三雲岳人作品でエロパロat EROPARO
三雲岳人作品でエロパロ - 暇つぶし2ch329:絶対封印プラグイン 第19回-A
08/02/22 00:02:08 0LQofFjX
 
 たぶん、僕が来るのを予期してたと思う。でなければ、こんなに当たり前に、いつものおっとりとした笑顔で迎えてくれたりはしないだろう。
「トモハル、おひさしぶりじゃない。体は、大丈夫なの。風邪って聞いたけど」
 何を白々しい。僕が睨み付けるのを全く意に介する様子もなく、朱浬さんは首をかしげて、
「何か、用?」
「こないだのこと、ですけど」
「忘れなさい」
「は」
 朱浬さんがにこやかな表情で腕を一振りすると、がしゃこん、と何かが何かに装填される音がした。僕のこめかみを、冷や汗が一筋流れ落ちていく。
「何もなかったの。そうよね?」
「いや、そりゃ……こっちだって忘れたいですよ」
「なんですって?」
 僕がぼやくように言うと、朱浬さんの瞳がすっと細まり、赤い光を放った。ええと、たった今、忘れろって言ったのは、そっちですよね? 一体、どっちなんです。
 まあしかし、お互いに話題にしたくないことであるのは、確かだった。僕の用件も、どちらかというと別のことだ。
「あのそれより……あのプラグインですけど。僕のところに置いていかれても」
「ああ、あれ」
 朱浬さんは平然と答えた。
「トモハルが持ってて」
「え……ええっ」
 それは、困る。あんなものを、僕にどうしろというんだ。だが朱浬さんは、僕がなぜ困惑しているのか理解に苦しむとでも言いたげな様子で、訊き返してきた。
「それ以外に、何かいい考えでもあるのかしら?」
「いや、王立科学狂会に返すとか……」
「あんなもんを、あんなキチガイどもの好きにさせろっての? 大丈夫よ。どっかに消えてなくなっちゃいましたすいません、って報告済みだから」
 それでいいのか。いやそりゃあ、アニアという証人もいたから、王立科学狂会としては信じるしかないのかもしれないけど。
「それじゃ……生徒会のどれかに預けるとか。僕が持ってるより、厳重に管理できるじゃないですか」
「ふーん」
 朱浬さんが面白そうな声音になり、だがどことなく真剣な目つきで、
「トモハル……もしかして瑤や倉澤六夏とも、あんなことになりたいのかしら?」
「やめてくださいよ。僕にだって、相手を選ぶ権利くらいあります」
 あんまりな言い草じゃないか。僕がよっぽどげんなりした顔をしたせいか、朱浬さんはくすくす笑い出した。なんか、妙に楽しそうだ。僕は何とか、逃げ口上を考えだそうと知恵を絞った。
「あんなもの、僕じゃ管理できませんよ。制御だって。こないだは、たまたま何とか」
「ああ、あれ? あれは、狙いどおりかな」
「はあ?」


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