離れたい離れたい今すぐ離れたい離れたい離れたいああ離れたい)
何があったか知らないけど、姉さんがこんな状態じゃ、どんなとばっちりを食うか知れたもんじゃない。
僕は早めに浴室へ行こうとした。しかし、ドスの利いた声音で呼び止められてしまった。
「な……な、に?」
「クロア、モテモテなことね」
「……なんのこと?」
「とぼけないで。……シアちゃんに告白されて、プロポーズまでされてたでしょ?」
(見られてた!?)
「あれは……そう、あれだよ! そう、小さい子の気の迷いか何かだろうし」
「そう。あんたは女の子の告白を気の迷いで片付けるような、軽薄男だったのね。
 女の子の本気に、年齢なんか関係ないわ。あんたはそんなことも解らない、とんだ鈍感男だったのね」
「い、いやそんなつもりじゃ」
「いいじゃない。受けてあげれば?」
「……え?」
「いずれあたしが商会を独立させた暁には、あんたには片腕になってもらう……
 そのためには、あらかじめ身を固めているのはいいことよ。すぐには結婚できないけど、
 仲良くしといてあげるのはいいんじゃないの?」
気のせいだろうか。どことなく姉さんの声は淋しげだ。
そのまま浴室へ向かったが、襲い掛かられることはなかった。
そして、姉さんが求めてくることもなく、そのまま無事に眠ることまでできた。
珍しい、どころか多分、こちらへ来てから初めてのことだと思う。週一の姉の性欲処理抜きで一週間が終わるのは。
姉の身勝手な強制肉奉仕から解放されて、ほっと一息ついた夜だった。

658:583
09/06/02 05:23:50 7I3XOKdZ
だが、そう思ったのも束の間。
見る見るうちに姉さんの様子がおかしくなっていった。
「クロア君、ちょっといいかの?」
「珍しいですね、バスラムさんがこの店に来るなんて」
「んむ。ロゼのことなんじゃが……何か、あったのか?」
「……いえ、特に思い当たる節は」
「そうか? そんなはずはないんじゃが。あんなに意欲的、ひどく言えば強欲な女が、
 こんな長い間店を閉じておるとは……本当に、何も聞いておらんのじゃな」
そう、あの日以来、姉さんは何も言わずただふて寝でもするかのように、ベッドから出てこなくなった。
理由は聞いても答えてくれないが、なんとなく、解る……解りたくないけど、解ってしまう。
「は、い……」
「そうか。じゃが、この状態は捨て置けん。と、なると。ここで、わしの秘密道具の出番じゃな」
お腹あたりを探っていたバスラムさんは、まるで効果音でも出してしまいそうな身振り手振りで、瓶詰めの白い粉薬を取り出した。
「?……」
「これはのう……ロムンのスットコドッコイのパープリンのノータリン、
 不義の不実の貪欲高慢、救いも何もない神も見放すようなどうしようもない野蛮人と違って、
 拷問を嫌う我らアルタゴの民が情報戦のために開発した薬……を、この地原産の品々で真似て作ってみたものじゃ。
 リムリア茸とオロイの実を絶妙な割合で配合し、カミオの花の蜜と火酒の混合液を使って煮立て……」
「あ、あの要点だけ」
「要するに、弟のお主にすら何も言っておらんじゃろう?
 じゃがこの薬は、どうしても隠したままにしておきたい本音を、
 隠したいものであればあるほどに言いたくなってしまう、という薬効を持つ。
 お主になら何か手がかりめいたものだけでも言うじゃろうし、言った後も姉弟同士、面倒がないじゃろ。じゃ、頼んだぞ」
バスラムさんは言うだけ言って去っていった、と思ったら。
「ああ、そうそう。その代金は、後でしっかりもらうからの」
「ええー……」

