デジモンシリーズ04at EROPARO
デジモンシリーズ04 - 暇つぶし2ch550:名無しさん@ピンキー
07/11/06 00:52:17 JHUAu0SN
ところで今久々に02を見ていたんだが…

空は太一の嫁?
それともヤマトの嫁?

551:名無しさん@ピンキー
07/11/06 01:03:12 ws+3nUq2
突然ですがタケヒカ投下~
本番なしです。ごめんなさい(´・ω・`)

552:名無しさん@ピンキー
07/11/06 01:07:05 ws+3nUq2
海の向こうに太陽が沈んでゆく。
赤く輝いていた海がだんだんと黒く染まっていくのに気づいて、ヒカリの胸にさっきまでの恐怖がよみがえってきた。
「もう帰ろうか」
隣でずっと手を繋いで佇んでいたタケルが、ヒカリに笑顔を向けた。
「ありがとう」
ヒカリは笑顔を返せなかった。
普段は太陽のように笑うヒカリから笑顔が消える、そんな事件が起こっていたからだ。
「家まで送っていくよ」
「イヤ。離れたくない」
暗黒の海。ハンギョモンに似た滅びゆく運命の一族。ヒカリはその場所でこれまで感じたことのない恐怖と孤独に包まれていた―タケルが救いに来てくれるまでは。
「じゃあ、ウチにおいでよ。太一さんにはあとでぼくから連絡するから。ウチの母さんも、話せばわかってくれると思う」
そういうとタケルは、ヒカリの頭を優しく撫でた。
「ありがとう」
ヒカリはまた笑顔を返せなかった。代わりにあたたかい泪が一粒、ヒカリの頬を伝った。

「ごちそうさまでした!さっすがヒカリ、おいしいね!」
「ふふ。ありがとパタモン」
結局、タケルの母奈津子は急な来客を大歓迎してくれた。もっとも直後に「夕食は自分たちで作ってね」と自室に引き込もってしまったのだが。締め切りが近づいているらしい。
奈津子に気兼ねしなくて良いことは今のヒカリにはありがたく、二人と二匹だけの暖かな食卓はヒカリにいつもの笑顔を取り戻していた。

洗いものを終えた二人は、タケルの部屋へと移動した。ドアが閉まる音を耳の端にとらえると同時に、ヒカリは後ろから抱きしめられた。
「―タケル君?」
「ぼくは、君に謝らなくちゃいけない」
タケルの表情を見ることはできなかったが、声色から泣きそうなタケルの顔が連想された。
あのことか、とヒカリは思い当たったが、タケルの言葉を聞きたいと思った。
「なあに?」
「ヒカリにひどいことを言っちゃった。太一さんに頼ってばかりだって……ぼく、太一さんに嫉妬してたんだ」
「謝らないで。あの言葉、嬉しかったんだから」
「え?」
ヒカリを抱くタケルの腕がゆるまったので、ヒカリはタケルに向き合った。


553:二人と二匹のドキドキ生活☆
07/11/06 01:10:19 ws+3nUq2
「これからはタケル君が守ってくれる、ってことでしょう?だからありがとう。」
そういって、タケルの頬に口づけ、
「タケル君と、久しぶりに一つになりたいな」
と、耳元で囁いた。
「だめだよ、パタモンとテイルモンがいる!」
タケルの顔は真っ赤だ。
「二人とも寝てるわ」
いじわるな顔でそう言いながらヒカリは膝をつき、タケルのジッパーに手をかけた。
確かに二匹は、部屋のすみ、パタモンの寝床で仲睦まじく抱きあって静かに寝息をたてている。
「だめだよ、母さんがいる」
必死に止めようとするタケルを無視して、ヒカリはタケルのモノを取り出した。ソレは既に熱く、硬くなったいた。
「タケル君だって、やる気じゃない……」
ヒカリはタケルの先端をペロリとなめると、手でしごき始めた。
「ヒカリちゃんっ!」
「しっ、お母さまに聞こえちゃう」
その言葉に反応するようにタケルのモノは更に熱さを増した。
ヒカリは胸の鼓動が高くなるのを感じ、手のスピードを上げた。
「タケル君っ……タケル君っ……」
「ヒカリ……声抑えて」
「タケル君っ……!」
息が荒くなるのを感じた。目の前のタケルが愛しくて仕方ない。他に何も考えられなかった。
タケル自身に口づけた。下筋を舐め上げた。何度も何度も頬擦りした。
「声抑えて、ヒカリ!」
マズイ、とタケルは思った。
目の前で夢中になって自分自身への頬擦りを繰り返すヒカリは、タケルの声さえ聞こえてないようだ。
恍惚とした表情のヒカリは、その白い顔の左頬から耳までがタケルの先走り汁で妖艶に光っている。
「タケル君っ……はぁっ……あんっ……気持ちいいよぉ……」
ヒカリの白く美しい頬が自分の最も汚い部分に擦り付けられている背徳感に、タケルはこのまま絶頂を迎えたい気持ちだった。
しかし、このままではヒカリの声が隣室の母に聞こえてしまう。パタモンたちも目覚めてしまうかもしれない。
「タケル君っ……あっ……いやぁ……」
ヒカリの顔を自分の顔と同じ高さにまで強引に引っ張り上げ、奉仕の相手を見失って惑う唇を唇でふさぐ。
ヒカリの腕がタケルの背中に回される。ヒカリの荒れた息が整っていくのをタケルの頬が感じた。
そろそろか、と頃合いを見計らって唇を離す。
―その判断は、甘かった。


554:二人と二匹のドキドキ生活☆
07/11/06 01:12:39 ws+3nUq2
途端にヒカリは淫らな表情へ豹変し、ヒカリの太股がタケル自身を挟み、捕らえた。
「タケル君っ……大好きな……タケル君っ……」
再びタケルの名前を呼びながら、ヒカリは腰を前後にスライドし始めた。
スパッツの生地を通して、ヒカリの体温が上がるのを感じる。ヒカリ自身も、その摩擦で感じているのだろう。
「タケルく……」
ヒカリの唇を塞ぐ。と同時に、ヒカリの舌がタケルの舌に絡みついてくる。
タケルの中で、何かが切れた気がした。
ヒカリの腰の動きに合わせて、自分の腰も上下に動かし、ヒカリの芯を擦るようにする。
「ふぅっ、ふっ、ふっ」
ヒカリの呼吸がさらに激しさを増した。
「んむぅ……っ」
ヒカリが感じ腰を引いた瞬間を逃さずに、タケルは先端でヒカリの股間を圧す。引き延ばされたスパッツが、ヒカリの穴に密着し、その形を再現した。
「……ぷはっ!……はっ、はっ、ひっ」
下着がくい込んで芯を刺激したらしく、ヒカリは舌を出したまま口を離して、反り、言葉を発しなくなった。
同時に太股がタケル自身を再び捕らえ、圧迫した。そのことで、タケルも射精した。
放たれた精は、ヒカリのスパッツを汚し、更に床へとしたたり落ちた。

「見て、タケル君。私のおつゆとタケル君のおつゆで、私、おもらししちゃったみたい」
一息ついたヒカリは、しかし淫らな表情のままだった。
タケルは、導かれるままにヒカリの股間の、濡れそぼったスパッツに手を触れた。
「ぼく、我慢出来ない」
「……私も」
抱きあい、スパッツを脱がそうとしたそのとき
「デジタルゲート、オープン」
呆れたような声が聞こえ、タケルのノートパソコンからゲートの光が溢れだした。
「テイルモン、起きてたの……」
「そーいうことは、向こうでやりなさい!」
そのまま二人の姿はデジタルワールドへと消えていった。
残されたテイルモンは床に残った精液を丁寧にふきとって、寝床へと向かった。
「まったく、見てるこっちまでサカってきちゃったじゃない。ね、パタモン」
「うん。テイルモン、おいでよ」
二匹は、二人がこの部屋へ入ってきたときと同じように抱きあい、今度こそ口づけをした。

【了】

555:二人と二匹のドキドキ生活☆
07/11/06 01:15:02 ws+3nUq2
以上です。お粗末様でした。マニアックでごめんなさい。
感想などいただけたらうれしいでつ

556:名無しさん@ピンキー
07/11/06 06:00:23 kobHEDKH
GJ!

557:名無しさん@ピンキー
07/11/06 11:36:11 vHcUkdcj
最近の子は進んでるなぁw GJでした。

558:名無しさん@ピンキー
07/11/07 00:08:56 VFfEZi4O
GJ! ジェンジュリは大抵タカルキが前提なんだよな

559:名無しさん@ピンキー
07/11/09 18:16:42 qo5AkYkK
>>555
GJ!

560:名無しさん@ピンキー
07/11/09 21:30:13 +42VDylD
保守

561:名無しさん@ピンキー
07/11/12 14:47:22 gSRjYv1U
まだ途中だけどタカルキのネタ考えてます。………エロ無しの予定だけど

562:名無しさん@ピンキー
07/11/12 18:44:44 ZHTixO+3
>>561
wktk

563:名無しさん@ピンキー
07/11/12 20:08:26 cXS5fZAq
誰かおにゃのこデジモンの職種モノ書ける神はいないかね?
リリモンでもライラモンでもミネルヴァモンでもバステモンでもいいから

564:名無しさん@ピンキー
07/11/12 20:30:08 wpzouU/w
加藤さんの職種ものがいい
いっしょにクルモンも

565:名無しさん@ピンキー
07/11/12 20:37:21 i9ThRkYj
そういやデ・リーパーはほんまもんの触手だったな

巻いたのが加藤さんとクルモンとベルゼブモンだけというのが微妙にハンパだが

566:名無しさん@ピンキー
07/11/12 22:08:00 cXS5fZAq
人間じゃあんまり意味ないんだよな・・・
デジモンであるという事が重要。
人の職種なんてデジモン以外のジャンルでも見れるんだし。

567:561
07/11/12 23:11:01 gSRjYv1U
とりあえず出来たので投下してみます。先に言っときますがエロは無しです;



「バーストショットッ!!」
「ファイナル・エルシオンッ!」

無数の爆薬が、赤き光の閃光が駆け抜け、空を埋め尽くす大量の影を次々と消し去っていく…

山手線での暴走デジモン事件…それは、リアルワールド侵略を企てるパラサイモンたちを倒したことで、なんとか事なきを得た。
しかし…それで侵略を目論むデジモンがまったくいなくなったというわけでもなく……その数ヵ月後、突如開いたデジタルゾーンから、
おびただしい数のデビドラモンと、それを指揮するかのように十数体のスカルサタモンが現れ街の空を飛び回っていた。
いくら完全体と成熟期ばかりと言っても、この数ではあまりに多勢すぎ、駆けつけたタカトたちは皆究極体でそれぞれ応戦していた。
流石に最初はその数に手こずってはいたが、徐々に、しかし確実に空を舞う影は減っていった。
さらに途中から加勢に来たベルゼブモンの活躍もあり、次第にそのペースは上がっていく。
ミサイルが、銃弾が撃ち出されるたび、錫杖が、聖槍が振るわれるたびに、断末魔と共に影たちはデータの塵となり霧散していく。
そして最後の一匹にサクヤモンの式神が直撃し…そこでようやく、戦いは終わった――

―――はずだった。

「サクヤモン!後ろだっ!!」
「なっ………!?」

唐突に響いたデュークモンの声。
咄嗟に振り返ると、目の前には…ビルの陰に身を潜めていた本当の最後のスカルサタモンが、不気味に黄色く光る杖の先端を眼前に突きつけていた。
そしてその妖光は、サクヤモンが行動を起こすよりも早く、ゼロ距離で放たれた…

「貴様っ!!」

その瞬間、誰よりも早くデュークモンは動き、白銀の槍を振り下ろす。

「ヒィッ……!?」
ズシャァァァッ!!

煌いた銀閃は受け止めようと構えた杖ごと、スカルサタモンの体を両断し………今度こそ、戦いは終わりを告げた。


「ルキっ…!」

スカルサタモンの消滅を見届けて、タカトはすぐに進化を解きサクヤモンの元へ走った。
見ると他の仲間達も進化を解きその場に集まっていた。が、皆その顔に浮かんでいるのは…驚きの色。
タカトもすぐにそこに駆けつけ――そして、呆然とした。
そこには攻撃によって進化が解かれたルキが倒れていたが、その傍にいるはずのレナモンの姿がない…
いや、正確にはレナモンもそこにはいた…ただ……

「ル…ルキ……その体……」
「は…?体って………え……?」

なんとか声が出たタカトの言葉で、起き上がったルキが自分の姿を見て…同じように呆然とし…傍にあったガラスケースに映った全身を見て…完全に停止した
両腕に付けられているのは、レナモンの普段つけている紫の布。
だがそれよりも目に付くのは、人の体であるのにそこから生えた見覚えのある黄色い耳と尾…

『ルキ…どうやら、少しややこしいことになったらしい……』

頭の中に、直接レナモンの声が響く。が、当のルキはいまだに声が出ずにいた…

568:名無しさん@ピンキー
07/11/12 23:16:02 gSRjYv1U
話を聞き、すぐに健良の父が来たが、その顔は複雑なものだった…
恐らく、データに異常を発生させる技であるネイルボーンを至近距離から食らったことで、
融合状態にバグが生じこのような状態になったと推測されたが、肝心な解決策は出ず、結局少し様子を見ようということになった…

「ルキ…体とか、変な感じしない?」
「ん……まあ違和感…はちょっとあるけど、そんなに異常とかはないと思う」

そしてルキの家…万が一何かあった場合を考え、タカトが一日泊まり傍で様子を見ることになった。
ちなみに家に帰ったルキの姿を見た母のルミ子は「ルキちゃん……!」とやはり愕然と呟き――その次の瞬間に「…可愛いv」と続けてルキを思い切りズッコケさせた。

「だって女の子の体にぴょこんと動物の耳と尻尾が付いてるなんてスッゴク可愛いじゃない!ルキちゃん元から可愛いからより一層♪」
「あ、あのねえ……」

ズッコケた際に床にぶつけた額を押さえながらルミ子を睨むルキ。後ろではその様子をタカトが苦笑しながら眺めていた…
もっともタカトもルミ子の言葉には同感だったわけだが、それを口に出したら即差に彼女の制裁が来ると思い、なんとか堪える。
いくら成長期の状態とはいえレナモンと同化している今のルキの一撃は、照れ隠しであろうとかなり痛いに違いない。

「あ!今度そのカッコに似合う洋服買ってきてあげる♪」
「いらないってばっ!」

そんなことを考えながらも、母と子の言い合いは続いていた。……怒鳴るたびに尻尾と耳がピンと伸びながら。



「だけど……ゴメンね…」

部屋に戻り、適当に時間を過ごしていると、不意にタカトがやや暗い声でそう呟いた。

「何よいきなり」
「……あの時最初にヤツに気付いてたのは多分僕だったからさ…もっと早く動けてれば、こんなことにならなかったと思って…」
「……別にアンタが気にすることじゃないわよ。あたしが油断してただけなんだし…」
『それについては私も同じだ。タカトが気を負う必要はない』

