ファルコムでエロ小説PartⅤat EROPARO
ファルコムでエロ小説PartⅤ - 暇つぶし2ch162:名無しさん@ピンキー
07/08/11 00:22:11 MgpLGqHL
このうっかり侍め

163:名無しさん@ピンキー
07/08/11 01:30:02 CHy+bXwg
大丈夫、そのくらいのうっかり書きなんて
ファルコムのサイト更新の人は、しょっちゅうやらかしてる。

164:名無しさん@ピンキー
07/08/11 15:58:04 +D+4GHp/
>>162-163
自分何が好きなのか丸分かりでしたね


>>159から続きます
いつになったらエロくなるんだろう
エロじゃないと需要なさそう……

165:獅子と悲恋(5)
07/08/11 16:00:03 +D+4GHp/
「レーヴェは、レンに興味があるんだな?」
 興味、とは少し違うかもしれない。
「心配しなくても、レンはレーヴェを怨んでなどいない」
 ヨシュアは寝ているレンの顔を覗き込みながら言った。
 どうやら、恐れる訳は自分がレンに寝首を掻かれてしまうのではと言う不安から来る物だと判断したらしい。少し気遣うようにヨシュアに言われ、レーヴェは苦笑した。
「俺が誰かの引けを取るとでも思っている訳か」
 レーヴェは自分が思っているよりは強くない認識下にあったであろう事に、少なからず心外に思えたが、それを別段気にする事も無く呟いた。
 ヨシュアはその姿を黙って見ていたが、やがて口を開いた。
「いいや。そうは思ってない。《剣帝》相手に牙を剥く存在も、また牙を剥けようとする存在も無いだろうし」
「自分で認めるのも何だが、その認識は正しいものだと、俺は思うがな」
 そうだな……と、ヨシュアは頷いたが、それでも何処かピントがズレているような目でレーヴェを見ていた。
「でも君は自分の手で作り出してしまうのを恐れているんじゃないのか?」
「……!!」
 全く検討違いな捉え方をしていたようだ。ヨシュアの抽象的な指摘に、それでもレーヴェはしばし絶句した。
 レンは、レーヴェによって、いや今の環境によって執行者になる事を怨んでなどいない、そうヨシュアは言ったのだ。
 壊れているから、心など理解されないと思い、半ばヨシュアの事を見下していた。
 こんなにも、ヨシュアは理解している。自分の事も、いやありとあらゆる事も。
 物分かりが良くなければ、この世の汚いものによって自分達が隠された事を理解できず、今頃壊れてなどいなかっただろうに……
 作り出す……レンと言う名の、執行者を。そしてそれを怨むのではないかと……そう心の何処かで感じていた。それを、ヨシュアは「恐れている」と言った。
「興味を抱いているレンに、その興味とは相入れない怨みを、君は感じたくない。だから恐れている……そうじゃないのか?」
「…………」
 ヨシュアはレーヴェの事を見ていないようで実際はこんなにもレーヴェの事を見ていた。
 細かくて己にすら気付かれなかった仕種も、その原因の根幹が何処のどのような物なのかも理解していた。レーヴェよりも早く。
「レンは、他の誰でもない、自分でこの道を選んだ。それを僕らはあくまでも導くまで……そうじゃないのか?」
「……」
 それは「ここ」を立つ場所として選んだ者にとっては、正しい見解なのだろう。
 だが、レーヴェには……それを受け入れる事が出来なかった。
-レーヴェ…………-
「っ……」
 首を横に振り、レーヴェはヨシュアから目を逸らした。
「……」
しばしヨシュアはそんなレーヴェの事を横目で盗み見ていたが、やがてレンを抱えて立ち上がる。
「レーヴェ、もうそろそろ僕は次の仕事に行く。だから、レンの事を受け取ってほしい」
 そう言いながら、既にヨシュアはレーヴェの胸に軽くレンの事を押し当てている。
 無下にする事も出来ず、レーヴェはレンを受け取った。
「……忘れないでほしい、レーヴェ。ここにいる者は決して後悔も怨みもしていない。僕もレンも……そして勿論レーヴェ、君もだろう?」
「……」
 レーヴェはその言葉に答えられず、またヨシュアもその答えを待たず、二人は別れた。

166:獅子と悲恋(6)
07/08/11 16:02:14 +D+4GHp/
 去り行く少年の背中に、レーヴェは言いようの無い感情を抱いていた。
-僕らの目線に、レンが立つ。もしかしてレーヴェはそれを恐れているのか?-
 その言葉はレーヴェの無意識を揺さぶり、レーヴェも分からなかった感情を認識させた。
-レンが何かを知るたびに、君は目を反らす。レンが僕らに近付くたびに、君は目を閉じる-
 恐らく、ヨシュアの目に映る全てが自分と全く関係の無い世界として存在しているのだろう。
 いや、もしかすると自分すら存在しないのかも知れない……
-何を感じ、恐れている? 《剣帝》と謳われる修羅の君が、そこまで-
 感じ、そして恐れるものはただ一つだけ……
-レーヴェ…………、ヨシュアの事を……お願い、……-
 あの瞳を持った「彼女」を、もう一度失う事。
 同じ瞳を持つヨシュアを護る事が、レーヴェには出来なかった。それは、「彼女」を今一度失い、裏切った事になった。
 レンまで自らの意思無く動く執行者になってしまったら……
 それは再び「彼女」を失う事のように思えて恐れた。
 何より、「彼女」の眼を思い出させるレンを、執行者の道に歩ませたくなかった。レンの才能云々では無く、これはレーヴェの私情だった。
「やあ、幼女に手を出したらさすがに犯罪だよ、《剣帝》♪」
「ッ!!」
 いきなり予想だにしない声に、レーヴェは危うくレンを落としかけた。
「……趣味が悪いぞ、カンパネルラ」
「ウフフ~、ごーめんごめん。あんまりにもあの剣帝がマヌケな顔をしているからつい、ね」
 カンパネルラと呼ばれた少年は、キュルルンと言った効果音が似合いそうな表情をしながら、レーヴェの肩を叩いた。
「肩を叩くな、レンが起きる」
「ふーん、僕にはお姫様抱っこをしないのに、レンにはしてあげるんだねぇ。もしかして僕ってば、差別されてる? 差別はよくないよ、レーヴェ」
「…………」
「あれれ、反応無し? それはダメだよ、レーヴェ。僕たち執行者はかの難題、「カルトクイズ 軌跡でポン!」で優秀な成績を修めた、選ばれし者なんだから!」
「そんなものを受けた覚えは無い。やったところで難題でもないしな」
「難題でもない? さっすが剣帝! 今度[極ムズ]の項目でも作っておくか」
「何の用だ、カンパネルラ」
 付き合い切れんと言った感じで、レーヴェは半ば苛立ちを見せながら尋ねた。一方のカンパネルラは「ああ怖い怖い」と、さほど怖がりもせずに言った。
「べっつにぃ? でも、年端も行かない女の子に、恋愛感情を抱くなーんて事は、僕はともかくレーヴェだったら犯罪だよねぇ?」
「ぐっ! カ、カンパネルラ、何故それを……」
「あっあー! やっぱりそうなんだ。レーヴェってばぃやぁ~らしぃ~♪」
 お前でも犯罪だ、と言う余裕はもはやレーヴェには無く、まるで鬼の首でも取ったかのようにカンパネルラははしゃぎ、レーヴェの脇腹を肘で軽く突く。
「ふむふむな~るほど、剣帝サマサマの好みはゴシックロリータ、っとぉ。濃いねぇ~」
「最近オーブメントで仕事を済ませていたな、たまにはこの剣を使ってやるか」
「ウフフ。やっだなぁ、冗談を織り交ぜてる事くらい、察してよぉ♪」
 そう言うと、カンパネルラは首を竦めながらひょいとレーヴェから離れる。
 ……盛大に疲れた。
「で、剣帝サマは一体その可愛らしい小さなお姫様にどれくらいまで見越しているのかなぁ?」
「別に、何も見越していない。と言うより、一体お前は何を見越せと言うんだ」
「だからさ、レンに望む事だよ♪ キスぅ? それとも」
「そうか、最近覚えた冥王剣を見てみたいか」
「あは☆ 冗談の通じない男の人は嫌われるよ?」
 振り切ったと思えばすぐこれだ。趣味の悪さはある意味で教授を越えている。
「で、で? 正直なところ、どうなのさ?」
「どうもこうも無い」
「ホントにぃ~?」
「無い!」
「ちょっとー、大きな声を出さないでくれないかな。レンが起きちゃうじゃないか」
「……」
 明らかにおちょくられている。別にこれが普段通りの精神であったら、カンパネルラのちょっかいくらいたやすく受け流せていたであろう。
 普段通りの精神ならば。

167:獅子と悲恋(7)
07/08/11 16:05:17 +D+4GHp/
「僕もさあ、可愛い[執行者と候補(こうはい)]の恋愛の末路を見守ってあげたいんだよねぇ。先輩としてさ♪」
「……お前が想像しているような事は考えていない」
 観念して搾り出すように言うレーヴェにカンパネルラはふぅん……と言いながら、レンの寝顔を見る。
「まあ、ちょっと若いかもしれないけど、恋愛に年齢は関係無いと思うんだけどなあ」
「…………ちょっとか」
「あぁりえなぁい、犯罪だよレーヴェ! とでも言ってほしかったの?」
「…………」
「でもレーヴェ、ひょっとしてレンに何かを重ねてない?」
 痛いところを突いてくる。レンに対する恋愛感情は確かにある。だがそれは、どうしても根幹に「彼女」が出て来るのだ。
 レンの眼は「彼女」と同じ、琥珀色だったから。
(禁忌、なのだろうな……この感情は)
 それは、「彼女」とレンを重ねている事に対する背徳感を混ぜた禁忌。
 この感情がレンにとっての「奴ら」と同じように捉えられるのが恐ろしい。決して「奴ら」とは違うと言うのに。
「僕なら、君に「愛している、恋仲になろうぜ☆」って言われたら、喜んで受け入れるのに~」
「安心しろ、絶対にありえない」
 ある意味「奴ら」と同一視される事より恐ろしいのは、この道化師の空気の読めなさなのかもしれない。
 レーヴェはレンをゆっくりと地面に降ろし、今まで散々レーヴェの事をおちょくって来たカンパネルラの方を見る。
「ん? やっと本当の事を言うつもりになった?」
「お前の考えている「本当の事」がどのようなものを指しているかは知らんが、暇潰し程度には付き合ってやる」
 やったぁ☆ とニコニコしながらカンパネルラはレーヴェの回りに纏わり付く。
「で、で? レーヴェはレンをどう見てるのさ?」
「ただの教え子だ」
「はいはいダメダメ~! もうネタは上がってるんだから、今更ごまかさないの」
「……最初はそう思っていた」
 繋げるレーヴェの言葉に、カンパネルラは眼をくりくりとさせ、不敵に微笑んだ。
「レンはあまりにも純粋なまま、様々なものから引き回され、精神だけが乖離した」
 あの地獄を覚えている。下種どもが何をしていたのか。その中でレンはどう生きていたのか。
「始めはそれを哀れに思った。こうする事でしか生きられないレンに、妙な義務感を持ってここまで過ごした」
「確かに、結社に相応しい闇の持ち主だもんね、レンは。そしてそれにレーヴェは同情した、と」
「……だが、実際は違った。あの地獄を生き抜いた姿に、俺の心は既に奪われていたのだ」
「へええ……起源は羨望、か」
 羨望、とはまた違う。あの姿にレーヴェはただただ神秘性を感じ、そしてその姿に恋をした。
 何物の絶望も受け付けない、生への渇望を持った少女に。
「……ま、君が恋すると言う事だけで面白いから、その起源も相手も関係無いけどね」
 散々興味津々だったと言うのに、いざ正直に話すとカンパネルラの注意力は散漫になっている。
「で、肝心の[どこまで]はどうしちゃったのかなぁ?」
「通りで先程から興味無さそうに聞いているかと思っていたら」
「ウフフ。僕はねぇ、もう分かっているレーヴェの恋心の馴れ初めよりも、もっとその先の面白そうな方に興味があるんだよ」
「悪趣味だな」
「全くだよ♪」
 何故お前が嬉しそうに言う、とツッコミを入れたくなったが、どうせまた振り回されるだけだと言う事は分かっていたので、敢えて無視しておく。
「これ以上お前の悪趣味に付き合うつもりは無い」
「えぇ~? これからがいいところじゃないか。男と女の付き合い♪ ああ、違ったか。突く方の」
「燃え盛る業火であろうと、……」
「あはは☆ こっわぁいなあ。二枚目が台無しだよ~?」
 手をひらひらさせながら、愉快そうに笑うカンパネルラ。
 何故こんな奴と話しているのだろうか……
「お前にこの件についてどうこう言われるつもりも、されるつもりも無い」
「じゃあ今のぬるま湯みたいな関係でいいんだー? レンがヨシュアの方に行っちゃうよ?」
「…………」
「レンのヨシュアに対する執着心は結構有名だよ? 君も勿論知ってるよね?」
 当然だ。レンの傍を出来る限り離れずにいたのだから。