659:583
09/06/02 05:24:15 7I3XOKdZ
「姉さん、ここ、置いとくからね」
さすがに寝てても腹は減る。ここ数日は僕がこうして食事を枕元へ運んでいくのが日課。
そして今日の分は、例の薬入り。いつも通りなら、僕は食事を置いて去っていく。
……のだが、今日は離れたふりをして、隠れて様子を見る。あの薬は即効性だと聞いていたためだ。
果たして姉さんはもぞもぞと起き上がると僕の作った食事に手を付け始めた。それから先は早い。
早々に器は空となり、それを脇に置くや否や姉さんは横になり寝てしまった。
(まずい、寝てしまう前に……)
僕は器を片付けに来たふりをして、姉さんに話しかける。
「……あら、今日は片付けが早いのね。心配してくれてるつもり? いつもならお店のほうが大事なのに」
横になったままでも、やっぱり口調はいつもの昼のように、突き放すような感じだ。
「そんなことないって。心配だよ。どっか痛いの? ずっとお店閉めちゃって」
「あたしの店を、いつどんな理由で閉めてようと、あんたには関係ないでしょ」
そのまま黙ってしまい、目を閉じてしまった。
薬も意味がないのかと思い、姉さんから離れようとしたその時、
後ろから姉さんの声がした。と思って振り返るや否や、そこには既に立ち上がった姉さんがいた。
「ど、どうした、の。姉さん……」
「気が変わったの。ねえ……今日こそ、はっきりさせてもらうわ」
「なに、を……?」
姉さんはいつもの圧倒する調子で、ずいっと迫る。眼前にいつも通りの強面の表情の姉さんがいる。
「あんた、あたしのこと、どう思ってるの?」
「???……」
「いっつも、あたしのほうから、あんたをいろいろ動かしてばかりだった。
 それはあんたが自分から進んでのことじゃないわ」
「そりゃ……まあ。逆らったら、何されるか分からないし」
「そういう問題じゃないの。あんた……あたしのこと、好き?」
「……え?」
「好きなの、嫌いなの?」
「そう、言われると……」
「どっちなの、はっきりしなさい!」
と言われても、悩んでしまう。何も言えないでいると、姉さんは俯いて黙ってしまった。
「……ど、どうしたの?」
「そうよね、あたし、今だって、こうしてクロアのこと困らせてる……」
(え、薬、効いてきた?)
いつもと調子が違う。もしやこれが、姉さんの本音に近い言葉……?
「姉さんのくせに、弟のあなたを困らせてばっかり……
 こんな悪い娘じゃ、好きか嫌いかの答えに迷っちゃうのも、当然だよね……」
こっちが言いたい事を代わりに言ってくれている……
「でもね……」
その時向けられた姉さんの瞳は、涙で濡れていた。
「あたし……クロアには、つい意地を張っちゃうの。わがままだって、つい、言っちゃう。
 姉さんだから、弟なんだからこのくらい、って。なんだか、どうしようもないの。
 クロアを目の前にしちゃうと、一人しかいない弟なのに、
 ついいろいろ、いけないこと言ったり、しちゃったり……後悔してばっかり」