ルキの言葉のすぐ後に、ルキの口からレナモンの声で言葉が流れる。
それと同時に、澄んだ紫の瞳がレナモンの水色へと変わる。
どうやら体の主導権が変わるときだけ瞳の色が意志の持ち主のものに変わるらしい。

『それに、別に大怪我をしたというわけではない。コレの治し方だってそのうち分かることだ』
「…だとしても、やっぱり気にするよ。ルキの事……守れなかったから」

その瞬間、再び瞳がルキのものとなり、少しだけ口元に笑みが浮かんだ…

569:名無しさん@ピンキー
07/11/12 23:16:45 gSRjYv1U
「…いつもアンタに守ってもらうほど、弱くなった覚えはないんだけど?」
「わかってるよ。それでも………好きなんだから…心配する資格ぐらいは欲しいよ」

そっとルキの肩に手を添え引き寄せる…ルキはそれに抵抗せずにタカトの胸に額をつける…
パラサイモンの事件の後…少しだけ変わった二人の関係…
普段は気弱で頼りないのに、いざというときは誰よりも強くなる…
ロコモンから落とされそうになったとき、パラサイモンに捕らわれたとき…真剣なその心を感じることが出来た。
誕生日会から数日後に気持ちに自覚し…更に数日後、考えた末にタカトに伝えると…しばしの沈黙の後、いつもの柔らかな笑みと共に受け止めてくれた…

「ルキが強いのは知ってる、ルキを守るのはレナモンだってことも分かってる。
けど…それでも、大切な人は自分の手で守りたい…戦いでも、日常でも。それぐらい大好きだから……我侭、かな…?」

ルキのサラリとした髪を、ついでにレナモンの耳を撫でながら、囁く。
少しだけ顔を上げ、ルキはタカトの顔を見つめた。

「……多分、ね。けど…」

そっと……両手をタカトの背中に回す。

「少しくらいなら…あたしはそれでもいい……」

「…レナモンにはちょっと悪いけどね」と小さく付け加えると、また瞳が水色となり『ルキがそう思っているのなら、私は構わない…』と一言だけ言ってすぐに紫へと切り替わる。
二人は少しだけ苦笑し……僅かな沈黙の後…ゆっくりと、互いの唇が重なった…
永く感じる一瞬…そっと目を開けると、自分と同じように見つめ、滅多に見れないような澄んだ笑みを彼女は静かに浮かべていた。
更にそれに加え、パタパタと左右に揺れる尻尾が目に入り……我慢できずに、言葉が出てしまった…

「ルキ…その、こういうこと言うのもなんだけどさ…」
「え……?」
「……やっぱりそれ、可愛いよ。本当に…すごく……」
「っっ……!」

ガスッ

タカトの言葉が言い終わったその瞬間笑みがなくなり、代わりに一気に頬が朱色に染まり………鈍い音が響いた。

570:名無しさん@ピンキー
07/11/12 23:17:31 gSRjYv1U
翌朝、ルキとレナモンはあっさりと二人に戻っていた。
昨日の心配はなんだったんだと拍子抜けするほどに、本当にあっさりと。

「ルキ……」
「なに?レナモン」

帰るタカトの背を見送りながら、不意にレナモンが言い出す。

「私はいままで戦いの時しかルキと一つになっていなかった。だが……昨日はお蔭でまたルキの心を知れた気がする。人間同士の好きという気持ちが…少し、分かった気がする…」
「そ、そう……」

レナモンの言葉にルキの顔が若干赤くなる。
あの時は流れのままにキスまでしてしまったが、よく考えてみればパートナーとはいえすぐ間近で見られてたのとほぼ同じ状態だった。
いや、同化した状態だったから多少なりとも感覚も共有していただろう。今頃になって、顔がどんどん熱を帯びていく…

「それと…」

しかし、レナモンの口からは更に言葉が続いた。

「デジモンに性別は無いと聞いたが……あるとすれば、私は多分“女”なのかもしれないな…」
「…………は?」

思わず間の抜けた声が出る。いまいち言葉の意味がわからない。わからないが……
小さくなっていくタカトの後姿をジッと…いや、むしろ若干惚けて見つめているレナモンを見て、ルキの頭にイヤな予感が走る…

「(な、なんか…余計ややこしくなった気が……)」

穏やかに吹き抜ける風と共に、朝の空気と時間が流れる。――ルキの中の不安と共に。

571:名無しさん@ピンキー
07/11/13 00:57:04 k73iA57i
素晴しい。ややこしいw

572:名無しさん@ピンキー
07/11/13 11:52:20 7Cdmstfw
これは良作、お見事!
耳尻尾ルキかわいいよ(#´Д`)耳尻尾ルキ

573:名無しさん@ピンキー
07/11/13 22:08:09 tmNjOEKS
レナルキ好きー、レナモンはエロ変体!!
仲間いる?

574:名無しさん@ピンキー
07/11/13 22:19:28 UroH1b/U
はじめまして。
誰でも良いのでリョウルキ書いて下さい。
自分は全く書けないので…。
すみません…。

575:名無しさん@ピンキー
07/11/13 22:30:31 sf+I5w7I
誰かトーマ×ナナミのほのぼの頼む

576:エロモン02@中篇
07/11/21 12:38:43 7UB8TN9E
>>310-314 1~5  >>489-491 6~8

 『おー、どうした光子郎』
 「どうしたじゃありませんよ。あのあとミミさん宥めるのに骨が折れましたよ」
 『とか何とか言ってぇ、今隣にいるんじゃねぇのかぁ?』
 「……後で太一さん達からもちゃんと謝っといてください。」
 『おーう任せとけー。こっちは今やっと雨上がったからなー駐車場で花火してんだ。ヒカリに言ってちゃんと写真撮ってもらってるから楽しみにしてろよ』
 「……太一さん、お酒飲んでるでしょ」
 『馬鹿言うなよ!俺がそんな……イヒヒヒヒヒ!飲んでねーって!ほんと!』
 ―――ダメだ。丈さんや空さんは一体どうしたんだろう?光子郎は鈍い頭痛を感じながらも、二人のしっかり者の名前は口にしなかった。
 『そーだ、京ちゃんに替わってやろうか?』
 まずい、と思った時には手から携帯電話が飛んでいる。オカルトだ。
 「太一さん!そんなにあたし達の仲に波風立たせて面白いの!?」
 『……えぇぇ…?…』
 そこまで!!
 光子郎は思うが否か、気付いた時にはミミの手からむしり取った自分の携帯電話を壁に投げていた。
 「きゃーっ電話ーっ!!」
 「何てことするんですか!」
 「えええー!?アタシのせいなのこれ!?」
 ミミが飛びついた携帯電話のそばにへたり込みながら悲鳴を上げる。
 「違う!電話取って!太一さん!」
 光子郎にしてはオーバーなリアクションでジタバタ喚き、事の重大性をアピールしているらしい。単に泡食ってるだけという説もある。
 「……いーじゃん別に。相変わらず細かいこと気にする男ね。―――それとも、みんなにあたしと一緒に居る事を知られたらなんか不味い事でもあるのかしら」
 しれっとミミが唇を尖らせて携帯電話を拾い上げ、ドレッサーに置いた。携帯電話は通電している事を知らせる光もなく、沈黙し続けるばかりだ。
 「こんな時間に一緒に居る事が非常識なんです!」
 「たまに日本帰ってきたらコレよ。もうちょっとフレキシブルに人生を楽しむように心掛けないと、老けるわよ」

577:エロモン02@中篇
07/11/21 12:39:45 7UB8TN9E
10
 「……ねぇ。まだ怒ってんの」
 ぶっすーっと膨れた光子郎は返事をしない。
 「だからごめんなさいって、謝ってるのに」
 ミミがベッドの上に正座して、スツールに腰掛けてそっぽを向いてる光子郎に何度も話し掛ける。
 「意外にしつっこいわね」
 喧嘩さえ吹っ掛けるような事を言っても、光子郎は膨れっ面をゆがめない。
 しかし、ミミのホテルの部屋から出て行こうともしない。
 ……ったく、いったんへそを曲げると長いんだから……ミミが溜息を飲み込みながらあきれ返った。
 「首筋」
 「は?」
 「キスマークがある」
 「……あー?」
 光子郎がようやく立ち上がり、ミミの座るベッドの側にやってきた。まるで強迫でも始めるような態度だ。
 「京くんがね、そう言うんですよ。ミミさんの左側の首筋にあるって。僕はミミさんを信じてますから虫刺されじゃないですかって言いました。そしたら時間があるんだから問い詰めてみたらどーですかって返事が返ってきて」
 光子郎がベッドに膝をかける。ミミはその圧迫感にジリジリと後退するしか術がない。
 「明るくて気のいい京くんをそーゆー皮肉めいたことを言う人間にしてしまった自分に腹が立った。素直で可愛い後輩がどんどん捻くれて行く原因たる自分の采配の悪さに絶望してる。
 だからミミさんが京くんに嫉妬するのは完全にお門違いだし、もっと言えばその見当外れのジェラシーさえ喜んでる自分のクズぶりに落ち込んでるだけ。」
 分かって貰えましたか。もはやヤケクソ気味に光子郎が早口でそんなことを言ってベッドを離れた。
 そしてまたスツールに戻る。
 「…………つまり、八つ当たりなのね?これ。」
 そーです。やや軟化した声が心なしか萎れているような気がした。雨の上がった窓の向こうにあるくすんだ夜景に視線を馳せる光子郎を見ながら、ミミが大きく溜息をつく。
 「可愛そうだから慰めてあげようか」
 ウフン、思わせ振りな作り物の溜息を光子郎の耳元に投げ掛けたミミが嗤う。
 「ミミさんは本当に意地悪ですね」
 ムッとしたようで、何処となく寂しそうで、でも一歩も引かない頑固な性格。
 「当たり前よ、優しくなんかしてあげない」

578:エロモン02@中篇
07/11/21 12:40:29 7UB8TN9E
11
 大きな目は伏せがちで
 「キスマークの事実関係を是非確かめたいものです」
 赤い髪は湿気を含んでささくれている
 「虫刺されよ」
 濡れたように光る唇と
 「その虫はきっとウェーブの掛かった金髪で背が高くて美男子なんでしょうね」
 しわくちゃになったシャツの襟元が
 「覚えがないわ」
 触れるか触れないかの緊迫した状況。
 「そうでしょうとも、眠っていましたからね、虫と」
 眉に掛かる髪は視線を遮ってはくれなくて、そっぽを向く事の出来ない顎先は微動だにしなくて、薄暗い部屋に止まった空気と息苦しい熱気、空気清浄機ではかき混ぜられない重苦しい雰囲気。
 「信じてくれないの?」
 二人はそれをおもちゃにしている。
 「堂々とした態度ですね、まるで開き直りだ。困ったな、ちっとも妥協点を探れない」
 忍び笑いに隠した嫌味と不安と憐れな虚栄。光子郎は自分というものはよくよく自己嫌悪の種が好きなのだなと飽き飽きする。
 「もうたくさん!ウンザリするわ、嫉妬深くてイヤになっちゃう!何を白状すればいいの?何もいう事なんてないのに!……なんて風に怒ってほしいの?だったら残念、ミミはもう小学生の女の子じゃないもの」
 それをミミが目ざとく見つけては時に拾い、時に踏みつけ、或いは飲み込んでしまう。ミミ自身、よくもまあこんな面倒臭い作業に慣れる事ができたものだと自分自身に感心した。
 「―――怖い。」
 独白ともただ漏れたとも付かぬ言葉を受け、ミミが失笑する。
 「お互い様」
 弱々しいオレンジ色の電気の光、止まった空気、二人分の鼓動(自分のほうが少し早い気がする)、閉じられない目、懐かしい香り、蕩けそうな体温、いつもの肌触り。
 呼吸を整えて、目を閉じ、頭の中をリセットにして、さぁ口に出せ。自己完結で終ってはいけない。苦しむ道に互いを引き込む道理などないはずだ。逃げてはならない、有耶無耶にしてはいけない。問題を明らかにし、必要ならば速やかに謝罪すべきである。
 光子郎はそこまで考えてムッとした。
 ……謝罪?…………誰が誰に。

579:エロモン02@中篇
07/11/21 12:41:13 7UB8TN9E
12
 黙っている。天井を見上げている。覆い被さるのはいつも私の方だな、とミミは声に出さず念じていた。喧嘩はともかく、臍を曲げた彼を諌めるには自分が謝ったり透かしたり、とにかくご機嫌を伺っているような気がする。
 事実は恐らく半々、もしくは光子郎が妥協案を提示する方が若干ほど多いのだろうが、彼女の問題にしたいのはその強度である。下らない意見の行き違いや然程重要でない主張などは、ほぼ確実に毎回光子郎が折れた。
 例えばモスバーガーのライスバーガーと普通のハンバーガーのどっちが美味しいかとか、映画で一番注目すべきは技術かストーリーか?とか、キスをする前にスカートの中に手を突っ込むなとか、そういう類の諍いはスグに解決する。
 けれど、こと自分の意思が封殺されるようなこと、例えば嫉妬とか寂しさとか滅多に無いけど自慢とか、そういうことが無視されたと彼が感じる時、ミミが戦慄に似た感情を覚えるほどに光子郎は激昂、または解決に執着する。
 『つまりまあ、外面ほど大人じゃないのよねこのヒト』
 黙っている。布団と自分の身体に伏している。簡単だからこうしている訳じゃない、と光子郎は言い訳がましい頭の中に眉を顰めている。喧嘩はともかく、議論になると彼女の精神論と焦点の飛躍が少々鬱陶しい。
 事実は恐らく彼が議論と思っている事柄の大方は単なる意地の張り合いで、だがそれを受け入れてしまっては彼にはもはや自己証明の術がなくなってしまう。なあなあでやっていくには几帳面すぎるのだろう。
 自分の意見や主張を感情や流れではなく、理路整然とした理論と理由で理解させたいと彼は思う。なんとなく、でなく少しでも長く続く明確な公式として意見を共有する事が相互理解、つまり解り合うことだと信じているから。
 自分がどう考え、相手がどう思ったのかを解き明かし、出来ればそれを平均化して互いが持つ。それこそが重要な事だと思う。齟齬や思い違いが少なければ少ないほど、問題点は生まれにくくなる。
 『彼女には隙が多いんだよな、鈍感っていうか』
 「こーしろーくん」
 ミミが口火を切った。
 「あたしは嫉妬はするけど浮気はしないし、こーしろーくんの性格に腹は立てるけどキライになったりはしないわ、多分。あ、この多分ってのは未来はどうなるかわからないって意味じゃなくて、推定ね」
 それを受けた光子郎は、しばらく自分の文章を推敲してから口を開く。いつも通りに。
 「僕は詮索はするけど頭から決め付けたりはしないし、ミミさんの言葉を全部真に受けませんが出来る限り善処はします。ただし安心してもらっては困ります。努力は双方向でないと意味がないですから」
 「つまりまだ納得してないぞってことねそれ」
 「そっちこそ不確定要素をちらつかせてます」
 「あたし泉くんのこと嫌いだわ」
 「僕は太刀川さんのこと信用してません」
 「……よくも……言ったわね……!」
 「―――お互い様じゃないか。」

580:名無しさん@ピンキー
07/11/24 16:20:22 j/REBk2r
えぇい、続きはまだか?

