06/10/26 02:49:31 qwzgF029
今このスレ見つけて、衝動的に書いたやつ。
「ナンダコリャ?」
思わずカタコトになっちまったが、とりあえず状況を説明しよう。
目の前には何か電柱と衝突してペシャンになって黒い煙が上がってるトラックがある。
その近くの横断歩道には人が群がって、パトカーやら救急車やら来てる。
そして何よりこれが一番ビックリしたんだけど、群がってる人の中央に俺が頭から血出して倒れてる。
「………えっと」
考える。とりあえず俺を見てる綺麗なお姉さんの胸を揉んでみる。感触はない。何よりお姉さんは全く俺に気づいていない。
他の奴らにも色んな事をやって見ても俺が見えていないようだ。
「どうなってんだ……」
全員俺をハメる為のドッキリか何かですか?
「君は死んだんだよ」
「あ?」
その時、俺の頭上から声がしたと思って上を向くと、黒いローブみたいのに身を包んだちっこい奴が振ってきた。大きな鎌を持って。
「やぁ、こんにちわきゃっ!!」
そしてコケた。多分本人はカッコよく着地しようとしたのだろうが、もう気持ちいいほど顔面からコケた。その際、鎌は地面に落ちた。
「いたた」
「何だお前は?」
「あ、い、今の見た?」
「うん」
「……今のは忘れるように、これは命令! とにかく、君は死んだの! さっき交通事故に遭って」
鎌を取り、起き上がったチビはいきなり妙なことを言い出しました。容姿は、黒く首元あたりまである髪の毛に、淡い緑色の瞳が綺麗な人形のような女の子。
そしてこのチビはいきなり俺が死んだなどと言っているが、信じられるわけない。
「証拠は?」
「君は目が見えないのかな? 目の前で死んでるでしょ?」
ガキの言う事はもっともだ。しかし、んじゃ今しゃべってる俺は何だ?
そう聞こうとしたら、チビが先に口を開けた。
「今の君は言わば幽霊。そして私は、君を地獄に連れて行くために来た死神」
「死神? 死神って、あれか? 刀を変形させてバンカイとか言ったり、斬って斬って斬りまくるとか言ってる、アレか?」
俺は死神と言われ、まず頭によぎった漫画を言ってみると、案の定チビは呆れたようなため息を吐いた。少しむかついた。
そしてチビはいきなり俺の手を引っ張る。
「っておい、何すんだ!?」
「何って、今から地獄に連れて行くんだよ。どうせ君みたいなフツーな人は、この世に未練なんてないでしょ?」
鼻で笑われ思いっきりバカにされた俺は、チビの手を引き離す。
「バカにするなよ! 未練ぐらいある!」
「じゃあ言ってみてよ」
怒鳴り口調でチビに言っても、チビは全く同様もせずに即答で聞いてきた。
しばらく考える、するとあった俺の未練。