168:獅子と悲恋(8)
07/08/11 16:10:49 +D+4GHp/
 レンがヨシュアを見る眼は、世間一般で言う「恋愛感情」である事は間違いない。あれは慕うと言うレベルを越えている。
「ヨシュアきゅんは鈍いと言うか、他に感情を持たないから今のような関係だけど、それも時間の問題だと思うんだよねぇ」
「……」
「レンと共に行動する事で互いの結社生活に利益が生じるなら、恋愛云々ではないにしても、ヨシュアはレンを選ぶだろうよ?」
「ヨシュアは単独行動に特化している。レンは足手まといになるだけだろう」
「……そうかなあ?」
 カンパネルラは不敵に笑っていた。
 不敵に笑うカンパネルラに、少々苛立ちを感じながら、レーヴェはカンパネルラを見る。
「どう言う事だ」
「そのままの通りだよ。レンは天才じゃないか。あらゆる情報を自分のものにする……だから、ヨシュアの行動情報もすぐに呑み込めるってわけ」
「……だからレンがヨシュアと共に歩む技術と技量を得られると? 個人個人の適性は少なからずあるものだぞ。ヨシュアの適性に、レンが当て嵌まるとは到底思えんが」
「ラヴ・パワーなら乗り越えられちゃうんじゃな~い? 愛は無限大、悲哀も無限大! なーんちゃって♪」
「カンパネルラ、からかうのも大概にしておけ」
「からかってなんかいないよ。ただ、そうした見解もあるよって言う事さ」
 肩を竦めながら飄々としてカンパネルラが言う。
「勘違いしているようだから言うけど、君が思っているほど事態は不変じゃないからね」
 分かっている、とレーヴェは言ったが、実際は実感が沸いていなかった。
(いつまでもこんな当たり障りの無い日々が続くと、そう思っているのか、俺は?)
 そう思う事こそ実感が無い。
「レンはヨシュアが好き、君はレンが好き。でもいつまでもその光景は続かない。ウフフ、面白いなあ♪」
 悪趣味な笑みを浮かべながら、カンパネルラは眠っているレンの顔を覗き込んでいる。
「優しいお兄さんは、想い人を弟にあげちゃう?」
「……俺があいつの兄代わりだったのは、今から5年」
「あ、第三者が掻っ攫うって言う可能性もあるよね~?」
「聞け……いや、何でもない」
 言ったところでまたからかわれるのが目に見えている。
 カンパネルラはウフウフ笑いながら、レーヴェの事を見る。
「大切なものを大切にしているだけじゃ、結局それは価値も色褪せて終わりを迎えるものさ」
「珍しく先程からフォローに回っているな、カンパネルラ」
 驚いたようにレーヴェが言うと、カンパネルラはニッコリと笑った。
「外ならぬ愛しいレーヴェの為だからね♪ 少しでも点数稼ぎをしておきたいのさ☆」
「フッ……心にも無い事を」
「酷いなあ、想いは本物なのになぁ。こう見えて僕って一途なんだよ?」
「信憑性が無いな。そう判断を受けていたら、盟主からも《道化師》などと言う二つ名を与えられなかっただろうな」
 言いながら、それでもレーヴェはカンパネルラに感謝した。
 ……決して言葉には出したりしないが。
「何満足したような顔をしているんだか……面白くないなあ」
 ぶうぶうカンパネルラは唇を尖らせながら言ったが、やがて何かまた変な企みを思い付いたのか、ニヤリと笑った。
「でもまあ……レーヴェがレンを愛してるのは事実なんだよねえ?」
「…………」
 嫌な予感が拭えなかったので、レーヴェは敢えて黙っていた。
「そして、ヨシュアにもレンをあげるつもりは無いわけだ」
「レンは物ではない。受け渡し感覚で考えるな」
 辛うじて当たり障りの無い言葉で反論するレーヴェ。
「ウフフ、気を悪くしないでよ。僕だってそうは思ってないさ。ただ、レーヴェがどれだけレンを大切に思っているかを、分かりやすく言うとそうなるかな? って思っただけさ」
「…………」
「でも大切に想うばかりで、ちっとも君は先に行こうとしない。レンを何か可愛いだけのお人形さんとでも思っているのかな?」
「そもそも先に行く必然性が無いだろう」
 いずれレンはヨシュアを選ぶかもしれない。けれどそれまでは……
「もしかして、「レンがヨシュアを選ぶまでは進退が無いから安心だ」とでも思っているわけ?」
「ぐ……」
「ウフフ、それは甘いよレーヴェ♪ さっきもちらっと言ったけど、第三者が掻っ攫うって言う可能性もあるんだよ? 例えば……」
 言いながら、素早くカンパネルラは眠っているレンに口付ける。その光景に、レーヴェの頭の中は真っ白になった。
「カ……カカ……カカ」
 わなわなと体を震わせるレーヴェを余所に、カンパネルラはレンから唇を離して、満足したような顔をした。

169:獅子と悲恋(9)
07/08/11 16:12:12 +D+4GHp/
 にい……と嫌らしい笑みを浮かべながら、カンパネルラはレンの柔らかな頬をゆっくりと撫でる。
「何驚いた顔をしているのさ、レーヴェ。さっきも言ったじゃないか。第三者が掻っ攫うって言う可能性もあるってさ」
「……!」
「何も君だけがレンを好きな訳じゃないよ? 考えようによっては、皆レンを好いているのさ♪」
 さっとカンパネルラが身を引くと、そこをレーヴェの剣の切っ先が唸りを上げて通った。
「大切にしているだけなら、僕が貰って行っちゃうよ☆ ウフフ」
 恐れる様子も無く、カンパネルラはニコニコ笑いながらレーヴェを見詰めている。
 いつの間にか剣を振るっていた自分の左腕を、レーヴェは驚いたように見下ろしていた……
(高々口付けを見ただけで……どうしてしまったんだ、俺は)
 理解にまで及ぶ事の出来ないレーヴェの姿に、カンパネルラは再び面白そうに唇の端を釣り上げてレーヴェを眺めていた。
「可愛がるだけじゃそれは愛とは言わないよ。ま、可[愛]いとはあるけどね」
「……何が言いたい」
「愚かしいんだよ、君が。《剣帝》と謳われている君が、高々恋と言う人臭い悩みに、それでも振り回されている様がね」
「俺にレンをどうしろと言うつもりだ」
「何も~? だって君は僕じゃないし、僕は君じゃない。君の動きに僕は合わせる必要もないから、君だって僕の事は無関係なんじゃな~い?」
「…………」
 おどけた、でも鋭い言い草に、レーヴェは何も言い返すことが出来ない。
 カンパネルラは、しばしレーヴェの顔色を伺っていたが、やがて「やれやれ」と言いながら溜め息を吐いた。
「本気にしちゃった? ウフフ、ごめんね」
 まるで何事も無かったかのように、カンパネルラはふらふらとその辺りをうろついた。
「僕は、君達が大好きだよ♪」
「気色の悪い事を」
「本心からさ☆ だからいじってみたいんだよ」
「……いじるな。いじりたいのなら専用の人物を探し出せ」
「今はそんな人考えられなぁ~い、あなただけが全てなの♪」
「カンパネルラ……」
「あは☆ でも君が大好きなのは本当さ。今アイドルとして持て囃されているような、T.M.Resolutionみたいなビジュアル的な点も、中身的にも」
「てぃー……れ、ぞ?」
 怪訝な顔をすると、カンパネルラは「ああ、何でもない何でもない」と言って手をひらひらと振った。
「君に俗っぽい事を言っても、実は中身がイモの君には分からないんだね」
「非常に不愉快だ」
 眉間にシワを寄せながら、レーヴェはカンパネルラを睨むように見詰めた。
「Resolutionなら分かるぞ、決意だろう」
「頭がいいのが逆に笑いを誘うね」
 くっくと笑いながら、カンパネルラがレーヴェの肩をぽんぽんと叩く。
 そこはかとなく馬鹿にされてる。
「ま、そんな君の事も、勿論ヨシュアきゅんの事も、そしてレンの事も僕は大好きだから、さ☆ 可愛い後輩達を応援したいって言う、僕の老婆心を快く受け取ってよ♪」
「確かに老」
「何か言ったかい? 《剣帝》クン」
「別に……何も」
 今までカンパネルラの凶行(?)に対して怒っていたのに、いつのまにやら相手のペースに巻き込まれている。不思議だ。
「願わくばねー、君達の関係が跡形も無く粉砕されればいいなーって」
「……」
 もはやツッコミを入れる気力すら無い。
「あ、勿論レンをめぐって男二人が争うのを見るのもいいけどね☆」
「……用件は終わったと、そう判断してよさそうだな?」
「あっあっ、まだこれから先どうするか聞いてないけど~?」
「いつまで同じ話の流れを繰り返させるつもりだ」
「も・し・か・し・て……言葉に出来ないような、ものすんごい事だったりして~!?」
「燃え盛る業火であろうとも砕け散らすのみハアアアア……め」
「わ、っと……早口言葉で絶技は無しだよレ~ヴェ~♪」
 避けられた。ちっ。
 微かに舌打ちをしてから、レーヴェは無言で剣をしまう。
 何よりここで争いを起こしてしまったら、ついでにレンも起きてしまう。そんな上手いんだか上手くないのだかよく分からない事をレーヴェは考えていた。

170:獅子と悲恋(10)
07/08/11 16:16:00 +D+4GHp/
「……レンを悲しませるような事、レーヴェならしないとは思うけど」
「えらく微妙な反応だな……」
 レーヴェがカンパネルラにそう言うと、カンパネルラは考え込むように低く唸ってから黙った。
「するの?」
「するかっ」
 あはは、だよねぇ? と言いながら、カンパネルラはこちらの顔色を伺うような目で見ている。
「確かに特殊な人間は、レンのような罪も無い少女を対象に、下卑た考え方を押し付けようとするがな」
「……するの?」
「しないっ!」
 そっかーしないかー……何故か意表を突かれたような顔をするカンパネルラ。
「どんな印象だ、お前の中の俺は……」
「それはそれは、何者にも容赦をしない、恐るべき剣帝さ。そう、どんな相手も無残にその花を散らせる……言うなれば、目の前に泣いて許しを乞うのが例えいたいけな道化師であろうとも、その道化師を丸ごとぱくっと」
「燃え盛る業火であろうとも砕け散らすのみハアアアア滅!」
 一閃。しかし「わあ」と言いながらもカンパネルラは涼しい顔でまた避けた。さすがは執行者である。
「お・ま・え・は! 下らない言葉で引っ掻き回すな。話がいつまで経っても終わらん」
「帝国の庶子皇子みたいかな? ウフフフフ」
「???」
 な~んでもないよ、と言ってカンパネルラは肩を竦めた。
 レーヴェがカンパネルラの今の発言を理解するには、些か帝国の情報が足りなかったようだ。
「まー何となく邪魔したい気持ちがあるからわざと無限ループさせてるんだけどね、話題を」
「…………」
 元よりカンパネルラは話題を解決へと導くつもりは無かった。それを知り、レーヴェは今まで以上に盛大に疲れた。
「話は終わりだ、さっさと行かないか」
 半ば蹴り出すような感じで、レーヴェはカンパネルラを追い出した。カンパネルラは「ちょっとー」と不満そうな声を上げた。
「俺がどう動こうと、よく考えればお前には関係の無い事ではないか」
「チッよく考えなくていいのに……だから精神年齢老けて」
「今舌打ちしたな? 本音出かかったな?」
「やだなあ、気のせいだよレーヴェ♪」
 扉の向こう側から、愉快そうなカンパネルラの声がくぐもって伝わって来る。
「ま、今までの流れを見る限り、無責任に時を過ごすわけではなさそうだから許してあげるよ」
「何故お前に許しをもらわなければならないんだ……」
 呆れたようにレーヴェはカンパネルラに言う。だがカンパネルラは「ちっちっちぃー」と、明らかに指を降りながら舌を打っているのが想像出来るような運びで反応した。
「言ったでしょ? 考えようによっては皆がレンを好いてるってさ♪ 僕だって……」
「…………! カンパネルラ……」
「僕だって……レンに指パッチン一つで瞬間移動出来る術を教えてあげたい! 人をいじくる能力を植え付けて、実はヨシュアにぞっこんラブなばっかりに離れるとどんどん駄目になって行くレーヴェを一緒に作りたいー!」
「植え付けるな人を対象にするな作るな」
 頭痛がして来た気がする……額を押さえながらレーヴェは扉の向こう側にいるカンパネルラに言った。
(先程の反応……てっきりカンパネルラはアレだと思ったのだが……)
 思案に暮れるレーヴェ。だがカンパネルラの事だ。それが事実とも虚言とも限らない。
「とにかく……今はレンをきちんとした寝床に運んでやりたい。以上」
 一方的に言い放ち、地面に横たわっているレンをレーヴェはゆっくりと抱え上げた。
 持ち上げた瞬間、レンは少し唸って身じろいだが、その琥珀の眼が開く事は無かった。
 外から聞こえていたカンパネルラの声は、もう聞こえなくなっていた。これ以上レーヴェが相手にしない事を理解しているのだろう。
「…………」
 レンを片手で抱えると、レーヴェは懐からハンカチを器用に取り出し、先程カンパネルラが口付けた箇所に軽く押し当て、その口付けを拭き取るかのように拭った。
「う……んん……」
 眉をしかめ、レンが唸ったのは無理も無い事だと思う。だがレーヴェには何故かカンパネルラがレンに口付けた事に納得が行かなかった。
(……まずい、これはまさか……)
 一つの単語が頭を過ぎり、レーヴェは軽く冷や汗を流した。
「……嫉、妬?」
 呆然としながらぽつりとレーヴェがその単語を呟いた。
 相変わらずレンは腕の中で寝息に混じり微かに唸っていた。


171:名無しさん@ピンキー
07/08/11 16:18:10 +D+4GHp/
何と言う……ヘタレーヴェ!!
カンパネルラに振り回されるようじゃ執行者としてお終いだと思いますが
と言うより無駄に長くてすみませんorz
そのくせエロはどーこーだー!?

172:名無しさん@ピンキー
07/08/11 17:34:20 KIHu8B2p
エロ無しでも別にいーやん
GJ!

173:名無しさん@ピンキー
07/08/11 18:11:45 YMY4DqYz
これから寝てるレンにイタズラ開始

174:名無しさん@ピンキー
07/08/11 19:50:14 MO+TRNk8
そういえば蛇をBF団と評してる人がいたけど、その場合レンが大作でパテルマテルがジャイアントロボなのだろうか

175:名無しさん@ピンキー
07/08/11 22:49:22 meNzH7ck
むしろエロなしでかもーんっす!
遅れましたが、激しくグットジョブ!

176:名無しさん@ピンキー
07/08/12 00:57:28 U9AeC0mH
エロはなくとも面白い!ヘタレーヴェさいこー

177:名無しさん@ピンキー
07/08/12 15:30:30 pIV9rUFi
エロスレでありながらエロありのSSが叩かれ、エロなしのSSがGJされるこの矛盾。

どうやら腐女子が大量に紛れ込んでいるようだな。
エロなしでいいならヨソでやってくれないか。


178:名無しさん@ピンキー
07/08/12 18:07:48 nvNl3eG2
そのうちエロくなるんでないの?
あとヲタによる腐女子叩きって目くそ鼻くそじゃね?

