06/11/23 16:53:14 i2y3fPl5
ランブルフィッシュやゲヘナ、アスラクライン等のエロを語ろう。
俺は頑張ってSS書きたいと思ふ。
2:名無しさん@ピンキー
06/11/23 20:20:40 jKw+g9M+
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
. ,:::-、 __ >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
,,r 〈:::::::::) ィ::::::ヽ >3 >>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
〃 ,::::;r‐'´ ヽ::ノ >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
,'::;' /::/ __ >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
. l:::l l::::l /:::::) ,:::::、 ji >6 いまさら>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
|::::ヽ j::::l、ゝ‐′ ゙:;;:ノ ,j:l >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
}:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;! >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
. {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/ >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/ >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
. `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
`ー-"
3:名無しさん@ピンキー
06/11/23 21:56:17 5M/PZZ8W
ランブルフィッシュで、サキ×祭理orサキ×まりあ、が読みたい
4:名無しさん@ピンキー
06/11/24 06:59:17 Ixa87yrd
アスラクライン物が読みてえ。
5:名無しさん@ピンキー
06/11/25 00:07:47 cXbFOqie
良スレほしゅ
6:名無しさん@ピンキー
06/11/25 07:09:20 9pUMpH8W
良スレか?コレ・・・・。>>1がSS投下してくれりゃ人もくるかも試練が・。
7:名無しさん@ピンキー
06/11/26 02:23:35 BahR4D2L
ほしゅ
8:3巻改変
06/11/28 17:46:17 7zdAchP6
「初めて、なんですか?」
悪戯っぽく目を細めて紫浬さんが訊いてくる。
何か言おうとした僕の唇を紫浬さんの口がふさいだ。
「んむっ!・・・んん・・・・・ぷはっ!」
突然のことに驚き、顔を背けてどうにか口を離す。
「ゆ、紫浬さん、ふむっ!」
しかし有無を言わさず紫浬さんは再び唇を重ねてくる。
「んっ、んんっ・・・んん・・・」
ぴちゃ・・・くちゃ・・
舌も絡まり、熱があるのも手伝って、急速に頭が熱くなる。
「ぷはっ」
ようやく紫浬さんが口付けをやめたときにはもう僕は抵抗どころか、しゃべるのも億劫になっていた。
よく見ると紫浬さんは裸になっている。いつのまにか僕も上半身裸でパンツ一丁になっている。
さらに紫浬さんは僕のパンツを脱がそうと手を掛けてきた。
と、その時だった。
「ダメッ!!!!」
バン!!と部屋の扉が吹っ飛び、中から人が出てきた。
出てきたのは、顔を真っ赤にしながらも目は怒りの色になっている嵩月だった。
9:名無しさん@ピンキー
06/11/30 18:13:50 zLc68Qt1
u-n
10:名無しさん@ピンキー
06/11/30 19:03:13 av0NtVJn
今更と言われても仕方ないが恭介と香澄のカラミが読みたいんだぜ?
11:名無しさん@ピンキー
06/12/01 07:16:20 2S2kTWpy
書いたほうが良いんじゃない?
12:名無しさん@ピンキー
06/12/01 20:07:47 GkEjAPBX
今他作品のエロパロ書いてるから書きたくても書く時間が無い…
誰かレベリオンとi.d.の世界観が共通なのを活かして書いてくれんもんかのう…
13:名無しさん@ピンキー
06/12/01 23:27:41 2S2kTWpy
まず人がいないし、>>1もでてこないし・・・・。
14:名無しさん@ピンキー
06/12/02 19:18:23 4YPaVjpd
若干設定無視して智春×嵩月書こうとしてるんだが需要なさげだな・・・。
15:名無しさん@ピンキー
06/12/02 19:33:26 62O6FUNA
>>14
いや、少なくとも俺は歓迎するぞ!
16:名無しさん@ピンキー
06/12/02 19:50:01 zqddj5pv
レベリオンのあの作品が進むにつれて矛盾が増えていくと言う
グダグダ感がたまらないのだが
17:名無しさん@ピンキー
06/12/02 22:57:00 e5UYm9uh
>>14
頼む書いてくれ、俺は待ち続けるぞ!
あと>>1も放置プレイはほどほどにな
18:名無しさん@ピンキー
06/12/03 18:27:13 MtNYzekI
興奮すると火がでる設定はもちろん無視です。一応書いてみました。
「契約者を持たない悪魔が、成体の使い魔を相手に勝てるわけ無いじゃない。本気で智春くんを守ろうと思うなら、さっさと彼を押し倒して契約しちゃえばいいのよ。」
そういう問題じゃないだろ、と僕は思う。が当の嵩月は
「あー・・・・」
と納得した様子である。
「そんなこともあろうかとコレを持ってきたのよ、奏ちゃん。」
と、律都さんはなにやら怪しげな注射器を懐から取り出した。途端に嵩月が真っ赤になって僕を見つめてくる。いや、そんな目で見られても困るんですが・・・。なにやら嫌な予感がする。
「大丈夫よ、ただの風邪薬だから。」
風邪薬を打つのにどうしてそんなに嬉しそうなんですか。抵抗しようとした矢先、右腕に注射を打たれてしまった。
「痛っ・・・・な、何を打ったんですか」
「心配しなくても効果はすぐ出るわよ。」
いや、そんなこと聞いてないんですが。しかし律都さんは僕を無視して
「じゃあ奏ちゃん。頑張ってね。」
などと言って部屋を出て行った。
どういう意味だ。僕が嵩月に疑問を口にしようとした時、猛烈に体が熱くなってきた。
しかも何にも考えてないのに僕の股間のものが大きくなってくる。くそ、媚薬か。体が熱くてしょうがない。僕が布団の中で身悶えているとふと目の前に嵩月がいた。とたんに僕の体がさらに熱くなってくる。意識しないまま僕は嵩月を抱き寄せ、そのまま口付けた。
「夏目・・・・くん・・。」
とてつもなく色っぽい顔で嵩月が僕を見つめてくる。もう無理です、抑えられません。
本能のまま僕は嵩月の制服を脱がし、大きな胸を弄ぶ。
「んっ・・・あ・・」
「嵩月・・・気持ちいいの?」
そう言いながら今度は立っている乳首を摘む。
「あああっ!」
部屋中に嵩月の声が響く。その声を聞いて僕は胸の愛撫を続けた。
胸を揉んだり、乳首を摘み上げたりするたび嵩月の喘ぎ声が大きくなっていく。
「んっ・・は・だ、駄目・夏目く・・・・あっ!あああああっ!」
普段の彼女からは考えられないほどの絶叫を上げて嵩月は絶頂へ達した。
僕は嵩月のスカートを脱がし、秘部を見つめた。
「な・・夏目くん・・見ないでくださ・・ああっ!」
僕は布越しに嵩月の秘部に口付けた。
「凄く濡れてる・・そんなに気持ちよかった?」
19:名無しさん@ピンキー
06/12/03 18:28:15 MtNYzekI
もともと赤かった顔が更に真っ赤になり可愛らしい目で睨まれた。
もはや意味を成さなくなった下着を脱がし、嵩月の秘部に舌を這わせる。
「そ・・そんなところ舐めたら・・はあっ!!」
いやらしい音を立てながら、秘部への愛撫を続けていく。
「あああっ・・や・・んうあっ!!」
二度も達し、ぐったりとなった嵩月。
「はあ・・・はあ・・・・え?」
いい加減我慢できなくなった僕は自分のモノを嵩月の秘部にくっつけた。
「嵩月・・・いいかな?」
「は・・・・はい・・」
返事を待つより早く、僕は腰を進めていった。
「んっ・・・くっ・・」
思っていたより嵩月の中はキツく、入りきる前に出してしまいそうだった。
途中で抵抗があった。嵩月の処女膜だろう。
「いくよ、嵩月。」
「は・・はい、きて・・・ください。」
ぶちっ、とゴムの切れるような感触と音を上げ、嵩月の処女膜が破れた。
「いっ・・・あ」
見ると接合部から血が流れている。あまり知識のない僕はこれを見て、さすがにやばいんじゃないかと思い、なんとも中途半端な位置で止まってしまう。
「大丈夫か?嵩月」
「は・・はい・・もう・平気です・・続けてください。」
それでも躊躇していると嵩月のほうから僕に抱きつき、そのまま腰を進めてきた。
「んっ・・ああぁ・・」
一番奥に到達する。そのまま僕は腰を動かした。
「ああっ!あっ!はああっ!ああっ!」
動くたび、嵩月の胸が揺れ、膣が締めあがってくる。
僕は馬乗りになり、嵩月の胸を揉みながら、ピストンを続けた。
「あっ!あっ!あああっ!ああっ!夏目くん・・私もう・・」
「くっ・・僕も、もう・・嵩月っ!」
「んああああああぁぁぁあっ!!!!」
僕は嵩月の膣内に大量の白濁液を出し、二人で絶頂を迎えた。
書いてて思った。これ最初のシチュいらね(‘A`)
他にも変なところあったら教えてください。あと昨日からあげまくってすいません。
20:名無しさん@ピンキー
06/12/04 00:50:28 pGW8D5DL
>>18-19
激しく乙! また書いてくれ!
俺、小説家目指してるしスラクラ好きなんだが、
そっち系の小説あんま読んだこと無いしなあ……。
21:名無しさん@ピンキー
06/12/04 17:45:46 d1BL85oX
三雲岳人作品てレベリオンとアスラ以外に何があるっけ。
22:名無しさん@ピンキー
06/12/04 20:50:48 bpv7GHnQ
私はもう五年もコールド・ゲヘナの続きが出るのを待ち続けているのだっ!
23:名無しさん@ピンキー
06/12/05 06:42:37 fkjH0Cmi
導士さまもあるだろ。
24:名無しさん@ピンキー
06/12/05 21:19:35 NolimrUR
>>22
同士よ゚・(´Д⊂ヽ・゚・
25:名無しさん@ピンキー
06/12/06 07:17:59 VmQ/Yfw/
盛り上がらねえな。人いないのか?
26:名無しさん@ピンキー
06/12/08 06:45:11 QC1dMZyO
age
27:名無しさん@ピンキー
06/12/08 23:28:22 B3+fl37s
>>18-19
乙
28:名無しさん@ピンキー
06/12/10 20:48:49 DWjaKxxQ
職人降臨期待あげ
29:名無しさん@ピンキー
06/12/10 21:42:18 Ek0nBKvo
>>21
ランブルフィッシュ
30:名無しさん@ピンキー
06/12/13 19:49:45 ThtWmxYU
人いないね。
31:名無しさん@ピンキー
06/12/14 15:52:36 xciDsukM
俺的にワイヤレスハートチャイルドが一番好きだ
32:名無しさん@ピンキー
06/12/20 02:15:39 NU4Qpm+e
勢いで書いたもの投下してみる。
携帯の『仔猫をめぐる冒険』とhpの変態娘を知らないと
分かりづらいと思うがスマン。
33:名無しさん@ピンキー
06/12/20 02:16:27 NU4Qpm+e
そこは深い穴の底だった。
四方はコンクリートの壁で固められ、這い上がることもできず、身動きさえもままならない。
周囲は闇。夜が更けていくに従って、心なしか気温も下がってきたような気がする。建物の中は完全に無人で、助けを呼んでも誰にも聞こえないだろう。
そんな暗い闇の其処に、僕たちは二人きりで閉じこめられていた。
「ね、ねえ……ちょっと目、つぶっててくれない?」
「は?」
唐突な佐伯妹の言葉に、僕は戸惑う。何やら顔を赤らめてもじもじとしているが、どうしたというのだろう。
「佐伯? えーと、やっぱり寒いとか―」
「違うわよっ。いいから私が良いって言うまで目をつぶりなさいってば!」
気を遣ったつもりだったのだが、怒鳴られてしまった。いささか理不尽だとは思うが、これ以上怒られるのも嫌なのでおとなしくしておく。まあ、考えてみれば寒いから目をつぶってくれというのはおかしな話だ。
「ほら、つぶったぞ。これでいいんだろ?」
「ま、まあね……。言っとくけど、開けたら厳罰よ」
「わかったよ……」
なんだかわからないが、佐伯妹の妙な迫力に押されて僕は押し黙る。
当然、視界は真っ暗闇なのだが、佐伯妹がなにかをしている気配は伝わってくる。なにをしているのかと訝った瞬間、
柔らかいものが僕の唇に触れる感覚がした。
驚いて思わず目を開くと、焦点が合わなくなるほどの近くに、目をつぶった佐伯妹の姿があった。
「―、―むっ……!?」
反射的に思い切り後退してしまい、背後の壁にこれでもかというほど頭を強打してしまった。鈍い音が辺りに響き渡り、僕はうめき声をあげてうずくまり、悶絶する。
「な、夏目―、ちょっとアンタなにしてんのよ、大丈夫!?」
「……なにしてんのは、こっちのセリフだろ―」
涙目になりながら唇を奪った張本人を見上げる。と、服の裾から伸びる白い太ももが目に入り、慌てて視線を外した。
このままだとマズイ。洛高に入ってから無駄に鍛えられてきた危機感が警鐘を鳴らす。なし崩し的におかしな方向に話が進んでいきそうな気がする。
「と、とにかく。別に今のは僕としては嬉しかったというか―いや違うそういう話じゃなくて。ええと、だから―」
自分でも混乱しているのを自覚しているが、だからといってどうしようもない。改めてさっきの出来事を認識すると、頭の痛みもどこかへ消え去ってしまった。
とりあえず立ち上がり、なにを言うべきなのか急ぎ考える。
僕には嵩月がいるから―違うだろう、なんだそれは。
操緒が戻ってくるかも―もっと違う気がする。操緒がいなければいいのか。