Gj

581:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:14:08 JYw5qw6e
GJ!

582:名無しさん@ピンキー
07/12/06 19:13:27 P6ZCXLWZ
と・・・とまった?

583:名無しさん@ピンキー
07/12/11 17:02:35 WQoBIi6p
どうなる?

584:名無しさん@ピンキー
07/12/12 21:09:37 ef+bZcre
「大丈夫、デジタルワールドだから、誰も見てないよ。」
下半身裸になっているのは、タケルとヒカリだろうか。
「だめ、そんなことしたら・・・。」

「でも、僕は容赦はしないよ。」
「戦うしかないようね。」
どぴゅ・・・どぴゅどぴゅ・・・・・・。タケルのエンジェウーモンが必殺技を出そうとしている。
「ホーリーアロー!」
熱いホーリーアローがヒカリのデジタルワールドに降り注ぐ。
「ヘブンズゲート!」
そんなことをしても、意味がなかった。
タケルのホーリーアローはヒカリのヘブンズゲートを打ち破り、ヒカリのデジタルワールドへと向かう。
ヒカリの体の中で、2体のデジモンがジョグレス進化しようとしている。
「これは、ボクとヒカリちゃんのデジタマだよ。」


585:エロモン02@中篇
07/12/13 22:41:14 BcM+0V/g
13
 睨み合い、誹りあう、いがみ合いというものに彼らは縁遠い。なぜなら彼女達はそれが最も嫌いだから。
 泡のように次々浮かぶ罵りの言葉と上げ連ねれば限りない相手の欠点、それから自尊心。
 鉛の感情はべったりと絡み合っていた彼と彼女の身体を容易に引き剥がして振り回す。紅潮した二人の頬がそれぞれ天井と床に向かって汚い中傷を吐き出そうと待ち構えている。
 「嫌い!今あたし自分のこと大っ嫌い!」
 先に叫んだのはやはりミミだった。
 「言いたいこと言ってるはずなのにちっともいい気分じゃないもの!すっきりしない!どんどん嫌な気分が溜まって…!…本当に言いたい事じゃないことをわめいてるだけ……出てこない、一番言いたい言葉が自分でも解らないの……」
 潤んだ瞳が零れたのかと錯覚する。目に溜めた雫が滴り落ちて、半分閉じかけていた瞼が持ち上がったように、ビリビリ帯電していた光子郎の頭が痺れから解放されたような気がした。はっと息を呑む。
 「でも謝ったりするのは違う気がする。だってあたし悪くないもん。こーしろーくん以外に身体触らせないもん。なんで信じてくれないの?なんで疑うの?なんで許してくれないのよ!?
 あたし……あたしだって会えなくて寂しいのに……いっつも自分一人だけ可哀想な振りして……
 でも!これがわがままだって!もう解るのよ!ミミちゃんもう小学生じゃないもの!
 でもどうしたらいいのか分からない!うまく説明できない!上手に話せない!
 あたし光子郎君のこと好きなの!でもほんとは嫌いかもしれない!あたしのこと嫌いな光子郎君は嫌い!でも嫌いたくないし!嫌って欲しくないの!でもそんな事考える自分が卑怯でイヤなの!」
 後半は泣きながらグズグズに崩れた言葉で、それでも必死にミミがいつも大事に手入れしている髪のほつれさえ気にも留めず振り乱し、続ける。一番伝えるべき胸のうちを捜して。
 「あたしのこと許して……!」
 急いて渋滞を起こすセリフを取り違えた、とミミは焦った果てに出た単語を頭の隅で呻き悔いた。許して欲しいのは首筋の跡でなく……
 「許してって、覚えてない事をですか。それとも、嘘をついたこと?」
 案の定だ。
 「――――――ちっとも解ってない」
 絶望的。
 「解ってますよ。」
 半笑いの声。
 「解ってないわよ!」
 癪に障る。
 「解ってる」
 言い切る無知。
 「じゃあ全部間違ってるわ!」

586:エロモン02@中篇
07/12/13 22:41:51 BcM+0V/g
14
 ずるいでしょう、と光子郎は大の字のままの手足を微動だにさせず舌を出した。僕はずるいでしょうと、無能や無体をひけらかさんばかりに笑う。
 組み伏せて蹂躙するのは楽しい。表情も見せず、言葉も掛けず、力任せに押し付けて自由を奪うのは何とも言えぬ胸のすく思いと目も眩むような多幸感で満たされる。
 彼は自分の手の平の上で慌てふためく彼女を見るのは堪らなく気分が高ぶった。充実のリアリティは現実を蝕み、言葉を曇らせている事も知らず。
 「嬉しい」
 「……はぁ?」
 「あなたの怒ったり泣いたりする顔、素敵です」
 その日、彼女ははじめて暴力衝動と言うものを理解することになる。感情が目や口でなく全身から吹き上げた刹那のことだ。
 手が熱く、痒く、痛い。ビリビリ振動している。息が乱れて視界が歪んでいた。
 「あ……あたし……こんな腹立たしいの、は、は、はじめて……ッ!
 イライラ……ムカムカする。あたしのこと馬鹿にしてるの?それとも、遊んでるの?心外だわ!ファックよ!
 あたしが頭に血が上ってるのを眺めて喜んでるってわけ?……ふざけないでっ!」
 彼女の振り抜いた左手が真っ赤に染まって、彼の打たれた右頬は夕焼けほども色づき、痛々しい。
 「……ぼくは、ただ……」
 「ただ?なによ?全部わかってるんでしょ!?じゃあいいわよそれで!頭の中で全部解決しちゃいなさいよ!
 だったらもうあたし要らないわよね!一人で全部出来るんだったらミミなんかいらないんじゃん!」
 荒れ乱れる彼女の動揺の幾ばくかを光子郎が推測でき、身体をようやく起こした頃、ミミは既に議論も対話も出来ない状態だった。
 「ちょ、ちょっと待って」
 「待つ?いいわよ待ってあげる!でもいくら待ってもどうせ無駄!どこまで行っても平行線よ!何をどうしたって結局同じ生き埋めだわ!
 いつもそう!あの冒険の時だってそうだった、何度言っても何度話しても何度でも綺麗サッパリ忘れちゃうのよ!」
 「お、落ち着いて下さ」
 片肘を半分突きながら片手で広げ、ちょっと待ったの格好をする光子郎の格好はすこぶるマヌケだったのに、ミミはそれを意に介そうともしない。もはや何も見えていないのは明白だ。
 「あたしばっかり必死で嫌になっちゃう!いつもそう!ホントは気になるくせに涼しい顔して知らんぷりしていいとこだけもってくの!ずるい!卑怯!卑劣!臆病者!きらい!きらい!だいっきらいっ!!」
 わあん、と泣きたかった。大きく口を開けて大粒の涙を流して全身の力を抜いて、聞き分けもなくわあぁんと。だがミミはそれが出来なかった。今までは自然に何の問題もなく出来ていたはずなのに。
 ……思えば、そんな風に泣いたのはいつが最後だったかすら思い出せずに肩を落としてベッドの上に蹲る自分が、ミミにはなんだか可哀想に思えた。
 もうこんなことで自分の言いたい事を有耶無耶にしてちゃダメだって解ってるのに、他にどうすればいいのか分からない。きちんと言葉に出来ない。
 ちゃんと考えて、考えて、冷静にしてるつもりなのに……最後はみんな自分でダメにしちゃう……!

587:エロモン02@中篇
07/12/13 22:42:32 BcM+0V/g
15
 男というのは大抵の場合、こういう局面に非常に弱い。感情を感情のまま感情で受け止められない。何とか順序立てて理解しようと試みはするが、ソレが出来ないから今の状況なのだと分析出来る耐性がないと、ただうろたえるしか方法がない。
 光子郎も例に漏れず宥め賺す技術はおろかその発想も無く、ただ泣くしかしないミミがだんだん哀れになってきた。
 寂しいのだろうか。悲しいのだろうか。辛いのだろうか。……不甲斐ない自分の為に。
 「……ミミさん」
 名を呼ぶ。
 返事は無い。ただ部屋に広がるのはすすり泣く声。居た堪れない。
 「あなたの怒ってる顔も、泣いてる顔も、もちろん笑ってる顔も……全部好きなんです。全部見たいんです。全部独り占めにしたい。……手段や場合を問わなかった事は心から謝ります。
 でもミミさんの嫌いなところも、イヤな所も、全部好きなんです。……好きなんだ……」
 理解されないと思うけれど、僕は君さえ居ればいい。後は何も要らない。……でも、君が居なくちゃダメなんだよ……
 ぽつりぽつりと落とされる言葉がすすり泣きに砕けて消えてゆく。
 泣いてるミミの肩を抱くように光子郎がグッと力を込めて覆いかぶさった。ミミの涙がシーツに散って染みになる。
 「泣かないで。泣かれたらどうしていいのか分からない。
 理解できるようになるから。諦めずに解読するから……言葉で話して、言葉で伝えて」
 独白のような、懺悔のような、許しを乞うような、光子郎の言葉の裏には、彼のまだ認めざる卑屈と傲慢が隠れている。そして見知らぬ支配欲と征服欲すら。
 「……言葉じゃなきゃダメなの?光子郎くんの理解できる言葉で喋れなきゃ、解って貰えないの?」
 ミミは知っている。直感と経験で知っている。自分の不自由と限界を知っている。
 「抱きしめたりキスをしたり、えっちするのはじゃあなんなの!?」
 言葉じゃなきゃ意味が無いなんていわないでよ!解読しなきゃ解らないなんて言わないでよ!
 ミミが光子郎の腕の中で叫んだ。掠れがちな上擦った声で。
 ビクッと一度大きく震えた光子郎の腕が、力を失う。全身でしがみ付いていた筈の腕の力が抜け落ちてしまう。
 「寂しいから!?会えなかった時間を埋めるため!?気持ちいいから!?あたしを自由に出来るから!?
 あたしは違うわ!言葉に出来ないことを身体で喋ってるつもりだった!愛してるって!頑張ろうねって!元気出してって!」
 やっぱり何も解ってないんじゃない!
 最後のセリフを叫んだ時、ミミの体に光子郎の重みはどこにも残っていなかった。
 ただ荒い息つぎが続くホテルの一室のベッドの上にぼんやりとした顔……否、ぼんやりとしか出来ない顔で、光子郎が力なくへたり込んでいた。

588:名無しさん@ピンキー
07/12/14 08:06:57 S6OqJtzK
続きキター!

589:名無しさん@ピンキー
07/12/15 14:46:46 kiNZ2EOG
修羅場北アああああああああ

590:名無しさん@ピンキー
07/12/20 16:21:04 LY7vzX5p
次が待ち遠しいな

591:名無しさん@ピンキー
07/12/22 23:56:46 +P8JbtvI
そういえばSS保管庫の更新まだかな

592:名無しさん@ピンキー
07/12/22 23:58:10 YNE6MaS7
あまり動きが活発でないスレはそれほどこまめに見回ってないようだから
連絡用掲示板にこっちから申請に行ったほうがいいと思うね

593:名無しさん@ピンキー
07/12/24 21:49:35 Sx8z6Eyf
テイマーズ世界に『あの海』が繋がってたらというネタを考えてる。エロ無しの予定だけど…
最近本番まで行くエロネタが浮かばなくなってきた…;

594:名無しさん@ピンキー
07/12/24 22:02:54 PnxcQuNl
テイマーズの世界には光と闇って対立軸が無いから難しいな。
山木室長はクトゥルーオタだけど。

595:名無しさん@ピンキー
07/12/24 22:08:49 P29p7dhG
>>593
足もとに寄せては返す波を意にも介さずに立ちつくすジュリ
ジュリの背後にうっすらと“海”の光景が広がるのを見て、駆け寄るタカト

……という映像電波を受信した。Nice neta の予感

596:名無しさん@ピンキー
07/12/24 22:17:56 17AOP73X
山木室長はグラニにも興奮してたから
クトゥルーというより神話全般オタ

597:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:06:17 GQ8mpcpL
『空に目を向けてみよ 遥か高みへ 今まさに闇の中で星星が蠢いている
永劫の時が過ぎ去り、それ故とうとう 監獄の壁を破り、旧き者どもが甦る
彼らは戻ってくる、人々は知るであろう 彼らはこちらへ新たな恐怖を知らしめるために』


休み時間…ボーっと窓の外を眺めていたルキの耳に、奇妙な歌が聞こえてきた。
振り向いて見てみると、同じクラスの生徒がふざけたようにその歌を歌っていた。
歌詞は全て英語。しかし中学に入ってきてからは英語は得意分野となっていたため全部とまではいかないが大方理解は出来る。


『恐怖、畏怖、怯え、絶望の極み
甚大な、極大な、究極な絶望の極み
海から、地の底から、空から、その全てから彼らは戻ってくる
彼らはこちらへ新たな恐怖を知らしめるために』


悪趣味……
頭の中で和訳しながら、聞いているルキはまずそう思った。
どこか悲しいメロディーで同じ歌詞を数回繰り返し、生徒は歌い終える。
聞いていた生徒の友人は「なにその変な歌?」と聞き、
それに生徒は笑いながらパソコンの動画でたまたま見つけたと簡単に答える。
何気なくその後も会話を聞いていたルキだったが、しばらくして興味がなくなり再び視線を窓に移す。
が、生徒達の会話はやや大きめの声で話され、聞く気は無くても耳に入ってくる。
途中後ろからクトゥルフやらインスマスやら聞きなれない単語が聞こえたが、やはり興味は湧かない。
しかし、不意に聞こえた「これ、クリスマスソングの替え歌なんだって」という言葉に、少しだけ意識が動く。
別にさっきの悪趣味な歌がクリスマスソングだったことに驚いてるわけじゃない。
ただ言葉に入っていたクリスマスという日が、もうじき来ることを思い出しただけだ。