179:名無しさん@ピンキー
07/08/12 18:09:42 jw0iUBkc
激しく真逆だな
オリビエみたいな糞腐女子向けなキモキャラがいい思いをして
喜ぶのは腐女子がほとんど


上にあるようなレンに幸せになって欲しいというのは
男女共通というよりは男寄りの思想

180:名無しさん@ピンキー
07/08/12 18:40:36 TvUts7QY
>>137>>153>>177

181:名無しさん@ピンキー
07/08/12 20:09:35 +dSIMFh/
まあ己の趣味として同性愛者でもないキャラに同性愛やらせて悦に浸ってる腐女子なんざ
罪深さへの無知ぶりと無神経ぶりとエゴの垂れ流し(何がキャラへの愛だよと)からして
正直言って昔から大嫌いではあるが

別に書き手の中の人が腐女子かどうかなんてどうでもいいだろう
罵り合いになるほうが、荒れ。
大体前スレから職人と住人はちと神経質気味なんだから無駄に煽るなってば

182:名無しさん@ピンキー
07/08/12 22:46:09 1BC8fYLC
俺はエロイよ

183:名無しさん@ピンキー
07/08/13 00:32:05 mGueM4eQ
>>179
最後の一行にだけは同意できないな

184:名無しさん@ピンキー
07/08/13 00:34:22 A/5LJDaO
でも俺は幸せになって欲しい夜レンには

185:171
07/08/13 09:12:29 /WiWP4O1
レーヴェ×レンを今書いてる者なんですが、何か……
もうちょっとでエロくなるんで楽しみにしてくださっている方、お待ち下さい(本エロまだですが)
荒れさせてしまったようならごめんなさい……

186:名無しさん@ピンキー
07/08/13 11:23:59 qNBx5+HO
狭量粘着を相手に荒れるの荒れないのと気にする必要なし。
エロ小説を投下する者だけがこのスレの正義。
続きを期待してます。

187:名無しさん@ピンキー
07/08/13 14:12:55 gOukHEU/
誰も望んでない駄文を書いたら叩かれるのが当然
そのあたり周囲の反応見て自分で見極めろ

188:名無しさん@ピンキー
07/08/13 18:31:41 PlXqK2eG
少なくともこの先エロくなる展開を俺は望んでるぜ。

189:名無しさん@ピンキー
07/08/13 23:00:29 JRZnfG0m
書きもしないくせに文句つける人が多いスレですから。
職人さんは貴重な存在です。 投下お待ちしてます。


190:名無しさん@ピンキー
07/08/14 00:07:40 E8i3O/sS
>>179
それを言ったらオリビエより、レーヴェやヨシュアの方がよほど腐女子向けのキャラだろうが。
総じてあの人種は、悲惨な過去設定のあるクールな美形キャラに夢中になるのが相場。

まあ長門や古くは綾波みたいな電波系キャラに男ヲタが夢中になるのと同じくらい常道だわな。

191:名無しさん@ピンキー
07/08/14 08:27:11 aLGTIC/v
ジン兄貴好きな女子はおらんのか。
旦那にするならポイント高いぞ

192:名無しさん@ピンキー
07/08/14 08:45:37 TLAEA+ka
エロなしでもありでも別にいいと思うが・・・
俺の入り浸ってる某スレなんぞ、男性ヲタ向け作品かつ20スレ超える長寿スレでありながら
投稿小説の8割が非エロだぞw というか非エロSSに文句つけるという発想自体がなかったw

投稿してくれる人こそ神。面白ければエロなしでもありでもいい。ただし、この板に来るような奴は
俺も含めてどちらかといえばエロ方面を期待しているのは忘れずに、とだけ知っておいてくれればそれでいいよ

193:名無しさん@ピンキー
07/08/14 22:48:22 ucVitrZV
>>190
現実にオリビエは腐のファンばかり、ヨシュアやレーベは男の
ファンも多いのが現実

194:名無しさん@ピンキー
07/08/14 23:07:05 BHORd4M5
大分前の事だから情勢も変わってるかもしれないが、公式でいつか見たものだと
ヨシュアとオリビエは意外と男のファンが多かった。
(その場合は大体女の好きなキャラも他に挙げたりしてたが)
レーヴェとアガットは女のファンが多かったな、という印象。

195:名無しさん@ピンキー
07/08/14 23:08:59 yQj+5xd1
なんかもうこんなんなら空の軌跡だけで単独スレ立てて十分やって行けるんじゃないか?
過疎るって言っても他の作品モノが投下できない空気になったり荒れたりするよりはマシ。

196:名無しさん@ピンキー
07/08/14 23:14:54 ucVitrZV
オリビエはファンサイトとか見ても腐の支持が圧倒してるが

197:名無しさん@ピンキー
07/08/15 00:08:14 MieFgC5A
個人的には、最初に内容の傾向を書いてくれたら、どんなのでもいいや。
えろ有無とかカップリングとか、陵辱系とかほのぼのとか。
好みでなけりゃ普通にスルーするし。

…軌跡スレのポエムみたいなのはさすがに勘弁だが。

198:名無しさん@ピンキー
07/08/15 00:25:52 hPXAWhYT
別に職人と住人の性別と嗜好とキャラの好みなんてどうでもいいじゃないか。
匿名なんだから言わなきゃ分からないし角も立たない。
貴方が気に入らなくても他の人は気に入ってるかもしれないのだから
やたらな叩き罵りはモニター前のつぶやきと脳内に留めるか読むのをスルーすりゃいいだろ。

なんか軌跡ファンの嗜好の派閥衝突みたいに読めるぞ最近のレスは。

199:名無しさん@ピンキー
07/08/15 00:38:15 b73c/Vo5
そういう考えがどうでもいい

200:名無しさん@ピンキー
07/08/15 08:19:25 zrx9876k
公式掲示板でも無駄にエネルギー使って罵り合いする傾向あるんだから
もう好きなだけ議論してろよ。
SS書いたり読んだりするよりも空の軌跡の議論やら雑談する方が面白いのだろう?


201:名無しさん@ピンキー
07/08/15 13:37:01 DiajKuYc
SSスレでソレをやるなって話なんだが・・。


つーか正直、エロパロネタでも本スレでやって問題ない
とか思ってしまうような時があるんだよな。空の軌跡は。

202:名無しさん@ピンキー
07/08/15 17:33:10 Pdp3Ij+q
>>145>>146みたいな自分の好みじゃないSS書く作家に向って
暴言を吐く馬鹿がいなくなればいいだけの話。

好みでなければ罵倒、なんてエロパロ板全体見ても相当読み手のレベル低いよ、ここは。
もう少し職人に対する礼儀を弁えないと。
でなければ結局寂れて落ちるだけよ?

203:名無しさん@ピンキー
07/08/15 18:31:36 pazqtT8I
構ってちゃんにまともに反応してもな

204:名無しさん@ピンキー
07/08/15 19:04:15 b73c/Vo5
駄文がはびこるくらいなら寂れて結構

205:名無しさん@ピンキー
07/08/15 22:58:34 2dISx/pl
>>203が正しい

206:名無しさん@ピンキー
07/08/16 00:25:38 Bmrt3dRu
>191
ジン兄貴は好きなんだが人格が安定しすぎててネタにしづらいんだよな。
ツッこむ隙がないというか。

207:名無しさん@ピンキー
07/08/16 08:16:36 hY6RpbtJ
>>203
そういって無能な自分を慰めてろやカスがw

208:名無しさん@ピンキー
07/08/16 09:23:02 hYkBYkUO
>>207
そこまでかまってほしいって・・・
どんだけ寂しんぼなんだよおまいは(;_;)/


209:名無しさん@ピンキー
07/08/16 21:46:52 nMPi3Z7k
そういや、ジンの妙齢の女性に弱いって設定、ほとんど生かされてないな。
妙齢の女性ってキャラも少ないが。

210:名無しさん@ピンキー
07/08/17 03:10:52 Gi6nVrD0
リースのはらぺこもなー

211:名無しさん@ピンキー
07/08/19 23:07:03 goWyQj8U
ユリア*ミュラー見たいなぁ

212:名無しさん@ピンキー
07/08/24 18:07:22 +pVV0mgx
久しぶりに伸びてると思ったら…
まあ8月だからしょうがないか

213:名無しさん@ピンキー
07/08/29 20:26:31 dzpWAM3t
夏のせいじゃなくて、
前スレからの空の軌跡雑談廚のせい。
2ちゃんの本スレ逝けと何度言っても聞こえない
皮肉を何度も言っても分からない、議論好きの我が儘な人々。
だからずっと、これからもこんな感じだろうよ。

214:名無しさん@ピンキー
07/09/01 02:20:55 Sy5OUMMV
空気読まずにアトラスによるフローララブラブ鬼畜調教投下しても良い?

215:名無しさん@ピンキー
07/09/01 02:23:32 jFaqJn9L
>>214
おねがいします

216:名無しさん@ピンキー
07/09/02 02:25:05 Y75DiB2M
お願いします。

217:名無しさん@ピンキー
07/09/04 02:11:33 JqgEe5JH
>>214
神キター
フローラ待ってたぜ!

218:名無しさん@ピンキー
07/09/07 20:57:00 MA4WnQfB
あれ・・・?
俺のフローラたんは・・・?

219:名無しさん@ピンキー
07/09/07 23:39:14 3q3JECcP
のんびり待とうぜ

220:名無しさん@ピンキー
07/09/10 00:38:21 Jfz0NJmd
アトラスに苛められたスライムの復讐の矛先がフローラに向くSSですけど、良いですか?

221:名無しさん@ピンキー
07/09/10 06:55:27 Gm9b30Zy
よろしく!

222:エルモ温泉の覗き魔退治(15)
07/09/12 21:00:20 6NoL7kqC
 昇りゆく月の光を頼りに、オリビエは獣道を駆ける。
 薄暗い林の中も、先ほどの下見のおかげで着実に進むことができた。
(まさか、下見がこんなにすぐ役立つとはね……)
 そんなことを考えながらも、追跡の足取りは緩まない。
(無事でいてくれ、子猫ちゃんたち……!)
 やがて、魔獣のねぐらと見当をつけた付近に到着する。
 この先は、魔獣と遭遇する確率が高くなる。オリビエは導力銃
グレイウルフを取り出すと、慎重に進んでいった。

 ほどなく、オリビエの耳が林の奥に物音を捉えた。
 目をこらすと、木々が密生して迷路のように入り組んだ奥に、
さらに周りを潅木に囲まれた空間があるようだった。
(なるほど、自然の隠れ家だね。これじゃ、荷物を持ってると
身動きが取れなくなるな……)
 オリビエは荷物袋を大木の根方に置き、導力銃を構えて木々の
迷路に踏み込む。中心に近づくにつれ、先ほどの物音がはっきり
と聞こえてきた。
「……ん……ふっ…………あんっ……やぁ……」
 切れ切れに聞こえてくるのは、少女たちの切ない声。
(まさか……!)
 オリビエの脳裏に最悪の図が浮かんだ。エステルもクローゼも
ティータも、魔獣に処女を散らされ、なお凌辱の限りを尽くされて
いる―。
(そんな……!)
 オリビエは青くなって、魔獣のねぐらへと突き進んだ。
 木々の間を抜け、潅木の向こうに開かれた場所では―。
「やっ、やだっ…………あっ、もう、やめなさいよっ……」
「んっ……んふっ…………くっ、んんっ、ふあっ……」
「あっ、あんっ……やっ…………ダメです、ダメぇっ……」
 エステルもクローゼもティータも、魔獣に辱めを受けていた。
白い柔肌を押さえつけられ、露にされた敏感な部分を魔獣の舌に
舐め回されて、裸の少女たちは切ない喘ぎを洩らしていた。


223:エルモ温泉の覗き魔退治(16)
07/09/12 21:01:14 6NoL7kqC
 エステルは両脚を大きく開かれ、まんぐり返しの体勢で押さえ込ま
れていた。恥ずかしいところが全部むき出しになる屈辱的なポーズで、
二匹の魔獣に前の穴と後ろの穴を舐められている。
「やだ、もう……そんなとこ、あっ……イヤ……やめてってば……」
 どれほどの間、こうして責められ続けたのか。気丈な少女の声は
か弱く、ほとんど哀願のようだった。
 クローゼはひざ立ちの格好で、前と後ろから責められていた。正面
の魔獣はクローゼの控えめな乳房を舐め回し、後ろの魔獣は恐れ多くも
姫君のお尻の間に鼻面を突っ込み、バックから大きく股間を舐め上げて
いた。
「んくっ……んっ、ふうっ…………うっ、ふあ…………くふっ……」
 クローゼは、絶え間ない刺激に足腰を震わせながらも、はしたない
声を洩らすまいと必死に唇をかみしめていた。
 ティータは小さな身体を後ろからM字開脚で抱きかかえられ、
丸出しの股間を真正面から舐められていた。魔獣の舌が無毛のワレメ
をこじ開け、幼いスジまんこの柔らかな中身をねぶり回していた。
後ろの魔獣は長い舌を伸ばし、膨らみかけた胸の真ん中にぷっくり
突き出したティータの乳輪をなぞっていた。
「ダメです……あんっ、やっ……もう……許して、くださいぃ……」
 ティータが泣き声でお願いしても、魔獣相手には何の効き目も
なかった。

 三人とも全裸で辱めを受けていたが、見たところ、まだ処女を
奪われてはおらず、怪我もなさそうなのでオリビエは安心した。
 安心した瞬間、オリビエの胸に激しい怒りがこみ上げる。
(僕の大事な子猫ちゃんたちに、なんてことをッ!)
 人のものは俺のもの的な憤りではあった。
(なんてうらやま……いや、いやらしい。僕にもやらせ……いや、
やめさせよう)
 早く三人を助けなくては。
(魔獣は……全部で六匹か)
 少女たちは、それぞれ二匹の魔獣に押さえ込まれ嬲られていた。
(エステル君なら振り払えそうなもんだけどねぇ……?)
 しかし、よく見ると三人とも両手が後ろに回されている。
(後ろ手に縛られてるのかな……魔獣にそんな知能が?)
 ともかく、三人とも自由が利かないのは間違いないようだった。

224:エルモ温泉の覗き魔退治(17)
07/09/12 21:02:14 6NoL7kqC
 すぐに飛び込むのはたやすいが、まずは木陰から周囲を見回し、
移動しながら退路を探す。左手に一本の抜け道が見えた。どこに
通じる道か正確には分からないが、退路としては申し分ない。
(よし……!)
 導力銃を構えつつ、アーツを立ち上げる。
 風のクオーツが燐光を放ち、オーブメントが唸り始めた。
 導力の高まりを感じながら、オリビエは複数のターゲットから
目を離さない。もし万が一アーツの発動前に少女たちのバージン
が危機にさらされたら、即刻ハウリングバレットをぶち込むつも
りだった。
 さいわい、魔獣どもは3人の秘所を舐め回すことに熱心で、
アーツ駆動までSクラフトの出番はなかった。