言うべきことを考えれば考えるほど言葉に詰まってしまう。混濁する頭の中に見知った顔が浮かんでは消え、消えては浮かんでを繰り返している。
そして、一人の女生徒の顔がふと浮かび、そういえば二年前にも似たようなことがあったと思い出した所で、
「―夏目」
「はひっ!」
普段からは想像もつかないようなドスの効いた佐伯妹の声に現実に返ると同時、裏返った情けない声をあげてしまった。今までそこにあった、甘くどこかむずがゆいような空間は、佐伯妹の発する殺気に一瞬にして塗り替えられた。
「今、誰のこと考えてたの」
「え、や、その……」
恐ろしさからしどろもどろになってしまうが、別にやましいことではない―はずだ。
微妙にうつむいて表情が窺えない佐伯妹が尋常じゃなく怖かった。
「なによ……」
34:名無しさん@ピンキー
06/12/20 02:17:45 NU4Qpm+e
ぽつりと呟かれた言葉に、僕はどうすればいいのかわからない。わからないまま、それでも僕はなにかを言おうとして、
胸に飛び込んできた佐伯妹に、言葉を奪われた。壁に押し付けられ一瞬息が詰まるが、それ以上に佐伯妹の体が冷たいことに驚いていた。やはり寒かったのだと、せめて上着でも貸しておけばよかったと歯噛みする。
「……二人でいる時くらい……私のことだけ見てくれたって……」
いや、今そんな状況じゃないからと一瞬でも言おうとした自分を殴りたくなった。
というか、これはいくらなんでも勘違いのしようもなく、いわゆる愛の告白とかそういう類のものではないのか、と思う―って。
「お、お前佐伯、なにしてんだっ」
端的に表現して、佐伯妹が僕のズボンを脱がそうとしていた。
慌てて抵抗するものの、気づくのが遅かったせいかパンツの方を死守するので精一杯だ。
「目を開けるなって言ったでしょっ。厳罰執行よ文句ある!?」
「文句しか出ないだろ! ちょっ、離せって!」
なんというか、意味がわからなかった。なんだこの状況は。
ネコを捜して穴に落ち、佐伯妹にキスされズボンが危険。はっきり言って意味不明である。
というか、佐伯妹はなにがしたいのか―ナニがしたいのか。
「待てって、佐伯! 少し落ち着け!」
「落ち着いてたらこんなことできる訳ないでしょ!」
「だ、だからこそ落ち着けって言ってる―」
「―夏目」
僕の絶叫を遮ったのは、さっきと同じ言葉で、さっきのような影は微塵も感じられない色っぽい声だった。
上目遣いの潤んだ目と、上気した肌に、僕の心臓が不覚にも高鳴った。
再確認させられた。その性格のせいで忘れがちだが、佐伯妹は間違いなく美少女なのだ。
「ちょっとその口塞ぐこと」
「な―む……!」
今度は口を塞がれると同時に、佐伯の舌とおぼしきものが口内に入ってきた。
暖かく、艶かしく動くそれに、僕の頭の中が真っ白になった。
「―は……む……ぁ」
息継ぎのたびに漏れる佐伯の声に、興奮が抑えられない。
気づけば僕自身も佐伯にキスを返していた。いや、それだけでなく佐伯を力一杯抱きしめていた。
控えめに自己主張する佐伯の胸が体に当たり、頭をより白熱させた。
「ん……む。……ね、夏目……触って……」
耳元で囁かれた言葉にゾクッとした。―限界だ。僕は欲望のままに佐伯を地面に押し倒す。
乱暴に彼女の服を剥ぎ取ると、純白の下着姿となった佐伯が顔を真っ赤にしながら、
「な、夏目……もうちょっと優しく……やっ」
佐伯の言動一つ一つが愛しく、僕を興奮させた。
ブラをずらして、軽く胸に触れただけで佐伯は可愛い喘ぎ声をあげた。それがどこか楽しくて、僕は佐伯の乳房を弄り続ける。
乳首を舐めてみたり、つまんだり―さすがに挟めそうにもないのは少し残念だったが。
「夏目っ。今、失礼なこと考えたわね!?」
「い、いや……!」
どうやらお怒りを買ってしまったらしい。胸については彼女の鬼門なのだ。―別にいいのに、小さくても可愛いから。
「く……確かに小さいかもしれないけど……っ」
35:名無しさん@ピンキー
06/12/20 02:18:38 NU4Qpm+e
「わっ」
普段なら怒鳴り散らされた所だが、コトの最中にそんなことは野暮というものだ。佐伯もそう思ったのだろう、彼女は実力行使に出ることにしたらしい。
僕が反応できないうちに、僕の下着を引き摺り下ろされた。限界まで張り詰めた怒張が顔を出した。
「ひゃ……」
初めは驚いた顔をしていた佐伯だが、僕の視線に気がつくと、急に真剣な顔つきになり、それを擦り始めた。
ぎこちない手つきだったが、欲を発散する機会を今か今かと待ち焦がれていた息子は敏感に反応してしまう。
ひんやりとした佐伯の手により上下に擦られ、僕はそれだけで絶頂まで上り詰めそうになってしまった。
このままではいけないと、佐伯の腰を持ち上げ、彼女の下着を膝のあたりまで一気に下ろした。
あらわになった佐伯の陰部に、僕はごくりと生唾を飲み込む。
初めて見るそれにまじまじと見入っていると、
「あ、あんまりじろじろ見ないでよ……恥ずかしいから……」
これでもかというほど赤くなった顔を両手で隠しながら、佐伯が告げる。
―正直、たまらない。
彼女の秘所にゆっくりと指を這わせる。それだけで、佐伯の腰がビクンと跳ねた。
「あ、あっ……や、ぁ……ん」
全身を痙攣させるように震わせ、快楽を受けている佐伯が、とてもいとおしい。
もっと彼女の声が聞きたい―そんな重いで、僕は彼女を攻め続ける。
片手で下を弄りながら、もう片方の手と舌で胸を絶え間なく攻撃する。
切なげな佐伯の声に、僕自身がますます硬さを増していくのがわかる。
「佐伯……もう……」
短いセリフだったが、それでも意図は伝わったようだった。
彼女は全身を固くしたが、それでも嬉しそうにしながらコクリと頷いた。
僕は彼女の入り口に先っぽを押し合て、
「行くよ……」
そう佐伯に告げると、ゆっくりと彼女の中へ進み始めた。
両手で、無意識に逃げようとする佐伯の腰を固定し、きつい膣内を押し進んでいく。
まだ途中にもかかわらず、絡み付いてくるようななんともいえない快感がたまらなく心地よかった。
もっとこの快楽を味わいたい―そう思って先へ先へと進んでいくと、やがてなにかに引っかかるような感覚がし、唐突にそれが失せた。
「――っ!!」
二人同時に押し殺した声をあげるが、その意味合いは正反対だ。
いきなり最奥まで到達してしまった僕は、あまりの締め付けにイきそうになるのを堪えていた。まだこの時間を終わりにしたくない。
佐伯は、処女膜を貫かれた痛みに耐えている。相当痛いはずだが、それでも彼女は懸命に微笑みを浮かべていた。
「夏目……動いて……いいよ……。私だけを見て、私のことだけ考えて……夏目…………大好き……」
はっきりと口にされた言葉に、僕は思わず言葉を失った。
そして一瞬のち、彼女の唇を奪い、舌を絡ませる。それが、照れて言葉を返すこともできない、ヘタレなりな僕の返答のつもりだった。
佐伯には上手く伝わってくれたらしい。僕の背中に手を回し、嬉し涙を流しながらキスを返してきた。
僕も彼女と口付けを交わしながら、腰を振り始めた。初めはゆっくり、徐々に快楽を貪るために激しく。
「あ、あっ……あぁ……んっ」
「はっ、はあっ……佐伯……!」
36:名無しさん@ピンキー
06/12/20 02:19:25 NU4Qpm+e
ぎゅっと目をつぶり、僕に突かれ続ける佐伯。全身に浮いた汗や、地面に広がった髪までもが全て恋しく、腰を振るのを加速させた。
きつく締め付けてくる彼女に、早くも僕の限界が近づいていた。
「……っ……佐伯……僕、もう……!」
呟いた声は、夢中になってキスを続ける佐伯に届かなかったらしい。
どころか、彼女は足を僕の背中に回し、膣から抜けないように固定してしまった。
そして一層佐伯の中が締まった瞬間、僕は絶頂を迎え、果ててしまった。
「―あ、あぁっ……んぁぁっっ……!」
白濁液が佐伯の奥の奥まで射精される。二度、三度と大量の精液を吐き出す息子に、僕は全身の血の気が引いていく感覚を味わった。
当たり前だが、避妊などしていない。というか、できるはずもなかった。
「はっ……はあっ……」
二人して荒い息を吐く。しばらくして、呼吸が落ち着いてきた頃になり、佐伯が僕に軽めのキスをして、言った。
「―責任、取りなさいよね」
その顔には満面の笑顔が浮かんでおり、一つの確信を僕の心に呼び込んだ。わざと中に出させたな……。
僕は、苦笑いと諦めのため息を吐くと、彼女に頷きを返した。
責任を取るくらいはなんでもない。むしろ、ありがたいぐらいだった。
僕が好きになったのは、まぎれもなく、ここにいる佐伯玲子その人なのだから。彼女の笑顔に勝てるものなど、皆目見当もつかなかった。
○
「あ、マズイ……」
それは、事後処理を終えた後で佐伯が呟いた言葉だった。
操緒はまだ戻ってきておらず、この深い穴からどうやって出ればいいのかはさっぱり手段がないままだ。
僕と佐伯は、地面に座りお互いの手を握り合っていた。肩が触れ合うほどの近くで寄り添いあっている状態である。
「佐伯? どうかした?」
切羽詰ったような表情に僕が問いかけると、
「ほ、本来の……」
それ以降はごにょごにょと言葉を濁し、聞き取れない。一体なんだ?
「だから、その……最初は目をつぶってもらった時は……キ、キキキスするつもりじゃなくて。魔が差したというか……」
おろおろとあちこちに視線を飛ばす佐伯が可愛らしかった。
なにやら焦っているようだが、見ているこっちとしてはもう少し見物していたい。こんな光景はめったに見られないのだから。
「わ、笑うなっ。本当に大変な―」
「……あのー?」
唐突に上から降ってきた声に、二人して身を竦ませた。
驚き見上げた先には、例の第一生徒会とやらのコートを着た男子生徒がこっちを覗き込んでいた。
「えっと……邪魔だったかな。会長の妹さん。射影体に呼ばれてきたんだけど……」
「は……い、いやちょっと待って待って! すぐにここから出して今すぐ!」
「あ、ああはい……」
凄まじい佐伯の剣幕に押されながらも、彼はいったん顔を引っ込めた。ここから脱出するための道具を取ってくるのだろう。これでめでたく助かった訳だ。
『智春……』
「うわっ、操緒!」
いきなり壁をすり抜けてきたのは、やたら不機嫌そうな操緒だった。
『なんで佐伯ちゃんと手、握り合ってるの?』
「え……」
操緒のジト目の先には、いまだに固く繋がれた僕たちの手があった。
慌てて手を離しながら、
「いやべつに……たいしたことじゃなくて……」
言い訳になってもいないセリフだが、再び上の方から神聖防衛隊員が呼びかけてきたので、窮地を脱することができた。
佐伯と顔を見合わせ、軽く微笑みあう。
安堵の息を吐いた佐伯が、ごめんねと小さく、もういない人に呟くのが聞こえたが、どういう意味かはよくわからなかった。
○
その後、佐伯兄から含みのある笑みを向けられながら「妹を頼むよ」と言われ、さらに操緒を怪しませる結果となった。
意外な佐伯兄の態度に少し戸惑ったが、僕が魔神相克者になることはなくなったと思ったのかもしれない。
神聖防衛隊によって発見された『ナツメ』は、佐伯の腕の中ですやすやと気持ちよさそうな寝息を立てていた。
37:名無しさん@ピンキー
06/12/20 02:21:56 NU4Qpm+e
以上。長いな。
寝よ。
38:名無しさん@ピンキー
06/12/20 06:55:53 vuBf6wwh
>>>37
GJ!
39:名無しさん@ピンキー
06/12/20 10:22:47 hK4wS7RV
>>37
GOOD JOB!
40:名無しさん@ピンキー
06/12/21 17:33:45 AfoI/VXC
うお、職人がキテタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
GJ!!
41:名無しさん@ピンキー
06/12/22 02:18:50 E3fyNld4
というかね、わざわざ佐伯妹をヒロインに持って来る感性が信じられんほどGJ
42:名無しさん@ピンキー
06/12/22 22:13:58 pydUZhlh
そこはたいして問題じゃないキガス。
>>37
GJ
43:名無しさん@ピンキー
06/12/24 23:28:07 ySS8fezg
過疎
44:名無しさん@ピンキー
06/12/25 02:13:01 +2h8oHRH
GJ!
……ところで『なつみさん』のエロって無理かな。無理だよな。
45:名無しさん@ピンキー
06/12/26 00:08:31 scwONNeB
人がいない。
46:名無しさん@ピンキー
06/12/28 08:38:58 0fRI9pqd
操緒エロキボンあげ
47:名無しさん@ピンキー
06/12/29 09:10:16 /vHZtFY7
保守
48:名無しさん@ピンキー
06/12/30 19:58:01 XUW2E8Q4
保守
49:名無しさん@ピンキー
07/01/05 16:41:31 5EmK/Kl3
新刊フラゲ記念あげ
50:名無しさん@ピンキー
07/01/09 18:08:24 fvPFydcA
橘高に萌えた。
51:名無しさん@ピンキー
07/01/09 21:03:27 YS9l0L6D
俺もw
52:名無しさん@ピンキー
07/01/09 22:19:59 Krp00EnK
奏も良かったw
53:名無しさん@ピンキー
07/01/10 07:11:30 C7j6xk4J
セーラーマーズwwwwwwww
54:名無しさん@ピンキー
07/01/14 19:52:19 t8i1wCRh
アスラSS待ち
55:名無しさん@ピンキー
07/01/17 17:25:53 Jy+Di31M
カガカガリは契約悪魔と五歳年のさがあるんだよな。
智春とニアもそんくらいの年齢のさだよな。
つまり
56:名無しさん@ピンキー
07/01/17 19:57:49 +9tBt6Bm
つまり
↓
57:名無しさん@ピンキー
07/01/19 07:19:10 HGQx19Jh
↓
58:名無しさん@ピンキー
07/01/20 23:39:31 zju8pZAe
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
. | (__人__) ニアなんかとくっついても誰も喜ばないだろ
| ` ⌒´ノ 常識的に考えて……
. | }
. ヽ }
ヽ ノ \
/ く \ \
| \ \ \
| |ヽ、二⌒)、 \
59:名無しさん@ピンキー
07/01/21 00:18:08 3HhVFaro
ならあえて書こうトモ×ニアを!
ニアをツンデレチックなおませなお嬢様ロリキャラにしちまいますが、かまいませんかね!