660:583
09/06/02 05:24:51 7I3XOKdZ
僕は何も言えなくなった。姉さん、そんなこと思ってたんだ……
「こんな姉さん……いや? でも、イヤだって言っても、あたし……放したく、ない。
 誰にも、あげたくないの。あたしだけのものに、しちゃいたいの。イヤ……な、の?」
姉さんの力強い抱擁が僕の体を締め付ける。
「いや……じゃ、ないけど」
「でも、いっつもわがままで強引で自分勝手で、クロアの事こき使って、ついには
 渦の中へ流されちゃうきっかけまで作っちゃった……、あなたのことなんか全く考えない、そんなダメダメ姉さんだよ?」
(そこまで分かってて、なんでいっつも、そう振舞うかな……?)
少し呆れたが、やっぱり思い直して答える。
「それは、たしかにそうなんだけど……でも、一人しかいない姉さんだから」
「クロア……」
「なんだかんだ言って、ここへ来る前も、ここへ来てからも僕を助けてくれてるし……
 そりゃいっつも姉さんには振り回されてばっかりだけど、やっぱり頼りになる姉さんだよ。
 まだまだ仕事のこととか、姉さんから学ばなきゃならないことだっていっぱいあるし。
 だから、その……ぼくのそばにいるのは、やっぱり姉さんじゃなきゃ、ダメ」
僕は姉さんの後悔交じりの困惑に、やっと話してくれた正直な気持ちに、同じ抱擁で答えた。
「あんたったら……あんたったら、どうしてそこまでそんなにいい子なのっ!」
姉さんはそう言うや否や僕の唇を奪い、強烈に吸い立ててきた。
(わっ、いきなり!?)
「子ネコのクロアちゃんはあたしのモノ……。誰にも、あげないんだからっ」
そんなことを言いながら、姉さんは涙声だった。キスしながら、愛しげに頭を撫で回してくれる姉さん。
(姉さんって、こんなに可愛かったんだ……)
僕は姉さんの知られざる一面をいきなり知らされて、その魅力の熱に浮かされてしまった。
「こんなにクロアがいい子ちゃんに育ってくれてたなんて……
 いつも、いっつも、あたしが疲れてても週に一度はクロアのこと気持ちよくしてあげてたけど、
 もっと、もっと気持ちよくしてあげたくなっちゃう!」
(あれ、僕へのサービスのつもりだった、の……?)
なんという間違った弟サービスだったのだろう、と呆れとも驚きともつかない感慨が僕を襲う。
でも、それは今の僕には無意味だ。姉さんはいつものように僕の秘密の部位を探り始めている。
でもそれはいつもの急き立てるような熱い動きではなく、本当に僕そのものを慈しんでくれるような、穏やかな熱を伴うものだ。
「あは……クロアの、やっぱり硬いね」
剥き出しにした僕のものを見て姉さんは満足そうに撫で回し、存分にその硬さ、形を、指で堪能していく。
「クロア、倒れて。寝ちゃって」
「う、うん……」
いつもなら突き飛ばさんばかりの勢いで無理やり倒すのに、今日はちゃんと促してくれた。
(これが、姉さんの本当の姿……)
僕は本気で姉さんのことを好きになりかけていた。僕が横になったのを見届けた姉さんは、
直立不動で姉の到来を待っている雄の槍へ、今度は指でなく舌で遊び始めた。
そうして僕はまた、されるがままになろうとしていた。しかし。
「姉さん……いっつも僕が責められてばっかりだから、今日は僕から……」
今までそんな素振りを見せたこともない、姉には絶対服従、
されるがままの弟がそう言ったのを見て、姉さんは少し驚いたようだった。
でもその一瞬の後、微笑みを取り戻した姉さんは、その細く締まっていながらもちゃんと肉の充実した肢体を開き、
僕を迎え入れるための大胆な体勢になった。
女の人そのものを全開に押し開いた、牡との交接を歓迎する牝の開脚。
「じゃあ……クロアので、あたしを貫いて。
 今までクロアをいじめちゃった分、あたしをいっぱいいっぱい、
 その硬くてぶっ太いので、いじめて!」
既に上の唇からも下の唇からも、姉さんはよだれを垂らしきっていた。
姉さんに乗られてやったことはもう何度もある。でも、自分から姉さんに乗っかるのは、多分これが初めて。