「…クリスマス、か…」

取り出した携帯のカレンダーを見て、改めてその日が来週であることを確認する。
正直、小学校の頃クリスマスという日を心から楽しんだという記憶があまり無い。
自分が幼かった頃…父が傍にいた頃は、まだ無邪気にはしゃぐことが出来ていた。
しかし…父が隣から消えてしまって以降は、楽しさよりも何かが足りないという孤独感があった
成長するにつれて必死に理解し、諦めようとしても、まだどこかで引きずっている…
…だが、仲間と…タカトと出会ってからは、その孤独感がかなり消えた。
冷たい態度をとっても、突き放すように喋っても、彼は自分の傍にいて、優しく笑ってくれた。
パートナーのレナモンとはまた別の形で、彼には救われたと思っている。もっとも、それを言葉に出来る勇気はまだないが。
昔に比べて、ずっと素直に笑ったり、楽しんだりできるようになったと自分でも感じる。


598:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:08:23 GQ8mpcpL
「…クリスマス、か…」

取り出した携帯のカレンダーを見て、改めてその日が来週であることを確認する。
正直、小学校の頃クリスマスという日を心から楽しんだという記憶があまり無い。
自分が幼かった頃…父が傍にいた頃は、まだ無邪気にはしゃぐことが出来ていた。
しかし…父が隣から消えてしまって以降は、楽しさよりも何かが足りないという孤独感があった
成長するにつれて必死に理解し、諦めようとしても、まだどこかで引きずっている…
…だが、仲間と…タカトと出会ってからは、その孤独感がかなり消えた。
冷たい態度をとっても、突き放すように喋っても、彼は自分の傍にいて、優しく笑ってくれた。
パートナーのレナモンとはまた別の形で、彼には救われたと思っている。もっとも、それを言葉に出来る勇気はまだないが。
昔に比べて、ずっと素直に笑ったり、楽しんだりできるようになったと自分でも感じる。

「…クリスマス……誘ってみようかな」

ポツリと呟いたその瞬間、頬が熱くなったのが自分でもなんとなくわかった
丁度彼らの学校も先日冬休みに入ったと樹莉から聞いた。自分のところも明後日には終業式をやる。
だが…タカトが素直に来てくれるかどうかは正直わからない。
彼の家はパン屋をやっており、この時期はクリスマスケーキなども販売している。
しかも結構人気があるらしく、そうなれば当然店を手伝っているタカトも忙しくなり出かける暇もなくなってくる。
仮に誘いに乗ってくれたとしても、彼の性格のことだから「折角だから皆も…」というかもしれない。
別にそれでも構わないのだが……一年に一度のその日を、タカトと一緒にいたいと思ってしまう。
その気持ちの理由には…一応気付いてはいる。だが、それも口にする勇気がやはり無い…
高揚する気持ちと不安を頭の中で行き来させながら、窓の向こうの空を見る。
先ほどまで雪が降っていたため厚い灰色の雲が空を埋め尽くしていた。
そんな薄暗い空を見つめていた、その時――

ザァァァ……

一瞬。
クラスメイト達の話し声でざわめいていた中で、その音だけが異様に際立って耳に響いた。

「え………?」

思わず呟いて辺りを見る。しかし、周りにその音を出すものは無い。
そもそもこの教室の中にいてその音が聞こえるはずが無い。
…結局その場は気のせいと決めて、特に気に止めないことにした。

一瞬だけ聞こえた

波の音を

599:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:15:08 GQ8mpcpL
>>595
ゴメン、僕はタカルキ派なんだ…

年末で親族集まってきたから続きの降下は年明けてからかも;

600:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:41:57 qhhH1/Yk
支援age

601:名無しさん@ピンキー
07/12/27 12:53:02 OqlFeVQq
>>599
期待

602:名無しさん@ピンキー
07/12/27 23:54:12 QpZV922r
保守しとく

603:名無しさん@ピンキー
08/01/03 11:21:38 nLPvrldt
あけおめage

604:名無しさん@ピンキー
08/01/03 11:54:16 MItwDyRu
久しぶりにセイバ見たら
知香イクトいいわぁーこの最終回好きだ、続き書きたい

605:名無しさん@ピンキー
08/01/03 12:05:41 vx/7k7Hs
あけおめ

606:名無しさん@ピンキー
08/01/03 12:59:27 gCiKpJ0H
ことよろ
>>604
頼む書いてくれ

607:名無しさん@ピンキー
08/01/04 00:01:01 MItwDyRu
勢いに任せて書いてみた。非エロですまそ。↓↓


「イクトー!早く早く!」
「知香ー、まってよー・・・。」


あの戦いから5年が過ぎた。


かつての戦いで地上は大きなダメージを受け、もちろん彼女達の住む街も大変な被害を被った。
それでも人々はあきらめずに復旧作業を続け、ようやく昔のすがたを取り戻したころだ。
イクトはそのときからこっちの世界に住んでいる。
デジタルワールドで人生の大半を過ごしてきた彼にとって、現実世界の暮らしはつらいことばかりだった。
現実世界の常識を彼は知らなすぎたし、それに本物の両親と再会できたとは言え、
やはり長い間はなれて暮らしていたせいもあり、その間にできた溝を埋めるのは大変なことだった。
そして、彼にとって一番つらかったのは、長い時間をともにすごしてきた
彼にとっては本物の両親以上に近い存在であるパートナー、ファルコモンがいないことだった。
夜中に突然目覚めては、ファルコモンがいないことに気づき、涙することも少なくはなかった。

そんな彼を支えたのは、彼が現実世界の人間で一番慕っていた伝説の喧嘩番長こと大門大の家族であった。
世界が平和を取り戻し、長年不在だった父親が帰ってきたと同時にこんどはそれまで一家を支えてきた
長男を失った家族は(といっても、それ自体はそんなに悲しい出来事であったわけではないが)
やはり彼が本物の弟のように可愛がっていたイクトを、新たな家族のように大切にしてきたのだった。

その大門一家、とりわけ知香は、イクトと同い年ということもあり、
彼が現実世界で暮らすにあたってさまざまなことを彼に教えてきた。


そして5年が過ぎた。


608:名無しさん@ピンキー
08/01/04 00:01:42 5crja32m

彼らは中学3年生になっていた。
5年間でめざましい成長をとげたイクトは、すっかり現実世界の暮らしにもなれ、
野生児だったころとはだいぶ違う、男らしく成長していた。
また知香も、かつて彼女の兄がデジタルワールドに旅にでた時の年齢もこえ、すっかり女性らしくなっていた。

そんな知香に誘われて、イクトは知香の後を追いかけて走っているのだった。

「知香ー、どこいくのー?」
「こっちこっちー、もうすぐそこだよ」
「ここ?」

そこは港の見える公園だった。

「ここは・・・」
「ここはねぇ、マサルにーちゃんとアグちゃんが、初めて出会った場所なんだって。」
「マサルとアグモンが?」
「うん、昔聞いたの。ここでマサルにーちゃんはアグちゃんと男と男の会話(殴り合い)をして、
 パートナーになったんだって。」
「へぇ、マサルらしいね・・・。」

それは知香がかつて、まだ兄が現実世界とデジタルワールドを行ったり来たりしながら戦ってたときに
聞いた話だった。2人の出会いの場所。

「・・・あれからもう5年もたつんだよね・・・。」
「うん・・・・。」
「・・・マサルにーちゃん、元気かなぁ。きっと、死んだりはしてないんだろうけど、
 でももう帰って来ないのかな・・・。」
「知香・・・。」

イクトは知っていた。知香がときどき兄のことを想って泣いていることを。
幼いころから長年共に過ごしてきたファルコモンというパートナーを失った彼には
同様に長年を共に過ごしてきた兄を失った知香の心の痛みを知っていた。


609:名無しさん@ピンキー
08/01/04 00:02:42 5crja32m
「・・・知香!」
「な、なに?びっくりした・・。」
「ごめん、でも聞いて。マサルはきっと生きてるし、今もデジタルワールドで元気にしてると思う。
 だけど、デジタルワールドと現実世界の壁は安定していて、デジタルゲートは簡単には開かない。
 だから、きっと帰って来れないんだと思う。」
「・・・そっか、そうだよね!マサルにーちゃんは元気だよね!」
「うん、マサルは絶対元気だよ。でもなかなか帰ってくるのは難しいんだ。だから・・・。」
「・・・だから?」
「・・・だから、えっと、・・・知香のことは僕が守る!・・・あの、マサルが帰ってくるまで・・」
「へ?」
そう突然宣言して、イクトは知香の手を両手で握った。
突然のことに知香は驚いて、おもわず「へ?」なんて言ってしまったが、
5秒もすると状況を理解してきて、思わず顔が紅潮してきてしまった。

「ちょっと、イクト、、急にどうしたのよ、、びっくりするからやめて、」
「あのね、知香。俺は知香に聞いて欲しいことがあるんだ。」
「え?」

さすがに知香も気付いていた。イクトが何を言おうとしているのかを。

「あのね・・・、僕・・・俺は、あの、知香のことが、、その・・・。」
ここまでリードしてきたイクトにも、さすがに恥ずかしいやら緊張やらでどもってしまう、
それでもイクトは全身の力を振り絞って、自分が伝えたい二文字を必死で言おうとした・・・、とそのとき!


ひゅいんひゅいんひゅいん・・・


どこかで聞いた事のある音。懐かしい音。が彼らの耳に飛び込んできた。
思わず音の方向を振り返ると、なんとデジタルゲートが開いてるではないか!
あまりに突然の出来事にぼうぜんとする2人。手は握られたまま。とそのとき、


610:名無しさん@ピンキー
08/01/04 00:03:18 5crja32m
「おらアグモン、さっさと出ろ!」
「痛い!兄貴ー、蹴るなよー!」
「うるさいさっさとしろ!やっと帰れたんだから!」

どすん!という音と共に地面に落ちた黄色の恐竜。と一人の人間。

「やっと帰ってきたー!ここどこだー?・・・って、あれ?」

「・・・マサル?」

目の前の人物に向かって、イクトは無意識に話かけた。
忘れるはずがない、この声、この口調。
彼は気付いていた。誰がどこから現れたのかを。だが・・

「・・・誰だ?」

どうやら突然現れた人間には、彼のことがわからないようだった。
なにしろ5年の間にイクトはあまりにも成長したのだから。しかし

「マサルにーちゃん!!」

知香の叫びが響いた。
イクトに遅れをとったのは、それだけ状況を飲み込むのに時間がかかったのだろう。

「・・おまえ知香か!?ウソだろ!?・・・・え、じゃあお前、もしかして、イクトか・・・?」
「そうだよ!遅いよ帰ってくるの!心配してたんだから!」
「あ、わりぃわりぃ。行ったはいいんだけどさ、帰ってくるのは大変だったんだよって、
 おまえらなんで手、つないでんだ?」
「あ、」

予想外の状況を把握するのに時間を必要とした彼らは、まだ手を握ったままだった。しかも両手で。

「あ、いや、これはその・・・。」
「おいイクト、お前イクトなんだな?なんでイクトが知香の手を握ってるんだ?どういうことだこれは?」

喧嘩100戦練磨は伊達ではない。
それどころか彼はデジタルワールドでも無敵を誇り、あまつさえ神まで倒した男だ。
その威圧は恐ろしいものだった。

「いや、あの、、・・・・いや、知香は俺が守るんだ!マサルが帰ってきても!」
「ちょっと、イクト!?」
「ほーぅ、いい度胸だな。お前が知香にふさわしい男かどうか、ためさせてもらおうか?」


現実世界とデジタルワールド、その両方の世界を制覇した男に挑む少年、
イクトの物語はここからはじまる・・・。


611:名無しさん@ピンキー
08/01/04 00:10:08 5crja32m
ちなみにこの3秒後ぐらいに、マサルとアグモンは空腹で倒れて
夜は大門一家でトーマとヨシノも集合してパーティーになって、このことは翌日までとりあえずおあずけになりますw
イクトと知香の成長ぶりにはびっくりだ!

612:名無しさん@ピンキー
08/01/04 00:50:51 G5mp1v0U
>>611
GJ!!!

613:名無しさん@ピンキー
08/01/05 01:09:52 KAcb4k7i
これはいいアフターストーリー

614:エロモン02@中篇
08/01/09 15:32:52 qGwDa3Ru
>>310-314 1~5  >>489-491 6~8  >>576-579 9~12 >>585-587 13~15

16
 こんな事はもはや無駄だと知っているのに、二人はせずには居られない。
 もっと正確に表現するならば、二人でここに居る為にしなければいけなかったとも言える。
 狭いホテル、外は暗闇。出てゆく宛てもない光子郎を放り出すことなどミミには出来なかったし、静かな一室にたった一人ミミを置いてゆくことなど、光子郎には考えられなかったから。
 部屋の薄暗い明かりの具合でそう見えるのだろうか?短い光子郎の指がキーボードの上で細かく動くようにミミの首筋に添えられた。彼女はそれを咎めることなく、顎をその指の上で滑らせる。
 いつもの合図。
 ちぐはぐなぐらい雰囲気に似合わない。
 ミミの頬にはまだ涙の跡が残っていた。光子郎の全身にはまだかすかな震えが消えないままだ。
 二人は心底相手を恐ろしく思っていたのに、身体がいつもの通りの手順で相手の悦ぶ場所を探り当て、そこをいとおしげに撫でるので、まるで自分達が機械仕掛けかプログラムにでもなってしまったような気がした。
 キスをする。唇には一片の力も篭っておらず、熱が灯り、水を湛えるかのように潤んでいる。
 いつものように。
 ミミは瞼が熱くなってくるのを必死で我慢して光子郎の後ろ頭をぎゅっと抱きしめ、光子郎は投げ出したくなりそうなミミの背中を情熱的にまさぐり、震えを誤魔化した。
 一番最初に彼女の肌に触れた時の震えとは違う。あの時の胸の痛みはちくちくと酷かったけれど、幸せだった。濃い空気は熱くとろとろと身体中に纏わり付いたけれど、暖かな湯に浸かっているようで心地良かった。
 『怖い』
 触れるのが怖い。自分を曝すのが怖い。一緒に居るのが怖い。
 自分を少しも偽れず、光子郎はただ恐怖した。素直に、何の用意もなく、気構えも出来ず、ただ恐ろしさに身を縮めるしかなかったのだ。なのに自分の身体はいつも通りにミミの肌を摩り、唇は気を抜くと愛しいと囁こうとする。
 『怖い!』
 何か喋ることが出来ればよかった。自分が彼の唯一の言葉という武器を封じてしまったことを刻一刻と過ぎてゆく時間に思い知らされ、その恐怖と後悔にミミは肩がわなわなと震えていた。
 両肩に手が触れる。手が両肩に触れられる。互いに電気に触れたかのようにびくりと痙攣した。
 それでも二人は何の声も上げない。
 その様子に、耐えているかのようだとそれぞれが他人事のような感想を持つ。