60:名無しさん@ピンキー
07/01/21 08:14:51 YEzEV4zP
どうぞ、待っております。
61:名無しさん@ピンキー
07/01/21 20:51:15 3HhVFaro
幼なじみ:操男
昔なじみ:杏
ツンデレ妹:苑宮
ツンデレお嬢様:佐伯妹
ツンデレ会長:佐伯兄
天然巨乳:嵩月
天然ドジっこ:ひかり先輩
お色気お姉さん:朱浬さん
おっとりお姉さん:律都さん
天然お姉さん:ゆかりさん
豪快お姉さん:由璃子さんん
健気なお姉さん:クリシィ
優しげお姉さん:琴里
悪魔系お姉さん:六夏
天使系お姉さん:姫笹さん
無口ロリ:哀音
金髪ロリ:ニア
男装の麗人:ヅカ王子
まろ眉毛:はる奈
獣姦要員:ヴァンヴァイン
禁断愛要員:直高
アッー要員:真日和
ウホッ要員:樋口
トモとくっつけれるキャラこんなにもいるのになぁ
いまいち盛り上がらんな
62:名無しさん@ピンキー
07/01/21 23:46:29 YEzEV4zP
クリシィから下はもはやカオス。
63:名無しさん@ピンキー
07/01/22 12:30:57 +HM9XGOh
『トモ、大丈夫?なんか顔色悪いみたいだけど?』
学校からの帰宅途中、操緒が少し心配そうに話しかけてきた。
西洋人形のように整った容姿をもったこの少女は、一見神秘的にも思える。
まあそれは、彼女の肌を透かして背景がうっすら見えていたことも要因にあるだろうけど。
「あー、確かにちょっと頭痛いかも。」
今日は昼頃から少し調子が悪く、科学部も皆より早く帰宅させてもらっていたのだ。
『ちゃんと体調管理しないとだめだよ、トモ。』
「なんだ、心配してくれるの?」
いつも僕の守護霊と名乗っておきながら、危ない時はまっすぐに逃げ出すような緒緒が言ったものだから正直少し感心した。
『んー、だってトモが調子悪くなると、あたし出てこれなくなっちゃうじゃん。今日観たいテレビがあったんだよね~。』
…結局は自分のためかよ。感心して損した。
そんなやりとりをしながら下宿先の古びた洋館鳴桜邸についた。
64:59.63
07/01/22 12:40:09 +HM9XGOh
どうも59です。
もうちっと書いてから投稿しようと思ったんですが、
携帯からで改行の目安がかいまいちわからんのでテストに投稿してみました。
まあこんな感じの文書になりますです
65:名無しさん@ピンキー
07/01/22 19:09:45 aG8G5Eu0
wktkしながら待ってる。
66:名無しさん@ピンキー
07/01/25 00:49:08 p/G5uRC+
>>61
>>ツンデレ会長:佐伯兄
ここ突っ込むところ?(性的な意味で)
67:名無しさん@ピンキー
07/01/25 07:02:26 V9iiS7hO
挿絵見る限りじゃ奏も操緒も胸あんま変わんない件
68:名無しさん@ピンキー
07/01/25 07:14:12 Ogt488BG
絵師が巨乳描けない人なんじゃね?
まあ、個人的には無理して描かれるよりいいんじゃないかと思うが。
69:名無しさん@ピンキー
07/01/27 19:45:20 TH4rozJD
操緒とかわらないってのはなぁ・・・。
70:名無しさん@ピンキー
07/02/01 19:26:18 xAMyaZu7
age
71:名無しさん@ピンキー
07/02/05 00:00:51 C7C1MYui
age
72:名無しさん@ピンキー
07/02/13 07:16:32 WTKjFOH6
過疎すれ
73:名無しさん@ピンキー
07/02/22 22:04:23 t7qiRpBi
保守
74:名無しさん@ピンキー
07/02/27 01:46:50 HK5qDmjq
ほんとはこういうの苦手なんだがな……。つまらなくても勘弁してほしい。あと誤字とかも見逃してくれ。
ある夜、僕は急に腹の上に重みを感じ、目を開いた。
「……ん……?」
ぼやぁと視界が歪み、上に乗っているのが操緒だという事に気付いた。何してんだお前は?
「あ、起きちゃった?」
ニッコリと笑う操緒を見て、舌打ちをうつ。
「せめて夜くらいはゆっくりさせてくれないか?」
そう言いながら僕は操緒を押しのけようと体を動かそうとした。しかし、何かに引っ張られ上手く動けない。《黑鐡》から開放された彼女には憑依なんてマネは出来ない。
なんとか首を動かせば、僕の腕や足にロープが張られ、ベッドの柱にくくられているではないか。
「ん~、ほら、トモってやっぱ男の子だし、抵抗されると困ると思って」
操緒の発言に首を傾げる。なんだか拙い。色々と拙い。科學部に在籍したお陰で鍛えられた僕の危機管理能力がコンデョションレッドを発令している。
「とりあえず離れてくれ」
「それはダメ。暴れない方が痛くないよ」
またニッコリと笑って、操緒は僕のズボンとパンツを―――!?
「うわぁあぁああああぁぁああああ!!!!!!」
ほら見たことかやっぱり拙い事になってって言うかなんで何で僕は拘束されて脱がされているわけ? 紫浬さんだってこんな強引いや十分過ぎるほど強引だったけど普通こういうのって僕が操緒に対してやる訳でじゃなくて僕は別にそんなつもりじゃなくて!?
「隠さなくてもいいよ。ともの・・・すごいと思う。」
何がすごいのか、何を基準にそう言っているのか。混乱の極みに達した頭の片隅でそんな事を考えてしまった。落ち着け僕。まずはこの状況をなんとかしないと。
「離せ!離せよ!操緒!!本気で怒るぞ!!」
強気に出てみる。滅多な事では僕は怒鳴らない。これなら操緒も――
「もう怒ってるじゃん。それに、ここは喜んでるよ?」
操緒はツツーッと僕の勃ちはじめたものをさする。
「う!わ!」
体が僕の意思に反してビクビクと震える。
「うふふふ、ま~た大きくなった」
嬉しそうに笑う操緒を僕ははひたすら睨む。
「操緒……!」
「まだ分からない?」
首をかしげて、操緒は自分の着ているものを脱ぎだした。服が床に落ちる音が、僕の耳にたたき込まれてくるようだった。
「な……何してんだよ!馬鹿!!!」
慌てて僕は目をつぶる。顔がメチャクチャあつい。
「……ねぇ、トモ……操緒を見て」
「見れるわけないだろ!!」
「……。あたし……トモが好き」
意を決したような間の後、操緒はそう言った。はい? 今なんて言った?
「トモは……操緒の事好き?」
彼女の問いに、僕はなんと答えれば良いのか分からない。操緒は幼馴染で、見上げた夜空に浮かぶ月みたいな存在で。
「別に良いよ、無理に答えなくても。トモはこれから操緒を絶対好きにならなきゃいけないから」
こっからさきは反響次第。ま、反響なんてないだろうけど。
75:名無しさん@ピンキー
07/02/27 01:54:04 7zIH/XWm
チンチンチンチンチンチン
76:名無しさん@ピンキー
07/02/27 07:01:20 TMm6eVgh
どうやって話をまとめるのかが見てみたいキガス。よってあげ
77:名無しさん@ピンキー
07/02/27 13:47:36 nGfF3suc
うおぉー!
操逆レイプキター!
続きが読みたいです・・・!
78:名無しさん@ピンキー
07/02/27 15:11:46 KgrXg47M
_ ∩
( ゚∀゚)彡 続き! 続き!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
79:名無しさん@ピンキー
07/02/27 23:21:14 sRUCn8Vv
無いと思ったら何か来てるし。まだここに来ている奴が居たのか。じゃああげるか。
>>76
すまん。凄まじく適当に終わらせた。それこそ某種の如く。
それと今更だが、物語は既に終了、操緒は黑鐡から開放された、操緒もそれなりに育った(笑)、てことで一つ宜しく。
「うわぁ!操緒!!やめろ……汚い。」
「汚くなんかないわ」
そう言って操緒はゆっくりと摩った。
「ああぁ!あぁ!みさ!!やめ!!」
「なんで? 気持ち良いでしょ?」
操緒が僕の亀頭に口付けてきた。
「操緒!だめ……だめだ!」
体がビクビクと震える。ほんとにやめろってば! くそ、頭が回らなくなってきた……。
「ダメじゃないでしょ?出して良いよ」
「操緒が……」
「気にしないで」
そう言って操緒は一気に僕の限界寸前のものにかぶりつく。
「う!わぁ!あ!ああ!!」
僕はビクビクと震えて熱情を操緒の口の中にはいた。彼女はそれを飲み干してすこしむせる。
「飲んだ……全部飲んだのか……?」
僕は真っ青になりながらおそるおそる操緒に聞く。
「ん。美味しいよ。トモの精液」
少し口からこぼしてしまった液体を舐めながら操緒は頷いた。
「馬鹿!何してんだよ!!そんな事して……体壊したらどうするんだ!」
操緒は満足げに微笑んで、
「もちろん、トモに看病してもらうけど?」
と即答。
「な……なんなんだよ……操緒……本当に……」
僕の困惑をキレイに無視して操緒は僕の顔にまたがった。
「ね……トモ、ここ舐めて」
「な……何を……。」
僕の目の前には蜜で満ちた操緒の密所がある。
「舐めて。トモの舌で私の恥ずかしい所……舐めてよ。」
笑みを浮かべつつ、操緒は僕の口を自らの肉体で塞ごうとする。
「操緒……もうやめよう!」
僕が講義すると、操緒は悲しそうな瞳で見つめる。
「どうして?どうしてできないの?トモは……操緒のこと嫌い?」
「嫌いとかそう言う問題じゃなくて!」
操緒は無理やり自分の秘所を押し付ける。こいつ……! まだ言いたい事があるのに!
「舐めて……お願いトモ……」
切なげに呟く操緒を見て、僕の理性は崩れ始めた。気付けば愛液の滴るそこを舐め始めていた。
「あ…あん。トモ……」
ビクリと操緒が肩を震わせる。
「ん……操緒……ちょっと舐めにくいから腰……少し上げて。」
「うん……んん……」
ガクガクと操緒の腰が震える。僕は自分にできるだけの事を操緒にしてみせた。
「どうだ操緒。これでいいかの?」
「うん!うんうん!これでいい!いいよぉ!」
操緒の足が快楽で支えきれずにガクリと落ちて僕の口を完全に塞いだ。
「苦……苦しい、操緒……」
「ご……ごめんねトモ。ごめん!」
再び腰を上げて、操緒はにやりと笑った。まさか――!?
80:名無しさん@ピンキー
07/02/27 23:25:03 sRUCn8Vv
「ごめんついでに……トモの、私の中に入れるね。」
操緒は再び勃起しつつある僕のモノを掴み、自分の準備万端となった場所へ当てる。
「え?ええ!?ちょっと操緒!やめろ!!」
慌てる僕を無視して、操緒は一気に僕で自分の体を貫いた。
「あっああぁああぁん!」
「うわぁっ!く!」
お互いに息を詰める。僕はブルブルと振るえ、快感に耐える。
「操緒……ダメだ、これ以上は……」
「もう遅いよトモ。大好きだよ」
操緒は自分の腰を動かしだす。
「あっあん!トモぉ!トモォ!」
ガクガクと我を失いつつ、操緒は僕の上で思うが侭に動いた。
「あ!みっ!はぁ!操緒ぉ!!」
彼女の動きに体が勝手に合わさり、僕はまるで自分が人形のような感じがした。
「トモぉ! 早く! 早くぅ! ……あ! トモぉ!」
快楽になお耐えようとする僕を操緒が煽る。
「ダメだ! ダメだ操緒!! あっ!」
「トモの……トモの赤ちゃんほしいの……お願い、トモ!」
「ダメだ……操緒! それは……あっ! やめろ!!」
徐々に限界に近づく僕を感じ取ったのか、操緒はいっそう激しく僕を求める。その思いに恐怖すら覚える。
「お願いトモ……ねぇ、あん! ねぇっ!」
「勘弁してくれ……もう……ダメだ!」
「出してぇ! ねぇ、トモ! 好きなの!」
限界が来て、一瞬僕の動きが止まり、ビクリと震えた。彼女の望む物がどんどん彼女の中を満たした。操緒はどんどん流れ込んでくる僕を受け止め、恍惚した表情を浮かべていた。
「トモ、赤ちゃん出来たら……トモはちゃんと責任とってくれるよね?」
気だるそうに笑う操緒に僕は呆然としながらもコクリと頷いた。
逃げられない。いや、むしろ逃げる訳にはいかない。本能的に悟った。
「トモ、ずっと一緒だよ」
僕は、分かってるとひどく遅い動作で頷いた。
以上。非常識な駄文で失礼。
こんな駄文で良ければ他の娘も書くけど?(既出の嵩月、佐伯は除外)
81:名無しさん@ピンキー
07/02/28 00:11:14 /LAaqH0y
GJ!
ひかり先輩かニアが欲しいですわ!
82:名無しさん@ピンキー
07/02/28 01:22:31 NpQ+XmOd
杏ー! 杏ー!!
83:名無しさん@ピンキー
07/02/28 22:48:31 vLqxjpkP
ここって現状、何人居るの?おれは>>63の操緒が読みたいんだけどな。てか絵師さんは?