 オリビエはターゲットを目がけ、渦巻く風の力を解き放つ。
「エアリアル!!」
 敵陣の真ん中に、竜巻が湧き起こる。荒れ狂う風が魔獣を
まとめてなぎ払い、四方の地面に転がした。
 オリビエは木陰から飛び出し、叫ぶ。
「エステル君! クローゼ君! ティータ君! 助けに来たよ!
早く、こっちだ!」
 一瞬、茫然としていた3人もすぐに状況を飲み込み、何とか
起き上がってオリビエのほうに駆けてきた。やはり両手は後ろ
手に固定されているらしく、とても走りづらそうだ。とはいえ、
縄を解いている余裕はない。魔獣が、早くも不意打ちから立ち
直ろうとしていたからだ。
「こっちへ! お互い離れないように、まっすぐ逃げるんだ!」
 逃げてくる裸の少女たちを誘導しながら、オリビエは油断なく
魔獣の動きを見張っていた。エアリアル一発では大したダメージ
にはならない。いち早く立ち直った魔獣が、獲物を逃がすまいと
追いかけてきた。
「そらっ!」
 オリビエのグレイウルフが吼える。
 額に一発をくらって、魔獣は再び地面に転がった。
 だが、今度は他の魔獣どもが一斉に向かってくる。
「このっ……クイックドロウ!」
 素早い連射で、複数の魔獣を足止めする。
 とはいえ、多対一の対決はそろそろ限界だった。
 囚われの少女たちが全員逃げ出したことを確認すると、オリ
ビエも身を翻して撤退した。

225:エルモ温泉の覗き魔退治(18)
07/09/12 21:03:10 6NoL7kqC
 一本道を逃げる利点は、敵がいかに多数であっても、しんがり
は常に一対一で追撃に対処できるところだ。オリビエも3人の
後を追うように逃げながら、時々振り返って、追いすがる魔獣を
撃退していた。
 だが、3人の少女は、夜道で、しかも後ろ手にされた不自由な
状態ゆえに、どうしても速くは逃げられない。いきおい、オリビエ
が踏み止まって魔獣と対決し、時間を稼がなくてはならなかった。
(こんなときには、アガット君みたいな接近戦タイプが向いて
るんだがねぇ……)
 ぼやきながらもグレイウルフで応戦する。ただ、どうしても銃の
場合は最低限の間合いが必要で、後退しながら戦うしかないのが
辛いところだった。
 どうにか3匹目を片付けた頃には、オリビエはかなりの傷を負って
いた。グレイウルフを構え、息を切らせて闇の奥を見据える。
「どうやら……これ以上の追っ手はいないようだね」
 ほっと息をつくと同時に身体中が痛みを感じ、どっと疲労が押し
寄せてきた。
(そういえば……ディナーを食べ損なったね)
 思い出すと、お腹まで鳴り始めた。
 怪我と疲労と空腹でフラフラだったが、まだ安心はできない。
 オリビエは気を引き締めると、油断なく後ろを振り返りながら、
3人に追いつこうと足を速めた。

226:エルモ温泉の覗き魔退治(19)
07/09/12 21:03:45 6NoL7kqC
「おおい、エステル君、クローゼ君、ティータくーん!」
 前方の夜道に白く揺れる3つのお尻に向かって呼びかけた。
 裸の少女たちは、振り向いて立ち止まる。
 息を切らせながら追いつくと、オリビエは言った。
「はぁ、ふぅ……ひとまず奴らは撃退したから、あとは注意して
ゆっくり進もうじゃないか」
 その一言に、硬くなっていた少女たちの緊張が解けた。
 不意にティータがぐずぐずと泣き出し、
「オリビエさぁーーーーーーーーーーーーんっ!!」
と幼い裸身をオリビエに預けてきた。
「よしよし、ティータ君。もう大丈夫だよ」
 オリビエは、泣きじゃくる小さな身体をそっと抱きとめ、頭を
優しくなでてやった。抱きしめてやろうとして、後ろ手にされた
少女の両腕に気づく。
「ああ……そうだったね、かわいそうに。今すぐ縄を解いて……」
 オリビエは後ろに回されたティータの手首に触れ、
「あれ?」
と首をひねった。
 縄で縛られていると思いきや、ティータの手首には何もなかった。
 それなのに、両手の自由は利かないらしい。
「ど、どうなっているんだい?」
 オリビエはティータの後ろに回った。
「ちょっと失礼するよ」
 ティータの両手を持ち上げ、近くで見てみる。
 少女の両手は、後ろ手でお祈りをするかのように組み合わされた
まま、樹脂のようなもので互いにくっついていた。
「なんだこれは……糊? 樹液? 何かの粘液か?」
 掌も指もしっかりとくっついて固まり、とても引き離せそうに
ない。縄で縛られるよりずっと厄介な代物だった。
(くそ……! 魔獣のくせに、なんて狡猾な……)
 オリビエは、くっつき合ったティータの手指をあれこれ引っ
張ったり伸ばしたりしてみた挙句、
「ダメだね、これは」
とさじを投げた。
 不安そうな目でクローゼが尋ねる。
「やっぱり、ダメですか?」
「ああ、残念だけどね。お湯か、油か……薬液みたいなもので
溶かして洗い流すしかないだろうねぇ」
「そっかぁ……」
 エステルの声もがっかりしていた。

227:エルモ温泉の覗き魔退治(20)
07/09/12 21:05:03 6NoL7kqC

「ところで3人とも、怪我はないかい? どこか痛いところは?」
「うん、大丈夫……」
 オリビエの声に3人は顔を見合わせ、自分たちが素っ裸なのを
思い出して急激に恥ずかしくなった。夜の林が暗いとはいえ、
仮にも男の前に一糸まとわぬ姿で立ち、素肌を残らずさらして
いるのだ。おまけに両手が使えないので、恥ずかしいところを
手で隠すこともできなかった。
 少女たちは、赤い顔で横を向き、身体を縮めて、少しでも
裸を見られないようにしようと涙ぐましい努力をしていた。
 オリビエは思わず微笑んだ。
(おやおや、可愛らしいねぇ。でも悪いけど、君たちのいちばん
恥ずかしい穴は、もうとっくに見せてもらったよ……。それに
今だって全然隠れていないよ。ティータ君のちっちゃなお尻も、
クローゼ君の白くて丸いお尻も、エステル君の健康的な肉付き
のお尻もね)
 さらに、クローゼの可愛い胸の先っぽや、エステルの意外に
ふくよかな横乳も、彼女たちが恥ずかしげに身をよじるたび、
チラチラと見えてしまうのだった。
「み、見ないでよっ!!」
 オリビエの視線を感じたのか、エステルが真っ赤な顔で言った。
「そんなこと言われてもねぇ……」
 とぼけるオリビエに、クローゼがおずおずと尋ねる。
「あの……私たちの服は……」
「そうよ! 持ってきてくれたんでしょ?」
 勢い込んでたたみ掛けるエステル。

228:エルモ温泉の覗き魔退治(21)
07/09/12 21:05:59 6NoL7kqC
 期待する少女たちに、オリビエは頭を下げた。
「いやその、すまない。実は、君たちの装備も全部まとめて持って
きたんだが、その……戦闘の前に、邪魔になるので置いといたんだが、
逃げるときに回収できなくて、あそこに置きっぱなしなのだよ」
「ええーーーーーっ?!」
 ぶーたれるエステルを筆頭に、目に見えて落胆する少女たち。
「いや本当にすまない。回収してる余裕がなかったんだ」
 オリビエは深々と頭を下げた。
「いえ……あの状況では逃げ出すのが精一杯だったと思います」
 クローゼが優しくフォローし、ティータも口を添えた。
「うん、助けてもらったんだもん。仕方ないよ」
「そうよね……オリビエが来てくれなかったら、あたしたち、
どうなってたか……」
 エステルの言葉に、先ほどまでの辱めを思い出し、少女たちは
羞恥と嫌悪に身を震わせた。
「オリビエ……助けてくれてありがとう。感謝してる」
 エステルが頬を染めながら、オリビエに礼を言う。
「いや、それは当然のことをしたまでだよ。それはいいんだが……
確かに裸のままというのは色々と不都合だねぇ」
と見回すオリビエの視線に、全裸の少女たちは赤面し、もじもじと
身体をそむけた。

229:エルモ温泉の覗き魔退治(22)
07/09/12 21:12:12 6NoL7kqC
「せめて、身体に巻ける布か何かないんでしょうか?」
 恥ずかしげなクローゼの質問に、オリビエははたと手を打った。
「おお、そうだ! 忘れていたよ! これがある!」
と、ベルトに挟んでいた3枚のバスタオルを引っ張り出す。
 たちまち、少女たちの瞳が安堵に輝いた。
「さあ、これを身に着けてくれたまえ!」
 オリビエが意気揚々と差し出すバスタオルを前に、少女たちは
複雑な表情をしていた。オリビエも、ふと気がつく。
「あ、そうか。君たちは両手が使えないんだったね……」
 少女たちの両手は、後ろ手でくっつき合ったままだった。そんな
状態では自分でタオルを巻くこともできない。
「仕方ないねぇ。では、ボクが巻いてあげよう。ティータ君」
「えっ? あっ、はい……」
 オリビエは戸惑うティータの正面に立ち、小さな身体の後ろから
バスタオルを通そうとする。ティータの両腕が後ろ手になっている
せいで、しゃがまないとタオルが背中に回せなかった。
「どれ」
「あっ……オ、オリビエさん」
 ティータの身体の正面でしゃがむと、ちょうどオリビエの目の前
に、幼いつるつるのワレメが見えた。目を上げてティータの様子を
うかがうと、真っ赤になってぎゅっと目をつぶっている。安心した
オリビエは、ティータのスジまんこを真正面からしげしげと眺めた。
ふっくらした無毛の恥丘に一本のすじが入っただけの、シンプルな
アソコだった。
 ティータの背中に回したバスタオルを持ち上げながら、オリビエ
の視点も上昇していく。つるりとしたお腹、可愛いおへそ、膨らみ
かけた小さな胸、ぷっくりと女の子を自己主張する乳頭が、次々と
オリビエの目にさらされる。そして最後に、目をつぶって羞恥に
震えるティータの赤い顔を眺めながら、オリビエはバスタオルを
巻き終えた。
「ほら、できたよ、ティータ君」
「あ……ありがとうございます、オリビエさん……」
 やっと目を開いたティータは、ぼんやりとお礼を言った。
「礼には及ばないよ。さて、次は……」


230:名無しさん@ピンキー
07/09/13 19:48:38 iFVl0NI1
続きは!?続きは!?

231:名無しさん@ピンキー
07/09/13 23:01:01 a7V/dpy4
ごめんまだ書いてない

232:名無しさん@ピンキー
07/09/14 20:50:45 pqTSRleg
ちょwwwwwwここで止めるのかよwwwwwwwww

233:名無しさん@ピンキー
07/09/16 06:10:20 0CM5sHf2
ではあとちょっとだけ続くんじゃ

234:エルモ温泉の覗き魔退治(23)
07/09/16 06:10:50 0CM5sHf2
 オリビエの視線に、2人の少女は思わず目をそらした。
「クローゼ君」
「は、はいっ」
 裸の姫君は、気の毒なほど緊張した声を上げる。
「では、失礼するよ」
「……っ!」
 バスタオルを持ったオリビエが近づくと、クローゼは思わず目を
つぶり、羞恥に染まった顔をそむけた。オリビエは、クローゼの白い
裸身を抱けるほど間近に迫り、女らしい曲線を描き始めた腰に腕を
回した。身をかがめたオリビエは、クローゼの背中側、お尻の下
あたりにバスタオルを回しつつ、息がかかるほどの至近距離から、
愛くるしい恥毛の丘を正面に見ていた。
 真正面から見るクローゼのアソコは、意外なほどしっかりと生え
そろった縦長の陰毛に覆われ、大事な性器を見えないように守って
いた。その、見かけは大人びて生えそろった茂みをかき分け、中に
隠されたまだ子どもっぽい性器を押し開いて、処女の秘密を何もかも
さらけ出してやりたい。そんな欲望と戦いながら、オリビエはクロー
ゼの身体に回したバスタオルを持ち上げていく。
「んっ……!」
 お尻から背中へと駆け上がるタオルの感触に、クローゼがピクッ
と身を震わせ、オリビエの目の前で、ふたつの乳房が小さくプルン
と揺れた。両の先端には、ミルクの匂いがしそうな色淡い乳頭が
乳輪ごとぷっくり突き出し、未成熟ながら女の身体をアピール
していた。その美しい膨らみを、オリビエは名残惜しい気持ちで
タオルに包む。これで完了というとき、
「あっ……」
 目を開きかけたクローゼが声を上げ、赤い顔で身をよじった。
バスタオルの端を折り込んで留めるとき、オリビエの手がクローゼ
の左のおっぱいに柔らかく沈みこみ、生乳に触れた指先が乳首の際
までかすめたのである。オリビエは何食わぬ顔で言った。
「よし、これでオーケー」
「あ……ありがとう、ございます……」
 クローゼは、真っ赤になって太股を閉じ合わせ、もじもじとお礼
を言った。

235:エルモ温泉の覗き魔退治(24)
07/09/16 06:11:47 0CM5sHf2
「あとはエステル君だね」
 オリビエの視線に、エステルは警戒心をむき出しにした。
「み、見ちゃダメだからね!」
「見ないで、どうやってタオルを巻くんだい?」
「いいから、こっち見ないで! 目をつぶって!」
「はぁ……仕方ないねえ……」
 オリビエは、目をつぶってエステルの前に立った。
「じゃあ、巻くよ?」
「ど……どうぞ」
 すぐそばでエステルの声がする。
 オリビエは見当をつけて身をかがめ、タオルを持った腕を伸ばす。
(このへんかな……?)
「キャーーッ!」
 オリビエの両手は、エステルの滑らかで張りのある尻肉をつかんで
いた。
「こ、これは失敬」
「バカっ! もっと下でしょ!」
「了解した」
 仕切り直したオリビエは、さらに身を低くして前進した。
「オリビエっ、ちょっ、イヤン!」
「ぶっ」
 何かに顔から突っ込んだオリビエが思わず目を開くと、そこは
温かい茂みのただ中で、奥には蒸れた匂いを放つ柔らかい谷間が
息づいていた。エステルの下腹部に顔を埋めていることに気づい
た瞬間、
「イヤーーーーッ!!」
 鮮やかなキックが、オリビエを地面に蹴り転がした。

 少し後。
 オリビエは、ぷんぷん怒るエステルに平謝りだった。
「わざとじゃないんだ。分かってくれたまえよ」
「……もういいわよ。目開けててもいいから、さっさとして!」
「フッ、心得た」
 オリビエは、エステルのすらりと伸びた両脚の前にかがんで、
太股を抱えるようにバスタオルを回す。こっそり視線を上げると、
均整の取れたエステルの全身が、包み隠さず見えてしまった。
しなやかに伸びる手足、程よく膨らんだ両の乳房、滑らかな
お腹、その下の恥丘を覆って生い茂る薄い陰毛……。エステル
の健康美溢れるオールヌードも、足元から見上げると、股間の
淡い茂みの間におまんこが見え隠れし、男の劣情をそそって
やまない眺めになるのだった。
 バスタオルをエステルの背に回すと、オリビエは素早く立ち
上がった。
「きゃ……!」
 脇まで一気にタオルを上げられた拍子に、エステルの美乳が
大きくプルンと揺れる。健やかに育った乳房の先には、可愛い
乳首が尖っていた。ふたつの胸の突起は、バスタオルを巻かれ
ても布地をツンと押し上げ、健気に存在を主張し続けた。
「タオルを留めるよ」
「んっ……!」
 バスタオルを挟み込むオリビエの手の動きが、エステルの左の
おっぱいを揺らし、震わせ、こね回して、敏感な先端にまで刺激
を与える。エステルが耐え切れず声を洩らしそうになったとき、
「はい、終わったよ、エステル君」
「ふあっ……あっ、ありがと……」
 頬を上気させたエステルは、何とかお礼を言った。

236:名無しさん@ピンキー
07/09/16 11:43:24 0qiPd0L8
うう・・・、早くオリビエに3人の膜をぶち破って欲しいもんだが。
いつになることやら・・・

237:名無しさん@ピンキー
07/09/16 18:20:14 0CM5sHf2
あー……今から言っておきます。


ごめん。


238:名無しさん@ピンキー
07/09/16 20:37:14 9IKSyHDn
シェラやアガットはいずこに

239:名無しさん@ピンキー
07/09/17 06:47:12 nHIYo/Qm
ツァイス支部2階にたむろしています

240:名無しさん@ピンキー
07/09/17 15:15:34 GPR04Oej






241:名無しさん@ピンキー
07/09/18 01:41:49 neSIdR6u
 

242:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:36:08 1RBu6XRP
オリビエ厨が死にますように。

243:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:34:10 bVQPuLlY
だれかレンのエロ書いて?

244:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:58:28 zmpyI1iC
ユニカのユの字もないこのスレに失望した

245:名無しさん@ピンキー
07/09/24 03:11:37 6Ke+cnUQ
VM Japanのメリー・ルーとかどうよ

246:名無しさん@ピンキー
07/09/29 10:45:26 zFHd7HeQ
アネラスのエロSSお願いします

247:名無しさん@ピンキー
07/09/30 13:29:26 KotqY90s
>244
そこで希望の始まりを君が作るんだ

248:名無しさん@ピンキー
07/10/10 12:24:25 HuNWmQw4
オリの降臨をただ、待つのみ!

>>244
空軌に特化されつつある流れをイースもので断ち切ってくれ。

249:名無しさん@ピンキー
07/10/15 00:23:06 mGtJgZd/
黒化したクローゼのSSをかいてみたら、とんでもない淫乱になって驚いた
こわいから封印する

250:名無しさん@ピンキー
07/10/15 01:40:31 b/Or1HaX
>>249
そうか それはとても楽しみだ

251:名無しさん@ピンキー
07/10/15 19:24:48 FWjD/k3m
>>249
封印しては駄目だ。その一文が
新たな歴史になるのだ!

252:名無しさん@ピンキー
07/10/15 23:49:09 jF/ZQQKG
>>249
あぁ神よ!!ただコピー&ペーストをするだけではないか!!

253:名無しさん@ピンキー
07/10/18 10:54:35 Ork6D9SZ
ほす

254:名無しさん@ピンキー
07/10/19 10:33:38 2IOmWMsw
簡単なことじゃないか!

255:名無しさん@ピンキー
07/10/20 15:52:23 MI1ELFiQ
黒いのもアリかとおもう

256:名無しさん@ピンキー
07/10/23 23:58:23 JF/zbB7N
保守

257:名無しさん@ピンキー
07/10/24 13:10:55 gFafZs6c
>>244
オリジンか。むしろ6のノイやマーヴの名すらないことに失望した。

258:名無しさん@ピンキー
07/10/26 21:38:38 +DIHaRMS
保守

259:名無しさん@ピンキー
07/10/31 22:46:23 Hm9jIvkd
保守

260:名無しさん@ピンキー
07/11/05 22:57:00 K1gDNtOx
保守

261:名無しさん@ピンキー
07/11/06 02:20:51 kXsaTKXS
今更ながらYs1&2エターナルをやって、レア様の美しさとフィーナのいじらしさに涙した。

何か書こうと思ったのだが、感動を言葉にできなくてすごくしょんぼり。

262:名無しさん@ピンキー
07/11/07 22:00:37 LiASVin3
オリジンのキャラデザのフィーナはかわいくなかったなー
あの前髪が変

263:名無しさん@ピンキー
07/11/08 01:33:51 S3GA+WLO
あの絵師はピザになるから嫌いだっ

264:名無しさん@ピンキー
07/11/16 16:18:50 GSLcY14j
クローゼってどっかのスレでも
腹黒扱いされてたけど理由が分からない。

ヨシュアに告白したから?
それをエステルに伝えてないから…とか?

教えてエロイ人!

265:名無しさん@ピンキー
07/11/18 03:11:41 QML5w9vD
爆釣伝説だな

266:名無しさん@ピンキー
07/11/19 01:56:29 yuccGUNo
>>264
振られるのがわかった上で、そして告白を断ることでヨシュアが
苦しむことがわかっていてヨシュアに告白したからじゃないか?
この行為は、「自分の中の気持ちに整理をつける」ということを
「ヨシュアを苦しめない」ということより優先したことを意味するし。

ただまぁ、それ以前にエステルに「私はヨシュアさんが好きです」
みたいなこと言ってた気もするし、俺は腹黒とまでは思わなかった。

267:名無しさん@ピンキー
07/11/21 22:52:40 jzpLbciX
空の軌跡のレナSS投下

カシウス不在中に、後輩の兵士がレナを寝取る話。
睡眠姦&凌辱&バッドエンドなんで、苦手な人はスルーよろ

連投規制いまいちわかってないんで、途中で止まったらすまん

268:空の軌跡 レナ(1/14)
07/11/21 22:53:48 jzpLbciX

 レナ・ブライトは、若くして王国軍の将官となったカシウス・ブライトの妻で、
一児の母だった。
 しかし、ぱっと見には娘がいるようには見えない。十七のときに結婚して子供
を生み、今年でようやく二十三歳。まだまだお嬢様の雰囲気が強い。
 もちろんそれは表面だけで、六年も主婦を務めていれば、ある程度の貫祿は出
てくる。ほとんど家にいない夫に代わって娘であるエステルを育てながら、一人
で家を切り盛りしているのだ。王国軍きっての逸材と呼ばれるカシウスも、レナには
頭が上がらない。
 それでも、若い妻と娘を、街から離れた一軒家に残していくのは不安だったのか、
あるとき一人の男を連れてきた。兵士の名はライアンといった。

 ライアンはカシウス・ブライトの後輩で、二十歳の青年である。普段は関所に
務めている。ふとしたきっかけからカシウスと親しくなり、それ以来交遊が続いていた。
「だからな、暇なときでいいんだ。うちの様子を見てやってほしいんだよ」
 カシウスがグラス片手に言う。
 ライアンは料理の並んだテーブルを前に、身を硬くして座りながら、
「大佐のご命令とあらば」
 緊張した声で答えた。
「いや、別に命令とかじゃなくてだな。頼みだよ頼み」
 カシウスが苦笑する。
 普段のライアンならば、このような堅苦しい返答はしなかっただろう。ライアンが
緊張しているのには理由があった。
 ちょうど、料理を手にレナが戻ってきた。ほっそりした肢体を青い服に包み、
前にはエプロンを掛けている。料理をテーブルの上に並べながら、ふんわりした
笑顔で言った。
「あなたも心配性ね。私たちは大丈夫よ? 今までだって、何もなかったのだし」
「そうは言うがなあ……。魔獣が迷いこんでこないとも限らんし……」
「そのときは、あたしがやっつける!」
 満面の笑みを浮かべて言ったのは、娘のエステル・ブライト。まだ五歳の可愛
い盛りなのだが、父の影響からか娘らしいことには何の興味もなく、棒を片手に
森を駆けまわっている。
 その子供らしい稚気にカシウスは笑い、ライアンの頬も緩む。
 しかし、レナが片手を頬に当てて、困ったように微笑んでいるのを見ると、
ライアンはまた緊張に硬くなった。
 関所に女っ気があるはずもなく、恋人もいないライアンは、軍役についてから
ほとんど女性と会話を交わすこともなかった。そこにとんでもない美人のレナを
紹介されて、緊張していたのだ。
 一児の母とはいえ、まだ二十代前半の女性である。男が十人いれば十人振り返る
ほどの美人で、しかもそこに母親らしい包容力が加わり、ライアンは一目みた
ときから虜になっていた。
 若くして大佐となるようなエリートは、妻にする女までこうも違うものか……
ライアンはそう思った。

 ライアンは、二日と時を置かずにブライト家に寄るようになった。最初は遠慮を
していたレナも、少しずつライアンの手伝いを受け入れるようになった。
「やっぱり男手があると助かりますね」
 ふんわりした笑顔でレナは言う。
 ライアンは家の裏に積まれている木箱の中から、野菜の箱を下ろしながら、
「力仕事は任せてください。大佐からもよろしくと言われていますし。薪割りも
済ませておきましょうか?」
「でも、お時間を取るでしょう? あの人も、別に雑用をしろってあなたに頼ん
だわけではないのよ?」
「これも鍛練と思えば」
 ライアンがいかにも楽しそうに力仕事をこなしていくのを見て、レナは「うーん……」と
小さく苦笑いしながら、家の中に戻っていった。
 ライアンも、好き好んで雑用をこなしているわけではない。下心がないと言えば
嘘になる。

269:空の軌跡 レナ(2/14)
07/11/21 22:55:00 jzpLbciX

 関所での退屈な任務と、激しい訓練。ライアンの生活はその繰り返しである。
ブライト家に顔を出して、美人のレナと二言三言と言葉を交わすのが、一服の
清涼剤なのだ。もちろん、上司であるカシウスの言葉もあったが……
 薪割りも終わるころには、空は赤らみ始めていた。
「夕食を食べていきませんか?」
 顔を出したレナが言った。
「いえ、そこまでお世話になるわけには」
「お世話になっているのはこちらですよ。少し作りすぎてしまって。余らせるのも
何ですから」
 それ以上固辞するのも失礼かと、ライアンは大人しく従った。
 テーブルに並ぶ料理は少し作りすぎたという雰囲気ではなく、明らかに三人分
のものだった。
 カシウスからブライト家のことを頼まれて、すでに一ヶ月。レナが近づいただけで
緊張するということはなくなったが、こうしてテーブルを共にすると、ライアンは
自分がどうにも場違いな場所にいるような気がしてしまう。
 ライアンにとって食事といえば、兵舎の食堂で男くさい仲間たちと面を突き合わせ
ながら取るものである。しかし今は、上司の美人の奥さんに、温かい家庭料理を
振る舞ってもらっている。場違いな気がするのも当然だった。
 しかし、夫のいない母子家庭に男を招き入れるというのは、少し無防備かも
しれない。ライアンは人ごとのように思ったが、レナのすぐ隣で盛大な食欲を見せて
いるエステルを見れば、いかがわしい雰囲気になるはずもなかった。
 食事も終わり、エステルの口元についたソースをレナがナプキンでぬぐっていると、
エステルが唐突に言った。
「弟がほしい!」
「ええっ? 弟が欲しいの?」
「うん! 一人で遊ぶのつまんない」
 ブライト家は街からやや離れた場所にある。同年代の子供たちはこの辺りには
おらず、エステルはいつも一人で遊んでいた。
「困ったわね……。欲しいといって貰えるものでもないのよ?」
 その言葉にじっと考え込んでいたエステルが、ふと口を開いた。
「子供ってどこから来るの?」
 その微妙な問いにライアンは気まずさを感じたが、レナは特に慌てる様子も
見せなかった。
「それはね、女神様が授けてくださるのよ」
「女神さまが?」
「ええ、女神様が夜中、キャベツ畑に赤ちゃんを置いてね……」
「じゃあ私、女神さまにお願いする!」
「ふふ、そうね。お祈りしましょうか。お父さまにも頑張って貰わないとね」
 そのあからさまな台詞にぎょっとしてライアンが見つめると、レナは「あら」と
口元を抑えた。
 くすくす笑いながら、
「ごめんなさい。おかしな話をしてしまいましたね」
「いえ……」
 考えてみれば当然だが、レナは一児の母であり、それはカシウスとの間にできた
ものである。まだ若く、無垢な少女の雰囲気を残したレナだが、何も知らないという
わけではあり得ない。
 ブライト家にはカシウスの姿がほとんどないので、レナとエステルを、まるで
森に住む妖精の母娘のような見方をしていた。
 しかし、レナはエステルの母である以上に、カシウスの妻なのだ。
 たまにカシウスが帰って来た時などは、別離の寂しさを埋めるために体を重ねる
こともあるだろう。
 エステルの寝静まった深夜、一階の暗い寝室で、カシウスに組み伏せられている
レナを想像しかけて、ライアンは慌てて首を振った。

 二ヶ月、三ヶ月、半年とたつうちに、ライアンの思慕はつのる一方だった。
最初はレナのことを上司の妻という言葉で考えていたが、そのうちに一人の女性と
して捉えるようになっていた。
 今ではブライト家に寄ると、必ず夕食が用意される。それがほとんど毎日のように
なり、あるとき食費を渡そうとしたら、穏やかな笑顔で断られた。

270:空の軌跡 レナ(3/14)
07/11/21 22:56:06 jzpLbciX

「うちの人、お給料だけはたくさん貰っていますから」
 それに、とレナは続ける。
「弟ができたみたいで嬉しいんです。わたし」
 まったく男として見られていないことに落胆しないでもなかったが、少なくとも
嫌われていないことがライアンは嬉しかった。
 その信頼を裏切ることはできない……自分のレナへの感情を表に出すことは
なかった。
 しかし、完全に抑えきれるものでもない。
 レナの、弟という言葉に、どうして自分がこの女性に惹かれるのか、その理由を
知った気がしたのだ。それは甘い郷愁を刺激した。自覚してしまうと、それは
もう止められなかった。
 想像の中で、レナを汚すようになった。ブライト家のキッチンや、家の裏手や、
あるいは暗い寝室で、レナの服を脱がせていく。ときには嫌がるレナに無理やり、
ときには淫らに微笑むレナと交わり、その白く柔らかい体の再奥に精を放つ。
虚脱感から覚めた後は、強烈な罪悪感に襲われた。
 何事もなければ、それは人妻への許されない恋心として封印されていたかも
しれない。