615:エロモン02@中篇
08/01/09 15:33:33 qGwDa3Ru
17
 律儀に興奮する自分の身体がおかしかったが、いつものように楽しいとは思えないのだ。喉はからからに渇いているのに舌にはたっぷり唾液が滴っていて、心臓もどきどきと早い鼓動を打った。
 ミミではなく、他の誰かを抱いているような気がした。中指をいつものようにそっと濡れた茂みの先に沿わせても熱いぬかるみに埋めても、泥濘の音は寒々しく空虚な気分しかしない。義務のような。
 視線の先にくねりながら声をあげる彼女が居ても、それがガラスでも挟んでいるかのような距離を感じるのは、一度もミミが目を合わさないから。……かと言って仮にミミが光子郎の顔をしっかりと見据えていたなら、彼は視線を逸らしただろう。
 不自由や不都合が無い程、身体を合わせる準備は二人とも整っている。
 だが、光子郎は執拗にミミの身体を弄くり、自分の性器には触れないようにしていた。ミミはミミで、自分の身体を投げ出すように好きに触らせ、光子郎の身体に自分から触れないように身を硬くしている。
 ―――本当は、したくないんでしょう?
 そう尋ねられたならどんなにか気が楽になったろう。
 ……なみだ出ちゃう……
 ミミはそれでも涙を食いしばる。流してしまったら最後、自分の強がりの全てを悟られてしまうような気がして。
 悟られてしまったら、今度こそ軽蔑されるような気がして。……軽蔑してしまいそうな気がして。
 眉間にしわを寄せ、薄く仕舞い込まれた唇は固く、それでもつんと上を向いた彼女の胸の先端。いつもと違う張り詰めた肌に異常な興奮を感じるのに、どこか頭の中に霧がかっていて楽しくない。光子郎はその違和感を何とか振り払わんが為、息を止めてミミの身体に押し入った。
 いつもどおりのぬる付く彼女の身体の内側なのに、ちっとも心地よく思えない。ふわふわ空中に漂ってるみたいに頼りなく、不愉快な車酔いに似た嫌悪感すら覚える。
 仲間内では聡明な役目をいつもこなしていた光子郎にもしばらくその原因がつかめない。簡単で単純な、その理由が。
 足を上げて 唇を這わせ 指を埋め込み 肌を擦る。
 いつもと同じように。
 粘りつく手の平を頬で拭い、左腕に舌が滑り、脇腹と臍を擽った。
 いつもと少し違って。
 視線を合わせないミミの顔を舐める光子郎、悟られぬように光子郎の身体を見つめ続けるミミ。
 キスをする彼女の唇に力が篭っていて、光子郎は違和感の原因にやっと思い至った。
 だが彼にはそれを言葉に出来るだけに力は最早残っておらず、真夏というのに凍る吐息となってすぐ霧散した。

616:エロモン02@中篇
08/01/09 15:45:11 qGwDa3Ru
18
 鉛のように重い身体が弾んでいる。静かな部屋。とても静かで、酷くうるさい。
 でもお互い何も言わず、荒い呼吸だけが蔓延している。
 惨めったらしい、とミミが思っている。意地汚いな、と光子郎が思っている。伝えぬまま、ぼんやりと。
 「……寝よっか……」
 「―――はい」

 『……ごめんね。』
 そう一言残して光子郎が朝薄暗いうちに部屋を出、ミミは予定を繰り上げて09:02の便で機上の人となった。
 ミミは腫れぼったい瞼を持て余しつつも、雲を眼下に捉えながら罪悪感とは違う感情を持ち、何故か涙が出ないことを不思議には思わない。
 日本で最後に聞いた彼のセリフが全てを物語っているような気がする。
 「簡単な言葉……。」
 キスをして欲しかった。抱きしめて欲しかった。身体を愛して欲しかった。解り合うために。
 だけどその一方でミミには光子郎の行動の理由がなんとなく予想が付いていたことを知らぬ振りは出来ない。
 「……あたしはテントモンにはなれないのよ、光子郎くん」
 彼は寂しいのだ。いつもいつも寂しいのだ。たまらなく孤独で物足りなくて、飢えている。どこかふわふわと漂っていた彼を何とか地に下ろしたのはテントモンであり、彼はその影を引きずりながらいつでも「再び失う事」を恐れている。
 だからミミに執着する。だからミミに固執する。だからミミを放さない。
 「――――あたしに言ったじゃない、パルモンと離れても何も失くしたりしないって……自分で言ってたじゃない。」
 言い聞かせていたのだろうか。自分自身に。ミミは窓に映った眉を顰めつつも泣きもしない自分の顔を哂う。
 こんな日がなんとなく、来る様な気がしていた。こんな日が来ないように懸命だった。なのに今この事態に自分はこんなにも平静なのは、初めから知っていたからじゃないのだろうか。
 この恋がうまくいかない事を。
 「あの時ポケットに詰め込んでアメリカに連れ去ってれば…………ううん、きっと……」
 愛してる。愛してるわ、離れても。
 愛してる。愛してるわ、心から。
 祈るようにミミが頭の中で数度唱え、ゆっくり長い溜息と共に全身の力を抜いた。

617:エロモン02@中篇
08/01/09 15:46:24 qGwDa3Ru
19
 マンションのエントランスで目ざとくミミを見つけたマイケルが駆けて来て声を掛ける。
 「やあ、休暇は有意義だった?」
 「……まぁね」
 ミミの素っ気無い言葉と表情の隅に、マイケルが違和感を覚えるようになるのはもう少し先、そして彼が自分の行為の先にこの態度があることを知るのは……それよりもっと先になる。
 「連絡してくれれば空港まで迎えに行ったのに」
 キャスターつきの旅行鞄を緩く握っていた手を制してひょいと持ち上げたマイケルの顔を、ミミは力なく一瞥して「マイケルは旅行楽しかったみたいねぇ」とまたぼんやりした目でどこでもないどこかを見た。
 「写真も一杯撮ってきたよ。みせっこじゃ負けないぐらい」
 「……どーでもいいけどなんであんたがうちのマンションに居るのよ。まさか前で張り込んでいたんじゃないでしょうね?」
 じろり、と大きな帽子をちょっとだけ持ち上げてミミが気楽そうなマイケルを睨む。
 「あはははーミミちょっと自意識過剰ー。このマンションのおばさん家に寄った帰り。おばさん科学雑誌の記者やってるからさ、昇級試験ギリギリだったサイエンスの点数稼ぎに自由研究でもやろうと思ってネタを貰いに来たんだ」
 ミミもやらない?そう言ってマイケルは左手に抱えてた科学系と思わしき古雑誌の束を見せた。
 「結構流し読みしてるだけでも面白いよ。例えば……『人の唾液からモルヒネの数倍の鎮痛作用を持つ物質発見さる!その新ペプチドをOpiorphin(オピオルフィン)と命名』とか」
 すらずらムズカシそうな説明文を読み上げながらマイケルが旅行鞄と古雑誌の束を物ともせずに軽やかに歩いている。
 ミミは多分光子郎くんだったら間違いなく旅行鞄は引きずってるだろうなぁ、とぼんやり考えて、ハッとかぶりを振った。
 「ねっねえねえ!つまりそれってどういうこと?」
 「だからさ……んーと、傷を舐めたりするのって実はとっても理に叶ってるって解ったんだよ。唾液って殺菌効果もあるし」
 「でもさ、モルヒネって麻薬でしょ?それよりキツーイ薬がいっつも口の中にあるのって……」
 頭の中を空っぽにしながら思いついた言葉だけをミミが喋る。なのに頭がついていかない。
 「……唾液ってダウン系なんだ」
 「―――そう言う考え方もあるね」
 ねえ、うちに来て一緒に自由研究やらない?共同研究ってことにしてさ。ミミの突飛な発想って面白いと思う。マイケルがはしゃぎながらそんなことを言うので、ミミは呆れながら言った。
 「フラフラ紛らわせて夢うつつのあたしから痛みを取り上げる薬なんて要らないわ。苦痛も腐心もあたしのものだもの」
 「?……そりゃ乱用すれば何だって悪いさ。要は用法容量の問題。現に僕たちは唾液ジャンキーじゃないだろ?」
 マイケルがやはりのん気そうに笑いながら先を歩いた。もうすぐエレベーターホールだ。
 ……あたしの方がジャンキーなのかしら……
 殴られた後のように痺れるミミの頭のどこかが、勝手にそんなことを言った。

618:エロモン
08/01/09 15:58:47 qGwDa3Ru
おわり。
今度はもうちょっと夢のある話を書きたい。

619:名無しさん@ピンキー
08/01/09 20:12:09 c7ZNUzD/
GJ!
しかし切ねえ・・

620:名無しさん@ピンキー
08/01/10 18:48:22 tNnhsv/Q
GJです!光ミミがこんなに切なくなるとは…感情描写がすごいです
今度は甘いのがみたいなぁ…

621:名無しさん@ピンキー
08/01/14 18:29:04 iayTqZch
ミミ×ヴァンデモンのエロがめっちゃ読みたい!誰か書いて!

622:名無しさん@ピンキー
08/01/14 18:47:12 Q7hBPHmU
ミミ攻めかよ
ハンパねえな

623:名無しさん@ピンキー
08/01/14 23:51:16 v39swYl7
ミミ「さぁみんなを開放するのよ!パシィ」
ヴァンデ「ひぃぃぃ、ごめんなさぁい」
パル「ミミ・・・こわい・・・。」

みたいな?

624:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:07:50 SHd3/rOY
>>623それもいいけどミミ×ヴァンデモンのエロい話書いて下さい…!
めっちゃ読みたい!お願いします!

625:名無しさん@ピンキー
08/01/15 08:40:51 2qirIBXE
それもいいけど、ってどんなんがいいのよ
思い浮かばんなー

626:名無しさん@ピンキー
08/01/15 09:00:03 SHd3/rOY
ヴァンデモンがミミを襲う話

627:名無しさん@ピンキー
08/01/15 09:02:16 OD/45jco
その場合の表記は「ヴァンデモン×ミミ」
主に主導権を握るほうを前に書かんとわかりづらいよ

つーかとりあえずsageくらい覚えてこい

628:名無しさん@ピンキー
08/01/15 16:25:45 SHd3/rOY
あの~ホントに
「ミミ×ヴァンデモン」
大好きなので描いてくれる人いませんか…?お願いします!

629:名無しさん@ピンキー
08/01/15 17:44:33 XPB0R1iH
遅いけどエロモンさんGJ
切ないけど、痛いほどお互いを想いあってるんだなぁということが感じられて好きです。次回は甘いのを期待~

630:名無しさん@ピンキー
08/01/15 17:46:32 XPB0R1iH
あ、「遅いけど」っていうのは自分のレスが遅くてすみませんという意味…。誤解されそうな書き方だった、ごめん

631:名無しさん@ピンキー
08/01/15 18:35:05 SHd3/rOY
>>628間違えた
「ヴァンデモン×ミミ」書いて下さい

632:名無しさん@ピンキー
08/01/15 18:51:12 0cM8Z3LM
>>631
あんまりしつこく催促すると逆に嫌われるかもしれませんよ
職人にも書けるものと書けないものがありますから、じっくり待ちましょう
あとなるべくレスはsageで。

633:名無しさん@ピンキー
08/01/18 02:09:42 UufRrpc/
>>631 うるさいから書いてやるよ。
そのかわりお前もなんでもいいからなんか書け

634:名無しさん@ピンキー
08/01/18 08:48:51 PZGUPiHT
あ、ここ騒げばなんか書いてもらえるんだ

635:名無しさん@ピンキー
08/01/18 09:29:39 UufRrpc/
ミ「うぅ…ん…。…あぁ…ん」ピチャピチャ…
ヴ「…ふん。私のおいしかっただろう…。」

636:名無しさん@ピンキー
08/01/18 10:37:48 UufRrpc/
ヴ「さぁ…いれるぞ…」スッ
ミ「え…」ズップズップズブ
ミ「あぁ…ん…い…いやあぁ…!!」ブチュッウッ…!!
ズップズップパンパン!
ヴ「どうだぁ…。き…気持ちいだろう」ズブズブ
ミ「き…気持ちくないわよおぉ…!…あぁん…」
ヴ「本当はきもちいいんだろうがぁ」グチョグチョ…ヴ「う゛…も…もうダメだ。な…中にい…入れるぞ…」

637:名無しさん@ピンキー
08/01/18 11:14:08 UufRrpc/
ミ「え…な…中ぁ…?」
ヴ「だっ…出すぞ…」ドクン
ミ「な…中出ししちゃぁだ…ダメえぇぇっ…!!」
トピュッドピュッ トピュッドクン


ヴ「選ばれし子供よ…気持ちよかっただろう…」
ミ「…き…気持ち…よ…かった…。///」
ミ「…けど…妊娠しないか…な…?」
ヴ「ふん。どうだろうな…結構出したし。」
ミ「えっ!け…結構って…!」

638:名無しさん@ピンキー
08/01/18 11:41:55 UufRrpc/
ヴ「それよりかもう1回やりたくなってきたな…」
ミ「!えっ…」
ヴ「よし…やるか…」スッ…
ミ「い…っ…」
ミ「いやあぁぁぁ///!!」



ごめん。 やっぱムリだ

639:名無しさん@ピンキー
08/01/18 20:52:54 QqunxfLA
努力は認める。w
よし俺もなんか書いてやるか。

640:名無しさん@ピンキー
08/01/18 22:34:33 Dgy+/D14
>>633お前ってやつは全くえらいなww

641:名無しさん@ピンキー
08/01/18 23:14:29 UufRrpc/
なんか書いてる途中わからなくなった。
ヘボでスマン。

642:名無しさん@ピンキー
08/01/19 02:59:15 dDBigtE9
>>635-638
とりあえずお前が相当にミミを嫌ってるのは分かった。
敵に尻振るような低能ビッチは京だけだという事さえ分からんのかね?

643:名無しさん@ピンキー
08/01/19 10:24:35 2PKnC32c
>>642 ミミ好きだけど。


変なこと書いて悪かった…

644:名無しさん@ピンキー
08/01/19 11:08:16 l9qSuTaG
>>635は騒いでうるさいやつのために苦労して書いてあげたんだろ。いいやつじゃないか

645:名無しさん@ピンキー
08/01/20 21:59:16 camjz7en
誰か女デジモンvs職種デジモン書いて下さいm(__)m

646:名無しさん@ピンキー
08/01/20 22:29:16 t1iC3bnJ
>>645
ごめん。職種はロッテリアで働いてるやつしか思いつかない

647:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:36:24 jWJkrVmJ
>>635
またヴァンデモン×ミミ書いて!

648:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:38:52 HNGh971G
京後援会会長として敵に尻振るような低能ビッチという発言に
黙っているわけにはいかない!たとえそれが真実だとしても!