>>81
おれロリは趣味じゃないんだ。ってなわけでひかり先輩。
>>82
杏ねえ……。んじゃ考えるのが楽だからこっちからはじめるか。
しかし明日も仕事あるから今日はさっさと寝る。二十四時間ほど待て。
84:名無しさん@ピンキー
07/02/28 23:48:00 /LAaqH0y
絵師はいないんじゃないだろうか…
85:名無しさん@ピンキー
07/03/01 00:16:24 Fp8mDMZr
>>83
ガンガレ。俺は応援してる。
どうでもいいけどこのスレって朱浬の名前あんまし出てないな・・・。
86:63
07/03/01 01:54:51 wWO3jBsv
>>83
>>59で述べたようにニアだったりする。
書き途中で自分のvocabularyのなさに絶望
ひかり先輩期待
87:名無しさん@ピンキー
07/03/03 09:12:55 no8iNw4D
どうもウチの射影体にノイズがちらつくなと思って病院に行ったら
インフルエンザと診断された。すまんが杏、及びひかり先輩の話は暫らく待ってくれ。
構想は両者ともに八割方終わってる。すまん。
88:名無しさん@ピンキー
07/03/03 17:08:24 Jnlr2dBM
射影体ウラヤマシス(´・ω・`)
いつでも待ってるから早く体治すんだ。お大事に。
89:名無しさん@ピンキー
07/03/07 22:40:04 fi8bmYsz
待たせてすまなかった。今回は控え目に仕上げたつもりだ。
僕は紆余曲折の末に、杏と結婚して、同時に実家である大原酒店を継ぐことになった。周りからは羨ましがられたり文句を言われたりしたが関係無い。今回のことは僕が自分で選んだ事だ。
「杏。愛してるよ」
呟いた僕の瞳は杏を見ていた。
「あたしもだよ。トモ」
呟いた杏の瞳は僕を見ていた。
「手を離さないでね」
杏がそう言って繋いだ手を強く握ると、僕は黙って握り返した。暗闇の中、月明かりだけが二人の体を明るく照らす。お互いに微笑を交わす。
僕は杏の首筋にキスを落とす。
「ちょっと……そんなとこに痕つけないで……見えちゃう」
「新婚だから、当然当然」
鎖骨にもキスマークをつける。
「ん、もう! くすぐったい」
キスマークをつけることに夢中になってる僕の頭を杏は叩いた。
「なんだよ」
「なんでそんなに痕ばっかつけるのよ!」
その問いに僕はにやりと笑って、
「杏は僕のって証拠だよ」
そう答える。それを聞いて、杏も僕の首筋にキスをする。
「そんな証拠なくたって、あたしはトモのなんだけどなぁ」
「そう言いながら杏だって僕に痕つけたじゃん」
僕の首筋には杏の首筋と同く赤く鬱血した部分ができた。
「おかえし」
「この、やったな~!」
僕は杏に抱きつき、パジャマのボタンに手をかけた。
「きゃぁ、こら、んもう、トモ!」
怒っているが杏は楽しそうに笑っている。僕はこの笑顔を護りたかったのだ。それが今傍に居る。それだけで僕は嬉しくて。
「ここにもつけとこっかな。」
そう言って胸元にもキスマークをつけた。
「やん、もう~トモばっかりずるい! あたしも」
杏も僕のパジャマを脱がし、同じく胸元にキスマークをつけた。
僕は昔は小さかったが今では立派に成熟した杏の豊かな乳房を掴み、そっと揉んだ。
「ん……」
杏の切ない吐息が聞こえる。
「杏、可愛いよ」
そう言って乳首を吸い始めた。
「んんん!」
じれったそうに身悶えする杏。
「ここもキスマークって残るかな?」
そう言った僕の頭に杏の拳が降ってきた。
「馬鹿なこと言わないでよ!」
「僕、けっこう本気だけど?」
本当に真面目な顔で言われて、杏はハーっと溜息をついてしまった。
「そうだ、下のほうにもキスマークを……」
「え? ちょっと、トモ?」
90:名無しさん@ピンキー
07/03/07 22:41:00 fi8bmYsz
杏が慌てている間に僕は彼女のパジャマのズボンを脱がせて、太ももにもキスマークをつけた。
「もう、そんな所まで……」
「杏のパンツ、もうグショグショ。脱がせていい?」
答えが返る前に僕はスルリとパンツを脱がせた。
「あ……だめ!」
杏の口から制止の言葉が出る。たぶん反射的に出た言葉だろう。
「本当にダメ?」
杏の太ももの間から顔を出し、僕は聞く。彼女の顔は見る見るうちに赤くなり、僕を睨んだ。
「意地悪」
そんな杏を見て、僕は優しく微笑み、頭を撫でた。
「そんな目で見るなよ。ごめん」
恨みがましそうな顔で杏は僕を見つめる。
「本当に悪いと思うならキスして」
握り合った手をギュッともっと強く握って、僕は杏の唇を奪った。
「なぁ、もうそろそろ……我慢できない」
僕は握っていない方の手で杏の手を握り、自分の憤りに触れさせた。
「うん、いいよ。あたしも我慢できないから」
91:名無しさん@ピンキー
07/03/07 22:42:00 fi8bmYsz
すでにかなり濡れていた杏の内部に僕が進入することは容易かった。
「あっあぁぁあ! トモがぁ……」
ビクンと体を震わせ、杏は僕にすがりつく。
「杏の中……気持ちいいよ」
大きく腰を振り、杏も僕の動きに合わせた。
「あっああぁぁん! いいよぉ、トモぉ!」
「杏、いつもよりもなんか……あ…感じてる?」
杏は唇を引き結び、潤んだ瞳でコクコクと頷いた。
「なんか…僕も……今日はすっごく……」
僕も呼吸を荒くし、快楽を追いかけて激しく動いた。
「あっ! あたしも・・・いやぁ! イッちゃうぅん!」
「ぼ……僕も……杏……好きだ」
「あたしもぉ……」
僕達は一気に頂点を登りつめた。
荒い呼吸を整えながら、僕達はしばらく止まっていた。
「トモぉ・・・。」
杏が切なそうな声で僕を呼ぶ。僕は強く杏を抱きしめた。
「好きだ」
僕の言葉に杏も頷く。
「トモ……、もっかいしよ?」
『トモ、そろそろ起きなよ』
頭上から聞き馴染んだ声が降ってくる。操緒の声だ。
――夢か。でも、ああいうのも悪くないか。夢を見て、それを叶えたいと思うのは自然な事だし。
意識を切り替えてベッドを出る。期末試験の初日だ。頑張ろう。
92:名無しさん@ピンキー
07/03/07 22:48:40 fi8bmYsz
以上。ひかり先輩はもう暫らく待って欲しい。以外と難産だ。
>>86
知恵と勇気だ。世の中それでどうにかなる。おれの経験上だがな。
>>85に言われて気付く。最初のやつ操緒じゃなくて朱浬さんでやればよかった。うん、ミスだな。需要が出て来れば書くけど。多分。
93:名無しさん@ピンキー
07/03/08 00:58:49 hmuJBq/g
職人さんの体に支障が無い程度に朱浬姉さん期待。
94:名無しさん@ピンキー
07/03/08 17:27:42 frV6glpj
ランブルの、沙樹が溺れたまりあをラブホで休ませるシーンで、エロ書いてくれる人いないかな
95:名無しさん@ピンキー
07/03/09 20:11:27 Bhc6Gdl3
ラブホのベッドで抱き合ってた時のやつか
アレ読んだときは驚いたな
サキの野郎、まりあとまでフラグ立てかYO!って
96:名無しさん@ピンキー
07/03/12 17:04:23 m6lPi0d3
_ ∩
( ゚∀゚)彡 朱浬!朱浬!
⊂彡
97:名無しさん@ピンキー
07/03/12 19:12:47 qhhhZ+yA
まりあとネルでレズ…
いや、すまん
98:名無しさん@ピンキー
07/03/14 00:05:17 3Q+Seiqc
しかも以外にまりあがタチ!
99:名無しさん@ピンキー
07/03/14 16:58:11 uNNvJ0AC
なつみさんを襲おうぜ
100:名無しさん@ピンキー
07/03/17 19:23:55 OlImkdmd
100なら朱浬姉ゲトー
101:名無しさん@ピンキー
07/03/23 16:18:06 +Rn7/9lH
保守
102:名無しさん@ピンキー
07/03/25 23:50:35 mkQUP+vH
過疎
103:名無しさん@ピンキー
07/03/28 23:32:57 lfHUGFDM
保守
104:名無しさん@ピンキー
07/04/01 23:53:56 rbgOEBOp
無駄と分かりつつも波乃ちゃん期待して保守
105:名無しさん@ピンキー
07/04/02 11:52:44 55ryAiyI
俺はむしろ香澄を期待している。
106:名無しさん@ピンキー
07/04/04 01:08:09 mrgYP7Kb
スラクラの新刊情報を見て、>>33の続編?とか思った俺―――。
ひかり先輩まだ?
107:名無しさん@ピンキー
07/04/04 22:26:16 co7ZzbV8
朱浬姉マダー
108:名無しさん@ピンキー
07/04/07 20:42:24 IlE5o8Hh
保守
109:名無しさん@ピンキー
07/04/19 22:24:23 JzHNpUqP
朱浬さん期待で保守
110:名無しさん@ピンキー
07/04/21 20:28:41 qo6rrLoI
syuriage
111:名無しさん@ピンキー
07/04/27 22:57:30 ueJgc3KL
朱浬朱浬言ってた奴もとうとう来なくなったな。
112:名無しさん@ピンキー
07/05/09 17:43:45 Tv4phoAV
新刊ネタ期待保守
113:名無しさん@ピンキー
07/05/10 21:28:06 N0NmWGNp
新刊発売記念あげ
114:名無しさん@ピンキー
07/05/12 00:47:36 98BFvk4R
>>112
新刊ネタというと、消えかけた操緒と魔力切れで弱った奏の両方を救う為、とうとう契約に踏み切る智春とかですか。
115:名無しさん@ピンキー
07/05/12 00:58:48 WezGZjnb
>114
そうそうソレソレ
職人さん降臨待ちしかできない我が身がウラメシイ
116:名無しさん@ピンキー
07/05/12 01:59:51 dyMur+vB
あのさ、哀音消滅のくだりで泣いてしまった俺ってアウトか?
117:名無しさん@ピンキー
07/05/12 17:05:32 8aSJ37Fr
>>116
泣いたっていうか目が潤んだ程度ならここに。
118:名無しさん@ピンキー
07/05/17 23:48:34 v6/vdVig
プラグインが実は悪魔と契約しなくともドーターを作り出せる便利な道具だったとかはないだろうか。
もちろん使用法はエロスな方向で。
119:名無しさん@ピンキー
07/05/30 07:06:15 IGd2PQWF
hosyu
120:名無しさん@ピンキー
07/06/03 13:39:06 mrX1Imvv
>>118
なるほど、だからあんな形だったわけだ。
121:名無しさん@ピンキー
07/06/09 20:51:04 9S9tBDjE
いまさらにもほどがあるけど、スレタイ岳人じゃなくて岳斗だよな
今気づいたわ
122:名無しさん@ピンキー
07/06/10 20:19:03 +PqUy1eb
だな。しっかしSSこないな
123:名無しさん@ピンキー
07/06/17 22:41:37 BXRSLRDb
保守
124:名無しさん@ピンキー
07/06/29 21:09:25 v1QBJnhN
hosu
125:名無しさん@ピンキー
07/07/04 22:34:09 EbkmZq6X
HOS
126:名無しさん@ピンキー
07/07/13 07:12:10 jfnH5+vG
hosu
127:名無しさん@ピンキー
07/07/19 23:08:00 IPzjGy19
人が居ないな・・・・・・
128:名無しさん@ピンキー
07/07/22 14:34:04 ZNbM0+Gq
ワイヤレスハートチャイルドのなつみさんでエロは書けんものか…
流石にそういう機能はないか?
129:名無しさん@ピンキー
07/07/28 19:51:12 PvCOxGSw
保守
130:名無しさん@ピンキー
07/08/06 21:22:42 NieZmQYa
hosyu
131:名無しさん@ピンキー
07/08/12 18:13:33 YLLEeDwj
新刊出たのに、新刊についての話題も出ないな…
132:名無しさん@ピンキー
07/08/12 21:53:55 VhXdm/nq
7巻のときもそうだったしな。もう終わりか?
133:名無しさん@ピンキー
07/08/24 10:19:46 YVcP4JEA
氷羽子×トモハルが好きなのは俺だけ?
134:名無しさん@ピンキー
07/09/08 23:24:11 F2wwbIbj
保守
135:名無しさん@ピンキー
07/09/09 07:21:41 z34U9ICQ
このスレ、まだあったのか……
136:名無しさん@ピンキー
07/09/15 23:57:19 fAZvMF0N
保守
137:名無しさん@ピンキー
07/09/23 04:54:48 YoHf0TT8
まだ残ってたか。
存外しぶとい。
138:名無しさん@ピンキー
07/10/05 01:08:23 6e1I5Cyo
mudatosiritutumoHOS
139:名無しさん@ピンキー
07/10/13 21:58:32 y4AcNADm
佐伯妹が好きなやつは最後の電撃HP買っとけ。
脱 い で る ぞ
140:名無しさん@ピンキー
07/11/05 01:31:58 a7JHxUbe
ネタはあるんだが使い魔の詳しい設定がイマイチわからないから書けない
ぶっちゃけ使い魔はヤったら即生まれる?それとも人間と一緒で十月十日?生まれてくるときは玉子?