661:583
09/06/02 05:25:22 7I3XOKdZ
「あんっあんあんあん、あぁ、あん、うくぅんっ!!」
姉さんは甲高い、仔猫のような鳴き声で僕の動きに応えてくれた。薬がよく効いている、んだと思う。
「ああっもう、大好き! クロアちゃん大好きなのっ!
 可愛くてたくましくて、あたしの言うこといっぱい聞いてくれるやさしいクロアちゃぁんっ、
 いっしょう、いっしょにいてくんなきゃ、ヤぁああっ。
 ダメぇえへぇええっ、もう、あたし、クロアたんじゃなきゃ、やぁだぁあぁぁあ」
こんなだだっ子のような姉さんに、僕は内心ときめいていた。
そして、さらに泣かせてあげようと思った。いっぱい、僕の動きで泣かせたかった。
「あぅん! クロアちゃんたくましぃいいいいい!! りっぱでげんきなぼうや、
 おくまで、おくまれ、きちゃってりゅのぉっ! しゅき、ひゅきぃ、だいしゅきにゃにょおお!!」
女王様でいなきゃ強さを保つことのできない、そんな見栄っ張りな姉さんの中を、もっともっと知りたい。
その秘められた奥深くまで、僕の肉棒で抉り出してやりたかった。
逞しく太い肉棒を出し入れして、姉さんの正体をどこまでもほじくりだしてやりたい。
「ぼく・・・ぼく、もっと! もっと、姉さんのこと、知りたい!」
「うん! クロアたん、もっとおねえちゃんのこと、わかってぇ~。もっと、もっとずぽずぽして
 あたしにクロアたんの、あじわわせてぇへえ……」
言われるまでもなく、僕は思いっきり腰を叩きつけてやる。
「姉さん! ぼくに、全てを、見せるんだ……あぁっ」
「うん、見せちゃう、見せちゃうぅ! クロアちゃんにあたちのしゅべてぇ、見てほしいのぉ!
 もっといっぱい、あたしのこと、わかってほしいのぉ!」
なおいっそう、姉さんの瞳から零れ落ちる滴の量が増したように思うのは、多分気のせいではない。
「じゃあ、このチンポで姉さんの全て、ほじくり出してあげるよ!」
僕は思いっきり、姉さんを貫いた。まさにとどめを刺すような勢いだと思う。
僕はただ、姉さんをもっともっと、狂わせてやりたかった。
「いいのぉ、いいの、いいのいいにょおぉ、これいじょうかんじちゃったら、あたしばかになっちゃう!
 うぅん、あたちもう、おばかちゃんにゃのぉ、クロアたんちゅきちゅきびょう、っていうびょーきなのぉ、
 びょーきのせいでこんな、おばかしゃんになっちゃってりゅにょおぉお!」
(う、わ……バスラムさんの薬、ちょっと効きすぎかも。でも……)
姉さんの狂い方は驚くほどのものだった。それは、僕は姉さんを本当はどう見たかったのか……
それを再考させるほどの衝撃だった。そうして、気づいたことがあった。
僕も、お姉ちゃんに、狂いたいんだと。
姉さんがこんな風に狂ってるように、僕も姉さんに、狂いたい。
「僕もバカになっちゃうよぅ! お姉ちゃん、お姉ちゃん! お姉ちゃあぁあん!」
僕も狂ったように、姉さんへ腰を前後に振り立て始めた。
長年隠していた気持ちをまとめてぶつけるような、自分でも驚くほどの激しさだった。
僕も姉さんも、お互いに甘えたかっただけなのかもしれない、でも、どちらからも言い出せなくて。
「ばか! バカ! クロアのおばか! こんにゃにあたしを気持ちよくさせちゃってぇ、
 どーすんのよぉおおお! クロアのぉ、おばかさぁああああんんんっ」
「ぐすっ……ひっ、ひどい、よぉ……おっ、お姉ちゃんのほうっが……おバカ、だ、よぉっ。
 でも、そんなおバカなお姉ちゃんが、ぼ、ぼく、は、だ、い……す、き、なんだ、よ……?」
「クロアちゃ、ん……んっ、んんっ、んっ」
快感の嵐に心も体もほだされながら、途切れ途切れの告白。
姉さんは涙を浮かべつつ、まるで夢見心地の火照った表情、口も半開きで脇からはよだれ垂れ放題のだらしない顔になっている。
姉さんは快感に蕩け呆けながらも、僕の告白を満足げに聞いていた。
たぶん、受け入れてくれた、のだと、思う。それでも、僕たち二人は動き続けていた。
互いが互いのために。相手が気持ちよくなるために。
「もぉ……いっ……ちゃう、のぉお」
「イッて! 姉さん、僕と一緒に! 一緒に、気持ちよくなってよ!」
「いいわ、可愛いクロア……あなたと、一緒なら……」
そして、しばし二人は沈黙し、その代わり、二人が愛の終着液目がけて粘りを掻き混ぜ合う激しい音が高まっていく。
息遣いが荒くなり、二人は来るべき肉の交接の終末を意識した。
「あ、あぁぁああぁぁあああああっ!」
絶頂の叫びは、二人の声が重なり合っていた。