 あるとき、街に手配魔獣が近づいた。本来なら遊撃士が退治するのだが、
そのときは遊撃士たちも手が塞がっていて、関所の兵士たちにお鉢が回ってきた。
 兵士たちは戦闘力という点では遊撃士にも劣らないが、多種多様な攻撃を
繰り出す手配魔獣には苦戦した。一小隊の八人がかりで波状攻撃を繰り返し、
最後に立っていたのは二、三人というありさまだった。植物型の魔獣で、つるを
触手のように振り回した。ときおり放たれる催眠ガスで、連携がことごとく
崩されたのである。
 幸いなことに死人は出なかったが、みな大なり小なり怪我を負っていた。
ライアンは最後まで立っていた人間の一人だが、一歩間違えれば自分も死んでいた
ことはわかっていた。単に運がよかっただけだ。
 兵舎に帰還し、手当てを受けたあと、ライアンは思い詰めた表情で考えこんでいた。
その日はブライト家には顔を出さなかった。

 ライアンは三日後に、ようやくブライト家を訪れた。
 出迎えたレナは心配そうに、ライアンの全身を眺めた。
「体は大丈夫? 話は聞きました。大変だったそうね……」
 ええ、まあ、とライアンは生返事で返した。
 戦いのことを思い出したくないのだろうとでも解釈したのか、レナはそれ以上
追求はしなかった。エステルがテーブルにつき、いつものように食卓の用意が
始まった。ライアンも立ち上がる。
「お皿、運びますよ」
「体も本調子ではないでしょう? ゆっくりしていてもいいのに」
「療養だとかでずっと寝てたんで。体がなまってしまって」
「あらあら」
 微笑むレナの、その笑顔にライアンは胸を締めつけられる。
 皿を持ってテーブルに向かう。レナに見られていないことを確認して、ポケットから
小さな小瓶を取り出した。
(そうだ。人間は、簡単なことで死ぬ。明日死ぬか、明後日死ぬか知れない。
この想いを閉ざしたまま終わるぐらいなら、いっそのこと……)
 小瓶の中の、無色の液体を皿の上に振りかける。その日はエステルのリクエストで、
オムレツだった。ごく少量の液体は、オムレツの黄色に薄れていった。

「あら……?」
 食事も終わり、食器を片づけようとしたところでレナは動きを止めた。
「どうしました?」
「ちょっと疲れたみたいで……眠く……」
 そこでレナの全身から力が抜けた。あらかじめ立ち上がっていたライアンが、
その体を咄嗟に受け止める。
「おかーさん?」
 エステルの言葉にも反応しない。レナは意識を失い、ぐったりとライアンに
身を預けていた。エプロンを通して、レナの柔らかな体の感触が腕に伝わる。

271:空の軌跡 レナ(4/14)
07/11/21 22:57:15 jzpLbciX

「お母さんは疲れて眠っちゃったみたいだ。あとでベッドに運んでおくよ。
エステルは一人で寝られるよね?」
 その言葉に、エステルは「うん!」と勢いよくうなずく。
 ライアンは意識のないレナを椅子に座らせ、テーブルの上にうつ伏せにさせた。
両腕を組み、その上に頭を乗せる。一見して、家計簿をつけているうちにうたた寝
してしまった主婦という感じである。
 レナを食卓に残し、ライアンはエステルの歯磨きや洗顔を手伝ってやった。
パジャマに着替えさせ、二階のベッドに寝かせつける。
 寝物語をせがむエステルに、魔獣との戦いの話を三十分ほど語ると、エステルの
まぶたはとろとろとおり始めた。
「エステル?」
 返事はなかった。完全に寝ついたことを確認すると、ライアンは一階に降りた。
 レナはまだ目覚めていなかった。ぐったりとテーブルに体重を預けている。
 そう簡単に目覚めるものでもないのだ。ライアンが振りかけた小瓶の中身は、
先日戦った魔獣の屍骸から抽出した睡眠薬だ。
 魔獣の死体は様々な薬品の材料となる。軍でも、始末した魔獣は専門の業者に
おろしている。ライアンは密かに魔獣のつるを切り取り、薬品として調合しておいた。
催眠ガスを使う魔獣の屍骸は、最良の睡眠薬となる。朝まで目覚めないはずだった。
「正面から、あなたのことを好きだと、そう言うべきなんだろうけど……」
 ライアンは、テーブルに身を預けるレナを上から見下ろした。長い栗色の髪が
背中に流れ、エプロンに包まれた豊かな胸がテーブルに押しつぶされている。
「あなたは大佐を裏切れませんよね。でも、もう我慢できないんだ。たった一度だけ、
それだけで諦めます。あなたはずっと眠っていてください。俺が黙っていれば、
あなたは夫を裏切ったことにはならない。何も起こらなかったことになるん
だから……」
 独白しながら、ライアンは身をかがめ、レナのうなじに鼻先をうずめる。
爽やかな花の香りが鼻孔をくすぐった。
 背中から覆い被さり、レナを抱きしめるようにして、テーブルに押しつぶされた
両胸を揉みしだく。ぴくりとも反応しない。
 レナを抱え、少しだけテーブルの上に持ち上げた。浮いたレナの腰と、椅子との
間に自分の体をねじこむ。
 椅子に落ち着くと、膝の上にレナを乗せた格好になった。椅子の背にもたれ
ながら、ぎゅっとその体を抱きしめる。女の柔らかい体が、全身に密着する。
ズボンを突き上げるいきり立った肉棒に、レナの柔らかい尻の圧迫がある。
布ごしのその体を、ライアンは全身で味わった。
 長い髪に隠された、レナのうなじの部分が目の前にある。鼻をくすぐる香りが、
欲情を喚起する。レナは力なく頭を傾け、ライアンのされるがままになっていた。
 レナのスカートは長く、足元まである。フレアのついたすそを持ち、それを
たぐるように引き上げていくと、染み一つない雪のような太股があらわになった。
そのほっそりとした太股に手を這わせる。手に吸いつくような肌だった。
 レナの股を広げさせ、スカートの中に手を伸ばす。レースの下着のようだった。
指を差しこむと、ごく薄い毛の感触が伝わる。さらに探ると、レナの女の部分が
指先に感じられた。複雑な陰影を織りなす肉の部分。
 そこをいじっているうちに、ライアンのものはますますいきり立った。
 レナを上に乗せたまま、ライアンはズボンを下ろし、勃起したものを取り出した。
あらかじめテーブルの上に用意していた小瓶から、とろみのある液体を人指し指で
すくいとる。レナの下着をずらし、その秘部になすり付ける。ひだをかき分けて
膣口を見つけると、座位の格好で亀頭を押し当てた。秘裂の熱さと湿った感触が、
先端をくわえる。
 天を突くように屹立した肉棒の上に、レナの体をゆっくりとおろしていく。
先端がぬるりとした感触に包まれ、亀頭、カリ首、棒の部分に、熱いレナの肉が
絡みつく。レナの再奥、もっとも深いところに先端が突き刺さる。ライアンの亀頭
から根元までが、レナの濡れた感触に包まれた。
 ライアンは動きを止めて、射精の欲求に耐えた。長い間思い続けてきた女性の、
その胎内に、自分のペニスを突き刺しているのだ。それも世話になっている上司の
妻に、他人の女に。
 レナは力なくライアンの肩に頭を預けたまま、微動だにしない。
「レナさん、好きです。大好きなんです」

272:空の軌跡 レナ(5/14)
07/11/21 22:58:22 jzpLbciX

 答えはない。エプロン越しに両胸を揉みしだきながら、腰を揺するようにして
小刻みな抽送を繰り返す。レナの豊かな尻肉がたぷたぷと当たる。レナはされるが
ままになっている。
 まるで鉄の芯でも入ったのかと思うほど硬く膨らんだペニスを、レナの柔らかな
胎内がやわやわとなぶる。意識がないため強烈な締めつけとまではいかないが、
温かく包みこむような感触だった。
 今まで半年間、このテーブルに座り、レナの料理を何度も味わった。今、同じ
テーブルに座り、意識のないレナの体を凌辱している。場所が日常と同じである
だけ、興奮もいや増した。
「レナさん。レナさんっ!」
 ライアンは椅子を蹴り倒し、レナの上半身を慌ただしくテーブルに乗せる。
スカートを尻の上に乗せるようにまくり上げ、こちらに尻を突き出した格好の
レナに、剛直を突き刺す。
 座位と違い、レナの真っ白な尻肉に突き刺さるてらてらと光る肉棒が、上から
はっきりと見えた。慎ましやかな菊の下に、赤みを帯びた花びらの部分がある。
腰を押しこむと、カリの部分をぬらりとした肉の感触がこすり上げ、引き抜く
ときには、膣自体がペニスを逃さぬように幾重にもまとわりつき、棒やカリの
もっとも敏感な部分をなぶっていく。ライアンは他に女を知らないが、レナの
それは名器だった。その甘い感触にライアンは恍惚と浸った。
「おにーちゃん?」
 声がした。
 はっとして振り向くと、目をこするエステルの姿があった。
「なにしてるの? ……おかーさん?」
 テーブルの上にうつ伏せになっているレナと、そのスカートをまくり上げ、
尻に赤黒いものを突き刺しているライアンの姿を、エステルは不思議そうに
見つめる。
 レナの感触に溺れるあまり、物音に気をつかわなくなっていたらしい。一階から
聞こえる物音に、何事かと起きてきたのだろう。
「おにーちゃんとなにしてるの? おかーさん? おかーさん?」
「……エステル」
 一時的に混乱していたライアンの思考が、急速に静まっていく。
 ライアンは、すでに自分は正気ではないのだなと思考の片すみで思いつつ、
穏やかな声で言った。
「エステル、弟が欲しいって言ってたね?」
「え? うん。だから、女神さまにお祈りするの……」
「俺も手伝ってあげるよ。これはね、子供が欲しいって女神様に伝えるための、
お祈りの一つなんだ」
「そーなの?」
「そうだよ。でも、これはとっても大事なお祈りだから、誰にも見せちゃだめなんだ。
秘密のお祈りなんだよ。エステルは見ちゃったから仕方がないけどね」
「え……弟できないの?」
「大丈夫だよ。このお祈りのことを誰にも言わなかったら、女神様も聞いてくださるよ。
誰にも言っちゃだめだ。お母さんにもね。エステル、弟が欲しいんだろう?」
「うん」
「じゃあ、黙っていられるかい? 黙っていられるなら、そこで見ていてもいいよ」
「うんー。黙ってる。誰にも言わない。ほんとに弟できる?」
「ああ……できるよ……くっ、ふっ」
 言いながら、ライアンは抽送を開始した。
 白い尻肉を両手で鷲掴みにし、その秘裂に腰を叩きつけるたびに、ぱんぱんと
音がなる。その様子を、テーブルの向かい側に座ったエステルが見つめている。
 ライアンがペニスを突きこむたびに、レナの体が揺れる。長い髪がテーブルの
上に広がり、目蓋の閉じられたその表情は、眠り姫のようでもある。
 テーブルに押しつけられるレナの上半身は、エプロンをつけたまま夕食のとき
から変わっていない。しかし下半身はその肢体を隠すスカートをまくり上げられ、
カシウスにしか見せたことのないだろう秘部に、若い牡の屹立を受け入れている。
しかも、幼い娘の見ている前で。
 限界まで張りつめた剛直に、柔らかいレナの肉が粘着質の音を立てながら絡みつく。
腰から沸き上がる衝動が、限界を超えようとしていた。ライアンはレナに覆い被さり、
全身でそのしなやかな体を抱きしめながら、ひときわ強く腰を突き入れる。

273:空の軌跡 レナ(6/14)
07/11/21 22:59:29 jzpLbciX

 極限まで密着したペニスが、レナの胎内をかき分ける。女のもっとも深い場所に、
自分の牡の器官が突き刺さった。亀頭の先にレナの子宮を感じ、欲望が決壊した。
あまりの快感に、目蓋の裏に白いスパークが走った。
「レナさんっ! 産んでっ、俺の子を産んでくださいっ!」
 脳天に突き刺さるような快感の嵐の中、びゅっ、びゅっと白濁液が放たれる。
亀頭から欲望を吐き出すたびに、尿道に焼けつくような快感が走る。レナの秘肉が
柔らかくライアンを包み、漏らされた子種をその中に受け止める。熱く濡れた
媚肉が、硬く張りつめた剛直を柔らかく刺激し、最後の一滴まで絞りつくす。
 手で触れることも叶わないと思っていた憧れの女性の、その膣に、柔らかい
内部に、もっとも無防備で無垢な場所に、ライアンの精液が吐き出されていく。
意識のないレナの、その秘肉を、牡の白濁液が取り返しようもないほど汚している。
レナの再奥に放たれた精液は、もう分離不可能なほどレナの内側に絡みついていた。
(やってしまった。やってしまった……)
 取り返しのつかないことをしてしまったという思いはあったが、女の子宮を汚す
その行為に、牡の本能とでも言うべきか、今までに感じたことのない、震えるような
満足感があった。
「おにーちゃん? 大丈夫?」
 苦しそうな表情を勘違いしたのか、エステルが心配そうに聞く。
 快感の余韻に大きく息を吐き出しながら、ライアンはレナの体から身を起こした。
今だビクビクと脈打つペニスをレナの尻に埋めたまま、
「大丈夫……大丈夫だよ。エステル、これで弟ができるとは限らないけど、できる
限りのことはしたからね」
「あ、うん。ありがとー!」
「どういたしまして。でもエステル、夜も遅いし、そろそろ寝ないとだめだよ」
「うん……眠いや。寝るね」
 とてとてと去っていくエステルの姿を見送り、その母であるレナの胎内から、
ゆっくりとペニスを引きずり出す。射精後で敏感になった肉棒に、レナのひだが
絡みつく。膣から抜き取ると、粘着質の糸がつっと引いた。
 剛直はまったく硬度を落とさず、天を向いたままだ。ペニスを抜き取ると、
レナの秘部から白いものがゆっくりと溢れた。
 レナはいまだに目を覚まさず、穏やかな寝顔を見せている。自分の中に、夫以外の
男の汚液を注がれたことも知らない。
「あと十時間か……」
 ライアンは、いまだ満足しない自分の剛直を見下ろし、ぐったりとテーブルに
身を預けるレナに目をやった。秘部から垂れた精液が、太股に滴り落ちている。
 ライアンは玄関に置かれた自分の鞄に近づき、中から、小さな機械を取り出した。
オーバルカメラだった。
「悪用はしません。今夜の思い出に……。この写真だけ、許してください。
レナさん、これから先は迷惑はかけませんから……」
 意識のないまま蹂躙されたレナの体を、アングルを変えて何度も撮っていく。
フィルムは安いものではなかったが、あっと言う間に埋まっていった。
 ファイダー越しのレナの姿に興奮がかきたてられたのか、一通り写し終わる
ころにはライアンのそれは痛いほど硬くなっていた。
「今夜だけ……今夜だけです。レナさん、今夜だけですから……」
 言い訳をするようにつぶやき、ライアンは意識のないレナの体を、再び凌辱し
始めた。夜の白み始めるころまで、ライアンは五度、レナの胎内に精を放った。