141:名無しさん@ピンキー
07/11/05 07:54:52 VR4RrRc7
>>140
逆に考えるんだ。
「公式設定がわからないなら自分の好きなように書ける」と考えるんだ。
142:名無しさん@ピンキー
07/11/08 23:15:06 YSGLUKzz
でもそれで違った設定が後から来ると非常に萎える
143:名無しさん@ピンキー
07/11/13 00:57:44 uyA15VHC
もしくは開き直ってそのまま続投。
144:名無しさん@ピンキー
07/11/27 23:46:46 fT6jlI3r
保守
145:名無しさん@ピンキー
07/12/12 00:04:50 y7V8ac0a
新刊出ているのになんという…
146:名無しさん@ピンキー
07/12/12 22:00:00 exvBTpMG
書きたいし、智春×嵩月でだいたいのイメージもできてるんだけど
いかんせん初のエロパロで・・・難しい・・・・・・
実際に書いてる人すごいと思うわ
明日新刊買うつもりだから、それ読んでチャージしてみる
147:名無しさん@ピンキー
07/12/13 02:27:49 OEdacNeD
あらためて一通り読み返していたら、このところの朱浬さんの
戦線離脱っぷりに泣けてきたので、勝手に補完。
…デモ済マナイえろハ書ケナインダ… orz
148:化学準備室にて 1/2
07/12/13 02:28:20 OEdacNeD
ふと時計に目をやると、いつの間にか三十分も経っていたので、黒崎朱浬は少しびっくりして目を瞬かせた。ほんの数分間だと思っていたのに、半分以上機械の体が客観時間と主観時間のずれを経験するなど、ひどく珍しい。
もっとも、今の朱浬にとっては全く気にならなかったが。
(まあ、たまには。ね)
視線を元に戻す。その先には、机の上につっぷして穏やかな寝息をたてている少年が一人。小春日和の午後の化学準備室における閑かなひとこまだった。
それもめったにないことに、朱浬と少年の二人きりなのである。いつもなら少年の周囲には他に何人も(主として女の子たちが)いて賑やか極まりないのだが、どういうわけだか今日は、化学準備室を訪れた朱浬の目の前で、少年はたった一人で眠りこけていた。
常に少年の傍らに寄り添っている射影体の少女の姿さえ、今は見えない。まあ、副葬処女は演操者の脳機能に依存した存在だから、演操者が眠っている間は現れないとしても不思議はないのだが。
そんなわけで、朱浬は少年の向かい側に腰を下ろし、この得難い機会を存分に愉しむことにしたのだった。
(しっかし、よく寝るわねえ)
それも、他人にまじまじと寝顔を見られながら。自分なら絶対に目を覚ましてしまうだろう、と思う。こんなに暢気で無防備な寝姿など他人の前にさらしていたら、命がいくつあっても足りないからだ。それにひきかえ、
(さすがトモハルね)
朱浬は頬杖を突いたまま、妙に納得した。この安気さこそが、夏目智春だと思う。
高校生男子にしてはやや幼さの残る、やさしげな面立ち。つい指をからめてみたくなる、柔らかそうな髪。少しだけ口を開けて眠っている今は、尚更あどけなさが目立つ。
まあ、起きていたって別段、きりりと様変わりするわけでもない。ぱっと見は昼行灯そのもの、大体において影が薄くヘタレで気弱で頼りなく、煮え切らない態度と薄らぼんやりした笑顔と役にも立たない愚痴っぽさが身上の男の子なのだ。
そして黒崎朱浬は、そんな夏目智春抜きの世界など、今や想像もできないのだった。
「トモハル。知ってる?」
いつも一杯一杯だったのよ、と後半部分は口の中で囁きながら、朱浬は目を細める。
あの事故の後、半身不随の状態で意識を取り戻したときから。夏目直貴の手によって、半ば機巧魔神と化した体になったときから。事故で行方不明になったはずの、双子の姉妹の運命を知ったときから。失ったものを取り戻すため、王立科学狂会に身を投じたときから。
黒崎朱浬は、かけらほどの余裕もなく生き急いできたのだった。焦燥も不安も恐怖も怒りも、全てをおっとりした笑みと漆黒のコートの裏にくるみ込んで。
(まあ、今だって同じなんだけどね)
朱浬は苦笑した。望んだものを何一つまだ手にしていない以上、何も変わりはしない。変わるはずもない。そのはずなのに。
(不思議ね)
智春と出会ってから、全てが変わってしまったように思えるのだ。
ふと気付くと、智春をからかいながら屈託なく笑っている自分がいた。ごく自然に智春と触れ合って安らいでいる自分がいた。夏目ともはという少女にお化粧をしてあげるのに純粋に熱中している自分がいた。
そして、夏目智春が傷付くとき、鋭い痛みを覚える自分がいた。
他人のことなど、どうでもいいはずだったのに。自分の願いをかなえるためなら、何者を犠牲にしても顧みないはずだったのに。
「ひどい女だよねー」
他人事のように、呟いてみる。
(じっさい、ひどい先輩だって思ってるわよね、トモハルも)
それはそうだろう。とんでもない厄介ごとに巻き込み、いやというほど危険な目に遭わせ、きわめて重要な真実を隠して教えなかった。その結果、智春が傷付くであろうことは十二分に予想した上でのことだったし、実際にそのとおりになった。
数多くの必然といくつかの偶然が重なった挙げ句のこととはいえ、そもそも最初に智春の手を引いたのが自分であることを忘れてはいない。忘れることなどできない。
だが、後悔はしないと決めた。これからも、必要なら躊躇いはすまいと思い切った。たとえ智春がどれほど傷付き苦しもうとも、ここで逃げ出せばもっと過酷な運命が待っているだけなのだから。
そして、暗い顔をしていても何の役にも立たないから、せめてあっけらかんと笑っていようとも決心した。うまくやりおおせている自信など、いささかもないが。
非道い話だ。実に非道い。
「ねえ。恨んでる?」
同じように机の上につっぷし、上目づかいに少年の寝顔を眺めつつ、訊いてみる。答えは、容易に想像できた。そりゃ恨んでますよ、と智春は言うだろう。仕方なさそうに笑いながら。
149:化学準備室にて 2/2+1
07/12/13 02:54:37 OEdacNeD
夏目智春は、全てのものをあるがままに受け入れて、ごく当たり前に揺るがない。次々に襲い来る非日常に振り回されっぱなしのようでいて、その視線は、真に大切なものを決して見失わない。
だから、その周囲ではあらゆるものが当然のようにところを得て存在する。機巧魔神も射影体も、家族もクラスメイトも、悪魔も使い魔も、生徒会も部活動も、総てが同心円の中に丸く収まってしまう。鬼っ子の黒崎朱浬でさえ、いたずら好きの我が儘な先輩でいられる。
(しっかし)
智春を取り巻く人々を思い浮かべて、朱浬の表情が微妙にひきつった。
(妙に女の子が多いわよね。それも綺麗どころばっか)
幼馴染みの美少女幽霊。極上和風美人の同級生悪魔。異国の幼い天才魔女。ウサギみたいに可愛い上級生悪魔。他にも確か、第一生徒会会長の美形の妹だの、元気のいい魅力的なクラスメイトだの。ひけを取るつもりはさらさらないが、気にならないと言ったら嘘になる。
「そこんとこ、どうなのよ」
手を伸ばし、智春の目を覚まさせないよう細心の注意を払いながら、その頬を指先で軽く突っついてみる。その存外に柔らかい感触を楽しみながら、朱浬はそっとため息をついた。
分かっている。彼女たちも、自分と同じなのだ。惚れたはれたとかいう以前の、切実な想い。いわば、智春こそが、自分たちを世界につなぎ止めてくれるよすがであるかのような。智春の傍らこそが、求めてやまない安住の地であるかのような。
自分自身、この気違いじみた二巡目の世界で正気を失わずにいられるのは、智春がいてくれるからだろう、と朱浬は思う。智春と一緒ならば、いつか目的を果たすまで、しっかり自分の足で立っていられそうに思えるのだ。
そう。自分たちはそれでいい。
だが。夏目智春にとっては、どうなのだろう。
(トモハルは…どこまで耐えられるのかしら)
智春は決して、操緒を見捨てたりしない。奏の手を離したりしない。近しい者の誰をも諦めたりしない。
その代わりに、自らの心と体を削るだろう。周囲の誰も癒すことのできない深い傷を、その精神と肉体に負うだろう。
そんな智春を支え切る自信など、朱浬にはなかった。苦悶する智春を直視することすら、心弱い自分には能わないのではないか。己の望みすら叶えられない非力な自分に、何ができるというのだろう。
その時は、最も近くで直接手を差し伸べられる操緒や奏でさえ、結局は力及ばないのかもしれないのだ。いやそれどころか、彼女たち自身が今や、智春を切り刻む刃の一部でもあった。その救いの無さに、朱浬の心は凍り付く。
150:化学準備室にて 3/2+1
07/12/13 02:55:50 OEdacNeD
「ダメな先輩かもね。あたし」
免罪符になどならないことは承知の上で、自虐的に呟いてみる。不意に襲ってきた身震いは、罪悪感や絶望のせいなどではなく、寒さの故だと思いこむことにした。上体を起こし、両腕で自らを抱きしめる。しかしそれにしても、
(本当に冷えてきたわね)
実際、いつの間にやら、窓の影が部屋の中に長く伸びていた。今更のように、手足の先が冷え込んでいることに気付く。朱浬は立ち上がり、少し考えてから、徐に智春に歩み寄った。自分のコートを脱ぐと、智春の上にそっと掛ける。
「ゴメンねトモハル。こんなもんで許してよ。今のところはさ」
目を伏せ気味に、智春の平和な寝顔をじっと見つめるうちに、だが黒崎朱浬は唇を噛んだ。
(そうね。何もできないなんて、今決めることじゃないわね)
そう簡単に諦めては、女が廃る。借りを作りっぱなしというのも、寝覚めが悪い。
この頼りない少年が全てを引き受けて怯まないというのなら、自分もその側で、何かの役に立ちたい。黒崎朱浬という存在を、少年の中に僅かでも留めておきたい。こんな自分にだって、大事なものを守る力が少しくらいはあると、信じたい。
大切なものを大切だとおおっぴらに認めることもできないなんて、悔しいではないか。黒崎朱浬は、そんな奥ゆかしくもしおらしい女ではないはずなのだから。
だからとりあえず、朱浬は身をかがめ、智春の頬に唇を寄せた。
「あー……」
唐突に背後から声がした。だが、朱浬はそのままの姿勢でしばらく動かず、それからゆっくりと背を伸ばして振り向く。朱浬をしても引け目を感じさせるほどにとんでもない美少女の後輩が、戸口のところでまん丸に目を見開いて立ち尽くしていた。
「あら、奏っちゃん。どしたの?」
「あの……日直のお仕事が長引いて……夏目くんとここで待ち合わせ……です」
「トモハルなら、ここで間抜けに寝こけてるわよ。たたき起こす?」
「えー……」
奏の視線は戸惑いと疑念に満ちていて、朱浬には多少こそばゆい。
「んじゃ、後は任せるわね。そうそう、いいチャンスだから、トモハルに何しても構わないわよ。あたしが許可するわ」
「あー……その……はい……」
困惑している割には穏やかならぬ返事をしてのけた奏を残して、朱浬は部屋の敷居を跨いだ。くすくす笑いながら、独りごちる。
奏っちゃん。何してたんですかって、訊いてもいいのよ。そしたら、傍迷惑な先輩が、いたいけな後輩をからかってただけだって、言ってあげる。当分、そういうことにしといてあげる。
だって、あなたもあたしも、トモハルだって、まだその先には進めないんだから。今はまだ。そうでしょ?
そういえばコート、と朱浬は最後に思い出す。そして、悪戯っぽく笑った。あのままトモハルが着ていって、そのまま洗わずに返してくれないかしらね、と。それを身につけたら、いつもよりほんの少しだけ勇気が湧いてくるような気がするのにな、と。
151:名無しさん@ピンキー
07/12/13 02:57:18 OEdacNeD
投下終了。2分割だと何故だかエラーではじかれたので、
急遽3分割にした。スレがとっちらかってしまって申し訳ない。
152:名無しさん@ピンキー
07/12/13 07:06:08 otejkegu
まだ投下してくれる人がいるとは。コレを機にもっと活気付け。
GJ!
153:名無しさん@ピンキー
07/12/13 15:37:05 ax1x/vTr
>>151
乙です。非エロでも十分なんでまた頼んます。
つーか雑談でもしようぜ。シチュ妄想とかぶちまけていけばいいじゃない。
154:名無しさん@ピンキー
07/12/13 18:03:20 EamsxxMG
朱浬さんに萌えたGJ!
このあと奏がどうでたかとトモの反応が気になるww
155:名無しさん@ピンキー
07/12/18 03:00:33 /31BsT02
ひかり先輩×ともはさん、という微妙なカップリングをば投下。
申し訳ないが、やはりエロなし。
原作のひかり先輩はかなーりエロ要員だと思うのだが... orz
無駄に長いので、保守がわりにぽつぽつ投下予定。たぶん10回くらい。
156:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く ◆tsGpSwX8mo
07/12/18 03:01:03 /31BsT02
「夏目ともはちゃん、いらっしゃいますか?」
そう言ってからすぐに、ついさっきの決意も忘れて、後悔した。電話口から流れ出てきたのが、それはそれは重たい沈黙だったから。思わず受話器にしがみついて、情けない声を出してしまう。
「……あの。あのっ。夏目くんっ? 聞いてますかっ?」
息を詰めて待つことしばし、いかにもしぶしぶといった感じの声が返ってきた。
「……聞いてますよ」
「良かったあ……」
どっと体から力が抜ける。ほんと、切られなくてよかった。ちょっと反省。
「……何の用ですか、ひかり先輩?」
ふたたび聞こえた夏目くんの声からは、少し険しさが減っていた、ような気がした。私の必死さに免じてくれたのかもしれない。やっぱり夏目くんは、優しい。
「あ、あのね」
もういっぺん勇気を出して用件に移ろうとしたときに、ふと大事なことに気が付いた。夏目くん、もしかして。
「……どうしたんですか」
今度は、ちょっといぶかしげな声。私が感動のあまり、何も言葉を続けなかったからだ。慌てて、
「う、うん。ごめんなさい。でも夏目くん、声だけで私だって、分かるんですね」
「え……そりゃあ……」
夏目くんは口ごもったけど、私は単純に嬉しかった。それって、夏目くんにとって私がまるきり赤の他人というわけじゃない、ってことだから。
「まあ……ひかり先輩と電話で話すのは初めてじゃないですし……」
夏目くんはぶつぶつ言うけど、でもそんなの、何ヶ月も前だよ。声を憶えててくれたなんて、やっぱり嬉しい。
「え……と、そんなことより」
あ、ごまかしたね夏目くん。
「何の用ですか?」
一転して硬い声。警戒してるなあ。無理もないけど。私もぜんぶ知ってるわけじゃないけど、夏目くんはいろいろな人にいろいろと大変な目に合わされてるので、どんな時でもまず身構えるのがクセになっちゃってるみたい。
私のせい……も、少しあるかなあ。でもあれは、悪いのは六夏ちゃんだったんだし、あのおかげで夏目くんと友だちになれたんだし、私としてはすごくいい思い出なんだけどな。夏目くんも水に流してくれたと思ってるんだけど。
確かに、夏目くんにはよからぬ目的で近づいてくる人も多そうだから、気を付けた方がいいけど、私は大丈夫だよ。だって私のは、下心じゃなくって、乙女心っていうんだもん。
「え、ええと。あのですね」
がんばれ私。
「お、お願いが、あるんです」
「お願い?」
うわあ夏目くん、今あからさまに引いたね? 大丈夫だよう、そんな無理なお願いじゃないから。
「んと、その、あのですね、この週末、お買い物に行きたいな…なんて」
「はあ」
少し拍子抜けした反応。よし。GO。
「ともはちゃんと、いっしょに」
157:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く ◆Mjk4PcAe16
07/12/18 03:02:18 /31BsT02
夏目くん。そこで黙りこくったら、白状したも同然だよ。「ともはって、誰ですか?」くらいに返さなきゃ。まあ、私が知ってるってことを夏目くんは知ってるし、私が知ってるってことを夏目くんが知ってるってことも私は知ってるから、いまさらだけど。
夏目くんが立ち直る隙を与えないように、私はまくし立てる。
「あの、私、クリスマスプレゼントを買いに行きたいんです……ある男の子に、なんですけど」
「……」
「でも、男の子の好みってよく分からなくって、ちょっとアドバイスがほしいかなー、なんて」
「……」
「こういうこと頼める人、他にいないんです。だめ……ですか?」
「……それって、僕……でも、いいんですよね」
うん。ほんとは、それが一番なんだけど。
「えっと……その、夏目くんといっしょにお買い物だと、周囲に誤解を招くというか……」
「……」
夏目くんと私の関係は、微妙だ。学校の美化委員だとか、ファミレスのバイト仲間だとか、…その、演操者と悪魔だとか、そういったシチュエーションなら、お互いのポジションがはっきりしているから、割と自然に話したりできる。
でも、全くのプライベートで週末にお出かけするのが当たり前、という間柄ではない。今のところは。残念だけど。
もちろん、近いうちにそうなったらいいなあ、とは思う。けど今のところは、二人で歩いてるのを他の人たちに見られると、いろいろ支障がありそうな感じがする。
夏目くんの周りにいる女の子たちの目もちょっと怖いし、だいいち六夏ちゃんなんか、また夏目くんと私を無理にくっつけようと暴走しかねない。悪気はない…はず、じゃないかしら、たぶん、と思うんだけど、それはできれば避けたい。
というわけで思いついた名案が、ともはちゃんとのお出かけ、なのだった。これなら、ともはちゃんの正体を知る黒崎さんにさえ出くわさなければ、夏目くんといっしょにいても問題ないはず。操緒さんもいっしょなのがちょっとあれだけど、それはまあ仕方ないし。
そうすれば、夏目くんと一杯おしゃべりしたりご飯を食べたりプレゼントを選んだり、それはもういろいろとできちゃうわけで。…えーと、こほん。で、もちろん、選んだプレゼントは後日しかるべき人に渡す、と。
うん。我ながら、完璧な伏線と回収のストーリーだね。この流れなら、いくら鈍ちんの夏目くんでも、私の気持ちを分かってくれるはず。
「……はあ。そりゃ、その男の子に見られたくないのは、分かりますけど」
え。ええっ? 今、なんて?