662:583
09/06/02 05:25:52 7I3XOKdZ
「ねぇ……」
真っ暗な視界。隣同士で、まだお互いの熱気が忘れられないまま、姉さんの声だけが聞こえた。
「なに?」
「さっきの……ホント?」
窓からは星明りと虫の声だけが、夜の沈黙をより引き立たせている。
「……告白?」
「バカ、それ以外何があんのよ」
「本当、だよ……姉さん、は?」
「あ、あたし、は……その……」
黙ってても分かる。姉さんの尻すぼみになった声のその先、何を言いたがっているのか。
でも言葉を出す前に、姉さんは体で表現した。すぐ隣にいる僕の上へ、がばっと覆い被さる。
そして力いっぱい抱きすくめる。
「クロア……大好きっ」
僕は姉さんの本音に、ぎゅっと抱き返して伝える。僕も大好きだ、と。


未明の群青の空には、既に朝焼けの色味が、僅かながら差している。
窓から漂う朝の気配に、僕は目覚める。
隣からはまだ姉さんの寝息が聞こえてきた。無防備な寝顔をじーっと見ていると、改めて思う。
(やっぱり、姉さん……きれいな人だな)
今さらな事だが、こんな至近距離で見ていたらどうしてもそう思ってしまう。
閉じられた目を彩る睫毛も、その鼻筋も、姉にしておくには勿体ない……もし、血さえ繋がっていなければ……と、
見とれていくに従い、だんだん距離が縮まっていく。
その肌の熱が感じられる距離まで来たとき。
姉さんの目がパッと開いた。
「わあっ!」
こっちは驚いて後ずさるも、姉さんのほうは予想外に、ただ頬を赤らめただけだった。
「……クロア、こっち来なさい」
声色はすっかり甘々の夜モードから恐怖の昼モードへと変わっている。
恐る恐る、横たわったままの姉さんへ近づいていく。
「もっと。顔近づけて」
言われたとおりに、さっきの位置まで近づける。待つはビンタか拳骨か……
思わず目を閉じてしまう。
「ん……」
姉さんがくぐもった声を洩らしたかと思うと、唇に温かいものが触れたのを感じた。
目を開けると、そこには目を閉じたままの姉さんがいた。もちろん姉さんの唇は、僕の唇にそっと寄り添っている。
口を塞がれて何も言えないまま驚いていると、姉さんが目を開けて離れていく。
こっちがどきまぎしている間に、ぷいっと体を向こうに返して、また姉さんは寝てしまった。
「い、言ってくれれば、キスぐらい、してあげるんだから。ま……また、こうしてあげても、いいんだからねっ。
 姉として、キスのやり方から教育してあげなきゃいけないなんて……ほんっと、世話の掛かる弟よね。
 まだ、寝ときなさい。ここで……寝ても、いいんだからっ」
まだ唇には姉さんの感触が残っている。僕の頬は確かに赤く、温かくなっていた。
僕は迷うことなく、姉さんの背中に密着しての二度寝を決めた。
姉さんの背中。頼りになる、強いお姉さんの背中。
そんな姉さんとまた布団を共にできた僕は、その背中へ全てを預けるように、丸まってくっつく。
すると、姉さんの手が何かを探るように僕のほうへと伸ばされてきた。それは下半身に伸び、股間へと至り……
果たして、昨晩大いに姉への務めを果たした男の欲棒を掴んできた。だが、動きはそこで終わり。
僕のペニスを握りしめたその手は、まるでその暖かさを味わうかのように緩く握られたまま、僕を包み続けていた。
僕も姉さんを背中から抱きしめたまま、悦びの余熱を堪能することにした。