274:空の軌跡 レナ(7/14)
07/11/21 23:00:48 jzpLbciX

 睡眠薬の効果が切れる前に、後始末をした。風呂場に移し、服を濡らさないように
気をつけながら、白いものの飛び散った太股や足を丹念にぬぐう。レナの中からも
精液を洗い流す。惜しいとは思ったが、そのままにしておくわけにもいかない。
 もともと中に出すつもりではなかったのだ。エステルの登場でタガが外れて
しまった。あれだけ出せば、下手をすれば子供もできてしまうかもしれない。
(まあ……カシウスさんも月に一度は帰ってるんだし。バレはしないだろう)
 そう思っていたが、どうやら事態を甘くみていたらしい。後始末が不完全だったのか、
そもそも、あれだけ凌辱して何も気づかないはずがなかったのか。

 再びブライト家を訪れたとき、レナの目に、歓迎とは違う色が混じっているこ
とに気づいた。歓声をあげて出迎えるエステルと、それは対照的だった。
 いつものように力仕事をこなし、いつものように夕食を共にする。表面だけで
見ればいつもと同じような一日だったが、レナの挙動にはどこかぎこちないところが
あった。ライアンに対して明らかな壁があり、それでもエステルの手前、なんとか
いつも通りに振る舞おうとしているような。
 夕食のあと、レナは思い詰めたような表情で、「話があります」と家の裏手に
ライアンを呼び出した。
「何の話かは、分かっていますね?」
 レナの冷たい声に、ライアンはうつむいた。
 情けなくて顔を上げられなかった。レナの信頼を裏切ったのだ。
「朝起きたときは、何かおかしいと思うだけでしたが。朝食の用意をしていると、
その……溢れてきました。……あなたですね?」
「……はい」
 重い沈黙が、二人の間にわだかまった。
 ややあって、レナが口を開いた。
「どうして……こんなことを」
「それは……」
 レナへの恋心を口に出すべきか。ライアンは迷ったが、こんな卑劣な真似をして
おいて、今さらあなたが好きですなどと言えるはずもない。
 ライアンが沈黙していると、レナは疲れたように言った。
「そうね……あなたも若い男の人だもの。私が無防備だったのかもしれません。
いいわ、あの人には言いません。お互い、忘れましょう」
 ライアンが驚いたように顔を上げるが、レナは叩きつけるように言った。
「でも、もう二度とここには来ないでください」
「え……」
「顔も見たくありません」
「そ、それは、でも、俺だって! あの、もう二度としません! 罰はなんでも受けますから!
軽蔑されても嫌われてもいいですから、あの」
「顔も見たくない、と言ったんです」
「で、でも、エステルと遊ぶ約束もあるし、カシウス大佐にも頼まれて……」
「あの人の名前を口に出さないで!」
 レナの悲鳴のような怒りの声に、ライアンは絶句した。カシウスの信頼を裏切った
のはライアンだが、レナ自身も、カシウスを裏切るような形になったのだ。愛する
夫の不在中に、他の男に凌辱されるという形で。
 レナは一度も振り返らなかった。ライアンは呆然と、立ち去るレナの後ろ姿を
見送った。

275:空の軌跡 レナ(8/14)
07/11/21 23:01:58 jzpLbciX

 久しぶりにロレントに帰還したカシウスから、「そんなに忙しかったのか。
いろいろとすまんかったなあ」などと酒の席で謝られた。ライアンがブライト家を
訪れないことについて、レナがいろいろと言い含めたらしい。
 一ヶ月レナの姿を見ないだけで、ライアンはつのる恋慕に狂いそうになっていた。
自業自得とはいえ、レナへの暴挙も思い詰めた末の行動である。我慢できる程度の
感情なら苦労しない。
 一人の夜には寂しさのあまり例の写真を取り出し、あの夜の記憶を反芻する。
それがさらにライアンの想いを煽った。そうしてさらに一ヶ月、レナへの想いが
理性の水域を越えたとき、ライアンは行動に移った。

 いつものようにパトロールと訓練を終え、兵舎に帰って一休みしていると、
来客を告げる声があった。
「すげー美人だけど誰なんだ? あれ」
 好奇心むき出しのその質問には答えず、ライアンは足早に応接室に急ぐ。
そこには思った通り、レナの姿があった。
 レナはソファーにも腰を下ろさず、どこか落ち着かない様子で立っていたが、
ライアンの姿を認めると、その瞳に険しいものを宿した。ライアンは何食わぬ顔で
会釈をする。
「レナさん。お久しぶりです。こんなところまでどうしました?」
「……あなた」
 堪えきれない怒りが漏れたかのように、言葉尻が震えた。レナは一度口を閉じ、
第三者がいないことを確認するように、部屋の中を見回した。見るまでもなく、
応接室には二人きりだ。
「大丈夫ですよ。中の会話は外には聞こえないようになってます」
「……」
 レナはしばらく沈黙していたが、奇妙に平坦な声で言った。
「あの写真はどういうことですか?」
「どの写真です?」
 レナの眉がきりりとつり上がる。その表情を見ながら、怒った顔も素敵だ、
などとライアンは考えていた。
「……今日の朝、テーブルの上に、置かれていた、あの写真です」
 一言一言、区切るようにレナは言った。
「ああ」
 ライアンはにこやかに笑う。
「もしかしてこれですか」
 そう言いながらポケットから取り出したのは、一枚の写真だった。レナの顔色が変わる。
「よく撮れてますよね。ほら」
 ひらひらと振ってみせる。写真の中では、テーブルに寄りかかったレナが後ろ
から男に犯されていた。スカートはまくり上げられ、白いレナの肢体があらわに
なっている。局部まで鮮明に写り、男のものを飲みこむ部分まではっきりと見えた。
 帝都ならば、そのような卑猥な写真を商売にするところもあるかもしれない。
 しかし、リベールはそこまで性に開放的ではない。自分の性行為の様子をこうして
はっきりと見せられるというのは、レナにとって、頭が真っ白になるような衝撃だった。
「っ!」
 ライアンから写真を引ったくり、破り捨てる。何度も何度も引きちぎり、細切れに
していく。写真を小さな紙片の束にすると、レナは荒くなった息を整えながら、
ライアンを睨みつけた。
「それは差し上げますよ。他にもまだたくさんありますし」
 その言葉を聞き、レナは痛みを堪えるように目を閉じた。
 震える息を吐きだしながら、
「あの人にいいます。あなたに犯されたって」
「なるほど。大佐を裏切るんですか。夫の不在中に他の男をくわえこんでいましたと、
そう言うんですね」
「っ! あなたがっ!」
 ライアンは小さく笑い、
「別に、大佐に知らせてもいいんですよ。ついでですし、証拠の写真もつけましょうか。
あれを見れば一目瞭然でしょうし」
「……あなた、あの人に殺されるわ」
 ライアンは大げさに肩をすくめた。

276:空の軌跡 レナ(9/14)
07/11/21 23:06:20 jzpLbciX

「レナさんにこの先ずっと会えないぐらいなら、いっそ殺された方がマシです」
 レナの瞳に困惑の色が広がる。
「……何が目的なの?」
「そうですねえ……カシウスさんに殺されるというなら、いっそのこと、街のみんなにも
知らせましょうか。私とレナさんの間に何があったのか。写真はいっぱいありますし。
エステルのお母さんが、他の男に犯されてる写真がね」
「やめて!」
 ライアンの言葉を聞くうちに、レナの顔は蒼白になっていた。震える自分の体を
抱きしめるようにして、
「言いません。あの人には言いませんから……お願い、やめて」
 ライアンは穏やかに言った。
「だから、別に大佐に言ってもいいんですよ。このままレナさんに会えないぐらいなら、
いっそ全部ぶち壊れればいいんだ」
 その言葉に、レナはしばらく沈黙していた。
 やがて、弱々しい声で言った。
「テーブルに写真を置くのは、やめて……」
「はい?」
「エステルに、見られるから……」
 ライアンは苦笑した。二人の性行為の一部始終を、エステルはすでに目撃して
いるのだ。
「あの写真は……処分して、ください。そうしたら、家に、来てもいいですから……」
 うなだれたレナのか細い声に、ライアンはうなずいた。

 二ヶ月ぶりにブライト家に足を踏み入れたライアンを、エステルは無邪気な歓声で
出迎えた。
「久しぶりに、レナさんの手料理が食べたいです」
 厚かましくもそう言うライアンに、レナはうつむいたままうなずく。
 夕食ができるまで外で遊んでくる、とエステルが飛び出すと、後には二人だけが
残された。
 キッチンに向かい料理を続けるレナの、そのすぐ後ろにライアンは近づく。
後ろから抱きしめると、レナの体がびくりと震えた。レナの背はライアンより頭一つ分
小さい。艶やかな栗色の髪に顔をうずめながら、レナの肩に顎を乗せるようにして
密着する。怒張した腰のものが、レナの柔らかな尻に押し当てられる。
「やめて」
 毅然とした口調だったが、そこには隠しようのない怯えが含まれていた。
「……やめてください」
「何もしませんよ。料理を続けてください」
 のろのろとレナの手が動き出す。ライアンはレナの腰に回した手を徐々に上げていく。
エプロンに包まれた豊かな膨らみを、下からそっと押し上げると、レナが小さく
息をのんだのがわかった。
 ゆっくりと指を動かし、その膨らみに沈めていく。ごわごわした生地ごしに、
レナの乳房の感触が伝わる。レナの全身がぎゅっと緊張し、激発しそうになって
いるのがわかった。
 ライアンはなだめるように口を開いた。
「俺は何もしていませんよ。だから、レナさんもそんなに緊張しないでください。
レナさんが変に意識して、俺とレナさんの間に何かあるとか、街の人に勘繰られたら
困るでしょう。少なくとも今は、あの写真がばらまかれたとか、そういうこともないんだし」
「写真……」
 レナは呆然とつぶやいた。
 抵抗すれば写真をばらまく、そういう脅しだった。
「処分してって、言ったのに……」
 レナの声はほとんど泣き声になっていた。
 それからは会話もなく、レナは一方的に胸をまさぐられ、ぽとりぽとりと涙を
落としながら料理を続けた。

277:空の軌跡 レナ(10/14)
07/11/21 23:07:29 jzpLbciX

 ライアンの来訪はそれから毎日のものとなり、以前の日常を回復したように見えた。
 しかし、それは表面的なものでしかなかった。母の穏やかな愛に包まれた、
エステルにとって何一つ不満のない日常は、その裏側に、陰惨な影を潜ませていた。
 夜の闇が落ちると、ブライト家の裏手は月明かりも届かない暗闇となる。
家の中から光が窓の形に切り取られ、四角く外に漏れだしていた。中ではエステルが
遊んでいる。
 その窓のすぐ横、家の外側の壁に、レナは体を押しつけられていた。後ろに
のしかかっているのはライアンだ。窓の明かりは彼らには届かず、二人の体は
闇に溶けこんだままだ。
 レナはスカートの後ろ側をたくし上げられ、下着を膝までずり下ろされている。
あらわになった太股と、その秘部との空間に、ライアンは怒張を突きこみ、
荒い息を吐きながら前後させていた。挿入はされていない。素股の体勢だった。
 壁に押しつけられたレナは、じっと唇を噛んでその行為に耐えている。
ライアンが腰を叩きつけるたび、壁に押しつけられたレナの胸が弾力的にゆがむ。
 ライアンが小さくうめき声を上げると、レナの媚肉にこすりつけられていた竿の
先端から液体がほとばしった。スカートの裏側に、白いものがびちゃっと叩き
つけられる。
 しばらくの余韻のあと、ライアンは身を引いた。亀頭をレナの秘所にこすりつけて、
精液に汚れた先端をぬぐう。たくしあげていたスカートを下ろすと、それまでの
淫らな行為もなかったかのように、普段のレナの姿になった。
 しかし、怒張は一向に治まらず、いまだ硬度を保っていた。
「やっぱり、レナさんの中に入れないと治まらないみたいです」
 小さく囁くと、レナは怯えた声で言った。
「お願い、やめて……」
「どうしても駄目ですか?」
「だめ……だめです」
「どうしてもレナさんの中に入れたいんです」
「……許して……」
「それじゃ、口は駄目ですか?」
「え……?」
 困惑の表情で振り向いたレナに、ライアンは言った。
「レナさんの口の中で、俺のを慰めてください」
 その言葉の意味を理解し、レナの顔がさっと青ざめる。
 リベールはごく保守的な土地だ。後背位ですら、獣の形として偏見の目で見られる
ぐらいだ。男のものを口に含むというその行為は、レナの想像を絶していた。
「なんて……ことを、言うの」
 ショックに打ちのめされたように、レナは弱々しい声を漏らす。
「レナさんの中に入りたいんです。下か、上か、どちらかを選んでください」
 その言葉に逃れようのない響きを感じとったのか、レナはしばらく身動きでき
ないでいた。
「口でなら、大佐を裏切ることにもならないでしょう? レナさんが気にしてるのは
それですよね? あまり深く考えなくても、レナさんの口で少し慰めてもらうだけ
ですよ。今の素股と同じです」
 レナは力なくかぶりを振ったが、それは拒否と言うには弱々しすぎた。

 赤黒く膨らんだ亀頭の先端を前に、レナは唇を開け、それを含もうとするが、
どうしてもくわえられずに唇を閉じる、ということを繰り返していた。
「抵抗があるなら、とりあえず舐めてもらえますか」
 その言葉に、レナの艶やかな唇からおずおずと舌が差し出される。人前で舌を
出すというその行為すら、レナにとっては恥ずかしいものだ。その舌で男の性器を
こすり上げる、というのは完全にレナの許容量を越えていた。
 再三促されて、レナはちろりとペニスに舌をつけるが、すぐに引っこむ。
 ライアンは苛々したように言った。
「レナさん、料理の準備もまだなんでしょう? 早くしないと、エステルがお腹を
空かせちゃいますよ」
 その言葉に、レナは目を閉じ、覚悟を決めたようだった。せめて表面だけでも
日常のサイクルを保とうとしたのか。舌の腹で、剛直の下側をゆっくりと舐め上げる。
レナの閉じられた瞳から、ひとすじの涙が流れた。