というわけで京のえろい話を俺に書かせろ。
テンション高い京メイン・憂鬱な要素少なめ・簡潔えろ盛り沢山でまとめる。
まとめられると思う。まとめられるんじゃないかな。まチョト覚悟はしておけ。

相手役募集。

649:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:40:27 u1oEPQsa
ヒコロウさん自重


ホークモンがいいよ
なんならアクィラモンとか進化きわめてヴァルキリモンでもいい

650:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:54:37 HNGh971G
この流れで選ばれし子供×デジモンを書かせようとはその冒険心恐れ入る。
そしてネタ元指摘にGをまず持ってくる649に敬礼しつつホークモンでオーダー入りまーす。

ただこのカップリングでどうやったら甘くなるのか皆目見当もつかない件。

651:名無しさん@ピンキー
08/01/21 01:08:27 MpRqnSVD
地味に大輔でチャレンジとか

大輔がいつもヒカリにデレデレしてるから言えなかったけど、実は相思相愛でしたみたいな

652:名無しさん@ピンキー
08/01/21 01:13:59 r2VGZYiV
>>648
賢京子作り話希望

653:俺を誰だと思ってやがる。
08/01/21 01:23:29 HNGh971G
京の話なんだから大輔・賢は意地でも絡ませるに決まってんだろ。
それはそれとして今回はホークモンの話……京さんテラビッチ……

654:名無しさん@ピンキー
08/01/21 02:10:36 u1oEPQsa
誰って言われても…
定時になったら帰るブラックウォーグレイモンさんですか?

655:名無しさん@ピンキー
08/01/22 14:08:25 Nhi0ilKC
そして流れをぶったぎってヴァンデ×ミミ
しかしこういうのはあんま好きじゃないなー、と書いてて自分で思った。
↓↓


「ブラッディ・ストリーム!」
「きゃぁ!」
「リリモン!」

ヴァンデモンは強敵だった。
完全体とは言え、リリモンはまだ進化したてで、しかも連戦。
一方のヴァンデモンは長い間闇の中で力を蓄え、
しかもここはヴァンデモンによる結界の中。勝負は見えていた。

「ククク、貴様のような弱いデジモンが、この私に敵うとでも?」

ヴァンデモンのブラッディ・ストリームがリリモンをきつく締め上げる。
その度にリリモンは声にならない悲鳴をあげ、悲痛の表情を浮かべる。

「もうやめて!」

ミミの声が響いた。
リリモンは彼女のパートナーだ。
そしてミミは、自分のパートナーが苦しめられるのを黙ってみていることはできなかった。

「やめて、だと?ふん、そんなお願いを、私が聞くとでも思うのかね?」

ヴァンデモンは冷たい台詞を放ち、さらにリリモンを締め上げる。
リリモンはすでにほとんど意識を手放していたのか、
ぐったりした表情を見せるだけでもう声はほとんどでていなかった。

656:名無しさん@ピンキー
08/01/22 14:20:45 Nhi0ilKC
「お願い、もうやめて・・・。なんでも言うこと聞くから・・・。」

ミミの瞳から涙が零れた。自分のパートナーを苦しめられたくない彼女の必死の願いだった。

「ほう・・・、なんでも言うことを聞く、か。その覚悟はあるんだな?」

ヴァンデモンがサディスティックな笑いを浮かべる。
ミミは黙って俯いたまま小さくうなずく。

「ミミ・・・、だめよ・・。」
「大丈夫、リリモンのパートナーはあたしなんだから、リリモンはあたしが守る!」

必死に声を振り絞ってミミを止めようとするリリモンの声に顔をあげ、ミミは力強くそう返事した。
しかし、

「お前は黙っていろ!」

ヴァンデモンの冷たい声が響き、再びリリモンは締め上げられる。

「ぁぁぁ・・・」
「やめて!言うこと聞くからもうやめて!」

ヴァンデモンの口からふん、という小さい笑いが漏れた。


657:名無しさん@ピンキー
08/01/22 14:21:42 Nhi0ilKC
「そうか、ならばまず、こちらへ来てもらおうか。」

なによ!リリモンを苦しめるやつは、このミミちゃんが許さないんだから!
そう心に秘めてミミはヴァンデモンに歩み寄る。

「さぁ来たわよ。早くリリモンを放して!」
「ククク、そうだな。」
「!?」

そして次の瞬間ミミは頭の中が真っ白になった。
いきなりヴァンデモンがミミの唇を奪ったのだ!
キス自体を未経験の上、唐突に唇を奪われ、
さらに自身の口の中にヴァンデモンの舌(と呼んでいいのだろうか、ミミにとってはなにか恐ろしい蠢くもの)
がいきなり侵入してきて、ミミは完全に考えることができなくなった。そして

「ミミ・・・」

なんと、リリモンがパルモンに退化してしまった!
そのままその行為は数十秒間(ミミにとってはその何倍もの時間に感じられたが)続き
そしてヴァンデモンが唇を離したとき、ミミは理解した。
自分は純真を失ってしまったのだと。

「ククク、どうやら初めてだったらしいな。どうだ?私にファーストキスを奪われた感想は?」
「そんな・・・、ひどい・・・。」
「どんな言うことでも聞いてもらう約束だ。まだまだお楽しみはこれからだぞ。」

今やミミの中は怒りも失われ、ただ絶望に満たされているだけだった。
彼女の本当の地獄は、まだ始まったばかりだった・・・・。



658:名無しさん@ピンキー
08/01/22 14:23:28 Nhi0ilKC
以上です。短い。
つーかほんとはもっと続きあったんだけど、切りました。なんか俺が辛くて。
やっぱもっとほのぼのがいいなぁー。。

659:名無しさん@ピンキー
08/01/25 00:39:22 QdnsCxFk
>>658
続き書いて!お願いします!

660:名無しさん@ピンキー
08/01/25 01:10:38 Te6FleOr
>>659
低能アンチ乙。
しかし、本編での酷い脚本補正の影響がまさかこんな形で出てくるとはねw


661:名無しさん@ピンキー
08/01/25 08:30:47 9v/ZBSr8
>>660


662:名無しさん@ピンキー
08/01/26 21:38:16 yvYidZ8q
ヴァンデモン×ミミの話書いてくれてありがとうございます。>>657の続き書いてほしいんですけど… お願いします!

663:名無しさん@ピンキー
08/01/26 22:28:06 f+S/XCdc
賢京子作りマダー?(・∀・)

664:名無しさん@ピンキー
08/01/26 22:39:08 YkPf2BJ/
>>662
続きは自分で書くんだ!がんばれ!

665:名無しさん@ピンキー
08/01/28 15:58:21 qkGd8akS
なんとなく描きたくなった『ミミに犯されるヴァンデモン』

「デッドストリーム!!」
ヴァンデモンの技をまともに受けたリリモンは悲鳴を上げてゆっくりと堕ちて行く
石や固体などにされたわけではないリリモンの時の流れが遅くなったのだ。
「リリモン!!」
ミミが絶叫する、リリモンにヴァンデモンの下僕の蝙蝠が襲い掛かる。
「メテオウィング!!」
バードラモンがそれを焼き払う。
「・・っ、空さん!!リリモンを連れて逃げて!!」
リリモンを空に任せ、ミミは空の母親とともにバケモンにつかまった・・

「ここどこ??」
ミミは薄暗い空間で目を覚ます。
「私の空間へようこそ、純真の紋章を持つ選ばれし子供よ」
ヴァンデモンが紳士的な口調で挨拶をする
ミミはこの場から逃げようとしただが手足が赤い電気で縛り付けられている仮に電気から
抜け出せても空間そのものから抜け出せるとは限らない
それでもミミはじたばたと暴れる
「フフ・・そんなにあがいても無駄だ」
ヴァンデモンはそういうとミミにキスをする
「ん~~~!?」
唇を離されるとミミはヴァンデモンを睨む
「クク・・いい面構えだ・・褒美にいい物を見せてやろう・・」
ヴァンデモンの両手の中に2つの映像が映し出される
「!?」
右手の映像に写されたのはバードラモンとガルルモンがスナイモンとタスクモンを睨み付けている
ローブを身にまとったお化けのようなデジモンもいる
近くにはバードラモンのパートナーの空とガルルモンのパートナーのヤマトのほかに小さな女の子・・
確か太一の妹のヒカリ・・
左の映像には
メガシードラモンに襲われる、イッカクモンと丈、タケルとパタモン・・
「うそ・・」
ミミはショックを受けた仲間がピンチなのに自分は何も出来ない・・
「どうだ、自分の愚かさを思い知ったか・・ハハハ」
その言葉がミミの逆鱗に触れる事とも知らず・・


すみません長くなりそうなのでこの辺で





666:名無しさん@ピンキー
08/01/29 05:15:09 U0SvRQDV
つづきは?

667:名無しさん@ピンキー
08/01/29 06:16:52 CkxCmPAK
>>666
こいつヴェノムヴァンデモンじゃね?

668:名無しさん@ピンキー
08/01/29 08:24:14 52E+Iy5f
乙としかいいようがない。

669:名無しさん@ピンキー
08/01/29 08:53:20 hYiLxxei
メタルガルルモンって機械なのに汗かくよね・・(39話参照)

670:名無しさん@ピンキー
08/01/29 08:54:27 Kqvj0bWI
d

671:名無しさん@ピンキー
08/01/29 11:15:43 CkxCmPAK
>>669
機械以前に生き物だからさ!

てか、コキュートスブレスによる結露だったりして。

672:名無しさん@ピンキー
08/01/29 16:09:50 zNsFWAMw
アグニ×フェアリか
ヴォルフ×フェアリが見たい

673:名無しさん@ピンキー
08/01/29 16:24:00 hYiLxxei
ダン!!
「なんてことを・・」
「俺は太一にヒカリを守るって約束したのに・・」
空もヤマトも表情が暗かった・・ヒカリが連れて行かれたのだ
ガルダモンに超進化したがその巨体で動くには
場所が狭く思うように動けなかったのだ・・
ガルルモンは自分が超進化すれば何とかなると考えた、だがガルダモンがやられた状態で
自分が進化している間にヤマトや空を狙われる危険だって・
「・・・ミ・・・・・・・・ミ・・・」
ガルダモンの手の中でリリモンが弱々しい声を出したのには誰も気付かなかった
「な・・なによこれ!?」
ヴァンデモンが呪文を唱えるとミミの身体を覆っていた服が消え
ミミは一糸まとわぬ姿突如ミミのまだ膨らみ始めて間もない胸と秘所を触られているような感覚が襲う
ヴァンデモンは何もしていないなのに・・
「やぁあん・・なにこれぇ気持ち悪いよぉ」
触られていないのに触られている感覚・・
「気持ち悪い?これは気持ちいいと言うのだよ?」
「この・・ヘンタイ・・キャアアア!!」
ミミがすさまじい悲鳴を上げる、左右の胸の小さな突起物から何が吸い取られる感覚がミミを襲う
それはまるで搾乳のようでまだ成長途中であるミミの胸はベコベコとへこんだ
それが終わるとミミの胸そのものは、元の状態に戻ったがミミの体力は大幅に削られたようだ
「フ・・純真の紋章を持つ選ばれし子供よ・・私にエネルギーを吸い取られてもなお
意識があるのはさすがだ・・では褒美に・・」
「痛い!!痛いよう!!たすけてぇ!!」
ミミは女だけが持つ穴に何か入れられるような感覚をかんじた。勿論ミミは今までそんな経験をした事が無いからよく分からないが
女性器の中に男性器を入れられたとしたらこんな感覚であろう
「ぁあん、やめ・・・あ・・」
ミミの下半身が揺れる
「ふふ・・そろそろいいな・・」
ジュブドピュジュルルル~・・
「いやぁぁぁぁぁ・・・」
ミミの子宮に何か熱いものが注ぎ込まれた・・
「どうだ?私の精液の味は?」
ミミの両脚にはこぼれた精液が伝っている
「ハァ・・ハァ・・」
「しかし、お前達の行いが全く分からん・・
お前達が束になっても私には勝てないクズなのに・・」
「・・・私のことだけでなく皆を貶すなんて・・・許せない!!」
「生意気な!!ナイトレイド!!」
「きゃあ!!」
ミミは悲鳴を上げる純真の紋章が光る・・先ほどトゲモンがリリモンに超進化した
時の光なんて比じゃない・・
その光量にヴァンデモンは苦しい顔をする
「お・・のれ・・ブラッディストリーム!!」
その名のとおり血のような赤い電気の鞭を振るうしかしそれをミミは素手で受け止める
そしてミミの紋章の力を受けその鞭は血の色から清らかな緑色に変わる・・
「な・・」
「ヴァンデモン・・私はあんたを許さない!!」
バシン!!バシン!!
怒りに任せミミは奪い取った鞭でヴァンデモンを叩きのめす・・
勿論完全体である上、自分の結界の中にいるヴァンデモンがこんな小娘にやられるとは
思っても無かっただろう
「おのれ・・ナイト・・
スッパーーーン
ぐわぁ」
蝙蝠を召喚する時間も与えない、ヴァンデモンはうろたえる


674:名無しさん@ピンキー
08/01/29 16:34:53 hYiLxxei
「ヴァンデモン様、8人目が見つかりました。」
ピコデビモンの声だ。
ヴァンデモンはミミから逃げるように消え去る
吸血鬼が消えると亜空間も消え。ビッグサイトの中・・他の人は皆眠っていた
「あ・・服・・」
ミミは周囲を見回すと自分と同じ背丈の子供の一人がシャツを二枚重ねにして着ていたので
それを一枚脱がせ、下はワンピースの下に短パンを履いていた子がいたのでその短パンを勝手にもらって
履いた。
出口の方から
「メガフレイム!!」
と言う声がした。
「あ~!太一さん!!」
出口の向こうには太一とグレイモンがいた・・


とりあえず終わりです・・ってこれじゃ『ミミにボコられるヴァンデモン』じゃないか!!
アニメ本編にリンクさせてみましたけど強引ですね・・
結論『ミミはノーブラ・ノーパンでフジテレビ屋上での決戦に挑んだ』