663:583
09/06/02 05:26:20 7I3XOKdZ
「ごめんね、シアちゃん」
「んーん。いいの。ママからも言われてるの。人のこいじはじゃましちゃいけないから。
 もう相手がいるんじゃ、しょうがないよね」
「持参金、返さなくちゃね」
僕はエメラスの指環をポケットから取り出して手渡す。エメラスの澄んだ緑色が朝の輝きに映えている。
「あれ? エメルじゃない……」
「あのエメル、リーヴさんにエメラスの指環にしてもらったんだ。
 また、別のお婿さん候補が現れたら、今度はこれをあげるといいよ」
「ありがと。こんなに気をつかえる人を手ばなしちゃうのは、おしいけど……うん、わかった」
指環をぐっと握りしめると、たたたっ、とシアちゃんは向こうへ駆けて行く。
「やれやれだったね」
エミリオ君が他人事のように後ろから声をかけてきた。
「本当だよ。君はいいよな。目に入った女の子に手当たり次第、憧れてりゃいいんだから」
「……。そんなことより、君がリーヴさんからもらった指環は、二つじゃなかった?」
「よく見てたなあ……そうだよ、シアちゃんからもらった分に僕が持ってた分を足して依頼したんだ」
「もう一つはどうしたんだい?」


「あら、黒いお兄さん。久しぶりね」
「ああ、あんたには長い間世話になったな。で、だ。今日は研ぎも手入れも普段より念入りにしてくんねぇか。
 代金は弾むからよ。ちっとこれから、とんでもなく厄介な奴を相手にしなきゃならねえんでな」
ガッシュは身につけている武具を一つ一つ外すと、カウンター越しにロゼへ渡していく。
そして一通りの手入れも終わって武具の受け渡しの際、ふと、ガッシュはロゼの手の雰囲気がいつもと僅かながら違うことに気付く。
「……? あんた、そんな指環つけてたっけ?」
「ああ、これね。もらったのよ」
「へっ、そうかい。モテる女はつらいねぇ。何人目の恋人なんだ?」
「そんなんじゃないわ」
「……そうか。婚約、か。その、祝福するぜ」
「ありがと。ちょっと違うけど、似たようなものね。
 恋人じゃないけど、大切な人からの贈り物なの。これからも、ずっと一緒にいようっていう……」
「そうか。それはせいぜい大切にしてやんな。世の中には、近しい関係だからこそ、
 敢えて、残酷な役割を果たさなきゃならんことが、あるからな」
ガッシュの意味ありげな言葉が気になったが、ロゼはいつも通りにガッシュを送り出す。
そしてまた、沈黙が店内に戻る。ロゼは指環の輝きを再確認した。
そして誰にともなく、願う。もっと素直になれますように。
夜の力を借りなくとも、もっとあの子のことを、大事にしてあげられますように。
そして、ずっと、一緒にいられますように─
姉と弟である以上、決して叶えられることのないそんな願いを胸に、ロゼは指環の嵌められた手を、
またそっと、指環ごと握りしめたのだった。
(姉と弟であることが二人を分かつまで……)
目を閉じて、外にいるはずの、愛すべき弟の笑顔を思い描く。
いつか自分の商会員として活躍させるべく、ちゃんとした奥さんを迎えて明け渡すべき弟。
そうしていつか、離れていってしまう弟。
(クロア、それまで、もっともっと、二人の思い出、作りましょうね)
それでも、いやそれだからこそ、姉として、一人の女の子として、弟のことをもっと愛したかった。
(そして、もうちょっとだけ……あたしが素直になれるまで……待ってて、ね)
─了─

664:583
09/06/02 05:28:19 7I3XOKdZ
やっちまいました。自重という言葉など知りませぬ。
後続の職人さんに期待しまして、これにて失礼致します。