「でも、だからって……その、僕といっしょなのをその人に見られて、もし誤解が生じるなら、僕からきちんと説明してもいいわけで……」
158:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのさん
07/12/18 03:03:38 /31BsT02
夏目くん。なんで、なんでそうなるのー!
男の子って、夏目くんのことなんだってばっ。それが……いや、それを察してくれる夏目くんなら、そもそもこんな苦労はしないんだっけ……。
それでも、まずい。私が他の男の子を好きだなんて誤解されたら、ただでさえ鈍い夏目くんにとって、私なんか完全に対象外になっちゃう。もしかして私、思いっきり墓穴を掘ったりしちゃった?
完璧に脱力して気が遠くなりそうな私の耳に、夏目くんの言葉が続けて流れ込んでくる。
「だいたい、気になる男子がいるなら、直接その人に声をかければいいんですよ。ひかり先輩なら、大丈夫ですって」
いやだから、今まさにそうしてるんだってば!
なんか、だんだん腹が立ってきた。もう頭も混乱しきってしまって、どうしたらこの会話の流れを修正できるのかも分からない。
……こうなったら、奥の手を使うしかない。夏目くんが、悪いんだからね。
「……そうですか。ともはちゃん、だめですか……」
「あ、いや、それは……」
「また会いたかったんですよねー。残念です。六夏ちゃんとも、ときどき話すんですよ。ともはちゃん、どうしてるかなー、って」
「え」
「六夏ちゃん、ともはちゃんのこと結構気にしてるんですよね。また会ったら今度こそ決着付けてやる、とか言って。洛高の生徒らしいって聞いて、探したんですけど見つからなくって。私も、あんた何か知ってるでしょって、問いつめられたりしたんですけど」
「あのう先輩、もしかしてそれで何か……」
夏目くんがおずおずと訊いてくるけど、構わずに続ける。
「六夏ちゃん、ともはちゃんには絶対何か裏がある、とかって。それを掴んだら、きっと何かお金儲けのタネになるに違いないって言い張るんです。全く、しょうがないですよねー」
「……」
「私も、ともはちゃんのこと、実はよく知らなくって。でも、六夏ちゃんも大事なお友だちだし。二人には、もっと仲良くなってもらいたいな、なんて思うんです。だから今度、ともはちゃんのこと、六夏ちゃんにちゃんと話して……」
「……いつ。どこ。ですか」
あら夏目くん。そんな嗄れ声、初めて聞いたけど、大丈夫?
「え。何ですか」
「いつ、どこで、待ち合わせ、です、か」
「あの。ともはちゃん、お出かけ大丈夫なんですか?」
「ですから。いつ。どこで」
さすがにそろそろ夏目くんの声が怖くなってきたので、待ち合わせの時間と場所を決めて、電話を切った。なんだか、ちょっとひっかかる成り行きになっちゃったけど、最低限の目的は達したから、とりあえずはよしとしよう。
夏目くん、ちょっぴり強引なお誘いでごめんね。でも、きっと楽しいよ。うん。
159:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのさん
07/12/18 03:05:40 /31BsT02
今回はここまで。
最初の2つに変なトリップがついてるのは、ナンバリングを#1とか#2とか
したらこうなってしまっただけなので、気にしないでもらえると有り難い。
160:名無しさん@ピンキー
07/12/18 22:12:26 Bw2ffNkQ
ブラボー……おお、ブラボー!
次回が待ち遠しい
161:名無しさん@ピンキー
07/12/19 00:02:54 u7xHjU4K
空気読んでエロは自粛しようか。
162:名無しさん@ピンキー
07/12/19 01:19:48 SUb6+dRN
>>161
エロが書けない>>155当人としては、こんなのでお茶を濁している間に
エロが書ける真の職人さんの光臨を期待するものだったり。
非エロの流れを作りたいわけではない、ということで、よろしく。
163:名無しさん@ピンキー
07/12/20 20:52:55 v9D0mjuu
店頭で予約組…お前たちがNo1だ…
164:名無しさん@ピンキー
07/12/20 20:53:16 v9D0mjuu
すいません、誤爆しました
165:名無しさん@ピンキー
07/12/23 17:55:08 NxXdtuIY
>>154GJ!
続きが楽しみでありますが。
大丈夫、微妙じゃない。自分も智春×ひかり先輩のCPは好きだぜ。
166:165
07/12/23 18:52:46 TlFtP5yp
やはり自分も書いてしまいました。智春×ひかり先輩で。
エロ無しですが投下してみたいと思います。
167:幽霊憑キノ嘆キ
07/12/23 18:54:21 TlFtP5yp
煙草を1本吸う毎に寿命が100日縮まる、という話を聞いた事がある。
まぁ、煙草が人間に発ガン率を最低でも2倍以上にしているのは科学的に証明されているし、
何よりも未成年の喫煙は成長に悪影響を及ぼし、発ガン率が更に高まる事まで解ってる。
科学的には此処まで解っているので、頭の中でもそれを覚えている筈なのに。
どうしても癖になって止められない僕がいる。
【幽霊憑キノ嘆キ-寿命が100日減る話-】
アニアや樋口、嵩月がいないのはまだ解る。
だが、朱浬さんまでいないのは珍しい事だった。
「何だ、誰もいないんだ」
誰もいない化学準備室。
換気扇を回し、椅子を近くまで引き寄せる。
机に伏して眠ってしまうのもいいだろうが、腕が痺れる事が目に見えている。
だとすると、誰もいない今のうちにしか出来ない事でもやるか。
胸ポケットを探る。
『智春ッ』
操緒が不機嫌そうな声をあげるが、それは無視。いつもの事だ。
胸ポケットから出て来た煙草を1本、口に銜えて次はライターを探す。
あった。ライターで火を点けようとして、手が―――止まる。
「……操緒、手を離してくれよ」
スタビライザを手に入れて以来、操緒は時々僕の行動に干渉してくる。
大抵は悪戯だったりするのだが、こういう時は困る。
『本当、智春って1人になったらすぐ煙草だよね。本当に美味しいの?』
「別に」
そう答えて、操緒にあっち行けと手で払う。
ようやく離してくれたので煙草に火を点け、少し吸い込む。
毎日吸っている訳ではない。だが、最近明らかに煙草の量が増えた。
その原因は無数に心当たりがあるのでいちいち数えていたらキリがないので数えない。
「……ふぅ……」
少しだけ、落ち着く。一服するとはよく言ったものだ。
本当は脳内の酸素が減るから落ち着いた気持ちになる、というのを中学の理科の教師が言っていた気がするけれど。
それでも、これは気持ちの問題じゃないか、と思う時がある。
この時に、化学準備室に近づいてきた足音に気付くまでは。
168:幽霊憑キノ嘆キ
07/12/23 18:55:26 TlFtP5yp
「失礼します……あの?」
ノック無しで、いきなり扉が開く。顔を出したのは、ひかり先輩だった。
「あれ、ひかり先輩? 何か、用ですか?」
「え、ええ……夏目くんにって、夏目くん何やってるんですかっ!!!!?」
「……叫ばないで下さいよ、それに見れば解るじゃないですか」
「見れば解るって………」
ひかり先輩は何故かわなわなと肩を揺らしながら僕の元へ近寄ると、僕の銜えていた煙草を口から引き抜いた。
「あの、まだ火をつけたばっかりなんですけど」
「そうじゃなくて! 何で、煙草なんて良くないものを吸ってるんですか!?」
いちいち叫ばなくてもいいと思いますけど。
僕が操緒を見上げた時、操緒は口だけで『ツケが回ったね』と言っていた。
そう言えば、僕に喫煙癖があると知ってるのは樋口と操緒だけだったと思い出した。そうか、だから怒ってるのか。
僕が勝手に納得している間にもひかり先輩はまだ怒っており、「ちょっと夏目くん聞いてるんですか!」と言ってきた。
「はい、聞いてます」
「確かに洛高は留年が多くて時に20歳越えてる生徒も稀にいますから喫煙するなって生徒手帳には書いてないですけど……だからと言って
夏目くん、堂々と喫煙しちゃダメです! 未成年なんですよ!」
「いや、僕は入る前から吸ってましたけど」
正確には中学2年の半ばだったか、そうだ、露崎が亡くなった辺りだっただろうか。
自分の記憶なのに結構曖昧だ……大丈夫なのか、僕は?
「もっとよくありません! 何で操緒さんも注意しないの!」
『智春はね、注意しても聞かないの、これだけは』
操緒、そんな事をベラベラ喋るんじゃないの。主に僕が苦労するんだぞ。
僕はため息をつくと、2本目の煙草に火をつけた。
「ああ、もう! だから何でまた吸ってるんですか夏目くんは!」
ひかり先輩は2本目の煙草も引っこ抜き、市原の机にあった灰皿で火を消した。
消した所で、市原と僕は吸っている煙草の銘柄が違うので煙草を吸っていたとバレてしまうのだけれど。
「……………」
一応、最近あまりお金がないのでこれ以上煙草を取られるのは危険だと判断し、僕は少しだけひかり先輩をジト眼で見てみる。
「あ、あの……夏目くん?」
僕のジト眼に気付いたのか、ひかり先輩が少しだけ驚いた顔を見せた。
面白いのでもうちょっと見ていよう。あ、眼に涙が浮かんできた。流石にそろそろ止めるか。
「いえ、別に」
そう言って視線を明後日の方向に向けると、ひかり先輩は「そうですか」と答えてまた僕を見上げた。
「いいですか、夏目くん。すこに座って下さい」
「……は、はぁ」
ひかり先輩は僕の前に座ると、「いいですか、夏目くん。そもそも未成年の喫煙が与える影響というのは……」と、まぁどっかの生徒
指導の教師みたいな事を言い始めたのだがする事が無いので大人しく適当に聞き流す事にした。
ちなみに操緒は『ちゃんと聞かないとね』と僕をじっと睨んでいた。視線が痛い。
169:幽霊憑キノ嘆キ
07/12/23 18:56:40 TlFtP5yp
「………そもそも、何で煙草なんて良くないものを始めたんですか?」
「……何時からだったかな……あんま覚えてないんですけど」
僕がそう答えると、ひかり先輩は「私は真面目に聞いてるんですよ!」と言い放った。
普段怒っている時のひかり先輩と大して変わらないので怖いとは思わなかったが、六夏先輩に伝わったらエラい事になりそうなので
真面目に答えるしかないだろう。
「……何でだろう……始めた頃も色々あったけど、今でも色々あるし……」
無意識に手がポケットに伸びていたので慌てて止める。1日3本は流石にヤバい。1月2箱までと決めているんだし。
「…………何となく、吸ってみたくて吸ってみたら抜け出せなくなったっていうか……そんな感じだと思いますけど」
僕の発言に、ひかり先輩どころか操緒まで固まっていた。あれ、僕は地雷でも踏んだか?
「吸ってると気も落ち着くし……少なくとも、気付けぐらいにはなってるかなと」
「普通、そんな事は考えませんよ」
ひかり先輩は呆れたようにため息をついた。
「………ところで、ひかり先輩は何の用で来たんですか?」
「あの……夏目くん……日曜日、空いてますか?」
ひかり先輩が口を開く。
幸いにしてその日はバイトも何も無い。
「ええ、空いてますけど」
「じゃあ決まりです。薬局に禁煙グッズを買いに行きませんか?」
僕に禁煙しろというのですか。
樋口が一時期同じような事をしていた気がしますが。
「その時に止めなかったんですか?」
「そりゃ、もう習慣でしたから」
僕がそう答えると、ひかり先輩は急に身を乗りだした。
僕の目と鼻の先。息が届く位の距離。
「……だったら、尚更です。夏目くんが煙草をやめれるように、頑張りましょう。ね?」
しばらく、無言だった。
「…………どうして、そこまで?」
僕がようやく口を開いた時、ひかり先輩は僕の鼻先を少しだけ撫でた。
「それだけ、夏目くんが心配だからですよ」
そう言って、僕の頬に。少しだけ、唇が触れた。
放課後の、僕達以外誰もいない化学準備室での話。
170:幽霊憑キノ嘆キ
07/12/23 18:57:43 TlFtP5yp
4時限目の終了と共に、智春は凄い勢いで教室を飛びだしていく。
それから遅れる事数秒、その人は顔を出した。
「樋口くん、夏目くんは何処に?」
「智春なら、3秒位前に外に行きましたよ。えーと、沙原先輩でしたっけ? いったい、何で昼休みや放課後の度に追いかけっこしてるん
ですか、智春なんかと」
俺がそう尋ねると、2年の沙原先輩は少しだけ微笑んで口を開いた。
「智春くんの健康の為です」
その言葉に、嵩月と何故か佐伯が反応したがそれは無視。
「……健康って……ん?」
俺には思い当たる節がある。まさか、沙原先輩。
「あいつを禁煙させるには相当な努力が必要ですよ……大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ、夏目くんなら出来ます」
沙原先輩は笑顔で頷くと、智春が逃げていった方向へと走り去っていった。
やれやれ、ご苦労な事だ。
俺がクラスメイトを振り返った時、そこには3人の鬼が立っていた。
「……樋口くん?」「ねぇ、樋口」「樋口、アンタちょっとこっち」
嵩月、何か周りに炎が立ってないか?