675:名無しさん@ピンキー
08/01/29 16:35:56 hYiLxxei
ヴォルフェア考え中。

676:名無しさん@ピンキー
08/01/29 23:32:50 52E+Iy5f
乙。しかしミミw

677:名無しさん@ピンキー
08/01/30 10:10:24 JMuwBIFB
>>675
待ってる。

678:名無しさん@ピンキー
08/01/30 12:29:38 WVWWIGSZ
『ヴォルフェアだよ』

スピリットの力でハイブリッド体デジモンに進化した拓也たちは
ダークティラノモンの群れと戦っていた・・
少々てこずったが残りは一匹となった。しかしその一匹が群れのリーダーであろう
連戦でアグニモン達は疲れている・・早くけりをつけなければこちらが不利になる
「ギャオオオオ」
ダークティラノモンが雄叫びを上げる
全員がいっせいに攻撃を仕掛けダークティラノモンを消滅させる
しかし消滅する時悪あがきなのか火炎弾を放ちそれが降りてきた
泉=フェアリモンに直撃する
「きゃあ!!」
バランスを崩したフェアリモンの足元は断崖絶壁の崖だ・・
蝶の様な羽に傷を付けられ飛ぶ事も出来ない。
「泉っ!!」
とっさに輝二=ヴォルフモンがフェアリモンの腕をつかむ
全員が駆け寄ってくる
「大丈夫か!?」
「輝二!!それは俺のポディションだろ!!」
「純平さん、そんな場合じゃ・・うわわわ~」
突然大きな地震が起きる・・ヴォルフモンのいた足元も崩れる
助けに行こうとしたが揺れが大きすぎて立つことも出来なかった

679:名無しさん@ピンキー
08/01/30 12:57:59 WVWWIGSZ
「きゃああああ」
「うわああああ」
ヴォルフモンたちはまっ逆さま落ちていく。
幸いデジモンの姿だったので大事には至らなかった。
「いった~・・大丈夫!?」
「ああ、なんとかな・・だけど」
ヴォルフモンが崖を見上げるかなりの高さがありたとえフェアリモンが飛べても
越えることは難しい高さだ。まして彼女は羽を怪我している
「仕方ない・・歩くか・・」
「あ、ねぇ進化解いた方が良くない??」
「いい、もし敵が襲ってきたらすぐに戦えるだろ」
そういうことで進化は解かない事にした


「ちょっと~もっとゆっくり歩いてよ、私とアンタじゃ脚の長さが違うのよ
そりゃあ、私だって十分長いけど・・」
「クッ・・」
フェアリモンの言葉にヴォルフモンの口から笑いが出る
「何がおかしいのよ??」
「いや、安心した、こんな状況でもいつものお前だから」
いつもの・・
「みてれば分かる・・」
「?」
その言葉にフェアリモンは首をかしげた


しばらく無言の時が続いた・・
フェアリモンはヴォルフモンの左手に傷があるのに気がついた
「ちょっと、どうして言わなかったのよ。」
「いや・・別にたいしたことないし・・お前の方が重症だろ?」
「そんなこといったって・・とりあえず応急処置だけでもしましょ!」
フェアリモンはハンカチで傷口を塞ぐ。
「おいそれお気に入りのハンカチっていってたやつだろ?」
「そんなのどうでもいいわよ!!あんたの方が大切だもの!!」
「・・・大切・・か・・」
ヴォルフモンはポソリと呟いた

680:名無しさん@ピンキー
08/01/30 13:23:20 WVWWIGSZ
「うそ~行き止まりじゃない!!もう疲れて歩けないわよ~」
「少し休むか・・」
二人はその場に腰を下ろす。
と、雨が降り始める幸い二人がギリギリ入れる岩穴があったのでそこに移動した
「寒くないか?」
「・・うん・・」
「嘘付け」
ヴォルフモンはフェアリモンの体が震えてるのを見逃さなかった
「泉・・」
「え?ちょっ・・なに!?」
ヴォルフモンはフェアリモンの身体を抱きしめる
「バレバレなんだよ、こんなに冷たくなって、顔に寒いって書いてある」
「だからって///放してよっ」
織本泉としてもフェアリモンとしてもこんなふうに男性に抱かれた事が無いので
戸惑う。
「放っておけるかよ・・」
ギュッ・・・・・・・・・・
フェアリモンを抱くヴォルフモンの腕の力が強くなる
安心したのだろうかフェアリモンはその腕の中ですやすやと眠ってしまった


「止まないな・・」
外に目を向ける、がすぐに視線を腕の中のフェアリモンに向ける
「・・ん・・輝二・・」
フェアリモンは寝言でそういった・・


681:名無しさん@ピンキー
08/01/30 14:10:28 WVWWIGSZ
ヴォルフモンはいまだに眠っているフェアリモンの顔をのぞく
「全く・・こんな気持ちになるなんて思っても無かったよ・・」
初めて会ったときなんかうるさいしお節介で・・こんな気持ちになるなんて
思わなかった。
「いずみ・・・・」
ヴォルフモンは眠っているフェアリモンにキスをする。キスと言っても軽く唇が触れるだけ
それで十分だと思っていたのに足りなかった。二度目のキスは舌を入れ込む
息苦しさにフェアリモンは目を覚ます
「こほ・・なにす・・」
抵抗しようとしたが再び口を塞がれるそして
「好きだ・・」
「え!?ちょっと・・何いきなり・・」
「いきなりじゃない、ずっとそう思っていた・・泉のことずっと・・」
そういいながらフェアリモンの露出した肌をそっと撫でる・・その手はゆっくりと下に下りていく
「ちょっ、やっ・・ヴォ・・輝二・・やめ・・あっ・・」
フェアリモンがやめてというがヴォルフモンは動きを止めない
「お前が、悪いんだろ・・俺の頭の中にお前が住み着いて・・消したくっても消せない・・」
いったいどこで覚えたのであろうか、進化して大人の体型と言っても中身は小学5年生の子供だ
なのに・・
「・・あっ・・く・・輝・・二・・」
いろんな所を愛撫されフェアリモンのアソコはびしょびしょに濡れている
ジュブジュブ・・
「きゃぁん・・」
「分かるか?俺の指がお前の中に入ってるって」
ヴォルフモンは激しくその指を動かす
「あ・・ぁあん・・だめぇ・・そんな激しくうごかさ・・」
ズチュウ・・
そこから抜いたヴォルフモンの指にはフェアリモンの蜜がついている
それをぺろっと舐める
「泉・・・・いいか・・・」
何がいいかと言う事はフェアリモンにもすぐ理解できた
「やだ・・そんな大きいのはいらないよ・・」
フェアリモンは勃起したヴォルフモンのソレを否定する
だが
ジュググプジュ・・
「いった・・いた~い~やめてぇ」
フェアリモンは泣き叫ぶ
「全部入ったぜ・・すごいしまっていて気持ちいいよ・・」
やはり人間とデジモンの違いなのかすごい膣圧を感じるすぐにイキそうになったが
耐えて、腰を大きく動かす
いやらしい音が鳴り響く
「あっ・・あんっやめ・・そんなに激しくしたら・・壊れちゃうぉ」
「ゴメン・・もう無理だ。出る」
ドピュンジュルルル~ドプ・・
「ああああ・・・」
射精宣言とともにフェアリモンの膣内に大量の精液が流しいれられる

絶頂を迎えた二人は繋がったまま気を失った・・・。



こんなかんじでどうですかぁ??


682:名無しさん@ピンキー
08/01/30 23:25:14 JMuwBIFB
乙!
書いてくれてありがとう。
何か普通の人間同士より萌えるな…フロの場合は(*´д`*)

683:名無しさん@ピンキー
08/01/30 23:59:16 icv5SZv8
ヴァンデモン×ミミもう描いてくれる人いないの?

684:名無しさん@ピンキー
08/02/01 15:13:51 Xl1K9BWu
そんなに言うなら書いてやるよ
ヴァンミミ。パラレル設定でミミは02番で

「どうして・・なんであなたが・・」
「そうよ!!どうして」
「フフフ・・久しぶりだな・・選ばれし子供よ」
ミミは震えた声を出した、パルモンも・・目の前にいる吸血鬼・ヴァンデモンは3年前醜い魔獣の姿で
ウォーグレイモンとメタルガルルモンに倒されたはずなのに・・
ミミは仲間に助けを求めるだが
「無駄だ、誰も来ない。」
「まだよ!!パルモン!!進化よ」
ミミはパートナーに進化をするように言うだがデジヴァイスは光らない
パルモンに目を向けるだがパルモンはいない・・
代わりに薄緑色の地に緑色の水玉模様が描かれたデジタマがあった
「パルモン!」
ミミには分かったこれが自分の分身であると言う事を・・
「パルモン!!パルモン!!ねぇ!!返事をして!!パルモーーーン!!」
ミミは声を入り上げる
「ナイトレイド!!」
ヴァンデモンの放ったこうもりがパルモンのデジタマを喰らい尽くす
「あぁ・・」
ミミは呆然とする、ヴァンデモンが不気味に笑った時何が起きたか理解できた
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
ミミは絶叫する・・そしてその場に倒れた



685:名無しさん@ピンキー
08/02/01 15:40:41 Xl1K9BWu
「目を覚ましたか・・」
「ヴァンデモン!!パルモンを返して!!」
ヴァンデモンは答えない、その代わりに指をパチンとならすと
蝙蝠たちがミミの服を引き裂く
「ほう、成長したものだな・・」
3年前より膨らんだ胸を舐める
「ちょっとやめ・・」
「下はどうかな・・・?」
そういうながらミミの花弁を除く
しばらくはじっと見ているだけで何もしない別に縛り付けられてるわけでもない
逃げようと思えばいつだって逃げれただけど逃げなかった
「!?あぁぁん」
ヴァンデモンがミミの花弁を舐める。
「やぁ・・やめ・・ひゃああ」
だが、あまり蜜が出てこない
「しぶといな!!蜜を出すのだ!!」
今度は舌をミミの中まで入れる
ミミの中からとろ~んとした蜜がゴパゴパと溢れ出す
ヴァンデモンは残さずソレを嘗め尽くす
「フフ、なかなか美味だな、ではこれが代金だ!!」
ヴァンデモンは自分のモノをミミの口の中に入れ込む
「ん・・んちゅ・・あふ・・」ぴちゃ・・ぺちゃ・・
「フハハハ!!無様なものだな!!それでは大サービスだ!!」
ブジュジュルルル~~ドピュ
「ああぁぁん・・」
勢い良く出された精液はミミの口に注がれる
「ちゃんと全て受け取るのだ」
ヴァンデモンは床に落ちた精液も舐めるように言う、ミミは自分でも分からないが
素直にソレに従う




686:名無しさん@ピンキー
08/02/01 15:58:39 Xl1K9BWu
「アッ・・アッ・・」
ヴァンデモンに屈辱的なことをされてるのに・・
だが、ミミは感じている
「これがお前の本当の声だ・・口では生意気な口をたたいているが心の奥底では
私を求めていたのだ!!」
ヴァンデモンを・・・?
ミミの目がとろ~んとなってくる
ミミは自分の身体を完全にヴァンデモンに預ける
「さァ、そろそろフィニッシュにいこうか!!」
ドピュ・・ジュピュ・・ピュルル・・ジュルル・・


「ここ・・あたしの部屋!?そうよね~あいつが生きてるわけ無いもの!!」
ミミは夢か~と安心する。
しかしこれは夢であってゆめでなかった。
2日後、ミミは体重が増えてる事に驚いた
「え~うそ~食べすぎ~!?」
しかし、体そのものに変化は無い。
だが翌日になると腹部がプクっと膨れてきた
5日目ともなるとお腹はまるで妊婦さんのようになっている
だがミミには思い当たる節が全く無い、そもそも昨日今日で
ここまでなるわけが無い、幸い両親は仕事で一ヶ月家を空けている。
不幸中の幸いだ・・
6日後にはありえないほどお腹は膨らんだ。その朝6時、
ミミは腹部に激痛を感じただがただの痛みではない
「なに!?」
ジュププ・・グププ・・・
ミミの中からナニか出てくる
ソレが完全に姿を現したのは6時6分6秒だった

687:名無しさん@ピンキー
08/02/01 16:00:01 Xl1K9BWu
書いたよ。

688:名無しさん@ピンキー
08/02/02 02:38:58 2o7lBz6/
>>684-686
余程ミミが嫌いなようだが、何かあったのかね?
床を舐めるとか妊娠とか、尋常じゃないぞ。

689:名無しさん@ピンキー
08/02/02 22:54:49 3FWAmMUN
>>687


>>688
お前もしつこいなぁ。
そんなにお前の脳内ミミが好きならこんなとこ来んなよ。

690:名無しさん@ピンキー
08/02/02 22:59:29 2o7lBz6/
>>689
>>687こそ文字通りの脳内妄想に過ぎない件

691:名無しさん@ピンキー
08/02/02 23:07:02 wEzK2I3G
いっそうの事ヴァンミミ板作った方が早い。

692:名無しさん@ピンキー
08/02/02 23:07:45 3FWAmMUN
そうだよここは脳内妄想を文章にするスレなんだから。
21禁のストーリーが日曜の朝っぱらからやってるわけねーだろ。
人の妄想にケチつけんな。

693:名無しさん@ピンキー
08/02/03 06:11:56 5Zq5DAr4
嫌いなキャラ&シチュはスルーが大人のマナー

694:名無しさん@ピンキー
08/02/04 10:40:38 msH5ZID0
って言うかここヴァンミミ多くね?

695:名無しさん@ピンキー
08/02/04 12:50:26 j/cEs1Y8
>>621からだけだろ。
まぁ俺ももうヴァンミミ秋田けど。

696:名無しさん@ピンキー
08/02/05 02:59:29 StDLiqHw
どう考えても同じ奴がヴァンミミヴァンミミ言ってるだけだろ

697:名無しさん@ピンキー
08/02/05 08:20:12 K6jSgxK5
というわけでヴァンミミはおしまい。
なんかリクあれば書くかも。できればほのぼの系で。

698:名無しさん@ピンキー
08/02/05 10:13:41 h7YeReQO
じゃあ、ヤマ空ほのぼので!!

699:名無しさん@ピンキー
08/02/06 01:22:19 9VU2R3f6
結構多いけどタカルキが読みたいです

700:名無しさん@ピンキー
08/02/06 12:52:47 o0zJGU6f
承った。バレンタインネタが降ってくるかもしれん

701:名無しさん@ピンキー
08/02/06 17:10:07 S1/t4AY1
輝二x泉でバレンタインネタ書きたいんだけど今日は出かけないといけないから
明日書くけどいい?

702:名無しさん@ピンキー
08/02/07 23:24:36 /jq8XdA/
>>698スマソ
先にタカルキができたのでそっちから投下します。バレンタイン前ネタ。非エロ。女心のわからないタカトくん。
↓↓↓



2004年バレンタイン、タカルキ中1


「あんた、チョコとか食べんの?」
「え?チョコ?」


久しぶりで、唐突だった。

最後に会ったのはもう半年以上前だった。
デリーパーから世界を守る戦いを終え、
向こうの世界へ帰っていったパートナーたちへパケットを送信したのはもう2年近く前。
あれから結局返信はなく、かつての子供たちは中学へと進学し、それぞれの道を歩み始めていた。
デジタルワールドへのゲートは山木達の手によって閉じられ、再び開くこともなかった。
それでもタカト達は再びパートナー達に会えることを信じていたし、
彼らの存在を忘れることはなかった。

そんなこんなで、2004年(タカト達中1の冬)バレンタインの1週間ほど前。
午後8時もすぎた時間に突然の電話。ルキだった。
いきなりの電話に戸惑うタカトにルキは
「中央公園にいるから早く来て。」
とタカトに何も言わせずに告げた(正確には「待たせたら承知しないわよ」という脅しも入ったが)

タカトはその日のうちにやらなければならない課題を抱えてはいたが、
でも課題とルキを怒らせることを天秤にかけたらあまりにもルキのほうが怖かった(時がたつと恐怖の記憶はより恐ろしくなるものらしい)
ので、母親にどこに行くのと聞かれても公園!と一言言うのが精一杯だった。


703:名無しさん@ピンキー
08/02/07 23:44:57 /jq8XdA/
書き込めない。。

704:名無しさん@ピンキー
08/02/07 23:51:21 B3Aw8Bgk
>>703
続きが投下できるようになるのをwktkしながらまってます!