665:名無しさん@ピンキー
09/06/02 06:08:00 j8MWHmcS



















































ニメア


666:名無しさん@ピンキー
09/06/02 06:09:20 j8MWHmcS



















































デレモゥ


667:名無しさん@ピンキー
09/06/02 06:10:42 j8MWHmcS















































ィヴフ


668:r>  魔法を放ちながら、アルウェンは毒づく。  アークシェロブが岩の壁を出現させた。攻撃や防御のためではなく、アルウェンの進行方向を奪うために。いきなり道を塞がれたアルウェンは、それでもフォースアローを止めずに進行を急停止する。  続いて、退路をも閉じられた。背後と左右に壁、正面にはアークシェロブ。もう逃げて時間を稼ぐ事すら出来ない。  背後の壁に密着するほど後退し、アークシェロブを無視してフォースアローを撃つ事に全力を注いだ。ここで立ち向かうのは唯の無謀であったし、逃げを優先しても負けを先延ばしにするだけで勝機を失う。ならば、とリスク覚悟で最後の賭けに出た。  アークシェロブの足が大きく振り上げられる。あんなものを全力で振り下ろされれば、アルウェンなど簡単に真っ二つにされるだろう。その結果に恐怖心を覚えないわけが無い。しかし、それでもアルウェンは魔法を撃ち続けた。  振り下ろされる硬質的な足は、やけにゆっくりと迫るようにアルウェンには見えた。もう駄目か、と半ば諦めた時、部屋の中にけたたましい悲鳴が反響する。  アークシェロブが足を止めて、天井を確認した。そこには、部屋の大きさよりも二回りほど小さい岩が、アークシェロブに向かって落ちてきていた。  アークシェロブの大きさをゆうに超える岩は、ぐしゃり、という音と激突の轟音、大地を揺るがす大きな地震を引き起こす。  目の前でアークシェロブが潰れるのを確認したアルウェンは、しばらく呆然としていた。やがて緊張が解けたのか、壁にもたれかかりながら座り込んだ。 「……かなり危なかった。魔法が効かぬ相手とはこれ程厄介だとは思わなかったな」  正直、負ける可能性の方が高い相手だった。ここが偶然逃げ場のない場所であり、偶然天井に亀裂が走っていた。この要素が無ければ、勝てなかっただろう。  アークシェロブが潰れた場所に、光が浮いていた。それにむけてアルウェンは手を伸ばす。光は手に導かれ、アルウェンの胸のかなに消えていった。 「ふむ、魔力は無事回収できた。良しとするか」  アルウェンは立ち上がり、塞がれた出入り口まで歩いていった。かつん、と杖で一度地面を叩くと、まるで何も無かったかのように岩は沈んでいく。  アークシェロブに吹き飛ばされたルゥは、すぐに見つかった。転がっていたルゥを抱き上げ、体を確認する。目立った外傷はなく、ただ気絶しているだけだろう。アークシェロブの落下に直撃もせず、これだけ吹き飛ばされても怪我一つ無いのは運が良かった。  アルウェンはルゥを抱えて、セクンドゥム廃坑を出て行った。  ルゥが目を覚ましたのは、ちょうどセクンドゥム廃坑の入り口に差し掛かったところだった。 「ん……」 「ルゥ、目を覚ましたか?」 「え……ひ、姫さま!」  自分がアルウェンに抱えられている状況に驚いたルゥは、すぐに飛び上がった。顔を真っ赤にして恥ずかしがりながら、頭を何度も下げる。 「もうしわけありません、姫さま! 姫さまのお手を煩わせてしまうなんて!」 「よい。ルゥが無事だったのだ」  そう言って、ルゥを諌める。それでもルゥは、申し訳なさそうにしていた。  埒が明かない、と判断したアルウェンは話を変える。 「それで、ルゥは私の魔力が他の何処にあるか知らぬか?」 「はい、北にある人間の村の近くに反応がありましたが……。他にはまだ」 「そうか。ルゥは引き続き私の魔力をさがしてくれ」 「そんな! 私も一緒に連れて行ってください! きっと役に立ちます!」