278:空の軌跡 レナ(11/14)
07/11/21 23:08:29 jzpLbciX

「先端の裏側を重点的に舐めてもらえますか。くびれをほじくるみたいに」
 レナは目を閉じたまま、言われるままに舌を動かす。敏感な部分をこする舌の
感触に、ペニスがびくびくと震えた。舌の腹に亀頭を乗せ、先端でペニスの裏側
をつつく。
「口を開けて」
 舌に亀頭を乗せたまま、レナは小さく口を開いた。ライアンはゆっくりと、その
奥の口腔に剛直を突き入れた。レナの可憐な唇を、亀頭のエラが割り広げていく。
その異物感に驚いたようにレナは目を見開くが、すでに亀頭の半ばまで侵入して
いる。レナは諦めたように、再び瞳を閉じた。
 亀頭が完全に埋まると、先端には口内の滑らかな感触が感じられた。
 夕食の光景を思い出す。レナは育ちがいいのか、食事のときも口を大きく開ける
ようなことはない。ごく上品に、小鳥のように食べる。その秘められた口内に、
自分の汚いものが突っこまれている。冒涜的な行為だった。
「歯を立てないように気をつけてください。唇を締めて。舌も動かして」
 竿の部分をレナの唇が締めつけ、亀頭の下ではザラザラした舌の感触がうごめく。
そのままゆっくりと腰を前後させながら、ライアンはレナの熱い口内の感触を味わった。
 レナの動きはぎこちなく、それほど快感があるわけではない。しかし、目の前に
ひざまずいた女の唇を、自分の節くれだった性器が出入りしているという光景は、
生々しくライアンの快楽中枢を刺激した。
「気持ちいいですよ……」
 両手でレナの頭を押さえながら、ライアンは高まってくる快感に抗うことなく、
予告も無しに欲望を吐き出した。
「っ!?」
 驚いて逃げようとするレナの頭を全力で抑えこむ。レナはライアンを必死で押し退け
ようとするが、男の力にかなうものでもない。びゅっ、びゅっと最後の一滴まで、
レナの口内に発射される。
 レナは涙目でライアンを上目づかいに見つめていたが、完全に射精が終わった
あとも、ライアンはペニスを引き抜かなかった。
「飲んでください」
 レナの瞳が見開かれる。絶望の涙に濡れた、紫水晶のような美しい瞳だった。
「飲まないと、ずっとこのままですよ」
 ライアンを押し退けようとしていたレナの両手が、だらりと垂れ下がった。
 十秒ほどそのままだったが、やがてこくりとレナの喉が動き、口の中の精液が
嚥下された。
 二度、三度とレナの喉が動き、口内から精液がなくなったことを確認すると、
ライアンはペニスを引き抜いた。
 ライアンの両腕から解放されると、レナは身を折り、地面に手をついてえずいた。
「えっ……ぐっ……!」
 そのまま、レナは嘔吐した。喉と胃で蠕動していた白濁液が、黄色い胃液と共
に地面に吐き出される。
「げふっ……ごほっ!」
 汚いものをすべて吐き出そうというように、嘔吐は何度も続いた。
 その様子をライアンは冷やかに見つめていた。
「あーあ……夕食前で良かったですね」
 その冷たい声に、何かが決壊したのか。
 精液と胃液の混じった吐瀉物を前に、レナは子供のようにしゃくりあげ始めた。
両目から次々と涙が溢れ、横隔膜が痙攣したように、ひっ、ひっ、と幼い泣き声を漏らす。
「どっ……どうして、こんな……ひどいことっ……するの?」
 えぐっ、とレナは息をのむ。
「い、いい人だと……思って、たっ……のにっ……おとうとっ、みたい、にってっ……!」
 さすがに、ライアンも心を動かされないではなかった。エステルの母として、
大人の女性として、常に穏やかに微笑んでいたレナが、今は幼い少女のように
しゃくりあげている。
 ライアンは膝をつき、座りこむレナをゆっくりと抱きしめた。レナの体は嗚咽の
痙攣に震えていた。布ごしにその柔らかい体を感じながら、
「愛してるんですよ。レナさん、あなたを愛してるんです。死ぬほど好きなんです」
「うそ……うそっ……! ひどい、こんなのひどいっ……!」
「本当です。レナさんに会えないだけで気が狂いそうになるんです」
「うっ……ううーっ……!」

279:空の軌跡 レナ(12/14)
07/11/21 23:09:51 jzpLbciX

 レナはいやいやをするようにもがいていたが、ライアンがずっと抱きしめていると、
やがて泣き疲れたように動きを止めた。
 力の抜けたレナの体を腕の中に感じながら、ライアンはその耳元で囁いた。
「泣いているレナさんも可愛いですよ」
 レナはうつむいたまま答えなかった。

 さすがに気が咎めたのか、ライアンは数日は大人しくしていた。
 しかし、そもそもすでに正気ではない。我慢は三日と持たなかった。
二階の子供部屋にエステルを寝かしつけ、おぼつかない足どりで階段を降りてきた
レナを、ライアンは後ろから抱きしめた。腰を押しつけながら、耳元でつぶやく。
「レナさん」
 その言葉だけで察したようだった。
 レナは弱々しい声で、
「また……中に……?」
「ええ。上か、下か。また選んでください」
 レナはしばらく沈黙していたが、ぽつりと言った。
「ベッドの用意……しますから」

「痛い……から、あんまり奥は……突かないで」
 その言葉に、ライアンは浅く入り口をえぐるような動作に変える。
「んっ」
 レナが小さな声を漏らした。
「こんな感じですか?」
 返答はなかった。レナは漏れそうになる声を抑えようと、ぎゅっと唇を噛みしめて
いる。
 部屋は暗く、窓から入る星明りだけが、ぼんやりとレナの裸身を照らしていた。
 ベッドの上のレナを、ライアンが正常位の体勢で犯している。両腕をライアンの
手でベッドに押しつけられたレナは抵抗も許されず、ただひたすら突き上げられる
ままになっていた。痩身のほっそりした体が、男を受け止めるたびに揺さぶられる。
 ライアンは身をかがめてその唇にキスをした。レナはその行為に反応できず、
目を見開いたままライアンを見つめる。レナの瞳と目が合うと、膣の中の剛直が
さらに鎌首をもたげた。
 浅く唇同士をこすり合わせ、ゆっくりと挟むようについばむ。唇の表面にぴり
ぴりと快感が走る。レナは目を閉じ、唇をむさぼるライアンのするがままにさせた。
 キスを続けながら、レナの両腕から手を放し、その胸に手を這わせる。
おぼろげな星明りの中で浮かび上がる、女神の石膏像のような完璧な曲線を描く
レナの両胸を、ライアンの手が下からすくいあげるように揉みしだく。
 乳房の表面に手を滑らせるようにして、優しくゆすりながら刺激していると、
手に、とくとく、とレナの鼓動が伝わってきた。じらすように、人指し指で薄い
乳輪の輪郭をなぞる。
 レナの唇から離れ、ぷっくりと立った乳首を口に含む。そのまま吸い上げ、
甘く噛んだ。
「んうっ!」
 のけぞったレナの動きに、乳房がぷるぷると揺れた。自分の胸に吸いつく
ライアンの頭を、幼児でも支えるように抱きしめる。愛情というより、快感に
耐えるための行為だった。
 湿りけの少なかったレナの蜜壷はすでに潤い、ライアンのものに馴染んで、
熱くまとわりつく。乳首を口の中で転がしながら、ライアンは小刻みな抽送を
繰り返した。
「んっ……ん……!」
「声を出してもいいんですよ」
 レナは泣きながら首を振る。最初は諦めたようにされるがままになっていた
レナだが、強制的に高められていく快感に、今はぽろぽろと涙をこぼしていた。
時おり深く突きこまれる腰の動きにも、すでに痛みではなく快感を感じていた。

280:空の軌跡 レナ(13/14)
07/11/21 23:12:03 jzpLbciX

「も……許して……」
 哀願するその泣き顔に、ライアンの中の何かが切れた。レナの体をベッドに
押しつけ、全力で腰を打ちつける。すでに理性はなく、腰を動かしているという
意識もない。汗にまみれた二人の体を、ただこすりつけ合いたい。絡み合いたいと
いう思いしかなかった。
「レナさん! レナさんっ!」
 快感に高ぶったライアンの声に、レナは何をされるかを悟った。
「中はだめぇっ!」
 両手がライアンの胸板を押し返そうとするが、力もほとんど入っていない。
逃れようのない未来への絶望に、また容赦なく身を突き上げてくる快楽に、レナは
悲鳴をあげた。
「いやっ! いやあっ! んうっ、いやぁっ!」
「レナさんっ! レナさんっ!」
 憧れた年上の女性の、この柔らかい体の再奥に、精液を注ぐ。ライアンは
それしか考えられなかった。
 熱く濡れた感触が、カリを、亀頭を、裏すじを締め上げる。意識のないレナを
犯したときと違い、それは強烈な締めつけだった。いっそう強く腰を打ちつけ、
亀頭の先に子宮を感じたとき、欲望を押しとどめていた栓が弾けた。膣がきゅっと
締まり、熱いほとばしりが、びゅる、びゅるる、と放たれる。
「―――!!」
 声なき絶頂と共にレナの体が弓なりにそり返り、びくんと跳ねた。
 びゅっ、びゅっと胎内に打ちつけられる雄の精液を感じながら、レナは呆然と
天井を見つめた。取り戻しようもないほど深い場所を男の精液で汚されていく感触を、
レナはどこか遠いところで感じていた。
「はあっ、はあっ、はあっ……」
 静かな部屋に、シーツに突っ伏したライアンの荒い息だけが響く。
 ライアンが身を起こすと、ずるりとペニスが抜けた。
 レナは放心したように身を横たえていたが、長い沈黙のあと、小さくつぶやいた。
「中はだめって言ったのに……」
 寒さから身を守るように、レナは自分の体を抱きしめ、胎児のように体を丸めた。
その秘裂から、つっと白いものが伝った。



 その日、一ヶ月ぶりにブライト家に帰還したカシウスは、出迎えたレナの美しさに
頬を緩めた。元々美人ではあるが、それが最近顕著になっているように思えたのだ。
慈愛をたたえた、その透き通った瞳の中に、謎めいた、蠱惑するような色があった。
 穏やかに微笑むレナと、歓声をあげて父親を出迎えるエステル。家庭というものの
有りがたさを実感しながら、カシウスは両手いっぱいに抱えたお土産を手に、
ブライト家の扉をくぐった。空港まで迎えにきたライアンを、後ろに従えて。
 レナの口元にかすかにこびりつく白いものに、カシウスは気づかなかった。

281:空の軌跡 レナ その後の話(14/14)
07/11/21 23:13:46 jzpLbciX

「姉さん……ああ、姉さん……」
「……気持ちいい?」
 右手で前髪をかき上げ、左手に持ったペニスの先端を口に含みながら、レナは聞いた。
「うん、すごくいいよ、姉さん……」
 目の前にひざまずくレナの、栗色の髪に両手を差しこんで、ライアンは快感の吐息を
漏らした。突き上げてくる腰の動きにレナは逆らわず、その硬い肉棒にねっとりと
舌を絡める。男の快感のポイントを知りつくした、絶妙な動きだった。
「ね、姉さん……姉さんの中に出したい……」
「……ん」
 ちゅぷ、と唇からペニスを抜き取り、レナはライアンを見上げる。
 暗い地下の一室に、二人はいた。
 地上では帝国軍との戦闘が続いている。
 ライアンの制服は血と泥に汚れて、肩には血の滲む包帯が巻かれていた。満身創痍の状態で、
その目だけがギラギラと輝いている。そばには壊れた銃が投げ出されていた。
「姉弟なのに、中に出したいの? 子供が出来たらどうするの?」
「姉さんがいいんだ。姉さん、意地悪しないで」
「……ふふ、ごめんね」
 艶然と微笑むレナを、ライアンが押し倒す。
 服を乱暴に破り、あらわになった肌にしゃぶりつく。下着を引きちぎり、レナの中に
屹立を埋める。レナは痛みに眉をひそめるが、ライアンが動きだすと、すぐに蜜があふれた。
(……もう……私は……)
 自分が誰で、何をしているのか。すでにその認識をレナは放棄していた。
現実感が薄れ、意識が浮遊するのを感じた。
 暗い、何もない部屋で、男と女が絡み合っている。ただそれだけの世界だった。
 体の芯を突き上げる男の剛直と、それに揺さぶられる快感。どこか遠くから響く砲声も、
耳には届かない。肉欲だけがその場を支配していた。
「姉さん、出していい? もう出そうだ、姉さん!」
「おいで……」
 ライアンの頭を胸に抱きしめ、秘裂に埋まる剛直をきゅっと締め上げる。
破裂するように、男の欲望が弾けた。びゅる、びゅる、と胎内を犯すその熱い塊を、
レナは真っ白になる意識の中で受け止めた。

 事が終わった後もライアンは離れなかった。
 すがりつくようにして震えているライアンの、その頭を、レナは子供でもあやすように撫でていた。
 ライアンは言った。
「姉さん、リベールはもう駄目だ。一緒に逃げよう。また昔みたいに、一緒に暮らそう」
「ライアン……」
 濁ったライアンの瞳を、レナは悲しげに見つめた。
「姉さん、愛してるよ……もうどこにも行かないで……姉さん……」
 ライアンの瞳はすでに現実を写していない。その精神は、すでにどこか遠いところへと
旅立っていた。
「心配しないで。ずっと一緒にいるわ……」
 レナはライアンを抱きしめる。背中に回されたレナの手に、一振りの短剣があった。
 ライアンのうなじに沈むように、ゆっくりと短剣が突き刺さる。ライアンの体が
びくりと震え、その目が驚いたように見開かれた。
 手のひらに伝わる、鉄が肉を切り裂いていく感触を、レナは無感動に受け止めた。
 数秒ののち、ライアンの体からすうっと力が抜けた。
 自分の上に覆い被さるライアンの、首筋からあふれた血が、一滴、二滴と、
滴り落ちる。レナの乾いた瞳の下を、その頬を、真っ赤な血が涙のように伝った。
 すでに光のない瞳を見つめながら、レナはつぶやいた。
「可哀相なライアン……」
 小さく息を吐く。
「そうね……ここまで汚れたんだもの。もう、あの子の母としても、あの人の妻としても……」
 レナは自分のお腹をそっと撫でながら、
「ごめんね。お母さんも一緒に行くからね……」
 耳を弄する破砕音が、至近距離で響いた。近くに帝国軍の砲撃が着弾したらしい。
石造りの壁が小刻みに振動していた。遠からず、この時計台も崩れるだろう。
「……さよなら……」
 近づく帝国軍の砲声を聞きながら、ライアンの死体を抱きしめ、レナはそっと目を閉じた。

282:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:15:59 jzpLbciX

以上。
ニッチなSSを長々とすまん

283:名無しさん@ピンキー
07/11/23 10:12:10 XXddlR8U
いや、その心意気にこそ多謝。
空軌のことはさっぱりわからないが乙

284:名無しさん@ピンキー
07/11/24 00:46:39 cgt1DBDw
ダーク系のSSが皆無だから、かなりよかった!
お疲れさん。


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