705:名無しさん@ピンキー
08/02/07 23:53:12 /jq8XdA/
ごめん、文章はもうできてるんだけど、それをコピペして書き込もうとすると
ギコナビでもIEでも送信できるんだけど、反映されねぇんだ。。なんだこれ。。
ちょっとまっててくらはい。。

706:名無しさん@ピンキー
08/02/08 00:00:28 INtHpq/a
「遅い」
ルキは白い息を吐きながら、肩で息をするタカトを睨んだ。
久しぶりにあったルキはなんだかちょっと大人びていて、
前にもまして迫力のある目で睨んでくるので、タカトは思わず尻込みした。
「ご、ごめん。それで、どうしたの?」
思わず謝って、でもなんで謝るんだいきなり呼び出したのルキじゃないかと心の中でつぶやくが、口には出さない。
「・・・」
ルキは黙ってタカトのことを睨んでいた(少なくともタカトは睨まれてると思った)。
「あ、あのほんとごめん。寒かった、よね・・・。」
タカトは再び謝って、どうにか機嫌を直してもらおうと思ったが(すでにルキが悪いとかそういう考えはどこかに飛んでいった)
「・・・べつに怒ってないわよ。」
とルキは小さくつぶやいて、そっぽを向いた。
タカトはルキが何を考えているのかはわからなかったが、とりあえず怒ってはいないようなので一安心して
「あ、そう。。で、えっと、どうしたの?急に呼び出して」
と尋ねた。

「・・・あんた、チョコとか食べんの?」
「え?チョコ?えっと、チョコって、あのお菓子の?」
「そうよ。それ以外にどんなチョコがあるのよ。」
「あ、いや、ないです。。」

いきなりルキに尋ねられて戸惑ってしまたっが、
でもタカトは男のわりにはわりとチョコは好きなほうなので(余談だが、和博はチョコ等の甘いものは苦手らしい)


707:名無しさん@ピンキー
08/02/08 00:09:59 INtHpq/a
「えっと、わりと好きだけど。なんで?」
「・・・バレンタインじゃない。」
「バレンタイン?」
それで理解した。ルキはバレンタインにチョコをくれるつもりらしいと。
「え、じゃあ僕にチョコくれるってこと?」
「そうよ、文句あるの」
「あ、いや、ないです。。」

実はルキはこれまでバレンタインにチョコを配るなんてことはしてこなかった。
なんで私がそんなことしなきゃいけないの、ばっかみたい、とまで思ってたくらいで、
もちろんタカト達と知り合った以降のバレンタインにも、彼らにチョコを配るなんてことはしなかった。

「へーでも、どうしたの急に。ルキがチョコなんて」
「なによ、わたしがチョコあげるのがおかしいの」
「い、いやそういうわけじゃないけどさ、でもだって今までくれなかったのに。」
「それは・・・」
なにか反論するかのように開いた口をそのまま閉じて、ルキは俯いて黙ってしまった。
「ル、ルキ?」
急に黙ってしまったルキに驚いて、タカトは思わずルキの顔を覗き込んだ。
寒さのせいか、ルキの頬がかすかに紅潮している。
「・・・だって、バレンタインは、、タカトはチョコ好きかなって・・・。」
「え?」
要領を得ないルキの回答に、タカトは混乱させられてしまった。

708:名無しさん@ピンキー
08/02/08 00:11:52 INtHpq/a
ここでネタバレすると、実はルキはタカトに惚れていた。らしい。
いや、惚れていたのかどうかはルキには定かではなかったが、どうにもここのところルキの中には
タカトに対するなんともいえないモヤモヤがあって、自分でもそれが一体なんなのかはわからなかったのだけれども、
学校の友達に(ちなみにルキはタカトたちの通う中学とは別の私立の中学に通っている)そのことを相談したら、
それは恋だ。とはっきり告げられてしまった。
自分がタカトに恋?あのタカトに?
それでも心当たりは間違いなくあったし、それにタカトのことを思い出してもやもやするのは事実だった。

「へー、でもルキがチョコかぁ、ちょっと楽しみだな。」
とタカトが言った。
ルキはタカトに対するもやもやのせいで俯いて黙っていたがその一言で現実に呼び戻されて、
「そうよ、あたしが作ってあげるんだから、楽しみにしてなさい。」
と言い返した。するとタカトは
「うん、ありがとう。じゃあ今年は加藤さんとあわせて2個もらえるのかな!」
と元気よく返事したのだが、これがマズかった。

「・・・加藤さん?樹里?」
「うん、加藤さん。加藤さんは毎年チョコくれるんだけど、あ、お母さんとかそういうのは抜かしてね。
 今年はルキもくれたら2個ももらえるなぁって思って。あ、あれ?ルキ?」

残念ながらまったく女心が理解できてないタカトが気付くと、ルキは既に両のこぶしを握り締めて、
そうか、樹里か。樹里がいたか、などとぶつぶつ呟いていて、
タカトにはこうなった原因がまったくわからなかったのだけども
「あ、あのー、ルキ?大丈夫?」
などと声をかけるとルキはいきなり
「打倒!樹里!」と声を張り上げ、
「タカト!絶対あたしのチョコ食べるのよ!」
と告げ、走りさってしまった。

一人取り残されたタカトは、
「えぇ?食べるけど・・・。どうしたんだろう。。」
と白い息を吐くだけだった。



後日、このことを電話でジェンリャに話したら、ジェンリャにも呆れられてしまい、
タカトは己の未熟さを理解するのだった。

709:名無しさん@ピンキー
08/02/08 00:15:51 INtHpq/a

>>702
>>706
>>707
>>708
で。途中で余計なのはさんでスマンかった。

710:名無しさん@ピンキー
08/02/08 00:27:27 KGgnsIyz
>>709
タカトの鈍さと、ルキのツンデレっぷりが素晴らしいです!
投下乙でした!

711:名無しさん@ピンキー
08/02/08 06:56:24 WmoDtZA+
>>709
GJ!タカトって主人公達の中で唯一ギャルゲ要素持ってるよなw

712:名無しさん@ピンキー
08/02/08 19:47:15 vLX3yN2r
>>709
超GJ!二人とも可愛いよw
>>711
まあ、本編と夏映画と春映画全部でフラグ立ててるしw

713:名無しさん@ピンキー
08/02/08 20:44:21 yr+vYpnx
健ルキがすきなので読みたいなー


714:名無しさん@ピンキー
08/02/09 01:05:23 GZUHOlNn
タカトはやっぱり天然フラグ・クラッシャーかw

ジュリもそうとう焦れてるだろうがルキ頑張れ


715:名無しさん@ピンキー
08/02/10 11:38:05 R8qB30yi
URLリンク(orz5.2ch.io)

URLリンク(pksp.jp)

716:名無しさん@ピンキー
08/02/11 00:55:37 BLo+oq1j
ヤマ空。一応できましたー。
けど、わりとありがちな愛情(と書いておふくろと読む)ネタに。。しかもバレンタインあんま関係ないw
03年バレンタインの翌日が休みかどうかも未確認なので、そこはヌルーしてあげてください。。
↓↓↓


2003年バレンタイン ヤマ空中二の冬 愛情(おふくろ)の紋章は友情よりはるかに強いらしい。



夜道を一人歩く少年がいた。
名前は石田ヤマト。地元では名前の売れ始めているバンド、ティーンエイジウルヴスのベース&ボーカルで、
彼にはこの冬、晴れて正式に交際しだした彼女がいた。
が、いたにも関わらず、バンドのメンバーの一人が何をトチ狂ったか
「バレンタインライブやろうぜ!」
などと言い出したために、せっかくの大事な日を彼女とはぜんぜん関係ないところですごすことになってしまった。
もちろんライブに彼女を招待してはみたものの、
「そういうのは、興味ないから」
と、そっけなく断られて、イマイチ身のはいらないライブになってしまい、
寒い夜道を心身ともに疲弊しきった状態で、
もう午後10時も回ろうかという時刻に一人家路を急ぐはめになってしまったのだった。

(空のこと、怒らしちゃったかなぁ。)

ふと、考えてみる。
心優しい彼女のことだから(なにせ愛情の紋章の持ち主だ)、これぐらいで怒るようなことはないだろうけど、
それでも申し訳ない気持ちになる。
そんなことばっかりを考えながら、ようやく自分と父の二人で暮らすマンションが見えたとき、
ヤマトの視界に一人の人物が飛び込んできた。


717:名無しさん@ピンキー
08/02/11 00:56:22 BLo+oq1j
  
「遅かったね。お疲れ様。」

まさにヤマトが今考えてた人物、武之内空だった。

「・・・空!どうしてこんなとこに!」
「だって、会いたかったから。」

会いたかった。
そうだ。ヤマトも空に会いたかったし、空もヤマトに会いたかったのだ。

「そんなこと言ったって!今何時だと思ってるんだよ」
「だって、、だって、今日はバレンタインだし。。バレンタインは今日だけだし。。」
俯いて、上目遣いで空は答える。まさか怒られるとは思っていなかったので、空も畏縮してしまったのだ。
それに気づいてヤマトが、
「あ、あぁ、、そうだよな。ごめん。とりあえず、ウチ入ろうか。」
と行って、空を家の中へと促した。

鍵をさし、ノブを回して、ドアをあける。
仕事の都合上不規則な生活を送っている父親はまだ帰ってきていない。
というより、ここ3日は帰ってきていない。
ヤマトがこの家に引っ越してきてからずっとそうなので、そのこと自体はもう当たり前だった。

「・・おじゃましまーす。」
「そんな気にすんなよ。誰もいないし。」
「そうだけど。。やっぱ他人の家にあがるときは言うものでしょ。」
そう言って空は、脱いだ靴もちゃんと揃えて(武之内家の躾はきびしいのだ)石田家にあがった。

「とりあえず、なんか飲みもんでも持ってくるから、あっちで待ってて。」
「うん」
そう言って電気をつけ、ヤマトは台所へ行き、空をリビングへと促した。
台所には、ここのところのバンドの練習等にかまけてたせいで後回しにされていた食器類が残っていて
それを目の端でとらえつつも
(なんかあったかなぁ、コーヒーでもいっかなぁ。)
などと考えながら、リビングにいる空にコーヒーでもいい?声をかけようとしたとき、


718:名無しさん@ピンキー
08/02/11 00:57:19 BLo+oq1j
 
「きゃあぁ!」

突然空の悲鳴が響き渡った。

「どうした空!」
空の悲鳴を聞き付けて、リビングの向かいの脱衣所に駆けつけたヤマトの目に飛び込んできたのは、

「な、な、、な、、なによこれ!」
「あ、あ、いやこれは。。」

洗濯物の山。
雑然と脱ぎ捨てられた衣類が、武之内家の常識ではおおよそ考えられない山となってつまれていた。
なにせ男二人所帯だ。おまけに父親はほとんど不在で、たまに帰ってきたと思えば大量の衣類を残し、
また会社へと行ってしまう。
しかたなく家事全般をこなすヤマトだって、ここのところバンドの練習に追われていたため、
やはり後回し後回しにしてしまったツケをこんなタイミングで空に目撃されるハメになってしまった。

「洗濯!しないの!?」
空の怒声が飛ぶ。
「いや、、普段はするけど。。ちょっと溜まってて。。」
「掃除は!?」
してなかった。洗濯物がこれだけたまっていて、台所も大変な事態になっているのだ。
掃除などしているわけがない。
「いや、してない、です。。」
「するわよ!大事な喉をホコリにでもやられたらどうするの!」
と、空は一声あげ、さらに
「洗濯物は自分でやって!」
と言い、脱衣所から出て行ってしまった。
内心その言葉に安堵してしまったヤマトは(自分や父親の下着を彼女に触れさせずにすむ)その場にへたりこみ、
しかし自らを奮い起こしいわれた作業をやり始めた。


719:名無しさん@ピンキー
08/02/11 00:57:52 BLo+oq1j
 
そうしてしばらく作業をして、あらかたやり終えたころ空が再びやってきて
「ヤマトくん、ちょっといいかしら。」
と、やたら笑顔で(その笑顔にヤマトはなにか恐怖のようなものを感じた)ヤマトを呼びにきた。
「あ、ああ。なに空?」
「ヤマトくんの部屋も掃除させてもらったんだけど。」
「あ、ああ。ありがとう。えっと、それで?」
「こんなものが出てきたんだけど。」

ヤマトは後悔した。なんでもっと早く処分しとかなかったんだろう。
空の手にあったそれは、いわゆる中学生男子の大好物、エロ本だった。

「あ!いやそれは!えっとさ、ほらあれだよ!」
「どれよ!」
ボーカリスト・石田ヤマトをはるかに上回る声量でヤマトに詰め寄る空に、
ヤマトが抵抗できるわけがなかった。
「ち、ちがうって!あの、それは、えっと。。」
「なによ!言いたいことがあるならちゃんと言いなさい!」
「えーっと、あ、そうだ!太一だよ!太一のヤツがおいてったんだよ!俺のじゃないって!」
半分ウソで、半分ホントだった。
つまり太一が置いてったものではあったが、それはヤマトが太一にくれと頼んだもので、
今はヤマトのものだったが、それはこの際どうでもいい。

「太一!?太一がこんなの持ってきたの!?」
「う、うん!そうだよ!太一のやつが勝手に置いてくんだよ!家だとヒカリちゃんに見つかるとか言って!」
太一、スマン。
そう心の中で親友に謝罪しつつ、今はこの状況をどう切り抜けるかで頭がいっぱいのヤマトに選択肢はなかった。
「そう・・、太一がね。そうわかったわ。とりあえずこれは私が預かります。ヤマトくんは洗濯の続きをして頂戴。」
「はい・・・。あ、とりあえず洗濯は終わったんだけど・・・。」
「あら、そう。」
一通り大声を出して満足?したのか、空は急に静かになって
「じゃあ一息つきましょうか。」
と行って、ヤマトとともにリビングに落ち着いた。



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