669:アルウェンRPG VS アークシェロブ編 勝利
09/08/13 23:06:30 VYYRq+xc
 ルゥの言葉に、いいや、とアルウェンは否定した。
 ルゥの実力は、戦闘に向かないとはいえ並みの魔物を相手にするならば十分通用するだろう。しかし、その程度では不足する相手が必ず出てくるだろう。例えばアークシェロブであったり、魔人モンブランであったり。
 あれほど強力な敵が出てきた場合、ルゥが居るのは枷にしかならないだろう。それを正直に言っても聞かないのは、アルウェンも承知している。
「いや、やはり私の魔力を探してくれ。魔力を手に入れた後探して、では効率が悪すぎる。時間を失っては元も子もないのだ。それに、魔力の一部とはいえ取り戻した私が万が一にも遅れを取ると思うか?」
「……いえ」
 そう言われても、ルゥはまだ迷っていた。確かに今のアルウェンからは、ルゥではとても及ばない魔力の力を感じる。それでも、尊敬する主を一人にするのは心配だった。
 ルゥはアルウェンの目を見た。その目は、力強く"信じろ"と言っていた。
「……分かりました。絶対に魔力を探し出しますから、姫さまもお気をつけて!」
「当然だ、まかせよ」
 そう言葉を交わし、ルゥは飛び去っていった。アルウェンはルゥの姿が見えなくなるまで見送ると、北にある村まで歩き出す。
 一度言った場所ならばある程度条件が揃えばワープできるが、北にある村には行った事がない。夜間であれば空を飛べたのだが、まだ陽は高く飛ぶ事は出来ない。
 少々距離があるな、と思いながらも、アルウェンは徒歩で移動しだした。




 ルゥの言っていた村、ロアルタ村の村長に話を聞いてみたところ、村の東にはオルディウム神殿という場所があるのが分かった。最近注目されているらしく、今日も少年少女の二人組みが見に行ったとか。
 他に当てがあるわけでもないので、とりあえずアルウェンはその神殿を見に行った。感じられる魔力はなお微弱ではあるが、それでも近付いている事が分かる。間違いなく正解だった。
 神殿近くまで来ると、岬がありその先は湖だった。その湖に頭だけを出すように、神殿は存在していた。その様子に、アルウェンは嫌そうな顔をする。
 岬の先端には、一組の少年少女が居た。あの二人が村長が言っていた観光客なのだろう。
 ふと、自分以外の強い魔力の気配を感じ取り、その気配をたどった。発信源は二人組の少女の方だった。少しばかり離れていても感じ取れるほど魔力があり、またよく鍛錬したのだろう魔力の流れはよどみ無いのが分かる。
 単純に魔力量だけ取っても、弱体化しているとはいえ規格外の魔力を持つアルウェンより上である。才能と言う一点においては破格のものを持っていた。
 少女の資質に感心しながら、アルウェンは近付いていく。岬に着くと少女の方から声をかけてきた。
「あら、お姉さんもここ身にきたの?」
「そんな所だな。そなたらもか?」
「は、はい! あ、僕はポックルって言います。えっと……」
「取り乱すな見苦しい。あ、ちなみに私はピピロね」
「ふむ、私の事はアルウェンと呼ぶがよい」
 ポックルが緊張している理由は不明だったが、ピピロには分かっているらしいので放置した。なんだか少し落ち込んでいるような気がするが、多分気のせいだろう。
 まるで兄弟のように仲のいい二人を見ながら神殿の方を確認し、ポツリとつぶやいた。
「しかし、これは入れなさそうだな……」
「そうなんですよ。僕たちも中を見に行こうと思ったんですけど。ボートもないんじゃ向こうまで行けませんし……」
「だから、無理なものは無理なんだからいいじゃない。さっさと帰っておやつでも食べましょ」
「ピピロ……もうちょっと真面目にやろうよ」
「もう十分真面目じゃない。ズブ濡れになりながら泳いでくほどの義理はないわよ」
「事情がありげだな」
 二人の会話を聞くに、彼らは望んでここに来ているわけではなさそうだ。
 ポックルはあわあわと慌てたが、ピピロはそれを一喝して黙らせ、アルウェンに言う。
「まあね。ちょっと代理で届け物を持ってきたんだけど、それを盗られちゃったのよ。それで犯人を探索中」
「なるほどのう。オルディウム神殿は、確かに隠れるには都合のよさそうな場所だな」
「そうなのよ。けど、別にあそこだけが盗人に都合がいい場所って訳じゃないし。他の場所を見てみるわ」
 ひらひらと手を振り、ピピロは歩き出した。ポックルがあわててその後を追う。
「じゃあね、お姉さん。私たちは先に帰るわ」
「また機会があったら会いましょう!」
「ふむ、息災でな」


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