杏、お前が手にしているのは何だ? ハンマー投げ用のハンマーか?
そして佐伯。お前……その6連装ガトリングガンは何処の備品だ? 生徒会か?
「「「ちょっと話を聞かせて」」」
智春、お前……帰ってきたらマジで怨むぞ。
171:165
07/12/23 18:58:51 TlFtP5yp
投下完了。
智春がちょいとまともな思考をしてないってのは許してくれ。
172:名無しさん@ピンキー
07/12/23 22:25:45 4oLR3fLn
乙。てか某サイトの人だったりする?
173:名無しさん@ピンキー
07/12/24 18:52:49 zmmTfZ2U
>>165 やさぐれ智春もなかなかイイ雰囲気っす。
確かに、これくらいのガス抜きはしててもおかしくないね。
ひかり先輩×ともはさんの第2回を投下。
展開が遅い。二次創作なのに。一応、クリスマスシーズンの話なのに。 orz
この辺はゆるゆるっとお付き合いいただければ重畳。
174:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのよん
07/12/24 18:54:25 zmmTfZ2U
土曜日のお昼前。待ち合わせ場所に着くと、ともはちゃんがもう来ているのが見えた。やっぱり、ちゃんと約束を守ってくれたんだ。最後の最後でやっぱり嫌だって言われるんじゃないかって心配だったから、とっても嬉しい。
私が近づいていくと、その行く手を遮るように、知らない男の人がともはちゃんに近づいて話しかけた。あれ、もしかしてあれって、ナンパっていうの? ともはちゃんは迷惑そうに断ってるみたいだけど、男の人もしつこそう。
えっとえっと、どうしよう? 私、ナンパなんてされたことないから、どうしたらいいか全然分かんない。六夏ちゃんがいてくれたら、あっという間に撃退してくれるんだけど。
ついつい歩みがゆっくりになった私を、でも、ともはちゃんが見つけてくれた。男の人を無視して、手を振ってくる。それに勇気づけられて、ともはちゃんに走り寄ると、ぴたりと側に寄り添った。
「ともはちゃん。遅くなってごめんなさい」
「どういたしまして。あの、そういうわけで、連れが来たので、もう行きます。すみません」
ともはちゃんのセリフの後半は、男の人に向けたもの。でも、男の人は私たち二人をじろじろ見ながら「あ、連れもいるの。オレぜーんぜん気にしないよ。かわいーじゃん。てか、3P? マジやべちょーラッキー」とか言って、引き下がろうとしない。
嫌な感じ。あの、ところでともはちゃん。3Pって、何ですか?
「いや、それはどうでもいいですから先輩」
ともはちゃんの頬がかすかにひきつってる。なんか、悪いこと訊いちゃったのかな。ともはちゃんは男の人に向き直ると、不機嫌きわまりないドスの利いた声で、
「いい加減にしてもらえませんか。しつこいと、大声出しますよ」
ともはちゃん、かっこいい。男の人もちょっとひるんだみたいだけど、「いや、オレ、気の強い女だーい好き」とか、いやあな薄笑いを浮かべて、ともはちゃんの手を取ろうとした。
そんなことさせない。と、思ったときにはもう、私はともはちゃんの腕にしがみついて、男の人からガードしてた。男の人をにらみつけて、叫ぶ。
「あの! 私たち、これからデートなんです! だからじゃましないで下さい! 行こ、ともはちゃん!」
そうして、ともはちゃんの腕を引っ張るようにして歩き出した。それでも男の人が追っかけてくるんじゃないかって気が気じゃなかったけど、どうやら幸い、諦めてくれたみたい。角を曲がったところで、やっと歩調をゆるめた。
175:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのご
07/12/24 18:55:38 zmmTfZ2U
「ひかり先輩……」
呻き声に視線を上げると、ともはちゃんの困惑しきった顔があった。私もいまごろになって震えがきて、ともはちゃんの腕にすがる。
「どど、どうしようかって、思いました……。ともはちゃん、大丈夫でしたか?」
「いやぼ……私はいいんですけど、先輩こそ」
私はふるふると首を振る。
「うん。私も大丈夫。ともはちゃんといっしょだから、もう平気です」
「そ……うですか。いやしかし先輩……デートって……?」
「そう言うのが一番いいと思ったんですけど……迷惑でしたか?」
「いや、そういうわけじゃ……」
「よかったあ」
私は全然問題ないと思うんだけど、ともはちゃんはまだ何か口の中でごにょごにょ言ってる。
「ひかり先輩、ちょっと性格変わってませんか……? それに、女同士でデートって……間違ってないか……? いやええと、この場合は正しいのか……? いやしかし」とか何とか聞こえたような気もするけど、気にしない気にしない。
私は、ともはちゃんの手を引っ張りながら、くるりと身をひるがえして、ともはちゃんと正面から向き合った。
「ともはちゃん。ありがとうございます、来てくれて。嬉しいです」
私がにっこり笑ってみせると、
「えっ……いやーその……」
ともはちゃんは照れくさそうに、ちょっと目を伏せる。
うーん。やっぱりともはちゃん、美人だなあ。男の人が寄ってきちゃうのも、分かるよ。綺麗な顔立ちに神秘的な表情が映えて、背が高くってスタイルが良くって、お化粧もファッションもばっちり決まってる。
……でも、その上にその胸は、さすがに反則じゃないかなあ。
「な……なにか……?」
気付くと、ともはちゃんが、腕で胸をかばうようにして、身をよじってた。いけないいけない。羨ましくって、ついじろじろ見ちゃった。けど、その恥ずかしがる仕草の可愛さときたら、ちょっと犯罪的かも。できれば他の人には見せたくないなんて、思ってしまう。
176:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのろく
07/12/24 18:56:40 zmmTfZ2U
「さっ、行きましょうか」
くいくい、と、ともはちゃんの手を軽くひっぱると、ともはちゃんは少しだけ首を傾けて、
「それで……このあとは、どんな予定で……」
「あ……そうですね」
思わぬハプニングで、すっかり最初の段取りが狂っちゃったから、ちゃんと仕切り直さなきゃ。
「まずは、お願いしてたクリスマスプレゼントのお買い物をして……あの、お昼はお弁当を持ってきましたから、どこかでいっしょに食べましょうね。それでもし時間が余ったら、いろいろお店をのぞいたり、お茶とか……お礼に、おごりますから」
できれば映画を観たり食事したり、もっとデートっぽいこともしてみたいんだけど、慌てない慌てない。今日のところは、あまり欲張らずに自然な流れでいくつもり。
「はあ」
ともはちゃんはというと、いたって気のない返事だった。ちょっとめげたけど、気を取り直して、ともはちゃんを促していっしょに歩き始める。
目的地は、専門店がたくさん入ってるショッピングビル。いろんなお店があって楽しめるし、屋外に出なくてすむから寒くない。午後いっぱいくらいは、十分に遊べるはず。
そこで、ふと気になっていたことを思い出した。
「そういえば……操緒さんは?」
夏目くんの幼なじみの、射影体の女の子。夏目くんからあまり離れられないはずなのに、さっきから姿が見えない。
「いますよ。その辺に。ぎりぎり遠くに行っててくれるよう、頼みました。操緒がぴったり側にいたら、分かりやす過ぎますから」
そうなんだ。気を使わせちゃったかなあ。周りを見渡したけど、ちょっと見当たらない。そんな私を見たともはちゃんが、
「あそこですよ」
指さした先に、確かに操緒さんがいた。メガネをかけて、髪型もちょっと大人っぽく結い上げてるから、ぱっと見で分からなかったのね。私の視線に気付いて、笑顔で軽く手を振ってくれる。良かった、怒ってないみたい。
でもやっぱり、操緒さんが見てるんだ。分かってたけど、ちょっぴり残念。けど、まあ仕方のないことだし、操緒さんともちゃんと仲良くなりたいから、あとで人目の少ないところがあったら、操緒さんにも側に来てもらおうかな。
「あの……操緒さん、何か言ってましたか? 私とお出かけすること」
私がたずねると、ともはちゃんはううっ……と押し黙り、しばらくしてから、長いため息をついた。
「いいんです。先輩が気にすることはありませんから」
なーんか、そう言われるとすごく気になる。でも、ともはちゃんはそれ以上その話題に触れたくないみたいだったから、突っ込んで訊くのはやめておいた。
操緒さんのお許しをもらうのに、そんなに苦労したのかな。操緒さんのご機嫌は悪くなさそうなんだけど。ともはちゃんも、大変だね。
177:名無しさん@ピンキー
07/12/24 18:57:28 zmmTfZ2U
今回はここまで。
178:名無しさん@ピンキー
07/12/24 22:02:23 2zHtPAqB
GJ!
179:名無しさん@ピンキー
07/12/24 22:30:40 IsUmop4s
なんというクリスマスプレゼント
GJ!
180:165
07/12/25 18:19:48 Hbn/qfBI
>>173氏GJ!
聖夜に素晴らしい作品ですね!
それと、レス、サンクスです!ちょっとやさぐれてる感じの智春もいいかなと。
>>172
某サイトの人って?
いや、すまん。単に気になっただけさ。
181:名無しさん@ピンキー
07/12/26 13:06:03 JZfXxHgt
>>180
や、アスラクラインのSS書いてるサイトがあるんだけど
そこの管理人かなーとか思っただけなんで気にせんでくれ
182:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:46:32 EgEtqTz6
なんか荒らしが沸いてるので保守age
183:名無しさん@ピンキー
07/12/26 20:09:29 JZfXxHgt
いちおう保守……と
184:165
07/12/27 22:31:54 9lpcM8PE
幽霊憑キノ嘆キの続きが出来たのだが。
すまん……このネタでどんどん妄想が膨らんでいくのだよ。
この続き、正直どんどん原作を逸脱していくのを許してくれ。
185:幽霊憑キノ嘆キ
07/12/27 22:32:52 9lpcM8PE
昔思っていた事がある。
僕がどうして生まれてきたのだろうと。
優秀過ぎる兄も、のんびりすぎた母親も、顔も覚えていない父親も。
僕の事をどう思っていたのか、知らないままだから。
【幽霊憑キノ嘆キ-世界で1番嫌いな人の話-】
「部長、火を持ってないですか?」
化学準備室に入った僕が煙草をポケットから出しつつ、化学準備室で補習中の部長に声をかけた時、別の隅からため息が聞こえた。
「貴方、喫煙癖があるって本当だったの……?」
振り向くと、橘高第3生徒会長がパイプ椅子に座ってため息をついていた。
勿論、会長の視線の先には必死にプリントに取り組む部長の姿があった。
その時になって部長はようやく僕の存在に気付いたのか、顔を上げてきた。
「おや、きみは何時来たんだ?」
「今です。そうだ、部長。火、持ってないですか? ひかり先輩にライターを取り上げられちゃって」
『後で100円ライターでも買いに行けばいいのに』
上で操緒が無責任な事を言ってるがそれは無視。僕は今すぐ煙草を吸いたいのだし。
「……禁煙するとか考えないの?」
数秒の沈黙の後、冬琉会長がため息をつきながら口を開いた。
「僕から煙草を取ったら操緒しか残りません」
「それは自慢するべき事じゃないでしょ」
まぁ、確かにそうではあるが。
「生憎と僕はライターは持ってないな。嵩月に頼んだらどうだい?」
「ダメでしたよ。だって、煙草を出した瞬間に箱ごと灰にされましたから。お陰で1箱空けてないのに無くなりました」
「それはそれでキツいな」
「だから塔貴也も何で注意しないの!」
どうやら冬琉会長の怒りが爆発したらしい。僕と部長は冬琉会長の機嫌が治るまでみっちりお説教を喰らう羽目になった。
適当に聞き流したけど。
「近くの店で100円ライター売ってないのかい?」
冬琉会長は業務があると言って生徒会室に帰った後、案の定プリントを投げ出した部長が再び口を開いた。
「いえ、売ってはいるんですけど取り上げられたジッポが使いやすいし」
『あれ、結構長く使ってたもんね』
僕の頭上で操緒が呟く。
そう言えばあのジッポは土琵湖や洛高地下遺跡で水没しても無事だった。エラいぞ、僕のジッポ。
僕と部長がそんな事を話していると、ふと部長が口を開いた。
「……そう言えば、市原の机の中にライターあった気がするな……」
このお陰でようやく僕は銜えたままの煙草に火をつける事が出来た。うん、これで良し。
186:幽霊憑キノ嘆キ
07/12/27 22:34:02 9lpcM8PE
僕が2本目の煙草に火をつけた時、再び扉が開いて2人の人影が顔を出した。
「あ、夏目くん! ダメって言ったじゃないですか!」
「夏目くん、喫煙は良くないっスよ……」
顔を出したひかり先輩は僕の煙草を口から引っこ抜き、真日和はその後を呆れ顔で歩いてきた。
折角を火をつけたばかりなのに。まぁ、1本吸ったから良いけど。
「大体、ライター取り上げたのにどうして火をつけたんですか!」
「市原がヘビースモーカーだからです」
僕の答えにひかり先輩はまたしても怒りに震え始めたが、僕は見ないようにして真日和を振り向いた。
「で、どうして2人が?」
「え? まぁ、別に大した用じゃないッス。なんか、夏目くん宛てに手紙がこの学校に来たんスよ」
「へ? 僕宛? 何で学校に?」
「さぁ? 家から転送されて来たみたいっスよ、ほら」
真日和が指さす手紙の宛先は確かに実家で、実家から学校の化學部宛てになっていた。
そう言えば、義父の方は僕の下宿先を知らなかった筈だ。ちょっと反省。
「誰からだろう」
僕相手に手紙を送ってくる奴なんてそうそういないけど、そう思った時。
僕は、差出人を見てギョッとした。
差出人の名前は………。
『夏目ともは』
「……え? ともは、さん?」
手元を覗き込んだひかり先輩が驚いた声をあげる。真日和はついていけてないらしく、首を傾げていたが。
参った。これは、マズい。
「………何で……本物の夏目ともはから来るんだ……?」
僕が思わず呟くと、頭上で操緒が変な声をあげた。
『へ? ともはって……』
「ああ、操緒は知らないんだっけ………あの頃はまだ生きてたからね、操緒は」
「あの、夏目ともは、さんって、実際、いるんですか?」
ひかり先輩が首を傾げつつ聞いてくる。まぁ、確かにひかり先輩は僕の女装である夏目ともはを見破ったけど。
「いますよ。北海道に住んでる、従妹なんですけど」
もっとも、夏目ともは本人は僕としては嫌いな人間ランキングのベスト10に入ってるのだが。
「……珍しいですね、夏目くんが人の事を嫌いって言うの」
ひかり先輩が驚いたような目つきで僕を見て、真日和も「そうっスね」と頷く。
まぁ、そりゃそうだろう。もっとも、僕の嫌いな人間ランキングの大半は夏目と名がつくのだが。
それはどうでもいい事だけれど。
「いったい何の用なんだ……?」
封を空け、手紙の中身を確認。
その内容を読んで、僕は本当に頭を抱えたくなった。
187:幽霊憑キノ嘆キ
07/12/27 22:34:50 9lpcM8PE
今日のバイトは確か、ともはさんと一緒。つまり、夏目くんが来るという事。
最近の夏目くんは何か元気が無いし、煙草を止める気配も一向に無い。
今日、一緒になったらまた煙草をやめるように伝えておいて下さいね、とでも言っておこうか。
そう思った時だった。
「あれ、ひかり先輩?」
背後から夏目くんの声が聞こえ、同時に私の脇に自転車が止まる。
サドルに跨がって運転してるのは夏目くん。荷台に乗ってる……ともはさん。あれ?
