神無月の巫女 エロ総合5at EROPARO
神無月の巫女 エロ総合5 - 暇つぶし2ch819:転生後 夏のプレゼント ◆M2vRopp80w
08/08/04 06:03:40 52m03Pw7
>>815 続き
           
その夜、千歌音がもうそろそろ眠りに就こうとした頃だった。
遠慮がちに小さくコンコンとノックする音がした。
(こんな時間に…?誰かしら…)
「どうぞ。」
声をかけるが返事が返ってこない。
一向にドアを開けてくる様子もないので、千歌音が不思議に思いながら静かにドアを開けると、そこには姫子が立っていた。
「姫子さん?」
「ちょっと…いいかな?」
とりあえず部屋の中に姫子を招き入れた。
「ごめんね、もう寝るところだったんでしょ?」
千歌音はもうネグリジェに着替えていた。
見れば就寝するところだったのがわかる。
「ええ…それよりどうしたの?こんな時間に…」
「……あのね、最近千歌音ちゃん…何か私に隠してない?」
姫子が尋ねると、千歌音の表情が一瞬だけ変わったのを見逃さなかった。
「あ…何か困った事とか、悩みがあるんだったら何でも話して欲しいの。ほら、千歌音ちゃん色々大変でしょ?」
「……何も。」
「え?」
「何もないわ…悩みも特にないし、毎日忙しいけれど…もう馴れているし。」
「そっか…」
(でも、千歌音ちゃん何か隠してる…私に言えない事なの…?それとも乙羽さんにだったら話せるの?)
姫子は不意に、あの時乙羽と一緒に楽しそうに笑っていた千歌音の笑顔を思い出した。
「そういえば、千歌音ちゃん最近乙羽さんと一緒に居る事…多いよね?」
「……っ!」
その時、千歌音の肩ビクッと揺れた。
明らかに狼狽したのがわかる。
「千歌音…ちゃん?」
「……」
何故かその場で、千歌音は黙り込んでしまった。(どうして?どうして何も言ってくれないの…?千歌音ちゃんやっぱり…乙羽さんと…)
姫子はきゅっと唇を噛み締める。
胸が痛い、苦しい、それは明らかに姫子の嫉妬だった。
乙羽の前で見せていた笑顔も、あのワンピースも姫子の隣で見せて欲しかったのに。
それなのに…。
姫子の心の奥に抑えきれない何かが破裂しそうだった。
「あ…あの、実はね…乙羽さんに…」
長い沈黙の後、ようやく千歌音が口を開くと後ろからドアのカギを閉めたような音がした。
「えっ…?」
そして今度は、部屋の照明まで消えて真っ暗になった。
           
 


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