「ほら、この人がひかり先輩」
夏目くんが後ろに座るともはさんにそう促すと、ともはさんは「初めまして」と頷いた。
それにしても、本当によく似ている。夏目くんがともはさんに女装しているのとそっくりで、ちょっと悔しいけど美人だ。
「この前、夏目くん、ともはさんは北海道に住んでるって……」
私が気になっていた事を聞くと、夏目くんは困ったように口を開いた。
「都会に憧れてたから僕の所に住む事になったんですよ……ったく……」
夏目くんがこんな風に嫌な顔をするのも珍しいが、ともはさんはあまり気にした様子じゃなかった。
「それじゃ、僕はバイトに行くから。後で迎えに来る」
「あ、うん……気を付けてね、智春くん」
「言われなくても。じゃ、ひかり先輩。また今度!」
私とともはさんと凄い温度差だ。夏目くん、ともはさんの事をどうしてそんなに嫌っているのだろう。
だけど、ともはさんに聞くのも悪い気がして、私はバイトの内容をともはさんに説明するだけに留まった。
だけど、それでも気になってしまう。
この前、夏目くんが言っていた言葉の1つ。嫌いな人ランキングの大半に、夏目という名が付くという事が。
『……智春』
「なんだよ、操緒?」
僕が自転車を走らせていると、前かごに座る操緒が口を開いた。
『あのさ、何でともはさんの事、あんなに邪険に扱うの?』
「別に邪険じゃない」
僕がそう答えると、操緒は『邪険じゃん』と言ってきた。
まぁ、確かにそうかも知れない。だけどな……。
「操緒。僕と操緒が知りあったのは何時だっけ?」
『え? かなり昔。幼稚園の頃辺りかな? 操緒はそれ位からしか覚えてないんだけど』
「そうか………」
『智春?』
「いや、何でもないんだ」
僕はそう答えると、少しだけ自転車の速度を上げる。
操緒とは長い付き合いになる。そうか、そんな昔からいたのか。
「ありがとね、これからもだけど」
僕はそう呟くと、片手で煙草を取りだし、火を点けた。
いつもの、夕方での、出来事だった。
188:165
07/12/27 22:36:09 9lpcM8PE
投下完了。
すまん、これから先、前にも書いたが本当に本編からズレてくと思う……。
続きは新年明けか年越し直前になるかも。
189:名無しさん@ピンキー
07/12/27 23:01:37 N1AmdU/g
GJ
いいんじゃないかな。続き、待ってるよ。
190:名無しさん@ピンキー
07/12/29 23:29:57 4jlMJLBQ
age
191:名無しさん@ピンキー
07/12/30 03:53:22 wEb7ZGWt
嵩月のアナル物って既出かな?無かったら挑戦……いやなんでもない
192:名無しさん@ピンキー
07/12/30 04:43:52 6LRBIba8
* *
* + 大歓迎です
n ∧_∧ n
+ (ヨ(* ´∀`)E)
Y Y *
193:名無しさん@ピンキー
07/12/30 23:20:20 pvi76xr4
おお、なんか人が増えてきた。自分は書けないけど(書けないから)エロい人プリーズ。
ともあれ、ひかり先輩×ともはさんの第3回。
194:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのなな
07/12/30 23:21:41 pvi76xr4
「プレゼントって、どんなのを考えてるんですか」
ともはちゃんが訊いてきたのは、ショッピングビルの案内板の前。二人してどんなお店があるのかチェックしてたところだった。
「うーん……定番だと、マフラーとか手袋とかかなって考えてるんですけど……でなければ何か置物とか……ともはちゃんだったら、何がいいと思いますか?」
さりげなく質問したけど、ここが今日の本題。どきどきしながら返事を待つ。
ともはちゃんは、指先をおとがいに当てて、考え込んだ。どうでもいいけど、そのふるまいって、どこから見ても女の子以上に女の子らしいね。人って、意外な才能を持ってるものなんだなあ。グランクリユでもいい加減凄かったけど、いっそう磨きがかかってる感じ。
「ぼ……私だったら、もらえる物なら何でも嬉しいですけど」
でも、返事はちょっと期待はずれ。ともはちゃん、それではちっとも参考になりません。少し攻め口を変えてみよう。
「ともはちゃんが、今までもらった中で一番嬉しかったものって、なんですか?」
「一番嬉しかったもの、ですか。うーん……」
ともはちゃんが、目を閉じる。少し唐突な質問なのに、そんなに一生懸命考えてくれるなんて、やっぱり優しいね。などと思って見ていたら、どんどんと、ともはちゃんの表情が暗くなって、顔もうつむき加減になってきちゃった。
「ど……どうしました?」
さすがに気になって訊いてみると、
「いや……その……これまでもらった物って全っ然ロクなものがなくて……プレゼントもらって幸せだった思い出がほとんどない自分ってどうなんだろう、ってちょっと哲学的な疑問が……」
「ええっ……でも、家族とか……操緒さんとか……」
「母親はそういうのあまり気にしない人で……兄はたまに何かくれたかと思うと、使い道がまるで分からなかったり、身に危険が及ぶようなものばっかりでしたし……操緒は、まあ……ちっちゃい頃に毛虫をくれたことがあったきりですかね……」
話しながらも、どんどん声が小さく、くぐもっていってしまう。これは悪いことを訊いちゃったみたい。
「あ、あの……ご、ごめんなさい。変なこと訊いちゃって」
ともはちゃんの腕に私の腕を絡めてあげる。それが少しは慰めになったのか、ともはちゃんは、なんとか弱々しい笑顔を見せてくれた。
「いえ、いいんです。こっちこそ、すみません。参考にならなくて」
「ううん。とっても、参考になりました」
「は?」
「私、がんばりますね」
「あ……そうですね。ひかり先輩からのプレゼントなら、きっと喜んでもらえますよ。その人が、ちょっと羨ましいかな」
ともはちゃん、どうしてそこで人ががっくりするようなことを言うのかなあ。やっぱり、気付いてないんだね。
でも、決めた。絶対ぜったい、ともはちゃんが喜んでくれる贈り物をあげよう。それを見て、ともはちゃんが嬉しそうに笑ってくれたら、私もきっと凄く幸せな気持ちになれるはず。
私は、ともはちゃんの腕を胸にぎゅっと抱き寄せた。ともはちゃん、私がいるからね。
「えー……あのう先輩、あまりくっつかれると……」
それなのに、ともはちゃんは何故だか体を引いて私から離れてしまう。残念。ともはちゃんにくっついてると、とっても安心できるのにな。あの地下迷路のときみたいに。
195:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのはち
07/12/30 23:22:52 pvi76xr4
とりあえず、ともはちゃんへの聞き取り調査はうまくいかなかったので、紳士物のフロアを一巡することにした。ともはちゃんの目が留まったものを見逃さないよう、気合いを入れる。
なのに、誤算が一つ。
「……しっかし、すごい人出ですねえ……」
確かに、クリスマス前の週末だから、買い物のお客さんがすごく多い。その人たちのおかげで、ともはちゃんの視線の行く先を追いかけようとしても、背の低い私の視野がさえぎられてしまうのだ。
それどころか、油断すると人混みの中でともはちゃんとはぐれてしまいかねない。ともはちゃんの手をしっかり握りしめて、離れないようにするのが精一杯。
ともはちゃんも気を使ってくれて、人とぶつかりそうになる度に手を引いてくれたり、自分の体を入れて庇ってくれたり。やっぱり優しいなあ。
「あ……どこか、お店に入りましょうか。ちょっとは空いてるかもしれませんし」
「そ、そうですね」
ともはちゃんが私を連れて入ったのは、メンズカジュアルのお店だった。そこにも沢山お客さんはいたけど、通路ほどではなくて、ようやく一息つく。少し余裕ができて周りを見回すと、なかなか趣味のよさそうなお店だった。さすが、ともはちゃん。
「ともはちゃん、こういうのが好みなんですか?」
「え……いや、たまたまで……」
とか言いながら、ともはちゃんも結構興味がありそう。そのまま二人で手をつなぎながら、ぶらぶらと見て回る。でもね、ともはちゃん、その革ジャンはちょっと……きっと、着てくれたらカッコいいに違いないけど、私のお財布にはとっても優しくないかも……。
ともはちゃんを、それとなくお手頃な小物のコーナーに誘導しようとした時、お店の入り口がざわついているのに気付いた。そちらを見ると、場違いな黒服の大柄な男の人たちが何人も強引に入ってきて、誰かを通そうとしてるみたいにスペースを確保しようとしていた。
「はた迷惑だなあ……」
ともはちゃんが呟く。私もうなずこうとした時、背後からせっぱ詰まった声がした。
『トモっ……はちゃんっ』
びっくりして振り向くと、操緒さんだった。えっ……離れてくれてるはずじゃなかったの? ともはちゃんもびっくりした顔で、
「操緒? なんだよ、離れてろって……」
『それどころじゃないよっ。あれ、あれっ』
操緒さんが指さしたのは、黒服の男の人たちの方。あの人たちが何なんだろう、と思って見るうちに、男の人たちが確保した隙間を通って、カップルが現れた。遠目からでも分かるくらい、とっても美男美女の組み合わせだった。
すごいなあ。世の中、ああいう人たちもいるんだ。などと感心して見ていると、
「げ……」
横合いから、年頃の女の子らしからぬ呻き声がした。
196:名無しさん@ピンキー
07/12/30 23:23:23 pvi76xr4
今回はここまで。次回は年明け早々にでも。
197:名無しさん@ピンキー
07/12/31 21:13:11 FFiOWAlg
了解した。
今回もなかなかに面白い。おれも見習わないと。
198:名無しさん@ピンキー
08/01/02 00:30:07 Nj+5QbyD
新年あけましておめでとう。
このスレも人が増えてきたみたいでとてもうれしい。
199:名無しさん@ピンキー
08/01/03 01:23:50 OmS8HBau
あけましておめでとう。今年も色んなssや職人さんとの出会いがありますように。
とりあえず淡々とひかり先輩×ともはさんの第4回。
200:ひかり先輩、ともはさんと買い物に行く そのきゅう
08/01/03 01:24:58 OmS8HBau
「ともはちゃん?」
そちらを見ると、みごとに青ざめて立ち尽くすともはちゃんがいた。なに、何なの?
「知ってる人……なんですか?」
ともはちゃんは硬直したまま、答えてくれない。操緒さんに目を向けても、なんだかため息をついて首を振ってるばかり。どうしたんだろ。
もう一度、入ってきたカップルに視線を戻した私は、男の人の方に見覚えがあることに気付いた。確か、あの人って、私たちと同じ洛高の二年生で、第一生徒会会長の、佐伯くん、じゃなかったっけ。いつもの制服じゃないから、分からなかった。
その佐伯くんが、隣の女の子に話しかけるのが聞こえてくる。
「玲子、こんな店でいいのか」
「はい、お兄様。でも、付き合っていただかなくっても、よかったのに」
あ、兄妹なんだ。道理で、どちらも美形揃いだと思った。
「ふむ。たまには、こういう庶民的な店を見てみるのも悪くない……が、もしやここで私へのプレゼントを探そうとしているわけではあるまいね」
「まさか。お兄様には、ちゃんと相応しいものを整えるよう命じてあります。……ただ、えっと、その……学校の、お友だちには、こういったところの品物の方がいいかな、って……」
「ふむ」
なんだか知らないけどはにかんでいる妹さんと、それを見つめるお兄さん。微笑ましい光景だった。周囲のごつい黒服のおじさんたちは別にして、だけど。
「せ……先輩」
一方こちらでは、ともはちゃんがようやっと復活して、私の肩に手をかけてきた。ともはちゃん、何だか手が震えてるよ?
「い……行きましょう。出ましょう。この店」
「え……」
でも、まだほとんど何も見てないし、それに入り口のところはあの人たちがふさいでしまってるし、今のところは、ここにいた方がいいんじゃないかな。それより、あの二人の会話がちょっと気になって、つい耳を傾けてしまう。
「そうか。クラスメイトにか。まあ、確かに、手頃かもしれないな。しかし、男物ということは……」
「べべべ別に、深い意味はありませんっ。たまたま、たまたまですっ」
女の子が赤くなって叫んだので、ぴんと来た。そっか、あの子も好きな相手へのプレゼントを選びに来てるんだ。私と同じだ。思わず親近感を覚える。
「そうか。そうだな。まあ、彼にはいろいろと世話にもなっているからな。感謝の気持ちを示しておくには、いい機会かもしれないな」
含み笑いをしながらそう言う佐伯くんは、明らかに妹さんをからかっていて、
「かかか彼って、私、べべべ別にそんな……もうっ、お兄様ったらっ」
妹さんは耳まで真っ赤になって、そっぽを向いた。その拍子に、視線がこちらに向く。
そして、その目がまん丸に見開かれた。